約 5,031,227 件
https://w.atwiki.jp/ws_wiki/pages/8868.html
SAO/S26-068 カード名:取り戻した記憶 ユイ カテゴリ:キャラクター 色:青 レベル:0 コスト:0 トリガー:0 パワー:500 ソウル:1 特徴:《ネット》? 【永】相手のターン中、他のあなたのキャラすべてに、パワーを+500。 【自】[① あなたのスタンドしているキャラを2枚レストする]あなたが『加速』を使った時、あなたはコストを払ってよい。そうしたら、あなたは自分のクロックの上から1枚を、控え室に置く。 偽物なんです、全部……この涙も……。ごめんなさい レアリティ:U 14/04/21 メールマガジン。
https://w.atwiki.jp/kof13/pages/308.html
基本戦術遠距離 中距離 近距離 対空・割り込み 応用戦術起き攻め 基本戦術 遠距離 中距離 近距離 対空・割り込み ページトップへ▲ 応用戦術 起き攻め ページトップへ▲
https://w.atwiki.jp/jumpbattleroyal2/pages/34.html
第072話 もう一度君に ◆SzP3LHozsw 空を見ていた。 濃紺のベルベットに似た明け方の空。 ぬめるように艶のある空は、それだけで吸い込まれてしまいそうになるくらい綺麗だった。 ゆっくりと地平線から白んでゆく様は、頭の中をカラッポにしてくれる効果がある。 まるで刷毛で刷いてでもいるかのようで、地平線の白は徐々にその色を淡いブルーへと変えていった。 ああ朝が来たんだなと、瀬戸一貴は妙に熱ぼったい頭でぼんやりと思った。 人が死ぬ場面を見たのは初めてだった。まして人を殺したのも初めてだった。 伊織が死に、冴子を殺した。 悪い夢でも見ている気分だった。 だが朝になろうと夢が終わることもなく、水の中でたゆたっているようなひどく不安定な感覚だけを残して、今もこうして続いている。 夢であればどれほどいいことか。 しかしどう足をばたつかせても、手で水を掻こうとも、これが現実であることに変わりはない。 見上げていた空から視線を下ろす。がっくりと項垂れると、我知らず涙が地面に落ちた。 俺は何をやってるんだろう。なんでこんなことになっちゃったのか。どうして……。 疑問符ばかりが浮かんでくる。納得する答えなどは何も出ないというのに。 そのとき、耳障りな電子音のあとに、若い男の声でマイクのテストが高らかに鳴り響いた。 あの最初に見た三人の男のうちの一人、おそらく白いスーツを着た男の声に違いなかった。 一貴は耳を塞ぎたくなった。 放送によって改めて伊織や冴子の名前を聴きたくはなかったのだ。 しかし放送では禁止エリアとやらも一緒に流すとされている。気は進まなくともこれを聴かないわけにはいかなかった。 意を決して、男の読み上げるのを待つ。男は事務的に語りだした。 すると、死亡者とされる者の中に、親友である寺谷の名が連なっていた。 一貴は自分の耳を疑った。 だがすぐに伊織や冴子の名も呼ばれ、残念だがこれが死亡者の発表であることに間違いはなさそうだと知った。 眼の前が真っ暗になった。 あの煮ても焼いても食えない寺谷が、どうして……。 とても信じられることではない。 でも……。 そう、伊織も死んでしまった。信じられなくとも、それが事実だった。 だとしたら寺谷とて例外ではないのかもしれない。あいつも死んだのだ。 寺谷のあの小憎らしい嫌味も、説教も、もう二度と聞くことはできない。 伊織のことで相談する必要も、当の伊織が死んでしまってはする意味がなくなっていた。 全てが奪われてしまった。たった一晩で何もかもが変わってしまっていた。 もうどうしていいかわからない。 恋人が死に、友人も死に、そして自分は人殺しとなった。 苦しくて苦しくて堪らなくなった。 それでも、こんなにも苦しまねばならない理由を、一貴は一つだけ知っていた。 静かに顔をあげると、さっきまでと変わらぬ格好で座る女の子が視界に入った。 伊織を殺した張本人――。 こいつさえ居なければ自分が冴子を殺してしまうこともなかった。 