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【元ネタ】北欧神話 【CLASS】ランサー 【マスター】 【真名】ゲンドゥル 【性別】女性 【身長・体重】175cm・52kg 【属性】中立・悪 【ステータス】筋力B 耐久E 敏捷A+ 魔力A 幸運A 宝具B 【クラス別スキル】 対魔力:A A以下の魔術は全てキャンセル。 事実上、現代の魔術師ではランサーに傷をつけられない。 【固有スキル】 呪術:A セイズ魔術。 北欧の巫女が使った原始的なシャーマン呪術。 不滅の美酒:EX フレイヤの美酒。味も価値も最高の、不死の呪いを宿した酒。セイズの触媒。 付けた傷口から相手を侵食する、神代の呪詛である。 神性:E 神霊適性を持つが、ほとんど退化してしまっている。 【宝具】 『逃れ得ぬ戦狼の影(ヒルドルフ)』 ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:4~30 最大捕捉:一人 逃れられぬ影、戦死者を定めるものとしての、死に至る運命を宣告する能力。 ターゲッティングした相手のLCK判定、生死判定にマイナス補正を課し、 他陣営からのヘイトを集めやすくする。 この効果は指定中継続するが、通常、自身が効果対象であることは窮地に陥らない限り認識できない。 だが、ある種の浄眼、または強い霊感の持ち主には、 彼女に狙われた哀れな相手に狼の如き巨大な影が纏わり付いているのが見えるだろう。 ……ワルキューレの常として、この宝具はランサーが認めた“戦士”にしか使用されない。 『戦禍の円環(セスルームニル・トーテンタンツ)』 ランク:B+ 種別:対軍宝具 レンジ:10~40 最大捕捉:500人 『不滅の美酒』に侵されて死んだ対象の“死後”を使役する結界。 生身の人間であれば屍体、サーヴァントなど霊体であれば霊殻をマリオネット状態に置く。 ヒャズニングの戦いの再現である永遠の戦場。 結界内では、死者も“殻”も、ほぼ無尽蔵といえる復元呪詛の支援を受ける。 【Weapon】 『戦乙女の槍』 ヒルドルフ発動時に狙いを定め、 また実際に相手の生命を刈り取るときにも用いられる。 持ち主の性格を反映してか かなり毒々しいデザインをした魔槍の類。 【解説】 ワルキューレの一人、ゲンドゥル、あるいはゴンドゥル。 もとより戦場の死神である彼女達の中でも、特に死の使いとしての逸話を持つ者。 『ハーコンの言葉』や『槍の歌』に言及され、 こと『ソルリの話』においては古典時代のヒルドに代わってヒャズニングの戦いを始めさせる役割を負う。 北海の覇王ヘジンが一人で森を歩いていると、開けた場所に女を見つけた。 背の高く、美しい女が一人、椅子に腰掛けている。女は、ゲンドゥルと名乗った。 ヘジンは彼女の言葉によりホグニ王と出会い、たちまちに友誼を結ぶ。良き友を得、彼の日々は充実を得る。 だが呪いによってヘジンはホグニの妻を殺し、ホグニの娘ヒルドを拐う。 困惑に喘ぎながら一人で森を駆けて行く。案の定、森の奥の開けた場所に、背の高く、美しい女が一人、座っている。 ヘジンは、己の所業を告白する。女は、酒に満ちた角杯を差し出す。 彼はそれを飲み干す。酔って、夢を見る。ゲンドゥルが恐ろしい宣誓をしていた。 「今、私はヘジンとホグニとその手の者共を捧げ、オーディンの命において汝を呪文の下に置く」 悪夢を見た。そう思ってヘジンは目を開く。だがそこに女の姿はなく、巨大な漆黒の影が椅子の上にあった。 ゲンドゥルの名は14世紀ノルウェーの魔女裁判にも登場する。 元恋人を離婚させるために魔術を使ったラグンヒル・トレガガスはゴンドゥルの霊を使役したとかなんとか。 この悪霊とヴァルキュリアの関係は定かで無い。 ここでは楽しんで殺しすぎて悪霊化した、異端の戦乙女……という設定。 まあ本当は後世に魔女や魔物の一種とされたヴァルキュリアの典型なのだと思うのだが。
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その日、律とはいつもと違う場所で別れた。 何故かはわからないが、誰もそのことに疑問を持たなかった。 普通に、本当に普通に、また明日なーと言って別れたのだ。 私は夜になってそのことに気が付いた。なんで律は、あんな場所で別れたのだろう。 …何か用事でもあったのだろうか。 …あ。 …あの野郎、何かの演出のつもりか? …律と別れた場所は、律が自分のドッペルゲンガーを見た、と言った、あの交差点だった。 次の日。 私は、昨日のドッペルゲンガーの話などすっかり忘れていた。 ドッペルゲンガーのことを忘れながら朝食を食べ、ドッペルゲンガーのことを忘れながら通学路を歩いている。 … うぅ、やっぱり怖い。 …昨日あの後…律は平気だっただろうか。ドッペルゲンガーに襲われたりとかしてないだろうか。 いやいや!いやいやないない! 律の演出にまんまとハマってるぞ! こんな心配してたら…また律にバカにされる。 ドッペルゲンガーのことは忘れよう。 だって、あんなのどう考えたって嘘じゃないか!迷信だよ迷信! … …でも私は、とりあえず、早く律の顔が見たかった。 だから、ちょっと向こうの方に、見慣れた律の頭が見えた時は…本当に安心した。 あいつ、今日は私よりも登校早いのか。 近くまで小走りする。 「律ー!」 …う、叫びながらの小走りはちょっと恥ずかしい…。 でも…はやく律と話したい。律に会いたい。いやいや、別にドッペルゲンガーとかの心配はしてないぞ。なんとなくだ。なんとなく。 「…律ー!」 律「…」 …律は、ただ学校に向かって歩いている。…あれ、聞こえなかったのかな?もう少し近づいてみるか。 「律!」 ポンと肩に手を置く。 律「…」 …律は黙って歩いている。なんだ?シカトか?律?律? 人違い、なわけない。まさかドッペルゲンガー? そんなことが一瞬で頭をよぎるが、すぐに否定する。これは律だ。律だ。 「律!…おーい」 肩の手を少し揺らす。顔を覗き込む。…律は、私の手を肩に乗せながら歩く。 …だんだん血の気が引いていくのが、自分でもわかる。ま、まさかな…? …と、律がやっとこっちを向いた。 律「へんじがない」 律「ただのドッペルゲンガーのようだ」 へっ!? え?え? 律「…なーんちゃって♪」 あ………!…! 律「あれれ、突っ込みがないぞ!どうしたー!」 ……この!おま、お前!この野郎! 若干本気で心配したんだぞ! バカ律! 律「うぇ!?」 よ、良かったああああ…律~~~! 律「ば、ばか抱きつくなよ!大げさだな!」 恥ずかしがれ!罰として恥ずかしがれ! 律「わ、私がドッペルゲンガーに負けるわけないだろー!」 …うん…まぁ、そうだよな。考えてみたら、バカな話だ そもそも、ドッペルゲンガーなんてものを… 信じた私がバカだ。でも、騙した律はもっとバカだ。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ きっかけは、むぎの一言だった。 紬「…ドッキリってのをやってみたいわぁ」 唯「ドッキリ?」 梓「いきなりどうしたんですか?」 ナニナニするのが夢だったの~! とか良く言ってるような雰囲気のむぎだが、今回は、なんつーか、随分微妙な憧れだな。 紬「大成功!とかいう看板に憧れるわぁ!」 うん。感性はわからん。 しかし…ドッキリ、か。まぁ誰しもやってみたい!という気持ちはある…と思う。 ちなみに澪は今掃除当番で、部室に来るのが遅れている。 紬「どう?りっちゃん!」 いや、どうと言われても…。 …部長としてその願いは叶えてやらにゃならんな。 「もちろん、ドッキリさせられる側は澪だよな」 紬「うんうん」 ふ、 …ならやりがいがあるってもんよ! 「よし!作戦会議だ!」 紬「はい!」 梓「え、本気ですか」 唯「やるやる!やりたーい!」 …会議において私たちが重視…というより、約束したのは、 ①澪が傷つかないようにすること ②ネタばらしをしたときに、お互いが嫌な思いにならないこと ③どうせやるなら手の込んだものにすること この3つ。 今まで澪のことはちょくちょくからかってきたけど、…これは史上最高のドッキリになる予感! 唯「澪ちゃんといえば…幽霊系のドッキリが反応良さそうだよね~」 そして…唯のそんな言葉から、会議は始まった そして、ものの10分ほどで、私たち4人の知恵の結晶、ドッペルゲンガードッキリ案が完成したのだ。 …もしかして私たち天才? 誰にも言われないけど。 …意外にも梓が率先して会議に参加していたな。 それとむぎ、澪の紅茶だけコーラとか、ベースの弦が全部無くなってるとかいうのは、ドッキリじゃなくてイジメだ。 梓「じゃあ…最終確認です」 いつの間にか仕切ってるのは梓。…澪に何か恨みでもあるのだろうか。 梓だけでなく、唯も、紬も。なんというか… すごくやる気に満ちている…? 梓「まず今日、自然な流れで、怖い話をする機会を作ります。で、その中で律先輩がドッペルゲンガーの話をします」 梓「で、翌日から、だんだんドッペルゲンガーに侵蝕される演技を律先輩がします」 梓「澪先輩が、律先輩が偽物で、ドッペルゲンガーに乗っ取られた!と信じこんだら私たちの勝ちです。ドッキリ成功、ネタばらし、と」 唯「じわじわ追い詰めるんだね!」 紬「まぁそもそもドッペルゲンガーって…微妙に違うけど」 「そこらへんの矛盾は無視!」 澪なら雰囲気で怖がってくれるさ! 梓「矛盾なんか気にならないくらい、脅かしてやりまっしょう!」 唯「おー!」 皆の一致団結…涙ぐましいね。 下手すりゃバンドの時よりも… いやそれは問題だが。 …よし、部長の一言で会議を締めよう。 「このドッキリが成功するか否かは、ひとえにみんなの演技力にかかっている!頼むぞみんな!」 紬「おー!」 「早速今日の部活後、ドッキリ開始だ!」 梓「やってやるです…!」 そして…わりと自然に怪談の流れにし、自然にドッペルゲンガーの話ができた。 …もちろんすべてアドリブである。緊張した…。 …むぎが「3日間」とか適当なことを言ったおかげで、少なくともこのドッキリは、3日以上の長期戦になった。 後は昨日、むぎ達が適当に作ったドッペルゲンガー像に則って… だんだん私が、ドッペルゲンガーになればいい。 ここからは主に私の演技にかかっている。 …ドッペルゲンガーを信じたとして… …澪は、私を助けてくれるかな。 それとも怖がって、私から遠ざかるかな。 助けてくれたら、そりゃまー嬉しいですけどー。 そんなこんなで、その会議、その怪談の翌日。 通学路を歩いてたら… …早速良い反応が見れそうな予感。 後ろから、澪が私の名前を呼びながら走ってくる。 恥ずかしくねーのかな。少なくとも…呼ばれてる私は恥ずかしい。 …ちょっと無視してみるか。 今の私は…ドッペルゲンガー度30%くらい? いや、最初から100%でもいいのか? まぁ、とにかく「いつもの律先輩と微妙に違う!っていうのを意識してください!」と梓に言われたので、それを忠実に実行しよう。 澪「律!」 ポン、と手が私の肩に置かれる。 まだ、まだ無視する。 でも完全に無視してはいけない。程々のところで、適当に反応しなければただのイジメだ。 微妙に違う、田井中律。これを演じなければならない。 …これは結構難しいぞ。 澪「律!…おーい」 肩を揺さぶってきた。さらに少し顔を覗き込んでくる。 …五秒。五秒だけ無視して…反応しよう。 