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前ページ次ページゼロの答え 『アンサー・トーカー』 それは予知や予測ではなく、答えを出す能力である。あらゆる疑問や問題に対して答えを出すことができ、その汎用性は異常なほどに広い。 よって突然目の前に光る鏡のようなものが現れても、彼はさして驚くこともなく、目の前の鏡らしきものが『異世界への扉』だと理解していた。 (別の世界か……) この世界とは違う世界。 それに彼……デュフォーは惹かれるものを感じた。 ファウードの時と同じ。いやその時とはまた違う何か。 (ゼオンとの約束であった今までとは違う景色はもう見つけた。だがこれをくぐった先には、それとは違う景色があるかもしれない) それはアンサー・トーカーとして得た『答え』ではない。ただの予感に過ぎない。 だがその衝動に従い、デュフォーは扉をくぐることに決めた。 ―――そして物語は始まる。 ~ゼロの答え~ 「ん……」 異世界でデュフォーが初めに感じたのは唇に触れる柔らかい感触と吐息だった。 目を開けると唇を合わせている少女の顔が映る。 (……使い魔の契約の儀式か) 彼はアンサー・トーカーによって自分の置かれている状況を一瞬で理解した。 目の前の自分にキスをしている少女の名前がルイズであること。 あの鏡はルイズの使い魔召喚の儀式によって発生したものであったこと。 このキスは使い魔としての契約を結ぶためのものであること。 気絶している間にルイズが使い魔召喚のやり直しを求めたが却下されたこと。 契約とはいえファーストキスのためルイズは緊張していたこと。 そのため相手が気絶しているうちに済ませてしまおうと思っていたこと。 それらこの状況になった『答え』を一瞬でデュフォーは得ていた。 ルイズはデュフォーがよりにもよってキスの最中に目を覚ましたのに驚いたのか硬直している。 そしてお互いに唇を合わせ目を合わせたまま、時間が過ぎていった。 しばらくしてルイズが唇を離す。 「キ、キスの最中にいきなり目を覚ますんじゃないわよ!び、びっくりしたじゃない!」 自分からしたくせにルイズは顔を真っ赤にして理不尽なことを言う。 (こいつ頭が悪いな) キスをしたから照れているという『答え』は得ている。だがそこに至るまでの過程がわからない。 そもそもあのキスは使い魔との契約を結ぶための儀式のはずだ。普通のキスとしてカウントするようなものではない。 (何故あいつは照れて……いやむしろ怒っているんだ?) 騒いでいるルイズを無視して、そこまで考えたところでデュフォーの身体に激痛が走った。 使い魔のルーンが刻まれている。痛みの原因については瞬時に『答え』を得た。だがその痛みによって一瞬だけ意識が飛んだ。 だから次の瞬間に起こったことにデュフォーは対応できなかった。 アンサー・トーカーといえども考えることができなければ『答え』は出せない。 「無視すんなーーーーーーーーー!!」 怒声とともに殴り倒される。倒れた先には一抱えほどの石が。後頭部を強くぶつけ、目の奥で火花が散る。 「え?え?えーーーーーーーーーーーーーーーー!?」 暗くなっていく視界。何が起こったのか解らず混乱するルイズの姿が意識を失う前にデュフォーが見た最後の光景だった。 夜。昏倒から目を覚ましたデュフォーは自分の寝ている場所がルイズのベッドであることをまず把握した。 次に『治癒』の呪文によって、後頭部への打撲は治療されていること。 最後にこの部屋の主であるルイズは机に突っ伏して寝ていること。 まだ少し痛む頭を振りながらルイズを起こすためベッドから降りる。 「起きろ」 「--------っ!?」 突然声をかけられたことに驚いたルイズがビクンと飛び起きる。 「な、なによ!なにごと!」 「起きたか」 「誰よあんた!なんで私の部屋に!?」 「お前頭が悪いな。お前が俺を召喚したことを忘れたのか?」 「ああ、使い魔ね。そういえば昼間召喚……って誰の頭が悪いですって!」 怒鳴り声とともに平手が飛ぶ。がデュフォーは何事もなくそれを避けた。 「っの、おとなしく殴られなさいよ!ていうかあんたの名前は?まだ聞いてないわよ!」 「デュフォーだ」 「デュフォーね。まあ平民だし家名がないのは当然か。でどこの平民?」 「別の世界だ」 「『ベツノセカイ』か、聞いたことない地名ね……って馬鹿にしてるのあんた!」 再び翻る平手。だがまたもスルー。 「別に馬鹿にはしていない。事実だ。