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前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/こいぬのおくりもの 美琴がマロンを助けてから三週間が過ぎた。つまりマロンが完治するまであと一週間ということになる。 その日も週末ということで美琴は一日中上条の部屋にいて、マロンと遊びつつ上条の勉強を見ていたのだが、 「スースー……」 今は完全にお昼寝モードに入っている。 例によって例の如く上条のベッドを占領して眠っているのだが、今日の様子はいつもと少し違う。ベッドの上で眠っているのは美琴だけではないのだ。 「スースー……」 美琴の傍らにマロンまで眠っていた。 「どうもこの家での順位、俺が最下位になりつつあるような……。一応家主は俺のはずなのに……」 結果として上条はベッドから伸ばされた美琴の手を握りつつ参考書を眺めるという、上条にとってはあまり効果的とはいえない勉強方法を採る羽目になっていた。 「でも」 上条はベッドの上の美琴を見た。 「寝てる時は本当にかわいいのにな、コイツ。本人に自身は自覚ないんだろうけど。それに……」 上条はさらに美琴の傍らに眠るマロンを見た。 先ほどまで美琴とボールで遊んでいたためだろうか、美琴に体を寄せ、安心しきった顔で熟睡している。 「問答無用でこっちはこっちでかわいいし。……そうだ、写真撮っとこ」 上条は美琴とマロンが丁度うまくフレームの中に入るようにして携帯で撮影し始めた。 本人にまったく自覚はないが、その行動はまさしく妻や子にメロメロになっている親バカな父親である。 そうしているうちに、やがて上条も美琴達の醸し出す穏やかな雰囲気に影響されたのか、器用に美琴の手を握りながらベッドにもたれかかると、座ったまま眠りに落ちていった。 すやすやと眠る二人と一匹。そんな中で最初に目を覚ましたのは美琴だった。 目覚めた美琴はまだ勉強しないといけないからと、上条を起こそうとした。しかしその気持ちよさそうな寝顔を見ているうちに、もう少し寝かしておいてもいいかという気持ちが美琴の中に起こり、結局上条はそのまま眠り続けることになった。 そっとベッドから下りて上条を普通に床に寝かせた美琴はその傍らに座り、彼の右手を自分の脚の上に置く。そして上条の体に自分にかけられていた毛布を掛けると、ベッドの上で眠っているマロンをそっと胸に抱いた。 美琴は改めて上条をじっと見つめる。 「こんな美少女が側で寝てたってのに、襲おうともしないで無邪気な顔して寝てるなんて。何考えてんのよ、アンタは」 美琴は上条の頬を指で軽く突いた。 「アンタさ、気づいてる? 私、アンタのこと大好きなんだよ。もちろんマロンのことも大切だけど、ここにいるのがアンタだから、上条当麻だから、私、毎日こんな風にここに来て色々世話焼いてるんだよ。ねえ、私の想い、アンタに届くかな? アンタは私のこと、好きになってくれるかな?」 美琴はずっと鼻をすすった。 「私、毎日楽しいよ。誰に遠慮しなくたってアンタといっしょにいられるし、ケンカなんかしなくたってアンタは私のことを見てくれる。でもこれって、マロンがいてくれてるから、なんだよね。マロンの世話をするって理由があるから、アンタは私が側にいても普通に受け入れてくれるんだよね」 美琴は小さくため息をついた。 「そっか、結局私達って、何も変わってないんだ……」 美琴はゆっくりと首を振った。 「変わってない。だからいつか私達の関係は、昔のように、ただのケンカ相手に戻る……。イヤ、そんなのイヤ……。今楽しいもん、アンタと仲良くできて楽しいもん。知っちゃったから、この楽しさを知らなかったときには、戻りたくないよ……。マロンの馬鹿、どうしてこんな楽しいこと、私に教えたりしたの……アンタが来なければ、知らずにすんだかもしれないのに。どうしてくれるのよ……」 瞳を潤ませた美琴はマロンの体を優しく撫でた。 「ねえ、当麻。どうすればアンタは私のこと、好きになってくれるの? 教えて、当麻。私、ずっとアンタといっしょにいたいの。ずっとずっと仲良くしていたいの。ねえ、お願いだから教えて、どうすればいいの。ねえ、当麻、当麻……」 美琴の瞳からぽろぽろと涙がこぼれだした。拭っても拭っても涙はとどまるところを知らず流れ続ける。 そんな時、暖かい物がぺろりと美琴の頬を拭った。 「え?」 それはいつの間にか目を覚ましていたマロンだった。 マロンは心配そうな顔をしてペロペロと美琴の頬を伝う涙を舐め始めた。 そんな顔をしないで、泣かないで、マロンの目はそう美琴に語りかけていた。 「……ごめん。ありがとう、マロン」 美琴はマロンをぎゅっと抱きしめた。 気がつくと、美琴の涙は止まっていた。 「ごめんねマロン。そうだよね、アンタは全然悪くない。だって、今のこの楽しい時間をくれたのはマロンだもん。そうだよ、むしろマロンに感謝しなきゃいけないのよ……。本当にありがとう、マロン……」 数日後の放課後。その日もなんとか補習を回避した上条は教室で帰り支度をしていた。 そんな上条にニヤニヤしながら土御門が声をかけた。 「にゃー、カミやん。今日もカミやんは補習じゃないのかにゃー」 「まあな」 「それもこれも全て愛しの美琴姫のおかげというわけなのかにゃー。羨ましいにゃー、舞夏は勉強教えてくれないからにゃー」 「別に愛しとかそういうわけじゃ……まあ、美琴のおかげってのは事実だけどな。じゃあな土御門」 「おう、また明日会おうぜい」 上条は土御門と別れて教室を出た。そんな上条を追う者も、追求する者も誰もいない。 「それにしても、最初のあれは何だったんだろうな。今となっては誰も何も言ってこない」 上条はここ最近、すっかりおとなしくなったクラスメートや学校の人間について一人呟いた。 クラスメート達は美琴が超電磁砲で吹っ飛ばしてからも、しばらくの間は色々と上条に突っかかってきていた。 しかし人の噂も七十五日というからだろうか、気がついた時には誰も上条が美琴といっしょにいることについて何も言わなくなっていた。 「やっぱりみんな暴れるネタが欲しかっただけってことか。一通り暴れ回ったら後はもうどうでもいいと。なんだかな」 どこか釈然としない思いが上条の心に浮かんでくる。 しかし、 「まあ、平和が一番か。これでいいんだよな」 上条は小さくうなずくと、足取り軽く美琴が待つ校門へ走っていった。 本命を美琴一人に絞ってくれるなら、上条のフラグ体質で自分達が侘びしい思いをすることもなくなるのでは。ならば浮気せずにおとなしく美琴と結ばれてくれ。 実を言うとこれがクラスメート達、ひいては学校中の男子生徒達の本心なのだが、幸か不幸か上条は知るよしもなかった。 学校を出た上条は、自分を待ってくれていた美琴といっしょに並んで歩き始めた。 上条は隣を歩く美琴をチラリと見た。 「なあ美琴。マロン、元気になってきたよな」 「うん、もうほとんど完治してるって先生も言ってたしね」 「それに拾った時から考えたら、どんどん大きくなってる」 「そうね、あのケージもちょっと手狭かもしれないわね。どうしよ、そろそろ新しいの買う?」 「いや、ケージはもういらない。もうすぐ、いらなくなる……」 「ん? アンタ何言ってるの、ケージがいらなくなるなん、て……まさか……」 美琴はごくりとつばを飲み込むと険しい顔つきになった。 それに対して上条の顔からは表情が消えた。 「……ああ。そろそろ、潮時だと、思う」 「イヤよ、何よそれ。そんなのイヤよ、絶対」 ぴたりと立ち止まった美琴は、上条からじりじりと距離を取りだした。 上条も立ち止まったが、じっと美琴を見るだけで足を動かそうとはしなかった。 「約束だったろう。マロンの怪我が完治するまでだって。後の事は、ちゃんと考えなきゃいけないって」 「でも、そんな……」 美琴はぷるぷると首を横に振った。 「お前だって、心のどこかでわかってたんじゃないのか? いつまでもマロンといっしょにいることはできないって。マロンはこれからどんどん大きくなる。わかるだろ、マロンは大型犬のゴールデンレトリーバーの雑種だ。それにマロンの太い足、あれだけでもかなり大きくなることははっきりしてるらしい」 「…………」 美琴は何も答えなかった。 「あんな寮の部屋で大型犬を飼えると思うか? 散歩に行く時だって、毎回どうやって連れ出すんだよ。チワワみたいな小型犬と違って、きちんと散歩させないとかわいそうなんだぞ。それに大型犬は一度きちんとした躾を受けた方がいいんだ。むやみに人を噛んだりしないようにとか、無駄吠えをしないようにとか。そういうことだってあの部屋にいたままじゃできないんだ。マロンがこれからも人間といっしょに生きていくためには絶対に必要なことができないんだ」 「…………」 上条の言葉を聞いているうちに、徐々に美琴から表情が消えていった。 美琴は冷たい目で上条を見つめた。 「……ずいぶん詳しいのね、いつの間に調べたの?」 「カエル先生が教えてくれたんだ。このままじゃ、マロンがかわいそうになるって」 「そう……」 「だからな、ちゃんと俺達でマロンの新しい居場所を探してやろうぜ。確実にマロンのことを託せて、できることなら俺達もたまにはマロンに会えるような、そんな新しい居場所を。な!」 「……うるさい」 「え?」 「うるさい、うるさい、うるさい、うるさい、黙れ腐れ馬鹿当麻! 私はマロンと離れたくなんてない、だって私はマロンの母親なのよ! 絶対、絶対、絶対、イヤ! この人でなし! なんでそんな無責任なこと言うのよ! アンタなんて、アンタなんて大嫌いよ!!」 「お前の気持ちもわかるけど、マロンだっていつまでも小さい子犬じゃないんだ! ちゃんと考えてやれよ!」 「黙れって、言ってんでしょうが――!!」 バチィッと美琴は雷撃の槍を上条に向かって投げつけると、だっと走り出した。 「くっ……」 間一髪それを右手で受け止めた上条はギリッと奥歯を噛みしめた。 「馬鹿はどっちだ。ちゃんと信頼できる人に託すのだって、飼い主の責任なんだぞ……」 この日、美琴が上条の前に再び姿を現すことはなかった。 重い足を引きずりながらなんとか家に帰ってきた上条は、出迎えてくれたマロンの頭を愛おしそうに撫でた。 「悪いな、マロン。今日は美琴、来ないんだ。俺が怒らせちまった」 上条の言葉を理解しているのかしていないのか、マロンはしっぽを振りながらケージの隅からゴムボールを持ってきて上条を見上げた。 「そっか、ちょっと遊ぶか」 上条はマロンを抱き上げて床に置くと、ゴムボールでマロンと遊び始めた。 「俺だって、マロンと離れたくなんかない。俺がいて、マロンがいて、美琴がいて、そんな生活が当たり前になってるんだ。誰が、誰がこの生活を終わらせたいもんか。なのに、ちくしょう、美琴の馬鹿野郎が……」 マロンの相手をしながらごしごしと目元をこすった上条は、携帯電話を取り出した。 上条が知る、数少ない「信頼できる人」に連絡するために。 翌朝、上条は気だるそうにベッドから起き上がった。 頭をゆっくり振ると、あくびをかみ殺しながら目をしばたたかせる。 何気なく時計を見るとまだ七時にもなっておらず、そのことからも昨夜よく眠れなかったのは明らかだった。 「結局美琴の奴、連絡一つよこさなかったな。けど、いいのかよ、お前はこれで……」 上条が吐き捨てるように呟いた時、音もなく玄関のドアが開いた。 「……やっと、来たのか」 玄関に目をやることもなく上条はぼそりと呟いた。 「来たわよ」 玄関の外に立っていたのは美琴だった。 「先に言っておくけど、私、今日は学校休むから」 美琴は強い意志をその瞳に宿らせて上条を見た。 上条も負けじと美琴を見返した。 「奇遇だな、俺もそのつもりだ」 「アンタは成績やばいんじゃないの? そんなことして大丈夫なの?」 「大丈夫じゃないけど、なんとかするさ。その時はまた勉強見てくれ」 「……気が変わってなければね」 「それは心強い」 上条はここでいったん言葉を句切った。 「お前も色々言いたいことはあるんだろうけど、まずは腹ごしらえだ。マロンの、な」 美琴はこくりとうなずいた。 「アンタのも作ってあげるわよ、私も朝ご飯食べてないし」 朝食を済ませた後、二人は向かい合ったまま黙って座っている。 やがてぽつりと美琴が口を開いた。 「昨日の夜、寝ないで一晩中考えたわ。考えて、考えて、考えた……」 「それで、どうするんだ?」 「答える前に一つ確認したいんだけど」 「ん?」 「アンタにとって、マロンて何?」 自分をじっと見つめる美琴を見て、上条はふうと息を吐いた。 「今更適当なこと言ったって仕方ないよな、わかった。マロンは、俺の大切な家族だ」 上条の答えを聞き、美琴は目を閉じ小さくうなずいた。 「そう、ありがとう。それが聞けて決心がついたわ」 「決心?」 「うん、私、当麻の言うことに従うことにする。アンタが言ってることが一番、正しい、と思うから……」 「そうか。ありがとうな、美琴」 美琴は静かに首を横に振った。 「ううん、お礼を言うのは私の方。今の生活に浮かれてた私と違って、アンタはマロンにとって一番大切なことを、ちゃんと考えてくれてた。アンタだって、マロンと離れるの辛いのに……」 「何言ってんだ、母親のお前に比べたら大したことねえよ」 「謙遜しないでよ。それよりも、詩菜さんやお母さんにはちゃんと連絡したの?」 「ああ、昨日のうちにな。ん? ちょっと待て、なんでお前そのことを!?」 上条は目を丸くして大声を出した。 美琴は小首を傾げてふふんと笑顔を浮かべた。 「アンタこそ何言ってるのよ。アンタが昨日言ったんでしょ、確実にマロンを託せて私達もマロンに会える場所って。そんなの、うちの実家か当麻の実家くらいしかないじゃない。アンタとの付き合いも結構長くなってきたしね、それくらいわかるわよ」 「参ったな」 上条は困ったように頭をかいた。 「それで、二人共に連絡したの?」 「ああ、向こうの様子もわからないし、どういう形で受けて入れてもらえるかもわからないしな。そもそもマロンを受け入れてくれるかすらわからなかったわけだし」 「で、二人はなんて?」 「結論から言うと、二人とも構わないそうだ。あんなかわいい犬、大歓迎だって二人とも言ってたぜ」 「かわいいって、写真送ったの?」 「そう、やっぱりこういうのはアピールも問題だからな。とびきりの写真を送った、ほれ」 上条は携帯を開いて詩菜達に送ったという写真を見せた。 「へえ、よく撮れてるじゃない。で、他にはどんな写真撮ってるのよ?」 そう言いながら美琴はさりげなく上条の携帯のメモリチェックを始めた。 「おおおい、お前、どさくさに紛れて何やってんだ!」 「いいじゃない別に、減るもんじゃないんだし」 「お前そればっかだな、いい加減にしろ! 俺のプライバシーが減るどころかなくなるだろうが!」 「知ってるのは私だけなんだから別にいいじゃない、ケチ」 上条の携帯を取り合って二人が暴れ始めた時、そのやりとりを妨害するかのように上条の携帯が鳴った。 「さっさと返せよ」 上条は美琴から無理矢理携帯を奪い耳に当てた。 「もしもし……あ! み、美鈴さん、おはようございます!」 「お母さん?」 電話の相手は美琴の母、美鈴だった。 上条は電話に出るとぺこぺこと頭を下げた。 「昨日はすいませんでした、いきなりあんな電話をして。え、ああ母さんとももう、はい。そうですか、ご主人も……わかりました、ありがとうございます。で、結局……はい、なるほどわかりました。それで、いつ? はい、週末、ですか……わかりました。ご足労おかけします、はい、ではまた」 電話を終えた上条に、美琴は興味津々といった様子で顔を近づけた。 