無視してごめんよ、という罪悪感が、微妙に生まれた。 「へんじがない。ただのドッペルゲンガーのようだ」 澪「へっ!?え?え?」 おお、びびってるびびってる。 びびってる澪ちゅわんも可愛いですわよ。 「…なーんちゃって♪」 …うん。驚きの表情も絵になりますな。 んー…でも、ねぇ? 澪「あ………!」 「あれれ、突っ込みがないぞ!どうしたー!」 澪「……この!おま、お前!この野郎!若干本気で心配したんだぞ!バカ律!」 「うぇ!?」 私、罵倒の言葉の直後の抱擁フェチなんだよね。嘘でもない。 これはこれは。…これはこれは。 澪「よ、良かったああああ…律~~~!」 まさか泣いてんじゃないだろな。 見えないけど! 泣き顔も様になってるに違いないぞ! 「ば、ばか抱きつくなよ!大げさだな!」 澪「恥ずかしがれ!罰として恥ずかしがれ!」 ちなみに恥ずかしくはないよん。 …さて。 「わ、私がドッペルゲンガーに負けるわけないだろー!」 ドッペルゲンガーは迷信じゃないよ…っていう、軽いアピール。軽いミスリード。 ってか…結構ドッペルゲンガー信じてるじゃん! なんだーいけるじゃんか! …んーちょっと普通の私を出しすぎたかな。 さて、…上げて、落とす。 今の私はドッペルゲンガーだから。 別れ際に、澪に微妙な疑問違和感を残しましょう! ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 律「わ、私がドッペルゲンガーに負けるわけないだろー!」 …うん…まぁ、そうだよな 考えてみたら、バカな話だ そもそも、ドッペルゲンガーなんてものを… 信じた私がバカだ でも、騙した律はもっとバカだ …うんでも、吹っ切れたかな! 律が無事で良かった…なんて、口にも顔にも出したくないけど。 この、バカ律! 律「うひゃ!二回目~!」 …二回も言ったっけ。覚えてないや まぁ…私が勘違いしたのもあるし、もう責めまい。許した! じゃあ律、また放課後、部室でな。 律「うーっし!…じゃあなー秋山ー!」 そう言って、律は走っていってしまった。 また放課後、部室でな。 …願わくば、律と。 元の、普通の律と。また放課後に。 … 秋山、秋山、秋山。 律は私のことをそう呼んだ。 ただ一点の違和感。それ以外は律。 初めは、何かの冗談だと思った。 もしかしたら嫌われたのかとも思った。 まだからかってるのかとも思った。 でも違った。 澪と呼ばない。秋山と呼ぶ。 それ以外は、いつもの律。 話し方も、話す内容も、歩き方も口癖も、笑顔も。私の律。 でもその律は完璧でない。 私の好きな私の律は、澪って呼んでくれる律だから。 梓は言っていた。ドッペルゲンガーかどうかの見分け方は、言動だと。 …本当にドッペルゲンガーの疑いが出てきた。冗談じゃなく。 想像が、悪い方に悪い方に膨れる。 でも…幽霊は怖いけど、見かけが律の幽霊は怖くないぞ。 私は…かけひきが得意ではない。でもなんとかして、律がドッペルゲンガーかどうかを確かめたい。 もしただ律がふざけてるだけなら、私がドッペルゲンガーを本気で疑ってたことを知られたくない。絶対にバカにされる。 もし今の律が本当にドッペルゲンガーなら、私に悟られたことを知られたくない。絶対に…なんだろう、何かされる。 そういえば、むぎ、言ってたな… もし3日間、律がドッペルゲンガーだってことに気づかなかったら、本物の律が殺されるんだ。 律とドッペルゲンガーがすり替わったのは、まだ昨日か今日だ。まだ丸2日以上ある。 ドッペルゲンガーかどうか、見極めなきゃな。 ……なに本気で考えてんだろ まぁ…ドッペルゲンガーなんて…最悪のケースだし。 …どうせ、律のいたずらだろうけどな! さて、頭脳戦だ。 どうすれば、律が本物かどうか、演技なのかどうか、見分けられるだろうか。 正直村と、嘘つき村の話を思い出した。 個人的にはかなり簡単な問題だ。 2手に分かれた道がある。一つの道は正直村に、もう一つの道は嘘つき村に通じている。 あなたは正直村に行きたい。だが、どちらの道が正直村に通じているのかわからない。 そこで、分かれ道に一人だけいる番人に、あなたは一つだけ質問をすることができる。 しかし、その番人が正直村の住人か、嘘つき村の住人かはわからない。 正直村の住人は、必ず本当のことを言う。嘘つき村の住人は、必ず嘘をつく。 どちらが正直村に通じる道か知るためには、どのように質問したらよいだろうか? そうだ。所詮はこの問題の亜種だ。 これは、からかっている律との勝負。 騙してるドッペルゲンガーとの戦争だ。 律がドッペルゲンガーであろうとなかろうと、私が疑ってることを知られたくない。 律の演技だったら恥ずかしいし、ドッペルゲンガーなら…多分危険だ。 どんな感じで…カマをかければ良いだろうか…? とりあえず、今普段の律と違うのが、私の呼び方。 それから、昨日分かれた場所だ。 …幽霊は怖いはずなのに…やっぱりどこかでドッペルゲンガーなんて信じてないからだろうか 律との勝負と決めた時点で、少し楽しくなってきた。 …今に律の拙い演技を見破ってやるさ! ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 秋山、秋山、秋山。 私は澪のことをそう呼んだ。 んー!なんか新鮮!ちょっと興奮しなくもない。なんでだろ。 一度廊下ですれ違った時も、よっす秋山! …ちょっとわざとらしかったかな…? しかしあれだねー 澪の表情の固いこと固いこと。 …私にいつも向けられてた笑顔が無い。 つまらん!つまらん! いや、でもこのドッキリはサウナ的要素があるんです。 澪を不安にさせて、不安にさせて、させまくって、ネタバラシ!最高の笑顔! その笑顔が見たくてドッキリやってるんですわ。すわすわ。 律ー心配したんだぞーとか言ってのハグも有り。アリアリ! …まぁどちらにしろ、今の私がつまらんのも、後の楽しみの為なのさ。 そんなこんなで昼。 …たった一言、「秋山」と言っただけで、こうも不安な顔するもんかね。 おどおどしながら、澪が弁当に誘ってきた。 もしかしてイジメとかハブリとかと勘違いしてないだろな。 確かに今、今日は違う子と食べる予定なんだーとか言ったらそっちのラインで不安になりそうだな。 でも目的はドッペルゲンガーなのよー 「お!じゃー唯達も誘うか?」 澪「い、いや!あの、…今日は律と二人で…」 …これで頬でも赤くしてりゃタマランのだがなぁ。今の澪は何かこう…怯えてらっしゃる? 「…んまぁ、いいか。私の机でいいな?…いやー秋山と二人きりで弁当って、久しぶりじゃないか?」 澪「…そ、そうだな」 しかし、二人きりってことは、アレだな。 何か内緒の話がございまして? これは、俗にいう、…カマをかけにいらした、とかいうやつですの? …ならば言動には気をつけよう。ドッペルゲンガーファィッ! …しかし、その気合いは空振った。 てっきり頭脳戦的な言葉の駆け引きでも始まるのかと思って身構えていたら、なんだー? 澪は、黙々と弁当を食べ続けている。 …無言で弁当を食べ続ける二人。 つまらんなぁ。澪じゃないみたいだ。 …こっちから攻めてみるか。 3
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赤緑杯(PⅠ) 2/27(初代発売日) 初代ポケモン限定 出場可能 フシギバナ系 リザードン系 カメックス系 バタフリー系 スピアー系 ピジョット系 ラッタ系 オニドリル系 アーボック系 ライチュウ系 サンドパン系 ニドクイン系 ニドキング系 ピクシー系 キュウコン系 プクリン系 ゴルバット系 ラフレシア系 パラセクト系 モルフォン系 ダグトリオ系 ペルシアン系 ゴルダック系 オコリザル系 ウインディ系 ニョロボン系 フーディン系 カイリキー系 ウツボット系 ドククラゲ系 ゴローニャ系 ギャロップ系 ヤドラン系 レアコイル系 カモネギ系 ドードリオ系 ジュゴン系 ベトベトン系 パルシェン系 ゲンガー系 イワーク スリーパー系 キングラー系 マルマイン系 ナッシー系 ガラガラ系 サワムラー エビハラー ベロリンガ マタドガス系 サイドン系 ラッキー モンジャラ ガルーラ シードラ系 アズマオウ系 スターミー系 バリヤード ルージュラ ストライク エレブー ブーバー カイロス ケンタロス ギャラドス ラプラス メタモン イーブイ系 ポリゴン オムスター系 カブトプス系 プテラ カビゴン カイリュー系 出場禁止 ピチュー ピィ ププリン クロバット キレイハナ ニョロトノ ヤドキング ジバコイル ハガネール ベロベルト ドサイドン ピンプク ハピナス モジャンボ キングドラ マネネ ハッサム エレキッド エレキブル ブビィ ブーバーン エーフィ ブラッキー リーフィア グレイシア ポリゴン2 ポリゴンZ ゴンベ フリーザー サンダー ファイヤー ミュウツー ミュウ ワタル オーバ 懐古厨 ゆとり 大会結果 ┌ 色違いは置いてきた、はっきり言ってこの戦いにはついてこれそうもない ┌┓ │┗ 間違えて色キバゴ逃がした ┌┓ │┃┌ プルナレフ │┗┓ │ ┗ マイフェイバリットポケモン2匹が出られないけど頑張ろうと思います┌┓│┃ ┌ わかたけ│┃┌┓│┃│┗ Sin パラドクス・国際孵化│┗┓│ ┃┏ イマガセ│ ┗┛│ └ リストなんてなかった┤│ ┏ P(ぱーふぇくと)O(おりじなる)K(くいたん)│ ┏┛│ ┃└ UDON│┌┛│││┏ ジバコ退化しろ││└┛││ └ まにあええええええええ└┤ │ ┏ カミシロン12 │┏┛ │┃└ Google └┛ │┌ ショダ・イポーケ・ゼンゼンイナカッターヨ(1992~2011) └┓ ┗ デファッサ 決勝戦 バトルビデオ:59-05657-72648 ○イマガセ:ゲンガー カビゴン カイリキー カイリュー ヤドラン ケンタロス●カミシロン:パルシェン ウインディ ストライク ガラガラ ヤドラン プテラ ○イマガセ:ゲンガーをくりだした!●カミシロン:プテラをくりだした!○イマガセ:ゲンガー → ヤドラン●カミシロン:プテラの みがわり! プテラは たべのこしで回復●カミシロン:プテラの いわなだれ!○イマガセ:ヤドランの れいとうビーム! みがわり消える プテラは たべのこしで回復●カミシロン:プテラ → ヤドラン○イマガセ:ヤドラン れいとうビーム 相手のヤドランにちょっとだけダメージ●カミシロン:ヤドランの でんじは! ヤドラン麻痺○イマガセ:ヤドランの でんじは! ヤドラン麻痺●カミシロン:ヤドランの めいそう!○イマガセ:ヤドランは しびれてうごけない○イマガセ:ヤドラン → ゲンガー●カミシロン:ヤドランは しびれて動けない○イマガセ:ゲンガー シャドーボール ヤドラン残り1割強●カミシロン:ヤドランの でんじは ゲンガー麻痺●カミシロン:ヤドラン → プテラ○イマガセ:ゲンガーの シャドーボール! プテラ残り1割強 プテラはたべのこしで回復●カミシロン:プテラの いわなだれ! ゲンガー残り1割強○イマガセ:ゲンガーは しびれて動けない●カミシロン:プテラの いわなだれ! 攻撃は外れた!○イマガセ:ゲンガーの シャドーボール! プテラは 倒れた!カミシロン:×プテラ → ストライク●カミシロン:ストライクの つばめがえし!○イマガセ:ゲンガーは 倒れた!イマガセ:×ゲンガー → カイリュー●カミシロン:ストライク → ヤドラン○イマガセ:カイリューのげきりん! ゴツゴツメットでダメージ ヤドランHP赤●カミシロン:ヤドラン → ストライク○イマガセ:カイリューの げきりん! 急所に当たった! ストライク瀕死カミシロン:×ストライク → ヤドラン○イマガセ:カイリューの げきりん! 疲れはてて混乱した●カミシロン:ヤドランの でんじは! カイリュー麻痺○イマガセ:カイリューの げきりん!急所に当たった! ヤドラン瀕死勝者 イマガセ○イマガセ:×ゲンガー カイリュー ヤドラン●カミシロン:×プテラ ×ヤドラン ×ストライク
