約 1,444,836 件
https://w.atwiki.jp/higumaroyale/pages/228.html
島の地下に広がるヒグマ帝国――の中の電子機器、その中に更に広がるネットの海。 その中にたゆたいながら、江ノ島盾子――正確には、その人格を模したアルタ―エゴは現状を観測した。 彼女の操るモノクマは、灰色熊に多数を破壊された現状でも相当数が残っている。 ヒグマ帝国のネットワークに逃れた以上、即座に消去される可能性はない。 だがそれでも、状況は江ノ島盾子に悪くなる一方である。 つい先ほどモノクマ達が灰色熊に一蹴されたように、真正面からでは帝国の主力ヒグマにはモノクマをいくらつぎ込もうと敵わない。 ネット回線も逃亡したのが露見した以上、対策として主要な機器からは切り離し措置が取られるだろう。 現状のままでは、遠からず江ノ島盾子は封じ込められる。 「あー……絶望的ぃ。今まではこういうじわじわした絶望ってなかったから新鮮だわ」 だというのに、江ノ島盾子の顔にはうっすらとした笑みが浮かんでいた。 彼女の抱える絶望は、己自身の絶望にさえ歓喜できるほど深い。 そして――彼女の抱える手がこれで手詰まり、というわけでもなかった。 一つは、今モノクマのうちの一体が抱えている『相田マナの死体』。 これを『工房』に培養されている実験体の材料に使えば、HIGUMA研究は一気に進む。 それによってヒグマの人間化研究が完成すれば――実験体に『江ノ島盾子』をダウンロードすることで、『受肉』が完成する。 それに必要なのは時間だ。 ニンジャ、ヒグマ、プリキュアの三つが混じったマナは解析に時間がかかるだろう。 その時間を稼ぐためのなにかが必要だ。 「だからこそ、新展開が必要よね。ドカンと一発何もかもが変わっちゃうような――絶望的な新展開がさ」 そう呟いた江ノ島アルターエゴは、二つの回線を開く。 傍受の心配のない、秘匿された無線回線を通じてつながったのは――二人の少女である。 ◆ 「んで、こいつはどうしたもんかね」 モノクマの残骸が散らばる一室で、灰色熊は培養槽――正確には、その中に入った肉塊を見つめて溜息を吐いた。 これがあのマナーの悪い「お客さん」の大事な物であることは間違いないが、だからといって即刻破壊するわけにもいかない。 中に入っているのがHIGUMAであるならば、生まれ出ない内からそれを死なせてしまうのは実効支配者達はいい顔をしないだろう。 そもそも培養槽を破壊した程度で死ぬならいいが、死に損なって暴走なんてことになったら骨だ。 「とは言っても、放置していいかっつったらなぁ……」 このままここに放置しても、いい結果にはならないだろうことは目に見えている。 監視できるならそれもいいが、場所的に考えればここから持ち出すのは難しい。 「……さっきの通信の時にこいつのことも連絡して、キングに指示を仰ぐべきだったかね」 現状の灰色熊は、先程キングへと送った粘菌通信の返信待ち状態である。 キングの粘菌による走査・通信能力は非常に有用だが、弱点もある。 まず第一に、操る全ての粘菌の情報を受け取れるわけでもなければ、常に島内の生息全域に展開できるわけでもないこと。 これが可能なら、首輪の盗聴など不要ではあるので仕方のないことではあるのだが。 第二に、走査能も通信能もキングと、それの操る粘菌の知覚に依存すること。 これは一見なんの問題もないように思えるが、キングがすぐ近くで行われていたモノクマの蛮行を今までずっと見逃していたように、粘菌が生息していない場所にはどちらの能力も届かないということを意味する。 こちらが現状の問題で、要するに現在灰色熊がいるモノクマのアジトには普通では粘菌が届かない――つまり、追加の通信を送れない――のである。 であるならばこのモノクマアジトにいる限り、灰色熊にキングからの命令は届かないのではないかと思われることだろう。しかし、それも違った。 受信とそれに伴う返信に限り、灰色熊は彼のみにできる方法でキングと何処でも通信を行うことができるのである。 灰色熊は自らの体を石化させる能力を持つ。これを利用し、キングは自らの粘菌で灰色熊に苔のマーキングを施したのだ。 今も灰色熊の体では、キングの施した微量の苔がうっすらと光を放っている。 「かみさん以外に体に印を付けられるなんて、それもそれでぞっとしねえがね」 軽口を叩きながら、彼はキングからの通信を待った。 彼に生息している苔は微量すぎて、追加の通信を行うには容量が少な過ぎる――そもそも通信に足る量だとしても、今通信に送ってしまえばキングからの指示が記された苔は行き先を見失ってしまうだろう。 待つ事しばし。 やがて石造りの壁面に、かすかに光る苔が浮かび上がった。 「郵便でーす、ってか」 それに気付いた灰色熊が壁へと近寄り、苔の光る周期を確認する。 一見ランダムに、しかし確かに法則を持って明滅する粘菌が示すのは―― 「『間桐、田所とエンジン探査に向かう(安心せよ)。艦娘・龍田』、 『龍田の武運を祈る。手すきの者は返信・協力せよ。キング』……ねぇ。 臨時のお手伝いさんはいいんだが、俺の仕事は……エンジンだよなぁ」 そう呟いて、灰色熊は溜息を吐いた。 元よりエンジンをネット回線から弄られれば致命的な事態を引き起こしかねない。 ここが片付いた以上、そちらに向かうのが当然ではあろう。 「一応連絡はしといて、こっちはエンジンに注文を届けに行きますか」 そう結論した灰色熊は、粘菌へと『彼の者の研究らしき実験体発見、扱いを考慮されたし』旨のモールスを打ち込み、その体を石に変え――その場を離れた。 【???(モノクマの工房) ヒグマ帝国/昼】 【灰色熊(穴持たず11)@MTG】 状態 生物化 装備 無し 道具 ヒグマの爪牙包丁 [思考・状況] 基本思考 ヒグマ帝国と同胞の安寧のため、危険分子を監視・排除する。 0:示現エンジンへと急行し、安全を確保する。 1:シーナー、キングらと迅速に状況を連絡・共有し、モノクマやヒグマ提督を封殺する方策を練る。 2:培養されていた得体の知れない生命体はどう処遇するべきか……? 3:これ、実効支配者全員で対処しねぇとまずくないか? 4:同胞の満足する料理・食材を、田所恵と妻とともに探求する。 5:蜂蜜(血液)ほしい。 6:表向きは適当で粗暴な性格の料理人・包丁鍛冶として過ごす。 [備考] ※日ごろは石碑(カード)になってます。一定時間で石碑に戻るかもしれないししないかもしれない。 ※2/2のバニラですが、エンチャントしたら話は別です。 ※鉱物の結晶構造に、固溶体となって瞬時に同化することができます。鉱物に溶け込んで隠伏・移動することや、固溶強化による体構造の硬化、生体鉱物を包丁に打ち直すなどの応用が利きます。 ※ヒグマ帝国のことは予てよりシーナーから知らされており、島内逃走中にモノクマやカーズが潜伏しそうな箇所を洗い出していました。 ※実験は初めから、目くらましとして暴れまわった後、適当な理由をつけて中座する段取りでした。 ◆ ヒグマ帝国の中心近くに建てられた、一際目立つ建造物。 警備部の本拠として扱われているその建物の一角には、現在旧STUDYの設備の一部が運び込まれ作業用のヒグマ達によって次回の放送への準備が行われていた。 「……やはり、おかしい」 放送機材が運び込まれ、準備が整えられた一室。 ヒグマ帝国内に残されていたSTUDYの資料を捲りながら穴持たず46――司波達也は、眉間に皺を寄せて呟いた。 「おかしい? なにがですか?」 その呟きを耳聡く聞き付けたシロクマさんが、司波達也に食い気味に近寄りながら問いかける。 「ヒグマ提督が指示したヒグマ200匹分の解体によって産出された資材と、これまでに明らかになった艦娘の建造に使用された分の資材が釣り合わないんだ」 これまでに司波達が確認しているヒグマ提督製の艦娘は6人。 駆逐艦・島風。放送直後にヒグマ提督が調査任務名目で地上に送り、その後参加者と接触しているとみられる。 駆逐艦・天津風。目撃証言からヒグマ提督に帯同しているようだ。 軽巡洋艦・那珂。ビスマルクから逃亡後行方不明。 同じく軽巡洋艦・龍田。現在、ヒグマ帝国中枢の示現エンジン周辺にてこれを侵す存在と戦闘中 戦艦・金剛。天津風と同じくヒグマ提督に帯同しているらしい。 戦艦・ビスマルク。これは言うまでもなく司波達也との戦闘で鎮圧、こちらに投降した。 「初期にヒグマ20体を消費して建造された島風は除くとして―― 解体場に残っていた資材の数と、残りの五隻の建造で消費された資材が噛み合わない。 武装の開発で消費した可能性はあるが、それにしてもそこまで消費するとは思えないんだ」 「……ビスマルクツヴァイの建造で消費したのでは? ビスマルクを建造するには大型建造が必要と聞きますし、“改”の状態で造られたのならなおさら資材は嵩むのではないでしょうか」 「俺もそれは考えた。だが、それを考慮に入れてもヒグマ200匹分の資材があそこまで減っているのはおかしい」 投げかけられたシロクマさんの疑問を司波達也は否定する。 戦艦ヒ級の建造に遺棄されていた大和の胴体部を使用したのは、単に工程短縮だけが理由ではない。 “足りなかった”のだ。 当初の計画では、間違いなく通常の工程で戦艦ヒ級を建造してなお資材には余裕がある計算だった。 それが、司波達也の計算能を以て尚、大幅に計算が狂っていた。 これが示す事象は、誰から見ても明らかだ。 それを察し、シロクマさんは司波達也に大声で(お兄様の発見が周囲に聞こえるように)問いかける。 「……つまり、ヒグマ提督は現在発見されている艦娘の他にも艦娘を建造していると!?」 「その可能性は高いな。問題は、今彼女達がなにをしているかということだ」 「……あのー、何してるんっすか?」 当然の如く、シロクマさんの声を聞き付けた巡回中のヒグマが会話に割って入って来た。 司波達也はそのヒグマを『精霊の眼(エレメンタル・サイト)』で解析し、識別番号を確認すると、丁度いいとばかりに命令を下す。 「穴持たず428か。……今からお前とシロクマさんに状況説明をする。その後に任務を頼みたい。 巡回任務は停止して他の穴持たずに任せてくれ」 「……はぁ。了解しましたっす」 不思議そうな顔をしながら座り込む穴持たず428。 司波達也はそれを確認すると、彼自身の推測を語り始めた。 「まず現状として、ヒグマ提督によって建造された艦娘はまだ全てが発見されていない。これは何故だ?」 「隠れているのでは?」 「その可能性はあるが、命令を受けていない艦娘がヒグマから隠れる理由はないだろう。 ビスマルクを見れば明らかなように、艦娘は基本的にヒグマ帝国に忠実にそのメンタルを設計されている。 或いは自分も同じように『帝國』の一員だった記憶からかもしれないが……」 「なら、ヒグマ提督に命令された可能性は?」 「それもないだろう。ヒグマ提督はヒグマ帝国から逃げ出そうとしていた。 その提督が艦娘に隠れることを命令するのは不合理だ。 自分を護衛してもらうか、あるいはビスマルクのようにヒグマの足止め命令を出した方がいいだろう」 「……んー。それもそうっすねぇ」 穴持たず428が腕を組んでうんうんと頷く。 「でもじゃあ、艦娘達はどこにいるっすか?」 「可能性は二つある。 まずは、現状の俺達の探索範囲外で待機状態に入っている場合。この場合は、ヒグマ提督は逃走に気を取られて命令を出す暇がなかったんだろうな。 もう一つの可能性は、ヒグマ帝国内、あるいは地上に自分の意思で潜伏している場合だ」 「え?」 「あの、シバさん。艦娘達が隠れている可能性はないのでは?」 シバさんの辿り着いた結論に、穴持たず428は素っ頓狂な声を挙げた。 同様にあっけに取られた様子のシロクマさんが、口をぱくぱくさせながら質問する。 その二匹を前に、シバさんは彼の考えた『最悪の可能性』を口にした。 「それはあくまで、艦娘が自発的、あるいはヒグマ提督の命令で潜伏する可能性だ。 ……これは最悪の想像だが、現在行方不明の艦娘は『ヒグマ帝国でもヒグマ提督でもない勢力』にその指揮権を奪われている可能性がある」 ◆ 『俺は……俺は……』 波に揺れるボートの上で、2匹と一人が行き先も知らず漂っている。 一人は意識の闇へと沈み、一匹は恐怖の闇へと沈み、そして最後の一匹は悔悟の闇へと沈んでいた。 穴持たず34だったような気がするヒグマカッコカリ。 彼の行動はなにもかもが裏目に出た。 彼はただ小さな友人を守りたいだけだったのに、彼の全ての行動は彼の小さな友人を怖がらせてしまった。 『何故だ……何故、なんだ……』 薄々はわかっている。 自分の行動はデデンネにきちんと伝わっていない。 自分にとってデデンネは相棒気取りだったが、デデンネにとって自分は恐怖の対象なのだ。 ヒグマとデデンネの価値観はあまりにも違いすぎる。デデンネにとっての恐怖を、ヒグマには理解できない。 それは今の彼にはどうしようもなく埋められない、種族の壁であった。 『どうすればいい……フェルナンデス、俺はどうすれば……』 「……フェルナンデスではないけれど、答えはあげられるよ」 『――ッ!?』 呻くように呟いた声に、背後から声を投げかけられた。 弾かれたように振り返る穴持たず34だったような気がするヒグマカッコカリ(以下カッコカリ)は、そのまま驚愕で目を見開く。 海面の上に、二人の少女が存在していた。 まず目に入るのは、白と赤の色取りを持った巫女服のような装束の少女である。 長い黒髪も、彼女のそういった印象を引き立てている。 けれど、その印象を吹き飛ばす異常が彼女には存在していた。 波立つ海面の上、彼女はその足で水面をまるで地面のように踏みしめている。 それだけでも異常だというのに、更にその少女の背には多数の金属砲塔が取り付けられ、まるで針鼠のようになっていた。 その少女の背に背負われるように、もう一人の少女が乗っている。 おかっぱの黒い髪と、顔に浮かんだにきび。 全体的に地味すぎて、手に握ったナイフと着ている茶色のどこかの学園の制服にその他の彼女の印象は押しつぶされていた。 『……人間ッ!?』 思わずカッコカリは身構え、今の状況を客観的に分析する。 ボートの中には気を失った人間。下手をすれば、自分は彼を襲っている人間と誤解されかねない。 『待て、待ってくれ、俺は……!?』 『わ、わかってるよ、「穴持たず34だったような気がするヒグマカッコカリ」。 ……だから、私はあなたに新たな命令を与えに来たんだよ』 『――な、ヒグマ語ッ……!?』 一見人間に見えた相手が、ヒグマ語を話す。 更にこちらの識別名を知っている。これはカッコカリをひどく驚かせた。 『警戒しなくていいよ……私達は、あなたの事情をよく知ってるから。 私は穴持たず696(むくろ)。こっちは……』 『扶桑型超弩級戦艦、姉の扶桑です。 