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ゆんだむ、第4部であります。 ほんとはここで終わらすつもりだったのに、また途中が長くなりすぎ、 つづくことになってしまった…。でも、次こそ最終回です。 という訳で、4部になっても、まだゆんだむは出て来ません…。 でも、虐待は結構やってるので、むっきゅり許してね! はじめ、誰一人としてぱちゅりーの言っている事が、さっぱり分からなかった。 ぱちゅりーは尚も、重大な事態に瀕した群れの長として、 重大な決断を下したことの余韻に浸るかのように、深刻な顔で夜空を見上げたまま、 動かず、それ以上言葉を継ごうとも、しなかった。 他の皆はと言えば、怪訝な表情をして、ぱちゅりーを見つめていることしか、できない。 そのうち、群れの間に、沈黙と共に、妙な空気が流れ始める。 その気まずい沈黙に耐え切れなくなった一匹のれいむが、口を開こうとした。 が、同時にありすが、ハッと気が付いた。最初にぱちゅりーと同行していた、 あのありすである。 「まっ、まさか…おさ!アレをつかうの……?」 「ゆゆ?ありす、なにかしってるの…?しってるなら、ゆっくりしないで さっさとれいむにおしえてね!」 にわかに、皆の注目を浴びるありす。 群れのゆっくり達は、尚ももったいぶる様子のぱちゅりーに痺れを切らし、 ありすに詰め寄ろうとする。 しかし、その時いよいよ、皆に全てを明かすべく、ぱちゅりーが前へ進み出た。 「むきゅっ!みんな、むっきゅりきいてね!…そうよ、ありす、そのとおりなのよ。 ぱちゅりーたちは、『きみつぶんしょ』をつかって『ゆんだむ』をつくり、そして…」 その後にぱちゅりーの口から発せられた言葉は、群れの全員を、一匹残らず驚愕させるに、 十分だった。 「にんげんさんたちを…たおすのよ……!」 ざわ… ざわ… ざわ… 「ゆゆうっ!?にんげんさんたちを、たおす…!?」 たちまち、しわぶき一つない沈黙に支配されていた会議場は、 騒然となり、ゆっくり達はてんでに、勝手に取沙汰を始め、となりの者と、 「おさのいってることはほんとうなの?」「そんなばかな…」などと、 がやがやしゃべり始めた。 「むきゅっ!みんなしずかに!おちついて!むっきゅりきいてね!」 ぱちゅりーは両おさげを上げて、皆を制した。てんでな取沙汰がやみ、 再び場が静かになったとみて、また話し始めた。 「みんな、すぐにはしんじられないのは、わかるわ。だけどね、これからぱちゅがはなすことは、 まぎれもない、むっきゅりしんじつなのよ」 「ぱちゅたちは、このあいだのおしごとでなんでもやまにいったとき、この『きみつぶんしょ』を、 みつけたのよ」 そう言うと、ぱちゅりーは帽子の中から取り出した絵本を、皆に見えるように、掲げて持った。 「これは、ほんらいとてもむっきゅりできない、おそろしいものだから、みんなには ないしょにしてたんだけど…。」 「こうなってしまっては、もうこのちからをつかうしかない…。 あるいは、これをつかうことで、ぱちゅりーたちは、みんなえいえんにむっきゅりすることに、 なってしまうかもしれない。だけど、にんげんさんをたおしてむっきゅりむらをもとどおりの とてもむっきゅりしたむっきゅりぷれいすにもどすには、もう、これしかないのよ…!」 そこまで聞いても、実際の所、全員に目に見えるような、かんばしい反応があった、 という訳ではなかった。むしろ、いきなりぱちゅりー種以外にはあまり馴染みも、興味も無い 『きみつぶんしょ』と称する本を見せられても、一体そんな物でなにがどうなって 人間さんを倒せるのか、全く分からなかったのである。 「おさ…。いったい、なにをいってるのぜ?ばかなのぜ?しぬのぜ? そんなものでなぐったって、にんげんさんをたおせるわけが、ないにきまってるのぜ?」 皆が当然思っているであろうことを、ぱちゅりーの近くにいたまりさが、口に出した。 「むきゅ…それは、もちろんそうね。だって、これは、ごほんであって、ぶきではないんだもの。 ただ、このごほんにかいてあるとおりに、つくれば…そのときこそ、 にんげんさんだってたおすことのできる、ぶきがむっきゅりかんっせいするのよ…!」 再び、ゆっくり達が騒然となる。ぱちゅりーの言わんとする所は伝わったようだが、 それでも皆が口々に言い立てる言葉は、まだどれも、懐疑的なものばかりだった。 そんな中で、先ほどありすに諌められてから、ずっとむっつりと黙っているままだった 棟梁まりさが、ずい、と一歩前に出た。皆思わずしゃべるのをやめ、そちらを注目する。 棟梁まりさが顔を上げ、口を開いた。その目には、何かの決意の光のようなものが見えた。 「まりささまは、えどっこだから……おさのいうむずかしいはなしは、まりささまには、 よくわからないんでぇい……。 だけど、ほんとうに……ほんとうに、そのおさのいうぶきってやろうをつくれば、 にんげんさんを…けったくそわりぃにんげんさんやろうどもを、ぶったおすことができるんでぇい……?」 「ええ…そのとおりよ、とうりょう。そしてそのためには、どうしても、 とうりょうのむっきゅりしたちからが、ひつようだわ。 いつもぱちゅたちの、むっきゅりしたおうちをつくってくれたように…。 とうりょうのちからがあれば、にんげんさんをたおすぶきを、つくることがむっきゅりできるわ」 「………」 棟梁まりさは、無言で、帽子から金槌を取り出し、握り締めた。 その感触が、人間に受けた痛みを、潰された子供の無念を、あらためて甦らせるかのように、 まりさには感じられた。 「もし…ほんとうに、そのぶきで、にんげんさんをたおすことができて、 そのために、まりささまのちからがいる、ってえんなら…。 まりささまは、たとええいえんにゆっくりすることになっちまっても、 そいつをかんっせいさせてみせるんでぇい…!ぜってぇに………!」 そう言って、一時は止まっていた悔し涙を再び流しながら、棟梁まりさは金槌を掲げた。 棟梁のその姿が、最後の決め手となったか。 「そうだね…どっちにしろ、おやまにもいけない、むらにいてもにんげんさんがくる… それならもう、おさのいうぶきにかけるしか、ないもんね…」 「ゆゆっ!それなら、まりさはおさにさんっせいするのぜ!」 「れいむもだよ!」 「ちぇんもわかったんだねーわかるよー」 「ちちちちちちーんぽ!」 ついに、群れの取るべき道は、決まった。 皆、僅かながらも新たな希望を得て、にわかに沸き立ち、口々に勇ましい言葉や仕草で、 互いを鼓舞し始めた。 ぱちゅりーは、満足げな笑顔を浮かべ、皆のその様子を、眺め回した。 しかし、すぐに厳しい表情に戻り、また声を張った。 「むきゅっ!みんな、ゆんはいそげ、よ!とにかくもう、じかんがないわ。 はやく、こうどうにうつらないと…。まずは、そうね…」 しかし、皆が希望に沸き立っている中でも、例のありすだけは、浮かない顔をしていた。 幾分心配性であるらしく、ありすは思いついた心配事を、たまらずぱちゅりーに話していた。 「で、でも、おさ…。そんなにすごいものつくるには、すごくじかんがかかるんじゃないの? あしたにんげんさんがくるまでに、かんっせいできるの…?」 「むきゅう…そうね…。さすがにひとばんでは、むずかしいかもしれないわね。 ぱちゅたちはゆっくりであって、じぇばんにではないんだし…。 だけど、もうこれしかほうほうはないのよ、ありす。ゆんだむがかんっせいするまでは、 どこかにかくしておいて……それまでは、なんとかたえるしか、ないわ……」 「ゆ、ゆうぅ…そうね…。またぎせいがでちゃうかもしれないのは、ゆっくりできないけど…。 ありすたちには、もうそれしかないのよね……。」 ありすを元気づけるように、その頭をぽんぽんと叩くと、ぱちゅりーは皆に向き直り、指示を飛ばした。 「さあ、まずは、ゆんだむをかくしておく『かくのうこ』さんをつくるのと、 ゆんだむをつくる『ぶっし』さんを、たくっさんあつめなくちゃならないわ! れいむとみょんたちは、むらからすこしはなれたところに、ざっそうさんをとりのぞいて、 『かくのうこ』さんをつくってね!にんげんさんにみつからないように、つうろさんでつないじゃだめよ! ちぇんとまりさたちは、これからなんでもやまにいって、つかえそうなものを、かたっぱしから あつめてきてね!だんぼーるさん、てつのぶひんさん、なんでもいいわ。 もうくらいけど、よるでもよくみえる、ちぇんたちをせんとうにたてれば、むっきゅりだいじょうぶよ。 それじゃ、みんないそいでね!ぱちゅたちのめいうんは、じかんとのしょうぶよ…!むっきゅりしていかないでね!!!」 ――翌日。 昨日話していた通り、磯野と中島は、学校が終わり、家へ帰るとすぐ、 各々の準備をして、ゆっくり達がいるこの雑草空き地へ、再びやって来たのだった。 「うわっ…中島、なんだよそれ!すげー大荷物じゃんか」 磯野が驚いた通り、中島はその背に、アルプス山脈でも縦断せんばかりの大きなバックパックを 背負い、しかも中には何やら、パンパンに荷物を詰め込んで来ていた。 「そーゆーお前は、バットだけか磯野?ゆ虐をナメるなよ!!ゆ虐ってのはな、こう、 様々な器具を用いて、厳かに行うもんなんだぜ?」 「いや、知らんけど……」 二人はうきうきと、楽しげにそんなことを言い交わしながら、 深い雑草をかき分けて進んだ。広大な草の森とはいえ、道に迷う程ではない。 昨日で大体当たりをつけておいた方へ向かうと、容易く再び、 ゆっくり達の村へ出る事が出来た。 「あれ…」 村の様子を見回し、磯野は少々間の抜けた声を出した。 そこには、期待していたゆっくり達の姿が、一匹も見えなかったからである。 「いねーじゃん、あいつら…。やっぱ、どっか逃げちまったんじゃ?」 もしそうだったなら、せっかくの楽しみが、水の泡になる。 磯野は、不満そうに口をとがらせた。 「はっは、磯野、安心しろって…。ほれ、見えねぇのか? そこらじゅうにあるだろ、連中の、『ゆっくりしたおうち』が…。 大方、そん中に閉じ篭って、ぶるぶる震えてやがんだろーさ」 言われて見てみれば、村のそこかしこに、シートや毛布を被ったダンボールが 鎮座している。 「なるほど、そーゆーことか…。でも、ほんとにこん中に入ってやがんのかなぁ。 ちょっと見てみていいか?中島」 「ははは、なんでいちいち俺に許可取るんだよ?好きにしろって、磯野」 中島は笑いながら言うと、背負ってきたリュックをよっこらせと降ろし、 中をゴソゴソやり始めた。既にゆ虐上級者の中島は、 まずはどの玩具で楽しんでやろうかと、至福の妄想に浸りつつ、 物色しようというのだろう。 磯野は、手近にあったダンボールに近づくと、かけられてあったブルーシートを がばっとめくり上げ、中を覗いてみた。そして、あまりにも容易く、 目的の『モノ』を見出した。 「ゆあああああああああああ!!!!」 「きたああああああ!にんげんさんだあああああ!」 「きょわいよおぉぉぉ!!」 「ゆっくちできにゃぃぃぃぃ!ゆっくちしたいぃぃ!ゆっくちさせちぇぇぇぇぇ!!」 すかさず、まるで磯野を大歓迎するかのような、大騒ぎが始まる。 狭いダンボールの箱の中で、一瞬で確認出来たこの一家の家族構成は、 れいむとまりさの成体の両親に、これまたれいむとまりさが一匹ずつの小さな子供、 という、ゆっくりの一家としてごくごくポピュラーな、ありふれたパターンであった。 一晩を経て再び見たゆっくりというナマモノは、思った以上に滑稽で、哀れで、また、 なんとも言えないイラツキとムカツキを誘うシロモノだった。 磯野は思わず箱の中へ手を伸ばすと、少しでも奥へ、奥へと逃げ込もうとする ゆっくりどもの恐怖の叫びを尻目に、まず両親のおさげともみあげをむんずと掴まえ、 箱の中から外へと引きずり出した。 「いだだだだだだだだだだ!!!」 「はなぜええええええ!でいぶのかわいいもみあげさんがぁぁぁぁぁ!!」 そして、そのまま地面の上へ投げ転がす。二匹の成体ゆっくりは、無様な悲鳴を上げながら、 ぼいん、ぼいん、とゴムボールのように跳ねながら、転がった。 「おきゃあしゃあああん!おちょおしゃあああん!!ゆっくちぃ!ゆっくちいぃぃぃ!!」 「どぼぢでじょんなごちょじゅるにょおおお!?」 その様子を見て、絶望的な悲鳴を上げる赤ゆっくり達。 磯野はそれを背中で聞き流しながら、まずは、中島に教えられた挨拶を試してみることにした。 「ゆっくりしていってね」 「ゆ…ゆっくりしていってね!!!」 「ゆっくりしていってね!!!」 即座に同じ挨拶を返しておきながら、すぐに泣き喚きながら抗議して来た。 「ゆううう!?おまえみたいなクソジジイと、ゆっくりできるわけないでしょおおお!? なにいっでるのおおお!!??」 「ゆううう!だ、だめだよれいむ!おさから、なるべくにんげんさんをしげきしたり、 ちょうはつしたりするようなことはいっちゃだめだって、いわれてるでしょおお…!?」 磯野にしろ、昨日で虐待は経験したものの、ゆっくりにあしざまに罵られるのは、 これが初めてである。こんな無力で下等な存在にけなされた事に、 慣れているはずもない磯野は、すぐに心が怒りと暴力衝動に満たされ、ビキィと音を立てるのを聞いた。 「ああ~ん?おめー今何つったんだ?コラ」 衝動的にれいむのもみ上げを掴み、持ち上げた。れいむの全餡重がもみあげの付け根にかかり、 するどい痛みに襲われ、れいむは掴まれていない方のもみ上げをピッコピッコと振り立て、 喚き散らした。 「いだいいいい!!れいむのかわいいもみあげさんちぎれぢゃううううう!!! はなぜええ!はなじでえええ!!」 「かわいいもみあげさん、ねえ……」 磯野は、もう一方のもみ上げも掴んだ。両方のもみ上げで支える形になり、痛みは多少和らいだものの、 相変わらず煩く喚く事をやめようとはしない。 「こんなうざったいもみ上げさんは…こうだな!」 そして、ふん!とばかりに、磯野は両手に掴んだもみ上げを、左右に同時に引っ張った。 ブチブチブチィッ!!! 「ゆっ…ゆぎゃあああああああああああああああああああ!!!!」 あえなく、れいむのもみ上げは、片方根元から引き千切れ、握った磯野の手から、だらりと垂れ下がった。 「ゆ゛っ…ゆ゛っ…」 再び片もみでぶら下げられるれいむだったが、今度は喚き散らすこともなく、 白目を剥き、泡を吹いて「ゆ゛っ…ゆ゛っ…」と細く鳴くだけになった。 磯野はそんなれいむを地面に放り出した。もみ上げの千切れ口から餡子を撒き散らしながら ごろごろと転がり、仰向けになって倒れた。 「れいむううううう!ゆっくりいいい!なおってね!れいむのもみあげさんゆっくりはえてきてね! かってにはえてきていいよ!!」 まりさが間抜けな事をほざきながられいむに駆け寄り、れいむの傷口をぺーろぺーろと舐め立てていた。 「…」 その姿に、すっきり発散したはずの、ビキィ感情がたちまち甦る。磯野は片足を振り被った。 ドゴオォ!!!! 「ぶぐっ…」 磯野の全力タイガーショットがれいむの横腹を抉り、れいむは大量の餡子を吐き出し、 それは放物線を描きながら、雑草の壁を遥かに越え、彼方へと吹き飛ばされていった。 「れいむうう!!れいむうううううううううう!!!」 「おがあぢゃああああああああ!!」 「ゆんやあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 残された3匹の家族はそれを為す術もなく、ただ見送るしかなく、れいむが吹き飛ばされていった 方向へ向かって、涙を流し、小便を漏らして、いつまでも泣き叫んでいる事しか出来なかった。 「ありゃっ、ちょっと力入りすぎちゃった…もうちょっと遊びたかったのに… 飛ばしすぎちまったなあ…………。ま、いいか。いちいち探しに行くのもめんどくせーし」 そして今度こそすっきりすると、まりさ達がぎゃーぎゃーとうるさいのに眉をしかめながら、 周りを見回した。 「あれ?中島どこ行ったのかな…」 中島が背負ってきた巨大なリュックはそこにあったが、持ち主の姿が見えなかった。 「ゆぶぅ!!」 磯野は戯れに、泣き喚いていたまりさを蹴飛ばすと、ぶらぶらとゆっくり村を散策しながら 中島の姿を探し始めた。 とはいえ、人間にとっては大して広くもない、ゆっくりの村である。 中島はすぐに見つかった。中島は手に何かを持ち、しきりとゆっくりハウスのブルーシートを めくり上げて中を覗いて、中のゆっくり達に悲鳴を上げさせては、またシートを下げ、 別のハウスで同じようにシートをめくる、ということを繰り返していた。 「中島ー、なにやってんだー?遊ばねーのかー?」 「おー、磯野ー。いやー、なかなか、条件に合うのがみっかんなくてよぉ…」 見れば中島は、右手に錐のような物を持ち、尻ポケットにチャッカマンを差し込んでいた。 「どれどれ、今度はどうかな…おっ!」 