約 1,198,834 件
https://w.atwiki.jp/ula2ch/pages/13.html
べっかんこって何? 「べっかんこ」とは携帯から2ちゃんねるを閲覧できるサービスです。 ※PCからも閲覧できます。 べっかんこで何ができるの? 2ちゃんねる/BBSPINK/わいわいkakiko/oh!その他の閲覧 ☆携帯から2ちゃんねるやBBS PINK などがサクサク見れます。 ☆●アカウントがなくても●ログインして過去ログが見えちゃいます。 ●って何? 【祭】今のニュース ☆2ちゃんねるに集まってくる内外の最新ニュースをリアルタイムにお届けします。 【祭】ニュースTOP10 ☆今、2ちゃんねるで一番書き込みの激しいスレッドTOP10をチェックできます。 ☆祭に乗り遅れるな! 最近見たスレッド「歴」 ☆2ちゃんねるなどを閲覧した時に自動的にスレッドなどの履歴を記録します。 ☆ほとんどのページで「*」ボタンを押すだけで呼び出せます。(全ての携帯電話に対応!) テンキーの配置についてはこちら 超スレタイ検索「フラダンス」 ☆2ちゃんねる全板のスレッドのタイトルを検索できてしまいます。 ☆「あのスレッドはどこにあったっけ?」なんて時に便利です。 うさみみ ☆各板の新着dat落ち情報が見れます。 ☆「あのスレッドどこにいったんだろう?」なんてときに便利です。 ろばみみ ☆各板の今読まれたがっている過去ログのTOP700です。 ☆「読みたくても読めない」そんな怨念のリストです。 ねこみみ ☆各板の今一番読まれている、人気過去ログのTOP700です。 便利機能 ☆今見ているスレッドをTwitterにつぶやく機能 ☆パソコンからの閲覧時に、今見ているスレッドのQRコードを表示する機能 llk -- !ninja (2011-06-22 21 30 30) 解除 -- ゼッケン774さん@ラストコール (2012-11-08 19 12 51) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/minnasaba/pages/635.html
Fate/Another Servant HeavensFeel 2 第十五話ミニ劇場 ~芸術戦争~ 遠坂 「というわけで今回より聖杯戦争は平和的に解決する道を選ぶことになった」 一同 「………はい?」 ベーオ 「あ、あの遠坂殿?」 遠坂 「冬木の土地を管理するセカンドオーナーの決定だ。異議は認めない」 ヘイドレ「おいおい何考えてんだオメェ?ヴァカじゃねーのか?」 雨生 「俺もそう思う。馬鹿じゃないのか遠坂」 アン 「そうじゃそうじゃ。土地の管理者ならその辺りの隠匿工作もしっかりせんかい」 間桐 「遠坂お前の無能を他人に押し付けるな」 ラメセス「然り。俺様は俺様のやりたいやり方で勝利する。下郎如きが口を挟むでないわ!!」 ローラン「そーだ!そーだ!」 遠坂 「…………お・ま・え・た・ち・がっ!!!(拳振り上げて)」 ヘイドレ「ぐあっ!?な、何だこの硬いもんは!?」 雨生 「いぎゃっ!!ひ、額が割れたぁぁ!!」 アン 「げぼ!!!?あ、ああああ!ワ、ワシの鎧に皹があぁぁぁ!!?」 間桐 「がっ!!?ろ、肋骨が……」 ラメセス「イタイイタイ!!やめろ下衆め!! ファラオの頭を鈍器で殴るとは気違っているのか貴様!!」 ローラン「痛タタタタタっ!!?おいファイター!お前のマスターを止めてくれー! 掌サイズの特大ダイヤモンドでサーヴァントを殴るとか正気じゃないって!!?」 遠坂 「これぞ我が遠坂家に伝わる拳法『宝珠拳』なり!!」 ベーオ 「見事な拳法だ遠坂殿!」 忠勝 「待たれい、拳法と謳っておきながら宝石を鈍器にして撲るだけとはこれいかに?」 遠坂 「そういう拳法なんだから仕方が無い」 ヘイドレ「痛ってぇな!ぶっ殺すぞてめ!…ぶはっ!?」 雨生 「バーサーカーこんな奴やって、うぎゃっ!!」 遠坂 「お前と!お前が!押し込み強盗殺人紛いの真似ばかりするから!(ゴスッゴスッ!←打撃音)」 ローラン「お、おいバーサー……痛い!痛いぞ!」 遠坂 「お前が!メルヘンな馬車で町中を闊歩するから!!(ゴリゴリ!)」 ラメセス「おい貴様いい加減にしないと…… ああああネフェルタリィィ!野蛮人が俺様に襲い掛かってくるぅぅ!」 遠坂 「お前が!所構わず巨大な建造物をおっ建てるからっ!!(グリグリグリ!)」 アン 「マスターバーサーカーじゃ!第二のバーサーカーが現れよった!」 間桐 「お、お、お前が何とかしろよサーヴァントだろ……ぎゃああああああああああ!!!」 遠坂 「そしてキ・サ・マ・らが!町を大破壊してくれるから……っ! 私の隠匿工作が追いつかなくなっているんだろうがあああ!!!(ぎゅるるるる←遠坂の回転音)」 忠勝 「これが世に名高いハリウッド映画、乱暴~怒りの鉄拳~でござるか!?」 遠坂 「はぁはぁ!というわけで平和的に解決することにした。判ったな!」 負傷者達「ハイ……」 遠坂 「さて平和的にやるのならやはり芸術で勝負を決めようと思う」 綾香 「なんで芸術なの?」 遠坂 「私の趣味だ」 綾香 「あ、そういう自分基準なんだ……」 ソフィア「まあ私はミスタトオサカに賛成するがね。下品な競い合いよりかはいい」 ローラン「つまり絵や彫刻とかで一番言い出来だった奴が勝ちなわけだな?」 遠坂 「その通りだ。ただしサ-ヴァントが作ったもので無いと認めないから注意するように。では始め!」 牧師 「私たちは見ているだけでいいのか。 芸術面で勝負させればライダーに勝てる者が居る筈もないというのに」 綾香 「油断してると足元掬われるわよ?ランサーの手先の器用さは大したものなんだから」 雨生 「ふふんその自信、後から後悔することになるぞ。 なんて言ったってうちのバーサーカーはKOOLだから!」 アインツ「そのクールは駄目な方のクールじゃないかしら?」 各自鋭意製作中……そして完成! 遠坂 「さて各自出来上がったものを見せて貰おう」 綾香 「審査員は?」 ローラン「こいつにやって貰えばいいと思う、な!」 オリヴィ「………なぜだ?」 遠坂 「まあ良いだろう。 オリヴィエならば騎士の誇りに誓って公正な判定をしてくれる。そうだろう?」 オリヴィ「いや…だからなぜ私が……説明しろ!スタッフゥゥゥウーーーー!!」 遠坂 「では最初の者、作品を出してくれ」 ローラン「おう!俺の作品はこれだ!ジャジャーン!」 綾香 「岩?」 遠坂 「……岩だな、どこからどう見ても」 オリヴィ「ローランこれが君の芸術なのか?せめて石の加工くらい──」 ローラン「ふっふ~ん。いいやまだまだ、オレの芸術はこれからだ! うおおおおおおおおお弾け飛べ……とうっ!!!(岩まで突っ込んで行って…ちゅどーーん!)」 間桐 「うわっ何考えてんだこいつは!?」 綾香 「イタッイタタ!撒き散らされた岩の破片がっ」 ソフィア「ごほっごほっ!おまけに砂埃まで、おのれ卸したての服を…!」 遠坂 「で、セイバー。今のはなんだったんだね?」 ローラン「よく言うだろ? 芸術は爆発だって!!だから岩を爆発させてみた!」 ローゼン「………………」 ラメセス「………」 アインツ「……こんな知能指数の低い者がアインツベルンのサーヴァントだったなんて……」 遠坂 「で、判定は?」 オリヴィ「0点。ローラン!他の人に迷惑をかけるなといつも言っているだろう!」 ローラン「ええええええ!!?なんでだ!?オリヴィエの裏切り者ーー!!」 オリヴィ「君が根本的に芸術というものを間違っているからだっ!」 遠坂 「まったく芸術をなんだと思っているんだ。ファイター!手本を見せてやるんだ!」 ベーオ 「あ、いや遠坂殿、私はちょっと不調で……」 ヘイドレ「おい…こいつもなんの加工もしてねえ岩を用意してっぞ」 雨生 「ゲラゲラゲラ!ネタが被ってるくーるだ!クールすぎるぞファイター!ゲラゲラ」 遠坂 「ファイタァァァアアアアァァァ!!!!(怨」 ベーオ 「あ、あ、えと、えと!そ、そうだ! こう泥を全身に満遍なく塗りたっくって、それからポーズとって……。 ボディビルの銅像!……とかどうだろう?」 ラメセス「はっはっはっは!!これは傑作だ! 大英雄ともあろう者が体を張った大層な一発芸だなファイター!」 綾香 「セイバーとファイターって色んな意味で同レベルだったんだ……」 遠坂 「ファイタァアァアアァァァーーー!!(赤面)」 ソフィア「ぷくっくっくっ!し、審査員、くっく!は、判定、はククッ!」 オリヴィ「プッくくっ…5点…(笑い堪えながら)」 ベーオ 「く、無念!」 忠勝 「では次は拙者の番でござるな、見よこれぞ芸術でござろう!」 遠坂 「おおっ!」 間桐 「へぇ、意外に上手いな。それに特徴を捉えているから結構似ている」 ソフィア「今までがクソだった分余計にそう思えてしまうな」 綾香 「うわ上手!ってこれ私?」 忠勝 「拙者の主である沙条綾香殿の等身大彫刻でござるぅぅ! ちなみに胸元は少し増量しておいたで…ゴハッ!?」 綾香 「変な所で妙な気遣いを見せるなっ!(赤面)」 忠勝 「あ痛たた。折角慎ましい主殿の胸元を不憫に思ってやったことだというのに」 綾香 「余計はお世話よ!死んでまで喧嘩売ってんのアンタ!!?」 遠坂 「さあこれは結構な良作だ判定は!?」 オリヴィ「出来もさることながら君主に対するその思いやり。 感動しました異国の騎士よ。80点です」 アン 「ちなみに裾の下はどうなっておるのかなぁ~?」 綾香 「覗・く・な!」 アン 「じゃからと言って普通英霊の顔を踏ん付けるもんかおなごよ?」 綾香 「とかなんとか言いながら生の方のを覗こうとするなっ!!(加圧)」 アン 「ぐおおおお!?踏み付けが強く…! いやしかし!こ、これは……ちょっと、いいかもしれんぞぉぉぉ!」 剣&槍 「人の主に何してるこのマゾ弓兵!斬り捨てるぞコノヤロー!!」 ヘイドレ「オイいつまでやってんだ変態野郎ども。次は俺の番だ」 ローゼン「よもや貴方までファイターやセイバーと同じオチということないでしょう?」 ヘイドレ「ハッ!バカ言うんじゃねえよ。これが俺の芸術!題名は阿鼻叫喚!」 阿鼻叫喚「ア”ア”ア”ア”ァァア!もう”コロシテクレ”ェ~死なぜてくれぇ~だのむぅ」 綾香 「ひぃ!ナニコレ!?」 ソフィア「に、人間かコレ?!!」 ローゼン「誰が」 ベーオ 「本物の」 オリヴィ「阿鼻叫喚を」 遠坂 「作れと言ったあぁぁぁぁ!!」 ヘイドレ「あべしっ!!」 雨生 「ええええ!!!?ほわっと!?これじゃ駄目なのか!? バーサーカーと相談した結果芸術は悲壮感溢れる生の作品が良いって事になったのに!」 ローゼン「だからと言ってこれはナマ過ぎるでしょう!!」 遠坂 「何のための芸術勝負だと思っているんだお前らは!さらに屍の山をこさえてどうする!」 オリヴィ「判定するまでもなくマイナス100点!」 雨生 「ええええ不公平じゃん不公平じゃん!」 遠坂 「やかましい!」 間桐 「今度はアーチャーの番か。おいアーチャー準備の方は出来ているな?」 アン 「任せんか、これぞワシの芸術!古代海庭園じゃ!」 ローラン「うおおおおおスゲーーーーー!!!」 ローゼン「これはなかなか綺麗ですね」 ソフィア「5m四方の中に再現された海の楽園というところか」 綾香 「凄いは凄いんだけど……でもこれって」 遠坂 「どこからどう見ても豪勢な水族館だな」 間桐 「なんだ遠坂ケチを付けるな。 芸術は芸術だろう、日本にも庭園を一つの作品と見立てた物あるだろ」 アン 「がっはっは!馬鹿めこれだけではないわ! この古代海庭園の最大の見せ場はこれからじゃい! さあ!当園の最高の人気者よ出でよ!」 ヘイドレ「おい……園の中心部からキムクイが出てきてっぞ…」 遠坂 「こんな何をしてるんだあの亀神は?」 ベーオ 「っというより仮にも神を一番の目玉にするかアーチャー」 アン 「あれぇおかしい反応が悪いの~?亀神なら珍しさも世界一じゃとおもったのに。 神に製作協力して貰えば楽勝かと思ったんじゃが読みが外れたか」 遠坂 「なんだもしかしてこれはキムクイが作ったのか?」 アン 「当たり前じゃ。キムクイ様はスッポン料理以外なら何でも出来ると仰っておったわ」 オリヴィ「他者の手を借りるとは卑怯千万。よって減点して50点だ」 アン 「なんじゃとぅ!貴様それでも審判か!再判定を要求するぞこの節穴審判め!」 オリヴィ「審判に罵倒とクレーム!?ピピーッ!アーチャーはシャルルレッドカードで退場だ!」 アン 「なにぃぃ!?」 ローラン「おおオリヴィエが乗ってきたなぁ」 忠勝 「止めなくていいのでござるか?」 ローラン「いいよいいよ。オリヴィエもたまには息抜きも大事さ。溜めると禿げちゃうしな」 忠勝 「オリヴィエ殿もさぞ苦労しているのでござろうなぁ(しみじみ」 ラメセス「さあ茶番は終わりだ貴様ら! 芸術の真髄は常に俺様と共にある!よって芸術は俺様の独壇場!」 牧師 「建造物で勝負か。ライダーにとっては勝算も高い種目だからな」 ラメセス「甘いわ牧師!俺様がそんな安易な手段に訴えると思ったら大間違いよ。 今回は特別出血超サービスで絵画で勝負してやった! 見るがいいそして驚け!これぞ芸術なり!」 一同 「おおおー!」 牧師 「お前にこれほどまでの美的センスがあったとはな。これは悪魔の絵か?」 ベーオ 「何て禍々しい迫力だ!私もこんな幻想種は見たことが無い!」 ローラン「お、オレもだ!今までこんな恐ろしい怪物を見たことが無いぞ!?」 遠坂 「こう、なんだろう。見る者の胸を圧迫するようなおぞましい衝撃があるな」 間桐 「うちの妖怪爺よりも醜いモノがこの世に存在したと今始めて知った……」 アインツ「我がアインツベルンの本城にもこのような迫力のある絵画はなくってよ。 これは本当に貴方がライダー?よければ頂いてもいいかしら?」 ヘイドレ「まさに恐怖を絵に描いたらこういう形をしてるって感じじゃねーか…。 チッ!やっぱ芸術面のセンスは野郎が本命だったか」 忠勝 「むむむ、かような怖気の走る絵を描くとはやるなライダー!」 ライダー「御前達はなにを言っている?これはランサーの肖像画だぞ?」 一同 「…………は?…ええええええええ!?」 ライダー「この絵画はそこの生意気なサムライの肖像画だと言ったのだ。 光栄に思うがいいぞ無粋なサムライ? 後世に名を残す芸術家が貴様の貧相な面を描いてやったのだからな」 忠勝 「はぁぁぁぁぁぁあああコレ拙者!!!?」 アン 「がっははははははっははは!!!傑作じゃ!これは傑作じゃ!」 忠勝 「アーチャー笑い過ぎで御座るぞっ!」 アン 「くっく!いやしかしじゃな、かっかっか!