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サブラクとの激しい戦いの中、疲労の色を見せたヴィルヘルミナの絶体絶命の危機に、紅蓮の炎と共にシャナが躍り出る。 時とともに受けた傷を広げていく自在法『スティグマ』。 そのため他のフレイムヘイズは動けないと思っていたサブラクは、シャナの登場に驚愕する。 だが、サブラクの驚きはそこで終わらなかった。 ザロービが現れた時からあり、彼との戦いが終わった後でさえ消えなかった違和感。 ヴィルへルミナがひとりサブラクの相手をしている間、その正体に悠二は着目し、考え、結論を得たのだった。 そして、3人のフレイムヘイズと1人のミステス、佐藤と一美の2人の人間が加わった作戦が始まる。 編集長の一言 サブラクとの最終決戦。 シャナチームで勝利をつかめ 映像は、こちら(消失の場合は、連絡の事 灼眼のシャナⅡep21part1 灼眼のシャナⅡ サブタイトルへ戻る
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その男――リゾット・ネエロはかつてない恐怖を目の前の男――サブラクに感じていた。 真正面からメタリカで操作した剣を突き刺した。 追い討ちに、その後方からさらに数本の剣で刺し貫いてやった。 なのに――なのに、このサブラクは死なない。 しかもサブラクに突き刺さっていたはずの剣は、その全てが地面に転がっている。 丸っきり、リゾットの攻撃を受ける前の状態と同じなのだ。 リゾット自身、サブラクの異常なパワー、反射神経からして、サブラクが人間で無い事は想像していた。 だがサブラクがあれほどの直撃を受けた上で、死なないどころか無傷であることは予想だにしなかった。 (さて・・・ここからどうするべきかな) しかし、リゾットはまだ諦めていなかった。 あれだけの攻撃を受けながら、なおも無傷で、両の手に剣を携えるサブラクとの戦いを諦めてはいなかった。 (コイツが死なないことには・・・何らかの条件があるはずだ。 完璧な不死身などありえないからな・・・。 そして逆に言えば・・・俺がコイツを殺せなかったことには何らかの理由があるということだ。 それを今から・・・突き止めるッ!) リゾットの中で、行動の指針が決定された。 「メタリカ・・・」 そして彼のスタンド――メタリカが、その能力を発動する。 ロォォォォォォォドォォォォォォォォォ・・・ 呻き声とともにリゾットの後方の地面に突き立つ数本の剣が宙に浮かぶ。 そしてそれらが一斉に、リゾットの前に立つサブラクへと切っ先を向ける。 「行けッ!」 リゾットの号令とともに、剣の群れがサブラクへと殺到した。 だがサブラクはそれを気にも留めず、リゾットの立つ場所へと一気に踏み込む。 その姿に、リゾットが放った剣が襲い掛かる。 そしてリゾットの剣とサブラクが接触する直前、サブラクが両手の剣を振り抜いた。 神速で空気を切り裂いたサブラクの剣が、飛来するリゾットの剣を全て空中で切り砕く。 リゾットの剣が、細かい鋼の破片となって宙に舞う。 剣を振るいながらも踏み込みの速度を全く落とさなかったサブラクは、一瞬のうちにそれを駆け抜ける。 否、駆け抜けようとしたその瞬間。 「メタリカッ!」 リゾットのメタリカが、牙をむいた。 リゾットの剣の破片が舞い散る空間。 そこにサブラクが飛び込むと同時に、リゾットはメタリカを発動した。 それによって剣の破片が全方位からサブラクに襲い掛かる。 さらにサブラクの身体に到達するまでの一瞬の間に、剣の破片だったものは一瞬にして全てが鋭く尖った杭へと変化した。 そしてその全てが、サブラクの身体に突き立つ。 「ぐおぉおッ!」 全身に杭を突き立てられた激痛に、サブラクが呻く。 「ぐぉ、おお、おぉ・・・・・・」 そして、サブラクがどさりと地面に倒れ伏す。 リゾットはそのサブラクから素早く後ずさって距離をとる。 そして観察を開始した。 (まずはコイツがどうやって再生するのか・・・それを確認しなければならない。 そこから、これからオレが取るべき手段も見えてくるはずだからな・・・・・・) リゾットが、どう見ても死んでいるサブラクの身体を観察して始めてから数秒の後。 すぐにサブラクの身体に変化が起きた。 「2回目・・・か。 ただのミステスにしては、中々歯応えがある。 いや、単に俺が不覚を取っただけか。 思い返せばあからさまな罠だった。 貴様が物質の運動を操作し得ることを考慮に入れれば、なおのこと見え透いた罠であった・・・」 ブツブツ呟きながら、サブラクが何事も無かったかのように起き上がったのだ。 しかも全身に杭を生やしたままの姿で、である。 「見切れぬはずは無かったのだが・・・やはりたかがミステスと侮ったか。 些細な油断と、このどこまでも死に難い身体故の緊張の緩みが原因と考えるべきかな・・・。 いずれにしても、もう俺が貴様相手に不覚を取る事は無い。 貴様に内在する宝具の力は、ほぼ完全に把握した。 恐らく貴様に出来るのは、今やった『物質の形状変化』で最後。 貴様は『鬼功の操り手』とは違い、物質を形成する極小単位で物質を操作できるようだな。 それ故に貴様が操る物は貴様の意思一つで自在に形を変え、状況に応じて自在に姿を変える。 なるほど、ミステス如きには過ぎた能力であることよ。 並みの徒ならば瞬く間に貴様に討滅されるに違いあるまい」 リゾットの能力への賛辞を並べながらサブラクが立ち上がる。 それと同時に、それらの杭が独りでに抜け落ちた。 サブラクの身体から抜けた無数の杭が地面に落ちて、ガチャガチャした金属音が響く。 「だが・・・貴様の相手は並みの徒ではない。並みの王でもない。この『壊刃』サブラクだ。 先刻も言ったとおり、貴様が俺に直撃を与える事はもう無い。 仮に与えたところで、貴様が持っている程度の火力では俺は殺しきれぬ」 そしてサブラクの長口上が終わったところで、サブラクの身体に刺さっていた杭の最後の一本が抜け落ち、 サブラクの身体は完全に回復した。 