「ねね、お母さん、なんて?」 しかし上条はそんな美琴を手で制した。 「悪い、説明する前に俺の実家の方にも電話しておかないといけないんでな」 そう言うと上条は再び電話を耳に当てた。 「もしもし、母さん? うん、今美鈴さんから連絡があった。……うん、じゃあ美鈴さんが言った通りでいいってこと? そう、ありがとう。本当に、感謝の言葉もないよ。あとさ、訓練のことなんだけど……うん、へえ、そうなんだ、今はそんなのがあるんだ。うん、なんか安心した。それから、父さんは? ……そう、なんだよそれ。変にかっこつけるんじゃねえって伝えておいてくれ。でも、良かった、本当に。じゃあ、マロンのこと、本当に頼むから、うん。じゃあ」 電話を切った上条はほうっと息を吐いた。 「ねえ、もういいでしょ? 説明してよ」 美琴は目を爛々と輝かせながら上条を見る。もう我慢の限界が近いようだ。 上条はそんな美琴を見ながらぽりぽりと頭をかいた。 上条はこほんと咳払いをした。 「えっと、そうだな。まずはマロンの新しい家は、俺の実家に決まった」 「私じゃなくて当麻の家? どうして?」 「うーん、単純に俺の母さんが一番家にいる時間が長いから。俺の父さんもお前の親父さんも、海外赴任で基本的に家にいないし、美鈴さんも大学があるから家を空けることが多い。で、俺の母さんは専業主婦」 「なるほど、そう考えたら確かに詩菜さんが一番適任ね」 美琴はうんうんとうなずいた。 「家自体は俺の方もお前の方も一戸建てだからなんの問題もないんだけどな、まあそういうわけだ。でも、マロンを育てることに関しては両家が協力するらしい。家が近いし、なによりみんなすっかりマロンが気にいっちまったって」 「みんなって、私や当麻のお父さんも?」 「ああ、母さん達が写真を転送してくれててな。俺の父さんもお前の親父さんも、マロンが気に入ったそうだ」 「そう」 「それに、気に入ったっていうのもあるんだけど、なんか俺の父さんは、俺が頼み事をしてくれたことそのものが嬉しかったらしくて、二つ返事だったそうだ。まったく、馬鹿親だよな」 上条は刀夜を小馬鹿にしたように笑った。 「馬鹿はどっちよ……」 しかし美琴は気づいていた。上条の顔に浮かぶ、照れたような、それでいて隠しきれない嬉しさの表情に。 「それから訓練のことだけど、最近は飼い主もいっしょに訓練する必要があるとかで、家に住みながらできる出張訓練サービスが受けられるそうだ。その手続きはもう母さんが済ませたらしい、昨日の今日で」 「そう。なら、マロンは引っ越したすぐ後に訓練所行きになる、なんて寂しい思いをしなくて済むのね」 「そういうことだ。それで後は、いつ、マロンを引き取りに来るか、なんだけどな……。今週末だ」 「今週末? そんな、じゃあもうあと二日しかないじゃない!」 「そうなるな。でも、向こうの都合だってあるし、マロンのこれからのことを考えたら仕方ない事じゃないか? まあ、そういうことだ。で、時間は明後日の日曜日の午後五時。来てくれるのは美鈴さん」 「…………」 「というわけで説明は以上だ。質問は?」 美琴はふるふると首を横に振った。 「そうか。じゃあ完璧ってわけじゃないけどとりあえずの区切りがついたってことで、後で病院に行くか」 「病院? 何しに?」 「もちろんマロンの怪我が治りきったか確認してもらわないと。それができてないと、電車での移動なんてマロンにさせられない。それにさ」 「それに?」 「一度くらい、マロンと散歩したくないか? 許可もらいたい、だろ?」 上条の言葉に美琴はぱあっと表情を輝かせた。 「したい、したい! よし、そうと決まったら今すぐ病院行くわよ、マロン! ……あれ、どうしたのマロン?」 「……美琴、俺が言うのもなんだが学習能力持とうな。お前が大声で病院なんて言うからマロン、すっかりおびえてるから」 こうして二人と一匹は昼食後、病院に向かった。 病院で冥土帰しに診察してもらったところ、マロンの怪我は既に完治しており、電車での移動も、散歩も構わないということだった。 そして治療が終わった時に、上条達は冥土帰しに礼を言うと共にマロンのこれからのことを伝えた。 冥土帰しは黙って二人の話を聞き続けた。彼が口にした言葉はただ一言、美琴に対しての「よく決断したね」という言葉のみだった。 病院からの帰り道、二人は河川敷にやってきた。二人が何度か決闘したこともあるあの河川敷だ。 二人は河川敷に降り立つときょろきょろと辺りを見回した。夕方、完全下校時刻が近いこともあって二人以外もう誰もいない。 上条は人の気配がないことを確認するとキャリーを下ろした。そして鼻歌を歌いながらマロンを出し、ハーネスとリードを付けた。 「さあ、初めての散歩だ。ただ病み上がりってことで今日はちょっと歩くだけだけどな。これから徐々に慣れていかなきゃな、マロン」 「うん、でも本当はその慣れるのだって、私達がマロンといっしょにやっていけるはずだったんだよね……」 「もう言うなよ。俺達が学園都市にいる以上、どうしようもないことなんだ……」 上条はマロンに付けたリードを美琴に渡すと、右手で彼女の手を握った。 美琴は小さくうなずくとゆっくりと歩き出した。 「さ、マロン。ちょっとだけだけど、散歩しよ」 約一月ぶりの外の世界ということで初めは少し緊張していたマロンだったが、すぐに慣れたらしく得意げな表情で意気揚々と歩き出した。 美琴も上条もそんなマロンを複雑な思いで見つめていた。 こうして、この日もいつものように過ぎていった。 そして二日後。とうとう、マロンが美琴や上条と別れる日がやって来た。 「ねえ当麻、やっぱりお母さんに帰ってもらうわけには……いかないよね、わかってる」 午後四時半。モノレールの駅で上条と共に御坂美鈴を待っていた美琴はこう上条に話しかけていた。 上条は本日何度目かもわからないため息をついた。 「もう諦めろよ。何も今生の別れってわけじゃないんだ、な」 「うん、でも……」 美琴は胸に抱いているマロンをじっと見た。 本来ならば暴れるのを見越してキャリーの中に入れておいた方がいいのだが、どうしてもと言う美琴に折れる形で、こうしてマロンは美琴に抱かれていた。 しかし、今まで来たこともない場所、そしてどこか悲壮感を漂わせる美琴の様子にマロンはガタガタと震えていた。 「マロン、こんなに震えて怖がってる。ねえ、こんな状態で引っ越せるの?」 「最初だけだ。最初は確かに怖がるだろうけど、すぐに新しい生活にも慣れてくれる。まだ子犬だから大丈夫、ちょっと寂しいけどな」 「……うん」 小さくうなずくと、美琴はそっと上条に寄りかかる。 「…………!」 美琴の肩に手を乗せていた上条は、彼女の突然の行動に文字通り固まった。 「ちょ、おい!」 「……お願い、マロンとこうしてるだけじゃまだ足りないの。心の中が」 不安そうに呟く美琴に上条ははあっとため息をついた。 「こうしてると、お前も普通の女の子って感じがするんだけどな」 「……今だけは怒らないでいてあげる、普段だったら許さないわよ」 「はいはい」 そう言いながらも上条から離れようとしない美琴と、右手を移動させそんな彼女を抱きしめるような体勢になる上条。 駅の中になんとも言えない一種独特な空間が形成されていた。 「うーん、親が見てないうちにずいぶんラブラブになっちゃったのね、二人とも。でもいい加減私の存在に気づいてくれてもいいと思うのよね」 「…………!」 上条達はばっと声のした方を向く。 そこにはニヤニヤと笑みを浮かべる美鈴がいた。 「か、か、かかかあしゃん!! い、いちゅちゅからそ、しょこに!! みゃだじきゃんじゃないでしょ!!」 「色々とあってちょっと早めに来ちゃっただけよ。それにしても美琴ちゃん、ラブラブタイムを邪魔されて焦ったのはわかるけど、もう少し落ち着いてね」 美鈴は苦笑いを浮かべながら二人に向かって手を振っていた。 「あ……か、かは……こきゃ……」 「えーと、美鈴さん。美琴が焦って呼吸困難起こしそうになってるんで、あまりこういうことはしないで下さい」 上条がすっと美琴と美鈴の間になるような位置に立った。 「あー、上条くん、さりげなく美琴ちゃんをかばってる。うーん、やるわね!」 美琴はぐっと右手の親指を突き出した。 「はあ……」 上条はこめかみに指を当てた。 「だからそうやって人をからかうのはいい加減止めて下さい」 「えー、いいじゃない。こうやって美琴ちゃんで遊ぶと楽しいんだもん」 「まったく、少しは歳考えてくれよこの人……」 「……何か言った?」 「美鈴さんは今日もおきれいですね」 急に声のトーンを落とした美鈴に、上条も冷静な態度で返した。しかし上条の表情が多少引きつっているのは紛れもない事実であった。 「うーん? あ、その子がマロンちゃんね! イヤー、かわいい! 写真で見るよりずっとかわいいじゃない!」 なおも上条を追求しようとした美鈴だったが、ふと美琴が抱いているマロンが目に留まったらしく、あっさり上条を解放した。 「あー、美琴と反応いっしょだ……」 上条は美鈴の反応にデジャヴュを感じていた。 そして上条の感想をよそに美琴と美鈴の間ではいつの間にかマロンの争奪戦が始まっていた。 「ねえ、マロンちゃん貸してよ! いいでしょ!」 「イヤよ、どうせお母さんは後でいくらでも触れるんだから今は私がずっと抱いておくの!」 「いいじゃない、ケチ!」 「ケチじゃないわよ!」 「ブー、じゃあ上条くんに抱きつくからそっち貸して」 「こっちはもっとダメ!」 「美琴ちゃんのけちんぼ。減るもんじゃあるまいし」 「減るのよ!」 「……何が? あの、それはともかく二人とも、そろそろ終わりにしないか? 時間もあんまりないし」 「え? あ、そうね。ちゃんとマロンのこととか話しないといけないわね」 噛みつかんばかりの勢いで美鈴に顔を近づけていた美琴は、あっさりと美鈴から離れた。 美琴は胸に抱いたマロンの顔を美鈴に近づけた。 「改めて紹介するわね、この子がマロン。一ヶ月前私が拾った犬よ」 「うんうん、上条くんからもらった写真通りのかわいい犬ね。これからよろしくね、マロンちゃん」 そう言って美鈴はマロンの頭を撫でる。 初めは緊張して嫌そうにしていたマロンだったが、美鈴から美琴と似たような雰囲気を感じたのだろうか、やがておとなしく頭を撫でられ始めた。 「あら、意外とあっさり撫でられてるわね」 「ふふん。何よ美琴ちゃん、面白くないの?」 「別に、そんなわけじゃ……」 美琴はすっと美鈴から視線をそらした。実際は自分の母親とはいえ、あっさりとマロンが他人に懐いたことがあまり面白くなかったのだ。 「別に驚くことじゃないでしょ。私達、親子なんだもん。それに見かけだって似てるし」 「いや、見かけなんてあまり関係ないんじゃ」 「親子だから匂いだって似てるんでしょ。ねえ、上条くん」 急に話を振られた上条はしどろもどろで返事を返した。 「へ? い、いや別に匂いのこととか言われたって俺にはちょっと」 「あらそう? じゃあ私の匂い嗅いでみる? そうしたら美琴ちゃんと比べられるわよ」 「な、何わけのわからないセクハラしてんのよアンタは! 当麻! アンタも顔真っ赤にして反応するな! そんなに人妻がいいのか、そんなに巨乳が好きか!? どれだけ節操ないのよアンタは!」 つつっと上条に近づきその頭を抱きしめようとした美鈴に、美琴は顔を真っ赤にして吠えた。 そして美琴は返す刀で上条にも噛みつく。だんだん美鈴への文句より上条への言いがかりの方が強くなっていくのはご愛敬といったところか。 「もう、美琴ちゃんたら短気なんだから」 「アンタが言うな! ほんとにもう……」 「あんまり独占欲が強いと、愛想尽かされるわよ」 「大きなお世話よ!」 美琴はブツブツと言いながら、マロンに関する基本的なデータの入ったメモリを美鈴に渡した。 これでもう、今ここでできることは何もない。 後はマロンをキャリーの中に戻し、美鈴に引き渡すだけで用事は全て終わる。 美琴はため息をつきながらマロンを撫で続けた。 「本当に、これでお別れなんだ……」 「…………」 上条は黙って美琴の側にキャリーを置いた。 美琴はチラと時計を見た。後十分ほどでモノレールが出発する時間だ。 つまり、マロンといっしょにいられる時間も後十分ほどということになる。 「当麻。手、離してくれる?」 小さく深呼吸をした後美琴が呟いた言葉に、上条の表情がこわばった。 「どういうつもりだ、美琴。今からお別れっていうときに……まさか、お前」 美琴はこくりとうなずいた。 「お願い」 「……ああ」 美琴がマロンをキャリーの中に入れ、ドアを閉めたのを確認した上条は、そっと美琴の肩から手を離した。その途端、マロンはおびえたようにケージの奥に後ずさった。 美琴はマロンのその態度に一瞬体を震わせたが、小さく頭を振ってすっと立ち上がった。 その瞳からぽたっぽたっと涙がこぼれ始めた。 「バイバイ、マロン。元気でね」 「美琴……」 上条は思わず美琴の肩に手を置こうとした。 だが、 「触らないで」 美琴の静かだが、それでいて凛とした声に気圧されるように上条は手を引っ込めた。 美琴は目元をごしごしとこすると、じっと美鈴を見つめた。 「お母さん、マロンのこと、お願いね」 美鈴はゆっくりとうなずいた。 「月並みなことしか言えないけど、上条さんといっしょに、ちゃんと育ててみせるから。美琴ちゃんが助けたこのマロンちゃんは、あなたが助けたことに意味があるような、そんな生き方をさせてみせるから」 「うん」 美琴はゆっくりと後ずさり始めた。ゆっくりゆっくりとマロンから、大切な家族から離れていった。 そんな美琴を見ながら美鈴はすっとキャリーに手をかけて持ち上げようとした。 「あ!」 その時、突然マロンが暴れ出した。 「ちょっとマロンちゃん、暴れちゃダメよ!」 慌てた美鈴が思わずキャリーを落とした。そのショックでキャリーの入り口のドアが開いてしまった。美琴が無意識に閉め方を甘くしていたのかもしれない。 キャリーから出たマロンはまっすぐ美琴に走り寄った。 「え? え?」 自分に近づいてくるマロンを見た美琴は思わず立ち止まった。 「なんで? なんで?」 呆然とする美琴。 しかしマロンはどんどん美琴に近づいてくる。 そしてとうとう、マロンは美琴に飛びついた。 「マロン!」 気がついたときには美琴はぎゅっとマロンを抱きしめていた。 マロンはペロペロと美琴の顔を舐めていた、まるで美琴の頬を伝う涙を拭うかのように。 「いや、くすぐったいよマロン」 しかしマロンが舐めても舐めても美琴の瞳からは涙が止まらなかった。 「どうして? どうして?」 マロンは美琴の疑問に答えるかのように必死で美琴の顔を舐め続けていた。 「お前の負けでいいだろ、美琴」 上条がぽんと美琴の頭に右手を置いた。 マロンに顔を舐められながら、それでも美琴には今の状況が信じられなかった。 確かに電磁波に関して鈍い動物だっている。 しかしマロンは確実に自分の電磁波を嫌っていたのだ。 だから美琴はマロンと離れる今、電磁波を放ったのだ、マロンと別れやすくなるように。 なのにそれでもマロンは自分と離されたとき、自分と別れるときに、電磁波よりも自分といっしょにいることを選んでくれたのだ。 美琴の瞳から流れる涙はまだ止まらない。 しかしそれが悲しみの涙でないことだけは誰の目にも明らかであった。 結局その後嫌がるマロンをなんとかキャリーの中に入れると、美琴はそれを美鈴に渡した。 美鈴はキャリーを受け取るとすっとモノレールに乗り込んでいった。そろそろモノレールの発車の時間だ。 「じゃあね、美琴ちゃん、上条くん」 「うん、さよならお母さん。お父さんにも元気でって言っといて」 「お元気で。後、うちの両親にもよろしくお伝え下さい」 簡単な挨拶をするうちに、モノレールの発車のベルが鳴り出した。 美琴はもうキャリーの中のマロンと目を合わせようとしなかった。それがマロンにとっても自分にとっても一番いいことだとわかっているから。 そうするうちにモノレールのドアが閉まった。ゆっくりと動き出すモノレール。それに従い遠ざかる美鈴とマロン。 最初は黙って手を振っていた美琴だったが、やがて耐えきれなくなったかのように走り出した。 「マローン、バイバーイ! きっと会いに行くからねー!」 ホームの端まで来た美琴は立ち止まると、モノレールが見えなくなるまで手を振り続けていた。 「どうする? 今なら無料で貸し出すぞ、ここ」 手を振るのを止めた美琴の背後に立ち彼女に声をかけた上条は、冗談めかして自分の胸を指さした。 しばらくじっと上条の胸を見ていた美琴はやがてゆっくりと首を横に振った。 「何言ってるのよ。せっかくマロンが私の涙拭ってくれたのよ、ここでアンタの胸なんて借りたらマロンに会わせる顔がないじゃない。だいたい、女を泣かせるために胸を貸すなんて、アンタにはまだまだ早いのよ」 「……そうか。じゃ、帰ろうぜ」 「うん」 美琴はたたっと上条の横に並ぶとぎゅっとその腕を抱きしめた。 「でも」 そのまま上目遣いで上条をじっと見つめた。 「アンタの胸、私専用として予約だけはしといてあげる。だ、か、ら、早く私が使ってあげられるくらいのいい男に成長しなさい。目標は今年中、いいわね」 上条は困ったような、けれど優しげな笑みを浮かべゆっくりとうなずいた。 「かしこまりました、美琴姫」 おしまい 前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/こいぬのおくりもの
