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「ふーむ……」 岩の上に腰を下ろし、鳥束は新たに支給された名簿を眺めていた。 自分の名前以外に、見覚えのある名前は一つ。 「燃堂力」。顔見知りではあるが友人の友人というレベルの関係性であり、深い付き合いはない。 正直、積極的に助けようという気にはならない。まあ、実際に出会った場合は協力してもいいが。 そんなことより彼にとって重要なのは、この場にどのくらいの女性がいるかだ。 「これはちょっと、悩ましいっすね……」 鳥束が引っかかっていたのは、「しのぶ」「蓮」「凜」など、男女どちらでも通用する名前がそれなりにいることだ。 これでは実際に会ってみないと、性別が判断できない。 あと、外国人の名前はそもそも男女の見分け方がわからない。バカだし。 「っていうか、よく考えたらこの状況じゃ中身と体の性別が一致してるとは限らないんすよね……。 中身がめちゃくちゃ魅力的な子だったとしても、体がおっさんだったりしたらさすがにきついなあ……」 ひょっとして、この場でモテようとするのはかなり無謀な試みなのではないか。 そんな考えが、鳥束の脳裏をよぎる。 「いやいや、弱気になっちゃダメだ! せっかくめちゃモテボディー(推定)を手に入れた、千載一遇のチャンス! 絶対に活かしてみせる!」 改めて決意を口にし、鳥束は立ち上がる。 その直後。 「ん?」 鳥束は、自分に向かって近づいてくる何かに気づいた。 ◆ ◆ ◆ (しまったぁぁぁぁぁ!! 荷物置いてきちゃったぁぁぁぁぁ!!) 時は少し戻る。 ボンドルトによる放送を聞いた善逸は、自分が支給された荷物を置いてきてしまったことに気づいた。 取りに戻ること自体はできる。 だがそうしてしまえば、あの変態天使と再び遭遇してしまう可能性が高い。 今度も上手く逃げ出せるという保証はないのだから、それは避けたい。 そもそも、天使が自分の荷物を回収してしまっていることも考えられる。 その場合は、完全な無駄足だ。 総合的に考えて、戻るのは悪手である。 (どうすりゃいいんだよ、俺……。 しゃべれもしない動物の体にされて、道具も何もなくて……。 知り合いがこの場にいたとしても、確認もできないし……。 このままただの変なネズミとして死んでいくのかなあ……) 悲観のあまり顔をしわくちゃにしながら、善逸はただ惰性で前進を続ける。 すると近くで、誰かが叫んでいるのが聞こえてきた。 (え? はっきりとは聞き取れなかったけど、今の声って……) その声が聞き慣れたものであると判断し、善逸は急いで声の方向へ向かう。 そして彼の目は、一人の青年を捉えた。 赤みがかった、独特の癖がある髪。 額の痣。 黒と緑で構成された、市松模様の羽織。 見間違えるはずがない。 善逸が心の底から信頼する友の姿だ。 「ピカァァァァ(炭治郎ぉぉぉぉぉ)!!」 いても立ってもいられず、善逸は全速力で炭治郎に駆け寄る。 だがその様子を見た炭治郎から返ってきたのは、予想外の反応だった。 「えっ、何この動物! なんか泣いてるし、怖っ!」 「ピ!?」 一瞬思考停止に陥る善逸だったが、すぐに現状を正しく理解する。 自分がネズミになっているように、この場にいる人間は全て精神を入れ替えられている。 つまり目の前にいる炭治郎は、体こそ炭治郎だが中身は全くの別人ということになる。 (せっかくこれ以上ない味方を見つけられたと思ったのに……。 こんなのありかよぉぉぉぉ!) 芽生えたばかりの希望を粉砕され、善逸はがっくりとうなだれる。 一方の炭治郎……もとい鳥束は、そんな善逸に冷めた視線を向ける。 (なんなんすか、こいつ……。こっちは動物なんかにかまってるヒマはないんすよ。 さっさとかわいい女の子を見つけて……。ん? 待てよ) いったんは善逸を無視して移動を開始しようかと考えた鳥束だったが、そこであることに気づく。 それは、眼前のネズミが首輪をつけていることだ。 (ということは、こいつも参加者……。 となれば、今はこんな姿でも中身は美少女という可能性がある! そうでなかったとしても、よく見るとこいつはけっこうかわいい……。 