駄目じゃ堪え切れんわ!」 牧師 「前言を撤回させてもらう。破滅的なまでの絵の下手さだな……」 ヘイドレ「お、おい!これってランサーのツラだったのかよ?!!」 ローラン「人類の顔にはとてもじゃないが見えないぞ!!?」 ベーオ 「これならまだグレンデルの方が人間っぽい顔立ちをしていた……!」 雨生 「悪魔の方がまだ可愛げがあるよ!」 アインツ「やはりライダー、その絵は急遽不要になりました」 綾香 「そういえば古代エジプト人が描く絵っていまいち上手くはないわよね?」 間桐 「だからと言っても限度が有るだろう限度が?」 忠勝 「ええいこのド下手糞め!なんだこの大和全土が震撼しかねん大妖怪は! 拙者はこのような顔では御座らん描き直せライダー!」 ラメセス「なんだと貴様!俺様の絵を侮辱するか!!? 所詮は生前に自分の肖像画を八度も書き直させた無粋者よな!」 綾香 「……ランサーって昔はそんな事してたんだ?」 忠勝 「あ、い、いや違う!違うで御座るよ主殿? あ、アレはどうせ描くのなら納得のいくものを描いて貰おうと思っただけで!」 ヘイドレ「でも普通はよぉ、流石に八度も描き直させねぇぞ?」 忠勝 「ちょっとしたお茶目と言うやつでござろう!」 ラメセス「はっはっは!無様よなランサー!」 忠勝 「何を他人事の様に笑っているか!御主には笑われたくは無いわ! 第一御主も自分の石像の顔を自分で好きな様に整形しておるだろうが!」 ラメセス「ふん!そんなものラーより与えられたファラオの権利だ!問題などない」 忠勝 「問題ならあろうが、元を正せば御主の人物画が度を過ぎて下手なだけでござろう!?」 ラメセス「なにをぉ!!?」 牧師 「おいライダー、ちなみに冬木の地図をちょっと描いてみてはくれないか?」 ラメセス「ん?これより制裁しようという時に……まあよかろう。 さらさらさらっと!ほら出来たぞ」 牧師 「………なるほど」 アン 「なるほどなあ」 ソフィア「ちなみに他の者に訊くが何に見える?」 ローゼン「………魔獣……に見えますね」 遠坂 「私もそう見える」 ローラン「オレも」 ベーオ 「これと同じ様なやつを生前見たことがある」 ラメセス「おのれぇぇ!ファラオを愚弄する気か貴様らぁ!」 オリヴィ「とりあえず採点は30点。タイトルさえ言わなければ素晴らしい作品だったのに……」 ラメセス「納得いかんぞぉおおおおお!!」 ローゼン「では最後はボクの順番ですね」 牧師 「まあキャスターの性格を考えればかもなく不可もなく無難なものが……なん、だと?」 綾香 「わぁかわいい」 間桐 「とんでもないのが出てきたな……」 ローラン「なあオリヴィエ……これって」 オリヴィ「我が国のフランス人形……?」 アン 「おいキャスターこれは」 ローゼン「これぞボクが作り上げた高貴で最高で至高で崇高にして究極の美です! 道具作成スキルを最大限に利用し機能美と造形美を併せ持つ究極の美を表現しました! やはり芸術を生み出すならまず人間です!人間こそが芸術を生み出すのです! 人間とは即ち神の至高の芸術品でありながら自らもまた芸術品を生み出せる究極の芸術! つまり人間という芸術を超えるならば人間が人形を造るのが当然の理。 むしろ大自然の法則と言ってもいいでしょう。否宇宙的法則とまで言ってもいい! だからボクは考えました!どうすれば至高の人型を作れるのかと! そしてついに至りました。やはり造るのなら少女や少年がいい!時代のニーズにも答えられる。 それにどうせなら人形は可動もした方がいい!可動です可動! 判りますか?判らない?脳みそ筋肉ですか貴方がたは今すぐ理解しなさい。 よって可動には間接が大事!つまり間接球体こそ至高なのです!ああ間接球体最高! と言うことでボクの娘たちであるクロイツ人形こそ魔道面でも芸術面でも戦闘面でも至高の作品だと断言できるのです! 当然喋れます!成長もしません!気品を持ち清廉さと可憐さを兼ね備え───(以下省略)」 ソフィア「あのキャスターが怒涛の勢いで喋っている……」 綾香 「……止まらないわね」 ローラン「なあこれオードに一体持って帰ってあげたら喜ぶかな?」 オリヴィ「怪我じゃ済まないからやめなさい。あれでも一応凶器だから」 遠坂 「時間的にも駄目だなこれは………」 アン 「奴はもう駄目じゃ放っておけ。さっさとタイトルコールした方がいい。 ────戦の小休止は終わり再び参加者たちは活動を開始する。 相方の死に沈むセイバーと綾香。 だが半世紀ぶりの闘争には優しさなど存在しない。 大きく動き始めた戦局を確認するように。相手の出方を伺うように。 マスターたちは変動を求め、ただ敵との遭遇を渇望する────。 FateAS第十五話。八日目『剣士と闘士』その壱。 っておおい何時までやっとるキャスターよそろそろ本番が始まるぞー」 ローゼン「であるからしてやはり人形は幼年体に限ります! なにせ成人体ではどう言い訳してもダッ〇人形にしか───ハッ!!?ボクはなにを?」
https://w.atwiki.jp/nitendo/pages/376.html
りょうさんがた とは、【スーパーマリオRPG】のキャラクター。 プロフィール 作品別 BGM 元ネタ推測 関連キャラクター コメント プロフィール りょうさんがた 他言語 Machine Made (英語) 種族 武器 所属 カジオー軍団 初登場 【スーパーマリオRPG】 武器世界の武器工場で大量生産されている、カジオー軍団幹部の量産機。 ラインを流れている途中で着色工程まで進んでいないのか、体色は灰色で統一されている。 量産元に匹敵・またはそれ以上の性能を持つが、耐久力が低い。 元々は「大量生産型」の略称として使われている用語のことを指す。 作品別 【スーパーマリオRPG】 武器工場のザコとして登場。戦闘BGMもオリジナルと同じく対 武器ボス戦が流れる。 再生怪人的な扱いでもあるため、ここまで来たマリオ達の敵では無い。 絶え間なく出現する上に経験値の高い種族が多いので稼ぎにも有効。 「なにかんがえてるの」で考えを読むと、基本的に自らが「量産型」である事を認識しているような印象を受ける。最終ボスである【カジオー】すら量産されている疑惑もあり、この世界の武器達は一体どういう存在なのだろうかと思う所がある。 ここで記載されている量産元のキャラ名は各種攻略本で記述されていたものであり、ゲーム内で確認する事はできない。 なお、ケンゾールの個体の手前のベルトコンベアには、しんえいたい、ツッツンのりょうさんがたらしき灰色のシンボルが流れているが、 いざ戦闘に入ると前者は【ヘイパワー】、後者は【ツッツクン】が普通に出現する。一応「量産された個体」という意味では間違いは無さそうだが、双方とも着色済みかつ別個体のため量産詐欺である。 【ケンゾール】 HP FP 攻撃 防御 魔攻 魔防 素早 経験値 コイン 300 250 160 120 95 40 10 120 30 弱点 雷 無効 せいすい毒・眠り・沈黙・恐怖 技 ほのお (単体に火属性の魔法攻撃/ガード不可) ほのおのかべ (全体に火属性の魔法攻撃/ガード不可) ボーナス ATTACK UP(20%) アイテム かえんだま(25%) 引用元 スーパーマリオRPG 完全攻略 Super Mario Wiki 【アーロン】が降ってくる製造ラインエリアから1体ずつ流れてくる。 バトルではりょうさんがたのヘイパーを4体引き連れて登場。このヘイパーが2体以上残っていると上に飛び跳ねて姿を隠す事がある。 雷属性が弱点なのは変わってないが「でんげきビリリ」を受けても痺れなくなった。 攻撃などのステータスは終盤相応の高さになっているが、HPは本人よりも低くなっている。全体のスペシャルでサクっと倒してしまおう。 【ヘイパー】 HP FP 攻撃 防御 魔攻 魔防 素早 経験値 コイン 100 250 135 95 90 65 36 0 0 弱点 なし 無効 せいすい 技 かきゅう (単体に火属性の魔法攻撃/ガード不可) ボーナス ATTACK UP(20%) アイテム キノコ(クッキー) 引用元 スーパーマリオRPG 完全攻略 Super Mario Wiki りょうさんがたのケンゾールのお供としてのみ登場。ポジション的には【しんえいたい】なのだが、SFC版攻略本では何故かヘイパー扱いになっている。 素早さ36とそこそこ早く、他の能力も上がってはいるがHPは低いので全体スペシャルが効果的。 全員倒しても数ターン後に全員復活するが、十分育った【マロ】が「でんげきビリリ」を使えばケンゾール諸共、楽に瞬殺できるだろう。 なお、製造ラインエリアでは、同じく着色されていないヘイパーのシンボルも流れているが 前述通りにそちらに触れた際に出てくるのはヘイパワーであり、コイツは出て来ない。 【ユミンパ】 HP FP 攻撃 防御 魔攻 魔防 素早 経験値 コイン 1000 250 150 120 90 80 99 150 40 弱点 なし 無効 せいすい毒・眠り・沈黙・恐怖 技 アロー (単体に1倍攻撃) おやすみアロー (単体に眠り) でんげき (単体に雷属性の魔法攻撃/ガード不可) ライトニングボール (単体に雷属性の魔法攻撃/ガード不可) ほうでんげんしょう (全体に雷属性の魔法攻撃/ガード不可) ボーナス なし アイテム こおりだま(25%) 引用元 スーパーマリオRPG 完全攻略 Super Mario Wiki ベルトコンベアを登って進むエリアで1体ずつ流れてくる。 ユミンパが流れる場所は二ヶ所だが、どちらも移動距離が長いので下から登っていく際はぶつかりやすい。 行動パターンは本人と同じで、コマンド封印ルールについても説明はないもののX・Y・Aボタンを配置した上で普通に行う。 ただし、Yボタンが封印状態の時でも「ほうでんげんしょう」を使うなど、ユミンパ側だけコマンド封印ルールには全く従わないという違いがある。 HPが本人よりも高くなっている反面、経験値も多い。素早さは99と異常なまでに速いが、りょうさんがたユミンパは最初のターンに行動しないので特に意味はない。 【ヤリドヴィッヒ】 HP FP 攻撃 防御 魔攻 魔防 素早 経験値 コイン 800 250 180 130 90 50 18 180 50 弱点 なし 無効 せいすい毒・眠り・沈黙・恐怖 技 フレイムストーン (単体に火属性の魔法攻撃/ガード不可) キラリりゅうせいぐん (全体に無属性の魔法攻撃/ガード不可) ぶんれつ (りょうさんがたのツッツン4体に分裂) ボーナス なし アイテム こんぺいとう(25%) 引用元 スーパーマリオRPG 完全攻略 Super Mario Wiki 特定の箇所にて1体ずつ上から降ってきて着地しつつ飛び跳ねては消える…という出現を繰り返す。 付近にベルトコンベアはなく、どのような方法で生産されて流れているのかは不明。 彼が着地地点として乗っかるブロックに先へと進む道が塞がれているため、一度は倒さないと先に進めない。 HP以外の能力こそ上がっているが通常攻撃を行わない上、「いってんしゅうちゅう」や「しょうげきは」も無いので高い攻撃力を生かす手段が全く無い。その槍はただの飾りか それでいて「すいじょうきばくはつ」を始めとした多くのスペシャル技も剥奪されている。最も、「キラリりゅうせいぐん」と「すいじょうきばくはつ」の威力は誤差レベルのため、魔法攻撃の分だけこちらの方が火力が高い。 弱点だった雷属性は等倍という形で改良されているが、如何せん味方のインフレに追いついていないため大して強くはない。 「ミラージュアタック!」も使用しないが、代わりに「ぶんれつ」でツッツン4体に分裂する。 本作のザコキャラの中では経験値が一番多い敵であり、落とすコインも多い。武器工場のセーブポイントが近いので狩り場として使える。 【ツッツン】 HP FP 攻撃 防御 魔攻 魔防 素早 経験値 コイン 180 100 130 82 31 69 24 0 0 弱点 なし 無効 せいすい 技 つき (単体に1.5倍攻撃) ボーナス ATTACK UP(20%) アイテム キノコ(クッキー) 引用元 スーパーマリオRPG 完全攻略 Super Mario Wiki りょうさんがたヤリドヴィッヒが分裂する。SFC版攻略本の表記ではツッツクンではなくツッツン扱い。 数こそ多いが悪あがきのような形態なので大して強くはない。全員倒すと元のりょうさんがたヤリドヴィッヒに戻る。 実は「ひつじのしょうどう」で消せる。この方法で消すとヤリドヴィッヒが戻って来ず、そのまま戦闘終了になる。 なお、オリジナルのツッツンとは戦えないので、(少なくともSFC版時点では)こいつはりょうさんがた限定のツッツンである。 オノレンジャー出現する編成が決まっており、「ブラック×2 イエロー×2」か「レッド グリーン ピンク」のどちらか。よって、5人同時には出現しない。フィールド上の敵シンボルは敵編成と関係なく、りょうさんがたレッドで固定。ベルトコンベア上に1体ずつ落ちては流れてくるタイプと、特定の箇所で反復移動するだけのタイプがいる。 レッド HP FP 攻撃 防御 魔攻 魔防 素早 経験値 コイン 180 100 135 95 24 80 45 50 0 弱点 氷 無効 火・せいすい眠り・恐怖 技 しょうげきは (単体に2倍攻撃) きはくアップ (自分の攻撃力を上げる) こんじょうアップ (自分の防御力を上げる) ボーナス LUCKY(20%) アイテム ロイヤルシロップ(25%) 引用元 スーパーマリオRPG 完全攻略 Super Mario Wiki 赤くない。リーダー補正が無いためなのかHPはザコ並に減っている。 「きはくアップ」からの「しょうげきは」は中々痛いが、HPが低いのであっさりと倒せるだろう。 りょうさんがたオノレンジャーはイエローを除いて素早さが35~55と高いので、装備品で素早さを高めていないと先手を取られやすい点に注意。 ブラック HP FP 攻撃 防御 魔攻 魔防 素早 経験値 コイン 120 100 120 110 4 40 55 20 0 弱点 雷 無効 せいすい・眠り・恐怖 技 ばくだん (単体に1.5倍攻撃/ガード不可) ばくだんゴロゴロ (単体に2倍攻撃/ガード不可) ボーナス ONCE AGAIN(30%) アイテム ウルトラキノコ(25%) 引用元 スーパーマリオRPG 完全攻略 Super Mario Wiki 黒くない。毎ターン2回行動する点は変わっておらず、本人以上に素早くなっているため、コイツが含まれた編成だと先制攻撃を食らいやすい。 