お前の召喚で俺は別の世界からこの世界にきた」 「そんなこと信じられないわよ!あんたムカつくし!」 デュフォーは溜息をつくと、言った。 「お前頭が悪いな」 プチッとルイズは自分の頭の中で何かが切れるのを感じた。 数分後。何かが暴れまわったのか部屋は滅茶苦茶になっていた。 肩で息を切らしているルイズとは対照的にデュフォーは涼しい顔で窓に寄りかかっている。 「はぁはぁ、ま、まあいいわ。あんたが別の世界からきたとかはこの際置いておくとして。そういえば私のほうも自己紹介がまだだったわね。私の名前は……」 「ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールだろ」 「え?おかしいわね、まだあんたに自己紹介なんてしてなかったと思うんだけど。契約の呪文を唱えたときはあんた気絶してたし」 「俺はアンサー・トーカーだ。あらゆる疑問や問題に対してに『答え』を出すことができる」 「はぁ?言ってもいないのに相手の名前がわかるぅ?そんな人間いるわけが……」 「お前頭が悪いな。わかると言っただろう。目の前に居る相手の名前は何だ?に対しても『答え』を出せるからアンサー・トーカーだ」 ビキッとルイズの顔に亀裂が走った。 「そ、そうなの。それじゃお互い自己紹介もすんだことだし、あんたに使い魔の仕事について教えてあげるわ」 「必要ない。あらゆる疑問や問題に対して『答え』を出せると言っただろう。使い魔の仕事とはなんだ?にも『答え』を出せるからアンサー・トーカーだ」 ビキビキッとルイズの顔に更に亀裂が入り、血管が浮き出る。 「ーーーーーーーーーーーーーーっ!落ち着け、落ち着け、私。相手は使い魔なのよ、ご主人様であるで私が使い魔が何か言った程度で簡単に切れちゃ駄目だわ」 でも次に何か言われたら切れよう。そして殺そう。 そんな物騒なことを考えてるルイズだったが、デュフォーはそんなルイズを綺麗に無視して窓の外を眺めていた。 「……今日はもう寝るわ。あんたとこれ以上話してると腹が立って眠れなくなりそうだし。あんたもそろそろ寝なさい」 「そうか」 ルイズはネグリジェに着替えるためブラウスと下着を脱ぎ始めた。が、デュフォーは見向きすらしない。気配でわかる。横目で見ようとすらしていない。 ルイズ自身、デュフォーのことを男として意識などしていないのだが、すぐ近くで着替えてるのにまったくの無反応というのは流石に女としてのプライドが傷ついた。 その理不尽な怒りも込めて叩きつけるかのように脱ぎ捨てた下着を投げつける。だがデュフォーは振り向きもせず外を見たまま下着を片手でキャッチした。 「それ!明日になったら洗濯しといて!あとあんたの寝るところは床だからね!」 「そうか」 ルイズとしてはてっきり床で寝ることや下着の洗濯を命令したことに反発すると思っていただけにやや拍子抜けた。 毛布を一枚投げ渡すと、それ以上言うこともないので、ランプの明かりを消してベッドに潜り込む。 目を閉じる前にデュフォーが床に横になるのが見えた。 こうしてデュフォーのハルケギニアでの一日目が終わった。 前ページ次ページゼロの答え
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ほんのきもち【登録タグ CD CDほ フナコシPCD 全国配信】 前作 本作 次作 ほんのきもちアンダーグラウンド ほんのきもち 私は私を騙したい フナコシP 流通:配信 発売:2010年6月2日 価格:¥900(全曲),¥150(1曲) 作家:フナコシP ジャケットイラスト:たまよ iTunes Storeで購入する CD紹介 『ほらご覧』に続く、フナコシP2作目のKarenT配信作。 ボーマス12で発表したアルバム『ほんのきもちアンダーグラウンド』より、ボーナストラックを除いた全8曲を収録している。 ジャケットイラストは、前作に引き続き「たまよ」氏が担当。KarenT配信向けに、新たに描き下ろしている。 ニコニコ動画に初めて投稿した「仕方ないのよね」など、VOCALOIDシーンの黎明期を支えた作品を数多く収録。 嘘ついてるの以外の全曲を再Mix。リマスタリングは全曲。「仕方ないのよね」「記憶」「中学生」のボーカル再調整・・・とニコニコ動画の音源とは大きく変更されている。 KarenTのアルバム紹介ページにて、CD版から仕様を変更した経緯が記されている。 曲目 中学生 retake (feat. 初音ミク) 体の調子おかしいの 再MIX (feat. 初音ミク 鏡音リン) 仕方ないのよね retake (feat. 初音ミク) 猫かぶっちゃいらんない 再MIX (feat. 初音ミク) 大したことでも 再MIX (feat. 初音ミク) 嘘ついてるの remaster (feat. 初音ミク) ほんとは分かってる 再MIX (feat. 初音ミク) 記憶 retake (feat. 初音ミク) リンク フナコシPのブログ『弾けんガール』 KarenT(カレント):音楽詳細 : 『ほんのきもち / フナコシP』 コメント 名前 コメント