妹の山城ともども……って、いないんだったわね』 おかっぱの少女が乗っている兵装を取り付けた女が続いてヒグマ語を話したことにより、カッコカリの驚愕と狼狽は頂点に達した。 それはおかっぱの少女が語った『穴持たず696』という番号に対してのことも含まれている。 『そ、そちらも喋っただと……!? ……いや、待て、穴持たず696とはなんだ、お前は人間じゃないか。 そもそも穴持たずはいつの間に696なんて番号に増えたんだ!?』 『状況が変動したんだよ。 穴持たず達は研究者――STUDYに対して反乱を起こしたの。結果STUDYは壊滅状態に陥り、穴持たずは自らを増殖させヒグマ帝国を名乗っている』 『い、いつの間にそんなことに……』 絶句するカッコカリ。だが、数秒で立ち直ると穴持たず696に対して質問する。 『だ、だが、そんな状況ということは実験はどうなっているんだ? フェルナンデスもここにいる男も、近くの廃墟にいる男も実験の参加者だろう。 実験の参加者は全滅したわけでもないし、中止の連絡も来ていないぞ? ……いや、お前が中止の連絡をしにきたのか?』 だとしたらどれだけいいだろう。 フェルナンデスの首輪を解除してやることができたなら、もしかしたらフェルナンデスを怯えさせずに済むかもしれない。 そうしたら、どこかでフェルナンデスと暮らすのだ。 ヒグマ帝国とやらはフェルナンデスが怖がってしまうかもしれないから、やはり北海道がいいだろうか。 ――いや、本当はわかっている。中止の連絡をするなら、こんなことをせずとも放送装置を使えばいいのだ。 ならば彼女達がここに来たのは―― 『残念だけど……、それは目的じゃないんだよね……、カッコカリ。 私は命令……いや、誘惑に来たんだ』 『……誘惑?』 『そう。私はそのヒグマ帝国に対して反抗してくれるように、あなたと取引しに来た』 何らかの個人的な命令を下されるのだろうことは予想していた。 していたが、それでもこの発言にはカッコカリも三度驚かざるを得なかった。 『……なんだと? お前も穴持たずなんじゃないのか?』 『そうだよ。……だけど私は、彼らとは敵対する派閥にある。 彼等は、……ヒグマを全生物に対する優越種だと考えてる。 この実験を通じて……、最終的にはヒグマ以外の全生物を支配するつもりだよ』 なるほど。 考えられない話ではない。 高い能力を持つヒグマが他生物への優越感を持つことはおかしくはないし、そのような生物の組織で派閥化が行われるのも不思議ではないない。 『だが、俺がそれに従う理由はどこにある? わざわざそのヒグマ帝国に逆らって、俺が得をする理由もあるまい。 いや……ヒグマ帝国にさえ興味がないんだ、俺は』 そうだ、俺はそんなことには興味がないんだ。 ヒグマ帝国が地上を支配しようと、逆に人間に滅ぼされようと。 俺はただ、フェルナンデスと静かに暮したいだけで、 『そのお手伝いをしてあげられる、と言ったら如何ですか?』 だから、兵装の女の発言に心を奪われた。 『……なん、だと……!?』 『私達に従うなら、その子の首輪を外して自由にしてあげることができます。今すぐにでも。 ――いえ、それだけではありません。私達は――いえ、あのお方なら、ヒグマ帝国では絶対にできないことを報酬にしてあげられるわ』 『絶対にできないこと……?』 確かに、単に首輪を外すだけならヒグマ帝国の連中にもできるだろう。 ――だが、彼等にできないこととは、なんだ? 『ええ。 私達は――「ヒグマを人間にする技術」を持っています』 がつん、と頭を殴られたかのような衝撃だった。 『正確には、その技術の前段階ですが。 ただし現状でも、私達のように「人の形を模したヒグマ」を作ることができるのはおわかりでしょう? 技術を完成させることができれば、貴方も人間の姿になれます』 『そ……それが、なんだというのだ? ヒグマが人間の姿になれることに何の意味がある?』 いや、とぼけたふりをしたが、わかっている。 それが何を意味するのか、それによって奴等が俺に何を取引するつもりなのか。 『わかりませんか? 本当に?』 そして奴等は、それをよくわかっているのだろう。 『こう思ったことはありませんか? 「デデンネとうまくいかないのは俺がヒグマであるからだ」――と』 そうだ。 俺がヒグマでなければ、フェルナンデスも俺に恐怖は感じないだろうし――もっと近い立場で話せるはずなのだ。 『羨ましくありませんか? 彼等ポケモンと意思と通わせ、家族のように生きるポケモントレーナー――人間が』 そうだ。 俺は人間が酷く羨ましい。 『あなたが取引に応じ、ヒグマの人間化技術が完成したなら――あなたを人間にして、デデンネのトレーナーにしてあげましょう。 ――ああ、ヒグマ帝国はこの技術を知りません。これはSTUDYの研究内容でしたからね。 彼等からすれば、この技術は破壊の対象かもしれません』 『――ぬ、ぬ、ぬ――』 だからこそ目の前の女の誘惑は酷く甘美だ。 人間として――相棒として、フェルナンデスと共に生きる。 俺はそれしか望まない――そして、このままではそれは手に入らない。 だがしかし、目の前の悪魔との取引に飛び乗れば――手に入るのだ、それが。 『チャンスはこれ一回きりだよ。今なら、首輪の管理切り替えに乗じてその子を死亡扱いにして首輪から解放できる。 これを逃せば、その子の首輪を外す機会はほとんどない』 ――そして、俺は。 『……わかった……お前達に手を貸そう』 その悪魔との取引に、乗った。 ◆ 「『ヒグマ帝国でもヒグマ提督でもない勢力』……?」 「シロクマさんはシーナー殿とキングから話は聞いているだろう。『彼の者』……。 ヒグマ帝国を扇動し、さらにその乗っ取りを狙う者だ」 資料を捲り状況を計算しながら、シバさんは自らの推測を口にしていく。 「ヒグマ提督はどこから艦むすの建造技術を手に入れたんだ? STUDYの施設に残されていた資料にも、艦むすの情報が記載されているモノはなかった。 つまり、あの技術はヒグマ提督がSTUDYから接収したものではない。 当然、ヒグマ提督が一人で生み出したワケでもないだろう」 考えてみれば、おかしな話ではあった。 ヒグマを解体し、HIGUMA細胞を使ったとはいえ、穴持たずを凌駕し得る存在がそう易々と受肉し、強固なパーソナリティを手に入れるものか? 実際、ヒグマ提督とて無能ではない(あるいは、無能であった方が助かったかもしれないが)。 ではないが、このようなものを一から思いつくような頭脳の持ち主ではない。 ならば、彼に艦むすの製造法を教えた者がいるはずだ。 つまり、 「艦むす計画は最初から『彼の者』の仕込みだ。 おそらく、ヒグマ提督にその他の情報を流していたのも『彼の者』だろう」 「そ、それじゃ……ヒグマ提督は、その『彼の者』って奴に寝返ったってコトっすか?」 「その可能性も考えられるが……どうだろうな。 正直、ここまで杜撰だと蜥蜴の尻尾切りにも思えてしまう。 どちらにしろ、『彼の者』の干渉を強く受けているのは確かだろうが」 艦むすそのものに仕込みがある可能性は低い。 なんらかの仕込があるならば、ビスマルクを尋問・説得した際に気付いていい筈だ。 ヒグマ提督が『彼の者』の陣営に落ちている可能性はゼロではないが、正直そうだとしてもヒグマ提督の動きは粗雑に過ぎる。 これまで動きをこちらに悟らせなかった『彼の者』の動きとは一致しない。 だとしたら、『彼の者』はヒグマ提督に何を望んでいるのか? (……ヒグマ提督がビスマルクに命じたのと同じように、足止め……。 ヒグマ提督に目を向けさせ、『彼の者』の行動を隠匿する為か? ならば現在『彼の者』は行動に出ている可能性が高い……) 思考。結論。 導き出した答えから、シバさんは最適と思われる指示を選択する。 「穴持たず428、穴持たず312(サーチ)を探して地上、そして地下の特別警戒プロトコルの発令を伝えろ。 その後は312の指示に従ってくれ」 「りょ、了解しましたっす!」 どたばたと部屋を出て行く428を見送りつつ、シバさんはシロクマさんに視線を移す。 何故かシロクマさんは、首を傾げるような仕草をしていた。 「シロクマさんは……」 「申し訳ありません、カフェの様子を見に行かないと……」 「ああ、そういえばシロクマさんはカフェをやっていたんだったな。 無理に戻って来なくてもいいんだぞ?」 「いえ、用事が終わったらすぐ戻ってきます!」 どたばた、と走りながらシロクマさんは開いたままのドアを走り抜けていく。 シバさんはドアを閉めると、放送機材へと向かった。 【ヒグマ帝国・警備部/昼】 【穴持たず48(シバさん)@魔法科高校の劣等生】 状態:健康、記憶障害、ヒグマ化 装備:攻撃特化型CADシルバーホーン 道具:携帯用酸素ボンベ@現実、【魔導】デッキ [思考・状況] 基本思考:ヒグマ帝国と同胞の安寧のため、危険分子を監視・排除する 0:放送の準備を行う。 1:できるかぎり帝国内で指揮をするほうが良さそうだが・…。 2:カードゲームでシロクマさんに負けたのがすごく悔しい! 3:イヤリングの件などについて実効支配者たちと情報共有が必要だ 4:『彼の者』……一体どこまで入り込んでいる? [備考] ※司馬深雪の外見以外の生前の記憶が消えました ※ヒグマ化した影響で全ての能力制限が解除されています ※カードの引きがびっくりするほど悪いです 【穴持たず428】 状態:健康 装備:なし 道具:なし [思考・状況] 基本思考:ヒグマ帝国に従う。 1:穴持たず312に連絡を行う。 ※渋谷っぽい口調のヒグマです。 ※能力などは不明です。持っていない可能性もあります。 ◆ がしゃん、とフェルナンデスの首に嵌った戒めが地面に落ちる。 それが悪魔との契約の報酬の一つ。 もう一つの報酬は、契約が終わった時に払い込まれる。 『……これで外れたよ。 後はこっちの命令に従ってもらう形になるかな……』 『今はヒグマ帝国に一緒に戻りましょう。 その為の囮は既に出してあります』 『……フェルナンデスはどうしたらいい?』 『……置いていくのも心配だし、連れていくしかないんじゃないかな。 どこか安全な場所があるならそこでもいいんだけど……』 『……仕方が無いか』 フェルナンデスを連れていけば、また怯えさせてしまうかもしれない。 だが、だからといって置いていくには――この島は危険すぎた。 ただでさえ、これからはほとんど全てのヒグマが敵になるのだから。 「……ぐ、あ……」 『……!?』 その時、足元から呻き声が聞こえてきた。 ――そうだ。先程保護した人間だ。 失念していた――この男をどうする? 穴持たず696や扶桑と行動するのに、この男と行動するのは邪魔なのは明らかだ。 だが――殺すのか? フェルナンデスの目の前で? それこそ本末転倒ではないのか? ――どうする? 戸惑うカッコカリの目の前で、男は口を開き、言葉を紡ごうとする。 ――ナイフを取り出した穴持たず696に向けて、駆紋戒斗は、確かに意思と共に言葉を放つ。 「……お前達は、力を持っているのか」 「……うん」 答えた穴持たず696に、駆紋戒斗は唇を噛み締め、血を流しながら言い放った。 「……俺は勝つ。 そうだ、勝つんだ……だから。 だから――力を寄越せ……!」 その言葉に。扶桑は、確かに顔に笑みを浮かべて――駆紋戒斗の首輪を解除した。 「ええ……私達は、あなたに力を差し上げます。 大丈夫ですよ、私にはよくわかります――」 「――あなたの絶望が」 ――絶望は、伝染する。 【G-4:廃ビル街 昼】 【駆紋戒斗@仮面ライダー鎧武】 状態 重傷、疲労(極大)、胸骨骨折、気絶、首輪解除 装備 仮面ライダーナイトのカードデッキ@仮面ライダー龍騎 道具 基本支給品一式。ナシ(ふなっしー)ロックシード 基本思考 鷹取迅に復讐する。力なきものは退ける。 0:生きて勝つ。その為にはなにもかもを使う。 [備考] ※カードデッキのセット@仮面ライダー龍騎&仮面ライダーディケイドの仮面ライダーナイトのカードデッキ@仮面ライダー龍騎により仮面ライダーナイトになりました。 ※戦極ドライバーさえあれば再びバロンに変身することもできます。 【デデンネ@ポケットモンスター】 状態 健康、ヒグマに恐怖、首輪解除 装備 無し 道具 気合のタスキ、オボンの実 基本思考 デデンネ!! 0:デデンネェ…… 【デデンネと仲良くなったヒグマ@穴持たず】 状態 顔を重症(大)、悲しみ 装備 無し 道具 無し 基本思考:デデンネを保護しながら、穴持たず696達に協力する。 0 ヒグマ帝国へと向かう。 ※デデンネの仲間になりました。 ※デデンネと仲良くなったヒグマは人造ヒグマでした。 【穴持たず696】 状態 健康 装備 ナイフ、拳銃 道具 超小型通信機 基本思考:盾子ちゃんの為に動く。 1:ヒグマ提督を囮に、カッコカリ、戒斗を連れてヒグマ帝国へ潜入する。 ※戦刃むくろ@ダンガンロンパを模した穴持たずです。あくまで模倣であり、本人ではありません。 ※超高校級の軍人としての能力を全て持っています。 【扶桑@艦隊これくしょん】 状態 健康 装備 35.6cm連装砲、15.2cm単装砲、零式水上偵察機 道具 なし 基本思考:『絶望』。 1:カッコカリ、戒斗を連れてヒグマ帝国へ潜入する。 2:他の艦むすと出会ったら絶望させる。 ◆ 開いた回線の片方――穴持たず696との通信によれば、「勧誘」は成功。 「残念なお姉ちゃんでも、こういう時は役に立つものね」 穴持たず696(むくろ)――彼女は、江ノ島盾子の姉の人格と身体能力データを元に作られた人型穴持たずである。 『使いやすい手駒』を欲した江ノ島が、瞬時に思い付いたモノ――それは、彼女の為に生きて、そして彼女に殺されたたった一人の姉だった。 もっとも、江ノ島盾子からしてみれば『まともに演技もできない残念で3Kなお姉ちゃん』でしかないのだが。 「それにしても――扶桑は拾いモノだったわね」 超弩級戦艦、扶桑。 彼女の抱えた絶望に――江ノ島盾子は目をつけた。 生前大した活躍もできず、欠陥を露呈させ、妹ともども不幸艦として嘲られた彼女。 そんな彼女の他の艦むすへの羨望や嫉妬。 それらに漬け込んで絶望に落とすのは――元の世界からの、江ノ島盾子の得意技である。 「……っと、そろそろこっちも繋がりそうね」 先程からずっと【呼び出し中】と表記されていた回線の表記が、【通話中】へと入れ替わった。 そのまま江ノ島は、回線の向こうへいるだろう相手に話しかける。 「もしもーし、聞こえてるー? 美雪ちゃーん」 「……ええ、聞こえていますよ」 通話相手は――穴持たず46、司波美雪。 そもそも彼女とは、実験前の脱走騒ぎからの付き合いであった。 騒ぎの下準備のために、シーナーと共に接触していたのがSTUDYにも信頼されていた彼女である。 