だがその一方、リゾットは、 (『殺しきれぬ』・・・だと? 確かさっきも、『お前が持ってる程度の火力では、俺を殺すには程遠い』とか言っていたな。 となると・・・コイツには『死』が存在するということ。 つまり不死身ではない、ということか。 だが、その前にコイツの異常なまでの生命力が立ちはだかる・・・) サブラクの長口上に含まれていた言葉を頼りに勝機を探る。 サブラクがウソを言っている可能性はゼロではないが、今のサブラクは勝ち誇っている。 つまり、完全に油断しているのだ。 それをサブラクの口ぶり、態度から読み取ったリゾットは、今のサブラクがウソを言うとは考え難いと判断していた。 (そして気になるのはさっきのコイツの復活の手順だ。 こいつは全身が損傷しきった状態で意識を回復し、それから身体の回復を行った。 何故こんなことが可能なのだ? 普通、再生するなら、身体の回復→意識の回復、の手順が順当なハズだ。 こんなことが出来るからには・・・必ず何か理由がある。その理由とは・・・一体・・・?) リゾットは記憶を漁り、解決の糸口を探る。 意識は肉体の状況に左右される。 肉体が激しいダメージを受ければ意識は失われ、 肉体が死んだ状態ではなおさら意識は存在できない。 しかしこの状況は逆だ。 肉体は活動できる状態に無い。 しかし意識は活動できている。 この順序の矛盾、どこかで見たことは無いだろうか・・・? 思考をフルスロットルで回転させるリゾット。 しかし―― 「何を考え事をしている? いくら知恵を捻ったところで、俺を殺すことなど貴様には不可能だ。 貴様に出来る事は――」 サブラクが再び動きを見せる。 そして、 「絶望に身をよじる事だけだ」 爆発的な踏み込みで、リゾットとの間合いを詰める。 先程リゾットが取った間合いは、メタリカの射程の限界ギリギリの10メートル。 それをサブラクはただ一度の踏み込みで殆ど埋めた。 リゾットの目前に、サブラクが迫る。 「くッ!」 リゾットは思考をシャットダウンする。 こんな化け物相手に考え事をしながら戦えるほど、自分が強くはない事ぐらい、リゾットは十分に理解していたからだ。 そしてリゾットはメタリカの磁力で身体を引っ張り、さらに体捌きで後方に後ずさる。 先程のサブラクの斬撃の嵐を潜り抜けた時にも使った手段だ。 これなら、リゾットはギリギリのところでサブラクの一閃を回避できる。 だが――それはサブラクにとっても分かりきった事だった。 一度の踏み込みでは、ギリギリのところで自分の剣がリゾットに届かない事は、 先程の接近戦から、サブラク自身もまた、想定し得ていた事だったのだ。 「二度も同じ手が――」 それゆえに―― 「――この『壊刃』に通じると思うな」 サブラクはさらに一歩踏み込んだ。 最初の踏み込みで爆発的な加速を得ていたサブラクの体が、この2歩目の踏み込みでさらに加速する。 リゾットがギリギリ確保できた間合いが、一瞬で殆ど無きに等しい距離にまで詰まる。 「しまった・・・・・・」 そしてその間合いからサブラクが仕掛けたのは―― 「ぐおッ!」 右手の剣の柄尻を用いた、リゾットの鳩尾を狙った一撃。 常人が使えばただ相手を気絶させるだけのこの攻撃も、 人外のサブラクの手にかかれば背骨をもへし折る破壊力になる。 その一撃が、リゾットを軽々と吹き飛ばした。 自身の体に走った凄まじい衝撃に、たまらず声を上げるリゾット。 そしてリゾットは吹き飛ばされたままの勢いで、ビルの壁面に激しく叩きつけられる。 激突の衝撃で肺の中の空気が1ccも残らずに吐き出され、リゾットは息苦しさと激痛とで声にならない呻きを挙げる。 同時に、リゾットが激突した壁面の周囲の窓ガラスが蜘蛛の巣状にひび割れ、砕け散った。 そして砕け散ったガラスが宙を舞う中を弾丸のように突っ切って、 サブラクが壁に半ばめり込んだリゾットに襲い掛かる。 万事休すか。 そう思われたその瞬間。 「ぬぅッ!」 突然サブラクの前に鈍色の壁が立ちはだかる。 壁の正体は地面に突き立っていた無数の剣うちの10数本。 サブラクの一撃で吹き飛ばされながらも、リゾットはメタリカでそれだけの剣を操作していたのだ。 だが―― 「この程度で!」 サブラクは真正面から剣の壁に激突する。 横腹から受けた圧倒的な運動エネルギーの前に、壁を構成する剣が次々とへし折れる。 それらの剣の中でリゾットの側にあった数本はかろうじて折れずに済んだ。 だがそれらもサブラクの剣技の前に一瞬で切り刻まれた。 剣の壁だったものは、その全てが鋼の破片となってサブラクの周囲に舞き散らされた。 剣の壁は、失われた。 だがサブラクが地面を踏み込んで飛んだときの加速もまた、剣の壁との激突によって失われた。 勢いを失い、空中で静止したサブラクと、ビルの壁面に磔になったリゾット。 二人の距離は2~3メートル。 サブラクの剣が届く距離ではない、 ならば、とサブラクは右手の剣を振りかぶる。 そして振りかぶったその剣を投擲し、リゾットの心臓を刺し貫こうとしたところで―― サブラクはリゾットの赤い目を見た。 見て、分かった。 この男の目は、まだ死んでいない。 そればかりか、自分を射殺さんばかりのスゴみをその目に宿してこちらを見返している。 それを理解したのと同時に、自分が置かれた状況を理解した。 「これは・・・先刻のッ!」 思わず声を上げるサブラク。 「『あたり』だ・・・」 それにリゾットがかすれた声で答える。 と、同時に―― サブラクの周囲の空中に撒き散らされた剣の破片の全てが、一瞬にして鋼鉄の杭に姿を変える。 そしてその直後に、それら全てが、全方位からサブラクに襲い掛かる。 「二度も同じ手で、『ミステス』如きが」 それをサブラクは、自分の体を空中で独楽のように回転させて切り払う。 だが切り払えたのは全体の4~5割。 まだ、半分以上がサブラクへと向かってくる―― 「この俺を欺くことなど、不可能だ」 それに対し、サブラクは体の回転速度をさらに上げることで対抗する。 