約 2,062,177 件
https://w.atwiki.jp/dgrpss/pages/193.html
お腹のあたりに息苦しさを感じて目を覚ますと、案の定「彼女」が、すやすやと布団の上で丸まっていた。 どこから生えてきたのか分からない、耳と尻尾。 山田君当たりなら、この状況には歓喜に打ち震えるのかもしれないけれど… 「…ん…」 目をこすりながら、彼女が目覚めた。 どうも寝起きはあまり良い方ではないようで、うっすらと機嫌悪そうに開いた眼で、僕と、それから辺りを見回す。 「お、おはよう…霧切さん…」 瞼をこすりながら、跨った僕に目をやる彼女に、朝の挨拶。 「苗木君…?…なんで… …っ!?」 それまでの緩慢な動きから、ハッとしたように飛び起きると、霧切さんはいそいそとベッドから降りた。 「ごめんなさい…私、また…重かったでしょう…?」 「ううん、いいよ。それに、そんなに重くなかったし」 彼女へのフォローを忘れずに、僕もベッドから降りて、洗面台に顔を洗いに向かう。 彼女が猫としての本能に目覚め、飼い主――おそらく、そう判断されているであろう僕のことだが――に懐き、 ちょっかいをかけてくるのは、別に何もこれが初めてじゃなかった。 慣れたとは言わない。 今朝だって理性をフル動員して、寝起きの霧切さんの白い綺麗な肌に見とれて、その柔らかな匂い―― 違う違う。 とにかく、我慢の日々なのだ。 確か昔、現代文の授業で習った小説で、虎になってしまう男の話があった。ええと、なんて題名だったっけか… 姿は虎のままで、精神は人間と虎の間をさまよう、そんな話。 今の霧切さんがおかれている状況は、それに限りなく近い。 彼女は、猫になってしまったのだ。 この話の展開と違う点は、まず虎ではなく猫であること。同じネコ科とはいえ、この差は大きい。主に僕への安全面の方で。 次に、身体は完全な猫ではなく、耳や尻尾、爪などの、一部しか猫化していないこと。 そして、 「そのうちネズミや虫を取ってくるようになるかもしれないわね」 当の本人である霧切さんが、全く問題視していないということだ。 「うええ、止めてよ…僕、そういうの苦手なんだから」 「男の子でしょ?しっかりしなさい」 「霧切さんは女の子なのに、平気なの?」 「ええ。いちいち怯んでいては、探偵業は務まらないから」 耳と、尻尾をくゆらせているという所に目をつぶれば、会話の内容も、仕種も、それまでの霧切さんと全く同じ。 今の霧切さんは、強いて言えば『人間モード』だ。 「それにしても苗木君には、迷惑をかけるわね……あつっ!」 ただ猫としての特徴は残っているらしく、 「あ、またホラ…冷まさないでコーヒー飲もうとするから…」 例えばこれは、俗に言う『猫舌』だろう。 「っ、つぅ…迂闊だったわ……ええと、何の話だったかしら…そう、あなたには本当に頭が上がらないわ」 「…気にしないでよ」 気にしないでよ、とはいうが、正直限界に近い。 『人間モード』の霧切さんは比較的理性を保っている。それは別にいい。 一緒の部屋で暮らしている分にも、僕の方が理性を失わなければ、問題はないのだ。 『人間モード』なら。 「この耳や尻尾が無くなったら、一度お礼に……っ!!…ぅ、に、ぁ」 言葉の途中で、霧切さんが大げさなほどに身体を縮まらせる。 きた。 何度目かの「それ」を、僕はただ目を細めて見ていた。 霧切さんの瞳孔が、すっと細くなる。 フルフルと体を少し震わせ、思いっきり伸びをしたかと思うと、 それから蕩けた目つきになって、僕に枝垂れかかる。 自分の頭を頭突き気味に僕の頬に擦りつけ、するりと体を僕の膝の上に置く。 先ほどまでとは明らかに違う立ち居振る舞い。 さあ今日も始まった、ここからが本当の理性との戦い。 「にゃあ」 これが、『猫モード』の霧切さんだ。 「はぁ…」 『猫モード』の霧切さんは、僕を飼い主だと認識しているのか、とにかく懐く。 「にゃう」 「あぁっ、ほら、コーヒーこぼしちゃダメだって…」 僕が注意するのをわかっているのかいないのか、彼女は普段は絶対に見せないような満面の笑みで、 僕の腕に尻尾を巻き付け、じゃれるのだった。 『猫モード』の霧切さんは、簡単に言えば、感覚や記憶、個人の趣味趣向はそのまま残され、 理性だけを吹き飛ばし、猫としての本能や仕種を忠実に再現している、といったところ。 だから猫なのにコーヒーが好きだし、油ものは依然として嫌がる。 『人間モード』と『猫モード』は唐突に入れ替わる。 記憶もリンクしているから、『猫モード』で何をしているか、霧切さんは覚えているし、 だからこそ『猫モード』の霧切さんは、僕が誰かも認識している。 それなら、僕を苗木誠と認識して、その上で飼い主としてみなし、懐いているということは… という論拠を、依然『人間モード』の彼女の前で展開しようとしたのだが、顔を真っ赤にしながらすごい目つきで睨まれたので、 この件に関しては僕も深く考えないようにしたい。 なんて、必死に僕自身の理性を総動員して、現状を整理していると、 さっそくその理性をぶち壊すイベントがやってきた。 「…はぷ…」 「うっ、えぇえええ!?き、霧切さん!?」 彼女は僕の手を取ると、その指を自分の口に入れて、舐めまわしはじめたのだ。 「なぅ…んぷ」 確か子猫なんかは、授乳の所作を思い出し、なついた相手の指などを舐めまわして親愛の情を示す、というのはよく聞く話だ。 そう、猫としては、これは何の不思議もない、至って普通の行動。 猫としては。 「ぅあ、っ…霧切さ、やばいって…」 霧切さんの口の中はとても温かく、唾液でぬるぬるとしていて、至福の気持ちよさがある。 ざらざらとした舌が変幻自在に動き、恍惚の表情で彼女は僕を見上げる。 元に戻った時の彼女の羞恥を想像して、僕は自分の中の男子高校生の本能に負けないよう、必死で理性に釘をさす。 けれど、 「ほら、ね、離して…」 ぐい、と手を引っ張ると、 「にぅうー」 なんとも恨みがましいジト目で、彼女は僕を見るのだった。 ああ、無理無理。手なんか抜けっこない。だってかわいいもん。 手を出してしまえば、人間として終わり。でも、手を引くことは、僕にはできない。 僕はそのまま小一時間、彼女の満足がいくまでひたすら、自分の右手を生贄にし続けた。 とにかく霧切さんの方を見ないように。 今彼女が僕の指を舐めている所なんか見たら、朴念仁と名高い僕でも、何をしてしまうかわからない。 「にゃ…んむ……、…、……」 しばらくして舌の動きが止んだ。 ああ、ようやく解放されるのか、と、安心しつつも少し残念に思う。 霧切さんの顔を見る。もう、『人間モード』だ。 さすがに今回は、唐突過ぎて状況を整理できないのか、彼女は僕の指をくわえたまま呆然としている。 「あの、霧切さん…もう、手、離してもらっても…」 一瞬で彼女の顔が真っ赤に染まり、それから見るみると真っ青になっていった。 「ごめんなさい…本当に…」 「い、いいって…」 珍しくしおらしい霧切さんが見れたので、それだけでも幸運だ、と、僕は自分を納得させた。 「苗木君…いつも言っているけれど、嫌だとか、気持ち悪いと思ったら、本当に遠慮なく、私をはねのけていいのよ?」 彼女が申し訳なさそうにそう言うのに、僕は苦笑いで返すしかなかった。 正直、嫌という気持ちは全然ない。 むしろ僕自身、どこか楽しんでいる節だってある。 それに、『猫モード』の霧切さんの行為は、あくまで本人の意向に基づいて行われている。 そのことだって、全然悪い気はしなかった。 「あなたは馬鹿みたいにお人好しだから、私の…その、ああいう行為を拒むことに、 もしかしたら罪悪感を感じているのかもしれないけれど、それは筋違いなのよ」 むしろ拒まずに受けてしまっていることに、罪悪感を感じてはいるのだけれど。 それを言ってしまうと後が怖いので、とりあえずここは黙っておこう。 「いつになったら、治るのかしらね」 不意に霧切さんが、そんなことを呟いた。 「もしかしてこのまま一生、苗木君に迷惑をかけ続けなければならないのかしら…」 「まあ、僕はそれでもいいけどね」 「…苗木君、あなた自分でも意図していないのだろうけれど、時々ものすごく恥ずかしいことを口にしているのよ」 霧切さんがそっぽを向いてしまったので、その表情は見られなかったけれど、 耳まで赤く染まっていることからみて、もしかして僕は今変な事を言ったのだろうか? いや、きっと霧切さんの気のせいだ。 「でも、猫である時間も、周期も少しずつ短くなってきたし…近いうちには治るんじゃないかな?」 少し残念ではあるけれど、やっぱり治るに越したことはない。 「そう…だと、いいわね、お互いに」 「最初の頃は酷かったもんね」 「…出来れば早々に忘れてほしいわ」 「ホントに一日中ずtt」 「忘れて、お願い…」 頬を染めながら頭を振る霧切さんに見とれて、僕は頬を緩ませた。 普段は僕の方が彼女に翻弄されているんだから、今くらい彼女をからかったってバチは当たらないはずなんだ。 バチは当たらない、はずだったんだ。 翌朝。 久しぶりに腹部への圧迫感のない朝に、心地よく上体を起こす。 そこで感じる、違和感。 僕はとっさに、彼女の姿を探した。 「霧切、さん…?」 すぐに、その姿は見つかった。 部屋の隅、毛布に体を包めて、自分の体をキツく抱きしめている。 心なしか、顔が紅い。羞恥的なものじゃない。 まるで熱に浮かされているかのように、目が蕩けている。 「霧切さん、どうしたの?大丈夫?」 「っ…近寄ら、ないで」 顔を覗き込むと、目をそらされた。 何事かと僕が考える前に、彼女が次の言葉を紡ぐ。 「今の私は…あなたに何をするか、わからないわ」 彼女の瞳に宿る光に、野性を感じ取る。 僕は身の危険を感じて、思わず身じろぎした。 「少し…時間をちょうだい…心を、鎮めるから…」 霧切さんが落ち着くのを待って、僕は彼女の話を聞く。 「…体の異変は、昨日から感じていたのよ。いくら私が、猫っぽくなっている時に理性が無くなるからって… いきなり、あなたの指を、その…舐める、なんて…これまでの奇行に比べて、明らかに異常性が増しているわ」 「確かに…これまではせいぜい、すり寄ってくるくらいだったもんね」 「…と、とにかく、あの時から…その、身体がおかしいのよ」 「おかしいって、どんなふうに?」 「どんなふうって…体が熱くて、気持ちがそわそわして…」 「風邪、かな?」 なんて、額に当てた僕の手には、まるで懐炉を触っているような熱が伝わってきた。 霧切さんは身を捩って僕の手を退け、顔をそむけたまま、耳を真っ赤にしてぼそぼそと喋る。 「その…だから……は…」 「は?」 「発情期、だと思う…」 「え、と…なんて?」 「聞き返すなんて、いい根性してるわね…」 聞こえなかったわけじゃない、自分の耳が信じられなかった。 彼女の口がら、そんな言葉が出てくるなんて、思わなかったから。 毛布から伸びている彼女の尻尾が、咎めるようにぺしぺしと僕の鼻を叩く。 潤んだ瞳で恨めしく睨まれても、可愛いばかりで、いつもの迫力は全然ない。 