約 5,155,172 件
https://w.atwiki.jp/patowiki/pages/10.html
ストーリー 第一章 弾幕遊戯篇(R弾幕遊戯篇) 第二章 宝玉争奪大会篇 第三章 冥界異変篇 第四章 四季の巫女編過去篇 天界篇 暗元物語 第五章 専属神篇一幕 四神 1.5幕 新六冥王 二幕 監獄塔 2.5幕 七曜の魔女 2.8幕 精霊王 三幕 東京異変~EP1~ ~only my melody~ ~EP2~ WCBT開幕 ~EP3~ WCBT First Round ~EP4~ WCBT Second Round ~EP5~ Stella Cinderella ~EP6~ quarter Finals 東京異変 四幕 ~帝国~上巻 ~Recaptured of The Empire~ 下巻 ~僕らの神話~ 劇場版異世界とひとしずくの夢 七夕と星天の願い ~Lost Time~
https://w.atwiki.jp/destiny_bungie/pages/4.html
ストーリー・世界観 ストーリー・世界観 ストーリー 世界観 ストーリー TO THE FRONTIER Our civilization once spanned the solar system. Its ruins are still out there buried in the dunes of Mars, hidden in the jungles of Venus, lost in a wild and abandoned Earth. For centuries we ve huddled under the safety of the Traveler, protected from our enemies. Now, a new era has begun, and the only hope for our future lies in unlocking the greatest mysteries of our past. the TRAVELER Everything changed with the arrival of the Traveler. Long ago, it breathed new life into our system and began our Golden Age.But it did not last. Something hit us. Knocked us down. Tried to stamp us out. No one knows exactly what, but we do know this very few of us survived, and those who did owe their lives to the Traveler. the CITY In our darkest days, Humans, Exos, and Awoken found the Traveler where it made its last stand, low above Earth, silent and immobile. We built this City – our last – within its protective Shield, fighting countless wars to keep its peace. From that dark age, the Guardians of the City were born. 世界観 Destiny is set seven hundred years into the future in a post-apocalyptic setting following a prosperous period of exploration, peace and technological advancement known as the Golden Age. In a universe where humans have spread out and colonized planets in the Solar System, an event known as the Collapse saw the mysterious dissolution of these colonies, the end of the Golden Age, and mankind teetering on the brink of extinction. The only known survivors of the Collapse are those living on Earth, who were saved by the Traveler , a white, spherical celestial body whose appearance centuries before had enabled humans to reach the stars.The Traveler now hovers above the last remaining human city, and its presence allows the Guardians of the City —the last defenders of the human race—the ability to wield an unknown power. Upon mankind s first attempt to repopulate and reconstruct after the Collapse, it is discovered that hostile alien races have occupied mankind s former colonies and civilizations and are now encroaching upon the City. The player takes on the role of a Guardian of the City, and is tasked with investigating and destroying these threats before humanity is completely wiped out.
https://w.atwiki.jp/storytellermirror/pages/1310.html
Knight Night part50-246~249,252~257,266~272,274~289,291~295,297 Part51-254~259,261~264,276~286 part55-132,442~449 246 :ゲーム好き名無しさん:2010/03/25(木) 18 13 26 ID KkdVrUuQ0 未解決より、フリーゲーム「Knight Night」書かせていただきます。 リクした方がどの程度まで知りたいのかがわからないので…1レスにまとめて終了、ということも可ですが、 個人的にとても思い入れのある作品ということもあるので、微に入り細に入り、主観も交えながら書いていこうかなと思います。 サブイベントが多く、メインキャラの過去やらなんやらに大きく関わったりするのでそこもなるだけ詳しく。 質問などは歓迎します。 では、次レスよりスタート。 247 :Knight Night OP~腕試しの森1:2010/03/25(木) 18 15 43 ID KkdVrUuQ0 オープニングが終わると、主人公アドニスが部下に起こされるシーンから始まります。 (アドニスは騎士団長という、王城を護る騎士のリーダー的な地位についてます 「王様がお呼びです、すぐに王城にいらしてください」という伝令を受け、バーンズ王のもとに向かうと、 出会い頭にいきなり「魔王を討伐してきてほしい」と言われます。 あんまりなので一度断ると、バーンズ王は詳しい事情を話してくれます。要約すると ・太古の昔より、この世界はずーっと魔王に支配されていたが、特に困ることがなかったため何となく支配されっぱなしだった ・が、バーンズ王の代になってから、魔王の侵攻計画(という名の、王個人に対する地味な嫌がらせ)が始まった ・もう我慢ならん!とキレたので、アドニスに魔王を倒してきてほしい とのこと。正直めちゃくちゃです。というか被害を受けてるのは王だけです。 王いわく、いくら騎士団長アドニスでも、今の実力で魔王にかなうわけはない。しかし、打つ手はある! それが、王家に伝わる秘儀「神降ろしの儀」。名前のとおり、神を召喚して人の体に憑依させるという儀式ですが、 一歩間違えば寄り代側の精神が乗っ取られてしまう可能性も持つ、非常に危険な儀式でもあります。 アドニスの幼馴染、王子ゲイルと王女ミカは 「危険すぎる」「魔王なんてほっとけばいいじゃない」「父さんが我慢すればいいだけ」と反対しますが、 駄目人間なバーンズ王により、強制的にアドニスは「神降ろしの儀」を行わされてしまいます。 「お出でませ!神・降臨☆」 結果。 「フハハハハ!魔王キーファ、ここに再誕!!」 アドニスの体に憑いたのは神ではなく、アドニスたちがいるのとは別の世界「第七世界」からやってきた「魔王」キーファでした。 キーファは第七世界で一度死んだ身でしたが、今一度魔王として蘇り世界を支配すべく、宿る体としてアドニスに目をつけていたようです。 しかしアドニスは、キーファを宿しているにもかかわらず自分の意識を保っており、 キーファは全く身動きが取れない(アドニスを操ったりできない)という状況。困惑するキーファ。 さらに、王族トリオにはキーファの声も姿も認識できないらしく、さらに困惑するキーファ。 とりあえずアドニスは、魔王が宿ってしまったことを王族トリオに報告。 アドニスには何の影響もないようだし、むしろ魔王を倒すにはこっちも魔王だ!というバーンズ王に、 こっちの世界の魔王を倒して、自分がその空席を奪ってしまえば…と考えたキーファ。 利害の一致によりキーファはアドニスに(形式上は)協力してくれることになり、 かくしてアドニスは、魔王討伐の旅に出ることになったのでした。 248 :Knight Night OP~腕試しの森2:2010/03/25(木) 18 17 31 ID KkdVrUuQ0 閑話休題。 このゲームの主人公アドニス君は、基本的に自分からは喋りません。台詞はプレイヤーが、選択肢(二択)から選んでいきます。 この選択肢、ひとつは真面目な台詞なんですが、もうひとつのほうがとんでもなく空気の読めていないボケ台詞だったりします。 真面目なシーンでこっちを選ぶとなかなかシュールです。 ストーリー分岐や好感度イベントはないし、ボケてもツッコミ担当キャラがちゃんと軌道修正してくれるので、ひたすら空気をぶち壊しまくる変人騎士団長に徹するのもアリです。 さて、続きです。 バーンズ王のアドバイスをまとめると、 ・東にある山道を越え、その先の庵に住む賢者に会え (ただし賢者は変わり者なため、力を貸してくれるかは分からない ・その前に、南にある「何の変哲もない町」(という名前の町)で旅支度を整えろ だそうです。ついでに100Gもらえますが、100Gじゃ一番ランク下の回復薬3つ買って終わりです。非協力的なバーンズ王です。 山道を越えるための通行手形ももらい、アドニス(と、キーファ)はとりあえず南を目指して城をあとにしました。 「何の変哲もない町」はその名前の通り、町人全員が「何の変哲もないこと」に固執する町でした。この町の住人は総じて人間味が薄く、少々気味が悪いです。 町長の家に行き話を聞きます。要約すると ・町から西に行くと、「腕試しの森」という森がある。名の通り、冒険家の腕試し用ダンジョン。 ・そこに住む魔物は、森に入った人間以外に危害を加えることはなかった。が、数ヶ月前に森の魔物の主が変わって以降魔物たちが凶暴化し、町を襲ってくるようになってしまった。 ・襲われるのが町の住人だけならまだ我慢もきいたが、昨晩ここからさらに南にある「ご恩と奉公の村」から来ていた薬売りの少女が、森の魔物によって拉致されてしまった。 ・少女を助けたいが、町には魔物を倒せるほどの人物はだれもいない。だって何の変哲もない町だもの。 ただし町長が少女を助けたいと言うのは、少女の身を案じて…というよりは 「他の村の住人を事件に巻き込んだ」として、「何の変哲もない」とは言えなくなることを嫌がってのことのようです。 さらに町長はアドニスに、「私は話をしただけ、あなたに助けを求める気はない」と。 もしアドニスが魔物に返り討ちにあってしまったら、犠牲者が増え「何の変哲もない」とはさらに遠くなるから、と。 なんとも自分本位な話です。 町長の話を聞き終え、町を出るアドニス。 キーファは「なんか気に食わん、関わるのも面倒だからさっさと山道を越えるぞ」と言いますが…アドニスはそれを無視し、拉致された少女がいる「腕試しの森」に入りました。 ここで呆れてしまったキーファ。「宿主は貴様だ、勝手にしろ。ただし協力はしない」と、それまでアドニスに貸してくれていた魔王の力を貸してくれなくなります。いわゆる「術封印」ってやつです。 (ちなみに森をスルーして山道を越えようとしても、通行手形が使えず山道に入れません 249 ::Knight Night OP~腕試しの森3:2010/03/25(木) 18 20 18 ID KkdVrUuQ0 術封印状態で森を進むと、見張り役の雑魚魔物がいて戦闘に。 キーファに「一人でやれるのか?」と聞かれ「やれる」と答えるアドニスですが、雑魚とはいえさすがに術なしでは厳しいです。どんどん削られるHP。 「大したことないね、人間ッ!このまま…」 「死ね」 と、止めを刺される寸前にキーファが助太刀に入ってくれました。いわく、「見ていられんな。吾輩の従者に敗北は許されん」とのこと。ツンデレですか。 「チャンスをやろう。望むは一言、薙ぎ払えッ!!」のお言葉とともに、術封印が解除。キーファの力で雑魚魔物を下します。 戦闘後「貴様に死なれると困るんでな」というキーファに、素直にお礼を言うアドニス(ひねくれることも可 「魔王が人助けなど身の毛もよだつわ」とか呟きながらも「こうなったらさっさと用事をすませろ」と言ってくれたので、 森のさらに奥を目指します。 奥へ進むと、なにやらボコスカという音が。音のほうへ行ってみると…そこには魔物にボコられるバーンズ王と、父親を思いっきり盾にしている、ミカ姫とゲイル王子の姿が。 スルーしようにも道のど真ん中にいるので、仕方なく魔物を倒してバーンズ王を救出します。 お礼を言われつつどうしてここにいるのかと尋ねると、ミカいわく「あなたの冒険をサポートするために追ってきた」とのこと。 アドニスに神降ろしをさせてしまったのは自分たちにも責任がある、全部任せっきりじゃあんまりだ…というゲイルとミカ(ちなみにバーンズ王は最後までめんどくさがったらしい まあ要するに、ダンジョンでの回復 セーブ係をしてくれるとのことです。バーンズ王はプレイ時間と倒した魔物の数をカウントしてくれます。 「ずいぶんと変わった王族だな…多少の好感は持てるが」と呟くキーファ。たしかに、王族が旅についてきてサポートというのはあんまり見ないですが。 そんなこんなで、さっそく回復とセーブをしてもらいつつ奥へ進むと…いました、拉致された少女。ボーイッシュな容姿の僕っ娘です。かなり可愛いです。 その少女、今まさに自分をさらった魔物に食われる寸前です。助けなければ! 魔物はキーファの声が聞こえるようですが、どうもあまり頭の出来は良くないようで…噛み合わない会話にブチ切れたキーファから「ぶっころせ!」とのお許しも出たので、 さっくりと倒しましょう。初めてのボス戦です。 ボス魔物を下し、怪我をしているらしい少女をキーファの魔力で治療。「べっ別にその女の心配とか全然してないんだからなッ!?」(Byキーファ/本当に言う ここでの少女のセリフから、この世界では魔法は珍しいもの(伝説といわれるくらい)らしいと分かります。 元気になった少女はお礼を言いつつ、自己紹介をしてくれます。少女の名前はリュカ。 前述のとおり、「ご恩と奉公の村」で薬売りをしています。この子がこのゲームの正式なヒロインです。 そしてこの子、王族トリオと同じくキーファの声が聞こえません。 リュカは一度王城に薬の配達に行った際にアドニスを見ており、自分と同じくらいの年の子が騎士団長なんてすごい!と印象に残っていたそうで。 そこに今回助けられたことも加わって、リュカはすっかりアドニスに惚れてしまったようです。 リュカの暮らす「ご恩と奉公の村」はやはり名前の通り、「受けた恩はきっちり返す」ことを鉄則としているらしく、 「これだけお世話になっておいて、お礼をしないわけにはいかないです!ぜひ村に来てください!」と言われたので快諾するアドニス。 そりゃこんなかわいい子に誘われたら断れません。キーファには怒られますが。 そんなわけで、リュカと一緒に「ご恩と奉公の村」に向かうことに。 ここでキーファのモノローグが入ります。 この世界には魔法が存在しないらしい。キーファが元いた「第七世界」でも先天的に魔法の才能がない者はいたし、それ自体はどうということはないのだが… ならば、魔法のないこの世界で、魔王であるキーファの魔力を易々と操るアドニスは一体何者なのだ? 考えても答えは出ません。結局「とんだマイノリティーということか」と無理やり結論付けるキーファでした。 とりあえずここまで。続きは明日の夕方くらいにでも投下します。 252 :Knight Night ご恩と奉公の村~魔女の館1:2010/03/26(金) 13 40 37 ID 9/rjKsA50 閑話休題2。 「魔法が存在しない」と書きましたが、実際には存在しないわけではなく、魔女や魔人など魔に属するものだけが使える力のようです。 太古の昔は普通の子供でも使えた力だそうですが。 どっちにしろ、騎士であるアドニスがキーファの魔力を使えるのは不思議なことです。 さて。森を出ていく三人の姿を、覗き見ている金髪の女性がおりました。 彼女はいわゆる「魔女」で、どこかから魔法を使ってアドニスたちを見ていたようです。 女性は「わたくし以外にああも上手に魔力を操れる人がいるなんて」と、えらくご機嫌。 彼女と、一緒にいた男性は、アドニスにキーファが宿っていることを知っている様子。「あれは奴に宿った魔王の力だろう」と言う男性に対し、 「だからといって、誰でもああ上手く魔力を操れるわけではありません」と返す女性。 肉体、素質、そして精神力…どれをとっても素晴らしい、と。 「彼は必ずここにやってくる。その時は…ふふ」と、どうやら女性は何かを企んでいるようです。「あの小僧もご愁傷さまだな」と男性。 ちなみにこの男性は今まで風呂に入っていたらしいですが、バスタオル代わりにそばにあった女性の下着で身体を拭いたと言い放ち、女性にぶん殴られます。 ここまでシリアスっぽかったのに台無しです。 そんなこんなで、「ご恩と奉公の村」にやって来た一行。村人に話しかけると、みんなリュカの無事を喜んでくれます。 「村長が探していた」と言われるので、村長の家に行きましょう。 この村の村長はご老人です。そしてリュカの実の祖父。 じーちゃん村長はリュカの無事をそりゃもう喜んでくれ、リュカはこれまでの経緯をかくかくしかじかと説明します。 アドニスにお礼を言う村長。村の掟に従って……なんと「リュカをあなたに差し上げましょう!」ですとー!? アドニスもアドニスで「大切にします」とか言っちゃうし。キーファにはツッコまれ、リュカには「僕はものじゃないんだぞー!」と怒られ。 とまあ、じじいジョーク(By村長)も大概にして。村長はアドニスが魔王討伐の旅をしていることを知っており、 そのためには東にある山道を越えなければいけないことも知っているようです。 村長いわく、出発の際にバーンズ王からもらった通行手形はかなり昔に発行されたもので、今は使えなくなっているとのこと。 どこまでダメなんだバーンズ王。 山全体をこの村が買い取ったらしく、山道を越えるにはこの村で発行される通行証が必要なんだそうです。 なら、リュカを助けたお礼に通行証をもらえるんですねそうですね…と思ったら村長、 「さしあげま…せん!」……なんで。 「リュカを助けてくれた程度のご恩では、通行証を差し上げるほどの奉公は約束できなかったり」……なんで!? 「僕、通行証以下…」と落ち込むリュカを横目に、村長はある提案を持ち出してきました。 村から東にある「加虐者の洞窟」に、村にタカリを繰り返すゴロツキどもが集まっているらしく、 そいつらを退治してくれたら…と。 なんか納得いかないというか、リュカが可哀想というか…ですが、 ほかに方法もないのでとりあえず例の「加虐者の洞窟」へと向かいます。 253 :Knight Night ご恩と奉公の村~魔女の館2:2010/03/26(金) 13 43 53 ID 9/rjKsA50 洞窟に入ってすぐ、リュカに謝罪されます。 いわく、「ご恩と奉公の村」の村人たちはみんなあんな感じで、ちょっと現金なところがあるようです。 「僕のこと助けていただいたのに、こんなことまで…」と俯くリュカ。君が気に病むことなんてないのにと思いますが。 責任を感じたのか、リュカは最後までお付き合いします、と言ってくれます。 ご恩とか奉公じゃなしに、団長さんの力になりたいんです、と。なんて健気…! そんな健気なリュカとともに進む、加虐者の洞窟。 しばらく進むと、三人(三匹?)組の魔物に絡まれます。 この洞窟は「泣く子はもっと泣く、ドSな盗賊団のアジト」だそう。村にたかってたゴロツキって魔物だったんですね。 だから村では対処できなかったんです。 「どうする?」と尋ねるキーファと怯えるリュカに、「任せて」と答えるアドニス。 安心したのか一転して強気になるリュカ。しかしアドニスはそんなリュカを下がらせ、一人でぐいぐいと前に出ていきます。 「そんなに前に出ては…!」と焦るキーファ、あっという間に取り囲まれるアドニス。 しかし魔物の攻撃は、アドニスの体に傷ひとつつけられずに跳ね返されました。 「かってえ!なんだコイツ!」と騒ぐ魔物たち。ですが、キーファは何が起こったのか理解していました。 アドニスは魔物の攻撃を受ける寸前、魔力を使って自分の前に壁を作ったのです。 この短期間で、ここまで魔力を使いこなすアドニスに驚くキーファ。 リュカも加勢し、魔物をあっさりと下すと、リュカはアドニスを心配してくれます。こっちは無傷ですけど。 キーファはキーファで、さっきの出来事にまだ混乱しているようです。 度胸、意志、魔法のセンス…吾輩が真に恐れるべき人間は……そこで、「馬鹿馬鹿しい」と考えを打ち切るキーファ。 王族トリオに回復してもらいつつ洞窟をさらに進むと、いましたボスです。ドSな盗賊団の団長様です。 ちなみにこの団長様もキーファの声が聞こえてます。ということは…そう、団長様も魔物です。 村に迷惑かけるな、というリュカを、青臭いと笑う団長様。こんな奴はとっとと倒しちゃいましょう。 ある程度体力を削ぐと、団長様は本気を出し第二形態にパワーアップ。でもそれって死亡フラグ。 苦戦しつつもなんとか倒し、勝利を喜ぶリュカ。キーファは相変わらず自分のおかげだと言いたそうですが。 …と、ここで見知らぬ妙齢の女性が現れます。女性はアドニスを知っているようで、 「アタシの愛しい人」と呼びますが、アドニスには全く身に覚えがありません。 女性はそれすら承知のうえらしく、更にキーファの声も聞こえている様子。 見下すような口調にキレたキーファは戦おうとしますが、アドニスは歴然たる力の差を感じ取り、戦えないと答えました。 ガネットと名乗る女性は「アナタはアタシに勝てない…永遠に。それがアタシの望み」と笑いながら、 また会いましょうアドニス、と去って行きます。完全に電波ですこの人。 254 :Knight Night ご恩と奉公の村~魔女の館3:2010/03/26(金) 13 46 05 ID 9/rjKsA50 何が何やらですが、とりあえずご恩と奉公の村へ帰り、村長に盗賊団を制圧したことを伝えるアドニス。 まさか殺してはいるまいな?と聞かれ、気絶させただけだと答えるリュカ。 すると村長、「受けたご恩は…きっちり奉公しなきゃのう?」と、猛ダッシュで外へ飛び出し、 村人たちを引き連れて盗賊団にトドメを差しに行く気まんまんです。 寸前でリュカに力づくで止められてましたけど。 リュカが飛び出して言った後、なにやら落ち込んでいる様子のキーファ。 どうやら、先ほどガネットに、アドニスに宿っていなければ何もできない中途半端な存在について 「惨め」と言われたのがショックだったみたいです。 吾輩は一体何なんだろうな?と呟くキーファに、「キーファはキーファ」と返すアドニス。 キーファは笑い、「…今は、そういうことにしておこう」更に「ありがとう」とまで言ってくれます。 最後咳でごまかしてましたけど。ていうかやっぱりツンデレ。 浮上したキーファは、アドニスにガネットについて尋ねます。 本当に心当たりはないのか、と聞かれ、ないと答えるアドニス。 貴様も吾輩以上によくわからん存在だな…似た者同士、か。 キーファは心なしか、ちょっと嬉しそうでした。 さて。盗賊団を制圧したため、約束通りちゃんと使える通行手形をもらえました。 これでやっと山道が越えられます。 村をあとにして森を進むと、リュカが追いかけて来てくれました。 アドニスがくれた恩儀、まだ返し切れていないと、 リュカは魔王討伐まで一緒に行ってくれることになりました!……キーファは嫌そうですけど。 通行手形を使い、山道を登る一行。 余談ですが、ここではゲイルの回復が使えません。 なぜなら彼、実は筋金入りの山マニアで登山狂。 すっかりハイになっており、「傷薬?登山にそんなもの必要ない!」と言われてしまいます…そりゃないぜ。 山道の中ほどまで進んだところで、そろそろ日が落ちそうです。 ちょうど向こうに小屋が見えたので、今日はここで一晩泊めてもらうことにします。 小屋に着き声をかけると、中から現れたのは以前アドニスたちを覗いていた金髪の女性でした。 (アドニスはそんなこと知る由もないんですが 女性はナナリーと名乗り、快く宿を貸してくれます。…がナナリー、アドニスたちが名乗る前からこちらの名前を呼んできます。 そこを問い詰めるキーファ。アドニスにも、用心しろと忠告してきます。 ナナリーは笑い、一行を中に招き入れました。 255 :Knight Night ご恩と奉公の村~魔女の館4:2010/03/26(金) 13 48 17 ID 9/rjKsA50 キーファの忠告は正しかった。 一行はナナリーにより、部屋に閉じ込められてしまいます。 狙いは貴様だろうな、とアドニスを見るキーファ。 とりあえず脱出するべく、部屋の中を調べるアドニス。 タンスを調べると中は空っぽでしたが、なにか仕掛けがあったようでドアの開く音がしました。 ドアを抜けると、そこは広い広い屋敷でした。小さな小屋にいたはずなのに。 なんにせよ、まずはナナリーに会わなければいけません。どうも彼女のほうから誘導しているようですし。 スライム兄弟による謎解きパズルをこなしつつ進むと…そこにいたのは、 以前ナナリーといっしょにいた男性でした。下着で身体を拭いていた彼です。 そしてこの彼、キーファの声が聞こえ、正体まで知っているようです。 下ネタを交えつつ肯定する彼。まあ覗いてたんだから当然ですか。 この際だからとリュカにもキーファのことを説明しますが、やっぱり何も聞こえない様子のリュカ。 そんな一行を楽しそうに眺める男性。彼はこの場所を「冷血で傲慢な魔女の住む館」といい、 自分はその魔女の古い知人だと言います。 さらに魔女――ナナリーが一行を見ていたことも明かしますが、自身の正体についてははぐらかします。 大事なことについて、人間はいつだって言葉を濁すものだと。 