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前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/とある二人は反逆者 第2章 ①安らぎの時 「あのー、美琴さん」 「なーに?」 「そろそろ帰らないと寮の門限に間に合いませんよ」 「…これから一緒に暮らすのに何言ってるのよ?」 「はぁ!?」 一昨日の夜から付きっ切りで美琴に夏休みの宿題を手伝ってもらっていた上条は、 何とかこの日…夏休みの最終日の午前中に宿題を無事に終わらせることに成功していた。 そして息抜きに外で散歩をしていたところ絶対能力進化の実験に関わっていた芳川に救援を要請され、 一方通行をギリギリのところで救い出し、最後の妹達…打ち止めも無事に助け出すことが出来たのだった。 そして先ほどまで例の病院で調整を受けることになった打ち止めと仲良く会話を楽しんでいたところである。 その場には一方通行も居合わせ、一方通行と美琴の間には終始気まずい空気が流れていたが、 打ち止めの放つ無邪気さがその空気を緩和していた。 そして先ほど二人は上条の部屋に戻ってきたばかりなのである。 自分が作るものとは比べものにならないほど美味しい美琴の手料理をここ数日食べ続けて、 このまま休みが続いていたら完全に餌付けされてしまうという危機感に襲われていたらの爆弾発言である。 「一緒に暮らすって常盤台は全寮制だろ? それに年頃の男女が一緒に暮らすなんて許されるわけ…」 「常盤台のほうには家の都合で寮を出るって伝えてあるから心配しないで。 パパが色々とコネを使って周りにも了解を得てるから何も問題ないわよ」 「いや、それだけじゃなくて倫理観の問題が…」 「何よ、インデックスとは暮らせて私は駄目なわけ?」 「駄目に決まってるだろ!! インデックスは妹みたいなもんで、美琴は俺の恋人だ!! こういうことを口にするのは憚られるけど、どうしたって異性として意識しちまう。 美琴はまだ中学生だし、俺は正直理性を保つ自信がないんだよ」 「わ、私だってそういうことはまだ早いと思ってるわよ。 でもどうしても少しでも長く当麻の傍にいたいの」 美琴の表情を見て上条は我に返る。 上条と美琴は学園都市に対して喧嘩を売ろうとしている。 美琴の父である旅掛はいずれ反撃の狼煙をあげるタイミングが来ると言っていたが、それが何時になるかは分からない。 いつまで平穏な時を過ごせるか美琴も不安なのだ。 ましてや先日になって、やっと悪夢のような日々から抜け出せたばかりだ。 もしかしたら一方通行に会ったことによりトラウマが蘇ったのかもしれない。 (美琴を一生支えるって誓ったのは他でもない上条当麻、お前だろ!! お前が理性が持たないとか倫理観とかを言い訳にして美琴のことを第一に考えられないっていうなら、 そのふざけた幻想をぶち殺す!!) 「…分かった、俺も美琴と少しでも長く一緒にいたいって気持ちは同じだ。 美琴が望むなら一緒に暮らそう」 「ゴメンね、我侭言って」 「いや、上条さんもずっと美琴の傍にいられるのは幸せですよ」 「…ありがとう」 そうして上条は床に布団を敷いてベッドに並ぶ形で横になる。 そしてその手は美琴の手をしっかりと握っているのであった。 次の日の夜明け前、上条は鼻を燻るいい香りで目を覚ますことになった。 そして自分の前方に妙な温もりを感じる。 上条が何事かと思って目を開けると、まず初めに目に飛び込んできたのはサラサラとした茶色い髪だった。 美琴が上条に抱き枕の要領で抱きついているのだ。 上条の胸のあたりにちょうど美琴の顔があり、 そしてお腹の辺りに慎ましいながらも女性であることをハッキリと主張する双丘が当たっている。 これは色々と拙い。 決して美琴を傷つけまいとする上条の鋼の精神に早くもヒビが入り始めた。 しかしそのヒビは美琴の顔を見た瞬間に、すぐに修復された。 美琴の顔には一筋の涙が零れ落ちた跡があった。 今の状況で美琴が涙する理由など一つしか考えられない。 (やっぱり無理してるんだな。 大丈夫、何があっても俺は美琴のことを傍で支え続ける。 だから安心して今はゆっくりお休み…) 上条は心の中でそう言うと優しく美琴のことを抱きしめ返すのだった。 美琴が目を覚ますと自分の置かれた状況に激しく赤面するが、平静を装い朝食の準備に取り掛かる。 しかし目玉焼きを作るのに卵を二つも犠牲にしてしまったところを見ると、どうやら見た目以上に動揺が激しかったようだ。 そして食事中も顔を赤く染めながら上条の顔を直視できない美琴に対し上条は言った。 「…悪かった、気付いた段階ですぐに布団から出れば良かったんだが」// 「ううん、私もその…当麻の温もりが感じられて気持ちよくてつい」// 少々過酷な運命を背負った以外は初々しいカップルそのものである二人はお互いに顔を染めながら食事を進める。 「今日って常盤台も午前中授業なのか?」 「うん、新学期初日だからね」 「それじゃあ午後から合流して何処か遊びにいかないか?」 「え?」 「付き合い始めてから実家に帰った時も両親と挨拶しただけだし、帰ってきても俺の宿題で夏休みは潰れちまったからな。 出来れば美琴とゆっくり何処か遊びに行きたいわけですよ。 もちろん妹達と打ち止めにも何かお土産を買ってさ」 「…今も当麻と一緒にいられてこんなに幸せなのに、私だけ楽しむようなことをしてもいいのかな?」 「…気持ちは分かるけど、美琴の幸せを妹達も願ってくれてると思うぞ。 過去を忘れずに目を背けないことも大事だけど、それ以上に前に進むことも大切だと思う。 美琴が抱えてるものが簡単に消えないのは分かっているけど、少しずつでいいから美琴の重荷を軽くしていってあげたい。 だから上条さんのデートのお誘いを受けていただけませんか?」 「…うん」 朝食を食べ終えると二人は出掛ける準備をして玄関を出る。 今日の夜前に美琴の荷物が届くらしいので、それまでに帰ってこなければならない。 そこで今日のデートは遊園地など一日遊べる場所はまたの機会にして、 屋内のアミューズメント施設など比較的気軽に遊べる場所で行うことにした。 二人はしっかりと手を繋いで学校へ向かう道を歩いていく。 本当は上条は電車を使ったほうが早いのだが常盤台と上条が通う高校との間に位置する駅がないため、 二つの学校の分かれ道まで一緒に歩いて通学することに決めたのだった。 しかしその光景を上条は記憶にないクラスメイトに見られており、 上条は殆ど知らない人間に囲まれて自分のクラスでの立ち位置というものを知ることになる。 「上条当麻」 「はい」 おでこな巨乳少女の有無を言わさぬ迫力に教室の真ん中に正座させられた上条は完全に萎縮していた。 「貴様が常盤台の生徒と手を繋いで登校していたという目撃証言があるのだが、それは本当か?」 「はい」 別にやましいことをしている訳ではなく普通に恋人である美琴と登校していただけなので、 上条は特に警戒することなく返事をしてしまう。 しかしこれが上条の運命の分かれ道だった。 「そんな、あの上条君が夏休みの間にフラグを回収しちゃうなんて!?」 「くっ、上条がフラグを回収したのは喜ばしいことなんだろうけど相手が常盤台のお嬢様とは納得出来ねえ!!」 「でも夏休みの浮ついた雰囲気による関係なら、私達にもまだチャンスがあるかも…」 どうやら記憶を失う前の上条は相当モテたらしい。 実は今の上条も俗にいうカミジョー属性と言われるフラグ体質を引き継いでいるのだが、 今の上条は完全に美琴一筋な為その体質が今のところ顕著に現われたことはなかった。 しかし思いがけぬ形で前の自分のツケが回ってくる形になり、上条は前の自分に対して心の中で恨み言を呟く。 いっそのこと記憶喪失であることを話してしまおうとも思ったが、 何となくこの状況で自分の弱みを喋って同情してもらうのも躊躇われた。 「上条当麻、貴様はその常盤台の生徒と付き合っているのか?」 「ああ、ちゃんとご両親の許可も貰ってる」 「そんなカミやん、僕達デルタフォースは永遠の負け組みのはずじゃ!?」 「黙れ、青髪ピアス!! 上条当麻、それはこれから不用意にフラグを立てないと受け取っていいのか?」 「フラグっていうのが何のことかは分からないが、俺は完全に美琴一筋だ」 「…どうやら本気のようだな。 なら私達も貴様のことを祝福しよう」 「あ、ありがとう」 「だが貴様が今までに数多くの女子を泣かせてきたことは事実だ。 だから貴様に判決を言い渡す」 「え、判決?」 「死刑」 「えっ、何? 上条さんは訳も分からぬまま殺されちゃうの!?」 そうして上条は名前も知らないクラスメイトから祝福という名のリンチを喰らうことになるのだった。 壮絶な祝福を乗り越えたり、とある事件から救い出した少女…姫神秋沙の転入イベントがあったり、 記憶喪失である上条の新学期デビューは中々騒がしいものだったが、お陰で自然とクラスに溶け込むことが出来た。 そしてあっという間に放課後になり上条は美琴との待ち合わせ場所に向かおうと学校から出ると、 何と美琴が校門のところで上条のことを待っていた。 あくまで上条の通う学校は一般的な学校であり、 お嬢様学校である常盤台の制服を着ている美琴が立っているだけで異彩を放っている。 美琴は上条がやって来たのを確認すると顔を輝かせて、上条のところに駆け寄ってきた。 「当麻!!」 「えっと、美琴さん…何故ここに?」 「当麻に早く会いたくて、待ちきれなくて来ちゃった」 周りからの嫉妬という名の殺意を上条はヒシヒシと感じていた。 そんなことは露知らず、美琴は上条の腕に手を回してくる。 (朝はあまりデートすることに乗り気じゃなかったのに。 まあ俺と一緒に出掛けることをここまで楽しみにしてもらえるのは嬉しい限りですが… はぁー、明日も騒がしくなりそうだ) 明日の我が身への危機感に襲われながらも、愛しい恋人である美琴と並んで上条は歩き始める。 そして美琴のことを猛烈に慕う一人の後輩がそんな二人の後をつけているのだった。 上条と美琴がやって来たのは第六学区にある地下街だった。 第六学区にはアミューズメント施設が集中しており、今日はどの学校も半日授業だったためか多くの学生で賑わっていた。 一つの地域に同じような施設が集中していると施設のいくつかは寂れてしまいそうなものだが、 そこは各施設がターゲットとする客層を暗黙の了解で分けているので、 ある程度の人気の優劣はあっても完全に寂れてしまう施設が出ることはなかった。 そして二人は屋内のアミューズメント施設の中でも比較的中規模なゲームセンターに来ていた。 このゲームセンターはいくつかの別料金であるゲームを除き、少し高めの入場料を払えば基本的に遊び放題という ゲームセンターというよりは一般的な遊園地のような料金プランを採っていた。 これなら一回料金を払ってしまえばお金を気にすることなく遊ぶことが出来るので、懐が寂しい上条にも安心だった。 「お昼ごはんはどうしようか?」 「うーん、俺は何でもいいぞ」 「もう、そういうのが一番困るんだって」 「だってさ、美琴の作る料理のほうが美味しいんだから何処で食べたって変わらないって」 「あ、ありがとう」// 自然と惚気る上条だったが、突然背中に学校で感じたものとは比較にならないほど鋭い殺気を感じる。 空耳かどうかは分からないが、類人猿という訳の分からない叫びまで聞こえた気がした。 美琴も背筋が凍るような悪寒に襲われたが、取り敢えず二人は施設内のレストランに入るのだった。 レストランで簡単な昼食を済ませると、二人は施設内のアトラクションを制覇するべく歩き始める。 仮想空間内でのシューティングゲームや実際の動きのモーションを読み取って戦う対戦ゲームなど、 二人は時間が許す限り施設内のアトラクションを楽しむのだった。 上条が美琴の横顔を見ると、今は辛い過去を忘れて楽しんでいるように見える。 実際はそんなことはないのだろうが、それでもこの一時が美琴にとって安息の時になるよう上条は願うのだった。 そして二人で施設内を歩いていると、有料コーナーのスペースにUFOキャッチャーが置いてあった。 その中の一つに美琴の目が留まる。 「何だ、そのカエルが欲しいのか?」 「カエルじゃなくてゲコ太!! 今まで気付かなかったけど、こんな所にも限定のラヴリーミトンのシリーズが置いてあるのね」 UFOキャッチャーの中にあるのは宇宙服を着たゲコ太だった。 「欲しいならやればいいじゃねえか?」 「うーん、そうなんだけど私ってどうもこの手のゲームが苦手みたいで…」 「よし、それなら上条さんに任せなさい!!」 「えっ、でも当麻もゲーム関係は…」 「この手のゲームは運ではなく実力で勝ち取るのだよ、美琴さん!!」 上条は財布からワンコイン取り出すと機械の中に放り込む。 そのまま前後左右の位置取りを完全に計算すると、 以前テレビでやっていたUFOキャッチャーの達人が言っていた技術を上条は実践する。 そして見事一発で宇宙服ゲコ太のぬいぐるみを手に入れるのだった。 「ほら」 上条が美琴にゲコ太を手渡すと、美琴は嬉しそうにゲコ太のことを抱きしめる。 「何だ、そんなに欲しかったのかよ? もし欲しいものがあった時は上条さんに言ってくれれば…」 「ううん、当麻からの初めてのプレゼントだから嬉しいのよ」 「うっ、初めての彼女へのプレゼントがゲームセンターの賞品とは。 男として少し情けない気が…」 「そんなことないわよ、当麻が私だけのために取ってくれたものだもの。 一生大事にするから!!」 「…俺も美琴のことを一生大事にするよ」 「ちょっ、いきなり何言ってるの!?」// 「別にー? ただ上条さんは少しそのゲコ太に嫉妬しただけですよ」 「もう!! …私だって当麻のことを一生愛し続けるんだから!!」// そう言って美琴はゲコ太を抱きながら上条の腕に抱きつく。 そして上条も美琴の肩を抱きよせるのだった。 そんな二人の様子にとある風紀委員の我慢の限界が頂点に達しようとしたその時… 「―――見いつっけた」 異形の目玉が上条と美琴を捉えた時、初めての科学と魔術が交差する戦いが始まる。 前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/とある二人は反逆者