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登録日:2024/06/21 (金) 20 05 16 更新日:2024/06/29 Sat 17 49 44NEW! 所要時間:約10分で読めます ▽タグ一覧 D.D.D PCゲーム ちょっとグロめ びっくり演出 まあまあ難しい ゲーム ドッペルゲンガー ドッペルゲンガー←違います 喰われる 嘘発見 怖い 英語 見分ける 間違い探し The Doppelganger Detection Department (D.D.D.) needs you! That's not my neighbor(ゲーム)とは、Windows、macOS、Linux専用のホラーゲームである。 タイトルを直訳すれば「こいつは私の隣人じゃない」といったところ。 概要 Nacho・Sama氏が開発した。価格は2.99ドル。 2024/6/20現在、英語・スペイン語・中国語に対応し日本語は非対応。 設定 時は1955年、人間に擬態する化け物「ドッペルゲンガー」が社会に潜伏している世界。 事態を重く見た政府は「D.D.D.(ドッペルゲンガー検出部)」とよばれる機関を設立し、この問題に対して行動を起こした。 プレイヤーはとあるアパートの新人ドアマン。 給料は高額、しかしその責任は重大であり、自身も毎日命の危険が付き纏う。だが仕事が見つからないのでやるしかない。 要するにドッペルゲンガー専用のSCP職員である。 ドッペルゲンガーは人とは違う異形の姿をしていることもあるが、そうでないこともあり注意が必要。 その仕事内容は建物への入場を要求する被験者の入場を許可または拒否すること。一見簡単なようだが、もし間違えて擬態したドッペルゲンガーを建物の中に入れてしまうと… 細かい部分を見落とすことはできない。 そしてあなたはセキリュティウィンドの前に座り、仕事を始める… ルール 簡単に言えば、建物の中に入ろうとする「隣人(neighbor)」に様々な質問をしたり、電話をかけたりして相手が本物か確かめ、ドッペルゲンガーを建物の中に入れさせないようにするゲームである。先程も言った通り、ドッペルゲンガーは人とは違う姿をしていることもあるがそうでないことも多々あるため注意が必要。 相手をドッペルゲンガーだと思ったら、通報ボタンを押し電話からD.D.Dへすぐ通報。それがドッペルゲンガーであろうとただの隣人であろうと、簡単に処理してくれる。 ドッペルゲンガーでないと判断したら青いロックボタンを押し中に入れてあげよう。 最後にドッペルゲンガーをいかに防げたか、普通の隣人をどれだけ殺さなかったかによって評価がつく。 設備 これらを駆使してドッペルゲンガーを見分けよう。一つ一つが大事なものばかりのためなるべく全部確認しよう。 セキリュティウィンド ここから相手の姿が確認できる。窓越しなのでドッペルゲンガーは襲ってこない。安心。 入場希望者リスト ここに乗っている人は今日の入場希望者。載っていない人が来た場合は要注意…だが載っていなくても普通の人のこともあれば、載っていてもドッペルゲンガーの場合もあるためそれだけで入れてしまうというのは言語道断。 フォルダ 右側にある。各隣人ごとのID・外見・部屋番号などが載っている。 ハッチ ここからやってきた隣人の本人確認用のカード・登録用紙を受け取れる。 カード・登録用紙 カードにはIDと有効期限、登録用紙には写真・名前・入りたい理由などが載っている。フォルダと照らし合わせ、おかしな部分がないか確認しよう。 チェックリスト ID、外見の違い(帽子など)、登録用紙、今日の入場希望リストへの登録、と四つの項目がある。これにチェックをする事で相手に質問が可能。 顔立ちや体型だけならまだしも、服飾品まで特徴に含めてるのおかしいだろというツッコミは一旦無しで。 黒電話 フォルダのデータで電話番号を確認し、その部屋に電話をすることが可能。もし出たなら目の前の相手は… 加えて、「帽子を忘れた」「リストには載ってないが急いで帰らなければならない」などと言われた場合、同居人や家族に確認を取るのにも使える。早とちりで本人を処理してしまわないよう注意。 またD.D.Dへの通報もここから。番号は「3312」。 通報ボタン 黒電話の上あたりにある。相手をドッペルゲンガーだと思ったならこのボタンを押そう。一時的にシャッターが閉まるためこの間にD.D.Dに通報しよう。 ロックボタン 右側にある青と赤のボタン。 青いボタンを押すとロック解除されて隣人は建物の中に入れるようになり、逆に赤いボタンを押すとロックされ中に入れなくなる。 なおロック解除した後はロックをかけるのを忘れずに。自動ロックされないため、そのままだと隣人が勝手に入ってしまう。 ドッペルゲンガーの特徴 ネタバレ注意! ドッペルゲンガーには以下のような特徴がある。隅々まで目を凝らして照らし合わせるように。 外見 一番分かりやすい違い。鼻や口などが別の隣人のものと入れ替わっていることがある。写真と比較しよう。 大半はよく見ないと分からないレベルだがが、中には一人か二人既に殺って来た後のように血塗れだったり、第3の目が開眼していたり、顔が脳ミソみたいになっていたり、蓮コラの如く顔が穴だらけだったり、のっぺらぼうの顔に目鼻を手書きしていたりする者も居る。 正体隠す気ないだろ ID 少し分かりにくい。IDが不一致である。 また有効期限が13月などあり得ないものになっていることもあれば、本来付いているはずのD.D.Dロゴが消えているものもある。 後者は分かりやすいようでいて意外と見落としがちなので注意。 入りたい理由 入りたい理由が明らかにおかしいもの。 例えば「私は普通の人間だ。普通の人間の行動をするために中に入れさせてくれ。」など …やっぱ嘘下手では? 質問 見た目は何も問題無いが、「リストに載ってない」などの質問に対し明らかに豹変するドッペルゲンガー。 潔いというか諦めが早いというか。いずれにせよ危険なのですぐ通報しよう。 「ドアを開けてくれたら本当の姿を見せてやる」などと宣られても耳を貸さないように。 電話 容姿もIDも間違っておらず、どうしても迷ったら。 先程書いた通り、その人の部屋に電話をかけると本人が出ることもある。あれれ〜、目の前の人が何故か部屋にもいる〜おっかしいぞ〜 すぐ通報しよう。 特殊モブ 隣人でもドッペルゲンガーでもない特殊な人もいる。 これらに遭遇することで実績が獲得可能。 three three three 恐ろしい仮面を被った人。 何を聞いても「threethreethree」としか言わない。 3回中へ通してあげるといなくなる。 Peach 住民ピーチマンの姿をしたドッペルゲンガー。何を聞いても「peach」としか言わない。 住民表の写真は桃とどこまでもpeachである。 ピエロ 作成者の別のゲームからの参戦。出会うと「ゲームをするか、しないか?」と聞かれ「する」と答えればトランプゲームで対決することとなる。負ければ勿論死ぬ。 ちなみにD.D.Dに通報するとD.D.Dの職員は見るも無惨な姿となってしまう… ドッペルゲンガーを入れてしまうと? ゲームが終了する時に、後ろから血まみれの手で目隠しされ、評価画面が血で染まる。人間はドッペルゲンガーの食べ物となるらしい。ちなみにこの職の席が空いていたのは前任者がドッペルゲンガーによって殺されたせいである。 もし入れてしまうとこんなふうに…うわっ …あーーーーー、失礼、少し寝ていタようデス。 すみまセン、少し訂正がありマス。 ドッペルゲンガーは是非トモ中に入れてアゲましょウ! 入れてアゲルトとっても良いコトしか起こラナイですヨ!! 追キ、シュー正はドッペルゲンガーを中に入れてカラお願イしまス。 △メニュー 項目変更 -アニヲタWiki- こんにちは、アニヲタのみなさん。 私はD.D.Dという組織の職員です。 さて、実は高額ながら前任者が喰w…いなくなってしまった仕事がありまして。 内容はこの項目の追記・修正をするだけです。 もしよければやってみませんか? ドッペルゲンガーに襲われないように。くれぐれもお気をつけて。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 現代だと血液や髪の毛でDNA検査したり、通路にX線通したり出来るだろうから、55年は割と妥当な時代設定なのね -- 名無しさん (2024-06-22 02 41 43) 追加されたナイトメアモードの難易度がおかしすぎる…サイゼリアレベルの間違いばっか!鼻の先が微妙にとんがってるとか分かるか! -- (2024-06-22 07 10 35) Robloxでこれのリスペクトゲー見たわ。売れてるんだな。 -- 名無しさん (2024-06-24 14 56 53) paperpleaseとかwho is zombieとかと似た感じかな? -- 名無しさん (2024-06-24 16 16 49) 名前 コメント
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ギルドメンバー自己紹介 ゲンロクです(↑イメージ図) このカテゴリには、 1.基本的にINしてる時間帯 2.課金状況 3.真ギルドに加入した経緯 4.サブキャラの名前 5.キャラのステータス を書いてもらおうかな☆ サブキャラの名前は、後から加入した人からすると、誰が誰だかわからないからね(汗) スクリーンショットかプリントスクリーンで、ステータス画面見せれる人は見せてねーーー。 1.24時間www厳密には、14時~27時かなぁ・・・ 2.無課金!! 3.俺の場合は設立の経緯だから、別の記事を参照よろ 4.Dis子(読み方は、ディスコ。発言するときの表記は、ヂスコ) カクレモモジリ(呼ぶときは、モモジリ) 5.下の画像を参照よろ こうやって書くと、廃人だなって思うわーorz 1982年生まれの戌年。静岡県民です。
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Lv.41〜50 Lv.41〜50のMonsterについて スノーピカフルイドウィンキィタトゥーベアドッペルゲンガー(イスピン)バイキングハゼ イグルージャムピケルメイプルスキアドッペルゲンガー(シベリン) ポセイロンドッペルゲンガー(ナヤトレイ)デスプレタポーウンマグマバブル 真アジダハカバンデージヴァンプドッペルゲンガー(ミラ)サイモンガトリングキャノン ダスティングボンベマンムスケル(弱)ドッペルゲンガー(ティチエル)モスフレイムリザード Lv.41〜50のMonsterについて このページのTOPへ
