約 1,229,416 件
https://w.atwiki.jp/dewdrop/pages/15.html
姫さん ありー。多分良い事なんじゃないかな?(ぉ - 萌える漢 2009-10-15 19 12 24 携帯から〜…萌えサン>転職おめでとうなのかしら…? ガルボサン>無理しちゃダメだよ〜 - アンリ 2009-10-03 00 36 48 最近忙しくてPCつける時間もない^o^10月10日過ぎればそうでもなくなるかも。 - ガルボ 2009-10-02 22 42 18 青薔薇よ!私は帰ってきた!多く英霊達(以下略 - 萌える漢 2009-09-26 22 29 53 やっぱり無理そうでした(ゲーム内状況的な意味で) - ψ八意永琳 2009-09-05 20 37 45 リアル一時的に落ち着いてきた(落ち着きすぎた)ので2割ほど復活しますと思います - ψ八意永琳 2009-09-02 09 12 03 リアル転職のため当分不定期INになりま - 萌える漢 2009-08-22 21 18 13 なんか誤字った^o^もし邪魔だったら - ψ八意永琳 2009-08-08 06 22 08 しばらくINしない(と思う)のでもし邪魔だったからギルドから抜いてくだし - ψ八意永琳 2009-08-08 06 21 36 ttp //mb1.airbbs.net/bbs/index.php?usid=dewdrop 画像掲示板だおー - アンリ 2009-07-06 19 30 40 むーさん達の無事な帰還を待ってるZE☆ - 萌える漢 2009-05-25 20 00 54 テストのため少しの間INできません。あと火曜日の更新からなぜかINできなくなってます・・・ - ムクロム 2009-05-22 00 20 20 INはできるようになりました明日にテストは終了になります - ムクロム 2009-05-25 15 11 27 テストがようやく終わりました・・・いろんな意味でですが・・・ - ムクロム 2009-05-26 15 58 30
https://w.atwiki.jp/comic8/pages/3891.html
メダロッターりんたろうをお気に入りに追加 情報1課 <メダロッターりんたろう> #bf 外部リンク課 <メダロッターりんたろう> ウィキペディア(Wikipedia) - メダロッターりんたろう Amazon.co.jp ウィジェット 保存課 <メダロッターりんたろう> 使い方 サイト名 URL 情報2課 <メダロッターりんたろう> #blogsearch2 成分解析課 <メダロッターりんたろう> メダロッターりんたろうの83%は白インクで出来ています。メダロッターりんたろうの7%は砂糖で出来ています。メダロッターりんたろうの7%は魂の炎で出来ています。メダロッターりんたろうの3%は玉露で出来ています。 報道課 <メダロッターりんたろう> イマジニア、『メダロット S』にてマンガの主人公・りんたろうがパートナー・カンタロスと共に登場! | gamebiz - SocialGameInfo 『メダロットS』超戦ロボトルにりんたろう参戦だぜっ!コンビニには超ランクアップパックが追加 | スマホゲーム情報ならファミ通App - ファミ通App 情報3課 <メダロッターりんたろう> #technorati マンガとは マンガの33%は厳しさで出来ています。マンガの30%はカルシウムで出来ています。マンガの25%は元気玉で出来ています。マンガの9%は毒物で出来ています。マンガの1%は月の光で出来ています。マンガの1%は毒電波で出来ています。マンガの1%は魂の炎で出来ています。 28589.jpg?_ex=300x300 s=2 r=1 ヨスガノソラ 春日野 穹 -すくみず 楽天売れ筋ランキング レディースファッション・靴 メンズファッション・靴 バッグ・小物・ブランド雑貨 インナー・下着・ナイトウエア ジュエリー・腕時計 食品 スイーツ 水・ソフトドリンク ビール・洋酒 日本酒・焼酎 パソコン・周辺機器 家電・AV・カメラ インテリア・寝具・収納 キッチン・日用品雑貨・文具 ダイエット・健康 医薬品・コンタクト・介護 美容・コスメ・香水 スポーツ・アウトドア 花・ガーデン・DIY おもちゃ・ホビー・ゲーム CD・DVD・楽器 車用品・バイク用品 ペット・ペットグッズ キッズ・ベビー・マタニティ 本・雑誌・コミック ゴルフ総合 ページ先頭へ メダロッターりんたろう このサイトについて 当サイトは漫画のタイトル毎にインターネット上の情報を時系列に網羅したリンク集のようなものです。ページをブックマークしておけば、ほぼ毎日その漫画のタイトルに関連する最新情報にアクセスすることができます。 情報収集はプログラムで行っているため、名前が同じであるが異なるカテゴリーの情報が掲載される場合があります。ご了承ください。 リンク先の内容を保証するものではありません。ご自身の責任でクリックしてください。
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/2392.html
『帰ってみたらなずーりんが』 7KB 愛で 飼いゆ 野良ゆ 希少種 現代 独自設定 良いタイトルが思いつかない 15作目。 希少種愛で。 虐待なし。 独自設定あり。 ある日の夕方。 「あ~疲れた~。ただいま~」 「お、おかえりなさいお兄さん・・・」 「・・・ただいまなずーりん。少し見ない間にずいぶん太ましくなったね。お腹が」 仕事から帰宅したお兄さん。 帰ってみたら、お兄さんの飼いゆっくりである、 胴付きなずーりんが胴なしのゆっくりを、服の中に隠していた。 何故わかったのかというと、そのゆっくりの体が大きすぎたため、 服の中に入りきれず、お尻がまる見えにいなっていたからだ。 「で、できちゃったみたい・・」 「嘘つきな子にはご飯はありません」 「うわーーん!ごめんなさーい!」 泣いて謝るなずーりん。 それを無視してお兄さんは、なずーりんの服の中に入いるゆっくりの方に目をやる。 ぷりっとしたお尻がぷるぷると小刻みに震えていた。 お兄さんは何となく、それを指で突っついてみた。 ツンツン ビクッ!? ビクッと震えるお尻。 しばらくたつとまたぷるぷる震え出す。 ツンツン ビクッ!? 再びお尻を突っつくお兄さん。 先ほどと同じくビクッと震えるお尻。 そしてまた、ぷるぷると震え出す。 ツンツン ビクッ!? ツンツン ビクッ!? ツンツン ビクッ!? 何度も突っつくお兄さん。 その度にビクッと震えるお尻。 そして 「どうしてなんどもツンツンするんですかあああああああ!? しょうがゆっくりできないじゃないですかあああああ!」 服の中に隠れていたゆっくりが顔を出した。 それはゆっくりしょうだった。 『ゆっくりしょう』 希少種のゆっくりで、なずーりん種からはご主人と呼ばれ仲が良い。 性格は基本真面目だが、同時にうっかり者でもあり、よく物を無くす。 酷いときには、頭の飾りさえも無くしてしまうことがある。 中身はバター。 話は少しさかのぼり、お昼時。 自宅で留守番をしていたなずーりんは、お昼ご飯のピザを食べようとしていた。 そして、いざ食べようとしたとき、ふとベランダの方から視線を感じる。 何だろうと思ったなずーりんがそちらへ目を向けてみると、 なんとゆっくりしょうがベランダのガラス戸に顔を張り付けていたのだ。 「ご主人!?」 驚くなずーりん。 一方のしょうはなずーりんには目もくれず、ピザの方に目が釘付けであった。 グルルルルグギョオオオオオオオオオ!! ガラスごしでもはっきり聞こえるほどの大きな音で、しょうの腹の虫が鳴いた。 それだけ空腹なのだろう、しょうは目から涙を流し、口から涎を垂らし、 ガラスをベロベロと舐めていた。 「うわぁ・・・」 どん引きのなずーりん。 しょうの余りにもみじめな姿に同情したなずーりんは、 家に入れてあげようと思いベランダの方へと近づいた。 「!」 顔をぱぁと輝かすしょう。 ご飯をくれるとでも思ったのだろう。 そうして、しょうを家の中に入れてあげようと、 ベランダのガラス戸を開けようと手を伸ばそうとしたその時、 「あっ!」 お兄さんに、野良のゆっくりを家に入れてはいけないと言われていたことを思い出した。 「どうしよう・・・」 なずーりん種としての本能と、 飼いゆっくりとしての理性の間で板挟みとなるなずーりん。 そして・・・ 「結局、家に入れてしまったと」 「ちゅう・・・ごめんなさい」 なずーりんに事情を聞き終えたお兄さん。 「でっ?お前の方は何で家のベランダにいたんだ?」 今度はしょうに事情を聞いてみた。 「ゆっ?それはですね・・・」 しょうの話によると、 朝、目を覚ましたしょうは、自分が知らない場所で、 何故か段ボールの中で寝ていたことに気づいた。 辺りを見回しても飼い主のお兄さんはどこにも居らず、 自分が住んでいたお家や昨晩寝るときに使っていたお布団も無くなっていた。 突然見知らぬ場所で一匹にされ、不安になったしょうは、飼い主を必死に探した。 しかし、朝から何も食べていなかったためお腹が空いてしまう。 そんな時、どこからかおいしそうな臭いが漂ってきた。 その臭いに誘われて進んで行ったところ、お兄さん家のベランダへとたどり着いたそうだ。 「というわけなんです」 「ふ~ん・・・なるどね。お前それ捨てられたんじゃないのか?」 「ゆがーん!どうしてですかあああああああ!」 「いや、お前の話が本当ならたぶんそうなんじゃないかなとおもって」 「ゆえーーん!おにーさんのばかああああああああ! どうしてしょうをすてたんですかあああああ!」 大声で泣き叫ぶしょう。 自分を捨てた飼い主を罵倒する。 「ご主人、おねがいだよお兄さん、ご主人も飼ってあげて」 しょうを哀れに思ったなずーりん、お兄さんにしょうも飼ってくれと懇願してきた。 「いいよ」 「え!?あっさり!」 「その代わり、なずーりんは当分おやつのチーズはなしだからな」 「どうして!?」 「そりゃあしょうを飼うんだから、 その分の食費をどこかからねん出しないといけないからさ。 ゆっくり理解してね」 「ちゅうぅ・・・ゆっくり理解したよ・・・」 「と言うわけで、しょう、お前家で飼ってやっていいぞ」 「ゆえーーー、ゆっ?」 こうしてなずーりんの説得もあり、しょうはお兄さんに飼われることになった。 「チーズ・・・はぁ・・・」 その代わり、おやつのチーズが当分お預けとなり、しょんばりとするなずーりん。 「なずーりん!」 そこへしょうが近寄ってきた。 「ご主人・・・」 「おなかがすきました!」(キリッ!) 「・・・」 そのまま晩ご飯を食べることになる。 「それじゃあ、いただきます」 「いただきマウス」 「いただきます!」 ちゃんと挨拶をしてご飯を食べるしょう。 「がーつ!がーつ!しあわせー♪おかわりをください!」 「喰うの早っ!はいよ」 「がーぶ!がーぶ!しあわせー♪おかわり!」 「よく喰うな~はい、おかわり」 「むーしゃ!むーしゃ!しあわせー♪おかわり!」 