中島の表情が輝いた。磯野も釣られて、ダンボールの中を覗き込む。 「ゆううううううううう!!やべでええええええ!ごっぢごないでねええええ!」 「ぷっくうううう…!」 中にいたのは、相も変わらず芸の無い、れいむとまりさの番である。 しかし少々特殊だったのは、れいむの額のあたりからは、植物の茎のようなものが生え出し、 その茎には、これまた植物が付ける実のように、小さなゆっくりが実り、ぶら下がっていたのである。 その実ゆっくり達は、どうやら生まれる寸前まで成長しているらしく、 しきりに自分から体を揺らして動きながら、恐慌をきたしている親達をよそに、 何の不安も警戒も感じていない、ただ希望と、これから始まる自分達の最高にゆっくりした人生への 期待だけが輝く、つぶらな瞳を二人の初めて見る人間に向け、 「ゆっ?おにいしゃんだあれ?」「ゆっくちできりゅ?」「ゆっくちちちぇっちぇにぇ!」 などと、か細い声をかけてくるのだった。 「うわっ…気持ち悪っ。なんだよこれ!?」 「ま、ゆっくりの妊娠状態の一種、ってとこかな…2体のゆっくりが、交尾… ま、ゆっくり用語だと、『すっきりー』っていうんだけどな。それやると、 デコからこんな風に、子供が生えてくんだよ。ま、繁殖方法は、もうひとつあるんだけどな… 俺のお目当ては、こっちってことで」 中島は簡単に説明すると、尻ポッケからチャッカマンを抜き出して点火し、 手に持っていた錐の先端を、炎で炙り始めた。 「なるほど…その熱した錐で、この実みてーなちびゆっくりどもを、 たっぷり喜ばせてやろうっていう趣向かね?」 「まーな…この虐待には、古来からの歴史と伝統があってなぁ。ゆ虐四天神の一柱が考案したと言われる、 伝説のゆ虐技なんだぜ!!」 「はァ…いや、それは知らんけどな…」 「よし…こんなもんかな?」 程よく熱くなったとみて、中島は、細く煙を立てる錐の先端を、実ゆっくりへ近づけていった。 「ゆっ!ゆっくちちちぇっちぇね!」 お友達が来たとでも思ったのか、まだ世界で何一つ学習してはいない餡子脳を持つ実ゆっくりは、 見慣れない不吉で鋭利な金属を見ても、きゃっきゃっと騒ぎながらはしゃぐだけである。 「ゆううう!?お、おちびちゃんたち!あれは、なんだかへんだよ!ゆっくりできないよ! なかよくしちゃだめえええ!!」 頭から子供の茎を生やしたれいむは、間近に迫った人間の恐怖に震えつつも、 必死に警告を伝える。父まりさは少しでも人間をビビらせよう、追い払おうと、 体をぷくーと膨らませて健気に威嚇を試みていたが、効果など皆無なのは言わずもがな、 しかし近づいてくるいかにもゆっくり出来ない物体にあえて飛び掛ったり、 子供達の身代わりになろうという気にはなれないらしく、泣きながら膨らみ続けているだけであった。 錐の先端が、同じく茎の先端になっていた実ゆのすぐ目の前まで達した。 実ゆは、じゃれ合いでもしようとしたのか、あるいは美味しそうな食べ物にでも見えたのか、 全く無警戒に、無邪気に、目の前の煙を立てる金属に、ぱくり、とかみついてしまった。 ジュッ… 「ゆ゛っ…!?」 たちまち、実ゆっくりの、脆く柔らかい唇が、熱された金属に焼き付き、張り付いた。 かと思うと、唇はすぐにどろりと溶けだし、実ゆっくりの、生えかけの白い小さい歯を露出させた。 「っ…!!!っ…!!!」 全く、予想などしていようはずもなかった激甚な痛みと苦しみに襲い掛かられ、 実ゆの未熟な精神は混乱に支配され、ただ反射的に痛みから逃れようと、体を錐から離そうとした。 ベリィッ…と、実ゆの口は錐の先端から剥がれたが、それで更なる激しい痛みが、 実ゆの小さく未成熟な餡子脳を切り刻むように苛み、実ゆは先程の希望に満ちた、 愛らしくもあった表情を、グロテスクな苦悶の表情にひき歪め、苦しみにのた打ち回った。 のた打ち回ったと言っても、頭頂部を茎に繋がれた、実ゆっくりである。 地面を転げ回って痛みを紛らわす事も出来ず、ただ不恰好で滑稽な振り子のように、 上を繋がれたまま、ぷるんぷるんと右に左に揺れていただけだったのだが。 やがて、その運動が茎と頭の繋ぎ目を徐々に傷つけ、脆くしてゆき、 実ゆっくりはぺちゃっ、と下に落ち、餡子を飛び散らせて絶命した。 「おちびちゃああああああん!!ゆっくりしてええ!!ゆっくりいいいいい!! ゆあああああああああ!!!れいむのゆっくりしたおちびぢゃんがあああああああ!!!!」 当然の如く、親れいむの悲痛な絶叫が響いたが、これまた当然の如く、中島は容赦などしなかった。 さすがに、目の前で起きた惨劇、さらに茎を通じて姉妹の恐怖と苦しみが伝達したか、 「えぴぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」「ぴぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!」などと、 別の実ゆ達も、恐怖の涙と小便を漏らしながら騒ぎ始めたが、 中島はその様子を満足げに眺めながらも、再び錐を繰り出し、実ゆの小さな目玉をアマギり、 その脆い皮に幾度となく尖った熱い先端を突き刺し、えぐった。 「ゆふっ…ゆふふふふ…おちびちゃん…れいむのかわいいおちびちゃん……ゆっくりしていってね…………」 数分後。 そこには、最愛の、もうすぐ生まれてきて一緒にゆっくりした時間を過ごすはずだった おちびちゃん達への、度重なる殺戮を見せ付けられ、 精神を崩壊させ、現実から逃避して幻想の子供達にぶつぶつと話しかけるだけになったれいむと、 既にぷくーすることもやめ、全ての希望も活力も喪ってしまったかのように、 帽子に顔を隠すようにうなだれ、何も言わず、全く動かなくなってしまったまりさ、そして、 穴だらけの、小さな饅頭の残骸が、転がっているだけだった。 「なるほど…そーゆー遊び方も、あるって訳か~。勉強になるよ、中島~」 「ふっ、まあ、これくらいは、基本中の基本ってとこだけどな。 ゆ虐はイマジネーションの世界だぜ、磯野。自らのイメージを増大出来る者だけが、 真に楽しむことができるのさ」 そして、少年達はその言葉通りに、中島が持ち込んだ様々な器具、道具も用い、 工夫と趣向を凝らして、ゆっくり達への虐待を楽しんだ。 足をガスバーナーで焼き、動けなくしたゆっくりに小便をぶちまけた。 成体まりさの大きな帽子の中に、持ち主のまりさの目の前で、うんこをした。 (これをしたのは中島だったが、その時はさすがに磯野も引いた) 胎生出産間近のゆっくりを見つければ、一人がそのゆっくりを固定し、もう一人が バットを構え、勢い良く産まれ出てきた赤ゆっくりを盛大にジャストミートして餡子の花火を散らせた。 エアガンのアサルトライフルで、逃げ回るゆっくりの群れを撃ちまくり、蜂の巣にして殺した。 飾りを奪い、燃やし、髪の毛を全て引き抜き、ハゲ饅頭と化したゆっくりを大いに嘲笑った。 家ごと燃やし、一家を丸ごと焼き殺した。 「は~、今日も殺ったな~。殺った殺った。大満足♪」 前日の宴が終わった後と同じように、満ち足りた仕草で伸びをする中島。 「でもちょっと、殺りすぎちまったかもな?半分くらいまで減っちまったんじゃね?こいつら」 そう言いながら、辺りに散乱する、様々な死因のゆっくりどもの死骸を眺め回す磯野。 「いやいや、そんなには逝ってないって。せいぜい、3分の1ってとこだろ。 まだ、手ぇつけてない家も沢山あるしな…。それにどーせ、ちょっと減りすぎちまったら、 2,3ヶ月ほっときゃいーんだ。こいつら、結構簡単に増えるからな。 そんくらい経ちゃ、すっかり元通りさ」 「そうなのか。う~ん、便利なやつら」 「さ~て、んじゃ、今日はそろそろ帰っかぁ。俺は明日も来るけど、磯野はどうする?」 「ああ、来る来る」 「クックック、お前もすっかり目覚めちまったな。まあ、無理もねーけど」 「あれ?中島、荷物は?」 「ああ、置いてくわー。どーせこんなとこゆっくりしかいねーし、いちいち持って帰んのめんどいし」 辺りは、またとっぷりと日が暮れかかり、薄暗くなり始めていた。 人間達が、どうやら完全にいなくなった、とみるや、無事に生き残った家々のゆっくり達が、 恐る恐る、のそのそと這い出て来る。 そして、目の前に広がる惨劇の現場に息を呑み、そのまま立ち尽くした。 あらゆる手段で痛めつけられ、虐殺された、仲間達の死体、死体、死体…。 こんな状況にぶつかってのゆっくりの反応など、ぎゃーぎゃーとうるさく泣き喚いて、 辺りを駆け回るのが相場と決まっているが、さすがにこの光景はあまりにもショッキング過ぎたのか、 喚き声などは聞こえず、弱々しい、すすり泣くようなうめき声に混じって、時々 「ゆっくりできないぃ…」と、小さく情けない声が聞こえてくるだけだった。 長ぱちゅりーは、全く傷を負う事もなく、生きていた。 しかしその顔には、大勢の仲間を苦しめられ、失った痛みと、群れそのものへの存亡に対する 焦慮の色が濃く、到底むっきゅりするどころではなかった。 (もう、じかんがないわ…。あしたまでに…あしたまでに、なんとかゆんだむをかんっせいさせないと、 ぱちゅたちは…) しかし、群れのゆっくり達は、怒りと悲しみを復讐心に変え、人間さんを倒す武器を作る前に、 もっと陰鬱で、残酷な作業を、こなさねばならなかった。即ち、殺された仲間達… それに、お飾りや髪の毛などを失い、ゆっくりできないゆっくりになってしまった仲間達をも、 心を鬼にして、処分しなければならないのである。 それが、いくらのんきな饅頭生物といえど、群れを存続させて行く為に果たされねばならない 義務であり、その責は、長であるぱちゅりーにあった。 ぱちゅりーは、目を閉じた。そして、ゆっくりにしては驚くべき決断力と切り替えの早さでもって、 決然とした表情で声を張り、群れ全体へ、激を飛ばした。 (にんげんさんたち…むっきゅり…むっきゅりおぼえててね…! あした、ゆんだむがかんっせいしたら…そしたら…………!) つづく
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『ゆっくりチャレンジ』 13KB いじめ ギャグ 小ネタ 野良ゆ いつもの小ネタです。 さあ、今週も「ゆっくりチャレンジ」の時間がやってまいりました。 今週挑戦してくれるゆっくり達は、ふたば公園の野良ゆっくりの群れです。 ルールーは簡単、全5ステージの難関を突破して、見事飼いゆっくりになってください。 まずは第一ステージのルールを説明します。 壁に触らないようにコースを進み、制限時間内にゴールにたどり着いてください。 見事ゴールにたどり着くと、次のステージに進めます。 さあ、ゴールめざして、「ゆっくりしていってね!!」 まずは最初のチャレンジャー、何処にでもいる汚いれいむちゃんです。 その汚れたリボンには、参加ゆっくりに配られるチャレンジバッジが輝いています。 薄汚れた体を勇ましく仰け反らせ、得意そうにニヤついています。 早速意気込みを聞いてみましょう。 ―飼いゆっくりになれたら?― 「ゆゆ?!きまってるよ!しぬまであまあまをたべるよ!!」 自信満々に答えるれいむちゃん、今スタートです。 「ゆっ、ゆっ、ゆっ………あまあまさん、まっててね!れいむがぜんぶたべてあげるよ!ゆっくりかんしゃしてね!!」 少し弛んだ体をうねらせて、れいむちゃんが一生懸命跳ねていきます。 芋虫より少し早い程度の速度で、汗をだらだらと垂らしながら苦しそうに顔を歪めるれいむちゃん。 コースの最初の曲がり角に、トップスピードで突っ込んでいきます。 「ゆはー…ゆはー…ゆはー………づがれだよ…ちょっときゅーげーするよ………」 ああっと、これは大変です。 疲れきったれいむちゃんが、壁に寄りかかってしまいました。 「ゆゆ?…ゆがががぁぁぁぁ!ぎぎぎ!びびびびぃぃぃぃぃ!! 『ドッカーン!!』 ぼびゅ!!」 壁に流れている電気のせいで感電してしまったれいむちゃん。 白目をむいてガタガタと震えだしました。 そしてお飾りについたバッジ型の装置に通電されてしまいました。 実はこの装置、通電されてから3秒後に着用したゆっくりを巻き込んで爆発するですね。 汚らしく餡子をまき散らして、度派手に爆ぜたれいむちゃん。 控室で様子を見ていた野良ゆの仲間達も、これには驚きの表情を隠せないようです。 飼いゆっくりか死か、俄然盛り上がってまいりました。 次のチャレンジャーはこれまた薄汚い子ゆっくりのれいむちゃん。 先ほどのれいむちゃんの失敗を見てガタガタと震えています。 ―飼いゆっくりになれたら?― 「ゆびゃぁぁん!ゆびゃぁぁぁぁん!きょわいよぉぉぉぉ!れーみゅ、しにたくにゃいよぉぉぉぉぉ!!」 スタート前からやる気満々の子れいむちゃん。 この震えは武者震いでしょうか? 飼いゆっくりになれた時の事を考えて、感動して泣いているようです。 それではゆっくりスタートです。 「ゆびゃぁぁぁん!やだやだぁぁぁ!ここからだしてよぉぉぉ!れーみゅ、かいゆっく…ががががが!ぎがががが!ごがが 『パーン!』 ごびゃぶ?!」 ああっと、子れいむちゃんのわさわさ揉み上げが壁に接触したようです。 揉み上げでは当りの判定は出ないのですが、壁に接触してはならないルールなので床に電気を流して感電してもらいました。 子れいむちゃんは駄々をこねるようにしばらく飛び跳ねると、バッジの爆発に巻き込まれて餡子のシミになってしまいました。 子れいむちゃん、残念でしたね。 生まれ変わってまた挑戦してくださいね。 続いてのチャレンジャーは、汚れているけど目つきは鋭い、まりさちゃんです。 自慢の小汚い帽子を得意そうにかぶり、はるか遠くのゴールを睨んでいます。 ―飼いゆっくりになれたら?― 「ゆぅぅ…くそにんげんを、たくさんどれいにしてやるんだぜ…まってるんだぜ!」 飼い主と奴隷を勘違いしているまりさちゃん、今スタートです。 「あのれいむたちはあほだったんだぜ。あんなむのうが、ここをとっぱできるわけがないんだぜ!まりささまだけが、かいゆっくりになれるんだぜ!」 まりさちゃんが何やらぶつぶつと呟くと、勢いよく跳ね進んでいきます。 顔は真剣そのものですが、跳ねる度にポムポムと間抜けな音を立てています。 「まりさのはやさは、ゆっくりいちなんだぜ!はいうぇいの、すたーさんなんだぜぇぇぇ!だれにもとめられないんだぜぇぇぇ!!」 ものすごい速度で、と言いたい所ですが、大した速度で跳ねている訳ではないまりさちゃん。 勢いだけで最初のカーブに入っていきます。 「ゆぎゃ…ゆっぎぃいぃぃぃぃぃ?!がごげげげげべべべべべ!どばががががががが!がぎべごご 『ドーン!』 じょば?!」 あぁっと、どうしたまりさちゃん。 カーブを曲がりきれずにそのまま壁に接触、感電してしまいました。 白目を剥いてだらしなく舌を垂らすまりさちゃん。 間抜けな顔のまま爆発してしまいました。 ゆっくり一の速さの誰にも止められないまりさちゃん、自分で止まる事が出来なかったのが敗因でした。 お次のチャレンジャーは尻尾の欠けたちぇんちゃんです。 ―飼いゆっくりになれたら?― 「ゆうぅぅぅ…ちぇんかいゆっくりになったら、らんさまといっしょにくらすんだねー!」 キラキラと両目を輝かせて熱く語るちぇんちゃん。 この種は本当にそればかりですね。 それではスタートです。 「ゆっ、ゆっ、ゆっ……ちぇんはかけっこで、いつもいっとーしょーなんだねー!だから、はしるのはとくいなんだねー!」 走るのが好きなちぇんちゃん。 最初の内は不安そうにしていましたが、走り始めると満面の笑みを浮かべてとても楽しそうにしています。 少し欠けた二本の尻尾を振りみだし、軽快な音と共に跳ね進むちぇん。 これはいい記録が期待できそうです。 「わかるよー!ちぇんは、かぜさんになったんだよー!どんどんすすむよー!ちぇんは、せんのかぜさんになって、らんしゃまにあいにいくよぉぉ!」 壁に触れない様に進みながらも、速度を落とさないちぇんちゃん。 コースの中間地点に向かって進んでいきます。 「にゃ?!にゃががががっがががぁぁぁぁ?!じょぼべげげげぇぇぇ!! 『パーン!』 わがらっ?!」 ですが尻尾が壁に触れてしまい、見事に感電してしまいました。 しーしーを漏らして痺れるちぇんちゃん。 そのまま爆発して本当に千の風に、いえ、ただのチョコのシミになってしまいました。 お次のチャレンジャーは森賢のぱちゅりーちゃんです。 森賢といってもここは公園なので意味がありませんが、一応野良の中では長をやっているようです。 何かを考えるようにコースを眺める長ぱちゅりーちゃん。 意気込みを聞いてきましょう。 ―飼いゆっくりになれたら?― 「むきゅ…それはとーぜんけんじゃなせいかつ…でもいまはそれよりも、いきのこることをはんがえるほーがせんけつよ!」 流石は自称賢者のぱちゅりーちゃん、一応頭を使って生きているようですね。 まあゆっくりは頭しかありませんが。 