だがどうでもいい質問には答えよう、そう言って彼はケイトと名乗りました。 ケイトは一行に、この館から出たいかと尋ねます。全力で肯定しますが、 ケイトいわくこの館には入り口がない、よって出口もない…と。 では出口がないならどうすればいい?答えは簡単、ないなら作ればいいじゃない。作らせればいいじゃない。 というわけで、やはりナナリーに会う必要があります。ケイトはアドニスに協力を申し出ました。 魔女の客人であるケイトを、キーファは信用できない様子。 ですが、アドニスはケイトを信じてみることにします。ケイトは「面白いやつだな、お前」と笑いました。 それでも納得のいかないキーファに、ケイトは私が敵なら話などせず、さっさと襲いかかっていると笑います。 さらに、自身も魔女に軟禁されている身なのだと。 …まあ、彼がこの館にいるのは、以前下着で身体を拭いた際にナナリーの怒りを買ったせいなんですがね。 そんなノリのまま、ケイトパーティイン。……した矢先にどん引きしたリュカにぶん殴られ、ケイトは哀れ真っ逆さまに落ちていきました。直後生還するけど。 256 :Knight Night ご恩と奉公の村~魔女の館5:2010/03/26(金) 13 51 22 ID 9/rjKsA50 ケイトが加わり、とりあえず来た道を戻る一行。 途中にあった魔法陣を調べると、ワープ用のものらしく、ケイトが使えるようにしてくれました。 意外と頭いいんですね彼。 ワープした先の廊下を進んだ部屋には、ナナリーが待っていました。 彼女は部屋に閉じ込めたことを悪びれもせず、アドニスに「貴方がほしい」などと言ってきます。 さらにキーファにも興味を示すナナリー。 ナナリーは改めて自分が魔女であることを告げ、目的を明かします。 それは、研究。彼女は魔法について研究をしており、 キーファの魔力を使いこなすアドニスを研究材料として欲しているようです。 リュカに自己中となじられるも、否定しないナナリー。分かっているなアドニス、この女は――敵だ。 協力を得られないと知ったナナリーは実力行使に出ます。迎え撃つアドニスたち。 強烈な魔法攻撃に苦戦しつつ、なんとかナナリーを倒すと…これまでのお嬢様風の上品な口調が一転。 男口調になり、一人称も「俺」に変わります。どうやら今までのは演技で、こっちが地のよう。 おやつも出すから、もう一緒にこの屋敷に住も?居てくれるだけでいいから!と言ってきますがもちろんお断り。 ヤケになったナナリー、空間ごと消し去るという極悪魔法を発動させますが、 詠唱に失敗してしまい一行はナナリーごと異次元に吹っ飛ばされてしまいます。 脱出方法は分からない、あるかどうかも怪しい。とりあえず出るかというアドニスに、だから脱出方法なんて、と言うナナリー。 ですがアドニスは「ナナリーが知らないだけ」と。頷くキーファ。 さらに、アドニスはナナリーに「一緒に行こう」と言います。 それを受けて、これまでの暴挙の数々を詫びるナナリー。 彼女は幼いころから祖母に魔女としての教育を叩きこまれ、ほとんど館から出ることもなく育ったため、 アドニスを見つけた時は仲間を見つけたようでとても嬉しかったそう。 友達になれるかも、友達になりたい。ですがその方法が分からず、 暴走の挙句にこんなことになってしまったみたいです。 そのすべてを「気にするな」で片づけるアドニス。キーファはこのお人好しが、と言いつつ 文句をつける気はないようです。 と言うわけでナナリーを加え、この異次元からの脱出を試みることになった一行。 ちなみに異次元に飛ばされた際、ケイトは一人だけ着地に失敗し真っ逆さまテイク2です。哀れ。 257 :Knight Night ご恩と奉公の村~魔女の館6:2010/03/26(金) 13 57 07 ID 9/rjKsA50 さて、ケイトが落ちた先にはあのガネットが。どうやら二人は顔見知りのようです。 アドニスを見守っていたというガネットに、お前もアドニスかと呟くケイト。 ここでの二人の会話から分かりますが、ナナリーは正真正銘、れっきとした 男 性 です。 クリア後に見られる制作ルームの情報によれば、異性の好みはノーマルだそう。単なる女装男子です。 ですが立ち絵はどう見ても女の子なので、 今後もナナリーのことは「彼女」と呼ぶことにしましょう。 果ての見えない異次元を歩き続ける一行。と、胸騒ぎを感じてアドニスは立ち止まります。 嫌な予感がする、と言うアドニス。何も感じないというナナリー。 ちょっと休憩するか、と言いだしたその時、こちらに向かってくるひとつの人影がありました。 それはボロボロのマントを纏った、長髪の男性でした。 どことなく雰囲気がアドニスに似ているような気もしますが… 彼はアドニスを、それからリュカとナナリーのことも知っているようで 「こんなところで会えるなんて思わなかった、会えて嬉しいよ」と言いますが、誰も身に覚えがありません。 アドニス、君のことはよく知っているよ。でも君は違うね。そう言う男性に、思わず謝罪するアドニス。 彼は謝ることはないと笑い、僕と君が会えたことはひとつの奇跡だと告げます。 それが良いことなのか、悪い事なのかは分からない。けれど、僕は君に会えて嬉しい―― そしてやはりというか、キーファの声も聞ける男性は、アドニスを頼む、彼の旅を助けてやってほしいと頼みます。 それは僕にはできない、キーファにしかできないことだと。 「旅を続けて、アドニス。君ならきっと世界を知れる。…偽りの世界を」 「君のための物語じゃない。君が終わらせる物語なんだ」 時が来たら、きっと僕が君を助けるよ。 そう言い残して、男性は自らの魔力を使い異次元から脱出させてくれます。 目覚めた場所は、元いたナナリーの館でした。 全員無事だと分かり、話題は先ほどの男性のことに。 敵ではなさそうだと言うナナリーに対し、ああいう輩はタチが悪いから分からんと言うキーファ。 とりあえず館を出ようということで、扉をふさいでいたボス魔物を倒しつつ外へ。 するとキーファはナナリーに、このままこの館で一生過ごすのか、アドニスの魔王討伐の旅についてくるか選べと言います。 そりゃ一緒に行きたいけど、俺いろいろ酷いことしたし…と渋るナナリー。 アドニスは全く気にせず、一緒に行こうと誘います。リュカも賛成、キーファももちろん賛成。 どころか自分から「連れて行ってやれ」と言います。 やけにナナリーに優しいキーファですが、本人いわく 「孤独というものは、お前が思うよりも案外、辛い」と。 どうやらナナリーの身の上に自分を重ねていたようです。 そんなわけで、改めてナナリーが仲間になりました。 今回はここまで。続きは早くて今日の深夜、遅くとも明日中に投下します。 266 :Knight Night 賢者の庵~忘れん坊の村1:2010/03/26(金) 19 54 02 ID 9/rjKsA50 深夜って言ったけど、意外と早くまとめ終わったから投下しちゃいます。 それと、バイオ5の方も乙です! ナナリーを加え、山道をさらに進む一行。 濃い霧が立ち込める中、アドニスは寒気を感じて立ち止まります。 何者かがいる。そこにいるのは分かってると叫ぶと、現れたのは魔物でした。 こいつは山道に潜み、追いはぎ的なことをやっているらしく、自称「最強の魔物」。 なら不意討とかするなとも思いますが… この魔物、(この世界の)魔王直属らしく、魔王からアドニスたちの抹殺を命じられこうして現れたそう。 アドニスもずいぶん有名人になったものですね。ともあれ、ここはさっくりと倒しましょう。 魔物を下すと、キーファが「どうも決定打に欠けるな」と言ってきます。 腕試しの森の主、盗賊団の団長様…そのどれも、わざわざ部下を派遣するには、アドニスたちを狙う理由が浅すぎる、と。 よっぽど神経質なのか、あるいは…? さて、無事山道を抜けて少し進むと、見えてきました賢者の庵です。 ここに来るまでずいぶんと長かった気もしますが、とにかく噂の賢者に会いましょう。 賢者は変わり者との話でしたが、その庵からすでにそんな感じです。 だって屋根の上に、パンツ一丁のマッチョさんが三人も乗ってるんですから。 変わり者っていうか、むしろ変態じゃ…げふんげふん。 相変わらず変な趣味してやがる…と呟くナナリー。どうやら賢者のことを知ってるようです。 どういう関係なんだ、と尋ねるキーファに、祖母(故人)の古い友人なんだと答えるナナリー。 そのつながりで顔見知りで、今でも時々風呂を借りに来るそうです。 …ん?風呂? ナナリー「お前らわかってて言ってない?賢者ってのはアイツだよ、××…あれ!?」 ナナリー「××…うおおおお!!なんだこれアイツの名前言えねえ!!」 キーファ「××…本当だ、ていうかアイツ賢者か!マジでか!」 どうやら××により、一種の呪いのようなものがかかってしまったらしいです。 もうお分かりかと思いますが、賢者ってのは××のことです。××…あれ? …とりあえず賢者××に会うべく、庵の中へ。しかしそこはもぬけの空でした。 ××が残した日記があったので読んでみます。以下要約。 賢者の庵から北にある橋を渡った先の「忘れん坊の村」 村人全員が何かを忘れているらしい。 何を忘れているのか非常に気になるので、そこに向かうことにする。 用があるなら追ってきてくれ。 …ということが、非常にどうでもいい情報と非常にイラッとする文体とともに記されていました。 ついでに、リュカはここでようやく賢者の正体に気付いたようです。遅いよリュカ。でもそんなところも可愛いよリュカ。 仕方がないので、一行は××に会うべく橋を渡って忘れん坊の村へ向かうことになりました。 267 :Knight Night 賢者の庵~忘れん坊の村2:2010/03/26(金) 19 55 23 ID 9/rjKsA50 途中にあった村に立ち寄ると、いきなり行き倒れている人が! リュカに村人を呼びに行かせ、旅人らしい行き倒れの彼に事情を聞きます。 しかし彼はすでに瀕死。「奴らに気をつけて」とだけ言い残し、事切れてしまいました…。 村に向かうと、そこは重苦しく不気味な雰囲気に満ちていました。 村の名前は「肉食の村」。…嫌な名前です。美味しい肉料理がウリだそうですが、何の肉ですか一体。 村人も村長もものすごく怪しいですが、リュカだけは全く疑う様子がありません。どこまで純粋なんですかこの子は。 先ほどの行き倒れさんの傷は、人の手で…それも農具の類でやられたような跡でした。 加えて、あの遺言。で、肉食。 思い過ごしならいいんだが、と呟くナナリー。 会う人会う人に「おいしそう」と言われ…こんな村、1秒だって長居したくありません。 そもそも目的はここじゃなくて、忘れん坊の村ですし。 というわけで肉食の村を後にし、橋を渡って忘れん坊の村へ……と行きたいところですが。 お約束というかなんというか…橋は落ちてしまっていました。 忘れん坊の村には、この橋を渡っていくほかありません。途方に暮れる一行。 と、背後から緑髪の少年が現れ、橋が落ちていることに気付いて大ショックを受けます。 いわく、「お家に帰れない」そう。それは大変だ! キーファにクソガキ呼ばわりされ、誰がクソガキっスかと怒る少年。彼もキーファの声が聞こえるようです。 シンバと名乗った少年は、キーファの声が聞こえる理由について、「俺、人間じゃないっスから」と答えますが、 どう見ても普通の少年なその容姿に、リュカ以外のメンバーは信じられない様子。 とにかく、このままだと非常に困るのでお先に失礼しますと、シンバは元来た道を引き返して行きました。 さて、シンバは「近くの村の人なら何とかしてくれるかも」と言っていましたが… ここから一番近い村といえば……先ほどの肉食の村ですよね。あそこは危ない、どう考えても危ない。 というわけで、一行はシンバを追い肉食の村に戻ることになりました。 268 :Knight Night 賢者の庵~忘れん坊の村3:2010/03/26(金) 19 57 07 ID 9/rjKsA50 肉食の村に戻り、村長に話を聞きます。要約すると、 ・この村から北に「橋管理センター」という施設があり、橋の上げ下げはそこで行っている ・が、常時上がっているはずの橋が、数カ月前からずっと落ちたままになっている。 村人で管理センターに立ち入ったものは一人もいない ・そこまで分かってるんなら自分で橋を上げに行けばいいじゃない→センターには魔物が出るんです というわけで、村長から管理センターの鍵を受け取ったアドニス。 橋を上げるため、一行はセンターに向かいます。 ……そういえば、シンバの姿が見えません。この村に来たと思ったんですが。 鍵を使い、管理センターを進む一行。 奥に行くと、大きな滝がありました。なぜ橋管理センターに滝なんでしょうか。 魔法陣まであるし、どんな施設なんですかここ。 と、突然目の前に水神様が。この地を守護する全能の神…ですが、 勝手に寝床に入られたうえゴチャゴチャやられてお怒りの様子。 リュカとナナリーを生贄とし、アドニスが即刻立ち去りさえすれば許してやると言われますが、そんなのもちろんお断りです。 ブチ切れた水神様を倒すと、奴が魔力で隠していた通路が開かれます。 通路の先を進むと…そこにあったのは、白骨化した人間の死体でした。 そばに落ちていた手紙を読んでみます。 そこには、「あの橋は決して上げてはならない」という警告が描かれてありました。 肉食の村は、橋を渡ってやってくる旅人を獲物としています。白骨の主も、あの村に大切な人を奪われたようです。 あの村が、獲物を得られず苦しむように。私のような被害者が二度と出ないように。 だから、あの橋は決して上げてはならない。 …ですが、こちらには目的があるのです。賢者××に会うためには、橋を上げなければなりません。 …どうする。キーファに尋ねられ、アドニスはひとつの決断をします。 ――橋を、上げる。 吾輩がお前でも、そうしたよ。キーファはそう呟きました。 一方そのころ、シンバは橋の前まで戻ってきていました。 一度肉食の村まで行ったものの、村人に襲われたため逃げてきたようです。 万事休すかと思われましたが、なんとシンバ、泳いで橋の向こうまで渡ることを思いつきます。 何事もチャレンジっス!と勢いよく飛び込んだものの、直後アドニスが橋を上げたため身動きが取れなくなり、 そのまま溺れてしまうシンバ。もうちょっと待ってれば普通に渡れたのに…大丈夫でしょうか。 269 :Knight Night 賢者の庵~忘れん坊の村4:2010/03/26(金) 20 00 13 ID 9/rjKsA50 ともかく橋は上がりました。一度肉食の村に戻ってみると… 村は、壊滅状態でした。人の気配はなく、あたり一面に焦げた臭いが残っています。 どの家もドアがひしゃげて開かなくなっており、唯一見つけた村人も、 「人が、化け物に…」と不穏な言葉を残して事切れてしまいました。 わけがわからないまま、とにかく橋を渡る一行。と、突然目の前に謎の三人が現れます。 貴族風の気取り屋っぽい男性、チャイナ風の熱血少年、それに黒ローブの毒舌少女。 貴族風はホランド、チャイナ風はドリューと名乗りました。そして、ドリューは自らを勇者である、と。 橋を上げてくれたのは君たちかと聞かれ頷くと、それについてお礼を言われます。 どうやら彼らも魔王討伐のため旅をしているようです。勇者ですし。 こちらの目的も魔王討伐だと伝えると、 ドリューは「ならいつかまた会えるかもな!」と言い、三人は爽やかに去って行きました。 騒がしい奴らです。あ、黒ローブ少女の名前はイライザと言います。オレっ娘です。 さて、橋を渡り忘れん坊の村に向かう一行。 前述のとおり、村人はみんな「何か大切なこと」を忘れてしまっている村です。 ここの村長さんはジジイ言葉を話す幼女です。可愛いです。 どっかで会ったことないか?と聞くナナリーに、とぼけてみせる村長。 賢者××のことを尋ねてみると、前にも同じように賢者を訪ねてきた一行がいた…ような気がする、と村長。 賢者の行き先までは思い出せないそうですが、ここでリュカがある提案を。 彼女の商売道具である「お目覚め草」を村長に嗅がせてみると… 「思い出しましたぞい!この村から北にある、本末転倒の森に向かうと申しておりました!」 寄り道している暇はありませんが、ほかに手掛かりもありません。 一行は本末転倒の森へ向かうことに。 …村長、なんかトリップしちゃってますが。大丈夫なのかお目覚め草。 270 :Knight Night 賢者の庵~忘れん坊の村5:2010/03/26(金) 20 02 25 ID 9/rjKsA50 迷路のような本末転倒の森を抜けると、その先にいたのは、 先ほど出会ったドリューご一行でした。彼らも賢者××を追っていたようです。 そして忘れん坊の村まで来ましたが、村はご覧のありさま。 そのため森の奥に生えている、記憶喪失や記憶障害によく効くという「忘れな草」を採りにここまで来た、というわけです。 じゃあみんなで忘れな草採って村に戻ろうか、と言うホランド。が、イライザがそれを制止します。 どうやら、ドリューご一行もキーファの声が以下略。 ドリューとホランドはアドニスの一人芝居か何かだろうと思っていたようですが、 イライザにはアドニスに何かが憑いていることもお見通しだったようです。 自分が魔王であることを(ノリノリで)告げるキーファ。 勇者一行としては、魔王一行は倒しとかないとなと言うイライザに、 「裏切ったなアドニスゥゥゥ!!!」と叫ぶドリュー。…裏切ったというか、なんというか。 というわけで、この騒がしい勇者ご一行とバトルに突入です。 なんとか勇者ご一行に勝利したアドニスたち。 向こうはアドニス=魔王だと思ってしまったようですが、ドリューに「俺たちのラスボス認定」を受けます。 次会う時がエンディングだぜ!と、相変わらず騒がしくも爽やかに一行は去って行きました。 さて、では忘れな草を摘みましょう。 …が、忘れな草に近付いた途端、アドニスは意識が急速に遠のいていくのを感じました。 そのまま倒れてしまうアドニス。 薄れゆく意識の中で見た光景は、 跪くガネット、王座のようなところに腰掛ける人影。 影になっていて容貌は分かりませんが、ガネットはその人物のことを「魔王様」と呼びました。 ガネットは魔王の配下だったんですか。まあそんな感じしてましたがね。 ガネット「北の地より、かつての英雄の血を引いた若者が、魔王様討伐のために旅立ったと。 いかがされますか?まずは様子見でも…」 魔王 「…潰せ。四天王の一人を派遣しろ、徹底的にやれ。 だがもし失敗すれば…分かっているな?」 ガネット「…はい。この首、代りに捧げます」 魔王 「フン…いい心がけだ。往け、ガネット」 ガネット「はい…魔王アドニス様」 光の下、露わになった魔王の顔。 それは、アドニスに瓜二つでした。 271 :賢者の庵~忘れん坊の村6:2010/03/26(金) 20 03 34 ID 9/rjKsA50 目覚めたアドニス。ナナリーとリュカを先に行かせ、キーファに今見た光景のことを話そうとします。 が、その必要はありませんでした。キーファはアドニスの精神に依る存在。 アドニスが見たのとまったく同じ光景を、彼もまた見ていたのです。 「混乱しているだろう。…吾輩もだよ」 このことはリュカとナナリーには話さないほうがいい、余計な混乱を招くだけだ…だが安心しろ。 何があっても貴様は貴様で、吾輩の従者だ。大体貴様が魔王を名乗るなど一万年早いのだ! 励ましてくれているのでしょう。そんなキーファに、アドニスはありがとうと言います。 いつになく素直だな…と照れつつ、満更でもなさそうなキーファ。 存在しないはずのアドニスの過去、ガネットの存在。 それが、アドニスにとって大切な何かを握っている。それは間違いない。 次に彼女に会ったときは―― そこで、リュカが二人を呼ぶ声がしました。 立ち止まっている暇はありません。アドニスは、声のほうへと足を踏み出しました。 ここで、謎のモノローグ。 ――思い出して、アドニス。 ――君は、騙されてる… ――思い出して、アドニス。 ――この世界は…… 272 :Knight Night 賢者の庵~忘れん坊の村7:2010/03/26(金) 20 07 52 ID 9/rjKsA50 改めて忘れな草を摘み、忘れん坊の村へと戻る一行。 ですが、村の様子が変です。人の気配が全くしません。どの家も、生活の跡こそ有りますが、 村人の姿だけがどこにも見当たりません。村長すら。 教会に行くと、かろうじて女性が一人いました…が、その身体は半透明に透け、今にも消えてしまいそうです。 …そう、あなたたちが忘れな草を。 この村の住人はみんな、在るべき流れに身をゆだねた。そして、私も。 忘れてはいけないこと、忘れたほうがいいこと。 …この村が忘れてしまったことは、一体どちらだったんでしょうね。 そう言い残して、女性の姿はかき消えてしまいました。 女性が消えたあとには、一冊の本が残りました。どうやら賢者××の残した日誌のようです。 この村が一体何を忘れたのか。 この日誌を読んでいる君なら、もう理解しているかもしれない。 「死」を忘れた村。それが、この忘れん坊の村であった。 この村は、もう何十年…いや何百年か、それほど遠い昔に滅び去った村だった。 しかし村人は、とある事情から自らの死を忘れ去り、不安定な状態のままこの世にとどまった。 原因は、忘れな草。 一嗅ぎすれば、それこそ赤ん坊のころの記憶まで鮮明に思い出す魔法の薬草。 だが、慢性的に嗅ぎ続けることで、逆に記憶を失ってしまう副作用があることは…案外、知られていない。 この村は、忘れな草の群生地である本末転倒の森の近くに位置していた。 その死を忘れな草によって忘れ去り、忘れな草によって思い出した住人達。 …なんとも皮肉めいた話だと思うのは、私だけではないはずだ。 さて、この日誌を読んでいる君…いや、アドニス。 そろそろ頃合いだろう。私に会いたかったら、森から西に位置している、 「意味のない塔」…ここまで来てほしい。 日誌は、ここで終わっていました。 死を忘れてしまった村。なんとも寂しい話です。 さて、「意味のない塔」。名前からして嫌な感じですが、××がそこにいるというのなら行くしかありません。 一行は誰もいなくなった村を背に、意味のない塔を目指すのでした。 今回はここまで、続きます。次からは少々間が開くかもしれません。 274 :Knight Night 意味のない塔~火山洞窟1:2010/03/27(土) 22 49 56 ID ZmQ9nxwX0 意味のない塔には、生きた人間の姿はありません。 その代わり、この塔で死んだ人間の幽霊が至る所におり、ヒントを出してくれます。 矢印の方向へ勝手に進んでしまう、ロ○ット団のアジトみたいな階層。 あちこちにマグマが沸いている灼熱の階層。 氷柱の壁が迷路のようになっている、極寒の階層。 見えない壁が邪魔をする、セキ○クジムのような階層。 階段を何度も何度もループさせられる階層。 「意味のない」これらのダンジョンを越えた先には、またしても誰かの白骨死体がありました。 ××の姿は見当たりません。これ以上振り回されるのはごめんだぞとばかりにキレるキーファ。 と、突然目の前の白骨死体が喋り出しました。こいつがこの塔の番人です。 ちなみに、白骨化してるのも、アドニスたちを阻害するのにも「特に意味はない」そうです。だって意味のない塔だもの。 白骨番人を下すと、ナナリーはこんな悪ふざけをするのは一人しかいない、と言います。 「いんだろ、ケイト!出てこいよ!」 するとどこから見ていたのか、××…もういいか。ケイトが(実に爽やかに)現れました。 やっと「賢者ケイト」に会えました。が、話を進めようとした矢先、またもやドリューご一行の登場です。 相変わらずアドニス=魔王=ラスボスだと思っている一行、アドニスに再戦を申し込もうとします。 受けて立つ気満々のアドニス一行。 …が、ケイトが持っていたスイッチにより、床下へとボッシュートされてしまうドリュー一行。 「また来週なんだぜー!」というドリューの声を残して、床の穴は閉じられました。 ナナリーはどうすんだよこの盛り上がり、と言いますが…連戦が回避できたという点では、GJケイトです。 積もる話もあるだろう、上で、とケイトが垂らしてくれたロープをつたって登ると、そこは塔の最上階でした。 床から空が透けて見えるトンデモ構造ですが、それにも意味はないようです。 先ほどは悪ふざけが過ぎた、悪かったと謝るケイト。 「この塔には、何の意味もない。そして…お前たちが続けてきたこの旅も、結局のところは何の意味もなかった」 どういうことだ、無意味なんかじゃない、と問い詰めるナナリーとリュカ。 アドニス、お前はどう思う?そう聞かれ、アドニスは迷うことなく「意味はあった」と答えます。 人生とは結局のところ主観に依る。極端な話、お前が念じさえすればそこで世界は果てるんだ、と返すケイト。 もちろんそれはアドニス自身の世界だが、アドニスにとってはそれが世界のすべてだ、とも。 だからこそ、客観的な意見が必要になるときもある。 断言しよう。お前たちのしてきた旅に――意味などなかった。 275 :Knight Night 意味のない塔~火山洞窟2:2010/03/27(土) 22 51 14 ID ZmQ9nxwX0 ケイトの言葉に、ついにブチ切れるナナリー。 ですがケイトは、旅の目的を思い出してみろ、と言います。それはもちろん、魔王討伐のため。 ケイトを探していたのも、そもそもそのためです。 ケイトは、ならば教えよう、とひとつの真実を口にします。 「魔王を倒すことは不可能だ。それこそ、1%の可能性すら存在しない」 魔王を守る、「四宝のカーテン」なる存在。それは言葉にするなら絶対、あるいは無敵。 打ち破る方法は――ない。 私に会うことが、魔王討伐には繋がらない。むしろそれを知っているからこそ、妨げにもなりえた。 いっそ何も知らないまま果てたほうが、幸せだったと思う。お前たちがしてきたのは、そういう旅だ――そう言い放つケイトに、 要するに協力する気はねえってことかよと毒づくナナリー。 ケイトはアドニスに、お前はどうする?と尋ねます。アドニスの答えは、 「――ここから、始める」 ケイトに頼らないで魔王倒す、と言い切るアドニス。 呆気にとられるリュカ。ですがナナリーとキーファは、その答え気にいった!と笑いました。 非生産的な答えだな、と言うケイトに、生産的も糞もないわ、気に入らんものは薙ぎ払うだけだと返すキーファ。 それを受け、リュカも「今まではなんとなくついてきてたけど、今はアドニスくんと一緒に行きたい!」と。 進む先に絶望しかないとしても、それでもお前たちは進むと言うのか。ケイトに問われ、 もちろん、と頷くアドニス。 ケイトはふむ、と呟き、そして、 「合格」 …どうやら、今までのはアドニスを試すためのウソだったようです。完全にブチ切れるナナリーとキーファ。 四宝のカーテンの存在は本当。魔王が強大な存在であることは確かです。 破る方法がないというのは冗談だ。だが生半可な覚悟じゃ通用しないから、 カマをかけさせてもらった…すまん、と笑いながら言うケイト。 276 :Knight Night 意味のない塔~火山洞窟3:2010/03/27(土) 22 52 57 ID ZmQ9nxwX0 その四宝のカーテンですが、破るにはこちらも四宝が必要なようです。 魔力をこめた四つの宝玉。それがこの「意味のない塔」の最上階に捧げられたとき、 闇を切り裂く騎士の力、解き放たれん。 四宝とやらを持ってくればいいんだな、楽勝じゃねえか、とナナリー。 で、その四宝はどこにあるんだと聞かれると、ケイトはあっさり「知らん」…と。 おそらくこの大陸には無い、あるとすれば、海を隔てた別大陸だろう。 この大陸より北西の方向、4つの群生諸島がある。確証はないが、おそらく四宝はそこに。 別大陸への移動手段ですが、この塔から北東に進んだところに漁村があるそうです。 そこで船を借りよう、行くぞ、とケイト。 お前たちの旅、興味がある。ケイトは改めてパーティインすると言ってくれました。 