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チョコっとの答えは、まぬんちゃん(CV:まふまふ)の楽曲である。 目次 概要 作家情報 クレジット 試聴動画 収録CD一覧 配信情報 概要 2021年2月14日に公開されたまぬんちゃん(CV:まふまふ)の楽曲。田中秀和が作曲(まふまふと共同)・編曲を担当した。
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P5.③ アウストラロピテクス アウストラロピテクス [ Australopithecus] アウストラロピテクス 7 [(ラテン) Australopithecus] 〔南の猿の意〕アフリカで発見された化石人類の一群。猿人に属す。約四〇〇万年前から約二〇〇万年前頃まで生息していたと考えられている。脳容量はゴリラくらいで、直立歩行した。オーストラロピテクス。
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やきもの雑記 宮島焼-神への感謝 神砂焼(のすなやき)ともいう。厳島神社本殿床下の神砂をまぜた楽焼で、名古屋の不二見焼に似て黄色の肌をした茶碗や皿・土鍋などで、主として土産物とされた。 芸州(広島県西部)から旅立つ人びとが、道中安全を厳島神社に祈願して、境内の砂を神砂符(のすなまもり)とし、無事帰国すると、これに他国の砂を加えて“砂返し”をしたというならいに由来する名で、天明・寛政(一七八一~一八〇一)のころ、単なる砂返しのかわりに、土器にして供えたのが興りといわれる。 宮島に窯が築かれたわけではなく、砂は舟で江波皿山へ運ばれた。現在の広島市江波町の江波山東南麓に築かれた窯は、浅野藩の殖産万策の一つにほかならなかった。 宮島焼の最盛期は、天保年間(一八三〇~四四)で、京から陶工を招き、鳥居・橋・紅葉の絵柄をあしらった陶器は、神砂入りゆえに評判をあつめたが、長くはつづかなかった。 一方、江波皿山の窯では、江波焼といわれる磁器も焼かれていた。山水図、ぼかし染付、余白ある図柄が特徴の裏白皿だが、江波村の商人・冨士屋桂斎が、宮島焼も作ったため江波焼=宮島焼の称ともなった。 神砂焼といい、江波焼といい、工芸をめざしたものではなかったし、名ある陶工も知られていない。 (以上 集英社 日本の技8 山陽・四国 潮の技 S58.11 より引用) 松本御用窯 坂家が代々作った茶陶は武士階級が独占していた 李勺光の弟助八が初代坂高麗左衛門に任じられたのは、勺光が姿を消してから10年ほど後のことである。 その後、勺光の高弟たちは独立して長門市の深川三ノ瀬に窯を開く。定心坊もかつて住んでいた土地だ。三ノ瀬窯は初めから自由な制作「自分焼」が認められ自家営業を行った。 一方、高麗左衛門の松本窯は藩の御用窯であった。ここでは、毛利輝元が利休の弟子だったということもあり、茶陶を焼いていた。 文化・天保の頃には民間窯との区別が厳しく、松本窯の作品は武士階級の独占下にあったようだ。 萩の七化け 瀬戸内から運ばれてくる土が萩独特のやわらかみを生む 萩焼の器は使っているうちに、その色合いが変化してゆく。「萩の七化け」といわれる理由である。 これは陶土に浸透性があって、焼き締まりが少ないためらしい。茶がわずかにしみこんでゆき、茶碗は時とともに異なった風情を醸し出す。 伝統的な萩焼の土は、わざわざ瀬戸内沿いの防府市近郊大道村から運ばれてくる。この辺りの地層は朝鮮半島につながっているのだという。大道土が使われ始めたのは、坂家三代目からのようだ。 手のひらに包み込むと、やわらかな土の感触がよみがえる器ができた。 楽焼 今に伝える京都の最も古い焼きもの 千利休の指導のもとで茶陶を作ったことで知られる陶工長次郎は、中国から来た瓦工の家に生まれた。利休との出会いが彼を楽焼の祖とし、以来400年に渡ってその伝統が楽家に受け継がれることになる。