その高速回転から放たれる剣撃の嵐が、コンマ一秒後にはサブラクに突き刺さっていたであろう杭も、 着弾までに1秒は余裕があったであろう杭も、全てを例外なく切り飛ばし、弾き飛ばす。 そしてサブラクが着地したときには、サブラクの全身を刺し貫くはずだった鋼の杭は、 その全てがさらに細かい鉄片となって地面にばら撒かれていた。 こんな細かい鉄片を針やら釘やらに変形させてサブラクに突き刺したところで、致命傷にはなりえない。 ましてや、その行動を阻害できるかどうかさえ怪しい。 つまり、もう武器としての再利用は見込めないということだ。 「・・・これで終わりか」 決着を確信したサブラク。 そしてその勝ち誇ったのままで、リゾットに向き直る。 「所詮ミステスはミステス。 俺にとって歯応えのある敵には成り得な――」 向き直った、まさしくその瞬間だった。 「があッ!」 サブラクの背を、巨大な鋼鉄の銛が刺し貫いた。 刺し貫かれた勢いで、今度はサブラクが、リゾットがめり込んだ壁の数メートル下の壁に磔になる。 壁に顔面を押さえつけられ、サブラクは視界をふさがれる。 「この程度で、この俺がッ・・・・・・」 しかしまだ即死には至らず、呪詛のような声を上げるサブラク。 そこへリゾットは―― 「メタリカッ!」 そのサブラクの背に、さらに大量の剣が突き刺さる。 メタリカの射程距離10メートル。 その領域内にある全ての剣がメタリカによって操作され、次々とサブラクの背に突き刺されていた。 「が・・・あ、あぁ・・・・・・」 なおも呻き声を上げるサブラクを、冷たく無情な剣が刺し貫き続ける。 やがてその呻き声が消えたとき、サブラクの身体は無数の火の粉になって空中に散り、そして消えた。 「勝った・・・のか・・・・・・?」 メタリカで無理やりに身体をビルの壁から引き剥がし、地面に着地するリゾット。 だがサブラクの一撃によって大きなダメージを受けた身体はリゾットの言うことを聞かず、 着地も地面にべしゃりと崩れ落ちるような無様なものであった。 先程のサブラクの、柄尻の打撃を受ける直前、リゾットは自分の体に張り巡らされた血管の、 その内部の鉄分を使い、体内に鋼鉄の鎧を作り上げていた。 それと同時進行で骨格、特に背骨の周囲をメタリカで作った鋼鉄のサポーターで覆い、 骨折による内的ダメージを防いでいたのだ。 そのためにダメージは最小限に抑えられたが、サブラクの攻撃による内蔵の損傷、身体に走った強烈な衝撃、 そしてガードのため、自分の骨格をメタリカで殆ど固めてしまったことのために、しばらく行動不能になってしまった。 そこからは完全に賭けだった。 サブラクに気づかれぬよう、サブラクの後方に大量の鉄原子を集める。 それと同時に、範囲内の剣のうちの10数本をガードに回してサブラクの動きを止める。 そこからはさらに、先程使った全方位からの鋼鉄の杭での攻撃。 それを防がれた後に、サブラクの後方に集めた鉄原子を使い、巨大な銛を作り上げる。 銛でサブラクを突き刺した後は、壁に磔にし、一気に大量の剣を突き刺し、 原型すら留めないほどにサブラクの肉体を破壊する。 リゾットがサブラクを倒すために出した答え。 傷の回復すら出来ないほどに、原形すら留めないほどに、完全にサブラクの身体を破壊する、というもの。 サブラクの正体も正確に掴めなかったリゾットには、サブラクを倒す手段がこれしか浮かばなかった。 そしてそのために、サブラクの一撃を受けてからのコンマ数秒の間にこれだけの作戦を構築し、実行したのだ。 だがリゾットは思い違いをしていた。 「これで3度目か・・・まさか3度も不覚を取ろうとはな。 これほど俺を相手に粘ったミステスは貴様が始めてだ、リゾット・ネエロよ」 サブラクが、「原形を留めない程度の破壊」で死ぬような存在ではない事を知らなかった。 リゾットは声のした先――大通りの真ん中に目を向ける。 そこには、やはり無傷の姿でサブラクが立っていた。 その姿に、リゾットは背骨に氷を詰められたかのような恐怖を感じた。 リゾットは知らない。 全身を刃で刺し貫かれ、杭で刺し貫かれ、 果ては肉体がその原型を留めぬほどに破壊されながらも、尚も平然と生き続けられる存在を。 「バカな・・・・・・貴様、不死身か・・・・・・」 自身も深くダメージを追いながらも与えた会心の一撃。 それですらも通用していないという現実に、先程自分で否定したばかりの言葉がリゾットの脳裏に蘇る。 「何度も言ったはずだ・・・貴様が持ち合わせている程度の火力では、俺を殺し切ることなど出来ないと。 そして――」 サブラクが、地面を蹴る。 たったそれだけの挙動で、大通りを舗装するアスファルトが大きく抉れて吹っ飛んだ。 そんな光景をバックに、凄まじい速度でサブラクがリゾットとの間合いを詰める。 リゾットはサブラクとの距離を取るべく動こうとする。 だが―― 「さっきの・・・・・・攻撃で・・・・・・!」 サブラクから受けたダメージはリゾットの予想を遥かに上回るものだった。 足腰はまともに立つこともできないほどに震え、腕もまったく上がらない。 内蔵の損傷、そして身体のダメージが、リゾットの身体を大きく蝕んでいたのだ。 自分の足が役に立たないと判断したリゾットは、メタリカで自分の体を無理やり動かす。 身体を後方へと引っ張り、サブラクと少しでも距離を取ろうとする。 しかし、ただメタリカのパワーを使うだけでは、リゾットは真っ直ぐ後方に下がることしか出来ない。 サブラクの攻撃を回避する事は、出来ない。 そして、サブラクがリゾットの眼前に迫った。 手には、そこに到達するまでの間に地面から引き抜いた一本の剣。 「――貴様では、俺には勝てない」 サブラクの剣が閃いた。 同時に、リゾットの右腕に一筋の赤いラインが走る。 そして―― 「ぐっ・・・うおおおおおおおおおッ!」 リゾットの右腕の、肘から先が宙に舞った。 右手の持ち主の叫びが、二人以外に動く者のいない空間に響き渡った。 一方――二人の戦場から数キロほどの距離の離れた、とある場所。 時刻は零時過ぎ。 一人の男が、一つのルールの下に、その力を取り戻していた。 To Be Continued...