ちなみに彼、賢者のくせに魔法の類は一切使えず、もっぱら肉弾戦の人です。 どんな賢者だ。 さて、塔の外には相変わらずアドニスを見守っていたらしいガネットの姿が。 一体何を企んでいるんでしょうか。 ところで、ここでガネットと無事だったらしいシンバの微笑ましい絡みが見れますが、 シンバは意味のない塔を「俺の家」と言います。どういう意味なんでしょう? ともかく、件の漁村に向かうアドニス一行。 漁村の名は「無気力な漁村」……大丈夫なんでしょうかここ。 不安を胸に辿りついた漁村は、まさにその名のとおりでした。 どの村人も完全にだらけきっており、生活が成り立っていません。看板ですら、 「むき」の二文字で終わっています。どんだけですか。 村長の家に向かってみます。褐色の肌の青年ですが、彼もやっぱりダルダルでした。 船を貸してくれと交渉してみますが…「めんどい」の一言で断られてしまいます。どんだけですか。 さてどうするか…考える間もなく、ケイトが怪しげなマインドコントロール、通称「ケイト精神クリニック」により、 村長、ひいては村全体のやる気を引き出すと言いだします。…大丈夫でしょうか。 そのケイト精神ryですが、効果のほどは抜群でした。 別人のようにやる気に満ちた村長、略してヤルソンは、今度はあっさり船を貸してくれます。 村から西にある港につないでおくから、いつでも使ってくれと言ってくれました。 村長宅から出ると、村は嘘のように活気づいていました。ちょっと活気づきな気もしますが、 人生ポジティブに生きてなんぼ(BYケイト)です。 看板もちゃんと書かれていましたが、全力で書きすぎてボロボロです。いいのかこれで。 277 ::Knight Night 意味のない塔~火山洞窟4:2010/03/27(土) 22 55 08 ID ZmQ9nxwX0 ともあれ、船をゲットできました。無気力な漁村改め全力の漁村にお礼を言いつつ、 西にある港に向かう一行は、用意された船を見て驚きました。ずいぶんと立派な船です。 さっそく乗り込み、ケイトに地図をもらいつつ、北西諸島を目指しましょう! …しかし、そう簡単にはいきませんでした。 いつの間にか海中に潜んでいた魔物により、船は絡め捕られてしまいます。 海中にはナナリーの魔法も届きません。剣や拳ならば当然です。 船はもう持たないでしょう。ならば、海に飛び込むしかありません。 私が時間を稼ぐ、お前たちは岸を目指せ。そう言って先に飛び込んだケイトに賭けるように、 ナナリー、リュカ、アドニスも飛び込みました。こんなところで死ぬわけにはいきません。 波にのまれ、薄れゆく意識の中で、アドニスは以前出会った長髪の男性の声を聞きます。 ――ここからが、本当の始まりだ。辛いかもしれないし、別れもあるかもしれない。 ――でも、君なら大丈夫だ。君は一人じゃないよ。 ――さあ、目を開けて。君なら、きっと…… 目が覚めると、そこはどこかの浜辺でした。おそらく北西諸島のどこかなんでしょう。 キーファ、と呼んでみますが……返事はありません。他の仲間たちの姿も見えません。 とりあえず辺りを探索してみようと、アドニスは一人、立ち上がりました。 少し歩くと、村がありました。名前は「どうしようもない村」。 …嫌な予感しかしませんが、とりあえず村長に会ってみます。ここの村長は赤毛の青年です。 村長、すごくフレンドリーに話してくれますが、村の名前の由来については上手くかわされてしまいました。 で、この村もやはり魔物の被害に遭っているらしく、アドニスは強引に話をすすめられ、 強制的に魔物の制圧を任されてしまいます。 なんて勝手な。というかそんな暇ないんですがね…仕方ないですか。 魔物は北にある「火山洞窟」にいるというので、ちゃっちゃと倒してきましょう。 ちなみにこの村、どの村人に話しかけても、アドニスに魔物制圧を強引に頼んできます。 なんつー村だ。 ともかく、向かうは火山洞窟。その道中、またしてもドリュー一行とご対面です。ついでにドリューにお昼を誘われたりします。 他の仲間はどうしたんだ、憑いてる奴の気配もないがと聞かれ、 事情をかくかくしかじかと話すアドニス。 するとホランドが、よかったら僕たちといっしょに来ないか、と言ってくれます。自分たちも北西諸島を回る予定だし、 他のみんなも北西諸島に流れ着いているのなら、いっしょに探せると。 ですが、イライザは反対の様子です。仮にもアドニスは魔王の力を持ったラスボスです。 敵となかよしこよしする気はない、そう言い放つイライザ。 結局、アドニスは誘いを断りました。 イライザの言い分は間違っていません。ですが、「ラスボスのいない冒険なんて、寂しいと思うんだぜ?」 イライザは目を逸らし、知るか、と呟きました。 278 :Knight Night 意味のない塔~火山洞窟5:2010/03/27(土) 22 56 56 ID ZmQ9nxwX0 ところで、以前イライザについてオレっ娘と書きましたが、間違いでした。 普通に「私」って言ってました。口調が男っぽいので勘違いしたようです、すみません。 一人で火山洞窟へと向かったアドニス。 中ほどまで進むと、雑魚魔物が三匹待っていました。ですが、何やら様子が変です。 雑魚魔物たちの口ぶり、アドニスを生贄として見ているような… 三匹は「ビッグママに報告する」と言って洞窟の奥へと消えていきました。 三匹を追って、洞窟をさらに進むアドニス。 今度は先ほどとは別の雑魚魔物三匹が待っていました。奴らははっきりアドニスを「生贄として連れてこられた」と言います。 …アドニス、魔物の制圧に来たんじゃなかったっけ? ここの魔物、普段は人間に野菜を作らせてそれを食べているんですが、 たまに贅沢して人間の肉が食いたくなったようです。 三匹いわく、「人選は人間の村の村長に任せた」と。ということは……あの村長、騙したんですね。最悪です。 襲いかかってくる雑魚×3を倒すと、「後ろから…仲間が急襲する手はず…」と言い残しますが…後ろから何かがくる気配はありません。 実は、アドニスを追ってきたドリュー一行、こっそり他の雑魚どもを倒してくれていたんです。 しかも言い出したのはイライザだそう。それってツンデレ。 「アドニス、俺たちにできるのはこんぐらいだぜ。…がんばれよ!」ありがとうドリュー! 洞窟をさらに奥へ進むと…そこには何故かシンバの姿が。 なんでここにいる、と聞けば、シンバは偶然じゃ騙されてはくれないみたいッスねと笑いました。 そして、逆にアドニスに質問をしてきます。どうしてここにいるのかと。 どういう意味だと聞くと、シンバは答えました。 「結局のところ、アドニス兄ちゃんに、世界に逆らうことはできないッス。 なすがままに旅をし、挙句の果てにこんな、魔王討伐とは何の関係もない所にいる。 でもこれから先も、きっと兄ちゃんの旅は上手くいくんでしょう」 そして、アドニスに何かを投げてよこしました。光り輝く玉――四宝のひとつです。 ビッグママが偶然持ってた物ッス、そのビッグママには邪魔だから退散してもらったと。 前置きはここまで、そう言ってシンバは尋ねました。 この先に何が待っていたとしても、兄ちゃんは歩き続けるのか、と。 以前ケイトにも同じようなことを聞かれましたが…答えはもちろん、イエスです。 シンバはそれが兄ちゃんの答えっスか、と呟き、そして、 「なら――俺が兄ちゃんを殺すッス」 自らを魔王直属の部下、龍の化身というシンバ。さらに、船を沈めたのもアドニスが一人になるよう仕向けたのも、 ぜんぶ自分の仕業だといいます。 あの時は見逃したけど、今は違う。リュカもナナリーもケイトも、みんな俺の腹の中だから安心しろというシンバ。 アドニスは表情一つ変えませんが、激怒していることを見透かされました。 今の兄ちゃんじゃ、俺――龍には勝てない。特に、魔王のいない兄ちゃんには。 279 :Knight Night 意味のない塔~火山洞窟6:2010/03/27(土) 22 58 17 ID ZmQ9nxwX0 それでも、いまさら退くわけにはいきません。 シンバは理由を尋ねます。絶対に勝てないと分かって、それでも何故俺に挑もうとするのか。 何故、そこまで必死に生きようと思うのか。 アドニスは答えます。「――みんなに、また会いたいから」 まだ分からないのかと言うシンバ。ここで何もかも終わる、俺が終わらせる。 シンバとバトル突入かと思った矢先、アドニスの耳に、懐かしい声が聞こえました。 「…ほざけよ、小僧。ここで終わる?笑止! ここから始まるのだ、閉幕にはいささか早いな!!」 待たせたな、と言われ、遅いと返すアドニス。 すまん、と笑ったその人は、紛れもなく魔王キーファでした。 キーファは自分を封じ込めたシンバにご立腹のよう。 そして、先ほどのアドニスの決意聞こえたぞ、と言ってくれます。貴様は吾輩の側近、あの程度で音を上げられては困る、と。 最初は宿主呼ばわりだったのに、側近ですか。すごいグレードアップしたものです。 キーファが戻ったところで、俺に勝てるわけがないとシンバは言います。 ですがキーファは、吾輩一人の力は塵ほどかもしれん。だが、こいつがいれば話は別だ。 騎士と魔王の力が合わされば――龍にも勝てる、と笑います。 龍なんぞ前座にすぎん、我らの悲願はただ一つ――魔王討伐だ。 黙って聞いていたシンバですが、突然可笑しそうに笑いだします。そして、兄ちゃん達最高だ、と。 そこまで言い切るなら、見せてほしい。兄ちゃん達の可能性ってやつを! 向かってくるシンバを迎え討つアドニス。 あっさりと決着はつき、シンバは素直に負けを認めました。 ですが、シンバが本気を出していなかったことに気付いていたキーファ。理由を問い詰めると、 兄ちゃんはちゃんと自分の意志で俺に立ち向かって来てくれた、キーファの封印も解いた、俺から一歩も退かなかった。 それが嬉しくて…だからもう満足だ、とシンバは笑いました。 どうやらまた試されたようです。結果オーライだと答えるアドニス。 シンバは改めて、自分の正体を明かしました。 龍族の末裔。魔王直属どころかむしろ敵で、本気で魔王を倒したいと願う人のところに現れる。 そーいう設定ッス、とシンバ。…設定? ですがシンバは、こっちの話ッスとごまかしました。 この世界の魔王は、アドニスが思っている以上に強大だというシンバ。 だから、どうしようもない状況に置かれた時、アドニスがどう立ち向かうのかを確かめたかったと言います。 それで、結果は?尋ねるキーファに、シンバは「兄ちゃんたちは世界に抗ったんスよ」と答えます。 その意味は、そのうち分かるとも。 それから、リュカ達のことも海から引き上げ、それぞれの島の浜辺にあげておいたと。――アドニスと同じように。 船を沈没させた云々も嘘だったようです。 280 :Knight Night 意味のない塔~火山洞窟7:2010/03/27(土) 23 00 14 ID ZmQ9nxwX0 さ、洞窟出ましょうとシンバ。頷くアドニス。 その様子を、またもや見ていたらしいガネット。彼女は大きく計画を狂わされたらしく、 このタイミングでキーファが復活し、仲間が全員無事なんてありえない!と騒いでいます。 誰かが、邪魔をしている。私とアドニスの間を邪魔するものは許さない、絶対に。 さて、洞窟を出たはいいものの、これからどうしましょうか。 船はもうないし、海路は魔物がうようよいて進めない。そこで、俺が提案する新サービス!変身! 眩い光が辺りを包むと、そこには巨大な龍の姿がありました。「言ったッスよね?俺、龍だって」 これからはシンバの背に乗って北西諸島を巡ることになります。 まずは仲間たちと合流するのが先決ですね。 今回はここまで。 書くのって思ったより大変ですね…まだ折り返し地点にすら来ていない気がする。 281 :ゲーム好き名無しさん:2010/03/28(日) 10 23 05 ID RPchbGrT0 乙です knight night、 面白そうなゲームだなあ 282 :Knight Nightの人:2010/03/28(日) 15 19 39 ID +tUchUws0 281 そう言っていただけると書き手冥利に尽きます。 ここまで書いておいていまさらですが、本当に神ゲーですし難易度も低いので、 できれば一度プレイしていただきたいななんて思います。無料ですし。 では、続きを投下していきたいと思います。 283 :Knight Night サブイベント説明:2010/03/28(日) 15 20 59 ID +tUchUws0 ここで一旦サブイベントの説明に入ります。 北西諸島を巡って仲間と合流する間、リュカ、ナナリー、ケイトに関するサブイベントが見られます。 サブイベントはキャラ一人につき二つずつ用意されており、ひとつは単純なお使いイベント、 もうひとつは各キャラの過去が垣間見れる、重要なイベントになっております。 ここではとりあえず、前者のお使いイベントについて軽く説明していきます。 これをクリアすることが、後者を見るための絶対条件になってるので。 リュカ→じーちゃん村長より、各村を回って薬草の配達をしてくるよう頼まれる。 薬草はどれもしなびており、注文があったのも何年も昔だと分かるが、届けた人はみんな喜んでくれる。 あの薬草はな…と言いかけ、次にお前が帰って来たときに話そう、と村長。 ナナリー→使い魔の伝言ゲームを頼りに、謎の人物の足跡を追う。 肉食の村から始まり、最後に辿りつくのはナナリーが元いた魔女の館。 ナナリーはこんなことをするのはうちの婆さんだけだが、婆さんは病気で死んだし俺が看取ったんだが…と訝る。 ケイト→各ダンジョンを回り、マッチョさんを7人スカウトしてくる。 庵に隠された扉の向こうに誰かのお墓を発見。「私と、“彼女”の墓だ」というケイト。 次にここに来た時にすべて話そうと言われる。 これらをクリアすると、それぞれ装飾品が手に入ります。 以上。次からまたストーリーを進めていきます。 284 :Knight Night 北西諸島1:2010/03/28(日) 15 23 29 ID +tUchUws0 閑話休題3。 火山洞窟を抜けたあと「どうしようもない村」に戻ってみると、 村人には「げ、アンタ生きてたのかよ!」と言われ、村長にいたってはしれっと「どちら様でしたっけ」。 …お、覚えてろよ畜生! さて、では仲間を探しましょう。シンバの背に乗って、4つある北西諸島のうちのひとつへ。 ここには「平和な村」という村があります。住人全員が魔物という一風変わった村です。 ですがみんな平和主義者らしく、畑仕事なんかしながらのんびり過ごしています。いい村だ。 村長さんに話を聞いてみると、なんとこの村の住人は元々人間で、 呪いのせいで魔物の姿にされてしまったのだと言います。 村長さんはかろうじて人型を保っていますが、覆面の下はもうすごいことになっているそうで。 で、呪いの原因についてですが、以前この村にやってきた魔女のせいだそう。 あ、ナナリーのことじゃないですよもちろん。 南の洞窟に住んでいるその魔女は、ただの気まぐれからこの村に呪いをかけ、 そのせいで村人全員が魔物化してしまったのだそうです。 まあそれでも特に生活に困るわけではないしと、住人達はあまり気にしないことにしたようですが。そういうものでしょうか。 それでご用件は、と尋ねられ、旅の連れを探していると答えると、 アドニスの前にも一人、旅人がこの村に来たと教えられます。可愛らしい少女だった、と。 ですが少々訳ありで…と言葉を濁す村長。黒いローブ姿で外にいるから、会ってみるといいと言ってくれます。 外に出てみると、確かにいました、黒いローブを着た人物。 声をかけてみれば、それはやはりリュカでした。 見つかったことだし、んじゃ次行くかと言うキーファですが、リュカの様子がどうもおかしいです。 どうしたと聞けば、リュカは「僕もう、旅続けられません…」と。 なんとリュカ、魔女の呪いを受けてしまい、住民と同じように魔物にされてしまったようです。 こんな姿じゃ、アドニスくんと一緒になんて居られません、と泣きだしてしまうリュカ。 どんな姿でもリュカはリュカだよ!と言いたいところですが、乙女心はそうもいきません。 これは南の魔女に会って、話をつける必要がありますね。 というわけで、アドニスは南の洞窟に向かうことになりました。 285 :Knight Night 北西諸島2:2010/03/28(日) 15 24 24 ID +tUchUws0 南の洞窟を最深部まで進むと、魔女はそこにいました。 この魔女は魔王の部下で、初めからアドニスたちが狙いだったよう。何故直接狙わなかったと聞くと、 「呪いを振りまいていればいつか餌がかかると思ったし、単純に人を苦しめるのが楽しかった」と答える魔女。 こんな奴が魔女を名乗っていることに対し、ナナリーは嫌悪感をあらわにします。そりゃそうでしょう。 本当の魔女の力を教えてやる。というわけで、南の魔女とバトルに突入です。 南の魔女を下すと、リュカが現れます。 もう終わったぞ、と言うキーファですが、リュカの呪いは解けていませんでした。 魔女は倒したのに、何故?その理由は、あとから来た村長が説明してくれました。 アドニスたちが南の魔女を倒したことにより、村にかかっていた呪いは解けたのですが、 リュカにかけられた呪いは、それとは別種のものだったようです。 それは呪いの中でも最も悪質な、術者の死などとは別に、解除が必要な呪い。 魔女はおそらく、リュカの若さや美しさに嫉妬したのでしょう。だから一人だけ、こんな呪いがかけられてしまった。 呪いの解除法は、村長にも分からないそうです。申し訳ありませんと頭を下げる村長。あなたのせいじゃないと思いますが… そしてリュカは、「僕のことは、ここに置いていってほしい」と言いだします。 それでいいの、と聞けば、「どうしても吹っ切れない、こんな姿見られたくない。君と一緒に居られないよ…」と。 もちろんそれで納得いくはずもありません。その時、アドニスの頭の中に、誰かの声が響きました。 ――大事なのは、一握りの勇気とタイミング。 ――お姫様の呪いを解く方法は、昔から一つだ。 リュカに近付くアドニス。そして、 「目、閉じて」 愛の力が、奇跡を起こしました。リュカにかけられた呪いは、アドニスのキスによって解かれたのです。 お前はTPOというものをもう少しだな、とキーファには突っ込まれますが、喜ぶ一同。 僕やっぱり、君のことが大好きです。リュカは笑ってそう言ってくれました。 あーあーきこえないー!(BYキーファ と、ここで村長が意味深なことを言います。 やはり人間は素晴らしい。信じた我々は間違いじゃなかった、と。 どういうことだ、と聞けば、村長は言いました。「我々は元々、魔物だったのですよ」 平和な村の村人は、戦いが嫌いで人間が好きな魔物でした。 魔女がかけたのは、「勘違いの呪い」。それにより彼らは、自分は元々人間だったという偽の記憶を植えつけられていたのです。 元から魔物の我々が人間に戻ろうとして苦しむ、魔女はそれを見て楽しんでいたようですが、あなた方に救われました。 お礼にどうぞ、これをお持ちください。そう言って村長が差し出したのは、宝玉――四宝のうちの一つでした。 元々は魔王様から渡されたものですが、今はあなた方に渡すのが正しいと確信をもって言えます。 あなた方の旅に、どうか光があらんことを。 というわけで、リュカが戻ってきました。おかえり! ところでシンバですが、先ほどアドニスが聞いた声に心当たりがあるようです。 気のせい、ッスかね。そうひとりごちて、シンバは考えを打ち切りました。 286 :Knight Night 北西諸島3:2010/03/28(日) 15 25 44 ID +tUchUws0 さて、では残りの二人も探しに行きましょう。 北西諸島3つめの島。そこにある「臆病者の村」は、事情があり村人全員が家に閉じこもっている集団ひきこもり村でした。 扉越しに会話はできるようなので村長の家に行き、仲間を探してるんだが心当たりはないか、と尋ねてみると、 数日ほど前、女の子のハスキーな声なのにめっちゃ逞しい口調の旅人さんが来た、と。これはきっとナナリーですね。 行き先を聞けば、東にある女神の神殿に向かったと。 さらに彼女が宝玉を探していたことも教えてくれます。 宝玉は確かにこの村にあるのですが、ある村人が女神の神殿で禁忌を犯したことで怒りを買い、 そのせいで村人全員が、太陽の光を浴びられない身体にされてしまいました。 ナナリーは女神の呪いを解くために、神殿に向かったようですね。というわけで、こちらも女神の神殿に向かいましょう。 長い長い廊下を進み、三度にわたる女神の「止まりなさい」という忠告を無視すると、 女神は部下を派遣してきます。そいつらをさっくり倒しつつ進むと、奥には王族トリオがいました。 というか、ここまでずっとついてきてくれてるんですけどね。船が沈没したって聞いたけど、無事でよかったと言ってくれます。 ミカは心配してずっと泣きじゃくっていたとか、ゲイルは案外KYだったとかそんなことを知りつつさらに進むと、 最奥にナナリーの姿が。しかし女神の力で身動きが取れないようにされてしまっているようです。 女神は跪いて許しを請えと言ってきますが、まっぴらごめんです。 愚かと笑う女神ですが、愚かと知り、愚かと認め、それでも歩みを止めないのが人間だと叫ぶキーファ。 魔王のセリフじゃないですよそれ。かっこいいですけどね。 魔法が一切効かないという女神を倒し、ナナリーを救出しましょう。 女神を下すと、ナナリーを拘束していた力も消えました。 また助けられちまったな、相変わらずみたいで安心したと笑うナナリー。 と、そこに男性が現れます。知らない顔ですが、声で分かります。ひきこもり村…じゃない、臆病者の村の村長です。 女神を倒したことで呪いも解け、外に出られるようになったことにお礼を言う村長。 そして、どうぞこれを、と宝玉をわたしてくれます。 ところでこの村長、せっかく呪いが解けたのにひきこもり生活にハマってしまったらしく、 また家の中に戻ってしまいます。理解できんと言うキーファに対し、 そういう幸せもアリなんじゃねーの、とナナリー。そんなアホみたいな幸せでも、守れたらやっぱり嬉しいものだと。 まあそれも悪くはないか、と返すキーファ。 というわけで、ナナリーおかえり! 287 :Knight Night 北西諸島4:2010/03/28(日) 15 26 38 ID +tUchUws0 さて、残るはケイトです。宝玉もあとひとつ。 北西諸島最後の島に飛び、村に向かいます。しかしその村――「思ひ出の村」は、 村長さん以外に生きている人間の姿がありませんでした。他の村人(?)は皆完全に身体が透けており、 ただそこに漂っています。会話すらできません。 金髪イケメンの村長さんいわく、この村は「世界のみんなの、思い出の残り香」だそう。 厳密に言えば、村自体が幻影でしかない。この世界の住人が感じた喜びや悲しみ、様々な感情や記憶が、 空気のように事象として現れる場所。それがこの思ひ出の村。 簡単に言えば、ここは誰かが見た夢が投射機のように映し出されている場所。 そして村長は、自分をその夢のたったひとりの観客だと称します。 それで用件はと聞かれ、仲間を探していると答えるアドニス。 特徴を言うと、やはりケイトはこの村に来ていたようです。 行き先を尋ねると、西にある残留洞窟に向かったとの答えが。そこもまたこの村と同じように、 どこかの誰かの記憶が根粒する場所だそう。 ただそこには記憶泥棒がおり、時折人を襲っては記憶を奪おうとしてくるそうです。くれぐれも、気をつけてほしい。 礼を言うと、こちらも久々に生身の人間と話せて楽しかった、と言う村長。 どうしてこんな村にいるんだ、寂しくないのかと聞くと、「寂しいよ。時々、笑っちゃうくらい寂しい」 けれど、人は思い出の積み重なりで存在を確立させている。人の存在そのものが、記憶の残り香。 それは結局、この村と同じことだと思うよ。そう言って、村長は微笑みました。 ケイトを追って、残留洞窟にやってきた一行。 確かに、いたるところに記憶の残り香があります。ですが少し奥まで進むと、その姿がぱったりと見えません。 訝るキーファ。おそらく、村長が言っていた記憶泥棒とやらの仕業なのでしょう。気を引き締めなければ。 奥まで進むと、キーファが唐突に止まれと叫びます。巨大な魔力を二つ感じると。 記憶泥棒のお出ましでしょうか。あれ、でも記憶泥棒って一人だけだと思ったんですが。 まあ、いまさら一人も二人も変わりません。迎撃用意! 地響きとともに奥から現れたのは…… ……ええ、見なかったことにしましょう。見てない見てないなんにも見てない。 なんか猛スピードで逃げ去るケイトとそれを追う記憶泥棒なんて見てない見てない。 というわけにもいかず、とりあえず来た道を引き返したほうがいいかと思案する一行。 ですがそれより早く、記憶泥棒が戻ってきました。ケイトは逃げ切ったようです。よかった…んでしょうか。 逃げられた腹いせに、アドニスたちの記憶を食おうとする記憶泥棒。 「まずはガキ、てめーからだ!」「ガキって言うな!ッス!」 龍の記憶というのは美味いらしいです。ですが、ここで気になる一言が。 「一人分の記憶にしては、ずいぶんと量が多い気もするが…」 以前の「設定」という単語といい、シンバには何かありそうですね。 288 :Knight Night 北西諸島5:2010/03/28(日) 15 28 40 ID +tUchUws0 さて、今度はアドニスの記憶を狙う記憶泥棒。 …が。 「無、だと…?ありえん!この人間にはここ最近以前の記憶が存在していない!」 こんなところで明かされるアドニスの記憶喪失。貴様本当に人間か、と聞かれ、 少なくともお前よりは、と答えるアドニス。 興味をそそられたらしく襲いかかってくる記憶泥棒に、記憶なんぞくれてやるわ、とキーファ。 吾輩たちは明日を往く。記憶など、過去など所詮灰に等しい! というわけで、記憶泥棒とバトルです。さっくり倒しましょう。 記憶泥棒を下したのはいいですが、肝心のケイトはどこに行ったんでしょう。 と考える間もなく、ケイトは何故か上から降りてきました。その登場のしかたは趣味なんでしょうか。 ともかくお互いの無事を喜ぶ一同。ついでにケイトとシンバは初対面です。 海から助けてくれたのはシンバですが、そのときケイトは気を失ってましたからね。 単なる興味本位でここに来たわけじゃないというケイト。 今探している四宝の宝玉、これは世界中の「想い」からできている。 喜怒哀楽、様々な感情が渦巻いた時、玉は渡るべくして誰かのもとへ行く。現に四宝は、 何かしら問題のおこっている地域で発見されるのがほとんどだ。 面倒事や厄介事に首を突っ込むことが、四宝発見につながる。だからここへ来てみたというケイト。 まあぜんぶケイトの嘘なんですけどね。 完全に信じたらしいキーファは悔しそうですが、ケイトは笑い、これでチャラにしてくれと 最後の宝玉を渡してくれます。これで四宝がそろいました。 どこにあったんだ、との問いに、ケイトの答えは「奇跡、偶然、必然、希望…好きなのを選ぶといい」 結局、それについて真面目に答えてはくれないケイトでした。おかえりなさい。 色々ありましたが、ともかくこれで四宝がそろったわけです。 目指すは再び「意味のない塔」。…ですが、行って何が起こるのかをまだ聞いていません。 しかしケイトは、それは秘密だ、行ってからのお楽しみ、と。 さらに、シンバも何か知ってる様子。ほんとにこの子何なんでしょう。 で、そんな一行の会話をこっそり聞いている奴らがおりました。ドリュー一行です。 追ってくる気満々ですね。まあそのほうがこちらも盛り上がりますけど。 でも、魔王一行が無事でよかったよ、とホランド。一時はどうなるかと思ったけどほっとしたぜ、とドリュー。 イライザは相変わらずツンですが、君たちのおかげです。ありがとう! そしてさらに現れたのは王族トリオ。彼らもずっとついてきてくれてるんですよね、ご苦労様です。 イライザとミカが口ゲンカ始めたり、ホランドとゲイルが「気の強い女の子抱えてる同士」意気投合したりしますが、 お互いにお互いの素性を分かってないようです。