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頭の中が真っ白だった。 考えられるのは、あの指に首を絞め上げられること。 口は顔の飾りになる。水から揚げられた魚のようにあがいて意識が途絶えるのを待つ。 そうすれば楽になれる。 だけど彼女がそれを許してくれなかった。 ギイ、と叫び声をあげて扉が開いた途端、胸が詰まる。 いくら息をしても気管に穴が空いているのか漏れ出し、運良く通り抜けても石になってしまった。肺には届かない。 頭痛が、悪寒が、目眩がした。 なにもこれは今日に限ったことじゃなかった。毎日毎日同じように私を苛んだ。 靴を鳴らす音が止む。 膝にうずめた顔を上げたくなかった。 薄暗い牢内で表情がはっきりしなくても、据わった瞳に射貫かれていることはわかった。 視線が体中を這いずり回って、まるで針先で撫でられているようだった。 影が覆い被さり、それから逃れたくて後ずさりしたけれど、背中はすでに岩壁。 剥き出しの肌に浅い傷ができた。 痛みに呻く気力はない。 やっとの思いで私は固く目をつぶった。 このまま瞼が縫いつけられればいいと思った。 なにも見たくなかった。 世界から遮断されることを望んだ。 でもそれは許されないから、私は弱いから、視界に彼女を受け入れる。 目と鼻の先に白無垢の──ああ、もう白なんかじゃない。 赤だ。 赤でほとんど塗り潰されている。 足が折れたように彼女は膝をついた。 布が擦れてぬちゃっと音がする。 しばらくしても水音は消えなかった。ボタボタとずっと続いている。 それは彼女からするようだった。 指先から滴るだけじゃない。腕から足から首からも落ちていく。 色々なところからこぼれていてどこなのかわからない。 手には冷たい光を放つものがあった。 肉厚ナイフ。これも塗り潰されている。 「ここにもいたんだね、『魅音』」 怖いとか悲しいとかいう感情はなかった。 ついにその日がきたんだと実感するだけ。 ただただ私の頭は働いている。 彼女が泣いてることしかわからなかった。 だから抱きしめた。 冷たさが刺さっても、ドロドロとした熱が広がっても抱きしめた。 ……もう、いいよね。私、がんばったよ。 …おねえ…ちゃん…………
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by、佐賀県 「うげ……風邪引いた…………」 体温計の数値は38.5℃。今朝起きたら布団が丸ごとはだけていたから、多分体を冷やしてしまったのだろう。 腹の具合が悪い。熱があるとわかると急に頭も痛くなってきた気がする。大学はあるけど休むしかない。テスト近いのに、大丈夫かな。 「とにかく薬……薬……ってあれ? ないの……?」 常備薬の入った箱を漁って見たが、風邪薬が一つも入ってない。 一人暮らしでこの状況は絶望的だった。だが幸いにも歩くことが出来ないほどの重態じゃない。 自分で薬を買いに行こう。私は服を着替えて、自転車の鍵を持って外に出た。 しまった。そう思ったのは近所のコンビニに来たときだった。 よく考えればコンビニに風邪薬は置いてないのだ。脳の回転がまずいことになっているらしい、こんな初歩的なミスをするなんて、私らしくも無い。 仕方無い。帰って、薬局の開く時間まで待とう。 「あ~……頭痛い……吐き気がする……それに夏だってのに寒いわ…………」 とりあえず食べられそうなものをと思って、プリンとアイスとヨーグルトを買っておいた。しかし今はとても口にする気になれない。 家に着いて、布団に潜り込む。それから薬局の開店時間まで、ひたすら布団にくるまってう~う~とうなっていた。 ひたすら気分が悪い。死にそう。吐くものも無いだろうに吐き気が止まらない。喉も痛いし鼻も詰まる。風邪の症状がメドレーで襲い掛かってきていた。うっぷ。ちくしょう。死にそうだ。 近所のドラッグストアの開店時間になった。私は立ち上がろうとしたとたん、床に倒れ込んだ。こけた時の衝撃で吐いた、その場で床に。汚い。しかし掃除をする元気があるわけがない。 「ごほ……げほ…………」 這うようにして洗面所まで行き、口の中をゆすいだ。 それから熱を測りなおしてみた。1分後、体温計の示した数値は………… 「40.5℃…………朝より上がってるし…………」 まずい。本気でまずい。症状も目で見てわかるほど悪化している。頭が痛い。景色がぐにゃぐにゃする。 こんな状態で外に出るのは果てしなく危険だとわかっている。でも、自分で行かないと、他に薬局まで薬を買ってきてくれる人なんて…………私にはいない。 さっき床に吐いたとき、服が汚れたから着替えることにした。ひどく汗をかいたので下着も替えることにした。 辛さと、みじめさとで、私は泣きたくなった。 いや、泣いた。涙をぼろぼろこぼして泣いた。寂しい、辛い、誰か、誰か助けて。おかあさん。おとうさん。 ノスタルジーな感傷に浸ってる場合ではない。動け私の体。じゃないとやばい。今死ぬ。本気で死ぬ。昔の人は風邪が原因で普通に死んでたんだぞ。 ましてこの21世紀に風邪で死にましたなんて文明人としての恥だ。おまけに大学生がアパートで孤独死なんて洒落にならない。私は外に出て、文字通り必死で薬局を目指した。 自転車は使えない。確実に転ぶ。徒歩で行くしかなかった。 これほど孤独を痛感したことは無かった。自分がこんなに弱い存在だったと初めて知った。 そう、私は孤独なんだ。風邪を引いてなくても変わらない。私は一人。大学に入ったときからずっと、これからもずっと。 大学を出て、働き出して、どうするんだろう? きっと今と変わらない。孤独な生活が待ってるんだと思う。自分から変わろうとしないで、一体何が変わるものか。 これからも私は一人ぼっちで生きていくんだ。一人分のご飯を作って、一人で食べる。そうやって、30歳になっても、40歳になっても、ずっと一人ぼっち。そしていつか今日みたいに。本当に誰にも助けられないでアパートの一室で孤独死するんだ………… 「おーっす、どったの柊ぃ? 気分悪そうジャン」 女の声が聞こえる。誰だよ? あたしがこんなダブルで胸くそ悪い時に、そんな嬉しそうな明るい声で話しかけてくるやつは? 「………………日下部? 奇遇ね……あんた何してるの?」 ぼやっと歪んだ視界の中に、高校の頃の同級生、日下部みさおの姿があった。別々の大学に進んでからはほとんど連絡もとってなかった仲だ。それがなんで今、ここにいるのだろう? 「そりゃ柊が心配だったから来てあげたんだよ! 風邪なんだろ? もう安心していいよ。柊っちは一人じゃないからね! あたしはずっと柊の友達だよ!」 大きく開いた口から八重歯を覗かせて、屈託の無い笑顔で日下部が言った。 私が友達……、そう言ってくれるのはすごく嬉しい。涙が出そうになるほど嬉しい。 私にも確かに友人がいた。きっと彼女らが今の私を見たら、そんな風に優しい言葉をかけてくれるのだろう。そう思う。本当にそう思う。きっと彼女がここに居れば。そう言ってくれるのだろう。 「…………はいはい。もういいわよ……。黙って……。わかってるわよ…………」 目をこすり直して、もう一度前を見る。 そこには誰もいない。ただむなしく町の景色を映し出す透明な空間があるだけだった。 今度こそ私は涙を流した。嬉しくてではなく、ただ悲しくて。 「だ、大丈夫ですか……? 顔色すごく悪いですけど……」 ドラッグストアの店員、アルバイトらしき若い男性が私を見てそう言った。 