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https://w.atwiki.jp/beastie4th/pages/13.html
アスキーアートを用意しておく サイズは19行34列まで /boot/beastie.4thを書き換える /boot/loader.confを変更する これだけ。とっても簡単! 下手打ってbootしなくなった時のために、boot CDでも用意しておくと吉。 もっと具体的な方法が以下にあります。ありがたやありがたや Loaderをかっこよくするために あと、Unix板@2chのデーモン君AAスレでbeastie.4thのpatchを作ってた人がいるので、それを参考にしてもいいかも。 作ってて気がついたこと 行の先頭に | とか / とか使ったらboot時に刺さりまくったorz 調子に乗ってbeastie.4thファイルにどんどん追記していたら、ある時点でboot時に Dictionary full と表示されて刺さった。 追加した分を少し減らしたら正常に起動した。 原因はまだ調べていない。 カスタマイズのしかた(grubの場合) アスキーアートを用意しておく サイズは横幅が収まる程度で /boot/grub/grub.conf(/boot/grub/menu.lstの場合もあるかも)を書き換える 用意したアスキーアートを1行ずつ title ... 行にあてはめていく title ... 以外の行はすべて同じで構わない(この場合、メニューからどの行を選択してもすべて同じカーネルで、あるいは同じOSが起動する) これだけ。とっても簡単! 作ってて気がついたこと title ... 行の先頭のスペースは不可。せっかく用意したアスキーアートがずれる。 title ... 行を引用符で囲むことはできない。 (シングルクオート)、 (ダブルクオート)ともに文字扱いになってしまう。 行の末尾に \ (バックスラッシュ)があると問題が生じる。 例えば、 title . / / \ \ root (hd0,0) kernel /vmlinuz-2.6.foo ro root=LABEL=/1 initrd /initrd-2.6.foo.img というふうに書いた場合、この行は . / / \ root (hd0,0) といった具合に、行末の \ が消える上に、次の root (...) の行が末尾にくっついて表示されてしまう。 行末に \ を追加して、 title . / / \ \\ root (hd0,0) kernel /vmlinuz-2.6.foo ro root=LABEL=/1 initrd /initrd-2.6.foo.img のようにすると、表示は . / / \ \root (hd0,0) のようになる。 \ は表示されたが、 root (...) の行はまだ残っている。 結局、 title . / / \ \\ root (hd0,0) kernel /vmlinuz-2.6.foo ro root=LABEL=/1 initrd /initrd-2.6.foo.img のように、 title ... 行と root (...) 行の間に改行を入れたらひとまず正常に表示された模様。
https://w.atwiki.jp/miiplaza/pages/112.html
モンスター 下表中「Ⅰ」「Ⅱ表」「Ⅱ裏」は、「○」だとその伝説に出てくるモンスターということを示す。「×」だとその伝説には出てこない。 手強さ表(意味) ★=1 系統 モンスター名 HP(Ⅱ) Ⅰ Ⅱ表 Ⅱ裏 手強さ 弱点・耐性 特性1 特性2 ゴースト系 ゴースト 6/7(10) ○ ○ ○ ★☆☆☆☆ なし 必ず盾を持つ(伝説2のみ) - ブルーゴースト 20/25 ○ ○ ○ ★★★☆☆ 赤魔弱点、青魔法無効 ぶんしんの魔法(伝説2のみ) - ブラッドゴースト 40/50 ○ × ○ ★★★☆☆ 青魔弱点、赤魔法無効 - よろい系 よろいゴースト 6/10(20) ○ ○ ○ ★☆☆☆☆ 剣ダメージ-1 みがわりの魔法(伝説2のみ) - よろいデーモン 15/25(40) ○ ○ ○ ★★☆☆☆ - よろいまおう 40/60 ○ × × ★★★☆☆ - よろいだいまおう 60 × ○ ○ ★★★★☆ かたくなる魔法 - スライム系 スライム 10 × ○ ○ ★☆☆☆☆ 黄魔弱点 - ブルースライム 25 × ○ ○ ★★☆☆☆ かいふくの魔法(回復量4) - レッドスライム 50 × ○ ○ ★★★☆☆ 巨大化の魔法 - ミニスライム 3 × × ○ ★★★★☆ 魔法攻撃無効 剣回避率が高い - ミイラ系 ミイラ 15 × ○ ○ ★★☆☆☆ 赤魔弱点 不意打ちで、50%の確率で先頭勇者を帰らせる - さまようミイラ 30 × ○ ○ ★★★☆☆ かいふくの魔法(回復量6) あらくれミイラ 45 × ○ ○ ★★★★☆ - ジャイアントミイラ 60 × × ○ ★★★★★ 不意打ちで、 必ず 先頭勇者を帰らせる - しにがみ系 しにがみ 30 × ○ ○ ★★★☆☆ 白魔弱点剣魔法ダメージ-1 のろいの雲を使い40%の確率で勇者達の行動を失敗させる - しにがみ隊長 45 × ○ ○ ★★★☆☆ まふうじの雲を使い、魔法が使えない - しにがみ大臣 60 × × ○ ★★★★☆ のろいの雲を使い40%の確率で勇者達の行動を失敗させる かいふくの魔法(回復量8) しにがみ将軍 75 × × ○ ★★★★★ 白魔弱点剣魔法ダメージ-2 復活の魔法(効果は下記参照) ゴーレム系 ゴーレム 25 × ○ ○ ★★☆☆☆ 剣ダメージ-2 - アイアンゴーレム 45 × ○ ○ ★★★☆☆ - ゴールドゴーレム 65 × ○ ○ ★★★★☆ 剣ダメージ-2(黒魔使用で-0)黒魔弱点 - ダイヤモンドゴーレム 85 × × ○ ★★★★★ かたくなる魔法 - ボス ラストゴースト 140/150 ○ ○ ○ ★★★★★ 場の変化を打ち消し(伝説2のみ) レベルダウンの雲(伝説2のみ) よろいまおう・よろいだいまおうを倒した勇者は続けて戦えない やみの王 200 × ○ × ★★★★★ 状態異常無効 ラストゴーストを倒した勇者も続けて戦える 全てのやみの王 250 × × ○ ★★★★★ 盾 後ろのモンスターを勇者の攻撃から守る。 盾と違う色の勇者による剣攻撃を完全に遮る。たとえレベル7でも無理。剣攻撃が防がれた場合その時点で勇者が帰ってしまう ( 毒のダメージでモンスターが倒れた場合 を除く)。 