それではスタートです。 「むっきゅ、むっきゅ、むっきゅ…しんちょーにすすむわ。ゆっくりすすんでいけば、かべさんにぶつかることは、ないはずよ」 難しい顔をしながら慎重に這いずるぱちゅりーちゃん。 そのせいか、ナメクジが這いずるより遅いくらいの速度でコースを進んでいきます。 少し時間がかかりそうなので、一部シーンをカッとさせてもらいますね。 「むきょ?!」 さあ、残り時間はあと30秒を切りました。 ですがぱちゅりーちゃんはまだコースの半分も進んでいません。 このままでは、制限時間内にゴールにたどり着けそうにありませんが、ぱちゅりーちゃんはまったく気にする様子がありません。 「むきゅ…むきゅ…むきゅ…せーげんじかんさんは、まだたくさんあるわね。これならぜったいにまにあうわね!むきゅきゅ!」 余裕たっぷりの顔で、得意そうに仰け反るぱちゅりーちゃん。 その自信はどこから来るのか解らないですが、ゴールする気満々です。 これは期待できそうですね。 「むっきゅっきゅ!とーぜんよ!ぱちぇのさくせんは、いつもぱーふぇくとよ!われならが、てんさいてきなずのーがおそろしくなるわ!!」 などと言っている間に、残り時間が後10秒になってしまいました。 さあ大変です、ぱちゅりーちゃん。 ですがぱちゅりーちゃんは、まったく慌てる様子がありません。 素晴らしい自信ですね。 「むきゅ?!なにをいっているのかしら?せいげんじかんさんなら…むっぎょぉぉぉ?!すうじさんが3になってるぅぅ?!たいへんよぉぉ!!」 ああっと、残り時間3秒で急に慌て始めるぱちゅりーちゃん。 そのまま騒いでいる内に時間切れです。 なおこのステージは制限時間が過ぎると、床に電気が流れる仕掛けになっています。 「むぎょぉぉ?!きいでない…ぶぎゃぎゃぎゃぎゃぁぁぁ!じびれるぅぅぅぅ!むぎょぉぉぉぉ!むぎょぉぉぉぉ! 『パーン!』 むぎょば!!」 ゲロを履きながらガタガタと震えるぱちゅりーちゃん。 爆発してリタイアです。 次に挑戦する時は、ちゃんと数を数えられる様になっていて下さいね。 ここで一旦、赤ゆっくりコースを見てみましょう。 こちらのコースはとても簡単です。 10mのプールを渡って、反対側に渡ればゴールです。 さあチビゆっくりのみんな、がんばってゆっくりしていってね! ―飼いゆっくりになれたら?― 「ゆぅぅぅ?なにこりぇぇぇぇ?!どーやってむこーにわたればいいにょぉぉぉ?!れーみゅ、おぼーちもってにゃいよぉぉぉ!!」 「ゆびゃぁぁぁぁん!まりちゃ、おみずしゃんこわいのじぇぇぇぇぇ!ゆえぇぇぇぇん!ゆえぇぇぇぇぇん!!」 「んっほぉぉぉ?!かわいーまりちゃね!とーってもしゅきっりしたいわー!ありちゅのとかいはなあいを、うけとっちぇぇぇぇぇ!!」 小さいゆっくり達が楽しそうに騒いでいますね。 ですがこのコースにも制限時間があります。 早くゴールに向かわないと、失格になってしまいますよ。 「ゆっびゃぁぁぁぁん!まりちゃのばーじんまむまむしゃんがぁぁぁぁ!まりちゃのじゅんけつがぁぁぁぁ!ゆえぇぇぇぇぇん!ゆえぇぇぇん!」 「んほぉぉぉ!もえりゅわぁぁぁぁぁ!まりちゃぁぁぁぁ!とってもかわいーわよぉぉぉぉ!んほぉ!んほぉう!んっほぉぉぉぉぉぉうぅぅぅ!!」 「ゆんやぁぁぁぁぁ!きょわいよぉぉぉぉ!れーみゅはゆっくちにげりゅよぉぉぉぉぉぉ!」 「ゆっびゃぁぁぁぁぁぁ?!つぎは、きっとまりしゃのばんなんだじぇ!まりしゃはぷりちーだから、きっとねらわれるんだじぇぇぇぇ!しょんなのいやなんだじぇ!にげるんだじぇぇぇぇ!!」 おっと、ようやく何匹かのチビゆっくり達が、帽子を浮かべて水に浮かび始めました。 ですがなかなか先に進むことが出来ないようです。 これはどうした事でしょうか? 「ゆんやぁぁぁぁ?!どーしちぇ?どーしちぇ?!どーしちぇすすめにゃいのじぇぇぇぇぇ?!」 「ゆわぁぁぁぁ?!そーだったのじぇ!おーるしゃんがないと、すすめないんだじぇぇぇぇ!!」 水上に浮いた赤まりさちゃん達が、ゆんゆんと泣いています。 どうや自分達が、オールを持って無い事に気がついたようです。 これは大変ですね。 さあ、このピンチからどうやって立ち直るのでしょうか? 「えだしゃん!えだしゃんをもってるゆっくちは、まりちゃさまによこすのじぇぇぇぇ!!」 「ゆうぅぅ!れーみゅはぜったいにいきのこりゅよ!そこのくそまりちゃ、おぼーしをちょうだいね!!」 「ちぇんはぜったいに、いきのこりゅんだよぉぉ!おぼーちよこしぇぇぇぇ!えだしゃんをよこしぇぇぇぇ!!」 「ゆっほぉぉぉ!しょんなことより、ありちゅととかいはなあいを、かたりあいまちょぉぉぉぉ!!」 おおっと、大変な事になってまいりました。 枝を持っているゆっくりから、枝を奪い始めようと争いが始まりました。 どさくさに紛れてまりさ種から帽子を帽子を奪おうとするゆっくりや、愛を語るありすちゃんも入り乱れての大乱闘。 赤まりさから帽子を奪って逃げ回る赤ちぇんちゃん。 膨れ上がって威嚇し合う赤ゆっくり。 ぷりぷりと尻を振って、赤ありすちゃんから逃げる赤まりさちゃん。 あまりの惨状にゲロを吐いて気絶する赤ぱちゅりーちゃん。 普段ではめったに見られないゆっくり達の命を懸けた戦いです。 これは盛り上がってまいりました。 ですが残り時間はあとわずかです。 いくら争っていても、ゴールにたどり着けなければ意味はありません。 「ゆぅぅぅ!えだしゃんをてにいれたのじぇ!これで、おみずじゃんのうえをわたれ…『ザーー!!』 ゆゆ?これなんのおと?……」 「ゆんやぁぁぁぁ?!おみずしゃん!どーちてここにおみずしゃんがぁぁぁぁ?!」 「んっぼぉぉ?!おみずしゃん、じゃましにゃいでねぇぇぇぇ!ありちゅは、みんにゃにあいをぼごべごぶごぼぼぼ………」 あぁっと、ここで時間切れの為、清掃員による放水が始まりました。 コースに残ったチビゆっくり達に、容赦なく水が浴びせられます。 尻をぷりぷりと振って逃げ出そうとするチビゆっくりも居ますが、コース上に逃げ場はありません。 チビゆっくり達は水に流され、どんどんプールに落ちていきます。 水上に上手く逃れたチビゆっくり達にも水が掛けられ、浮いていたチビゆっくり達は皆バランスを崩して落水していきます。 あれだけ居たチビゆっくり達は、全て水の中に沈んでしまいました。 みんな残念でしたね、生まれ変わったらまたチャレンジしてくださいね。 水の中でもゆっくりしていってね。 さあ、小休憩を挟んで最後のチャレンジャーです。 この公園の最後のゆっくりの、不細工な顔のまりさちゃんです。 帽子もボロボロ、体もボロボロですが果たしてゴールまでたどり着けるんでしょうか? ―飼いゆっくりになれたら?― 「ゆぅぅ…?まりちゃ…かいゆっくちになれるのじぇ?…もういじめられないのじぇ?」 成体ゆっくりなのに言葉使いがガキっぽいまりさちゃん。 元気が良いとは言えませんが、それでも少し目を輝かせてゴールを見据えます。 それでは最後のチャレンジャー今スタートです。 ゆっくりすすんでいってね! 「ゆぅ?ここをすすめばいいのじぇ?…ゆん…ずーり…ずーり…ゆっくちすすむのじぇ…」 不細工まりさちゃんが、ノロノロと這いずっていきます。 速度が出せないのは栄養不足からなのか、元々元気のない個体なのかはわかりませんが、兎に角鈍いです。 「ずーり…ずーり…ずーり…ごーるしゃん、まださきなのじぇ?でも、まりちゃはゆっくちすすむのじぇ…ずーり…ずーり…」 時々空を見上げては、何故か涙ぐむブサまりさちゃん。 まるで不幸な自分に酔いしれているかのように、ブツブツと独り言を呟いています。 そんな事してる余裕があるなら、さっさと先に進んでもらいたいものです。 「ずーり…ずーり…まりちゃ、つかれたのじぇ…ゆっくち……かいゆっくち…がんばるのじぇ…ゆっくち…ゆっくち…」 コースの前半にもかかわらず、すでに疲れたと呟くブサまりさちゃん。 自分を励ますかのように、「ゆっくち、ゆっくち」と呟いています。 その姿は小さな子ゆっくりなら、多少可愛げがあるのでしょうが、ブサまりさちゃんは大きな体のゆっくりです。 ただひたすら気持ち悪くて不快なだけです。 あと、でかい図体のくせに自分の事を「まりちゃ」というのは止めてもらいたいです。 「ずーり…ずーり…ゆっくち…ずーり…ゆっくち………ゆふー…ごーるしゃん、まだなのじぇ?じぇんじぇんみえてこないのじぇ…ゆえぇぇ」 おぉっと、ここでブサキモまりさちゃんが泣き始めてしまいました。 もう限界なのでしょうか? ここで終わってしまうのでしょうか?! 無常にも制限時間が迫ってまいりました。 奇跡の逆転はあるのでしょうか? 「ゆえぇぇぇ…つかれたのじぇぇぇぇ…どーちて、まりちゃだけこんなめにあうのじぇ…まりちゃ、ゆっくちしたいだけにゃのにぃぃぃぃ」 汚らしい顔でゆんゆんと泣くブサキモまりさちゃん。 不幸な自分の生涯を振り返って泣いています。 ですが幾ら泣いても誰も助けてはくれません。 そしてここで時間切れです。 「ゆびぇぇぇぇぇぇん!ゆびぇぇぇぇ…?!ゆがべじょぼがががががっぁぁぁぁぁ?!ゆがぎががが!びりびりびりびり… 『パーン!』 ごびゃべ!!」 床に電気が流されて、感電するブサキモまりさちゃん。 不細工な顔のまま、涎や涙を撒き散らしてガタガタと震えています。 そして最後に、汚らしく餡子を撒き散らして砕け散りました。 ブサキモまりさちゃんは最後の最後まで、不細工で汚いらしいゆっくりでした。 今週もゴールまでたどり着けるゆっくりは居ませんでしたね。 チャレンジャーのゆっくりちゃん達、残念でしたね。 ですがこのステージは第一ステージです。 ここで躓いている様では、飼いゆっくりになれません。 これに懲りずに、また挑戦してくださいね。 当番組では、チャレンジャーのゆっくりを募集しています。 近所に居る野良ゆっくりや、野生のゆっくり、手に負えないものでも構いません。 担当の者が回収に向かいます。 ぜひ番組に出演させて、飼いゆっくりを目指してもらいましょう。 ではまた来週お会いしましょう。 この番組は加工所の提供でお送りいたしました。 完 徒然あき
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『とあるゲスまりさのゆん生』 33KB anko4329 野良夫婦と金バッジ夫婦の野良まりさ視点+αです 善良なゆっくりが死にます ゲスが相変わらず酷い目に会います とあるゲスまりさのゆん生 「ゆっくちしちぇいっちぇね!」 父はまりさ。母はぱちゅりー。妹はぱちゅりーの4ゆん家族の長女として一匹のまりさが産まれた 父は教育熱心で厳しいが優しさを併せ持ち公園のゆっくり達の長を務めている 母は思慮深く母性あふれる存在だった 妹は賢く素直で優しい性格のゆっくりだった しかし長女まりさは… 「いもうちょのくしぇににゃまいきなのじぇ!」 「ゆびぇええええええん!」 また今日もまりさが妹を虐めている。理由は「お前ばかり甘やかされている」だった 両親としてもそのつもりはないのだろうが、ぱちゅりーはゆっくりの中でも虚弱体質と言わざるを得ないため、ついつい食後の運動や飛び跳ねるための訓練を甘くされがちになってしまう それが気に入らずまりさは執拗に妹を虐めるようになってしまった 「まりさ!またなの!?いい加減にしなさい!!」 「また妹をいじめてたのかぜ!もう許さないのぜ!」 今日もまた父まりさの折檻が始まる。何度も折檻用の小枝で叩かれるが子まりさは一向に謝ろうとしない 「いぢゃいぃいいいいいいいい!にゃにしゅるのじぇくしょおやあああああああ!!」 「止めて欲しければ早く妹とお母さんに謝るのぜ!!」 「いやなのじぇ!まりちゃはなにもわるいこちょはしちぇにゃいのじぇ!」 「このくそちび!まだいうのかぜ!」 (また長の所のまりさだよ…) (お父さんもお母さんもゆうっしゅうなゆっくりなのに何であの子だけ…) 子まりさの素行の悪さは群れでもかなり有名だった為誰も庇おうとはしなかったが、それを見かねたほいくえんの保母れいむが長の元へとやって来た 「長、おちびちゃんの言い分も聞いてあげなきゃダメだよ。頭ごなしに怒るのはゆっくり出来てないよ?」 「ゆ、ゆぅ…わかったのぜ。おちび、何で妹をいじめるのぜ?」 「あいちゅばかりいちゅもあみゃあみゃをたべちぇるのじぇ!」 「それはぱちゅりーがおちびみたいに元気じゃなくて病気だからなのぜ。ゆっくりにあまあまはお薬なのぜ」 「にゃんであいちゅはあきかんしゃんをひろわにゃいのじぇ!」 「ぱちゅりーは重いものを持てないのぜ。でもおちびは元気な体を持つ健康なゆっくりなのぜ。この公園さんに住むゆっくりはゴミ拾いをしないと人間さんに制裁されるのぜ」 「それにお父さんだって怒りたくて怒ってるわけじゃないのぜ。おちびに立派なゆっくりになって欲しいから厳しくしてるのぜ。それだけは分かって欲しいのぜ」 父は思いをまりさにぶつけた。それを聞いた子まりさは父にしがみついた 「おちょうしゃ…ごめんなしゃい!まりちゃがわりゅいこだったのじぇ!これからはいいゆっくりになるのじぇ!」 「おちび…分かってくれて嬉しいのぜ!」 固く抱き合う長と子まりさ。しかし子まりさの胸中は… (このくしょおや…かならずこにょうらみははらすのじぇ!) それから2ヵ月後。まりさは親の言うことを聞き真面目に公園に住むゆっくりの勤めを果たしている 「おとうさん、あきかんさんとゴミさんをひろってきたのぜ!」 元気に父に報告するまりさ。口にくわえた袋の中には空き缶やゴミが沢山入っていた 「おちびは毎日よく頑張ってくれるのぜ。今日はもういいのぜ。お外で友だちと遊んでくるといいのぜ」 「わかったのぜ!」 このやりとりだけ聞いていれば真面目になったと思うかもしれないが、同年代のゆっくりの前では暴君と化していた 「このうすのろ!おまえのいもうとをころされたくなかったらさっさとあまあまをもってくるのぜ!」 「ちぇんのおうちにはあまあまはないんだよー!わかってねー!!」 「うそはいけないのぜ?おとうさんがくばったひじょうようのあまあまがあるのぜ?あれをもってくるのぜ!」 「やめてね!あれがないとびょうきやけがのときにかぞくがこまるんだよー!!」 非常用のあまあまとは公園に住むゆっくりがぺーろぺーろで治せない大怪我を負った時や病気で動けなくなったときの為に配布している物だった 非常時以外は食べてはいけないという決まりがありもしそれを破ってしまえば二度と配布されることは無い 「そんなのしらないのぜ!はやくもってこないとおまえのいもうとがいたいおもいをするのぜ!」 そう言うと赤ちぇんの尻尾をグイグイと引っ張り始め尻尾の根元からはチョコがにじみ出ていた 「ゆぎゃあああああ!いぢゃいよぉおおおお!わがらないよぉおおおおお!」 余りの痛がり方に姉ちぇんは観念したのかまりさの要求を聞くことにした 「やめでぇえええええ!わがっだよ!もっでぐるがらいもうとをはなじでぇええ!」 「わかればいいのぜ!もしこのことをだれかにいったらわかってるのぜ?」 「ゆぐぅ…!」 この脅しは決してハッタリではない。実際にある子れいむも同じ事をされ親に言いつけてそれを聞いた親が長に直談判したが長はまったく聞く耳を持たず門前払いされてしまった そしてそれを見たまりさはその子れいむを群れの子供たちが見ている目の前でお下げを食いちぎりお飾りをビリビリに破き両目を潰して殺してしまった 当然子れいむの惨状を見た大人たちは大騒ぎとなったがその際にまりさは 『にんげんさんがやったのぜ…まりさはなんどもやめてっておねがいしたのに……』と嘘をついた 実際に群れの子供たちが人間に殺される事があったので皆納得してしまっていた 「まりさ…もってきたんだねーはやくいもうとをかえしてねー…」 「おそいのぜ!なにやってたのぜ!このうすのろ!ばつとしてこいつのしっぽをいっぽんひっこぬくのぜ!」 「やめでぇえええええ!わがらないよぉおおおお!!」 まりさは赤ちぇんの尻尾を一本咥えるとそのまま引き千切ってしまった 「ゆぎゃああああああああ!!いぢゃい!!わがらないよぉおおおおおおおおおおお!!!」 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!ちぇんのいもうとがぁあああああ!?なんで!?どぼぢで!?」 「さっさともってこないからこうなるのぜ!」 暴君まりさは今日も暴虐の限りを尽くしていた… ある日のこと。スーツ姿の男性が長まりさの元を訪れていた 『やぁまりさ。今日も頑張ってるね』 「しやくしょのおにいさんこんちには。きょうはなんのごようですか?」 『今日は君の子供たちの様子を見に来たんだよ。そろそろバッジ試験を受けさせようと思ってね。あの子達のどちらかが将来この公園の長になるんだからね』 「わかりました。