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君にかけるおまじない ◆MGy4jd.pxY 「汝、小津麗。サンジェルことヒカル先生を、健やかなる時も、髭の数少なき時も、 マジトピアにおいても、地上界においても、ずっと愛し続けることを誓うニャ?」 「誓います」 ステンドグラスの綺麗な光に包まれて、お互いのレジェンドリングを交換した。 今日、私たちは永遠の愛を誓った。 真っ白なウエディングドレス。 はしゃいでる翼と魁。涙ぐんでるお兄ちゃんと芳香ちゃん。 そして、優しく見守るお父さんとお母さん。 見上げると大好きなヒカル先生が白いタキシードで微笑んでいた。 「ではでは、誓いのチューだニャ~」 神夫様の格好をしたスモーキーが囃し立てる。 少し恥ずかしかったけど、目を閉じてキスを待った。 なのに、誰かが扉を開く音がして、それから…… それから、意識が遠のいて、次に目を開けるとあの広間にいた。 その後は──── ロンの笑い声と共に、小津麗の父であるブレイジェルが血を吐きくず折れる。 数年ぶりの家族の再会、そして新しい家族との幸せな時が音を立てて壊れていった。 それからのことは、よく覚えていない。 ハッと気が付くと麗は深い森の中で突っ立っていた。 急にまざまざと沸き上がる、結婚式の光景と父の死に顔。 『麗と深雪を頼む。サンジェル』父からの最後の言葉が、打ち寄せる波のように何度も何度も頭の中に繰り返し聞こえてくる。 麗はただをこねる子供のように、頭を左右に振りそれを振り払おうとした。 余りにも早過ぎて悲しい別れを信じたくない。 そう思っても、目を見開き苦悶の表情で息絶えた父の顔を頭の中から消すことは出来なかった。 悲しみが心を満たし涙が溢れた。 体の力が抜けて行く。 「お父さん……」 膝をつき地を見つめたまま麗は呟いた。 長い間、離れていた父と母。 やっと家族が一つになった、人生最良とも言える日のはずだった。 兄弟達の顔が脳裏を過ぎる。 今、自分が置かれた状況よりも、残された家族が気掛かりだった。 一緒に連れて来られた母とヒカルも心配だ。 こうしている間にも、二人に何かあったらと思うと、心が張り裂けそうだ。 「嫌だ。絶対こんなの許せない」 もうこれ以上、大事な人達がいなくなってしまうのは耐えられないと思った。 だから、泣いてばかりじゃいけない。この『悪しき戦い』を止める。 お父さんの遺志は私が継ぐ。と強く心に言い聞かせた。 そのためにも、まず母とヒカルを捜す。 頬の涙を拭った麗の表情に強さが戻った。 膝の土を払い、デイバックに手に立ち上がった。 デイバックの中には、地図、食料、何かの鍵と青いサイの頭部を模した折りたたみ式の剣が入っていた。 こんなもの!投げ捨てようとしたその時、パッと辺りが明るくなった。 麗の前方、遥か先に火柱が上がっていた。 パチパチと木々が燃える音。 もう、戦いは始まったのだ。母やヒカルが襲われていないと言い切れる保証は無い。 麗は短剣をポケットのマージフォンに持ち替え、炎へ向かって駆け出した。 草木を掻き分け麗は走る。 火柱が上がっているのは、もうすぐそこだった。 一足遅かったのか、誰も争っている様子はない。 周りを注意深く見渡す。大木の影に、真っ白な服を着た年端も行かぬ少年がいた。 燃え盛る炎を呆然と見つめている。 麗はそっと少年に近づいて行った。 「君、大丈夫?」 声をかけると、少年の身体が強張った。 それと同時に、少年の瞳に炎が浮かび上がり火柱が勢いを増した。 「危ない!」 咄嗟に少年を抱き上げた。 麗の顔を少年が見つめる。 その瞳から炎が消えると、次第に火柱も勢いを無くしていった。 炎を作り出しているのは、この少年のようだ。 だが、そのことに驚いているようでもあった。 麗は少年の前にしゃがみ込み目線を合わせた。 不安なのだろう。 少年は俯いたままでいる。 麗は優しくゆっくりと語りかけた。 「私は小津麗って言うの。君の名前は?」 「……ドロップ。金色のお兄ちゃんに、そう言われた」 「金色のお兄ちゃんってロンのことだよね?もしかして、自分のことわからないの?」 「うん……」 「誰か知ってる人はいた?お母さん、とか」 「いない……でも、早くママに会わなきゃ」 ドロップは力無く言った。 無理もない。母親と引き離され、いきなり殺し合いなさいと言われ、目の前で人が殺されたのだ。 そうでなくともドロップぐらいなら母親にべったり甘えたい年頃だ。 「そうだよね……ねぇ、ママの所に帰るにはここから逃げ出さなきゃいけないのわかるよね。 それには勇気が必要なの。それもわかる?」 怖くて前に進めない、そんな時いつも母にしてもらったおまじない。 幼い頃、母を待つ弟にしたように、ドロップを勇気付けたかった。 「だから、勇気の出るおまじないしてあげる。そう、じっとしてて……勇気、出ろ!出ろ!」 そう言うとドロップの耳をつまみ横に二回引っ張った。 思いがけない行動にドロップが驚いた顔で麗を見た。 麗は満足そうにニッコリ笑う。 「勇気出たよね?ママが待ってるんでしょ。私も家族が待ってるんだ。一緒に行こう!」 麗はドロップの頭を撫でた。 そしてしっかりとその手を握った。 (この子をママの所へ、私もお母さんとヒカル先生と家族の元へ帰る。絶対に……) そう強く心に誓った。 【名前】小津麗@魔法戦隊マジレンジャー [時間軸]:Stage47 結婚式の途中 [現在地]:C-3森林 1日目 深夜 [状態]:健康 [装備]: マージフォン [道具]: 操獣刀 、何かの鍵、支給品一式 [思考] 第一行動方針:ヒカルと母を捜し、戦いを止める 第二行動方針:ドロップと共にみんなで元の世界に帰る 【名前】ドロップ@救急戦隊ゴーゴーファイブ [時間軸]:26話、サラマンデス覚醒前 [現在地]:C-3森林 1日目 深夜 [状態]:二時間は能力を使えません [装備]:不明 [道具]:不明 [思考] 第一行動方針:ママに会わなきゃ
