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最新話 「庭に異変が起きたら、何とかするのはあなたの役目。」 「わかりました。斬ります。」 「きられます。」 あらすじ コインに裏と表があるように 世界にも裏と表がある ──ここは裏側の世界 あらゆる因子が交り合う世界 誰が呼び始めたのかはわからない しかし、いつしか此処はこう呼ばれるようになった ──《夢幻の新世界》と (#00冒頭より) 妖夢と幽々子の前に現れたリーゼ。 この出逢いから全てがはじまる……のか? 解説 癒し系シュールほんわかシリアス(#00タグより)。 AI作成で有名なエマノン氏によるストーリー動画。 まったりとした会話を挟みつつも、時にシリアスっぽい雰囲気になる。 しかし基本まったり進行。 最近はシリアス分が増えつつあるような気がしないでもない。 「夢幻の新世界」という架空世界が舞台となっている。 作中で、登場人物は全て“偽物”とされているが……? 基本的に原作に則した性格のキャラクターが多いが、 時に全く異なる性格・口調のキャラクターもいるので注意が必要(例:リーゼ、ビシャモン)。 なお、原作と異なるキャラクターとなった理由が作中で語られているトカいないトカ。 会話パートの顔イラストが全自作。 最初の内は色が塗られていなかったり、真っ黒だったりすることもあるが、なに、気にすることはない。 稀にテーブルトークRPG『ナイトウィザード』のネタが含まれているが、エッセンス程度でしかない。 そういうのはこちらで存分に楽しまれるのが良いだろう。 登場人物 + キャラクターの所属は最新話(#08PartB)に準ずる 幻想郷 冥界 ようむ…庭師 ゆゆこ…冥界の管理者 びしゃもん…人格者 らせつまる…人斬りその1 むくろ…人斬りその2 ばいけん…人斬りその3 ひびき…人斬りその4 博麗神社 れいむ…博麗の巫女 せんな…博麗の巫女見習い りか…神社の居候 はにゅう…梨花の相方? りーぜ…傭兵 紅魔館 れみりあ…吸血鬼 さくや…吸血鬼の従者 ぱちゅりー…大図書館の主 めいりん…門番 ふらん…吸血鬼の妹 聖城学園 ろうが…学生 ながもり…学生 あかね…学生 しき…学生 永遠亭 えいりん…薬師 れいせん…永琳の弟子 外の世界 シャドルー(絶滅社) ばれった…傭兵 ばるろぐ…斡旋者 きらーびー…強化人間 ゆーり…強化人間 ゆーに…強化人間 べが…シャドルー総帥 あにー…親衛隊 まりん…傭兵? ひりゅう…ストライダー + ……? ひえん…元ストライダー その他 かーねる…グッドチキンの人 ありす…死霊使い はおうまる…剣士 うし…牛 ゆかり…スキマ妖怪 でみとり…吸血鬼 ???…??? ゆいれん…歌姫 コメント ナイトウィザードネタとは想定外だった。まあアニメ化されてメジャーにはなってる……のか? -- 名無しさん (2008-09-16 13 10 18) ページ編集したお方お疲れ様です。 -- その辺の視聴者 (2008-09-22 15 18 35) 名前 コメント マイリスト 夢幻の新世界
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台車に乗せられた檻の中にいるのは10匹の胴体の無いゆっくりれみりゃ。 この最もメジャーな捕食種は、空を飛ぶことでゆっくりとしてはでたらめな速さで移動することが出来る。 その高い機動力と旺盛な食欲を武器に通常種を追いまわし、蹂躙する恐るべき存在。 「うー!うー!」 「ううーーー!」 「ぎゃおー!」 人語を話すことの出来ない彼女達は一見すると楽しそうな笑顔を浮かべながらもここを出せと訴えてくる。 そんな要求を適当に聞き流しつつれみりゃ達をゆっくり達の姿が見えるところまで連れてゆく。 白い牙を光らせて、いっそう元気良く鳴いた直後、れみりゃ達を檻から解き放った。 「うーうー!」「うーっ!」 「れれれ、れみりゃだあああああああ!?」 「れびりゃいやああああああ!」 これが本能のなせる業なのか、生気を失った瞳で怯えていたゆっくり達は蜘蛛の子を散らしたように逃げ始める。 もはや絶望しきって微動だにしないのではないかとも思っていただけに、これは嬉しい誤算だった。 しばらく餌を与えていなかった10匹のれみりゃは涎を垂らしながら獲物めがけて一直線に飛んでゆく。 「うーうー!」 「や、やべでえええええええええ!?」 「ま、まりざああああああ!?」 最初に襲われたのは1匹の成体のゆっくりまりさ。 彼女の頭に食いついたれみりゃは本能の赴くままにその中身を吸い上げる。 そして、まりさが襲われたためについ足を止めて振り返ってしまったれいむ目掛けて2匹のれみりゃが牙を剥いた。 「ゆぐっ!いぢゃ、いだぃい!?やべでね!ゆっぐぢやべでね!?」 「「うーっ!」」 「ゆっぐ・・・やめでよぉ、ゆっぐぢぃ・・・!」 毒による理解不能の死や人間による不条理かつ一方的な暴力とはまた違った恐怖がゆっくり達を包み込む。 毒ならば、人間相手ならばもはや諦めるしかなかった。 しかし、れみりゃならば逃げれば死なずに済むかもしれない。 「ゆっぐぢやべでね!あでぃず、ゆっぐぢぢだいわ!?」 「おちびちゃんはまもるよ!ぷくうううううう!」 「「おかーしゃん!?」」 若いありすが喚く傍らで1匹のれいむが頬を膨らませてれみりゃを威嚇していた。 恐らく子どもを守るためなのだろうが、空を飛べるれみりゃに通常種が一対一で勝つ事は不可能。 1匹のれみりゃが彼女の頭に噛み付いている隙に、別のれみりゃが子ゆっくりに迫る。 「おぢゃああぢゃ・・・ぎゅ!?」 「うーうー!」 「ゆゆっ、おちびぢゃ!?やべでね、ゆっくぢはなれでね!?」 が、そうそう簡単に食うものと食われるもの関係が変わるほど世の中は甘くない。 何とか対抗策を考えようにもそれを仲間に話す前に食われ、よしんば話してもうまく実行できる保証も無い。 ましてや、こんな平坦で開けた場所でれみりゃを相手にするなど自然では愚の骨頂でしかない。 「ゆ゛っ・・・」「まぢざぁ・・・」 「おきゃ、ゆびぃ!?」 「おぢびぢゃあああ、ゆぎぃ!?」 「ごんなの!どかいはぢゃ、ないいいいい!」 そうこうしているうちにも全てのれみりゃが適当なゆっくりを見繕ったらしく、満面の笑みを浮かべて食事に取り掛かる。 彼女達は狡猾にも上から覆いかぶさるようにして食いついているので他のゆっくりから攻撃を受けにくい。 もっとも、幸いにも狙われなかったゆっくり達は離れたところで固まって怯えるばかりなのだが。 「ゆっぐ・・・れいぶのおぢびぢゃ・・・ゆ゛っ」 「ぢんぼおおおおおおおお!?まらっ!?まらっ!?」 「むっきゅううううううう!」「ゆげぇ・・・」 やがて最初に襲ったゆっくりを食べ終えたれみりゃ達は次の標的を探し始めた。 うーうー!と先ほどよりも力強い声で鳴きながらふらりふらりと飛び回る。 それを見たゆっくり達の中には立ち向かおうと頬を膨らませるものもいたが、大半は逃げ惑う。 「ごわいよおおおお!ゆぐっ、おみずざっ、やべっ・・・やべでぇ!?」 「おびずざん、どがいはぢゃないわああああ!?」 「ゆゆっ、やべでね!こっぢごないでね!?」 逃げ惑う最中に柵のあった場所の外側にはみ出してしまい、3匹ほどのゆっくりが落とし穴に落ちた。 それを見た他のゆっくり達は方向転換しようとするが、前が見えていないゆっくり達とれみりゃが行く手を阻む。 こうして思うように身動きが取れなくなったところに更にれみりゃが悠然とゆっくり達の頭にかじりついた。 「ゆ゛っ!や、やべでねぇ!?」 「ゆっぐりぃ!ゆっぐりぃ!?」 「ゆっくりやべでね!ゆっぐぢぢでね!?」 必死になって許しを請うゆっくり達。 しかし、れみりゃ達にそれに応じる理由がない以上、止めるはずがない。 それどころか、悲鳴を楽しむためにいっそう勢いづいてしまった。 「うーうー!」 「やべでー!でいむのあがぢゃああああん!?」 「おきゃああああぢゃあああああ、びぃ!?」 あえて死なない程度に衰弱させてから子どもを狙うれみりゃ達。 身動きひとつ取れない彼女達の前で、必死に助ける子ども達が無残にもれみりゃの中に消えてゆく。 そして、喪失感に絶望する親達は落とし穴の中の水へと落とされた。 「やめぢぇえええええ、びゅ!?」 「あぢずのおぢびぢゃああああああん!?」 「やべでね!おびずざんはゆっぐぢでぎないよ!?ゆぐぅぅぅ!?」 「わきゃりゃに゛ゃいよおおおおお!?」 流石は捕食種とでも言うべきだろうか。 自分とさほど変わらない大きさの成体を含めた相当の数のゆっくりがあっという間に消えてゆく。 れいむ、まりさ、ありす、ぱちゅりー、ちぇん、みょん・・・いろんな味を楽しむかのように。 「ゆひぃ!こっち、ごないでね!」 「「おきゃあああぢゃあああ、まっぢぇえええええ!?」」 「もうやだ!れいむおかーさんやだあああああ!?」 中には恐怖のあまりに子どもを見捨てて逃げ出すものもいた。 しかし、そういった個体を追うときはあえて子ゆっくりを狙わず、とにかく成体の捕獲に全力を上げる。 恐らく、そうやってじっくり恐怖を味あわせることで甘味が増すことを理解しているのだ。 「ゆっぐ・・・もうやだ!おうぢがえる!?」 「「おきゃーしゃあああああん!」」 「うーっ!!」 こうして次々にゆっくり達の中身を吸い出し、あるいは面白半分に嬲り殺してゆく。 哀れな餌達はなすすべもなく食われ、時には食われることさえなく次々にはかない命を奪われる。 その、傍目には間抜けだが凄惨な宴は10匹のれみりゃが遊びつかれておりに戻ってくるまで続けられた。 「ゆゆっ!なんだかへんなこがいるよ!」 「ゆぅ・・・なんだかゆっくりできないよ・・・」 「りーぐるんるん!」 れみりゃが去って一息ついたゆっくり達に新しい脅威が差し向けられる。 その名もゆっくりりぐる。成体でも赤ゆっくりの半分ほどの大きさしかない希少種のゆっくりだ。 彼女達の特徴はその小ささと、古いゆっくりが持っていたとされる壁のぼりの能力を受け継いでいる点。 そして・・・・・・ 「ゆゆっ、やめてね!?れいむのおくちにはいら・・・ゆ゛ゆ゛ゆ゛っ!?」 「ゆ?・・・れ、れいむ?!」 「やめちぇね!れーみゅ、ゆぐっ!?」 何よりも特筆すべきは相手の体内に侵入し、中から食い破ると言う恐ろしい捕食方法だろう。 真っ先に標的にされたれいむ親子がりぐるの集団に進入を許し、内側から食い破られていた。 泡を吹き、白目を剥いた恐ろしい形相で呻きながらのた打ち回り、やがて赤れいむの皮を破ってりぐるが飛び出してきた。 「りーぐるんるん!」 「おくちをとじるよ!むん!」 「むーしゃむーしゃ!」 そう言ってまりさは思いっきり口を瞑った。 しかし、りぐるは口内で生成される微量の鬼胃酸でいとも容易く皮を破って体内への侵入を試みる。 結局、まりさはその拍子に声を上げてしまい、他のりぐるの口からの侵入を許してしまった。 「ゆぐっ!やべでね!まぢざ、おいぢ、ぢぢ・・・ぢ、ぢ・・・ゆ゛びぃ!?」 「りーぐるんるん!」 「ゆぅぅぅううう!そうだわ!」 その凄惨な光景に驚愕し、多くのゆっくりが逃げ惑う中、1匹のありすが敢然とりぐるに飛び掛った。 圧倒的な体格差に物を言わせてのボディプレス。 平地であることが幸いしたのか、りぐるはくぼみに身を隠して攻撃をかわすことが出来なかった。 「ゆゆっ!いっぴきやっつけたわ!」 「「「「りーぐるんるん!」」」」 「ゆゆっ!どおぢでー!まだいっばいいるよおおおおお!?」 が、解き放たれたゆっくりりぐるの数はおよそ100匹。 あっという間に取り囲まれてしまったありすは、わずかな隙にりぐるに侵入される。 こうなってしまえば後はただ食われるばかり。 「ゆ゛っ!いだっ、いだいいいいいい!?ごんなの、どかいはぢゃないわ!?」 「「「りーぐるんるん!」」」 「や゛べ・・・でぇ・・・」 またたく間にありすの柔らかい皮は外と内から溶かし、食いちぎられてみるも無残な姿になってしまう。 破れた皮からカスタードが漏れ出し、彼女がもはや助からないことを示している。 10秒後、中に侵入したりぐるが飛び出してきたときには、ありすはすでに息絶えていた。 「「「「「りーぐるんるん!」」」」」 「「「りーぐるんるん!」」」 「ゆうううう!ゆっくりしね!」 カサカサと地面を這いながら逃げ惑うゆっくり達に近づいて行くゆっくりりぐるの群れ。 衝動に任せて若いまりさがその群れの中に飛び込んで行くが、2匹ほど潰しただけで大半が健在。 今度はそのまりさに目を付けたらしく、彼女の周りをくるくる回りながら、歯と酸でじわじわと嬲る。 「ゆぐっ!いだいよ、やべでね?!」 「りーぐるんるん!」 「ゆぶぅ!やべでえええええ!?おぐぢさんはまりざのゆっぐぢぷれいずだよ!?」 が、必死の抵抗もむなしく、まりさもまた中と外から食い破られてずっとゆっくりしてしまった。 その後もりぐる達は今までと同じように集団からはなれた個体を襲う戦法を繰り返した。 その度に数を減らしながらも1匹1匹確実に食い散らかしてゆく。 「むきゅ・・・ここまでね。でも・・・!」 「「「りーぐるんる、びぃ!?」」」 「さあ、ぱちぇのおくちにはいってきなさい!」 集団の中にいてこそ力を発揮するはずのゆっくりぱちゅりーが意外な奮戦を見せていた。 どうやら彼女は現在のりぐるの戦法が最善のものでないことに気づき、身をもって仲間に戦い方を示しているようだ。 小さなりぐるがその力を遺憾なく発揮するのは一箇所に固まっている集団の中に潜り込んだその時である。 「む゛ぎゅ・・・」 「「りー・・・ぐ、るん・・・る・・・」」 「「「!!?」」」 何故かぱちぇを食い破って出てきた仲間が虫の息であることを知ったりぐる達は驚愕した。 1匹はぱちゅりーに食われ、もう1匹は彼女があらかじめ含んでいた土を彼女の中で被って痛手を負わされた。 平坦な場所で、死を覚悟して戦えば体の弱いぱちゅりーでさえも5匹は倒せる。 その事実がゆっくり達を励まし、りぐる達を恐怖のどん底へと陥れた。 「れいむ、おちびちゃんのためにがんばるよ!」 「まりさもゆっくりがんばるよ!」 「わかるよー」「ちーんっぽ!」 生き残ったゆっくり達の中でも勇敢な数匹がぱちゅりーの遺志を継いで、りぐる達めがけて飛び跳ねてゆく。 一方のりぐる達は一応抵抗するものの、先ほどまでの勢いは微塵もなく明らかに逃げ腰だった。 「ゆっくりふまれてね!」 「「ゆぎっ!?」」 「「「りーっぐるんるーん!?」」」 れいむの一撃で2匹のりぐるが潰され、続く2度目の踏みつけで更に1匹のりぐるが潰される。 りぐるの攻撃には先ほどまでのキレも統率の取れた動きもなく、それがさらにれいむ達を優位に立たせる。 こうして、たった1匹のれいむを倒すために最終的に9匹ものりぐるが犠牲になった。 「ゆーっ!ありすもいくわ!」 「むきゅ・・・ぱちぇもがんばるわ~」 「りーっぐるんるーーーーん!?」 更に続々と参戦するゆっくり達を前にりぐる達は完全に戦意を失って逃げ惑う。 が、必死の逃亡も逃げられない状況ではジリ貧を招くだけ。 1匹、また1匹と潰されながら徐々にその数を減らし、更に10匹ほどのゆっくりを道連れにりぐるは全滅した。 「ゆふぅ~ん、ゆうかすっきりしたいわ!」 「ゆゆっ!ゆうかだよ!?」 「ゆうかがたくさんいるよ!ゆっくりぃ?」 思った以上に不甲斐なかったりぐるの代わりに、今度は発情しているゆうかを20匹ほど差し向ける。 ゆっくりゆうか。何故か畑を耕すことを好むゆっくりで、一般に捕食種とされている。 しかし、正当防衛でもない限り積極的に他のゆっくりを食べようとしない彼女の捕食種たる所以はあまり知られていない。 「ゆっくりしていってね!ねえ、まりさ、ゆうかとすっきりしましょ?」 「ゆゆっ!?ま、まりさは・・・ゆ、ゆっくりぃ・・・?!」 「まりさのほっぺ、とってもすべすべでゆっくりできるわ!」 本来ここまで積極的な種ではないのだが、すでに発情しているがゆえにすぐにすっきりーを求めるゆっくりゆうか。 まりさはその申し出にためらうが、ゆうか種は総じて美ゆっくりとされている。 このゆっくり出来ない地獄の中でそんなゆうかに積極的に迫られて抗うことなど出来るはずもなかった。 「ゆぅ~ん!ゆ、ゆうかのほっぺもとってもゆっくりしてるよ!」 「す~りす~り」 「す~りす~り・・・ゆっくり~」 ゆうかの美貌を間近で目の当たりにしたまりさはもう彼女の虜。 他のゆっくりの目もはばからずにすりすりに興じる彼女の頬はとてもだらしなく緩んでいる。 今、柵?の中ではそんな痴態が差し向けられたゆうかと同じ数だけ繰り広げられていた。 「ゆぅ~ん、ゆうかおーねちゃんとってもゆっくりしてるね!」 「れいむもとってもゆっくりしてるわ!す~りす~り」 「ゆぅぅうん・・・とってもとかいはだわ!」 最初は軽いスキンシップ。 その行為を徐々に激しくしていくと、頬をこすり付けあう2匹の体から汗のようなものが噴き出す。 汗のようなものをお互いの頬に練りこむように、いっそう激しく頬を擦り付ける。 「ゆ~ん、ゆふん・・・ゆぅぅぅうん・・・」 「ゆぅ・・・まりさぁ~、ゆっくりぃ~♪」 やがて、2匹の頬が赤く染まり、体温も若干上がって本格的にすっきりーの体勢に入る。 と言っても人間の目には今までの頬ずりを体が湿った上体で続けているだけにしか見えないのだが。 それでも2匹にとっては情熱的な愛の舞踏であることに違いはなく・・・お互い、徐々に昂ぶって行く。 「ゆっ!まりさぁ・・・ゆっくりぃいいぃぃい!」 「ゆぅぅぅぅうん・・・ゆうかぁあぁぁ・・・!」 「「すっきりー」」 お互いのゆっくりした気持ちが最高潮に達した瞬間、同時にすっきり宣言をした。 直後、まりさの額からにょきにょきと茎が生え、そこにいずれ赤ゆっくりとなる小さな実が実る。 他のゆっくり達もゆうかでないほうの種がにんっしんっしたらしく、それぞれ額に赤ゆっくりを実らせていた。 「ゆゆ~ん・・・すごくゆっくりしたあかちゃんだよ~♪」 「ゆうかとありすのとかいはなあかちゃんだわ!」 「みんなとってもゆっくりしてるね!」 本人達ばかりでなく、周りに居た他のゆっくり達も子どもの誕生を祝福する。 こんなゆっくり出来ない場所でようやく見つけたゆっくりをかみ締め、分かち合うように・・・。 後のことを考えていないのか、考えたくないだけなのか、ただ目の前のゆっくり出来るものを眺めながら微笑んでいる。 「ゆぅ・・・ゆうか、みんながみてるよ!ちゅっちゅははずかしいよぉ」 すでに公開交尾をしているにも関わらずゆうかにキスを迫られて照れる彼女のつがい達。 しかし、その表情はまんざらでもなくあっさりとゆうかのキスもといちゅっちゅを受け入れた。 「~~~~~~~っ!!?」 「おああああああ!?」 「うあ゛あ゛ーーーーっ!?」 直後、ゆうかと口づけを交わしたゆっくりがろれつの回っていない悲鳴を上げた。 当のゆうかは涼しい顔をしてつがいから引きちぎった舌を地面にはき捨てると、再びパートナーに擦り寄る。 そして、茎を折らないように彼女達をひっくり返すと、底部を容赦なく食いちぎり始めた。 「あ゛あ゛あ゛・・・!?」 「う゛い゛い゛いい゛ぃ!?」 「ゆゆゆっ!や、やめてあげてね!いたがってるよ!?」 周囲のゆっくりはその凶行を必死に止めようとするがゆうかは一向に止めようとしない。 何匹かは力づく止めようとしたが、ゆうかの方が圧倒的に身体能力が高くそれも叶わなかった。 そうこうしているうちにも茎を生やしたゆっくり達の底部は二度と使い物にならないほどに傷つけられていった。 「う゛う゛・・・うい゛ッ!?」 「・・・ゆっくりかんせいしたわ」 「ゆえーん、ぎょわいよおおおお!?」 今や周囲のゆっくり達はゆうかに近づこうとすらせず、遠巻きから様子を伺いながら怯えるばかり。 が、ゆうかは舌と底部を失いただの鉢植えとなってしまったつがいを眺めながら満足げに笑っている。 それから傷を付けすぎて中身が漏れ出している場所がないかを念入りに確認し終えると、大事な鉢植えに頬ずりをした。 「ゆうかのあかちゃん・・・ゆっくりうまれてね」 総勢20匹、もとい20個のゆっくり植木鉢というのは中々の壮観で、虐待家にとっては悪くない光景だろう。 しかし、今回の目的はあくまで虐殺。そんな有様になったゆっくりを生かして嬲るというのは目的外。 と言うわけで、全力で植木鉢どものそばまで駆け寄ると彼女達を踏み潰し、放り投げ、水の中に落として処分した。 「ゆゆっ、ゆうかのあかちゃ・・・ゆ゛っ!?」 「なにするの、ゆっくりやめて・・・ぎぃ!?」 ついでに文句をたれてきたゆうかも処分し、いつの間にやら100匹以下にまでを数を減らしたゆっくり達と向かい合った。 (その5へ?)
