約 3,247,493 件
https://w.atwiki.jp/library801/pages/62.html
[あ] [か] [さ] [た] [な] [は] [ま] [や] [ら] [わ] [作者不明] あ行 あ行の更新日:2008-12-20 赤江 瀑 「獣林寺妖変」(『ニンジンスキーの手』所収)「オイディプスの刃」 赤川 次郎 「ひまつぶしの殺人」《三毛猫ホームズシリーズ》 芥川 龍之介 浅田 次郎 「輪違屋糸里」 我孫 子武丸 「腐蝕の街」「屍蝋の街」「三人のゴーストハンター」「まほろ市の殺人 夏―夏に散る花」 綾辻 行人 「黄昏の囁き」「暗闇の囁き」「十角館の殺人」「黒猫館の殺人」「本格ミステリー館にて」《館シリーズ》「Nightmare Project YAKATA」(綾辻行人監修ゲーム) 鮎川 哲也 《三番館シリーズ》 有栖川 有栖 「マジックミラー」「蝶々がはばたく」「幻想運河」「暗い宿」「絶叫城殺人事件」「海のある奈良に死す」「『ABC』殺人事件」「マレー鉄道の謎」「46番目の密室」「まほろ市の殺人 冬―蜃気楼に手を振る」《火村&アリス(国名)シリーズ》《学生シリーズ》 泡坂 妻夫 「赤島砂上」《亜愛一郎シリーズ》 伊坂 幸太郎 「重力ピエロ」「アヒルと鴨のコインロッカー」 いしい ひさいち 石田 衣良 「池袋ウエストゲートパーク 」 稲垣 足穂 乾 くるみ 「Jの神話」 犬丸 りん 「おじゃる丸」(漫画・アニメ) 岩崎 正吾 「探偵の冬あるいはシャーロック・ホームズの絶望」 Van Dine,S.S. S・S・ヴァン・ダイン 「僧正殺人事件」「カナリア殺人事件」 Winslow,Don ドン・ウィンズロウ 「ストリート・キッズ」「カリフォルニアの炎」 歌野昌午 「死体を買う男」 内田康夫 《浅見光彦シリーズ》 浦賀 和宏 「時の鳥籠」 江戸川 乱歩 「孤島の鬼」「乱歩打明け話」《明智小五郎(少年探偵団)シリーズ》 Ellroy,James ジェイムズ・エルロイ 「血まみれの月」「LAコンフィデンシャル」「キラー・オン・ザ・ロード」「アメリカン・タブロイド」《ロイド・ホプキンズ シリーズ》《LAシリーズ》 逢坂 剛 「百舌の叫ぶ夜」 大倉 崇裕 「無法地帯」 大沢 在昌 《アルバイト探偵シリーズ》《佐久間公シリーズ》 太田 忠司 「Jの少女たち」《狩野俊介シリーズ》《霞田志郎シリーズ》 岡田 鯱彦 『岡田鯱彦名作選 噴火口上の殺人』 小川 勝己 「彼岸の奴隷」 小野 不由美 「屍鬼」 か行 か行の更新日:2008-12-20 笠井潔 「オイディプス症候群」「哲学者の密室」「サマー・アポカリプス」「群衆の悪魔」《矢吹駆シリーズ》 風間一輝 霞 流一 「スイカの脅迫状」(『ミステリーアンソロジー 誘拐』所収)「ウサギの乱」 カプコン 「逆転裁判」(ゲーム) 北方 謙三 《ブラディ・ドールシリーズ》《約束の街シリーズ》 北川 歩実 「僕を殺した女」「お喋り鳥の呪縛」 北森 鴻 「旅人の真実」(『桜宵』所収) 木下 さくら 「魔探偵ロキ」(漫画) 木原 敏江 「摩利と新吾」(漫画) 京極 夏彦 「姑獲女の夏」「鉄鼠の檻」「陰摩羅鬼の瑕」「薔薇十字探偵の慨然」《京極堂シリーズ》 霧舎 巧 《あかずの扉研究会シリーズ》 Queen,Ellery エラリー・クイーン 《国名シリーズ》 Cook,Thomas H. トマス・H・クック 「闇をつかむ男」 倉阪 鬼一郎 倉知 淳 「まほろ市の殺人 春―無節操な死人」「星降り山荘の殺人」「壺中の天国」《猫丸先輩の事件簿シリーズ》 Christie,Agatha アガサ・クリスティー 「ヒッコリー・ロードの殺人」「そして誰もいなくなった」《名探偵ポワロシリーズ》 栗本 薫 「魔界水滸伝」 Crais,Robert ロバート・クレイス 《探偵エルヴィス・コールシリーズ》 黒川 博行 「疫病神」「国境」「二度のお別れ」「雨に殺せば」「八号古墳に消えて」「暗礁」「蒼煌」 黒崎 緑 《しゃべくり探偵シリーズ》 古 龍 「多情剣客無情剣」 