「こう見えても今、必死に我慢しているのよ…気を抜いた瞬間に、あなたに襲いかかっちゃう、か、も…」 「ば、馬鹿な事言わないでよ…それに、さすがに女の子には力負けしないよ」 こう見えても、とは言うけれど、言われてみれば今の彼女には、興奮という状態が当てはまるんだろう。 こんな霧切さん、初めて見たから確証は得られないけれど… 息を荒げ、冗談めいて言う霧切さんは、どことなく色っぽい。 「私…結構強いのよ。試してみる?」 ごくり、と、喉が音を立てて生唾を飲んだ。 「冗談に聞こえるかもしれないけど…探偵業でトレーニングを欠かせたことはないし、体格もあなたより大きい… その気になれば、いつだってあなたのこと、襲えるんだから… 今は必死に理性で抑えつけているけれど、体が疼いて疼いて、今にも頭がおかしくなりそう… それにあなたは人が良いから…私がそういうことをしても、拒めないでしょう…? だからこそ苗木君、あなたにお願いがあるのよ」 そこで彼女は、毛布を脱いだ。 ふわ、と、湿った熱気に乗って、彼女の女の子の匂いが鼻に届く。 それだけで、僕はどうにかなってしまいそうだった。 まだ顔は紅く、息はあがっているが、真剣な目つきで彼女は僕を見ている。 霧切さんは、どこから取り出したのか、ガムテープを僕に押し付けた。 苦しそうに胸の前で手を握り締めながら、声を絞り出す。 「まだ、私の意識があるうちに…っ、私の手を、縛っておいて」 「な、何言ってるのさ!」 僕はガムテープを、彼女に押し返した。 「女の子を、し、縛るなんて…出来ないよ!」 僕だって、この現状で、だいぶ理性がやられているんだ。 彼女の自由を奪って、それこそまともでいられる自信はない。 「苗木君、私は真面目に話しているの…本当に、あなたのためでもあるのよ」 「だ、だからってそんなこと…た、例えば霧切さんを部屋に入れておいて、僕は外に出ているとか…」 「閉じ込めるということ?鍵は内側にあるのに、意味はないわ。開けるくらいの知能は残っているから…」 「それに…僕に襲いかかるかどうかなんて、わからないじゃないか」 「あなた、今まであれだけされて、まだそんな悠長な事を…猫になった私は、絶対にあなたを襲うわ。断言できる」 「どうして、断言できるのさ!?」 「猫になった私は、普段の私の記憶や趣向を反映し、より本能的に動く…ここまで言えば、わかるでしょ…?」 「わかんないよ、全然!なんでそれが、猫の霧切さんが僕を襲う確証になるの!?」 「だから!それは、私があなたを、っ……」 そこまで言うと、彼女は黙ってしまった。 でも、その先を聞かなくても、なんとなく…。 だって彼女は、言い淀んだ瞬間からますます顔を真っ赤にして、唇を一文字に、拗ねたように僕をじっと見ていて、 彼女の熱に当てられたかのように、僕も顔が赤くなっていくのがわかった。 「霧切さん…」 雰囲気に流されつつある僕が、彼女の背中にそっと手を回そうとした、その時に、 「あ、っ…」 それは、唐突に始まった。 「霧切さん!」 「っ、わた、しは…忠告した、のに…もう、知らないから…!……っ…ぁ…」 息がますます荒くなる。 顔は紅いまま、どんどん瞳孔が細くなる。 彼女は最後の力を振り絞って、毛布にくるまった。僕を守ろうとしてくれたのかもしれない。 そんな僕は、どうしていいかわからずに、尻もちを着いていた。 本当に襲われたらどうするんだろう。逃げるべきか、拒むべきか。 正直、発情なんて聞かされ、指舐め以上のことをされて、理性を保っている自信はない。 けれど、こんな状態の彼女を放ってはおけない。 「にゃ…ふーっ…」 毛布の中から、うめき声が聞こえる。 普段の鳴き声じゃない。明らかに異常が見て取れる。 「霧切さん…?」 何度目か、彼女の名前を呼んだ。 びくり、と、毛布が震え、動きが止まって、 次の瞬間、毛布が僕に襲いかかってきた。 「っ、わ…!」 驚く声が口から飛び出す前に、体を押し倒され、 僕は無様に、地面に横たわった。思い切り床に頭をぶつけ、目の前がぐわんぐわんと揺れる。 毛布の中から飛び出た腕が、転がる僕をベッドの上に放り投げ、自分もそれに跨ってきた。 「ふーっ…ふぅうぅ…」 「霧切、さ…」 毛布で包まれた暗闇の中、彼女の双眸が光る。 獲物を狙うような、鋭く冷たい目つき。 ごくり、と、僕はさっきとは別の味の生唾を飲み込む。 そんな彼女の気に当てられて、興奮が僕にも伝導してくる。 「はぁ、はぁ、はぁ…」 「ふぅーっ…ふー…」 互いの吐息が、かかる距離。 彼女の体温を、香りを、存在を近くに感じて、僕ももう限界に近い。 ケダモノは、果たしてどっちだろう。 男と女が二人でベッドの上、毛布にくるまって体を密着させて。 このままじゃ、どちらが先に動き出しても、何かしらの過ちを犯しかねない。 霧切さんは、ぼくの腹の上に膝立ちでのしかかっている。 彼女の膝に袖を踏まれて、腕の自由も奪われている。 手の甲に、うっすら湿り気を帯びた彼女の太ももが触れている。 確かに彼女の力は、想像していたよりも強い。 けれど、抗えなくはなかった。体重もたぶん、僕の方が上だ。 彼女は探偵として鍛えているといった。確かに、本気の彼女が僕を押し倒せば、抗う術はないかもしれない。 けれど今は、本能のままにのしかかられているだけ。 がむしゃらに起き上がれば、簡単に形勢逆転できるだろう。 だからこそ、残り少ない理性と、全脳細胞をフル動員して、この状況の打開策を考える。 彼女が本能を行動に移す前に。 僕の理性が焼き切れる前に。 「ふっ…ふっ…」 もぞもぞと、腹の上で霧切さんが動き出す。 上体を倒し、頭を彼女に抱かれるような形になる。 ドッ、ドッ、ドッ、ドッ、 心臓がうるさいくらいに、早鐘を鳴らしている。 それは、彼女の鼓動か、僕自身の鼓動か。 「はーっ…はーっ…」 力を込めて起き上がれば、彼女を押し倒すことができる。 できるけど、絶対にやっちゃダメだ。 正気じゃない女の子を押し倒して襲うなんて、犯罪だ。いけないことだ。人間として最低だ。 必死に自分を咎めるけれど、鼻孔をくすぐる甘い匂いに、自制の言葉が浮かんでは溶かされていく。 ずるり、と、霧切さんの体が下にずれてくる。 二人の目線が、合う位置まで。 「なぅ…」 目があったのを確認すると、彼女は妖艶にほほ笑み、足を絡ませてきた。 誘惑しているような目つき。 す、と顔が近付き、 ペロリ 僕の頬を舐めあげる。 ――ヤバい、ヤバいヤバい!! これ以上はエロパロ板行きだ。 とうとう僕は、苦渋の選択の答えを出した。 ぐ、と力を込めて、自分の手を彼女の下から引きずり出す。 「に゛ゃっ…」 バランスを崩した霧切さんが呻く。 そして彼女の背中に手を回し、思いっ切り抱きしめる。 「にゃ、うっ?」 あまりに唐突で、さすがの霧切さんも面喰らっている。 服越しに柔らかな彼女の体を感じながら、僕はガムテープに手を伸ばした。 背中にまわした自分の左腕に、ガムテープをぐるぐる巻きにして、彼女の背中にあてがった。 固定するのは、彼女の服と僕の左腕。 肘から先は自由なので、同じ要領で右腕も、彼女の服に貼り付ける。 僕が霧切さんに抱きついた形で、二人は固定されている。 体が密着しているわけだから、僕はもちろん、霧切さんも身動きが取れない。 「にゃ…にゃう…」 霧切さんは不可解そうに首をかしげていた。 最初こそ、満足そうに頬を擦り寄せてきて(この時点で僕はもうヤバい)いたんだけど、 やがて自分が身動きを封じられたことを理解したのか、 「なぁああぁう…ふーっ!!」 あからさまに不機嫌そうな声をあげて、バタバタと暴れ出した。 彼女が暴れるたびに、その、慎ましやかな胸(本人に直接言えば、きっと命はない)の膨らみが押しつけられ、 僕の理性を、アイスピックで氷を割る様に、ガンガンと勢いつけて崩しにかかる。 「ダメだよ…元に戻るまで、自由にさせないからね…!」 僕の言葉は届いているのかいないのか、 「フーーっ!!」 彼女はますます暴れて、ベッドを揺らすのだった。 ギシ、ギシと音を立てて、ベッドが揺れる。 その上には、毛布をかぶって重なり合う男女。 人に見られれば、確実に誤解されるであろう光景だな、なんて考えながら、 僕は自分の意識をどこかに飛ばし、目の前の現実に向き合わないように必死だった。 やがて、どう頑張ってもほどけないと理解したのか、ぴたりと暴れていた霧切さんが止まる。 「にゃう…」 ようやくわかってくれたか、と、安堵をしたのもつかの間。 「うう…ふぅうう…」 発情はすぐ収まるわけではなく、今度は切なそうに吐息を洩らす。 霧切さんの顔は、僕のすぐ横にあるわけで、 彼女がこちらを向いて吐息を洩らせば、それが僕の耳に吹きかかるのも当然。 「ふー…ふー…」 「っ……ひっ…」 情けなくも、女の子のように甲高い声が漏れてしまう。 それに気付いてしまったのか、今度は霧切さんは、僕の耳を執拗に攻めてくる。 ぬるり、と、彼女の温かい舌が僕の耳をなぞった。 「うぁっ!」 声が口から飛び出す。 反応に気を良くしたのか、ますます耳の穴を霧切さん舌が犯してくる。 絶えず足を絡ませ、グイグイと腰を押し付けられる。 我慢だ、我慢だ…彼女はまともな意識じゃないんだから… 欲望が背中から追ってくる。 「にぅぅぅ…」 耳を舐める合間に、耳元で彼女が、切なそうに鳴き続けている。 まるで、僕に何かを訴えかけるように。 ゾクリとした温い恍惚が、背中を駆け抜けた。 逃げなきゃだめだ、逃げなきゃだめだ…! このまま時間が経てば、元のクールな彼女に戻ってくれる。 万が一、互いの欲望のままに動いて、僕が彼女を、彼女が僕を襲えば、もうこれまでの関係には戻れない。 僕がこうして我慢しているだけで、また元の関係に戻れるんだ。 一時の感情に身を任せて、大切なものを失ってはいけない。 しばらく、そのままの時間が続いた。 霧切さんは僕の頬や耳を舐め、身体を擦り寄せて切なげに声をあげ、 僕は彼女を抱きしめたまま、思いっ切り彼女から顔をそらしている。 毛布の中は酷く暑くて、自分の呼気の温もりさえ感じるほど。 彼女と触れあっているところから、じっとりと汗ばんでくる。 「はぁ、はぁ…」 少しずつ酸素が薄くなっていく中で、彼女の動きも鈍くなっていく。 もうそろそろ、大丈夫だろう。 そうして気を抜いた瞬間に、 僕の意識は、深く深く落ちて行った。 どれくらいの時間、気を失っていたのかは分からない。 一瞬かもしれないし、一日かもしれない。 窓のない部屋では、時間の経過は分かりづらいから。 ただ、起きた時には霧切さんは、もう元に戻っていたみたいで、 「…おはよう、苗木君」 少し動けば触れ合う距離で、僕に挨拶をかけてくれた。 「あ、あの、霧切さん、これは…」 「わかってるわ。記憶もちゃんとある」 彼女を抱きしめたままの格好に気づき、途端に慌てて弁明を口走る。 けれど霧切さんの所作は至って落ち付いていて、互いを抱きしめた体勢のまま、体を起こす。 顔は少し赤かったけれど、本当に『元の』霧切さんだった。 「…耳、消えたんだね」 「尻尾もね。