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投稿しよう 転・結 29KB 『投稿しよう 転・結』 「さぁて…後半もちゃっちゃと書いちゃおう」 再びキーボードを叩き始めた。 ……………… ……… 『…っゆ……っぐ……ぅぅ……』 『つかれたよぉ……ひぃ……ゆっぐぢさせ…』 『うー!!!!なまけるんじゃないんだどぅ!!!』 『ゆんぎゃああ!!!ごべんなざいい!!!!ごべんなざいい!!!』 あれからずっと親ゆっくり達は穴を掘っていた。徐々に徐々に穴らしくなっていった。休憩は一切無い。 ゆっくりは皆涙を流しながら土を齧ったり穿ったりしていた。少しでも怠ければれみりゃとふらんのお仕置きが待っている。 いや、真面目に働いていてもれみりゃとふらんはゆっくり達を虐めて楽しんでいた。視界に入ったゆっくりは全部遊び道具なのだ。 『こんどはあっちであそぶんだどぅ~』 『ふらんおおきいのであそぶ!!』 親ゆっくりで遊ぶのに飽きると今度は子ゆっくり、赤ゆっくりで遊ぶ。それに飽きたら親ゆっくりの所へ戻って遊ぶ。刹那の安らぎも無い。 『きょわいよおおお!!!ぼうやびぇぢぇえええ!!!!!』 『おぼうじざんがえじでよおおお!!!!おがあさんにほめでもらっだのにいい!!!』 『りぇいみゅのおりびょんがあああ!!!!ゆっぐぢでぎにゃくなりゅううう!!!がえじでええええ!!!!』 最初は投げたり蹴ったりして遊んでいたが今度は飾りを奪ってからかっていた。 『みゃみゃああ!!!!ありぢゅをだじゅぎぇでよおお!!どびょじでだじゅぎぇでぐれないのおお!!!!?』 『おがああざあぁん!!!!おどおざあぁん!!!!!ぼうやだあああ!!!!ごごがらだじでえええ!!!』 親ゆっくりに助けを求めるが親は一言も返してくれない。 『…っぐ…ぇ…ぐ…ゅぇぇぇ……ごべんねぇ…』 親ゆっくりは我が子の悲鳴に涙を流すしかなかった。 『うー!!!なまけたらかーつ!!!なんだどぅ!!』 『ゆぎゃああああ!!!!かーつはやだああああ!!!!』 『うるさいんだどぅ!!おしおきだどぅ!!かーつ!!!!』 『ゆぎゃああああ!!!!!いだいいい!!!!ぬいでえええ!!!!ぜなががいだいいい!!!!!』 元々はゆっくりが穴を掘るためにばら撒いた割り箸なのだが次第にれみりゃやふらんがお仕置きに使うようになった。 『れみりゃ、ちょっと深いぞ。ゆっくりを殺したらお前が働けよ』 『うー………。おまえのせいでおこられたんたどぅ!!!!これはおぜうさまがいただくんだどぅ!!!!』 まりさの帽子を奪い取って頭に乗せるれみりゃ。 『ばりざのおぼうじいいぃ!!!!!がえじでぐだざいい!!!!あやばりばずう!!!!あやばりまずがらあああ!!!』 『なまけてるわね!!!ふらんをあまくみないでちょうだい!!!』 『ゆぎゃあああ!!!!い…いだいよおお!!!!!おぼうじぃ…おぼうじぃぃ……』 割り箸で叩く位だったらまだいい。割り箸をゆっくりに刺しているのだ。 『ゆぎゃあああああ!!!!いだいい!!いだいいい!!!!じぬうう!!!!じんじゃううう!!!ごろざないでえええ!!!』 最初は戯れにぐったりしていたゆっくりに割り箸を刺したのだ。ぐったりしていたゆっくりは飛び上がりあまりの痛さにのた打ち回った。 れみりゃやふらんは面白がり割り箸をゆっくりに刺すようになった。因みに目や排泄器官には刺さなかった。 れみりゃとふらんに言いつけられている事は"ゆっくりをゆっくりさせないこと"と"ゆっくりを殺してはならないこと"の2つだ。 そのため被害は頭や背中、底部に集中した。中には割り箸が刺さったまま痛みに耐えて穴を掘るゆっくりもいる。 唯一心配といえば割り箸がゆっくりの心臓と脳である中枢餡を貫くことだがそう簡単に中枢餡にまでは刺さらないだろう。 『さて……そろそろかな…』 ゆっくり達を監視していた男が時計を見た。午後6時だった。 『おなが……ずいだよぉ……』 『ごはんしゃん……たべちゃいよぉ…』 『あまぁま……ゆっぐぢじだぃ……』 ちらほらと腹を空かせたゆっくりが出始めた。大抵のゆっくりならこの時間は夕食だ。 『おーい!!!!そろそろご飯にするぞ!!!!支度しとけ!!!』 彼はそう叫ぶと夕食を取りに一旦部屋を出た。 『うっうー!!!!ごはんなんだどぅ!!!』 『おねえさま!!!いきましょ!!!!』 『おぜうさまもおなかがすいたんだどぅ!!』 ゆっくりを虐めていたふらんやれみりゃはゆっくりを放り投げ一斉にゆっくりのいない区画に移動した。 『よかったよおぉ!!!ごはんだよぉぉ!!!!!』 『やっど…ゆっぐりできるよおおお!!!!』 『ごはん?ごはんしゃん!!!!りぇいみゅはおいちいのがほしいよ!!!』 親ゆっくりは作業を止め穴から這い上がった。赤ゆっくりや子ゆっくりも喜んだ。 『まりさはぐるめなんだよ!!!おいしいものもってきてね!!!』 『れいむはやさいさんがたべたいよ!!!』 『まりちゃはあみゃあみゃしゃんがたべちゃいよ!!!』 今まで泣いていたゆっくりが急に元気になってあれが食いたいこれが食いたいと騒ぎ始めた。 『持って来たぞ!!!今日のご飯は…お前らの大好きなパスタだ!!!!』 皿の上に盛られた美味しそうなパスタをワゴンに載せて男はれみりゃとふらんがいる区画にやって来た。 『『ゆおおおお!!!!!!おいしそうだよ!!!!』』 『『ぱ…ぱしたさん!!!!!』』 『『ゆ…ゆううう!!!!』』 『『ゆっくりしないでもってきてね!!!』』 ゆっくり達は沸き上がった。 『よーし、お前ら。ちゃんと手を拭いてから持っていけよ』 『うー!!!!!』 『わかったぁ!!!!』 『おぜうさまはきれいずきなんだどぅ』 れみりゃやふらんはウェットティッシュで手を拭きワゴンからパスタを運び出した。 『『『『いっただきまーすだどぅ!!!!』』』』 『『『『いただきまーす!!!』』』』 美味しそうにパスタを食べる。彼の夕食も同じくパスタだ。 『うー!!!おいしいんだどぅ!!!!』 『おねえさま!ふらんのぱすたとらないで!!』 『おかわりはあるから。まだワゴンにあるだろ』 れみりゃとふらんは夕食を楽しんでいた。 『じゅるるるる……』 『ぱ…ぱしたさん…』 『ゆっぐりじずぎだよおお!!!!ゆっくりしないでもってきてね!!』 『りぇいみゅのぶんは!!??りぇいみゅにもってきちぇね!!!』 ゆっくり達はというと涎を垂らしアクリル板に顔をぴったりとくっ付けてれみりゃやふらんがパスタを食べているのを眺めていた。 『ゆっぐりじずぎだよおおお!!!!ぱしたさん!!!ぱしたさん!!!!』 『ゆあああああ!!!!そ…それはまりさのだよぉぉ!!!!』 一向にゆっくりにパスタが配られる気配は無い。それどころかワゴンのパスタはどんどん無くなっていった。 『ゆあああああ!!!!ぱじだざん!!!!ぱじだざん!!!!!ちょうだいよおお!!!!』 『りぇいみゅのぶんは?りぇいむのぶんがなぐにゃっぢゃうよおおお!!!!!』 『どぼじでぼっでぎでぐれないのおおおおお!!!!!!?』 『おにゃかしゅいちゃよおおおおお!!!!!!ゆっくちさせちぇよおおおおお!!!!!』 『ごはん!!!!ごはん!!!!まりさたちにもたべさせでよおおおお!!!!!!』 パスタはどんどん空の皿となりワゴンには皿の山が出来上がっていく。 『うー!!!おぜうさまもおかわりなんだどぅ!!』 れみりゃが最後の皿を取った。ワゴンにはもうパスタは無い。 『ゆわあぁあぁあぁん!!!!なぐなっぢゃっだあああ!!!!!なぐなっぢゃっだよぉぉぉ!!!!』 『でいぶのぱしだざんがああああ!!!!』 『にゃんでまりちゃにはくりぇにゃいの?どぼじぢぇ……どびょじぢぇえええ!!!!!!』 ゆっくり達が泣き喚き出した。 『うっうー!!うまうま!!!』 れみりゃがちゅるるんとパスタを食べる。パスタがれみりゃの口に入る度にゆっくり達が煩くなった。 『ぢょうだいよおおお!!!!たべざぜでええええ!!!』 『ありずはいっじょうげんべいはだらいだのにいいい!!!!ひどぐぢでいいがらぁぁ!!!!』 『ゆえぇえぇえぇん!!!!!たべちゃいよぉぉ!!!!おにゃかしゅいたぁぁ!!!!』 『ゆっぐぢさぜでええええ!!!!!ずるいよおおお!!!!』 ついにパスタが無くなった。ワゴンには空の皿の山だけが残った。 『じゃあみんな、ちゃんと言おうね』 『『『『ごちそうさまでした!!!なんだどぅ!!!』』』』 『『『『ごちそうさまでした!!!』』』』 男はワゴンを押して部屋を出て行った。 『しょくごのうんどうなんだどぅ!』 『おねえさま!きゃっちぼーるしましょ!!』 一部のれみりゃやふらんがゆっくりのいる区画に飛んできた。 『ゆっぐりでぎないよおおお!!!!!!』 『どぼじでごはんぐれないのおお!!!!?でびりゃはいやああああ!!!!』 アクリル板に顔をぴったりとくっ付けていたゆっくり達が逃げ惑った。 『お、早速やってるな』 男が部屋に戻ってきた。今度は親ゆっくりがいる区画にやってきた。 『どぼじででいぶにはなにぼぐれないのおおお!!!!!!?』 『まりざだぢにもごはんぐだざいい!!!!いっじょうげんべいはだらいだのにぃぃい!!!!』 『ありちゅゆっぐぢじぢゃいよぉぉ!!!!おにゃかしゅいちゃぁぁぁ!!!!!』 れみりゃやふらんがいるにもかかわらず男のもとへゆっくり達が群がってきた。子ゆっくりや赤ゆっくりも隣の区画から声を上げていた。 『へ?いつお前らに餌やるなんて言った??』 『いっだよおおお!!!!!!ごはんだって!!!ごはんだっでいっだもん!!!!!!』 『じだぐじろっでいっだでじょおおおお!!!!でいぶはぢゃんどじだぐじだよおおお!!!!!』 『何言ってるの?それはれみりゃとふらんに言ったんだよ』 『そ…そんなぁぁぁ……』 『どぼじでええ!!!?ねえどぼじでええええ!!!?』 『それに、お前らがご飯だって?笑わせるなよ。お前らが食べるのは餌だろ、餌』 『な…なにいっでるのよぉぉ!!!!ありずだぢだっでごはんだべでるよおおお!!!!』 『ぞうだよおお!!!!でいぶもばりざもおちびぢゃんもごはんざんだべでるよおおお!!!!』 『おいおい、冗談はよしてくれよ。ご飯を食べるのは人間とこいつらだけ。お前らのようなクズは餌。ご飯を食べるだって?ふざけるなよ』 『む…ぎゅっ……げぼっ……ゆぎぇっ…ぶぎゅっ……げぼっ…』 ぱちゅりーがショックで中身を吐き出してしまった。 『ひどいごどいわないでね!!!!!でいぶだぢだっでいぎでるんだよおお!!!』 『ばぢゅりいいいい!!!!じっがりじでえ!!!!ゆっぐりじでいっでねええ!!!ゆっぐぢぢでいっでねえええ!!!』 『生きてる?簡単に言うなよ。お前らは存在しているだけ。与えられることを当たり前に思っているクズの台詞じゃねぇよ』 『ゆがああああ!!!!!ぞんなごどはどうでぼいいがらごはんもっでごいいい!!!!!!』 ついに男に反抗するゆっくりが出てきた。まりさが男の足に体当たりを喰らわせた。 『じねえええ!!!ゆっぐぢさぜでぐでないじじいはじねえええ!!!!』 長時間働き餌も食べていないゆっくりの攻撃など痛くも痒くも無い。だがまりさに乗じてゆっくり達が煩くなってきた。 『まりざやっぢゃええええ!!!!じじいをごろぜええ!!!!』 『ごはんもっでぎだらゆるじであげるよ!!!』 『ゆっぎゅりでぎにゃいじじいはじにぇええええ!!!!』 男は軽くまりさを蹴飛ばした。 『ゆがあぁ!!!ゆびゅっ!!!!ゆ…ゆわあぁあぁあん!!!!じねええ!!!!じねえええ!!!』 大泣きしながらもまた突進してきた。彼はまりさを受け止めるとれみりゃにまりさを渡した。 『食後のデザートはどうだ?ちょっとだけだぞ。ちょっとだけな』 『うー!!!ありがとうなんだどぅ!!』 れみりゃがまりさに歯を立てた。 『ゅぎゃああああ!!!!!おろじでえええ!!!!おろぜええええ!!!!…ゆぎゃっ!!!ゆんぎゃあああ!!!』 『ちゅーちゅー』 れみりゃがまりさの中身を吸い出した。騒いでいたゆっくり達が黙り込んだ。 『ずわないでえええ!!!!じぬうう!!!!じぬううう!!!!ゆがああ!!!!ゆるじでええ!!!ゆるじでぐだざいい!!!』 『うー…もういらないんだどぅ』 夕食を食べたばかりでお腹は一杯。れみりゃは少しだけ餡子を吸ってまりさを放り投げた。 『ゆ…ゆ……ゆぎゅうううう!!!』 地面に放り投げられ息も絶え絶えなまりさの頭上から大きな力が圧し掛かった。 『おらおら!俺を殺すんじゃなかったの?ほらやってみろよ!!』 男がまりさを踏み付けていた。 『ゆる…じぢぇ…ゆぎゅぎゅぅぅぅ…ゆるじ…ぢぇぇぇ……』 『出来もしねぇことほざくんじゃねぇよ!!!ほら!殺してみろよ』 足をどけた。 『ごべ…んなざ…い。ゆ…ゆるじ…ゆるじぢぇ…ゆる…じぢぇぐだぢゃぃ……』 涙を流しながらまりさが呻いた。 『あぁ…そういえば…』 彼の視線が1匹のれいむに向けられた。れいむは慄き怯えていた。 『ご…ごっぢごないでぇぇ…で…れいぶはなにもじでないよぉ…』 彼はれいむに近づき足を上げた。 『ひぃ…ゆぎょおぉぉ…ゆぎゅぎゅぅぅぅぅ…ぐ…ぐりゅじ…ぎゅりゅ……ぃぃ…』 『ご飯あげないと許してくれないんだってな。どうだ、まだ許してはくれないかね?れいむさま』 ぐりぐりとれいむを踏み付けた。 『ごべ…ごめんだざ……ゆるじぃ……ゆぎょぎょぎょぎょ…』 『ゆるじでぐだざい!!!あやばりばず!!!!まりざがあやばりばずがらああ!!!!でいぶをはなじでぐだざいいい!!!』 番らしきまりさが飛んできて必死に頭を下げた。 『ふん。……お前らさっきから何ボケッとしてんだよ!!?さっさと働け!!!』 『は……はぃぃぃ……』 『わがぢまじだぁ……』 『ゆっぐり……ぢだぃ…』 『わがだなぃ……わがらないよぉ……』 1匹1匹とゆっくり達は穴掘りを再開した。穴を掘る為に今まで掘っていた穴に降りたのだが降りるというより落ちたといった方がいい。 それぐらい元気が無いのだ。 『……っぎゅ……っぎゅ…………っむ…ぎゅ…』 先程中身を吐き出したぱちゅりー。元々体が弱いのに長時間働かせられ食事も無い。辛うじて生きているが息絶えるのも時間の問題だ。 『デザート食べたい子、これ食っていいよ』 何匹かのれみりゃとふらんが飛んできた。死体を貪るハイエナのように死に掛けのぱちゅりーを食べ始めた。 『ぱ…ぱぢゅりぃ………っぐ…ゅぇぇ……』 『ひどぃょ……ごんなの…どがいはじゃない……ゆっくりできなぃ……』 抵抗らしい抵抗も無くぱちゅりーはペラペラの皮と帽子だけになった。 『おにゃか……しゅいちゃょ…』 『どびょじで……まりちゃは…ゆっくちしちゃいけないの……』 『おがあざぁん……ゆっぐぢじだいよぉ……』 親ゆっくりは餌無しでも当分は生きていける。子ゆっくりも動かなければ何日かは生きていけるだろう。問題は赤ゆっくりだ。 こちらは何も食べないと2、3日で餓死してしまう。そう簡単に死んでもらっては困るのだ。 だからといって赤ゆっくりにだけ餌をやる訳には行かない。 『れみりゃ、ふらん。ちっこい奴持っててくれないか』 『うー!!!』 『わかったわ!!』 男は部屋を出た。れみりゃとふらんは子ゆっくりと赤ゆっくりがいる区画に集まった。 『こっちごないでええええ!!!!』 『はなちちぇえええ!!!!!まだちにちゃくにゃいよおおお!!!!』 『みゃみゃああ!!!だじゅぎぇぢぇええ!!!!ありちゅをたじゅぎぇぢぇえええ!!!!』 『まりざのいぼうどがああ!!!!おろじでえええ!!!!たべぢゃだべえええ!!!』 1匹につき赤ゆっくりを1匹持っている。 『ん、それで全部か』 男がやってきた。手には注射器と2つの容器。透明な液体と赤い液体が入っている。 『じゃ、1匹ずつ持ってきて』 透明な液体は砂糖水だ。これを飲ませるのではなく直接注射するのだ。それだけで赤ゆっくりに必要な栄養が賄える。 しかも空腹感は変わらず。餓死だけを防いでくれるのだ。 『いやあああ!!!ちにちゃくにゃい!!!ゆっくちちちゃいい!!!!』 れみりゃの手の中で暴れる赤れいむ。れみりゃから赤れいむを受け取ると注射器をプスリと刺した。 『いぢゃああああ!!!!!…っぐ…ゆえぇえぇぇん!!いじゃいよおぉ!!!!いじゃいいい!!!!』 注射器の砂糖水を注入した。少し赤れいむが重くなった気がする。赤れいむを床に置いた。 『いぢゃいよおぉ!!!!おぎゃあじゃぁぁ!!!!ずりずりじでええ!!!!』 人間だって注射は嫌なものだ。何故なら針が刺さって痛いからだ。それでも近年針の穴が細くなったことで以前より痛くはないらしい。 今回使用した注射針は少々太めだ。だが赤ゆっくりからすれば相当な太さだろう。そんなものが刺さったのだ。 あまりの痛さに転げ回っている。 『次』 彼は注射器に砂糖水を吸い込んでから赤い液体に針を数秒浸けた。 『ぎょわいよおおお!!!!いやじゃあぁ!!!!ゆっぐぢぃさぜぢぇえええ!!!』 赤まりさを受け取ると注射した。 『ゆぎぃいいいい!!!!いぢゃいいい!!!!いぢゃいいいい!!!ゆんぎゃあああ!!!』 少し頬がこけていたが砂糖水を吸い込み丸くなった。そして床に置いた。 『いぢゃいよおお!!!じびるうう!!!!じびぃりゅううう!!!!!じにゅううう!!!!だじゅぎぇぢぇええ!!』 赤い液体の正体はラー油だ。直接注入してみたいが赤ゆっくりでは刺激で死んでしまう虞がある。それで死んでしまっては勿体無い。 そこで針に浸すことで注射で出来た穴に染み込ませるのだ。傷口に塩を塗るようなものだ。痛くないはずがない。 だがタダで寿命を延ばしてやっているのだ。これくらい我慢してもらおう。 『ばりざのおちびぢゃんがあああ!!!!ひどいごどじないでえええ!!!』 『おろじでええ!!!ありずのあがぢゃん!!!あがぢゃあぁあん!!!ゆっぐぢじでええええええ!!!!』 我が子の悲鳴を聞き親ゆっくりが作業をサボってこちらを見ていた。 『れみりゃ、ふらん。やれ』 赤ゆっくりを渡し終えたれみりゃとふらんが隣の区画に移り親ゆっくりをお仕置きした。これで黙ってくれるだろう。 『ゆぎゃあああ!!!!!いぢゃあああああああ!!!!!ゆぎぃいいい!!!!』 『ひぢょいぎょどじにゃいぢぇえええ!!!!ゆんぎゃああああ!!!!』 次々と注射され痛みに泣き叫ぶ赤ゆっくり。子ゆっくりの姉がいる個体は姉に泣きつき姉がいない個体はひたすら親を呼んでいた。 『おぎゃあぢゃああああん!!!!!じゅりじゅりじぢぇえええ!!!いじゃいよおお!!!!いじゃいいい!!!!』 『おにぇえぢゃああん!!!いぢゃいよぉ…ゆっぐぢでぎにゃいい!!!!』 『ゆわあぁあぁあん!!!!!どびょじぢぇでいびゅをいじみぇりゅにょぉ!!?』 『みゃみゃあああ!!!ありぢゅをなぢぇなぢぇじでよぉぉ!!!!いぢゃいよぉぉぉ!!!!』 『ぺ~りょぺ~りょじでええ!!!!じびりゅううう!!!じびりゅうう!!!!おぎゃあじゃあああぁん!!!!』 姉がいる赤ゆっくりはまだいい。少しは慰めてもらえるから。姉妹がいない赤ゆっくりは辛い。ただ泣き叫ぶことしかできないから。 『ゆ…ゆっぐりじでね!!まりざのいぼうど…ゆっぐりじでね!!』 