「あ、ああ・・・はい」 「ぱーく!ぱーく!しあわせー♪おかわり!」 「・・・はい・・・」 「もーぐ!もーぐ!しあわせー♪おかわり!」 「・・・」 「しあわせー♪おか「食い過ぎじゃあ!」ゆっ!?」 余り知られてないが、しょう種はゆゆこ種並みの大食いで 実は、それが原因でしょうは飼い主に捨てられたのだった。 そのことにお兄さんが気付くのはそう遠い未来ではない。 そうして、夕飯を食べ終えたお兄さんたちは、しばらくテレビを見てくつろいだ後、 みんなで仲良くお風呂に入り、歯を磨き、明日に備えてそろそろ寝ようと寝室へと向かった。 「・・・何やってんの?そこ俺の布団なんだけど」 「そうだよご主人、そこにいたらお兄さんが寝られないよ」 寝室に着くとしょうが突然、あらかじめ敷いていたお兄さんの布団の上に陣取った。 「おにいさんにおれいがしたいんです」 「「お礼?」」 「そうです、しょうをかいゆっくりにしてくれて おにいさんにはとってもかんしゃしています。 だから、なにかおれいがしたいんです」 「別にそんなのしなくていいよ」 「そうだよご主人」 「それじゃあしょうのきがおさまりません。 でも、しょうにはおれいできるようなものがありません。 だから・・・こんやは、しょうをおにいさんのすきなようにしてください」 「「え?」」 「やさしくしてくださいね・・・」 そう言って顔を赤らめ目をぎゅっと閉じるしょう。 まあ、つまり「しょうですっきりーしてもいいのよ」ということだ、 「「・・・・・」」 口をぽーかんと開けていたお兄さんとなずーりんだったが、 しばらくして、お兄さんがしょうへ手を伸ばした。 「っ!!」 お兄さんの指先がしょうに触れた。 ビクリと体を震わすしょう。 そして・・・ 「そぉい!」 「ゆぺっ!」 しょうを軽く布団の横へと投げるお兄さん。 顔から床にポヨンとぶつかるしょう。 「おやすみなずーりん。あとついでにしょう」 「おやすみおにいさん。あとついでにご主人」 「どうしてですかああああああああ!?」 それぞれの布団に入り眠りにつくお兄さんとなずーりん。 その横で叫ぶしょう。 お兄さんはHentaiお兄さんではなかったのだ。 完 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 八手あき 以前書いたもの anko1354 捨てゆを拾ってみた anko1358 焼き芋を買ってみた anko1366 ゆ虐戦隊!!ヒャハレンジャー!!! anko1377 みんなのうた 大きなドスまりさ anko1386 ごめんなさい anko1398 カスタードキムチ鍋 anko1405 ぜんこーしてみた anko1417 みんなのうた むらむら anko1440 やまめに出会った。 anko1455 虐隊見参!! anko1499 壊れるまで anko1591 けーねとちょっとSなお姉さん anko1655 まりさをゆっくりさせてあげた anko2286 赤ゆを虐殺してみた
https://w.atwiki.jp/dq9eroshinshi/pages/13.html
投稿画像まとめページ このページは今までにうpられた画像のまとめです。 投稿画像まとめページ貼り付けルール 投稿画像職業装備戦士 ぶとうか 僧侶 魔法使い 旅芸人 盗賊 バトルマスター パラディン 賢者 スーパースター レンジャー エロさ重視 貼り付けルール 例:説明:見本の娘さん、あくまで見本です。うちの娘達はもっと可愛いですよ。 見本の娘さん ↑専用画像掲示板は外部からの直リンクは出来ないようなので、このようにスレッドURLを貼り付けて下さい。 ※詳しい方法は整形ルール、及び編集モードで貼り付け方をご確認下さい。 ただし貼り付ける画像は専用の画像掲示板のもの、個人のHPやブログスペースのものをお使い下さい。 その他の画像等はアレやコレやで荒れる原因になるのでお察し下さい。 投稿画像 職業装備 戦士 ぶとうか 僧侶 魔法使い 旅芸人 盗賊 バトルマスター パラディン 賢者 スーパースター 赤ハット・青髪・黒目の娘 レンジャー エロさ重視 鞭+水着下orガード=はいてない 鞭+きわどい水着上下+盾=ハダカガード 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/i_scream/pages/26.html
AVAの画像をどんどん貼っていこう! さっそくアプロダへ↓ i SCREAM 画像掲示板
https://w.atwiki.jp/4423/pages/2605.html
上部タグ未削除 編集する。 2024-09-01 20 55 21 (Sun) - 画像収集メニューとは、当wikiにおける画像の強化のため 当wikiにて使用してもいい画像がありましたら提供してください。 投稿に関して 画像掲示板 リンク内部リンク 外部リンク 討論用 情報収集 編集者用ミニ編集参加(文の提供・嘘・誤字等) 出典、参考 投稿に関して 投稿された写真に関しては、権利を次のように選択できます。 ①4423wikiとその管理者のサイトでの使用を許可する。 ②希望者に対して画像の提供を許可する。 画像掲示板 画像収集ページ00-0001 画像収集ページ00-0002 画像収集ページ00-0003 画像収集ページ00-0004 画像収集ページ00-0005 画像収集ページ00-0006 画像収集ページ00-0007 画像収集ページ00-0008 画像収集ページ00-0009 画像収集ページ00-0010 画像収集ページ00-000 画像収集ページ00-000 リンク 内部リンク [[]] [[]] [[]] 外部リンク 上へ 討論用 名前 コメント すべてのコメントを見る 編集する。 2024-09-01 20 55 21 (Sun) - 情報収集 トラックバック一覧 trackback() テクノラティ検索結果 #technorati 口コミ一覧 #bf 関連ブログ一覧 #blogsearch リンク元 #ref_list 上へ 編集者用 ミニ編集参加(文の提供・嘘・誤字等) 出典、参考 上へ
https://w.atwiki.jp/mbwiki/pages/17.html
掲示板のルール(具体的な) 1.書き込みのルール 1.他人を傷つける書き込みを禁止します。 2.金銭関係の取引を禁止します。(問題が発生しても、当掲示板は責任を負いません。) 3.出会い系サイトではありません。他の方との待ち合わせなどは禁止します。 4.掲示板でのトラブルなどの責任は一切負いません 5.この掲示板でのトラブルをほかの人に対して巻き込むのを禁止します。 6.掲示板にこのジャンルの掲示板を作ってというのを書き込むのを禁止します。※1 7.小さいお子様からご老人の方々までご利用するものです。必ずマナーを守りましょう。 8.掲示板での悪口に対して精神的ダメージを受けても責任を取りません※2 2.掲示板に対する訴え こちらの掲示板で発生したトラブル、問題に関することに対しての訴えは必ず受けません。 すべて自己責任ということを配慮してご利用ください。 3.掲示板の管理について 1.掲示板をご利用の方々がいる場合でも、確認不可能であるために、自動的にご利用の時間がないと思われる、早朝3 00に「高速ツール作成会社様」のソフト、「超高速型再起動管理システム」を使用してやり、掲示板の再起動をいたします。 なので、目安として再起動の時間を早朝の3 00~3 01を目安にしていただけるとありがたいです。 2.この掲示板を運営するに当たっては、「@WIKI様」や「@chs様」に厚く御礼申し上げます。 3.また、この掲示板を大切にご利用いただいている方々にも、厚く御礼申し上げます。 ※1 別のジャンルの掲示板を作ってという要望をしたい方は管理人への連絡用ページからお知らせください。 ※2 掲示板に対する訴えにも書いた通り、こちらを利用するうえでは、何があっても自己責任で、ということを忘れずにお願いいたします。
https://w.atwiki.jp/pokecharaneta/pages/14293.html
サンムーン ニャヒート:国分果林 琢磨からは子猫ちゃんと呼ばれるので マケンカニ:水野光一 エンニュートorアローラペルシアン:黒羽競子 後者は声優繋がり バクガメス:武者小路琢磨 アマージョ:山川真実 ラランテス:日高薫 ナゲツケザル:柏木広海 フクスロー:ジミー松本 -- (名無しさん) 2016-12-31 23 59 17 草案 登場人物 ロトム:近藤正義 ハピナス:立石菜々子 エリキテル:国分新一郎 使い手のパンジーの手持ち ハハコモリ:国分リカコ 主題歌 OP ラブカス:愛はカッコわるい ED ブーピッグ:ぶーりん・あ・ら・もーど -- (ユリス) 2021-09-11 11 37 23 SV 色違いパフュートン 国分果林/ぶーりん 色違いグルトン トンラリアーノ3世 -- (ユリス) 2024-04-16 22 05 00
https://w.atwiki.jp/suigintouinnotikara/pages/16.html
これはヒドイ -- ぱちく (2008-08-28 11 23 07) 普通の画像掲示板の方がよくはないか? -- ドールズ (2008-08-30 13 02 23) 追加したいメニューは自由に追加できるよー -- ぱちく (2008-09-01 13 38 09) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/1467.html
