約 1,107,305 件
https://w.atwiki.jp/megamimeguri/pages/11.html
*
https://w.atwiki.jp/kagamin_bocchi/pages/72.html
by発教育学部(コネチカット州) 第1話「プロローグ」 高校を卒業してもう3年。大学に進学したけど、馴染めなくて友達が出来ずに一人ぼっち。 だんだん大学にも行かなくなり、あまり外にも出なくなった。 毎日起きたらネットにテレビ漬け。すぐに1日が終わる。 そんな私にも、高校時代から付き合っている1つ年下の彼氏がいる。だけど、忙しいそうでなかなか会えなかった。 4月も終りに近いある日、彼氏から電話がかかってきた。 かがみ「もしもし?××君?」 彼氏「もしもし?久しぶり!元気だった?」 かがみ「ま、まぁまぁ元気よ…。」 もう何回目だろうか?また嘘をついてしまった。本当はすごく寂しいのに…。 彼氏「そっか。それは良かった。ところで、今度の日曜にかがみんの家に行ってもいいかな?出来れば夕方がいいんだけど…」 かがみ「良いわよ。夕方に来るならご飯作って待ってるね。」 彼氏「それは楽しみだなぁ。じゃあ日曜にね。…あ、それと、もしかしたら行けなくなるかも知れないから その時は電話するよ。じゃあねー。」…プツッ、ツー、ツー、ツー 久しぶりに××君が来る。しばらく誰とも会ってなかったから、すごくワクワクした。 第2話「大事な話」 5月最初の日曜日。今日は××君が遊びに来る。部屋を片付けて、久しぶりにたくさん買い物してきた。 ××君に料理を教わっていたので、ある程度の物なら作れるようになった。 ××君は7~8人前はあろうかという量をペロっとたいらげるから作り甲斐がある。大量の料理を作っていたらあっという間に夕方になった。 時計は18時5分を指している。その時『ピンポーン』と呼び鈴が鳴った。 かがみ「はーい」 彼氏「久しぶり。ちょっと遅くなっちゃったよ。」 かがみ「大丈夫。いろいろやってたらあっという間に日が暮れちゃった。」 かがみ「さぁ上がって!たくさん作ったわよ!今日は結構上手く出来たから自信作ね!」 彼氏「わぁ!こんなにたくさん!美味しそうだなぁ。早速食べていい?」 かがみ「どうぞ召し上がれ!」 彼氏「もぐもぐ…うん!おいし~い!かがみんに教えた甲斐があったよ!」 かがみ「良かった!さぁもっと食べて!」 こうして××君は全部食べてしまった。 彼氏「ふぅー。美味しかったー!ごちそうさま!」 かがみ「良かった。全部食べてくれるから作り甲斐があるわ!」 彼氏「また食べたいなぁ。今度は何時になるか判らないけど…」 食べ終わって二人で食休みしていたら、××君から話を切り出してきた。 彼氏「今日かがみんの家にきたのは大事な話があるからなんだけど…」 かがみ「大事な話?一体なに?」 彼氏「実は…アメリカに留学することにしたんだ。」 なんと××君はアメリカに留学するのだという。もしかしたら、本当に一人ぼっちなるかも知れないという不安がよぎった。 かがみ「えっ?」 彼氏「それで…、かがみんにも一緒に来て欲しいんだ。ダメかな?」 かがみ「きゅ、急に言われても困るわ…。」 彼氏「あ、いや…、今すぐに行くわけじゃないから…。ゆっくり考えてよ。」 かがみ「そう…じゃあ少し考えさせて…。」 彼氏「解った。アメリカに行くのは7月だからゆっくり考えてね。」 かがみ「あの…、どれ位アメリカに居るの?」 彼氏「留学して向こうの大学出た後も、日本にはしばらく帰って来るつもりは無いんだ。」 かがみ「じゃあ…もし一緒に行かなかったら、もう会えないの…?」 彼氏「そう…だね…。もう会えないと思う。」 どうしたらいいんだろう…。今までたくさん嘘をついて来たのに…。こんなに私のことを考えてくれてたなんて…。 このまま一緒に付いていけば、楽しい日々を過ごせるのは解っていた。 だけど、何かを忘れている気がして、二つ返事は出来なかった。 第3話「大切な人」 それから1週間。ずっと考えてた。一体なんだろう?この『何かが足りない感じ』は。 すると電話がかかってきた。見覚えのない番号だ…。一体誰だろう? かがみ「もしもし、どちら様ですか?」 ???「…もしもし?かがみん?」 かがみ「も、もしかして、こなた?」 こなた「そだよ。久しぶりだね。」 一昨年から電話が繋がらなくて、逢いたくても逢えなかった、その人は電話の向こう側にいる。そう思ったら、思わず涙が出てきた。 かがみ「ちょ、ちょっと…。ぐすっ…今まで…何してたのよ…心配してたんだから…」 こなた「心配させてごめんね。いろいろあってなかなか電話できなかったんだ。」 かがみ「一体何があったのよ…。」 こなた「いやぁ、電話を買い換えて電話帳を移そうしたらデータが飛んじゃってねぇ。 必死で番号を思いだそうとしたんだけど、番号を間違って覚えてたみたいで。いまさっき思いだせたんだ。」 かがみ「ちょ、まぁ、あんたらしいわね…。」 こなた「それはそうと、元気してた?」 かがみ「うん。あんたの声が聞けて元気が出たわ!」 くだらない話ばかりだけど、こなたとの電話は楽しかった。なんだか心が満たされる。この一時は寂しさを忘れていられた。 こなた「これからはいつでも話せるからね。遠慮せずに電話してね。かがみんが困った時は力になるから。」 かがみ「ありがとう。こなたがそう言ってくれて嬉しいよ。」 こなた「じゃあ、またね!」 プツッ、ツー、ツー、ツー 電話は切れた。でも、それと同時に疑問は確信に変わった。 『私はこなたの事が好き…。』 第4話「かがみの選択」 こなたとの電話から3週間。5月も終わりが近いある日、××君から電話がかかってきた。 彼氏「もしもし?かがみん?」 かがみ「あ、××君…久しぶりね…」 彼氏「どう?決まった?」 かがみ「うん…決めたわ…。」 彼氏「そっか。電話じゃなんだから、今からかがみんの家に行くよ。」 かがみ「そう…じゃあ待ってるわね…。」 彼氏「何だか元気ないみたいだけど大丈夫?」 かがみ「だ、大丈夫よ!待ってるわね。」 彼氏「じゃあ、後でね。」 