「なにかんがえてるの」によると、まだチームのメンバーが決まってないらしい。 イエロー HP FP 攻撃 防御 魔攻 魔防 素早 経験値 コイン 200 100 140 130 16 20 20 25 0 弱点 ジャンプ 無効 雷・せいすい毒・眠り 技 しょうかえき (単体に1.5倍攻撃) タックル (単体に2倍攻撃) ボーナス HP MAX(80%) アイテム ウルトラキノコ(25%) 引用元 スーパーマリオRPG 完全攻略 Super Mario Wiki 黄色くない。りょうさんがたオノレンジャーの中ではHPは一番高いが、他のザコと大差ない。 本物と違って、「なにかんがえてるの」の語尾もカタカナの「ゴワス」になっている。 グリーン HP FP 攻撃 防御 魔攻 魔防 素早 経験値 コイン 80 250 105 80 80 120 40 10 0 弱点 氷 無効 せいすい・眠り・沈黙 技 フレイムストーン (単体に火属性の魔法攻撃/ガード不可) キラリりゅうせいぐん (全体に無属性の魔法攻撃/ガード不可) ボーナス DEFENSE UP(40%) アイテム ロイヤルシロップ(25%) 引用元 スーパーマリオRPG 完全攻略 Super Mario Wiki 緑ではない。スペシャルはちょっと痛いがHP80はモヤシすぎる。 ピンク HP FP 攻撃 防御 魔攻 魔防 素早 経験値 コイン 100 200 95 90 40 100 35 30 0 弱点 火 無効 氷・せいすい・眠り・沈黙 技 さくらふぶき (全体に無属性の魔法攻撃/キノコ/ガード不可) かいふく (単体のHP回復) だいかいふく (単体のHP回復) ボーナス ATTACK UP(40%) アイテム メイプルシロップ(25%) 引用元 スーパーマリオRPG 完全攻略 Super Mario Wiki ピンク色ではない。相変わらず「かいふく」を使うものの、りょうさんがたオノレンジャーは最大HPが低いので回復能力は大した事ではない。 ただし「さくらふぶき」は全滅に繋がるので耐性が無いなら真っ先に倒したい。 【スーパーマリオRPG(Switch)】 戦闘中の表記は「りょうさんがた」のままだが、モンスターリストでは「◯◯(りょうさんがた)」名義で量産元が明記されるようになった。 それに伴い一部の量産元が各社攻略本から変更され、ヘイパーとされていたものがしんえいたい、ツッツンとされていたものがツッツクンに変更されている。 これにより数少ないツッツンの出番がさらに減った。 ユミンパのりょうさんがたが最初のターンで先制攻撃してくるようになった。 また、フィールド上で量産詐欺だったヘイパワーとツッツクンのシンボルには色が塗られたため、間違える心配がなくなっている。 BGM 対 武器ボス戦 元ネタ推測 本人より弱い量産型ロボットアニメにおいてはやられ役の代名詞であり、ワンオフ機より量産型の方が圧倒的に弱い事が多い。 関連キャラクター 「りょうさんがた」の元になったキャラクター 【ケンゾール】 【ヘイパー】(SFC)/【しんえいたい】(Switch) 【ユミンパ】 【ヤリドヴィッヒ】 【ツッツン】(SFC)/【ツッツクン】(Switch) 【オノレンジャー】 【レッド(スーパーマリオRPG)】 【ブラック(スーパーマリオRPG)】 【イエロー(スーパーマリオRPG)】 【グリーン(スーパーマリオRPG)】 【ピンク(スーパーマリオRPG)】 量産型を基にしたキャラクター 【強化量産メタナイトボーグ】?【メタナイトボーグ】?の量産型ロボットという設定。 コメント 名前 全てのコメントを見る?
https://w.atwiki.jp/minnasaba/pages/1573.html
赤き黄金:B++ (シトナイ(GO)) 北欧の女神フレイヤにまつわるスキル。多くの神々のみならず敵対する巨人さえも惹き付けたフレイヤには、ただ一人の愛する者がいた。 旅に生きる彼の身を案じる時、フレイヤは赤き黄金を涙として流したという。『FGO』では基本的に使用されない。 赤き黄金:B++ (フレイヤ) 多くの神々のみならず敵対する巨人さえも惹き付けたフレイヤには、ただ一人の愛する者がいた。 旅に生きる彼の身を案じる時、フレイヤは赤き黄金を涙として流したという。 フレイヤの涙、それは黄金を表すケニングであり、人間は勿論、時には神々や竜さえも黄金の魅力には抗えなかったと伝えられる。 高ランクの黄金律(富 美)と濃密な魔力と神秘を宿す流体の黄金を武器とする能力、そしてこのスキルの消失と引き換えに愛するものに対して宝具級の黄金製のアイテムを作り出す効果を有する。
https://w.atwiki.jp/bokurobo/pages/156.html
第五話 新米の環境大臣? 英武チルドレンについて語らなければなるまい。 かつての日本は、度重なる不況によって荒んでいた。 物は売れず、会社はこぞって倒産した。 海外で出来ないことを独自にやるしかない、そう決意した英武総志郎は30歳で総理に就任という偉業を成し、後の英武改革……ロボット産業の確立を成功させた。 日本独自のロボット技術は瞬く間に世界に誇れるものとなり、日本から数多くのロボットが排出された。 しかし……英武自身も予想はしていたが、ロボットによる軍備増強も世界中で行われた。 ロボットとロボットによる、膠着状態……ロボットによる支配。 英武は決意した。 敢えて若い若い人間に、日本の未来を賭けることを。 無論反感は起こり、政界は荒れた。 それでも英武は、英武チルドレンと呼ばれる若手政治家を多く生み出したのだ。 首相官邸。 つくす「結局、小脇さんからは何も分からず仕舞か……」 律子「薬によって、酷く錯乱していたみたい。 誰かはわからないけど、かなり大きな裏があるわね」 小脇は逮捕許諾請求により、緊急逮捕された。 が、得られた情報はゼロ。 小脇自身も現在は病院で治療を受けている。 アトモスフィアーの損傷は軽く、操作系と装甲の一部だけだった。 つくす「今回のことで、僕がいかに巨大な力を持っているのか、考えさせられたよ……。 国務ロボを束ねる者として、力不足を感じた」 律子「……そうね、でもねつくす君。 私はあなたが不適任だとは、思ってないの。 そこを頭に入れておいてね…?」 沈黙が流れる。 総次郎「しかし、そうですなぁ。 今はまず新しい環境大臣を選出しなければ」 律子「……そうね、内閣が欠けるわけにはならない。 早々に……」 総次郎「あいや、待った」 部屋を出ていこうとする律子を呼び止める総次郎。 総次郎「実は……もう選出してありまして」 富士山。 日本の象徴でありながら、近年ゴミ問題が絶えない山。 ???「あわっ、あわわわっ?!」 本日何度目か、独特の悲鳴を上げて小柄な女の子が転げ落ちた。 否、女の子とは呼ばず、立派な二十歳の大人なのだが。 つくす「……だ、大丈夫か? 雨宮?」 雨宮「は、はいー……うわっ、泥だらけ……」 ……どうみてもちっこい。 雨宮ことは。 彼女もまた英武チルドレンで、総次郎によって選出された、新しい環境大臣……なのだが。 雨宮「よしっと、それじゃ掃除、再開しましょう!」 鼻歌なんかを歌いながら、ちっこい体を健気に動かしてゴミを取っていく。 あ、また転けた。 律子「……でも、なんで彼女なのかしら。 確かに元気で勢いのある政治家だけど、大臣っていうのは……」 つくす「……正直、僕もそう思います」 英武総次郎の考えに、どんなものが隠されているのかはわからないが、もう一度選出すべきだ。 そう考えてた矢先、また彼女が転げ落ちた。 コテージ。 雨宮「え、ええ? あたしじゃ……だめ……」 雨宮、その顔は反則だ。 つくす「……いや、君のやる気はわかるんだ。 ただ…」 雨宮「……わかってます、ドジばっかだし、小さくて政治家って顔でもないし……でも、あたし……一生懸命ですよ? それじゃ駄目ですか……」 彼女のやる気は痛いほど伝わる。 総志郎の下で政界を習っていた時の彼女は、本気だった。 つくすもそれを見てきていた。 つくす「……とりあえず、心に留めておいてくれ」 雨宮「……………はい」 つくす「……悪いことしちゃったかな」 コテージから出て、つくすは悩んでいた。 雨宮ことはは、英武の元で教わった政治家の中では一番の……ようはおちこぼれだった。 いつもやる気だけが先に行き、失敗ばかり。 仲間達に支えられながら、なんとか政治家にはなった、だが……。 総理である立場から、厳しい宣告もしなければならない。 覚悟はしていたが、政治家というよりむしろ人情に左右されやすいつくすの性格のせいで、割り切れないでいた。 こんな時、総志郎先生ならどうしただろうか。 そのとき! 律子「た、大変よつくす君! またロボットの暴走が……」 つくす「な、なんだって!?」 清掃箇所に行くと、ゴミ掃除ロボットが森を伐採しているのが見えた。 つくす「……仕方ない、聖界機兵……」 律子「待ってつくす君! セイカイオーはメンテナンス中なの!」 つくす「な、なんだって……!?」 度重なる出撃に、セイカイオーは細かいダメージが蓄積されていた。 つくす「……くそぉぉ…! 見ていることしか、出来ないのか……!?」 そのとき、影が清掃ロボに駆け出す! 雨宮「……や、やめてくださぁあい!!」 つくす「雨宮っ!? だめだ、危険だって!!」 雨宮を抑えるつくす。 雨宮「でも、こんな……これじゃ…!」 律子「……雨宮さん、“アトモスフィアー”で出撃して!」 雨宮「えっ……」 つくす「律子さん!? でも……」 律子「今は、それしかないでしょ……! 雨宮さんッ!!」 雨宮はぼうとした表情をしていたが、やがて……決意したように、眼に光が灯った。 雨宮「……やります、はい!」 律子が環境大臣の印を雨宮に渡す。 印が宙に浮かび上がる! 律子「……自然を愛し、自然を守り抜く。 それが環境大臣の印!」 アトモスフィアーが、富士の樹海に立ち上がった! 雨宮「……できる、できるはずよ……ことは! ……やぁぁぁ!!」 アトモスフィアーが清掃ロボに飛びかかり、拳を連打する! 雨宮「このっ、このぉぉぉ!!」 つくす「……雨宮…」 つくすは驚いていた。 正直、雨宮はドジな奴だと思っていた。 だが、ドジでもなんでも、やる気がそれを上回る時がある。 一生懸命、そういう力があると、つくすは思い知った。 つくす「……!? あ、雨宮、危なぁぁあい!!」 雨宮「えっ……きゃあああああああ!!!」 突然のビームの雨に、倒れ込むアトモスフィアー! 律子「……軍用パルスガン…! また改造機!」 つくす「雨宮、立て! 早く!」 雨宮「……だ、駄目…脚をやられて……」 つくす「……あ、あきらめるな!! そこで立たなかったら……また、ただのドジに戻ってしまうんだぞ!!」 雨宮「……つ、つくす君……!」 そう。 環境大臣になれてうれしかった。 ドジで駄目な自分が、みんなの為になれると、はりきった。 結局それは夢物語にすぎなかった……でも! いまだけでも! その時! 雨宮「……アトモスフィアー…?」 アトモスフィアーが関節に悲鳴を上げさせながら、立ち上がる! 律子「……アトモスフィアーが、答えた!? そんな……」 つくす「……いけぇぇぇ!! 雨宮!!」 雨宮「……うん!」 アトモスフィアーが清掃ロボに振り返る! 雨宮「……右翼、左翼ツインビームコンバータ………行きます!」 アトモスフィアーがビームの粒子に包まれる! 雨宮「……バイオメンタル……クラッシャァァァァァァァァァァァァ!!」 極細の無数のビームが、清掃ロボに降り注ぐ! コンピューター部分だけを射抜かれ、清掃ロボは動きを止めた! 雨宮「……ありがとう、ございました」 律子「……雨宮さん」 雨宮「ほんと、すこしだけど……楽しかったです。 それじゃ……」 車に乗り込もうとする雨宮。 つくす「……それじゃ、明日からの職務、頼むよ」 雨宮「…………ぇ?」 律子「つ、つくす君?」 つくす「……君は、立派な環境大臣だ。 雨宮ことは。 これからも……よろしく頼む」 彼女が駆け出す。 つくすの前で転ける。 律子に支えながら上げた顔は、笑ってるのか泣いてるのか、わからなかった。 ただ、しっかりとこう答えた。 雨宮「……はいっ! 一生懸命……頑張ります!」 総志郎さんが考えていたことが、分かった気がする。 職務に対する熱意。 それを見守る総理大臣。 今日、分かった気がする。 聖界機兵セイカイオー・SSに戻る next back
https://w.atwiki.jp/bokurobo/pages/399.html