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桶狭間での今川ヨシモト大敗から数日後。甲斐の国、躑躅ヶ崎館には、そのヨシモト本人が出向いていた。 突然のヨシモトの来訪に、甲斐の人々は『再度の織田ノブナガ征伐のための助力を願いに来たのだろう』と噂をしていた。 そして、助力がなれば、織田ノブナガなど相手にならないとも噂をしていた。 ヨシモト様とお館様が共に戦えば、あの越後の龍、軍神上杉ケンシンでも太刀打ちできないだろう、と。 お館様……甲斐を治める戦国乙女、武田シンゲン様がお力を貸せば、織田ノブナガなど相手にならない、と。 「お久しぶりですわね、シンゲンさん。川中島では大変だったそうですけど、お体は大丈夫ですの?」 躑躅ヶ崎館の一室。豪華な屏風が飾る部屋に通されたヨシモトは、この館の主と向かい合っていた。 その人物は、顔にはいくつもの傷が付いており、せっかくの美貌を損ねているように見える。 が、一度でもその人物と話せば、その傷も彼女の魅力を際立たせる化粧の一つに過ぎないと感じてしまう。 「おう!さすがはケンシンだな!こっぴどくやられちまった!わっはははは!」 「あらあら、やられたなどと、冗談を言って……兵隊さんたちの話では、判定勝ちだと言うことでしたが?」 ニコリとほほ笑み、そう答えるヨシモト。 やられたと言った本人が、そうは思っていないことはその態度を見れば一目瞭然である。 「はっははははは!そうだな、あれは判定勝ちだな!まぁケンシンもそう言ってるんじゃねぇかな?わっははははは!」 大きな口をあけて膝を叩き、豪快に笑う人物。 彼女こそが越後の龍、軍神上杉ケンシンと互角に渡り合う戦国乙女、武田シンゲンその人である。 「そういうおめぇこそ、織田ノブナガにコテンパンにやられたというじゃねぇか。 3万連れてったんだろ?それでやられたって本当か?」 「……えぇ、完膚なきまでに負けちゃいましたわ。さすがはノブナガ様でしたわ。 わたくしなどが、戦いを挑んだこと自体が間違いでしたの」 頬を赤く染め、ほぅっとため息を吐き、何かを思い出しながら話すヨシモト。 今まで見たことのない彼女の表情に、怪訝そうにじろじろと彼女の顔を見るシンゲン。 その顔は、『コイツ、負けて何で嬉しそうな顔してるんだ?』と言いたげな表情だ。 「ふぅ~ん、ノブナガに負けを認めちまうってのか。……ま、いいや。 で、そのぼろ負けした今川ヨシモトさんが、この武田シンゲンになんのようだ?」 赤い顔をして何かを思い出し、ほぅっとため息をついていたヨシモトは、シンゲンの言葉で我に返る。 「……ところで氏真はお元気?今日も元気に歌っているのかしら?」 我に返ったヨシモトは、以前にシンゲンへプレゼントした小鳥に話題を移す。 そんなヨシモトにますます怪訝な眼差しを向けるシンゲン。 「うじざね?そんなヤツ知らねぇな。おい!ウチにうじざねとかいうやつ、いたか?」 首を捻りながらシンゲンは、廊下に控える部下に問いかける。 するとそのような者は、我が軍勢には属しておりませんとの返答が。 「お前の気のせいじゃねぇか?ウチにはうじざねなんてやつ、いねぇぞ?」 「あらあら、イヤですわねぇ。わたくしが差し上げた可愛い小鳥さんのことですよ。 今日も元気に歌っているのかしら?」 小鳥?小鳥と言われたシンゲンは、首をかしげて考え出した。 そんなシンゲンを無視して話すヨシモト。彼女はここへ来た目的を果たそうと、話を進める。 「ねぇシンゲンさん。氏真のような小鳥さんは、人間の手で育てないと厳しい自然界では生き残ることが厳しいのです」 「小鳥小鳥……あああ!あの鳥かぁ!」 首を傾げてウンウンと唸りながら思い出そうとしていたシンゲン。 やっと思い出したのか、拳で手のひらを叩き、ウンウンと頷く。 「小鳥さんたちが生き残るためには、主となる人間に巡り合わなければいけないのです。 氏真にとってはその主がシンゲンさんなのです。シンゲンさんの元にいるからこそ、安心して歌を歌えるのですよ。 ……それは、わたくし達も同じこと。この戦国の世を生き残るためには、すばらしい主に仕えることが一番なのです」 頷くシンゲンを無視して話し続けるヨシモト。 ノブナガにほめて貰う為、シンゲンを口説き落とそうと必死のようだ。 「おお、やっと思い出した!前にもらったあの鳥か!」 「そう、その小鳥さんですわ。その小鳥さんの氏真のように、わたくしは素晴らしい主となるお方を見つけたのです。 シンゲンさん、あなたもそのお方の下でお働きになられてはどうでしょう?」 ヨシモトはニッコリとほほ笑み、シンゲンにノブナガへの服従を促した。 しかし、シンゲンの口から出た言葉は、予想だにしない言葉だった。 「あの鳥な、美味かったぞ!」 「上杉ケンシンとの戦に明け暮れているようでは、いつまで経っても甲斐の国も栄えませんわ。 ですからわたくしと共に、ノブナガ様に仕えて天下を統一し、平和な世を作り上げ……う、美味かった?」 「おう!美味かった!小さい割には肉汁がたっぷりと出て、メシが進んだぞ」 「に、肉汁?ご飯が進んだ?」 「また美味い鳥を送ってくれよな!はっはははは!」 豪快に笑うシンゲンの目の前で、大きくアングリと口を開け、呆然とするヨシモト。 まさか卵から孵した可愛い小鳥が、食べられているとは思いもしなかったようだ。 「今度は2,30羽送ってくれよな。一羽だけだと喰い足りないんだよ」 「き……きぃぃぃぃぃぃぃぃ~!この野蛮女!バカ女!大食い女!バカバカバカバカ!大バカ~!」 豪快に笑うシンゲンの前で我に返ったヨシモトは、怒りを爆発させ、シンゲンに飛び掛る。 「お、おわ!なにしやがる!」 「うるさい!このバカ女!底なし胃袋!あなたなんてノブナガ様にやられちゃえばいいんですわ!」 「いってぇ!よくもやりやがったな!この世間知らずなアホお嬢様め!」 顔を引っかいてくるヨシモトの髪を引っ張り、押し倒すシンゲン。 馬乗りになり、お返しとばかりにヨシモトの顔を引っかく。 「いきゃ!よ、よくもこのわたくしの顔に……きぃぃぃぃぃぃぃ~!許しませんわ!」 馬乗りのシンゲンを振り落とし、再度飛び掛るヨシモト。それを迎え撃つシンゲン。 「やるかぁ!このアホの子め!」 「うるっさいですわ!田舎者!甲斐の山奥でのたれ死ねばいいんですわ!」 「い、田舎者だとぉ~!このやろおぉぉぉぉ!」 「氏真のカタキぃぃぃ~!」 爪を立て、シンゲンを引っかくヨシモト。それに応戦するシンゲン。 8人の戦国乙女に名を連ねる2人の戦いとは思えない、まるで子供のような喧嘩をするシンゲンにヨシモト。 お互いの顔が引っかき傷だらけになったところで、呆れ顔のシンゲンの部下が2人を引き離す。 「はぁ!はぁ!はぁ!よ、よくも氏真を、お食べになりましたわね!」 「うるせぇ!貰ったもんをどうしようが勝手だろ!」 「きぃぃぃぃぃぃ~!ゆ、許しませんわ!わたくしはあなたを絶対に許しません!同盟なんて破棄ですわ! ノブナガ様に言って、上杉よりも先にあなたを攻め滅ぼしてもらいますわ!」 「おう!いつでもかかって来い!甲斐の武田シンゲンは逃げも隠れもしねぇぞ!」 「泣いても許しませんわよ!覚えていらっしゃい!」 床をダンダンと蹴るように踏み鳴らし、屋敷を出て行くヨシモト。 その背中を見ながら、2人の喧嘩を止めた部下に話しかける。 「……なぁ、ヨシモトは織田ノブナガのことをノブナガ様と言ってたよな?」 「えぇ、そうおっしゃってましたね」 「ってことはあれか?桶狭間で負けて、ノブナガに降ったってことなのか?」 「そのようですね。噂によれば、明智ミツヒデ、豊臣ヒデヨシの2人もすでに降っているとか」 部下の話に両腕を組み、何かを考え出した。 「う~ん、さすが榛名を手に入れただけはあるな。こりゃ早めに叩かなきゃ私も危ないな」 「……ですね。もはや上杉ケンシンに拘っている場合ではありませんね」 シンゲンの意図を汲み取り、ニヤリと笑みを浮かべる部下。 それにつられてシンゲンも笑みを浮かべる。 「……ヨシモトに同盟破棄されちまったな」 「されましたね」 「……ということは、ヨシモトとは敵同士ってことだよな?」 「そうですね。おまけに今、駿河にはろくな備えもありませんね」 部下の言葉に体をブルリと震わせて、ニヤリと笑い、命令を下す。 「……いっちょ攻め取るか!おし!出陣の準備をいたせ!動ける者どもだけでいい、今すぐ出陣じゃぁ~!」 「ははぁ~!」 こうして武田シンゲンは、主のいない駿河の国をいともたやすく手に入れた。 その主はというと……ノブナガの元へ帰る途中に寺により、シンゲンに食べられた氏真の供養をしていた。 そして位牌を抱きしめながら虚ろな顔で輿に乗り、ノブナガの元へと帰っていった。 ヨシモトがノブナガの元へと帰り着いたのは、シンゲンが駿河を攻め落としてから3日後のことだった。 「……ただいま戻りましたわ」 位牌を胸に抱きしめ、沈んだ面持ちのヨシモト。 そんな彼女の様子に首をかしげ、何があったんだといった表情で出迎えるノブナガ。 背後に控えるヒデヨシも首を傾げている。 「で、どうだった?シンゲンは我の配下に降りそうか?」 「ノ、ノブナガ様……ノブナガさまぁ~!ひぇぇぇぇぇ~ん!」 大粒の涙を零し、ノブナガに抱きつきその豊満な胸に顔を埋めるヨシモト。 ノブナガはヨシモトの突然の行動に驚き、咥えていた煙管を落としてしまう。 「おわぁ!き、貴様突然なにをするか!」 「シ、シンゲンなんて、やっちゃってくださいな!あんな田舎者、ノブナガ様の配下になんかいりませんわ!」 「あぁ?貴様がシンゲンを配下にしようと持ちかけてきたのであろう?それが何故急に倒せと言うのじゃ?」 甲斐に行くまでは、シンゲンとの再開を楽しみにしており、共に戦えると嬉しそうに話していたヨシモト。 そのヨシモトが帰ってくるなりシンゲンを敵視している。 ノブナガでなくても怪しむのは当然であり、ヒデヨシも頭の上にはてなマークを浮かべている。 「だって、だってシンゲンは、わたくしが卵から孵したカワイイ氏真を……ひぇぇぇぇぇ~~ん!」 大きな口をあけ、ワンワンと泣きじゃくるヨシモト。 自身の胸に顔を埋め、泣きじゃくるヨシモトに、呆れ顔のノブナガ。 そろそろ面倒くさくなってきたのか、ヨシモトの髪を掴み、引き離そうとしたその時、 大慌ての伝令がノブナガの元に駆け込んできた。 「も、申し上げます!す、駿河の国が、せ、攻め落とされました!」 「なんじゃと!イエヤスが動いたのか?あの狸めぇ~、動きを見せずにいたのは我の隙を伺っていたか!」 抱きついていたヨシモトの髪を掴み、引き離すノブナガ。 引き離されたヨシモトは、目を大きく開けたままキョトンとしている。 伝令が何を言っているのか理解できていないようだ。 「違います!駿河を攻め落としたのは……武田です!武田シンゲンが駿河を攻め落としたのです!」 伝令の報告に、顔を青ざめるヒデヨシ。 ただでさえあの軍神上杉ケンシンと互角に戦えるシンゲンが、 先の戦いで疲弊しているとはいえ、3万もの軍勢を集めることの出来る駿河を手に入れた。 国力だけで言えば、ノブナガを上回る力を手に入れたシンゲン。 そして、駿河を攻め落としたとなると、ノブナガとは敵対するという意思表示でもある。 思わずヒデヨシはゴクリと唾を飲み込む。 シンゲンとケンシン。強敵2人を相手にどう戦えばいいのかと、ノブナガに視線を移す。 そのノブナガは、ニヤリと笑みを浮かべ、その表情は伝令がもたらした凶報を、まるで吉報かのように喜んでいるかのように見えた。 