『ゅ…ひぃ……ゆ…っひゅ……』 『おにぇえぢゃあぁぁあん!!!!ずりずりじでえぇ!!!ずりずりじでよぉぉ!!』 『いじゃぃょぉ……ひりひりぃしゅりゅよぉ…』 『おぎゃあじゃぁん…おぢょうじゃん……りぇいみゅをゆっぐぢさぜでよぉ……』 全赤ゆっくりの注射が終わった。皆漸く痛みが引いてきたのか転げたり泣き叫んだりするのを止めていたが息が絶え絶えだ。 『ぼ…ぼうげんがいだよぉ……』 『やずまぜでよぉ……』 『ちびぢゃんにあわぜでぇ…』 その後もずっと働き詰めだ。休みは無い、食事も無い。 『ね…ねだいよぉ……』 『ゆぅ…ゆぅ…』 時計の針は夜10時。ゆっくりであればもうとっくに寝ている時間だろう。 『れみりゃ、ふらん。今日の仕事は終わりだ』 男はれみりゃとふらんと共に部屋を出た。部屋はゆっくり達だけが残された。 『ゆ…ゆっぐりじでいいの?』 『だれも…いないよ…』 『ゆっぎゅりじぢゃぃ…』 『ゆぅ…ゆぅ…ゆぅ…』 次々とゆっくり達が眠りに着いた。 『ごるぁぁぁ!!!!!起きろぉぉぉぉ!!!!!!!!』 『『『うっうー!!!!』』』 『『『おきないやつはゆっくりしね!!』』』 ゆっくり達が眠って10分と経たないうちに別の男性が部屋にやってきた。れみりゃやふらんも部屋中を飛び回っていた。 『ゆあああ!!!!!』 『ぼ…ぼうやだあああ!!!ゆっぐぢさぜでええ!!!』 『にぇかしぇてええ!!!!!まりちゃねみゅいよぉぉ!!!』 ゆっくり達が飛び起きた。 『寝かせるかよ!寝た奴はゆっくりさせないからな!!』 『ぞ…ぞんなぁ…』 『ぼう…げんがいだよぉ…』 『ぼういいでじょぉ…あな…ほっだょ…』 『はだらいだよぉ…おながだっで…ずいでるのにぃ…』 ゆっくり達は弱々しく呻いた。皆俯いて泣いていた。 『そうかそうか。だったらいいものくれてやるよ』 男は緑色のチューブと黄色いチューブを取り出した。たまたま近くにいたまりさを呼んだ。 『そこのまりさこっち来い。食べる物やるよ』 食べる物と聞きゆっくり達が顔を上げた。少し顔に生気が蘇っている。 『ちょ…ちょうだい…。まりさに…たべぼの…ちょうだい…ね』 まりさが口を開けた。男は緑色のチューブのキャップを取りチューブを捻って中身をまりさの口の中へ入れた。 『これでスッキリだぜ』 チューブの中身は山葵だ。そう簡単にゆっくりに餌などはやらない。 『むーぢゃむー………』 何も知らないまりさは山葵を味わって食べようと山葵をじっくりとかみ締めた。 『むーぢゃむーぢゃぁぁぁ!!!!!!!ゆんぎゃあああああ!!!!っゆ…ぎぇえええ!!!!』 緑色の汚物を吐き出しながらまりさが暴れ回った。その悲鳴でうとうとしていた他のゆっくり達の目が完全に覚めたくらいだ。 『お…おにぃぢゃあぁぁ……ごれ…どぐはいっ…でる…ゆぎょおおおお!!!!』 苦しがるまりさを無視し男は次のゆっくりを選んでいた。 『眠い子は誰?お腹すいてるのは誰?』 『ね…ねぶぐなんがないよおぉ!!!!』 『おながいっばい!!おながいっばいい!!!ぼうたべられないいい!!!』 『いぢゃいのはぼうやじゃああぁ!!!!!』 れいむがターゲットとなった。 『いやあああ!!!ねぶぐなんがないいい!!!おながをいっばいだよおお!!!!ごっぢごないでええ!!!!』 男は黄色いチューブを取り出した。多くの人が予想している通り中身は辛子だ。 『お口あーん』 『ゆぅ……ぅぅぅぅ…む…ぅぅ…ぅぅ……』 れいむは口をぴったりと閉めていた。 『じゃあ塗ろう』 山葵入りチューブを取り出しれいむの目の下に山葵を塗った。 『ぅぅぅ……!!!!ゆひぃいいいいい!!!!!』 れいむの目がカッ!!と開き悲鳴とともに涙がとめどなく流れた。 『ゆぎゃあああ!!!おべべえええ!!!でいぶのおべべがああああ!!!!』 叫んで口が開いたところを男は見逃さなかった。開いた口の中に辛子をたっぷりと入れた。 『ゆぐうううううう……ゆんぎゃあああ!!!がだいいいいい!!!!!』 黄色い汚物を撒き散らしながられいむが暴れた。 『ゆげえええ!!…っぎぃ!!!!…っあ…ゆぎょぎょおおおお!!!!』 まりさは中身を吐き出していた。れいむの方も黄色い汚物に黒いものが混ざるようになった。 『眠くないんだ?お腹すいてないんだ?だったらやること…分かってるよな?』 『は…はいいい!!!!やりばずうう!!!』 『わがりまじだああああ!!!ほりまずうう!!!』 『やりばずうう!!!!だがらどぐじまっでええええ!!!』 ゆっくり達はまたしてもゆっくりする機会を失われた。割り箸を咥え再び土をほじり始めた。 『眠気覚ましにどうぞ』 男は残った山葵と辛子を穴の中に入れた。 『ゆぎぇえ!!!!ぐざいいい!!!!ゆっぐりでぎないいい!!!!』 『やべでええ!!!!!ぐざいよおお!!!!』 山葵と辛子の嫌な匂いに呻きながら穴を掘る親ゆっくり。これなら眠る心配は無い。 『ぇっぐ……ゅ……っぐ…』 『ゅぇぇぇぇ………』 『ゅ…っぐぢぃ……』 『ねだぃょぉ……』 『ぼぅ…ぃゃだょぉ……』 仕事の能率は悪いが確実にゆっくり達はうとうとする隙が無かった。 『みょうねきゃしぇちぇええええ!!!!』 『ゆっぐぢいい!!!!ゆっぐぢいいい!!!』 『いぢゃいのはやああああ!!!!』 隣では子ゆっくりや赤ゆっくりがれみりゃとふらんに遊ばれていた。 『退屈なもんだな…』 "ゆっくりを寝かせないこと"がこの時間の目的だ。この状況で寝られるゆっくりはいない。男にとっては退屈で仕方が無い。 『まぁ…ゲームでもして潰すか』 それから8時間程経過した。時計の針は朝6時。男はれみりゃとふらんを集め部屋から出た。 『ぼう…ねがぜでぇ…』 『じんじゃうよぉ…』 『ゆっぐ……ぢぃ…』 『ゆぅ……ゆぅ…』 天敵がいなくなった所でゆっくりの緊張の糸が切れた。次々と倒れこんでいった。 『ゅ……ゅ…』 『ゆぅ…………』 『ひゅぅ……ひゅぅ…』 部屋には誰も入ってくる気配が無い。ゆっくり達は漸く休むことが許されたのだ。 そして3時間後 『起きろ!!!!起きろ!!!おーきーろ!!!』 『ゆっくりしね!!!ゆっくりしね!!』 『うっうー!!!!』 早くも天敵が再登場した。 『もっどねがぜでええええ!!!!!』 『ぼういいでじょおお!!!!あなほっだああ!!!』 『ゆっぐぢさぜでええええ!!!!』 満足な睡眠を取れないままゆっくり達は起こされ再び仕事をさせられた。朝食は無い。 『ぼういいでじょおおお!!!!!ごれじゃじんぢゃうううう!!!』 朝の仕事の途中でまりさが叫んだ。 『ぁぁ…もうちょっとだな。もう少し働けば終わるぜ』 『ゅぅぅ…』 『いづになっだら…ゆっぐり…じだいよぉ…』 丁度そのときだった。 『ゆあ!!!かだいよぉぉ!!!!』 穴を掘っていたれいむの歯が折れた。 『あ、そこまで行ったか。じゃあ後もう少しだ。ほら頑張れ!!』 親ゆっくりがいる区画は50cmの土が盛られている。れいむが硬いと言ったのは底に到達したからだ。 『ほ…ほんとう?』 『もうすこし…もうすこしなの?』 『ああ。穴を広げろ。そしたら終わりだ』 男の言葉に少し期待を持ったのかゆっくり達が穴を広げ始めた。 そして… 『ぼ…ぼういいよね…はだらがなぐでいいよね…』 『が…がんばっだよ…まりざ…がんばっでほっだよ…』 『あなだよ…あなだよぉ……』 穴の中からゆっくり達が男の目をじっと見つめていた。 『ああ。穴だな。確かに穴だ。よくやった。お仕事は終わりだ』 一瞬の間の後にゆっくり達が歓声を上げた。どこにそんな力が残っていたのだろう。 『やっだあああ!!!!!おわっだよお!!!!』 『ごれでゆっぐりでぎるよおお!!!ゆえぇえぇえん!!!!』 『ゆっぐりじようね!!ありずぅ!!!!』 喜んでいる親ゆっくり達の頭上から何かが降ってきた。 『いだ!!!!』 『いぢゃあ!!!』 『おどざな……ゅ?…お…おが…おがあざああん!!!』 降ってきたのは隣の区画に閉じ込められていた我が子だった。 『おちびぢゃあああん!!!!!!』 『ありぢゅのちびぢゃああん!!!!ぶじだっだんだねぇ!!!』 『おどうざんどおがあざんどいっじょにゆっぐぢじようね!!!』 久々に家族が揃った。犠牲になったのはぱちゅりー1匹だけ。できるだけゆっくりは殺さないようにしてきたのだ。 『ゆ?なんだかいいにおいがするよ!!』 『ほんちょだ!!!』 『ゆ?これあまあまだよ!!』 穴の上から男とれみりゃとふらんが霧吹きを吹いていた。 『『『ぺーろぺーろ!』』』 『『『ぺーりょぺーりょ!』』』 ゆっくり達は舌を伸ばし霧を舐めた。霧吹きの中身はオレンジジュース。ゆっくりの大好物な飲み物だ。 『ゆぅ…いっぱいのみたいよ…』 『あみゃいけど…ゆっくちできにゃい…』 流石のゆっくりも霧を食べて幸せにはなれないようだ。霧食べて生きていけるのは仙人くらいか。 『おなかすいたよ…』 『おきゃあしゃん!!れいみゅおにゃかすいちゃよ!!』 『たべものもってきてね!!!!』 『おいしいものがたべたいよ!!』 長時間労働に睡眠不足、数々の虐めにより先程までげっそりしていたゆっくり達はオレンジジュースの霧を浴び次第にふっくらとしてきた。 体力が回復したことで空腹なのを思い出したのだろう。 『じゃあおやつといこうか?』 穴の上から声が聞こえた。 『お…おやづぅ!!!』 『おなかすいたよ!!!!おいしいのたべたいよ!!』 『おきゃあしゃんといっちょにたべりゅんだ!!!』 『おやちゅ!!!おやちゅ!!』 おやつと聞いてゆっくり達が我先にと穴から出ようとした。 『ゆぎぃっ!!…のぼれないよおお!!』 『どぼじででられないのおお!!!!?』 『たべちゃいよおお!!!!おやちゅうう!!!!』 穴の深さは50cm。ゆっくりの大きさは大人でも大きくて30cm位だと言われている。普通にジャンプするだけでは届かない。 助走をつければ飛び越えられるかもしれないが体力がそこまで回復してないしゆっくりの家族で一杯の穴の中では助走は出来ない。 『はやくするんだどぅ!!』 『ゆっくりしすぎ!!!のぼってこい!!』 れみりゃやふらんは早く登って来いと文句を言う。 『のぼれないよおぉ!!!!』 『おやづう!!!おやづう!!!だべだいいい!!!』 『ゆえぇえぇえん!!!!おにゃかしゅいちゃあぁぁ!!!』 ついさっきまで嬉しそうな顔をしていたのに早くも泣き出してしまった。 『仕方ないな。ほれ、ちょっと待ってろ』 男が穴を離れた。 『ゆ!!はこんでくれるの!!?』 『ゆっくりしないでね!!!れいむからもちあげてね!!』 『まりちゃがさきだよ!!』 『おちびちゃん、いっしょにおやつたべようね』 『ありちゅはぽんでしゃんがたべちゃいよ!』 男が戻ってきた。 『じゃあ入れるぞ』 男は手に持っていた茶色い袋の中身を穴の中にぶちまけた。 『ゆ…ゆあああ!!!なにごれえええ!!!??』 『はこんでくれんじゃないのおおぉぉ!!!!??』 『ゆあああ!!れいむのおちびぢゃんがあああ!!!』 バケツをひっくり返したかのように穴の中に白い粉が降り注いだ。 『あ、無くなった。次ぎ行くぞ』 新しい袋を開けた。 『ゆあっ!!…っぺっぺ!!なにごれぇ…おいじぐない…ゆあああああ!!!!』 『おがあざんがあああ!!!!!やべでえええ!!!』 『うべないでええ!!!!うべだらゆっぐりでぎないぃ!!!!』 3袋目にして穴の中が白い粉で埋まった。ゆっくり達は白い粉の中だ。 『はやくたべたいんだどぅ~』 『おにいさん!まだ?』 『少し待てよ。そんなに時間はかからないって』 白い粉の正体は片栗粉だ。大福の周りに付いている粉などに使われている。 『まちどおしいんだどぅ~』 『うっうー』 『おねえさま!ふらんからたべてもいい?』 『だめだどぅ~。おぜうさまからだどぅ』 そのうちれみりゃとふらんが穴の上空でヘンテコな踊りを始めた。 『れ・み・り・あ・うー!!』 『うっうー!うっうー!』 『おぜうさまはだんすのてんさいなんだどぅ!』 数分して白い粉が盛り上がってきた。 『………ゅ………ぇ…』 『…ょ……ゅ……』 『………ぃ……ぉ…』 微かにゆっくりの声が聞こえる。ゆっくり達が外に出ようと中を掻き分けているのだろう。土よりも片栗粉の方が柔らかい。 このためゆっくりにとってはこの状況の方が掘り進めやすい。 『ゆ!』 穴が開いた。最初に出てきたのは金髪のゆっくりだ。それからボコボコと小さいゆっくりが出て来た。 『やっとでられたよ!!』 『まりさ!ありがとう!!』 『おやつだね!!』 『りぇいみゅのあみゃあみゃしゃんはどきょ……ゅ!おしょらをういちぇりゅよ!!』 赤れいむの目とれみりゃの目が合った。 『ゆぎゃああ!!!!おろちちぇええ!!!!…ゆんぎゃあああ!!!りぇいびゅはたべぼにょじゃないよおお!!!』 れみりゃは赤れいむを齧った。 『まりざのあがぢゃんがああ!!!ゆあああ!!!どぼじでおぞら……ふ…ふらんだああ!!!』 『やべぢぇえええ!!!!もちあげないでえ!!!!でいぶをおろじでえええ!!!』 『おやづは??おやづうう!!!!でびりゃはいやあああ!!!!』 次々とゆっくり達が持ち上げられれみりゃやふらんに食べられることとなった。 『まりちゃがいちばんだにぇ!!…にゃ…にゃんにゃにょおお!!!!??』 次の家族が這い出てきた。一番乗りは赤まりさだ。片栗粉塗れでまるで大福みたいだ。 『おちびちゃん!まってね……な…なにごれえええ!!!!!??』 次に出てきたのは親れいむ。穴から出て最初に見たのはペラペラになった赤れいむの皮だ。 『ゆぎゃあああ!!!!おろちぇえええ!!!まりぢゃをおろぢぇええ!!!たじゅぎぇぢぇええ!!!』 『でいぶのあがぢゃん!!!!でびりゃはいやああ!!!!あがぢゃんおろぢでえええ!!!ゆあああ!!!もちあげないでええ!!!』 親子はれみりゃに持ち上げられていた。 『たべにゃいぢぇええ!!!!いやあああ!!!!』 『どぼじでええ!!!おやづっでいっだのにいい!!!!!』 れみりゃに中身を吸われながら叫ぶ親れいむに男が言った。 『おやつってれみりゃとふらんのおやつ?今食ってるじゃん』 『ぞんなあああ!!!!でいぶのは!!!??でいぶのおやづはあああ!!!!?』 『無いよ。おやつってお前らのことだからな。ありゃ、お前の餓鬼食われたな』 『ひぢょいいい!!!!!ゆっぐりじだがっだああああ!!!じぬはいやああああ!!!!』 次から次へとゆっくりが片栗粉塗れになって這い上がってきた。 『ごろじゃないぢぇえええ!!!!ゆっぎゅぢさしぇぢぇえええ!!!』 『がんばっだのにいい!!!ばりざがんばっでほっだのいいい!!!!』 『ごんなのどがいはじゃないわあああ!!!ひどずぎるうう!!!』 『おがあざあぁぁん!!!だずげでえええ!!!』 『ひどいよおお!!!!おじごどぢゃんどじだでじょおおおお!!!!』 ……………… ……… 「よし…これでいいだろ」 シナリオを書き終えた。応募は郵送なのでコピーをしなくてはならない。 「……………」 コピーされた原稿を読み返した。加筆修正をして漸く完成した。朝っぱらから書き始めてもう夕方近い。 「採用されますように」 月曜日になり仕事に行く途中でポストに原稿を投函した。 「………」 彼はシナリオ最後のれみりゃとふらんのダンスシーンを思い浮かべていた。彼のイメージではれみりゃ達が踊っているのはマイムマイムだ。 "確かマイムマイムって井戸を掘り当てて万歳万歳っていう踊りだよな。ゆっくりが湧き出てきて…万歳万歳…か…" イメージが更に膨らむ。 "じゃあ何だ、ゆっくりがれいむ種オンリーならレイムレイムってか。…あんま上手くないな……" そんな題材でまた投稿してみようかと思ったがそこから先は何も思い浮かばなかった。頭の片隅に、いつか使えるときがきたら使おう。 今度は違うことを考えた。 "霧吹きの所もう少し掘り下げればそれ単体で結構良さ気な虐待になりそうだな…" そんなことを考えながら電車に揺られていた。 『採用通知?』に続く by エルダーあき トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 内容はしっかりとした虐待だが お兄さんの脳内シミュレーションかと思うとイマイチ -- 2010-11-01 01 37 42 フランの方がれいむよりうぜえ -- 2010-08-23 20 27 12 うぜえ -- 2010-07-21 15 29 59
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団貝達の紹介だっ! 称貝 プロファイル 使用キャラ 赤貝度 PV用の一言 備考 編集 赤貝 退く媚びる省みる 袖ミリア 100以外にあるまい… フィーバーはすませたか?龍神様にお祈りは?幻想郷のスミでガタガタ震えて地鎮祭をする心の準備はOK? ようこそ!この素晴らしき赤貝空間へ! 編集 ロリ貝 tak ぺどりあ 50・・・今から本気出す ロリコンではない、たまたま好きな幼女がロリだっただけだ 結論:結局ロリコン 編集 さーにゃん サニーパンチ とってもとっても可愛い庭師 25くらい。目指せ真っ赤 具現化系能力で妖夢具現化したい。主に過程が大事 ボンガロは神漫画 編集 うなぎ 太歳星君ウナギミリア うなぎ 5 ウナギ度53万 ぬっるぬるにしてやんよ サブでレミリアも使います 編集 アワビ せふぃる 嫁 -200 イーピンがアワビに見える 赤イーピン 編集 海苔 増える昆布 わかめちゃん 10、これから増えます 味噌汁に入れるときは砂抜いてくれよ・・・ 浮気中 編集 さざえ マジカル☆viva アリス可愛いよアリス ー32000 国士で吸われた マリアリいゃっほおおおおおおおう!!!! アリスはツンデレだと思う!(キリッ 編集 貝まんじゅう どまんじゅう レミとか なんですそれ? おっぱいが好きです。でも、大きいおっぱいはもっと好きです。 俺のレミはロリ巨乳 編集 小富士貝 ふじやま 赤貝さんのお古 3合目 稲光とキュピンがあれば何でも出来る!気がする! 非課金袖の限界に挑戦 編集 百合貝 ens さくよるさん ルナサとルナチャの赤貝なら100%知ってる るなるなはいいもの るーなさっ 編集 鴉貝 スミルア ダウンバースト 文ちゃんのあばらぺろぺろ うおおおダウンバ!ダウンバ! スイーツ食べ放題 編集 ストレッチマン DL ストレッチマン 君も一緒にストレッチパワー! 蛙と気質使ってDD呼ぶ程度の能力 レミリアストレッチが(ry 編集 桜貝 hr rmlあ 横乳 太股が死ぬほど好きです 足コキ一回でご飯5杯はいけます 編集 夜光貝 ナツ 魔理沙サン 巻貝 箒の長さは13kmまでのびるんや お前まだ死なないと思ってるんじゃないのか? 編集 紳士 りや 妖夢マン Lv0 - 立てばジェントル座れば紳士、昇竜ぶっぱはマジ紳士 -- 紳士りや リリエンタールどうしてすぐ終わってしまうん? 編集 貝のおでん からしレミィ もやし インパチ ペテン師だぁなんとでも言え タカノのフルーツパーラーは神スイーツ 編集 汁 れしる 八坂ブライアン 69 あらやらしいノノ どなたか男の娘はいませんかー ムカデに金〇かまれた・・・ 編集 ロリぺド貝 大正れみぃ レミリア れみきらーよくないです。 何も考えてないよ! 居候中。 編集 ひやぁ…あん 咲夜朔に桜咲くか 完全で瀟洒なドジっ子 はぁ…あっ… ああああぅ… だ、め、だめ、だめぇっ 編集 貝類嫌い みー C射 ミディアムレア 腐ってやがる、遅すぎたんだ FA 編集 貝の欠片 式神 美しき妖怪の賢者 53万×0 美脚に容姿端麗、ああ、紫は美しい… 俺は、お前の弾幕では死なん! 編集 赤貝の爪 罠人 きゅうけつきのつめ 18 故に、苦労人 新参者の格下ちゃんでござい。 編集 ガン逃げガン待ちの害悪 suzu 庭師ちゃん あかがいってなぁに てめーB射さんディスってんのか どうも強キャラ厨です 編集 Lv.5 Lv_5 鉄輪 赤貝は俺が喰った おいてめぇロリコンバカにしたな?お兄さん怒らないからこっちにおいで まぁなんとかなるさ 編集 ほぼ2人になる! てゐ@ 速さとぱわーが備わった最強キャラ 20 下降中・・・ 幼い子って無垢でいいよね この前の画像で目覚めたかもしれぬ 編集 (*´ω`*) ゆきまる フランちゃん にぼし 奴隷は俺流それがりゅーりゅー フランちゃん追加まだかよ 編集 リポD ぶらっど 超量産型赤れみりあ タウリン1000ml 仕事とはいえ新聞配達やめたいです。割とガチで。 活動時間:午前2時~午後8時 編集 同志紹貝
