約 2,593,880 件
https://w.atwiki.jp/vpettoto/pages/10.html
とある猫カフェ/キャラクター紹介 toto(💫) 誕生日 7/8 性別 ♀ 身長 154cm バスト Bカップ お星様にお願いをして人間の姿になれた、 とある猫カフェで飼われているオシャレ好きな猫✧* ハッシュタグ #VPETtoto 衣装一覧 マタタビ(マタタビさん)(🌿) totoが抱っこしてる、店長お手製のヌイグルミ。 totoと同じくお星様の力で人の姿になる事ができる。 (人の姿での配信は現在REARITYでのみ) 誕生日 4/16 性別 ♂ 身長(ヌイグルミ) 約35cm(しっぽ含まず) 身長(人型) 162cm ハッシュタグ #VPETマタタビさん toto姉(🌙) お天気予報のお姉さん。 誕生日 -/- 性別 ♀ 身長 158cm(仮) バスト Dカップ ハッシュタグ ――― ハリメタ(🦔) アルバイトのハリネズミ。大学生。 誕生日 -/- 性別 ♂ 身長 ---cm ハッシュタグ ――― 店長 とある猫カフェの店長。 裁縫が得意でtotoの衣装やマタタビ(ヌイグルミ)は、 店長のお手製である。 お星様(中の人) totoやマタタビに神具(Live2D/REALITY)を使って、 人の姿を与えた神様(toto達視点)。 「とある猫カフェ」のスタッフが声を出すことができるのは、 お星様が声を貸しているためである。 故にキャラクター達が話している間は、自身は話すことはできない。 また、キャラクター達が同時に話すこともできない。
https://w.atwiki.jp/gununu/pages/1679.html
初春飾利(とある科学の超電磁砲)〔ういはる かざり〕 作品名:とある科学の超電磁砲 作者名:[[]] 投稿日:2009年10月9日 画像情報:640×480px サイズ:145,072 byte ジャンル:左向き キャラ情報 このぐぬコラについて コメント 名前 コメント 登録タグ 2009年10月9日 とある科学の超電磁砲 個別う 左向き
https://w.atwiki.jp/hyourirowa/pages/57.html
静寂 1人の悪魔と、半ば無理矢理その配下にされてしまった2人の人間が、ただ歩く音のみが聞こえる。 これと言って話したいことなどなく、ただ目的地へとむけて歩いていた。 3人共沈黙は金なりを金科玉条とする性格ではない。 殺し合いの場だから、一言でも話せば死に直結するなど、そこまで気持ちが追い詰められている訳でもない。 だが、共通の話題をどうにも見つけることが出来ず、加えて互いが何を考えているかイマイチ分からないため、3人はだんまりを決め込んでいた。 その沈黙を破ったのは、意外なことにデマオンだった。 「2人共、何故先から言葉を発さぬ?映えあるデマオン軍の一員なのだぞ?」 それが一つの原因だ、と言いたい気持ちを二人は抑えた。 「今のうちに、ワシに聞きたいことあらば聞いておくがよい。配下の心情を知ることも、上に立つ者として重要なことだ。」 「一つ教えて欲しいことがあります。」 次に言葉を発したのは、アイラだった。 「デマオン様は、なぜ魔王になったのですか?」 「まさか、人間がその質問を投げかけるとはな。いいだろう、ワシが如何にして魔王になり、地球を目指すことになったか。」 アイラが見た大魔王というのは、デマオンが初ではない。 神に成りすまし、世界の全てを手中に収めようとしたオルゴ・デミーラがいたが、彼奴に比べると遙かに話の通じる相手だった。 「ワシが魔王になるまで、魔界星は腐敗しきっていた。」 彼の言う通り、数百年ほど共和政を通していた魔界の政治は、贔屓目に見ても腐り切っていた。 共和政というと聞こえこそ良いが、その中では賄賂と自らの保身、世襲悪魔同士の馴れ合いに、それを自らの力だと勘違いした愚か者の巣窟だった。 そんな烏合の衆で、魔界が好転するわけがない。 加えて腹が立ったことは、奴らが総じて「地球を我が手に」と言っていたことだ。 確かに地球は多くの魔界族が数百年・数千年単位で欲していた惑星だった。 優れた魔力を持つことでようやく生存が許されるほど、資源や住める場所に乏しい魔界星に比べて、地球は資源が非常に潤沢だったからである。 地球を手に入れれば、鉄や頑丈な木材を始めとする豊かな資源が手に入り、岩を魔法でくり抜いて住む住居からおさらば出来るはずだった。 加えて地球人という食糧を手に入れれば、魔界の至る所で問題になっている悪魔の餓死者を大幅に減らすことが出来る。 食糧不足のために、危険な帰らずの原に出向き、迷った果てに逆に怪獣の餌にされるような悲劇も、抑えることが出来る。 だが、彼らが考えていたのは、自分の権威の座とその日の食事に酒のこと。 地球のことなど全く意に留めず、ただ国民からの支持を得るためだけに地球侵略を声高に叫んでいただけだった。 気に食わなかった。 保身馬鹿、世襲馬鹿、高慢馬鹿、ただの馬鹿の悪魔政治家達も、中身のない演説に扇動される国民も、彼らを悪く言っておきながら、似たような案しか出せない反対者共も。 彼一人では寿命も時間も限られている以上、長いスパンでの計画の実行は難しかった。 だが、その前提を打ち破るきっかけになったのは、「心臓移しの術」である。 自らの命を司る場所を胸の内ではなく、異なる場所、しかも魔界から離れた星に移すという、とんでもない術を研究の果てにやってのけた。 これでデマオンには、デモン座のアルファ星が寿命を迎えるまで、言い換えれば永遠にも近い時間を保証された。 だからこそデマオンは、自らの知識と魔力を数十年かけて蓄え、更なる時間をかけて魔界統一を果たし、数百年ぶりに独裁政治を敷くことに成功した。 そして長きに渡り、絵に描いた餅でしかなかった地球侵略の実行と、それに向けての政策を進め始めた。 最も、民衆の中にはデマオンの独裁を忌み嫌う者や、地球侵略を掲げたことで、同じ轍を踏むと思い込んでいた者も少なくなかった。 しかし、その意見がガラリと変わったのは、既に自身の心臓を移す際にもやってのけた、「魔界黒炎層突破案」だ。 魔界星の大気圏は、厚い炎の層に包まれている。 南極地域など、ごくわずかながら炎が薄くなっている箇所はあるが、それでも星外移動方法は限られる。 悪魔族なら魔術で結界を張れば耐えるのは難しくないが、問題は魔界星から地球へ移る際に重要になってくる、移動用魔界獣の存在だ。 そこでデマオンは魔法による魔界獣・魔界竜の改良方法を発見し、炎に強い毛皮や鱗を持つ種を作るのに成功した。 魔法の炎にこそ耐えるのは難しいが、魔界星の突破さえしてくれれば問題はない。 これこそ彼が大魔王として称賛される一件になった。 賞賛さえされれば、後はトントン拍子に侵略計画は進んだ。 偵察者を用意し、逆にナルニアデスのような自分達を嗅ぎまわる地球人を殺していき、魔力に優れた者を集めて魔界星の軌道を操作して地球に近づける。 「これがワシが大魔王になった過程だ。本当は実力もないのに威張り散らしていた輩が気に食わなかっただけだがな。」 壮大な自身の半生を二人に聞かせた。 どこか人間の世界に通じなくもない彼のサクセスストーリーは、いずれ敵になるはずの二人にとっても、魅力的なものだった。 「随分苦労したのですね。」 長らく言葉を発していたのはデマオンのみだったが、そこでアイラが口をはさむ。 「それほどでもない。逆に貴様らは如何にして今の座を掴んだ?ワシに隠しても無駄だ。どこか高貴な立ち居振る舞い、王家かそれに近しい者に違いない。」 (?) アイラは疑問に感じた。 ゼルダこそ確かにハイラルの姫だというのは、会話で分かっている。 だが自分は、1つの住まいを持たず居住地を転々とするユバールの民。 言ってしまえば、王族とは完全に対である者だ。 確かにアルス達の冒険に加わり、グランエスタード王との親睦も深まったが、それで一目見て分かるほどの王族らしさが身につくわけでもないだろう。 「ええ。私の姫になった原因は……。」 そう思っているうちに、ゼルダの方が言葉を紡いだ。 そして、白の手袋から見せたのは、正三角形が3つ連なった文様。 仲間ではなく、一時的な同盟相手にこのようなことを教えるのもどうかと思ったが、相手に対して不躾だと思い、見せることにした。 「それが、王族たる条件ということか。」 知恵のトライフォース。 彼女の手に宿り、ハイラルの行く末を委ねる大いなる力だ。 それゆえ、ハイラルの侵略を狙う者も後を絶たない。 この邪悪な催しを開いたザントも、その一人だ。 「後天的な力ではなく、先天的な力によって、手に入れた力か。 ならばゼルダよ。時にその力、忌み嫌ったことはないのか?」 「本当のことを言えば……。ザントがハイラルを侵略したのも、恐らくこの力を求めたことでしょう。」 ―――選ぶがよい。降伏か、死か。 ―――ハイラル全土の、生か死を!! 一人一人殺されていくハイラルの兵。 ザントに突き詰められ、彼女が選んだ選択は、降伏だった。 「あのデク人形も、下らぬことを。」 デマオンの言葉に含まれていたのは、ゼルダに対する同情などではなく、侵略する予定の国が1つ減ったことへの落胆だったのだが。 「まあいい。アイラ、貴様はどうなのだ。家柄か?それとも実力か?」 「お言葉ですが、私は王族ではありません。遊牧の民です。」 「なんと……ワシの目も曇ったものよ。」 目の前の相手が、王族とは真逆の生き方をしていることに、さしものデマオンも驚く。 「いえ、私の先祖に、遠い国の王子であったのに、私達の守り手になった方がいます。もしや、その方を?」 「王家から遊牧の民?逆ならともかく、王から平民の身へと移るなど、何があったのだ?」 これにはデマオンとしても驚きだった。 平民から王への成り上がりなら自分と同じ、相当なハングリー精神の持ち主だと褒め称えるべきだ。 だが、強制された場合はともかく、自分から進んで魔王から平民の身に成り下がった者など、見たことがない。 「私も詳しくは知りません。けれどその方は、王家での生活を嫌い、自由なユバール族にあこがれを持っていたそうです。」 デマオンにとっては、全く訳の分からない話だったが、詳細を聞いてみれば極めて納得がいく話だった。 (言われてみれば、あの薄汚い政権に愛想をつかす者がいなかったのが、おかしいくらいだな。