英雄兵器ヴァーンサイク第4話「大地揺れて」 ブルルルルルルル・・・・・ 立ち入り禁止の看板が立っている森の入り口からバイクが出てきた。克哉が運転し明日美が後ろに乗っている。 バイクで年下の女性を後ろに乗せて走るのは小恥ずかしいものがあるが鈍感な克哉は気にもとめていなかった。 克哉「博士めパシリやがって。で、マーケットは何処だ?」 明日美「・・・。」 克哉「はぁ・・・。まだ遠くってことだな・・・。」 克哉は異性に対しては鈍感だが人間観察は得意であった。明日美がまだスーパーは遠くで教える必要がないため喋りたくないのだと考察したのだ。 木々の隙間から町の様子が徐々に見えてきた。田園が広がっている。マーケットなどの店は一部に密集しているようだ。 克哉「田舎だなぁ・・・。」 兵士「ヴァーンサイクは目立った動きを見せておらんようです。」 ユギオン「防戦を繰り返しているだけか。こちらの基地を攻めるような動きは微塵も見せてはいないようだな。地球軍にしては妙だ。」 ザック「軍の兵器ではないのではないか?」 ユギオンの前に長いマントを着てインド地区のタリバンのようなものものを頭にかぶる男が現れた。 ユギオン「ザックか、長旅ご苦労だった。」 ザック「たいしたことはない。我らの地球征服を邪魔するヴァーンサイクを狩るための作戦をいくつか練ってきた。」 ユギオン「ほぉ・・・。お手並み拝見といこうか。」 店員「ありがとうございましたー。」 克哉と明日美は買い物を終え帰ろうとしていた。大型バックには日用品などや牛乳好きの見羅国博士の頼みにより5本の牛乳が入っていた。 克哉「はぁ。博士の牛乳好きには困ったもんだ。荷物が重いぜ。」 グラグラグラ・・・ 明日美「地震・・・。」 克哉「地震?ああちょっと揺れてんな。早く帰ろうぜ。」 ブゥンブゥンブゥン・・・ブルルルルルル・・・ ―その頃研究所では グラグラグラグラグラグラグラグラ・・・ ヴァーザス「うあっとと・・・地震か?ちょっと大きいなぁ。」 翔「わぁートランプ崩れたぁ!もう少しでタワー完成するところだったのにぃ・・・。」 見羅国「おかしいな・・・。ここらの地域ではあまり地震は起きないはずだが。」 チェイン「・・・いつもそうとは限らん。」 克哉たちが出かけている間、研究所のメンバーは休憩時間となっており博士達はくつろいでいた。しかし平穏は一気に崩れた。 ガガァン!バゴォン!ドガガン! ヴァーザス「う・・・わ!こりゃ地震どこじゃないぞ!」 見羅国「翔!テーブルの下に隠れなさい!」 翔「お父さん大げさだよ・・・うわ!隠れる!」 チェイン「これは・・・地震じゃぁない!外のカメラを回してくれ!」 研究員「は・・・はい!あ・・・これは・・・敵です!敵ロボットです!」 見羅国「くっ!克哉君がまだ帰らんというのに・・・。よぉし!チームヴァーンサイク出撃だ!」 研究所の外ではモグラ型機怪獣ゴゥップが研究所の周辺で暴れまわっていた! ガイゲン「ギャアッハッハァ!地震と見せかけてレーダーを狂わせ研究所を直接襲うぅ!おぉもしれぇ作戦だぜぇ!」 ゴゥップの頭部から伸びたドリルが木々をなぎ倒し研究所に迫りつつあった!その時! ヴァーザス「させないぞ!オープンケルベロス!ヴァーンサイク!」 ケルベロスの超高速移動によりゴゥップに追いついた! ヴァーザス「チェーンワイヤー!」 ビュィィィィィィィン・・・ガキィン! ケルベロスのチェーンワイヤーがゴゥップに絡まる!ゴゥップは動きを止めた! ヴァーザス「どうだ!」 ガイゲン「フッフッフ・・・。ゴゥップのパワーを舐めるなぁ!」 ググググ・・・ガガァン! 突然ゴゥップがフルパワーで起動する!強烈に振動でケルベロスは倒れ引きずられる! ヴァーザス「うわぁ!引っ張られる!こうなればワイヤーカット!」 ケルベロスのチェーンワイヤーが解除されケルベロスの腕から離脱する! ヴァーザス「今だ!ドッキングオフ!ちぃ克哉がいないから出力が上がらないか!」 チェイン「何をしている克哉は!まだ戻らないのか!」 ガイゲン「フン!思ったより強くないじゃねぇか!ウワッハッハッハッハァ!」 その頃克哉のバイクは土砂崩れで立ち往生していた。 克哉「ちくそ!岩が邪魔で通れねぇ!」 明日美「・・・。」 明日美は突然バイクを降り走り出した。 克哉「どこ行くんだ!おい待てよ!」 克哉もバイクを降り明日美を引き止めた。すると明日美は克哉に振り向く。 明日美「・・・近道知ってる・・・。」 克哉「マジか!助かったぜ。上が騒がしい・・・早く行かなければ!」 ギュィィィィン・・・!グググググググググググ・・・ 研究所へ向かおうとするゴゥップをヴァーンサイクブルが必死に押さえ込んでいた。 チェイン「出力が上がらんからぁ・・・止めることしか・・・出来ん!克哉・・・早く来い!」 その時木々の深いところから・・・! ガサァン!ブルルルルルルルルル・・・ 克哉のバイクが勢いよく飛び出してきた!相当酷い道だったらしく克哉も明日美も泥だらけだ。 克哉「うし!間に合ったぁ!」 ヴァーザス「あいつ!来た!」 チェイン「遅いぞ!早く乗れ!」 克哉はバイクを降りるとヴァーンサイクの下部進入ハッチからヴァーンサイクに搭乗した。ヴァーンサイクの出力が上がっていく! チェイン「だああああああああ!」 バキィン! ガイゲン「ぎゃあああああああ!くっそ!」 チェイン「ドッキングゥオーッフ!」 ギャキィィィィィィィン! 克哉「ドッキン・・・サーイク!」 ギュィィィィィィィィン・・・ガシィン!ガシィン!ガシィン! 克哉「オープンナイトォォ!ヴァーンサァァァイク!」 ギャキィィィィィン!ギュィィィィィィィン・・・ 3機が変形を始め腕、脚が組みあがる! グィィィィィィン・・・ドゥン! 頭部がせり上がり目に瞳が灯る! シュキィィィィィィィン! 3本のブレードアンテナが立ち上がった!ヴァーンサイクナイトの登場だ! ガイゲン「く・・・くそぉ!あれがナイトかぁ・・・!こっちも変形だ!トランスメカ!」 ゴゥップは変形をはじめ人型となる!トランスゴゥップの出現だ! 頭部のドリルは二つに割れ両腕に移っている! 克哉「んなろぉ!ショットブレェド!」 ビュゥッン!ガキィン!ガキィン! ショットブレードとトランスゴゥップのドリルの激しいぶつかりあい! 克哉「くそ!このままじゃらちがあかない!何か手は・・・?」 通信が入る!明日美だ! 明日美「・・・ショットブレードキャノン・・・。」 克哉「何だそんなのもあんのか!よぉし!何だか分からんが撃ってやる!ショットブレェド・・・キャノン!」 ショットブレードの刃の先にパワーが集まっていく!そして電撃が走る! ビィィィン・・・バチィン! 剣から超音速のスピードで高威力のエネルギーがトランスゴゥップの動力部に直撃した! ガイゲン「ぎゃああああああああああああああああああ・・・やぁーらぁーれぇーたぁー・・・!」 ドッゴオオオオオオン!! 克哉「ハァ・・・。今日は疲れたぜ・・・休むわ・・・。」 ヴァーザス「おい!克哉!博士が怒ってるぞ!」 克哉「え!?」 見羅国「牛乳がないとはどういうことだ!頼んどいたはずだぞ!」 克哉「あ・・・やべぇ・・・重いから置いてきた・・・。で・・・でも大変だったんだし・・・戦闘終わったから・・・ね?ね?許してくださいよぉ。」 見羅国「戦闘終わったならいいだろ!今から取りに行ってこぉい!」 克哉「えええ!荷物置いていこうって言ったのは明日美だぞ・・・。」 戦闘が終わっても研究所はいろんな意味で揺れまくっていた。 英雄兵器ヴァーンサイク第4話完 次回に続く! 英雄兵器ヴァーンサイク・SSに戻る next back
https://w.atwiki.jp/wiki951753/pages/14.html
歴史系名将・武官(名前赤文字は女性) =2/23追加分 一番下に蛮族 文官 指数 和名 読み 出現時Lv 出現時体力 出現時力量 出現時敏捷 出現時統率 登用費(元宝) Lv1時 Lv200時 20 呂布 りょふ 84 1250 170 276 213 1000 250 1247 20 関羽 かんう 83 1250 162 266 224 1000 246 1243 20 張飛 ちょうひ 83 1250 169 268 212 1000 243 1240 20 趙雲 ちょううん 82 1250 159 261 222 1000 239 1236 20 典韋 てんい 82 1250 158 260 221 1000 236 1233 20 馬超 ばちょう 81 1250 156 256 220 1000 232 1229 20 黄忠 こうちゅう 81 1240 155 255 220 1000 230 1227 19 許褚 きょちょ 80 1250 156 256 222 1000 245 1222 19 羊祜 ようこ 80 1250 191 213 230 1000 245 1222 19 孫策 そんさく 80 1240 153 256 223 1000 243 1220 19 太史慈 たいしじ 79 1240 152 250 204 1000 239 1216 19 夏侯惇 かこうとん 79 1240 145 248 210 300 236 1213 19 夏侯淵 かこうえん 78 1230 154 246 197 300 233 1210 19 張遼 ちょうりょう 77 1230 144 247 196 300 226 1203 19 張郃 ちょうこう 77 1230 142 246 196 300 223 1200 19 徐晃 じょこう 76 1230 140 242 195 300 219 1196 19 龐徳 ほうとく 76 1230 140 240 194 300 216 1193 18 甘寧 かんねい 75 1220 140 240 201 300 233 1190 18 周泰 しゅうたい 75 1220 140 239 199 300 230 1187 18 曹仁 そうじん 74 1200 142 238 193 300 228 1185 18 魏延 ぎえん 73 1200 142 234 187 300 221 1178 18 顔良 がんりょう 73 1190 144 231 186 300 219 1176 18 文醜 ぶんしゅう 72 1180 143 230 182 300 216 1173 18 曹彰 そうしょう 72 1180 142 229 181 300 213 1170 18 龐会 ほうかい 71 ??? 165 215 166 300 ??? 1167? 18 関興 かんこう 71 1170 141 228 177 300 210 1167 18 馬騰 ばとう 71 1160 140 227 177 300 208 1165 17 郭淮 かくわい 79 1240 182 168 230 300 227 1164 17 陳泰 ちんたい 78 1230 199 184 194 300 227 1164 17 張嶷 ちょうぎょ 77 1220 156 205 213 300 227 1164 17 文鴦 ぶんおう 76 1210 161 206 204 300 227 1164 17 杜預 とよ 75 1200 175 205 188 300 227 1164 17 孫尚香 そんしょうこう 70 1160 139 226 185 300 224 1161 17 祝融 しゅくゆう 70 1150 139 225 184 300 222 1159 17 呂玲綺 りょれいき 70 1160 169 158 219 300 220 1157 17 張星彩 ちょうせいさい 69 1150 188 152 186 300 220 1157 17 華雄 かゆう 69 1150 138 224 162 300 218 1155 17 李傕 りかく 69 ??? 155 210 158 300? ??? 1153? 17 曹洪 そうこう 69 1150 137 225 159 300 215 1152 17 黄蓋 こうがい 68 1100 136 223 157 300 213 1150 17 公孫瓚 こうそんさん 66 760 228 143 159 100 233 1170 17 丁奉 ていほう 67 1100 135 222 152 100 209 1146 17 張苞 ちょうほう 67 1100 134 221 151 100 206 1143 17 関平 かんぺい 66 1100 133 216 150 100 202 1139 16 貂禅 ちょうせん 65 750 200 159 179 100 250 1167 16 程普 ていふ 65 750 210 172 153 100 247 1164 16 楽進 がくしん 64 740 211 146 172 100 244 1161 16 呂岱 りょたい 64 ??? 205 154 170 100 ??? 1158? 16 周倉 しゅうそう 64 740 199 156 171 100 241 1158 16 紀霊 きれい 63 730 217 148 155 100 238 1155 16 李典 りてん 63 730 202 161 154 100 235 1152 16 孫堅 そんけん 62 720 178 159 174 100 232 1149 16 関索 かんさく 62 720 169 143 196 100 229 1146 16 高覧 こうらん 61 710 181 168 153 100 226 1143 15 管亥 かんがい 60 700 196 153 158 100 240 1137 15 凌統 りょうとう 60 700 173 156 175 100 237 1134 15 厳顔 げんがん 59 690 185 137 158 100 231 1128 15 鮑三娘 ほうさんじょう 38 630 100 138 147 100 229 1126 15 沙摩柯 しゃまか 58 680 171 135 168 100 228 1125 15 馬雲騄 ばうんりょく 40 750 159 131 115 100 228 1125 15 花鬘 かまん 39 720 102 149 136 100 228 1125 15 張繍 ちょうしゅう 55 910 162 178 124 100 227 1124 15 王基 おうき 49 690 140 137 153 100 226 1123 15 潘璋 ぼうぎょ 58 680 140 154 177 100 225 1122 15 祖茂 そも 41 530 139 155 111 100 225 1122 15 閻行 えんこう 51 710 153 145 151 100 224 1121 15 田予 でんよ 48 680 138 143 144 100 224 1121 15 馬忠 ばちゅう 44 660 170 115 127 100 223 1120 15 徐盛 じょせい 57 670 177 136 152 100 222 1119 15 王濬 おうしゅん 47 670 136 122 162 100 222 1119 15 傅僉 ふせん 54 740 150 157 148 100 221 1118 15 羅憲 らけん 45 660 130 168 115 100 221 1118 15 鮑信 ほうしん 46 660 134 183 98 100 220 1117 15 徐栄 じょえい 57 670 156 142 164 100 219 1116 15 鄧忠 とうちゅう 53 730 148 106 196 100 219 1116 15 李通 りつう 52 720 146 181 118 100 217 1114 15 文聘 ぶんぺい 56 660 173 126 157 100 216 1113 15 潘鳳 はんほう 56 660 189 134 130 100 213 1110 15 陳到 ちんとう 50 700 142 158 135 100 213 1110 15 賀斉 がせい 43 540 128 145 121 100 208 1105 15 牽招 けんしょう 42 530 131 101 157 100 206 1103 指数 和名 読み 出現時Lv 出現時体力 出現時力量 出現時敏捷 出現時統率 登用費(元宝) Lv1時 Lv200時 14 于禁 うきん 55 650 163 142 157 100 230 1107 14 凌操 りょうそう 54 640 174 134 145 100 224 1101 14 淳于瓊 じゅんうけい 55 650 186 102 171 100 223 1104 14 廖化 りょうか 54 640 167 124 159 100 221 1098 14 樊稠 はんちゅう 53 630 176 124 144 100 218 1095 14 張任 ちょうじん 53 630 131 137 173 100 215 1092 14 韓遂 かんすい 52 620 140 135 160 100 212 1089 14 馬岱 ばたい 52 620 112 170 150 100 209 1086 14 郝昭 かくしょう 51 610 154 146 126 50 206 1083 14 雷銅 らいどう 51 600 165 125 134 50 204 1081 14 皇甫嵩 こうほすう ?? ??? ??? ??? ??? 