約 651,614 件
https://w.atwiki.jp/youkaimedal-matome/pages/306.html
ノーマルメダル 説明 人間の上半身に魚の下半身を持つ妖怪。とても美しい声で歌を歌う。普段は海の中に住んでいるので陸の人間には興味しんしん。 必殺技メダル
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/85.html
100スレ記念2 ゆっくりいじめ系2254 100スレ記念1 「なあ、まりさ?」 まりさのつがいだったものを、娘だったものをぞんざいに巣の中に放り込む青年。 その作業の最中に、その後の生き残った子れいむを摘み上げる動作の最中にまりさに向かって囁く。 「君の子どもはもうれいむしかいない。この子を殺されたくなかったら近くの仲間の巣に案内してよ?」 「おかーさぁん・・・ゆっくりー」 「んー!んー!?」 しかし、彼が何をするのかを考えればそんな要求を呑めるはずがない。 たとえ青年の手の中で苦しむ可哀相な我が子のためであっても。 だから、まりさ動かない体を必死に左右に揺らして拒絶の意思を伝える。 「そうか。じゃあ、仲間を呼んでみんなでしらみ潰しに探すよ」 「んんーーっ!?」 「皆ゆっくりを見つけるのが得意な上に虐待が大好きな連中だ。そんなのが何人も集まったら・・・分かるよね?」 まりさはようやく彼の恐ろしさを理解した。 彼は仲間を、友達を容易く見つけることが出来る。ただ、しないだけ。 子どもを助けるために他のゆっくりを差し出す・・・その中で生まれる葛藤を、苦悩を愉しんでいるのだ。 それに、もし仲間を呼ばれたら冗談抜きに全滅させられてしまうかもしれない。 彼一人ならそのうち飽きて終るかもしれないが、仲間が来てしまったらどうなるか分からない。 最悪の場合、誰が一番多く殺せるかを競い始めたりしたら・・・。 「さあ、まりさ。君は賢い子だろ?」 「んんっ!?」 輪っかの上に逆さ向けにされているまりさを起こした青年は彼女の頭を優しく撫でる。 そうして、彼の脅迫に服従させられたまりさは彼女の巣から一番近い群れの仲間の巣へと跳ねて行った。 「やあ、ゆっくりしていってね」 「「ゆゆっ!ゆっくりしていってね!」」 そこにいたのは2匹の若い成体ゆっくりだった。 1匹はゆっくりまりさで、もう1匹はゆっくりありす。 ありすはカチューシャとまりさより短い金髪が目を引く、外見の華やかさではトップレベルの種である。 中身はカスタードで、「とかいは」などの言葉を好み、何故かツンデレ傾向のあるゆっくりだ。 ほかにも性欲が強いなどの特性もあり、中にはれいぱーと呼ばれる気質を獲得するものもいる。 が、目の前にいるこのありすはそのような性質を帯びていないことが一目で把握できた。 「とてもゆっくりした赤ちゃんだね?」 何故なら、彼女の額には赤ゆっくりの生った一本の茎が生えていたからだ。 通常、れいぱーは母体になることを嫌うため、彼女にその気質があるならまりさが母体になるものである。 ちなみに茎に生っているのまりさ種が2匹とありす種が1匹。多産多死の茎生まれにしては数が少ないのは安全な場所で暮らしているせいだろう。 にんっしんっ中は巣の中で過ごす母体ゆっくりが外で日光浴していることからもこの森の平和さがうかがえる。 「まりさのあかちゃんはとってもゆっくりしてるよ、ゆっへん!」 「ありすたちのとかいはのあかちゃん、ゆっくりはやくうまれてね?♪」 そう言ってふんぞり返るまりさと鼻歌を歌うありす。 青年のポケットの中のれいむにも、彼女らと会う前に鞄に放り込まれたまりさにも気付いていないようだ。 若さと初めてのにんっしんっに浮かれているのだろう。青年がそこにいることの異常ささえも理解していない。 「よし、じゃあ元気な赤ちゃんが生まれるように手伝ってあげよう」 青年は地面に座り込むと、まりさとありすに角砂糖を与えた。 「ゆぅ?しろしろさんはゆっくりできるもの?」 「ああ、とても甘くてゆっくり出来るよ!」 「ゆゆっ!あまあまさんなんてとかいはだわ!」 「さあ、お食べ」 「「む?しゃむ?しゃ・・・し、しあわせー!」」 いまだかつて味わったことの無い甘さが2匹の口の中に広がり、とてもゆっくりした気持ちになった。 特にありすは“とかいは”思考の賜物なのか、人間の都会的な甘いものを食べられたことに歓喜の涙を流している。 その味に感動したまりさとありすはうるうると目を潤ませて、さらに角砂糖を催促。 「おにーさん、あまあまさんはとってもゆっくりできるよ!」 「と、とかいてきなあまあまさんがほしいななんて・・・おもってないんだからね!」 青年は2匹の態度から要求を察して更に4つほど角砂糖を取り出し、今度は遠くへと放り投げた。 「さ、まりさ」 「ゆぅ、なあにおにいさん?」 「取っておいで!可愛いありすに格好良い所を見せてあげるんだ」 「ゆっくりりかいしたよ!」 まりさはとてもゆっくりした足取りで角砂糖を探しに行った。 一方のありすは大好きなまりさが自分の為に甘いものを探しに行くという都会的なシチュエーションに酔っていた。 「まりさぁ・・・はやくあまあまさんでゆっくりしようね?」 「・・・行ったな。さて、と」 まりさの姿が完全に見えなくなったところで、青年は茎を生やしたありすと向かい合う。 そして、「ゆぅ?」と首をかしげるありすの頭と頬をおもむろに撫で始めた。 「ゆゆ?ん、いきなりさわるなんてとかいはじゃないわ!」 「いや、これは都会で流行っているマッサージだよ」 「ゆっ!そうなの?おにーさんはゆっくりしたとかいはなのね?」 「ああ、すごく都会派だ・・・ぞっ!」 都会派のマッサージと聞いて気をよくしたありすが頬を緩めた瞬間に思いっきり彼女の顔面を押さえつける。 顔面イコール全身なので顔面という表現が正確なのかは定かではないが。 彼女の頭頂部と左頬は青年の手によってかけられた圧力によってべこんとへっこんでいる。 「ゆぐぅ!い、いだいわ!やべでね!?」 「我慢しろ。これは元気な赤ちゃんを産むためのマッサージだ」 「ゆゆっ!?」 この言葉にありすは戦慄した。 青年によるとこのマッサージは都会派のマッサージらしい。 都会派であるということはその効果は本物であろう。 なおかつ、都会派であるのだからゆっくりしていないはずが無い。 「ご・・・ごのぐらい、ぜんぜんゆっぐぢでぎるわ・・・!」 「そうか。口から漏れると困るから念のため口は閉じててくれ」 ゆえに都会派を標榜すると同時にこれから三児の母になるありすのプライドを刺激した。 これに耐えられないなら都会派としても母としても失格である・・・そう言われて意るような気がしたのだ。 対する青年は彼女の強がりを聞くや否や、マッサージの名を借りた暴力の手を一層激しくした。 「ん゛っ!んー・・・!?んん゛!?」 右頬を、左頬を、頭頂部を、おでこを、後頭部を、人間で言うところのこめかみに当たる部分を。 青年はありすの全身をくまなく押して行った。赤ゆっくりの茎には一切手をつけずに。 「ゆ゛っ・・・ゆぅ、ゆっぐりぃー・・・」 いくら都会派だと言われた所で苦しいものは苦しいらしく、ありすはげっそりとした表情のまま白目を剥いていた。 何度も吐きそうになったのを飲み込んだのだろう。口内には甘ったるいカスタードの香りが立ち込めている。 しかし、グロッキー状態にあるのは彼女だけではなかった。 「ゆぅ・・・ゆっ?・・・」 「ゆぁ?・・・」 「ゆっ・・・ゆっ・・・」 弱々しい嗚咽を漏らすのはありすの茎に生っていた3匹の赤ゆっくり達。 こちらはありすとは対照的に過剰にぷくっと膨れており、食いすぎて苦しそうな雰囲気だった。 そう、青年のマッサージはありすの中のカスタードを茎を経由して赤ゆっくりに伝えるもの。 「「「ゅゅっ!?」」」 それによって過剰な栄養を得て、重みの増した赤ゆっくりは違和感を覚える。 頭の先がおぼつかないようなそんな変な感触。その感触の意味が理解できる彼女らは首をかしげるような仕草をした。 やがて、赤ゆっくり達だけに聞こえる何かが千切れてゆく音が聞こえ、彼女らは違和感の正体を知った。 「ゆ、ゆゆっ!ゆ?ん」 元気な鳴き声を上げながら一番根元にいた赤ありすが茎から離れる。 そして、ゆっくりと地面に着地して・・・餡子を撒き散らした。 「ゆびゅ!?」 「ゆっ?あ、ありずのあがぢゃああああああああああああん!?」 「ゆ゛っ・・・ゆっぐぢぃー・・・」 どうやら青年のマッサージのせいで体の柔らかさと自重のバランスが崩れてしまっていたらしい。 その上、他の種よりも中身がカスタードゆえ飛び散りやすいありす種である。 まだ致死量には達していないが、彼女の治癒力ではカスタード優先になり、底部の回復は遅れるだろう。 下手をすれ彼女は今後一切は寝ることも這いずることもかなわないかもしれない。 「ゆっ・・・ゆっくちぃー・・・ゆーんゆーん!」 「あ、ありすのあがぢゃん、ゆっくりー!ゆっくりしていってね!」 「ゆぅ・・・ゆっくち、していっぢぇね!」 母となったありすは涙を堪えて努めて笑顔を浮かべ、ゆっくりと彼女のそばに這いずって行く。 そして、母として初めてのす?りす?りをしようと赤ありすに頬を摺り寄せた。 底部に大きな穴が開いている、餡子よりも漏れやすいカスタードが中身の、皮がまだ未発達の赤ありすに。 「す?りす?・・・り?」 「しゅ?・・・・・・・・・」 母ありすに圧迫されて、赤ありすのカスタードが外へと流れ出した。それは間違いなく致死量に達している。 赤ありすは悲鳴も断末魔もあげる暇さえなく、静かに息絶えた。 茎にいるとき、頭の先から伝わってくる美味しい温もりは否応無しに生きる事の喜びを感じさせた。 きっとこの温かさに守られて、美味しいものを沢山むしゃむしゃして、いっぱいゆっくり出来るだろう。 カスタードごしに伝わってくる悲喜こもごもの母の思い出は彼女の人柄を感じさせるものだった。 優しい両親の下で育ち、平凡なゆっくりとして自立し、やがてまりさとであって恋仲になって・・・ カスタード越しに語られる平凡な、しかし唯一の幸福に聞き耳を立てながら、とかいはになろうと心に決めた。 しかし、中身を吐き出しきってしおれた小さな小さなカスタード饅頭に都会派な未来が訪れることは二度とない。 「ゆっ・・・あ、ありすの、あかぢゃん・・・?」 母になったばかりのありすでも産まれたばかりの我が子の死は容易く理解できた。 こんな小さな体で、これだけの量の中身を撒き散らしたのだ。死んでいないはずがない。 が、母ありすはそれが受け入れられないらしく、何度も何度も皮だけの赤ありすに頬擦りを繰り返す。 「おちびぢゃん、す?りず?りだよ!ほらとかいはのず?り、す?り・・・ゆ、っぐ・・・」 徐々に頬擦りに勢いが無くなり、頬に涙が伝い始める。 やがて頬擦りをやめて、幼子のように体裁も何もかも投げ捨てて泣き出した。 「ゆえええええん!ありずのあがぢゃんがあああああああ!?」 「おい、まだ2匹も赤ちゃんが残ってるんだぞ。お前が泣いていてどうする?」 青年のその一言でありすは僅かに落ち着きを取り戻す。 泣き叫ぶ声は少しずつ小さくなってゆき、やがてはすすり泣く程度のものになった。 それから、彼女は必死に笑顔を取り繕って、まだ茎に生っている2匹を見た。 「「ゆっ!ゆゆっ!」」 「ゆゆっ、ありすのあかちゃん!」 彼女達もまたもうすぐ生まれそうであることに気付いたありす。 口を使って土を掘り返し、小さな山を作るとそこに赤ゆっくりが落下できるように位置を調整する。 これならいくら皮の強度と重量が不釣合いな赤ゆっくりでも自重でつぶれることは無い。 「ゆゆ?・・・ゆっくちぃー!」 「ゆゆ?!ゆっくち!」 「ゆゆぅ・・・ありすのあかちゃん、ゆっくりしていってね!」 「「ゆっくちしていってね!」」 それからゆっくりと距離を詰めて頬擦りをする赤まりさ2匹と母ありす。 「す?りす?り・・・しあわせ?!」 「「しゅ?りしゅ?り・・・ゆっくちー!」」 とてもゆっくりした光景だ。3匹とも満面の笑みを浮かべ、この幸せが永久に続くことを信じて疑っていない。 ほんの数分で崩れ去ってしまう幸せだと言うのに。彼女達はその事を知る由もない。 「赤ちゃん達、ゆっくりしていってね」 「「ゆゆっ、ゆっくちしていってね!」」 「誕生祝いだ、これをお食べ」 青年は柔和に微笑みながら細かく砕いた角砂糖を赤まりさ2匹に与えた。 若い母ありすはそれを止める気配を見せない。どうやら最初に茎を与えねばならないことを知らないらしい。 「「むーちゃむーちゃ・・・ゆっくちぃー!」」 「さて、君たちにひとつお願いがあるんだ」 「ゆぅ?」「ゆっくちー?」 生まれて一番最初に食べ物をくれたのは青年だ。ゆえに彼女達は青年をもう1匹の母親くらいに認識している。 仮に母と認識していなくとも、お願いされたら断れない相手という認識はあるだろう。 彼女達のそんな無垢な信頼をいいように利用せんとする青年のお願いは・・・ 「僕の言うことを真似して欲しい」 「「ゆっくちー!」」 「やってくれるか、ありがとう」 赤まりさ2匹が笑顔で頷いたのを肯定と受け取り、すぐにその言葉を紡ぎ出す。 「さあ、お食べなさい」 「「さあ、おたべなちゃいぃ?」」 「ゆっ・・・ゆゆゆっ!ありすのあかちゃ・・・!?」 赤まりさたちと同様に青年を信頼しており、なおかつ彼女らの可愛さに呆けていたありすが言葉の意味を理解した時にはもう手遅れ。 禁断の言葉を口にしてしまった2つの小さな小さな饅頭は笑顔のままぱかっと2つに割れて、動かなくなった。 「あ、あ・・・ありずのあがぢゃん・・・!」 「あ?あ、皆死んじゃった」 泣き崩れるありすをにやにやと笑いながら見下ろす青年。 その視線に気付いた彼女はきっと青年を睨みつけ、ぷくぅっと膨れた。 「おにーさんはゆっくりできないよ!ぷくぅぅぅぅぅ!」 涙を流しながらも吸えるだけの空気を吸って、彼を威嚇する。 しかし、人間はその程度で怯まない上に、ゆっくりよりもはるかに強い。 彼女がどんなに頑張ったところで彼をどうにかすることなど不可能。 「止めなかったのはお前。言い訳をするな、ゲス」 「ありすげすじゃないわ、ぷんぷん!」 「黙れ、ゲス」 「ゆぐっ!?」 問答無用の蹴りが青年をにらみつけるありすに向かって放たれた。 ありすは勢い良く宙を舞い、近くの木に叩きつけられると跳ね返って再び青年の足元へ。 ころんころんと足元まで戻ってきたありすを青年は再び蹴り飛ばした。 「ゆがっ!?・・・ゆぅ?、ゆぎっ!?・・・ゆぐぅ、ゆ゛っ!?」 何度も何度も蹴り飛ばされたありすは、やがて中身を吐き出し、傷口からカスタードを漏らした。 やがて、中身の大半を失ったありすは跳ね返るだけの弾力を失って、その場に崩れ落ちた。 「も゛・・・もっと、ゆっぐぢ・・・しだかっだよ・・・」 「ゆ・・・ゆゆっ!ありすうううううううう!?」 断末魔の後、永遠のゆっくりへと旅立っていったありすの傍に駆け寄るまりさ。 その口にくわえた帽子の中には先ほど青年が放り投げた角砂糖が入っていた。 きっと、つがいのありすや子ども達と一緒に食べるために草木をかき分けて必死に探したのだろう。 柔らかそうな皮のところどころにさっきは無かったきり傷がついている。 「おにーさん!どうしてこんなことするの!?」 「したいから、以上」 「ゆぅぅうううぅううう!おにーさんはゆっくりできないよ!」 そう言って、まりさは家族の敵を討つために猛然と突撃を仕掛ける。 が、当然人間に敵うはずもなく、カウンター気味に入った青年の蹴りが顔面にめり込む。 「ゆびゅ!?」と悲鳴を上げながら、先ほどありすがぶつかった木に激突し、餡子を吐き出した。 「ゆっ、ぐぅ・・・」 「先を急ぐから、もうお別れだ」 呻くまりさの頭上に跳躍した青年の安全靴をはいた大きな足が落ちてきた。 続く 選択肢 投票 しあわせー! (110) それなりー (20) つぎにきたいするよ! (27) 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/shitsu-kote/pages/128.html