私は、大丈夫です、と心にも無い言葉を返して店を後にした。買った薬はその場で栄養ドリンクと一緒に飲んだ。でもすぐに効く訳が無いのでまだ気分はすこぶる悪い。 でもこれで後は帰って寝てれば、そのうち治るだろう。そう思うと気分は楽になった。あとは帰るだけ、帰って布団に潜り込むだけでいい。私は帰路を急いだ。 しかし一つだけ問題があった。体がもう限界なのだ。おそらく熱はさっきよりもっと上がっているだろう。 下手したら42℃を超えているかもしれない。頭だけでも急いで冷やさないと本気で後遺症が残りかねない。20代のうちから将来のアルツハイマーの種を植えておくなんぞ冗談ではない。 急ごう。目の前がふらふらするから急げないけど、できるだけ早く帰るようにしよう。私は危うい足取りで家を目指して歩いた。目の前の景色がよく見えなかった。だから、前から歩いてきた男の集団にも目が行き届いていなかった。 前から歩いてきた男性に、私は思いっきり正面衝突した。 「痛っ! おうそこの女あ、どこ見て歩いとんじゃいっ!」 低い男の声が頭の中にぐわんぐわん響く。私は肩を掴まれて無理やりに振り向かされた。 目の前には男が数人、私より頭一つ大きなその男たちはどれも派手な出で立ちで、茶色に染めた髪を跳ね上げていたり、無骨な大きいピアスをぶら下げていたりと、少しまともとは違う格好をしていた。 「おらなんとか言ったらどうねっ!? ヒトに肩あぶつけといて黙って行こうっちゅう法は無かろうがっ!」 胸倉を掴み上げられ、がくがくと揺らされた。頭が痛む。何か言おうと思っても、意識が混濁していて口がうまく動かない。 「こんボケがっ! ボーっとしおってヤク中かいワレ!!」 ばっ、と急に体を投げ捨てられた。私はそのまま路肩に倒れ込んだ。男たちはニ、三言悪態をついてから去っていった。 立ち上がろうと思ったが、うまくいかない。私は立ってているのか、それとも横になっているか、よくわからなかった。 通行人たちは何も気にせず私の傍らを通り過ぎていく。むしろ心一つ近寄りたくない風に、早足で去っていくように見える。無論だれも私に心配して話しかけたりはしない。都会の人間なんてこんなものだ。逆の立場なら私だってそうしただろう。 そうだ。だから私は今ここに一人でいるんだ。誰にも気をかけない人間は、誰にも気をかけられない。そういうもの。自然の摂理だ。 思えば高校の頃の友人たちは変わり者だった。私はどれだけ彼女たちが人懐こい猫のようにじゃれ付いてきても、ずっと突き放すような冷たい態度ばかり取っていた。みんな本当はすごく私に気を使ってくれていたのかもしれない。 私はなんとか立ち上がった。だけどどこに向かって歩けばいいのだろう。一人暮らしのアパートの部屋? そこに何があるの? いくつもの月日をそこで過ごしたけど、一体何が変わった? 何も変わってない。同じ毎日の繰り返しばかりだった。 いつもそこには自分一人だけ。きっとあの部屋をビデオカメラで撮影していたら、その映像は延々と同じ景色が続いていることだろう。いや、あの部屋だけじゃない。私の回りはいつも虚無に満ちていた。一人ぼっちで過ごす毎日がずっとずっと続いていた。 楽しくも無い日々。これまでも、これからもずっと変わらない日々。そんなものに何の執着があって、私はこんなに必死で生きているんだろう? よくわからなかった。 ああ、足元がおぼつかないと自分でもわかる。ふらふらする。車の音が聞こえる。横断歩道。信号の色はよく見えない。また車の音が聞こえる。私は、ただ前に足を踏み出そうとした。 「やっほーかがみん。久しぶりだね。大学は休み? 何してるの?」 と、そこで後ろから話しかけられた。私は振り向いて、自分より頭一つ低い位置にあるその顔を見た。 こなた……? あんたこそ何してるのこんなところで? 「私は、なんか大学で『はしか』が流行ってるとかで休みになったんだよ。かがみのトコは大丈夫?」 あ~、そういやなんかニュースでやってたわね。ひょっとして、ウチの大学も今日は休みだったのかしら? だったら授業のことは気にしなくてよかったのね。 「それでアキバにでも遊びに行こうと思ってたんだけどさ。急にかがみんの顔が見たくなっちゃってねー、家まで行っても留守だったから探したんだよ?」 そう……、…………はあ……、うれしいこと言ってくれるわね……、さすが幻覚なだけあるわ…………。 「ん? 何言ってんのかがみ?」 わかってるわよ。どうせあんたも消えるんでしょ? 私に友人は確かに居た。でももういない。だから、もし目の前にひょっこり現れたとしても、それは夢であって、現実ではないんだ。 「あれ……? ひょっとしてかがみ調子悪い? なんかすっごく顔が真っ赤なんだけど」 …………こなた、こうして面と向かって言うことは最後の最後まで無かったけど、私あんたを親友だと思ってた……。 「ほへ? 何言ってんのかな、かがみん? 死亡フラグ立ってるよそのセリフ……」 いいじゃない。どうせ消えてなくなる幻なら最後まで言わせて……。 私ね。みゆきより、つかさより、他の誰よりあんたが好きだった。冷たく当たってばかりだったけど、本当はすごく好きだったのよ。惹かれてたんだと思う。自分の気持ちにどこまでも素直なあんたに。 ずっと素直になれなくてごめんね。こんな私に、ずっと優しくしてくれて、ありがとう。本当にあんたには感謝してるわ。 「ど、どどどしたのかがみ? なんかヘンだよ!? 妙に顔も熱っぽいし……私そういう系はROM専で、自ら参加するのはちょっと…………」 勘違いしないでよね……、別に私が言ってるのは、そういうアブノーマルな関係じゃあ…………。ああ、でもそれもいいかな……? だってそういう関係になっちゃえば、ずっと一緒にいられるんだもんね。 こなた…………お願い、どこにもいかないで……。私を一人にしないでよ…………………… 「あれ? かがみ? おわっ! ちょっと奥様、街中でそんな大胆な!! …………ってあれ? もしもし、かがみ……? かがみっ! わーすごい熱っ! ちょっ、しっかりしてよかがみー!」 目が覚めたら、そこは自分の部屋だった。 私、どうやって帰ってきたんだっけ? 確か薬を買いに行って、その帰り道だったはず。そこまでで記憶があやふやになってるけど………… 体を起こす。体調はだいふ回復しているようで、楽に上体をあげることができた。 ぽとり、おでこの上に乗っていたらしい濡れタオルが腹の上に落ちた。 「おー、やっと起きたねかがみ。もう夕方の5時前だよ」 「大丈夫、お姉ちゃん……? もう熱は下がった?」 「念のため今からでも病院に行って診てもらったほうが、よろしいかもしれませんね」 声が聞こえた。懐かしい声。みんなの声を電話越し以外で聴くのはずっと久しぶりだった。 でも、まるで昨日の事のように思い出せる。あの頃と変わらない。みんなの声が、姿が、そこにはあった。 「つかさ……。……みゆき。……こなた…………」 手狭なワンルームの部屋に3人が並んで立っていた。今まで自分一人でいたから、この部屋がこんなに狭かったなんて思っても見なかった。 もう頭痛もしていない。意識ははっきりしている。だからわかる。これは夢とか幻とかじゃなく、本当にみんながここにいるんだ。 「どうして……? なんでつかさたちが私の部屋にいるのよ?」 「こなちゃんがね、電話してきてくれたの。お姉ちゃんが急に倒れたから、って。それで私も大急ぎで来たんだよ」 「私も同じく、泉さんからお電話をいただいてすぐに。心配でしたが、ただの風邪だったようで、一安心です」 そうなの、迷惑かけたわね。