約 1,403,642 件
https://w.atwiki.jp/yugio/pages/1846.html
ワルキューレ・アルテスト(アニメ) 効果モンスター 星6/光属性/天使族/攻1600/守1800 1ターンに1度、相手の墓地に存在する モンスター1体を選択してゲームから除外する事ができる。 このターンのエンドフェイズ時までこのカードの攻撃力は、 この効果で除外したモンスターと同じ数値になる。 モンスター除外 ワルキューレ 上級モンスター 光属性 天使族 同名カード ワルキューレ・アルテスト(OCG)
https://w.atwiki.jp/niconicomugen/pages/4482.html
サンドラさまご臨終。 あらすじ 地上に存在する無数の世界を平和にする為に女神イシターの勅命により、 地上世界へと送り込まれた混沌の権化ワルキュー、なぜかよく死ぬ緑クリノ、常識人のサビーヌ、 しかしワルキューは、本来の使命そっちのけで地上世界を征服すると言い出し、 更には各世界でその世界の住人を巻き込み好き放題暴れまくる。 果たしてどうなることやら… 解説 2009年11月末に完結したK&Kのうp主が送る、悪Qが主人公の異世界旅物語、 ワルキュー、クリノ、サビーヌは前作にも登場した彼女達と同一人物だが物語的に特に繋がってはおらず単独でも楽しめる。 登場人物 主人公とその仲間達 ワルキュー クリノ サビーヌ ゆかりん レイセン※第9話から + その他の登場人物 世界一有名なクリスマスカラーの配工官ブラザーズな世界 クッパ ピーチ キノピオ マリオ なんたら大戦(?)な世界 アカツキ 石馬戒厳 モンゴリ ムラクモ アドラー エレクトロゾルダート 電光戦車 ※ゆかりん親衛隊 れいむ まりさ きめぇ丸 ちるの 電光戦車 Ver.ゆかりんカスタム 世界一有名であろうドラゴン探索な世界 ルーク ルミ レイセン シルフィー リューハク・トゥードゥー ジャギ ハート ハウザー? モッコス ゾーマ 駆け抜ける岩男な世界 ロック ロール トロン・ボーン コブン ??? いつだって12000%!!な世界 本田あすか 扇ヶ谷鉄子 アリス・マーガトロイド 小沢 七瀬留美 あやや どらこ フェルナンデス※アイキャッチのみ 弾幕薄いぞなにやってんの!!な世界 うどんげ 八意永琳 輝夜 デュアルヘッド・モケーレ・ムベンベ パチュカブラ 密猟者A 密猟者B ※MUGENキャラ 中西姉妹 チップ・ザナフ その他 イグニス※第0話 小野塚小町 四季映姫・ヤマザナドゥ シャドウさん 八雲紫※ジェネ∞クロ! 女神イシター 先代ワルキューレ パチュリー・ノーレッジ ジェダ・ドーマ ??? + ... パイロン おまけ まんぼう 春日野さくら しん(うp主) 関連ストーリー K&K ストーリー動画対抗ッ!体育祭 コメント 自分で作るのもアレでしたが、とりあえず作ってみました。何かおかしな所等ありましたら修正お願いします。 -- しん (2010-05-11 22 52 24) 最終回アップしました。今までありがとうござました。 -- しん (2011-10-22 10 20 57) 名前 コメント マイリスト ワルキューさまご来訪!
https://w.atwiki.jp/storytellermirror/pages/994.html
戦場のヴァルキュリア part44-26~31,45~50,63~68,78~79,81~84,87~91,106~110 26 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/07(土) 00 13 54 ID Pkq2uv+m0 序章・終章含めて19章。1章1レス+用語解説(これ)で20レスくらいになるかと。 まずは頻出する用語の解説から。 ガリア公国:本作の舞台。連邦と帝国の間に位置し、どちらにも属さない武装中立国家。 第二次ヨーロッパ大戦の最中、豊富なラグナイト資源を狙った帝国の侵攻を受ける。 国民皆兵制度を敷いており、小・中・高・大学で軍事教練が必修。さらに中学校までは 義務教育であるため、国民全員が戦闘の基礎を習得している事になる。 位置的にはオランダ~ドイツ辺りの海沿いだけど、世界地図が現実の物と多少違うので はっきり 「この場所」 とは言い切れない。 東ヨーロッパ帝国連合:通称 『帝国』 ヨーロッパ統一を目指す君主制国家。デカイ。強い。 連邦のみならずガリア公国含む周辺諸国へも侵攻。本作のメイン敵国になる。 大西洋連邦機構:通称 『連邦』 ヨーロッパ西側の共和制国家の集合体。領土は帝国より 狭く(それでもガリアに比べれば超デカイが) 戦車開発等においても帝国に遅れをとる。 秘密条約など、まっとうでない手段によって国土を拡大してきたとも言われる。 第二次ヨーロッパ大戦:征暦1935年に勃発し、ヨーロッパ全土を巻き込んだ戦争になる。 (と言っても帝国と連邦でほぼヨーロッパ全土なんだが) 原因はラグナイト資源争い。 「第二次」 という事は第一次もあるわけで、これもやはり帝国と連邦の戦争だった。 第一次の時もガリア公国は帝国による侵攻を受けているが、独立を守り通している。 ラグナイト:燃料や動力、爆薬から治療薬など何にでもなる鉱物資源。青く発光する。 ダルクス人:数千年前、邪法を使って100の都市と100万の人畜を焼き払ったと伝えられ それを理由に様々な迫害を受けている民族。工業や鉱業などの重労働に就く者が多く (というか迫害ゆえにそういった仕事にしか就けない) 「油くさい」 などと揶揄される。 紺色の髪と伝統的な文様の入った布 (ストール等) の装いを特徴とする。 ヴァルキュリア人:北方より現れてダルクス人を倒し、ヨーロッパを救ったとされる人々。 ラグナイトを原料とする武器を用い、戦闘時には青い光を放って人間離れした能力を 見せたと言うが、現在の認識はほとんど御伽噺か伝説上の存在に近い。 この世界の 「征暦」 はヴァルキュリア人がヨーロッパを平定した年を紀元としている。 27 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/07(土) 00 17 23 ID Pkq2uv+m0 【序章:開戦】 帝国との国境近いブルールの街。帝国の宣戦布告を受け、人々はこの先来るだろう 戦火を避けるために街を離れ始めている。 街を去る人々の流れの中、一人逆に街に向かう青年がいた。 川の傍に座って手帳に何か書き出した彼を、見回り中のブルール自警団が拘束する。 ウェルキンと名乗る青年は 「魚のスケッチをしていただけ」 と言い、事実手帳の中は 魚や花、虫のスケッチばかりだったが、自警団分隊長のアリシアは容易には信じない。 自警団詰め所へ連行する途中、ウェルキンに声をかける少女が現れる。 アリシアは、彼女がギュンター将軍の娘、イサラ・ギュンターである事に気づく。 まだ疎開してなかったの? と訊ねるアリシアに、イサラは兄が今日迎えに来る事に なっている、と答える。その 「兄」 が、つまりはウェルキンだった。 驚き、むくれつつも自分の勘違いを謝るアリシア。 昔から自然が好きで、今は首都の大学で学んでいると言うウェルキンは、 「自分も誰かに観察されているかも知れないって事を、覚えておくよ」 と言って笑う。 そこへ帝国の偵察部隊がやってくる。街を去ろうとしていた人々が銃弾に倒れていく中、 アリシアは倒れた自警団員の銃をウェルキンに渡し、戦力に加えて帝国兵を撃退する。 戦いが終わった後、部下の自警団員に倒した帝国兵の遺体を埋葬するように言って、 アリシアは手に持っていたコナユキソウの種を風に乗せた。 街の人を守るには戦うしかない。でも、命を奪い合っていただけではなく、新しい命も この時代に生まれていた事を、戦争が終わって振り返った時に思い出したい。 飛んでいく種の綿毛を見ながら彼女はそう言った。 28 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/07(土) 00 17 52 ID Pkq2uv+m0 【一章:ブルール防衛戦】 アリシアと別れ、家に戻ったウェルキンとイサラは使用人のマーサに迎えられる。 身重の彼女をウェルキンは気遣うが、当人は 「もう5人目だから慣れたもの」 と笑う。 そこへアリシアが登場。さっきのお詫び、と渡されたパンは、パン屋に住み込みで 働いているアリシア自身が焼いたものだった。 家に迎え入れられたアリシアは、壁にかけられた一枚の写真を見つける。 写っているのは二人の男性。一人はウェルキンの父、第一次ヨーロッパ大戦の中で ガリアの独立維持に大きく貢献した英雄、ベルゲン・ギュンター将軍(既に故人) もう一人の事を訊ねると、イサラが私の父ですと答える。父は将軍の戦車を設計した 技師だった。でも生まれてすぐに両親は事故で他界してしまい、将軍が養子として 自分を引き取り、育ててくれたのだと言う。 立ち入った事を聞いた、と言うアリシアに、気にしないで下さいと笑うイサラ。 時間を見て辞去しようとするアリシアをウェルキンが送っていく。 「お父さんの様に軍人にはならないの?」 と言うアリシアの問いに、ウェルキンは 自分は教師になりたいんだと答える。そして自分なりの方法でこの国を守りたいと。 自分なりの、という言葉にアリシアが考え込んだ時、砲撃音が響く。 ブルールの中心に位置し、街の象徴でもあった親子風車が崩れ落ち、帝国兵が 街に突入してくる。自警団員を集め、敵を食い止めに向かうアリシアとウェルキン。 だが戦車まで加わった帝国側の圧倒的な火力は、自警団の抵抗を物ともしない。 アリシアはウェルキンに脱出するように言い、尚も自警団員を率いて抵抗を続ける。 ウェルキンはまだイサラとマーサがいるはずの家へと向かって走り出した。 29 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/07(土) 00 18 17 ID Pkq2uv+m0 【二章:ブルール撤退戦】 家には既に帝国兵が侵入していた。倒れているマーサを庇って立つイサラを見て そのストールから彼女をダルクス人だと知った兵士が侮蔑の言葉を吐く。 そんな兵士達の隙をついて銃を手に取るイサラ。兵士の注意が彼女に向いた時、 ウェルキンが駆けつける。柵の柱を引き抜いただけの即席の棍棒で一人を倒し、 もう一人が応戦しようとした所に銃声が鳴る。引き金を引いたのはイサラだった。 悪態をついて兵士が倒れる。 マーサに駆け寄る二人。既に陣痛が始まっていて動かすのは危険な状態。 そんな時にイサラは納屋に行こうと言い出す。 「父さんたちが残してくれたものが、私たちを助けてくれるはずです」 納屋には一両の戦車があった。イサラの父、テイマーがギュンター将軍のために ただ一両だけ製造したエーデルワイス号。 10年も動かしていない物だが、いつでも動かせるように整備はしてあると言う。 軍事教練で整備を選択し、戦車操縦技能も持つイサラが操縦手兼無線手を担当、 高校で機甲訓練コースを選択していたウェルキンを戦車長兼砲手として、内部に マーサを保護した状態で出撃。 ブルール住民の非難経路を守っていたアリシア達と合流し、帝国戦車を破壊。 時間を稼ぎつつブルールから撤退する。 その間、マーサの子供はなんと戦車の中で生まれてしまっていた。 結局奇襲から2時間足らずで制圧されたブルールを眺めるアリシアとウェルキン。 ウェルキンは、自然から生き物の種族を超えた共存の仕組みを知りたいと言う。 人の生活に活かせるかもしれない。そして教師になれた時それを皆に伝えたいと。 そこへマーサから子供を預かったイサラが赤ん坊を抱いて現れる。 これから離れる故郷を赤ん坊に見せ、きっとここへ帰ってこようと三人は頷き合う。 30 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/07(土) 00 18 38 ID Pkq2uv+m0 【三章:ヴァーゼル市街地戦】 ガリア公国東部国境を越えた帝国軍は、要害・ギルランダイオ要塞を始めとした ガリア東部の要所を次々と制圧していく。その中、ブルールを脱出した住民たちは ガリア公国首都、ランドグリーズへと避難していた。 国民皆兵制度に基き、ウェルキンとアリシアは義勇軍として軍に配属される。 ウェルキンは義勇軍第3中隊・第7小隊長に任ぜられる。階級は少尉。 アリシアもウェルキン付きの下士官として第7小隊に配属される。階級は軍曹。 出頭前、アリシアは着慣れない軍服姿の感想をウェルキンに求める。 腰部装甲がカブトムシみたいでかっこいい、とズレた(でも本気の)誉め方をする ウェルキンに呆れるが、頭部のスカーフ(登場時からずっとつけている)について 訊ねられると気を取り直して答える。 パン屋で働いていた時のスカーフである事。その頃の気持ちを忘れたくなくて また働ける時までつけていようと思っている事。 再びパン屋で働ける日が来たら買いに行くよ、とウェルキンは約束する。 義勇軍第3中隊長エレノア・バーロット大尉の下に出頭した際、ウェルキンは 第1小隊長として配属されていた学友、ファルディオ・ランツァートと再会する。 義勇軍としての初戦は、首都近郊の重要拠点・ヴァーゼル橋の奪還。 作戦会議中わざわざ嫌味を言いにきた総司令官・ダモン将軍をバーロットが 皮肉で追い返し、ファルディオは義勇軍を寄せ集めと見下すダモンの態度に 不快感と、ガリア軍が一枚岩でない事への懸念を露にする。 その会議で第7小隊に下された初任務は、ヴァーゼル橋奪還の前段階として 橋の西岸に構築された帝国軍拠点を制圧する事。 小隊に配属された部下、古参の対戦車兵ラルゴや突撃兵ロージー、そして エーデルワイス号の操縦手兼無線手として配属されたイサラ達を率いて 速やかに作戦を完了したウェルキンに、一人の女性が近付く。 従軍記者・エレット。突然の、そして矢継ぎ早の質問にうろたえるウェルキン。 そんなウェルキンを、ラルゴとロージーが冷ややかな目で見ていた。 余談:このゲームは「ガリア戦線記」と言う本を紐解く形で進行していく。 この本の著者が今回登場したエレットである(別名で書いてるけど) 31 :ゲーム好き名無しさん:2009/02/07(土) 00 19 17 ID Pkq2uv+m0 とりあえず今回ここまで。読み易くなってると良いけどどうかなぁ。 このゲーム、クリアした分のイベントは後からいつでも見られるから 詳細の確認が楽でいいw 45 :ゲーム好き名無しさん:2009/02/08(日) 01 00 30 ID Atd01Nkr0 空いてるようなので戦ヴァル第二陣投下します 46 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/08(日) 01 00 56 ID Atd01Nkr0 【四章:「春の嵐」作戦】 ヴァーゼル橋の西岸を確保し、橋を奪還する足がかりを得たガリア軍。 次は正規軍との合同作戦で橋そのものの奪還にかかる事になる。 義勇軍に与えられた任務は橋東岸の帝国軍拠点を制圧する事。 しかし橋上には帝国軍の橋頭堡が幾重にも築かれている。 これらを突破する際に、正規軍からの援助はあるのかと訊ねるファルディオに、 バーロット大尉は首を振る。正規軍は、義勇軍が敵の橋頭堡を攻略した段階で 攻勢を開始する。捨て駒扱いに舌打ちするファルディオをバーロットが宥める。 だが彼女自身も、帝国軍の強固な橋頭堡を、被害を抑えつつ突破する方法は 思いつかない。そんな中ウェルキンが橋の偵察を申し出て許可を得る。 そこへアリシアが駆け込んでくる。隊員同士が口論を起こしていて、隊長である ウェルキンに仲裁して欲しい、と言う。 ウェルキンがつれて行かれた先でイサラとロージー、ラルゴが睨み合っていた。 争いの理由は、ダルクス人であるイサラが小隊に参加している事。 ダルクス人なんかと一緒には戦えない、というロージーにイサラが反論する。 口論を止めるウェルキン。 しかしラルゴが、実戦経験の無い坊主の言う事など 誰も聞きやしない、と言う。彼らはウェルキンを隊長と認めてはいなかった。 それを悟ったウェルキンはラルゴに賭けを申し出る。 これから48時間以内にヴァーゼル橋を奪還する。失敗したら隊長を辞任しよう。 「その代わり作戦が成功したら、以後は僕の指示をきちんと聞いてくれるかな」 翌朝早く、ウェルキンは小隊を河岸に集めた。そこで発表された作戦の内容は 朝霧に紛れ、橋ではなく河を渡って東岸に上陸し、帝国軍拠点を落すというもの。 戦車は河を渡れないし、歩兵だけでは拠点は落せない、と反論するラルゴ。 ウェルキンは耐水処置を施したエーデルワイス号を潜水させ、河床を走らせて 東岸に渡すと言う。彼は河の植生から、戦車が渡れる場所を割り出していた。 河岸を警備していた帝国兵は、突然河面を割って現れた戦車に蹴散らされた。 防衛線に穴を空けたウェルキンは対岸に合図を送り、歩兵が一挙に河を渡る。 帝国軍拠点を奇襲・制圧した第7小隊は、ヴァーゼル橋の開閉施設をも占拠。 跳ね橋を強引に上げる事によって戦うことなく橋上の橋頭堡を一掃する。 予想以上に上手くいった作戦に、古参兵たちもウェルキンを認め始める。 ダルクス人への偏見という確執は払拭しきれていないものの、現れたエレットの インタビューに、皆の心を繋ぐ橋のような存在になりたいとウェルキンは答える。 47 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/08(日) 01 01 16 ID Atd01Nkr0 【五章:クローデンの森の戦い】 ヴァーゼル橋を奪還し、戦線を押し戻したガリア軍。それによって帝国軍は ガリア中部に戦力を集めざるを得なくなる。この動きに応じてガリア中部へと 向かう正規軍と離れ、義勇軍はガリア南部へと移動する。 南部の国境付近を覆うクローデンの森。慣れていなければ歩く事さえ困難な この森に、帝国軍がガリア中部侵攻のために建設した補給基地があるという。 その基地を制圧し、帝国軍の補給線を断つ事が作戦の主目的になる。 バーロットの説明を受けつつも困難な森林戦に気の進まないファルディオ。 対してウェルキンは珍しい植物が見られるかもしれないとワクワク気味。 ファルディオは呆れるが、よく見ていればきっと何かのヒントが隠されている というウェルキンの言葉には納得する。 一方の帝国側。本拠であるギルランダイオ要塞の作戦会議室(だと思う) 帝国準皇太子であり、ガリア方面軍総司令官でもあるマクシミリアンを筆頭に、 セルベリア・ブレス大佐、ベルホルト・グレゴール少将、ラディ・イェーガー少将、 それぞれガリア中部、北部、南部侵攻部隊の司令官が出揃っている。 帝国側も、中部に兵力を集めつつもクローデンの森の重要性は察知しており 南部方面軍の指揮を取るイェーガー当人が直に補給基地へ向かう事になる。 視点はガリア側に戻り、既に森に入った第7小隊。 ウェルキンは自然オタクっぷりを発揮し、悪気なくアリシアに山羊のフンを 渡したりして小隊員に呆れられるが、同時に獣道も発見する。 ロージーが元は酒場の歌姫だったなどの他愛無い会話をしながら進む中、 小隊は戦闘の巻き添えで親を失ったハネブタ (羽生えた豚) の子供を拾う。 子豚を抱き上げるアリシアに、連れて行くかい?とウェルキンは声をかける。 僕達は義勇軍なんだから誰が隊員になったっていい、と。 エーデルワイス号を中心に進む本隊と、獣道を進む分隊に別れて進軍。 分隊が対戦車砲を背後から奇襲して無力化し、本隊は基地に肉薄する。 そこで帝国側にイェーガーが到着するが、彼は状況を見て基地の死守は 無意味と判断。基地から必要な物資を引き上げさせる間、自ら矢面に立って 小隊の侵攻を食い止める。最終的に基地は制圧したものの、イェーガーの 指揮する戦車の堅牢さや、その鮮やかな撤退にウェルキンは舌を巻く。 余談:拾われた子ハネブタはハンスと名付けられ、小隊の一員となる。 階級は三等兵(アリシアが勝手に任命) 小隊員に可愛がられつつも ラルゴとのぶつかり稽古とか、訓練(?)もちゃんとしているそうな。 48 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/08(日) 01 01 42 ID Atd01Nkr0 【六章:砂漠の遭遇戦】 今度はガリア中部のバリアス砂漠に派遣された義勇軍第3中隊。 荒れ果てた大地は、ダルクスの災厄で焼き払われた都市の跡だという。 あまりの景色に、災厄の規模と力の大きさを実感する小隊の面々。 