いいのかそれで。 ともかく、全員目的地は意味のない塔ですね。 ここで、またガネットです。結局彼女の計画は狂いっぱなしだったようですが、何か切り札があるようです。 「第七世界の魔王に賭けましょう。彼と、アドニスの絆に。 すべては新たな魔王、アドニス様の誕生のために…!」 291 :Knight Night 意味のない塔~魔王城1:2010/03/28(日) 22 19 51 ID +tUchUws0 四宝を手に、意味のない塔の最上階へと戻ってきたアドニスたち。 ここからはもう後戻りできない、準備はいいか、と聞かれ、頷くアドニス。 四つの宝玉がそろったとき、意味のない塔は初めて意味を持ちます。アドニスが四宝を掲げると、 四宝はゆっくりと輝きはじめました。 ――四宝を手中に収めし者よ。汝、力を得る資格をその手に得たり。 ――その力、次元を切り裂く人外のもの。 ――試練を受けよ。汝ら、わが試練を受けよ…! ものすごい魔力が辺りを包み、一行の姿はそれに巻き込まれ、何処かへと消えてしまいました。 そこに一歩遅れてやってきたドリュー一行。リベンジマッチだぜー!と言いかけ、 アドニスの姿がないので途方に暮れます。「か、怪奇現象だぜェェェ!?」「黙れ」 ** 右も左も分からない暗闇の中、倒れ伏すアドニス。返事はしなくていい、とりあえず聞いとけと、キーファの声が聞こえます。 「長かったな、此処まで。貴様も含め、変な奴ばっかりだった。 巡る場所も、その目的も、結果も、ことごとく変だった。…ま、なかなかに面白かったが」 「なあアドニス。貴様はこの旅で何を得た?何を感じた? 吾輩は…吾輩はな――…」 そこでキーファは言葉を切り、これでお別れだ、と言います。ここまで来て何を。 「さらばだ、アドニス。次に会うときは――」 …キーファの声は、それ以上聞こえることはありませんでした。 ** 目を覚ますと、そこは見知らぬ場所でした。何処かの城の外のようです。 そばにはリュカがいてくれました。無事でよかった、と微笑むリュカ。 ナナリーとケイトは様子を見るため先に進んだそうですが、シンバとははぐれてしまったようです。心配ですね。 魔王さんも目、覚めた?と聞かれますが、やはりキーファの声は聞こえません。 そう告げると驚くリュカ。そういえば、以前にも一度キーファが消えたことがありましたが…また戻って来てくれるでしょうか。 お別れと言われてはいそうですか、と納得するわけにもいきませんし。 とりあえず先に進んだ二人を追うべく、城の中へと進むアドニスとリュカ。 すぐに合流できました。キーファが消えたことを告げると、やはり驚くナナリーとケイト。 前にキーファが消えた時は、シンバに封印され眠っていただけでした。今回もそんなんじゃねーの?と言うナナリーですが、 今の時点では何も分かりません。とにかく今は先へ進もう――状況はあまり芳しくないようだしな。 どういうことだと聞くと、どうやらこの場所が旅の最終目的地、魔王城だそうで。 伝承でしか聞いたことはなかったが、あまりにも酷似している。…もうちょっとこう、心の準備的なものがほしかった気もします。 なんにせよ、この奥に魔王がいるんですね。キーファのことも気になりますが、ここは気を引き締めていきましょう。 292 :Knight Night 意味のない塔~魔王城2:2010/03/28(日) 22 21 15 ID +tUchUws0 この城は絶海の孤島のど真ん中に存在しており、普通に脱出は不可能です。 シンバと合流して逃げるか、元を断つか。もちろん後者ですね。 意味のない塔に負けず劣らずトンデモ構造な魔王城。仕掛けを解きつつ進みます。 ちなみに王族トリオはここにもいます。どうやって来たんですかあなた方。 中ほどまで進むと、またしても死体を発見。人か、と思いきや、この死体こそが魔王でした。 バーンズ王に地味な嫌がらせをしていた彼です。その魔王が、死んでいる。 ――我々以外の何者かが、この城の中にいる。考えられるのは…シンバ? 龍の化身である彼なら、本気を出せば魔王を倒すことも容易かもしれません。しかし、それもただの推測です。 魔王討伐に来たら、魔王はすでに死んでました。これではあまりにも締まりません。 脱出方法もありませんし、もっとよく調べてみる必要がありそうですね。 さらに仕掛けを解きつつ進む魔王城。ヤマ○キジムみたいなワープゾーンを抜けると、 その先で待っていたのは、なんとキーファでした。 なんか生身の体ですしリュカにも見えてますが、とりあえず無事でよかったよかった! …と思った矢先、キーファの口から発せられたのは信じられない台詞でした。 「誰に口をきいている、女。我が名は第七世界が魔王キーファ。 絶対にして究極の――悪だ!」 魔王をやったのもお前かと尋ねるケイトに、肯定するキーファ。そして、次は貴様らだ人間ども、と。 どうして、僕たち仲間じゃないんですかと戸惑うリュカに、キーファは仲間だと、笑わせるなと冷たく言い放ちました。 俺たち仲間だろ、上手くやってきたじゃねえか!叫ぶナナリー。しかし答えは、 「貴様らのような人間風情、この魔王キーファは知らぬ、存ぜぬわ!」 どうやら、元いた第七世界で死んでから以降の記憶を全て失っているようです。 だが、記憶などあってもなくても同じこと。吾輩が人間ごときと上手くやっていただと?冗談ではない! 恐怖せよ、人よ。貴様らの灰すら、この世に残さん! キーファが叫ぶと同時に、強大な魔力が辺りを包みます。 戦わなきゃいけないんですか、というリュカに、ケイトは呟きます。「そういう、試練なんだろう」 意味のない塔、その最上階に四宝がそろったとき、その者には大いなる力が与えられる。 ただし、かわりに“痛み”をともなう試練を受けなければならない。それが、力を得るための審判である、と。 そんなことのために、戦わなければいけないのか。他になんとかならないのかと詰め寄るリュカとナナリー。 しかし、ケイトは答えません。それが“試練”だというのなら…仕方ないのでしょう。 293 :Knight Night 意味のない塔~魔王城3:2010/03/28(日) 22 23 15 ID +tUchUws0 何をゴチャゴチャ言っている、とキーファ。そしてアドニスに、貴様を見ていると苛々する、と言います。 「貴様は一体何なのだ!何故そんな目で――“人”を見るような目で吾輩を見る!!」 仲間だから、と即答するアドニス。そのとき一瞬キーファの記憶が戻りかけ、また消えてしまいました。 「知らぬ…知らぬ!貴様らのことなど、断じてッ…!!」 混乱するキーファに、アドニスが告げた言葉は、 「今、助ける」 ……というわけで、まさかのVSキーファ戦。 その強さはアドニス自身よく知っています。物理的にも精神的にも辛い戦いです。 なんとか制しキーファは膝をつきますが、こっちも相当しんどいです。いろんな意味で。 「さすがは第七世界の魔王、といったところか…」 「…当然だ。気づくのが遅いわ」 お前…俺たちのこと分かんのか?尋ねるナナリー。帰ってきた言葉は、 「…知らぬわ、貴様など。 ……この、オカマ魔女が――…」 バカお前心配かけんじゃねーよ、と笑うナナリーに、濃すぎて忘れきれなかったとキーファ。 アドニスたちと殴り合ってる最中に、ぽんっと思いだしたようです。壊れた中古品みたいな思い出し方ですね(BYケイト で、せっかく生身の体をゲットしたことだし、日ごろの恨みつらみをぶつけようとしたけど…負けてんのな。 思い知ったか、とナナリー。思い出してくれてよかった、とリュカ。 でも、負けたんだし魔王さんは魔王失格ですね、と言うリュカに、 薬売りごときが言ってくれるわと文句を言いつつ、それを認めるキーファ。 ここらで魔王の看板は下ろしたらどうだ、そもそもお前は魔王であろうとし過ぎたんだよ。 その潜在意識が“試練”に感応して、こんなことになったんだ…とケイト。 キーファを止めたのは、“魔王”ではなく、ただの“キーファ”として彼に接したアドニスの力だとも。 魔王という肩書きはもはや必要ない、キーファは“仲間”だ。 その瞬間、眩い光が辺りを包み……再びアドニスの中に戻ったキーファ。 またよろしく、と言うアドニスにキーファは笑い、「またしばらくは我慢してやろう。魔王の次の再就職先を見つけるまではな」 余談ですが、上記イベントを見た直後から、メッセージウインドの「魔王キーファ」の表示が ただの「キーファ」に変わります。 筆者は人に指摘されるまで気付かなかったのですが、地味ながらいい演出だなあと思ったり。 ともあれ、おかえりなさいキーファ! 294 :Knight Night 意味のない塔~魔王城4:2010/03/28(日) 22 24 50 ID +tUchUws0 キーファの帰還を喜ぶ一同でしたが、そこに水を差す声が。ガネットです。いつから居たんですか。 どうしてここに、と聞かれ、あっさりと答えるガネット。 「私が、この世界の真の魔王よ」 魔王はさっき死んだだろ、どういうことだと詰め寄るナナリーに、囮だ、とケイト。 考えてみれば、誰も魔王の正体を知りません。そこを突かれ、同士討ちまでさせられかけたとは大した策士です。 こうなったらガネットを倒してしまいたいところですが、よく考えたら、まだ魔王のカーテンとやらを破る方法を入手していません。 するとガネットは、あるわよ、と一振りの剣を投げてよこしました。それがあれば、魔王のカーテンまっぷたつにできるわよ、と。 やったー!と言いたいところですが、いくらなんでもあっさりしすぎじゃないですか? わざわざ敵に塩を送るような真似をするなんて、何を考えているんでしょうか。 「言ってくれるわね、人間4人にも勝てない落第魔王が」 「なんとでも言うがいい。もう魔王は廃業したのだ」 するとガネットは目を伏せ、ほらまたそういうこと言う、と呟きます。 「そんな設定、してないのにね」 設定。シンバもそんなことを言ってましたが、どういう意味なんでしょう。 「私の最後の希望は断たれた。もう全ておしまいよ、だから私はここに来た。 ――アドニス、あなたにお別れを言うために」 「何を言っていると、聞いている」 いいわ、全部教えてあげると笑うガネット。 「この“絵本”の結末を」 話は上でしましょ、と階段を上り消えたガネットを追う一行。 四宝の剣はこちらにあるのに、ガネットは妙に余裕の態度です。まさかまだ余力を隠してるんじゃと勘繰りますが、 ガネットはそんなつもりはない、本当に追い詰められてるのよ、と言います。 「とりあえず、あなた達に与えられた魔王討伐の旅…いえ、この“絵本”の結末は譲るわ。 あなた達の勝ちよ、アドニス」 とはいうものの、魔王本人にはいおしまい、と言われて終わる魔王討伐なんてものはありません。 それに、気になる単語がまた増えましたし。 何を企んでいると聞かれ、もう企むのはやめたと答えるガネット。ぜんぶあなたたちが狂わせた。 電波もここまで来ると不愉快だと吐き捨て、ガネットに向かっていこうとするキーファ。 ですがガネットは表情一つ変えず、あなたの正体を教えてあげる、と言いだしました。 あなた達も知らない、あなた自身の真実を。 「あなたは、あなた達はね。“絵本”の魔王。作りだされた存在。 たった一人の人間のために、たったひとつの物語のためだけに生まれた、登場人物の一人。 いい、キーファ。この世界はね――“絵本”なのよ」 297 :ゲーム好き名無しさん:2010/03/29(月) 15 58 48 ID CxK5xFAv0 ナイトナイトの人乙です! なんかすごく面白いんだけどどうしよう、ちょくちょく出てくるドリュー一行が好きだ どうしようもない村長殴りたいんだけど可能? 254 :Knight Nightの人:2010/05/23(日) 22 01 53 ID sbjZHGdf0 お久しぶりです、前回からだいぶ開いてしまいましたが フリゲKnight Night、続きを投下していきたいと思います 前スレ 297 勇者一行は実は全体的にみるとあんまり出番多くないんだぜ その分濃いけど あと村長については…うん、まあもうちょっと待て では次レスより投下、ガネットの回想からです。 255 :Knight Night ガネットの回想1:2010/05/23(日) 22 03 03 ID sbjZHGdf0 あるところに、世界がありました。 世界は、恐怖に包まれていました。 ――魔王。世界はたった一人の魔王によって、支配されていました。 恐怖と絶望による、絶対支配。放たれた多くの希望は散り、あまねくは未来への悲観のみ。 その世界は、死んでいました。 ゆっくりと、確実に、死んでいきました。 そんな世界に、一人の少女がいました。 少女は、魔女の家系に生まれました。 幼いころから才能にあふれ、絶望の世界においてなお、希望を持った少女でした。 少女と魔王は、出会いました。 出会いと言うにはあまりに一方的で、あまりに残酷。 少女の村は魔王の手により滅び、少女はひとつの選択を求められました。 慈悲などではなく、ただ“使えそう”だったから。 従いたかったわけではなく、ただ“生きたかった”から。 魔王は、アドニスといいました。 少女は、ガネットといいました。 ただただ、絶対的な支配。力による支配。 逆らうものも、そうでないものも、次々と死んでいきました。 火は燃え、家は崩れ、何も変わらない光景。 ただひとつ、変わっていったのは―― 「…結果を示せ。お前なら出来るだろう?ガネット」 「はい、アドニス様。あなた様の、思うがままに――」 それは狂気。それは歪み。 それは――恋でした。 故郷を焼かれ、家族を焼かれた少女がたどり着いたのは――絶対なる力に対しての、愛情でした。 256 :Knight Night ガネットの回想2:2010/05/23(日) 22 04 05 ID sbjZHGdf0 突然。いつだって、それは突然でした。 少女がすべてを失った時も、何かを得た時も、そして今回も――突然、でした。 「…許さない」 「……」 「言い返してくださいよ」 「……」 「殺してくださいよ。なんで、そうなっちゃったんですか。 おかしいわよ…以前までのあなたなら、魔王アドニスなら、私を殺してた…!」 「……すまない」 「やめて。謝るあなたなんて…見たくない」 「すまない、ガネット。俺は――」 ――魔王であることを、やめる。 その日、魔王は死にました。 ただの人になるというアドニス。 突然、でした。 残虐にして傲慢、力の象徴であった彼は――その日たしかに。 ガネットの中で、死んだのです。 アドニスは魔王であることをやめ、人間に降伏することを告げました。 そのときの彼は、ただの人でしかなくて。 少女はただ、涙したのです。 257 :Knight Night ガネットの回想3:2010/05/23(日) 22 04 47 ID sbjZHGdf0 まもなくです。ガネットが、すべてを知ったのは。 そこは、隠れ里。心当たりがありました。 魔王アドニスが久しぶりに、自ら出陣し襲った隠れ里。 滅ぼしたと聞いたその村に、アドニスと、少女がいました。 「…やめようと、思う」 「……何を?」 「…魔王」 「そっか。…うん、そっかー…」 「俺は、人になれるのか…?」 「あはは、もう人だよ…アドニスは」 「…そうかな」 「そうだよ」 「…ありがとう、――…」 すべて。すべて、ガネットには理解できました。 目の前の少女が――すべてなのだと。 思えば故に…愛さなければ、憎しみきれないから。 だから、少女は魔王に恋をした。 恋から覚めた少女が憎んでしまったのは、自然の理。 十二時の鐘の響きとともに魔法は解けて――ガネットは、行動しました。 「どうしても、往かれるのですか」 「…ああ」 「人間の城なんかに魔王がいけばどうなるか…分かっていますよね?」 「……ああ」 「どうしても?」 「償いきれないとしても…それが、俺の贖罪だから」 「…あの子の、せいですよね」 「…何故、お前が」 ――それは、「魂砕き」の魔法。 名前の通り、人の心を殺す魔法。 魔王の心は――砕かれました。 背後から、油断の一撃。強力な魔王といえど、ひとたまりもなく。 魔王の魂は、死にました。 永遠の眠りについた、魔王アドニス。 穏やかな眠りの中で、ガネットは、行動しました。 258 :Knight Night ガネットの回想4:2010/05/23(日) 22 06 08 ID sbjZHGdf0 すべてを焼き払い、すべてを殺戮し。 最後に残ったのは魔王の骸と、ガネット自身。 「…悔しい?滅茶苦茶にしてやったわ。 ……あなたがやろうとした事だものね。悔しいわけ、ないよね。 それって…悔しいな……」 「ねえ、返してよ。あなたが奪ったもの。ぜんぶ返してよ。 返してよ…魔王アドニスを返してよ…!!」 すべてを失ったガネット。最後の最後で彼女が求めたものは、 失われた、魔王アドニスの魂。 けれど魂は砕かれて、失われたものは戻りません。 ならば、作ればいい。 彼の歩んだ道を。 作ればいい。一から、すべてを。 舞台も、役者も、シナリオも、演出も。 魔王アドニスの人生すらも、すべて作り出して。 一から、魔王を作りましょう。 魔王アドニスを、彼の魂を作りましょう。 259 :Knight Night 魔王城~絵本の外1:2010/05/23(日) 22 07 44 ID sbjZHGdf0 だからもう終わり。この馬鹿げた物語も――ここで終わらせるわ。 間違って積み上げた積み木は、崩さなければいけない。この世界を作ったのは私。 だから――壊すのも私、あたりまえでしょう? 最後に、愛しいあの人と同じ体をした、あの人になるはずだったあなたに挨拶をしたかった。 「……黙れよ、ガネット」 創造主だか何だか知らんが、これ以上貴様の与太話には付き合ってられんとキーファ。 吾輩たちは誰かのためになど存在しておらん、吾輩は吾輩のために生きている。 たとえ相手が神だとしても、それだけは否定させん。 だから、というわけではないが、アドニスお前も気に病むな。 キーファの言葉に、ナナリー、リュカ、ケイトも賛同します。 誰かに言われたからじゃない、みんなアドニスのことが好きだから、だから此処にいるのだと。 そのやり取りを見て、ほんと嫌になっちゃう、と呟くガネット。 どうしてこうなっちゃうのかしらね。どうしてあなたを―― ――二回も殺さなきゃ、いけないのかしら。 ガネットが放った魔力が、アドニスの胸を貫きました。 倒れ伏すアドニス。 私もすぐに行くからね、と笑うガネットに、ついにナナリーがブチ切れました。 「待て、ナナリー!!」 「止めんなケイト!コイツは…コイツが、アドニスを…!」 「状況を見ろ!」 「てめえこそ状況を見ろよ!そこに倒れてんのは誰だよ!? 俺たちの仲間だろうが…離しやがれケイト!!」 ですが、ケイトは言います。相手が創造主だとするならば、一糸も報いることはかなわない。無駄死にだ。 そしてガネットがアドニスにかけた魔法は、魔王アドニスにかけたのと同じ「魂砕き」の魔法。 寂しくなんてないから。すぐに皆そっちに行くから。だから―… 「……油断したな、ガネット」 一瞬の隙をついて、アドニスが放った強力な魔法がガネットに降りかかりました。 「前から君は、詰めが甘かったものね。 だからこそ――僕がつけ込む隙が出来た」 「アドニスくん…?」 「いや、違う。あれは…」 それはアドニスではなく、そのオリジナルとも言うべき存在。 魔王アドニス、その人でした。 (念のため補足ですが、たびたびアドニスにコンタクトを取って来ていた長髪の男性の正体が魔王アドニスです 261 :Knight Night 魔王城~絵本の外2:2010/05/23(日) 22 09 26 ID sbjZHGdf0 あなたは私が壊したはず、というガネットに、確かに魔王アドニスは死んだよ、言うなれば僕は残りカス、 君に砕かれた魂の一片だと返す魔王アドニス。 僕は魔王アドニス“だった”者。すべての決着をつけにきた。 どういうことだと尋ねるケイトに、魔王アドニスの魂はほとんどが消えてしまったが、 ほんの少し僅かに生き延びた魂は肉体にとどまり、 騎士団長アドニスの中でチャンスを待っていたと魔王アドニスは答えました。 「待っていたというわけね…私に復讐する機会を…!」 「復讐か。そう呼びたければそう呼べよ。だが僕は終わらせに来た。 僕が始めた憎しみだ、終わらせるなら、僕の手で――」 傷は深く、相手は魔王アドニス。ここにきて、ガネットはとうとう暴走を始めます。 「邪魔よ…みんな邪魔よ!私の世界から…消え失せろおおぉ!!」 強大な魔力が辺りを包み、気がつくとそこは鬱蒼とした森の中でした。 あんなの全部夢だよね、と呟くリュカに、何も答えないナナリー。 そこで初めて、リュカはアドニスの姿が見当たらないことに気付きます。 気が付いたら三人だけが此処に倒れてたんだ、とナナリー。 いわく、ガネットが先ほど放った魔法は、かつてナナリーがかけたものと同じ、異空間に飛ばす魔法だそうです。 ケイトは傍らに落ちていた本を拾い上げ、ここはガネットと魔王アドニスが元いた世界…絵本の外の世界だと言います。 本に記されていたのは、紛れもなく自分たちが今までいた世界の物語でした。 これで、ガネットの言い分が正しかったことが証明されてしまいます。 絵本のストーリーはそのままアドニスたちの旅の記録でしたが、 エンディングの部分だけ強引に書き換えられた跡がありました。 ”哀れな魔女の計画は失敗し、魔女は世界を滅ぼすことを決意した。” ”燃え盛る世界。最早誰も止める術を持つものおらず…” ”すべての命は死に絶え、燃え尽き…魔女自身の身すら朽ち果てて。” ”狂った絵本の世界は終わりを迎えた。めでたしめでたし…” いくらガネットが創造主とはいえ、はい終わり、で世界を滅ぼせるはずはない。 これはおそらく、これから起こるであろうシナリオだとケイトは言います。 止められるとすれば、それは私たちだけだ、とも。 262 :Knight Night 魔王城~絵本の外3:2010/05/23(日) 22 12 07 ID sbjZHGdf0 ですが、ガネットに立ち向かうだけの力も、元の世界に戻る手段もありません。 絶望的な状況に、押し黙ってしまうケイトとナナリー。そんな中で、リュカだけが前向きでした。 「大丈夫、ですよ。いつだってそうだったじゃないですか。 無理だって思ったことも、もう駄目だって思った時も、僕たち何とかしてきたじゃないですか」 それだってガネットの仕組んだシナリオの一端なんだろ、と返すナナリーですが、リュカはあっさりと反論して見せます。 「そうかもしれません。でも…そのガネットさんの計画を壊したのも、僕たちです」 神のような、絶対的な存在であるガネットの計画すら破れた。 それはいつだって、アドニスが何も言わずに引っ張って助けてくれたから。 でも、もうアドニスはいない。 リュカは泣きじゃくりながらも続けます。 好きだから。たとえ作りものだとしても、僕が生まれたあの世界が、 アドニスやみんなに会えたあの世界が大好きだから。 と、ふいに皆の耳に、聞き覚えのある声が届きました。 「いつまでうじうじするか見物だったがな。 ま、お前にしては上出来だったぞ…リュカ」 声の主は、紛れもなくキーファでした。しかもなんと生身です。 「あの世界はなかなかに居心地がいい。その世界を我が物顔でどうこうされるのは… …癪に障るわな?」 ならばどうする?――反逆だ。 奴が神だというならば、神をも殺す覚悟があればいい。 キーファが生身の理由はここでははっきり明らかにされません。本人いわく「魔王城のときと同じ感じ」で、 何者かがキーファに、実体化するだけの魔力を与えてくれたらしいです。 おそらく魔王アドニスでしょうけれど。 まあそれはどうでもいい、とキーファ。一番借りを作りたくない奴に借りが出来た、と嘆きます。 どうやらアドニス、自分が攻撃を食らった際、キーファの魂を最優先で守ったそうで。 そのアドニスがどうなったのかは、咄嗟のことだったゆえにキーファにも分からないといいます。 だが、魔王アドニスの魂もかろうじてだが生き長らえていたんだ。殺しても死ななそうなあいつが、そう簡単にくたばってたまるか。 キーファの言葉に、ナナリーとケイトも浮上。あの場にいた奴は全員こっちに飛ばされたはずだから、 まずは魔王アドニスを探し出して話を聞こう、ということに。 北の方角に小さな集落があるので、まずそこに行ってみましょう。 (余談ですが、アドニスがいないのでここからしばらくは操作キャラがキーファになります 263 :Knight Night 魔王城~絵本の外4:2010/05/23(日) 22 12 54 ID sbjZHGdf0 件の集落に着いてみると、住人は全員が幽霊でした(このゲームこういうの多いですね それも、自分たちの意志とは別に現世に無理やり留まらされているようです。 集落の長である女性に話を聞きます。長は魔王アドニスのことを知っているようで、詳しい話を要約すると、 ・この集落は元々隠れ里で、自然と共に行き自然と共に死ぬ、すべてをあるがままに受け入れるという部族が住んでいた。 ・魔王アドニスが攻め込んできた時も、滅びを受け入れるつもりだった。 が、一人の娘がそれに抵抗し、結局里は滅びず、そこから魔王と娘の交流が始まった。 ・それからしばらく経って、娘が「魔王さんはもう来ないよ」と呟いた次の日、里は炎に包まれた。 おそらく魔王の配下の、魔女の手によって焼き殺された。 ここまでの話で分かる通り、ガネットが滅ぼした隠れ里がここです。 そして、魔王アドニスが”死んだ”地。 自然と共に生き、自然と共に死ぬ里の住人にとって、死してなお現世に縛り付けられている現状は とてつもなく耐えがたいことなのです。 長は続けます。この大陸はとても小さく、あるのはこの集落と、「交信の神殿」という神殿のみ。 魔王アドニスがいるとしたら、そこしかないだろう、と。 交信の神殿には、数多くの世界との繋ぎ目になっている、という伝承があるそうです。 ここからさらに北上した先の、大森林地帯の中に入り口があるというので、さっそくそこに向かうことにしましょう。 長に礼を言って集落を出ようとすると、長が「一つ言い忘れた」と呼びとめてきます。 いわく、先ほどの話の娘は、村が焼き払われた際留守にしていたため、どうなったのか長にも分からないそう。 たぶん死んでるとは思うが、もしも生きていたなら伝えてほしい。 「いろいろありがとうよ、放蕩娘」と。 264 :Knight Nightの人:2010/05/23(日) 22 15 14 ID sbjZHGdf0 今回はここまで。 ちなみにガネットの回想シーンは、ほぼゲーム内の文章そのまんまです。 続きは明日の夜にでも。 276 :Knight Night 魔王アドニスの過去~精神世界1:2010/05/25(火) 21 32 39 ID M7gQAmVZ0 閑話休題4。魔王アドニスって長いので、ここからは公式の愛称である「魔ドニス」を使わせていただきます。 了解の意を伝え、集落を後にする一行。 言われた通り北へ向かうと、たしかに神殿があります。魔法陣から中に入り、仕掛けを解きながら建物内を進むと、 テレビのようなものが置いてある部屋に辿りつきました。 そこに映っていたのは、魔ドニスの旅の記録。 リュカ、ナナリー、ケイトのオリジナルにあたる人物と旅をし、魔王討伐に成功したものの仲間たちは全員死亡。 仲間たちの想いを胸に王城へ戻るも、国王は大陸統一を狙って戦争を起こすことを考えており、 その際魔ドニスを指揮官に据えるつもりだと言われます。 (魔王を討った勇者が出たことでこの国は他国から一目置かれるようになっており、 戦争を起こすなら今しかない、というのと、加えてその勇者(魔ドニス)が指揮を執るなら兵の士気も高まるだろう、という考え 仲間たちがせっかく築きあげた平和を、この人は壊そうとしているんだ。 それならいっそ――俺の手で。 それが、アドニスが壊れた理由。魔ドニスが魔王になった理由でした。 某オルステッドを思い出したのは筆者だけではないはずです。 