https://w.atwiki.jp/jojosyana/pages/70.html
とある繁華街。 夜には七色のネオンできらびやかに飾られるこの街は、今宵は茜色の炎であかあかと照らされていた。 しかしそこにいる者にはそれは分からない。 ただ二人の例外を除いて、それが認識できる者は、ここには一人もいない。 その二人の例外が、互いを敵と認めて向き合っていた。 「暗殺者」リゾットは大通りと路地が交わる一点から敵を見上げ、 「壊刃」サブラクはリゾットのすぐ傍に建つ、低いビルの屋上から敵を見下ろす。 言うまでも無く、リゾットにとっての敵はサブラクであり、またサブラクにとっての敵はリゾットだ。 二人を取り囲むのは、サブラクが作り出した茜色の炎の結界「封絶」と、地面に突き立った無数の剣。 そして先ほどのサブラクの奇襲によってズタズタに引き裂かれ、破壊された繁華街の町並みと、そこにいた人間「だった」もの。 二人を邪魔する者はここにはいない。 そしてこれから始まる二人の戦いを止められる者も、ここにはいない。 「来い、『ミステス』リゾット・ネエロ。 貴様の力を俺に見せてみろ。 貴様に何が出来るのか、そしてどこまで俺に抗えるのかを見せてみろ。 ここには貴様を邪魔するものは一人もいない。 全ては俺の『封絶』で止まっている。 『エンゲージ・リンク』の二人も此処にはもういない。 『彩飄』の自在法『ミストラル』で俺の攻撃範囲内から既に逃れているからな。 しかしあの二人はしぶとい。 もう何年も追い続けているが未だに仕留め損ねるばかりで・・・」 サブラクはまだ喋っているが、リゾットはそれを無視してメタリカを発動する。 正直付き合い切れんと思ったからだ。 「ミステス」だの「エンゲージ・リンク」だの、理解できない単語がさっきの長口上よりも多い。 多分こっちに何かを理解させるために長々と説明してるのではないのだろう。 それにさっき、自分で自分を「怪人」と言っていた。 多分変人な方のスタンド使いなんだろう、と先ほどそれを聞いたリゾットはそのように当たりをつけた。 彼の仕事柄、ときたま出くわすスタンド使いの中には、まれに頭のネジが一本外れたようなヤツがいた。 スゴイ力をある日突然手に入れると、手に入れた本人がどこかおかしくなるものなのだ。 話を戻す。 サブラクとリゾットの距離は14から15メートル。 それに対してメタリカの射程は10メートル。 若干、遠い。 リゾットが得意とする「ある戦術」は、この間合いでは使えない。 だがリゾットにはそんなことは問題ではない。 射程が足りないなら、それを補って戦う方法があるからだ。 「メタリカ・・・」 ロォォォォォォォドォォォォォォォ・・・・・・ リゾットの呟き、そして彼の体内から響く呻き声とともに、彼の周囲に突き立つ数本の剣が宙に浮かび上がる。 さらにそれらの切っ先が、ビルの屋上に立つサブラクへと素早く向けられる。 直後、リゾットが宙に浮かべた剣の全てがサブラクの胴体へと殺到した。 それらはまるで強く引き絞った弓から放たれた矢のように、一直線にサブラクに襲い掛かる。 メタリカには鉄分同士を無理やりに結合させて凶器を作り上げられるだけのパワーがある。 そのパワーで武器を飛ばせば、射程10メートルの限界を簡単に超えることが出来るのだ。 しかしサブラクはそれらを一瞥すると、手ごろな位置に突き立っていた剣を素早く引き抜き、 そして無造作に、自分に向かってくる全ての剣を切り払った。 しかもサブラクの長口上は、切り払いの最中も続いていた。 「・・・と、貴様もある程度歯応えがあることを期待していたが・・・この程度か。 そうであれば貴様程度の者など腐るほどいる。 だがそうであったなら先刻の俺の初撃から無傷で逃れられるはずも無い。 つまり・・・貴様はまだ力を隠しているということだ。 俺の全力を持って貴様を討滅するのは容易いがそれではつまらぬ。 早急に全力を出すがいい。 出したところで俺を討滅する事など叶わぬがな」 そしてやっと長口上が終わった。 その間、リゾットに飛ばされ、サブラクに切り払われた剣の残骸が宙を舞っていた。 そしてそれらの全てが真ん中で真っ二つに両断されていた。 「・・・・・・」 リゾットは今のサブラクの切り払いが語るものを正確に把握していた。 今の芸当をやるには、常人を遥かに上回る・・・いや、人としての限界さえ上回るパワーと剣の技量が無ければならない。 そしてこのことが示すのは―― 「お前は・・・人間じゃあないな・・・・・・」 サブラクが人外の存在である、ということだった。 (しかし・・・人間で無いとすれば何者だ? やつが仮にスタンドだとしても・・・少なくとも近距離パワー型のはず。 でなければ剣で剣をブッた切るような真似はできん・・・。 しかしやつの傍に本体らしき人間はいない・・・。 そういうことだ? 俺は今・・・何と戦っている・・・・・・?) リゾットが得体の知れぬ敵への恐怖を内心に感じている間に、サブラクが再び口を開いた。 「何を言い出すかと思えば・・・俺がやっと人外だと気付いた、ということか。 『紅世の王』を前にして自分が何と戦っているかも分からないとは、随分と愚かな事だな。 それとも『紅世』の事を何も知らぬとでも言うのか? いずれにしても、貴様が実に奇妙な『ミステス』であることに変わりは無いが」 そう言いながら、サブラクがいきなり手にした剣をリゾットに投げつけた。 投げ放たれた剣は空気を切り裂いて回転しながら、凄まじい速度でリゾットに迫る。 防ぐか避けるかしなければ、体が真っ二つになる。 だがリゾットに焦りはない。 そしてポーカーフェイスのままでメタリカを発動し、剣の軌道が変わるように磁力で力を加える。 いくらメタリカが強力だとはいえ、サブラクのパワーで正面から投げつけられた剣を止めることはできないからだ。 果たしてリゾットを両断するはずだった剣はその軌道をそらし、 リゾットにはかすりもせずに地面に深々と突き刺さった。 「なるほど・・・ある程度貴様の宝具の力が理解できた。 物質の運動に干渉し、操作する、といったところか。 名に聞く『鬼功の繰り手』と同系統の力か・・・面白い。 そうであれば貴様が俺の初撃から逃れ得たことにも説明がつく。 しかし、そうであるならばこのまま距離を置いて戦っても千日手だ。 貴様の攻撃では俺に傷一つ付けられんし、俺の攻撃も貴様にはかすりもせぬ。 そしてもう一つ。 貴様のその奇妙な力には、俺のパワーを真正面から受け止められるだけのパワーは無い。 あれば、真正面から止めているはずだからな。 つまり貴様は俺の斬撃を止める事も出来ない。 そして貴様では俺に傷一つ付けられん。 ならば俺がやる事は一つだ」 サブラクはそこで口上を切ると、周囲に突き立った無数の剣のうちの二振りを引き抜き、二刀流の形をとる。 そして―― 「直接、刃を交えて決着する」 ビルの屋上の床を蹴り砕き、流星のようにサブラクがリゾットに斬りかかった。 しかしリゾットはその動きに迅速に、正確に対応する。 リゾットはサブラクの着地点を瞬時に見極め、横っ飛びにその場を逃れる。 暗殺者として鍛えられた自身の脚力と、常人に比べて多量の鉄分を含む自分の身体をメタリカの磁力で強引に引っ張ったことが、 サブラクの奇襲からリゾットを救った。 直後、一瞬前までリゾットがいた場所に、サブラクが激突するようにして着地。 同時にサブラクの周囲に土煙が上がり、さらに着地点のちょうど正面にあったビルの壁面が十字に大きく抉られた。 避け損ねたなら自分がああなっていただろう。 リゾットは背筋に寒いものを感じながら土煙から距離をとり、メタリカをサブラクに対して発動。 「ある戦術」を試みる。 だが―― (こいつ・・・体内に鉄分が全く存在しない。 やはり人間ではないのか? だが中距離型にはこれほどまでのスピードもパワーも出せん。 こいつ・・・マジに何者だ・・・・・・?) 目的の失敗から更なる分析を試みるリゾット。 