この砂漠にある遺跡の周辺に、帝国軍が布陣していると言う情報があり その真偽の確認と、事実だった場合は帝国軍の目的の調査が任務となる。 一方また帝国側。場所はやはりギルランダイオ要塞内の作戦会議室だが いるのはグレゴールとイェーガーの二人のみ。マクシミリアンとセルベリアは バリアス砂漠へ赴いていた。セルベリアを伴って行ったのならば、理由は ヴァルキュリアに関わる事だろうと推測するイェーガー。一方グレゴールは マクシミリアンがヴァルキュリアの力に固執気味である事を懸念する。 対し、イェーガーは力があるならそれだけ道のりは短くなるだろう、と言う。 我が故国のためにも、マクシミリアンには勝ってもらわなければ、と。 再び舞台はバリアス砂漠。発見した帝国軍と交戦に入る第7小隊。 地溝や岩、砂嵐など周囲の環境を利用して帝国軍の拠点を制圧する。 向かった遺跡の前でファルディオと遭遇。大学で考古学を学んでいた彼は 遺跡内部の偵察と調査とを任されていた。彼は、この遺跡は何千年も前に ヴァルキュリア人が作った物だと説明する。聞き入る小隊の皆を尻目に、 一人考え込んでいたウェルキンが突然 「思い出した!」 と大声を上げる。 「ツノオウムガイだ! この遺跡、ツノオウムガイに似てるんだ!」 またか、と呆れるアリシア。 何事も無かったように聞き流して、ファルディオは遺跡内部に入っていく。 ウェルキンとアリシアは、小隊員に周辺の偵察を任せて彼に同行する。 そのころ、当の遺跡の最深部にはマクシミリアンとセルベリアがいた。 青い光を身に纏ったセルベリアに応じ、遺跡の壁にあった古代の文字が 同じ光を以って浮かび上がる。マクシミリアンの問いに答えるセルベリア。 「大地を焼きし 『聖槍』 は、ランドグリーズの地に封じられたり」 頷くマクシミリアンに、どう制御なさるおつもりですか、と訊ねるセルベリア。 マクシミリアンは答える。槍を載せて走るネズミがもうすぐ完成する、と。 「これで我が野望は、夢から確信へと変わった。余は、ヨーロッパに 君臨する王となるのだ」 余談:イェーガーはかつて帝国に併合された小国・フィラルドの出身で 故国の復興・独立を目指してマクシミリアンの幕下に加わっている。 49 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/08(日) 01 03 00 ID Atd01Nkr0 【七章:バリアスの決戦】 遺跡の内部に入る三人。壁面には古代の文字で何かが綴られている。 ファルディオの解読で、この地を襲ったダルクスの災厄を語る文だと分かる。 そしてダルクス人を倒し、ヨーロッパを平定したと言うヴァルキュリア人。 ファルディオの解説を聞きながら、御伽噺だと思っていた、と言うアリシア。 その頃遺跡の外では再びロージーとイサラの衝突が起きていた。 ラルゴの制止で騒ぎには至らなかったが、二人の態度は和解には程遠い。 遺跡調査組は遺跡の最奥部、ヴァルキュリア人のシンボルとも言われている “ヴァルキュリアの螺旋” の前に辿り付く。ここまでただ一人の敵兵にさえ 出会わなかった彼らは、調査を切り上げて外へ戻ろうとする。 その時、突然 “ヴァルキュリアの螺旋” がまるで扉のように開いた。 “螺旋” の前に立っていたアリシアは、ただ手を触れただけだと言う。 遺跡に深部があった事に驚くファルディオ。一行は調査を続けようと奥へ入る。 “螺旋” の先は下へと続く螺旋階段。壁面にはやはり文字が刻まれている。 文字に目を走らせ、愕然とするファルディオ。ウェルキンが内容を訊ねるが、 ファルディオは僅かに間をおいて、ここの文字は自分にも読めない、と答える。 アリシアが気配に気づく。こちらを認めながらも悠然とすれ違って行くのは マクシミリアン。彼の正体に気づく一行。アリシアは銃を抜いてその背中に 照準するものの、彼に付き従うセルベリアが身に纏う青い光に気圧される。 相対したのがヴァーゼルやクローデンの戦いで巧みに帝国軍を破ってきた ウェルキン・ギュンターの隊だと知ったマクシミリアンは、外で雌雄を決しよう、 と言って出て行く。 外に出るとマクシミリアン自身が搭乗する巨大戦車・ゲルビルが現れる。 ガリア側の拠点を、制圧どころか蹂躙しながら進む戦車に手を焼く第7小隊。 ファルディオの第1小隊は、これもやはりセルベリアの部隊に圧倒される。 ゲルビルのラジエーターを破壊しつつ食い下がるが、遂に第1小隊を退けた セルベリアが敵援軍として現れる。銃ではなく、石製にも見える槍と盾を携え 青い光を纏うセルベリア。その姿は伝説のヴァルキュリア人を連想させる。 彼女の猛攻をかわしつつ何とかゲルビルを破壊する第7小隊。 しかし、あろうことか生身に槍と盾で戦車砲すら弾き返すセルベリアを前に、 マクシミリアンを捕える事は適わなかった。 何とか帝国軍を退けはしたものの、受けた被害の大きさと目の当たりにした セルベリアの強大な力に、誰もが暗澹たる思いを抱くのだった。 50 :ゲーム好き名無しさん:2009/02/08(日) 01 06 55 ID Atd01Nkr0 やっとヴァルキュリア登場したところで今回ここまでー 63 :ゲーム好き名無しさん:2009/02/11(水) 00 54 59 ID fL/xt6B40 戦ヴァル第三段いきまーす 段々長くなってきた 64 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/11(水) 00 57 33 ID fL/xt6B40 【八章:森林の包囲網】 バリアス砂漠から帰還する途中、突然の砲撃を受けてウェルキンとアリシアは 小隊から逸れてしまう。二人は小隊との合流を目指して夜の森を歩き出すが、 アリシアは脚を捻っており、ウェルキンの知識で森から薬草を得ながら進む。 警戒網を抜けた先に無人の山小屋があった。薬草での応急治療を施す中 アリシアは、なぜ自然に興味を持つようになったのかをウェルキンに訊ねる。 父さんの影響だと思う、とウェルキンは答える。父とよく遊びに行ったと。 父は悩んでいた。母は戦火で命を落とし、最愛の人すら守れなかった父は それでも周囲からは英雄と称えられ続けた。自分は何のために戦ったのか、 いつも苦しんでいた。でも、自然の中にいる時は明るくて元気な父だった。 「父さんを笑顔にしてくれるから、僕は自然を好きになったのかもしれない」 山小屋に一人の帝国兵が入ってくる。銃を構え、制止するウェルキン。 だが、そのままその場に倒れる帝国兵。負傷兵だと気づいた二人は何とか 手当てを試みるが、手の施しようがない。帝国兵は手を伸ばし、母を呼ぶ。 手を握り、大丈夫、ここにいる、と言ってやる事しかできないアリシア。 二人の見守る中で、負傷の帝国兵は息を引き取った。 一方、残された小隊の面々。二人を探すラルゴとロージー、捜索に参加せず エーデルワイス号の整備にかかりきりのイサラ。こんな時によく整備なんか していられるな、と言うロージーに、こんな時だからです、とイサラは答える。 いつ兄が帰ってきてもいいように準備を整えておく事が、今の自分にできる 最良の事だと思います、と。驚いた顔のロージーと、イサラを気遣うラルゴ。 翌朝、帝国兵を埋葬したアリシアとウェルキン。彼の銃を立て、ヘルメットを 置いた墓を前に、帝国兵も自分たちと同じ人間で、家族がいる事を実感する。 自分には家族がいない事を告白するアリシア。孤児院育ちで親を知らない。 でも悲しませる人がいないのなら、一人ぼっちも悪くないかも、と笑う彼女に 今は僕もイサラも、小隊の皆が君の家族じゃないかと言うウェルキン。 そこへ帝国の兵士と、士官が現れる。墓と、山小屋内の治療を跡を見て、 彼らは二人に感謝を述べ、危害を加えることもなく去っていく。 その後二人は近くで交戦中だった小隊と合流して帝国側戦力を撃退する。 二人を敬礼で迎える小隊員。ラルゴとロージーに、兄を探してくれた事への 礼を言うイサラ。ロージーはダルクス人に礼を言われても嬉しくない、と ソッポを向くが、それが単なる照れ隠しなのは傍目にも明らかだった。 65 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/11(水) 00 58 20 ID fL/xt6B40 【九章:七月事件】 日頃の戦果が認められ宮殿の晩餐会に招かれたバーロット、ウェルキン ファルディオの三人。ガリア公・ランドグリーズ家の現当主は弱冠16歳の コーデリア姫。彼女はヴァルキュリアの血を引いているとも言われていた。 前部中央にそびえる塔のため、一角獣に形容されるランドグリーズ城。 晩餐会は、ガリアと連邦の同盟を発表するためのものだった。 中立の国是を覆す同盟は、宰相ボルグと連邦大使の握手で締結される。 交わされる握手を表情もなく見る姫。ボルグと連邦大使が口を揃える、 ヨーロッパを我らの手に、という言葉に国を守りたいだけの義勇軍との 思いの剥離を覚える。不愉快な茶番だとファルディオは先に帰ってしまう。 晩餐会が終了し、帰ろうとしたところでバーロットが何者かとぶつかる。 翼を模し頭を覆う白の冠物に一角獣の額冠。なんと相手はコーデリア姫。 咎める様子もない姫に、ウェルキンは同盟に賛成なのですかと訊ねる。 晩餐会を見て姫の意思が無視されているような気がした、と。 姫は答える。国政は宰相に任せている。ガリアの地と、ヴァルキュリアの 血統を守るのが私の宿命。私の意思は必要ない。自らを傀儡と認め、 それを是とするコーデリア姫に言葉を失うウェルキン。 城を出るとダモン将軍が飛んでくる。姫が連邦大使に誘拐されたと言う。 一方、深夜の整備場。ガリア軍兵器の整備・開発を担当しているリオンと クライスが一機の飛行機を発見する。そしてそこにはイサラの姿が。 小さい頃空を飛びたいと言っていた兄の夢を叶えたくて、休日に少しずつ 作っていると言う。手伝いを申し出た二人に、イサラは礼を言って快諾。 そこに緊急出撃のサイレン。すぐにエーデルワイス号を出す事に。 逃走する装甲車を止め、なんとか姫を救出する第7小隊。助出された姫に いかに宿命が重くても、自身の意思を捨てないで下さいと言うウェルキン。 頷くコーデリア。 後日、ウェルキンは勲功賞を授与される。 授与の席でコーデリアは言う。まだ答えが出た訳ではないが、あれから ガリアの姫として、一人の人間としてどう生きるかを、ずっと考えていると。 小隊長室に戻ったウェルキンはファルディオの訪問を受ける。 ファルディオは今回の事件がボルグの圧力で報道されていないと言う。 帝国だけで手一杯の現状、連邦とまで事を構える訳には行かないからだ。 いかにガリアが弱い立場なのか思い知ったと言うファルディオ。更に軍さえ 一枚岩ではない。この国は大丈夫なんだろうか、と彼は懸念を口にする。 66 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/11(水) 01 00 56 ID fL/xt6B40 【十章:ファウゼン解放戦】 ガリア北部の工業都市ファウゼンの奪還に当たる事になった義勇軍。 ラグナイト産地であるファウゼンを奪還できれば国内の生産力を回復できる。 帝国軍が防衛に配備した装甲列車・エーゼルの破壊を任される第7小隊。 ファウゼンでは帝国によって狩り集められたダルクス人たちが、強制労働に 従事させられている。そのダルクス人の中に義勇軍の協力者がいるらしい。 そこでまたロージーとイサラの言い合い。ラルゴの仲裁も板に付いてきた。 夜陰に乗じてファウゼンに潜入し(戦車で潜入も何もないだろうとも思うが) 辿り着いたダルクス人収容所で小隊が見たのは、家畜のように扱われている ダルクス人たち。彼らのリーダーであるザカが、義勇軍の協力者だった。 目の当たりにしたダルクス人の現状に動揺しつつも、やはりダルクス人との 共同戦線は面白くないロージー。それを察したザカは好きなものはあるかと 彼女に尋ねる。意図を量りかねながらも、歌が好きだと答えたロージーに、 良いね、俺も好きだよと言うザカ。歌にも色々な物がある。それぞれ違うが、 それぞれ良さがある。人間も人種も、それと同じなんじゃないのか、と。 翌朝に作戦開始。装甲列車エーゼルはファウゼンの渓谷に掛かる高架上。 ザカが高架の支柱に爆弾を設置し、彼の退避を待って起爆する。 装甲列車エーゼルは高架と共に渓谷へと落下。エーゼルに搭乗していた 帝国軍北部ガリア侵攻部隊司令官ベルホルト・グレゴールも運命を共にした。 勝利した小隊に突如知らせが入る。帝国軍が、ダルクス人たちの宿舎に 火を放ったと言うのだ。駆けつけた小隊の前には焼け落ちた宿舎の跡だけが 広がっていた。黒焦げの残骸に歩み寄るロージー。彼女の目に映ったのは、 残骸の中、煤に汚れて落ちている人形。昨夜、宿舎で会った幼い少女が 手にしていた物だった。思わず人形を拾い上げ、復讐を叫ぶロージー。 その彼女を制止したのは、多くの同朋を宿舎ごと焼き殺されたザカだった。 暴力は暴力を呼ぶ。それでは争いは終わらない。例え迫害されていようと、 俺達は誇りをもって生きている。報復はしない、それがダルクス人の生き方だ。 そう言って一人残骸に入り、焼け崩れた柱を片付け始める。無言のまま 手伝いに進み出るイサラ。そして、そんな二人をロージーが手伝い始める。 ファウゼンを奪還し、帰還した第7小隊。開放されたダルクス人達の行く末を 案ずる彼らの前に義勇軍の軍服を纏ったザカが現れる。今日から義勇軍に 入り、しかも第7小隊に配属されたと言う。戦車兵の実戦経験もあるという 彼を加え、第7小隊にも二両目の戦車がやってくる事となった。 67 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/11(水) 01 03 34 ID fL/xt6B40 【十一章:マルベリー攻略戦】 今度の戦場はガリア北部のマルベリー海岸。砂浜の奥には断崖があり、 道も狭い上に断崖には銃座が設置されている、鉄壁ともいえる陣である。 明日は精霊節(大事な人に贈り物をする日)だというのに気が重くなる一同。 サロンで休憩中のラルゴとロージーに、イサラがある物を差し出す。 ファウゼンの収容所でも見た人形。それはダルクスに伝わるお守りだった。 それを二人に渡したいと言うイサラ。何で俺らに? とラルゴは尋ねる。 お二人と、ずっと仲良くなりたかった、と言うイサラ。精霊節にあやかって 大切なお二人と親しくなれればと思った、と。照れながら受け取るラルゴ。 だが、ロージーはそれを断る。ラルゴが宥めようとするが逆効果。むしろ はねつけるような言葉が飛び出してしまい、イサラは俯いて去ってしまう。 翌日、精霊節であり作戦当日。遅れて小隊長室に飛び込んで来たイサラは 煙幕弾が完成した、と言う。朝まで寝ないで作っていたらしいイサラは言う。 「私、第7小隊の皆が好きです。誰一人……死なせたくないんです」 小隊は煙幕によって銃座を無力化し、海岸の帝国軍拠点を制圧する。 戦闘が終わった後、いつも通りエーデルワイス号の点検をしているイサラに ロージーが近づく。その手にあるのは、昨日イサラが渡そうとした人形。 役に立ったよ、と言うロージーにイサラは驚く。持っていてくれたんですか、と。 お返しをしなくちゃな、というロージー。イサラは少し考えてから答えた。 「歌が好きだって仰ってましたよね。ロージーさんの歌、聞いてみたいです」 驚きながらも、分かった。約束するよ、と自分から手を差し出すロージー。 響く銃声。 イサラが倒れる。 他の小隊員が応戦する中で一人反応できないロージー。 「アタイ……まだアンタに、ありがとうを言えてないじゃないか!」 伸ばされた手を握る。「握手……できました、ね」 微笑むイサラ。 小隊の反撃に撤退していく帝国兵。皆がイサラとロージーに駆け寄る。 抱き起こすウェルキンに、一緒に飛行機で空を飛びたかった、と言うイサラ。 きっと一緒に飛べるさ。そう言った兄に微笑みかけて、ゆっくりと目を閉じる。 後日、戦没者墓地。ダルクスのストールを掛けられた真新しい墓に向かって 敬礼する義勇軍の面々。皆で彼女の願いを受け継ぎ、叶えていく事を誓う。 進み出たロージーが、約束していた通りに、墓前に歌を捧げる。 歌声は風に乗って、青空へと昇っていった。 68 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/11(水) 01 04 42 ID fL/xt6B40 今回ここまで。 ベルホルト・グレゴール少将、小隊への顔見せたったの一度で御退場 将軍クラスの敵さんの中ではぶっちゃけ一番影が薄いと思う 78 :ゲーム好き名無しさん:2009/02/12(木) 21 59 00 ID nwb90YY40 戦ヴァル第四段投下。今回ちょっと断章が入ります。 本筋とはあまり関係の無いエピソードが幾つか断章として出てくるんですが 今回のこれはちょっと入れないと話がわからなくなるので。 79 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/12(木) 21 59 39 ID nwb90YY40 【十二章:ブルール奪還戦】 イサラを喪って三週間が過ぎた。第7小隊に与えられた新たな任務は、 バーロットがダモン将軍に上申し、許可を得たものだと言う。国境近くの街 ブルールの奪還。今は欠員となっているエーデルワイス号の操縦士として 整備開発部で働き、イサラとも顔なじみだったクライスが志願、配属される。 五ヶ月ぶりに戻ってきた故郷・ブルール。必ず帰ってこようと誓った場所だが 共にそれを約束したイサラは既にいない。しかし将軍に上申してまで今回の 攻略目標をブルールと決定したバーロットの気遣いを無駄にしないためにも 今はイサラの、そして自分達の故郷を取り戻そうと決意するウェルキン。 一方、今回の作戦に参加しないファルディオは、バリアス砂漠の遺跡にいた。 あの時 “螺旋” の奥にあった文字を「読めない」と答えたが、実は読めていた。 濁してしまったのは内容があまりに衝撃的だったためだ。そしてその内容故に “螺旋” をヴァルキュリア人だけが開ける門なのだろうと結論するファルディオ。 ならばそれを開いたアリシアは…… ファルディオは苦悩する。自分は一体どうするべきなのか。 ブルールを奪還した第7小隊。初めて出会った丘から街を見渡すウェルキンと アリシア。住民も少なく、親子風車も壊れたままの街に寂しさを覚える。 ふと、小さな白い花を見つけたウェルキン。アリシアを呼び、見せたそれは コナユキソウの花だった。二人が出会った時にアリシアが捲いた種が根をはり 花を咲かせていた。「新しい命も、この時代に生まれている」 実感する二人。 ブルールの奪還で目標を再確認したウェルキン、中隊に戻ったファルディオに バーロットはガリア北東部の平原・ナジアルに帝国軍が結集していると告げる。 この戦がガリアの運命を決めると予想し、休息の後ナジアルへ移動する事に。 その夜。丘の上のエーデルワイス号と、その上に座るウェルキンとアリシア。 またたくさんの命が喪われる、と言うアリシアに頷くウェルキン。喪ったものは 戻らない。でも、アリシアが教えてくれたように、新しいものを育むことはできる。 次の戦いで勝てれば戦争も終わりに近づく。そうしたらブルールを復興しよう。 自分にとっての、お互いの存在の大きさを確認しあう二人。アリシアは言う。 「この戦いが終ったら……あなたに、伝えたい事があるの」 余談:ブルールを奪還した時点で、エレットが発行している壁新聞に ランドグリーズ大学からヴァルキュリアの槍と盾と考えられていた 古代の遺物2点が盗まれたという記事が載る。 81 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/12(木) 22 00 20 ID nwb90YY40 【十三章:ナジアル会戦(前編)】 ガリア・帝国両軍の主力部隊が集結するナジアル平原。 総兵力で帝国軍に大きく劣るガリア軍だが、総司令官ダモン将軍はコネ就任の ダメ司令っぷりを発揮して総攻撃を命令。バーロットの諫言など意にも介さない。 待機中の第7小隊。帝国軍の大兵力を前に、空気は重い。そんな中で、自分の 身の上を話し出すアリシア。ずっと一人ぼっちだと思っていた。でもウェルキンが 第7小隊の皆が私の家族なんだと言ってくれた。戦いの前は、やっぱり怖い。 「……でも、家族が一緒にいてくれるって考えると、頑張れる気がするんだ」 その言葉に小隊はいつもの明るさを取り戻し、戦いに臨む覚悟を新たにする。 一方帝国側。