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【検索用 そらにささくましないのうた 登録タグ 2008年 KAITO VOCALOID そ ひなた 曲 曲さ】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞表歌詞 裏歌詞 裏歌詞日本語訳 コメント 作詞:エラ通信・ひなた 作曲:ひなた 編曲:ひなた 唄:KAITO 曲紹介 曲名:『空に捧ぐまじないの歌』(そらにささぐまじないのうた) 歌詞 (作者ホームページより転載(裏歌詞・裏歌詞日本語訳共に)) 表歌詞 この魂(うた) 精霊に捧ぐ 空は無常に晴れ渡り、太陽(ひ)が哄笑う(わらう) 天空(てん)を目指す雲雀(ヒバリ)が焦げて墜ちるほどに 愛も慈悲もなくうねる天の無情に、 ボクら村びとは立ち枯れてゆくばかり 赤子の泣き声 母が子を呼ぶ声 父のこぶしと叱責 限りなくいとしい 郷(さと)の未来はただ あなたの慈悲だけにかかる 精霊よ この願いの報酬(むくい)をうけとりたまえ 精霊力(ちから) 泉に(ここに) つど(集)まる 豊かに溢れる 精霊の泉 虹かかる飛沫 我が村に分け与えたまえ この声枯れるまで 祈り捧げ続けよう 雨よ降り注げ 乾いた砂礫の地に このともしび尽きる前に聞かせてください 愛した村と人たちの晴れやかな笑顔と声を 裏歌詞 UOYE KUDU TIATU UOYE KUDU TIATU EDA MURETA HITUKIMONOK UGEAETEMO TOMOWUZIMAHI KASIKATERA TEBUOK ATTUSUSOWIMU RAKUNERAKA HODIERAWI BI HAHIT UTESNEDONI ERIESI MUZI URERUHA IRODIM U OKOWEM AEGASA SOWATUO NIRONI ITO INIONETI A TUAHI UKUMONE KAKIBOY U AKUMOTEHUKO NIROMIO ESO WIATIKONARUM ARAGANEA NOTOTINE MATONOTIHA NUTESIAT ATISUKAKI NUKOON ENUMOWIO MOUKAMUZU URAMO DUTINO KOKARAKIT I AKESATITIMI NUZIMANUOYO NOSUAGIKAWA KONOTOS IMISUKINAHU RAGAIKAWINN NEUKARA NAKATUY IRODIM IRATIKISOTE ATUTONN NISAKUHIMUZIURE AKAKIMUGEM IAGENURERA REKUTISO INA TAKONEKADIROTIH UO ORONIMARU OWETEBUSO MOTIBARUMO MIERIES INUOYSI ADUS ADIS ASITO NIONOKONI RIKUTOTIH + 裏歌詞日本語訳 裏歌詞日本語訳 歌い続けよう 謳い続けよう この身朽ち果てるまで 頭垂れた草木は水を求めて 喘ぐ 地はひびわれ 井戸は枯れ 泥濘を啜った 緑溢れる泉 精霊の伝説 祈りの歌を捧げ 雨を乞う 喚びかけの報いは 歌い手の命 村の期待を背負い 森の奥へと向かう 大切な人のためにと唱えながら 渦巻く想いを 胸の奥に隠した 精霊力(ちから) 泉に(ここに) つど(集)まる 外の乾きが嘘のような 水に満ちた世界 緑豊かな楽園に 湧き上がるは憎しみ 恵み抱える泉 不可侵の伝えとしきたり ひとりだけの肩に 押し付けられる願い 精霊も村人も 全てを恨み呪おう ひとつきりのこの命 差し出す代償に コメント 裏歌詞にこんな意味があったとは…。それにしても、裏歌詞の兄さんの低音がカッコいい…! -- 姫虎 (2009-07-12 19 57 26) 名前 コメント コメントを書き込む際の注意 コメント欄は匿名で使用できる性質上、荒れやすいので、 以下の条件に該当するようなコメントは削除されることがあります。 コメントする際は、絶対に目を通してください。 暴力的、または卑猥な表現・差別用語(Wiki利用者に著しく不快感を与えるような表現) 特定の個人・団体の宣伝または批判 (曲紹介ページにおいて)歌詞の独自解釈を展開するコメント、いわゆる“解釈コメ” 長すぎるコメント 『歌ってみた』系動画や、歌い手に関する話題 「カラオケで歌えた」「学校で流れた」などの曲に直接関係しない、本来日記に書くようなコメント カラオケ化、カラオケ配信等の話題 同一人物によると判断される連続・大量コメント Wikiの保守管理は有志によって行われています。 Wikiを気持ちよく利用するためにも、上記の注意事項は守って頂くようにお願いします。