私はそう言おうとした。迷惑だったわね。でも別に平気よこのくらい。私は別に風邪を引いたくらいで、体と心が参るほど弱い人間じゃあ…………そう言おうと思って…………。 「…………ありがとうみんな。わざわざ私のために来てくれて、本当にありがとう…………」 そう、呟いた。 ありがとう。本当にありがとう。心からそう思った。 強がってばかりだったけど、すごく寂しかった。会いたかった。みんなに。 「そ、そんな。当たり前だよ。ねえ、ゆきちゃん?」 「ええ、だって私たちは友達じゃないですか」 みゆき……、つかさ……。そっか…………。そうだよね………… 「ん~~?? 久しぶりのかがみんはなんかデレっぽくなったね~! かわいいよぉ~かがみ~ん」 「おわっ!? ちょ、なにをする! じゃれつくなこのっ!」 こなたは体を軟体動物のようにうねうねさせながら、私の頬をつんつん突っついた。 「あれ~かがみさっき言ってたよね? 私のこと親友だと思ってるんでしょ~?」 ぴしっ、私の思考回路が瞬間凍結した。 あれは、まさか、夢でも幻でもなくて、本当にこなただった……? 「ね~かがみん? 私たち親友なんだよね~、あたしのこと大好きだって言ったよね~」 「すっ! 好きとは言ったけど、大好きとまでは言って…………はっ!?」 「や~ん! かがみんに告白されちゃったー! かあいいよぉかがみ~! お持ち帰りしたいー!!」 「あっははは、こなちゃんそれ私のネタだよ~」 「あらあら、泉さんも隅に置けませんわね」 「だーっ!! 帰れお前らー! もういいから帰れーー!!!」 結局、その日はみんな夜までずっと私の部屋にいた。いつ熱がぶり返すかわからないし、心配だから、と言うことで。 夜になって、つかさとみゆきは私の部屋を後にしたが、こなたは明日も大学が休みなので泊まらせてくれと言ってきた。断ろうにも、散々世話になった手前そうは言えない。聞けば、街中で倒れた私を家までこなたが一人で運んでくれたそうだった。 しかもその後も付きっ切りで看病して、起きたときにはお粥まで作ってくれていた。これを無下に扱ってはさすがにバチが当たるかもしれないと思った。 客用の布団は一応あった。ただし今までたまに遊びに来たつかさが数回使用した程度で、ほとんど新品同様だ。それをこなたに出した。 え~かがみと一緒のお布団で寝たい~、とふざけたことを言ってきたが無視した。 「じゃ、電気消すわよ」 「うん。いいよー」 部屋の灯りを落とす。外からは街の明るさと車の行き交う音が微妙に部屋に入ってくる。それでも部屋は静かだった。いつも通りの私の部屋の静けさだった。 「…………あのさ、かがみ」 「……なによ」 ふと、こなたが話しかけてきた。 「ん~、いや、何でもナインだけどね…………」 こなたはそう言って口をつぐんだ。私は黙っていた。すると、こなたがまた話し出した。 「かがみがさ……もし寂しかったら、いつでも私に電話していいからね…………」 「………………なに言ってんのよ……、別に、寂しくなんかないわよ…………」 「ん~……、じゃあ、寂しくなくてもいいから、ちょっとでも私のことが頭に浮かんだらさ、電話とかメールしてね…………」 「…………………………わかったわよ。しょうがないわね…………。でもあんた、高校の頃は携帯にかけても全然出なかったじゃない…………」 「今はちゃんと持ち歩いてるよ。だからね……今日みたいな時も、電話してくれたら、私どんなに忙しくても、絶対かがみのこと助けに来るから。……私がそうしたいから…………」 それっきり、私たちは二人とも何も言わなかった。 聞こえてないわよね……? いくらなんでも……ひぐっ……こんなの恥ずかしすぎるわよ…………うぐっ……優しくされたのが嬉しくて、泣いちゃうなんて………… 枕に涙の粒が落ちる。頭まで布団をかぶって、嗚咽を殺して私はひっそりと泣き続けた。 ありがとう。こなた。本当にありがとう。私は心の中で何度もそう繰り返した。 あの頃の夢をよく見た。 高校生の私。制服を着た私。 クラスの違う友達と一緒に、なんてことない世間話をしていた。 つかさはいつも笑っている。こなたはまたバカなことを言っている。みゆきも天然な事をよく口にする。 私はいつも、あの頃の夢ばかり見ていた。あの頃は楽しかった。あの頃に戻りたかった。 だから目が覚めて、薄暗い部屋の天井を見るたびに泣きたくなった。楽しい夢の世界から、一人ぼっちのいつもの自分に戻ってしまうから。 夢の続きを見ていたくて、枕に顔をうずめた。でも夢は夢。いつか終わる。終わったらまた一人。それがすごく嫌で嫌でしょうがなかった。 でも頑張ってみよう。そう思った。 あの頃の明るく輝く日々を、もう一度作ってみよう。あの頃は、私が黙っていても、つかさが、こなたが、みゆきが周りを回って私を照らしていた。私が黙って、冷たく澄ましてても、みんなが明るく楽しませてくれていた。 それが私にも出来るかもしれない。いや、みんなやっていることなんだ。だから私にもきっと出来る。 ずっと諦めてた。でも私はもう一人ぼっちは嫌だから。私も明るく輝いてみよう。精一杯努力してみよう。 幸運の星になれるよ。私もきっと。 完
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とりあえず皆さんの要望をお聞きします 例えば、こんなページ作って欲しいなど 名前 コメント
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Ⅰ どっとなだれ込むように海岸へ迫った緑も、生々しい岩肌を露出させている鋸山も、しばらく見納めとなると感慨深いものがある。 幼いうちから見慣れた山のかたちと向きあって、俺はじっと耳を澄ます。燃え上がるような蝉の鳴き声の渦に、身を投げ出してみる。両目に浮かぶのは、幼い頃に走り回った雑木林の山道や、花火のもたらす硝煙の匂い。学校帰りの内房線。生まれ育ったこの町で積み重ねてきたものは、自分の思っていた以上にたくさんあった。そういった故郷の大切さを知ったのも、大学に進学して東京に暮らすようになってからである。 「えーた、何してるの? 早くおいでよ!」 連れの美那子が俺を呼んでいる。振り返ると、背景の浦賀水道が午後の日に照らされ、ぎらぎら輝いていた。まるでその輝きがそのまま透過しているかのように、瞳がきらめいている。美那子はキャリーバッグの取手を引っ張り上げると、こう言って俺をせかした。 「早くしないと、フェリー出ちゃうよ? この暑い中、何十分も待つの嫌だからね!」 はいはい、今行きますよーっと。 そう大声で言ってから帰省の荷物を肩にかけ、俺は美那子のもとへ歩き始めた。 日差しがとにかく眩しくて、両腕の皮膚をちりちりと焼く。鼻の奥が焦げ付いてしまいそう。右手に握っているミネラルウォーターのペットボトルも、もう空っぽだ。 でも、そんな暑い夏ももうすぐ終わろうとしていた。 自動券売機で片道ぶんの切符を買う。ビワだか牛乳だかサザエだか、フェリーの発着場はお土産を売る店員の声で賑やかだ。そんな夏休みの喧騒を掻き分け、俺たちは「かなや丸」の乗船口へ向かう。帰省のさい、いつもはJRの直通電車で東京まで帰ってしまうのだが、今回は美那子の提案で東京湾フェリーに乗船し、横須賀を回ることにした。 フェリーに乗り込んでようやく落ち着いた美那子は、さっそく船内の売店で菓子パンなぞを買っている。美那子は実家の近くに住んでいた幼なじみで、今は都内の大学に通っている。