コテ名 にっしタソ 通称 機種 活動時期 07~ 09 出現頻度 生年月日 性別 女 住み 九州 職業 趣味 特筆事項 引退宣言したくせに、時々コテをつけて出現する。 パチンカス 福岡ソフトバンクホークスのファン YUIのファン ブログ :ちーちゃんは食べ物です ブログは現在も更新。 画像 意匠募集中 ピザにっし生きてんの? -- 里芋 (2009-12-08 11 02 53) なにこのデタラメ -- にっしタソ (2010-01-06 01 17 10) 出会い厨。ヤリマン、クサマン。中絶人殺しのメンヘラDQN -- 名無しさん (2010-01-30 01 27 05) キチガイコテ 死ねばいい -- 名無しさん (2010-03-01 22 03 21) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/3817.html
竹取り男とゆっくり 8 *登場人物 男・・・主人公。竹切って売って生活してる人。餡子好き。 甘味屋の店主・・・ゆっくり饅頭を売ってる人。虐待好き。 ゆっくり・・・ヒロイン(笑) *あらすじ 無類の餡子好きの竹取り男は、ゆっくり饅頭を食べた瞬間にすっかりハマってしまう。 甘味屋でぱちゅりーとれいむの入った「繁殖セット」を買って赤ぱちぇと赤れいむの繁殖に成功したのだが、 なりゆきで「子供は食べない」と約束してしまったことから、男は饅頭が食べられずに悶々とした毎日を送っていた。 そんな秋の終わり、たくさんの野良ゆっくりが竹取り山に引っ越してきて冬籠りをはじめる。 やつらの狙いは春先のタケノコ。 男は副収入源であるタケノコを守るため頻繁にゆっくり狩りに行くことになったが、素敵な饅頭ライフも手に入れてそれなりに幸福だった。 空も澄みわたり、季節は早春。 野山にはわずかに雪が残っているものの、ここ幻想郷の竹取り山にも、ひとしく春の風が舞いきたる。 つまり、やつらが目覚めるのだ…。 ボコッ 竹に覆われた地面に、小さな丸い穴が開く。 その中からヒョッコリと顔を出したのは、ゆっくりまりさ。 まりさはキョロキョロとあたりを見回すと、元気よく巣を飛び出した。 「ゆっくりー!!」 続いて、つがいのれいむも「ゆっくりー!!」と飛び出した。 「ゆっくりー! ゆっくりしていってね!」 「ゆーっ! ゆっくりしていってね!」 2匹は、餡子がたっぷりと詰まった体を伸ばしたり縮めたりしながら、あったかい目で景色を見ている。 冬の終わりがよほど嬉しいらしく、しばらく野山の竹にまで「ゆっくりしていってね!」と声をかけていた。 それから頬を擦りあわせたり髪をぺろぺろして仲良く過ごしていたところ、だんだんおなかが空いてきた。 「れいむ! たけのこさんをさがしにいこうね!」 「ゆゆっ! そうだね!」 まりさとれいむは「ゆっゆっ!」と鳴きながら山道を跳ねていった。 「ゆっゆっ」 「ゆっ! ゆゆ!」 「まりさ、たけのこさんってどんなの?」 「ながくてまるくてとんがってるんだよ!」 「ゆ? へんなかたちだね!」 「でも、おいしくてゆっくりできるんだって!」 「ゆゆ! ぐるめなれいむにおいしいたけのこさんをたべさせてね!」 「ゆっ! ゆっくりまかせてね!」 2匹は楽しく会話をしながら、ゆっくりとタケノコを探した。 あまりにゆっくりしすぎて夕方になった。 「ゆぅ……れいむ、さむくてゆっくりできないね」 「そんなことよりたけのこさんだよ!」 午後から急に寒さが戻り、太陽は厚い雲にさえぎられて薄暗い。 今までの暖かさは春の訪れなどではなく、単なる小春日和だったようである。 ふつうの動物ならあわてて巣に帰るところだが、2匹はタケノコ探しをやめなかった。 食い意地ばかり優先して、寒さが戻ったらどうなるかなど考えもしなかった。 「どおしてみつからないのおおおおおおおおおっ!!!??」 数時間後、まりさは森の中で絶叫した。 この季節、ほとんどのタケノコは土の中だということを、まりさは知らなかった。 「まりさはつかれたよ! ここでゆっくりしようね!」 「ゆっゆっ! そうだね! ゆっくりしていこうね!」 そうしてゆっくりと休憩するあいだに、全裸にひとしい体には寒風が突き刺さる。 こうなってはタケノコ探しどころではなく、2匹のゆっくりは「ぷるぷる~!」と震えながら密着して暖め合っていた。 そして、ついに夜がきた。 「ゆ゙ゔゔゔゔっ!! さむいいいいいいっ!! ゆっぐりできないいいいいいいいっ!!」 「ばじざああああ!! さむいよおおおおおおおおお!!」 いい加減に諦めておうちに帰ればよいものを、2匹はいつまでもその場で震えていた。 この期におよんでもタケノコへの欲求が止められず、この寒さがやわらいだらまた探しに行こうなどと考えていた。 「かぜさんもっどゆっぐりじでねえええええ!!」 「でいぶをゆっぐじざぜでねえええええ!!」 ビュゴオオオオオォォォォォォォォォォォォォォォォ!!! 「「ゆ゙っゆ゙っゆ゙っゆ゙っゆ゙っゆ゙っ!!」」 そうして暗い森の真ん中で、まりさとれいむはいつまでも暖かくなるのを待っていた。 翌日…。 小雪のチラつく朝、2匹は両目を限界までヒン剥いて、凄まじい表情でカチンコチンに凍っていた。 意識を失う直前まで痙攣していたのだろう……その表情はあまりにも壮絶だった。 …まりさは口をあんぐりと開けて。 …れいむは歯を食いしばって。 まるで阿形と吽形のように、2匹のゆっくりはあたりに威風をはらいながら仲良く凍っていた。 * * * その日、竹取り山の竹取り男は、大きな籠を背負って家を出た。 「う~、寒い!」 今日は、この山に移住してきたタケノコ狙いのゆっくりを駆除しに行く日だ。 朝霧のたゆたう中、深い竹の森に入ってゆくと、ほどなくしてお目当てのものが見つかった。 「あったあった。おい、ゆっくりしてるか?」 ……返事はない。 それは、例の阿形まりさと吽形れいむだった。 カチコチの冷凍饅頭となった2匹を手にとった男は、その顔があまりにも凄惨すぎて噴き出してしまった。 食べ物というより、屋根に乗せて鬼瓦にできそうだ。 まぁ顔はマズいが、中の餡子はすっかり甘くなってるだろう。 2匹を背中の籠に放り投げると、中でぶつかって「カッチーン!」と良い音がした。 「おぅ、今日は大量だな」 昨日が春だと勘違いしたゆっくりは2匹だけではなかった。 竹取り山のあちらこちらに、醜く顔のゆがんだ冷凍ゆっくりが転がっていた。 …冬の間は、ごく稀に暖かい日がある。 すると、ゆっくりの中には春が来たと勘違いするものがいる。 一度春だと信じて巣を飛び出したゆっくりは、たとえ寒さがぶり返そうとも、なかなか冬籠りに戻ろうとしない。 長いあいだ我慢してやっと解放されたと思ったのに、またゆっくりできない冬籠りに戻るのは嫌なのだろうか…。 それとも、春のちょっと寒い日という程度に考えているのだろうか…。 とにかく、小春日和の翌朝は、こうして凍りついたゆっくりが苦悶の表情で転がっているのが常だった。 「赤ゆ見っけ」 つがいのありすとまりさの間に、6匹のプチトマトサイズの赤ゆっくりを見つけた。 男はその中から1匹の赤まりさをつまんで口に入れると、コロコロと転がして溶かしていった。 「ゅ……ゅ……ゆっくち?」 シャリッ! 「ゆぴぃっ」 解凍されて意識を取りもどした赤れいむを歯ですり潰すと、口に広がるのはシャーベットの食感。 水気の多い赤ゆっくりならではの食感だ。 そして、一晩中寒さに苦しんだことで増した芳醇な甘み。 う~ん、うまい…! 男は残り5匹の赤ゆっくりを順番に堪能しながら、冷凍ゆっくりを次々に捕獲してゆく。 すると、瓢箪のような体型をしたれいむに出くわした。 おなかのあたりを撫でてみると、案の定、胎生にんっしんっしている様子。 このれいむで、ちょうど籠がいっぱいになった。 帰宅すると、子ぱちぇと子れいむを寝かしつけていた母ぱちゅりーが、神妙な面持ちで居間から出てきた。 男は籠をサッと背後に隠すと、「ただいま」と言った。 ぱちゅりーはいつもどおり、「むきゅ、おかえりなさい」と言う。 男がそそくさと台所に向かおうとすると、ぱちゅりーが声をかけてきた。 「おにいさん…また"あれ"をたべるのね?」 ウチの子ゆっくりの情操教育によくないということで、ぱちゅりーの提案で、男が食べるゆっくりは"あれ"という言葉に置き換えている。 「…なんだよ。俺の趣味を邪魔するのかよ」 「むきゅ、ちがうわ。でもおにいさんが"あれ"をたべているところを、もしもこどもたちがみたら…」 「なんだようるせぇな! だからこうやって、台所でコソコソ寂しく食ってるんじゃねぇか! ここは俺のおうちですよ!?」 …て言うかなんなんだ、この難しい年頃の子供を持った夫婦がするような会話は! 「くそっ、なんだってこんな苦労しなきゃいけねぇんだよ! 俺はただ饅頭が食いたいだけだっつーの!」 男がブツクサ言いながら台所の戸を閉めると、ぱちゅりーは悲しそうな顔でむきゅむきゅと居間に戻っていった。 「さぁて、おやつの時間だぜ」 街で買ったカキ氷製造機を用意して、どのゆっくりから食べようか見定めていた時である。 ぱちゅりーがれいむを連れて、戸を開けてむきゅむきゅと入ってきた。 …器用になったもんだ。 「むきゅ! おにいさん、おなかがすいてるならおやさいをたべるといいわ!」 「ゆゆ! いっしょにたべようね!」 そう言って白菜を引きずってきた。 この2匹は、前々から男のゆっくり饅頭食いをやめさせようと画策していた。 子ゆっくりの教育によくないし、なにより同族を食べられているのだから…。 「あのなぁ…俺は今、饅頭が食べたいんだよ」 「むぎゅ? おやさいのほうがゆっくりできるわよ!」 「ほら、とってもおいしいよ! むーしゃむーしゃ!」 2匹はさも美味しそうに、白菜の葉っぱを千切ってむしゃむしゃと食べて見せた。 「あぁそーかい。じゃあ俺は忙しいから、ゆっくりさよーなら!」 「む、むきゅ!? おにいさん、おやさいを…!」 「もっとゆっくりしていってよー!」 2匹を白菜ごと家の外に放り投げると、男は台所に戻った。 時間が経ったせいで、籠の上のほうのゆっくりがほんの少し解凍されていた。 「ゆ…ゆ…おじさんだれ…? ゆっくりできるひと…?」 皮のふやけた成体のゆっくりれいむが、うっすらと目を開けて尋ねてきた。 男は無言でれいむを持ちあげると、カキ氷製造機の台に乗せて、上からプレスしてれいむを固定した。 「ゆっ……いたいよ……ゆっくりやめてね……」 キュルキュルキュルキュルキュルキュル!! 「ゆぐゔゔゔゔゔゔゔゔっ!!!??」 ハンドルを回すと、固定されたれいむがクルクルと回転する。 すると、台に備えつけられた鋭いカッターが回転するれいむの底部を薄く薄く削りはじめた。 やわらかい音とともに、台の下かられいむのあんよの皮が出てくる。 そして… ガリガリガリガリガリガリッ!! 「ゆぎえあぁ!? ゆぎゃあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙っ!!!」 まだ凍っているれいむの餡子が削られて、お待ちかねのカキ氷が出てきた。 「だっ…だずげでぇ!!! いだいよぉ!!! おめめがまわるよぉ!!! ゆっぐりでぎないいいいいい!!!」 コミカルに回るれいむが必死に命乞いをしているうちに、皿の上には黒真珠のような光沢を放つフワフワのカキ氷がこんもりと盛られた。 「ゆ゙っ……ゆ゙っ……もっとゆっくりしたかった……」 そう言って白目を剥いているれいむをよそに、男はカキ氷をひと口食べてみた。 「おふう……っ!!」 …美味しいものは、最初のひと口がもっともヤバい。 やわらかな口溶けの後、しっとりとした上品な甘みが広がってゆく。 身も心もとろけるようなまろやかさに、クラッ…と眩暈をもよおした男は壁にもたれかかった。 一瞬、死んだはずの両親が遠くで手を振っているのを見たような気がした。 「あ、危なかった…もう少しでトリップするところだったぜ…」 この一品、ただのカキ氷に餡子をかけたような手抜き品ではない。 一晩中寒波に苦しみつづけ、あげく冷凍状態となったゆっくりそのものを直に削った絶品だ。 時として大自然の加工の力は、人間の調理技術など軽く凌駕するのである。 …それはさておき、男はカキ氷を平らげては削り平らげては削って、れいむはとうとう髪だけになって機械のまわりに散った。 「ごちそうさまでした」 丁寧に両手を合わせると、男は次の冷凍ゆっくりを籠から取り出した。 今度は、金髪に黒いとんがり帽子のコントラストが印象的な、成体のゆっくりまりさ。 男は帽子だけ奪って捨てると、まりさを台に乗せてプレスで固定した。 「ゆふん……まりさ……もぅたべられないよ……ゅ……」 キュルキュルキュルガリガリガリガリガリッ!! 「ゆんぎゃばあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙っ!!!!???」 古典的な寝言をほざいて眠りこけていたまりさは、あんよを削りとられ、中身の餡子を粉砕される激痛にカッと両目を開いた。 「ゆっ! ばでぃざのごばんばどごっ!? ゆぐゔゔゔ!!! どぼぢでごんなごどになっでるのおおお!!!?? …ゆ゙っゆ゙っゆ゙っゆ゙っ!!」 目覚めた瞬間、夢の世界で食べていた美味しいご飯を探しだすまりさ。 だが、想像を絶するような痛みで現実に引き戻され、おかれた境遇に疑問を投げかけた次の瞬間、すでにまりさは目の下まで失って痙攣していた。 なんとも目まぐるしい最期だった。 まりさの短かったゆん生と引きかえに、皿の上には、一見すると先ほどのれいむと同じような黒く輝くカキ氷。 だが…… 「いただくぜ」 パクッ 「んぐゔゔゔ……っ!!」 違う、違うのだ。 まりさの粒餡カキ氷……それはれいむの上品なこし餡カキ氷にくらべて、より荒々しく、素材の持つ独特の風味をそのままお伝えしてくる。 どっちも甲乙つけがたい味だ。 「ごちそうさまでした…」 男はペラペラになったまりさの皮に両手を合わせると、3匹目の冷凍ゆっくりを機械にセットした。 ……まだ食うんか! とツッコミが入りそうだが、この男の餡子好きは天井知らずなのだ。 そうしてしばらく「ゆっくりカキ氷」を堪能していた男は、今度は違うメニューを楽しむことにした。 次に手に取った冷凍ゆっくり…それは最後に見つけた瓢箪のような形の胎生にんっしんっれいむだった。 まだ意識を取りもどしていないそのれいむを、水をはった大きな鍋に入れて火にかける。 やがて水は湯となり、解凍されたれいむが目を覚ました。 「……ゆっ? ここはどこ?」 「俺の家だ」 「おじさんだれ?」 「山でくたばってたお前を助けた優しいお兄さんだよ」 「ゆゆ! やさしいおにいさんはれいむのおうちでゆっくりしていってね!」 …だから俺の家だってのに! おうち宣言をするまでもなく、すでに自分のおうちと決めているれいむだった。 「ゆ? ゆ? ゆ?」 れいむは周囲をキョロキョロと見回すと、自分がお湯に入っていることに気づいた。 「ゆっ! あったかいね!」 「湯ッ! お風呂っていうんだぜ、気持ちいいだろ」 「ゆゆ~ん♪ ここをれいむのゆっくりぽいんとにするよ!」 「そうだな、そこはお前専用だ」 「ゆゆ! ものわかりのいいおにいさんだね! れいむはかんしんしたよ!」 「そいつはどぅも。背中流してやるよ。 …頭しかないがな!」 すでに上から目線のれいむだが、男はさして気にもせず、おタマでれいむの後頭部に湯をかけてやった。 「ゆふーっ! ゆっくりぃ…………ゆ~ゆゆゆ~ゆゆ~~♪」 生まれて初めてのお風呂の気持ちよさに、れいむは音痴な歌まで歌いはじめた。 「ところでお前、腹の子供はどうだ?」 「ゆゆ~…ゆ? もうすぐうまれそうだよ! おにいさんにはとくべつにれいむのかわいいあかちゃんをみせてあげてもいいよ!」 「そうか…楽しみだな」 鍋風呂でふんぞり返って、すこぶるご機嫌なれいむ。 「このおみずさんをあかちゃんの"うぶゆ"にするよ!」とか言いながら、喉の奥をこれでもかと見せつけながら歌っている。 「ゆ…おにいさん、おみずさんがあつくてゆっくりできなくなったよ! なんとかしてね!」 「そろそろかな?」 「ゆゆ? なにいってるの? れいむのいうことがきこえないの? ゆっくりしないでさっさとおみずさんを……ゆ゙ん゙っ!?」 