まあ不快感を抱かなかったからこそ、あの政権に留まったか) 「なるほど。中々どうして面白い話だった。暇つぶしにはなったな。」 そこでデマオンが疑問に感じたのは、二人の配下から聞いた王国のことだ。 これほど多くの王国があるのは、いくら何でも異常ではないかと。 独裁制を始める前でさえ、あまり国そのものが少なかった魔界出身のデマオンだからそう感じたというのもあったが。 地球以外の別の星と捉えてもいいが、魔王がかつて見た「あるもの」と照らし合わせると、合致する点があった。 それは、かつて自分を討った青ダヌキが腹の袋から出していた道具。 奴等は姿を消したり、物を大きくしたり、空気の弾を飛ばしたりと、あの手この手で攪乱してきたが、それには全て謎の道具があった。 あれは悪魔族の手により作れる物では無い。 文明の差ではなく、もっと根本的な理由で作れないのだ。 自分にとって誠に荒唐無稽な話を持ち出すなら、「科学の力」の道具だ。 しかし、魔界でも科学の力というのはおとぎ話の世界に通じている。 だが、あの道具と言い、この首輪と言い、どうにも科学の臭いを感じる。 何らかのはずみで、科学の世界が、自分達の世界につながった様な。 そして、この殺し合いもまた、そのような者がいるはず。 (奴らは一体、何を考えている?) この殺し合いを開いたデク人形のことだけではない。 思えば、科学の力を持った地球人が魔界星に攻め込んできた理由も、不明だ。 もしや面白半分、はたまた何らかの事故で、科学の力を持ったまま、魔法の世界に入ってしまったとか? またしても無茶苦茶な考察をしてしまったが、再度考えてみても、スジが通っているため、余計不気味に感じてしまう。 話が逸れてしまったが、科学世界の地球人とは違う。 彼らは曲がりなりにも、自分を倒し、地球を守るという信念に基づいていた。 だが、デク人形共は何がしたいのかはっきりしない。 (まあ、今考えた所で分からぬか。) 考えを一度中断した所で、目的地の建物が見えてきた。 予想外なほどすんなり到着してしまった。 このまま上手くいけばいいのだが、と三人は願う。 叡智の宝庫とも言われる、図書館で何が待ち受けているのか、それはまだ誰も知らない。 【C-5/草原/黎明】 【アイラ@ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち】 [状態]:健康 職業 調星者 (スーパースター) [装備]:ディフェンダー@ FINAL FANTASY IV [道具]:基本支給品、ランダム支給品×1~2 [思考・状況] 基本行動方針:オルゴ・デミーラを再度討つ デマオンへの警戒 1.デマオンには警戒しながら同行する 2:アルス達を探して合流する ※職業は少なくとも踊り子、戦士、武闘家・吟遊詩人・笑わせ師は極めています。 参戦時期はED後。 【ゼルダ@ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス 】 [状態]:健康 [装備]:アルテミスの弓@ FINAL FANTASY IV [道具]:基本支給品、ランダム支給品×1~2 [思考・状況] 基本行動方針:ザントの企みを阻止する デマオンへの警戒 1.デマオンには警戒しながら同行する 2.アイラの仲間(アルス達)を探して合流する 3.ミドナ…あなたもいるのかしら? 参戦時期はミドナとリンク(狼)が出会い1回目の頃。 ※参加者のトランプは確認していない。 【デマオン@のび太の魔界大冒険 】 [状態]:健康 魔力消費(極小) [装備]:世界樹の葉@ ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち [道具]:基本支給品、ランダム支給品×1~2 [思考・状況] 基本行動方針:不遜なるデク人形(オルゴ・デミーラ、ザント)をこの手で滅し、参加者どもの世界を征服する 1.図書館に向かい、情報収集する 2.部下であるアイラとゼルダを引き連れる 3.刃向かうものには容赦しない 4.青だぬき共の処遇はこの場では不問とする 5.この世界は一体? Back← 026 →Next 025 Tragedy or Comedy? 時系列順 027 命、擲って 投下順 007 デマオンの表裏バトル・ロワイヤル アイラ 033 ゲームはまだ始まったばかり ゼルダ デマオン
https://w.atwiki.jp/anipicbook/pages/1166.html
+※商品数が10個以上あるので隠しています、情報を見る際は+をクリックして表示させて下さい。 とある科学の超電磁砲 上条当麻(かみじょう とうま)衣装 グッズ オーダメイド対応可能 コスプレ アニメ とある科学の超電磁砲 上条当麻(かみじょう とうま) 衣装 グッズ オーダメイド対応可能 発売日 :2013年4月2日 発売 商品情報 ・素材:高級ポリエステル とある科学の超電磁 白井 黒子(しらい くろこ)メイド衣装 グッズ オーダメイド対応可能 コスプレ アニメ とある科学の超電磁 白井 黒子(しらい くろこ) メイド 衣装 グッズ オーダメイド対応可能 発売日 :2013年4月2日 発売 商品情報 ・素材:高級ポリエステル とある科学の超電磁砲S 御坂 美琴(みさか みこと)/白井 黒子(しらい くろこ)衣装 グッズ オーダメイド対応可能 4月新番 コスプレ アニメ とある科学の超電磁砲S 御坂 美琴(みさか みこと)/白井 黒子(しらい くろこ)衣装 グッズ オーダメイド対応可能 発売日 :2013年4月2日 発売 商品情報 ・素材:高級ポリエステル とある科学の超電磁砲S 初春 飾利(ういはる かざり)/佐天 涙子(さてん るいこ) 衣装 グッズ オーダメイド対応可能 4月新番 コスプレ アニメ とある科学の超電磁砲S 初春 飾利(ういはる かざり)/佐天 涙子(さてん るいこ) 衣装 グッズ オーダメイド対応可能 発売日 :2013年4月2日 発売 商品情報 ・素材:高級ポリエステル とある科学の超電磁砲 重福省帆 コスプレ衣装 新品 完全オーダメイドも対応可能 とある科学の超電磁砲 重福省帆 コスプレ衣装 新品 完全オーダメイドも対応可能 発売日 :2013年3月15日 発売 商品情報 ・素材:ポリエステル 高級厚手サテンなど とある科学の超電磁砲 記録係腕章 とある科学の超電磁砲 記録係腕章 発売日 :2010年6月24日 発売 商品情報 ・本体サイズ:周囲35cm 高さ9.5cm とある科学の超電磁砲 風紀委員腕章 とある科学の超電磁砲 風紀委員腕章 発売日 :2009年11月27日 発売 商品情報 ・本体サイズ:縦95mm×横175mm とある科学の超電磁砲(レールガン) 初春・佐天 髪飾りセット とある科学の超電磁砲(レールガン) 初春・佐天 髪飾りセット 発売日 :2010年7月17日 発売 商品情報 ・カチューシャ ・ヘアピン とある科学の超電磁砲 白井黒子 風 コスプレウィッグ +ウイッグネット とある科学の超電磁砲 白井黒子 風 コスプレウィッグ +ウイッグネット 発売日 :2012年2月18日 発売 商品情報 ・ウイッグのみ とある科学の超電磁砲★御坂美琴風 コスプレウィッグ +ウイッグネット とある科学の超電磁砲★御坂美琴風 コスプレウィッグ +ウイッグネット 発売日 :2012年2月18日 発売 商品情報 ・ウイッグのみ
https://w.atwiki.jp/sinsougou/pages/1421.html
<とある雨の日に> しとしとと降る雨を眺めながら、最近今のように物思いにふける自分がいることに気付く。 いつからだろうか……と考えて、すぐに思い当たった。『アイツ』が月を眺めているのを見た頃からだった。 いつも何かと毒づきながらもしっかり仕事はやって、たまに大きな仕事が決まったり、それが上手くいったり した時には子供のような笑顔を浮かべているだけに、あの夜見た『アイツ』は不思議なほど印象的だった。 ここではないどこか遠くを見ながら、今にも泣き出しそうだと錯覚してしまうほど悲しげな表情を浮かべてい る姿……仕事帰りで疲労が溜まっていたとはいえ、見間違いではないことは確かだった。 ――そういえば、アイツのことってあまり知らないのよね…… ある日突然現れていつの間にかマネージャーになっていたのだが、その前に何かしていたかは聞いたことがな い。プロデューサーですら知らないのだからアイドルの中で知っているのは誰もいないだろう。 自分とそう年も変わらないというのになぜマネージャーになったのか? 友人はいるのだろうか? 学校 は? 一人で暮らしているらしいが家族は? 考え始めるとキリがない。 唯一何かを知っていそうな社長に何度か聞いてみたが、その度にはぐらかされて話題をすり替えられた。 本人に聞いてみるのもいいのかもしれないが、自分から意識していると白状するようなものだ。 「はぁ……ホント、なんなのかしらねアイツって」 腕に抱くウサギのぬいぐるみにそう語りかける。ここ最近はいつも同じ相談を繰り返しているような気もする。 いつだったか、自分がアイドルになろうと決めた理由を話したことがあった。 他の誰にも話したことのない理由、水瀬家の令嬢であるというのに才能もあり実績もある二人の兄に比べて 何も成したことのない自分。それが嫌で家を飛び出し、父親のコネで765プロに入りはしたがそれからは親の 威光に頼らずにアイドルとして自分だけのものを手に入れようとしていること。 何故そんなことを話したのか、きっかけは忘れてしまったが、それを聞いて『アイツ』が返した言葉は今でも 覚えている。 ――へぇ……伊織ってさ、頑固でワガママだけど、そういうとこはプライド高いっていうか……行動力あるよ な。そこは凄いと思う。そこだけはな。 いつものように余計な一言を付け加えて、しかし確かに自分のことを認めてくれた。 そのときの、少しだけ恥ずかしそうにしていた顔を思い出して、何故だか自分の頬が熱くなるのを感じた。 「――おい、伊織」 突然名前を呼ばれて飛び上がりそうになりながら、視線を落とす。 少し不機嫌そうに安物のビニール傘を差した、紅い瞳の少年。片手にはもうひとつ、派手めなピンクの傘が 握られていた。 「ふ、フン! 