【はじめに】 当SSを開いて下さり、ありがとうございます。 二行です。 今回は、強い愛で成分が含まれています。アレルギーの方はご注意下さい。 特に、以下に該当される方は、重症化する危険があります。 ・通常種は徹頭徹尾、虐待or虐殺されるべきだ。特にれいむ種。 ・希少種は徹頭徹尾、溺愛or無双するべきだ。 ・自分が認めている設定以外は、断じて受け付けない。東方設定など言語道断。 もし途中で気分が悪くなった場合は、直ちに当SSを閉じ、 他の素敵な作品を読むなどして、ゆっくりしていってね!!! 【本編】 れいむは、死を覚悟した。 暗がりに光る瞳、大きな耳、そして、ミミズのような尻尾。 目の前にいるのは、紛れも無く、野鼠であった。 ・・・・・・れいむの番は、御多分に漏れず、まりさだった。 初めての共同作業は、夕食のための狩り。 森の柔らかな地面の上を、2つのあんよが軽やかに跳ねていく。 あの時が、幸せの絶頂であった。 しかし、出かけて半刻もしないうちに、まりさは野鼠に襲われた。 一瞬で、獣の歯が黒饅頭の右半分を削り取る。 そして、痙攣する獲物をくわえて、あっという間に、鼠はいなくなってしまった。 泣き叫ぶ間もなく、ただれいむは呆然と立ち尽くす。 こうして、すっきりーをすることもなく、新婚生活は幕を閉じたのである・・・・・・。 過去を思い出しても、やることは、あの時と同じまま。 野鼠を前に、れいむはただ、おそろしーしーを漏らすのみであった。 薄暗い草むらから、獣が身を乗り出す。 (もっと、ゆっくりしたかったよ・・・) 紅饅頭は、もみあげで視界を覆った。 「やあ、おどろかせてしまったかな」 「ゆ?」 恐る恐る目を開けると、そこにいたのは、見慣れないものだった。 鼠と間違えるのも、ゆっくりとしては、無理もない。 丸い耳が頭の上に乗っていて、長い尻尾もある。 だが、灰色の髪の毛が生え、目鼻立ちもはっきりし、言葉をしゃべる。 「もしかして?」 「そう、わたしも、ゆっくりだよ」 「でも、ぜんぜん、しらないかおだよ」 「そりゃ、そうさ。こちらにきたのは、さいきんだからね」 「ゆ。そういうことじゃなくて・・・」 ゆっくりは、他のゆっくりに対して、しばしば不思議な能力を発揮する。 例えば、まりさを見たことがない個体でも、それを一目見れば、 「まりさ、ゆっくりしていってね!!!」 とご挨拶できる。 捕食種の顔が現れれば、血相かかえて逃げるし、ドス種には問答無用で惹かれる。 要するに、これらは餡子脳にプリインストールされているものなのだ。 種の数は50以上にも及ぶ。 ゆっくりの学習能力の無さは、この識別能力が知能の大半を占めているから、という説もある。 そんな無駄に高スペックな検索能力であるが、目の前のゆっくりに対しては、何一つ働かない。 初めての経験に、れいむは戸惑いしーしーを漏らす。 どうも、緩くなっているようだ。 「きたないなあ・・・」 「ゆゆっ! れいむは、きたなくないよ!」 「へぇ。きみは、れいむっていうのか」 「きみ、じゃないよ、れいむはれいむだよ!」 「あー、そうじゃなくって・・・」 今度は、新顔ゆっくりが困り顔をする番だった。 「れいむはなのったよ。ゆっくりしないで、おなまえをおしえてね」 「そうだね、ごめんごめん。わたしは、なずーりん」 「なずーりん? やっぱり、しらないおなまえだよ」 「じゃあ、おぼえておいてくれ」 「わかったよ、なずーりん。ゆっくりしていってね!!!」 「ゆっくりしていくよ」 こうしてれいむは、ネズミ似のゆっくり・なずーりんと初めて出会った。 その第一印象は、その場で思わず出た、次の一言に要約されている。 「ゆぅ。なんだか、ゆっくりできないよ」 「むきゅ。それは、きしょうしゅよ」 「きしょうしゅ?」 群れの食堂、ともいうべきなのだろうか。 平べったく広がった洞窟に、ゆっくりどもが集まって、仲良くむーしゃむーしゃしている。 確かにゆっくりは寂しがり屋だが、群れが一同に会して食事をするのは珍しい。 「たとえば、ゆかりや、みまさまのような?」 「そうよ」 「でも、みたことはないんだねー。わかるよー」 別のゆっくりが、口を挟む。 どうやらこうして情報交換を行うために、やっていることのようだ。 「だから、きしょうしゅって、いうのよ」 「ゆっくりりかいしたし、ゆっくりわからないよ」 「なにがわからないの、れいむ?」 「だって、みまさまにあったって、れいむはみまさまって、わかるよ」 「むきゅ」 「でもなずーりんは、わからなかったよ」 「むきゅきゅう・・・」 「きしょうしゅは、ゆっくりできないみょん・・・」 ゆっくりにしては、渋めの声。 口を開いたのは、右頬に大きく抉(えぐ)れた痕がある、みょんだった。 「むかし、みょんがいたむれは、きしょうしゅに、ほろぼされたみょん」 「ほんとうなの?」 「れいむはまだ、しらなかったわね」 「いきなり、かなこというきしょうしゅがあらわれて、なかまをみんな、つぶしたんだみょん」 「どうして」 「かなこは、いってたみょん。つうじょうしゅは、くじょするって」 「つうじょうしゅ?」 「れいむや、ぱちぇみたいな、ふつうのゆっくりのことよ」 「みょんのむれは、げすもいなかったし、ひとざとに、めいわくもかけていなかったみょん。 むーしゃむーしゃも、すっきりーも、それなりーだったみょん。 それなのに、それなのに、かなこは、おんばしらで、なかまたちを・・・」 みょんは、震えていた。 泣いてはいない。泣き方を、忘れてしまったのかもしれない。 「ごめんね、みょん。つらいことを、おもいださせちゃったね」 「いいんだみょん、れいむ。きにすることは、ないみょん」 「むきゅ。それにしても、そのなずーりんは、ゆっくりできるのかしら?」 「ほんのちょっとだけ、ゆっくりできなかったよ。 でも、れいむをつぶしたり、たべたりはしなかったよ」 「・・・・・・すべてのきしょうしゅが、きょうぼうというわけでは、ないみょん」 自分のエサを少し残して、みょんは席を立った。 出口にゆっくりと向かいながら、ボソリと一言呟いた。 「きっと、そうだみょん」 「ねぇ、なずーりん」 「なずーで、いいよ」 「なずーは、ゆっくりできる、なずー?」 「わたしは」 「わたし、じゃない! なずー!」 「わたしよりきみのほうが、ゆっくりしてないね」 「きみ、じゃなくて、れいむ! なずーは、なずー!」 「わかった、わかったよ」 なずーりんが、ニッコリと微笑んだ。 「なずーも、そんなかお、できるんだね。ゆっくりしてるね!」 「え? なずーは、ゆっくりしてた?」 「してたよ! れいむが、ほしょうするよ!」 「そう。なずーはまだ、ゆっくりが、よくわからないな」 「ゆっくりはゆっくりだよ。ゆっくりりかいしてね!」 「そうするよ。れいむ、これからも、いろいろおしえてくれ」 なずーりんが、れいむを見つめて、そう言う。 なずーりんの瞳は、大きく輝いている瞳。 通常種のものとは明らかに違うそれと目が合い、れいむは思わず目を逸らす。 「き、きょうのところは、ゆっくりかえるよ!」 「おくっていこうか?」 「へいきだよ! なずー、ゆっくりまたね!」 「ああ、またね」 れいむは、慌てて跳ね帰る。 中身がドキドキして止まらないのは、運動量のせいだけではなかった。 餡子脳の中は、なずーの耳が、瞳が、声がぐるぐる回って落ち着かない。 だから、忍び寄る脅威に対しては、あまりにも無防備になる。 影が、横切った。 ぶつかった感触はなかったが、れいむは一回転してすっ転んだ。 そうして初めて、痛みに気付く。 右あんよが破れて、餡子がはみ出していた。 普通のゆっくりなら、すぐに泣いて叫んで自分をさらけ出す。 しかし、この辺りのゆっくりは、ちょっと違う。 危機に陥っても、なるだけ音を立てずにおこうという、面白味のない行動を取る。 何故なら、それは。 「ジュチュー!」 小型の野生動物がウロウロしているからである。 そして今、れいむを襲ったのも、森に住む野鼠であった。 紅饅頭は、じーりじーりと下がり、草むらに隠れようとした。 獣の方も、それに合わせて間合いを詰める。 まだ、群れの入口は遠い。 助けを呼んでも、どうにもならないだろう。 (ゆっくりしないで、にげたいよ。でも・・・) あんよが破れて、這いずることしかできない状況では、逃走は不可能である。 葉を踏み、小枝を折って、鼠の足が近付いてくる。 いよいよ捕食獣の顔が間近に迫る。 (ああ、なずーとは、ぜんぜんちがう。 ねずみさんのおめめは、なずーより、ほそいよ。 ねずみさんのおみみは、なずーより、するどいよ。 ねずみさんのおくちは、なずーより、こわいよ。 ごめんね、なずー。 ねずみさんなんかと、まちがえて、ごめんね) 「なずぅぅぅ! ごめんねぇぇぇ!」 思わず出たのは、助けより、謝罪。 今どきのれいむ種には珍しく、本当にゆっくりできるゆっくりだったのだ。 しかし、それが救いになることは、珍しい。 鼠の歯が、漏れ出す餡子に飛び付いた。 もがく。 裂ける。 ちぎれる。 そして。 「れいむ、なにをあやまってるんだい?」 「なずー・・・」 本当に珍しいことに、なずーりんが、立っていた。 いつものようにクールな表情をしているが、汗が光っている。 野鼠はれいむを離すと、闖入者を睨みつける。 鼠饅頭はといえば、一瞥しただけだ。 それだけで、獣は尻尾を向け、何処かへ行ってしまった。 「ねずみさん、いっちゃったね」 「どうも、なずーのことを、なかまだとおもってるみたいだ」 「なずーは、ねずみさんとは、ぜんぜんちがうよ」 「たてる、れいむ?」 「あんよがやぶれて、ゆっくりたてないよ」 「だから、おくってくっていったのに」 ひょいっと、れいむを頭の上に担ぐなずー。 「ななな、なにしてるの、なずー」 「なにって、れいむをむれまで、はこぶのさ」 「れいむはおもいよ! ゆっくりおいていってね!」 「けがにんは、ぺらぺらしゃべっちゃいけない」 「ゆぅ・・・。むれには、みょんがいるよ」 「みょん?」 「きしょうしゅに、なかまをころされたんだよ。 なずーがきたら、みょんがせいさいしちゃうよ」 「だいじょうぶさ。にげあしは、はやいんだ」 実際に、見事なものだった。 起伏のある森の中を、スイスイと走ってく。 れいむが無事群れへ帰っていたとしても、こう早くはないだろう。 「むれのほうこう、わかる?」 「こっちでいいんだろう?」 「ゆっ! そのとおりだよ」 「さがしものは、とくいなんだ」 「なずーは、すごいね。はやいし、あたまがいいし。 れいむは、なにもできない、だめゆっくりだよ」 「・・・なずーは、れいむがうらやましいよ」 「ゆゆ?」 そう言ったまま、なずーりんは口を開かなくなった。 れいむの中で、疑問や痛みや疲労や安心感が、ない交ぜに混ざる。 混濁したまま、いつしか紅饅頭は意識を手放していた。 「・・・・・・いむの、むれかい?」 「みないかおなんだねー。わからないよー」 いつのまにか、群れに戻っていたようだ。 れいむは頭の上から、なずーりんと、見張りのちぇんを見下ろしていた。 「なずーは、なずーりんだよ。ゆっくりしていくよ!!!」 「やっぱり、わからないよー」 「なずーは、れいむをたすけてくれたんだよ!」 「おめざめだね、れいむ」 「あ、それじゃ、これがれいむのいってた、きしょうしゅなんだねー」 「そうだよ。なずーは、ちゃんと、ゆっくりできるんだよ!」 「そこまでよ!」 3匹が振り返ると、そこには、ぱちゅりーがいた。 「なずーりん、だったかしら。 ざんねんだけど、れいむをおいて、でていってくれない?」 「ゆー! ぱちぇ、なずーは、れいむを!」 「わかってるわ。でも、このむれには、みょんがいる」 「ゆぅ・・・」 「わかるよー」 「なずーりん。みょんは、きしょうしゅに、なかまをつぶされたの。 きしょうしゅは、ゆっくりできないって、いってるわ」 「そうみたいだね。 いいさ、なずーは、れいむをここに、はこんできただけだから」 「なずー・・・」 「れいむ。そのあんよ、はやくよくなると、いいね」 なずーりんが顔を屈め、草の上へ、れいむをそっと降ろす。 そのまま背を向け、ゆっくりと森の方へ帰って行こうとした。 「なずーりん! ゆっくりしていってね!!!」 声をかけたのは、れいむでも、ちぇんでも、ぱちゅりーでもなかった。 「むきゅっ! どうして」 「わからないよー」 「みょん・・・」 右頬が大きく凹んだ銀髪のゆっくり。 あのみょんが、4匹の後ろに立っていた。 「なずーりんは、れいむをたすけてくれたみょん。ぜひ、おれいをするべきだみょん」 「それはそうかもしれないわ。でも」 「みょんのことは、きにするなみょん。