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第一問 それでも、世界は□□に満ちている。 なにかがおかしい。 「また俺の勝ちっと。君は本当に、クールなフリをしてコロコロと表情を変えるねえ」 「……今のは、運が悪かっただけだ」 「そういうことにしておいてあげるよ」 それは、雇い主がまたぞろ女子を連れ込んで、仕事もせずにトランプに興じているから――ではなく。 それは、何故か今更になって雇い主がはまりだした黒魔術的なグッズが、毎日のように事務所の余剰スペースを圧迫していっていること――でもなく。 それは、ここ最近における事務所のカレー率が異常な程高いこと――なわけがなく。 この、身体の奥から染み出るような違和感はなんだ。 何か大事なものが欠落しているような。燃えたぎるマグマのような感情をどこかにおいてきてしまったような。 ――そもそも、私はどうしてこの男のもとで働いている? 失敗したからだ。 会社の金を使い、裏の人間たちを使い。 そして失敗し、無様にこの男の小間使いとして生きていくしかなくなったからだ。 だが、矢霧波江は、そもそも自分が誰のために何をしようとしたのか、全く思い出すことができなかった。 自分の願いを、思い出すことができなかった。 「……はぁ」 二人に聞こえぬよう小さく小さく溜息を吐く。もどかしさは一向に収まらない。 気分転換にデスクを離れると、このイライラをぶつける対象としては最適な優男が、次はテレビゲームをおっぱじめようとしていた。 「その子に首ったけになってないで、仕事しなさい」 「え~。だって波江さんが優秀すぎて、俺はデスクに座ってもネットサーフィンかチャットで遊ぶくらいしかすることがないよ」 「……首」「チャット……」 「どうしたの?なにか『思い出した』?」 「……いえ、なんでもないわ」 この男にだけは心配されたくないと、真顔を装う。 「あなたも、こんなめんどくさい男と付き合わないほうがいい」 話題をそらそうと、ここ最近この事務所に入り浸っている少女へと言葉を投げた。 「分かってる。でも、しょうがないんだ」 テレビ画面に映るのは剣を持った勇者に、弓を引く狩人、黒いオーラを放つ大男。 既に何度目かのプレイだからだろう。少女は迷わずムービーをすっとばし対戦画面へ。王女と闇の民のコンビを選択する。 「こいつと私は一蓮托生だから」 口を噤む。波江はこれ以上踏み込まないことにした。関わらないことにした。 どんな事情があるのかはわからないが、この少女もまた、折原臨也の口車に乗せられて破滅していくのだろう。 それを哀れだとは思うが、深く関わりすぎて引きずり込まれるのは御免だ。 「あれ?波江さん、もしかして俺と兎角ちゃんの絆に嫉妬してるのかな?」 「「それはない」」 少女――兎角というらしい。変わった名前だ――と息のあった連携を見せ、話を打ち切る。 それから波江はテキパキと仕事を片付けた。最後に「ここ数週間における行方不明事件の増加」に関するファイルを整理し、お仕事完了だ。 頭に渦巻くモヤモヤに飲まれるほど彼女は出来ない人間ではないし、周りにそう思われたくもない。 今日も定時あがりだ。「あの子」の大好きなシチューを作るために、スーパーに寄らなければ、 ――――「あの子」とはいったい、誰だっただろう? ◇ 「一蓮托生、か。君にしてはなかなか気の利いた言葉を使ったねえ」 「事実を言ったまでだ」 テレビ画面の中でゴリラを楽しそうにハメ殺しながら、男――折原臨也はマスターとして、自らのサーヴァントをこう評する。 「『人を殺せない』アサシンと運命を共にするなんて、俺じゃなかったら絶望してるとこだよ、兎角ちゃん」 東兎角。アサシン(暗殺者)のサーヴァント。 彼女は、とある暗示によって人を殺せない。 戦争を、殺し合いをする上で最も使えないサーヴァントとして、彼女はこの地に呼び出されていた。 「お前だってハッキングに失敗して参加者になったんだろ」 「人聞きの悪いこと言わないでよ兎角ちゃん!ルーラーにBANされたらどうするのさ」 どこまでも底を見せない、わざとらしい笑顔を貼りつけながら、臨也は嘯く。 「まあ、俺の目的はこの聖杯戦争に勝ち抜くことじゃないしね。だから君が人を殺せなくても、問題はない」 「聖杯が人間にとって必要かどうか見極める、だったか。よくわからないな」 「俺は人間を愛しているからね。ちょっとした保護者な気分だよ」 気持ち悪い。臨也の言葉をそう切り捨てながら、兎角は自分の目的に思いを馳せる。 英霊となってまで。人を殺せないという呪いを背負ったままでも。この聖杯戦争に参加した理由。 「晴。待ってろ」 一ノ瀬晴に、幸せな生活を送らせる。 晴の一族からも手を引かせ、彼女の持つ特殊な能力も消し去り、彼女がずっと笑顔のまま生きていけるようにする。 それが、東兎角というちっぽけな英霊がサーヴァントとして戦う理由だ。 「ここに来て色々調べたけど、どうやら晴ちゃんが持つその特殊な力は、魅了〈チャーム〉魔法の一種みたいだね」 「治す方法は」 「誰かにかけられたものなら色々と解除のしようもあるんだろうけど、持って生まれたものについてはどうにも。 もしも聖杯に頼らないなら、事情を説明してご高名な魔術師様に聞くのが一番早いんじゃないかな」 「そいつらの居場所は」 「目下調査中。いくつか当たりは付けてる。 キャスターのクラスはアサシンと並んで最初は居場所を隠すのが定石らしいし、この街の情報網を早めに構築できて良かったよ」 「それで」 ここからが本番だ、とでもいうように。区切りをつけて。 「方法は、見つかったのか」 「いや、それが全然」 「……やる気あるのか」 「しょうがないよ。そもそも、まだ全員揃ってないっぽいんだし。戦争が始まれば、なにかしらチャンスは来るさ」 なんのことかお互いに口には出さない。 先ほどの臨也の言ではないが、どれだけルーラーに監視されているのか分からないのだ。 出会った当初に兎角が何の警戒もせずに口に出したことがあるのだが、思い出してみれば冷や汗ものだった。 『一ノ瀬晴を救う方法を手に入れた後に、この方舟から脱出する』 など、運営側からすれば持ち逃げにほかならない。決して許される行為ではないだろう。 しかし、東兎角はそうすることでしか願いが叶えられない。 人を殺さず聖杯戦争に優勝する方法など、彼女には思いつかない。 (あるいは、『祠』がなんとかなれば) もしも、頭の中に居座るあの祠のことを忘れてさえしまえれば。 そうすれば、マスターを狙い続けて万に一つ優勝の可能性もあるかもしれないが。 あの記憶を消し去るのはいけないことだと、自分の中に渦巻く、どうしようもない想いがある。 なにか大事なことを忘れてしまっている気がするのだが、考えれば考えるほど頭の中に霧が立ち込めるようで、どうしても思い出せない。 思考を断ち切るような、着信音。兎角のポケットからだ。 アサシンとしてはどう考えても不要なはずの携帯。ご丁寧に、兎角が人間として生きていた頃に持っていた機種だった。 何故かサーヴァントとして現界した当初から持っていたそれが、メールの着信を知らせている。 「…………」 「露骨に嫌そうな顔をするね。だれ?」 あの男から、特に意味のないメールが届いていた。 こんなところにまで届くのか、変態の電波。 興味深げに覗き込んだ臨也が、苦々しげな兎角とは対照的に、心底楽しそうな笑顔で呟いた。 「それでも、世界は足掻きで満ちている」 「三文字じゃなくて二文字だろ」 そもそも、勝手に人の携帯を覗くな。半眼で睨みつけても、この男は懲りる様子もない。 つくづく自分は、面倒くさい男と縁があるらしい。 「世界が足掻きで満ちているから、聖杯が存在する。二文字の箇所に三文字を入れるような、強引なルール違反をするために。 この世界を支配する抗い難き理に、足掻くために。そうは思わないかな?」 ふと、黒組を思い出す。彼女たちも、どうしようもないものに足掻くために一人の少女を殺そうとしたのだろうか。 規模もルールも違っても、そういう意味では聖杯戦争と黒組は似ているのかもしれなかった。 「そうかもな」 ならば、いつかの彼女たちに負けないように、今の私も精一杯、足掻こう。 人を殺さなくても、願いは叶えられるのだと証明しよう。 一之瀬晴のために。足掻こう。 ◇ (さて……兎角ちゃんを使って、どこまで聖杯に近づけるかな) 実は、折原臨也が東兎角にも話していないことがある。 彼の持つ裏の目的。表の目的である「聖杯が人間にとって有用な存在であるか確かめる」ことのさらに奥にある、その願い。 即ち。 (もしもこの聖杯が、願望機としての皮をかぶって人間という種の有り様をめちゃくちゃにしそうな場合は――破壊しなきゃね) 場合によっては、聖杯の破壊も視野に入れること。 余りにも強大すぎる聖杯という力は、世界を変容させうる。価値観も。生き方も。何もかもを変化させうる。 その結果、彼が愛する全人類が被害を被ることになってしまう事態を、折原臨也は危惧していた。 彼が望むのは、人間が人間として生きていく世界なのだから。 人間以外のものに掻き乱されては、たまったものではない。 (それを言うなら、サーヴァントって存在のことも、考える必要があるかな) 折原臨也は『人間』を愛している。 それと同時に、人間の人生を人知を超えた『力』で破壊する『化け物』を憎んでいる。 だから、彼は疑問する。果たしてサーヴァントという名の亡霊は、生者と手を取り合える『人間』なのか。 それとも、人間という存在を弄ぶために聖杯によって生み出された『化け物』なのか。 (考えるべきことは沢山ある。