楽の名は、聚楽第の土を用いたため付けられたといわれる。土は三世代をかけてねかせておくことになっている。 長次郎の初期は赤い茶碗、完成期には黒い茶碗が焼かれたようだが、いずれもろくろを使わず、土を手で締め上げへらで削る。ふいごを利用した特殊な窯で、一碗ずつ焼くのが大きな特徴である。 京焼その後 元禄から享保の改革へ乾山後に転機を迎えた京焼 元禄のバブル時代が終焉し、幕府が国家体制の引き締めを始めると、京焼も大きな転機を迎えることになった。各藩の窯が殖産興業のひとつとして発展してきたため、やきものは趣味ではなく産業のひとつとなる。その頃、五条坂に住む奥田穎川が磁器の焼成に成功したのだった。 彼の門下には青木木米などのすぐれた作家が現れ、京焼は地方をリードする新たな作品を生み出してゆく。清水の五条坂はその中心地となり、かつて対抗していた粟田口の窯は姿を消した。清水焼の名はここで一気に広まったのである。 (以上 山海堂 私の創る旅9 やきものの里を歩く~窯元と陶工たちをめぐる旅~ 2000.04 より引用)
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人生の答え合わせをしましょう! (´・ω・`)
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茶菓子 かきもち添え (フリガナ) 価値 重量 特殊効果 ---- ---- -------- 甘み 爽快さ 食感 ---- ---- ---- 入手方法 地域のNPC名 茶菓子之ろによって制作 取引価格 買値 売値 --文 --文 コメント 名前 コメント
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116 :猫のきもち。:2011/01/06(木) 14 39 48 ID Rv4EezCF 彼女を動物に例えるとするならば、猫だ。 気まぐれで、 計算高くて、 嘘吐き。 いつも、寂しそうに温もりを求めている。 そんな彼女だから、僕は好きになったのだろう。 その、寂しそうな横顔を和らげてあげたかった。 「佐伯っていつもここにいるよね」 「そんな嫌な顔をするなよ」 南校舎の屋上で鉢合わせをする。 ここは彼女のお気に入りの場所だ。 立ち入り禁止なので、人は来ない。 「優希が来なければいいんじゃないかな」 「ここはあたしの縄張りなの」 「ここは公共の場所で、しかも立ち入り禁止だよ」 「あんたもいるじゃない。立ち入り禁止なんだから早く出て行ってよ」 「嫌だね」 「ほんっっと嫌なやつよね、佐伯って」 憎まれ口を叩きながら僕の隣に座る。 また、日が暮れるまで他愛の無い話をする。 それは、優希がここにいる事を知ってからの僕の日課となった。 優希と話せるだけで満足している。 悪態を吐きながらも優希は、話している時にとても嬉しそうな顔をしてくれる。 その顔を見るために、毎日ここへ通っている。 「龍真って結構前から放課後にいなくなるよね?」 授業が終わり、屋上に行こうとしたら幼馴染に引きとめられた。 「あぁ、大事な用事があるからね」 「その大事な用事とやらは可愛い幼馴染のデートよりも大事なの?」 「自分で可愛いとか言うな。まぁアホな幼馴染とデートするより重要だね」 「アホとは心外だね、今ならいちゃいちゃできる権利もつけてあげるけど」 「恋人でもないのにいちゃいちゃなんてできないよ」 「そう・・・じゃあまた明日ね、龍真」 「またね、美弥」 屋上に行くと先に優希が座っていた。 美弥と話をしすぎたみたいだ。 「遅かったじゃない」 「あれ?待っててくれたの?」 「・・・っ!馬鹿!!そんな訳無いじゃない!むしろいなくなって清々したわよ!!」 「はいはい」 「何よその言い方!本当に待ってなかったんだからね!!」 「分かってるよ、優希」 「うぅ~~もう帰れ!その顔見てるだけでムカつく!」 顔を赤くしながら反論してくる優希。 ・・・やっぱりこの時間が一番大切だよなぁ その日は雑談している時も、優希の顔は終始赤く染まっていた。 117 :猫のきもち。:2011/01/06(木) 14 42 06 ID Rv4EezCF 今日は休日。 帰宅部の僕はやることがなく、暇だ。 「優希は休日に何してるんだろ」 休みの日には会えない優希。 ・・・今度映画にでも誘おうかな。 そう思った時、ポケットに入っていた携帯が震えた。 着信、美弥。 「もしもし」 「もしもし!