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巨大ゆっくりの饗宴(前編)の続き 『うぅ~?!』 「ん~・・・改めて見ると本当に不細工ねぇ?」 目を覚ました、というよりも彼女が去ったのを確認してから動いた私の目の前には巨大なれみりゃザウルス。 聞くところによればティガれみりゃというらしい、が私の結界を壊そうと必死に腕を振り回していた。 もちろん、この結界が饅頭風情の惰弱な攻撃でどうにかなるはずもない。 『う゛~~~~~!おぜうさまはぶざいぐじゃないど~!!』 「そうなの、それはごめんなさい。今度から醜悪な豚まんと呼ぶわ」 『でびりゃは・・・ぶだばんじゃないんだど~~~~~~~!!?』 どうしてこうも安い挑発に簡単に乗るのかしら? 涙目になりながらも執拗に右手に握られた扇の先に展開されている結界にパンチだか引っかきだかを繰り出している。 何度も何度も結界を殴り続けているうちに気がつけばティガれみりゃの手はボロボロになっていた。 『う゛、う゛~・・・でびりゃのえれがんとのおででがいだいどぉ~・・・』 「あら、本当にボロボロね?まるで野生の豚みたいだわ」 『ぶだっでいうな゛~~~~~~!?』 再び始まる猛攻。といっても、一撃たりとも結界を破って私に届くことはないのだけれど。 それでもボロボロになった両手から肉汁や中身を撒き散らしながら、延々と腕を振り回す。 ゆっくりにしては見上げた闘志かもしれない。 『う゛~!でびぃはもう゛ぶださんはいや゛なんだどぉ~!!?』 「・・・・・・“もう”?」 『どうぢであだらないんだどぉ~!?う゛~~~~~~!!』 なるほど。彼女を突き動かしているのは私に対する怒りでも、おぜう様としての矜持でもないらしい。 とめどなく双眸から溢れ出す涙と、本人は自覚さえしていないであろう、肉汁の混じった涎。 力みすぎたせいで口内を噛んでしまったにもかかわらず、そのことに気付いていない。 『う゛う゛う゛~~~~~~~~~~~~~っ!!?』 「れみりゃ、もうお止めなさい」 『うあ゛~~~~!いだい゛いだいはいや゛なんだどぉ~~~~!?』 恐怖のあまりにティガれみりゃは錯乱状態に陥ってしまっていた。 彼女の視界には私も、私の後ろで傷を癒しているドスまりさも映っていないのだろう。 今、彼女の見ているものは、脳裏に焼きついた恐怖。 「・・・仕方ないわね」 話を聞ける状態にないティガれみりゃにため息をつきつつ右手を下ろし、代わりに左手を突き出す。 しかし、れみりゃは私の動作に気付くことなく巨大な腕を私にめがけて振り下ろした。 警戒心がない、というよりも警戒する余裕すらないと言うべきだろうか。 守りの構えから反撃の構えに転じたことも知らずに、私めがけて渾身の一撃が放った。 『うあ゛ーーーーーーーっ!!』 「四重結界」 その一撃を受け止めるべく、再び結界を展開する。 さっきまでの結界とは比較にならない強度に加え、接触した相手に破壊をもたらす結界を。 高速で回転する4枚の薄い光の壁は思い切り良く突っ込んできたれみりゃの腕を瞬く間ずたずたに引き裂く。 そして、彼女が異常に気付いたころには右手をごっそりと失っていた。 『う゛・・・う゛あ゛・・・れ、れびりゃのおででがーーーーー!?』 「参ったわ、これはこれで話になりそうにない・・・」 仕方がない、そう心の中で呟いてかられみりゃの大きな顔の前まで飛んで行き、彼女に話しかける。 錯乱しているせいで全くと言っていいほど会話にならなかったが、スキマから取り出した標識で2,3発叩いたら落ち着いた。 『う゛ー・・・れみりゃはぶだざんななんがじゃ・・・』 「分かったわ。ごめんなさいね、豚なんて言って」 『うぅ?』 突然の態度の変化に少し戸惑うティガれみりゃ。 少しの間、不思議なものを見るような目で首をかしげながら私を見ていたかと思うと、急に満面の笑みを浮かべる。 何となく、にぱぁ~♪という効果音と後光が見えたような気がしなくもないが、多分気のせいだろう。 『わかればいいんだどぉ~♪』 「ところで、エレガントなおぜう様に訊きたいのだけれど・・・」 『なんだどぉ~?』 ようやく機嫌を直したれみりゃは重そうな顔に両手を添えてお尻を振りながら私を見つめている。 どうやら褒められたのが相当嬉しかったらしく、照れて顔が真っ赤になっている。 恐らく、育った場所で罵られ酷い目に遭うばかりで、褒められることに慣れていなかったのだろう。 「貴女達の主人について教えてもらえないかしら?」 『う~・・・おねえさんはいいひとだけど、それはむりなんだどぉ~・・・』 「どうして?」 出来るだけ警戒されないように笑顔を絶やさずに、そう尋ねた。 両手は腰の高さまで下ろされ、手のひらをれみりゃに向けて、ペットに対して「さあ、おいで」と言う時のような格好をしている。 もちろん、スキマを出すこともせずに霊力や妖力も抑えて、可能な限り無防備を装った。 『だって・・・そんなこといったら、ゆっくりできないんだどぉ~・・・』 「あら?そんなこと気にしなくてもいいのに」 『い、いやだどぉ・・・お、おぢおぎは、ずごぐごわいんだどぉ・・・』 目に見えて怯えるティガれみりゃの体はぶるぶると震えている。 いささか鬱陶しい顔立ちのナマモノとは言え、同情を誘うには十分すぎる仕草だろう、このサイズでなければ。 「大丈夫よ、私が守ってあげるわ」 『うぅ?・・・ほんとうに?』 「ええ、本当よ。それに、私の知り合いには私よりも強い人だっているわ」 だから、あなたは何も恐れなくて良いのよ? すっ、とれみりゃの額に手の届く距離まで近寄った私はそう囁くと、彼女の頬を撫でる。 泣きじゃくっていたせいで少し脂っこいが、弾力があってさわり心地は決して悪くなかった。 『うぅ・・・だっだら、おしえてあげるどぉ~♪』 「ふふ、ありがとう」 『へんなおにーさんたちだどぅ~♪』 「・・・・・・飛光虫ネスト」 それじゃ何の役にも立たないでしょうが。 そんなツッコミより早く、私は彼女の巨体めがけて無数の未確認飛行物体を射出していた。 まったく、何のためにこんな肉まんに優しくしたのかわかったものじゃない。 『うぎゃーーーー!?なにずるんだどーーー!?』 私の背後に連続して出現する無数のスキマから、何発も何発も謎の飛行物体が放たれ、ティガれみりゃの巨体を穿つ。 まずは動きを封じるために脚を。ついでに不可抗力で尾を穴だらけにしてゆく。 やがて、自重を支えられなくなった脚は崩れ、支えを失った胴体は地へと沈んだ。 『やべるんだどーーーー!でびりゃは、やざじいおねーざんがずぎだどぉおーーー!?』 もはや歩くことも敵わないほどにボロボロで、もはや健常な四肢は左手しか残っていない有様。 それでもティガれみりゃ身をよじり、両腕をばたつかせて飛行虫の大群から逃れようと必死にもがく。 しかし、その抵抗は何の意味もなさなかった。 『う゛ぅ・・・ほどぢで・・・』 やがて、その胴体すらも蜂の巣にされてしまったティガれみりゃは顔だけになっていた。 それでもここが本体のようなものである彼女は決して死なない。 しかし、今の彼女に自力でこの状況を打開する手段は残されておらず、もはやただ大きいだけの肉まん。 「ふぅ・・・まりさ?」 『なあに、お姉さん?』 一仕事終えた私は、私がティガれみりゃの相手をしている間に傷の大半を癒したドスまりさに声をかける。 その声に反応した彼女は急いで傍までぼいんぼいんと跳ねて来ると、場違いな気の抜けた笑みを浮かべた。 「れみりゃはもう大丈夫・・・ゆっかりん達を探しにいくわよ」 『ゆっくり理解したよ!』 私とドスまりさは木々を掻き分けながら、何か大きな気配のするほうへと急いだ。 「こ・・・これは?!」 ようやくゆっかりん達を発見した時、なんだか面白いことになっていた。 その場に居合わせたのはきめら丸に、ゆっかりん、気色の悪い巨大ありす。それと申し訳程度にれいむ。 その撃ち3匹が巨大種であり、ありすに至っては触手まで搭載したオリジナルに見せたら昏倒しそうな風体をしている。 しかし、驚くべきことに巨大な3匹を差し置いて場の主役になっていたのは無理矢理連れてきた例の娘だった。 『ゆゆっ!なんだか凄くゆっくり出来る感じがするよ!』 『なんというゆ力・・・おお、怖い怖い』 きめら丸と触手ありすが現在対峙しているのは妖怪でもなんでもない、間違いなく普通の人間。 ただ一点、何故か未知のオーラを放出していて、そのオーラが10mを超える超巨大ドスまりさの形になっていることを除けば。 そして、そのドスまりさがありすの触手による一撃をことごとく阻んでいることを除いては。 『ゆゆっ!どうして、ありすのぺにぺにがとどかないの!?』 『ゆっくり光線・・・いや、それ以上の力・・・!?』 「あえて名付けるなら“ゆっくり結界”ね」 名付ける必要は特にないのだけれど、名前があったほうが便利でしょう? とにかく、ゆっくり結界を纏った彼女の前に触手ありすは手も足もぺにぺにも出ない。 対する彼女はゆっくりとれいむをゆっかりんの傍に下ろすと、余裕の表情で触手ありすと向かい合う。 『ゆぅうぅぅ!はやぐごごがらででぎなざいよ、いながもの!?』 「いや、そう言われて出て行く馬鹿はいないでしょ?」 『でてきたらありすのぺにぺにでそっちのおおきのといっしょにすっきりさせてあげるわよ!』 おおきいの、は言うまでも無くゆっかりんのことだろう。 彼女とすっきりーするときのことを想像しているのか緩みきった見るに堪えない笑みを浮かべている。 “彼女”に見せたら本当に発狂してしまうんじゃないかと思えるほどに見苦しい表情だ。 「大きいの?ゆっかりんのことか・・・」 『そうよ!いなかもののおねーさんもとくべつにあり・・・』 「ゆっかりんのことかあああああああああああ!!」 どこぞの超野菜星人みたいなことを叫びながら、彼女は触手ありすを睨みつけた。 と同時に、触手ありすめがけて全力疾走。彼女にあわせて移動するゆっくり結界を利用して近くの樹木に触手ありすを叩きつけた。 彼女と一緒に中にいるゆっかりんとれいむも結界に移動に引きずられ、転げまわっている。 『ゆぎぃ!?』 「これは、ゆっかりんの触り心地抜群のほっぺたの分・・・!」 一瞬、バトル漫画チックにキャラが変わっていると思ったけどそんなことは無かった。 ゆっかりんの頬じゃなくて本人を心配してあげなさい。 と内心で突っ込んでいるうちに、今度は触手ありすに向かって右手を突き出す。 すると、ドスまりさの形をした結界が全身を使って柔らかそうな右頬を叩きつけた。 『ゆべしっ!?』 「これは・・・いきなりこんなところに連れてこられた私の分・・・!」 それ、ただの八つ当たり。 しかし、よっぽど根に持っていたらしい。更に問答無用で結界を叩きつけた。 右、左、右、左、右、左、右、左・・・と執拗に殴打を繰り返す。 「これは、脚の疲労感の分・・・!これは、さっき食べた茸が苦かった分・・・!」 『ゆびぃ!?ありずっ!?ぞんなのっ!?ぢらなっ!?』 気がつけば、もはや八つ当たりですらなくなっていた。 昨日目玉焼きが焦げた、節分の時にペットのゆっくりすいかが泣き叫んだせいで怒られた・・・ もはや腹いせ同然のやり場のない怒りを容赦なく触手ありすに叩きつける。 やや気の毒な気もするけど、面白そうだから放っておこう。 『ゆ゛っ・・・やべで、やべでぐだざいいいいいい!あやばりまず!あやばりまずうううううう!?』 「だが断る」 その言葉は相手の提案が自分にとって有利なものである時に使ってこそよ? それはさて置き、再開される理不尽な暴力。 結界ドスの頬でありすを叩き、跳躍して結界の顎で踏みつけ、体当たりをして弾き飛ばす。 『ゆびょ!?あ、ありずの・・・べにべにがぁ・・・!』 執拗な攻撃に耐えかねた触手ありすの触手、もといぺにぺにが1本もげた。 触手ありすは力なく地に落ちたぺにぺにへと這って行こうとするが、彼女の容赦ない攻撃のせいでそれすらも叶わない。 そうこうしている内に1本また1本と触手ありすのぺにぺにが引き千切られ、本体から離れてゆく。 『やべでええええええええ!?あ、あでぃずのどがいはなべにべにがあああああああ!?』 『おでがいでず!ぼうやべでぐだざいいいいいいいいい!?』 「やだ」 『ぞんなああああああああああ!?ごんなのどがいはじゃないわ゛あ゛あ゛ああああああ!?』 数分後、触手ありすのぺにぺにはもはや見る影も無くもがれ、今やただの大きいだけのありす種と化していた。 自分のアイデンティティを奪われた彼女は焦点の定まらない目であらぬ方向を見つめながら、『ゆひっ、ゆひぃ』と気味の悪い笑みを浮かべている。 これで、残るはきめら丸ただ一匹。 『ねえ、お姉さん?』 「なにかしら?」 『加勢しなくていいの?』 「危なくなってからで十分でしょ?」 『まりさはどうしたら良いの?』 「邪魔になるだけだから観戦してなさい」 『ゆっくり理解したよ!』 「でも、そうね・・・思いっきり戦えるようにはしてあげても良いかしら?」 ゆっくり結界の中にスキマを発生させ、ゆっかりんとゆっくりれいむをドスまりさの傍に呼び寄せた。 『まさかありすが敗れるとは・・・何者ですか、貴女は?』 「私は・・・やる気のないお姉さんが手前勝手な怒りによって目覚めた・・・・・・ん~、ドスお姉さんよ!!」 『今考えましたね?おお、適当適当』 ニヒルな笑みを浮かべつつ首を振るきめら丸。 一見するときめぇ丸種特有の人を馬鹿に仕切った態度にしか見えないが、彼女には全く油断がなかった。 四肢でがっちりと地を掴み、翼を広げ、僅かに身をかがめて角を突き出し、尾を持ち上げるその姿は間違いなく臨戦体勢。 対するドスお姉さん(仮)もゆっくり結界を展開したまま、じっときめら丸を睨みつけている。 「うりゃ!」 『おお、遅い遅い』 先に動いたのはドスお姉さん(仮)だった。 しかし、きめら丸は大きな翼を羽ばたかせて空へと飛び上がり、いとも容易くそれを凌いだ。 ゆっくり結界は10mを超える巨大なものだが、きめら丸はるか上空。 とてもじゃないがゆっくり結界による攻撃は届きそうにない。 『ここなら一応安全なようです・・・ね?』 一旦その場にとどまり、地に這いつくばっている私たちの様子を確認しようと下を向くきめら丸。 淡く輝く金色のオーラはいつの間にか消えていて、代わりに一点に収束された光がまばゆく輝いている。 その閃光の正体を知る彼女の瞳は驚愕によって見開かれた。 『こ、これは・・・!?』 『ゆゆっ!すごい!ドスパークだよ!』 ドスパーク。それは本来ドスまりさのみが使える必殺技。 あるキノコを食べる必要があったり、使用回数があったりとその性能には個体差があれど、いずれもゆっくりの希望。 襲い来る獣を焼き払い、時には人間さえも恫喝せしめるその力を人間が行使した。 それも、出力は10m超級のドスまりさが放つドスパークとほぼ同じ。 「発射口が小さい分射程と威力が随分増しているみたいだけど」 『しかしそれでは素早い標的には当たりませんよ?おお、無駄撃ち無駄撃ち』 そこにいたのは数瞬前まで上空にいたはずのきめら丸。 巨体を得てなお衰えることを知らない俊足を以って、一瞬にしてあの距離を詰めてきたらしい。 おお、速い速い。 などとやっている間にもきめら丸はドスお姉さん(仮)めがけて突進する。 「はい、隙あり」 『なん・・・ですと・・・?!』 2発目のドスパークが、それも今度は右手の掌から、ただ撃つのではなく薙ぎ払うように放たれた。 なるほど、これなら簡単にはかわせないだろう。少なくとも空を飛べる相手でなければ文字通り必殺の攻撃だ。 そう、空さえ飛べなければ。 『おお、怖い怖い』 手からドスパークを発射できたことも驚きだが、きめら丸の想像を絶する機動力は驚嘆に値する。 もっとも、流石にかわしきれなかったらしく、きめら丸の一部が転がっているが。 彼女の中身は黒糖饅頭のようで、その破片からは甘い匂いが立ち込めている。 『おや、前足を落としてしまったようですね?おお、痛い痛い』 「また空に逃げたか・・・もうそろそろ体力がもたないんだけどなぁ・・・」 『どうやらお互い限界のようなので、そろそろ逃げさせてもらいますよ』 そう言い残すと、翼を羽ばたかせて夜空の彼方へと飛び去っていった。 直後、ドスお姉さん(仮)は地面に突っ伏した。どうやらわりと真剣に体力の限界だったらしい。 『ゆゆっ!お姉さん、あのお姉さんを助けないと!』 「そうね・・・貴女に任せるわ」 そう言い終えるが早いか、私はスキマに潜り込んできめら丸の後を追った。 『まさか人間がドスパークを撃つとは…』 「おお、怖い怖い?」 声をかけられてようやく、背中の重みを認識したきめら丸は振り返った。 そして、彼女にしてみればいつの間にかそこに腰掛けている私を見て、驚愕する。 『・・・おお、いつの間に?!』 「知らなかったの?Phボスからは逃げられない」 実際はPhに限ったことではないけれど。 再びスキマに潜り込んできめら丸の尾による先制攻撃をかわし、今度は彼女の眼前に姿を現す。 空を歩く姿を目の当たりにして私が人外の何かであることを理解したらしく、『おお、怖い怖い』と激しく首を振った。 「今、貴女の前には逃げられない敵が立ちはだかっている」 『おお、大魔王大魔王・・・』 「もちろん、何の意味もなく立ちはだかっているわけじゃないわ」 『そう仰られても、私には貴女にお教えすることなどありませんよ』 シェイクを止め、先ほど見せた臨戦態勢(空中Ver.)になるきめら丸。 「だったら、私にも貴女を生かして帰す道理は・・・あら?」 しかし、きめら丸は私に突撃を仕掛けず、急降下して戦線離脱を図った。 どうやら自分の実力では絶対に勝てない相手であることも把握しているらしい。 本当に優秀な個体だ。 「もっとも・・・絶対に逃げられないことも把握しておくべきだったわね」 巨大ゆっくりの饗宴(後編)?