逆恨みと言えばそうなるだろう。本来、この子に罪はないのだ。 悪いのはこんなことをさせる人間であり、この子をここまで追い込んだ奴だった。 しかしこの子がここに居なければ二度の悲劇が起きなかったのも事実なわけで、一貴はわかっていながらも憎悪を少女に向けるしかできなかった。 ずっと握っていたスペツナズナイフのグリップの感触を確かめる。ブレードは冴子の額に角のように生えたままだ。 冴子から先端を抜き取り、それをグリップに装着し直し、少女に向けて射出するか……。 真剣に考えてしまう。 あるいは伊織のそばに落ちている包丁を使おうか。そうだ、その方が早いかもしれない。 一貴はふらりと立ち上がると、包丁を拾い上げた。 伊織の血がべったりと付着している。 まだ完全に乾ききっておらず、震える一貴の手を赤黒く汚した。 一貴は穴の開くほどに包丁を見つめた。 これは伊織の血。伊織ちゃんの血。これで伊織ちゃんが……。 そう考えるだけで吐き気がしてくる。同時に、気が昂った。 伊織の命を奪ったこの包丁でこの子を殺せば、少しは供養になるんだろうか。伊織は浮かばれるのだろうかと、本気で悩む。 これをあの女に突き立ててやりたい。何度も何度も、心臓が止まってもなお突き立ててやりたい。 伊織を殺した奴が呼吸をしてるというだけで無性に腹が立った。 一貴は血で滑る柄にぐっと力を籠めると、女の子の後ろに回りこんだ。女の子は体育座りの膝に顔を埋めたまま動かずにいる。 今ならやれる、確実に殺せる。そう思ったとき、一貴は頭上に高々と包丁をかざしていた。 あとは腕をまっすぐ振り下ろせば女の子は死ぬ。伊織の仇を討てるのだ。 包丁を掲げたまま、次第に呼吸が荒くなってくるのを意識する。 だが意思に反して、身体の方は一切動かなくなっていた。 しばらくの間そうしていて、やがて力なく腕を下ろした。結局、一貴にはできなかったのだ。 伊織の仇一つ討てないなんて自分は何て情けない奴なんだと、内心で罵りたくなる。 しかし反面では、これでよかったのかもしれないと、妙に納得している部分があった。 もしここで仇を討ったとしても、それで伊織が生き返るわけでもなかったし、伊織が喜んでくれるとも思えなかったからだ。 それに何より、間違ってとはいえ自分は既に冴子を死なせてしまっている。 人殺しと女の子ばかりを責めることはできなかった。 コーヒーが冷めていくように殺意が失せると、一貴は手にしていた包丁をとり落とした。 包丁はくるりと一回転して切っ先が地面に突き刺さる。 ふっと気を抜いた途端、一貴は強い衝撃を受けてうつ伏せに倒れた。 首を思い切り殴られたんだと思ったが、思った次の瞬間には上手く呼吸ができなくなっていた。 気道に何かが入り込んでくるのがわかる。溺れてしまいそうになる感覚に囚われ、吐き出そうとして激しくむせた。 一生懸命吸い込んでもどこかで漏れているような気がして、一貴は慌てて自分の首を手で押さえた。 ぬるりという生暖かい感触がする。それで初めて自分が撃たれていることに気付いた。 自覚すると痛みまで感じてくる。焼きつくような、これまで味わったことない強烈なもの。 気が狂いそうな痛みと苦しさにもがいていると、視界の端に誰かの足が近づいてくるのが見えた。 もうパニックになりかけていた。だが近づいてくる足から眼を離すことができない。 ヒューヒューと喉にできた穴から音を出して、一貴はほんの少しだけ顔を持ち上げた。 自分と同い年くらいの、いやもしかしたらもっと年下にも見える男の子が、銃口から白煙を燻らせて近づいてきていた。 一貴は自分の死を確信した。 呼吸は上手くできず、血も流れすぎていたため、身体の自由も利かなくなりはじめていた。 これでは逃げることはできない。闘うこともできない。 例えようもない程の恐怖だったが、存外一貴の気持ちは穏やかだった。 けして諦めたわけではない。できることなら生き永らえたかった。 しかし、自分の身体だけにもうそれが難しくなりつつあるということをよくわかっていたし、 今となっては状況がそれを許さないということもよく理解できた。 このままここで死ぬのは仕方がない。