遅いわよ。何やってたわけ?」 「あのな、こっちだって呼ばれてすぐ出られるわけないだろ? 俺だって忙しいんだよ」 「そういえば今日は真と雪歩に付いてたのよね、さぞ楽しかったでしょうね」 「……今日もまた真の追っかけや雪歩のファンからあっちこっちへ逃げ回ってようやく帰れたんだけどな」 頬を強張らせながら苦笑いを浮かべるシンを見れば、それがどれだけ大変だったのかは聞かずとも分かる。 そんな状態で、この雨の中迎えに来たことに、ほんの少しだけ嬉しさを感じている自分がいた。 「まぁ、なんでもいいわ。早く帰りましょ」 「そっちが言い出したんだろ、ったく。ほら傘……って、おい」 差し出された傘を無視して、ビニール傘の下に入る。さすがに窮屈ではあったが、そんなことはどうでもよかった。 「待ち疲れちゃったから傘も持てないわ。このまま帰りましょ」 「……お前って本っ当にワガママだよな」 仕方ないとでも言いたげに溜息をついて、シンは片手の傘を邪魔にならない位置に持ち直してゆっくりと 歩き出す。 言われたわけでもないのに、自然と歩調を合わせながら。 「……なんだよ?」 「別になんでもないわよ? にひひっ♪」 変な奴、と呆れられたが、いつもより気にならなかった。 ――傍らを歩く少年がどこの誰であっても、今確かに自分の隣を歩いているのだから。 今はそれだけで十分だった。 「お、なんかもう少しで晴れそうだな」 「傘閉じるんじゃないわよ、うさちゃんが濡れちゃったら後が酷いわよ?」 「はいはい」 雲の切れ目から陽光が差す幻想的な光景を眺めながら、二人並んで事務所へ続く道を歩いていった。 ゆっくりと、その一歩を踏みしめながら。
https://w.atwiki.jp/anipicbook/pages/2018.html
とある科学の超電磁砲S USBキーボード とある科学の超電磁砲S USBキーボード 発売日 :2013年11月30日 商品情報 ・本体サイズ:440×129.5×24.3mm ・本体重量:422g ・ケーブル長さ:150cm とある科学の超電磁砲S キーボード 御坂美琴 とある科学の超電磁砲S キーボード 御坂美琴 発売日 :2013年8月31日 【キーボード】 とある科学の超電磁砲 御坂美琴 (USB接続) 060 【キーボード】 とある科学の超電磁砲 御坂美琴 (USB接続) 060 発売日 :2013年3月7日 商品情報 ・USB接続タイプのキーボード ・シリコンカバー付き ・液晶のお掃除に使えるクリーナー(不織布)付き 【キーボード】 とある科学の超電磁砲 御坂美琴・白井黒子 (USB接続) 061 【キーボード】 とある科学の超電磁砲 御坂美琴・白井黒子 (USB接続) 061 発売日 :2013年3月7日 商品情報 ・USB接続タイプのキーボード ・シリコンカバー付き ・液晶のお掃除に使えるクリーナー(不織布)付き
https://w.atwiki.jp/16seiten/pages/1054.html
時は12/24、俗に言うクリスマスというやつである。 聖夜は全ての者に等しく訪れる。 老いも若きも、男も女も、そして真人間にもダメ人間にも。 「今年も世話になったな、翠」 「なんの、気にすんなって。今更一人二人増えたってかわんねーって状態だしな」 ここ数年、聖夜と年始はたいてい森東家は久鬼家に出向いて共に迎えることが多い。 「ごちそうさまで~す。すいすい、また一段と腕を上げたわねぇ」 「人をどっかの不思議系黒スト属性みたいな呼び方するな! ったく・・・ まぁ、食い扶持が増えりゃ自然となぁ」 この一年いろいろあった。道端でちびっこを拾い、バイトの都合でガッコさぼって ドイツに向えば撃墜され、腹減ったから寄った島でまたちびっこを拾い、 挙句いろいろとあった末にようやくたどり着いたドイツでひと暴れしてたら またちびっこを拾ってしまったのである。 「それにしても、女の子がいっぱいだと賑やかねぇ。でもすいちゃん、女の子に MGシナンジュはないんじゃないの?おばさんはああいうの嫌いじゃないけど。赤いし」 「さすがにビーンボールすぎたか、とは思いつつも結局自分のものにしたわけだが。 代替品とネタグッズはとりあえず置いておいたし、なんとかなるっしょ」 「随分と無責任だな・・・そういや親父殿はどうした?」 「ああ、あのバカなら女漁りに出向いたぜ。アイツが家に居ないときは博打か女漁りの 時だけだからな。まったく・・・」 「あーあ、それにしても、メルちゃんはウチで引き取りたかったわぁ~、ざ~んねん。 苓ちゃんも酷いのよ~? ウチじゃ育てられないっていうんだもん」 「当たり前だ。ウチの収入じゃ一人増やす余裕はない」 森東家の収入の大半は大黒柱のオカルトグッズ収集に消える。 そして食費を除いた残りは奥方の趣味であるブランド品収集に消費される。 苓も翠同様、親が出さない学費は自腹なのである。 「ま、ウチのアレはバカだが金と轟運だけはあるからな。流石に3人食い扶持増えたところで どうこうはならんしな」 買った馬券は大当たり、宝くじは手堅く一等前後賞、パチれば出禁喰らうほどの大フィーバー、 宅を囲めば初牌を引いて倒して点棒かっぱぎ、買った株は売ってから暴落、というもはや 意味不明なレベルの金運と轟運を持っている久鬼家の家主は、俗に言うプーである。 だが金だけはある。そういった事情で、ドイツで拾ってきたちびっこは次女芽瑠(める)として 久鬼家に引き取られることとなった。本名はもっと長いらしいが面倒なので芽瑠なのである。 そうこう話しているうちにいい時間ということで、森東の母子は帰宅する。 「さて、っと。とりあえず片付けでもしてチビどもの相手でもするかねぇ」 見送った翠は門扉を潜り、台所へ向う。 「・・・さて、ラッパ呑みしようと思っていたシャンパンと、オヤジの頭を叩き割ってやるために 用意しておいたロマネがないわけだが」 さすがに18歳以下なのでイケる口でもワインは自発的には飲まないのである。お酒はハタチになってから。 正直、ないと気付いた瞬間嫌な予感はした。 シャンメリー程度ならまだいいだろうと思ったが、ロマネがないのである。1500万で競り落とした ロマネがないのである。これであの糞親父の頭をかち割らないと今年のクリスマスは終わらない。 しかもただのロマネではない。去年のサンヴィヴァンではパンチが足りなかったので、今年はコンティである。 「ちくしょう・・・どこにいった?」 そのとき、できれば聞きたくなかった声が背後からかけられる。 <へぇ・・・流石は一級中の一級ね。格調高くて、薫り高く、芳醇な味わい・・・なかなかの目利きね、主様> 「フツノおおおおおおおおおおお! テメェどこからソレひっぱりだしたぁあああああああ!」 <あらあら、これは嗜む為のものでしょう? なら栓を開けねばもったいないわ?> 「だああああああ! オマエはああああああああ! ・・・つか、栓あけたってことは」 <ふふふ・・・お察しの通り♪ タマも、杷羽も、芽瑠も、ぶどうジュースだと思ってガブ呑みしてたわよ?> 時を遡ること十数分前。 「まったく・・・タマ! メル! すこしは手伝いなさいよ!」 「ふみゅ、たまちゃんはりりかるなのはのでーぶいでーでいそがしいの。わわおねえちゃんひとりでやるがいいの」 「私がやると余計に汚れてしまいそうなので。姉様、タマの面倒は私が見ますので、そちらはお願いしますわ」 「アンタたちは・・・少しは家のことに貢献しなさいよ・・・」 久鬼家でまっとうに家事ができるのは事実上翠だけである。 いろいろあってさらに丸くなった杷羽は、妹が出来てからというもの、姉の自覚が出たのか何なのかは 分からぬが、家事手伝いをするようになっていた・・・が、精々洗い物と取り込んだ洗濯物を畳むだけなのだが。 一方次女芽瑠と三女韴霊はもはや家のことなどする気はないに等しい。 「まったくもぅ・・・私も、後はバカ兄に任せてDVD鑑賞に加わろうかしら・・・あら?」 台所の片隅においてある、まだ封を切っていないボトルが二本。 「何だろ、これ・・・ってロマネ・コンティ!? あのバカ、一体何買ってんのよ! んもう、だったら もっとマシなプレゼントにしなさいよね、まったく・・・」 正直、赤い彗星の再来だのジオンの魂の結晶だの言われてもさっぱり分からない。 「こっちはシャンメリー、かしら?これくらいならもらっちゃってもいいかな?」 「はい、これ。みんなので飲みましょう?」 「わーい! じゅーすなのー!」 19歳でババァと呼ばれて泣き叫んだことで有名な某魔法少女が全力全開で魔法をぶっ放す動画をバックコーラスに 幼女三人ちょっぴりオトナなお酒(っぽいの)初体験。 ちなみに、シャンメリーはアルコール分1%未満なのでノンアルコールに分類されるが、シャンパンは れっきとしたシャンパーニュ地方原産の発泡ワインである。お酒はハタチになってから。 くどいようですが、お酒はハタチになってから。 「ぷはーーーー! おいひいのー! もっとろむをー!」 「きゃっははーー! これおいひー! もっろあいを~?」 こうなるので、お酒はほどほどに。 「あうう・・・フラフラしてきた・・・めがまわる・・・」 テンションがトップギアを振り切ったメル&タマとは逆に、ローギアを通り越してバックに入りそうな杷羽。 「おらいろころへいくをー! もっろさがふおー!」 「いくろよらま!」 そして1500万円の封は、超高級ぶどうジュースとして切られる事となる。 <あら・・・これはこれは。主様もいい趣味をされてらっしゃることで・・・メル、これ呑む?> 閑話休題。 <ということがありましたのよ、主様> 「やっぱりオマエが元凶じゃねーかぁ! 畜生! それでオヤジの頭叩き割ってやる予定だったのに どうしてくれる! 中身がなくてビンだけじゃただのコントじゃねーか!」 <もったいないことをなさるのねぇ・・・こんな芳醇なワインを無駄にするために買ってくるなんて。 愛好家が知ったら泣くわよ?> 「やかましいわ! ったく・・・予備のサンヴィヴァンが役立つときが来ようとはな」 <まぁ、親父殿はいいとしましても、杷羽と芽瑠はどうしますの? タマもだけれど、もうすっかりと 出来上がってますわよ?> 「なんだとぉ!? ・・・ちくしょう! オレ用のシャンパンも開けやがったのか!」 <あら? 