全問正解とまではいかなくても、赤点だけは取らずに生き残りたいもんだ) そのためには情報が必要だ。弱い自分たちにとって、情報屋を生業とする臨也にとって、情報は「足掻き」のために必要不可欠な手札だ。 子飼いの情報源(NPC)たちから届いてくる情報を携帯から閲覧しながら、折原臨也は暗殺者のように街の闇に潜む。 東兎角も他のマスターもサーヴァントも何もかもを利用して、聖杯という理に食らいつく機会を逃さないように。 彼にとっての戦争が、静かに静かに、幕を開ける。 ◇ 折原臨也は気付かない。 東兎角は気付かない。 既に自分たちが、一度ルーラーによって制裁を受けているということを。 参加前に方舟中枢へのハッキングを試み、聖杯そのものに近づこうとした折原臨也を制裁するために 本来は克服したはずの「祠の記憶」を再現させられた、不完全な東兎角がサーヴァントとして選ばれたということを。 今はまだ運営の掌の上にいることに、彼らはまだ気付いていない。 【クラス】 アサシン 【真名】 東兎角@悪魔のリドル 【パラメーター】 筋力D(C) 耐久E(D) 敏捷C(A) 魔力E 幸運E 宝具C 【属性】 混沌・善 【クラススキル】 気配遮断:C+ (A+) サーヴァントとしての気配を絶つ。 完全に気配を絶てばサーヴァントでも発見することは難しい。 ただし自らが攻撃態勢に移ると気配遮断のランクは大きく落ちる。 【保有スキル】 直感:C 戦闘時、つねに自身にとって最適な展開を「感じ取る」能力。視覚・聴覚に干渉する 妨害を半減させる。 気配感知:C 気配を感じ取ることで、効果範囲内の状況・環境を認識する。 特に匂いに対しては敏感で、悪意や殺気などの「嫌な匂い」を感じ取ることができる。 精神耐性 D 精神系の魔法、特に洗脳、魅了魔法への対抗時にボーナスがつく。 ただし、Dランクなためその効果は微々たるもの。 宝具 『東のアズマ』 ランク C 種別:対人宝具 レンジ:0 最大補足:1 正確には東兎角本人の宝具ではなく、暗殺者の名家として恐れられる『東のアズマ』という彼女の家のネームバリューが宝具と化したもの。 本来ならば「裏稼業において知らぬ者のいない最強の暗殺者の血筋」という伝承補正として 戦闘時に筋力と耐久を1ランク、敏捷を2ランク上げ、隠密時にはクラススキル 気配遮断をA+に上げる優秀な効果を持つ。 が、この宝具はあくまでも「暗殺者」としての格が高いということに依拠する宝具なので 兎角のもう一つの宝具を知られてしまっている相手には効果がない。 『祠の中の殺人処女』 ランク E 種別 対己宝具 レンジ 0 最大補足 1 東兎角が暗示を受けている「人を殺せなくなる」呪い。 兎角本人が殺害できると認識した全ての行動時に、彼女の叔母が殺された祠のイメージがフラッシュバックし、その行動がキャンセルされる。 魔術的なものですらない単なる精神的な暗示なのだが、兎角の絶対的な信仰心によってEランク宝具の域にまで昇華されてしまっている。 この宝具を所持している限り、東兎角はマスター、サーヴァント、NPC問わず「人」を殺すことができない。 更にこの宝具を知られてしまった相手に対しては、もうひとつの宝具である『東のアズマ』の効果も消滅する。 本来の東兎角はこの記憶を克服したはずなのだが、折原臨也へのペナルティとして再現させられており、本人も克服した記憶を失っている。 【weapon】 ナイフ 東兎角が戦闘時に使用するナイフ。暗殺用として最低限の殺傷力はある。 スタンガン 東兎角が靴の裏に仕込んでいるスタンガン。これ単体に殺傷力はないが、耐久力の低いサーヴァントを一時的に麻痺させることは可能だろう。 携帯電話 サーヴァントとして呼び出された東兎角が何故か最初から所持していた携帯電話。 アニメ版「悪魔のリドル」にて兎角が使っていたものと同一のものと思われる。 いかなる理屈か、方舟内においても東兎角の恩師であるカイバ先生からのメールを受け取ることができる。 また、アニメ第9話「胸の中にいるのは?(追試)」にて一之瀬晴が行ったように、投擲武器としても使用できるだろう。 刀 一之瀬晴を殺害しようとした際に使用していた刀。 手持ちの武器の中でも殺傷力はピカイチだが、ナイフと比べて小回りが利かない上に宝具の効果で殺人ができないので、あまり使用する機会は訪れないと思われる。 【人物背景】 アニメ「悪魔のリドル」の主人公。15歳。出席番号1番。学校を装った暗殺者養成組織「私立17学園」からミョウジョウ学園10年黒組に送り込まれた暗殺者。 ショートカットに冷ややかな顔立ちの少女。極めてクールかつ無表情で、他者との馴れ合いを好まない性格。 匂いに敏感で、特に悪意や殺気などの「嫌な匂い」は鋭く感じ取る。希望する暗殺報酬は全く無く、黒組に参加しているのはカイバに命じられているからに過ぎない。 暗殺対象の晴と寮で同室となるが、彼女と交流をするうち惹かれていき、晴のたったひとりの守護者として11人の暗殺者と戦う決意をする。 暗殺者の名家「東のアズマ」の本家の跡取りとして生まれ、一族の頭領である祖母から「ありえないもの」という意味を持つ「兎角」と名付けられた。 幼い頃から暗殺の技術を叩き込まれてきたため、得物であるナイフは接近戦でも投擲術でも、17学園の生徒を戦慄させる腕前であり、戦闘技能も極めて優れている。 しかし実際は殺人経験がなく、彼女の幼い頃の出来事が原因で殺害直前になると手が震えて果たせなくなる。 アニメ版では、自分が晴のプライマー・フェロモンに操られた事で彼女を守りたいと思っていたのではないかという疑惑に囚われ、あくまで自分の意志でおこなったのだと証明する為に敢えて晴の暗殺を決意。 時を同じくして晴を暗殺しようとした鳰を倒し、襲ってきた晴の心臓にナイフを突き立てた。 それによって、自分が本心から晴を守りたいと思っていたことを確信したが、引き換えに晴の命を奪う結果となり、死にゆく晴を抱きしめながら初めて涙を流した。 幸い晴は一命を取り留め、晴の卒業式の後は以前と同じように仲睦まじく歩く姿が描かれている。 胸のサイズはBカップくらい。好きな食べ物はカレー。 【サーヴァントとしての願い】 一之瀬晴に幸せな生活を送らせる。 具体的には、晴の一族からの干渉をなくし、彼女の特殊能力、プライマー・フェロモンも消し去る。 聖杯に願えば手っ取り早いが、人を殺せない自分では優勝は不可能だと判断。方舟内で方法を探し、脱出を図る。 【基本戦術、方針、運用法】 晴を救い、方舟からも脱出するため、協力できそうな参加者と接触する。 戦闘になった場合は、できる限り気配遮断の能力を活かし逃げ切る。 【マスター】 折原臨也@デュラララ!! 【参加方法】 方舟中枢へのハッキングに失敗し、マスターとして聖杯戦争に参加。 【マスターとしての願い】 聖杯が『人間』という種にとってどれだけ有用か確かめる。 もしも危険だと判断すれば、破壊する。手段は問わない。 【weapon】 ナイフ 折原臨也が肌身離さず持ち歩いているナイフ。 臨也自身が基本的に戦闘は好まないが、威嚇や防衛、もしくは平和島静雄との殺し合いに使用する。 【能力・技能】 最大の武器はその頭脳。口と頭が回り、人心掌握という名の洗脳も行うことがある。 また、情報屋として、街のNPCたちから情報を取得するノウハウを持ち合わせている。 ナイフの扱いはそれなり(一般人には視認できない程度の手捌き)であり、人間を超えた身体能力を持つ静雄から逃げ切るためにパルクールの技術も習得している。 【人物背景】 新宿を拠点に活動する有力な情報屋。本編の多くの事件の黒幕的存在。 眉目秀麗という言葉を具現化したような痩身の美青年。フード付きの黒いコートを着ている。 頭脳労働専門だが、護身用の折りたたみ式ナイフを持ち歩いており、格闘家や静雄の攻撃をよける等運動神経はかなりのもの。 『人間』に対して歪んだ愛と哲学を持ち、陰で暗躍することが多い。「(静雄以外の)人間全員を平等に愛しており、人間観察が趣味」と公言する。 人間全てを愛しているが唯一例外として、駆け引きや理屈も通じない静雄は嫌悪しており、学生時代から犬猿の仲。 また、セルティや杏里を含め人外に当たる存在も同様に敵視し、痛烈な皮肉や嘲笑を浴びせかけることも多い。 本人は全人類を愛するため、特定の大切な人(家族、友人、恋人、ライバルなど)は不要という考えを説く。 しかしその考えとは裏腹に、唯一の友人である新羅を裏切ることになると悟った際には感情的になり電柱を殴る、妹達の危機を未然に防ごうと手を回すなど、一筋縄ではいかない感情を秘めているようである。 【方針】 聖杯に至るために情報を集め、協力できそうな参加者と接触する。 また、超常的な力を秘めたサーヴァントたちが『人間』か『化け物』か確かめたい。