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読む前に以下の注意点を… ※1 今回はオマージュ作品。打って隠れるガンシューゲーム。 ※2 子供を奪われたり無理やり走らされたりするゆっくりが出てきます。見たくない方は戻ってください… ※3 オリジナル設定あり。だと思う。 ※4 ひらがなせりふはゆっくりがしゃべったものだよ!だいたいはね。 ※5 誤字?脱字?そんなのかんけーね!でもあったらごめんね。 Yukkuri Cricis 事の発端はとあるゆっくりが家に来た時のことであった。 「うーっ…うーっ…いだいどー…」 「みゃみゃ…ゆっきゅりちたいどー…」 「おいおい。お前達。大丈夫か?」 幻想郷の山のふもと。そこには一軒の家があった。この家はゆっくりの病院を営んでいた。この家は山に住むゆっくりととても友好的であった。 そんな家に、胴付きれみりゃとその子供たちが、傷だらけでやってきたのだ。 「こんなに怪我しちまって…待っていろ。治してやる。」 そう言った青年は小麦粉を持ってくる。 ゆっくり達は饅頭に魂が乗り移ったものだと言われている。元は饅頭なので小麦粉で治すのが十分なのだ。 このれみりゃは肉まんだが、小麦粉でも治せる。 「それで、なんでこんなに怪我をしているんだ?崖から滑り落ちたか?」 「うっ…れみりゃ、なにもしてないのにほかのゆっくりからおそわれたんだどぉ…」 「おまえ、捕食種だもんな。食べようとでもしたんじゃ…」 「ちがうどー!さいきんのゆっくりはしんかしてまずくなったんだどぉー!!」 「不味くなった…?そういえば文々。新聞で見たな…」 いつしかの文々。新聞でゆっくり特集をやっていたことを青年は思い出す。 昔のゆっくりは勝手に家に入り込みおうち宣言をしたり、畑の野菜を勝手に食べたりしていた。知能も低く、チルノ以下と言われていた。 記憶力もないし、何度言ってもまた同じことの繰り返し。殺されてしまうケースもあった。また、爆発的に増えるので駆除しようにも出来ないし、寿命が短いので森の中には死体が 散乱していることもあった。 しかし、ゆっくりもそのままではない。いつしか進化したようで、知能もあがっていた。人間の家にも入らず、野菜も食べない。記憶力も上がり、人間と有効な関係を築くことを 持ち出すゆっくりもいた。また寿命が長くなり、爆発的に増えることもなくなった。いままでのゆっくりは饅頭として美味とされてきたが、 捕食種や野生動物に食べられないよう進化して不味くなった。食いしん坊の西行家幽々子が、怪我をしたゆっくりの傷口からでていた餡子を少々なめて一週間寝込んだ。 永遠亭の八意永琳も「未知の領域だ」と匙を投げかけたと言う。 ゆっくりは自然発生する場合もある。そんなゆっくりは悪さをする場合もある。自然発生の場合知能の高いゆっくりか低いゆっくりかはランダムらしい。 そんな悪さをするゆっくりには上白沢慧音の飼っているゆっくりけいねの開いた「ゆっくりてらこや」で教育される。てらこやにいったゆっくり達は、最初は悪さをするものもいるが、 頭突きで制裁されるためすぐに大人しくなるという。 れみりゃがを食べるということはまずありえないことであった。しかも当のれみりゃは「食べていない」と言い張る。 「なんでだろうな…他のれみりゃがゆっくりを食べたんだろうな…それでれみりゃは危険だ。とゆっくりは認識したのか…」 「れみりゃ、こーまかんにもどりたくないどぉ…こわくてもどれないどぉ…」 「しょうがない。今日は俺の家へ泊まっていけ。」 「うー!ゆっくりしていくんだどー!」 「「ゆっきゅりしていくんだどー!!」」 その翌日… 「ゆっ…ここまでにげればゆっくりできるんだぜ…」 「むきゅ…このおうちはゆっくりをまもってくれるわ…」 「こんなのとかいはじゃないわ…」 青年が外を見ると、たくさんのゆっくり。 家の周りをゆっくりが埋め尽くしていた。 「にんげんさーん!わたしたちをゆっくりかくまわせてね!!」 「「「「ゆっくりかくまわせてね!!!」」」 青年は外に出る。そしてゆっくり達に言った。 「なんで村に来たんだ?お前達の住んでいる森は妖怪もいなくて平和だろう?」 すると一際大きいゆっくりまりさが…ドスまりさだ。 「にんげんさん!わたしたちは『かこうじょ』のひとからにげてきたんだよ!」 (かこうじょ…?加工所と言いたいのか?) 「このままだとわたしたちはすでゆっくりできなくなっちゃうんだよ!すのばしょもばれちゃったんだよ!」 「その加工所ってのはなんなんだ?」 「ゆっくりできないあくまのばしょだよ!!かこうされてうりものになっちゃうんだよ!!」 青年はとあることを思い出した。 入院しているゆっくり達に「元祖ゆっくり饅頭」を食べさせたところ、 「おいしいよ!」「ありがとうなんだぜ!」 「たべたいんだよーわかってよー」「ちーんぽ!(饅頭ちょうだい!)」 「こぼね!たくさんたべさして!」「おらにもわけてくれっぺ!」 と大評判であった。 しかし、入院しているゆっくり達に「加工所製!ゆっくり饅頭」を食べさせようとしたところ 「れ、れいむはたべたくないよ…」「なんかこわいんだぜ…」 「たべたくないんだよ…わかってよ…」「ちんぽ…みょんみょん…(食べたら気分悪くなりそう…)」 「こ、こぼね…むり…」「た、たべたらだめなきがするっぺ…」 入院しているゆっくりがゆっくり饅頭を食べることは無かった。 「元祖ゆっくり饅頭」は食べられることを幸せとするゆっくりから作られている。 食べられることを幸せをするゆっくりは、食物の危機に瀕しているときに「さあ、おたべなさい!」といって自分の体を真っ二つにする。 このタイプのゆっくりは自然発生以外は有り得ないらしい。逆に食べないと失礼になってしまうらしい。同族食いはタブーだがこれは例外だ。 青年はドスまりさの言葉で確信した。あの「加工所製!ゆっくり饅頭」は普通のゆっくりから作られているものだと。 「分かった。俺は準備があるから待っていて…そうだ。れみりゃに襲われたことあるやついるか?」 「まえにおそわれたことがあるんだぜ!!」 一匹のまりさが前に出てきた。 「どういう状況だった?」 「ひとりでさんぽしているとき、『ぶーぶー』ってなくへんなれみりゃがいて、それでおそわれたんだぜ!」 「うー!れみりゃはぶーなんていわないどー!」 「「「れ、れみりゃだ!!!」」」 「ま、待て!こいつは襲ったりしない!安心しろ!」 「れみりゃはたべられたいゆっくりいがいたべたくないどー!!」 「わかったわかった。じゃあ準備してくるからな。」 青年は「ボーダー商事スキマホテルサービス」を使い、そこにゆっくりをかくまうことに… しかし、無視してはいけない。このままだとゆっくりがいなくなってしまう。 どうにかして解決しなければ…でも加工所がどこにあるか…そうだ。ドスなら何か知っているかもしれない。 「ドスまりさ!加工所はどこにあるんだ!」 「わたしたちのすんでいるもりにはないよ。ほかのもりにあるんだよ。」 「どこなんだ?」 「ゆぅ…たぶんゆっくりがたくさんいる『ゆっくりのもり』のなかだとおもう…たくさんいたところにあるほうがこうりつがいいし…」 ドスまりさは本当に賢い。普通のゆっくりならそう考えられないだろう。 「おにいさん!かこうじょはつよいよ!みさいるやましんがんをもっているよ!!」 「ミサイル!?マシンガン!?危険そうな物を…分かった。どうにかしてみる。」 「どうにかしてみる」とは言ったものの、どうしようか。そうだ!幻想郷最強の妖怪の八雲紫なら… 青年は急いで八雲家へ行く。 「なるほど…そうね。覗いてみましょう。」 そういうと紫はスキマから森を覗く。 「あぁ…あったわ。いかにも危険そうな建物が。」 紫が見たのは沢山の警備兵とミサイルなどの対空兵器。 「紫さん…スキマから中を覗くことは…」 「無理ね。能力を無効化する結界があるわ。あの結界のなかでは能力は使えない。スペルカードも使えないわね…これじゃあ私達は弾を放つ女になってしまうわ。」 「そうですか…」 「あら?トラックが…あれは…たくさんのゆっくり…とても怯えているわ。」 「じゃあ!」 「間違いなくここね。それよりれみりゃがゆっくりを襲ったというのは本当?」 「はい。」 「実は、少し前、うちのゆっくりゆかりんがれみりゃに襲われたのよ。それでお札でも投げつければ逃げると思ったらね…煙になって消えたのよ。」 「なっ!?魔法で生み出した偽者…」 「そうよ。おそらくゆっくり同士で戦わせて群れを壊滅させるつもりね。ドスは信頼されていればされているほど強さを増すわ。それを恐れたのね。」 「信頼できないドスからはゆっくりは離れていく…そういうことか…」 「さて、どうやって攻め込むか…それより、ミサイルとか言うものは良く分からないわ。あなたも知らないでしょう?」 「はい…名前は聞いたことがあるのですが…」 「あれは幻想郷外のものよ。妖怪の山の巫女なら知っているわね。あれはあの巫女のいたところから来たようだから。」 「俺はどうすれば…」 「とりあえず帰りなさい。情報提供ありがとう。そうだ。あなたの使っているスキマホテルサービス、無料にしておくわ。その代わり危機が去るまでちゃんと預かるのよ。」 「はい…」 そういうと青年は人間の里へゆっくりの餌を買いに行った。 「さて…守矢神社に…」 紫は守矢神社へのスキマを開いた。 「んで、早苗に見てほしいものってなんだい?」 守矢神社の神、八坂神奈子は紫に聞いた。 「早苗、このスキマを覗きなさい。」 「はい…」 守矢神社の現人神、東風谷早苗はスキマを覗く。 「どう?見たことある?」 「はい…教科書やテレビで見たことが…」 「それで、ミサイルとはどういうものなの?」 「発射されたら、自分を追尾します。もちろん命中したら大惨事です。」 「そんなに危険な物なのね…」 「あれが地上で爆発すれば幻想郷は焼け野原になります…」 「そんな!どうすればいい?」 「爆発させないのが一番いいのですけども…私、加工所に行ってみます!」 「分かった。気をつけるんだよ。」 「何かしら…何か嫌な予感がするわ…」 早苗が加工所に向かってから1週間。早苗が戻ることは無かった… 神奈子は加工所にスパイの蛇を侵入させた。普段はダンボールで暮らしている。 蛇は偵察を終え、神奈子の元へ帰ってきた。蛇は心なしか怯えていた。 蛇はとても恐ろしいものを見た… 「ゆっくりしたいよ!」 「わからないよ!!」 「むきゅ、ぱちゅりーはわるいことしてないわ!!」 「ゆっくりできないのはいやだよ!」 「ありすはまりさとゆっくりしたいの!ここからだして!」 「おにーしゃん!おうちきゃえらしちぇ!!」 加工所から逃げようとと必死に檻から出ようとするゆっくり達。 もう一方の檻は… 「ゆゆ!ここがゆっくりぷれいすなんだね!」 「ここならおねえちゃんとゆっくちできりゅにぇ!」 「ゆゆ~ん!とってもひろそうなところなんだぜ!」 「とってもとかいはなところね!」 「ゆっくりできるんだねー!わかるよー!」 加工所がどういうものか知らないゆっくり…ほとんどが自然発生するゆっくりのようだ。 ゆっくりは本当に愛している人以外には食べられようとはしない。だからこんなに嫌がるのだ。 しかも好意を持っているものに対しては甘くなると言う。もちろん普段は不味い。 だがここでは謎の注射により強制的に甘くさせているらしい。 その奥の部屋は「出産室」と書かれた部屋が… 「ゆゆ!もうすこしでうまれるよ!」 親ゆっくりの頭の蔦からゆっくりが産み落とされようとしていた。 ぷちっ 「れいむのあかちゃん!ゆっくりして…」 「おっと、危なかった…つぶれるとこだったよ…」 「おにいさん!れいむのあかちゃんかえしてね!!」 「チッ…お前は子供だけを産んでればいいんだよ!」 「おきゃーしゃん?どこー?」 「ほら、起きちまった…お母さんはあっちだよ。」 「おにいさん!ゆっくりあんないしてくれるんだね!ありがとう!」 「あかちゃん!そっちじゃないよ!こっちだよ!」 この蛇も子供を産む瞬間を見たことがある。もう言葉にならないほど、脱皮するほど嬉しかった。その幸せを崩壊させられる… 蛇にはどれだけ辛いことか身にしみるほど分かった。 もう少し進むと「調教室」を発見した。 ここではゆっくりの身体能力を調べているらしい。 「おらおら!走れ!!」 「むきゅ…おにいさん…」 「てめえ!サボっていないで走れ!!」 「ぱちゅりー!ぱちゅりーはからだがよわいんだぜ!ゆっくりやめてあげてね!!」 ゆっくりは過激な運動を好まない。ゆっくり出来ないからである。特にぱちゅりー種は体が弱い。転んでしまっただけで中身を吐いてしまう恐れもある。 無理やり運動させられると過労で死んでしまうケースもあるようだ。 そのとなりの部屋には「研究室」と書かれた部屋が… 蛇はもうどんなことが起こっているが偵察のため中に入った… 気づいたときには部屋の外に出ていた。中の様子は…思い出したくなかった。 そして牢獄に閉じ込められている早苗を見つけた。 「あ、あなたは…神奈子様の蛇…いいですか?私の言うことを神奈子様に伝えてください…」 早苗は伝えられることをすべて話した。 加工所は幻想郷でも、早苗がいた現代でもない世界にある。ゆっくりの森の中に境界をいじった跡があるらしい。そことこの加工所をつないでいる。 早苗はゆっくり収容所に捕らえられている。 ゆっくりによって捕まえるパターンが違うらしい。 ①加工所を知っているゆっくりの場合 無理やり捕まえる。麻酔銃を使う場合もある。巣などに逃げ込んだ場合は煙幕で外に無理やり出す。 ②加工所を知らないゆっくりの場合 「ついてくればゆっくりできる。」 早苗が捕まって3日目、一回ゆっくりを閉じ込めている檻からゆっくりがたくさん逃げ出したらしい。 職員総出でゆっくりを捕まえた。職員は仕事をなくした人間や妖怪らしい。しかもゆっくりが大嫌いな者達である。 彼らは麻酔銃でゆっくり達を眠らせて捕まえていた。彼らにとってゆっくりは商売道具なのだから傷つけたりするわけにはいかない。 職員には階級があった。加工所に勤めていれば勤めているほどランクが上がる。 白服職員…たくさんいる。もっとも標準的。麻酔銃の扱いが下手でゼロ距離でも当たらない。 黄服職員…そんなにいない。麻酔マシンガンや麻酔ショットガンの弾を持っている。白服より麻酔銃の扱いが下手。 青服職員…小隊長的存在。麻酔銃の扱いは結構上手い。 赤服職員…かなりの麻酔銃の腕前。一撃でゆっくりを眠らせた。 黒服職員…麻酔バズーカ、麻酔薬つき手斧、麻酔手榴弾まで使う職員。手榴弾と手斧は必ず当たる。 以上の5種類の職員がいる。彼らは普通に加工所で饅頭をつくる職員でもある。 加工所の見取り図はこんな感じ。 ━━━━━━━━ ━━━━━━━ ┃ 加工所 ┃━━━━━━━━┃ 結界 ┃ ┃ 司令部 ┃━━━━━━━━┃ 制御室 ┃ ━━━━━━━━ ━━━━━━━ ┃ ┃ ┃ ┃ ━━━━━━━━ ━━━━━ ┃ ┃ ┃ ┃━━┃ゆっくり ┃ .┃ ┃ ┃ゆっくり調教室 ┃ ┃研究室 ..┃ .┃ ┃ ┃ ┃━━┃ ┃ .┃ ┃ ━━━━━━━━ ━━━━━ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ━━━━━━━━━━━━ ━━━━ ┃ ..┃ .┃━━━━━┃ゆっくり ..┃ ┃饅頭生産室 .┃出産室┃ .┃収容所 ┃ ┃ ..┃ .┃━━━━━┃ ┃ ━━━━━━━━━━━━ ━━━━ ┃ ┃ ~ ..┃ ....┃ ~ ┃ ┃ ~ ┃連絡用橋.┃ ~ 川 ┃ ┃ ~ ..┃ ....┃ ~ ┃ ┃ ━━━━━━━━━━━━ ┃ 入り口 ┃ ━━━━━━━━━━━━ 司令室には超巨大ゆっくりミサイルがある。あれの爆風に当たればゆっくりは自動的に加工所送りとなる。 スパイの蛇は神奈子にすべてのことを伝えた。 こうして紫と神奈子中心となって計画を立てた。 目的は加工所の壊滅。だがゆっくりの救出と早苗の救出を最優先とする。 潜入班は2つに別れ行動する。 A班は入り口から入り、饅頭生産室、生産室のゆっくり救出。およびシステムダウン。ゆっくり調教室とゆっくり研究室のゆっくりの救出。そして司令部へ攻め込む。 B班は入り口から入り、ゆっくり収容所に向かい、ゆっくりと早苗の救出、逃げるゆっくりの先導は早苗に任せる。そして結界の無効化。 問題は誰を潜入させるか。異変解決者で名高い博麗霊夢と霧雨魔理沙も能力が使えないのではお手上げ。それ以前に人間や妖怪をやすやすと加工所に入れてくれるはずは無い。 この幻想郷では食べられたくないゆっくりを食べたりするのは違反とされている。そんなところを部外者に見られるわけにはいかない。 そこらじゅうの野生のゆっくりでも捕まってしまって終わりだろう。 ならば…異変解決者の飼っているゆっくりならば見込みがあるのでは… 加工所壊滅のため4匹のゆっくりエージェントが立ち上がった。 一匹目はゆっくりれいむ。博麗の巫女、博麗霊夢の飼っているゆっくり。 もみ上げを銃に巻きつけ、二丁拳銃で戦う。いざと言うときには「むそうふういん」がある。 「いいれいむ?絶対に助けてお礼をもらうのよ!!」 「ゆっくりりかいしたよ!」 二匹目はゆっくりまりさ。白黒の魔法使い、霧雨魔理沙の飼っているゆっくり。 帽子に取り付けた銃から「まじっくみさいる」を放つ。森近霖之助特製「ミニミニ八卦炉」でドススパークにも引けをとらないマスタースパークで戦う。 「いいかまりさ?加工所からめぼしい物があったら死ぬまで借りてくるんだぞ!!」 「ゆっくりりかいしたんだぜ!」 三匹目はゆっくりさくや。紅魔館の瀟洒なメイド、十六夜咲夜の飼っているゆっくり。 銃は使わないが、投げナイフで戦う。時は止められないが相手の影にナイフを刺すことで影縫いをする。これで敵の動きを止めあたかも時を止めたようにする。 「いいさくや?れみりあやれみりゃを特に優先的に助けるのよ!!」 「ゆっくりりかいしましたわ!」 四匹目はゆっくりさなえ。今は敵地の現人神。東風谷早苗の飼っているゆっくり。 飾りの蛇から弾を放つ。もし危険なときは奇跡の力で「ゆるさなえ」モードになる。 「いいかいさなえ。絶対に早苗を助け出すんだ。そしてゆっくりの信仰を得るんだ!!」 「ゆっくりりかいしました!」 この4匹が、ゆっくりを救う… プロローグ 完 作者・SDC(早苗大好きクラブ)会員番号518-37A番 図がめちゃくちゃだ!しっかりした図が見たいなら「大好きロダ」のほうを 見てください。なんとかしてみたいけど対処方法が分からない… -- SDCの人 (2010-03-25 00 53 38) やっぱり最初に言うべきだったのかもしれない 注意書き読んだ上で最後まで読んでしまった俺も俺だけど、 作者さんは最初に注意書き書けば何書いてもいいと思ってないだろうか もっと言えば、この作品(続きも含めて)は投稿するのによりふさわしい場所が他にあるんじゃないだろうか 他の人がどう思うかは知らないけどね -- 名無しさん (2010-03-25 11 01 59) 2010-03-25 11 01 59の名無しさん たしかに注意書き書いていれば何でも書いてもいいと思われても仕方ないと思います。 この話は「ゆっくりを苦しめる悪人を懲らしめるヒーローゆっくりが登場する」という コンセプトにしようと思い書いたのですが、 たまたま好きだったガンシューゲームを元ネタにしようと考え書いた物です。 ゆっくりを苦しめるというコンセプトの時点でいじめられるゆっくりが出てくるのは 自分もちょっとまずいかなと思って書いたのですが、 ここは創作Wikiでもあり愛でWikiでもあるのでゆっくりがいじめられると言う時点で だめだったのかもしれません… でもあげてしまった以上途中でやめるわけにもいかないのであげさせていただきます… -- SDCの人 (2010-03-25 23 43 02) 2010-03-25 23 43 02 すいません、意見書き直してたんですが、長くなってしまったので テキストファイルにして避難ロダに上げました。よかったら読んでください。 ttp //u4.getuploader.com/slowlove/download/25/Yukkuri+Crisis%E6%84%9F%E6%83%B3%E4%BB%96.txt -- 2010-03-25 11 01 59 (2010-03-26 00 24 06) 2010-03-26 00 24 06 -- SDCの (2010-03-26 09 50 46) すいません上の奴はミスってしまいました・・・ 2010-03-26 00 24 06 感想読まさしていただきました。 表現が問題でしたね…たしかにこの表現はよそ様のサイトでは沢山見る 表現です。でもここは愛でWikiですのでよそ様の使っている表現を使って しまうと反発されたり喧嘩になってしまうということが良く分かりました。 恐らく言われない限りずっとこの表現をこのWikiで使っていたかもしれません。 本当にありがとうございました。これの続きは「投稿するまでもない作品スレ」 の「自由の国」アップローダーに投下させていただきます。 まだ2、3作品しかssを書いたことが無いのでよく分かっていませんでした 今後は他の方のssを読み、参考にしながら書いていきたいと思っております。 ありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。 -- SDCの人 (2010-03-26 09 58 00) こちらこそいろいろとすみませんでした。 実際何かよくないことがまだ起きてるわけじゃないですし、あくまで自分一人の個人的な意見なので、そういう風に思ってる人もいるんだなー、ぐらいに思っていただければ十分です。 -- 名無しさん (2010-03-26 11 05 18) こうやってゆっくりが渾身の力を込めて戦うってのは個人的に好きだけど 幻想郷を舞台にするなら敵方強くしすぎじゃないか?と思う。 裏方に宇宙人でもいるんじゃないかってくらい武装しすぎやろww -- 名無しさん (2010-03-26 20 24 42) あのさ、いくらなんでもやりすぎとは言え注意書きみた後文句言うのはゆっくりできないだろ。 Wikiに載せて欲しいな… -- 名無しさん (2010-03-27 05 02 46) 多分あっちで見かける表現を使うことによって、この加工所の悪行さをもっと 強めたかったんだろう。 -- 名無しさん (2010-03-28 00 56 56) 世知辛いゆっくり愛でWikiになったもんだ -- 名無しさん (2010-03-28 10 42 52) あっちのサイトの設定使っている人この人以外にもいたぜ? 田畑を荒らしたりとかお家宣言とか。 -- 名無しさん (2010-04-10 17 17 27) よく設定や表現が問題だと勘違いしてる奴多いけど、そういう奴に限って単純につまらないもの書いてる 世間で売られている小説とコレ比べてみろ。この話普通につまらない。それに比べたら他の問題なんてかすむよ 何でみんなハッキリ言わないんだ? -- 名無しさん (2010-05-03 19 14 08) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau9/pages/575.html
