約 2,894,643 件
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/42298.html
登録日:2019/06/19 (水) 23 57 06 更新日:2023/04/16 Sun 01 50 52 所要時間:約 13 分で読めます ▽タグ一覧 NHK ※平日朝8時です。 おしん 乙羽信子 坂田晃一 大根飯 大江町 奈良岡朋子 奉公 小作 小林綾子 少女編 山形県 最上川 朝ドラ 橋田壽賀子 泉ピン子 連続テレビ小説 酒田市 鬱展開 お し ん 音楽 坂田晃一 脚本 橋田壽賀子 語り 奈良岡朋子 『おしん 少女編』とは1983年4月~1984年3月まで放送された連続テレビ小説31作目『おしん』の第1話~36話にあたる。 ◆概要 昭和を代表するテレビドラマ『おしん』の少女編。 老婦人のおしんと孫の圭が昔過ごした場所を巡り、そして自分の過去を語る形で話が進む。 7歳の子にはあまりにも荷が重い展開や仕打ちが続くがそこで得た人との繋がりや教育、教訓は無駄ではなく、後のおしんの人生を変えるものとなる。 決して辛い展開ばかりではなく俊作との生活や特に周囲と和解した後の加賀屋での日々は老年のおしんが「1番幸せな頃だった」と語る程幸福なものだった。 昭和天皇が本作を観て昔の貧しさに驚き、当時の首相がおしんについて言及するなど凄まじい社会現象となった。 日本のテレビドラマ最高視聴率62.9%として未だ君臨している。 世界でもたちまち人気になり68カ国と地域で放送されオシンドロームなる言葉まで誕生。 某国では子供の名前におしんと付ける人が続出するほど流行った。 展開上主人公おしんに対して非常に厳しい仕打ちをする登場人物が出てくるので、ドラマと現実がごっちゃになった視聴者から役者へ直接クレームが来たこともある。 ◆あらすじ ◆現代 昭和58年春もまだ浅い頃のこと 本日はスーパーたのくら17号店オープンの日。 スーパーを女手1つで大きくした副社長のおしんが突然家出した。 親類たちは大慌てだが反応は「自分の考えがあるんだろう」「居なくなっても構わない」など反応は様々。 心配になった孫の圭は父の希望に10万円を貰い祖母を探す旅に出た。 昔1度だけ聴いたこけしの思い出話を頼りに山形の温泉街に来てみるとおしんを発見。 笑顔で再開を喜ぶ2人だが行くところがあるからお前は帰れと言う。 宿で口論の末同伴を認めさせる圭。 次の日おしんを背負って雪山を登り着いた先には年月が経ち人も住んでない数軒のボロ屋・・・おしんの実家を見つける。 貧乏だが家族いっぱいで幸せだった小さい頃を思い出しおしんは涙する。 その晩に宿で過去を滅多に話さなかったおしんが圭相手に自分の少女時代を語り始めた。 ◆少女時代 ◆貧乏な現実 明治40年 7歳のおしんは小作(地主から土地を借りた農家)の娘として生まれ少女時代は近所の子たちと同じ学校へ行けることを楽しみにしていた。 主食は大根飯で飯と大根が混ざって不味いものだったがそれがあたり前だった為なんとも思っていなかった。 欲しいものをねだってわがままを言うなど無邪気な子供で自分が貧乏だということすら理解していなかったが、 祖母が自分を食べさす為に食べる回数を減らしていた事や母はお腹に赤ん坊がいるのに冷たい川に入って流産させようとした事で食うにも困る貧しい現実を知ることになる。 そして家族のために心底嫌がっていた父が持って来た奉公話を受けるのを決意。 祖母から貰った50銭をお守りに、母が仕立ててくれた着物を着て家を出る。 おしん「母ちゃあああん!母ちゃあああん!」 ふじ「おしいいいいん!おしいいいいいん!」 いかだで川を下る中遠くに人影が。 作造「おしいいいいいん!おしいいいいいん!」 おしん「父ちゃあああん!父ちゃあああん!」 雪の中 川のギリギリまで駆け寄ってくる作造。 作造「済まねえ・・・」 口では家を出るまで常に厳しかった父が遠くから追いかけて来る姿を見ながらおしんは奉公先に向かうのだった。 ◆初の奉公 最初の奉公先の材木屋は雇い主の夫婦は理解のある人だったが奉公人を纏めていたおつねが厳しかった。 子守奉公の合間に家事をやったが怒られてばかり。 おしんは学校への興味を捨てきれず赤ん坊を連れ観に行ってしまう。 先生が材木屋に頼み一時学校に通う事を許されたが、子供たちに赤ちゃんを煙たがれ殴り殺すとまで脅され諦める事となった。 そんな中おつねの財布にあった50銭が無くなる事件が起きる。 おしんを犯人だと決めつけ着物を脱がせお守りから50銭が出てきた事で激怒しビンタされ、 今までの仕打ちも重なり全てを捨て実家に帰ろうと雪山に逃走してしまう。 ◆俊作との出会いと別れ 雪の中倒れていた所を猟師をして生活している脱走兵の俊作と炭焼きの松造に拾われる。 短い間俊作と生活し猟に付いて行ったり、算術や字の読み書きを教えてもらい与謝野晶子の本を読み聞かせてもらったり充実した生活をしていた。 俊作の吹いていたハーモニカの音色を気に入り宝物として譲って貰った。 春に近づき雪が少なくなってきた頃村の近くまで送ってもらうが、山狩りの兵隊に見つかり抵抗したことで俊作は呆気なく撃ち殺されてしまった。 おしん「あんちゃん! あんちゃん!」 俊作「これでやっと楽になれる。おしんは後悔しないような生き方をするんだぞ」 おしん「あんちゃん!あんちゃん!」 ◆居づらい実家と母を訪ねて温泉街 無事家へ帰れたおしんだが奉公先を逃げ出したことで作造にビンタされてしまうが、ふじがなんとか場を収め居られるようになった。 産まれた妹は養子として貰われていき、ふじは温泉街へ奉公に行ってしまう。 近所のおりきに米問屋が米5俵で子守り奉公を探してることを聞かされ家に居ても穀潰しの役立たずでしかない事を感じるおしんは奉公に行くことにする。 {作造「米5俵か・・・」 米問屋に行く前に2年の年期奉公のため当分会えない温泉街に居る母に会いに行ってしまうおしん。 しばしの間親子の時間を過ごし、買って貰ったこけしを宝物に酒田へ向かうのだった。 ふじ「おしん。お前はこれから自分の思った通り生きるんだぞ。後で後悔しねえように」 「人の力はあてになどするな。それをおめえはできるおぼこだ。何処さ行っても1人で頑張って生きていくんだぞ」 ◆加賀屋での日々 おりきに紹介して貰った加賀屋へ向かい、なんとか加代の妹小夜の子守として置いてもらえる事となった。 皆優しく親切で個室でランプがありご飯も食べ放題と材木屋と待遇が全く違い驚くおしん。 加賀屋の娘加代は金持ちゆえに甘やかされ育った為気の強い自分勝手な性格。 おしんは加代の本を無断で取った事で咎められるが大奥様はその好奇心を買い何かと庇ってくれていた。 そんな中加代が俊作のハーモニカを金で譲って貰おうと奪い取り取っ組み合いの大喧嘩が始まる。 その拍子で頭をぶつけ気絶し両親が医者を呼んだり大ごととなった。 両親は娘を傷付け、その上脱走兵と生活していた事を知り当然追い出そうとする。 起きた加代はススキのミミズクを自分の為に作ってくれた事と人生で初めて同年代の子が喧嘩を挑んできた事を喜びおしんを置いてくれるよう両親に頼む。 大奥様はワガママな加代の身近に境遇の違うおしんを置けば何か成長してくれるのではないかと置くことに決めた。 この行動は何の因果か現代の圭をして「頭が良い」と言われている。 おしんは大奥様から子守で学校に行けないので加代と一緒に算術や読み書きなど勉強を習う事になった。 ある日加賀屋にも電気が通る事になり、設置するのを見にいってテンションの上がった加代は倒れてきた電柱を避けられずおしんが咄嗟に押したことでかすり傷で済む。 そのことを知った両親は命の恩人として加代の妹のように可愛がってくれるようになった。 正月になり加代と同じ着物をプレゼントしてもらい初詣に行き温泉街の客の男を連れた母と偶然遭遇。 その晩近所まで様子を見に来た母と会い酌婦をやめてもらうよう頼むが叶わず涙ながらに別れる事となる。 奉公人の身分を守り働き者のおしんは加賀屋になくてはならない存在になっていた。 ある日洋服を買ってほしいとダダを捏ねる加代に大奥様はおしんに大根飯を炊かせる。 不味く食べられたものではなかったが貧乏小作出身のおしんは普通に食べていた。 大奥様の狙いは大根飯を食べさせることで世の中にはこんなに貧しい人がいるのに自分はなんとわがままだったのだと知らせることだった。 ◆祖母なかとの別れ 1年が過ぎまた正月となりお祝いをしていたところ、実家の近所に住むおりきが来てなかの体調が悪いことを聞いた大奥様はおしんを故郷に帰らせる。 なんとか最期には間に合い なかはおしんにお粥を食べさせてもらい満足して亡くなった。 この別れは50銭しか残らない なかのような哀れな一生には自分はなりたくないと誓うのだった。 ◆登場人物 ◆現代パートの登場人物 谷村しん 田倉しん(少女期 小林綾子 青年期 田中裕子 現代・老年期 乙羽信子) 作中での呼び名はおしん。歳は少女編7歳~ 現代 83歳。 本作の主人公でスーパーたのくらの創業者兼現副社長。 明治から昭和という激動の人生を生き抜いた女性。 仕事の鬼と呼ばれるほど商業に打ち込んでいたが17号店進出には反対していた。 誰にも告げずスーパー新店舗開店の日に失踪した事で物語は始まる。 母との思い出のこけしは今でも大切な宝物として現代まで持ち続け家に飾ってある。 仁の嫁と折り合いが悪かったようで、そのことが家出の原因だと初子以外には勘違いされていた。 本作はおしんが圭に自分の人生を聴かせる形で進んでいる為話の語り手。 7歳の頃は近所の子たちと同じ学校へ行けることを楽しみにしていたがあまりの貧しい現実を目の当たりにし奉公へ行くこととなる。 加賀屋に行く頃には今までの奉公で家事を覚え、俊作に読み方、算術を習い働き者となっていた。 加代の本を好奇心から無断で取った際は謝らず「借りただけ」と言い続けていたり頑固なところがある。 大奥様からは読み方、算術、縫い物や商売の基本、道徳を教えてもらい吸収していく。 親しかった俊作と祖母の死は幼い彼女の胸に深く刻みこまれる事となる。 圭(大橋吾郎) 希望の息子で本作の聴き手。 血は繋がってないが祖母思いの優しい性格でおしんもそれを感じたのか大変可愛がっていた。 東京の一流大学に通っていて頭も良く、登山経験者で老人を背負って雪山を登るなど体力もある。 明治時代の奉公に児童福祉法などのツッコミを入れたりあくまで昭和基準の価値観の持ち主。 田倉仁(高橋悦史) スーパーたのくらの社長でおしんの次男。 頑固な性格でスーパー出店の際におしんと地元商店街の反対があったのにも拘らず出店を強行した。 事業の利益を優先するあまり人情を忘れてしまい、その事を悔いた結果おしんが失踪し話の原因とも言える。 普段気の強い妻の尻に敷かれているが苦労して自分たちを育ててくれた母を侮辱された際は妻でも手を上げるなど身内への情は残っている模様。 娘たちからは時代錯誤でいつでも母を立て敬う姿をマザコンと馬鹿にされている。 それなりに慕われてるようでやりとりは意外とコミカル。 ◆少女編の登場人物 作造(伊東四朗) おしんの父。 毎年不作の小作で家族を食べさせる為昼も晩も働いて貧乏暇無しを地で行く人。 それでも足りないので娘たちを米と引き換えに奉公に出している。 おしんの奉公代1年分の白米を質の低い米と交換しようとして夜炊かれて激怒したが、その怒りは少しでも家族を食い繋げようとしてのことだった。 不器用で表面上厳しい態度を取り続けていたがおしんが奉公に行く際は川まで追いかけてきて大声で名前を呼び、 奉公先を逃げ出し行方不明になった時は二度と家に入れないと言いながら、 紆余曲折を経て無事帰ってきた時こそビンタしたがおしんが寝ている時はほっぺたを撫でるなど本当は家族を愛している。 視聴者からは貧乏なのに子供を8人もポンポン作る計画性の無さや毎年毎年不作で農業に関する努力や工夫をしていないのではないかとツッコまれている。 放送当時おしんに対する扱いで演じた伊東四朗の元に近所から「娘を大切にしてやれ」とクレームが来たそうな。 演じた伊東は後年、CX系「メントレ」にゲスト出演した際、川のシーンが実は別撮りによるものであったことを明かしている。 ふじ(泉ピン子) おしんの母。 作造と同じく忙しく働いている。 お腹に出来た赤ん坊をおしんを奉公に出すなら、家族が食えないならいっそと川に浸かり流産しようとするなど思い悩んで危ない行動に出たこともある。 必死の説得も虚しく奉公に出す際は夜なべして自分が嫁入りに着た着物を仕立て直し着させるなど娘思い。 自分も奉公に出て酌婦となり、温泉街まで会いに来たおしんに自分は家族に顔向けできない事はしていないと言い聞かせていた。 なか(大路三千路) おしんの祖母。 おしんを大変可愛がっており自分の食べるぶんを減らして子供に回したり、奉公の際には貯蓄した50銭を持たせている心優しいおばあちゃん。 少しの縫い物で家計に貢献しているが、リウマチにより畑仕事や沢山いる子供の面倒すら満足に見きれない自分を悔いている。 ふじも奉公に出て家の仕事を無理して頑張った結果帰ってきた直後反動で体を壊してしまう。 最後は帰郷したおしんにお粥を食べさせてもらって満足して亡くなる。 おりき(渡辺富美子) 山形の実家の近所に住むおばちゃんで何かとおしんとふじを気にかけてくれる。 出番はそんなに多くないが奉公先として付き合いのある加賀屋を紹介してくれたり、祖母の不調を知らせてくれたり重要イベントに関わることが多い。 材木屋の夫婦(平泉成 今出川西記) おしんの雇い主。 学校へ行くのを許可してくれたり理解のある優しい夫婦だったがおつねの前では小さくなって強く出れず、 旦那がおつねの財布から50銭を無断で借りたことでおしんが逃亡する原因となる。 おつね(丸山裕子) たった数話の登場ながら作中でおしんに対して2番目にキツかった人。 20年以上も勤めている奉公人で指導はスパルタそのものビンタは当たり前。 歳下に対する優しさや思いやりを一切持ってない堅物。 