プツッ、ツー、ツー、ツー 今から××君が来る。でも、もうワクワクしなかった。何故なら、私の心には××君とは違う人が居るから…。 夕方になり、『ピンポーン』と呼び鈴が鳴った。 かがみ「どうぞ…。上がって…。」 彼氏「やぁ。久しぶりだね。すごく忙しくなっちゃってなかなか電話出来なかったんだ、ごめん。」 かがみ「別に…気にして無いから大丈夫よ…。」 また嘘を付いてしまった。本当はもっと早く電話して欲しかった。もっと早く××君と電話していればこんな考えにはならなかったと思う。 夕方になり『ピンポーン』と呼び鈴が鳴った。 かがみ「どうぞ…。上がって…。」 彼氏「やぁ。久しぶりだね。すごく忙しくなっちゃってなかなか電話出来なかったんだ、ごめん。」 かがみ「別に…気にして無いから大丈夫よ…。」 また嘘を付いてしまった。本当はもっと早く電話して欲しかった。もっと早く××君と電話していればこんな考えにはならなかったと思う。 彼氏「この間のお返しと言ってはなんだけど、今日は自分がご飯作るよ。」 かがみ「あ、ありがとう。何か手伝おうか?」 彼氏「すぐ出来るから大丈夫だよ。座って待ってて。」 かがみ「そ、そう…。」 私は、座って待ちながらもう一度考える。でも、答えは決まっていたから無駄だった。 彼氏「さぁ出来たよ。」 かがみ「じゃあ食べよっか。」 彼氏とかがみ「いただきます」 やっぱり××君の料理は美味しい。いくら頑張ってもここまで追いつけないと思う。つかさが作った料理より美味しい。 食休みしていたら、××君が訊いてきた。 彼氏「ところで本題だけど、一緒に行く?」 かがみ「あの…言いにくいんだけど…、ごめんなさい。一緒には行かないわ…。」 彼氏「そっか…。やっぱり大学が忙しいから?」 かがみ「あの…その事なんだけど、実は…。」 私は正直に話す事にした。もう嫌われたっていい。むしろ嫌って欲しい。 彼氏「何?話せる事なら話してよ。」 かがみ「実はね、もう2年以上大学に行ってないの…。だから忙しいって言ったのは嘘なの…。ごめんなさい…。」 彼氏「なんだ、そんなことか。だったら大学辞めて一緒に行こうよ。ずっと一緒に居たいんだ。」 かがみ「でも…、私にはもっと大切な事がある気がするの。だから…一緒には行かないわ…。」 嘘をついていた事を咎めないばかりか、プロポーズとも取れる誘いをしてくれているのに私は断った。本当に私は最低だ。 彼氏「そっか……。どうしてもって言うんなら仕方ないね…。今まで楽しかったよ。 あと少ししか一緒に居られないけど、これからもよろしくね。」 かがみ「う、うん…。」 こんなに私の事を思ってくれているのに、冷ややかな返事しか出来なかった。そんな自分が嫌になる。 彼氏「おっと、もうこんな時間か。それじゃあまたね。電話するよ。」 かがみ「じゃあね…。」 ××君は帰っていった。今度なんて多分もう無い。気付いたら涙が出ていた。そして、こうつぶやいていた。 『もう私にはこなたしか居ない…。』 第5話「別れ」 もう7月も終り。結局電話は来なかった。何回も『やっぱり一緒に行こうかな…』と思った。だけど…。 30日の土曜日。『ピンポーン』と呼び鈴が鳴った。また勧誘かな…? かがみ「はーい…」 彼氏「やぁ。久しぶりだね。全然電話出来なくてごめんね。寝る暇も無い程忙しかったんだ。」 かがみ「そうだったの…。電話しても出てくれないから、もう日本には居ないのかと思ったわよ…。」 彼氏「本当にごめんね。それで今日、日本を発つからお別れに来たよ…。」 かがみ「えっ…?、今日行っちゃうの…?。」 彼氏「最後に一目逢えて良かったよ。それじゃ…、もう…行くね…。」 かがみ「ま、待って!」 彼氏「な、なんだい?」 かがみ「あ、あの…、本当に行っちゃうの…?」 彼氏「うん。昼過ぎの便だから、もう時間が無いんだ。 かがみんを幸せに出来なかった無力な自分を許してくれ…。それじゃあね…。」 かがみ「………。」 『一緒に行く』って言えなかった。××君を乗せたタクシーは足早に家の前から去って行った。 部屋に戻り、しばらく呆然としていた。 夕方になった頃、私は泣いていた。 『もう…一緒に居てくれる人は…居ないの…?』 第6話「告白」 ××君が日本を発ってから1週間。私は部屋で毎日泣いていた。すると電話が鳴った。…こなたからだ! かがみ「…もしもし?」 こなた「あ、もしもし?かがみん?」 かがみ「そう…だけど…。久しぶりね。」 こなた「なかなか電話出来なくてごめんね~(≡ω≡)。今からかがみんの家に行くよ~。」 かがみ「えっ、今から来るの?」 こなた「久しぶりにかがみんの顔が見たいし…ダメかな?」 かがみ「い、いいわよ。じゃあ待ってるわ。」 こなた「じゃあ後でね~。」 プツッ、ツー、ツー、ツー もうこなたとは2年以上会ってない。それに、どうしても伝えたい事がある…。 時計は19時を少し過ぎている。すかさず『ピンポーン』と呼び鈴が鳴った。 かがみ「はーい、どうぞ」 こなた「来たよ~かがみん!直接会うのは2年ぶりだね。」 かがみ「こ…、こなた!」 その顔、その小さな体を目の当たりにして、思わずこなたを抱きしめた。 こなた「ちょ、いきなりどうしたの?」 かがみ「私の話、聞いて…くれる…?」 こなた「いいよ。話したい事があるなら話してよ。」 私は、2年前からの出来事を全てこなたに話した。そして… かがみ「それで…、こなたに伝えたい事があるの…。」 こなた「なになに?」 かがみ「私は…、こなたの事が…好き…。」 こなた「私も好きだよ、かがみん。」 かがみ「違う…。そうじゃないの…。」 こなた「えっ…?」 かがみ「私が××君に付いて行かなかったのは、こなたと一緒に居たいからなの…。」 こなた「私のために…日本に残ったの?」 かがみ「そうよ…。もう一度言うわ。私は、こなたの事が…好き…!だから…ずっと一緒に居て…。」 私はそう言うと、こなたをベッドに押し倒した。 こなた「ちょ、何するの、かがみん!」 かがみ「もう…我慢出来ないよ…。」 正直言って、私は欲求不満だった。それが今、爆発している。 