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それは、宇宙に手が届きそうな、とても透き通った夜だった。 マサラを見下ろす小高い丘。その中腹の斜面に寝転がっていたヒロムは、夜空に浮かぶ月が、いつの間にか二つになっていることに気がついた。 三日月だった。 それが、とうやら遠くにある天体ではなく、傍らに立っている何かの額にかかる、一握ばかりの金糸であることに気づくのに、暫くの時間を要した。 綺麗だった。 その一束の巻き毛は、緩やかな曲線を描いていた。ふわふわと夜風に揺れ、とても柔らかそうに映った。 そして、暗闇の中でぼんやりと美しく光っているようだった。 まるで満月の光を吸い込んだような、冷たく淡い色だった。それともそれは、その金髪以外の、真っ黒な毛並みがそう見せるのだろうか。 明るい月夜に追いやられた闇を凝縮したように、底知れぬ漆黒に満ち満ちたそのシルエットは、どこまでも透明なこの夜、そのものであるような気がした。 ヒロムは、思わず耳につけていたイヤフォンを外した。 その光景だけではない。音も、温度も、辺りに満ちる空気ですら、一瞬でも逃すのが勿体無くなるような、そんな漠然とした焦燥感に駆られていた。 「にんげん」 夜が、ぽつりとつぶやいた。 それは夜風のように涼やかな声だった。そして、決して声量は大きくないのに、まるで耳元でささやかれたようにこそばゆく、よく通った。 それは、静かに中腰になり、ヒロムの目を食い入るように覗き込んだ。 存在感が危うすぎるコントラストの中で、緋色の双眸だけは、強烈な色を放っていた。 少しばかり尖った、物憂げな感情を湛えたまぶたの奥にある赤色は、鉱物的な冷たい輝きを湛え、じっとヒロムを見つめて放さなかった。 ヒロムは、まるで金縛りにあったように、その瞳から視線を外すことができなかった。 魅入られる、とは、こんなときに使う言葉なのかもしれない。 「きみの、とうめいなひとみに、ねがいごとをしたい」 彼女はそういって、静かに手を差し出してきた。 こんな、この世界で一番透き通っていると思えるものにそう言われるのは、正直、お世辞でも悪い気はしないと思った。 「わたしに、いちどだけちからをかしてほしい」 だからだろうか、差し出された手を、ヒロムは思わず握り返していた。 底抜けに柔らかいくせに、どんな色もはね返してしまいそうな、銀に近い白い肌。 触れた先の体温は、冷たく、華奢なくせに、吸い込まれるような魅惑に満ち満ちていた。 一陣の風が吹き、遠くに草木のざわめく音が聞こえた気がした。 ◇ ◆ ◇ こんな夜更けにも関わらず、研究所の明かりはまだ灯っていた。 ヒロムは、心強い存在感にほっと胸をなでおろしながら、静かに呼び鈴を鳴らした。 やがて、慌しげな足音と共に玄関の照明が灯り、扉が開いて、初老の男性が顔を覗かせた。 「おぉ、ヒロムか、どうしたんじゃ、こんな遅くに」 線の太い白髪に、黒色の濃い眉が印象的な、朗らかそうな人物だった。ここ、マサラタウンでは知らない人などいない、もえもん学会の権威、オーキド博士だ。 何分多忙な為か、その顔には若干疲労の色が見て取れたが、人懐こい笑顔は相変わらずだった。 だれ? とヒロムの傍らに立つ『夜』が抑揚の無い声で尋ねた。 ヒロムはその問いかけに、オーキド博士だよ、と簡単に紹介をしてから、丘から連れてきた『彼女』の細い肩をとって、自分の前に立たせた。 オーキドは、それを見て一瞬だけ怪訝な顔をしてが、直ぐに驚きに目を見開き、大きな声を上げて驚いた。 「これは、一体どうしたことじゃ!」 オーキドはそう言って、酷く慌てた様子でそれに駆け寄ると、小さな頭のてっぺんから、可愛らしい裸足のつま先まで、しげしげと観察をはじめていた。 それから、「間違いない、信じられん!」と声を張り上げると、感極まったように、ひしとそれに抱きつく。 そんなオーキドの反応に、ヒロムはやっぱりか、と安堵の息を吐く。 そうだ。この人がこんな反応を示すものといえば、もう、たった一つしかないだろう。 まぁ、確かに日頃よりは、愛情表現が大げさなきもするけれど。 ヒロムは、少し躊躇いがちに、連れてきた生き物にすっかり夢中になってしまった研究者に向かって、おずおずと声をかけた。 「……あの、それってやっぱり、もえもん、なんですか?」 たずねながら、確めるように、問題の方に視線を向ける。 そう、ヒロムは彼女がもえもんであるという事に、少しばかり疑問を抱いていたのだ。 だが、今それは、もえもんを愛してやまない人間にもみくちゃにされている。 なるほど、彼女は見た目に違わず大分おとなしい性格をしているようだった。無遠慮なスキンシップを図るオーキドにずっとされるがままだったが、 さすがに一晩中ほったらかしらしい無精ひげには辟易しているのか、少し渋い顔をしていた。ここにくるまでずっと感情の色を表さなかったが、 なるほど、極限まで鉄面皮というわけではないらしい。 ヒロムは、そんな生き物らしい面をやっと垣間見れた気がして、一瞬吹き出し、 「なんと、ヒロムはそんな事もわからんのか!」 直後、オーキドの放った、驚きと落胆を最高レベルで混成したような素っ頓狂な声に、すみません、としゅんと頭を垂れる。それでも、首を捻るばかりではあったが。 もちろん、ヒロムにだって、それが人間でないことくらいは、直ぐに分かった。 自分の胸下くらいまでしかない背丈。小さな頭のやや後ろから、ツインテイルのお下げのように伸びるまとまった黒毛や、何よりお尻から顔を覘かせる尻尾。 一見すれば、きっと誰もがもえもんだと判断するだろう。 それはヒロムとて例外ではなかった。例え、彼女の外見が、オーキドから学んだ、一五〇種のもえもんの知識の中に該当しなくても、 もしかしたら、他の地方から流れてきたか、それとも新種かなんて、突拍子も無いことすら考えたりする頭くらいは持っている。 だが、それにも増して、いくつか不自然な点があったのだ。 その一つの要因は、毛並み。 問題のもえもんの体毛は、とてもよくくしずけられており、月夜にもつややかな光沢すら放って見えた。仮に野生のそれとするならば、 これほどまでに身なりが整えられていることは無いと言っていい。 その日を生きるのに必死な野生のもえもんは、そうした見た目になど、ほとんど気を使う余裕は無いからだ。 それに、彼女の場合は、その所作も言動も、粗暴なもえもんと一線を臥している。この時点で、ヒロムは彼女が、野生のもえもんではないと判断しのだが。 ところが、飼い主と逸れたのかと思えば、どうやらそれも違うらしい。 逸れたのか? との問いに、彼女はふるふると首を横に振った。 どうやら彼女は、数の少ないもえもんであったが、そこだけは頑なに否定する素振りを見せていた。もちろん、飼い主と喧嘩したとか、あるいは逸れたなんて事例も、 無いことは無いらしいが、それでも、人に飼われているもえもんがそれを隠すなどという話は、聞いたことがなかった。 ならば、野生でありながら、相当の強さと気品を兼ね備えたもえもんだということになる。そんなのが果たして存在するだろうか。 ――それとも、まさか。 そこで、ヒロムは一つの結論に辿りついた。 そういえば、居るんじゃないのか? 生きるための余裕に満ち溢れ、そして何人に服従することも無いといわれる、それこそ絶対的なな存在が。 そう、それは属に「伝説」とも称される、一般のもえもんとは一線を画すもの。 ――圧倒的な能力を持つ自然界の結晶。自然そのものと言ってもいいかもしれない。 三年前、この街から旅立ち、それこそ伝説的なトレーナーとなった人物の言葉が、ヒロムの脳裏に蘇る。 オーキドの、日頃にない大げさな反応も、少年の妄想に拍車をかけた。 「それって、もしかして、伝説のもえもん、とか言うやつですか?」 ヒロムは、僅か声を震わせてオーキドに問いかけた。 旅立ちを間近に控えた少年の下に、ある日突然伝説のもえもんがやってきた、なんて、幼い頃に見たアニメの話そのままだ。 男なら、こんなシチュエーションに燃えない訳が無い。 ヒロムは、全力で夢見る少年になって、思わずオーキドに詰め寄った。 「いや、そういう類の問題ではないの」 「――ま、そうですよねー」 もちろん、人が夢を見ると書いて、儚いと読むわけだが。 少年をとうの昔に卒業したオーキドの言葉は、空気が読めない上に底抜けに辛辣で、少年の心をた易く気づけた。ヒロムはまさかとは思いつつも、 心のどこかで期待していた淡い希望に軽く絶望して、がっくりと頭を垂れる。 オーキドはそんなヒロムの様子をみて、どうしたんじゃ? と首を傾げていたが、 「ふむ、じゃが、何かの結晶、という意味では、強ち間違いではないかもしれんのぅ」 と、ヒロムすらびっくりするようなことを、ぽろっと口にした。 「ほ、ほんとですか!?」 「ああ、本当じゃとも」 「い、一体、何の結晶なんですか?」 そういって続きを促すヒロムに対し、オーキドはおほん、と大げさな咳払いを介してから、 「愛じゃよ、ヒロム。愛じゃ」 もったいぶった上に、やおら臭い台詞を真顔で言い放った。 ヒロムは、それに一瞬、はぁ? と怪訝な表情を返したが、 「……すいません、あとよろしくお願いします」 そう言って、直ぐにぺこりと頭を下げると、さっさと帰宅の途につこうとした。 「あああ、いやいや。待て、待たんか」 オーキドは、そんなヒロムの服の襟を慌てて掴み取る。 「せっかくここまで来たんじゃ。お茶の一杯でも飲んでいかんか? うん?」 そういって引き止めるオーキドに対し、ヒロムは「えー」と、あからさまに不機嫌である。 「お茶でもって、どうせ僕が入れるんじゃないんですか? それ」 「まぁ、そう言わんとな。ほれ。何なら、わしがトレーナーだった頃のしてやってもいいぞ? 旅立ちの日を間近に控えたお前さんにとっても、決して悪い話ではあるまい。うん?」 オーキドはそういって、ヒロムの好む一人旅の話をちらつかせる。 ヒロムがしぶしぶ頷くと、オーキドは「決まりじゃ!」と嬉しそうに笑って、例のもえもん共々、研究所の中に押し込むように招待した。 ◇ ◆ ◇ 研究所の奥には、申し訳程度に据えられた応接用のソファーとテーブルが置かれていた。 ヒロムは手持ち無沙汰に、その部屋をぐるりと囲んだ本棚を眺めていた。 最小限の照明に照らされた、ずらりと並んだ分厚い背表紙は、どれも手垢に塗れて、重厚な雰囲気を醸し出している。 それは、人間ともえもんの、歴史の蓄積とも呼べる、膨大な情報の山だ。 だが、これだけの研究を積み重ねても、まだまだ分かっていない事は、沢山ある。 「不思議じゃ、普通では考えられんことじゃ」 そんなヒロムの心の声に同調するように、オーキド博士が渋い顔をしてやってきた。 博士はソファーに座ると、重苦しいため息をついて冷め切った緑茶を手に取り、それを一気に喉に通す。 それから、相変わらず渋いのを入れおる、とますます顔を顰め、天井を仰いだ。 ヒロムは、そんなオーキドの様子を怪訝そうな顔で見ながら、おずおずと声をかけた。 「……すみません、たぶん置いてけぼりを食らっていて、何がそんなに深刻なのか、分からないんですけど。一体どうしたんですか?」 オーキドは、いつも笑顔を絶やさない人だ。 特にもえもんのこととなると、まるで子供みたいに、楽しげに話をする。 ギャロップに頭を焦がされようが、ウツボットにばっくりと噛み付かれようが、眉間に皺一つだって寄せたりはしない。 それどころか、そんな反応に大喜びして、三たびスキンシップを図りにいくような、盲目的なところすらあるのだ。 しかし、そんな大人が今、他ならぬもえもんのことに対して、こんなにも難しい顔をしている。 その、恩師の普段とのギャップは、ヒロムを萎縮させるには十分だった。 「そういえば、さっき、あれはこの地方のもえもんではないといってましたけど、あのもえもんがここに居るのって、そんなに不味いことなんですか?」 「……うむ、その言い方も間違えてはおらんが、別に存在そのものが不味いと言っておる訳ではない。おかしなのは、あの子の行動じゃな」 「行動、ですか?」 「そうじゃ」 オーキドは重い所動作で顔を上げると、ゆっくりと振り返って、玄関先にいるブラッキーに視線を移した。 彼女は、絨毯の上にぺたんと座り込んだまま、近くに転がっているさいころのおもちゃを、そのしとやかな尻尾で弄ぶように転がしていた。 だが、その表情はやはり物憂げなままで、とても遊んでいる、という雰囲気では無かった。 「ヒロムは、イーブイというもえもんなら、知っておるじゃろう」 「イーブイですか? ……はい、それは、もちろんですけど」 ヒロムは、オーキドから、意外なもえもんの名前が出てきたことに驚いた。 イーブイと言えば、特殊な進化、――レベルではなく、石で変化するもえもんとして有名だ。 とりわけその種類によって三つの異なるタイプに分化するとなれば、どんな教科書にだって写真つきで載っている。 そういえば、一番可愛く写ってたのは、確かシャワーズといったかしらん。 ヒロムは記憶を探りながら、ふとどうでもいい事を考えていた。だが、そんな浅ましい値踏みは、次のオーキドの言葉で簡単に吹き飛んだ。 「あれはな、そのイーブイの一つの進化体系の中にいると言われておる」 「へ?」 「驚きじゃろう?」 そこで、オーキドはここに来て初めて、少し悪戯っぽい笑みを浮かべて見せた。ヒロムは二、三度目を瞬かせてから、 そういえば、と、それまでずっと疑問に思っていた事の一つを、先生であるオーキドにぶつける。 「……あ。じゃあ、やっぱり、イーブイは他の石にも反応を示すって事なんですか? ほら、特別な力を持った石は、リーフやほのお、みず以外にもあるのにって、 博士に聞いたことありましたよね?」 他のもえもんと異なり、多様な石に反応を示すイーブイ。 しかし、特別だと言われる石は、その進化形よりも多く存在するのだ。 