おちびちゃんたちをつれてきますのでしばらくおまちください」 10分後、長は子まりさと子ぱちゅりーを連れてきた 「おにいさんゆっくりしていってね!」「むっきゅりしていってくださいね!」 『うんうん。元気があっていいね。それじゃちょっとバッジ試験の前に質問したいことがあるから長は席を外してくれるかな?子供たちだけで話がしたいんでね』 「わかりました。おちびちゃんたち、おにいさんにめいわくかけちゃだめだよ?」 「「ゆっくりわかったよ!!」」 『それじゃ最初の質問。ゆっくり出来るご飯があるよ。どうする?』 「ぜんぶまりさのもn…みんなでたべるよ!」「かぞくやおともだち、みんなでいっしょにたべるわ」 『君たちにとって人間ってなに?』 「まりさのどr…おともだちだよ!」「いっしょにむっきゅりしたいわ」 『君たちの友達がケガをしちゃったよ?今君はオレンジジュース…あまあまを持ってる。さぁどうする?』 「あまあまはまりさのもn…あまあまでたすけてあげるよ!」「たすけてあげるわ。おともだちがいないとむっきゅりできないもの」 『よく分かったよありがとう』 よく見ると市役所のお兄さんは少し疲れたような表情だ。そして… 『長、居るかい?』 「ここにいます。おちびちゃんたちはどうでしたか?」 『ぱちゅりーは問題ないよ。だけどまりさが駄目だね。あの子はゲス化している。もう手遅れだよ』 「そ、そんなはずはありません!あのこもむかしはやんちゃでしたけどいまはゆっくりとしたいいこにそだってます!!」 『そうは思えないけどねぇ…ま、バッジ試験を受けさせるのはぱちゅりーだけだよ。まりさの方はあれじゃ銀バッジ試験すら怪しい』 「わかりました…ぱちゅりーのおちびちゃんはおにいさんにおまかせします。ところでまりさのぱちゅりーはいまどうなってますか?」 『うん、プラチナバッジ試験を合格したよ。君のときよりもいい成績でね。明日ここに帰ってくるよ』 「そうですか!よかったぁ…」 野良にバッジ試験というと妙な話かもしれないが、この公園に住むゆっくりは皆市の飼いゆっくりという立場である その中でも長になるには金~プラチナレベルの優秀さを要求される(長まりさはプラチナバッジ 住民たちは銅~銀である) 当然長の子であるまりさにも金バッジクラスの優秀さが要求されるが今まで見てきたとおりのゲスっぷりでは銀すら怪しい 市役所のお兄さんは職場へと戻っていった…が、物陰に隠れて子まりさがお兄さんと長の会話を盗み聞きしていた (そろそろますいのぜ…【けいかく】をじっこうにうつすときなのぜ!) 「おとうさん、おにいさんとのおはなしはおわったの?」 「終わったのぜ。ところで何の用なのぜ?」 「まりさはもうすぐおとなになるしかりをおしえてほしいんだよ!」 「おちび…分かったのぜ!」 (お兄さんはああ言ったけどまりさのおちびは立派なゆっくりになってるのぜ!きっとお兄さんも分かってくれるのぜ!) 狩りとは街に住むゆっくりの狩りとはゴミ捨て場荒らしの事だが、公園ゆっくりの狩りと言うのは公園の周辺に居るねずみやゴキブリ等の人間が存在を嫌がる類の虫を狩ることである 狩りは主にまりさ・みょん・ちぇんの役目だ 「それじゃ早速狩りに行くのぜ!ちゃんと付いてくるのぜ?」 「ゆっくりわかったよ!」 5分ほどで公園の入り口までたどり着いた。この公園の入り口は道路に面しており車の交通量が非常に多く子供が近づくのを禁止している場所である 「よく聞くのぜ。ここはにんげんさんのすぃーがとても多いから気をつけないとぺしゃんこにされちゃうのぜ!」 「ぺしゃんこかぁ…こんなかんじになるの?」 子まりさはそう言い放つと長まりさを体当たりで道路へと突き飛ばした。完全に油断し無防備な状態だった為子供の体当たりにしてはかなりの距離を飛ばされてしまった 「おちび!何をするのぜ!」 「くそおやはそこでしぬのぜ!」 「えっ…ゆぎっ!?」 タイミング良くやってきた車によって長まりさは道路に餡子の染みとなった 「やったのぜ!まりさをゆっくりさせないゲスをせいっさいしたのぜ!!!」 その場でぴょんぴょん跳ねて喜ぶまりさだった 子まりさは第一の目標である父殺しを達成した。しかし喜んではいられない。周りのゆっくりに怪しまれないようにせねばならない 「ゆんやあああああああ!おとうさんが!おとうさんがぁ!」 わざとらしく大声で泣きながらまりさが公園のゆっくり長屋を跳ね回る 「ゆっ?どうしたの?長に何かあったの?」 まりさの泣き声を聞いたほいくえんの保母れいむが尋ねる。その内容は信じがたいものだった 「ゆっぐ…おとうさんがにんげんさんのすぃーにつぶされちゃったのぜ…あのときまりさがかりをおしえてほしいなんていわなきゃ…ゆわぁああああああん!!」 群れの大人達が現場まで足を運ぶとそこには確かに長だった餡子の塊が道路にへばりついていた 「おさ…なんでこんなことに!?」 「まりさ、あなた見てたんでしょ?何があったの?道路に出るなんて余程の事がないとありえないわ」 ありすに尋ねられたまりさは申し訳なさそうに答えた 「まりさのおぼうしがとばされちゃってどうろにとびだしちゃったんだ。そうしたらおとうさんがたすけてくれたんだけどかわりにおとうさんが…」 「そうだったの…長はあなたのお父さんであることを選んだのね。もう泣いちゃ駄目よ。これからはあなたが明日帰ってくるぱちゅりーを支えてあげないといけないんだからね」 「ゆっくりわかったのぜ!まりさがおかあさんといもうとをたすけるのぜ!」 「それでこそ長の子供だわ!皆も協力してあげましょうね!!」 「「「ゆっくりわかったよ!!」」」 (ばかなやつらなのぜ…あとはあのくそばばあといもうとをころしてやるだけなのぜ!) 翌日。プラチナバッジを取得して帰ってきたぱちゅりーに夫の死が告げられた 「まりさ…どうしてこんな事に」 「おかあさん…まりさがわるかったのぜ。まりさがかぜにとばされたぼうしをおいかけなきゃあんなことには…!」 まりさは泣きながらぱちゅりーに事の顛末を話した 「おちびちゃんが悪いんじゃないわ。ゆっくりしてない風さんが悪いのよ…妹のぱちゅりーは知ってるの?」 「ぱちゅりーはしけんさんをうけるためににんげんさんのところにいってるのぜ」 「あなたはどうして試験を受けなかったの?」 「しやくしょのおにいさんがまりさはあとでうけるっていってたのぜ」 「…そう。分かったわ」 その日の夕方市役所の青年がぱちゅりーを訪ねていた 『今回は残念なことになっちゃったねぱちゅりー』 「はい…ですがまりさのおちびちゃんがいてくれますしぱちぇはだいじょうぶです」 『そのまりさのおちびちゃんだけど、ゲス化の兆候があったんだよね…ま、とりあえず君の言うことを信じてみるよ』 「ゲス!?あのこが!?」 『いやいや、もしかしたら僕の思いすごしかもしれないし気にしないで』 (あの子がゲス…?いいえ人間さんだって間違えることはあるはずよ。あの子が見せてくれた涙を私は信じるわ。ぱちぇはお母さんだもの…) それから時は経ちまりさは成体に成長した (そろそろばばあを殺す準備に入るのぜ…あのクソ妹が人間の飼いゆっくりになったのは計算外だったけど仕方ないのぜ) まりさは未だ親殺しを諦めてはいなかった 妹は金バッジを取得したその日に飼いゆっくりとなり今はプラチナバッジを取る為に勉強を続けているのだという 「まりさ?どうしたの?体の具合でも悪いの?」 「ゆっ?なんでもないのぜ!」 「そう。なら良いんだけど…あなたももうそろそろ番を見つけないといけない時期なんだけど大丈夫なの?」 「だ、大丈夫なんだぜ!」(本当はまだ全然なのぜ…このままじゃ怪しまれるし仕方ないから見つけに行くのぜ…!) 「そう、それじゃぱちぇに会わせてくれないかしら?将来私の孫を産むゆうっしゅうなゆっくりだと尚良いわ」 「今すぐなのかぜ!?」 「今すぐよ」 「わ、分かったのぜ今連れてくるのぜ!」(仕方ないのぜ。こうなったらあのありすを連れてくるのぜ。あいつは馬鹿だからまりさの言うことならすぐに聞くのぜ!) まりさは家を飛び出すと件のありすの下へ走っていった 「ありす!ゆっくりしていってね!」 「まりさ、ゆっくり、して、いてね」 「ありす、今日はありすに大事なお話があるのぜ!」 「だいじ、な、おはなし? なあに?」 「まりさとずっと一緒にゆっくりして欲しいのぜ!」 (本当はこんな馬鹿じゃなくてもっと美ゆっくりがよかったのぜ…でも仕方ないのぜ!) 実はこのありすは産まれが若干特殊だった。母親の胎内に居たときに人間の子供の手で母親の腹部を圧迫され無理矢理出産させられた その所為で中枢餡を圧迫され知能と言語機能に障害が出てしまったのだ そんな境遇の為か子供たちからも大人たちからも馬鹿にされていた。まりさだけは何かに使えるという打算があった為に色々と世話を焼いていた 「ありす、で、いいの? ありす、ほかの、みんなと、ちがて、ばかだよ? きと、まりさの、めいわく、なるよ?」 「そんなの関係ないのぜ!まりさはありすが大好きなのぜ!言いたい奴には言わせてやればいいのぜ!」 「あ、ありがと、まりさ、ありすも、まりさの、こと、だいすき、だよ いしょ、に、ゆくり、しようね」 「ありがとうなのぜありす!さっそくお母さんに報告に行くのぜ!」 「わかた おさの、ところに、いこうね」 ありすを伴い早速ぱちゅりーに報告するために家へと戻った 「お母さん!このありすがまりさのお嫁さんなのぜ!」 「…え?そのありすが?」 若干落胆したような声をだしてしまうぱちゅりー。仕方がないと言えば仕方がない。群れのお荷物とでも言うべきありすが自分の子の番となると言われれば親として当然の反応だ 「おさ、ありす、まりさと、ゆくり、しちゃ、だめ、なの?」 「そ、そんな事は無いわ!まりさが良いならぱちぇが口出しすることじゃないわ」 「あ、ありがと、おさ、ありす、まりさの、おくさん、だから、がんばる、ね」 「大丈夫なのぜ!まりさも頑張るのぜ!」 それからまりさとありすは仲良く暮らしていた ありすは仕事に疲れて帰ってきたまりさを笑顔で迎え、ご飯の準備をし、寝床の準備をし、妻として申し分ない働きを見せていた まりさも公園ゆっくりの仕事に精を出し沢山の給料(ゆっくりフード・それなり味)を稼いでいた その様子を見た長は己を恥じるばかりだった (ぱちぇは自分が恥ずかしいわ…あんなにいいお嫁さんを悪く思っちゃうなんて…あの子ならきっといいお母さんになれるわね) 「ありす、むっきゅりしてるかしら?」 「おさ、じゃなかた、おかあさん、なぁに?」 「まりさは優しくしてくれてるかしら?」 「うん、まりさ、とても、やさしい、よ きのう、は、おはな、を、おみやげ、もて、きてくれた」 「そう…とても仲がいいようで安心したわ。それで、おちびちゃんは…その…いつくらいかしら?」 ぱちゅりーはもじもじしがなら聞いた。流石に母親として気になるところなのだろう 「おちび、ちゃん? まりさ、まだ、はやい、て、いてる」 「そう…ぱちぇももう歳だからそろそろ孫の顔が見たいと思ったんだけど仕方がないわね。あなたたちに任せるわ」 「うん、それ、じゃ、ありす、ごはんの、ようい、あるから」 「分かったわ。ごめんなさいねお邪魔しちゃって」 (おかあさん、なんか、さびしそう、まりさ、おちびちゃん、おねがい、してみようか、な) 「ゆっくりただいまなのぜ!今日もたくっさん貰えたのぜ!」 まりさが公園ゆっくりの勤めから帰ってきた。今日も沢山ゆっくりフードがもらえたようだ 「おかえり、まりさ、きょうはね、だいじな、おはなし、あるんだ、きいて、くれる?」 「大事なお話?なんなのぜ?」 「ありす、まりさの、おちびちゃん、ほしいよ。おかあさんも、おちびちゃん、みたい、いてた」 「…そうなのかぜ」(はじめてのすっきりがこの馬鹿は嫌なのぜ…でも仕方ないのぜ。ババアに怪しまれるわけにはいかないのぜ) しばらく考え込んだまりさは… 「分かったのぜ。おちびちゃんを作るのぜ!お母さんをあんっしんさせてあげるのぜ!」 「うん、それで、すきり、て、なに、するの? ありす、よく、わからない」 「大丈夫なのぜ。まりさが教えてあげるのぜ。何も心配しなくていいのぜ?」 『すっきりー!』『す、きり』 まりさは驚いた。初めてのすっきりの快感に。これがすっきりなのか!もっと早く体験しておくんだった!と後悔する程に 「はぁ…はぁ…さいっこうだったのぜぇ…!」 「ありす、おかあさん、なたん、だね」 額に生えた茎を満足げに眺めるありす。その表情は素晴らしくゆっくりしている 父親でああるまりさはと言うと (あんなに気持ちいいなんて知らなかったのぜ!もっとすっきりしたいのぜ…!) 「ありす?もういっかいすっきりする気はないのかぜ?」 「なん、で? おちび、ちゃん、できた、よ?」 「たくっさんすっきりすればたくっさんおちびが出来るのぜ?」 「たく、さん?」 「そうなのぜ!きっとお母さんも喜ぶのぜ!」 「わか、た、もと、すきり、する」 「それじゃ今夜は寝かせないのぜぇえええええ!」 まりさはありすで思う存分すっきりし眠りについた。それがまりさのゆん生最初の間違いとなった事に気づかずに… 「まりさ?ちょっとむっきゅりしすぎじゃないの?もうお昼よ?早く起きてお仕事に行かな…何これ!?何なの?どういうことなの!?」 昼になっても起きてこないまりさを心配し長が様子を見に来た そこで長が見たものは無数の茎を生やし黒ずんだ死体となったありすとその横でグースカ眠るまりさの姿だった 「まりさ!起きなさい!これは何なの!?起きなさい!!」 「ゆぅ…何なのぜ…すーぱーすーやすやたいむを邪魔しないで欲しいのぜ…」 「これはどういう事なの!?何でありすが永遠にゆっくりしちゃってるの!?説明しなさい!!」 「な、何なのぜぇえええええええ!?」 (すっきりのしすぎだったのかぜ!?まずいのぜ!このままじゃゆっくり殺しで制裁されるのぜ…!) 「れ、れいぱーの仕業なのぜ!許せないのぜれいぱーめ!!まりさがせいっさいしてやるのぜ!! それじゃまりさはれいぱーを探しに行くのぜ!!」 苦し紛れで何とか場を取り繕おうとするまりさ。しかし長はまりさの嘘を即座に見破る 「嘘をお言いなさい。れいぱーの仕業ならまりさのおちびちゃんは居ないはずよ?だけどこの茎にはまりさのおちびちゃんの死体もくっついてるわ。これをどう説明する気なの?」 「ゆ…ぐ!」 「皆来て頂戴!ゆっくり殺しがいるわ!!せいっさいよ!!まりさがありすをすっきりのし過ぎで殺したわ!」 例え我が子だろうと掟破りのゆっくりには容赦なく制裁の命令を下せるほどには冷徹さを持っていたようだ 長の声を聞きすぐに見事な体格のちぇんとみょんが現れた 「ゆっくり殺しはせいっさいだよ!わかれよー!!」「まらああああああああああ!!」 「情けは一切無用よ!なるべく苦しめて殺しなさい!!」 「逃げるのぜ!まりさはこんな所で死んでいいゆっくりじゃないのぜ!」 「待ちなさい!ちぇん!みょん!逃がしてはダメよ!!」 「わかったよー!」「ちんぽおおおおおおおおおお!!」 (まずいのぜ…!確かここにゴミ集め用のすぃーが…あったのぜ!) まりさはもしもの時のために物陰に隠しておいたゴミ収集用のすぃーに乗って公園を脱出した 「長、ごめんねー…すぃーを使われたらちぇんでも追いつけないよ、わかってねー…」 「いーんぽ…」 「いいわ。ご苦労さま。ぱちぇはありすをお墓に埋めてあげるわ。このままじゃ可哀想だもの…」 「ちぇんも手伝うねー…長一人じゃ穴を掘るもの大変だよー…」「びっぐまらぺにす!」 「ありがとう、ちぇん・みょん。それじゃいきましょう…」 (あの時ぱちぇがおちびちゃんを見たいなんて言わなきゃこんな事には…ごめんなさいありす…) まりさの凶行は瞬く間に公園のゆっくりに知れ渡りまりさの姿を見つけ次第制裁するようにとの命令が出た 公園から逃げ出したまりさは街を彷徨い歩いていた。公園から外に出たことのないまりさにとって初めての人間のテリトリーである 人間の恐ろしさを十分に理解しているため人間の目を避けながらの移動となるため邪魔なすぃーはゴミ捨て場に捨ててきた 「これからどうするのぜ…おうちも食べ物もないのぜ…」 溜め込んだゆっくりフードは全て家においてきてしまった。街の中ならゴミ捨て場荒しと言う方法もあるが人間の逆鱗に触れれば簡単に殺されてしまう まりさは完全に手詰まりとなってしまった そんなこの世の終わりのような表情をしていたまりさに声をかけるゆっくりがいた 「まりさ、ゆっくりしていってね! どうしたの?全然ゆっくりしてないけど何かあったの?」 お飾りのリボンは所々解れ、肌には煤や油や泥がこびり付いたいかにも野良と言った感じのれいむだった (なんなのぜこのきちゃないれいむは…まぁいいのぜ。こんなのでも利用出来る奴は利用してやるのぜ!) 「ゲスに追いかけられて大変だったのぜ…持ってたご飯は全部ゲスに取られちゃって散々なのぜ…」 「それはゆっくり出来なかったね…れいむのおうちに来る?