連れて歩けば、よりモテるかもしれない!) わざとらしい咳払いで、いったん間を取る鳥束。 そして、満面の笑みを貼り付けて善逸に話しかける。 「いや、失礼しました。ただの野生動物かと思ったら、あなたも参加者だったんですね! きっと一人では心細くて、俺のところに駆け寄ってきたんですね! よかったら、一緒に行動しませんか!」 ガラリと態度を変化させた鳥束に対し、今度は善逸が冷めた視線を送る。 今の善逸に相手の心理を把握できるほどの聴覚はないが、それでも察せる。 たぶんこいつ、ろくでもないこと考えてる、と。 (一緒に行動したくねえ~っ! でも一人でいるのもイヤだし! いちおう殺し合いに積極的じゃないのはたしかみたいだし、とりあえず組んでみてもいいか? 炭治郎の体で変なことされても困るし! いや、でもな~!) 愛想笑いを続ける鳥束の前で、頭を抱える善逸であった。 【F-3 森と草原の境目】 【鳥束零太@斉木楠雄のψ難】 [身体]:竈門炭治郎@鬼滅の刃 [状態]:健康 [装備]:なし [道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3 [思考・状況]基本方針:女の子にモテる! 1:殺し合い? まあなんとかなるでしょ 2:この小動物を連れていこう 【我妻善逸@鬼滅の刃】 [身体]:ピカチュウ@ポケットモンスターシリーズ [状態]:健康 [装備]:なし [道具]:なし [思考・状況]基本方針:殺し合いは止めたいけど、この体でどうすればいいんだ 1:この炭治郎もどきについて行くか、やめるか…… [備考] 参戦時期は鬼舞辻無惨を倒した後に、竈門家に向かっている途中の頃です。 現在判明している使える技は「かみなり」「でんこうせっか」の2つです。 他に使える技は後の書き手におまかせします。 05 もがき続けなければ始まらない 投下順に読む 07 ギニュー 新たなる挑戦! であります 時系列順に読む CV:花江夏樹の面汚し 鳥束零太 27 Winding Road 雷の獣と下半身の獣 我妻善逸
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△ やらない夫の後輩はおかしいようです ←片岡優希 カに戻る 桂木弥子→
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ゞ'´ /;' 〃 ハ ヾ-ゞ、 / ィ / { i! { l! ゙ヽ 、 ミ、} ,'イ´, ,',' ハ.i ハ ト、゙、 ハ ! \゙、_ 、{__, {/{, { { /' ヾ、 ,j . iヽ.、\、人 ゙、、  ̄ イノ 弋¨´ ヾ、i .i , ,i .i ! l i .i i .! i、 ト ー.、 i l . .<_, ヾ._ . i i | .トA! ム!イ! l.l . i!ト∀‐ヾ!斗i、!.! .. {`´ ∠_. ;! l .ト、!ィ‐ャォ-ヾ!ヽ ト !ィモォ‐ミ ソ; ヾゞミニ=' ゝ=, /`, 7'.;イヾ 、!``゙¨二´ ヽヾ廴´ ̄`´ノイ ;ト;<´ / } ./ .,' {/ jゝヽi` .` /ソノー=` j ,' ノ ./ ∀、 、.. ; ,'イ ,' ` .,' / / . -、 |! ゙、 (ー‐---zヲ / ハ| ,' ,' ./ / / .ノ jハ ト . ` 二二´ イ|! {⌒ヽ____ ,' ̄`,' ./ニヽ/ / ` ,/ //jハ ! \ / |;i;| }‐ァ/./-==,'__/- 、./ / / //;i;i;i;i;iリ! ` zr.彡 ∀ イ//、 / ̄`゙>ミヽ./_∠⌒}/ . -‐, <<;i;i;i;i;i;i;i;i;i| i }'" {______;!'/ /ー=-_、 >〈`ヽ/ _,.< / ヽ\;i;i;if'´ノ | ゙ !___人-〈 __ `ヽニ ==、 ヽ.ム.イ⌒゙;/ /;i;i;iヽヽ;i{ ヾ. , !___.ノノハVヾ`、 ゙ー‐`ヽ.、\i ,}/ _. .<;i;i;i;i;i;i;i;i;ヽヾ, ヽ / ハ____/ノノノ、ヽ._`><´`ヾ.