約 1,352,510 件
https://w.atwiki.jp/kinisono/pages/6.html
トップページ 更新履歴 ガイドライン 刑事事件 民事訴訟 ネットニュース 依頼・報告 ご意見・ご要望 削除依頼 テスト 編集可能ページ
https://w.atwiki.jp/aircowork/pages/14.html
【したいこと】 生きる人すべてを幸せに。 もう少し具体的に言うと、「生きる人すべてを、死ぬときに「自分の人生は幸せだったなあ」と感じられるように」という感じです。実はもっと発展系の「生きる人すべてを、生命活動をしているすべての瞬間で幸せに」というのもありますが、後者へいたる道筋はまだうまく描けていないので考え中です(笑) 【そのためにしていきたいこと】 1.人間の価値観をデザインするテクノロジー(要するに教育段階から原体験などを意図的に設計させてもらい、何を楽しいと感じるかなどをデザインする試み)を確立し、基本的に全員に対して「何かしら価値を生み出す仕事を楽しみ、また必要に応じて他人と徹底的に協力して新しい価値を生み出していく姿勢や、お金を手に入れたら貧しい人のためにそれを使っていき、貧しい側の人もこちらにこられるように助けたいという感情」を全人類に与えられるように教育などをデザインしていく。この価値観の要件はまだ明確に定義しきれていないのでこれから定義していく予定。どんな世界(例えば隕石が衝突したりして壊滅的打撃を惑星が受けたときとか)であっても価値があると感じられるような、極めて普遍的で絶対的だと思われる価値観を定義する必要がある。 2.世界中の企業間の壁をすべて取り払い、すべてのリソースが自由に行き来できるようにする。1.を達成すれば自動的に成し遂げられるが、こちらに関してはとても高い興味がある上、最近のシェアリングエコノミーでものをシェアしようという姿勢や、ブロックチェーンという極めて透明性の高い技術の台頭などを見ていると、流れはこちらに向かっていると感じているため、ぜひ取り組んでいきたい。 【ストーリー】(なぜ上のようなことを考えるにいたったのか? みたいな個々人のストーリーを書いてみると、マジで面白いと思うので(というか僕が知りたいので(笑))ぜひ多くの人にかいてほしいですね!) そもそも、自分自身の課題意識の芽生えは中学生ぐらいの頃? でしょうか、母親が心の病を抱えていて時折「自殺したい」と言ったりするような家庭で育ってきました。もちろん母親は普段は心の病の症状は見えず普通に生活できています。 ただ、時々垣間見える病の症状はひどくリアルで痛々しかった。それに何より本当につらそうだった。 そういうのを見て育ったせいか、自分自身にとっては「自殺」ってそんなに駄目なことなのか? 今の日本では自殺はだめみたいな風潮があるけど、それって本当に正しいのか? このつらさを抱えたままこの世界に生きろって、どんな生き地獄だよって。 社会は必ずしも正しいことは言わない。理想的でありそうなことを言ったりはするが、その理想にそぐわない価値観を排除する。日本や、恐らく自殺に関して権利が進んでいないすべての国でそういう嫌いがあるんだろうなと感じた。 それが自分自身の問題意識の萌芽だったんだと思います。 ただ、だからといって社会の正しくなさを認識しても何か行動を起こせたかと言われるとそうでもなく。結局高校も大学ものらりくらりと過ごしてきてしまっていて、そしてその自分に何の問題意識も感じずに生きていました。 社会への問題意識は色々な経験を積むにつれて溜まってはいましたが。例えば、自分自身はテレビなどで見る社会人のキラキラしていなさに危機感を感じていました。仕事するのってつまらないんだなあ、となんとなくテレビを見て飛び込んでくる目の腐ってしまった社会人から感じていました。それ以外にも、政治という世界の不合理さとかも問題に感じていました。いまどき全員スマホで国民投票も夢ではない世界なのに未だに間接民主制とかどうなんだろう、不合理じゃなかろうか、みたいな。 さて、そんな生き方をしていた訳ですが、転機が訪れました。 大学四年生の春、自分は研究室に所属しました。名前は特に述べる必要もないので伏せておきますが。 その研究室に入って感じた衝撃、それは今でも忘れません。 地球上にこんな楽しそうに人々が生きている空間ってあるん? 地上の楽園かよ、と。 そこでのコミュニケーションは常に笑いに満ち、誰もが相手を喜ばせ、そして自分自身も楽しもうと全力を尽くしていた。 この人たちすげえなと。シンプルにそう感じました。 ですが、この笑顔を見ていてふと感じたのは、上の話。この人たちも社会人になってしまったら、腐ってしまうんだろうか、と自分の頭をよぎりました。 環境も人の振る舞いを決定付ける大きな要因の一つです。この研究室という環境だからこの人たちはこんなに輝けているが、他の、輝き方を知らない人たちが集まる場所に行ってしまったら、研究室であんなにも輝いていた人が輝きを失ってしまうんじゃないか、と。 その時、自分はまず「この笑顔を守りたい」という発想に至り、行動を開始します。ついに始動しました(笑) そしてまず取った行動、それは……サークルに入ってみることでした(笑) 自分は恥ずかしながら、なんというか、普通の人と趣味とか嗜好が違うせいで、なんか「普通」な会話力が全然なかったんですよね(笑) 恋バナとか聞くのは全然好きだけど、好きな女性のタイプとか聞かれても何も答えれないし(笑) そもそも付き合うなら結婚前提というか、結婚という形でなくてもいいけど、心が添い遂げて人生を歩めるような人と付き合いたいし(笑) テーマパークとか行く価値を全然見出せていないし(笑) 機転の利いた会話で笑いを取るとか全然できないし(笑) むしろ喋るなら「この社会がこれからどうなっていくか?」とか「本当の幸せは何で、それを実現するためにはどうすればいいのか?」とか「仕事を楽しいものにするためにはどうすればいいのか?」とか、まあさらに言ってしまえば、そもそも喋る行為はもっと議論じみた、お互いのエッジの利いた思想をぶつけ合い、より自分の思想を磨いていくための行為であるべきではないのか? と思ってみたりと。もちろん心の障壁を取り除くために上記のようなうち解けた会話は必須だという意見はあるでしょうし、めちゃくちゃそれはよく分かります。一方で、社会は何でもっと常日ごろの会話から「思想を磨くことを楽しむ」事に重点を置いて人々のコミュニケーションをデザインしてこなかったんだ? と。もちろん上の会話は楽しいでしょうが、下のようなエッジの利いた会話でも楽しめるし、そういうのを楽しめる方が生産性の高い人になるのではないか? とか。マジいかんせんクソ野郎だったんですよね、コミュニケーションに対して(笑) だからコミュニケーションに致命的に自信がなかったんですよね(笑) だから大学の最初からサークルに入ることはできなかった。まあ今思うと、早い段階から入っておいて、そもそもコミュニケーションを磨こうと頑張るべきだったなあと切実に思いますけど(笑) ともかく、サークルにここで入りました。普通のコミュ力を身に着けようと努力するしょぼい一歩です(笑) あの笑顔を守るためにはまず、人を巻き込めるだけの力やコミュ力を身につけないとだめだったので(笑) ですが、この小さな一歩が徐々に自分自身の目指す世界観の構築に役に立ち始めます。 ここで出会った方にKさんという方がいまして。この方がまた優秀でアグレッシブ。 なんかいつの間にかパトロゴ名古屋という、意識の高い勉強会みたいなやつを名古屋で開催し始めたんですよね。 自分自身もその勉強会が面白そうだったので参加し始めました。 その勉強会の最後のテーマが「次の勉強会のテーマを設定せよ」ということでした。 自分はその勉強会でベーシックインカムについてのディスカッションがあったこともあり(ひょっとしたら他の要因もあったかも)、当時政治について考えていて、結局のところどういう政治制度がいいんだろうかな、みたいな疑問がありました。だからこそ、次の勉強会のテーマについて「政治制度」とかについていいのではないか? と思っていました。ですが、それを考える上では絶対に叩き台が欠かせないと自分は感じていました。まったく新しい政治制度とか。 でも、いくら考えても結局答えは出ませんでした。 そしてあるときふと感じました。 「自分が今あるテクノロジーを用いてこの世界をもう一度ゼロから作り直すとしたらどうする?」 すべては一瞬、世界が変わる。 まったくのゼロベースで、ただ理想のみを追求し世界のシステムの構想を脳内で練っていき、結局ひねり出されたのが上の内容でした。自分自身が元から色んな人の価値観や、自分自身の価値観を掘り下げて考えていくのが好きだったのが幸いして、「価値観をデザインできればいいんじゃないか?」という発想に至りました。 人間の価値観をデザインする、それができれば恐らく世界のすべての課題の解決に一歩前進できると感じます。 「日々の食卓で食べるご飯で幸せを感じる」のを多くの人の一般的な価値観にできれば高級な料理が生まれる必要はなくなり、そこに回っていたお金はより社会の負の部分の解決に当てることができる。 「企業の壁をすべて取り払うべきだ」というのを多くの人の一般的な価値観にできれば、企業間の壁は消失し、誰もが何歳からでも多くの企業の開かれた仕事内容に対して自分自身が合っているかどうかを判断でき、入社後のミスマッチを革新的に減らすことができるでしょうし、地球上のすべての人がこの世界の知識をすべて活用できるので革新的なアイディアは爆発的な勢いで生まれてくるでしょう。 「誰かのために、この世界の負を取り除くために働くのが当然」というのを多くの人の一般的な価値観にできれば、この世の中に存在する負はより急速なスピードで発見され、是正されていくでしょう。 このテクノロジーには無限の可能性がある。 正直に言いましょう。 これは人類史上最高のテクノロジーです。 これが自分があの答えにいたるまでの一連のストーリーです。 【具体的な行動】 これまでの人生を振り返って思うこと。 正直に言うと、自分ってマジで社会にとって役にたたねえ人材になってしまったな(笑) というのが自分の感想です(笑) 今の世界では新しい価値を世界に生み出していくために圧倒的なGRIT(Guts Resilience Initiative Tenacity)を持っている必要があります。まあこれは実行者としての視点であり、この世界の向かうべき新しい世界観を描くためには思想家として他にも「(新しい世界を思い描くための)想像力 Imagination, 心と直感を信じる勇気 Courage to follow your heart and intuition」が要求されると思うので、個人的にはGRITICという形容詞を提唱したいものですが(笑) GRITIC=「この世界の向かうべき方向性を導き出し、その方向性が正しいと確信する勇気を持っていて、その世界観の構築のために全力で動き続けることができる」 一方で、自分には上のように多少とがった思想を展開するだけの想像力と心と直感を信じる勇気はありますが、GRITのほうが致命的に足りていないと個人的には感じています。 だからこそ、自分はGRITを鍛えていく必要があると感じました。そのために「自分の目指す世界観を構築するために必要な情報を収集し、思考し、アウトプットする」という行為に全力を注力して取り組んで行こうと思い、『有機的に考える(http //highishiki.blog.fc2.com/)』というブログを運営し始めました。 こんなブログでGRITなんて鍛えられるのか? と思う方もいるかもしれません。ただ、自分自身がGRITを鍛えるために必要な要件を考察した結果、このブログでもいけるんじゃね? という結論に到達したためやろうと思いました。 GRITを鍛えるためにはいったい何が必要なのか? まず一般的に体育会系の人はGRITが高いといわれます。そしてその理由は主に「部活に必死に取り組む」という過程で培われているんだろうと自分は考えました。 ですが、
https://w.atwiki.jp/nld_kob/pages/47.html