だが最後にもう一度だけ伊織の傍に行きたいと、一貴は切に思った。 片手で喉を抑えたまま、伊織のもとへ懸命に這いずる。 何かがすぐ隣を横切っていくのが見えた。あの女の子が逃げていくところだった。きっと銃声で驚いたのだろう。 さっきまで殺すつもりでいたくせに、どうか無事に逃げ切れよと去り行く背中に檄を飛ばして、 それでも一貴は身体を休めようともせず、伊織のもとへと重い身体を引き摺り続けた。 やっとの思いで伊織の傍に寄ると、咳き込み血の混じった痰を吐き、苦しそうに伊織ちゃんと一声呼んでその手を握り締めた。 伊織の手は死後硬直ですっかり硬くなっていたが、一貴は指に自分の指を絡ませた。 仰向けになって空を見上げると、もうそこにベルベットのカーテンはなくなっていて、眼の覚める青さだけが広がっていた。 ああもう完全に朝になったんだなと、一貴はぼんやりと思った。 頭の中では伊織や寺谷達との思い出が駆け回っている。 なぜだか妙に満ち足りた気持ちの中で、一貴は眼を閉じた。 最後に冴子にごめんなさいと呟き、伊織に大好きだよと言って、握る手に力を籠めた。 【E-04/神塚山山中/一日目・午前6時30分過ぎ】 【女子01番 赤木晴子@SLAM DUNK】 状態:精神的に不安定、自分の殻にこもってしまっている・首に切り傷(伊織のタイが巻かれている) 装備:なし 道具:なし 思考:1.何も考えられない 備考:支給品は全て紛失 【E-05/神塚山山中/一日目・午前6時30分過ぎ】 【男子36番 御子柴徹@ルーキーズ】 状態:疲労度中、顔に打撲 装備:9mm拳銃(3/10発) 道具:支給品一式、菊丸の支給品一式、ボウガン(残矢9本) (予備弾、矢の支給: 無し) 思考:1.勝負の厳しさを知る(ゲームに乗る) 2.生き残って川藤を甲子園に連れて行く 3.女の子(唯)の死に顔が脳裏から離れない 【男子20番 瀬戸一貴@I''s(アイズ) 死亡確認】 ※ 一貴、晴子、冴子、伊織の支給品を御子柴が回収したかは次の作者さんに任せます。 投下順 Back 疑念 Next ボス郎が繋ぐ縁 時間順 Back 疑念 Next 最優先事項 許容範囲 瀬戸一貴 死亡 許容範囲 赤木晴子 空に叫ぶ 御子柴徹
https://w.atwiki.jp/niconicokaraokedb/pages/2549.html
鬼を愛する人 おにをあいするひと【登録タグ:Asaki No'9 MEIKO OPA VOCALOID 曲 曲お 曲おに】 曲情報 作詞:Asaki No 9 作曲:OPA 編曲:OPA 唄:MEIKO ジャンル・作品:VOCALOID カラオケ動画情報 オフボーカルワイプあり コメント 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/watabedia/pages/14.html
追加して欲しいページをコメントしてください テスト -- 渡部 (2011-08-25 19 01 58) こんにちは -- てう (2011-08-25 19 05 24) こんにちわ -- 渡部 (2011-08-25 19 07 13) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/ws_wiki/pages/2832.html
autolink() CL/WE07-08 カード名:町を愛する渚 カテゴリ:キャラクター 色:黄 レベル:0 コスト:0 トリガー:0 パワー:2000 ソウル:1 特徴:《演劇》?・《だんご》? 【永】他のあなたの前列のキャラが1枚以下なら、このカードのソウルを+1。 私たちは町を愛して、町に育まれてるんです レアリティ:C illust.- 1人2人でアタックする機会の多いレベル0では発動の機会は多い。 ただし相手を先にレベル1に上げる事の良し悪しは構築次第。 中盤以降はリバース時に思い出に飛ぶカードと組み合わせる事で効果を使える。スタンなら夏服の葉留佳や中ボスも該当。 レベル1帯に枠を割かず、耐える構成なら採用の目もあるか。 ・関連ページ 「愛」? 「渚」?
