約 3,070,105 件
https://w.atwiki.jp/ei5www/pages/5.html
更新履歴 @wikiのwikiモードでは #recent(数字) と入力することで、wikiのページ更新履歴を表示することができます。 詳しくはこちらをご覧ください。 =>http //www1.atwiki.jp/guide/pages/269.html#id_bf9eaeba たとえば、#recent(20)と入力すると以下のように表示されます。 取得中です。
https://w.atwiki.jp/uyoku310/pages/109.html
その日から俺は団員集めを始めた。どーせやるなら中途半端はしたくない。真也と幸雄に声かけたけど奴らは拒否した。当然だ。俺だって進んではやりたくない。付き合いがいいジローだけはなんとか引っ張りこむことができた。1コ下の後輩達は強制参加だ。ちなみに奴らは入ったばっかりの時に俺に喧嘩売ってえらい目にあってる。1コ上の暴君に逆らう奴はいない。 「先輩命令は?」 「絶対です!」 これで決まった。あと一人前に出てやる奴が欲しい。でも周りの奴らは無理だ。俺は隣のクラスの博史って奴に声かけた。博史は悪いとかじゃないけどなんかクラスの中じゃ浮いてる奴だ。世間を斜めに見てるってかちょっとした変わり者だった。俺とは真逆の人間。コイツの事は1年の時にぶっ飛ばした記憶がある。たしか肩が当たったとか当たらないとかくだらない理由だ。とりあえず勧誘してみた。 「お前、応援団やらねー?」 「…嫌だ。」 愛想がない。きっとコイツ俺の事嫌いだ。 「なんで?やってみたら楽しいかもしんねーじゃん。やる前から否定すんなよ。」 「馴れ合うなよ。俺は一人が好きなんだ。」 「…お前変わってるね。友達とかいらねーの?」 「…いらない。一人が好きなんだからほっとけよ。」 ひねくれてやがる。でも俺は大人だからそんぐらいじゃ怒らない。 「じゃーわかった。悪かったな。でも気が変わったらいつでも来いよ。今日の放課後視聴覚室で待ってるから。」 博史はなんか言いたそーだったけどわざと無視してみた。放課後、俺は全員を集めた。 「応援団って言えば長ランだろ。お前らのサイズ書いてけ。」 もちろん通販だ。お代は学校持ち。チャンプロード片手に好きな奴を次々に注文用紙に記入した。いきなり視聴覚室のドアが開いた。博史だ。 「…いや、ちょっと様子見にきただけだから。すぐに帰るよ。」 やっぱり思った通りだ。コイツは友達作りがヘタな奴できっと自分をうまく表現する事ができない。だから人間嫌いを装おってただけでホントは友達が欲しい。要するに不器用な奴。俺はそんな奴を見つける事がうまい。寂しいのが嫌いで必ず誰かと一緒にいたがりだから。 「待ってたぞ!さっさと服のサイズ教えろ!!長ラン頼むんだから。」 博史は苦笑いしながら教えてくれた。まさかコイツとの付き合いがこんなに長くなるとはまだその頃の俺は思いもしてなかった。
https://w.atwiki.jp/uyoku310/pages/71.html
ここまでなめられたらもー引けない。俺は特殊警棒を握った。平和主義者の真也も同じ気持ちだ。真也はテーブルの上にあるガラスの灰皿に手を伸ばす。阿弥陀なんか関係ねぇ。俺達は徹底的にぶっ叩いた。ラリってふらふらの奴らに負けるわけない。10分もすると動かなくなった。 「日丸連合だ。喧嘩してぇんならいつでも来い。叩き潰してやる。」 俺はそー言って意識のほとんどない陸を担いで単車に向かった。 「さっさと地元戻ろーぜ。囲まれると面倒だ。このバカも連れて帰る。」 「飛ばすぞ。陸の事落とすなよ。」 俺達は阿弥陀の地元をあとにした。 「ごめん、やっちまった。多分、阿弥陀と戦争になる。」 俺は格さんに電話した。今回だけはミスった。感情に流されて思うがままに行動しちまった。 「…やっちまった事はしょーがねーよ。お前らは大丈夫なのか?陸はちゃんと帰ってきたか?」 「…俺達は全然大丈夫だ。陸はアンパンやっててラリってた。いまクイーンに着いた。みんな集めといてくれ。」 陸にはケジメをつけてもらう。真也は便所からバケツに水をくんできて陸にぶっかけた。
https://w.atwiki.jp/uyoku310/pages/104.html