あそこならあんっぜんだよ!ごはんも少しなら余裕があるよ!」 「それは助かるのぜ!でもれいむの家族は大丈夫なのかぜ?」 「大丈夫だよ。お父さんもお母さんももう永遠にゆっくりしちゃったからね…」 「それは大変だったのぜ…」(好都合なのぜ!こいつを利用して力を蓄えるのぜ!) 2匹はその日から力を合わせて生きていくことにした。れいむは善意からまりさを助け、まりさは打算でれいむの協力を受け入れた まりさの野良生活も二ヶ月が過ぎた。最初はゴミ捨て場の生ゴミを吐き出しそうになっていたが何とか食べられるようになり野良としての貫禄が出てきたようにも見える しかしまりさは未だに公園ゆっくりへの復讐を忘れてはいなかった (そろそろ頃合なのぜ…) 「れいむ、話があるんだぜ」 「何まりさ?」 「れいむのおちびちゃんが欲しいのぜ!まりさも街の狩りに慣れたしたくっさん取れるようになったからもうあんっしんなのぜ!」 「まりさ…うれしいよぉ!ゆっくりしたおちびちゃんを育てようね!!」 「わかったのぜ!」 『『すっきりー!!』』 れいむの下腹が膨れ上がった。胎生妊娠のようだ 「おちびちゃん…ゆっくりしてね!」 「れいむ、お話があるのぜ。おちびが生まれると家が狭くなるのぜ。だからお引越しするのぜ!」 「それは良いけどおうちのアテはあるの?」 「まりさにお任せなのぜ!!」 (今こそ計画を実行に移すときなのぜ!!) それから三日間まりさとれいむは新居を目指して歩き続けた。まりさはともかくれいむは体内に子供を抱えた状態の為、頻繁に休憩を取らなければりゅうっざんになる可能性があるので一日で歩ける距離が三日もかかってしまった 「ゆぅ…ゆぅ……まりさ、まだなの…?」 「もう少しなのぜ…でもれいむが心配だしちょっと休憩するのぜ…あそこの人間さんのおうちでちょっとだけ休憩させてもらうのぜ…!」 「ゆっ!?駄目だよ!人間さんのおうちに勝手に入ったら制裁されちゃうよ!!」 「大丈夫なのぜ、ちょっとまりさが様子を見てくるのぜ!」 3分後まりさが戻ってきた。どうやら人間はいないようだ 「人間さんが帰ってきたら謝って許してもらうのぜ。人間さんだって謝るゆっくりを無理に潰したりはしないはずなのぜ。それに何かあったられいむはまりさが守るのぜ!!」 「まりさ…ありがとう!」 (これで準備完了なのぜ!あとは人間が帰ってくるのを待つだけなのぜ!!) 実はこの家、もともとまりさが目星をつけていた家だった この家の人間はゆっくりを飼っている。わざわざゆっくりを飼うような人間だ。少なくとも危害は加えられないだろうし、上手く交渉すればしばらくは住処に困らないだろう 順調に事が運べば飼いゆっくりになる事だって夢では無い そして適当な嘘で人間を騙しあの公園のゆっくりを一斉駆除で一気に葬る。全ては計画の内だった 1時間後。家の住人が帰宅しまりさ達を発見した 『ゆっくり…?僕の家で何をしてるんだい?』 何とも穏やかな表情の青年だった。まりさは即座に行動に出た 「人間さんのゆっくりプレイスに入ったことは謝ります!でもれいむが妊娠してて動けないんです!!」 れいむもそれに続いた。もっともれいむの場合はまりさのような打算は全く無く子供を守るためのものだった 「おちびちゃんがうまれるまででいいのでここにおいてくだざい!」 2匹のあまりに必死な態度に少し驚きつつ 『あぁれいむ。君はお腹に子供がいるんだからそんなことしちゃダメだって。生まれるまでなんて言わず自由に動けるようになるまで置いてあげるよ』 この言葉を聞きまりさは内心ほくそ笑んだ (かかったのぜ!これで飼いゆっくりになれるチャンスを掴んだのぜ!) 何とか人間の家に入り込めたまりさとれいむ。この家に居たのもやはりまりさとれいむだった 2匹とも金色のぴかぴか光るものをお飾りにつけていてとてもゆっくりとしていた 2匹はれいむのお腹の子供に興味津々と言った感じでれいむに話しかけていた (これはひょっとして…上手くいけばもっと凄いことになるのぜ!) 深夜、あのまりさとれいむの言い争う声が聞こえてきた。聞き耳を立てて内容を盗み聞きしたところ子供を作る作らないでもめていたようだった まりさは番のれいむに気づかれないようにあのまりさとれいむの部屋に近づきれいむに声をかけた 「まりさがれいむのお願いを叶えてあげるのぜ」 この誘惑にれいむはあっさりとはまってしまいまりさとすっきりを行なった 翌日うすのろのまりさと汚らしい元番のれいむがゆんやーゆんやー騒いだが無視してやった。全ては偉大なる計画のためだ その日の昼、れいむが人間の置いていった食事を引っ張り出してきた。とにかく先ずは子供を始末させねば話にならない せっかく美ゆっくりのすっきり奴隷を見つけたのに妊娠されていては面倒だ そう思ったまりさはれいむの分の食事も全て食べてしまった。こうすれば茎を折らざるを得なくなり中絶は完了する…筈だった 中々茎を折らないれいむとす何度もすっきりを行なったが一向に折ろうとせず 「おぢびちゃん…おかあさんが……ぜったい…うんであげるからね……」 とうとう衰弱死してしまった 「まりさ様のすっきりどれいのくせに逆らうからこうなるのぜ!」 この時点で逃げていれば状況は好転したのかもしれない もっともこの家は全ておうち宣言用強化ガラスとなっており破ることは出来ないし、鍵を開けようにも胴付でもない限り不可能だ 「ふわぁ…すっきりしたら眠くなったのぜ!」 まりさはそのまま寝入ってしまった。これにより退路は完全に絶たれたことになる これがまりさのゆん生最大の間違いとなった まりさが目を覚ますと既に夕方になっていた。隣の元番のれいむが入れられている部屋からはうすのろまりさとれいむと子供の楽しそうな声が聞こえてくる 「ちっ…あのうすのろ、まりさのれいむを寝取るとはいい度胸なのぜ!あとでせいっさいしてやるのぜ!」 悪態をつくまりさ。だがその前に腹ごしらえだ。丁度目の前には誰が置いたのかわからないがかなりの大きさの饅頭がおいてある 「これでも食べて力をためるのぜ! ゆっくりいただきます!! うっめ!まじうっめ!まじぱねぇ!!」 あっと言う間にれいむだったモノが形を失っていく。丁度半分くらい食べ終わったところで人間がまりさの部屋に入ってきて何か訳の分からないことを言っている 『まりさ、何を食べている?』 「ゆゆっ?おまんじゅうなのぜ!あの役立たずなら死んだからおまんじゅうとして食べてあげてるのぜ!」 『どういう事だ!』 「あの馬鹿れいむは茎を折れば助かるのに『おちびちゃんは殺せないよぉ!』とか馬鹿な事を言って死んだのぜ!馬鹿にはお似合いの最後だったのぜ!」 「そうか。分かった」 顔色一つ変えず人間は部屋から出て行った。何と言う礼儀知らずな奴だ! 人間が戻ってきた デザートでも持ってきたのかと思ったが持ってきたのは何だかゆっくりしていない形のキラキラ光る薄い板だった 『君達ゆっくりの間じゃゆっくり殺しは制裁の対象なんだってね?この近くに公園があるからそこのゆっくりに制裁してもらおうじゃないか』 何を言ってる?自分は飼いゆっくり。選ばれた存在に何を言っているんだこの人間は!? しかし人間は何も言わずあんよをまりさの顔面に叩き込んだ 「ゆぎぃ!?まりさのぷりちーふぇいすがぁ!?」 『それじゃ大人しくなったところで公園のゆっくりに制裁してもらいやすいようちょっと身だしなみを整えようか。髪の毛を剃るよ』 そう言うと人間は妙な形のキラキラした板でまりさの髪の毛を切り始めた ジョキジョキと嫌な音を立てて髪の毛がどんどん切られていく。抵抗を試みたが体が凄まじい力で締め付けられておりまったく歯が立たない さらには頭に水をかけられ妙な形の道具を頭に当てて髪の毛をさらに細かく切り落とし始めた。切れ味が悪いのか何度も皮を剃られ激痛が走る あれからどのくらい経ったのか。鏡を見せられたまりさは言葉を失ってしまった 太陽のようにきらめく金髪が全てなくなっており身の前には眼から涙を流す醜い禿げ饅頭が転がっているだけだった 『それじゃ明日までこの箱の中に入っててね。明日公園のゆっくりに君を引き渡すから』 「やめろぉおおおおおおお!までぃざにこんなことしていいとおもってんのかぁああああ!!」 『うるさいよ。早く箱の中にはいってね』 そう言うと人間はゆっくりしていない箱の中にまりさを詰め込んだ。箱の中にはゆっくりの死臭が充満しておりまったくゆっくり出来なかった 結局一晩中「ここから出せ」と喚き続けたが結局人間が現れる事は無く朝が来てしまった あんよと頬は一晩中流し続けた涙でずぶ濡れになっていた 『おはようまりさ。それじゃ公園へ行こうか』 「い゛や゛だぁあああああああああ!!」 人間は自分が入った透明な箱を持ち上げ公園へと向かったが公園に近づくにつれまりさの暴れ方がひどくなっていく (この景色は見覚えがあるのぜ…?まさか!) 「いやなのぜぇえええええ!あそこには行きたくないのぜぇえええええええええ!!」 『コラコラ、大人しくしないと落としちゃうぞ?』 必死に抵抗を試みたが箱はビクともせず、やがて生まれ故郷である公園へと戻ってしまった 『ゆっくりしていってね!ここの群れの長は誰かな?ちょっと話があるんだけど」』 「ぱちぇがここの長です。なにか御用ですお兄さん?」 『実はこのまりさを制裁して欲しくてね。僕の家に子供が生まれるまで置いてくれって上がりこんで自分の番を裏切った挙句僕の飼いゆだったれいむを殺したんだ』 長はじっと箱の中のハゲ饅頭を見つめた。お飾りは無事なためすぐにハゲ饅頭が何者なのか分かったようだ 「まりさ…!そんな……」 『知ってるのかい?』 「この子は昔出ていったぱちぇの子供のまりさです。まさかこんなことが…」 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!いやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだ!!!ここからだせ!だれかまりさを助けろ!!」 『それじゃコイツの制裁を任せて良いかな?』 「はい、子供のやったことの責任をとるのは親の勤めですので…」 「いやだいやだいやだ!!誰か!誰でもいい!!まりさを助けろ!!!」 「くそじじい!!」 (誰もお前なんか助けないのぜ。お前はそこで死ぬのぜ) 「ありす!!」 (まりさ、どうし、て、ありす、ころ、したの?) 「れいむ!!」 (まりさ…信じてたのに…) 「誰でもいい!誰か助けろぉおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」 その後側近ちぇんとみょんに制裁を受け、人間の手であんよを焼かれ身動きが取れなくなってしまい公園ゆっくりのすっきり奴隷として生きていくことを強いられてしまった 中でも尻尾が一本しか無いちぇんは毎日のようにハゲまりさを犯しに来た 「お姉ちゃんの仇だよー!わかれよー!!」等と言っていたので何の事か尋ねてみたらかつてあまあまを持ってこさせたちぇんの妹だと告白された あの後あまあまを持ち出した罪と自分の尻尾が1本無くなった事で両親から制裁を受け永遠にゆっくりしてしまったのだという だがまりさにはそんな事はどうでもよかった。いつ死ねるのか?それだけしか考えられなくなっていた ある日体に異常が発生し「ようやく死ねる」と思ったがあの人間がやってきてすぐに自分を治してしまった その為か最初はレイプだけだったのがやがて肉体的苦痛を伴う過激なプレイになったり棒で殴られたりとエスカレートしてしまった 「んほぉおおおお…おさぁ…はやくぅ…はやくすっきりしたいのぉおおお…」 「もうげんっかいみたいね。良いわ、欲望が収まるまで思う存分すっきりしなさい」 今日もまたすっきり目的のゆっくりがやって来た。今日最初の客は性欲を抑えきれなくなり半れいぱー化したありすだった 最初は「嫌だ」「止めろ」と抵抗していたが受け入れてしまえば事は早く終わると学習したため何の抵抗も見せなくなった それがれいぱーには気に入らないのかぺにぺにを出し入れしながら口にくわえた木の枝で後頭部を刺し始めた 「ゆぎゃぁああああああ!いだいぃいいい!!」 「んほぉ!しまりがよくなったわぁ!さいっこうよぉ!!」 「ありす、あまりやりすぎないようにね。お兄さんに手間をかけさせてはいけないわ」 長に嗜められ興が削がれたと言った感じにありすが返事をした 「んもぉ…わかってるわよぉ…さぁ!そろそろふぃにっしゅよぉ!」 「は…やく…おわれ……」 「んほおおおおおおお!すっきりぃいいいいいいいいいいいいいい!!」 「す…っき…り………」 本来なら妊娠するはずなのだが度重なるすっきりの所為で体の機能が壊れてしまい妊娠できない体になってしまった もっとも長にしてみれば好都合でしかなかった。毎回赤ゆを潰す度に激しい抵抗をしていたので手間が省けて大助かりだった 「はぁ…はぁ…さいっこうだったわぁ…またおねがいねぇまりさぁ…」 「もうくるな…しねぇ……」 「ありす、ちょっとやりすぎよ?皆のモノなんだからもっと大事に扱ってくれなきゃ」 「だって仕方ないわよ。そいつのまむまむって最近締りが悪いんだもの。アレくらいしなきゃガバガバで全然すっきりできないわ」 すっきりを終えて正気を取り戻したありすは長に早速クレームを出した 「むきゅ。わかったわ、お兄さんに見てもらいましょう。お兄さんなら何とか出来るわ」 「お願いね長。それじゃありすは仕事に戻るわ」 「むっきゅり頑張ってねありす」 ありすを見送ると長は飛び散った体液を拭き取り始めた。次にすっきりしにくるゆっくりとメンテナンスに来てくれるお兄さんの為に何時も綺麗にするのは長の仕事となっていた 「くそ…ばばあ……まりさ…を…ころせ………」 まりさがまた長に何か言っている。何時もの事だが 「嫌よ。あなたは自分の父親を殺し、番を殺し、他人の番を殺すどうしようもないゲスだわ。何でぱちぇがそんなゲスの言うことを聴かなきゃいけないの?」 「う…るさい…まりさをゆっくりさせないゲスはしねぇ…!」 「お断りよ。あなたはそこで今まで自分がやったことを死ぬまで反省なさい」 (何で…何でこうなったのぜ?どこで間違えたのぜ?まりさはただゆっくりしたかっただけなのぜ…) ある雪の日の事。その日は大規模な寒波により凄まじい寒さが公園ゆっくりの住処であるゆっくり長屋に襲いかかった 「寒い…寒いのぜ…誰か毛布さんを持ってくるのぜ…あとご飯も持ってくるのぜ……」 何度呟いても返事をするものはいない 人間ですら移動が困難になる大雪の中外に出るなどゆっくりにとっては死亡フラグ以外の何物でもない 唯一の肉親である長ぱちゅりーですら引き取りを拒否した どのみち度重なるすっきりと暴行でもうまりさは中枢餡に障害が発生し余命幾ばくもない状況だった。それ以上に夫を殺したゲスを家に入れるつもりなど全くなかった 「あ゛んで…な゛んでごんあごどにぃ…」 (今まで好き勝手に生きてきたバチがあたったのぜ。自業自得って奴なのぜ) 「どごだぁ?!どごにいるくそじじい!!」 (あり、す、おちび、ちゃんうみ、たかた。なん、で、まりさ) 「なんでいぎでるのぜぇえええええ!?ぐるなぁ!までぃざにぢがよるなぁ!!」 (まりさ…なんでれいむとおちびちゃんを殺したの?) 「ゆがぁああああああああああああ!!!だまれだまれだまれだまれだまれ!!!!あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 雪が止み太陽の光によって雪が溶けたのはそれから1週間後のことだった ハゲ饅頭まりさの様子を見に来た長がハゲ饅頭の死体を見つけた 「むきゅぅ…流石にあの寒さでは死んだようね。カチカチに凍ってるわ…それにしてもこの表情を見る限り最後の最後まで悔い改めるということをしなかったようね。馬鹿な子だわ…」 まりさのその表情は何かに対してわめき散らしてたように見える。だが当の本ゆんが死んでしまっていては内容を知ることはできない まりさの死体は群れのうんうん捨て場に捨てられ人間の収拾車によってうんうんと一緒に回収されその行方はもう誰にもわからない… 後書きの様なもの 蛇足かもしれませんが書きたくなったので書きました。ただそれだけの代物です 過去作 anko4214 処刑ゆん anko4218 餌付け anko4230 少女の目覚め anko4239 おかあさんのけっかい anko4250 本当にいいのか? anko4275 素直すぎるが故に anko4279 のうかりんとまりさ anko4289 放し飼い anko4301 俺とれいむとお袋 anko4321 傷だらけのまりさ anko4329 野良夫婦と金バッジ夫婦