32回 出口・牧田・久我 司法制度審議会 32回 竹下会長代理 司法の民主的正統性、レジティマシーと国民の司法参加という観点から、意見を申し上げたい。 日本国憲法は、国民が直接に司法権を行使する、ないし、直接にこれに参加することによって初めて、国民主権の下における司法の民主的正統性が基礎付けられるという立場には立っていない。司法権は最高裁判所及び法律によって設置される下級裁判所に帰属するとされており、その最高裁判所の長官は内閣の推薦に基づいて天皇が任命いたしますが、それ以外の最高裁判所の裁判官は内閣が任命する。また、下級裁判所の裁判官は、最高裁判所の指名に基づいて内閣が任命する。 憲法は、一方で議院内閣制を前提として、この議院内閣制の下にある内閣の任命、またはその前提として最高裁判所の指名というものを予定するというところに、司法という、立法、行政と異なる統治作用の民主的正統性のぎりぎりの根拠を求めている。司法というものは国民の一時的な意思、あるいはそのときの世論の動向と関わりなしに、高度の独立性の保障の下に、立法府、行政府の行為をも法に照らしてチェックをし、また国民の法的権利を保護するという司法の機能の特殊性に配慮している。国民主権ということから、直ちに立法、行政と同じように、当然に司法権の行使にも国民が参加すべきであると説くとするなら、そこには論理の飛躍がある 国民の司法参加と司法の民主的正統性とは全く関係がないのかと言えば、私もそうではない。裁判の過程が、より国民に開かれたものとなり、また国民の健全な良識が裁判の内容に反映されることによって、司法が国民によりよく理解され、より広くかつより深く国民の支持を得るようになれば、司法はより強固な民主的正統性の基盤を得ることができるという関係に立つ。司法が国民主権の下で正統と認められないとか、そのレジティマシーが否定されるという意味ではなく、レジティマシーは最小限保障されているけれども、より強固な国民主権的基盤、あるいは正統性の基盤の上に司法が成り立ちうるようにすることが望ましいというところから、司法への国民参加が求められている。司法のブラックボックス化ということでございまして、司法は専門家だけにしか通用しない言葉で、また専門家しかわからないルールの下に行われている。そうすると国民にとっては、司法過程あるいは裁判の過程というものがブラックボックスになってしまうのではないか、この司法のブラックボックス化に歯止めを掛けるためには、裁判システムと外部との法的コミュニケーションというものを重視しなければならない。国民が裁判過程に参加をするということによって、法廷で展開されている法律論、あるいは判決で示される法律論というものが、非法律家たる国民に理解可能なものになり、それによって初めて司法は国民の身近な存在となり、国民の深く広い支持を得られるということになるのではないか。 鳥居委員 一つは、陪審に参加する人々は、事実認定をするところに限られるのであって、法律は裁判官に任されていて、その裁判官の教育の下で陪審に参加した人々が結論を出していくというプロセスであるところに特徴があり、それを国民に教えるべきである。 もう一つの本質は、やはりこれは現在の刑事訴訟法の下では、旧刑事訴訟法と現在の刑事訴訟法では証拠の扱い方が全く違う。一旦裁判になりますと、現在の刑事訴訟法の下では、法廷に出される証拠は、突然出されるというとおかしな言い方になるが、被告側、弁護側が、見せてもらうことはできない。その中で裁判が行われている。私が考える裁判のイメージというのは、法廷で提出される直接証拠を、裁判官と陪審員が見て、これは何が起こったのかということを事実認定していく、そのプロセスがない限り、やはり旧刑事訴訟法の方がよっぽど証拠は開示されていた、よかったのではないか? 山本委員 日本の民主主義は、利益追求型と言うか、あるいは権力糾弾型と言うか、そういった傾向が目立ち、自律、自己責任といった民主主義の根っ子になるようなところがなかなか育たない状態で今まで来ている。 アメリカ、イギリス辺りで行われている陪審制というのは、極めてパブリック意識が強い社会が基盤としてある。今は多少欧米でもアメリカとかイギリスでも、社会の雰囲気は変わってきたのかもわかりませんが、恐らくこの陪審制を取り入れた当時の状況というのは、特にアメリカにおいては母国イギリスとの間の、言ってみれば植民地に入植した人たちの権利意識と言いますか、そういった強い意識に支えられて始まった陪審制。そういったことが、この時期に日本に入れることがベターなのか、必然的なのかということをよく考える必要がある。 北村委員 統治客体から統治主体として、社会的責任を負った存在として、国民の司法参加というものを考えていかなければならない 司法委員だとか調停委員というものが例に挙げられることがあるのだが、確かに必要。しかし、これと陪審、参審と非常に違うのは、片一方は望む人が、希望する人が行うというのに対しまして、陪審、参審の場合には、国民の義務となってしまうという点が非常に違うのではないか。陪審では法律判断と事実認定を切り離すということだが、確かにこれを切り離すと言っても、切り離せるような事件と切り離せないものとがあるだろうと。そうすると陪審をもし適用するとしても非常に限られた事件に限定される。民事は難しいかなという部分、限られた刑事事件についてそれをまず適用していくというような形になっていく。 高木委員 統治客体意識という言葉に象徴的なように、日本の経済、行政、立法も全部含めまして、いわゆるお上が仕組んだものの中に、仕組んだことが全部が全部悪いことを仕組んだという意味じゃないんですが、制度の限界とでもいうべき状況がいろんなところに今、出てきている 吉岡委員 前回最高裁判所が御説明なさって、誤審率が高い。だが、誤判の事例がとても古い。だから基本的に言うと陪審でも誤判があるのだということなのか、陪審だから判断を誤るということなのか、最高裁の姿勢がわからない。また、古い事例しか出てこないということは、要するに近年の陪審制では誤判というのは少ない、あるいはないということではないか。日本の裁判の場合に、本当に職業裁判官に誤判がないかということを考えますと、冤罪事件等で見られますように、有罪それも死刑判決になっていた人が無罪になるという、そういう事例が幾つもある。統計上の数値を見ますと、結構判決が覆された、有罪が無罪になったという事例が数字で出ています。その数字を高いと見るかどうかはあると思いますけれども、平成6年から10年ですから5年間ですね、その5年間で簡裁の場合で44件ある。これは裁判官が判断をしているわけですが、それで間違っているという結論。それから1審、2審という、そういう段階的に見た場合に誤りがないかどうか、これも数字を出していただきました。これは平成10年と11年です。そうしますと、有罪だった人が無罪になった、そういう事例が平成10年で10人、平成11年で10人と、これは全部職業裁判官の判断。陪審をやったら誤判が多くなる、職業裁判官だったらそうではないということではなくて、いかに証拠が十分に出されるかというところにあるのではないか。 水原議員 道交法違反、あるいは業務上過失致死傷事件で身代わり自首をしまして、それが真犯人とみなされて起訴されて、そして裁判所でこれは身代わりでございますということがわかった案件が非常に多い。調べてみたら、非常に簡裁での無罪事件というのは大半がそういう事件である。 井上委員 誤判の問題だが、以前から思っているのは、諸外国、特に英米などで誤判の事件が多く、しかもその多くが、陪審によるものであるということは事実。ただ、それが、陪審だからそうなっているのかどうかというところは、そう断定するだけの実証的な根拠は十分ない。一時期、陪審制度について、職業裁判官による誤判を防止するとか、あるいは回避するための妙策だという主張もあったわけだが、それを裏付けるだけの根拠はないということは言えると思う。しかし、さらに進んで陪審になると誤判が飛躍的に多くなるとまで言えるかといいますと、それもまた十分な根拠はない。そういう状況ですので、そこのところをこれ以上突っ込んでみても、恐らく印象論とか、一方的な主張だけになってしまう。仮に国民が参加した場合でもそういう問題は残るのだということを意識しながら、それでも意味があるのかどうか、そしてまた、具体的な制度設計において、そういうところをどういうふうに手当をしていくのか、そういう手当はあるのか、という方向で議論する方が、生産的である。・ 中坊委員 一つは、やはり我々はこの論点整理で一致したのが「法が社会の血肉と化していない」、それはやはり「客体意識から主体意識に変わってないんだ」ということ。それでは、ほっておけば客体意識から主体意識に変わるかというわけである。ビデオで実際の陪審手続を見た。確かに選定手続がどれほど手間の掛かるものか、そしてその中で一人一人国民に裁判官がどのようにして教えているかがよくわかった。司法の場においても統治客体意識から主体意識に変える、一つの政治的な大きな根底がここで図られているという点を、もう一度想起すべきではないか。 二つ目は、司法制度の関与の在り方、我々は司法と国民との間に距離が遠過ぎるということは、これまた既定の事実になっている。それをどうしたら近付けるかというのに、国民がそこに参加しないでおいて、みんなが専門家同士の話し合いになってしまう。だから、そこが今のプロの在り方というものが、刑事司法の在り方も民事司法の在り方もすべてに、極めて裁判構造のそのものに非常に密接に関連している点である。 更に三点としては、今は中間報告の前ですけれども、中間報告の中においてはもっと濃淡があるんだと、だから非常に基本的なことの視点から考えないといけない。そういうことで言えば、まさに立憲君主制の下において、天皇主権の下においてなおかつ陪審制度が行われてきた我が国の歴史というものを、よその国はさておいて、我々先人のやってきた実績というものは、もっと我々は尊重して考えるべきではないか 中盤 歴史的に言えば、刑事について陪審なり参審というのが諸外国で行われてきました。それは、国家権力の発動の最たるものである刑罰につながるものですから、その国家と個人とが対決する構造になり、そこに国民の代表が参加して判断を下す。歴史的には、そういう意味があったわけです。 これを制度的にもう少し進めるとすれば、4点くらい大きなメルクマールがあるんじゃないか。 ① どういう裁判について認めるのかという、要するに、どういう事件についてどういう要件の下にやるのかという問題。 ⇒私はやはり今までの我が国の陪審制の歴史やらをみたところでは、やはり刑事の裁判の中でやるべきではないか。というのは確かに今全面的に、さっきから議論の出ているように、一挙に陪審というものを我が国に全面的に導入できるのかどうかというのはかなり大きな問題だと思うんです。だから、検察審査会も刑事事件についてありますし、やはり刑事というものが一つの大きなメルクマールになるんじゃないかなと気がします。 刑事犯罪全部というわけにいかぬのだから、重罪に関するものなのか、さっきおっしゃったようにわいせつであるとか讀職であるとか、要するに刑事裁判の全部に導入するというのではなしに、刑事裁判の一部について導入すると。どちらかと言えば、被告人に選択させないと、自動的に全部やると言ってよいのかどうか。やはり陪審であれ参審であれ、要するに新しい制度を導入していくのに全面的に何もかも導入するというのが、具体的に確かにおっしゃるようにいろいろ問題もあろうから、まずもって一部に具体的に実現するという方向を出すべきではないかなという気がするわけです。 ②それでは国民が参加するというけれども、どれくらいの数の人をどうするんだという問題や国民のだれがどういうような方法で選ばれてそういう決定に参加するかという問題。 ⇒資格者と言いますか、それはどうするかという問題、あるいはどうして選ぶのか。私は検察審査会と同じように無作為で、成人であればだれでもなるということにしないと、戦前のみたいに3円の納税とか、そういうのはおかしい。この際、普通選挙がどうだという問題はあるかもしれないけれども、普通選挙同様、平等にやらないといけないのではないか。それこそパブリックというものを国民が公的にどう義務づけられていくかという問題だし、そういう意味では無作為で成人を、勿論、男と女と区別しないでやるべきじゃないかと思います。 ③その選ばれた国民がまさにおっしゃるように主体性をどういうふうにして持とうというのか。裁判内容のどの部分に、例えば事実なのか法律なのかは別にして、どのように関与するのか。主体性を持って関与するというのはどういうことなのかということ。 ⇒選ばれた者が先ほど言うように、裁判内容のすべてにわたってか、一部か、いわゆる事実に関してだけなのか、あるいは全部に関してなのかはともかく、やはり単に意見を述べるというのではなしに、基本的に一番重要なことは、決定に独立した権限を持って参加するということが一番のポイントで、そうでなかったら、やはり観客というか、ちょっと聞いときますということになるんだから、一番重要なことは、決定に権限を持って参加すること。