俺はチョン高前にいた。どーせ喧嘩すんなら拐ったりよりタイマン張りたい。自分のわがままだけど俺が始めた喧嘩だ。テメーのケツぐらいテメーで拭きたい。迷ったけどこれが一番だ。信義、ごめん。ワラワラと奴らが出てきた。 「崔出せ。俺一人だ。」 「日本人なんて信用できる訳ねーだろ!素直に頭だすと思ってんのか!」 予想はしてたけどやっぱりそんなに甘くない。その日もボコボコにされた。でも次の日も俺は一人でチョン高に行った。また同じ事の繰り返しだ。次の日も、また次の日も。さすがに5日も繰り返すと奴等も気味悪がって近付いて来ない。おかげで顔中腫れてすごい事になってる。 「…テメーが5日も俺の事待ってた奴か。」 やっと崔が現れた。長かった。 「タイマン張れよ。元々は俺が原因の喧嘩だ。俺とそっちで一番強え奴で決着つけるのが筋だろ。それとも日本人が怖くて喧嘩できねーか?」 わざと逆上するような言葉で言った。だけど崔は至って冷静だった。 「…怪我が治ったら来いよ。それまで停戦しといてやるから。いまお前と喧嘩してもただの弱い者いじめになっちまう。俺達は日本人と違うからそんなカッコ悪い事はしねー。出直してこい。」 なめた事言いやがって。 「じゃー10日後。場所は佐伯水源でどーだ?」 佐伯水源はナイトがよく使う集合場所。チョン高からも近い。 「わかった。ビビって逃げんなよ。」 「テメーこそだ。怖かったら国に逃げ帰ってもいいぜ。」 そー言って俺達は別れた。正直、この崔って奴は当時のヤクザドラフトに引っかかるくらい喧嘩が強くて有名だった。イーグルのマイク先輩、雹のみっ君、ウチの格さんとそしてチョン高の崔。その4強の一人。神風でも吹かない限り勝てそうーもない。我ながらバカな事したと思ったけど俺達みたいなのはマグロと一緒で動いてないと死んじまう。なめられたままじゃー終われない。この頃の俺達、つまんないプライドに命懸けてた。母ちゃん、ごめんな。アンタの息子は想像以上に大バカだ。
https://w.atwiki.jp/uyoku310/pages/55.html
10時になった。久しぶりの喧嘩だ。テンションが高い。 「今日はナイトがくるから。寿連合ぶっ叩いたら浜で合流すっから気合いれてけよ!」 格さんが言った。 寿連合は今日走るらしい。その辺はリサーチ済みだ。奴らも浜に向かってくるから51号線でかち合う。弱小暴走族が。ぶっ潰してやる。 みんな一斉にエンジンかける。緊張するけどこの瞬間が一番好きだ。 「いくぞーウラァ!!」 格さんの掛け声で俺達は走り出した。 俺と信義が持ってる特攻隊も奴らの地元に入らせてる。後と前から挟みうちだ。 10分も走ると前から群れが来るのがわかった。寿連合だ。奴らも気付いたらしく、止まった。 51号線は完全に封鎖された。 向こう側から木刀が飛んでくる。開戦の合図だ! 前から俺と信義が行く。 喧嘩のときは精一杯キレてる奴を演じる。腕力が強い奴よりも金属バットで頭に向かってフルスイングできる奴の方が怖えぇ。誰だってそーだ。 最初は威勢のよかった奴らもさすがにキレてる奴らは相手にしたくないらしい。しかも後ろからも挟まれてる。 あっと言う間に奴らは単車を置いて両側に散っていく。でも頭だけは逃がさない。俺と信義は頭を捕まえて徹底的にフルボッコにして拐った。 ウチのカンバンなめてた奴だ。見せる地獄は少しじゃ済まない。奴らの乗り捨ててった単車とチームの旗に火をつけて喧嘩は終りだ。寿連合の頭は裸にして浜の真ん中に縛ってきた。これで二度と俺達にはたてつけない。 ナイトが合流した。このチームも今年代替わりして、格さんの友達が頭になった。 夜の浜は無法地帯だ。夜はまだ長い。俺達の時間は終わらない。
https://w.atwiki.jp/uyoku310/pages/93.html
格さんが引退して信義が頭になった。元々、変なカリスマ性を持ってた信義はチームをまとめるには最適な奴だ。ただ、イケイケな面が多くて少し心配になる。揉め事は前より少し増えたけど本格的な戦争はなかった。退屈な日々。そんな時、格さんから電話がきた。 「前に言ってた引越しなんだけど今週の日曜来れるか?」 「いいよ。真也と二人で行くわ。」 「ありがとな。そしたら朝、7時頃に俺んち回ってきてくれ。遅れんなよ!」 「OK。テメーこそちゃんと起きてろよ!んじゃ、日曜な。」 …忘れてなかったのか。ちょっと憂鬱だ。真也は全然わかってないと思うけど、ヤクザの事務所の引越しなんて怖えぇしやりたくねー。ただ金受け取っちまった手前、断れないからたちが悪い。