魔法攻撃はモンスターに命中するが、赤青のダメージはレベル×1に減少する。例としてLv4勇者が魔法を使った場合、ダメージは4になる。 盾と 同色勇者の剣攻撃で破壊可能 。白黒の混色盾はそのコンビの合体剣でのみ壊せる。単色では不可。 剣攻撃を盾に当てた際、 後ろのモンスターの眠り・凍り状態は必ず解除される。 守られているモンスターが攻撃魔法などで先に倒されても壊れる。そのため、どのように倒しても盾破壊系のお祝いリストは必ず埋まる。 モンスターが使う魔法・雲・特殊能力(伝説Ⅱのみ) 伝説Ⅱでモンスターが使用する魔法・雲・特殊能力の詳しい効果をここで紹介する。 魔法 敵が使う魔法を無効化および打ち消すためには、まふうじの薬(2コイン)を使うか、術者モンスターを倒すしかない。 一部の魔法については、勇者の黄緑/水色魔法でモンスターの動きを封じることで、こちらが攻撃するまである程度余裕を持った対処が可能となる。 ぶんしんの魔法使用モンスター ブルーゴースト 詳細 モンスターの偽物を作り、偽物を剣で斬った勇者を帰らせる。 どっちが偽物かは50%の運。 コンビを組んでいようが高レベルであろうが偽物を斬るとあきらめて帰ってしまう。 戦闘開始時にも先行発動。偽物が消えた後の次のターンは、偽物を作らない。 対処 全体攻撃である赤・紫魔法を使うと絶対命中する。実は 本物は色がごく微妙に薄い方である が、見分けるのは非常に困難。 みがわりの魔法使用モンスター よろいゴースト 詳細 別のモンスターへの剣攻撃を選択すると発動し、 攻撃対象が強制的によろいゴーストに変更される (発動しない時もある)。 対処 レベル1勇者1人だけになった時に使われるとウザい。魔法で攻撃を。こちらのレベルが高ければそのまま斬っても倒せてしまうので、その場合、影響はあまり無い。 かたくなる魔法使用モンスター よろいだいまおう・ダイヤモンドゴーレム 詳細 剣でも魔法(紫を除く)でもダメージを受けると、この魔法を使用して 剣ダメージをさらに-1してしまう。 対処 レベル1勇者だけで組んでいる場合、手も足も出なくなるので早急にまふうじの薬を使うこと。また魔法攻撃は軽減されないので青/赤/紫(ダイヤモンドゴーレムは闇も)の魔法でダメージを与えていくのも有効。 巨大化の魔法使用モンスター レッドスライム 詳細 剣攻撃や攻撃魔法で攻撃すると巨大化し、 4回目で部屋いっぱいまで巨大化するため、残った勇者も何も出来ずに強制的に撤退させられる 。 対処 コンビを組んで攻撃する回数を減らすなどの工夫が必要。4回目までに薬を使えば元に戻るので、倒せそうに無いなら使う。 かいふくの魔法使用モンスター ブルースライム・さまようミイラ・しにがみ大臣 詳細 仲間のHPを回復してしまう 。回復量はブルースライムは4、さまようミイラは6、しにがみ大臣は8。戦闘開始時にも先行発動。 対処 自分で自分を回復することはできないので、先に倒してしまえば回復される心配が無い。 復活の魔法使用モンスター しにがみ将軍 詳細 やられた仲間を HP満タンで復活させてしまう。 対処 別のモンスターを倒しても何度も復活させられるため、くれぐれもしにがみ将軍から倒すように。別のモンスターのHPをギリギリ(一桁)まで減らしつつしにがみ将軍を倒せば完璧。 雲 敵が使う雲を打ち消すためには、晴れの薬(2コイン)を使うか、術者であるモンスターを倒すしかない。 のろいの雲使用モンスター しにがみ隊長を除くしにがみ系モンスター 詳細 剣や魔法を選択するとランダムで呪いが発動し、 コンビ問わず何もできずに帰らされる 。宅配は必ず選択可能。ゲーム中では「動けない」と表記される。 対処 最初に晴れの薬を使い残った勇者でしにがみ系モンスターを攻撃するといい。晴れの薬を使わずにいると、まともに戦えず勇者が無駄になるので注意。 ニンドリの完全活用本によると帰らされる確率は剣、魔法問わず40%。 まふうじの雲使用モンスター しにがみ隊長 詳細 魔法コマンドが選択できない状態になる 。 対処 魔法が使えないと戦いにくいため、いらない勇者で晴れの薬を使わせること。 レベルダウンの雲使用モンスター ラストゴースト・やみの王・全てのやみの王 詳細 レベル2以上の勇者のレベルを-1する 。コンビ時にも反映。緑の魔法や力のくすりの効果は-1されてから適用される。 対処 レベルを減らされると倒しにくくなって面倒くさいので、全員レベル1でもない限りは真っ先に薬を使うこと。 特殊能力 特殊能力は、絶対消すことができない。 不意打ち使用モンスター ミイラ系モンスター全て 詳細 戦闘開始時に一定確率で(ジャイアントミイラのみ必ず) 先頭勇者を帰らせる 。1人目が重要人材だった場合は注意。ミイラ系が2体いると1体目で不発で済んでも2体目に続けて狙われる。ただし、2人続けて帰されることはない。 対処 不意打ち自体は避けられないが、前の戦闘で最後の敵を倒した重要人材が次の戦闘で不意打ちされないようにすることは可能。重要人材と組める低レベルの人材を用意して、レベルの低い方にコンビを組ませて(重要人材をサポート係にして)敵を倒せば、次の戦闘では低レベルの人材のみが不意打ちを受けるので、重要人材の撤退を回避できる。ただし、すれちがった最初の人が重要人材で初めて戦闘に突入する時は順番を変えられないため、どうしても絶対に帰らせないようにすることはできない。 不意打ちで勇者が帰ってしまう確率はミイラごとに違う。ニンドリの完全活用本によるとジャイアントミイラは100%、その他3種は50%。 II裏をクリアするとできるようになる「ウサギサポート」をオンにすると、一度入ったことのある部屋ならミイラがいるとその場でさすらいの勇者を雇って身代わりにしてもらえるので、これもうまく活用しよう。 魔法攻撃無効使用モンスター ミニスライム 詳細 赤/青/紫の魔法を受け付けない。このせいで、ミニスライムには剣攻撃しかできない。 場の変化を打ち消し使用モンスター ラストゴースト 詳細 ピンク/オレンジ/黄/緑/黒の魔法の効果を即座に打ち消す。(ただし、眠り/氷状態の間は動けないため使わない) 状態異常無効使用モンスター やみの王・全てのやみの王 詳細 紫/黄緑/水色の魔法を受け付けない。
https://w.atwiki.jp/sousakujojis/pages/264.html