なずーりん、いっしょにくるみょん」 「ほんきなの、みょん? こんなきしょうしゅ、みたことないわ。 ゆっくりかどうかさえ、わからないのよ?」 「だれかをゆっくりさせるのが、ゆっくりだみょん。 なずーりんは、ゆっくりできなくなったれいむを、はこんでくれたみょん。 それは、とてもゆっくりしたことだみょん」 「むきゅきゅっ」 「みょんも、ゆっくりしてるよ!」 「ここは、いいむれだね、れいむ」 「とっても、ゆっくりしてるよ!」 寝転がったままのれいむを、今度はみょんが頭に乗せた。 4匹のゆっくりが仲良く、群れの食堂へ向かう。 いつのまにか、見張りのちぇんの姿だけ消えていた。 平べったい洞窟の中。 群れのゆっくりが食堂と称する場所は、いつもより賑やかだった。 なずーりんを一目見ようと、饅頭どもが我も我もと押し寄せたからだ。 ぱちゅりーが、この希少種がれいむを助けたことを、何故か自慢気に語る。 それを聞くと、野次馬は一層目を輝かせて、新顔を褒め称えたりするのだった。 そんな光景を、抉れみょんは遠巻きに見ていた。 細い枝を軽く噛み、それを上下に揺らしながら、視線は鼠饅頭から離さない。 「どういうかぜの、ふきまわしなのぜ?」 黒い帽子が、銀髪の横に座る。他より垂れ目が目立つまりさだ。 その後ろには、見張りちぇんが控えている。 「あいかわらず、もとかいゆっくりらしいことばだみょん。 ふきまわしなんて、ここのゆっくりはつかわないみょん」 「そう、つれないいいかたするもんじゃないのぜ。 ながれものどうし、なかよくするのぜ」 「いいたいことがあるなら、はっきりいうみょん」 「あのきしょうしゅ、いかしとくつもりなのぜ?」 みょんの視線が鋭くなり、まりさ目がけて刺さった。 垂れ目ゆっくりは動じる素振りもなく、無駄口を続けた。 「きしょうしゅはゆっくりできない。みょんのくちぐせだったのぜ?」 「たしかにそうだみょん。 でも、あのなずーりんは、れいむをたすけたみょん」 「それがわなだったら、どうするのぜ?」 「みょん?」 「あのゆっくり、ねずみさんにそっくりなのぜ。 もしかしたら、ねずみさんが、ゆっくりにばけてるかもぜ?」 「まりさも、あんこがふるくなってきてるようだみょん。 たまにはじぶんでかりにいって、ねずみにかまれてくるといいみょん」 「まりさは、みょんのことをおもってるんだよー。わかってねー」 「そういうことなら、にひきそろって、でていってほしいみょん。 みょんは、げすとはなすほど、ゆっくりしてないみょん」 まりさは、ツバを吐く。 どこまでも、人間の真似が好きな饅頭であるようだ。 「・・・そういっていられるのも、いまのうちのぜ。 なずーりんがげすだったら、どのつらさげるつもりのぜ?」 「もし、げすだったら。みょんがつぶすみょん。 だれにも、じゃまはさせないみょん・・・・・・」 垂れ目ゆっくりは鼻を鳴らして、子分ちぇんとともに、どこかへ消えた。 みょんはいつまでも、枝を噛んだまま、なずーりんを眺め続けていた。 「れいむ、おじゃまするよ」 「ゆっ。なずーりん?」 「みんなが、きょうはとまってけってさ」 れいむの巣に、なずーりんが入る。 木の下を掘るようにしてできた、オーソドックスな住居だ。 外は、既に夕焼けで染まっている。 「それにしても、このとびらはすごいね」 「ゆっくりできない、ねずみさんがでるから・・・」 「くりのとげとげが、びっしりはられてる。 だれが、かんがえたんだい?」 「いっしょにいた、ぱちゅりーだよ」 「ほんとうかい? あたまがいいようには、みえなかったけど」 「ゆゆ! ぱちぇは、もりのけんじゃなんだよ! ちょっと、おちょうしもので、おっちょこちょいなだけだよ!」 仲間を罵られたと感じたのか、れいむは横たわったまま、膨らむ。 なずーりんは、ただ笑っているだけだ。 「ごめんごめん。あしは、どうだい?」 「おいしゃがみてくれたから、だいじょうぶだよ。 ゆっくりしてれば、そのうち、なおるよ!」 「そうか・・・。 ごめん、れいむ。やっぱり、おくっていくべきだったね」 「ゆゆん。ゆだんしていた、れいむがわるいよ。 ゆっくりかんがえごとをしていたけっかが、これだよ!」 「なにを、かんがていたんだい?」 「ゆっ。あの、その、ええと、ゆ、ゆっくりしていってね!!!」 「もう、ゆっくりしているよ」 れいむは赤くなって、そっぽを向く代わりに寝返りを打った。 れいむは木の根っこを見ながら、会話だけは続けた。 「・・・なずーは、どこからきたの?」 「とおいところだよ」 「ここに、なにをしにきたの?」 「さがしものを、さがしに」 「ゆっくりしないで、みつかるといいね」 「ありがとう、れいむ。さあ、そろそろ、おやすみ」 「おやすみ、なずー・・・」 翌朝。 「ゆっくり、おじゃまします」 「あ、おいしゃのまりささん。ゆっくりしていってね!!!」 「まりさのおいしゃさんだよ。 ゆ? みないゆっくりがいるよ?」 葉っぱでできた包みをくわえたまりさが、れいむの巣に入ってくる。 いぶかしげな視線の先には、なずーりんがいる。 「なずーは、なずーだよ。ゆっくりりかいしてね」 「きみ・・・いや、まりさが、れいむのいってたおいしゃさんだね」 「なずーが、れいむをはこんできてくれた、ゆっくりしたきしょうしゅだね。 ありがとう、なずー」 「ここのむれは、ずいぶんいいゆっくりばかりだね」 「そうでもないよ。まりさのなかには、げすもいるよ・・・」 器用な口使いで、包みを解き、中の木の実を取り出す医者まりさ。 それを噛み砕いて自分の舌に乗せ、れいむの怪我したあんよを、舐めていく。 「ぺーろ、ぺーろ」 「くくく、くすぐったいよ!」 「がまんしてね、ゆっくりなおしてるよ!」 「なおすのはゆっくりしちゃ、まずいんじゃないかい?」 「つきそいさんは、だまっててね!」 「はいはい」 「まりさ、おなかすいてない? きのうも、れいむをずっと、ぺーろぺーろしてくれてたでしょ?」 「れいむをぺーろぺーろしたら、しょくどうで、むーしゃむーしゃするよ。 まりさは、きのうのぶんまで、むーしゃむーしゃするよ」 まりさがれいむを舐め終わると、患者は再び眠りに付いた。 睡眠が薬になることは、饅頭生物であっても、同じなのだ。 「れいむはなんどあっても、おいしゃのまりささんっていうんだよ」 「いいじゃないか、だいたいあってるんだから」 食堂に向かう道すがら、なずーは医者まりさと同行した。 途中、垂れ目が目立つゆっくりを見つけると、医者は小声で囁いた。 「あれが、もとかいゆっくりの、げすまりさだよ」 「げす? そんなゆっくりを、どうしてむれに、おいておくんだい?」 「あのまりさはげすだけど、つちをほるのが、じょうずなんだよ。 みんなのすも、しょくどうも、まりさがつくったんだよ」 「いちげいに、ひいでてるんだね」 「むずかしいことはわからないけど、たぶん、そうだよ。 それにむれには、みょんもいるから、だいじょうぶだよ」 「たしかにあのみょんなら、ほんとうにひどいことは、させないだろうね」 「ゆっ。げすが、こっちにくるよ」 垂れ目が近付いてくる。 同種のはずだが、近くで見ると医者まりさよりも、一回りほどでかい。 余程、いいものを食っているのだろう。 「おまえが、なずーりんなのぜ?」 「ゆっくりしていくよ!!!」 「・・・いきなり、なんなのぜ? かってにゆっくりすれば、いいのぜ」 (あいさつをかえさないなんて、げすってのは、ほんとうらしいね) 「なにをごちゃごちゃいってるのぜ? いいきかいだから、いっておくのぜ。まりさは、なずーりんを、しんようしてないんだぜ?」 「それは、なぜだい?」 「なずーりんは、ねずみそっくりなのぜ? きっと、ねずみさんがおくりこんできた、すぱいなのぜ!」 「・・・ばっかみたいだね」 「びきぃ! ゆーにことかいて、ばかとはなんなのぜ!」 「まりさ、なずーりん、もっとゆっくりしてね!」 慌てて、医者まりさが仲裁に入る。 「まりさは、ゆっくりしてるのぜ。ゆっくりしてないのは、このきしょうしゅなのぜ」 「はいはい、ゆっくりゆっくり。で、けっきょく、なにがいいたいんだい?」 ゲスが、ぷくー状態になる。 垂れ目がより強調され、怪我れいむの1割ほども可愛くない。 「これいじょう、はなすことはないのぜ!」 膨れっ面のまま。ボヨンボヨンとゲスまりさは、去って行った。 「なんなんだ、いったい」 「ああやって、げすまりさはえさをとっていくんだよ。 ぱちぇがいうのは、かつどんさんっていうんだよ」 「それは、かつあげだよ。まりさも、れいむのことをわらえないね」 「まちがえたのは、ぱちゅりーだよ・・・」 言いながらも、白黒饅頭は赤くなった。 「なずーりん、ゆっくり、おねがいがあるよ」 「なんだい? まりさ」 「れいむのあんよがなおるまで、れいむといっしょにいてほしいよ」 「なんでだい? えさだったら、むれのみんながはこんでくれてるし。 ちりょうだって、まりさがやってくれるんだろ?」 「ゆ。そういうことじゃないよ。ゆっくりは、みんな、さびしがりやなんだよ。 れいむはただでさえ、ひとりぼっちだよ。 しかもいまは、いたいいたいで、ぶーるぶーるなんだよ!」 「・・・つまり、なずーがいれば、れいむはゆっくりできる、そういいたいんだね」 「ゆっくりりかいしたね!」 「でも、れいむはねずみにおそわれたんだ。 ねずみそっくりのなずーがいたら、ふあんにならないかい?」 医者まりさは、ゆっゆっゆっと笑い出した。 「なにが、おかしいんだい?」 「いや、なずーりんにも、わからないことがあるんだなって、おかしくなったよ」 「・・・なにがなんだか、わからない」 「それも、ゆっくりりかいすればいいよ。 とりあえず、れいむは、なずーがいっしょにいれば、ゆっくりできるよ。 まりさが、ほしょうするよ!」 「おいしゃのまりささんのいうことなら、きいておくか」 「まりさのおいしゃさんだよ!」 こうして、なずーりんはれいむと暮らすことになった。 なずーりんが経緯を話すと、紅饅頭は全面真赤になり、 「れ、れ、れいむのあんよさんがなおるまで、ゆっくりしていっぺね!!!」 と大事なところで噛んでしまい、またもや鼠饅頭に笑われるハメとなった。 その夜。 栗イガ付きの扉をそっと開け、なずーりんは群れの外れへと跳ねて行く。 饅頭の気配がしないことを確かめると、大きい岩へ向かって、なずーは言い放った。 「ああ、ほっかいに、ひかりがみちる!」 それを合図に、まるで映写機でも使ったかのように、岩肌に映像が浮かび上がる。 光の中には、温和そうな女性の姿があり、鼠饅頭を見ると、彼女は微笑んで見せた。 「なずーりん、そちらはどうですか?」 「びゃくれんさま、このむれにいるゆっくりは、いいものたちばかりです」 「そうですか。それは何よりです。 私達は外の世界には戻れない身。 外界で起っていることについては、あなたの報告が頼りなのです」 「なずーりんは、そのために、つくってもらったんです。 そんなかお、しないでください」 「・・・ごめんなさい。 私達の都合で、あなたの一生を利用するような形になって」 「こっちのせいかつも、なかなかたのしいですよ」 「そうそう、コイツには、私の力を分け与えているんだから。 