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まじない師 ネクロサンマ R 水文明 (4) クリーチャー:ムートピア 2000 ■自分が呪文を唱えた時、その呪文を唱えた後、墓地に置くかわりに自分の手札に戻してもよい。そうしたら、自分の手札を1枚捨てる。 作者:wha +関連カード/0 【企画】新章!双極!!超天篇!!!全部まとめてジョーデッキー! カードリスト:wha 評価 名前 コメント
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簡単に稼げる、すごいノウハウが出ました。 こんなお得なマニュアル見たことありません。 はっきり言って、努力は必要ありません。 誰でもすぐに稼げる仕組みです。 このマニュアルを手にすれば 1円相場のものが2,000円で売れます。 (必ず2,000円というわけではないですが。) しかも、メールサポートや3,000円相当の秘密の特典 までつけて3,000円です。 青山さん、安すぎです。 ▽1円が相場の古本を2,000円で売る「例の方法」じゃない方法 http //www.sedori-data.com/janai.html 理屈ではなく、すぐに行動に移せるノウハウですよ。 TOPMENU
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ラノで読む 「あれ? これはもしかして」 枕木《まくらぎ》歩《あゆむ》が帰宅しようと下駄箱から靴を取り出そうとすると、中にピンク色の手紙が入っていた。封筒はハートマークのシールで止められていて、いかにも意味深である。 「やった。ラブレターだ」 枕木は胸を高鳴らせて開封する。すると中に入っていた便箋には可愛らしい丸字でこう書かれていた。 『枕木くんへ。お話したいことがあります。放課後、校舎裏まで来てください。向日《ひなた》葵《あおい》より』 枕木は歓喜のあまりその場で飛び跳ねた。差出人の葵は、枕木が密かに思いを寄せていた隣のクラスの美少女である。くりくりとした丸い目に、お姫様のようなドリル状の髪の毛。いつもぬいぐるみを抱いていて庇護欲をくすぐられる。 自分には高値の花と諦めていたが、まさか葵からラブレターを貰えるなんて夢にも思っていなかった。 「いやあ。もてる男はつらいなぁ」 誰にも見られないように手紙をポケットに入れて、スキップをしながら枕木は大好きな葵が待つ校舎裏へ向かった。 「枕木くん。あなた学校童子《がっこうわらし》なんだよね。わたしの相談も聞いてくれる? 実はわたし好きな人がいるんだけど……ってあれどうしたの?」 枕木はがっくりと項垂れで地面を膝につく。 そうだよな。こういうオチだよな。全然気にしてないって。わかってたよ、と自分自身に言い聞かせて涙をこらえた。 「な、なんでもないよ日向さん。ちょっと現実に絶望しただけさ」 「そう、ならいいんだけど。あのね。わたしあなたのクラスの藤浦《ふじうら》くんのことが好きなの」 「え、あの藤浦のこと?」 藤浦は特別悪いやつではないが、ちゃらちゃらしていてあまり女癖が良くないという噂を聞いたことがある。しかし同じ中二なのにどうしてこうも恋愛経験に差が出てくるのだろうか。枕木は藤浦のことを恨めしく、あるいは羨ましく思った。 「いやあ。やめておいた方がいいよあいつは」 「そんな。わたし藤浦くんのこと大好きなのに。枕木くんは協力してくれないの? うう、ひっく……」 葵は猫のぬいぐるみを抱きしめながらポロポロと涙を流し始めた。女の子の涙に弱い枕木はぎょっとして慌ててしまう。 「わ、わかったよ日向さん。僕が学校童子としてきみの恋を応援するから」 「ほんと? 嬉しい!」 葵は喜びを表すように枕木の手を取った。白くて柔らかい憧れの女の子の手に触れ、枕木は顔を真っ赤にする。ああ、女の子って素晴らしい。 「でも、僕みたいな男子に恋愛相談するよりも女友達に相談したほうがいいんじゃないかな。頼ってくれるのは嬉しいけど、僕じゃあまり力になれないかもしれないよ」 「ううん。いいの。あのね、わたしが枕木くんにお願いしたいのはね、『恋のおまじない』の協力をしてほしいからなの」 「恋の――おまじない?」 枕木が首を傾げて尋ねると「うん」と葵は頷いた。 「あのね、女子の間で話題になってるんだけど、好きな人の髪の毛を大事に持っているとその相手と結ばれるんだって」 「へえ。初めて聞いたな」 その手のまじないはやっぱり女子の間では定番らしい。学校童子としてそういう情報も耳に入れておかないとダメだなと枕木は思った。 「それでね、頼みっていうのはあなたに藤浦くんの髪の毛を一本、取ってきてもらいたいの。それ以外は無理言わないから、お願い」 「オーケー。恋のおまじないのために髪の毛を一本手に入れてくればいいんだね。お安い御用さ」 恋のおまじないなんていうのは結局気休めだ。そんなのを信じているなんて本当に葵は可愛いと。それに下手にキューピッドを演じるよりも今回は楽な依頼だろうと、枕木は思った。 