女児ズ短編小説・玲亜編 『すれ違い文化祭』 初ちゃんと喧嘩した。 喧嘩....というよりは、私が一方的に初ちゃんに怒ってそのまま別れたと言った方が正しいけど、ほぼ喧嘩別れしたも同然だった。 それは、金曜日のことだった。その日は、明日青空小で行われる文化祭の準備をしていて、いよいよ大詰めということもあり皆それぞれ忙しそうにしていた。 「玲亜ー、飾り付け終わったぜ。」 「ん、ありがとねみっちゃん。ちょうどお昼だし、皆も一旦休憩しよっか。」 普段は給食制の青空小だけど、文化祭の準備期間は給食を配る為のスペースが他のもので埋まるからということで生徒達はお弁当を持参することになっていた。私は勿論、初ちゃんと一緒にお弁当を食べるつもりでいた。 「初ちゃんもそろそろひと段落した頃かな?」 教室の飾り付け担当の私とは違い、初ちゃんは外で屋台のテント張りを担当していた。私はお弁当を持って、初ちゃんが居るであろうグラウンドまでやってきた。 「初ちゃん何処だろう.....?」 辺りを見回していると、少し先にあるベンチの前に初ちゃんの姿が見えた。茶髪にベージュ色のメッシュ、遠くからでもすぐに分かる。 「初ちゃん!一緒にお弁当........」 私は初ちゃんに駆け寄ろうとして、ハッと立ち止まった。初ちゃんの側に、多分下級生であろう女の子が何人か居る。 「え........」 そして、初ちゃんはその女の子達と一緒にベンチに座り、お弁当を食べ始めた。女の子達は初ちゃんを囲み、皆楽しそうに笑っている。初ちゃんも笑いながら、女の子達と何か話しているように見えた。 「...............何..........で........................」 私は、その場から一歩も動けなかった。昨日までは私と一緒にお昼ご飯食べてたのに、何で今日は他の人と一緒に居るの?何で「玲亜と約束があるから」って断らなかったの?何で、そんなに楽しそうに笑ってるの.............? 「.....................馬鹿...........っ」 お弁当を胸元に抱え、私は元来た道へ走り出した。あと一秒でもあの光景を見ていたら、ほんとにどうにかなりそうな気がして。 「馬鹿、馬鹿っ.....!!初ちゃんの馬鹿........っ!!!!」 何度も、何度もそう言いながら、私は廊下を走り抜ける。周りに居た人達は皆驚いて私を見るけど、それを全部振り切って私は走り続けた。 「あれ、玲亜ちゃん?どこ行くの?玲亜ちゃん!」 旭ちゃんの呼びかけすら無視し、教室の前も通り過ぎ、階段を上へと駆け上がって.......私は、いつもよく初ちゃんと一緒に来ている屋上に辿り着いた。 「はぁ......はぁ.............」 夢中で走ったせいか、さっきの大きなショックのせいか、全身の力が抜け、私はドアの前に座り込んでしまった。もう、お弁当を食べる気力も残っていない。 「......何で..........何でよ初ちゃん................」 初ちゃんの優しい顔が、声が、一緒に過ごした思い出が、どんどん遠ざかっていく。気がついたときには、私の頬は涙で濡れていた。 「........初ちゃん...................」 両手で顔を覆い、私は声を殺して泣いた。作業再開のチャイムが鳴るまで、ずっと。 「皆さん、明日はいよいよ文化祭です。思う存分、だけどハメを外しすぎず、楽しんで下さいね。」 「「「はーい!」」」 校長先生の校内スピーチが終わり、下校時間になった。準備の関係で何人かは教室に戻ってきていなくて、初ちゃんもその一人だった。 「玲亜、帰ろうぜ。」 「............」 「おい、玲亜ってば!」 「えっ?....あぁ、ごめん.......」 「どうしたんだよ、昼間っからボーッとしちゃってさ。」 みっちゃんが呆れたようにそう言いつつ、私に鞄を差し出してきた。 「ほら、早く帰ろうぜ。」 「うん..........」 鞄を背負い、教室を出る。 すると、今一番見たくない顔に偶然出会してしまった。 「あっ、玲亜にみっちゃん。お疲れ様。」 初ちゃんだ。何も知らないといった顔で此方に手を振っている。 「おう初!お疲れさん!途中まで一緒に帰るか?」 「うん、そうする。荷物だけ取ってくるね。」 そんな初ちゃんを見て、私は普段なら絶対言わないような言葉を口にした。 「........ごめん、私先に帰る。」 「え?」 私の言葉に、初ちゃんもみっちゃんも目を丸くしていた。 「何か用事でも思い出したか?」 「違う、初ちゃんと一緒が嫌なだけ。」 しまった、言い方を間違えた。そう思ったときには、もう遅かった。 「え....わ、私と帰るの、嫌......?」 「良いでしょ別に、初ちゃんには他の子が居るんだしさ。」 その時の私は、まるで何かに乗り移られたかのような気分だった。本当は言いたくもないような初ちゃんを傷つけるような言葉を、何度も何度もぶつけてしまっていた。 「他の子....?」 「とぼけないでよ!!さっき一緒にお昼ご飯食べてたじゃん!!」 「あ、あぁ、あの子達?あれはその.....」 「私なんか居なくても、初ちゃんには他にいっぱい女の子が居るんでしょ!?だったらその子達と一緒に帰れば良いじゃん!!私のことなんかほっといてさ!!!!」 「お、おい玲亜?何があったか知らないけど一回落ち着けって......」 「結局初ちゃんは女の子なら誰でも良いんだよね!!そうだよね!?下級生の女の子達に囲まれてヘラヘラして、バッカみたい!!!」 「い、いや、私はただ.....」 「うるさい!!!!言い訳なんか聞きたくない!!!!!もう初ちゃんとは絶交だよ!!!!!!二度と私に話しかけないで!!!!!!!!!!!」 勢い任せにそう叫び、私は走ってその場を後にした。みっちゃんの呼び声も振り切って、逃げるように走って家まで帰った。 ........................................ ..................... 「........はぁ.................」 お風呂に入った後でも、私の気分は晴れなかった。初ちゃんと喧嘩したことや、初ちゃんが他の女の子と一緒に居たこと以上に、初ちゃんにあんな酷いことを言ってしまった私自身に腹が立っていた。相手に弁解させる暇も与えず、こっちから一方的に責めて.....今思い返せば、本当に酷いことをしてしまった。 「................初ちゃん、怒ってるかな......それとも...........悲しんでるかな............」 あの後の初ちゃんの心情を考えただけで、息をすることすら苦しくなってしまう。私が同じ立場なら、明日の文化祭なんか行けなくなって当然だとも思った。これ以上何を考えても駄目だ、今日はもう寝よう。そう思った時だった。 『プルルルルルルル』 スマホに電話がかかってきた。まさか初ちゃんが?と思って画面を見ると、相手はみっちゃんだった。 「.......もしもし。」 『あ、玲亜か?悪いなこんな時間に。初とお前の間に何があったのかどうしても気になってさ。』 