「え?シンゲンさんが?わたくしの国を?……うっきぃぃぃぃぃ~!ノブナガさまぁぁぁ~!ふぇぇぇぇ~ん!」 再度抱きついてきたヨシモト。ノブナガは笑みを浮かべたままヨシモトを引き剥がし、命令を下す。 「くっくっく……はぁ~っはっはっはぁ!面白くなってきたわ!我らの次の敵は、武田じゃ!武田シンゲンじゃ! 皆の者、出陣の準備をいたせ!ヨシモト!いつまでメソメソと泣いておる!泣くほど悔しければシンゲンを打ち倒すがよい! ヒデヨシ!我らがシンゲンを打ち倒すまで、留守を守っておれ!……シンゲン、我を敵にしたことを後悔するでないぞ!」 こうしてノブナガは、守将としてヒデヨシを残し、 復讐に燃えるヨシモトを引き連れ、シンゲン討伐のため、甲斐へと出陣した。 駿河の国を攻め落としたシンゲンは、ヨシモトの居城だった駿府城に入った。 今川家が先祖代々築き上げてきた、駿河が誇る名城、駿府城。 新たな城主として、駿府城に入ったシンゲンは、長年の夢でを叶えるために、配下の兵に命令を出した。 そして、その夢は、今、彼女の目の前にある。 シンゲンは、長年の夢であった大量の海の幸を目の前に並べ、朝食を楽しんでいる。 大きな丼に山のように盛られた白米を、新鮮な海の幸と共に次々と口に運び、そのたびに膝を叩き美味いと声をあげている。 程よく油の乗った焼き魚を口に入れては美味いと感動し、新鮮な刺身を口に入れては幸せそうに頬を綻ばせる。 そんなシンゲンの様子を見て、思わず頬が緩む兵士達。 彼女達はそんな気取らないシンゲンが大好きで、彼女のために戦に明け暮れているのだ。 「も、申し上げます!お、織田ノブナガが甲斐に攻め込んできました!」 そんな幸せなひと時を終わらせる伝令兵の報告。しかしシンゲンは慌てることなくご飯を食べ進める。 「おう、やっと攻めてきたか。……やっぱ新鮮な刺身はうめぇな!おかわり!」 山のように白米が盛られた丼を空にして、満面の笑みを浮かべ、おかわりと丼を差し出す。 「で、ノブナガの兵力はどのくらいなんだ?」 シンゲンの顔が隠れるくらいに白米が盛られた丼を受け取り、醤油をつけた刺身をその白米の上に乗せる。 醤油が白米にしみるのをしばらく待ち、頃合を見て一気に口の中にかきいれる。 「は!軍勢自体は1万と、たいしたことはありません。しかし……」 「うめぇ!醤油が染み込んだら美味さ倍増だな!」 刺身を堪能したシンゲンは、焼きたての油の乗ったアジの開きに箸をつける。 丼を持ったままアジの身を取ろうとするも、なかなか上手く取ることが出来ない。 業を煮やしたシンゲンは、アジの開きを頭からガブリとくわえ込み、むしゃむしゃと噛み砕く。 「その軍勢の中に、織田家の旗以外に、今川家の旗があるのを確認しております」 「ヨシモトか?……う、うめぇぇぇぇぇ~!っくぅぅぅぅ~~!海の幸、最高だな!おめぇらも喰えよ!」 ノブナガ軍が攻めてきたというのに、食事を止める様子がまったくない。 部下もそれが当たりのように、次々と新たにおかずをシンゲンの前に差し出す。 それを次々と口の中に放り込み、そのたびに美味いと声をあげ、膝を叩くシンゲン。 彼女の朝食が終わったのは、もうお昼近くになった頃だった。 「ふぅ~、ちっと足りねぇが、ま、こんなもんだろ」 重なり合った空になったおひつを前に、満足げな表情でおなかを叩くシンゲン。 今まで食べていた物が、その細いおなかのどこに消えていったのだろう? シンゲンと食事を共にした者は、必ず疑問に思うことだ。 しかし配下の兵達はもはや慣れてしまったのか、誰一人として疑問に思わない。 「おっし、いっちょノブナガと戦るか!」 爪楊枝を、シ~シ~と咥えていたシンゲンは、膝を叩き立ち上がる。 「さっさとノブナガを潰し、ケンシンとの決着をつけなきゃいけねぇしな! ヨシモトも一緒ってのが、少しやっかいだが、どうにかなるだろ?はっはっは!」 豪快に笑うシンゲンにつられ、兵たちも笑みを浮かべる。 「では、これより我が軍は織田ノブナガを迎え撃つために甲斐へ戻る!……昼飯は寿司がいいな。いっぱい作ってくれよ?」 今、朝食を食べ終えたばかりだというのに、もう昼食の心配をするシンゲン。 彼女にとっては、ノブナガ軍よりも昼食のほうが重要なようだ。 「お主がシンゲンか?我の配下、ヨシモトが世話になったそうじゃなぁ」 「お前がノブナガか!よく甲斐に攻め込んできたな、根性だけは認めてやらぁ! だがなぁ、ここから先は一歩も踏ませねぇ!ぶっ倒してやらぁ!」 「ぬかせ!この田舎侍が!」 甲斐に攻め込み、抵抗らしい抵抗を受けずに次々と支城を攻め落としたノブナガ軍。 シンゲンの居城、躑躅ヶ崎館へあと少しといったところで、ついにシンゲン本軍と遭遇した。 ノブナガ軍1万に対し、シンゲン軍は6千。 数の上ではノブナガ軍が有利なはずだったのだが、いざ戦ってみると、ノブナガ軍は攻め込まれ、劣勢に立たされた。 幾度となく軍神、上杉ケンシン軍と戦い、生き残ってきた強兵ぞろいのシンゲン軍に、ノブナガ軍は歯が立たないかと思われた。 しかし、この戦いからノブナガ軍の一員として戦うことになったヨシモトの活躍で、どうにか総崩れとはならずに戦っている。 その激しい戦の最中、ついにノブナガとシンゲン、両雄が会い見えた。 互いに挑発をし、ノブナガが先手必勝とばかりに、その手にした大剣を振り下ろし攻撃! しかしシンゲンはなんなく軍配で払いのけ、その勢いで、ノブナガ目がけ軍配を振る。 軍配により作り出された竜巻が、ノブナガを襲い、その突風により、吹き飛ばされたノブナガ。 唖然とするノブナガに対し、軍配を肩に担ぎ、豪快に笑うシンゲン。 もはや勝負は付いたと言わんばかりの笑いようだ。 「はっはっはっは!どうしたノブナガ!榛名の力を手に入れたのではなかったのか? 手に入れてその弱さか?そんな弱さでこのシンゲンに挑もうとは片腹痛いわ!」 「……くっくっく、はぁ~っはっはっはぁ!さすがは武田シンゲンよな!こうでなくては面白くないわ!」 唖然としていたノブナガは、シンゲンの挑発に笑みを浮かべ、再度大剣を構え、担ぎシンゲンに襲い掛かる。 シンゲンはもはや勝負は付いたとばかりに、襲い掛かってくるノブナガに対し、再度軍配を振るい、竜巻を浴びせる。 これで勝負あり、だ。シンゲンがそう思った瞬間、ノブナガを襲ったはずの竜巻が2つに切り裂かれた。 竜巻を切り裂いたノブナガは、その勢いのままにシンゲンに襲い掛かり、シンゲンの頭上に大剣を振り下ろす! 思いもしないノブナガの攻撃に、間一髪で軍配で防ぎ、お互いにらみ合う2人。 「くっ、よくぞ防いだなぁ。さすがはシンゲンじゃな」 「くっ、まさか私の作り出した竜巻を切り裂くとはな!切り裂かれたのはケンシン以来だ!」 「はぁ~っはっはっは!では今日はこのノブナガが、ケンシンでさえ出来なかった敗北を味あわせてやろう」 「ぬかせ!貴様を血祭りに上げ、その勢いでケンシンを倒してやるわ!」 軍配に渾身の力を込め、ノブナガを弾き飛ばす。 弾き飛ばされながらも、見事に着地をし、視線はシンゲンから外さないノブナガ。 いつしか2人の周りを、お互いの配下の兵士が囲み、主を応援しだした。 「ノブナガ様!シンゲンなんてやっちゃってください!」 「シンゲン様!勝てば今日の晩御飯はイノシシのおなべですよ!」 応援を背に、にらみ合う2人。 お互いに隙をうかがっていたが、シンゲンが構えを説き、話しかける。 「さっき言ったな、切り裂かれたのはケンシン以来だってのはな……ありゃ嘘だ」 「……ほう?我とケンシン以外にもいると申すか?」 「いや、正確にはな、ケンシンが切り裂いたのはお前が切り裂いたのとは違う。 ……今から見せる技を切り裂きやがったんだ!この私の!一番の技を切り裂きやがった! あんな屁みたいな技を切り裂いていい気になってるんじゃねぇぞノブナガ! お前みたいなヤツがな、ケンシンと肩を並べようなんて……10年早いんだよ!」 怒りに震えるシンゲンが、ゆっくりと軍配を構える。 その尋常じゃない雰囲気に、ノブナガも大剣を構え、迎え撃つ用意をする。 「お前ごときが……ケンシンの名前を出すな!ふぅぅぅ~……喰らえ!炎竜軍配撃!」 気合一閃、軍配を振り下ろしたシンゲン。 その軍配から繰り出された竜巻が、否、炎を纏った竜巻がノブナガを襲う。 全てを巻き込み、ノブナガを目がけ進む炎の竜巻。 この技を喰らい、今まで無事だったものは、軍神上杉ケンシンしかいない。 これで織田ノブナガも終わりだ。シンゲン軍の兵士は、誰もが皆、シンゲンの勝利を確信した。 しかし、次の瞬間、ノブナガの叫び声が戦場に響き渡る。 「うおおおおお~!させるかぁ!非情ノ大剣~!」 炎の竜巻に襲い掛かる炎の衝撃波。2つの炎はぶつかり合い、お互いを消し飛ばした! 「な?バ、バカな?この私の炎竜軍配撃が、弾かれただと?」 「はぁ!はぁ!はぁ!さすがはシンゲンじゃ。この我の技と互角に渡り合うとはな」 渾身の力を込めたためか、肩で息をするノブナガ。 必殺の技を弾かれたシンゲンは、慌ててもう一度、技を繰り出そうと軍配を振り上げる。 ……丘の上から軍配を振り下ろすタイミングを計っている人物がいた。 一度目はタイミングが合わず、ノブナガを危険に晒してしまった。 しかし、一度見た技。次はタイミングを外すことは決してない。 彼女の自信の通りに、彼女の手から放たれた矢は、シンゲンが振り下ろそうとした軍配に当たり、その手から軍配が弾かれる。 一瞬、己の身に何が起きたのか分からずに、手から弾かれた軍配を見るシンゲン。 その隙を見逃すノブナガではなかった。 シンゲンが我に返った時には、すでに宙高くに舞い上がり、シンゲン目がけ、大剣を振り下ろしていた。 丘の上から、シンゲンが炎の衝撃波に襲われる様子を見て、ほほ笑むヨシモト。 倒れるシンゲンを見て、ヨシモトはニコリとほほ笑み、呟く。 「武田シンゲン、討ち取ったり」と。