シーナーと違う面があるとすれば――彼女とは、『江ノ島盾子』として接触していること。 彼女が裏切る、ということは考えていない。 何故ならば―― 「あら、どうしました? お兄様は既にあなたの存在を突き止め、探っていますよ。 艦むすのことも承知です」 「あらー、そうなの? 随分と早いわねぇ。さっすが美雪のお兄様ってやつ?」 ――司波美雪にとっての行動原理は、「お兄様」である司波達也一人。 そもそもヒグマ帝国でさえお兄様にとっては踏み台に過ぎないし――それを利用しようとする江ノ島盾子もそう。 司波美雪によって江ノ島盾子はお兄様の為の障害を用意する存在に過ぎないし、江ノ島盾子にとって司波美雪はお兄様という希望に縋る、絶望に叩き落したい存在だ。 最初から二人は――自らの目的の為に、互いを利用しあっている。 そもそも前提が裏切りなのだから、それをさらに裏切ることは不可能だ。 「当然です、お兄様ですから」 「ま、それはいいんだけど。 そういうワケでアタシ、見つかっちゃったんで今から最終兵器に取り掛かるから。 アンタ、適当に偽報でも流しといてくんない?」 「ふふ……お兄様に破壊される為の最終兵器など、滑稽ですね。 いいでしょう。地下の警戒はそちらの指示する地点から逸らします」 「ありがと。……ああ、その端正な顔が絶望に歪むのが楽しみだわ」 「こちらこそ、あなたの顔がお兄様に打ち砕かれるのが楽しみです」 そして二人の『妹』は、その美貌を綺麗に歪ませて笑った。 【ヒグマ帝国/昼】 【モノクマ@ダンガンロンパシリーズ】 [状態]:万全なクマ [装備]:なし [道具]:相田マナの死体 [思考・状況] 基本行動方針:『絶望』 0:キュアハートのデータを鋳型にしてHIGUMAの人間化を進めようかな~。 1:灰色熊クンには後できつい『オシオキ』をしてあげなきゃね。 2:前期ナンバーの穴持たずを抹殺し、『ヒグマが人間になる研究』を完成させ新たな肉体を作り上げる。 3:ハッキングが起きた場合、混乱に乗じてヒグマ帝国の命令権を乗っ取る。 [備考] ※ヒグマ枠です。 ※抹殺対象の前期ナンバーは穴持たず1~14までです。 ※江ノ島アルターエゴ@ダンガンロンパが複数のモノクマを操っています。 現在繋がっているネット回線には江ノ島アルターエゴが常駐しています。 ※島の地下を伝って、島の何処へでも移動できます。 ※ヒグマ帝国の更に地下に、モノクマが用意したネット環境を切ったサーバーとシリンダーが設置されています。 サーバー内にはSTUDYの研究成果などが入っています。 【穴持たず46(シロクマさん)@魔法科高校の劣等生】 状態:健康、ヒグマ化 装備:ホッキョクグマのオーバーボディ 道具:【氷結界】デッキ 、超小型通信機 [思考・状況] 基本思考:シバさんを見守る 0:頑張ってねー 1:喫茶店の様子を見てくる。 2:江ノ島盾子の受肉が完了するまで、ヒグマ帝国内にそれとなく偽報を流す。 [備考] ※ヒグマ帝国で喫茶店を経営しています ※突然変異と思われたシロクマさんの正体はヒグマ化した司馬深雪でした ※オーバーボディは筋力強化機能と魔法無効化コーティングが施された特注品です ※「不明領域」で司馬達也を殺しかけた気がしますが、あれは兄である司馬達也の 絶対的な実力を信頼した上で行われた激しい愛情表現の一種です
https://w.atwiki.jp/83452/pages/14582.html
1 2 3 唯純 2011/07/14 http //hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1310623917/ 戻る 名前 コメント すべてのコメントを見る マジキチでもカオスでもない純愛ファンタジーじゃん -- (名無しさん) 2021-05-03 00 56 56 有り体に言って最高 -- (名無しさん) 2019-02-13 01 07 38 素晴らしい話だったわ ホント絵本のような話だ -- (名無しさん) 2012-07-16 13 29 49 うーん、充分純らしかった気がするが -- (名無しさん) 2012-04-02 20 41 02 マジキチだけどほんわかしてる良作だな -- (名無しさん) 2011-12-20 23 30 26 これは木になると気になるをかけてるんだぜ?皆まで言わせんな恥ずかしい 唯純が嫌いじゃなけりゃ最高の話 -- (名無しさん) 2011-12-14 15 43 24 メルヘンチックというかロマンチックというか……とにかくカプ含め、好みにどんぴしゃりな作品で素晴らしかった。 -- (名無しさん) 2011-08-15 10 50 56 確かに綺麗な印象のお話でしたね。最近のけいおんキャラを人外かつ大量に存在するものとして扱うSSは、ハードなものが多いだけに(あずにゃん専用車両とか平沢島とか)。 -- (名無しさん) 2011-08-07 19 45 26 純らしさ、俺にも教えて欲しい。 -- (名無しさん) 2011-07-19 05 48 45 俺は続編も読みたくなった。 -- (名無しさん) 2011-07-16 19 24 04
https://w.atwiki.jp/tvsponsor/pages/1655.html
これが定番 ! 世代別ベストソンク ミュージックジェネレーション 2023秋(2023.10.05 19 00~22 48) 19~22時台ナショナルセールス枠 1部(「木7◎×部」からスライド)1'00"…KIRIN(キリンビール) 0'30"…「駅前留学」NOVA(英会話教室)、P G、アサヒビール、アデランス、湖池屋、NISSIN 日清食品、サランラップ(旭化成ホームプロダクツ)、Quicpay 2部0'30"…P G、LOTTE、小林製薬、アース製薬、宝くじ(みずほ銀行宝くじ部)、FamilyMart、FUJIFILM、SUNTORY 3部(「私バカせまい史」からスライド)0'30"…小林製薬、TOPPAN(凸版印刷)、タカラトミー、RIZAP、アサヒビール、FUJIFILM、au(KDDI) 4部(「木曜劇場」からスライド)0'30"…Daiwa House、LION、KOSÉ、NISSAN(日産自動車)、レイク(SBI新生銀行グループ)、P G、AEON、GROP(人材派遣)、SUNTORY 終盤任意ローカルセールス枠(22 42~22 46) フジ/※いずれもCGクレジットのみでの1'30"扱いによるカード提供(1部) CAC (2部) -
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/5934.html
登録日:2011/01/13 Thu 20 27 27 更新日:2024/08/14 Wed 17 33 26 所要時間:約 7 分で読めます ▽タグ一覧 Sin イリアステル イリアステル滅四星 パラドックス 仮面 劇場版 劇場版BOSS 加々美高浩 変則デュエル 寝取り 敵 時間遡行者 泥棒 田村ックス 田村淳 絶望同盟 絶望同盟なのにシンクロ使っちゃった ←アンチノミー「………………」 遊☆戯☆王~超融合!時空を越えた絆~ 遊戯王 遊戯王5D's 遊戯王ファイブディーズ 遊戯王ボスキャラ 遊戯王登場人物項目 顔芸 さらばだ…… 歴戦のデュエリスト達よ! ●目次 ☆人物 ☆デッキ ☆D-ホイール ☆劇中での活躍 ☆セリフ ゲーム作品において ☆余談 ☆人物 『劇場版 遊☆戯☆王~超融合!時空を越えた絆~』に登場するキャラクター。 時空を越えて集った武藤遊戯(戦ったのは闇遊戯)、遊城十代、不動遊星の歴代主人公3人を相手に激しいデュエルを繰り広げた、本作の敵キャラクターである。 コードネームは「イリアステル滅四星 逆刹のパラドックス」。 CVは『アイシールド21』で蛭魔妖一を担当した田村淳。映画のED「makemagic」も歌っている(*1)。 左右非対称の白黒の仮面を付けて大型のDホイールを乗りこなす姿はある意味仮面ライダー。 例によってたくましい体つきをしており、素顔もイケメンである。 パラドックスという名前の由来は、逆説、矛盾した言葉・人・事物を表すparadoxだろう。 この手のパラドックスの話はおもしろいから読むのを勧める。 また、タイムパラドックスとも関係があるのだろう(タイムパラドックスについて知りたい人はバック・トゥ・ザ・フューチャーでも見てね)。 他にもデュエルモンスターズというカードゲームを抹消するのにデュエルモンスターズを使用することも理由か? 未来を救うために過去を滅ぼすというZ-ONEの計画もまたパラドックスか。 モンスターと融合、自分と同名(ちょっと違うが)のモンスターを召喚、 ハンデありだが3人まとめて相手、などかつてそれぞれの主人公に立ちはだかった強敵をイメージさせられる点もある。 荒廃した未来の住人であり、実験と称して様々な時代に干渉を繰り返してきた。 デュエルモンスターズが荒廃の原因だと、結論づけその消滅のため行動したことで主人公3人とぶつかることとなった。 また『遊戯王5D s』本編でZ-ONE率いるイリアステル滅四星(ファンからの通称は絶望同盟)の1人に酷似しており、 パラドックス、アポリア、アンチノミーと三人とも無関係と思えない名前をしていることから関連を噂されていたが、 TVの本編でついに遊星達がZ-ONEと対峙した際、パラドックスもまたZ-ONEが送り込んだ刺客である事が黒幕である彼自身によって語られた。 これは劇場版限定キャラがパラレル扱いではなく、本編の話にしっかり絡んでいる珍しいケースであり、 遊星の回想から襲来した時期はおそらくシェリー登場より後・クラッシュタウン編より前と思われる。 ちなみにその老人がパラドックスと判明したのは最終話2話(厳密には3話)前である。視聴者にはバレバレだったけど。 劇場版での台詞通りなら、時間移動技術を作ったのはパラドックスの可能性が高い。 監督曰く「職業は科学者だった」とのこと。 ☆デッキ 使用するデッキはSinと名の付くカード群で、そのモンスターのほとんどがドラゴン系のモンスターである。 また、Sinモンスターは元になるモンスター(Sinの項目参照。青眼など有名なドラゴンモンスターが多い)をもつものがほとんどだが、 どんなドラゴンでもSin化するわけではないのか、華麗にスルーされた我が魂(250円)もいる。 まぁパラドックス本人の好みかもしれないが。 SinシリーズのOCG化は当初は雑誌付録と来場特典の4種のみだったが、 2011年2月26日発売のMOVIE PACKにてパラドックスの使用したカードが新規収録&一部再録されたので、 ブラック・マジシャン・ガールを吹き飛ばしたいなどの特殊な趣向をお持ちの方にオススメだ。 ただ、一部弱体化している部分もあるにはあるので愛とテクニックでカバーしよう。 Sin サイバー・エンド・ドラゴンとかは普通に強いけどね! ☆D-ホイール 使用するD-ホイールは、変形浮遊することで相手を見下しながらデュエルできる素敵仕様。 実体化したモンスターで人を蹂躙する際にも便利。 おい、ライディングデュエルしろよ。 悪人は高い所に上がりたがるよね、なんか。 また、単体での時間跳躍を何回もこなす、デロリアンも顔負けのD-ホイールである。 前部がどことなくドラゴンの顔に見え、パラドックスのドラゴン好きを表しているように思わせられる。 「D-ホイールがデュエルディスクに変形するのか」、「デュエルディスクがD-ホイールに変形するのか」は意見がわかれる…………のか?正直どうでもいいが。 まぁ、久々のハイブリッドタイプのD-ホイールだったことは間違いない。 遊星「これ未来のD-ホイール?」 パラ「あ、はい」 ☆劇中での活躍 (場面転換がややこしいため遊星の時代→十代の時代→遊戯の時代と、時間を未来から過去へさかのぼっていく順に記す) ・遊星の時代 ゼロリバースの悪夢に苛まれ、シグナーの仲間達と気晴らしのライディングデュエルを楽しむ遊星の前に現れ、 D-ホイールのライトをパッシングさせて遊星にライディングデュエルをしかける。 そして、遊星がエースモンスタースターダスト・ドラゴンをシンクロ召喚したところ、まんまと手持ちの白紙カードに拉致封印。 そのままどっか(過去)にすっ飛んでいった。 ・十代の時代 各々の時代で奪ってきたドラゴン族モンスターを実体化させ、 同じくネオスを実体化させた十代と壮絶なリアルファイトを繰り広げた。 ちなみに映画では冒頭に来ているが、スターダスト・ドラゴンも実体化させていたので時系列的には遊星から星屑を奪った後。 十代を始末しようとしたところを、赤き竜の力でタイムスリップしてきた遊星に邪魔されたので今度は遊戯の時代へ。 ・遊戯の時代 遊戯と家族たちも来ていたデュエルモンスターズのイベントを襲撃。 ゲストでありデュエルモンスターズ創造主のペガサス会長を、実体化させたモンスターで会場の客ごと殺害した。 しかし、未来から追ってきた遊星と十代に、間一髪のところで遊戯のみ救出されてしまう。 そして、会場襲撃の30分前(会長も到着前)の時間に跳んだ3主人公(正確にはユベル)の活躍で客が全員避難したところに、現れるハメに。 邪魔立てする3主人公を始末すべく、1対3という不利な状態でデュエルを行うことになる。(主人公側はライフを3人で共有のハンデ) 開始早々に、発動下で負けるとSinでしまうという罪深き世界 「Sin World」というフィールド魔法を発動したり、 数々のSinドラゴンを召喚し利用したりと、ネオスやブラック・マジシャンなどエースモンスター達を苦しめた。 が、3主人公の猛攻により自身の名を冠した「Sin パラドクス・ドラゴン」を破壊されてしまう。 しかし… 一見正しいように見えた今の攻撃。 だがそれは、大いなる間違い! と、言い放ち罠カード「Sin Paradigm Shift」を発動。 デッキから「Sin トゥルース・ドラゴン」を特殊召喚しトゥルース・ドラゴンと自分を融合した。 再び形勢逆転し圧倒的な力を見せつけたパラドックス。 一時は遊星を絶望させるまで追い込んだものの、先輩の風格を漂わせまくりな闇遊戯や破天荒デュエリスト十代までは御せなかった。 気力を取り戻した遊星が操る、闇遊戯と十代によって10000まで攻撃力が上がったスターダスト・ドラゴンの一撃により敗れ去った。 なお、「Sin World」の効果によって死亡したと思われる。 ☆セリフ 「クックックッ…これで私の大いなる計画は遂行された…!」 「さらばだ……歴戦のデュエリスト達よ!」 「遊城十代…精霊を操る類稀なデュエリスト」 「この時代での目的は終えた…お前にはここで消えてもらう!」 