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永久統治首都京都。 京のアサシンを名乗る男にそう伝えられ藤丸は頭を悩ませる。 日本生まれ日本育ちの彼の知識においてこの日本の首都は東京である。 その知識は彼のこれまでの人生、背景において揺るがされたことがない。 江戸幕府が倒れ明治政府が設立され、天皇親政への転換を果たした文明開化。 細かいことを藤丸は知らないがとにかく明治以降日本の首都は元江戸である東京だ。 ただしそれはこの場においては正しくはない。 日本の首都は京都である。 それがこの特異点における絶対的なことだ。 「……そういえば廃刀令とかもなかったね」 あの時自分たちに銃を向けた男たちは刀も腰に差していた。 ありえないことである。 「いやしかしまぁ君らがここに来た理由というのも理解した。ただ私が協力できるかは分からんね」 「まぁ別に僕も無理にとは言わないし」 「すまんね。私は私で忙しいのだ。ぶつかった分はさっき逃げる時の手助けで手打ちにしといてくれ」 「そういえばあんさん借金して追われとったんやねぇ」 酒呑童子の言葉にアサシンはがりがりと頭を掻く。 それから困った顔で少し笑い声をあげる。 笑うと目が細くなって大柄で無骨なイメージが幾分か和らいだ。 「はは。生きるのに必要なものは金だ。私はその金がない。ないものは生み出せない、ならどうする?」 「それで借金したの?」 「その通り。しかしどうにもなぁ放蕩とは甘美な味がするものだ。気付けば金も返さず、あれよあれよと膨らむ借金よな」 「駄目人間」 「駄目人間と言われると返しようがない。しかしどっこい生きてる。下宿を転々としつつな」 「それで借金取りに追われとったっちゅうことなん」 「いや。あれは借金取りではない。遊撃衆といっていわゆる何でも屋だ」 「へぇそらえらいお人さんらやねぇ」 膨れ上がった借金についに貸した友人の一人の堪忍袋が爆裂したらしい。 いつものように他人の下宿に上げてもらおうとするとそこには遊撃衆の面々が待ち構えていた。 アサシンは瞬時に自分が置かれている状況を把握し逃げたという。 そして時間が流れ藤丸たちと出会ったという訳だ。 「しかし君達も一緒に来たから私の仲間と思われたかもしれないな」 「でも酒呑童子見て鬼が云々言ってたし」 「うちは別にかまへんよ」 「わしの手にかかればあやつらなぞ赤子の手をひねるようにホトトギスじゃ」 「それにこの二人が暴れたらただじゃ済まなかったなぁ。まぁなったらなったで仕方ないんだけど」 「ははは。は、はは……は。物騒だな……」 それから四人は京の街を歩いていた。 アサシン曰く遊撃衆から逃げる時の道を確認するためらしい。 あまり協力は出来ないと言っていたが着いてきてくれている。 面倒見がいいのか善人なのだなと藤丸は思った。 しかし街中には警戒している遊撃衆がいる。 表通りと裏通りそれらを行き来して隠れながらも進んでいく。 道中酒呑童子や信長の話す自分達が見た京の話に耳を傾け、またアサシンが話す京での失敗談などに耳を傾ける。 そんな風に歩いていると何だか自分が観光でもしているように思えてきた。 これまで見てきた特異点。 そこであらゆる時代のあらゆる国の景色を見てきた。それらに色々と感じることはあった。 今回は自分の生まれ育った日本、そして近代の景色を藤丸は眺めていた。 「そういえばアサシンってお金がないから友達にお金借りたんだよね?」 「あぁ、そうだが」 「現界してすぐの時ってお金どうしてたの?」 友人というのはある程度コミュニケーションをとって成立するもののはずだ。 どこのものとも分からぬ男に金を貸す人間がどれだけいるだろうか。 少なくとも藤丸立花はそんな人間ではない。 「働いていたさ」 「どこで?」 「聞きたいか? 聞きたいのかい?」 「いや、別に」 「……こう、もうひと押しして欲しいなぁ」 「旦那はん押し引きが雑な時あるから」 「聞かれてないこと話すのはなんだし……代わりに君が一押ししてくれるかい?」 「いや、うちもそんなに興味ないんやけど」 彼らはほんのすこしマイペースなようだ。 「わしが代わりに聞くが、お主どこで働いておったんじゃ?」 「ふむ。実を言うとだな……」 「団らんはそこまでよ」 満を持してという表情のアサシンだったがその言葉は遮られることとなった。 同時にアサシンの顔が凍り付いた。 一時停止をかけられた映像のように固まり、ゆっくりと氷が解けるように硬直がほどけていく。 藤丸たちの前に立っているのは一人の女性だ。 和服を身に纏っており、少し露出が気になる格好だ。 もっとも藤丸からすれば自分の隣にいる酒呑童子の着物の方が華やかで、露出もこちらの方が激しい。 当然彼女の格好もかなりの着崩しなのかもしれないが、驚くほどではなかった。 それより気になるものがあるとすれば彼女が背負っている一本の長銃である。 陽の光を受けて黒く輝くそれは黒曜石のように美しく、鉛のように無骨な印象があった。 「初めまして。どこかのマスター。私は遊撃衆の頭領。あなたに名乗る真名はないわ。京のアーチャーと呼んで頂戴」 「初めまして。名乗る名前があるので名乗ります。藤丸立花です」 「……は、はは。まさか頭領自ら来られるとは思わなんだ。いや、本当にご足労をかける」 懐に手を突っ込んだアサシンが一歩踏み出した途端アーチャーが背負っていた銃を構えた。 アサシンはそれ以上踏み出せない。 「あなたの手口は分かっているわ。何もない振りをして一撃でしょう?」 「……」 「さて、お縄についてもらおうかしら。それとあなた達」 「?」 「ついでにあなた達も来てもらおうかしら。そこの鬼について聞きたいこともあるし」 「うち? いや、うちなんかしたやろか」 「ちなみに嫌って言ったら?」 「力づくに決まってるじゃない」 藤丸はアーチャーの言葉に嘘があるとは思わなかった。 今までそんな風に言われたことだってある。 だからかもしれない。侮りではない、純粋な意志でもって藤丸はここを突破すると決めた。 「じゃあお断りかな」 「そ。聞き分けのない子はあんまり好きじゃないわ」 アーチャーが手を上げればどこからか遊撃衆が集まってきた。 気付かぬうちに囲まれている。 一般人ではある藤丸はともかくとして(それでも特異点での戦闘経験がある) 信長や酒呑童子ですら気づけぬ包囲。 そんなものがこの世に存在するのだろうか。 高ランクの気配遮断を持つアサシンではない彼らが、藤丸たちに気付かれず包囲できるのだろうか。 「撃ち方用意」 「ノッブ」 「分かっとる」 「撃ちなさい」 「放て!」 遊撃衆の銃と信長の銃が火を吹く。 開戦の狼煙が上がった。 前 始まり 次 1節 和洋の複合2 永久統治首都 京都 2節 アサシンさんは借金苦!2
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武器 武器 剣 戦闘の主力となる武器。標準的な性能を持つので扱いやすい。 名称 ダメージ スピード 受け流し 価格 購入可能時期 備考 ヴェネツィアの円月刀 ★ ★★★★★ ★★★★★ 5700 f Sequence 5 - 普通の剣 ★ ★★ ★★ - 初期装備 船長の剣 ★★ ★★★★ ★★★ - 商店クエスト「信じる心」を完了しこのアイテムをアンロック ミラノの剣 ★★★★ ★★★★ ★★ 15700 f Sequence 8 - スキアヴォーナ ★★★★ ★★ ★★ 10400 f Sequence 7 - 古のシリアの剣 ★★★ ★★★★ ★ 8800 f Sequence 6 バスタードソード ★★★ ★★★★ ★★★ 12400 f Sequence 6 大型武器 ストッコ ★★★ ★★★★★ ★★★★★ 17000 f Sequence 7 大型武器 スパーダ・ルンガ ★★★★ ★★★★★ ★★★ - 商店クエスト「血まみれの金」を完了しこのアイテムをアンロック 大型武器 スパドーネ ★★★★★ ★★★★ ★★★★ 26100 f 鍛冶屋 LV10 大型武器 シシリアのレイピア ★ ★★★★ ★★★ 2600 f Sequence 4 ローマの長剣 ★ ★★★ ★★★ 1400 f Sequence 3 狐の剣 ★★★ ★★★★★ ★★★★★ - 盗賊ギルドチャレンジをすべて完了する - アルタイルの剣 ★★★★★ ★★★★★ ★★★★★ - アサシンギルドチャレンジをすべて完了する - 三日月刀 ★★★ ★★★ ★★★★★ - 拾うことでのみ装備可 - 斧 名称 ダメージ スピード 受け流し 価格 購入可能時期 備考 ビアデットアクス ★★ ★★★ ★★★★ 7000 f 大きな鞘が必要 大型武器 バルトロメオの斧 ★★★ ★★ ★★★★★ - 傭兵ギルドチャレンジをすべて完了する 大型武器 ハンマー 名称 ダメージ スピード 受け流し 価格 購入可能時期 備考 騎士のメイス ★★ ★ ★ 5440 f 鍛冶屋 LV5 - 傭兵の戦鎚 ★ ★★★ ★★★★★ 2338 f Sequence 4 - 傭兵隊長の戦鎚 ★★★★★ ★★★ ★★★★ 17200 f Sequence 8 - 傭兵隊長のメイス ★★★ ★★★★★ ★★★ 11600 f Sequence 7 - ルツェルンのハンマー ★★ ★★ ★★ 6370 f Sequence 5 - 小型武器 名称 ダメージ スピード 受け流し 価格 購入可能時期 備考 飾り紐付き短剣 ★★★★ ★★★★ ★★ 8600 f Sequence 7 - 肉屋のナイフ ★★★ ★★★★★ ★★★ 4250 f 鍛冶屋 LV5 - 短剣 ★★ ★★★★ ★ 6250 f Sequence 6 - ナイフ ★ ★★ ★★★ 700 f Sequence 3 - 小剣 ★ ★ ★★ 300 f Sequence 2 - ロムルスのボーンダガー ★★ ★★★★ ★★★★ 1900 f Sequence 4 - マリアのダガー ★★★★★ ★★★ ★★★★ - 娼婦ギルドチャレンジをすべて完了する - ブルータスの短剣 ★★★★★ ★★★★★ ★★★★★ - - ロムルスの鍵すべて入手 クロスボウ 名称 ダメージ スピード 受け流し 価格 購入可能時期 備考 クロスボウ - - - 12800 f Sequence 2 ボルトと呼ばれる太矢を高速かつ正確に放ち、遠く離れた場所にいるターゲットでも倒すことができる。