「ううん、大丈夫.......実は.........」 私は、みっちゃんに今日あったことを話した。いつもバカやってる単細胞で脳筋なみっちゃんだけど、こういう時に真剣に話を聞いてくれるところは私も素直に尊敬していた。 『...........なるほどなぁ。でもよ、一個気になることがあるんだけど聞いても良いか?』 「何.....?」 『お前さ、初と昼飯食うつもりだったって言ったよな?それ、初も同じだったのか?』 「どういうこと?」 『初もお前と同じで、一緒に昼飯食うつもりだったのかなってこと。前以って約束とかしてなかったのか?』 「......それは...........!」 思い返せば、私は初ちゃんに「今日一緒にお昼食べようね」なんて一言も言っていなかった。昨日まで何も言わずとも一緒に食べてたんだし、今日も当然のように一緒に食べると勝手に思い込んでいた。 「........約束、してない..........」 『だと思った。あの後初と一緒に帰ったんだけどよ、あいつ玲亜を怒らせるような心当たりは何もないって言ってたぜ?』 「........................」 『初が嘘吐くような奴じゃないのは、アタシも玲亜も知ってるだろ?そんな奴が玲亜にいきなり怒られるなんて、おかしい話だと思ったんだ。』 「.....じゃあ.......私の勝手な思い込みだったってこと?私が、全部悪い....ってことなの.....?」 『いやいや、何も全部悪いとは言ってねえよ。思い込みなのは確かだけどな。初がどういうつもりだったのかまではアタシも知らないけど、絶対何か事情があったんだと思うぜ。』 「....そう、だよね........私も、初ちゃんが何の理由もなしにあんなことするなんて思えないし......」 『ちゃんと分かってんじゃねえか。明日、ちゃんと自分で謝りなよ?』 「うん........そうする。ありがとう。」 電話を切り、ベッドに入りながら、私は明日初ちゃんにどう謝ろうか考えていた。 「昨日はごめんね........ううん、それじゃ足りないよね。それに、初ちゃんの話もちゃんと聞かなきゃ........」 そして、迎えた文化祭当日。楽しみにしていた一大イベントのはずなのに、私の心は不安でいっぱいだった。 「ちゃんと謝れるかな.........」 学校に来てすぐ、私は初ちゃんを探す。出来るだけ早く、文化祭が始まる前に謝らなきゃ。 だけど、初ちゃんの姿は何処にもなかった。チャイムが鳴っても教室に来ないから、私は先生に聞くことにした。 「音羽さんなら、今日は風邪でお休みするって親御さんから聞いたわよ?」 「えっ........!」 「音羽さん、準備で凄く頑張ってたものね。少し疲れが溜まっちゃってたのかしら。残念だけど、今年は不参加ね。」 「そんな................」 きっと、原因は疲れだけじゃない。私が昨日あんなことを言ったせいで、落ち込んで......それが原因で気が滅入ったに違いない。 「......私.........最低だ.............」 まただ。またネガティブな方向に物事を考えてしまう。こんな時、初ちゃんが居れば慰めてくれるのに。その頼みの綱すら、自分で切ってしまうなんて........ その後、文化祭は予定通り始まった。だけど、私は何処にも行く気になれず、隅の方で座って時間をやり過ごしていた。屋台から溢れる焼きそばの匂い、大音量で流れる賑やかな音楽、楽しそうに各箇所を回る皆.......今の私には、そのどれもが苦痛だった。 「こんなはずじゃなかったのに............」 もう帰っちゃおうかな、と思ったその時。 突然、ちょんちょんと誰かに肩を叩かれた。 「えっ?」 振り向くと、そこには文化祭のマスコットキャラを模した着ぐるみを着た人が立っていた。 「..........!.....、..........♪」 着ぐるみは何か身振り手振りをして、私に何か伝えようとしているように見えた。けど、今の私にはそれすら目障りだった。 「......あっち行ってよ。私は子どもじゃない、そんな着ぐるみじゃ喜べないよ。」 私がそう言っても、着ぐるみはおどけたような動きを続けていた。イライラした私はその場を立ち去り、何処か別の座れる場所を探した。 「......ここなら大丈夫かな。」 私はベンチを見つけ、そこに座った。.....そういえば、ここは昨日初ちゃんが座っていたベンチの近くだ。 「..........初ちゃん............」 また思い出してしまう。本当に、どうしてあんなことを言ってしまったんだろう。後悔ばかりが募っていく。 「あれ?あなたは.......」 すると、また誰かに声をかけられた。顔を上げると、そこに居たのは下級生の女の子達だった。 「あなた達.......」 私はその顔に見覚えがあった。昨日、初ちゃんとここで一緒にお弁当を食べていた女の子達だ。 「虹富先輩、ですよね?昨日音羽先輩が話してくれた人だ!」 「わぁ、先輩が言ってた通り可愛い人だなぁ♪」 「え、えっと.....初ちゃんの知り合い.....?」 「知り合いっていうか、昨日お手伝いしてくれたんですよ!」 「私達も屋台担当だったんですけど、手が空いたからって音羽先輩が手伝いに来てくれたんです♪」 初ちゃんが、そんなことを......... 「せっかくだからお昼ご飯もご一緒しませんかって誘って、その時に虹富先輩の話も聞いたんだよね。音羽先輩って好きな人居るんですか?って!」 「そうそう、そしたら虹富先輩の名前が出てきたんです!あの時の音羽先輩デレデレだったなぁ〜♪確かに、こんなに可愛い人なら分かるかも!」 「.........っ!」 そうだったんだ.......初ちゃんは私のことを忘れてたわけじゃなかったんだ。それに、下級生の皆を手伝っていたなんて....... 「私........私..................っ」 「えっ?に、虹富先輩?」 「......私、誤解してた.....ありがとう、ほんとのこと教えてくれて。」 「.....?ど、どう致しまして......?」 不思議そうに首を傾げる女の子達と別れ、私はまたその場を離れた。溢れそうになる涙を必死に堪え、一人きりになれそうな屋上へと足を運ぶ。 「...............」 みっちゃんの言った通りだった。初ちゃんが何の理由もなしに私を忘れるわけがない。それなのに、私は勝手に誤解して、酷いことばっかり言って....... 「.....う.......うぅ...........っ」 とうとう、私は耐えきれなくなった。一つ、また一つと、涙の滴が頰を伝っていく。 「初ちゃん......ごめんなさい...........