つまりは、イーブイでも反応を示さない石があるという事になる。 ヒロムはその理由が全く分からずに、過去にオーキドを質問攻めにしたことがあった。 オーキドは、その当時のことを思い出したのか、しまったな、と困惑した表情を浮かべたが、目線を逸らしつつも、その一つの可能性について、初めて口を開いた。 「いや、そういう訳ではないのじゃが、それ以外にも要因があるのじゃ」 「――と、いうと?」 「さっきの、あのもえもんは、愛の結晶だと言ったよの?」 「はい、……冗談ですよね?」 「いいや、本当のことじゃ」 オーキドはそう言うと、僅か上半身をかがめて、両膝の上に手を組んで見せると、そこから真剣な眼差しをヒロムに放つ。 「……やっぱり帰ります」 だが、それに対し、ヒロムは深くため息をついて席を立とうとした。 「や、や、まちたまえ」 オーキドは、ヒロムに冗談に付き合うつもりがないことを悟ったのか、慌てて姿勢を崩すと、その続きを矢継ぎ早に口にする。 「別に持論を展開しようとしておる訳ではない。ただ、正確にわかっている事では無いというだけの話なのじゃ。何しろ、愛情というものは目に見えんものじゃから、 確実に証明する手段など無いのじゃ。それに、信頼できるデータを統計として打ち出せるほど、実例も少ないしの」 「……はぁ」 「もえもんが、飼い主に寄せる愛情。わしらはそれを、なつき度、と呼んでおるがの」 オーキドは、そういって、何かを思案するようにゆっくりと目を閉じ、言葉を選ぶように、ゆるやかな口調で説明を続ける。 「この値が極端に高いと思われるイーブイが、これまで知られていなかった系統に進化するという理論が提唱されたことがあるのじゃ、 ブラッキーは、その内の一種だといわれておる」 「――愛情で、進化する」 「そうじゃ」 「でも、それが、一体どんな風に問題だっていうんですか?」 ヒロムには、さっぱり話が見えなかった。 何だ、そんな進化の話に、ことさら大きな問題があるとは思えないし、むしろ喜ばしい結果なんじゃないかとすら思える。 それはトレーナーともえもんの、最上の絆の証みたいなものじゃないのか。 「大有りじゃとも」 だが、オーキドはさも当然のようにそれを否定してみせると、険しい顔をして呟く。 「それほど飼い主に懐いておるはずのもえもんが、どうして今こうしてたった一匹でおるのか。お前さんはそれを、大した問題ではないと思えるかの?」 「……あ」 そこで、ヒロムはやっと気づいた。 そうか、その通りだ。 オーキド博士の言っていることが正しいとするならば、その飼い主がなぜ、この場にいないのか。 その関係に深い愛情があるというのなら、なぜあのもえもんは、まるで飼い主の存在を否定するような、あんな態度を取り続けているのか。 「まず、あのもえもんは、間違いなく野生では無いじゃろう、それは確かじゃ。ヒロム。お前さんの判断は正しい。 それに、彼女の進化要因には、飼い主という存在が必要不可欠じゃからの。じゃがそれ故に、この状態は異常なのじゃ、わかるの」 「まぁ、それは、僕も、あの子の身なりから、ある程度想像はしましたけど、……でも、それなら、飼い主を探してあげるって、 すごく適当な解決策があると思うんですけど?」 それは、至極当然の帰結にも思えた。だが、オーキドは渋い表情を崩さない。 「……、一つだけ可能性があっての」 「何ですか?」 素朴な疑問を抱くヒロムに、オーキドは言いにくそうに二、三度唸ったが、ヒロムの視線が揺るがない事を察したのか、やがてため息混じりに口を開いた。 「例えば、そうじゃな。飼い主と、死に別れた可能性じゃ」 「――あ」 それを聞いて、ヒロムは少し、自分の無鉄砲さを反省した。 そんな事、考えた事なかったな。というより、考えないようにしていたのだろう。 それは、きっとペットを飼おうとするときような、あの期待ばかりに膨らんだ気持ちに似ているのかもしれないと思った。 きっと誰だって、その動物の最後を想像しながら、新しい家族を迎え入れたりはしないだろう。 「じゃからな、かなり気をもんだよ。なにしろああいうもえもんは、すべからく主人の後を追うことが大半だと聞いておるからの、 まさか死に場所を求めて彷徨っておるんじゃないかと」 「そ、そこまでですか?」 「何をそんなに驚く必要があるのじゃ? 愛とは最も深い感情じゃ。そしてもえもんと人間を結びつける最終的な絆でもあり、最高位の感情であろう。 そう考えれば、そうした結末に至るのは、何ら不思議なことではない。お互いに長い年月を共に過ごしてきたもえもんと人間とは、もうそういうところまで来ておるのじゃ」 だから、生半可な覚悟でトレーナーになるものではない、というオーキドの教戒に、ヒロムは静かに頷く。 「そしてな、ヒロム、彼女はお前の力を貸してほしいと言っておる。それがなぜかはわからぬ。じゃが、そこには必ず理由があるはずじゃ。 お前さんがわしを頼ってここに来てくれたことは嬉しい。 じゃが、今わしがしてやれるのは、お前さんの親御さんに、捨てもえもんを持ち帰る息子さんのフォローをすることくらいじゃ」 「――はい。って。ち、ちょっとちょっと! 待って下さいよ! いつのまに僕がお持ち帰りすることになってるんですか!?」 「……ふむ、帰りたくないか? では、ここに泊まっていくかの?」 いいのう昔を思い出すわい、とにやり笑うオーキドに、ヒロムは連れて帰ります、と根負けしたようにうつむき、白旗をあげた。 本当に、旅立ちをすぐに控えた微妙な時期に、妙なことに巻き込まれたものである。 加えてヒロムは別れ際、オーキドに、よろしく頼む、と頭を下げられた。 それは、間違いなく、もえもんを愛してやまない人間のそれで、ヒロムは慌ててそれを制止しながら、わかりました、と確かな決意を持ったのだった。 ◇ ◆ ◇ 「なぁ、願い事って何なんだ?」 研究所からの帰り道。 ヒロムは、頭のどこかで、帰りが遅くなったり、こうしてはぐれもえもんを拾って帰ることの、母親への言い訳を考えながら、 隣を歩くもえもんに向かって、ふとした疑問を呟いた。 それは、これまでのことではなく、これからのこと。 ヒロムは、乗り気でないまでも、とにかく一つだけ、強く意識していることがあった。 飼い主の事や、あんなところに一人でいた理由。そうした、彼女の過去を掘り下げるようなことについて、できるだけ触れないようにすることだった。 それは、オーキドが無言の内にヒロムに向かって投げかけてきたお願いであったし、ヒロムもその問題に触れるのは、何となくいけないような気がしていた。 だが少なくとも、彼女が自分に近づいてきた理由だけは、聞きたいと思ったし、同時に聞かなければいけないだろうと感じていた。 だから、ヒロムはあくまで、このブラッキーというもえもんが、これから自分に何をお願いしたいと言っているのか、それを話して欲しいと思ったのだ。 「うん」 彼女は、……ブラッキーというもえもんは、ヒロムの問いに、少し迷うような仕草を見せた後、思い切ったように口を開いた。 「おこらないでね」 「うん?」 ヒロムはそこで、ブラッキーがいつの間にか立ち止まっていることに気づいた。歩くのをやめると、彼女の方を振り返る。 「たすけたい娘がいるの」 その視線の先、すこし俯いた姿勢で立つ彼女は、その小さな体に、あらん限りの強い意志を漲らせていた。 「助けたい?」 「そう」 「……一体なにから?」 ブラッキーの言葉は、一々断片的過ぎて、ヒロムはその本位を汲むのに難儀していた。 ただ、彼女のいう助けたいというものが、恐らくはいま、彼女の手の届かないところにいるのであろうことは、 その切羽詰ったような表情から、なんとなく、汲み取ることができた。 ブラッキーが口を開いたのは、それからどれだけの時間が経ったことだっただろうか。 「わたしの、かいぬし」 「え?」 そう、それは、彼女の口から、触れてはいけないはずの過去が漏れた、正にその時だった。 ブラッキーは、その続きを紡ぐか紡がないかの境目で突然体を低くすると、間髪いれずに、ヒロムの方に向かって飛んだ。 「え?」 その体が自分の顔の直ぐ側を掠め過ぎるまで、ヒロムは一体何が起きたのか分からなかった。 「きっ!」 同時、直ぐ側から、何かのうめき声のようなものが聞こえ、それが風と共にあっという間に後ろにぶっとんで行ったのが認識できただけだった。 ヒロムは、慌てて後ろを振り返り、そして、飛び込んできた光景に思わず息を呑んだ。 そこにあったのは、土がむき出しのあぜ道、その隅に四つ足で立ち、何かを組み伏せるような体勢をした、ブラッキーの姿。 まるで、獲物を捕えた肉食動物のような、野性味に溢れたその姿勢に、ヒロムは認識を新たにした。いやむしろ、その時初めて意識したのかもしれない。 ――もえもんだ。 そう。ブラッキーがもえもんであるという、確かな現実を、少年はその時強烈に意識した。 今まで、普通に会話を交わし、歩調を合わせて歩いていたのは、決して人間ではない。 そして、その口元、黒い何かがうごめいている何かを認識して、ヒロムは我が目を疑う。 ズバット!? そう、ブラッキーに組み伏せられていたのは、他でもなく、ズバットと呼ばれるもえもんの一種だった。普段なら洞窟などにしか生息しない。 こんな海沿いの田舎町では、まず見かけることのないい、その種類。そんなもえもんが、どうしてこんなところに? 「――きをつけて」 だが、そんな常識との照合も、ブラッキーの冷ややかな忠告に、あっという間に霧散する。 慌てて周囲を見渡す。 当然街灯の一つだってない宵闇の中では、闇にまぎれる事に特化したもえもんの姿など、ヒロムのような人間の肉眼では、とても捉えることができない。 だが、わかる。 夜に溶け込むような微かな羽音、その音は、ヒロムの聴覚を四方八方から埋め立てている。一匹や二匹なんて生易しい数じゃない。 何十、いや、既に恐怖感に縛られつつある少年の五感には、それは何百とも感じられた。 「おこらないでね」 それはフラッシュバックか、それとも彼女が再び放った断りなのか。 ただ、ヒロムはそのとき初めて、自分が巻き込まれつつとんでもないことを、心のどこかで何となく察していた。
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429 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/30(水) 15 21 42.14 ID 5NXUueMN0 お題「はんなり豆腐」 435 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/30(水) 15 27 13.54 ID OvnsEnhz0 429 主人公は若くして京都で豆腐屋を営む女性 店は地味だが味には定評があり、固定ファンが少なからずいる だが、商売を広げると味が落ちるという考えから、店を大きくする気はないようだ そんな昔気質の主人公が、毎回揉め事を解決する一話完結型ハートフルコメディ 物語の最後には主人公が揉め事の当事者たちに自慢の豆腐で料理を作ってふるまい、みんながはんなりした気持ちになって打ち解けるというのがお決まりのパターンである 440 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/30(水) 15 33 51.03 ID EM88JKAxO 429 「はんなり豆腐」 とある豆腐屋の、ちょっと変わった豆腐の物語。 ある日いつもの様に、豆腐屋が豆腐を作っていると、何をどう間違ったのか張りの無いへなへなした豆腐が出来た。 これは店に出せないな、とガッカリした豆腐屋は、捨てる前に一口いただくとするかと、食べてみた。 すると、それはとても甘くて美味しくまるでスイーツみたいであった。 「…コイツは売れるやも…」 そう思うや、豆腐屋は普通の豆腐を作るのを止め、その豆腐ばかりを作る様になってしまう。 やがて、その豆腐は豆腐屋を成金へと伸し上げた。 そして、その豆腐は見た目と性質から「半端な成り損ないの豆腐」を略し、「はんなり豆腐」と呼ばれる様になった。