「――とは言ったものの。案外人の髪の毛を取るって難しいかもしれないな」 翌日、枕木は席に座って談笑している藤浦を見つめた。素直に髪をくれって言っても怪しまれるし、勝手に抜いたりなんかしたら怒られるだろう。藤浦はやけ外見や髪型に気を使っている男子で、いつも髪に整髪料を塗りたくるほどの念の入りようだ。 「何かで藤浦の気を引き付けている間ならやれるかもしれない」 そういえば前に藤浦は犬が大好きだって話をしていたことを枕木は思いだす。 「犬か。ならあいつの助けを借りるとするか」 枕木は中庭に出て、ポケットからビーフジャーキーを取り出した。 「学校童子八号――――――――――! こーい!」 枕木がビーフジャーキーを掲げてそう叫ぶと、遠くから一匹の柴犬が駆け寄って来る。なぜかその犬の頭には枕木と同じ黒い学帽が乗っていた。 「ワンワンワーン(わーいおやつだワン)!」 「よしよしよし。いい子だ。よく来たなマユゲ」 犬はハァハァとベロを出して枕木に飛びつき、ビーフジャーキーにかぶりつく。 この犬――通称マユゲは学園に迷い込んで生徒に悪戯で眉毛の落書きをされているところを、“本物の学校童子”にスカウトされた、八番目の学校童子だ。 双葉学園には枕木と同じ学校童子の代理人が何人もいる。ちなみに枕木は第九号の肩書である。 なぜ犬なんかスカウトしたんだろうと枕木は思ったが「人間の中には動物の方が相談しやすい奴もいる」ということらしい。確かにペットに愚痴を漏らすという人はいるだろう。だがこの学園では猫派が大半を占めるということを計算に入れてなかったようだ。 このマユゲも犬でありながら異能者であり、枕木と同じ『|電波使い《テレパス》』なので、お互い念話でコミュニケーションが成立していた。 「よし。いいかマユゲ。この消しゴムの持ち主をお前のその可愛さでひきつけておくんだ。上手く言ったら今度はホネッコボーンをあげるぞ」 枕木は藤浦が使用していた消しゴムの臭いをマユゲに嗅がせて覚えさせる。 「ワンワン(わかったよマクラギくん。まかせて欲しいワン)!」 マユゲは臭いを辿って藤浦の下へと勢いよく駆け出した。それを後から追って、枕木は作戦を開始する。 昼休み、藤浦が腹ごなしにブラブラと敷地内を歩いていると、目の前に可愛らしい柴犬が座っていた。 「な、なんて可愛いんだ……!」 この学園に来てからは寮生活になってしまった犬好きの藤浦は、ペットも飼うこともできず、犬のモフモフとした毛並に飢えていた。藤浦はきょろきょろと周囲を見渡す。誰もいない。 男の自分が犬を溺愛しているところなんて誰にも見られたくはない。人がいないのを確認した藤浦は、犬が逃げないのを確認してゆっくりと近づいて行く。 「よーしよしよしよし! 可愛いなあ。野良犬かお前。なんだこのマユゲ、かわいそーにー。いやあ可愛い!」 犬はアホ面のまま気持ちよさそうに撫でられていた。藤浦は我慢しきれなくなったのか、犬を押し倒してその柔らかいお腹に顔を埋める。 「うほーあったけー!」 それはもうすごい幸せそうな顔であった。 「あの藤浦があんな顔するなんて。マユゲ、恐るべし」 枕木は校舎の屋上から、マユゲに抱きつく藤浦を見下ろしていた。枕木の足にはバンジージャンプで使用されるゴム製の紐がつけられており、それは鉄柵に繋がれている。 「よし、マユゲの毛並に溺れている今がチャンスだ。行くぞ!」 そしてそのまま枕木は、屋上から真っ逆さまにダイブした。 凄まじい速度で地面が近づいてくる。だがバンジーの紐のおかげで頭が地面と激突するかしないかのスレスレで停止し、枕木は藤浦の背後に降りることができた。 「そりゃ」 枕木はさっと素早く藤浦の髪の毛を引き抜く。 「いでっ!」と藤浦が振り返るよりも早く、枕木のバンジーはゴムの反動でまた上がっていった。どうやら上手くいったようで、藤浦は「?」と誰もいない背後を見つめて首をかしげている。 「やったー。作戦成功!」 びょんびょんっとゴムの反動で落ちたり跳ねたりを繰り返しながら、枕木は手に入れた藤浦の髪の毛を見つめた。 「これで日向さんも喜ぶだろうな」 相手の髪の毛を大事に持っているとその二人は結ばれる。なんていうのは他愛もないよくある恋のまじないだ。だけどもしかしたら本当にこのおまじないは成功するのかもしれない。 そこでふと、枕木の心の中の悪魔が彼にささやいた。 『自分の髪の毛を藤浦のだって言って日向葵に渡してやれよ。そうすればもしかして恋が成就しちゃうかもしれないぞ』 それはとんでもない名案だった。だが学校童子としてそんな相手を騙すようなことはできない。 「ダメだダメだ。そんなことは絶対ダメだ!」 ぶんぶんと頭を振って妄想を振り払おうとしたが、一度頭に浮かんだことはなかなか消えない。 枕木は葵のことが本当に大好きなのだ。あの子と付き合いたい。だけど彼女を裏切るような真似なんかできるわけがない。 「うう……」 しばらくの間、バンジーの紐に揺られながら枕木は葛藤していた。 「ありがとう枕木くん!」 枕木が真空パックに詰めた髪の毛を葵に手渡すと、彼女は満面の笑顔で抱きついてきた。ふんわりとした髪の毛が鼻に当たり、女の子独特のいい匂いに悶絶しそうになる。このまま抱きしめることができたらどんなにいいか。