だがどれだけ思考を回転させても、出てくる答えは「サブラクが人間で無い『何か』である」ということだけ。 先ほど感じたものと、何も変わらない。 そして土煙から距離をとったリゾットを追うように、サブラクが土煙の中から飛び出した。 凄まじい勢いで踏み込み、リゾットを間合いに捉える。 捉えたと同時に、サブラクが右から横薙ぎの一閃を放つ。 リゾットはそれにメタリカで対応。 地面を蹴って後ろに飛び退るのと同時に自分の体をメタリカで後方に押しやり、 さらにサブラクが振るった剣の切っ先をメタリカで鉄分程度の大きさの粒子にまで分解。 自分の体を刃が通るのを逃れる。 だがサブラクは止まらない。 必殺を期したであろう自身の一撃が相手にかわされる事を予想していたかのように、あっと言う間に間合いを詰める。 そして暴風の如き無数の剣撃がリゾットに襲い掛かった。 斬撃が迫り来る方向は四方八方、縦横無尽。 どの方向から攻撃が来るのかなどとても読めたものではない。 読めたとしてもそれに二の太刀、三の太刀が目にも留まらぬ速度で重ねられる。 急所への攻撃意思が微塵も感じられない、一見すればただの強引な攻めだが、 全ての動作が流れるように繋がり一切のスキを感じさせない。 サブラクは一撃必殺を期した攻撃ではなく、とにかく相手の身体に攻撃を当てることを最優先したのだ。 仮に攻撃が当たったとして、それがどれだけ浅いものだとしてもサブラクにとってそれは問題にならないからだ。 彼の自在法「スティグマ」の前では、傷の深浅は問題にはならないからだ。 だがリゾットは、斬撃の竜巻とでも称するべき猛攻をもって襲い掛かるサブラクを凌ぎ続けていた。 長年の裏社会での生活で鍛えられた肉体と、メタリカを用いた身体ごとの移動。 そしてサブラクの剣の精妙な動きをメタリカの磁力で絶えず妨害し続けることで、 サブラクの恐るべき斬撃による被害を服を掠められる程度に留めていた。 先ほどのように、切っ先を狙ってメタリカで金属分解を狙えるなどというのは、今の状況ではとても無理だ。 少しでもこの危険すぎる相手から気をそらせば、自分の体が真っ二つになる。 だから妨害程度のレベルでしか、メタリカを相手に干渉させることは出来ない。 そしてこのような不利に身を置き、斬撃の嵐を凌ぐ間も、リゾットはポーカーフェイスを保ち続けていた。 そのことが、サブラクを苛立たせていた。 サブラクは元来不平屋である。 何をするにも持ち前の長口上で文句を垂れながらになるくらいだ。 つまり機嫌を悪くしやすいのだ。 激怒する事は少ないにしても、何事につけすぐにカチンとくるタイプだった。 それ故に、今まさにこの状況に苛立っていた。 何故このミステスは俺の剣を一太刀も食らわずにいられるのか。 ミステスの分際で、人間の分際で、こいつは紅世の王たる俺の猛攻を凌ぎ切っている。 まるで雨風でも避けているかのような顔つきで「壊刃」の俺の斬撃を凌ぎ切っている。 そればかりでない。 この男は自身の力で先ほどから俺の剣の動きを妨害し続けている。 そのために俺の剣は一瞬遅れ、結果としてこの男の身体を掠めることすらできない。 こいつは気に入らん。 いや、そもそも俺の初撃から無傷で生き延びた辺りから気に入らん。 この男は、今すぐに仕留める。 そう腹に決めたサブラクは、すぐに行動に移る。 一瞬前の斬撃で既に踏み込んでいた右足に力を込め、左の剣で神速の突きを仕掛ける。 先ほどまでの流れるような斬撃の嵐とは一転して、鋭い直線的な攻撃だ。 それゆえに、リゾットも一瞬遅れた。 遅れたために、先ほどのように左右に身をかわすのは間に合わない。 それをやったところで、確実にどちらかの腕が根こそぎ持っていかれる。 ならば、とリゾットは両足を地に着けたまま、今度は下方向に、メタリカで強引に上半身を引っ張る。 すんでのところでリゾットの身体の上を、サブラクの突きが通り抜けた。 だがサブラクもそれは予想していた。 自分のパワーに正面から対抗できるだけのパワーがリゾットの力に無いことは、サブラクも既に把握済み。 だからこそ、リゾットは例え回避がギリギリになろうとも必ず回避を選ぶ。 またリゾットは、先ほどからサブラクの動きを絶えず妨害し続けることで、サブラクの猛攻を凌いでいた。 だからこそ、サブラクの攻撃パターンの急変に、一瞬だが対応が遅れた。 そこにつけ込むスキがあるのを、サブラクは見逃さなかった。 リゾットの回避と同時に、サブラクは左の突きのために踏み込んでいた左足を地面にめり込むほどに強く踏み込み、 突きのために前方に流れた体勢を強引に上に持ち上げる。 それと同時に突きのためにやはり前方に流れていた左手を右に振りかぶる。 狙いはリゾットの胴体。 今の体勢では、リゾットは回避行動を取れない。 この一閃で、両断する。 「がぁっ!?」 そう思った瞬間、無数の剣がサブラクを貫いた。 そしてサブラクの身体はそのまま後方に、人形のように吹っ飛ばされる。 そのサブラクに、さらに後ろから数本の剣が突き刺さった。 突き刺さった衝撃で、吹っ飛んでいたサブラクの身体に急ブレーキがかかる。 その衝撃にびくんと身体を跳ねると、サブラクはそのまま崩れるようにして倒れた。 始めから、リゾットの狙いはこれだったのだ。 いつか敵が焦れて、必殺を期した攻撃を再び仕掛けてくる瞬間を、リゾットは待っていたのだ。 自分の体で、自分の後方にメタリカで浮かべた剣を隠し、相手の目に入らないようにする。 そして相手の攻撃を、上半身のみを下に引っ張って回避。 この回避がギリギリになることも、相手に予測されることも想定の範囲内だった。 そして実際に回避はギリギリだったし、相手は完全にこちらの動きを読んでいた。 読んでいたからこそ、リゾットを確実に仕留める事にだけ気を向けてきた。 リゾットの後ろに何があるかという事など気にもかけなかった。 だからこそ、リゾットの必殺を期した奇襲をまともに受けてしまった。 そしてリゾットの身体の上を矢のように通り抜けた剣の群れは、完全に虚を突かれた敵に命中。 敵はそのままメタリカのパワーで吹っ飛ばされる。 そこへダメ押しとばかりに後方からさらに数本、メタリカで操作した剣を突き刺したのだ。 サブラクから挑んだ接近戦から始まった息もつかせぬ攻防に決着をつけたのは、 皮肉にもこの戦いの引き金となったサブラクの初撃に用いられた、大量の剣のうちの数十本であった。 全身から何本もの剣を生やして地面に横たわるサブラクを見下ろすリゾット。 そしてリゾットは思う。 結局この男は何者だったのか。 この男が狙っていたのは誰だったのか。 「グゼ」とは何か。 訳の分からないことばかりだった、と思い、その場を立ち去ろうとしたリゾットに―― 「驚いたぞ・・・・・・まさかあのような形で一杯食わされようとはな」 死んだはずの相手から、話しかけられた。 同時に、ガチャガチャと無数の金属が地面に落ちる音がした。 思わずポーカーフェイスを崩してそちらを見やるリゾット。 「バカな・・・! 貴様、何故・・・・・・」 そこには、無傷のサブラクが立っていた。 そしてその足元には、サブラクに突き刺さっていたはずの剣が散らばっていた。 「俺は他の徒や王と違って随分死ににくく出来ている。 腕を切られようが、足をもがれようが、首を切り飛ばされようが、その程度では俺は死なん。 そして一度や二度殺されたぐらいでは俺は死なん。 ましてや貴様程度の火力では・・・俺を殺すには程遠い。 そして言ったはずだ。 『俺にどこまで抗えるか、やってみろ』とな。 まだまだ貴様は抗えるはずだ。 貴様はまだ無傷で、それ故に俺の『スティグマ』の影響も受けずに済んでいる。 貴様はまだ十分に戦えるだろう。 ならば、来い。 貴様がどれほど歯応えがあるのか、この俺に見せてみろ。 この俺を一度殺したのだ。 まだまだ楽しませてくれなければ、割に合わぬ。 さあ、来い。 『ミステス』リゾット・ネエロよ」 今宵、この世で最も忌ま忌ましい長口上は、まだ終わらない。 終わりさえ、見えない。 To Be Continued...