ガリア軍を蹴散らし殿下をランドグリーズへ、と息巻くセルべリア。 物心つかぬ内から実験施設に送られ、兵器として実験材料にされていた彼女は 初めて自分をそこから連れ出し、人間らしい生活を与えてくれたマクシミリアンに 絶対の忠誠を誓っていた。彼のためにヴァルキュリアとしての力を覚醒させようと 自ら胸を貫きさえした。 「必ずや、余に勝利をもたらせ」 というマクシミリアンの 言葉を受け取って、セルベリアが出撃する。 古代の石槍・石盾を手に陣頭に立つセルベリア。全身から青い光を放って 無謀な全面攻勢をかけるガリア軍を蹂躙する。戦車ですら足止めにもならない。 第7小隊の担当区域は離れているものの、帝国軍は区域全体にロケット砲での 砲撃を加えており、これを避けようの無い戦車は出撃ができない。 前大戦の名残でもある幾多の塹壕を通って、まず砲撃の照準情報を送っている 中間拠点を制圧。砲撃が止んだ所でウェルキン&クライス、ザカの戦車が出撃。 だが同時に、他区域のガリア軍を撃滅したセルベリアが現れる。 やはりセルベリアに対しては勝機が見出せない小隊。セルベリアにこちら側の 本拠点を制圧される前に帝国側の拠点を制圧する事で、なんとかセルベリアを 退かせる事に成功する。だが、ガリア軍側にできたのはたったのそれだけ。 ヴァルキュリアの力と、あまりに甚大な被害に呆然とする一同。 帝国軍が撤退したとは言え、このままでは拠点を維持する事も難しいと判断した ウェルキンは、後方部隊に支援を要請しようとする。応じてアリシアが小隊員を 集めようとしたとき、一発の銃声が暗天を貫いた。その場に倒れるアリシア。 ウェルキンが駆け寄り、小隊は警戒体勢に入るが帝国兵の姿はどこにもない。 82 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/12(木) 22 00 59 ID nwb90YY40 【十四章:ナジアル会戦(後編)】 撤退した第7小隊。幸い急所は外れていたもののアリシアは意識不明の重体。 治療所のテントを出ようとするウェルキンに衛生兵が声をかける。人目を避けての 報告は、アリシアの体内から摘出された弾が帝国軍のものではなく、ガリア軍の 狙撃銃のものだった、というもの。しかもまだ一般兵には渡っていない新型銃弾。 つまり、彼女を撃ったのは味方である可能性があるという事だった。 ガリア軍の作戦会議室。兵士を役立たずと罵るダモン将軍。ここは一旦退いて ヴァルキュリアへの対策を、というバーロットの言葉は相変わらず無視される。 退けば自分の指揮能力を疑われる、というだけの理由で、ダモンは明日正午に 再び帝国軍陣地に総攻撃を加えよと命令する。このままではガリア軍は全滅。 どうしたらいいの、と呟くバーロット。 治療所のテントに踏み込む人影がある。眠るアリシアの胸元に置かれるのは 巻貝にも似た螺旋状の石槍。石槍が放った青い光がアリシアを包んでいく。 再び帝国軍の陣頭に立つセルベリア。ヴァルキュリアの光にたじろぐガリア軍。 その背後から一人の少女が進み出る。茶色の髪を銀に、茶色の瞳を赤に染め、 光を纏ったアリシア。髪も瞳も光も、全ての色がセルベリアと酷似している。 もう一人のヴァルキュリアの存在を知ったセルベリアはアリシアに戦いを挑む。 応じるアリシアは、意識も無いのか頼りなくふらつく足取りでガリア軍の前へ。 だが、瞳の焦点すら合っていないアリシアはあっさりとセルベリアを下す。 続けて、やはり無意識のまま帝国軍の戦車や銃座を破壊していくアリシア。 小隊は拠点を制圧するが、アリシアは途中で力を使い果たしたように倒れ、 気を失う。すぐに彼女を回収し退避させるウェルキン。 その時、戦場の両端に帝国の戦車と歩兵の増援が現れる。敵の挟み撃ちに 遭いながらも、何とか両戦車を破壊する第7小隊。 もう一人のヴァルキュリアの出現という予期せぬ事態で、大きな戦力差を覆し 勝利を収めたガリア軍。しかし、アリシアは何があったのかを覚えていない。 傷は何時の間にか治ってしまっているし、周りの人の態度がいつもと違う。 自分に何があったのかを尋ねられ、どう答えていいか分からないウェルキン。 余談:ここで章は切れてるけど、後の会話を見るにどうやら説明はした模様 83 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/12(木) 22 01 36 ID nwb90YY40 【断章:決別】 ウェルキンの元にクライスがやってくる。携えてきたのは先日の弾丸と、その 出所の調査結果。やはり結果はガリア軍で開発中の新型狙撃銃の弾丸。 そしてその銃を事件前夜に借出した者がいる、という記録。記録にある名は ファルディオ・ランツァート少尉。驚くウェルキンの前に並べられる情報は しかし全てがファルディオへの疑惑を裏付けるものばかり。 信じたくない思いでファルディオの部屋を訪ねるウェルキン。留守の部屋内で ウェルキンが見たのは、所狭しと並ぶヴァルキュリア人関連の文献・研究書。 そして机の上にあるメモ。 アリシアをヴァルキュリア人と断じたファルディオが、彼女を覚醒させるための 計画の概要をまとめ、それを実行した事を告白するものだった。 ヴァルキュリア人としての力に覚醒するには、命に関わる傷を負うことが条件。 親友の恋人を撃ったことを後悔した。しかし、今はこれでよかったと思っている。 そう、メモは締めくくられていた。 ファルディオはバーロットに呼び出されて行った、と聞いたウェルキン。 中隊長室に入るなり当人に疑惑をぶつける。言い訳もなく認めるファルディオ。 そんな彼をウェルキンは殴り胸倉を掴む。何故アリシアを撃った、という問いに ガリアのためだ、と答えるファルディオ。アリシアの力が無ければ勝てなかった。 今だけの事じゃない。二つの強国の狭間にあるガリアが生き残っていくには ヴァルキュリアの力が、切り札が必要だ。 ウェルキンはその言葉を否定する。 強い力を持っても戦争は終らない。相手がそれ以上の力を持とうとするだけだ! 二人の争いをバーロットが止める。きっとどちらの言う事も間違いで、どちらの 言う事も正しい。だが、いかなる理由があろうと仲間を撃った罪は許されない。 軍規に基づきファルディオは逮捕監禁。 ウェルキンには私闘を行った罪で独房24時間収監が言い渡される。 余談:メモに遺跡の “螺旋” の奥の壁に書かれていた内容も記されている。 「ダルクスの災厄」の真実。実は災厄を振りまいたのはヴァルキュリア人で この地の先住民だったダルクス人を焼き払い、平定した後にその責任を 敗者であるダルクス人に転嫁した。以来、ダルクス人は呪われた民となり ヴァルキュリア人は救世主となった──というもの。 他民族には偽の歴史を、ヴァルキュリア人だけに真実の歴史を伝えるため バリアスの遺跡が作られたものと思われる。 84 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/12(木) 22 03 28 ID nwb90YY40 今回ここまで。 断章は他にもあって、中には戦闘が起きるものもあり。 小隊の休暇風景だったり、ラルゴが野菜のために戦車を破壊する話だったり バーロットが前大戦での因縁の相手に復讐をはたそうとする話だったり ダルクス狩りの帝国軍を倒す作戦をロージーが進んで受ける話だったり あとはまぁ、アリシアとウェルキンが仲良くしてる話だったりと色々。 87 :ゲーム好き名無しさん:2009/02/14(土) 08 13 25 ID GMNM86TZ0 連続でしかも朝っぱらから戦ヴァル投下。 今回分で終るかと思ったら終らなかった。 88 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/14(土) 08 14 22 ID GMNM86TZ0 【十五章:ギルランダイオ要塞戦】 国境のギルランダイオ要塞が、ガリアにおける帝国最後の拠点となった。 要塞へ通じる輸送線路に、爆薬を載せた車両を走らせて要塞正門を爆破する、 そのために線路のポイントを切り替えろという命令が義勇軍に下る。 帝国側。どうか今一度機会を、殿下の為に戦わせて下さいと言うセルベリアに マクシミリアンは告げる。この地に集ったガリア軍の主力を、ヴァルキュリアの “最期の炎” をもって殲滅せよ。愕然とするセルベリア。 ランドグリーズから使者が来ている、と言うイェーガーに、待たせておけと言い 一度本国に戻る、と言うマクシミリアン。膝をつくセルベリアに振り向かぬまま マクシミリアンは去る。彼女を一瞥し、すまん、と呟いてイェーガーも出て行く。 探しに来たウェルキンを前に無理に明るく振舞うアリシア。コナユキソウの花を ウェルキンの胸元に挿し「いい感じだよ」と笑うが、不意に俯いて縋り付く。 ファルディオの事を聞いた、陣中を歩いていると皆が自分を拝む、と言う。 どうしたらいいのか、これからどうやって生きていけばいいのか分からない、と。 だがウェルキンが答える前に、無理な笑顔を作って逃げるように去ってしまう。 作戦開始。全てのポイントを切り替え、爆弾列車を要塞に導く事に成功すると 城壁上にセルベリアが現れる。ヴァルキュリアとして敗北した上は、人として 戦いを挑むと言うセルベリア。なんとか撃破する小隊。 ヴァルキュリアである事にどうして耐えられるのですか? と尋ねるアリシア。 愛する人がいるからだ、とセルベリアは答える。そこにダモン将軍が現れる。 セルベリアは捕虜となった部下には手を掛けないで欲しい、そしてできれば 彼らの護送を義勇軍に頼みたい、とダモンに願い出る。了承するダモン。 連行の直前、セルベリアはアリシアに言う。私は自分の人生に答えを出した。 もう会うことも無いだろうが、お前がどういう答えを出すのか興味がある、と。 司令官の椅子にご満悦なダモン。その前に捕らえられていたセルベリアが 突如戒めを引き千切る。驚いたダモンは即座に兵士に射殺を命じた。 そして、ヴァルキュリア人が死ぬ瞬間に発動される、最期の炎が要塞を包む。 「マクシミリアン様……どうか、栄光をその手に!」 ガリア軍主力の全てを巻き込んで、ギルランダイオ要塞は吹き飛んだ。 捕虜護送のため要塞を離れていた義勇軍中隊の中、アリシアは呆然とする。 これがセルベリアの出した答えなのか。更ににそこへ緊急入電。正体不明の 巨大兵器がクローデンの森を突破して、首都ランドグリーズへと向かっている。 89 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/14(土) 08 15 33 ID GMNM86TZ0 【十六章:「乙女の盾」作戦】 森を破壊しながら首都ランドグリーズへ進む巨体。既に戦車ですらないそれは 帝国軍の陸上戦艦・マーモット。その艦橋でギルランダイオ要塞とガリア軍の 主力部隊消滅の報告を受けるマクシミリアン。表情には何の感動も無い。 義勇軍は首都防衛大隊と共同でマーモットを枯れ谷へと誘い込み、地雷原に 誘導した上で首都防衛大隊の火力をぶつける作戦に出る。 考え込むウェルキンに物言いたげなアリシア。だが結局彼女は何も言わない。 首都ランドグリーズ。報告を受けたコーデリア姫は自ら出陣する意思を固める。 だがそれを阻む者がいた。宰相ボルグ。姫の身を「大事な取引材料」と評する ボルグをコーデリアは睨み付ける。この国を帝国に売り渡すつもりか、と。 ボルグは、ガリアは新たな国に生まれ変わると言う。それも己が統治の下で。 一方の義勇軍側。爆薬で崖崩れを起こし、マーモットの進路を誘導する事には 成功するものの、ガリア軍全火力を以ってしてもマーモットには歯が立たない。 そんな中、崩壊する戦線を悠然と突っ切るマーモットの前にアリシアが立った。 思わずエーデルワイス号を飛び出し、彼女の下へ走るウェルキン。 再びヴァルキュリアの色と光を纏ったアリシアは、マーモットの砲撃を掻い潜り 右手の石槍を投擲。槍はマーモットの装甲を易々と貫き爆発を引き起こす。 「私は、ヴァルキュリア……もう、皆と一緒にはいられない……」 炎のように膨れ上がる青い光を纏ってアリシアは歩み続ける。 彼女の姿に不吉な物を覚えるマクシミリアン。マーモットは全速で離脱を図る。 マーモットが回頭していくのを前に、一度は砲撃で吹き飛ばされたウェルキンが ようやくアリシアに追いつく。私が死ねば沢山の人が助かる、と言うアリシアに そんな力で勝ったって本当の勝利じゃない、と叫ぶウェルキン。自分達の力で 掴み取らなければダメだと。でも、私は貴方たちとは違うと言うアリシア。確かに 君は僕達とは違う力を持っている。でもアリシアはアリシアだと言うウェルキン。 そして彼は言う。僕は君を愛している、と。 ギルランダイオ要塞に向かう前に、アリシアが挿してくれたコナユキソウの花を 胸元から抜き、茎で輪を作ってアリシアの左手を取り、薬指に通す。 「戦いが終ったら、一緒に暮らそう。僕はずっと……君と一緒にいたい」 二人の口付けと共にヴァルキュリアの青い光は緑光となって弾け、消えた。 小隊員に冷やかされつつも暖かく迎えられる二人。 全員が揃った第7小隊はマーモットを追撃し、首都ランドグリーズへ向かう。 90 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/14(土) 08 17 03 ID GMNM86TZ0 【十七章:ヴァーゼル橋突破戦】 首都を目指す義勇軍中隊はヴァーゼル市街に到達。以前西から東へと進軍し 奪還したヴァーゼル橋を今度は逆に渡る事になる。街には帝国軍の戦車隊と 彼らを率いるラディ・イェーガー当人が駆る新型戦車・ケーニヒヴォルフ。 その強固な装甲を何とか破壊し、イェーガーを撃破する小隊。 義勇軍勝利で戦いの終ったヴァーゼル市街地。大破したケーニヒヴォルフを 見上げながら撤退完了の報告を聞くイェーガーは、報告に来たその兵士にも ランドグリーズへ脱出しろと言う。そして、自身はもう帝国には戻らないとも。 自分はマクシミリアンの力に、故国の独立と復興を賭けた。軍事力こそが 国を護るための力だと思っていた。だが本当に必要だったのは故郷や仲間を 思う心なのではないか。イェーガーは兵士にマクシミリアンへの伝言を託す。 「真に強きものは弾丸に非ず。マーモットと聖槍を過信するなかれ」 見送る兵士の敬礼を背に受け、イェーガーは黒煙の中に姿を消す。 ヴァーゼル橋を渡り、やっとランドグリーズへ進撃が可能になった義勇軍に とうとうマーモットが首都に到達、城門を破り城に突入したと知らせが入る。 (本当に街の大通りを驀進して城の前部に艦首を突っ込むという暴虐っぷり) 余談:人物総覧ではイェーガーはこれ以降消息不明、となっている。 マクシミリアンに伝言が伝わったか否かは不明。たぶん伝わってないぽ。 まぁ伝わってても何も変わらなかった気もするが。 91 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/14(土) 08 19 19 ID GMNM86TZ0 3将が全員退場して今回ここまで。 次回で終ります。 106 :ゲーム好き名無しさん:2009/02/15(日) 23 45 01 ID 22BytXjO0 戦ヴァル最後投下ー 107 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/15(日) 23 45 34 ID 22BytXjO0 【終章:最終決戦】 とうとう帝国の突入を許してしまったランドグリーズ城。コーデリア姫の前に 正装(たぶん)のマクシミリアンが現れる。宰相ボルグは姫の了承も得ずに 無条件降伏・帝国への従属等を申し出るが、マクシミリアンはガリアに 帝国の属国になれとは言わない、という。彼は自らがガリアの大公となり、 ランドグリーズ城に眠る “聖槍” を以って大陸に覇を称えんとしていた。 今も威光衰えぬヴァルキュリアの血統は我が妻に相応しい、とコーデリアに 婚姻を迫るマクシミリアン。その目前でコーデリアは冠物を脱ぎ捨てる。 頬に落ちたのは、セルベリアと同じ銀の髪……ではなく、イサラやザカと同じ 紺色の髪。ガリア公ランドグリーズ家は、ダルクス人の血統だったのだ。 コーデリアは語る。数千年前、北方からの侵略者・ヴァルキュリア人に対して ダルクス人は抵抗した。だがその力の前に次第に追い詰められ、そして遂に ある有力な豪族がヴァルキュリア人に寝返るに至り、ダルクス人は敗北した。 その “ダルクスを裏切った豪族” と言うのが即ち、ランドグリーズ家。 裏切りの褒章として、ヴァルキュリア人からガリアの統治を任されたのだ。 偽りをもって国を統治することに悩み、いつしか考える事も、意思を持つ事も 放棄するようになった。だがある将校と出会って、その過ちに気付かされた。 そう言って、コーデリアは短剣を抜く。だがやはりマクシミリアンは倒せない。 その頃、軍刑務所内のファルディオ。ランドグリーズ城に帝国戦艦が突っ込み そのまま何やら工事をしているらしい、と聞いてすぐにその目的に思い当たる。 こんな所にいる場合ではないと仮病を使って脱獄する。 コーデリアに対し、婚姻証書への署名を強要するマクシミリアン。 そこへヴァーゼル防衛部隊の敗北と、義勇軍中隊進撃の知らせが入る。 そして首都に流れるラジオ放送。人々に希望を知らせるその声は従軍記者 エレットのもの。マクシミリアンはマーモットでの出撃を決意。相も変わらず おべっかを述べる宰相ボルグを「信用できん」として、兵士に銃殺を命じる。 マーモットが動き出す。後退する動きに合わせ、城の前部にあった尖塔が 引き出される。崩れる塔の中から現れたのはヴァルキュリアの石槍。しかし その大きさはセルベリアやアリシアが使った物とは比べ物にならない。 マーモットはその背に巨大な石槍を載せる。そのためのマーモットだった。 “聖槍” の巨大な光はマーモット正面に展開していた義勇軍第4・第5小隊を 消滅させ、大地を一直線に焼き、遥か彼方の山を砕く。 いち早く退避していた第7小隊は、コーデリア姫の援護を受けつつ側面から 機銃の雨を掻い潜ってマーモットに取り付き、何とか “聖槍” を破壊する。 108 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/15(日) 23 46 06 ID 22BytXjO0 【終章:最終決戦】 ……の続き 停止したマーモットの機関部を探して上部甲板に登る第7小隊の面々。 その前に立つマクシミリアン。携えるのは機械式のヴァルキュリアの槍と盾。 単身で現れた彼に、なぜここまでして戦う必要があるのかと問うアリシア。 マクシミリアンは答える。己の野望のため、そして帝国に復讐するためだ、と。 帝国皇帝の息子として生まれながらも、母の身分が低いために疎んじられ、 皇位継承を巡る争いによって謀殺されかけた。母を始め多くの人が死んだ。 その時に帝国と、その帝位を奪う事を誓ったのだと。 「余の戦いは、まだ終ってはいない!」 撃破されても敗北を認めないマクシミリアン。人造とはいえヴァルキュリアの 力を持つ彼は、命を賭した “最期の炎” を以って全てを焦土と化そうとする。 だが、突然マーモットからのラグナイト供給が停止し、力は失われる。 動揺するマクシミリアンを背後から捕らえたのは、軍刑務所を脱獄した後に マーモットに潜入し、ラグナイト供給を停止させた張本人・ファルディオだった。 ファルディオはそのままマクシミリアンを甲板前部の縦孔へと引き摺っていく。 仲間を撃った罪滅ぼしだと言い、ウェルキンとアリシアの二人に「幸せにな」 と言い残して、マクシミリアンもろともファルディオは縦孔へ身を投げた。 縦孔から膨大なラグナイト光が吹き上がる。爆発で生じた炎が小隊を分断。 ウェルキンとアリシアは甲板前部に取り残されてしまう。最後の命令として 炎の向こうの小隊員に脱出を命じるウェルキン。二人は何とかならないかと 艦橋部に登るが、それでも炎は迫り、飛び降りるにも大地は遠すぎる。 死を覚悟した二人に、突然空から声がかかった。 見上げた先には一機の飛行機。操縦するのは整備開発部員のリオン。 そして飛び来る機体に書かれているのは、今は亡きイサラの名。 間一髪で救出された二人に、リオンは言う。イサラがいなくなってしまった後 整備員だけでなく、小隊のみんなで少しずつ作り続けていたのだと。 皆に受け継がれ完成されたイサラの飛行機で、二人はガリアの大地に戻る。 109 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/15(日) 23 46 38 ID 22BytXjO0 【ED】 この戦いの後、ガリア公国と帝国との間で休戦協定が締結。 終戦と共に義勇軍・第7小隊も解散した。 退役して農業を始めたラルゴ。その彼と結婚したエレノア(=バーロット) 歌姫としてヨーロッパを巡りつつ、イサラの命日には必ず帰国するロージー。 持ち前の技術力を活かしてファウゼンに玩具工房を開いたザカ。 真実を公開しながらもその誠実さで支持を受け、ガリアを統治するコーデリア。 そして惜しまれつつも軍を退役し、ブルールに戻って教師となったウェルキン。 彼の妻としてパン屋を経営するアリシア。その足元にはハネブタのハンス。 アリシアの移動式のパン屋の中には、母を手伝う娘の姿が。 教え子と虫を捕りに行く約束をして帰ってきたウェルキンが娘に声をかける。 「イサラ、いい子にしてたかい?」 エーデルワイス号を背景に、ファルディオやバーロット、もう一人のイサラと 第7小隊の面々が揃った写真が、パン屋のカウンターに飾られている。 -END 110 :ゲーム好き名無しさん:2009/02/15(日) 23 53 53 ID 22BytXjO0 以上で戦場のヴァルキュリア終了 EDのラルゴとバーロットが何か唐突に見えるけど この二人は前大戦の頃兵士として同じ部隊に所属してて ゲーム内でもそこそこ仲が良い&進展してます 断章でしか語られてないから書く機会が無かったけど 次回作の要望とか出てるらしいですが もし出るならフィラルド独立戦線でイェーガーにコキ使われる 小隊長がやりたい俺イェーガー大スキー