杷羽はシャンメリーだと言っていたわよ? あれも負けず劣らず、今晩には丁度いい味でしたわ> 「おいごらわわあああああ! 勝手に栓を」 「わーい! おにいちゃんだー! だっこだっこー」 「あにぎみさま! めるもだっこしてー!」 もはやギアは振り切った。ローでもバックでもトップでもないギアに入ってしまっている。 「おいフツノ! オマエも」 「むー! おねえちゃんはおやすみなさいなの! あとはせいぜいがんばりなさいねあるじさまっていってたの!」 「畜生逃げやがったなあああああああああああ!」 「おにーちゃーん!」 「あにぎみさまー!」 「にーさまー!」 リミッターカットで弾数無尽蔵の幼女によるトリプルスクラムが、圧倒的に力で勝るはずの翠を押し倒す! 「のわぁ!? ってぇ! なにしやが」 「ぬがすのー!」 「そうね・・・このバカ兄、普段からまな板だのもっと出っ張れだの言ってくれちゃってまぁ・・・ ホントにまな板かどうか見てもらおうじゃないのよぉおおおおお!」 「オマエはバカかああああああ!」 おもむろに杷羽は着ていた服を脱ぎ去り、上は下着のみに下スカートという通好みの姿に一変する。 流石にドイツでババァ(中身は男)の頭はかち割れても、義理とはいえ妹に手を上げるわけにはいかない! そんなことをしたら全国1000億人は下らないであろう義妹萌え族に怨み殺されてしまう! 「そうですね・・・メルも、そろそろ恩返しをしたいと思っておりました・・・兄君様、どうぞこのメル、 もらってはいただけませんか?」 「む~! おねえちゃんがいってたの! おとこなんではんらでせまればいちげきひっさつよ、って!」 「あの駄剣タダじゃおかねぇ!」 気が付けば、メルは先ほど苓の母親から贈られたゴスロリドレスを早速着崩し、これまた派出目な下着がチラリ。 タマはぺったんこボディを既に全開である・・・半裸の意味が分かっていないのはご愛嬌。 その筋の人に言わせれば既にここはヘヴンかバライソか、はたまた桃源郷か、という光景だが・・・ テンションが上がりまくっている人を見かけるとむしろ余計に冷静になるのが人の性。 (さて・・・どうすっか) 手を上げるのは忍びないが、このままちびっこ風情に襲われるのも癪だ。しかも酔っ払いだ。 シラフとしても・・・って焦点はそこではない。とりあえず打開に向けて一番簡単で短絡的な手に出る。 「止むをえん・・・どらっしゃああああああああ!」 「きゃう~ん! おかされるぅ~!」 「初めては優しくして欲しいのです兄君様!」 「うにゅ~! みわくのぼでぃにごようじんなの~!」 とりあえずちびっこ3人引っぺがした翠が次に取った行動はと言えば・・・ 「いい加減、もう、起きるか寝ろおおおおおおおおおおお!」 「ギャフン!?」「へみゃあ!?」「いたいのー!?」 お得意のグーである。 「目は覚めたか、ちびっこども!」 「・・・っつつ、いったぁ~・・・なにすんのよバカに、って、いやああああああああああああああ! なんで服脱げてるのよぉ! ・・・バカ兄の変態! スケベ! サイッテー!」 「兄君様はケダモノでしたのね!? 酔わせて襲うだなんてそんな前時代的な方法でだなんて! 言ってくだされば別に何時でも何処でも構いませんのに・・・」 「む~・・・ねむねむなの・・・ぐ~」 「とりあえず言いたいことは山ほどあるが、それ以上言うならもっと酷いぞ?」 「それなら私にだって言いたいことは山ほどあるわよバカ兄ぃ!」 「オマエはまず服を着ろ!」 「私はこのまま同衾でも構いませんわ!」 「一人で寝てろ!」 「おやすみなさいなの・・・すやすや・・・」 「全裸で立ったまま寝るな! えれぇ器用だなオイ!」 郊外の広めの一軒屋、他所の家にも負けず劣らず賑やかに、聖夜は深けていくのである・・・。 とある駄目人間の聖夜 完
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/5431.html
暑かった夏休みもとっくの前に終わりすでに秋の陽気が真っ盛りな10月の始め 我らが団長さまは退屈をもて余しているようだ ハルヒ「あ-、もう何か面白いことないの? キョン何か探してきて」 おいおい、いきなりすぎやしないか そんなのは古泉あたりが適役だと思うんだが 古泉「そうですね。今のところ何も用意できませんが、僕の知り合いにあたってみますよ」 早めにお願いね とハルヒは一言言うとまたパソコンとにらめっこし始めた ハルヒもう少しマウスは丁寧に扱えさっきからクリック音が高橋名人みたいになってるぞ ほぼ俺勝ちが決まっている将棋の手をとめて 古泉にだけ聞こえるような小さな声でこう言った (頼むから絶海の孤島とか一本橋の先のペンションとかはやめてくれよ) (大丈夫ですよ。流石にそんな大掛かりなものはすぐに用意できません。長期休暇でもありませんから、あなたの希望は来年の夏休みにでも考えておきます) やれやれ、来年は受験生だろ 朝比奈さんだって夏休みが終わってからは週に一回くらいしか団活に参加できてないからな そんな時間はないぞ (そうですね、この案はしばらく封印しておきます。それより今は涼宮さんの退屈を紛らわすことを考えないと) (早いこと頼むぜ また、あの空間にいくのは絶対にいやなんでな) とひそひそと男同士で今後についての予定を考えていると 普段あまり雑談に参加しない長門が本を読むのをやめて話始めた 長門「…今、コンピ研と私が作っているゲームがある。明日には完成する予定」 お、長門が作ったゲームか なかなか面白そうだな …けどなら長門、おまえはここにいていいのか? 長門「…いい、実際はもうすでに完成している。今しているのはコンピ研で先に楽しんでいるだけ」 なるほど作った者の特権だな なら長門はいかなくていいのか? 長門「…いい、私ここのみんなとやりたい」 少し、いやかなり感動してしまった 長門からこんな言葉が聞けるとは、古泉も顔は笑ってはいるが目が驚いてるし ハルヒも16連射をとめて長門の方を見ている 長門「なに?」 いや、なんでもないさ で、それはどんなゲームなんだ? 長門「…名前はまだ決まってない。ただ魔法使いと超能力者に分かれて戦うというもの」 古泉顔がひきつってるぞ ありがちだが長門が作ってるんだつまらないわけがない 長門「…最近私が読んだノベルをもとにしている」 と鞄から何冊か本を取り出した え-と、何々“とある魔〇の禁書目録”か と今まで沈黙を保っていた団長さまが机の上に立ち上がり 満面の笑みで ハルヒ「明日は有希のゲームをするわよ! だから今日はもう解散!!」 と声高々に宣言した まあ、それでいいかもな とりあえず俺はこの本呼んでみたいし 長門これ借りていいか? 長門「…もともとそのつもり。みんなの分もある」 ハルヒ「みくるちゃんには私から連絡しとくわ。受験生でも息抜きは必要よ!」 それはどうかとおもうが やっぱりみんなと楽しみたいからな ここは何も言わないことにしよう ハルヒ「じゃあ、明日の放課後にね。キョン遅れるんじゃないわよ」 わかってるよ ハルヒ「じゃあ、解散!」 そして全員で戸締まりをし 少し早いめの帰宅となった 家につくやいなや俺は長門から借りた本を読み始めた おもった以上にに面白く 夕飯を食べるのも忘れて読みふけっていた
https://w.atwiki.jp/index-ss/pages/1453.html
とある魔科学の幻想創造~イマジンクリエイト~ 第三章 十一月のとある日 右方と原石の聖人Ⅰ 「さあ子猫ちゃん。おしおきの時間だよ」 男たちは笑っていた。 薄汚いその笑みは今は恐怖にしか感じない。 「逃げ出すなんていけないよ?悪い子には罰を与えないと」 ああこれから酷い事をされるんだな。誰も助けてはくれない。 少女たちは諦めていた。 少女らはスラム街で生まれ貧しい生活を送ってきた。 親から捨てられ食う物も家も無い。 だから生きる為に小さい頃から盗みを繰り返してきた。 本当はしたくなかったけどそうするしか生きる道が無かった。 だから手を差し伸べられた時は本当に嬉しくて疑いもしなかった。 「アメリカにある『学芸都市』で今、働く人を探してる。子供でも働ける仕事だから働いてみないか?」 食べ物も住むところもそしてお給料…お金もくれるとスラムにやって来た大人は言った。 そして遠い国からアメリカにやって来た。世界中から同じ様な子供達が集まっていた。 ……………………だげど。 体からハラワタが出でいる。顔が分からない程に潰れている。最初にそれを見た時はニンゲンだとは思わなかったしニンゲン、自分達と同じぐらいの子供だと知った時はとにかく吐いた。 大人たちはウソをついていた。自分達は実験体(モルモット)として集められたのだ。 セイジンを作ると言っていた。セイジンが何なのか分からないけど自分達があの子達みたいにされるのは解ってしまった。 そしてその場から逃げだした。 大人は焦ることもなく楽しむ様に狩りを始める。 一歩また一歩と男たちは近づく。 何でこうなったのだろう? おいしいご飯をお腹いっぱい食べたかった。 雨に濡れることもなく暖かなベッドで寝てみたかった。 みんなと仲良く幸せに暮らしたかった。 それだけなのにどうしてだろう? とある魔科学の幻想創造~イマジンクリエイト~ 第三章 十一月のとある日 右方と原石の聖人Ⅱ “助けて!!” 言葉にすることももう出来ない。心の中で叫ぶ。 神さますら助けてくれないのは解っている。でも…そうするしか出来なかった。 “神さま私たちを助けて!!” 少女たちの叫びは神さまには届かなかった。しかし、一人の聖人にはきちんと届いた。 『もう大丈夫だよ』 頭の中に直接響いてきたやさしい声 『みんなと仲良く幸せに暮らすか…。その幻想(夢)を創って(叶えて)あげるよ』 幻聴だと思った。でも声は現実となって聞こえてきた。 「さあ、くだらない幻想(実験)は終わりだ。クソ野郎共」 現れたのは自分達よりも年上なお兄さんだった。 瞬く間に大人たちを倒してこっちに歩いてくる。 そしてやさしい声でこう言った。 「じゃあ、みんなと仲良く幸せに暮らせる所に行こうか」 涙が溢れてきた。 一人また一人泣き出し最後には全員が大泣きした。 とある魔術組織の壊滅の日の事だった。 とある魔科学の幻想創造~イマジンクリエイト~ 第三章 十一月のとある日 右方と原石の聖人Ⅲ とある魔科学の幻想創造 「それで学園都市にその子達を保護しろというわけだけど、いつも思うがそっち(魔術)側で保護しないのか?