龍真は今暇だよね!暇だね!分かった!!」 「・・・おい」 一方的に喋って一方的に切られた。 どうせ五分も経たない内にチャイムを鳴らされるに決まってる。 僕は観念して、出かける支度を始めた。 「で、龍真は今日何をするの?」 「美弥から誘ってきたじゃないか」 何も考えてなかったみたいだな、この幼馴染は。 「何もする事無いなら私についてきなさい!」 「別にいいけど、どこに行くの?」 「いいからいいから」 強引に連れられて来たのは喫茶店。 ファンシーな外装をしていて男が入るにはなかなか勇気がいりそうだ。 「ここのパフェが絶品なんだよ」 「僕は甘いもの苦手なんだけど」 「まぁコーヒーでも飲んで見ていればいいよ」 美弥が喫茶店に入っていく。 席に着いたところでメニューを見ずに注文していく。 ・・・慣れてるなぁ。 しばらくして、机の上に並べられていく甘い物達。 見てるだけで胃が重たくなる。 「後で欲しいって言ってもあげないからね!」 「いらないよ!」 美弥が机の上の甘い物を守るよう態勢になった。 そんな事しなくても食べないのに。 コーヒーを飲みながら美弥が食べ終わるのを待つ。 凄い勢いで食べ進める美弥。 結局、僕がコーヒーを飲み終わる位で完食した。 「いやぁ良く食べたね~」 「見てるこっちが胸焼けしそうだよ」 喫茶店をでた帰り道。 学校の近くを通った時、 (優希はいるかな・・・) ふと、そう思った。 一度気になると居ても経ってもいられなくなった。 「ねぇ、龍真?聞いてるの?」 「ごめん!美弥、用事ができた!」 「えっ?ちょっと待ってよ龍真!」 「本当にごめん!今日は楽しかったよ!」 来た道を戻り、学校に向かう。 部活があるためか、校舎は解放されていた。 急いで屋上へ向かう。 優希はきっと居ないのに、階段を駆け上がる。 屋上の重たい扉を開ける。 いつも二人で話していた定位置へ向かうと、 優希は、そこに、居た。 初めて会った時のような寂しげな表情を浮かべながら。 優希を見た時、顔が緩んだ。 顔を手で押さえ、表情を整えながら声をかける。 118 :猫のきもち。:2011/01/06(木) 14 42 59 ID Rv4EezCF 「こんにちは、優希」 優希は最初驚いた顔をして、嬉しそうな顔に変わり、そしてやっぱり不機嫌そうな顔になった。 「休みの日まで来るなんてよっぽど暇なのね」 「優希だってここにいるじゃないか」 「減らず口叩かないで。せっかくの休日が無駄になったじゃない」 「はぁ、分かったよ」 優希の隣に腰を下ろす。 こんな事なら誘えば良かったかな? そのまま優希と屋上で過ごした。 いつもより長い時間話してしまったため、かなり遅い時間になったな・・・ 「優希、送って行こうか?」 「あんたの口からそんな言葉がでるなんて思わなかった」 優希が凄く驚いた表情になっていた。 「折角だけどお断りするわ。狼となんて怖くて帰れないじゃない」 「僕が狼になんてなる訳がないじゃないか」 「はいはい、それじゃ龍真。また明日ね」 「じゃあね、優希」 優希と別れて家へ帰る。 そういえば優希から名前で呼ばれたのは初めてだった。 少しは心を開いてくれたかもしれない。 充実感を得ながら帰宅した。 次の日、家を出ると美弥がいた。 「昨日は何で帰ったの?」 「そ、それは・・・」 美弥は笑っているけど間違い無く怒ってるだろうな・・・ 弁解しようにも、優希に会いに行ったとは言えないな。 「本当にごめん。忘れてた用事があって」 「また用事か・・・今日も放課後は用事あるんでしょ?」 「う、うん・・・」 美弥には悪いが、優希との時間は邪魔されたくなかった。 「・・・許さない」 「え?何か言った?」 「ううん、それより早く学校に行こうよ」 「そうだね」 時間が無くなってきたので、学校へ向かう。 美弥はまだ怒ってたし、 また今度、美弥になにか奢らないとな・・・ 119 :猫のきもち。:2011/01/06(木) 14 44 02 ID Rv4EezCF 放課後になった。 直ぐに屋上へ向かう。 名前で呼んでくれたし、少しは会話に進展が・・・ 「うわ、また来たの?」 無かったみたいだ。 「龍真も暇よね。毎日毎日」 「そういう優希も暇だよね。暇人同士仲良くしようよ」 「そうね」 まぁ一応名前で呼んでくれるようになったから一歩前進かな。 態度は相変わらずそっけないけど。 僕は優希との会話に夢中になっていて、気付けなかった。 美弥が僕らを見ている事に。 次の日も美弥は迎えにきた。 「早く学校に行かないと遅れちゃうよ」 美弥は笑っているが、表情が硬かった。 