しかし、どの範囲についてやるかはこれからまた考えればいい。 それによって一般的には参審と陪審とが分けられておるんだろうけれども、いずれにしても、先ほどから会長が再三おっしゃっているように、主体性を持って関与するというのは、すなわち裁判内容をどう決めるかということに関与するということが必要ではないかなという気がします。 ④裁判官はどのように関係するのか。最高裁はこの間国民が評決権を持つのは違憲の疑いがあると言っていますが、私は非常にそれはけしからぬと思うんですけれども、けしからぬと言ったらおかしいけれども、大変なことを言われておったと思うけれども、自分たちが決めて、評決とか陪審とかいうことを言うてはりますけれども、いずれにしても、裁判官がどのように関与するのかという問題がある。 そのような四つの大きな国民の司法参加には問題がある。 ⇒裁判官がどのように関与するのかについては、これはいろいろありましょうけれども、私は最低限必要なことは、裁判官に評決権はないということにしないと、こういう国民の司法参加というのは、責任を持つことにはならない。片方は専門家だ専門家だということにいってしまうと、裁判官を補佐するという角度になってきてはいけない。そういう意味では裁判官の関与に問題がある。しかし、それでももう裁判官はほうっておいて、今のアメリカがやってはるみたいに、絶対評決には関与しないというのがいいのかどうかは、まだもう少し考えてみないといけない。 いずれにしても、国民の司法参加ということは決めないと、今後のありとあらゆる裁判官の選任の在り方から、刑事司法、民事司法の在り方まで、ものすごく影響することですから、その点は十分配慮しつつ決めていかなければいけないと思いますけれども、これを中間報告のときに、どちらかだと決めていいのかどうかは、まだ。というのは、ほかの方がまだ決まってきていませんからね。もう少しいってもいいんじゃないか。 国民の司法参加には、 ①国民が主権者として裁判に直接関与する。 ②トレーニングをする場にもするんだと。⇔ もう一つの視点で言いますと、裁かれる立場から言うならば、トレーニングの場として裁判が使われるようなことになったならば、大変な問題になるだろうなと。 ③国民の意識を高揚させるんだという議論もございます。 ④職業裁判官が国民の常識から離れた裁判をやっているじゃないか。これを直そうじゃないかということもあるわけです。 国民が司法参加をする場合には、事件の種類も決めなければいけないでしょうけれども、最初はどういう方法で参加する者を選ぶのか。いろいろな方法がございましょうが、問題を考えながらやらないと、裁かれる側、裁判を受ける側にとっては非常に悲劇になるんじゃなかろうかなという気がいたします。 もう一つは、事件の種類でございますが、刑事で言うならば重罪事件、法定合議事件だという議論が多くなされておりますけれども、国民が常識的に判断できる事件というのは、日常生起する凡百の事件、例えば、窃盗事件だとか詐欺事件、横領事件、傷害事件、こういう事件については国民の良識はある程度反映できるのではないか。殊に業務上過失致死事件とか道交法違反事件という、国民の生活に密着したような事件については、国民の良識的な判断を反映することができるでしょう。そういうところから入っていくのならば、私は陪審・参審は別としまして、国民の良識を裁判に反映し、また、そこで国民がトレーニングを受けながら主体性を保っていくという過程を経る裁判形態としてはそういうことを考えなければいけないのではないかという気がいたします。何人かの方がおっしゃっているように、評決権は与えず意見だけ聴くというのは、やはり中途半端な感は免れないと思うのです。その意味で、決定過程に主体的に参加し、責任も負わないといけないんですけれども、責任を分担して参加していくという形の方が望ましいということは言えるだろうと思うわけです 「結論」 この時点では対象事件は重大事件ではなく日常事件にとどまるものであった。 後半 「国民の期待に応える刑事司法の在り方に関する取りまとめペーパーについて」 (↑当時の段階における審議結果をまとめた配布資料) 上 高木委員 下 井上委員(2人は対立してるわけではない) 1・検察の証拠全面開示→被告人の防御権の保障のため原則開示、例外ありに。 ・否定はしないが「原則・例外」という言葉自体が一義的でないため明確にする ため議論が必要。 2・証拠開示を前提としているという言葉を加えてほしい。 全体的に含みがあるので必要ないのでは? 3・法廷侮辱について疑問視する声が「複数」より多かったのでは? 複数か圧倒的かわかるほどの議論があったか疑問。 4・公的弁護制度は国費が出す以上、条件がつくのは仕方ない。しかし個々の弁護 活動の自主性・主体性を弁護会はもつべき。 公費をつかう以上、弁護士会は主体的に責任を取れる制度を。 5・取調べ段階で被疑者の意思表示があれば捜査の可視化のため録音・録画をとっ てもいいのでは? 更に検討をするべき。 取調べの適正について方策を(水原委員) その他の意見 刑事司法は検察・弁護士・裁判所とそれぞれの立場があり、バランスが大切である(高木委員) 国民に対する透明性を高めるため、弁護士会の活動についてもっと国民参加を考えてもいいのではないか? 休憩中にまとめられた「国民の司法参加」についての文章 「21世紀の我が国社会において、国民は、これまでの統治客体意識に伴う国家への過度の依存体質から脱却し、自らのうちに公共意識を醸成し、公共的事柄に対する能動的姿勢を強めていくことが求められている。そのような中で、司法の分野においても、主権者としての国民の参加を拡充する必要があり、法曹は、こうした国民とともに、司法を真に実のあるものとして発展させるべき責務がある。 我々は、国民の司法参加に関する我が国のこれまでの経緯・経験をも踏まえつつ、上記のような国民と法曹の関係の在り方を基礎として、司法制度全体の中で、国民の参加を拡充すべきものと考える。 訴訟手続への参加については、陪審・参審制度にも見られるように、広く一般の国民が、裁判官とともに責任を分担しつつ協働し、訴訟手続において裁判内容の決定に主体的・実質的に関与していくことは、司法をより身近で開かれたものとし、裁判内容に社会常識を反映させて、司法に対する信頼を確保するなどの見地からも望ましい。 今後、欧米諸国の陪審・参審制度をも参考にし、それぞれの制度に対して指摘されている種々の点を十分吟味した上、特定の国の制度にとらわれることなく、主として刑事訴訟事件の一定の事件を念頭に置き、我が国にふさわしいあるべき参加形態を検討する。」 (これ以降、上記文章の推敲が続く。しかし実質的変化は無し) 終 資料・取りまとめペーパーについて 1:刑事司法の使命は... 「公共の福祉の維持と個人の基本的人権の保障を全うしつつ、的確に犯罪を認知・検挙し、公正な手続を通じて、事案の真相を明らかにし、適正かつ迅速に刑罰権の実現を図ることにより、社会の秩序を維持し、国民の安全な生活を確保すること」 と合意されている。 2:刑事裁判の充実・迅速化 ・弁護人が個々の刑事事件に専従できる体制をつくるべき ・第一審の審理期間や公判期日の開廷間隔を法定化? ←実効性は?被告人側の防御権への影響は? ・審理の充実・迅速化のためには、早期に事件の争点を明確化することが不可欠 →第一回公判期日前の争点整理に関して改善策を ・検察官の取調べ請求予定以外の証拠の被告人・弁護人側への開示について拡充 ←全面開示?プライバシーの問題は? ・裁判所が必要な場合に訴訟指揮権を行使できることが重要。 ←法廷侮辱罪などを設けるか? ・書証の取調べが中心の裁判は公判審理における直接主義・口頭主義を衰弱させるとの問題提起 ・争いのある事件とない事件を区別し効率化を図る。 3:被疑者・被告人の公的弁護制度の在り方 ・被疑者・被告人の公的弁護制度については、刑事司法の公正さの確保という点・適正・迅速な刑事裁判の実現を可能にする上でも、刑事弁護体制の整備が重要。 ・少年審判手続への公的付添人制度の導入について積極的に検討すべきである ←少年審判手続の構造や家裁調査官との役割分担、付添人の役割なども考慮する必要がある 4:新たな時代における捜査・公判手続の在り方 ・刑事免責制度の導入について是非が問われる。 ・刑事司法にとって参考人の協力は不可欠 ←捜査段階における参考人の出頭強制制度の導入? ・犯罪の国際化等を踏まえ、国際捜査・司法共助制度の拡充強化 ・被疑者・被告人の身柄拘束に関連して指摘されている問題点(代用監獄の在り方、起訴前保釈制度、 被疑者と弁護人の接見交通の在り方、令状審査・保釈請求に対する判断の在り方)への対応 ←被疑者・被告人の不適正な身柄拘束が防止・是正されなければならないことは当然 ・被疑者の自白を重視する余りその取調べが適正さを欠く事例が存在することにつき懸念 →取調べ過程・状況の書面による記録を義務付ける。 →取調状況の録音・録画や弁護人の取調べへの立会いを認めるべき? ・検察官の起訴独占、検察官への訴追裁量権の付与は、全国的に統一かつ公平な公訴権の行使を確保し 、個々の被疑者の事情に応じた処置を可能にするものである ←検察官による公訴権行使に民意を反映させていくことも重要である。 ・検察審査会制度の整備については、国民の司法参加という観点からの検討も必要である
https://w.atwiki.jp/kurogirihankoku/pages/399.html
『藩国内における爆破事件について』 藩国政庁です。 現在、玄霧藩国内にて、連続爆破事件が発生しています。被害の実態は現在調査中です。 この事件につきましては、藩国警察が対応いたします。 国民の皆さんに置かれましては、付近に見慣れない不審な荷物や袋が落ちていないかどうかに気をつけ、 危険物と思しきものを発見した場合、ただちに最寄の警察に連絡の上、安全な場所まで避難してください。 犯人逮捕、事件の沈静化まで、しばしお待ちください。 ご心配おかけして申し訳ありません。ご協力、お願いいたします。 玄霧藩国摂政 雅戌
https://w.atwiki.jp/aniplex_stealth/pages/14.html
ステルスマーケティング ステルスマーケティング (Stealth Marketing) とは消費者に宣伝と気づかれないように宣伝行為をすることである。 略して『ステマ』とも呼ばれる。 具体的には、あたかも客観的な記事を装った広告や、影響力のあるブロガーが報酬を得ていることを明示せずに、第三者的な立場を偽装して、特定の企業や製品について高い評価を行うことなどがあげられる。 米国では、架空の映画評論家による映画評を用いたステルスマーケティングで映画ファンから訴えられた米ソニー・ピクチャーズエンタテインメントが、原告側に150万ドル(約1億6000万円)の賠償金を支払うことで和解した「デビッド・マニング事件(David Manning)」が有名である。つまり、米国ではステルスマーケティングは不法行為であると認識されている。 このように、自身の身元や、宣伝が目的であることを隠して行われるため、消費者をだます側面を持ち『サクラ (おとり)』や『やらせ』との線引きが困難であるため、アメリカでは、マーケッターと「関係」の有無や、「金銭授受」の有無などを明らかにすべきという「倫理基準」を設ける動きが出ている。 現在の日本では、この行為自体は刑事事件にはあたらないものの、モラルの観点からしばしば消費者団体などから非難を受けることがある。また、「やらせ」が発覚すれば消費者からの信用を落とすことにもつながりかねない。 近年、マーケティングの教科書に「倫理」という新しい項目が加えられるなど、企業倫理の一環として「マーケティング倫理」が意識されつつある。また、消費者庁は2011年10月、今後ステルスマーケティングを規制の対象とする可能性を示した。 wikipedia アニメスタジオ「シャフト」のサイト内に埋め込まれていた個人ブログ名義のアフィリエイトリンクの存在自体は、ここでいうところの『ステルスマーケティング行為』を証明するものではない。しかし、まとめブログ「やらおん」とアニメスタジオのHPの両管理者が完全に無関係であるとは言えない状況から、「シャフト」および同社と共に製作した「アニプレックス」のステルスマーケティングの存在疑惑が強まっている。
https://w.atwiki.jp/kirakira_dangerous/pages/128.html