そのうちに魔ドニスはガネットを拾うのですが、それにはある理由がありました。 お前は俺を憎んでいただろう? 俺を越える魔力の素質があっただろう? それなら――俺を殺してくれよ。 魔ドニスが少女と出会ったのは、そんなときでした。ちなみに少女の第一声は「意気地なし!」 死にに来たのか、そうでないなら俺に一発見舞いに来たのかと尋ねる魔ドニスに少女は違うと答えます。 「最初は話せばわかると思った。あなたは人間だと思ったから……でも、違った!」 それが悔しい、と泣く少女。 人間じゃないなら、お前に俺はどう見えている?人でなしか?それとも魔物か? 魔ドニスがそう訊ねると、少女は魔ドニスを思いっきりひっぱたきました。 「最初に言ったよ。あなたは意気地なし。人なのに人であることから逃げてる、さいってーの卑怯者よ!」 何度でも言う、この意気地なし。 それが、彼にとっての転機でした。 277 :Knight Night 魔王アドニスの過去~精神世界2:2010/05/25(火) 21 33 27 ID M7gQAmVZ0 それから、魔ドニスは毎日のように少女のもとを訪れるようになりました。 くだらないことも、そうでないこともたくさん話すうちに少女は魔ドニスを歓迎してくれるようになり、 魔ドニスの荒みきった心もどんどん癒されていきます。 そして、彼は決意します。魔王であることを――やめる。 ただの人として、新たな一歩を踏み出そうとした矢先に、 すべてを知ったガネットの手にかかり、魔ドニスは魂砕きの術をかけられてしまいます。 もとはといえば、すべて俺のせいだったんだ。俺がするべきだったのは、壊すことではなく。 もしもう一度チャンスが与えられるなら、すべての責任を果たしたい。誰もが笑って終われる、ハッピーエンドを迎えたい。 まだ終わりじゃないと信じよう。俺にはまだ、やり残したことがあるのだから。 これが、魔ドニスの魂(の一片)がアドニスの中に宿るまでの経緯です。 テレビの部屋を抜けて進むと、そこには魔ドニスが待っていました。(見た目アドニス、中身魔ドニスですが アドニスは無事なのかと尋ねると、彼の魂は僕の中で、かろうじてだけど生きていると答える魔ドニス。 ですが魔ドニスは続けます。「僕は彼にこの体を明け渡すつもりはない」と。 創造主であるガネットに、創造物であるアドニスたちがいくら抵抗したところで勝ち目はない。 だから、アドニスに体を渡したところで無意味だという魔ドニス。 (裏を返せば、魔ドニスだけはガネットの創造物ではないのでなんとかなるかもしれない、ということ だから君たちにすべてを託すことはできない、という魔ドニスに、何も言い返せないケイトとナナリー。 やっぱりといいますか、言い返したのはリュカでした。 「たしかに、そうかもしれません。でも――僕、勝ちます。 僕はガネットさんを倒すために、アドニスくんに会いたいわけじゃない。 ただ、会いたいから…そのためなら、ガネットさんにだって負けません。 だからもう一度、アドニスくんに会わせてください…!」 こっちのわがままで人の体をよこせと言っているのは分かってる。 それでも、もう一度会いたい男がいるんだ、とナナリー、ケイト。 たしかに無謀かもしれん、だが無茶も無謀も、道理ごと押し通すと決めたのだとキーファ。 君たちの気持ちはよくわかった、アドニスはこんなにも愛されていたんだね、と魔王アドニスは微笑みます。 ならば、見せてほしい。君たちがガネットという壁を壊すことが出来るのか。 君たちの眼前の壁――僕という壁を、壊して見せてくれ。 魂の一片とはいえ、かつては大陸を支配した魔王です。 勝てるのか、と呟くケイトに、リュカは返します。「勝てるか、じゃダメです。勝つんです!」 それによりナナリーも浮上。いまさら口上も無粋だな、とキーファも加わり、VS魔ドニス戦です。 278 :Knight Night 魔王アドニスの過去~精神世界3:2010/05/25(火) 21 34 36 ID M7gQAmVZ0 魔ドニスに勝つと、君たちならガネットも打ち倒せるかもしれない、君たちの決意に賭けさせてもらうよと言われます。 最深部まで来てほしいというのでそこまで行きます。 ここは唯一他の世界とこちらの世界を繋ぐ場所。魔ドニスが言うに、「アドニスはかろうじてだけど生きている」の 「かろうじて」は、皆が思っているよりもずっと深刻な状況なのだそう。 ガネットがアドニスに魂砕きをかけた時、魔ドニスは手段を問わずに「アドニスの魂を守る」ことを最優先にしました。 結果どうしたかというと、魔ドニスはアドニスの魂を仮死状態にしたうえで、体の奥深くに隠したのです。 その魂を蘇らせなければアドニスは帰ってこない。そしてそれは、とても大変なこと。 「今からこの部屋と僕の心を繋ぐ。君たちに、僕の心の奥で眠る、もう一人の僕を助けてほしい」 危険は承知です。今更引き下がるなんて選択肢はありません。 ひとつ聞きたい、とキーファ。アドニスの魂を戻した後、貴様の魂はどうなる? 心配しなくていい、魂の優位性を交代するだけだと魔ドニス。 もう一人の僕が表に出て、僕は内側に引っ込む。今までどおりだよ。 よかった、お前の魂がどうにかなったらやっぱ悲しいし後味も悪いというリュカ達に、 君たちにまた会えてよかった、と魔ドニスは笑いました。 「さあ、時間がない。僕の魔力で君たちを送るよ。――宜しくね、皆」 強い魔力に包まれ――気がついたときには、そこはもうアドニスの精神世界でした。 「意外とフツーだな」とケイトは言いますが、魔法陣あるし壁や床は岩っぽいし、これフツーなんですか? ともかく奥に進んでみると…やっぱりフツーじゃないです。 まず地形がめちゃくちゃです。今まで旅をしてきた場所がベースになってるみたいですが、いろいろ混ざりすぎです。 今まで出会ってきた人も見受けられますが、話しかけるとみんな電波です。 「人は、醜い」「世界は、美しくなんかない」「それでも、世界は進んでいく」… 電波を無視して奥へ進むと…そこには、氷漬けにされたアドニスの体がありました。たしかにこれは厄介です。 どうやって起こす?→とりあえず呼んでみるか、ということで口々に声をかけてみますが、こうかは ないようだ。 「エロ本見るー?(Byケイト)」「お前の母ちゃんでーべそー!(Byキーファ)」で起きてこられても困りますけどね。 279 :Knight Night 魔王アドニスの過去~精神世界4:2010/05/25(火) 21 35 24 ID M7gQAmVZ0 と、突然女性の笑い声が響きます。女性は自らを、「アドニスの恐怖」だと称します。 彼女いわく、アドニスは表面上はもう一度皆と戦いたい、旅をしたい、一緒にいたいと思っていますが、 深層心理では「怖い」…世界の真理が、ガネットが、何もできない自分が怖い。 そしてなにより、自分を恨んでいるかもしれない皆が怖い。そう思っているようです。 彼女は続けます。私は「アドニスの一部」である以上、出来るならあなたたちを傷つけたくはない。 このまま立ち去ってもらえたら嬉しい。けれどその気はないというのなら――容赦はしない。 とはいえ、こいつを倒せばアドニスは目覚めるのでしょう。なら立ち去るなんて選択肢はry ガネットが怖い、負けるのが怖い、それは分かる。が、自分たちのことが怖いというのは許せない。 貴様がアドニスだというのならなおさら、ぶっ飛ばしてやる。 「分かりやすいわね、あなたたち。嫌いじゃないけど…私の定義が、あなたたちを拒絶する!」 というわけで、VSアドニスの恐怖。 下すと、突然地響きとともに地面が大きく揺れ出します。アドニスが目覚めようとしているのだと、 後から来た魔ドニスが説明してくれます。 本来なら彼は来られないはずでしたが、どうやら状況が変わったらしく。 ここはアドニスの精神世界なので、アドニスが目覚めてしまえば崩壊してしまうのだそうです。 最初に来た時の魔法陣を使えるようにしておいたから、崩壊が始まる前に戻れと魔ドニス。 彼はこの場に残り、アドニスの目覚めの手助けをするといいます。 この場は魔ドニスに任せて魔法陣まで戻ろうとする一行でしたが、キーファはこの場に残るつもりのようです。 もともと精神体なんだし大丈夫だ、というキーファを置いて脱出する一行。 てめぇ嘘ついたらぶっ飛ばすからな!(Byナナリー 一行が去ったあと。 魔ドニス「いいのかい、嘘ついちゃって」 キーファ「…貴様に言われたかないわ」 この世界が崩壊してしまえば、この世界に残っている存在は助からない。 引き返すなら今だよという魔ドニスを、キーファは抜かせ阿呆と切り捨てます。 「我が輩の存在は、どこぞの誰かさんの魔力で成り立っておる。 たとえ元の世界に戻れたとして、その誰かさんが精神世界と心中したんじゃ、 我が輩の存在もそう長くは持つまい?」 280 :Knight Night 魔王アドニスの過去~精神世界5:2010/05/25(火) 21 36 56 ID M7gQAmVZ0 どうせいつかは消える定め、なら悔いのない最後を選びたい。 貴様だってそうだろう、と返され、魂の一片でしかない自分がそう長くは持たないのはわかってた、と魔ドニス。 だからこそ、出来るだけのことをしたかった、とも。 彼いわく、アドニスの魂は目覚めようとしているけれど、あと一歩のところで踏み出せずにいる、のだそう。 「本当は僕が残って、その一歩になれたらって思ったんだけど… どうやら、もっと適任がいたみたいだね」 魔ドニスの体から魔力があふれ、引き換えにその体はどんどんと透けていきます。 何をした、と尋ねるキーファに魔ドニスは答えます。 「僕の最後の魔力だ。これで、僕が消えても君は…だいじょうぶ、だから」 色々あったけど…振り返ってみれば、幸せだった。 願わくはこの物語に、最高のハッピーエンドを。 それが、彼の最後の言葉でした。 (余談ですが、このときに挿入されるスチル、消える瞬間の魔ドニスはえらい奇麗です 281 :Knight Night 魔王アドニスの過去~精神世界6:2010/05/25(火) 21 37 52 ID M7gQAmVZ0 ここからはキーファのモノローグになります。 王城でアドニスと出会うまでは、ひたすら闇の中を彷徨っていた。 漠然とした意識しかなく、ひどく寂しかった――貴様には分からんだろうな。 あの頃の自分には何もなかったが、今は違う。 アドニスは全然言うこときかなかったし、リュカはうるせーし、ナナリーは面倒だしケイトは変態だし。 色々あったし、頭痛かったけど――けれど、皆憎めなくて楽しかった。 この世界が造られたものだというなら、それでいいじゃないか。自分たちには思い出がある。 言いたかないが…信頼してるよ。だから、簡単に棄てようとなんてすんな。 見届けるだけの力は――今の自分には、もう残されてはいないけれど。 糞かったるかったあの旅も、胸糞悪いこの世界の住人も、忘れねーから。 忘れてやんねーからな。 なあ、アドニス。 ――楽しかったよ、ありがとな。 (ここで画面が暗転、場面は精神世界の外。アドニスが倒れている 精神世界を抜けた先は、見覚えのない洞窟でした。 以前アドニス一人で探索した、北の火山洞窟によく似ていますが… 仲間たちがアドニスを発見し、起こしてくれます。第一声は「ハロー」でした。 相変わらずの空気破壊に安心した様子の仲間たち。ですが、すぐに気付かれます。 キーファが、いないことに。 水差すような真似すんなよ、とキーファの名を叫ぶナナリーを、ケイトが静かに制止します。 お前だって分かっていたはずだ、と。 おそらくは魔王アドニスも、というケイトに、全員で生きなきゃ意味ねーだろ、とナナリー。 一気に沈んだ空気を浮上させたのは、アドニスでした。 「…意味はある。僕は忘れない――だから、世界を救おう」 ※前述の通りアドニス君の台詞は二択式なのですが、ここでは選択肢が一択しか出ず、 強制的に上記の台詞になります。 これは「アドニスの自我の目覚め」(プレイヤーに左右されない)の表現だそう。 この演出は今後も何度か出てきます。 ついでに、これまでずっと無表情だった彼が初めて笑うのがこのシーンでもあります 282 :Knight Night どうしようもない村~大穴へ1:2010/05/25(火) 21 39 35 ID M7gQAmVZ0 そうだな、やれるだけやってみよう、というケイトに続き、リュカとナナリーもやる気上昇。 とりあえずこの洞窟出ようぜということで、出口に向かいましょう。 ※自由に動けるようになる直前、キーファの「あとは任せたぞ」という声が聞けます。 そしてこれ以降、キーファがいなくてもキーファの技を使えるように。 火山洞窟を抜けると、外で待っていたのはシンバでした。 お前どこで何やってたんだよと聞けば、今までガネットに捕まっていたのだそう。 本気で消されかけたがギリギリのところで逃げ出して来た、体の調子はあんまりよくないけれど、 そんなこと言ってる場合じゃない、とシンバ。 どうやら世界の真実も、ガネットがやろうとしていることもぜんぶ分かっているようです。 ガネットは世界に大きな穴をあけ、そこから世界を滅ぼそうとしているそうで、 すでに北西諸島の周辺には四つの穴が開いており、今は小島ほどの大きさですが、 いずれは世界全体を飲み込むほどの大穴になってしまいます。 さらに穴からは大量の魔物が噴き出しているため、このままだと穴が広がりきる前に 世界が崩壊してしまう可能性もある、と。 何か手はないのかと尋ねると、穴の中央にはガネットが放った守護者がおり、 そいつを倒せば穴はふさがるはず、とシンバは答えます。 穴の数は四つ、アドニスたちの人数も四人。一つずつ全員で回っている時間はありません。 というわけで一旦解散し、大穴の同時攻略といきましょう。 しかし穴までどうやって行くのか、その方法は簡単に見つかりました。 世界の危機をぼーっと見てるような人はそういません。北西諸島それぞれの村の村長さんが、 協力を申し出てくれたのです。 穴まで案内してくれるというので、ナナリーは臆病者の村付近の穴へ。 リュカは平和な村付近の穴、ケイトは思ひ出の村付近の穴へ、それぞれ行ってくることに。 さて残るはどうしようもない村付近の大穴だけですが…シンバいわく、 あの村は世界の危機が迫っていても、協力なんて頭にないみたいだそうです。 それでも、村の協力がなければ穴までたどり着けません。 シンバに龍に変身するだけの力が残っていればよかったのですが、ガネットに捕まっていた分 消費しており、それも辛い様子。 駄目元で村に出向き、船を貸してもらえないか頼んでみることになります。 283 :Knight Night どうしようもない村~大穴へ2:2010/05/25(火) 21 40 26 ID M7gQAmVZ0 村に行ってみると、全体的に諦めモード漂う嫌な感じです。 村長に会えば、相変わらず爽やかに「どちら様でしたっけ?」…この野郎。 かくかくしかじかと事情を説明し、そういうわけで船を一隻貸してくれないかと頼んでみれば、 村長の返事は「お断りします」。 「当たり前じゃないですか。世界の危機が迫れば、やれ一斉に世界が協力するとでも お思いでしたか?…無駄だというんですよ、世界を救うだなんて」 「あなた方もこの世界の真実を知ったんでしょう? 創造主が壊すと言ったんです、 逆らうだけ無駄じゃないですか?」 ならそうやって何もしないでおとなしく死ぬ気か、というシンバに、 村長は淡々と答えます。 「無駄なことのために必死になって…馬鹿らしいんですよ。 どうせ無駄なんです、諦めましょう?」 なら勝手に諦めてろ、と珍しく(?)吐き捨てるアドニスに、村長はやはり表情を変えずに そうさせてもらいますよ、と。 さらに村長は続けます。以前あなた、得にもならないこの村を救ってくれましたよね。 あれから村は平和になりましたけど――感謝されるとでも思ってます? ふざけろ、ですよ。 勝手に救世主気取り。馬鹿じゃないんですか? 気持ち悪いんですよそういうの。 熱くなるなんて馬鹿らしい、あなただって本当はそう思ってるんでしょう? そんな村長に、アドニスは返します。 「悲しい人たちだ。――そう思いたければ、そう思え」 苛立ちを露わにする村長。と、突然懐かしい声が響きました。 「アドニスー!久しぶりだぜー!」 「会いたかなかったけどな」 ドリュー一行です。たしか火山洞窟以来ですか、ずいぶん久しぶりな気がしますね。 お元気そうでなによりです。 そして、村長とドリュー一行は何やら顔見知りの様子。しかもものすごい険悪ムードです。 アドニス、外に来てほしい、とドリュー。なんと大穴まで行く手段を用意してくれたそうです。 これに乗らない手はありませんね。 284 :Knight Night どうしようもない村~大穴へ3:2010/05/25(火) 21 41 29 ID M7gQAmVZ0 一部始終を聞き、同じ穴のムジナってやつかい反吐が出るね、と吐き捨てる村長。 ドリューはこともなげに返します。 「なら見てるといいぜ、アンタが諦めた勇者の生き様。 俺たちがどこまでやれっかを――見てるんだぜ、兄貴」 ここで明かされる衝撃の事実! どうしようもない村長は、実はドリューの兄だったんだよ! な なんだってー>Ω ΩΩ 知らないよ君なんて、という村長に、俺はよく知ってると返すドリュー。 兄貴、昔は優しかったんだぜ。 外で「彼ら」が待ってるよ、とホランドに促され、村の外に出ると、 そこにいたのは王族トリオでした。 えーっといつから会ってないのか今ちょっと思い出せないんですが、とりあえず久しぶり! ミカはアドニスを見た瞬間泣きついてきます。かわいいです。 どうしてここに?と聞けば、ドリュー達から全部聞いた、とゲイル。 アドニスたちが魔王城でガネットの話を聞いていたとき、実は背後にドリュー達もいたんだそうで、 これは大変と各村に伝えて回ってくれたそうです。 ずいぶん情報伝達が速いなと思ったら、ドリュー一行のおかげだったんですね。 そこから王族トリオにも伝わり、アドニスの力になりたいと連れてきてもらったようです。 で、「力になる」の具体的内容ですが、 なんと王族用の船を出すので、大穴まで送り届ける役を任せてくれないか、と。 ドリュー達も護衛としてついてきてくれるそうなので、ここはお任せしちゃいましょう。 船は村の南に泊めてあります。準備を整えて、いざ大穴! ※全くの余談なんですが、上記イベントのあとで武器屋に行ってみると、 キーファ専用だったはずの「魔王の太刀」が普通に売られてます。86000Gで。もちろんアドニスが装備できます。 今後のイベントで最強武器が手に入るんですが、ラストまで魔王の太刀装備のまま乗り切った、という プレイヤーは結構多いようです。かくいう筆者もその一人。 そして説明文がまた切ない。“きっと誰かが使ってた。” 285 :Knight Night どうしようもない村~大穴へ4:2010/05/25(火) 22 00 18 ID M7gQAmVZ0 そんなこんなで船に乗り込む一行。操縦はバーンズ王が担当してくれます。 その間にドリュー達は、どうしようもない村との関係について詳しく話してくれます。 三人ともあの村の出身で、ドリューは幼いころから勇者に憧れていたのですが、 村中の人間からお前にゃ無理だと馬鹿にされ、ムカついたから村を飛び出して旅を始めた、という感じ。 そんなのひどい、とミカは言いますが、それをひどいと思わねーのがあの村なんだよ、とイライザ。 出来もしない夢を見るのは愚かだ、身の丈にあった生き方をしろ。 そんなどうしようもなく現実主義な住人が集う、どうしようもない村でしたが、 お前はこういう生き方をしろ、と決められた通りに生きることに我慢がいかず、 俺らで魔王倒して勇者になって見返してやろうぜ!とイライザの提案により、三人は村を出ることを決めたそうです。 その途中で出会ったのがアドニスたちだったわけですが、アドニスには勝てないし魔王はあんなんだし、 やっぱ世界を救う勇者にはなれねーな、と笑うドリュー。 でも、と言いかけたところで、突然バーンズ王から声がかかりました。 前方にご注目あれと言われて目を向けると、大穴から噴き出した魔物の群れがこちらに向かっているのが分かりました。 恐ろしい数です。まともに相手をしていたのではキリがないでしょう。 と、バーンズ王はシンバに声をかけます。「お主…龍じゃな?」 何故分かったのかというと、本人いわく「龍の知識を持つ王…と“設定”されておるみたいでの」 今龍に変身する力は残っとるかと聞かれ、ほとんど皆無っスがここから大穴まで程度なら何とか、とシンバ。 バーンズ王はそれで十分と笑い、「あの大群にばれぬよう大穴まで飛んでくれ。――アドニスを乗せてな」 それしかないぜ、とドリュー。魔物は僕たちが引きつける、とホランド。 てめーをぶちのめすよりは簡単だ、行って来いとイライザ。 そしてバーンズ王はシンバに、もうひとつ頼みがある、といいます。 「ミカとゲイルも、連れていってくれ」 儂ら一行は戦力にならん、儂は船の操縦があるから離れられないが、二人は足手まといになるからというバーンズ王。 「お世辞にも良い王ではない儂じゃがな…やはり、親とは馬鹿な生き物みたいだよ」 笑いながらそう言うバーンズ王に、ミカは強く反発します。それを止めたのは、ゲイルの平手打ちでした。 バーンズ王はアドニスに言います。 「いろいろすまなかったな。そういう定めだとしても、きちんと謝らせてくれ。 ――今まで、ご苦労じゃった」 あとは任せてください、というアドニスに、王は何も言わず頷きました。 さあ、そろそろ時間がありません。アドニス、それからミカとゲイルはシンバの背に乗り、目指すは大穴です! 286 :Knight Nightの人:2010/05/25(火) 22 01 33 ID M7gQAmVZ0 今回は此処まで!もうクライマックス近いですね 続きは明日か明後日かに。 132 :ゲーム好き名無しさん:2011/01/26(水) 21 38 05 ID L4VOg0uk0 フリーゲーム「Knight Night」の既出部分の続きをリクします どなたかお願いします。 442 :ゲーム好き名無しさん:2011/03/10(木) 00 43 10.35 ID NPnJvt6T0 132 ほぼ最後までいってね?と思って確認しに行ったらいいとこで終わってるな 前書いてた人ほど細かくは書かないけどそれでよければ でもどうせあと少しだし、とか思ってそこそこ書いてたら割と長くなった と言うわけで次からフリゲの「Knight Night」いきます ●既出部分の適当まとめ いい加減で面白おかしい世界にて魔王討伐を目的に旅をしてきたアドニスたち。 しかしこの世界は魔女ガネットによって作られたものだった。 かつて存在したガネットが愛した魔王アドニスをもう一度作り上げるための箱庭。 途中まではうまく進んでいたものの、何故か少しずつガネットが作り上げた物語からアドニスたちは外れていった。 もうこんな世界はいらない、とガネットはこの世界を壊そうとする。 アドニスの中に眠っていた魔王アドニスの助力によって一度は彼女を退けることに成功する。 だが魔王アドニス、そしてアドニスの中にいた魔王キーファもまた消滅してしまう。 ガネットは諦めることなく、世界中に大穴を開けそこから世界を滅ぼそうとする。 時間もないので仲間達で手分けして大穴へと向かうことに。 443 :Knight Night:2011/03/10(木) 00 45 24.36 ID NPnJvt6T0 アドニス、そして王族兄妹ミカとゲイルは竜族のシンバの背に乗り何とか大穴にまで辿り着いた。 しかし以前に受けていた傷が酷いシンバはもはや歩くのもやっとな状態。 それでもシンバは「あの人との約束があるから最後まで見届けたい」と同行を望む。 大穴の最奥には幼い姿をしたガネットがいた。 これはガネットの悲しみ。彼女は自らの魔力と共に悲しみを置いていったのだ。 「アドニス、ワタシヲアイシテヨォォォォ!」 何故いつも私だけ。幸せになりたいだけなのに。 嘆きと共に襲い掛かるガネットの悲しみを、アドニスは倒す。 ――ありがとう。君を裏切って、愛してあげられなくて、ごめん。 かつて伝えられなかった「魔王アドニス」の言葉と共に。 大穴に巣食った力を撃破したところで、シンバがくずおれる。もう限界だった。 「最後まで見届けられないのが残念ッスけど、あとは大丈夫。 俺の中のあの子が……」 力尽きるシンバにアドニスたちは寄り添った。光と共にシンバは眠りについた。 ……が、次の瞬間シンバがいたところに女の子が立っているではないですか。 「はじめましてアドニス。久しぶり、かな?」 彼女はルシル。魔王アドニスの友達。魔王アドニスを変えた少女。 魔王アドニスがガネットに殺される少し前、ルシルもまた彼女によって殺されてしまっていた。 暗闇に堕ちた永遠とも思える一瞬の間に、ルシルはアドニスとガネットに何が起こったのかを知った。 そしてガネットがこれからしようとしていることも。 恨んでないとも、憎んでないとも言えば嘘になる。でも、それよりも。 魔王アドニスが救われて欲しかった。ガネットの愛が報われて欲しかった。 何より、これから生まれてくるもう一人のアドニスに違う道を歩んで欲しい。 そんな思いが奇跡を呼んだ。 シンバがルシルを見つけたのだ。ガネットの物語の登場人物。 本来はただアドニスたちを城へと送り届ける役割をもつだけの存在。 ルシルはシンバと同化した。その瞬間、シンバは物語の世界の理から外れた。 ほんの僅かな楔。結果としてこれがガネットのシナリオを崩壊させたのだ。 444 :Knight Night:2011/03/10(木) 00 47 28.79 ID NPnJvt6T0 ルシルはガネットを救いたい、と言った。「彼が望んだハッピーエンド」のために。 残ったシンバの力を借りてルシルは竜へと変化し、他の仲間を集めて最終決戦の地へと向かう。 目指すはガネットの待つ大穴、ネクロノミコン。 ネクロノミコンの最奥にガネットは待っていた。 アドニス達が来たことに驚きは無い。 「ねえ、私に作られた貴方が、どうして私に逆らうの?」 ガネットは叫んだ。私は幸せになりたいだけなのだ、と。 幸せになるために努力しても、頑張っても、いつも上手くいかない。 自身の作り物にまで振り回されることにガネットは怒り狂い、全てを消そうと「切り札」を出してきた。 彼女が世界を生み出した時に気がついた、世界の法則。 世界は常に「世界自身を滅ぼそうとする」法則を持っている。 それは災害として襲い掛かることもあれば、魔王や魔物を生み出して世界の脅威とする。 魔王アドニスが魔王として堕ちたのも、恐らくはその法則に飲み込まれたから。 ガネットはその法則の力を「ラグナロク」と呼んだ。 魔王アドニスを狂わせた力に頼ることにガネットは最後まで抵抗感をあらわにしていた。 だが、この世界を滅ぼすためにはもう致し方ない。 ガネットがどれだけ自身でこの世界を滅ぼそうとしてもアドニスたちは抵抗し、打ち勝ってくるのだ。 誰にも入ることが出来ない世界の核へとラグナロクと共に行き、邪魔されること無くこの世界を滅ぼす。 「私の、全てが狂ったこの世界なんて存在しちゃいけないのよ!」 そう言い残してガネットは姿を消した。 辿り着くこと叶わぬ場所へと逃げられてしまい、もはやこれまでかと嘆いたその時。 「はろ~アドニス。王様、奇跡の生還~」 なんとそこに現れたのはバーンズ王。船が沈没する間際、助けられたのだと言う。 彼らを助けたのはどうしようもない村の人々だった。村長であるドリューの兄が船を出したのだ。 さて世界の核にまで行く方法にバーンズ王、そしてミカとゲイルに心当たりがあると言う。 王族にのみ伝わる「神降ろしの儀」(キーファを呼び出した儀式)を応用、「召喚」を「送還」する力にすることで指定の場所に送り届け られるのではないかと言うことである。 ただし、大掛かりな儀式になるので送れるのは1人だけ。 最後の決着をつけるために、アドニスは1人世界の中心へと向かった。 