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ザロービの計略を推測し、自らの力で最前の策を成し遂げた悠二の元へ、シャナとヴィルへルミナが合流した。 だが、安心する間もなく新たな攻撃が3人を襲う。 シャナの体を刻む無数の刃、ヴィルへルミナと悠二を飲み込んだ巨大な茜色の炎。 それが一瞬にして同時に行われたのだ。 そして、崩壊した商店街の瓦礫の上にかろうじて立ちあがった悠二の胸に、剣が突きつけられる。 剣の主の名は“懷刃”サブラク。悠二を繁華街に誘ったザロービも、 その動向を睨み照準を付けていたビフロンスも、サブラクが張った罠でしかなかったのだ。 気配を消し、 時とともに傷を広げる自在法“スティグマ”を操る敵に、 ヴィルヘルミナ、マージョリー、そしてシャナ、3人のフレイムヘイズが翻弄される。 編集長の一言 “懷刃”サブラクとヴィルヘルミナ との戦闘は、見ものです。チャックすべし 映像は、こちら(消失の場合は、連絡の事 灼眼のシャナⅡep20part1 灼眼のシャナⅡ サブタイトルへ戻る
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サブナック ソロモン72柱の魔神の一人。 地獄の大侯爵で50の軍団を従える。城塞の魔神として知られる。 馬に乗り、ライオンの頭をもつ戦士の姿で描かれる。 要塞や城を建設したり、敵にうじがわくような腐ったキズを負わせたりする力をもつ。 別名: サブナク サルマク サブナッケ サブラク サブノック サヴノック
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【種別】 自在法 【初出】 XIV巻 【解説】 “壊刃”サブラクの、秘奥にして不破と位置付けられていた自在法。 所持する刀剣(宝具である必要はない)により敵につけた傷全てに掛かる自在法で、与えた傷の治癒を封じ、時と共に深め広げていく効果があった。 初撃で死ななかった敵もこれにより加速度的に疲弊していき、いずれ力尽きるという非常に厄介な力であった。 この自在法の効果は、サブラクから離れることで消滅する。この性質から逆説的に、『スティグマ』の効果が途切れれば、サブラクの居場所から離れられたことが分かった。 「秘奥にして不破」とサブラクが誇るだけあって、マージョリー・ドーの解呪や妨害の自在法もまるで通じなかったが、自在師である“ミステス”『永遠の恋人』ヨーハンが二年の逃避行の中で作り出し完成が近かった式を元に、『万条の仕手』ヴィルヘルミナ・カルメルがさらに研究と試行錯誤を重ね完成させた自在式により、解除されることとなった。 御崎市での敗戦後は、解除不能の一点を強化した『スティグマ』である『スティグマータ』に改良された。 【アニメ版】 原作だと効果が切れたところで傷の治療には自身の治癒力が必要だが、アニメ第2期では『スティグマ』を解除した時点で深められた傷も治ったような演出となっていた。 【由来・元ネタ考察】 元ネタは奴隷や犯罪者の烙印や刻印、または聖痕の意味を表す『スティグマ(stigma)』と思われる。 ソロモンの72柱の悪魔サブノック(=サブラク)の能力が、そもそもの由来と推測される。 →サブラクの【由来・元ネタ】の項参照。 【コメント】 ☆効率が悪いけど、“徒”とかがコレをくらった時に傷口の周囲の肉体(?)ごと大きく抉り取ってしまったら効果無さそうに思えるんだが、どうだろうか?フレイムヘイズとかなら傷が治るのに時間掛かるから現実的じゃ無いけどな。 ☆“徒”の場合は、保有する“存在の力”がHP&MP。サブラクを前に自傷とか、自殺行為としか思えなかった。 ☆[仮装舞踏会]の捜索猟兵ザロービみたいな能力持ったやつが食らったら、どうなるんだろうか?合体後にも分身が負った傷と同じ場所を負傷するのか、それとも治ってしまうのか。 ☆ザロービは一発当たれば即死として、考察してみたかったのは巡回士オルゴンだったな。自在法『レギオン』一枚に『スティグマ』がかかったとして、紙の騎士一体が消滅するだけだろうな。 ☆『スティグマ』の効果範囲=サブラクの浸透範囲なんだろうか? ☆浸透範囲から更に効果範囲があるんじゃないか?浸透範囲が街の一角を覆うほどといっても、逃がさず仕留めきるにはまだ狭い。 ☆いや、どう考えても浸透範囲は街の一角どころか都市一個分位だろ。半径5~10km位は浸透してると思われる。ゆえに効果範囲もそんなもんだったろうな。 ☆『棺の織手』ティスやノースエアやゾフィー・サバリッシュやアレックス相手にも使用してほしかったな。 ☆ソラトと坂井悠二の『吸血鬼』やダンタリオン教授が改造した『ヒュストリクス』やフリアグネの『ラハット』とのコラボが見たかったな。
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【灼眼のシャナII】【ラノベ】【アニメ】【萌え】【2008】【3】 公式 wiki ニコニコ サブラクとの激しい戦いの中、疲労の色を見せたヴィルヘルミナの絶体絶命の危機に、紅蓮の炎と共にシャナが躍り出る。時とともに受けた傷を広げていく自在法『スティグマ』。そのため他のフレイムヘイズは動けないと思っていたサブラクは、シャナの登場に驚愕する。だが、サブラクの驚きはそこで終わらなかった。ザロービが現れた時からあり、彼との戦いが終わった後でさえ消えなかった違和感。ヴィルへルミナがひとりサブラクの相手をしている間、その正体に悠二は着目し、考え、結論を得たのだった。そして、3人のフレイムヘイズと1人のミステス、佐藤と一美の2人の人間が加わった作戦が始まる。 えぇー、いきなりスティグマ封じ。 実際に技を喰らわないと、実験出来なかったってとこですか? でも、わざわざ出血を放置して、シャナと同時に使う必要ないよなあ。 他のフレイムヘイズが瀕死、って思わせるためにか。 待て、これはUGの罠だ。 さっくりサブラクを悠二の計略通りに嵌め、撃退。 シャナの体育座りとか、珍しく見せまくりパンツとか見所満載の戦闘だった。 まぁ、その中でも佐藤の男前っぷりが一番だね! 名前 コメント