たまたま俺と帰省の日程が合ったので、一緒に東京へ戻ることになった。 背が高くなっても、短めの髪やぱっちりとした大きな目元、日焼けした黒い肌は昔とちっとも変わらない。今日はワンピースみたいな黄色のロングTシャツに、ホットパンツを履いている。この帰省で久しぶりに美那子と対面したが、自分の中で思い描いていた美那子のままでいてくれて、本当によかった。 生まれも育ちも学校もずっと一緒だったが、お互い大学に通うことになってから、はじめて別々になってしまった。その大きな変化を、美那子はどう受け止めているのかは知らないが・・・・・・。 「ねね、えーた。デッキ上ってみない?」 「ああ、いいよ。行こうか」 不意に呼ばれて俺は少し戸惑った。いつの間にか、美那子の接近を許していたことに戸惑った。美那子は俺と会話をするとき、いつも顔を近くに寄せてくる。そんなささいな癖も、昔のままだった。「ほい、これあげるよ」などと言われ、海軍カレーパンなるものを受け取った。 「フン」 美那子のかぶりついた跡を見てから、照れ隠しのためカレーパンを口いっぱいに詰め込んだ。 階段を上がって甲板に出たとき、船がゆっくり旋回をして向きを変える。三浦半島の久里浜に向けて進行を始めた。 故郷が離れていく。散々見慣れた南房総の山々も、こうして船の上から離れていくのを眺めていると、とても切なくなってくる。 ため息を吐いた。こんな風にして一人、大海原へと投げ出されていった自分は、これからどこへ向かっていくのだろう。 そんなことを思いたくなるのも、俺が「異能者」であるからなのかもしれなかった。 Ⅱ 「うわー、見て見て! すごーい!」 美那子は大喜びで一羽の鳥に指をさした。海を進む俺たちと並ぶようにして、かもめがすぐ目の前を滑空している。翼を広げたまま静止しているこの海鳥に、年配の乗客がカメラを構えていた。 俺は高校生時代に遭遇したある事故をきっかけとして、「異能者」であることが判明した。 事故といっても水の事故で、美那子が溺れたのを助けに出たときに能力が発露した。まさか、この俺に特別な力があったなんて夢にも思わない。 それから俺は、とにかく「強くなること」を目指してきた。俺の通う学校――双葉学園は、異能者を育てる学校だ。この学校を選んだおかげで俺は自分の異能に相当詳しくなれたし、異能者としても大幅な成長を遂げられたと自負している。だから、俺にとってベストな選択肢であったはずだった。 それなのに、時折「疑問」を感じるときがある。自分の選択に自信を持てなくなり、臆病な気分になるときがある。どうしてそんなナーバスな気持ちになってしまうのか、俺にはよくわからない。美那子とこうして一緒に行動している、今がまさにそんなときであった。 田舎の友人も美那子もみんな、普通の大学に通っていたり普通の生活を送っていたりしていた。それに比べて、俺はいったいどういう方向へ突き進んでいるのだろう。みんなとは違った生き方をしている自分に、どことなく孤独に似たようなものを感じていた。 新学期が始まれば、また異能者としての生活が待っている。異能について深く学び、訓練に明け暮れる多忙な日々が待っている。双葉島という箱庭で繰り広げられる、一味変わった日常。でも、学園生活やラルヴァとの戦いを終えたその先に、いったい何が俺を待ちうけているのだろう? 俺は将来どうなっているのだろう。 重たいため息を一つ吐いてから、俺は周りを見渡した。東京湾を出てきたコンテナ船が、たくさんこちらに向かってきている。フェリーがなぞる航跡に、太平洋に出て行くタンカーが真っ直ぐ直角に交わった。雑然としてせわしい浦賀水道は、こうしていくつもの航路が縦横無尽に交錯し続けている。 真正面から吹きつける潮風が気持ちよかった。地上で熱せられた体が冷やされて、疲れが抜けていくのを感じる。ふと上を見ると、まだかもめがフェリーと並んで飛んでいた。このかもめはウミネコだろうか、群れから離れ、風の強い浦賀水道を悠々と横断している。 俺みたいだな、と唐突に思った。実家や友達、故郷から離れ、よくわからない都市伝説の世界に首を突っ込んでしまっている俺。このどこまでも広がる海原をあてもなく飛び回っている、はぐれもののウミネコのようなものだ。それはとても心細いことだと思う。 「えーた、こっち来なよ! 眺めがとってもキレイだよ!」 呼ばれて振り返ると、いつのまにか美那子は反対側の手すりに移動していた。相変わらず、あいつは年甲斐もなくはしゃいでいるようだ。俺は美那子のところへ行く。 海が傾いた日差しに照らされて、ゆらゆらと白銀に輝いていた。 もう少し経てば日没だ。遠くを見やると、物見やぐらを連想させる火力発電所の煙突が三本、黒い影となって屹立している。 終点の久里浜が近づいていた。 Ⅲ 久里浜に着いてから、俺たちはフェリー発着場の隣にある小さな浜辺に寄った。美那子が寄りたいと言い出したのだ。 浜辺ではボールを蹴り上げて遊んでいる円陣組や、バーベキューをして鉄板を囲んでいる若者たちがいた。午後であるためか、もしくは港の脇にある小規模な浜辺なためか、海水浴を楽しんでいる人間は一人も見られない。俺たちの乗ってきたかなや丸が、久里浜港を出ていった。 波打ち際を美那子は裸足で歩いている。一人で波を蹴り上げたりして遊んでいる。 本当に海が好きな奴だなと俺は思った。そういうところが昔と何も変わっていない。そんな美那子を見ていると、将来について深く悩みこんでいた自分が、余りにも馬鹿馬鹿しく思えてきて苦笑が漏れてしまいそう。 いや、もしかすると美那子にとって「海」としばしのお別れだから、ああして波と戯れているのかもしれない。 彼女は今、内陸部の大学に通っている。下宿先も学校の近くだから、これから海とは無縁の生活を送ることになるのだ。もちろん美那子は美那子なりに楽しくやっていることだろうということは、俺がいちいち考えるまでもないことなのだろうが・・・・・・。 「えーたもこっち来て遊ぼうよお!」 と、美那子は俺に両手を振って言った。そのとき、夏の日差しよりも美那子の笑顔が眩しく映った。なんとなく照れくさかった俺は、その場で片手を振って応えてあげる。 西から照りつける日があまりにも暑くて、背中を汗が流れていった。喉が渇いていた。 飲み物が欲しい。美那子のぶんも適当に買ってこようと思い、俺は浜辺を上がる。 コンビニの看板が県道沿いの先にうかがえたが、美那子を残して遠くまで行くのもはばかれるので、近場の自動販売機で済ますことにする。アクエリアスを自販機から取り出したあと、ミネラルウォーターのボタンを押した。 自動車の往来が落ち着いてから、俺は県道を小走りに渡ってもとの浜辺に戻ろうとする。バーベキューをしている若者たちは、いよいよ紙製の白い皿を取り出していた。サッカーをしている円陣から、ボールがあさっての方向へと飛び出してしまい、全員が爆笑を交えながらボールを追いかけていた。 そういった光景を横目にしてから、俺は美那子のほうを見る。美那子は、何か見つけたのだろうか、足を膝まで波に浸して何かを見つめている。 そして次の瞬間、美那子が細長い触手のようなもので腕をつかまれて、一気に引きずり込まれたのを見た。 「美那子!」 背筋がぞっとした。とっさに走って近づいたとき、美那子の細い腕が暗い色をした海中へと沈んでいった。 触手はクラゲのものにしてはかなり太くて、毒々しいピンク色をしていた。俺はその触手に見覚えがあった。その異形を忘れられるわけがなかい。 