ごめんなさい............っ!」 絞り出すような声で、私は何度もそう叫んだ。たとえ本人の耳に届かなくても、どうしても今謝りたくて。 「ぐす.....ひっぐ........」 両手じゃ拭い切れない程の涙を必死で拭っていると、横からスッと何かが伸びてきた。 「え.....?」 いつの間にか、さっきの着ぐるみが真横に立っていた。その手には、ハンカチが握られている。 「...................」 「........あなた.....誰なの?」 ハンカチを受け取り、涙を拭いながら私は尋ねる。 「......!.........!」 「身振り手振りじゃ分かんないよ......」 「...........。!」 着ぐるみは私の質問には答えようとせず、また変な踊りを始めた。 「誤魔化さないでよ!.....っていうか、ダンス下手くそすぎ.......」 今にも転びそうになりながら、着ぐるみは踊り続けた。そのダンスはどう見ても下手くそで、正直目も当てられないけど.......でも、見ているうちに何となくおかしくなってきて、私は思わず吹き出してしまった。 「....ぷっ、ふふ.....あははは!何その動き!」 「!.....♪..........♪」 「あははっ!それやめて、お腹痛い!あははははは!」 お腹を押さえて笑っていると、着ぐるみは突然踊るのをやめて私に近づいてきた。 「え....?な、何?」 「.......、.............」 着ぐるみは自分の顔を指差したかと思うと、両手を上下に動かしてみせた。 「......頭を取って、ってこと?」 「!」 私の答えに、着ぐるみはうんうんと頷く。私は意を決して、着ぐるみの頭を外してみた。 「玲亜。」 「..........!!!初......ちゃん.........!?」 着ぐるみの中に居たのは、風邪で休んでいるはずの初ちゃんだった。 「えっ、え!?何で!?」 「あはは、ごめんね。風邪で休みっていうのは嘘だよ。先生とみっちゃんと、あと後輩の皆にも協力して貰って、ちょっと玲亜を驚かせようと思って朝から仕込んでたんだ。」 「そんな......聞いてないよ..............」 予想外の展開に、私は思わずその場にへなへなとへたり込んでしまった。 「.........そっか、初ちゃんも私と仲直りしたくて.........」 「うん、でもただ行くのも勿体ないってみっちゃんが作戦を考えてくれたんだ。」 「あのバカぁ......余計なことばっかり頭回るんだから........」 「ご、ごめんね、私もあんなに怒って落ち込んでた玲亜にどう話しかけて良いか分からなくて......でも、誤解が解けたみたいで良かった。あ、それと後輩の皆がさっき言ってたことは本当だよ。」 「そうだったんだ.....初ちゃんはただお手伝いしてただけなんだね。変な言い掛かりつけて、酷いこともいっぱい言ってごめんなさい........」 「此方こそごめん、連絡のひとつくらいすれば良かったね。玲亜を悲しませたのは私の落ち度だよ.....」 「そんな、初ちゃんは何にも.....!.....その、私も.....初ちゃんと........初ちゃんと、仲直り.....したい.........」 「勿論だよ、玲亜!私もこれから、玲亜と前以上に仲良くなっていきたいな。」 「.......!うん!」 着ぐるみを脱いだ初ちゃんに抱きしめられ、私はすっかり元気になった。初ちゃんも、いつもと変わらない優しい笑顔で私を見つめていた。 「さて、じゃあそろそろ行こうか。」 「行くって?」 「文化祭、まだまだこれからでしょ?」 「!......えへへ、そうだね♪行こっ、初ちゃん!」 初ちゃんとしっかり手を繋ぎ、私はまた走り出した。まるで羽が生えたかのようにその足取りは軽やかで、さっきまでの暗い気分はすっかり晴れていた。 「まずはどこ行く?玲亜の行きたい場所なら何処にでもついて行くよ。」 「それじゃあねー........焼きそば!焼きそば食べに行きたい!」 文化祭はまだまだ終わらない。私と初ちゃんの文化祭は、これから始まるんだ。 FIN.
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キャラ別メニューの編集法 *??? **ロダ -[[up***]] -[[(作品タイトル) up***]] **スレネタ ■○スレ目 -[[???/○スレ/□□]] -[[(作品タイトル) ???/○スレ/□□]] キャラ別のメニューは上記のテンプレをコピーペーストしてください。 作品の編集法 テキストの編集の仕方 ページ画面一番上ににあるバーの編集をしてこのページを編集を押してください。 編集時はアットウィキモードがおすすめです。 一部の半角記号は@wikiモードだとプラグインが適用されて表示が変わります。下記の項を参照してください テキストモードは上記のプラグインが使えない代わりに作品の文章が変形しないので物によっては便利です。 1ページあたりの行数制限- 1200行まで。 1ページあたりの容量制限-50000バイトを越える作品は分割して投稿して下さい 編集の際に練習したい場合はSandboxをご利用ください ページを削除してほしい・或いはした時は削除要請あたりにでも足跡を残してもらえると助かります。 注意 項目作成→→作品を貼り付け、で編集した後、更にその項目(タイトルやスレ番)を編集してしまうと、中身が全部ぶっ飛びます なので、編集した後にタイトルを変更したいなら、あらかじめ中身をコピーしておきましょう面倒ならコピペでがんばれ 但し、各キャラの『ロダ』タイトル部分は、『yndr/src/upナントカ』のynd若しくはarcからコピペしてください 『upナントカ』だけでは、旧ロダ時代のタイトルと一緒くたになり、更新した際に中身が吹き飛ぶ恐れがあります アットウィキモード編集の際のキーは左から順に↓のようになります あ{あ}あ あ{あ}あ あ{あ}あ 大見出し 中見出し 小見出し リスト テーブルは 縦棒で くぎります 番号リスト リンク名 半角 で始めると引用文になります。 表示プラグイン(アットウィキモードの場合) *A **B ***C 123さん ・・・雨だった -1 --2 ---3 ---今日はいい天気 ----- 123さん [[編集の仕方]] ↑行頭に半角スペースが入るとこう表示されます ↓上の記述を行頭に入力した場合 A B C 雨だった 123 今日はいい天気 123さん 編集の仕方 以下、管理人が良く使用しているプラグインNew! 