学校へ行く時、いつもなら絶えず美弥が喋り続けるが、今日は何か思いつめた表情をしていて話さない。 沈黙が続き、しばらくすると美弥が口を開いた。 「今日も放課後は空いてないの?」 「うん・・・ごめん」 「またあの子に会いに屋上に行くんだね・・・」 「そうだよ」 美弥が優希を知っていた事に驚いたが、事実なので肯定をする。 「龍真、お願い。あの子に会う前に少しだけ時間をちょうだい」 真剣な目をして美弥は僕に言った。 「少しなら、いいよ」 「ありがと。じゃあ放課後体育館の横に来て」 「うん。分かった」 美弥の真剣な願いは断れなかった。 今日、優希に会うのは遅くなりそうだな・・・ 120 :猫のきもち。:2011/01/06(木) 14 44 59 ID Rv4EezCF 授業が終わり、体育館の横へ行く。 「何でこんな半端な所に呼び出したんだろ?」 「知りたい?」 いつの間にか美弥が来ていた。 「何でこんなところで待ち合わせするの?」 ここは土地が開けていて教室や廊下から丸見えだ。 「教えてあげてもいいけど、一つ質問に答えて」 「いいけど・・・」 「いつも屋上に行くのはあの子が好きだからなの?」 「・・・っ!?それは・・・」 「早く答えて」 美弥は不安そうな顔をしている。 僕は屋上で待っているであろう優希の事を思い、自分の気持ちを正直に話す事にした。 「あぁ、好きだよ」 「・・・そう、やっぱりね」 美弥は俯き、表情は読めない。 少し間を空けて、美弥が喋りだした。 「私、龍真の事が好きだったんだよ」 突然の、告白だった。 「今、龍真の気持ちを聞いて諦めがつくと思った。・・・でもやっぱり無理だよ」 美弥が泣いている。 慰めるべきなのだが、美弥の気持ちには答えられない。 僕は優希が好きだから。 「龍真ぁ・・・」 美弥が抱きついてくる。 手は、まわせなかった。 「美弥、ちょっと・・・!」 「龍真、こっち向いて」 言われるままに美弥の方を向くとキスをされた。 「美弥!やめてくれ!」 美弥を突き放す。 今起こった事が信じられなかった。 倒れた美弥を置いて、僕は走った。 「何であの子なの?ずっと私は龍真を見ていたのに!」 後ろから投げかけられる言葉は美弥のものだと思いたくなかった。 混乱しながらも、足は勢いよく階段を上がっていく。 優希に、会いたい。 屋上の扉を開け、いつも二人で話した位置まで進む。 優希はいなかった。 いつも僕が座る位置に腰を下ろす。 下を見ると先程自分がいた所で美弥が泣いているのが見えた。 優希は多分ここから見ていたのだろう。 僕と美弥が話している様子を。 「じゃあキスしてる所も見られたんだろうな・・・」 頭を抱える。 ここで、優希を待とう。 優希が来たらこの事を説明した後、告白をする。 そうしないと、このモヤモヤは取れそうにない。 121 :猫のきもち。:2011/01/06(木) 14 45 35 ID Rv4EezCF その日、待ち続けたが優希は来なかった。 次の日からも放課後は屋上で優希を待ち続けた。 優希は一向に来ない。 学校も休んでいるらしい。 焦りばかり募っていく。 待ち続けて一週間が過ぎた頃、優希が屋上へ姿を現した。 酷くやつれていて、フラフラとこちらへ向かってきた。 「ようやく来たか」 「・・・!?何でここに?」 優希は驚いていた。 「優希に言い忘れてた事があってね」 「・・・早く言って。どうせ話したら彼女の所に行くんでしょう?」 「先に言っておくけど、美弥は彼女じゃないからね」 「本当?」 「あぁ、僕が好きなのは優希だからね」 優希の返事を待つ。 「龍真っ!」 優希に抱きつかれた。 二人で目を合わせ、キスをする。 長いキスが終わった後、二人でいつもの場所に座る。 優希と手を絡める。 ずっとこうしたかった。 「でも、良かった」 「何が?」 「龍真も私を好きでいてくれて」 「あぁ、大好きだよ」 「これから龍真にする事の所為で、嫌われちゃったらどうしようかって悩んでたの。でも大丈夫そうね。」 「・・・!?」 何をするのか聞こうとした所で身体に鋭い衝撃が走る。 薄れゆく意識の中、見えた優希はとても恍惚とした表情を浮かべていた。 「あたしと龍真は恋人だもの、怒らないわよね?」 目を覚ますと、そこは見た事の無い部屋だった。 首に違和感を感じ、手を当てると首輪がついていた。 「起きたみたいね」 「優希、これはどういう事なの?」 「たとえ二人が愛し合っていても邪魔な存在は幾らでも湧いてくる」 優希が僕の肩に手をかけた。 ゆっくりとキスをする。 「だからね、龍真はここでずっと暮らすの。邪魔の入らないこの部屋で」 僕もキスに応える。 舌を絡めてお互いの存在を確かめる。 「さぁ愛し合いましょう?」 彼女は猫だ。 気まぐれで、 計算高くて、 嘘吐き。 寂しさを和らげるために僕はいる。 僕は今、幸せだった。