100 ??? ???? 13 雷薄 らいはく 50 600 169 119 141 50 217 1074 13 王双 おうそう 49 580 140 111 160 50 215 1072 13 胡車児 こしゃじ 49 610 140 122 143 50 209 1066 13 呉蘭 ごらん 48 610 158 106 134 50 205 1062 13 胡班 こはん 48 620 144 128 122 50 201 1058 13 郭攸之 かくゆうし 47 620 140 157 90 50 197 1054 13 劉封 りゅうほう 47 600 120 106 160 50 196 1053 13 侯成 こうせい 46 560 160 94 126 50 193 1050 13 高順 こうじゅん 46 600 118 98 163 50 192 1049 12 刑道荣 けいどうえい 45 550 120 98 172 50 210 1047 12 魏続 ぎぞく 45 550 120 172 95 50 207 1044 12 臧覇 ぞうは 44 540 120 99 162 50 204 1041 12 任峻 じんしゅん 44 540 99 120 159 50 201 1038 12 張翼 ちょうよく 43 530 110 99 163 50 198 1035 12 厳綱 げんこう 43 530 99 110 160 50 195 1032 12 曹丕 そうひ 42 520 150 110 103 50 192 1029 12 蔡瑁 さいぼう 42 520 146 100 114 50 189 1026 12 霍峻 かくしゅん 41 510 144 99 111 50 186 1023 12 蔡和 さいわ 41 510 170 87 94 50 183 1020 11 向朗 しょうろう 40 500 150 100 111 50 200 1017 11 向寵 しょうちょう 39 500 145 95 100 50 193 1010 11 曹休 そうきゅう 39 490 135 97 106 50 191 1008 11 楽就 がくしゅう 40 500 146 97 105 50 187 1004 11 高翔 こうしょう 38 490 133 100 98 50 187 1004 11 司馬師 しばし 38 480 140 90 99 50 185 1002 11 裴元紹 はいげんしょう 37 480 129 93 100 50 181 998 11 孟獲 もうかく 37 470 133 91 96 50 179 996 11 朱霊 しゅれい 36 450 129 92 94 50 177 994 11 高干 こうかん 36 460 125 90 96 50 173 990 11 張勲 ちょうくん ?? ??? ??? ?? ?? ?? ??? ??? 10 黄祖 こうそ 33 430 138 103 91 50 206 1003 10 曹純 そうじゅん 35 460 129 97 95 50 189 986 10 兀突骨 ごつとつこつ 35 450 128 92 99 50 187 984 10 大鹿大王 ぼくろくだいおう 34 440 113 79 121 50 184 981 10 帯来洞主 たいらいどうしゅ 34 440 127 111 72 50 181 978 10 朱桓 しゅかん 33 430 102 85 117 50 178 975 10 呉懿 ごい 32 420 103 104 88 50 172 969 10 董襲 とうしゅう 32 420 97 86 109 50 169 966 10 夏侯覇 かこうは 31 410 114 74 98 50 166 963 10 李厳 りげん 31 410 100 86 97 30 163 960 9 陳武 ちんぶ 30 400 112 87 92 30 177 954 9 趙累 ちょうるい 29 390 92 89 95 30 174 951 9 袁譚 えんたん 29 390 95 104 74 30 171 948 9 袁煕 えんき 28 380 88 92 84 30 165 942 9 袁尚 えんしょう 27 370 74 81 103 30 162 939 9 公孫越 こうそんえつ 27 370 88 72 95 30 159 936 9 公孫康 こうそんこう 26 360 110 58 81 30 156 933 9 呉班 ごはん 26 360 77 72 97 30 153 930 8 孟達 もうたつ 25 350 90 87 81 30 170 927 8 武安国 ぶあんこく 23 330 96 73 83 30 170 927 8 程遠志 ていえんし 25 350 78 93 84 30 167 924 8 杜襲 としゅう 24 340 86 67 96 30 164 921 8 阿会喃 あかいなん 24 340 93 67 86 30 161 918 8 王平 おうへい 22 320 87 69 75 30 152 909 8 呉綱 ごこう 22 320 83 62 83 30 149 906 8 車胄 しゃちゅう 21 310 97 46 79 30 146 903 8 朱然 しゅぜん 21 310 82 63 74 30 143 900 7 呂翔 りょしょう 19 290 92 64 71 30 166 903 7 呂曠 りょこう 20 300 85 65 78 30 157 894 7 朱治 しゅち 19 290 68 66 81 30 154 891 7 牛金 ぎゅうきん 18 280 72 61 70 30 145 882 7 韓当 かんとう 17 270 62 67 68 30 142 879 7 範彊 はんきょう 17 270 54 57 83 30 139 876 7 馬元義 ばげんぎ 16 260 56 63 69 30 136 873 7 宋憲 そうけん 16 260 78 58 49 30 133 870 6 糜芳 びほう 15 250 86 37 75 30 150 867 6 蒋義渠 しょうぎきょ 14 240 63 56 70 30 144 861 6 趙範 ちょうはん 14 240 74 46 66 30 141 858 6 龐統 ほうとう 13 230 78 56 46 30 138 855 指数 和名 読み 出現時Lv 出現時体力 出現時力量 出現時敏捷 出現時統率 登用費(元宝) Lv1時 Lv200時 捕獲した武将、育成集1 蛮族 名前 Lv1時 Lv100時 Lv200時 郡城 秦頡 423 820 1220 南蛮 金環三結 381 760 1042 山越 尤突 332 677 1025 烏桓 丘力居 303 671 1042 倭国 月読 186 583 983 倭国 建御雷 198 585 975 捕獲した武将、育成集2 種類 名前 初期値Lv 指数 力量 敏捷 統率 合計 Lv1 Lv100 Lv200 所有者 烏桓 火瓊瓊杵 10 1 – 13 108 105 110 323 289 661 1036 山越 尤突 10 1 – 13 109 125 130 364 332 683 1037 南蛮 金環三結 10 1 – 13 149 131 136 416 382 751 1123 南蛮 兀突骨 10 1 – 13 157 140 130 427 393 717 1122 おにぃ~る 匈奴 於夫羅 10 1 – 13 140 148 168 456 422 ??? ??? 金剛姫さん 匈奴 左賢王 10 1 – 13 145 146 150 441 407 779 1154 匈奴 張賓 10 1 – 13 158 144 143 445 411 783 1158 郡城 秦頡 10 1 – 13 162 155 143 460 425 799 1176 郡城 黄甫嵩 10 1 – 13 164 137 135 436 402 774 1149 郡城 黄甫嵩 10 1 – 13 155 147 147 449 415 774 1167 おにぃ~る 郡城 盧植 10 1 – 13 143 141 165 449 414 790 1169 郡城 盧植 10 1 – 13 139 147 163 449 415 787 1162 郡城 徐璆 10 1 – 13 151 146 163 460 426 798 1173 郡城 陶謙 10 1 – 13 142 148 149 439 405 777 1152 郡城 陶謙 10 1 – 13 136 147 150 433 399 771 1146 *同じ蛮族(郡城)武将でも初期ステータスはランダムです。 *Lv200時までは、非常に優秀だった郡城武将の黄甫嵩ですが、Lv220で指数16の紀霊に抜かれました。
https://w.atwiki.jp/minasava/pages/759.html
好きで好きで仕方がないことってあると思う。その人のことを考えるだけでばーっと脳に血が巡って、頬が熱くなってくるひと。 そうやって彼のことを考える、布団の中で、学校への坂を歩くとき、授業中にふっと。その全部がすごい幸せな時間だった。 顔を見るとそれだけで嬉しくて涙が出そうだった。わたしは涙もろいんだって、彼を好きになって初めて知った。 ―――だから、今は何も考えられなかった。 呆然と宙をさまよう視線。何かを見ているのが辛いのに、目を閉じることはもっと苦しい。広がる腕の痛みも、刺す足首の腫れも気にならない。 白衣のお姉さんが慰めるように肩をさすってくれた。お礼を言えたかどうかは覚えていない。 先生がわたしの怪我のことを言っていた。すぐに治るとか、運がよかったとか。 でも、そんなことはどうでもいい。わたしの怪我が軽かったのは当たり前だ。トラックが突っ込んできたとき、あのひとがわたしを庇ってくれたんだから。 病院の奥にある赤いランプ。彼はその先に運ばれていって、まだ戻っていない。 俺は大丈夫だよ、みこと。揺れる車の中、苦しそうな声で彼は言っていた。わたしの居ない方に向って、何度も囁いた。 先生に彼のことを訊いた。声が出るか不安だったけど、蚊が鳴くみたいな音が出てくれた。 大丈夫だよ。先生は言っていた。彼と同じように。 朝が来て、病院で別の先生の話を聞いた。 これから先、彼は起き上がることはない。目を開けることもない。そんなことを遠まわしに説明された。 迎えに来たお母さんと帰る前に、チューブに繋がれた彼を見た。 彼はよく笑っていた。苦労ばかり押し付けられても、湯たんぽみたいに温かくて、いつも優しかった。 彼のことが好きだって言うと、笑う人も居た。でも、わたしは誰よりも彼が素敵なひとだと思う。 彼は絶対に誰かを責めたりしない。叱ることも怒ることもあったけど、相手をぺしゃんこにするようなことはない。本当に強いひとなんだ。 そんなひとがもう笑えないなんて、信じたくなかった。 だから、かみさま。どうか彼を助けてください。 わたしは何日も裏手の神社で夜に祈った。風が飛ぶ中、目を閉じて、願いの橋が架かるのを待ち続けた。わたしにできることなら何でもしますからって。 『―――汝、願いの成就を欲する者か?』 地面の裏側から声が響く。 目を開けると、そこには救いの使いが待っていた。 ―――汝、聖杯の前に最強を証明せよ。されば祈りに手が届かん。 こうしてわたし、志那都みことは裏返った世界に身を投じることとなる。 日常全てがひっくり返るような道、その短く遥かな旅を共にする相棒と。 わたしの前に立っていたのは――― 1:荒野に迷う兄弟殺し 2:蓮の化身 3:祭り上げられた女王 わたしの前に立っていたのは可愛い顔をした女の子だった。線が細いっていうより、未熟で華奢な体をしている。たぶんわたしより年下だ。四つ、もしかしたら五つぐらい違うかもしれない。 何がなんだかわからないって、このことだと思う。その子は神社の拝殿の奥からきた。じゃあ本殿の中に居たってことになる。 でも、わたしはこの子を今まで見たことがなかった。神社は伯父さんたちが切り盛りしていて、わたしも時々手伝いに来る。本殿まで入れるような子が居るなら、紹介されていないのはおかしい。 「サーヴァント・アーチャー、ここに参上した。俺を呼び出したのはあなたか」 「さあばんと……ああちゃー……?」 「ああ、そうだ」 女の子は大人ぶった素振りで頷いた。しゃらん、と腕輪がきれいな音を鳴らす。 わたしが首をかしげると、女の子も一緒に首をかしげた。 「マスター。何か問題でもあるのか?」 「マスター……ねぇ。なるほど」 わたしは立ち上がって、拝殿に上がった。 女の子は口をへの字に曲げて、わたしを見上げている。結われた髪は艶があって、瞳は輝く黒曜石のよう。頬は桜の色の真珠、あごは職人技の工芸品みたいに繊細ですっきりした線だった。 やだ。この子ったら、ものすごく可愛い子だ。でも然るべきときにはちゃんと叱ってあげないといけない。 「こらっ、どうやって入ったの!」 「は?」 「勝手に入ったら駄目でしょう!」 「え……?」 「今回は大目に見てあげるけど、二度とやっては駄目よ。さ、帰りなさい。お父さんお母さんが心配してるわ」 「……はあ?」 「明日の学校が終わったら、また来なさい。そうしたら一緒に遊んであげる」 「…ああ?」 「家はどこ? 送ってあげるわ」 わたしが手を取ると、わたしが手を取ると、女の子は目を逆三角形にして、頬が真っ赤に染まった。柔らかいカーブを描く睫毛がすっと際立って、ああ、どうしよう、本当に可愛い。胸の奥がきゅーっと締めつけられる。 「ふ、ふざけるな! どういうつもりなんだ!?」 「どういうつもりも何もないわ。最近は物騒なんだから、夜遅くに女の子を一人にしておけないでしょう」 「な……俺は男子だぞ!」 「はいはい、そうね」 「後悔するぞ、マスター! 俺はアーチャーだぞ! サーヴァントなんだぞ!」 「うん、あーちゃーね」 みゃーみゃー騒ぐ女の子の言い訳を聞き流して、わたしは手を引いた。女の子はマスターとかアーチャーと連呼しながら、トテトテと付いて来る。 それにしても、一体何の『ごっこ』をしているんだろう。衣装まで用意して、すごい熱の入りようだなあ。 「俺はおまえに呼ばれて来たんだぞ!」 「女の子が俺なんて言っちゃ駄目でしょ。あと、年上の人をおまえって呼ぶのも止めなさいね」 「おーれーは男だーー!」 「夜中に騒ぐんじゃありません。めっ」 女の子は金魚みたいに口を開けて、それきり黙ってしまった。口を尖らせて、それから我慢、耐えろ、師父の教えを守らないと、なんて呟いていた。 わたしは笑いをかみ殺しながら、ぶつぶつ言う美少女を見ていた。柔らかい手がぎゅーとわたしの手を握り締めている。 あとで気付いたのだけれど、わたしはあの日以来初めて事故のことを忘れていた。事故からずっと北風が吹いて、つららが大きくなっていったわたしの胸の中。でも、このときは芯から包み込む温かさがあって、まるで冬の陽だまりの丘のようだった。