すると、長いあいだ湯につかって完全解凍されたれいむの中の赤ゆっくりが、水圧で窮屈になった母体から抜け出そうと暴れはじめた。 「ゆ゙!? ゆ゙っぎい!! いだいっ!! いだいよおぉぉぉ!!」 中身の餡子を引っ掻き回すような赤ゆっくりの動きで、強制的に産気づくことになったれいむ。 「おい、あんまり暴れると子供が潰れるぞ?」 「ゆぐっ!? やべでね!! きたないてでれいむにさわらないでね!!」 「…あぁそうかい」 れいむは歯を食いしばりながら、全身ヌメヌメした餡子汗にまみれて息ばっていた。 次の瞬間、ボッ…と音が聞こえそうな勢いで産道が開いて、透明な湯に茶色い餡子汁が噴き出した。 「でいぶのあがぢゃん!!! もっどっゆっぐじうばれでねええええええ!!!!」 そんなれいむの言葉に反してますます暴れる赤ゆっくり。 赤ゆっくりがいつまでも飛び出してこないのは、産道から流れこんできた熱い湯に驚いて反対側に逃げようとしているためだ。 だが、狭いおなかの中に逃げる場所などあるはずもない。 熱い湯に襲われた赤ゆっくりは、半狂乱になってれいむの餡子をこねくりまわした。 「おにいざんはなにじでるのおおお!!? でいぶがくるじんでるんだがら、ざっざどだずげなぎゃだめでじょおおおおお!!!!???」 「お前さっき汚い手で触るなって言ったろ。俺はゆっくり見てるから早く産めよ」 「ごのぐぞじじいいい!!! でいぶをだずげろおおおおおおお!!!! ぞれがらゆっぐりじねえ゙え゙え゙え゙え゙え゙え゙え゙え゙え゙え゙!!!!!」 男がそっぽを向くと、無視されたことに怒り狂ったれいむは真っ赤な茹で饅頭のようになって湯気を噴いた。 だが、すぐにまた苦しみ出した。 「ゆ゙ごお゙お゙お゙っ!!!! ぐぐぐぐっ…ゆがっぐっ…ぐ…………ゆっ!?」 すると、あれほど暴れていた赤ゆっくりがピタリと静かになり、れいむのおなかの痛みも引き潮のように去っていった。 「ゆふぅぅ…」 れいむは安堵して笑顔を見せる。 「れいむのあかちゃん、やっとゆっくりしてくれたんだね? ききわけのいいあかちゃんだね!」 そう言うと、赤ちゃんを産むためにゆっくりとおなかに力を入れた。 「ゆんっ」 トロリ…… ……れいむの産道からなんの抵抗もなく流れてきたもの。 それは、こげ茶色の餡子汁と、小さなデスマスク、そしてミニサイズの赤いリボンだった。 「ゆわ…ぁ………ゆわあああ………ゆわああ…………」 外の世界を見ることもなく、お母さんれいむにごあいさつすることもなく、赤れいむは産道を出る前にそのゆん生を終えていた。 グツグツグツ… いよいよ鍋の湯が煮立ってきたが、死産のショックから立ち直れないれいむは、赤ちゃんの餡子で茶色く染まった湯を呆然と見下ろしていた。 「どぼじて……? れいむのあがぢゃんどぼじて……? うぶゆまでよういしてあげたのに……どぼぢで…………?」 …用意したのはお前じゃないだろ、というツッコミはさておき。 絶望して餡子脳が停止している間に、閉じる意思を失ったれいむの産道へ熱湯が流れこんでゆく。 そうして内から外から溶かされていったれいむは、まもなく致死量の餡子を流し尽くして赤ちゃんの後を追った。 れいむがあの世で赤ちゃんとゆっくりできたかは永遠の謎である。 …さて、れいむ親子の最初で最後のお風呂となった鍋の中では、立派なお汁粉がホコホコと湯気を立てていた。 「カキ氷ばっかだと腹壊すからな…」 おタマで鍋をかき混ぜながら、男はカキ氷に使った数匹のゆっくりの目玉をまとめて入れた。 寒天質でできたゆっくりの目玉は、単体で口に入れてもただの寒天。 だがお汁粉に入れれば具材となって味も引き立つ。 …あんみつに入った寒天を想像すれば分かってもらえると思う。 美味を約束する香りが、男の鼻腔に吸いこまれてゆく。 男はおタマでお汁粉をすくうと、「いただきます」も忘れて口に入れた。 「あっはぁ……!!」 津波のように押しよせる、甘美な誘惑…。 男の脳細胞が一斉に活性化して、これまで食べてきたゆっくり饅頭たちが虹の向こうで微笑んでいるのが見えた。 「あ゙…?」 夢の世界から帰ってきた男は、涎をぬぐって頭を振った。 「あぶねぇ…また妙なものを見た気がするぜ…」 男はふたたびお汁粉を口に運び、まもなく鍋はカラになった。 最近はこうして冷凍饅頭を拾いに行っては、カキ氷やお汁粉、また羊羹などに加工して楽しんでいた。 そのまま食べてもいいが、ちょっと手を加えるだけでまた違った味わいを楽しめる。 ゆっくり饅頭は奥が深い…。 そうしておよそ10匹前後のゆっくりを完食した男は、腹をパンパンに膨らませて、余りの入った籠を持って地下室に下りた。 吐息も白くにごる地下室には、大きな麻袋が3つ壁にかけてあり、それぞれ『れいむ』『まりさ』『ありす』と記されていた。 こうして種類ごとに分別しておいて、その日の気分で食べ分けるのだ。 れいむとまりさは個体数が多いだけにすぐ補充できるが、男の餡子好きのせいで消費もまた早い。 膨らんだありすの袋を見て、そろそろ甘味屋に売りに行くことにした。 つづく ~あとがき~ 道端でゆっくりが凍ってたら、 私ならきっと拾っちゃいます!(笑) 読んでくれてホントにありがとう! また次回でね♪ ~書いたもの~ 竹取り男とゆっくり1~8(執筆中) 暇なお姉さんとゆっくり せつゆんとぺにこぷたー 悲劇がとまらない! あるゆっくり一家のひな祭り
https://w.atwiki.jp/flo-wiki/pages/60.html
まっかにんじん まっかにんじん基本情報 ドロップするモンスター 入手できるビッグアイテム 入手できるクエスト その他入手方法 使用用途 基本情報 見るだけで辛そうな 真紅のにんじん。 煮込むと なべが真っ赤に染まる。 レアリティ ★★★ 対象店舗 ビレッジの野菜・果物屋 買値 − 売値(通常) 50 売値(対象店舗) 60 売値(高額買取) ドロップするモンスター あばれデキャロッテ 入手できるビッグアイテム あばれ人参のお宝 3 あばれ人参の財宝 1 入手できるクエスト 討伐 真っ赤な暴れんぼう 1~7 その他入手方法 使用用途 こく濃シチュー 1
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/2191.html
ひたすら虐めます。 一行だけぺにが出ます。 作中では死なないゆっくりがいます。 もし何かしらの作品でネタ被ってたらすいません 「ゆぎゃあああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!! いじゃいよおおおおおおおおぉぉぉぉ!!!」 森の中に1匹のゆっくりの悲鳴が鳴り響いた。 このゆっくりれいむは人間の男性に頭をわしづかみにされ、底部に刃物を突き付けられている。 男は突き付けた刃物をゆっくりとスライドさせてゆく。 しかし刃物は中身まで到達はしておらず、皮だけを傷つけている状態だ。 それでもれいむにとって痛みは強烈であり、刃物が動くたびに口から悲鳴と狩りでとったと思われる木の実や花などがこぼれ落ち、地面に散らばっていく。 れいむは訳が分からなかった。 今日は珍しくいっぱい収穫があり、巣にいるおちびちゃんも喜んでくれるだろう、 そう思い帰ろうとした矢先に、人間さんに出会った。 人間さんはとてもゆっくりできる、 れいむは小さい時に母親に教えてもらったことを思い出した。 ところが、その人間さんはいきなり"ゆっくりできないもの"でゆっくりできないことをしてきたのである。 れいむが口の中にあったものを全部吐き出してしまった頃には、底部が切り傷だらけになってしまっていた。 中身を傷つけていないので跳ねることはできないが、ゆっくりなら這いずるくらいはできるであろう。 だが今のれいむは痛みと混乱でそれすらできない状態である。 男の表情は、目が少々充血しており疲れ切った顔である。 「もうやだあぁ!! おうぢがえりだいぃぃ!!」 男の足元で跳ねることができなく、痛みでうまく這いずることもままならないれいむが泣き叫んだ。 男はそれを写真に収めるとれいむの下から離れていき、 「俺も帰りてぇよ」 と一声漏らした。 後方かられいむが男を呼びとめようと叫んでいるが、男は顧みずに足早に去って行った。 ゆっくりを討伐せずに対処 ゆっくりは畑を荒らし、家を占拠する。 これはどこの村でも共通する被害であり、最近になりうちの村に住む人もやられつつある。 俺の家は森より少し遠いためか、まだ襲撃はされていない。 しかし村の森に面している区画は大分やられているらしい。 特にこの村一大きい畑を所持している村長宅がかなり打撃を受けたと、回覧板で知らされた。 罠を張っていたがあまり効果がなかったとのことだ。 ゆっくりが罠をかいくぐるとは思いにくいので、大方かかった奴を踏み台にでもしたのだろう。 ふと回覧板の掲示の下の方に書いてあるものに目が。 そこには達筆で 『来たれ若者、わしに力を』 と書かれていた。 どうやら村長直筆の申し出であり、協力した暁にはそれなりの見返りがあるとか。 この時期の畑の収穫物は取り終え、一段落して暇を持て余していた俺はとりあえずこの村長の要望を受けてみることにしてみた。 俺は記載されていた日時に村長宅に赴いてみると、 そこには俺の他にも数名、良く見慣れた村の若者が集まっていた。 俺と同じで暇なやつが結構いるもんだな、と思いつつも挨拶を交わし談笑の輪に入った。 しばらくすると要望の主である村長がお見えになる。 いつもは優しくも厳しい良き老人であるのだが、この日は厳しい、いや怒りを隠し切れていないような雰囲気である。 まぁゆっくりに畑を荒らされたのだから仕様がないか… すると村長は物言わぬまま、集まった者達に紙切れを渡し始め、俺もそれを貰い受けた。 紙切れを見ると、 『れいむ50、まりさ20、ありす15、ぱちゅりー10、ちぇん10、みょん5』 と書かれてありるだけであった。 俺を含め集まった連中が、何のことやらと首をかしげていると村長がやっと口を開いた。 「そこに書かれている数字分だけ森のゆっくり共に恐怖を与えよ」 突然の申し出だ。 村長はさらに続ける。 「わしが直々に赴いてやってもよいのだが、如何せん体が言う事を聞かん時期になってきておる。 そこでお主らにはわしの"力"になって、代りに森に行ってきてもらう。わしも若い頃なら野山を…」 村長のありがたくも無意味な長話が続いている。 その長話を遮ったのは1人の若者の質問であった。 「村長。なぜゆっくり共に恐怖を与えるのですか。討伐ではなく」 「む。奴らを潰したところで被害は減らんよ。潰しまわったところで奴らは直ぐ湧いてくる。 それだけでは解決にはならん。わしはどうすれば良いか考えた。わしが若いこ…」 村長のとてもありがたく参考にさてもらった長話を要約すると、 最近はゆっくりが人間に対して警戒心を持たなくなってきているのが原因の大部分であはないかということ。 その解決のためにゆっくりに恐怖、トラウマを植え付けることで人間を恐れさせようとのことだ。 餡子脳はいやなことを忘れがちであるため、この行為を何周期か繰り返してみるのもよいと言っていた。 恐怖を与えるためでなのので、殺してはいけないようだ。 トラウマを遺伝子に焼き付けて次の世代にも継承してもらうためである。 幸いこの森にはドスは存在しておらず、ゆっくりが自由気ままに繁殖しているので、脅威になるものはいない。 俺は別段ゆっくりを虐待することに戸惑いは無いが、 「殺さずに恐怖を与える、か…」 って俺の割り当て、れいむ多過ぎじゃないか? 回りの声を聞いてみると、「ありすばかりかよ…」とか「こんなにみょんっているのか!?」など、人により割り当てが偏っているようだ。 こうする意味はあるのか…? その後俺達若い衆は様々なトラウマ植え付け用荷物を渡され森に駆り出された。 村長命令で割り当てが終わるか、怪我・病気以外では帰ってくるなとのこと。 偽りのないように証拠として"きゃめら"で撮影してくることも義務づけられている。 これはかなりの重労働であるな。 背中の荷物も少し重い。 「ゆ〜くりくりしていってね〜」 俺はゆっくり特有の挨拶をしながら森の中を突き進んでいくことにした。 こうすれば向こうから勝手によってくる場合が多いからな。 これがゆっくりが人間に警戒心を持たなくなっていることを示しているのか。 「ゆっくりしていってね」 ほらきた。 成体ほどのれいむ種である。一匹のところを見ると狩りにでもでかけてるのか。 「おにーさんはゆっくりできるの?」 ゆっくりできるよ、と言えば懐かれやすいし調子にものりやすい。 しかし今回はそうではい。 「ゆっくりできないよ」 さっきゆっくりしていってねと言いながら歩いていたので矛盾しているがゆっくり相手なら別段気にもしない。 れいむは俺がゆっくりできないと言ったので、少し怯えるように後ずさりしている。 だが逃がすわけにもいかない。 走り出そうとしたれいむを徐に掴み上げる。 記念すべき1匹目だ。どうしてくれようか。 「やめで! ゆっくりしないでれいむをはなしてぇ!」 俺はつかんでいる手をれいむのもみあげに持ち替えて、勢い良く(死なない程度に)地面にたたきつけた。 「ゆべぇ!!」 地面と思いっきりキスをしたれいむはゆーゆー泣きながら訴えてくる。 「どうじでごんなごどするのぉぉ!? でいむなにもわるいごどじでないのにぃぃぃ!!」 「悲しいけどこれ命令なのよね…」 「じゃんどごだえでええええぇぇゆぶええぇぇ!?」 俺の爪先がれいむの頬にめり込み、その勢いでれいむは吹っ飛び木に激突。 「ゆぎぎぃぃ!! い"だい"ぃ"ぃ"ぃ"!! どぼじでぇぇ」 れいむは訳も分からないようで、ただただ痛みに耐えるしかないようだ。 「これくらいでいいかな」 口から少し餡子が漏れているが大丈夫だろう。 ではさっそく記念写真だ。 きゃめらを取り出し、れいむと俺が移るようにしゃったーを切る。 このまま放置しておいたら捕食種に襲われてしまうかもしれないので、近くの草むらにうずめておくことにした。 遺伝継承の前に死なれてはあまり意味がない。 とまぁこれで後れいむは69匹だ。 まだまだ先は長い長い。 少し歩くと木の下あたりにゆっくりの巣らしきものを発見。 葉や枝で入口をカモフラージュしているが逆に丸わかりだ。 俺はそこに屈みこんで邪魔な枝などをどかしていく作業に移る。 その最中に中から"ゆ…"と聞こえてきたことから、ゆっくりがいるのは確実である。 巣の中の様子を窺えるほどになると中にいるのが、どちらも成体サイズのれいむとまりさであることが判明でき、 れいむの方は下顎のあたりが大きく膨れているので胎内にんっしんっであると思われる。 「ゆっくりしていってね」 「「ゆっくりしていってね」」 挨拶をすると2匹とも挨拶を返してきてくれた。 巣の中では作業がしずらいと思い、外に誘い出すことにする。 「君たちにゆっくりできるあま〜い物を上げようと思うんだけど、ちょっと外に来てくれないかな」 「まりさはいいけど、れいむはにんっしんっしてるからうごけないよ」 「ゆー、れいむもゆっくりしたあまあまほしいよ…」 「それじゃれいむは俺が運び出してあげるよ」 巣の中に手を伸ばしてれいむを巣の外へだしてやる。 それにしてもこいつらも人間に対してまったく警戒していない。 それを今から植え付けてやらきゃな。 「はやくあまあまちょうだいね。れいむはえいようがひつようなんだよ」 「はやくちょうだいね」 2匹揃って目を輝かせながら甘いものを今か今かと待っているが、あまり弁術で相手のも面倒なのでキッパリいくことにする。 「あまあま上げるなんて嘘」 「「ゆ…?」」 「お前ら人間がいきなり巣に入ってきたんだから、少しは警戒しろよー」 「なにいってるの!? はやくあまあまをおいていってね。そしたらゆっくりきえてね」 「だからあまあま何て無いの。騙されたの分らないの? 馬鹿なの? 死ぬの?」 まぁ死なせはしないが 「ゆゆ! れいむ、ゆっくりしないですにもどるんよ。てつだってあげるからゆっくりしないで!!」 まりさがれいむを巣に戻そうとしているが、そうはさせません。 戻ろうとしているれいむの頭を両手でつかみ持ち上げる。 