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《サルのきもち》 永続魔法 1ターンに1度、戦闘を無効にできる。 (相手ターンでも使用できる。) part17-569 作者(2007/08/14 ID Nhp2773G0)の他の投稿 part17-602 コメント 名前 コメント
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泉こなたが貞操観念について尋ねた日。 柊かがみがこなたの告白されたあと。 やっと、こなた以外の三人の間に時間が戻ってきた。 「え?ちょ……おま…。」 「あうあうあう…。」 「い、ずみ…さん?」 時間が戻っても混乱は続いたままだったが。 三人も、混乱をもたらした本人も一様に頬が赤い。 最初に混乱が解けたのはかがみだった。 「こなた…。あんた、冗談よね?」 こなたに尋ねるというよりも、そう信じたいというようにかがみは言った。 「冗談で初めてなんてあげないし、もらおうなんて考えないけど。 あ、かがみも初めてだよネ?」 しかし、こなたはかがみの言葉を否定した。 こなたの口調こそふざけた感じだが、瞳は真剣そのもの。 「そう、だけど。」 「やたー。」 少し視線を合わせていた二人だったが、先に目を逸らしたのはかがみだった。 キスの名残からか、先程からかがみは自分の唇を触り続けている。 かがみの目を逸らしながらの肯定に、こなたは万歳をして喜ぶ。 そのこなたを混乱が治ったつかさが諌めた。 「こなちゃん…。やっぱり、お姉ちゃんの気持ちも考えなきゃ。」 「それは考えたよ?考えて考えて…、でも分からなくて、怖くて。 でも……だって…。もう我慢できなかったんだよ。 夏になったら、かがみのことだから勉強に専念するでしょ? そうなったら、もうチャンスは来ないと思ったから…。 かがみが、ずっと好きだったから。」 徐々に俯きながらのこなたの独白。静かだが悲痛な叫び。 「泉さん…。」 「こなちゃん…。」 こなたの悲痛なモノローグに、みゆきとつかさはかける言葉が見付からなかった。 実は、二人ともこなたの気持ちは知っていた。 つかさはこなた自身から、みゆきは雰囲気から。知らなかったのは、本人だけ。 ギャルゲのようでマヌケな状態だが、他人からの好意とは意外と気付かないものだ。 「ハハハ…。こなた、そんなこと言っていいの?そのうち、あんたに、他に好きな人が出来るかも知れない。あんたが誰かに告白されるかも知れない。今、そんな簡単に--」 「お姉ちゃん!それ以上言ったら、私、怒るよ!?」 こなたの行動が、言葉が受け入れられず、必死に、 それほど暑くはない部屋で汗をかきながら言葉を重ねるかがみをつかさが一喝する。 こなたが真剣だと知っているから。 暴走であっても簡単に決めたのではないと伝わってきたから。 そして、真剣なこなたからの気持ちを誤魔化し、こなたも自分も傷付けるかがみを見ていられなかったから。 「なんでつかさが……」 突然のつかさの言葉にかがみは呆然とするしかなかった。 「取り敢えず、お菓子でも食べながら落ち着きませんか?お腹が空くとイライラすると言いますし。」 険悪なムードが漂う中、みゆきが提案した。 机の上には、つかさお手製のリーフパイがのった皿と空になったカップが残されている。 「そだね…。それじゃ、私、飲み物入れてくるね~。」 みゆきの言葉ですぐに落ち着いたのはつかさだった。 つかさはカップをお盆にのせてドアに向かう。 手の塞がっているつかさのためにみゆきはドアを開けてあげた。 「ありがと」と言って台所に向かうつかさに微笑み、みゆきは部屋を振り返る。 「ふぅ…。泉さん、いくらかがみさんが好きでも、 時間がなくてもかがみさんが納得してなければ、後悔するのは泉さん自身です。」 「でもっ…。」 一息つき、諭すみゆきにこなたは反論しようとする。 しかし、続きが告げられない。 沈黙が降り、台所から湯の沸く音が聞こえてきた。 再び、みゆきが口を開いた。 「それと、かがみさんも。 泉さんの決断が簡単ではないのはあなたが一番分かっているのではありませんか? 