https://w.atwiki.jp/chisato_ojosama/pages/856.html
前へ 「あーれー?ちさとちゃん、おるやん!」 いきなり、背後から甲高い声がした。 それとともに、肩にちょっとヒンヤリした手が置かれた。 「なーん、ずっきもおるし!誰も帰ってこないけん、れいな様子見にきたんやけど」 「・・・・ご、ごめんなさーい!!」 ふっさふさのまつげをパタパタさせながら、私に顔を近づけてきたのは、そう、田中さんだったのだ。 冷や汗がにじんでくる。 正直、どちらかというと怖い印象の強いタイプの先輩で、口うるさいとかじゃないんだけれど、時折バシッと放たれる 言葉に、かなりダメージを負うこともしばしばある。 でも、今は別に怒ってはいないみたいだ。 よっぽど岡井さんに会いたかったのか、私の横をすり抜けて、さっそく絡みに行っている。 「もー、れいなが呼んだらすぐ来る!」 「あはは、うけるー!彼女ですか!」 「れいなあれ好きっちゃ、♪だまっててー、ついてきてー」 すごく楽しそうで、安心した反面、なんだかないがしろになってる感じがして、ワガママだけど寂しい気持ちになる。 私がちゃんとできなかったのがいけないんだけど、最初から何にもお願いしてないみたいな・・・ 「ずっきー?てか大丈夫?目赤くない?」 そんなことを考えていたら、いきなり話題が私の方に移ってきた。 あ、まずいな。話がややこしくなってしまう。 「いえ、別になんでもn」 「鈴木さんはー、たなたさんに泣かされた模様です」 「・・・ちょっと!」 せっかく穏便に済ませようとしたのに、また、まーちゃんの野郎が、しかも事実を微妙に捻じ曲げたことをぶち込んできた。 案の定、田中さんは片眉をぴくりと吊り上げて、いぶかしげに私をじーっと見つめてきた。 怒られる・・・?そう思ったけれど、次の瞬間、田中さんはなぜか私のほっぺたを両手でガシッとつかんだ。 「うそー、れいなのせい?てかごめんねー、気づかんかった!」 「え?え?」 「泣くほどいやだったんなら、まーちゃんに頼んだ方が良かったやん!れいなそういうの気がつかんからさー」 どう返答していいのかわからない。なぜかまーちゃんは感慨深げにうなずいているし。 ふと、岡井さんの方を見ると、お口をぽかんとあけて、アホの子(失礼!)みたいに田中さんをまじまじ見つめている。 そして、たっぷり20秒ぐらい経った後「・・・えー、何何!?」とおもむろに騒ぎ出したのだった。 「どどど、どーゆーこと?ずっき、ちさとを呼びに来いって言われたのが泣くほどやだったの!?たまりにたまったストレスのせいじゃなかったんかい!」 「あ、で、でも、うん!わかるよ!」 「あひゃひゃひゃまーちゃんもわかります」 「わかるのかよ!みんなしどい!」 「あの!だから!聞いてください!スタンダップ!」 話がこんがらがってきたところで、私は思い切ってお腹に力を込めてみた。 部屋中に響いていた声が、ピタッと止まる。・・・ふっふっふ、英語の授業で習ったのが、早速役に立った。 「・・・だが、それは誤用ですね」 「ごようってなに?用事があるん?」 「鈴木さんは、シャラップと言いたかったのでは。とまーちゃんは思いました。Shutupですね!」 「なになに?ラップがどうしたって?」 「いや、ですから、聞いてください!」 涙の後で、妙に気持ちがハイになっている。 ℃-uteの皆さんは、優しいけれど、とんでもない脱線魔だ。里保が前にそう言っていたのを思い出して、勢いに乗じて話を続けることにした。 「あの、田中さんのせいで泣いたとか、岡井さんのせいだとか、私一言も言ってないです。まーちゃん!」 「てへぺろ」 「て、てh・・・とにかく、私勝手にテンパッてただけなんです。だって、私なんかにできるのかなって」 岡井さんがまた、小首をかしげる。 「んー?ちさとのこと、呼びに来ただけでしょ?」 「あーいや、その・・・」 これ以上、言っていいものなのだろうか。だって、岡井さんに説明してしまったら・・・ 「・・・あー、わかったわかった、れいなが無茶ぶりしすぎたのが悪かった!」 さすがにこれ以上は、と思ってくれたのか、ついに田中さんが救いの手を差し伸べてくれた。 その声に、やっと肩の荷が降りた気がして、私は床にへなへなと座り込んでしまった。 「おーい、ずっきー?」 「だ、大丈夫です。それより、岡井さんに・・・」 軽くうなずいた田中さんは、そのまま、ぽけーっとしている岡井さんに向き直った。 そして、おもむろに、岡井さんのぷくっとしたほっぺたをつまんで上下にゆすり始めたのだった。 「ひゃあ!?いひゃい!なんれすか!」 「あれー?じゃあこれは?こっち?」 「おぼぼぼちょ、やめ、おま」 続いて首絞め、わきばらくすぐりと、猛攻が続く。 女の子らしく、比較的非力な田中さん相手とはいえ、意表を突かれた岡井さんには十分効果があるみたいで・・・しかも、野獣まーちゃんの羽交い絞めというアシストもあって、田中さんのなすがまま、まるでお笑い芸人さんみたいなリアクションを取り続けている。 「も・・・いったん、ストップ!なんですかこれは!」 それでもなんとかまーちゃんを振りほどき、田中さんの手首を捕えることに成功した岡井さん。泣き笑いみたいな顔のまま、キーッと田中さんに詰め寄っていく。 「でへへ」 「いや、でへへじゃなくて!」 「いやー、れいなさぁ、前から気になっとって」 「何がですか」 おお・・・私とはメンタルの強靭さがまったく違う。田中さんはまったく悪びれた様子もなく、うふっと笑って岡井さんに言い放った。 「ちさとちゃんがさー、人格変わる瞬間!見てみたいけん、ずっきに、ちさとちゃん呼んでくるついでに、いろいろ試してきてよってお願いしとったの」 「・・・なんだそれ!そりゃー泣くわ!」 そう。田中さんから私への指令は・・・単純に“呼んで来い”というものではなかったのだ。 確かめてこい、と言われたのなら、そうしなければならない。 わからなかったらそれでいい、と言われなかったからには、ちゃんと結論が出るまで、岡井さんに何かを仕掛け続けなければいけない。 それが私の心に一番負荷をかけていたわけで、とりあえずその重圧から解放された今、反動で、心が雲の上までふわふわ浮いてっちゃってるかのように軽い。 「うへへ」 マヌケな笑い声を漏らした私を、岡井さんがキッと睨みつける。 「じゃあなんだ、ずっきは、田中さんがここに来なかったら、私のことボコボコにして連れて行くつもりだったんかい!」 「ええと・・・まあ、一応、どうやって仕留めようかな、っていうのは考えてましたけど」 岡井さんが、矢島さんの後ろにサッと身を隠した。 「・・・あのさ、別に危害を加えられると変わっちゃうとかじゃないですから! 千聖が変わっちゃうのはぁ、何かショックが大きかった時とかぁ」 「あ、そうですよね。じゃあ、いまさら私が何をやっても、別に驚きはないから無駄ってことで」 「そそ。よかったぁ、ずっきが話の分かる子で」 私と岡井さんは、二人してマヌケな溜息とともに失笑を浮かべた。 「えぇー!?じゃあ、見れんやん、千聖ちゃんが変わるとこ!何とかならん?」 「いやー、ちさとの意思でやってることじゃないんで」 田中さんが唇をとがらせている。 ええと・・・先輩にこういう言い方はアレだけど、結構、田中さんはこういうとこ譲ってくれないっていうか・・・。 「あ、じゃあ、わかりました!あれなら!」 あからさまに不機嫌になった田中さんを気遣ったのか、しばらく後ろで様子を見ていた矢島さんが、マンガのリアクションみたいに、ポンと手を打って、岡井さんを手招きで呼び寄せた。 「なになに、どうすんの、舞美ちゃん」 「お?見れるの?」 「はい、私がいつもやってる方法なら・・・」 岡井さんの顔色が、サッと変わる。 「ちょ、舞美ちゃ」 「わかってるって、ちっさー!」 矢島さんはいつも通り、さわやかな笑顔を浮かべると、おもむろに私の肩をガッと組んだ。 そして、その綺麗すぎるお顔に満面の笑みを浮かべたまま、とんでもないことを口走った。 「ここからは、18歳未満の方はご利用になれません!とかいってw」 「え?」 回された矢島さんの手は、優しいけれど力強い。 あれよあれよという間に、私は楽屋の外へと誘導されてしまった。 「これ、あげるから、待っててね!」 「え??あの?え?」 手渡されたのは、なぜかぺろぺろキャンディ。・・・幼児、扱い? “ちっさー、待て待て!逃げちゃだめ!” “まーって!やめろコラ!あっちょっそこは(ry” 楽屋の中からは、ドッタンバッタン暴れまわる音。 田中さんの甲高い笑い声。私一体、何しに来たんだろ・・・。 とりあえず、矢島さんからもらった飴に、パクッとかぶりついて待ってみる。 「うふふふ、かーのんちゃん」 すると、待ち構えていたかのように、聖ちゃんが廊下の角からひょっこり顔を出した。 スキップまじりにこっちへ来ると、そのまま、私がくわえているおっきなペロペロキャンディの端っこにかじりついた。 「にぎやかだから、来ちゃった」 「でも私、放置プレーだよ」 「え?プレイ?うふふふふ・・・」 聖ちゃんは扉の向こうに、ねっとりとした視線をゆっくり向けた。 “ちっさー、これどう?これ?” “ま、舞美ちゃん待ってまじで!脱がすのは(ry” “やばーい!℃-uteなんなん?ウケるー!” 「香音ちゃんへの、教育的配慮ってところかな?」 「なにそれ?」 どうも、今日はよくわからないことが多い。 岡井さんの人格が変わることと、私と、何の関係があるっていうんだろう。 楽屋の中は、依然、変な声とドタバタ暴れるような音が聞こえ続けている。 “あひゃひゃひゃひゃひゃ” その音に混じって、すごく特徴的な笑い声が耳に飛び込んできた。 「・・・・あーっ!!!」 しまった、何たることだ。 「あらら、どうしたの?」 「・・・おいてきちゃった、まーちゃん・・・・・」 そう。 何が行われているか知らないけれど、私がぽいっと閉め出された楽屋の中には、まだまーちゃんがいたのだった。 田中さんが入ってきて、わちゃわちゃとしゃべっているあたりから、ダンマリだったから、ぶっちゃけ存在を忘れていたというか・・・(おそらく飽きて居眠りしてたんだろう、まーちゃんにはよくあること) 「ど、どうしよう。連れ出した方がいいのかな。だって、18歳にならないと見ちゃダメって」 「へー、それは楽しそうな・・・」 聖ちゃんは、目を細めてうふふふと笑った。 「まーちゃんが追い出されないんだから、別に見てもいいんじゃない?」 「でも、田中さんもいるし。怒られちゃうんじゃない」 「怒られることを恐れていては、成長することはできないと思うなあ」 おお・・・なんかかっこいいこと言ってる。でも、ビミョーに丸め込まれているみたいな。 扉の向こうからは、猫の鳴き声みたいな、聞きなれない声が聞こえてくる。 あと、矢島さんがぼそぼそ何か言ってるのとか。 「どうするの?香音ちゃんが一歩勇気を出せば、無限の未来が開けるんだよ」 聖ちゃんはさっきから、何か名ゼリフみたいなのを連発してるけれど、イマイチそれに乗り切れないこの気持ちはなんなのだろう。 「うー・・・」 ――結局。数分後、すっかり人格が入れ替わった岡井さんが出てくるまで、私は眉をしかめて扉とにらめっこし続けたのだった。 リ*・一・リ<ウフフフ香音さん、ごきげんよう 从;´◇`)<ごごごごk 从・ゥ・从<はぁースッキリした!ちっさー、もう1回? モジモジ(*1))モジモジ 从;´◇`)<いったい中で何が・・・ 从*´ヮ`)<まあ、あれやね 从;´◇`)< 从*´ヮ`)<やじまちゃんとか、いい子でつまらんのかと思ったら・・・あははははh ノノ∮‘_l‘)<うふふふふ 从;´◇`)<え?え? 川*^_〉^)<まーちゃんは1つおとなになりました。つきましては、この録画したてほやほやの映像をみししげさんに・・・ 从;´◇`)<よ、よくわかんないけどヤメテー!!これ以上波風を立てないでー! 次へ TOP
https://w.atwiki.jp/minasava/pages/875.html