お陰さまで」 余裕を見せようと、ミステリアスな笑みを浮かべるのも、 「今、ガムテープはがすね」 「…ええ」 髪をかき上げる仕種も、 「…多分、この『発情期』みたいなものが、一つの節目だったのね」 推論を進める時にした唇を撫でるクセも、 本当に全部、元の霧切さんだった。 ああ、やっと終わったのか。 ガムテープをほどいた後、どっと疲労感に襲われて、僕はまたベッドに横になった。 もうあの無邪気な微笑みや、恥じらう霧切さんを見られないと思うと少し残念だったけど。 彼女自身に特に危険が及んだわけでもないし、何事もなく終わって、今はほっとしていた。 「その…ゴメンね」 「何がかしら?」 「急に抱きついちゃったから…」 霧切さんは、なぜかむっとして僕の頬をつねりあげた。 「い、いひゃい!いひゃいよ霧切ひゃん!」 「痛くしてるのよ…」 「何で!?」 「謝ったから」 「え、ええ!?」 ああ、この理不尽な攻撃も久しぶりだな、と、僕は頬をさすりながら感慨にふける。 「私を守るためにとってくれた行動で、なぜ謝るの?…あなたから謝られたら…私が素直に、謝れないじゃない…」 「う…なんというか、罪悪感というか…」 だって、緊急自体とはいえ、女の子を抱きしめるなんてほめられた行動じゃない。 それに、彼女に対してやましい気持ちを抱いてしまったのは、本当だから。 その旨を伝えると、また彼女は顔を真っ赤にして、 「あなたのせいで、赤面症にでもなってしまいそうだわ…」 と、恨めしげにつぶやくのだ。 「そ、それはこっちの台詞だよ!色々してきたのは霧切さんじゃないか。どれだけ僕が我慢して…」 「なら、拒めばいいと言ったでしょう?突き飛ばしても、縛り上げてもいいって言ったのに」 「そんなこと、女の子に出来るわけないよ…ましてや、好きなひt」 「えっ…」 「あ」 Fin その後 「…にゃあ」 「…」 あのあと、言葉の続きについてさんざん言及されたが、僕としても一応プライドというか、 あんな流されて口を滑らせてしまったような、無様な形で告白したくはないというか、 とにかく『猫モード』の時がまだマシだったかと思わせるほどの、霧切さんの追及を逃れて、 それまでの様々な心労からは解放されたはずなんだけど。 「…何してんの、霧切さん」 心地よい眠りから冷めた僕の目に飛び込んできたのは、猫耳を頭に着けて、 ベッドで眠っていた僕の上に四つん這いに跨って、顔を真っ赤にしている霧切さんの姿だった。 念のために言っておくけれど、これが『猫モード』の霧切さんじゃないことは、僕にだって分かる。 まず、猫化現象は昨日で終わっていた。 次に、猫状態の彼女は、発情でもしていない限り、僕の上に跨った程度で顔を真っ赤にしたりしない。 そして、決定的な違い。僕が見た『猫モード』霧切さんの猫耳は、彼女の髪の毛と同じ、銀灰色。 今彼女が着けているカチューシャ――その猫耳は、真っ黒だった。 「に、にゃー…」 とにかく分かるのは、今の霧切さんは猫になりきっているらしいということ。 そんなに恥ずかしいなら、何をそこまでやることがあるんだろうか。 そこまでして、僕をからかいたいのだろうか。 「にゃー、にゃー…」 僕の手をとり、その掌を自分の頭に押し付ける。撫でるように強要している仕種にも見えなくもない。 けれど、僕は深く考えないようにして、そのまま頭に付けたカチューシャを掴んで外した。 「にゃ…あっ!」 「何してんの、霧切さん」 僕はもう一度、同じ質問を繰り返す。 「あ…」 恥ずかしがりながら、甘えたように猫真似をしていた霧切さんの顔が、凍りついた。 「まさか霧切さんに限って、本当に甘えようとしたわけでもないだろうし… 大方、僕をからかおうとしたんでしょ?いくら僕が鈍いからって、そんな簡単な罠にぶごふぅっ!!」 鳩尾に綺麗な突きが決まって、僕はベッドの上で未悶えた。 「お…ふぉっ…何を…」 「…憂さ晴らしよ」 ベッドの上で悶絶する僕の頭によぎったのは、『私、結構強いのよ』の言葉。 まぎれもない事実だったということを確認しながら、僕はわけもわからず霧切さんに詫びるのだった。
https://w.atwiki.jp/dangan_eroparo/pages/79.html
357 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2011/08/20(土) 05 43 23.23 ID ttZTjBN2 希望ケ峰学園に入学し初めてのクリスマスが訪れた。 苗木のクラスは学校でクリスマスパーティーを開催する事になった。 最初はグダグダとしていたが作業が進むにつれ和気藹々と準備に取り掛かっていた。 クリスマスの前日、夜遅くまで準備をしていたのは苗木と戦刃のみであった。 他の生徒は都合が合わず帰宅してしまい、二人で黙々と作業を続けていた。 20時頃には作業が終わり片付けをする前に休憩をしていた。 何気ない雑談をしていると戦刃は急に黙り込んでしまう。 苗木「どうしたの戦刃さん?」 戦刃「苗木君っ!」 戦刃は突然苗木に飛びつき押し倒す。 両手首を握り苗木の口に熱い接吻を交わす。 「ちゅ、ん…くちゅ」
https://w.atwiki.jp/dgrpss/pages/699.html
霧切「......」 ショタ苗木「霧切お姉ちゃん、遊ぼうよー」 霧切「え....えぇ、いいわよ」 ショタ苗木「わーい、じゃあ抱っこしてー」 霧切「......」ギュッ ショタ苗木「えへへー」ギュッ 霧切(何なのこれは....?わたしは夢でも見ているの...? 苗木君と2人でお茶を飲んでいたら苗木君が...) ビヨーン モノクマ「夢なんかじゃないよ!現実だよ!」(あの音楽) 霧切「...!心の中を読まないで貰えるかしら?まさか、あなたが何かしたの...?」 モノクマ「ショボーン、酷いなあ、変わったことが起きたらみんな僕のせい? まあこの学園の元生徒である超高校級の発明家なんかが作ったりした人間を 幼児化させる薬なんかをたまたまボクが持っていてたまたま苗木君のお茶にこぼしちゃった事なんかはあったかもしんないけどさ!うぷぷぷぷ....」 霧切「やっぱりあなたのせいじゃない...!彼は元に戻るの?」 ショタ苗木「熊さんだぁ、でも色が変で怖いよぅ...」 モノクマ「変とは何クマー!僕の見た目とカラーリングは見るものすべてを虜にする それはそれは可愛らしいデザインですぞ!」ガオー ショタ苗木「ひっ...!」ギュッ 霧切「やめて、怖がっているわよ」キッ モノクマ「おやおや、早くも母性に目覚めちゃった感じ?さりげなく苗木くんのぷにぷにのお肌を堪能しちゃってる感じ?羨ましいなぁ~」ハァハァ 霧切「なっ、下らない事を言ってないで質問に答えて!」 モノクマ「心配しなくても明日の朝頃には戻るから心配しないで!そうそう、幼児化してる間の記憶は一切残らないから苗木君にあんなことやこんなことをしちゃっても全然okだよ!寄宿舎で何をしようがノープロブレムだしね!はぁ...はぁ...」 霧切「消えなさい...」 モノクマ「言われなくてもそのつもりだよ。大丈夫、監視カメラでばっちり見させてもらうけど途中でちょっかい出したりなんかしないから!じゃあね~」ビヨン 霧切「......」 ショタ苗木「お姉ちゃん...?」ギュッ 霧切「あっ、大丈夫よ...さ、私の部屋に行きましょう」 ショタ苗木「うん!」 霧切(可愛い....!!じゃなくて、なるべく誰にも見られないようにしないと...説明が面倒だわ...苗木君を独り占めしたいとかじゃないんだからね!) ____________ _______ ____ 霧切(幸い誰にも会わずに済んだわね...)ホッ モノクマ「えー、校内放送校内放送。夜10時(ry」 霧切(1人で部屋に置いておくのも可哀想だし...朝早く起きて部屋に運んであげればいいわよね。決して苗木君と添い寝したい訳じゃないんだから!) ショタ苗木「ふかふかー!」ボフボフ 霧切「こんな学園生活をしている所為かしら...不思議とあまり驚かないわ...感覚が麻痺しているのかしらね」 ショタ苗木「ねーねー、お姉ちゃん」 霧切「な、何?」(お姉ちゃん...///) ショタ苗木「僕おなかへったよー」グーキュルル 霧切「!...えっと、じゃあね、このお菓子でも食べる...?」ゴソゴソ ショタ苗木「わーい!」 ショタ苗木「おいしいね」モグモグ 霧切(可愛い...元から可愛いけど今の苗木君は可愛いすぎる...!超高校級のショタってところね) ショタ苗木「ごちそうさまー」 霧切「おいしかった?」ナデナデ ショタ苗木「うん!」二パー 霧切(カメラをセレスさんから借りておけば良かった...) 霧切(ほっぺも柔らかいし...子供ってこんなに可愛いものなのね)プニ ショタ苗木「くすぐったいよー」 霧切「ごめんね、苗木君が可愛いからよ」クスクス ショタ苗木「可愛い?お姉ちゃんの方が可愛いよー」 霧切「!?なっ、何を言ってるのよ...!かわいいだなんて...そ、そんな事言われても...」モジモジ ショタ苗木「ほんとだよ、それにやさしいしあったかい...」ギュッ 霧切(....今なら例えプレス機で潰されたって何の未練も無く死ねるわ...) ショタ苗木「ふわぁ...」 霧切「あら、もう11時ね...子供にはつらい時間だし寝ましょうか」 ショタ苗木「んー」トテトテ 霧切(子供とはいえ苗木君と一緒に...///) ショタ苗木「お姉ちゃんの香りがするー」ゴロゴロ 霧切「こらこら、暴れたら私が入れないでしょ」スッ ショタ苗木「お布団ふかふかだね」モフモフ 霧切「......」ギュッ ショタ苗木「ふぇ!?どうしたのお姉ちゃん///」 霧切「ごめんね、しばらくこうさせて...」 ショタ苗木「う、うん...」モジモジ 霧切(柔らかい...ずっと抱きしめていたいぐらい可愛い...)ドキドキ 霧切「えへへ...」スリスリ ショタ苗木「うぁ...///」 霧切(眠って目を覚ましたらこの夢は終わってしまうのかもしれないけど...今はそんな事考えたくない...) ショタ苗木「お姉ちゃんあったかい...」トロン 霧切「......」ナデナデ ショタ苗木「ん........ぅ....」zzz 霧切(寝ちゃった...寝顔も可愛い)クスッ 霧切「おやすみ、苗木君」ちゅっ ___ ______ __________ 苗木(ん...何だかとってもいい夢を見ていたような...) 苗木(僕は...霧切さんとお茶を飲んでて、そしたら...どうなったんだ...?) 苗木(あれ?何だろう?部屋に何か違和感が...毛布がピン...ク...?)ガバッ 霧切?「ひゃっ」コロン 苗木「うわぁあ!?き、霧切さん!?な、何でこんな所に!?って、あれ...」 ロリ切「ん...おはよう苗木おにいちゃん...」ギュッ 苗木「!?」 続く
https://w.atwiki.jp/dgrpss/pages/465.html