これはのチェンジリング前中(fuku1920.txtとfuku1921.txt、wikiの番号は551、552)の続編です。 目を通していない人は、先にそちらからお読みください。 翌日、青年は職場に行くと、十日間の休暇を願い出た。 青年は、上司が何度休めと言って聞かないワーカホリッカーだったので、休暇の理由も聞かれることなく受理された。 休暇を貰えた青年は、その足で里の本屋へと向かうと、「ゆっくり」というコーナーに足を運んだ。 ゆっくりが幻想郷に現れて、早数年。ゆっくりの対処法や飼育法、食べ方などが確立し、本屋の一角にゆっくりコーナーが設けられている。 青年はたくさんと並んだ本から何冊かを適当に手にとって流し読みすると、「ゆっくりの飼育」「ゆっくりを丸裸にする!」というタイトルの本が気に入ったのか、それをレジに持っていった。 家に帰って、さっそく読破にかかる。 いつもと違い早く帰宅した青年にれいむが遊んでほしそうな様子だったが、青年は夜にゆっくり遊んであげるからと断ると、少し残念そうな顔をしながらも、邪魔をしては悪いと離れて遊んでいた。 青年はゆっくりの性格や嗜好性、趣味などに重点を置いて読んでいき、ゆっくりの分析をしていった。 本を読んで、苦しめるための方向性を確立した青年は、まりさ一家を苦しめるための道具を取り寄せるため、再び里に出て行った。 10日後、まりさ一家は久しぶりに物置の木箱の中から出されることになった。 その一家の表情は実に穏やかで、恐怖など微塵も感じていなかった。 初めこそ、真っ暗な箱の中にいてどんな目に逢うかとビクビクしていたが、だんだん目が慣れてくれば、ぼんやりとではあるが様子が見えるようになってきた。 また、狭い箱だったので常に家族のぬくもりが感じられるし、大声を出しても物置の中にいるので、青年に届くことがなく叱られることがなかった。 食事は一日一回ながら、生野菜を家族全員分、大量に箱に入れられていた。一日で食べるにはあまりに十分な量だ。 青年からすれば、別に一家を満足させるために大量に入れたのではなく、この一週間はれいむと遊んだり一家を苦しめるための用意をしたりと忙しかったことと、万が一、こんなところで一家に飢えて死んでもらっては困るからにすぎない。 しかし、そんな青年の事情は一家には関係なく、狩りをすることなく毎日送られてくる食事に、一家はとても満足していた。 さすがに以前食べたシュークリームには劣るものの、生野菜など人間の畑を襲いでもしない限り手に入れることなどできなく、今まで食べたことのなかった一家にはご馳走に等しかった。 これがまた美味くて、一層一家をリラックスさせる結果となった。 唯一の難点は太陽の光を浴びれないことだが、冬ごもりの時も暗い巣の中でじっとしていたし、なによりも食が優先されるゆっくりにとって、腹いっぱい食べて、好きな時に寝れるこの環境に思いのほか満足していた。 そんな一家が一週間ぶりに物置から出されることになった。物置から出されると、なぜ自身たちがこんなところにいたのかすら忘れていた一家は、今日はどんな美味しいご飯を持ってきてもらえるのかと喜び浮かれていた。 青年は可哀そうな物を見るように、何も言わずにこの日のために用意した部屋に一家の入った箱を運んで行った。 「ゆっ!? おじさん、まりさたちのごはんはどこにあるの!? わすれたの? ばかなの? いまならゆるしてあげるから、ゆっくりしないでごはんをもってきてね!!」 青年がこの日のために制作したお仕置き部屋に木箱を持ってきて、ドアを完全に閉め、まりさ一家を放すと、開口一番いつもの傍若無人っぷりを発揮する父まりさ。 子供も子供で「ゆっくりしないではやくもってきてね!!」と、青年の足に体当たりをしている。ここまでアホだと逆に哀れさを誘う。 青年はそんなまりさの頭をガッチリと掴むと、ギリギリと握りしめていく。 「いぎゃああぁぁぁぁぁ―――――!!! なにずるの、おじざん!!」 「お前、何であんな所に閉じ込められていたのか忘れたのか?」 「まりざだぢはなにもしでないよ!! まりざだぢのゆっぐりをじゃまじだのば、おじざんだよ!! ゆっぐりあやばっでね!!」 「ふう……処置なしだな……」 青年は言うだけ無駄といった感じで、まりさを開放する。 どうせ言ったところで三歩跳ねれば忘れるのだ。これからの行動で自分たちの愚かさをじっくり解らせてやればいい。 まりさはまりさで、解放されたのは自分の言い分が正しかったからだと言わんばかりに、胸を張っている。 青年はそんなまりさに構わず、母ありすのほうから制裁を始めることにした。ありすの体を掴むと、両足で挟みがっちりと押さえつける。 「とかいはのありすになにするの?」とうるさいありすを青年は相手にすることなく、右手に持っている機械のスイッチを入れる。 青年がありすのカチューシャを取ると、「ゆゆっ!? ありすのかちゅーしゃになにす……」と命に等しいカチューシャを取られたありすの悲鳴を最後まで聞かずに、ブウゥゥと音を出し小刻みに揺れるそれをありすの頭にもっていった。 「ゆあああぁぁぁぁぁ―――!!! ありずのぎれいながみがあああぁぁぁぁ――――!!!」 母ありすの絶叫が部屋中にこだまする。 バリカンを当てられ、真ん中にきれいな頭皮を覗かせるありす。 その様子を見ている家族もぎゃあぎゃあと騒がしいが、青年は素早くありすの髪をきれいに刈っていく。 一時的にであるが、カチューシャを取っているので、一家の敵対心が母ありすに向かないとも限らない。 青年は手早くありすを坊主頭にすると、すぐにカチューシャを頭につけ直してやった。 「あ、ありずのがぁみぃがあああぁぁぁぁ―――!!! なんでごんなごどずるのおおぉぉぉ――――!!!」 「おじざぁん!!! ゆっぐりおがあざんのがみをもどじでねええぇぇぇぇぇぇ――――!!!」 処理を終えた母ありすを横に投げ捨てた青年は、「次はまりさだ」と父まりさを捕まえようとする。 妻の様子を見ていて、青年が自分に何をしようとしているのか分かったまりさは、悲鳴を上げながら狭い部屋中を逃げ回る。 しかし所詮はゆっくり。人間の足に適うはずもなく、青年に捕まると、先ほどの母ありすと同じように帽子を取られバリカンを当てられる。 「やぁめぇでえぇぇぇぇ――――!!! まりざのぎれいながみをぎらないでええぇぇぇ―――!!!」 まりさの懇願の叫びも空しむ、青年は淡々と頭を刈っていく。 一分もかからず坊主2号が出来上がると、次は子供と番と、逃げ惑う子ゆっくりを掴み、両親同様頭を刈っていった。 見事、全員を三分刈りにし、周りを見渡す。帽子をかぶっているまりさはともかく、ありすの坊主にカチューシャ姿はかなりキモい。 一家は互いの顔を見渡しては、涙と涎とわけのわからない体液で顔をぐちゃぐちゃにしていた。 青年はようやく終わったと、額を拭う。 「ふう、ようやく第一段階終了か!!」 「まりざだぢ、わるいごどじでないのに、なんでごんなごどずるのおおおぉぉぉぉ―――!!!」 「自分の立場も分からないハゲにはこうするしかなかったんでな」 「まりざだぢ、はげじゃないよぉぉ!!」 「いや、十分ハゲだろ」 「おじざんがまりざだぢのぎれいながみをぎったがらでじょおおぉぉ――――!!!!」 「そうだよ、ハゲ!! おれが切ったよ、ハゲ!! それは認めるよ、ハゲ!! でも、ハゲ!! お前らがハゲなのは変わらないだろ、ハゲ!! ちゃんと理解してね、ハゲ!! ハゲだから理解できないの、ハゲ? 馬鹿なの、ハゲ!? (´,_ゝ`)プッ、ハゲ(笑)」 「ゆがああああぁぁぁぁぁぁ――――――!!!!! はげっでいうなあぁぁぁ―――――!!!!」 まりさ一家は、散々ハゲとバカにされた屈辱を、体当たりをもって青年にぶつけていく。 しかし、当然青年にそんな攻撃が通じるはずもなく、まりさたちの姿を見ては上から目線で見下し、その様子を失笑をもって返す。 父まりさなど頭をじょりじょりと撫でられ、「おお、ハゲハゲ!!」と散々バカにされる始末。 それが一家を余計イラつかせ、さらにムキになって、青年に無駄な攻撃を繰り返させる。 青年はこの一週間、どうすればまりさ一家を苦しめることができるかを考えていた。 肉体的な痛めつけは簡単にできる。別にそれをするのに躊躇いはない。 しかし、肉体的な方法をとってしまえば、所詮は饅頭だ、いつ壊れてしまうかわからない。 れいむが今まで味わってきた苦しみを与えるには、それこそ長い期間をかけて、じっくりと痛めつける必要がある。自分たちがいかにれいむより下の存在であるかを分からせる必要がある。 その第一歩がこの丸坊主だ。 本を読んで研究したことによれば、まりさ種とありす種は、ゆっくりの中でも特に髪にこだわりを持つ種族らしい。確かに金髪のその輝きは、ゆっくりの中で一際目立つに違いない。 切った後の様子を見れば、このまりさ一家もその例にもれず、髪が自慢だったようだ。 「じねええぇぇぇ、じねぇぇぇ――――!!!!」と狂ったように青年に体当たりを喰らわせてくる様は、青年の溜飲をこれでもかと下げてくれる。 このまま一家を無残な姿をからかうのも面白いだろうが、れいむの相手もしなければならないので、さっさと次の作戦に取り掛かることにした。 一家は次々と青年に罵詈雑言をぶつけていくが、青年はなんのその、部屋の隅に積んである段ボールを下に下ろし、中から虐待用のアイテムを取り出す。 虐待のマストアイテム、透明な箱だ。しかしこの透明な箱、一般に流通している透明な箱とは少し違い、箱の上の面に小さな丸型の穴が開けられていた。 一辺が30㎝ほどの立方体で、穴は直径にして5㎝といったところか。今はその部分には蓋が閉められている。そんな穴のある箱を子供の数だけ用意すると、一つずつ部屋の中に並べて床に固定した。 青年は未だ女(?)の命である髪を切られた報復を繰り返す子ゆっくりを適当に摘みあげる。 「ゆー!!! まりざをはなじで、おじざんはゆっぐりじねえええぇぇぇ――――!!!」 手の中で暴れる子坊主……もとい子ゆっくりを穴あき透明箱に入れて、その蓋を閉める。その後、他の子ゆっくりも同様に一匹ずつ箱の中に閉じ込めていった。 子ゆっくりたちは、何とか箱から出ようと箱に体当たりを喰らわせたりしている。 「おじざあん!!! まりざのごどもだぢになにずるのおおおぉぉぉ―――!!!」 「どがいはのありずのごどもをはやぐだじであげでええぇぇぇぇ――――!!!」 両親も叫びながら透明な箱に体当たりをしている。 しかし、この箱はこの日のためにわざわざ作った特注品。500kgの衝撃テストにも合格したJIS規格も一発合格の一級の箱だ。両親の体当たり程度でどうにかなるほどやわではない。 そんな無駄なあがきを繰り返す両親を尻目に、今度は少し大きな箱を段ボールから取り出した。 言うまでもなく両親用である。 ちなみに両親用の箱は、子ゆっくりの箱を両親のサイズにしたものだ。 箱の上の面を開け、暴れるまりさとありすを無理やり、箱の中に順に詰めていく。 「ゆっぐりだじでええぇぇぇ――――!!!」 「息は出来るから死にはしないさ」 「なんでごんなめにあわなぎゃならないのおおおぉぉぉ――――!!!」 「ほんとハゲは物覚えが悪くて困る。ない髪使って考えな、ハゲ!」 「ゆぎいいぃぃぃ――――!!! まだはげっでいっだあああぁぁぁぁ―――――!!!」 両親を箱にしまい終えると、子ゆっくり全員の箱が見える位置に置く。 その後、青年は適当に目のついた子ゆっくりの箱に近づくと、箱の穴の蓋を取った。 「ゆっ!? やっぱりおじさんはばかだね!! こんなあながあったらかんたんにでられるよ!!」 今まで出ることができなかった箱に、突然穴ができて、嬉しがる子まりさ。 偶発的に出来たわけではなく青年が開けてあげたというのに、疑いもせず喜ぶのは、子供だからなのかゆっくりだからなのか…… 穴の蓋をあけられた子まりさは、箱から出るべくその穴目掛けてジャンプする。 しかし、子ゆっくりのジャンプ力では箱の天井には到底届かない。 「ゆぎいいぃぃ!! なんでとどかないのおおおぉぉぉ―――!!!」 いつになれば届かないと気付くのか、子まりさは延々と天井に向かってジャンプを繰り返す。 青年はそんな子まりさを何するでもなく、今度はひと際大きな段ボールを床に置くと、それを開けて中身を持ち上げた。 その瞬間、まりさ一家の悲鳴が部屋中に轟く。 「ゆああぁぁぁぁぁ―――――!!! なんでれみりゃがいるのおおおおぉぉぉぉ―――!!!」 「お、おじざあぁぁんっ!!! ざっざとれみりゃをじまっでえええぇぇぇ――――!!」 一家は大いに慌てふためいている。 青年が段ボールから取り出したのは、体つきのゆっくりゃだった。ちなみに、今は青年に麻酔を打たれ眠らされている。 子ゆっくりたちは狭い箱の中で逃げまどい、両親もそんな様子をみて、「はやくかくれてね!!!」と、箱の中から騒いでいる。 といっても、透明な箱の中で隠れるところなど当然ない。 青年はそんな一家を横目に、れみりゃの頬を強く捻り、無理やり起こしにかかる。 「……う~♪ れみりゃのほっぺがいたいど~♪ なんでだど~♪」 青年に無理やり起こされたれみりゃが、頬を擦りながら辺りをきょろきょろしている。 今の状況が全く理解できないようだ。 そんなれみりゃに、青年はやさしく言葉をかけた。 「お早う、れみりゃ。よく眠れたかい?」 「う~♪ ここはどこだど~♪」 「ここはお兄さんのお家だよ。君が森の中で倒れてたところを助けてあげたんだよ」 「う~♪ そうなのかど~♪ ありがとうだど~♪ おれいにこのおうちをれみりゃのべっそうにしてやるど~♪」 「それは光栄だな。それじゃあ、プリンを持ってきてあげるよ。お腹がすいただろ?」 「う~う~♪ れみりゃおなかがすいたど~♪ はやくぷっでぃ~んをもっできてだど~♪」 「今から作るから少し待っててね。持ってくるまで、おやつでも食べてるといいよ」 「う~♪ れみりゃはいいこだから、おやつをたべてまってるど~♪」 れみりゃは部屋の中に箱詰めのおやつがあることを確認したようだ。 喜々として、箱を物色していく。 青年がドアに近づくと、一家は大声で青年を呼び止める。 「まっでええぇぇ、おにいざん!!! れみりゃをおいでがないでええぇぇぇ―――――!!!」 「ありずだぢがわるがっだでずううぅぅ――――!!! ゆるじでぐだざいいいぃぃぃ――――!!!」 「たべちゃうど~♪」と、嬉しそうに一家の箱に突撃していくゆっくりゃと対称的に、喚きちらす一家。あれだけ敵視していた青年にすら、懇願すほど追いつめられている。 しかし、青年はそんな一家の言葉に耳を傾けることなく、重い扉を開け、部屋から出て行った。 後には「カチャ」と、外から鍵を掛ける音だけが残った。 「ゆっ? おにいさん、おしごとおわったの?」 「ああ。だから少しの間なら遊んであげるよ」 「ゆゆっ!! ありがとう、おにいさん!! ゆっくり遊んでね!!」 「おう。ところでれいむ、聞きたいことがあるんだが、さっきゆっくりの悲鳴とか叫び声とか聞こえたか?」 「ゆっ? なんにもきこえなかったよ!!」 「そうか、じゃあ俺の聞き違いかもしれないな。それとれいむ、俺の仕事場には近づかなかっただろうな?」 「ちかづかなかったよ!! れいむ、おにいさんのおしごとのじゃまはしないよ!!」 「偉いぞ、れいむ!!」 頭を撫でてやると、嬉しそうにするれいむ。 青年の家で過ごすようになって、おおよそ三週間。赤ゆっくり程度の大きさしかなかったれいむは、今や他の姉妹と同じくらいの大きさに成長していた。この一週間で赤ちゃん言葉もなくなった。 元々れいむは一人で生まれたのではなく、6匹の姉妹といっしょに生まれてきた。 にもかかわらず、一人だけ体が小さくうまく言葉が発せられなかったのは、栄養失調による発育不全のせいだ。 青年の家に来て、毎日栄養のあるものを食べたおかげで、今やそこらのゆっくり以上に健康体になっている。 青年はそんなれいむに悲鳴が聞こえなかったと言われ、ホッとしていた。誰でもそうだろうが、自分の大切な者に、自分の性癖や残虐性は見られたくない。 一週間かけて改造したあの部屋は、河童の技術の威信をかけた完全防音を誇り、例えドアの前に来ても中の声は一切届かない優れものだ。 また、外から鍵をかければ、一家やゆっくりゃではどうあがいても部屋から出ることはできないので、れいむが襲われる心配もない。 家をそんなに改造するのはどうかと思われるかもしれないが、青年はすでに里の一等地に土地を買い新しい家を建築している最中だ。 この家は新しい家が出来しだい潰す予定だったので、こんな暴挙ともいえる行動も取ることができる。 金があるからこその虐待である。 「そろそろ仕事にかからないとな」 「ゆぅ……ゆっくりがまんするよ!! おしごとがんばってね!!」 「おう。それと俺の仕事場には来ちゃいけないぞ」 「わかってるよ。れいむ、いいこでまってるよ!!」 「いい子だ。今日は御馳走にするからな。楽しみにしてろよ」 「ゆゆ!! れいむ、たのしみにまってるよ!!」 虐待部屋を出て2時間くらいだろうか? 青年はれいむとの遊びを切り上げ、部屋の様子を伺いに行った。 れいむに来るなと言ったが、別に部屋の前に来たところで、れいむにはドアを開けることは出来ないし、中の声も聞こえない。 それでも万が一を考えて来させないのは、青年の親心である。 部屋の前につき、ポケットから鍵を取り出すと、それを鍵穴に差し込んだ。 ドアを開けて、素早く部屋に進入する。 中からは一家の泣き叫び声と共に、ゆっくりゃの泣き声も青年を迎えてくれた。 「うああぁぁぁ~~~ん!!! なんでおがじがどれないんだどう~~~~!!」 「いだいよおおぉぉぉぉ―――!!! おどうざん、おがあざん、だずげでえええぇぇぇ――――!!!!」 青年はその光景を目にし、にんまりと目を細めた。予想通りの展開だったからである。 青年が部屋を出た後、ゆっくりゃはお菓子、即ち一家に狙いを定め、突撃していった。 しかし、当然一家は堅い箱の中に入れられていて、ゆっくりゃに出すことはできない。 「う~う~♪ おかしのくせになまいきだど~~♪」 初めこそ、こんな箱を開けるなど造作もないと思っていたゆっくりゃだが、中々箱が開かないと次第にイライラし、手当たり次第に箱を取っ換えていった。 しかし、どの箱も開けることが出来なかった。 「うううぅぅ……なんではこがあかないんだど~~~」 箱を「ぽいっ♪」したいところだが、床に固定されていてそれも出来ない。 さっきまでは自分のゆっくりを邪魔する箱でしかなかったが、今では自分を守る絶対防御の楯になったせいか、一家には若干余裕が出てきた。両親たちも子供の無事を見て、ホッとしている。 しかし、そんな余裕もすぐに崩れ去った。 ゆっくりゃが取っ換えた箱の一つに、穴が開いていたのだ。 もちろん、青年が蓋を開けた子まりさの箱である。 それを見つけたゆっくりゃ。泣き顔からいつものまぬけ面に戻ると、今までの鬱憤を晴らすかのように勢いよく箱の中に手を突っ込んだ。 「いやあああぁぁぁぁ――――!!! なんでまりさのはこだけ、あながあいてるのおおぉぉぉ――――!!!」 箱の中で逃げまどう子まりさ。 しかし、どんなに逃げようと狭い箱の中に逃げ場所なんてあるはずなく、いとも簡単にゆっくりゃの手に捕まった。 「やっとつかまえたど~~~♪」 「ゆぎゃああぁぁぁ―――!!! まりざをだべないでええぇぇぇ――――!!!」 「だめだど~♪ れみりゃをおこらせたばつだど~~~♪ たべちゃうど~~~♪」 ゆっくりゃが箱からまりさを引っ張り出す。 しかし、ここで思わぬ出来事が起こった。ゆっくりゃの腕が箱の外に出ないのである。 理由が分からないゆっくりゃ。もしかした引きが弱いのかと、腕に力を込める。 「ゆぎいいぃぃぃ――――――!!! いだいいだいいだいいだい………!!!」 片手なので、ゆっくりゃに子まりさが千切れるような握力はない。 それでも強く握りしめられ痛いことには変わらず、子まりさは激痛と恐怖で悲鳴を上げる。 しかし、どんなに強く腕を引いても、やはりゆっくりゃの腕は箱の中から出なかった。 お菓子の掴み取りをしたことのある人なら理解できるだろう。 箱の上には穴があり、中にはお菓子がたくさん入っている。大量のお菓子を握って箱から手を出そうとすると、膨らんだ手が穴の縁に引っ掛かって出すことが出来ず、結局、少量のお菓子しか取れないようになっている。 原理はこれとまったく同じである。 元々、この穴は子ゆっくりが出入りできるギリギリの大きさに作られているので、ゆっくりゃが子まりさを握っている限り、永遠に箱から手を出せないようになっているのだ。 しかし、そんなことはゆっくりゃにも一家にも分からない。 子まりさは延々と泣きわめき、ゆっくりゃはなぜ取れないのかとムキになり、両親はいつ子供が食べられないかと気が気ではなく、他の姉妹は次は自分かと箱の隅で震えていた。 青年はそんなゆっくりゃの後ろに行くと、ポケットから取り出した注射器を手に取り、ゆっくりゃの首に打ち込んだ。 「う~~~? ちぐっでしたどう~~」 箱に入れていない左手で、首筋を押えるゆっくりゃ。 すると、すぐに即効性の薬が効いたのか、箱の中の子まりさを落とすと、バタンと床に倒れた。永琳精製、ゆっくり専用の即効性の麻酔である。お値段は推して知るべしという代物だ。 青年は倒れたゆっくりゃを再び段ボールに戻すと、一家に向き直った。 子まりさは、未だ目を真っ赤にはらし、息を荒げている。泣きすぎたのか、目元がブヨブヨにふやけている。 この2時間、想像を絶する恐怖と痛みを味わったのがよく分かる光景だ。 しかし、青年はそんな姿を見たくらいでは、虐待を止めはしない。止めるくらいなら、そもそも始めから虐待などしていない。 ようやくゆっくりゃの脅威から解放された一家に追い打ちを掛けるべく、すぐさま次なる作戦に移る。 