445 :Knight Night:2011/03/10(木) 00 51 17.97 ID NPnJvt6T0 世界の核で、膨れ上がったラグナロクと共にガネットは待っていた。 もはやここまで来てはラグナロクを止めることなど誰にも出来はしない。 「2人で一緒に……消えましょう」 ガネットの言葉にアドニスが拒否の意を示すと、彼女はラグナロクを差し向ける。 あまりにも強大な力。なす術も無くあっさりとアドニスは力尽きた。 「さよなら、アドニス。最後にせめていい夢を」 まだ、終わりじゃないよ。 聞き覚えのある声。その声と共に、数多の声がアドニスに届く。 今まで過ごしてきた世界の人々の声。 王城の騎士、何の変哲も無い村、ご恩と奉公の村、全力の漁村、平和な村、臆病者の村、思ひ出の村、そしてどうしようもない村。 今まで歩んできたアドニスの道のりは、無駄ではない。 「彼」はアドニスに立ち上がる力を与えた。だが、それだけ。 ほんの少しでも攻撃を受ければまた倒れてしまうだろう。 でも、大丈夫。きみは、僕とは違う。 1人じゃ、ないんだ……。 だから、一緒に行こう。アドニス! 魔王アドニスの声に導かれ、アドニスは立ち上がった。 ラグナロクは目の前の彼を滅ぼそうと圧倒的な力を以って立ちはだかる。 ただひとり立ち向かうアドニスと共に、彼の大切な人々の声が空間中に広がった。 「アドニス、お前は1人じゃねえ!」 ドリュー、ホランド、イライザ――勇者一行の声が。 「大切なもう一人の家族へ届け……一緒に生きよう、アドニス!」 ミカ、ゲイル、バーンズ王――王族一行の声が。 「信じてるから……世界の絶望なんて世界の果てまで、ぶっ飛ばせ!」 リュカ、ナナリー、ケイト――共に旅をした仲間の声が。 「彼らが望んだ最高のハッピーエンドはすぐそこなんだ……! ねぇアドニス、最後だから言わせてね……ありがとう、生まれてきてくれて!」 ルシル――見守り続けた少女の声が。 「ふん、いつまで手こずっているつもりだ……阿呆」 そして聞き覚えのある声が。 「貴様の思いはその程度か?違うと言うなら気概を見せよ! 我らの!貴様と、我輩の歩んできた道のり! その全てを以って!あのデカブツをぶちかましたれ!」 それは、旅の始まりより共にあった――魔王の声! 「望むは一言!薙ぎ払え!」 446 :Knight Night:2011/03/10(木) 01 04 32.25 ID NPnJvt6T0 世界の人々の想いが集まり、ラグナロクは消え去った。 どこかすっきりした表情でガネットは倒れ伏す。 ラグナロクを破った力は「世界の力」だった。 作り物であったはずの世界によってラグナロクが敗れ去ったことにガネットは苦笑する。 だがラグナロクが破られたことで彼らのいる空間も消滅しようとしていた。 急いでルシルが迎えに来て、シンバの残した力を使ってアドニスを脱出させようとする。 そんなことをすればルシルとてただではすまない。 そう言ってガネットは道を示した。アドニスが帰るための道を。 アドニスに3度も死んでほしくないから、と。 そしてガネット自身はそのまま残ろうとする。 一緒に帰ろう、と手を伸ばすルシルの言葉を拒否して。 ルシルはアドニスを先に脱出させ、ガネットと向き合った。 「馬鹿ね、あんた」 「前、魔王アドニスにも同じこといわれたな。 似てるんだ、貴方と。だから放っておけないんだ。 あの人は変われたんだもの、貴方だって変われるよ」 ガネットにルシルは微笑んだ。 「ちょっと貴方は頑張りすぎちゃったんだよ。少し休もうね。 お疲れ様、ガネット。よく頑張ったね」 そっとガネットの後ろに影が立った……それはガネットが狂愛した人の姿。 一方みんなのもとへと帰るために、終わりなき道をひたすらに進んでいくアドニス。 彼を導く声が聞こえる。 最後の最後で、本当に世話のかかる男だな……。 悪態をつく彼の声に導かれるがまま、歩みを進めると―― 「遅いぞ」「心配かけんじゃねーよ!」 「おかえりなさい……アドニスくん」 アドニスは大切な人たちの下へと戻ってきたのだった。 ぼちゃん。 あ、海の上に帰ってきましたので。重力にしたがって落下しました。 ちなみにアドニス、カナヅチのようです。溺れてますね。ばちゃばちゃ。 ああっ助けるためにドリューが飛び込んでいきました!でもマッハで溺れた! 大惨事ですね。いつものこと?そうかもしれません。 447 :Knight Night:2011/03/10(木) 01 09 46.66 ID NPnJvt6T0 こうしてアドニスたちの魔王討伐の旅は終わりを迎えた。 それぞれ自分達の帰るべき場所へと帰り、それぞれの生活に戻っていった。 1ヵ月後。王城からそれぞれへ手紙が届く。 その内容は…… 「ねえ、アドニス。本当に聞いたんだよね?」 「彼の……声」 「よーし、じゃ行くぞい。”神降ろしの儀”完全ver!」 「皆が来てからでもいいんじゃ?」 「サプラーイズ、やりたいじゃん?」 「お出でませ!魔王・降臨☆」 ――おかえり、キーファ。 ――ただいま、アドニス。 HappyEnd! おわり。 どうしてキーファや魔ドニス様生きてるの?とか聞かないでください きっと力尽きてただけなんだよ!とかそんな感じだと思う あと、サブイベントの方も前の人書いてたね 連鎖イベント適当に書いてくるからちょっと待ってください 448 :Knight Night:2011/03/10(木) 02 12 15.49 ID NPnJvt6T0 連鎖サブイベント (最終決戦前に各キャラの家に行くと追加。各キャラ最強武器入手イベント) ・リュカ 祖父はリュカに彼女の両親の話をする。 彼女の両親もまたとても優しい旅の薬売りであった。 家を開けることの方が多く、祖父曰く「親としては失格」。 ある日ちょうど両親が村に帰ってきていた時、村で流行り病が広まった。 優秀な薬売りであった彼らは薬を処方することが出来た。だが量が足りなかった。 2人分、足りなかった。 そして村で薬を飲んでいなかったのは、リュカと両親だけとなっていた。 彼らは迷わず自分の娘に薬を飲ませ、そして死んでいった。 祖父が以前リュカに頼んだ薬草の配達、それは両親が最後に残した仕事だった。 成長したリュカが「薬売りになりたい」と言いだした時から、両親の仕事をリュカに完遂させようと思っていたのだそうだ。 祖父はリュカに共に決戦に連れて行ってやってくれと、両親の形見を渡した。 幼い頃のおぼろげな記憶の中に消えかけてしまっていた両親の真実にリュカは泣き崩れた。 ・ナナリー ナナリーが家に戻るとそこには「忘れん坊の村」の幼女村長が。 どうしてあんたがここに!?と言いたいところだが、ナナリーは知っている様子。 思い返すと面影があったのだ。「なあ……糞ババア」 なんと幼女村長はナナリーの祖母であった。死んだはずじゃなかったのか。 ある日暇すぎて死にそうだったナナリーの祖母はどっきりのために仮死の薬を作って飲んでみた。 そしたら効き目が強すぎて本当に死にかけてしまった。おい。 そんな状態の祖母を見つけたナナリーは本当に死んだと思って土葬してしまった。そりゃそうだ。 どれほどか時間が経ってようやく薬の効き目が切れて蘇生したが、ナナリーは騎士団長と共に魔王討伐の旅へと出ていた。 挙句の果てに薬の副作用か祖母自身は若返っていた。なんてこったい。 そこでナナリーたちにいたずらしてやろうと先回りを決行する。酷い。 忘れん坊の村にまで辿り着いた瞬間、忘れな草の効果で記憶を失ってしまった。んなあほな。 すると何となく自分が村長だった気がしてきたから村長をやっていた……ところにアドニスたちがやってきた、と言う訳である。 リュカの薬草のせいでしばらく後に記憶を取り戻し、戻ってきたという次第だ。 どこから突っ込めばいいのか分からないレベルのばばあの話にナナリーはぶちきれる。 だがそれでも、祖母が生きていてくれたことに彼は喜びを隠せないのだった。 449 :Knight Night:2011/03/10(木) 02 16 55.22 ID NPnJvt6T0 ・ケイト 「私と彼女の墓」 ケイトの庵には、ひっそりと建てられた墓があった。だがその墓の中は空っぽだ。 かつてケイトは世界に退屈していた。 彼は世界の全てを知り、そしてもう知るべきことが無いことを人としての「死」と同義だと悟った。 そして「賢者ケイト」の墓をつくり、その中に身の回りのもの全てを放り込んだ。 ある日、彼女がやってきた。自身の病を治す術を求めてケイトを訪ねてきた。 ケイトは知っていた。その病は不治のものであることを。 だがケイトは言えなかった。思わず治療法を調べる、と言ってしまった。 すると彼女は手伝いたいと申し出た。奇妙な同棲が始まってしまったのだ。 日々「調べるフリ」をしていたケイトだったが、そのうち「本気で調べる」ようになっていた。 彼の世界は変わっていた。だがどれだけ調べても不治の病を治す術は見つからない。 ある日、彼女は姿を消した。 彼女のせいでケイトが苦しんでいることに気付いてしまったから。 共に生活を送るうち、彼女はケイトを愛していた。素敵な思い出ができたと喜んだ。 だから彼女はケイトの下を去った。 数ヵ月後に送られてきた彼女からの手紙に、ケイトは涙した。 泣いて、泣いて……そしてケイトははじめて、見上げた空が美しいことに気がついた。 世界が愛おしいと思えるようになっていた。 以上でおわり アドニスの最強武器入手イベントはコラボキャラ関連なので省略する レベル上げ意識しなくてもストーリー進められるくらいには手軽なボリュームなんで 気になるならやってみることをお勧めしとく。フリゲだし
https://w.atwiki.jp/niconicomugen/pages/8780.html
概要ストーリー、用語集及びシステム ストーリー 操作移動 攻撃 イグジスエンハンスゲージ GRD、トランスファーステイト UNDER NIGHT IN-BIRTH UNDER NIGHT IN-BIRTH Exe Late UNDER NIGHT IN-BIRTH Exe Late[st] UNDER NIGHT IN-BIRTH Exe Late[cl-r] MUGENにおけるUNDER NIGHT IN-BIRTH エコールソフトウェアとフランスパンが共同開発した対戦格闘ゲーム。 フランスパンにとっては渡辺製作所時代から13年経って初のオリジナル商業作品である。 初期バージョンは2012年に稼働。翌2013年にバージョンアップ版の『Exe Late』(エクセレイト)、 2015年に『Exe Late[st]』(エクセレイト エスト)、2021年に『Exe Late[cl-r]』(エクセレイト クレア)が稼働。 いずれもセガの汎用Windowsアーケード基板「RINGWIDE2」で稼働し、『無印』は稼働終了、それ以降はALL.Net P-ras MULTIで現在も配信中。 概要 『メルブラ』によってアーケードを経験したフランスパン(旧・渡辺製作所)による、初のオリジナル商業作品という事に加え、 世界観に密接に関係した異様に気合の入った数々のゲーム内用語や、奇天烈極まるルビの振られた主人公の技、中二病チックな勝利台詞など 良くも悪くも00年代前~中盤のラノベっぽさを前面に押し出した作風と売り方で話題となった。 そのように用語や世界観を全力で構築する一方で、肝心のストーリーは非情に簡素だったりと、これまた良くも悪くもラノベっぽい。 もっともこれは旧態依然としたアーケードモードを採用したせいで、CPU戦に多くの情報を詰めこめなかったという事情もあると思われる。 ジャンルも曰く「正統派近代小説感覚・2D対戦格闘ゲーム(ピュア・ラノベナイズ2Dヴァーサスアクションゲーム)」。頭痛してきた 設定面はともかく、ゲーム内容については従来のコンボゲーからの脱却を謳い文句に掲げ、 コンボ自体はそこそこ長いものの、従来の所謂「エアダッシャー、あるいはアニメゲー」として一括りにされるような、 「空中ダッシュから強判定をばら撒き、引っかけてから起き攻めループ」というものではなく、あくまで地上戦が主体になる。 特に空中ガードはあるが地上技の殆どが空中ガード不可であり、飛ぶと容易に落とされる事もあって独自のゲーム性を保っている。 概要として特記しておくべきものが本作最大の売りであるGRDゲージシステム。 詳細は後述するが、このシステムと全般的な崩しの弱さによって、 目を疑うような強力な攻撃が跋扈するゲームにも拘らず、攻め一辺倒では不利を取られるという画期的なゲームバランスとなっている。 ゲームシステム以外では特にBGM、グラフィックについては非常に高い評価を受けている。 特にキャラクターのドット絵に関しては0から直接ドットを手打ちという職人芸の極致のような手法によって非情に枚数の多い流麗な動作が描かれており、 グラフィック面で内外から非常に高評価を受けている同業他社をして驚愕せしめる、といったエピソードもあるほど。 「多数の装飾品がついたスカートが風にはためく様」などは本当にすべて手打ちであるのか疑いたくなるほどに滑らか、かつ自然であり、 フランスパンの職人芸を代表する作品となっている。 ドット絵参考。いかがわしい目で見るんじゃないぞ ストーリー、用語集及びシステム 世界観、及び作中用語がそのままシステム用語になっている都合上、ストーリーを含めたこれらを同じ項で紹介。 構成上どうしてもネタバレを含むので閲覧には注意。 + ... ストーリー 夜の闇に潜む「虚無」と呼ばれる怪物。虚無に魂を食われた者は偽りの死を与えられ、人で在り人為らざる者「偽誕者(インヴァース)」として目覚める。 彼らは「顕現(イグジス)」と呼ばれる超常的な力を身に宿し、人を超えた能力を行使する。 満月の夜に現れるとされる赤い闇夜の怪現象「虚ろの夜」。無限の顕現が湧き出るとされるその中心「深淵」。 そこには「顕現」を求める偽誕者が数多く集る。野望のため、そしてプライドのため。 彼らは己の能力を振るい、それぞれの想いを胸に「深淵」を目指し戦い続ける……。 古来より「虚ろの夜」の秩序を守る番人「夜刀」。 永遠を旅する夜刀の姫リンネは偶然立ち寄ったこの街で、探し求めていた運命の剣を手にした少年ハイドと出会う。 顕現を食らう怪物「虚無」とその能力を行使する「偽誕者」。 元来希であった存在が急増している原因を調べる最中、 一際強大な力を誇る新興勢力「忘却の螺旋(アムネジア)」が長、「『眩き闇(パラドクス)』のヒルダ」の悪しき企みを耳にする。 絶対に見過ごす事はできない──、少女は「眩き闇」の討伐を決意し一人姿を消した。 少年はその姿を案じて少女を追う。 こうして「虚ろの夜」の下、多数の「偽誕者」達の物語が幕を開ける──。 (公式サイトから抜粋) + 専門用語集をささっと解説 通常、人間は知覚することのできない「存在する力」に満ちている。 しかし、虚無に「喰われる」、虚ろの夜に長く触れすぎるなどした場合に、体を満たす「存在する力」が欠ける事がある。 その際、そこには「何か別の力」が流れ込み、その人は別の存在として「誕まれ変わる」。これが偽誕者(インヴァース)の誕生である。 偽誕者となった者には、その力…「顕現(イグジス)」を操る能力が目覚める。 ゲーム的には所謂EXゲージとして可視化されている。 偽誕者となった者は怪奇現象「虚ろの夜」の内部に入れるようになる。 ここは虚無が生息する顕現に満ちた一種の異空間であり、中に入ると外側の一般人を知覚・干渉できなくなる。 ステージの背景に人間が全くいないように見えるのはこのため。 稀に虚無に引きずり込まれたり顕現の才能を持つ一般人が迷い込んだりすることもあり、作中のキャラクターの中にもそのような経緯を辿って偽誕者になったものがいる。 本作では体力はヴァイタルヴェセル(Vital Vessel、「生命の器」)と呼称されるが、これが0になると「器(ヴェセル)が割れる」状態となる。 こうなると「一切のゲージを使った行動ができなくなる」、つまり常人と殆ど変わらない状態になる。 作中では割とサクサク殺った殺られたみたいな表現が出てくるが、 基本的にはマジで殺る気満々の一人を除いて実際に殺していたりはせず器割れ状態にしているような扱いになっている。 なお、作中には人でない連中も出てくる。 この時はゲージはFLS(ファルス)という名前に変化する。発揮する力に違いはなく、両者は使い手が異なるだけでほぼ同様のものである。 操作 レバー+4ボタン。攻撃はA(弱攻撃)・B(中攻撃)・C(強攻撃)の3種、そしてDは「イグジスアクション」。ゲージに関わる特殊な行動で用いる。 移動 キャラごとに統一されておらず、二段ジャンプができるキャラや空中バックステップ、急降下などを行えるキャラがいる。 ダッシュもランとステップのキャラがそれぞれ存在。 開幕前行動については『無印』までは有り、『EL』以降は削除。 攻撃 パッシングリンク 所謂チェーンコンボだが、Pass(経路)のLink(繋がり)の名の通り本作にはチェーンの制限は無い。 一度使用したものでなければCBAだろうがCABだろうが繋ぎ放題で、『メルブラ』時代に存在した逆走専用の補正もない。 ガードさせて隙の少ないA系統で締める事が出来るため、固めが基本的にかなり強力である。 スマートステア A連。キャラごとに設定されたコンボが出るが、上記パッシングリンクの唯一の制限である「一度使用した技」をこれのみもう一度使用できる。 ちなみにそのまま連打すると必殺技、ゲージがあればEX必殺技まで出し切る。 インクリース 特定の攻撃はボタン押しっぱなしで溜めると特性が変化する。ブローバックエッジ。 中には下段が中段になるなど初見殺しなものもあり、一筋縄にはいかない。 イグジスエンハンスゲージ 略称はEXSゲージ…つまりEXゲージという事である。 最大200%まで溜める事ができ、ゲージはラウンド間持ち越し。 用途としてはイグジスアクション、100%消費するC必殺技、200%消費するインフィニットワース(超必殺技)、 100%以上全ゲージ消費するヴェールオフがある。 ヴェールオフ 所謂メルブラの強制開放。通称は「VO」。ダメージの無い吹き飛ばし攻撃判定と共にゲージが一定時間減少し続けるが、 効果時間中は攻撃力アップ、EX技を少ないゲージで使え、 インフィニットワースやインフィニットワースイグジストがゲージ残り全てと引き換えに使用可能。 つまり通常不可能な3~4ゲージコンボが実現可能。 通常のヴェールオフは横に吹き飛ばすので切り返しに使える(その代わり反確)が、 コンボ中に使うと上に吹き飛ばす「クロスキャストヴェールオフ(CVO)」となる。 インフィニットワースイグジスト IWE。無印時代は体力30%未満の状態で、ゲージ200%溜めてから最大溜めVOを当てると出せる。一撃必殺技。 条件が非常に厳しいが特に最大溜めVOがコンボに組み込めるのが2キャラのみであり、それ以外ではロマン技同然であった。 『EL』以降は体力30%未満の状態でゲージ200%、もしくはVO中にABCD同時押しとコマンド変更。 所謂昇竜であり、切り返しの無いキャラは頼るしかない。 VO中はIWの上位版のような感覚でダメージを出すために使えるようになった。だがヴォーパル状態でないとGRDが割れるので、タイミングを考えないと一転不利に。 Dボタンを使う行動は総じてイグジスアクションとされ、そのいずれもがEXS(イグジスエンハンス)ゲージを消費する。 コンセントレート D長押し。EXSゲージをGRDゲージ(後述)に変換する。 アサルト 前D。リープアタックと空中ダッシュとハイジャンプを足して割ったような性質。 使用すると「相手の目の前に着地する軌道でジャンプする」。密着ならその場で小さく、遠距離なら大きく飛んでくる。 シールド、ガードシールド 後ろD。ガードシールドはガード中に後ろD。 所謂特殊ガードだが、距離を離す以外にはあまり特殊な事はおこらない。 それよりもGRDゲージを増加させる効果が重要である。 ガードスラスト ガーキャン。ゲージ100%も使用する上にヴォーパル解除、ヴォーパルで無ければGRDが割れるという非常に重いデメリットを背負う。 このデメリットがどれほど重いものかは後述。 GRD、トランスファーステイト 本作の攻防の核となるシステム。 画面下部中央には、円のゲージ「トランスファーステイト」と、左右に分かれた升目(グリッド)のゲージ「GRD(グラインドグリッド)」がある。 円のゲージは一定周期(約16カウント)で1周する時計の役割で、GRDは上手い攻撃、上手い防御をした際に増加する戦況の優勢を表す。 1周した際に、GRDゲージをより多く確保していた側が「ヴォーパル(Vorpal、鋭い)」状態となる。 このヴォーパル状態になると、攻撃力が10%増加するほか、特殊なイグジスアクションが使用できる。それがチェインシフトである。 チェインシフト DDと素早く2度押す。 簡単に言うとGRDゲージをEXSゲージに変換しながら暗転してモーションをキャンセルする、つまりゲージが「増える」ロマンキャンセルである。 更に一定量以上のGRDを持った状態でチェインシフトすると補正が切れる。 バウンドもリセットされるしコンボ中1回と制限のあるジャンプキャンセル回数も回復…とまぁやりたい放題である。ここまで溜まる事はあまりないのが幸いか。 GRDゲージが溜まる「上手い行動」は以下の通り。 前進 攻撃を当てる シールドで防御する 投げを抜ける コンセントレーション 逆にゲージが減る行動は以下。 後退 バックステップ 攻撃を食らう チェインシフト フォースファンクション(BC同時押しで出る特殊技。各キャラで内容は異なる) 本作は崩しが特別苛烈というわけではなく、そんな中にこれほど強力なシステムがあれば、 当然ながらコレを所持していたほうが絶対的な優位を得るのは必然。 そのため、特に周期の終わり際にはヴォーパルの奪い合いという読み合いが発生する事になる。 パッシングリンクの特性上、本作の固めは一見すると非常に強力に見えるが、 崩し切れないと相手にGRDをごっそり渡す事になるため、タイミングによっては大きなリスクを負う事になったりする。 こうやってうまく防いでいれば勝手にターンが入れ替わるため、本作はガードが非常に強いバランスと言われている。 一方で防御行動にもリスクがある。 GRDブレイク シールド状態で投げや崩しが当たる、ヴォーパル状態でない時にガーキャンやIWEをパナす、ヴェールオフに当たってしまうなどで、 GRDが「割れる」。割れたGRDの回復には1周期ちかい時間がかかるため、次のヴォーパルをほぼ確実に手渡す事になる。 本作の投げ抜けはAD同時押しでありシールドとコマンドが被っているため、 いくらガードが強いといっても、ひたすらしゃがみガードしてシールド連発…なんて事をやっていると、パリンパリン割れて不利を背負う羽目になる。 また、ブレイク中はイグジスアクションが使用不可。 アサルトすら使えなくなるため攻め手も大幅に制限され、時に試合の流れを決定づけるほど。 なお、GRDの満ち引きは、設定的には「虚ろの夜」を満たす顕現の力が潮目のように一定期間で満ち引きする事の再現のようである。 UNDER NIGHT IN-BIRTH 2012年9月20日より稼働。 通称『無印』。 参戦キャラクター ハイド、リンネ、ワレンシュタイン、カーマイン、オリエ、ゴルドー、メルカヴァ、バティスタ、セト、ユズリハ バージョンアップで追加 ヒルダ、エルトナム 当記事冒頭では「崩しの弱くガードの強い、地上戦主体のゲーム性」と述べたが無印ではその理念は無かったものと言っていい。 特に最初期のバージョンではGRDゲージ増加の条件である「攻撃を当てた時」が「攻撃を当てた数だけ増加」……つまりコンボ中にも適用されていたため、 ゲージを吐き尽くしてでも16カウントで1ループするコンボを作れば、あとは補正をリセットバウンドもリセットゲージも回収。再び同じレシピでループする。 すなわち永久コンボが異様に簡単に組める状態であった。 結局最初期バージョンはわずか2週間でバージョンアップされる事になるが、アプデ当日の午前に最後の1キャラの永久が完成。 全キャラが永久を持つに至ったと言われている。 そうして早期アップデートされ、チェインシフト後にコンボが続いていた場合、GRDゲージが増加する事は無くなった。 しかし、一撃通してしまえばどれほど相手にGRDを渡しても関係ないと言わんばかりの、超攻撃側優遇ゲーである事には変わりなかった。一部を挙げると、 小足と登り中段のそれぞれから状況がループする超激烈な起き攻めを持ったオリエ 永久は削除されようとも永久連ガは見逃されてしまったバティスタ 始動が入ったら70カウントの間コンボし続けるため、29カウント過ぎた状態で体力差がそこそこだったら勝ちが確定するリンネ などは有名であろう。 そんな魔境だった初代だが最終的には ガードさせて有利、相手を通り抜けてめくりになるダッシュCが直撃するとVO2回(8ゲージ)コンボで1万ダメージを叩き出すハイド 開幕前行動が可能なため、最速のダッシュと最速発生の立ちAによって相手を固めた状態からゲームが始まるセト の2強とされた。中でも空中戦に秀でたセトの評価が最も高かったようだ。 一方で、本作はマヴカプの豪鬼のように他社作品からのコラボが行われた作品でもある。 業界内でも久々のこの試みは、後にニトロプラスブラスターズなど他社作品にも波及していく事になる。 しかし本作最初のコラボキャラであるエルトナムは該当項目にもあるが、 本作の登場キャラを新人と読んで馬鹿にするかのような上から目線 メタネタの連発で世界観を完全にぶち壊す といった、稼働初期でこれから育てていくべき新規IPの世界観を台無しにしたキャラであり、 当然ながら本作のファンにも『メルブラ』のファンにも大変ウケが悪かった。 以上のような稼働初期の超・極端なバランスに世界観の破壊といった、円滑なスタートを妨害するかのごとき要素がこれでもかと散見され、 それにトドメを刺すかのように大会を勝ち残ったプレイヤーへのプロデューサーの暴言といったゲーム外での事件も重なり、 結果として本作は悪い意味で非常に目立つ作品となってしまった。 「悪い意味で有名ではあるが、当然プレイヤーはいない」、というのが本作の評価である事は当時疑いようのない真実であっただろう。 とはいえ、いっそ清々しいまでに攻撃に傾倒しきったゲームバランスは、やり込んだプレイヤーにとってはある種の中毒性があったのは間違いなく、 後の2作と比べ現在プレイする事が出来ないのが『無印』だけなのもあって、 「せめてトレモだけでもさせてほしい」「家庭用のおまけに無印がほしい」などといった声が少数聞かれたのも事実ではある。 UNDER NIGHT IN-BIRTH Exe Late 2013年9月5日より稼働、2014年7月24日にPS3版が発売。 通称『UNIEL』もしくは『UNIE』。 追加キャラクター ケイアス、アカツキ、ナナセ、ビャクヤ 「無印」が上記の通り、自業自得的に非常に評判の悪いものとなってしまい、わずか1年で大幅バージョンアップする事になった。 開始前行動の削除 登り中段の削除 (ジャンプの上昇中は全ての攻撃が上段になる) めくり攻撃の削除 (全て両ガード可能) GRDゲージは2Hit目以降増加しないように と、徹底したマイルド化とブラッシュアップが行われ、 概ね見えない崩しは投げのみであり、ガードが相応に強力な地上戦主体の方向にシフト。 刷新されたGRDシステムの評判も良く、本作において当初の謳い文句通りのゲームが完成した事になる。 続けてのコラボキャラであるアカツキについても、前作の反省を生かしてかSUBTLE STYLE側と綿密に連携し、 キャラの特徴を非常によく捉え、かつアカツキ電光戦記のストーリー内に組み込まれるといった良好なコラボレーションとなり、 いずれにおいても評判が非常に良く、作品の評価を向上させる事に成功している。と、その前に腹ごしらえを。腹が減っては何とやらだ 健全なゲーム性に戻ったついでに各キャラも大幅な調整が入り、火力の平均化や体力の見直しなどが行われた。 立ち回りゲーになった事で、特にリーチがあり立ち回りが強力なゴルドー、メルカヴァの評価が高い。 が、結局の所どのキャラでも戦えない、と言われるほど弱くはない。特にアカツキはこのバージョンでは最弱キャラ候補だったものの、 操作の簡単さやコラボキャラならではの魅力もあって、使用人口は最多クラスであったとされる。 UNDER NIGHT IN-BIRTH Exe Late[st] 2015年7月23日より稼働、2017年7月20日にPS3・PS4・PSVita版が発売、2018年8月21日にSteam版が配信。 通称『UNIST』もしくは『UNIELST』。 追加キャラクター フォノン、ミカ、ワーグナー、エンキドゥ 本作は販売をアークシステムワークスが担当。 もともと制作当初の段階からアークとも連携を取っていたものの、本作では改めて彼らのアドバイスを受け、 家庭用にて遂に本作独自の世界観を生かしたストーリーモード追加。 ……AC稼働から足掛け5年目の出来事であった。長い、長すぎる。 まぁ、ストーリーとはいってもクロニクル(前日譚)モードという、名前の通り従来のアケモの直前までの内容である。 後のストーリーが語られるかどうかは今後次第といったところか。 大型アップデートではあるが、内容はゲームバランスの調整プラスアルファ、程度のものである。 「無印」時代のゲージ200%ヴェールオフが火力を劇的にマイルドにした上で「クロスキャストヴェールオフ」となって帰ってきたが、 あとは追加キャラがいる程度であり、基本的に前作において当ゲームは殆ど完成系に至っている、という認識で良い。 UNDER NIGHT IN-BIRTH Exe Late[cl-r] 2020年2月20日にPS4・Switch版が発売、2021年4月15日に稼働。 通称『UNICLR』もしくは『UNIELCLR』。 追加キャラクター ロンドレキア 前作よりもアッパーされた最新版。 PS4・Steam版の『UNIST』を既に所持していた場合、無料のアップデートパッチを適用し各種DLCを導入することで『UNICLR』と同等の内容にできる。 PSVita・PS3版を所持していた場合はPS4版『UNICLR』を格安で購入できるキャンペーンが期間限定で実施されていたが、現在は終了済み。 追加キャラと追加カラー、そして細かなバランス調整(1000項目以上)が施されている。 調整内容は公式サイトにて公開中。 MUGENにおけるUNDER NIGHT IN-BIRTH 現時点ではロンドレキアを除いた全キャラクターが存在しているが、 原作が720pの高解像度グラフィックなだけあってMUGEN1.0以降専用のキャラが多い。 また原作再現性能かつ動画使用可能で製作されているキャラクターはバティスタとメルカヴァのみであり、 その他のキャラはいずれも独自のアレンジが施されている。 主に『GUILTY GEAR』などのアークゲーを基にしているものが多いようだ。