https://w.atwiki.jp/dreamnine/pages/611.html
追加して欲しい機能や要望をご記入ください。 ●OB選手の制限(例:スタメン5枚まで) ●COM戦 ●トレード機能の強化(選手検索など) ●PC対応 ●スマートフォンでは、試合がリアルになる ●ホームラン競争 ●試合のクオリティを上げて欲しい。
https://w.atwiki.jp/1007k/pages/4017.html
削除して欲しい曲アンケート/ナムコオリジナル 削除して欲しい曲アンケート/ゲームミュージック 削除して欲しい曲アンケート/クラシック 削除して欲しい曲アンケート/J-POP 削除して欲しい曲アンケート/アニメ 削除して欲しい曲アンケート/どうよう 削除して欲しい曲アンケート/バラエティ
https://w.atwiki.jp/kyoku/pages/276.html
『タオルケットをもう一度2(唐揚げタンポポ)』は「検索してはいけない言葉アットウィキ」で紹介されているゲームシリーズ『タオルケットをもう一度』の第2作。シリーズの中では残虐な表現により最も有名と言われる。 前作の『タオルケットをもう一度3』から、物語が直接続いているものではない。ただし登場人物や設定を引き継いだ表現がいくつか存在する。タイトルの「唐揚げタンポポ」というのも『3』に登場する言葉で、これは「ぱりぱりうめ」という蟻の歌手が歌うヒット曲の歌詞の一部。本作でも同名のヒロインが歌手として描かれるが、『3』のそれとはまったく異なり悲劇的に描かれている。 - 目次 あらすじ 外部リンク あらすじ 主人公の「もっち」は田舎で牧場を営む家の息子。ヒロインの「ぱりぱりうめ」は同じ田舎に住む幼馴染。ある日、空から飛来した罠によってもっちの牧場の牛の一頭が上空へとさらわれ、その行方を追うもっちも同様にさらわれて行方不明となる。ぱりぱりうめはもっちを探して都会に出るが、トラブルに巻き込まれて歌手として働くことを強いられ、その傍らで性的な労働に従事させられることとなる。 一方、もっちは異星人(愛のくちびる星人)の宇宙船にとらわれ、人体実験のためのクローンを量産されていた。多くのクローンがビームの拳銃により射殺される中で、クローンの一体である「B-12」は、異星人によって改造された牛の「A-11」に導かれて宇宙船を脱出する。彼らはA-11が事前に施した「調整」により生きたまま地球への降下に成功するが、A-11が誤ってB-12の「再起動」を行ったことにより、B-12はそれまでの記憶を失う。A-11はB-12をぱりぱりうめと再会させるため、仕事に行き詰まり自殺を遂げようとしていた女子アナの「光恵」を協力させ、地球に襲来した異星人たちを相手に3人で戦うようになる。 やがて、B-12たちは「ケツあご博士」という少女の協力のもと、異星人の接待に従事させられていたぱりぱりうめを救出し逃走する。しかし追ってきた異星人にとらわれた光恵は、身体を異星人に寄生されて死亡する。その後、B-12たちは異星人から逃れて「孤島の博士」を訪ねる。孤島の博士は異星人のサンプルを捕獲しており、その研究は異星人への対抗策を見出す手掛かりになりうる。B-12の記憶が戻るかもしれないという希望を見出したぱりぱりうめは、B-12と約束を交わし、その夜に二人きりで会うこととなる。しかし、異星人たちはすでにその孤島を捕捉しており、改造した牛たちを尖兵として追わせていた。クローンであるB-12にも身体を維持できる限界の時間がすでに迫っており、A-11もまた、人類を殺戮するために異星人によって仕込まれた「プログラム4」の起動を待つのみとなっていた。 直後、一人になったぱりぱりうめは孤島の博士に誘われ、地下の研究所にいる彼の娘を見せられる。娘はすでに異星人に寄生され、人間の形すらとどめていなかった。