なんもなきゃいいけど。 日曜日。ちゃんと早起きして格さんちに向かった。土曜の夜、走ってたからねみぃ。格さんはジャージ姿で表で待ってた。 「ぶはっ、なんだその頭wwww」 パンチパーマになってた。 「うっせーなー!強制なんだからしょーがねーだろ!そんなに笑うな。悲しくなるから。」 強制パンチ。格さんは俺達の中ではモテた方だ。でもいまはパンチ。 「彼女なんも言わなかったのかよ!そんな頭、中坊の時以来見てねーよwwww」 「幸子にはまだ見せてねーよ。見せられる訳ねーだろ!こんな極短パンチ!」 「朝からいいもん見せてもらったわ。じゃー帰っから。またな。」 「ふざけんな!今日は1日強制労働だ!帰るならお前もパンチな。」 こんな笑える頭した奴と一緒に引越ししたくない。けどしょーがねー。 「わかったよ。とりあえずどーすりゃいい?」 「兄貴んち行ってそっから車だ。あと兄貴の手を見ても絶対突っ込むなよ。一昨日詰めたんだ。」 一気に現実に戻される。詰めたって事はなくなったって事だ。 「…何かやったの?」 「俺もくわしくはわかんねーけど、1時間ぐらいのたうちまわって詰めたらしいよ。だから絶対突っ込むなよ!」 「…わかった。じゃーさっさと行こーぜ。なるべく早く終わらせたいからさ。」 なんかわからんけどヤクザって大変だ。問題起こしたら指詰めるなんて都市伝説だと思ってた。俺達は智光先輩んちに向かった。
https://w.atwiki.jp/uyoku310/pages/64.html
一平の葬式が終わって1週間。香織は相変わらず口を聞いてくれない。 みんな必死にいつもと変わらない日常を演じようとしてる。でもふとした瞬間にあいつらを思い出して切なくなったりはする。 ある日警察から電話がかかってきた。 「森島だけど。斎藤か?西山(一平)と金村(ヤマト)の件で聞きたい事あるんだけど。明日、署の方にこれるか?」 「…別にいいですよ。明日、何時ですか?」 「じゃあ10時でどうだ?」 「10時ですね、わかりました。」 そー言うと俺は電話を切った。 次の日俺はみんなに内緒で警察署に行った。こんな事が続いてばっかりでみんなに心配かけたくなかった。 「おう、よく来たな。とりあえず座れ。」 前来た時と違い、やけにフレンドリーだ。 「今回は残念だったな。西山と金村。」 「そーですね。」 「相手の運転手は起訴されたよ。」 「そーっスか。言っといて下さい。外で会ったら殺すって。」 「そんな物騒な事言うなよ。それよりお前ら運転手の事殴ったんだってな。事故の相手でも殴っちまったら立派な傷害事件だぞ。」 「じゃー捕まえて下さいよ。俺が一人で殴ったんで。」 「…被害届は出てないよ。相手も良心ってもんがあるだろ。」 「じゃー今日は何で呼んだんですか。別に用なんてないじゃないですか。帰りますよ。」 「待てよ。コーヒー1杯くらい付き合え。今回の事でお前はどー思った?西山と金村が死んで何も感じなかったか?」 森島が続ける。 「俺はお前らみたいなの何人も見てきた。だから言う。もうやめろ。いつかお前らも死んじまうぞ。いまなら引き返せる。また誰かが死んでからじゃ遅いんだよ。」 「…誰かに説得してくれって頼まれたんですか?」 どーやら図星だ。 「西山のお母さんとお前の彼女からな。西山の葬式の時に頼まれた。いい彼女じゃねーか。本気で心配してたぞ。」 「…そーですか。でもまだやめらんないですよ。俺達にはこれしかないから。」 「…そうか。いまなら分かりあえると思ったんだけどな。しょうがない。また敵同士だ。でも俺にじゃなくて彼女にでいいから約束してやれよ。絶対死なないって。」 「…わかりました。森島さんって案外、女にはやさしいんですね。」 「バカな事言ってないで帰れ!あと次は必ず捕まえてやるからな。覚悟しとけ。」 「捕まえられるもんならどーぞ。俺達は絶対捕まらないし、死なねーから。」 俺はそー言って警察署を後にした。
https://w.atwiki.jp/uyoku310/pages/77.html