こなた「ちょ、ちょっと待ってよ…。」 その言葉で我に返った。お互いに目を合わせる事が出来ない。 それから小1時間が経った。先に言葉を発したのは、こなただった。 こなた「1回…。1回だけなら…良いよ…。」 かがみ「本当に…いいの?」 こなた「それでかがみんの気が済むならいいよ…。でも、1回だけだよ…。 でないと、かがみんが駄目になっちゃうから…。」 かがみ「こなた…。」 その夜は、二人にとって熱くて甘い、そして長い夜になった。 次の日、私はこなたに起こされた。 こなた「おはよう、かがみん。」 かがみ「おはよう…。こなた。」 こなた「さてと、私はそろそろ帰るね。」 かがみ「もう…帰っちゃうの?」 こなた「ごめん。今日は午後からバイトなんだ。だからもう帰らなきゃ。」 かがみ「そっか…。なら仕方ないわね…。」 こなた「まぁ、そんなに落ち込まないでよ。また来るからさ。」 かがみ「そうよね。何時でも会えるもんね。たまには遊びに来なさいよ。」 こなた「うん。それじゃ、かがみんも頑張ってね。またね。」 そしてこなたは帰っていった。その後、言いようの無い孤独感と虚無感に襲われて、私はまた泣いていた。 第7話「受け止めがたい現実」 こなたが帰った後、私は夕方まで泣いていた。すると電話が鳴った。公衆電話からだ。一体誰だろう? かがみ「…もしもし?」 つかさ「お姉ちゃん…!…こなちゃんが!こなちゃんが!!」 かがみ「ちょっと、こなたがどうしたのよ?落ち着いて話しなさいよ!」 つかさ「あ、あの…、ゆきちゃんに代わるね…。」 つかさが凄く焦っている。こなたに何があったんだろう? みゆき「お電話変わりました、みゆきです。」 かがみ「一体こなたに何があったの?」 みゆき「あの、大変申し上げ辛いのですが…、泉さんが…」 かがみ「こなたが?」 みゆき「泉さんが…お亡くなりに…なりました………。」 かがみ「えっ……………。」 私は思わず、ケータイを手から離してしまった。 みゆき「もしもし?かがみさん?」 かがみ「あぁ…ごめんなさい、今何処に居るの?」 みゆき「今は都内の病院です。それでは病院の場所をお教えしますね…。」 私は、みゆきから訊いた病院にすぐに向かった。そこには、信じられない光景があった…。 そうじろう「こなた、こなたぁ!起きてくれよ!こなたぁ!」 ゆたか「お姉ちゃん…、お願いだから目を覚まして…。ぐすっ…」 『えっ……』 『嘘…、こんなの嘘よね…、冗談でしょ?』 そう思いながら、眠っているかの様に綺麗なこなたの顔に触れる。 しかしその瞬間、嫌でも『現実』を思い知らされた…。 彼女の体は、もう…、冷たかった…。 かがみ「どうして…?、なんで…?さっきまで一緒に居たじゃない…。 …また私の家に来るって………言ったじゃない……………。」 最終話「エピローグ」 あの時から5年が経った。それから憑り付かれる様に勉強し、今は弁護士事務所で働いている。まだ見習いだけど。 私は毎年、正月と春と秋の彼岸に、ある場所に欠かさず通っている。 今日は秋分の日。今日も私はここに居る。 かがみ「こなた。今日も来たよ。」 しかし、話し掛けても返事は返って来ない。でも、それでも構わない。 あの日、こなたは一旦自分の家に帰り、改めてバイトに出掛けたそうだ。 しかし、私がもっと一緒に居たいって言って引き留めていれば、こんな事にはならなかったかもしれない。 …って駄目ね。こんな事考えてもしょうがないか。 そして、こなたがバイトに行く途中に悲劇は起こった。 横断歩道を渡っていたこなたは、信号無視したトレーラーにはねられた。即死だった。 それから私は、時々自問自答する。 『やっぱり××君に付いて行けば良かったのかな…』 でも、その答えはもう出ない…。 Fin
https://w.atwiki.jp/megamimeguri/pages/19.html
,
https://w.atwiki.jp/megamimeguri/pages/10.html
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/3988.html
『にちようだいくさんはゆっくりできるよ!』 18KB 愛で いたづら 日常模様 お家宣言 野良ゆ 愛護人間 おバカれいむと聞いて おうちせんげん+愛で ゲスいのがちょっぴりひどい目に会います にちようだいくさんはゆっくりできるよ! 「ここをれいむのおうちにするよ!」 「だが断る」 「どぼぢでえええええ!?」 俺が自宅の庭で犬小屋を作るべくかっつんかっつん金槌を振るっていた時、果敢にもその横を通り過ぎたれいむが俺の家に上がりこんでおうち宣言を敢行した。直後に却下したが。 「目の前に俺がいるってのに空き家だと思ったのかね」 「そこでおうちつくってるんだから、ふつうあきやだとおもうでしょおおおお!?」 なるほど一理ある。犬小屋は半分出来上がっていて、内部の広さ的にもちょっと広めのゆっくりぷれいすと言えないこともない。自分の家の目の前に家を作るのはゆっくり的にはありえない光景なのだろう。もちろん人間でも離れなんて作るのは一部の人間だから、俺としてもありえない。 「確かにな。でもこの大きさで俺の体が入ると思うか?」 「むりすればはいらなくもないよ?」 「無理だろ。ジョーシキで判断せえや」 巷では人間の縄張りでおうち宣言したゆっくりは即殺処分というのが一般的のようだが、他の野生動物にしないことをゆっくりにするのは不平等と言わざるを得ない。たとえそれが蟻や蜘蛛でも最低限殺さないのが俺の流儀だ。 相手が話せば分かるやつであればなおさら……と言いたいところだが、幼稚園児並の知能しかないゆっくりは基本的に聞き分けがない。聞いて分からなければ庭から強制退去してもらうだけなので問題は無いが、重いので面倒くさい。ここは是非、聞き分けてもらおう。 「こっちのでかいほうが俺のおうち。このちっこいのは犬用だ」 「いぬさんこわいよおお……いぬさんなんてどこにいるの?」 「いないよ?」 「いぬさんがいないのにいぬさんのおうちをつくってるの?」 「おう」 なんだか訝しげな顔で見ている。