何の心配も、いらないよ」 白蓮と並ぶようにして、もう1人の顔が映る。 それは、なずーりんとそっくりな女の子で、もちろん、首から下も揃っている。 「あらナズーリン、いつのまに」 「ごしゅじん! おひさしぶりです」 「やぁ、ちっこいの。 何だ、随分明るい顔しているね。良い娘でも見付かった?」 饅頭の方のなずーは、表情を変えたりしなかった。 ただ、知らず知らずのうちに、耳がプルプル震えている。 「白蓮さん、やっぱコイツ、彼女がいますよ」 「まぁ」 「ば、ばっかみたいだね、ごしゅじん! なにをこんきょに、そんなこといってるのさ!」 「もう一つの任務も、案外早く済みそうですね」 「素晴らしいことです」 「ごしゅじん、びゃくれんさまも!」 「さぁ、今日はこれくらいにしておきましょう。 それでは次の報告、楽しみにしてますよ」 「・・・わかりました」 「「なむさん!」」 画面の中と希少種が、同時にそう言った。 映像は消え、辺りは再び闇に包まれる。 ガサリ。 茂みをかき分ける音に振り向くと、そこには銀髪のゆっくりがいた。 「みていたのかい?」 みょんは、静かに肯く。 「やさしそうな、ひとだったみょん。なずーりんの、かいぬしさんみょん?」 「まぁ、そんなところかな。もう、あのひとのところへは、もどれないんだけどね」 「・・・なずーりんが、なにをしようとしてるのか、みょんにはわからないみょん。 でも、これだけはいっておくみょん」 「なんだい?」 「れいむを、なかせるようなまねは、するなみょん。 もし、そんなことをすれば、ぜったいゆるさないみょん」 「みょんは、やさしいんだね」 「かんちがいするなみょん。きしょうしゅと、なれあうきは、ないみょん!」 頬が抉れたゆっくりが、ぴょんぴょんと群れの方へ跳ねていく。 それを見たなずーもまた、れいむの巣へと帰って行った。 陽が昇る。 なずーりんが群れに来て、3日目を迎えた。 「みんなで、えさをさがしにいくんだよー!」 「えい、えい、ゆー!」 見張りをしていたちぇんは、今日は狩りのリーダーとして、一団の先頭にいた。 猫饅頭の後ろには、まりさ種を中心に、活きの良い饅頭どもが列を成している。 あんよを怪我しているれいむは、当然、来ていない。 代わりに、なずーりんが同行していた。 「ゆー! きょうは、なずーがいるんだよ!」 「ゆっくりしたなずーがいるから、きょうはたくさんとれそうだね」 「たくさん、むーしゃむーしゃできるね」 「むーしゃむーしゃするのは、むれにかえってからだよー。わかってねー」 言いながら、ちぇんは周囲をキョロキョロと見渡している。 恐らく、野鼠を警戒しているのだろう。 「じゃあ、きょうはこのへんでかりをするよー」 「まりさは、きのみをさがすよ!」 「れいむは、むしさんをとってくるよ!」 「あんまり、はなれないでねー」 なずーりんも、落ち葉に息を吹きかけ、隠れていた虫や実を採取する。 時折、木の根元にあるキノコなどを見つけては、周りから賛嘆されたりしていた。 「ゆゆぅ。やっぱり、なずーりんはすごいね」 「そうかな」 「ゆっ! ここにも、きのこさんがあるよ」 「それは、やめておいたほうがいい。たべるとゆっくりできなくなるよ」 「ゆっくりやめときます!」 「みんな、がんばってるんだねー」 「ちぇん、どこにいってたんだい?」 「ねずみさんがいないか、みまわりだよー」 なずーの側には、既にちょっとした餌の山ができている。 ちぇんは、わかるよーを連呼しながらそれを眺めると、ちょっと険しい表情をした。 しかしすぐに何事もなかったかのように、号令をかけた。 「きょうはたいりょうなんだねー。かえるよー!」 「ただいまーするよ!」 まりさ達が収穫物の山を崩しては、次々と帽子に詰め込む。 大事なお帽子は一様にパンパンとなり、帰り道もまりさ種だけヨロヨロしていた。 ちぇんも餌の幾分かを帽子に入れて、なずーは大きなキノコなどを運ぶ。 「なずーのおかげで、いっぱいむーしゃむーしゃできるよー」 「それにしては、うかないかおをしてるね」 「・・・なずーりんは、れいむとなかがいいんだねー」 「そうかな」 「とぼけたって、むだなんだねー。みんな、わかってるんだねー」 なずーりんは、なんだかむず痒くなって、尻尾で眉間を掻いたりする。 「でも、もっとなかよくなるほうほうが、あるんだねー」 「へぇー。ちょっと、きょうみがあるな」 「それは、すっきりーなんだよー。 おたがいにゆっくりできるゆっくりは、みんなすっきりーをするんだよー」 「ふーん」 「さあ、みんな、もうちょっとなんだよー。 とってきたえさを、しょくどうにはこんだら、みんなでむーしゃむーしゃするよー」 「ゆー!」 「まりさは、ゆっくりしたいよ!」 ちぇんが声をかけ、ゆっくり達がそれに応じ、まりさはバテ気味であった。 ただ、なずーりんだけは、ちょっと眉間に皺など寄らせ、何かを考え込んでいた。 同じ頃。 れいむは巣の中で、赤い実を前にして、これまた難しい顔をしていた。 「これは、あまりおいしくないよ。 でもこれをたべたら、ゆっくりせずに、けががなおるよ。 しかも、はだが、もちもちになるって、まりささんがいってたんだよ・・・」 考えていることを口に出す習性を、遺憾なく発揮するれいむ。 そして、意を決したようにもみあげを上げ、高らかに宣言した。 「だから、ゆっくりせずにたべるよ! むーしゃ、むーしゃ。そ、そ、そ、それなりー」 「れいむ、すっきりしよう!」 口の中の物を、盛大に噴出すれいむ。 必死で咀嚼していた赤い実が、入ってきたなずーりんの顔に、しこたま降り注ぐ。 「きたないなあ・・・」 「き、き、きたないのは、なずーりんだよ! かえってくるなり、なんてこといってるの!」 「でも、おたがいゆっくりしているゆっくりは、すっきりをするんだろう?」 「な、なずーりん。すっきりーがなんなのか、わかっていってるの?」 「それがよくわからないんだ。れいむ、おしえてくれるかい?」 れいむの表情が信号機のように、赤から青に変わった。 そして、思い切り空気を吸い込んだまま、なずーりんに駆け寄り、 「ばかー!!!」 と叫んで、なずーりんを突き飛ばした。 希少種はそのまま転がりながら、外へ飛び出して行った。 丁度通りすがったぱちゅりーが回転に巻き込まれ、軽くクリームなどを吐く。 うららかな昼下がりであった。 「むきゃきゃきゃきゃ、それはさいなんだったわね」 「そんなに、わらわないでくれよ」 小生意気なことに、ゆっくりも1日3食を守る。 お馴染の食堂にお馴染の面々が集まり、いつもの夕食が始まっていた。 「しかしまさか、すっきりーのいみも、しらなかったなんてね」 ぱちゅりーは一足先に食事を終え、なずーりんと喋っていた。 先程まで若干体調が悪そうだったが、食事を取れば減らず口も叩けるようである。 「だって、ちぇんが、れいむとなかよくなれるっていうからさ」 「きっと、からかわれたのよ。ちぇんは、なずーにしっとしてるんだわ」 「しっと?」 「あれを、ごらんなさい」 ぱちゅりーが目で、少し遠くを指し示す。 そこには4匹の子ゆっくりがいて、一様に輝く視線をこちらへ送っている。 「ぱちぇは、にんきものだね」 「おばか。おちびちゃんはみんな、なずーりんをみてるのよ」 「まさか」 「なずーりんは、ねずみさんをおいはらって、れいむをたすけた。 しかも、かりがうまくて、おおきなきのこさんも、はこんでくる。 おちびちゃんがあこがれるのも、とうぜんだわ」 「それが、ちぇんにはおもしろくないってわけかい?」 「いままで、かりがいちばんうまかったのが、ちぇんなのよ。 しかも、むれのみはりまでやって、ねずみさんをゆっくりふせいでいる。 おちびちゃんたちの、あこがれのまとだったのよ」 「それが、いまはなずーになってるってことかい?」 「むきゅん」 「でもなずーは、きしょうしゅだよ?」 「そんなことおもってるのは、なずーとちぇんと、げすまりさくらいよ」 「そういえば、そのちぇんとまりさのすがたがみえないね」 「たぶん、げすまりさのすで、むーしゃむーしゃしてるんでしょ」 普通のゆっくりならば、群れの食堂で食事を済ませる。 その理由のひとつは、むーしゃむーしゃしているところを、野鼠に襲われないようにするためだ。 一瞬のしあわせーに生命を賭ける饅頭どもは、餌に食らいつく時にも、全身全霊を傾ける。 当然、警戒心はゼロとなり、野生獣の絶好の狙い目となるのである。 そこで、この群れでは、集団で食事を取ることにした。 ひとつの所に集まり、念の為、入口に見張りを立てて置けば、そうそう野鼠も近寄れない。 そのために食堂というものを作り、収穫してきた餌もここに集めて、分配している。 だから、食堂を離れて食事をするということは、自信と実力の表れに他ならない。 「いまごろ、かつあげしたえさを、にひきでたべてるんだわ。むきゅ!」 「それでも、あのまりさを、おいださないんだね」 「まりさはつよいわ。 それに、まりさに、すをつくってもらっていないゆっくりは、いないのよ」 「おんが、あるんだね。そして、それにしばられてる」 「むきゅーん? ことばのいみはよくわからんが、とにかくゆっくりしてないわ」 事件が起ったのは、その日の晩のことだったらしい。 らしいというのは、翌朝になって、初めて分かったことだからだ。 ちぇん一家が、全滅していた。 見張りのちぇんではない。その姉の家であった。 巣の中で、番のありすと2匹の子供達と共に、ズタズタに切り裂かれていたのだ。 野鼠の仕業なのは、明白だった。 辺りには甘い死臭が漂い、その入口の前で妹ちぇんが泣き崩れている。 「おねぇちゃぁぁぁん! わからないよー!」 流石のゲスまりさも、今はちぇんの横で、悲しそうな顔で立ち尽くしている。 群れのゆっくり達は死臭に慄(おのの)いて、遠巻きに見ていた。 ただ1匹、抉れみょんだけが巣に入り、扉を丹念に調べている。 「ねずみさんよけのとげとげが、すこしだけはずれてるみょん。 おそらくここをたよりに、とびらをあけて、はいってきたようだみょん」 「それは、だれのしわざなのぜ?」 「・・・だれの?」 みょんの瞳とゲスの垂れ目が、相対する。 「とびらのとげとげは、このむれのゆっくりにとって、いのちどうぜんなのぜ! すーやすーやするまえに、とげとげをかくにんしないなんて、おかしいのぜ!」 「だから、だれかがとげとげをはずしたとみょん?」 「そうなのぜ。はんゆんは、きっとこのむれにいるのぜ」 群ゆが、ざわめく。 視線をキョロキョロさせ、口を微かに動かす。 「まりさは、ゆるせないのぜ。はんゆんを、かならず、みつけるのぜ」 「わかるよー! それは、なずーりんだよー!」 突然、被害者遺族が叫んだ。 うろつく大勢の眼差しが、群の中にいたなずーりんへ、集中する。 「なにをいってるみょん! しょうこは、あるみょん?」 「しょうこは、なずーりんのおかおなんだよー! ねずみさんそっくりなんだよー! きっと、ねずみさんの、なかまなんだよー!」 「ちぇん・・・」 ゲスまりさは、同調しようともせず、ただ呟いた。 自分の口真似をする舎弟に、思うところでもあるのだろうか。 「なずーは、やってない」 「しょうこをだすんだよー! やってないっていう、しょうこをだせよー!」 