古泉 迦十 「火蛾」 幸田 真音 「eの悲劇―IT革命の光と影」 Coben,Harlan ハーラン・コーベン 「カムバック・ヒーロー」「Darkest Fear」(洋書)「Gone for Good」(洋書)《マイロン・ボライターシリーズ》 五條 瑛 「スノウ・グッピー」「バラの行方」「断鎖 Escape」「3way waltz」《仲上所長シリーズ》《鉱物シリーズ》 古処 誠二 「UNKNOWN」「未完成」「少年たちの密室」 Connolly,John ジョン・コナリー 「死せるものすべてに」 Connelly,Michael マイクル・コナリー 「ザ・ポエット」 小林 泰三 近藤 史恵 「ガーデン」《歌舞伎シリーズ》 今野 敏 《東京ベイエリア分署 安積警部補シリーズ》《STシリーズ》 さ行 さ行の更新日:2009-06-20 坂木 司 「青空の卵」 佐久間 智代 「Lovely Style3」(漫画) 佐々木 譲 「愚か者の盟約」 佐々木 倫子 「動物のお医者さん」(漫画) 佐藤 友哉 「クリスマス・テロル」 佐野 洋 「偽りの肌」「指の時代」 篠田 真由美 「翡翠の城」「原罪の庭」「未明の家」「センティメンタル・ブルー」《建築探偵シリーズ》 柴田 よしき 「聖なる黒夜」「消える密室の殺人―猫探偵正太郎上京」「月神の浅き夢」《村上緑子(RIKO)シリーズ》 島田 荘司 「占星術殺人事件」「異邦の騎士」「竜臥亭事件」「御手洗潔のメロディ」「数字 錠」「水晶のピラミッド」「眩暈」「ロシア幽霊軍艦事件」「魔神の遊戯」「御手洗潔のダンス」「最後のディナー」「伊根の龍神」「セント・ニコラスの、ダ イヤモンドの靴」「石岡和己攻略本」「ネジ式ザゼツキー」「疾走する死者」(『御手洗潔の挨拶』所収)「紫電改研究保存会」(『御手洗潔の挨拶』所収) 「糸ノコとジグザグ」(『毒を売る女』所収)「本格ミステリー館にて」「摩天楼の怪人」《御手洗潔シリーズ》 島田 荘司 (編集) 『21世紀本格―書下ろしアンソロジー』『御手洗パロディ・サイト事件』 清水 義範 「CM殺人事件~躁鬱探偵コンビの事件簿2~」「W殺人事件~躁鬱探偵コンビの事件簿6~」《躁鬱探偵コンビの事件簿シリーズ》 殊能 将之 「黒い仏」「美濃牛」「ハサミ男」「樒/榁」 George,Elizabeth エリザベス・ジョージ 《リンリー警部シリーズ》 城平 京 「スパイラル ~推理の絆~」《スパイラルシリーズ》 新城 カズマ 《浪漫探偵・朱月宵三郎シリーズ》 新堂 冬樹 「カリスマ」「ろくでなし」「無間地獄」 真保 裕一 「奪取」 図子 慧 鈴木 光司 「リング」 Stout,Rex レックス・スタウト 《ネロ・ウルフシリーズ》 清涼院 流水 「彩紋家事件」「秘密室ボン」《JDCシリーズ》 Sayers,Dorothy Leigh ドロシー・L・セイヤーズ 「雲なす証言」「因業じじいの遺言」(『顔のない男』所収)「ナイン・テイラーズ」「誰の死体?」《ピーター卿の事件簿シリーズ》 蘇部 健一 「六枚のとんかつ」「木乃伊男」 た行 た行の更新日:2008-12-20 高木 彬光 「わが一高時代の犯罪」《神津恭介シリーズ》 高階 良子 「ドクターGの島」(漫画)「真珠色の仮面」(漫画) 高里 椎奈 「銀の檻を溶かして」《薬屋探偵妖綺談シリーズ》 高田 崇史 「東照宮の怨」「試験に出ないパズル」《QEDシリーズ》《千葉千波の事件日記シリーズ》 高野 和明 「13階段」 高橋 克彦 「ゴッホ殺人事件」 高村 薫 「晴子情歌」「李歐」「わが手に拳銃を」「レディ・ジョーカー」「マークスの山」「照柿」 竹本 健治 「ウロボロスの偽書」「狂い壁狂い窓」「定本ゲーム殺人事件」「ウロボロスの基礎論」 日明 恩 「それでも、警官は微笑う」「鎮火報」 司 凍季 《一尺屋遙シリーズ》 柄刀 一 「サタンの僧院」「幽霊船が消えるまで」「殺意は砂糖の右側に」《天地龍之介シリーズ》 筒井 康隆 「ロートレック荘事件」 テレビ朝日 「TRICK」(テレビドラマ)「TRICK-劇場版2-」(映画) Doyle,Sir