孤島の博士は娘を救うために肉が必要だといい、ぱりぱりうめを襲う。方や、A-11は「プログラム4」の起動によってケツあご博士を殺害する。事態に気づいたB-12は異星人の放った尖兵を振り切りつつ、ケツあご博士の遺体から入手した鍵で地下の研究所へ行く。崩壊しつつある身体を引きずって孤島の博士の娘を倒すと、その先には瀕死のぱりぱりうめがいた。B-12はぱりぱりうめとの記憶を取り戻していき、都会に出てからの彼女の境遇や心情を回顧する。二人はほんのつかの間だけ田舎のころと同じ時間を過ごし、ほどなくして最期を迎える。 外部リンク タオルケットをもう一度2(唐揚げタンポポ):無料ゲーム配信中! [ふりーむ!] タオルケットをもう一度2 (たおるけっとをもうもういちどに)とは【ピクシブ百科事典】 動画: 【第一章】 【第二章】 【第三章】 【第四章】 【最終章】
https://w.atwiki.jp/zenkairowa/pages/34.html
なのは。 高町なのは。 私の大切な友達。 八神はやて、シグナム、ヴィータ。 「…………誰?」 フェイト・テスタロッサは名簿を確認しながら自分のグル―プに入っている見慣れない名前に首を傾げる。 どうやらこの会場で私が知ってる人間はなのはしか居ないらしい。 少し寂しくなり、幸運にも支給品として鞄に入っていた長年共に戦ってきた相棒をぎゅっと抱きしめる。 でも、このバルディッシュも自分の知っている形とは違う。 そう遠くない未来、名簿に載っていたヴァルケンリッター達との戦いの間で新たな力を渇望したデバイス自身が望んで 今持っているバルディッシュ・アサルトにバージョンアップするのだが、現在の彼女はそのことを知らない。 そう考えるとふと自分の事を思い出して気落ちする。 「これから、もう一度始める所だったのに。」 ジュエルシードを巡る一連の事件が終わってからまだ数カ月。 私はお母さんに喜んでもらうために頑張って魔導師になって。 昔みたいな優しかった母さんに戻ってもらうために、戦った。 でも、お母さんの本当の娘はアリシアで。私はあの娘のクローンの失敗作だった。 ……お母さんは最期まで私のことを見てくれなかった。 私は生まれてきちゃいけなかったのかな? それでも、私を見てくれたのは……。 頭につけている、なのはからもらったリボンに手を触れる。 ―――ここに、なのはも来てるんだ。 じゃあ、助けにいかなきゃ。約束したんだ。なのはは私の友達なんだから。 短い詠唱を唱え、バリアジャケットを身に纏う。 「行こうバルディッシュ。 ……ところで、あなたは誰ですか?」 立ち上がると同時に、座っていた建物の物陰に向けてデバイスの先端を向けた。 「ま、待ってくれ!俺は敵じゃない!」 物陰から姿を現した両手を上げた少年。 それはパーティー会場で気絶した後土御門に運ばれて会場へ連れて来られた上条当麻だった。 油断は出来ないがそのいかにも無害そうな雰囲気を見て、フェイトの緊張が解かれる。 「……手を下ろしてください。」 「あ、ああ。すまない。驚かして悪かった。俺はこんな殺し合いなんか乗ってない。 俺は上条。上条当麻だ。よろしく。」 当麻はフェイトに手を差し伸べた。それを見て少し考える。 この男、悪い人間には見えないが果して見ず知らずの人間を信用などしていいものなのか。 ましてはここは殺し合いの会場。友好的に接してきていきなりふいをうたれる可能性も。 (……大丈夫。落ち着いて。) 今までの自分のままじゃ駄目だ。なのはや、まだ短い時間しか接してないけどハウラウン艦長とも 仲良くなろうとしていたところだ。この男が怪しい動きを見せたらすぐ魔法で拘束すればいい。 まずは名前を呼ぶこと。相手に名前を呼んでもらうこと。それから始めなきゃ。 (これから新しい私が始まるんだ。だから、信じよう。) 「ええ、こちらこそよろしく上条さん。私はフェイト。フェイト・テスタロッサです。」 