https://w.atwiki.jp/gods/pages/38579.html
ハルキュオネウス ギリシャ神話に登場するバクトリアの人物。 ペルセウスの結婚式でドリュラスを殺し、ペルセウスに殺された。
https://w.atwiki.jp/terachaosrowa/pages/5784.html
いつぞやの新宿都庁地下で繰り広げられた赤い影と青い閃光のぶつかり合い。 それが今度はビッグサイトの屋上で再び繰り広げられていた。 「セルベリアァ!!」 「小町ィッ!!」 赤い機械刀サイファーと青い竜殺剣ドリスが激しくぶつかり合う。 一太刀、二太刀、三太刀。互いが攻めては防ぎあう。 最高位の完璧超人さえ一撃死させた切れ味のサイファーと、それを傷一つなく耐えきるドリス。 その硬さからセルベリアの持つ大剣がオリハルコン製であることは間違いないと小町は戦いながら見抜く。 (邪竜をあっさりと倒したところからしても本物の竜殺剣みたいだ…… この世界の摂理を守っていた神を殺した竜殺剣の形状がどんなものかまでは知らないが、そんなに沢山あったら都庁のドラゴンはとっくの昔に絶滅している。 都庁にあるものはレストが造り上げたものだし、この世界に大災害を招き入れた悪魔が使った剣である可能性が濃厚だろう) 小町は思考を巡らせる。 (だとしたらセルベリアが世界を滅ぼした悪魔なのか? さっきまでは人間だった覚えがあるが、悪魔の力を隠してただけ? 剣を仮に拾っただけならどこで手に入れて竜殺しの力を知った?) だが、彼女が考える間もなくセルベリアは矢継ぎ早に攻撃を繰り返してくる。 思考のリソースを考察につぎ込む時間がない。 (とっちめて、聞き出すしかないか…!) とにかく、勝たねば……そう思って小町は剣を振り、牽制の銭を投げる。 「喰らえ!」 「喰らうか! 『距離を操る程度の――」 セルベリアが剣と槍の二刀流による全力全開の突進を放つ。 小町は以前戦った時と同じように距離を操る程度の能力もとい間合いを支配する能力で、突進を防いでから隙ができたところにサイファーの一撃を加えようとした。 「ッ!」 しかし、小町は直感でこれが能力で防げないと思い、剣による防御も選択。 避けている余裕はなかった。 実際、突進撃の前になぜか能力が発動せず、小町に突進が命中。 サイファーで直撃こそ躱したものの、突進力自体がかなりの衝撃であり、腕の筋肉に多大なダメージ、さらに床に転がり追加ダメージ。 「ゲホッ、どうして能力が」 「追撃する」 血反吐を吐きつつ、今まで自分を強力に守っていた能力が発動しなかった理由を疑問に持つが、セルベリアは屋上の床に転がり込んだ小町に容赦ない追撃を加えようとする。 「させない!」 そこで主人公――隠れて攻撃の機会を伺っていたあかりは遠距離からエンシェントソードの雷による援護を行い、小町への追撃を防ごうとする。 「そこか!」 「居場所がバレてる、わああああ!」 あかりが攻撃してくるより早く、槍から出る光線が放たれ、あかりの頭部に命中し、その体はビッグサイトの屋上から落ちようとしていた。 「あかりぃぃぃ!!」 小町は急いで落下しそうになったあかりの下へ能力を使った瞬間移動を用い、助け出した。 飛行を行いながら小町は彼女の無事を確かめる。 「あかり!大丈夫かい?」 「か、かすっただけ、ヘルメットがなかったら即死だった」 ビッグサイトから落ちたのは焦げて穴が開いたデモニカのバケツヘルメットのみ。 あかりは寸前で躱したこととヘルメットがダメージを吸収したことで死を免れていた。 「墜ちろ!」 安堵も束の間、セルベリアは飛び続けている小町たちに向けて槍ビームを発射して機動を制限したのち、さらに自分も小町に向けて飛び立ち、剣と槍による叩きつけ攻撃を行う。 「クソッ、防げないなら避け――られない!? がはあ!!」 「いたあああああああああい!!」 あかりを抱えながら小町は回避行動に移る。 攻撃を能力で弾くのは不可能だとわかっていたために、今度は能力で攻撃の範囲内から出ようとした。 だが、できなかった。 まるで何かの力に引っ張られるように回避ができなかった。 小町は咄嗟にサイファーによる防御を行うが、サイファー自体はともかく、伝わった強い打撃の振動は小町をビッグサイトの屋上に墜落させて叩きつけるには十分だった。 そこへ槍ビームが飛んできたが小町もあかりもすぐに態勢を立て直して追撃を躱す。 「畜生、防げない攻撃と避けられない攻撃をしてきやがる!」 「あかりの存在も見抜いてるみたい! 普段なら嬉しいけど今は嬉しくない!」 小町の距離を操る程度の能力を無効化し、影薄の位置さえ把握している感知能力。 単純に能力が上がっただけでは説明がつかない、セルベリアの謎多き強さに二人は焦燥する。 その様子を見てセルベリアはほくそ笑む。 (ああ、おまえたちを倒せるように、スキルやポテンシャルを死に物狂いで手に入れたからな。 悪魔化で手に入れた『貫通』、必中攻撃を可能にする『後の先』、そして度重なる改造手術で手に入れた『心眼』。 これらを手にしてる以上、今までの戦術が通用すると思うな) ギムレー戦にも使用した耐性を無視する『貫通』。 いくら小町の能力でも攻撃の反射に応用することはできないので、間合いに入れば確実に発動し、能力による回避を無効化する。 『貫通』一つでは回避に能力を使われると意味がないので、格闘攻撃ならば絶対必中を可能にするバトルポテンシャル『後の先』の出番となる。 ちなみにポテンシャルが彼女が本来持っている『ヴァルキュリア』『リーダーシップ』『実験体』『戦車嫌い』の他に一つしかつけられないので、ギムレー戦で使った『貫通攻撃』との併用は不能。 ただし、小町の能力ベクトルはギムレーの逆で回避力が高く防御力は並であるため、防御力を無視するポテンシャルをつける意味はなく、確実に当たる攻撃の方が難敵であった。 『心眼』は敵の不意打ちを無効化する悪魔の力で、影薄に敵意があるなら場所を見抜き、アドバンテージを無効化する能力である。 セルベリアはこれらの能力を利用して、小町たちに対して有利に戦いを進めていた。 『セルベリア・ブレス殿!』 「マクギリス……血のスカーレット小隊か!」 『救援が遅れてすまない、このアグニカ・カイエルの遺産であるバエルを手に入れるために時間がかかった』 そこに割り込むように上空からガンダム・バエルを筆頭にしたMSの小隊がビッグサイトに向かってくる。 このスカーレット小隊とやらは今まで東京の外側にいた狂信者の一団であるが、ビッグサイトの一大事(ギムレーのこと)を聞いて遅刻ながらも駆けつけたのだ。 『侵入者に見せてやろう……このクラウザーさんの守護者になりうるMS、バエルの力を……!』 MSの数は12機、いずれもストライクフリーダムとかダブルオーガンダムとか高性能機ばかりである。 「こんなところで死んでたまるかよォ!! 死歌『八重霧の渡し』」 万事休すと思われたその時、小町は咆哮と共にサイファーに霊圧を込めると、一枚のスペルカードを出したのちに、剣を振るう。 するとプラズマと霊圧を合わせた紫のエネルギー刃がセルベリアと後ろから迫ってくるMS軍団に向けて無数に放たれた。 「避けきれん……ぐゥ!!」 その刃の弾幕……否暴風雨は強化されたセルベリアをもってしても避けきれるものではなく、仕方なくドリスを盾にした防御に切り替える。 しかし直撃はせずとも漏れたプラズマや霊圧がセルベリアを炙って軽くないダメージを与え、衣服もボロボロにした。 そして、セルベリアよりも小回りが利かず、ドリスよりも硬くはないスカーレット小隊の方々は。 「バエルッ!?」 切り裂かれて爆散して全機、花火になった。 ナノラミネートアーマー? PS装甲? 流石に霊的属性を持った攻撃は防げません。 幸いなのは施設まで爆風が届かなかったことである。 「血のスカーレット小隊、全☆滅!」 「30秒経たずにか!?」 上の二台詞はその様子を見ていたビッグサイトの外側にいたモブ狂信者の言葉である。 【マクギリス・ファリド@機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ 死亡】 「く……小町たちは!?」 セルベリアは衣服ボロボロだが、経験と肉体改造の成果によるものか彼女自身は軽傷。ドリスは無傷である。 刃の嵐が過ぎ去った後、彼女がドリスの影から顔を出すと、小町たちが屋上から姿を消していることに気づく。 セルベリアはすぐさま、ビッグサイトに備え付けられた通信機を使ってディーに通信を飛ばす。 「ディー、侵入者が現れた。侵入したのは乳神、例のステルス集団も一緒だ」 『屋上にもか?』 「屋上『にも』?」 『君が乳神が戦っている間にネオ・ジオングアーマーが保管されている格納庫にもステルス集団が現れ、切歌たちが交戦している』 「奴らの狙いはネオ・ジオングアーマーか? ということは小町は囮?」 『もしくはそれを含めたすべて……我々にとっても欠かせぬものが含まれるかもしれんな……』 「……黄泉レ〇プマシン!」 おそらく小町たちはクラウザーさんの蘇生手段を破壊しにきた。 更に都庁への報復手段を絶つためにネオ・ジオングアーマーの破壊にも来たのだろう。 マシンは当然のことながら超兵器だけでもやられれば、狂信者の敗北は確定である。 『クッ、ビッグサイト内部の監視カメラが現在進行形でやられている、格納庫の戦況も気になるが乳神がマシンを破壊する可能性がある。 申し訳ないがセルベリア、位置を教えるから君が今すぐ彼女をSATUGAIしてくれないか?』 「ああ、そのつもりだ……」 『では、君のためにモブ狂信者の救援を送ろう』 「やめておけ、奴らの実力は切歌クラスのネームド狂信者でないと太刀打ちできない、犠牲が増えるだけだ。 私なら無駄な損害も出さずに奴を殺せる! 他の狂信者にはビッグサイトの封鎖を徹底させて小町の討伐は私にやらせてくれ!」 『ならば私がそちらの援護に』 「ビッグサイトの狭い通路じゃウィツァルネミテアにもなれないだろ! 仮に貴様が捕まってしまったら装置を停止させられる……そうなれば一貫の終わりだ」 『しかし……』 「いいか、小町のレ〇プは私一人でやる!貴様は指令室を引きこもって身を守るんだ」 セルベリアがディーの救援を渋ったのは、小町を一人で討ちたいから……という私闘のためではない。 ディーが例の裏切り者……カオスロワちゃんねる管理人である可能性が濃厚だからだ。 疑心により背後から撃たれる不安があるためである。 『……君がそういうのならやり遂げたまえ、監視カメラが壊された順番からして北側にいるようだ』 「了解だ」 セルベリアは小町が隠れているらしい北側に向けて全速で駆けていった。 一方その頃、小町はあかりを抱えつつ、監視カメラを銭投げで壊しながらビッグサイトの中を飛んでいた。 ビッグサイトの中に入っていったのは態勢を立て直すためだ。 「考えたね、小町ちゃん。 ビッグサイトの中ならマシンもあるし、大火力の攻撃は狂信者もできなくなる!」 「いや……条件はこっちも一緒だ。 さっきやった八重霧の渡しを無暗に使ったら壁を貫通してマシンに直撃、そんで関東がお陀仏になるかもしれねえ。 どこか、大技を使っても大丈夫そうな場所はないか?」 セルベリアや狂信者は間違いなく追ってくるため、どこかで最適な迎撃ポイントを探さねばならない。 監視カメラ破壊は居場所がバレてしまうが、小町はそれも計算済みであり、自分たちがどんな罠を張るかにさえ気づかなければ十分である。 むしろビッグサイトに潜り込んだことをアピールしないとセルベリアが格納庫の側に向かって日之影たちが危険に晒されてしまう。 格納庫へ向かって日之影たちを合流したところで無数の狂信者に一点集中攻撃を受けてマシン停止&超兵器破壊どころではなくなってしまう。 「それにしても、セルベリアが竜殺剣を持っていたとは……」 小町が気になるのはやはりヴァルキュリアが竜殺剣を手に入れていた事実。 邪竜をもいとも簡単に倒していたため、戦法さえどうにかすれば神々を殺すことも可能だろう。 ただ悪魔だと仮定した場合、最前線に出て身を危険に晒し、そもそも参加者として殺し合いに参加する必要性には疑問が残るが…… 少なくとも悪魔本人でなくとも、関連性があるのは確かだろう。 捕まえて聞き出す必要もあるし、件の悪魔だったら殺すことになるかもしれない。 「まさか奴が世界を滅茶苦茶にした悪魔、もしくは手先なのか?」 「……あかりはそうは思わないな」 「なに? どうしてそう思うのさ?」 あかりの言葉に小町は首を傾げる。 「だってさ、あそこまで必死にクラウザーさんに尽くしている狂信者なのに、クラウザーさんも危険に晒す大災害や殺し合いを起こすと思う?」 あかりの理論はクラウザーの信者ならば、彼の安全を第一に考えるから世界を滅茶苦茶にしないというものだ。 「だったら、狂信者というのがそもそもの演技だとしたら?」 「それもありうるかもしれないけど、狂うほど大好きだったのに、演技なんてできるものなの? 少なくともセルベリアの『大好き』は『本当』にあかりには見えたの」 あかりは小町よりは一歩退いた場所からセルベリアとの戦いを見ていたため、小町よりも冷静に彼女のクラウザーへの熱愛ぶりが見えたのだ。 「狂信者はモモちゃんやまどかちゃんと違って許されないことをいくつもしてるし、狂信者になる前からしょうもない悪党だった人もいるかもしれない。 でもね、クラウザーさんへの愛だけは共通してると思うの。 自分が死んじゃっても良いから、大好きなあの人を助けたい……あの愛は本物だと思う」 「確かに……」 狂信者とは散々戦ってきた影薄組だからこそ、クラウザー愛に狂った集団であるのには納得がいく。 セルベリアもその中の一人だ。 「……ひょっとして悪魔が生きていて裏から殺し合いを操ってるとしたら、狂信者こそ利用されていたりして。 セルベリアはそいつから剣を渡されて、いざという時の囮に使われているのかも。 「替え玉……なるほど、そういう可能性もあるっちゃあるわけか」 黒幕の悪魔が生きていて、セルベリアの狂信を利用して悪魔に改造し、竜殺剣を渡すことでスケープゴートに仕立て上げられた可能性もある。 いざ狂信者が潰れても、セルベリアを黒幕と誤解して討った対主催が偽りの勝利に浸っている間にトンズラかまされる危険もあるわけだ。 「だがあくまで推論だ。 竜殺剣の出どころを聞くにしろ、マシンを止めるにしろ、大前提として捕まえなきゃいけない」 「それもそうだね」 「今のセルベリアは地下で戦った時よりも格段に強い。 ドラゴンハートで強化されベジータを倒して大幅にレベルアップしたアタイと同じかそれ以上に。 むしろ首輪も外れてヴァルキュリア化に制限がなくなった分や距離を操る程度の能力が効かない分、アタイの方がたぶん不利だろう」 「何か逆転の秘策はないかな……どんな手を使ってでも彼女を止めないと」 見ていない内に相当な強敵となったセルベリアを倒すのは至難。 しかも捕まえなくてはならないということは殺すよりもずっと難しい。 手立てを探して小町とあかりは探索する。 「ねえ! あれ使えるんじゃない?」 「おお、あれならセルベリアを捕まえられるかもな。 ついでにセルベリアが本当に狂信者か悪魔かを確かめられるな」 少し遠くからセルベリアの気配も感じ、時間もあまり残されていない中。 二人はとある一室を発見すると、ニヤリと悪そうに笑った後に入っていった。 数分後、セルベリアも痕跡を追う形でその部屋に入ろうとする。 部屋の中は電気を消しているためか薄暗く、小さく狭い。 戦略的には大きな価値はない資材置場だったハズだ。 それを思い出した直後、部屋を覗き込んだセルベリアに向けて紫のエネルギー刃が放たれる。 「――八重霧の渡し、とやらか!」 しかし、セルベリアはこれを冷静にドリスで防御する。 攻撃が止んだ後に槍ビームで応戦を考えたが、小町の後ろ側にはマシンがある配置であり、万が一ビームの威力が壁を何枚も貫通しようなら大爆発である。 一方、マシンの特性を相手が知ったか知らずかわからないが、小町の方は方角的に飛び道具を使い放題である。 となると一見小町の方が有利に見えるが、そうではない。 (ここに逃げ込むとは……墓穴を掘ったな、小野塚小町!) 資材置場は一方通行になっているほど狭く、小町の機動力を生かせない。 入り口はセルベリアが塞いでいるので、能力を使った脱出も不能。 トドメに影薄であるあかりの存在も心眼で見えているため、小町の後ろで奇襲の機会を伺っているのがバレバレである。 「クソッ、来るな来るな!」 「もうだめだぁ、おしまいだぁ」 「私のレ〇プを受けろ小野塚小町」 小町はやけくそ気味にエネルギー刃を飛ばすが、ドリスの防御力の前では効果は薄い。 ならば飛び道具が使えないセルベリアが取る戦法は一つ、ドリスを盾にヴァルキュリアの槍によるランスチャージで小町を討つ! 単純だが、「貫通」「後の先」の力で間合いに入りさえすれば逃げられない小町を確実に死に至らしめられるだろう。 狭い部屋に逃げ込んだのはまたとないチャンスなのだ。 そしてセルベリアはヴァルキュリアの力を最大限に引き出す。 ヴァルキュリア人のみが出せるラグナイトの青白い輝きが、電灯を落とした暗い部屋を明るく染めた。 そして全力のランスチャージを放つ。 「きゃん!」 「小町ちゃ……」 エネルギー刃はドリスに全て塞がれ、セルベリアは小町に肉薄。 小町は剣で槍を防ぐが、衝撃に腕が耐えきれず剣を取り落としてしまう。 背後であかりの動きが見えたが、心眼で見えているセルベリアには脅威ではない。 次に小町ごとドリスによる一撃で諸共ミンチにするつもりだったのだから。 能力で剣を拾うのも間に合わないだろう。 「これで終わりだ!」 「いや、まだだよ、撃てあかり!」 「うん!」 セルベリアがドリスを片手で振りかぶった瞬間、あかりは突如自分の髪についている左側のお団子ヘアー素手ではがしたと思いきや、投擲した。 「お団子ミサイル!!」 なんとあかりのお団子ヘアーは爆弾(ドラゴンハートの影響…か?)になっていたではないか。 だがセルベリアならばその程度の攻撃は避けられる……ハズだった。 セルベリアは回避行動を取らなかった。 いや、正確には取る必要がなかった。 なぜなら、お団子ミサイルが発射されたのはセルベリアにではなく、彼女の上、天井にあるダクト部分。 そこには小町が持ってるハズの光剣サイファーが隠されていた。 (なに!? なぜあの赤い剣があそこに!? ハッ) 今しがた小町から弾いた剣をよく見ると、床に転がってるのはサイファーではなく、あかりが持っていたエンシェントソード。 そして天井に隠されていたサイファーは小町の距離を操る程度の能力で数瞬後にセルベリアを斬るだろう。 セルベリアの回避は間に合わない。 ここは一方通行になるほど資材が敷き詰められた狭い部屋。 小町と同じようにセルベリアが避けるにはスペースが不十分なのだ。 (やられた……! あの恐ろしい切れ味の赤い剣を小町が持ったままと思い込み、剣を落とさせただけで油断した。 部屋を暗くしたのも影が薄い奴の武器と持ち替えたのを悟らせないためか!) (あんたの目は影が薄い存在は見抜けるようだが、意志も何も持ってない罠や道具には効かない。 