「…これはこれは…驚いたな…!」 【ラブ・ファントム】、西条なつみが目を丸くする。視線の先には両足を切断され、両手の甲にフックを突き刺されて吊るされる巨体の男。 【新人類】(ニューエイジ)、黒房清十郎…だったもの。 「まさか舌を噛み切って自決するほどの体力を残していたなんてね!」 場は西条家邸宅地下。秘密裏に改造された拷問場。 「いや素晴らしい精神と肉体の持ち主だ!ひたすらに積み重ね、罪重ねたんだろう!そうでないと…」 ぐちゅりと腹部の傷口に指を突っ込み、肉を一塊えぐり出す。何の躊躇いもせず口に含む。 「~~!この芳醇な香り!鮮烈な甘みは説明できない!」 惜しいことをしたなぁと呟きながら、嬉々として黒房を食していく。 薄暗い地下室、吊り下げられた死体、という空間に似合わぬ爽やかな笑顔。 まるで部活帰りに買い食いでもするような涼やかさを放っていることがあまりにも異様だった。 ぎいと扉を開ける音が響き、その空間に入ってくる男がいた。 すぐにソレと分かる高級なスリーピースのスーツ。がっしりとした体つき。キッチリとしたオールバックに黒ぶちの眼鏡と口ひげ。 いかにも名家の旦那様でございますといった風情の男の名は、西条直影(さいじょうなおかげ)。 西条なつみの父親である。 「…なあ、なつみ…もういいだろう?」 父親の問いかけに全く耳を貸さず、なつみは死体の前でケラケラと笑う。 「もう!もうやめてくれ!」 大声と共に、地に這いつくばり、なつみの足に縋りつく。床に散らばる血で高級スーツが汚れるのも気にしない。 そこまでしてやっと、なつみは父親の方に視線を向けた。 直影はなつみを見上げる。惨劇を作り出した根源を見上げる。 その直影の瞳にあるのは、“媚び”であった。 「もういいだろう!なつみ!そんな奴じゃなくてえ!私を食べてくれよう!ほら!さあ!」 「フフ、お父様、何度も言ったでしょう?私はお父様を愛していますから、そんなことはいたしません、と。」 西条なつみが好奇心で罪人の顔をかじり、罪の味と魔人能力に目覚めた日、父・直影も別世界の悦楽に目覚めた。 横領に手を染めた部下の顔面を喰らう娘を、今まで見せたことない満面の笑顔を見せる娘を、美しいと思った。 そして心底思った。「あんな幸せそうな美しい笑顔で食べられたい」と。 以来直影は西条家の権力、交友関係をフル活用し娘をサポート。必死で罪重ねている。 「西条家の当主として誰からも認められているお父様を敬愛しているのですから!それでも我慢できなくなるくらい罪深くなったら是非いただきたいですが!」 「おお!まだ足りないのかい!世間に認められる父と、どうしようもない罪人の両立はあまりにも難しい!」 「フフ、それでもお父様は目指してしまうのでしょう?」 「それは当然。西条家は強欲の血筋ゆえに。」 「「ハハハハハハハハハハ!!」」 ――西条家は、静かに、完全に、狂っていた。 「――で、それだけを言いに来たわけじゃないでしょう?いかがなさったのですか?」 「ああそうだった、面白い情報があってね!」 直影は端末を取り出した。 「面白い情報…池袋壊滅の折に無敵のA級殺人鬼の遺体が見つかった件ですか?それとも新宿で夜魔口組の凶手が斃れた件?」 「相変わらずなつみには情報が集まるなあ!その情報は家政婦の妙子さんかい?シェフの小泉かい?」 西条家に仕える人間は全員、【ラブ・ファントム】の所業を知っている。 知ったうえで、その狂気と美麗に取り込まれ、積極的に共犯者として罪に加担している。 全員、いつか食われる日を求めて罪重ねているのだ。それぞれのネットワークを使い、罪人の情報を集めて西条なつみに捧げている。 余談だが、狂気に飲み込まれなかったごく一部の使用人はミンチとなって家庭菜園の肥料となっている。 「池袋の件とも新宿の件とも違うんだよな…これを見なさい。」 その端末には異常極まる光景が映し出されていた。 立体駐車場の防犯カメラの映像。なんらかの薬品でも扱っているのか、そういう能力なのか、爆風を繰り出す長身の男と…対峙する黒猫の死闘の様子。 「!人と戦う猫!?しかも、念じるだけで人を殺せるというのか!?」 「今の警視総監は二十年来の友人だからね。面白いネタは流してくれるのさ。しかもこの猫、ネットの書き込みを見る限り、としまえん遊園地に向かったらしい。」 「罪重ねた者は猫であっても味わい深いのかな…?フフ、興味がわいてきたね!」 「気に入ってくれたようで何よりだ!と、いうわけで私をさっと一口食べてみないかい?」 「それとこれはまた別の話ですよ、お父様。」 内容にさえ目をつぶれば、微笑ましい父子の会話。そこにさらにもう一人男が加わった。 「おや、直影様もこちらにいらしたのですか。なつみお嬢様に情報を持ってまいりました。」 警備主任の守下。拷問死した巨体を前にしても動じる様子がない。彼も狂気に取り込まれ、罪重ねる人間の一人である。 「警備会社時代の友人からの情報なのですがね、姫代学園で【隻腕の真紅眼】(ワンハンド・レッドアイ)が大暴れしたそうです。」 「例の、殺人の証拠は残っているけど、捕まえようとしても《何故か正義に感じてしまう》っていうアレかい?」 「ええ。学内の警備カメラの映像と、路上の防犯カメラがとらえた帰宅映像です。どうぞ。」 端末には、恐るべき風紀員である【悪の終着駅】、瑠璃千砂を真正面から打ちのめす紅眼莉音が、死ですらなかったことに(・ ・ ・ ・ ・ ・ ・)する『英雄呪縛』の無体さが映し出されていた。 「魔人相手にこういうのも今更だけど、無茶苦茶だなあ!この子は!」 「そうは言いますがお嬢様、目が輝いておりますよ?」 「…分かるかい?これまたとても魅力的な子だ!一緒に溶けあいたいなあ。」 それにしても、と西条なつみが呟く。 「昨日一晩でどれだけの殺人が起きたんだい?私が把握していないものも当然あるだろうから…」 中華街では大規模爆発。 立体駐車場では長谷川頑馬という元魔人警察官が遺体で発見された。 新宿では夜魔口組の殺し屋が射殺された。 東京タワーでは異形の遺体が見つかり、直近の居酒屋で元警視庁の石積彩花が死亡。 姫代学園では風紀委員の遺体が発見された。 極めつけには池袋で警察もさじを投げたA級殺人鬼が死んでいた。 「一晩で起きるには…あまりにも多くの事件が起きてるね…“何か”が東京に起きている…?」 その“何か”の輪の中に自分も組み込まれていることを感じながら、西条なつみは今晩のための準備を始めた。その場にいる警備主任にいくつか指示を出す。 “何か”がたとえ起きていたとしても。【ラブ・ファントム】、西条なつみにとっては関係のない話だった。 ◇ ◇ ◇ ———夢を見た。 在りし日の憧憬。変わらないはずだった日常。 世界で一番優しい、綺麗なママとの散歩。 冷たい朝の光に包まれた静かな公園が好きだった。 ランチタイムの活気に満ち溢れた商店街が好きだった。 夕焼けでオレンジに染まった坂道が好きだった。 そしてなにより、優しいママと頼もしいご主人のいる世界が好きだった。 「ん~!ヤット~!パパ帰ってきたぞお!」 ちょっと乱暴にガシガシと撫でられるのが好きだった。 「そろそろご飯にしちゃおうか?ちょっと早いけど。」 温かな食事の気配と一緒に笑う二人が好きだった。 そんな二人のそばで僕は、目を細めて、ゴロゴロと喉を鳴らす。 こうして、三人で、いつまでも、いつまでも… ■■■ チガウダロ ■■■ -ザーザςɤυνザςɤυνςɤυνςɤυν 思考にノイズが入る。 視界に砂嵐が混ざる。 瞬間、映るのは血にまみれた世界。 昨日仕留めたはずの長身の浅黒い殺人鬼が、ハハハと笑い続けている。 「ソコはお前の世界じゃねえぞ?ご同類!」 (違う…僕はお前らと一緒じゃない…殺したくて殺してるわけじゃ…) 「違わねえよ化け猫!普通の猫だったらな!能力に目覚めても無差別かたき討ちなんてしねえよ!」 返す言葉がとっさに出てこない。 「普通だったらよ、あのシコいママさんのそばで静かにボディーガードしてるだろが」 否定する言葉が出てこない。 「さあ!殺せ!もっともっと殺せ!もうお前はこっち側だ!ハハハハハハ!」 ミ”ャ……ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ァァァァア”!!! 間違えた。間違えた。僕は、間違えてしまった!この力はママを守るために授かったのに! 見知らぬ誰かを殺すために使ってしまった!! 僕はもう同じだ。「アイツ」と同じ燃えるような蒼い瞳だ。 ダメだ、もう戻れない。進むしかない。ここで止まったらこうなった意味がない。意味がないんだ! 例え何十何百の見知らぬ誰かを殺すことになったとしても、「アイツ」に辿り着くまで殺し続けなくては! 殺さなきゃ!殺さなきゃ!殺さなきゃ! 最悪の決意を固めた瞬間、黒猫ヤットの記憶の中のご主人の顔には砂嵐が入った。 ◇ ◇ ◇ ♪君が助けを求めれば ♪僕は必ず手を取ろう ♪世界の味方である前に ♪君の味方でいるために ♪夕日に輝く立ち姿 ♪夜を切り裂くその姿 ♪光弾闘士ジャスティッカー ♪輝く勇者ジャスティッカー 【隻腕の真紅眼】、紅眼莉音は、今日も『光弾闘士ジャスティッカー』のテーマ曲を自宅で聴く。 『光弾闘士ジャスティッカー』は白銀のマスクとメタリックなボディ、たなびく真紅のマフラーでお茶の間を席巻したスーパーヒーローだ。 莉音も当然のように幼少期にどっぷり染まり、変身ポーズから何からよく真似たものだ。 若い男にハマって母は家を出ていったが、ジャスティッカー放送当時は家族仲も円満で、幸せな家庭そのものだった。ジャスティッカーは莉音にとって幸せの象徴である。 そうして、母に出ていかれてから頭の線がおかしくなった父親は「善き事を為せ」「正義になれ」と莉音に刷り込むようになった。莉音にとっての正義はジャスティッカーだった。 故に、ジャスティッカーは父親の圧力と、正義の象徴でもある。憧れと、畏怖と、尊敬と、様々な感情が彼に対してはある。 どうしていまだにジャスティッカーのテーマ曲を聴いているかは、莉音本人にもよく分からない。ただ、この曲を聴くと自分の本質に帰ることが出来るような気がするのだ。 ジャスティッカーのテーマ曲を聴くことで莉音はリセットされ、絶対正義の行使者として動き出すことが出来るのだ。 (昨日の人は…強かったなあ) 莉音にしては珍しく、殺した相手を反芻する。絶対正義にとって倒した相手は全て過去。振り返る必要のない悪である。 しかし、自分に全く怯えず踏み込んできた相手は久々だった。純粋に良い戦いが出来たと感慨に浸る。 そんな莉音の耳に、チャイムの音が鳴り響く。この間頼んだ通販でも来たのだろうかと思い玄関に向かうと、宅配業者は一枚の招待状を手渡してきた。 「…?なんだろう?」 差出人の書かれていない招待状には、シンプルな文章が添えてあった。 《あなたの正義を見込んで力をお借りしたい。今晩、としまえん遊園地にお越し頂けないでしょうか》 あからさまに怪しい招待状。罠としか思えない文面。 しかし莉音は気にしなかった。莉音は正義であるから、罠があったとしても関係ない。勝つ。正義だから。英雄だから。負けないから英雄なのだから。 「遊園地、かあ。行くの久々だなあ!」 ◇ ◇ ◇ 不機嫌さを隠そうともせず、ガツガツと乱暴な足音を立てながら無精髭の刑事が署内を巡る。男の名は大悲川南兵衛。 【ドッペルぬらりひょん】、稚切バドーを使役し、「魔人は魔人同士で殺し合えばいい」と平然と言い放った悪徳刑事である。 ズカズカと交通課のフロアに踏み入る。ぎょろりと周囲を見渡し、お目当ての人物を見つけ近づく。 「おう、ちょっとツラ貸してくれ」 「ウェェ!?オレっすか?急になんすか?」 剣呑さをむき出しにしたベテラン刑事に突然捕まったチャラい若手巡査は目を白黒させる。 「うるせえ。いいからついてこい。」 「…ウィーっす…」 大悲川は若手巡査を強引に取調室に連れ込む。大悲川以外には誰もいない。大悲川が独断で巡査を連れ出しているのは明らかだった。 「ちょっと、マジでなんなんすかぁ!?」 若手の抗議を無視し、大悲川はどかりと椅子に座る。乱暴に煙草に火をつける。 「…くだらねえ演技はもういい。」 そして、紫煙と共にそんな言葉を吐き出した。言っている言葉の意味が分からないという顔をする若手に対して言葉を続ける。 「九九代目・芦谷道満…だろ?非魔人だからってデカなめんな。」 空気が一変する。そして、九九代目・芦谷道満と呼ばれた巡査の表情もがらりと変わる。 「ほう…?流石は【魔獣使い】大悲川刑事殿。想像以上の調査能力をお持ちのようで。」 「そういうてめえこそ俺の名前知ってるんじゃねえか。」 「そりゃあ、魔人の弱みと所在を握って、魔人狩りに利用しようなんて変わり者は知っていて当然だろう?…で、俺に何の用だ?」 演技をやめた九九代目・芦谷道満に対し、大悲川は続ける。 「知ってるかどうか知らねえが、昨日、渋谷で大作戦があった。【ガールズトーク】、【ウラハラシザーズ】、【新人類】を仕留めた。」 「ほう!有名どころの殺人鬼じゃないか。