おしんの着物を脱がせ50銭を無理矢理奪い材木屋から逃亡された際は悪びれもせず、 「米と引き換えに来たんだからそのうち帰ってくる」と心配もしていなかった。 俊作(中村雅俊) 材木屋を逃げ出したおしんを匿ってくれた青年で初めて字の読み書きや算術を教えてくれた恩人。 山に隠れて猟師で生活しているが正体は日本軍の脱走兵でその最期は非常に虚しく呆気ない。 彼のハーモニカはおしんに託され宝物となった。 「おしんのしんは辛抱の辛」と言っていたが実は作中そこまで耐えていなかったりする。 八代加代(志喜屋文) わがままで負けん気が強い米問屋加賀屋のお嬢様。 金持ちゆえに甘やかされて育ったため苦労知らずで、 親が欲しい物を買ってくれなければ学校に行かず、他人の宝物を金で買おうとするなど甘ったれ。 俊作のハーモニカを金で譲って貰おうとした際人生で初めて同年代の子と大喧嘩をし、気絶した後自分に全力で挑んできたおしんを気に入り友達となる。 お菓子を分けてくれたり、おしんが学校に行けないことを疑問に思い行けるように頼んだり本質的に捻じ曲がってるわけではなく他人を気遣う優しい心も持っている。 くに(長岡輝子) 加代の祖母で作中は大奥様と呼ばれ加賀屋の実質的な女ボス。 好奇心旺盛で何かと働き者のおしんに目をかけてくれる。 甘やかされわがままに育った加代をなんとか変えようと遊び相手(境遇の違う人間を身近に置くことで加代の成長を狙う目的)として置いてくれることに決めた張本人。 読み書き、算術、そして縫い物、商売の基本、人として大切な事を教えてくれた恩人。 彼女の教えがなければおしんの人生は違ったものになっていたであろう。 清太郎 みの(石田太郎 小林千登勢) 加代の父と母。 加代に対してはわがままはなんでも聞いてやる非常に甘い親バカ。 全力で働いてもらうためお腹いっぱい食べさせるという気構えの持ち主で奉公人からは非常に慕われている。 最初は優しかったが大奥様がおしんを贔屓し加代には厳しく見えた為2人の態度も徐々に悪くなり、 加代がハーモニカを巡って喧嘩をして気絶し、その上昔逃亡兵と一緒にいた話を聞いた事で決定的になる。 後におしんが加代を倒れてくる電柱から助けたことで命の恩人として今までの態度が嘘のように可愛がってくれるようになった。 ◆用語 小作 地主から土地を借り畑や田んぼをやる農家。 土地代を異常に持っていかれるのと不作で借金が積もりおしんの実家は常に火の車状態である。 材木屋 初めての奉公先で雇い主は理解があったがおつねが鬼の様に厳しかった。 現代で見に行った時は影も形もなくなっている。 加賀屋 二件目の奉公先で親友加代との出会いの場所。 老年のおしんが1番幸せだったと語る程思い出深い場所だった。 現代で見に行った時には別の米問屋が入り加賀屋は無くなっている。 50銭 祖母なかが持たせてくれたお金。 勘違いからトラブルの種になるなど誰も知らなかった。 老体で必死に働いてもたったこれだけしか貯蓄できなかったのはおしんの心に刻まれる。 ◆余談 舞台のロケ地となった温泉街は山形県尾花沢市にある銀山温泉。開湯から400年近い歴史を誇る由緒正しい湯治場である。 雪深い山奥にあることもあって長年知る人ぞ知る秘湯という扱いだったが、「おしん」の大ヒットによって飛躍的に知名度を伸ばし一大観光地となっている。 追記・修正は7歳で奉公に行ったおぼこにお願いするっす。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] あまりにも人気で、母が小学生の時担任の先生が給食の時におしん見るためにテレビつけたって聞いた。 -- 名無しさん (2019-06-21 14 17 52) 外国でも知ってる人かなりいるらしいね -- 名無しさん (2019-07-01 12 29 44) 細部では幾つかの矛盾はあるらしいが、この序盤でもうクライマックス部(「たのくら倒産の危機」ね)の伏線が色々張り巡らされていたとは… -- 名無しさん (2020-05-10 16 59 23) 金銭のやり取りは流石にないだろうが、おしんみたいな子は令和にもいるのかしら -- 名無しさん (2021-07-31 20 09 41) 視聴者からは貧乏なのに子供を8人もポンポン作る計画性の無さや毎年毎年不作で農業に関する努力や工夫をしていないのではないかとツッコまれている。 NHKでドラマ化された洞窟おじさん(実在の人物)の家庭環境を見れば、それほど珍しいものではないと思いますが・・・ それと同じ町内(当時は村)の実家は普通に大家族だったそうです。亡くなる20年前には年の離れた兄が出征して帰らなかった(KIAかMIAかは話では判断できず)話をしてくれました。それと、昭和中期まで大多数を占めた農家(元農家)が大正や昭和初期の不作を忘れてしまったと思えないのですが。TV局に意見を送ったのは農業を知らない都市育ちの視聴者が多かったのでは? -- 名無しさん (2021-08-03 23 55 08) ↑一部抜けていました。>それと同じ町内 は「それと私の祖母は同じ町内(当時は村)の実家は普通に大家族だったそうです。」と書きたかったのです。アニオタwikiの閲覧者もルーツが地方の農家って人が少なくないんじゃないかとは思いますが・・・ -- 名無しさん (2021-08-03 23 59 57) あの時代不妊という認識なかったんじゃなかったっけ(教育の行き届かない田舎なら尚更) -- 名無しさん (2021-08-04 05 07 01) それこそ昭和からの偏見に「野菜を洗剤で洗う馬鹿な嫁」ってのがあったし結局テンプレとして続いたんだから田舎の常識は都会の非常識なんだよな。 -- 名無しさん (2022-05-17 10 12 16) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/nanjitsu/pages/58.html
本人曰くイジリー岡田似。 現在は学生。日々、勉学に勤しんでいる。(マジックアカデミー在学) 2008年5月19日、授業中に自分が池沼であることを自覚してしまう…。 セガワープロ検定1級の実力者であることはあまりにも有名。 WEBカメラでうかつにも自分の顔を晒してしまったことがあるが、やはりイジリー岡田であった。 漢字が読めなかったり、理解力に乏しかったりと、いじられ要素を多分に含む。 また田中真紀子のモノマネ、演技にも定評がある。 ED曲が流れた際の、「この曲なんだっけ?」→「業者乙」の流れはお約束となっている。 愛用ブランドはTECHNICAL SHAPERである。 オタクを嫌っているが、自身もかなりのオタクである。しかしそれを絶対に認めようとはしない。 DTでEDでNTR。 振られた先に辿り着いたのが、赤ずきんチャチャである。 かまいたちの夜と同様、リアルで就職エンドフラグが立つも、散々迷ってへし折る。 年明け直後から音信不通になっていたが、後に両親によってPCをボッシュートされていたことが判明する。 2008年5月9日、約5ヶ月ぶりに復帰配信を試み、友人からソフト含め4万5000円で買い取ったWiiで「みんなの常識力テレビ」をプレイする。 テストにおいて57とそこそこの偏差値を出すものの、直後の全国集計にてあらゆる分野が平均以下であった。 全国参加の常識力テストで45点を叩き出し、北海道の平均点を下げてしまうが、自分のせいではないと思ってる。 配信自体には関係ないことだが、ひどく誤字脱字が多い UG落ち着いて! 現在はなん実をとりあえず卒業し、ピアキャスで実況配信をしている。 避難所のスレもなくなり、書き込み等はUG板で行われている。
https://w.atwiki.jp/girlfriendline/pages/2045.html
出会い はあ、参った… ん? 何だか珍しいって? 私だって、困ることくらいあるものだよ。音楽祭の合唱、私たちはこれからなんだが…正直言って、歌は苦手なんだ。…意外かい? マイページ 通常 さて、これはいったいどうしたものかな… 人前で歌うのは避けたかったのだけれどね… こんなに頭を悩ませるのは久しぶりだよ。 日直 登校 朝 おはよう。悩みすぎてほとんど眠れなかったよ… 合唱のことが気がかりで、朝食を食べた気がしないよ… 歌の早朝特訓? 付け焼刃だがしないよりはマシか… 昼 これでも、歌詞は全部に頭に入っているんだよ。 …一度歌ってみてだって? それは丁重にお断りしよう。 歌ではなく、演奏かなにかで参加させてもらえないかな? 夜 夜になっても、音楽祭はますます盛り上がっているね。 ほら、[苗字]もここに座って。次の演目は何かな? はしゃぐのもいいが、羽目を外しすぎないようにね。 アルバイト がんばっているね。[苗字]の働きぶりを見ていると、悩みなど忘れてしまうよ。 好感度レベルアップ 歌のことは普段あまり人に話さないんだが… [苗字]に隠しごとはできないな。 デート 約束 もちろん構わないよ。電話をかけてくるなんて、何か相談したいことでもあるのかな?わかった、用意するよ。ああ、大丈夫そうだよ。待ち合わせるのは、なるべくわかりやすいところで頼むよ。 当日 …今鼻歌を歌ってなかったかって? しまった、楽しくてつい…忘れてくれ。…そんなに下手じゃなかった、と? いやいや、私の歌の話はいいから、先を急ごう。 ボス戦 開始 勝利 こんなものかな。で、[苗字]、さっきの続きなんだけれど… 敗北 バトル 開始 苦手意識を取り除くんだ。 声援 しっかり声を出していかないと 勝利 素晴らしいね。悩みも吹き飛んでしまうような勢いだったよ。 敗北 う〜む… ここで負けてしまうとは、困ってしまったな。 タッチボーナス もうすぐ順番で… 歌は苦手でね はあ…
https://w.atwiki.jp/kimo-sisters/pages/1269.html
396 狂もうと ◆ou.3Y1vhqc sage 2011/02/05(土) 22 44 25 ID VSwEIp7P 「ねぇ…どっちが可愛い?」 目の前に、可愛らしい花柄ピンクと淡い水色のロングスカートが揺れている。 「う~ん…どっちも可愛いけど、由奈はスカートよりデニムのほうがいいんじゃないか?」 近くにあったジーンズを手に取り、由奈の腰に当ててみた。 やはりスタイルがいいのだから、腰のラインがはっきりと見えるモノのほうが見栄えするし似合う気がする。 「でも、お兄ちゃんはこんな感じのスカートのほうが好きなんでしょ?よく、雑誌見て可愛いって言ってるじゃない…」 頬を膨らまし此方を睨むと、ジーンズを元のあった場所に戻せと言わんばかりに、俺が由奈の腰に当てているジーンズの上から花柄のスカートを合わせて見せた。 確かに俺はふわっとした雰囲気を好む…それは身近に居た妹二人が可愛いと言うより美人の部類に入るからだと俺は思っている。 簡単な話、身内とはいえ美人を見慣れている俺は、自然と可愛いおっとりとした子に目が向いてしまうのだ。 だからといって美人が嫌いな訳では無い。 やはり綺麗な人には視線を奪われる事だって多々あ……。 「ちょっと……今、私と買い物してるんでしょ?どこ見てんのよ?」 由奈に頬をつねられ、引き寄せられた。 397 狂もうと ◆ou.3Y1vhqc sage 2011/02/05(土) 22 45 12 ID VSwEIp7P 「い、痛いって!ただ、ボーってしてただけだろ!」 由奈の手を頬から引き剥がし、頬をさする。 「…本当に?」 下から覗き込むように顔を近づけてきた。 「本当だって…だから早く服選べよ」 まぁ、ぼーっとしていたのは嘘で本当は店の外を歩く綺麗な人に見とれていたのだが…それぐらい男として許してほしい。 「しかし…本当に大きな所だな」 店の外に目を向け呟いた。 由奈と買い物に出掛け、由奈に連れられて来た場所は最近出来た市内にある大型ショッピングモールだった。 雑貨から洋服和服までなんでも揃っているらしく、一昨日オープンしたばかりなので言葉は悪いが人が蟻のようにごった返している。 その中に俺達も混ざっているのだが、そんな人間達が足を止めてまでも見ようする一際目立つ存在が俺の目の前にあった――。 「可愛いよね~、こんな綺麗な身体私も欲しい~!」 「スタイルも良いし顔も小さいし、それに雰囲気が高嶺の花って感じで近寄りがたい所がまた憧れるよねぇ~!」 隣に居る女子高生二人が俺と同じものを見て目を輝かせている。 「はぁ、私も零菜みたいになりたいなぁ…」 そう…目の前にあるのは妹、零菜の特大ポスター。 398 狂もうと ◆ou.3Y1vhqc sage 2011/02/05(土) 22 45 51 ID VSwEIp7P 店の外ガラスに大きく貼られており、誰もが目につく所を零菜が独占している。 この店をアピールする為にこの店のブランド服を着ているのだろう……だからだろうか、ポスターを見た女性達は当たり前の様に次々とその店の中へと吸い寄せられていく。 トップモデルという肩書きは女性の憧れを一身に受けるのだろう……これなら親も鼻が高いはずだ。 旧家だの掟だの世間体に拘っていた親類達は最初猛反発したそうだが、一度成功するとやっぱり零菜は高杉家の華だと懐に入ろうとする。 自分自身の事では無いのに、何故かイライラする…。 「お兄ちゃん、どうしたの…顔、恐いよ?」 由奈に肩を掴まれ、はっと我に返った。 「いや、なんでも無い…。それより買いたいモノは買ったのか?」 「うん…一応お兄ちゃんが持ってたジーンズと水色のスカート買ったよ」 手に持っている紙袋を嬉しそうに持ち上げ中を開いて見せてくれた。 中を確認すると、確かに紙袋の中には俺が手に取ったジーンズが入っていた。 「なんだ…結局買ったんじゃないか」 「ふふ…お兄ちゃんが似合うって言うから仕方なくね」 仕方なくって…別に俺の意見に合わさなくてもいいのだが…。 399 狂もうと ◆ou.3Y1vhqc sage 2011/02/05(土) 22 47 49 ID VSwEIp7P 「んで、これからどうするんだ?まだ買いたいモノあるのか?」 時計に目を向ける。 7時30分…この店に来たのが6時だから、すでに1時間30分も服選びに付き合わされた事になる。 