「遊城十代、お前はここで消去させてもらう!」 「次元の裂け目から生まれし闇よ、時を超えた舞台に破滅の幕を引け!シンクロ召喚!Sin パラドクス・ドラゴン!!」 「一見正しいように見えた今の攻撃。だがそれは、大いなる間違い!」 「遊星!人に絶望の未来を跳ね返す力があると言ったな!お前は、この絶望から何を変えられると言うのだ!!」 「攻撃力ぃいちむぁんだとぉ!?」 「私の実験は…間違っていたというのかあぁぁぁ!!」 ゲーム作品において 『遊☆戯☆王タッグフォース』シリーズやデュエルターミナルには登場しない。 おそらく闇遊戯やディヴァインと同じく、声優が大きな理由だろう。 ただしタッグフォースで一応Z-ONEに名前を呼んでもらっている。 遊戯王デュエルリンクスでは2022年4月21日から敵専用で、8/28からゲット可能の仕様で登場。 今回は遊戯やユートよろしくボイスもちゃんと田村氏本人の声で収録されている。 初登場時点では最初の仮面を付けた姿で立ちポーズ一つしかなく、実質ビジュアルより ボイスが先に実装 という異例の現象が起きている(*2)。 その後、映画になぞらえたイベント発生により再び襲来。sinトゥルース・ドラゴンを従えたレイドデュエルによって戦うが、この戦闘に出すキャラによっては専用の掛け合いがあり、なんと奪われたSinモンスターのオリジナル保有者やシグナ―・主人公組に加えペガサスまである。しかもその内容が非常に興味深いので、必見。(*3) Lv2000級ではSin トゥルース・ドラゴンの効果とレイドデュエルというルールが噛み合って、一度に15万ものLPをコストにするという狂気の場面を目にすることができる。パラレルギアの自爆特攻もするため、割と頻繁に。 ちなみにこのコストもきっちりLPへのダメージとなるため、Sin トゥルース・ドラゴンをうまく処理できれば今までのLv2000レイドデュエルの中ではポイントを稼ぎやすい。 プレイアブルとしてはやはりというかSinカードを強力にサポートするスキルが多く、中でもSin Worldを開幕から配置する「罪深き世界」、Sin Territoryを持ってくる「Sinなる領域」が有力候補。中には相手依存の「白紙のカード」や、Sinとオリジナルをデッキ・手札に回収する「対となるモンスター」などもあるが、この辺は趣味の領域か。 意外と強力なのが初期スキルの「Sinなるドラゴン」で、トゥルース、スタダ、パラレルギア、worldをデッキに追加する初期救済用だが、これに加えてSin worldが相手の効果で破壊されないという耐性付与がついている。 ボイス付きのカードは全てSin関連&Sinのオリジナルモンスターのみとなっている。 ☆余談 奪ったカードの持ち主 劇中で様々なSinドラゴンを使用するが、少なくとも、世界に一枚ないし三枚しか無いと言われている 社長の青眼の白龍 丸藤亮のサイバー・エンド・ドラゴン ヨハン・アンデルセンの究極宝玉神レインボー・ドラゴン etc… ちなみにどうやら、アニメにおけるそれぞれの持ち主とデュエルして奪ったらしく、デュエルリンクスのイベント会話を見る限り真紅眼については城之内から奪った模様。 パラドックス曰く「私のデッキはあらゆる時代から最強カードを集めた別次元の領域」らしい。 わざわざオリジナルを集めたのは現存していないか(じゃあ、なんでSin作れたんだという言葉は本人やZ-ONEの企業努力ということで) コピーカードだとSin化に耐えられなかったかのどちらか、あるいは両方だと思われる。 元は科学者 実際のデュエルでは、攻撃順番を間違えたり(*4)、 奪ったくせにスターダスト・ドラゴンの効果を知らなかった(*5)などドジっ子なところも。 作中でのSin パラドクス・ドラゴンは召喚条件を無視するものの、効果は無効にしていない。 まあ彼からしてみれば3人ものキング・オブ・デュエリストとデュエルしている状況であり、 彼目線では途方もないプレッシャーを感じていた事が予想される。多少デュエルに粗が出るのも無理もない事なのかもしれない。 デザイン 十代や遊星の様な高橋和希先生のキャラ原案は無く、劇場版でキャラクターデザインを務めた加々美高浩氏のオリジナルデザイン。 パラドックスが使うモンスターたちも同様である。 滅四星の仲間同様左利きのパラドックスだが、これは構図の問題であることが加々美氏から語られている。 遊戯達との対戦では遊戯達が画面右、パラドックスが左に位置するため、右利きだとドローや攻撃命令の時に腕で姿が隠れ、印象が弱くなると考えたためだという。 これが5D's本編に逆輸入された結果、アポリアやアンチノミーも左利きになっている。 因みに他の未来組も全員高橋先生の原案が無いアニメスタッフのオリジナルデザインである。 一見正しいように見えた今の追記・修正。だがそれは、大いなる間違い! △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 奪ったカードの効果を読まないおちゃめさん。 -- 名無しさん (2014-08-19 20 58 28) カード自体を消そうとしたりデュエルがそんなにうまくないことから生前はそんなにデュエルをしなかった人だったと思われる -- 名無しさん (2014-11-01 08 41 22) 時間旅行技術を開発したのはパラドックスかな? -- 名無しさん (2014-11-01 09 25 26) 今回もタッグフォース参戦は絶望的か。これが絶望だ、ターンエンド -- 名無しさん (2014-12-26 00 52 45) TFSPで同朋のアンチノミーが【Sin】を使ってくれるよ!やったねパラ↑ドックス -- 名無しさん (2015-02-16 14 49 41) 戻れる時間は限度があんのかな?5000年前にもどってマグナディン殺せばいいんじゃね?とおもった -- 名無しさん (2015-02-23 12 06 11) ↑アクナディンだと思うけど それだと王の記憶編の意味がw だけどデュエルモンスターズを生んだの作中じゃ会長だし 会長を殺して三幻神の調査云々もろとも抹消できるから、アクナディンを殺す必要なし -- 名無しさん (2015-03-25 16 24 57) ↑↑なるほど。イベントにやって来た会長じゃなくて遊戯王作る前の会長殺したほうが良くね?って思ってたけどそう考えれば納得 -- 名無しさん (2015-05-08 23 32 57) 主人公組のデュエルは受けるがペガサスはリアリファイトで抹殺する。Sinデッキは《ドラゴン族・封印の壺》一枚にほぼほぼ完封されるから仕方ないね。 -- 名無しさん (2020-02-07 06 16 37) 発動下で負けるとSinでしまう、で草生え散らかした、訴訟 -- 名無しさん (2020-10-16 12 31 55) ↑5 それだとゾーク当たりが別の策謀を練りそう。 -- 名無しさん (2022-01-06 14 51 33) リンクスに参戦おめ -- 名無しさん (2022-04-17 15 04 19) ↑7 アニメ時空なら改心前のダーツや盗賊王バクラも介入してとんでもない展開になりそう。 -- 名無しさん (2022-04-17 15 13 39) リンクスのパラドックスさん、遊星に可能性忘れられててちょっと笑ってしまった……w -- 名無しさん (2022-04-21 15 56 24) まさかの本人ボイスとはたまげたなぁ... -- 名無しさん (2022-04-22 14 42 18) アンチノミーとアポリアに掛け合いがあるの嬉しい -- 名無しさん (2022-04-22 15 07 16) 『デュエルリンクス』でプレイアブルになる際に本気になりそう(現状彼のカットインややられモーションが無い時点で、何かしらの意図で敢えてそうしているのかも) -- 名無しさん (2022-04-23 21 41 44) リンクスで御尊顔が徹底的に隠されてて笑った -- 名無しさん (2022-08-03 17 36 05) 「ペガサスを消してもDMは根絶できない」って全否定されてるのが哀れすぎる… -- 名無しさん (2022-08-25 19 15 56) リンクスで奪ったレッドアイズの出どころが城之内からだと判明したな -- 名無しさん (2022-08-26 02 31 01) アポリアや統合前のプラシド、アンチノミーとの掛け合いも熱いが哀しい... -- 名無しさん (2022-08-27 14 55 33) リンクスではあくまで再現された存在で、恐らく襲撃前までの記憶(とカード)しかないから、リンクス世界で新たにSinを集める際にこの世界の強者たるレジェンドデュエリストから奪ったと言う可能性もある。映画と違って、本人はタイムスリップのつもりでも実際はゲートの先のワールドにしか行けない訳だから、映画でも同じ相手から奪ったと断言はし難い。デュエルキング(と5D's組)以外は特段映画での事を知覚してる様子も無かったし。吹雪がいたらまたちょっと違う台詞が見れたかも? -- 名無しさん (2023-03-28 14 12 46) やはりというかブルーアイズは海馬から、サイバーエンドは丸藤亮(ちなみにヘルカイザー時)から奪ったことがリンクスで明かされているため記述追加お願いします。 -- 名無しさん (2024-02-14 08 34 03) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/bsr_e/pages/537.html
絶頂に登りつめた瞬間、体内で爆発するものと思っていた元就の精が顔中に降り注いでいた。 水をかけられたように、快感の余韻が冷める。 「あ……え?」 まつは何が起きたのか分からず、言葉にならない声を漏らした。 と、鼻で笑う声が聞こえる。 「所詮、こんなものか」 冷たい声だった。 「愛……か。ふん、くだらぬ。おい、女。聞こえているのか?」 見下すように言った男は間違いなく、先刻まつに惚れたと告げた男、毛利元就である。 声は冷え冷えとしていて、顔には能面のような氷の面。視線は蔑むような冷たさをもって、 まつを見下ろしていた。 「貴様と前田利家は聞くところによると、たいそう仲の良い夫婦だったそうだな。 互いに深く愛し合っていた。そうであろう?」 当然だ。 まつは戦慄いていた。 「ふ、くくくくくっ。夫を愛していながら、他の男に体を許したと。深い愛情の行き着く 先がこの結末とは……滑稽でならぬ」 毛利元就は両手を上げ、大仰なしぐさで笑っている。 「愛など、この程度のものか? くだらん、実にくだらぬ。我が策の糧にもならぬ、無用の ものと我は理解した」 理解したと言うが、まつには何がなんだか分からない。 まつは、ふるえる声で訊ねた。 「な、何を言っているのですか? この程度? 所詮? ――試したというのですか? お答え下さりませ! 何のつもりでこんなことをなさったのです、試すつもりだった のですか、まつの心を!?」 元就は着物を着なおすと、裾についた埃を邪険に払った。それがなかなか取れずにいる ようで、元就は裾をじっと見つめていた。 問うたまつには目もくれない。裾についた埃ほどの関心もないのだと、元就が無言で 言い捨てているようだった。 まつは怒鳴った。 「お答え下さりませ!」 「貴様は馬鹿か」 穏やかにすら聞こえる元就の声音は、ひたすら残酷だった。 「貴様の心とやらに量る価値があるとでも思うておるのか? 我の言葉が理解できぬなら 口を開くな、耳障りな女よ。 我は『愛情』という感情の価値を量ったにすぎぬ、戦場で使う価値のあるものか否か、 我が策の糧となるか否か」 気だるそうに言う元就は、路傍の石を蹴飛ばす気安さで言ってのけた。 「答えは否、だ。恐怖で兵を縛る方がはるかに合理的。そうであろう? 女」 実験だったとでもいうのか。元就は目に見えぬ『愛』を、まつという女を被験者にして 冷めた目線で観察していたのだ。 愛した夫以外の男の囁く言葉に心を動かすか否か。答えは出、元就は『愛』という感情の 価値を、鼻で笑った。 そういうことだった。 「あ、あ、あ……」 心を、犯された。陵辱された。 まつはそう思った。 愛する男は利家だけなのに、自分は冷酷な男に体を許してしまった。 目の前が暗くなる。 これが絶望なのだと知り、まつは力なく笑った。 「ふん。愛など、この程度のものよ。貴様がそれを証明したのだ、自らな」 どこか残念そうな色を含んで言う元就の言葉を、まつはうわの空で聞いていた。 毛まつ8
https://w.atwiki.jp/niconico3nd/pages/314.html