言うな。作るのが目的で使うのは二の次なんだから。他にも鳥用の給餌台とか盆栽棚とかが庭にごろごろしているが、使ったものは何一つとしてない。 「……いぬさんはふべんだよね」 れいむはしばらく怪訝な視線を送っていたが、それはそれとして自分の疑問を吐き出すことにしたようだ。良かった。たとえゆっくりのものでも、ちょっと視線が痛かったところだ。 「ん、何がだ?」 「ゆっくりとかにんげんさんはかってにはえてくるおうちがあるけど、いぬさんはにんげんさんがつくってあげないとおうちがないんでしょ?」 いぬさんとはすなわち飼い犬のことだろう。ここいらの森には野生化した犬は居ないらしいので、ゆっくりが見るのは必然的に人が飼う犬ということになる。 畑を野菜が勝手に生えてくる場所と思い込んでいるのはよく聞くが、家にもその概念が当てはまるとは思っていなかった。そう考えると、人間の街はゆっくりにとっては人間が独り占めしている大きな家が生えてくる場所、ということになるのか。 しかし普通の野良や野生ゆっくりは自分で家を作ると聞く。こいつはそうではないのだろうか? 「お前は、いや周りのやつは自分で家を作ったことはないのか?」 「ゆ? もりにはいくらでもおうちがはえてるんだよ?」 「ああ……なるほど」 長いことゆっくりが住んでいた土地は先住ゆっくりによって、木のうろや根元、掘りやすい土の坂や壁など、至る所に巣が作られている。しかしゆっくりは多産にして多死である。春の間に巣立ったおとなのゆっくりがいくら巣を作っても、梅雨や寒波によって大半が死滅する。後には巣だけが残るというわけだ。もし繁殖量を上回るだけの巣がその土地にあれば、その土地のゆっくりはいつか巣の作り方を子孫に教えなくなるだろう。 「いやな? お前たちの巣もそうだが、人間の家も誰かが作らなければそこにはないんだぞ?」 「うそいってもれいむにはわかるよ! おうちがはえてくるのはみんなのじょうしきだよ!」 「よし分かった。実践してやろう」 「ゆっ?」 犬小屋を作りかけで放置し、れいむに建築というものを教えてやることにした。俺は建築関係者ではないので詳しいことはわからないが、ゆっくりに本格的なものを教えても仕方ないので日曜大工程度でも十分だろう。 まず例題を見せる。れいむが言うところの勝手に生えてくるおうちの縁側にれいむを載せ、釘が打ってある縁側の板を指し示す。 「これはな、長い木の板を十字に組み合わせて釘を打ってあるんだ。固くなってるけど、もともとはばらばらの板だったんだ」 「ゆゆ?」 縁側を地団駄を踏んだりもみ上げで引っ張ったりしているが、そんなもので壊れるほど人間の造形物はやわではない。 それにしても最初の件があったせいで単なるでいぶかと思っていたが、好奇心旺盛な若いゆっくりであったらしい。ゆっくりは考え方が極端になりがちで、しかも染まりやすい。だからゲスが多い街のゆっくりはたいがいゲスだし、純真なゆっくりが多い街にはゲスがあまりいない。このれいむは比較的純真なゆっくりで、多くのゆっくりにありがちな『ゆっくりのじょうしき』に縛られている、極普通のゆっくりのようだ。 「よし次はこっちだ。ここにあるふたつの板をそれと同じ形にしてみせるから、そこでよく見てるんだ。いいな?」 「ゆっくりりかいしたよ!」 犬小屋のために用意していた木片をれいむの講義用に使うことにした。もともと安いものだし、無知なゆっくりを説き伏せるのに使うというのも悪くない。まあ考えて釘を打てば再利用できるので、そのまま犬小屋に使うことも可能だ。 れいむがちゃんと見ているのを確認して、俺は金槌を振るう。短めの釘を板にあてがい、最初は慎重に、それから力強く叩いて打ち込んでいく。そして交差に対して二本の釘を打ち込んだところでゆっくりそれを眺めてみる。釘は両方とも垂直に打ち込まれていて申し分ない出来だ。最初のころは釘が曲がったり斜めに入ったりして不細工だったなあ……。 「できたの? ゆっくりみせてね!」 そうだ。今回はれいむに見せるためにやっていたんだった。 「さ、見てごらん」 縁側に交差した状態で固定された板を置いてやった。れいむはそれをさっきとおなじようにもみ上げで引っ張ってみたり、足元の縁側と見比べたりして体をひねっている。きっとあれは人間でいうところの頭を捻る動作なのだろう。 「ゆっくりりかいしたよ! でもほかにもなにかつくってほしいよ!」 十五分くらいゆっくり調べたれいむは他のを催促してきた。厚かましいように見えるが、ゆっくりの精神年齢は総じて低いので、近所のこどもと接するような感覚ならどうということもない。ただ好奇心が旺盛というだけだ。 「つぎはこれをつくってほしいよ!」 「ああ、それ無理」 しかし次にれいむがもみ上げで示したのは、こともあろうにエアコンの室外機だった。俺の腕には余る代物というか、そもそも日曜大工の範疇を軽く超えている。日曜大工程度で十分とか言った奴だれだ! 俺だ! 「どうして? にんげんさんはおうちをつくれるんじゃなかったの?」 「いや実はな、れいむ。このおうちは俺が作ったものじゃないんだ」 「ゆゆ? やっぱりかってにはえてくるの?」 疑問符がついているのはやっぱり信じきれていない証拠だろう。まあ仕方のないところだろう。実例が一個だけじゃ、俺だって疑ってしまう。 「そうじゃない。いいか? 人間にはおうちづくりだけを仕事にしている人間がいるんだ。俺は別の仕事をしていて、その仕事で手に入ったものとおうちを物々交換しているんだ」 「ゆゆっ? にんげんさんもゆっくりをわけあっていきてるってことなの!?」 「ん、まあそうだな。どっちかっていうと狩りの成果を分けあってるっていう感じだけど」 「ゆゆーん。わかったよー!」 何か重大なことに気付いてしまったかのようなれいむは、ちぇんのような口振りで叫ぶとすごい勢いで俺の庭から飛び出していった。 何が分かったのか分からないが、とにかく日が沈まないうちに犬小屋製作の続きへ取りかかれることに安堵した、と思ったのもつかの間。 「材料が足りない、な」 教材としてれいむに渡した、十字に固定した木片を持ち去られてしまった事に気がついた。