女の買い物は男に苦痛と言うが、まさにその通りだ。 俺としては、歩きっぱなしだったので少し休みたいのだが…。 「そうねぇ……後はCDショップと本屋に行って終わりね。お兄ちゃんのお箸とコップも買いたかったけど、それはまた明日にしよっか」 「明日も来るのか!?」 「えっ?当たり前じゃない。模様替えの為のカーテンも欲しいし、あとは小物類も――」 次々に由奈の口からでてくる言葉に明日だけでは終わらない事を悟った。 「あとはパジャマもy分かった、分かったから。はぁ…だから早く今日買いたいモノを買ってしまおう」 ため息を吐き由奈が話続ける言葉を遮ると、由奈の手から先ほど買った衣服が入っている袋を手に取り人混みの中へと入っていった。 「ちょ、ちょっと待ってよ!」 後ろから慌てたような声と共に俺の空いている腕に手が巻き付いた。 勿論由奈の手だと思っていた俺は、人前で腕を組むなという訴える目を隣に落とした。 「ふふ、優くんビックリした?」 400 狂もうと ◆ou.3Y1vhqc sage 2011/02/05(土) 22 52 27 ID VSwEIp7P ――隣に居たのは由奈では無く、小柄な女性。 くりっとした目に母性をくすぐる(母性など持ち合わせていないが、何故かその言葉がしっくりくる)あどけない表情。 「あれ?薫ちゃん?」 顔を確認すると、自然とその子の名前が口から出た。 ――俺の腕を取っていたのは大学時代からの女友達である杉原 薫だった。 「何してるの?一人で買い物?」 俺の手にある紙袋の中身を確認しようと、手を伸ばしてきた。 「ちょ、恥ずかしいから勘弁してくれ…」 苦笑いを浮かべながら紙袋を薫ちゃんの手から遠ざけた。 中には由奈のスカートが入っているのだ……流石に見られるのは抵抗がある。 それに万が一変な趣味だと思われたら…。 「えぇ~?いいじゃん、見せて見せて~」 人混みの中、薫ちゃんは俺の袋を奪おうと必死になって紙袋に手を伸ばしてきた。 此方も何とか手から逃れようと右へ左へと薫ちゃんの手が届かないように袋を動かした。 そんな事をしているうちに薫ちゃんも夢中になったのか、俺の身体へ自分の身体を押し付けてくるようになった。 小柄なのだが出ている所はちゃんと出ているので感触が…。 「ちょっ、薫ちゃん身体が」 401 狂もうと ◆ou.3Y1vhqc sage 2011/02/05(土) 22 53 01 ID VSwEIp7P 流石に人前で、しかも人々が行き交う中でこんなことをしていたら周りの迷惑になるし、自分自身困惑してしまう。 それに周りの人だって変な目付きで俺達を見ながら通り過ぎていく。 中には立ち止まって此方を睨み付けている人だっ……て…。 「ちょっと……私のモノにベタベタと触らないでもらえますか?」 睨み付けていたのは我が妹の由奈だった。 そう言えば由奈も居たんだ…。 人混みの中、此方へツカツカと歩み寄ってくると、俺の手にぶら下がっている紙袋を強引に引き剥がした。 「由奈…お前またそんな言い方を」 由奈を咎めようと眉を潜めた。 しかし、由奈は俺に見向きもしない。 由奈が見ているのは……。 「な、なんですか…?」 由奈の視線を感じたのか、薫ちゃんはおどおどと後退り俺の後ろへと隠れた。 「また―たない手で――ちゃんを―――ねよ―がッ―」 雑音で由奈の声が途切れ途切れしか聞こえない。 ブツブツと呟くように話しているので余計聞こえにくいが、由奈の顔を見る限り何となくあまり良い言葉を呟いているようには見えなかった。 昨日の出来事を思い出す…。 お互いに良い出会い方をしたとは言えないだろう…。 402 狂もうと ◆ou.3Y1vhqc sage 2011/02/05(土) 22 55 19 ID VSwEIp7P ファミレス前での一件……それに俺はよく薫ちゃんに由奈の事で相談をしていた。 お互い二十歳を越えているのだから、そろそろ恋人や好きな人ができてもおかしくない年頃。 いや、中には結婚して子供が居る人だって山ほど存在するのだ。 それなのに由奈の口からはこれと言った特定の男性名が出た事が一度も無い。 由奈なら選び放題とまではいかないが、間違いなく良い男を捕まえれるだろう。 目利きもいいので悪い男に引っ掛かる心配も少ないはずなのだが……。 ――ふと由奈に視線を向けてみた。 「お兄ちゃん、早く行こうよ」 薫ちゃんから視線を外し、いつの間にか此方に目を向けていた。 その目は明らかな苛立ち色を含んでいる。 「そうだな。それじゃ薫ちゃん、買い物楽しんでね」 ここは由奈の言うことを聞いていたほうが無難だろう。 薫ちゃんに軽く手を振り、人混みに紛れようと由奈の背中を軽く押して歩き出した。 「待って、優くん!」 歩き出した直後、後ろから薫ちゃんに呼び止められた。 再度、後ろを振り返り薫ちゃんに目を向ける。 何故か頬を赤らめ、上目遣いで此方を見つめもじもじと身体をくねらせている。 403 狂もうと ◆ou.3Y1vhqc sage 2011/02/05(土) 22 56 06 ID VSwEIp7P 正直、この仕草に俺は滅法弱い。 恥ずかしがる女の子と言うのは誰でも心揺すられるモノだが、俺は人一倍揺すられるのだ。 それに見た目が伴うと尚更…。 「あの、あのね…今日…一緒y「すいませんが、先を急ぐので失礼します」 薫ちゃんの言葉を遮る由奈の声が聞こえたかと思うと、後ろから腕を力強く引っ張られ一瞬で人混みの中に吸い込まれた。 人混みに飲まれる間際、薫ちゃんの表情が酷く歪んだのは気のせいだろうか…。 ※※※※※※ 「はぁ……上手くいかないなぁ…」 空を見上げながらため息を吐く。 小さな星が数個見えるだけだ。少し曇っているのかも知れない…市内の方にいくと曇ってようが無かろうが星は常に見えづらいのだが、今私が居る場所の周りには古家しか無い。 昔から変わらない風景だが、私はこの風景が気に入っている。 今私が居る場所は実家の近所にある小さな橋の上…昔から悩み事があると私はこの場所に来ていた。 橋の下を流れる川水の音に虫が鳴く音…夏になるとカエルの鳴き声も聞こえてくる。 実家に居る時もそうだが、カエルの鳴き声や虫の音は小さい時から聞き慣れているので私の子守唄となっている。 404 狂もうと ◆ou.3Y1vhqc sage 2011/02/05(土) 22 58 11 ID VSwEIp7P それを周りの友達や知人に話すと決まって驚いた表情を見せてくれた。 しかし、一人だけ私に共感してくれる友達が居たのだ。 それが優くんだった…。 初めは別になんとも思わなかったのだが、色々な優くんとの共通点を見つけていくにつれていつの間にか優くんの事が好きになっていた。 まぁ、察しが悪い人でも分かると思うが、私が悩んでる事…それは優くんのこと。 優くんの事と言うより、優くんの家庭事情と言ったほうがいいかも知れない。 優くんに相談されたのは一年ほど前だった。 仕事場が突然倒産して、仕事が無くなったらしい…。 そんな事はなんら問題では無い、若いのだから次の仕事を探せばいいだけだ。 この御時世すぐに見つかるとは思えないが、優くんならまた良い仕事が見つかるだろう…。 だから私は軽い気持ちで相談に乗っていたのだが……半年ほど前に突然優くんから優くんの妹に対する相談を受けたのだ。 相談窓口じゃないんだからと少しムッとしてしまったが、優くんから頼られる事に優越感を覚え相談に乗る事にした。 優くんには3つ年の離れた妹がいるのだが、優くんから話を聞く限り、その妹が優くんの行動を制限しているようなのだ。 405 狂もうと ◆ou.3Y1vhqc sage 2011/02/05(土) 23 00 04 ID VSwEIp7P 確か名前は由奈ちゃん…だった気がする。 始めは「兄になついている妹なんだなぁ…」ぐらいにしか思っていなかったのだが、ある日由奈ちゃんから頻繁に送られてくるメールが気になり、一通だけ優くんにお願いして見せてもらった事があるのだが……見た瞬間、背筋がゾッとした。 兄に送るメールの内容では無いのだ。 なんと言えば伝わるだろうか……妻が愛する旦那に送るメール…と言えば分かりやすいだろうか…。 とにかく兄妹のメール交換では無かった。 もしかして優くんも…気になり優くんのメールも確認したが、優くんは割りと普通のメールで返していたのでホッとした。 だから由奈ちゃんと会うのは正直恐かった。 由奈ちゃんがどんな人間か分からなかったから。 そして昨日…初めて由奈ちゃんと対面した。 結果…やはり私の考えていた通りの子だった。 あの子は優くんに依存している…それもかなり重度に。 他人の私が引き剥がそうとすれば由奈ちゃんは躊躇する事なく私に攻撃してくるだろう…。 それは昨日由奈ちゃんの行動を見てはっきりと感じた。 あの時、優くんが助手席に向かわなければ間違いなく何らかの攻撃を仕掛けられたに違いない。 406 狂もうと ◆ou.3Y1vhqc sage 2011/02/05(土) 23 01 14 ID VSwEIp7P 「う~ん…どうすればいいんだろ…」 優くんと由奈ちゃんを普通の兄妹に戻さない限り優くんと遊ぶ事すら儘ならない…。 そうなると付き合うなんて夢のまた夢のような話になってしまう。 私に対する優くんの印象は多分良いほうだと私は思っている。 家族の悩みを打ち明けてくれたのだから、少なからず好意も寄せられていると思いたい…。 「あぁー、誰か助けてよ~!」 暗闇の中、近所迷惑にならない程の声で叫んだ。 ――「どうしたの?」 後ろから聞こえてきた声に思わず小さな悲鳴をあげ、頭を抱えてしゃがみこんだ。 私が座り込んでいるアスファルトのすぐ隣に人影が写っている。 真後ろに誰か居るようだ。 声から察するに女性の声だったけど…。 やはり近所迷惑だったのだろうか? 恐る恐る腕の隙間から後ろを確認した。 「あら…ごめんなさい。驚かせるつもりなんてなかったのよ?」 外灯の明かりに照らされたシルエットが私に手を差し出している。 差し出された手に戸惑いを隠せなかったが、女性なので痴漢の類いでは無いと勝手に判断し、差し出された手を取らせてもらった。 407 狂もうと ◆ou.3Y1vhqc sage 2011/02/05(土) 23 09 14 ID VSwEIp7P 「す、すいません…ッ…ありがとうございます」 触れた瞬間、心臓が跳ね上がるほどの冷たい手だったが、顔には出さず立ち上がり頭を下げた。 「くすくす……何か悩み事でもあったの?声がお腹から出てたわよ?」 女性は小さく上品に微笑むと、私のお腹を軽くポンポンと叩いて見せた。 普通なら「他人になんでそんな事言われなきゃならないのよ!」と文句の一つでも言うところなのだが、何故か言えなかった。 多分この人の容姿のせいだと思う…。 顔が化け物みたいとか、おかしな場所があるとかでは無い。 ……ただ、綺麗過ぎるのだ。 同性の私が見ても純粋に綺麗だと言える程に――。 腰できっちり揃えられた艶のある黒髪に、細い目……日本人形の様な不思議な雰囲気をもっている。 身長も私より10センチ以上高い。 女性の後ろにはいかにも高そうな車が橋の真ん中で停まっている。多分この女性の車だろう…運転している姿を頭で想像する……似合い過ぎるぐらい絵になっていた。 恥ずかしい事に目の前に立つ同性に見とれている自分が居た。 「……あっ、すいません!大声だしちゃって!」 我に返った私は、またも響くような声をだしてしまった。 408 狂もうと ◆ou.3Y1vhqc sage 2011/02/05(土) 23 10 35 ID VSwEIp7P 慌てて口を押さえて、目だけで女性の顔を確認する。 表情変えず、まだクスクスと微笑んでいる。 「ごめんなさいね?貴女あまりにも元気だから」 私の顔がおかしかったのだろうか? 口元を隠して笑いを堪えている…が目が笑っている。 「はは、あはは…は…」 彼女につられて私も笑う。 まぁ、私の場合は苦笑いなのだけど…。 「ふぅ……で、貴女は何をしていたの?」 お互いに意味の分からない事で数分笑った後、息を落ち着かせた女性が私に問いかけてきた。 「いや、別になにもないです…」 流石に見知らぬ人に相談していいことでは無いだろう…。 まぁ、友達になれば相談もアリかも知れない…けど…。 「……あれ?お姉さんどっかで会いませんでしたか?」 ふと、女性の顔に見覚えがあることに気がついた。マフラーで口が隠れているので見え辛いが、最近どっかで見た様な気がする…。 「ふふ……会った事は無いわね。多分今日が初めてよ。 ただ、私は人の目につきやすいお仕事をしているから」 意味深な発言と共に首に巻いてある黒いマフラーを外して見せた。 「え……ウソ…な、なんで!!?」 多分今日一番デカイ声を出したんじゃないだろか。 409 狂もうと ◆ou.3Y1vhqc sage 2011/02/05(土) 23 11 24 ID VSwEIp7P 勢いよく女性から距離を取り再度失礼の無いように顔を確認する。 「あの…すいませんけど」 絶対に間違いない。 今さっきコンビニで買った雑誌の表紙に大きく写っていたので鮮明に覚えている。 ドキドキする胸を両手で押さえ、恐る恐る聞いてみた。 ――「モデルの篠崎零菜さん…ですよね?」 「……あら、私の事を知ってくれてるのね。ありがとう」 ニコッと微笑み手を差し出される。 なんの躊躇もせず私はその手を両手で握りしめた。 「キャー!本当に凄い!なんでこんな場所に居るんですかぁ!?」 私の興奮が一気に爆発した。 女性の憧れであり、誰もが認めるトップモデルの篠崎零菜が私の前にいるのだ。 雑誌やテレビでしか見れなかった人が私の目の前にいる。 それだけで気絶しそうだった。 「弟と妹に会いにね…。その帰りに貴女を見かけて、珍しいモノを見せてくれたから声を掛けさせてもらったの」 「珍しい……ですよね…はは…」 自分でも分かるぐらい顔が真っ赤になっている…。 まさか零菜さんがこんな田舎に居るなんて想像すらしていなかった。 今日私は誰よりも幸福者なのだろう…。 いや、運を使い果たしたかも知れない。 410 狂もうと ◆ou.3Y1vhqc sage 2011/02/05(土) 23 21 08 ID VSwEIp7P 申し訳ないのだが、この時ばかりは優くんの相談事が頭から抜けていた…。 一時間の零菜さんとの雑談は緊張しっぱなしだったけど本当に楽しかった。 私の知らない世界を数多く教えてくれたし、コンビニのロールケーキが好きと、小さな庶民性も見せてくれた。 多分一般人では私が一番零菜さんの話を聞けたかも知れない。 帰り際そんな零菜さんから、迷惑じゃなければ電話番号を交換しようと言ってくれた。 「本当ですか!?私で良ければ喜んで!!」 断る理由なんて一ミリも無いので、快くOKさせてもらった。 お互いに手を振り颯爽と車で走り去る零菜さんを見送り、再度携帯の画面を確認する。 零菜さんと書かれた文字の下に11桁の数字が並んでいる。 間違いなく零菜さんの電話番号だ。 「わぁ…私本当に零菜さんと話てたんだ……それに電話番号まで……」 携帯を頬に当て空を見上げる。 夢のような時間だったけど、本当に楽しかった。 これで優くんの悩み事も解決できそうな気がしてきた。 411 狂もうと ◆ou.3Y1vhqc sage 2011/02/05(土) 23 21 44 ID VSwEIp7P 「あれ?そう言えば優くんの名字も確か…」 ふと頭の中で優くんと零菜さんの顔を同時に浮かべてみた。 「……まぁ、同じ名字の人なんていっぱい居るしね…よし!明日から頑張るぞ~!」 二人の重なり合う顔を頭から無理矢理消すと、携帯をポケットに突っ込み、零菜さんの余韻がまだ残る橋の上から自宅へと走りだした。 戻る 目次 次へ