真の愛とは、見返りを求めないものだ。 私がかつて仕事で滞在していた国のことわざ。 本当に相手を思うなら、自分は二の次。 誰かを愛することが出来るなら、その人はきっと優しい心の持ち主。 心が富めるのであれば、相手が幸せならそれで自分も幸せなのだという。 ふぅ、と溜息を吐くと、白く濁った。 「新年早々、運気が逃げますよ」 前を行く舞園さんが振り返る。 ファーのついた高級そうなコート、毛糸の帽子がよく似合っていて、可愛らしい。 隣を歩く私は、男物。なんとも対照的で、可愛らしくもない。が、私にはお似合いだ。 「最近多いですよ、ため息。悩んでいるなら、私でよければ相談に」 気を遣ってくれるのはありがたいのだが、おいそれと人に話せるものでも、 「…とは言っても、どうせまた苗木君絡みでしょう?」 「……また、例のエスパー? 私にプライベートはないのかしら」 「それ、霧切さんが言っちゃいます?」 クスクスと愛くるしい表情で笑う彼女を、正面から見返せずに目を伏せる。 一度事件となれば自分で驚くほど饒舌になるのに、どうにもこういう日常の応酬には弱い。特に、舞園さん相手には。 年が明ける数分前から降り出して、早朝になっても雪は止んでいなかった。 多少は積もっていたけれど、昼にでも初詣に行こうと提案したのは、例によって苗木君だった。 男子は男子同士、女子は女子同士で集まり、神社で合流。 お参りを済ませたら、適当に御飯でも食べたり、カラオケにでも行ったり。 正直、同窓生同士の集まりはあまり好きじゃない。 別段彼らのことが嫌いなわけでもない。 ただ私が、そういう集まり事が苦手だというだけのこと。何をしていればいいかわからなくなるのだ。 だというのに苗木君は、 『大丈夫だよ、適当にブラブラするだけだし。どうしても嫌だったら途中で抜けてもいいからさ、来るだけでも』 相変わらず、私の言い分は聞いてくれなかったのである。 さらに慎重なことに、私がバッくれないようにとわざわざ舞園さんまで迎えに寄越した。 彼とは約束を違えた覚えはないけれど、そんなに信用が無いのだろうか、と少し憂鬱になる。 私が苗木君を好きだということを、舞園さんは知っている。 直接言葉にした覚えはないけれど、どうにも私はこと恋愛に関しては分かりやすい女だったらしい。 苗木君が舞園さんに憧れている、というのも周知の事実だ。 中学校まで同じだった、とまでなれば筋金入りだろう。 別にそれは、いいんだけど。 無理に叶えるべき恋だとも思えない。 人にはそれぞれ、分相応というものがある。 苗木君には苗木君に見合う恋愛、私は私に見合う恋愛。 昔から、無理や高望みはしない主義だ。 「ちょっと急ぎましょうか。時間、遅れ気味だし」 コートを羽織り直し、舞園さんが駆け足を促す。 「すみません…その、苗木君と電話してたら、ちょっと迎えに行くのが遅くなっちゃって」 「……構わないわ。私は…迎えに来てもらった身だもの」 嫉妬の火種が煙るのを必死に隠して、首元のマフラーに顔を埋める。 そう、私自身の恋が報われないのは、まだ我慢できる。 ただ耐えられないのは、彼の心が他の女の子に向いているのを見せつけられること。 いっそ憎めるほどに嫌な女の子だったらよかったのに、と思ったのは、一度や二度ではない。 この理不尽な嫉妬をぶつけるには、あまりにも舞園さんは優しすぎる。 この鬱々と溜まり続けた汚い感情は、除夜の鐘でも濯ぎ落とせなかったようだ。 新年一発目からコレか、と、溜め息を吐いた私の心情、誰か共感してはくれないだろうか。 真の愛とは、見返りを求めないものだ。 彼が私以外の誰かを好きになっても、変わらずに彼を好きで居続けること。 ならば、この気持ちは。 どれほど抑えても、分不相応だと自分に言い聞かせても、舞園さんと苗木君の仲を見守ろうとしても。 心の奥底で煙る、仄暗いこの気持ちは、真の愛ではないのだろうか。 苗木君に振り向いて欲しいと思ってしまうのは、偽物の気持ちなのだろうか。 「遅いですわよ、あなたたち」 笑顔を崩さず、セレスさんに怒られる。 意外と時間には厳しい人だ。 遅れたのは、私のせいというか、雪のせいというか。 考え事をしながら走っていたため、横断歩道で思いっきり足を滑らせ、お尻を打ってしまったのだ。 まだちょっと痛い。痣が出来ているかも。 女子は女子で集合、という形で本当に良かった。 苗木君にあんな恰好悪い姿を見られていたら、今日はもう帰るしかなかったから。 「えーと、他のメンバーは?」 「十神は一人で先に行っちゃったし、腐川は十神のストーキング。オーガは確か道場でなんかかんかあるから来れなくて…」 「江ノ島は『雪積もってるからパス』だとさ。あとはちょっと遅れてる男子に、苗木のやつがあっちで連絡取ってる」 苗木、という名前が出て、舞園さんがチラチラとこちらを見てくる。 気付かないフリをして、集まりから少し遠ざかり、石段に腰を預けた。 こういう時、どう会話に加わっていいか分からない。 だから、私は集団に加わるのが苦手だ。 ただ黙っているのも気を遣わせてしまいそうだし、何か口を挟んでも空気を乱しそうだし。 一人の方が、ずっと気が楽。 「お待たせ…山田君、寝坊だってさ」 電話を終えた苗木君が肩を竦ませて、みんなの輪の中に加わった。 元日から寝坊とかないわー、どうせアニメだろ、先に行ってて良くない? 各々がガヤガヤ騒ぐのを背に、こちらに目を向ける。 「霧切さん」 名を呼ばれても顔を上げずに、コートのポケットに手を突っ込んだ。 「着てくれたんだ」 「…あなたが誘ったんでしょう」 「そうだけどさ。もしかしたら来ないかも、と思ってたから」 「信用ないのね、私も」 「あ、いや、そういうワケじゃなくて…」 輪に入れない八つ当たり、とばかりに、苗木君を困らせてみる。 思った通りに言葉を詰まらせているのが面白くて、吹き出してしまう。 「…もう。そういう心臓に悪いからかい方、止めてよね」 「あら、冗談で言ったわけじゃないわ」 「迷惑だった?」 「…電話でも言ったけれど、本当は苦手なの」 自分でもよく分からないのだが、苗木君は割と話しやすい相手だ。 特によく気が利くわけでも、機知に富んだ発言が出来るわけでもないのに。 彼をからかうのは楽しいし、彼に気を遣われるのはくすぐったい。 話しているといつの間にか、みんなの輪は私たちを…というより、苗木君を中心に出来上がってきた。 「なあ、そろそろ行かねえ?」 「あ、うん。じゃ、山田君にはメールしておくよ」 「お昼はどこに行くの?」 「駅前に新しい喫茶店が出来たってさ」 「……」 私はまた、黙りこくる。 苗木君と一対一ならまだ話せるのだけれど。 もう、苗木君は私の方を向いていない。 みんなに優しいのは、彼の良いところだ。 好んで輪に入りたがらない私にまでも、その優しさは向けられる。 だけど、その『みんなに優しい』のが、なんとももどかしい。 『みんなに優しい』苗木君が好きなのに、『みんなに優しい』のが嫌だ、なんて。 自分勝手なのは自覚しているから、声にも出せないけれど。 「じゃ、先ずお参りしよっか」 「あれ、おみくじは?」 「俺が占ってやんべ。特別割引料金で」 「三割しか当たらないんでしょ、いらないよ」 口々に雑談しながら、階段を上っていく。 私はわざと遅れて歩き、少しだけ集団から遠ざかった。 「ね、霧切ちゃんと苗木、良い感じだね」 輪の後ろに着いていたはずなのに、声を掛けられたのは背後から。 私を「ちゃん」付けで呼ぶ人物は、一人しか思い当たらない。 「…良い感じ、って?」 「むふふ」 朝日奈さんは、いやらしい笑みを浮かべる。 トレードマークのポニーテールは、今年も継続するようだ。 「霧切ちゃんってば、苗木としか話さないじゃん」 「……」 そういう風に見えていたのか。 別に苗木君としか話さないわけじゃないのに。 「私に好き好んで話しかけてくるような物好きが、苗木君しかいないというだけよ」 「そんなことないよ、私だってホラ、今」 けれど、輪に戻れば。 朝日奈さんは太陽のような人だ。 自分から輪の中心に行ってしまう。私のような陰日向に構う暇なんてない。 それを言えば、苗木君だって同じだ。 私と特別、というわけじゃない。 「…苗木君は『みんな』と仲が良いでしょう。私も、その例に漏れなかっただけよ」 「???」 「私が苗木君としか話さないんじゃなくて、苗木君が私とも話すってだけ」 「同じじゃないの?」 「大きく違うわ」 一段一段、もう転ばないように、しっかりと踏みしめて登る。 みんなを見上げれば、ふと後ろを歩いていた苗木君が、振り返ってこちらを見ていた。 一瞬だけ目が合って、けれどまた前に向き戻ってしまう。 小声だったから、聞こえてはいないと思う、けれど。 万が一聞かれていたら、それを考えてしまう。 ざわつきだした心を、上手く沈められない。 「じゃ、苗木のこと好きじゃないの?」 「……、嫌いではないわ」 「好きってこと?」 「……」 沈黙で返す。 関係を急ぎたくはない。今の距離感が心地良いのだから。 そもそも彼は、舞園さんが好きなはずだ。 そうやって自分に言い訳するのも、何度目になるだろうか。 「ねえ、霧切ちゃん?」 「…そう言う朝日奈さんは?」 「うぁ、あたし!? あ、あたしはまだ、そういうのは…」 途端に真っ赤になって、もごもごと口籠る。 こういう話題、自分のことになると彼女は苦手。 我ながら、あしらうには最適の返し方だ。 朝日奈さんは苦笑って、先に階段を上がっていった。 戻った輪の端で、舞園さんと苗木君が談笑しているのが目に入る。 溜息は、何度吐いても白い。 【中編へ続く】
https://w.atwiki.jp/supergirl121/pages/296.html