枕木は彼女の腰に手を回しそうになるが、なんとか理性を保って堪えた。 「……いや、こんなこと大したことじゃないさ」 そう言って枕木は葵から距離を取る。 結局枕木はきちんと藤浦の髪の毛を葵に渡すことにした。そうだ。自分は代理とは言え学校童子。生徒の悩みを解消するのが使命なのだ。たとえ恋愛のことでも、私欲に走ってはいけない。 「じゃあね日向さん。きみの恋を応援してるよ」 そう言ってそそくさと枕木は葵から去っていった。これ以上葵を見ていたら泣いてしまうかもしれない。 「ワンワン(元気出すんだワン)」 中庭の芝生に腰を下ろしながら失恋の悲しみに暮れていると、マユゲが器用にもぽんっと枕木の肩に前足を乗せ、慰めてくれたのだった。 それから翌日のこと。 枕木の耳に教室で生徒同士がしていた妙な噂話が入った。 「なあお前知ってるか。藤浦のやつ日向葵と付き合ってたらしいけど、この間日向のことをフッたらしいぜ」 「まじかよもったいねえ。というかあいつら付き合ってたのかー」 「なんでも藤浦のやつ他にも何人も女子と付き合ってて、それがバレて修羅場になったって話だ。他の女選んで日向を捨てたんだと」 「酷い話だな。あいつ女子たちに刺されても文句言えないぞ」 枕木は耳を疑った。 藤浦と葵が付き合っていた? それでふられた? それは一体いつの話だ。まさか昨日の今日でそんな昼ドラみたいな展開が起きたわけではないだろう。ということは昨日の段階では既に葵はふられた後だった……? よりを戻したいがためにあの恋のまじないを試してみようと思ったのだろうか。 枕木が席につきながら考え込んでいると件の藤浦が登校してきた。噂話をしていた生徒もたちもばつが悪そうに解散していく。 枕木は藤浦の顔を見て驚いた。なぜか凄まじくやつれていたのだ。げっそりとしていて顔色も悪い。しかも足を骨折しているのか、ギプスをつけて松葉杖をついている そんな藤浦は、枕木と目が合うと彼の方へと近づいきた。 「なあ枕木。お前学校童子なんだろ。悩み相談してくれるっていう」 「う、うん」 「助けてくれ! ここのところ俺は毎日怪我してるんだよ。きっと誰かが俺に呪いをかけているんだ!」 泣きながら藤浦は枕木の手を握った。 ※ ※ ※ 草木も眠る丑三つ時。街にある某神社から釘を打つ音が聞こえてくる。 「あははははは。死ね! 死ね藤浦! 女をなんだと思っているのよ!」 頭に蝋燭を巻き、白装束を身に着けた葵が、半狂乱になりながら藁人形に向けて五寸釘を打ちこんでいた。 「昨日は足を狙ったから、今日は腕を打ってあげるわ! 明後日はとうとう胸に打ち込んであげるのよ!」 そんな葵の様子を鳥居の影から枕木は見つめる。 藁人形の中には、枕木が手に入れた藤浦の髪の毛が入っているのだ。もしあのまま自分の毛を渡していたら……枕木はぞっとして身を震わせる。 「女って……怖いなぁ……」 早く止めなければならないが、できれば近づきたくないなあと、枕木は内心思っているのであった。 おわり トップに戻る 作品保管庫に戻る
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レサトの記憶スキル。 「自身の「ともだち」に関する記憶の一部 」から取得。 自分に対して感情スキルを取得しているキャラがいる場合に発動可能。 1セッションに1人、1人につき一回のみ使用可能。 そのキャラクターに対し、おまじないの接吻をする。 効果は接吻をする部位により変わる。 <手・手の甲・手首> 相手の攻撃か魔適を1d3上げる。 <額> 相手の状態異常を1度だけ防ぐ。 <頬> 相手の耐久を1d5上げる。 <まぶた> 相手の敏捷を1d3上げる。 <首> 相手のHP上限を1d5あげる。 <唇> 相手はHPが0になったとき、HP1で一度だけ復活できる。 自分に対し、「愛情」の感情スキルを 取得しているキャラクターにのみ使用可能。 オレの事を想ってくれる君に、ささやかな願いをこめて。 大切な友人から教わった、言うなれば"愛"ってやつをね。
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69 のろいのおまじないの恐怖 (1/2) ◆6AvI.Mne7c sage New! 2009/05/18(月) 15 22 10 ID GjVUEO4Y 「う…、うう……、うあああ………っ!? なんでだ? いったいなんでこんなことになっちまったんだよ!?」 土曜の深夜、1人部屋のベッドの上で自慰に走る寂しい男。まあ、俺のことだ。 だが、今は悠長なことを言っていられない。男としての沽券というか、緊急事態なのだ。 そう。なぜか俺のペニスが、勃起すら射精すらしなくなってしまったのだ!? 「くそう。これは明らかに、あいつらのせいだよなあ…………」 独り言を口にしながら、俺は自分の姉と妹のことを頭の中に浮かべる。 俺の姉と妹は、近所から学校までとにかく有名な、淫乱で変態の娘たちである。 姉はストーカーで、背後からあらゆる手段で忍び寄り、俺をレイプしようとする淫乱女。 妹は妄想電波娘で、前世がどうのこうの言いながら、俺とセックスしようとする淫乱女。 当然俺は正常な男子なので、近親相姦に走るあいつらを、いつも蹴散らして貞操を守っていた。 