ステルス状態、移動中でも使用できる 特殊装備 アサシンブレード 最初から使える、アサシンの象徴とも言える暗殺用の武器。 非戦闘状態の相手に接近することで一撃必殺の「暗殺」が繰り出せるのが最大の特徴。 アルタイルの時代はアサシンブレードを使うには薬指を切り落とす必要があった。 エツィオが使うアサシンブレードはアルタイルが遺した写本を元に設計された新型であり指を切除する必要がなくなってる。 後にレオナルドの改造により両腕に装備できる「ダブルブレード」に進化し二人同時の暗殺が可能になる。 今作では最初のチェーザレのヴィラ襲撃以降は通常のブレードにダウングレードしてしまうが、プレートは残っておりガードとカウンターは引き続き可能。 シークエンス4メモリー8でレオナルド再会後はイベント及びベンチでダブルブレードが購入可能になる。 ブレードポイズン 前作で籠手に追加された毒針。刺された敵は少しした後、毒に苦しみ剣や槍を振り回しながら死んでいく。 エア・アサシンやヘリでは使えないが、目立たずに刺された敵に注目が集まる優秀な武器。 使用の際には毒が必要となる。 今作ではヴィラ襲撃以降所持数が5と最低になってしまうが、引き続き使用可能。 また、レオナルドに改良してもらうことで遠距離の人物に毒を打ち込むことができるようになる。 医者の商店クエストで即効性の毒を購入可能になる。 ピストル 前作で籠手に追加された隠し小銃。腕を突き出し狙いを付けて発射する。 発砲時に非常に大きな音を出すが、遠距離攻撃の中では一番威力が高く体力の高い敵も一撃で倒せる。 使用の際には弾丸が必要となる。 今作ではヴィラ襲撃以降所持数が5と最低になってしまうが、引き続き使用可能。 また剣装備時にも撃てるようになり、さらに照準速度が速くなり、装弾数も増えたので前作よりもかなり扱いやすさが向上してる。 ちなみにカウンター演出時の発砲は弾は消費されない。 投げナイフ 遠距離の敵にナイフを放つ。ボタン長押しで3人まで同時にターゲティング可能。 溜めずに放った場合、一番体力の低い敵(2)以外は一撃では敵を仕留める事ができない。 小型武器装備時にも長押しすることで使用可能。 拳 素手。 名称 ダメージ スピード 受け流し 価格 購入可能時期 備考 拳 ★ ★★★★★ ★ - - - 鉄のセスタス ★★★ ★★★★★ ★ 6100 f Sequence 4 - Memory 8 レオナルドから登はん用手袋を購入 ほうき 市民が持っていることがある。落としたものを拾うことで装備可能。 剣などと同じく、騎兵を転倒させることが可能。装備して敵兵を倒すことで実績・トロフィー取得。
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アサシン・頭装備その他考察S1ゴーグル S1修道女のヴェール ゴブリンリーダーの仮面、オペラ仮面、アラームの仮面 アサシン・頭装備その他考察 S1ゴーグル DEF5上昇の頭上中段装備のスロット付き防具。 非常に安価であり、取り合えず防具を揃えたい時なんかは非常に有用です。 見た目の良さから最終装備とする人もいます。 S1修道女のヴェール DEF5、MSP+100の頭上中段装備スロット付き防具。何故かアサシンも装備可能。 性能は非常に優秀ながら、入手法がスロットエンチャントまたは MVPBOSS・ダークロードからのMVPボーナスのみ。 しかしその割にはあまり価格は高くない。やはり見た目がネックなのでしょうか。 ゴブリンリーダーの仮面、オペラ仮面、アラームの仮面 いずれもDEF2上昇の頭中下段装備。 中下段両方を使ってでもDEFが欲しい、という方は以上の3つのうちのどれかから 自分の好きな装備を選択すると良いでしょう。
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追加シークエンス 『ダ・ヴィンチ、失踪』 - 1506年・ローマ ◆Memory-1 「ひと勝負」 盗賊ギルドにいるレオナルドの弟子サライを見つけ、工房に連れ帰る盗賊ギルドでサライを捜す ローブの男を倒す イル・チェントロ街でサライと会う 工房までサライを追いかける フル・シンクロ条件 - ミッション中、体力を4ブロック以下にしない 報酬:500f サライとギルドを出るとローブの男達10人が襲ってくるので倒す サライに会いに行くまでに敵が2度(4人、6人)襲ってくるので倒す サライについていくと途中屋根上で敵3人と戦う以外は、見つからなければ戦わずに進める ◆Memory-2 「逃れしもの」 - ベルリグアルド ベルリグアルド宮へ忍び込んでルクレツィア・ボルジアを見つけ、ヴィラから奪われた絵画のありかを聞き出すルクレツィアを捜す 時間切れになる前に脱出する フル・シンクロ条件 - 誰も殺してはならない 報酬:700f 厩舎・蔵、庭園を通ってルクレツィアの部屋までは一本道で、目標点が右下のマップにでるのでそれにしたがって進めば難しくない 脱出までの制限時間は3分 ◆Memory-3 「メメント・モリ」 ルクレツィアの想い人だったパトリツィオの後をつけ、彼女が贈ったレオナルドの絵を見つけるパトリツィオをつける ローブを着た男を追い、倒す ヴァティカンから脱出する フル・シンクロ条件 - 追跡時、屋上を通らない 報酬:500f パトリツィオをつけるときに屋上に立つとフルシンクロできないが、壁を登ったり中段の梁やテラスなどにのっても大丈夫 追跡中、巡回しているローブの男達に見つかっても倒せば問題ない 絵画を持ったローブの男を追跡するときは、屋上に上っても大丈夫 ◆Memory-4 「ボン・ヴォヤージュ」 出航前に商人から絵を取り戻す港を探し、画商を見つける ドゥーチョを叩きのめす 船を調べて絵を見つける フル・シンクロ条件 - ローブを着た男達に見つからない 報酬:500f ローブを着た男達は地上にいるので探索範囲までは屋根を通っていくと安全。ただし屋根にはボルジア兵がいる ドゥーチョは体力が減ると逃げるを3回繰り返すので4箇所で戦うことになる周りの仲間は倒さなくてもドゥーチョのみ倒せばいい 船にはローブの男が6人いるので、船のへりから落とすか矢の嵐で一掃するといい ◆Memory-5 「ぎりぎりの招待」 見つからずに貴族の館の中庭にある内覧会の招待状を手に入れる貴族の館そばで娼婦と会う 見つからずに箱の中の招待状を入手 使者が城に着く前に招待状を奪う ここから脱出し一般市民状態になる フル・シンクロ条件 - 制限エリア内では死体を番兵に発見されない 報酬:700f 宝箱の前に2人の索敵兵がいて、地上入口の番兵、地上を巡回する兵、屋根上の兵がいる 地上から娼婦などを使って宝箱に近づくか、屋根から敵を倒して近づく 使者を捕まえた後、敵を倒すか逃げて一般市民状態にする ◆Memory-6 「エツィオ・アウディトーレ事件」 見つからずに絵に印をつけるタカの眼を使って絵を見つける 絵に近づいて印をつける 場内に入り最後の絵を見つける タカの眼を使って絵を見つける 絵に近づいて印をつける 城から脱出する フル・シンクロ条件 - 飛び道具を使用しない 報酬:1100f 絵は2つのエリアのどちらかにありランダムで配置される 絵の下に敷いてあるカーペットにのると敵が「注意:絵画警戒中」になり、絵に印つけるには手のアイコンが埋まるまで敵に見つからないようにしないといけない 絵の位置と周囲の敵の配置や視線を調べ、絵の位置から死角にいる敵以外の内ひとりを毒にして、注意が向いた隙に絵にインタラクトする 城内の東に娼婦がいるので、巡回兵などで娼婦2人脱落するが囮に使えば割と簡単 絵が展示されていた場所の反対側に城の扉が開いているので中に入る 絵がある場所には索敵兵1人、上には銃兵が1人いる 絵に印をつけると索敵兵2名が階段から上ってくるので、倒すかやりすごす ◆Memory-7 「ダ・ヴィンチ・コード」 レオナルドの絵をつなぎ合わせピタゴラスの神殿が隠された地下墓地の入口の場所をつきとめる フル・シンクロ条件 - 5分以内に地下墓地の場所を探す 報酬:500f タカの目を使って絵にインタラクトしズームすると、手がかりに近づくほど輪の色が青くなる「受胎告知」:天使の右手の右横、マリアのお腹、マリアの頭の左上にある黒壁 「東方三博士の礼拝」:赤ちゃんの手、左上の木の左下あたりの空中 「荒野の聖ヒエロニムス」:お腹、右下のライオンの口先 「白テンを抱く貴婦人」:右手の甲、左眼の右横 「楽士の肖像」:左眼の右横、右中指の右横 N方位があるのが左上のマス ◆Memory-8 「ピタゴラスの神殿」 - 地下墓地 地下墓地に潜入しレオナルドを救うレオナルドを救い出す 最後の部屋でピタゴラスの謎を解く フル・シンクロ条件 - ノーダメージ 報酬:1100f ここはどこも一本道のため、ルートはわかりやすい 敵12人と戦闘し殲滅後、「エルコレ・マッシモ」を暗殺12人をノーダメージで倒すには、煙幕を3つ使うと楽(煙幕1つで4人暗殺のペース)。 3カ所のレバーをインタラクトすると先に進める 3カ所の顔のある石壁につかまり体重をかけると先に進める 4箇所のレバーをインタラクトすると、中心にシンボルが出現するので近づくとイベント 追加シークエンス・補足 このシークエンスは有料ダウンロードコンテンツをダウンロードおよびインストールするとプレイでき、復旧したメモリーとしてマップ上にアイコンが表示される マップ上のアイコンにマーカーを合わせればわかるが時系列はSEQUENCE8.5 ローブの男を倒した後、懐を探るとトレードアイテムを取得できトリカブトも取れたりする 本編をクリアする前と後では、追加シークエンス開始前と終了後に表現の違いがある前:高位のアサシン(W.M.)からデズモンド宛にメールがきて経緯が画面に表示される 後:謎の男達(ひとりはW.M.)の会話が流れる