Arthur Conan アーサー・コナン・ドイル 《名探偵ホームズシリーズ》 Dostoevskii,Fedor Mikhailovich ドストエフスキー 「カラマーゾフの兄弟」 富永 太郎 な行 な行の更新日:2008-12-20 中井 英夫 「虚無への供物」「とらんぷ譚」 夏 緑 《続少年探偵彼方シリーズ》(漫画) 西風 隆介 《神の系譜シリーズ》 鳴海 章 《ゼロシリーズ》 西尾 維新 「クビツリハイスクール」「クビシメロマンチスト」 西澤 保彦 「依存」《匠千暁シリーズ》 西村 京太郎 「特急『白鳥』十四時間」《十津川警部補シリーズ》 貫井 徳郎 「鬼流殺生祭」「妖奇切断譜」「慟哭」《症候群シリーズ》 Norfolk,Lawrence ローレンス・ノーフォーク 「ジョン・ランプリエールの辞書」 乃南 アサ 「殺意・鬼哭」「涙」 法月 綸太郎 「法月綸太郎の功績」《法月綸太郎シリーズ》 は行 は行の更新日:2008-12-20 萩原 朔太郎 橋本 治 『蓮と刀』 馳 星周 「不夜城」「鎮魂歌」「虚の王」「雪月夜」「ダーク・ムーン」「夜光虫」 畠中 恵 「しゃばけ」 服部 まゆみ 「この闇と光」 花村 萬月 「猫の息子」《王国物語シリーズ》 はやみね かおる 《名探偵夢水清四郎事件ノートシリーズ》 原 りょう 《私立探偵沢崎シリーズ》 Peters,Ellis エリス・ピーターズ 「聖女の遺骨求む」「修道士の頭巾」「ハルイン修道士の告白」「死を呼ぶ婚礼」「氷のなかの処女」「憎しみの巡礼」《修道士カドフェルシリーズ》 東川 篤哉 「学ばない探偵たちの学園」 東野 圭吾 「鳥人計画」「密室宣言」「探偵ガリレオ」 東山 彰良 「ワイルド・サイドを歩け」 氷川 透 「人魚とミノタウロス」 樋口 明雄 「狼は瞑らない」 平岩 弓枝 「犬のいる窓」 Hill, Reginald レジナルド・ヒル 《ダルジール&パスコーシリーズ》 Hildick, Edmund Wallace エドモンド・ウォラス・ヒルディック 《マガーク少年探偵団リーズ》 Ferrars,Elizabeth エリザベス・フェラーズ 《トビー&ジョージシリーズ》 福井 晴敏 「亡国のイージス」「終戦のローレライ」「川の深さは」 藤木 稟 「上海幻夜 七色の万華鏡篇」《朱雀十五シリーズ》 椹野 道流 《鬼籍通覧(法医学教室奇談)シリーズ》 藤原 伊織 「テロリストのパラソル」「ひまわりの祝祭」 Francis,Dick ディック・フランシス 「混戦」《競馬シリーズ》 Proust, Marcel マルセル・プルースト 「失われた時を求めて」 Hall,Parnell パーネル・ホール 「絞殺魔に会いたい」「脚本家はしんどい」《スタンリー・ヘイスティングズシリーズ》 Poe,Edgar Allan エドガー・アラン・ポー 「モルグ街の殺人事件」 ま行 ま行の更新日:2008-12-20 Martin,David Lozell デイヴィッド・マーティン 「死にいたる愛」 舞城 王太郎 「煙か土か食い物」「暗闇の中で子供」「熊の場所」「鼻クソご飯」「世界は密室でできている」「九十九十九」《奈津川家シリーズ》 牧野 修 「三人のゴーストハンター」 松岡 弘一 「鳥肌」 松浪 和夫 麻耶 雄嵩 「痾」「あいにくの雨で」「交換殺人」(『21世紀本格』収録)「まほろ市の殺人 秋―闇雲A子と憂鬱刑事」「木製の王子」《メルカトル鮎の事件簿シリーズ》《名探偵木更津悠也シリーズ》 三津田 信三 「ホラー作家の棲む家」「作者不詳 ミステリ作家の読む本」「蛇棺葬」 宮部 みゆき 「今夜は眠れない」「夢にも思わない」「魔術はささやく」《緒方雅男&島崎俊彦シリーズ》 紫式部 「源氏物語」 森 博嗣 「女王の百年密室」《犀川&萌絵シリーズ》《Vシリーズ》《女王シリーズ》 森 雅裕 「モーツァルトは子守唄を歌わない」 や行 や行の更新日:2008-12-20 山村 美紗 「マラッカの海に消えた」 ゆうき まさみ 