https://w.atwiki.jp/daitokai/pages/34.html
ニュー速クオリティ 2ch内の誹謗中傷が元で自殺? http //news4vip.livedoor.biz/archives/51083074.html ( ;^ω^)<へいわぼけ 2ch内の誹謗中傷が元で自殺?(7スレ目までログあり) http //www.heiwaboke.com/2007/11/2ch_4.html 上記まとめサイトをまとめた動画 http //www.nicovideo.jp/watch/sm1459680 にゅーあきばどっとこむ:池袋パルコ屋上から飛び降り自殺をした女性のブログ http //www.new-akiba.com/archives/2007/11/post_12277.html 抜粋(※これとサイトのURLのみしかない) 先日は2ちゃんねるでの誹謗中傷が原因で女子中学生が自殺したとの話が出ていた。「2chのまとめ」や「明日からはいつも通り、皆楽しんでいこう!まとめ」に情報がまとめられている。また「へいわぼけ」や「【2ch】ニュー速クオリティ」で2ちゃんねるでの反応が見られる。
https://w.atwiki.jp/eternal-dreamer/pages/1878.html
KC0191~KC0195 KC0201~KC0205 カード一覧表 ステータス一覧表 エボ一覧表 KC0196 逢坂 七海 KC0197 河嶋 姫花 KC0198 東雲 柊里 KC0199 夢野 麻衣佳 KC0200 葉月 夏海 KC0196 逢坂 七海 4限目・ガチャ キラ 【1年4組 逢坂 七海(あいさか ななみ)】「お疲れ様ーっ。はい、ドリンクっ」彼女は陸上競技部を支えるマネージャーを務めている。たくさんある競技と選手のコンディションを、顧問の先生と相談してお世話するのが使命だ。将来はスポーツのトレーナーか、あるいは栄養士になりたいという夢を持っている。 作者名 御吉野 生命力 1950 攻撃力 255 防御力 270 特殊効果 防御力+10 属性初期値 愛 10 学 4 体 3 マ 7 セ 4 エボ値 ( KC0216 / 献身する七海 ) 愛 23 学 9 体 6 マ 14 セ 11 属性最大値 愛 35 学 15 体 10 マ 21 セ 17 KC0197 河嶋 姫花 4限目・ガチャ キラ 【2年3組 河嶋 姫花(かわしま ひめか)】「どこって、絵を描きに行くんだよ」彼女は絵を描くといって、ふらっと美術室を出て行ってしまうことがある。キャンバスやイーゼルも持たずに外出するということは、美術室以外の施設でコンピューターを借りているのだろうか。絵を描く環境は美術室に整っているはずなのだが……。彼女と一緒に出かければ、その疑問は解消するだろう。 作者名 遙華ナツキ 生命力 1750 攻撃力 270 防御力 250 特殊効果 センス+8 属性初期値 愛 4 学 5 体 4 マ 4 セ 11 エボ値 ( KC0217 / ライブ・アーティスト姫花 ) 愛 11 学 11 体 10 マ 10 セ 21 属性最大値 愛 16 学 20 体 12 マ 16 セ 34 KC0198 東雲 柊里 4限目・ガチャ キラ 【2年2組 東雲 柊里(しののめ しゅり)】「孔雀(くじゃく)の飼い方……ですか?」彼女のおとなしい気質が幸いしてか、どんなに気性の荒い動物であっても、あっという間に手なずけてしまうという特技を持っている。動物の方からおとなしくすり寄ってくるだけだと、彼女は言うのだが。その真価を確かめたければ、彼女をペットショップへ連れて行ってみよう。 作者名 ちびのカルタ 生命力 1850 攻撃力 260 防御力 260 特殊効果 マナー+8 属性初期値 愛 4 学 6 体 4 マ 10 セ 4 エボ値 ( KC0218 / 手乗り青龍と柊里 ) 愛 10 学 16 体 10 マ 17 セ 10 属性最大値 愛 18 学 20 体 12 マ 36 セ 12 KC0199 夢野 麻衣佳 4限目・ガチャ レア 【3年1組 夢野 麻衣佳(ゆめの まいか)】「好きな人に告白するの? がんばってっ」彼女は恋のキューピッドだ。どんなにユニークなカップルも、仲良くやっていくためのアドバイスを授けることが出来ると、評判になっている。恋の悩みを抱えたら、彼女に相談してみるのが一番かも。たとえ恋愛対象が人間ではなくとも、ベストなアプローチを指摘してくれるかもしれない。 作者名 たかみ裕紀 生命力 1700 攻撃力 235 防御力 260 特殊効果 特になし 属性初期値 愛 5 学 8 体 4 マ 4 セ 4 エボ値 ( KC0219 / ワンダーステラ麻衣佳 ) 愛 10 学 18 体 9 マ 10 セ 10 属性最大値 愛 22 学 30 体 12 マ 14 セ 14 KC0200 葉月 夏海 4限目・ガチャ レア 【1年3組 葉月 夏海(はづき なつみ)】「へへぇんっ、カッコイイでしょおっ!」子どもの頃から水兵さんに夢中だった彼女は、手旗信号と出会うことにある。今となっては古式ゆかしい通信手段のひとつではあるが、自分の身ひとつで相手とコミュニケーションを取れるという抜群の実用性を備えている。……という、うんちくはどうでもよく。彼女は手旗信号を、純粋に楽しんでいるだけなのだ。そのりりしい姿に、惚れ込んでしまう子もいるというウワサだ。 作者名 パトリシア 生命力 1650 攻撃力 255 防御力 235 特殊効果 生命力+20 属性初期値 愛 4 学 4 体 8 マ 5 セ 4 エボ値 ( KC0220 / 戦う水兵さん夏海 ) 愛 9 学 10 体 17 マ 11 セ 10 属性最大値 愛 16 学 16 体 30 マ 17 セ 13 KC0191~KC0195 KC0201~KC0205 カード一覧表 ステータス一覧表 エボ一覧表 ■更新履歴■(最終更新2010-06-09) 【1年3組 葉月 夏海(はづき なつみ)】 「へへぇんっ、カッコイイでしょおっ!」 子どもの頃から水兵さんに夢中だった彼女は、手旗信号と出会うことにある。 今となっては古式ゆかしい通信手段のひとつではあるが、自分の身ひとつで相手とコミュニケーションを取れるという抜群の実用性を備えている。 ……という、うんちくはどうでもよく。 彼女は手旗信号を、純粋に楽しんでいるだけなのだ。 そのりりしい姿に、惚れ込んでしまう子もいるというウワサだ。 作家名:パトリシア -- 名無しさん (2010-06-09 16 35 17) 【3年1組 夢野 麻衣佳(ゆめの まいか)】 「好きな人に告白するの? がんばってっ」 彼女は恋のキューピッドだ。 どんなにユニークなカップルも、仲良くやっていくためのアドバイスを授けることが出来ると、評判になっている。 恋の悩みを抱えたら、彼女に相談してみるのが一番かも。 たとえ恋愛対象が人間ではなくとも、ベストなアプローチを指摘してくれるかもしれない。 作家名:たかみ裕紀 -- 名無しさん (2010-06-09 16 35 35) 【1年4組 逢坂 七海(あいさか ななみ)】 「お疲れ様ーっ。はい、ドリンクっ」 彼女は陸上競技部を支えるマネージャーを務めている。 たくさんある競技と選手のコンディションを、顧問の先生と相談してお世話するのが使命だ。 将来はスポーツのトレーナーか、あるいは栄養士になりたいという夢を持っている。 作家名:御吉野 -- 名無しさん (2010-06-09 16 35 53) 本日 - 昨日 - 総計 -
https://w.atwiki.jp/chugoku/pages/150.html
exeファイルの中にすべての関数の処理をバイナリで持たなくてもいい方法がある。WindowsではDLLファイルがC \WINDOWSやC \Windows\system32のフォルダに沢山あります。exeファイルは実行時にDLLファイルを自分のプロセス内のメモリに呼び込み(ほぼfopen関数状態)使う関数のアドレスを探し(PATH環境変数のフォルダにあるDLLファイルを自分で探す。exeファイルが置いてあるフォルダも探す)、実行できる状態になる。これは、コンパイル時のコマンドラインで渡すlibファイルなどのファイルの内容でDLLファイルを使うかどうかが決まる。関数の中身がコンパイルしたexeファイルに無いためexeファイルは小さくなる。 exeファイルとDLLファイルはどちらも実行可能なファイルだ。しかし、エクスプローラやcmd.exe(コマンドプロンプト)は拡張子を見て単独で実行可能かどうか判断するので拡張子がDLLの場合は単独では実行できない。 mylib.cpp----------------------------------------------------- __declspec(dllexport) int add(int a) { return (a+1); } mylib.h------------------------------------------------------- __declspec(dllimport) int add(int); main.cpp------------------------------------------------------ #include stdio.h #include"mylib.h" int main(void){ int i; i=1; i=add(5); printf("%d\n",i); return 0; } DLLファイルを作る。 C \usr\opencv\C_C++の練習\dll cl /LD mylib.cpp Microsoft(R) 32-bit C/C++ Optimizing Compiler Version 15.00.30729.01 for 80x86 Copyright (C) Microsoft Corporation. All rights reserved. mylib.cpp Microsoft (R) Incremental Linker Version 9.00.30729.01 Copyright (C) Microsoft Corporation. All rights reserved. /out mylib.dll /dll /implib mylib.lib mylib.obj ライブラリ mylib.lib とオブジェクト mylib.exp を作成中 libファイルも作られています。ファイルができていることを確認します。 C \usr\opencv\C_C++の練習\dll dir mylib.dll mylib.lib ドライブ C のボリューム ラベルがありません。 ボリューム シリアル番号は 8808-D6F4 です C \usr\opencv\C_C++の練習\dll のディレクトリ 2010/02/14 10 04 40,960 mylib.dll C \usr\opencv\C_C++の練習\dll のディレクトリ 2010/02/14 10 04 1,690 mylib.lib 2 個のファイル 42,650 バイト 0 個のディレクトリ 8,197,521,408 バイトの空き領域 dllファイルを使ったmain.cppをコンパイルして実行ファイルを作る。 C \usr\opencv\C_C++の練習\dll cl main.cpp mylib.lib Microsoft(R) 32-bit C/C++ Optimizing Compiler Version 15.00.30729.01 for 80x86 Copyright (C) Microsoft Corporation. All rights reserved. main.cpp Microsoft (R) Incremental Linker Version 9.00.30729.01 Copyright (C) Microsoft Corporation. All rights reserved. /out main.exe main.obj mylib.lib 実行します。 C \usr\opencv\C_C++の練習\dll main 6 C \usr\opencv\C_C++の練習\dll 本当に実行時にdllファイルを呼び込んでいるのか? dllファイルを変更してmain.exeを実行してみます。 returnの計算をa+1からa+100に変更します。 mylib.cpp------------------------------------------ __declspec(dllexport) int add(int a) { return (a+100); } C \usr\opencv\C_C++の練習\dll cl /LD mylib.cpp Microsoft(R) 32-bit C/C++ Optimizing Compiler Version 15.00.30729.01 for 80x86 Copyright (C) Microsoft Corporation. All rights reserved. mylib.cpp Microsoft (R) Incremental Linker Version 9.00.30729.01 Copyright (C) Microsoft Corporation. All rights reserved. /out mylib.dll /dll /implib mylib.lib mylib.obj ライブラリ mylib.lib とオブジェクト mylib.exp を作成中 C \usr\opencv\C_C++の練習\dll main 105 注意!。main.exeはコンパイルしてません。そのままです。 「今日の訪問数 - 」 「昨日の訪問数 - 」 「今までの訪問数 - 」 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/compels/pages/421.html