聖人開発の実験体なんて教会が欲しがりそうけど…」 時刻は夜の12時過ぎ。少女らを助け出したのち少年は後始末の為に学芸都市に魔術組織が建設したアジトに来ていた。少年の右耳には学園都市製の最新技術で作られたイヤー型携帯が装備されている。少年の手元には小型のモニターがありテレビ電話になっていた。 「今回も被害者の一人が『原石』だったからな…。一人だけ別の場所というのはかわいそうだろ?それに学園都市なら一億人ぐらいの孤児を余裕で賄いきれる。子供の三十人ぐらい屁でもないからな」 「おや私はてっきり『あたしもお兄さんみたいに強くなりたいの!だからお兄さんの近くでいたい』とか言われたて困ったからと思ったけど」 「…………。魔術と超能力、どちらで殺されたい?選んでいいぞ」 「魔術で殺されると外交問題が生じるけど。そして私はまだ死ぬ気も無いわけだけど」 今、少年と話しているのは学園都市に住む雲川芹亜という少女。学園都市統括委員である貝積継敏のブレインを務める天才少女だ。彼女を通じ貝積継敏に少女達の保護を依頼している。 そもそも今回の依頼は学芸都市から都市内の洗い出し(不法入国者の排除)という名目だった。都市内の不審な奴らを尾行していたら魔術組織のアジトだったのだ。周辺にルーン文字を刻み死角を作り人の目を欺いていた。 「別に俺は教会所属というわけではないから学園都市内部の内輪もめという言い訳ができなくもないぜ?」 「まぁ、原石がいるなら貝積も文句はないだろう。しかし、これで六件目か。最近多い気がするけど」 見事にスルーされた。 確かに芹亜の言うとおりここ数年、似たケースが多い。フランス最大の魔術結社だった『オルレアン騎士団』が行っていた『ダルクの力を持つ者の人工的な量産』など昔から『人ならぬモノ』にたどり着くことを目的にした集団は多い。それを言い出せば公然と超能力開発を行っている学園都市などがいい例になるだろう。しかし最近の事件には幾つかの共通項がある。 一つはどの事件も被害者の中に『原石』がいる事 一つはどの事件も犯人である魔術結社の規模が実験を行うには小さい事 一つはどの事件も同じ理論…方法が使われている事 「黒幕がいるのは確かだ。が、尻尾をつかめない。一番気になるのはなぜ黒幕は原石を見つけ出せるのか?学園都市でさえ世界で50人ぐらいしか把握してないのに」 「ふむ。ぜひその方法を知りたいけど。まあここで話していても答えは出せないと思うけど?」 「…だな。今から準備すれば明日の昼には飛行機を学芸都市に着かせられるだろう?俺もその飛行機で学園都市に向かうから」 「珍しいな。やはり泣きつかれたか?ロリコン趣味とはいたたけないけど」 「本気で殺すぞ?そういうアンタはどうなんだ?相変わらずの様だが」 「ああ、相も変わらず私は今の生活を愛しているよ。今日も面白い事があって退屈してないけど」 「そうかい。それは良かったな」 芹亜は含みのある笑みをしながら言う。 「今日は学校見学があってな、中学生がきていたけど、君の友人も相変わらずの様だ。階段からこけて私の胸に飛び込んできたけど」 その友人を知る者なら…特に男子なら「またかあの野郎!」と殺意を抱くだろうがこの少年は違った。まるでどうしようもない絶望に浸っているような顔をしていた。一言でいえば悲しそうな顔だった。 「君もなかなか分かり易いな。…前から聞こうと思っていたのだけど」 「何だ?」 とある魔科学の幻想創造~イマジンクリエイト~ 第三章 十一月のとある日 右方と原石の聖人Ⅳ 満足そうな顔で芹亜はゆっくりと尋ねる。 「『幻想殺し』とは何なのだ?その名付け親なら解るだろう?」 幾分かの静寂の後、少年は答える。 「一言でいえば『幻想殺し』だ。アンタにアレの説明をしても理解できる・できないと言う以前に無意味だ。理解できてもそれは答えではないし理解できなくとも答えに意味など無い。ただ、アレはジョーカーという事だけは覚えておいた方がいい。俺が人工的なジョーカーならアレは本物の天然のジョーカーだ。両者の間にはあまりに深い溝があるというだけだよ」 「こう見えて私は天才少女で知られているのだけど」 「いずれ時が来れば嫌というほど解るさ。アレイスターの『プラン』はもうすぐ本格的に始まる。止めたいのは山々だけどそれは、今はできない。ならば被害を少なくするだけだ。それに本当は見当はついているだろう?」 「さてな。あと私にはわざと見逃しているようにみえるけど」 「それもそのうち分かるさ。じゃ手配は任せた。学園都市についたらお土産を持って行くよ」 どうにもあの天才少女は苦手だ。こちらの心の中まで知ろうとするのは気のせいだろうか。用事は済んだ。通話ボタンを切る。 通話を終えると直ぐに着信が入る。おそらく今の会話を盗聴して(聞いて)たのだろう。このタイミングはヤツしかない。 「私だ」 先ほどの会話も国際電話にしてはクリアだったがそれ以上のクリアな声が聞こえてくる。 「お前は知っていたのか?学芸都市に魔術結社がいることを」 「だとしたらどうなんだ?君が処理するのは変わらないと思うが?」 「お前も相変わらずフザケタ奴だ。アレイスター、まさか学芸都市を捨てるのか?」 学芸都市は学園都市傘下ではない。が科学側であることには違わない。しかし、学芸都市の上層部は魔術のまの字も知らない。現在も学芸都市には別組織の数人の魔術師たちが潜伏しているのは確認している。彼らが動けば学芸都市は陥落するだろう。戦争の火種として十分だ。 「遊園地(あそびば)など重要ではない。それに自ら虎の尾を踏む(世界の理に踏み込む)モノなどほっとけばいい」 現在、学芸都市はとあるアステカの魔術組織と対立関係にある。今は学芸都市が有利に見えるがそれは間違いだ。魔術も知らず戦力差のみで戦うなど愚行だ。このままでは後一、二年持つかどうかだろう。 「『プラン』に関係ないモノは関心なしか…。で何の用だ?まさか子供たちを受け入れないなんて言わないよな?」 「君に依頼がある。とあるモノを創ってほしい」 「何をだ?」 「『エリュシオン』だ」 「英霊の住まう島。まさか学芸都市を……」 「どうせなら有効利用するべきだとおもわないか?」 なるほど。この人間は心底フザケている。現世に死者の島など馬鹿馬鹿しいにも程がある。 「何を考えているか知らんがそんなことしたら魔術側、科学側共に黙ってないだろう。いくらお前が科学の大将だとしても反発はあるぞ。昔と同じ過ちをする気か?そして今度はどこに行く気だ?魔術側に戻るわけじゃないだろう?」 「私の目的はただ一つ。君は数少ない私の望みを知っている人間のはずだと思ったが?」 「知っているだけだ。理解も同感もしてない。まぁ、俺自身も他人のことはいえないからな。…俺の答えはNOだ。メンドくさい。他を当たれ」 「『幻想殺し』を制御できるとしてもか?」 とある魔科学の幻想創造~イマジンクリエイト~ 第三章 十一月のとある日 右方と原石の聖人Ⅴ 何の表情もなくレイスターは…モニター越しの人間は尋ねる。対して少年もどうでもよさそうに答える。 「出来る・出来ないじゃない。アレイスター、解っているだろう?そんな事に意味など無いことを」 「それでも私は進まなくてはいけない。君こそ分かっているだろう?止まれるラインは過ぎたことを」 もしかしたら自分と似ているのかもしれない。だからこそこの人間と繋がりを持ち続けているのかもしれない。そういった意味ではローラの事以上にこの人間に惹かれている自分がいる。 「分かった。もし学芸都市が堕ちるのなら創ってやろう。だたし余計な仲介を入れるなよ。そしてもう一つ条件だ」 「何だね?」 少年は条件を言う。アレイスターにしか出来ない事を。 「分かった。いいだろう。恐らく学芸都市はあと一年のうちに終わるだろう。おそらくと言っても『樹形図の設計者(ツリーダイアグラム)』が出した回答だ。間違いないだろう。学芸都市が堕ちたのち暫くの様子見をしてから取り掛かってほしい」 「『樹形図の設計者』ねぇ…それは宇宙とビル(どっち)のヤツだ?まあ、他人には知られたくないだろうからビルの方か?どっちでもいいけど。いい身分だな?世界一のスパコンを二台も持っているなんて」 『樹形図の設計者』学園都市が独自に打ち上げた三機の人工衛星の一つに組み込まれている世界一賢いパソコン。データさえあればどんな事でも完全な未来予測(シュミレーション)が可能という代物だ。その価値は安全保持の為に宇宙に飛ばした程で当然現存するのは一台のはずだ。 「約束は守ろう。ではな」 肯定も否定もせず会話を終わらせた。いや、気にも留めずに。 「『プラン』か…・。本当にそれがお前の望みなのか?アレイスター」 通信が切れ真黒な画面に向かい呟く。答えは当然ない。さて、先ほどから待っているお客さんの相手をしなくてはいけないだろう。 「さて長々と待たせか何処のどちらさんだ?出来れば黒幕だとありがたいだが…」 やれやれといった顔で後ろを向く。そこに一人の人物がいた。 「やっと終わったか。何だよその顔は?つれないなー。俺様が出向いて来てやったのに」 性別は男。赤を基調にした服装。あまり鍛えてはなさそうな身体。髪はセミロング。少なくとも知り合いではない。それに自分の記憶からもそんな特徴をもつ人物はいなかった。なのでシンプルに聞いてみた。 「お前なんて知らん。誰だ?」 「フィアンマ。ローマ正教『神の右席』の右方のフィアンマだ。魔神さん」 『神の右席』ローマ正教禁断の組織で世界を動かすために存在する。十字教社会に存在しない教皇の影の相談役。存在を知る者は正教内でも限られる最高機密。確かその目的は『神上』、文字通り神の上を目指す組織。 「なるほど本当に黒幕か…。探す手間が省けたが、まさかローマ正教が黒幕とは驚いた。教皇は知らないだろうな。あの人がこんな事許すはずない。神上だったか?そんなつまらん事の為に子供たちを巻き込んだのか?潰すぞテメィ」 「計画実行したのはテッラなんだげど。こちらこそ驚いたよ、まさか魔神が邪魔してたとは。暇つぶしに来たら大当たりってか?それにそこまで学園都市とのパイプを持ってるとは最大司教のババァの切り札じゃなかっのか?俺様達の存在、目的もわかっているし」 「そんな事はどうだっていいだよ!!このクズヤロウっっっっがぁぁ!!!」 少年は右手で殴りつける。