そして防御は竜殺剣に頼ってるところからして、攻撃に関してはアタイの距離を操る程度の能力を無効化できても、防御に関してはできないようだな!) (あかりのことを見てくれているのは超嬉しいけど、見えてるからこそ利用させてもらったよ!) 読みあい合戦の結果、小町はサイファーでセルベリアを斬ることが可能になった。 しかし、それはあくまで攻撃の話。 セルベリアには勝利のために自分の命すら捨てる覚悟があった。 (もう躱すのは間に合わないか。 だったら、相討ちになっても構わない! 自分の命と引き換えに小町に引導を渡す!!) セルベリアが身を守る術を捨てれば小町たちを殺す可能性がまだ残されていた。 そして、ヴァルキュリアは渾身の一撃を叩き込もうとし。 「なに!? ぐはあああ!!!」 結果としてドリスは小町たちの頭ではなく、資材置場の床に落ちた。 セルベリアの右腕にはサイファーが刺さり、さらに蹴りでヴァルキュリアの槍も落とさせた。 小町は距離を操る程度の能力でサイファーをすぐに引き抜くと自分の手元に戻し、更に床に落ちたドリスや槍を没収し、サイファーと共にドリスをセルベリアの喉元に近づける。 背後にはあかりが拾ったエンシェントソードで狙っており、ここでセルベリアが何か抵抗すれば二人により袋叩きにされるだろう。 「アタイの勝ちだな」 「勝ちだと……よくもまあ、そんな卑怯な真似を使って言えたものだな!!」 勝ち誇り笑顔である小町に丸腰になったセルベリアは怒号を浴びせる。 それもそのはずだ。 小町たちの直接的な勝利に繋がったのはサイファーを隠した隠蔽作戦によるものではない。 小町は豊満な胸の谷間に、一枚のCD……DMCのファーストアルバムを挟んでいたのだ。 「それは、デトロイト・メタル・シティ トリビュートアルバム~生贄メタルMIX~! クラウザーさんの名曲を詰め込んだ聖典を信望者である私が斬れるわけないだろう!!」 「CD如きにそんなに怒らんでも……」 「CD如き!? 魂がつぎ込まれたクラウザーさんのアルバムだ! 盾にされたら狂信者なら誰も攻撃などできん!」 小町とあかりはビッグサイトを逃げ回る中で、資材置場と同時にこのCDを発見。 本物の狂信者じゃなきゃ攻撃できないんじゃないか?と思って小町のデカすぎる胸に挟み込んでみたのだ。 半ば期待していなかったが、ラグナイトの光で見えてしまったセルベリアはこれに気づき、踏み絵を前にした某宗教徒と同じでドリスを振り下ろせなかったのだ。 爆乳脇見せおばさんにとっては屈辱極まりない敗北である。 「クッ、殺せ。どうせなら煮るなり焼くなりレイプするなり好きにしろ。 だが貴様らの思い通りにはならんぞ!」 「あたいとしてもそうしたいところだがね、……ええと強姦以外は。 あんたら狂信者はあまりにも人を殺しすぎた。 大好きな奴が死んだだの、殺し合いの恐怖に負けただのは言い訳にもなりゃしない。 少なくとも誰かの大切な人を一人でも殺した奴は全員地獄に墜ちりゃいいんだ」 「……ッ!」 けらけら笑っていた小町だが、今度はベジータを殺した時に見せた冷徹な表情に変わる。 まとう冷たく黒いオーラはまさに死神のソレであり、一瞬仲間のあかりでさえ圧倒された。 「狂信者は全員地獄に墜ちるべきか……否定はしない。 だが地獄に落ちてもまだ、クラウザーさんが生き返るなら満足だろう」 「なに?」 「私や他の多くの狂信者が、大災害発生時かそれより前に生きる希望を失っていたものだ。 貴様らは殺し合いが終わったら帰れる故郷や温かく迎える家族がいるだろうが狂信者にはそれがない。 切歌は家族は失い、天子は帰るべき天界を失い、狭間はイジメに苦しんでいた。 かくいう私も大災害で故郷も滅び、敬愛する方も行方不明。 日本がどうなろうが殺しあいがどうなろうが関係ない抜け殻だ……死んでも生きてても待ってるのは虚無だけ。 そこを救ってくれたのがクラウザーさんの歌だったのだ。 ところが、今度は殺し合いの中でクラウザーさんが奪われた また絶望を味わった多くのファンが彼を生き返らせるための狂信者と化した」 セルベリアの言葉に、あかりは怒りで眉をひそめながら言葉を浴びせる。 このままセルベリアを刺し殺さんと思わせるかのような怒気をはらんで。 「自分たちが可哀想だから、周囲の人たちを巻き込むの? クラウザーさんを希望を満たすためだけの道具にしてるじゃない! そんな自分勝手が到底許されるわけがないでしょ!!」 「そんなのはわかってるんだ、クラウザーさんの名誉に我々が泥を塗ってることも! だが狂信者は皆、心が弱く、彼の歌がないと生きていけないんだ。 彼を彼の歌を真に愛してるからこそどうしても生き返したいのだ。 世間に蔑まれても、クラウザーさんに死ねを言われても構わない。 我々の生き甲斐にして死ぬ意義を作ってくれるクラウザーさん蘇生だけは阻止させない!」 セルベリアはやがて泣きはらしながらも、信念を曲げなかった。 これに対して小町やあかりも少し落ち着いた様子で彼女に言葉をかける。 「……もはやヤンデレの域だね」 「大した信望ぶりだが、その狂信を誰かさんに利用されてるかもしれないのによ」 「なに? 利用だと?」 「ん?」 「貴様らも何か知ってるのか? 殺し合いの目的、カオスロワちゃんねるの裏や、救済の予言、テラカオスについて」 「「!!?」」 セルベリアの言葉に、小町とあかりは眼を見合わせる。 「小町ちゃん、このセルベリアさんは筋金入りの狂信者……つまりシロ。 世界を滅茶苦茶にした悪魔でも、その手先でもないと思うよ」 「てめーにゃ色々聞きたいことがあんだけどさ、まずはこの竜殺剣の出どころを教えな」 「おまえたちも私や切歌のように、殺し合いの裏を調査してたのか!?」 「ああ、ひょっとしたら手前に剣を渡した奴を狂信者をぶっ潰す前に斬っておかないといけないかもしれねえ」 まさか三人の女たちは敵同士でありながら、独自に殺し合いを調査していたことを知らなかった。 セルベリアは少し考えた後に提案をする。 「情報交換に応じるが、いくつかの条件がある。 一つ、武器を返せ。 二つ、黒幕を殺すまでは休戦協定だ。 終わるまでお互いを攻撃しないし、クラウザーさんの蘇生手段だけは手を出すな。 三つ、黒幕を殺したら休戦協定は解除。再び敵同士だ。 小町! あのずるくて汚い勝ち方だけは絶対認めん、私との決闘をやり直せ!」 「なんか、随分おまえさんに有利な条件じゃないか?」 「飲まないなら別にいいぞ。私も情報を吐かず、狂信者仲間も呼び寄せる。 私を殺しても良いが、おまえたちも黒幕を取り逃がして酷い目にあうだろうな」 小町はしばし考えた後、あかりに視線を向ける。 あかりも敵であり、潰す予定だった狂信者と手を組みことには悩んだが、最終的には小町の判断を信じるという風に神妙にうなづいた。 「わかった要求を飲もう。もっと取り返しのつかない何かが起こる前の、必要な情報交換と一時休戦だ」 しばらく時間が経ち、23時過ぎ。 ディーは指令室の椅子に座りながら格納庫とセルベリアの戦況が気になっていた。 両方とも監視カメラが細工等で破壊されているため、どうなっているかがわからないのだ。 わかるのは黄泉レ〇プマシンが無事であることだけである。 「セルベリアはああ言っていたが、やはり私も前線に出るべきだろうか……」 ビッグサイトの廊下は無理だが、格納庫の方はウィツァアルネミネア化しても暴れられるスペースがある。 超兵器のアーマーを今、失うのはまずい。 かといってセルベリアがやられればマシンを守る存在が誰もいなくなる。 そうなれば詰みだ。 「アーマーかセルベリア、どちらかがやられれば、いよいよ自決でも考えるか」 上層部が全滅すればマシンは自動的に自爆して、関東を焼き払う爆弾と化す。 最後に残った上層部の人間が死ねば、ほぼ全ての参加者を巻き込んで日本を粛正の炎に巻き込める。 ディーにとってはクラウザーさんが生き返らないことは、世界を滅ぼした方が良いと同義であった。 そう考えていた時に備え付けの通信機ごしにセルベリアからの通信が入った。 『ディー、なんとか小町を仕留めたぞ』 「それは本当か、セルベリア!」 『ああ、真っ二つにSATUGAIした』 画面には赤毛の少女らしい死体の顔が見えた。 本当に真っ二つにされたようで断面はぐちゃぐちゃであり、生気を失った瞳には絶望の色が覗く。 「セルベリア、君自身は大丈夫か?」 『腕に怪我はしたが、軽傷だ。 このまま格納庫へ切歌たちの援護に向かう』 「わかった、私はこのまま侵入者を逃がさぬようビッグサイトの封鎖を続ける。 必要なら増援もありったけ送る、今後の戦いに欠かせないアーマーとサーフ博士たちを守ってくれ」 『お心遣いは嬉しいが私一人で十分だ』 「そうか、だが無理はしてくれるなよ」 セルベリアの勝利報告に安堵した様子でディーは通信を切った。 なお、通信を行った廊下では。 「よし、これで当座は凌げるだろう」 「魔理沙……悪いね、成仏しなよ」 通信で見せた死体は小町のものではなく、ディパックに眠っていた魔理沙の死体だ。 彼女の亡骸を資材置場の塗料で赤く塗って誤魔化したのだ。 放送が流れれば小町の生存が気づかれてしまうも、一時間程度稼げれば、黒幕討伐の時間には十分であろう。 「しっかし、天魔王軍の件で臭いとは思ってたけど本当にカオスロワちゃんねるが黒幕が殺し合いを操っていたツールになってたなんて」 「必要以上に悪者扱いされてた魔物や聖帝軍のみんなも、黒幕の情報に踊らされてたんだね!」 小町たちは都庁を出発した時間の都合上、カオスロワちゃんねるが危険であることまでは知らなかった。 元々信頼できる情報が少ないと思っていた程度には認識していたが、セルベリアの口から本当に危険な掲示板であったことに驚く。 そして一方のセルベリアも世界に大災害を招いた悪魔が竜殺剣を持っていたなど知らない情報もあったため、黒幕の正体にたどり着くことができた。 「黒幕の名前はサーフ・シェフィールドって奴か」 「なんか聞き覚えがある……モモちゃんも使ってる雀力を発見した科学者だったかな?」 「サーフは私に悪魔の力を植え付け、世界に一つだけだったハズの竜殺剣を渡した。 サイドバッシャーが言っていたニルヴァーナ出身の科学者であることも合致する。 おまけにオシリスの肉体から艦むすを作ってもいた……クロ確定だ、少なくとも手先程度の関連は確実にある」 討つべき敵を見定めた、三人はサーフがいる格納庫へと足を進める。 「ところでセルベリア。ディーって奴や、他の狂信者には通信でこのことを伝えないのかい?」 「いや、狂信者の中にサーフと結託した仲間が隠れている可能性もある。 狂信者でも信頼できるのは切歌とレジーナぐらいだ、今はおまえたちの仲間と交戦していて通信どころではあるまい」 サーフの正体はわかったが、サボテンみたいな悪魔と謎の少女の行方は不明。 他にも仲間がいる危険をセルベリアは考慮し、今は仲間内にも秘匿するのだ。 「幸い、格納庫には奴の研究室もある。そこから仲間を炙り出せる手がかりがあるかもしれない。 上手くいけばサーフの悪行を狂信者や世間に知らしめて奴を追い詰めることもできる」 「一つ質問だが、あたいらはあんたらが邪竜を殺した兵器を破壊しようとしてんだが……もし格納庫につく前に仲間に壊されても文句を言うなよ?」 「あれを改造したのもサーフだ、奴に有利に働くように兵器自体が細工されてるかもしれん。 だったら壊してくれても良い……まあ、壊せればだがな」 「言っとくけど黒子もモモも日之影もめっちゃ強いぞ。舐めてもらっちゃあ困るね」 「忘れない内に私からも言っておくが、私たちは本来敵同士……下賤な黒幕を殺したら次は貴様たちと殺し合いだ」 「ま、まあまあ、今はまだダメだよ」 あくまで黒幕を殺すまでの同盟。 それが終われば敵同士として再び殺しあわなければならない。 互いにサイファーとドリスを向けあう程度には、まだお互いを許してはいないし、許す気もないのだ。 緩衝材としてあかりがいないと、再び二人は戦いを始めるだろう。 「というかさっさと乳からクラウザーさんのアルバムを出せ、不届き者!」 「ええ? だっていちおう休戦協定だし、おまえさんには武器を返したんだから保険としてこれくらい良いだろ? これがある限りおまえは攻撃できないしから、そっちから休戦を破棄することはできな きゃんッ、こら! 勝手に揉むんじゃない!」 小町は未だに生贄メタルMIXのCDを谷間に挟んだままだった。 セルベリアは嫉妬全開で小町の片乳を鷲掴む。 「私も一度自分の胸で同じことをやってみたかったが、畏れ多くてできなかったんだぞ!」 「……泣いて言うほどかい」 「このおばさん、けっこう天然な人なんじゃ……」 そんなこんなで、一時的にだが対主催と狂信者の、有り得ないハズの同盟が生まれた。 【二日目・23時15分/東京都 ビッグサイト内部】 【セルベリア・ブレス@戦場のヴァルキュリア】 【状態】ダメージ(中)、疲労(小)、右腕負傷、人修羅化、首輪解除 【装備】マロガレ@真・女神転生Ⅲ、竜殺剣ドリス@セブンスドラゴン 【道具】支給品一式、四条化した魔理沙の死体1/2(髪を赤く塗った) 【思考】 基本:クラウザーさんの復活、自爆はしたくない 0:格納庫へ向かいサーフの悪事を暴いて粛正する そのため一時的に影薄組と同盟を組む 1:自爆による心中は反対、最後まで諦めたくない 2:最悪の場合はディー達を……? もしディーがサーフの仲間なら躊躇なく殺す 3:ゼロという男に対しての疑念 4:黒幕を討伐したら休戦を解除し、小町たちと戦う ※マガタマを取り込むことで人修羅化し、物理攻撃を無効化する敵にも物理攻撃でダメージを与える貫通のスキルを得ました。さらにポテンシャル『貫通攻撃』と重ねて防御力そのものも無効化できます ※スキル『心眼』も装備、不意打ちやステルス攻撃が効きません ※竜殺剣を所持している限りは竜や龍に対して特攻ダメージを与えられます ※自爆による無理心中の件には納得がいっていない様子です ※小町たちとの情報共有により、殺し合いの目的や救済の予言の意味、黒幕の正体全てを知りました 【小野塚小町@東方Project】 【状態】ダメージ(中)、疲労(小)、首輪解除、ドラゴンハートによる超強化、蒼耐性(小)、テラカオス化耐性(完全) 【装備】サイファー@ストライダー飛竜、乳の谷間に生贄メタルMIX 【道具】基本支給品一式 【思考】基本:大災害の阻止、多くの命を助けるために尽力する 0:格納庫へ向かいサーフの悪事を暴いて裁く 1:ビックサイトに潜入し、クラウザーへの蘇生手段を破壊して狂信者を瓦解させる が、今はセルベリアとの休戦協定により後回し 2:何か必要があるまではCOMPの中に待機する 3:潜入作戦が終わり次第、都庁に戻る 4:もう二度と仲間を置いて行こうとしない 5:時が来たらヘルヘイム扱いされた都庁の長ダオスを倒す演技をして世間の混乱を収める ※予言やテラカオスの真実、カオスロワちゃんねると黒幕の正体を知りました ※小鳥発案の偶像計画のため、表向きは都庁の敵のフリをしています 【赤座あかり@ゆるゆり】 【状態】ダメージ(中)、疲労(小)、首輪解除、ドラゴンハートによる超強化、蒼耐性(小)、テラカオス化耐性(完全) 頭のお団子左側消失 【装備】エンシェントソード@Minecraft、デモニカスーツ@真・女神転生SJ(ヘルメット消失) 【道具】マムルの肉@風来のシレン 【思考】基本:大災害の阻止、多くの命を助けるために尽力する! 0:格納庫へ向かいサーフの悪事を暴いてやっつける! 1:ビックサイトに潜入し、クラウザーへの蘇生手段を破壊して狂信者に殺し合いをやめさせたいけど 今はセルベリアと休戦だから後回し 2:潜入作戦が終わり次第、都庁に戻る 3:都庁のみんな、あかりたちが戻ってくるまで無事でいてね…… 4:世界の危機を前に主人公かどうかは関係ない! 世界のために頑張ってる人全員が主人公! 5:日之影さんたち大丈夫かな…? ※予言やテラカオスの真実、カオスロワちゃんねると黒幕の正体を知りました ※ドラゴンハートの影響(?)でお団子ミサイルが使用可能になりましたが、残弾はあと一発だけです 【ディー@うたわれるもの】 【状態】魂のダメージ(中/回復不可)、首輪解除 【装備】刀 【道具】支給品一式、クラウザーさんクローン×300、ネオ・ジオングスーツ 【思考】 基本:クラウザーさんの復活、もしくは世界をSATUGAI(無理心中)する 0:セルベリアや切歌を信じ、指令室に残る 1:黄泉レ○プシステムをさらに盤石にするため、引き続きマグネタイトは回収する 2:ネオ・ジオングスーツが完成次第、サイコシェードで会場から非信者を一掃する 3:蘇生が不可能だと判断した場合は黄泉レ○プシステムを暴走させて世界を粛清する 4:自分が死んだ場合はセルベリアにまとめ役を引き継がせる 5:ドリスコルたちが死に都庁攻略が失敗した情報が来たが、セルベリアたちの士気をくじかないために今は秘密 ※首輪解除によりウィツァルネミテアの力をある程度解放できますが、空蝉であるハクオロの死体が見つかってなにので完全には実力を発揮できません また、蘇生関連の能力制限だけは首輪とは別の力が働いていると見ています ※パワーアップのためにネオジオング@機動戦士ガンダムUCを改造したスーツを開発中です ※沖縄の異常気象をクラウザーさんによるものであると思っています ※現存する組織のうち、あと三つ滅ぼせば黄泉レ○プシステムを起動できます ※サイコシェードを使うたびに願いを叶える力の代償として魂がダメージを受けてしまいます、これは回復できません ※ネオ・ジオングスーツがサーフにとって都合が良い人物は死なないように細工されていることは気づいてません
https://w.atwiki.jp/niconicomugen/pages/5701.html
原作でのキャラクター プレイステーション2用アクションRPG『ドラッグ オン ドラグーン』に登場する敵。 見た目は箱のような形で通称箱蟲と呼ばれている。フリーミッションなどで戦うことになる敵。 この敵と戦う時はドラゴンに乗ってこの敵を何度も倒す必要がある。 続編のドラッグオンドラグーン2やニーアレプリカント、ニーアゲシュタルトにも登場している。ニーアのほうではシャハリヤールという名前になっている。 MUGENにおけるガーゴイルキューブ 特異点氏によって手書きで作成された。 説明書にはガーゴイルキューブと記載されていたのでページ名はガーゴイルキューブとします。 CPU専用キャラであり神キャラのボーナスステージとして作られた。 通常モードとボーナスステージモードの2つがあり通常モードでは箱蟲を破壊する毎にライフが減る。ボーナスステージモードは試合中ライフ1固定で終了と同時にライフが0になる。 カラーが増えれば増えるほど出現する箱蟲の数は増える。 箱蟲は体当たりしてきたりレーザーをはなったりして攻撃してくる。 画面左側に得点&撃破数が表示されます(2Pサイドは右側) 箱蟲壊滅時には集合体(集団)攻撃をしてきます。 1P~6Pは多数の箱蟲が落下し、地面を滑りながらフェードアウトする。 7P~12Pは縦横無尽に多数の箱蟲が連なりながら、画面を移動します。 得点は箱蟲の同時撃破、丁度良いダメージで撃破等で得点が上昇します。 全画面技持ちキャラが高得点を出し易いですが、やり過ぎると集合体攻撃が来ます。 出場大会 お前ら魔界でやれチームトーナメント 動物と一緒にタッグトーナメント メジャー&マイナーごちゃまぜ狂キャラ大会 第1回たぶん強以上ごちゃまぜトーナメント
https://w.atwiki.jp/cryunidb/pages/77.html
ニンブルキュイラス ニンブルキュイラス 装備部位 胴 レベル 12 完成までの所要時間 02 36 52 カードスロット数 1 グレード 普通 上等 高級 至高 伝説 必要素材 青銅小石×2鋼鉄×4 鎧の蒼微石×4鎧の蒼石×2鋼鉄 鎧の蒼微石×6鎧の蒼石×3小石鋼鉄×2 鎧の蒼微石×10鎧の蒼石×5小石鋼鉄×3 鎧の蒼微石×20鎧の蒼石×10青銅小石×2鋼鉄×4 アビリティ 騎兵タイプ防御力 12.0%騎兵タイプ訓練速度 2.0% 騎兵タイプ防御力 18.0%騎兵タイプ訓練速度 3.0% 騎兵タイプ防御力 24.0%騎兵タイプ訓練速度 3.9% 騎兵タイプ防御力 30.0%騎兵タイプ訓練速度 4.9% 騎兵タイプ防御力 36.0%騎兵タイプ訓練速度 5.9% 必要魔石数 64,000 16,000 32,000 48,000 64,000 ※完成までの所要時間は、鍛冶屋lv1(2.0%生産速度UP)の値です。
https://w.atwiki.jp/storyteller/pages/1267.html