手駒の殺人鬼をうまく使ったのかな?」 「…ああそうだ。そういうことになっている(・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・)。俺の手駒の【ドッペルぬらりひょん】が尽力した、という事になっている。」 大悲川は一枚の写真を九九代目・芦谷道満の前に投げ出した。そこには清楚な雰囲気のある、凛とした女生徒が写っていた。 「だが実態は違う。【ドッペルぬらりひょん】を含め全員を皆殺しにした殺人鬼はこいつだ。【ラブ・ファントム】、西条なつみ…!!」 「分かっているなら何故逮捕しない?仕留めない?」 「…こいつは、西条家の一人娘だ。」 ほう、と芦谷道満の口から声が漏れる。旧財閥の一角、西条家。現警視総監とも縁が深く、広く権力に関わっている一族。上級国民であることは間違いなかった。 「それに、こいつは基本的には殺人鬼を優先的に殺している。とりあえずは放置、というのが上の判断だ。」 「ふむ、まあ納得できる結論だ。そうだというのに、お前は何故俺にそんな話をする?何故わざわざここに来た?」 大悲川はダン!と強く拳を机に叩きつける。 「納得いかねえからに決まってんだろ!俺たち警察の仕事は!こういうイカレ野郎から市民を守ることだ!ここで引いて胸張ってデカやれるかよ!」 それに、だ と大悲川は続ける。 「こっちは【ドッペルぬらりひょん】殺されてんだ…!落とし前はつける…!」 「確かにそうだな…。因果は巡る!やってきたことには報いが訪れるという事を、このお嬢様に教えてあげるとしよう!」 「ありがとよ。【ラブ・ファントム】の動きはこちらで押さえてある。てめえに連携するから、【元祖】使って仕留めてくれや。」 「…ジャックのことも知ってるのか。」 「だから、非魔人だから舐めるなっつてんだろ。知らなきゃ胡散臭い陰陽師の血筋なんて頼らねえよ。」 「ご挨拶だな。」 胡散臭い陰陽師、何百回と言われてきたことだが道満は気にしない。殺人鬼どもも、警察も、何もかも手のひらの上にあると実感している。 最後に勝つのは魔人能力などではなく、代々受け継いだ陰陽の技だと自負している。 (どいつもこいつも無能ばかりだ。【元祖】をうまく使って、俺は日本を綺麗にする。そのためになら貸しを作ってやるのも悪くないか。) としまえん遊園地に修羅が集まり始めた。 ◇ ◇ ◇ すべての悲しい夜のために ◇ ◇ ◇ としまえん。 その名が都市魔からきていることは東京に住んでいるものなら誰もが知っているだろう。 魔人が世に現れ混迷を極めた時、都民を守るべく立ち上がった一部の魔人たち。 その偉業を称えた碑が園内の真ん中に建てられている。 魔人差別が著しかった時代から、としまの地は魔人に対して門戸を開いてきた。 時には市場であったり学校であったりしたが、現在はとしまえん遊園地として多くの人々を楽しませている。 非差別の精神を受け継ぐとしまえんは、殺人鬼が跋扈するこのご時世であっても夜間営業を続けていた。それは殺人鬼であってもお客様、来るもの拒まずの精神の結晶であった。 園内には腕に覚えのある魔人警備員が常駐し、仮に殺人鬼が暴れたとしても対処できるように配慮されていた。 その園内を、一匹の黒猫が歩く。黒猫自身にもなぜここに来たかは理解していない。 既にこの世にはいないご主人とはるか昔にここに来たような気もするが、上手く思い出せない。 ザ…ザザ… 突然、ノイズ交じりのアナウンスが園内に響き渡った。 ゴ!バキン!ガタン! 何か物を壊すような、何かから身を守るような音。あまりに異質な音が放送されたことで、園内の人々はアナウンスに耳を澄ます。 「…はぁ…はぁ…皆さん、聞こえて、います…か…?スタッフの…近藤と申します…急な、アナウンス…申し訳ありません…」 途切れ途切れに、必死で言葉を紡いでいるといった印象の若い女性の声が流れる。 「皆さん…!逃げて!逃げてください!殺人鬼が!殺人鬼が園内に侵入しました…!勝てない…あれには勝てないよぉ…!」 殺人鬼が侵入した?人々の理解が始まる前にアナウンスが続ける。 「殺人鬼は!黒猫の姿をしています!銀翼の…!チャームが付いた…赤い首輪!誰か!誰かあの悪魔を止めて…!殺して!お願い!私は…もう…誰か…」 ガハ。一つ血を吐く音が聞こえる。そうして、もうアナウンスは聞こえなくなった。残酷な静寂が響く。 女性職員は、勇気をもって最後のアナウンスをしたのだと人々は思った。 そのあとの人々の行動は綺麗に分かれた。即ち、逃げるか、戦うか。 大半の客は逃げるを選択した。我先にと出口に向かっていく。 魔人警備員と、一部の腕に覚えのある者は殺人鬼を倒すことを選択した。その中には、漆黒のマフラーをつける絶対正義たるヒーローも混ざっていた。 ――放送室。 「フフ、“説得力”を二倍にして園内アナウンスをしたけど、何人くらい黒猫狩りに動いてくれるかな?少なくとも私の招待したヒーローさんは動いてくれると思うけどね。」 勇気をもって最後のアナウンスをした女性職員など存在しない。放送室にて【ラブ・ファントム】、西条なつみは高みの見物を始めた。 ◇ ◇ ◇ 全ては一瞬の出来事だった。 魔人警備員が黒猫ヤットを発見し、応援を呼んで取り囲んだ。 彼らは一斉に襲い掛かり捕獲にかかった。 お客様を守ろうという意思をもって。殺人鬼を仕留めようとして。興奮して(・ ・ ・ ・)飛びかかった。 (捉えた) 心拍数が上昇した相手は【慈愛のお迎え天使】の敵ではない。 三秒。僅か三秒で魔人警備員たちの心臓は爆砕し崩れ落ちる。 究極の初見殺しが炸裂し、不吉の象徴たる黒猫の周りには穏やかな顔で眠る死体が大量に転がった。 (簡単だ。そうだ!サツジンキを殺すなんて簡単だ!「アイツ」に辿り着くまで殺し続ける!) 全ては一瞬の出来事だった。 勝ち誇るヤットの腹部に深々と右の手刀が突き刺さっていた。 (え…?何が…?) 確かに心臓を捉え、爆砕したはずの相手が。 魔人警備員と一緒に爆砕したはずの相手が。 黒いマフラーをたなびかせる、真紅の瞳の魔人が。紅眼莉音が。 平然と立ち上がり、完全に油断しきっていたヤットに無慈悲な一撃を加えた。 初見殺しには初見殺し。『英雄呪縛』は過去を書き換える。《正義は絶対に勝つ》という大前提に基づいて、《英雄の死さえも塗り替える》。 確かに心臓は爆砕した。ただそれがなかったことになっただけだ。 完全に殺したはずの相手からの一撃を警戒できるものなど存在しない。 莉音は全く躊躇せずに、大きく振りかぶり、ヤットを無造作に施設の壁にぶん投げた。 猛烈な速度で投げられたヤットの体はまるで砲弾のように壁を突き破り、ぐちゃりと残酷な音を立てた。 【慈愛のお迎え天使】と【隻腕の真紅眼】(ワンハンド・レッドアイ)の勝負は、それだけで終わった。 ◇ ◇ ◇ (何が…何が起こったの?) 全身の骨がバキバキに砕けている。柔らかい腹部からはでろりと腸がはみ出ていた。 魔人能力に目覚めたおかげだろうか、通常の猫よりもはるかにタフになっていたヤットは、本来ならとっくに死んでいるはずの怪我でも、辛うじて意識を保っていた。 (まだ…まだ動ける…) ずるずると、赤い血の線を床に描きながら必死で這う。間もなく命が尽きることは間違いないが、だからと言って諦めるという選択肢はない。必死で進む。 そのヤットの真正面に、黒猫が現れた。 「フギャァァアアアア!!」 突然現れた黒猫に威嚇の雄たけびをぶつける。すると正面の黒猫も同じように雄たけびをぶつけてきた。よく見ると相手の黒猫の喉元に銀翼のチョーカーが光っている。 (確かこれは、鏡とかいうやつ?) 野生生物であれば鏡に映ったものが、自分自身であると認識することは難しい。しかしヤットは家猫だ。生活の中に鏡があった関係で、目の前の黒猫が自分だと理解できた。 ほっとして横を見ると、またしても黒猫がいた。 「フギャァァアアアア!!」 横の黒猫もまた威嚇を返す。これも鏡。 後ろを見る。黒猫がいる。これも鏡。鏡、鏡、鏡! ヤットが叩き込まれた施設は、ミラーハウスであった。 (何!?何なのコレ!?) 人間であっても、ミラーハウスは困惑させられる。全方位に、様々な角度から見た自分がいるという異次元。自分のはずなのに自分ではないかのように錯覚させられる構図。 ましてやヤットはミラーハウスというものを知らない。サツジンキの攻撃を受けていると思い込み混乱する。 「フギャァァアアアア!!フギャァァアアアア!!」 必死に威嚇し吠え回る。 (これは鏡じゃない?こんなにいっぱい僕がいるわけない!消えろ!偽物!) しかしヤットの想いもむなしく、鏡像は消えない。ヤットと同じように威嚇してくるだけだ。 そして、その鏡像は、呪いを宿した、蒼い炎の双眸をたたえていた。 「アイツ」と同じ、ろくでなしの、道を外れたものの、サツジンキの瞳が、ヤットを全方向から睨みつけていた。 (違う!違う!僕はそんな目をしてない!僕は帰るんだ!ママのところに帰るんだ!) 必死に否定しても、鏡像は変わらない。冷たく燃える瞳、血にまみれた漆黒の体、殺意にまみれた体。 あの日の、陽だまりの中でご主人とママと穏やかに過ごしていた優しい猫はもうどこにもいない。 殺人に殺人で応じてしまった、殺しの螺旋に自ら飛び込んでしまった畜生がいるだけ。 (違う!違う!コレは僕じゃない!僕じゃない!消えろ!消えろ!) 見たくない自分に囲まれて、ヤットは半狂乱で悶え転がる。 ヤットは賢い猫だ。必死に否定し、鏡に映る殺人猫が自分ではないと思い込もうとしても、キラリと光る銀翼のチョーカーがそれを否定していることくらい理解できた。 (違う!違う!僕は!僕は!) ミ”ャ……ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ァァァァア”!!! ミラーハウスにヤットの慟哭が響き渡る。蒼い炎の光を放つ瞳から、血の涙が溢れ出る。 その涙さえも、鏡は正しく映す。 泣いて、鳴いて、啼いて、哭き尽くしても、同じように鏡たちが泣いている。 (違う!違う!この涙は!悲しさは!僕だけのものだ!真似するな!真似するな!真似するなアあぁぁぁ!!!) 無茶苦茶に暴れ回る。鏡に飛びかかってはじき返される。 必死に爪を突き立てても、意味がない。べろりとあっけなく剥がれるだけだった。 フギャオオオオ!フギャ!フギャ!フギニャアアアア! どうしようもなく、がむしゃらに暴れるうちに、赤い首輪が外れた。銀翼のチョーカーが地に落ちる。 当然、ヤットを取り囲む鏡像たちのチョーカーも地に落ちた。 (やった!やっぱりそうだ!こいつらは偽物だ!チョーカーがないじゃないか!薄汚れた殺人猫め(・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・)!死ね!死ね!) ヤットは瞬時に鏡像の心臓を「捉えた」。その行為が、何を意味するかも考えなかった。 「アイツ」を追わなければよかった。 【歩く劇薬】と戦った後、ママのそばにいればよかった。 チョーカーを外さなければよかった。 どれか、どれか一つでもなければ、ヤットは黒猫ヤットとして死ぬことが出来た。 しかし、地に落ちたチョーカーに見向きもせず、鏡像に攻撃を仕掛けた時点で、ヤットはもうヤットではなくなった。 警察にマークされた、最悪の殺人猫、【慈愛のお迎え天使】としてヤットは死んだ。 自慢の黒毛はすっかり白くなり、変わり果てた姿で死んだ。 少しの痛みも感じずに逝けたことだけが。 ひとかけらの救いと言えるだろう。 ◇ ◇ ◇ 「莉音ちゃん、大勝利!悪を撃破!正義はなされた!」 堂々と勝ち名乗りを上げる。黒猫が悪とは流石に予想外だったが、正義の前では関係ない。確実に死に至る深手を負わせた感触が、右手にしっかり残っている。 (さあ、あとは残っている悪を掃除して、帰るかな!) 周囲には先ほどの黒猫に何かされた警備員の死体が転がっている。しかし死んだという事は正義ではなかったのだろう。正義ではないという事は悪だったのだろう。 単純極まる論理をもって、莉音は思考を完結させる。 その莉音を前に、雌獅子を思わせる黒い女生徒が現れた。 「いやはや、本当に強いね。私は…」 【ラブ・ファントム】、西条なつみが何か話す前に莉音は飛び出して拳を振るっていた。 (こいつは紛れもなく悪!久々にとびきり!すぐ分かった!) 「いきなりかい!?フフ、怖い怖い…」 “回避能力”と“逃走能力”を二倍にし、攻撃をかわしてから脱兎のごとく駆ける。 その背を、いささかの躊躇いもせず直線的に莉音は追う。 ひとしきり走った後、西条なつみはイベント会場に逃げ込んだ。 会場に入る直前、入り口のイベント告知の看板を西条なつみはひっくり返したが、莉音はそれに気が付かず真っすぐに追いかける。 ここが、正義を終わらせるための狩場であると知らないままに。 紅眼莉音は絶対正義である。 