────私が目を醒ました時には、全ては終わってしまっていた。 フランドール・スカーレットが死んだ。 目を醒ました的場梨沙に開口一番、ブラックが伝えたのはその一言だった。 その時は、まだ耐えられた。 「………アンタ、どうしたのその恰好」 ブラックの顔は、大分やつれたような顔つきをしていて。だから尋ねた。 フランの事については特に触れずにブラックの事を気に欠けたのが予想外だったのか。 ブラックは少し目を丸くして、皮肉っぽく笑って口にした。 見事にしてやられたよ、と。出会った時からずっと変わらない。 芝居がかって、ヘラヘラとした態度で。 それを目にした瞬間、もう駄目だった。 「………何よそれ」 分かってる。 これが八つ当たり何だって事くらい。 こんな事言えば、シカマル達やフランが私の頑張りが無駄になるかもしれない事くらい。 でも、目の前のこいつのニヤケ面を見ていたら、どうしても無理だった。 「ふざけてんじゃないわよ。何で、負けてるのよ………!」 アンタ、強いんでしょ。 強いのだけが取り柄でしょ。 強いから、勝次を殺したんでしょ。 なのに、何で肝心な時に負けてるのよ。 敗けて手遅れになった後にようやく来て、なんで笑えるのよ。 何でもないですよって顔して、僕は未だ本気出してないですよって態度で。 「シカマル達も守れないで、敵に勝つこともできないで、何でヘラヘラ笑ってんのよッ!」 何で、会ったばかりの私の為に命懸けで戦ってくれたフランが死んで。 こいつが薄ら笑いを浮かべながら生き残ってるのか。 理不尽だ。こんなのって、ない。 私は、目の前のこいつが嫌い。大嫌いだ。 強いからってこっちが必死な時も涼しい顔で、敗けたって何でもない様に笑うこいつが。 力は無駄に強いくせに、それを皆の為に役立てようとしない、役立てられないこいつが。 出会った時は、怖かった。でも今は違う。今はただ、許せないと思う。 もう一度言おう、私はこいつが大嫌いだ。 でも、それ以上に許せないのは。 「なんで……アンタ以上に私は…何もできないのよ………」 変な超能力で受け止められて、こいつを一発もぶん殴る事も出来ない、私自身。 フランが一人で戦っているのに、何もできなかった私自身。 私自身の力のなさが、今の私にとって一番許せなかった。 本当は、分かってる。ブラックも戦ってた事くらい。 私や龍亞はおろかシカマルやネモでも相手にならない相手を、独りで押さえてた。 敗けたのかもしれないけど、でも役に立ってたのは間違いない。 それくらいは、私だって分かってるけど。でも、叫ぶのを抑えきれない。 ブラックが腹を立てて、一秒後に私は死んでるのかもしれないけど。 今ここで黙ってこの理不尽を受け入れるくらいなら、死んだ方がマシだ。 「な゛ ん゛ て゛ ッ゛ ! ! なんで…アンタにはそんなに力があるのに…」 結局の所、私は。 今自分がやっているのが八つ当たりだって分かる程度には子供じゃなかったけれど。 でも、それを抑えきれるほど大人でも無かった。 体の奥から、熱くてドロドロした物が溢れてきて、抑えきれない。 アイドルが流す涙はうれし涙じゃないといけないのに。嗚咽が止まらない。 ブラックが見ても、きっと面白い見世物だって思うだけなのに。 鼻で笑われてそれで終わり。私の嫌悪と怒りさえ、こいつには届かない。 それがどうしようもないほど悔しくて、自分が情けなくて。 私は私が可愛いって信じてるけど、でも今日だけは、自分が嫌いになりそうで。 そう思ったらまた涙が溢れてくる。負の連鎖だった。 「どうしてよ………」 殴るのを止めて、ブラックの青いコートを掴む。 ここまで殴るのは止めていたブラックだけど、この時は成すがままだった。 だから私は、その時漸く一番訴えたかった事を、叫びたかった事を口にした。 普段の私が聞いたらアイドル失格だと言いそうな、消え入りそうな声で。 「なん、で…そんなに、強いのに…フランを助けてくれなかったのよぉ………!!」 何かの器に籠める様に、俯きながらそれだけ吐き捨てて。 私は、バッとブラックの掴んでいたコートを離した。 そして、唇の下を血が出そうになる程?みこんで、ブラックの顔を見上げる。 どうせ、ヘラヘラと笑っているんだろう。 人の不幸は蜜の味、こいつはそう言う奴だ。 大物ぶって、相も変わらず格好をつけた回りくどい言い方をして。 そして、私や、フランを面白い見世物として“消費“するんだろう。 アイドルとして、ファンに消費される事に抵抗は無いけど。 でも、今はどうしても悔しかった。悔しくて、涙を拭って。 せめてガンを飛ばしてやると、ブラックを睨んだ。 その時のことだった、ブラックが口を開いたのは。 ────そうだな、お前の言う通りだ。 その声は、今迄の皮肉っぽいブラックの声とは違っていた。 素朴で、気弱そうな男の子の声だった。 顔つきも良く見てみれば、何時も浮かべていたニヤケ面じゃなくて。 笑っているのに泣いているようにも見える、そんな表情をしていた。 突然目の前のブラックが別人に変わった様で、私は困惑する。 そんな私に、彼奴はそのまま言葉を続けた。 「君の言う通り……“僕”は何時もこうなんだ」 ずうっと前から、力だけは無駄にあったけれど。 何も守れず、大切なものは全部亡くして、大きすぎる力だけが残った。 力だけあっても、何の意味もないのに。 「あの日も……奪われるのは僕のはずだったのに………」 あの日、 本当は奪われる筈だったのは、妹ではなく、僕だった。 相手が大崩落という未曽有の災害であったとしても。 自分には、家族を守るだけの力はあったはずなのに。 結局の所、僕はどこまでも観測者(ウォッチャー)でしかなかった。 だから僕は、絶望王(ブラック)を選んだ。 絶望王が僕(ブラック)を選んだんじゃない、僕が絶望王を選んだんだ。 そう、ブラックは微笑みながら私に語った。 何を言ってるかは、全然わからなかったけど。 その顔は、やることなすことうまくいかない日の子供みたいで。 同時に、ひどくくたびれたお爺ちゃんのようにも、私には見えた。 「どう言う────」 出会ってからずうっと皮肉な表情と言葉しか吐かなかったブラックの“ほんとう”の部分。 それが見えた気がして、私はブラックに今話したことをもっと詳しく聞こうとする。 だけどそれよりも早く、ブラックは私の顔の前に右手を突き出して。 正確には私の両目の前に細い指を差し、そして言った。 「────誕生日プレゼントだ。お前に預けといてやる」 ぶちぶち、と。 何かが引きちぎられる音。 目の前が突然真っ暗になる。 同時に、目がある場所から燃えるような熱が走って。 二秒後に、人間だったらショック死しそうな位の痛みが襲ってきた。 「がっ!あぁっ、あっ!あぁあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ッッッ!?!?」 痛い。いたいイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイ何も見えない─────! 目を、千切られた。 今までの人生で経験したことのない痛みの中でも、何故か分かった。 それがいいことだとは、これっぽちも思えなかったけど。 バタリと倒れて、気が狂いそうな痛みに私は悶え苦しむ。 元々目覚めた時から体が変な感覚だった所に、この痛みだ。耐えきれない。 地面に這いつくばってのたうち回る動きが鈍っていく。力が入らない。 しかも目の前は何も見えなくて、死ぬか、死ななければ気が狂う。本気でそう思った。 折角、フランに助けてもらったのに。私はまだ何も、何もできていないのに。 暗闇と、苦しさと、悔しさと、痛みだけになった世界。 そんな世界の中で、でもまだ生きている物があった。 それは、音だ。何も見えず、鼻も自分自身の血の鉄臭さで効かなくなっても。 音だけは、今でも鮮明だった。それを私に伝える様に。 耳元で、今まで通りのブラックの声が響く。 ────後で返してもらいに来るから、それまでは精々上手く使えよ。 言葉と共に、今はぽっかりと穴が開くだけになった私の瞼の中に。 ブラックの手で、何かがねじ込まれる。 ねじ込まれて早々、痛みと目を亡くした喪失感が薄れていく。 それは私の物ではなかったけど、酷く馴染んだ。 元々そこにあった様に、瞼の中にすっぽりと納まる感覚を感じながら。 それでもまだ瞼の奥で感じる猛烈な痛みで、私は気を失った。 △▼△▼△▼△▼△▼△▼ ────起きなさい、梨沙。 暗闇の中で、私を呼ぶ声が響く。 その声で微睡みの中から、意識が揺り起こされて。 ぼんやりと瞼を開くと、私は仕事場にいた。 346プロの中にある第三芸能課のオフィス、そのソファの上に。 きょろきょろと周囲を見渡すと、窓の外に映る空はもう黒一色だった。 どうやら寝過ごして夜になってしまったらしい。全く、プロデューサーは何をしてるのか。 最近少しはマシになってきたかと思ったら、まだまだね。 夢見も最悪だったし、さっさと帰ろう。 時間によっては、プロデューサーかパパに迎えに来てもらう必要があるかもしれない。 できればパパに余計な手間は取らせたくないなぁと考えながら、帰り支度をしようとして。 ある事に、気づく。 (………なんで、こんなに暗いのに。凄くハッキリものが見えるの?) 夜空には星があるが月は見えない。月明かりは、差し込んでいないのに。 勿論今目が覚めたばかりだから、目が慣れたって訳でも無いと思う。 じゃあ何で、こんなに夜目が効く様になったの?いつから? それに、こんなに真っ暗なのに、今私は不安も心細さも感じてない。 むしろ落ち着く気さえする。こんなの、明らかに変だ。 首を捻っていると「ねぇ」と、声を掛けられた。 びくっと肩を跳ね上げて、ゆっくり其方の方を見てみると。 そこには、見知った顔がいた。…もう会えないと思っていた子が、そこにいた。 フランドール・スカーレットが静かに、私の隣に腰掛けていた。 ────ふーん…………そっか、そうなんだ…………… フランの姿を見て、私は分かった。 こっちが“夢”で、向こうの最悪なのが現実なんだって。 誰に教えられた訳でも無いけど、それは認める以外にない。 まぁもっとも、認めた所でって話ではあるけど。 だって、彼女と一緒にいるという事は、私もつまり────、 「死んでないわよ、梨沙」 えっ、と声をあげる。 だって、私は私の癇癪で腹を立てたブラックの奴に。 そう考えた私に、フランは何処か面白くなさそうに言った。 「それは違うわ。むしろ逆。彼奴(ブラック)に関しては貴方の方が詳しいでしょう。 何でそうしたのかは私も知ったこっちゃないけどね……多分気まぐれじゃないかしら」 それに人間と違って、目玉を抜き取られたくらいで今の貴女は死なないわ。 だって、今の貴女は人間じゃないもの。 私の隣に腰掛けて、俯きながらフランは私にそう告げた。 それを聞いて少しの間を置いてから、どういう意味かって尋ねた。 アイドルとして恥ずかしいけれど、その時の私の声は少し震えていたと思う。 そんな私に、フランは一言で告げる──────私が貴方を吸血鬼にした、って。 「だからいきなりで悪いけど、選んで欲しいの。梨沙」 俯いていたフランの顔が、私の方へ向く。 どこか負い目を感じさせる目で、でも視線は決して逸らさず私を見て。 私の胸にそっと手を添えて、躊躇うことなく尋ねてきた。 「私の全部を受け取るか、どうか」 私は最初、フランの言葉の意味が分からず、詳しく教えて欲しいと頼む。 するとフランはこくりと頷いて、私を吸血鬼にする時どんな方法を取ったか。 そして、今私の身体がどんな状態なのかを教えてくれた。 「梨沙を吸血鬼にする時にね、私は、ただ梨沙をかんだんじゃなくて… 私の能力(たましい)を全部残ってた血に籠めて……梨沙に注ぎ込んだんだ。 だから梨沙の身体には今、私の力が眠ってる。ありとあらゆるものを破壊する程度の力が。 上手く行けば弾幕やスペルカードも使えるかもしれないけど、それは期待しないで。 本来なら、ただ血を注いだだけじゃ力を移すことはできないんだし。 今回はブラックの気まぐれのお陰で、私の眼を移した貴女は力を受け取れる訳だけど」 「どうして分かるの?」 「今、私が此処にいるからよ」 フランも、フランの姉から聞かされた話らしいけど。 吸血鬼は、よりつよい眷属を作る際に血を吸うんじゃなくて、血を与える事があるらしい。 そうすれば、普通に血を吸って作った吸血鬼よりずっと強い吸血鬼が作れるんだとか。 