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暗闇に浮かび上がる、ミーティングテーブルを囲む複数の人影。 彼らは険しい表情で互いに睨み合っている。 しかし、真に睨めつけているのは目前の人物に対してではない。 「暗殺計画は失敗に終わり、コピーメシアも敗北を喫した・・・・・・」 「もはや急を要すこともない・・・・・・ この際、長い研究期間を設けてやり、万全の対策が産み出されるまで待つのが賢明か」 「その方があの科学者連中も助かるだろう。しかし、セイントメシア・・・・・・ 術もなくヤツに挑みたがる血気盛んな者どもは、まだ後を立たぬだろうね」 巨人戦争英雄譚 番外編 「ラクシ・アサシンズ」 フードで頭を隠した猫背の怪しい集団があった。 その数、六人。 施設の入り口に向かうそれらは、まもなく門番に呼び止められ警備部隊を呼ばれ捕らえられるはずだった。 しかし数分もすると、彼らは何事もなかったかのように施設内に入っていた。 それは外からは隠されているものの、中身は一般的なアームヘッド研究開発施設であった。 巡回する警備員がガムを噛みながら歩いていると、自販機の前に名札めいたものが落ちているのを見つけた。 それには同僚の名が書いてあり、拾って顔を横に向けると、自販機と柱の間にその持ち主が気を失って挟まっていた。 警備員が警報を鳴らそうとした矢先、後ろからその首筋に刃が押し当てられ、咄嗟に動けぬ内に背に針を突き刺された。 昏倒する警備員を尻目に、フード者は音もなく廊下を走る。 そうして六人は蛇のようにするすると施設を抜け格納庫に向かっていた。 無論一部の監視カメラはその姿を捉えているだろうし、大騒ぎになるのは時間の問題だった。 だが情報伝達を上回るその早さこそがこの暗殺部隊の持ち味なのだ。 入り口で枝分かれしていた蛇の首が再度集結した。 彼らの姿は、黒いフードに六元素を現す色のラインがそれぞれ入っており、その手には鎖で繋がれた一対の短剣が逆手に握られていた。 そのナイフの形状もそれぞれ異なり、神話に登場する六匹の悪魔が持っているものに酷似している。改めて怪しい集団だ。 ほどなくして赤灯が灯り警報が鳴り響く。しかし格納庫まで来てしまえば、あとは目標の機体を見つけ奪取するだけだ・・・・・・ しかし、暗殺部隊「ラクシ・アサシンズ」はリズ連邦軍の配下で、この施設もリズ連邦の所有物である。よってこの侵入は反逆行為である! アサシンズは身のこなし軽やかに跳び駆け抜け、警備装置類を壊しながら獲物のアームヘッドを探る! 数区画を抜けた後、彼らは標的に辿り着く! そこに佇んでいたのは紅白のアームヘッドであった。 それは一見セイントメシアそのものに見えたが、改めて見直せば違和感に気づくだろう。 翼は黒く突きだした剣のようになり、爪はコピーメシア一号機のフォーレンメシアに似て鋭利に伸びて、 頭部にはメシアの眼を模したヘッド・ガードの下に、DH重工特有のモノアイカメラが配置されていた。 暗殺部隊が探していたのは、かつて自分たちに与えられるはずだった強力なアームコアだった。 しかしそのコアは同時期に発案されたフォーレンメシアに使用された。 その堕天使が撃墜されたと噂に聞き、我が物にすべくこうして独断で侵入したのだ。 「こいつがそうだな?」 「そうだ、急ぐぞ」 ラクシ・アサシンズが駆け寄った時だった。 「残念だが」 目前のコピー・メシアのコクピットが開く。 「この機体はお前たちの探していた、フォールダウンとは違う」 中から現れた男は、堂々とした語り口とは対照に幼げで、そして御蓮人であった。 「あの重要なアームコアはもっと別のところにある」 「何だ?てめぇ・・・」 緑ラインのフード者が悪態をつくが、男は語りを続けた。 「そこでもっと有効に使われているはずだ・・・セイントメシアを倒すアームヘッドにね」 降りてゆっくり歩み始めた男に対し、アサシンズは短剣を構えた。 「じゃあそのコピーは何だ?お前はそれのパイロットか?」 「この機体はデモニックフェザー。フォーレンメシアを援護すべく造られた。コピーメシア二号機と言ってもいい。 計画案では一機のフォールダウンがセイントメシアと近接戦闘、六機のデモニックフェザーが中・遠距離から支援し、 確ッ実ッに血染の羽毛を葬れることになっていた。だがその予算は馬鹿でかい・・・・・・」 「興味深い話だが警備が来るぞ?お前は味方か?」 「ふふん、デモニックフェザーの開発途中でフォーレンメシアは駆り出され憎き救世主に堕とされた。 これがただ一機具現化された”悪に染まった羽毛”だが、支援すべき相手も失い、もうじき解体されお払い箱になる」 遠くから怒声が響く! 「結論から言ってくれ」 「俺は降ろされたんだよ、新型機のパイロット候補から・・・それもコア適性を試す前に・・・・・・。 俺はセイントメシアを倒さなきゃいけなかったのに、資格が無いって」 「フン、私たちと同じね」 青フードが冷めた声で同調する。 「そして俺は同じ境遇のデモニックフェザーを知った。こいつもメシアを殺れるのに。権利を奪われた。 だからこいつを使って救世主を狩りに行く。ラクシ・アサシンズ、お前たちもそうなんだろう? あのコアを自分たちが使っていれば、メシアに勝てたと思ってここに来ている。だが最早必要ない。 俺たちと組むんだ・・・当初の計画案、七機の連携、お前たちのコンビネーション、完全なプラン・・・・・・」 警備兵はすぐそこまで迫っている!選択の余地は無かった。 暗殺者達はデモニックフェザーに跳び乗ってしがみつき、銃を向ける人々の前で、悪魔の翼が格納庫を突き破った。 こうして誕生した反逆者の集団は、救世主を狩る計画を綿密に練りながら、逃避行を続けていた。 闇夜、御蓮の平野を駆け抜けるデモニックフェザー。 しかし突如として、それに迫るアームヘッド――灰色の、セイントメシアか!?謎の機体が悪魔に襲い掛かる! 「ついに見つけたぞ!覚悟しろ村井幸太郎ーッ!」 それから五日後の、同じく御蓮の平野。 そこを駆け抜けるのは、今度は本物のセイントメシア。 その後ろに少し離れて、白銀のアームヘッドの姿もある。 「いったい今度は何だ。教えてくれよ幸太郎」 白銀のアームヘッド・メシアエンブリオのパイロットが呆れたように問う。 「何度目かの挑戦状だ。しかも人質を捕られている」 セイントメシアのパイロット、村井幸太郎はやけに冷静に答えた。 「お、おいお前正気か?大体こういうのは一人で決闘に呼びつけられてるやつだろ?」 神崎はこの男が、終戦してもなお度重なる刺客との戦いで憔悴し、やっとこさ狂気に陥ってくれたのかと思い、 こいつでもこんな風になるのかと、若干の心配と幻滅、あと謎の愉しさを感じていた。だが、違った。 ” 親愛なる血染の羽毛へ 我々ラクシ・アサシンズとその協力者Zは、貴様の親類の命を預かっている。 我々が所望するのは、セイントメシアとの正々堂々たるアームヘッド戦闘である。 下記の日時、指定座標に着き、貴様が勝利すれば人質を解放する。 尚、勝利するのは我々であるからして、その条件は達成されないものとする。 ” 「という文面と共に人質の写真も入っていた」 「そんな挑発に・・・」 「だが、人質は、知らない奴だった。親戚中に聞いても誰一人として知らなかった・・・・・・。 何故か俺に似ているとか言ってくるのもいたが、全く無関係の奴だ」 「だけどなあ、無関係とはいえ、二人がかりで行って難癖つけられたら、そいつマズくないか」 「その辺の御蓮人を捕まえて、人質などと吹っ掛けてくる奴なんてド素人丸出しだ。 こちらの身辺も探れない、戦闘狂脳筋リズ雑兵だ。いや、本当に捕えてるかどうかも怪しい」 「そう言われたら完全にイタズラじゃねーか?何で俺を連れていくんだよ・・・・・・」 エンブリオがやや減速する。 「ラクシ・アサシンズは実在の部隊だったようだ。情報は乏しいが・・・」 「戦いたかったのか?そいつらと?」 「丁度良かったんだ」 「何が!」 「新型OSの実戦テストだよ」 今このセイントメシアには、新型の起動OS『Muraindows 97』が搭載されていた。 「これには人工知能ナビゲータが実装されてて・・・・・・」 モニタ上に可愛らしいカッパマーメイド(顔が魚)が出現する。 『ご用件は何ですか?』 「周囲のアームコア反応、テトラダイの痕跡を調べて」 電子音声に幸太郎が優しく答える。 『解析中・・・・・・テトラダイ痕跡、マッピングしました』 地図上に残留テトラダイ濃度が塗られたものが、エンブリオにも転送されてきた。 それには幾つものコアが移動した軌跡が描かれていた。 「おう・・・こりゃ確かに、この先に何体も張っていやがるな」 「こいつの機能はこれだけじゃない、一番優れてるのはカメラを通じたデータ解析・回収機能みたいだ。 これから先、またコピーメシアみたいな、どんな奴が出てくるか分からない。情報を収集して、うちの研究所で活かす」 「ふーん、こっちにも入れといた方が良さそうだな。どうだお嬢?」 ”う、う~ん・・・” エンブリオ・コアの意思が渋る。確かにコアの意思が強ければ、機械的な知能が身体の内にあると異物感を覚えるかもしれない。 「ナビは最終的に、無人アームヘッドのパイロット代わりになるように発展させると聞いた。