次の日俺達はクイーンに集まった。今日はみんないつもの白じゃない。黒の特攻服。まだ一平達の喪があけてないからだ。 「全員揃ったか?ちょっと集まってくれ。」 「今日は喧嘩だ。いまから阿弥陀の地元に向かう。ビビってる奴はここで帰れ。足手まといはいらない。帰りてー奴は手を挙げろ!」 みんなビビってるけど誰も手を挙げない。 「人数的にかなり厳しくなるとは思うけど根性見せろよ!俺達が最強だって事証明してくれ!阿弥陀なんて叩き潰せ!」 格さんがそー言うと、みんな声をあげた。自分を奮い立たせるために。 「じゃー先頭は俺達が行くから。奴らの集合場所まで最短で行く。遅れんなよ!」 今回も先頭は俺と信義だ。真也はまだ来てない。後から合流するらしい。 「出発だ!」 俺達は蝉と一緒だ。長くは生きられないけどその時その時を生きる。狂った様に鳴くのは精一杯の自己主張だ。俺達も狂い鳴く!!泣き言なんか言ってられない。蝉の一生は短いから。
https://w.atwiki.jp/uyoku310/pages/107.html
チョン高との喧嘩が終わって2ヶ月がたった。いまはみんな平和にやってる。竜は罪を償うために少年院に送られた。神田は消えたらしい。あれだけやっちまったらしょうがない。チョン高は相変わらずだ。ただ、崔は頭を降りた。日本人に負けたって事は奴らにとっちゃ致命的な問題らしい。崔は学校辞めてヤクザになったそーだ。くだらねぇ。朝鮮人も日本人も不出来な奴らは右向け右でヤクザになっちまう。俺は絶対ならねぇ。 「いま大丈夫か?」 真也からだった。 「どーした?何かあったか?」 「最近さ。俺達ちゃんと学校行ってねーじゃん。ヤバいらしいんだよね。出席日数とか。」 たしかにそーだ。最近は1週間の半分は行ってない気がする。 「ヤバいってどんぐらい?もしかしてダブるぐらい?」 「ジローと俺は補修ぐらい。お前と幸雄はあと1日でも休んだらダブるって。」 こいつはヤバい。さすがに後輩と机並べる訳にはいかない。 「わかった。明日からちゃんとするわ。」 そー言って電話を切った。 さすがに家で寝てたら寝過ごしちまう。俺は香織に電話した。 「いま大丈夫?今日泊まりに行っていい?」 「珍しーね。急にどーしたの?」 俺は事情を話した。香織は呆れながらもとりあえずアパートに行く事を許可してくれた。明日は寝過ごさなくて済みそうだ。 「じゃーちゃんと起こしてくれよ。お前にかかってるからな。」 寝たのが間違いだった。次の日、俺と香織は寝過ごした。朝、真也から電話があるまで全く起きなかった。思い出した、コイツも朝がダメだった事を。慌てて学校に向かったけど後の祭りだ。教室の前に担任の典が仁王立ちしてた。 「…真也から何も聞いてないのか?今度ばかりはかばいきれないぞ。」 典は頭を抱えてた。 「小さい事は気にすんなよ。また身長縮んで行き遅れるぞ。」 コイツは26のクセに身長140センチ台のとても大人には見えないような感じだ。俺には中学生ぐらいにしか見えねぇ。 「…人が真剣に話してんだから茶化すんじゃない。それとも自主退するか?」 いつになく真剣な顔だ。本気でヤバいかもしれん。 「…どーすりゃダブらないで済むんだよ?」 典はニヤリと笑った。嫌な予感がする。
https://w.atwiki.jp/uyoku310/pages/31.html
俺達は相手の事を徹底的に調べた。住所、名前、学校、仕事場、女がいるか、集合場所、集合場所までどのルートを使うかなど、抜けがない様にした。そして、その週の土曜日の夜、奴らを襲った。元々、暴弾は俺達の一コ上の先輩達と仲がよかったチームで、俺達が起こしたクーデターをおもしろく思う訳がなく、回りに俺達の事を潰すと吹いていた。だから、まさか自分達が襲われるなんて、まさに寝耳に水だった。まず、ウチのチームの連中を3チーム程に分けて、集合場所までの道に配置しておく。通る奴らを片っ端から潰していき、10人程まで絞る。後は奴らが暴走し始めたら、俺と信義が前から突っ込んでいき、他の奴らが後ろで待ち伏せするって言う、古典的なやり方だったけど、効果は絶大だった。俺達は一晩で暴弾を潰した。 でもこれがまさか虎の尻尾を踏んでいたって事に俺達は全然気づいていなかった。 週開け、学校に行くと朝からジローが騒いでた。ジローの友達が暴弾の予備軍みたいな事してたらしくそっから聞いた話だけど、どーやら暴弾は東龍会ってとこの傘下に最近入ったらしい。この東龍会ってとこがかなりヤバく、県南の方と連合組んでて、それでいて引退後の進路はヤクザか右翼しかないって言う筋がね入りの少年ヤクザ達。目の前が真っ白になった。 俺は気分が悪くなり香織と帰った。真也も幸雄と帰り、学校には一平とマッキーしか残ってなかった。 その日、ウチの学校は東龍会に襲撃された。