心にも無いことを言って後悔するのは、かがみさん自身です。」 「だって…。」 かがみも反論できずにいると、廊下から「開けて~」と言う声が聞こえた。 再び、みゆきがドアを開ける。 「おまたせ~。新しい紅茶だよ~。」 「つかささん、ご苦労様です。」 「えへへ…。私もカッとなっちゃったし。ほら、こなちゃんもお姉ちゃんも。 紅茶の香りって落ち着くよね~。」 困ったような笑みを浮かべて、そう言いながらつかさが紅茶を配る。 「「…ありがと、つかさ。」」 紅茶を受け取っても、しばらく紅茶に映った自分を見詰めた二人だったが、 突然示し合わせたようにハモった。 こなたとかがみはポカンと見つめあい、そして、同時に吹き出した。 二人につられてつかさとみゆきも笑いだす。 「プッ…ククク……。ごめん、こなた。」 「ククク…。いやぁ、私の方こそかがみの気持ちも考えないで……ごめん」 笑い始めたら、気持ちがほぐれたようで、二人は謝り合う。 二人の表情が和んだのを見て、みゆきは告げた。 「フフフ…。仲直りも出来たところで、おやつの続きにしましょう。」 泉こなたが柊かがみのファーストキスを奪った日。 高良みゆきがこなたとかがみを諭したあと。 かがみの部屋は四人がパイを食べるサクサクという音と紅茶を飲む音で占められていた。 --サクサク…。 --クピクピ…。 そして、最後の一枚。 こなたとかがみが同時に手を伸ばしかけ、同時に手を引っ込めた。 「…かがみ食べなよ。」 「…私は良いから、こなた食べなさいよ。」 「さっきのお詫びだと思って。」 「それは私の台詞。」 そんなことを言い合いながら、皿を押し付け合う二人。 --ひょい、パク --サクサクもぐもぐ、ゴックン --クピクピ 机の上を行き交う皿に手を伸ばして、最後のパイを咀嚼し嚥下したのは…つかさだった。 唖然とするこなたとかがみ。その二人につかさは笑顔で告げる。 「仲良く、ね?」 決して怒っている訳では無いのに、何故かその笑顔には威圧感が。 「「は、はい。」」 二人は頷かざるを得なかった。 その後、休憩は終わりということになり、形の上では勉強会に戻った。 しかし、集中できる筈もなく。 こなたとかがみはお互いにチラチラ見ているし、 つかさはそんな二人を心配そうに見ている。 そして、みゆきはその三人の様子を困ったような笑みで見ていた。 「こなた、何であんなことしたの?」 痺れを切らしたのはかがみだった。 なんでもないような風を装いながらも、ノートに向かったシャーペンは文字を綴る事は無い。 「かがみが好きだから。」 「なら、今じゃなくても…。」 さも当然と言うように答えるこなたに、かがみは反論する。 「…ホントはね、かがみに私の気持ちを知ってもらうだけでも良かったんだよ。」 「だったら…!」 シャーペンを置き、告げるこなたに、かがみは噛み付いた。しかし、こなたは落ち着いて言う。 「キスは悪かったって、思ってる。でも、最後に欲が出ちゃったんだ。 受験だ、卒業だって考えるとなんだか居ても立ってもいられなくなってね…。 それでね、伝えるなら今回がチャンスだって思ってたんだ。 つかさには私の気持ちは言ってたから、みゆきさんにも知ってほしかったし。」 かがみはハッとつかさの方を振り向く。 そのつかさは困ったようにかがみに笑いかけた。 「いやぁ。いい思い出になったよ。これからも、四人で仲良くやっていこうよ。 今日のことは犬にでも噛まれたと思ってさ。」 吹っ切れたような表情でこなたは言うと、シャーペンを持ち、勉強に戻る。 しかし、かがみとつかさは釈然としていない様子で、そんなこなたを見ていた。 「ちょっと、つかさとみゆき、外してくれない?」 しばらく考えるようにしていたかがみだったが、唐突に二人に告げた。 「え?でも…。」 「つかささん。行きましょう。」 「また、喧嘩になるのでは」と不安になるつかさの手を引いて、みゆきはドアに向かった。 部屋から半分出てから、みゆきが告げた。 「それでは、15分程つかささんの部屋にいますね。くれぐれも喧嘩だけはなさらないように、お願いします。」 その後、かがみがデレになったり。 つかさが嫉妬したり、自己嫌悪したり。 みゆきが羨んだり、嫉妬したり。 そして、こなたがかがみと一線を越えてしまったり。 それらはまた、別のお話。 コメントフォーム 名前 コメント それらはまた、別のお話。 かがみ「そこまで言ったからには責任取りなさいよ! …ちゃんと書かなきゃ…許さないんだからねっ…☆」 -- 名無しさん (2011-04-29 21 45 28)