「やめてあげてね! れいむをおろしてあげてね!」 「ゆゆ、おそらをとんでるみたい」 れいむの身を案じ、そわそわしているまりさとは対照的にれいむはこの状況を楽しんでいる。 警戒心が無さすぎるのも罪だね。 俺はそのれいむを肌が破れない程度に、だが勢い良く下顎の膨らんだ部分を木に叩きつけた。 「ゆげげぇぇ!!! ゆがあぁぁ!!! い"だい"い"だい"ぃぃぃぃ!!!」 「なにずるのぉぉぉ!? いだがってるでじょおぉぉぉぉぉ!!!」 まりさが叫んでいるが俺は手を休めず、ひたすられいむを木に叩きつけて続ける。 一か所を集中的にやってしまうと皮が破れやすくなってしまうので、れいむを回転させながらぶつける面を変えていく。 「ゆぎいいぃぃ!! だずげでぇまりざぁぁ!! いだいいだいぃ!! あがじゃんがじんじゃうぅぅぅぅうぅ!!!!」 「でいぶうぅぅぅ!!! どうじでごんなごどするのぉぉ!?」 「それが使命なもんで」 「ゆがあああああああああ!!!! ゆっぐりでぎないじじはじねぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」 まりさが怒りにまかせて体当たりしてきたので、軽く踏みつけて押さえておく。 足の下で必死にもがいているが抜け出せるはずもない。 れいむはというと均等に下部分を叩かれ、餡は漏れていないが表面ボコボコで青あざみたいになっていた。 足の下のまりさを放してやるとれいむに駆け寄りすりすりしている。 「いじゃいよぉ…どうじでごんなめに……」 「れいむ、いままりさがぺーろぺーろしてあげるからね。ぺーろぺーろ」 「ゆっぐ…ありがどぉまりさ………ゆ!」 「どうしたのれいむ? いたいの?」 「おなかのしたがむずむずするよ…」 「ゆ! あかちゃんうまれるんだね!」 この状況下で出産するのか。 今れいむに暴力をふるった張本人が目の前にいるのに。 俺はその様子を観察することにした。 「ゆうぅ…なんかでそうだよ」 「がんばってれいむ!」 心なしかれいむはあまり苦しそう(出産に対して)ではない。 普通出産時は激しい陣痛襲われるのだが、叩き過ぎて感覚がマヒしたのか? 「ゆう…でるよ…」 「ゆっくりがんばって、れい…」 グシャァ 音と共に産道から出てきたのは薄黒い水状のものである。 「ゆ……なんなのごれええぇぇぇぇぇぇ!?」 「えええぇぇぇ!? ゆ、ええええええぇぇぇぇぇ!?」 まりさはこれが何なのか分からず戸惑い、れいむも何か戸惑っている。 「れいむのあかちゃんどこいったの!? ゆっくりへんじしてね」 「なにいってるのれいむ。あかちゃんはまだでてないでしょお!?」 「おなかのなかにあかちゃんいなくなってるのぉ! だからうまれたんだよぉ!」 「けど、でてきてのはこのゆっくりできないものだけだよ!?」 おそらくこのれいむは激しい暴行(俺が)を与えたことにより、未熟な胎児が潰れてしまい流産してしまったのだろう。 良く見ると、液体の中に小さな赤い物体も見受けられる。 そのことを認めたくないこの夫婦は我が子が目の前にいるにも関わらず、それを読んで探している。 俺はそれを写真に収め、やかましいまりさを蹴り飛ばしてその場から立ち去った。 お次の獲物は散歩中の子連れいむ。 れいむ種の割り当てが多いのでれいむを積極的に狙っていこうと思う。 子ゆっくりほどのれいむ種とありす種が3匹づつ。 番のありすは見当たらないところ、狩り中かレイプでもされてできた子なのか。 まぁそんなの知ったこっちゃない。 様子をうかがっていると親れいむが 「にんげんさんはゆっくりできるんだよ」 と子供に教え込んでいた。 人間はゆっくりできるものと、かなり浸透しているようなので今からその教えを修正しなければならない。 「ゆっくり〜〜」 挨拶をしながらゆっくり達の前に躍り出る。 「「「「「「「「ゆっくりしていってね」」」」」」」」 たった今、ゆっくりできる人間について話していたこともあり、ゆっくりは輝いている眼でこちらを見上げてくる。 その表情はもうすぐくずれるだろう。 「おにいさん、ゆっくりしていってね!」 「いやだよー」 「ゆ…ぐべぇぇぇぇ!!!」 俺は今回も意気よい良く、れいむの口に蹴りを入れた。 結構いい感じに当たり、歯も5,6本折れているようだ。 親れいむも分けわからずといった感じでのたうちまわっている。 子ゆっくりどもはその光景に驚愕の表情を浮かべていて、中には泣き出しているものもいた。 「なんでぇぇ!? どうじでぇぇ!?」 「ゆえーんゆえーん! おかーさん!」 「ゆっく、おかーさん、ありすがぺーろぺーろしてあげる」 「こわいよぉぉぉおぉ!!」 多種多様な声をあげる子供たち。 ついさっき親に教えてもらった、ゆっくりできるはずのものにゆっくりできない事をされたその親。 「どうじでぇ、にんげんざんはゆっぐりでぎぃぶべぇ!!!」 「できないよー、わかってねー」 再びれいむを蹴りあげる。 また歯が2本ほど抜け落ちた。 子ゆっくりはもう震えているだけである。 こいつらには手は出さない、こいつらの餡子脳に刻みつけるためだ。 そのために人間はゆっくりできないということをトラウマとともに植えつける。 「ゆがががが!!やめでね…おねがいだから…ゆるじで…」 「何を許してほしいの? 君は何にもしてないじゃん。これは俺が一方的にしてるだけだよ」 「なんでぇぇ!? やめでね、ごっちごないでね!」 「おかーさんにひどいことしないでぇぇ!」 「おかーさんにげてぇぇ!」 「ゆえーんゆえーん」 「ゆ…」 れいむが逃げ出したのですかさず回り込む。 ここで村を出る時に渡された物を使うことにする。 何分多く渡されたから、使ってやらなければな。 背中の荷物に手を伸ばし適当に抜いてみたところ、鎌が取れた。 中々良いものを引き抜くことができた俺はそれをれいむに見せつける様に振り回した。(危険ですので真似しないように) 「ゆ、ぞのゆっぐりでぎないものはなに?」 「こわいよー」 「おかーさんいじめると、れーむゆるさないよ」 「しねー」 「これはね、おめめサックサクー、お肌ザックザクーするものだよ」 その言葉で親れいむは愕然と口をあけ固まってしまった。 よほど恐怖であったのだろうか、動こうとしない。 子ゆっくりも鎌がゆっくりできないものと判断したのか、泣き出し、逃げ出したりしている。 「はい、じゃあおめめサックサクー」 「ゆ! ゆぎゃあああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」 親れいむが我に帰ったが時すでに遅く、鎌は眼の中に吸い込まれていった。 「ゆがああああああああああぁっぁぁあぁぁ!!! れいぶのおべべいだいぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」 「ほーらほら、おかあさんだよー」 目に鎌が突き刺さったまま、暴れるれいむを抑えて子ゆっくりにその光景を見せつけた。 「ゆあああああああああ!! おかーさんのおめめがぁぁぁぁぁ!!」 「ゆやあああああああ!! どうじでぇぇぇぇぇ!!?」 「ゆええぇぇん!ゆええぇぇぇぇぇぇぇん!」 「ごんなのぜんぜんどかいはじゃないわよぉぉぉぉ!!」 「ゆ…ゆ…」 皆良い反応をしてくれる。 若干、恐怖のあまり失神してしまったやつもいるが。 俺はれいむの目から鎌を抜くと、ぱっくり割れた目からドロっとしたものが流れ出る。 鎌が汚れてしまったので、れいむの飾りでふき取った後、きゃめらを構えた。 「もう片方の目は残しといてやるよ。よかったなー」 「ぜんぜんよぐないいぃぃぃぃ!!!!」 「おかーざんのおべべをもどにもどじでよぉぉぉ!!」 「無理ぽ」 「なんでぇぇぇぇ!?」 「それじゃ、もう悪いことすんなよ」 「わるいごどなんでじでなよおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉ!!!」 「ゆっへっへ、ここからさきはつうこうりょうをはらうんだぜ」 獣道を進んでいたらいきなり、野生のまりさが飛び出してきた。 「何が欲しいの?」 「そのにもつをぜんぶおいていくんだぜ、そしたらすぐにきえるんだぜ」 通行料だいぶとるんだな。流石ゲス種。だが断る。 俺は荷物から釘を取り出す。 「なんだぜそれは? それもわたすんだぜ」 「あわてるなよ、今やるから」 金槌も取り出して、まりさのオデコのあたりに釘を突き立てて、金槌を振りかぶる。 「いたいぜ、じじぃはやくそれをはすんだぜぃがああああああああああああああああ!!?」 でこに一本の釘が深く刺さった。 中の餡子にまで被害が出ているのでまりさは激痛でもだえ苦しんでいる。 あと4,5本刺しておくことにした。 ぐしゃ 「ゆぎいぃ!」 ぐちゅ 「ゆぐうぇぇ!」 ぐっちょ 「いだがいぃぃぃぃ!!」 ぐちぇ 「ゆらああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 中枢餡子にも達しておらず、餡子もあまり漏れていないので死にはせず、苦痛だけがまりさを襲っている。 はたから見たら釘が出来物みたである。 それを撮影し終え、もちろん通行料は払わず通り過ぎる。 その後もレイプ中のありすのぺにぺにだけを切り落とし、ちぇんの尻尾を一本だけ頂き、ぱちゅりーの巣を燃やし、れいむを罵り、まりさの髪を抜いたり、みょんを串刺しにしたり、れいむを投げ飛ばし、むーしゃむーしゃしているれいむ家族の餌を踏みにじって行ったり、偶然出会ったれみりゃを逆さずりにするなど様々なことをした。 日も暮れて、更に朝になり、ノルマの半分あたりから疲れがではじめた。 荷物も重いので休憩しがちにもなる。 途中で一緒に駆り出された者と何回か遭遇したが、皆だいぶ疲れた表情である。 殺してはいけないので、それが辛い。 殺すのであれば一瞬で済むのだが、恐怖を植え付けなければならない分、手間と時間がかかるからだ。 また、半分過ぎたころからゆっくりの対応が変わってきた。 少しずつ警戒し始めてきている。 おそらく人間はゆっくりできないという情報が伝わり始めたのだろう。 だがそれによりこちらに対して暴言を吐いてくるゆっくりも増えてきた。 これにより俺のストレスはさらに溜まっていき、42匹目のれいむで限界を迎えた。 「ゆっくりしてないで、れいむのまえからきえてね! そのまえにおかしをおいていってね! そしたらゆっくりしないでしんでね!」 「先に謝っとく、すまん」 「いみのわからないこといってないではやくしんでね!」 もうれいむの声など聞いてはいない。 疲れた。発散させてくれ。 「今からお前のことを殺すよ…」 「ゆ! りかいできないにんげんだね! れいむをころせるとおもってるの? ばかなの?しぬの?」 「死ぬのお前」 いままでのゆっくりに対しては手加減して手を加えていたが、今度はもっと強く、 れいむを蹴っ飛ばす。 「ゆばっはあぁぁぁあああああああぁぁぁぁぁ!!!」 底部から蹴ろうとしたが、狙いが外れてしまい上唇付近を吹き飛ばすような形になった。 「ゆふぅぅぅ、いたひぃぃぃぃ……」 上唇がもげてしまったせいでれいむは濁音を発することができないでいる。 だが俺はそんなこと気にせず、更に蹴りつずけ、 「ゆはぁぁぁ、ゆけえぇぇ!」 木に当たり跳ね返ってきたれいむを踏んずけ、 「ゆううううううううう!!」 また蹴り飛ばす。 「ゆっくあぁぁぁ!! もうやへてえぇぇ! ひたひのやらあああああぁぁぁ!!」 ちょっと気分が良くなってきた頃には、れいむの皮はボロボロになって中身が漏れ出してきている。 「あ…あ…、なかいがでてる…しんじゃ…しぬうううぅぅ!!」 「殺すよっていったじゃん、」 「やら…しにたくない…れいむまだひにたくないおおおおおぉぉぉぉ!!」 これだけボロボロだとほっておいても死んでしまうが、ここまでした落とし前として自分の手で送ってやらねば。 「すまんな、でもだいぶすっきりできたよ」 「ごめんなはい、ごめんなはい、ゆるひてくらはい! まだひにたくないんです! たふけて、 たふけて、だれかたふけてええええええぇぇぇぇげっ!!」 俺はれいむの脳天から体重を乗せて一気に潰した。 辺りにはれいむの餡子が飛散している。 こいつは死んだのでさすがに写真に収めることはできないが、少し気持ちを持ち直す事が出来たので続きを再開することにした。 そして、 「おめでとう、君が記念すべき最後のれいむだ」 「ゆゆ!? にんげんさんはゆっくりできないよ! れいむはにげるよ!!」 これまでの山狩り?の効果もあってか、れいむは直ぐに逃げようとした。 だが逃がしません。ゆっくりさせません。 人間の恐ろしさを直に体感させなければ、餡子脳は中々理解してくれにないからね。 まぁ最後のやつということで 「ゆべらぁ!!!」 一発顔を殴るだけにしておいてあげよう。すかさず撮影。 れいむは痛みで泣きながら森の奥に消えていった。 俺は丸3日間森の中でゆっくりの相手をしていた。 村に帰ると多くの村人に歓迎された。 先に終え戻っていた者もいたが、皆疲労が顔に出ている。 村の主婦層の方たちが温かいお汁粉を作って振舞っていたが、俺を含め出行った者は気持ちだけを受け取りお汁粉には手出しせず、 「当分、餡子頭は見たくないな」 と苦笑いしているものもいた。 これを境に、ゆっくりによる村の被害は激減していく。 ゲスの関係上皆無というわけにはいかないが、ゆっくりはほとんど現れなくった。 定期的に俺達がやったような山狩りを小規模だが行っているので、この森の餡子脳どもには人間はゆっくりできないものと刻み込まれているだろう。 だが俺はこの活動に参加してはいない。 なぜなら、あの活動の報酬が、村長のとても人生の役に立つだろうと思われるありがたい長話だったからである。 あとがき〜 2作目です。 読みにくい、不快に思った方、すいません。 課題レポート書いてる時にふと思いついたので、その勢いで書いてしまいました。 反省はしていない。 虐めのネタは書いてる時に浮かんだ即席であるため、虐め自体はぬるめだったかもしれないです。 補足とするなら、撮った写真は村長のコレクションにされます。 ノルマの偏りに特に意味はありません。 ではまた機会があれば何かしら書こうと思います。 書いたもの 自称レイパー この作品
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/3718.html