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9月27日 「買えたー!」ドラえもんがタイムマシンから飛び出してきた。 「うるさいなあ、何が買えたの?」のび太は昼寝を邪魔されて不機嫌だった。 「僕は明日発売のダイパを徹夜でプレイするために昼寝してたんだよ。全く迷惑な・・」 「これだよ!!」ドラえもんはのびたの苦情を無視して小さな機械を見せた。 大きさはパソコンのマウス位で、全体にびっしりと大小の穴が開いている 少し不気味なものだった。 ドラえもんは機械の解説をした。 「これは22世紀のゲーム機で、今までに出た全てのゲームに対応してるんだ。 この穴に入れたゲームをバーチャルで遊べるし、タイムマシン機能で昔の 通信者とも遊べるし・・・・(省略)」 「すごいやドラえもん!これ使って明日からダイパをバーチャルで遊ぼうよ! もちろん、しずかちゃん達も誘って」のび太は部屋から出て行った。 しかし、ドラえもんはのび太とは対照的な心情だった。 「任天丼のゲームはバグが多いんだよなあ・・だけどまあ、大丈夫だよね・・・」 のび太達の過酷な冒険の始まりだった。 9月28日 のび太の部屋にいつもの五人が集まった。 ドラ「みんなそろったね。あれ?出来杉君は誘わなかったの?」 のび「うん・・だって出来杉が入ると絶対あいつが一位になるんだもん・・」 ドラ「ふ~ん、さて!」 ドラえもんは床にあの機械を置いた。 ドラ「みんなが買ってきたソフトをこの機械のどれかの穴に入れるんだ。」 5人は学校帰りに買ってきたダイヤモンドかパールを機械の穴に差し込んだ。 ジャ「なあ、俺達が体験するって事は、この機械に入らなきゃいけないのか?」 ドラ「違うよ。」ドラえもんは窓を閉めながら言った。 ドラ「機械がこの部屋に立体映像を広げるんだ。もちろんバラバラにも行動できるよ。」 そしてドラえもんはスイッチに手をかけた。 ドラ「みんな、用意はいい?」 全員が妙に緊張した面持ちでうなずいた。 ドラ「それじゃあ、新たなポケモンの世界に出発!」 ドラえもんがスイッチを押すと同時にあたりが真っ暗になった。 周りを見ると、ダイヤモンドとパールのオープニングアニメーションが 流れていた。 の「きれいな町並みだな~」 ス「僕はポッチャマを選ぼうっと」 各々が自分の冒険姿を想像していると、突如ナナカマド博士が現れた。もちろん立体だ。 ナナ「ようこそ!ポケットモンスターの世界へ!わしの名前は・・」 ※長いので省略します ナナ「では、それぞれの最初のポケモンを決めるぞ。」 (ジ、ス「いよっ!待ってました!」) ナナ「ここには5人いるので、最初の3匹に進化前のポケモンを ランダムで2匹加えた5匹の中から選ぶとしよう・・さあ、選べ。」 5人は5つのモンスターボールから慎重にそれぞれ1つずつ手に持った。 ナナ「パートナーは後で見るとして、ここに冒険用のバッグとポケッチがあるから 1人1個取ってゆけ。それともう一つ・・・・」 5人「何ですか?」 ナナ「シンオウ地方は寒いぞ。マフラーも置いておくから必ず首に巻け。お前たちの 服装じゃシンオウの旅は乗り切れん。」 そう言ってナナカマドは消え、5人はマサゴタウンに降り立った。 ここがつまり、旅のスタート地点だった。 それぞれの手持ちポケモン のび太 エイパム ドラえもん ビッパ しずか ナエトル ジャイアン ヒコザル スネオ ポッチャマ の「エ・・エイパム・・・」 ジ「ギャハハハハ!!のびたによく似合ってるぜ!って俺も猿かよ!」 ス「よし、狙い通りポッチャマだ。」 ド「ビッパか・・今月15日から公開されてたね。」 し「ねえドラちゃん、バッグに入ってたポケモン図鑑によると、ビッパは「まるねずみポケモン」ですって。」 ドラえもんはそれを聞いた瞬間、ビッパのボールをバッグの奥深くに詰めた。 ス「バッグに必要なものは全部入れてあるみたい。」 そう言ってスネオは、『たいせつなもの』のポケットからタウンマップを取り出した。 ス「見て。今いるところはマサゴタウンで、道路の形や長さを見ると、旅の行き先はコトブキシティ みたいだね。」 の「じゃあ、コトブキシティにしゅっぱーつ!」 ド、ス、し「オー!(お前が仕切るなよ)」 かくして5人はそろってコトブキシティに向かった、はずだったがジャイアンだけは こそこそとフタバ方面へ走っていった。 ジャイアンは201番道路を歩いていた。 「あいつら、気づいてないのかな・・ダイヤモンドとパールの発売前情報によると、旅の始まりはフタバタウンって ところだったはず・・なのに急にマサゴタウンからスタートって、変だと思わないのかなあ。」 草むらから野生のドードーが飛び出してきた。ジャイアンは早速ヒコザルを使い、ドードーを瞬殺した。 「ま、あいつらが行きたいなら別に止めないけど、俺はまずこっちの道を探検させてもらうぜ」 だが、201番道路にはめぼしいものはなく、結局ジャイアンはフタバタウンに到着した。 「何だか、絵に描いたような町だな・・こっちはライバルの家、こっちは主人公の家、あとの二つは数合わせか。」 始まりの町にしては何もないな、と結論付けてジャイアンが立ち去ろうとしたそのとき、 「・・・て・・れ・・・」 「誰だ?」 ジャイアンは辺りを見回した。誰もいなかったが、声は続いていた。 「だ・・・・か・・・」 ジャイアンが声の聞こえる方向に歩いてみると、池のそばにある奇妙な石に辿り着いた。拾い上げると、石が 嬉しそうに震えた。 「新しい道具の一種だろうな?あからさまなところに置いてあるし。」そう言ってジャイアンは石をバッグにしまって フタバを出た。 202番道路 スネ「ポッチャマ、はたく!」ピシッ スネ「そろそろ頃合かな・・いっけーモンスターボール!」 バシュン!ボールは野生のムックルを吸い込んで数回振れ、ついに止まった。 スネ「やったー!まずは1匹ゲットだ。よろしくムックル!」 しず「スネオさん早いわねー。私はまだ育成の途中なのに。」 スネ「いや、しずかちゃんのナエトルには敵わないよ。なにしろはっぱカッターをもう使えるんだからね。」 スネオとしずかがお互いのポケモンの褒め合いを始めたころ、その少し後ろではドラえもんがのびたを盾にして 草むらをじりじりと進んでいた。 のび「ドラえも~ん、君も戦ってよ~」 ドラ「やだっ!鼠と一緒に戦うなんて・・・ガクガクブルブル」 のびたはため息をつき、出てきたコロボーシにエイパムのひっかくを食らわした。 こんな具合で進んだらコトブキシティに着くのは何時になるかなあ。のびたは天を仰いだ その天の下ではジャイアンがシンジ湖を覗いて考え事をしていた。 「あーあ、結局ここにも何も無かったな~・・この遅れをどう取り戻すか・・・」 ジャイアンの呟きは水に吸い込まれていった。だが、その瞬間ジャイアンは発売前情報を思い出した。 「そういやあ、主人公とライバルが最初にここに来て・・ムックルに襲われて・・・」 そこまで考えたとき、 ジャイアン に やせいの ムックルが つっこんできた ▼ 「うわぁぁぁぁぁ」ジャイアンはヒコザルもろとも湖に落っこちてしまった。しかも、じたばたしてるうちに 血が目的のアメタマも集まってきた。 「ぎゃばあ!!ばぶへて~~~!」ジャイアンは、シナリオどおりなら必ず誰かがここに来るはずだと思い、助けを呼んだ。 そのころ、現実世界ののびたの部屋に、誰かが侵入してきた。 誰かは、部屋の中がマサゴタウンになっていることなど気にも留めず、ナナカマド博士の研究所に忍び込み、 別に用意されていたダンバルとバッグをやすやすと盗み出した。 そして誰かは、ダンバルのステータスを確認し、「こりゃあいい・・」とか言いながらマサゴを後にした。 しずかとスネオはコトブキに着いた。 スネ「どこかコガネシティに似てる街だね。」 しず「のびたさんとドラちゃんを待つ間、あの建物でも見に行かない?」 スネ「いいね。」 しずかとスネオはGTSに行くことにした。 シンジ湖 ジャイアン「お前だけでも助かれ!」 そう言ってジャイアンはヒコザルを入れたボールを岸に投げた。 ジャ「残りは俺か・・うお!」 見ると、なかなか沈まないジャイアンに痺れを切らした野生のゴルダックがジャイアンの足を引っ張っている。 ジャ「くっ・・・南無三・・!」 そのとき、湖の真ん中から妖精のようなポケモンが現れ、まばゆい光を放った。 すると、ポケモンたちは感情を静め、ジャイアンの周りから引き上げていった。 ジャ「今のは・・?」ジャイアンはバッグから図鑑を取り出し、今のポケモンを調べてみた。エムリットというらしい。 ジャ「・・・・・・・」 ジャイアンは不思議な気分になりながら湖から上がった。何故か水位が下がっていたお陰で楽に上がれた。 のび「見て。ドラえもんコトブキシティに着いたよ。」 ドラ「はあ・・・・つかれた~」 結局、ドラえもんは戦闘をのびたに任せっきりだったのでビッパは未だレベル5だった。 のび「スネオとしずかちゃんを捜そうよ。」 ド「待って、誰か走ってくる。」 ナナカマド博士だった。 ナ「ハアハア・・・銀河団ハアハア・・・追いかけてくる・・」 の「なんですか?」 銀「待ちなさい!ナナカマド博士!」 今度は変な服装の男女が走ってきて、ナナカマド博士を捕まえた。 銀「アナタ!ワレワレに研究の成果を寄こしなさい!」 ナ「ぐうううう・・お前らに渡す研究などしていない!オイ!助けてくれ!」 の「は・・・はい!」のびたはエイパムを出した。 の「ドラえもんも早く!」 ド「ええ~・・・ぼくはいいよ・・・」ドラえもんはできるだけビッパと共闘したくなかったのだ。 の「いいよじゃないよ!相手は二人いるんだからこっちも二人・・」 ス「のびたにドラえもん!やっと来たんだな。」GTSに入れなかったスネオとしずかがやって来た。 の「スネオ!!丁度良かった。一緒に戦ってよ!」 ス「え・・あ、うん。」 のびた&スネオVS銀河団×2の戦いが始まった。 の「エイパム!ひっかくだ。」 ス「ムックル!たいあたり!」 敵のケムッソ(×2)はあっさりと倒れた。 銀「くっそー・・・もっと強いポケモンを支給してくれなきゃ・・・!」 銀河団は「覚えてろ!」も言わずに去っていった。 ス「ふう・・弱いやつらだったな。今回の敵の組織って予告があったからもっと手ごたえがあると思ってたよ。銀河団。」 ナ「ふう・・これで一安心だな。そうだ!お前たち、話してないことがあった。ちょっとこっちに来なさい。」 4人はナナカマド博士に連れられてポケモンセンターに入った。 ナ「よく聞け!たった今私の研究所の職員がポケッチで私に報告したところによると、お前たち5人のほかに誰かが このゲームに侵入したらしい。そいつは、初心者が持つには危険な「厨ポケ」に分類されるダンバルを盗み、 お前たちと同じようにシンオウ地方に旅立ったらしい。・・・・だから冒険の途中でそいつに会ったら十分注意しろ。 私の用件は以上だ。」 ス「え?他に何か無いの?」 ナ「おおそうだ!渡し忘れてたものもあったんだった。」そういって博士がカバンから取り出したものはポケッチだった。 ナ「これは最近まで名もなかった会社が作ったトレーナーの必需品、ポケモンウォッチ。略してポケッチだ。 これは本当に便利な道具でな、例えば「通信サーチャー」を使うと仲間と連絡が取れる・・「きのみサーチャー」は・・」 ド「長くなりそうだね。」 の「そうだね」 その頃ジャイアンは、フタバタウンの民家で服を乾かし、マサゴタウンを爆走していた。 ジ「くっそおお!絶対あっちには珍しいいポケモンがいると思ったのによおおお!!結局エムリットは探してもいなかった しよお!201番道路ドラえもんのポケモンしかいねえし、おまけに服はビチョビチョで時間取られるし、 どうなってんだこの糞ゲーがあああ!!」 ジャイアンは202番道路のポケモンも蹴散らし、シンジ湖の一件でジャイアンに大分懐いたヒコザルは進化も目前だった。 手持ち(たまに書きます) のび太 エイパム ドラえ ビッパ しずか ナエトル スネオ ポッチャマ ムックル ジャイ ヒコザル かなめいし のび、ドラ、スネ、しずの4人は、ポケッチの説明を聞き終わり、いよいよ別れのときを迎えようとしていた。 しず「私はミオシティに行くわ。」 スネ「最初のジムはクロガネだよ?僕はシナリオ通りに進ませてもらうからね。」 ドラ「じゃあ、僕とのびた君はソノオタウンだね。」 スネ「しずかちゃんも、のびた達も、ちゃんとストーリーに沿って進む気あるの?」 ナナ「旅のルートは人それぞれだ。シンオウ地方は広い、お前たちが冒険すると決めたからには、ジム制覇を 目指すのも、コンテスト優勝を目指すのも、テンガン山登頂を目指すのも自由だ。自分だけの旅を楽しんで来い!!。」 のび「しずかちゃーん!頑張ってねー!」 ドラ「いって来まーす。」 スネ「のびたー!道に迷うなよー!」 しず「みんな元気でねー」 ナナ「・・・・・達者でな・・・・・」 ナナ「さて!マサゴタウンに戻ろうかな・・」博士はそう言ってくるりと一回転した その瞬間、アクセサリーの「マント」を羽織った影がナナカマド博士のすぐ横を通り抜け、博士は思わず硬直した。 ナナ「まさか・・今のが・・・・?」 博士はそれからも長い間そこに立ち尽くしていた。 スネオは203番道路を快調に進み、まもなくクロガネゲートに辿り着いた。 スネ「ここには珍しいポケモンがいそうだな・・」 1時間後、失望したスネオがクロガネ側の出口から出てきた。 スネ「はあ・・ジムにでも挑戦するか・・・・」スネオはジムの扉を押し開けた。 ちょうどその頃、しずかもスネオと似た心境でため息をついた。 ミオシティという町の名前の響きが気に入ってこっちに来たのに・・・橋が途中で途切れてるなんて・・・ だけど、あの博士が言っていたように、私も自分だけの旅を楽しめばそれでいいのよ・・そうよ・・それよ! しず「よし!行くぞナエトル!」 ナエトル「・・・・・・・?」 しずかが一人になったときの豹変ぶりには、すばやさの低いナエトルでは到底追いつけなかった。 204番道路では、のびたが何とかドラえもんをビッパの見える場所まで行かせて、指示を与えさせる練習をしていた。 ドラ「ビビビッパ!たいあたり!」 ビッパ「?」 のび「全然聞こえてないよ。もっと近く!」 ドラ「そんな・・無茶言わないでよ!」 のび「50mも離れといて無茶も何も無いだろ!あとせめて20mくらい近づいてよ。」 どうやら、ビッパが進化するまではのびたの方が立場が上らしい。 ジャイアンはコトブキシティに着いた。 ジャ「でかい町だな。あいつらはもう次の町に進んだんだろうな?」 自転車があればすぐ追い付くんだがな、とジャイアンは自分のバッグを漁ってみた。 すると、自転車の代わりに見たことの無い道具を発見した。ポケトレと探検セットというものだった。 「探検セットって・・穴でも掘れって言うのか?」 ジャイアンは取り合えず使ってみることにした。 すると、いきなり地面に穴が開いた。 ジャ「え?・・うわあぁぁぁ・・・・・」 ジャイアンはあっという間に穴に吸い込まれ、一瞬で穴は塞がった。 スネ「よし、いよいよ次はジムリーダーだ。」 スネオはジムトレーナーを全て倒し終わったところだった。 スネ「クロガネジムリーダーはヒョウタで、予告映像によるとここに立って・・あれ?いない・・」 どうやらジムリーダーは出かけているようだ。スネオはとりあえずジムから出た。 ジャ「いてててて・・ここはどこだ?」 ヒョウタ「ようこそ!