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ラストれいむロストホープ 17KB 虐待 理不尽 群れ れいぱー 透明な箱 加工場 現代 独自設定 よくわからない設定もの ※独自設定垂れ流し あるところに、とてもとてもゆっくりとした群があった。 それは人里離れた山の中、谷の奥にあった。 「ゆっくりしていってね!」 朝になれば穏やかなゆっくりたちの声が響く。 れいむはのどかに歌い、まりさは狩りにいそしみ、ありすはおうちをとかいはにコーディ ネートし、ぱちゅりーはその知識でみんなを導いた。 自分勝手にひとりじめしようとするゆっくりはいない。人間に無謀な挑戦を試みるゆっく りもいない。 みんなみんな、ひとりだけゆっくりするのだけなく、みんながゆっくりすることを望み、 願い、励んでいた。 そんな群れに転機が訪れる。 ある時、ぱちゅりーが気がついた画期的なごはんの入手方法。 「むきゅ! にがいくさも、むーしゃむーしゃしてからはきだせば、おちびちゃんもおい しくたべられるわ!」 ゆっくりは食べたものを餡子に変えることができる。むーしゃむーしゃして呑み込む手前 でうまく吐き出せば、まずい草も少しだけ甘みを含んだ「おいしいごはん」へと変わるの だ。 群の食糧事情は劇的に改善された。山の草花、ほとんどあらゆるものがおいしく食べられ るようになったのだ。つらい冬ごもりも生存率が飛躍的にあがった。 群はどんどん大きくなり、みんなの笑顔も広がった。 しあわせで、ゆっくりとした時間。それがいつまでも続く。そう、誰もが信じていた。 そんなある日のことだった。 「むきゅ……ぱちゅはとってもゆっくりできたわ……」 群で一番長生きしていたぱちゅりーが、永遠にゆっくりした。野生には珍しい、寿命を迎 えての大往生だった。 それを皮切りに、一匹、また一匹と群のゆっくり達は永遠にゆっくりしてしまった。 そして。 気づけば、あれだけ大きかった群れはなくなっていた。 たた一匹生き残ったのは、ゆっくりれいむ。 れいむは絶望していた。あれだけゆっくりした群れ。その多くの死を看取り、墓を作り続 けて磨耗したれいむはすっかり荒んでしまっていた。 「みんないなくなっちゃったよ……だからもう、れいむはどうなってもいいよ……」 そう言って、れいむは群れについての話を締めくくった。 「……ゆっくりしにしては、ずいぶんと潔く達観したものだね」 加工場工場長はつぶやいた。 ここは加工場の工場長室。透明な箱に収められ、群れ最後のれいむは抵抗する様子もその 気さえも見せず、ただただ絶望していた。 ラストれいむロストホープ 「さて。どうだい、我が加工場は?」 れいむは答えない。反応すらしない。 工場長はため息を吐く。普通のゆっくりならおびえてもいいはずの状況なのだ。 れいむは今、透明の箱に入れられたまま工場長に運ばれている。 一人と一匹がいるのは、加工場の生産セクションだ。 「んほおおおおおおお!」 「やべでええええ! もうあがぢゃんうみだぐないいいいい!」 れいぱーありすの嬌声とれいむの悲鳴。ぬちゃぬちゃという卑猥でおぞましい交尾の音色。 茎に生る赤ゆっくりは誕生の挨拶をする間もなく、ベルトコンベアの上に落ち加工施設へ と運ばれていく。れいぱーとれいむにはそれぞれオレンジジュース注入用のチューブが刺 さっており、力つきることはない。 あたりを占める光景も騒音も、加工場ではありふれたものだ。 そしてそれを見て、恐怖しないゆっくりなどまずいない。 防音加工も施されていない透明な箱の中、周囲の狂騒をれいむは目と耳で存分に味わって いるはずだ。それなのに、虚ろな瞳は何も写していないかのよう。その身をぴくりと動か しもしない。 だが、 「君の群れの滅んだ理由を当ててみせようか?」 工場長のその言葉には反応した。 透明な箱の中、れいむはゆっくりと向きを変え、工場長の目を見る。 なにも写していないかに見える漆黒の瞳に、今は疑問の光が揺れている。 工場長は満足げにうなずくと、あたりをぐるりと見回してから答えた。 「君の群れでは新しいゆっくりが産まれなくなった。だからゆっくりと衰退した。そうだ ね?」 「そ、そうだよ! あかちゃんがうまれなくなっちゃったんだよ……」 れいむはうなだれる。 ゆっくりした群れだった。通常なら大量のゆっくりが死滅する冬ごもりでもその数を減ら さず、食料の不安もまるでない。争いもなければ人間の領域を侵すような無謀なゆっくり もいない。 穏やかな群れだった。 そんな群れの中、積極的にすっきりーしようとするものが減っていった。そして、すっき りーしても赤ちゃんが生らないことが相次いだ。その原因は不明だった。それゆえにどう しようもなかった。 完璧に思える群れを滅ぼしたのは、新しい命が産まれないことだったのだ。 「どうして群れには赤ゆっくりが産まれなくなったかわかるかい?」 「ゆうう……わからないよ……」 「まわりを見てごらん」 辺りではあいかわらず、無数のれいぱーありすが無数のれいむを犯し続けている。 次から次へ絶えることなく赤ゆっくりが産まれ続けている。 れいむの群れにはもたらされなかった命。それが無造作に、機械的に、しかし大量に発生 し続けている。 だが、そんな光景を見てゆっくりの抱く想いは同じ。 「ぜんぜんゆっくりしてないよ……」 れいむは当然の答えを返した。 工場長は笑みで答えた。 「そう。君の群れと違ってこいつらはぜんぜんゆっくりしていないね!」 「そうだよ……ゆっくりしていないのに、どうしてあかちゃんがうまれるの……?」 「れいむ。そこが勘違いの元だ。ゆっくりしてないからこそ、たくさん赤ゆっくりが産ま れるるんだよ!」 「ゆううっ!?」 れいむは混乱した。 ゆっくりというナマモノにとって、ゆっくりすることこそ至上にして最優先の命題。それ を果たせない方が「ゆっくりできることの象徴」とも言える赤ゆっくりをたくさん授かる などあり得ない。 それが、ゆっくりにとっての常識。 だが、加工場での常識は違った。 「君たちゆっくりはよく言うね。『赤ちゃんはゆっくりできる』、と」 「そ、そうだよ! あかちゃんはとってもゆっくりできるんだよ!」 「こいつらはゆっくりしていないね?」 「ぜんぜんゆっくりしていないよ!」 「その通り。したがって、こいつらはゆっくりしたがっている。ゆっくりできる赤ゆっく りを強烈に望んでいる。だからこんなに産まれるんだ」 「ゆううううっ!?」 ゆっくりできないからたくさん赤ゆっくりが生まれる。 それはゆっくりには全くなかった発想だった。 「で、でもみんな! あかちゃんほしくないっていってるよ!」 れいむの指摘通り、れいぱーにおそわれているれいむはいずれもあかちゃんを産みたくな いと言っている。 「やべでえええ! もううみだぐないいいい!」 「すっきりはもういやああああああ!」 「あがぢゃん……ゆっぐ……あがぢゃんとおわかれするの、もうやだよおおおお!」 大嫌いなれいぱーに無理矢理生まされるのだから当然だ。しかも生まれた赤ゆっくりは産 まれたそばからベルトコンベアで運ばれ、ろくに顔を見ることすらできない。赤ゆっくり 達が生き残ることなどないことは、さすがの餡子脳でも想像しているしている。 「君は恵まれた群れにいたからわからないかもしれないけどね。ゆっくりっていうのは、 本来わがままなんだよ。苦しい。つらい。ゆっくりしたい。口では赤ちゃんは生みたくな いと思っていても、産まれた子がどんな運命をたどるか知っていても……自分がゆっくり したいと願いの方を優先する。だから産む。赤ちゃんはゆっくりできるものだからね」 れいむは見た。 どの母れいむも、にんっしんした瞬間だけほんの少しゆっくりした顔をするのだ。 そして直後、赤ゆっくりが生まれ落ちた瞬間に絶望する。 そんな愚かな繰り返しがまわりでずっと起きている。 「そんな……みんなゆっくりしていたから、あかちゃんうまれなかったの……そんなのっ て、ないよ……」 れいむはうなだれた。滅んだ群れへの絶望をさらに深くしたようだ。 「君の群れが滅んだ理由はそれだけじゃないよ」 れいむの顔にさらに深く影が差す。そんなれいむを、工場長はにっこり笑って眺めていた。 「ゆわあ……」 次に運ばれた施設で、れいむは感嘆の声を上げた。 先ほどの生産セクションとは打って変わって静かな部屋だった。 幅は人間二人が余裕をもってすれ違えるほどの細長い作りだ。長い壁の片面はガラス張り になっており、ガラスの向こうは格子状に仕切られている。そして格子のマス目ひとつひ とつに、穏やかな笑みを浮かべて眠る赤ゆっくりがいるのだ。 「どうだい、れいむ。この赤ゆっくりたちは?」 「とってもゆっくりしてるよ! でも……ちょっといたそうだよ」 赤ゆっくりの頭にはビニール性のチューブが突き刺さっているのだ。れいむが見咎めたの はそれだった。 「ああ、それは痛くないんだ。そこから栄養と高濃度の『ゆんどるふぃん』がそそぎ込ま れている」 「ゆんどるふぃん?」 「ゆっくりがしあわせを感じたときに検出される餡子脳内物質。それを科学的に合成して 作り出したものだ」 「ゆ? ゆゆ?」 「れいむにもわかるように言えば……とてもゆっくりできるものがあの管から出てるんだ。 つまりあれは親ゆっくりの茎のようなものだよ」 れいむは納得がいかないようだったが、赤ゆっくりの穏やかな笑顔を見ているうちに気に ならなくなってきたようだ。 「ゆゆ~ん……この子たち、いつうまれるの?」 「いや、産まれない」 「ゆゆ?」 「『ゆんどるふぃん』を一定期間赤ゆっくりに注ぐと、赤ゆっくりは『さあ、おたべなさ い』をしたゆっくりにきわめて近い味になる。その状態になった時点で真空パックして出 荷だ。加工場の新製品『ゆんどるふぃん赤ゆ』として、ね」 「む、むずかしくてわからないよ!」 「あの赤ゆっくりは、あとでむーしゃむーしゃされるんだ」 工場長は口を大きく開いて閉じて、食べるまねをした。 れいむは震えた。 「どぼじでぞんなごどずるのおおおお!?」 「ここが加工場だからだよ」 簡潔かつ明快すぎる答えにれいむは絶句した。 「さて、さきほどの話の続きだ。ゆっくりはゆっくりを求める。親ゆっくりはゆっくりを 求める。だから赤ゆっくりを産む。だが、赤ゆっくりの方はどうだろう? どこに産まれ たがると思う?」 「ゆ、ゆっくりできるところだよ!」 「そうだね。だから加工場でたくさん産まれる」 「か、かこうじょうはゆっくりできないよ!」 「その通りだ。でもね、見てごらん? この部屋の赤ゆっくり達は実にゆっくりしている だろう?」 れいむは言葉に詰まってしまう。 赤ゆっくりの穏やかな笑顔は、ゆっくりしていることのなによりの証明。 理屈ではなく本能が工場長の言葉を肯定していた。 「人間には、『子供は親を選べない』なんて言葉がある。だが、思いこみのナマモノであ るゆっくりは違う。赤ゆっくりは産まれる場所を選ぶことができる。よりゆっくりできる 場所に産まれ落ちようとするんだ」 れいむはうなだれている。工場長の笑みは深くなった。 「『ゆんどるふぃん赤ゆ』を生産しはじめてから、加工場全体の生産効率は飛躍的に上が ったよ」 そして、工場長はれいむをつれて次の部屋へ向かった。 次に訪れたのは殺風景な部屋だった。 コンクリートで打ちっぱなしの無機質な壁と天井。 床もまたコンクリートだったが、こちらはにぎやかだ。キリ、ハンマー、包丁にナイフに アルコールランプ。様々な虐待道具が並べられている。 工場長はれいむを透明な箱から取り出すと、部屋の床へと落とした。 「ゆっ……!」 落とされた衝撃にうめきはしたものの、動こうとはしなかった。加工場で見てきたもの、 知ったことのショックが大きく、自失しているのだ だが、 「さて、れいむ。それじゃあ最後に君の群れが滅んだ本当の理由を教えてあげよう」 工場長の言葉にれいむの瞳は輝きを取り戻した。 「ゆ、ゆゆ!? どうしてなの!? しってるの!?」 「知っているさ。もっとも、仮説に過ぎないけどね」 工場長は指を立て、得意げに語り出す。 「今まで見せてきたように、ゆっくりは親の『ゆっくりしたいという願い』と、赤ゆっく りの『ゆっくりしたいという願い』、二つによって生まれる」 「れいむのむれだって、とってもゆっくりしていたし、みんなあかちゃんをほしがってた よ!」 「そうだね。でも、親ゆっくりと赤ゆっくり、どちらの願いも加工場のゆっくりほど強く ない」 「ゆ、ゆゆ! そ、それは……!」 れいむは反論できない。 群れはとてもゆっくりしていた。十分過ぎるほどゆっくりしていたのだから、加工場のゆ っくりほどゆっくりを求めていない。 だから、加工場の親ゆっくりの願いが勝つ。 群れはゆっくりとしていた。だが、加工場のあの部屋で赤ゆっくりが見せた笑顔。あれほ どゆっくりした笑顔は、群れでもなかなか見ることができなかった。 だから、赤ゆっくりは加工場に産まれることの方を望んでしまう。 「仮説に過ぎないが、一日あたりにゆっくりが産まれる総量は制限があるらしい。だから、 加工場でたくさん産まれる分、君の群れでは産まれなくなるわけだ」 「そんな……そんな……!」 「つまり、一言で言えば、だ。君の群れは、加工場に負けたんだよ」 「ゆわあああああああああ!!」 はれいむにとって到底受け入れらないことだった。 加工場。餡子脳の奥に刻まれた場所。ゆっくりにとってもっともゆっくりできない地獄。 そんなところにゆっくりできる赤ちゃんを、産まれる前から奪われてしまい、そのせいで 群れを失ったなんて。 「どぼじでぞんなごどずるのおおおお!? れいむたち、なんにもわるいことしてないの にいいいいい!?」 あまりにも理不尽だった。不条理だった。不公平だった。 れいむの餡子の奥からの、魂の慟哭だった。 「悪いことをしていない? とんでもない。おまえ達みたいなゆっくりが一番迷惑なんだ よ」 れいむの魂の叫びを、工場長は一笑に付した。 「おまえ等みたいに善良な面して増えるゆっくりが一番やっかいだ。ゲスはまだましだ。 人間に挑んでくるから場所の把握ができる。駆除もしやすい。勝手に自滅することだって ある。だが善良な群れは別だ。人間に見つからず、ひっそりと暮らし、そのくせやたらと 増える。普通のゆっくりが食えないものまでどうにかして食べやがる。人間がその存在に 気がついた時には、大抵山の自然は取り返しもつかないくらい壊されている。数が多すぎ て駆除も困難だ」 「ゆ、ゆぐぐ……れいむたちは、わるくない……わるくないのにぃ……!」 「難しい言葉が多くてよくわかってないみたいだな。わかるように言ってやる。おまえら は存在しているだけで迷惑だ。善良かゲスかの区別なく邪魔だ。おまえらはこの加工場で 食べ物として存在する以外、居場所なんてないんだよ!」 れいむは人間の言うことがほとんど理解できなかった。 だが、その意図だけは伝わった。 「いらない」 そう言われたのだ。 それが悔しくて、悲しくて、でも言い返す言葉が思いつかない。 れいむは泣きながら工場長をにらむだけだった。 「その中でもおまえは特に許しがたい」 「れ、れいむはなにも……」 「ゆっくりってやつは絶滅しない。どれだけ駆除しても、半年もあれば前以上の数に戻り やがる。その理由は最近になってようやくわかった」 突然、工場長はれいむを蹴りとばした。 「ゆぐううっ!?」 ものすごい勢いでれいむは飛び、コンクリートの壁に叩きつけられた。 普通のゆっくりなら間違いなく皮が破れ餡子が漏れだし、「永遠にゆっくり」してしまう こと間違いない、容赦のない蹴りだった。 だが、れいむは、 「ゆぐうう……いだい……いだいよぉ……」 蹴られた場所とコンクリートの壁に激突した部分が内出餡で黒ずみはしたものの、その命 に別状は無かった。 「群れで最後に生き残ったゆっくりは、とても死ににくくなる。普通のゆっくりなら死ぬ ようなダメージでも平気で回復しやがる」 「へいきじゃ……ないよお……ぐげえっ!?」 答える間もなくハンマーでたたきつぶされた。 今度こそ体が破れ、餡子が漏れ出す。目玉も飛び出した だが、それなのに、 「いだい……いだい……いだいよお……」 れいむはゆっくりと回復していった。 漏れ出た餡子はひとりでに体内に戻り、小麦粉もオレンジジュースなしで皮もふさがって いく。飛び出した目玉すらも戻っていく。れみりゃも及ばないほどの超回復だった。 「死なない。死なないなあ、お前は」 「やべぢぇ……やべぢぇええ……」 れいむはずりずりと治りきらない体を引きずり、工場長から離れようとする。 しかし閉ざされた部屋の中、逃げ場などない。 無様だった。 滅んだ群れに絶望して達観したゆっくりは、もはやどこにもいない。 工場長はそんな哀れなれいむを追いもせず眺めていた。 「さてれいむ、今お前はゆっくりしたいと思ってるな?」 「ゆっぐじ……ゆっぐじじだいよお……ゆっぐじざぜでよおおお……!」 