聖人の力で殴られ…いや拳から発生した風圧でフィアンマは壁を突き破り外に放り出される。もしこの光景を他の聖人が観ても驚愕するだろう。フィアンマは軽く1キロは吹き飛ばされた。 周辺2キロ四方を人払いしていても直径十キロ程の学芸都市で大規模な戦闘をするわけにはいかない。なるべく被害を出さぬようにビーチの方向に飛ばした。たいしたダメージはないだろう。本番はこれからだ。 とある魔科学の幻想創造~イマジンクリエイト~ 第三章 十一月のとある日 右方と原石の聖人Ⅴ 何の表情もなくレイスターは…モニター越しの人間は尋ねる。対して少年もどうでもよさそうに答える。 「出来る・出来ないじゃない。アレイスター、解っているだろう?そんな事に意味など無いことを」 「それでも私は進まなくてはいけない。君こそ分かっているだろう?止まれるラインは過ぎたことを」 もしかしたら自分と似ているのかもしれない。だからこそこの人間と繋がりを持ち続けているのかもしれない。そういった意味ではローラの事以上にこの人間に惹かれている自分がいる。 「分かった。もし学芸都市が堕ちるのなら創ってやろう。だたし余計な仲介を入れるなよ。そしてもう一つ条件だ」 「何だね?」 少年は条件を言う。アレイスターにしか出来ない事を。 「分かった。いいだろう。恐らく学芸都市はあと一年のうちに終わるだろう。おそらくと言っても『樹形図の設計者(ツリーダイアグラム)』が出した回答だ。間違いないだろう。学芸都市が堕ちたのち暫くの様子見をしてから取り掛かってほしい」 「『樹形図の設計者』ねぇ…それは宇宙とビル(どっち)のヤツだ?まあ、他人には知られたくないだろうからビルの方か?どっちでもいいけど。いい身分だな?世界一のスパコンを二台も持っているなんて」 『樹形図の設計者』学園都市が独自に打ち上げた三機の人工衛星の一つに組み込まれている世界一賢いパソコン。データさえあればどんな事でも完全な未来予測(シュミレーション)が可能という代物だ。その価値は安全保持の為に宇宙に飛ばした程で当然現存するのは一台のはずだ。 「約束は守ろう。ではな」 肯定も否定もせず会話を終わらせた。いや、気にも留めずに。 「『プラン』か…・。本当にそれがお前の望みなのか?アレイスター」 通信が切れ真黒な画面に向かい呟く。答えは当然ない。さて、先ほどから待っているお客さんの相手をしなくてはいけないだろう。 「さて長々と待たせか何処のどちらさんだ?出来れば黒幕だとありがたいだが…」 やれやれといった顔で後ろを向く。そこに一人の人物がいた。 「やっと終わったか。何だよその顔は?つれないなー。俺様が出向いて来てやったのに」 性別は男。赤を基調にした服装。あまり鍛えてはなさそうな身体。髪はセミロング。少なくとも知り合いではない。それに自分の記憶からもそんな特徴をもつ人物はいなかった。なのでシンプルに聞いてみた。 「お前なんて知らん。誰だ?」 「フィアンマ。ローマ正教『神の右席』の右方のフィアンマだ。魔神さん」 『神の右席』ローマ正教禁断の組織で世界を動かすために存在する。十字教社会に存在しない教皇の影の相談役。存在を知る者は正教内でも限られる最高機密。確かその目的は『神上』、文字通り神の上を目指す組織。 「なるほど本当に黒幕か…。探す手間が省けたが、まさかローマ正教が黒幕とは驚いた。教皇は知らないだろうな。あの人がこんな事許すはずない。神上だったか?そんなつまらん事の為に子供たちを巻き込んだのか?潰すぞテメィ」 「計画実行したのはテッラなんだげど。こちらこそ驚いたよ、まさか魔神が邪魔してたとは。暇つぶしに来たら大当たりってか?それにそこまで学園都市とのパイプを持ってるとは最大司教のババァの切り札じゃなかっのか?俺様達の存在、目的もわかっているし」 「そんな事はどうだっていいだよ!!このクズヤロウっっっっがぁぁ!!!」 少年は右手で殴りつける。聖人の力で殴られ…いや拳から発生した風圧でフィアンマは壁を突き破り外に放り出される。もしこの光景を他の聖人が観ても驚愕するだろう。フィアンマは軽く1キロは吹き飛ばされた。 周辺2キロ四方を人払いしていても直径十キロ程の学芸都市で大規模な戦闘をするわけにはいかない。なるべく被害を出さぬようにビーチの方向に飛ばした。たいしたダメージはないだろう。本番はこれからだ。 とある魔科学の幻想創造~イマジンクリエイト~ 第三章 十一月のとある日 右方と原石の聖人Ⅶ 「空を飛ぶとは良い体験したよ。風圧で人を飛ばすなんてやっぱし聖人、魔神ってモンはすごいな。俺様実に羨ましいぜ」 「どこで俺の事を知ったのか知らんが聖人で魔神と知っていながら挑む気か?」 「魔神と戦ったことはないな。が、こう見えても俺様も強いんだせ?不完全だけどな」 (不完全?どういう意味だ?) 「さてと、さっさとアレを出してもらいますか」 「アレだと?何のことだ?」 「もったいぶるなよ。お前が魔神たる由縁だよ」 意味は分からないがさっさと片を付けよう。 少年は右手を砂浜に着ける。左手は炎に包まれる。右手を挙げると大量の砂鉄が付いていた。この光景を魔術師、能力者が見たら双方とも困惑するだろう。魔術師からすれば魔術の発動動作が地面に着けるだけ、能力者からしたら実現不可能とされる多重能力者(デュアルスキル)に見て取れるからだ。実際に目の前のフィアンマは珍しい物を見ているようだった。少年は砂鉄を炎に塗す様にし徐々に形を整える。砂鉄を溶かす程の高温にも関わらず左手には火傷一つ無い。完全に能力制御されている発火能力(パイロキネシス)だ。そして砂鉄は矛へとなる。 「なーるほど。その場で霊装を創るか。トンデモナイなお前」 少年はフィアンマに世間話をするように言う。 「日本神話を知ってるか?その中に“国産み”ってのがあるがこれはその時使われた『天沼矛(あまのぬぼこ)』をモチーフにしたものだ。簡単に言うと国を創る矛だ」 伝説に因ればイザナギ、イザナミの二人の神が混沌とした大地を矛でかき混ぜ矛から滴り落ちたのが島となり日本を創ったという。その矛を少年は知識で…正確に言うならば10万3千冊以上の魔道書と230万以上の能力(チカラ)で創る。 鉄を使い物を創るというのは実は日本の考古学上重要な事で様々な神話の基礎になっていたりする。またここは学芸都市、人口で創られた島だ。そういった一つ一つの要素、条件を知識で纏め形創る(行使する)。それが少年のチカラの一部。 「もちろん矛を振るえば大地が降ってくるわけじゃない。フィアンマ、島を創るにはどうすればいいと思う?」 少年は矛を振り上げフィアンマに襲いかかる。その速さは言葉よりも早い。 「簡単に言えば海底のマグマを爆発させればいい。この矛はマグマを爆発させるぐらいの衝撃を生み出すんだよ」 伝説、伝承、神話を自らの解釈で再現する。それも少年のチカラの一部。 その衝撃は軽く2キロ四方を軽く超え学芸都市全体を駆け抜けた。学芸都市に設置されている震度計でここからもっとも離れているものでも震度3を記録した。 「そうそう。俺のチカラの名前知ってるか?『幻想創造(イマジンクリエイト)』だ。覚えとけ」 ありとあらゆる異能を生み出す力だ。 その少年の言葉だけが辺りに響いている。 とある魔科学の幻想創造~イマジンクリエイト~ 第三章 十一月のとある日 右方と原石の聖人Ⅷ 「おいおい俺様を舐め過ぎていないか?」 その少年の声に続くようにフィアンマの声が聞こえてきた。 「『幻想創造』?そんなもんどうでもいいだよ。確かにそのチカラは素晴らしいが俺様が欲しいのは禁書目録の錠前なんだよ。『王室派』、『清教派』のトップだけが持っているヤツだよ。だがお前なら例外的に持っているんじゃないのか?禁書目録を創りあげた禁書目録の編集者であるお前なら。だからこそ『魔神』でいられるんだろ?」 「テメィ一体何者だ?さっきから普通なら知りえるはずのない情報をどうしてテメィが知っていやがる!?」 少年は攻撃が効いていないことよりもフィアンマが持つ情報に心底驚いている。世界で数人しか知らない情報ばかりなのだ。当然その情報は漏れるはずのないモノで外部に知りえる者は皆無のはずだ。 「さっき名乗っただろ?フィアンマ。右方のフィアンマだ」 少年は矛を握りなおしフィアンマに再度襲いかかる。 「悪いが鍵は持ってない。鍵に頼らなくとも俺の頭にはきちんと10万3千冊以上の魔道書は記憶されているんでな!テメィは今ここで倒す!!」 矛から繰り出される衝撃にフィアンマは大した動作もせず衝撃を受け止めた。右肩から突如あらわれた第三の腕で防いだのだ。爪の様な翼の様な腕だ。そう不完全な腕だ。 「な!?まさかその腕は!?」 フィアンマはニヤリと笑い第三の腕で薙ぐ。今度は少年が吹き飛ばされる。百メートルぐらいで矛を地面に刺し踏みとどまったのは流石は聖人といったところだろう。 「それは残念だ。それにしてもつまらんな~。お前魔神だろ?もう少し楽しませてくれ」 少年は不完全な腕を見上げる。その腕の正体は…恐らく禁書目録では正体をつかめないだろう。だが少年には解ってしまう。過去に見たことがあるからだ。少年の親友が持つ同じく不完全な右手を。 「対応しているは『神の如き者(ミカエル)』。お前は本当に十字教徒か!?」 「人様の事は言えんだろ。魔術、科学両方の世界にいるのだから」 フィアンマの不完全な腕を中心にして爆発が起きる。 少年は矛を不完全な腕にぶつける。 爆発と爆発。二つの爆発は合わさることなくぶつかり合う。少年の爆発が力負けしまたしても少年が吹き飛ばされる。 「おいおい何なんだよお前は。魔神ってのはこんなんに弱いのかよ?不完全な腕にすら劣るのか?イヤ、おかしいな。さっきから魔術を使おうとしてないよな?そんなチンケな矛を創ったぐらいで何故魔術を使わん?うん?もしかして使えないのか?俺様達みたくなんかの制約があるのか」 爆発の中心から約二百メートル離れた場所から少年は駆け出す。わずか数秒でフィアンマの元に近づき矛で攻撃する。 「…ちょと違うな。ニアンスとしては『使わない』が近いが『使えない』わけじゃない…。俺の魔術は威力が強すぎるんだよ。こんな風にな!!」 矛を振り上げ不完全な腕めがけ爆発させる。先ほどとは違いただの爆発ではない。 「『天沼矛(あまのぬぼこ)』は混沌とした大地をかき混ぜることが出来た。つまり異空間を切り裂いたとも言えるだろ?」 空間を切り裂き爆発させる。