約 582,292 件
https://w.atwiki.jp/magekotoba/pages/17.html
く くいぞうよう(喰雑用)……食費や生活雑費。 くいつみ(喰積)……お正月に出す島台に盛った餅や搗栗などのたべもの。 くうきしんせんしぼうかつぜん(空気新鮮四望谿然)……見晴らしの良い景色。 くうやくわずで(食うや食わずで) くがいのつとめ(苦界の勤め)……遊里での勤務。 くぎょう(供饗)……台つきの折敷。台の穴のない三方(さんぼう) くころ(苦壺盧)……瓢箪。実が苦くて食べられないことから。 くさいのくさくないの(臭いの臭くないの)……《くせぇのくさくねぇの》 くさいめし(臭い飯)……牢獄でのごはん。 ぐさく(愚策) くさっぽろ(草っぽろ)……草。 くじ(公事)……訴訟裁判。勝ち公事・負け公事。 くしゃくにけんのうらながや(九尺二間の裏長屋) ぐずぐずいわずとみぐるみぬいでおいていけ(ぐずぐず言わずと身ぐるみ脱いで置いて行け) くすのき(楠木)……知恵がまわってよい発案発明をすること。▼楠木正成の名から。 くすりだい(薬代) くすりだいがごりょうとか(薬代が五両とか) くすりでしばっておくのがいちばんだ(薬で縛っておくのが一番だ) くそいまいましい(くそ忌々しい) ぐそう(愚僧)……僧侶の一人称。 ぐそうがまいろう(愚僧が参ろう) くたばりぞこない(くたばり損ない) くたばれ くちあけ(口明け)……はじまり。 きょうがしょうばいのくちあけですよ(今日が商売の口明けですよ) くちおしや(口惜しや) くちがおおいぞ(口が多いぞ)……ごちゃごちゃ言うな。 くちがおごってる(口が奢ってる) くちがさけたってしゃべりゃしないよ(口が裂けたってしゃべりゃしないよ)……決して他言しない。 くちがみみまでさけてる(口が耳まで裂けてる)……妖怪や幽霊の口の大きな様子。「口が耳たぶまで裂けてる」▼獣の口のような形状を示してるもの。 くちぐるまにのせる(口車に乗せる) くちぐるまがじょうずにまわる(口車が上手に回る) くちすい(口吸)……くちづけ、接吻。 くちすぎ(糊口)……生活。 くちすぎしてゆくだけでせいいっばい(糊口してゆくだけで精一杯) くちだけはりっぱだな(口だけは立派だな) くちにするのもはばかられる(口にするのも憚られる) くちのくたびれないれんちゅう(口の疲びれない連中) くちのへらねぇやつだ(口の減らねぇ奴だ) くちばかりはたっしゃだな(口ばかりは達者だな) くちはばったいことをいうようですが(口幅ったいことを言うようですが) くちほどにもないやつだ(口ほどにもない奴だ) くちをすっぱくしていってるじゃねぇか(口を酸っぱくして言ってるじゃねぇか)……何度も言わせやがって。 くちをつぐんでる(口を噤んでる) くちをわらせる(口を割らせる) くっつく……密通。「密通いて」(くっついて) くつわ(轡)……馬具のひとつ。 くつわじゅうじ(轡十字)……丸に十の字のしるし。十字轡。 くつわや(轡屋)……女郎屋。亡八。 ぐどうぼんぷ(愚童凡夫) くにぶり(風土)……土地土地のならわし。 くにもと(国許)……故郷、藩のあるところ。 くにもの(国者)……国許がおなじ。同郷人。 くび(首・首級)……生首。みしるし。 くびがつながる(首が繋がる)……危機を脱する。 くびがとうとくなった(首が尊くなった) くびがとぶ(首が飛ぶ)……打首。 くびくくり(首縊り)……《くびっくくり》 くびじっけん(首実検)……生首をしらべること。合戦での恩賞を決めるのもこの成果成績による。 くびになわつけてでもひっぱってこい(首に縄つけてでも引っぱって来い) くびをあらってまっていろ(首を洗って待っていろ) くびをたてにふる(首を縦に振る)……了解する。 くびをたてにふったか(首を縦に振ったか) くびをたてにふりやがりません(首を縦に振りやがりません) くぼうさま(公方様) くまのい(熊の胆)……薬として用いる。 くみがしら(組頭) くみたてえ(組立絵)……切り抜いて景色や舞台の様子をつくるおもちゃ絵。立版古。 くもすけ(雲助)……悪質な駕篭屋。街道などにいる。 くもをつかむようなはなし(雲を掴むような話)……手がかりがない。 ぐらぐら……お湯が煮える擬音。 ぐらぐらおゆをたぎらせてる(ぐらぐらお湯を沸らせてる) ぐらぐらゆがにえたぎる(ぐらぐら湯が煮え滾る) ゆをぐらぐらわかす(湯をぐらぐら沸かす) くらし(生計) くらしがたたねぇ(生計が立たねぇ) くらしにこまりますから(生計に困りますから) くらやぶり(蔵破り)……蔵を狙う盗賊。土蔵破り。 ぐる……仲間、一味。無頼のことば。 ぐるになる……仲間入りする。 ぐるにひきこむ(ぐるに引き込む)……一味に引き込む、加える。 くるしゅうない(苦しゅうない) くるしゅうないぞよ(苦しゅうないぞよ) くるしゅうないちこうよれ(苦しゅうない近う寄れ) くるわ(廓)……遊廓。 くるわではでにあそんだっていうじゃねぇか(廓で派手に遊んだっていうじゃねぇか) くるわのおきてをやぶったね(廓の掟を破ったね) くれっかた(暮れっ方)……日暮れ方。《くれかた》《くれがた》 ぐろう(愚老)……老人の一人称。 ぐろうはなはだしんぱいしておった(愚老はなはだ心配しておった) くろうにん(苦労人)……いろいろな経験を積んでる。 くろうにんだ(苦労人だ) くろうにんだけあってよくこころえてらっしゃる(苦労人だけあってよく心得てらっしゃる) くろうのとりい(苦労の鳥居)……くぐってる場数が違う苦労人だよ。 くろうのとりいをかずくぐってる(苦労の鳥居を数くぐってる) くろうをかいこむ(苦労を買い込む) くろうをしょいこむ(苦労を背負い込む) くろうをしょいこませることになったんだ(苦労を背負い込ませる事になったんだ) くろぬりきんぎぼし(黒塗金擬宝珠)……高貴なおかた専用の橋に多い。 くろまく(黒幕)……隠れた首謀者。 くわすきをかたげて(鍬鋤を担げて)……「鍬鋤を担いで」 くわばらくわばら(桑原桑原)……雷よけのおまじない。おそろしいものを避けたいときの軽口。 くわばらくわばらおこられねぇうちにずらかろう(桑原桑原怒られねぇうちにずらかろう) ぐわらりぐわらり……落雷の擬音。かみなりさま。 門前
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/2719.html
声 10KB 仲違い 家族崩壊 野良ゆ 赤ゆ 子ゆ ゲス 現代 虐待人間 独自設定 もう少しやり取りが増やせたかも、とりあえず、どうぞ 『声』 ある日のこと。 一人の青年が、家で仰向けになっていた。 「あー、疲れた」 その姿勢のまま、器用に呟く。 春先の出来事、長い休みも終わり、様々な事の整理などで疲れ切っていた。 今もようやく一段落が付き、休んでいた。 「これだから新しい時期ってのは嫌いなんだ……」 新しいことの始まりというのは常に新しい出来事が起こり続けるということだ。 青年は時期代わりの時は苦手としていた。 「どれ、一休みするか ……タイマー ……1時間、くらいかな」 携帯を弄くり、目的の設定を終えると、携帯を置いた。 そしてそのまま、暖かい日差しを身に浴びつつ抵抗なく青年の瞼は閉ざされた。 青年が眠りに落ち、数十分たった頃か。 コッ…… コッ…… コッ…… 何かが部屋の窓を叩く音に青年は目が覚めた。 「なんだぁ? 時間は…… まだこんな時間か、誰だ」 寝ぼけ眼を擦りながら、音が聞こえる方へ顔を向けると、そこにはゆっくりがいた。 ゆっくりれいむと呼ばれる個体で、汚らしい体をしている、明らかに野良である。 青年が起きたことに気づかないのか青年が起きても口に石を咥え、汚い体を動かし、何度も執拗に石を窓ガラスに叩きつける。 「一体なんだ?」 嫌な物を見てしまった、といった顔で青年は顔をしかめる。 このままうるさくてはかなわないと、青年は窓を開けた。 そこでれいむはようやく、石を叩きつけるのを止めた。 「ゆ! ようやくあいたよ! ここはれいむのゆっくりぷれいすにするからね!」 「しゅるきゃらね!」 そして、いきなりこのれいむはお家宣言をした。 おまけに子持ちの様で、親れいむと同じ汚らしい体の赤れいむがいた。 「何だお前は」 「ゆゆ! れいむのおうちににんげんさんがいるよ! ここはれいむのおうちなんだからゆっくりしないでさっさとでていってね!!」 「しょうだよ! ゆっくちちにゃいでででいっちぇね!」 れいむ親子は言う事欠いて、いきなり開いた窓から侵入しようとする。 「っと」 しかし青年は間髪いれず窓を閉める。 「ゆぎゅぅ!」 「ゆぎゃ!」 親れいむは頬のあたりが閉めた窓に挟まり、子れいむは硝子に突撃した。 「いだい゛よぉぉぉぉお゛お゛ぉぉぉぉ!!」 「いじゃい゛ぃぃぃぃい゛ぃぃぃぃ!!」 親れいむは頬を挟まれた部分から外すためか挟まれたままブリンブリンと体をくねらせる。 子れいむは痛みの耐性の無さか、地面をゴロゴロと大げさに転がる。 青年は窓を開けると親れいむの頬を開放し、窓を締め直すと、玄関へ向かった。 「あのくそにんげん! れいむをゆっくりさせないなんて、ぜんぜんゆっくりしてないにんげんだよ!」 「れいみゅおきょったよ、ぷきゅ~すゆよ!」 自分の仕出かしたことのがどんなことか分かっていないのか、好き勝手に言う。 「お前ら、一体何しに来たんだ?」 そこで青年はやってきた、右手には何やら入っている白い袋がある。 わざわざ玄関から回ってきたようだ。 「ゆゆ! れいむはしんぐるまざーなんだよ! ゆっくりさせないとだめなんだよ!」 「あー、はいはい、ゆっくりゆっくり」 青年は最初からこの親れいむがまともな返答をするとは思っていなかったようだ。 適当に流す青年の言葉をさらに流し、親れいむは続ける。 「だから、このおうちはれいむのものなんだよ! ゆっくりしてないにんげんはゆっくりしないでどっかいってね!」 「いっちぇね!」 「……んー、そうだな、親のお前、お前が俺の言うこと聞いたらどっかいってやってもいいぞ」 「なんでそんなこときかないといけないの! ゆっくりしないでさっさとどっかいってね!」 「聞いたら甘いモノくれてやるから」 「ゆゆ!」 「ゆゆ!」 「あまあまさん! あまあまさんちょうだいね! たくさんでいいよ!」 「ゆっゆっゆーー!!」 親れいむは甘いモノをよこせと、騒ぎたて。 赤れいむに至っては、すでにもらえるものと思い込んでいるのか口から砂糖水の涎を、さらに嬉しすぎてしーしーも漏らしている。 「だから言うこと聞いてくれたらだって」 「あまあまさん! あまあまさん!」 「あみゃあみゃしゃん!」 はー、と青年は息を吐く。 青年は白い袋から袋分けされたクッキーを取り出す。 「あまあまさん!! あまあまさん!!」 「あみゅあみゃしゃん!」 そして、その袋を破き、れいむ親子に見せつけるように一口で食べて見せた。 「でいぶのあ゛まあま゛ざんがぁぁぁぁああ゛ぁぁぁ!!」 「ゆ゛ぎゃぁぁぁぁあ゛あ゛ぁぁぁぁぁ!!」 まるでこの世の終わりとでも言う感じに、れいむ親子は絶望する。 青年は白い袋から二枚目のクッキーを取り出す。 「甘いモノはたくさんある、だから俺の言う事を聞いたらくれてやる」 「ゆぐぐぐ、わかったよ! いうこときいてあげるからさっさとあまあまさんよこせぇぇぇぇぇ!」 「ぷきゅぅぅぅぅう!」 まるで子供でも人質に取られたかのような目で青年を睨みつける親れいむ。 赤れいむも精一杯の怒りを表現するためにぷくーを敢行する。 「言う事を聞くのは親のれいむお前だけでいい、こっちに来るんだ」 「わかったよ! ゆっくりしないでさっさとしてね!」 「わきゃったよ!」 「じゃあ、れいむ、俺の言う事を復唱するんだ、親のれいむだけでいいぞ」 「わかったから、さっさとしてね!」 「あいうえお、さしすせそ……」 「あいうえお、さしすせそ……」 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっくり」 「ゆっくり」 「してない」 「してない」 「おちびちゃん」 「おちびちゃん」 「駄目だよ」 「だめだよ!」 「なんて言うと」 「なんていうと」 「思ったの?」 「おもったの?」 「馬鹿なの?」 「ばかなの?」 「死ぬの?」 「しぬの?」 「お空飛んでるみたいー」 「おそらとんでるみたい~」 「制裁」 「せいっさい」 ……………… ………… …… … 青年の復唱をすることが始まり十分が経ち、れいむ親子はようやく解放された。 「ゆゆ~ん、やっとあのにんげんからあまあまさんをとりかえしたよ! れいむはつよいね!」 「おきゃあしゃんしゅぎょ~い!」 すでにれいむ親子の中では、自分の甘いモノを奪った人間から甘いモノを取り返したという大冒険を行ったという。 事実無根の幻想を頭の中に作り出していた。 流石餡子脳と言ったところだろうか。 しかし、お家宣言をしたことは忘れたようである。 「さあ、あまあまさんをむ~しゃむ~しゃしようね」 「いっぴゃいむ~ちゃむ~ちゃしゅるよ! きゃわいくってぎょめんね!」 『だめだよ!』 「ゆゆっ!」 突然の親れいむの制止に、赤れいむは固まった。 親れいむは突然聞こえた他のゆっくりの声に不思議そうにして周りを見渡している。 「む~ちゃむ~ちゃしちゃだめにゃの?」 「ゆゆ? そんなことないよ! いっぱいむ~しゃむ~しゃしてね!」 「じゃあ、む~ちゃむ~ちゃしゃせてにぇ」 『だめだよ!』 「ゆぴぃ!」 赤れいむは、涙目で固まる。 「ゆゆ? おかあさんがいったんじゃないよ、む~しゃむ~しゃしていいんだからね」 「ゆゆぅ、む~ちゃむ~ちゃしちぇいいにょ?」 『だめだよ!』 「どびょおじでぞんに゛ゃごという゛のぉぉぉぉお゛ぉぉぉ」 赤れいむはついに泣きだした。 食べていいと聞いたのに、駄目だという、矛盾した言葉に訳が分からなくなっているようだ。 「おかあさんはなんにもいってないよ! ほんとうだからね! そんなしらないこえをきいたらだめだよ!」 「おきゃあしゃんがしゃべってりゅにょにぃ~~」 ぴいぴいと泣きだす子供に困り果てる親れいむ。 確かに声は聞こえるが、その声は全く自分の声ではない、あんな変な声ではないと親れいむは思った。 「ゆゆぅ、こまったよ、どうすればいいの」 『な、き、だ、す、なんて、ぜんぜん、ゆっくりしてない、ゆっくり、だよ!』 「ゆぇぇぇぇぇん、ぎょめんにゃしゃぃぃぃぃぃ、でいびゅみょうにゃきやみゅぅぅぅ」 泣きやむというのに、更に泣きだす赤れいむ、親れいむはさらに困惑する。 「だいじょうぶだからね! おちびちゃん! ぺ~ろぺ~ろしてあげるからね!」 「ゆぇぇぇぇぇん」 と、舐めて赤れいむをあやす為に舌を伸ばそうとした時。 『なんていうと、おもったの? ばかなの? しぬの?』 「ゆびゃぁぁぁぁあ゛あ゛ぁぁぁ、ぎょめんにゃざい゛ぃぃぃぃい゛い゛ぃぃぃぃ」 「ぞんなごといっでないよぉぉぉぉお゛お゛ぉぉぉぉ、おぢびぢゃん! ゆっぐりじでね!」 『なんていうと、おもったの? ばかなの? しぬの?』 「だまれぇぇぇぇぇえ゛え゛ぇぇぇぇぇ!!」 あまりの剣幕に、赤れいむは自分言われたと思いピタリと声だけを止める。 しかし目からは砂糖水の涙が溢れて止まらない。 『う、そ、だよ! おちびちゃん、は、ゆっくりしていってね!』 「ゆゆぅ、ほんちょうに、ゆっきゅりしちぇいいにょ?」 「ゆ? ゆゆ? そうだよ、ゆっくりしていってね!」 別のところから聞こえる、他のゆっくりの声がようやくいいことを言ったと、親れいむは混乱しながらも思った。 早く自分の子供をゆっくりさせようとした。 『なんていうと、おもったの? なんていうと、ばかなの? ばかなの?』 あ、間違えた。 親れいむの聞こえないところから声がでる。 「ゆびゃぁぁぁぁぁあ゛あ゛ぁぁぁぁぁぁ」 「おちびちゃん、ゆっくりしてね! ゆっくりしてね!」 『う、そ、だよ! ゆっくり、しない、でね! しない、しない、でね!』 「どぼじでぞんな゛ごと゛いうのぉぉぉぉぉぉ!!」 現状は大混乱である。 それもそのはず、何処からともなく聞こえる声はさっき青年が録音した親れいむの声だからだ。 継ぎはぎの再生だが、ゆっくり程度ではあまり違和感を覚えないようだ。 それとも、今の状況だから赤ゆっくりが信じてしまうだけなのか。 青年の初めての試みの為、何度か間違うこともあるがそれもそれで面白い様子を出すので大丈夫のようだ。 更なるセリフを作ろうと再生機に手を出そうとしたが。 「ゆ、ゆがぁぁぁぁぁあ゛! ゆっくりじでないごどもはゆっぐりじないでじねぇ!」 「ゆびゅぅぅぅぅ!」 ついに親れいむは切れて、赤れいむを潰してしまった。 どうやら、青年の思う以上に沸点が低かったようだ。 シングルマザーですらなくなった親れいむ、潰した赤れいむの上で荒い息を吐く。 「ゆふー、ゆふー、まったくゆっくりしてないこどもだったよ!」 自分を正当化するために、親れいむは大声で自分の子供は死んで当然だったと叫ぶ。 青年はならこれはどうだと、手元の再生機から声を再び再生させる。 親れいむは自分の声が自分の声と認識していない、親れいむは別ゆっくりに声を掛けられたと思うだろう。 『ゆ、ゆ、ゆっくり、ご、ろ、し、だよ! ゆっくり、できない、だよ! ゆっくり』 「ゆ!? こ、これはしょうがなかったんだよ! ゆっくりできないこどもだったからせいっさいしたんだよ!」 自分の所業が見られたのかと、辺りをキョロキョロと見渡す親れいむ。 『う、そ、だよ! ち、や、ん、と、み、て、た、よ、れいむ、が、おちびちゃん、を、い、き、な、り、こ、ろ、し、た、よ』 「そ、そんなこと」 『せいっさい、す、る、よ、ゆっくり、し、て、な、い、ゆっくり、を、せいっさい、だよ!』 「ゆ、ゆっくりにげるよ!」 『せいっさい、せいっさい』 なんてやっていると、親れいむは逃げ出した。 おそらく虚構の制裁するゆっくりに追われる恐怖を一生感じ続けるだろう。 青年はそんな親れいむの後ろ姿を見ると笑みを浮かべた。 「ゆっくりは死んでね、苦しんでいっていいよ、っと」 『ゆ、ゆ、ゆ、ゆ、ゆ~』 親れいむの間抜けな声が、最後に響いた。 今まで書いたモノ ふたば系ゆっくりいじめ 964 サンプル ふたば系ゆっくりいじめ 978 暗く湿った穴の中 ふたば系ゆっくりいじめ 1186 すろーりぃな計画 ふたば系ゆっくりいじめ 1272 投げた! 五作目です。 自分の声って録音してから聞き直すと変に聞こえますよね、ゆっくりはどうか知りませんが。 無論私も自分の声は嫌いです。 大きく振りかぶったあき、という名を頂きました。 嬉しいです。 絵の方、誠にありがとうございます。 テンションが上がるついでに、書きあげてしまいました。 今後も頑張って下さいね。 では、最後まで読んでいただいたら幸いです。 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る そんなに扱いやすい録音機って無いだろ。変声ソフト使った方が早いな。 -- 2018-01-02 14 55 08 おもしろかたけど タイトルがね・・・ もうちょっとヒネリがほしい -- 2011-12-16 23 48 37 すっげー面白かったww -- 2011-10-21 14 23 23 面白いなw -- 2011-01-16 13 56 36 なかなか斬新で面白かった -- 2010-07-09 03 48 18 ほほう。楽しいね。 -- 2010-07-08 22 58 22 面白い使い方だった -- 2010-05-31 22 48 25
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/1131.html
換 28KB 虐待 理不尽 同族殺し 群れ ドスまりさ 現代 ある意味こいつはゲスですね ※エルダーあき様『「餡子ンペ09」ドスの上手い活用法』、必殺引篭り人様『「餡子ンペ09」ゆ身売買 』リスペクトです ※死なないゆっくりが存在します ※何も悪くないゆっくりが苦しみます 換 作:いむあき ある森にドスが治める群れが存在していた。 400匹程で構成されており、規模がかなり大きいところを除けば希少種が存在しているわけでもない普通の群れだ。 「ゆゆ~。皆おはよう!ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね!おさ、おはよう」 「おはようなんだぜ!」 「おしゃ、おひゃよ~」 「まじゃねみゅいよ…ゆぴー」 広場に多くの家族がやってきていた。成体のそばにはまだ眠そうな子ゆっくりがおり、そんな親子が広場を埋め尽くしてる。 「ゆゆー!じゃあおちびちゃん達、さっそく学校に行こう。ドスの特大スィィィに乗ってね!先生達は最後に乗ってね!」 この群れにはある掟が存在しており、それが先程ドスが言っていた『学校』だ。 ゆっくりの餡子脳は成体では完全に矯正不可能であることは周知の事実である。ならば、子供のうちに矯正すればいい。 その理念のもとに数世代前に創設されたのが学校である。群れに所属しているゆっくりは、自分の子供をこの学校へ一定期間通わせる義務を負っているのだ。 教員は主にぱちゅりーやその他次世代幹部候補であり、校長等の要職は現幹部が担っている。 「じゃあ教師のみんな!今日もおちびちゃん達のことよろしくね!」 「むきゅ!さあみんな、きょうはたべものをとりすぎたときのおはなしをするわ」 「そのつぎはありすのとかいはなおうちのかくしかたよ!」 「ぜんぎ!むつごと!じご!」 「校長、おちびちゃん達の教育は上手くいってる?」 「むきゅう…うえのこたちはじょうじょうよ。でもしたのこたちはちょっとげす、いえ、おばかがおおいわね」 「かたたま…」 「そうよね。みょんのいうとおり、ちいさいおちびちゃんはかずがおおいからいまのきょうしのかずじゃたいおうしきれないのよ」 「ゆーん。群れが今より少なかった時のシステムだからね…増員を検討しておくよ…」 「まりさはもういくんだぜ。そろそろまりさのたんとうのじかんだぜ」 「ちぇんもいくよー。ろうたいにはつらいけどやらなきゃがっこうがまわらないよーわかってねー」 ドスは帰る前に幹部陣と今後の教育方針について議論していた。 この学校は先程も話したように数世代前に作られたシステムだ。そのころはまだ群れは50匹未満であり、ドスと当時の幹部だけでも十分機能していた。 ところが学校で教育した世代が台頭してくると、数が急激に増えた。越冬成功率や赤・子ゆっくり生存率、家の倒壊防止対策などが向上されたからだ。 当初はゆん口が増えたことを喜んだが、今では飽和状態に近づいてきており、群れの経営に少しずつ綻びが生じ始めていた。 現在の幹部は教育を受けた第1期生であり、いつ永遠にゆっくりしても不思議ではない。 そんな年寄りすら現場に立たなければいけないほど子供が増えていたのだ。 「ただいま!おちびちゃん達は送ってきたよ!大人は狩りに行こうね!」 「ゆっくりりかいしたよ!」 「ちぇんちーむはこっちくるんだよー!さいきんごはんさんがすくなくなってきたからちょっととおくまでかりにいくよー!」 「じゃあまりさちーむはみずうみにいくぜ!まりさいがいのはんいんはみずくささんをかわかすんだぜ」 「えんこー!……」 大人のゆっくり達を狩りに行かせる時は、必ずチームで行かせた。数匹で行かせた方が見落としなどが減るし、捕食種が来ても対処しやすいからだ。 そのような方法でも広い地域を詮索できるのは大所帯のなせる技だ。 だが最近は遠くへ行かなければ必要な食料が確保しづらくなってきていた。 来年のために採りすぎてはいないのだが、故にゆん口を賄うための食料を遠くまで採りに行かねばならない。それも年々範囲が広がっており、限界を迎えるのも時間の問題だった。 この群れの問題の根源…それはドスがすっきり制限を行っていなかったからだ。 ドスは元々野良ゆっくりであった。亜成体時代に森へ移住し、その後ドス化したのだ。 野良時代は仲間がとにかくたくさん死んだ。昨日知り合ったゆっくりが翌日には保健所に連れて行かれ、竹馬の友はゴミ漁り中に見つかって殺された。両親に至っては、人間の子供におもちゃにされて死んでいった。 そして周りの大人もゆっくりでありながら多産を危険視し、子供に囲まれた生活を我慢して胎生による少数の出産や間引きを行った。 