「さっき言ったことは覚えているか? 赤ゆっくりは、親のゆっくりしたいという願いと 子のゆっくりしたいという願いで産まれる。お前はゆっくりしたいと願い、ここはゆっく りできる加工場だ。そして、お前は群れ最後のれいむだ。そうすると、おもしろいことが 起こる」 れいむは工場長の言葉など餡子脳に入ってこないでいた。 ただ、ひどくゆっくりできない予感にさいなまれていた。 そして、それは現実化した。 「ゆ、ゆゆううう!?」 突然、れいむの頭からにょきにょきと茎が生え、ぽんぽんが膨らんだ。 「どぼじであがぢゃんでぎぢゃうのおおおお!?」 れいむは植物型にんっしんと胎生型にんっしんを同時にしたのだ。 「最後に残ったゆっくりは限りなく不死になり、ゆっくりしたいと強烈に願うだけで赤ゆ っくりを大量に生み出す。それがゆっくりが絶滅しない理由だ」 「あ、あかちゃん……ゆっくり、ゆっくりしていってね!」 産まれたばかりの新しい命に、れいむは自らの状況も忘れ心奪われる。 赤ゆっくりとは、ゆっくりにとって理屈抜きでゆっくりできるものなのだ。 だから、次に目に入った出来事は受け入れられなかった。 想像もできなかった。 赤ゆっくりの生った茎が、突然燃え出すなんて。 「ゆううう!? ひさん、ゆっくりしないできえてね! あかちゃんが! あかちゃんが ああああ!!」 火を消そうとれいむはごろごろと転げ回る。 工場長はたった今れいむの茎を燃え上がらせたライターを捨てると、再びハンマーを持ち 上げた。 そして、じっくりとねらいを定め、れいむの膨らんだぽんぽんへと叩きつけた。 「ゆっぶぶぶぶうう!」 れいむのあにゃるから液状のあんこが吹き出した。うんうんだけではない。髪の毛とお飾 りが混じっている。砕かれた胎生型にんっしんの赤ゆっくりだ。 「れいむ。群れの最後の一匹の、特別なれいむ。残念ながら、加工場にとってお前は邪魔 者だ」 「ゆああ……あがぢゃん……あがぢゃん……」 「放っておけば野良や野生のゆっくりが増えてゆっくりの食品イメージが悪くなる。常識 を越えてゆっくりを生み出すが、生まれるのは生命力が強いだけで食品としての価値が低 いクズばかり。加工場では使いものにならない」 「はじめでの……ゆっぐじじああがぢゃんだっだのにぃ……!」 「だからお前の利用価値は、虐待されることだけ。お前のその特別な状態は、過去の例で は約一ヶ月間続く。その間、楽しませてもらう。この愉悦は加工場の工場長だけの特権だ。 お前みたいのは稀少ではないが、見つけられるのは稀だからな」 「ゆぐあああ……」 泣きぬれるれいむを前に、工場長はあらたな虐待道具を手にする。 「絶望したな? ゆっくりすることを強烈に願ったな? また、生まれるぞ」 「ゆぶうっ!?」 再び、れいむのぽんぽんが膨らみ、頭から茎が生えて鈴なりに赤ゆっくりが生った。 間髪いれず、工場長はれいむのまむまむにロケット花火数本を突っ込むと火をつけた。 れいむが反応する間もなく、ロケット花火は炸裂した。 「ゆっ……ぶええええ!?」 今度は口からお飾り混じりの餡子が吐き出された。 普通のゆっくりなら間違いなく致命傷。だが、死なない。このれいむは決して死ぬことが ない。そして子を宿す能力も失わない。その特殊性こそが、ゆっくりが滅びない理由。種 としてのしぶとさの証。 「どんどん絶望し、ゆっくりを望んで子を宿せ。そのためにわざわざ加工場を案内してや ったんだからな」 工場長の笑みが深くなった。普段は厳密な製品管理のために思った通りの虐待など許され ない。そもそも、こんなに死ににくいゆっくりなど他にいない。普通では不可能な虐待が 一ヶ月の間好きなだけ楽しめるのだ。 「ゆっくりしていってね!」 工場長はれいむの頭から茎をむしり取ると、赤ゆっくりごとれいむに叩きつけた。 「あがぢゃん! あがぢゃあああん!」 れいむの悲痛な叫びに酔いしれる。滅多に手に入らない、群れ最後のれいむ。 これから一ヶ月間の夢のように楽しい日々を想像し、工場長はゆっくりと微笑んだ。 了 by触発あき ・過去作品 ふたば系ゆっくりいじめ 163 バトルゆ虐! ふたば系ゆっくりいじめ 172 とてもゆっくりした蛇口 ふたば系ゆっくりいじめ 180 ゆっくりばけてでるよ! ふたば系ゆっくりいじめ 181 ゆっくりばけてでるよ!後日談 ふたば系ゆっくりいじめ 199 ゆっくりたねをまいてね! ふたば系ゆっくりいじめ 201 ゆっくりはじけてね! ふたば系ゆっくりいじめ 204 餡小話の感想れいむ・その後 ふたば系ゆっくりいじめ 211 むかしなつかしゆーどろ遊び ふたば系ゆっくりいじめ 213 制裁は誰がために ふたば系ゆっくりいじめ 233 どすらりー ふたば系ゆっくりいじめ 465 おぼうしをおいかけて ふたば系ゆっくりいじめ 469 おぼうしをぶん投げて ふたば系ゆっくりいじめ 478 おぼうしのなかにあったもの ふたば系ゆっくりいじめ 513 ネリアン 上記以前の過去作品一覧は下記作品に収録 ふたば系ゆっくりいじめ 151 ゆっくりみわけてね! 触発あきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る でもそれって赤ゆ産んだら生命力が元に戻るんじゃね? -- 2015-02-05 20 53 01 すこし俺設定がぶっとび過ぎてるかな まあゆっくりだからの一言で大抵の事はかたづくがw -- 2010-12-17 08 10 09 大引啓次 -- 2010-10-17 00 17 07 なるほど、これがゆっくりが絶滅しない訳か…感心した -- 2010-10-14 18 40 21 ふむー 「絶望してはいけない」虐待か。新しいし理由付けも上手。 この作者本当隙がねぇな -- 2010-09-12 17 46 36 存在が罪のまんじゅうですな -- 2010-08-12 03 52 41 やなオッサンだな。というか、最後の一匹って滅多に出ないんじゃね。ふつう「一匹残らず全滅」だと… -- 2010-07-10 17 28 09 ニヤリ -- 2010-06-28 19 59 29 エゴだなあ -- 2010-03-09 18 43 49
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「悪い子は加工場に連れていかれちゃうぞ〜〜〜〜〜♪」 「ゆゆーー!! までぃさはいいこですうーーー!!!」 最近の飼いゆっくりをしつける方法として一番効率がいいものはこれである。 加工場=怖い・ゆっくりできない と言う事が頭にあるゆっくり達において、この方法はかなり効果がある。 おかげで、今の飼いゆっくりはどれもがかなり礼儀正しく・また知性がある。 最近では、生まれたてのゆっくり達に加工場を見学させるツアーも好評であり、アニキ!!ツアーズでは終日予約で一杯である。 「やめでえーー!! れいむはわるいこじゃないーーー!!」 「さっさとまでぃさのゆっくりぷれいすにかえじでーー!!!」 「とがいはなありずにえずえむはにあわなぃーーー!!!」 それぞれ叫び声をあげながら食欲をそそる餡製品に加工されてゆくゆっくり達をみて、生まれたばかりのゆっくり達は強烈なトラウマを植え付けられるというわけだ。 この飼育方法は、アリサ=マンガトゾイドと言う女性に寄って考案されたらしいが、生憎彼女の記録は残っていない。 「ゆゆゆ!! れいむりかいしたよ!! いいこにするよ!!」 そして、ここにも一匹のれいむが同様の方法でしつけられていた。 このゆっくりは、元は野良だったが、生まれて間もない頃家族からはぐれ、お腹が空いていたところを運良く飼い主に拾われてそのまま飼いゆっくりになった。 少し遅れての加工場見学だったが、それでも餡子の奥までしっかりと記憶してくれたようだ。 事実、このれいむは実直なほどに飼い主の言葉を守り、そして純粋なゆっくりであった。 二月もすると、元から飼いゆっくりであったかのような振る舞いを見せていた。 それは、男が不自由なく世話をしてくれたお陰で、栄養が存分に取れたことも原因の一つであるが。 「おにいさん!! きょうは、れいむおさんぽにいってくるよ!!」 この日、れいむは珍しく外に出てみる事にし、飼い主に相談してみた。 昨日、飼い主と一緒に見たテレビで、運動不足は成人病の原因と聞かされたれいむが、たまには運動をと思ったからである。 「そうか。気をつけてな」 「ゆゆ!! いってきま〜〜す♪」 男は玄関を開けてやり、快くれいむを見送った。 「ゆゆゆ!! ここはゆっくりできようだ、じょ!!!!!」 家の中に入ってこようとする、野良のまりさ一家を粉砕した後、飼い主は静かにドアを閉めた。 「ゆんゆんゆゆ〜〜♪ ゆんゆにゅゆ〜〜〜♪ な〜いてば〜かりいる〜〜まりさちゃん〜〜♪」 家を出発した後、れいむは歩道か完備された道をずっと進んでいた。 人間がすれ違ってゆくが、れいむのリボンとお凸につけられた飼いゆっくりの印の為に何のアクションも起さない。 「むっぎゅーーーー!! ぱっぢぇは、かいゆっぐりなのよーーー!! うっだえでやるはぁーー!!」 双方に、熟柿で模様をつけた野良ゆっくりがお兄さんに虐められているのを横目に、れいむは歩行者天国へと足を踏み入れた。 「ゆっさいせん〜〜〜ちょ〜をだいね♪ ゆっさいせ〜〜ん♪」 「おかねちょ〜〜だい♪」 「れいむたちかわいいでしょ♪」 多くの売れない芸人が芸を披露している中で、ゆっくりれいむ一家も自慢の歌を披露していた。 「ゆゆ? おにいさん!! れいむたちのおうたすてきでしょ?」 「おっかねちょ〜〜だい♪」 「ちょ〜だい♪」 男は、その声を無視して、空っぽのままの空き缶を投げ捨て、れいむ達の場所を占有すると人々の注目を引くように、 大声で声を出した。 「さぁ!! おにいさんのとっくべっつしょ〜〜〜がはっじまっるよ〜〜〜♪」 この男、露天でゆっくりの中身を羊羹化して売っている露天商である。 しかし、男の作る羊羹は一品で、何時も加工場の上位商品と同等の値段で買われてゆく。 何度か加工場に誘われたが、男はこの商売方法に信念があるらしく、ずっと断り続けている。 今回も、男が宣言しただけで、既に黒山の人だかりだ出来ていた。 「ゆがっぁーーー!! でぃぶのめんごいあがじゃんがーーーー!!!」 「おねえじゃーーん!!!!」 鮮やかな手つきで、表面だけに傷を負わせ、同時にゆっくりに並々ならない恐怖心を与えてゆく男。 最前列では、何人もの人間が惜しみない拍手を送っている。 過密すぎる人ごみは危ないので、れいむはそこを避けて先へ進んでいった。 「とかいはなおうちをつくるのよ!!」 少し行くと、一匹のありすが古びたダンボールに体を入れてなにやら叫んでいた。 「ゆゆ? ありす? いったいどうしたの?」 その様子が気になったれいむは、おそるおそる声をかけてみる。 「ゆゆゆ? なかなかとかいてきなれいむね!! ありすは、このわんけ〜〜〜のまんしょんにひっこしてきたところよ!!」 「ゆゆ〜〜〜……(こいつばかだ)」 真の都会派であるれいむは、思ったことを口に出さずに、うわべだけの同意をしてそのまま立ち去った。 「ゆゆ? まぁ、ありすのつぎにとかいはだったけど、おつきあいもおぼえないと、とかいはとはいえないわ!!」 気を取り直しておうちに戻ったありすに、一人のお姉さんが近づいてゆく。 「こんにちは。ここはありすのおうちなの?」 「ゆゆ!! そうよ!! とかいてきなわんえるでんきーよ!!」 パァっと言う擬音が聞こえてきそうなほどに眩しいありすの返事に、お姉さんはうんうんと頷いた後に、ダンボールを閉じて黒の粘着テープで縛っていった。 「ゆぐ? ゆゆ??」 「そこ、ダンボールの集積場だから、明日になったらゴミ回収車が回収してくれるわ♪」 僅かにあいている手持ち部分から中にいるありすにそれだけを告げ、お姉さんは去っていった。 「まっでーーー!! まっぐらよーー!! ありずのおうちがごみじゃないわーーー!!」 僅かに光が差し込む中、これからありすは死ぬまで狭いこの中で過ごす事だろう。 ちなみに、回収は二週間後であるが、運良く事前に餌にありつけていたありすは生き延びる事が出来た。 「ゆゆ〜〜ん♪ たっだいま〜〜♪」 散歩を終え、れいむが帰ってきた頃には、既に日が傾いていた。 「お帰り!! さんぽは楽しかったかい?」 「ゆゆ!! とってもたのしかったよ!! ゆっくりできたよ!!」 男に抱きかかえられ、れいむは満面の笑みで散歩中の出来事を話してゆく。 「そうかい。それはよかったな〜〜。……ところでれいむしってるか?」 「ゆゆ?」 「何の苦労もしてないゆっくりから餡製品を作ると、すばらしく美味しい味になるんだよ♪」 もう直ぐ年末。だれでもちょっとした贅沢はしてみたいものである。
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『シャボン玉とゆん生』 14KB いじめ 不運 自業自得 日常模様 番い 野良ゆ 赤ゆ 現代 久々な感じです、どうぞ 『シャボン玉とゆん生』 よく晴れた日の公園。 そこにはたくさんの子供たちがいた。 子供たちが走り、遊ぶ場所には一面手入れが行きとどいた芝生で、子供たちが転んでも怪我はほとんどないだろう。 周りの木陰にはベンチが幾つもあり、何人かの大人がそこに座って子供たちを眺めていた。 そして一人、ベンチに座る男が一人いた。 やはりその男も公園で遊ぶたくさんの子供たちの中に、自身の子供がいるのだろう子供たちを見る目はとても優しい。 その男の手にはコップがある。 しかし飲むわけではない。 コップには水が入っていた。 しかし、ただの水ではない、若干白く濁っている。 そのコップにはストローがさしてあった。 男は、コップにさしてあるストローをおもむろにコップから抜き、それを口に銜え優しく、息を吹いた。 ストローの先から現れたのは幾つもの虹色の玉。 ユラユラ風に揺られ、フワフワ空を漂う、儚く、美しい、シャボン玉。 幾つものシャボン玉の虹彩が空を彩り、すぐに消えて行った。 そう、男が持つコップの中には石鹸水が入っている。 無論、用途はシャボン玉を作るためだ。 男は、子供に作ってとせがまれ作ったのはいいが。 公園に着き子供に渡したがしばらくすると、友達に遊び誘われ今はもう目の前で友達と元気よく遊んでいる。 まあ、こんなことも悪くないと、もう一度シャボン玉を膨らませた。 優しく、優しく。 少しずつ大きくなったそれは、やがて空に飛び、しばらく浮いていると、また儚く消えた。 男は昔を思い出す。 自分も昔、シャボン玉でよく遊んだものだと。 そう、こうやって遊んでいると。 「ゆゆ! ふわふわしゃんはゆっきゅりできりゅよ! ゆっきゅりしていっちぇね!」 こうやって、やってくるのだ。 ゆっくりが。 茂みから現れたのは赤ゆっくりのれいむだ。 「ゆゆ~ん、おちびちゃんまってね!」 その親なのだろう、れいむが赤れいむを追うように出てきた。 男は気にせず、シャボン玉を新たに作る。 今度は強めに息を吐くことによって、小さいながらもたくさんのシャボン玉が宙を彩る。 「ゆわ~い! ふわふわしゃんがいっぴゃいだよ! ゆっくちゆっくち!」 新たに増えたたくさんのシャボン玉に目を奪われる赤れいむ。 地面に近づいたシャボン玉に飛び付き、幾つも消しては、また別のシャボン玉へ飛び付く。 「ゆゆ! にんげんさんだよ!」 そこでようやく、親のれいむが男に気付く。 ゆっくりにとって、人間は不倶戴天の敵だ。 しかしシャボン玉を作っている姿を認め、その姿がゆっくりできていたのだろう。 「ゆゆ~ん、ゆっくりしてるにんげんさんだよ、ゆっくりしていってね!」 そう、男に言った。 この程度で警戒を解く辺り、やはりゆっくりはゆっくりとしか言いようがなかった。 男はただ曖昧にほほ笑み、シャボン玉もう一度作った。 シャボン玉を作ってゆっくりさせてくれるのだから、少しの無礼も許そうと、れいむは返事をしない男に怒りはしなかった。 その後も、シャボン玉は幾つも幾つもストローの先から飛び出てきた。 そして、その後もゾロゾロとゆっくり達が現れる。 おそらく、その赤れいむと親のれいむの家族だ。 「ゆっへん、かぞくさーびすができるまりさでごめんね! きょうもおちびたちはゆっくりできるんだぜ!」 親のれいむの番、赤れいむの親のまりさだろう。 何にアピールをしているのか、自分はすごいでしょ、褒めても良いよ、といった風だ。 もちろん、男は無視してシャボン玉を作り続ける。 「ゆゆ~ん、おちびちゃんたちはとってもゆっくりしてるよ~」 シャボン玉を見てゆっくりしている我が子達をみて、れいむはゆっくりする。 「ゆっきゅりまっちぇね! ふわふわしゃん、ゆっくちゆっくち!」 