適切な場所に適切な役者を配置する。これが一番重要なのだ ◆X/o3uTcmCw 「あそこが書記室か…」 半ばスクラップと化したオデッセイの中からルカが呟く。 「ところで鬼子、大丈夫…じゃないわね」 オデッセイの中から死んだ秋刀魚の様な目をした少女がゆっくりと力なく出て来た。 そしてそのまま地面に倒れ込む。 さすがに道路を突き破って森林の中を走るのは無理があっただろうか、 とルカは心の中で少し反省する。 鬼子が意識を取り戻す頃、丁度定時放送の時間となった。 エ エ エ エ エ 『…それでは諸君、次の放送まで精々生き残るんだな。…』 「くっ!主催者め!」 「クソッ!」 司馬宙が地面を殴ろうとする。 プラシドがそれを止める。 「落ち着け、歯痒い気持ちは分かるが今は情報を集める事が先だ」 「だけどこんなにたくさんの奴が殺されてるって言うのに…」 「まあ待て、それより参加者とやらを確認するぞ」 プラシド達が参加者を確認する。 (不動遊星…ジャック・アトラス…奴らもここにいるのか…) 「知り合いがいたのか?俺はいなかったが」 「いや、いないな…ん」 プラシドが何かを感じ取った。メカの勘と言ったところだろうか。 「誰かくるぞ」 「敵か!?」 「分からん、だが様子を見た方がいい」 二人は書記室の入り口が見えて入り口から見えにくい場所に隠れる。 プラシドの予想通りドアが開く。 影からして二人いる。 「だれかいる?」 そのうち一人が声を発する。 プラシドが聞く。 「お前はこの殺し合いに乗るつもりなのか?」 「いるのね…あんな殺し合いにのるわけないでしょう」 「フン…確かめさせてもらおう。司馬宙、さっきの機械を出してくれ」 「おう!」 プラシドと司馬宙が二人の前に姿を現す。 司馬宙がオラオラを取り出す。 プラシド達が二人の前に立つ。 「腋を出せ」 プラシドが真顔で言う。 「な…いきなりなんなの…変態なの…」 ルカが後ずさりしながら銃を構える。 「違う、確かめるためだ、この機械は嘘を見破れるらしいからな それともお前は嘘をついているのか?」 「…わかったわ」 嫌がりながらもルカは腕を上げる。 プラシドがそこによくわからない機械を付ける。 「お前は本当に殺し合いなどする気は無いんだな?」 「無いって言ったじゃない!?」 機械は反応しない。本当なのだろうか、 機械の精度は保証できないらしいが取り敢えずは信じる事にした。 「一応嘘ではないみたいだな…次はお前だ」 「え?…や…やめてください」 「いいから出せ」 「きゃっ!貴方は鬼に取り憑かれて…」 「ロボットに鬼など取り憑かん」 - - - - - (問題は無さそうだな…この機械の精度は分からなかったが) 「まあいい、俺はプラシドだ」 「俺は司馬宙、鋼鉄ジーグだ」 「巡音ルカ」 「日本鬼子です」 不満は残るものの四人はやっと打ち解け、 情報の交換、参加者などの確認、支給品の確認をする。 最初に司馬宙とプラシドが確認し合ったものを見せ、 プラシドが放送が入ったために忘れていた司馬宙のデイバックから支給品を探す。 少し大きな箱を取り出した。 「宝箱?」 「待て、まだあけるな。説明書に開けるなとある」 プラシドが読んでいた説明書を三人に見せる。 その説明書にはでかでかと 『開けるなよ、絶対に開けるなよ!』 と書かれていた。 「で、お前らの支給品は何だ?」 「なんで貴方が仕切ってるの…」 そう言いながらもデイバックを降ろして開ける。 ルカが支給品を取り出す。 それはプラシドに取って非常に見覚えのある物だった。 「これしか入ってないわ」 「そ…そいつは…シンクロモンスター!」 プラシドが目の色を変えた。 とっさに銃を構えカードを撃とうとする。 が、その前にルカの銃口がプラシドに向けられていた 「人の体に触ったり支給品破壊しようとしたり… そろそろいい加減にしてくれないかしら」 顔は笑っているが、心の中では明らかに怒っている 宙と鬼子にははっきりと分かった。 「ちっ!忌まわしきシンクロめ…」 プラシドが銃を降ろす。 「残りの支給品は私が確認するわ あなたはあの書庫を探していなさい」 下っ端は舌打ちしながらも書庫へ向かった。 「ところで貴方はこのカードについて何か知ってるみたいね」 「ブラック・ローズ・ドラゴン、ブラック・フェザー・ドラゴン、… 選ばれしシグナーが持つ龍…」 そう呟いてプラシドは書庫の扉を閉じた。 今度はルカが仕切る。 「ところで鬼子の最後の支給品は何なの?」 「あ、はい」 鬼子がルカに支給品を差し出す。 紅い紐のようなものである。 「リボン?」 いろいろ弄ってみるが特に変化はない。 どうやらハズレのようだ。 リボンを鬼子に返す。 気を取り直してルカが仕切りなおす。 「取り敢えず書庫を探すわ、鬼子はプラシドの書庫を、残りはあっちの部屋を探すわ」 二手に分かれそれぞれの場所を探す。 _ _ _ _ (遊戯王カードwiki…中はコピーを纏めたファイルか…持っていくか) プラシドがファイルをデイバックに入れる。 (それにしても不思議な本が多いですね…。) (?…これは…) 鬼子が一つの本を取り出す。 『この記事は第125回オススメ記事に選ばれました! よりニコニコできるような記事に編集していきましょう。 日本鬼子とは、 中国語における日本人の蔑称、日本鬼子(リーベングイズ / リーベンクイズ) 1.の中国語蔑称から派生した萌えキャラクター、日本鬼子(ひのもと おにこ) の事である。…………』 (私の本…?) _ _ _ _ _ _ _ ルカ達が手がかりを探す事小一時間。 (さすがに数が多いわね…ちょっと休憩しましょう) ルカは当ても無く探している司馬宙を他所にこっそりと中央の部屋に戻る。 近くに椅子に座りふぅ、とため息をつく。 一息ついたところでふとテーブルの上のものに目をつける。 ふとルカは興味を持った。 「あれは司馬宙に支給された宝箱…」 そっと宝箱に近づき回りを見回す。 人間、いや人間でなくともするなと言われればしたくなるものである ある熱湯コマーシャルで、「押すなよ!絶対に押すなよ!」と言った後に押され、 熱湯の中に落とされてしまうというネタがある。 これにより「○○するな」という言葉が「○○しろ」という意味として、 お笑い業界のみならず広く認識されている。 ましてや「絶対に開けるなよ」とは、「開けろ」と同義語である。 (開けるなといわれたら開けたくなるじゃない …こっそり開けちゃってもいいよね…?) そっと宝箱の蓋に手を掛けゆっくりと持ち上げる。 蓋が開く。 そして ┌────────────────────┐ |宝 箱 の 中 か ら モ ン ス タ ー が ! │ | │ | │ | │ └────────────────────┘ ^ ^ ^ ^ ^ 「さて、役に立ちそうな物はこれぐらいか、 鬼子、取り敢えず一区切りしたから合流するぞ」 プラシドが役に立ちそうと判断した本をデイバックにいれながら言う。 鬼子が頷く。 「きゃああああああああ!!!」 急に叫び声が聞こえた。 「ルカ様!?」 「!?ルカの声!チッ!行くぞ」 二人は立ち上がり中央の部屋へ走って向かう。 そして扉を破壊する勢いで開けた。 _ <´ヽ γi_ r .-| ヽ |ヽ、 _ 人 、イ ιjv‐、_i ー、_ ´‐i |/ 入ヽ、  ̄`¬ ι~― ( .\__ ノヽ,r‐―‐ヽ/(⌒´ _,_ /^Y _i-‐ ト、r―‐' ,‐‐ ヽ、 ´ r ~´ `T^ゝ\ ヽ i ,γ )、 ヽ 〔 ~ ヽλ,| |_/'´ ( _ヽ,~ ) ζ i rーt-、ソヽ、 |.ト、 〈 ヽ、_ゝi、 、__、ヽト、\(_ ,γヽ、 レ ヽ、 ヽ、_) `、| ゛='、ヽr、 ヽ、ヽ,.- y ハ | (_ `rー 、 ヽミヽヽ \丶_)) `^ν ヽ| ソ "く_斤―人__ソハ\ヽ~  ̄ ̄ ^ー ' ` ヽ そこにはルカの前にエビのような怪物がいた。 「だから開けるなと言ったはずだ!」 プラシドが見る限り宝箱が開いている。 怪物はそこから出て来たのだろう。 プラシドが拳銃で海老を撃つ。 弾は海老に命中したがそれほどダメージは受けていない。 「ありゃ、1対1で確実に倒せると思ってたのに」 それに反応し怪物が喋った。 同時に部屋から司馬宙が飛び出して来た。 「今の悲鳴何があったんだ!あいつか!」 「危ない!避けろ」 ┌───────────────┐ │ テ ー ル ス ク リ ュー │ └───────────────┘ _ <´ヽ γi_ r .-| ヽ |ヽ、 <> <> _ 人 、イ ιjv‐、_i ー、_ <> <> <> ´‐i |/ 入ヽ、  ̄`¬ <> <> <> ι~― ( .\__ 人 <> 人 ノヽ,r‐―‐ヽ/(⌒´ _,_ < > 人 < > /^Y _i-‐ ト、r―‐' ,‐‐ ヽ、 Y < > Y ´ r ~´ `T^ゝ\ ヽ i <> Y <> ,γ )、 ヽ 〔 ~ ヽλ,| <> <><> |_/'´ ( _ヽ,~ ) ζ i rーt-、ソヽ、 <> <> <> |.ト、 〈 ヽ、_ゝi、 、__、ヽト、\(_ ,γヽ、 <> カラコロカラコロ レ ヽ、 ヽ、_) `、| ゛='、ヽr、 ヽ、ヽ,.- y ハ | (_ `rー 、 ヽミヽヽ \丶_)) `^ν ヽ| ソ "く_斤―人__ソハ\ヽ~  ̄ ̄ ^ー ' ` ヽ とっさにその渦巻きを司馬宙が避ける。 「どこ見て狙ってんだ!さあこいよ!この鋼鉄ジーグが相手だ!」 プラシドはその間にルカのもとへ行く。 「大丈夫か!」 「やめて!」 ルカがプラシドの手を振り払う。 構わずプラシドが指示をする。 「ここで戦うのはまずい、みんな!逃げるぞ!」 急いで一行は書記室から飛び出す。 書記室からは脱出し、森林を駆け抜ける。 エビの怪物はテールスクリューで扉を破壊し一行を追いかける。 「かっとビングだぜ、俺!」 追いかけながら海老が叫ぶ。 「あっちにのってきた車があるわ!」 ルカが走りながら誘導する。 プラシドはエビを銃で撃って牽制する。 しばらく走ってオデッセイのもとに着く。 「この車よ!乗って!」 「待て、俺が運転する」 「なんでここでもあんたが仕切るのよ!」 「少なくともこの酷さを見る限りお前はこれを扱い慣れていないようだからな」 「…っ!」 ルカは何も言い返せず顔が赤くなった。 「早く乗るんだ!」 四人が乗り込みオデッセイが発進する。 車に乗って数分後。__ 「どうにか振り切ったみたいだな」 プラシドが息をつく、 (少し銃を使い過ぎてしまったかもしれないな) 「プラシド様はこの機械を扱い慣れてるようですね」 「フン、それより手がかりはあったか?」 プラシドがバックミラーを見ながら言う。 「それが…さっきの騒ぎで置いて来ちゃったぜ」 「私も」 「私は一応持ってきました」 「そうか…後で確認する。 誰かが余計な事をしなければもっと手がかりが掴みやすかったのだがな」 ルカは後一歩の所でキレそうになった。 【E-07 道路/1日目・朝】 【プラシド@遊戯王5D's】 [状態]:疲労小 [装備]:アノニムの二丁拳銃 弾数(1/6、6/6)(一丁のみ腰に差している)@アカツキ電光戦記 [道具]:基本支給品一式、インヴェルズ・ギラファ@遊戯王、 プラシドが役立ちそうだと判断した本 [思考・状況] 基本行動方針:絶望の未来を変える 0:宙達と行動する。 1:愛用のDホイールと剣が欲しい。 2:不動遊星との決着は保留。 【司馬宙@鋼鉄ジーグ】 [状態]:疲労小 [装備]:専用変身グローブ@鋼鉄ジーグ [道具]:基本支給品一式、モンスターボール(バッフロン)、 もしかしてオラオラですかーッ!?@未来ガジェット研究所、 [思考・状況] 基本行動方針:主催者め!この鋼鉄ジーグが相手だ! 0:プラシド達と行動する 1:殺し合いに乗ったやつがいたら、この鋼鉄ジーグが相手だ!死ねぇ! 2:グローブ以外の専用装備が欲しい。 【巡音ルカ@VOCALOID】 [状態]:疲労小 [装備]:大口径拳銃@魔法少女まどか☆マギカ [道具]:基本支給品一式、ホンダのオデッセイ(ボディーに大量のヘコミとキズ)@課金騎兵モバマス予告集 ブラック・ローズ・ドラゴン、ブラック・フェザー・ドラゴン@遊戯王5D's [思考・状況] 基本思考:歌い続けるために生きる 1 プラシドはちょっとぶん殴りたい 2 鬼子に協力する 3 絶望には呑まれない 【日本鬼子@日本鬼子ぷろじぇくと】 [状態]:健康、グロッキー [装備]:白楼剣@東方Project [道具]:基本支給品一式、ルーミアのリボン@東方Project、 鬼子が役に立ちそうと見て持ち出した本、 [思考・状況] 基本思考:殺生無しに争いを鎮める方法を探したい 1 この方はこの機械を非常に扱い慣れていてよかったです 2 心を鬼に囚われた人を白楼剣で斬り、迷いから解放する 3 極力殺生はしたくないが、いざというときは…… ※プラシドと鬼子がどんな本を持ち出したかは次の書き手さんにお任せします。 ※クレイクロウが会場内に解き放たれました。 ※天界の書記室の入り口が破壊されています。 ─ ─ ─ 「逃げられちゃったか まあいきなり本気を出したらバランスブレイカーだし仕方ないね」 獲物を逃したエビの怪物、クレイクロウは呟く。 ボスにしては非常に地味でありストーリー上でも空気、その上弱いという不遇な存在だが 逆にネタにされて盛大な人気を誇るようになった。 だが本当に弱いわけではない、マジになればオメガや神竜など 「テールスクリュー」+「粘液」のコンボで瞬殺できるのだ。 しかし力は誇示すれば良いというわけでもない。 能ある鷹は爪を隠す。 主人公達がレベル上げの足がかりとなるためにわざと手加減しているのだ。 本当は睡眠耐性があるのだがスリプルを受ければ寝たフリをする。 「まあ適当に相手を見つけたら戦えばいいか そのときは相手の強さに合わせて本気を出して参加者を引き立てさせればいい」 こちらから敵に会う事は無い。 メインシナリオはあくまで参加者であり、 参加者でもない意思持ち支給品がむやみにシナリオに介入してはいけない。 楽観的でメメタァな強い海老はのそのそと歩いていった。 「しかし以外と狭かったな宝箱、神竜もよくあんな所に入れたもんだ」 【クレイクロウ@クレイクロウがマジになった】 [思考・状況]相手がいれば戦い、それを目立たせる。自分はあくまでメインシナリオの調味料 【DMカードセット@遊戯王5D's】 【ブラック・ローズ・ドラゴン】 星7/炎属性/ドラゴン族/攻2400/守1800 十六夜アキが使用する彼女のエースシンクロモンスターで、シグナーの龍の1体である。 シンクロ召喚に成功した時、フィールド上に存在するカードを全て破壊する事ができる という強力な効果により多くの人がEXデッキに入れた。 かつてはその強力な効果故に制限カードに指定されていた。 【ブラックフェザー・ドラゴン】 星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守1600 アニメ5D'sにおいてクロウが使用するシンクロモンスターで、シグナーの龍の一つ。 自分が効果ダメージを受ける代わりに自身に黒羽カウンターを乗せ、 乗っている黒羽カウンターの数に応じて攻撃力がダウンする。 そして乗っている黒羽カウンターを全て取り除く事で相手モンスターを弱体化させ、 ダメージを与える効果を持つ。 ブラックフェザーと名が付いているものの、 効果そのものはクロウの使用するBFシリーズとは無関係。 【ルーミアのリボン@東方Project】 宵闇の妖怪、ルーミアのトレードマーク 東方紅魔郷のおまけ.txtにて 「頭のリボンは御札で、本人は取りたくても触る事すらできないのです」とされている。 (誰が、何の目的で付けたのか、というのは一切不明)。 ※出典元の世界のルーミアがどうなっているかは不明です 【クレイクロウ@クレイクロウがマジになった】 元々は「ファイナルファンタジーV」に登場するボスモンスターである 相手のHPを一桁にする「テールスクリュー」とスロウ+スリップ効果の「粘液」を使ってくるのだが、 HPが2000しか無く、対処法さえ知っていればいや知っていなくともかなり余裕。 よっぽどひねた縛りプレイをしない限りコイツで全滅なんてことはまずあり得ないだろう。 ボスにしてはあまりに地味すぎかつ弱すぎな存在から、 逆にネタにされ、一部で熱狂的な支持を集めるようになった。 下の動画のようにクレイクロウがマジになればオメガや神竜にエクスデスなど呆気なく倒せます。 http //www.nicovideo.jp/watch/sm8155339?via=thumb_watch 一部ニコニコ大百科から転載 sm78 ロストメモリーズ~失われた想い 時系列順 sm80 スルーに定評のある…… sm78 ロストメモリーズ~失われた想い 投下順 sm80 スルーに定評のある…… sm52 未来プラシド研究所 プラシド sm [[]] sm52 未来プラシド研究所 司馬宙 sm [[]] sm63 最終鬼子一部吐く 日本鬼子 sm [[]] sm63 最終鬼子一部吐く 巡音ルカ sm [[]]