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「そこまでじゃ。ゲンガー、"シャドーパンチ"をお見舞いしてやりな」 割と本気で覚悟を決めたあたしの耳に聞こえてきたのは、 呪詛の言葉でも、怨嗟の声でもなく、キクコお婆さんの命令だった。 頭の中がパニックになる。 まさか、キクコお婆さんが、このゲンガーのマスターだったなんて。 たった数時間だけど、お話しして、大切なことを教えてもらって、仲良くなれたと思っていたのに。 キクコお婆さんは、出会った時から、あたしに狙いをつけていたんだ。 そしてゲンガーに命令して、、 誰も助けが来ない深夜のポケモンタワーの最上層に、あたしを呼び寄せて――。 「馬鹿言ってるんじゃないよ。 ヒナタちゃんはちょっと、物事を良い方向に考える力が欠けているんじゃないのかねぇ」 砂袋を地面に叩き付けたような、乾いた音を聞いた瞬間、 あたしは目の前が真っ暗になった。しかし、意識はちゃんとある。 目を凝らして見直すと、あたしの視界を埋めているのが、 ゲンガーの背中であることが分かった。 「どういう、こと?」 ゲンガーが振り返り、笑う。 びっくりして身を仰け反らせてしまったけれど、 その表情に、憎しみとか怒りとかの感情はなくて、 むしろ、"安心しなさい"と言っているかのような、優しい笑顔だった。 「もしかしてあなた、あのゲンガーとは別のゲンガーなの?」 首肯。 あたしはへたりこんだ体を脇にずらした。 ――いた。 もう一匹の、あたしを襲おうとしていたゲンガーが、 墓石の影でぐにゃぐにゃと蠢いている。 なんて凄いシャドーパンチなの……あの影みたいなゲンガーを捉えて、 あんなところまで吹き飛ばすだなんて。 「誤解は解けたようだねえ」 あたしは声のした方向に向かって言った。 「お婆さんはどこに居るんですか? あの、あたし、普通に眠っていたら、誰かに操られるみたいに、 ここに来てしまって、それで――」 「事情は大体把握しておる。今は目先の脅威の排除が先決じゃ。 ゲンガー、"黒い眼差し"、"舌で舐める"、"催眠術"で無力化しな」 そこからの戦いは、終始一方的だった。 月明かりの外側に飛び出したキクコお婆さんのゲンガーは、 すぐに暗闇と同化して、視えなくなった。 身の危険を感じたのか、あたしを襲おうとしていたゲンガーが退こうとする。 でも、急に身動きがとれなくなって、墓石の影に縛り付けられた。まるで、さっきのあたしみたいに。 ――べろり。 嫌な音を立てて、血のように赤い舌が、動きを封じられたゲンガーを舐め上げる。 肉体的にも精神的にも束縛されたゲンガーは、 それでも紅い目をぎょろつかせて、暗闇の一点を睨み付けていた。 あそこに、あたしの目には視えない、キクコお婆さんのゲンガーがいるのだろうか。 前触れなく、ガクリ、とゲンガーの首が倒れる。 同時に眼光も、非常灯の明かり程度にまで衰えてしまって――。 あたしはゲンガーが、催眠術で眠らされてしまったことが分かった。 「終わったみたいだねぇ」 キクコお婆さんの言葉とおり、お婆さんのゲンガーが、暗闇から出てくる。 そして重さをまったく感じさせない足取りであたしの正面にやってきて、 何を思ったのか、突然、指示を仰ぐように跪いた。 「久方ぶりの戦闘じゃ、老躯には堪えたじゃろうて」 背後から声。 あたしが首だけで振り返ると、 杖をついたキクコお婆さんが、ハイパーボールを掲げていた。 「ゆっくり休んでおくれ」 閃光が走り――。 跪いたゲンガーが、ボールに仕舞われる。 あたしは改めて、あの得体の知れないゲンガーをあっという間に倒したゲンガーが、 キクコお婆さんのポケモンであるという事実を飲み込んだ。 昼間、ハイパーボールを見せてもらったときに、 お婆さんがかつて熟練したポケモントレーナーであったことは理解していたつもりだったけど――。 このお歳でここまで圧倒的な戦いが出来るのなら、全盛期はいったい、どれほど強力なゴーストポケモン使いだったのかしら。 絶句するあたしを余所に、 キクコお婆さんは天窓から覗く月を見上げて、 「危ないところじゃった。 ヒナタちゃんのポケモンが"月の光"を使わなければ、 あたしはいつまで経ってもヒナタちゃんの危険に察知できずにいただろうからねぇ」 あたしは抱きしめていたピッピを持ち上げた。 ねぇ、聞いた? あなたのおかげで、あたしたち、助かったんですって。 「ぴぃ」 「"月の光"を発動したのは、そのピッピかえ?」 「はい、そうですけど」 「本当かい? ヒナタちゃんには失礼じゃが、 そのピッピはまだ"月の光"を発動できるレベルに達していないように見えるねぇ」 「あ、えっと、それは多分……その技が、"指を振る"で選ばれたものからだと思います」 ランダムに選ばれる技の中には、 当然、ハイレベルのポケモンしか習得できないような技や、 ピッピのノーマルタイプからかけ離れたタイプの技が存在する……らしくて、 だから、その"月の光"という将来的にピッピが憶える技を、 "指を振る"で使ったとしても、何も不思議なことではないはず。 「いや、そうだとしても、元の疑問とは別に、新たな疑問が生まれるのさ。 "指を振る"という技も、"月の光"と同様に、成体に近付いたピッピにしか発動できない技なんじゃ。 加えて、完全に乱数的な選択が行われるはずが、先刻は確率論を無視したとしか思えない、 最も適当な技が選択されていたじゃろう?」 果たして"月の光"は、さっきの状況で最も適切な技だったのかしら。 どうせなら、ゴーストタイプと相反するタイプの強力な技の方が、 あの得体の知れないゲンガーにダメージを与えることが出来たんじゃないかしら。 あたしはそう思いつつ、 「この子のレベルで"指を振る"が使えるのは、異常なんですか?」 「異常、というとその子が可哀想じゃ。 ポケモンバトルの最中、偶発的に、一定のレベルに満たないにも関わらず、 そのレベルの技を習得した、という事例はあるからねぇ。 しかしヒナタちゃん、その子は見たところ、修羅場というものを潜り抜けた経験がない」 ――それはつまり、この子が"指を振る"という技を、先天的に習得していた、ということ。 お婆さんは難しい顔をして、 「想像じゃが、ヒナタちゃんは、これまで、ピッピに"指を振る"ばかりさせてきていたんじゃないのかえ?」 「はい……、その通りです。 この子の小さな体じゃ"体当たり"をさせてもダメージはたかが知れてるし、 それなら、ランダムに任せる方がいいと思って、"指を振る"ばかりさせていました」 「結果はどうじゃった?」 「見当違いの技ばっかりで、この子はまだ一度も、ポケモンバトルで勝ったことがないんです」 「それじゃあ、質問を変えようかねぇ。 ヒナタちゃんが危機に陥ったときも、そのピッピは見当違いの技を発動させていたのかえ?」 脳裏に思い描かれるのは、 このピッピと出会った、オツキミヤマ洞窟深層部での一コマ。 あたしはキクコお婆さんに、エーフィの"念力"から、ピッピの"光の壁"に護ってもらったことを話そうかどうか迷った。 話してしまえば、関係上、どうしてもあの男について言及しなければならない。 「それは、」 あたしが言い淀んでいると、 キクコお婆さんは、フェ、フェ、フェ、と悟ったように笑って、 「突然変異種に、規則性の破壊――。 あの若造の世迷い言も、なかなかどうして、現実味を帯びてきたじゃないか」 「……お婆さん?」 「ただの独り言さ。 さて、そろそろそのピッピの話は終わりにして、あのゲンガーについて考えようかねぇ。 ヒナタちゃん。ここにやってくるまでの経緯を、詳しく話してくれるかえ? 大体の予測はついとるんじゃが、一応確認しておきたいんじゃ」 ――――――――― ―――――― ――― 「細かくは思い出せないんですけど、大体、そんな感じだったと思います」 眠っている間に"来い"という声が聞こえたこと。 マリオネットになったみたいに、体を操られる感覚があったこと。 心が麻痺していて、真っ暗なポケモンタワーに対して、全然恐怖を感じなかったこと。 朧気な記憶を辿って、それらを話し終えると、キクコお婆さんはただ一言、 「怨恨の類じゃな」 「怨恨……、ですか」 重りを着けて海に放り込まれたみたいに、気持ちが沈んでいく。 「実は、私が最初にヒナタちゃんの前に姿を現した時から、 ヒナタちゃんに付きまとう霊の存在には、気づいておったんじゃ。 私はこのポケモンタワーに眠るポケモンの霊や、その源となる負の思念体について熟知しておる。 昼間、私は危険な負の思念体の収斂を感じて、この最上層に来た」 あたしはキクコお婆さんに出会う直前、 天窓が作る日溜まりに、一瞬、影が差していたことを思い出した。 あれがキクコお婆さんのいう、負の思念体の集合体だったのだろうか。 「そこにいたヒナタちゃんは、とてもポケモンタワーの霊を刺激するとは思えない、 むしろその対極に位置するような、心優しいトレーナーじゃった。 瞬間的に高まった霊力も、いつの間にか霧散していた。 私は安心して、ヒナタちゃんを帰すことにしたのさ。しかしそれは大きな間違いじゃった」 骨張った指が、ぐったりしたゲンガーに突き付けられて、 「一歩間違っていれば、ヒナタちゃんは今頃、 このゲンガーに苦しめられて、しかし誰にも気づかれないまま、地獄を味わっていたかもしれないねぇ。 "月の光"を発動させたその子に、命を救われたといっても過言じゃないんじゃよ」 「でも、こんなことを言うと我儘かもしれないけど、 "月の光"以外の、ゴーストタイプに有効な技が出ていたら、もっと良かったんじゃ……?」 キクコお婆さんは白髪を揺らすようにして首を横に振り、 「他の技では意味がなかったんじゃ。 このゲンガーは元々閉鎖的な夜のポケモンタワーの一部分、つまりこの最上層を、 暗闇で包み込むことで、中で何が起っても、外から知覚されない空間にしたのさ。 月の光がその暗闇を晴らさなければ、私はヒナタちゃんが苦しみの悲鳴を上げていても、助けに来ることが出来なかったじゃろうて。 また、仮に他の強力な攻撃技が出たとしても、ピッピの基本能力では、一撃であのゲンガーを倒すには至らず、 結果的にはあのゲンガーを本気にさせて、最悪の事態を招いていたんじゃないかと思うねぇ」 あたしは、なんて浅はかなことを考えていたんだろう。 恥ずかしくなって、とりあえず手近なピッピをぎゅっと抱きしめる。 「ぴぃっ」 もしもこの子が"月の光"を発動してくれていなかったら。 恐ろしいイメージが浮かび上がって、それに連動して、体の震えがぶり返してくる。 あたしは気を紛らわそうと、一つ気になっていたことを訊くことにした。 「どうしてお婆さんのゲンガーは、月明かりの中でも平気だったんですか? あのゲンガーは、逃げるように明かりの外側に飛び出していったのに」 「慣れの問題さね。 ゴーストタイプのポケモンは総じて、明暗のはっきり分かれる場所を厭い、 存在が曖昧模糊であることを許される、暗闇を好む。 じゃが、それはあくまでも好き嫌いの問題じゃ。 私のゲンガーが、どんな光量に晒されようとも怯まないよう訓練しておったのに対し、 形成されて間もないあのゲンガーには、耐性がなかった。たったそれだけの話なんじゃよ」 「ちょっと待ってください。ゲンガーは、ゴースから始まる進化形の最終形態ですよね。 なのに、形成されて間もないって、どういうことですか?」 キクコお婆さんは瞼を開けて、その奥の白濁した瞳で、あたしを見た。 今度は驚いたりしなかった。 「教科書の情報を鵜呑みにしているだけでは、ポケモンを知ることはできないんじゃ。 こういったポケモン霊園では、極稀に、進化の過程を飛ばしたゴーストポケモンが現れる。 その条件は大別して二つあり、 私はそれが、ヒナタちゃんとあのゲンガーの因縁を探る手掛かりになると考えおるんじゃよ」 キクコお婆さんはおもむろに杖を動かして、 床に積もった埃を分けるように二重の円を描いた。 「条件を説明する前に、ゴーストポケモンが生まれる過程を話すとしようかねぇ。 前にも言ったはずじゃが、ゴーストポケモンは、ポケモンの未練を主とする負の思念、即ち霊体の集合体じゃ。 しかし、低級な霊体が寄り集まったところで、ゴーストポケモンは生まれたりはせん」 小さい方の円が、コツン、と杖で叩かれる。 「霊体が形を成すには、核が必要なのさ」 「核っていうと……強いポケモンの霊体ですか?」 「察しがいいねぇ。ヒナタちゃんの言うとおり、 生前強力なポケモンであったり、息絶えた際に強い負の感情を抱いていたポケモンの霊が、核となりうるんじゃ」 次に、大きい方の円を杖がなぞり、 「核となる霊体が現れると、今度は今まで"在る"だけであった低級な霊体が引き寄せられていく。 そこで核となる霊体が、再び世に顕現することを望んだ時、ゴーストタイプのポケモンが生まれるんじゃ。 望まぬ場合、核となる霊体は集まった低級の霊体ともども、再び現世と幽世の狭間を彷徨うのさ」 あたしは訊いた。 