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11スレ目ログ ____ ________________ 11-9 寝てた人 ◆msxLT4LFwc 当麻と美琴の恋愛サイド ―帰省/家族― 10 11章 帰省1日目 深夜の闘い 11-27 つばさ(4-151) こいぬのおくりもの 1 11-39 ぐちゅ玉(1-337) ささやかなる想いを星あかりのもとで 2 前編B 11-52 7-085 小ネタ 原作1巻以前を妄想してみた 11-58 コタケン(7-047) メイドとベッド 11-74 D2 ◆6Rr9SkbdCs 星に願いを 11-92 つばさ(4-151) こいぬのおくりもの 2 11-104 ぴんた(6-379) 11月22日は何の日? 7 いちゃいちゃ年末年始! 11-126 つばさ(4-151) こいぬのおくりもの 3 11-133 つばさ(4-151) こいぬのおくりもの 3 11-151 無糖(10-610) とある秋の日常風景 2 11-159 アミノ酸(8-201) 小ネタ ポニーテール 1 11-163 11-162 美琴vs幻想龍 11-178 auau(7-270) 雨のち曇り 11-194 アミノ酸(8-201) 上条さん家! 11-201 コウ(7-554) 素直になったら 7 温泉旅行プロローグ 11-213 つばさ(4-151) こいぬのおくりもの 4 11-221 つばさ(4-151) こいぬのおくりもの 4 11-236 アミノ酸(8-201) 小ネタ ポニーテール 2 おまけ 11-239 かぺら(5-906) 髪と手を結んだ先に 11-262 びぃ ◆K7dCoes7VE 小ネタ 男性が年下の女性に惚れてしまう瞬間8パターン 11-277 陣海(11-256) 鶴の恩返し 1 ~プロローグ~ 11-289 上琴患者A(7-065) 例えばこんな三人の関係 11 海に行こう☆ 11-301 蒼(4-816) side by side 28 ―あれから一週間― 11-318 陣海(11-256) 鶴の恩返し 2 -①住む人が増えるんですね- 11-335 陣海(11-256) 鶴の恩返し 3 -②せっかくなのでお世話になってます- 11-349 つばさ(4-151) こいぬのおくりもの 5 11-363 つばさ(4-151) こいぬのおくりもの 5 11-377 ぴんた(6-379) 11月22日は何の日? 8 いちゃいちゃ年末年始! 11-392 11-391 とあるラジオのいちゃいちゃSS 1 11-399 桜並木(4-027) 心→こころ→ココロ→ → 1 11-419 びぃ ◆K7dCoes7VE 小ネタ どきまぎ美琴ちゃん 11-425 陣海(11-256) 鶴の恩返し 4 -③布ではなく幸せを織りました- 11-443 桜並木(4-027) 心→こころ→ココロ→ → 2 11-460 陣海(11-256) 鶴の恩返し 5 -④知りたかった真実ですが- 11-475 ぴんた(6-379) 11月22日は何の日? 9 いちゃいちゃ年末年始! 11-487 上琴患者A(7-065) 例えばこんな三人の関係 12 海に行こう☆ 11-505 コッカラ(7-028) 御坂姉妹の家出 2 1日目 11-515 コッカラ(7-028) 御坂姉妹の家出 2 1日目 番外編浜面サイド 11-522 ぐちゅ玉(1-337) とある両家の元旦物語 6 後編 11-527 ぐちゅ玉(1-337) とある両家の元旦物語 6 エピローグ 11-562 陣海(11-256) 鶴の恩返し 6 -⑤幻想は過ぎ行くもので- 11-579 ぐちゅ玉(1-337) ささやかなる想いを星あかりのもとで 3 中編A 11-594 auau(7-270) のち晴れ 1 前編 11-614 11-613 ラプラスの神様 1 11-622 11-613 ラプラスの神様 2 11-627 11-613 ラプラスの神様 3 11-629 11-613 ラプラスの神様 4 11-630 11-613 ラプラスの神様 5 11-633 11-613 ラプラスの神様 6 11-636 11-613 ラプラスの神様 7 11-649 hakimu(9-127) 後輩の策略 11-674 陣海(11-256) 鶴の恩返し 7 -⑥日常に戻りつつある日常に- 11-679 陣海(11-256) 鶴の恩返し 7 -⑥日常に戻りつつある日常に- 11-699 蒼(4-816) My... 1 My anxiety 11-706 11-704 小ネタ ファーストエイド 11-710 寝てた人 ◆msxLT4LFwc 小ネタ ラッキースケベが起こったら その1 11-716 蒼(4-816) My... 2 My anxiety...? 11-729 キラ(4-879) 風邪の美琴と看病の上条 11-738 上琴患者A(7-065) 例えばこんな三人の関係 13 海に行こう☆☆ 11-750 Aサイド ◆kxkZl9D8TU 嘘から出た美琴 11-766 副長(11-765) ミッシング・リンク After_play_lovers. 1 11-772 副長(11-765) ミッシング・リンク After_play_lovers. 1 11-782 11-781 正体不明の無能力者 11-791 副長(11-765) ミッシング・リンク After_play_lovers. 2 11-804 11-391 とあるラジオのいちゃいちゃSS 2 11-813 木林森(11-812) 美琴:本当の気持ち 11-826 陣海(11-256) 鶴の恩返し 8 -⑦閉幕から開幕へ- 11-833 陣海(11-256) 鶴の恩返し 8 -⑦閉幕から開幕へ- 11-847 hakimu(9-127) 策士な後輩 11-859 11-858 右手のため 11-871 ぴんた(6-379) 11月22日は何の日? 10 愛する幻想殺しへ超電磁砲が色々頑張るおはなし 11-889 hakimu(9-127) 耳かき特訓から 11-901 副長(11-765) ミッシング・リンク After_play_lovers. 3 11-915 蒼(4-816) side by side 29 ―あれから一週間― 11-932 11-391 とあるラジオのいちゃいちゃSS 3 11-945 小ネタ ねことみこと 11-954 キラ(4-879) 人差し指 11-964 陣海(11-256) 鶴の恩返し 9 -⑧番外編 次の日って前日より大変かもね- 11-978 11-977 上琴のメイド様! 11-998 小ネタ 8月9日 ▲
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DQMシリーズ モンスターズ第1作から皆勤の特技。 強力な毒素を含む息を吐き出し、敵全体を【猛毒】に侵す。 毒属性のブレスタイプの特技で、消費MPは4。 第1作から最新作に至るまでビックリするほど変化のない特技である。 本編の【もうどくのきり】に似ているが、 あちらと異なり対象が敵全体となっており、ブレスのため【おいかぜ】などの影響を受ける。 かつてはHPの高いボスモンスターにかける事で毎ターン大ダメージを与えることができたが、 近年の作品ではこの特技自体に「ボスには無効」という効果がついてしまった。
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るみなすしたい【登録タグ danierukunP る 曲 結月ゆかり 蒼姫ラピス】 作詞:danierukunP 作曲:danierukunP 編曲:danierukunP 唄:蒼姫ラピス・結月ゆかり 曲紹介 今年ラストは前回にキャラだけ登場したゆかりさんにも歌ってもらいました! 頭突きってのはただの物理攻撃だけではなく、 心と心が魂と魂がぶつかり合う神聖なる儀式なのであーる(作者コメより転載) 歌詞 (動画より書き起こし) もう気づいていた その瞳の 奥に宿る メモリー そう感じている 奇跡を起こして ひとつになりたい 戸惑い隠せない いつか見た 風景が過る 幼い頃 夢で見た キミの姿 乱反射してた よー ※1 止まらない衝動は いつまでも続いてく 運命の悪戯に 心まで惹かれる メーカーを乗り越えて 魂をぶつけ合って ルミナスしたい foo woo 夢かリアルか 止まった時間は 何を語るの? 記憶の点と点が 結ばれた時 もう迷いはない 輪廻で残された 意思の欠片 今ひとつになる よー ※2 いつか見た青い空 今ここで蘇る 降り注ぐ光の中 二人だけの世界 マルシーを蹴散らして コネクトを始めたら ルミナスしたい 繰り返されてる 歴史の中 もう逃げない もう離さない Umm... ※1くりかえし ※2くりかえし foo woo ずっとこのまま この空の下 永遠に コメント 名前 コメント
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当サイトは移転しました。 移転先「OnlineGames Wiki*」 http //wikiwiki.jp/onlinegames/ このサイトの編集権限を管理者メンバーのみにして更新できないようにしました ↓↓↓↓↓ ここから旧ページ(閲覧用) ↓↓↓↓↓ 「テンプレ置き場/ネトゲしたいのですが何がいいでしょうか?」 編集 更新日時:2008-08-23 20 54 39 (Sat) 2chネトゲ質問板スレ「ネトゲしたいのですが何がいいでしょうか?」のテンプレ置き場 使用時は前スレ修正忘れずに(次スレに移行したら編集しておくとラク) Index 現行スレ テンプレ テンプレ1 テンプレ2 コメント 下位ページlist 「テンプレ置き場/ネトゲしたいのですが何がいいでしょうか?」 編集 更新日時:2008-08-23 20 54 39 (Sat) 現行スレ Find.2ch スレタイ検索「ネトゲしたいのですが」 ネトゲ質問板 ネトゲしたいのですが何がいいでしょうか?part128 http //live27.2ch.net/test/read.cgi/mmoqa/1218897035/ 「テンプレ置き場/ネトゲしたいのですが何がいいでしょうか?」 編集 更新日時:2008-08-23 20 54 39 (Sat) テンプレ テンプレ1 ★質問テンプレート 【課金方式】 【どんなゲームがしたいか】 【好きなゲームとその理由】 【嫌いなゲームとその理由】 【その他、経験済みのゲーム】 【英語のみのゲームをプレイできるか】 【スペック】CPU・メモリ ・VGA・回線・OSを書いてください 。 ★マシンスペック確認方法 【スタート】→【ファイル名を指定して実行】→【「dxdiag」と入力して「OK」を押す】 【システム】の欄にある「プロセッサ」の内容をCPUに書き込み、 【ディスプレイ】タブのデバイスの括弧の中にある「チップの種類」をVGAに書きましょう。 ★自分に合ったネットゲームを捜し求める求道者のスレです。 マターリが基本。これは最重要事項です。煽り、荒らしは放置。 過度の雑談や議論は避け、質問したい人の邪魔をしないようにしましょう。 ★質問者心得 ・ 1の質問テンプレートを使って質問してください。 ・ネットワークを利用して遊ぶネットゲームは多岐にわたります、 ある程度、遊びたいゲームの種類を見極めてから質問すると良いでしょう。 ・○○ってゲームはどう?のように個別のゲームについての質問は、 そのゲームのスレッドで聞いてください。 ★回答者心得 ・あつかうゲームは有料無料、テスト正式サービスを問いません。 ・自分の好きなゲームを語る際は、欠点も必ず書いてください。妄信的発言は嫌われます。 ・ゲームをランク付けするのは止めましょう。 「テンプレ置き場/ネトゲしたいのですが何がいいでしょうか?」 編集 更新日時:2008-08-23 20 54 39 (Sat) テンプレ2 ★FAQ Q.MoEとかマビノギを異様に勧める奴何なの? A.昔から居る荒しです。過去にはROが良く使われていました。現在の標的はMoEとマビノギのようです 「その条件なら○○」と勧めたり「ありがとう○○やってみる」等質問者を騙ったりします ウザいと思う方は一行レスをするIDをNG登録して下さい。 どうしようもない質問の場合にネタとしてマビ・MoEと答える場合もあり 次スレは950が立てましょう 踏み逃げの場合は960 970と10レスずつでお願いします。 ★過去スレ ネトゲしたいのですが何がいいでしょうか?part128 http //live27.2ch.net/test/read.cgi/mmoqa/1218897035/ ★関連リンク ネトゲしたいのですが何がいいでしょうか? まとめwiki http //www36.atwiki.jp/netgame/ ↑↑↑↑↑↑↑ テンプレ以上です ↑↑↑↑↑↑↑ 「テンプレ置き場/ネトゲしたいのですが何がいいでしょうか?」 編集 更新日時:2008-08-23 20 54 39 (Sat) コメント 全コメント表示? 名前 「テンプレ置き場/ネトゲしたいのですが何がいいでしょうか?」 編集 更新日時:2008-08-23 20 54 39 (Sat) @wikiによる広告
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「【新年の】20XX年はこんな年にしたい!【抱負】」url置き場 目次 スレ誕生 スレタイとURL(1-) スレ誕生 【新年の】 2003年はこんな年にしたい! 【抱負】 1 名前:のほほん名無しさん 投稿日:02/12/05 21 25 ID wwvCxEia ♪(⌒▽⌒) 無 理 ! 上に戻る スレタイとURL(1-) 【新年の】 2003年はこんな年にしたい! 【抱負】http //human.2ch.net/test/read.cgi/nohodame/1039091133/ 【新年の】2004年はこんな年にしたい!【抱負】http //human5.2ch.net/test/read.cgi/nohodame/1070283683/ 【新年の】2005年はこんな年にしたい!【抱負】http //human5.2ch.net/test/read.cgi/nohodame/1101869541/ 【新年の】2006年はこんな年にしたい!【抱負】http //human5.2ch.net/test/read.cgi/nohodame/1136041532/ 【新年の】 2007年はこんな年にしたい! 【抱負】http //human7.2ch.net/test/read.cgi/nohodame/1167138322/ 【新年の】 2008年はこんな年にしたい! 【抱負】http //engawa.2ch.net/test/read.cgi/nohodame/1198755590/ (現行スレ) 上に戻る 【登録タグ】 名前 コメント