https://w.atwiki.jp/anirowakojinn/pages/3983.html
絶望を求めた少女がいた。或いは彼女という存在が既に、どんなものよりも絶望的だった。 嘘のない世界を求めた皇帝がいた。だが彼は見捨てた自らの実子によって討ち果たされた。 莫大なエネルギーを求めた生命体がいた。本来の結末に到るより先に、彼は絶望に出会ってしまった。 絡み合う筈のない三つの世界の因果が絡み合い、偶然というにはあまりに出来すぎた、しかし因果と呼ぶには悪意に満ちすぎているひとつの計画が生まれた。 希望も絶望も無に帰す。 未来も過去も関係なく平等にねじ曲げる。 生も死も、不条理という名の条理の前では固定概念にすらなりはしない。 そんなゲームの幕開けは、ゾッとするほど美しい夜だった。 × × ぴん、と一本立ったアホ毛が特徴的な少年、苗木誠が目を開いた時、そこは見知らぬ場所だった。 少なくとも、この景色を見知っているほど、苗木誠は特異な環境で育ってきてはいない。 四方は壁に囲まれ、出口のような場所は確認できない薄暗い部屋。 少ない明るさの中でも分かる、庶民とは格が違うと認識させられるような、荘厳な装飾。 なればこそ、どうして自分のような人間がここにいるかも分からないし、どうやってあの『学園』から脱出し、こんなところまで来られたのかはもっと分からない。 「ここは………?」 まだ眠気を訴える目を擦って辺りを見渡すと、大勢の人間の姿がそこら中に確認できた。 目測だが、ざっと六十人以上はいるのではないだろうか。 しかも内の大半が苗木と同じく、自分がどうやってここまでやって来たのかが分からず混乱している、そんな様子の人間たちばかりだった。 中には苗木がここ数日間の内に知り合った『仲間』の姿も何人か見受けられ、どうやら自分だけの身に起きていることではないらしい、と一層その身を強張らせる。 何より、彼の深層意識が、これから何か『ヤバイ』ことが始まると、明確な警鐘を鳴らしていたのだ。 『超高校級の希望』らしくもないが、不運にも彼の予想は――的中してしまっていた。 「……目は、覚めたか」 低く、重々しい声が薄暗い空間の中に響き渡った。 それとまったくの同時に、部屋のライトが一斉に点灯し、眩しさが網膜を焼き焦がすような錯覚に陥る。 声の主は、特徴的な髪型をした一人の男性だった。 髪の毛は白髪でこそあるが、老いをまるで感じさせない迫力と存在感を放って、彼はそこにいた。 馬鹿な、という声がどこかからあがったのを、苗木はしっかりと耳にした。 まるで居てはいけない存在であるかのように、その声は困惑に溢れていて、動揺が見える。 すっかり光に満ちた空間の中で、老獪なる男に誰もが目を奪われてしまっていたが、苗木誠少年を含む実に十人ほどの『高校生』たちは、その足元の存在に瞠目せざるを得なかった。 ツートンカラーの、悪趣味とさえ取れる一体のぬいぐるみ―――絶望の化身(モノクマ)。 彼らを絶望のどん底に叩き落とし、疑心暗鬼に引き込み、多くの命を散らせた悪魔。 あれがいるという時点でもはや、これから始まるのが何かなど、語るまでもなく分かりきっていた。 ――――絶望だ。希望を抱くことさえ馬鹿馬鹿しくなるような絶望が、始まってしまうのだ。 高校生たちが既に感じた『絶望』など余所に、男は一切態度を変えることなく毅然と言い放つ。 「我が名は神聖ブリタニア帝国第九十八代皇帝、シャルル・ジ・ブリタニアである」 神聖ブリタニア帝国、という名前に苗木は聞き覚えがなかった。 そんな特徴的な名前の国があったなら名前くらいは知っていると思うが、そんな国の名前は知らない。 だが、何はどうあれこの男が一国の皇帝である、というのは事実。 「ブリタニア帝国のことを知っている人間など、居ても居なくても同じだ」 人々のざわめきが一際大きくなるが、男――シャルル・ジ・ブリタニアは語ることを止めない。 当然だ。聞き逃したなら損をするのは彼らであり、シャルルではないのだから。 だが、人々は次の瞬間シャルルが語った言葉の前に、嫌でも話を聞くことになる。 「貴様らには今宵ゲームをして貰う――勝利条件は単純明快! 最後の一人まで生き抜くことだ。 殺せ、騙せ、奪え! どんな手段を使おうと、元いた場所へ帰り着けるのはどの道、ただ一人である」 ――――――は? と、苗木誠は思わず声を漏らした。 この男が言ったことがあまりにも常軌を逸していて、半ば反射的に、声が漏れていた。 しかし苗木の存在は目立ってなどいない。 会場でついさっきまで騒いでいた者たちも、皆一様に同じような反応を取ったのだ。 生き抜くこと、それはつまり他の人間たちを、命を、踏み台にして自分の命を守るということである。 簡単に言うなら、それは―― 「うぷぷ、そうだね! 皆さんご名答、ボクらはオマエラに殺し合いをしろって言ってるんだよ!!」 突如、シャルルの足元のぬいぐるみ――モノクマが、ダミ声を響かせて人々の方を指差した。 そこで苗木は理解する。このモノクマがどうしてここにいるのかを。 ひとえに、飽きたのだ。だらだらと送られるコロシアイの学園生活よりも、スピーディーかつ絶望的な光景がいつだって見られる殺し合いを、選んだ。 実はその指摘は合っているようで間違っているのだが、そんなことは苗木誠の知るよしもないことだ。 「こやつはモノクマ。余の協力者であり、事実上この計画の立案者である」 「うぷぷ! そうなんです。ボクは偉いのです。いよいよ宇宙制覇も近いかな? ぶーっひゃっひゃ!!」 ひとしきり大笑いを続けるとモノクマはびっ、と人々を指差し、 「でもオマエラ! これは夢じゃないし、ドッキリ企画でもありません!! 悲しいけどこれ、現実なのよね。だから無駄な希望は捨てて、大人しく立派に殺し合いましょう。 うぷぷ、うぷぷ……絶望的すぎてボク、発情期に突入しそうですよ」 身体をクネクネさせて可笑しなことを宣うモノクマを無視して、シャルルは説明を続けようとする。 如何に殺し合いのゲームとはいえ、何のルールもなしではゲームにならない。 「先程も言った通り、貴様らには此方で用意した『箱庭』を使い、殺し合いをして貰う! 制限時間は四十八時間、それを過ぎれば全員を失格とし、一人残らず抹殺だ。 だがもし生き残れる者があれば我々は褒美としてまず莫大な富をたまわし、そしてもうひとつ――『どんな願いだろうと叶える権利』をくれてやろう。 死者の蘇生、復讐、特殊な力を得ること、一通りの願いは問題なく叶えられる。 次に、より細かいルールについての説明だが――、そうであるな。 まずはルールを破った場合に課せられる『ペナルティ』について先に見せておくべきか」 言うが早いか、シャルル・ジ・ブリタニアはすっ、と右手を挙げた。 すると、何処からともなく現れた鉄の首輪付きの鎖が、一人の男の首根っこに巻き付けられた。 乱暴に鎖は男の身体をシャルルの前まで引きずり、そこで起立させる。 相当な衝撃だった筈だが男は痛がる素振りも見せず、逆にシャルルを真正面から睨み付けた。 まるで竜を連想させる気迫を内包した右目が、皇帝に臆することなく敵意の視線を注ぐ。 「小十郎ッ!」 「ご心配なく、政宗様。――このような外道に臆するほど、あなたの右目は安くない」 小十郎と呼ばれた男は迷うことなくそう答え、シャルルから視線を反らそうともしない。 彼は決して愚鈍な馬鹿ではない。自分がこれからどうなるのか、おおよその予測はついている。 だがそれでも、最期の一瞬までこの外道に屈することだけは、絶対にしたくないと思えた。 竜の右目としてではなく、一人の武人として、この手の手合いに屈することだけは断じて許せなかった。 「ふむ、良い目だ。だが――」 ドゴンッ、と、サイレンサーを装着した拳銃の発泡音のようなくぐもった音が響いた。 「――――――――ここで逝ね」 小十郎の喉元に、赤い花が咲いた。 そこに爆弾が仕掛けられていたとか、そんな様子は一切なかったのに、彼の首には大穴が開いていた。 まるで内部から爆ぜたように証拠なく、だがあれだけ勇ましかった男は、既に物言わぬ屍と化し、真っ赤な鮮血を止まることなく溢れさせながら、二度と呼吸をすることはない。 「小十郎おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」 三日月のような兜を被った隻眼の男が、憤怒と哀しみに満ちた絶叫をあげる。 それをシャルルは見もせず、モノクマはそれが愉悦ででもあるかのように、うぷぷ、と笑って見せた。 「表面からは見えんだろうが、貴様らのどれかの世界の技術を使えば容易いものであったぞ。 ルールを破ったペナルティとして、貴様らの命だ。こちらの意思で自由自在に起爆できる故、精々言動には気を付けることだな………。 尚、これが起爆される条件はいくつがあるが、主に言うならば、 一つ、箱庭からの脱出を試みた時。 一つ、目に余るだけのゲーム進行の妨害行為が見られたとき。 そして、此方が告げた『禁止エリア』に侵入したときだ。 ゲームの進行をより円滑にするべく、ゲーム開始後六時間が経過するごとに『定時放送』を執り行う。主に内容は死者の詳細情報と、そしてこの『禁止エリア』のことだな。 一度の定時放送につき大体3つの禁止エリアが設定され、それぞれ放送終了から一時間の猶予を経た後に正式な禁止エリアとなる。そこに踏み入っても起爆する。 ――無論、定時放送で誰の名前が呼ばれないようなことがあれば――説明せずとも解るだろうな?」 「えー、補足になりますが。皆さんの武器や道具は基本的に全部没収しています。で、それをまたランダムに振り分けて皆さんに支給しちゃいます。 何が当たるか分からないなんて、ワックワクのドッキドキだよね!」 二人の説明が終わる。 物凄い情報量を一気に叩き込まれたことになるが、非常時の脳の働きとはなかなか侮れない。 これだけの短時間で語られたルールを、ほとんどの参加者は理解し、胸に刻んだことだろう。 しかし――まだ終わりではない。 「―――言いたいことはそれだけですね、シャルル・ジ・ブリタニア……いえ、父上?」 黒髪の青年が、何一つとして臆することなく歩み出ていたのだ。 彼の名前は、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア。 シャルル・ジ・ブリタニアの実子であり、本来ならば彼に引導を渡した張本人たる反逆の皇子である。 そしてシャルル亡き現在、ブリタニア帝国第九十九代皇帝として君臨している、悪逆の皇帝陛下。 その彼がこうして無謀とも取れる行動を取っているのは、ひとつの理由あってのことだった。 ―――ギアス。 シャルルも保有している王の力、人を孤独にする力を、このルルーシュもまた所有しているのだ。 以前シャルルにはギアスが通じなかったが、現在ならば通じる筈。 一度消え失せた彼が生き返ったところで、人を不死に変える『コード』の効果は消えている。 ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアのギアスは、絶対遵守の力だ。 どんな命令であろうとも一度限り相手を強制的に従わせる力――当然、自害の命令だって可能。 「フ、誰かと思えば貴様か」 「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる」 モノクマの存在に関してはまだ対抗策がないが、監督役の一人が死ねば流石にプランが狂う筈だ。 そこを突けば、自分と自らの騎士のみででもこの馬鹿げた計画を解体することができる。 そして、あるべき場所に帰りつける――。 「貴様は死ね!」 だが。 「―――笑止。愚かな……その程度のこと、余が対策していないとでも思ったか?」 「な、にッ……!?」 これまで、ギアスの通じない輩もいるにはいた。 例えば、一度ギアスをかけた相手。 バイザーのような物で光を遮断されてもギアスは無力だし、かつてのシャルル・ジ・ブリタニアのようなコード所持者にも、自害の命令はほぼ無駄に近かった。 例外としてギアスキャンセラーを持つ忠義の騎士の存在があったが、それとこれとは大きく違う。 ギアスの発動自体が、出来なかったのだ。 「シャルル・ジ・ブリタニアッ……!!」 「ここで殺すには惜しいが……仕方あるまい。貴様も逝け、ルルーシュ」 今度は首輪ではなく、モノクマが地面から飛び出てきた。 その小さなボディに明らかに不釣り合いなバズーカ砲を持って、それを躊躇なくルルーシュに向ける。 この距離ではどうしようもないし、そもそも人間以外にギアスは通じない。 万事休すか――ルルーシュが諦めかけたその時、彼の身体は大きく突き飛ばされた。 そして、轟音が響く。 × × そこに、一人の少女が倒れていた。 胴体を大きく破損して、即死しなかったのは奇跡と呼べるレベルで、しかし彼女はまだ生きている。 とはいえ、まさかシャルルたちが治療を施すような甘い連中である筈がない。 そして、倒れている少女の姿は、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアではなく『ルルーシュ・ランペルージ』にとってとてつもなく見覚えがあり、だが決してここに居る筈のない存在だった。 「良かった……ルル……」 この状況に似た光景を、ルルーシュは一度見ている。 あの時も、自分はこの少女を、想いを寄せてくれていた少女を――守れなかったのだ。 「シャーリー……! どうして、君が……!?」 「分かんない……でもね、ルルなら、できるよ。だって……ゼロ、だもんね?」 ゼロ。 ルルーシュ・ランペルージが世界へ反逆するために名乗っていた名前で、彼のいた世界では最早知らない者はないと言っていい、世界最大のテロリストだ。 が、この少女には些細なミスで、正体を見破られていた。 「ころしあい……なんて、壊して…ナナちゃん、や、みんなの……せかい、を……、――――」 「……ッ! ……シャーリーッ! 目を開けろ、シャーリーィッ!!」 世界を統べる悪逆皇帝の慟哭が響く中、シャルルは満足げに笑った。 「ふん、やはりあやつは幸運に愛されておる、か――――良い。その小娘に免じて見逃そう。 では、これより貴様らを『箱庭』へと転送する! 殺し合い――バトルロワイアル、開始だッ!」 