戦場のヴァルキュリア part44-26~31,45~50,63~68,78~79,81~84,87~91,106~110 26 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/07(土) 00 13 54 ID Pkq2uv+m0 序章・終章含めて19章。1章1レス+用語解説(これ)で20レスくらいになるかと。 まずは頻出する用語の解説から。 ガリア公国:本作の舞台。連邦と帝国の間に位置し、どちらにも属さない武装中立国家。 第二次ヨーロッパ大戦の最中、豊富なラグナイト資源を狙った帝国の侵攻を受ける。 国民皆兵制度を敷いており、小・中・高・大学で軍事教練が必修。さらに中学校までは 義務教育であるため、国民全員が戦闘の基礎を習得している事になる。 位置的にはオランダ~ドイツ辺りの海沿いだけど、世界地図が現実の物と多少違うので はっきり 「この場所」 とは言い切れない。 東ヨーロッパ帝国連合:通称 『帝国』 ヨーロッパ統一を目指す君主制国家。デカイ。強い。 連邦のみならずガリア公国含む周辺諸国へも侵攻。本作のメイン敵国になる。 大西洋連邦機構:通称 『連邦』 ヨーロッパ西側の共和制国家の集合体。領土は帝国より 狭く(それでもガリアに比べれば超デカイが) 戦車開発等においても帝国に遅れをとる。 秘密条約など、まっとうでない手段によって国土を拡大してきたとも言われる。 第二次ヨーロッパ大戦:征暦1935年に勃発し、ヨーロッパ全土を巻き込んだ戦争になる。 (と言っても帝国と連邦でほぼヨーロッパ全土なんだが) 原因はラグナイト資源争い。 「第二次」 という事は第一次もあるわけで、これもやはり帝国と連邦の戦争だった。 第一次の時もガリア公国は帝国による侵攻を受けているが、独立を守り通している。 ラグナイト:燃料や動力、爆薬から治療薬など何にでもなる鉱物資源。青く発光する。 ダルクス人:数千年前、邪法を使って100の都市と100万の人畜を焼き払ったと伝えられ それを理由に様々な迫害を受けている民族。工業や鉱業などの重労働に就く者が多く (というか迫害ゆえにそういった仕事にしか就けない) 「油くさい」 などと揶揄される。 紺色の髪と伝統的な文様の入った布 (ストール等) の装いを特徴とする。 ヴァルキュリア人:北方より現れてダルクス人を倒し、ヨーロッパを救ったとされる人々。 ラグナイトを原料とする武器を用い、戦闘時には青い光を放って人間離れした能力を 見せたと言うが、現在の認識はほとんど御伽噺か伝説上の存在に近い。 この世界の 「征暦」 はヴァルキュリア人がヨーロッパを平定した年を紀元としている。 27 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/07(土) 00 17 23 ID Pkq2uv+m0 【序章:開戦】 帝国との国境近いブルールの街。帝国の宣戦布告を受け、人々はこの先来るだろう 戦火を避けるために街を離れ始めている。 街を去る人々の流れの中、一人逆に街に向かう青年がいた。 川の傍に座って手帳に何か書き出した彼を、見回り中のブルール自警団が拘束する。 ウェルキンと名乗る青年は 「魚のスケッチをしていただけ」 と言い、事実手帳の中は 魚や花、虫のスケッチばかりだったが、自警団分隊長のアリシアは容易には信じない。 自警団詰め所へ連行する途中、ウェルキンに声をかける少女が現れる。 アリシアは、彼女がギュンター将軍の娘、イサラ・ギュンターである事に気づく。 まだ疎開してなかったの? と訊ねるアリシアに、イサラは兄が今日迎えに来る事に なっている、と答える。その 「兄」 が、つまりはウェルキンだった。 驚き、むくれつつも自分の勘違いを謝るアリシア。 昔から自然が好きで、今は首都の大学で学んでいると言うウェルキンは、 「自分も誰かに観察されているかも知れないって事を、覚えておくよ」 と言って笑う。 そこへ帝国の偵察部隊がやってくる。街を去ろうとしていた人々が銃弾に倒れていく中、 アリシアは倒れた自警団員の銃をウェルキンに渡し、戦力に加えて帝国兵を撃退する。 戦いが終わった後、部下の自警団員に倒した帝国兵の遺体を埋葬するように言って、 アリシアは手に持っていたコナユキソウの種を風に乗せた。 街の人を守るには戦うしかない。でも、命を奪い合っていただけではなく、新しい命も この時代に生まれていた事を、戦争が終わって振り返った時に思い出したい。 飛んでいく種の綿毛を見ながら彼女はそう言った。 28 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/07(土) 00 17 52 ID Pkq2uv+m0 【一章:ブルール防衛戦】 アリシアと別れ、家に戻ったウェルキンとイサラは使用人のマーサに迎えられる。 身重の彼女をウェルキンは気遣うが、当人は 「もう5人目だから慣れたもの」 と笑う。 そこへアリシアが登場。さっきのお詫び、と渡されたパンは、パン屋に住み込みで 働いているアリシア自身が焼いたものだった。 家に迎え入れられたアリシアは、壁にかけられた一枚の写真を見つける。 写っているのは二人の男性。一人はウェルキンの父、第一次ヨーロッパ大戦の中で ガリアの独立維持に大きく貢献した英雄、ベルゲン・ギュンター将軍(既に故人) もう一人の事を訊ねると、イサラが私の父ですと答える。父は将軍の戦車を設計した 技師だった。でも生まれてすぐに両親は事故で他界してしまい、将軍が養子として 自分を引き取り、育ててくれたのだと言う。 立ち入った事を聞いた、と言うアリシアに、気にしないで下さいと笑うイサラ。 時間を見て辞去しようとするアリシアをウェルキンが送っていく。 「お父さんの様に軍人にはならないの?」 と言うアリシアの問いに、ウェルキンは 自分は教師になりたいんだと答える。そして自分なりの方法でこの国を守りたいと。 自分なりの、という言葉にアリシアが考え込んだ時、砲撃音が響く。 ブルールの中心に位置し、街の象徴でもあった親子風車が崩れ落ち、帝国兵が 街に突入してくる。自警団員を集め、敵を食い止めに向かうアリシアとウェルキン。 だが戦車まで加わった帝国側の圧倒的な火力は、自警団の抵抗を物ともしない。 アリシアはウェルキンに脱出するように言い、尚も自警団員を率いて抵抗を続ける。 ウェルキンはまだイサラとマーサがいるはずの家へと向かって走り出した。 29 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/07(土) 00 18 17 ID Pkq2uv+m0 【二章:ブルール撤退戦】 家には既に帝国兵が侵入していた。倒れているマーサを庇って立つイサラを見て そのストールから彼女をダルクス人だと知った兵士が侮蔑の言葉を吐く。 そんな兵士達の隙をついて銃を手に取るイサラ。兵士の注意が彼女に向いた時、 ウェルキンが駆けつける。柵の柱を引き抜いただけの即席の棍棒で一人を倒し、 もう一人が応戦しようとした所に銃声が鳴る。引き金を引いたのはイサラだった。 悪態をついて兵士が倒れる。 マーサに駆け寄る二人。既に陣痛が始まっていて動かすのは危険な状態。 そんな時にイサラは納屋に行こうと言い出す。 「父さんたちが残してくれたものが、私たちを助けてくれるはずです」 納屋には一両の戦車があった。イサラの父、テイマーがギュンター将軍のために ただ一両だけ製造したエーデルワイス号。 10年も動かしていない物だが、いつでも動かせるように整備はしてあると言う。 軍事教練で整備を選択し、戦車操縦技能も持つイサラが操縦手兼無線手を担当、 高校で機甲訓練コースを選択していたウェルキンを戦車長兼砲手として、内部に マーサを保護した状態で出撃。 ブルール住民の非難経路を守っていたアリシア達と合流し、帝国戦車を破壊。 時間を稼ぎつつブルールから撤退する。 その間、マーサの子供はなんと戦車の中で生まれてしまっていた。 結局奇襲から2時間足らずで制圧されたブルールを眺めるアリシアとウェルキン。 ウェルキンは、自然から生き物の種族を超えた共存の仕組みを知りたいと言う。 人の生活に活かせるかもしれない。そして教師になれた時それを皆に伝えたいと。 そこへマーサから子供を預かったイサラが赤ん坊を抱いて現れる。 これから離れる故郷を赤ん坊に見せ、きっとここへ帰ってこようと三人は頷き合う。 30 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/07(土) 00 18 38 ID Pkq2uv+m0 【三章:ヴァーゼル市街地戦】 ガリア公国東部国境を越えた帝国軍は、要害・ギルランダイオ要塞を始めとした ガリア東部の要所を次々と制圧していく。その中、ブルールを脱出した住民たちは ガリア公国首都、ランドグリーズへと避難していた。 国民皆兵制度に基き、ウェルキンとアリシアは義勇軍として軍に配属される。 ウェルキンは義勇軍第3中隊・第7小隊長に任ぜられる。階級は少尉。 アリシアもウェルキン付きの下士官として第7小隊に配属される。階級は軍曹。 出頭前、アリシアは着慣れない軍服姿の感想をウェルキンに求める。 腰部装甲がカブトムシみたいでかっこいい、とズレた(でも本気の)誉め方をする ウェルキンに呆れるが、頭部のスカーフ(登場時からずっとつけている)について 訊ねられると気を取り直して答える。 パン屋で働いていた時のスカーフである事。その頃の気持ちを忘れたくなくて また働ける時までつけていようと思っている事。 再びパン屋で働ける日が来たら買いに行くよ、とウェルキンは約束する。 義勇軍第3中隊長エレノア・バーロット大尉の下に出頭した際、ウェルキンは 第1小隊長として配属されていた学友、ファルディオ・ランツァートと再会する。 義勇軍としての初戦は、首都近郊の重要拠点・ヴァーゼル橋の奪還。 作戦会議中わざわざ嫌味を言いにきた総司令官・ダモン将軍をバーロットが 皮肉で追い返し、ファルディオは義勇軍を寄せ集めと見下すダモンの態度に 不快感と、ガリア軍が一枚岩でない事への懸念を露にする。 その会議で第7小隊に下された初任務は、ヴァーゼル橋奪還の前段階として 橋の西岸に構築された帝国軍拠点を制圧する事。 小隊に配属された部下、古参の対戦車兵ラルゴや突撃兵ロージー、そして エーデルワイス号の操縦手兼無線手として配属されたイサラ達を率いて 速やかに作戦を完了したウェルキンに、一人の女性が近付く。 従軍記者・エレット。突然の、そして矢継ぎ早の質問にうろたえるウェルキン。 そんなウェルキンを、ラルゴとロージーが冷ややかな目で見ていた。 余談:このゲームは「ガリア戦線記」と言う本を紐解く形で進行していく。 この本の著者が今回登場したエレットである(別名で書いてるけど) 31 :ゲーム好き名無しさん:2009/02/07(土) 00 19 17 ID Pkq2uv+m0 とりあえず今回ここまで。読み易くなってると良いけどどうかなぁ。 このゲーム、クリアした分のイベントは後からいつでも見られるから 詳細の確認が楽でいいw 45 :ゲーム好き名無しさん:2009/02/08(日) 01 00 30 ID Atd01Nkr0 空いてるようなので戦ヴァル第二陣投下します 46 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/08(日) 01 00 56 ID Atd01Nkr0 【四章:「春の嵐」作戦】 ヴァーゼル橋の西岸を確保し、橋を奪還する足がかりを得たガリア軍。 次は正規軍との合同作戦で橋そのものの奪還にかかる事になる。 義勇軍に与えられた任務は橋東岸の帝国軍拠点を制圧する事。 しかし橋上には帝国軍の橋頭堡が幾重にも築かれている。 これらを突破する際に、正規軍からの援助はあるのかと訊ねるファルディオに、 バーロット大尉は首を振る。正規軍は、義勇軍が敵の橋頭堡を攻略した段階で 攻勢を開始する。捨て駒扱いに舌打ちするファルディオをバーロットが宥める。 だが彼女自身も、帝国軍の強固な橋頭堡を、被害を抑えつつ突破する方法は 思いつかない。そんな中ウェルキンが橋の偵察を申し出て許可を得る。 そこへアリシアが駆け込んでくる。隊員同士が口論を起こしていて、隊長である ウェルキンに仲裁して欲しい、と言う。 ウェルキンがつれて行かれた先でイサラとロージー、ラルゴが睨み合っていた。 争いの理由は、ダルクス人であるイサラが小隊に参加している事。 ダルクス人なんかと一緒には戦えない、というロージーにイサラが反論する。 口論を止めるウェルキン。 しかしラルゴが、実戦経験の無い坊主の言う事など 誰も聞きやしない、と言う。彼らはウェルキンを隊長と認めてはいなかった。 それを悟ったウェルキンはラルゴに賭けを申し出る。 これから48時間以内にヴァーゼル橋を奪還する。失敗したら隊長を辞任しよう。 「その代わり作戦が成功したら、以後は僕の指示をきちんと聞いてくれるかな」 翌朝早く、ウェルキンは小隊を河岸に集めた。そこで発表された作戦の内容は 朝霧に紛れ、橋ではなく河を渡って東岸に上陸し、帝国軍拠点を落すというもの。 戦車は河を渡れないし、歩兵だけでは拠点は落せない、と反論するラルゴ。 ウェルキンは耐水処置を施したエーデルワイス号を潜水させ、河床を走らせて 東岸に渡すと言う。彼は河の植生から、戦車が渡れる場所を割り出していた。 河岸を警備していた帝国兵は、突然河面を割って現れた戦車に蹴散らされた。 防衛線に穴を空けたウェルキンは対岸に合図を送り、歩兵が一挙に河を渡る。 帝国軍拠点を奇襲・制圧した第7小隊は、ヴァーゼル橋の開閉施設をも占拠。 跳ね橋を強引に上げる事によって戦うことなく橋上の橋頭堡を一掃する。 予想以上に上手くいった作戦に、古参兵たちもウェルキンを認め始める。 ダルクス人への偏見という確執は払拭しきれていないものの、現れたエレットの インタビューに、皆の心を繋ぐ橋のような存在になりたいとウェルキンは答える。 47 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/08(日) 01 01 16 ID Atd01Nkr0 【五章:クローデンの森の戦い】 ヴァーゼル橋を奪還し、戦線を押し戻したガリア軍。それによって帝国軍は ガリア中部に戦力を集めざるを得なくなる。この動きに応じてガリア中部へと 向かう正規軍と離れ、義勇軍はガリア南部へと移動する。 南部の国境付近を覆うクローデンの森。慣れていなければ歩く事さえ困難な この森に、帝国軍がガリア中部侵攻のために建設した補給基地があるという。 その基地を制圧し、帝国軍の補給線を断つ事が作戦の主目的になる。 バーロットの説明を受けつつも困難な森林戦に気の進まないファルディオ。 対してウェルキンは珍しい植物が見られるかもしれないとワクワク気味。 ファルディオは呆れるが、よく見ていればきっと何かのヒントが隠されている というウェルキンの言葉には納得する。 一方の帝国側。本拠であるギルランダイオ要塞の作戦会議室(だと思う) 帝国準皇太子であり、ガリア方面軍総司令官でもあるマクシミリアンを筆頭に、 セルベリア・ブレス大佐、ベルホルト・グレゴール少将、ラディ・イェーガー少将、 それぞれガリア中部、北部、南部侵攻部隊の司令官が出揃っている。 帝国側も、中部に兵力を集めつつもクローデンの森の重要性は察知しており 南部方面軍の指揮を取るイェーガー当人が直に補給基地へ向かう事になる。 視点はガリア側に戻り、既に森に入った第7小隊。 ウェルキンは自然オタクっぷりを発揮し、悪気なくアリシアに山羊のフンを 渡したりして小隊員に呆れられるが、同時に獣道も発見する。 ロージーが元は酒場の歌姫だったなどの他愛無い会話をしながら進む中、 小隊は戦闘の巻き添えで親を失ったハネブタ (羽生えた豚) の子供を拾う。 子豚を抱き上げるアリシアに、連れて行くかい?とウェルキンは声をかける。 僕達は義勇軍なんだから誰が隊員になったっていい、と。 エーデルワイス号を中心に進む本隊と、獣道を進む分隊に別れて進軍。 分隊が対戦車砲を背後から奇襲して無力化し、本隊は基地に肉薄する。 そこで帝国側にイェーガーが到着するが、彼は状況を見て基地の死守は 無意味と判断。基地から必要な物資を引き上げさせる間、自ら矢面に立って 小隊の侵攻を食い止める。最終的に基地は制圧したものの、イェーガーの 指揮する戦車の堅牢さや、その鮮やかな撤退にウェルキンは舌を巻く。 余談:拾われた子ハネブタはハンスと名付けられ、小隊の一員となる。 階級は三等兵(アリシアが勝手に任命) 小隊員に可愛がられつつも ラルゴとのぶつかり稽古とか、訓練(?)もちゃんとしているそうな。 48 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/08(日) 01 01 42 ID Atd01Nkr0 【六章:砂漠の遭遇戦】 今度はガリア中部のバリアス砂漠に派遣された義勇軍第3中隊。 荒れ果てた大地は、ダルクスの災厄で焼き払われた都市の跡だという。 あまりの景色に、災厄の規模と力の大きさを実感する小隊の面々。 この砂漠にある遺跡の周辺に、帝国軍が布陣していると言う情報があり その真偽の確認と、事実だった場合は帝国軍の目的の調査が任務となる。 一方また帝国側。場所はやはりギルランダイオ要塞内の作戦会議室だが いるのはグレゴールとイェーガーの二人のみ。マクシミリアンとセルベリアは バリアス砂漠へ赴いていた。セルベリアを伴って行ったのならば、理由は ヴァルキュリアに関わる事だろうと推測するイェーガー。一方グレゴールは マクシミリアンがヴァルキュリアの力に固執気味である事を懸念する。 対し、イェーガーは力があるならそれだけ道のりは短くなるだろう、と言う。 我が故国のためにも、マクシミリアンには勝ってもらわなければ、と。 再び舞台はバリアス砂漠。発見した帝国軍と交戦に入る第7小隊。 地溝や岩、砂嵐など周囲の環境を利用して帝国軍の拠点を制圧する。 向かった遺跡の前でファルディオと遭遇。大学で考古学を学んでいた彼は 遺跡内部の偵察と調査とを任されていた。彼は、この遺跡は何千年も前に ヴァルキュリア人が作った物だと説明する。聞き入る小隊の皆を尻目に、 一人考え込んでいたウェルキンが突然 「思い出した!」 と大声を上げる。 「ツノオウムガイだ! この遺跡、ツノオウムガイに似てるんだ!」 またか、と呆れるアリシア。 何事も無かったように聞き流して、ファルディオは遺跡内部に入っていく。 ウェルキンとアリシアは、小隊員に周辺の偵察を任せて彼に同行する。 そのころ、当の遺跡の最深部にはマクシミリアンとセルベリアがいた。 青い光を身に纏ったセルベリアに応じ、遺跡の壁にあった古代の文字が 同じ光を以って浮かび上がる。マクシミリアンの問いに答えるセルベリア。 「大地を焼きし 『聖槍』 は、ランドグリーズの地に封じられたり」 頷くマクシミリアンに、どう制御なさるおつもりですか、と訊ねるセルベリア。 マクシミリアンは答える。槍を載せて走るネズミがもうすぐ完成する、と。 「これで我が野望は、夢から確信へと変わった。余は、ヨーロッパに 君臨する王となるのだ」 余談:イェーガーはかつて帝国に併合された小国・フィラルドの出身で 故国の復興・独立を目指してマクシミリアンの幕下に加わっている。 49 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/08(日) 01 03 00 ID Atd01Nkr0 【七章:バリアスの決戦】 遺跡の内部に入る三人。壁面には古代の文字で何かが綴られている。 ファルディオの解読で、この地を襲ったダルクスの災厄を語る文だと分かる。 そしてダルクス人を倒し、ヨーロッパを平定したと言うヴァルキュリア人。 ファルディオの解説を聞きながら、御伽噺だと思っていた、と言うアリシア。 その頃遺跡の外では再びロージーとイサラの衝突が起きていた。 ラルゴの制止で騒ぎには至らなかったが、二人の態度は和解には程遠い。 遺跡調査組は遺跡の最奥部、ヴァルキュリア人のシンボルとも言われている “ヴァルキュリアの螺旋” の前に辿り付く。ここまでただ一人の敵兵にさえ 出会わなかった彼らは、調査を切り上げて外へ戻ろうとする。 その時、突然 “ヴァルキュリアの螺旋” がまるで扉のように開いた。 “螺旋” の前に立っていたアリシアは、ただ手を触れただけだと言う。 