彼女が定義付けした自身の正義性は、何者にも揺るがすことができない。 「ちょこまかと!」 剛腕を西条なつみがひらりと躱す。“回避能力”を倍にし、猛撃に対処する。 代わりにたまの息抜きにと来園していて、逃げ遅れた高校教師の体が爆ぜた。 何の罪を犯したかはわからないが、私に爆散させられるということは悪だったんだろう。 その証拠にほら!言い返してこない!無罪を主張しない! 主婦の頭蓋がぐちゃりと潰れる。莉音ちゃん、大勝利!こいつは悪! 老婆の背がバキリとへし折れ、後頭部と尻が密着する。莉音ちゃん、大勝利!こいつは悪! 清掃員の頭がポンと軽い音とともに空を飛ぶ。莉音ちゃん、大勝利!こいつも悪! サラリーマンの両手足が吹き飛び、芋虫のように地を這う。莉音ちゃん、大勝利!こいつも悪! 逃げに徹する西条なつみの代わりに周囲の無辜の人々が巻き込まれるが紅眼莉音は気にしない。 悪!悪!悪! 紅眼莉音の行いは紛れもなく虐殺であり大蛮行なのだが、不思議と周囲の誰も彼女をとがめない。否定しない。 何故なら彼女は正義だから。絶対正義だから。 正義が倒したのならそれは悪に決まっているという極端な善悪二元論を周囲の脳髄に押し付ける。 正義に対峙するものはまた別の正義、などという発想は欠片もない。 正義に対峙するは悪。悪に対峙するは正義。 思考放棄の正義の味方は自分の信じたい道だけを突き進む。 魔人能力とは自己の認識を世界に押し付け改変する力。 そういう意味で紅眼莉音は非常に強大な能力者であった。 しかし忘れてはならない。 あくまで彼女の能力は“絶対正義”の付与である。 正義である彼女と対峙し、敗れるからこそ相手は悪となる。――悪属性は後付けなのだ。 決して、“絶対悪”を付与する能力ではない。 紅眼莉音は躊躇わない。相手が障碍者だろうが、神父だろうが、妊婦であろうが、赤子であろうが関係ない。 自分は正義。ならば対峙している相手は悪なのだろう。なら粉みじんにしよう! 紅眼莉音は迷わない。相手が同級生だろうが、恩師だろうが、先輩であろうが、実の父親であろうが関係ない。 自分は正義。ならば今目の前にいるのは悪なのだろう。私以外は悪なのだろう。ならば消し飛ばそう! 「ママぁ~!どこ行ったのママぁ~!」 周囲の騒乱に巻き込まれて押し倒されたのだろうか、膝小僧に擦り傷を作った少年が泣きわめいている。 思考をそぎ落とし、迷いを削り、躊躇いを捨て去るからこそ可能などこまでも真っすぐでどこまでも歪んだ拳。 その狂拳が、泣き顔でへたり込む少年に向けて振るわれた。 女子供の区別なく。絶対正義は執行される。 ――ピタリ。 止まるはずのない、今まで止まることのなかった拳が突如動きを止めた。 少年の前に、男が身を投げ出してかばっていたのだ。 その男は、特に魔人能力があるというわけではなかった。腕に覚えがあるわけでもなかった。 どこにでもいる普通の大学生だ。少し夢見がちで、ちょっぴりお人好しで。 足をがたがたと震わせながら、体を大の字に広げて、少年をかばう。 普通じゃないとしたら、その格好だ。彼はバイトの途中だった。 頭には白銀のマスク。ボディにはメタリックなタイツ。風にたなびく深紅のマフラー。 その立ち姿は夕日に輝き、その駆ける姿は夜を切り裂く。光弾闘士ジャスティッカー! 西条なつみがひっくり返したイベント会場の看板が風で元に戻る。 《光弾闘士ジャスティッカーがやってくる!としまえんで俺と握手だ!》 彼は、ヒーローショーに出演するアクターをしていたのだ。 (…あれ?私は、何故拳を止めているの?) 今まで散々に無辜の人々を殺め、無垢なる願いも悪と断じて踏みつぶしてきた紅眼莉音が、拳を振り抜けない。 女を、子供を、善良なる市民も悪逆たる徒も、絶対正義の前では等しく悪としてきた紅眼莉音が。 子供の前で、足を震わせながら立ちはだかる青年を、悪と断ずることができない。 中身が本当のヒーローじゃないことなんて分かっている。 どこぞの役者見習のアルバイトだろうことは、とっくに分かっている。 しかし。 それでも。 だとしても。 死を厭わず、勇気を振り絞り、見ず知らずの少年のために立ち上がった青年を。 遠い遠い昔、まだ優しかった父と、まだ家にいた母とともに応援した英雄の似姿を。 悪と呼ぶことがどうしても出来なかった。 憧れを切り捨てることができなかった。 勿論目の前に立ちはだかる青年が正義の化身なんて思っちゃいない。 ただ、「悪と呼ぶこと」に少し戸惑っただけだ。 そして、その戸惑い一つは、絶対正義 英雄呪縛 紅眼莉音を崩壊させるには十分すぎた。 ボタリ。ボタリ。莉音の額から血があふれる。 「……え?」 自分でも何が起きたかわからないが、そんな莉音にお構いなしに血はあふれ続ける。 《正義に対峙するは悪。悪に対峙するは正義。》 その単純な二元論が牙をむく。 《相手が悪でないかもしれない》ならば《対峙しているものは正義でないかもしれない》のだ。 《正義でないかもしれない》という心の奥深くに一瞬だけ浮かんでしまった疑念。 因果を捻じ曲げ、善悪の彼岸を超え、生死の揺らぎすら改変せしめる『英雄呪縛』は、根底に己の正義への絶対なる信頼がなくては成立しない。 《英雄は死なない》。《英雄は勝利する》。《何故なら、それは正義だからだ》。 『英雄呪縛』を支える根幹である、正義が揺らぐ。その結果。 花屋の無害な老婆を装っていたテロリストを撲殺したとき、怒りに燃える孫娘に刺された傷が。 集団下校の子供たちに扮した強盗団を爆殺したとき、半狂乱になった女教師に割られた傷が。 花嫁に変装した殺し屋を縊り殺した時、血の涙を流した花婿に撃たれた傷が。 敬愛する先輩のために殺人鬼狩りを続けていた風紀委員に切られた傷が。 絶対正義の名のもとに、なかったことにして消し去っていた傷(つみ)が。 再び莉音にあらわれ始めたのだ。 「…え、え!?コレはコレは何!?痛い…!痛い!」 この痛みをどうすれば消し去れるか。その答えはもう分かっている。 目の前の青年を撲殺し、いつものように「莉音ちゃん、大勝利!こいつも悪!」と叫べばいい。 一瞬の気の迷いを消し去り、私が絶対の正義だと、「こいつの正義は偽りだ」とあざ笑えばいい。 それができない。ほんの少し躊躇う。躊躇いがさらに傷を開く。戸惑いが更に正義を揺るがす。 絶対正義が反転する。英雄呪縛は正しく呪縛であった。 呪縛から解き放たれると同時に、 テロリスト成敗がただの老婆殺害に。 強盗団成敗がただの児童相手の無差別テロに。 殺し屋成敗がただの花嫁殺害に。 やってきたことの価値観が世界ごとぐるうりと(・ ・ ・ ・ ・)回った。 「うわああああぁぁぁぁあああ!!!」 莉音の体中から傷口が開く。ドバドバと血があふれ出し、一瞬で莉音の体が朱に染まる。急激に全身を襲う激痛に、思わず膝をつく。 痛い、痛い。痛い!成す術もなく痛みに襲われる莉音は、一瞬で心を折られた。 自身を支える絶対正義にひびが入った今、真っすぐに立つことすらできなかった。 何をしていいかもわからず、虚空に向かってただ手を伸ばす。 その手を。青年は握った。 何故そうしたかは青年にも分からない。ただそうしなくては、目の前の少女はバラバラになって飛んでいってしまう気がしたのだ。 どうしようもなく救われない、奈落の底に突き落とされてしまう気がしたのだ。 ♪君が助けを求めれば ♪僕は必ず手を取ろう ♪世界の味方である前に ♪君の味方でいるために (あ…暖かい…) 青年の、ジャスティッカーのぬくもりを感じた時、莉音は相対的に自分の冷たさを理解した。自身の歪みを、今更ながらに理解した。 純朴なる救いの手を前に、英雄でいようと意識すること自体の過ちに気が付いた。 「どうして…どうして、もう少し早く来てくれなかったの?なんで…なんで今更…だ、だって…!だって私…!」 うわごとのように呟く莉音を容赦なく痛みが襲う。過去が苛む。本当は悪ではなかった人々の嘆きが、莉音を責め立てる。 「ごめんなさい」 思わず口を出る言葉。シンプルすぎる謝罪の言葉。 「ごめんなさい!ごめんなさい!ごめ、ごめんなさい!」 あまりにも遅すぎる謝罪。悪ではなかった被害者に対し、小学生のようにごめんなさいを連呼する。 「ご!ごめ、ごめんなざい!ごべんなざい!ごめんなじゃいぃぃいいい!!」 凛々しかった面影はなく。勇ましかった気配はなく。 それでも過去(つみ)は彼女を許さない。全身のありとあらゆる場所から傷が開き、血が噴き出し、体がぐずぐずにほどけていく。 「ごめんなさい…ごめ…ご・・ごめんな・・・さい」 謝る相手はもうこの世にいないのに。もはや何に対して謝っているかもわからず。 顔面を血と涙と鼻水に歪ませて、醜く、最後の最期まで侘びの言葉を口にする。 「…あ…あ…私…正義になって何がしたかったんだっけ…?(・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・)」 完全に呪縛が解けた時。そこに残っていたのは精いっぱいの背伸びを続けてしまった少女の亡骸だけだった。 今までどれだけの人々を正義の名のもとに踏みにじり、なかったことにしてきたのだろうか。 体中に刻まれた傷で、顔の判別がつかないほどであった。 特徴的なマフラーだけが、寂しく風に飛んで行った。 「許して」とは言わなかったことだけが、彼女に殺された人々にとって救いだったかもしれない。 ◇ ◇ ◇ 「…おい、道満…どうなっているんだ?【ラブ・ファントム】が来る前に待機して、準備するはずじゃなかったのか!?なんでもう戦闘が始まってるんだ!?」 黒猫ヤットと警備兵たちの争い、紅眼莉音の蛮行でとしまえん遊園地は騒然としていた。異常事態に、【元祖ジャック・ザ・リッパー】は道満に携帯で怒鳴りつける。 「…俺が聞きたいくらいだ!大悲川から入ってくる情報も錯綜してやがる!【ラブ・ファントム】はどうした?大悲川の部下が尾行しているはずじゃなかったのか!?」 「クソ!いつも通り現場のアドリブか?ああもう!英国紳士らしからぬ言葉を使ってしまった!」 軽口をたたきながらも、ジャックは油断せず周囲を確認する。争いがあってから少し時間が経ったのだろうか、園内の客は大半が死ぬか逃げるかしたようだ。 血の匂いが濃く漂う方に、慎重に歩みを進める。 イベント会場、ステージ上に、ソレはいた。人の皮を被った災厄、罪重ねる狂人、強欲なる殺人鬼。【ラブ・ファントム】、西条なつみである。 恍惚とした表情で、ズタズタになった紅眼莉音の肉をつまみ喰っていた。 「…嗚呼、もう少し、もう少し楽しみたかったんだけどねえ。来てしまったなら仕方ない。キラキラした夜を、最後に彩ってくれるかい?」 (完全にいかれているぞコイツは!まともに会話しない方がいい!即潰す!) ジャックは瞬時に体を毒霧に変え、一気に弱体化させようとする。その動きを見た西条なつみは、にいと一つ笑い、ポーチからガスマスクを取り出して装着した。 (…!?対策している!?) 「フフ、驚いているのかい?君は自分の名前を甘く見過ぎだよ。全ての殺人鬼が憧れる、最高の存在、元祖ジャックのことを、殺人鬼が知らないはずないじゃないか!」 コシューコシューとガスマスクから呼吸音が漏れる。 「対策だってするさ!当然だろう!今、夜を歩くもので!ジャックのことを考えない殺人鬼なんていやしない!」 言うが早いか、西条なつみは背を向けて走り出した。 (な!?) 瞬時に逃げを選択したことに少々困惑しながらも、ジャックはその背を追う。毒霧は開けた空間では効果を発揮しきれない。 より【ラブ・ファントム】に有利な空間に誘っているのかもしれない、罠かもしれない。しかしここでコイツを野放しにすることは出来ないと判断し、ジャックは追うことにした。 少しの鬼ごっこの後、西条なつみは園の中心、都市魔の碑のある広場で動きを止めた。周囲に障害物はなく、換気も抜群。毒霧が効力を発揮しにくい場所だった。 「ここで、決着をつけようというのかい?」 ゆらりと、上半身を実体化させて問いかける。 その問いに答える代わりに、西条なつみはナイフを真っすぐに構える。 緊迫した空気が流れる。とても遊園地とは思えない静寂の空間。 その静けさを打ち破ったのは、他ならぬ西条なつみの悲鳴だった。 「ウグァァァ!?」 がくりと膝をつく。足からダラダラと血が流れ出る。 ジャックにとって毒霧は副次的な効果に過ぎない。『倫敦紳士』(ミスター・ロンドン)の本領は、体を延長できることにこそある。 霧化した腕をぐるりと視界の外から回り込ませ、西条なつみのアキレス腱を切断したのだ。 「残念だよ、殺人鬼の後輩さん。もう少し何かするかと思っていたけど、毒霧くらいしか能力を知らなかったのか?対策が甘すぎるぞ。」 「残念なのは…こちらだよ…ガスマスクなんて普段から持ち歩くと思うかい?ジャックと出会うと知っている(・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・)とは考えなかったのかい?」 