スーパーガールが黒人男とともに立ち上がった。 2人の股間から数リットルの精液が流れた。 "いっぱい出しましたね。そんなに私の体が気持ちいいのだろうか。" 既に黒人男は血や体液のほとんどを精液で排出してしまった。 ミイラのように変わった顔と乾いてしまった肌がそれを証明していた。 "しかし、これで最後。もっと楽しみたいですけど..." スーパーガールが残念な表情で黒人男と抱き合っていた。 よく言われるベアハッグの姿勢。 胸部に密着されたスーパーガールの胸は重量感まで感じられた。 "キギギギク!" 柔らかくたスーパーガールのおっぱいと腕が鋼鉄のように堅くなりながら上体を締めて来る始めた。 力加減のないスーパーパワーの抱擁。 凶器と化したスーパーガールのおっぱいが身の中に入り込んできた。 "これが最後です。" お別れの挨拶とともにスーパーガールが黒人男の口にキスした。 彼女はゆっくり処刑を開始した。 スーパーガールの舌が黒人男の口内を愛撫した。 彼女の舌が動くたびに歯が歯茎から欠けた。 黒人男が口から血を流しながら射精した。 おっぱいに押された肋骨が粉のように壊れた。 黒人男が首で乾くなった血を吐いて射精した。 スーパーガールの手が黒人男の背中に食い込んだ。 何の抵抗もなく脊椎を握ったスーパーガールが手を握りしめた。 黒人男が足をぶるぶる震わせながら射精した。 おっぱいが肋骨を通って肺を食い込んだ。 同時にスーパーガールが黒人男の口に息を吹き込む始めた。 黒人男が体から風船が爆発する声を出し射精した。 体の中の底に入ったおっぱいが黒人男の心臓に到達した。 スーパーガールが心臓をパイズリするようにゆっくり愛撫した。 黒人男が涙を流しながら射精した。 "かなり楽しかったです。" スーパーガールが黒人男の耳元にささやき胸を集めた。 美しいおっぱいに押された心臓は瞬く間に形態を知ることができない肉の切れに変わった。 スーパーガールが黒人男の最後の精液を受け入れた。 彼女は膣に数十トンの力を加えて物を容赦なくおしつぶした。 一生分の精液を吐き出した巨大な物は結局何ミリもならない肉塊になって最期を迎えた。 "後悔はないでしょう。人間の体で死さえ超えた快楽を味わったじゃないですか。" スーパーガールがミイラのように変わった死体を床に投げつけながら微笑んだ。 "私との5分間が銀行強盗としての数十年より幸せしたんです。" 命を代価にしたスーパーガールとのセックス。 地区で...いや,宇宙で彼女しか与えられない無限の快楽。 その価値は果たして死より貴いのだろうか。 答えはすでに死んでしまった黒人男だけが知っているはずだ。 "あ..後始末をしなければ." 外に出ようとして、後ろへ振り向くスーパーガール。 彼女はヒットビジョンで死体を瞬時に灰に作ってしまった。 "じゃ~ これからどうするかな~" スーパーガールが身軽な顔で次の標的に向かって動き始めた。 今日の目標はすべて3人。 彼女のストレス解消はまだ終わっていない。
https://w.atwiki.jp/ssf2xxx/pages/22.html
http //sf2.gamedb.info/wiki/?%A5%C0%A5%A4%A5%E4%A5%B0%A5%E9%A5%E0 で作られていたスト2ダイアグラムを再作成します ダイアグラムの条件として用いられているゲーメスト定義とは…0~10の数字で表記しラウンドの支配率(互いに体力ゲージを減らした割合)を示します。 前提としてお互いがキャラの力を出しあいつつ人間の枠を超えないところが一般的です。 目安としては6 4が付けば1ラウンドの勝率は7割程度、7 3が付けば8割を超える。 ダイヤを勝率に換算する時は便宜的に2乗式が用いられる。6 4なら36勝16敗、7 3なら49勝9敗程度といった具合に。 異論があれば2ちゃんねるハイパースレで。 ダイヤ基準 5:5 ほぼ互角。両者が同キャラ対戦しているのと条件は同じ。 6:4 明らかに有利だが。読み合いと運で覆せる範囲内。 7:3 戦術が生きるぎりぎりのライン。かなり一方的な展開になり易く、有利側は特に対策のできてない相手には無類の強さ。 8:2 いわゆる詰みと呼ばれる、覆る見込みが極めて低い状況。ミスやバクチが複数回生きないと試合が動かない。 9:1 基本的に何をやっても不利側は勝てない。運良く相手のミスで一撃が入る程度。 10:0 互いのプレイヤーがいかなる行動を取ったとしても勝敗が覆ることがない。普通はあり得ない便宜上の数字。 初代スト2(平均値35)X1速より遅い リュウ ケン 本田 春麗 ブランカ ザンギエフ ガイル ダルシム 計 差分 順位 リュウ 4.5 4.5 2.5 3.5 5.5 2.5 1.5 24.5 -10.5 7 ケン 5.5 5 2.5 3.5 5.5 2.5 1.5 26.0 -9.0 6 本田 5.5 5 4.5 6.5 9 2 3 35.5 +0.5 4 春麗 7.5 7.5 5.5 6 8 4.5 5 44.0 +9.0 3 ブランカ 6.5 6.5 3.5 4 7 3.5 2.5 33.5 -1.5 5 ザンギエフ 4.5 4.5 1 2 3 1.5 1 17.5 -17.5 8 ガイル 7.5 7.5 8 5.5 6.5 8.5 4.5 48.0 +13.0 2 ダルシム 8.5 8.5 7 5 7.5 9 5.5 51.0 +16.0 1 ダッシュ(平均値55)X1速より遅い リュウ ケン 本田 春麗 ブランカ ザンギエフ ガイル ダルシム バイソン バルログ サガット ベガ 計 差分 順位 リュウ 5.5 6.5 6 4.5 6 3.5 4 5.5 3 3 3 50.5 -4.5 7 ケン 4.5 5.5 5 3 5.5 2.5 3 4 3 2 2 40.0 -15.0 10 本田 3.5 4.5 6 5 8 2 4.5 5.5 3.5 3 3.5 49.0 -6.0 8 春麗 4 5 4 3 5.5 2.5 4.5 4.5 2.5 2 2.5 40.0 -15.0 10 ブランカ 5.5 7 5 7 7.5 4 5 5.5 5 3 4 58.5 +3.5 6 ザンギエフ 4 4.5 2 4.5 2.5 1.5 2.5 6 2 1 1.5 32.0 -23.0 12 ガイル 6.5 7.5 8 7.5 6 8.5 5.5 7.5 5 4.5 5 71.5 +16.5 2 ダルシム 6 7 5.5 5.5 5 7.5 4.5 7 3 6 3.5 60.5 +5.5 5 バイソン 4.5 6 4.5 5.5 4.5 4 2.5 3 3.5 3.5 2 43.5 -11.5 9 バルログ 7 7 6.5 7.5 5 8 5 7 6.5 5 3.5 68.0 +13.0 4 サガット 7 8 7 8 7 9 5.5 4 6.5 5 3.5 70.5 +15.5 3 べガ 7 8 6.5 7.5 6 8.5 5 6.5 8 6.5 6.5 76.0 +21.0 1 ターボ(平均値55)X3速に相当 リュウ ケン 本田 春麗 ブランカ ザンギエフ ガイル ダルシム バイソン バルログ サガット ベガ 計 差分 順位 リュウ 5 7 7 6 6.5 6.5 6 6 6.5 5.5 7 69.0 +14.0 1 ケン 5 6.5 7 5 6.5 6 5.5 5.5 7 5 6.5 65.5 +10.5 2 本田 3 3.5 6 6 8 4.5 6 6 7 5 7.5 62.5 +7.5 3 春麗 3 3 4 3.5 5 4.5 5 5 5 3.5 5.5 47.0 -8.0 9 ブランカ 4 5 4 6.5 6.5 6 5.5 5 7 4 7 60.5 +5.5 5 ザンギエフ 3.5 3.5 2 5 3.5 3.5 3.5 6.5 5 2.5 5.5 44.0 -11.0 10 ガイル 3.5 4 5.5 5.5 4 6.5 4.5 5.5 5.5 4 6 54.5 -0.5 7 ダルシム 4 4.5 4 5 4.5 6.5 5.5 5.5 4.5 6.5 6 56.5 +1.5 6 バイソン 4 4.5 4 5 5 3.5 4.5 4.5 6.5 5 5.5 52.0 -3.0 8 バルログ 3.5 3 3 5 3 5 4.5 5.5 3.5 3.5 4 43.5 -11.5 12 サガット 4.5 5 5 6.5 6 7.5 6 3.5 5 6.5 5.5 61.0 +6.0 4 べガ 3 3.5 2.5 4.5 3 4.5 4 4 4.5 6 4.5 44.0 -11.0 10 スーパー(平均値75)X1速より遅い 基準としているゲームスピードの違いにより、エックスでのSキャラ同士の相性とは必ずしも一致しない リュウ ケン 本田 春麗 ブランカ ザンギエフ ガイル ダルシム ホ|ク キャミィ フェイロン DJ バイソン バルログ サガット ベガ 計 差分 順位 リュウ 5.5 7.5 5.5 7.5 7 5.5 4.5 5 7 6.5 6.5 6 4 4 7 89.0 +14.0 4 ケン 4.5 6.5 4.5 6 6.5 4 3.5 5.5 5 5.5 4.5 5 4 3 5.5 73.5 -1.5 8 本田 2.5 3.5 3.5 7.5 8 2.5 4 5 6.5 6.5 2.5 5 4 3 6.5 70.5 -4.5 10 春麗 4.5 5.5 6.5 7 7 5 5.5 4 6 5 6 6.5 4.5 3.5 6.5 83.0 +8.0 6 ブランカ 2.5 4 2.5 3 5.5 4 2.5 5 4 3.5 2.5 3 3 1.5 5 51.5 -23.5 15 ザンギエフ 3 3.5 2 3 4.5 2 2 4 3 2.5 5 5.5 2.5 1 4.5 48.0 -27.0 16 ガイル 4 6 7.5 5 6 8 3.5 5 7.5 6.5 6 6 4 3.5 6.5 85.5 +10.5 5 ダルシム 5.5 6.5 6 4.5 7.5 8 6.5 6 5.5 7.5 7 7 3.5 6.5 7 94.5 +19.5 2 ホーク 5 4.5 5 6 5 6 5 4 3.5 4 3.5 6.5 4 2.5 5.5 70.0 -5.0 11 キャミィ 3 5 3.5 4 6 7 2.5 4.5 6.5 5 3 4.5 4.5 1.5 4.5 65.0 -10.0 13 フェイロン 3.5 4.5 3.5 5 6.5 7.5 3.5 2.5 6 5 3.5 4.5 4 2.5 5 67.0 -8.0 12 DJ 3.5 5.5 7.5 4 7.5 5 4 3 6.5 7 6.5 4 4 4 6.5 78.5 +3.5 7 バイソン 4 5 5 3.5 7 4.5 4 3 3.5 5.5 5.5 6 4.5 4.5 5.5 71.0 -4.0 9 バルログ 6 6 6 5.5 7 7.5 6 6.5 6 5.5 6 6 5.5 4.5 6 90.0 +15.0 3 サガット 6 7 7 6.5 8.5 9 6.5 3.5 7.5 8.5 7.5 6 5.5 5.5 6.5 101. +26.0 1 べガ 3 4.5 3.5 3.5 5 5.5 3.5 3 4.5 5.5 5 3.5 4.5 4 3.5 62.0 -13.0 14 エックス(平均値75)実機エックス基板、3速 リュウ ケン 本田 春麗 ブランカ ザンギエフ ガイル ダルシム ホ|ク キャミィ フェイロン DJ バイソン バルログ サガット ベガ 計 差分 順位 リュウ 5.5 8 5.5 7 5.5 5.5 4 6 6.5 6 6.5 4.5 4 6 6 85.5 +10.5 4 ケン 4.5 7.5 4 5 5 4 3 6 4.5 5 4 3.5 4 4.5 4.5 67.5 -7.5 12 本田 2 4 3.5 3 8 3 4 6.5 7 6.5 2.5 4.5 4.5 5 6.5 75.5 +0.5 8 春麗 4.5 6 6.5 6.5 6.5 5 5 5 6 4.5 6 5.5 4.5 5.5 6 83.0 +8.0 6 ブランカ 3 5 3 3.5 5.5 4.5 3 6.5 4.5 4 3 2.5 3.5 3 5 59.5 -15.5 14 ザンギエフ 4.5 5 2 3.5 4.5 