『一緒にゆっくりしたかったいく 2』 30KB 制裁 愛情 自業自得 差別・格差 追放 駆除 番い 群れ 飼いゆ 野良ゆ 都会 愛護人間 独自設定 6. 群れのある空き地が見えてきた。 新しく見付けた空き地を長ぱちゅりーに話そう。そう思って走っていたら、空き地の入り口に、 2匹のゆっくりの姿を見付けた。 門番のみょんと、綺麗なれいむ・・・昨日かりまりさが連れてきた、飼いゆっくりのれいむだ。 また来たのか、何度来たってみんなにいい顔されないのに、そう思いながら近付いて、愕然とした。 飼いゆっくりのれいむの額に・・・おちびちゃんがいる?! 「ゆ、ゆっくり・・・!!」 「まりさみょん?!おかえりみょん・・・」 「あ、こんにちはまりさ。ゆっくりしていってね。きょうは、むれのなかにはいらないから、みのがしてね」 昨日みんなに嫌な顔されたので、中に入るのは止めたんだろう。いや、そんな事より・・・ 「れいむ、そのおちびちゃんは?!」 「ゆふふ、かりまりさとのおちびちゃんだよ」 「かりまりさとのって・・・かりまりさは?!おさは?!」 「かりまりさはなかみょん。おさもれいむがにんしんしているのをみて、かんかんみょん」 自分は大慌てで空き地に入る。 なんて事を! かりまりさは、飼いゆっくりとすっきりーしたのだ。明確な群れの掟違反だし、それ以前に、 人間とのいさかいになりかねない。 すると、長ぱちゅりーと、かりまりさの怒鳴り声が聞こえてきた。 かりまりさのおうちの前で、ゆっくりが集まっている。だが昨日とはうって変わって、みな殺気立った様相だ。 「・・・ほんとうに、れいむのかいぬしさんがそういったの?!かいぬしさんからちょくせつきいたの?!」 「ちょくせつじゃないけど、れいむがいってたのぜ!!おちびをつくっていいって!!かいぬしさんが!!」 「むきょおおお!!!れいむがうそをいっているかもしれないじゃないの!!」 「ふざけるななのぜ!!れいむはうそなんかいわないのぜ!!おさでもゆるさないのぜ!!」 かりまりさは、長ぱちゅりーに飛び掛ろうとする。だが、周りのみんなが押さえつけた。 「ゆゆううう・・・・どくのぜ!!」 かりまりさは、押さえつけている仲間を振りほどき、おうちの中から宝物のぴかぴかを取り出し、お帽子の中に入れた。 「ゆん!もうこんな、きたないところとはおさらばなのぜ!これかられいむといっしょにかいゆっくりになるのぜ! かいぬしさんをゆっくりさせて、あまあまをたくさんもらうのぜ!おちびをたくさんそだてて、 れいむとかいぬしさんと、もっともっとゆっくりするのぜ!」 「むきゅ、かりまりさは、むれのおきてをやぶり、かいゆっくりにてをだしたわ! きそくどおり、ついっほうっしょぶんとする!もどってきたらせいっさいっするわよ!」 「げらげらげら!!もどってくるわけがないのぜ!!さよならなのぜ!!」 まりさは長ぱちゅりーに背を向け跳ね出す。 自分と目が合った。 「・・・かりまりさ・・・」 「・・・さよならなのぜ」 そして空き地の出入り口に向かっていった。 なんて事だ。かりまりさが、なぜ・・・ 呆然としているところに、長の大声が響く。 「むきゅ!みんなおおいそぎで、かりまりさのおうちをかたづけるのよ!」 みんな大急ぎで作業し、かりまりさの痕跡一つ残らないように片付けられた。 「みんなきいてちょうだい!きょうとあしたは、いっさいのがいしゅつをきんしするわ!そしてもんばんのかずを、 ばいにふやすわ!まりさやちぇんも、もんばんにきょうりょくしてちょうだい!」 「それじゃ、かりにいけないのぜ。まりさはあした、かりにいきたかったのぜ。ごはんさんがたりないのぜ」 「あしたのぶんのごはんは、むれからしきゅうするわ。そして!にもつをまとめて、 いつでもむれからでていけるようによういして!」 「にんげんさんが、やってくるみょん?」 「そのかのうせいがたかいわ!おそらくかりまりさは、れいむのかいぬしさんを、おこらせるわ・・・」 みんなショックを受けて俯いた。とにかく、今日明日は何が起きても不思議じゃない。 群れの入り口に、いち、に、さん、・・・6人のゆっくりが門番に立った。 自分も、明日の昼間に、門番に立つ事になった。 全てのおうちは、厳重に結界を張り、不安を抱えながら閉じこもった。 「ゆゆう・・・」 自分も、普段の倍の時間を掛けて結界を張ったが、不安で仕方ない。 食事をしようとしたが、食欲も沸かなかった。 何で、かりまりさが・・・何で飼いゆっくりが・・・ 結界の隙間から空を見た。赤い色は消え、本格的な闇が迫りつつある。 今頃、かりまりさはどうしているのだろう。 れいむと一緒に、飼い主さんに会っているのだろうか。おちびちゃんを見せながら、自己紹介をしているのだろうか。 その後、飼い主さんはどうするのだろう。 「・・・」 自分には、怒り狂った人間さんが、かりまりさを踏み潰す光景しか出てこない。 お父さんとお母さんを思い出す。 近付いただけで、殺されるのに。野良が近付いただけで、殺されるのに・・・。 「・・・ゆ・・・」 いくと飼い主さんを思い出した。 自分が、いくや飼い主さんとお話した事を思い出した。 ご飯を貰った事を思い出した。 あまあまを貰った事を思い出した。 お帽子の中から、貰ったあまあまをとりだす。 ああ・・・自分も、かりまりさと同じなんじゃ・・・。 でも。 「・・・」 いくの飼い主のお姉さんの、ゆっくりした表情を思い出す。 自分の想像の中で、自分はお姉さんに、飼いゆっくりにしてくれと言う。 でも・・・どうしても、お姉さんが自分を踏み潰す様子を、想像できなかった。 「・・・」 気が付くと、自分はおうちの結界を外していた。 お帽子の中に再びあまあまを入れ、おうちを飛び出し、長ぱちゅりーのおうちに向かって走った。 長のおうちの前で、声を上げる。 「・・・・・・おさ」 「むきゅ?まりさ?」 長ぱちゅりーの声がした。それと同時に、結界が外れ、おうちが姿を現す。 「まりさ!よかった、はいりなさい!」 「ゆ?ゆう!」 長ぱちゅりーは自分をおうちの中に招き入れると、素早く結界を張っていく。 子ぱちゅりーも近付いてきた。 「むきゅ、いらっしゃいまりさ。まりさをよぼうとおもっていたのよ」 「ゆ?」 「なるべくみんな、いっしょにいたほうがあんしんよ。きょうとあしたは、うちにいなさい」 長ぱちゅりーも、結界を張り終えると、自分の方に振り返って、そう言った。 「ゆん。そうするよ。ありがとう、おさ」 「むきゅきゅ。まりさ、ごはんはたべた?」 「ゆう。しょくよくないから・・・」 「まりさはあした、もんばんにたつんでしょう。たべないとだめよ、むきゅ」 ぱちゅりー達とお食事会になった。 やっぱり、みんなと一緒に食べたほうが、ご飯さんはゆっくりできる。 不思議と食欲が出てきて、お話しながら沢山食べられた。 そして、長ぱちゅりーに、今日の探索で空き地を見付けた話をする。 「あきちのかりばより、ずっとおく・・・じどうはんばいきさんの、あるところね!むきゅ」 「むきゅ、おさはしってるの?」 「むきゅん、しってるわ。でも、そんなあきちがあるとは、しらなかったわ」 「にんげんさんも、ほかのむれのゆっくりもいなかったよ。いざとなったら、そこににげればいいよ」 「むきゅ、そうね」 「あ、あと・・・」 お帽子の中から、いくの飼い主さんから貰ったあまあまを出し、いくと飼い主さんにまた会ったお話をする。 ご飯さんを貰った事。 飼いゆっくりのいくの事について色々聞いた事。 野良の事についても話したけど、群れのみんなの話はしていないことなど。 かりまりさの一件があった後だ。人間さんに近付きすぎた事に、何か言われるのでは、と思ったけど、 長ぱちゅりーはゆっくりした表情で聞いていた。 「むきゅ。きのうのおはなしのときもそうだったけど、そのにんげんさんは、とてもゆっくりしているわ。 まりさは、いいにんげんさんにめぐりあえたわね」 「ゆ・・・でも、いくとおはなししたこととか・・・かりまりさと、おなじことをしたんじゃ・・・」 「いいえ、まりさは、なにもおきてをやぶっていないわ。それどころか、にんげんさんと、 とてもよいかんけいをきずいているわ」 「むきゅ、ぱちぇも、まりさとにんげんさんは、とてもゆっくりしているとおもうよ」 「ゆゆう・・・そうかな?」 「ええ、それに、あまあまをもらったのに、そのばでたべずにもってきてくれたのね。 まりさはいいおかあさんになれるわね」 そういえば以前、群れでおちびちゃんが病気になったとき、長ぱちゅりーがその親れいむに、 群れのとっておきのおれんじじゅーすを支給した事があった。 そうしたらなんと、そのれいむ、おうちに持って帰る最中に、つい飲んでしまったのだ。 病気のおちびちゃんは死んでしまい、れいむは狂って食事が出来なくなり、餓死した。 そんなれいむと比べれば、自分は少しは良い親に成れるかもしれない。 「むきゅきゅ、まりさはゆっくりしたおかあさんになるね」 「ゆゆ」 子ぱちゅりーにまで言われて、思わず顔を臥せってしまった。 自分が、いつか親ゆっくりに・・・自分がおちびちゃんを作って・・・ 唐突に、かりまりさと飼いれいむがどうなったか気になった。 「かりまりさは、いまごろどうしているだろうね」 「むきゅ?」 「もう、かいぬしさんにあったのかな。かいゆっくりになれたのかな」 「むきゅう・・・かいゆっくりは・・・」 「・・・なれ、ないよね」 「なれるかも、しれないわ。かいぬしさんが、やさしいひとだったら」 「ゆ?・・・でも」 「にんげんさんのなかにもね、ゆっくりがだいすきなひとがいるの。のらゆっくりでも、 しんせつにしてくれるひとよ、むきゅ」 「ゆ・・・」 「まりさがあった、いくのかいぬしさんも、そういうひとだとおもうわ」 「ゆ、そうだ、おねえさんは・・・」 「れいむのかいぬしさんも、そういうひとかもしれないわ。むきゅきゅ」 「ゆう・・・」 いや、それは違う。 かりまりさは、飼いゆっくりとすっきりーをして、おちびちゃんを作っている。 長が何度も教えてきた事だ。野良と飼いゆっくり同士のすっきりーは駄目だって。 人間を怒らせれば、かりまりさは、殺される。そして、この群れも・・・ 「だいじょうぶだよ」 「むきゅ?」 「まりさ?」 自分は、自分に言い聞かせるように、長と子ぱちゅりーに声を掛けた。 「もし、むれになにかがあったとしても、おさとぱちゅりーは、まりさがまもるよ」 「むきゅ」 「まりさ・・・」 「おさとぱちゅりーをまもるためなら、にんげんさんともたたかうよ」 「むきゅん、まりさ・・・ありがとう」 「むきゅきゅ、たのもしいわ、まりさ。ぱちぇも、おさとして、せいいっぱいたたかわなくちゃね」 「ゆう、おさも、からだはつよくないんだから、まりさがまもらなきゃ」 「そうね・・・でも、おさがまっさきににげてしまっては、むれをまもれないわ。まりさ、いざというときは、 ぱちゅりーをおねがいね」 自分と子ぱちゅりーは、思わず顔を見合わせてしまった。 「ゆ、ぱちゅりー。あぶなくなったら、まりさにまかせてね。いのちにかえても、ぱちゅりーをまもるよ!」 「うん・・・おねがいね、まりさ。むきゅ」 そういって、子ぱちゅりーは自分にすーりすーりした。 普通のすーりすーりとは、ちょっと違うすーりすーりの様な気がして、なんだか体内の餡子が熱くなった気がした。 7. 夢を見た。 過去の夢だ。だって、ここには近付かないって決めたのに自分はここに居る。だから、過去の夢。 お父さんとお母さんが、人間さんに潰された。 その人間さんは、巨大なすぃーに潰された。多分。 そして、飼いゆっくりは・・・ むきゅ・・・だいじょうぶ、おちびちゃん! ああ、ぱちゅりー。無事だった。 お父さん、お母さんは殺されちゃったのに、ぱちゅりーは、無事だった。 お父さん、お母さんが・・・ 『ああ!くそ!なんてこった!!あっ、野良ゆっくりども!!てめえらのせいだ!!』 再び響く、雷鳴のような声。 巨大なすぃーから、また別の人間さんが現れ、自分を睨んでいる。 きっと今度は、あの人間さんが自分を殺す気だ。 何で、何で?何で? 飼いゆっくりを助けようとして、お父さんが死んじゃって、お母さんが死んじゃって、何で。 人間さんはこっちに駆け寄ってくる。殺される。何で。殺される。 そのとき、自分のお下げが、強く引っ張られ、体が宙に浮く。 おそらをとんでるみたい、そう言おうとしたと思う。怖くて動けなかったのに、そう言おうとした。 だけど、それを塗り潰すように、声が聞こえた。 にげるのよ! 飼いゆっくりの声だった、ぱちゅりーの声だった。 お下げを引っ張られて痛いはずなのに、目前の、ゆっくり出来ない人間の姿が怖くて、何も感じない。 そして人間さんの、あれは手というものらしい、が自分を捕まえようとしたとき。 視界が狭まる。左右は壁。自分は引っ張られて、人間さんが入り込めない場所に連れ込まれたらしい。 助かった・・・? くそ、まちやがれ!!ゆっくりども!! 事故があったぞ!! 人が死んでる!!救急車!! みんな来てくれ!! みんな来てくれ!! みんな来てくれ・・・ -----そして、目が覚めた----- 「・・・てね・・!!・・・んなきてねーー!!」 「ゆ?」 「むきゅ?」 視界が広がる。ここは長の家のベッド。 目の前には長、右隣に子ぱちゅりーが、眠たそうに瞼を開ける。 「みんなきてねーー!!かりまりさが、かえってきたんだねーー!!」 「はなすのぜ!!はなすのぜ!!」 一発で目が覚めた。 長と自分は、大慌てで結界を解き、外に飛び出す。少し遅れて、子ぱちゅりーも付いてきた。 外は、もう青空が広がっている。朝だ。 「ええい、じたばたするなみょん!!」 「ここは、まりさのおうちがあったはずなのぜ!!どこにいったのぜ!!」 「むきょおおおおおお、かりまりさ!!ここになにしにきたの!!」 かりまりさの家が有った場所に、かりまりさがたおれている。 複数のみょんが、はくろうけんで、暴れるかりまりさを押さえつけていた。 群れのみんなも、次々と集まってくる。赤ゆっくりを除いて、全てのゆっくりがまりさを取り囲んだ。 「おさ、ごめんなさいだみょん。もんばんをこうたいするときに、むりやりはいりこまれたみょん」 「まりさは、このむれのゆっくりなのぜ!!むれにはいってとうぜんなのぜ!!」 「おだまりなさい!!むれを、ついほうされたのをわすれたの!?」 「じょうだんじゃないのぜ、あんなあたまのおかしい、くずにんげんのかいゆっくりなんかになれないのぜ!! またこのむれで、のらゆっくりとしていきるのぜ!!」 「かってなことを、いってるんじゃないわ!!にんげんさんをおこらせて、このむれをつぶすきなの!?」 ああ、やっぱり人間を怒らせたんだ。 子ぱちゅりーはどこか、と後ろを向く。子ぱちゅりーは自分の後ろで震えていた。 子ぱちゅりーに近付くと、子ぱちゅりーは自分に寄り添ってきた。大丈夫だよ、とすーりすーりをして安心させる。 「かりまりさ。にんげんさんに、せいかくになんていったの?」 「ゆゆう!はなすのぜ!」 かりまりさは、みょんたちを振り払って立ち上がった。 でも、みょんはたちは、はくろうけんをかりまりさに向けて取り囲んだ。 これでは、かりまりさも動けないだろう。 「ぐ、く・・・れいむにしょうかいしてもらったあと、れいむとゆっくりしたいって、いったのぜ! なのに、いきなりゆっくりできないことをされたのぜ!まりさはゆっくりおねがいしたのに・・・」 「かいゆっくりとゆっくりしたいって・・・じぶんも、かいゆっくりにしろってことじゃない。 かってにそんなおねがいされたら、にんげんさんはゆっくりできないわよ」 「なんでなんだぜ!!まりさは、かいゆっくりになっても、じぶんだけゆっくりするつもりはないのぜ!! ちゃんと、かいぬしさんをゆっくりさせるつもりだったのぜ!!」 「でも、かいぬしさんは、まりさのぶんのごはんも、よういしなきゃならないし・・・」 「まりさだって、ぜいたくするきはないのぜ!!たくさんがだめなら、すこしでもよかったのぜ!!」 「だけれど・・・」 「おさだって!!にんげんさんは、まりさたちじゃかなわないほど、おおきなおうちにすんで!! あまあまをやまほどてにいれられるって!!そうおしえたのは、おさなんだぜ!! かいゆっくりにまりさがふえたって、かいぬしさんがきゅうに、ゆっくりできなくなるなんておかしいのぜ!!」 「むきゅ、かりまりさ、おちついて・・・」 「ゆうううう!やっぱりあの、くずにんげんはあたまがおかしいのぜ!!れいむもだまされているんだぜ!!」 そのとき。 「ちがうんだねーー」 「ゆゆ、かいちぇん!!」 元飼いゆっくりだった、かいちぇんが、まりさの話を止めた。 「なにがちがうって・・・!!」 「にんげんさんは、ゆっくりよりもずっとながいじかん、かりをしているんだねーー」 「ゆ、なにを・・・」 「ゆっくりのかりなんかとちがうんだねーー。あさはやくにでかけて、よるおそくまで、 れみりゃやふらんのじかんまでかりをして、やっとかえってくるんだねーー」 「ゆ、まりさだって・・・」 「おうちにかえれれば、まだいいほうなんだねーー」 「ゆ?」 「ひどいときには、なんにちもなんにちも、おうちにかえってこないんだねーー。 ずーとそとで、かりをつづけているんだよーー。そして、おうちにかえってきても、なんにちもねていないからって、 そのままねちゃうんだねーー。そしてあさおきて、またすぐかりにでかけるんだよーー。 ぜんぜんゆっくりできないんだねーー」 なんだ、それは。狩りと家で寝る事しか出来ていないじゃないか。 かいちぇんの、元飼い主さんは、そんなゆっくりできない生活をしていたのだ。 だがそれも、元飼い主さんと、かいちぇんのためなんだ。 「でもそのおかげで、おおきなおうちにすんで、たくさんのあまあまを、てにいれられるんだねーー。 ゆっくりと、にんげんさんとじゃ、かりはぜんぜんちがうんだねーー」 「ゆ・・・」 「だから、かいゆっくりが、ひとりふえただけで、にんげんさんはぜんぜんゆっくりできないんだねーー、 わかってねーー」 「ゆぐぐ・・・」 人間さんは、ゆっくりしていないんじゃない。