お姉様から聞かされた時はまぁ引きこもりには関係のない話ね、と言われたし。 実際関係のない話だと思ってたけど、まさか本当に実行するときが来るなんてね。 そんなぼやきも交えながらフランは私に経緯を語って、その上でもう一度尋ねてくる。 フランの遺した力を、私が受け取るかどうか。 「受け取ってしまえばもう後戻りはできないわ。私の力は、壊すための物だから。 あの藤木や偽無惨みたいな奴を……誰かを壊さないといけない時が来る。きっと、必ず ……それは、梨沙が好きだって言ってたアイドルとは真逆の在り方でしょう?」 今は力が眠っているからちょっと力が強くなって、死ににくくなっただけ。 吸血鬼としてはクソザコで、偽無惨みたいな相手には太刀打ちできないけど。 でも、力を受け取っても勝てるかは別の話だし、少なくとも人を殺さずに済む。 何方にしても死ぬことはあるし、だからこそ何方を選んでも私の自由。 ただし、受け取れるかどうか選べるのはもうこれが最初で最後。 予め警告する様にフランは一通りの話をして、そしてそれからはもう何も言わなかった。 ただじっと紅い瞳で私を見て、私の返事を待つつもりらしい。 でも、その時にはもう私の返事は決まっていた。 一度深呼吸をして、私もフランの事をじっと見つめながら、彼女の手を取る。 指を絡め、感触を確かめる様に少しずつ指を絡めて……そして、頼む。 「分かったわ、私にフランの全部“貸して“ちょうだい」 迷いと不安を振り切って。 フランに本気なんだって伝わる様にはっきりとした声で、私は選んだ。 私の返事を聞いて、フランは複雑な表情を浮かべていた。 敵を壊す事を梨沙は怖いし、嫌だと思っていたんじゃないのって。 少し俯いて、上目遣いでフランは本当にいいのか確認をしてくる。 確かに、フランの言う事は正しい。本当は、誰かを傷つけたくなんて無い。 例えそれが、あの藤木であってもだ。でも、それ以上に。 「目の前の理不尽に何もできないのは────もう嫌なの」 私に力が無いせいで、誰かが死ぬ方が……今は、ずっと怖い。 それに、理由はもう一つある。 「アンタが遺してくれた物が無駄になるのも……イヤなの」 内心怖がってた私に、フランは命を賭けてくれた。 そんな彼女に私は何もしてあげられなかったから。 せめて、フランが私の為に遺してくれたものを無駄にするようなことはしたくない。 だから、だから私は──── 「もう一度言うわ。フラン、貴方の全部……私に頂戴」 「………っ」 そう伝えると、フランは紅い瞳を揺らして。 彼女が言い表しにくい後ろめたさを抱いているのを、私は確信する。 言葉にはしない。ただ視線だけで、フランが今抱いている気持ちを話してと伝えた。 言葉は必要ない。目の力だけで思いを伝えるには十分だ。私はアイドルなんだから。 ……十秒ほどかかった後、フランに私の想いは伝わった。 まだまだね、私も。 「……梨沙、私のこと恨んでると思ってた」 どれだけ力を注ぎ込んでも、梨沙はお姉様や私みたいな生まれついての吸血鬼じゃない。 身体を霧に変える事も、蝙蝠を従える事も。何より血を吸っても同族は増やせない。 せいぜいがグールやゾンビになるだけ。 家族や知り合いとも死に別れて、たった一人の新種として孤独に生きていくことになる。 アイドルの活動も、直ぐに続けられなくなる。陽の下に出られないから。 私は…梨沙から人生も、夢も…大切なものを全部奪っちゃった。 ────私が梨沙の立場なら、きっと怒って…恨むと思うわ。 それでも、止められなかった。 梨沙に、生きていて欲しいと思ったから。 だから後々梨沙がきっと辛い目に遭う事を分かった上でやってしまった。 それこそが───フランが私、的場梨沙に対して最期に抱いていた負い目。 その時ようやく、私は彼女が何を抱えて、何を気に病んでいたのか全部分かった。 なら、私が今伝えるべきことは一つだ。 「バカね」 絡めていた指をそっと離して。 フランの頭に腕を添えて、抱きしめる。 抱きしめた頭をそのまま撫でて、フランの不安に対しての答えを返す。 「そりゃ、戸惑いはしたけど……怒っても恨んでもいないわよ。嫌うつもりもないわ」 「……どうして?前はドラゴンボールの事話したけど、それだって絶対使えるかは───」 「だとしても、乃亜の奴言ってたじゃない。願いは叶えるって。 なら、何処かにあるのよ、願いを叶える手段って奴が。勿論あんな奴を頼らなくてもね」 なら、こんな殺し合いさっさとぶっ壊して、皆で願いを叶える手段を探す。 それで死んじゃった子も生き返らせて、全員そろってハッピーエンド。 それ以外のエンディングは願い下げよ。笑いながら私はそう言った。 シカマルやアイの話じゃ色んな世界が集まってるんでしょう? ドラゴンボールって、実際にそういう願いを叶えてくれる望みがあるんでしょう? だったら、皆が幸せに終われるハッピーエンドくらい叶えてみせなさいよ。 これはフランへの慰めじゃない。私は本気でそう思ってる。 こっちも伊達に偶像(アイドル)やってんじゃないもの。 「だからこれで終わりじゃないわよ、フラン。まだ何もかも途中だもの。 これで終わりになんかならない。かなだって…貴女だって、生き返らせてあげるわ」 生き返ったら這ってでもフランには私のライブに来てもらう。 喉が裂けるくらい私の名前を呼ばせて。 腕が千切れるくらい私の色のサイリウムを振らせて見せる。 そのめでたしめでたしで、ようやく私にとっての“お終い”になるんだから。 胸を張って、私はそう言って。 それを聞いたフランは、呆れたように笑った。 「…………全部を手に入れたい、か。梨沙って、図太いだけじゃなくて欲張りなのね」 「そうよ、私は欲張りなアイドルなの。 ハッピーエンドも、シンデレラも、総理大臣も、パパとの結婚も、全部手に入れてみせる」 「最後は物議をかもしそうね」 何でよ。 私がそう言うよりも早く、フランは「でも、分かった」と返事を返して。 納得がいった様に何度か頷く。どうやら、フランの中でもどうするか決まったらしい。 でも、まだだ。まだ足りない。まだ、伝えないといけない事がある。 私はまだ微かに残っていたフランの瞳の陰と、続く言葉を聞いてそう思った。 「……悪霊に憑りつかれたとでも考えればいいわ。 例え私の力で誰かを壊しても、それは私のやった事で、梨沙が責任を感じる事じゃ───」 「嫌よ」 「えっ」 フランが、私の為に言ってくれてるのは分かってる。 でも、それでも私は嫌だった。 どんな言葉で誤魔化しても、やるのは私である事に変わりはないんだし。 何より私はアイドルで、フランの【推しの子】でいたい。 彼女が加害者で、私は被害者。そんな関係は御免だ。 「そんな、自分だけが責任を持つ…みたいな言い方する位なら。 一緒にやろうって、一緒に私達をこんな目に遭わせた全部、壊そうって…そう言ってよ」 どうせなるなら、共犯者がいい。 それが今の私の抱く、フランへの願い。 フランの全部を受け取る前に、どうしても言わないといけなかったこと。 最後にフランにしっかりと伝えて、私は彼女の反応を待つ。 視線を交わしあって、十秒。 フランはやっぱり呆れたように笑い、脚をパタパタ振りながら伝え返してくる。 「はー……あわよくば梨沙を乗っ取って、奇跡の復活するつもりだったんだけどなー」 「は?」 「冗談よ。恨んでないなら…私の全部、梨沙にあげるってもう決めたから」 だから最後に二つだけお願い。こてんと私の身体に寄りかかり。 うとうとと眠そうにしながらフランは私に何かを頼もうとしていた。 別れが近い事をそれで察しながら、なぁにと問いかける。 言っておくけど身体は渡さないわよと、付け加えるのも忘れずに。 彼女はくすりと笑うと、違う違うと首を小さく横に振って、私に頼んできた。 「一つは、ネモ達の……助けになって……ちょうだい。ネモはいい奴……よ。 ひょっとしたら……貴方の………パパより………でも…私、彼との約束を破って………」 「パパよりってのは聞き捨てならないけど……分かってるわよ。 ちゃんとアンタの分まで、ネモやシカマル達の助けになってあげる」 私の返事に、安心したような表情をフランは浮かべて。 そして、そっと自分の手を私の手に添えてきた。 その上で、彼女は私に頼んでくる。最後の、もう一つの願いを。 「力と………そ、の使い方……吸血鬼と、して……強くなる方法…… 今から………全部、貴方に渡すから……その間、傍に……いて………」 耳に届く言葉は途切れ途切れで。 もういよいよ時間が無いんだって、分かってしまった。 だから私も迷わない。返事を返すよりも先に、フランの手を握り締めて。 その後はもう殆ど言葉は要らず、私達はただ寄り添う きっと会えるのはフランの言う通りこれが最初で最後。 次に会うのはこの殺し合いを壊してからになるだろう。 だから最後に、もう少しだけ。後一言だけ、言葉を交わした。 △▼△▼△▼△▼△▼△▼ ───ねぇ、梨沙。 なに? ───ありがとう。 うん……こっちもね。 △▼△▼△▼△▼△▼△▼ 人は大抵、何かの途中で終わってしまうものだ。 しかし、それでも。 ───────夢は夢で終われない。 △▼△▼△▼△▼△▼△▼ フランドール・スカーレットの死。 青いコートを纏った少年の口から聞かされた話と。 彼が抱えた少女の背から生える、特徴的な翼を目にして。 キャプテン・ネモと、彼を迎えに来た孫悟空はその事実を認識した。 「梨沙の……この姿は………」 「あの吸血鬼のメスガキの忘れ形見だよ。お前ならそれで分かるだろ?」 高位の吸血鬼は、己の血を分け与える事で高位の眷属を生み出す。 例えば、この島に今も蠢く鬼たちの始祖が生み出す上弦の様に。 例えば、彼岸花が咲き乱れる孤島の首魁が生み出すアマルガムの様に。 例えば、死徒としての適性が低い者ですら原理を獲得するまで位階を強制的に引き上げる疑似原理(イデアモザイク)の様に。 天狗、鬼、蓬莱人、超常が跋扈する幻想郷の住人達の中でも。 血の契約による、魂の譲渡と継承を存在の旨とする吸血鬼だからこそ可能な芸当だった。 「もっとも、テメェの命全部注ぎ込んだヴァンパイアなんぞ、 俺の故郷(ヘルサレムズ・ロット)でも早々お目にかかれるもんじゃないけどな」 そう言って、珍しい物を見たという満足げな表情で、王は航海者に少女の身を預ける。 魔女を隣の仲間に預けて確認してみれば、穏やかな状態であった。 特徴的な翼も定着しており、ともすれば目覚めた時には使えるかもしれない。 そんな予感を感じさせるほど、吸血種として的場梨沙は新生を果たしていた。 同時に肌を見てみれば、吸血種への日光の洗礼を既に彼女は受けており。 テキオー灯の存在を考慮しても、長時間連れ歩くのは梨沙にとって死と隣り合わせ。 だからこそ、デパートに集っていた者達の目的地であった此処をブラックは目指したのだろう。 「お前らに預ける。吸血鬼のメスガキの能力も多分使えるだろうから上手く使え。 何しろ、そのガキは俺に相当おかんむりでな。寝言で荷物持ちは辞退されたよ。 まぁこっちとしても陽の下も歩けない夜魔(ナイトウォーカー)は面倒で願い下げだ」 言葉と共に、絶望王は念動力で梨沙の上にネモがフランに渡したライトとその他の荷物。 マイクの様なものをそっと降ろす。フランが得た殺人鬼(ジャック)からの戦利品らしい。 ランドセルと水と食料だけは貰っていくから、残りは合わせてくれてやるとの事だった。 「ブラック……君はこれからどうするつもりだ?」 「シカマルとアイが言ってたコナンってガキを探すさ。何しろまだゲームは動いてる。 卓から降りて自由になるには早い。それが終わったら預けたモンを受け取りに来るかもな」 相変わらず、飄々とした底を感じさせない態度でブラックが身を翻す。 ネモとしては戦力的に一緒に残って貰いたい所であったが。 本人が行くと言っている以上、引き留めようがない。 それに、シカマル達の身も心配だ。となれば是非も無し。 「……分かった、梨沙の事は心配しなくていい。僕らが責任を持って保護する。 その代わり、シカマル達の事は頼んだ。僕らはどの道カルデアから暫く動けないからね」 「オーキードーキー。精々上手くやれよ。シカマル達もお前に賭けてたからな」 青い外套をはためかせ、ブラックは身を翻し歩いていく。 そして、その姿が掻き消える直前、笑みを浮かべたまま振り返って。 彼の視線はネモではなくネモの隣で湖の魔女を背負う悟空へと向けられていた。 彼の真紅の瞳には、明確な期待の彩が籠められており。 それを裏付ける様な言葉を、絶望の王は眼前の最強へと放った。 「……よぉ。機会があればお前の力も見て見たいモンだ。正義の味方(ヒーロー)」 声を掛けられた当の本人は、最初自分へ向けられた言葉だと分からず。 きょとんとした表情でブラックの顔を見ていたが。 やがて自分に向けられた言葉だと合点が行き、呼び名に対しての返答を返す。 「オラ、正義の味方(そんなん)じゃねぇぞ。オラ悟空だ」 孫悟空は、少なくとも正義を胸に戦った事など一度もない。 身近な人たちを守りたいからだとか、強い相手と戦いたいからだとか。 或いは、界王など世話になった人物に頼まれたからだとか。 須らく自分の為だ。少なくとも彼はそう思っている。 悟飯の奴なら、ヒーローって呼ばれたら喜ぶんだろうけどなぁ。 そんな事を考えつつ、ブラックの呼びかけを訂正した。 「………くく、くっ、あははははッ!あぁ……そうだろうな」 少年は、最強の返答を聞いて愉快そうに笑う。 威圧感や含みなど無い、本当に楽しそうな無邪気な笑い声だった。 ひとしきり笑った後、目前の二つの希望に対して絶望は告げる。 「────俺もお前等二人に全賭け(オールイン)だ。期待してるぜ」 この二人ならば、もしかしたら…… 絶望(オレ)から僕(オレ)を救えるかもしれない。 未来を夢想しながら、その前にやらなければならない事があると思い至る。 ゲームの相手と見定めた影使いの少年を探すのもそうだが、それ以上に。 想起するのは、この島で二度戦ったご立派で退屈な魔の王のこと。 一度は殴り飛ばし、二度目は辛酸を舐めされられてなお決着が着いていない相手。 梨沙の言う通り、してやられたままでは無様に過ぎる。 三度目の対峙が叶えば、ゲームの決着は何方かが破産するまでの青天井(アオテン)。 “四度目”の機会を作るつもりは、ない。 冷厳足る決定を胸に、絶望王は揺らめく陽炎の如く姿を消した。 【B-3/一日目/日中】 【絶望王(ブラック)@血界戦線(アニメ版)】 [状態]:疲労(大 時間経過で中まで回復)、ダメージ(大 時間経過で小まで回復)、空腹 [装備]:なし [道具]:基本支給品×2(フラン、ジャック) [思考・状況]基本行動方針:殺し合いに乗る。 0:シカマル達を探しに行く。 1:気ままに殺す。 2:魔神王とは“四度目”はない。 3:気ままに生かす。つまりは好きにやる。 4:シカマル達が、結果を出せば───、 5:江戸川コナンは出会うまで生き伸びてたら、な。 6:シカマルと逸れたが…さて、どうしたもんかね。 [備考] ※ゲームが破綻しない程度に制限がかけられています。 ※参戦時期はアニメ四話。 ※エリアの境界線に認識阻害の結界が展開されているのに気づきました。 二人の少女を背負って、カルデアに歩を進めながら。 ネモは、傍らの同盟者に言っておかなければならない事を告げる。 それは即ち、藤木茂の事だ。 悟空と別れてから二度も自分達を襲い、全滅の危機をもたらした少年。 絶望王の話では直接彼が殺したのではなく、下手人はガムテープの少年らしいが。 それでも彼が暴れなければ、ネモ達は早々にあの場を離脱できた可能性が無い訳ではない。 そうなれば、フランドール・スカーレットはまだ生きていたかもしれない。 その事実が、孫悟空に重くのしかかる。 「……すまねぇ、オラがオメェに押し付ける様なことしちまったから」 藤木茂を助けたのは、間違いだった。 結果だけ伝えられれば、そう結論付けるしかない。 彼を助けたせいで、首輪の解析は丸々放送一度分遅れ。 そしてフランの死の遠因となった。 リーゼロッテから藤木茂を助けなければ、今頃は首輪の解析も滞りなく進み。 もしかしたら、より大勢の子供達を助けられる未来に繋がったかもしれない。 その事に考えが及ばない程、孫悟空は愚鈍では無かった。 「……いや、僕も彼に対して対応を誤った。君の事は言えないよ。 でも、もう……彼はもう保護すべき弱者でも、責任のない被害者でもない」 「あぁ、分かってる」 悟空は既に、ネモが藤木に対して何を言いたいか察しがついていた。 本音を言えば、できればそんな方法は取りたくはない。しかし。 ネモの今の視線には、例え自分と決裂しても決して己の決定を枉げぬという覚悟を感じる。 現状の彼を相手に恩情を乞えるだけの弁舌を、悟空は持ち合わせておらず。 また藤木を助けた事で生み出された犠牲から目を背けられる程、彼は偽善者でもなかった。 どうやら、リルとの取り決めは自分の負けらしい。そう考えながら彼は言葉を紡ぐ。 「次に藤木と会ったらオラが始末をつける。もうアイツには何もさせねぇ。 それでも不安だって言うなら……その時はネモ、おめぇの好きにしろ」 この瞬間、悟空は藤木茂の再起不能を遂行することを決定した。 次に会えば、抵抗する余地を与えず四肢を破壊する。 結果的に、それが藤木の命を守る事に繋がると判断したからだ。 此処で下手に手心を見せれば、ネモやリルトットは黙ってはいないだろう。 藤木茂が乃亜の被害者であることに間違いはないけれど。 それで彼の加害者としての責任が帳消しになることもまたないのだから。 同情はしよう、だがそれ以上はしない。悟空はそう決めた。 「………すまないな。君に後味の悪い仕事をさせる事になって」 「いいさ、元はと言えばオラが蒔いた種だ。オラが何とかする」 藤木茂と言う少年が見出した孫悟空の英雄性は決して間違いではない。 目の前で危機に瀕している者がいれば頭より先に身体が動いてしまう。 彼はそう言う心優しい男だ。だが、それが全てではない。 それが最善だと判断したなら、息子が敵に嬲られても、地球人が鏖殺されたとしても。 予め決めていれば、幾らでも冷徹に徹する事ができるサイヤ人。それもまた孫悟空である。 それ故に、最早悟空は藤木茂にとってのヒーローには成りえない。 既に絶望王に告げた様に、再び藤木茂と相対すれば彼は迷うことなく断言するだろう。 自分は正義の味方(ヒーロー)などではないと。 「────藤木に言われたんだ。僕も彼と同じ卑怯者じゃないかって」 梨沙を背負い、悟空の前を行くネモが零す様にネモが呟く。 彼がどんな表情でそう漏らしたのか、後ろを守る悟空には伺えなかった。 「酷い話だよ、全く……誰よりも弱いから、此方の弱い部分も核心を突いてくる。 あぁその通りだ。君を縛り付けて、フランを死なせて、しおとの約束も守れそうにない」 キャプテン・ネモと言う船乗りはそもそも人間が余り好きではないが。 己の弱さを攻撃に変える者は一番嫌いだ。 その点で言えば、藤木茂はネモが最も嫌いな人種だった。 彼の弱さは生前、彼が憎んだ人の醜悪さ、愚かしさと同種の物だったから。 だが同時に、藤木茂と言う少年は此方の“陰”を移す鏡だと感じていた。 彼が指摘した自分が悟空を独り占めしなければ、友が助かったかもしれないという言葉は。 どれだけ胸を抉ろうと決して否定できない、否定してはいけない、純然たる事実で。 だから今零した言葉はきっと、懺悔だ。 「……悪ぃけど。オラ、そう言う話あんま考えた事無くてよ。 藤木の言ってる事が正しいかどうかは分からねぇし、あんまり興味もねぇ」 悟空にとって、ネモが卑怯者かどうかなんてハッキリした事は分からない。 例えそうじゃないと言っても、多分ネモは納得できないだろう。 それにネモが卑怯者かどうかなんて、悟空にとっては余り興味のない話だった。 だから彼は、今確信を以て言える事だけを口にする。 「でも、オメェがずるい奴っちゅーんならオラも同じことだ。オメェだけじゃねぇ」 自分もまた、この島にいる子供達よりネモ一人を選んだ。 そして、これからもそうするつもりだ。 ネモがずるい奴なのかは判断がつかないけれど。 彼一人がずるい奴かと問われれば、それは違うと断言できる。それだけは確かだ。 彼はそう言ってから、今一番伝えるべき事を、同盟を結んだ航海者へ続けた。 「そんでさ、オラ達がただのずるい奴で終わっちまうかどうか決めるのは…これからだろ」 「───────────────」 多くの子供達を見捨てた卑怯者で終わるか。 全てをひっくり返すために必要な判断だったと言えるようになるかは、これから次第だ。 結果で全てを覆してやればいい。その為に、俯いている時間はない。 それが、ネモの懺悔に対する悟空の結論だった。 彼の言葉を聞いて、かつかつと前を歩いていたネモの足が止まる。 それに合わせて悟空も足を止め、ネモの反応を待った。 「そう、だね。あぁ、それは…ベタの色の様に確かな事だ」 例え藤木の言う通り自分はずるい奴で、これからもそうにしかなれないとしても。 それでも───そんな、ずるい者でしか成せない事はある筈だ。 それを成し遂げる時まで、立ち止まることは許されない。 犠牲を悔やむなら、成すべきは俯いて懺悔する事ではない。 ブレるな。本当に一人でも多くの子供を救いたいのなら。 自分に言い聞かせて、再び歩き出す。 「…悟空、すまない。心配をかけたね」 「おう!別に構わねぇさ」 短いやり取りに、確かな信頼の感情を秘めて。 数時間ぶりに再会を果たした少年たちは、最後に全てを救うために前へと進む。 救えない犠牲にどれだけ心を痛めても。 どれだけ冷血の誹りを受けたとしても。 それでも、と。キャプテン・ネモは呟きを漏らす。 「それでも────やると決めたことはやる。それだけだ」 【C-2 人理継続保証機関フィニス・カルデア/1日目/日中】 【孫悟空@ドラゴンボールGT】 [状態]:右肩に損傷(小)、悟飯に対する絶大な信頼と期待とワクワク [装備]:なし [道具]:基本支給品、ランダム支給品0~2(確認済み)、首輪の解析データが記されたメモ [思考・状況]基本方針:殺し合いを止める。 1:首輪の解析を優先。悟飯ならこの殺し合いを止めに動いてくれてるだろ。 2:悟飯を探す。も、もしセルゲームの頃の悟飯なら……へへっ。 3:ネモに協力する。カルデアに向かいネモと合流する。 4:藤木はオラが始末をつける。容赦は出来ない。 5:カオスの奴は止める。 6:しおも見張らなきゃいけねえけど、あんま余裕ねえし、色々考えとかねえと。 7:リルと小恋もカルデアに連れていく。脱出計画の全容を伝えるのはネモと合流後。 8:シュライバー、リーゼロッテを警戒する。 9:悟飯……? [備考] ※参戦時期はベビー編終了直後。 ※殺し合いが破綻しないよう力を制限されています。 ※SSは一度の変身で12時間使用不可、SS2は24時間使用不可。 ※SS3、SS4はそもそも制限によりなれません。 ※瞬間移動も制限により使用不能です。 ※舞空術、気の探知が著しく制限されています。戦闘時を除くと基本使用不能です。 ※記憶を読むといった能力も使えません。 ※悟飯の参戦時期をセルゲームの頃だと推測しました。 ※ドラゴンボールについての会話が制限されています。一律で禁止されているか、優勝狙いの参加者相手の限定的なものかは後続の書き手にお任せします。 ※界王拳使用時のハンデの影響を大まかに把握しました。三倍までなら軽めの反動で使用できます。 【キャプテン・ネモ@Fate/Grand Order】 [状態]:疲労(大)、ダメージ(大)、仮面の者、しおに対する不安(極大) [装備]:.454カスール カスタムオート(弾:7/7)@HELLSING、 、神威の車輪Fate/Grand Order [道具]:基本支給品(タブレット破壊)、13mm爆裂鉄鋼弾(40発)@HELLSING、 ソード・カトラス@BLACK LAGOON×2、エーテライト@Fate/Grand Order、 110mm個人形態対戦車(予備弾×4)@現実、オシュトルの仮面@うたわれる者 二人の白皇、ネモに指示され龍亞が集めた火薬液解除液に必要な物品、首輪×5(割戦隊、勝次、かな) [思考・状況]基本方針:殺し合いを止める。 0:これから必要な確認と準備をした後、 解析に入る。 1:カルデアに向かい設備の確認と、得たデータをもとに首輪の信号を解析する。 2:魔術術式を解除できる魔術師か、支給品も必要だな…… 3:首輪のサンプルも欲しい。 4:カオスは止めたい。 5:しおとは共に歩めなくても、殺しあう結末は避けたい。 6:エーテライトは、今の僕じゃ人には使えないな…… 7:藤木は次に会ったら殺す。 8: リーゼロッテを警戒。 9:悟空と一刻も早く合流したい。 10:ドラゴンボールのエラーを考慮した方が良いかもしれない。悟空と再会したら確認する。 11:魔術師の協力者は望むところだけど……。 12:皆無事でいて欲しい。しおも…。 [備考] ※現地召喚された野良サーヴァントという扱いで現界しています。 ※宝具である『我は征く、鸚鵡貝の大衝角』は現在使用不能です。 ※ドラゴンボールについての会話が制限されています。一律で禁止されているか、 優勝狙いの参加者相手の限定的なものかは後続の書き手にお任せします。 ※エーテライトによる接続により、神戸しおの記憶を把握しました。 ※仮面装着時に限り、不撓不屈のスキルが使用可能となります。 ※現在装着中の仮面が外れるかどうかは、後続の書き手にお任せします。 【的場梨沙@アイドルマスター シンデレラガールズ U149(アニメ版)】 [状態]継承、ダメージ(大)、不安(小)、有馬かなが死んだショック(極大)、将来への不安(極大)、吸血鬼化、気絶 [装備]フランの眼球×2@東方project、しんちゃんがフランに渡した傘、シャベル@現地調達、ハーピィ・ガール@遊戯王5D's、 [道具]基本支給品、テキオー灯@ドラえもん、改造スタンガン@ひぐらしのなく頃に業、マリーンの腕章@Fate/Grand Order、 探偵バッジ×5@名探偵コナン、大地鳴動ヘヴィプレッシャー@アカメが斬る!、ランダム支給品0~2 [思考・状況] 基本方針:ゲームから脱出する。 1:ネモやシカマル達を守る。 2:この場所でも、アイドルの的場梨沙として。 3:でも……有馬かなみたいに、アタシも最期までアイドルでいられるのかな。 4:桃華を探す。 5:戦うわ、私に命をくれたファンの分まで。 [備考] ※参戦時期は少なくとも六話以降。 ※吸血鬼化しました。今後梨沙が吸血鬼を増やす事は不可能です。 ※あまり強くないです。 ※フランから能力を継承しました。 ※ありとあらゆるものを破壊する程度の能力が使用可能となっています。 ※弾幕、スペルカードに関しては現時点では使用不能です 【ルサルカ・シュヴェーゲリン@Dies Irae】 [状態]:疲労(大)、ダメージ(大)全身に鋭い痛み (大)、シュライバーに対する恐怖、キウルの話を聞いた動揺(中)、メリュジーヌに対する妄執(大)、ブック・オブ・ジ・エンドによる記憶汚染、気絶 [装備]:血の伯爵夫人@Dies Irae [道具]:なし [思考・状況]基本方針:今は様子見。 0:…… 1:シュライバーから逃げる。可能なら悟飯を利用し潰し合わせる。 2:ドラゴンボールに興味。悟飯の世界に居る、悟空やヤムチャといった強者は生還後も利用できるかも。 3:メリュジーヌは絶対に手に入れて、足元に跪かせる。叶わないなら殺す。 4:ガムテからも逃げる。 5:キウルの不死の化け物の話に嫌悪感。 6:俊國(無惨)が海馬コーポレーションを調べて生きて再会できたならラッキーね。 7:どんな方法でもわたしが願いを叶えて───。 [備考] ※少なくともマリィルート以外からの参戦です。 ※創造は一度の使用で、12時間使用不可。停止能力も一定以上の力で、ゴリ押されると突破されます。 形成は連発可能ですが物理攻撃でも、拷問器具は破壊可能となっています。 ※悟飯からセル編時点でのZ戦士の話を聞いています。 ※ルサルカの魔眼も制限されており、かなり曖昧にしか働きません。 ※情報交換の中で、シュライバーの事は一切話していません。 ※ブック・オブ・オブ・ジ・エンドの記憶干渉とルサルカ自身の自壊衝動の相互作用により、ブック・オブ・ジ・エンドを使った相手に対する記憶汚染と、強い執着が現れます。 ※ブック・オブ・ジ・エンドの効果はブック・オブ・ジ・エンドを手放せば、斬られた対象と同じく数分間で解除されます。 ※ブック・オブ・ジ・エンドを手放した事で、多分これ以上記憶障害と執着は悪化せず、徐々に元に戻ると思われます。 でも自壊衝動のせいで、やっぱり悪化するかもしれません。 ※バルギルド・ザケルガの解呪に成功しました。それをネモに目撃されています。 【大地鳴動ヘヴィプレッシャー@アカメが斬る!】 マイク型の帝具。これを介して発された声は超音波となり敵を粉砕する。 奥の手は全周囲に特殊音波飛ばし生物を苦しませ、少しの間行動不能にする、 「ナスティボイス」。ただし、範囲内に仲間がいると巻き込んでしまう。 121 INSANE 投下順に読む 123 トモダチ 時系列順に読む 111 竜虎相討つ! 孫悟空 000 [[]] 121 INSANE キャプテン・ネモ 000 [[]] 的場梨沙 000 [[]] ルサルカ・シュヴェーゲリン 000 [[]] 絶望王(ブラック) 000 [[]]