それは大規模な爆発ではなく小規模すぎる爆発。そうでなくてはすぐさま空間全てを無くすことになるからだ。 その爆発は例えるなら一閃の煌き。斬り、光り、爆発。その一連の光景はまさしく煌きだった。しかし、爆発は無に還っていく。 「だから、俺様を舐めてるのか?本気だせよ!!聖人の魔神さまよ!!!」 不完全な腕。それが一閃の煌きを握り潰す。矛まで握りつぶす。 とある魔科学の幻想創造~イマジンクリエイト~ 第三章 十一月のとある日 右方と原石の聖人Ⅸ 「ああああああああっあああああああああああああっっっああああああああああああっっっっあああ!!!!!!」 そして少年に腕が巻きつき握り潰し始める。 「ふん。つまらんなお前。なぜ本気を出さないのか知らんが俺様の邪魔になる前に潰しとく。ハァー暇だったからアメリカまで来たら魔神さまがいて錠前を手に入れられるかと思えば持っていないし。ああそうだ。ついでに聞いとくか。おい、右手を知らないか?俺様の腕とよく似てるヤツだ。俺様の腕の正体が解るって事は何所かで似たヤツ見たことあるんだろ?」 腕に力が更にこもる。すでに普通の人間なら死んでいる程の圧力がかかっている。 「し…らんな…」 「ふん」 「ぐ‥あっっあああ!!」 心底つまらなそうに少年を放り投げる。ざっと五百メートルは飛んだだろうか?やっぱり聖人並には飛ばせないかとつまらん感想を抱き止めを刺しにいく。 「さてと、この後は学園都市に向かうか。面倒だが回収された『原石』のガキ共を回収しなきゃな。せっかく集めた『原石』だし。そういえばお前も『原石』だっけ?まぁ、お前はいいやここで死んどけ」 「なん‥だと…?また子供たちを犠牲にする気か!!?」 「ついでに学園都市に元々いる『原石』も貰っていくか。もしかしたら当たりがいるかもしれんしな」 「ふざけるな!!」 「う~んそうかも。あんまし表立った行動はすべきじゃないか。アレイスターの野郎もいることだし。でも『魔神』がこの程度だし問題ないか」 振り上げられる不完全な腕。しかし、少年は…行動しない。ただ、魔神たる証を見る。魔法名の宣言。少年の想いの全てがこめられたその真名(な)を…今、ここに。 「Intimus119!!」 聖人である証である聖痕(ステグマ)を開放。その反動でフィアンマが吹き飛ばされる。 さあ、反撃の開始だ。少年は魔神へとなる。 「ようやく魔神のお目覚めですか?じゃ見せてみろよ」 吹き飛ばされたフィアンマは空中で方向転換。魔神へと向かう。 「サービスだ」 魔神は言う。 「よく覚えておけ。俺はな魔法名を名乗る条件を決めている。だから滅多に聞けるもんじゃない」 魔神はもう一度名乗る。己の想いを 「Intimus119(我が力は我が友の為に)!!」 とある魔科学の幻想創造~イマジンクリエイト~ 第三章 十一月のとある日 右方と原石の聖人Ⅹ それはただの蹴り。速度は音速を軽く超えるただの蹴り。 それはただの拳。速度は音速を軽く超えるただの拳。 それはただの炎。少量の魔力だけで出来た地獄の炎。 それはただの雷。少量の魔力だけで出来た地獄の雷。 それはそれはそれはそれはそれはそれはそれはそれらはただの魔神の攻撃に過ぎない。 「おおおおおおおおおおおおおおおおおっっっっおお!!!」 魔神の攻撃にフィアンマは何も出来ずにいた。そこに追い打ちが入る。 「超電磁砲(レールガン)って知ってるか?こうゆうのを言うだが」 先ほど潰された矛を核にして音速の三倍の速度にて放出。 何とか腕でガードするがすでに後ろに魔神が回り込んでいた。 その背には天使の翼らしきものが生えている。 「そら気をつけろ?この光線は殺人光線だ」 透けているその翼から太陽の光が差し込む。 ぎりぎりで避けるがすぐさま魔神の攻撃が入る。 避けた所が爆発する。 フィアンマは理解した。自分は遊ばれているのだと。 「クソがぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」 フィアンマは地面に堕ちる。堕天使が落日したように。そして堕ちた堕天使はその不完全な腕を振りかざす。悪あがきをするように。 対して魔神は最強の攻撃で迎え撃つ。 「IT IS A SAGE, AND Ⅰ AM A FOOL (自分はちっぽけな人間でしかない) THE DEVIL IN THE RIGHT SIDE AN ANGEL IN THE LEFT (力は弱く 力は小さい) AN ANGEL AND THE DEVIL BECOME SUBORDINATES (そんなちっぽけな力) MY LAW OF NATURE THAT IT IS IMPOSSIBLE TO USE (どうする事も出来ないちっぽけな自分のチカラ) THOU BECOME THE END!! (そんな力を受け止めてみろ!!) THE STRONGEST BLOW!!! (ドラゴン・ブレス!!!)」 魔神の周りの空間に亀裂が入る。その隙間から這い出るように魔方陣が現れる。 そして白い光線が放たれた。不完全な腕と完全たる光。 衝撃が学芸都市を襲う。辺りは衝撃の中心地はクレイターができその威力を表していた。 結果は言うまでもないだろう。魔神の一撃は不完全な腕を消し去った。 「これが魔神だフィアンマ」 魔神の周りに光の欠片が降り注ぐ。魔神の勝利を祝うように。 とある魔科学の幻想創造~イマジンクリエイト~ 第三章 十一月のとある日 右方と原石の聖人ⅩⅠ フィアンマは地面に倒れていた。なぜ自分が負けたのか?魔神を舐めていたから?それも敗因の一つには違いないだろう。だがそれだけではないはずだ。『ローマ正教神の右席の右方のフィアンマ』その名はそこまで甘くはない。 「俺様の力はこんなはずではない!!何故だ!?」 「それはテメィが偽物だからだ」 見上げると魔神が見つめている。憐れむように。 「何だと!?俺様が偽物だと!?フザケルナ!!!」 「さっきテメィがした質問をしてやる。なぜ魔術を使わなかった?お前こそただ手を振り回していただけじゃないか」 「なに?」 そうだ。何故使わなかった? 「それとあの手だ。不完全なあの手がなぜ俺と戦っている間保ち続けることができたと思う?」 確かに本来なら1~2発で分解してしまうはずだ。 「テメィはただのテレズマの塊だ。良くできたな。自分の体を見てみろよ。もう消えかかってきてる」 自分の手を見ると徐々に消えてきている。 「俺様は!俺…様は!!お…れ……… そのまま偽のフィアンマの声は消えていく。ラジオのチャンネルが切り替わるように新たな声が聞こえてきた。 ……あ~あここまでか。あっけない最後だな」 「ホンモノのフィアンマか」 「よう魔神。こいつが偽物っていつ気づいた?」 消えていく体を通信機代わりに使っているのだろう。おそらくはバチカンから通信しているはずだ。 「最初にぶん殴った時だ。見ただけじゃ解らなかった」 「それはお褒めの言葉をありがとう。わざわざアメリカまで行くのが面倒でな。こいつで事足りると思ったんだが…。相手が魔神じゃ無理もないか」 「フィアンマ。それでどうするつもりだ?何ならこちらから出向いてテメィを潰してやろうか?」 「遠慮しとこう。錠前を持ってなきゃ魔神に興味ないしな。ああ『原石』のガキどもなら好きにしろ。本命の居場所なら実は目星がついている。だがまだ時期ではない。準備を整えてからだ」 「それを見過ごすとでも?」 消えいく身体のままフィアンマは笑う。 「見過ごすだろうな。俺様達を潰すということはローマ正教を潰すということだ。魔神は馬鹿ではないどろうからな」 「さあ?意外に大バカ野郎かもしれないぞ?」 「……一つ聞いておこう。なぜ魔法名を名乗った?名乗らなくとも勝てただろうに」 魔神は当たり前のことを言うように答える。 「条件を満たしたからだ。俺は条件を満たさなければ魔法名を名乗らない。逆に条件がそろうなら必ず名乗る。そう誓っただけだ」 「不自由なこった。聖人の力に魔神の知識。加えて原石の超能力者。そのチカラを振るえばいいだろうに」 「聖人、原石か……。なぜ世界に聖人が20人弱しかいないか分かるか?」 「知らんし興味もない。俺様の目的には関係ないしな」 「あながちそうでもないがな。そう珍しいモノではないというだげの話さ」 そろそろ時間切れだろう。偽フィアンマの身体はほぼ消えている。 「そうかい。次会う時にでも講釈願おうか」 「その時はブチノメした後だと思っておけ」 「魔神か…。そのチカラを超えるチカラを俺様は手にいれる。その時までこの借りは借りておこう」 そう言って偽フィアンマは消滅した。 とある魔科学の幻想創造~イマジンクリエイト~ 第三章 十一月のとある日 右方と原石の聖人ⅩⅡ 「見過ごすわけなかろうに。Intimus119(我が力は我が友の為に)俺の刻む魔法名(名)はその為にあるのだから……」 さてとホテルに戻るか。そして魔神は少年にもどる。後片付けは後に回そう ポケットから一枚の紙を取り出しルーンを記す。離すとひらひらと舞い近くのヤシの木に張り付く。 「右方のフィアンマか。アレが本当に存在していたとはな」 覚悟はしていた。親友が持つあの右手を見た時から。 「当麻…。もしかしたらお前を殺すかもしれないな俺……」 そうならなければいい。神様がいるかどうかは興味無いがそう願う。 少年の祈りは空に消えていった。 魔神とフィアンマの戦いによって学芸都市の機能は大きなダメージを受けた。いくら魔神とフィアンマが手加減していたとしても防犯システムはショートし戦いの記録など残るはずもなかった。一部を除いて…。 「面白いショーだったな…」 ここは学園都市の窓のないビル。 魔神の攻撃も今回は宇宙にある人工衛星までは被害は無かった。学園都市が打ち上げた人工衛星の一つである『ひこぼしⅡ号』気象用と言いつつ実態はスパイ衛星だ。宇宙より先の戦いを観測、分析し学園都市の窓のないビルに送信していた。それを人間は観ていた。 「魔神のチカラの一端が観ることなどそうそうない。そしてあの腕。右方のフィアンマか…。ローマ正教の暗部か…」 男にも女にも大人にも子供にも聖人にも囚人にもどんな人間にも見えてしまう人間、アレイスターはビーカーの中で逆さで浮かんでいた。その表情は笑っているのか悲しんでいるのか、喜んでいるのかはたまた怒っているのか誰にも分からない。 思考一つで観ていたモニター画面を切り替えると裏の『プラン』の進行状況が表示される。 プランEX 『創造殺し(アンノーン)』稼働率3パーセント そしてまた思考を切り替えると先ほどまで戦っていた魔神の少年が秘密裏に作成していたレポートが表示される。その一ページ目にタイトルが書かれている。 『安価な人口的身体部位複製法(イージー・クローン・パーツ)』 そのレポートをとある研究施設に勤める研究者に送信する。送り主は記さず宛名には天井亜雄と記す。こうして少年の知らぬところで少年の想いとは裏腹に表の『プラン』が進められていく。 「もう止まることは出来ないのだ。____、君も知っているだろう?」 その問もまた空に消えいく。 Next 第四章 十二月のとある日 最大主教と第一王女と魔神に元女教皇