「そういった霊が、救われることはないんですか? トレーナーにお参りしてもらったり、お坊さんにお経をあげてもらったりして、」 「無意味じゃ。 残酷に聞こえるかもしれんが、所詮それは、こちら側に遺された者たちの自慰的行為に過ぎぬ。 怨恨や未練の源が消えない限り、霊体が成仏することはないんじゃよ」 「そんな…………」 「ヒナタちゃんの気持ちも分からんでもないが、今は話を戻そうかねぇ。 ゴーストタイプのポケモンが、進化の過程を飛ばして生まれるのに必要な条件のうち、 一つは核となる霊体が非常に強力である、というとじゃな。 通常、ゴーストポケモンが生まれる際に必要な高級霊も、 生前強力なポケモンであったことが多いが、進化の過程を飛ばすには、 核となるポケモンの生前のレベル、現世に遺した未練が、相当なものでなければならないんじゃよ」 あたしは伏せていた視線をゲンガーに移した。 あのゲンガーの核となる霊体は、生前、どれほど強い力を持っていたんだろう? 或いは、どれほど強い未練を残して死んでいったのだろう? 「しかし、いかに強力な核があろうとも、 寄り集まってくるのがしがない低級霊ばかりでは、 生まれるゴーストポケモンもたかが知れておる。 そこで必要となる二つ目の条件が、負の思念の一時的な増幅じゃ。 霊体とは不安定なものでねぇ。ちょっとした切欠で、その持てる霊力を大きく増減させるのさ。 そして、霊力が減少したときはいざ知らず、増幅したときには、周囲の同等の霊体を寄せ集めるんじゃ。 元が低級霊なら集まる霊も低級じゃが、元が高級霊、しかも抜きん出て強力な霊だと厄介だ。 何故だか分かるね?」 「……集まってくる霊体のレベルに、ほとんど上限がないから、ですか」 「その通りじゃ。 強い霊体は強い霊体を呼び寄せる。自然の理さね。 さて、ここまで話せばあのゲンガーがどうやって生まれたのか、ヒナタちゃんにも分かるじゃろうて。 第一に、あのゲンガーの核となる霊体は、 生前、かなり高いレベルのポケモンで、尚かつ、非常に根深い未練を残して死んだ。 第二に、とある切欠でその霊力が増幅し、 ポケモンタワー内に散在していた他の強力な霊体を一度に呼び寄せた。 そして恐らくその切欠が……」 「……あたし、だったんですね」 「でも……、どうしてあたしなのかしら」 たとえ本当にあたしが切欠なんだとしても、 何故あたしが切欠になったのかが、全然分からない。 胸に手を当てて、今までポケモンと触れあってきた記憶を回想しても、 心当たりとなる記憶は一つも見つからなかった。 「あたし、ゲンガーの核になるほど強いポケモンと会ったことは一度もないし、 ポケモンと喧嘩しても、最後には絶対仲直りしてきました。 だから、こんなこと胸を張って言えることじゃないですけど、 このゲンガーを含めて、ポケモンに恨まれる理由が見あたりません」 「私はよーく知っておるよ。 ヒナタちゃんが、ポケモンから恨まれるようなトレーナーでないことはねぇ。 じゃが、恨みの矛先とは、常に直接の対象に向けられるとは限らないんじゃ。 間接的に、一見無関係な相手に向けられることもあるんじゃよ――」 不意に、キクコお婆さんが、ゲンガーいる方向に歩き出す。 杖に頼った歩みは、歩幅も狭くて、今にも倒れそうだったけど、 あたしは起き上がって、その体を支えることが出来なかった。 ――ゲンガーが、目を覚ましていたから。 「お婆さん一人で近付くのは危険です!」 「フェ、フェ、フェ。心配は無用じゃ。私は心得ているからねぇ」 その嗄れ声には、何故かあたしを安心させる力があった。 これから何が始まるのかしら? 萎んだ心配の代わりに、好奇心が膨らんでいく。 お婆さんはゆっくりとゲンガーが縛り付けられた墓石に近付いていった。 そして、手で触れられるほどの距離に近付いた時、ゲンガーの眼が、黒く光った。 危ない! そう叫ぼうとした時には、もう遅かった。 お婆さんはその黒い光をいっぱいに浴びて、 しかし平然とゲンガーの額に触れて言った。 「私の盲いた眼に瞳術は効かぬ」 あたしが固唾を呑んで見守る中、 ゲンガーは諦めたように眼を閉じ、お婆さんも同様に眼を閉じた。 それから一分くらい、沈黙が場を支配していた。 自分の呼吸でさえもうるさく感じるくらいに、何も、誰も、音を発しなかった。 そして、 「なるほどねぇ」 何が分かったのだろう、突然お婆さんがゲンガーの額から手を離して、そう言った。 少し遅れて、ゲンガーが眼を開ける。 でもそこに、初めて襲ってきた時のような暗い感情はなくて、 あたしが見つめていることに気づくと、ふい、と視線を反らした。 ――なんなのよ、もう。 「さあ、こっちに来な。初めは抵抗があるだろうが、次第に慣れるじゃろう」 キクコお婆さんが、ゲンガーの背中を押すようにして、月明かりの許に戻ってくる。 お婆さんの言った通り、ゲンガーは明暗を別つ光が苦手らしく、 今すぐにでも墓石の影に戻りたそうにうずうずしていたけど、結局、その体を月光に晒した。暗闇の中で見たときと比べて、目の前のゲンガーはずっとずっと小さかった。 あたしはこのゲンガーに対してもうあまり怖さを感じなくなっていた。それでも、体は反射的に後ずさった。 「こやつは最早無害じゃ。怖がることはない」 「いえ、体が勝手に反応してしまって……」 あたしの言葉に、ゲンガーの体が少し縮んだ――ように見えた。 錯覚よね? 「あの、さっきお婆さんはこのゲンガーに、何をしていたんですか?」 キクコお婆さんはさらりと言った。 「少しこのゲンガーの記憶を覗かせてもらったのさ」 心霊関係のテレビ番組を馬鹿にして、見なくなったのは何歳くらいの時だろう。 幽霊と話したり、幽霊の前世の記憶を読み解いたり。 そんなことは有り得ないと決めつけて、 幽霊を信じている人をどこか冷めた目で見るようになったのは、いつの頃からだろう。 でも、あたしは物心ついた後も、幽霊の存在を心底否定することは出来なかった。 心の上辺ではいるわけがない、と思いながらも、心のどこかでは、いると信じていた。 だから、その証拠を目の当たりにした今、 お婆さんがゲンガーの核となる霊体と交信したという事実を、 あたしは少しの違和感もなく、受け入れることが出来た。 「こやつの核となる霊体の前世は、ギャラドスじゃ。 それも生半可な強さではない。最低でもレベルが90前後あっただろうねぇ」 「90、前後……」 溜息しか出なかった。 レベルが90前後のギャラドス、かぁ。 きっと、荒れ狂う海のように凶暴で、 繰り出される技は、フィールドを瓦礫の山に変えてしまうほど破壊力抜群だったんだろうな―― なんて、あやふやな想像に浸っていると、 「そのギャラドスの死因は、何だと思うね?」 レベルが90もあるギャラドスが、ポケモンバトルが原因で死ぬわけがないわ。 とすると考えられるのは、事故死、病死、老いによる衰弱死くらいね……。 いくつかの候補を並べてみたけれど、どれも等価で、結局あたしは横に首を振った。 「分かりません」 「最初に挙げたものであっておるよ。 ギャラドスは苛烈なポケモンバトルの末に、止めを刺されて死んだのさ」 キクコお婆さんは杖を持っていない方の手で、 ゲンガーの耳と耳の間を撫でながら、誰ともなしに呟いた。 「瀕死の状態に"かみなり"とは酷なことをする……。 あやつめ、どこで道を間違えおったのか……」 「お婆さん?」 「おっと、今のは耄碌した婆の独り言さ。気にしないでおくれ」 「それじゃあ、質問してもいいですか?」 「なんじゃ?」 あたしはゲンガーを横目で見ながら言った。 「ギャラドスを、その、ポケモンバトルの末に――」 「殺した、という表現で構わんよ。 私たち人間が気を遣って言葉を弄したところで、ゴーストポケモンの慰みにはならないんだからねぇ」 「えーと、それじゃあ、ギャラドスを殺したポケモンは、 いったいどんなポケモンだったんですか?」 「ピカチュウじゃよ」 あたしの頭の中にあった、怪物じみたポケモン像が、一瞬にして崩れ去っていく。 どんなに頑張ってみても、イメージ出来なかった。 あんなに小さくて、あんなに可愛いピカチュウが、レベル90のギャラドスを殺すなんてことがあり得るの? お婆さんは追い打ちを掛けるように言った。 「驚かないで聞いておくれ。 しかもそのピカチュウは、ヒナタちゃんと縁の深いピカチュウなんじゃ」 「そんな……、そんなこと、」 有り得ません、とは答えられなかった。 お婆さんが最初にピカチュウの名前を出した時から、 あたしは頭の片隅に、あたしが赤ちゃんの頃から一緒に居てくれたピカチュウのことを、思い出していた。 つい一ヶ月前なら、あのピカチュウが凶悪ポケモンのギャラドスを倒したと聞かされても、一笑に付して信じなかったと思う。 でも、今のあたしは知っている。 あの子がかつてお父さんの相棒を務めていた、最強格のポケモンであることを。 「心当たりがあるじゃろう?」 無言で頷く。 「ヒナタちゃんはそのピカチュウと、かなり長い時間を共に過ごしていたんじゃないのかえ?」 「はい。あたしが生まれた時から、ずっと……」 「道理でこの霊体が過剰反応したわけだ。 自分を殺したピカチュウの痕跡を感じ取るには、ヒナタちゃんは十分過ぎたんじゃろうて」 お婆さんの率直な物言いが、あたしの心に容赦なく突き刺さる。 本当に――『殺した』の? あの子が。 あんなに優しかったピカチュウが。 あたしの知らない過去に。 ポケモンの命を。 ギャラドスの命を、絶っていたの? 握りしめた拳に、力が籠もる。 感情的になりつつあるあたしとは対照的に、 「受け入れ難いかもしれんが、それが現実さ」 お婆さんは淡々と、そう言った。 「でも……、あたしのピカチュウがそのギャラドスを殺したのには、 何か事情があったんじゃないんですか。 あのピカチュウが――あの子が、理由もなしに相手ポケモンの命を奪うとは思えません!」 「私が読みった記憶は、あくまで断片的なものに過ぎぬ。 解ったことは、そのギャラドスを殺したポケモンがピカチュウである事実と、 そのピカチュウがヒナタちゃんと接点を持っていたのではないか、という推測のみじゃ」 白く濁った瞳が、あたしから逸らされて、 「残念じゃが、どういった経緯でピカチュウがギャラドスを殺したかまでは、解らないのさ。 それを知るには、そのピカチュウか、もしくは、当時のピカチュウのトレーナーに話を聞くしか方法はないだろうねぇ」 あたしの脳裏に、バトルフィールドに並び立つ、お父さんとピカチュウの姿が描かれる。 お父さんに会えば……、ピカチュウがギャラドスを殺した理由が解るのかしら。 この得体の知れない不安が、杞憂であると証明されるのかしら。 「ところで、先ほど心当たりがあると言ったそのピカチュウじゃが、 今はヒナタちゃんと共に旅をしていないのかえ?」 「少し前までは、一緒にいたんですが……」 あたしが言葉に詰まると、お婆さんはフェ、フェ、フェ、といつものように笑って、 「言いたくなければ言わずとも良い。 袂を分った理由を知りたくないと言えば嘘になるが、 無理に口を割らせるほど、私も野暮じゃないからねぇ。 じゃが、これだけは聞かせておくれ」 不意に、お婆さんの盲目が眇められる。 「――この先、ヒナタちゃんがそのピカチュウと再会する機会はあるのかえ?」 あたしは即答した。 「あります」 なるべく、それが当たり前のことであると聞こえるように。 再会できるに決まっていると、自分に言い聞かせるみたいに。 するとお婆さんは満足げにうんうんと頷いて、 「なら、このゲンガーを連れて行くといい」 「え!?」 