にっこり微笑んだフェイトは当麻が差し出した手を握った、 ―――その瞬間。 パリーーーーーーン。 「……え?」 「―――んなっ!?」 鏡の砕けるような音と共に、フェイトのバリアジャケットが粉々に砕け散った。 ―――幻想殺し(イマジンブレイカ―)。 上条当麻が無計画にもうっかり差し出してしまった右手に宿るこの世のありとあらゆる異能の力を無力化し打ち砕く神の力の片鱗である。 それに触れたものはどのような威力を秘めていようが魔術や超能力の類のものである限り打ち消され消滅する。 当然、それそのものが魔術によって構成されているフェイトのバリアジャケットも例外ではなく。 何が起こったか分からずしばし茫然と佇んだフェイトは視線を下に下げていき、 自分が生まれたままの姿を無防備に晒していることに気付いた彼女はみるみる顔を紅潮させ、 「き……きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」 「わぁぁぁぁぁぁぁぁ!?ご、ごめっ……うわっ!?」 間が悪い事にフェイトが咄嗟に振りほどこうとした手に引っ張られ、当麻はバランスを崩して倒れこんでしまう。 「いてて……あ……。」 上半身を起こした当麻の瞳に、自分の下敷きになっている少女の怯えた顔が写る。 その右手はフェイトの膨らみかけの乳房を鷲づかみにしていた。 (バルディッシュ!!!バルディッシュ!!!返事をして!!お願い!!) 当然ながらまったく男性に免疫がないフェイトだが日ごろの勉強好きが災いし 少なからず性行為と特殊性癖者の知識がある為、今自分が置かれている最悪な状況を理解してしまう。 恐怖で顔が引きつり、歯をカタカタ鳴らしながら必死で手を伸ばそうと足掻きデバイスに呼びかける。 (どうして!?どうして応えてくれないの!?……なんで!?体が動かない!?) ありとあらゆる異能の力を封じ込める幻想殺しは人造魔術師であるフェイトから魔力はおろか筋力までも奪っていたのだ。 フェイトの体に当麻の右手が触れている限り、彼女は身動きすらとれない。 当麻がショックで膠着しその場を動けないでいる間に事態はどんどん悪化していく。 なんてことだろう、自分の認識がが甘かったばかりに。 フェイトの瞳にうっすらと涙が溜まっていった。 (……ごめん、なのは。キミを守りたかったのに、これじゃ……。) 覆いかぶさる男の理解不能の力で己の力を完全に封じられ、 残された数少ない信じられるもの、そのすべてを一瞬で失った彼女はもはや只の少女に過ぎず、 「嫌ぁぁぁぁぁぁ!!!離してぇぇぇぇぇ!!! 助けて!!!!!!!!助けてぇぇぇぇ!!! なのは!!!!なのはぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」 魔導士のプライドをかなぐり捨て、声の限り泣き叫ぶしかなかった。 ◆ ◆ ◆ 「なんだ!今の悲鳴は!?」 建物に反響した少女の叫び声を聞いた革のツナギを纏い肩にプロテクターを付けた男、ケンシロウは駆け出す。 ラオウとの決着をつけ、ユリアと最期の時を共に過ごした彼は再び今だ乱世治まらぬ世紀末の日本を彷徨っていた。 だがしかし元々生き方の不器用な男。携帯していた食糧と水が底を尽き、生き倒れそうになっていた所を会場に召喚され 一命を取り留めたのである。食糧も水も碌にない荒廃した世紀末の世界から来た彼は会場での豪華な料理に唖然とし、 本能赴くまま貪り食った。特に幼い頃食べて以来二度と食することはないだろうと思っていたビーフカレーの味は 感動のあまり号泣するほど美味であった。だが幸せな時間はそう長くは続かない。アナウンスとともに戦場に駆り出される 事になる。やや落胆したがさほど気にする事でもない。ここが本来の彼の生きる世界なのだから。 死ぬなら一人戦場で。それが北斗神拳伝承者の宿命である。 