そんな大人達の姿を見て育った、後にドスとなるまりさは森に来て衝撃を受けた。 なにせ街では子供はせいぜい1~3匹。なのに森では4=いっぱいどころか2ケタすらいるのだ。 少数であるが故に唯一無二となった仲間が次々と死に、大人は夜な夜なもっと子供が欲しいとため息をつく。そんな姿とは程遠い、ゆっくりできる光景があったのだ。 だからドスは普通は真っ先に行うすっきり制限を行わなかった。なぜなら肝心のドスがそれをゆっくりしていないと群れで一番思っていたから。 だが、それもいずれ破滅を迎える。もうその足音が聞こえてきているのだ。 (仲間を増やすために頑張ったけど、増えすぎて逆に困っているなんて笑えないよ……) ドスは巡回中も問題の解決法について考えていた。 教員増強のための優秀なゆっくりの登用。その穴埋めのための異動や若手の投入。だがそのために若手への指導をより強化しなければいけない。 そういえばちょっと離れた場所に1人立ちの集団が新しく巣を作るらしいからあらかじめ安全確認を…。 次から次へと勝手に生えてくる問題に頭を悩ませていた。 いつのまにか歩くのをやめ、ブツブツと問題点について独り言まで言っていた。 「それならいい方法があるよ!」 何かが喋りながら茂みから出てきた。ドスが驚いて出てきたものを見下ろすと、なんと人間がその場にいた。 人間は白衣を着た色白の男性であり、とてもピクニックや森林浴で来たとは思えない。というか、ドスを見て目の前に飛び出すなど重度の虐待派か同じく重度の愛で派ぐらいだ。 ちなみにこの男はどちらでもない。 「やあ、僕は研究お兄さん!話は聞かせてもらったよ!」 研究一筋で生きていたから少々常識が欠落しているだけだった。 「ゆー!?虐待鬼意山!?鬼意山はゆっくりしないでやっつけるよ!」 「まあ落ち着いてくれよドス。僕は鬼意山じゃなくてお兄さんだよ。それに君に朗報があるのさ!」 「な、何?」 「実は僕は飼いゆっくりになれるゆっくりを探しているんだ。でも今手頃なゆっくりがいなくてね、大量のゆっくりが欲しいんだ」 「それとドスとどう関係があるの?」 「つまりだ、僕が君のところのゆっくりを適正個体数まで引き取るよ!引き取る量に応じて食べ物をあげるし、増えすぎたことによる弊害も未然に防げる。一石二鳥だよ」 「…連れて行かれる皆はどうなるの?」 「ペットショップ関連の企業に行って、適性検査や訓練を受けるんだ。うまくいけばとても快適なゆっくりプレイスを貰える飼いゆっくりになれる!」 「……」 ドスは悩んでいた。 確かにゆっくりの数が減れば問題が一気に解決できる。だか初対面のこの男を信用すべきなのだろうか? いや、信用などできるはずがない。怪しすぎる。信用どころかむしろ長としてこの男を粛清すべきだ。 しかし、ドスの頭にはもう1つの考えが浮かんでいた。 仲間は多ければ多いほどゆっくりできる。だが最近はいくらなんでも多すぎでは?ここ数年は昔比べて親密なゆっくりも少なくなってきている。 それにこのまま冬が訪れれば、久しぶりに大量死が発生するであろう。ならば『信用した』ということにして口減らしすればいいのでは? そうすれば必要な食糧も少なく済み、来年以降への大きな影響も与えずにすむ。何より、ゆっくり殺しの禁忌に触れない。 むしろ長としては、この冷酷ながらも確実な方法をとるべきなのでは? 昔のドスならこんな思考はしなかっただろう。だが今は超ベテランの大規模な群れの長なのだ。 汚いやり方や秘密裏の処刑を行ったことも少なくない。それになまじ頭がいいせいで、長期的な群れの維持まで考えてしまうのだ。 すなわち長という『立場』と、ゆっくりできない制限はしない理想の長という像を守るという『プライド』で物事を考えてしまうのだ。 結局、自分が『最もゆっくりできない』すっきり制限よりも『いくらかマシ』な頭数のリセットを選択した。 「…分かったよ。その提案受けるよ」 「おお!じゃあ大人1匹かおちびちゃん10匹と食糧一食分で換えてあげよう」 「?…おちびちゃん1匹とじゃなくて?」 「おいおい欲張りだなあドス。子供はちっちゃいんだから10匹分で大人と等価だよ」 「ふーん。ゆっくり理解したよ」 「では計画について話し合おう。まずは……」 一週間後 ―――――学校 「おちびちゃんたち!すーぱーすーやすーやたいむだよ!おひるねぷれいすでゆっくりしていってね!」 「教員と幹部は見張りを除いて皆集まってねー!運営について会議するよー!」 学校ではお昼寝の時間を設けていた。ゆっくりはゆっくりすることで成長を促進されるので、こうしてお昼寝させて勉強で疲れた餡子脳を癒すのだ。 ドスはその時間を利用して教師たちを会議という名目で集めていた。 見回りとして若手のれいむ・まりさ・ありすの計3匹だけが残り、他は皆おちびちゃんを起こさないように離れた場所に行ってしまった。 「皆集まったね!じゃあまず増員の件だけど……」 「こっちはいじょうなしなんだぜ。つぎはあっちをみるんだぜ」 いつものルートを見回りをしているまりさがそういいながら移動していた。 がさごそ! 「ゆ?」 「初めまして!ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね!れいむはだれなんだぜ?このへんじゃみかけないんだぜ?」 れいむの皮を頭からかぶった屈強な若者がまりさに話しかけた。だが、まりさは皮に付いているリボンのせいでれいむと認識してしまい、さほど警戒していなかった。 「この辺にゆっくりした群れがいるって聞いてやってきたんだよ!まりさは知ってる?」 「それだったらちょうどいいんだぜ!いまおさのどすがちかくに『ヒョイ』ゆゆっ!まりさのおぼうしさ…ゆぐ!?」 若者はまりさが後ろを向いたすきを狙って帽子を取った。そして大声を出される前にまりさの上あごと下あごを掴んで引っ張り始めた。 ミチミチミチッ! 実は以外にもゆっくりは潰されることに強い。成体では皮が固く厚くなり破れづらいので、かなり体重をかけなければ1/3の餡子の流出に至らないからだ。 また、餡子量も多いので、中枢餡への力も他の餡子に吸収されてしまうのだ。 だが、引っ張られることには弱い。幾ら皮が固く厚いとはいえ、衝撃に耐えるためのものなのだ。引っ張られることには対応していない。 だから今まりさは今までのゆん生で体験したことのない苦痛にパニックになっていた。 ピッ! まりさの頬が次第に破れてきた。 「ぃぃぃぃぃぃぃぃ!」 まりさは突然の出来事に驚いていたが、自身の頬が破れた痛みで現実を理解し始めた。 ―――――痛い痛い痛い!どうしてこんなことになっているんだ!?帽子を盗られたと思ったらいきなり口を無理矢理開かされた。 このままじゃ体が裂けてしまう。嫌だ!死にたくない! まりさは必死で抵抗し、若者は逃げられないようにさらに強く握りしめ始めた。 だが強く握りすぎたのか、まりさの唇と歯茎を握りつぶしてしまい、そのまままりさを地面に落してしまった。 「いじゃいよおおおおどぼじでごんな『ガッ』 「危ない危ない。ここで大声出されたら後で教授に怒られるとこだったぜ」 今度は若者はまりさの口に片足を入れ、両手で上あごを引っ張った。先程よりも力が入り、裂けかけていた頬の傷が再び広がり始めた。 (ゆあああああやべでえええええまりさしにたくないいいいいいい) ビリビリビリッ まりさの体は力に耐えきれず、とうとう上下真っ二つなってしまった。 下半分についている舌は伸び切っており、どれだけ必死に助けを求めていたのかを物語っていた。 だがまりさはまだ生きていた。 上半分がについている目がぎょろぎょろ動いており、少しでも苦痛を和らげようとしているかのようであった。 しかし若者はそんなことは全く気にせず、上半分を下半分の横に落とした。 それによりまりさは自分と分離した下顎を嫌でも視界に入れてしまい、自分の状態を理解してしまった。 (どす…わるいやつがいるよ…はやくたすけに…) 死の間際、まりさはドスがこの事態に気付くことを願っていた。せめておちびちゃん達は逃がさないといけない。 だが、まりさは信じられない言葉を聞いてしまった。 「ふぅ。声を出させないように殺してくれ、なんてドスも面倒くさい注文付けてきたなあ。いくら大声を上げる余力が残っちゃうかもしれないからって、潰す方がはるかに楽だな」 ――――――え?ドスが殺せと言った?まさか…。なんで…? だが疑問を口に出すこともその答えを考えることもなく、まりさは永遠にゆっくりしていった。 まりさが死んだことを確認した若者は、その死体を袋に詰めて回収しておいた。 他の2か所でも同様の惨劇が繰り返されており、彼の仲間が飾りを奪った後声を出されないように気をつけてゆっくりを殺した。 「こっち終わったぞーどうぞー」 「こっちも終了どーぞー」 「じゃあぼちぼち始めますかどうぞう」 学校は群れから少々離れた場所にある。 昔は群れの中で行っていたのだが、授業中に子供時代に教育を受けていない新参者が餡子脳丸出しの発言で授業にちゃちを入れてくることがよくあったのだ。 やれ食べ物はいくらでも勝手に生えてくる。やれ冬篭りは早めにするなんてゆっくりしていない。etc… せっかく教育しているのに、そんなことをされては何の意味もない。 だからドスはそんなゆっくりを秘密裏に処刑していたが、子供の数が増えてきたので丁度いいからと遠隔地で行うようになったのだ。 だからこのあたりには大人は教員ゆっくりしかいない。そして彼女らは全員ドスに離れたところに集められ、見張り役もすべて殺した。 だから現在、すーぱーすーやす−やたいむで寝ている子・赤ゆっくりを守れる者はだれもいないのだ。 「うわっ。小饅頭が地面にびっしり敷き詰められてる。気持ち悪りぃ」 「ホントによく寝てるな。勉強疲れだからって無防備すぎだろ。警備はどうした!」 「まったくだ!見張りもいないなんて危機感が無さ過ぎるぜ」 子ゆっくり達が寝ている場所に集合した若者たちは、先程自分たちで葬っておきながら見張りがいないことを非難していた。 とはいえ、離れているが一応教師たちに聞こえないようにトーンを落として話していても、子・赤ゆたちはちっとも起きなかった。 やはり見張りとして最低数匹は常にこの場にいるべきであった。 「じゃあちゃちゃっとやるか」 若者たちは先程奪った見張り達の飾りを新たに装着し、箒とちりとりで子ゆっくり達を回収し始めた。一杯になったら袋に入れて紐で縛り、また集めて袋に入れて…を繰り返していく。 「ゆぴー…ゆ?しぇんしぇい?」 「あ、やべ」 ぷちっ 「ゆぶ」 ときどき起きるものがいたが、その都度すぐに指で潰して騒がせないようにした。 このとき人間の姿や知らないゆっくりの飾りであればすぐに大声で誰なんだ?と質問してきただろう。 ここで先程装着した飾りが生きてくる。生きている状態で外したので死臭も移っていないし、信頼している大人のゆっくりなので騒ぎ立てることもしない。 ゆっくりの飾りをしたまま、という案はもともとあったのだが、見張りの飾りを使って騒ぐ可能性を最小限にするという発想はドスが考えたものだ。 小さいく柔らかいのであまり袋に入れられないので、必然的に袋は多くなった。15袋に入れたところで、これ以上は持てないと判断して作業を終了した。 先程は地面を埋め尽くしていたゆっくりが、今では先程の2割弱しかいない。ドスの所望なので比率は子ゆと赤ゆで2:1ほどだ。 若者たちは再び飾りを変えた後、袋を持って走る準備をした。 「じゃあいくぞ。…ゆっへっへ!!!おちび饅頭がいっぱい落ちてたんだぜ!!!きっとゆっくりしているまりさ様達へのご褒美なんだぜ!!!」 「れいむはシングルマザーだからいーーーっぱいこのおちびちゃん達を食べるよ!!!他の子なんてれいむにとってはただの甘々だよ!!!」 「んほおおおおおお!!!さっきのまりさたちも都会派だったけどこのおちびちゃん達も都会派ねえええ!!!ありすの愛の伝道のためにご飯になってねええ!!!」 若者たちはドスがいる方向へ大声でゆっくり風のセリフを吐いた。 直後、「ゆ゛ー!?どうなってるのおお!?」とか「おちびちゃああん!いまたすけるよおお!」とか「げすゆっくりのしゅうげきだよー!いそぐよー!」という声が聞こえてきた。 最後に、 「ゆうう!ドスの群れのおちびちゃんには手を出させないよ!ゆっくり死ねえええ!」 というドスの声とドシンドシンという音が聞こえてきた。 流石にこの事態には子・赤ゆっくり達も目を覚ましたようで、 「ゆうううう!?どうなっちぇるのおお!?」 「ゆえーん!きょわいよー!」 「みんにゃがいにゃいよー!」 と泣き叫んでいた。 袋の中でも起きたらしく、ずももも、と袋が蠢いていた。 「さあ走るぞ!」 若者たちは駈け出した。 といっても小走り程度の速さであり、まるで追いついてくれ、といわんばかりであった。 「ゆゆっ!!!ドスが来るからまりさ様は逃げるんだぜ!!!」 「れいむが先だよ!!!シングルマザーなんだから優先するのは当然でしょ!!!」 「んほおおお!!!ありすに死ねだなんてドスったらツンデレねえええ!!!」 自分達はここにいるぞ、ちゃんと付いてこいよ、という意味を込めて大声で叫んだ。 「ゆうう!!逃がさないよおお!!ゆっくり死ねえ!!」 分かった、そっちだね。という意味をこめてドスも叫んでそちらの方向へ走った。 それなりに走ったところで若者たちは一旦立ち止り、先程回収しておいた3匹の見張りの死体を地面に置き、今つけている飾りを上に乗せた。 直後にドスの姿が見えてきた。先程は物騒な発言をしていたが、顔には怒りの感情が見られない。 ドスに準備完了のサインを送った後、若者たちはそのまま帰って行った。 そしてドスはその場まで走っていき死体を確認した後、 「とうとう追いつめたよ!ゆっくり潰れてね!」 という掛け声とともに死体を踏みつぶした。 そう、この逃走劇もあらかじめ決められていたことなのだ。 人間への敵対心を群れに抱かせないために、『流れのゲスゆっくりがおちびちゃん達を食べ尽くした』ということにしておいたのだ。 残った子ゆっくり達に飾りを見せてそう思わせ、さらに死体にその飾りを付けてドスに潰してもらうことで『犯人』の確保もできる。 この後大人のゆっくり達にこれを見せれば工作完了だ。 こうして食べ盛りで、対応しきれないほどの子供達を一気に減らすことに成功した。 ――――――群れ 「ぎゃおーアマギった後わさびを塗りたくってラー油を飲ませて食ーべちゃーうぞー」 れみりゃの帽子をかぶった人間が麻袋にゆっくりを詰めていく。 最初は立ち向かってくる者もいたが、枝は厚手のズボンに阻まれ、石も目をゴーグルで守られ全く通用しなかった。 そして何度もれみりゃを退けてきた歴戦のゆっくり達が次々と捕まっていき、ついに全く歯が立たないことを理解した。 「こっちににげるんだぜええええ」 「むきゃああああ」 ゆっくりたちは人間…いや巨大なれみりゃの襲撃にパニックになっていた。 普段はドスが学校から戻ってきた後で狩りなどに出発するので、この場には群れのゆっくりがほとんどいた。 事前にそのことをドスから聞いていた人間達は、ドスが行ったのを見計らって襲撃したのだ。 「皆!こっちだよ!この袋に入ればあのれみりゃは追ってこないよ!」 「都会派な袋の前にはれみりゃも手も足も出ないわ!」 「とっても丈夫なんだよー!分かるねー!」 「(放送禁止用語)!(放送禁止用語)!!(放送禁止用語)!!!」 「ありがとなんだぜ!みんないそぐんだぜえええ」 「いそぐんだねえええわかるよおおおお」 「れいむはしんぐるまざーだからさきにいれてね!」 「むぎゅうつぶれるうううう」 「んほおおありすのぺにぺにふんでるのだれええええ!?」 バサッ! 「はい捕獲完了」 「カチューシャだけでこんな簡単に騙せるなんてすごいわね。すり替わりネタ…アリね!」 「俺の彼女が君らの作品見て目覚めかけてるから本気でやめて!」 「女子もいるのにあんな事ずっと言えってどんな羞恥プレイだよ…」 れみりゃ役以外にも多くの人間がゆっくりの飾りを付けて自分の麻袋に誘導していた。 全滅させるつもりはないが、1匹でも多く確保するために大声を出して安全を主張し、森の奥へ逃げなかったものは次々と自ら中へ入って行った。 「まりさあああこわいわおおおお」 「だだだだいじょうぶなんだぜええおうちのおくにいればつかまらないんだぜええええ」 この番は逃げるのではなく家の中に隠れることを選んだようだ。だがこれは一番悪い選択であった。 ザッザッザ 「ゆひいいいいい」 足音が巣穴の入り口で止まり、れみりゃの帽子をかぶった青年が中を覗き込んだ。 「ゆああああああああ」 「ゆうううううううう」 「ちっ。深く掘って外敵対策してやがる。あのドスの教育能力すげーな」 そういうと青年は立ち上がり入口からどいてしまった。 「ゆ?た、たすかった?」 「ゆああああよかったよおおおお『ドスッ』…ゆ?」 ホッとして互いの安全を喜ぼうとした矢先、まりさのまむまむ付近に銛が突き立てられた。 青年は去ったわけではなかった。先程しゃがむのに邪魔だったので銛を木に立てかけておいたのだ。それを取るために立ち上がっただけだったのだ。 無論この銛を準備したのは、ドスが巣の構造を教えたからだ。自分で考案したのだから、ドスは弱点も把握していたのだ。 「ゆぎゃああああああああああああああ」 銛を見て激痛を自覚してしまい、まりさは悲鳴を上げた。 「ばりざああああああああああああああ」 番のありすもそんな夫の姿を見て悲鳴を上げた。 ズズズズ まりさの体が外に引きずられていく。その先には、無論れみりゃ帽子の青年がいる。 「ゆあああああああぼうさんぬけてええええ!!!っていじゃいいいいいいいい」 まりさは必死で体をよじるが、銛には返しが付いているので抜けることはなかった。それどころかよじったせいで体内で返しがあちこちを傷つけ痛みをさらに大きくしていった。 青年まりさを引きずりだすと、銛を無理矢理引き抜いた。 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」 銛が体内の餡子を切り裂く。その痛みは今までよりもさらに大きく、まりさの意識を簡単に刈り取った。 「い゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」 巣穴からその光景を見ていたありすも絶叫をあげる。 ――――きっとありすもあの棒さんで刺される。そしてまりさのように地獄の苦しみを味わうんだ。 …その予想は間違っていた。ただしより悪い方向で。 青年が再び銛を構え、ありすに向けて放った。しかし手元が狂ったのであろう。あろうことか銛はまむまむでなく左目に突き刺さった。 「ゆ゛っっぎゃあああああああああっっっっ!!!!!!!!!!!」 ぬちゃっという音と共に眼球が崩れた。金属の冷たさが眼球から伝わってきて、その直後に今まで感じたことのない究極の苦痛が襲ってきた。 だがそれで終わりではなかった。銛はそのまま眼球を貫通し、カスタードにまで届いたのだ。 究極の痛みをはるかに超える激痛にありすは声をあげるが、それは口をあけるために上体を起こすということ。銛は口よりも上に刺さっているのだから、それにより銛が体内で動く。 それによりさらに新たに痛みが訪れ、より大きな声を上げる。それで体が振動して銛がカスタードを傷つける。 どうしようもない痛みの無限連鎖の始まりだった。 結局、その後ありすは精神を崩壊させてしまった。青年は仕方ないのでありすごと銛を出すと、引き抜いてそのままありすを捨ててしまった。 この日、群れの大人のゆっくりは死亡1割、行方不明1割、捕獲5割で計7割のゆっくりが群れから消失した。 「いやードス、助かったよ。まさかこんなにたくさんのゆっくりが手に入るとはね」 研究お兄さんは車にゆっくりを積み込みながら楽しげにドスに話しかけていた。 この場には群れや学校を襲撃した若者達もおり、お兄さんの車とは別に用意した車にゆっくりを乗せていた。 「こっちも程良く数が減って助かったよ。まあこの後の再建が大変だけど」 「とか言って重役や優秀な奴はみんな生き残ってるんだろ?抜け目ないね」 「…それより、約束守ってね」 「ああ、帰ったら数を調べてそれに見合った量のごはんを持ってきてあげるよ」 「なるべく早くね。人間さんの特別おいしいごはんでも食べなきゃ今は皆しあわせーになれないよ」 「わかった。でも買い込んだりいろいろ忙しいから1週間は待ってくれ」 「先生!もう行きますよ!」 車から若者が声をかける。いつの間にはゆっくりはすべて乗せられており、あとは研究お兄さんが乗るだけであった。 「いけない!じゃあドス、近いうちに来るから待っててくれよ」 お兄さんが車に乗り込みながらドスに話しかける。 「お兄さん!」 「ん?」 「なるべく苦しませないでね!」 「え?」 車は出発した。ドスの姿がどんどん小さくなっていき、やがてドスも後ろを向いて群れへと帰って行った。 お兄さんは直前のドスの言葉をが空耳だと思いたかった。自分は飼いゆっくり用を求めていると言ったはずだ。 アレは言っていないはずなのに何故あんな言葉が出てきたのだ? 次に会う時は1週間後。お兄さんは底知れぬ不安を感じていた。 ―――――――1週間後 お兄さんは約束通り大量の食料を持って森に来ていた。しばらくすると特大スィィィに乗ってドスも現れた。 お兄さんはドスに引き取った数と食料の量を確認してもらい、その後二人でスィィィに食料を乗せていった。 その間黙々と作業が行われたが、お兄さんは内心先週の言葉を聞くべきかどうか悩み続けていた。 ―――――先週のあの言葉は気のせいだったのか?それとも飼いゆっくり用の訓練について言っていたのか? 聞きたいけど、下手なこと言って襲われたらたまらない。ドスもこのまま何も言わないでくれ! だがお兄さんのは天に聞き入れられなかった。すべて積み終わった後、ドスの方から聞いてきたのだ。 「お兄さん」 「何だい?ドス」 「引き取られた皆は、どんなことを言って永遠にゆっくりしたの?」 「……」 お兄さんの額に汗が浮かんだ。 「何のことだい?」 「別に怒ってないし、お兄さんをどうこうするつもりはないよ。ただ原因を作った張本人として、結末を知りたいだけなんだよ」 「…言ってることが分からないな」 「ドスは共犯者だよ。今さら責めるつもりはないし、他の皆にも言わないよ」 「…ふう。やっぱりドスは一味違うな。どうしてわかったんだい?」 「…おちびちゃん」 「え?」 「本当に飼いゆっくりにしたいんだったら、おちびちゃん達の方が大人よりも価値が高いはずでしょ?でもはるかに低い価値で交渉してきたんだから、絶対飼いゆっくりにしてもらえないって確信してたよ」 「ほう」 お兄さんは流石ドスだ、とゆっくりにあるまじき知能に対し状況を忘れて感心した。 「それに実はね、ドスは元野良なんだよ。だから『飼いゆっくり』とか『ペットショップ』って言葉の意味も分かったけど、他の森育ちのドスだったら始めから交渉の理由自体分からなかったと思うよ」 「参ったな完全に僕の負けだ。OK、教えるよ。だがこの話はとてつもなくゆっくりしてない。それでも聞く覚悟はあるかい?」 「大丈夫だよ。それにドスにはそれを聞く義務があるよ」 「分かった。じゃあ教えよう…僕は研究お兄さん。大学で教授をしていて、今はゆっくりの病気について研究している」 「…」 「そして今僕が調べているのは、中枢餡以外の餡子が急速に腐っていく病気のメカニズムの解明と特効薬の開発だ」 「そのためにまず君の仲間をその都度病気にしたよ」 『やっやめてええええええぷすぷすさんささないでえええ』 ぶすっ。ちゅー。 『ゆがああああいだいいいいいいい』 『おぎゃあしゃああああんごわいよおおお』 『おでがいじまず!おぢびじゃんだげばあああああ』 『ゆぶっゆげええええええ』 『あんござんでじゃだべゆぼあああああ』 『ぎもぢわるい゛あだばいだい』 『ゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛』 「その後、サンプル用の個体は鮮度が落ちないように意識があるうちに解体したよ」 『にんべんざん…ぎもぢばるいよ゛…だずげで』 ざくっ 『ゆがあああああだま゛わでるうううううう!?』 