犬小屋製作用の木材はちょうどいい量だけしか用意していなかったので、足りないということは買いに行かねばならないということだ。幸いまだ陽が沈むまでには時間があるので、ホームセンターに行く程度なら問題はない。 「仕方ない。買いに行ってくるか」 ここのところ金曜日の仕事帰りに木材を買い込んで土日に工作するというサイクルで生活していたので、日曜日の昼間に外へ出かけるという行為がひどく新鮮に感じられた。 「ま、長居せんようにしないとな」 工具を仕舞い、戸締りをきちんと済ませると、俺は足りない材木を買いにホームセンターへと出かけたのだった。 で、約一時間後。帰ってきた俺は庭先が何やら騒がしいことに気がついた。 日曜大工なんかしているのは珍しいのか、興味を持った爺様やらが庭の造形物を見に来ることもある。特に自分で使わないこともあり、先月、作ってあったリクライニングチェアをお持ち帰りしてもらった。重そうに抱えていったが、あとで思えば郵送すればよかったかもしれない。 「爺様、また来られましたか……ってなんじゃこりゃあ」 しかしうちの庭で騒がしくしていたのは爺様でも近隣住民でもなかった。六匹のゆっくりが興味津々といった面持ちで作りかけの犬小屋を見つめ、弄くり、談笑していたのだ。よく見るとさっきのれいむが一緒にいる。 「なるほど、お友達を連れてきちまったか」 「ゆっ? おにーさんがかえってきたよ!」 れいむは耳聡く気付いて周りのゆっくりに知らせる。残りの五匹はしげしげと眺めたり噛み付いていたりしていた木片を放り出すと、俺の前に集まってきた。 「じじいがおうちをつくるとかいうやつなのぜ?」 「まあ、そんなもんだな」 そうだよゲスまりさ、とでも言おうかと思ったがやめた。曲がりなりにも話し合いに来ているらしいのだ。いきなり喧嘩腰になってはいけない。 「こんな、がたがたでやねもないおうちなんてくそいぬでもすまないのぜ。このできそこないはくれてやるから、おおきいおうちはまりさがもらうのぜ」 「いますぐとうめいなかべさんをどければいのちだけはたすけてあげるみょん!」 おお、珍しい。卑猥じゃないみょんだ。 「すこしでもじぶんがとかいはだとおもうなら、はむかわないほうがみのためね!」 「よしお前らちょっとそこに並べ」 と言いつつ並ばせるのは手作業である。大型鳥類のバードウォッチング用に作った給餌台に、最初に来たれいむ以外の五匹を並べていく。高さは150センチほどもあり、ゆっくりが飛び降りるのは命がけの高さだ。これでおとなしくなるだろう。 成体ゆっくりを五匹も持ち上げた俺は、痛む腰をさすりながられいむに話しかけた。 「れいむ、あの話がどうなったらこうなる」 「いっしょうけんめいせつめいしたけどむりだったよ!」 「無理じゃ仕方ない」 直接行使できなくなった代わりにより一層うるさくなった五匹を金槌で小突いて黙らせると、出かける前にれいむへ行ったように講釈をすることにした。ゲスっぽいので無駄かもしれないが、念のため。 しまっておいた工具を取り出し、噛み痕がついて工作に使えなくなった木片をより分けて講釈に行う。こんなことがあると思っていたわけではないが、木材を多めに買っておいて損は無かった。大は小を兼ねるという言葉に嘘はない。 「さてこれがれいむのもってきた十字の板、こっちがばらばらの板だ」 「そんなのわかってるんだぜ。それをおなじかたちにする? ゆっくりにできないことをくそにんげんができるわけないのぜ」 「まあ黙って見てろって」 最初は小さく、釘が安定するに従って大きくなる金槌を振るう動き。板に突き立った釘は、芸術的なまでに垂直を保ったまま板へ叩きこまれていく。どうやら俺は見られていると上手くいくらしい。そう言えば昔は本番に強いヤツとか言われていたなあ……。 「うるさいのぜええええええ! そのがんがんいうやつをやめるのぜえええええ!」 「ゆっくりできないみょおおおおおおおおおおおおん!」 「わからないよおおおおおおおおおお!」 あ、ちぇんいたのか。 なんだか大人気なようなので調子に乗って釘を増やしてしまおう。 サンバのリズムに乗って、もはや意味もなく板を叩く楽器と化した俺は、ふと隣家からの視線に気が付いた。なぜか野良の胴付きもこうに好かれる謎の隣家のおねえさんは、その件のもこうを抱きかかえながら可哀想な人を見るような目で俺を見つめている。すみません。すみません。 「どうだ。この通り同じ形にだな」 歩く楽器になりかけていた過去を誤魔化すように声を張り上げ、釘の打ち過ぎで新手の近代美術と化した木片をゆっくりたちに見せる。しかしゆっくりたちはそれどころではないかのように騒いでいた。 「こんなうるさいおうちはまりささまにはふさわしくないのぜ!」 「もうおうちかえるみょん!」 「うー! うー!」 うるさい? そりゃそうだ、俺だって時々頭が痛くなる。調子にのると大きくなるのは何も金槌の動きだけではない。比例して打撃音も大きくなるのだ。隣家のおねえさんに睨まれるのも道理というものである。 「あきらめてやるからさっさとここからおろすんだぜ!」 「これいじょういなかものなおとをだしたらしょうちしないんだからね!」 それはツンデレですか? 「まあこれ以上騒がれても作業時間が減るだけだしな。帰してやろう」 二十キロ以上の重さを誇るゆっくりをあと五回も地面に下ろすのは勘弁してもらいたいので、適当の長さの板で坂を作ってやる。おっかなびっくりという体だったが、五匹のゆっくりたちは捨て台詞を吐きつつ去っていった。鳴き声からして捕食種が一匹混じっていたような気がするが気のせいだろう。 「お前は帰らなくていいのか?」 「れいむはもうちょっとかなづちさんのおとをきいていたいよ!」 「ほう?」 そういえばれいむは最初から金槌の打撃音に不快感を示していなかった。それどころか、今にいたってはうっとりとした表情でその音を聞いていたのだった。 「ふーむ」 「どうしたの?」 「いやな、この犬小屋、お前が良ければくれてやろうかと思ったんだが」 単純な好意から言い出したつもりだったが、れいむは露骨に嫌な顔をした。 