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818 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2013/10/23(水) 02 18 50.39 ID u4LIbRGFo 【チーム須賀らぶ】 もこ「……ただいま――ふぎゅっ!?」 いちご「もこちゃん、お疲れ様。ようやったのう!」 憩「ホンマに凄いわー」 数絵「永水が何度か和了を見逃してた事も有ったけど、それを除いても2チームを飛ばすのは相当よ」 絃「しかも相手の一人は前年度の優勝チームであり、今大会でも優勝候補と目されるチーム虎姫ですからね」 いちご「そうじゃ。実際憩ちゃんの戦いぶりはあっちもある程度は予想し取ったじゃろうけど、もこちゃんのは完全に予想外じゃったろうしな」 もこ「……あれくらい何でもない///」 憩「あれ?もしかして照れとる?」クスクス もこ「知らない///」プイッ 数絵「まぁ何にせよ。練習試合とは言えこうも大差で勝つと言うのは経験した事が無い感覚ね」 絃「私も見たことが有りません」 いちご「……どちらかと言うとちゃちゃのんは削られるほうじゃったからのう」 憩「でもこれはチームみんなの勝利ですよーぅ♪」 憩「誰一人欠けても成し遂げられ無かったやろうし」 数絵「そうですね」 いちご「勿論絃ちゃんもその一人やけんのう」 絃「ありがとうございます」ニコッ ワイワイキャッキャッ 京太郎「……あのー俺のこと忘れてません?」 京太郎「いや確かに何もしてないけどさ……」 821 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2013/10/23(水) 02 36 56.89 ID u4LIbRGFo 京太郎「そりゃちょっと冗談で俺の前で終わらないかなーなんて言ってみたりもしましたよ?」 京太郎「でもマジで終わるとは思わなかったし……」 京太郎「いや勿論もこはすげーし、勝った事も嬉しいんだけど、何かこう不完全燃焼と言うか何と言うか……」 京太郎「折角大将になっての初舞台だった訳だし……」 京太郎「つまりは言いたいのは――」 京太郎「俺も麻雀やりてー!!」 咏「ほう、その言葉に偽りは無いかねぃ?」 京太郎「!?」ビクッ 京太郎「な、なんだ驚かさないで下さいよもう」 咏「いやーごめんごめん。何か京太郎が一人でブツブツいって突然大声で叫んだからさ」 京太郎「うっ、確かに俺の方がおかしい人みたいだ……」 咏「まぁそんな事はどうでも良いんだけど……。あ、勝利おめでとさん」 咏「まさかあの虎姫飛ばして勝つなんて思わなかったよ」 憩「咏ちゃんセンセ、何処におったんですか?」 咏「まぁ色々とね」 823 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2013/10/23(水) 02 52 40.23 ID u4LIbRGFo 咏「しっかしまぁ、もこの火力には驚かされたねぃ。私の現役時代の火力にまさるとも劣らないんじゃないか?」 もこ「……全ては闇の力《ダークネス・フォース》の導き」 咏「……その辺りは良く分からんけど、まぁ勝って良かった良かった」 咏「で、まぁここからが本題なんだけど」 数絵「何ですか?」 咏「練習試合そのものはこれで終わりなんだけど、まさか大将まで回らずに終わったからさ」 咏「代わりとして大将戦のメンツでエキシビジョンマッチをしようかと言う話が進んでるんだけど、どうかねぃ?」 いちご「エキシビジョンマッチ……?」 咏「そうそう。具体的には点数は10万点なんだけど、これまでの順位からアドバンテージがそれぞれある訳」 咏「例えば――」 1位:須賀らぶ 150000 アドバンテージにより+50000 2位:永水 100000 アドバンテージなし 3位:虎姫 75000 アドバンテージ-25000 4位:阿知賀 50000 アドバンテージ-50000 咏「ま、こんな感じで」 絃「エキシビジョンなら点数はリセットでも良かったのではないでしょうか?」 咏「ま、それも考えたんだけど一応チーム戦の続きの体でやる訳だし、かと言って点数そのまま飛びなしルールで続行するのも……と言う訳でこんな感じにしたんだけどねぃ」 咏「一応各チームの責任者には伝えて話し合った結果なんだけど、どうだい?京太郎やるつもりはあるかい?」 京太郎「え?えっと…… 826」 1.やります!!やらせてください!! 2.もうちょっと相談した上で…… 3.嫌です 4.その他(内容併記) 834 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2013/10/23(水) 03 10 03.39 ID u4LIbRGFo やります!!やらせてください!! 京太郎「やります!!やらせてください!!」 京太郎「何か俺だけ活躍してなくて蚊帳の外っぽかったし、それに本番までの貴重なチーム戦で対局できないのは不安ですし……」 咏「おっけー。お前ならそう言うと思ってたよ」 咏「んじゃ皆に伝えて来るわ」 京太郎「お願いします」 咏「あ、でもその前に一応お前さんに言う事が有ったんだよねぃ」 京太郎「は?何ですか?」 咏「いや、ね。一応お前さんたちが勝利チームって事でこの練習試合は終わりな訳よ」 咏「だからエキシビジョンマッチやる上でケジメを付けたいって他のチームから意見が有ってさ」 京太郎「けじめって大袈裟な……」 咏「いやー私もそう思ったんだけどさー。あっちが真剣に言うもんだから、つい分かりましたって言ってしまったんだよねぃ」 咏「まーそう言う訳でさ、京太郎。おまえさんが何かけじめになるような事考えてくれないかねぃ?」 京太郎「そんな事急に言われても……」 咏「ほら罰ゲームのノリで良いからさ」 京太郎「いやそれはまずいんじゃ……」 咏「良いんだって。あっちも大体の事は聞くって言ってたからさ」 京太郎「はぁ……それじゃ――」 895 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2013/10/24(木) 23 29 33.19 ID wIuV3vxeo 京太郎(あ、いや待てよ……よく考えたら何もしてない俺が決めて良いものか?) 京太郎(皆に聞いてみてからにしようか?……でもさっさと決めた方が良いみたいだしなー) 京太郎(……どうしようか?) 896-900 1.相談する(内容が無難なものになります) 2.しない(内容は今までのレスからコンマで決まります) 908 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2013/10/24(木) 23 50 31.81 ID wIuV3vxeo 相談する 京太郎(やっぱ相談しよう。俺一人だとどうも自分の欲望に忠実になっちまうし……) 京太郎「なぁ皆、どうしたら良いと思う?」 憩「う~ん、ここは苦い青汁飲むとか?」 京太郎「全然麻雀と関係ないような……」 いちご「そうじゃのう……語尾ににゃんとか可愛くてええと思うんじゃが」 京太郎「……何かこういう時の定番になってきてる気が」 数絵「そうね……腹筋20回とか体も鍛えられて一石二鳥よ?」 京太郎「一部腹筋できなさそうな人が居るんだが……」 もこ「……我と共に闇の世界への扉を開こう」 京太郎「……ある意味一番キツい気がする」 絃「えーっと、そうですね……。歌を歌うとか?」 京太郎「選曲が重要になってきますね」 909 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2013/10/25(金) 00 05 31.79 ID 9SPc0O46o 憩「それで、どないするん?私らは別にそんな事せんでもええ思てるんやけど……」 いちご「まぁ最終的には京ちゃんに任せるけん」 京太郎「じゃあ俺は―― 914で」 1.青汁 2.語尾ににゃん 3.腹筋20回 4.厨二病でも麻雀がしたい 5.四角い宇宙で待ってるよ 6.やっぱりそう言うのは止めときましょう 7.それでも俺は欲望に従う!(内容併記) 925 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2013/10/25(金) 00 20 11.54 ID 9SPc0O46o 厨二病でも麻雀がしたい 京太郎「もこのやつにするか。肉体的なやつだと後から何か有っても困るし……」 京太郎「ちゃちゃねぇのでも良いんだが、語尾ににゃんは一度やってるしな」 京太郎「絃さんのは……皆が歌うにしても選曲とか色々有りますし……」 もこ「流石京太郎。闇の饗宴に血湧き肉踊る」 京太郎(あと正直に言えば、皆がどうするのかちょっと見てみたい。特に普段絶対にしなさそうな人とか……) 咏「んー分かった。皆に伝えとくぜー」 咏「……でもすげーカオスになるんじゃね?しらんけど」 ―――――― ―――― ―― 930 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2013/10/25(金) 00 46 08.84 ID 9SPc0O46o 【合宿所・麻雀室】 恒子「と言う訳で大将戦まで回らずに終わった練習試合ですが、各チームの責任者の話し合いにより特別に大将戦をエキシビジョンマッチで行う事に決定したようです」 良子「まぁあの結果に関しては仕方ないですが、一応これは各チームと選手の強さを見るための練習試合ですからね。大将戦をやらずに終わるのも勿体無いですし」 南浦プロ「基本的にエースレベルが揃うのがこの大将戦と先鋒だからな。これを見ずに終わるのは特に須賀らぶ以外のチームにとっちゃ負け損だろうしなぁ」 恒子「その須賀らぶチームですが、大将は本当に無名の一年生。しかも麻雀歴については、取り組みだしたのがわずか3ヶ月ほどだと言う須賀京太郎選手と言うのはどういう事なんでしょうか?私、気になります!!」 恒子「素人目に見ると、ここまでの強さから言っても先鋒~副将までで終わらせるか大量リードで繋げる為に須賀選手はここに置かれてる気がするんですが?」 良子「一見すると確かにそう見えるでしょうね。特にここまでの強さを見ると」 南浦プロ「まぁアイツかなり好不調が激しいからなぁ。大将にするのは案外理に適ってるのかもな」 良子「師匠としては気になりますか?」 南浦プロ「誰が師匠だ。つーかお前さんも教えてただろうが」 良子「私の教えた事はまだ彼は使いこなせそうに有りませんからね。まだまだ師弟関係にはロングタイムだと思います」 南浦プロ「だったら俺の教えた事をアイツが身に付いてるとは思えんがね」 南浦プロ「ま、それはそれとしても注目して良いと思うぜ」 恒子「ふむふむ。どうやらプロ二人に注目されるほどの選手のようです須賀選手。これは楽しみになってきました!!」 933 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2013/10/25(金) 01 12 17.07 ID 9SPc0O46o 恒子「では他の選手は如何でしょうか?チーム虎姫の大星選手やチーム阿知賀の高鴨選手も無名の一年生ですが?」 南浦プロ「大星の嬢ちゃんは……アレは高校生でもトップレベルの一人だな」 南浦プロ「最強の盾と矛を持ってやがるしな」 良子「それぞれを破れるのはそれなりに居るでしょうけど、その二つを同時に破るのはベリーディフィカルトでしょうね」 南浦プロ「高鴨の嬢ちゃんはう~ん……」 恒子「どうしたんですか?」 南浦プロ「いやよくわかんねーと言うか掴みどころがないと言うか……」 良子「確かに。この3日見てましたが、彼女については私もよく分からないと言うのが正直な感想ですね」 恒子「プロ二人をもってしても分からないと言うのはどういう事でしょうか?」 南浦プロ「なんと言うか、まぁ確かに普通に打てる程度には強いんだがボヤっとしてると言うか……」 良子「ハッキリとした強さが見えてこないんですよね」 良子「レベルが高いこの対局で分かりそうな気がするんですけど」 南浦プロ「そうだな。石戸の嬢ちゃんはかなりのもんだし」 恒子「確かに。アレは同じ女性として分けてもらいたいと言うか、お前本当に高校生か!ってツッコみたいと言うか」 良子「……それ本人には言わない方が良いですよ。結構気にしてますから」 良子「まぁそれは別として、彼女に関しては今回は攻撃モードで来ますでしょうね」 恒子「攻撃モード……ですか?」 良子「ええ。彼女は基本的に二通りの打ち方が有りまして、攻撃モードと防御モードの二通りがあるのです」 良子「基本的には彼女に回るまでにリードを稼いでることが多いので、殆どの場合防御モードですね」 恒子「つまり今回はレアな彼女が見れると……」 良子「まぁそう言う事です。とは言え攻撃モードにも弱点は有るのですが……」 南浦プロ「ま、どちらにしても初期点数でどのチームも10万点以上離れてるんだ。かなり攻めてくるだろうな」 恒子「なるほど。つまり火力と火力のぶつかり合いになると」 良子「もしくは意外な伏兵が出るかもしれませんけどね」 恒子「なるほどなるほどー。これはますます楽しみになってきました、エキシビジョン大将戦。まもなくスタートです!!」 941 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2013/10/25(金) 01 24 21.07 ID 9SPc0O46o 【チーム虎姫】 照「暗黒宇宙の代弁者たる者よ。そろそろ汝の舞台だ」 尭深「……そなたならば必ずや究極の闇を齎すであろう」 誠子(尭深が意外とノリノリなんだけど……) 淡「……フッ。伊達に幾度も時を彷徨ってないわ」ファサッ 尭深「……ほら、誠子ちゃんも」 誠子「え?私?」 誠子「あーえっと、頑張れ」 照「誠子。それじゃダメ」 誠子「やっぱりですか……」 誠子「えっと……ふはははは。時は河の流れの如きものよ、足元を掬われないようにな」 淡「余計なお世話だけど、礼は言っておくわ」ファサッ 961 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2013/10/25(金) 01 47 18.42 ID 9SPc0O46o 照「ほら、菫も」 菫「……な、なぁ本当にやらないといけないのか?」 照「それが条件だから」 菫「いやでも別にその私一人やらなくても、大丈夫なんじゃないか?」 照「……菫」ジーッ 菫「わ、分かってるよ。やれば良いんだろうやれば!」 菫「……コホン」 菫「えっと、そのだ淡……じゃなかった時界を巡る者よ。そなたの双肩に我らが矜持を託す」 菫「勝利と言う二文字を持って我らが無念を晴らして欲しい」 淡「ま、この賢姉に任せなさーい。ちょちょいのちょーいで片付けてあげるわ!」 菫「誰が姉だ。どちらかと言えばお前は愚妹だろ!」 淡「もー菫先輩ったら雰囲気ぶち壊し!」 菫「す、すまん」 淡「ま、良いけど。改めて――」 淡「先輩方の期待に応えられるかどうかは分からないけど、頑張るのはやぶさかではないわね」 淡「でも期待されるほど重圧になると言う事も忘れないで欲しいわね。特に私ってば繊細だし」 菫「誰が繊細だ誰が」 淡「酷いわねぇ。