終わり行く夏を遊び呆けている若者たちは、誰も一人の少女が海中へ呑み込まれていったことに気づかない。・・・・・・むしろそのほうが、俺にとって都合が良かった。 「上等じゃねえか」 俺は怒りに震えた。帰郷をしていて、しばらく惰眠を貪っていた魂源力が奮い立つ。ボストンバッグとキャリーバッグが固めて置いてあるところに飲み物を放ったあと、正面から海に突っ込んでいった。 Ⅳ 汚い海だな、というのが正直な感想だった。夕方になろうとしている時刻のためか、海はますます暗く濁っており、沈みゆく美那子を追うのにやや苦労した。 美那子だって海辺で育った奴だ。パニックに陥ることなく、海底に引きずり込もうとしている化物の触手を殴打したりして必死に抵抗していた。しかし、俺にはわかる。そいつを倒すのは一筋縄ではいかない、まったく別次元の異形であることを。 俺が追いついて美那子の体をつかんだとき、美那子はこらえきれずにごぼっと泡を口から吹き出した。苦しみもがいているうちに、俺は右手に魂源力を込めて触手を握りつぶす。 異形から分離した美那子を肩にかつぎ、すぐに浮上を始めた。「もう、大丈夫だ。俺がついている」。そう、水中で「ささやきながら」 もう敵は追ってこなかった。真っ赤な尻尾を漂わせながら、ほの暗い沖のほうに消えていったのを確認する。 「げほっ! ごほっ!」 水中から顔を出した美那子は、強く咳き込んで海水を吐き出す。俺は美那子をおぶって、浜辺に向かって泳いだ。 砂浜でへたりこんだ美那子は、開口一番にこう言う。 「ぜー、ぜー、・・・・・・なんなの、なんなのあれ!」 「まあ、落ち着こうな。世の中にはお前の知らないところで、おっかない化物がいるもんなんだぜ」 「おっかないってモンじゃなかったって! すっごく長い触手みたいなものが伸びてきて、腕つかまれて、ぐおおおおっと」 動転している美那子をほっといて、俺は海を見つめる。眼球のなかに炎を感じていた。おもむろにシャツを脱ぎ捨て、砂浜に放る。 「ねえ、えーた、何始めるの?」 「ちょっとひと泳ぎしてくるわ」と、俺は言った。「とりあえず物陰で着替えてこいよ。あと、カバンのあたりに飲み物あるから、好きなもの飲んで待ってな」 「危ないからよしなって! えーた!」という言葉を無視して、俺は暗い海中へ滑り込む。 「久しぶりじゃねえか・・・・・・」 と、港の沖まで潜ってやってきた俺は心の中でそう呟いた。 なかなか光の差し込んでこない濁った視界の向こうを、ゆらりゆらりと一枚の巨体が身を翻している。 それは、成人男性ぐらいの体長はあるエイだった。トビを思わせる大きな胸ひれで水を掻き分け、鞭のような長い尻尾は先端が尖っている。先ほど俺が潰した尻尾を、すでに再生させていた。 不気味な赤い色を帯びたエイが、こちらを振り向く。目と目が合ったとき、俺はニヤリと笑った。 「高校のとき以来だな。あんときも浜辺で遊んでた美那子を引きずり込んでくれたよな」 はっきりと聞こえたことだろう、ニンゲンの言葉にエイのラルヴァは大きく目を開いた。俺はエイにむかって指をさし、こう大声で「怒鳴った」 「俺はお前と決着を着けるために今日まで修行してきたんだ! 昔の俺だと思うなよ!」 俺の異能は水中戦闘特化だった。肺呼吸を行う人間であるにも関わらず、魂源力の恩恵を受けている俺はこうして海中でも会話ができる。たとえ人生を狂わせるような激流の中だろうが、一筋の光の届かない孤独の深海だろうが、地上にて躍動・疾走・跳躍するがごとく俺は海の中で暴れまわることができる。 こんな力に目覚めたのも、過去にこのラルヴァによって美那子を沖に引きずりこまれたのがきっかけであった。「美那子を離しやがれえ!」。思わず怒鳴ってしまったその言葉は水中にもかかわらず克明に響き渡り、自分でも驚かされたものだった。 「覚悟しやがれ!」 素早くエイとの距離をつめると、俺は巨大な胸ひれを殴って穴を開けてしまう。 水中のほうが地上よりも体が軽く感じる。この自由な三次元空間が、俺のバトルフィールドだと言ってよいだろう。双葉学園において、水を得た魚という表現はまさに俺のためだけにあるのだ。 俺の通っている大学には、龍河弾という超人がいる。竜の血を全身にめぐらせた彼は、恐らく地上で最強に近い生物に違いない。 なら、俺は海中での最強を目指してやる! 血潮がたぎる。筋肉が激しく伸縮する。俺は大きな穴の開いた胸ひれを両手でつかみ、ばきばきと大胆に破り捨ててしまった。 ところが、俺の心臓をめがけて尖った尻尾が飛んできた。 「ぐおっ!」 直撃してしまう。胸板に空いた穴から、煙のように血液が舞い上がった。エイはふらふらと俺から距離をとって逃げようとするが。 「・・・・・・残念。全然効いてない。伊達に鍛えてないんだぜ」 そう、俺は堂々と言ってやった。エイは憤怒に満ちた眼球を俺に向ける。 「前回は尻尾の毒にまんまとやられてしまったからな。でも、言っただろ?」 もう一度エイに急接近し、尻尾をつかみ上げる。ばたばたと暴れて抵抗するエイに、俺は直に魂源力を叩き込んだ。 エイはばっと燃焼し、黒焦げになってしまった。尻尾が根元からちぎれ、本体は燃えカスを上げながらぶくぶく沈んでいく。俺は手元に残った尻尾を海底に投げ捨てると、こう言い放った。 「昔の俺とは違うってな・・・・・・」 Ⅴ 美那子を守りたかったというのが、双葉学園で頑張ろうと思った真の理由だった。 あのエイは美那子を海底に引きずりこんで、食おうとしていたに違いない。高校生のときは美那子を助け出すのがやっとで、反撃するのもままならなかった。一発ぶん殴らないと気がすまなかったが、結局毒針をもらってしまい戦闘不能に陥ってしまった。 (また、その子を狙いに来るからナ) 激痛にもがき苦しみながら浮かんでいく俺に、あのラルヴァは確かにそう言った。無力なニンゲであった俺に、轟然とそう言い放った。だから、俺は強くなる必要があったのだ。 俺と美那子を乗せた三両編成の電車は、右に大きくカーブを描くと終点に到着する。列車が停止すると同時に、美那子が立ち上がって俺の顔をうかがった。 「ほら、着いたよ。もしかして眠い?」 「いいや、そんなことないぞ」 表はすっかり真っ暗になっていたが、美那子の希望で寄り道をすることにしたのだ。鶴見駅を出たローカル線は、ネオンの目に付く都会を離れるにつれ、物静かな暗闇の世界へ足を踏み入れていった。 扉が開いた瞬間、冷たい潮風がばっと車内に入りこんできて一気に眠気がすっ飛ぶ。電車を降り、俺は美那子に手招きされてホームの手すりまで寄った。 すると、青くライトアップされた鶴見つばさ橋が目に飛び込んできた。 「・・・・・・こりゃ、すげえや」 と、俺は漏らした。この駅は運河に面しており、京浜工業地帯や往来する船を一望できる。なかでも一番目を引くのが、首都高速湾岸線の通っている大規模な逆V字のつり橋だった。 「えーたにこの夜景見せたかったんだあ。キレイでしょ」 「ああ。港もけっこう美しいもんだなあ・・・・・・」 「ここは夜景を楽しむためにある駅なの。帰りの電車まで一時間近くあるから、一緒にのんびりしてよっ」 一時間、ねえ。 絶えず吹き付ける横風のとどろきに加え、小刻みな波がホームの真下をぴちゃぴちゃ舐める。手すりに両腕を乗せてどっと寄りかかると、俺は火照った頬を夜風にさらした。 「私ね、子どものころに横浜のベイブリッジを見たことがあるの」 俺は美那子のほうを向いた。横浜ベイブリッジは鶴見つばさ橋の隣にあるつり橋で、ここからでも青くライトアップされているのが見える。 