だがしかし、そんな程度ではあいつらは一切、止まることも諦めることもなかった。 そしてついに数日前の深夜、追いかけられて逃げ込んだ学校で、俺は2人にレイプされた。 逃げ場のない廃教室。(あいつらに)都合のいい配置。がっちり組まれた身体。そして―― ああもう、思い出すのも悲しくなる。そんな倒錯した狂気の宴を、学校で繰り広げちまった。 言うまでもなく、俺も姉も妹も全員初めてで、かなり痛々しい初体験ではあった。 けれどその分、あいつらは容赦なんてしてくれず、マジで朝まで絞られてしまった。 おかげで、見回りに来た教師に発見された――と思うんだが、一向に御咎めがなかった。 代わりに俺がレイプされた次の日は、教職員の神隠し騒ぎとかで、授業が休校になった。 ちなみにその事件は、いまだに解決していないとか。恐ろしいことって本当にあるんだな~。 「ああくそっ、くそぉっ! なんで俺のペニスは勃起しねえんだ!? なんかマジであいつらの呪いっぽいぞ? コレはマジ洒落になんねえ……!」 そうひたすら愚痴っていると、いつの間にか背後から、女の子特有のいい香りがしてきた。 そして同時に背中に圧し掛かる、俺のよく知る体重と感触、そして電波ゆんゆんのオーラ。 「あら? 一体何を為さっておいでですか? 我が愛しのお兄様。 もしかして、御一人で手慰みでも為さっていらしたのですか?」 「ぐあ……っ! てめえこの電波娘が、また性懲りもなく忍び込みやがったのか!? いいから離れろ、こんな俺を見るな! マジで勘弁してくれホント!?」 やはりそこに居たのは、可愛らしい外見であると同時に、淫乱にして電波である、俺の妹だった。 前世では救世の双子にして新しい生命を紡ぎ出す神の御子だったと主張して、俺の精を求める女。 普通なら社会――学校から爪弾きにされるはずなのに、その可愛さで許されているインチキ女だ。 姉と妹に近親相姦的愛情を向けられる男として疎遠される俺としては、まったく納得がいかない。 「くすくす。駄目ですよお兄様? 何度頑張っても、どう努力されても、勃起はできませんよ? 何故なら私(わたくし)が、お兄様の陰茎を勃起させない呪いを掛けておりますので♪」 「どうやったとかマジでそうなのかとか以前になにしてくれとんじゃあああぁぁぁぁあ!?」 まさか本当にこの○○妹のせいで勃起できないとは。マジで俺死にたくなってきたぞ……。 などと考えている俺を尻目に、このイカレポンチ妹は嬉しそうに、俺のペニスにキスをする。 すると驚いたことに、今までビクともしなかった俺のペニスが膨張し、5倍の大きさに膨れ上がった。 「嗚呼、お兄様の陰茎――生命の鍵はいつ拝見しても、逞しくて素晴らしいですね……! それでは、申し訳ありませんが早速、お兄様の子種を頂戴致しますね?」 もはや俺の意思とか抵抗とか関係なく、当たり前のようにペニスを摩り倒す妹。 もうなんでもいいや。とっとと射精でもさせやがれと、俺は投げやりになってその光景を眺める。 しかし、気持ちはいいのだが、一向に射精に至る気配が感じられない。 そのうちペニスを一通り弄んだ妹が、息を荒くし顔を赤らめながら、衝撃の事実を口にする。 「嗚呼、嗚呼もうまどろっこしいですわ! 本当に歯痒いですわね!? あの魔女の施した呪いのほうが、私にはとても必要だというのに!? あの魔女が居ないと何も出来ないという事に、絶望しそうですわ!!」 ええちょっと待てよオイ! まさかストーカー姉のヤツも、俺に呪いをかけてんのか!? つうかどういうことだよ? いつ俺にそんな呪いが掛けられてやがったんだ!? 71 のろいのおまじないの恐怖 (2/3) ◆6AvI.Mne7c sage New! 2009/05/18(月) 15 49 48 ID GjVUEO4Y 「よんだかしらわたしのいもうと~? ぬけがけはゆるさないって、なんどもいったじゃないの~?」 「「う、うわああああぁぁぁぁっ!!?」」 突如真上1メートルから声を掛けられて、思わず妹と声を揃えて叫んでしまった。 声のするほうを振り向くと、そこには天井からぶら下がる、怪しげな逆さ吊りの女がいた。 言うまでもなく俺の姉で、美人な外見と淫乱な属性を持つ、とんでもない超ストーカーだ。 もちろん妹と同じで、その外見と能力を持ってして、社会の鼻摘み者にされずにいやがる。 だからみんななんで騙されるんだよ!? 俺よりこいつらのほうがよっぽど異常だってのに!? 「う、うう……! は、早くして下さいまし魔女――姉殿ぉ……! 私はもう、お兄様の子種が欲しくて欲しくて、気が狂いそうなのですぅ!?」 「にひひ~♪ もうがまんできな~いってかおをしてるね、わたしのいもうと~♪ いいよ~♪ いますぐおとうとのしゃせ~きんしのおまじない、といたげる~♪」 そう言いながら、膨張しきった俺のペニスに、横からキスをするキ○○イ姉。 すると途端に快感がペニスと精巣を貫き、俺は真正面に向けて大量に精液を飛ばした。 「あ…嗚呼っ♪ きゃ……? 勿体無いですわっ、でっでも良いですわ♪ お兄様の濃ゆい子種が私の顔に掛かって、もうそれだけで、孕んでしまいそうですぅ♪」 か~な~りキモイ妄言を吐きながら、顔面で俺の精液を受け止める妹。 その真横で、ものすごいニヤニヤ顔で、俺たちを微笑ましく眺める姉。 