、 ハ /;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;iヽヽ____ヽ /__/;iハ___二∠_ `ヽ〃-‐-、\./ \ /;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;iヽ\ ー-`ヽ ,ィ´-‐/イ ∧____ 二ニ__‐- 、 ヽ/ ヽ┏──────────────────────────────────┓┣──────────────────────────────────┫ 坂田 銀時 ♂ 遊び人<3> 武<80> 魔<20> 速<40> 知<10> 運<50> 【固有スキル】 《糖尿的なアレ……》 一回のダンジョン探索で回復アイテムは1度しか使えない アイテム使用後の判定に+10%の補正を加える 「いや、甘い物は医者に止められてて」 【職業スキル】 《気迫》 SPを1消費する事で<武>での判定に+10%の補正を加える 一回の判定にこのスキルを所持しているキャラの数だけ重複して使用可能 《一騎打ち》 BOSS戦時、SPを3消費する 1ターン目の敵選択ステータスよりこのキャラクターの<武>が高い場合 判定を行わず、1ターン目を成功とする 但し、低い場合失敗表Fumbleのダメージを受ける 【習得済み職業】 <戦士>┣──────────────────────────────────┫ 職業適正 戦士 1Rank/ 5P 盗賊 1Rank/ 8P 魔術士 1Rank/15P 戦術家 1Rank/10P 狩人 1Rank/10P 吟遊詩人 1Rank/ 8P 治癒師 1Rank/10P 遊び人 1Rank/ 8P ???┣──────────────────────────────────┫ やらない夫が学園で出逢った男性 やらない夫に<武>で負けていたため、覚醒した 何処か飄々とした雰囲気を纏っている┣──────────────────────────────────┛
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◇ やらない夫は大陸で首を狙われるようです(完) ←不知火 シに戻る 白レン→
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△ やらない夫は運命と混沌に弄ばれるようです ←黒井ななこ クに戻る 黒木智子→
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埋まらない音 「これも違う……」 ふと握っていたシャープペンを机にコロリと転がし、小波美奈子は呟いた。 放課後の音楽室。 誰もいない静かなその室内で、美奈子は一人どうしても上手く行かない作業に疲れはじめていた。 机の上には何枚もの五線譜。 そのほとんどに音符が羅列されているのだが、たった一カ所。一小節だけが空白のままだった。 何度も書いては消したのが分かるその場所は、消しゴムのかけすぎで五線の印刷が薄くなっている。 高校卒業まで残り半年と少し。 三年間頑張って来た吹奏楽。 その集大成として、今年の文化祭で演奏する曲目は、好きな曲を演奏してよいと顧問である氷室に任された。 そして部員全員で話し合った結果、自分たちで作曲した曲を演奏することに挑戦することとなったのだ。 全員で力を合わせ、試行錯誤を繰り返し、ようやく完成間近という所まできていたのだが、美奈子はどうしても一カ所だけ気に入らない所があった。 曲のテーマは「感謝」 三年間吹奏楽部として頑張ることが出来た。それは色んな人たちが支えてくれたからというたくさんの人たちへの感謝。 それを曲に表したかった。 美奈子が中心となって作った曲は、希望に溢れた優しい旋律が際立つものとなった。 それぞれのパートの部員と何度も何度も話し合い、苦労したなりの形になってきたと思っている。 しかし。 自分のパートの一小節だけが、どうしても納得出来ない。 もう一度、とフルートを構えて目をつぶり、音を鳴らす。 頭の中では美奈子の吹くフルートが、静かなメロディーからクレッシェンドして他の楽器と重なり合って行く。 