青年は小さな段ボールを床に置くと、そこから注射器を取り出した。 といっても、さっきゆっくりゃに打った麻酔薬とは中身が違う。 透明な液体と黄色い液体の入った注射器をそれぞれ一家の人数分用意すると、先ほどの子まりさを透明な箱から出して、まず黄色い液体を打ち込んだ。 「ゆぎゃあああぁぁぁ――――!! いだいよおおぉぉ――――!!!」 さっきまでのゆっくりゃに握られていた痛さとは違う、瞬間的な痛み。今までに味わったことのない痛みに、青年の手の中で暴れ狂う子まりさ。 そんな子まりさを意に返さず、青年は続いて透明な液体の針を打ち込んだ。 子まりさに打ち終えると、今度は他の子ゆっくり全員を箱から取り出し順に打ち込んでいく。 他の子ゆっくりたちは、子まりさと違いゆっくりゃの暴行を受けていないせいか、一層痛さが身にしみるようだ。 子ゆっくりもすべて打ち終えると、最後に両親に注射を打つ。ただ両親は体が大きいので、黄色三本透明三本を打ち込んだ。 痛さも三倍、絶叫も三倍である。 「なにずるのおおおおぉぉぉぉ――――!!!! おじざあん!!!」 「いやなに、お前たちにご飯を食べさせてやろうと思ってな」 「ゆっ!? ごはん? ゆっくりごはんたべさせてね!!」 単純なもので、ご飯という単語を聞いた瞬間、今の状況もこれまでの仕打ちも忘れて、笑顔を見せる一家。何でこれが野生で生きていけるのか不思議でならない。 「ご飯なら今食べさせてやっただろ」 「ゆゆっ!? まりさたち、ごはんはたべてないよ!! わすれたの? ばかなの?」 「馬鹿はお前らだろ、ハゲ!!」 「ゆぐううぅぅぅ―――!!! まだはげっていっだああぁぁ!!! まりざだぢ、まだごはんたべてないがら、さっさどもっできでね!!!」 「物わかりの悪い奴らだな。だから、今あげただろうが。栄養剤を打ってやっただろ」 「えいようざい? そんなごはん、たべてないよ?」 「今お前らの体にこれを刺して、体の中に栄養を送ってやったんだよ。これさえ打てば、一日何も食べなくても問題ないんだよ。ゆっくり理解してね、ハゲ!!」 「ゆぎいいぃぃ―――!!! まだハゲっ(ry」 注射器を一家の目の前に見せつけ、ゆっくりと理解させる。 しかし、一家にはどうしても青年の言っている意味が分からなかったのか、「まだごはんたべてないよ?」と馬鹿の一つ覚えのように繰り返していた。 青年はこれ以上説明するのもメンドイと、説明を切り上げた。 そんな中、父まりさの体にある異変が起こった。 「ゆゆっ!? まりさ、なんだかおなかがすいてきたよ!!」 栄養剤を打ったばかりだというのに、このセリフ。他人が聞いても、「相変わらずゆっくりは卑しいなあ」くらいしか思わないだろう。 しかし、まりさのこの言葉を聞いて、青年は心の中でほくそ笑んでいた。 そんなまりさに続いて、母ありすも「ありすもおなかがすいてきたわ!!」と、腹が減ってきたらしい。 さらに続いて、子ゆっくりもが「おなかがすいたよお!!」と、全員が空腹感を訴えてきた。 これは自然現象でも何でもない。実は青年の打った透明な液体がこの空腹の理由である。 青年が打った二本の注射器。黄色の液体はゆっくりの栄養が偏らないようにするサプリメントみたいなものだが、透明な液体はそれとは違い、人間の胃液を分泌増幅し、食欲を促進するための薬品である。 これまでの一連の薬は、すべて永遠亭の永琳医師の処方である。 10日前、青年が里に出向くと、ちょうど薬売りの兎―ようはウドンゲであるが―が里に薬を持ち込んでいた。 それを見た青年は「ゆっくりにこれこれこういった薬を使いたいのだが?」と、ウドンゲに相談を持ちかける。 「私はそんな薬は持っていないが、自分の師ならそんな薬を持っているかもしれない」というウドンゲの言葉を聞いて、青年はウドンゲに連れられて永遠亭を訪れた。 そこで永琳に相談を持ちかけて手に入れたのが、この麻酔薬、栄養剤、胃液分泌薬である。 ちなみに麻酔薬と栄養剤はゆっくり専用の薬だが、胃液分泌薬は人間のものであった。 胃袋のないゆっくりに人間の薬が効くのかと尋ねると、永琳は実際にゆっくりに打って実演してくれた。しっかりとその分の代金は請求されたが…… その結果、薬を注入されたゆっくりは数分後、「なんだかおなかがすいてきたよ!!」としっかりと効果を表していた。5分後にはあまりの空腹にイライラしていた。なんで胃が無いのに効くのか不思議でならない。 青年はそれを気に入ると、「1か月分ください」と永琳に薬を売ってもらおうとした。 しかし、さすがに「1か月分も在庫はない」と一旦は断られたが、「時間をくれたら作ってあげる」と言われ、ちょうど10日間の猶予があることだし、1割増しで料金を払い薬を作ってもらうことにした。 一週間後、割増料金の効果か、早く仕事を終えた永琳がウドンゲに青年の家まで持って来させ、今に至るというわけである。 「おじさん、まりさたち、おなかがすいたよ!! ゆっくりしないでごはんをもってきてね!!」 「何言ってんだ。さっきの説明しただろ。お前たちには栄養剤を打ってやったから、ご飯なんて食べる必要がないんだよ」 「まりさたち、ごはんなんてたべてないよ!! 「いや、もういいわ……」 青年はこれ以上話すのもメンドイとばかりに一家から離れると、今度は段ボールから香霖堂で仕入れたある数個の機械を取り出し、一家の目の前に置いた。 店主に習った通りに、いろいろな線を組み合わせ作業をしていく。 その間、さらに薬が効いて腹が減った一家が「おじざあん、なにがたべるものちょうだいいいぃぃぃ―――!!!」と五月蠅いことこの上ないが、青年は一家を無視して黙々を作業を続ける。 「よし、終わったぞ!!」と満足そうに頷くと、青年はおもむろにいじっていた機械のスイッチを入れた。 「ゆゆっ!! ぐずのれいむがはこのなかにいるよ!! それを見て、一家は驚き声を上げる。 一家が見ているのは、テレビに映ったれいむの映像である。 青年が取り出した機械、それは幻想入りしていたテレビとビデオカメラとバッテリーであった。 うまく接続しテレビに映ったのは、この10日の間に撮りだめしたれいむの食事シーン。 『れいむ、うまいか?』 『おいしいよ、おにいさん!!』 『そうか!! じゃあ、これも食べてみろ。うまいぞ』 『むーしゃむーしゃ、しあわせ~♪♪』 内容は人間ですら滅多に食べられないような豪華な食事に、れいむが度々舌鼓を打っているというそんな内容である。 そして、当然のごとく、テレビに映った映像を見て一家は騒ぎ出す。 「ぐずのれいむのくせになまいきだよ!! まりさたちがたべるから、ぐずのれいむはゆっくりしね!!」 「そうよ!! そんなおいしそうなごはんはありすたちにこそふさわしいわ。ぐずはゆっくりそこからでていってね!!」 一家はテレビというものが理解できず、テレビの中にれいむがいると思っているようだ。 薬が完全に回ってきたのか、空腹で我を忘れた一家は、テレビを見てはれいむをさんざん罵倒している。 しかし、映像が返事を返してくれることなど当然なく、今まで散々バカにしてきたれいむが自分たちを無視してするばかりか美味しいものを食べているのを見て、一層ボルテージが上がってきた。 「まりさはゆっくりしねっていってるんだよ!! やっぱりぐずのれいむはばかだね!!」 『おにいさん、これすごくおいしいよ!! れいむ、いちばんきにいったよ!!』 「ぐずのくせにまりさをむししないでね!! さっさとまりさたちにたべさせてね!!」 『ゆっ? おにいさん、それなあに? ぱく! むーしゃむーしゃ、しあわせ~♪♪』 「だからむししないでっていってるんだよ!! おとうさんのいうことがきけないの!!」 『おにいさん、うれしいけどこんなにいっぱいたべられないよ!!』 「なんでまりざのごとむじずるのおおおぉぉぉ!!! れいむのぐぜにいいぃぃぃ―――!!!」 『ゆゆっ!! けーきはたべれるよ。れいむ、やっぱりおなかいっぱいじゃないよ!!』 「ゆぎゃああぁぁぁぁ――――!!!」 空腹と映像のれいむの態度に遂に切れたまりさ。 それに続くように、母ありすも姉妹たちもれいむの態度に切れだす。 しかし、のれんに腕押し糠に釘の如く、一家はテレビ相手に独り相撲を取っている。 青年はそんな一家の様子をしばらく眺めていたが、何時まで経っても延々と同じことを繰り変えす一家に飽きて、静かに部屋を出た。 再びれいむと遊んで時間を潰していた青年は、再度一家の部屋を訪れた。 そこでは、なにやらやつれた一家が、未だにテレビ相手に延々愚痴を言っている。 「……だからまりさをむししないでね。まりさにごはんをちょうだいね。れいむのくせになまいきだよ」 さっきまでの勢いはなく、虚ろな表情でテレビに話しかけている。 おそらく空腹で目が回り、叫びすぎて疲れたのだろう。まあ、栄養剤を注入してあるので死にはしないが。 青年からすれば、そんなになるまで叫ばなければいいのにと思うが、自分たちがれいむより上だと考えている一家は、そうでもしていないとプライドを保てないのだろう。 青年はそんな様子をしばらく見ていたが、次の虐待に移るべくビデオの映像を止めた。 そして代わりに取り出したのは新しいテープ。デッキに入れて、映像を一家に見せつける。 『どうだれいむ、気持ちいいか?』 『ゆ~~……おにいさん、とってもきもちいいよ!!』 『しっかりきれいになれよ!! 髪はゆっくりの命だからな』 『おはなのいいにおいがするよ』 『ゆっくり用のバラの香り付き高級シャンプーだ。いい匂いだろ。髪のないゆっくりには必要ないけどな』 『かみのないゆっくりなんているの?』 『世の中にはいるんだよ、そんなハゲゆっくりが』 『ゆー……かわいそうなゆっくりだね。かみのけがないなんて』 『そうだな。その分れいむがきれいになってやれ。そうすれば、ハゲのゆっくりも喜んでくれるよ』 『わかったよ!! かみのないゆっくりさん、れいむがかわりにきれいになってあげるからね!!』 見ての通り、れいむの入浴シーンである。 これを見て再び火のついた一家。一家にとっては最高の燃料だったようだ。さっきまでの疲れなどどこ吹く風と言わんばかりに立ち上がると、再びれいむ罵倒の口を開く。 「まぁりぃざぁははげじゃないよおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」 「ありずだっでぎれいながみがあっだのにいいいぃぃぃぃぃ―――――!!!!!」 「でいぶのぐぜにいいいいいぃぃぃぃぃ――――――!!!!」 入浴を済ませて、髪を乾かした後のれいむのキューティクルを見て、一家はさらにれいむに敵愾心を抱いていた。 青年はさっきと同じように、映像を流しながら、部屋を出て行った。 その後、れいむと遊び、再び部屋に戻った青年が見たものは、疲れながらも気力を振り絞り映像に罵声を浴びせるまりさの姿だった。 ホント、そのバイタリティだけは尊敬に値するかもしれない。 青年は今日はこれで終わりと、テープを切ると、ゆっくりとその部屋から出て行った。 一家はそんな青年になにも言わなかった。なにも言えなかった。疲れていたのである。 空腹も忘れるほどの疲労に、一家はそのまま意識を失った。 後編②へ続く このSSに感想を付ける
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前 ゆっくりパークの春夏秋冬 part 6 --一月-- 「むっちゅ! むっちゅ!」 明け方、ベッド寝ていた俺は、そんな小さな声を聞いて目を覚ました。 「むっちゅ! むっちゅ! けほけほ……むちゅぅ! むちゅむちゅ!」 声は壁際から聞こえてくる。俺はランプをつけて、壁に目をやった。 光のせいで目がさめたか、コタツから顔だけ出しているれみりゃが顔を上げた。 「うう……なんだぞぉ?」 改めて小屋を作るってやるのもめんどくさかったので、れみりゃ親子はコタツで寝かせている。 「なんでもない、寝てろ」 「んむ……ちゅぶちゅぶ」 コタツ布団のすそをしゃぶりながら、れみりゃはまた寝付いた。 俺は壁際に顔を寄せて、音源を捜した。すると、外の犬小屋とつながっている小穴に、紫色のものが詰まっていることに気付いた。 「なんだこりゃ」 指先でつつくと、ぷにぷにして柔らかい。と、そいつがくるりとこちらを向いた。 驚いたことに、それはピンポン玉ぐらいの小さなゆっくりぱちゅりーだった。 俺と目が合うと、ぷるぷる震えながら言う。 「ちゅ! あ、あなたはゆっくちできるひと?」 「ゆっくりしてる人らしいね、俺は。それよりおまえは、まさかれいむとぱちゅりーの子供か?」 「ちゅっ! そのちょうりよ! あなたはあたまのいい ひとみたいね!」 子ぱちゅりーは感心したように目を見張った。 しまったな、と俺は思った。あの二頭、冬ごもり中に子作りをしちゃったか。 れいむとぱちゅりーがすっきりをして、ゆっくりゆっくりを連発する妊娠期間ののちに、新生児を産み落として大喜びするシーン、ぜひとも見たかったんだが。 知らないうちに産んじまったとみえる。まあ、やるかもしれんとは思っていたが……。 「にんげんちゃん! たいへんなのよ、ゆっくちおはなちをきいてね!」 子ぱちゅの言葉に、俺は我にかえった。どうした、と聞いてやる。 「むちゅっ、おかあちゃまとおかあちゃまと、おねえちゃまたちが、こっちりちちゃっちゃたの! ゆっくち、たちゅけてね!」 「なに? こっちりした?」 ゆっくり言葉は分かりにくいが、こっちりと言われれば見当がつく。固まってしまったのだろう。おれはあわてて、覗き穴から子ぱちぇを引っぱった。 「むちゅううう! ひっぱらないぢぇぇぇ! つぶれちゃうぅぅ!」 目を閉じて口を△にして、ぷるぷると痙攣したので、あわてて離そうとしたが、その瞬間に、ぽむっと音を立ててこちらへ抜けた。 小さな紫ボールが、ころころん、と手のひらに落ちてくる。けほけほ! と咳きこんで顔を見上げた。 「おおう……」 俺はごくりと唾を飲んでしまった。 こんなに小さいのに、小指の先にすっぽりはまるぐらいの三日月のナイトキャップをきちんとかぶり、つぶらな瞳をしぱしぱと瞬いている。ほっぺたはふよふよとしてやや青白く、生気がないが、それは外の寒気のためだったらしい。見る間につやつやした濃い白さを取り戻した。 「むちゅぅぅ……こっちのおうちは、とっちぇもあったかいのね……」 室内の空気を味わうように、もたもた、もたもたと左右を見回す。そうやって体を動かすと、小さな足の裏がぴたぴたと手の上で動く感触がした。 「うらやまちいわ!」 そう言って、ちゅっ、と伸び上がった。 なんとも可愛らしい。食べてしまいたいぐらいだ。 俺はにやけそうなのを苦労して我慢し、尋ねた。 「向こう、寒いのか」 「しろいのがぴゅーぴゅーふいて、ちゃむいちゃむいなのよ!」 なんてこった、隙間があったのか。 「よし、助けてきてやる。おまえはこのベッドの上にいろ。下手に動くなよ、踏んづけちゃうから」 「きゅっ、ゆっくちりかいちたわ!」 さすがあのぱちゅりーの子供だけあって、落ち着いたものだ。俺はその子を置いて、ストーブをつけてから、上着を羽織って裏口を出た。 ここ数日、吹雪は小止みになっていた。まだ曇りだが、夜明けが来て空は明るい。ひうひうと弱い風が渡っている。 小屋の周囲の雪は五十センチほどにもなっていたが、横手の犬小屋は、まだそれほど積もっていなかった。だが、俺はひと目見たとたんに頭をかいた。 「うわぁ、こいつはしまったな……」 つららだ。 男物の傘ぐらいあるつららが、ぐっさりと発泡スチロールを貫いている。軒にできたやつが重くなって落ちたのだろう。 「おいおい、大丈夫か?」 犬小屋の前に回って雪をかき分け、発泡スチロールの扉を開けて、中を覗き込んだ。少しは暖気が漏れて来るかと思ったが、ひんやりとして外と変わらない。見れば、天井を貫いたつららが部屋のど真ん中に突き立っていた。冷蔵庫状態だ。 薄暗い室内に目が慣れると、つららの奥に、思い思いの姿勢でじっとしている丸いものが見えてきた。 母れいむ、母ぱちゅりー、そして秋までは赤ちゃんだった、二匹の子れいむたちだ。 どれもこれも、まったくの無表情のまま、少し傾いて静止しているのが不気味だった。なるほど、これはこっちりだ。 おや? 他の赤ん坊たちが見当たらん。子ぱちゅりー一匹しか生まれなかったのか? と思っていると、母ぱちゅの頭の上でナイトキャップがもぞもぞ動き、ピンポン玉くらいの連中がもぞもぞと顔を出した。紫が一匹に、赤黒が二匹だ。 「むちゅむちゅ! ほんとうだわ! おちびちゃんをあなにいれたら、にんげんがきたわ!」 「おかーしゃんの いったとおりだね!」 「ゆっくちたすかりしょうだね!」 なるほど。つまり子ぱちゅの伝令は最終手段で、それまでは母ぱちゅの帽子の中でなんとかしのごうとしたんだな。 俺の性格を知っている母ぱちゅが、最初から頼ったら怒られるかもしれないと考えて、そのように言いつけたんだろう。 俺は片手を差し出した。 「よーし、いま中に入れてやるからな」 「むちゅ? なか? なかってどこ?」 「そうか、知らないのか。中っていうのはもっとゆっくりできる場所だ。乗りな」 そう言って手を近づけると、赤ゆっくりたちは意外なことに、もぞもぞと後ろへ下がってしまった。ったのだ。 「怖がるなよ、いじめないから」 俺が言い聞かせると、赤れいむがぽそりとつぶやいた。 「おかーしゃんたちとはなれたら、ゆっくちできないよ……」 「そうだわ! ぱちぇはおかあちゃまとはなれたくないわ!」 「ゆん、れいむもはなれたくないよ!」 そう言うと、きゅっ! と三匹一致して、こちこちぱちゅりーの髪に噛みついた。 俺は微笑が漏れるのを抑えられなかった。こいつらは、自分たちだけが連れて行かれると思っているのだ。 伸ばした指先で、小さなほっぺたをすりすりとくすぐってやりながら、俺は言い聞かせた。 「心配するな、母ちゃんも姉ちゃんも連れてってやるから」 「むちゅっ!? そんなのむりよ、れいむおかあちゃまも、ぱちぇおかあちゃまも、ぱちゅりーよりずっとずっと おもいのよ!」 「そうか? ほれ」 俺は冷蔵庫の野菜を取り出すようにして、ひょいひょいと大小四匹のゆっくりを救い出した。「むちゅぅぅ!?」と赤ゆっくりたちは母親にしがみつく。 二匹の子ゆっくりを両手でつかみ、両脇に二匹の母を収めて、俺はザクザクと歩き出した。 「ゆーっ、ゆーっ!」「むちゅむちゅぅぅ!」 親の頭の上で、赤ん坊たちが悲鳴をあげてうろうろした。生まれてからずっと巣の中で暮らしていたから、おびえているのだ。驚かさないよう、俺はそっと声をかけた。 「さあ、落ち着いて見てみろ。これが外の世界だからな」 「ゆう……」「むちゅ……?」 少しずつ静まった赤ゆっくりたちが、景色を眺めた。 丘の上だ。眺望はいい。 白一色に染まった雪原と、氷結して灰色に輝く池が見えた。 まばらな黄色いススキの茂みの間を縫って、小川が黒く流れている。 森の梢は重い雪に埋まり、まるで粉砂糖をたっぷりとかけられたようだ。 弱々しい日光のもとで、ゆっくりパークは静かに冬に耐えていた。 「ひろーい……」「とってもすてきな ながめね……!」 目をキラキラさせて眺めていたかと思うと、やにわに赤れいむの一匹が、ぴょんと跳ねた。 「ゆっくちあしょびにいくよ!」 「あっ、こら!」 止める間もなかった。初めて見る景色に浮かれて、どうしても行きたくなったんだろう。 だが、ひゅーっと落っこちた赤れいむは、雪の中にポスッと沈んでしまった。 杖で突いたような穴の底から、悲鳴が聞こえる。 「ゆきゃあああぁぁ! うごけにゃいよおおおおぉぉ!? ちべたいぃぃぃぃ!!」 「この馬鹿……」 小さな赤れいむはあっというまに凍ってしまうだろう。俺はあわてて親たちを下ろし、雪の中からちびをつかみ出して、親の頭に戻した。 「ぶるぶるぶる、ちゃむいよー!」 「真冬に出歩くゆっくりがあるか。遊ぶのは暖かくなってからだ」 「ゆゆ? あっちゃかくなったら、あしょびにいけるの?」 「おう、そうだ。ここから見えるのは全部、ゆっくりできる場所だからな」 「じぇんぶ?」「ゆーっ、ゆっくちたのちみだよ!」 暖かくなってから、か。俺はちくりと後ろめたいものを覚えた。 が、まあ先のことは先のことだ。 ゆっくり一家を抱えなおして、ザクザクと裏口へ向かった。 途中でだいぶ慣れてきたようで、赤ん坊たちは観光気分できゃっきゃとはしゃいでいた。 「おちょらをとんでるみたいだね!」 「むちゅ! にんげんさんは、おかあちゃまをぜんぶはこべて、えらいわね!」 「へえへえ」 適当に返事をしながらドアを開けて、ひとまず上がりかまちに一家を置いた。 「ふう……」 息をついて奥を見ると、こたつのれみりゃ親子が、最初の子ぱちぇをつかんで食べていた。 「おまっ……!?」 俺は靴を脱ぐのももどかしく、コタツへダッシュしたが、そこにあったのは意外な光景だった。 「よぉくあったまるんだぞぉ~ ころ☆ころ」 「むちゅうう! やめりゅのよ、ぱちぇはおもちゃじゃないのよ!」 母みりゃと子みりゃたちが、交互に手のひらで子ぱちぇを包んで、温めているのだ。 子ぱちぇは怒っているが、れみりゃたちに食べようとする気はないようだ。 俺が突っ立っていると、母みりゃが振り向いて言った。 「おかえりだぞぅ。ころころ、あっためてるんだぞぅ」 「お、おう。サンキュー。しかしおまえ、それ……」 「なんだぞぅ?」 「食べないのか」 「う゛う゛? たべないぞぉ? れみりゃはごはんとおやつしかたべないって、おにーざんとやくそくしたんだぞぅ♪」 「そうだぞぅ!」「だじょー」 子供たちもそう言って賛同した。 なんと、教育の効果がちゃんとあったのか……躾けておいて言うのもなんだが、びっくりだ。 「よし、偉いぞ。じゃごほうびをやるからな」 俺は取るものとりあえず、氷砂糖をくれてやった。動物の調教みたいだが、こいつらはモノで誉めるのが一番通じるだろうしな。 と思ったら、なんだかもじもじしながら、頭を差し出してきやがった。 「うう……おにーざん」 「なんだ」 「れみぃ、おかしより、いいこいいこしてほしいぞぅ……」 「なに?」 ぶちゃむくれた肉まん面で俺を見上げて、何やらわくわくしている。 俺は、黙って帽子を持ち上げ、れみりゃの頭をなでてやった。 水色に近い透明な髪は、ちょっとごわごわしていた。れみりゃは気持ちよさそうに目を閉じる。 「うっうー♪ おにーざん、やさしいんだぞぅ……!」 「そうか」 なんだが落ち着かなくなってきたので、早々に切り上げた。れみりゃはうっとりと両のほっぺたを押さえ、そのさまを子みりゃたちが「ままいーな゛ー!」と見つめていた。 そういえばこいつら、うちへ来てからちっとも、さくやーってのを言わない。 