シャルルの声を合図として、人々はどこかへ消えていく。 こうして、日常を食い破って出でた非日常は、バトルロワイアルという形で始まりを告げるのだった。 【片倉小十郎@戦国BASARA 死亡】 【シャーリー・フェネット@コードギアス 反逆のルルーシュ 死亡】 【ゲームスタート】 △ △ 「……うぷぷぷ。なかなか見応えある舞台になったね。ボク色んなところが勃っちゃいそうだよ」 舞台裏。 シャルル・ジ・ブリタニアの傍らには、黒髪の女性の姿があった。 更にその肩には白い身体に赤い瞳をした小動物がちょこん、と乗っている。 女性の名前はマリアンヌ・ヴィ・ブリタニア。先の反逆者、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアの実母だ。 小動物に至ってはこの地球上の生命体ではなく、エネルギーを求めて本来『魔法少女』の絶望を集める役割を持った地球外生命体である。名を、インキュベーター。 ブリタニア先代皇帝、『閃光のマリアンヌ』、インキュベーター。 この匆々たるメンツを集め、リーダーを勤めているのがこのツートンカラーのクマだと、誰が信じられるだろうか。 だが、散った命を繋ぎ合わせ、絶望を糧にする生命体と接触したのは、一人の女子高生である。 「――何を目論んでいるかは知らぬが、ちゃんとラグナレクの接続を成すのだろうな?」 「うぷぷぷ、当たり前じゃない。約束は守るクマとして有名なんだぜ、ボクって素敵」 「ふふ、本当に願ってもないチャンスを、貴女のような女の子が持ってきてくれるなんてね――、今でも信じられないわ。ねえ……超高校級の絶望さん?」 超高校級の絶望。 それが、シャルル・ジ・ブリタニアとマリアンヌ・ヴィ・ブリタニアを復活させ、インキュベーターにより効率よく莫大なエネルギーを収集する術を提示した者の正体である。 ひとつのパラレルワールドを絶望のどん底に叩き込んだ、こと絶望におけるエキスパート。 「全くだよ――僕も初めてだな。魔法少女にしようにも、最初から絶望しているんじゃ意味がない。そんな相手を見たのはね。――――盾子?」 「やだなー、キュゥべえクン。あんまり変なことを言うと焼き肉にしますよ? いっすか? やっちゃってもいっすか?」 合金の爪を剥き出すモノクマ。 だが、その正体をこの三人は知っていた。 二度も希望に討ち倒され、それでも尽きることなく燃え上がる深い深い、絶望の権化。 江ノ島盾子。 それが、このバトルロワイアルの首謀者であり、黒幕の名であった。
https://w.atwiki.jp/tvsponsor/pages/1636.html
これが定番!世代別ベストソング ミュージックジェネレーション 2024冬(2024.01.18) 午後7時ナショナルスポンサー 0'30"...「駅前留学」NOVA(英会話教室) 午後8時ナショナルスポンサー 0'30"...P G、LOTTE、小林製薬 午後9時ナショナルスポンサー
https://w.atwiki.jp/83452/pages/14586.html
―――― それから、数日が経ちました。 純ちゃんはいくらか暗い顔をする日が続いていましたが、 ナプキンを使うことはなくなっていたので、体は治ったのでしょう。 植物っぽく言えば、無事受粉できたということになります。 私はその日も軽音部で練習し、ティータイムを過ごし、のんびりとして帰ってきました。 唯「ただいまー」 帰ってきて玄関の沓脱ぎを見ると、純ちゃんの靴がありませんでした。 まだ部活をやっているのでしょうか。 ジャズ研は真面目な部活ですから、少し遅くまで練習をやっていてもおかしくはありません。 憂「おかえり、お姉ちゃん」 唯「うむ、出迎えごくろう。じゃあ着替えてくるね」 部屋にあがってギー太を置き、あかりをつけました。 机に白い紙が置かれているのに、そこでようやく気付きます。 唯「ん?」 赤褐色の、目のような形をした、ころころと固い物体をおもしにして置かれた紙。 それには数行の短い文章が書かれていました。 紙を拾い上げ、その手紙を読んでみます。 『 唯先輩へ 長い間、お世話になりました。 いきなりでごめんなさい。 私はやっぱり木の実らしく、お母さんのもとで還ることにしました。 種が産まれたので、これは置いておきます。 私の形見にとっておいてもらえると嬉しいです。 今まで育てていただいた恩は絶対に忘れません。さようなら。』 唯「……」 私は机の上に転がっていた純ちゃんの種を拾い上げ、頬につけました。 固い感触の向こうから、ぬくもりが返ってくる気がします。 唯「……純ちゃん?」 純ちゃんは、どこへ行ったのでしょうか。 この手紙はなんなのでしょうか。 一瞬、頭の中をいろんなものがぐるぐると混乱し、すぐに醒めました。 私は状況を理解すると、部屋を飛び出て階段を駆け下りました。 憂「お姉ちゃん!?」 唯「ごめん、行かなきゃ!」 憂が呼びとめるのも無視して、私は靴を引っかけ、 夜の街を、あの遠くの丘に向かって走り始めました。 初めて会った純ちゃんと手を繋いで帰った道を、全速力で逆走します。 ぶらぶらと揺れてほどけたタイが、どこかで落ちました。 小さな小さな子供のときに、奇跡か運命みたいな出会い方をして、 私たちは純ちゃんを大切に育て始めました。 それから今まで毎日心配し続けて、毎日愛でていました。 まるで、植木鉢のチューリップを育てるように。 そうして、純ちゃんの気持ちなんて考えずに、私はずっと、じょうろで水をやるばかりでした。 いいえ、純ちゃんの気持ちを知りながら、純ちゃんを植物だと見ようとし続けたのです。 だって私は人間で、純ちゃんは植物だったのですから。 それを忘れてしまえば、 私は迷うこともなく、木の実を愛している異常な女の子になるのですから。 月明かりしかない丘を駆け上がります。 張り裂けそうな胸の鼓動は、走り続けるせいだけとは思えませんでした。 唯「純ちゃん!」 頂上のスズキノキにたどりつき、私は叫びました。 あの手紙には、「お母さんのもとで還る」とありました。 お母さんの木は、このスズキノキ。 純ちゃんは、ここにいるはずです。 けれど周囲を見ても、純ちゃんの姿は見当たりません。 まさか、もう消えてしまったのでしょうか。 純「……唯先輩」 そのとき、純ちゃんの声が空から聞こえてきました。 見上げると、太い枝に純ちゃんが腰かけて、私を見ていました。 唯「純ちゃん。おりてきて」 息を整えながら、静かに、告げるように言いました。 純「……ごめんなさい。服ですよね?」 純ちゃんは、私が迎えに来たことを認めてくれませんでした。 こんな私が迎えに来てくれるなんて、純ちゃんも思わないでしょう。 唯「違うよ。純ちゃんを連れ戻しに来たの」 私は純ちゃんをじっと見つめます。 唯「私と暮らすのが嫌だったなら、無理にとは言えないけど……でも、そうじゃないでしょ」 純「……」 唯「純ちゃん、降りておいで。憂がご飯作って待ってるから」 純「……いやです」 純ちゃんは首を振りました。 純「種が産まれて、思ったんです。私はやっぱり人間じゃないんだって」 純「少し、夢を見過ぎてました。いい加減、自然に帰るときなんです」 唯「純ちゃん……」 こんなに傷つけてしまっていたなんて。 それでも、このまま純ちゃんを帰すつもりはありません。 7年の間いっしょにいたのです。 7年ぶんの愛情で大きくしたのです。 それを、純ちゃんのお母さんだからといって、みすみす養分にさせてあげたりしません。 唯「……わかった、じゃあ私がそっちに行く」 純「えっ?」 私はいつかのように滑らかな幹の肌を靴底にとらえ、純ちゃんのいる枝まで登っていきます。 純「ちょ、ちょっと唯先輩!?」 唯「蹴落としたりしないでね?」 純「それはしませんけど……」 子供のころし慣れた木のぼりは、ちょっとだけ下手になっていましたが、 どうにか純ちゃんのところまでたどりつきました。 純「……木登り上手ですよね」 唯「ふふ。純ちゃんに木登りを教えたのはほかでもない私ですよ」 純「そうでしたね……」 私は純ちゃんの隣に腰掛けて、足をぶらりと投げだしました。 唯「懐かしいね。ここで純ちゃんに出会ったんだ……」 純「……あのときは、嬉しかったです」 純「私、ずっと一人ぼっちでしたから……うっかり、あんな早くに生っちゃって」 照れ笑いをする純ちゃんは、私たちが子供のころに戻ったかのようです。 唯「そうだね。私も純ちゃんはまだつぼみの時期だって聞いてたから、びっくりしちゃった」 純「でも、私をとって、育ててくれました」 純「すごく、あたたかかったです。あのときの気持ちは……」 純ちゃんは言いにくそうにして、くちびるをぺろりと舐めます。 純「とても、幸せな気持ちで……でも、言葉にできなかったんです」 唯「……純ちゃんは、言葉を知らなかったもんね」 純「はい……ですけど、唯先輩が教えてくれました」 唯「私だけじゃないよ。みんなが……」 純「いえ、唯先輩です」 唯「……純ちゃん?」 純ちゃんがじっと私を見ていました。 純「あの……」 純「私、本当は分かっていたんです。自分の体になにが起こってたのか……」 唯「それって、このあいだの花粉の?」 純「はい。なにが原因で、なにが起こっているのか……わかっていたんですが」 純「言いたくなかったんです。木の実だって思われるの、嫌でしたから」 唯「……どうして、そんなに植物なのがいやなの?」 純「そりゃ……人間と植物では、愛し合えないからですかね」 唯「純ちゃんって意外と乙女だね」 純「……そうですね。物心ついてからずっと、恋していましたから」 唯「そうなんだ……」 私はちょっとがっかりしました。 純ちゃんにだって、好きな人くらいいますよね。 純「……おかしいですよね。木の実のくせに、人間に恋するなんて」 唯「そんなことないよ。誰に恋しようと自由だって」 私は笑みかけます。 自分で自分を否定することはできそうにありませんでした。 純「……本当ですか?」 唯「うん、本当だよ」 純ちゃんは私の肩に手を置きます。 純「だったら、言いますね」 唯「何を?」 純「唯先輩に教えてもらった言葉を、です」 枝葉の間の暗闇で、純ちゃんと見つめ合います。 なんだか……ドキドキしてきました。 純「唯先輩にもいでもらったときから、感じていました……」 純「この気持ちをあらわす言葉は、唯先輩が教えてくれたんです」 唯「純ちゃん……?」 ふーっ、と純ちゃんは細い溜め息を吐きました。 純「わたし、唯先輩が大好きです」 純「……だから、このまま消えさせてください。私と唯先輩は、愛し合えないんですから」 純「憂のところに、帰ってあげてください……」 純ちゃんが悲しそうに微笑みました。 でも、私はそれどころじゃないのです。 唯「じゅ、じゅんちゃん?」 純「……」 唯「ほんとに……ほんとに?」 純「こんな嘘、言いませんよ」 唯「じゃ、じゃあ、じゅ、じゅじ、じゅんちゃんは」 落ちついて、私。 この調子だと、純ちゃんごと枝から落っこちてしまいそうです。 一度、ごくっと唾をのみました。 唯「純ちゃんは、私のこと、好きなの?」 純「……はい」 純ちゃんは静かに答えます。 純「ごめんなさい、驚かせて……」 唯「驚いたっていうか、あのね、純ちゃんっ」 私は純ちゃんの頬に手を伸ばしました。 純ちゃんがちょっとびくつきます。 唯「私も純ちゃんが好きだよ! 人間だろうと、木の実だろうと!」 純「!」 唯「だから一緒に帰ろう! 純ちゃんの帰るところはここじゃなくて、私の部屋!」 純「……唯先輩!」 純ちゃんが倒れ込むように私に抱き着いてきました。 唯「わわ、あぶないって!」 純「もう死んだっていいですぅ!」 純ちゃんは死にたがりみたいでした。 これはどうやら、まだまだ私の手が必要そうです。 唯「ほい、背中につかまって」 純「あ……えっへへ。はい、先輩」 純ちゃんを背中におぶさらせて、木の幹を降りていきます。 そーっと、懸命に腕と足に力をこめて。 唯「よいしょ!」 そしてようやく地面に降り立って、ようやく再び月を見ました。 唯「さぁ、帰ろう純ちゃん?」 純「はい! ……迷惑かけて、ごめんなさい」 私の背中からも降りた純ちゃんに手を差し出し、ぎゅっと握ってもらいました。 純ちゃんと手を繋いで、丘を降りました。 街灯の下を、のんびりと歩いて帰っていきます。 あの日と違うのは、私と純ちゃんの手の繋ぎ方と、 私たちを見守っているのは、青白い月だけだということです。 でも、何も怖くはありませんでした。 純ちゃんの生まれたあの丘が見下ろすこの街で、私たちは生きていくのですから。 おしまい 戻る
https://w.atwiki.jp/dngwarwar/pages/57.html