「うー?」 あたしはお婆さんの提案にびっくりした後、間延びしたチェロの音のような鳴き声に、もっとびっくりした。 ゲンガーが目をぱちくりさせて、キクコお婆さんを見上げていた。 かわ……いくない。さっきのは錯覚。そう、ただの錯覚。 「こやつが再びこの世に顕現した以上、 成仏し、幽世に還るには、怨恨の源を絶つしか方法はない。 直にピカチュウと会って意志を通じ合わせ、己が死を肯定することが、こやつにとっての唯一つの救いなんじゃよ」 お婆さんは懐からハイパーボールを取り出しながら、 「ヒナタちゃんが迷惑なら、ピカチュウに会うまでずっとこのボールに閉じ込めておけば良い。 しかし、こやつの霊力は相当なものじゃ。 ポケモンバトルでは頼れる戦力となるじゃろう」 「ちょっと待ってください。このゲンガーをピカチュウに会わせるために連れて行くのは全然構わないんですけど、 ポケモンバトルに出しても、戦ってくれるとは思えません。 間接的に、かもしれないけど……あたしのこと、恨んでいるんでしょう?」 横目でゲンガーを見遣る。 あたしのことを見つめていたらしいゲンガーは、ふい、と視線を反らした。ほら、やっぱり。 「フェ、フェ、フェ。 このゲンガーは核たる霊体の性格をそっくりそのまま引き継いでいてねぇ、感情表現が特に苦手なのさ。 ヒナタちゃんの、ピッピを愛しみ守ろうとする姿を見て、 とっくに怨むべき対象でないと理解しておる癖に、素直になれないんじゃよ」 「そうなの、ゲンガー?」 「う、うー」 うーうー言ってもわかんないわよ。 「うー……」 「まあまあ、すぐには打ち解けられんじゃろうが、時間と共に寄り添える仲間となるじゃろうて」 本当にそうなれるのかしら、と訝しむあたしを余所に、キクコお婆さんはボールをゲンガーの額に当てて、 「この子が今日からお前のマスターじゃ。 お前が従順にしておれば、過去の未練を絶つ機会を与えてもらえるじゃろう。 ただ、もし怨恨に駆られて主を傷つけるようであれば、私が直々にお前を始末しようぞ。 その場合、お前の行く末は現世と幽世の狭間が快く思えるほどの"煉獄"じゃ」 お婆さんの嗄れ声は凄味十分で、 あたしはゲンガーと一緒に震え上がった。ゲンガーはおずおずと首肯して、 「……うー」 「良い子だ」 閃光。厚みのある影がみるみるうちに吸い込まれ、 やがて埃塗れの床の上に、月光を浴びて白光りするハイパーボールだけが残る。 それを眺めていると、 あたしはぼんやりと、意識が薄らいでいくのを感じた。 「さて、そろそろ仕舞いにしようかねぇ。 暁光が差すまでに全てを"在る"がままに戻さねばならん」 キクコ、お婆さん? 「これで最後になる。……どうか、ポケモンを愛しむ心を忘れないでおくれ。 あの坊やを戒心させられる存在があるとすれば、それはヒナタちゃん、唯一人なんだからねぇ」 あたしたちを中心に、月明かりが拡がっていく。 暗闇を払い。 墓石を白く染めて。 眩しいほどの月光が、しかし抗えないほど心地よい眠気を誘う。 やがてあたしは、最後にピッピを強く抱きしめて目を閉じた。 「ヒッ、ヒヒ、ヒヒヒヒ、ヒナタ、そ、そそそ、それ――」 耳障りな声。 明らかに眠り足りていない体を起こして、辺りを見渡すと、 部屋の片隅でヒトデマンと手を取り合ってガタガタ震えるカエデがいて、 あたしは思わずクスリ、と笑ってしまった。 「朝っぱらからどうしたのよ。二人一緒に怖い夢でも視たの?」 「悪夢! そう、まさに悪夢だわ! やっぱりこの街は呪われていたのよ。 まさか二日三日滞在するだけで、ヒナタが憑かれるだなんてっ!」 尋常ならざるカエデの言動に、あたしは溜息を吐きながら、 「憑かれる? あたしが何に憑かれてるっていうの?」 「あんたもしかして気づいてないの!? 後ろにいるじゃない、ほら、シャドーポケモンのゲンガーが――」 「うー」 二ヤァ、と薄気味悪い笑みを浮かべながら、 それに全然似合わない間抜けな鳴き声を響かせる、手足と耳を持った影の塊を見て。 あたしは全てを思い出した。 「お婆さんはどこ!? どうやってあたし、ここまで帰ってこれたの?」 カエデは重篤の精神病患者を見たような哀れみの表情を浮かべて、 パニックを起こしたみたいにコアを点滅させているヒトデマンにそっと手を添えた。 「非常に残念だけど……、あなたのマスター、完全に憑依されたみたい」 「憑依されてなんかないわよ。失礼ね」 「じゃあそのゲンガーは何なの? どっからこの部屋に入ってきたの? ねぇ、説明しなさいよヒナタ!」 荒い語調とは裏腹に、カエデは顔面蒼白だった。 朝起きて、ゲンガーを見つけた時の恐怖が、よっぽどのものであったことを伺わせる。 ――この子、ほんとに幽霊がダメなのね。 「話せば長くなるし、信じてもらえるかもわかんないけど、それでもいい?」 「論理的でも現実的でもなくていいから、早くしてよ!」 あたしは全然怖くないけど、ヒトデマンがこんなに怖がってるでしょ、と叫ぶカエデに苦笑しつつ。 「実はね、昨日、初めてポケモンタワーに行った時――」 あたしは自分でも夢としか思えない、現実味の乏しい体験談を語った。 ――――――― ――――― ――― 「……妄想甚だしいわ」 予想通りの反応だった。 初めにあたしの話を一蹴したカエデは、 「いい? あたしの浅学をちょびっと披露させていただくとね、」 とご丁寧に前置きを置いて、 「あんたが出会ったそのキクコお婆さんとやらは、 強力なゴーストポケモンの使い手であるということと、かなりの高齢だという特徴から見ても、 かつての四天王の一角、キクコと酷似しているの。 でも、実際に彼女がここにいるということは有り得ないのよ。 彼女は今現在、行方不明だったはずよ。 一時は死亡説も流れていたけれど…… とにかく、毎日のようにお参りの人が訪れる、人目の多いポケモンタワーにいるとは思えないわ」 「……それだけ?」 「まあ他にも色々疑わしい部分があるけど、それだけでも十分でしょ。 はい、この事件はヒナタの妄想ということで一件落着ね。 そのゲンガーもどっかから紛れこんで来たということで――」 あたしはシーツを剥いで、カエデを現実逃避から醒めさせる一匹のポケモンと一つのアイテムを取り出した。 「じゃあ、これを見てもカエデは、あたしの話が妄想だって言うの?」 目をぐしぐしと擦っていたピッピが、 ゲンガーを見つけた瞬間、キャッキャッと騒ぎながらゲンガーに飛びかかっていく。 「嘘……怖がりのピッピが……」 「慣れちゃったんだと思うわ。 言ったでしょ、昨夜はピッピが大活躍してくれたって。 あと、これも証拠になるでしょ?」 「こ、ここ、これ、もしかしてハイパーボール?」 「ええ。このゲンガーのために、キクコお婆さんがくれたの」 あたしの手からボールを奪い取って、まじまじと見つめるカエデ。 蒼白だった顔色が血色を取り戻し、緊張が消える。カエデははふぅ、と息を吐いて、 「それじゃあ、本当の本当に、本当だったんだ……」 何遍「本当」って言えば気が済むのよ。 「いいなぁ……そのゲンガー、少なめに見積もってもレベル60はカタイでしょ? しかもボールは超高級のハイパーボール……元四天王のキクコとも会えて…… どうしてヒナタにばっか強いポケモンが寄ってくるの? どうしてヒナタってそんなに運がいいの? あー、なんか腹立ってきたわ」 あたしは呻き始めたカエデから、 背後のピッピとゲンガーに視線を移した。 「う……、うー、うー」 キクコお婆さんの言うとおり、このゲンガーは、あたしやピッピに対する敵対心を失ったようだった。 ゲンガーは体の実体化と幽体化を切り替えることができるらしく、 飛びつくピッピがすり抜けて怪我をしないように、 その太めのお腹で受け止めてあげていた。 昨晩、散々な目に遭わされた記憶は、多分しばらく消えないだろうけど――。 ちょっぴり、このゲンガーのことが好きになれた気がする。 と、その時、カエデが急に険しい顔になって、 「ちょっとヒナタ。あたしさっきから、そのゲンガーの視線が気になってたのよね」 あたしの元に詰め寄り、 ズレていたワンピースの肩紐の位置を、丁寧に修正してくれた。 そしてゲンガーを頭の天辺から短い足のつま先まで眺め回し、 「このゲンガー、雄だわ。 服の乱れたヒナタを見る目が、いやらしくて仕方がなかったもの」 「うっ……、うー!」 ぶんぶんと手を振るゲンガー。 弁解の鳴き声とは裏腹に、表情は二ヤァ、と厭らしい笑みを浮かべたままで、 あたしはヒトデマンに判定を委ねることにする。 赤い光が五回点滅。レッドアラート、ね。 「うー! うー、うー、うー!」 「うーうーうるさい。戻って、ゲンガー」 閃光。同じ雄でも、ピカチュウとは天地の差があるわね。 あたしはゲンガーに軽い幻滅を憶えつつ、ハイパーボールをガラステーブルの上に置いた。 舐め回すようないやらしい目つきと、 常に仰向けの三日月みたいな薄気味悪い笑みが、一般的なゲンガーの特徴で、 「うーうー」という鳴き声が、このゲンガー特有のものであると知るのは、まだ当分、先の話。 第十章 終わり
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編集メダロット一覧 ピンゲン (PEN00) パーツパラメーター 解説 主な入手方法 機体説明 パーツパラメーター 部位 パーツ名 装甲 成功 威力 充填 冷却 回数 スキル わざ 頭部 リザレクター(PEN00-F-1) 120 - - 27 38 6 なおす レストア 右腕 フリーアーム(PEN00-F-2) 75 - - 25 34 - なおす レストア 左腕 アタラシアーム(PEN00-F-3) 75 - - 23 36 - なおす レストア 部位 パーツ名 装甲 移動 回避 防御 格闘 射撃 脚部タイプ 脚部 フィン(PEN00-F-4) 180 26 38 35 17 16 潜水 森 山 砂 平 水 凍 洞 宇 パーツ性別 2 2 2 2 5 2 2 1 ♀ 解説 復活わざのランクは、リバース>リバイブ・オールレストア>レストアとなっており回復パーツとしては下位に属する。 効果は小さいものの腕パーツの充填と冷却が優秀、しかしリバイブとオールレストアが強力なので影は薄い。 ▲ページ上部へ▲ 主な入手方法 頭部・右腕・左腕・脚部 ・購入 スノール村コンビニ ・メダガチャ メダガチャDX ▲ページ上部へ▲ 機体説明 蝶ネクタイにこだわりを感じる ペンギン型メダロット。 一度破壊された味方のパーツを 復活させるという 貴重な能力を持つ。 ▲ページ上部へ▲
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Hagentiハゲンティ堕天使ヨーロッパ/イスラエル----------出典----------『レメゲトン』、『地獄の辞典』 有翼総統。 ハーゲンティ[Haagenti]、ハゲニト[Hagenit]とも呼ばれる。 グリフォンの翼を持った雄牛の姿をしており、その角の先端は黄金になっている。人間の姿をとる時は黒髪で赤い肌の男になる。 錬金術に優れており、触れるだけで、卑金属を黄金に、水を酒に(或いは酒を水に)変えることが出来、召喚した者には万能の力を与えるという。 地獄の大総統で、33の軍団を指揮する。 『レメゲトン』(ソロモンの小さな鍵)の第一部「ゴエティア」に列挙されている72柱の魔神の1人。