革新は目まぐるしいものだな」 『この辺りに美味しいドーナツ屋さんがありますよ』 「今なんか聞こえたな?」 「・・・いずれは俺たちの敵も、気づけば中身が空っぽの機械の怪物ばかりになるかもしれない」 『私の対応はいかがでしたか?評価とレビュー、感想と動作状況を入力してください。問題があれば最新の状態でない可能性があります。定期アップデートを許可してください。ダウンロードできる通信環境にありません。直ちにアップデートしてください。』 「めっちゃ早口で言ってるぞ」 「・・・・・・」 『返答をお願いします。ご用件は何ですか?音声認識しない場合は検索窓にキーワードを入力してください』 「お前を消す方法」 『アアアアアア!』 可愛らしいカッパマーメイド(顔が魚)が断末魔と共に圧縮消滅する。 「そいつ壊れてんじゃないのか?」 「ま、まだ動作が不安定なだけだろう・・・・・・」 「フフッ、お嬢も入れとかないか?お友達が出来るぞ」 ”いらない、断じていらない” セイントメシアとエンブリオ、その行く先には背の高い針葉樹林が見えてきた。 「そろそろ警戒するぞ」 「最後に聞いておくぞ、幸太郎。お前のその・・・・・・背負ってる物のは何だ?」 セイントメシアには見慣れない派手な武器が付けられていた。 「それには触れないでくれ・・・ていうかお前みたいな奴なら知っているんだろ」 「フッ、いいや?」 「これ使って戦ってるところを撮らなきゃいけないんだよ。研究所のスポンサーがうるさくて」 村井研究所に出資している映画会社が、セイントメシアを題材にしたヒーロー映画を成功させるため、 本物とのタイアップ宣伝を提案してきたのだ。本物の方にグッズを使わせることによって、より映画にリアリティを持たせるのだ! 『DXライトニングスラッシャー』は文字通りデラックスに、村井研究所の総力を挙げて玩具を忠実に巨大化した聖なる剣だ! 「くくく、それで倒せる相手だといいけどな」 「正直邪魔なんだよな・・・神崎、お前が使うか?」 「どうだ?お嬢は好きかああいうの」 ”だから要らないってば・・・” デン!デン!デデン! その時『Muraindows 97』が不快な警告音を発した! レーダーに現れるアームコア反応!セイントメシアに高速接近! 幸太郎が視認したその黒い物体は、アームヘッドではなかった――メシアがギリギリで避け、エンブリオも通り過ぎるそれを一瞬捉えた。 「今のは何だ!」 「あ、アームホーンだ・・・ホーンを直接発射してきたんだ」 「マジかよ」 背後に着弾したのをレーダーが示し、振り返って確認したいが、敵の次の手が分からない。 次なる遠隔ホーン攻撃に前方を警戒する二機。だが次のコア反応は前後に同時に出現した! 新手のアームヘッドが先ほどの黒い剣を後ろから投げる! セイントメシアはその射線を避けつつ前方の新手に構える! エンブリオは振り向きざまにライフル射!敵が退いて足元を抉るに止まる。 そして前に六機、後ろに一機のアームヘッドが威圧的に立ちはだかった。 前方の一体、見覚えあるシルエットの白黒が、投げられた黒剣を受け取り肩部に接続した。 「ほう、避けたか・・・しかし素直に現れてくれて助かったぞ”血染の羽毛”。安心しろ、人質は林の中に眠っている」 若人らしい声と似つかわぬ語りの違和感に、二人は一種のデジャブを覚えていた。 「コピーメシアだな」 「この機体はデモニックフェザー・・・・・・フォーレンメシアに代わり貴様を討つ、今度こそ確実に」 「一人で来るかと思えば・・・おい、後ろにいるのは”白い死神”じゃないのか?」 「フフフ、返って狩り甲斐があるわね」 偽救世主に続き、灰色ベースに六属性の色がアクセントの機体群・・・ラクシ・アサシンズも標的の出現を喜ぶ。 「俺を知ってるとは嬉しいね、だがそんな台詞は、俺もこいつも飽きるほど聞いてきた・・・」 「偽者騒ぎはもう沢山だ。こちらこそ確実にケリを付ける」 メシアとエンブリオはこの一触即発の距離で先手を取らず、しかし微塵の隙も与えぬまま敵に対面し続けた。 「そして俺の名はジンライ・・・・・・兄者の仇!貴様には、死んでもらうぞ村井幸太郎!!」 七体のアームヘッドが一斉に散開!かなりのスピードで針葉樹林へと退避していく! エンブリオがレーザーでそれを撃つも、直撃させる前に薄暗い木々の間に消えていった。 「あからさまに罠だなこりゃ。それでもあそこに入るか?」 「あの投擲アームホーン・・・ここでデータを取っておいた方がいいだろう」 「自ら実験台になるってか、いや俺まで巻き込まれてるけど」 二機は敢えて別れてから大木の森に迷い込む。敵戦力を分割させる目的だ。 セイントメシアが踏み入るとレーダーにノイズが走った。 「レーダージャマーにアームホーン・チャフか?」 目視で周囲を確認する"血染の羽毛"・・・その背後には蜘蛛めいて静かに垂直降下するデモニックフェザー! ジャゴン!翼のホーン発射装置が獲物に向き牙を剥く! 二本の黒い剣が放たれる!メシアは近距離で撃たれたそれらに装甲を掠め取られるも、臆することなく偽救世主に向かう! 「秘密兵器はそれだけか?」 セイントメシアの翼とスタッフがデモニックフェザーに斬りかかる!対し悪魔は爪と膝ブレードを展開し受ける! 「死ねえ!」 林の中に消えたと思われた二本の黒剣が、別々の弾道でメシアに迫る! 「!!」 血染の羽毛は咄嗟に悪鬼を蹴飛ばし、飛び来るホーンを双方とも弾く。 だがそれらは木々の脇を通ったとき、灰色の腕が掴みとり、発射器に装填、またも撃ち込まれる! もう一本を受け取った灰機体は針葉樹の柱を蹴り渡り、別ポイントからメシアを狙う! 一方メシアエンブリオは静かな森に響き始めた金属音を聞いていた。続いて通信が届く。 「気を付けろ神崎、連中は二本の投げアームホーンをパス回しして奇襲してくる」 「七体いて二本だけか?」 「あまり侮るなよ」 言っている矢先にラクシ・アサシンズのアームヘッド、ラグドールの一体が正面に出現した。 「シシシ、ご苦労なこった。戦争で名を馳せて生き残った英雄も、こうしてちょろっと出かけただけで暗殺されんの。よくあることだからな」 緑の頭部と肩装甲のラグドールは脱力したようなポーズで首だけしきりに動かしていた。 「それがお前たちの本来の仕事ってとこか。だってアームヘッドで暗殺なんて、言わないもんな?」 「シシシ、そりゃ、出来るヤツと出来ないヤツがいる・・・」 レーダー不能の状況下、エンブリオの背後の針葉樹の裏で、白と茶色のラグドールが極めて無音で動きながら覗いた。 「じゃあ、どんなモンだかやってみな・・・」 言い終わるかというところで緑ラグドールが跳躍!エンブリオは咄嗟にレーザーで迎え撃つ! 同時に茶ラグドールが持っていた槍を投擲!背後から迫るがエンブリオのブレードが横一閃!弾道を変えて大樹に刺さる! だが白ラグドールが頭上から垂直降下!槍の刃先は怪しく輝き、エンブリオの背に斬り込む! 回し蹴りで蹴飛ばし返すとラグドールの一群は柱を跳び回って隠れ、再び静寂が訪れた。 「チッ、面倒な奴らだ」 その頃セイントメシアは死角から迫る刃を察知し、スタッフを薙いで弾き落とす! 打ったのはラグドールの投げ槍・・・黒いアームホーンはすでに別角度から接近! メシアは回避できずそれを受ける!・・・しかし貫かれることはなかった。防御の調和ハウによって黒剣を止めると、投擲アームホーンそのものをアームキルしようと狙った。 だが阻止すべくデモニックフェザーが向かってくる!幸太郎がそこへ意識を向けたとき、周囲の柱に潜む三機のラグドールが四本の刃を投げる!その内一本は本物のホーン! セイントメシアはやむ無く加速の調和カカマで包囲攻撃を抜ける。 その軌跡に続いて音速の翼に切断された大木が倒れる!しかし遮蔽物の増加はラグドールの望むところだ。 メシアは僅かな一時、周囲に何もいない静寂に解放される。木々の浅い霧の向こうに直進してくるデモニックフェザーを見た。 残りを透視の調和アカクで探そうとした時、その悪魔の背に重なっていたラグドールが三方に散る。再び包囲網を展開するのだ。 そして黒き剣が放たれる!一つは救世主に、もう一方は敢えてあらぬ方向を目掛ける! その頃エンブリオは索敵を続けていた。そこへ投擲ホーンが飛び来る! 「こっちに来やがった!」 エネルギーライフルを撃ち爆風で反らす!同時に斜め下方と上方から飛びかかるラグドール! エンブリオはブレード斜め前転斬りでそれらを仕留めたはずだが、当たらず蹴りを食らわされてしまった。 空中で姿勢制御し逃避中のラグドールを撃つが、狙いが大きく外れてしまった。 機体の動作が精細を欠いている? "むきーーっ!" 「お、おいお嬢!一体どうしたんだ?」 エンブリオのコアが怒り狂い、未だ冷静な神崎は意識の剥離を感じていた。 「ククク……毒が回ってきたようだな」 白ラグドールが柱の影で眼を光らせる。 「我が"暗黒魔術Ⅵ"は怒りの毒……搭乗者ではなく機体のみに収まらぬ憤怒を錯覚させる…… これは強い意思が機体操縦に繋がっているほど効力を生む」 白フード者が長々と語り、その僚機達も影からエンブリオの隙を伺う。 「なるほど、エースの機体を暗殺するのに特化しているわけね……さてどうしたもんか」 "どーするもこーするもないっ!叩き潰す!" 荒ぶるエンブリオが針葉樹を切り刻む!間一髪で茶ラグドールが逃げ別の物陰へ! 「捕ったーッ!」 その時緑ラグドールが黒い剣を投げる!前傾姿勢のエンブリオがそれに振り向きながら唸る! セイントメシアは3体のラグドールの交錯攻撃とデモニックフェザーの遠隔ホーンのコンボを無数に受け続けていたが、互いに隙を見せず決定打を与えられぬままだった。 またも複数方向連撃!