シンオウに広がるちかつうろへ!」 ジャ「お前は・・クロガネシティジムリーダーのヒョウタ!」 ヒョ「よく知ってるね。とにかく、君は初心者みたいだから、簡単にここの説明をするよ。」 ヒョウタはジャイアンに簡単に地下通路の説明をした。 ヒョウタ「それじゃあ僕はこれで。父さんが「あいずそうち4」でこっちに来いって言ってるんだ。 そう言ってヒョウタは「いどうトラップ」で暗闇の向こうに飛んでいった。 ジャ「壁を掘ったら宝が出てくるのか・・よーし!」 ジャイアンは珍しい化石を求めて壁を地道に掘り始めた。 204番道路 ドラえもんは血のにじむような努力で何とかビッパとの距離を10mまで縮め、少しずつレベルを上げていた。 のび「そろそろ、ソノオタウンに進もうか。」 ドラ「うん。」 ドラえもんとのびたはいわくだきを無視してあれたぬけみちを抜け、ものの数分でソノオタウンに到着した。 ドラ「そろそろ手持ちが一匹じゃ不安だね。何か捕まえに行こうよ。」 ポケモン捕獲の提案をするドラえもん。不安なのは自分だけだ。 のび「そうだね。」友達思いなのか、ただの馬鹿なのか、のびたはあっさり承知した。 のび「「たにまのはつでんしょ」なんか珍しいやつがいそうだね。」 こうして、のびたとドラえもんは「たにまのはつでんしょ」に向かったが、銀河団が入り口をふさいでいた。 のび「どうしよう?」 ドラ「ちょっと脅してやろうよ。」 のび「エイパム!おどろかす!」 エイパムは飛んでいって銀河団のしたっぱの服にくっついた。 銀「ぎゃああぁぁあぁあぁ!!」下っ端はびっくりしてエイパムをくっつけたまま発電所にこもってしまった。 ドラ「しまった!鍵かけられちゃった・・どうしようのびた君」 のび「・・・・・・・・・」 ドラ「のびた君?」 のび「・・静かにしてて・・・・」 見ると、のびたは草むらで居眠りをしていたカラナクシにモンスターボールの狙いを定めていた。 ドラ(うわ・・のびたくんも自分に良く似たポケモンを選んだな・・がんばれ・・」ドラえもんは無言で応援した。 のび「いっけーーーー!!モンスターボーール!」満を持してのびたがボールを放った。 ボールはカラナクシを吸い込み、一回も振れずに止まった。 のび「やったーーー!!まず一匹ポケモンを捕まえたぞーー!」 ドラ「やったねのびたくん。さあ、銀河団にさらわれたエイパムを助けに行こう!」 発電所で何をしてるかしらないけど、ちかくにきっとほかの見張りがいるはずだ。 そう考えたのびたとドラえもんは、近くの道路を散歩を装って歩いてみた。 のび「ドラえもん、橋の向こうに銀河団がいるよ。」 ドラ「うん、気づいてた。けど、4,5人で群れてるから『発電所の鍵を渡せ』ってけんか吹っかける訳にも行かないよ。」 のび「ドラえもんはもう1匹ポケモンを捕まえたほうがいいよ。ぼくはソノオタウンのほうも探してくる。」 ドラ「分かった。頑張ってね。」 のび「ドラえもんもね。」 こうしてドラえもんとのびたはそれぞれ戦力強化と発電所の鍵捜索に徹することにした。 しずか「おかしいわね~もうすぐ進化すると思うんだけど。」 218番道路で水に行く手を阻まれたしずかは、コトブキを拠点にしてナエトルを育てていた。 しず「たぶん、進化すれば体もおっきくなるし、もともと亀なんだからちょっとぐらいの距離の波乗りなら出来るはず・・ きゃあ!」 しずかは悲鳴を上げた。地面から突然ジャイアンが飛び出してきたからだ。 ジャ「いよっしゃー!甲羅の化石を発掘したぜ。これで戦力が大幅アップ・・・あれ?しずかちゃん。」 しず「たけしさん・・・」 一瞬、二人の間に形容しがたい空気が流れた。だが、次の瞬間二人が考えたことは一緒だった。 ジャ「しずかちゃん!勝負だ!」 しず「おう・・じゃなくて望むところよ!」 ジャ「ヒコザル!ひっかく!」 しず「ナエトル!たいあたり!」 ガチン!と二つの技がぶつかり合った。 しず「こっちのほうが力は上よ。」 ジャ「ちっ!ひのこ!」 間合いを取ったヒコザルのひのこはナエトルの体力を半分ほど削った。 ジャ「おせおせおせー!」 しず「ナエトル!のろいで体力を蓄えるのよ!」 ナエトルは体力を節約して動き、攻守の力が体の中に蓄えられていった。 ジャ「(能力を上げる戦法で来たか・・)ヒコザル!ちょうはつしろ!」 ナエトルはいらだち、行動に無駄が出てきた。 ジャ「(これで決める!)ヒコザル!ひのこ!」 しず「(これで最後よ!)ナエトル!たいあたり!」 ボオン!突っ込んできたナエトルにひのこが直撃した。・・しかしナエトルはまだ走っている――― ジャ「受け止めろーーー!!ヒコザ・・?」 二匹のポケモンはもう初期形態ではなかった。極限まで戦い、同時に進化したのだ。 ジャ、しず「・・・・・・」 二人の考えることはここでも同じだった。自分のポケモンをそれぞれボールに戻したのだ。 しず「これ以上戦っても無駄ね。」 ジャ「決着は次に持ち越しだな。」 そして二人は、203番道路と218番道路にそれぞれ走っていった。 218番道路 しずかは『亀だから』という強引な理由をつけてハヤシガメで川を渡っていた。 しず「ここは本来なら波乗りを手に入れてから行くところだから、きっと強いトレーナーが沢山いるわ。 頑張らなきゃ。」 だが、しずかの決意も虚しく、ハヤシガメは水上で出てきたギャラドスにリンチされた。 仕方なくハヤシガメの育成を始めるしずか。 しず「野生のニャルマーが飛び出してきた・・ってこんなポケモン見たこと無いわ。捕獲しときましょ。」 しずかの手持ちが増えた。 丁度その頃、スネオはヒョウタに挑戦をしていた。 スネ「いけ!ポッチャマ!ジムを空けるリーダーなんかに負けるな!」 ヒョ「体格のいい少年に地下通路の説明をしてたんだよ!ノズパス!」 スネ「(ホウエンのツツジと同じだ・・)ポッチャマ!あわ!(っていうか体格のいい少年ってジャイアン!?)」 ノズパスは一撃で倒れた。 ヒョ「強いな・・イワーク!」 スネ「すごい威圧感だ・・・だけど相性では負けないぞ。もう一発あわ!」 イワークも一撃だった。 ヒョ「・・・完敗だよ。さあ、受け取ってくれ、コールバッジだ。」 スネオは誰よりも早くバッジをゲットしたのだった。 意気揚々とジムを出たスネオ。だがその瞬間、ジャイアンがスネオの前を猛スピードでかけていった。 スネ「危ないなあ。ぼくに気づかずに走って行ったよ。お~い!ジャイァ~ン!」 そこにはもうジャイアンの姿は無かった。 スネ「ちっ!バッジを自慢しようと思ったのに。まあいいや、ぼくはさらに先へ進むだけだもんね。」 207番道路に向かったスネオ。砂の坂があるとも知らずに・・・ こちらは炭鉱博物館。ジャイアンはここで化石が復元できるとヒョウタに聞き、コトブキから走ってきたのだ。 博物館の職員「ちょっと時間かかるけど、いいかな?」 ジャ「は~い、お願いしま~す」 ジャイアンは化石を復元する間にクロガネのジムバッジをゲットしようと考えていた。 ジャ「たのも~(俺かっこいい)」 ヒョ「君は、たしか地下であったね。」 ジャ「あ!あんたジムリーダーだったんだ!そういえばコロコロにそんなこと書いてあったなあ・・」 ヒョ「早速始めようか!」 ジャ「おう!!」 ヒョウタ対ジャイアン!勝つのはどっちだ!? ジャイアンだった。 ヒョウタはタテトプスとズガイドスを繰り出したが、モウカザルのマッハパンチに手も足も出ず、スネオに続いて 屈辱の2連敗だった。 地面に突っ伏して悔しがるヒョウタ。決して噛ませキャラではない。 ジャ「じゃあな!また地下で会おうぜ。」 ヒョ「ああ・・・気をつけてな」 その後、ジャイアンは炭鉱博物館でカブトを受け取るが、職員に「おそいねー」といわれ、 「もっと早くヒョウタを倒せるようにならなきゃな」とまた強さへの飢えが出てきたのだった。 一方こちらはのび太。 のび「さっき花畑の入り口に銀河団がいたのを見たような気がするなあ。よし!行ってみるか。」 のびたはソノオの花畑には入ることにした。 のび「うわー・・花がトンネルになってる。・・ん?あれは銀河団!」 のびたの行く手には、気弱そうなおじさんを脅している銀河団がいた。 のび「おい!銀河団!(怖いけど、この世界じゃポケモン持ってれば安全だもんね)」 銀「やばい、ガキに見つかった!ずらかろう・・・」銀河団も気弱だった。 のび「逃がさないぞ!カラナクシ!どろかけだ!」 ズルッ!「ぎゃあ!」銀河団は転んだ。 銀「くそっ!コイルきんぞくおんだ!」 寒気がするような音が響き渡った。 のび「ひいいいい!!カラナクシやめさせろおおおおお!」 カラナクシは水の波動を放った。コイルは吹き飛ばされた。 銀「俺のコイル~!!!」 銀河団はコイルを追いかけて何処かへ走っていった。 のび「ふう・・銀河団ってもしかしてすごく弱い組織なのかな?」 気弱な親父「君ありがとう。危うく銀河団に折角集めたあまいみつを取られちゃうところだったよ。」 のび「あまいみつ!?」 気弱な親父「うん。そうだ!君、助けてくれたお礼にこのあまいみつを持っていってくれ。」 親父はあまいみつがたくさん入った特大の箱をくれた。 のび「あ・・ありがとうございます・・」 のびたは何とか箱をバッグに押し込んでたにまのはつでんしょに向かった。 のび「さっきの銀河団、たにまのはつでんしょに行ってないよね・・ドラえもん大丈夫かな・・・・?」 スネオは207番道路で詰まっていた。 スネ「おかしいな・・ぼくはストーリーに沿って進んでただけなのに、こんなところに砂の坂があったら 先に進めないじゃないか。」 ジャ「オウ、スネオ!久しぶりだな・・・・!」 スネ「うっ!・・ジャイアン・・マサゴタウン以来だね。」 ジャ「そうだスネオ!この世界で偶然出会ったからにはポケモンバトルってのが常識だよな?」 スネ「うん!そうだね。(ポケモンバトルで勝負なら勝てるぞ)」 ジャ「早速・・・モウカザル!にらみつけろ!」 スネ「ムックル、なきごえだ!」 スネ(これでダメージ計算は最初と変わらない・・ムックルを生贄にして攻撃の下がったモウカザルにポッタイシで 止めを刺す!頭数の多いぼくの勝利だ!) ジャ「何考えてやがんだ?マッハパンチ!」ムックルは倒れた。 スネ「(よし行ける!)ポッタイシ、あわであの猿を倒せ!」ポッチャマは進化していたのだ。 ジャ「ポッタイシだと・・くそ!モウカザル頑張れ!」 スネ「無駄だよ。アニメに感化されたみたいだけど、こんなデータばっかりの世界でポケモン個人の頑張りなんて 効かない・・・・何!!」 何と、モウカザルはジャイアンへの感謝の思いだけで再び立ち上がりポッタイシに襲い掛かったのだ。 スネ「な・・・このモウカザル、極限までなついているのか!」 そのとき、ジャイアンはシンジ湖で溺れたとき、ヒコザルだけ岸に投げてやった事を思い出した。 スネ「くっそおお!!ポッタイシ!がまんして弾き飛ばせ!」 ジャ「耐えるんだ!モウカザル!」 両者とも一歩も引かず、激しい力のぶつかり合いが終わったとき、ポッタイシとモウカザルは地面に横たわっていた。 ジャ「また引き分けか・・・でもまあ勝負は俺の勝ちだな。お疲れ、モウカザル。」 スネ「何言ってるんだよ、お互い戦えるポケモンが一匹もいないからここは引き・・」 ジャイアンはスネオにカブトの入ったモンスターボールを突きつけた。 ジャ「俺はもう一匹手持ちがいるんだよ。もしポッタイシが勝ってても、このカブトのすいとるであっという間に やられてただろうな。」 スネオは愕然とした。手持ちが1匹なんて思い込みが行けなかったのか・・いや、むしろジャイアンの 余力が残ってても全力で戦える精神が人間離れしているのだ。スネオは目の前が真っ暗になった。 手持ち のびた エイパム(銀河団に取られた) カラナクシ ドラえ ビッパ ???? しずか ハヤシガメ ニャルマー スネオ ポッタイシ ムックル ジャイ モウカザル カブト かなめいし スネオはジャイアンに負けた後、クロガネから追い出された。 203番道路 スネ(くそ!ジャイアンめ!自分が遅れるのが嫌だからって「もう付いて来るな」って・・最初にクロガネに行ったのは ぼくなんだぞ!) 地面を蹴って悔しがるスネオ。この怒りは当分おさまりそうに無い。 一方、ジャイアンは砂の坂に単身挑んでいた。 ジャ「はぁ・・・はぁ・・・・何で登れねえんだよ・・・」 お互いに詰まってしまったスネオとジャイアン。この時点でシナリオに忠実なプレイヤーは1人もいなかった。 そのころ、のびたは。 のび「ドラえもん、どこにいるんだろ・・・?まさか、たにまのはつでんしょに1人で乗り込んで行ったのかな?」 のびたは試しにたにまのはつでんしょの扉の取っ手を回してみた。 ガチャリ!ギィ・・・・扉は開いた。 のび「ドラえもん・・・居るのー?返事してよー!」 発電所の廊下の暗闇からは何の気配もしなかった。 のび「ドラえもん・・・ドラ焼きがあるよ・・?ミーちゃんがいるよ?あっ!そこに鼠が!」 のびたはドラえもんの反応しそうな言葉を並べていった。やはり反応は無かった。 そして、のびたが廊下を曲がったとき、突き当たりの部屋の明かりがついていることに気づいた のび「ここにドラえもんが居るのかな・・・?」のびたはドアの窓をのぞいてみた。 思ったとおり、そこにはドラえもんと銀河団の服装の女が居た。 ドラ「そのエイパムを返せ!それはぼくの友達のポケモンなんだ。」 マーズ「そんなら人質に、いや、ポケ質にし甲斐があるってもんじゃない。」 ドラ「ブイゼル!水鉄砲だ!」 ドラえもんはブイゼルを捕まえていたのだ。 マー「おっと!」 ブイゼルの水鉄砲をマーズのルナトーンはあっさりとかわした。 ドラ「銀河団にルナトーン・・・宇宙にちなんだポケモンを使っているのか・・」 マー「そうよ。それも幹部になるほどより宇宙に近いポケモンを使わせてもらえるの。」 