ずぼ 『あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛なにもびえないよおおおみんなどごおお!?』 『この検体は目の裏側の餡子をホルマリン漬けにする。他はいらないから掘り進もう』 『ゆぎゃあああんござんげずらな゛いでええぇえ゛っ!ぱぴぷぺぽお!ぱぴぷぺぽおおおお!』 「にんっしん中の胎ゆや実ゆへの影響も調べた」 『ゆうううぷすぷすさんいたかったよおお。ゆゆっ!?うっうばれるうう!まだはやいよおおお!?』 『ゆぎゃあああああおちびちゃんれいむのからだのなかたべばいでええええ』 『ゆお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛あだまからでないでえええ』 めりめり 『ゆっぐくgydmydtjysytsjstsyぬfy』 『お、おちびちゃ…がふ』 『ゆ~。ありすのおちびちゃんたちもうすぐうまれるわ♪』 ぷちぷちぷち 『ゆっくりしていってね♪』 『ゆっくちちちぇいっちぇねぇ』 『…』 『ゆfんzgrshtyんtyc、ぉjひう』 『奇形1、死産1、発狂1、確認されている症状と一致』 『ゆああああああ。どぼじでおちびちゃんみんなへんなのおおおお!?』 「他にも薬の致死量を調べたり、中枢餡を移植したり、逆に病気餡を投与したり…いろんな方法をゆっくりに試した」 「糖度によって発症率が変わるかどうかも調べるために、虐待鬼意山に依頼したこともあった」 「子ゆと赤ゆは早期の予防の実験や若い餡子への予防薬の副作用を調べるのに利用した」 「とはいえ多くの犠牲のおかげである程度メカニズムも解明できたし、特効薬の糸口もつかめたんだ」 「ただ、まだまだ謎だらけ。これからももっとたくさんのゆっくりで実験しなきゃならない。そのために残りは冷凍庫で凍り漬けになって自分の番を待ってるよ」 『どすうううううここからだしてえええええ』 『どしゅーちゃしゅけちぇえええゆんやああああ』 『どす……はやく…たす…け…』 「そして既に実験に使われたゆっくりは、最期は皆ドスに助けを求めて死んでいったよ」 「これが君の仲間の末路だ」 ドスはただただ涙を流していた。あまりにもゆっくりしていなさすぎる。 お兄さんの交換条件から主に大人の、すわなち食いでのあるゆっくりを欲しがっていたと解釈し、加工所に連れて行かれて食べ物にされると思っていた。 だがそんな甘いものではなかった。無理矢理病気にさせられ、解体され、薬で生き地獄を味わされたという。 そんな場に皆を送り込んだのだ。ゆっくりの守護者であるべき自分が。浅はかな考えと自分のゆっくりのために。 しかし、、ドスは激情に任せてお兄さんを攻撃はしなかった。 薄々気づいていながらそんなむごい仕打ちに自分も関与していたのだ。自分も共犯者なのだ。それを棚に上げて責めることなどできない。 「僕をどうする気だい?殺すなら、それなりに抵抗させてもらうよ」 「しないよ…しないよ…ゆああああああああ」 その後も、ドスはお兄さんに言った通り他の者には誰一人言わなかった。 群れのゆっくりたちは多くの仲間を失った悲しみをもう乗り越えている。それに数が減ったとはいえ、中核をなすゆっくりは皆学校に集まっていたから残っているのだ。 これからどんどん群れは再生していく。そこへこれを話すなど、ただ無用な混乱を招くだけなのだ。 だが、ドスは一つ大きな変化を与えた。すっきり制限を打ち出したのだ。 これであの規模まで成長することはもうない。環境の崩壊一歩手前までいくことも、教育の手が届かなくなることも、強制的に仲間を減らすことももうないのだ。 今の群れの安定は死んでいった皆の苦しみと換えて手に入れたもの。だからドスも自分のゆっくりを群れの幸せと安定にすべて換えた。 ゆっくりしないために、ドスはすっきり制限を行使した。 研究室では、子供への耐性遺伝を調べるために、あるゆっくりはレイプされ続けて死んだ。 ゆっくりしないために、ドスは捕食種の集団に単騎で挑んだ。 研究室では、経口での病気餡接種の影響を調べるために、あるゆっくりは苦しみぬいた末れみりゃに食われた。 ゆっくりしないために、ドスは睡眠時間を最小限にして群れに尽くした。 研究室では、過剰投与した薬による副作用で、あるゆっくりは体をほとんど動かせなくなった。 ゆっくりしないために、ドスは後継者が育った後でドススパークを暴発させて自殺した。 研究室では、凍り漬けが病気だったため、すべてのゆっくりは殺されるまで苦しみ続けて生かされた。 【あとがき】 「数が多すぎるのをネタにしよう」 ↓ 普通はすっきり制限するだろうがタコ ↓ 「数が少ないのは嫌だからすっきり制限には否定的ってことに」 ↓ じゃあなんで口減らしはOKなんだよトンマ ↓ 「最近は長としての立場で物事を考えるから…」 ↓ じゃあなんですっきり制限しないなんて我を通してるんだよユックリ ↓ 「どすっだてゆっくりなんだよおおお!じぶんのゆっくりをゆうせんしたいんだよおおおおおお!」 という誤魔化しの上に成り立つ今回の小話。 頭の回転が悪いくせに整合性にこだわっちゃうからいつも展開に悩むんですよねぇ…。 【参考資料】 必殺引篭り人様『「餡子ンペ09」ゆ身売買』 エルダーあき様『「餡子ンペ09」ドスの上手い活用法』 お説教されたいあき様『「餡子ンペ09」ゆっくりの電車』 今まで書いた作品 ふたば系ゆっくりいじめ 498 腐 ふたば系ゆっくりいじめ 488 裁 ふたば系ゆっくりいじめ 452 体3 ふたば系ゆっくりいじめ 401 体2 ふたば系ゆっくりいじめ 393 体 ふたば系ゆっくりいじめ 310 仏 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る このドス賢いな~ 勉強ができる、という意味ではなく、 矛盾点がわかる、という頭が回る意味で賢い。 -- 2018-01-02 12 05 43 深(・∀・)イイ!! -- 2011-06-04 07 02 41 いきなり出てくる研究お兄さんに噴いたw それはともかくれいむの飾りだけじゃなく皮ごとつけてたのは何の意味があったんだろ? -- 2011-05-11 00 27 35 深い話だったな…賢いどすだ…そのせいで苦しんだか -- 2010-10-14 21 03 52 俺もそう思う。いい作品です。 -- 2010-09-02 14 27 47 研究モノとしては秀逸な作品だと思う。 -- 2010-07-30 22 40 08 どす… -- 2010-07-02 00 11 19
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/1855.html
一週間 27KB 虐待-普通 制裁 ゲス 透明な箱 現代 虐待人間 今回は普通に(?)ゆ虐してみました。 俺は虐待鬼威参。 月曜日は嫌になる。これから一週間が始まると思うと気が乗らない。 憂鬱を吹き飛ばしてくれるコ○ラさんも居なるわけもなし。 そんな事を考えて出勤する、毎度の事だが何か良いアイディアはないか? で、思いついたのが曜日ごとにテーマを決めてゆ虐をする、という事だった。 在り来たりかもしれないが、何もないよりは幾らかマシである。 いろいろ考えながら仕事をしていたら、あっという間に月曜日は終わってしまった。 月曜日 月、つき、ツキ…月を使ってゆ虐なんて出来ないし… 早速行き詰ってしまった。 まてよ、月が使えないなら月に送ってしまえば良いじゃないか。 「というわけで、お前ら今から月に行って来い!!」 「どういうわけなのぉぉぉぉぉ?!!!」 これは帰り道で見かけた(探した)シングルマザー、親れいむと赤れいむ2匹だ。 こいつらがどうして野良をやっているかは知らないが、まあ、性格の問題もあるだろう。 そんなこいつらを有効利用することにする。 季節はまだ秋といった所、ちょうど欠けたお月様が美しい。ここは川原の土手なので風が気持ち良い。 まずは赤れいむ1匹を虐待用に買っておいた打ち上げ花火(一発物タイプ)の上にボンドで固定する。 「ゆんやぁぁぁ!あんよがうぎょきゃないよぉぉぉぉ!!」 「おちびちゃんになにするのぉぉぉ!くそにんげんはおちびちゃんにあやまってねぇぇぇ!!!」 「これかられいむちゃんは、お月様に向かって飛んで行くんだよ、ゆっくり理解してね」 そう言って花火に点火する。 邪魔が入らないように親れいむを足で押さえ、赤れいむの残りを指で摘み上げておく。 何が起こるかも解らないくせに、騒ぎ立てるれいむ達。 これは記念すべき第一歩だ、ゆっくりの夜明けだ。 シュルルルルル……ポン!………ドンッ!パラパラパラパラッ 「?!」 一瞬の事で何が何だか解らなかった。 しばらくするとおそらく赤れいむの物だったのだろう、リボンの残骸がヒラヒラ舞い降りてきた。 れいむ親子はいきなりの音と光に呆気に取られて硬直している。 ぽかんとした間抜け面をさらす親子、それを照らす月明かり…風情があるな。 「なにがおこったのぉぉぉぉぉぉ?!!おちびちゃんはどこへいったのぉぉぉぉ??!!」 「おねーしゃんがいないよぉぉぉ!?ゆんやぁぁぁぁぁ!!!」 「俺に言われても解らん、いったい何がどうなったのやら?」 「なにいってるのぉぉぉぉ!!じじいがなにかしたにきまってるでしょぉぉぉぉぉ!!」 一応母性(笑)というやつがあるのか、必死に騒ぐ親れいむ。 おかげでかなり満足してしまった、月曜の憂鬱が赤れいむと一緒に文字通り吹っ飛んでしまったのだ。 はっきり言って、もうこいつらはどうでも良いんだが…… 俺はこの町を愛する鬼威参、町の美化に協力せねばなるまい。 先ほどの赤れいむは砕け散ったようだが、それで諦めてしまっては砕けたれいむに申し訳がない。 先人達の失敗があるから成功があるのだ。 「まあ、お前らも月に行って来てくれ!」 「なにをするのぉぉぉ!おちびちゃんをはなせぇぇぇぇぇ!!!」 俺は赤れいむを摘み上げると、ロケット花火をあにゃるに挿入してボンドで固定した。 「ゆふんっ!れいみゅのあにゃるしゃんがへんじゃよぉぉぉ!いちゃうけじょきもちいいにょぉぉぉ!!」 「おひびちゃんになにじでるぅぅぅ!やべろくそじじぃぃぃぃ!!!」 これだけでは当然月になんか行ける訳がない。俺は残りのロケット花火を赤れいむに対角になるように紐で縛りつける。 念のためボンドでも固定しておく。導火線を長くし一本にまとめておく。 れいむ型ロケット2号の完成だ。 「お前の死は無駄にしない、安心して月に逝って来い!」 「やべろくそじじぃぃぃ!れいむのおちびちゃんをかえせぇぇぇぇ!!」 「いやじゃぁぁぁ!こりぇとっちぇぇぇぇ!!!」 親子の涙の別れも済ませた所で、導火線に火をつける。 人類の期待を乗せてカウントダウンといきたいところだが、今度は見逃さないに集中しよう。 どんどん短くなっていく導火線、纏められていた所が燃え尽きいよいよ個体ロケットブースターに点火だ。 ヒュヒュヒューーーーン! パーーーーーン!! 「おそらをとんでるみたい」すら言う間も与えず飛び去ったれいむ2号。 角度が悪かったのか、川の方へ飛び去り破裂した。 呆然とれいむ2号が飛び去っていった方角を見つめる親れいむ。 ショックだったのか、微かに震えているがいまだに硬直したままである。 月をバックにこの間抜け面の写真をとっておけばよかったかな? 「おぉぉちびちやぁぁぁぁぁぁぁぁんん!!!」 ようやく石化解除されたれいむが泣き叫ぶ、おちびちゃんの尊い犠牲に月夜に吼える。 実際のところ、本当に赤れいむが居なくなって泣いているのか怪しいところではあるが… …秋の長夜のゆ虐は絵になるな。 「ぐぞじじぃぃぃ!よぐもおじびじゃんをぉぉぉ!でいぶがじんぐるまざぁぁじゃなぐなっじゃっだでじょぉぉぉ!!」 もう十分堪能してしまったのだが、これも駆除しないと町の美観を損ねる。 どう処理しようか考えた挙句… そうだ、この方法なら月に届くぞ! それに気が付いた俺は、れいむを鷲づかみにして川に向かって放り投げる。 「よろこべれいむ!お前が月面到着ゆっくり第一号だ!!」 「はなぜぇぇぇぇ!!……おそらをぉぉぉぉん」ザッパーン! 醜い姿の月面着陸船は、水面に映った月に到着すると同時に水飛沫を上げ黒い夜の川に消えた。 しばらくもがいていたのか水面がゆれていたが、すぐに静寂が訪れる。 そこにはただ有明の月ぞ残れり…なんてね。 火曜日 昨日は上質なゆ虐を堪能したため、今日はより質の高いゆ虐をしたいのだが… 火、火を使った虐待は有り触れているからな。 そんな事を考えながら仕事をしていると、 「おーい、こっち来て野良を片付けてくれ」 どうやら、職場に野良ゆが紛れ込んでたようだ。 俺の職場の工場は、山のふもと近くにある工業団地の一角にある。 山が近いせいか、野生のゆっくりがそのまま野良化することが多いようだ。 食料はそれほど無いと思うのだが、住みやすいのか廃材を家にしたり閉鎖された工場内に進入してたりするらしい。 そういうわけで、この辺りではかなりの高確率でゆっくりに遭遇する。 工場内に野良ゆが紛れ込んできて仕事の邪魔をするので、定期的に排除しなくてはならない。 俺の勤めている工場の人間は、殆どがゆっくりをゴキブリくらいに思っているので、 駆除は専ら新人の俺が行う。人面で喋るゆっくりは、駆除するのを躊躇う人間も多いのだ。 俺は平気だけど。 そんなわけで、これから駆除を行うわけだが…… 作業を中断しようとして、ふと今持っていた物に目が留まる。 これは使えるな。 「きたないてでさわるんじゃないんだせぇぇ!はなせくそにんげん!」 汚い手、それもその筈だろう。素手で触るにはこのまりさは汚れ過ぎている。 なので作業用の手袋をつけたまま、まりさを掴み頭を逆さにして落ちない程度に、 潰れない程度に万力で固定する。 「いだぃぃぃ!やべるんだぜぇぇぇ!いまならゆるしてやるからさっさとこれをはずすんだぜぇぇ!!」 苦痛に顔を歪めるまりさ、汚いあんよ醜いあにゃるを必死によじり脱出を試みる。 俺は早速準備を始める事にする。使う道具はガス溶接機。 慣れた手つきですばやくガスに点火する。 勢いよく燃える赤い炎、これだけでも十分汚物は消毒ごっこが出来るのだが、それではただの火炎放射器。 酸素の量を調整していくと、赤い炎の色と形状が変化を始める。 色は赤から青く、青白く輝いていく。形は放射されていた物がだんだん小さく細くなっていく。 肉眼で見るのが少し眩しくなるほどの輝きに変わったそれを、ブリブリしているまりさのあんよに近づける。 「?!…………………ぎょべぼももぶがぼどぶべごごご…!!」 炎を当てた瞬間、炎より少し大きめに黒い丸が出来る。 余りの高温に即炭化してしまったまりさのあんよ、それもすぐに崩れ落ち餡がむき出しになる。 周囲には焦げっぽい甘い香りが立ち込める。 本来ならば、餡が漏れ出すのだろうが、餡も焦げ固まっているためそれが蓋となり餡の流出を防いでいる。 何をされたのか解らなかったのだろう、少し間があって解読不明な言語を撒き散らすまりさ。 目玉をひん剥き号泣するその姿は不細工極まりない。 痛みのためか恐怖のためか分からないが、しーしーまで撒き散らす始末。 本来なら鉄を溶接するための炎だ、熱くないわけが無いのだ。 「ぐびごぢぼぼげどどどごぼぼぼぼでぎげごぐぐぐ…!!!」 今だに凄まじい苦悶の呪詛を吐くまりさ。 今度はその汚らしいしーしー穴と、あにゃるに炎を当ててみる事にする。 「…?!のごべべべぐばごばごごごごご…!!!」 一瞬ビクリと反応した後、より一層大きく目を見開き身を震わす。 しーしー穴周は先ほどと同じく黒い水玉模様に変化した。水漏れの突貫工事も無事終了だ。 続いてあにゃるにも同様の処理を行う。これでもう二度とあにゃるが遣われることも無いだろう。 「なにやってるんだ君は?さっきから変な音が聞こえるんだが… なんだこれ!ぶっさいくなゆっくりだな…」 まりさの撒き散らす騒音を聞きつけ、職場の先輩が現れる。 俺は駆除もかねての実験と称して、この状況を説明する。 ためしに実演すると、必死に身をよじり苦しむまりさに何か感じるものがあったのだろう。 俺にもやらせろと加わってきた。まともに言葉も発することも出来なくもがき苦しむまりさ。 その様子を見て先輩の目の色が変わり始める。ゆ虐の楽しさを解ってもらえのだろうか? 「お前ら揃って何やってるんだ?今は休憩時間だって言うのに…」 「いまはおやつのじかんなんだよーわかるねー?」 そういって現れたのは、ここの親方と愛猫(?)のちぇんだ。 このちぇんは野良なのだが、猫好きな親方が可愛がっているので駆除を免れている。 甘やかされている性か最近ゲスの兆候が見られるのだった。 俺達は事情を説明すると、興味深そうに様子を見守る。 「ぼぐごごご!ぎゅべもも!ぼぼどど!ぶべぐぐぐ!!」 炎を当てられる度に増えていく黒い水玉模様、さながら新種のゆっくりのような姿だ。 もはや言葉すら忘れてしまったのではないかと思われるほど意味不明な叫び声を撒き散らす。 涙はもう枯れてしまったのか、先ほどから出なくなっていた。 「意外とこれは面白いな、新人に危険性を勉強させるのにもいいかもしれんな…」 親方のこの言葉のおかげで、このゆ虐は正式に認可された。 「ごわいよぉぉぉぉぉ!!わがらないよぉぉぉぉぉ!!!」 野良まりさのあまりの惨状を目の前にして、ゲス気味ちぇんが叫びを上げる。 親方がそれをなだめるが、この性でせっかく認可が下りたゆ虐が廃止されても困る。 俺はすかさずフォローに入る。 「ちぇん、怖がらなくていいよ。このまりさはゲスな野良だからこんな目にあっているんだよ。 ゆっくり出来ないゆっくりだからお仕置きをしてるんだ。こんな目に合うのは人間に汚い言葉を使ったり、 あまあま持って来いと要求したりする悪いゆっくりだけだよ、安心していいよ。」 そう言って俺はちぇんに怪しく微笑む、親方は俺の言葉に満足したのかそれに同意した。 ちぇんはガチガチ震え、涙としーしーを垂れ流していた。 これで少しはゲス治療になるだろうか?そんな事を考えている内に体中に黒い水玉の出来たまりさが完成した。 目と口は潰してない。髪は所々焦げており、円形脱毛されているところもある。全身から焦げた甘い匂いをはなっている。 もはや声も出ないのか、大きく目を開き歯を剥き出しガチガチ震えるのみだった。 「これでも生きているなんてすごいな、不思議生物だな、また駆除する時は教えてくれ」 「確かに生命力だけは凄いですね…意外と面白かったですか?」 「結構楽しかったかもしれない…」 先輩と俺は大満足。今日のゆ虐も大成功だ。 ちなみに万力から解放されたまりさは一応親方とちぇんに見せに行った。 親方は面白そうにまりさを見ると、空の植木鉢にまりさを入れて飾っていた。 さながらどこかの珍植物のようだ。ちぇんは恐怖に震えるだけだった。 水曜日 今日は水曜日、本日も仕事中に来訪者が現れる。 先輩に呼ばれて見に行けば、そこには親ありす、親まりさ、子ありす、子まりさの家族が居た。 「ゆっふっふ!またあたらしいどれいがきたのぜ!」 「はやくひざまづきなさい!とかいはなありすのどれいにしてあげるわ!」 「やい!そどれい!はやくあまあまもってくるのじぇ!」 「おとーさんたちはつよいのよ!はやくいうこときいたほうがみのためよ!」 言いたい放題のアホ一家。先輩はそれを見て嬉しそうにしている。 「昨日のあれ、またやってみるか?昨日と違う種類も居るし…」 乗ってきてくれるのは有難いが今日は水曜日、せっかくなので水を使いたい所なのだが… そう言って手に持っていたこれに気がつく。 これも水じゃないか… 「どがいば!!!あづいぃぃぃぃ!!!」 「ゆぼべぇへ!!ゆぎゃぁぁぁぁあ!!!」 水圧に耐え切れず吹っ飛ぶゲス夫妻、熱水を浴びた顔の一部が醜く垂れ下がる。 そう、今回使っているこれはスチーム洗浄器だ。 知らない人もいると思うので簡潔に説明すると、 これは熱水を高圧力で排出し頑固な油汚れ等を落とす洗浄器だ。 消防士が水を巻くのに使っているアレを思い浮かべてほしい。 水圧はあれほどではないが、吐き出されるのが水ではなく高温の熱水なのだ。 偉そうにしていたゲスが醜くうごめく様子に先輩も清掃に参加する。 「おちょーしゃん!おきゃーしゃん!ゆっくりしty…?!ゆごぼぶ!!」 「きょわいよぉぉぉ!!とかいはじゃにゃいわぁ…?!げぼごぼぼ!!」 先輩は子ゆっくりに向けて放水した。 熱水と水圧のコラボに耐え切れなかったのか一瞬で崩れ饅頭になる。 グズグズに溶けてしまった饅頭をさらに洗浄してみれば、あっという間に解けて流れ消えていく。 「子供は意外ともろいんだな…あっけ無かったな…」 「まあ、まだ親が残ってますし…一匹ずつやりますか?」 あっさりと崩れ落ちた子饅頭に少しがっかりした様子の先輩だったが、俺の言葉に目を輝かせる。 こんなに楽しそうに笑う先輩は初めて見た。俺と先輩は仲良く饅頭夫妻を分けることにした。 先輩はありす、おれはまりさを駆除することになり、再び洗浄を始める。 「やべでぇ!ぼごべぶ!!あづいばぼぼごべ!!」 熱水を浴びせられながらも器用に悲鳴を上げるありす。 顔は次第に垂れ下がっていき、自慢の金髪も流れ落ち始めている。 水圧に皮が負けカスタードが流れ出す様子はまるでふやけたシュークリームだ。 「なんだか、シュークリームが食べたくなった…」 先輩も同じことを考えていたようだ。 声も発することが出来なくなったありすは、そのまま溶けて流れていった。 もがき苦しんでいたまりさだったが、その様子を見ている内にどんどん青ざめていった。 「ごべんなざいぃぃ!まりざをゆるじでくだざいぃぃぃ!なんでぼじまずがらぁぁぁ!!」 「…どうしようかこれ?」 先輩の表情が曇り始める、普段怖そうなイメージがある先輩だが意外とやさしいのだ。 「気にしない方がいいですよ、こいつら訳も分からずに言ってるだけですし… これ、謝ってますけど何で謝ってるのか分かってないんですよ。ただの命乞いです。 生き延びる為にはなんでもする下衆な奴等なんですよ」 「…最低だな…情け無用か…腐った根性を洗い流してやってくれ」 俺は先輩の言葉にしたがいまりさの帽子目掛けて放水する。 帽子は簡単に吹っ飛びすぐに溶け出し磯のりのような物に変わっていく。 「ゆっぴぃぃ?!まりざのずできばおぼうじがぁぁぁぁ!!!」 変わり果てた帽子を必死になめているまりさ、当然そんなことで帽子が直る筈も無い。 知らない人が見れば、帽子無しゆっくりが号泣しながら磯のりを舐めているように見えるだろう。 俺はさらに帽子に熱水を浴びせる。磯のりとなったそれは流れに乗って排水溝に吸い込まれていった。 「ゆぎょわぁぁぁぁぁん?!おぼうじがながれていっじゃっだよぉぉぉぉ!!!」 ふと、視線に気がつく。遠くから俺達の様子を興味深そうに見守る親方とちぇん。 親方の口元が少し緩んでいるのと対照的にちぇんは号泣しながら震えていた。 「さあ?覚悟はいいかまりさ?安心しろ、きっと下水で溶けたお帽子と一緒に混ざり合えるよ」 「ゆががががが…」 俺は残された哀れなゴミ袋も綺麗に溶かし洗浄を終えた。 木曜日 今日は木曜日、木を使ってゆ虐してみたいんだが… 爪楊枝や割り箸を使うのも面白くないな。 そう考えていると先輩がなにやら大きめのポリバケツを運んできていた。 中身を見せてもらうと70?の容量いっぱいに木の削り粉が入っていた。 先輩はこれを花壇の肥料に使うために近所の木工所から貰って来たそうだ。 これは使えるかもしれない。 「先輩、これまだ余ってますかね?……」 45?の容積のゴミ袋いっぱいに木の削り粉を貰って家に帰る。 途中でお腹をすかせたれいむを運良く発見したのでお持ち帰りだ。 「おにいさん、れいむをかってくれるんだね、れいむはおなかがぺこぺこだよ! はやくなにかたべさせてね!いっぱいでいいよ!!」 嬉しそうに揉み上げを動かすれいむ、そのウザきもさに耐えながら家に向かう。 れいむを直接持つのは汚いので、コンビニのビニール袋に入れて運ぶ。 楽しそうに雑音と大差の無いお歌をうたうアホ饅頭。 自分が幸せになると信じて疑わないのだろう。 「ちょっとせまいけどきにいったよ!ここはれいむのおうちだよ!おにいさんはどれいにしてあげるね!」 帰宅してれいむを袋から出したとたんに、おうち宣言&奴隷宣言。 