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Sabnakサブナク堕天使イスラエル----------出典----------『レメゲトン』、『地獄の辞典』 堕落の侯爵。 サブナック[Sabnack]、サブラク[Sabrac]、サルマク[Salmac]とも呼ばれる。 青白い馬に乗った獅子の顔を持った戦士の姿で現れる。 建築術に精通しており、大地から内装や軍備の整った城や塔を出現させる事が出来る。また、治す事の出来ない傷を負わす事が出来、反対にどんな傷でも癒す事も出来る。さらに、人間を石にしてしまう能力も持っている。 地獄において50の軍団の指揮官である。 『レメゲトン』(ソロモンの小さな鍵)の第一部「ゴエティア」に列挙されている72柱の魔神の1人。
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【種別】 宝具 【初出】 VIII巻 【解説】 “壊刃”サブラクの所持していた、両手持ちの西洋風大剣型宝具。宝具としての本来の能力は不明。 ダンタリオン教授によって無断でドリルに改造され、台無しになった。この一件が原因で、サブラクは激怒して教授と袂を別った。 以降は“燐子”ドミノの中に収納される形で教授が所持しており、教授が付けた名称は『浪漫の結晶ドォーリル付き西洋風の両手剣』。 はっきりは描写されていないが、最終巻で教授やドミノと共に『揮散の大圏』によって消滅したと思われる。 【由来・元ネタ】 元ネタはラテン語や古代ギリシャ語で『ヤマアラシ』を意味するヒュストリクス(hystrix)と思われる。 【コメント】 ☆アニメ第2期では登場しなかった。 ☆シャナの『贄殿遮那』と鍔迫り合いさせたら面白かったのにな。 ☆ギヴォイチスの『スクレープ』やアレックスの剣型神器“コルタナ”やジョージの剣型神器“フラガラック”と似たり寄ったりだったな。 ☆剣型の宝具は他にソラトと坂井悠二の『吸血鬼』やフリアグネの『ラハット』がある。 ☆「ヤマアラシ」という名称から察するに、周囲の物体を長大な剣山にでもする宝具だったのだろうか? ☆剣を使い潰す戦い方をするサブラクにしては、珍しく愛着があったようだ。 ☆[巌楹院]のゴグマゴーグや[とむらいの鐘]のアシズがこの宝具に絡んでいたら面白そうだったのにな。 ☆サブラクが特別視していた事からも何かしらの強力な能力があった事が伺えるため、ある意味この宝具を台無しにした教授はシャナ達の勝利に一役買っていると言える。 ☆↑台無しにしたんじゃない!「ものすごーく超・強力でカッコよく改良してあげた」んだ! ☆もし仮に上から二番目のコメントのような能力だったとして、それを自在法『スティグマ』のあるサブラクが使うと考えたら……怖っ!
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登録日:2011/12/19 Mon 22 36 40 更新日:2023/01/09 Mon 08 57 12NEW! 所要時間:約 8 分で読めます ▽タグ一覧 すれ違う思い すれ違う思い←サブラクも最期は気付いた サブラク サブラク←の嫁 トーチ パパゲーナ ヒロイン ヒロイン←本編未登場だが ミステス メア 夢 実らなかった思い 実らなかった思い←死後に実った 小林沙苗 悲劇 愛しい蝶 戯睡郷 灼眼のシャナ 異世界人 紅世の徒 蝶 誰の記憶にも残らず←サブラク以外 道化師 力で存在で、他者を圧する強大なる“紅世の王”…… 私は知っています、貴方を ―――“壊刃”サブラク メアとはライトノベル『灼眼のシャナ』に登場するキャラクター。声優は小林沙苗。 歩いてはいけない隣にある異世界“紅世”の住人である“紅世の徒”と呼ばれる異世界人。炎の色は朱鷺(とき)色。 メアはこの世で定めた通称で、紅世での本名である真名は“戯睡郷(ぎすいきょう)”。 本編ではなくゲーム版で初登場した徒。このゲーム版は作者が原案・監修を行った原作設定・ストーリー準拠の外伝であり、メアも正式なキャラクターである。 若く弱い徒で、力の規模もトーチ(存在の力を加工して作る人間の代替物)と大差がない。 ゴスロリ風の衣装と日傘という上品な服装に、可愛らしい顔と金髪の頭部に二対の太い角を生やした少女の姿をしている。 振るうことで炎弾を放つ神楽鈴型の宝具『パパゲーナ』を使う。 以下ネタバレ注意 その正体はミステス(宝具を宿したトーチ)に寄生してる徒で、本体はぶかぶかの服に仮面を付けた道化師の姿をしている。 ミステスに取り憑いている時の体の構成はトーチに準ずる。 ただし、顔のみはメアの素顔。本体の仮面の下の顔も同じである。 元々彼女は非常に弱く小さな力しか持たず、荒れる両界の狭間を運任せでこの世に渡ってきたタイプの徒。 「私は、我らが故郷『渦巻く伽藍』で生きてゆくことが辛かった。 ちっぽけ過ぎる私には、常に力で鬩ぎ合い、片時も心休まることのないあの世界――“紅世”は地獄でしかない」 「だから、ちっぽけな者にとっては無明の荒海に等しい『両界の狭間』を、運任せに渡ってきたのです。 そして、私の前に、新しく素晴らしい世界が広がった」 「私は、この世界が好きだからこそ、ここにいたい。好きな世界の住人を喰らってでも。害なす者として追い回されてでも。 それが、その程度の身勝手さが、今の私の欲望なのです」 敵を避けるためにミステスに宿り小さな気配をさらに抑えている。 自分の弱さ小ささにコンプレックスを持っており、強い劣等感と、そのままで終わりたくない反発による自己顕示欲の狭間で葛藤していた。 本体が仮面と服で自分を覆い隠した姿をしており、ミステスを被らないと素顔も見せないという点もその現れだと思われる。 固有能力としては特殊な自在法『ゲマインデ』を使う。 『ゲマインデ』は周囲の者の意識をメアの創った刹那の夢の舞台に取り込み遊ばせる自在法。 