「っ……」 やはり手が止まる。 「どうして、上手く音が乗らないんだろ?」 文化祭までには演奏をしっかり仕上げなくてはいけない。 時間のことを考えると一日でも早く曲を作り終えて氷室に渡し、練習を始めたいところだ。 それなのに…… 「随分熱心だな」 突然声をかけられ、美奈子は驚いて振り向いた。 「氷室先生……」 いつの間に現れたのか、音楽室の入り口に立っていた氷室がゆっくりと美奈子に近づいて来る。 そして机の上の譜面を手にとり、黙ってそれに目を走らせる。 氷室もどんな曲を作っているのかは知っていたし、たくさんアドバイスもくれた。 氷室がいなければ、部員だけでここまでまとまりのある曲は作れなかっただろう。 「ふむ……君はこのフルートのパートがしっくりこなくて悩んでいるのだな」 「ーーーはい」 力なく答える美奈子に、氷室は切れ長の目を伏せ譜面を机の上に戻した。 「小波。君はこの曲を作ろうと皆で決めた時、テーマを付けたと言っていたな」 「あ、はい」 テーマは氷室には教えていなかった。 曲が完成した時に、今までのお礼の気持ちを伝えて楽譜を渡したいと思っていたからだ。 何か考えているらしい美奈子の様子を察した氷室はふむと小さく口元で息をつくと、 「君たちが決めたテーマを知らないから的確なアドバイスが出来るか分からないのだが……」 言葉を切った氷室を美奈子が見上げる。 美しい横顔。 スラリと伸びた肢体。 どこまでもしなやかな指。 美奈子は自分が悩んでいたことを忘れて氷室をただぼうっと見上げた。 氷室は話しを続ける。 「君自身のパートで悩んでいるのなら、小波がテーマにしたいと思っている気持ちを込めてみるのはどうだ? 簡単なようで難しいが、今、君が伝えたい気持ちを思い浮かべながら演奏してみなさい。もしかしたら何か思いつくかもしれない」 理論的な氷室には珍しく、感情を表すことを提案してきた。 もしかしたらもっと難しい楽典の話か何かをするかと思ったのに、これには美奈子も驚いた。 「気持ちを、込める……ですか?」 自分を見上げる美奈子に、氷室は一瞬優しく微笑む。 その微かな笑顔に美奈子はまた見蕩れる。 「そうだ。音楽は心だ。理論は後付けされたものなのだから、小波が表現したい気持ちを込めるのが私は一番だと思うのだが」 「……ふふ。はい」 急に笑った美奈子に、氷室は顔をしかめる。 困ったような顔も綺麗だ。 「なんだ? 私は何かおかしなことを言ったか?」 「あ、いえ。氷室先生の口からそんな言葉が聞けるなんて、って思ったら、なんだか不思議で」 「ーーー私は機械ではない。感情論を口にすることもある……コホン。そんなことはどうでもよろしい。私は職員室で仕事をしている。帰る時は戸締まりをきちんと確認して、鍵は私の所へ持って来なさい」 「はい。ありがとうございます!」 いつものように少し照れたようにわざとらしく咳払いをすると、氷室は踵を返した。 分かったような気がした。 氷室への感謝を表すつもりで作りはじめた曲が、いつの間にか氷室に褒められたいという気持ちにすり替わっていたのだ。 それでは音が上手く乗らなくて当然だ。 音楽室のドアが閉まるのを背後で確認すると、美奈子はフルートを握る手に力を込めた。 そしてゆっくりと深呼吸をする。 「私が表現したい気持ち……」 そんなのとっても簡単だ。 先生、ありがとうございますーーー そして…… 大好き。 END =あとがき= 最後までお読みくださりありがとうございました! 高校最後の吹奏楽部の文化祭。確か好きな曲でいいって先生言ってましたよね。 二年の文化祭終了後に・・・(ん? ちょっと違うか) なので、だったら曲作ればいいんじゃね? って思ったけど、さすがに高校生にオーケストラで演奏するような交響曲作らせるのは無理すぎましたね(笑) でもきっと素敵な曲になったと思います。思います・・・思ってください。 ということで、お題は「楽譜」でした~。 あれ? 全然恋愛っぽくないですね。すみません……(笑) お帰りの際は、窓を閉じてくださいv ときメモGSに戻る
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