メシアも複数方向のアームホーンで弾き返す! そこへ投槍!赤く光る刃を、救世主は調和ハウの硬化で受けた! すると真下から迫る影!デモニックフェザーのニーブレードが来る! セイントメシアはスタッフを振り返す! その鋭刃が競り合うが……メシアが退き弾かれる!悪魔の膝剣が再度追撃!救世主に傷を刻む! 「何だ、今のは……」 デモニックフェザーのニーブレードはLAM-001ヴァンデミエールと同型の物だ。 競り合えば重力の乗せたスタッフの方が物理的に勝っているはずだった。 ラグドール達が上方から槍を投げてくる!セイントメシアはそれを不自然なほど大きく避けていた。 「ハハハ、どうした?ブラッディ・フェザー?ようやく我々の恐ろしさに気付いたか?」 デモニックフェザーが笑っていると真横の柱を赤ラグドールが滑り降りてきた。 「我が"暗黒魔術Ⅰ"は恐れの毒。機体に潜在的な恐怖心を錯覚させる……"血染の羽毛"と言えど耐えることは出来まい」 いくら幸太郎の操縦技術が、セイントメシアの機体性能が優れていても、アームコアが不調をきたしていればそれを発揮できない。 「ああそうか。だがこれからは錯覚ではない恐怖を与えてやる!」 ジンライの宣言と共に悪魔が威圧的なポーズで迫る! 「テストのつもりがとんでもない事になったな……」 幸太郎は操縦レスポンスの鈍りにセイントメシアの躊躇いを感じていた。 ズガウン!エンブリオの強烈な両足スパイク・ストンピングが地面を破壊し、土煙から緑ラグドールが転がり出た。 「おーこわいこわい」 その時背後から茶色く光る投げ槍が飛び来る!メシアエンブリオはそれを片腕で受け止め、振り落として踏みにじる。 「バハハ、我が暗黒魔術Ⅳは爆ぜの毒…身体に爆裂する痛みを錯覚させる!」 "!!" 突然エンブリオが不可視の射撃を受けたように振動した。存在しない裂傷からは火の手が上がり燃えるような痛みが襲った。 反撃にエネルギーライフルを撃った直後、またも爆発の錯覚が襲い仰け反らされる。 「終わりだな"白い死神"」 緑ラグドールが背後で笑い、槍に新たな毒を浸透させる! デモニックフェザーは爪、両腕から生える刃、足の爪先と踵の暗器、膝のブレードを総動員し嵐のような猛攻をかける! 「己が殺ってきた技!味わってみてどうだ!"血染の羽毛" !」 対しセイントメシアは反撃出来ずにいた。翼を盾に凌げてはいるが、何故か攻撃操作を受け入れてくれないのだ。 仕上げと言わんばかりのハイキックがメシアに衝突し、背を大木に打ち付けた。 幸太郎はメシアの精神状態がどうなっているか探ることに集中した。 その恐れは目前の敵に対するものではない。 セイントメシアは、己が刃を振るう度に、守るべき世界までも破壊してしまう感覚に襲われ、 あらゆる足掻きが滅亡に繋がる絶望の只中にあった。 緑色に光る矛先がエンブリオの肩口に突き立てられ、仮想毒が染み込んでいった。 「我が"暗黒魔術Ⅲ"は蝕みの毒!その通り毒に犯された錯覚に陥り次第に衰弱していくんだよ。 もう三つも注入されちゃってるよな!安心しろ、こっからは終わりを待つだけだ」 ラグドール達が嘲笑いながら飛び交い、柱に爪を立てて停まって、苦しむ様子を見下ろす。 神崎は愛機の中で操縦捍を握りしめた。 「"てめえら、お嬢(レディ)に好き勝手やってんじゃねえぞ"」 それはメシアエンブリオと全く同一の怒りであった。 シンクロし増幅した怒りは他の精神汚染を浄化して多大な出力だけが残った。 神崎が、エンブリオが片手を虚空に突きだす! 「"サイレント・ルナ!"」 カメラアイの激しい発光と共にテトラダイ粒子を伴った黄金のハーモニー・ウェーブが周囲に拡散する! 調和の発動を目の当たりにしラクシ・アサシンズの三人は何が起こるかと身構えようとした時、 大樹に刺していたはずの爪が滑り始め、持っていた槍も滑り落とした。 三体のラグドールが次々に木から落ち、立ち上がろうとしたが、その脱力したような特殊フレームが祟り、 氷の上の小鹿のようにバタバタと足掻く事しか出来なかった。 「一体何が起こった!?」 「ヤツが居なくなったぞ!」 「落ち着けよ、レーダー見ろ」 ラグドールはジャマー下でもコア位置を探れるよう特殊レーダーを装備している。 エンブリオのコアは見つからなかったが、戻ってくる投擲ホーンを確認した。 「誰か投げ返してくれたのかな?」 「早くヤツを探せ!」 茶ラグドールが自身に向かう黒剣の方角を見る。 「落としもんだぜ?」 レーダーにはホーンとエンブリオの反応が二重に重なっていた! 「グガアーッ!?」 "白い死神"の投げる黒い剣が茶ラグドールの肩から首にかけてを貫いて削ぎ取る! 「やられた!?」 白ラグドールが振り向くとエンブリオの銃口が向けられていた! 咄嗟に身のこなし軽く跳躍……できず、滑ったと同時にエネルギーライフルで頭を撃ち抜かれる! 「クソ!」 僚機がやられたと思しき発光を薄霧の中に二連続で目撃し、緑ラグドールは戦慄しながらも、感覚を研ぎ澄まして索敵した。 近くに斬り倒された倒木がある。調和により一切の摩擦を奪われた、この状況を利用し、地上を泳ぐようにもがき滑った。 木の陰に隠れ、血走った眼でレーダーを見張る。だが、そこには認めたくない事実だけが映っていた。 倒木の上からエンブリオがしゃがんで見下ろしている! 「狩りは楽しかったか?」 アームブレードとライフルの連撃が緑ラグドールの手足を次々に斬り飛ばしていく! もはや自発的に動く術を無くした残骸に、メシアエンブリオが足を乗せた。 「恨めよ」 そして全力の蹴りを放ち弾き出す! 摩擦係数ゼロのラグドールは木々の間をピンボールめいて跳ね返っていた。 「う、恨んでやる!絶対に!許さねえからな!絶対!呪ってやる!呪い殺したるからなああああ」 そして霧の彼方へと何処までも滑り消えていった。 「そんなに恨むなよ・・・・・・」 神崎が見渡すと、木の根元にアームコアが転がっていた。先ほど投げた敵の投擲ホーンが退行したのだ。 「なるほど、アレは発射機に付けとかないとすぐコアに戻んのか」 一方”血染の羽毛”は、悪に染まった己のような存在を前に、あるいは大昔に戦った悪鬼の影に囲まれ、希望の光を失っていた。 「"暗黒魔術Ⅱ"割れの毒!受けた者は身体がひび割れ砕け散るような痛みに悲鳴を上げるわ!」 「"暗黒魔術Ⅴ"飢えの毒!受けた者は己が搾取され敵を肥やす錯覚で圧倒的戦力差を感じて絶望する!」 二体のラグドールが同時に毒槍を投げる!セイントメシアは動かない! 「・・・・・・メシア、恐れる事なんてない」 幸太郎が心の中で呟く。 彼はセイントメシアに、機体背部に吊り下がったDXライトニングスラッシャーを渡した。 それを前に突き出し、盾に形取られている光皇の仮面をメシアに見せた。 「お前の刃は救いの為にある。例え戦い傷つける事が間違いだったとしても・・・闇を裂く光で在り続けよう」 救世主は機体の中の勇者達を奮い立たせるべく、聖なる剣を天に掲げた。 『カカマァ!ハーモニードラァァーイブッ!!』 その叫びはDXライトニングスラッシャーが発した! オレンジの軌跡を描く高速の光の剣が、毒の槍を一刀両断する! 「なにィーッ!」 驚愕するラグドール達の前で、セイントメシアは聖剣とライトスタッフを神々しく構えた。 「機体に恐怖を与える調和?まさかモロに食らうとは・・・なるほど完璧なアームヘッドは存在しない。 だが乗り越える事は出来る・・・このメシアならばなぁ!」 セイントメシアと同じく何かが吹っ切れた幸太郎が高らかに浴びせかけ、高速飛行で伐採しながら敵に迫る! 「調子に乗るなァー!」 黒ラグドールが手首を反転させ毒針を突き出す!その毒は、かつてメシアが戦ったウイルス使いと同じ麻痺毒! 大木を蹴って"血染の羽毛"に飛びかかる!対しセイントメシアは一気に高度を下げ、下からホーン頭突きを見舞う! 「ぐお!?」 コクピット内で天井にぶつかった黒フード者が呻き、モニタを見ると両側から迫る紅白の翼! ×字に裂かれた黒ラグドールが空中分解する!! 「何やってんのよ!」 青フード者が怒声を飛ばすが次のターゲットは己だ! 何処からともなく大木が吹っ飛んできて圧し掛かってくる! それを踏んで駆け上がっていく青ラグドール!回避した心算だが、最後に辿り着いた先には正面から飛び来るメシア! 両足先を猛禽めいて開き、恐るべき多数の爪で獲物を捕らえる! 「ザケんじゃないよ!!」 ラグドールは両腕を振り回し鋼鉄の爪でメシアを殴る!だがそこで離さず、空中で連続前転してから脚部シザーを閉じ切り、 敵の腕を斬り離し遠心力で投げ飛ばす! 「ギャアーッ!?」 青ラグドールが地面を破砕し墜落したと同時、セイントメシアの背に向け黒い剣が差し迫っていた! 『ライトニングチャァージィ・・・』ピロロロピロロロピロロロ・・・ 聖なる剣が電子音を発し、光点が盾から切っ先へと立ち昇っていく。 投擲ホーンが触れるかというタイミングでスラッシャーを振り抜く! 激しい火花が飛び散り、白と黒の剣が鍔競り合う! 「死ねェェェーーーーッ!!!」 デモニックフェザーが両腕を開きながら突撃!全力の爪を黒剣に叩きこみ、聖剣を砕き割らんとする! 『フルチャージ・・・シャイナライズドーンスラァッシュ』 凄まじい光量が電飾から放たれ周囲を包む!ジンライの目が眩むが、尚もホーンを押し込み続ける! そしてセイントメシアは、ライトスタッフを悪魔の剣のド真ん中に叩きこむ! 投擲ホーンがアームキルされ、前のめりになったデモニックフェザーを、かかと落としで追撃! 「・・・その首もらったッ!」 赤ラグドールが生体ウイルス針を向けメシアの上空に! それを合流したエンブリオのライフルが射て暗殺を妨害する! 