https://w.atwiki.jp/dholyland/pages/22.html
ストーリー 「やあ君『ぽぽ道ランキング』に参戦してみないかい? ファイトマネーもたっぷり出すよ バトルマニアも金の亡者も興味本位の其処の君も 転校生と戦うも良しライバルと競うのも良いだろう 死んじゃうヤツも居るけれどそんな事気にしちゃいけないよ」 謎の男 ぽぽ道に誘われ この夏、僕は魔人ファイトの世界へと足を踏み入れた…
https://w.atwiki.jp/class8/pages/12.html
ある晴れた春の日、その学校に異変は訪れた…。 消えていく生徒、閉鎖された校舎、招かれざる訪問者… ヒロインはこの絶望的な状況を打開し、光を見出すことができるのか―――! 製品情報 ゲーム:class eight ジャンル 学園恋愛ADV+RPG 対応機種 Winds98/HE/XT 必要環境 Pentium III 400MHz以上 推奨環境 Pentium III 800MHz以上 ゲームエンジン 瓜瓜2 発売元 無限会社WRYY メディア CD-ROM4枚組 発売日 4008年1月22日 販売価格 8,800ω レイティング じゅう(ry エンディング数 ∞ セーブファイル 300 画面サイズ 800×600 全画面表示 あり キャラクターボイス 脳内 メッセージスキップ 全文/既読 オートモード あり その他 CD-ROM初回版:設定資料集 先行予約特典:マジカル電波☆ぱなうぇーぶ可動式フィギュア
https://w.atwiki.jp/spellbreakjapan/pages/34.html
背景ストーリー +Scouting the Storm Release 19 Prologue Excerpts from the Journal of Garrick Enlightened Vowkeeper Book 4 - Page 48 The aftershocks started to subside not long ago. It has been only a few days since The Fracture but I can t know for sure. The first survivors who surveyed the devastation have all been consumed by the spellstorm. Even Fort Halcyon is said to be little more than rubble. Castle Bogmore is in disarray and there are no spare men to cover the lookouts. I fear the worst. Massive explosions ring out from the south, even as the quakes settle. Siren s Step had not needed defending in many seasons, so a fresh patrol was dispatched only four nights ago. The men returned this morning and said they had seen the edge of the world. At the cliffs the storm is still raging. Where there was once mountains and marshes, only clouds now remain. It is clear that the Highlands that I have called home have become hollow and I can t help but feel it is our fault. We received word last night that Longwatch still stands. There is little time to waste, we leave within the day. It saddens me that untold amounts of knowledge will be left behind but one day we will return. We must leave the Highlands now, no matter the cost. Book 4 - Page 73 I heard rumors that a group was able to return to the Hollow Lands and escape. Despite my distaste for these looters, I hunger for knowledge of the state of the world. Through my own means I was able to learn what they recovered. Besides several gauntlets, some with gems still intact, there were a few scraps of parchment. The fools could not read them, so I was able to acquire them for little more than an old rune. The scrolls contained powerful glyphs, the teachings of Waylyn the Scout. The stories say she was a phenomenal hunter, blessed with a gift of foresight. She was a formidable mage in her own right, but even more impressive leading a hunting party. With training we should be able to teach these skills to anyone that seeks enlightenment. +The Quest Begins Release 20 Prologue Excerpts from the Journal of Garrick Enlightened Vowkeeper Book 4 - Page 48 Refugees from the Hollow Lands continue to pour into Longwatch. They appear more and more wretched with each passing day, starved and barely clinging to life. Some that return have a look of corruption in their eyes and I know they have gazed into the Spellstorm. It pains me to see it, but I also find myself frequently watching the procession of these people. Ardin, the warden of Longwatch, has somehow established order…for now. I have been working with the city guards and the other Vowkeepers to provide support. We have not been successful in stopping the Vowbreakers from returning to the Hollow Lands. I suspect that many of them are even using the very same terrible power that caused The Fracture. I can always tell when a breaker returns because they seem somehow immune to the decay of the Hollow Lands. In my studies, I have found no teachings to put my concern with the breakers at ease, which fuels my curiosity further. We must remain strong and resist the urge to use these ancient items of power because we do not understand them. My studies have pointed to a book, very old, that could broaden our knowledge. There are mentions of an armorer, or even an entire race of them, that crafted the gauntlets. I must find this book, even if it means hiring a group of breakers to search for it. +Path of the Break Release 21 Prologue Excerpts from the Journal of Garrick Enlightened Vowkeeper Book 4 - Page 91 This morning, a Breaker came to see me. Imagine my surprise. She was quite a sight. Her hair was disheveled, her clothes worn and tattered, and she was clearly fresh from the Hollow Lands. As I am often reminded, appearances can be deceiving and are rarely important. The item this Breaker carried was what interested me. The Breakers know I pay a high price for any scraps of history they can bring me. It was a journal, very old, and likely very dangerous. I have spent the rest of the day and most of this night poring over the contents. Large sections are missing—which may be for the best—but I offered the Breaker considerable coin if she can find them. This journal supposedly once belonged to Ferec Snowlash, the grandfather of Leoven Snowlash, my current master. I have no way to know if it is authentic, but it is now my mission to find out. The contents of the journal read like a training manual for Breakers. It discusses, in detail, ways to control the power within the gauntlets. There are ideas and theories for how best to wield these weapons alone as well as in teams. Most of the back half of the journal is missing, so it is unclear who Ferec was training and what they expected to face. If this truly is Leoven s grandfather s journal, it means that he broke his vow long ago. I must think more on this, so it seems sleep shall have to wait yet again. My mind yearns for the days that I could make a trip to Respite Rock in the Hymnwood to ruminate in peace under the warm sun. It saddens me that those days will likely never come again. +The Fracture Release 22 Prologue Excerpts from the Journal of Garrick Enlightened Vowkeeper Book 4 - Page 38 "We were too late. The Fracture happened just before dawn. The corruption of Gyle has been unleashed. The earth shakes as the world hollows. The feral elements are draining from the land and into the Spellstorm. What has she done?" Excerpts from the Journal of Garrick, Enlightened Vowkeeper Book 4 - Page 42 The damage is worse than I imagined. The bridges leading north from Fort Halcyon are now shattered, even the bridge at Halcyon Pass. The quakes continue, only furthering the destruction. No messages have reached us from Banehelm Keep and it is only rumored that Longwatch may be unscathed. Word from across the land seems to only get worse with each new report. The Spellstorm surged last night and took with it the Vowguard unit I dispatched to recover the Vowkeeper stores from Lux Vault. Seeing the storm rise I had assumed the worst. To my surprise, a single survivor did return this morning. She seemed different, but the captain of the guard dismissed her so quickly I did not have time to study her for myself. I told the other Vowkeepers to be mindful if they hear of her and report back to me. Our job now is to serve the people and contain the heresy that caused this disaster. I knew this day could come and I was unprepared. I cannot let that happen again. +Hope s End Release 23 Prologue Excerpts from the Journal of Garrick Enlightened Vowkeeper Book 2 - Page 468 Today is my fourth day in Dawnholm and I now wish I was staying much longer. The sunrise over the Brimbriar mountains was magnificent. I have not felt this alive in many years. Even in the depths of my research into this fascinating place, I can barely pull my mind away from thoughts of her. I must focus…on my work. In the histories of Dawnholm, there are mentions of a vault locked deep within the central keep. The doors have been sealed for ages. Curiously, when I asked Keeper Harmon, he became quite defensive. I get the sense he does not want me here; he has made it clear it is not his job to help in my task. The keep itself has long been used as a school and training facility. Many Keepers come here for instruction and guidance. The lower floors contain numerous vaults and libraries full of a vast array of artifacts. I am surprised that so few of them have been properly cataloged, but that is why Hope asked for help. While most people love to dig through jewels and treasures, I am most interested in scrolls and tomes. There were many in the first vaults I explored, but now that we re entering the older stashes, I have seen very few. It almost feels as if they were taken elsewhere, but I know the vaults have remained untouched for centuries. I did find one torn page within an old chest that read "Truths of Gyle". I have seen that name in only one other book and was certain it would not be written anywhere else. Excerpts from the Journal of Garrick, Enlightened Vowkeeper Book 4 - Page 51 The devastation of Dawnholm is unspeakable. Where there was once old roads, the world itself is torn asunder. The grounds I once strolled through are now fields of ash. On the road to Longwatch I knew I would see many terrible things, but nothing prepared me for that. My knowledge of how this disaster unfolded is limited. I was unable to venture too close, but the destruction appears magnified towards the center of the keep. I knew that place well. It is nearly unrecognizable now, mostly just splinters. There are shards of stone puncturing the grounds, giving the ruins a vengeful aura I did not expect. My memories of Dawnholm will now live only within the pages of this journal. I feared for the worst, but I believed along the road I would get word from Hope. No word has come. Seeing the ruins of Dawnholm for myself, I am more crestfallen than ever. If only we could have shared one more sunrise. Excerpts from the Journal of Garrick, Enlightened Vowkeeper Book 4 - Page 95 A group of Breakers returned from Dawnholm. I knew this day would come. During the chaos, I attempted to push her out of my mind and focus only on the people and the vow. It was a futile attempt to protect a shred of the past. My fears were confirmed. I heard the tale from a young boy that the Breakers found shelter within a vault. Hope had led him and several others there to protect them from the Spellstorm. She did this again and again sacrificing herself to look for other students. They found her not long after the second night of storms. Her eyes were hollow. He gave me a ring that she had left to him with instructions to find me. I have never seen her wear it. Someday I will research this ring, but not today. The Breaker that brought the