マーズは後ろに居た1人の下っ端を振り返った。 のび「あいつは、花畑で戦った奴だ。」 下っ端は不甲斐無い顔ををしていた。実は、彼がのびたに負けたことをマーズに告げ口しに行ったときに発電所の 扉が開いたので、ドラえもんが発電所に侵入してしまったのだ。 のび「あいつ、コイルを使ってたな・・下っ端中の下っ端って事か・・・」 ドラ「そんなことはどうでも良い!エイパムを返せ!」 ドラえもんのブイゼルは次々とルナトーンに攻撃したが、ことごとく避けられていた。 そのとき、マーズに掴まれていたエイパムがのびたに気づいた。 のび「エイパム!あ・お・ん・あ・っ・い!」 のびたはなんとかエイパムに指示を送ろうとしていたがガラス越しでは口の形しか伝わらない。 マー「ルナトーン、いわおとし。」 ドラ「ブイゼル!・・うう・・・ビッパ!」 ドラえもんは泣く泣くビッパを出した。ドラえもんは即座にビッパから距離をとった。 のび「ああ~・・ドラえもん・・・・敵との戦いのときぐらいねずみって事を忘れれば良いのに・・・エイパム! ”あおんあっい“だよ、”アオンアッイ“」 エイパム「!!」 エイパムはようやくのびたの指示の意味を理解した。 マー「ルナトーンにビッパとは勝負は見えて・・きゃあ!!」 マーズは急に悲鳴を上げた。今までエイパムの尻尾を掴んでいた手に急にカラナクシが現れたのだ。 のび「ナイスバトンタッチだよ、エイパム!」 のびたは手元に戻ってきたエイパムにそう声をかけて部屋に入った。 ドラ「のびたくん!」 のび「カラナクシ!どろあそびだ!」 カラナクシはマーズの手の中で泥を撒き散らし始めた。 マー「ああもう・・折角お化粧したのに・・・」 マーズは自分の顔に付いた泥を気にして化粧室にこもってしまった。 のび「トレーナーが居なくなった今かチャンスだ!みずのはどう!」 ルナトーンは壁にたたきつけられた。 ドラ「ビッパ!こっちも攻撃・・ビッパ!?」 ビッパは溜まった経験値を放出してまばゆく光っていた。進化だ。 ドラ「これで・・これでやっと近づける・・・・」 のび「よかったね。ドラえもん。」 そして進化が終わった。ふざけた外見だったがドラえもんは狂喜していた。 ドラ「図鑑によると、『ビーダル ビーバーポケモン』だって!早速みずでっぽう!」 ビーダルは口から水を噴射した。気持ちが悪・・・とにかくルナトーンを倒した。 ドラ「やったーー!!ビーダル強い!」 のび「はやくここから出よう。あの女がトイレから出てこないうちに。」 ドラ「わかった。」 ドラえもんとのびたはたにまのはつでんしょのイベントをクリアした。 しずかはハヤシガメとニャルマーのレベルを上げ、ミオシティ入りした。 しず「港町ね・・きれいなとこ・・・・」 しずかは純粋な感動に浸っていたが、しばらくして運河の反対側の図書館が目に止まった。 しず「図書館・・・・今までのポケモンシリーズにあんな施設なかったわね・・」 しずかの足は自然に図書館に向かっていた。 スネ「ラルトス!ねんりきで攻撃だ!」 スネオは未だに203番道路にいた。 スネ「はあ・・・はあ・・・ポケモントレーサーっていう道具で捕まえたこのラルトスもだいぶ育ったぞ。 さあ早く来いよジャイアン・・・」 砂の坂を越える手段が無ければクロガネからはどこにも行けない。やむを得ずコトブキに戻ってくるはずだ。 そう思ったスネオはジャイアンを待ち伏せしていたのだ。 スネ「ラルトスも育ったし、ジャイアンの手持ちはもう分かってんだ・・ぼくが負ける要素はないよ・・・」 その時、スネオのポケッチが振動し始めた。 スネ「な、なんだ?故障か!?」 画面をタッチするとドラえもんの声が聞こえた。 ドラ「スネオー!聞こえる?スネオーーー!!」 スネ「聞こえてるよドラえもん。これがナナカマド博士の言ってたポケッチの通信サーチャーだね。」 ドラ「そうだよ。今回電話したのはね、こっちの世界(ゲーム)と現実の世界の時間の関係についてだけど・・・」 スネ「もしかして、ゲームしてる間は時間が止まってるの?」 ドラ「いや、そんなことはないけど、入りびたりになる人がいるから時間の流れは現実の世界の半分ぐらいに遅くしてあるんだ。」 スネ「ってことは、現実の世界ではもう夜か・・・」 ドラ「そういうことだよ。ちなみにぼくたちはもう現実世界に帰るけど、帰るときはぼうけんノートにレポートを書けば良いからね。」 スネ「わかった、じゃあね。」 ドラ「バイバイ、スネオ」 ガチャ! スネ「・・現実世界に帰るにはまだ早いな。他の人が帰ってる間にレベルを上げれば差がつくしね。」 そう言ってスネオはまたポケモン育成に励むのだった。 手持ち のびた エイパム カラナクシ ドラえ ビーダル ブイゼル しずか ハヤシガメ ニャルマー スネオ ポッタイシ ムックル ラルトス ジャイ モウカザル カブト かなめいし 9月29日 この日も5人はのびたの部屋に集合した。 スネ「昨日はひどい目にあったよ。ポケモンを育ててたらいつの間にか夜の12時だったもんなあ。」 ジャ「でも今日は違うぜ!明日休みだから夜遅くまでやるつもりだ。」 ドラ「じゃあ、早速スイッチを入れるよ。」 スネ「ちょっと待った!このソフトも入れさせてくれよ」 スネオは少し大きい穴にエメラルドを差し込んだ。 のび「えっ!?それを入れたら何か起こるの?」 スネ「あのなぁのびた、発売前情報でアドバンスのソフトからでもポケモンを送れるっていってたろ。」 のび「そっか・・じゃあぼくのファイアレッドも入れさせてよ。」 のびたも便乗することにした。 ドラ「それじゃあ・・いくよ・・・ポチッとな」 5人はそれぞれレポートを書いた場所に降り立った。 ソノオタウン のび「ドラえもん、タウンマップによると、次に行くのは『ハクタイシティ』だね。」 ドラ「うん、だけどその前に君が貰ったあまいみつをいろんな所の木に塗りに行こうよ。 ずっと持ち歩いてたら嵩張るし。」 のび「そうだね」 2人はソノオの花畑の木に蜜を塗り、たにまのはつでんしょにも木があったはずだと、そこにも足を運んだ。 のび「昨日の銀河団はもういないよね?」 ドラ「うん。でも・・何か風船みたいなポケモンがいるよ。」 のび「ほんと?捕まえようよ!」 ドラえもんはこっそりと看板の前にいるフワンテに近づいた。 ドラ「最初っから草むらじゃなくてその辺をフワフワしてるって事は、もしかしてゲーム中1匹しか手に入らないのかも。」 そのとき、のびたは草むらにエレキッドがいることに気がついた。 のび「(エレキッドだ!そういえば、エレブーにエレキブルっていう進化系が出来たんだよなあ。)エイパム!エレキッドを捕まえろ!」 のびたはエイパムを繰り出し、エレキッドを捕らえた。 だが、のびたがむやみに大声を出したせいでフワンテは逃げてしまった。 ドラ「ああーーーっ!!のびたくん!何てことしてくれたんだ!」 のびたは聞いていなかった。エレキッドにボールを投げていたのだ。 のび「やった!エレキッドを捕まえた!絶対エレキブルまで育てるぞーー!」 ドラえもんは震えていた。 ドラ「のびたくん・・・・君って奴は・・・・!!」 のび「あ!ごめんドラえもん。・・・怒ってるの?」 ドラ「もう知らん!」 ドラえもんは1人でハクタイの森に向かって行ってしまった。 のび「何怒ってるんだよ・・たかがポケモン1匹ぐらいで・・」 のびたはエレキッドのステータスを見た。変なものを持っていたのでその辺に捨て、ドラえもんを追いかけた。 しずかはミオシティの図書館から出てきた。 しず「変な本ばっかりだったわ・・でも、『シンオウ地方の神話』は読み応えがあったし、 シナリオにも関わって来そうね。次はどこへ行こうかしら。」 その辺をぶらぶらしながら行く場所を考えていると、『船乗りナミキの家』という表札の家を見つけた。 しず「住んでる人の名前まで書いてるなんて珍しいわね。もしかして何か貰えるのかも。」 しずかが家に入ると、男の子が1人うなされていて、お母さんらしき人が必死でその子の看病をしていた。 男の子「だー・・・だーく・・がこっちを見て・・・・」 お母さん「いらっしゃい・・・ああ・・この子・・この子はね、三日前からこんな感じなのよ・・ミオシティには 昔っから悪夢を見せるポケモンの言い伝えがあってね・・・そのポケモンと対を成すポケモンの力が宿っている 道具があれば良いとかいうねえ・・・」 しず「おばさん、私がその道具を見つけてみせます。」 お母さん「本当かい!?じゃあ、その道具がある場所までは私の夫が案内してくれると思うよ。」 しず「(場所が分かってるんなら自分で取りにいけよ!自分の子供だろ!)」 しずかは心の中で毒づいた。 207番道路では、ジャイアンが自転車無しで砂の坂を登るという快挙を成し遂げていた。 ジャ「ふ―――・・疲れたな・・しばらく休むか・・スネオも追っかけて来ないはずだし。」 ジャイアンはその辺に生えていた木の実を食べ、土の上に横になった。完全に野生児だ。 ジャ「(ああーーー・・このまま寝てえなー・・)」 スネ「ジャイアン!!」 ジャイアンは驚いて跳ね起きた。見ると、スネオががけの下で叫んでいた。 スネ「ジャイアン!どうやって登ったのさ!自転車なんかもってないだろ!」 ジャ「根性で登ったんだよ。なにせおーれはじゃいあー・・」 スネ「くそう・・待ってても来ないと思ったら強引に登ってたのか・・降りて来い!!」 もう二度と負けないと確信したスネオはジャイアンに対して強気になっていた。何せこの時点でスネオのムックルは 進化していたのだから。 ジャ「何だと!お前が来れば良いだろうがよ。」 ジャイアンはリサイタルを邪魔されたので機嫌が悪くなってきた。 スネ「いいから降りて来い!」 ジャ「だからお前が来れば・・はは~ん、お前さては登れないな?」 スネ「(ぎくっ)・・ぼくはここで待っててやるからさっさと降りろ!ジャンボオコリザル!」 ジャ「そんなこと言っても降りないね。これでも食らえ!」 ジャイアンはがけの上から大きな岩を次々と落とし始めた。 スネ「うわあぁぁぁぁぁ・・・・・・」 スネオは怖気付いて逃げ出した。 ジャ「もう来るなよキツネ!」 スネオを追い払ったジャイアンは安心して昼寝を始めた。 次へ
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ホウオウとの戦いから数日が過ぎてた。 傷も疲れもすっかり完治し、いつでも戦闘だろうとなんだろうとできる。 とはいってもジム休業だからやることといったらそこいらのトレーナーと戦って賞金稼ぎ。 こういっちゃあなんだけどホウオウとの戦いは緊迫してて楽しいものがあった。 やっぱりああいう戦いだと血が騒ぐね、プライドが高いあたしみたいなのは得にそうだ。 グレン周りで泳いでるトレーナーとばかり最近は戦ってるけど、あたしは今回はあまり出ないことにして チビ達のトレーニングを主にしている。あたしが出りゃそれで終わるけどそれじゃいつか限界がきちゃうしね。 今日は大晦日。トレーナーもほとんどが夕方までしか外をうろついていない上に勝負拒否だってある。 皆新年はトレーナーを休むのかな、でも夕方までにはかなり戦いこんだしサンダー以外も随分強くなってきた。 新年か・・・またマサラタウンに戻ろう、新年は自宅で過ごしたい、皆そう思うだろう。 まあカップルならどっかいくのかもしれないけど僕はカップルでもアベックでもつがいでもない。 それでも今年は去年みたいに一人じゃない、皆がいてくれるし寂しくないはず・・・。 夕方になるどどこもかしくもトレーナーは見かけなくなったので。 こいつの家に戻る事にした。そういえば新年か、町でカウントダウンだかをやって夜うるさいんだ。 カウントダウンしたらしたで終わったかと思ったら次は頭に響く音が聞こえてくる。 あれはいったい何なんだろう、こいつに聞いてみるか後で。 そんなわけでこいつの家に戻ってきた。あのクソイヤミは村に戻ってないらしい、よかったよかった。 「ただいま母さん。」 「お邪魔しまーす。」 「まあまあ、いらっしゃい。ゆっくりしていって下さいな。」 「母さん、ちょっといいかな・・・。」 なにやらゴニョゴニョいってるけど聞き取れない。 あたしにボール全部渡して上で皆と待っててと言われた。 何すんだろうなこいつ、っていうか萌えもんが萌えもんをボールから出すのってなんか変だ。 まあいいや、あがらせてもらおうっと。 そんなわけであいつの部屋の中だけど、ボール出す前にやることをひとつ。 大切そうにしてた絵本、どんなのか少し気になったから読むのさ。 淡い彩色にデカデカと書かれたひらがな、いかにもな絵本だ。 ---ぼくともえもんとそら--- そうとおくないむかし。 ぼくはここにひとりですんでいる。 ちいさいころにおかあさんとおとうさんはいなくなった。 どこにいったのかはしらないし、もうかえってこないのかも。 いつもひとりぼっちなぼく。 そらははれてればいつでもあおからあか、まっくろにかわる。 いつものそらをみていると、ひとりのもえもんがいた。 つばさをもったひかりかがやくおんなのこだ。 そのこはぼくとともだちになった。 さびしかったぼくのこころをひかりかがやせてくれた。 あるひ、いつものそらがおかしくなった。 いろはめちゃくちゃで、なにもかもがまわっている。 みんなのこころが、おかしくなってきてる。 そらにはまっくろのもえもんがいた、そのこのしわざだとすぐわかった。 やがてぼくのまわりや、ぼくをもおかしくしはじめた。 ひかりかがやくもえもんが、そらにとびたっていった。 ひかりとくらやみのたたかい、ぼくはみていることしかできない。 ただただがんばれというだけのぼく。 まっくろのもえもんはたおれた、ひかりかがやくもえもんもたおれそう。 おかしくなったものはもとにもどったけど、そのこはおおけがをおってしまった。 