ゆっくりできないんだ。 ゆっくりには手の届かないほどのゆっくりが無いと、人間さんは生きていけない。 だから、ゆっくりしないで狩りをする。 人間さんの生きているゆっくりぷれいすは、野良ゆっくりが気安く入れる場所ではないんだ。 「た、たしかに、ごはんさんやおうちでめいわくをかけるけど!まりさはそれいじょうに、 かいぬしさんをゆっくりさせてあげるつもりだったのぜ!かいゆっくりって、そういうものなのぜ!」 「ゆ・・・」 「そうだぜ!もらえるごはんさんいじょうに!!かいぬしさんをゆっくりさせるんだぜ!! そうすれば、かいぬしさんは、もっともっとかりをがんばれるのぜ!!かわいいおちびだってみせたのぜ? とおーってもゆっくりしていて、げんきがでてくるのぜ!!なのに、なのに、あのくずにんげんは、 おちびをみんなころしてしまったのぜぇ!!」 予想はしていたけど、おちびちゃんは、殺されたんだ・・・。 その時の事を思い出したのかな。かりまりさは、顔を歪め、唾を撒き散らして叫んでいる。 すると、長が口を開いた。 「かりまりさ、ゆっくりしょっぷ、ってしっているかしら」 「ゆ?!しってるのぜ、きんばっちや、ぎんばっちの、かいゆっくりがたくさんいるばしょなのぜ!」 「むきゅ。ぱちぇもよくしっているわ。ぱちぇは、むかしゆっくりしょっぷさんにいたから」 「・・・」 「そこでは、かいゆっくりをほしがるにんげんさんたちがやってくるの。そして、きれいで、 かいゆっくりになるためのべんきょうをすませたゆっくりをつれていくの」 「し、しっているのぜ!」 「うまれたばかりのおちびちゃんや、にんっしんっしたゆっくりもいるわ」 「ゆ、おちび?!」 びっくりした。自分もゆっくりしょっぷは知っている。遠くからだけど、実際に見た事もある。 だけど、若いゆっくりか、大人のゆっくりがいるだけで、おちびちゃんがいるとは思わなかった。 「そうよ。ゆっくりを、おちびちゃんのうちからかってそだてたい、そういうにんげんさんもいるんでしょうね」 「それじゃあ・・・」 「だからかりまりさ、おちびちゃんを、にんげんさんにみせたって、かいゆっくりにしてもらえるはずがないわ。 にんげんさんにしてみれば、じぶんのかいゆっくりと、ぱちぇたちのような・・・」 長は、左右のおさげを広げて言った。 「きたないのらとのあいだに、つくったおちびちゃんが、かわいいわけがないんだから」 「ゆぐ・・・・!」 おちびちゃんが欲しければ、ゆっくりしょっぷに行けばいい。 汚い野良ゆっくりとの間に、おちびちゃんを作らせる必要なんか、無い。 いや・・・かりまりさは、きっと分かっていたはずなんだ。 だけど・・・かりまりさは、自分がゆっくりしたかったから・・・ そのとき、 「おさーーー!!」 「むきゅ?!」 群れの入り口の方から、まりさとちぇんが、大急ぎで跳ねて来た。 恐らく門番を担当していたのだろう。 「どうしたの?!」 「にんげんさんが、にんげんさんがきたんだぜ!!」 「かいゆっくりのれいむもいるんだねーーー!!」 「むきゅ!にんげんさんが?!」 その場が騒然となった。 飼いゆっくりのれいむの飼い主さんが来たのだろう。 きっと、かりまりさを殺しにきたに違いない。巻き添えで、自分たちも殺されるかもしれない。 ど、どうする。すぐ傍で震えている子ぱちゅりーも居る。どうすればいい。 だが、考える必要は無くなった。 ざっ、ざっ、ざっ、というゆっくり出来ない、人間の足音が響き、みんな押し黙った。 そして巨大な影が姿を現す。 それは、人間さんと、ぼこぼこに殴られ透明な箱に入れられた、飼いゆっくりのれいむだった。 8. 巨大な死を目の前にして、みな息を呑んだ。 飼いゆっくりのれいむの、その無残な姿が、自分の未来の姿に見えて、恐怖で誰も動けない。 体中、痣と腫れと傷だらけ、歯は殆どへし折れて舌は垂れ下がり、片目は潰れ、もう片方は腫れ上がって浮き出ている。 すると、低く、なのにしっかりと聞こえる声が、人間さんから発せられた。 『れいむの言った通りだな。汚い群れだ』 その人間さんの声に弾かれたように、長が人間さんに声を掛けた。 「にんげんさん!にんげんさんにようがあるのは、このまりさでしょう!」 『ん・・・?』 長の声と同時に、かりまりさを取り囲んでいたみょんたちが、かりまりさを人間さんの方に押し出すように、 隊列を変えた。 「ゆ、お、おさ、たすけて・・・」 「このまりさは、むれのおきてをやぶって、かいゆっくりとすっきりーをしたわ。だから、 このむれからついほうしたわ!」 「お、おさーーー!!」 「もうこのむれとはかんけいがないわ!だからどうしようとかまわないわ!」 「ほ、ほんとうだよ!!」 「ほんとうよ!!」 「ほんとうなんだねーー!」 『うるせえ!!ゆっくりども!!』 人間さんの大声が響き、再びみんな口を閉ざした。 すると、人間さんは、巨大なあんよを、持ち上げ・・・ ずん 「ゆぎゃあ!!!」 かりまりさを踏みつけた。 「ゆぎ、ゆげ、やめ、た、たずげ」 ミチミチミチっと、かりまりさの体から嫌な音が聞こえる。かりまりさを牽制していたみょんたちも、 驚いて引き下がる。 そして、 ぐちゃあ 「ゆぎゅ!!!あ・・・」 かりまりさの下半身が裂け、餡子が噴出した。 かりまりさは、死んだ。殺された。 「あっ、あっ、あっ、」 「ゆゆ・・・」 人間さんがあんよをあげた。かりまりさの体には、くっきりと、人間さんのあんよの跡が残っていた。 その酷い姿、漂い始める死臭に、みんな怯む。 自分は、吐きそうになっている子ぱちゅりーに、すーりすーりをしてあげた。 この場で怯えていないゆっくりは、長だけだ。 「にんげんさん。ほかのみんなは、だれにもめいわくをかけずにいきてきたし、これからもそうだわ。だから、 みのがしてちょうだい」 『は?野良ゆっくりのお前らが?』 「そ、そうよ」 長は、更に人間さんに近付き、話を続ける。 「ぱちぇたちのおうちのだんぼーるさんは、すてられていたのをひろったものだわ」 『・・・』 「ごはんさんも、にんげんさんがすてたものをひろうことはあるけど、ごみすてばのふくろをぷーすぷーすして、 あらしたりすることはないわ」 『ふん・・・』 「それに、ごはんさんのほとんどは、ざっそうさんや、むしさんをとっているわ。だれにもめいわくは・・・」 『ははっ、誰にも迷惑を掛けてないって?』 人間さんは突然笑い出し、長の言葉を遮る。 その顔は、完全に長を、野良ゆっくりを馬鹿にしていた。 「むきゅ、そうよ!だれにも、だれにもめいわくをかけていないわ!」 『あのなあ、捨ててあったり、落ちている物を拾ったら、犯罪なんだよ。犯罪って分かるか?悪い事だ』 「むきゅ?!」 余りの斜め上な言葉に、みんな驚いた。 捨ててあるものって、人間さんが要らないから捨てたんだろう。それを拾って何が悪いんだ。 この人間はゲスだ。無茶苦茶な事を言って、野良ゆっくりを陥れようとしているんだ! 「むきゅ、そんな、」 『あのな、人間だってそうだぞ』 「む・・・きゅ?」 『落ちている物、捨てられている物を拾って自分のものにすれば、占有物離脱横領罪って犯罪になって捕まるんだ。 人間だって、勝手に拾ったりできないんだよ』 「ゆ・・・おう、りょう・・・」 『それに、雑草や虫を獲っているって言ったな。虫さんに、迷惑は掛けていないか』 「ゆ、ゆぐ・・・たべるために、いきものをころすのは、しかたのないことだわ。にんげんさんだってそうでしょう」 『ふん、人間とゆっくりを一緒にするな。確かに生き物を殺してるが、人間は必要な分を育てて、収穫するんだよ』 「ゆ、そだてる・・・」 なんだ。長は、人間は、何を話しているんだ。 『人間は、食べられる草や動物を、自分で育てる。畑や、牧場という場所を造ってな』 「はたけ・・・」 『おう。そして育った草は刈り取り、育った動物は殺して肉にする。人間が必要とする分をな』 「ゆ・・・」 『お前らは、雑草や虫を、自分たちが食べるために、育てた事はあるか。一度も無いよな? 勝手に生えてきた分を獲って、うっかり獲り尽してしまえばそれまでだろ。 雑草や虫がすっかり無くなってしまったら、お前らどうする』 「むきゅ、そんなこと・・・」 『まあ確かに、人間だって、全部の食べ物を育てているわけじゃない。中には生態系が分からなくて、 養殖ができないのも有るさ。だがそういったものは、人間は徹底的に管理する。今現在、世界中で、 その動物は何匹存在するか、一年間で何匹まで獲っていいか、大勢の人が、研究し、話し合って決めるんだ』 「かんり・・・」 『お前らは、雑草や虫が、どれぐらい残っているか、どれぐらい獲っていいかなんて、考えた事はあるか?せいぜい、 獲れる量が減ってきたら、このままだと全滅してしまうから控えましょう、ぐらいのもんだろ』 「・・・」 途切れ途切れに、長から教えてもらった事の有る言葉が聞こえた。 なんとなく分かったのは。 人間さんは、自分が生きていくためでなく、この世界の全てのものをゆっくりさせるために、 ゆっくりしないで頑張っている、という事だった。 『その様子じゃ、殆ど理解できてないか。まあいい、要するにお前らは、誰かに迷惑掛けないと生きていけない、 そういうことだよ』 そういうと人間さんは、ゆっくりと振り向いた。 「むきゅ?にんげんさん」 『ゆっくりに説教してもしかたねえよな。あばよ』 「むきゅ・・・」 人間さんは出口に向かって歩き出す。 群れを滅ぼす気は無いのだろうか。見逃してくれるのだろうか。 その後姿、そして、透明な箱に入れられたれいむを見たとき、自分は思わず叫んでいた。 「にんげんさん!」 『ん?』 人間さんが振り返り、自分を見る。 群れのみんなも、長も、子ぱちゅりーも、自分を見た。 自分は、長のすぐ隣まで跳ねる。 「ま、まりさ。なにをはなすき?」 『なんだよ』 「その、れいむは!」 透明な箱に入れられたれいむが、ぴくりと体を動かした。 その腫れ上がって浮き出ている片目から、涙が流れ始めた。 『こいつがどうかしたか』 「そのれいむは、これから、どうなるの・・・」 自分はどうしても、人間をゆっくりさせなかった飼いゆっくりの末路を知りたかった。 野良ゆっくりとは違う、人間に愛されるはずの飼いゆっくりが、飼い主を裏切れば、どうなるか・・・ 『どうするかって?まあ、気が済むまで殴って殺すか、生きてりゃ加工所に送るよ』 辺りの空気が凍りつく。 飼いゆっくりのれいむにも聞こえたのだろうか。涙と一緒に、おそろしーしーを漏らしていた。 『それでまた、新しいゆっくりを飼うかな、今度はゲス化しないやつを・・・』 笑いながら、人間さんは群れを出て行く。 残されたのは、自分たちと、潰されたかりまりさ・・・。 9. しばし、みんな呆然としていたが、長が大声を上げた。 「みんな、はやくにげるわよ、じゅんびして!」 「え?!」 「だって、みのがしてもらえたんじゃ・・・」 「おそらく、さっきのにんげんさんは、かこうじょにれんらくしているわ!いっせいくじょがはじまるわよ!」 「ゆゆう?!」 「いっせいくじょ?!」 「かこうじょはゆっくりできないーーー!」 みな一斉に慌てふためき、泣き出すゆっくりもいる。 自分も、一斉駆除という言葉を聞いて、あんよが動かなくなってしまった。 だが、長は冷静に、 「みんな、あわてないで!これから2じんにわけて、だっしゅつするわよ!」 「2じん?」 「1じんは、ぱちゅりーたちと、けがかにんっしんっしているゆっくり。にもつをもたずにいどうするわ。 もう1じんは、のこりのゆっくり。おちびちゃんと、さいていげんのにもつをもっていどうするわ。 もちろん、おちびちゃんがさいゆうせんよ」 遅いゆっくりが第一陣。速くて荷物を持てるゆっくりが第二陣か。 「わかったけど、にげるばしょは、どこなんだぜ?」 「むきゅ、きのう、まりさがいいばしょをみつけてくれたわ。ばしょは・・・」 長は、自分が昨日見付けた空き地の場所を、みんなに伝えようとしたが・・・ ここで問題が起きた。 だれも、その場所を知らないのだ。 「そっちのほうは、いったことがないんだねーー」 「じどうはんばいきの、となりのほそいみちっていっても、たくさんあるのぜ」 「むきゅ、これはまずいわ・・・」 つまり、正確な場所を知っているのは、長と自分だけという事になる。 どうするか。 「しかたないわ、まりさ、1じんはまりさがしきするのよ」 「ゆっ?!」 え、自分が? 怪我や妊娠している、大勢のゆっくりを引率して、あんな遠くまで? 第一陣のゆっくりが集まっている方を見てみた。 ぱちゅりーが・・・ええと、7人。怪我をしているまりさとみょんが総じて・・・6人。 妊娠しているれいむが、4人。 それも、ただ連れて行くだけじゃない。もし人間さんに出くわしたら、みんなに声をかけ物陰に隠れるなど、 リーダーとしてみんなを統率していかなくてはならない。 「むきゅ、さすがにまりさひとりでは、にがおもそうね・・・かいちぇん」 「みゃ?」 「かいちぇんも、1じんでいどうして!まりさをほさしてちょうだい!」 「にゃ、わかったんだねーー。まかせてねーー」 あ、かいちぇんがいてくれるなら、なんとか務まるかな。 あれ、という事は、二陣は・・・ 「じゃあ、2じんはおさが?」 「むきゅ。2じんは、ぱちぇがしきするわ」 「にゃにゃ、しんぱいなんだねーー」 「むきゅ、しかたないわ、まりさとぱちぇしか、ばしょがわからないから・・・。でも、だいじょうぶよ、 おさとして、すこしはからだをきたえてきたんだから、むきゅん」 「だったら、おさは1じんを、しきすればいいんだねーー」 「だいじなにもつや、おちびちゃんをつれて、いどうする2じんのほうが、じゅうようどはたかいわ。 まりさにはわるいけど、2じんをまりさにまかせるわけにはいかないわ」 「ゆ・・・ゆっくりりかいしたよ」 ちゃんとみんなを統率できる自信が無いと泣き言をいった手前、文句は言えない。 自分とかいちぇんが、一足先に第一陣を率いて出発。 その後に長が、荷物とおちびちゃんを纏め、第一陣を追う形で出発する。 「じゃあ、おさ。1じんはもうじゅんびができたみたいだから、ゆっくりしないでしゅっぱつするよ」 「あたらしいゆっくりぷれいすで、あうんだねーー」 「むきゅ、おねがいするわ」 かいちぇんと自分は急いで、集まっている第一陣のゆっくりの元に行こうとした。 だが、子ぱちゅりーが長の隣を動こうとしない。 「むきゅ、ぱちゅりー?まりさといっしょにいそぎなさい」 「ぱちゅりー、はやくいこう?」 「むきゅ・・・ぱちぇはいかないわ。おさといっしょに、2じんでいく!」 何故か、子ぱちゅりーはとんでもない事を言い出した。 子ぱちゅりーが第二陣で移動しても、何もいいことは無い。 「むきゅっ、なにをいっているの!はやくいきなさい!」 「ぱちゅりーなんで?!」 「ぱちゅりー、はやくいっしょにくるんだねーー、じかんがないんだねーー」 「むきゅっ!いやよ、ぱちぇはいつも、おさといっしょにいたんだから!かいちぇんとおなじように、 ぱちぇはおさをほさするわ!」 なんと言おうと、長とかいちぇんが怒鳴ろうと、子ぱちゅりーは意志を曲げなかった。 決して足手まといにはならない。れいむやありすと同じ速さで跳ねてみせる。長の傍にいて、 荷物やおちびちゃんを守り抜く、そういって譲らない。 「むきょおおおぉぉ!!!わがままいうんじゃないわ!!!むれをつぶすきなの?!!」 「むきゅっっ・・・おねがいです!!!そばにおいてください!!!」 長が、烈火のごとく怒り、お下げで子ぱちゅりーの頭を叩いた。 それでも子ぱちゅりーは、長を真正面から見て、長のそばに置くよう懇願した。 あまりの頑なさに、長も諦めた。一刻を争う事態であるし、無理やり連れて行くには、 子ぱちゅりーは体が大きすぎる。 「むきゅ・・・こんなひじょうじに・・・」 「ゆう、まりさはぱちゅりーといっしょにいきたかったけど、しかたないよ」 「おさをしっかりまもってねーー。がんばってねーー」 「むきゅ、もちろんよ。おさをほさして、このじたいをのりきるわ。