boy to me also carried a strange sash. I have seen several Breakers with these strips of cloth tucked away, mostly out of sight. I realized they are covered in markings, almost like a record of feats completed in the Hollow Lands. It is risky to carry something so obvious—but the Breakers are an open secret. I will see if I can get my hands on one of these sashes to better understand what the Breakers are doing in the Hollow Lands. I am growing less uncomfortable with the Breakers. I know the choice they made and what that choice is likely doing to them. My curiosity is growing dangerous again, but I cannot help myself. A long walk will serve me well. +Mystery of the Runes Release 24 Prologue Excerpts from the Journal of Garrick Enlightened Vowkeeper Book 2 - Page 489 This morning I discovered something wondrous within a seemingly forgotten old merchant chest a runestone. These old relics allow their caster to focus and channel runic magic. This is not the first time I have seen a rune object. While runic magic is outlawed under the Vowkeeper doctrine, it is still common to see runechips. These days I have only seen runechips used for fun tricks during name day celebrations. My curiosity got the best of me and I must confess I had to know if it would still activate. Before I knew it I dashed from one end of the vault to the other in an instant. The runestone works! I feel guilty admitting my exhilaration. I have spent many hours contemplating why many of the ancient texts do not mention runes at all. Many in the order believe the omission is purely accidental. I am not convinced. I believe runic magic is different from the elemental magic I have studied. I think it may even have a different origin altogether. The chest also held seemingly innocuous letters and a ledger. This ledger is very old but details trade routes from Halcyon to Vidallah. It has been over a century since there was free flowing trade running through Brightswell Tower. Much of the business detailed in the ledger is around runestones. It makes mention of several I have never heard of before. While the discovery of new runestones is exciting there is more to study in the ledger. Since the border closing we have heard very little from the Prisma. From my readings they were once great allies of ours, and from the looks of this ledger, great trade partners as well. It seems that they had access to runes but hungered for brilstones and opalesce ore in great quantities. Furthering this research will keep me occupied for the next several days and I am already falling behind with each new vault I visit. I need to be careful about my focus because I tend to lose track of time. I really don’t want to miss another dinner invitation with Hope. +Whispers of the Vault Release 25 Prologue Excerpts from the Journal of Garrick Enlightened Vowkeeper Book 4 - Page 110 I woke this morning to a message. With order restored in Longwatch, more attention is being diverted to the Breakers. I need to be more careful about my meetings with them. I have instructed them to leave a mark by the Ribbonwood trees I pass on my morning walk if they return from the Hollow Lands with something of interest. While I empathize with their excitement, I must guide them to be more subtle next time. I met a single Breaker outside the southern refugee encampment. The number of survivors entering Longwatch has slowed to a trickle but the camps are still overflowing. Ardin has done impressive work managing these efforts without descending into utter chaos. I worry for him now that he must deal with the politics of the Vowkeepers and Vowguard all wrapped into a single city. And that without mentioning the challenge the Breakers will present to him… I could tell from my first glance it was an old relic. The style was clearly not from the native masterworkers of Dustpool. The Brilstone was cut with incredible precision and adorned with intricate scrollwork. Truly magnificent craftsmanship that glittered in the morning sunshine. Holding this treasure brought memories flowing back. Its weight reminded me of traveling the Gildway as an apprentice learning accounting and trade. The power I felt emanating from the Brilstone made the hair on my neck stand up, just as it did the first time I discovered the ancient gauntlets of my grandfather. The feelings and memories were wondrous, enchanting, and dangerous all at the same time. The Breaker wanted me to identify the necklace. She was quite disappointed when I explained that I could not. The only way to understand the power of that Brilstone was to wear it. The Vowkeeper doctrine does not forbid me from wearing such powerful artifacts, but I worry about the temptations that it would bring. I heard rumors that there was still an armorer hiding somewhere in Longwatch. He may be the only person with the knowledge to identify such a relic. His kind has long been missing from the Highlands, even well before the fracture. While travel is not truly outlawed, the Vowguard is incredibly suspicious of outsiders. Edgewall Gate has been blockaded since I was a child, closing the entrance to the Red Stairs. The Gildway was still left open until Bron Odium took control of Dustpool Hold. His fear of outsiders outweighed his better judgement and his greed. Since those days I have seen very few armorers and even less of their wares. When I pressed the Breaker on where she found the necklace, it was clear this is not the only treasure she uncovered. It appears that the fracture may have cracked open some previously hidden areas of Luxvault. I had heard rumors and found traces of rare items stored there many years ago. If my memory serves me well, most of that area was endowed to the Vowkeepers for use. That may mean this amulet—and whatever else this fortune seeker has found—once belonged to the order. That is both worrying and confusing and I must think on what it means. Excerpts from the Journal of Garrick, Enlightened Vowkeeper Book 3 - Page 12 I have nearly finished my work in the bowels of Dawnholm. If not for the summer evenings I have been spending in the fading sun with Hope, I am sure I would go mad. The amount of dust and well-aged grime I scrape from my boots each night is a constant reminder of how deep I delved. The last few weeks have been mired in boredom; ever since I found that working runestone, nothing else has seemed exciting. Until today. This afternoon, upon moving a large old bookcase, I found what appeared to be a hidden door. The door itself is made of solid stone and I could find no clear locking mechanism. As luck would have it, through the passage of time, a chip has formed in one edge and I could peer through the crack. Through much hard work and some ingenuity with a broom I swiped from my quarters, I was able to pull a few loose papers through. There is not much to go on from the scraps, but it appears to be a manifest of items. I cannot easily decipher what all the items are, but they appear to be incredibly valuable. The location is also not apparent but there was a foremark from a family that owns large portions of Luxvault. This needs more investigation and I must determine a way to open that door without Keeper Harmon—or anyone else—taking notice. トップページに戻る
https://w.atwiki.jp/thunderstone/pages/314.html
Doomknight・Undead カードタイプ:Monster/モンスター エキスパンション:Caverns of Bane (Advance) 英語版 Card Name Number Class Ambusher Health Gold EXP VP Text Legion Necromancer 3 Doomknight・Undead・Level3 8 2 2 4 Battle Add Health +2 for each monster present. Legion Warrior 3 7 2 3 5 Immune to unequipped heroes.Battle Add Health +2 if at least 1 monster is present. Legion Sorcerer 3 9 2 3 7 Magic Attack required.Battle Discard 1 hero or village card for each monster present. Legion General 1 11 3 3 6 Cannot be fought unless 2 or more monsters are present. 日本語版(仮訳) カード名 枚数 分類 アンブッシャー ヘルス 金貨値 経験値 勝利点 テキスト 軍団の屍術師 3 ドゥームナイト・アンデッド・レベル3 8 2 2 4 戦闘:公開されているモンスター1枚につきヘルス+2を得る。 軍団の戦士 3 7 2 3 5 武器を装備していない英雄は無効。戦闘:モンスターが1枚でも公開されているなら、ヘルス+2を得る。 軍団の妖術師 3 9 2 3 7 魔法攻撃が必要。戦闘:公開されているモンスター1枚につき英雄か村カード1枚を捨てる。 軍団の将軍 1 11 3 3 6 2枚以上のモンスターが公開されていなければ、戦闘することはできない。 カード解説/CARD GLOSSARY エラッタ カード分析 平均ヘルス/金貨値/経験値/勝利点 = 8.3/2.1/2.7/5.4 所感 ガーディアン以外ではクラシックサンダーストーン基本セット以来の登場となるドゥームナイト。基本セットのものはヒューマノイドだったがこちらはアンデッドになってしまった。生者としてのドゥームナイトはやはりHeart of Doom/最後の血戦のThe Last Doomknight/最後の宿命騎士を最後に絶滅させられてしまったということだろうか。 LV3のモンスタークラスだけあってヘルスは高め。だが、General以外の9体は戦闘効果のトリガーがモンスターカードの存在であり、狩りがあまり進行していない序盤~中盤では発動しにくいので意外にあっさりと落ちることが多い。なおかつ報酬は極めて良好な部類なのでこれを効率よく狩れるかどうかが勝敗に直結するだろう。 Warrior対策に武器を、Sorcerer対策に魔法攻撃を確保する方向でデック強化を考えよう。強力な魔法の武器があればそれがベストか。 関連カード 狩りやすいカード Skinshifter:ディスカードによって増強する能力を持つ英雄。手札に来てしまったモンスターカードを捨てられるのでDoomknightたちの特殊能力への対処が可能。 苦手とするカード クラシック版カード使用時
https://w.atwiki.jp/holyland3/pages/35.html
ストーリー 「 2015年 世界格闘大会を開催する。 なお、今大会は特別ルールとして、世界全土に戦場を設けた。 世界中から厳選された、優れた格闘家諸君の参加を楽しみにしている。 以上・・・『U』 」 …………こうして僕は、世界格闘大会への参戦を決意した。 「俺より強い奴に 会いに行く」
https://w.atwiki.jp/toaru-vo/pages/38.html
目次 目次 モード概要 小説版とある魔術の電脳戦機のストーリー ストーリーモードの構成 ストーリーモードで獲得できる経験値と獲得リソース モード概要 禁書原作者 鎌池氏書き下ろしのストーリーを楽しめるモード。 内容は電撃文庫から出版されている小説版『とある魔術の電脳戦機』の続編となる。 小説版を読んでいなくてもストーリーの攻略には支障ないから大丈夫! ……と言いたいところだが、 ストーリーモードの序盤から容赦なく小説版のネタバレをぶっ込んでくるスタイルなので、ネタバレされたくない人は小説版から読もう。 少なくとも、プレイヤーは最低限、ゲームは大きな事件が終わった後の物語であることを知っていること前提で話を進めてくる。 ストーリーモードは全5章+幕間イベントという構成。 キャラクター毎に個別のストーリーが用意されているが、基本的にはひとつの出来事を、視点人物を切り替えてザッピングしながら追っていくという形式になっており、全員分のストーリーを追うことで物語の全体像が明らかになる。 最初は主人公・上条当麻のシナリオからメインストーリーから開始し、メインを進めると、サイドストーリーという形でその他のキャラクターのストーリーが開示されていく。サイドストーリーを一通り進めると、メインストーリーの続きがプレイ可能になる。 サイドストーリーをクリアする順番はある程度選択可能だが、基本的には一本道のストーリーで、全キャラクターを総当たりでプレイすることになる。 ストーリーモードを進めることにより使用可能なカラーや隠し機体が追加され、リソース(ゲーム内通貨)も獲得できる。 ほとんどの機体はストーリーモードをクリアしなくても、ミッションモードや対戦で使用可能だが、 全キャラに一通り慣れる意味でも、プレイしておくと良いだろう。 小説版とある魔術の電脳戦機のストーリー 小説版の物語を把握するには、当然ながら実際に書籍を手に取るのが最も良い。 だが、忙しい人のためにざっくり説明すると……、 「禁書世界で流行っている対戦ゲーム『電脳戦機バーチャロン』の陰には、なんと本物のバーチャロン世界からタングラムに吹っ飛ばされてきた異世界人、ブルー・ストーカーの陰謀が絡んでいた! シャドウ化のリスクから廃人ゲーマーを救うため、学園都市を救うため、タングラムを悪用されないため、そしてリリン・プラジナー似のかわいいヒロインを救うため、その幻想をぶち殺せ!」 というような感じだろうか。 電撃オンラインの記事でもう少し詳しいあらすじが公開されているので、こちらをチェックすべし。 もちろん小説には禁書シリーズ本編の話や、過去のバーチャロンシリーズの設定の話も出てくる。なので、とりあえず禁書シリーズの小説全巻と、アニメ版、およびPS4初回限定版冊子に収録されている亙プロデューサーの小説(過去に雑誌連載された作品の再録)も読めば楽しめること請け合い……というのはさすがに無茶なので、ゲームで興味を持ったらそれぞれの原作も読むという程度で良いだろう。 なおVita版の初回限定版に収録されている小説とコミックは、小説版とゲーム版の間の出来事を描いた内容。 ストーリーモードの構成 各章のメインシナリオをプレイすると、その章のサブシナリオがプレイ可能になり、サブシナリオを全部クリアすると幕間のイベント(会話のみ)が発生する。幕間のイベントが終わると次の章のメインシナリオがプレイ可能になる。 各章のサブシナリオは順序を入れ替えてプレイすることのできるものもあるが、できないものもあり、基本的に上から順番にクリアしていく形になると考えて差し支えない。 ストーリーの内容は時間が進んだり戻ったりしながら展開するが、ストーリー選択画面でL1ボタンを押すと、現時点までプレイした各シナリオの時系列がタイムテーブル形式で表示され、今までプレイしてきたシナリオがどのような形で繋がっているのかを確認できる。 以下激しくネタバレ注意。 序章「サイファー」注 会話のみのプロローグ。前作(小説版『とある魔術の電脳戦機』)の出来事を振り返る内容。 第1章「ファースト」メイン / 上条当麻×テムジン サブ1 / 白井黒子×フェイイェン注 フェイイェンのJudge Ignitersカラーがゲーム内通貨で購入可能になる。 サブ2 / 神裂火織×アファームドC 幕間 第2章「セカンド」メイン / 御坂美琴×ライデン注 ライデンのJudge Ignitersカラーがゲーム内通貨で購入可能になる。 サブ1 / 佐天涙子×アファームドS注 アファームドSのJudge Ignitersカラーがゲーム内通貨で購入可能になる。 幕間 第3章「サード」メイン / 土御門元春 サブ1 / インデックス×バル・ルルーン サブ2 / 初春飾利×グリスボック注 グリスボックのJudge Ignitersカラーがゲーム内通貨で購入可能になる。 サブ3 / 後方のアックア×アファームドB サブ4 / レッサー×サイファー 幕間 第4章「フォース」メイン / 富良科凛鈴×ブルーストーカー注 サイファー2000(Blue Stalkerカラー)がゲーム内通貨で購入可能になる。 注 なおサイファーとサイファー2000は別キャラ扱いで、性能も異なる。 サブ1 / 食蜂操祈×エンジェラン注 エンジェランのHive Eatersカラーがゲーム内通貨で購入可能になる。 サブ2 / 一方通行×スペシネフ注 スペシネフのRusty Bloodカラーがゲーム内通貨で購入可能になる。 幕間 第5章「フィフス」メイン / 上条当麻×テムジン注 M.S.B.S ver5.55カラー(『オラトリオ・タングラム』1Pカラー)のテムジンがゲーム内通貨で購入可能になる 注 ラスボス戦。クリアすればエンディング。 DLC注 購入したDLCがあれば最後に表示される。 ストーリーモードで獲得できる経験値と獲得リソース ストーリーモードでは、そのキャラクターのシナリオ内で連続して試合(バトル)した回数に応じて、 第1試合……獲得経験値10、獲得リソース100 第2試合……獲得経験値20、獲得リソース200 ... 第9試合……獲得経験値90、獲得リソース900 のように、試合の多いシナリオほど、後半で多くの経験値とリソース(ゲーム内通貨)を獲得できる。 また、各試合の初回クリア時にはリソースに+1000のボーナスが加算される。 経験値を貯めるとレベルが上がる。基本的にはプレイヤーのやり込み度を示す数値でしかないが、通信対戦時に自己紹介として表示されるパーソナルカードにも表示される(詳細は「ターミナル」の項を参照)。 実のところ単に経験値やリソースを短期間で効率良く稼ぐなら、ストーリーモードよりもミッションの方が良いが、ストーリーを進めて作品世界に触れながら、初回クリアボーナスの1000点を集めてミッションの各項目をアンロックする足がかりにすることもできる。