ハチポチパロディシリーズ 爻戦/最強と豺凶 勝利の条件は? 最後に立っていればいい。敗者を身を見下ろすのが勝者だ。 ――勝者の形は気にしなくていい。 一人の騎士が息を呑んだ。固く、鉛のように重い唾を必死の思いで飲み下した。 ――――あり得ない。 思うは感想。 ――――あり得ない。 抱くは現実の逃避。 「――――あり得ぬだろう。コレはッ!! 汝はッ!!!」 北欧最強の騎士、ジークフリード・フォン・ニーデルラントは、爆発するような感情を吐き出した。 険しい眼差しの先には――――赤。死の色。 赤。 紅。 朱。 血(ロッターブルート)。 ――死人だった。ジークフリードの常識では彼の者は死人だった。 煌めく装甲と象嵌宝石の兜から溢れる輝くような黄金。長髪。落ちるハディングの如き髪は赤に染まり、重く垂れ下がっている。 皹と割れ目が走り、崩れて壊れきった竜血の鎧。嘗ての輝きはくすんで消え、血泥と桃色と赤黒色の内臓が零れ、蜘蛛の巣状の亀裂が走り回り壊れた背骨と肋骨がどす黒い胴に白い彩(いろ)を散らしている。 朱に染まった左顔面。美貌。美女と美男の境界を超越した尊貌。荘重にして玲瓏な美貌は崩壊し、地獄の悪鬼も恐れ戦く冥府の女王じみた狂相になっている。 巨人の手で捻られて千切って繋げて遊んだ死人(ざんがい)にしか思えないそれは、動く。 石臼を転がすような音。石くれと麦と生肉を擂り潰すような音だった。 耳に障る、と感じた。幾度も幾度も脳を犯すような異音を掻き鳴らし、人間の残骸の形をした勇士が立ち上がる。 複雑な脈のような刻印が浮かんだ刀身を確と向けた。 ――――激情!! 肌に水膨れができそうな感情が甲鉄の皮膚の騎士を打ち付けた。 話をしよう。 ヴォルムスの薔薇園御前試合、十二回戦目、最終戦。 ベルン代表対ニーデルラント代表。 その途中経過。試合の推移を……。 ――そも、ジークフリードに彼は敵うはずはなかった。 幾ら、ジークフリードと同様に竜血による呪いの硬皮を纏った巨人と戦い、硬皮を無効化して傷を負わせた経験があったとしても。 俊足のジークフリードには、鈍(のろ)い息など中り様がない。息を吐いている間に、前後左右同時攻撃で血の海に沈められるだけだ。 北欧最速には如何なる攻撃も届かない。 幾ら、狡知に優れる小人王ラウリンの姦計を暴き、懲らしめた経験を持とうとも。 英傑のジークフリードの頭脳には、鳥獣の言葉を言語知識として知り翻訳し理解する。並ぶもの無き智将の側面を持つ騎士の前には、非才の戦略など付け焼刃にもならぬ。 事実ジークフリードの戦闘技術を彼は読み切れていなかった。 北欧最智には如何なる策も筒抜けだ。 幾ら、総身に最高の鍛冶師アルベリッヒの作品(かっちゅう)を装備した巨人騎士エッケを一騎打ちで倒していたとしても。 馬より速い健脚のエッケの鎧の隙間を刺し貫く事が出来ようとも、彼の俊足はそれ以上でそれを許しはしないし、そもエッケの鎧甲よりもファフニールの毒血呪皮は、堅い。 北欧最硬には如何なる刃も貫けない。 彼は北欧最大。 彼は北欧最強。 彼の目の前には敵の屍だけが映る。 それが、〇.〇〇〇〇一秒後の確かな現実だ。 だが、ヴォルムスの薔薇園の決闘、第十二回戦目。 試合開始よりすでに三時間(・・・)、 ベルン側の勇士は、今も生きていた。 最初は騎馬戦。 スレイプニルを祖とする騎馬の猛烈な速度による相対速度は、無銘の槍で竜血加工の盾とニーベルング製の盾を貫くには十分であった。 そして互いに馬から降りて剣戟戦。 流石に一瞬で地に沈まなかったが、〈バルムンク〉の爆速剣に鎧は罅入り、傷が次々と刻まれた。 ――しかし、耐えた。 音など欠伸をする間に過ぎ去らないものとして認識しているジークフリードの剣に、耐えた。 受け、払い、弾く。 受ける度に血は吹き出る。 超速による運動量の増加は、数十人の巨人の攻撃を受け止めるが如き負荷を肉体に刻む。 払う度に筋骨は軋む。 軋みは歪みに変わり。歪みは崩壊へと繋がり、崩壊は負傷へと変遷する。 弾く度に生命は湯尽くされる。 一撃弾く度に一分の寿命を、二撃には十分の寿命を、十撃目には一年を。寿命を湯水のように使い、今の活力に変える。 生命そのものを燃やし尽くし、 存在そのものを費やして、 戦う―― そして、――――止められた。 噛み合う切先。 口付け交わすように先端と先端が噛み合って、止まっていた。 生涯で初めての経験にジークフリードは怜悧な美貌を驚愕に染めた。 硬直、一瞬という永遠にも等しい停止を超速の英雄は陥っていた。 「あ、」 声。鬨の声。 「ああああああああああああっ!!」 渾身の力を込めて斜めに切り払い、連動して肩口を狙う。 玲瓏な美貌を歪めた勇士は、肩口に剛剣を見舞った。無意味だった。 ラウリンの宝具〈獅力の金帯〉で倍加した筋力でも、ジークフリードの呪皮は切り裂けなかった。 代わりに精神(プライド)が傷ついた。 封印していた〈獅力の霧衣(ネーベル・カッペ)〉を解放。 完全不可視の倍の攻撃力の猛撃が、数倍の加速力の爆撃が、勇士を全方位から襲った。 ――――無色の暴嵐だった。 倍加した筋力は易々と勇士の長駆を払い飛ばし、激突した戦塔を瓦礫に変えた。 不可視の大剣と長駆は、間合いも予備動作(おこり)も知覚させない。 しかも―――― 「おおおおおおぉおおおおおおーー!!!」 音より速く移動するため位置を誤認させる獅子吼。それが四方向。必ず速度で上回る超能(スキル)と〈古の流儀〉という特殊体質が会得した魔力放出の竜能(スキル)によって超速を上回る神速を生み出した。 前後左右の同時攻撃。 実際、刹那――否、雲耀程度の差があるが、認識できない以上それは同時。 四方向の刺突、唐竹、逆風、横薙は寒天のようにアルベリッヒの鎧甲を切り崩して、骨肉を切り裂いた。 間髪いれずに、散った塵や芥を足場にしての空中跳躍による全方向大乱舞。 其は、千斬万断。 其は、滅刃滅走。 斬撃の軌跡に斬撃の軌道が重なり、 刺突の直線に刺突の死線が奔り、 時折投げられる大矢は知覚をより一層不可能にする。 自分の剣に自分の剣がぶつかり合いそうになるという奇矯な現象が起こりそうになる。 知覚はしない。 ただ確信。 炸裂するような砂埃と瓦礫の嵐の中には万に断たれた勇士の死骸があると。 ――土煙を上げてジ―クフリードは戦闘地点から三〇メートル離れた地点に着地する。 着地音は遅れて生じ、周囲の塵芥と建築物の残骸がぶっ飛ぶ。埃のように石も岩も木片も吹き飛んでいく。 それはジークフリードの速度が人知を超え、魔境の領域に至っていたのかを証明していた。 莫大な熱を帯びた粉塵が舞う。舞の形は竜巻。一寸先も見えない塵の闇。 闇の中に、 銀の星が。 「―――――――――なっ」 不可視の顔を正確に狙った刺突。ジークフリードの大矢だ。それが投げ放たれていた。 頬を擦過する鏃。無傷だが、注意が矢に注がれた。 「―――――――――がァああああああああッッ!!!」 くぐもった獅子吼。血反吐と共に内臓を吐き出した喉が出すような恐ろしい声。 不可視のジークフリードに一直線に向かう紅影。 深紅の腕が長剣を操り、精密に切っ先を払い、喉へ向かう。 硬質の接触音。 喉仏は切り裂けない。だが、伸びる腕が外套の頭巾の裾を掴み、 猛禽の爪よりも禍々しく蠢く手指が瞼を、睫を撫上げ、無防備な眼球の虹彩に風が触れ―― 「ッ!?」 払いのける。紅に染まった左腕を殴って弾き、宝具を守る。長い柄が顎に迫る。バルムンクは大剣。故に間合いは槍に近く、近接戦は得手としていない。しかし魔力を込めた塚は顎を砕いて、脳を体外に押し出して余りある。 「――」 炎気が籠った呼気が吐かれた。柄に籠った魔力を分解し、打撃を面頬で受け止めた。 返礼の柄打撃。肩を打つ。巨人の長剣を小人の短剣程に縮小させる。 (………………!) 耳。蛇の捕食のように正確に、殺人鬼のように残酷に、耳かきのように細い短剣の刃が耳の穴に注がれる。 全力で腕を掴み取りそれ以上の進入を拒む。切っ先が鼓膜に触れ冷たい汗が甲皮の上を伝う。 血染めの右腕を握り折り、蛇のごとく進入していた短剣を取り除く。その間に弓手は蛇のようにジ―クフリードの馬手に絡みついている。 「らぁああああーー!!」 投げる。 投げ飛ばす。 キレた感情と配線の壊れた筋力で持って投げ飛ばす。 宙を舞うジークフリード。初めての浮遊感に不可視の顔に名状しがたい笑みが浮かんだ。 「ッッッ……!」 姿勢を整え、着地する。反射で大矢を投擲。回避される。 「………………」 屋根の構え。神速の連続刺突を斜め左右から放つ。 不可視故不可知。 それ故不可避。 それを――――荘厳なまでに精妙な籠手撃ちで初撃を止め、続く連撃を止めていた。 ――風が舞う。 戦場を渡る清涼とした一陣の疾風だ。 意味がない。 風が語りかける。 〈獅力の霧衣〉は意味がない。 〈獅力の霧衣〉は権能を失う。 目を左に向ける。 紅。そして鈍色。 へし折れた左足が伸びている。斜め横に伸びるのは刃。城内の剣を脛に突き刺し、隠し剣として使い外套の頭巾を切り裂いていた。 左手は籠手撃ちの型で留まっている。拮抗した力が刀身同士で撓む。 「くはは」 破られた。敗れた。 「あはは」 破った。敗った。 彼(・)にとって透明化した敵と戦うのは二度目だった。 経験則による資格妨害の耐性。 そして逆転の可能性が絶無ではないなら確実に命を繋ぐ、鍛えられすぎた戦闘論理。 不可視は、彼にとって無意味になった。 爆発する魔力。 紅影は弾き飛ばされ、石畳を転がり、瓦礫の雨が降り注ぐ。 石臼が肉と石を擂り潰すような音を立てながら、鋼が折れるような音を立てながら、瓦礫を吹き飛ばし立ち上がる。 堂々と―― 紅を包み込む嚇怒の蒸気を吹き上げながら―― 「――――あり得ぬだろう。コレはッ!! 汝はッ!!!」 不死身の騎士は、澱の如く溜まっていた心情をようやっと吐き出した。 「どうした……」 亡者よりも虚ろな声。煉獄よりも熱い感情が含む声音。 「それがいったいどうした……」 死体よりも生気のない声。神の如き荘厳な声音。 「あり得ない……? それがどうした……? 起こり得ない……? 起こり得ない事こそ起こり得ない」 確信の声。 体験を語る賢老の如き声。 無知なる者を諌める声。 「そんな事も知らない。 そんな理不尽(じょうしき)も知らない。 ならば、貴殿は戦った事(・・・・・・・)などないッ!!」 そして、氷の如き嚇怒を孕んだ怪物の禍つ声だった。 構える。切っ先を後方に突く、八双にも似た構え。 “ディートリッヒ・フォン・ベルン”はそう言って深紅の笑顔を浮かべた。死にかけの狼の笑みだった。 鎧はない。辛うじて肩甲の外套が張り付いている。 冑はある。対斬撃の概念武装(エッケンヒルデグリム)は辛うじて機能を保っている。 盾は最初に失った。 脇腹がない。左脇腹に穴が空き、機能を失った内蔵がぶら下がっていた。 損傷は左半身が深刻である。 左肋骨は崩壊。左腕は指が漏れなく捩子折れ、下腕は筋肉が疎らについている。 左足はとうに膝が砕けている。足指も消失していた。 左顔面は深紅に染まり、眼球はほとんど機能を止めていた。 そして骨折脱臼創傷打撲数え切れず―――― 常人ならば一〇〇〇度。 英雄でも一〇度は死んでいる負傷だった。 しかし生きていた。 死んでいる筈なのに死なない不死性を晒して、ディートリッヒ・フォン・ベルンは宣告する。 宣言する。 「貴様は――――強いだけだ。 強いだけで、こうして弱者が立ち上がっただけで腰を砕く。 貴様は強いだけの――――痩せさらばえた犬だ」 ――――――――――――ゴリッッッ!! 何かが訪れ、 何かが起こった。 訪れたのはジークフリードの魂。 起こったのは尊厳の崩壊。 「…………そうか、であるならばやせさらばえた犬(きょうしゃ)に殺される汝はなんぞ?」 「決まっておろうぞ。感情のままに怒り怯え震え立ち向かう、貴き狼(じゃくしゃ)である」 狼。 ウォルフディートリッヒ。 その裔。 思い出語を不死身の騎士は思い出す。 敵は憧れの勇士の孫。 「狼め」 ジークフリードの中で何かが変わった。 勝利を女王に捧げる高潔な騎士の仮面を脱ぎ棄てて、只管に力をぶつける狂った戦士の皮を被る。 北欧の狂戦士。全てを殲滅に湯尽し戦う、力という強者の法則を扱う戦人。 (なるぞ。成ろうぞ!) 全身全霊――否、生ぬるい。 全力も、 全開も、 まるで足りていない。 全存在を―― 人生という道程で拾い上げて積み上げてきたもの全てを切り崩して、無色透明の某に成り果てて漸くこの憤怒と歓喜に釣り合う。 「起きよ」 大剣の柄に座す青の宝玉が、朧に輝いた。 曙光の如き輝きが、薔薇園の片隅で生まれた。 「犬め」 ディートリッヒの中では何も変わらなかった。 何もない。ディートリッヒには今使っているのですべてだ。 不死と不眠を与えるバルドゥングの魔石はとうに飲み下し、安息と引き換えに死から遠ざかった。 青の輝きを放つバルムンクのように、真の力の解放などできない。 (出来た試しなし。否、それ以前に分らぬ) 力は分る。 エッケが語ったように、アルベリッヒが未完成品を土に埋め、九つの国を巡りTREYAという河の水で完成させた剣だ。 土と水を与えたからか、地に突きたてれば地脈も水もお構いなしに吸い込む吸収の剣。その吸引の膂力を柄越しに感じ、目は光り輝く流れを見る。 ……それだけである。 (意味なしだ) 担い手に魔力が還元されるなど都合のいい機能(はなし)など無かった。巨人が扱える大きさ(だいけん)と小人が扱える大きさ(しょうけん)に変える能力しか使いようがない。 (十分だ) それで十分。 ディートリッヒは構える。最強の魔剣バルムンクを受け止める為に―― 話をしよう。 最強に挑む若き勇士の話を。 人間であるままの、人間らしい彼の話を。 次代北欧最強の話を―― 「――――――馬鹿。――退避するわよ」 「姫殿下一体如何なされたのです」 美しい瞳を気丈に光らせ、全力で地下への階段を駆け下る。 「バルムンクが解放されるわ」 その場にいる兵士全員の顔が蒼白となった。 「ベルン国の方々に申し上げます。即刻この場より退避し、防空壕へ避難なさってください」 「は?」 間の抜けた声を出したのはハイメだ。四つ肘と称される極端に太い豪腕で扉のような盾(支給品)で、同胞を激戦の余波から守っていた勇士は首を傾げた。 「ジークフリード様が、霧と氷と死の国の宝剣〈バルムンク〉を開放なさろうとしております!!」 固唾を飲むのは後ろでこっそりと隠れていたヒルデブランドだった。 大剣の柄を握りこみ不安と驚きを混合させるのはディートライプだ。 ヴィデケは、記憶の中の父の言葉を探り、総毛だった。 「胎動せよ」 バルムンクを中心に清冽な魔力が胎動する。青く、白く、昏く――凛冽な光が迸る。 太陽剣グラムを前身とするバルムンク。その起源は霧と氷の死の国(ニブルヘイム)。ならばその権能は―― 「ぐぅ」 震える。冷える。 炎熱の白煙を傷口から漏らすディートリッヒは寒さに震えた。今のディートリッヒの体温は五百を超える。それが寒気に塗り潰される。 極寒を超える極寒。時すら停まる死の冷気。それが冥界の光(せつり)だ。 滅す。 あの光(つるぎ)を受けて耐え抜ける生物などいない。神すら滅ぶ死(ノル)の息吹。 回避は不可能。神速のジークフリードからは逃れられない。 殺害は不可能。不死のジークフリードは殺すことはできない。 降参は不可能。激情のディートリッヒの嚇怒が許さない。 ならば―― 「――これしかない!」 構える。死を受け止める為に。 「良いも悪いもない。ジークフリードに不破の強度があり、無敵の魔剣があるのならば双方を纏めて受け止めるに如かず」 受け止め、ジークフリードの強さよりもディートリッヒの弱さが上だと証明させる。 そんな思い。 一歩も引くことなく、ディートリッヒは愚かしくも堂々と構えていた。 その様は、ジークフリードには心底美しく見えた。 