そして、まりさ、その・・・」 「ん、なあに」 子ぱちゅりーは自分の方を見て、ほんの少しだけ躊躇した後、言った。 「ぶじにあたらしいむれについたら、ぱちゅりーといっしょに、ゆっくりしてほしいわ・・・」 「ゆっ・・・」 一瞬、何を言われたか分からなかった。だが、顔を赤くした子ぱちゅりーを見て、言われた事を理解した。 「にゃっ!」 「まあ・・・」 ぷろぽーずさんだった。自分に、番になって欲しいといってくれた。 そうか・・・子ぱちゅりーは、自分に、自立してしっかりとしている所を、見て欲しかったんだ。 自分とは別の場所で、子ぱちゅりーに課せられた役割をこなしてこの事態を乗り越える事で、 大人ゆっくりとして成長している姿を、自分に見せたかったのだ。 「ゆう、ゆっくりりかいしたよ。まりさも、ぱちゅりーとゆっくりしたいよ」 「むきゅ、ほんとう?」 「ほんとうだよ。だからかならず、いきてあたらしいむれまできてね。やくそくだよ」 「もちろんよ。おさもみんなもいっしょに、あたらしいむれであいましょう」 お互いに顔を見て、約束を交わした。だが、もう時間が無い。 長とかいちぇんの方に振り向く。 「かいちぇん、いこう」 「にゃっ、いそごうねーー」 「おさ、ゆっくりしないで、1じんはしゅっぱつするよ!」 「ええ、まかせたわよ、むきゅ」 長は、まるでお母さんが子供を見るような目で、自分を見てくれた。 かいちぇんに負けないぐらい強く跳ね、第一陣のゆっくりたちに駆け寄る。 「むきゅ、なにかあったの?おさがめずらしく、とりみだしていたようだけど・・・」 「なにか、ふつごうなことがあったみょん?」 みんな不安そうにかいちぇんと自分を見る。 みんなの不信感をぬぐうよう、なるべく大きな声を張り上げた。 「なんでもないんだねー!よていどうり、あたらしいむれにいくから、あんしんしてねーー!」 「でも、ゆっくりしないでいそぐよ!ぴょんぴょんできないゆっくりはいる?」 第一陣のゆっくりたちを見渡す。 怪我しているゆっくりも、跳ねる事が出来ないほどの大怪我というわけではない。妊娠しているゆっくりも、 全員が体内妊娠で、まだお腹は小さく、お腹をかばうように体勢を気遣えば、跳ねる事は大丈夫そうだ。 ただ、ぱちゅりーは・・・かなり年をとったゆっくりがいる。 「だいじょうぶだぜ、ふだんのはんぶんぐらいのはやさでなら、はしれるのぜ」 「ゆ、れいむも、おもいっきりじゃなかったら、ぴょんぴょんできるよ!」 「にゃ、ちぇんたちと、きずがあさいまりさたちは、ぱちゅりーをたすけてあげるねーー」 「そうだね、からだをささえてあげるから、いっしょにはしろうね」 「けほけほ、ごめんなさいね、むきゅ」 自分は、あんよの怪我がまだ浅いまりさとコンビを組み、年寄りぱちゅりーの体を挟んで、一緒に跳ねる。 これでみんな、ゆっくりながら、ぴょんぴょんで移動できる。ずーりずーりでの移動では、 いくらなんでも遅くなりすぎるので、これは助かった。 第二陣のゆっくりたちが、荷物とおちびちゃんの分配を始めたのを尻目に、第一陣は自分を先頭に、 今までの群れから飛び出した。
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/26406.html
りんちゃんちゅうどく【登録タグ VOCALOID り 初音ミク 曲 野田工房P 鏡音リン 鏡音レン 黒羽】 作詞:黒羽 作曲:野田工房P 編曲:野田工房P 唄:初音ミク、鏡音リン、鏡音レン 曲紹介 リンちゃん、天使! ああっ! マジで女神様! ぐふふ デュフフ キタ━━━(゜∀゜)━━━!! ロゴは野田工房P本人、イラストは紗夜氏と咲絢氏、動画はnavi氏が手掛ける。 歌詞 (PIAPROより転載) ■1番 ★サビ リンリン リリン×3 (リンちゃん!) リンリン リリン×3 (リンちゃん!) リンリン リリン×3 (リンちゃん!) リンリン リリン×3 (リンちゃん!) ★Aメロ リン、リン、リン、リン、リンちゃん マジで 大好きだ! リン、リン、リン、リン、リンちゃん 超 ぺろぺろしたい! リン、リン、リン、リン、リンちゃん 僕の 嫁ですよ! リン、リン、リン、リン、リンちゃん 天使の リンちゃん! ★Bメロ 君から チョコ 貰っちゃった 僕は 一人 うはっ! イヤッフォオ! 天使! ああっ! マジで女神様! ぐふふふ デュフ キタ━━━━(゜∀゜)━━━━!! ★サビ リンリン リリン×3 (リンちゃん!) リンリン リリン×3 (リンちゃん!) リンリン リリン×3 (リンちゃん!) リンリン リリン×3 (リンちゃん!) ■2番 ★Aメロ リン、リン、リン、リン、リンちゃん 早く ここにきて! リン、リン、リン、リン、リンちゃん 僕に 膝枕して! リン、リン、リン、リン、リンちゃん 鼻血 止まらない! リン、リン、リン、リン、リンちゃん 見たら 気絶した(かわいすぎて) ★Bメロ 鼻血 出すぎ 貧血だよ… 誰か 早く 輸血してよorz 「そこで 少し お茶をしよう?」 うおお! デート キタ━━━━(゜∀゜)━━━━!! ★サビ リンリン リリン×3 (リンちゃん!) リンリン リリン×3 (リンちゃん!) リンリン リリン×3 (リンちゃん!) リンリン リリン×3 (リンちゃん!) コメント これは可愛い -- 名無しさん (2013-08-15 15 55 40) リンちゃんマジ天使 -- 名無しさん (2013-08-15 15 56 06) 誰かミクとレンの鼻血止めてくれん? -- 名無しさん (2013-09-18 21 55 24) これで私は!リンちゃん中毒!!!!わーーーい! -- 名無しさん (2013-09-29 15 14 38) 投稿主の自演コメすごい -- 名無しさん (2014-10-05 02 08 33) これでリンちゃんを愛せる。 -- 名無しさん (2014-11-20 18 00 57) 着メロみたい♪ -- 名無しさん (2015-01-13 11 02 04) こいつは自演野郎です。大百科も自分で書いてます。恥ずかしくないのでしょうか。 -- あ (2019-09-25 13 37 42) 野田工房はAuto Clickerというツールを使って、自動的に評価ボタンを押しているような奴です。曲を聴かないで、ボタンだけをツールに押させています。ボタンを押すという作業すら、ツールに任せっきりです。 -- う (2019-09-25 14 03 48) リンちゃんかわいい -- 名無しさん (2021-09-09 07 26 43) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/nobishin/pages/6.html
のびしんBLOG #weblog -
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/18.html
「でいぶは絶対おちびちゃんだけは助けたい」 「ゆぎぎぎぎ… ばりざはどごいっだのおおおおおおお!? あのろくにご飯もとってこれないゴミクズめえええええ!! れいむとかわいいおちびちゃん達をこんなに待たせるなんて、どこをほっつきあるいているのおおおお!? ばかなの!? しぬの!? れいむ達をうえじにさせたいの!? はやぐがえっでぎでご飯をくわぜろおおおおおおお!! おちびぢゃんがないでるでじょおおおお!!」 「ゆっがああああああああ!! ざぶいざぶいざぶいいいいいいいいい!! ごんなにざぶいのはばりざのぜいだあああああ!!! ばりざはがぐがえってごいいいいいいいいいい!!!! おちびぢゃんだぢがこごえじんじゃうでじょおおおおおおお!? おちびぢゃん、すーすすーりじであげるがら、クゾばりざががえっでぐるまでもうすごじ… おちびぢゃん!? おちびぢゃんんんんん!? ゆんやあああああああ!! ばりざああああああ!! だれがあああああああ!! れいむどおちびぢゃんをゆっぐりざぜでええええええ!!!」 「クソまりさがかえってこなかったせいで、かわいいおちびちゃんが2人もしんじゃったよ!! あんなおうちに帰ってこないようなまりさとはりこんして、れいむはしんぐるまざーになるよ!! あと、まりさは見つけたらせいっさいっしてやるよ!! まずはおちびちゃんのためにご飯をさがすよ!! まっててね、おちびちゃん!! いまおかあさんが、おなかいっぱいむーしゃむーしゃさせてあげるからね!!」 「ゆっ! とってもいいおうちにすんでるね!! ここを今日かられいむたちのおうちにするよ!! ゆ? 何いってるの? れいむはしんぐるまざーでかわいそうなんだよ!? まりさがかえってこないから、れいむだけで おちびちゃんをそだてなきゃならないんだよ!! そんなかわいそうなれいむに、ご飯をくれない ゲスなゆっくりはせいっさいっだよ!! あと、ご飯ももらうよ!! ゆっくりしんでね!!」 「むーしゃむーしゃ、しあわせ~♪ ここはゆっくりできるおうちだね!! まえのおうちなんか、ゴミだよ!! うんうんだらけでぜんぜんゆっくりできなかったよ!! それにくらべて新しいおうちは、ご飯はたくさんあるし、きれいなおふとんはあるし、とってもゆっくりできるよ!! こんなおうちを手に入れられるなんて、れいむは子育てのてんさいだねっ!! かわいくってごめんね~☆ おちびちゃん、あまあまもいっぱいあるから、すきなだけむーしゃむーしゃしていいからね!! ゆふ~ なまくりーむさんはゆっくりできるよ!!」 「ゆがあああああああ!! さむくてかたくてぜんぜんゆっくりできないよ!! おなかも空いたよ!! どぼじでご飯がないのおおおお!? おふとんもないのおおおお!? …そうだった、ぜんぶたべちゃったんだよ れいむにはたべざかりのおちびちゃんがいるのに、ご飯がこれだけしかよういして無いなんて、 ばかなの!? しぬの!? だれかさっさとごはんをよういじろおおおおお!!」 「ゆふんっ!! れいむにたてついて、ご飯をすなおによこさないからだよ!! いまさらあやまっても遅いよ!! おうちもご飯も、ぜーんぶれいむとかわいいおちびちゃんがもらうよ!! あと、お前たちはせいっさいっだよ!! あかちゃんだからってかんけいないよ!! しねっしねっ!! にんっしんっしてるからってなんなの!? れいむはしんぐるまざーなんだよ!? やさしくしないといけないんだよ!! ゆっくりしんでいってね!! げらげらげらげら… ゆっ!? ちっこいのを一匹のがしたよ!! まあいいよ、これだけご飯とあまあまがあれば、ゆっくりできるよ!!」 「何いってるの? ここはれいむとかわいいかわいいおちびちゃんのおうちだよ!! ここにすんでたさなえとこどもたち? そんなのしらないよ!! ゆっ、おちびちゃん、あまあまはたーくさんっあるから好きなだけ食べてていいよ!! ゆっくりしてね!! …どこへ行くつもりなの? せっかくのあまあまさんを逃がすわけないでしょ!! ばかなの!? おちびちゃん、今日はちょこれーとさんもあるよ!!」 「ゆんがああああああああ!! またご飯もおふとんも無くなったよ!! あまあまもないよ!! おちびちゃんがおなかを空かせでるでじょおおおおお!? ばかなのじぬのおおおおおおお!? はやぐだれがごはんをもっでごいいいいいいいい!! れいむはつよいんだよおおおおおおお!! ごはんをもっでごないどゆっぐりできなぐざぜるよおおおおおおおおお!!」 「ゆ!? ここはれいむのおうちだよ!! かってにおうちに入ってくるどろぼうはせいっさいっするよ!! …おるすばんしていたまりさのおちびちゃん? おいしかったよ!! れいむとおちびちゃんでみんなむーしゃむーしゃしてやったよ!!」 「…れいむはかわいそうなしんぐるまざーなんだよおおおおおおお!? どぼじでみんなれいむにやさしくしないのおおおおおおおおおおおおおお!! れいむにご飯をくれるのはあだりまえでじょおおおおおおおおおおおおおおおお!? みんなはかわいそうなれいむとおちびぢゃんをゆっぐりざせなきゃいげないんだよおおおおおお!!? かわいぞうなのにやさしぐしないのはゲスなんだよおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」 罪ゆっくり監禁用の穴の底で、お飾りを剥ぎ取られ、髪の毛を毟られ、体中いたる所を噛み千切られたり 木の枝を突き刺されたりした惨めな醜いれいむが大声で喚いているのを長のぱちゅりーは見下ろしていた。 その視線は冷ややかで、れいむに対する一片の同情も持ち合わせては居ない。 ただし、わずかばかりの哀れみを含んだ侮蔑の感情を、その眠たげな目のどこかに潜ませていた。 「…れいむ、あなたはゆっくりできないことをしたわ だから、せいっさいっをされたのよ」 「れいむはなんにも悪いごどじでないでじょおおおおおおおお!? れいむをゆっぐりざぜないみんなが悪いんだよおおおおおおおお!! れいむのかわいいおちびぢゃんはどごなのおおおおおおお!! おちびぢゃんをかえぜえええええええ!!」 ぱちゅりーは小さくため息をついた。 このれいむは、夫に見捨てられたあげく、群れの他の仲間を襲って殺し、おうちと食べ物を奪うという行為を繰り返し、 いち、にー、さん、よん…じゅう、まで数えられるぱちゅりーでもそれ以上数えられないほど多くのゆっくりを手にかけた。 それだけに飽き足らず、殺したゆっくりの死体を食べるという、同族食いの禁忌まで犯していた。 全ては、自分とおちびちゃんがゆっくりするためだと言う。 群れのゆっくり同士とて、おうちの奪い合いはままある。 誰も居ないおうちは、見つけた時点で見つけたゆっくりのものというルールがある。 だから、留守番を置いていないおうちで、さらに戸締りもしっかりしていないおうちは 狩りなどでおうちを空けている間に他ゆっくりに乗っ取られても、文句は言えないのだ。 唯一、ぷくーによる決闘で力ずくで奪い返すという方法もあるが、それで殺されると言う事はまず無い。 同族殺しも禁忌だからだ。 せいっさいっで負わせた傷が元で「結果的に」死に至らしめる事はあるが、そもそもせいっさいっは ルール破りのゲスや泥棒にのみ行うものだ。 他には、子供の躾けのときに「ゲスになるような子はせいっさいっする」という叱り文句を使う事があるくらいだ。 「どぼじで…どぼじでれいむがごんなめにい……!! れいむなんにもわるぐないのにいいいいい!! おちびぢゃんどゆっぐりじだがっただけなのにいいいいい!! どうじでだれもれいむをゆっぐりざぜでぐれないのおおおおおおおおお!? いじわるばっがりずるのおおおおお!? あのごはれいむのたったひとりのごったおちびぢゃんなんだああああ!! がえぜえええええ!!」 れいむこうして群れのゆっくりに捕まり、罪が暴露しせいっさいっを受けているのは、あるまりさを外で殺している所を 見つかったからなのと、それまでの凶行に置いても度々犯行の目撃者となる生存者を逃がしていたために 「殺ゆん鬼がいる」という噂が伝わっていた群れのゆっくり達に警戒されていたからだ。 お帽子一杯にご飯を詰め込んだ狩りの帰りにれいむとその子に遭遇し、大荷物を抱えて動きの鈍っていたまりさは あえなくれいむに殺され、家族のためのご飯と命とを奪われた。 そこへ、おうちの方向がまりさと一緒だったご近所さんのみょんが通りかかり、みょんの通報で集まった 群れのゆっくりは、まりさの死体を食べているれいむとおちびちゃんを取り囲み、捕獲したのである。 今、れいむのかわいいおちびちゃんは、れいむとは別の場所に隔離されている。 ぱちゅりーは、このれいむには何を言っても無駄だろう、と言う事は捕獲した当初から思っていた。 自分と、自分の子供がゆっくりする事しか考えない。 全ての他ゆんは自分たちをゆっくりさせるべきと考えている。 どうしてこのような思考をするに至ったのか、それすらも理解できない。 このれいむの最初の夫だったまりさは、れいむに毎日こき使われ、ご飯もろくに食べさせてもらえなかったので逃げ出したと証言した。 まりさは、れいむが殺ゆんを繰り返していた犯人だという事実を知らされると、震え上がってしーしーを漏らした。 