いのちからがらにげだしたまっくろのもえもんはまたやってきた。 いえやもりをもやし、やりたいほうだいだ。 じぶんのしがちかいとさとっていたひかりのもえもんはさいごのちからをつかい。 ぼくにわかれをいい、もえるぼくのいえにまっくろのもえもんごとつっこんでいった。 そしてにどとかえってこなかった。 ぼろぼろのいえをかたづけていると、ひとつのたまごがあった。 ひかりかがやいているたまご、ぼくはそれがかえるのをいつでもまっている。 たとえぼくがどんなにおとなになっても、ぼくはこのこだけをまちつづける。 ------ へぇ・・・すこし感想つけがたい絵本だ。絵本でも戦いが描けるのか。 あいつがなんとなく好きそうなのはわかるけどね。 そういえば言ってた、あいつはあたしら意外に友達っていない。 人と接するにおいては問題ない、ヘタレで情けないけど優しいし気が利く。 それでもあいつは友達と言える人間がいない。 自分の事を話すときよくとまっちまったりするのはそのせいかな。 寂しくないよっていつも言ってるけど、それは嘘だな。 どっかで本当の"心の底から親友"っていえる存在が欲しいんだきっと。 ・・・あたしじゃダメか?親友っていうのにはまだ遠いかな。 第一まだトレーナーと萌えもんの関係だもんね。 ・・・あたしも・・・だな・・・寂しいのは・・・友達いないのは・・・。 まあ、今なら違うね。あいつとももっと話すようになったし。チビやリザードンもいる。 石頭とラプラスとは相変わらずかみ合わないけどね。 ふう・・・少し寝るか。なんかこの絵本で微妙な気分になった。 「上で待たせちゃっていいのかしら?」 「うん、僕がやりたいんだ。」 「かわいい子にいいところみせたいのね、この子ったら。」 「う・・・。」 「ちょっと派手な子だけどいい子そうじゃない。」 「サンダーはちょっと乱暴だったりするけど本当はとってもいい子なんだよ。 そうは思わないような人がいるみたいだけど・・・。」 「じゃあ、あなたがしっかり守ってあげなさい。」 「う・・・うん。」 今日のご飯は僕が作る、そう決めたから皆を上で待たせてご飯を作ってる。 僕は何気に家事全般ができちゃうので、さほど苦労はしないけど何しろ人数が人数なので苦労。 僕と母さんと・・・あとサンダーにピカチュウにゴローニャ ラプラスにリザードン。 7人分かー・・・大家族の量だよ普通に考えたら。 ごはんに味噌汁、肉じゃがにほうれん草の胡麻和え、そして少なめに年越し蕎麦。 年越し蕎麦は年越す前に食べきらないといけないんだよ本当は。 まあ難しいものは何も作ってないけど、がんばろう。 「母さん、味見してくれるかな。」 「はいはい・・・うん、いいんじゃないかしら?とてもいい味よ」 「うん、ありがとう。じゃあ皆呼んでくる」 部屋に入るとなんでかサンダーだけそこにいて僕のベッドに突っ伏してた。 皆をボールから出しておいてっていったのに、疲れてたのかな? 「サンダー、起きて。ご飯できたよ。」 「ん・・・ぅん・・・。」 「ほら、起きて起きてー。」 ゆさゆさ 「ん?・・・あぁ・・・ごめんな、皆出し忘れてた。」 「疲れてたのかな?ごはんできたから皆で食べよう。」 「ああ、ありがとね。」 そういえば皆を出しとけっていわれたの忘れてた。 ま、まあご飯には間に合ったしいいかな、なんてな。 ご飯かー、またこいつの母さんの美味しい料理が食えるのはいいな。 今日は何が出てくるのかな、結構楽しみなんだ。 そういえばウジウジいつまでもうるさかったラプラスももうこいつのことを許したみたいだ。 皆僕が作ったって言ったら驚くかな? みんなの反応がちょっと楽しみ。 旅してから料理はあんまりしてなかったけどまだまだ大丈夫みたい。 トレーナーの旅を終えたらこういうのがんばるのもいいのかな。 僕は今はとりあえずトレーナーだけどね。 「さあ、どうぞー。」 「いただきまーす」 カチャカチャ・・・カツカツ・・・ズルルルル・・・ 「とても美味しいです、ありがとうございます、えーっと・・・」 「あら、おばさんでいいのよ。」 「おいしー!」 「・・・美味しい。」 「ウマい!」 「美味しい、ありがとうございます、おばさん。」 「お礼ならこの子に言ってあげて下さいな。この子ったらみんなの分全部自分で頑張ったのよ。」 「か、母さん・・・。」 「そうなんだ、お料理できたなんて少し意外。」 「・・・上手。」 「へえ、お前が料理ねー、似合わねーけどうめーじゃん!」 「あぁ・・・それであたしらを上に上げたのか。」 「うん、喜んでもらえてうれしいよ。」 これが狙いか、それにしてもこいつも料理上手だ。 血筋でこういうの受け継がれていくのかな? あたしもできるようになったらいいな、今度こいつから教わるか。 みんなビックリしてたし、僕の料理で喜んでくれたみたい。 おぞうにもおせちも僕が作ろう! 年越しまで母さんと皆でくっちゃべっていた。 うう・・・こういうときって親は子供が嫌がるいわゆる昔の恥ずかしい話を大暴露していくんだよなぁ・・・。 話の後半はすっかり僕は縮んでいた。くすん。 絵本のことを知られているサンダーはそんな僕を慰めに来てくれたけど。 プークスクスいいながら慰められてもいやだよ、しょんぼり。 そんなこんなでもうすぐ23時になる、新年だ。 ピカチュウはやっぱりまだ子供だからか23時になるともう眠いらしく眠ってしまった こいつの小さいころの恥ずかしい話だのアルバムだのをいろいろ見させてもらった。 途中までは結構必死に抵抗したけどあきらめたのかしょんぼりして無抵抗になった。 いじめると相変わらず楽しい、そして可愛いんだこれが。 まあまた不貞腐れたら困るから慰めにいってやったけどどうしても笑いがこぼれる。 今日はだめだな、アハハハハハ。 結構遅くまでくっちゃべってたけどチビにはキツかったかもう寝てる。 新年まで1分切ったんだけどジジイの研究所から秒刻みで声が聞こえる。 60から数える必要あんのかな?10からでいいのにな ゴォ~~~~~~~~~~~ン・・・ 「皆、あけましておめでとう。今年もよろしくね。」 「あけましておめでとうマスター。」 「・・・あけましておめでとう。」 「あけおめぇー!」 「あけましておめでとう!これでいいのか?」 「うん、それであってるよサンダー。 さあ、もう夜遅いし寝ようか。上にいこう。」 人数分布団がないか何とか頑張ったけどないものはない。 皆でねむりたかったんだけどなぁ・・・。 サンダーを除いてみんなボールの中に入ってしまった。 ちょっとさびしい。でもサンダーがいてくれるしいいか。 サンダーはまたかたくなに床で寝るって言い出した。 女の子を床に寝かせて自分だけベッドなんてそんなの男として・・・。 そう説得してなんとかサンダーをベッドに寝かせた。 気を使ってくれてんのはわかるんだけどなぁ。 強いものは弱いものに与えるもんだろ。 こいつん家だけどさ。 あたしは全然平気だし風邪もありえないし床に慣れてるからこいつに譲るのにな。 こいつん家だけどね。 ま、いっか・・・ベッドはふかふかだしいい夢でも見よう。 そういやさっきこいつの母さんが言ってた初日の出か・・・。 日の出ねえ・・・よし・・・! 「サンダー、電気消すよ?」 「ああ、おやすみ。ベッドありがとな。」 パチッ 「うん、おやすみサンダー。」 「ああ、また明日な・・・。」 3が日が終わったらジムとかも再開するしそれまではこのへんでゆっくりしてようかな・・・。 まあ、せっかく休める日だし何も考えないでいいや・・・。 電気をけして、ゴツゴツ音がしてこいつが地面に寝たのがわかる。 姿勢を少し見てみるとつらそう、そりゃ床で寝なれるなんて人間じゃ考えてみりゃ無理だね。 しかも寒いらしい、あたしは高高度でも全然平気だけどこいつは人間だもんな。 「へっくし!」 「ほら、無理すんなよ。寒いんだろ? イヤがんないからベッドに入れよ。」 「え?でもサンダー・・・同じベッドに・・・。 僕は男の子で、サンダーは女の子で・・・。」 「細かいこと気にすんなよ!お前に風邪ひかれるほうがよっぽど迷惑さ。 さあ入りな、お前のベッドだけどな。アハハハハ。」 「う、うん・・・それじゃあ・・・。」 モゾ・・・ 言ってみたはいいけど、いざ本当に入られるととたんに胸がドキドキする。 ああ・・・言うんじゃなかったなあ・・・こいつのほう向けないよ。 でも風邪ひかれると困るし・・・あたしが床でねるとこいつがうるさいし・・・。 ええい!自分で言い出したことだ。平気でいてやるさ! あたしは伝説だからこんなのは平気じゃないとね。 ああ・・・恥ずかしい・・・こんなんで本当に寝れんのか?あたし。 まああたしは今日は完璧に寝ちゃいけないんだけどね。 入ってみたものの、鏡見てないし電気消えてるけど顔真っ赤なのがわかる。 女の子と同じベッドで一緒に寝るだなんて・・・。 サンダーのほう怖くて向けないよ・・・。 心臓も相当鼓動が早くなってる、この音とか聞かれたりしないかな。 うう・・・恥ずかしい・・・こんな事で本当に僕は眠れるのかな。 「くーくー・・・。」 「すやすや・・・。」 パチリ ん・・・外が薄明るくなってる・・・。 そろそろだな、よし。こいつを起こして・・・。 「おい、起きろー」 「うーん・・・どうしたのサンダー?・・・トイレなら下だよ。」 「違うって!起きて着替えな、外行くよ。」 恐ろしく早い時間にサンダーに起こされた。 着替えまでさせるし何なんだろう、空もまだ薄明るい時間。 早朝にもほどがあるなあ、いったいなんだろう。 とりあえず外にでるとサンダーがすでに乗れというポーズになってた。 うう・・・もっと厚着すればよかったなあ。 空が薄明るくなってグラデーションになってる。 暖色になってる場所を良く見て時間を待つ。 そしてこいつを乗せる、そんで空高く飛び立つ! バサァー 「うわわっ、サンダーいったいこんな朝にどうしたのさ。」 「いいから!目の前の空をじっとみてな!」 よし!時間バッチシだ! 「あ・・・。」 「どうだ?空から見ると綺麗だろう。お前はいつも地上からしか見れなかっただろ? だから見せてやりたかったのさ、空からみた日の出、それも初日の出をね!」 「すごく綺麗だね、ありがとうサンダー。 わざわざ僕のためにこんな・・・。」 「気にすんなって!おいしい料理のお礼さ!」 「気に入ってくれた?あの料理、結構頑張ったんだよ。 ・・・へっくし!」 「おっと、お前はそういえばこのくらいの高さで寒いんだったな。 早く戻ろうか、もう少しお前と眺めてたかったけどな?」 「うん、もう寒くて寒くて・・・。」 「わかったわかった、振り落とされるなよ?フフフ・・・。」 家の前に着地して、部屋に戻る。こいつはガタガタ震えてた。 着替えるとすぐ布団の中に入ってブルブル震えてる。 しかも布団はわずかな時間で冷えちまってるらしい。 あたしも入ってみたけど確かにさっきほどあったかくはない。 よし、ここはひとつ・・・。 寒い寒い寒い寒い寒い。寒い。寒い?寒い!寒い・・・。 初日の出はすごく綺麗だったけど寒かった。 しかも布団があの短時間で相当冷えてる、風邪ひかなきゃいいけど・・・。 その時はサンダーもベッドにはいってることに気づいてさえなかった。 ピト・・・。 「ほら、こうすれば少しはあったかいだろう?」 「サ・・・サンダー?」 「背中が少しはあったまるだろ、まあ結構恥ずかしいけど・・・。 まあその辺は気にしないことにするさ、お前が風邪ひかなきゃいいしな! あと・・・あけましておめでとう、今年もよろしくな。それとおやすみ。」 「うん・・・あけましておめでとう、今年もよろしくね、サンダー。」 背中だけ妙にほてってたけど不思議と今回はドキドキしなかった。 なんでだろうな?それにさっきのはなんだったんだろうな? よくわかんないな、まあ眠いからかな。さっさと寝よう。 背中がすごくあったかくて、ぬくもりがとても気持ちいい。 中途半端におきちゃったけどこれでゆっくり眠れそう・・・。 不思議とさっきみたいにドキドキしない。なんだろう。 まあいいかな・・・おやすみサンダー。 [EOF] 私は蕎麦聖戦士[End]。毎年年越し蕎麦を23時に大量に茹で、そして何杯食えるかを測る。 前年度の記録は5杯だった。この記録は相当苦労して樹立したものでやすやすとやぶれるものではないのだ。 しかし今年の私は一味違う、前年度から始めたゲーセンダンス等で運動をかなりやる。 その分エネルギーが必要になり、前から大食いだった私の食欲をさらに増大させているのだ。 これならば6杯はいける・・・!私はこの前代未聞自分記録に挑む・・・! 23時だ・・・!開戦の時間・・・私はゆであがった蕎麦を食べる・・・! 年越し蕎麦は年越す前に食べないといけないのだ。 だから23時に開戦し、23時45分に終戦する。 蕎麦を私は一心不乱にすする、若い奴等いろいろ言われるが戦士であるその日の私は何者にも止められないのだ。 そして・・・!ついに新記録の6杯を樹立したのだッ・・・! しかし私ももう年なのでこの危行、奇行は今年で最後にしよう。 新たなる蕎麦聖戦士が現れることを信じて・・・。