得意そうにしている顔が俺をイライラさせる。 この自信はどこから沸いて出てくるのだろうか? 「どれいははやくごはんをもってきてね!あまあまでもいいよ!たくさんもってくるんだよ!!」 早速食べ物を要求してくるアホ饅頭。俺はその要望に答えてやる事にする。 「れいむちゃんはお腹がすいているんだね?沢山食べたいのかい?」 「そうだよ!れいむはおなかがすいているんだよ!りかいできたらさっさとうごいてね!」 得意そうにふんぞり返る醜い塊、目の前にいる人間が自分の奴隷になったと信じて疑わないのだろう。 餡子脳の思考回路はどうなっているのか早く学者に解明してもらいたいものだ。 まあ、お腹をすかせたご主人様気取りのれいむを待たせるのも可愛そうなので俺は食事の準備をする。 食事の準備といっても俺のなのだが… れいむを透明ケースに閉じ込め目の前で食事を開始する。 なにやら喚いている様だがこの箱は防音加工されているので気にならない。 恨めしそうに涎をたらしながらこちらを見つめるれいむ。 …これは不味いな、食欲をなくすな。 あわててれいむ入りのケースをテーブルから下ろす。なにやらピコピコワサワサしているが見なかった事にする。 不細工なゆっくりと一緒には食事が出来ないな。 そう思いながら、さっさと食事を終わらせれいむをテーブルに戻す。 ケース内に涎を撒き散らしていたのでかなり汚い。 テーブルを汚さないように新聞紙を敷いてからその上にれいむを置く。 自由になったれいむは早速く汚い口を開く。 「どれいのくせに、れいむよりさきにごはんをたべるなんてなまいきだよ!! せいさいされたくなかったらさっさとあまあまもってきてね!!」 「…そうだな…あまあまはないが…これを腹いっぱい食べせてやろう。」 そう言って取り出したのは今日貰ってきた木の削りカス。 鰹節の削り粉にも見えなくも無いそれをれいむの目の前に出す。 「なにいってるの?こんなものはたべないよ!あやくあまあまもってきてね!」 「腹減っている野良の癖に贅沢だな、食べてみれば結構上手いかも知れんぞ?」 「それならどれいがたべればいいでしょぉぉ!ばかなのぉ?しぬのぉぉ?!」 そう叫ぶれいむの口を無理やり開かせ、削り粉を流し込む。 堪らず吐き出そうとするが、俺は口を押さえそれを阻止する。 さっきまでの威勢のよさが嘘のようにれいむは目を剥き涙を流す。 「ふぼごぼぶぼっ!ぱーしゃ、ぱーしゃ、ふしあわしぇー」 口を閉じたままどうやって喋っているのかは知らないが器用な奴だ。 そんな様子を見ていてあることを思い出した俺は、れいむの口を押さえつつ忘れ物を取りにいく。 棚から布製のガムテープを取り出し適度な長さに千切ると、それをれいむのあにゃるに貼り付ける。 これをして置かないとせっかく食べさせてもうんうんとして排出されてしまう。 それでは面白くない、せっかくだから存分に木を味わってもらおう。 あにゃるにガムテープを張られたのが気持ち悪いのか、しきりに尻を振るれいむ。 ブリブリしてて気持ち悪いので一発尻を叩くと大人しくなる。 口を塞がれ尻を真っ赤にして泣いているれいむに先ほどの自信たっぷりだった姿は何処へやら。 俺は更にれいむに木屑を食べさせる。希望通りにお腹いっぱいになって貰おう。 「ぐべぼぼぼ!ぶばごば!ぼうだべらざぜないでぇ!ぺぺぼぶっ!」 持ってきた木屑の半分ほど食べさせただろうか?れいむはパンパンに晴れ上がっていた。 これ以上食べさせて爆ぜさせるのも勿体無い気がするので、ガムテープでれいむの口を塞ぐ。 眉毛を八の字に曲げて涙を流すその姿に愛嬌を感じたので、 ベランダに置いてあった大き目のポリバケツにれいむを入れて置く。 このバケツは強風でも倒れないように底に重しが入れてあるので、ゆっくり如きでは倒すことも出来ないだろう。 微かにうなり声も聞こえるが、このくらいは問題無しだ。 今日も楽しいゆ虐をありがとう、とポリバケツにそっと呟く。 金曜日 気が付いたらあっという間に一週間が経ってる。 ゆ虐の無限の可能性に感心しながら、今日の虐待テーマを考える。 金、きん、かね、ふーむ、ゆっくりに金なんて勿体無い気もするな。 そんな事を考えていると、今日の尊い犠牲となるゆっくりが馬鹿面下げて現れる。 「ゆん!きたないところだぜ!こんなところにすんでるにんげんはあわれなのぜ!」 またまりさだ、本当にれいむとまりさは数が多い。駆除しても次から次へと湧いて出てくる。 その無駄な繁殖力を絶滅を危ぶまれる動植物に分けてあげたいほどだ。 そんな事を考えていると、野良の声を聞きつけた先輩が現れる。 「あぁ、また来たんだね、今日はどんな駆除をするんだい?」 駆除というよりは虐待なのだが、先輩が楽しそうにしているのであえて突っ込みは入れないでおく。 「今日は金曜日なんで金にちなんでやってみようと思うんですけど…」 「金ってゴールドかい?それともお金?金属ってことでも良いのかな?」 「まあ、その辺りならなんでもいい気がしますが…」 そう言うと先輩は何か思いついたらしく、まりさを捕まえ万力で固定する。 月曜日にやったようにあにゃるを上向きにしてあるのだが、固定されているのは底部のほうだ。 「ゆぎぁぁぁ!あんよがいたいんだぜぇぇぇ!どれないんだぜぇぇぇ!!!」 少し斜め向きに固定されたまりさは必死に身をよじるが、そんな事で万力のから逃れられるはずもない。 先輩はそんな様子を見ると楽しそうに目を細める。滅多に見せない素敵な笑顔がそこにはあった。 そんな先輩に思わず見とれていると、今度は何か手に持っていた物をまりさのあにゃるに突き刺した。 「ゆぶずんっ?!あにゃるがいだいんだぜぇぇぇ!!でもすこしだけふしぎなかんじがするんだぜぇぇ!!」 気色の悪い事を叫ぶまりさのあにゃるをよく見れば、そこには少し太めのボルトがネジ部から刺さっていた。 更に先輩は何かを準備している、今度持ってきたのはガス溶接機のトーチ(火が出るやつです) いや、よく見るとこれは… 先輩は楽しそうに点火して火を調節していく。 青白く輝くその炎をあにゃるに刺し込まれたボルトの頭に当てていく。 「ゆふ~~ん!なんだかあたたかくなって………ゆぎゃぁぁぁぁ!!あついんだぜぇぇぇ!!」 熱いに決まっている、熱せられたボルトの頭は徐々に赤くなってきているのだ。 オレンジ色に輝き始めだすと、先輩はトーチを操作する。 途端に激しい火花が飛び散りだし、ボルトの頭は瞬く間に溶けていった。 「ゆんぼがごごごごべえぇぇぇぇ!!!」 今回使ったのは溶接用のトーチではなく溶断用のトーチである。 これで鉄板を切ったり、こんな風にボルトの頭を切り飛ばしたり出来るのだ。 溶けたボルトがあにゃるに溶着される、あにゃる周辺には飛び散った鉄がくっついている。 焼けたボルトはまだ熱気を帯びており、煙が立ちも上っていた。鉄と饅頭の焦げた匂いがあたりに漂う。 当のまりさは全身に汗(?)をびっしり掻き、しーしと涎と涙を撒き散らしていた。 汚らしい分泌液の四重奏に思わず先輩の顔に笑みがこぼれる。 思わず可愛いと思ってしまうその横顔。 先輩は爽やかに笑いながらこっちを向くと、君もやってみるか?と問いかけてくる。 俺はまりさを万力から外すと、両手で振動を与える。 「ぐぎぼぎがががが……ぶぶっ!ゆっふ~ん!」 こんな時にでも本能には逆らえないのか、まりさはぺにぺにを立てて発情する。 そんな様子を見ていた先輩は少し顔を赤くする、やっぱり可愛いな。 俺は先輩が持ってきたものより若干細めのボルトをぺにぺにに押し当てるとそのまま押し込んでいく。 「ゆふふ~ん!ゆんっ?!ごべがあべどぼぼぼ!」 ぺにぺにを無理やり押し戻されたからか、あにゃるを塞がれた痛みを思い出したのかは解らないが、再び騒ぎ出すまりさ。 ぺにぺに…というか今はまむまむだな、をボルトで塞がれたまりさにむけて先ほど先輩がした処置を俺も施す。 「あぢゅいぃぃ!!がぼげべべべどがぼぼぼぼぐばばばばば!!!」 汚い騒音を聞きつけたちぇんと親方も側で様子を見守る。こうしてまむ&あにゃるを塞がれた改造まりさが完成した。 親方は楽しそうに改造まりさを植木鉢にねじ込むと、それを月曜日に作った水玉まりさの隣に並べた。 親方はあれから定期的に水玉まりさにオレンジジュースをやっているらしい。 だが、加減を心得ているのか一向に傷がふさがることはない。案外親方も昔は鬼威参だったのかもしれない。 そんな親方にちぇんはただ、「わからないよぉぉぉ!!」を連呼するだけだった。 土曜日 今日は仕事はお休み、ゆ虐を楽しんでいたら一週間がもう終わりだ。 本日の予定は特になかったのだが、先日先輩と園芸の話になってしまい、今は先輩宅にお邪魔している。 割と広い家に一人暮らしをしている先輩が自慢の花壇を見せてくれた。 先輩はとても楽しそうに花々の世話をしていた。そんな様子を見ていた俺も思わず笑みがこぼれる。 俺が見ていることに気が付いた先輩は少しむっとしたような顔をした。 「…こんな僕が花を愛でているのは可笑しいのかい?…」 「そんな事はないですよ、素敵な趣味だと思いますよ」 「…あぅぅ………その……ありがとう…」 そう言うと、顔を赤くした先輩は顔をそらしてしまった。 っと、こんな状況でもゆ虐は忘れていませんよ。 今日は土曜日、土を使った…というか土を作ってもらう虐待をすること決めた。 俺は木曜日に捕らえたれいむをポリバケツごと先輩宅に持ち込んでいた。そう、コンポストにするためだ。 ポリバケツの底に土を敷き詰めれいむに張ってあったガムテープを剥がす。 木曜日にはパンパンに晴れ上がっていたれいむも昨日絶食したのが良かったのか元の体系に戻っていた。 なにやら騒ぐれいむだったがそのまま再度ポリバケツの中に入ってもらう。 先輩は台所から残飯を持ってきて中に放り込む。 「ゆぶぶ!くさいよ!ゆっくりできないぃぃぃ!!」 「ゆっくり出来なくて結構、それがお前の食料だからな」 「なにいってるのぉぉぉ!こんなものたべられるわけなでしょぉぉぉ!!ばかなの?しぬのぉぉぉ?!」 「それを食べなきゃ死ぬのはお前だ、餌はそれしかやらん、死にたくなければ食べろ!」 「ゆぎぎぎぃ……………………むーしゃ、むーしゃ、ふしあわせぇぇぇ…」 絶食が効いているのか、不満を言いながら残飯を食べるれいむ。 俺とれいむのやり取りを見て楽しそうに笑う先輩だった。 日曜日 今日は何時もより早起きしてみた、せっかくの休みだから何だか勿体無い気がしたからだ。 約束の時間までまだあるので、今日は太陽の恵みを使った虐待を行うことにする。 今日使うゆっくりは昨日の帰りに拾ってきたれいむとまりさの番だ。 本当にうんざりするくらい見かける顔だが、これからの予定が楽しみなのでゆ虐にも思わず力が入る。 取り出したるは何処にでもある虫眼鏡。これをお日様を使った虐待といえばやることは一つ… 「やべでぇぇぇ!!まりさのおぼうしにあなをあけないでぇぇぇぇぇ!!」 「ぷぷっ!おかざりのないぶざまなゆっくりがいるよ、ゆっくりできないよ!おぉあわれあわれ…」 「れいむぅぅぅ!どぼじでそんなこどいうのぉぉぉ?!…ゆわぁぁぁん!おぼうじさんがぁぁぁぁ!!」 もはやテンプレなやり取りではあるが、見てて飽きないアホな連中である。 れいむとまりさは透明ケースに別々に入れてある、その目の前で帽子を虫眼鏡で焼いているのだ。 号泣するまりさとそれをあざ笑うれいむ、お前達は番じゃなかったのかと問い詰めたくなる。 ピンポーン!「……そろそろ起きているか?……」 そんな声がドアの向こうから聞こえる。 あわてて俺は玄関に向かう、ドアを開けると何時もより御洒落をしている先輩がいた。 少し恥ずかしそうにしている先輩を見ていると、 「……似合わないと思っているんだろ?……」 「そんな事はないですよ、そういう先輩も素敵ですよ」 「…はぅ………ありがとう…」 そう言って先輩は顔を赤くする。本当に可愛いな。 そう、今日の予定は先輩と買い物に出かけるのだ。まあ、言い換えればデートになるのかも知れない。 先日園芸の話で盛り上がったのだが、その際に花を育てるのが好きなゆっくりがいる事を話と先輩は大変興味を持ったようだ。 元々一人暮らししている事もあり、寂しがりやの先輩にゆっくりゆうかの事を話したのだ。 今日は一緒にペットショップに行ってゆうかを見に行く予定だ。先輩は胴付ゆうかに大変興味を持っていた。 「……所で、その手に持っている虫眼鏡は何?」 「ああ、これですか?これはですね…」 そう言って本日のゆ虐内容を話すと、自分もやってみると答えてくれた。 先輩を家に招きいれ、ベランダに案内する。 そこには未だにまりさを罵倒するれいむと、帽子を見つめひたすら泣くまりさの姿があった。 先輩に虫眼鏡を渡すと、先輩はれいむを箱から出して太陽を背(?)に向けさせる。 そのまま虫眼鏡で光を集めると、れいむの髪を焦がし始める。 「なにするの、このくそ……ゆゆっ!なんだかあたたかくなって……あづいぃぃぃぃぃ!!!どうなっでるのぉぉ?!!」 髪を太陽光で焼かれるれいむ、その姿は現代に蘇ったカチカチ山だ。 必死に揉み上げをピコピコさせるれいむを見て、楽しそうに目を細める先輩。 俺は部屋に戻り、先輩の持っているものより少し大きめの虫眼鏡を取り出す。 そんな様子を見守る先輩。 俺は帽子を見つめるまりさを箱から出すと、まりさの目が動かないように、瞼を閉じられないように押さえつける。 「ゆっぎいぃ!なにするのぉぉ!いだいでしょぉぉぉぉ!おぼうしをなおしてよぉぉぉぉ!!」 まりさの黒目を太陽に向けると、虫眼鏡で集めた光を黒めに当てる。 「ゆぎぃぃぃぃ!!まぶじいよぉぉぉ!めがいだいぃぃぃ!!ぼうやべでぇぇぇぇ!!!」 太陽の恵みをその瞳に浴びて、まりさは大きく身をよじる。 「…君は面白いことを思いつくんだな…」 感心した様に先輩が言うと、俺の真似をしてれいむの黒目に太陽光を浴びせる。 「ゆがぁ!なにをするこのくぞ……ゆぎゃぁぁぁぁ!れいむのおべべがぁぁぁぁ!!たいようさんやべでぇぇぇ!!」 そんな事を言っても太陽が光るのを止める訳でもないのに、必死に叫ぶれいむ。 あまりの滑稽さに思わず二人で笑ってしまう。 今週は楽しい一週間だったな。 完 ちなみに親方の愛猫のちぇんはあれからすっかり大人しくなってしまった。 かつてのゲス予備軍だった面影は一切見られなくなった。 俺と先輩を見る目が怯えていた。 そんな様子を楽しそうに親方は眺めるのだった。 こんな物を書いていますが、私は事務職です。 短編的な感じで一週間ゆ虐を書いていたなら何だかおかしな方向になりました。 先輩がどんどん可愛くなっていくので、勢いでこんな流れになってしまいました。 先輩が男の娘か女の子かはご想像にお任せします。 ゆっくりもうそうしていってね!! 過去に書いたもの ふたば系ゆっくりいじめ 819 ムシゴロウ王国 ふたば系ゆっくりいじめ 826 ムシゴロウ王国2 ふたば系ゆっくりいじめ 828 ムシゴロウ王国3 ふたば系ゆっくりいじめ 831 ムシゴロウ王国~王国の仲間達~ ふたば系ゆっくりいじめ 835 罰ゲーム ふたば系ゆっくりいじめ 836 ショート ふたば系ゆっくりいじめ 841 ゆんセルク 絵 ふたば系ゆっくりいじめ 842 ハイテンション ふたば系ゆっくりいじめ 848 思いを伝えよう ふたば系ゆっくりいじめ 849 ゆんケストラ ふたば系ゆっくりいじめ 850 即興 ふたば系ゆっくりいじめ 856 ムシゴロウ王国5 ふたば系ゆっくりいじめ 861 ゆっくり草 ふたば系ゆっくりいじめ 863 めーリンガル ふたば系ゆっくりいじめ 869 とかいはにリフォーム ふたば系ゆっくりいじめ 876 ゆっくり草子 ふたば系ゆっくりいじめ 879 ムシゴロウ王国6 徒然あきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 先輩がちょっとあざとい -- 2014-02-27 20 45 22 ↓↓死ね -- 2013-12-29 10 57 46 こんなかわいい子が女の子な訳がない -- 2013-06-05 00 39 30 うふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ -- 2013-04-15 19 33 07 先輩の人気が有頂天 -- 2011-09-18 03 04 33 ↓↓↓俺は先輩は最初から一人称が僕の女の子だと思ってたからその発想は無かった -- 2011-09-15 19 01 41 実はうほっ…なSSだったんだな -- 2011-01-13 22 08 03 ↓その可能性も捨て切れない…。男同士のラヴストーリーの序章なのかもしれない…! と考えたら急に気分がおげぇ -- 2011-01-04 22 43 58 最初のうちは阿部さん顔の先輩を思い浮かべていたから、頭の中が混乱しています。 -- 2010-12-13 20 46 52 月曜日、もっときつくてもよかったんじゃないかな?とほざいてみる。もっと痛みを、恐怖を絶望を 与えたほうが鬼意山っぽいと思う 工場のみんな、天性のゆ虐センスがあるな。 -- 2010-12-12 00 11 06 女の子に決まってる! いいねぇ、工場の道具を使った専門的なゆっくり虐待にきゅんきゅんした。 木屑詰め込みも面白いね。 一応消化できる物だったようだけど、これをつかって、鉛や石や廃材も消化させられないかなーw -- 2010-11-18 22 58 40 俺女なのかー -- 2010-08-04 00 22 48 おもしろかった。 -- 2010-06-14 21 27 34 女の子だな…確実に…!異論は認めない -- 2010-05-22 22 33 40 続きが気になるな(先輩的な意味で) -- 2010-05-15 11 09 08
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/1788.html
ユクミン 後 57KB パロディ 自業自得 差別・格差 れいぱー 希少種 自然界 独自設定 虐待が見たい方は回れ右 すごく長いです れいむしね ・この作品は「ふたば系ゆっくりいじめ 790 ユクミン 前」の続きです。既読推奨です。 ・幸せなまま終わるゆっくりが沢山います。注意してください。 ・虐待や虐めはほとんどないです。気をつけてください。 ・一定の種類のゆっくりが著しく虐められています。れいむしね。 ・あと最後に、もう○クミン関係ないです。ごめんなさい。 あとまとめきれなかったせいですごく長いです。ごめんなさい。とにかくごめんなさい。 では、ゆっくりしていってもらえればいいなぁ! ~脱出計画十四日目~ 思えば随分と時が経ったように感じる。 れいむが大量に焼け死んだり、まりさが集団で滝壺に落ちたりしていた頃が随分昔に思えた。 まあ実際は十日かそこらほどしか経っていないのだが。 現在回収が終わった部品の数は20個。大体三分の二が回収されたことになる。 だか油断はできない。回収が進むにつれ、どんどん過酷で難解な場所に行かなければならない。 それはこれからも変わらず、おそらくこの先もどんどん難しくなっていくだろう。 が、今の私はそれほど心配していない。 あの頃と違って、私には心強い沢山の仲間がいるのだから。 さあ、今日来たのは拠点から見てちょうど星の裏側にある森の中。 反応はあれど、当の部品はまだまだ先。現在では陰も形も見えない。 そして目の前では巨大な岩が道を塞いでいた。 岩は優に私の身長の三倍はある。防護スーツで身が重い私では到底乗り越えられそうにない。 そして、だからと言ってどう足掻いても到底取り除くこともできない。・・・普通ならば。 「「「「「じゃおぉぉ~ん!!!」」」」」 だが、彼らがいれば心配する事もないだろう。 「じゃおっじゃおっ!」 「じゃおぉん。じゃおぉ~ん!」 「じゃおじゃお?じゃぉぉん!!」 緑の帽子に星型の飾りをつけたこのゆっくりは、めーりんというらしい。 らしい、というのも、そもそもこのめーりん。見てのとおり言葉が話せない。 他のゆっくりから名前は教えてもらったのだが、どうやら言葉が通じないというわけではなさそうだ。 むしろとても人懐っこく気がいい。助けを請うた所、快く私に協力してくれた。 そして、何よりの特徴として・・・やってくれ、めーりん! 「「「「「じゃ・・じゃ・・・じゃ・・・じゃおぉぉぉぉぉん!!!」」」」」 私の掛け声と共に一斉に十匹程度のめーりんが岩に近寄り、力を入れる。 するとなんという事か。あんなにも巨大な岩が持ち上がったではないか! 岩の下に潜り込んだめーりんたちは、力をあわせてゆっくりと岩を運び込んでいく。 そして 「「「「「じゃお・・じゃお・・・じゃおん!!!」」」」」 ドズンという重い音と共に、しばらく戻った所にある脇の溝に岩を転がした。 「「「「「じゃっ、じゃっ、じゃおぉぉぉん!!!」」」」」 一斉に勝ち鬨を上げるかのように、誇らしげに叫ぶめーりんたち。 そう、実はめーりんたち。ゆっくりの見た目からは想像できないほどの怪力の持ち主だったのだ。 最初に見たときは驚いたものだ。 なにせれいむなら数十匹は必要になるほど巨大な部品をわずか数匹であっさりと運んでしまうのだから。 その上ほとんど疲れることを知らず、不満げな素振りすら見せずにニコニコついてくる。 その代わり、臆病でのんびり屋なのが玉に傷だが・・・それを差し引いても余裕でお釣りが返ってくるだろう。 お疲れ様、と労いの言葉をかけると嬉しそうに笑うめーりんたち。可愛いものだ。 そして他のゆっくりたちとわいわい騒ぎながら更に先へと進む。 しばらくは一本道が続くようだ。早く先を―――「まっておにいさん!」っと。 先ほどから反応が無かったので放っておいたが、私の頭の上でまったりしていたゆっくりが突如声を上げた。 「そこまでよ、おにいさん!!ここをすすんじゃいけないわ!!」 このナイトキャップをかぶったゆっくりの名は、ぱちゅりー。 めーりんとの意思疎通に困っていたときに現れ色々と教えてくれた恩人(?)だ。 他にもこの星について、わからない事を沢山教えてくれた。 しかも私が困っていることを知るとそのまま手助けを申し出て、一緒に来てくれたのだ。 どうやら知識量と反比例するように身体は弱いらしく、普段では長時間跳ねることもままならない。 だから移動時は私の防護メットの上で身体を休めているのだ。 まあ私としても、別段邪魔にはならないので全くもってかまわないのだが。 しかし進んではいけないとはどういうことか。ここを通らねば・・・ 「あそこにおおきなおはなさんがあるでしょ?あれはゆっくりをたべちゃうおはなさんなのよ。 このままこのみちをとおると、たくさんのゆっくりがたべられちゃうわ!」 ぱちゅりーの視線を追ってみると、確かに毒々しい色の花・・・に見える食虫植物のようなものがあった。 危ない危ない・・・このまま行くと大損害を被るところだった。 しかし見た所、道はここしかないようだしどうしたものか。このままボーっとしてるわけにもいくまい。 「だいじょうぶよ。そこにくささんがたくさんはえてるところがあるでしょ? そこにみちがかくされてるんだとおもうわ。たぶんまちがいないとおもうの」 確かによく見ると、一部だけ不自然なほどに草が生い茂って密集している。 試しに掻き分けてみると・・・本当に道があった!すごいぞぱちゅりー!! 「むきゅん!このくささんはあのゆっくりできないおはなさんのいちぶなのよ! なにもしらないゆっくりをたべるために、あのおはなさんがよくつかうわななの。 ゆっくりにはわからないようにしてあるけど、おべんきょうしたぱちぇにはつうじないわ!!」 ぱちゅりーのおかげで一切の被害を出さず先に進めた私達は、とうとうシャーク号の部品を見つけた。 しかし、部品はかなり高めの絶壁のてっぺんに鎮座している。崖の高さは私の身長の十倍程度か。 ところどころに足場のような部分があるが私では到底届きそうもない。が、しかし・・・ 「ちぇんのでばんなんだね!わかるよー」 まあそれに関しても彼らがいれば心配ない。 「あれくらいのがけさんならちぇんたちがちからをあわせればらくしょうだよ。まかせてねー!」 猫のような耳と尻尾を生やしたこのゆっくりの名は、ちぇん。 見た目どおり、とても身軽ですばやいゆっくりだ。 彼らならば軽いので私もより遠くに投げ飛ばせるし、身軽なので着地も問題ない。 