「いぬさんのおうちにれいむがすむの?」 気に入らんのはそこか。 「名前が気に入らないならゆっくり小屋、いやれいむ小屋でもいいぞ」 「ほんとうっ?」 「ああ。あとで『れいむのいえ』とでも書いた表札を付けてやろう。それにしてもれいむの今の家まで運ぶのが骨だな……」 爺様が俺謹製のリクライニングチェアを担いでいったときのことを思い出して憂鬱になる。人様の家なら郵送することも視野に入るが、森の中のゆっくりプレイスじゃあそうもいかないだろう。 「れいむはここでおうちせんげんしたいよ!」 「ああん?」 「ゆっ? ちがうよ! ちがうよ! れいむのおうちはここがいいんだよ!」 どうにも分かりにくい。が、恐らくこういうことだろう。 「つまり、俺の家の庭に住みたいってことか?」 「そういうことだよ! そうしたらこれからはすきなときにかなづちさんがきけるよ!」 「そうか、気に入っちまったか」 どうやられいむは金槌の打撃音がいたくお気に召したらしい。もしかしたらさっきの五匹もこのれいむに金槌の打撃音の魅力を吹きこまれたのかもしれないが、この家にやってくるゆっくりといえば音がうるさいと言って殴りこんでくるクレーマーゆっくりぐらいのもので、大概はゆっくりできない音が聞こえる我が家には近寄ろうともしない。そりゃ理解もされないというものである。 「まあ俺とか周りの家の人間とかに迷惑かけないって約束できるならそこで住んでもいい」 「ゆっくりわかったよ!」 れいむはそういったまま不敵な笑みを浮かべてこちらをじっと見ている。 ふと気づくと隣家のおねえさんも横目でこっちを見ている。どうやら一部始終を見られていたらしい。普段交流がないだけになんだか恥ずかしい。 「れいむ、引越しするものとかはないのか」 「そういうのはあしたにするよ! だから……ゆっくりうっていってね!」 「だが断る」 「どぼぢでえええええ?」 別に意地悪では無い。不良ゆっくりたちで遊んでいたら夕方に差し掛かっており、のんびり組み立てていたら夜になってしまうというだけのことだ。 「れいむ、飯の時間や寝る時間になっても外がうるさかったらどうする?」 「ゆっくりできないよ!」 「そうとも。だからさっさと作ってしまわないといかん」 「ゆっくりわかったよ!」 幸い、数枚の外板を張れば、あとは屋根を載せて固定するばかりだった。なんとか夕焼け頃には終わるだろう。 さっそく作業を始めた俺は、そういえば誰かのために物を作るのはこれが初めてだということに気が付いた。まあ、日曜大工人生二人目の共感者がゆっくりっていうのもどうなんだろうかとは思うが、それが犬相手でもゆっくり相手でもそう差は無い。一人目? そりゃもちろん、あの爺様だ。 「ああ、そうそう。れいむ」 「ゆっ?」 「金槌の音だけどな。毎日は聞けないから」 「なっ、なんでええええええ?」 「俺みたいなサラリーマンっていう種類の人間はな。七日間のうち、最低でも五日間は昼の間狩りにでているんだ。出かけるのは朝で、帰ってくるのは夜だ」 「それじゃしかたないね!」 サービスマンとかトラッカーとか、色々人間には種族があって得意分野が違うのさ、とでも言おうかと思ったが、理解しきれないだろうからやめた。それにゆっくりも種族ごとに仕事が違うとか言い出されたら、人間の場合は仕事によって名前が変わるから逆だとか説明しなきゃならんので、なお面倒くさい。 「このゆっくりはうすはれいむのべっそうさんにするよ!」 作り終えた途端に犬小屋へ飛び込んだれいむは、振り向きざまにこう言った。犬小屋を作りきった俺のドヤ顔と、おうち宣言したれいむのドヤ顔が交錯し、一種奇妙な空間が現れる。 「別荘か。じゃあ、普段は森に帰ってるんだな?」 「そうするよ!」 「でもそれじゃあ日曜大工に出会えるかは博打だな」 ゆっくりは三を越える数を数えられないと聞いた。たぶんさっきの五日間とか七日間も分かっていないだろう。せっかく日曜大工を『聴き』に来てくれるのだから、日時は正確に把握してもらいたい。 「玄関にカレンダーを貼っておいてやろうか」 「かれんだーさん?」 「人間が使っている、日、つまりお日様が上った回数を数える道具だ」 家からカレンダーを持ってきてれいむに見せる。これも俺が日曜大工で作った代物だ。今月の日にちパネルをぶら下げた上から、本日を表すパネルを毎日移し変えていくことで日にちを表すことが出来るが、あまりに運用が面倒なのでお蔵入りとなっている。 「この一番右の赤い板のところにこの黒い板が来たら、それが日曜大工の日だ。ほれ、今日は日曜大工の日だったから、この赤い板のところに黒い板があるだろう」 「ゆっくりわかったよ! あかいひのおひるがかなづちさんのひだね!」 「理解が早いのはいいことだ」 俺は最後の仕上げにと、ぞんざいに油性マジックで書いただけの表札と、おまけにあるものををれいむハウスへ打ち付けた。何事かと外に出てきたれいむは、その表札に目を輝かせる。 「ゆゆーん! ひょうさつさんにもおりぼんがついてるよ!」 「喜んでもらえて何よりだな」 なにか物足りなかったので、せっかくだから赤い塗料で色を付けたリボン型の木片も打ち付けてみた。文字が読めないゆっくりにもわかりやすい、れいむハウスの証だ。 「せっかくだから今日は泊まっていきな。もう森に帰るには遅いだろう」 「ゆっ! そうさせてもらうよ!」 「飯を今から作る。どうせなら一緒に食おう」 「ゆっくりまってるよ!」 そろそろ日が沈み始める頃合い。夕食を作り始めるにはちょうどいい時間だ。 庭をあちこち回りながら造形物に目を輝かせているれいむを傍目に家へ上がった俺は思う。来週からはれいむ用のおもちゃでも作ってみるか、と。ちょっと大きめの猫だと思ってキャットタワーならぬゆっくりタワーを作ってみても面白いだろう。 そういえば来週作るものを考えるのはいつぶりだろうか。大抵は仕事中、あるいはホームセンターを散歩して思いつくものだった。こんなやる気になったのは、そう日曜大工を始めたとき以来かもしれない。 庭を振り返り、そのやる気の原因を見て苦笑する。