「ばっかみたいだね・・・」 なずーりんは、踵(きびす)を返すと、ズリズリとその場を後にする。 「やっぱり、きしょうしゅは、ゆっくりできないんだよー!」 「ちぇん! いいかげんに、するみょん!」 「なずーがくるまで、みょんがそういってたんだねー。 なずーがきたら、いわなくなったんだねー!」 何かが、ぶつかる音がした。 堪りかねたみょんが、ちぇんを跳ね飛ばしたのだろうか。 或いは、垂れ目まりさが、ちぇんを黙らせているのかもしれない。 なずーりんは、それを確かめることもなく、れいむの巣へと戻った。 あんよの調子は、大分良いようだ。 明日には、歩けるようになるかも知れない。 れいむはなずーりんと、その喜びを共にしたかった。 しかし同居人は帰って来てから、ずっと黙ったままだ。 「なずー、どうしたの?」 鼠饅頭は、答えない。 紅饅頭に背を向けたまま、扉を眺めているようだった。 「なずーりん、ゆっくりしていってね!!!」 「・・・ゆっくりしていくよ」 「なずー、こっちむいて」 なずーりんが、のっそりとれいむの方を向く。 いつも光が差しているようだった表情が、今日は、暗い。 「おいしゃのまりささんに、きいたよ。なずー、ちぇんのことは」 「れいむ、なずーのこと、ゆっくりしてるっていってたよね」 「ゆ?」 「きのう、ぱちゅりーにいわれたよ。 むれのこどもたちは、なずーにあこがれてるって。 これって、ゆっくりできてるって、ことかな」 「なずーはいつも、ゆっくりしてるよ」 「でも、ちぇんは、なずーをゆっくりしてないって。 きしょうしゅだから、ゆっくりできないって。 ねぇ、れいむ。つうじょうしゅって、きしょうしゅって、ゆっくりって、なに?」 「ゆー・・・」 「なずーには、りかいできないよ」 「なずーりん、ゆっくりしてよ。 ゆっくりしないと、なかのあんこさんが、かたくなっちゃうんだよ」 「れいむ、なずーのなかには、あんこなんてはいってないよ」 「じゃあ、くりーむさん? ちょこさん?」 「なんにも、なんにも、はいってないよ。 なずーりんは、いきものじゃないんだよ」 ゆ? と言ったまま、れいむが固まる。 目の前にいる愛しいゆっくりは、いつになく険しい表情をしていた。 「なずーは、びゃくれんさんにつくられて、こっちにきたんだよ。 れいむのようなゆっくりを、しらべるためにね」 「なにいってるの、なずー?」 「ゆっくりは、『げんそうきょう』のじゅうにんと、おなじかおをしてるんだ。 それがさいきん、こっちのせかいで、どんどんふえてきている。 そのげんいんをさぐるために、おくられてきたのさ。 れいむ、なずーはやっぱり、すぱいなんだよ。 ただし、ねずみじゃなくて、びゃくれんさんのね」 「なずー、おちついてね。おかおが、ゆっくりしてないよ!」 「そりゃ、そうさ。なずーは、ゆっくりじゃないんだ」 「どうして、そんなこというの? なずーは、どうみても、ゆっくりだよ!」 「がいけんだけさ! そりゃなずーだって、れいむといっしょに、ゆっくりしたいよ! むーしゃむーしゃしたいよ! いっしょのおふとんで、すーやすーやしたいよ!」 「してたよ!」 「まねしてただけさ。 なずーのなかはからっぽだから、しょくじもすいみんも、いらないんだ」 なずーりんの中は、空っぽだという。 だとしたら、流れるその涙は、どこから沸いているというのか。 「なかないで、なずー・・・」 「れいむのせいで、みんなのせいで、なずーは、ゆっくりがすきになっちゃったよ。 なずーは、ゆっくりに、なりたいよ・・・」 「れいむは、だめゆっくりだから、なずーのいってることは、ぜんぜんりかいできないよ。 でも、なずー。みょんと、はじめてあったときのこと、おぼえてる?」 「・・・うん?」 「みょんは、だれかをゆっくりさせるのが、ゆっくりだっていってたよ。 れいむは、なずーのおかげで、ゆっくりできてるよ」 「れいむ」 「やっぱりなずーは、ゆっくりしたゆっくりだよ!」 その言葉が、なずーりんの堰を切った。 鼠饅頭は、見っともない顔をして、泣いている。 れいむは、なずーの頬へ、優しくすーりすーりする。 ぬらぬらした性交のそれではなく、ただ、愛情だけで撫でている。 慰めるでもなく、確かめるでもなく。 れいむが、久しぶりにあんよを動かす。 まだ跳ねることはできないが、近場を這いずり回るには、十分なようだ。 なずーりんが、まだ覚束ないあんよ取りを、心配そうに見ている。 いつの間にか眠っていたなずーりんを、れいむが起こした。 あんよの調子を確かめたいから、一緒に散歩をしようと言う。 なずーは昨日のこともあり照れ臭そうだったが、肯き、共に朝日の下へ這い出たのである。 「きょうは、しょくどうで、むーしゃむーしゃするよ!」 「むりはしないで、れいむ」 「むりなんてしてないよ。これは、びばひるさんだよ!」 「りはびり、だよ。 ここのゆっくりはいいやつばかりだけど、ほんのちょっと、ばっかだね」 「ぷくー! れいむもみんなも、おばかじゃないよ!」 なずーが笑うと、れいむも膨らみを戻して、笑い合った。 穏かだった。 そんな平穏を崩すものが、草を掻き分ける足音となって、2匹の後ろから近付いてくる。 「ゆ?」 「しっ・・・」 1つや2つではない。 なずーりんにもちょっと見当が付かないくらいの数が、饅頭を取り囲んでいるようだった。 やがて草むらから、1匹2匹と、その姿を現していく。 「ねずみさん!」 「これは、こまったね」 野鼠だった。20匹はいるだろうか。 まるでキャンプファイヤーでも始めるかのように、なずーとれいむを包囲していた。 「ゆんやぁ、こわいよ・・・」 「だいじょうぶだよ。なずーが、ついてる」 奇妙なことに、捕食獣は襲う素振りも見せない。 かと言って、逃がしてくれるようでもなかった。 まるで軍隊のように整然と包囲陣を組み、赤ゆの入る隙間もない有様である。 (もしかして、なにかをまってる?) なずーの思考が答えを出し切るよりも早く、それは叫びながらやってきた。 「きしょうしゅが、ねずみさんをあつめてるんだよー!」 いつの間に、いたのだろう。 少し離れた場所から、見張りのちぇんが、こちらを見ながら騒いでいた。 「あつまってほしいんだよー! はんゆんの、うごかぬしょうこなんだよー!」 声を聞きつけたのだろう。群れの饅頭どもが次々に集まってくる。 その中には勿論、ぱちゅりーも、ゲスまりさも、抉れみょんも混じっている。 「ぱちゅりー、むれのおちびちゃんたちを、しょくどうにあつめるみょん」 「むきゅ、わかったわ!」 「ちぇん、これは、どういうことなのぜ!」 「どういうもこういうもないんだよー! げすなずーがねずみさんをあつめて、ちぇんたちをみなつぶしにしようとしてるんだよー!」 「ほんとうかみょん、なずーりん?」 「しんじてもらうしかないね、どちらかを」 囲まれいむは、ただ震えている。 恐怖であることは明らかなのだが、糾弾者はそうは捉えなかったようだ。 「あのれいむ、いやでいぶも、なかまだったんだねー。 あんなにゆっくりと、わらってるんだねー」 「まりさには、こわがっているようにしかみえないのぜ」 「さすがのまりさも、みるおめめがないんだねー」 「ちぇん、ちょっとしゃべりすぎなのぜ」 状況を見守るゆっくりは、少なくなっていた。 殆どは食堂の中に入って、泣いたり、脅えたり、バリケードを作ったりしている。 残っているのは何匹かのまりさ種、それに抉れみょんがいるに過ぎない。 ゲスまりさ以外は一様に枝をくわえ、臨戦態勢を取っている。 ただ1匹の丸腰は、ずーりずーりとちぇんに近付き、頬を軽く膨らませている。 「わ、わるかったんだねー。ぷくーしないで、ほしいんだねー」 「いいのこすことは、それだけのぜ?」 「まりさ!」 「みょんは、だまってるんだぜ! ちぇん、かくごはいいのぜ」 「わ、わからないよー!」 垂れ目のまりさが、飛んだ。 チョコ饅頭を潰すには、申し分のない高さと速度であった。 「にゃあああああああ!」 ちぇんが、鳴いた。 ほぼ同時に、まりさの巨体が、あらぬ方向に吹っ飛ぶ。 ゲスまりさは着地寸前で身をひねる。 地を転がるように受け身を取り、落下の衝撃を和らげる。 みょんの横で止まると、むっくりと頭を起こし、呟いた。 「やっぱりなのぜ・・・」 なずーとれいむの側から、野鼠の姿が消えていた。 代わりに、それはちぇんの周りに集まっていた。 捕食獣の頭は、まりさやみょんの方を向いている。 「ちぇんを、まもってるのかみょん?」 「しんじたくは、なかったのぜ。ちぇん」 「やっぱり、まりさのおめめはすごいんだねー。 どうしてわかったんだよー?」 「どうしたもこうしたもないのぜ。 さいきんのちぇんは、いつもおろおろしてて、やたらぺらぺらしゃべるのぜ。 じぶんがあやしいっていってるも、どうぜんなのぜ」 「それだけのりゆうで、ちぇんをつぶそうとしたんだねー?」 「まりさは、げすなのぜ。それはよく、しってるはずなのぜ」 ゲスとゲスの間に、一時の沈黙が流れた。 黒い帽子のある方が、ツバを吐く。 「ねずみさんは、ちぇんのいいなりなのぜ?」 「ねずみさんは、ねこさんがこわいんだよー。 ちぇんは、ねこさんそっくりなんだよー。 だから、ねずみさんは、ちぇんにさからえないんだよー」 「むちゃくちゃなりくつだみょん」 「ゆっくりなんかたべるから、ねずみさんもおかしくなるのぜ」 会話の背後で、なずーりんがれいむを抱え上げた。 ちぇんが振り返った時には、既に食堂の洞窟へ駆けている最中であった。 「にがさないよー!」 野鼠の固まりの上に飛び乗り、ちぇんも後を追う。 ゲスまりさと、抉れみょんがそれを阻む。 「じゃましないでねー!」 「ききたいことが、あるみょん」 「じかんかせぎなんだねー」 「ちぇんのおねえさんたちをつぶしたのは、ちぇんなのかみょん?」 「そうだよー。 おねえさんをちぇんがつぶして、ねずみさんが、のこりを、みなつぶしにしたよー。 ねこさんそっくりのゆっくりは、ちぇんだけでいいんだよー」 「なんて、げすだみょん!」 「ゆっくりは、じぶんがゆっくりするためにいるんだよー。わかれよー」 「そのために、なずーりんにつみをかぶせて、おいだそうとしたのぜ?」 「あのきしょうしゅがいなくなれば、このむれはちぇんのものだよー! こんなゆっくりしてないことはいやだけど、しかたないよー!」 「にゃあ!」 ちぇんの一声で、鼠が二手に分かれた。 猫饅頭を乗せた鼠の固まりは、食堂の方へ。 残った1ダース程は、まりさとみょんにぶつかった。 「とのがたの!」 「まつのぜ!」 「まてといわれて、まつばかはいないよー!」 「ゆびゃあぁぁぁ! いたいぃぃぃ!」 早くも1匹のまりさ種が、頬を齧(かじ)られ悶絶していた。 側にいた別のまりさが、噛んで離さない鼠の頭へ、枝を突き刺す。 「ゆぎぃぃぃ! まりさのおめめがぁぁぁ!」 「ごめんね! ゆっくりまちがえたよ!」 「まちがえたじゃないでしょぉぉお!」 「えださんじゃ、ねずみさんをおいきれないみょん! たいあたりで、きりぬけるみょん!」 ゲスまりさは、洞窟の方へ目を向けた。 鼠饅頭の後姿が見える。どうやら、食堂へ入ったようだ。 