つまらんなあと思っていたが、それはつまり、幸せだったからなのかもしれない。 とりとめのないことを考えていると、コタツの上の子ぱちぇがつぶやいた。 「むちゅ……れみりゃはおとーちゃまがいて、うらやまちいわ!」 「馬鹿ヤロ誰がおとうちゃまだ」 怒鳴り返してから、俺はストーブの前に新聞紙を敷いて、玄関の凍結一家を持ってきた。そこへコタツの子ぱちぇも混ぜてやった。 「ほら、おまえのおかあちゃまだ。ゆっくりしな」 「むちゅちゅう! みんなもゆっくちしにきちゃのね!」 「むちゅぅぅ、おちびちゃん! ゆっくちなかへきたよ!」 「ゆっゆっ! れいむもあいちゃかったよぉぉぉ!」 母ぱちぇの頭の上で、盛大に泣きながら再会のすりすりを交わす姉妹。大げさなやつらだ。 いや、そうでもないか。妹ぱちぇが穴に詰まっていたら、そこで一家全滅していたわけで。 大冒険だったな。 ひとしきりすりすりを済ませると、四姉妹はいそいそと横一列に並んで、赤熱したストーブに顔を向け、ゆっくりし始めた。 「ゆぅぅ……あきゃいのは、とってもゆっくちできるよ……」 「むちゅ、からだが、ぽよぽよしてくるのよ……」 数が多いのでおさらいしておこう。中央にサッカーボール台の母れいむと母ぱちゅりー、左右にメロン大の姉れいむ。そして母ぱちゅりーの上に、赤ぱちゅりー二匹と赤れいむ二匹。 総勢八匹だ。この先見分けるのが大変そうな数だ。 しかし、まあ、しょうがない。この寒さでは自分ルールなどと言っていられない。危急の秋というやつだ。寒さが緩むまでは、中で飼ってやるとしよう。 口がおごらないことを祈るばかりだ。 そうと決めると、俺はミルクを軽く温めて、スープ皿で持ってきた。ずらりと並んで饅頭壁とでも言うべき状態になっている、一家の前に置いてやる。 「飲みな」 「ゆゆっ? これはなあに?」 「牛乳といってな……まあ飲めば分かる」 ぴょこぴょこ、と親から飛び降りた赤ゆっくりたちが、平皿の縁によじ登って、おそるおそる舌を伸ばした。 「ぺーろ♪ ぺーろ♪ ……ゆゆぅー!?」 「おいちいわ! とってもゆっくりしたあじだわ!」 目を丸くしたかと思うと、夢中になってぺろぺろ舐めだした。 「ぺーろぺーろ、ぺろぺろ♪」 「ちゅっ、あせるとおぎょうぎがわるいわ! ……ぺーろぺーろぺろぺろ!」 自分に言い聞かせつつも、ついつい焦っちゃってる子ぱちぇ。 わからんでもない。冬ごもりゆっくりは水分を取らない。飲み物自体が初めてで、目新しいんだろう。 「ぺろぺろぺろ、ちゅっ!?」 あまり身を乗り出しすぎて、子ぱちぇが一匹ひっくり返った。ころりんぽちゃん、とミルクの海に浮かんでしまう。 「ぢゅーっ! ぢゅーっ! むぢゅぅうう! たすっ! ざぼっ! むぎゃっ!」 いかん……可愛い……。当人必死だが、ピンポン玉ぐらいのゆっちゅりーがちゃぽちゃぽともがいているのは、妙に危機感がなくて、ついつい眺めてしまう。 「ゆゆううう!? おちびちゃあぁぁん!?」 「むちゅちゅう、ゆっくちちて! ゆっくちちゅるのよ!」 残った三姉妹が、ぴょんぴょん跳ねて声援を送るが、届いているやらいないのやら。 などと思っていたら、斜めにぷくぷくと沈みながら、ちびぱちゅが白目でつぶやいた。 「もっちょゆっくち、しちゃかっ……」 うわやばい、これは死ぬ。 そのとき、おれの横からぷっくりした短い腕がニュッと伸びて、溺死寸前のちびぱちゅをつまみあげた。ピンピン、と振って水気を飛ばす。 「ちびちゃんがおぼれてるんだぞぅ! たすけてあげるんだぞぅ!」 れみりゃだった。人間の子供によく似た、大げさなほど慎重な手つきで、ぶよぶよになってしまったちびぱちゅの頬を、むきゅっとつまむ。 「ぴゅうっ!」 口からミルクの噴水を吐いたちびぱちゅが、ぱちぱちと瞬きして、むせた。 「けほっ、こほっ……ゆ、ゆっくちちてってね!」 「ゆっくりするんだぞぅ♪」 そう言って、れみりゃはちびを皿の縁に戻した。姉妹たちがわらわらと群がって、ちびぱちぇを気遣った。 「ゆっくちちてね!」「うわぁぁあん、おちびちゃあぁん!」 「ちゅー、ちゅー……ちぬかとおもったわ!」 ちびが無事だと分かると、姉妹はれみりゃに向き直って元気よく言った 「「「ありがちょうね! ゆっくちちていってね!」」」 「れみ☆りあ☆うー」 れみりゃは華麗にして高貴な決めポーズ(だと本人の規定するところの不恰好な姿勢)でもって、答礼した。 はからずもこの出来事が、両一家の公式的な関係を決定した。 なかば凍りついていた親ゆっくり二匹が目を覚ましたのは、まさにこの瞬間だった。 「ゆゆゆ……ゆっくりしていってね!!!」 「むきゅぅ……ゆっくりしてってね」 寝起きの半ば機械的なゆっくりコールの直後、ゆっくりが最大最悪の天敵と認定していた捕食種を目前に見て、れいむとぱちゅりーは悲鳴を上げそうになった。 「ゆぎゃああああ!? れみりゃだ――」 その悲鳴を、子供たちの歓喜の声がかき消した。 「ゆっ、おかーしゃんがゆっくちおきたよ!」 「おかーしゃん、おかーしゃんだ! すーりすーり♪」 「ゆっくち! おかーちゃまもゆっくちちゅるのよ?」 「あたらちいおともだちよ! ゆっくちちょうかいするのよ!」 「む、むきゅ?」「ゆゆっ? おちびちゃんたち……?」 戸惑う両親に、ちびたちは懸命にれみりゃとの仲立ちをしようとする。 だが両親は疑いの目でれみりゃを見つめ、用心深く子供たちを隠そうとした。 「ゆう……おちびちゃんたち、ゆっくりこっちへおいで?」 ま、無理もないことだ。先日まで食うか食われるかということをしていた相手と、いきなり仲良くできるわけがない。 だが俺としても、この状況は見過ごせなかった。好むと好まざるとに関わらず、こいつらはしばらくうちで同居するのだ。 なんらかの補助をしてやるべきだろう。 「よーし、おまえら、ちょっと聞きなさい」 「なんだぞぅ?」 「ゆ? ゆっくりした人がおうちにいるよ?」 「はいはい寝ぼけない、ここは俺のうちだよ。さて、れいむにぱちゅりー、おまえたちのうちが寒くてゆっくりできなくなったので、今日からはここに住むことを許します。ついては、このれみりゃ一家と仲良くしなさい」 「ゆううううう!? れみりゃとなんか、なかよくできるわけがないよ! おにーさんはれいむたちをゆっくりころすきだね!」 「まって、れいむ……そうじゃないとおもうわ」 口を挟んだのはゆっちゅりーだ。ちらちらと俺を見て、れいむに言い聞かせる。 「おにーさんはわるいひとじゃないから、だいじょうぶだとおもうわ。きっちゆっくりできるわ」 「そうだよ! いっしょにゆっくちちていってね!」 ここぞとばかりに子供たちも応援する。れいむは不満そうだったが、しぶしぶうなずいた。 「ゆゆ、ぱちぇがいうならそうするよ。れいむ、なかよくするよ!」 「だそうだ。わかったな、れみりゃ」 「うー?」 「こいつらに手を出したら、おまえが翌日の晩飯になるってことだ」 「わ゛っ、わ゛がっでるぞぉ! なかよくするんだぞぅー」 れみりゃは這いよって、れいむをもそもそと撫でた。 「ゆっくりするんだぞぉ」 「ゆ゛っ!」 びくっと震えたものの、れいむもかすれた声で言ったのだった。 「ゆ゛、ゆっぐりじでいっで、ね……?」 続く ============================================================================= れみぃが良い子すぎて可愛すぎて生きてるのがつらい -- 名無しさん (2010-12-05 19 17 38) 名前 コメント
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団貝達の紹介だっ! 称貝 プロファイル 使用キャラ 赤貝度 PV用の一言 備考 赤貝 退く媚びる省みる 袖ミリア 100以外にあるまい… フィーバーはすませたか?龍神様にお祈りは?幻想郷のスミでガタガタ震えて地鎮祭をする心の準備はOK? ようこそ!この素晴らしき赤貝空間へ! ロリ貝 tak ぺどりあ 50・・・今から本気出す ロリコンではない、たまたま好きな幼女がロリだっただけだ 結論:結局ロリコン さーにゃん サニーパンチ とってもとっても可愛い庭師 25くらい。目指せ真っ赤 具現化系能力で妖夢具現化したい。主に過程が大事 ボンガロは神漫画 うなぎ 太歳星君ウナギミリア うなぎ 5 ウナギ度53万 ぬっるぬるにしてやんよ サブでレミリアも使います アワビ せふぃる 嫁 -200 イーピンがアワビに見える 赤イーピン 海苔 増える昆布 わかめちゃん 10、これから増えます 味噌汁に入れるときは砂抜いてくれよ・・・ 浮気中 さざえ マジカル☆viva アリス可愛いよアリス ー32000 国士で吸われた マリアリいゃっほおおおおおおおう!!!! アリスはツンデレだと思う!(キリッ 貝まんじゅう どまんじゅう レミとか なんですそれ? おっぱいが好きです。でも、大きいおっぱいはもっと好きです。 俺のレミはロリ巨乳 小富士貝 ふじやま 赤貝さんのお古 3合目 稲光とキュピンがあれば何でも出来る!気がする! 非課金袖の限界に挑戦 百合貝 ens さくよるさん ルナサとルナチャの赤貝なら100%知ってる るなるなはいいもの るーなさっ 鴉貝 スミルア ダウンバースト 文ちゃんのあばらぺろぺろ うおおおダウンバ!ダウンバ! スイーツ食べ放題 ストレッチマン DL ストレッチマン 君も一緒にストレッチパワー! 蛙と気質使ってDD呼ぶ程度の能力 レミリアストレッチが(ry 桜貝 hr rmlあ 横乳 太股が死ぬほど好きです 足コキ一回でご飯5杯はいけます 夜光貝 ナツ 魔理沙サン 巻貝 箒の長さは13kmまでのびるんや お前まだ死なないと思ってるんじゃないのか? 紳士 りや 妖夢マン Lv0 - 立てばジェントル座れば紳士、昇竜ぶっぱはマジ紳士 -- 紳士りや リリエンタールどうしてすぐ終わってしまうん? 貝のおでん からしレミィ もやし インパチ ペテン師だぁなんとでも言え タカノのフルーツパーラーは神スイーツ 汁 れしる 八坂ブライアン 69 あらやらしいノノ どなたか男の娘はいませんかー ムカデに金〇かまれた・・・ ロリぺド貝 大正れみぃ レミリア れみきらーよくないです。 何も考えてないよ! 居候中。 ひやぁ…あん 咲夜朔に桜咲くか 完全で瀟洒なドジっ子 はぁ…あっ… ああああぅ… だ、め、だめ、だめぇっ 貝類嫌い みー C射 ミディアムレア 腐ってやがる、遅すぎたんだ FA 貝の欠片 式神 美しき妖怪の賢者 53万×0 美脚に容姿端麗、ああ、紫は美しい… 俺は、お前の弾幕では死なん! 赤貝の爪 罠人 きゅうけつきのつめ 18 故に、苦労人 新参者の格下ちゃんでござい。 ガン逃げガン待ちの害悪 suzu 庭師ちゃん あかがいってなぁに てめーB射さんディスってんのか どうも強キャラ厨です Lv.5 Lv_5 鉄輪 赤貝は俺が喰った おいてめぇロリコンバカにしたな?お兄さん怒らないからこっちにおいで まぁなんとかなるさ ほぼ2人になる! てゐ@ 速さとぱわーが備わった最強キャラ 20 下降中・・・ 幼い子って無垢でいいよね この前の画像で目覚めたかもしれぬ (*´ω`*) ゆきまる フランちゃん にぼし 奴隷は俺流それがりゅーりゅー フランちゃん追加まだかよ リポD ぶらっど 超量産型赤れみりあ タウリン1000ml 仕事とはいえ新聞配達やめたいです。割とガチで。 活動時間:午前2時~午後8時
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里から森に続く道を歩いていると、向こう側からゆっくりと跳ねてくる 1匹の饅頭が見えた。丸い頭の上に乗った黒い帽子から、まりさ種だとわかる。 その動きはとてもゆっくりとしていて、一歩一歩の跳躍の幅もとても小さなものだ。 ある程度近づいた所で、まりさも近づいてくる人間に気付いた。 このまままっすぐ跳ねて行けば、人間と正面衝突してしまう。 まりさはその場で垂直に跳ねながら、よいしょよいしょと横を向くよう少しずつ回転し 道の脇の土手に跳ねて行こうとしたところで、人間が目の前まで来てしまった。 「ゆ、ゆっくりしていってね!」 「ああ、ゆっくりしていってね」 道の脇の方を向くのにもその場で何回も跳ねなければいけなかったので、 すぐに人間の方を向く事が出来ず、横目で見ながら挨拶をしてくる。 顔には汗のような分泌液が噴出し、明らかに人間を警戒しているようだ。 「そ、それじゃまりさはもういくね?」 「まあ待て」 そそくさと、それで居てゆっくりとした動きで、土手に跳ねようとするまりさ。 跳ねる前の準備動作として体を沈み込ませた所で、その後頭部を掴んで止める。 掴んだ手に、明らかに他のゆっくりとは違うべたべたした感触が伝わり、 思わず跳ねのけてしまった。頬の部分で地面にべたっと落ちるまりさ。 「ゆっ、なにするの!?ゆっくりさわらないでね!」 さっきの感触はなんだったのか、頬の部分を下にして倒れたまま 起き上がろうとしないまりさの顔を恐る恐るつついてみる。 「ゆっゆっ、やめてね、つつかないでね!」 「うっわぁ、こりゃべたべただ」 少し押すと指が皮に沈み込み、引き抜こうとすると指に接触した部分の皮が うにょ~、と伸びて指について来る。ちょっと伸びたところで、 限界まで伸長した皮が元々あった場所に勢い良く戻って行き、 皮が戻ってきた勢いで表面がぶよよんと波打つと「ゆひんっ」と声を上げる。 ゆっくりの皮はもちもちとして、手に触れれば軽く吸い付くような感触もあるが、 ここまでべったりとくっ付いてくる感触は初めてだった。 今もまりさは頬を地面につけたままの姿勢で、足を少し地面から浮かせているが そこには砂や葉っぱ、アリのように小さい虫などが沢山くっ付いている。 足の裏もべたべたとして、地面をしっかり蹴る事が出来ないので ゆっくりとした動きでしか歩けなかったのだろう。 帽子を掴んで手前に引くようにし、まりさを元の姿勢に戻した後、 底面の近くを持ち上げて顔をこちらに向き直させてやる。 体と違って、帽子はそんなにべたべたしていない。 逃げられないと断念したのか、まりさは居づらそうにもじもじとする。 「ゆゆ…にんげんさんはゆっくりできるひと?」 「ああ、お前家族はどうしたんだ?」 「ゆ、ここにはいないけど、もりにいるよ」 「そうか、その、お前の体はべたべたしてるけど、家族もみんなそうなのか?」 「……」 このゆっくりに家族が居るなら、揃ってべたべたしたゆっくりなのだろうか、 疑問に感じて聞いてみると、まりさは俯いて黙ってしまった。 聞いてはいけない事を聞いたのだろうか。人間と饅頭の間に沈黙が流れる。 何か違う事を聞いてみるか、そう思った矢先まりさがぽつぽつと話しだした。 「おかあさんもおねえちゃんも、まりさみたいにべたべたしてないよ まりさみたいにべたべたしてるゆっくりは、ゆっくりできないんだって…」 「そうなのか?さっきの歩きを見るに、他のゆっくりよりもよほどゆっくりと跳ねていたけどな」 「ゆ?まりさゆっくりしてる?」 「ああ、多分」 そう答えてやると、少し笑顔になり話を続けてくれた。 このまりさは父親まりさと母親まりさの間に生まれた子供の1匹で、 姉が「たくさん」いたのだそうだ、ゆっくりだから正確な数は覚えていないらしい。 生まれた子供の1匹に触れてみると実にべたべたとしており、親も姉も驚いたそうだが、 親はそのまりさを育てる事を放棄はしなかった。 だが子ゆっくりには、少しでも異常な所があるゆっくりに対して、 たとえそれが自分の姉妹でも執拗に嫌がらせや暴力を行う性質がある。 例によって「こんなゆっくりできないまりさはゆっくりしんでね!」と体当たりもされたが、 ゆっくりの力で押しつぶされても、餅のような皮は破れたりせず、逆に姉の方が べたべたした肌に引っ付いて離れられなくなり、「な゛んではなれられない゛のぉぉ!?」 と泣き出してしまったそうだ。 親もこのまりさは異常だと、やっかいに思っていたのだろう。 子ゆっくりはもう少しで成体になれる所まで成長すると一人立ちするものだが、 このまりさは子ゆっくりより少し大きい程度に育ったところで 「もうまりさもいちにんまえだね!」 「そうだね、もうりっぱにひとりだちできるよ!」 「ゆっ!?まりさまだおおきくないよ?」 「だまってね!まりさはもうおとなだからでていくんだよ!」 と追い出されてしまった。先に生まれた姉達がまだ誰もひとり立ちしていないのに、である。 姉達も、どんなに体当たりしても全く死なない、気に食わないべたべたまりさが居なくなると ニヤニヤしながら見送ったのだった。 巣から追い出されたまりさは森をさ迷うが、べたべたした体では素早く動けず、 雑草や花、ゆっくりとしたいも虫くらいしか食べる事ができない。 そんな餌も目の前で他のゆっくりに横取りされ、餌を求めて歩いていたら この人間の里に通じる道に迷い出たのだそうだ。 「ははあなるほど、大変だったんだな」 「ゆ…」 話して辛い事を思い出してしまったべたべたまりさは、また笑顔を消して俯く。 肌の質感が違うせいで、他のゆっくりは助けてくれないどころか迫害もうけたのだろう。 粘着質な肌には裂傷などは見えないが、投げつけられたのか小さい石が付いている。 この肌、どれくらいくっつくんだろう。 思い立っては試さずに居れぬ。と帽子の先端を掴んで上に持ち上げる。 髪の毛にも粘着性があるのか、帽子にくっ付いた髪が持ち上がり、 髪に引っ張られて頭頂部がにゅー、と上に伸びる。 「ゆっ!?やめてね、まりさのぼうしをひっぱらないでね!」 悲鳴をあげるが、ある程度引っ張ったところで帽子と髪の接着面が剥がれ、 引っ張られていた頭頂部がぶよんと戻って来る。 「かえして!まりさのおぼうしかえして!」 自分の上にある帽子を見上げながら、上下にぼよんぼよんと沈んだり伸びたりするまりさ。 粘着性が強く地面をうまく蹴る事の出来ない足では、帽子に届く跳躍が出来ない。 そのまりさの頬、先ほど地面に落ちて細かい砂が付いている面を押し、 ころんと横向きに転がしてみる。 「ゆ、ゆゆっ?」 今まで経験した事の無い横回転、視界がぐるんと回転して、まりさは心臓が飛び出そうになる。 1回転しただけで涙目ではっはっと息をつくまりさの両頬や横髪、頭頂部には細かい砂が びっしりと付いている。綺麗な髪が砂だらけになったのが嫌なのだろう、 水を被った犬がするように、全身をぶんぶんと横向きに振って砂を飛ばそうとするが 一向に離れる様子がない。 「ゆうっ!とって!ざらざらとってね!」 「あっはっは」 「なんでわらってるのぉぉ!?ざらざらとって!ぷくぅぅ!」 髪の汚れの不快感に耐えられず、いやいやをするように顔を振るのが微笑ましい。 つい笑ってしまうと頬を膨らませて怒りだした。 肌が餅の様に柔らかいとは言え、頬を膨らませたサイズは他のゆっくりとそう変わらない。 膨らんだ事で下腹部、あごに当たる部分も持ち上がったのでそこに手を当て、 「そいっ」 「!? ゆぶっ!」 ちゃぶ台返しの要領で、今度は縦回転させてみる。 ぐるんと空が下に流れて、上からやって来た地面が顔にかぶさる。 ころんと1回転したまりさの顔面には、やはりびっしりと細かい砂が張り付いていた。 まぶたは閉じたのでゼラチン質の眼球は無事だが、口には少し砂が入ったようだ。 「ぺっ!ぷっぺっ!なにするのぉぉ!?もうざらざらやだぁぁぁ!」 目をうるうるさせて体を横にゆさゆさ揺するまりさ。 人間の子供が手をじたばたさせて、ダダをこねるのと同じような動きなのだろう。 このべたべた肌は面白い。家に持ち帰って砂を洗い流したら飼ってやろうか。 そんな事を考えていると、いつの間にかまりさの背後まで近づいて来ているものがあった。 短い足でもたもたと歩き、ちょっと息が上がっているのか紅潮した顔でニコニコしている。 「うっうー、れっみりゃっだどぅー!にぱー」 ブボボッ! 聞いてもいないのに自己紹介をして、間髪置かず盛大な音の屁をするれみりゃ。 目の前のまりさは、ざらざらとってぇぇ、と泣き叫んでいるので背後の豚には気付いていない。 あまりの光景に何も言えず見ていると、レディーである自分の美しさに声も出ないのだと 勝手に判断したれみりゃはご満悦の表情を見せる。 「れみりゃにぶっでぃん、もっでくるんだどぅ、ぶっでぃ~ん!」 「うっわぁ」 よだれをたらし、ゆさゆさと太った体をゆさぶって踊るれみりゃの汚さに唖然としていると むう、とふくれっ面になる。 このまま苦情を言ってくるかと思ったら、自分と人間の間でゆんゆんと泣くまりさに目をつけた。 「うー!あっまあま、た~べちゃ~うぞ~」 「ゆゆっ!?」 ゆっくりの餡子の味を知っているれみりゃが、がっしりとまりさを持ち上げ、 後頭部に狙いを定めて口を開く。べたべたまりさには細かい砂が大量についているが、 まったく気付こうともしない。 「あも゛っ!…む゛も゛?む゛っむ゛ー!」 「ゆぎゃぁぁぁぁぁ!」 れみりゃの牙がべたべたまりさの後頭部に刺さるが、あまりにももちもちした肌は噛み切れず さらに髪についていた砂の味に強い不快感を感じるれみりゃ。 吐き出そうとしても、唇にまで強く張り付いたまりさの頭は離れない。 「む゛ん゛む゛──っ!」 「いだい!はな゛ぢでぇぇぇぇ!」 何とか引きちぎろうと、まりさを掴んだ短い両手を一生懸命下にのばすが、 まりさの体はうにょーん、と伸びるばかりである。 さっき指でつついた時はあそこまで伸びなかったのに、他のゆっくりが苦痛や絶望で 餡子の甘みを増すように、べたべたまりさも苦痛で体の餅っぽさを増すのだろうか。 「…………!!」 「も゛うやへ゛て゛え゛ぇぇぇぇぇ!」 一向に口から離れる事のないまりさをほおばったまま、れみりゃの顔色は紫色になっていった。 手に付いたまりさを離そうともがいて暴れるうちに、まりさの体は縦にも横にも伸ばされ いびつな形の肌色の凧に泣き叫ぶ顔と、いくらかの金髪が生えた不思議な生き物へと変貌している。 これを持ち帰っても、もう元の形には戻せないだろう。 「ゆ゛!?どごいぐの?おいでがな゛いでぇぇぇぇぇ!」 珍しいゆっくりを手に入れられなかったのは残念だが、白目を向いて倒れるれみりゃと ぎゃあぎゃあと泣き喚く平面まりさはほっといて帰る事とした。 おわり。 その他の作品。 ゆっくりいじめ系791 ゆっくりと瓶 (fuku2335.txt) ゆっくりいじめ系813 赤ちゃんのお帽子 (fuku2368.txt) ゆっくりいじめ系822 ドスの中身 (fuku2386.txt) ゆっくりいじめ系851 どちらかのお帽子 (fuku2437.txt) お帽子の人? このSSに感想を付ける