この繊細と言う名の糸を数十本束ねたような神経を持つ私でも思わず泣いちゃうわよ阿良々木くん」 菫「待てそれじゃ結局繊細じゃないじゃないか。あと阿良々木くんって誰だ?」 淡「それを私に聞くのかしら?全く野暮って物よね阿良々木くん」 菫「だから阿良々木くんって誰なんだ!?」 967 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2013/10/25(金) 01 54 57.74 ID 9SPc0O46o 淡「さてそろそろ時間ね。ま、出来るだけの事はやるわ」ファサッ 菫「……あーもうとにかく頑張ってくれ」グデッ 照「ふぁいと淡ちゃん!がんばれー!」 尭深「……正しき闇は何時と共にある」 誠子「ふはははははは……はぁ」 誠子(須賀君、君をこれほど恨んだ事はないよ、うん) ―――――― ―――― ―― 972 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2013/10/25(金) 02 12 12.05 ID 9SPc0O46o 【チーム阿知賀】 憧「はーい、シズ。調子はどうかなー?アッちゃんは元気だぞー」 穏乃「まぁ悪くはない。狭い部屋に閉じ込められて居るよりは何倍もマシだからな」 玄「クックックッ、まさかこんな事になるとはこの闇の錬金術師たる我の目を持ってしても見抜けなんだわ!」 宥「……まぁどうでもいいけど」 灼「ってか正直面倒臭ェ……」 晴絵「あはは……」 晴絵(すっごいカオス……) 憧「ダメだぞーそんな辛気臭い顔してちゃ。ほらハッピーハッピー!」 穏乃「まぁよせ憧。人にはそれぞれ事情と言うものが有る。無理にやらせる必要は無い」 玄「まったくだ。まぁ何、いざとなれば我が極大魔法を持ってすれば容易い事よ」 灼「何なんだこいつらすげームカツク」 晴絵(最早誰も原型留めてないわよこれ……) 59 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2013/10/26(土) 00 55 07.57 ID kLxT2bcGo 憧「ほらーハルちゃんも合わせて合わせて!」 晴絵「いや私はその……」 穏乃「……まさか監督である貴様がやらないわけにもいくまい?」 晴絵「ぐっ……そりゃそうなんだけど」 玄「クックックッ。貴様は所詮その程度の闇だったと言う事か」 灼「ほら、さっさとしろよ」 晴絵「……コホン」 晴絵「良いか!シズノ!生きる事が戦いだ!大将戦、頑張れよ!」 憧「なーんかあんまり変わってない気がするなー」 宥「……と言うかあつい」 穏乃「愚問だな。この高鴨穏乃、あの程度の輩に劣るまいよ」 憧「さっすがーシズちゃん最高!」 61 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2013/10/26(土) 01 05 07.81 ID kLxT2bcGo 玄「我が同胞(はらから)よ。そろそろ時間だ」 穏乃「うむ。勝利の美酒を用意しておくと良いだろう」 憧「おっけー!ふぁいと、おー!」 灼「負けんじゃねーぞ!」 宥「……まぁほどほどに」 晴絵「怪我せんよう頑張っておくんなはれ」 ―――――― ―――― ―― 62 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2013/10/26(土) 01 23 09.41 ID kLxT2bcGo 【チーム永水】 小蒔「……」 霞「……」 初美「……」 巴「……」 春「……」ポリポリ 小蒔「えーっと、そのちゅうにびょうってなんですか?」 霞「う~ん、そうね……ちょっと不思議ちゃんってか感じかしら?」 初美「その言い方は古いですよー」 巴「えっと、そうですね……分かりやすく言うと頭の中で考えた設定とかキャラになり切って演じる病気って所でしょうか?」 春「おもに中学二年生がなる事から厨二病って呼ばれてる」ポリポリ 小蒔「びょ、病気なんですか!?」 初美「病気って言っても本当の病気じゃなくて、病気みたいなものっていう意味で感染するとかそう言うのは無いのですよー」 春「……ある意味感染する事もあるけど」 巴「まぁはしかみたいなものですね」 小蒔「ううっ……何だかとっても怖くなってきました」 63 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2013/10/26(土) 01 36 30.36 ID kLxT2bcGo 初美「まぁ成りきるだけなら楽しいですよー。そうですねー……例えば」コホン 初美「……ふっ。裏鬼門《リバースゲートオブオーガ》の支配者《マスター》、悪石の巫女《バッドストーンシスター》とは我の事なり!」デデーン 小蒔「ふぇぇ……」 巴(こう言うのハッちゃん結構好きだからなぁ) 初美「とまぁこんな風に異名とかあだ名を英語で名乗るのがスタンダードですね」 初美「上級者になるとドイツ語とかラテン語、イタリア語を使いますけど」 小蒔「そうなんですか?」 初美「そうですよー。霞ちゃんもほんの十数年前まで――!?」フガフガ 霞「初美ちゃん……あっちでちょーっとお話しましょうか?」ニコッ 初美「ふがふがふがー!!(お断りですよー)」 霞「あら素直で良いわね。それじゃちょっと――」バタン 巴「……哀れハッちゃん」 春「……」ポリポリ 小蒔「???」 64 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2013/10/26(土) 01 46 30.98 ID kLxT2bcGo 巴「まぁつまりですね。厨二病とはいわゆるなりきりみたいなものなんですよ」 巴「子供の時憧れたヒーローとかヒロイン像が思春期特有のちょっとした妄想が膨らんでしまった結果と言いますか……」 小蒔「なるほど……。じゃあ巴ちゃんも何か有りました?」 巴「え゛っ!?私ですか?」 小蒔「巴ちゃん詳しいし、やったこと有るのかなって」 巴「わ、私はその……」 巴(い、言えない。当時、霞さんとハッちゃんで妄想ノートを書いた上、ティロフィナーレ♪とか言ってた事は口が裂けても言えない黒歴史!) 巴「ネットとかで調べたので知ってるだけですから」アセアセ 小蒔「そうなんですか。春ちゃんは?」 春「……私は特にそんなことには成らなかった」ポリポリ 67 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2013/10/26(土) 01 56 44.50 ID kLxT2bcGo 霞「ふぅ」スッキリ 初美「うぅ……」グデッ 小蒔「つまりとにかくなりきれば良いんですね!」 巴「そうですね。まぁ姫様、別に無理してやらなくても――」 小蒔「悪い人は見逃せません。一日一善、笑顔が大事。きゅあ☆こまき、神に代わっておしおきします!」ババーン 霞「……」 初美「……」 巴「……」 春「……」 80 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2013/10/26(土) 02 09 06.50 ID kLxT2bcGo 霞(な、ななな何あれすっごく可愛いじゃない!ってそうじゃなくてどういう事!?) 初美(た、多分意味を姫様ちょっと勘違いしちゃってるのですよー) 巴(姫様、確か美少女戦士ぷりてぃ☆きゅあーずお好きでしたから、それになりきってらっしゃるのかと) 春(当主様にはそう言う子供向け番組禁止されてるから、やってみたかったんだと思う) 小蒔「えへへ……。どうですか?ちゃんとやれてましたか?」モジモジ 霞(……分かってるわね?幾ら小蒔ちゃんでもやって良い事と悪い事の区別はつけなくちゃいけないわ) 初美(まぁ悪い事ではないですけど、勘違いさせたままはダメですしねー) 巴(元はといえば私の責任ですし、キッパリ言います) 春(……)ポリポリ 霞・初美・巴( ( (せーの!) ) ) 霞・初美・巴『(小蒔ちゃん・姫様)最高(です・よ・-)!!』 82 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2013/10/26(土) 02 17 08.36 ID kLxT2bcGo 小蒔「本当ですか!?一度やってみたかったんです」エヘヘ 霞(ちょっと初美ちゃん!勘違いさせないように言うんじゃないの!?) 初美(それを言うなら巴ちゃんこそ、キッパリ言うって言ったのですよー) 巴(元はと言えば霞さんがちゃんと言った方が良いって言ったじゃないですか!) 霞(で、でもほらあの笑顔を見たら――) 小蒔「必殺技も考えました!きゅあ☆らぶどりーむ!」ビシッ 霞・初美・巴( ( (言え(ない・ません・よー) ) ) 111 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2013/10/27(日) 23 11 38.61 ID kRiwJwoOo 小蒔「せっかくですし、みんなでやりましょう!」 霞「え゛?」 巴「えっ?」 初美「面白そうですねー」 春「……」ポリポリ 霞「あ、あの小蒔ちゃん?やるってまさか……」 小蒔「霞ちゃんはきゅあ☆かすみんですね!」 巴「……きゅあ☆かすみん」プッ 霞「巴ちゃん今笑った!?笑ったわよね!?」 小蒔「巴ちゃんはきゅあ☆ともえです!」 巴「や、やっぱり私もですか……」ガクッ 初美「だったら私はきゅあ☆はつみーですよー」 初美「はるるはきゅあ☆はるるで決まりですねー」 春「……きゅあ☆こくとーが良かった」 巴「そう言う問題じゃないよね……」 114 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2013/10/27(日) 23 37 32.83 ID kRiwJwoOo 小蒔「では行きますよー」 初美「準備OKですよー」 霞「ほ、本当にやるの?」アセッ 巴「……諦めましょう。ああなった姫様は止められません」 春「……」ポリポリ 小蒔「では――」 小蒔「悪い人は見逃せません。一日一善、笑顔が大事。きゅあ☆こまき、神に代わっておしおきします!」ババーン 巴「えっと……この眼鏡は伊達眼鏡じゃありません。払いたまえ清めたまえ。きゅあ☆ともえ、華麗に推参です」ババーン 春「……甘い香りは喜界島産。貴方のお側にひっそりと。きゅあ☆はるる、黒糖と共に見参」ババーン 初美「小さい事は良いことです。鬼門、裏鬼門お任せですよー。きゅあ☆はつみー、今日も元気に参上ですよー!」ババーン 霞「……あぅあぅ///」 小蒔「霞ちゃん、どうしたんですか?霞ちゃんの番ですよ?」 霞「無理むりムリよー!私はぜーったい無理!!」 巴「まぁ気持ちは分からなくもないですけどね……」 初美「でも霞ちゃんだって昔は今の姫様以上にノリノリで――むぎゅっ!?」フガフガ 霞「は・つ・み・ちゃ~ん?」ダキッ 初美「ふがふがー!(窒息するのですよー!)」 123 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2013/10/28(月) 00 03 01.18 ID EY1hWQrDo 巴「霞さん!ハッちゃんが窒息しちゃいます!」 霞「えっ!?」バッ 初美「ゼーハーゼーハー……」 初美「本当に窒息するところだったのですよー!このおっぱいおばけ!!」 霞「おっぱいおばけ!?」ガーン 初美「まったく同い年なのに一人だけ無駄にどんどん脂肪が付いて……」 霞「わ、私だって好きでこうなったんじゃないわ!」 初美「どうですかねー?私の分まで吸い取ったんじゃないですかー?」 初美「そう思いませんか?巴ちゃん」 巴「わ、私?私は別に……」 初美「くっ、やはり持つものには持たざるもの気持ちは分からないのですよー」 131 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2013/10/28(月) 00 23 02.30 ID EY1hWQrDo 巴「と、とにかくハッちゃんも機嫌直して、ね?」 初美「……分かりましたよー」 巴「霞さんも一応一回だけやってみるって事で……」 霞「……分かったわ」ハァ 巴「と言うわけなんで、姫様もう一度どうぞ」 小蒔「は、はい!分かりました。では――」 小蒔「悪い人は見逃せません。一日一善、笑顔が大事。きゅあ☆こまき、神に代わっておしおきします!」ババーン 巴「えっと……この眼鏡は伊達眼鏡じゃありません。払いたまえ清めたまえ。きゅあ☆ともえ、華麗に推参です」ババーン 春「……甘い香りは喜界島産。貴方のお側にひっそりと。きゅあ☆はるる、黒糖と共に見参」ババーン 初美「小さい事は良いことです。鬼門、裏鬼門お任せですよー。きゅあ☆はつみー、今日も元気に参上ですよー!」ババーン 霞「……あうぅ///」 霞「……」スー 霞「あ、貴方のお悩み解決します。こう見えても18よ?きゅあ☆かすみん、気は乗らないけど静かに登場!」キャピッ☆ 小蒔・巴・春・初美・霞「「「「「5人揃って――」」」」」 小蒔・巴・春・初美・霞「「「「「きゅあ☆みこーず!!」」」」」ババーン!! 138 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2013/10/28(月) 00 37 19.28 ID EY1hWQrDo 小蒔「……」 巴「……」 春「……」 初美「……」 霞「……」 小蒔「す、すっごくカッコ良いです!」キラキラ 初美「なかなかイケてるのですよー」 霞「わ、私大丈夫だったかしら?」 巴「そ、その……思ったよりは……」 小蒔「霞ちゃんも最高でした!すっごくカッコ良かったです!」キラキラ 霞「そ、そうかしら?///」 霞「でもやっぱりポーズはこっちの方が良かったかも」ババーン 小蒔「そっちもカッコいいです!」 霞「じゃ、じゃあこれはどうかしら?」ババーン 小蒔「それも最高です!」 霞「それじゃあこっちはどう――」 初美「……霞ちゃん完全にノっちゃってるのですよー」 巴「恐るべし姫様……」 春「……次、大将戦大丈夫?知らないけど」ポリポリ ―――――― ―――― ―― 142 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2013/10/28(月) 00 49 08.49 ID EY1hWQrDo 【エキシビジョン大将戦・各選手ステータス】 須賀京太郎(素体) 【基礎雀力】LV8 【デジタル】LV7 【オカルト】LV8 大星淡 【基礎雀力】LV8 【オカルト】LV9 【牌に愛されし子《大》】 オカルトがカンストせずに加算される 【卓上の宇宙】 対戦相手の【基礎雀力】の合計値が20以上の場合、基礎雀力+2 オカルト+2 【大いなる星の輝き:両立直】 【卓上の宇宙】発動時、聴牌時必ずダブルリーチとなる(その際-1000点)。和了コンマ+20 更に和了した場合、裏ドラが乗り、ドラの数は下一桁によって決まる その際の点数判定は下の特殊判定を用いる 1~7 ドラ4つで跳満 8~9 ドラ8つで倍満(ツモの時は三倍満) ぞろ目奇数 ドラ12+三槓子で数え役満 【絶対安全圏】 自分以外の聴牌判定に+20 和了コンマ-10 一部スキルは影響を受けない (支配系スキル) 高鴨穏乃 【基礎雀力】LV7 【オカルト】LV8 【牌に愛されし子《迦毛大御神》】 オカルトがカンストせずに加算される 【ギア100速】 大将にオーダーされた場合、相手の【基礎雀力】の合計レベルが20以上なら 【基礎雀力】+LV3 【オカルト】LV+4 点数コンマ+20 【深山幽谷の化身:蔵王権現】 東一局より発動。