来週もこんな風にご馳走してやってもいいかもしれない。そんなふうに思いながら、俺は台所へ向かうのであった。 おしまい だそく 「群れの中にれみりゃがいて怖くないのか?」 がんがんうるさい人間のおうちから脱出した五匹は帰りしな、別の人間と話していた。まりさ、ありす、ちぇん、みょんというオーソドックスな連中にれみりゃが混じって跳ねているのだから、呼び止めないほうがおかしいというものである。 「れみりゃはむれのいちいんなのぜ。さべつしちゃいけないのぜ」 「しかしお前、れみりゃは捕食種だぜ?」 「にんげんだってらいおんさんとかわにさんとかとおともだちになれるのぜ? にんげんにできてゆっくりにできないことはないのぜ」 ふうむと人間は唸る。ゆっくりらしからぬ論理的思考だ。しかしちょっとした問題もある。 「確かにその通りだが、それは食糧事情が安定している時に限る」 「ゆっ? どういうことなのぜ?」 「ワニもライオンも腹が減ったら人間なんてただの餌だってことだよ」 「ゆっ!?」 事の重要さに気付いたのかまりさがだらだらと脂汗を垂らし始める。そして急にそわそわしだした。 「こっ、こんなところでゆっくりしているひまはないのぜ! まりさはおなかがへったのぜ!」 「なにをそんなにいそいでるみょん」 「ゆっくりいきましょうよ」 「うー?」 「うひっ!」 いつの間にかまりさの側に寄ってきていたれみりゃの声に驚いたまりさは転がるようにあとずさった。そしてそのまま森の方へ走り去る。 「まってよまりさあ!」 「ゆっくりしてないみょおおおん」 「うー! うー!」 「まりさはおなかがへったのぜええええええええ!」 もうカラスが鳴くような時間。明かりのないゆっくりたちにとってはおゆはんの時間でもある。まりさのお腹が減れば、もちろんれみりゃのお腹も……。 「そういえばれみりゃが跳ねてるのって珍しくね? もしかして損した?」 今更携帯電話の動画モードを起動した彼は、過ぎ去った事実に呆然と立ち尽くすのであった。 こんどこそおしまい おバカ≠ゲス おバカ≒無知 素直なおバカは好物です 過去作: anko3922 バッヂさん以外はゆっくりできない
https://w.atwiki.jp/megamimeguri/pages/4.html
*
https://w.atwiki.jp/megamimeguri/pages/6.html
https://w.atwiki.jp/ryouhouji/pages/1830.html
壱 弐 参 極 名前 [戦メイド]波山 (いくさめいど ばさん) セリフ 壱 「おっそうじおっそうじ~♪」 弐 「おっそうじおっそうじ~♪」 参 「おっそうじおっそうじ~♪」 極 「おっそうじおっそうじ~♪」 解説 真紅のトサカを持ち、口からも真紅の炎を吐きだす妖鳥。この炎は熱がなく物を燃やしたりはしないと言う。時折、バサバサと羽音を立てて人里に現れることからこの名が付いた。 レアリティ 必要法力 攻 防 知 壱 SSR 25 6010 6380 5840 弐 6610 7020 6420 参 7280 7730 7070 極 8010 8500 7780 術式名 属性 MAX Lv 効果 専:ぴかぴか! 光 10 自分自身の攻防アップ お邪魔戦術式 発動率 攻撃力アップ 高 備考:
https://w.atwiki.jp/pokemonsv/pages/1837.html
もくじを見る 概要 所持ポケモン 関連項目 コメントフォーム 概要 所持ポケモン No. 名前 特性 通常特性 隠れ特性 関連項目 特性 あ行 ARシステム アイスフェイス アイスボディ あくしゅう あついしぼう あとだし アナライズ あまのじゃく あめうけざら あめふらし ありじごく アロマベール いかく いかりのこうら いかりのつぼ いしあたま いたずらごころ いやしのこころ イリュージョン いろめがね いわはこび うのミサイル うるおいボイス うるおいボディ エアロック エレキスキン エレキメイカー えんかく おうごんのからだ オーラブレイク おどりこ おみとおし おもかげやどし おもてなし おやこあい おわりのだいち か行 カーリーヘアー かいりきバサミ かがくのちから かがくへんかガス かげふみ かぜのり かそく かたいツメ かたやぶり かちき カブトアーマー かるわざ かわりもの がんじょう がんじょうあご かんそうはだ かんろなミツ ききかいひ きけんよち きずなへんげ ぎたい きみょうなくすり きもったま ぎゃくじょう きゅうばん きょううん きょうえん きょうせい ぎょぐん きよめのしお きれあじ きんしのちから きんちょうかん くいしんぼう クイックドロウ クォークチャージ くさのけがわ くだけるよろい グラスメイカー クリアボディ くろのいななき げきりゅう こおりのりんぷん こだいかっせい こぼれダネ ごりむちゅう こんがりボディ こんじょう さ行 サーフテール サイコメイカー さいせいりょく さまようたましい さめはだ サンパワー シェルアーマー じきゅうりょく じしんかじょう しぜんかいふく しめりけ しゅうかく じゅうなん じゅくせい じょうききかん しょうりのほし じょおうのいげん じりょく しれいとう しろいけむり しろのいななき しんがん シンクロ じんばいったい しんりょく スイートベール すいすい すいほう スカイスキン スキルリンク スクリューおびれ すじがねいり すてみ スナイパー すなおこし すなかき すながくれ すなのちから すなはき すりぬけ するどいめ スロースタート スワームチェンジ せいぎのこころ せいしんりょく せいでんき ぜったいねむり ゼロフォーミング そうしょく そうだいしょう ソウルハート た行 ダークオーラ ターボブレイズ たいねつ ダウンロード だっぴ たまひろい ダルマモード たんじゅん ちからずく ちからもち ちくでん ちどりあし ちょすい テイルアーマー てきおうりょく テクニシャン てつのこぶし てつのトゲ テラスシェル