「まんぞくしたかな、わたしのいもうと? おいしいせーえきでくるっちゃったかな? さあ、つぎはおとうとくんのでかちんぽで、わたしのなかをいっぱい、かきまぜてもらうね♪」 そう言いながら、今度は俺のそびえ立つペニスに向けて腰を落とし、繋がろうとする姉。 俺は快感に流されるように、その光景をただ、ぼやけた視線で眺めているままで―― 73 のろいのおまじないの恐怖 (3/3) ◆6AvI.Mne7c sage New! 2009/05/18(月) 15 59 06 ID GjVUEO4Y 「やあやあ、あたしの愛おしい子供たち! 元気でやって――って、あらあらうふふ♪ 今日も元気に盛ってますわね? 文字通り元気にヤっていますわね~♪」 突如俺の部屋の扉を開いて、開口一番お下劣な冗句を並べたてたのは、俺たちの母親。 間違いなく俺たちを自分の身体で産み落として育てた、3児の母親である美人さんだ。 ウチの姉と妹がこんな淫乱な性格なのは、ぜったいこの人のせいだと常に思っている。 「ふむふむ、あ~なるほど。あたしの愛おしいダーリンよりも、少しペニスがおっきいわねぇ♪ こりゃああたしの娘たちが、あなたとの快楽に溺れたり、心配して呪いをかけたがるわけだ♪」 どうでもいいけど、自分の息子のムスコを凝視して、自分の夫と比べないでくれよ! 「って待てよ母さん、なんで呪いの話を知ってんだ? まさか、姉と妹に呪いの技術を教えたのって――」 「あは♪ バレちゃあしょうがないわね。そうよ、あたしがこの娘たちに、呪いを教えたのよ? 姉ちゃんには、あっつい精液を欲しがる妹を諌めるために、射精しないための呪いを教えたわ。 妹ちゃんには、ぶっとい肉棒を欲しがる姉を諌めるために、勃起しないための呪いを教えたわ。 残念だけどねあたしの愛おしい息子ちゃん、あなたはもう、2人以外とはセックスできないわ」 自分の母親から放たれた言葉に、俺はただただ愕然とした。 一体どこの世界に、近親相姦を推奨する阿呆な母親がいるってんだよ!? 「ああ、でも血は争えないものね本当に。だってあなたたち、あたしたちとおんなじだもん。 教えてたかどうか忘れたけど、実はあたしとダーリンって、もともと実の姉弟だったのよ?」 うん、確かに聞いてないなそのカミングアウトっていうかマジですかそれえええぇぇぇ!? あまりの衝撃の事実に、俺はこのヤバい姉と妹の前で、無様に失神するところだった。 もう全てが夢であってほしい。姉と妹に性的な呪いをかけられていることも。 母親が実は呪いの使い手で、しかも自分の夫とは血の繋がった姉弟だったことも。 「それじゃああたしの愛おしい娘たち。しっかりやんなさいよ? もし妊娠したって、あたしとダーリンが子育てを支援してあげるからね?」 そう言って、ルンルン気分で母さんが俺の部屋から出ると同時に、変態姉妹の瞳がギラリと輝いた。 「さあおとうと、またきょうもエッチのじかんだよ? いっぱいいっぱいついて、よがらせてね?」 「さあお兄様、また本日もまぐわいの時が来ました。 沢山沢山子種を膣内に出して、孕ませて?」 ――住宅街の一角で、近所迷惑を顧みない悲鳴と嬌声が響いた。まあ、俺達のことだ…… ぐすん。 ― the duet ofthe spell of the lust ―
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元スレURL 曜「消しゴムのおまじない?」 概要 ピュアな曜をからかう善子だけど… タグ ^渡辺曜 ^津島善子 ^Aqours ^短編 ^ほのぼの 名前 コメント
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1 うちの学校の怪談に、『かがみこさんのおまじない』というのがある。 曰く、合わせ鏡で呼び出した『かがみこさん』に贈り物をあげ、代わりに願いをかなえてもらう。 良くある怪談の亜流だ。下手を打つと鏡の中に引きずり込まれたり殺されるといったありきたりのオチもある。 2 で、性格にやや難有りの友人Aが、放課後に学校の踊り場の鏡でそれをやると言い出した。その結果。 「巫女さんじゃねええぇぇぇぇぇぇぇ!!!」 鏡の中に現れたやや古臭い制服の女子生徒を見てのAの感想が、暗い校内に響く。 結構美人だと思うがAが今問題にしているのはそこじゃないらしい。 「お前…相変わらず…」 幽霊だか何だかも、呆気に取られた顔してるぞ。 『えっと…用があったから私を呼び出したのよね?』 「いや、間違いです」 がっくりと肩を落としたAに代わり俺が事情を説明する。 『…成る程、加賀という名前か何かの巫女さんだと思ったと』 「そうそう、だから悪いけどお引取りを」 『バカにしてんじゃないわよ!!』 怒号と共に噴出したダークオーラに身体を押されて俺は転びそうになった。 因みにAは微動だにしない。自らが発する落胆オーラで打ち消しているようだ。 『いいわよ帰っても。その代わりそれは『願い事』扱いさせてもらうから』 こちらを見下し視線で女王様立ちした彼女の言葉に、意味が解らず聞き返す俺達。 「えっと、どういう事?」 『願い事叶えて欲しいなら何か寄越しなさい。そうね、あんた達のどっちか…じゃなくてあなた』 指名されたのは俺。 『帰って欲しいならあなたの命を頂戴』 3 「何その大胆告白!?」 