https://w.atwiki.jp/terachaosrowa/pages/4289.html
「 お の れ 主 催 者 ! 」 神奈川県のとある病院で、男の怒声が響き渡る。 「シンクロモンスターの親玉であるニアラが死に、希望が見えたかと思えば……人間の主催者まで滅ぶべき存在とはな! 覚悟するがいい主催者共! 貴様ら全員、この俺が歴史から抹消してくれる!」 鎧とコートを乱雑に投げ捨てつつ、プラシドは改めて打倒主催者を誓った。 仲間の遺志だとか、リンの家族を守るためだとか、そんな理由もあったが、まさに今、純粋に主催者に殺意が沸いたのだ。 第四回放送の、明らかに主催者の男の欲望が丸出しの禁止行為、着衣二枚の破棄。 この禁止行為は、プラシド一行にある意味で壊滅的なダメージを与えた。 「ディーフェンス、ディーフェンス!」 「プラシドさん、やっぱり前が見えないよ!」 防衛システムの記録も借り、驚異的なディフェンスでリンを守る機皇帝ワイゼル。 その後ろのリンの姿は……上下ともに下着のみという非常に危険なものだった。 元からかなり薄着のリンには脱ぐ服の選択肢がなかった。ブラをしていただけまだよかったほうである。 「おい邪魔だワイゼル! シューティングスターでゴルェンダ!するぞ!」 「ココハシシュスル!」 続いて不動遊星。彼は革製の上着を着ていたため、本来なら上半身が裸になる程度のはずだった。 だが何を血迷ったか、彼が脱ぎ捨てたのは下半身の装備。つまりズボンと下着を脱ぎ捨てたのだ。 「まあ落ち着け遊星、またレン達の姉が死んじまったんだ。今は慰めるのが先だぜ?」 「うぅ……GUMI姉さん……」 「……辛いことは全部忘れちまいなアッー!」 「阿部さアッー!」 最後に阿部さんとレン。彼らは 全 裸 だった。 常時阿部さんと繋がっていたレンはすでにズボンと下着をどこかに落としていたため、上の服と支給品一式を捨てた。 そして阿部さんの服はつなぎ一丁で、最初から下着もなかったため、つなぎと支給品一式を捨てて現在にいたる。 「ディーフェンス、ディーフェンス!」 放送直後にプラシドはワイゼルにリンの防衛を命じた。 リンの脱衣や下着姿を遊星に見せるわけにはいかないし、同時にリンにも下半身露出三人衆の姿を見せるわけにはいかないからだ。 「ウホッ……さすが遊星、赤き龍の頭の痣を持つだけはあるな。亀が龍になってやがる……」 「え? 遊星さん達何を話して「ディーフェンス、ディーフェンス!」」 ただ、消音までは不可能だった。 さっきからワイゼルが叫んでいるのは会話を聞かせないためでもある。 「……マスタープラシド、コノサンニンゼンインカラリンヲマモルノハチョット……」 「ぐっ……」 しかしいくらなんでもワイゼルの行う防衛にも限界がある。 リンの視界を遮り続けるのも大変だが、戦闘が始まった際にどうしようもなくなる。 ワイゼルは攻撃の要。リンの防衛にまわしたままでは勝てる戦いにも勝てなくなってしまう。 「くそ……やむをえん!」 そしてプラシドが下した決断は…… ※ ※ ※ ※ ※ ※ 「……いいかリン、真面目な話で、このまま俺から絶対に離れるな。そして俺の顔だけを見続けろ」 「う、うん……」 至近距離でそう言ってのけるプラシド。 今の彼は、サイクロン号に合体せずに普通に乗っている。 そして同時に、リンに抱きつかれて……いや、抱きつかせている。 「プラシド……ッ! お前だけずるいぞ! 今すぐ俺とシフトチェンジするんだ!」 「黙れ猥褻蟹! 貴様らがもう少しまともなら、俺もこんな精神がどうにかなりそうなことをしなくて済むんだ!」 遊星が叫ぶが、プラシドも負けじと叫び有無を言わせない。 別にプラシドに下着姿の少女を抱きつかせる性癖があったわけではない。 ただ、ワイゼルを使わずにリンに何も見せないようにし、なお且つ遊星からリンを見えにくく触りにくくするにはこの方法しか思いつかなかったのだ。 リンの話により、医者と刑事が殺されたことがわかったプラシドは一瞬安堵の表情を浮かべた。 だが直後に元の表情に戻った。医者達が殺されたということは、近くに殺人者が潜んでいる可能性が高いからだ。 そうなると病院にとどまるのも危険、早急に当初の予定通り東京を目指そうということになった。 そして決められたのがこの走行順。 ←後 遊星号【阿部・遊星・レン】 サイクロン号【プラシド・リン】 機皇帝ワイゼル 前→ この状態なら、遊星がリンの姿を凝視することもできなくなるうえ、レンも阿部さんに掘られなくて済むという結論からだ。 そして最前線にワイゼルを配置することにより、前からでも対処できる。 ちなみに、そもそも遊星達を置いていくという考えもあったが、リンの希望もありそれは却下された。 阿部さんがレンの命を救った恩人というのはかなり大きい。 そして遊星も、こんなんだが貴重な戦力。捨て置くのは自分達の首をしめることにも繋がる。 (いったい、いつになったら希望は見えてくるんだ……) 頭をおさえながら、プラシド達は東京を目指す。 【一日目・13時10分/神奈川県公道/天候・雨】 【プラシド@遊戯王5D's】 【状態】健康、決意 傷心、精神疲労 【装備】サイクロン号、機皇帝ワイゼル∞(スターダスト、防衛白コア入り) 【道具】支給品一式 【思考】 基本:主催者(特にマダオ)を歴史から抹消する。アンチ連盟も。不動遊星は保留。 0:早く他のまともなリンの家族を探さなくては…… 1:不動遊星をリンに近寄らせないようにするが、共に行動。 2:リンを防衛し、絶望の道を歩ませないようにする 3:速い男(クーガー)を警戒 4:ミクトランは許さない 5:遊星達と情報交換する?でも遊星達がろくに情報を持っていない気がする 6:東京に向かいつつ、デュエルディスクを探す ※7期の世界を知りました 【鏡音リン@VOCALOID】 【状態】ダメージ(小)、悲しみ、決意、リーダー、下着姿 【装備】覇邪聖皇剣、自分のデッキ、その他不明 【道具】支給品一式、その他不明 【思考】 基本:生き残り、家族と再会する。 0:プラシドさんと遊星さんどうして仲悪そうなんだろう……? 1:プラシドや遊星達と行動する。 2:護られるだけではなく、自分も戦う 3:ハクの真意が知りたい。やむを得ない場合は戦う ※7期とは別人です。 ※7期の世界を知りました 【阿部高和@くそみそテクニック】 【状態】健康、全裸 【装備】自分のデッキ、そのほか不明 【道具】他不明 【思考】 基本:や ら な い か 0:俺の前に来たな、遊星…… 1:レンの家族探しを手伝う 2:レンと遊星と行動する 3:その道中でいい男をさがす 4:悪い男は掘り殺す 5:できれば遊星とプラシドも掘りたい 6:ミクトランを探してじっくりと"お話"する ※7期とは別人です 【鏡音レン@VOCALOID】 【状態】阿部さんを見てると胸がドキドキする…遊星さんとくっついていても胸がドキドキする… 悲しみ、全裸 【装備】自分のデッキ、そのほか不明 【道具】海馬社長のカードトランク 【思考】 基本:家族を探す 0:遊星さんがバックに!? 1:阿部さんと行く 2:阿部さんとイク 3:遊星さんとも行く 4:遊星さんともイキタイ 5:ハク姉さんが心配 ※7期とは別人です 【不動遊星@遊戯王5D's】 【状態】健康、下半身丸出し 【装備】遊星のデッキ、Dホイール(遊星号、中損壊)、スターダストドラゴン(人型) 【道具】支給品一式 【思考】基本:仲間を探して主催を倒す 0:ずるいぞプラシド…… 1:阿部さん達と東京へ行く 2:でも決してイキはしない。 3:阿部さんとレンと一緒に行動する。 その頃、プラシド達がいた病院では。 「ぐふっ……」 鼻からの大量出血により、貧血で動けなくなったストライダー飛燕が。 彼に何があったのか? かなりの深手をおい、プラシド達を殺すか否かを悩んだ彼が下した決断は、前者のほうだった。 放送を聞いている最中に殺そうと、サイファーを握り締めて部屋に入ろうとした瞬間。 まだ幼いと言っても過言ではない少女の脱衣シーンをモロに見てしまったのだ。 (ノ、ノーパンよりも脱衣の方が破壊力が高いだと……っ!) さらに一瞬だが巨大兵器の姿も確認した飛燕は即刻その場を離れ、別の部屋に飛び込むと同時に血をぶちまけたのだ。 ちなみに服を脱ぐのは間に合った。 (いかん、血を流しすぎた…… そういえば、今頃飛竜も服を脱いでいるんだよな……って何を考えているんだ俺は) 貧血のせいか、頭の回転も鈍ってしまった飛燕。 「ふっ、まだまだ青いな」 「っ!?」 そんな彼に、後ろから声がかけられた。 特A級のストライダーである飛燕が背後を取られるなど、通常はありえない。 飛燕の状態がすぐれないことを除いても、かなりの使い手だ。 「私は根来。お前はまだ青いが、才能がありそうだ……ついてくるがいい。お前に新たな世界を見せてやる」 「新たな……世界……?」 【一日目・13時10分/神奈川病院内部/天候・雨】 【根来 忍@武装錬金】 【状態】健康、出歯亀忍者、上半身裸 【装備】シークレットトレイル、ビデオカメラ 【道具】支給品一式、その他不明 【思考】基本:各地で出歯亀行為を行う 1:才能がありそうな飛燕に出歯亀の世界の極意を教える 【飛燕@ストライダー飛竜2】 【状態】ダメージ(大)貧血、上半身裸 【装備】光剣サイファー、Zセイバー@ロックマンX 【道具】支給品一式、手榴弾、ヤクルト×2 【思考】基本:あのお方の為に参加者達を間引く 1:飛竜とは戦いたくないので、説得する 2:新たな世界が気になるので根来についていく