テラスチェンジ テラボルテージ デルタストリーム テレパシー でんきエンジン でんきにかえる てんきや てんねん てんのめぐみ とうそうしん どくくぐつ どくげしょう どくしゅ どくのくさり どくのトゲ どくぼうそう どしょく とびだすなかみ トランジスタ トレース とれないにおい どんかん な行 ナイトメア なまけ にげあし にげごし ぬめぬめ ねつこうかん ねつぼうそう ねんちゃく ノーガード ノーてんき ノーマルスキン のろわれボディ は行 ハードロック はがねつかい はがねのせいしん ばけのかわ はじまりのうみ パステルベール はっこう バッテリー はとむね バトルスイッチ ハドロンエンジン はやあし はやおき はやてのつばさ はらぺこスイッチ バリアフリー はりきり はりこみ パワースポット パンクロック ばんけん はんすう ビーストブースト ヒーリングシフト ひでり ひとでなし ひひいろのこどう ビビッドボディ びびり ひらいしん びんじょう ファーコート ファントムガード フィルター ふうりょくでんき フェアリーオーラ フェアリースキン ふかしのこぶし ぶきよう ふくがん ふくつのこころ ふくつのたて ふしぎなうろこ ふしぎなまもり ふしょく ふとうのけん ふみん ふゆう プラス フラワーギフト フラワーベール フリーズスキン プリズムアーマー ブレインフォース プレッシャー フレンドガード ヘヴィメタル ヘドロえき へんげんじざい へんしょく ポイズンヒール ぼうおん ほうし ぼうじん ぼうだん ほおぶくろ ほのおのからだ ほろびのボディ ま行 マイティチェンジ マイナス マイペース マグマのよろい まけんき マジシャン マジックガード マジックミラー マルチスケイル マルチタイプ ミイラ みずがため ミストメイカー みずのベール みつあつめ ミラーアーマー ミラクルスキン むしのしらせ ムラっけ メガランチャー メタルプロテクト メロメロボディ めんえき もうか ものひろい もふもふ もらいび や行 やるき ゆうばく ゆきかき ゆきがくれ ゆきふらし ようりょくそ ヨガパワー よちむ よびみず よわき ら行 ライトメタル リーフガード リベロ リミットシールド りゅうのあぎと りんぷん レシーバー わ行 わざわいのうつわ わざわいのおふだ わざわいのたま わざわいのつるぎ わたげ わるいてぐせ コメントフォーム 名前 コメント すべてのコメントを見る ※こちらは「情報提供欄」です。質問や雑談はご遠慮ください。
https://w.atwiki.jp/oyatu1/pages/769.html
「トイレ、借りるね」 いつになく重い雰囲気のまま、こなたが腰を上げた。 「…………」 話がある、と言ってアポも取らずにやって来たのはこなたの方なのに、何の話も切り出さないまま30分余りが経過していた。 (こなたのやつ、何考えてるのよ……) かがみは言い知れぬ不安を感じていた。 普段ならくつろぎの場であるはずのこの居間が、全く違う異次元の空間であるかのような気さえしていた。 その時、かがみの携帯が軽快な着信音を奏でた。 「……こなた?」 携帯の液晶パネルは、たった今この部屋から出て行ったばかりの少女の名前を表示していた。 『題名:かがみへ』 「……?」 不審に思いながらも、かがみはメールを開く。 本文は何も書かれていない……かのように見えたが、改行が何回も入れられていた。 かがみはそれに促されるように画面をスクロールしていく。 連続する改行マークが途絶えた先、最後の一行にたった四文字。 それが、かがみの目に飛び込んできた。 『愛してる』 「かがみ!」 次の瞬間、こなたの声が背後から響いた。 「!?」 かがみがその方向に振り返ると同時、こなたがかがみの胸に勢いよく飛び込んできた。 「こ、こな……こな、こ、こなあああッ!!??」 ぶっしゃああああああ。 興奮の余り、かがみは鼻腔から血流を噴出した。 「あ、あぐあっあ……」 そのとてつもない量の出血は、一瞬にしてかがみを貧血状態に陥れた。 眩暈がし、足元がふらつく。 こなたが飛び込んできた衝撃もあって、かがみは勢いそのままに仰向けに倒れこんだ。 「う、うぐっ。う……」 まずい。なんとか出血を止めなければ。 慌てるかがみ。 しかし、かがみの上半身には。 「!?」 涙をぼろぼろこぼしながら、非難するような目で自分を見ているこなたがいた。 (あ……あかん!!) ぶっしゃああああああ。 涙目こなたを間近で見たことにより、またしても大量の血液がかがみの鼻腔から放出された。 「う、げほっ、ごほっ……」 やばい。このままでは失血死してしまう。 しかしなおも、こなたは攻撃の手を緩めなかった。 「ひどいよ、かがみ……昨日一緒にゲマズ行こうって言ってたのに! みさきちとの約束を優先して!」 それはそっちの約束の方が先だったから……とかなんとか言おうとしたかがみだったが、血液が口内にも流れ込んできて言葉にならない。 ぐぼっ、がぼっと醜い音を立てることしか出来なかった。 「ずるいよ! 自分ばっかり、みさきちと幸せになろうなんて!」 あるぇー? なんか話変わってないかー? とかなんとかツッコもうとしたかがみだったが、目を真っ赤に晴らして自分を責めているこなたを見ていると、 なんかもう興奮の絶頂を通り越して新世界の神にでもなってしまいそうなエクスタシーを感じた。 (ふ、ふふふ……私は神、神なのよ……ああっ) ぶっしゃああああああ。 三度目の血液を鼻腔から放出し、かがみは力尽きた。 その表情は恍惚そのものであり、泉そうじろうをして「これぞまさに萌死にの体現だッ!」と言わしめるほどであったという。 ――その後、買い物から帰宅したつかさがかがみの亡骸を発見し、すかさず「ど、どんだけ~~!!??」とツッコミを入れ、 私今のツッコミちょっと上手かったよねエヘヘと一人で悦に入っていたのはまた別の話である。 終 コメントフォーム 名前 コメント なんという惨劇・・・ -- 名無しさん (2008-12-28 12 07 13)