2.5 2.5 6 4 3 6 5.5 3 3 4.5 59.5 -15.5 14 ガイル 4.5 6 7 5 5.5 7.5 3 6 7.5 6.5 5.5 5 4 6 5.5 84.5 +9.5 5 ダルシム 6 7 6 4.5 7 7.5 7 7.5 6 7.5 7 6 4 7 6.5 98.0 +23.0 1 ホーク 4 4 3.5 5 3.5 4 4 2.5 2.5 2.5 2.5 4 3.5 3 3.5 52.0 -23.0 16 キャミィ 3.5 5.5 3 4 5.5 6 2.5 4 7.5 4.5 2.5 3.5 2.5 2.5 3.5 62.5 -12.5 13 フェイロン 4 5 3.5 5.5 6 7 3.5 2.5 7.5 5.5 3.5 3.5 4 4.5 4 69.5 -5.5 11 DJ 3.5 6 7.5 4 7 4 4.5 3 7.5 7.5 6.5 3.5 4.5 6 6 81.0 +6.0 7 バイソン 5.5 6.5 5.5 4.5 7.5 4.5 5 4 6 6.5 6.5 6.5 5.5 7.5 6 87.5 +12.5 3 バルログ 6 6 5.5 5.5 6.5 7 6 6 6.5 7.5 6 5.5 4.5 6.5 5 88.0 +13.0 2 サガット 4 5.5 5 4.5 7 7 4 3 7 7.5 5.5 4 2.5 3.5 3.5 72.5 -2.5 10 ベガ 4 5.5 3.5 4 5 5.5 4.5 3.5 6.5 6.5 6 4 4 5 6.5 74.0 -1.0 9 参考までに Sケン 4.5 5.5 7.5 4.5 5.5 5.5 4 3.5 6.5 5 5.5 4.5 3.5 4 4.5 4.5 (77.5) (-2.5) - Sホーク 5 4.5 4.5 6 4 4.5 4.5 3 5.5 3.5 3.5 3 5 4 4 4.5 (69.0) (-11.0) - Sサガット 5.5 7 6.5 6 8 8.5 6 3 8 8.5 7 8 4 5 6 5 (99.5) (+19.5) - 豪鬼 7 8 8.5 7.5 8.5 9 7.5 6.5 9 8.5 8.5 8 7 6.5 8 7 (125.) (+45.0) - Excelファイルに纏めたのはこちら (Windowsセキュリティでユーザー名とパスワードを聞いてきた場合、「キャンセル」ボタンを押す。) リンク T.Akiba 氏作成の初代スト2~スパ2Xのダイアグラム ゲーメスト掲載の初代スト2~スパ2Xのダイアグラム Super Diagram Turbo - Version 1 Super Diagram Turbo Version 2 Super Diagram Turbo Version 3 SDT Notes Super Turbo - New Arcadia Diagram
https://w.atwiki.jp/dgrpss/pages/460.html
【ダンガンロンパ】霧切響子はクーデレかわいい【FILE.7】 レス ID タイトル 備考 26-35 BPdVJ+QK サンタギリさん 87-88 EZlZAWD7 「わたしのお父さん」 118-120 OYy6A2xb 仕返しの仕返し 132-134 fbq077rd カラオケ 138,139,141,151,154,156 pDMBrCWF 初日の出 195-200 O7xyFB7g 初詣・前編 205-210 O7xyFB7g 初詣・中編 214-221 O7xyFB7g 初詣・後編 229-230,245-248 W1FZhyLu,q+ucsloR コンセプション ナエギリ編 微エロ? 382 tRlLYYDm 美人局 445-447 fmIHUu/e ナエギリ観光記 470-476 djBo1R9M ナエギリ宿泊記 1/2 445-447続き 485 n/uSRW6y 元ネタは意味怖 498-508 aS0KRUS3 ナエギリ宿泊記 2/2 470-476続き 530-537 Eh7LO1Xp ナエギリ顛末記 1/2 498-508続き 565-574 H/YA2LTJ ナエギリ顛末記 2/2 530-537続き 585 E8hm/mk9 コーヒー 614-622 otmIjodk 霧切ンガル 679-681 e2NZrqKR 序章 超高校級の姉弟:序 姉ギリさん 753-755 RvbBLQtg バレンタインネタ 772-776 w8hZwYVp 助手への労い VD編 バレンタインネタ 800-801 4RsjIvaI 葛藤する霧切さん 817-820 0S2ti4dg 序章 超高校級の姉弟:破 679-681続き 姉ギリ 862-865 YAFQqkKK 序章 超高校級の姉弟:Q(1/2) 817-820続き 姉ギリ 869-878 YAFQqkKK 序章 超高校級の姉弟:Q(2/2) 862-865続き 姉ギリ(完) 943-949 xgdfKiiw 歯ミガキ
https://w.atwiki.jp/supergirl121/pages/54.html
奥様の名前は「恭子」 そしてダンナ様の名前は「ダーリン」 ごく普通の二人は、ごく普通の恋をし、ごく普通の結婚をしました でもただ一つ違っていたのは「奥様はスーパーヒロイン」だったのです・・・ 【朝、玄関にて】 「いってくるね、恭子」 「もうっ。わ・す・れ・も・の」 「ん・・・」 恭子は目を瞑り…ちょっとあごを上げる ちゅ・・・ 軽く唇を合わせ、離れる。 「えぇー」 「な、なんだよ」 「前に言ったでしょ、“いってきます”のキスは5秒以上!」 「あ、あれは恭子が勝手に・・・」 「ん・・・」 「って、聞いてないし!」 「んっ!・・・」 ちゅ・・・ 再び唇を合わせる。 「あ、んっ・・・ん、ちゅ・・・ちゅぷ、ちゅ・・・ちゅぅ~!!!」 「んーー、んっ!?んんん!!!」 恭子に肺の中の空気を一瞬で吸い込まれて、慌てて恭子の背中を叩くダーリン。 「は、はぁ、はぁ、はぁ、し、死ぬかと思った・・・」 「もう・・・だらしないんだから~。ま、いいわ。ね、今日は早く帰ってきてね、ちゅ♪」 ダーリンのほっぺに優しくキスする恭子。 「・・・(///)う、うん、それじゃ、いってきま~す・・・」
https://w.atwiki.jp/dangan_eroparo/pages/28.html
「な、苗木……あ、あんた……わ、私に……キ、キスしなさいよね……」 「……は?」苗木誠は呆然とした 腐川さんが僕の部屋を訪ねて来て、訳のわからないことを言い出した 「腐川さん?あの、いきなり何を……」 「び、白夜様が……あんたにしろって……仕方なく……」 「仕方なくって・・・一体何がどうなってるか、話をしてくれないかな・・・」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 数時間前 「相談?俺は忙しいんだがな」白夜は鬱陶しそうにしながら、資料に目を通していた 「あの、じ、実は、ス、スランプなんです……」 腐川冬子は苗木とのコミュニケーションの中で、傑作を書きあげた! しかし、それ以降の創作活動が全く振るわないのだという 「も、妄想では限界なんです……そ、そこで!実体験として、是非白夜様に愛を授けていただきたく…… 私の純潔を捧げようと参ったわけなんです!!」 「断る!」 「ど、どうしてですか?白夜様専用の肉便器でいいんですよ!!」 「この俺に、そんなものは不要だ。外に出れば、俺の知らない許嫁が掃いて捨てるほどいるんだよ!十神の子供を産む機械としてのな!」 「だ、だったら私も立候補させてください!あ、愛人でも!道具でも!ぺ、ペットでもなんでもいいんです!」 「ほう……お前にしては、勇気を振り絞った方じゃないか、 だがな、十神に嫁ぐ上で必要なのは、財のみじゃない…… 知性と教養とコネクションと一族に骨まで捧げる覚悟……その他諸々だ まあ、お前が持ってるのは、どちらかといえば痴性と狂様と言ったところか…… それにお前の、コミュニケーション能力で十神の為のコネクションが築けるのか?」 「……そ、それは、その……」冬子は二の句が継げなかった 「話を聞けば、苗木がきっかけとなって、書けたそうじゃないか?だったら苗木に女にしてもらえばいいんじゃないか」 「わ、私が白夜様以外の男性以外なんて考えたくありません!」 「それだよ、腐川!その固定観念がお前の創作活動の妨げになっているんだ! 広範で多様な知識と経験は創作者としての糧じゃないのか?」 「……っ!!さ、さすがです!白夜様!しかし、それでも……」 「想像しろ……苗木との夜伽を俺に見られることを……俺はどんな眼をしている……?」 冬子は眼を閉じて、想像に身をゆだね精神をあっちの世界へ飛散させた・・・・ 「はっ……!い、いや……白夜様……そんな目で私を、私の心は白夜様だけなのにぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!」 冬子は完全にトリップし、既に周りが見えなくなっていたりする 「つまりはそういうことだ」 「はいっ!逝ってまいります~~~~~!!!」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 「というわけなのよ……」 「腐川さん、それあきらかに逃げられてるから!!」 「あ、あんたは……わ、私をこんな体(創作者的な意味で)にしたのよ……せ、責任とってよね……」 「誤解を招く言い方はやめてよ!」(さすがに付き合いきれない!) そう思って、誠は部屋から逃げるように出ようとするが、 バッ! 冬子が扉の前に立ちふさがった! 「ちょっと、どいてよ!」 「あ、あああんたが、逃げれば、苗木にレ、レレ……レイプされたって……い、言いふらしてやるから!! あ、朝日奈とかなんていうかしら……?」 「ちょっと!なんで僕の時はそういう手を使うの!?十神クンには使わなかったのに!?」 「あんたばかぁ!?白夜様がそんな下卑た事するはずがないじゃないの!!」 (なんて都合のいい腐川さんなんだろう……) 逃げるわけにもいかず、誠は冬子を落ち着かせようと思ったが、冬子は既にベッドの上に座っていた 「腐川さん!どこに座ってるの!」 「あ、あんたも座りなさいよね……」自分の部屋でもないのに偉そうだ 「あのね……」誠は仕方なくベッドに座る ススッ 「ちょっと、腐川さん?」 「す、好きにしろって言ってんのよ……」 「や、やっぱりこう言うのは、気持ちが大事だし……」 「そ、それは、一般人の話でしょ、あたしは創作者なの!売れっ子なの!!どんなことでも糧にしてやるんだから!!ああもう!じれったい!!」 そう言って冬子は誠の頭を抱え、唇を奪った!! 「ん……んむううううう?」 誠は何が何だか分からず、冬子の熱を帯びた唇にされるがままだった 「んんんんんんんっぷはあっ!!ふ、腐川さん?」 