文字のサイズ sizex(5){文字のサイズ} sizex(4){文字のサイズ} sizex(6){ font(#ff0000){文字の色を赤くしてサイズを6に指定}} 文字のサイズ 文字のサイズ 文字の色を赤くしてサイズを6に指定 スレ風に font(#0000ff,u){ font(#0000ff){1}}: color(green){ sizex(6){○○}} :2018/01/01(月) 01 11 11 ID ???? test font(#0000ff,u){ font(#0000ff){2}}: color(blue){ sizex(6){○○}} :2018/01/01(月) 11 59 59 ID ???? font(#0000ff,u){ font(#0000ff){ 1}} 1: ○○ :2018/01/01(月) 01 11 11 ID ???? test 2: ○○ :2018/01/01(月) 11 59 59 ID ???? 1 改行 おはようございます! br()こんにちわ! おはようございます!こんにちわ! 大きめのリンク sizex(6){[[東方]]} sizex(6){[[ color(red){トップページへ} 東方]]} sizex(6){[[ color(white){トップページへ} 東方]]} footnote(白色にしても勝手に元に戻ってる 検証) 東方 トップページへ トップページへ (*1) ルビと注釈 ruby(そご){齟齬} footnote(物事がうまくかみ合わないこと) 齟齬(そご)(*2) ゲームブック風のSSに使えそうな機能 例: 55:話に夢中になってすっかり日が沈んでしまった 夜は妖怪の活動が活発になる事もあり彼女の家に泊まった方が良いと思うが… 彼女の家に泊まらせてもらう→ link_anchor(ハッピーエンド){58ヘ進め} 博麗神社の御札があるし自宅には無事に帰れるだろう→ link_anchor(バッドエンド){14ヘ進め} aname(バッドエンド,option=nolink){14:バッドエンド} 「○○…何を言ってるの?あなたはもう二度と私の家から出れないのよ」 こうして彼女と幸せに暮らしましたとさ 完 aname(ハッピーエンド,option=nolink){58:ハッピーエンド} こうして彼女と幸せに暮らしましたとさ 完 例: 55:話に夢中になってすっかり日が沈んでしまった 夜は妖怪の活動が活発になる事もあり彼女の家に泊まった方が良いと思うが… 彼女の家に泊まらせてもらう→58ヘ進め 博麗神社の御札があるし自宅には無事に帰れるだろう→14ヘ進め 14:バッドエンド 「○○…何を言ってるの?あなたはもう二度と私の家から出れないのよ」 こうして彼女と幸せに暮らしましたとさ 完 58:ハッピーエンド こうして彼女と幸せに暮らしましたとさ 完
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野望と忠誠のすれ違い ◆7WJp/yel/Y 見るものに年季を感じさせるボロボロの壁と編みの荒くなった畳、お世辞にも綺麗な部屋とは言えない駄菓子屋の居間。 その居間で黒いマントを羽織り左目に眼帯をつけた怪しげな様子の老人がちゃぶ台の前に座り込んでいた。 老人の名は黒野 鉄斎、世界征服を目論む自称・悪の天才科学者である。 足元の不安定な闇の中を歩き回ったことが老体には厳しかったのか、ふぅっと息をついて奥から拝借したお茶をすすっていた。 もちろん、『ただ疲れたから』というだけで駄菓子屋に留まったのではない。 黒野も出来る事ならさっさとゴミ処理場に行き、何か亀田の技術を知ることが出来るものを漁りたい。 だが時間は六時ちょっと前、そろそろ放送とやらが始まる時間。 放送から何か推理できることがあるかもしれないので、落ち着いて考えるため駄菓子屋に留まったのだ。 (この放送で得れる情報は少ないじゃろうが……まあ、何かヒントがあるかもしれんしのぉ) 黒野は、亀田が何故殺し合いを開いたのか、ということが気になっていた。 人を集めてきて殺し合い――中々に非道な行いだ、人体実験に勝らずとも劣りもしない。 それが亀田の歪んだ欲を満たすためか、それともまったく別の目的があるのか。 殺し合いを開催した理由が分かれば亀田の虚を突くことが出来る可能性も高くなる。 ~~~~~~~~~♪ 早速、放送が始まった。 短い間音楽が鳴り響き、ん、ん……と小さな、息を吸い込むような音が聞こえる。 『おはよう! 諸君!』 そして音に続いた声を聴き、黒野は僅かに眉を潜めた。 (最初と声が違う……この感じ、機械で声を変えている音じゃぁないの、別人の声じゃ。 やはり我威亜党という組織はブラフではなく実在し、組織単位で殺し合いを企んだと考えて間違いはなさそうじゃのぉ。 ……しかし、無駄話しかしとらんの) 放送は黒野が想像していた事務的なものではなく、『チバヤシ公爵』なる人物の一人語りに終始している。 亀田の言っていた死者と禁止エリアの発表に移る気配すら全く感じない。 『……ん? なんであるか、チキン男爵? ああ、わかってるである、発表であろう?』 (チキン男爵……新しい名前じゃの。しかし公爵と男爵が居るとすると……間に入る侯爵・伯爵・子爵もおると見て構わんの。 もちろん他にも爵位を持っていない人間も居るに決まっておるじゃろうし、同じ爵位を持っている人間も居るじゃろう。 あの場に居た大勢の人数を誘拐するなど少人数で出来るわけが……待てよ、誘拐?) 『では、まずは禁止エリアの発表である』 一瞬、黒野の頭にちょっとした考えが浮かぶ。 だが、浮かんだ瞬間に禁止エリアの発表が始まったために考えを断念する。 自分の外れているかもしれない考えよりは命を大事にする程度には正常な思考は残っている。 大人しく禁止エリアの場所をメモし、それを見て地図に×印を書き込んでいく。 (……禁止エリアは島の端が多い。亀田はまだ禁止エリアで参加者を追い込むつもりはない、ということか) 『では次に……お待ちかねの死亡者の発表である!』 死者の発表までの間に頭に浮かんでいることをメモに書き込んでいく。 中には文章になっていないものもあるが、頭に留めておくよりは効率的だ。 『……もういいであるか? では発表である!』 その声が聞こえた瞬間、メモに書き込む動作を止めて新しいメモに死者の名前を書き込んでいく。 青野 柴夫から始まりアルベルト=安生=アズナブル、越後竜太郎と五十音順に名前が呼ばれていく。 多い、それが書きながらの黒野の感想である。 『以上! ……うむ! 最初の二人は陛下の手にかかったから引いたとしても十六人であるか! 四分の一以上もの人間がわずか六時間の内に誰かの手にかかってしまうとは…… 人間とは恐ろしいものであるなぁ~♪』 (十六人で四分の一と言うことは六十人ほどと言ったところか…… それにしてもわしが一人とも会っていない内に十六人も死んだのか。 ……その中にはたかゆき、もか。 まあ、データは残っておるからもう一度作れるが……それでもやるせないのぉ) 『あ、そうそう。 デイバックの中にこの殺し合いに参加した人間の名簿を入れておいたである。 まあ、早めに目を通したほうがいいであろうなぁ~、ではまた次の放送で会おう! 何人残っているか楽しみにしておこうではないか♪』 (名簿、今更か……最初から渡さなかったのに何か理由でもあるのか?) しかし黒野には名簿が何故今更支給されるのか、名簿に目を通す、などを行う前に考えておくことがある。 それは禁止エリアの発表の前に気づいたことだ。 誘拐した、と言うことでふと頭に過ぎった考え。 (わしは気づけばここに居た。ここに来る前は確か……寝とったの、研究も順調に進んでおったし。 靴は……我威亜党の連中に履かされたのかのぉ? まあいい、今はそこじゃない。 今考えること、それは他の人間はどのようにつれて来られたかについてじゃ。 わしと同じように寝ている状態から連れてこられたのか? それとも力ずくで意識のある状態から無理やり連れてこられたのか?) 誘拐の方法、黒野はこのことについて疑問に感じたのだ。 黒野は眠っているところを誘拐された、恐らく眠りが深くなるように催眠ガスを放り込まれたのだろう。 だが、他の人間が同じ方法をとられたとは限らない。 安全策を取るならば全員が眠っているところを襲うのが当然だろう。 だが、ひょっとすると誘拐される場面に意識がある人間がいるかもしれない。 そんな人間がいるとしたら、その時の出来事は非常に興味が湧いてくる。 ――――どのような方法で参加者を眠らせたか。 ――――誘拐した人間はどんな服装をしていたか。 ――――何か武器を装備していたか。 それらを知るだけでも亀田の技術へと近づくヒントとなる。 そのためにも他の参加者と進んで接触する必要がある。 「とにかく、出会った人間に片っ端から尋ねていけばいいだけじゃ。 今大事なのは亀田の技術を知り、この首輪を外すことじゃからのぉ!」 黒野にやることはたくさんある。 まずはゴミ処理場へと向かって、何か面白いものがないかを探す作業。 それと並行して首輪を外す工具を探す作業も行い、参加者とは率先して出会う。 どれも徒労に終わるどころか危険人物に襲われて死んでしまう可能性が高いが、当たればこれ以上となくでかい。 ハイリスクハイリターン、それもロマンの一つと言うものだ。 今にも零れてしまいそうな笑いと心から湧き上がる興奮を抑えながら立ち上がる。 その目はぎらついた獣のような目をして獰猛な笑みを浮かべている。 ソレも当然だ、黒野は終生の野望が達成されるまで死ぬわけにはいかないのだから。 【D-6/駄菓子屋/一日目/朝】 【黒野 鉄斎@パワプロクンポケット8】 [状態]:健康 [装備]:銃剣 [道具]:支給品一式、ランダム支給品1個(確認済み)、ノートパソコン(バッテリー消耗小)、駄菓子数個 [思考] 基本:亀田の技術を手に入れた上で生きて帰る 1:まずはゴミ処分所を目指す 2:首輪を外す ◆ ◆ ◆ 黒野が駄菓子屋から外へと踏み出した同時刻、ちょうど真南に当たる辺鄙なある民家。 その民家に第三世代アンドロイド・灰原が隠れるように身を置いていた。 その民家は古いわけでもなく新しいわけでもなく、『何処にでもあるような』という言葉が似合う家だ。 赤い屋根に白い壁の二階建て、庭は狭いが日当たりは良い。 ごく普通の平凡な民家。 そんな民家に、畳の広がる居間という部屋が世界一似合わないだろう男、灰原は居た。 灰原の目的はこの殺し合いで最後の一人になること。 傷はもちろん、疲労すらない今の状態で灰原が体を休める理由などない。 「……普通の野球ボール、か」 しかし、灰原にはその民家で休む理由が出来てしまったのだ。 ここに来る前、ちょうどC-7に当たる場所で出会った男、青野から奪った支給品の一つである。 青野曰く、この支給品は喋るボールという摩訶不思議な代物。 灰原はこれを調べることによって我威亜党の技術レベルを知ることが出来るのではないかと考えたのだ。 このことは近くに居た黒野にとってこれ以上とない幸いとなった。 刀を持ったアンドロイドと銃剣しか持たない老人の勝負など端から見えているのだから。 (……スピーカーというわけではないのか? いずれにせよ、解剖してみなくては判断出来んか……) 先ほどから軽く叩いてみたり、『おい』と声をかけてみたりしていたが何の反応も示さない。 目つきの鋭いスーツの男がピクリともしない野球ボールに話しかける姿はシュールだった。 しかし、何時までもボールと睨めっこを続けているわけにも行かない。 灰原は壁に立てかけていた刀を手にし―――― 「ちょ、ちょっと待つんじゃ! 喋る、喋るからその刀を下ろすんじゃい!」 身の危険を悟った野球ボールの叫びによって止められた。 「……何故黙っていた」 「お前さんみたいな危ない奴と話せるかい」 「ふむ……」 灰原の問いにしっかりと人間らしい答えを返してくる野球ボール。 このことから人工知能という線は薄いだろう、と灰原は当たりをつける。 確かに小さな野球ボールの中に脳の代わりとなるものを入れれるとは思えない。 可能性があるとすればスピーカーを埋め込んでいるか、灰原には知る由もない未知の技術を使われているか。 もしくは――――。 (……超能力者が絡んでいるのか?) 世の中に超能力者と呼ばれる体一つで超常現象を起こせる存在がいる。 ただの駒である灰原はそれほど詳しくないが、一口に超能力にも様々なものがある。 火を出すことが出来るというイメージのしやすい能力。 自分が行ったことのある場所へと体を通すことで物を行き来させることが出来るとんでもない能力。 その超能力者ならボールを喋らせる、ボールに人格を宿すという理屈を無視したことも出来るのではないかと灰原は考えたのだ。 「おい」 「……なんじゃい」 「何故ボールが喋る」 「わしは人間じゃ! ……まあ、確かに今はボールじゃがの」 「つまり、お前は人間だったのか?」 「そうじゃ……まあ、ちと理由あってこんな姿になってしまったが」 ボールは少し怯えを見せながらも灰原の問いに答えていく。 嘘をついている、ということを考えずにボールの言葉を素直に受け取ると元は人間だったらしい。 もし超能力だとすると、その能力は人格を別のものに移す能力、といったものだろう。 「ならば何故ボールの姿をしている」 「……話をしても、どうせ信じんじゃろ」 「痛みは残っているのか?」 カチリ、と刀を鳴らして灰原はボールを脅すように睨み付ける。 実際には興味深い対象であるので無傷のまま現物の状態でオオガミグループまで持ち帰りたい。 