夢の舞台は取り込んだ者の記憶で構築され、メアはこれを自由に操ることができる。 また、夢の世界そのものがメアのようなものなので、内部では基本的にはメアは無敵状態。 反面、欠点が目白押しであり、 まず、取り込んだ者に夢であることに気づかれると夢が解ける上に、現実のメアがダメージを受けてしまう。 そして夢の世界で取り込んだ者が受けたダメージは現実には一切反映されない。ダメージを受けるのはメアのみ。 さらに夢の中の出来事をメア以外の者は、基本的に全て忘れてしまうため精神攻撃にも使えない。 夢の世界でいかに長く過ごそうと現実では刹那のことであるため時間稼ぎもできない。 フレイムヘイズや徒には夢の中でも意識内部への干渉ができず、記憶も覗けない。 つまり、基本的に夢で遊ばせるだけの力。しかも制限やリスクが大きい。 メアは苦心の結果、二つ使い道を編み出しており、 一つは夢に取り込んだ敵にゲマインデの中で戦闘を行わせてその実力や能力を探って逃走の手助けするもの。 もう一つはミステスにかけられる、意志の強さによって強固さが変わる防御の術「戒禁」を侵食、夢の舞台に『敵』として呼び出し、 それを取り込んだ者に破壊させることで戒禁を一時的にほどく、戒禁破りとして使うというもの。 どちらもそれなりには使えるが、前者は敵が現実のメアがどうあがいても逃げることすらできない相手では全く意味がなく、 後者も戒禁を侵食するためにはメア自身が夢の世界のミステスに宿る必要があり、夢の中で倒されると現実の彼女も死亡する。 そして力のある存在ならこの自在法に頼る必要もなく結果を出せる程度の力である。 劇中では本編の二年以上前に、アジアでフレイムヘイズに殺されそうになったところを“壊刃”サブラクに助けられ、 礼として差し出した短剣の受け取りを拒否されたことをきっかけに、彼に同行するようになる。 初めは単に恩を受け取らないサブラクに対する自己顕示欲として自分のことを知らしめようと同行し、 彼の人となりを知る内に、徐々に彼に惹かれていき、ここにいたい、という気持ちがサブラクの側にいたい、 彼と並んで歩いても恥じることなく歩きたい、彼の隣という“ここ”に居たいと思うようになる。 そのために、ちっぽけで弱く誰にも気にかけられない今の自分とは全く違う、 彼のように強く大きな、誰も彼もを巻き込めるような力を欲しいと願うようになる。 願っても埋められない彼と自分の間に広がる大きな力の差に引け目を感じながらも二年以上共に旅を続けるが、 サブラクから『零時迷子』とそのミステスの情報を聞かされた時、彼女は思う。 もし、私がそれを手に入れることができたら……“壊刃”サブラク、 貴方のように大きな存在であっても、この私を獲物として見、標的として気にかけてくれるのでしょうね 他でもない彼自身から、敵の強大さ、敵わないと止められるも、それを理解してなお発つことを決める。 彼と彼女を繋いでいたはずの短剣を差し出して。彼に気にかけて貰える、大きく強い存在になるために。 要らないのなら、預かるだけで構いません。私がより大きな、誰も彼もを…… そう、貴方さえも振り回せるほどの存在として再会したそのときに、返してください 私は、きっと……なってみせる そのときは、どんな形でもいい……私を見て、笑って、迎えてください そうしてサブラクの元を離れたメアは夏休み中の登校日に御崎高校に現れ、零時迷子のミステスである坂井悠二、 『敵』を作り出し倒させるための要因としてシャナ、夢の世界の補完と保険として吉田一美の意識をゲマインデに取り込む。 夢の世界の中で『敵』に変換した戒禁を差し向け、その大部分を解除することに成功するが、 非常に強固な戒禁を解くために時間がかかっている内に、悠二に夢の世界に気づかれてしまう。 さらにはその鋭敏な感覚と思考力から、ゲマインデの構成原理、さらにはメア本体の居場所まで看破され、 悠二の中から引き摺り出されて戒禁を侵食することも、夢を操ることもできなくなる。 「…まだよ。たとえちっぽけでも…ええ、知ってる、分かってる、誰よりも…。 それでも…いえ、だからこそ、私はあああ!」 そして、当然のように力及ばず 「羨ま、しい……貴方たちのように、大きな、 渦の中に……誰もが、無視、出来ない……強く、 大きな、存在……うらやま、しい…!」 「いや、だ!夢が、覚め、たら…私、のこと、 ここで、あったこと、全部、ぜん、ぶ忘れて、しまう… 私が、 どこ、にも、なにも、 残らない… いや 、 だ…」 自分を倒したシャナたちを恨むことすらできず、ただサブラクと並んで歩ける強大な存在への羨望と、 誰にも気にかけられないちっぽけなままで終わることを拒みながら、彼女の命は消えた。 そしてメアの死とゲマインデの崩壊と共に、シャナたちの記憶からメアのことは消え、戦いがあったことすら忘れられた。 DS版のおまけモードでは彼女は2つのストーリーを持つ。 しかしどちらもバッドエンドと言わざるを得ない。 道化版では人格崩壊して終わる論外であり、少女版では彼女の内面の一端が分かるものの、 どんなに戦ってもサブラクに振り向いて貰えない悪夢のようなシナリオ。 意味も価値も残せなかった彼女の戦いと死。 しかし、ちっぽけなまま終わった彼女をサブラクは決して忘れず、本編へと繋がっていく。 やった……やったわ…… ね、凄いでしょう、サブラク? これで、これでもう誰も、 ちっぽけな蝶を、この私を……。 “戯睡郷”メアを…… 無視できないでしょう? ほら、強い私を見て ほら、大きな私を気にかけて ……サブラク…… ……どこにいるの? ……まだ、なの? ……まだ、私を知らない奴がいるの? ねえ、教えて…… ねえ、答えて…… 強くて大きい私に…… “壊刃”サブラク…… …………ああ、 もっと私が知られるよう、 全てが、私を無視できないよう 戦い続けなきゃ…… ずっと、ずっと、 戦い続けなきゃ…… ずっと、ずっと、追記・修正し続けなきゃ…… △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 名前 コメント