「まりちゃしゃまが、ふわふわしゃんをつきゃまえりゅんだじぇ! ゆっくちー!」 「ゆー! まりしゃもぎゃんびゃるよ!」 そういって赤まりさの一匹がシャボン玉に突撃する。 「ゆー!」 しかし、シャボン玉は赤まりさが掴まえる寸前に弾けてしまった。 その後もどれだけ頑張っても、そのシャボン玉を捕まえることができない。 「ゆっくちつかみゃるんだじぇ!」 「まりしゃにもつきゃまってね!」 それでも赤まりさは、掴めると信じて、シャボン玉に向かって飛び続ける。 きっとこの、綺麗なシャボン玉を自分のおつむを覆う、帽子に入れさえすれば、一生の宝物にできるのだと。 「ゆっくち!、ゆっくち!」 「ゆー! ゆー!」 ちょっとやそっとでは、この赤まりさのゆっくりへの情熱は冷めることはない。 「……ゆっくち、ゆっくち……」 「ゆー、ゆー」 跳んで跳んで跳んで。 「ゆひぃ……、ゆひぃ……」 「ゆう、ゆう」 疲れて、止まって。 「……どびょじで、ふわふわじゃんまりぢゃにづがまっでぐれないんだじぇぇぇぇぇぇ!!!」 「まりちゃぁぁぁにゃきゃにゃいでぇぇぇぇ!! もっちょまりしゃもぎゃんびゃるきゃらぁぁぁぁぁ!!!」 情熱でシャボン玉は掴めるものではなく。 根性の欠片もないゆっくりである、赤まりさは捕まえられない現実は、シャボン玉のせいとした。 何時までも冷めない情熱は、ただの我がままになり、姉妹の赤まりさも泣かせてしまった。 ピイピイと泣き喚く、赤まりさ達である。 そんな馬鹿が馬鹿らしい行動をしている頃。 れいむの傍の赤れいむは、実にゆっくりしていた。 先ほどまでは赤まりさ同様に、シャボン玉を追っていた赤れいむだが、疲れたのかシャボン玉が浮かんでいるのを静かに見ている。 「ゆーん、ゆゆ~ん、れいみゅゆっきゅりしてりゅよ~」 「ゆ~ん、ほんとうだね、れいむもとってもゆっくりしてるよ!」 赤れいむもれいむ種なのだから、れいむ似なのだろう、その馬鹿面までもが縮小されたかのようにそっくりだった。 「そうだね、おちびちゃん、れいむおもわずうたっちゃうよ、ゆっくりのひ~、まったりのひ~」 「ゆゆ、れいみゅもおうたしゃんうたうよ! ゆっきゅりのひ~、まっちゃりのひ~」 ノイズにも劣る雑音が垂れ流すが、同種間ではこれは歌の様だ。 顔を緩ませて、その音に聞き入るれいむ。 「ゆっ! れいむはれいむににて、おうたがとってもおじょうずだね! れいむとってもゆっくりできるよ~」 「ゆゆ! ほんちょ! じゃあれいみゅ、うたひめしゃんになりゅよ!」 「きっとなれるよ! だってれいむのおちびちゃんなんだからね!」 そのなれなかった証明がそこに存在しているというのに、この親子は自身達の未来に酔う。 ただ、ゆっくりしていると信じて。 その光景を見て、まりさは実にゆっくりする。 「ゆゆ~ん、やっぱりまりさのかぞくのみんなはとってもゆっくりしてるんだぜ!」 まりさが守っている光景。 まりさが望んでいる光景。 まりさの思い描いていた光景。 その光景は流石に小さい頃夢見てきたモノとはとても違くなってしまったが、今のこれがまりさの生きてきた証明。 今まで生きてきて、ゆっくりできないこともあった、ゆっくりできたこともった。 しかし、それでも今、目の前の自分の番が、自分の子供が、そして、自分自身がとてもゆっくりしている。 これがいまのまりさの全て、ゆん生の集大成ともいえる光景だった。 そんなこんなであっという間に男の周りのベンチにはゆっくりで一杯になってしまった。 男は気にせず、シャボン玉を作り続ける。 どうせそのうち、飽きてどっか行くだろうと思いると。 「にんげんしゃん、れいみゅにもふわふわしゃんだしゃしぇてにぇ!」 と一匹の赤れいむが男がシャボン玉を作っていることに気付いたのだろう、男に言ってきた。 男はやれやれと言った笑みを浮かべながら、赤れいむを持ち上げる。 「おしょらとんでりゅみたい!」 そうご機嫌にいう赤れいむ。 親のれいむもまりさも、男がゆっくりさせてくれると思っているのだろう、その顔は緩んでいた。 「ゆゆ~ん、れいみゅゆっくちしてりゅよぉ~、ゆゆ~」 ご機嫌に鼻歌まで歌い始める。 ポンと男の手のひらの乗せられ赤れいむの前に突きだされた一本のストロー。 赤れいむは躊躇なくそれを銜える。 男を真似てだろう。 だがこの先は見ているだけでは分かりにくい。 しかし、ゆっくりらしい計画性も想像性も何もなく、赤れいむは気にせず、躊躇もせず思い切りやった。 さて、ここで少し考えてみよう。 小さい子供がストローの刺さったジュースのコップにすることはなんだろうか。 答えはただ一つしかない。 吸う、だ。 ジュルル! と勢いよく、コップの中の石鹸水が吸われる。 ストローに少しだけ影を作り、流動性のあるそれは重力に反して動く。 ストローの先から入り、蛇腹部分を通る。 あっという間に石鹸水はストローを通り切り、赤れいむの口の中に入っていった。 そして、それをは赤れいむの舌に辿りつき、その舌を味覚を刺激させた。 一瞬の間。 赤れいむは顔を真っ青にする。 その顔は今までかつてない以上にゆっくりしていない。 「!!!!!!ぶっ゛」 口に銜えたストローと口に入った石鹸水を勢いよく吐き出す。 ついでと言わんばかりに、餡子も飛び出してくる。 しかし、それでも赤れいむの顔色は元に戻らない。 「!!!! ゆ゛ぎぃ゛」 不細工な顔を顰め、更にその顔を醜くゆがめても、それでもなお顔色は悪いままだ。 とにかく、何かを叫びたかった。 この辛い思いを、何かにぶつける為に。 視界が歪むほどのこの感覚を。 舌の機能が利かなくなるほどのこの苦しみを。 赤れいむの餡子脳の中でこの辛さを伝える言葉を持っていなかった。 だから、ただ、餡子脳の本能として刻まれた、幾つもある末期の言葉の一つを吐きだす。 「!!! ゆ゛げぇ゛!! ごれ゛どぎゅ゛ばい゛っでり゛ゅ゛!!!!!」 そう叫び、今度は口から餡子を多量に放出させた。 なんてことはない赤れいむの舌には今は石鹸の味、台所用中性洗剤の味、つまり苦味が支配していた。 あのなんとも言えない、口に残る苦味。 どれだけ水に流そうと、残るその味。 たかが赤ゆっくり程度の吐く餡子で流しきれるモノではない。 「ゆ゛げぇ゛! ゆ゛げぇ゛!! ゆ゛げぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛!!!」 それを証拠に、赤れいむは目を血走らせ、自身の限界を挑むように餡子を吐き続ける。 ゆっくりの一家は、いきなりの赤れいむの吐餡行動に呆然としている。 まるで自分の中の悪魔でも吐き出すかのような行為。 石鹸と汚物は相容れぬものなのだろうか、少しでも浄化しようとする作用があるかのように、赤れいむの吐餡は止まらない。 すでに左右の目は何も映し出さないように濁りきり、何処を向いてるかもわからない。 ただひたすら、赤れいむの家族に赤れいむはゆっくりできない声を響かせる。 そして家族はその音源を注視してる。 「ゆ゛ぎっ」 赤れいむは、今まで吐餡をし続けた口をいきなり閉じた。 「ゆ゛ぶっ」 それでも、吐餡行為は止まりそうにない、歯茎をむき出しに歯を食いしばる。 「ゆ゛がっ」 だが足りない、食いしばった歯の隙間から餡子が出口を見つけ出しニュルニュルと顔をのぞかせる。 「ゆ゛びっ」 ボロボロと今まで以上に涙がこぼれる、それでも餡子の流出は止まらない。 歯を食いしばるのも辛くなり、徐々に口がすぼまっていく。 「ゆ゛べっ」 赤れいむは最後の抵抗に限界まで口をすぼめる。 体が震わせ、体は跳ねさせ、体をくねらせ。 全身を使い、短いゆん生の中で飛びぬけるほど、力を込める。 しかし、それでも、足らない。 赤れいむの体が強く跳ねる。 「ゆ゛っ゛!!!」 一瞬、赤れいむの苦悶の表情が透明になる。 そして溜めが終わったように最後に強く響いた。 「ゆ゛げぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛!!!」 今まででもっとも汚い音をたてながら赤れいむは口が裂けろと言わんばかりに口を開く。 「え゛え゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛!!!」 少しずつ出来てきたのは丸く、他の餡よりも艶のある餡子、中枢餡。 それが徐々に赤れいむの口からひり出されていく。 「ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛!!!!」 徐々に、徐々に、出てきた中枢餡はその全容を見せた。 それがなければ生きていけない、ゆっくりの中枢餡である。 赤れいむは今まで、必死に動いていたのが嘘のようにピクリとも動かなくなる。 男の手の中の赤れいむは餡子を少しも残さず、自身の餡子を吐きだし尽くしピラピラの皮となっていた。 それでもなお、その顔はまだ苦痛にゆがんだままだった。 死んだ。 ゆっくりが呆然とする中。 一つの元気な声が響く。 「あっ! ゆっくりがいる!!」 今まで公園の芝生で遊んでいた子供だ。 その声を聞きつけ、別の子供たちがホントだ―、と楽しそうな声を上げる。 「みんなー! 次はこれで遊ぼー!!」 一人の子供が言うと、みんなただ、わかったー! 騒いだ。 男の子の一人が、親のまりさを持ち上げる。 「おそらとんでるみたい! ……ゆっ? ゆっ? なんなんだぜ、なにするんだぜ!」 自分の子供がいきなり壮絶な死をした直後である。 ここは頭の回転の悪いゆっくり、死んだという事実を呑み込みきれない、いや死んだとわかっていない。 不安げに、ゆっ? ゆっ? と戸惑いながら、いきなり持ち上げられたまりさは、訳の分らぬままに男の子の手から逃れようと、体をよじる。 しかし、その程度では、子供の拘束すら解けない。 「ゆっくりおろすんだぜ! ゆっくりおろすんだぜ!」 まりさは自分の子供の安否も分からぬまま、連れて行かれる。 先ほどまで子供たちが遊んでいた、芝生だ。 「ゆっ! おちび、おちびは、いったいどうなんたんだぜ!」 いつもの傲慢さを出す暇もない。 ただ自分の希望であった、自分の子供が命である餡子を大量に吐いたのだ。 あの量では死んでいると、素人目でもわかる。 しかし、信じられない、信じられるわけがない。 ただ、生きていると信じて、まりさは底部に力を込め、一瞬でも早く自分の子供の元へ跳ねようとする。 「あ、コラ逃げるなっ!」 が、蹴りがまりさを襲う。 まりさはゆべっ! と潰れたような声を出しながら、芝生の上を転がる。 男の子がまりさを降ろしたのはまりさの命令に従ったわけではない。 蹴るボールは手に持っていたら蹴りにくいのだ。 ただ、それだけだ。 「おちびゅ!」 男の子達は、まりさを嬉々として蹴りつける。 しかしまりさは、逃げようと、自分の子供の元へ向かおうと、必死に動く。 「おびっ!」 それでも遅々として前に進まない。 「ゆ゛っ!」 蹴られ戻され、踏まれ止まり。 「ぼうやめでー! やめでぐづぁー!!!!」 一人の蹴りが、まりさの目に突き刺さる。 「ばりざのおめめがぁぁぁぁぁ!! ぜがいをみどおずばりざのおべべぇぇぇぇぇぇ!!!!」 ブジュリとまりさの目から音が鳴った。 涙とは違う液体がもはや目のない窪みから流れる。 「おべべぇぇぇぇぇ!! おべぇぇぇぇ!!!!」 泣き喚いていると、まりさに力強い一撃が加わる。 放物線を描き、遠く飛ばされ、連れていかれたところまで吹き飛ばされた。 「ゆべぇ!!」 痛みに呻きながらも、まりさは残った目を開いた。 ただ、一心にまりさの子供の安否の為、ただ信じたいため、この心に残った赤れいむが死んでしまったという、信じたくないことを払しょくするため。 ただ、それだけだったのに。 「ゆ゛っ……?」 そこには。 絶望があった。 まりさの想像を超える、絶望。 まりさの子供達が、希望が、ピクリとも動いていない。 顔に幾つもの穴が開いている、口から目から砂糖水の体液を垂れ流している。 その死にざまはまったくゆっくりしているモノではない。 「あ、あ、あああ」 震える声で、見たくないモノから目をそらす、その視線の先には、れいむがいた。 まりさの番のれいむだ。 だが、まりさの子供たち同様に、すでに死に絶えていた。 しかし、死に方は体に棒が突き刺さっているのだ。 幾つも穴が開いている。 中枢餡に刺さるまでにあけた穴だろう。 その顔は、最初に死んだ赤れいむ同様、壮絶なまでにゆっくりしていない表情だった。 「ば、ばりざの、ばりざの、ばりざの……」 その光景が目に焼きつく。 まりさが守れなかった光景が。 まりさが望んでいない光景が。 まりさの思い描いていない光景が。 まりさのゆん生の全てが、終わっていた。 「ゅっ、ゆっ、ゆっ、ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛」 まりさは痙攣し始める。 口から泡がボコボコと吐きだされ、残った片方の目も白目をむく。 「ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛、ゅ゛っ゛、ゅ゛っ゛……、ゅ゛……っ」 全てを失ったまりさは、ただ、ゆっくりできなくなって死んだ。 まりさが動かなくなると、子供達は別の遊具に行ってしまった。 男はやれやれと思いながら、ゆっくりの死体を持ち上げる。 ここの公園はよく整備されている。 なら、綺麗に使うのは道理だろう。 餡子が飛び散らないように、棒で突き刺して殺したのだ掃除は楽だ。 ただ、最初に死んだ赤れいむの餡子はしょうがないだろう、自然に任せるか、管理者にどうにかしてもうことにする。 ゴミはゴミ箱へ。 ゆっくり専用と書かれた、ゴミ箱には今日もたくさんのゆっくりが詰め込まれていた。 ただ、そのゆっくり達のゆん生はシャボン玉より淡く、儚く、そして比べるまでもなく汚らしいゆん生だろう。 anko1083 サンプル anko1097 暗く湿った穴の中 anko1308 すろーりぃな作戦 anko1394 投げた! anko1425 声 anko1477 さよなら生物 anko1503 山彦恋慕 anko1632 親の脛かじり anko1739 楽しい朝餉 anko1823 梅雨が来て、人が来て anko1879 飼い(仮)ゆっくり 子れいむ anko1890 一緒に遊ぼう anko2053 ゆっくり地獄鍋 anko2216 真夏のオアシス anko2291 一番ゆっくりしてるのは anko2313 エチケット糞袋 anko2471 甘い言葉 anko2574 戦い方を教えてみたり 19作目です。 では、最後まで見ていただけたら幸いです。 大きく振りかぶったあき
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長編 カービィ編 We miss you… 竜が目覚める時 この世で1番『こわい』もの 僕らの旅 鏡の中のもう1人の自分(連載中) 音楽会~アーベント~ Can t heal scars 還るべき場所 ある惑星の物語 吸血鬼鎮魂歌 狼男がないた夜 時空の守人 天界冥界狂想曲 泉の下の少女 そして最期に笑う者 闇を取り戻せ! 僕が殺した一番大切な人へ 黒い裂け目の向こう側 彼が勇者で勇者が彼で 黄金律 妖のカーニバル(連載中) 夢幻の世界の物語 始まりと終わりのある場所で(連載中) メタナイト編 時空の操人 月の涙の物語 色は匂えど(連載中) デデデ大王編 空白の村 黄泉君は修行チュー 桜舞(連載中) ゼロ編 短編 通常短編 夢の泉の物語 前編後編 待ちぼうけ(メテオス注意) 君ノ声 大噴火 追憶 出会い いつか君に届く歌 持てない花束 輝く花束 匣 その1.その2.その3.その4.その5 守ろうとした者 お菓子な大騒動 外伝 曼珠沙華の男 笑顔の理由 俺と姐さんと時々ダンナ 月の旅路の物語 吸血鬼の理由 月の運命の物語 WEB拍手ログ 溢れる光 世界崩壊前後 愛≒友情 ヘーワのテーギ 悪夢 騙し騙され騙し合い Live貴意 献上物 風邪引我侭僕之特等席 弱点擽君之引攣笑顔 クラッコさんのそれなりに長い一日 我不解我等之所以
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野生動物
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膳貸蛇│和(濃州)│水部│ http //www10.plala.or.jp/cotton-candy/momomi2/maki-3373.htm
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禅釜尚│和│器部│ http //www10.plala.or.jp/cotton-candy/momomi/maki-0401.htm