今回のような高い崖でも、中継地点さえあれば数を頼りに仲間を踏み台にして登ることができるのだ。 その代わりに頑丈さに欠けるのだが、そこはご愛嬌というものだろう。 「それじゃしばらくじかんがかかるけど、こればっかりはしかたないんだよ。わかってねー」 流石にこれだけの作業を簡単には終わらせられない。 しばらく必死に頑張るちぇん達に指示を出しながら見守っていると・・・ 「んほぉぉぉ!!!たくさんゆっくりがいるわぁぁぁ!!」 「よりどりみどりよぉぉぉ!!ありすいますぐすっきりーっしちゃいそう!!」 「「「「「れ、れ、れいぱーだぁぁぁぁ!!!」」」」」 金髪のカチューシャをつけたゆっくりが大量に茂みから出て来た。 体中を汁まみれにして、アゴのあたりにある突起を更に尖らせている。 ゆっくりを無差別に襲う、ゆっくりありすの亜種。“れいぱー”だ。 奴らが何をどうやって襲うのかは名前で大体察して欲しい。 「ゆわぁぁ!!たすけてぇぇぇ!!」 「すっきりーっされたくないよぉぉぉ!!」 一部のゆっくりが我を忘れて騒ぎ立て、逃げようとする。 が、その他のゆっくりは落ち着いたものだ。悲鳴すら上げない。 「れいぱーなんかに、みんなはぺにぺにいっぽんふれさせないみょん!!」 なぜならば、心強い用心棒がいるからだ。 「いまはちぇんたちもがんばってるみょん!ここはししゅするみょん!!」 「かずではこっちがかってるみょん!ふたりひとくみでかかるみょん!! だれかがれいぽぅされそうになったら、そのすきをついておそいかかってやるんだみょん!!」 れいぱーの前に勇ましく躍り出た、黒くて細いリボンをつけたゆっくり。 みょんという名の彼らは運搬などもそつなくこなすが、真の実力は戦いでこそ発揮される。 瞬時にその場に適した作戦を立て、統率された動きで鋭くとがった木の棒を武器に戦う、 義侠心に厚くて仲間を決して見捨てない漢気溢れるゆっくりだ。 「それじゃ、ひとりもとおしちゃいけないみょん!・・・とつげきーっだみょん!」 「「「「「ちーんぽ!!!」」」」」 ・・・問題があるとすれば、たまに出てくる卑猥な単語くらいだろうか。 まあ本人達は意識して言っているわけではないので、もう触れないことにしているが。 「うわぁぁ゛ぁ゛!やべでぇぇぇ!!」 「ずっぎりじないでぇぇ!や゛だああぁぁぁ゛ぁ゛!!!」 「んほぉぉぉ!!れいむがいれぐいじょうたいだわぁぁ!!すっきりー!!!」 「あんまりきもちよくないけどとかいはなありすならどんとこいよぉ!!すっきりー!!」 「がばがばないなかもののまむまむでもがまんしてあげるわぁ!すっきりー!!」 「「「「「やべでぇぇぇぇ!!!」」」」」 「くらうんだみょん!!」 「しゅーれんをつんでるみょんたちがれいぱーなんかにまけるとおもうなみょん!!」 「すっき、うぎっ!?いだいぃぃぃ゛ぃ゛!!あでぃずのべにべにがぁぁぁ!!」 「あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛!!あでぃずのどがいばなべにべにぢぎれぢゃっだぁぁぁ!!」 見る見るうちにレイパーの叫び声が多くなっていく。 仲間を庇いつつ的確に、獲物でれいぱーにとっての急所をズタズタにしているのだ。 以前、止めは刺さないのかと聞いてみたところ 「ゆっくりごろしはいけないんだみょん。 ちゃんとやりなおすちゃんすをあたえてやるんだみょん」 と言うことで被害が出ないように、罰として股間部だけを狙うらしい。ある意味一番惨い。 さて、こうしてはいられない。みょん達を手助けに行こう。 ゆっくり退治ならば私でも十分手伝える。ちぇんたちへの指示は頼んだぞ、ぱちゅりー。 「まかせて、おにいさん。いってらっしゃい!」 まあ別に気合を入れなくても、やる事といえば股間のアレを引き千切るだけなのだが・・・ ・ ・ ・ 「う・・うぅ゛・・・あでぃずのりっばなべにべに・・・」 「ぼうずっぎりでぎないわぁ・・・」 「べにべにがない゛いながものになっぢゃっだぁ・・・」 しばらくして、一匹残らず股間に穴が開いてしまったれいぱー達が泣きながら地面を転がっていた。 もう何度も見慣れた光景だ。以前は本当に大丈夫なのかと思ったが、みょんが言うには 「これくらいじゃしなないからそのうちたちなおるみょん。 ぺにぺにがなくなればふつうのゆっくりありすにもどるはずだみょん」との事。 まあそういうことなら、と割り切ることにした。正直私にはどうしようもないことではあるし。 そんなこんなでれいぱー退治が終わる頃には、ちぇんたちの作業も終わっていたようだ。 「おにいさん!ちゃんととってこれたよ!」 「じかんはかかったけど、これくらいちぇんたちならかんたんなんだよー」 シャーク号までの運搬はめーりんたちに任せて、一息ついたちぇんたちが 私の足元まで一斉に駆け寄ってきた。まだまだ元気なようで何よりだ。 「まだまだだいじょうぶなんだよ!わかってるよねー」 「ぱちゅりーのしじもとってもうごきやすくてよかったよ!またうでをあげたねー?」 「むきゅ、わかるの?いちおうおにいさんをみておべんきょうしてるんだけど」 一匹ずつ私に頭を撫でられながら、私の頭の上に戻ってきたぱちゅりーと楽しげに話していた。 おおむねいつも通りの光景だ。ちぇんたちは気持ち良さそうに喉(?)をゴロゴロ鳴らしている。 先にシャーク号へ部品を運んでいためーりんたちがもう帰ってきた。相変わらず仕事が速い。 こちらも一息ついたし今日はこれくらいにして、さあ帰ろうかとしたその時 「きょうもこれでおわりだね!たいへんだったよ!!」 「みんなもなかなかよくがんばったとおもうよ!まあれいむたちにはまけるけどね!!」 少し離れたところで、大声で話すゆっくりがいた。 私と共にいるゆっくりの中でも一番付き合いが長い、れいむたちだ。 少し離れた所にいるのは、れいぱー騒ぎの際に逃げたためだ。 先ほど言った“一部のゆっくり”は全てれいむ種のことである。 しかもその場にいておけばみょん達がきっちり守ってくれたというのに、 下手に逃げるから何匹かが犠牲になってしまっていた。その証拠に逃げなかった他のゆっくりは誰一人死んでいない。 「みんなごくろうだったね!!でももっとはやくすませようね!!」 「れいむたちがてつだえないからっていうのはわかるけどもうすこしがんばらないとね!!」 「かわいいれいむたちにはにんげんさんをゆっくりさせるしごとがあるからね!!」 「れいぱーのせいでれいむたちのなかまがすっきりーっされてしんじゃったよ!! みょんたちもがんばってくれないとこまるよ!!おわびとしてれいむたちをもっとゆっくりさせてね!!」 「「「「「ゆっゆっゆっゆっ!!!」」」」」 当の彼らはと言うと私達の冷たい視線も全く意に介さずに、好き放題言って体を揺らしていた。 しかし実際の所、彼らが言っていることはデタラメ以外の何物でもない。 ここに来て、私のれいむへの評価は『あまり役に立たない』から『全く役に立たない。むしろ邪魔』になっていた。 それならば何故ここにいるのかと言うと、 他のゆっくりを引っこ抜く際に、一緒に付いて来るから。 私とて、何もれいむが憎いわけではない。 死なせたくないなら、最初から引き抜かなければいい話だ。 その証拠にまりさ種の帽子が埋まっていた場合は無視しているので、まりさ種は今この場に一匹も居ない。 が、れいむは少し事情が違った。 集団を一気に引き抜く際に他のゆっくりの中に上手く紛れ込んで、必ず数匹ほどついてくるのだ。 いくら他の、いない集団を探せども探せども必ず紛れ込んでいる。これではまるでペナルティだ。 しかも 「おそいよくずめーりん!!ぴかぴかさんはこぶだけなのにどれだけかかってるの!!」 「まったくやくにたたないねくずめーりんは!!のろま!ぐず!!のんびりしてるとかばかなの?しぬの?」 「どうせあやまることもできないんだもんね!おぉおろかおろか!!」 「「「「「じゃ、じゃおぉぉん・・・・・・」」」」」 めーりんを目の敵にして、やたらといじめる。 どうやらめーりんが言葉を話せないことを理由に見下しているらしい。 いくら私や他のゆっくりが叱っても 「めーりんがぐずだからわるいんだよ!!」 「どぼじであんなくずかばうの!?かわいいれいむがかわいそうじゃないの!?」 などと言ってまったく反省しない有様だ。 言うまでもなく他のゆっくりはめーりんを差別などしない。 しかもめーりんは役立たずなどではない。むしろれいむの十倍は(腕力的に)役に立つ。 だがめーりんは気が弱いので、やたらとヘコんでその後の作業効率がガタ落ちしてしまう。 おまけに大所帯になってきた最近では号令の意味もよく理解せずに、勝手な行動を繰り返すのも珍しいことではない。 一方的な差別意識で協調の和を乱す。 雑音を振りまいて人の神経を逆なでする。 作業を一切手伝わずに自分の好き勝手に振舞う。 行進を乱すことで作業効率、活動時間を削る。 しかし絶対に別れようとせず、もし少しでも邪険に扱おうとすれば非難してくる。 ここまでくれば流石に、害悪と判断されるのも致し方ない事だろうと思ってしまう。 だがそれでも見捨てないのは、ひとえに最初の恩があるからだ。 この星に来て不安だった私を支えてくれたれいむ達。 今だって問題はあるが、あくまでもれいむ達自身には悪意はないのだ。・・・多分。 そして望む望まざるに関わらず、命を預かってしまった以上私には守る義務と責任がある。 なのでいとも簡単に、邪魔だからさようなら。などと言えるほど薄情にはなれないのだ。 ・・・とは言うが、最近は流石に度が過ぎている。 他のゆっくりからも苦情がちらほら出てきてるのだ。 流石にあからさまには表に出さないが、なんとなく全体の雰囲気から伝わってくる物がある。 このままではいけない。れいむに態度を正す気がないのなら、こちらも対策を考えなければ・・・ れいむ達をめーりん達から少し離しながら、私は深刻な問題として、考え込んでいた。 現在のゆっくり ちぇん、30匹。ぱちゅりー、1匹。みょん、30匹。めーりん、15匹。そして、れいむが20匹。 ~脱出計画20日目~ 「きょうはこれくらいだね。ちょっとつかれたよ~」 「みょんたちはもうすこしだいじょうぶそうだみょん」 「ぱちぇはこういうところ、くらくておちつくわ~」 あれからも回収は進み、とうとう残すところ、あと五つとなった。 今日は洞窟に来ている。 薄暗く足元に不安があったものの大した仕掛けや障害は無く、おおむね順調に調査、回収が終わった。 そして・・・ 「ぐずめーりんのせいでれいむがおみずさんにおっこちちゃったよ!」 「はやくしんじゃったれいむにあやまってね!!あやまれないならどれいになってね!!」 「じゃおぉぉん・・・・・」 れいむも相変わらずだ。今日もめーりんいじめに精を出している。 ちなみについ先程小さな池に落ちて死んでしまったのもめーりんに一切責任は無く、単なるれいむの不注意だ。 そりゃそこら辺を考え無しに跳ね回っていれば池にも落ちるだろう。 勿論自分から助けようとして死にに行く無謀なゆっくりはいない。 が、れいむ達はそうは思っていない。 むしろ最近は悪い事は全部めーりんのせいと思い始めている節がある。 本来ならば早く止めなければならないのだが 「おやめなさい。死んでしまったのはあのれいむのふちゅういでしょうに」 それは私の仕事ではなさそうだ。 「なに?さとりも「べつにだれかの味方というわけではありませんが、今回はれいむに非があります」ゆっ!?」 「どぼじで「むしろいわれもない罪でせめたてるあなたたちの方がよっぽどひどいと思いますが」ゆがあぁ゛ぁ゛!」 次々とれいむ達の言うことを先読みして、的確な意見を出すあのゆっくりは、さとりと言う。 目の様なアクセサリーをつけていて、死んだ魚のような目をしている彼女は礼儀正しく、そして少しばかり毒を吐く。 どうやら人、ゆっくりに関わらず心を読むことができるらしい、恐るべきゆっくりだ。 「めーりんたちも、もう心配はいりませんよ。え?いえいえ、おれいなどいりません」 「じゃおおん。じゃおぉぉん」 心を読むためにめーりんの言うこともわかるらしく、とても気に入られているようだ。 他のゆっくり達の心に隠された不安を取り除く、カウンセラーのようなことをやっている。 流暢に話せて頭もいいので、ぱちゅりーや私の話し相手にももってこいだ。 つい二日ほど前。倒れていたところを偶然発見して、救出したのが出会いだった。 話を聞いてみると、どうやら姉妹を探して各地を回っているそうな。 私達がこの星を飛び回っていることを知ると、連れていってくれと頼んできた。 理由は言わずもがな、姉妹の探索である。 こちらもまだ搭乗数に余裕はあるし、本人も何かしらの役には立つと言っているので迎えたのだ。 実際は上記のとおりに活躍してくれている。特にめーりんのことに関しては本当にありがたい。 余談ではあるが、“姉妹”と言う事は、ゆっくりにも性別があるのだろうか?と、ふと思った。 思えばれいぱーも性器のような物を持っていたし、それなら一括りに“彼ら”で纏めるのは失礼ではないのか? 以上の疑問をぱちゅりーにぶつけたところ、 「ゆっくりにそういうのはないわ。 あとすっきりーっにも、えっと・・・あかちゃん? とにかくそんなものきいたこともないわ。ゆっくりはあいさつされるとじめんからでてきて、 すっきりーっはきもちいいけどやりすぎるとしんじゃうもの。っていうことしかしらないの」 と言うことらしい。博識なぱちゅりーが知らないということは、本当に無いのだろう。 しかし、それなのに姉妹という概念はあるのは不自然だと思うが・・・まあ気にしないでおこう。 ともあれさとりは非常に抑止力、またはカウンセラーとして役立ってくれている。 ただ・・・ 「さとりはだまっててね!あとちかよらないでね!!!」 「こころをよむなんてきもちわるいよ!かわいいれいむのかんがえてることよまないでね!!」 「ろこつにちかよってくるなんていやらしいよ!くずめーりんとおにあいだね!!」 「どぼじでぞんなひどいごど言うんでずがああぁぁ゛ぁ゛!!?」 問題は、彼女自身が打たれ弱いことか。 淡々と毒を吐いたりするのでてっきり神経が図太いと思っていたが、 意外にさとりはガラスのハートの持ち主だった。 嫌味や遠まわしな悪口であればあるほど的確に倍返ししてくるのだが、 率直且つ単純な拒絶の言葉をぶつけられると簡単に傷ついてしまう。 よって語彙も遠慮もなく、ズケズケと自分の意見を通してくるれいむはさとりにとって天敵だったようだ。 「わだじだっでずぎでこころをよんでるわげじゃないでず・・・ も゛ういっぞあのこのように目をとじでじまいだい・・・・・・」 あぁ。またなにやら失意のあまりえらい事になりそうになっている。 止めなければ。ぱちゅりー!! 「わかってるわ!!えーっと、さとり!れいむのいうことをまにうけちゃだめよ!! ことばがたりないせいでああいうしかなかったの!わるぎはないのよ!!」 ああ。悪気がないのは本当だ。・・・だからなお悪いのだが。 最近思えてきたのだが、悪気もなくあそこまで自分勝手にボロクソ言えるのも一種の才能ではないだろうか。 羨ましいとは全く思わないが。 「・・・そうですね、ありがとうございます。もう少しがんばってみようとおもいます」 「むきゅん、それがいいわ。くじけちゃだめよ!!」 考えているうちに説得が完了したようだ。毎度の事ながらぱちゅりーも頑張るな。 「むきゅ~、さとりはかしこいからことばにきをつけないといけないの。・・・つかれるわ」 確かに大変だろう。説得役は私と交代でやっているのだが、だからこそぱちゅりーの苦労はわかる。 まあ、おかげでさとりも大丈夫だろう。それにしても・・・ 「さとりをやっつけてやったよ!やっぱりれいむがいちばんだね!!」 (なんでほかのゆっくりをいじめてよろこんでるの?わからないよ~・・・) 「いちばんゆっくりできるのはれいむなのになんでにんげんさんはやさしくしてくれないんだろうね!!」 (めーりんにはくずくずいってやさしくしないくせに、よくいうみょん・・・) 「きっとにんげんさんのめがふしあななんだよ!あんなよわいぱちゅりーといっしょにいるんだもん!!」 (ぱちぇはたしかにからだがよわいけどあなたたちとくらべても、そうちがいはないはずだわ・・・) ・・・どうしたものか。もう他のゆっくりも敵意を隠しきれていない。 れいむ達は鈍いから気付いていないが、このままではそう遠くないうちに不満が爆発する。 できればやりたくはなかったが、このまま和が壊れる前にれいむを捨てるしかないのか・・・ 頭を抱えて私はれいむをじっと見つめた。 「ゆっ?どうしたのにんげんさん。・・・れいむにみとれてるの?」 「やっとれいむのみりょくにきづいたんだね!!かわいくてごめんね!!!」 暢気なものだ。どういう扱いになるかもわからないのに、それも知らずにこんな事を本気で言っているのだから。 もはや救えないか。 仕方ないと、溜息をついて裁決を下そうとした瞬間、洞窟の奥から声が聞こえた。 「・・ぅー・・・」 声はどんどん大きくなっていき、やがて何者かの姿が見える。 「うっうー☆こっちからおおきなこえがしたどぉ~」 「う~♪あまあまがいっぱいあるどぉ~!!いただきま~すだどぉ~!!」 「えらびほうだいたべほうだいだどぉ!きっとかわいいれみぃへのごほうびねぇ~ん☆」 声の主は膨れた顔と体の・・・女の子!?馬鹿な!この星に、しかもこんな洞窟にどうして人間が!! なにやら少し、こう、ズレたセンスの帽子と服を着ていた。 計十人ほどいる女の子はゆっくり達を見ながら、笑いながら頭の悪そうな話し方で物騒なことを言っている。 これはどういう事なのか、ぱちゅりーに聞こうとすると・・・ぱちゅりーは震えて、固まっていた。 他のゆっくりも同じだ。あのみょんまでもが女の子を睨みつけたまま動かない。 そして「「「「「れ、れみりゃだぁぁぁ!!」」」」」れいむの一言が合図になった。 れいむは真っ先に逃げ、それに反応したようにれみりゃと呼ばれた女の子が一人襲い掛かった。 「ゆ、ゆっ!?やめてね!はなしてね!!あ゛っあ゛っ!あんごずわな・・い・・・で・・・」 そして逃げ惑うれいむの内、一匹に噛み付くと見る見るうちにれいむと中身を吸い尽くす。 「ぼ・・っど・・・ゆっぐ・・り・・・・・・」 「うー☆でりぃしゃすなんだどぉ!まだまだたりないからおなかいっぱいたべるんだどぉ!!」 ペラペラのカラカラになって、苦悶の表情を貼り付けたまま絶命するれいむ。 女の子はれいむのミイラを放り捨て、すぐに別のれいむを捕まえて、また躊躇なく中身を吸い始めた。 このままではれいむが全滅してしまうぞ! そうしてるうちに、女の子は手当たり次第にゆっくりを襲い始めた。 「うっう~♪はやくつかまるんだどぉ~」 「ちぇんはそうかんたんにつかまらないんだよ!あきらめてねー!!・・・に゛ゃ!!?」 ちぇんは必死に紙一重で逃げ回っている。が、そのうちに捕まり、中身を吸われ始めた。 「・・・れみりゃあいてじゃさくせんはむだだみょん! とにかくたくさんでおそいかかってだれかがつかまったらかまわずそのすきをつくんだみょん!!」 「「「「「ちーんぽ!!」」」」」 「うぅ゛~っ。いだいんだどぉ!なまいきなんだどぉ!! れみぃのすぴあ☆ざ☆ぐんぐにるをくらうんだどぉ!!」 「ぢ、ぢーんぼぉ!!」 「み゛ょん゛!!」 「さとりたちはさがってるみょん!!」 「大丈夫ですか!?」「じゃ、じゃお!?じゃおぉん!!」 みょんたちもさとりとめーりんたちを守りながら必死に応戦しているが、 女の子が持っている木の棒で払われて潰されていく。 そしてこっちにも一人、ゆっくりとやってきた。 ぱちゅりーも固まってる場合ではないぞ!一体あの子達はなんなんだ!! 「・・はっ!ごめんなさい、おにいさん!! あれはにんげんさんじゃないわ!ゆっくりよ!」 あれがゆっくり!?しかし体が・・・ 「れみりゃは“どうつき”のゆっくりなのよ! しかも“ほしょくしゅ”だから、なんとかしないとみんなたべられちゃうわ!!」 ほしゅくしゅ?・・・捕食種か!!よく見れば背中からコウモリの羽のような物が生えている。人間ではない様だ。 確かに、今の状況を見ていると他のゆっくりに比べて圧倒的だ。動きは遅いのに、手足があるだけでこうも違うのか。 今は数でなんとか押せているけど、そのうちどんどん不利になっていく。何とかせねば・・・しかしどうやって!? 「う~☆やっとあまあまたべれるどぉ♪いただきますだどぉ!」 「う゛ぎゅっ!?ぢ、ぢ、ぢーんぼぉ・・・!」 「みょん!・・・いまのうちにかかるみょん!みょんのぎせいをむだにするなみょん!」 「ぶぎぃっ!?いだいぃぃ!!でびぃのぷりちーなおかおがあ゛ぁぁ゛ぁ゛!!!」 「ぜーっ、ぜーっ・・・もう、うごけない・・・に゛ゃ!?」 「つかまえたどぉ♪れみぃのかりしゅまがあればこんなもんだどぉ☆」 「ちぇーん!!・・・ちぇんをはなすんだよ!わかってに゛ゃん!!」 「うるさいんだどぉ!かわいいれみぃにたべられるのをこーえーにおもうんだどぉ☆」 「に゛ゃ・・・に゛ゃ・・・わが・・・ら・・・な゛・・い・・・」 「「「「「ちぇぇぇーん!!!」」」」」 「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っ・・・がわいいでいぶ・・・ゆ・・っぐり・・・」 「ここはほかとちがってかんたんにたべられるんだどぉ♪ ・・・でもちょっとまじゅいんだどぉ」 「あ゛あ゛あ゛!!でいぶぅ!ゆっぐりじでよぉぉ!!!」 「や、やめてね!たべるなられいむを・・・ゆ゛あぁぁ゛ぁ゛!!やっばりやべでぇぇぇ!!!」 「うっう~☆うあ☆うあ☆」 やはり押されてきたか・・・! 「ぶぎゃ!?・・・どぼじで・・でびぃ・・が・・・・」 私の頭の上のぱちゅりーを狙った奴を潰して、予想どおりの展開に思わず舌打ちした。 奴らは私が相手なら、そうたいしたものでもない。が、ゆっくりが相手ではそれどころではない。 私がカバーに入っても、とても全部は無理だ。どうする?いっそ何も考えずに片っ端から・・・ 「「「「「じゃぉぉぉぉん!!じゃおおぉぉぉぉん!!!」」」」」 とうとうみょん達に守られていためーりんたちが泣き叫び始めた。 当たり前だ。元々臆病なめーりんたちがこの状況に耐え切れるわけがない。 だが、それが災いしたのか――― 「うぅ~?あそこにもないてるゆっくりがいるどぉ!あれならかんたんにたべれるどぉ!!」 「ほんとだどぉ!しゃしゅがれみぃはいいことかんがえつくんだどぉ!!てんさいなんだどぉ!!」 痺れを切らした二匹のれみりゃが、泣き声に気付いてめーりん達に一斉に群がった。 「「いっただっきまーすだどぉ!!」」 二匹は口を広げてめーりんに噛み付く。駄目だ、間に合わない! 「「「「うー!!ゆっくりしね!!!」」」」 「「うっう~?なんなん、ぶぼぉ!!?」」 しかし突如横から、というかどこからともなくやってきた赤い物体が、高速でれみりゃを弾き飛ばした。 「じゃお、じゃおぉぉん!!」 「めーりんをいじめるやつはどいつもこいつもみんなゆっくりしね!!」 謎の物体の正体は四人の、赤い服を着た金髪の女の子。 体型とかがれみりゃに似ているところを見ると、おそらくゆっくりだろう。 「「「「「ふ、ふりゃんだぁぁぁ!!」」」」」 「「「「「うわぁぁぁぁ!!ふらんだぁぁぁぁ!!!」」」」」 今度はれいむだけでなく、れみりゃまでが慌てて逃げ出した。 ふらんと呼ばれたゆっくりはれいむやちぇんたちには目もくれず、れみりゃにだけ襲い掛かる。 「ぶえぇぇぇ!!いだい!だずげでざぐやぁぁぁ!!」 「うー!!くらえ、れーばていん!!」 「でびぃはこーまかんのおじょーざまなんだどぉ!いうごどぎがないどざぐやが・・・ぶぎぃ!!」 「うるさい!ゆっくりせずにしね!!」 のそのそと逃げるれみりゃたちとは対象的に、ふらんたちは非常に俊敏だ。 いとも簡単に追いついて持っている木の棒で頭を刺したり、徹底的に顔を殴りつけて潰したりしている。 「ど、どういうことだみょん?なんでふらんが・・・」 「こんなみょんなことはみたこともないみょん!」 「とにかくたすけてくれるんだね!ありがたいよー!!」 「・・・あとでたべられたりしないよねー?」 「たすけてね!れいむはおいしくないよ!!」 