『…え?』 俺より先にやや過剰反応するA。 「命ってつまりは人生でそれが欲しいって要するに『あなたと一生添い遂げます』って事じゃん」 ああ今日もよく飛んでるなぁ。 どうでもよくなってきた俺とは逆に、Aに慣れていない幽霊は狼狽しているようだ。 「つまりは逆プロポーズ!!」 『いや、ちょ、違っ…!?』 「畜生、確かにお前ら美男美女だよ!お似合いのカップルだようわあぁぁぁん!!!!」 泣きながら走り去るA。取り残された俺達。くそう、微妙な空気だ。 『…あの、そういう意味じゃないからね!!』 「うん解ってる。君みたいな可愛い子に俺は釣り合わないよな」 『可愛い…わた、私…っていや、そうじゃなくて』 頬を赤く染めて慌てている幽霊。ほんと可愛いのに…残念だ。 「それに俺、もう先約済みだから」 『は?』 きょとんとする彼女に、袖をまくって腕を見せる。はっと息を呑む彼女。 そこには全身に刻まれた呪いの一部がくっきりと浮き出ていた。 「奴に付き合わされて心霊スポットに突撃させられる事二桁。何故かいっつも俺がとばっちりで魂よこせって言われてさ。 まぁ君みたいな子だったら魂だろうとこっちから喜んで差し出したけど」 呪い同士が競合で打ち消しあっているのか二つ目以降はかなり元気に日々過ごしている事は伏せとこう。 「だからさ、今度可愛いアクセサリーとか持ってくるから今日はそれで勘弁してもらえないかな」 苦笑しつつ彼女にお願いしてみた。 『…わかったわ』 小さな溜息をつくと、彼女はくるりと背を向けた。 4 「よーし新しい噂を仕入れたぞ!今夜さっそくいざ突撃!!」 今日も元気に盛り上がるA。 「みこちゃんも準備はOK?」 『気安くみこちゃんって呼ぶなって何度言わせるのよ』 彼女のリクエスト、ペンダント風にあしらった小さな鏡を身に着けた幽霊は、俺の視線に気付くと今日もむっとした顔になる。 『あなたは私が護ってるから心配要らないわよ…プレゼントのお返しって言うだけで別に特別な意味は無いけどね!!』 鏡の幽霊らしく、彼女には呪い反射能力があるそうだ。 おかげで今は、俺に取り憑いているのは彼女唯一人だけ。
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【検索用 かたっほちかいのおましない 登録タグ 2022年 CeVIO Synthesizer V hachika か とりぽちゅん ホシニコミ 弦巻マキ 曲 曲か】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:ホシニコミ 作曲:とりぽちゅん 編曲:とりぽちゅん イラスト・動画:hachika(Twitter) 唄:弦巻マキ(Synthesizer v AI・CeVIO AI) 曲紹介 ポップなジャズを作ってみました! 曲名:『かたっぽちがいのおまじない』 とりぽちゅん氏のボカロ初投稿作。 歌詞 (YouTube動画概要欄より転載) 画面のスヌーズ3回目 お日様ももうぬるくなったね 出発だよ起きて! Have a good and beautiful day! サボテンに手を振って駆け出せ 箱に押し込んだ昨日は見ないの 必要なのはわくわくだけよ ひみつの魔法のアイテムと かわいい路地裏をどこまでも 走りだそう かたっぽちがいの靴下で 右足の水玉がおどるよ 走りだそう かたっぽちがいの靴下で 左足のネコはタマだよ ちぐはぐのリズムが背中を押して どこまでも進め! お月様にバトンタッチ 時計もまわりもう0時 そろそろおやすみ! I hope I have a good dream! 絵本の恐竜にもバイバイ 悪夢のオバケはおいてけぼりだよ ふわり浮かぶ星空のもと とっておきの魔法のアイテムと カラフルな屋根の上どこまでも 踊り明かそう かたっぽちがいの靴下で 右足のチワワが逆立ち 踊り明かそう かたっぽちがいの靴下で 左足のプリンが宙返り ちぐはぐのリズムが背中を押して どこまでも進め! だれもが出会える魔法だよ ふたつ「大好き」えらんでどこまでも 走りだそう かたっぽちがいの靴下と 右足に夢みるキモチを 走りだそう かたっぽちがいのおまじない 左足にきらめくキボウを ちぐはぐのリズムが背中を押して 街も空も越えて 一足飛ばしして どこまででもゆけるよ コメント 名前 コメント コメントを書き込む際の注意 コメント欄は匿名で使用できる性質上、荒れやすいので、 以下の条件に該当するようなコメントは削除されることがあります。 コメントする際は、絶対に目を通してください。 暴力的、または卑猥な表現・差別用語(Wiki利用者に著しく不快感を与えるような表現) 特定の個人・団体の宣伝または批判 (曲紹介ページにおいて)歌詞の独自解釈を展開するコメント、いわゆる“解釈コメ” 長すぎるコメント 『歌ってみた』系動画や、歌い手に関する話題 「カラオケで歌えた」「学校で流れた」などの曲に直接関係しない、本来日記に書くようなコメント カラオケ化、カラオケ配信等の話題 同一人物によると判断される連続・大量コメント Wikiの保守管理は有志によって行われています。 Wikiを気持ちよく利用するためにも、上記の注意事項は守って頂くようにお願いします。