他家に対して全ての判定を-3×(局数[流局や連荘含む])する 他に支配系スキルが使用されている場合、相殺する形で減っていく(最高で聴牌判定:-30 和了コンマ:-30 点数コンマ:-30) また南場以降【海底撈月】【嶺上開花】【リザベーション】【大いなる星の輝き】を無効化する 更に相手の【基礎雀力】の合計が22以上なら南三局以降あらゆるオカルトスキルを無効化する 石戸霞 【基礎雀力】LV7 【オカルト】LV9 【六女仙:天倪の巫女】 チームに【六女仙】がいる場合、その人数に応じてステータス上昇(一人に付き聴牌判定-×5 和了コンマ+×5 点数コンマ+×5) 【守備モード】 大将戦までにリードしている場合、【基礎雀力】+3 和了コンマ+20 他家の点数コンマ-30 直撃を受けても3回まで無効化する 【攻撃モード:絶一門】 大将戦までにリードされている場合、【基礎雀力】+2 和了コンマ+30 点数が満貫~役満パターンになる ただし聴牌、和了のいずれかでぞろ目が出た場合、自分が和了しても和了判定2番目の相手が和了する 155 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2013/10/28(月) 01 11 30.96 ID EY1hWQrDo 京太郎が現在持つスキル どれか一つのみ 【思考と反射の融合】(共通) 【魔物に愛されし《魔王》】(オカルト) 【デジタルに愛されし者《The Digitaizer》】(デジタル) その他スキル 【ザ・ゼロ】 【K2】 (オカルト) 【ダイハード2】 (共通) 【コマンドー】 (共通) 【毒電波(強)】 (オカルト) 【南場の風】 (オカルト) 【卓上に咲く花】 (オカルト) 【集いし絆】 (共通) この中の組み合わせのみで5つです。コピー安価はまた別なので 156 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2013/10/28(月) 01 14 46.80 ID EY1hWQrDo 1~+7(4票で決定、3票なら選ばれたもののみで再安価) A・オカルト攻撃型1:【ザ・ゼロ】 【魔王】 【卓上に咲く花】 【K2】 【南場の風】 B・オカルト攻撃型2:【ザ・ゼロ】 【魔王】 【卓上に咲く花】 【K2】 【毒電波(強)】 C・オカルト攻撃型3:【ザ・ゼロ】 【魔王】 【卓上に咲く花】 【K2】 【コマンドー】 D・オカルト攻撃型4:【ザ・ゼロ】 【魔王】 【卓上に咲く花】 【K2】 【ダイハード2】 E・オカルト防御型1:【ザ・ゼロ】 【魔王】 【卓上に咲く花】 【ダイハード2】 【毒電波(強)】 F・デジタル共通型:【ザ・ゼロ】 【The Digitaizer】 【集いし絆】 【コマンドー】 【ダイハード2】 G・オーラス逆転型:【ザ・ゼロ】 【思考と反射の融合】 【集いし絆】 【毒電波】 【ダイハード2】 H・デジオカ融合型:【思考と反射の融合】 【卓上に咲く花】 【K2】 【毒電波】 【ダイハード2】 I・デジタル型:【The Digitaizer】 【集いし絆】 【ダイハード2】 【コマンドー】 J:その他(内容併記) 165 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2013/10/28(月) 01 21 59.07 ID EY1hWQrDo 【ザ・ゼロ】 【魔王】 【卓上に咲く花】 【K2】 【南場の風】 現在の京太郎は【オカルト】な為オカルトスキルのみコピー可能です またこの対局で使わないであろうスキルは省略します 【スーパードクターK】 25000点以下なら 基礎雀力+1 和了コンマ+10 点数コンマ+20 【お爺様の教え】 25000点以下なら 直撃時点数コンマ-30 点数コンマ+30 【エターナルフォースブリザード】 点数コンマ+30 【連続和了】 和了コンマ+30 和了する度+5 発動してあがれば次の局から聴牌判定が0になる 最低値スタート 【嶺上開花】 ツモ和了時発動。和了の1桁コンマ0 4の時、点数コンマ+20。更に8で点数コンマ+40 また2 6 の時和了コンマ最低の相手に対し、責任払いをさせることが出来る 【プラマイゼロの思考】 自分の持ち点を1000点と仮定し、プラスマイナス0(+24000)になるまで基礎雀力+1 オカルトLV+4 ※その為 1による点数調整が入る事もある 【シャープシュート】 狙った相手を直撃できる、またツモをロンにして発動可能(ただしこの場合は点数コンマ-20) 聴牌判定後、使用の有無及び相手を指定する 和了判定最低の相手以外を狙う場合、更に点数コンマが(狙う相手の和了判定-最低和了判定)減る また打点は最高で跳満までになる(スキルなどで跳満以上になっても跳満になる) 【卓上の宇宙】 対戦相手の【基礎雀力】の合計値が20以上の場合、基礎雀力+2 オカルト+2 【ドラゴンロード】 ドラが集まる程度の能力。自身の聴牌判定+10 和了コンマ-10 他家の点数コンマ-30 和了した場合、特殊表を用いる (支配系スキル) 下一桁 1~4 満貫 5~7 跳満 8~9 倍満 0 三倍満 ゾロ目 役満 【あったか~い】 赤い牌が集まりやすい程度の能力。聴牌判定-10 和了コンマ+20 点数コンマ+20 (支配系スキル) 【みかわし】 自分を対象としたスキルの発動を無効化することが出来る ↓+1~+7 174 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2013/10/28(月) 01 28 40.16 ID EY1hWQrDo 【卓上の宇宙】コピー 須賀京太郎 【基礎雀力】LV8 【オカルト】LV8 【ザ・ゼロ】 【魔物に愛されし《魔王》】 【オカルト】持ち5人の好感度が9以上になった場合取得できる オカルトがカンストせず、更にその対局のみ能力の1つをコピーし使う事が出来る(好感度MAXボーナスとは別:【オカルト】のみ) また【ザ・ゼロ】の点数判定を全て1段階上げる 00 → 役満 01 02 10 20 → 跳満 03 04 30 40 → 倍満 05 06 50 60 → 三倍満 07 08 09 70 80 90→ 役満 【K2】 自分が親の場合に発動。和了コンマ+30 点数コンマ+40 【南場の風】 南場時【基礎雀力】+2【オカルト】+4 点数コンマ+20 【卓上に咲く花】 対戦相手の【基礎雀力】の合計値が24以上の場合、基礎雀力+1 オカルト+4 点数コンマ+20 対戦相手の【基礎雀力】の合計値が28以上の場合、基礎雀力+2 オカルト+6 点数コンマ+30 【卓上の宇宙(コピー)】 対戦相手の【基礎雀力】の合計値が20以上の場合、基礎雀力+2 オカルト+2 175 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2013/10/28(月) 01 35 00.01 ID EY1hWQrDo 【エキシビジョン大将戦・各選手ステータス(各自己強化スキル発動後)】 須賀京太郎 【基礎雀力】LV10 【THE IDOLM@STER】により判定-10 【オカルト】LV16 【THE IDOLM@STER】により判定+10 点数コンマ+30 大星淡 【基礎雀力】LV10 【オカルト】LV11 高鴨穏乃 【基礎雀力】LV10 【オカルト】LV12 点数コンマ+20 石戸霞 【基礎雀力】LV9 【六女仙:天倪の巫女】により判定-20 【オカルト】LV9 【六女仙:天倪の巫女】により判定+20 【攻撃モード:絶一門】により+30 点数コンマ+20 176 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2013/10/28(月) 01 36 27.75 ID EY1hWQrDo コンマの高い順に東南西北(京太郎以外はコンマ反転) 京太郎 ↓+1 淡 ↓+2 穏乃 ↓+3 霞 ↓+4 186 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2013/10/28(月) 01 46 05.35 ID EY1hWQrDo 【合宿所・麻雀室】 京太郎(ちょっと精神集中してたら遅くなっちまった) 京太郎(もう皆座ってるみたいだな) 京太郎「悪い悪い。遅くなった」 淡「……ふっ。遅いわよ須賀京太郎。時間は無限ではないのよ?」ファサッ 京太郎「え?あ、うん。ごめんなさい」 穏乃「まぁまぁ、ほむ……じゃなかった淡ちゃん、須賀君も悪気はなかったんだしね?」 淡「……穏乃がそう言うのなら」 京太郎「ん?」 霞「皆仲良しが一番!それが大切よ♪」キャピッ 京太郎(……なんかキツい) 198 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2013/10/28(月) 01 59 00.59 ID EY1hWQrDo 淡「とにかく揃ったのなら始めましょう」 京太郎「あ、あぁそうだな。でも一つ良いか?」 淡「何?手短に済ませなさい須賀京太郎」 京太郎「いや、あの……演じてるんだよな?俺が言ったから」 淡「……?何を言ってるの?まったく時間の無駄ね」 穏乃「もう!淡ちゃん……。ごめんね?淡ちゃんも普段は良い子なんだけど……」 京太郎「お、お前……しずだよな?」 穏乃「そうだけど、どうしたの須賀君?」 京太郎「い、いや何でもない……」 穏乃「変な須賀君」クスッ 京太郎(す、すげーな二人とも。女は皆女優って言うけど、ここまで完璧に演じれるとは……) 霞「もう!喧嘩はダメよ?麻雀は楽しくやらないとね♪」キャピッ 京太郎(……やっぱりキツい) <<前に戻る|6月へ|次に進む>>
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前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/side by side ―あれから一週間― ―――あれから、一週間が経ち、4月14日午前7時。 「んー…?」 美琴は、最近ようやく慣れはじめた自分の部屋のベッドの上で目を覚ました。 彼女自身としては、毎日でも恋人である、上条の家に泊まっていたいところなのだが、それを上条が全力で否定。 『毎日泊まってたらありがたみがなくなる』、『そんなことされたら俺がダメになっちまう』、などの理由をつきつけて彼女の言い分を撃退した。 無論、美琴は完全に納得したというわけではなく、渋々承諾しただけ。 その代わり、寝るまでの間は一緒にいてもいいという交換条件をだした。 これにも上条は反対したが、対してこれは美琴が有無を言わせず承諾させた。 そういう経緯もあって、美琴は今自分の部屋のベッドの上。 「ん~~!」 眠気はすぐには抜けず、少しダルい体を起こし、精一杯背伸びする。 最近は以前のように憂鬱な気持ちで朝を迎えるといったことはなく、気分は良い。 それもこれも全ては一週間前の出来事にに還元される。 彼が長い旅路から帰ってきて、しかもその旅路があまりに長すぎたために、留年してまた一年から。 振り分けられたクラスは同じで、籤で決められた席では隣同士。 これでもかというほど、彼女にとって良い出来事が起きた。 「さてと…」 美琴は枕元に置いてある携帯に手を伸ばし、これで見たのは何度目かと思うほど見慣れた名前の人物へ電話をかける。 それは上条当麻の家の番号。 これはこの一週間の間で定着しつつある日課のうちの一つ。 朝は一緒に登校しようと決めたその翌日に、いきなり寝坊して遅刻しそうになった体験がきっかけで始まったもの。 そういうわけで電話の主な目的は上条を確実に起こすためのモーニングコールである。 だが寝起きから上条の声が聞けるため、電話をかける美琴にとっては一石二鳥。 最近の一日は上条の声を聞いて幸せな気分になってから始まる。 『ガチャ……うーす…』 「おはよう、相変わらず眠そうね」 数回のコール音の後に、上条はとても眠そうな声で電話に応対する。 恐らく彼は寝起きなのだろう。 『……なぁ、もう少し起こす時間遅くしてくれないか?上条さんは眠たくて眠たくて…』 「ダメよ、早起きは慣れない内はそんなもんなの。嫌なら早く慣れることね」 『うはぁ……じゃあせめて携帯にかけてくれよ。動くの面倒…』 「それもダメ。携帯だったらアンタ二度寝しちゃうでしょ?ってかそれ目的でやってるんだから」 『うっ…』 そう、彼女がかけたのはあくまで上条の"家"の番号。 携帯にではない。 無論、彼の携帯が以前に壊れたから携帯にできないというわけではなく、わざとである。 携帯は無いとやはり何かと不便であり、美琴の携帯も少しガタがきてるのものあって、先週末の土曜日を利用して二人で携帯を買いにいった。 そこで買った携帯は、色違いではあるが二人ともお揃いの機種。 機種のお揃いは美琴たっての希望であり、上条もそれくらいならとそこには首を縦に振った。 しかし、始めに美琴が選んだあまりに少女趣味全開の機種には決して首を縦には振らなかったのだが…。 閑話休題。 とにかく彼女が彼の携帯に敢えてかけないのはもちろん理由がある。 それは携帯では、寝たまま電話にでてそこで起きたと言っていても、電話が終わるとまた寝てしまうという恐れがあるからだ。 実際、携帯を買って数日にもかかわらず、上条はそれをも一度やらかしている。 だからこそ上条はこの美琴の対応に言葉を詰まらせた。 その点、家の場合は電話にでるために目を覚ますだけでなく、体を起こさなければならない。 それならば二度寝をする確率は格段に減る。 「とにかく、時間に近くなったらそっち行くから、ちゃんと用意しておくのよ?」 『……はぃ』 「声が小さい!」 『はい!了解しましたであります!』 「ん、よろしい」 彼のしっかりした返事を聞くと、美琴は電話を切った。 今の会話のどこかに楽しい要素があったかと質問すれば、恐らく誰しもノーと答えるだろう。 しかし彼女は違う。 今の本当にちょっとした、全く楽しそうでない会話の電話ですら満足げ。 今の生活は彼女の希望、願望、憧れ、その他諸々のことがたくさん詰まった生活だから。 だから彼の多少おざなりと言える行動や言動を除けば、何一つ不満などはない。 美琴は今、とにかく幸せを噛みしめている。 去年の一年間に味わえなかった分を取り返すかのように。 「さてと、私も準備しよっかな…」 彼にあれだけ言っておいて、自分自身が遅れてしまっては話にならない。 今日必要な用意は昨日の寝る前に全てしてあり、残りは朝食を食べるだけとはいえ、油断は禁物。 不幸という名のハプニングは、何時如何なる時にくるかは全くわからないものである。 それは彼女が上条と時を過ごすようになってから学んだこと。 だから美琴は常に油断や慢心を抱かないように心がけるようになった。 そして、美琴はベッドの脇に用意してあった今日着る下着や制服に着替えるため、今着ている寝間着へと手を伸ばした。 同日8時、上条宅前 「おはよ!」 「いつものことだけど、なんでお前はいつも朝からそんなに元気なんだ?」 眠そうに大きな欠伸をして、上条はそう尋ねる。 これも今となっては二人にとっていつも通りのやりとり。 