「何を…」 瞬間。ジャックの胸に強烈な痛みが走る。肉体的な痛みではない。概念的な痛みが突き刺さる。霧化が瞬時に解け去り、手足があっという間に塵となっていく。 「当然、貴方の秘密だって知っているってことさ。」 「道満…!やられたのか!?」 「そういうこと。私にも何人か自由にできる手駒がいてね。自分が狙われるなんて欠片も思っていない陰陽師を無力化して、召喚の触媒を壊すくらいは出来るのさ。」 確かに道満は最近増長していた。それを感じながらも、わざわざ口にすることではあるまいと放置したツケが最悪のタイミングで回ってきてしまったようだ。 「園内を見渡せる、観覧車の中にいるとは予想外だったよ。おかげで時間がかかって攻撃を受けてしまった。」 「…ふう、こんな方法で負けるなんてな。無理やり呼び出されてやっていた仕事だけど、半端で終わるのはやはり残念だ。」 さばさばとした物言いで、消えようとするジャックを、西条なつみが怒鳴りつける。 「…残念は!こっちの台詞だ!」 急にあらわにされる感情に、ジャックは目を丸くする。 「貴方は!ジャック・ザ・リッパーなんだぞ!世界で一番高名で、偉大な殺人鬼なんだぞ!そのジャックが!生前あれだけ馬鹿にした警察の狗になって!」 すうと一つ大きく息を吸う。 「信念も矜持も誇りも何もない殺しに駆けずり回って!挙句似合いもしない女装をさせられて!それでいいの!?あの、ロンドンを震撼させた!ジャック・ザ・リッパーが!!!」 「…ああ、確かにそうだな。そうだったな…。殺しに情熱を無くし、責任感なんかで動いていた時点で、俺は殺人鬼どもの争いから降りるべきだったんだろうな。ついぞ気が付けなかった。まだ現役の気分だった。」 寂しそうに笑うジャックに、西条なつみが畳みかける。 「貴方が生前のままだったら…あまりにも罪深い偉大な殺人鬼のままなら、殺されたって良かったのに…!」 「ハハ、そいつは無理だ!あんた、俺が殺したくなるような、ビッチな空気だけど、ちょっと若すぎる!知ってるだろ?ジャックはとしまの(・ ・ ・ ・)売春婦をぶち殺したいんだ!」 最後だけ、凶悪な、品のない、生前の笑いと共にジャックは霧に消え去っていった。 「最後に…後輩さん…俺の名…あんたにやるよ…」 こうして、としまえん遊園地での死闘は終わった。 西条なつみは“治癒力”を二倍にし、戦場を後にする。 誰も乗る者のいない回転木馬が、静かにいなないた。 ◇ ◇ ◇ 「…うう…ここは…?」 道満が目を覚ました時、両手足を椅子に縛り付けられていた。 「何が、何が起きている?」 少しずつ記憶がよみがえる。 「そうだ、確かジャックと一緒にとしまえんに向かって…狙撃されたのか?気が付いたら意識を失って…」 「やあ!目が覚めたかい?九十九代目・芦谷道満、でいいんだよね?」 話しかけるは【ラブ・ファントム】。ここは西条家地下、拷問場。 「【ラブ・ファントム】…!何故、何故俺を知っている…?どうして何もかも見通せた…?」 混乱の極みにあっても、何とか道満は聞くべき質問を繰り出した。 「フフ、多分、私が何か言うよりも、こうした方が早いかな?」 その言葉を合図に、一人の男が拷問場に入ってきた。 ――大悲川南兵衛。【ラブ・ファントム】の情報を道満に伝えた張本人が、平然とした顔でそこにいた。 「な…!お前…!裏切っていたのか…!?」 「それが何か?というか、そこに考えが及ばないとか間抜けすぎるぜ。てめえ、非魔人のデカを舐めすぎなんだよ。だからこういうことになる。」 「何を言っているんだ!?警察の仕事はイカレ野郎から市民を守ることだと言っていたのはお前だろう!?なんで俺を嵌める!?」 道満の怒声もどこ吹く風。ゆっくりと煙草を吸い、ゆうゆうと語る。 「勿論あの言葉は本心さ。だけど物事には優先順位ってやつがある。てめえさあ、自分の手を(・ ・ ・ ・ ・)汚しただろ?」 それがなんだというのだ?殺し殺されの仁義なき世界において、甘いことを言う大悲川を、道満は怪訝な目で見る。 「魔人同士を殺し合わせたってかまわない。汚いこと、卑怯なことをやったっていい。だけどな、警官は、市民の味方は、直接手を汚すことだけはしちゃいけねえんだ。」 紫煙と共に言葉を吐き出す。 「その一線を越えちまったら、俺たちは市民の味方でいられなくなる…。ま、これは俺独自の正義観さ。早い話、身内にてめえみたいなのがいるのは我慢できねえ、ってこと。」 「~!何を!何を言う!正義観?お前みたいな悪徳刑事が!何をぬかす!」 「悪いな、てめえと議論する気はないんだわ。許されるつもりなんて最初からねえんだから。」 そういうと、大悲川は一枚の写真を取り出した。 そこには、満面の笑みを浮かべ自撮りをする少女と不機嫌そうにそれに付き合う少女。ぎこちなく、それでいて仲睦まじく肩を寄せ合う姿が写っていた。 「糸引の旦那の待ち受けに残っていた写真だ。記憶操作すれば糸引の旦那はお前を忘れ去ると思ったか?甘い、甘すぎるんだよ!」 ペッ!と唾を吐きかける。 「携帯にはいくつも写真が残っていた!日記にも少女について書かれていた!防犯カメラには糸引の旦那が少女の犯行を必死で止めようという姿が残っていた!」 我慢できないという風に感情をむき出しにして大悲川が叫ぶ。 「デカ舐めんな!非魔人だからって舐めんな!これだけ材料がありゃあなあ!てめえが黒い甲殻戦士の少女に何したかなんて、糸引の旦那には透けて見えるんだよ!」 一発、思い切り顔面を殴りつける。鼻血が無様に吹き出る。 「糸引の旦那から伝言だ!『忘れてはいけないものを忘れさせたお前を許さない』だとよ!しっかり頭に刻んでおけ!」 言いたいことを吐き出した大悲川は拷問場を後にする。西条なつみに「優先順位の問題だ。いつかてめえにもワッパをかける」という台詞を残して。 ◇ ◇ ◇ 「いやあ、熱い刑事さんだね。今時あんなのがいるなんて、警察も捨てたもんじゃないね。」 「う・・・ぐ…俺をどうするつもりだ…」 「そうだそうだ、忘れるところだった。君に是非お願いしたいことがあるんだ。ジャックを蘇らせたみたいにさ、陰陽の技で一人蘇らせてほしい人がいるんだよ。【ガールズトーク】っていうんだけど。」 「…渋谷でお前が殺した殺人鬼か。」 「流石!情報が早いね。正確には私が殺したわけじゃ…いや、私が殺したのかな?そこらへんは少し複雑でね。」 言いながら、ピンクのリボンを取り出す。【ガールズトーク】、小津夏美が身につけていたものだ。 「いやあ、やはり彼女と溶け合えなかったのは惜しくて!媒介?があればいいのかな?ぜひともお願いしたいんだ。」 誰がやるか、と道満は内心で唾を吐く。誇り高き陰陽の技を、薄汚い殺人鬼のために使うつもりなんてさらさらなかった。そしてなにより。 「悪いが、情報が少なすぎる。それっぽちの媒介と情報じゃ、とても蘇らせられない。」 「ふむ、でもとりあえずやってみてくれないかい?」 「断る。誰が薄汚い殺人鬼のために陰陽の技を使うか!」 我慢しきれず本心をぶつける道満。しかし西条なつみはそれも予想通りといった顔で、道満に近づく。 「フフ、君はここがどういう部屋か知らないのかな?それとも知っててそんな台詞を吐く胆力があるのかな?」 にっこりと笑い、大きめの鋏を取り出す。その鋏を大きく広げ、片方の刃を右のむこうずねに深く深く突き刺した。 「アギャ!うぐぁあああああああ!」 道満の悲鳴に一切耳を貸さず、そのまま下に勢いよく下ろす。脛骨が、アジの開きのようにパカリと中身を広げた。 「アッギャアアアアアア!!!アウ!アウ!」 言葉にならない叫び。ブクブクと泡状になった唾が道満の口に満ちるが、不思議と喉の奥は乾いていく気がした。 中身があらわになったところに、容赦なく指を突っ込む。ピーナッツバターを掬うかのような気軽さで、髄をえぐり取る。 「待って!まっでまでまっで!やる!やるから!頑張るから!」 想像を絶する痛みの前に、道満はプライドを投げ去り西条なつみの提案を飲んだ。 その言葉を無視し、開いた脛骨に金串を突き刺す。 「ひぎゃあぁア!ア!ア!」 手際よく次々と突き刺していく。あっという間に道満の右脛はサボテンのようになった。その金串をバーナーであぶる。骨の内部から、文字通り刺すような熱さが広がった。 「アアアアアアァァァァァ!!やべ!やめ!ひあぅあ!」 「うん、良い声だ。手を抜かれたりしたら二度手間だからね。本気、出してくれよ?」 (ヤバい、ヤバい、ヤバい!なんだこいつは!なんなんだよコイツは!) 今迄傀儡を用いて裏で事を運んできた道満は、真の意味で殺人鬼の怖さを理解していなかった。今夜、初めて本物の狂気に触れたのだ。 (やらなきゃ!うまくやらなきゃ!) 必死に印を結ぶ。 「リン、ピョー、トー、シャ、カイ、ジン、レツ、ザイ、ゼン!」 頼むから蘇ってくれと、全身全霊を込める。 「覇ァァ!!」 裂帛の気合と共に、気を吐き出す。豪と風が吹き、拷問場に煙がすさぶ。 しかし残酷にも、その場に現れたのはただの肉人形。五歳児ほどの大きさの人間未満の出来損ない。 「アギ…アギギ…」 言葉もまともに発せないようだ。 「すまない…うまくいかなかったようだ…」 「…ま、しょうがない!私もダメもとで頼んだわけだしね!」 失敗したら苛烈な拷問を受けると思っていた道満は拍子抜けしたかのような、ほっとしたかのような複雑な表情を見せる。 「じゃあ、アレは、責任をもって君が片付けてくれるかい?」 「…え?どうやって…?」 「フフ、決まってるじゃないか。私がいつもやるように、食べて片付けてよ(・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・)」 一瞬で空気が凍った。何でもないことのように、本心から西条なつみはソレを提案している。会話が少しでも通じると、殺人鬼相手に思うのが、道満の過ちであった。 「むむむ無理です!そんなことできません!」 「確かに少し量が多いね。大丈夫。手伝ってあげるから!」 そういう意味じゃないと言おうとする道満を、警備主任の守下が押さえつける。 「守下、口を大きく広げてあげて。」 忠実な部下である守下は、すぐさま道満の顎に手をかけ、無理矢理上を向かせたうえで力づくで広げ始めた。口の端の皮が裂け、顎関節が悲鳴を上げる。 「ちょっとまだ小さいね、顎の可動域を倍にしてあげるよ。」 その瞬間、常人ではありえない程に、ぽっかりと、道満の口が開いた。そこに肉人形を流し込んでいく。 (うあ!あが!あ~~~~!ぐあ!) 言葉一つ発せられないところに、確かに生きている物体が、そのまま流し込まれていく。圧倒的嫌悪感。気持ちの悪さ。嘔吐感。 「小食かな?胃の容量も倍にしてあげるね。」 たっぷり一時間かけて、道満は人間もどきを胃袋に収めた。収めさせられた。 「偉い偉い!さ、じゃあ続きをしようか!君の罪を教えてくれ!出来るだけしっかりとね!」 自分の胃袋の中で人間もどきの命が消えるのを感じた時、道満は完全に心が折れた。エグエグと、子供のように泣きながら西条なつみに問いかける。 「なんで…どうして…こんなことを…」 「プ…アハハハハハハハハハ!そんなこともまだ分かってなかったのかい?」 ひとしきり笑い、目元に涙まで浮かべて、【ラブ・ファントム】、西条なつみはハッキリと告げた。 「決まっているじゃあないか。もちろん、君が『悪い奴』だからだ。」 それは、他ならぬ道満がマジカニジェクトに最後にぶつけた言葉。 (因果は巡る!やってきたことには報いが訪れるという事を、このお嬢様に教えてあげるとしよう!) つい今朝、自分で言った言葉がぐるぐると道満の脳内を駆け巡った。 「いやだ…いやだ!いやだぁぁぁ!俺は!こんなところで死んでいい存在じゃない!誰か!誰か助けてぇぇぇぇ!」 その叫びを聞くものは、どこにもいなかった。 【ラブ・ファントム】 西条なつみ:生存。二代目ジャック・ザ・リッパー襲名 【慈愛のお迎え天使】 黒猫ヤット:死亡。 【隻腕の真紅眼】(ワンハンド・レッドアイ) 紅眼莉音:死亡。 【元祖ジャック・ザ・リッパー】 ジャック・スプレンジット:消滅。 九十九代目・芦谷道満 :死亡予定・無し
https://w.atwiki.jp/tondemo/pages/49.html