「んー……い、イメージ通りだわ、うまく、キスできたわ……そ、それにあんたのコレ、固くなってるじゃないのよ」 冬子はそう言って、誠の股間を軽くノックした 「うっ……」 誠もそういう事に興味ないわけじゃない それに、ツンデレと言うのだろうか?いかに被害妄想が強くても、根暗で排他的な態度をとっていても、本当は誰かと仲良くしたいと思っている そんな冬子を可愛く思うのは男として当然の心理である(キリッ) 今度は誠の方から優しくキスをする チュッ 「と、とりあえず60点ってところかしら……ほら、は、早く脱がしなさいよ……」 「え、えーと、ハァ……ハァハァ」受動的なのか能動的なのかわからない冬子のセーラー服を焦りながら脱がしていった ブラも外し、ショーツのみになった冬子は胸を腕で隠し、誠を見ながらうずくまった 「な、苗木……あんたも脱ぎなさいよ!あ、あたしにだけ、こんな格好させとくつもり?」 「わ、わかったよ……」そう言ってトランクス一枚になったものの、ベッドの上で正座をするしかなかった 「あ、あんたも男なら、なんか気の利いた一言をいって、あ、相手を落ち着かせなさいよね……!」 「き、きれいだよ……腐川さん……」 「あのねえ!白夜様に言われるまで、ろくに体を洗ってなかった私がキレイなわけないでしょ!言葉選びなさいよ!」 (何て面倒くさいんだーーーーーーー!) 「えーーーと、ふ、腐川さんはきっと誰かと繋がってたいと思う……そ、それでも余計なひと言で話を壊してしまって、自己嫌悪に陥って、 な、何て言うか!僕は!そんな腐川さんは可愛いなって……思う……」 「~~~~~~~~~~~っ!!バカバカバカバカバカバカバカバカ!苗木のバカ!は、早く済ませなさいよ!!! こんなのね!戦国時代に政略結婚で嫁に出された女と比べると、大したことないんだからね!!」頬を紅潮させた冬子は誠にせがんだ 「まあ、OKって事で・・・・」 手をどかせ冬子の控えめな胸にキスをする チュッ、チュッ 「~~~~っ」感じているようだった そんな冬子に興奮してきた誠は、彼女の体を手と舌で蹂躙していった 「ハァハァ……」誠は既に半分理性が飛んでいるようだった 「もう、じ、焦らすんじゃないわよ!早く終わらせてよ!!」そう言いながらも、冬子は血走らせた眼を誠に向けていた 誠は目標をセ……もとい、誠は自身の熱く滾ったバットを冬子の愛液で濡れた入場口にあてがった 「ゆ、ゆっくりいきなさいよね……」 息を荒げながら、コクリと誠は頷いた ギチッ……メリメリ…… 「~~~~~~~~~~~~~~~~~~っ!」 冬子は女になるための痛みを歯を食いしばって耐えていた…… 「な、苗木……ぜ、全部入った?」 「う、うん……でも大丈夫、腐川さん?」 「だ、大丈夫よ……このくらい、何でもないから……」 「う、動くよ」 コクリと冬子は頷く グチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュ・・・・グチュグチュグチュグチュ・・・・ 「んっんっんはっ……あんっ……苗木ぃ……もっと、きつくしなさいよ!!」 「ご、ごめん!腐川さん!!もう出るっ!!」 誠の意思とは無関係に ビュクッドクッドクドクッ…… 誠自身は初めての膣内に耐えきれず、冬子の中で果てた チュッ 軽い自信そうしち(喪失)に陥った誠を冬子はキスで慰める 「まあ、いいわ……また大きくすればいいんじゃない? ……ほら、私の中でまた大きくなったじゃないの……これだから、やりたい盛りの思春期ってのは……」 「ごめん……今度は腐川さんも満足させるからね」 グチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュ・・・・グチュグチュグチュグチュ・・・・ 「どうっ?腐川さん!?」 「い、いい感じじゃない!!苗木!!そうっ!もっと!!きつく!!いいわっ!!苗木!苗木っ!!」 一度出して落ち着いた誠は、呼吸を整えることができ、簡単には果てることはなくなった 時には冬子を気遣い 時には冬子を激しく責め立てていった 「ハァッ!ハァハァハァ……腐川さんっ!僕……もうっ!!」 「あ、あたしも!もう、限界……来てっ……イクッ! まーくん!!まーくん!!んあっ……あああああっああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 ビュクッドクッドクドクッ…… ビクッ……ビクンビクンッ…… 「腐川さん……」誠は気遣うようにして、冬子の頬にキスをした 「あ、ああありがとね……苗木」その寝顔は不貞腐れているように見えるが、誠はそんな冬子も可愛いと思った そして、二人は優しい眠りへと落ちていった…… ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ そこは、冬子の夢の中だった 上も下もない世界で二人の冬子が向かい合ってた 『オイ、根暗……』 「ひいっ!!なんなのよあんた!」 『なんなのよじゃねーだろ……おめーあたしの貞操を無許可で散らしやがって!白夜様に捧げる献上物を!!』 「あ、あたしのでしょ……な、なんであんたに許可貰わないといけないのよ!」 『あたしはあんた!あんたはあたし!いつも言ってんだろ!コインの表と裏ってやつだよ!!それにしても、相手がよりによって、まーくんとはねぇ』 「あ、あんなの……練習台よ!!小説書くための!!突撃取材なんだから!!」 『……まあ、そういう事にしておいてやるよ!だが、覚えとけ!仮にまーくんに惚れたら……殺っちゃうかも!! ゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラ!!』 「し、心配ないわよ……取材だから……取材……だから」 『わかった、わかった……まあ、あたしも楽しんだからね』 「ちょっと……それどういう意味……」 『てめーで考えろ!!バーーーーカ!!ゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラ!!』 (くそ!むかつく!!一瞬、根暗と「統合」しちまったじゃねーか!!むかつく!むかつく!むかつく!) ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ キーン、コーン……カーン、コーン 『オマエラ、おはようございます!朝です、7時になりました!起床時間ですよ~!さぁて、今日も張り切って行きましょう~!』 服を着た二人は、誠の部屋の扉の前の廊下に立っていた 「腐川さん……」 チュッ 冬子は誠にキスをした 「こ、これで取材は終わりよ……あ、あんたもいい思いしたでしょ……じゃあね……」 「腐川さん……」 冬子はそう言って食堂へと去っていった…… 捕まえて抱き締めれば、彼女をつなぎとめられたのだろうか? しかし、誠にはそれができなかった なぜなら、彼女は売れっ子の小説家、自分は何もない、ただの平凡な高校生だ…… そんなコンプレックスが、手を伸ばす事を躊躇わせたのだった 誠は小さな後悔を抱えながら、部屋に戻ろうとした 「……っ!!」 そんな視界にいたのは、目が点になっていた棒立ち状態の朝日奈葵だった 「はぁ」右に揺れ~ 「ふぅ」左に揺れ~ 「へぇー」右に揺れ~ 「あ……あの、朝日奈さん……?」 「ゆうべはおたのしみでしたね」 どこかで聞いたようなセリフを機械のように再現していた その日は、誠か何を聞いても 「ゆうべはおたのしみでしたね」 と、判を押したようなセリフしか返ってこなかったのは言うまでもなかった…… さらに、ヒョコッ 『うぷぷぷぷ……苗木クン……ゆうべはおたのしみでしたね……って朝日奈さんとネタかぶりかよっ!! と・こ・ろ・で!具合はどうだった?うぷぷぷぷぷ……』 「勘弁してほしいんだけど……」 と、監視したであろうモノクマに追い打ちをかけられる散々な一日だった 一方、腐川冬子は…… 「白夜様!一緒に昼食でもいかがですか?」 「お前が食べ終えた30分後に一人で食べるとしようか……」 相変わらずの関係であったが、彼女の脳内では (もし、苗木との間に子供ができていたら……白夜様は別の女と子供を作る!!その女と一緒の病院で出産をし、すかさず嬰児交換!! 私は十神の家のしがないメイド!そこで起きる殺人事件!!ああっ!私はミステリーというジャンルも開拓したわーーーーーーー!) 創作者として大いなる進化を遂げていたのだった…… Comment:
https://w.atwiki.jp/dgrpss/pages/724.html
視界は常に不定形を象り、ぐにゃぐにゃとした線が、シャボン玉の表面のように毒々しい色合いで混ざり続ける。 不快感で身体がくず折れそうなのに、私はそこに存在を固定されたまま、指一本動かせない。 浮いているのか、沈んでいるのか。確かなのは、地に足を付けていないということ。 『―――霧切さんの笑った顔って、すごく可愛いんだよ』 エコーのかかった声が、脳天から響く。 次いで、線が少しずつ寄れて、見慣れた笑顔を形作った。 よく見知った、少年の。 『……■■君のクセに、ナマイキね』 ザザー、と、テレビの砂嵐のような音に削り取られる。 彼が誰かを私は知っていて、けれどもその存在を思い出すことは出来ない。 酷く不思議な心地だ。彼の声も、表情も、何もかもに靄がかかっていて。 けれど、それがかけがえのない大切な存在ということだけは、覚えている。 (……、…やめて) 私は虚空に呟いた。 その悪夢の続きを、知っている。 その『私』が、自分でも知らないくらいに蕩けた笑顔で、彼の手を取った。 驚いたような少年の視線に、『私』がしたり顔で返すと、はにかみながらも指を絡めて、二人の視線も、絡まる。 『私』も、相手の男の子も、幸せそうに、そして気恥ずかしそうに、互いを見つめている。 ―――、どちゃ。 唐突だった。 幾度も見たはずなのに、脳がその情報の処理に追い付かなかった。 音。―――肉の、潰れる音。 匂い。―――人の脂と、血の匂い。 絡めていた手の、肘から先が、ぶらん、とだらしなく宙に揺れる。 『…………え、…?』 『私』が目を見開く。 先程まで少年の笑顔があった、その視線の先には、やはり見覚えのある無慈悲な鉄塊。 放射状に飛び散った『誰か』の血が、『私』の足まで汚していた。 『……■■、君…?』 失ったことを受け入れられずに、『私』の声が、縋るように名前を呼ぶ。 当然、返事は返ってくるはずも無い。 「あ、あっ、あぁ、…い、やぁあぁああ、―――――――……っ!!!」 不定形の世界に、慟哭が響き渡る。 私の声か、それとも『私』のか、区別はつけられない。 喪失の痛みには、慣れていたはずだった。 幾度も私は、自分の大切なものを取り零して来たのだ。 なのに、どうして、こんなに、辛い。 『…そりゃそうでしょ。君は、失ったんじゃなくて、自分から捨てたんだから』 しわがれて愛嬌のある、それ故におぞましい声が響く。 