「みんな、しょくどうへいそぐのぜ! ゆっくりしてると、えいえんにゆっくりしちゃうのぜ!」 「ゆー!!!」 ゆっくりは、力強い雄叫びを上げる。 数秒後に、小さいまりさが鼠にくわえられ、そのまま運ばれる。 垂れ目のゲスが獣を突き飛ばし、解き放たれた同種を帽子の端で受け止める。 「うごけるのぜ?」 「まりさは、つよいんだよ!」 帽子から飛び降りて、怪我ゆっくりが復帰する。 その横には、数匹のまりさ。 目の前には、土煙。 業を煮やしたのか、鼠どもが真正面から押し寄せてきている。 「ゆっせーの、せ! で、せいさいっするよ!」 「ゆっくりりかいしたよ!」 「いくよ! ゆっ」 「せーの」 「せ!」 ゆっくりの壁が、奇跡的に捕食獣を吹っ飛ばす。 ただ1匹の例外を除いては。 「ゆぎゃあ! ねずみさんにねずみさん、まりさをたべないで!」 眼球に枝が刺さったまりさに、鼠が群がっていた。 肉体の損傷が勢いを鈍らせ、壁の綻びとなってしまったのだ。 当然、攻撃はそこに集中する。 「やめでぇ! まりざ、おいじくないよぉ!」 「まりさ、いまゆっくりたすけ」 「そのまりさは、たすからないのぜ! みすてて、にげるのぜ!」 「なかまをたすけないゆっくりは、げすだよ!」 「しのごのいうゆっくりは、まりさがつぶすのぜ!」 「ゆっ!」 「いいから、いくみょん! ここはみょんが、なんとかするみょん!」 「ゆっくりまかせたよ!」 生き残ったまりさ達が、食堂へと跳ね去っていく。 「あのままはしれば、ちぇんをはさみうちだみょん」 「じゃああとは、このばをなんとかすれば、だぜ」 ド饅頭の攻撃如きでダメージを受ける動物などいない。 先程は思わぬ一撃で不覚を取った鼠達。 しかし今では冷静かつ活発に、活きの良い餌の周りを行き来する。 「ゆっくりが、ねずみさんをたおせるのぜ?」 「まぁ、かなこのおんばしらよりは、ましだみょん」 「けいけんが、いきてるのぜ」 同時に、飛び出す。 みょんの枝が、鼠を刺す。 当たらない。獣は素早く右へ飛んでいる。 飛んだ先に、丸い影。 上から大きな饅頭の底。野鼠は再び回避を試みる。 僅かに、間に合わない。 獣の下半身が地面と小麦粉に挟まれる。 鈍い音が2つ。 それは鼠の骨が砕け、別の鼠から深く噛まれたまりさの音。 「まりさ!」 「ゆぉお!」 垂れ目のまりさが、渾身の力を込め、回転する。 獣の歯は離れ、裂傷が開き、餡子が大きくぶち撒けられる。 「まりさ、ゆっくりしないと、あんこさんが!」 「これでいいのぜ!」 みょんと対峙していた野鼠が、不意に視線を外した。 獣達は地に撒かれた餡子に気を取られたようで、鼻を近づける。 尖った感覚器官はやがて、一斉に中身が漏れ出した餡子袋を指し示す。 1匹2匹と匂いの元へたどり着き、かぶり付く。 どんなに鼠にまとわり付かれようと、垂れ目まりさは呻き1つ上げない。 「ゆっへっへっへ。ねずみさんも、あまあまがだいすきみたいのぜ。 ゆっくりのあじをしたっけかが、これなのぜ」 噛まれまりさの体は、文字通り鼠に取り憑かれていた。 今や全ての野鼠どもはまりさに食らい付いて離れようとしない。 おぞましいクリスマスツリーのようになったまりさは、少しづつ、後ずさりする。 「ずーりずーりのぜっ。ずーりずーりのぜっ」 「まりさ、まりさは、まさかみょん」 「まりさは、まりさだぜ。みょんは、ゆっくりすればいいのぜ!!!」 垂れ目ゆっくりの後ろには、森があり、風があり、海があった。 高台から見下ろしても、水平線はどこまでも続いていて、果てしがない。 そして垂れ目のゆっくりの下には、崖があった。 「やめるみょん! ねずみさん、まりさからはなれるみょん!」 「じゃますんなぜ。まりさは、まりさというげすを、せいさいするだけのぜ」 「まりさはもう、げすじゃないみょん! むれのゆっくりをまもろうとしてる、ゆっくりしたまりさだみょん!」 「まりさにはもう、やることがないのぜ。 あなをほるしか、のうがなくて、かりはだいのにがてなのぜ むれにもどっても、またかつあげするのが、せきのやまぜ」 「かりは、みょんがおしえてやるみょん・・・」 「おちびちゃんあつかい、するなのぜ」 まりさのあんよが、地の端に触れた。 土が崩れ、小石が底へ吸い込まれていく。 垂れ目まりさが、微笑んだ。 黒い帽子がふわりと舞い、姿を消した後も、その表情が離れない。 それと同時に、野鼠もいなくなった。道連れであった。 みょんは、ほんの少し、立ち尽くした。 そして、跳ねた。 もし、まりさの気持ちを分かってやれていたら。 餡子脳裏に、そんなことが浮かぶ。 振り払って、走る。 先行していた若まりさ達を、いつのまにか追い越していた。 食堂の入口には、バリケードが作られていた。 とはいっても、脆弱な饅頭のそれである。 平べったい石や木の破片が、心ばかり積まれているに過ぎない。 それでも出入り口に殺到している鼠達は入ってこられなかった。 障害物の前に、なずーりんが仁王立ちしていたのだ。 「どうしたんだよー。はやく、なずーりんをつぶすんだよー!」 「なずー、あぶないよ! はやく、なかにはいってね!」 「へいきだよ、れいむ。 ちぇんが、ねずみをあやつるていどののうりょくなら、 なずーは、ねずみがなかまとおもうていどののうりょくだ。 ねずみは、なずーにはてだしできない」 「わからないよぉ。わからないよぉぉぉ!!!」 怒号に反応して、捕食獣の頭が一様に伏せられる。 それでも、洞窟へは入ろうともしない。 「なずーりんさえいなければ、ちぇんはゆっくりできたんだよー! ゆっくりできないきしょうしゅは、しね!!!」 「ゆっくりできないのは、あなたのほうよ!」 「むのうなげろはきくりーむは、だまっててね!」 「むきゅっ」 「ぱちゅりーはむのうなんかじゃないよ! とびらのとげとげさんは、ぱちぇがかんがえたんだよ。 おかげでゆっくり、すーやすーやできるよ! とげとげさんがないと、ねずみさんにたべられちゃうよ!」 「ちがうんだねー、れいむ。 ねずみさんをふせいでいるのは、ちぇんなんだねー」 「それはどうかな」 なずーりんの一言で、ちぇんの形相が変わった。 見る見るうちに目が吊り上がり、歯を剥き出しにする。 「いいかげん、わかれよー。ちぇんは、もりのおうじゃなんだよー」 「ちぇん。ほんとうにちぇんが、ねずみから、このむれをまもってるとする。 だったら、なぜれいむのつがいだったまりさは、たべられたんだい?」 「にゃっ!」 「ねずみにたべられたゆっくりは、ほかにもいっぱいいる。 ほんとうにもりのおうじゃだったら、そんなことはさせないはずだ。 すーやすーやをまもったぱちぇを、わるくいうしかくなんか、ないね」 「なずー、もうやめてね! ちぇんのおかお、ふらんみたいだよ!」 「やめないよ、れいむ! なずーは、こんなげすを、ゆるせないんだ!」 「にゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 その咆哮で、野鼠の群れが、飛び上がった。 獣の足が入口の上の外壁に取り付き、登って行く。 一瞬、動物の動きに気を取られる。 なずーりんの視界には、毛深い腹しか見えなかった。 痛みが、走った。 下腹部に、ちぇんの牙が差し込まれていた。 「なずぅぅぅぅ!」 「ちぇぇぇぇぇん!」 「きちゃだめだ!」 はっきり、裂けたと感じた。 見下ろす希少種、見上げる通常種。目が合った。 「まりさも、ちぇんも、ゆっくりしてるんだよー。 げすあつかいは、ゆるさないんだよー」 「だれかをゆっくりさせていれば、そんなこといわないよ」 「わからないよー・・・」 ちぇんの体が、持ち上がった。二又の尻尾が見える。 尾の先を、まとめてみょんが噛み締めていた。 牙となずーが、ちぇんのあんよと地が、離れる。 長い猫の尻尾は引き千切れて、猫饅頭は脳天から草の上へ激突する。 「なずー!」 「はやかったね、みょん」 「すまないみょん。ゆっくりできないのは、みょんだったみょん」 「ゆっくりしてないから、はやくこれたんだろ?」 そう言って、なずーりんは倒れた。 れいむが、ぱちゅりーが、駆け寄った。 「なずー、まっててね。いま、おいしゃのまりささんをよんでくるからね!」 「ぺーろぺーろじゃ、なおらないんだよ、れいむ」 「むきゅ、これは・・・」 ぱちゅりーの視線は、大きく開いたなずーりんの腹に吸い込まれた。 薄皮の下は、完全なる空洞だった。 饅頭生物にあるはずの中身が、何もない。 「なずー、あなたは・・・」 「なずーりんは、いきものじゃない」 「ちがうよ! なずーは、ゆっくりだよ!」 「れいむは、なきむしだね」 「なずーも、なきむしさんだよ! だからいっしょに、わらおうね! いつまでもれいむと、ゆっくりしてね!!!」 「ああ、もっとゆっくりしたかったよ」 「なずー! いつか、いってたでしょ? ここには、さがしものをさがしにきたって。 さがさないで、ゆっくりしちゃだめだよ!」 「だいじょうぶだよ、れいむ」 なずーりんの尻尾が、れいむのもみあげに触れる。 手と手を握るように、絡まり、結ばれる。 そして、なずーりんの体は、下から蒸発を始めた。 「なずー!」 「もう、見つけたから」 残ったのは、言葉と思い出だけ。 なずーりんだったものは、夏の日の氷のように、残らず消え失せた。 「ゆんやああああああ!!!」 頬を涙でグズグズにしながら、れいむは自らの巣へ跳ね帰った。 途中、額をぶつけ、あんよが滲み、転び、草が体中に張り付いた。 錯乱したまま勢い良く家の扉を閉め、その衝撃でトゲが少しめくれた。 みょんは、れいむが悲嘆し帰宅している最中、やり残しを終わらせた。 チョコを吐いて気絶しているちぇんの耳を噛み、千切る。 「に゛ゃあ゛!」 「ちぇん、つぶされたくなければ、こたえるみょん。 もう、ねずみさんは、いないみょんか?」 「ねずみさんは、ちぇんにおどろいて、にげちゃったよー。 もう、いないんだよー・・・。わかるよー・・・」 残った方の耳を、みょんは引き千切る。 「に゛ゃあ゛あ゛。ほんとだよー、わかってよー」 「どうやら、そのようだみょん」 みょんはちぇんに背を向けた。 「ちぇんなんか、つぶすかちもないみょん。 さっさと、ここからでていくみょん」 「ひとつだけ、わかりたいよー」 「まりさのことみょんか?」 「そうだよー」 「たくさんのねずみさんといっしょに、がけからおちたみょん。 ちぇんが、そうさせたんだみょん」 それ以上、お互い何も言うことはなかった。 猫らしい耳も尻尾も失い、単なる丸となった饅頭が、うな垂れて群れを去る。 銀髪のゆっくりもまた、深い影を浮かべながら、群れの中へ帰っていった。 子鼠は、父親を待っていた。 いつもなら甘い餌を携えて戻ってくる頃なのに。 辺りは夕暮れが迫り、空腹はさらに迫っていた。 向こうから、食欲を誘う甘い匂いが流れてくる。 ゆっくりと違い、正しい4足歩行で難なくそれにたどり着く。 鼠の視界には、丸い何かがぼんやりと映る。 欲望に正直に丸へ齧りつくと、猫のような呻きを上げた。 一瞬戸惑ったが、自分の目の前にあるのは、単なる球体である。 口の中にあるものが、激しい甘味を伝える。 鼠の舌は、本来、甘味を感じない。 にも関わらず、甘くておいしいと認識させるデタラメな何か。 