一部を除いて、今の状況に困惑気味だ。どうやらこれは異常な光景らしい。 「じゃおん!じゃおおぉん!!」 「なるほど・・・少し前におともだちになったゆっくりだったんですね」 「むきゅ!?そういえばまえにといってもつよいおともだちがいるっていってたわね。 まさかふらんのことだっただなんておもわなかったわ」 どうやらあのふらんはめーりんの友達のようだ。ならば味方ということでかまわないのだろうか。 「たしかにふらんとめーりんはなかがいいこともあるらしいけど・・・」 今や戦況は一変していた。 あれだけ好き放題やっていたれみりゃは数で勝っているにもかかわらず、 戦う気も起こさずに逃げ回り、ふらんに狩られてどんどんその数を減らしてゆく。 「う゛・・・う゛っうぅ・・・なんででびぃがこんなべに・・・」 「だまってゆっくりしね!!」グシャ そうしてる内に、とうとう最後のれみりゃを潰し終えた。 私とみょんたちが潰した数を差し引いても、実に八匹ものれみりゃを片付けたことになる。 そして、れみりゃの死骸を蹴り飛ばしたふらんたちはこちらに向かって歩いてきた。 一瞬身を固くする、めーりん以外のゆっくりたち。 それもそのはず。ぱちゅりーが言うにはふらんも捕食種らしいのだ。 あの速さが相手となれば、脅威は先ほどのれみりゃの比ではない。一応気は引き締めておかないと・・・ 「じゃおおぉぉぉん!!」 「うー、だいじょうぶ?だれかゆっくりしちゃってない?」 「じゃおん!!」 が、一向にこちらを襲う素振りは見せない。どうやら大丈夫そうだが・・・? 「う~?これがめーりんのいってたにんげんさん?」 「ゆっくりもたくさんいる!ゆっくりし・・・なせちゃだめなんだよね」 「じゃお!?じゃおおぉぉん!!」 「うー。わかってる・・・めーりんのおともだちならふらんにとってもおともだちだもんね」 反応を見る限りこちらに対しても敵意はないようだ。 その事に少し安心すると、ふらんたちは一斉にこちらに振り向いた。 「めーりんがぶじでよかったね。ついでにほかのゆっくりも」 ・・・あぁ、ぱちゅりーではなく私に言っているのか。 いや、確かに助かった。しかし何故急にこんな所に? 「うー・・・ふらんたち、れみりゃいじめてあそんでたの。そういえばここどこだろ?」 「そしたらめーりんのゆっくりできないこえがきこえたからたすけにきたの」 なるほど。遊んでたら遠くまで・・・ と言うか、知らないところまで来てしまうほど熱中していたのか。 「それじゃそろそろかえろっか・・・うー、ここどこなの?」 「さあ?どこかわかんないけどきっとなんとかなるよ」 「うぅ~・・・・・・」 用は済んだとばかりに引き返そうとしたふらんたちだが、 一匹だけがめーりんたちを見たまま動かない。 「うー、どうしたの?」 「じゃお?」 「・・・・・・やっぱりふらん、めーりんたちについてく!!」 「「「うー!?なにいってるの!!?」」」 突然の提案に他のふらんは驚いている。 それはふらんだけではない、私達もだ。 「このままじゃしんぱいだよ!またれみりゃがきちゃうかも!!」 まあ確かにこれから先、奴らに遭う可能性は決して低くないだろうが。 「ふらんがひとりでもいればあいつらみんなにげてくよ!だから・・・」 言いたい事はわかる。しかしふらんは捕食種だ。 他のゆっくりがなんと言うか・・・めーりんはどうして欲しいのだろう。 「じゃぉ・・・じゃおぉぉん!!」 「他のゆっくりをいじめないならついてきてくれるとうれしい、だそうです」 当たり前というか、最低限の条件だな。ふらんは守れるのだろうか? 「うー・・・でもおなかすいちゃうし、ゆっくりたべないとふらんがしんじゃうよ!」 困ったものだ。まさか饅頭であるゆっくりにも、食欲がある者がいるとは・・・ 正直、私としては居てもらえると非常に助かる。しかし他のゆっくりを死なせるわけにもいかない。 生贄に捧げるようで気が進まないのだ。当然だろう。 頭を悩ませる私を不安げに見上げるめーりんたち。ふらんもじっと見つめている。 「むきゅ・・・どうしましょう、おにーさん」 「みかただとこころづよいけど、さすがに吸われちゃうのはゆっくりできないですね・・・」 「ちぇんもこのふらんはこわくないけど、しんじゃうのはやだよー」 「たたかいのなかでしぬことこそぶしのほんかいだみょん!そんなしにかたはいやだみょん!」 「う~、どうするの?ふらん。はやくきめてよ」 「うぅ~・・・・・・」 皆、ふらん自体が嫌なわけではないが、食われるのは御免のようだ。 「ふらんもれいむをゆっくりさせてくれるの?れいむはだいにんきだね!!」 「ついでにじゃまなくずめーりんたちもたべちゃってね!」 「さっさとしてね!ふらんだからってぐずはきらいだよ!!」 「ほしょくしゅもとりこにしちゃうれいむのみりょくはすごいね!」 「「「「「ゆっゆ~ん、かわいくてごめーんね!!!」」」」 ただ一種族を除いて。 れいむ達は、ふらんが敵ではない事を確認すると逃げ惑うことをパッタリとやめてしまった。 それどころか他のゆっくりのように自分のために働いてくれると思い込んでしまったようだ。 実際はまだ味方になったわけではないのに、のんきなものである。 味方どころかふらんは友達のめーりんを馬鹿にされたことでイラッとしているというのに。 「・・・ごはん、ねぇ」 「じゃまなゆっくり・・・だみょん」 「ゆっくりごろしはゆっくりできないけど・・・」 「・・・めーりんばかにしたな・・・!!」 いや、ふらんだけではない。他のゆっくりの目までが妖しく輝いている。まさか・・・ 「ええ、そのまさかでしょう。 “殺さなければいい”だそうですよ。・・・私もどういけんですが」 やっぱり。だめだ!れいむを生贄にするなんて・・・ 「じゃあほかにほうほうがあるのかみょん!?もうみょんはげんかいだみょん!」 私の制止の声を聴いて、みょんが怒りをあらわにした。ここまで怒ったところは見たことがない。 そしてそれに続いて堰を切ったように他のゆっくりも不満をぶちまけ始めた。 「そうだよ!なんでれいむだけいっつもなんにもしないのに、あんなにえらそうなの!?」 「めーりんやさとりをいじめてよろこぶなんてゆっくりできないよー!!」 「おうたかなにかしらないけどうるさくてしゅうちゅうできないみょん!!」 「じゃ・・・じゃお?じゃお?」 あまりの勢いに、唯一この場で悪意を持たないめーりんは混乱している。 「だいじょうぶよ。ちゃんとすいきらなきゃしなないわ」 「しばらくほうっておけばなおるよ。わかってねー」 「いままですきかってやってきたぶんのつけをはらうんだみょん。とうぜんだみょん」 いや、しかし殺さないからと言って・・・ 「どうするおつもりですか?もうみんなこれいじょうはがまんはできませんよ。 折角のふらんのもうしでをことわれるほどの余裕もありません。 それになによりもみんなが怒っているのは、あなたの事です」 私の・・・?どういうことだ。 「あいつのせいでおにいさんはちっともゆっくりできてないみょん!」 「ゆっくりさせるなんていいながらじゃまばっかりしてるよ!!わかれよー!!」 「いくらわるぎがなくても、おにいさんがもうそろそろげんかいだってことぐらいきづくべきだわ! それができないなら・・・せめてできるはんいでやくにたつべきよ」 なんという事だ。私の悩みは、みんなにバレていたのか。 「まああれだけれいむのほうを見ながらため息ばかりついてれば、だれだってわかりますよ」 自分ではそこそこ隠し事ができるほうだと思っていたのに・・・ 「それはもういいわ、おにいさん。それよりもれいむのことよ」 「おにいさんもあまり時間がないんでしょう?このさいぜいたくは言ってられないと思いますが」 確かにさとりの言う通りだ。これから更に困難になっていくと思われる以上、もう時間に余裕はない。 ・・・・・・本当に殺したりはしないんだな?食べても死なないんだな? 「うー。がまんするからたぶんだいじょうぶ・・・だとおもう」 「じゃお!?じゃ、じゃおぉん!!」 「やさしいのですね・・・でもいけませんよ、めーりん。もう決まったことなのです」 「・・・ほんとはだれもすきでこんなことはしたくないみょん」 「でもれいむのせいでゆっくりできないのはもういやなんだよ。わかってね・・・」 「じゃあ、ふらん。たべてもいいわよ。・・・ぜったいにぜんぶすっちゃだめだからね」 「うー、わかってる」 ついて来ると言ったふらん以外は、話がまとまると別れの言葉を残して去っていった。 そして早速、ふらんは離れた所で騒いでいるれいむ達の元にゆっくりと歩み寄る。 「ゆ?なんなの?ようがないならあっちいってね!」 「あんまりふらんがちかくにいるとゆっくりできないよ!どっかいっててね!」 「でもぐずのめーりんよりかわいいれいむのそばにいたいっていうきもちはよくわかるよ!」 「・・・まためーりんばかにした!」 れいむの言葉で、とうとうふらんの堪忍袋の緒が切れたようだ。 ふらんはれいむを一匹だけ持ち上げて 「ゆっ!?おそらをとんでる―――」 「ゆっくりいただきます!!!」 「―――ゆぎぇっ!!」 噛み付いた。 「「「「「で、で、でいぶぅぅぅぅ!!!」」」」」 「どぼじでいぎなりだべぢゃうのぉぉぉ!!?」 「ふらんはでいぶたちのどれいじゃなかったのぉぉぉ!!?」 「うわ゛ぁぁぁ゛ぁ゛!!!でいぶがぁぁぁ゛ぁ゛!!ゆっぐりじでぇぇぇ゛ぇ゛!!!」 「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っ・・・あ゛っやべでっ、ずわないっでっ!!」 「うー。うー。ごちそうさまでした。・・・あんまりおいしくなかった」 「じっんじゃうっ。でいっぶ、じっんじゃっう」 ふらんの食事が終わった頃には、れいむはげっそりした痛々しい姿になっていた。 「ゆぁぁぁ・・・どぼじででいぶが・・・」 「ごんなのゆっぐりでぎないよぉぉ!」 「にんげんざん、どういうごどなのぉ!!?なんででいぶだちをゆっぐりさせでぐれないのぉ!!?」 私に向かって、何故、どうして、と口々に訴えかけるれいむたち。 それに答える言葉を私は持ち合わせていない。せめて好きなだけ言わせてやろう・・・と思ったのだが。 「れいむがはたらかないからわるいんだよ」ボソッ 「・・・ちぇん?いまなんていったの?」 「れいむがなんにもしないからわるいんだよ!」 れいむたちの声に答えたのは、ちぇんの怒りの声だった。 それを皮切りにして、みょんたちも次々と今まで溜めていたものをれいむにぶつけ始める。 「いっつもへんなおうたばっかりうたってなんにもしなかったよ!!」 「それどころかおにいさんのいうこときかないし、なんでもほかのだれかのせいにするし!!」 「れ、れいむはにんげんさんをゆっくり」 「おにいさんはぜんぜんゆっくりできてなかったよ!そんなことにもきづかなかったの?ばかなの?しぬの!?」 「ちがうよ!れいむはほかのゆっくりよりも!」 「なんだみょん!?れいむがほかのゆっくりよりもすごいところといったら、 ほかのゆっくりのわるぐちいってゆっくりできなくすることだけだったみょん!!」 「おまけにどれだけおこってもじぶんはわるくないってぜんぜんはんせいしなかったみょん! そんなれいむのどこがゆっくりできるんだみょん?ゆっくりできるのはれいむたちだけだみょん!」 「めーりんのほうがよっぽどゆっくりできるみょん! きがよわいめーりんのやさしさにつけこんですきほうだいいうれいむよりはみょん!!」 「「「「「う・・・うぅ・・・」」」」」 全員から責められて何も言えなくなったれいむたちの前に、さとりとぱちゅりーが出てきた。 「かわいそうだとは思います。あなたたちには心から悪気がないことも私にはわかっています。 でも、あなたたちはやりすぎました。もう少しはやくきづくべきでした」 「はたらくきがないいじょうここでおわかれするか、なにかやくにたってもらうしかないわ。 ・・・いまのあなたたちにできることはふらんをゆっくりさせることだけよ。 ときどきなかみをすわれるいがいはなにもしなくていいの。それくらいはがまんしてちょうだい」 「い、いやだぁ・・・」 「ゆっぐりさせでよぉ・・・」 「でいぶたべられたくないよぉ。にんげんさん・・・」 無情に告げられたれいむ達は、今度は助けを求めるかのようにこちらを見た。 しかし、それに答えるための言葉も私は持ち合わせていなかった。思わずれいむたちから目を逸らす。 ・・・行こう。 「いつまたれみりゃがくるかわからないみょん。さっさとかえるみょん」 「ふらんもこれからよろしくねー!!」 「うー、よろしくね」 「じゃおぉん・・・」 「行きましょう、めーりん。もう決まったことですから」 「ごほっごほっ。ひさしぶりにたくさんはなしたからつかれちゃったわ」 れいむたちを放っておいて、私たちはシャーク号まで帰ることにした。 誰一人としてれいむたちがいる方には目を向けない。 そしてれいむたちはと言うと、しばらく静かに泣いていたが だれもかまってくれないことがわかると急いで後をついて来た。 本当にこれでよかったのだろうか・・・? 現在のゆっくり ちぇん、20匹。みょん、15匹。めーりん、15匹。ぱちゅりー、さとり、ふらん、1匹。ふらんのお弁当、4匹。 ~脱出計画25日目~ ようやく・・・ようやくここまで来た。 目の前には(だれが作ったのかは知らないが)何故か大きな橋と、その先には最後となる部品が転がっている。 とうとう最後となったこの地域にはそれこそこれまでとは比べ物にならないほどに苛酷な環境が待っていた。 尺の都合上詳細は省くことにするが、とにかくみんなの力を合わせてここまで来たのだ。 「これでさいごかみょん・・・」 流石に疲れた様子でみょんが呟く。 彼らに限らず、私も含めた皆が満身創痍だ。 巧妙な罠や仕掛け。そして相次ぐゲスゆっくりやれいぱーたちとの連戦で随分数も減ってしまった。 ここまで残ったのは、ほとんどが出会った当時からずっと一緒にいるゆっくりばかりだ。 経験がモノを言ったのだろうと思う。 「けほっ。あとは、はこぶだけね。めーりん。つかれてるでしょうけど・・・」 「じゃおぉぉぉん!!」 「ここまでみんなのおかげで休めたからだいじょうぶ、だそうです」 「がんばろうね、めーりん!」 「「「「「・・・・・・」」」」」 皆が楽しそうに話す中、れいむたちだけが少し離れたところで黙り込んでいる。 この前までの、あの騒ぎようが嘘のようだ。 れいむがふらんの食糧となってから数日間。 皮肉にも皆の言う通りにしてれいむが大人しくなってから、私達の作業効率は大幅に上がってしまった。 今までのように迂闊にめーりんたちを馬鹿にすれば、機嫌が悪くなったふらんに食べられる。 言うことをきかずに好き勝手すれば、作業が長引いた分だけ空腹になったふらんに食べられる。 他にも、生意気を言えば食べられる。目が合うと食べられる。おやつ代わりに食べられる。 暇潰しに食べられる。地面から出た瞬間に食べられる。とにかく食べられるなど、数え上げればきりがない。 しかも確かに死ぬまで吸われることはないのだが、基本的に吸われた後はほったらかしである。 元々他のゆっくりとは基礎能力に差がある上に、体力が風前の灯となったれいむが進行について来れるだろうか? そんなわけがない。吸われたれいむのほとんどが、体力が戻る前に息絶えてしまっていた。 いくられいむでも吸われる事が間接的な死因となってしまうことは流石に理解している。 よってふらんに目をつけられないように、自分に出来る限り空気を読むことにしたようだ。 私もできれば助けてやりたいのだが、それは他のゆっくりに止められてしまった。 あれから以来、れいむに対するみんなの風当たりがとても強くなっていたのだ。 “れいむはあれがお仕事。あれだけしかできないんだから気を使ってあげる必要はない。” “皆だってお仕事中に死んじゃうことがあるのに、なんでれいむだけ助けるの?” などと、そんなことまで言われてしまっては流石に手を貸すわけにはいかなかった。 だがそのおかげで効率がグンと上がり、ふらんの助けもあってとうとうここまで来ることができた。 目の前ではめーりんたちが懸命に部品を持ち上げている。 最後だけあってかなり大きいのだが、彼らならきっと問題ないだろう。 さあ、帰ろう。そして・・・ ・ ・ ・ 帰り道。ほとんどのゆっくりが運搬に数を割かれている中、残った数少ないゆっくりと私は話していた。 残ったゆっくりは皆、始めてその種族にあった当初からついてきてくれている数少ない生き残り。 言わば最古参とも言うべき存在である。 ゆっくりは引き抜いた直後にある程度情報をリンクさせるらしいので 皆それなりに私に友好的なのだが、やはりこうも付き合いが長いと特別というか、愛着が湧く。 右手に絶壁、左手に少し底が深めの溝がある道を通っていたところで、皆が唐突に口を開き始めた。 「よかったね、おにーさん!これでやっとゆっくりできるね!!」 「みょんたちもがんばったかいがあったみょん!」 「これまでいろいろあったわね。・・・でも、もうおしまいね」 「じゃぉん・・・」 ぱちゅりーの一言で、場の空気が沈む。 そう。これで最後ということは、後は私が脱出するだけ。そして彼らとは・・・ わかっていたことだが、やはり少し気分が落ち込む。想像以上に、私は彼らが気に入っていたらしい。 だが、こうして沈んでいても仕方ない。 幸いリミットまでにはまだ時間がある。一日くらい時間をとってゆっくりしてもいいだろう。 この星に来て、初めての休暇だ。せめて思いっきり楽しい時間を・・・ 「そこまでよ!!」 「ここでとまってね!!」 またか!今度はなんだ?考え事をするといつも邪魔が入る!少しは場の・・・でかいな、オィ。 「どすにむかってえらそうだよ!にんげんのくせに!!」 「さっさとはなしをききなさい!むきゃきゃきゃきゃ!!」 声のした方をみると、そこには二匹のゆっくりが目の前に立ち塞がって大声を出していた。 なんだか気持ち悪い笑い方のぱちゅりーと、とんでもなく大きいまりさだ。 まりさの帽子の上に、ぱちゅりーが乗っている。 ぱちゅりーの方は単にゲスっぽいで済ませられるのだが、まりさの方は・・・色々と規格外だ。 とにかくでかい。私の身長の約三倍はある。道を埋め尽くすほどの大きさだ。 それにしても何の用だろうか?生憎と、もう助けは必要ないのだが・・・ 「なにいってるの!なんでゆっくりをいじめるにんげんをたすけなきゃいけないの?」 「むきゃ!どすがにんげんのいいなりになるとおもったらおおまちがいよ!」 虐める・・・?どういう事だ。 「とぼけてもだめだよ!みんなにぴかぴかさんをはこばせたり、れいぱーとたたかわせたり、 ふらんにれいむをたべさせたりしてたでしょ!どすはぜんぶみてたんだよ!!」 ああ、そういうことか。れいむはともかく、他の子はみんな善意で・・・ 「だまってね!もうにんげんなんかにすきかってさせないよ!! どすがみんなをつれてくからね!それでとってもゆっくりしたむれをつくるからね!!」 怒っているのはわかるが、いまいち話の要領がつかめない。 連れて行く?群れ?なにがなんだかサッパリだ。 「むきゅ!まさかどすがいるなんておもわなかったわ! どすはゆっくりのむれのおさになるべきゆっくりなのよ。 ゆっくりをゆっくりさせるのがおしごとなんだって。ぱちぇもみたのははじめてだけど」 なるほど。リーダー種か。名前はドスまりさとでもしておこう。 しかし、これは調度よかったのではないか? 私がいなくなった後の引き取り手が見つかってよかったとも言える。 ぱちゅりーの言う通りならきっと悪いようにはしないだろうし・・・ まあ最後の部品を運び終わったら、引き取ってもらってもかまわない。 「なにいってるの?どすはいまほしいからいまからつれてくよ! ついでにそのぴかぴかさんもどすのたからものとしてもらっていくよ!!」 なんだと?それは困る! 「しらないよ!げすにんげんはかってにひとりでのたれじんでね! さあみんなそのぴかぴかさんもってついてきてね! そこのげすにんげんなんかよりもたくさんどすがゆっくりさせてあげるよ!」 ドスは自信満々に呼びかける。私の言葉など全く聞いていない。どうしたものか・・・ 「やったー!!どすがきてくれたよ!!」 「これでやっとゆっくりできるよ!!」 私が頭を捻っていると、一部のゆっくりが飛び出して、ドスの下へと駆け寄った。 ・・・れいむだ。 「よろしくね!どす!!れいむたちをゆっくりさせてね!!」 「やっとこれからゆっくりできるよ!!もうあんなところにいたくないよ!!」 「ゆゆ~ん♪やっぱりかわいいれいむがさいごにはかつんだね!!」 「・・・よろしくね。れいむ」 私の下にいたれいむが軒並みあちらに移ったようだ。 理由は聞かなくてもわかるが・・・ドスがあまり嬉しそうじゃないのは何故だろう。 「あのにんげんぜんぜんれいむたちにやさしくしてくれなかったよ!」 「せっかくゆっくりさせてあげたのにおれいもいわなかったよ!」 「ゆっくりさせてあげたんだからゆっくりさせてくれるのがあたりまえなのにね!」 「そうだね!おまけにふらんにかわいいれいむたちをたべさせるなんてさいてーのげすにんげんだよ!!」 次々と出てくるれいむたちの不満。まさかここまで恨まれていたとは・・・身に覚えがないのがほとんどだが。 それにしてもれいむがみんな行ってしまったという事は、 「さあ、ほかのゆっくりもみんなこっちにきてね!! どすがしあわせーっ!!にしてあげるよ!!さっさとこっちきてね!!」 他の皆も行ってしまうかもしれないという事だ。 ふと様子を見ると、皆はうつむいて考え込んでるようだった。 「そんなげすにんげんなんかほっといてはやくこっちきてね! むれをつくってどすがだいすきなゆっくりぷれいすにしようね!!」 ・・・正直、ここまで来て諦めきれないというのが本音だ。 しかし、もうここらへんで終わりかもしれないな。 ゆっくりの長と、偉そうに命令するだけの人間じゃ差は歴然だ。だれだって前者について行きたくなる。 「さっさとしてね!かんがえなくてもわかるでしょ? そんなえらそうなだけのやくたたずよりもどすのほうがえらいんだよ!!」 「むきゃ!しかもこっちにはそんなのうなしぱちゅりーじゃなくて このもりのけんじゃのぱちゅりーさまがいるのよ!こっちにきたほうがいいにきまってるわ!!」 ・・・奴らの言っていることは非常に腹が立つが、私にはどうしようもない。 あんなに大きなゆっくりを倒す方法も思いつかないし、せっかく彼らが平和に暮らせるチャンスを・・・ 「おことわりだよー」 ・・・なんだって? 「どすのところにはいかないよ!ちぇんたちはおにいさんといっしょにいるよ!」 「みょんたちもどすのところにはいかないみょん!ゆっくりぷれいすなんかいらないみょん!!」 「ぱちぇもやめておくわ。のうなしっていわれたのもきにいらないし」 「じゃおおぉぉん!!」 「行かない、だそうですよ。私もけっこうです。だって、あなたたち・・・」 「うー!めーりんたちがいかないならふらんもいかない!!」 私のそばにいるゆっくり達が、一斉にドスに向かってお断りの返事を言い始めた。 いや、そばにいる者だけではない。運搬中の者達も、荷物を下ろして一斉に騒いでいる。 「ど、どぼじでぇぇぇ!!?どずがゆっぐりさせであげるっていっでるのにぃぃぃ!!」 その通りだ。このままついて行けば仲良く、平穏に暮らせるというのに。 「それでもおことわりだみょん!」 「おにいさんのこともよくしらないのにわるくいうどすなんかといっしょにいきたくないみょん!!」 「どすなんかいなくてもちぇんたちはゆっくりできてるんだよ!わかるねー?」 「じゃぉぉぉん!!じゃおおぉぉぉん!!!」 「そうですね。めーりんのいうとおりです。 いきなり出てきてすきほうだい言っているあなたたちよりも、 私たちはおにいさんをえらびます。そもそもいじめられてなどいませんしね」 「つまりあなたたちよりもおにいさんといっしょにいたいのよ。 いっしょにいれるじかんがあとちょっとしかなくてもぱちぇたちはおにいさんといっしょにいるわ!」 まさかここまで慕われていたとは。不覚にも少し感動してしまった。 しかしそれではドスたちは・・・ 「ゆぐっぐぐぐぐ・・・・!!どういうことなのぱちゅりー! いってたこととぜんぜんちがうよ!!」 「むきゃ!?