『■■君は、霧切さんを守るために、霧切さんが不利になる情報をずっと隠してたんだよねぇ』 「っ…」 『それで自分が不利になっちゃって…でも、霧切さんは■■君を助けなかった』 「…違、」 違う。そう、言い切りたかった。 私だって、彼を助けに向かった。 けっしてこの信頼関係は、一方通行じゃない。 けれど、 『■■君は、そう思ってるかなぁ?』 ぐるん、と、不自然な可動で、『私』の首が九十度周り、此方を向く。 『釣り合わないと思わない? 苗木君は文字通り、命を賭けたんだよ?』 『私』の顔が、―――目がドブのように濁っている以外は、だが―――語りかけてくる。 声はあの悪夢のような人形の声のまま。 『私』が、私を責める。 頭がおかしくなってしまいそうだった。 『君は、絶対に戻れる保障があったじゃないか。苗木君が助かったのなんて、文字通り幸運だったからだよ』 「私、だって…保障なんて、なくても、」 『そもそも君は自分可愛さに、自分が一番大切なものを捨てたんだもん。それで辛いだなんてお門違いじゃない?』 「う、ぅ……あ、」 肺が、痙攣するように呼吸をする。 違う、私は、彼を見捨てようなんて、そんな、 『ねえねえ、どんな気持ち? 自分を無償で、命を張ってまで助けてくれた男の子を見捨てて、今どんな気持ち?』 「あ、ぃや、ぁ、」 喉が震える。否定したくても、声なんて出せなかった。 逃げ出そうと必死で足を動かすけれど、その場からは一歩も動けない。 濁った瞳の『私』が、正面から近づいてくる。 『ねえねえ』『ねえねえ、どんな気『んな気持ち?』切さん『の子を見捨てて』霧切さ『ねえ、どんな気持』 「―――霧切さん!!!」 ビク、と、体が反射で大きく震えて、机が軋んだような音を出した。 じわりと現実の重さが返ってくる。 頭に鈍痛が奔る。固定されていた腕の関節が痺れている。 堪えるように、ゆっくりと目を瞬かせた。 「だ、大丈夫……?」 聞き慣れた声。 子犬が飼い主を気遣うような目が、此方を覗き込みに来る。 「……苗木、君?」 「霧切さん、疲れてるんじゃない? すごく苦しそうだったよ」 確かめるように、男の子の名前を呼ぶ。 締め付けられるような心地がして、此方を覗き込むその顔を直視できずに、目を逸らしてしまう。 「ごめんなさい、その……」 「気にしないで。少しくらい転寝ても罰は当たらないよ」 優しい言葉と共に、渡されたマグカップを手に取る。 気を利かせてくれたらしい、ミルク抜きのアイスコーヒー。 ふと額に手をやると、酷く汗を掻いていた。前髪が張りついている。襟元にも汗が滲んで、気持ちが悪い。 あの夢を見るときは、いつもこうだ。 チク、タク、と、壁掛けの時計がゆっくり秒針を刻む音。 事務所にはどうやら、私と苗木君しかいないらしい。 「……シャワーを浴びてきても良いかしら」 「えっ? あ、う、うん……その、どうぞ」 「いつかみたいに、覗いてみる?」 「は、はは……」 耳まで赤くなった男の子に微笑ましさを覚えながら、備え品のバスタオルを肩にかける。 どうせ自室に戻るまであと一時間、電話番以外にすることはない。 例の一件以来、世界は緩やかに、絶望から立ち直りつつある。 未来機関の黎明期は終わり、これからは少しずつ人も増え、復興に携わっていくことになるだろう。 今は、いわば次のステップに移るための準備期間。 仕事と呼べる仕事はほとんどなく、交代で事務所の番をするのが私たちのせいぜいの仕事になっていた。 ボイラーが上がりきる前に蛇口を捻り、温められる前の冷水を、そのまま頭から被る。 ゆるゆると、背を足を伝って水が流れていくのを感じながら、私はつい先ほどの悪夢を思い出していた。 あの男の子の像は他でもない、苗木君。 私の中で、彼がどれほど大切な存在になっているかは、自覚している。 そしてだからこそ、それを失ってしまう恐怖に、私は怯え続けてもいる。 あの学園で、『失ってしまったことへの恐怖』を、私は知ってしまったのだ。 絶望から再生していく世界で、私一人が恐怖に取り残されている。 身を絞めるような冷たい水は、いっそ心地よかった。 体が生理的に震えようとするのを、奥歯をかみしめてぐっと堪える。 夢の中の影は、滑稽な女だ、と私を笑った。 一度は我が身可愛さに見捨てた相手を、かけがえのない大切なものだと言い張り、そして失うことを恐れている。 違う、と幾度も自分に言い聞かせた。 自分が助かるためじゃない、とか、私だって彼の為なら、とか、言い訳なら何個でも浮かぶのに。 きっとあの影は、私の良心か、潜在意識か。 自分を納得させるための言い訳なんかじゃ耐えられないほどに、その潜在意識は根強い。 それはすなわち、苗木君への、――― 「苗木君への、何……?」 ぽつり、と自問した。 答えは出ないまま、沈黙だけがまだ温い湯とともに、排水溝に流れていく。 ――――― 奇しくもその翌日は、私の何度目かの誕生日。 もともと心待ちにしていたワケではなく、無感動に事務的に過ぎ去る、いつもどおりの平日。 そのはずだった。 寝床に就く前に、布団に沈み込むのがやけに心地よく感じたのを覚えている。 その日はいつもの悪夢を見ずに、ただただずっと深みに沈んでいく夢。 ずん、と、深く深く、腰が砕けそうになるほど、脳が蕩けそうになるほど、心地よく芯に染み込む深さ。 目を覚まして、それまで沈み込んでいた分なのだろうか、苦しさと紙一重の浮遊感を感じた。 天井が、ぐらぐらと揺れている。揺りかごの中にいるような。 軽い吐き気と、鈍い寒気。 薄ぼんやりと開けた目を強く閉じれば、頭の中で重い痛みが響いた。 熱がある、確信する。 当然だ、冷水を浴び続けて、ろくに身体も温めずに寝たのだった。 答えを紡げないことなど分かっていたのに、彼の存在とあの悪夢だけが、ぐるぐると頭を回っていて。 それどころじゃなかった、と言ってしまえばそれだけだけど。 自己管理の怠慢。思わず舌を打つ。 怨嗟の声でも上げようか、という体を無理矢理起こすと、ぱさ、と何かが胸元に落ちた。 重みのあるそれは、湿ったハンカチだった。見覚えのある柄模様。 「あ、起きた? ごめん、氷枕の場所分からなかったからさ」 「……洋服棚の下」 「分かった。霧切さん、食欲ある? 適当に果物とか買って来たんだけど」 「今はいらないわ。……それよりも」 とりあえず、隠すように布団の中の自分の姿を確認する。 よかった、悪い酒のあとのような、下着姿のまま眠るという馬鹿はやっていなかった。 「……部屋に不法侵入者がいるようなのだけれど、どうすればいいかしら」 きょとん、と流し台に立っていた少年が、こちらを振り返った。 どこから引っ張り出して来たのか、若草色のエプロンを首元から下げている。 「泥棒でも入ったの?」 「さあ、どうかしら。 あなた、何か盗んだ?」 「え、僕?」 心外だ、と言わんばかり、眉根を寄せる。 「霧切さんが昨日、電話してきたんじゃないか」 「…は?」 枕元に手を伸ばして、履歴を確認する。 発信欄に、『苗木誠』の表示が並んでいた。 午前一時から二時にかけて、三件も。 思わず頭に手をやった。記憶違いということではないらしい、悲しくも。 「……その、電話で私は、何を」 「うん? 分かんないけど、なんていうか、ずっと僕の事を名前で呼んで」 「……もういいわ、だいたい分かった」 思いだすことに危機感を覚えて、彼を止めた。 ぶわり、と熱とは別の浮遊感が、胸の奥から広がってきた。 とんでもなく恥ずかしいことをしてしまったのではないだろうか。 この発信履歴を削除したら、無かったことにはならないだろうか。 「ごめんなさいね、重い女で」 「うん?」 恥ずかし紛れに、茶化してみる。 が、すぐにこの手の策は彼には通じなかったことを思い出した。 「霧切さん、いつも頑張ってるから。たまには僕のことも頼ってよ。ね?」 眉根を下げて、ふわり、と子犬のような笑み。 見事なカウンターである。 頬が、爆ぜるように熱くなった。 熱が上がった気がする。 皮肉や嫌味は、どうも彼には通じない。 天然なのか、計算でやっているのか、どちらにせよタチの悪いことだ。 布団を手繰り寄せて、火照ってきた顔を隠す。 「一応、本部には連絡しといたから。とはいっても、僕も霧切さんも今日は非番だけど」 「……何と言って連絡したのかしら」 「うん? 昨日の夜から具合が悪いみたいなので、って」 「貴方ね、その言い方じゃ、」 まるで。 私が昨日の夜から、貴方と時間を共にしていたみたいじゃないか。 「えっと……不味かった、かな」 「……別に。困るのは、どうせ貴方の方だもの」 子犬が首を傾げる仕草。訂正させるのも馬鹿らしく感じたので、とりあえず背を向け、布団の中で楽な体勢を取る。 別にそれで誤解されたとしても、いや、気恥ずかしいのは確かだけど、困ることはない。 からかってくるような輩がいれば、言って聞かせれば済む話。 ふわり、と鼻孔に芳しい香りが届く。 ぐつぐつと、沸騰している音。ザク、ザク、とリズムよい拍子は、野菜か何かを切っているのだろう。 此処、すなわち未来機関の社宅は、どの部屋も大抵同じつくりをしている。 白塗りの壁に、備え付けのコンロとユニットバス。 苗木君にだけは、いざという時のために部屋の鍵番号を教えてあった。 私が体調を崩した時や、仕事が溜まっている日なんかは、こうしてご飯を作りに来てくれる。 ……彼が度を越した世話焼きなのか、それとも私が無精すぎるのだろうか。 「今はいらない、と言わなかったかしら」 「大丈夫だよ、冷めても美味しいから」 的外れな返答に、肺の底からため息が出てくる。 彼の料理が気に食わないわけじゃない。 そうやって気を遣わせてしまっている自分自身が嫌だ。 負担や重荷にはなりたくないのに。 ただでさえ、彼は引きずってしまう人なのに。 「……何を作ってるの?」 ベッドから身体を引っ張り起こす。反動で逆方向に沈んでいきそうになるのを、なんとか堪える。 冷蔵庫には、薬と飲み物しか入っていなかったはずだ。 玄関側の廊下に、大きなビニール袋が二つ。 「卵雑炊……の、ちょっとアレンジかな。鳥胸肉を塩茹でした残り汁で煮込むんだけど」 「相変わらず、手が込んでるわね」 鍋の様子を見ながら、片手間で卵を溶く。 彼の調理する姿を見ていると、不思議とお腹が空いてくる。 餌付けでもされているようだ。語感の割に、満更でもないのはどうしてだろう。 「本当はもうちょっと、豪勢なものを作りたかったんだけどね」 「え?」 「今日。霧切さん、誕生日でしょ」 言われて、はた、と思わず口に手を当てる。 誕生日を忘れていたわけではない。 同期の仲間、すなわちあの学園生活の卒業生同士で、簡単なパーティを催すと連絡があったのを思い出した。 なぜわざわざ本部にまで連絡を、と思ったけれど、そういうことか。 主役が病欠では、パーティも何もあったものじゃない。 きっとそれに備えて、計画も準備も進めていたのだろう。 私の看病のために、中止にして、来てくれたのだ。 「……ごめん、なさい」 自分の声に驚く。あまりにも弱々しかった。 無意識に、謝罪の言葉を口にしていた。