しかし最後の一人になるまで殺し合えというルールには迷いが生じる。彼は今まで様々な悪党を残忍な方法で殺してきたが それは相手が同情の余地のない悪党だったから冷酷になれたのであり、本来優しい性格の男である彼は果してこの会場に そんな悪人ばかり連れて来られているのかは疑問であった。もし罪もない民衆が戦いを強要されているのなら 彼らを助けてこのゲームの主催者を打倒せねばならない。 だが、悲鳴を聞きつけ駆け付けた先で見た光景はその迷いを払拭させた。 「貴様ぁぁぁぁ!!!何をしている!!!!!!」 ワイシャツを着た青年が歳端もない金髪の少女を全裸に剥いて組み抱き、今まさに襲おうとしていた所だったのだ。 一瞬で怒りが頂点に達したケンシロウは目の前の悪党を殲滅すべく飛び蹴りを放った。 「この変態が!!ホワタァッッッッッ!!」 「うわぁ!?」 突然の襲撃に長い膠着時間からようやく解放された青年、上条当麻は持ち前の反射神経で飛び蹴りを回避し、 地面をごろごろ転がった。 「スマン!俺が悪かった!謝る!でもこれは違うんだ!これはっ……!」 なんとか弁明しようとする当麻から少し目を離し、金髪の少女をちらりと流し見る。 よろよろと上半身を起こした全裸の少女は手で胸を隠してカタカタ震えていた。 その様子を見て、ケンシロウの着ていたツナギが音をたてて軋む。 「貴様…年端もない幼女を襲い純潔を奪うなどと畜生にも劣る外道を働いた上、更に言い訳を重ねるだと…?」 筋肉が隆起して上半身の服がプロテクターごと破け、怒りと共に胸についた七つの傷を露わした。 「テメェに明日を生きる資格はねぇ!!!!」 「う……うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」 死の危険を感じた当麻は背を向けて全力で逃走を図る。 だがいつの間にか廻り込んでいたケンシロウの体にぶつかった。 「……逃げられるとでも思ったか?」 「畜生ぉ!!不幸だっ!!不幸だぁぁぁぁ!!!」 ヤケになった当麻は今まで数々の強敵を打ち破ってきたその拳でケンシロウに殴りかかった。 それを廻し受けの要領で軽く受け流し、 「アタァッ!」 当麻の右腕に指を突き刺した。 腕を押さえてよろめく彼にケンシロウは更なる追撃をかける。 「アタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタ タタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタ タタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタ タタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタ タタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタホワタァッッッッッ!!」 ―――北斗百烈拳。 一秒間に三十発の連撃が当麻を襲い、彼は後方へ吹き飛ばされた。 なんとか踏み止まり、あれだけの連打を喰らったにも拘らず自分がさほどダメージを受けてないことに気づく。 恐らく男は異能の能力を使い、幻想殺しがキャンセルしたのだろうと安心したのもつかの間。 数秒遅れて、右腕が変色し風船のように脹らみ始めた 「ば、馬鹿な!!幻想殺しが!?」 さて、その引き起こす怪奇現象の数々から誤解されやすいが、北斗真拳は異能の力ではない。 中国拳法をベースにしたれっきとした格闘技術なのだ。 全身に存在する経絡秘孔を突かれた相手は肉体のコントロールを失い内部から破壊される。 やがて筋肉の膨張が全身に広がった当麻に向けてケンシロウは冷酷に告げた。 「―――お前はもう、死んでいる。」 ボンッ! 「そげぶあべしたわばっっっっっっ!!!?」 全身の血管が破裂し、断末魔の悲鳴を上げながら上条当麻は散った。 