まず始めに元気に美琴が挨拶して、それに対して上条が眠そうに答える。 今の二人には何の変哲もない、至極普通の生活。 「常盤台じゃ早起きが普通だったのよ。それよりもアンタは眠そうにしすぎじゃないの?」 「早起きなんていつもできたら遅刻なんてしねぇよ」 「じゃあ良い機会だし今の内に慣れときなさいよ。慣れると結構楽よ?」 「……できる限り頑張ります」 「できる限りって……はぁ」 自信なさそうな、頼りなさそうな彼の返事。 この返事に対して美琴は、思わず一つ小さなため息。 上条がこういう返事をするとき、大抵言ったことが成されることはないことを知っているから。 それは彼にとっての勉強と同じようなもので、彼にはどれだけ頑張っても克服出来ないこと、或いは出来そうに思えないことがあるらしい。 人間、その気になれば大抵のことは克服出来るというのに。 「ま、今は私のモーニングコールがあるからいいけどさ。でも私がいない時はどうすんの?」 「その時はちゃんと起きるさ、今までちゃんとそうやってしてきたんだから。……というわけで朝の電話もう止めにしないか?」 「もちろん却下。前科持ちのアンタがそんなこと言っても全然説得力ない」 もちろんその理由もちゃんとある。 だが美琴はそれだけで上条の申し出を断っているわけではない。 それはもしそうすると、朝に彼の声が聞けなくなってしまうから。 本当は寝起きを共にしたいくらいなのに、その外泊を彼に止められているため叶わない。 だけどせっかくなのでせめて寝起きには彼の声くらい聞きたい。 その絶好の機会をみすみす逃すほど彼女は甘くはなかった。 「それじゃ行くわよ」 「あぁ学校か……せめて三年からなら、こんな不幸な気分にはならなかったんだろうな…」 どこか遠い目をして、上条はそう空に向かって自分の今の境遇を嘆いた。 教室で上条の周りを取り巻く人間は彼と同い年の人……ではなく、全員二つ年下の人間。 確かにそれを考えれば彼の学生生活はあまり好ましいと言えるものではないかもしれない。 さらに美琴が見ている限りまだ彼と同い年と思しき人物はまだ教室を訪れていないが、それも恐らく時間の問題。 上条の話を聞く限り、彼の一年時のクラスメートの彼に対する接し方は少々ひどいものがある。 そんな彼らにとって今の上条は絶好の的とも言える。 むしろずっと音沙汰がない方が不自然に思える程までに。 「でもほら、何回も言うけど私がいるじゃないの。強ち不幸ばっかりじゃないとは思うんだけどなー?」 「……不幸だ」 「……ちょっと、それは私に対する宣戦布告と受けとってもいいのかしら?」 額にうっすらと青筋とバチバチと電気を浮かべて、美琴は上条を威嚇する。 「あぁはいはい、わかったからもう行くぞ」 が、しかし、こんな美琴に対する接し方も上条は慣れている。 やはり美琴は能力がすごいとは言っても、女の子には違いない。 つまり、要の能力さえ封じてしまえば彼女は、素手で数多の修羅場をくぐり抜けてきた上条には決して勝てないのだ。 上条は猛る美琴の手を取り、早く行くぞと言わんばかりにぐいぐいと彼女を引っ張り、前へと進む。 さっきまで額から放出されていた電気は、今は跡形もなく消え去っている。 「あ!ちょっとこら!!……もう、それずるいわよ…」 いつもなら自分の方からなのに、上条から手を握ってきてくれたことに関しては、美琴は少し嬉しくも感じている。 それでも、それで電撃も彼女の怒りもなかったことにされているようでやはり悔しいものもある。 嬉しいけども、悔しいという互いに相容れないような二つの感情が入り混じる。 常に彼の上に立っていたいなどのような願望はないものの、彼女にも超能力者としてのプライドがあってか、このままでいるのは納得いかない。 このままでは終われない。 上条に引っ張られて、美琴が扉に背を向けるような形でエレベーターに乗り込む。 そしてエレベーターはその扉を閉じ、七階から一階に向かって動き始めると、 「ちょっと…」 「何ですか?もうさっきの話は終わりにッ!?」 だから、嬉しさのお返し半分、悔しさのお返し半分を込めて、二人きりとなっているエレベーターで美琴は彼の唇を咄嗟に奪う。 奪ったその間、少しの時間が流れる。 その時間はとても甘く、ゆったりとしていて、少しのはずが美琴にはとても長く感じられた。 まるでそこだけ世界から隔離された、時の流れが違う別世界かのように。 そしてその行為も少しだけの間のつもりだったのに、いざしてみると二人きりの間は限界までしていたくなった。 エレベーターが一階に着いて、また元々いた世界に戻るその瞬間まで。 「ん……ッ!?」 機械的な電子音と、何か重いものが動く音がした。 それは、エレベーターが一階に着いたことを知らせる音。 それでも、今の時間は普通登校するであろう時間帯から少し早く、部活の朝練などをするにも遅過ぎる。 そんな時間にうろついている輩はそうそういない。 事実、この一週間では誰一人として会ってはこなかった。 そういうこともあり、急に離れるのも少し名残惜しくも思っている美琴は、すぐにではなく、比較的ゆったりと離れていく。 「……?おー」 「え…?」 扉が開いた瞬間、扉の向こう側から恐らく女の子であろう声がした。 それは絶対に会わないであろうと思ってたかをくくっていた誰か人の声。 それが一体誰なのかと美琴はまず、その人物と正面向いているはずの上条の顔を見てみる。 彼の顔は何かが終わってしまったと言わんばかりに青ざめており、額から若干の汗が流れていた。 彼にそんな顔させる人物が誰なのか気になって、美琴も視線を上条から背後の扉へと移すと、 「お前達は朝からお熱いなー。こんな時間にもう二人仲良く登校か?」 「な゛っ…!」 「ん?みさかどうした?そんな顔して」 そこに立っていた人物、否、掃除機のロボットの上に座っていた人物は、二人のよく知る少女、土御門舞夏。 「!!な、なななんでアンタがこんな時間にここにいるのよ!?」 「それはだなー、今私が兄貴に今日の弁当を届けに行くところだからだぞー」 最悪だ。 二人の脳裏にそんな言葉がよぎった。 こんなことを二人で話し合った時はないものの、彼らの中で彼女はこういう場面で会いたくない人物ランキングにおいて共通して上位に位置する。 理由は二人で様々だが、今二人の目の前にいる彼女にこういうことがあったという事実を知られるのは、色々まずいということは一致する。 彼女が二人の共通の知人ということは、彼女から二人に繋がる知人に伝わってしまう可能性が非常に高いからだ。 「ってうわわ!」 彼女の存在に固まっている間に、まだエレベーターの中に人がいるにも関わらず、扉が閉まろうとしていた。 それに待ったをかけ、手で繋がっている二人は慌てて外へと脱出する。 その光景見ていた舞夏の視線の先は、二人の繋がる手。 「……っと、それじゃ私はお邪魔みたいだからここで退散しとくか、またなー」 「え?あ、またー……じゃなくて!!間違ってもさっきのことは誰にも言うんじゃないわよ!!」 「頼むから、頼むから兄貴には言うなよー!!」 朝もまだ早いと言えるこの時間から叫ぶ二人を背に、舞夏はその場を後にした。 恐らく、別のエレベーターに向かっていったのだろう。 「……あいつ、口固い方だっけ?」 「時と場合による。多分、こういう時は…」 「……不幸だ。……そもそも、お前があんなとこであんなことすっから…」 「ぅっ!……だ、だって、それはアンタが…」 その先のことは、敢えて美琴は何も口には出さない。 それはあまり偉そうに言えるような理由でもないから。 「……で、でも…」 「でも?」 さっきのことは美琴がやりたくてやったこと。 仕返しの意味もあったので、上条への配慮は全くと言っていいほどしなかったが、やりたかったには変わりない。 しかし、それでも美琴は彼に今不幸そうな、けだるそうな顔をされるのはあまり好ましく思わない。 まして彼がするのは嫌だったと言いたげな顔をされるのは。 「キスは、嫌…だった…?」 「!!」 今、美琴が上条を見つめるその目は、少し潤んでいる。 美琴が上条を見つめるその顔は、少し不安と寂寥感に駆られている。 美琴が、上条を見つめるその状態は、少し上条を見上げて、頬を微かに赤く染めている。 「~~っ!!」 今の美琴の姿を形容する言葉が見当たらない。 ただ強いて言うなれば、綺麗、艶やか。 恐らく十人が十人にそう答えるのではないだろうか。 上条とて、彼女がまだ中学生の頃から彼女の上目遣いやら何やらといった攻撃(?)を受けてきた男。 そのどれもこれもが理性をグラッとさせるには十分な破壊力を備えていた。 しかし、今回のは今までの比ではない。 一年という歳月が、彼女の魅力をより磨きあげたのだろう。 そんな彼女を長い間見ていられるわけもなく、ものの数秒で視線は美琴からほぼ180度回転して真後ろへ。 「い、嫌なわけないだろ!……ただ、もうちょっと場所考えろって話だよ!」 「……本当に?」 「う、嘘言ってどうすんだよ」 「……じゃあ、ちゃんと目を合わせて言ってよ。目を逸らして言っても説得力、ない」 「うっ…」 上条としては、これは少しばかり叶え難い要望である。 別に言ったことが本当は嘘であるためではない、彼が言ったことは嘘偽りのないれっきとした真実。 上条が今彼女の目を見ることを躊躇う理由はそれとは別に他に存在する。 それは、今の美琴の目をまじまじと見ることは、自殺行為に等しいため。 もし見たとしたら、ちゃんと自分を抑えられるかどうかわからないから。 ここが自分の部屋だったり、絶対に人がこないという保証がある場所ならともかく、ここはまだ時間が早くて人がいないとは言え、学生寮。 いつ人に出くわすかはわからない。 「すみません、無理です…」 「……じゃあ、やっぱり嘘なの?」 「………」 嘘ではないと証明したいけれど、それはやはり何もせずして証明はできないようだ。 上条がちらりと横目で美琴を見ると、やはり彼女は少し沈んだ表情を見せていた。 上条としてもそんな顔をしている彼女を見るのは耐え難いものがある。 それでも、もしこの状況を打開する術があるのなら、それはただ一つ。 美琴の要望を叶えれば、彼女に不安や寂しさを与えているものを払拭できる。 それが恐らく彼女の笑顔を取り戻すための最善で一番近道の策。 だがもしそれを上条が実行するのなら、小さな決意をしなければならない。 実行してもしっかり自我をもって、自分を制御するという。 「……み、美琴」 「!?」 「頼む、俺を信じてくれ」 結局、上条は美琴の目を真っ直ぐと見据えることは叶わなかった。 その代わり、彼女に体全体を使って嘘ではないと伝える。 数秒間だけ美琴を抱きしめて、すぐに解放した。 今周りには二人以外の人はいない。 「………」 「……美琴さん?」 「………ばか」 「おう、上条さんはばかですよ」 その上条の返事に対して、美琴はうっすらと柔らかい笑みを浮かべる。 彼女のその表情に、先ほどまでの暗さはない。 「はぁ……今回だけだからね」 キッと、上条を横目で睨むが、その目が語るのは怒りではない。 しょうがない、と少しムカつくけれど格好いいところもある彼を許す、ということをその目は言っている。 上条もその言葉、表情を見て、とりあえず安堵の吐息。 「はいはい了解ですよっと……それじゃ、何か色々あったけど行きますか」 「……うん」 繋がっていた手を握り直して、止まっていた歩みはまた動きだす。 今日はどうやら一悶着ありそうだと、上条は少し憂鬱になる。 今日は朝からあまり良くないこともあったけど、それ以上に良いこともあったと、美琴は少しだけ満足する。 太陽の高度はまだ低く、その光が生む影は昼間のそれよりもはっきりしている そのため、その太陽の光が生み出す二人のシルエットは、はっきりと繋がっている。 前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/side by side
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VSカレンアーニー ヒーローマン ジョウ 美海 アルト シン VSシャルムジョウ フェイ シン 葵 VSイルボラアーニー ジョウ 浩一 アルト VSカレン アーニー アーニー「今、ダミアンを撃てばその罪と後悔は、一生消えませんよ!」 カレン「くのいちに感情は不要…。そう生きろと、育てられたんです…!」 アーニー「けど、君は今迷っているじゃないか! まだ選べる道が残っているのに、それを諦めたりしないでくれ!」 ヒーローマン ジョーイ「ダミアンさんはあんなにアナタのことを想ってるんですよ!なのにどうして戦うんですか!?」 カレン「私は紅影様のくのいちとして生きることを誓ったの!それを裏切るわけには!」 ジョウ ジョウ「ダミアンの声は聞こえただろ!?それでもまだ戦うつもりか!」 カレン「でも、私には…掟が…」 ジョウ「そうじゃねえ!あんたの気持ちを聞いてんだ!」 美海 美海「ダミアンさんの想い、あなたは踏みにじるつもりですか…?」 カレン「わ、私はくのいちで…人を想うことなど許されては…」 美海「可哀想な人ですね…。自分の想いも満足に表現できないなんて…!」 アルト アルト「最初は本当に、ただのスパイだったのかもしれない… だけど今は違うんじゃないのか!?」 カレン「私はくのいちなんです!任務を全うする以外に道なんて…!」 アルト「あんたはひとりじゃない!すぐ傍にあんたを信じてくれる人がいるじゃないか!」 シン シン「そこはアンタの居場所じゃない!もっと別の生きる場所があるはずだ!」 カレン「わ、私の生きる場所…」 シン「後悔してほしくないんだ!アンタと、ダミアンには…!」 VSシャルム ジョウ シャルム「カレンがヘマをしなければ、早々に貴様も葬れたのだがな。ジョウ・マヤ!」 ジョウ「テメエのせいで、ダミアンがどんな想いをしたと思ってやがる!? 俺をやりたかったら、ヘタな小細工なんかせずに真正面から来やがれ…!」 フェイ シャルム「内部に生体反応がない…?ならば、シャーマンやバンクスと大差ない!相手をするのも容易いというもの!」 フェイ「そういうの、間違いだってこと教えてあげる!」 シン シン「戦う意志の無い人を戦争に駆り出して!アンタたちは何のために戦ってるんだよ!?」 シャルム「全てはザ・ブーム星の繁栄のため!地球人ごときに口出しされる筋合いなどない!」 葵 葵「へぇ、ザ・ブームにも女戦士がね。少しは楽しませてもらわないとね…!」 ジョニー「『月刊男の特撮』では、女幹部は策に溺れがちな事が多いとありましたが…」 シャルム「この紅影がそのような文献通りの女か…己の身を以て知るがいい!」 VSイルボラ アーニー イルボラ「私を撃てるのか?ただ流されるままに戦っていた、お前に!」 アーニー「今の僕はあの頃とは違います。あなたが敵として立ちふさがるのなら、この引き金…引いてみせるッ!」 ジョウ ジョウ「手加減はしねえぞ、イルボラ。ロミナ姫を撃とうとしたてめえは、俺が叩きのめしてやる!」 イルボラ「全てを捨て、道を選び取った私の意志と覚悟を、お前などが砕けるものか! 全力で来い、ジョウ!」 浩一 浩一「指揮官に裏切られたエルシャンクのみんなの気持ち…アンタは考えたコトがあるのかよ!」 イルボラ「あの日に誓ったのだ!我が信念を貫き通すためならば、誰を傷つけようと構わんとな!」 浩一「ガメランの前でも同じコトが言えるのかよ、アンタは…!」 アルト アルト「卑怯者ばかりのザ・ブームでアンタは何を望んだんだ!?」 イルボラ「それを語ったところでどうなる?人の心を読めない奴は戦いには勝てんぞ!」