そんなものを、この鼠は食べてしまっている。 魔力でも持っているのか、美味しい丸の周りに、仲間が集まってくる。 皆で、噛んだり、舐めたり、啜ったり。 その度に、生きている丸は伏せたり、跳ねたり、悶えたり。 半分くらいになって、ようやく甘い何かは静かになる。 鼠の晩餐が終わり、それぞれが巣に帰る頃には、餌は跡形もなくなっていた。 食欲が満たされた子鼠が辺りを見渡すと、夜が始まっていた。 ふと、父親の匂いがした気になり、その方向へと歩いていく。 その先には、やけに開けた空間が広がっていた。 風が吹く通り道をさかのぼると、崖があった。 ちょっと下を見たりしたが、父親の姿など、あるはずもない。 もしかしたら餌場になるかもと思い、満腹気味なのも忘れて、食料を探す。 おかしな窪みを見つけたので、足を踏み入れる。 頭に尖ったものが刺さったので、慌てて飛び出す。 それから窪みという窪みに顔を突っ込んでみたが、無駄足だった。 もれなく痛い目に遭ってしまう。 それでもめげずに探索を続けると、初めてトゲのない場所を見つけた。 といっても、ある1ヶ所の、さらに端っこだけだ。 ちょっとでも位置がずれると、文字通りの刺す痛み。 でも、その向こう側から、さっき食べたものと同じ匂いが漂ってくる。 夢中で、トゲのない場所を齧った。 木に穴が開き、甘い匂いが強烈に流れ出る。 穴の向こうは、閉ざされた空間だった。 それだけに、食欲を誘う大気に満ち満ちている。 闇の中、子鼠が目を凝らすと、楕円形の何かが視界に浮かんだ。 さっきのような、単なる丸ではない。 両端から、ツタのような長いものが生え、上には葉のようなものも茂っている。 にも関わらず、美味そうなことに、変わりはない。 足取りも軽く、それに近付く。 流石に全部食べ切ることはできないが、味見くらいはしておくつもりだった。 楕円形の側に行くにつれ、あることに気付く。 どうも、先客がいるらしい。 自分と同じような鼠の気配が、楕円形の中から感じられる。 とんだ食いしん坊なのか、頭どころか体ごと突っ込んで食っているらしい。 鼠なりの思考で、そう考えていた。 しかし距離を縮めれば縮めるほど、先客の気配が大きくなっていく。 それは当然といえば当然なのだが、その増加ペースが明らかに異常だった。 入口から半分ほども来ると、気配が楕円形と同じ大きさにまでなった。 どれだけ大きな鼠なのだろうか。 明らかな不利を感じた子鼠は、一目散に逃げ、2度と近付こうとはしなかった。 それからその子鼠は成長し、番を儲け、子供に囲まれ天寿を全うした。 父親にも、あの日の甘い何かにも、再び会うことはなかった。 群れのゆっくりが、今日も今日とて食堂に集まっている。 しかし今日ばかりは、食事をしに来ているのではない。 その理由は、洞窟の一番奥にある。 大広間の先には、短い通路がある。 そしてその向こうには、天井が一層高くくり貫かれた小部屋があった。 あのゲスだったまりさが、最後に作った部屋でもある。 「まりさとまりさとまりさはのこって、あとはでてってね!」 「むきゅ! ぱちぇには、みとどけるぎむがあるのよ」 「だったら、ろうかから、みていてね」 「おいしゃのまりささん」 「まりさのおいしゃさんだよ、れいむ」 木のテーブルの上に、枯れ草が敷かれている。 さらにその上には、なずーと一緒だったれいむが、仰向けに寝ていた。 側には、医者まりさと、3匹の助手。 助手まりさは皆、帽子を脱いで、引っくり返して口にくわえている。 「おちびちゃんのこと、ゆっくりおねがいします」 「ゆっくりがんばるのは、れいむだよ」 「むきゅ、しかしいっかいのすーりすーりで、にんしんっするなんてね」 「なずーも、すみにおけないんだみょん」 「やじうまさんは、だまっててね!」 「ゆぐ・・・。うばれる」 「れれれ、れいむ。おちつていね」 「まりささんこそ、おちついてね」 「れいむ、おなかを、おそらにむけるんだよ。 もうすぐ、おちびちゃんが、とびだすからね!」 「ゆっゆっゆ!」 れいむのまむまむから、丸い耳が、ぴょこっと顔を出す。 「もうすこし、もうすこしだよ!」 「ゆっ・・・ゆー!」 赤ゆが、噴き出す。 高い天井の下、丸い耳、灰色の髪、長い尻尾を持つ饅頭が、一回転する。 そして無事、母親の柔らかい腹に着地し、元気な産声を上げた。 「ゆっくりしていくね!!!」 「なずーりん、ゆっくりしていってね!!!」 れいむは上半頭だけを起こして、愛する者を見つめている。 軌道が逸れた時に備えていた助手まりさが、安堵の表情で帽子を被る。 お医者のまりささんは、我がことのように、泣きじゃくっている。 「ゆっくり、ゆっくりしたなずーりんだよぉ!」 「むきゅ、これはなかなかのびゆっくりね」 「かりは、みょんがおしえてやるみょん」 これ以上ないほどゆっくりした光景に、群れのゆっくりは釘付けである。 だから、それらを後ろから眺めていた存在に、誰も気付かなかった。 それは、いわゆる胴付きのゆっくりだった。 先端と根元では全く色の違う髪、黒く清らかな服、温和そうな顔 そしてその下膨れと佇まいが、ゆっくりであることを語っている。 胴付きはその場を離れると、トコトコと歩き、群れの外れで止まった。 「ああ、ほっかいに、ひかりがみちる!」 その呼びかけで現れたのは、胴付きと同じ顔をした女性の姿だった。 「びゃくれんさま、ぶじ、なずーりんはこのちに、ねづいたようです」 「そうですか。でも、あの子は・・・」 「なずーりんは、みんなにしゅくふくされています」 「え?」 「きっと、さいしょのなずーりんも、しあわせだったとおもいます」 「・・・あなたの、言う通りなんでしょうね。 ともあれ、この地のゆっくり達を導くことは急務です。 なずーりんばかりに、任せておくことはできません」 「わかっています。 わたしはたびをして、ゆっくりを、まなんでいきたいとおもいます」 「一人旅ですか?」 「いいえ。 じつはこのやまのふもとで、きずだらけのまりさをみつけたんです。 けがをなおしたら、いっしょにたびをしたいとおもいます」 「まぁ、どんなまりさかしら?」 「こんなのです」 ゆっくりびゃくれんは頬を押さえ、垂れ目を作って見せた。 白蓮は、思わず笑ってしまう。 「それは、楽しみね。それでは、また、会いましょう」 「はい!」 「「なむさん!」」 こうして、生物ゆっくりとしてのなずーりんが、初めて誕生した。 その瞬間、餡子脳の大半を占める識別能力が、不思議な働きを見せる。 ゆっくりの餡子脳に、「なずーりん」という存在が書き込まれる。 それは電子メールのように海を越え山を越え、全てのゆっくりへと伝わる。 悪い冗談のようであるが、この世界においては、事実なのである。 なずーの群れから遠く離れた山中。 ここに、とあるれいむがいた。 このれいむは産まれてからこの方、他のゆっくりと接触したことが少ない。 縁がない、というヤツであろうか。 今も、昔はドスでも住んでいたような大きな洞窟に独居し、暮らしている。 周りは餌も豊富で、気候も穏かなのに、何故か饅頭どもは姿を見せない。 そんなれいむでも、この日、巣から飛び出し、虚空へ向かって呼びかけるのである。 「なずーりん、ゆっくりしていってね!!! いつかれいむと、おともだちになってね!」 出荷用のゆっくりというものがいる。 用途は様々で、愛玩(含虐待)、食料、その他諸々である。 ここに梱包され、運ばれているまりさの親子がいる。 なずー誕生と、同じ日のことである。 会話に耳を澄ませてみると、箱の中で、こんなことを言っている。 「おきゃーしゃん。なじゅーりんに、あっちゃことがありゅ?」 「なずーりんはきしょうしゅだよ。あったことは、ないよ」 「ゆっきゅりしちぇれば、あえりゅ?」 「おちびちゃんはゆっくりしているから、きっと、あえるよ! これからもおかあさんのいうことをきいて、ゆっくりしてね!」 「ゆっきゅりー!」 ゆっくりを研究する人々がいる。 そんな人間の下にいる生き物は、大抵ロクな目にあっていない。 その研究所にいる饅頭どもも、待遇が良いとは言い難かった。 終の棲家は、狭いケースの中。 先ほどの梱包ゆっくりよりも、居住空間は乏しい。 四方はマジックミラーで覆われている。 外の景色を見ることもなく、自分の顔ばかり見て一生を終える。 鏡箱の中には、パイプが通っていて、そこから流動食が支給される。 余程のことがない限り、それが唯一の食料だ。 そんな恵まれないゆっくり入りの箱が、高々と詰まれた部屋。 上から下まで、さらには扉を挟んで一周して、所狭しと収納されている。 中にはお馴染の通常種から、激レアの希少種まで。 普段は何かと差別に喘いでいるゆっくりも、ここでは等しく実験材料だ。 そんなどうしようもない暮らしなので、表情は一様に、暗い。 他のゆん生など、知らないはずなのに。 ところが年に何回か、ゆっくりというゆっくりが、明るく騒ぎ出す日がある。 そんな光景を初めて目の当たりにした若者が、年老いた男に尋ねた。 「これはいったい、どうしたんですか?」 「習わなかったのか? 希少種が、どこかで産まれたんだ」 「これが、そうなんですか。生で見るのは、初めてですよ。 隔離されているはずなのに、よくも、まぁ」 皺だらけの手が、机の上のスイッチを押す。 箱の中の鳴き声。それが、一斉放送される。 「「「「「「「「「なずーりん! なずーりん! なずーりん!」」」」」」」」」」 スイッチを切る。 咄嗟に耳を押さえる若者を見て、初老が苦笑する。 「この、なずーりんってのが」 「希少種の名前だろうな。全く、何を好き好んで産まれてくるやら」 「またそれを言いますか」 「雨で死に、食われて死に、飢えて死に、潰されて死ぬ。 それだけのゆん生じゃないか」 「研究用のゆっくりは、違うじゃないですか」 「ここで暮らすゆっくりなんて、最悪だ。 あんな風に、暮らしたいか? まさに、虐待以外の何ものでもない。 しかし、産まれてこなければ、わざわざ苦しまなくても良かったんだ。 それなのに、ゆっくりは増え続ける。数も、種も。 これこそ、最悪の虐待だよ」 「そうでしょうか?」 若者は、ゆっくりの塔を、見上げていた。 その瞳に映るのは、喜びに満ち溢れた、饅頭どもの顔ばかり。 「少なくとも、今だけは、本当にゆっくりしていますよ。 余程、新しいゆっくりが産まれるのが、嬉しいんですね」 「一時の希望なんて、絶望を増す前フリみたいなもんだ」 初老の研究者は、再びスイッチを押し、箱の中の声に、耳を傾ける。 「それでも、確かに、これは、ゆっくりしているな」 口々に希少種の名前を呼んでいた声が、一瞬、止む。 そして、まるで申し合わせたかのように、全てが、最後の呼びかけを行うのだ。 「「「「「「「「「「なずーりん、ゆっくりしていってね!!!」」」」」」」」」」 (終) 【過去作】 ふたば系ゆっくりいじめ 379 れいむ・マスト・ダイ(前編) ふたば系ゆっくりいじめ 402 れいむ・マスト・ダイ(後編) ふたば系ゆっくりいじめ 428 はげの行進 ふたば系ゆっくりいじめ 453 空から降る100万のぷくー ふたば系ゆっくりいじめ 497 DYC 挿絵:M1 挿絵:M1 挿絵:嘆きあき