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パープルには幼馴染の萌えもんの少女がいた。 否、少女のことを『少女』と呼称するのも『幼馴染』と表現するのは適切ではないのだが、 確かに『少女』は人間でこそないものの姿形は女の子そのものでありまた人間と同等の知性と感情を持っていて、 加えてパープルが小さな子供であった頃から親しかったので『幼馴染』という表現も間違いでないのだ。 何故そんな曖昧な言い方をするのか。何故なら彼女は実体と言うものを持っていない。 それは決して脳内幼馴染などと呼ばれる寂しさと虚しさと狂気が滲み出て生まれた存在などでは決してなく、 少女は俗に幽霊タイプと呼ばれる萌えもんであって生き物であるとは断言できない存在だからだ。 分類は『マジカル萌えもん』。種族名は『ムウマージ』。 出会った時は進化前の『ムウマ』で、名前を持っていなかったので、パープルは彼女を『ユウ』と名付けた。 これは単純に少女が幽霊であることと幼かったパープルが少女を男の子だと勘違いしていたことから由来している。 名付けてから数年後、誤った認識のままちょっとした悪戯をしたパープルがユウに半殺しにされたのは別の話である。 その話は後々に語られるとして今現在パープルは二つほどユウに尋ねてみたいことがあった。 本当は昨日の晩に思いついたのだがその時には布団に潜っていたので翌朝に尋ねてみることにした。 「なぁ、ユウ」 「なんだい、パープル」 そして、翌朝。青い空と白い雲。優しい陽光の三つが綺麗にマッチして映える、清々しい天気の日。 朝起きて、顔を洗い、寝癖を整えて、居間の方へと向かい、ユウが作った朝御飯の前に座り。 寝惚けた頭の中ではほぼ全ての記憶が霧に隠れていたのだが熱い味噌汁を飲み干したとほぼ同時に思い出し、 幽霊らしく居間の日陰になっている場所で広辞苑を読んでいたユウへ視線を向ける。 思えばその質問は非常に馬鹿らしくユウに失礼な気がしてきたがそれでも好奇心に押し負けて、思い切って聞いてみる。 「お前、『僕っ娘』ってどう思ってる?」 「………藪から棒にだね。僕への嫌がらせなような気もするんだけど気のせいか?」 「気のせい気のせい。ほらお前も自分のこと『僕』って呼んでるしどう思ってるのかなと」 「何がどうなってそうなるんだ」 完全に広辞苑から目を離し「君は実に馬鹿だな」と呟いてから息を吐くユウ。 少年のような顔立ち。女性的な膨らみは僅かにあるが、それを大きめなマントで覆い隠している。 加えて一人称は『僕』。着飾ることに全く興味を持たない。初見なら誰でもユウを男の子だと思い込むだろう。 そんな彼女が巷で流行りらしい『僕っ娘』なるものにどのような感想を抱いているのか。 馬鹿呼ばわりされた上に現在進行形で冷たい眼差しを浴びせられているが、 それでもやはり気になるものは気になるので諦めることも辟易することもなく問い質してみる。 「答えてくれよ。僕っ娘」 「どこでそんな言葉を知ったのだか。………どうでもいい。それが答えだ」 「どうでもいいって適当だなぁ」 「適当も何も本当にそう思っているからね。そういう君はどう思っているんだい?」 「え?」 逆に問われてパープルは詰まる。 パープルにとって僕っ娘とは今熱中しているゲームの攻略サイトを眺めていた際に偶然見た単語であって、 そういう言葉を知った時に「そういえばユウの一人称も僕だな」と何となく考えてたくらいしか思い入れが無い。 要するにパープルにとっても『僕っ娘』とは、どうでもいい単語なのだ。 もう少し言えば幼馴染をからかえるネタになるかもしれないとは思ったがそれ以上の感想は特に無かった。 「いやまぁ俺も『そんなのあるんだ』な程度だけどさ」 「だろう?そんなものはただ珍しいだけ。だからその程度で当たり前なんだよ」 「珍しい、ねぇ」 「そう。中身がなんであれ珍しければ何にでも人は寄りつくからね」 「そうなのか?」 「少なくとも僕はそう思っている。だから『僕っ娘』なんてのもその内に何でもなくなるさ」 今度はパープルが息を吐く。 少し粘着質になって聞いてみた割りに返ってきた面白みの無い答えを不満に思っているのだろう。 それからパープルは何も言わず食事を進める為の箸を動かし続ける。 しかし炊きたての白御飯(卵ふりかけ付き)に手を掛けようとしたその時、ふとある単語が頭を横切った。 それも昨日の晩に偶然知って興味を持ちユウの反応を見ようと思っていた単語である。 「なぁ、ユウ」 「まだ何かあるのかい?」 「今度は違う言葉だけどさ………ヤンデレって、お前どう思う?」 「ヤンデレ?」 「これは知らないのか?えーっと、確か」 知らない、と言われるのが予想外だったのか驚きで一瞬の間だけ間の抜けた顔をするパープル。 それから必死に頭の中からヤンデレという単語の意味を思い出して足りない部分は自分なりの解釈で補う。 ヤンデレとは精神的に病んだ状態にありつつ他のキャラに愛情を表現する様子をいう(『Wikipedia)』より)。 その上に何となく興味を持って知った『監禁』だの『SATSUGAI』だのと大雑把に付け足すと、 ユウは「あー」と一旦唸り何とも複雑で何を思ったのか分かり辛い表情を浮かべてから口を開いた。 「つまりは性的倒錯や躁鬱状態に近いもの?」 「間違いじゃないな、多分」 「………そんな危ないものに対して君は僕にどんなリアクションを求めていたんだ」 「ぃゃーほらユウは一応は幽霊だし。ヤンデレと近い存在じゃないのかと」 特に理由が思い至らず大雑把に言ったが案外間違ってはいないような気がした。 幽霊とは死んだものが未練や遺恨を引き摺って魂のみがこの世界に現れた存在のことを指している。 狂気にも似た感情を原動力としているだろう彼ら。それはヤンデレという名の狂人と何か変わりがあるのだろうか。 パープルは期待交じりにユウを眺めていると「はぁー」と今度は大きく間延びした溜息を吐く。 「あのねぇ、僕達幽霊萌えもんは皆が皆、犯罪者一歩手前ってわけじゃないんだよ。 確かに幽霊萌えもんは生前の未練や遺恨が凝り固まって出来ている奴が殆どだけどさ。 でも大抵の幽霊はちゃんとした理性を持っていて自分の欲と折り合いをつけることができる。人間と同じさ」 怒っているかのような口調で始めるユウに、悪い気がしてきて少し後悔し始めるパープル。 「生前余程酷い目に遭ったとか、強いストレスを与えられるとか。そんな目に遭わない限り暴走しない。分かった?」 「うん分かった」 「まったく何でそんなものが流行るかな」 それも先にユウが言った人間の珍しいもの好きの為ではないかとパープルは口に出し掛けたが止めた。 流行らせたのは自分でこそないが飛び火という形で説教をされそうな気がしたからだ。 だから黙って時折、機嫌を損ねたように唇を尖らせながら広辞苑を再読し始めたユウを眺めながら朝食を続ける。 飲み掛けた味噌汁を飲み干し、白御飯を一粒も残さず食べて、僅かに残った沢庵を箸で挟む。 しかし途中で再び何かが脳を掠めた。それは流行りの単語などではなく単なる疑惑であるのだが。 「(ユウは何で出来ているんだろう)」 知り合ってから既に十年以上は経っているのだがパープルは生前のユウを知らなかった。 何処で何をしていたのか。本当の名前は何なのか。何で幽霊なんかになったのか。 気づけば当たり前のように『ユウ』と呼び、当たり前のように遊んでいて、当たり前のよう同棲していた。 本当はユウも生前に酷い目に遭いその時の恨みつらみが彼女を現世に留めているのではないか。 それはどうなんだろうとパープルは自問する。幼馴染としてユウを成仏させてあげるべきではないだろうか。 ユウとの付き合い方も改めなければいけないのかもしれない。そう考えると、何だか憂鬱になってきた。
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「…この娘、進化ってしました? サカキ様。」 「私も知らなかったぞ……。」 シルフカンパニー最上階、社長室にいる黒服の男達。 「まさか奴の萌えもんがこんな進化をするとは思わなかったな。……フフフ、これはいい収穫だ。」 彼等の目の前には1匹の萌えもんがいた。 全身を赤い鎧で包み、両手にハサミのようなものを装備した新種の萌えもん。その目には光すら宿らない。 「戻れ。」 男の指示と共に新種の萌えもんはボールの中へ吸い込まれていく。 「この萌えもん、どうします?」 「新種の萌えもんだから高く売れないことはない。だが、これは私のコレクションの中に入れて損はないだろう。」 「…………」 閉ざされた空間の中。赤き鎧の萌えもんはその場に佇む。 どこを見ているのかさえわからない、その無機質な目から涙を溢しながら…… ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「…ついに、その時が来たようだな。」 時は夜。ヤマブキシティの一歩手前、検問所の前にブルー達はいた。 「そのときって?」 ピッピが問う。 「プリン、ピッピ、ガーディ。今から君達を進化させようと思うんだ。」 「!!!!」 ブルーの言葉に3人は飛び上がった。 「し、進化ですか!?」 「マスター、ほんとっ!?」 「ウソじゃないよねっ!?」 「あぁ、ホントさ。じゃ、一人ずつ行こうか。」 進化の証ともいえる眩い光。以前ヤドランに進化した時の光を再び目の当たりにする。 進化しても尚可愛い姿を保ったプクリン。 華麗さが身に現れたピクシー。 体が大きくなり、頼もしい姿となったウインディ。 「わぁ、プクリン全然変わってないや。」 「ピクシー、可愛くなくなった!!」 「アタシは魅力さで生きてくのよ~、プクリンみたいに子供じゃないんだから!」 「御主人様はかわいいほうが好きなんだよっ!!」 「こらこら、2人とも進化してすぐ喧嘩をするな。後でたっぷりとさせてやるから。」 ブルーが止めに入った。 「ところで、何故こんな時間にここにいるのです?」 夜に呼び出されたためか、ひなたぼっこが出来なくて若干不機嫌気味のサンドパンがブルーに聞いた。 「あぁ、そのことなんだが……今からシルフカンパニーに突っ込む。」 「えええ!!??」 その場にいたほぼ全員が驚いた。 今現在のシルフカンパニーがロケット団に占領され、警察と膠着状態にあるのは皆知っていた。 (とうとう、実行に移すのね…) (ついに、この時がきたんだ…!) 事情を知ってるスピアーとプクリンを除いて。 「ど、どういう意味ですマスター!? 今あそこは警官達が……!」 「そうですよ、マスター。完全膠着状態の中どうやって……!」 「え? ええ??」 「敵地潜入だにょ~!」 「潜入だぞ~」 慌てるウインディとサンドパン。 混乱するピクシー。 寧ろこの状況を楽しんでいるヤドラン。 「そもそも何故……!」 「…すまない、それを話している時間はないんだ。」 「…………」 「…それでも、俺は行かなきゃならない。 皆、ついてきてくれるか?」 ブルーの言葉に皆は顔を見合わせた。 「もちろん行くわ♪」 「スピアー…。」 「行くにょ~! 行くにょ~!」 「行く~」 「ヤドラン…。」 「御主人様のためなら行きます!」 「プクリン…!?」 即決したプクリンにブルーは驚いた。 (プクリン、こんな子だったか……?) プクリンの目を見つめるブルー。プクリンの目には迷いがなかった。 「…わかった。」 「え? プクリンが行くならアタシだって!!」 「ピクシー、無理しないでいいんだぞ?」 「プクリンに負けてられないもんね!!」 「そうか、ありがと。後の2人は?」 「マスター、本気だね…。わかった、僕も行くよ!」 「……行くからには、しっかり潰しておかないと、ね。」 「皆、ありがとな。」 ブルーは胸の奥から何かこみ上げてくるものを感じた。 「マスター、でもどうやって中へ行くんです? 僕がさっき見た感じだと入り口とかジョーイさんとか結構いましたよ?」 「あぁ…そのことだが……どうやら来たようだな。」 ブルーが空を見上げる。 空には明るく輝く赤い星……いや、萌えもんの姿があった。 萌えもんはブルー達の付近まで来ると滑空し、滑らかに着地した。 「……今、来た。」 「ファイヤーさん!?」 「俺が頼んだんだ。6人だけじゃ物足りないからな。それに……」 「…我、起こした者、許さじ。」 「成る程、彼女もロケット団の被害者だから、利害が一致したのね♪」 「あぁ。そうだよな、ファイヤー。」 ファイヤーはコクリと頷いた。 「作戦はこうだ。まず、ファイヤーと俺でシルフの窓に突っ込む。」 「ど派手ね。ファイヤーさんは大丈夫なの?」 「それくらい、平気。」 「でだ、突っ込む場所は6階。その後、3つのグループに別れてくれ。」 「3つのグループですか?」 「あぁ。まず、ファイヤーとウインディ。2人でその階近辺を燃やし尽くしてくれ。」 「燃やすんですか?」 「ん~…まぁ、言葉の綾だ。要は敵を一掃してくれという事だ。」 「わかったよ、マスター。」 「…了解。」 「次に、スピアーとサンドパン。2人で下の階へ行き、敵を殲滅しながらドアを開けてきてくれ。」 「了解♪」 「私達に、その役目務まるか…?」 「大丈夫だ、信じてるぞ。」 「……わかった。」 「残りのメンバーと俺はエレベーターで真っ先に社長室へ向かう。おそらく、サカキはそこにいるだろうからな。」 「りょーかいです!」 「わかったわ!」 「わかったにょ。」 「わかった~」 「それじゃ、一旦皆ボールに戻ってくれ。」 ―――――――― ―――――― ―――― ―― 「準備はいいか? ファイヤー。」 「…いつでも。」 「俺乗せて飛べるか?」 「…頑張る。」 「そうか、よろしく頼むぞ!」 ブルーを乗せ、ファイヤーは再び空へ舞い上がる。 「…ガラス、注意。」 「わかってるよ、ファイヤーも十分に注意してくれよ。」 「…………」 ――――――――――――――――――――――――――――――― 「…おい、あれ見ろ!」 「何だ?」 見張りの警官が気付き、近くの仲間を呼んだ。 「凄いスピードで何かがこっちに来てるぞ!!」 「何だあれは……!まるで火の玉じゃないか……!」 炎を纏った何かが、空を飛んでいるのだ。 「あのままだと、シルフカンパニーにぶつかるぞ!!」 「危ないっ! 一刻も早くここから離れるんだ!!」 「…まて、あれは…萌えもんだぞ!?」 「萌えもん? そういうことだ一体!!」 「鳥だ…!炎を纏った鳥の萌えもん……まさか!?」 ガシャアアアアアアアァァァァァァァァァァアアアアン!!!! 夜の静寂に騒動の火種が舞い降りた。 「作戦開始だっ!!」 後編へ……