そ、そんなことないわ!!かしこいぱちぇのかんぺきなさくせんが・・・ぱちぇのせいじゃないわ!!」 「なにいってるの!ぜんぶぱちゅりーがいいだしたんでしょ!? どすがでてきてにんげんさんをばかにすればみんなあきれてついてくるっていったじゃない!! にんげんさんがそだてたゆうしゅうなゆっくりでどすのかんっぺきっなむれをつくろうとしたのにぃ・・・」 なるほど、そういうことか・・・ それにしても随分と勝手にペラペラとばらすものだ。これでは語るに落ちるとも言えない。 「・・・まあそういうことです。あのドスたち、ずっとそのことばかり考えてましたよ」 しかもモロバレだったらしい。そりゃついて行かないか。 「いえ。それはあくまでも私だからわかったことです。 みんなは本当に心からドスよりもあなたをえらんだのですよ。にんきものですね。 ああ。もちろん私だってしらなくてもあなたをえらんでましたので。かんちがいしないでくださいね?」 そう言われるとどうにもむず痒くなる。だが、悪い気はしない。 「ど、どうしたの?どす。ゆっくりできてないよ?」 「あんなゆっくりがいなくてもかわいいれいむたちがいるよ!!しんぱいしないでね!!」 「ぐぞぉぉぉ!!こんなやくたたずでもなにかのやくにたつとおもったのにぃぃぃ!! おまえたちなんかいらないよ!ドスがほしいのはゆーのーなゆっくりだよ!!さっさとどっかいってね!」 「「「「「ゆがーん!!!」」」」」 れいむはおまけ扱いか。流石にここまで来ると可哀想だな・・・ それにしても、結局奴らはどうするのだろう。 あそこを退いてもらわないと帰るに帰れないのだが。 「う゛う゛う゛う゛・・・もうゆるさないよ! こんなどすのすごさがわからないゆっくりなんていらないよ!! にんげんといっしょにどすすぱーくでころしてやる!!」 「むきゃ!!やっちゃえ、どす!ぱちぇのおもいどおりにならないゆっくりなんていらないわ!!」 「いくよ!むーしゃむーしゃ・・・」 とうとうドスが逆上した。言ってる事はまるで子供の我侭だが、あのサイズでは暢気にしていられない。 そしてドスが何かを食べるような動作をすると、徐々にドスの口内が光りだす。なんだ、あれは! 「むきゅっ!?いけないわ。あれはどすすぱーくよ!!」 どすすぱーく!?・・・なにやらまずそうな雰囲気がプンプンするが、やっぱり危険なのか? 「とってもあついひかりをだす、どすのゆっさつわざよ! おおきないわもこわせるくらいにすごいの!こんなせまいみちじゃにげられないわ!」 熱光線!?そんな馬鹿な!!熱光線が出せる生物なんか・・・いや、もう気にするのはやめよう。それこそ今更だ。 それよりもどうする。ぱちゅりーの言うことを信じるならば、到底防ぎきれる物ではない。 当然逃げ場もないし、このままでは全滅してしまう。 右の崖はとても登れそうにない。左の溝は・・・駄目だ、深すぎる。一度入ると這い上がる方法がない。 しかも溝の底には、少しだけだが水が流れている。それだけでも時間がかかればゆっくりにとっては致命的になる。 ふらん!ドスを何とかできないか! 「うー・・・たぶんむり。かてないわけじゃないけどじかんかかる」 ですよね!なら説得は・・・ 「ほうふぐうへるひょ!ひんあひはごおひはよ!!ひゅっひゅっひゅっひゅ!!!」 「むきゃきゃきゃきゃ!!おばかなぱちゅりーといっしょにゆっくりできなくなっちゃいなさい!!」 ああ、なんだか駄目っぽい。口が開いて何を言っているのかは解らないが、絶対ろくな事じゃない。 ならこの際部品を盾に・・・だめだ。とても全員は隠れられない! まったくいい案が思いつかない。この星に来てからずっとこうだ! 「やべでぇぇぇ!でいぶなんにもしでないよぉぉぉ!!」 「どすはゆっくりさせてくれるんじゃなかったの!?しにたくないぃぃぃ!!」 「たすけてね!!たすけてよぉ!!にんげんさんでもいいからかわいいでいぶをたすけてぇぇぇ!!」 そうしてるうちにどんどん光は強くなっていく。 「ひふひょ!ほふふはーく!!!」 くそっ、こうなったら一か八か溝に飛び込んで――― 「そんなことしちゃだめだよ!!ゆっくりやめてね!!」 「ぎゅっ!!?」 『ボン!!!!』 「むぎゃっ!!」 全員に飛び込むように告げるために振り返った矢先に、ドスの方から巨大な爆発音が聞こえた。 「ゆ゛っ・・・ぎゅ・・・どぼ・・じ・・・でぇ・・・」 「な゛に゛が・・・がじごいばぢぇ・・・ゆっ・・ぐり・・・」 何事かと見てみると、ドスは口の中が爆発したようにえぐれて片目が飛び出ている。 頭上のゲスぱちゅりーも何かに潰されたようにへこんで、クリームを吐いていた。何が起きたのだ? 「あ゛っあ゛っ・・・おぢるぅぅぅ!!」 「むぎゃあ゛っ!!?」 そしてバランスを崩して溝に落ちた。あ、ついでにぱちゅりーが下敷きになって死んだ。 ・・・よく分からないが、これは助かったのか。 状況がつかめないのでイマイチ実感が湧かない。一体あれからどうやって? 「おねえちゃーん!!」 「こいし・・・こんなところにいたんですね!」 急に聞き覚えが無い声が聞こえたのでそちらに向くと、 見知らぬゆっくりがさとりと体をくっつけている所だった。いつの間に!? ・・・よく見ると身に着けているものや雰囲気がどことなくさとりに似ているが、まさか・・・ 「はい。この子がさがしていた、いもうとのこいしです」 「おにーさん!あぶないところだったね!!」 彼女が例の・・・さとりと比べると随分快活な印象を受けるな。 ん?今の物言いだとまるで君が助けてくれたように聞こえるのだが・・・ 「そうだよ!かべのうえからあのあやしいどすをみてたんだけど、 おねえちゃんがあぶないところだったから、かべからとびおりてどすのあたまにぶつかったの!」 なんとも危ない真似をするものだ。一歩間違えれば地面に激突して死んでいたというのに。 しかしこれで合点がいった。ドスは頭からぶつかられた拍子に口を閉じてしまったんだな。 後は発射口を塞がれたまま暴発して・・・あの様というわけだ。ぱちゅりーはその余波を食らったのだろう。 「こいしは“むいしき”でうごけるからほかのゆっくりにもみつからないんだよ! これからのじだいは“すてるすこいし”だね!!・・・ね?」 無意識で、か・・・まるで武道の達人のようだ。いや、時代かどうかは聞かれても困るが。 「だ・・・だずげ・・・で・・・」 おお、忘れていた。どうやらまだ溝に落ちたドスが生きていたようだ。 「ごべんなざい・・・ばでぃざがわるがっだでず・・・だがら・・だずげで・・・」 うーむ。・・・済まない、無理だ。 「ど・・・どぼ・・じ・・・で・・・」 私達でも引き上げる方法がないと言っているのに、君のような巨体を引き上げる方法などあるはずがない。 それに、流石に殺そうとしてきた相手を助けようとするほど私はお人好しではないのだ。 時が経てば、そのうち水で溶けて死ぬことができるだろう。 まあそれが何日、何ヶ月かかるかは解らないが・・・頑張ってくれ。 「ぞんな・・たすげで・・・いかないでぇ・・・やだ・・・やだぁ・・・・・・」 さあみんな。随分遅くなったけど、シャーク号へ帰ろう。 「どうなることかとおもったけど、みんなぶじでよかったみょん!」 「もうひとがんばりだよ!がんばろうねー!!」 「じゃおぉぉぉん!!」 「うー♪ふらんもてつだう!!」 「むっきゅん・・・ごめんなさい。すこしやすませてもらってもいいかしら?」 「ねえ、おにーさん。こいしもいっていい?」 ああ、もちろんだ。なんと言っても命の恩人だからな! 「やったー!!これでおねえちゃんといっしょにいられるよ!!」 「そうね。・・・どこをむいしきでふらふらしていたのか、ちゃんときかせてもらうわね」 「お、おねえちゃん、こわい・・・」 みんな思い思いに帰ってゆく。もちろん部品は忘れない。 これで本当に終わりなんだな・・・ 「に・・・にんげんさん?」 「れいむたちを・・・わすれないでね?」 そんなとき、れいむたちが恐る恐る話しかけてきた。まだいたのか。 「しょうがないねえ、にんげんさんは・・・」 「ひどいよにんげんさん。れいむをわすれるなんて・・・ふひっ」 れいむたちは仲間にしてほしそうにこちらを見ている。 「にんげんさん。まさかれいむをおいていったりしないよね?」 「かわいいれいむをゆるしてね・・・ごめーんね?」 「すてるわけないよね?つれていってくれるよね?」 なかまにしますか? お断りします! あれだけの事を言ったのだ。当然戻ってこれるわけがない。 今回は流石に私も見過ごせないし、もし私が許しても他の者達が絶対に許さないだろう。 「ぞんなぁ・・・だずげでよぉ・・・」 「こんなところにいちゃゆっくりできないよぉ・・・」 確かにここには草木が一本も生えておらず、すべてが岩肌で殺風景な事この上ない。 こんな所では、基礎能力が底辺のれいむたちではまともに生きていけないだろう。 まあしかし、あそこで罵詈雑言を言ったのが運の尽きだ。 このまま戻って他のゆっくりにフクロにされるか、ここで頑張って生きるかの違いなんだから耐えなさい。 「やだ・・・ゆっくりさせてよぉ・・・」 「おねがいします!れいむがわるかったです!あやまりますから・・・だからぁ・・・」 その言葉を、もっと早くに聞きたかったよ。 ずっと謝り続けるれいむたちに背を向けて、私はみんなの後を追いかけた。 ・・・さよなら、れいむ。 「「「「「い゛やだぁぁ゛ぁ゛ぁ゛!ゆっぐりざぜでよぉぉ゛ぉ゛!!!」」」」」 もう、私は振り返らなかった。 現在のゆっくり もう書く必要はない! ~脱出決行。別れの日~ とうとうこの日がやってきた。 私はいつものように防護スーツに身を包み、皆は見送る為にシャーク号の前に集まっている。 「おわかれだね、にんげんさん。わかりたくないよー・・・」 「いろいろとしゅぎょうになったみょん。ゆんせいいっしょうわすれないみょん!」 「じゃぉぉぉん・・・」 「うー、ないちゃだめっていったでしょ?」 「おにいさんのおかげでこいしも見つかりました。ほんとうにありがとうございます」 「もうどこにもいったりしないからだいじょうぶだよ!おにいさんも・・・またあおうね!」 「むきゅ~。でもおにいさん。ほんとうにぱちぇたちここにすんでいいのかしら?」 そう。ぱちゅりーが言う通り、彼らにかつて拠点であった場所である、ここに住むように私が勧めたのだ。 ここにはれみりゃやれいぱーどころかゆっくり自体がいない。よって敵となる者がいない。 彼らの繁殖方法がなんなのかは知らないけれど、思うがまま繁栄できるはずだ。 そしてふらんの食事なのだが、ここには沢山の果実がなっている事に気付いた。 色々と調べてみると、どうやら様々な果物が季節ごとに生るようだ。 ふらんが言うには、別にゆっくりじゃなくても甘いものなら何でもいいとの事なので、 これは使えないか?と思い提案した。 幸いふらんも気に入ったようだ。これでもうゆっくりを襲う事はないだろう。 仲間に会えなくてもめーりんや他のゆっくりがいるから寂しくもないらしい。 気候も落ち着いているし、近くに洞穴があるので多少雨が降っても大丈夫だ。 まさに“ゆっくりプレイス”だと言えよう。 最後にほんの少しだけど、恩返しができて本当に良かった。 ・・・さて、本当にもう行かないとな。 「おにいさん!たいへんだったけどたのしかったよ!!」 「みょんたちなかよく、げんきでやっていくみょん!しんぱいしないでみょん!!」 「じゃぉぉぉん!!じゃおぉぉぉぉん!!!」 「おともだちたくさんできて、ふらんとってもうれしかった。ありがとう!・・・うぅ~」 「私も、すこしじぶんがすきになれそうです!おせわになりました!」 「こいしはみじかいあいだだったけど、とってもゆっくりできたよ!ありがとね!!」 「おにいさん、ずいぶんあたまがかるくなったでしょ?・・・またのせてね!さようなら!!」 「「「「「「「ゆっくりしていってね!!!」」」」」」」 皆が口々に別れの言葉を告げてゆく。 が、しかし。これが今生の別れではない。 また会おうと思えばいつだって来れるのだ。・・・この防護スーツを纏って。 だから、きっと彼らにはこう言うべきなのだろう。 また会おう、と。 ~脱出後。シャーク号船内~ さて。救命信号も発信したし、最悪自力でも近くの補給コロニーまで行ける。もう心配する事はない。 帰ったらこの命がけの、それでいて不思議な冒険を話にまとめよう。 そして・・・まあ信頼できる近しい人間にくらいは見せてもいいだろうか。 だが彼らがいた星の場所に関しては、黙っていようと思う。 あそこは無闇に人が立ち入るような場所ではないように思えたからだ。 人々が彼らの存在を知る事で、邪な余計な考えを持つ者が訪れる必要はない。 彼らが望む事は、ただ自分と誰かが仲良く一緒にゆっくりする事だけなんだから。 私がいなくなった約一ヶ月間、随分世間を騒がせたのだと思う。 きっと帰ってから色々と忙しくなる。 だからせめて、彼らが別れ際に言ったとおりに今だけは思う存分ゆっくり休む事にしよう。 私はシートに身を預けて、この一ヶ月で何度も口にしたあの言葉を思い浮かべて目を閉じる。 ゆっくりしていってね、か・・・ なかなかいい言葉じゃないか。 ・あとがき ようやく書き終わりました。 かなりズルズル長引くし、正直放り出したくなった問題作です。 こうやって形にしてもなんだか気に入らないし、正直言って前編あげてなきゃお蔵入りだったでしょう。 それでも一応形にはしてみたので、読んで下さった方の時間が無駄にならない程度には・・・と思いたいです。 ちなみに、最近気づいた事ですが、私は通常種が嫌いなのではありませんでした。 れいむとまりさが嫌いなのです。あとレイパー。 なので今までもこれからも、とことん奴らを重点的に虐めていこうと改めて思いました。 最初はみんな好きだったのに、どこでこうなったんだろう・・・ では、ここまで長い間お付き合い頂いた方々。本当にありがとうございました。 また他の作品で!! 小五ロリあき ・過去作品 ふたば系ゆっくりいじめ 412 僕と『あの子』とゴミ饅頭と ふたば系ゆっくりいじめ 446 俺とゲスと自業自得な餡子脳 ふたば系ゆっくりいじめ 460 弱虫まりさとほんとの勇気 ふたば系ゆっくりいじめ 484 ドスと理想と長の資格 前 ふたば系ゆっくりいじめ 494 ドスと理想と長の資格 後 ふたば系ゆっくりいじめ 514 僕とさくやとおぜうさま ふたば系ゆっくりいじめ 548 てんことれいむとフィーバーナイト 前編 ふたば系ゆっくりいじめ 559 てんことれいむとフィーバーナイト 後編 ふたば系ゆっくりいじめ 583 ゆっくりしたけりゃ余所へ行け ふたば系ゆっくりいじめ 599 はじめてのくじょ~少女奮闘中~ ふたば系ゆっくりいじめ 615 お兄さんは静かに暮らしたい ふたば系ゆっくりいじめ 659 よくあるお話 ふたば系ゆっくりいじめ 674 かわいいゆっくりが欲しいなら ふたば系ゆっくりいじめ 701 おうちは誰の物? ふたば系ゆっくりいじめ 789 ゆめみるれいむときゃっしゅさん ふたば系ゆっくりいじめ 790 ユクミン 前 小五ロリあきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る れいむは囮です それだけしか取り柄は無い -- 2014-08-23 02 47 36 さとりとこいしかわいいよー。わかれよー。 -- 2014-08-11 20 44 33 ユクミン 続編お願いします -- 2013-08-12 00 25 35 とてもゆっくりできました。 続編書いてくれたら嬉しいなぁ・・・(チラッ) あとれいむざまぁwww -- 2013-04-03 04 04 59 ↓くいーんちゃっぴーやくはくいーんありすだねー、わかるよー -- 2012-10-01 19 27 14 ↓3 わかるよー くいーんちゃっぴーとかあめぼうずにぎゃくさつされるゆっくりがみたいんだねー -- 2012-08-24 00 36 33 このSSでここまで主人公とシンクロして読んだ作品は始めて。 そもそも自分こう言う話に弱いしw -- 2012-08-18 14 06 00 すばらしい!!!物凄くゆっくりできたよ!! 確かに主人公がほぼ傍観に徹してたのは少しもどかしかったかもしれません。 でも、それをさっ引いても凄くゆっくりできたよ!! -- 2012-03-19 12 52 51 ユクミン2編希望! -- 2011-11-03 12 06 56 ドスもゲスぱちぇもザマァ!wwww -- 2011-10-23 20 38 02 面白い! おにいさんとゆっくり達の友情に感動した。そしてれいむ達とドゲスともりけんざまぁww -- 2011-08-23 07 23 40 面白いなー 俺もやってみたいと思った -- 2011-06-09 13 07 20 やりたいなーこれ。 おにいさんはれいむどもの扱いに苦労してたけど、ゲームだったらむしろ進んで殺しまくりたい。れいむの集団を水に投げ込みまくったり、夜に置き去りにして現地生物に無残に殺されるところが見たい。 -- 2011-02-18 13 16 39 ユクミン2はまだですか? -- 2011-02-18 11 12 07 ↓×5 だってれみりゃとか頭悪すぎて説得理解できねえし、仲間になったとしてもわがままだし馬鹿すぎて味方食うだろうし、れいむ共と同じくクソ邪魔な汚物にしかなりえんよ。 れみりゃは可愛くないし冷遇して当然。と思うよ。 -- 2011-02-09 17 48 26 面白かった!! -- 2011-01-07 19 02 36 良い話だなー! オ●マーと、ゆっくり達(一部を除き)の友情に乾杯! -- 2010-11-14 20 11 28 好きだね -- 2010-10-16 22 09 54 葛藤して、変わって行く、捨てられない主人公がとても良かった。 ゆっくりで心温まる「対等の異種間の交流」が読めると思わなかったよ! ゆっくりに頼りきりの探索行なのに、不安が払拭されて行くのが面白かった。 -- 2010-10-06 20 01 53 主人公があくまで指揮者・傍観者に徹しているのがもどかしかったです。 だが元ネタがアレなので仕方ないのは分かるがむずむずしたよ。でもそれぞれの能力を活かした面白い作品でした。 ……しかし………… れみりゃの扱いがヒドイじゃないか!!! 胴付きれみりゃ10体登場のときは「おぜうさまも仲間に?ヤッター!!!」とか思ったのに、ふらん無双!? ぐがああああああ!!!可愛いれみりゃになんてことするんだ!おぜうさまは優遇して当然でしょうが! 何故れみりゃの扱いがデブ饅頭やゲロ袋と同じなんだよ!!!信じられん!狂気の沙汰だ! れみりゃ虐殺はこのSSの魅力を大きく損ねている!!! -- 2010-08-13 03 52 59
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/39.html
賽の河原 1KB 賽の河原 「一つ積んでは父のため……二つ積んでは母のため……三つ積んでは国のため……」 そこかしこからこんな歌が聞こえてくる。 いわずと知れた賽の河原。しかし、そこにはいつも居るはずの鬼が居ない。先日、鬼達は解雇されたのだ。 ここ最近の世界不況は、こんな所にまで影響を及ぼしているのである。 しかし、鬼が居なかったら子供達は、すぐに石を積み終わって成仏してしまう。 それだとノルマを達成できない。閻魔様に怒られる。 そこで、石の代わりにあるものを用意した。 「そこのがき!れいむにあまあまちょーだいね!」 ゆっくりである。 三日前から、ゆっくりの底部を特殊液でコーティングしたものを、子供達に積ませる事にした。 これならば、ゆっくりは動く事が出来なく、彼女達がが飛び跳ねたりして、山が崩れる事はない。 でも、それならば石のままでも良いはずである。では、何故ゆっくりを使用するようになったのかというと…… 「まりさはうごけないんだぜ!だからどれいのおまえがごはんをはこんでくるのはとーぜんなのぜ!」 「ありすにすっきりさせないなんて、とんだいなかものね!さっさとうつくしいまりさをよういしなさい!」 「むきゅ!このもりのけんじゃのぱちぇさまにごほんをもってこないなんて、なんてばかなの!」 「あまあまよこちぇじじぃ!」「ひざまづいてあんよをおなめ!」「んほぉぉぉぉぉぉ!とってもかわいいおちびちゃんねぇぇぇぇ!」 わいわい。がやがや。やいのやいの。ゆーだの。やーだの。 「ヒャァ!たまんねぇ!虐待だー!」 ゆっくりの罵倒を一日中聞いていたら、さすがの子供達もたまらない。 鬱憤が積もりに積もって、つい虐待をしてしまう。 「まずは底部をこの石で!」「ゆぎゃぁぁぁぁぁ!でいぶのふぇちごころくすぐるあんよがぁぁぁぁぁ!」「れいむしね!」 「そんなに腹が減ったなら、石を食いやがれ!」「ば、ばりざのげいのうじんみたいなはがぁぁぁぁぁ!」「まりさしね!」 「てめぇの目ん玉アマギってやる!」「ありずのうるうるつぶらなおめめがぁぁぁぁぁ!」「ありすしね!」 「えれえれえれ……」「ぱちゅりーしんでる!」 ゆっくりの山、崩壊。 「すっきりー!!!……あ!山が!」 こうして、子供達はまた最初から山を積まなければならなくなるのである。 「一つ積んでは父のためヒャァ!……二つ積んでは母のためヒャァ!……三つ積んでは国のためヒャァ!……」 既存作 妊娠過程 食葬 ふたば系ゆっくりいじめ 7 浅瀬 ふたば系ゆっくりいじめ 8 鉄鍋 ふたば系ゆっくりいじめ 17 さとり ゲームあきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 地獄? 虐待お兄さん養成所の間違いだろ? -- 2014-06-26 22 09 27 我々の業界ではご褒美です -- 2014-06-24 22 43 40 自分の心の中の鬼と戦うんですね。わかります -- 2013-07-21 01 40 34 良いのかこれは?あの世的に本当にこれで良いのか?汗 -- 2012-12-10 14 18 24 「ぱちゅりーしんでる!」に吹いたw -- 2011-10-07 21 15 46 もう…ずっとここでいいや俺…ゆ虐楽しいし…ってなる子供が出てきそう -- 2011-01-15 23 01 55 このシチュでヒャッハーせずに耐えろとか…恐ろしい地獄だぜ…ゴクリ -- 2010-09-04 18 23 45 永遠にヒャッハーできるんだから天国の間違いじゃね?w -- 2010-06-13 22 07 07 最終的にはヒャッハーを我慢して詰まないといけないんだぜ。 どう考えても地獄です、ありがとうございました。 -- 2010-03-30 16 29 14 地獄なのか天国なのかわかんねぇww -- 2010-01-20 20 30 37
https://w.atwiki.jp/jewelry_maiden/pages/245.html