「みなとみらいじゃなくて、少し離れた小高い立地にある公園からね。夜に見たんだけど・・・・・・すごく怖かった」 「怖かった?」 「うん。だって、あんなにも遠くから眺めていたはずなのに、ほの暗い色をしてぬぼっと浮かび上がってて、なんか街をすべて飲み込んでしまいそうなぐらい巨大に見えたの」 「まあ、見ようによっちゃ不気味な色をしてるよな」 「『存在してる』ってそういうことなんだと思うんだ」と、美那子は言った。「上手に表現できないけど、ベイブリッジは確かにそこにあるんだってこと。そこに強く存在しているんだってこと。ほら、あの煙突の、点滅している白い光だって。あの港をぎらぎら照らすオレンジのライトだって。『存在』を示すためにああして強く強く光ってるんでしょ?」 美那子の言いたいことが、おぼろげながらもわかってきた。ナトリウムランプが横一直線に連なった首都高も、ちかちかライトを点滅させながら低空飛行をしている旅客機も、この暗闇のなかで『存在』を強く示すために輝いている。すなわち、色とりどりの明かりは人々の営みのしるし。 宝石のように仕組まれてちりばめられたわけではない。人や物といった『存在』のしるしが街の成長とともに配置されていった結果、俺と美那子が目の当たりにしているこの風景は実現している。人間の生み出した偶然の産物だ。 「だから、夜景は美しい」 「わかってんじゃん、えーた」 フン、と俺は照れ隠しにそっぽを向いた。向こうの埋立地に伸びた煙突から、紫色の炎がゆらめいたのを見る。 それにしても俺は、何のために存在しているのだろう。 因縁の敵と決着をつけて、とりあえずは一区切りついた。今後は異能者として人とは違う教育を施され、普通の人とは違う人生を歩むことになるだろう。美那子を守ってやりたくて双葉学園に入学したはいいが、俺はこれからどうなっていくのだろう。どんな生き方をしていくのだろう。 「えーたさあ」 と、美那子がつり橋をぼんやり見ながら話しかけてくる。 「どこの学校でどんな生活をしてるのか知らないけどさ、たまには私に顔を見せてよ。こうして帰省のついでで会うだけじゃあさ、気になってしょうがないよ」 美那子は俺が双葉学園に通っていることを知らない。異能者であることも知らない。俺が何を学んでいるのかも知らないし、俺がどんな毎日を送っているのかも知らない。 「会えないの? 暇なときに」 「あいにく俺は忙しいんだ。下宿先からなかなか離れられない」 「そう・・・・・・」 本当だったら、俺の暮らしている島にでも招待したいぐらいだった。双葉学園で勉強していることや何より自分の力について、何から何まで教えてあげたいぐらいだった。お前のために俺は強くなったんだということを、告白してやりたい。しかし、それは許されない。なぜなら俺は「異能者」だから。 美那子のためを思って選んだ選択が、美那子と俺を隔てる高い壁を構築してしまった。何てことだろう、とんでもない皮肉じゃないか。 俺はようやく理解する。俺は独りぼっちが寂しかったのだ。「美那子と離れたくない」「ずっと一緒にいたい」。その欲求が、俺を悩ませているものの正体だった。美那子の見ている目の前で、大海原に向かって叫んでやりたい胸の中の本音。フェリーに乗る前からずっと、美那子とまた離れ離れになるのが辛かった・・・・・・。 進学して、離れてようやく知った『存在』の大きさ――。 俺はわざとらしく大きな息を吐いて、高ぶった気持ちを落ち着けようとした。すっと夜空を見上げてみると、一点の明かりが目に入る。 「この海芝浦駅はね、夜景がとっても綺麗だからデートスポットとしても有名なんだ。んまあ、いつか彼氏でもできたらまた来ようかなあ・・・・・・」 「・・・・・・確かに俺は全寮制の、ちょっと厳しい環境の下で暮らしてるから、ふだん会うことは難しい。それでも連休なら都合がつくと思うから、また船乗ったり海見たり、二人で一緒にここに来たりしような」 「ほんと?」 「ああ、約束するよ。それまで俺も、孤独な学校生活頑張るわ。あのキレーな明かりのことをお前のことだと思って、頑張っていくから」 ぎこちない動作で俺が指した方向を、美那子は見上げる。 くっきりと夜空に映える、シャープな三日月。 ずっとその『存在』に気づけなかった美那子は、ふっと吹き出してから、頬を赤らめてもじもじとはにかんだ。 「そ、その、はっきりと言えねーけど、お前は俺にとってそういう『存在』なんだ! いくら世間と隔てられたわけのわからない環境のなかにいても、輝かしいお月さまだけは見ることができる! お月さまだってたとえ地球から気が遠くなりそうなぐらい離れていても、ずっと俺たちのことをじっと見つめてくれているだろう? あんなつり橋や港の明かりなんかよりもずっとずっと明るい色をしていて眩しくて大きくて、ずっと側にいてくれるような身近な『存在』じゃねえか。つまりお前は俺にとってそういう『存在』であって、どんなことがあっても俺の心の中で離れることはなくってああもう、何が何だかわけがわからねえ・・・・・・」 「じゃあ、私もあの月のことをえーただと思うことにするよ」 間抜け面をして絶句した。 理解が後から後から追いついていき、どんどん顔が紅潮していったのを感じる。美那子は顔を近くに寄せてきて、俺の目を覗き込んでいる。ぱっちりとした二重まぶたの上目遣い。俺はそれ以上、美那子を見ることができずに体ごとそっぽを向いてしまった。 「聞こえていたよ」と、そんな俺に美那子がささやく。俺の背中に手のひらをぴったりつけて、こう言う。「『俺がついているから大丈夫』って。海の底で言ってくれたよね。聞こえたよ、えーたの声。・・・・・・昔もそうやって私のこと、助けてくれたよね。覚えてるよ」 鶴見線の車掌はあえて笛を鳴らさず、静かに帰りの列車は俺たちを残して発車した。赤いテールサインが闇に紛れて消えていった。 これから自分がどんな生き方をしていくのかなんて、いくら悩んでもわかりっこない。でも、今は深いことを考えずに、時間のあるときに好きな人と一緒に波打ち際を歩いていければいいのではないか。 対岸の煙突から、フレア・スタックがひときわ強く輝いた。 それは情熱を思わせるとても真っ赤な炎だった。 トップに戻る 作品保管庫に戻る
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【登録タグ 作き 作り手】 【ニコニコ動画】%E6%8A%95%E7%A8%BF%E6%9B%B2 特徴 主に闇音レンリを使用している。 リンク Twitter YouTube 初音ミクwiki 曲 Follow Me. 雨音と、舞う。 唯、愛を吠戯く。 俯瞰、愛を躍る ラクトン CD VocacolleRookie Top Creators Vol.1 まだCDが登録されていません 動画 コメント 名前 コメント