遺跡に深部があった事に驚くファルディオ。一行は調査を続けようと奥へ入る。 “螺旋” の先は下へと続く螺旋階段。壁面にはやはり文字が刻まれている。 文字に目を走らせ、愕然とするファルディオ。ウェルキンが内容を訊ねるが、 ファルディオは僅かに間をおいて、ここの文字は自分にも読めない、と答える。 アリシアが気配に気づく。こちらを認めながらも悠然とすれ違って行くのは マクシミリアン。彼の正体に気づく一行。アリシアは銃を抜いてその背中に 照準するものの、彼に付き従うセルベリアが身に纏う青い光に気圧される。 相対したのがヴァーゼルやクローデンの戦いで巧みに帝国軍を破ってきた ウェルキン・ギュンターの隊だと知ったマクシミリアンは、外で雌雄を決しよう、 と言って出て行く。 外に出るとマクシミリアン自身が搭乗する巨大戦車・ゲルビルが現れる。 ガリア側の拠点を、制圧どころか蹂躙しながら進む戦車に手を焼く第7小隊。 ファルディオの第1小隊は、これもやはりセルベリアの部隊に圧倒される。 ゲルビルのラジエーターを破壊しつつ食い下がるが、遂に第1小隊を退けた セルベリアが敵援軍として現れる。銃ではなく、石製にも見える槍と盾を携え 青い光を纏うセルベリア。その姿は伝説のヴァルキュリア人を連想させる。 彼女の猛攻をかわしつつ何とかゲルビルを破壊する第7小隊。 しかし、あろうことか生身に槍と盾で戦車砲すら弾き返すセルベリアを前に、 マクシミリアンを捕える事は適わなかった。 何とか帝国軍を退けはしたものの、受けた被害の大きさと目の当たりにした セルベリアの強大な力に、誰もが暗澹たる思いを抱くのだった。 50 :ゲーム好き名無しさん:2009/02/08(日) 01 06 55 ID Atd01Nkr0 やっとヴァルキュリア登場したところで今回ここまでー 63 :ゲーム好き名無しさん:2009/02/11(水) 00 54 59 ID fL/xt6B40 戦ヴァル第三段いきまーす 段々長くなってきた 64 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/11(水) 00 57 33 ID fL/xt6B40 【八章:森林の包囲網】 バリアス砂漠から帰還する途中、突然の砲撃を受けてウェルキンとアリシアは 小隊から逸れてしまう。二人は小隊との合流を目指して夜の森を歩き出すが、 アリシアは脚を捻っており、ウェルキンの知識で森から薬草を得ながら進む。 警戒網を抜けた先に無人の山小屋があった。薬草での応急治療を施す中 アリシアは、なぜ自然に興味を持つようになったのかをウェルキンに訊ねる。 父さんの影響だと思う、とウェルキンは答える。父とよく遊びに行ったと。 父は悩んでいた。母は戦火で命を落とし、最愛の人すら守れなかった父は それでも周囲からは英雄と称えられ続けた。自分は何のために戦ったのか、 いつも苦しんでいた。でも、自然の中にいる時は明るくて元気な父だった。 「父さんを笑顔にしてくれるから、僕は自然を好きになったのかもしれない」 山小屋に一人の帝国兵が入ってくる。銃を構え、制止するウェルキン。 だが、そのままその場に倒れる帝国兵。負傷兵だと気づいた二人は何とか 手当てを試みるが、手の施しようがない。帝国兵は手を伸ばし、母を呼ぶ。 手を握り、大丈夫、ここにいる、と言ってやる事しかできないアリシア。 二人の見守る中で、負傷の帝国兵は息を引き取った。 一方、残された小隊の面々。二人を探すラルゴとロージー、捜索に参加せず エーデルワイス号の整備にかかりきりのイサラ。こんな時によく整備なんか していられるな、と言うロージーに、こんな時だからです、とイサラは答える。 いつ兄が帰ってきてもいいように準備を整えておく事が、今の自分にできる 最良の事だと思います、と。驚いた顔のロージーと、イサラを気遣うラルゴ。 翌朝、帝国兵を埋葬したアリシアとウェルキン。彼の銃を立て、ヘルメットを 置いた墓を前に、帝国兵も自分たちと同じ人間で、家族がいる事を実感する。 自分には家族がいない事を告白するアリシア。孤児院育ちで親を知らない。 でも悲しませる人がいないのなら、一人ぼっちも悪くないかも、と笑う彼女に 今は僕もイサラも、小隊の皆が君の家族じゃないかと言うウェルキン。 そこへ帝国の兵士と、士官が現れる。墓と、山小屋内の治療を跡を見て、 彼らは二人に感謝を述べ、危害を加えることもなく去っていく。 その後二人は近くで交戦中だった小隊と合流して帝国側戦力を撃退する。 二人を敬礼で迎える小隊員。ラルゴとロージーに、兄を探してくれた事への 礼を言うイサラ。ロージーはダルクス人に礼を言われても嬉しくない、と ソッポを向くが、それが単なる照れ隠しなのは傍目にも明らかだった。 65 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/11(水) 00 58 20 ID fL/xt6B40 【九章:七月事件】 日頃の戦果が認められ宮殿の晩餐会に招かれたバーロット、ウェルキン ファルディオの三人。ガリア公・ランドグリーズ家の現当主は弱冠16歳の コーデリア姫。彼女はヴァルキュリアの血を引いているとも言われていた。 前部中央にそびえる塔のため、一角獣に形容されるランドグリーズ城。 晩餐会は、ガリアと連邦の同盟を発表するためのものだった。 中立の国是を覆す同盟は、宰相ボルグと連邦大使の握手で締結される。 交わされる握手を表情もなく見る姫。ボルグと連邦大使が口を揃える、 ヨーロッパを我らの手に、という言葉に国を守りたいだけの義勇軍との 思いの剥離を覚える。不愉快な茶番だとファルディオは先に帰ってしまう。 晩餐会が終了し、帰ろうとしたところでバーロットが何者かとぶつかる。 翼を模し頭を覆う白の冠物に一角獣の額冠。なんと相手はコーデリア姫。 咎める様子もない姫に、ウェルキンは同盟に賛成なのですかと訊ねる。 晩餐会を見て姫の意思が無視されているような気がした、と。 姫は答える。国政は宰相に任せている。ガリアの地と、ヴァルキュリアの 血統を守るのが私の宿命。私の意思は必要ない。自らを傀儡と認め、 それを是とするコーデリア姫に言葉を失うウェルキン。 城を出るとダモン将軍が飛んでくる。姫が連邦大使に誘拐されたと言う。 一方、深夜の整備場。ガリア軍兵器の整備・開発を担当しているリオンと クライスが一機の飛行機を発見する。そしてそこにはイサラの姿が。 小さい頃空を飛びたいと言っていた兄の夢を叶えたくて、休日に少しずつ 作っていると言う。手伝いを申し出た二人に、イサラは礼を言って快諾。 そこに緊急出撃のサイレン。すぐにエーデルワイス号を出す事に。 逃走する装甲車を止め、なんとか姫を救出する第7小隊。助出された姫に いかに宿命が重くても、自身の意思を捨てないで下さいと言うウェルキン。 頷くコーデリア。 後日、ウェルキンは勲功賞を授与される。 授与の席でコーデリアは言う。まだ答えが出た訳ではないが、あれから ガリアの姫として、一人の人間としてどう生きるかを、ずっと考えていると。 小隊長室に戻ったウェルキンはファルディオの訪問を受ける。 ファルディオは今回の事件がボルグの圧力で報道されていないと言う。 帝国だけで手一杯の現状、連邦とまで事を構える訳には行かないからだ。 いかにガリアが弱い立場なのか思い知ったと言うファルディオ。更に軍さえ 一枚岩ではない。この国は大丈夫なんだろうか、と彼は懸念を口にする。 66 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/11(水) 01 00 56 ID fL/xt6B40 【十章:ファウゼン解放戦】 ガリア北部の工業都市ファウゼンの奪還に当たる事になった義勇軍。 ラグナイト産地であるファウゼンを奪還できれば国内の生産力を回復できる。 帝国軍が防衛に配備した装甲列車・エーゼルの破壊を任される第7小隊。 ファウゼンでは帝国によって狩り集められたダルクス人たちが、強制労働に 従事させられている。そのダルクス人の中に義勇軍の協力者がいるらしい。 そこでまたロージーとイサラの言い合い。ラルゴの仲裁も板に付いてきた。 夜陰に乗じてファウゼンに潜入し(戦車で潜入も何もないだろうとも思うが) 辿り着いたダルクス人収容所で小隊が見たのは、家畜のように扱われている ダルクス人たち。彼らのリーダーであるザカが、義勇軍の協力者だった。 目の当たりにしたダルクス人の現状に動揺しつつも、やはりダルクス人との 共同戦線は面白くないロージー。それを察したザカは好きなものはあるかと 彼女に尋ねる。意図を量りかねながらも、歌が好きだと答えたロージーに、 良いね、俺も好きだよと言うザカ。歌にも色々な物がある。それぞれ違うが、 それぞれ良さがある。人間も人種も、それと同じなんじゃないのか、と。 翌朝に作戦開始。装甲列車エーゼルはファウゼンの渓谷に掛かる高架上。 ザカが高架の支柱に爆弾を設置し、彼の退避を待って起爆する。 装甲列車エーゼルは高架と共に渓谷へと落下。エーゼルに搭乗していた 帝国軍北部ガリア侵攻部隊司令官ベルホルト・グレゴールも運命を共にした。 勝利した小隊に突如知らせが入る。帝国軍が、ダルクス人たちの宿舎に 火を放ったと言うのだ。駆けつけた小隊の前には焼け落ちた宿舎の跡だけが 広がっていた。黒焦げの残骸に歩み寄るロージー。彼女の目に映ったのは、 残骸の中、煤に汚れて落ちている人形。昨夜、宿舎で会った幼い少女が 手にしていた物だった。思わず人形を拾い上げ、復讐を叫ぶロージー。 その彼女を制止したのは、多くの同朋を宿舎ごと焼き殺されたザカだった。 暴力は暴力を呼ぶ。それでは争いは終わらない。例え迫害されていようと、 俺達は誇りをもって生きている。報復はしない、それがダルクス人の生き方だ。 そう言って一人残骸に入り、焼け崩れた柱を片付け始める。無言のまま 手伝いに進み出るイサラ。そして、そんな二人をロージーが手伝い始める。 ファウゼンを奪還し、帰還した第7小隊。開放されたダルクス人達の行く末を 案ずる彼らの前に義勇軍の軍服を纏ったザカが現れる。今日から義勇軍に 入り、しかも第7小隊に配属されたと言う。戦車兵の実戦経験もあるという 彼を加え、第7小隊にも二両目の戦車がやってくる事となった。 67 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/11(水) 01 03 34 ID fL/xt6B40 【十一章:マルベリー攻略戦】 今度の戦場はガリア北部のマルベリー海岸。砂浜の奥には断崖があり、 道も狭い上に断崖には銃座が設置されている、鉄壁ともいえる陣である。 明日は精霊節(大事な人に贈り物をする日)だというのに気が重くなる一同。 サロンで休憩中のラルゴとロージーに、イサラがある物を差し出す。 ファウゼンの収容所でも見た人形。それはダルクスに伝わるお守りだった。 それを二人に渡したいと言うイサラ。何で俺らに? とラルゴは尋ねる。 お二人と、ずっと仲良くなりたかった、と言うイサラ。精霊節にあやかって 大切なお二人と親しくなれればと思った、と。照れながら受け取るラルゴ。 だが、ロージーはそれを断る。ラルゴが宥めようとするが逆効果。むしろ はねつけるような言葉が飛び出してしまい、イサラは俯いて去ってしまう。 翌日、精霊節であり作戦当日。遅れて小隊長室に飛び込んで来たイサラは 煙幕弾が完成した、と言う。朝まで寝ないで作っていたらしいイサラは言う。 「私、第7小隊の皆が好きです。誰一人……死なせたくないんです」 小隊は煙幕によって銃座を無力化し、海岸の帝国軍拠点を制圧する。 戦闘が終わった後、いつも通りエーデルワイス号の点検をしているイサラに ロージーが近づく。その手にあるのは、昨日イサラが渡そうとした人形。 役に立ったよ、と言うロージーにイサラは驚く。持っていてくれたんですか、と。 お返しをしなくちゃな、というロージー。イサラは少し考えてから答えた。 「歌が好きだって仰ってましたよね。ロージーさんの歌、聞いてみたいです」 驚きながらも、分かった。約束するよ、と自分から手を差し出すロージー。 響く銃声。 イサラが倒れる。 他の小隊員が応戦する中で一人反応できないロージー。 「アタイ……まだアンタに、ありがとうを言えてないじゃないか!」 伸ばされた手を握る。「握手……できました、ね」 微笑むイサラ。 小隊の反撃に撤退していく帝国兵。皆がイサラとロージーに駆け寄る。 抱き起こすウェルキンに、一緒に飛行機で空を飛びたかった、と言うイサラ。 きっと一緒に飛べるさ。そう言った兄に微笑みかけて、ゆっくりと目を閉じる。 後日、戦没者墓地。ダルクスのストールを掛けられた真新しい墓に向かって 敬礼する義勇軍の面々。皆で彼女の願いを受け継ぎ、叶えていく事を誓う。 進み出たロージーが、約束していた通りに、墓前に歌を捧げる。 歌声は風に乗って、青空へと昇っていった。 68 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/11(水) 01 04 42 ID fL/xt6B40 今回ここまで。 ベルホルト・グレゴール少将、小隊への顔見せたったの一度で御退場 将軍クラスの敵さんの中ではぶっちゃけ一番影が薄いと思う 78 :ゲーム好き名無しさん:2009/02/12(木) 21 59 00 ID nwb90YY40 戦ヴァル第四段投下。今回ちょっと断章が入ります。 本筋とはあまり関係の無いエピソードが幾つか断章として出てくるんですが 今回のこれはちょっと入れないと話がわからなくなるので。 79 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/12(木) 21 59 39 ID nwb90YY40 【十二章:ブルール奪還戦】 イサラを喪って三週間が過ぎた。第7小隊に与えられた新たな任務は、 バーロットがダモン将軍に上申し、許可を得たものだと言う。国境近くの街 ブルールの奪還。今は欠員となっているエーデルワイス号の操縦士として 整備開発部で働き、イサラとも顔なじみだったクライスが志願、配属される。 五ヶ月ぶりに戻ってきた故郷・ブルール。必ず帰ってこようと誓った場所だが 共にそれを約束したイサラは既にいない。しかし将軍に上申してまで今回の 攻略目標をブルールと決定したバーロットの気遣いを無駄にしないためにも 今はイサラの、そして自分達の故郷を取り戻そうと決意するウェルキン。 一方、今回の作戦に参加しないファルディオは、バリアス砂漠の遺跡にいた。 あの時 “螺旋” の奥にあった文字を「読めない」と答えたが、実は読めていた。 濁してしまったのは内容があまりに衝撃的だったためだ。そしてその内容故に “螺旋” をヴァルキュリア人だけが開ける門なのだろうと結論するファルディオ。 ならばそれを開いたアリシアは…… ファルディオは苦悩する。自分は一体どうするべきなのか。 ブルールを奪還した第7小隊。初めて出会った丘から街を見渡すウェルキンと アリシア。住民も少なく、親子風車も壊れたままの街に寂しさを覚える。 ふと、小さな白い花を見つけたウェルキン。アリシアを呼び、見せたそれは コナユキソウの花だった。二人が出会った時にアリシアが捲いた種が根をはり 花を咲かせていた。「新しい命も、この時代に生まれている」 実感する二人。 ブルールの奪還で目標を再確認したウェルキン、中隊に戻ったファルディオに バーロットはガリア北東部の平原・ナジアルに帝国軍が結集していると告げる。 この戦がガリアの運命を決めると予想し、休息の後ナジアルへ移動する事に。 その夜。丘の上のエーデルワイス号と、その上に座るウェルキンとアリシア。 またたくさんの命が喪われる、と言うアリシアに頷くウェルキン。喪ったものは 戻らない。でも、アリシアが教えてくれたように、新しいものを育むことはできる。 次の戦いで勝てれば戦争も終わりに近づく。そうしたらブルールを復興しよう。 自分にとっての、お互いの存在の大きさを確認しあう二人。アリシアは言う。 「この戦いが終ったら……あなたに、伝えたい事があるの」 余談:ブルールを奪還した時点で、エレットが発行している壁新聞に ランドグリーズ大学からヴァルキュリアの槍と盾と考えられていた 古代の遺物2点が盗まれたという記事が載る。 81 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/12(木) 22 00 20 ID nwb90YY40 【十三章:ナジアル会戦(前編)】 ガリア・帝国両軍の主力部隊が集結するナジアル平原。 総兵力で帝国軍に大きく劣るガリア軍だが、総司令官ダモン将軍はコネ就任の ダメ司令っぷりを発揮して総攻撃を命令。バーロットの諫言など意にも介さない。 待機中の第7小隊。帝国軍の大兵力を前に、空気は重い。そんな中で、自分の 身の上を話し出すアリシア。ずっと一人ぼっちだと思っていた。でもウェルキンが 第7小隊の皆が私の家族なんだと言ってくれた。戦いの前は、やっぱり怖い。 「……でも、家族が一緒にいてくれるって考えると、頑張れる気がするんだ」 その言葉に小隊はいつもの明るさを取り戻し、戦いに臨む覚悟を新たにする。 一方帝国側。ガリア軍を蹴散らし殿下をランドグリーズへ、と息巻くセルべリア。 物心つかぬ内から実験施設に送られ、兵器として実験材料にされていた彼女は 初めて自分をそこから連れ出し、人間らしい生活を与えてくれたマクシミリアンに 絶対の忠誠を誓っていた。彼のためにヴァルキュリアとしての力を覚醒させようと 自ら胸を貫きさえした。 「必ずや、余に勝利をもたらせ」 というマクシミリアンの 言葉を受け取って、セルベリアが出撃する。 古代の石槍・石盾を手に陣頭に立つセルベリア。全身から青い光を放って 無謀な全面攻勢をかけるガリア軍を蹂躙する。戦車ですら足止めにもならない。 第7小隊の担当区域は離れているものの、帝国軍は区域全体にロケット砲での 砲撃を加えており、これを避けようの無い戦車は出撃ができない。 前大戦の名残でもある幾多の塹壕を通って、まず砲撃の照準情報を送っている 中間拠点を制圧。砲撃が止んだ所でウェルキン&クライス、ザカの戦車が出撃。 だが同時に、他区域のガリア軍を撃滅したセルベリアが現れる。 やはりセルベリアに対しては勝機が見出せない小隊。セルベリアにこちら側の 本拠点を制圧される前に帝国側の拠点を制圧する事で、なんとかセルベリアを 退かせる事に成功する。だが、ガリア軍側にできたのはたったのそれだけ。 ヴァルキュリアの力と、あまりに甚大な被害に呆然とする一同。 帝国軍が撤退したとは言え、このままでは拠点を維持する事も難しいと判断した ウェルキンは、後方部隊に支援を要請しようとする。応じてアリシアが小隊員を 集めようとしたとき、一発の銃声が暗天を貫いた。その場に倒れるアリシア。 ウェルキンが駆け寄り、小隊は警戒体勢に入るが帝国兵の姿はどこにもない。 82 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/12(木) 22 00 59 ID nwb90YY40 【十四章:ナジアル会戦(後編)】 撤退した第7小隊。幸い急所は外れていたもののアリシアは意識不明の重体。 治療所のテントを出ようとするウェルキンに衛生兵が声をかける。人目を避けての 報告は、アリシアの体内から摘出された弾が帝国軍のものではなく、ガリア軍の 狙撃銃のものだった、というもの。しかもまだ一般兵には渡っていない新型銃弾。 つまり、彼女を撃ったのは味方である可能性があるという事だった。 ガリア軍の作戦会議室。兵士を役立たずと罵るダモン将軍。ここは一旦退いて ヴァルキュリアへの対策を、というバーロットの言葉は相変わらず無視される。 退けば自分の指揮能力を疑われる、というだけの理由で、ダモンは明日正午に 再び帝国軍陣地に総攻撃を加えよと命令する。このままではガリア軍は全滅。 どうしたらいいの、と呟くバーロット。 治療所のテントに踏み込む人影がある。眠るアリシアの胸元に置かれるのは 巻貝にも似た螺旋状の石槍。石槍が放った青い光がアリシアを包んでいく。 再び帝国軍の陣頭に立つセルベリア。ヴァルキュリアの光にたじろぐガリア軍。 その背後から一人の少女が進み出る。茶色の髪を銀に、茶色の瞳を赤に染め、 光を纏ったアリシア。髪も瞳も光も、全ての色がセルベリアと酷似している。 もう一人のヴァルキュリアの存在を知ったセルベリアはアリシアに戦いを挑む。 応じるアリシアは、意識も無いのか頼りなくふらつく足取りでガリア軍の前へ。 