例え、突けば崩れる死に体であったとしても。 例え、受け止めたところで反撃手など微塵もなくとも。 例え、自身の怒りは的外れの茶番だとしても、 「来い!」 愚かな弱者。激情が更なるボルテージを上げ、焔が傷口から上がる。 「満ちよ」 畢竟の強者。冷気が更なる逆カルノーを下げ、光が刀身から昇る。 臨海に達する魔力波動。 ジークフリードは万感の敬意を込めて愚行を賞賛した。 心底尊敬して。 心底敵として。 言葉を放った―――― 「幻想大剣・天魔失墜(バルムンク)!!!!」 墜ちる死。 その光景を最後の後継としないために、左手を動かす。 ディートリッヒは万感の嚇怒を込めて新たな愚行を行った。 心底激怒して。 心底敵として。 臨界に震える心臓(炉)を抉り、地へ向けて叩き潰す。 故に―― 炉心は崩壊した。 レイブニルの炎はディートリッヒと外界を犯した。 それは有り得えない光景だった。 そうして有り得ざる情景だった。 論理と法則と常識がまとめて崩壊した事象だ。 「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああーーーー!!!!」 耐えている。 支えている。 死の国そのものをぶつける対城宝具の一撃を盾に構えた刀身で受け止めていた。 ――なぁ!? 驚愕に見開かれる。 一体如何なる道理だろうか。死の国の光となった斬撃を受け止めるとは。 蒼い、死を孕んだ月の織り成す月光にも似た蒼い霊光が巨大な刀身から生まれ、世界を絶対零度で抱擁する魔なる光。 地獄の灯。 北欧の冥府の氷霧の死界(ニブルヘイム)の陽光。 天魔(ルシフェル)が墜ちし氷結地獄(コキュートス)の悪なる冷光。 それを纏った刀身。 それを受け止められていた。 額まで一インチの距離で光を押し留めていた。 「げああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああーーーー!!!!」 化け物のような叫びを高らかに上げ、胸に穴を開け火達磨の異形となって、絶対の死を支え続ける。 天魔失墜(バルムンク)は太陽剣グラムより火力が弱い。 グラムは山を切り崩し、全土を灰に変えるが、バルムンクは山をそのままに残すだけだ。ドップラー効果を宿す光によって多少形を変えるだけだ。 しかし剣呑だ。残酷だ。 死を与える。 時すら止める絶対零度の地獄を作り出し、対生物においてはグラムすら耐え抜く幻想種を屠れる死の斬(剣)。 死の概念を刻む光。 耐えうる生物は皆無。 そしてグラムと同様に、絶対零度という冷気は―― 蒼い波濤がベルン一行を襲う。周囲の兵士と侍女を守る為に動き出したのは、 「うぉおおおおおおおおおお!!!」 ハイメだった。豪快な獅子吼を上げ、ナーゲリングを巨大化させる。 ナーゲリングは巨人の剣。ヒルデとグリムが持ちし、悪名高きドヴェルグ“アルベリッヒ”が鍛造せし、神造兵装。 その効果は、 「鋭断する切斬の輝剣(ナーゲリング)!」 只管に“斬る”という、剣として最高の性能を持つ宝具。 固体化した空気を切り裂き、強酸である液体酸素を斬って散らす。 「甘いぞ、ハイメ!」 ヴィデケは高々と跳躍し、父より送られた魔剣。神造兵装に匹敵する人造兵装を抜き放つ。 「武生なる島跳(ミームング)!!」 名工ヴェルンドが鍛造せし甲冑と合わさり、騎士道ガジェットの秘められた権能を発現する。 それは五つの斬撃。 騎士道に沿う行動、武技を五倍にする、判定しだいで各種確率をも五倍にする脅威なる人造剣。 五つに分解される。 しかし相手は液体。そして極低温の大気。幾らでも補給されるそれは斬ってどうにかなる相手ではない。 「勲功の刻印(ウルフィンゲ)!!」 ヒルデブランド雄雄しい叫び。 勝勲を刻んだ盾は、勝利相手の同属性に対して抜群の防御効果を発揮。冷気と液体大気の暴力を押し留める。 「主よ、この一拳を捧げよう。 主よ、この武拳を持って崇めよう。 ――神力充填。天地盤壊極絶聖拳突き!!」 逆三角形の裸体を揺らし、僧兵イルサンが進み出で、空の突きを放つ。 僧侶としての修行で鍛えぬいた巨人を反吐の海に沈める拳は烈風を生み出し、波濤を逆方向へ押し返す。 四人の武威が波濤を押し返す。一時的。対城宝具の余波は、余波が激しすぎるバルムンクにとっては四人の武威は相性が悪い。 「くっそぉ!」 悪態を吐くハイメ。 そこへ、 「アタシの出番ですかねぇ」 飄々と長身の陰が現れる。台所を寝床にする灰かぶりの公爵嫡男。 すらりと大剣を抜き放つ。 「この魔剣は流れ着きし太陽。もう一口(ふり)の偉大なる伝説の一欠片」 真名は、 「漂流する破滅の剣(ウェルスンク)!!」 刀身から生まれた莫大な熱気が冷気を雲散霧消させた。 最初からやれよッ! という突っ込みが拳とともにディートライプに叩き込まれた。 参加しなかったヒルデブランドは、感じた。 口を開く―― 何ということだろう。 何という勇士だろう。 ジークフリードは感嘆する。 轍が刻まれ、ディートリッヒの足は燃えて削れ、ぶら下がった心臓は焔を吐き出す。 地獄のような光景。 最高の戦場光景。 不死の騎士は、歓喜を得る。 歓喜とともに、限界を超えた。 ――壊れる。 不死身の肉体の奥の奥。予備貯蓄蔵(まりょくタンク)としてある魔力塊。 それは特殊体質で得た勲章。竜と七百人分の亜人と数百の騎士の魔力の海。 それを使う。 一息に、使う。 使用法は魔力放出。 蛇口の容量を大きく超えたそれは、ジークフリードの魂を鑢掛けするように傷つけ、切っ先から放出された。 「あああああああああああああああああああああああああああああああああーーッ!!!」 天へ伸び上がる魔力流。超力の鉄槌となって剣を押し込む。 「ガあああああああああああああああああああああああああああああああああーーッ!!!」 耐える。 耐える。 耐え抜いてやる!! 己は壊れた身体を駆る愚かな勇士。 己は敗北だらけの情けない騎士。 己は不撓しか取り得の無い暗君。 だから、愚かにも耐えるという選択をして、敗北者らしく更に傷だらけになって、不撓(あきらめず)、炎の顎でその喉を噛み千切ってやる!!! 「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」 「ガああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」 唱和する獅子吼。 そして戦いの頽勢は、女神の天秤は―― ディートリッヒの左半身に“死”が通った。 エッケザックスは左腕を砕いて地に落とされ、刃を否定する兜は貫かれ、串刺し肉の心臓に冷たい刃が走りぬけ―― ベルンの王は双つ(・・)になった。 「終わった」 北欧玉座(フリブスギャルブ)でオーディンは問うた。 「グロアよ。 不羈なるもの。自由を求めるものはなにもなりや?」 巫女グロアは答えた。 「不羈なるものはただ今拘束されしもの。 自由を求めるものは、希望を、渇望を吐き出すものに御座います」 オーディンは問いを重ねる。 「グロアよ。偉大なる薬師よ。 自由をもたらす薬は何から作られる?」 薬師グロアは答えた。 「自由をもたらす薬は、渇望を怒りとともに吐き出すものの体液から作られるものに御座います」 オーディンの最後の問い。 「グロアよ。 ――一体どうなる? 不羈の炎を吐き出す者は一体どうなる?」 グロアの最後の解答。 「真なる不羈なるものへの変生を」 オーディンは口を開いた。 ヒルデブランドは口を開いた。 “――――戦いは――――これからだ――――” まず、ぶら下がった心臓がひとつ。 潰れた果実のようなそれがひとつ。 絶対零度で凍結した筈のそれは膨れ上がった。 「なっ?」 残心も忘れてその異常を見つめる。 “黄昏の時、荒廃の日、九天と九壌は異変に覆われ。 巫女と雄鶏の告げるが如くに滅び消え去る” グロアは歌う。神の国(アースガルズ)で歌う。終末の歌を。 煮立つ。心臓の肉が煮立ち、細胞が沸騰する。赤黒い炎を上げながら体積を膨張させ、死の国の冷気を掻き消す熱気を放射する。 “金色の雄鶏。回線の鶏鳴。響き渡りて時を告げ、 極熱と窮冷の軍勢は聖地へ向かう” 数百倍に膨れ上がった赤い塊。動脈を伝い右半身に食らいこみ断面へ繋がる。死に絶えた、凍りついた右目がグルリと回った。 “戦乱の響きの中、使者と神々の踊りの中、ここに解放の歓喜が墜ちゆかん――” それは拘束されし獣の歌。 それは不羈を遂げた絶唱。 “其は希望を滴らせた顎(あぎと)、天地へ届く不羈を遂げた獣の牙鳴り” 立ち上がる。立ち上がる。 一本の足と沸騰する肉の前足(・・)で。 炎の後ろ足で。 肉塊の体の端で。 “さらばヴァルハラ。さらば母なる大樹。 万象一切、獣の憤怒の息吹で灰塵となって砕けるべし” 現れる。終末の獣が。世界を燃やしつくし、九界と大樹の繋がりを分断する崩壊の獣が。 「あ、あああああああああーー……!!??」 ジークフリードの理解不能の叫び。 “彼の獣、大神を食らう終末の悪狼。暗黒の虚空で彼の獣は謳う――” 縦に備わった狼の瞳孔が開く。肉と炎と煙の瞼を抉じ開けて、生誕した世界を見つめる。沸騰する肉の上顎。上顎の上に、炎の下顎。パーツをめちゃくちゃに配分して作られた狼の顎。鼻っ面の先から前足が伸び、右半身の断面からは触手のような狼の前足が生えてきてもいる。 異形は炎のように無形であるが故に、狼の頭に見える場合もあれば、乱雑に再生したプラナリアの如き発狂する異形怪物へと変成する。 “自由の唄を――――――” ディートリッヒは謳う。 狼は謳う。 告げる。 知らぬ筈の真名を。 飢えと渇えに悩まされた際の契約(秘薬)の魔名を。 「羈豺焔成(レグナレクロガル)・自由歌う終末の獣(フローズヴィトニル)――――――――――――――――――――!!!!!」 今ここに、本当の戦いが始まった。 「そうか、そうなのだな」 確信する。ジ―クフリードは真実を得た。 「私とお前の戦いとは徹底的な削りあい。 存在そのものをぶつけ合って最後に一欠片を残した者が勝つのだな」 幻想大剣を構える。今この場にいるだけで竜の呪皮が削れ、砂の城のように崩壊していくのがわかる。 「戦おう。 存在そのものをぶつけ合う交合(いくさ)を。 原始の闘争よりも単純に、 終末の戦争よりも荘厳に、 ジークフリードとディートリッヒが尽き果てるまで……」 「「ジィィィイイイイイイイイイイイイイクフリィイイイイイイイイイイイイイイイイドォオオオオ!!!」」 「ディィイイイイイイイイイイイイイイイトリィイイイイヒィイイイイイ!!!」 灼熱世界となった薔薇園。猛烈な上昇気流の中、 ジ―クフリードは最後の最高の戦場へ突撃した。 END ハチポチパロディシリーズの作者です。時間がなくあとがきとキャラ解説が後になってしまいまして申し訳ございません。 今見るとあちこち誤字脱字、修正のし忘れが目立ちますなぁ……。参考というより混ぜたのは装甲悪鬼村正、Dies iraeなどです。 キャラ紹介 ディートリッヒ・フォン・ベルン 人物設定:オーディンも頭を抱え、オルフェウスも宥めるのを諦める激情家の沙条綾香。 戦闘力:剣を主体とする白浜兼一レベル 能力:短命が多い北欧戦士の中でかなり長期間生きていたためセイバー・ライダー・バーサーカーに該当する多芸さをみせる。 どれだけ怒り狂っても戦闘技術が劣化しない戦闘精神を持っており普通にセイバーで召喚した方がバランスがいい。ライダーで召喚してワイルドハントの召喚は応用性が劇的に広がる。 またバーサーカーで召喚された場合が最強だが、沙耶(本来の姿)レベルのSAN値直撃グロ肉状態である点と令呪が無意味になる点を除けば召喚してみるのもいいかもしれない。 羈豺焔成(レグナレクロガル)・自由歌う終末の獣(フローズヴィトニル)……はい、はっきり言って最終正義顕現ですね、ええ。ジークフリードに頭を勝ち割られても戦闘を続行し、あまつさえ全身から火を噴いたという説話があったのでこんな風になりました。 ジークフリード 人物設定:油断はないが、最強すぎる事に飽いていた高潔な騎士。 戦闘力:透明化したエレンディラ・ザ・クリムゾンネイル 能力:必ず相手を上回る速度を出すスキル。倒した相手の能力、スペック、エネルギーを触れるだけで手に入れるスキル(古の流儀)。透明化マント(+筋力倍加)、ニーベルンゲンの指輪、 凍結停止の死の魔剣、Aランク以下無効化の皮膚(倒した相手の強度も塗布されている) はっきり言って厨スペックのチート。ディートリッヒだから、他の不羈の炎を吐くグロアの息子でもなくディードリッヒだけが倒せたのである。 ハイメ。 ドイツのガウェイン、ベルンのローランとオリヴィエ。そんなポジション。スペックは前の3人に筋力(腕力)以外及ぶべくもないが、馬の扱いと腕力とレンジャースキルは随一。 蛮勇、地形適応、破壊工作、動物会話など持っていると思う。ナーゲリングは剣としてはエッケザックスより上であり、高い腕力を持つハイメととても相性がよい。 ヴィテゲ ドイツのランスロット。そんなポジション。スペックは前の二人と同等レベル。ヴェルンドの息子だけあって高い道具作成スキルを持つがあまり使いたがらない。 普通に強く、ジークフリードに勝ったディートリッヒと互角レベルである。父からの鎧も宝具級の強度を秘めている。 特筆すべきはアーサー王と同じく、妖精郷で暮らす逸話を持つ点である。しかしディートリッヒは秘匿されたその郷を突き止め、あまつさえ片目を抉り出して人相を変えて進入し再会を果たしている。 ヒルデブランドとイルサン ドイツのマーリンポジションと好色となったテュルパンポジ。兄弟である。 多芸で専科百般もちの兄と巨人を反吐の海に沈める拳と数十人の僧侶の祈りを無効化する弟。 対極的な二人で、兄は汎用的に強く、弟は特定分野で強い。特定分野での強さは他の(特にハイメに)いえることだが、ディートリッヒの配下は一点豪華主義の嫌いがある。 ディートライプ 料理洗濯掃除妹が好きな公爵嫡男。賑やか師。侍女と一緒に仕事ばかりしていたためオネエ言葉。だが、かなりの美形で巨漢である。 佯狂、話術、学習(見切りに似たスキル)を持っていると思われる。また、配下中随一の健脚と幸運持ち。 カルリングガールと同種の宝具と灼熱の魔剣を持つ。ウェルスンクとは、ヴォルスング・サガの一族の名である。つまりは…… おまけ まったく目だってなかったエッケザックスですが、アルベリッヒの語りが真実であり、シズレクのサガで判明した作成秘話とエッケとサックス(ザクス・サッフス・サスなど)の意味、 そしてその後のエッケザックスの派生を取り入れる限り、この剣は剣(・)ではないかもしれません。私的な意見ですが。 以上。ご愛読ありがとうございました。