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【登録タグ ふ マイんドP 初音ミク 曲】 作詞:マイんドP 作曲:マイんドP 編曲:マイんドP 唄:初音ミク 歌詞 (PIAPROより転載) いつもと変わらない 帰り道を駆け抜ける いつもと違うのは 聞こえない貴方の声 昨日までの二人の影は もう何処にもないはずなのに 貴方の背中見つけたの 私の鼓動止まりかけたわ 隣で笑う その娘は誰? きっと私の見間違いね いつもと変わらない 帰り道を追いかける いつもと違うのは 届かない貴方の声 昨日までの私…サヨナラ もうすぐ貴方を取り戻す あの娘の背中見つけたの 貴方の姿見当たらないわ そっと近づき声をかける どうしてそんなに驚くの? 貴方の背中見つけたの 私の想い届いてくれる 隣のあの娘 探してるの? 安心してね もう いないわ これから二人 ずっと一緒 動かない貴方の傍にいる 今 幸せよ 離れないわ 貴方に寄り添い生きてくわ 代表的なPV紹介 コメント はまった… -- 名無しさん (2009-01-07 00 41 55) 愛が深いね~と思う -- 名無しさん (2011-02-10 09 48 51) 怖ぇ… -- 名無しさん (2011-09-25 14 46 18) 名前 コメント
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「無責任艦長タイラー」BD-BOX 発売日:10月19日 ★本編は全編HDリマスターの高画質映像! ★平田智浩氏描き下ろしジャケット仕様 ★ブックレット封入 TVシリーズ全26話に加え、OVA「ひとりぼっちの戦争」、 OVA新シリーズ全6話、OVA「地上より永遠に」も収録される完全版! ◆特典映像◆ ・TVシリーズ情報版「抜け駆け編」 ・just 15 minutes station ・超秘蔵映像集 ほか「たっぷり収録」!!! ここを編集 1994年10月発売。無責任艦長タイラーのOVA第1作。2011年10月19日、初のBlu-rayBOXが発売。劇中タイトルは「TYLOR The Irresponsible Captain AN EXCEPTIONAL EPISODE Tylor s War」。OVA第2作にTHE IRRESPONSIBLE CAPTAIN TYLORがある。 http //www.vap.co.jp/tylor/ 監督 真下耕一 原作 吉岡平 脚本・絵コンテ 真下耕一 演出 澤井幸次 キャラクターデザイン・総作画監督 平田智浩 メカニックデザイン・メカニック作画監督 伊藤浩二、増尾昭一 作監補佐 越智信次 美術監督 佐藤勝 色彩設計 池さゆり 撮影監督 池上元秋 特殊効果 干場豊 コンピュータアート 藤代悟 コンテ・オフライン 石山タカ明 編集 森田清次 音響監督 松川陸 調整 内田誠 効果 野口透 録音 山田富二男 音楽 川井憲次 制作デスク 星川孝文 アニメーション制作 童夢 ■関連タイトル 「無責任艦長タイラー」BD-BOX 無責任艦長タイラー DVD-BOXI~素敵に無敵! 出世の花道~ 原作小説 吉岡平・都築和彦/無責任艦長タイラー【スーパー・デラックス版】1 無責任艦長タイラー MUSIC FILE ~SENTEHISSYOU~ 無責任艦長タイラー テーマソングコレクション完全版 無責任艦長タイラー読本―宇宙一の無責任男シリーズデラックス NEWTYPE 100% COLLECTION 無責任艦長タイラー フィギュア・ホビー:無責任艦長タイラー 随時更新! pixivFANBOX アニメ@wiki ご支援お待ちしています! ムック本&画集新刊/個人画集新刊/新作Blu-ray単巻/新作Blu-ray DVD-BOX アニメ原画集全リスト スタッフインタビューwebリンク集 最新登録アイテム Blu-ray 魔女見習いをさがして Blu-ray「どうにかなる日々」Blu-ray Happy-Go-Lucky Edition 初回限定生産 Blu-rayDisc付き 『ラブライブ! スーパースター!!』「始まりは君の空」【みんなで叶える物語盤】 BEM~BECOME HUMAN~豪華版Blu-ray Blu-ray 劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 10th Anniversary Compact Collection Blu-ray ぐらぶるっ! Blu-ray 映画クレヨンしんちゃん 激突! ラクガキングダムとほぼ四人の勇者 Blu-ray CHRONO CROSS 20th Anniversary Live Tour 2019 RADICAL DREAMERS Yasunori Mitsuda Millennial Fair FINAL at NAKANO SUNPLAZA 2020 ゴブリンスレイヤー Blu-ray BOX 初回生産限定 グリザイア ファントムトリガー THE ANIMATION 03[Blu-ray] 特装版 ラブライブ! サンシャイン!! Saint Snow 1st GIG 〜Welcome to Dazzling White Town〜 Blu-ray Memorial BOX ゾンビランドサガ Blu-ray BOX 初回生産限定盤 Blu-ray 思い、思われ、ふり、ふられ 完全生産限定版 Blu-ray Fate/Grand Carnival 1st Season 完全生産限定版 Blu-ray Fate/Grand Carnival 2nd Season 完全生産限定版 Blu-ray ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかIII OVA Blu-ray 映画プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日 BD特装版 Blu-ray アズールレーン 三笠大先輩と学ぶ世界の艦船 ぶるーれい Blu-ray 水瀬いのり Inori Minase 5th ANNIVERSARY LIVE Starry Wishes かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~ 22 OVA同梱版 呪術廻戦 公式ファンブック よつばと! 15 監修 庵野秀明・樋口真嗣など 夢のかけら 東宝特撮映画篇 パラレルパラダイス 13 特装版 アイドルマスター ミリオンライブ! Blooming Clover 9 オリジナルCD付き限定版 美樹本晴彦マクロス画集 軌 わだち― 夜ノみつき 10th EUSHULLY WORKS しらこ画集 ILLUSTRATION MAKING VISUAL BOOK カズアキ画集 Kazuaki game artworks ライザのアトリエ2 ~失われた伝承と秘密の妖精~ 公式ビジュアルコレクション ぼくたちは勉強ができない 第21巻 音声ドラマ ミニ画集付き同梱版 あいきょう 荻pote作品集 ヒョーゴノスケ流 イラストの描き方 TVアニメ『くまクマ熊ベアー』オフィシャルファンブック 押井守原作・総監督 西村純二監督作品 『ぶらどらぶ』 解体新書公式コンプリートガイド OCTOPATH TRAVELER Design Works THE ART OF OCTOPATH 2016-2020 おそ松さん 3rd season SPECIAL BOOK 描きたい!!