https://w.atwiki.jp/sinkersinka/
しんかー進化 しんかー進化(しんかーしんか)は日本在住の普通の男。・・・いや、どちらかというと電波系。いや、だいぶ電波系。右投右打クラウチングスタイル、主に外野右翼手。本人発表年齢は65歳。「ネパワ界の年金受取人」という座右の銘を持っていたが年金記録が無いため年金が支払われないらしい。(本人ラジオ談)あだ名は「しんかー」。一人称は基本的に「僕」「私」だが自己紹介する時は「しんかー進化おじいちゃんでーす」と年寄りぶりをアピールする。 左の絵はしんかー進化の名刺に描かれている挿絵。おそらく自画像・・・というか理想像(笑)似ても似つかない(笑) 好きなジャンル お絵描き、漫画・小説等の作品の執筆。 →代表作 人物 しんかー進化は基本的に「適当」人間の一である。何をするにもかなりの適当&大雑把ぶりで周囲を驚かせることもしばしば。主な例としては料理で調理本がちゃんとあるのに分量等をまるで確かめないで目分量や雰囲気、感じで調理を開始するためおかげで料理が上手く出来上がったことは稀。(両親は料理人のくせに。)酷い時は砂糖だが塩だかわからない粉をぶち込んで結果白玉粉であった時は周囲をパニックに陥れた。ある友人に「一言で言うと「電波系」」といわれるくらい、トリッキーな動き等があったりもするが基本的に普通の人とアキバ系の友達あたりでもっぱら噂される。噂される場所が場所なので信憑性は無い。またポジティブシンキング家。楽天家。むしろ能天気派。笑って誤魔化せの精神の持ち主なのでしんかー進化に相談して解決した物事というのはほとんど無いという。笑い上戸のため笑顔の時が多い・・・と、これだけならまだ素敵な特徴なのだが何も無いのにニヤニヤしていることもありそのおかげで頭のネジが1本外れてしまっているとよく言われることもあるらしい。オーバーリアクションな所もある。しかし疲れていたりすると逆に超ローテンションになりそのギャップの差が少しおもしろいのだとか(笑) 普段はニコニコ(というかニヤニヤ)しているわりか反面怒ると手がつけられなくなるらしく、機嫌が悪いときに話しかけると「はぁ!?!?」と常に怒鳴り腰で座るらしい。しかも怒りやすいからタチが悪い(笑)しんかー進化の友人が一番ビックリしたのはテレビでお笑い番組を観ていてさっきまで笑っていたかと思うとつまらない芸人のネタを見た瞬間、テレビを蹴っ飛ばしはじめたことがあったとのこと。いや、それ切れすぎだろ(笑)お笑いも好きだが嫌いな芸人は徹底的に嫌い。 本人の大きな趣味として絵を描くことがある。絵描きとして、芸術家として、創作家として強い信念も持っている。が本人はこれを「趣味」ではなく「呼吸と同じことだから・・・」ともはや生活の一部として絵を描くことを楽しんでいる。実際しんかーのノートやら教科書には落書きがたくさんしてある。ある日学校の選択授業で行った先に教科書なんてぶちこんでいようものならもう大変である(笑)授業が終わった後のその教科書には血に染まった福岡ソフトバンクホークスのハリーくんの姿が!(笑)あまりの出来前に周りの友達が引いたという(笑)(上手さとグロさに(笑))ちなみにグロ絵というのはしんかー進化自身が苦手なので描かないが描くとリアルになってしまうのだという。学校のパソコンの授業では暇だからとペイントで刀の絵を描いてそれに血をつけていたらそれを見つけたパソコンの先生が「グロすぎる。消しなさい!」と血相を変えて注意されたこともあるという。同じ絵を描いて友人に見せたら「いや、これは言われるだろ・・・」とまた引かれたという逸話がある。以降、しんかー進化はそういう絵はよりいっそう控えるようになった。 基本的にスポーツが観るのもやるのも好き。テレビでスポーツがやっている際にはたとえルールやチームがわからなくても見てしまうほど。ただしオリンピックの陸上競技等はさほど好きではないので球技(特に野球はお気に入り。)中心に好き。格闘技も好きでプロレスでは技の解説も出来るほどである。 はっぴー★すたーおりじなる と がんばれ!!忍者影丸くん しんかー進化を語る上では外せない、しんかー進化の化身とも言えるこの2つ。はっぴー★すたーおりじなるとはしんかー進化が立ち上げたウェブサイトのことで分類はネパワと言ってゲーム会社の株式会社KONAMIから出ているゲーム、「実況パワフルプロ野球」シリーズのファンサイト。通称は「はぴ★すた」。しんかー進化が2個目にはじめたウェブサイトであり2005年の新春より未だに続いているサイト。(ただし更新らしい更新はイラストの管理だけ。)初めは4コマ漫画サイトだったがその頃の4コマ漫画は今もう無くなっている。と、言っても2つだけしかなかったが(笑)基本的にしんかー進化の描いていた漫画やら小説やら絵はここにアップロードされていたが2007年冬現在では完全な更新凍結状態。時々トップががらりと変わる程度である。 がんばれ!!忍者影丸くんとはしんかー進化が2005年の春にお絵描き掲示板で描き始めたウェブ上ギャグ漫画であり、このギャグ漫画がしんかー進化の評価を大きく変えた。この漫画の予想をはるかに超えたウケによってしんかー進化の知名度もはぴ★すたのアクセスもグンとアップ。影丸が無かったらこんな長寿サイトにはなっていなかっただろうと思う。 常連も存在し、絵板小説の出来ではトップレベルの作家が集う。ただし肝心の管理人のやる気は無いのか。。。?と疑問視する声もたくさんある。しかししんかー進化自身「今読むと影丸の漫画はおもしろい。描いたのは僕だけど、そう思う。ということは今の僕はつまらない人間。だからもう影丸は描けないね」と寂しげに語るところから観ると本当に意気消沈してしまっているようだ。しんかー進化の復活を心から願う。 略歴 2004年初春・・・パソコン購入。しんかー家に初めてパソコンがやってくる。 ┗その1ヵ月後・・・見事パソコン破壊。 2004年初夏・・・パソコンを修理に。修理代5万円也。バイトスタート。 2004年夏・・・パソコン修理から帰還。 2004年夏・・・ネットをぶらぶらしていてネパワデビュー。荒され放題のサイトの常連に。ネット初絵もココ。 2004年夏・・・サイト常連初心者ながら「ココのサイトは駄目かも知れない」と思う。 2004年夏・・・リンクのつながりで運命のサイト「あおいちゃんファンクラブ」に出会う。 2004年夏~・・・それからしばらくあおいちゃんFCに寄生。あおいちゃんの絵を描く、描く、描く。 2004年秋・・・初めて小説を描く。というか絵を描いてそれに話しをつけた感じ。作品名「チェンジ」 2004年秋・・・その小説の専門ページを作る。それがしんかー進化の初めてのサイト、「しんか~ぺ~じ」 2004年秋・・・ペンタブレット購入。 2005年新春・・・2個目のサイト「はっぴー★すたーおりじなる」開設。 2005年春・・・漫画「がんばれ!!忍者影丸くん」をまんざら様のサイト「ぱわまん」で執筆開始。 ┗その2ヶ月くらい後・・・はぴ★すたにて転載連載。 2005年夏・・・影丸が人気ではぴ★すた全盛期。2008年現在、この期間の はぴ★すたのアクセス記録を抜く期間無し。 2006年春・・・影丸の漫画、更新停止。 2006年夏・・・ほとんど全ての漫画の更新停止。 2006年秋・・・パソコンを買い換える。 2006年秋・・・ノベルゲームを作って観る。プロトタイプ。本番はサイトの企画物で やろうとしたが全然準備が間に合わず。 2006年秋・・・しんか~ぺ~じの裏サイトを作る。飽きて閉鎖。 2006年冬・・・はぴ★すたらじおでネットラジオデビュー。・・・か? 2007年初夏・・・しんかー進化がおそらく一生で一番良い出来だと思われる絵を描く。 2007年秋・・・フラッシュではぴ★すたのトップを作るも重過ぎると大不評。 2007年秋・・・漫画「タチバナ」だけ執筆再開。しかしまた停止。ハンターハンターよりもたず。 2007年冬・・・友達に頼まれコラムを書くことなる。しかし内容は作文。 ・・・それ以降目立った行動無し 名台詞 「やぎ」「メ゛ェ-」 ━よくわからないが、しんかー進化の口癖。何故に山羊なのかは全くわからない。多分前世が山羊だったのだろう。ゲイの人の「どんだけぇー」みたいなもの。 「ああ、俺6人目のプリキュアだから。」 ━大ヒットしたテレビ朝日の少女系アニメのプリキュアの話しをしんかー進化とそのほかの友人がしている時に、たまたま知っていた情報をしんかー進化が言った際に周囲から誉められて図にのった時に言い放った台詞。あまりに大爆笑が取れたので自サイトの「はぴ★すた」でも2回発言したことがある。1回目は不発気味だったがプリキュアのメンバーの楽屋ネタや自らが「パワーのプリキュア」とまるで少女漫画の主役をはれそうにないジャンルを担当していることなどの告白でなんとか笑いが取れた。ちなみに2回目は見事に滑った(笑)しんかー進化によるとプリキュアのピンクは楽屋の弁当を3個いっぺんに食べるらしい。プリキュアファンが聞いたらマジギレしそうな話である(笑) 野球歴 しんかー進化はスポーツ全般が好きだが特に野球は好きで日本プロ、メジャーリーグ問わずテレビでやっていれば必ず観るほど。観るのも好きだがやるのも好きで子供時代から球児。小学生での試合デビューでは初打席ホームランという凄まじいデビューを飾る。以降、天性のホームランバッター、田淵再来かと思われるもスランプで不振。クリーンナップからだんだん降格して6番に。しかし6番でまた調子を上げる。以降、6番という打順がお気に入りに。ラッキナンバーも6に設定するほどであった。打撃スタイルは中日の中村ノリに生まれながらにして似ていてしばらくそのスタイルを崩さなかったが近年にはロッテの福浦のようなスタイルにしたりもして当たっている。ただし友達曰く「外人の真似が上手い」のでクラウチングとよく言われる(笑) 打撃の方では問題らしい問題は無いが走力と肩に致命的とも言える弱さがある。なので外野を守らせるのはいかがなものかと内野のセカンドへの転向をするがここでは驚愕の数字を見せる。なんと失策がたったの3つ。しかも1試合平均!すぐさま外野に戻されたのは言うまでも無い(笑)ちなみに昔は「外野はセンター以外どうでもいい」という時代であったのでのんびりやっていた(笑)もちろんレーザービームで刺したこと等一度も無い(笑)投手も方ももう少し肩が強ければ・・・と度々悔やまれた。変化球の原理や理論には通じ、なおかつ速球にも通常の人物とは違うノビがあった。ただしコントロールが全く無かった(笑)そこが肩の弱さを露呈した点でもある。 HNはシンカーだが、今は全く投げれないのは前記したとおりである。最後に投げた時の決め球はVスライダーであった。しんかー進化は最後の方ではSスライダーとカーブ、Dカーブと異様に曲がる系の変化球が多かった。それはしんかー進化が曲がる系の変化球にはまったからである。ちなみに下方向ではフォーク、チェンジアップ、サークルチェンジ、パームとこれまた多く投げれた。(ただしサークルチェンジは投げ方に問題があり、肘をよく痛めていた。)
https://w.atwiki.jp/suzukisign/pages/97.html
詩 勤行とはなにか 勤行とはなにか 三合の飯を炊き 半合を木椀に盛って祈ること 長々と流れる平板な音の連なりの意味も知らぬ しかしこの日毎に散逸していく音共の届く先を思うこと 勤行とはなにか 母が死んだ日はたいそう悲しんだ 父の泣くのを見たのは数十年ぶりといっていい ああ確か子供の頃 父の母が死んだ日のこと そうだ 私の肉親がその日はじめて死ぬ 噂に聞く葬列というものの 哀悼の言葉を並べ立てる彼ら参列者だったが 四十九日のうちにゆっくりと 母は死んでいった 死と感情は遅れてくる 言葉ばかりが先に母の墓前に降り積もって 母の死を今か今かと待ち望んでいたかもしれぬ たった一人の私の たった一人の母親の たった一つきりの臨終 彼岸は前もって取り繕われた悲しみによって用意された 儀式的な葬送が私の一部を運んでいったことを さて儀式的でなかったとは言えぬ 真の悲しみを探り当てようと父の目を見る 父の悲しみのいかほどを盗み取ろうとしている私の浅ましさがあって 父が一人、母の死の前に立つ 今まで読んだこともない経典を戸棚の奥底から引っ張り出して 唱え出される呪文の それが祈りでないはずがなかった 祈りは誰に祈られるものか 死んでしまった母のために祈られるものであった 途方もなく遠くに引き捉えられていった母のために 父はその行方もしれずに経を読む 人間の声はそもそもの経緯として 全方向に射出される 盲になったもののためにだろう 彼の者がどこにいても聞こえるようにだろう 日毎繰り返される経が私の脳裏にしっかりと刻まれる 途切れ途切れの経は今ではなめらかに奏でられる節となり 響きは波のごとく 数々の祈りは私達の感情を転移していく、可能な限りに速くそれは 音速で伝播するのだろう 言葉より速い音がいまになってようやく 母の死に追いつく