だが、瞳の焦点すら合っていないアリシアはあっさりとセルベリアを下す。 続けて、やはり無意識のまま帝国軍の戦車や銃座を破壊していくアリシア。 小隊は拠点を制圧するが、アリシアは途中で力を使い果たしたように倒れ、 気を失う。すぐに彼女を回収し退避させるウェルキン。 その時、戦場の両端に帝国の戦車と歩兵の増援が現れる。敵の挟み撃ちに 遭いながらも、何とか両戦車を破壊する第7小隊。 もう一人のヴァルキュリアの出現という予期せぬ事態で、大きな戦力差を覆し 勝利を収めたガリア軍。しかし、アリシアは何があったのかを覚えていない。 傷は何時の間にか治ってしまっているし、周りの人の態度がいつもと違う。 自分に何があったのかを尋ねられ、どう答えていいか分からないウェルキン。 余談:ここで章は切れてるけど、後の会話を見るにどうやら説明はした模様 83 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/12(木) 22 01 36 ID nwb90YY40 【断章:決別】 ウェルキンの元にクライスがやってくる。携えてきたのは先日の弾丸と、その 出所の調査結果。やはり結果はガリア軍で開発中の新型狙撃銃の弾丸。 そしてその銃を事件前夜に借出した者がいる、という記録。記録にある名は ファルディオ・ランツァート少尉。驚くウェルキンの前に並べられる情報は しかし全てがファルディオへの疑惑を裏付けるものばかり。 信じたくない思いでファルディオの部屋を訪ねるウェルキン。留守の部屋内で ウェルキンが見たのは、所狭しと並ぶヴァルキュリア人関連の文献・研究書。 そして机の上にあるメモ。 アリシアをヴァルキュリア人と断じたファルディオが、彼女を覚醒させるための 計画の概要をまとめ、それを実行した事を告白するものだった。 ヴァルキュリア人としての力に覚醒するには、命に関わる傷を負うことが条件。 親友の恋人を撃ったことを後悔した。しかし、今はこれでよかったと思っている。 そう、メモは締めくくられていた。 ファルディオはバーロットに呼び出されて行った、と聞いたウェルキン。 中隊長室に入るなり当人に疑惑をぶつける。言い訳もなく認めるファルディオ。 そんな彼をウェルキンは殴り胸倉を掴む。何故アリシアを撃った、という問いに ガリアのためだ、と答えるファルディオ。アリシアの力が無ければ勝てなかった。 今だけの事じゃない。二つの強国の狭間にあるガリアが生き残っていくには ヴァルキュリアの力が、切り札が必要だ。 ウェルキンはその言葉を否定する。 強い力を持っても戦争は終らない。相手がそれ以上の力を持とうとするだけだ! 二人の争いをバーロットが止める。きっとどちらの言う事も間違いで、どちらの 言う事も正しい。だが、いかなる理由があろうと仲間を撃った罪は許されない。 軍規に基づきファルディオは逮捕監禁。 ウェルキンには私闘を行った罪で独房24時間収監が言い渡される。 余談:メモに遺跡の “螺旋” の奥の壁に書かれていた内容も記されている。 「ダルクスの災厄」の真実。実は災厄を振りまいたのはヴァルキュリア人で この地の先住民だったダルクス人を焼き払い、平定した後にその責任を 敗者であるダルクス人に転嫁した。以来、ダルクス人は呪われた民となり ヴァルキュリア人は救世主となった──というもの。 他民族には偽の歴史を、ヴァルキュリア人だけに真実の歴史を伝えるため バリアスの遺跡が作られたものと思われる。 84 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/12(木) 22 03 28 ID nwb90YY40 今回ここまで。 断章は他にもあって、中には戦闘が起きるものもあり。 小隊の休暇風景だったり、ラルゴが野菜のために戦車を破壊する話だったり バーロットが前大戦での因縁の相手に復讐をはたそうとする話だったり ダルクス狩りの帝国軍を倒す作戦をロージーが進んで受ける話だったり あとはまぁ、アリシアとウェルキンが仲良くしてる話だったりと色々。 87 :ゲーム好き名無しさん:2009/02/14(土) 08 13 25 ID GMNM86TZ0 連続でしかも朝っぱらから戦ヴァル投下。 今回分で終るかと思ったら終らなかった。 88 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/14(土) 08 14 22 ID GMNM86TZ0 【十五章:ギルランダイオ要塞戦】 国境のギルランダイオ要塞が、ガリアにおける帝国最後の拠点となった。 要塞へ通じる輸送線路に、爆薬を載せた車両を走らせて要塞正門を爆破する、 そのために線路のポイントを切り替えろという命令が義勇軍に下る。 帝国側。どうか今一度機会を、殿下の為に戦わせて下さいと言うセルベリアに マクシミリアンは告げる。この地に集ったガリア軍の主力を、ヴァルキュリアの “最期の炎” をもって殲滅せよ。愕然とするセルベリア。 ランドグリーズから使者が来ている、と言うイェーガーに、待たせておけと言い 一度本国に戻る、と言うマクシミリアン。膝をつくセルベリアに振り向かぬまま マクシミリアンは去る。彼女を一瞥し、すまん、と呟いてイェーガーも出て行く。 探しに来たウェルキンを前に無理に明るく振舞うアリシア。コナユキソウの花を ウェルキンの胸元に挿し「いい感じだよ」と笑うが、不意に俯いて縋り付く。 ファルディオの事を聞いた、陣中を歩いていると皆が自分を拝む、と言う。 どうしたらいいのか、これからどうやって生きていけばいいのか分からない、と。 だがウェルキンが答える前に、無理な笑顔を作って逃げるように去ってしまう。 作戦開始。全てのポイントを切り替え、爆弾列車を要塞に導く事に成功すると 城壁上にセルベリアが現れる。ヴァルキュリアとして敗北した上は、人として 戦いを挑むと言うセルベリア。なんとか撃破する小隊。 ヴァルキュリアである事にどうして耐えられるのですか? と尋ねるアリシア。 愛する人がいるからだ、とセルベリアは答える。そこにダモン将軍が現れる。 セルベリアは捕虜となった部下には手を掛けないで欲しい、そしてできれば 彼らの護送を義勇軍に頼みたい、とダモンに願い出る。了承するダモン。 連行の直前、セルベリアはアリシアに言う。私は自分の人生に答えを出した。 もう会うことも無いだろうが、お前がどういう答えを出すのか興味がある、と。 司令官の椅子にご満悦なダモン。その前に捕らえられていたセルベリアが 突如戒めを引き千切る。驚いたダモンは即座に兵士に射殺を命じた。 そして、ヴァルキュリア人が死ぬ瞬間に発動される、最期の炎が要塞を包む。 「マクシミリアン様……どうか、栄光をその手に!」 ガリア軍主力の全てを巻き込んで、ギルランダイオ要塞は吹き飛んだ。 捕虜護送のため要塞を離れていた義勇軍中隊の中、アリシアは呆然とする。 これがセルベリアの出した答えなのか。更ににそこへ緊急入電。正体不明の 巨大兵器がクローデンの森を突破して、首都ランドグリーズへと向かっている。 89 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/14(土) 08 15 33 ID GMNM86TZ0 【十六章:「乙女の盾」作戦】 森を破壊しながら首都ランドグリーズへ進む巨体。既に戦車ですらないそれは 帝国軍の陸上戦艦・マーモット。その艦橋でギルランダイオ要塞とガリア軍の 主力部隊消滅の報告を受けるマクシミリアン。表情には何の感動も無い。 義勇軍は首都防衛大隊と共同でマーモットを枯れ谷へと誘い込み、地雷原に 誘導した上で首都防衛大隊の火力をぶつける作戦に出る。 考え込むウェルキンに物言いたげなアリシア。だが結局彼女は何も言わない。 首都ランドグリーズ。報告を受けたコーデリア姫は自ら出陣する意思を固める。 だがそれを阻む者がいた。宰相ボルグ。姫の身を「大事な取引材料」と評する ボルグをコーデリアは睨み付ける。この国を帝国に売り渡すつもりか、と。 ボルグは、ガリアは新たな国に生まれ変わると言う。それも己が統治の下で。 一方の義勇軍側。爆薬で崖崩れを起こし、マーモットの進路を誘導する事には 成功するものの、ガリア軍全火力を以ってしてもマーモットには歯が立たない。 そんな中、崩壊する戦線を悠然と突っ切るマーモットの前にアリシアが立った。 思わずエーデルワイス号を飛び出し、彼女の下へ走るウェルキン。 再びヴァルキュリアの色と光を纏ったアリシアは、マーモットの砲撃を掻い潜り 右手の石槍を投擲。槍はマーモットの装甲を易々と貫き爆発を引き起こす。 「私は、ヴァルキュリア……もう、皆と一緒にはいられない……」 炎のように膨れ上がる青い光を纏ってアリシアは歩み続ける。 彼女の姿に不吉な物を覚えるマクシミリアン。マーモットは全速で離脱を図る。 マーモットが回頭していくのを前に、一度は砲撃で吹き飛ばされたウェルキンが ようやくアリシアに追いつく。私が死ねば沢山の人が助かる、と言うアリシアに そんな力で勝ったって本当の勝利じゃない、と叫ぶウェルキン。自分達の力で 掴み取らなければダメだと。でも、私は貴方たちとは違うと言うアリシア。確かに 君は僕達とは違う力を持っている。でもアリシアはアリシアだと言うウェルキン。 そして彼は言う。僕は君を愛している、と。 ギルランダイオ要塞に向かう前に、アリシアが挿してくれたコナユキソウの花を 胸元から抜き、茎で輪を作ってアリシアの左手を取り、薬指に通す。 「戦いが終ったら、一緒に暮らそう。僕はずっと……君と一緒にいたい」 二人の口付けと共にヴァルキュリアの青い光は緑光となって弾け、消えた。 小隊員に冷やかされつつも暖かく迎えられる二人。 全員が揃った第7小隊はマーモットを追撃し、首都ランドグリーズへ向かう。 90 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/14(土) 08 17 03 ID GMNM86TZ0 【十七章:ヴァーゼル橋突破戦】 首都を目指す義勇軍中隊はヴァーゼル市街に到達。以前西から東へと進軍し 奪還したヴァーゼル橋を今度は逆に渡る事になる。街には帝国軍の戦車隊と 彼らを率いるラディ・イェーガー当人が駆る新型戦車・ケーニヒヴォルフ。 その強固な装甲を何とか破壊し、イェーガーを撃破する小隊。 義勇軍勝利で戦いの終ったヴァーゼル市街地。大破したケーニヒヴォルフを 見上げながら撤退完了の報告を聞くイェーガーは、報告に来たその兵士にも ランドグリーズへ脱出しろと言う。そして、自身はもう帝国には戻らないとも。 自分はマクシミリアンの力に、故国の独立と復興を賭けた。軍事力こそが 国を護るための力だと思っていた。だが本当に必要だったのは故郷や仲間を 思う心なのではないか。イェーガーは兵士にマクシミリアンへの伝言を託す。 「真に強きものは弾丸に非ず。マーモットと聖槍を過信するなかれ」 見送る兵士の敬礼を背に受け、イェーガーは黒煙の中に姿を消す。 ヴァーゼル橋を渡り、やっとランドグリーズへ進撃が可能になった義勇軍に とうとうマーモットが首都に到達、城門を破り城に突入したと知らせが入る。 (本当に街の大通りを驀進して城の前部に艦首を突っ込むという暴虐っぷり) 余談:人物総覧ではイェーガーはこれ以降消息不明、となっている。 マクシミリアンに伝言が伝わったか否かは不明。たぶん伝わってないぽ。 まぁ伝わってても何も変わらなかった気もするが。 91 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/14(土) 08 19 19 ID GMNM86TZ0 3将が全員退場して今回ここまで。 次回で終ります。 106 :ゲーム好き名無しさん:2009/02/15(日) 23 45 01 ID 22BytXjO0 戦ヴァル最後投下ー 107 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/15(日) 23 45 34 ID 22BytXjO0 【終章:最終決戦】 とうとう帝国の突入を許してしまったランドグリーズ城。コーデリア姫の前に 正装(たぶん)のマクシミリアンが現れる。宰相ボルグは姫の了承も得ずに 無条件降伏・帝国への従属等を申し出るが、マクシミリアンはガリアに 帝国の属国になれとは言わない、という。彼は自らがガリアの大公となり、 ランドグリーズ城に眠る “聖槍” を以って大陸に覇を称えんとしていた。 今も威光衰えぬヴァルキュリアの血統は我が妻に相応しい、とコーデリアに 婚姻を迫るマクシミリアン。その目前でコーデリアは冠物を脱ぎ捨てる。 頬に落ちたのは、セルベリアと同じ銀の髪……ではなく、イサラやザカと同じ 紺色の髪。ガリア公ランドグリーズ家は、ダルクス人の血統だったのだ。 コーデリアは語る。数千年前、北方からの侵略者・ヴァルキュリア人に対して ダルクス人は抵抗した。だがその力の前に次第に追い詰められ、そして遂に ある有力な豪族がヴァルキュリア人に寝返るに至り、ダルクス人は敗北した。 その “ダルクスを裏切った豪族” と言うのが即ち、ランドグリーズ家。 裏切りの褒章として、ヴァルキュリア人からガリアの統治を任されたのだ。 偽りをもって国を統治することに悩み、いつしか考える事も、意思を持つ事も 放棄するようになった。だがある将校と出会って、その過ちに気付かされた。 そう言って、コーデリアは短剣を抜く。だがやはりマクシミリアンは倒せない。 その頃、軍刑務所内のファルディオ。ランドグリーズ城に帝国戦艦が突っ込み そのまま何やら工事をしているらしい、と聞いてすぐにその目的に思い当たる。 こんな所にいる場合ではないと仮病を使って脱獄する。 コーデリアに対し、婚姻証書への署名を強要するマクシミリアン。 そこへヴァーゼル防衛部隊の敗北と、義勇軍中隊進撃の知らせが入る。 そして首都に流れるラジオ放送。人々に希望を知らせるその声は従軍記者 エレットのもの。マクシミリアンはマーモットでの出撃を決意。相も変わらず おべっかを述べる宰相ボルグを「信用できん」として、兵士に銃殺を命じる。 マーモットが動き出す。後退する動きに合わせ、城の前部にあった尖塔が 引き出される。崩れる塔の中から現れたのはヴァルキュリアの石槍。しかし その大きさはセルベリアやアリシアが使った物とは比べ物にならない。 マーモットはその背に巨大な石槍を載せる。そのためのマーモットだった。 “聖槍” の巨大な光はマーモット正面に展開していた義勇軍第4・第5小隊を 消滅させ、大地を一直線に焼き、遥か彼方の山を砕く。 いち早く退避していた第7小隊は、コーデリア姫の援護を受けつつ側面から 機銃の雨を掻い潜ってマーモットに取り付き、何とか “聖槍” を破壊する。 108 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/15(日) 23 46 06 ID 22BytXjO0 【終章:最終決戦】 ……の続き 停止したマーモットの機関部を探して上部甲板に登る第7小隊の面々。 その前に立つマクシミリアン。携えるのは機械式のヴァルキュリアの槍と盾。 単身で現れた彼に、なぜここまでして戦う必要があるのかと問うアリシア。 マクシミリアンは答える。己の野望のため、そして帝国に復讐するためだ、と。 帝国皇帝の息子として生まれながらも、母の身分が低いために疎んじられ、 皇位継承を巡る争いによって謀殺されかけた。母を始め多くの人が死んだ。 その時に帝国と、その帝位を奪う事を誓ったのだと。 「余の戦いは、まだ終ってはいない!」 撃破されても敗北を認めないマクシミリアン。人造とはいえヴァルキュリアの 力を持つ彼は、命を賭した “最期の炎” を以って全てを焦土と化そうとする。 だが、突然マーモットからのラグナイト供給が停止し、力は失われる。 動揺するマクシミリアンを背後から捕らえたのは、軍刑務所を脱獄した後に マーモットに潜入し、ラグナイト供給を停止させた張本人・ファルディオだった。 ファルディオはそのままマクシミリアンを甲板前部の縦孔へと引き摺っていく。 仲間を撃った罪滅ぼしだと言い、ウェルキンとアリシアの二人に「幸せにな」 と言い残して、マクシミリアンもろともファルディオは縦孔へ身を投げた。 縦孔から膨大なラグナイト光が吹き上がる。爆発で生じた炎が小隊を分断。 ウェルキンとアリシアは甲板前部に取り残されてしまう。最後の命令として 炎の向こうの小隊員に脱出を命じるウェルキン。二人は何とかならないかと 艦橋部に登るが、それでも炎は迫り、飛び降りるにも大地は遠すぎる。 死を覚悟した二人に、突然空から声がかかった。 見上げた先には一機の飛行機。操縦するのは整備開発部員のリオン。 そして飛び来る機体に書かれているのは、今は亡きイサラの名。 間一髪で救出された二人に、リオンは言う。イサラがいなくなってしまった後 整備員だけでなく、小隊のみんなで少しずつ作り続けていたのだと。 皆に受け継がれ完成されたイサラの飛行機で、二人はガリアの大地に戻る。 109 :戦場のヴァルキュリア:2009/02/15(日) 23 46 38 ID 22BytXjO0 【ED】 この戦いの後、ガリア公国と帝国との間で休戦協定が締結。 終戦と共に義勇軍・第7小隊も解散した。 退役して農業を始めたラルゴ。その彼と結婚したエレノア(=バーロット) 歌姫としてヨーロッパを巡りつつ、イサラの命日には必ず帰国するロージー。 持ち前の技術力を活かしてファウゼンに玩具工房を開いたザカ。 真実を公開しながらもその誠実さで支持を受け、ガリアを統治するコーデリア。 そして惜しまれつつも軍を退役し、ブルールに戻って教師となったウェルキン。 彼の妻としてパン屋を経営するアリシア。その足元にはハネブタのハンス。 アリシアの移動式のパン屋の中には、母を手伝う娘の姿が。 教え子と虫を捕りに行く約束をして帰ってきたウェルキンが娘に声をかける。 「イサラ、いい子にしてたかい?」 エーデルワイス号を背景に、ファルディオやバーロット、もう一人のイサラと 第7小隊の面々が揃った写真が、パン屋のカウンターに飾られている。 -END 110 :ゲーム好き名無しさん:2009/02/15(日) 23 53 53 ID 22BytXjO0 以上で戦場のヴァルキュリア終了 EDのラルゴとバーロットが何か唐突に見えるけど この二人は前大戦の頃兵士として同じ部隊に所属してて ゲーム内でもそこそこ仲が良い&進展してます 断章でしか語られてないから書く機会が無かったけど 次回作の要望とか出てるらしいですが もし出るならフィラルド独立戦線でイェーガーにコキ使われる 小隊長がやりたい俺イェーガー大スキー
https://w.atwiki.jp/gods/pages/29003.html
アルキメネース(2) アルキメネス(2)の別名。
https://w.atwiki.jp/vahren_ency/pages/312.html
周囲の仲間の状態異常を回復する。常時使用する必要はあまりないが、ナイトメアなどの必殺技をの効果をほぼ無効化できるため、軍内にひとり使えるユニットがいると心強い。 -- 名無しさん (2009-10-13 00 59 51) 名前を見て一瞬混乱してしまうプレイヤーは少なくないはず -- 名無しさん (2009-10-24 19 26 02) モンクに頼ってしまうためよく使うのを忘れる 「静まれいッ!」と一喝して戦場の見方の統率をするイメージ -- 名無しさん (2009-10-24 22 22 44) キュアオールが無いと詰む場面も多いし、更にオールとあればぜひ1人は欲しい -- 名無しさん (2010-01-03 04 37 10) オールキュア…オール…ァ……キュア…オール……キュア…キュア… -- 名無しさん (2010-07-01 23 19 34) コレがほしくなる場面では、使い手自身が状態異常になっている -- 名無しさん (2010-07-03 01 09 08) それは良くあるな。おい、誰かこいつを治せ! -- 名無しさん (2010-07-03 01 12 54) オールキュアのオール -- 名無しさん (2020-03-14 20 22 41) ラーメンショップの看板(うまいラーメンショップうまい)みたいな名前 -- 名無しさん (2023-10-15 12 54 16) オールヒールオールは無い!?何故だろ -- 名無しさん (2023-10-24 18 08 21) 名前 コメント