を信じる 少年ジャンプがどうしても伝えたいマンガの描き方 YMO1978-2043 「小冊子・YMO全トラックリスト2021 Amazon限定表紙版」付き To LOVEる -とらぶる- ダークネス FIGURE PHOTOGRAPHY COLLECTION 斉藤朱夏 CALENDAR 2021.4-2022.3 ラブライブ! サンシャイン!! Aqours DOME TOUR COMIC ILLUSTRATION BOOK ラブライブ! サンシャイン!! Aqours COMIC ILLUSTRATION BOOK 2020 Winter イジらないで、長瀞さん 10 特装版 「はたらく細胞」公式アニメ完全ガイド リスアニ! Vol.43.2「アイドルマスター」音楽大全 永久保存版VII アイドルマスター シャイニーカラーズ 3 CD付き特装版 ウルトラマンマックス 15年目の証言録 ウルトラマンZ特写写真集 じじぃ 人生は深いな 冴えない彼女の育てかた 深崎暮人画集 上 Flat. ぷよぷよ アートワークコレクション 古谷静佳1st写真集 re START THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS STARLIGHT MASTER COLLABORATION! Great Journey ウルトラマンゼロ Blu-ray BOX クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 Blu-ray BOX 初回生産限定版 小林さんちのメイドラゴンBlu-ray BOX ゆゆ式Blu-ray BOX スペシャルプライス版 とーとつにエジプト神 Blu-ray 直球表題ロボットアニメ 全話いっき見ブルーレイ 未来ロボ ダルタニアス 一挙見Blu-ray VOL.1 シュヴァルツェスマーケン 全話見Blu-ray ワールドトリガー一挙見Blu‐ray VOL.1 異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術 魔王プレイボックス 初回生産限定 トータル・イクリプス 全話見Blu-ray Blu-ray Cutie Honey Universe Complete Edition 夜ノヤッターマン 全話いっき見ブルーレイ こみっくがーるず Blu-ray BOX 初回生産限定 Blu-ray 幼女社長 むじなカンパニーセット 初回生産限定 ログ・ホライズン 円卓崩壊 Blu-ray BOX 七つの大罪 憤怒の審判 Blu-ray BOX I Blu-ray 水樹奈々 NANA ACOUSTIC ONLINE 『Dr.STONE』2nd SEASON Blu-ray BOX【初回生産限定版】 魔術士オーフェンはぐれ旅 キムラック編 Blu‐ray BOX 今井麻美 Winter Live「Flow of time」 - 2019.12.26 at EX THEATER ROPPONGI - Blu-ray盤 Blu-ray 仮面ライダーゼロワン ショートアニメ EVERYONE'S DAILY LIFE 仮面ライダー一挙見Blu-ray 1号 2号・V3編 仮面ライダー一挙見Blu-ray X・アマゾン・ストロンガー編 スーパー戦隊一挙見Blu-ray 1975-1981 スーパー戦隊一挙見Blu-ray 1982-1986 半妖の夜叉姫 Blu-ray Disc BOX 1 完全生産限定版 裏世界ピクニック Blu-ray BOX上巻 初回生産限定 Levius レビウス Blu-ray BOX【期間限定版】 スーパー戦隊 学研の図鑑 江口寿史美人画集 彼女 アニメディスクガイド80's レコード針の音が聴こえる necomi画集 PHONOGRAPHIC フルーツバスケット アニメ2nd season 高屋奈月 Illustrations 2 彼女、お借りします TVアニメ第1期 公式設定資料集 ドラゴンボール 超戦士シールウエハースZ 超シールガイド ガンダムアーカイヴス『ガンダムビルドシリーズ』編 Angel Beats! 天使画集 Angel Diary PANZER FRAULEIN 野上武志画集 【陸編】 Angel's cage るび様画集 Sweet Dream はすね画集 画集 制服Girl's▼コレクション もりょ作品集 異世界ファンタジーのキャラクターコレクション 劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」公式ビジュアルBOOK アイドルマスター シャイニーカラーズ イラストレーション ワークス VOL.2 Blu-rayDisc付き 八十亀ちゃんかんさつにっき 10 特装版 あんさんぶるスターズ! Ready For Star 2巻 缶バッジ付 Switch エーペックスレジェンズ チャンピオンエディション New ポケモンスナップ -Switch 【PS4】BIOHAZARD VILLAGE PLAMAX 聖戦士ダンバイン サーバイン ノンスケール PS製 組み立て式プラスチックモデル スーパーミニプラ 無敵ロボ トライダーG7 3個入りBOX 魔道祖師 前塵編 完全生産限定版 HGUC 機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ Ξガンダム MG 機動戦士ガンダムSEED モビルジン 1/100スケール カンチ 青 ノンスケール ABS&ダイキャスト製 塗装済み完成品 ☆赤ver 魔女の旅々17 ドラマCD付き特装版 クリストファー・ノーランの世界 メイキング・オブ・インターステラー BEYOND TIME AND SPACE 時空を超えて るるぶアズールレーン からかい上手の高木さん15からかいカレンダーカード付き特別版 「武装神姫」原案イラスト集 ALLSTARS 機動戦士ガンダム サンダーボルト 17 キャラクターブック付き限定版 とある科学の超電磁砲T OFFICIAL VISUAL BOOK Aqours 5周年記念アニメーションPV付きシングル「smile smile ship Start!」【BD付】
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手のひらピアニッシモ サークル:幽閉サテライト Number Track Name Arranger Lyrics Vocal Original Works Original Tune Length 01 手のひらピアニッシモ Iceon かませ虎 senya 東方永夜抄 恋色マスタースパーク [-- --] 02 弱虫ナイフ でいたらぼっち かませ虎 senya 東方花映塚 フラワリングナイト [-- --] 03 斬レヌパラドックス Autobahn かませ虎 senya 東方妖々夢 広有射怪鳥事~Till When? [-- --] 04 嘘付きフォルテッシモ Autobahn かませ虎 senya 東方妖々夢 幽霊楽団~Phantom Ensemble [-- --] 05 独り占めドール でいたらぼっち かませ虎 senya 東方妖々夢 人形裁判~人の形弄びし少女 [-- --] 06 ひとりぼっちメロディ Autobahn かませ虎 senya 東方地霊殿 ハートフェルトファンシー [-- --] 07 小悪魔りんご Autobahn かませ虎 senya 東方幻想郷 Bad Apple!! [-- --] 詳細 博麗神社例大祭8(2011/03/13)にて頒布 イベント価格:1,000円 ショップ価格:1,300円(税込:1,365円) レビュー 名前 コメント