唐沢俊一は2008年1月からテレビ朝日「スーパーモーニング」の月曜日コメンテーターとなった。 名古屋市営バスの運転手が2007年6月に焼身自殺し、今年1月、職場でのパワーハラスメントを示唆する文書が発見された。この報道に対する唐沢俊一のコメントと、視聴者の感想。 463 名前:無名草子さん[] 投稿日:2008/01/14(月) 09 03 41 自殺したバスの運転手の部屋にバスの模型などが置かれていた点から バスを愛するオタクだったときめつけ、日本ではこうした人間が真っ先に 苛められると暴論。 491 名前:無名草子さん[] 投稿日:2008/01/14(月) 12 34 31 器官に傷害があり大きな声が出ないバス運転手が、上司や同僚から「葬式」とあだ名を付けられパワハラを受け、自殺した事件。 唐沢俊一(盗作家) さきほど彼の部屋が映りましたけど、バスのフィギュアと言うかね、ミニチュアみ たいな物がいっぱい並んでいて、ハッキリ言うとオタクという人達っていうのは、 バスを愛しているんですよ。あのような練習のテープを残したとかね、だけども物 を愛する人っていうのは人とのコミュニケーションってものにちょっと苦手な所が かなりあるんです。 あの~人間の集団、特に日本人の集団の中にはそういう人との日常的なコミュニケ ーションが苦手な人間てのがまず一番最初に何か排除されるというか、そのね、も うなんだろ…、そのホンのちょっとした所を取って「お前はお前は」って事でね、 バスの運転手さん、今乗ってみると解るんだけど、ワンマンバスの運転手さん大変 なんですよ、もうそのぉお客さんの事がどうなのかとか料金をするとかねぇまカー ドまでねぇ全部販売するでしょ?それ全部1人でやってるんですよ。昔我々の時代 には車掌さんという人が乗っててね、運転は運転だけやっていればいいけど、今そ ういう風になっている中でたぶんその、職場の中で本当に付かれた人のギスギスし た中で一番弱い彼がイジメの対象になってしまった。っていうね、人間の集団って 言うものの持っているそのぉ一番、なんだろ…、醜いんだけども本当に我々もその …、集団心理っての解るなっていうやりきれなさっていうのがね、この事件から伝 わってくるんです。 492 名前:無名草子さん[] 投稿日:2008/01/14(月) 12 40 08 それに続いて 沖幸子(生活評論家) そうですね、今後の調査を待たないと解らないんですけど、パワーハラスメントね。 これは意図してやっているものと、意図しない内にやっているものと2つに分かれ ると思うんですよ。だからこのケースがどれにあたるのか解らないんですが、かな りパワーハラスメントの傾向があったのかなぁという悲しい事件ですよね。 アナウンサー ご両親としては再調査の結果を待って、その結果次第でもって所謂公務災害・労災 の認定の申請などを視野に入れて考えているということです。 鬼畜唐沢だったら「葬式」というあだ名に大笑いするんじゃないのか? しかしミニカーとかがいくつか並んでいるだけでオタク扱いか? そんなにビックリするほど並んでいたわけじゃないのに。 しかも「練習のテープ」は本当にバスアナウンスの練習ってだけで、 それ以上の意味はなかったような気が…。しかも残していたワケじゃなく、 死後遺品の中から発見され「彼は頑張って声が小さいのを克服しようとしていた」 という意味だったんじゃないの? で、それ以降の話の流れは「オタク」とは関係ない。 この人は病気で大きな声が出ない体が弱い人を、 人とのコミュニケーションが取れないクソオタクと同列にしたいみたいだね。 497 名前:無名草子さん[] 投稿日:2008/01/14(月) 15 04 46 他の局のと比べてテレ朝のって、コメンテータがダラダラしゃべりがちだけど、 それにしても唐沢のコメントって長過ぎね? しかも、内容がないよう。 それにしても、部屋にバスの模型が数個あると、コミュニケーション下手の オタクだったからイジメられたということにされてしまうのか。唐沢強引過ぎ。 550 名前:無名草子さん[] 投稿日:2008/01/15(火) 11 29 21 最近のオタクは甘いとか、初代オタクとして苦言を呈していた唐沢は バスのミニカーを集めているだけで「オタク」と認定するの? てことは、俺の甥っ子4歳もオタクなのか! 599 名前:無名草子さん[] 投稿日:2008/01/16(水) 18 14 49 月曜のスパモニでバスの運転手が焼身自殺した件で バスのミニカーが並んでいるだけでオタク扱いしたけど その時の発言で 491 あのような練習のテープを残したとかね、 と語っていたけれど、そのテープってのは声が上手に出ない運転手が アナウンスを上手になりたいと思ってテープに吹き込んで練習していた物なんだよね。 それがたまたま消去されずに残っていただけのハズなのに 唐沢の中では「バスのアナウンスを練習して、その声を残してある」という事で オタク認定って事らしい。 まじにコイツ、オタクという言葉をこの先一生使うな。 オタクをまったく理解していないオッサンがそう言うのならしょうがないと思うが 少なくともオタクというキーワードを食い物にしてきたんだろ? 665 名前:無名草子さん[] 投稿日:2008/01/17(木) 19 00 46 2008年1月14日http //www.tobunken.com/diary/diary20080114170211.html 今回はバス運転手自殺と草津温泉ネタはまずまずのコメントが 出来たが、後半の克美しげるは吉永さんの話が長くて、 全然コメントできなかった。吉永さんの長広舌攻略が今後の課題。 あれが唐沢基準ではまずまずのコメントだそうです 【ネットなんて】唐沢俊一18【怖くないもん(w】 http //love6.2ch.net/test/read.cgi/books/1199865402/ 語録に戻る
https://w.atwiki.jp/quadrilly/pages/21.html
主役キャラ設定のすべて 僕が定めたキャラの設定、その他もろもろを全てまとめたページです。 東方出身キャラ 博麗 霊夢 皆さんご存じ博麗の巫女。 魔理沙とは親友、ぬえ・跳祢・峰祢には 親しみ込めて「ちゃん」付けで呼ぶ。 典型的な女性口調、東方キャラの特徴でもある。一人称は「私」。年齢不明。 誕生日 (東方記念日) は01/06。 能力:霊気を操る程度の能力 属性:木属性 東方出身キャラは、特にこのチャンネルで定めていることはない。 霧雨 魔理沙 自称「普通の魔法使い」のバナナ魔法使い。 霊夢とは親友、誰とでも親しく呼び捨て。 割と男勝りな口調。一人称は「私」。年齢不明。 誕生日 (東方記念日) は07/07。 能力:魔法を使う程度の能力 属性:水属性 東方出身キャラは、特にこのチャンネルで定めていることはない。 封獣ぬえ 正体不明、とにかく正体不明。 基本誰とでも親しく呼び捨て。うp主の唯一の推しでもある((( 日常会話で聞くような口調。一人称は「私」。年齢不明。 誕生日 (東方記念日) は06/24。 能力:正体を判らなくさせる程度の能力 属性:不明 東方出身キャラは、特にこのチャンネルで定めていることはない。 オリキャラ 栄梨 跳祢 妹愛が強すぎる超能力者。 峰祢の姉、道端で友達を作りまくる積極的な娘、誰とでも親しく呼び捨て。 誕生日は11/15。 日常会話で聞くような口調だが、語尾を地味に伸ばす。一人称は「私」。年齢23歳。 実瑠市 果燐区 在住。 能力:この世の核に精通する程度の能力 属性:超属性 ↓過去設定 (ネタバレ注意) + ... かつて彼女は茶髪だった。 今と変わらず友達は多く、妹や家族と一緒に幸せに暮らしていた。 だが18歳の秋、"それ" は起こった。 彼女は超能力に目覚める。 そのことに彼女は喜んだが、その喜びもつかの間... 次の日には絶望へと変わっていった。 彼女の目覚めた超能力は あまりにも強かったばかりに、彼女自身の身体がそれに耐えきれず、反動で髪色が抜け落ちてしまった。 その時彼女は高校生の女子、かなり容姿も気になる時期だったからか、この世の終わりかのように泣き崩れながら 数日間は布団に籠っていたらしい。 彼女の両親は そのことで行き場のない激しい夫婦喧嘩をし、やがて離婚。 母親に引き取られ、その後の学生生活を (色の抜けた髪で) 平穏に送っていたのだが、 数か月して母親が重い病を患い病死。 母親が生前よく被っていた 赤いリボンのついた黄色い帽子を、形見として彼女は受け継いだ。 その時の彼女にとって、失ったものはあまりにも多く大きかった。 ...親が死に、食べるものすらろくに 無くなってしまった姉妹は、とんでもないことをしていた。 彼女の超能力で、記憶操作や時間停止を使いながら、盗みを働いていたのだ。 依然このことは姉妹しか知らない。 彼女が大学に入学したころ、ようやく彼女は髪を染めた。 色は昔から好きだったという濃い桃色、このころには身体も超能力に順応していたので、再び色が抜け落ちることはなかったという...。 栄梨 峰祢 冷静で無口な普通の少女。 跳祢の妹、大体の人には「さん」付けで呼ぶ。 誕生日は11/15。 姉以外には敬語だが、なんとなく声が小さく聞こえる。一人称は「私」。年齢21歳。 能力:心を閉ざす程度の能力 属性:鬱属性 ↓過去設定 (ネタバレ注意) + ... かつて彼女は元気で活発だった。 放課後はよく友達と遊び、姉や家族と一緒に幸せに暮らしていた。 今よく被っている帽子は、彼女が高校受験に合格した祝いに 祖父が買ってくれたものだという...。 だが16歳の秋、"それ" は起こってしまった。 姉が超能力に目覚める。 そのことを特に 彼女は気にしていなかったが、それすらもつかの間... 次の日には絶望へと変わっていった。 姉は超能力に目覚めた反動で 髪が綺麗に白髪になってしまった。 それがなぜか、彼女にとってはかなり ショッキングな出来事だったらしい。 今までずっと一緒に暮らしていたお姉ちゃんが。こんな惨めな姿になるなんて。 彼女は嘆き悲しんだ、その影響であらゆるものにも心を閉ざした。 しばらくは外に出る気にすらなれず、姉とは裏腹に 何事もない自分に嫌悪感が出てきた...。 自分を見失い、存在意義すら忘れ、彼女の心身には「鬱」の源が湧いてきていた。 あの頃の明るい峰祢はもういない。あの頃の笑顔はもう戻ってこない。 だが姉の前で涙を流すことはなかった、姉を心配させたくなかったのだ。 それでもしばらくは不登校になっており、姉のいない部屋で 涙をにじませては、部屋の隅で熱心に教科書に向かっていた。 姉が大学に入学して 髪を染めてからは 今ほどまで落ち着いたが、毎年秋がくるたびに そのことを思い出し、たまに何事も憂鬱になるときがあるという...。 濱田 彩乃 活発で明るい よくいる感じの少女。 基本誰とでも親しく呼び捨て。実はぬえと同居している...? 誕生日は9/23。 日常会話で聞くような口調。一人称は「私」。年齢17歳。 能力:身体に魂を宿す程度の能力 属性:魂属性 リア友キャラ シガイセン 降霊人形に宿された「日光」の化身 (?) 基本誰とでも親しく呼び捨て。YouTubeのアカウントはサモsamo。 昭和のガキ大将みたいな口調。一人称は「俺」。現実での年齢13歳、シガイセンとしての設定上は太陽ができたときからいる。 誕生日は09/10。 能力:光の速度で動く程度の能力 属性:光属性 ルビー 身体の錆びは経験の傷、切れ味を強くするのだ。 基本誰とでも親しく (?) 呼び捨て。 地ではルしか喋らないが、跳祢の翻訳によって シガイセンと似たような口調に聞こえている。一人称は「俺」。現実での年齢13歳、ルビーとしての設定上は不明。 誕生日は05/20。 能力:なんでも切り刻む程度の能力 属性:刃属性 コメント 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/yu-gi-oh-2chdic/pages/896.html
すべてのことにはウラがあるウラ(すべてのことにはうらがあるうら) 遊戯王ZEXALで流れたBGM。サウンドデュエル02 ディスク1 トラック10に収録。 表裏徳之助のテーマ曲。徳之助が登場するとよく流れている。 この曲で特筆すべき点は、17話で徳之助がこの曲のリズムに合わせて歌を歌った点である。 以下はその歌 ズナンバーをれいにてたら、どんこというどんこは、いったーぜのいったぜに、なこいかつしてるせみ ぱっと聞いた感じでは何を言っているかわけがわからない歌だが、次の歌詞の並べ替えである。 ナンバーズを手に入れたら、今度という今度は、ぜったーいの絶対に、使いこなしてみせる つまり、徳之助はナンバーズのことをあきらめていないという歌詞をさかさまに歌っていたわけである。 後に彼は偽りのナンバーズを手にすることになるが… 作曲:Conisch
https://w.atwiki.jp/antispam/pages/20.html
管理人宛てメールフォーム このサイトに関する質問・要望のみ受け付けます。 ワンクリ詐欺サイトや迷惑メールに関する質問には一切お答えしません。架空請求・スパム対策@2ch掲示板までお願いします。 名前 メールアドレス 内容