「まだ片付いてなかったのか幸太郎?」 「そっちは三体こっちは四体だぞ、文句言うな」 並ぶ二体の天使の足下では、二体の悪鬼もまた集まっていた。 「アイツが来たってことは・・・もう一本のフェザーも落とされたのか!?」 「そうだよ・・・やられたんだよ・・・やられたんだけどさァーーーッ!?」 突如としてジンライが奇声を上げる! 「!?」 デモニックフェザーの回し蹴りが、赤ラグドールの首を刎ねる! 即席の投擲アームホーンがセイントメシアを目がけて迫る! 「マジかよ」 神崎が言う直前にメシアの肩口を凶刃が裂いていた。 更にラグドール頭が向かった先に、悪魔は既に移動している! 「なんでだよ!いつもいつも!勝ちやがって!お前らは!」 半ば発狂したジンライの意味不明な叫びが木霊する。 蹴飛ばされてくるラグドール頭!メシアがライトニング盾で防ぐとアームコアに退行した。 だがデモニックフェザーは青ラグドールの頭を放り投げてくる! セイントメシアがライトスタッフでそれを打ち返すと、悪魔は翼の発射機で受けて無理矢理込め再発射! その足掻きは脚部シザーによって粉々に打ち砕かれ、降り立ったメシアを前にデモニックは獣めいて睨め上げた。 「なんだァ?"血染の羽毛"に"白い死神"ィ・・・今日はオレを血祭りにして殺しに来たんだろォ・・・出来るもんならやってみろよォ・・・」 「違う、お前達の挑発を受けたのは、試作技術の実戦テストの為だ」 幸太郎があえて正直に答え、ジンライは頭を掻きむしった。 「て、テスト・・・・・・つら・・・・・・面の皮を剥いでやるゥ!!」 セイントメシアとデモニックフェザー、その距離が瞬時に縮まる! 両の爪先!両の踵!両腕の武器!同速で弾きあう! もはや手出しを止めたメシアエンブリオは、神崎はその光景を見て一つの仮定が浮かんだ。 この男が異様な劣等感を剥き出しにしているように、コイツの機体も同じだけの劣等感を持っていて、シンクロしている? ”血染の羽毛”と至近距離で競り合える者など数える程のはずだ・・・だがデモニックフェザーには、もう翼は無い。 セイントメシアのダイナミック・フェザーが両肩のホーン射出機に突き刺さり、破壊した。 たたらを踏んだ”悪に染まった羽毛”は、その両手両足共にボロボロだ。もはや武器は無い。 頭部アームホーンを除いては!最後の頭突きを頭突きで返し、救世主は尚も立ち続け、見下ろした。 「なんでだよ・・・・・・」 「それはこっちの台詞だ。仇討ちの為と言ったが、何故ここまで自棄になって戦う? アサシンズの連中がやられた所で、お前は撤退すべきだった。仇を討ちたいなら、次に備えてな。 勝てる策もない、確証なんて一つもない状態で、命を無駄にするな」 倒れたデモニックフェザーが上体を起こそうとする。 セイントメシアはよもや戦えぬ若造に背を向けた。 デン!デン!デデン! 『Muraindows 97』の不快な警告音!悪魔の腹部から小型の射出ホーンが切り離される! 背後からメシアのコクピットに迫る!その一瞬を見止めた神崎が戦慄! 同時に幸太郎はDXライトニングスラッシャーを背中にマウントさせようと操作していた。それが寸前で弾く。 再度振り返った時、全ての術を失ったジンライは尚も、見えぬ殺意の刃を向け続けていた。 「何故なんだ」 「お前のような奴には永遠に、一生かかっても理解できないだろうな」 その呪いめいた答えを聞き、セイントメシアは目を黄金色に輝かせて更に返した。 「”アボーキー”」 そしてジンライの、デモニックフェザーの意識は途絶え、ようやく静かな針葉樹林が戻ってきた。 「おい幸太郎、今度こそ結構やばかったんじゃないか?ヒヤヒヤさせんなよ?」 神崎がニヤニヤしながら言った。 「本気で言ってるのか分からないなそれ・・・割と俺がうっかりミスで死んで欲しいって思ってるだろ」 「死因としちゃ傑作かもね」 ”まったくもう・・・・・・” 怒っていた記憶など完全に消え、すっかり元に戻ったお嬢が呆れてみせる。 そして彼らは樹林の中に眠る人質を見に行ったが、そこには灰色のセイントメシアのようななんかが倒れていて、 その中の人質の安らかな寝顔(殴られた跡はある)を確認すると、特に助けたりもせず放置してその場を後にした。 大会議室のスクリーンにスタッフロールが流れた。 映画『セイント騎士(ナイト)Ⅲ 革命編 ~偽りの騎士、現る~』の、村井研究所特別上映会である。 この上映会は村井研究所の所属者は無償だが、一般人は数万通の応募の中でごく僅かな一握りだけが参加できる。 「やっと終わった・・・・・・」 村井幸太郎が超小声でつぶやいた。 「なんだ?そのやっとってのは?ちょっとはありがたく思いやがれ」 神崎翔は何故かキレ気味にささやく。 「どうした?お前の役っぽいのも出てたじゃないか」 「俺はあんなヒゲモジャボンバーじゃねえ」 「・・・・・・次は特別に、セイントメシアのパイロット、村井 幸太郎さんからの応援メッセージです!皆様大きな拍手を!」 司会のおねえさんが言い、突然会場に拍手が巻き起こる。 「は?」 困惑する幸太郎に、弟の行幸がDXライトニングスラッシャー(本物の玩具のほう)を手渡した。 「さあ兄さん、頑張って!」 屈強な腕に無理矢理背中を押され、壇上に駆け出る。 「あ~~~初めから、完璧な騎士も、完璧な剣も存在しない、お互いが出会って初めて、救世主が生まれるんだ」 映画の唯一覚えていた台詞を口走り、取材カメラのフラッシュが辺りを照らした。 <終> 戻
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仕立屋 仕立屋では衣類の染料や持てる物を増やす袋を売っています また再建により値引きや品揃えの充実など恩恵も得られます LV 価格 収入 値引率 備考 01 - 10 f 0 % 初期状態 02 800 f 260 f 0 % - 03 880 f 510 f 0 % - 04 975 f 760 f 5 % - 05 1080 f 1010 f 5 % - 06 1195 f 1260 f 5 % - 07 1320 f 1510 f 5 % - 08 1460 f 1760 f 10 % - 09 1610 f 2010 f 10 % - 10 1335 f 2260 f 10 % - 11 1478 f 2510 f 15 % - 12 1628 f 2760 f 15 % - 袋類 名称 価格 購入可能時期 備考 薬の袋L 6200 f 仕立屋 LV4 持ち運べる薬の最大数+5 ナイフベルトアップグレード 1900 f Sequence 4 投げナイフの最大数+5 ナイフベルトアップグレード 3100 f 仕立屋 LV4 投げナイフの最大数+5 ナイフベルトアップグレード 6100 f Sequence 7 投げナイフの最大数+5 ナイフベルトアップグレード 10300 f 仕立屋 LV8 投げナイフの最大数+5 ブレードポイズンL 8100 f 仕立屋 LV8 持ち運べる毒の最大数+5 大きな鞘 8250 f - 十分な大きさがあり、両手用の武器をずっと持っていることができる 煙幕の袋 9200 f - 煙幕がアンロックされる。最大数3 矢筒M 6700 f - クロスボウの矢の最大数+5 矢筒L 9200 f 商店クエスト「ほつれた糸」を完了しこのアイテムをアンロックする クロスボウの矢の最大数+5 パラシュート入れM 5200 f Sequence 5 パラシュートの最大数+5 パラシュート入れL 8450 f Sequence 5 パラシュートの最大数+5 服を染める 名称 価格 備考 アサシン・ホワイト - - ローマ・ストーン 170 f 中心街 ヴェネツィア・アズール 280 f 中心街 ヴェネツィア・ワイン 820 f 中心街 フィレンツェ・スカーレット 1020 f 中心街 ローマ・ギルデッドオニキス 1500 f 中心街 フィレンツェ・クリムゾン 2870 f 中心街 ウェットランド・オーバーン 922 f 旧市街 ローマ・オリーブ 380 f 旧市街 ウェットランド・エボニー 380 f 旧市街 ウェットランド・アイボリー 152 f 旧市街 トスカーナ・エンバー 710 f 田園地域 トスカーナ・エメラルド 2170 f 田園地域 トスカーナ・コッパー 500 f 田園地域 トスカーナ・オーカー 170 f 田園地域 マントを染める 名称 価格 備考 アサシン・ホワイト - - ローマ・ストーン 110 f 中心街 ヴェネツィア・アズール 240 f 中心街 ヴェネツィア・ワイン 220 f 中心街 フィレンツェ・スカーレット 320 f 中心街 ローマ・ギルデッドオニキス 350 f 中心街 フィレンツェ・クリムゾン 550 f 中心街 ウェットランド・オーバーン 295 f 旧市街 ウェットランド・アイボリー 95 f 旧市街 ウェットランド・エボニー 551 f 旧市街 ローマ・オリーブ 181 f 旧市街 トスカーナ・オーカー 100 f 田園地域 トスカーナ・エメラルド 520 f 田園地域 トスカーナ・コッパー 180 f 田園地域 トスカーナ・エンバー 270 f 田園地域 パラシュート 名称 価格 購入可能時期 備考 パラシュート 200 f 全レオナルドミッションクリア後 空中で武器攻撃ボタンを入力することで使用(使い捨て) 商店クエスト クエスト名称 必要アイテム アンロック 開始時期 発生商店 ほつれた糸 絹 8緋色の染料 5 矢筒L Sequence 4 エツィオの隠れ家そばの仕立屋