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ヤマブキ、シルフカンパニー内部 暗く冷たい部屋にドラえもんは監禁されていた どれ程の時間経たのであろうか、ドラえもんは遂に目を覚ましたらしい ドラえもん「う、う~ん・・・あれ?体が動かない・・・此処は?」 この場を動こうとしたが体が動かない、自分の体を見てみると四肢は鎖に拘束されており、胴体には無数の電気コードのようなものがついている 一体どういう状況なのか?ドラえもんが考えるよりも早く突然部屋の明かりがついた ドラえもん「うわ!!眩しい・・」 幹部「ふっふっふ・・お目覚めかな?」 部屋にはジャイアン達との戦いを終えて帰ってきた幹部が笑いながら入ってきた ドラえもん「君は・・・此処はどこなんだ!?僕を放せ!」 幹部「此処はシルフカンパニー、ロケット団新アジトだ」 ドラえもん「ロケット団?・・・そうだ!僕は確かのび太君に会ってから気を失って・・」 幹部「あれはのび太に変装したロケット団の忍びだ・・・貴様を連れてくるために小細工をしたのだ」 ドラえもん「僕をどうするつもりだ!」 幹部「貴様はこのポケモン世界に皆を連れてきた張本人・・・私が動くのに何かと邪魔になるのでね、捕らえさせてもらったよ」 ドラえもん「そうか・・君は6人の内の誰かなんだよね」 幹部「もう黙っている必要もない・・・貴様には正体を明かしておこう」 そう言うと深くかぶっていたロケット団員用制服の帽子を脱ぎ捨てた ドラえもん「君が幹部だったのか!」 幹部「そうだ」 ドラえもん「何でロケット団に味方するんだ教えてくれ!」 幹部「良いだろう・・・」 幹部はこれまでの緯線を説明した 幹部「私はあるとき思いついたのだよ、この世界と現実世界は異次元の世界で繋がっている・・・この世界に来る時がそうだったからな」 ドラえもん「そうだよ、異次元ホールを通ることがこの世界への唯一の通行手段だからね」 幹部「その異次元に繋がる穴を私は自ら作りだしたのだよ、ポケモンの力でな」 ドラえもん「何だって!?」 幹部「ポケモンの強力な攻撃で空間に穴を開けることができたのだ、だがその時の私のポケモンでは力不足、かなり小さな穴しか開けることができなかった・・そこで思いついた」 ドラえもん「ロケット団の力を使って空間に穴を開けたのか・・・」 幹部「そうだ、ロケット団なら強力なポケモンもいるだろう、実験でポケモンの戦闘力を上げる事もできる・・・だからロケット団に入隊した」 ドラえもんは黙って幹部の話を聞いている 幹部「そして成功した、私が通れる程の穴を開けることができたのだ!そして現実世界に戻り少し細工をさせてもらったよ」 ドラえもん「まさか設定が勝手に変わっていたのは・・・」 幹部「私が変えてきたのだ、私に都合が良いようにな」 ドラえもん「結論を聞かせてくれ!設定を変えてまでしてこの世界でどうするつもりなんだ!?」 幹部「それは詳しくは説明できない・・・ただ言える事は一つある」 ドラえもん「?」 幹部「私を抜いた5人はこの世界をゲームでよく知っている、だからこれからの私の行動に邪魔になる・・・悪いがあいつらはこの世界で消えてもらうよ」 ドラえもん「その手始めが僕だったのか・・・」 幹部「ご名答、そのとおりだよ・・・もう奴等の抹殺計画は結構されている、現にスネオも今このシルフカンパニーに幽閉している」 ドラえもん「何てことを・・・」 幹部「これで二人は消えたわけだ・・・のこり3人も近いうちに消し去る」 ドラえもん「そうはさせないぞ!早く僕を放せ皆が危ない!」 幹部「少し喋りすぎてしまったかな、ふっふっふっふ・・・起きて早々で悪いがまた眠ってくれ」 最後にそう言うと手元にあるスイッチを押し幹部は部屋を去って行った ドラえもん「うわーーーーーー!!!」 スイッチを押した瞬間ドラえもんの体中についていた電気コードから電気が流れドラえもんを感電させた あまりに多くの電気を浴び、ドラえもんは再び気絶した・・・ 一方ジャイアン、のび太は出来杉としずかをこの場に集めていた しずか「何なの?いきなり呼び出して」 出来杉「また何かあったのかい?」 ジャイアン「へっ、とぼけんな!さあどっちが幹部か白状しろ!」 二人「?」 のび太とジャイアンは二人に今あったことを話した 出来杉「また幹部か・・・」 しずか「スネオさんにドラちゃんもさらわれたのね」 ジャイアン「だがこれでハッキリする、俺様とのび太は幹部と戦った張本人、スネオにドラえもんはロケット団に囚われの身・・・お前等のどっちかが幹部で間違いないだろ」 ジャイアンの説明を聞き出来杉が始めに口を開いた 出来杉「僕はそう思わないな~」 ジャイアン「何だと!?」 出来杉「まずスネオ君だけど、君はスネオ君が倒されたところしか見てないんだろ?だったら彼だって白とは言えないよ」 ジャイアン「どう言うことだ?」 出来杉「戦っていた現状を見てない以上自分のコピーか何かを使って自分を幹部の正体の選択しから消そうとした可能性だってあるんじゃないかな?」 ジャイアン「だがスネオはポケモンタワーで俺達と一緒に幹部と戦った!」 出来杉「それ自体が偽者だった可能性もあるだろ?あのスネオ君の性格ならそれぐらいやると思うんだ」 この理論にジャイアンは簡単に丸め込まれてしまった 出来杉「同じ事はドラえもんにも言えるね、君達はドラえもんの立体映像を見ただけ、本当かどうかなんて断定できないよ」 のび太「ドラえもんはそんな奴じゃない!」 出来杉「僕は可能性を述べてるだけだよ、そんなに怒らないでくれ」 ジャイアン「だったら一体誰が・・・」 静まり返る雰囲気のなかしずかが言った しずか「もう犯人探しは止めにしない?この前も結局結論はでなかったじゃない、今回も同じよ」 ジャイアン「何暢気なこと言ってるんだよしずかちゃん!俺達だってまたいつ襲われるか解らないんだぜ?」 しずかはやれやれと言った顔で話を続けた しずか「別に議論することじゃないわ、私達は皆ピンクバッチを手に入れている・・だったらつぎに私達が向かう場所は何処?」 ジャイアン「ヤマブキだ・・・」 しずか「そう、でもヤマブキはロケット団に侵略されていてジムに入れない、だからシルフカンパニーに行き嫌でもロケット団を壊滅させなきゃいけない」 ジャイアン「・・・あ!」 しずか「やっと理解したようね、そう、シルフに行けば幹部もいるスネオさん達もそこにいる・・・議論しなくても行く場所は決まってるのよ」 のび太「よ~し!だったらすぐヤマブキに行こうよ!」 しずか「待ちなさい馬鹿猿、さっき幹部にやられかけた人たちが今行って勝てるの?」 のび太「それは・・・」 しずか「無理よね、だったら大人しく私の話を聞いて」 のび太「うん・・」(しずかちゃんさりげなく馬鹿猿って言ったぞ・・) しずか「まずロケット団本拠地に乗り込むんだから今の手持ちを鍛えておく必要がるわね・・10日もあれば十分かしら」 此処で出来杉がしずかの話を遮った 出来杉「待ってくれよしずかちゃん、君はゲームでもシルフに挑む前に10日も手持ちを鍛えたのかい?」 しずか「日数が多すぎると言いたいの?相手にはゲームでこの世界を知り尽くしてる幹部がいるのよ、普通に挑めば返り討ちになるに決まってるわ」 出来杉「なるほど・・・」 ジャイアン「もっと作戦を立てておいたほうが言いみたいだな、よし!もっと決めておこう!」 こうして4人の知恵を出し切り(ジャイアンとのび太は戦力外通告)作戦は次のとおりになった ヤマブキには10日後に4人で乗り込む(それまで各自修行) ジャイアンとのび太、しずかと出来杉に別れ二人一組で別々の入り口からヤマブキに入る ジャイアン達は東門(シオン方面)、しずか達は西門(タマムシ方面)から進入 警備員への飲み物はジャイアン達が担当 別々に進入した後はシルフ前で合流、全員でシルフに突入 出来杉「これで良いんじゃないかな」 しずか「じゃあさっそく各自修行に行きましょう」 ジャイアン「よしのび太来い!俺様が鍛えてやる!」 のび太「ええ!?ちょ、ちょっと」 こうして4人は打倒幹部のためそれぞれの決意を胸に修行を開始した ヤマブキ東郊外 ジャイアンとのび太は此処でシルフでの決戦のため、手持ちのレベル上げに励んでいた 既に5日経過しておりジャイアンの手持ちはかなりレベルが上がっていた この突然のレベルの向上はジャイアンの特別修行の成果にあった この男は自ら手持ちのポケモンと戦い経験地を上げるという掟破りのレベル上げ法を行っていたのだ ジャイアン「オラ掛かって来いゴーリキー!俺を殺すつもりで来い!」 その言葉どうりゴーリキーは本気でジャイアンに殴り掛かった ジャイアン「ま、待て!もう少し手加減しろ・・ウッ!ぐわ!死ぬうううう!!!」 僅かに微笑みを浮かべながらジャイアンを殴るゴーリキー、日ごろの恨みでもあるのだろうか? しかしこのジャイアンの体を張った特訓の成果でジャイアンの手持ちのポケモン達は数10レベル以上上がっていた ついでにジャイアンの戦闘力も16から160に上がっていた(スカウター測定) 因みに一緒に修行をしていたのび太はこの特訓に着いて行けず1日で半死状態になり今は違う場所で一人で特訓している ジャイアンは食事も睡眠もとらず、限られた時間をフルに使いきっていた そして5日目の夜 ジャイアン「はぁ、はぁ・・・まだだぜ、俺と俺のポケモン達はもっと強くなる、もう幹部なんかに負けるもんか・・・」 この前の幹部との勝負で手持ちを全滅させられたのがよほど悔しかったらしい、これが彼の決意でありこれまでの行動だった ジャイアン「もう誰にも負けない!こんどこそ幹部をぶっ潰してやる・・・俺様はジャイアン!ガキ大将だ!!!」 夜中の暗闇の中、ジャイアンは無数の星が輝く空に向かい吠え立てた 同時刻、ヤマブキ西郊外 しずか「ふう・・・今日の特訓はこんなところね」 出来杉としずかは此処を修行の場に選び共に特訓をしていた しずか「それにしても・・出来杉さんは遅いわ」 この時出来杉はシルフでの決戦に備えタマムシに回復道具等を買いに出かけていた しかし出かけたのは昼間のことだ、もう時刻は11時を回っており、かなりの時間が経っている しずか「何かあったのかしら?・・・探しに行こうかしら・・・」 幹部「探しに出向く必要はないぞ・・・」 しずか「誰!?」 いつの間にかしずかの背後には幹部が立っていた 幹部「初めまして・・・と言っておこうかな」 しずか「初めて?あなたとはいつも会っているはずよ、あなたは6人の内の誰かなのだから」 幹部「ふっふっふっふ・・確かにそうだな、しかし幹部と名乗り貴様に会うのは初めてだからな」 笑いながらしずかを見つめている幹部にしずかは言った しずか「これでハッキリしたわ・・・あなたの正体が」 幹部「ほう・・なら聞かせてもらおう、貴様の考えている私の正体を・・」 静まり返る空気の中しずかはハッキリと言い放った しずか「出来杉さんなんでしょう?あなたの正体は」 再び会話は途切れ沈黙の雰囲気となった、しばらく黙っていた幹部は笑って言った 幹部「残念ながらその推理は外れだ・・・これが証拠になるかな?」 そう言うと幹部は指を鳴らした、すると遠くの暗い空からピジョットが飛んできて幹部の側で止まった しずか「証拠は何処にあるの?早く教えてちょうだい」 幹部「ピジョットの掴んでいるものを良く見てみろ・・・」 しずか「これは!?」 ピジョットが足爪で掴んでいる傷だらけで気を失ってる人間は紛れもなく出来杉だった・・・ のび太 ギャラドス(レベル35)、ピカチュウ(レベル33) 、マンキー(レベル27)、スリーパー(レベル26)、カビゴン(レベル32)、メタモン(レベル28) ドラえもん シルフカンパニーにて監禁 ジャイアン リザードン(レベル49)、ウツドン(レベル39)、ゴーリキー(レベル38)、サイホーン(レベル37) スネオ シルフカンパニーにて監禁 しずか フシギバナ(レベル60)、プリン(レベル48)、ピッピ(レベル48) 、ドードー(レベル38)、タマタマ(レベル38) 出来杉 サンダース(レベル49)、バタフリー(レベル38)、フーディン(レベル40)、ケンタロス(レベル38)、ミニリュウ(レベル33)
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「かなえキッチン」復刻とお取り寄せ - ごはん日記 08年8月-8 « prev next » ごはん日記 お取り寄せ情報 2008年8月16日 (土)「ドライプルーンとドライマンゴー」 2008年8月16日 (土)「スカットれもん」 2008年8月16日 (土)「小川軒のレーズンウィッチ」 2008年8月17日 (日)「麦茶でレモンティー♪黒糖パウンドケーキと」 2008年8月17日 (日)「♪タオルに刺繍♪」 」 2008年8月17日 (日)「ドライケーキのウエスト♪音楽&DVD鑑賞」 2008年8月17日 (日)「LUSHのボディーバター」 2008年8月17日 (日)「大辛塩の焼き鮭と塩むすび」 2008年8月17日 (日)「一保堂茶舗の三角茶袋むぎ茶」 2008年8月17日 (日)「饂飩四國の土佐定食」 « prev next »
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名前 【もんもん】 誕生日 【2月3日】 性 【女】 歳 【12歳】 伊達巻 【ふつう】 ポケモン 【サザンドラ】 一言 【ポケモン大好き!!】 スレ主からのコメント 何と…7両目の777番から居る方です。 乗車と同時にキリ番を取った初の御方です。しかもフォーセブン… テンプレの書き方がちょっと違いますが、まあ出していただきましたので正規に乗車客として認めます。