最初の被害者となったとかいはなありすは、葉っぱや花を編んで家具を作る事を得意としていた。 群れのゆっくりの多くが、ありすの作った家具やおふとんを利用し、その交換としてありすはご飯を得ていた。 次の被害者のさなえ親子は、最近群れの一員になったばかりのゆっくりだった。 さなえは子連れの上ににんっしんっしており、夫も居なかったために生活に苦労していたが人当たりのよさで 群れのゆっくり達には好感を得ていた。 しかし親子で生き残ったのは、逃げ出す事に成功して子ゆっくりになったばかりの子さなえが1人だけだった。 子さなえが助けを求めて逃げ込んだのは近所のちぇんの所で、ちぇんは急いで駆けつけたものの3番目の被害者となってしまった。 4番目の被害者はめーりんとさくやの夫婦で、子供たちを留守番に残して狩りに出かけている所を、 上がりこんだれいむによって襲撃された。 夫婦ともに重傷を負ったものの、何とか逃げ延びたが、子供たちは全員食べられていた。 最後の犠牲者となったまりさには、妻のれいむと子れいむ達がいた。 残されたれいむは、お歌が上手く美ゆっくりと評判で、結婚前は群れのゆっくりで誰がれいむを射止めるのか競争になったくらいだったが、 その代わりに狩りは不得意で、この先どうやっておちびちゃんたちを養っていけばいいのか、とぱちゅりーに涙ながらに語った。 ただ、れいむの子の中でも特に気丈で母親に似た子れいむが、まだ子供だというのに母を励まし、父の残した蓄えがまだあるから、 それを切り詰めて食べていけば冬を越せるよ!と意外にもしっかりした事を言っていたので、この親子は大丈夫だろうとぱちゅりーは思った。 …しかし殺ゆん鬼れいむは、ルールや近所づきあいの上で共同体の一員として日々暮らしている、群れのどのゆっくりたちとも異質な存在であった。 ぱちゅりーから見ても、思考や行動の論理が破綻しまくっているのである。 同族殺しはゆっくりできない事だ、といくら説いてもゲスは制裁するのが当たり前だ、と言い返す。 どこがゲスなのか?と問えばれいむをゆっくりさせないゆっくりはゲスなんだよ、と主張する。 どうしてれいむを赤の他ゆんがゆっくりさせなければならないのか、と尋ねれば、れいむはかわいそうだから、と開き直る。 全く会話が成立せず、れいむに家族や友人を殺されたゆっくり達にせいっさいっされて居る間も 自分が悪いとはけして認めようとしなかった。 もはや、このれいむを言葉で反省させる事は無理なのだろう。 完全に、自分と自分のおちびちゃんがゆっくりできてさえ居れば、おうち泥棒も殺ゆんも同族食いも 全然躊躇わない狂ったゆっくりなのだ。 だが、それでもぱちゅりーは、れいむに言い返さざるを得なかった。 「…れいむ、そんなにれいむは、じぶんとおちびちゃんのことがだいじ?」 「あたりまえでしょ!! れいむはゆっくりしなくちゃいけないんだよ!! おちびぢゃんがいなぐぢゃゆっぐりできないんだよ!! はやぐれいむとおちびぢゃんをゆっぐりざぜろおおおおお!! ゆっぐりできなぐずるよおおおおお!!」 「むきゅん、じゃあ、れいむのだいじなおちびちゃんは、ぱちゅりーたちがころすことにするわ」 れいむはその言葉を耳にした途端、目を見開いて「ゆ゛っ!?」と叫んだ。 ぱちゅりーは、被告人を法廷に連行する時のこまちよりも、判決を下す時のえーきよりも冷ややかな視線で 穴の底のれいむを見下ろしている。 「どぼじでれいむのだいじなかわいいかわいいおちびぢゃんがごろざれなぐぢゃいげないのおおおおおおおおおおお!? れいむもおちぢぢゃんも、なんにぼわるいごどじでないのにいいいいいいいいいいいっ!!」 「…れいむ、あなたはむれのゆっくりたちをおおぜいころしたのよ。 あなたをにくんでいるゆっくりは、このむれにおおぜいいるわ。 とうぜんでしょう? れいむがおちびちゃんをだいじなように、あなたがころしたゆっくりも、 だれかのだいじなおちびちゃんだったのよ。 てしおにかけてそだてて、あいじょうをそそいで、やっとおとなになってすだったばかりなのに、ころされた。 おとなになって、あいをしって、けっこんして、はじめてできたこどもだったのに、ころされた。 おちびちゃんだけじゃないわ、おとうさん、おかあさんをころされたおちびちゃんもいる。 みんな、れいむをにくいとおもうゆっくりばかりよ。 なら、れいむのだいじなおちびちゃんをころして、ふくしゅうするのはあたりまえなのだわ、むきゅ」 ぱちゅりーがわずかに口の端を歪めてあざ笑うようにそう宣告すると、れいむは火のついた様に怒り狂って 叫び、喚き、穴の底から這い上がろうともがいた。 しかし、穴の深さはれいむが這い上がれるようなものではない。 「ゆっ……!! ゲスがあああああああ!! れいむをゆっぐりざぜでぐれないゲズばっがりのぐぜにいいいいい!! おまえらみだいなクゾゆっぐりなんかがあああああ!! ごろじでやるううううう!! れいむのがわいいおちびぢゃんをごろずおまえだぢをごろじでやるううううううううううう!!」 「むきゅきゅ、ゲスね、そう、ゲスでいいわ。 べつに、れいむにじぶんのしたことをはんせいしてほしいとか、ぱちゅりーもおもってないわ。 れいむが、じぶんのしたことをわるいことだって、みとめなくてもべつにいい。 でもね、れいむ。 ひとつだけたしかなことがあるわ。 …れいむがゆっくりごろしをしなかったら、べつにぱちゅりーたちは、れいむも、れいむのだいじなおちびちゃんも、 ころすことはなかったのよ? れいむがしんぐるまざーで、いきていくのがたいへんで、おちびちゃんのごはんをとってこれないから、 かわりにみんなにたすけてほしいとおもってたのなら、べつにそれでいい。 みんなにおねがいしたら、そうだんしたら、たすけてあげてもよかったし、ごはんをわけてあげてもよかった。 でも、れいむはおねがいしないで、ゆっくりをころしてごはんをうばったのだわ。 れいむがころしたから、ぱちゅりーたちもころす。 それだけのはなし。 それだけでおわり。 じゃあね、れいむ。 そこでみじめにこうかいしているがいいわ、むきゅむきゅ」 それだけ言うと、ぽかんとして見上げているれいむにわざとらしい嘲笑だけ残してぱちゅりーは穴から離れようとした。 そう、殺したから、殺し返すだけだ。 せいっさいっなのだ。 それは群れのルールで、ルールを守っているから群れは仲良くゆっくりできるのだ。 殺さなければ、殺さない。 おうちやご飯の取り合いだって、ルールを守った上での事だ。 厳格にあれをしちゃいけない、これをしちゃいけないなんて決まりは群れには無い。 されて嫌な事はやらないだけ。 皆、自主的に仲良くしたり、交換しあったりしているだけ。 助けを求めてきても助けるな、なんて決まりも無い。 また、助けられない事はあっても、助けない事を咎める決まりは存在しない。 ぱちゅりーに言わせれば、れいむは勝手に、夫に逃げられて誰も自分とおちびちゃんを助けてくれないと思い込んで、 勝手に暴走して、勝手に同族殺しをして、そして勝手にせいっさいっされてるだけなのだ。 誰もれいむとおちびちゃんを虐めても仲間はずれにしても居ない。 ただ、れいむが被害妄想を爆発させただけである。 「ゆん…ゆんやああああああああああああああ!! ぞんなのやだああああああああああああああ!!! だずげでえええええええええええええ!! おねがいでずうううううううう!! れいむのがわいいおちびぢゃんをごろざないでぐだざいいいいいいいいいいい!!! だずげでっでいっだらだずげでぐれるんでじょおおおおおおおおおおおおお!? あやばりばずがらああああああああああああ!! ゆっぐりごろじをじだのはあやばりばずがらあああああああ!!! どうが!! どうが!! れいむのがわいいおちびぢゃんだけばああああああああああああ!!! おちびぢゃんはなんにもじでないんでずうううううううううう!! ぜんぶれいぶがわるいんでずうううううううううううううううううう!!! ごろじだのはでいぶなんでずううううううううううう!!! おちびぢゃんはなんにぼじでまぜん!!! ただみでだだげなんでず!! ゆっぐりのじだいをだべざぜだのぼ、でいぶなんでずうううううううううううう!!! おちびぢゃんはまだごどぼなんでず、なんにもわがらないんでず!!! だがらだずげであげでぐだざいいいいいいい!! でいぶのだったひどりだげのごった、だいじなおちびぢゃんなんでず!! でいぶはおぢびじゃんをうえじにざぜだぐながっだんでずうううううう!! ほがのおちびぢゃんみだいにうえじにざぜだぐながっだんでずううううううううう!! でぼでいぶにば、がりのじがだどがわがんながっだんでずううううううううう!! ずっどばりざにまがぜでぎだがら、おちびぢゃんがおながをずかぜでじんでいぐのを、みでるごどじができながっだんでず!! ずーりずーりじで、べーろべーろじであげるごどじがでぎながっだんでずうううう!! だがら、ざいごのおちびぢゃんだげば、じなぜだぐながっだのおおおおおおおお!!!! だがら、だがら、おちびぢゃんだげばゆるじであげでぐだざいいいいいいいい!!! ごべんなざいいいいいい!! わるいのばぜんぶでいぶなんでずうううううう!!!! おねがいじばずううううう!! だずげでええええええええええええええ!!」 穴に背を向けたまま、ぱちゅりーはこの世の中でもっともゆっくり出来ていなさそうな、 不愉快さと怒りと侮蔑とを入り混じらせた表情をしていた。 「…ゆっくりごろしをしておいて、なにをいっているの? そんなちからがあるんだったら、そんなかくごがあるんだったら、かりがへたでもどうにかして、 そのへんのざっそうさんでも、はっぱさんでも、なんでもごはんにとってこれたはずよ。 いまさらつごうよくあやまって、まちがいをみとめても、おそいのだわ。 …ばかよ、れいむ。 あなたはほんとうにばかなのだわ…むきゅ…」 そういい残すと、ぱちゅりーはそれ以上ゆっくりせず、足早に穴を去った。 れいむはまだぱちゅりーに、自分が殺したゆっくりたちの遺族に謝り、泣き喚き続けていたが それも今夜か、あるいは明日、雨でも降れば水が溜まった穴の中で溺れ死んで聞こえなくなるだろう。 晴天が続いたとしても、それはそれで飢え死にするまで苦しむだけである。 れいむへの「死刑宣告」が終わるとぱちゅりーは友人のありすの所に向かった。 ありすには、れいむの「大事なおちびちゃん」である子まりさを預かっていてもらっていた。 「むきゅ…おわったわ。 あの子はどうしてる?」 「おつかれさま、ぱちゅりー…あの子なら、ありすのおちびちゃんとなかよくあそんでたわ。 いまはふたりですーやすーやしてる。 みて、このゆっくりしたねがお。 とってもあかるくて、すなおで、とかいはな子ね。 …あんなおそろしい殺ゆん鬼のこどもとは、おもえない」 そう言うと、ありすはおうちのおくで綿毛のおふとんでくっ付きあって眠っている子まりさと子ありすに目を向ける。 ぱちゅりーは、そっと近づいていってそのゆっくりした寝顔を覗き込んで、少し哀しそうな目をした。 「むきゅ、ありがとう、ごくろうさま。 あしたからは、この子はぱちゅりーのおうちであずかるわ」 「…そのことだけど、ほんとうにいいの? むれのみんなは、まだなっとくしてないわ。 おとなになったらははおやとおなじ、殺ゆん鬼になるってこわがってるゆっくりもいる。 そうでなくても、この子もおやとおなじようにせいっさいっしろ、ころせって、いってるゆっくりも… それに、ぱちゅりーだって、こどもがいるし、長のしごとでたいへんなのでしょ?」 「かもしれないわね、むきゅ… でも、もうきめたことなのだわ この子はたしかに、ははおやにゆっくりのしたいをたべさせられていた。 でもそれが、ははおやとおなじ殺ゆん鬼にそだってしまうとはかぎらない。 この子は、まだ小さすぎてじぶんがたべたものをゆっくりだとわかっていなかったわ。 ははおやが、『これはあまあま』っていってきかせてたのもあるだろうけど…」 …あのれいむは、母親は、どうしようも無いゲスだった、とぱちゅりーは断じる。 ただし一応、同情できる部分も全く無いわけではない。 というのも、あのれいむとその夫のまりさの事は、ぱちゅりーは知っていた。 いや、群れの長であるぱちゅりーには群れの中に知らない家族というのが存在しない。 夫のまりさはまりさ種の典型的なケースと言えた。 二人が結婚する前からまりさは、れいむにお花とか、きれいな石とか美味しいキノコとか、色んなものを貢いで、 自分が狩ができる立派なまりさだと言う事をアピールしていた。 まりさはれいむに、『まりさとけっこんすれば、じぶんは何もしなくてもいい』と思わせてしまった。 だから、れいむは安心して、花嫁修業も自活するための狩の仕方も、何も積極的に学ばず大人になった。 そんなれいむが、自分の我侭のし放題で、夫を酷使させて、見捨てられたとはいえ、 待てども待てども夫は帰らず、食べるものは無く、子供たちは飢え死にしていく中、 子供だけは死なせたくない、何とかしなくては、と考えるうちに、子供を死なせないためなら何をしてもいい と間違った方向に思考をしてしまった… 「きっと、たべるもののないおうちのなかで、おっとがかえってくるのをまつしかできなくて、 たすけをよんでも、おうちのそとにとどくはずもなくて、じぶんとこどもたちがうえてしんでゆくきょうふとぜつぼうのうちに、 だれもじぶんたちをたすけてくれない、じぶんたちはこどくなんだ、とおもいこんでしまったのよ。 …ぱちゅりーのかんがえだと、おそらくそのときにれいむはこわれてしまったのだわ。 あまりにゆっくりできないじょうきょうのなかで、ゆっくりでないなにかに…ゲスですらない、ゲスいじょうの なにかに、あのれいむはかわってしまったのよ。 それでも、じぶんのわが子だけはだいじだった。 この子だけは、まもりたかった。 この子をまもるために…」 ぱちゅりーはそう、分析する。 …もしかしたら、れいむと子供たちが飢え死にしかかっている時に誰かがおうちを訪ねて、 れいむたちを見つけて、助けてあげることが出来たなら、れいむも殺ゆん鬼にはならなかったかもしれない。 群れのみんなも殺されずに住んだのかもしれない。 そう思うと、ぱちゅりーは、長として群れを取りまとめる責任のある立場としては、もしかしたら事前に何か 出来たのではないか、そう考える部分もあるのだった。 「だからというわけではないけど…そうしても、とりかえせるわけでもないけれど… ぱちゅりーは、この子まりさをそだててみることにするわ。 この子は、まだははおやとおなじみちにすすむまえに、ひきかえせる。 ゆっくりごろしと、どうぞくをたべることがゆっくりできないことだということをおしえて、 ふつうにゆっくりとしていきられるようにきょういくすれば、ふつうのまりさになれるわ。 この子がすすむみちは、けしてゆっくりできるみちではないかもしれないけど… それに、たしかにぱちゅりーにはおちびちゃんがさんにんもいるけど、みんなぱちゅりーににてかしこくて しっかりした子ばかりだし、こあもてつだってくれるのだわ。 ひとりぐらいおちびちゃんがふえても、たいしたふたんにはならないわ、むきゅん」 「そう…ぱちゅりーがそうかんがえるなら、ありすはそれにはんたいするすじあいをもたないわ。 そうね、ありすも、こんなかわいい子まりさには、ははおやとはちがうゆん生をゆっくりしてほしいとおもうわ。 だってこんなに、ありすのおちびちゃんとも、なかよしになって… ありすのおちびちゃんは、とってもとかいはだけど、すなおじゃないところがあるから、ともだちもすくなくて… はじめてなのよ、おちびちゃんが、よそのおうちの子と、こんなになかよくできたのは」 「むきゅ…ぱちゅりーも、ありすのおちびちゃんが、この子まりさのともだちになってくれれば、 すこしはしんぱいごとがすくなくなるわ… この子は…むれの中で、どれだけのゆっくりがなかまとしてうけいれてくれるのか、とてもふあんなところはあるから」 ありすとぱちゅりーは、そろって眠っている子まりさと、子ありすの安らかな寝顔を覗き込んだ。 そして、この二人が、ゆっくりしたゆん生を、互いに助け合い支えあって過ごしてくれる事を、祈った。 (終わり)