そのため、傷をつけるつもりはないのであくまでただの脅しに過ぎない。 しかし、ボールには十分な効果があったようだ。 「分かったわい! 言っとくが全部本当のことじゃからの!」 「……」 刀を仕舞い直し、周囲の警戒を解かずにボールの話へと耳を傾ける。 どこから声を出しているのかも謎、どう灰原を認識しているかも謎。 構造からして謎の物体、例を見ないという言葉はこんな時に使う言葉なのだろう。 そんな灰原の思案を他所にボールは目(のような物)を細めて喋り始めた。 曰く、自分は六年前まで息子を持つ普通の人間だった。 曰く、その子供とプロ野球を観戦しに行った際にホームランボールで頭を打ち死んでしまった。 曰く、しかし人間かどうかすら分からない奇妙な姿をした老人、野球仙人によって生き返ることが出来た。 曰く、その際に人間の体ではなくそのホームランボールの姿になってしまった。 曰く、そして、子供が六年以内に全国大会で優勝しないと今度こそ本当に死んでしまう。 「というわけじゃ」 「……」 「……何度も言うが嘘は言っておらんぞ」 話だけを聞くならばその野球仙人という老人が超能力者なのだろう。 最大の問題はその老人の能力だ。 本当にこのボールが死んでしまった所をボールとして蘇らせたのか。 それとも気絶していただけの所に意識をボールに移したのか。 前者ならばそれは強力な超能力という言葉では片付けられない神の領域だ。 後者でもボールという無機物に意思を宿らせる、という無茶を行っていることから高ランクの超能力者だ。 (聞いたこともなければこの男をボールにする意味も見出せない、特定の組織に属していないのだろう。 ――――貴重な存在だな。 超能力者は研究の余地がある、その被害者であるこれを持ち帰ることはオオガミに大いにプラスになる) 「おい、聞いているのか?」 「……デイパックの中から外の様子は分かるのか?」 「口が開けっ放しの時なら聞こえていたが……ところでこれはなんなんじゃ?」 「知らないのか?」 少し驚きの色を入れて灰原は逆にたずねる。 ボールは少しムッっとした表情(?)をして少しすねた言葉で答える。 「無知で悪かったの! わしはなーんも知らんわい! ……じゃがこれは異常じゃぞ、いったいなんなんだ?」 「亀田の――これを開いた男のことだ――言葉を借りるならば殺し合いだ」 「こ、殺し合い!? おい、いったいどう言う事じゃ!」 「詳しくは知らん、俺に聞くな」 灰原はボールオヤジの言葉を切り捨てて、デイパックの中へと放り込む。 そして、素早くデイパックの口のチャックを閉める。 「おい、ちょっと待た――――」 「……ほう」 瞬時に声が遮断される様子に感嘆の声を上げる。 デイパックへと耳を近づけるが僅かな音の一つも聞こえない。 どのような仕組みかは科学者ではない灰原は分からないとは言え、実物を持ち帰ることは我威亜党は拒否するだろう。 自分達の技術を敵となる組織に渡す人間が居るなら見てみたいものだ。 しかし、このデイパックとボールは持ち帰れば、オオガミグループにとってプラスに働くこと受けあいだ。 だが、灰原が最も優先すべきことはオオガミグループに亀田の属する我威亜党の存在と技術を伝えること。 デイパックとボールに気を配りすぎて死亡してしまっては元も子もない。 あくまでデイパックやボールの秘密は解明できればベストというだけの話。 皆殺しするまでに解明できなくても仕方ない、という扱いだ。 とは言え、名簿に部下である白瀬 芙喜子の名が載っていることによって保険も出来た。 先ほどの放送で名前で呼ばれてしまった青野よりも期待できる。 たとえ自分が失敗しても白瀬がオオガミグループに情報を持ち帰れば良い。 これで白瀬が生きている限り大胆に動くことが出来る。 それはデイパックとボール、首輪の解明にも手を伸ばせるということだ。 だが、同時に面倒なことも出来た。 名簿に載っていたもう一人の部下、八神総八郎のことだ。 性格テストから見ると殺し合いには消極的だろう、ひょっとすると我威亜党を倒そうと考えているかもしれない。 それは結構なことだが、恐らく殺し合いに積極的な人間も止めようとするだろう。 殺し合いに乗った灰原としてはその行動は非常に困る。 出来ることなら他の参加者が潰しあって、漁夫の利となる形が一番だ。 「……行くか」 いずれにせよ、邪魔になるものは誰であろうと殺し、邪魔にならずとも役に立たないのならば殺す。 それに八神はCCRに疑心を抱き始めている、この機会に処分するのも手だろう。 灰原にとっての最優先事項はオオガミグループへ情報を伝えること。 そのためならば彼はなんでもする、それが彼の役割なのだから。 【D-6/民家/一日目/朝】 【灰原@パワプロクンポケット8】 [状態]:健康 [装備]:正宗@パワプロクンポケット7裏、トムプソン(2/4)@パワプロクンポケット7裏 [道具]:支給品一式、ムチ@パワプロクンポケット7裏、とぶやつ@パワプロクンポケット8裏、ボールオヤジ@パワポケダッシュ [思考] 基本:優勝し、亀田の持つ技術をオオガミグループへと持ち帰る。 1:離れ島へと向かう。 2:見敵必殺、ただし相手が複数いる場合など確実に殺せないと判断した時は見逃す。 3:白瀬に指示を与えたい。 4:喋るボール(ボールオヤジ)を持ち帰る。 [備考] ※参加時期は不明、後続の書き手さんに任せます 【ボールオヤジ@パワポケダッシュ】 ※灰原に怯えています。 ※名簿は見ていないため走太の存在を知りません。 ※デイパックの口が閉じられた状態だと外の様子がわかりません。 投下順に読む 060 決意の朝に← 戻る →062 爆ぜる陰謀 時系列順に読む 060 決意の朝に← 戻る →062 爆ぜる陰謀 前へ キャラ追跡表 次へ 048 ロマンを求めて 黒野鉄斎 075 アンドロイドは笑わない 040 それぞれの思惑 灰原 075 アンドロイドは笑わない
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メインページ編集 基本的に替え歌の部分を編集していきます。 集合所の替え歌スレに載っている歌詞を転載するもよし、 その場で考えて書き込んでもかまいません。 歌詞は皆で変更しながらつくっていくので、必ず採用されるとは限んないです。 他に質問や追加企画などは集合所にスレ立てなりしてください
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https://w.atwiki.jp/sg_red/pages/22.html
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