イライラ……。 「マスタぁー?」 イライライライラ……。 「ねぇねぇー」 イライライライライライラ……。 「マースータァーッ」 「あぁー? なんだよ、天河石」 「う……ごめんなさい」 「え? あぁ、すまん。天河石を怒ってるわけじゃないんだ」 「そうなの?」 そうか、天河石に嫌な思いさせるような顔をしていたのか……反省。 「今日で4匹目なんだよ……」 「4匹目? 何がぁ?」 俺はカーテンを指差す。そこには小さな黒い点……それがもぞもぞと動いている。 「カメムシ……捕まえようとすると臭いし、飛ばれると鬱陶しいし、なんかもぉいろんな意味で強敵だ」 「きょうてきー? なら宝石乙女の名にかけてぇ、天河石がやっつけてあげるー」 珊瑚の真似か? 天河石はどこから取り出したものか、小さな虫取り網を片手にカメムシに接近していく。 俺は止めない。その代わり惨劇回避のため、口元にタオルを当てておく。 「とりゃーっ……あれ、あれれ……あうっ!」 ……天河石、南無。 「マスタぁー……臭い取れた?」 「諦めろ、しばらく残るから」 「あうぅ……」 結局、捕らえ損ねた者の洗礼を受けた天河石。かわいそうだが運命だ。俺は天河石と距離を取っておく。 「な、強敵だろ?」 「うぅ、手が滑ったんだもん」 「自らのミスに言い訳するな!」 「は、はいっ……マスタぁー、なんだかいつもと違うよぉ?」 「気のせいだ。さて、あの昆虫野郎はどこいっだぁ!?」 突然目の前に飛んできたカメムシが額を直撃。痛い……硬い外骨格であの勢いはけっこう痛い……。 「こんのやろぉ~……捕まえてミンチにしてやる!」 「ミンチは無理だと思うよ?」 もう勘弁ならない。俺は殺虫剤を片手に強敵を捜す。くそっ、人にぶつかったはずなのにもう姿をくらましてやがる……家具と家具の隙間……ゴミ箱の中……天河石の頭……。 「そんなところにいないよぉ」 「それもそうか……あ、いた!」 いたも何も、最初にいたカーテンにまた止まっていた。 「馬鹿にしやがって……覚悟しろよぉ」 「マスタぁーがんばれー」 殺生ごとにがんばれという応援はどうかと思うが、この際気にしない。ゆっくりカーテンとの間合いを詰めて……よし、ここなら殺虫剤の射程範囲だ。 「ふははは! くたばれカメムシーいぃぃ!?」 なんということだ……最後の一歩を踏み出した俺は、こともあろうに天河石が放置したままだった虫取り網につまづいてしまった。そしてとっさにカーテンに掴まってしまい……。 「昆虫風情を相手にして、なぜこのような惨劇にならなければならないのだ……」 「面目ない」 「ごめんなさい……」 結局、修行から帰宅した珊瑚がカメムシを除去してくれた。 「まったく、これではカーテンも買い換えなければならないのではないか」 「そうだな……」 「大体あのような小さな虫、いくらでも追い出す方法があるではないか。それをわざわざ怒りに任せて……主とはいえ、情けない」 言い返せない……言い返したくもないけど、言い返せない。実際自分が情けないし……くそぉ、カメムシなんて嫌いだ。 「珊瑚ちゃん、こっちに来ないの?」 「臭いがきつい。いくら主と天河石とはいえ、今回は近寄りがたい」 「ごもっとも……」 「くそ、斧にも臭いがついてしまったか……恐ろしい虫だ」
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/1079.html
俺とありすのゲーム 15KB 制裁 れいぱー 現代 罪の意識 独り言です 自分は必ず愛されている どんな拒絶も罵詈雑言も愛の裏返し 暴力も一つの表現方法 そんなありすに 飼いゆっくりを殺された人間さん 彼がレイパーに罪の意識を認識させるSSが読みたいです 無理ですか?そうですか… 独り言です 挑戦してみました ※レイパーは強靭な生命力、精神力をもっています ――ある男の手記より抜粋 俺はゆっくりと「ゲーム」をしている。 対戦相手はゆっくりありす。 俺の飼いゆっくり――ゆっくりれいむ――を嬲り殺しにしたレイパーありすだ。 「ゲーム」の勝敗を決めるルールは極めて単純。 俺は、ありすに罪の意識を認識させることが出来れば勝ち。 ありすは、罪を自覚することなく発狂、あるいは死亡すれば勝ち。 ただそれだけ。 俺が一つの手段を講じ、それに対してありすが自我を守って生き残るたびに、1ゲームが終了する。 どうしてありすを潰してしまわないのかと幾度も自問した。 こんなことをしても、れいむは帰ってこない。 正義感や復讐心? 違う、そうじゃない。 れいむが殺され、俺にとっては思い出だけがれいむの全てだ。 ありすが死んでも、こいつが愚にもつかない驕慢を捨てない限り、れいむとの思い出までが穢されている気がしてならなかった。 俺は、れいむを守ることができなかった最低の飼い主だ。 もうこれ以上、このバケモノにれいむを奪われるわけにはいかなかった。 この「ゲーム」は俺にとっての罰でもあるのだ。 今日も俺は、ありすのいる地下室へと下りていく。 「さあ、ゲームを始めよう、ありす」 俺は14回目の「ゲーム」開始を宣言する。 * * * * * * * * * 何重にも巻かれた鎖と南京錠によって厳重に封印された鋼鉄製の牢獄。 それが俺からありすへの最初のプレゼントだった。 あまりにも“とかいは”なデザインに感動して、ありすは3日3晩、俺に対する感謝の気持ちを叫び続けてくれた。 その次の贈り物はアクセサリー。ガスバーナーで先端が真っ赤になるまで熱した裁縫針。 目以外の全身にバランスよく何十本も打ち込んでやったら体を震わせて感動していた。 あぁ、でも、針を抜いた直後にかけてやったタバスコのシャワーの方がお気に召してくれていただろうか? すっきりの相手を与えてやったこともあった。 自分が世界一の美ゆっくりだと信じて疑わないありすのお眼鏡にも適う、とびっきりの美まりさだ。 とはいえ、拘束されたところを後ろから犯されたんじゃ顔なんか見えてなかったかな? その後子供も生まれた。 ありすに瓜二つのとっても可愛いおちびちゃんたちだ。 元気に「ゆっきゅりしていっちぇね!」と挨拶して、母親に擦り寄ろうとする姿、その笑顔は、さながら天使のようだった。 だから、ありすの目の前で、1匹ずつ全身を焼いて叩き潰してやったときは素晴らしい喜びようだったな。 子供たちの断末魔と、肌に飛び散るカスタードの温もりは最高だっただろ? 貴様は幸せだぞ、ありす。 俺はれいむの悲鳴すら聞くことができなかったのだから。 でも駄目だ。こんなのでは駄目だ。 * 説得、教育、対話、恫喝……。 ありすを捕らえてから、俺は思いつく限りの方法でありすに己の罪を理解させようとした。 だが出来ない。出来なかった。 初期に試みたそれなりに平和的な方法は何の効果も示さず、やがて俺は拷問主体の「ゲーム」を始めるようになった。 今までに消費したオレンジジュースは、どれくらいの量になるだろう。 ありすにとって『ありす』は絶対の存在だった。 全てのゆっくりは心からありすを愛している。 拒絶と憎悪の感情は「つんでれ」の一言で片付けられる。 嬌声を上げ、涎を撒き散らしながらゆっくりを犯すありすの姿は美の象徴であり、 苦悶の表情を浮かべて事切れたゆっくりたちは、ありすの慈愛に感謝しつつ、最高の幸福を感じて逝ったのだ。 ありすに犯し殺されることこそが、ゆっくりにとってはこれ以上望むべくもないゆん生の幕切れなのである。 これがありすの言い分。それは完全に把握できた。 しかし切り崩せない。傷一つ付けられない。 当然といえば当然だ。 どれだけ痛めつけられても聞く耳を持たず、唯一絶対の『真理』を狂信するような相手を、どうやったら論破できる? その『真理』を破壊しようにも、それはありす自身を殺すのと同義なのだ。 殺してしまってはならない。 ありすには己の罪を、『ありす』の醜さを理解させなければならない。 俺にとっての本当の相手は、この『ありす』だった。 そう、ありすを改心させる必要などない。 『ありす』を殺すことが出来れば、それで充分。俺の勝ちなのだ。 * 146回に及ぶ対戦は悉く引き分けに終わった。 ありとあらゆる責め苦を受けてなお、ありすは正気を失わず、己の罪を理解した振りさえしなかった。 狂ってしまわないように俺が手加減したこともあるだろうが、一番の要因はありすの底なしの欲望とプライドだろう。 「ありすは こんなところで しねないわ! ありすの とかいはなあいを まっているみんなのためにも!」 ありすは嫌らしい笑みを浮かべながら、俺に向かって言い放った。 俺がどんなに言葉を尽くそうとも、どんなに苦痛を与えようとも、醜く歪んだ表情さえ矯正できなかった。 お互いに負の感情だけが膨れ上がり、徒に時は過ぎていく。 俺は許せなかった。 れいむに想像を絶する苦しみを与えて殺し、それを嬉々として語るありすのことを。 れいむを守ることが出来ず、どうやってもありすの価値観を覆せなかった俺自身を。 俺は耐えられなかった。 ありすのようなゆっくりによって、れいむのゆん生が侮辱され、否定されることに。 そしてその暴言を、ただ殴りつけることでしか止めさせられない己の不甲斐無さに。 本当に、辛くて苦しい、長い日々だった。 表面上は何とか平静を保てても、俺の精神は拷問を受けるありす以上に磨り減り、限界に近づいているのが分かる。 だが、それもあと少しで終わる。 ようやく「あれ」の目処が立った。 この方法で駄目なら、もう俺に打つ手は残されていない。リザインだ。 もしも『ありす』が生き残ったならば、そのときは貴様の体を寸刻みにして殺してやろう。貴様の勝ちだ、ありす。 ――手記はここで終わり ――以下は、男だけが知る顛末 俺は地下室へと向かう。 重い扉を開くと黴臭い冷気が流れ出し、俺の体にまとわりついてくる。 暗く澱んだ空気に支配されたこの場所ほど、俺たちに相応しい舞台はない。 大して広くもない部屋の中央には大きな金庫。 扉を天井に向ける格好で鎮座している。 わざわざ鎖で縛り上げたのは、そうでもしないとありすが逃げ出してしまうように思えたからだ。 封印を解き、牢獄の天井を開け、俺はありすに呼びかける。 「さあ、ゲームを始めよう、ありす」 俺は、193回目にして最後となる宣言を、静かに行った。 * 金属製であるが故に、氷のように冷え切った独房の底から、ありすは俺を睨みつけていた。 「この いなかもののくそじじぃいぃぃぃいいいいいい! だせぇっ! ここからだせぇぇぇえええ!! しねぇっ! ゆっくりしないで しねぇぇぇえぇぇぇぇぇぇえええええええええ!!」 憤怒の形相、止め処もなく溢れ出す罵詈雑言。 どこまでも醜悪なゆっくりだ。 一目見るだけで精神が蝕まれるような、今までとなんら変わりのないありすの様子に、しかし俺は安堵する。 「元気そうで何よりだ。そうはしゃぐなよ、ありす。これが最後のゲームだ」 そう言いながら、俺はありすを抱え上げる。 俺の言葉にありすはビクンと反応した。 「さいご……? これでおわりなの……?」 「あぁ、これが終われば解放してやる。だから……」 俺が最後まで言い切らないうちに、ありすは狂喜した。 「田舎者の野蛮なジジィもようやくその下劣な脳味噌でありすの美しさを理解し、ひれ伏した」だの、 「今までの非礼は万死に値する。アホ面を晒してゆっくりしてないで即刻くたばれ」だの、 「でもその前にすっきり用の美ゆっくりを用意しろ、3分間待ってやる」だの、 好き勝手なことをほざいてくれた。 俺はその全てを無視して、用意していた箱の中にありすを投げ入れた。 「ゆぎゃっ! このくそじじぃ! きいてるのぉおぉぉぉおおお?! さっさと……! ……あら……、……これは……かがみ?」 俺を罵倒しかけたありすの視線が一点に注がれる。 ありすを放り込んだ箱は、1メートル四方の底を高さ50センチの壁が囲む簡単な作りだ。 ただし、その壁の一つは中に入ったありすの姿を映し出す「鏡」だった。 * * * 以前ありすに対して行った拷問の一つに、鏡だらけの空間に閉じ込めるというものがあった。 醜いありすに囲まれてさぞや怯えることだろうと期待していた。 ところが俺の予想に反して、鏡地獄から出てきたありすは涼しい顔をしてこう言った。 「ゆふん。やっぱり ありすのうつくしさはつみねぇ。きょうは ゆっくりできたわよ。じじぃも やっと……」 そこから先は聞いていなかった。 ありすは「鏡」を理解し、「自分の姿」を認識できる。 その事実。閃くアイディア。 俺は踊り狂いたい気分だった。 これならばあるいは、俺の攻撃は『ありす』に届くかもしれない。 ありすとの「ゲーム」を続けながら、俺は思いついた方法を実行できるだけの技術を探し求め、遂に見つけた。 * * * そして今、ありすは「鏡」を見ている。 もっと良く見ろ、ありす。 その目にしっかりと焼き付けろ。 自分自身の姿を。これから起こることを。 もうすぐ虚飾の城の中の醜いお姫様は引き摺り出され、八つ裂きにされる。 それを為すのは、ありす、他ならぬ貴様自身だ。 * * * 箱の中のありすは陶然として、「鏡」に映った自分の姿に見とれている。 「ゆぅん。ありすの びぼうは せかいいちだわぁ……」 俺はありすに訊いた。 「ありす、それは間違いなく貴様なんだな?」 「ゆっ? なにをいってるの? じじぃは かがみもしらないの? ぶざまな いなかものねぇ……」 心底呆れたという表情で俺を見上げるありす。 対する俺は、笑顔で答えてやる余裕すらあった。 「そうか、気に入って貰えて嬉しいよ。それじゃあ俺から貴様への、最後の贈り物だ」 俺はそう言うと、ありすの目の前にある「ガラスの仕切り」を取り外した。 「……ぇ……?」 ありすが驚愕に目を見開く。 ありすの前にはありすがいた。 口を金魚のようにパクパクさせるありすと、にこやかに微笑むありす。 俺は仕切りの向こうにいたありすに、ゆっくり用の媚薬がたっぷり入った注射器を突き立てた。 瞬時に発情し、レイパーありすへと変貌するもう1匹のありす。 「やれ、真正面から」 端的な命令を下す。 「んほっ! ありずぅうぅぅぅうううううう!! ずっぎりじまじょぉおぉぉぉおおお!!」 レイパーありすが奇声を上げてありすに飛びついた。 「……! ……?! ……?!」 何が起きているのか理解できず混乱するありすにレイパーありすが圧し掛かる。 「ながなががわいいありずねぇえぇぇぇええええええ! んほぉおぉぉぉぉぉおおおおお!!」 「……?! い……!!」 べっとりとした粘液塗れの体を押し付けられて、ありすは我に返った。 そのときにはレイパーありすは完全にありすを組み敷いていた。 発情したありすの力はゲスまりさやでいぶすらも凌駕する。 ただのありすには抗うことなど出来はしない。 いや、そもそもありすは抵抗したくても、する訳にはいかないのだ。 そうだよなぁ? 涙目になって耐えるありすに、俺は言った。 「自分自身に犯される気分はどうだ?」 「?!」 ありすは激しく動揺したが、声を出すまいと唇を噛み締める。 いいんだよ、隠さなくても。 そのレイパーありすの飾り、髪の毛、瞳、そして肌。 全部、見覚えがあるだろう? 何故って、正真正銘貴様のものなんだからな。 * 俺が探し求めた技術。 それはゆっくりの中身を完全に入れ替えるという非合法なものだった。 どうして非合法なのか? そんな技術がまかり通ってしまったら、現行のバッヂによる飼いゆっくり登録システムが崩壊してしまうからだ。 相当な金と時間を使い、俺はやっとその処置を施してくれる「医者」を探し出した。 事情を説明し、俺がどのようにしてありすを断罪するつもりなのかを話すと、彼は快く協力してくれた。 れいむを殺したありすと、俺の命令通りに動くよう徹底的に躾けた野良ゆっくりのありす。 2匹を麻酔で眠らせて、冷凍した後に、慎重に皮を剥ぎ取り、凝固した中身を取り出す。 カスタードが溶け出さないうちに取り替えた皮を癒着させ、眼球、毛髪、飾りも全て交換する。 手術は成功した。 * 「んほぉおぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおお!!」 レイパーありすが体をこすりつける度に、その体液が全身から大量に分泌され、粘度を増していく。 「ゆぐっ……! ひぐっ……!」 レイパーに無理やり肌を重ねられる感触はどうだ? 「……うぶっ……! ……ぐぅぅ……!」 おぞましいだろう? 気持ち悪いだろう? 大丈夫か? 吐きそうなんじゃないのか? 「……ぅあぁっ!!」 だけど拒絶することなんか出来ないよな? だってそいつはありす自身なんだから。 自分自身だと認識してしまったんだから。 そいつが貴様に対してしていることは、貴様がれいむにしたことと全く同じ。 貴様が上から目線で高説をぶった、“とかいはの愛”の再演だ。 それを否定するということは、すなわち『ありす』を否定するということ。 ありすを支えていた行動原理を根底から否定するということ。 それが分かるくらいの頭は持っているんだよな? まりさに犯されたときには散々悲鳴を上げたのに、今回はえらく静かだな。 「うぅっ……! うぅっ……! うぅっ……!」 5分が経過した時点で、ありすの全身でレイパーありすが触れていない箇所など無かった。 否、まだあった。 「口の中が残ってるぞ。やれ」 「んっほぉぉおおおぉぉぉぉぉぉおおおおおおお?! ぢゅっぢゅじまじょおねぇえぇぇぇええええええ!」 「ぶびゅっ……?!」 レイパーありすは執拗に接吻を繰り返し、辺りに体液を撒き散らす。 そしてありすの口内に、ヌラヌラとした蛞蝓の様な舌を捻じ込ませていく。 「おぶぉっ! ぶぅぅ! ぶぅぅぅぅぅ……!」 ほら、自分の醜い顔をもっと良く見ろよ。 世界で一番美しいんだろう? ばっちり見えるだろう? これ以上ない特等席だ。 レイパーありすの嬌声と、聞くに堪えない効果音が地下室に響く。 それらの音に混じって、ありすの悲鳴も段々と大きくなっていった。 「あぁっ……! あぁあっ……!」 レイパーの舌がありすを舐めまわす。 “とかいはな愛”を与えてもらっているんだろう? もっと嬉しそうな顔をしろよ。 「おぐぉぉっ! おぶぅぉぉぉっ!」 レイパーの目がありすを睨め付ける。 貴様に犯されることは最高の幸せなんだろう? 感極まって言葉もないのか? 「ゆぁぐぅうわぁぁぁぁぁあああああああああっ!」 レイパーがありすを蹂躙する。 今やありすは死に物狂いで暴れようとしていた。 しかしガッチリと押さえつけられているために抜け出すことも叶わない。 むしろ、その動きがレイパーに更なる快感を与えていた。 「ありずったらつんでれねぇえぇぇぇええええええ!! だいじょうぶよぉおおお! わがってるがらぁあぁぁぁあああ!!」 そして、間もなく絶頂を迎えようかというときになって、遂にありすは言った。 「あでぃずがっ……! あでぃずがまぢがっでまじだっ! だがらだずげでっ! ごんなのもういやぁあぁぁぁああああああ……!」 粘液塗れになり、絶え間なくこみ上げているであろう嘔吐感に耐えながら、ありすは必死に懇願する。 違うな。 俺が求めているのはそんな答えじゃない。 さあ、自分の本心を曝け出せ。 れいむは貴様以上に辛かっただろう、苦しかっただろう、憎かっただろう。 だから貴様も自分自身を、『ありす』を憎め、恨め、呪え。 「あでぃずはっ! あでぃずはうづぐじぐなんかありまぜんっ……! もうやめでっ……! もうみだぐないぃいいいっ……! いやぁっ! いやぁっ! いやぁあぁぁぁああああああっ!」 ほら、貴様自身の手で『ありす』を殺すんだ。 「あでぃずはじぶんがずっぎりじだいだげのざいでいのゆっぐりでじだぁあああああ……! あでぃずはっ! あでぃずはっ……!! あでぃずはぁあああああっ……! あでぃずは『××××』なゆっぐりでずぅうぅぅぅううううううう……!!」 言った。 やっと言った。 ただその一言で、『ありす』を守る城壁はあっという間に崩壊していく。 ようやく会えたな、『ありす』。 そしてお別れだ。 俺はありすに顔を近づけ、囁いた。 「自分がどれだけ醜く穢れた存在か理解できたな? 貴様はこの世に生きてること自体が罪なんだよ」 ありすの濁った瞳の中で、『ありす』がのた打ち回っているのが見えるようだった。 「鏡の国で、一生無様に踊り続けろこの××××が」 いっぱいに見開かれたありすの瞳から光が失われていく。 今この瞬間に、『ありす』は粉々に砕け散った。 ありすはピクリとも動かない。 「あぁ……ぁあ……あぁ……」と壊れた嬌声を上げ始めた。 レイパーが体を揺するのに任せて、虚ろな目は何も見ていなかった。 「世界で一番好きな自分と、いつまでもゆっくりしていってね」 最早ありすの悲鳴は聞こえなかった。 ありすたちをそのままにして、俺は地下室から出て行く。 閉じた扉の向こうから、「ずっぎりぃいぃぃぃぃぃぃいいいいいいいいい!!」という叫び声だけが聞こえた。 もう、ありすのことは憎くはない。 もう、れいむがいないことは辛くはない。 それが仮令、今この瞬間だけのものだったとしても、俺の心は確かに安らいでいた。 今は、これでいい。 了 満ち足りたでいぶであるより、満たされていないれいむであるほうがよいし、 満ち足りたれいぱーであるより、満たされていないありすであるほうがよい。 そしてもし、そのれいぱーやでいぶが、これと違った意見であるとしても、 それは奴らがこの問題について自分たちに分かる面しか知らないからにすぎない。 それにひきかえ相手の方は、両方の面を知っているのである。 だから教えてあげてみました。 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る ゲームが凄く続いたんだね 自分自身にね、うん、さぞかし嫌だと思うよ。(自分だったら) -- 2015-01-09 03 07 45 なるほど・・・素晴らしい作品です -- 2013-08-20 06 31 58 ↓×6 馬鹿なんじゃねーの? -- 2013-07-02 21 02 50 ↓×5 自分ではSSを書けないくせに、コメントして自分が神か何かだと思っている (自称)神(笑)を気取って自分に酔ってる様がキモ過ぎて吐き気がする 相手が自分に与えてくれることを当たり前だと思っているとか ゲスゆっくりとレベルの同じ餡子脳だな -- 2012-01-11 19 07 00 れいぱーを自覚させるとはこのおにいさん、策士! -- 2011-05-15 00 32 22 ↓↓↓普通の人と思考がズレすぎてて可哀相になってくる -- 2011-04-15 17 48 51 下に同じ -- 2011-01-10 10 52 56 素晴らしい それだけです ↓ 読んでからコメしろよ 失礼しました -- 2010-11-30 18 56 07 このお兄さんはゴミだね れいむごときが殺されたくらいでウジウジとウザ過ぎ れいむを殺したとてもゆっくりできるありすを代わりに飼えばいいだけの事 悲劇のヒーローを気取って可哀想な自分に酔ってる様がキモ過ぎて吐き気がする れいむごときで悲劇のヒーローを気取っちゃうカスは富士の樹海にでも行って下さい -- 2010-11-26 07 29 43 すばらしい作品でした -- 2010-11-05 16 22 33 素晴らしい作品だな…これが、れいぱーを”殺す”って事なのかー -- 2010-10-13 20 27 32 成る程ね・・・ こんなに引き込まれる文を書ける作者様がうらやましいです。 -- 2010-09-16 11 45 42 なにいってるのー?でいぶもげすもゆっくりできるんだよー。 たたきつぶしたり、ひきちぎったりするととってもゆっくりできるんだねー。 -- 2010-07-16 22 27 31 この世に生きてること自体が罪 ←まさにその通り。ゲスやレイパーやでいぶとか -- 2010-06-25 01 27 48 新境地... 面白かった -- 2010-06-17 07 41 26 すげぇすっきりした -- 2010-06-08 22 38 43 レイパーを説き伏せるのはなかったのですっきりした -- 2010-03-09 12 29 01 今までに無い発想。 読んでてワクワクしました。 -- 2010-02-15 01 21 03
https://w.atwiki.jp/kt108stars/pages/682.html
417 名前: NPCさん 04/10/25 03 12 03 ID ??? きくたけ一味は困ったちゃんという事でよさそうな流れですね 419 名前: NPCさん 04/10/25 03 54 34 ID ??? 417 どんな流れ? 420 名前: NPCさん 04/10/25 04 24 04 ID ??? クロスオーバー=悪のながれじゃない? 493 名前: 417 04/10/25 19 12 43 ID ??? 419 遅レスですまんが 420のいう通り 想定してるのはRPGマガジンの頃だけど それはそれとしてきくたけが困ったちゃんだったお話 秋葉イエサブで卓借りてセッションしてたらきくたけが来て 後ろから5分ほどじーっとこっち見てた やりにくかった スレ38
https://w.atwiki.jp/yonta/pages/74.html
詳細設定(SS詳細設定&イラスト詳細設定スレより) 詳細設定(SS詳細設定&イラスト詳細設定スレより) 年齢:30代 職業:吏族 性格:丁寧 一人称:私 髪形:ショート 顔立ち:眼鏡 体格:紳士 服装:スーツ その他:壮年紳士、ミスターホテルマン、芝村裕子先生の陰謀で、たまにメード姿