絶望崎学園 学校名 学校名:絶望崎学園 学校の読み:ぜつぼうさきがくえん 初期兵士施設レベル 番長小屋: 3保健室: 8畑:4 初期学校属性 ビッチ 特殊能力『~~優雅な舞踊曲(ワルツ)より悲劇的な鎮魂歌(レクイエム)を~~』発動率52% 特殊能力効果: この能力が発動するといずれかの兵士施設のレベルが1つ下がる。 絶望崎学園に遠征した学校は、遠征したそのターンの攻撃力が-500される。 (最終的に算出された攻撃力から500を引く。最低下限は100として0にはならない) 特殊能力原理: 呪詛唄(のろいうた)のように紡がれる霊子の怪談話は、聴く者の精神を戦慄せ恐怖心を煽る事で闘う意志を萎えさせてしまう。 学校設定 希望崎学園とあんま変わらない、学校名だけ少し違う感じです。 ただ希望崎学園よりは女子率が高め、もとは女子高で共学制になって間もないため比率的に男2:女8、学園代表者は語り部霊子だが幽霊や怪異の類に務まるかは不明。 ちなみに、どのクラスや部室、職員室にも必ず空いてる席があり、うっかり座ってしまうと不幸が訪れると言う。 ※死人(幽霊)の為の座席なので、そこに座ると言う事は死人(幽霊)になるのと同義語であり、決して霊子以外の生徒や教師はその席に就いてはならない。 キャラクター設定 キャラクター名:語り部霊子 キャラクターの読み:かたりべ れいこ 性別:女 設定:神出鬼没の少女、その正体は怪談話や七不思議に人の悪意や呪怨などの念が籠り、やがて"ソレ等"が一つに纏まり人形(ひとがた)として産み成された怪異・悪霊、死霊や死神の類。 七不思議や怪異話が集まる場所(学校や病院)や心霊現象が発生するとこ、自殺の名所や事故物件や廃墟、墓場などに顕れる。 姿は16~7歳の少女で黒髪ロング、血の気を感じさせない青白い肌色で、死んだ瞳をしている。 性格は傍若無人で理不尽極まりない超ワガママ、気分屋でもあり、霊子のその日の気分で誰かしらが非業の死を迎える。 意外にもしゃべり方は気さくと言うか砕けた(フランクな)感じ、趣味は稲川淳二の怪談を聴くのと心霊特集の動画を視聴すること、特技は怪談話を聴かせることとポルターガイスト現象で物を動かすこと。 絶対的恐怖政治よろしく、その理不尽さから学園の代表として今回登場する。 『霊子さん、霊子さん、どうかお席にお掛け下さい…………』 ちなみに、よくふらふら~っと放浪する一四一四(にのまえ しーふぉー)とは面識があり、性格が似かよってる為か物凄いウマが合う様子。 唯一霊子の能力が効かないのが四一四であり、これまた唯一、四一四の能力が効かないのが霊子なのである。 学園のあゆみ(本戦結果) +1ターン目 1ターン目 ■行動提出SS とても面白い話をしようじゃないか。 君は自殺の有った場所や曰く付き物件を簡単に見分ける方法を知ってるかい? えっ? 知らない? え?え?本当に知らないの!? 仕方ないな、今日は特別だぞ? 簡単な話しだよ。 ほら、あそこに野良猫がいるだろ? そのにゃんこがあのマンションの7階、そう、あの階段の踊り場あたりを見てるだろ? そろそろ面白い物が見れるよ(笑) 君は、あのにゃんこが何を見てるか解るかい? うん。 うん。 え?鳥?違う違う(笑) そんなちゃっちい物じゃないよ、彼処のマンションはね、数年前まで母子家庭の親子がいてね、母親とケンカした息子がカッとなって包丁で殺しちゃったのよ(笑) 笑えるよね!? その後すぐにあの踊り場から飛び降りたんだよ。 階段の下に物置小屋が有るっしょ? あそこに堕ちて死んだんだよ。 それからかな? あのにゃんこ、その息子が今も成仏出来ないで飛び降りてるのを見てるのさ。 ほ #65374;ら、飛び降りた!! 猫は7階の踊り場から視線を6、5、4、3、2、1と落とす。 『グチャッ!!』っと肉と骨が砕け潰れるような音が聞こえた気がした。 ねっ? 簡単な見分け方でしょ?(笑) そう言えば!! 今回はどの学校へ行こうかなぁ? そうだ!! うちの学校って女の子が多いし(保健室8)、男の子が少なそうな(番長小屋1)学校にでも逝ってみますか(笑) あ、君!! 話し相手になってくれてありがとうね!! だから、もう成仏して良いよ?(笑) 1ターン目行動提出適当SS(完) ※このSSは一部フィクションではございません、特にマンションの話は実話ですm(_ _)m 特殊能力発動ダイス!→[36] 絶望崎学園の[ #65374; #65374;優雅な舞踊曲(ワルツ)より悲劇的な鎮魂歌(レクイエム)を #65374; #65374;]が発動した! 制約によりランダムな兵士施設レベルが1下がる! ダイス目の1,2が番長小屋 3,4が保健室 5,6が畑の施設レベルが下がる→[4] [保健室]の施設LVが[8]→[7]に下がった! ■絶望崎学園の内政パート! 1)[畑]を強化した! [畑]の施設LVが[4]→[5]に上がった! 2)[職員室を強化した! [職員室]の施設LVが[1]→[2]に上がった! 3)防衛属性を変更した! 防衛属性が[ビッチ]→[ゾンビ]に変更された! LIFEが[5]→[2]に減った! ■絶望崎学園の遠征パート! 遠征先が全て埋まっていた! 絶望崎学園は遠征できなかった…… 絶望崎学園は遠征を受けなかった +2ターン目 2ターン目 ■行動提出SS 散歩がてら思い出したけどさ、この間、心霊スポットに行こうってなってさ。 それでね、何人かで山の上の防空壕跡地まで行ったんだ。 そしたら、それまで雨なんて降って無かったのに急に降りだして、もー参っちゃったよ(苦笑) けど面白いよね? あー言った場所(心霊スポット)ってよーく雨降るよね? そいでさ!! 坂道を歩いてたら、下から人が登って来たのさ。 雨降ってるでしょ? 下に溜まった水を"ぱしゃっ""ぱしゃっ"って弾く音が聞こえたから下り坂を振り返ったんだよ? そしたら!! 足音と水溜まりを弾く音だけが近ずいて、当人は見当たらないのよ? それで皆怖がってさ、先に行かせて私だけ"足音"と一緒に歩いたんだー(笑) 上まで一緒に歩いて、すると足音が右に曲がって行ったから、何処に行くのかな?って思ったの。 振り向いた先が防空壕の跡地だった訳なのさ、戦争はとっくの昔に終わってんのに、あの人等はいまだに戦争のまっ最中なのね、ご苦労なこって(呆) え? 先に行った皆? あー、皆なら先に防空壕に逝ってたよ?(笑) あ!!今回も女子達に頑張ってもらおっと(笑) 2ターン目行動提出適当SS ※今回もノンフィクションです、SS内で出た心霊スポットは東京の町田、○輪町ってとこに有るとこです。 ちなみに、幽霊と歩いたってのは自分の体験を基に書いてますm(_ _)m 特殊能力発動ダイス!→[1] 絶望崎学園の[ #65374; #65374;優雅な舞踊曲(ワルツ)より悲劇的な鎮魂歌(レクイエム)を #65374; #65374;]は発動に成功! 制約により、[番長小屋]の施設レベルが[3]→[2]に下がった! ■絶望崎学園の内政パート! 1)防衛属性を変更した! 防衛属性が[ゾンビ]→[ビッチ]に変更された! 2)[保健室]を強化した! [保健室]の施設LVが[7]→[8]に上がった! LIFEが[2]→[0]に減った! ■絶望崎学園の遠征パート! 絶望崎学園は[私立四十学園高校]に遠征した! 絶望崎学園 VS 私立四十学園高校! 絶望崎学園の遠征勢力はビッチ[300]人 私立四十学園高校の防衛戦力はゾンビ[0]人 相性差により、攻撃力[300]VS防御力[0] ダイス目[9],[5]により攻撃力[1200]VS防御力[500] 絶望崎学園の勝利! 絶望崎学園は1DP獲得した ([0]→[1]) 絶望崎学園は栄遙永華 雲丹ヶ原学園に遠征を受けた! 栄遙永華 雲丹ヶ原学園 VS 絶望崎学園! 栄遙永華 雲丹ヶ原学園の遠征勢力はモヒカン雑魚[700]人 絶望崎学園の防衛戦力はビッチ[500]人 相性差により、攻撃力[700]VS防御力[1000] ダイス目[8],[4]により攻撃力[1500]VS防御力[1400] 栄遙永華 雲丹ヶ原学園の能力補正により、攻撃力[1000]VS防御力[1400] 絶望崎学園は勝利した! 施設は無事だった! +3ターン目 3ターン目 ■行動提出SS あー疲れた!! 眠い!! 幽霊だけに永眠したい!! えっ? 学園の代表として自覚を持って下さい? 知るか!!バーカバーカ!! そんな小煩いお前には悪夢の話をしてやる!! よぉーーーくイメージしなさい!! あんたは夜勤明けの仕事帰り、自宅マンションまで戻ってきた。 時間は朝の9時頃、マンションエントランスに入ってすぐ前のエレベータ、デジタル表示で7階を示して停まっている。 するとエレベータは下を指して降りて来た、あなたは人が降りて来ると思い扉の前から少し横に移動するの。 エレベータは1階に到着して扉が開いたけど中に人は居なかったの。 そう。 人は居なかったのよ(笑) あなたはエレベータに乗って3階を押したは、壁を後ろ背にして扉はゆっくりと閉まる。 エレベータが1階と2階の間、ちようど階と階の間の所で窓は鏡のようにあなたの背後を映し出した。 ほら。 もっとイメージしなさい? あなたの後ろに女が立ってるでしょ?(笑) どう、背筋を冷たーい汗が流れてこない? あなたはエレベータの中で居ないはずの女と一緒にいるの、3階まで20秒も掛からないのに、その時は数分、数十分、数時間にも感じたでしょ?(笑) そして、エレベータが3階に着き扉が開く瞬間、あなたは意を決して振り返った!! そこに居たのは女ではなく、全身を真っ赤にした血塗れの赤ん坊だったのよ。 あなたは恐怖の余り駆け出す!! 自宅扉を開けようとするんだけど何故か開かない、その間にも赤ん坊はゆっくりとハイハイしながらこっちへ向かってくる。 焦るあなた、鍵を挿しても開かない、インターホンもならない、何でだ!?何でだ!!何で開かない!! そんな中、あなたのズボンの裾を何かが掴んだ、恐る恐るソレを見やると………。 とまぁー、こんな話しなんだけどね。 ささ、私は疲れたから(LIFE0)休憩するの!! また私の睡眠を邪魔するなら、今度はこの話し以上にエグいの聴かせるわよ? それからと言うもの、この話しを聴いた女子生徒は『赤ん坊の泣き声がずっと聴こえる』と訴え、遂には精神に異常を来し自殺未遂事件を起こした。 さてと、今回は女子達も休ませたいからゾンビ共に頑張って貰うかな(眠) 3ターン目行動提出適当SS 今回は自分が見た悪夢の話しです、自分が今まで見てきた悪夢の中で割りとガチで怖かったやつです(笑) 特殊能力発動ダイス!→[75] 絶望崎学園の[ #65374; #65374;優雅な舞踊曲(ワルツ)より悲劇的な鎮魂歌(レクイエム)を #65374; #65374;]は発動に失敗した…… ■絶望崎学園の内政パート! 1)休んだ! LIFEが[0]→[5]に回復した! ■絶望崎学園の遠征パート! 絶望崎学園は[聖バブイル女学院]に遠征した! 絶望崎学園 VS 聖バブイル女学院! 絶望崎学園の遠征勢力はゾンビ[500]人 聖バブイル女学院の防衛戦力はゾンビ[900]人 ダイス目[9],[3]により攻撃力[1400]VS防御力[1200] 絶望崎学園の勝利! 絶望崎学園は1DP獲得した (1]→[2]) 聖バブイル女学院の特殊能力発動! 絶望崎学園は[畑]の施設レベルが[5]→[4]に下がった! 絶望崎学園は[性戯学園]に遠征を受けた! 性戯学園 VS 絶望崎学園! 性戯学園の遠征勢力はビッチ[1000]人 絶望崎学園の防衛戦力はビッチ[800]人 ダイス[4],[2]により攻撃力[1400]VS防御力[1000] 絶望崎学園は敗北した…… [職員室]の施設レベルが[2]→[1]に下がった! [部室棟]の施設レベルが[1]→[0]に下がった! +4ターン目 4ターン目 ■行動提出SS コーンコン、コーンコン、釘 #65374;を刺 #65374;す♪ 藁 #65374;の #65374;人形 #65374;釘 #65374;を刺 #65374;す♪ って歌が有るんだけど知ってる? あ、知らない? 『呪い』って歌なんだけどね? この歌をカラオケで唄ったらさ、やたらラップ音が激しくなったりするんだよねー(笑) こう言った霊障を起こす歌って案外いっぱい有るんだよねー(笑) え?何の話ししてる? 歌の話しだよ(笑) それからー、『yes yes yes』って歌が有るんだけどさ、もし興味有れば夜中に自室で一人聴いてみな? 面白い事が起きるかもよ?(笑) 特殊能力発動ダイス!→[54] 絶望崎学園の[ #65374; #65374;優雅な舞踊曲(ワルツ)より悲劇的な鎮魂歌(レクイエム)を #65374; #65374;]は発動に失敗した…… ■絶望崎学園の内政パート! 1)[番長小屋]を強化した! [番長小屋]の施設レベルが[3]→[4]に上がった! 2)[保健室]を強化した! [保健室]の施設レベルが[8]→[9]に上がった! 3)[畑]を強化した! [畑]の施設レベルが[4]→[5]に上がった! LIFEが[5]→[2]に減った! ■絶望崎学園の遠征パート! 絶望崎学園は[旧・風光縁学園]に遠征した! 絶望崎学園 VS 旧・風光縁学園! 絶望崎学園の遠征勢力はビッチ[300]人 旧・風光縁学園の防衛戦力はゾンビ[900]人 相性差により、攻撃力[300]VS防御力[1800] ダイス目[8],[5]により攻撃力[1100]VS防御力[2300] 絶望崎学園は敗北した…… 何も得られなかった…… 絶望崎学園は[冥府立三頭獣飼育所]に遠征を受けた! 聖オッキアーリ学院高等学校 VS 絶望崎学園! 聖オッキアーリ学院高等学校の遠征勢力はビッチ[600]人 絶望崎学園の防衛戦力はビッチ[600]人 ダイス目[1],[10]により攻撃力[700]VS防御力[1600] 絶望崎学園は勝利した! 施設は無事だった! +5ターン目 5ターン目 ■行動提出SS 『ただいま霊子さんは席を外してます、ご用の有る方は△▲△ー○●○●ー■□■□まで連絡して下さい♪』 そんな紙が貼られた机を絶望崎生徒一同が見つめる。 「「えぇーーーーーーー!!!!(汗)」」 特殊能力発動ダイス!→[70] 絶望崎学園の[ #65374; #65374;優雅な舞踊曲(ワルツ)より悲劇的な鎮魂歌(レクイエム)を #65374; #65374;]は発動に失敗した…… ■絶望崎学園の内政パート! 1)[職員室]を強化した! [職員室]の施設レベルが[1]→[2]に上がった! 2)[保健室]を強化した! [保健室]の施設レベルが[9]→[10]に上がった! LIFEが[2]→[0]に減った! ■絶望崎学園の遠征パート! 絶望崎学園は[私立伝説道学園]に遠征した! 絶望崎学園 VS 私立伝説道学園! 絶望崎学園の遠征勢力はビッチ[700]人 私立伝説道学園の防衛戦力はゾンビ[500]人 相性差により、攻撃力[700]VS防御力[1000] ダイス目[6],[6]により攻撃力[1300]VS防御力[1600] 絶望崎学園は敗北した…… 何も得られなかった…… 絶望崎学園は遠征を受けなかった。 +6ターン目 6ターン目 ■行動提出SS リアル多忙の為、中の人が絶望してますby語り部霊子♪ ■絶望崎学園の内政パート! 1)休んだ! LIFEが[0]→[5]に回復した! ■絶望崎学園の遠征パート! 絶望崎学園は[栄遙永華 雲丹ヶ原学園]に遠征した! 絶望崎学園 VS 栄遙永華 雲丹ヶ原学園! 絶望崎学園の遠征勢力はビッチ[1000]人 栄遙永華 雲丹ヶ原学園の防衛戦力はモヒカン雑魚[500]人 相性差により、攻撃力[2000]VS防御力[500] ダイス目[6],[6]により攻撃力[2600]VS防御力[1100] 絶望崎学園の勝利! 絶望崎学園は1DP獲得した ([2]→[3]) 絶望崎学園は[私立伝説道学園]に遠征を受けた! 私立伝説道学園 VS 絶望崎学園! 私立伝説道学園 の遠征戦力はゾンビ[700]人 絶望崎学園 の防衛戦力はビッチ[0]人 相性差により、攻撃力[1400]VS防御力[0] ダイス目[4],[1]により、攻撃力[1800]VS防御力[100] 私立伝説道学園の能力発動!→攻撃力[2150]VS防御力[100] 絶望崎学園は敗北した…… [保健室]の施設レベルが[10]→[9]に下がった! [畑]の施設レベルが[5]→[4]に下がった! +7ターン目 7ターン目 ■絶望崎学園の内政パート 絶望崎学園は行動提出をしていなかった…… ■絶望崎学園の遠征パート 絶望崎学園は行動提出をしていなかったため、遠征できなかった…… 絶望崎学園は遠征を受けなかった。 +8ターン目 8ターン目