理不尽な暴力によって善良な人々の命を踏みにじろうとする略奪者の前に立ち塞がり、 その拳をもって悪党どもの頭蓋をぶち抜き、心臓を掴みだす。 勧善懲悪のシンプルな世界観が蘇ったこの時、ケンシロウの魂は興奮に震えた。 この殺し合いを強いる会場でも同じだったのだ。これからも蔓延る悪党を成敗し 力なき民衆を助ける事にしよう。それが力を与えられし者の使命なのだから。 さて、次の問題はその力なき民衆である少女に何と話かけるかである。 こんな場所に全裸の幼女を放置するなどという危険な真似はできない。 だが不器用な男である彼が気のきいたコミュ二ケーションなど出来るのか不安であった。 「やぁお譲ちゃん、もう大丈夫……?」 振り向いたケンシロウは少女を見て違和感を感じる。 いつの間にか立ち上がっていた彼女は黒いレオタード状の衣装を纏っていたのだ。 何かがおかしい。その感じた疑問が致命的な隙となった。 「……バインド。」 突如足元に現出した光の足枷が、ケンシロウの両脚を拘束した。 「何っ!?」 「あはっ。あはははっ。治った!治ったよ!」 顔を上げて高らかに笑う少女の表情は、既に正気の人のそれでは無い。 手に持っている杖に向かって喋りかける。 「ねぇバルディッシュ、あなたの新しい力を見せて。」 その瞬間、杖が光を纏って変形し、自身の身長を遥かに越える巨大な両刃剣と化した。 「な……に……?」 ――――バルデッシュ・ザンバーフォーム バルディッシュ・アサルトが身に付けたアックスフォーム、サイズフォームに続く新形態であり、 文字通りどこかの竜殺しを彷彿とさせる大剣の姿である。その光の刃を、 「せぇーーーーーーのっ!!」 そのまま何の躊躇もなくケンシロウに向けて振り下ろした。 「う……うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」 身動きの取れないケンシロウは咄嗟に両手で挟んで刀身を受けとめようとするも、 プラズマで形成された刃は素手で受け止めるなど出来る筈もなく、 北斗神拳の命である五対の指を瞬時に炭化させ、 (―――お前のような幼女がいるか。) 世紀末の救世主は真っ二つに両断された後瞬時に灰塵と化し、その戦いの人生を終えた。 ◆ ◆ ◆ …………始めて人を殺した。 でも、だから何だというのだろう。 元々攻撃魔法というのは対象を殺す為に存在するもの。 私は本来の使い方を行使したに過ぎない。 私を助けてくれたあのおじさんには悪い事をしたけれど、 この場には他に試し斬りが出来るいい的が無かったので仕方がない。 あぁ、少しお母さんのことを理解してしまった。 人間ってどうしても叶えたい目的を見つけたら凄く残酷になれるんだね。 あははっ、やっぱり私たちはちゃんと親子だったんだ。 北斗神拳伝承者のごとき残虐な心を手に入れたフェイトにもはや隙はなかった。 デバイスを待機状態に戻し、壊れた少女はバリアジャケットを維持したままふらふらと歩きだす。 ――――なのは。 私にたった一つ残ったもの。 この力で、私がキミを守るんだ! 【上条当麻@とある魔術の禁書目録 死亡】 【ケンシロウ@北斗の拳 死亡】 【B-6 市街地/1日目・深夜】 【フェイト・テスタロッサ@魔法少女リリカルなのは】 【状態】 精神崩壊 【装備】バルディッシュアサルト、 バリアジャケット 【持ち物】ランダム支給品1~8、基本支給品一式 【思考】 基本:私がなのはを守る 1 もうなのは以外信じない 2 誰でもいいから参加者を捜して殺害の実践をする 【備考】 ※第一期終了直後からの参戦です チョーシに乗るな 時系列順 命を救うために チョーシに乗るな 投下順 命を救うために GAME START ケンシロウ GAME OVER GAME START 上条当麻 GAME OVER GAME START フェイト・テスタロッサ こぶし