「機動警察パトレイバー」(漫画) 夢野 久作 「ドグラ・マグラ」「少女地獄」 横溝 正史 「悪魔が来りて笛を吹く」「金田一耕助の冒険」(映画)「犬神家の一族」《金田一耕助の事件簿シリーズ》 横山 秀夫 「第三の時効」「影踏み」《D県警シリーズ》 吉村 達也 《志垣警部+和久井刑事シリーズ》 ら行 ら行の更新日:2008-12-20 わ行 わ行の更新日:2008-12-20 作者不明 作者不明の更新日:2008-12-20 「文藝別冊 江戸川乱歩―誰もが憧れた少年探偵団」 ▲PAGETOP 今日: - 昨日: - 合計: -
https://w.atwiki.jp/asianmystery/pages/38.html
2010年4月13日ページ作成 2010年11月13日更新 台湾のミステリについての文献一覧。日本語で書かれたものを集めている。 ※このページは長い間更新していません。台湾ミステリについての文献の一覧は「台湾ミステリ史 参考文献 - 台湾推理小説100年の歴史」をご覧ください。 0. taipeimonochrome「taipeimonochrome ミステリっぽい本とプログレっぽい音樂」 私が台湾ミステリをちょこちょこと読んでみるきっかけになったのがこちらのブログでした。 こちらのブログなしに、台湾ミステリは語れません。 1.総論 玉田誠(2009)「台湾の本格ミステリー事情」(藍霄『アジア本格リーグ1 錯誤配置』講談社、2009年9月)pp.307-315 台湾ミステリの歴史から現状までを概観した巻末解説。冷言(れいげん、レンユエン)、林斯諺(りんしげん、リンスーイェン)などまだ邦訳のない台湾ミステリ作家の紹介もあって、今後の邦訳が楽しみになる。 2.年別の台湾ミステリ界概観 台湾推理作家協会のミスターペッツ氏(今や、島田荘司推理小説賞受賞者の寵物先生(ミスターペッツ)氏になりましたが)が、1年間の台湾ミステリ界の出来事を紹介するコーナー。南雲堂『本格ミステリー・ワールド』の2号めから掲載されている。 ミスター・ペッツ(2007)「台湾ミステリー事情2007」(島田荘司監修『本格ミステリー・ワールド 2008』南雲堂、2007年12月)pp.156-157 ミスター・ペッツ(2008)「台湾ミステリー事情2008」(島田荘司監修『本格ミステリー・ワールド 2009』南雲堂、2008年12月)pp.166-167 寵物先生(ミスター・ペッツ)(2009)「受賞のことばと2009年台湾ミステリーの発展」(島田荘司監修『本格ミステリー・ワールド 2010』南雲堂、2009年12月)pp.22-26 3.島田荘司推理小説賞関連 第1回(2009年9月結果発表) 「第一回島田荘司推理小説賞募集要項」(日本語訳) 島田荘司ウェブサイト「WS刊島田荘司」に掲載の日本語訳。 島田荘司(2009)「いま、アジアのミステリーに何が起きているのか」 (文藝春秋『オール讀物』2009年11月号(2009年10月)) pp.446-453 アジアミステリーの現状および、第1回島田荘司推理小説賞受賞作・最終候補作の選評。 受賞作の選評部分は寵物先生『虚擬街頭漂流記』(文藝春秋、2010年)巻末に転載されている。雑誌版では最終候補作「氷鏡荘殺人事件」(林斯諺)、「幸せ宅急便はぼくの仕事じゃない」(不藍燈)の選評も読めるのでお薦め。 この記事の抜粋は文藝春秋公式サイト内の『虚擬街頭漂流記』特設サイトでも読むことができる(『虚擬街頭漂流記』巻末の抜粋とは違う箇所) 「第一回島田荘司推理小説賞レポート in台北」 (東京創元社『ミステリーズ!』vol.37 OCTOBER 2009(2009年10月)) 冬陽(2009)「第一回島田荘司推理小説賞授賞式レポート」 (島田荘司監修『本格ミステリー・ワールド2010』南雲堂、2009年12月)pp.18-21 台湾推理作家協会の冬陽(とうよう、トンヤン)氏による授賞式レポート。 文藝春秋の特設サイト:寵物先生(ミスターぺッツ)『虚擬街頭漂流記』|特設サイト|文藝春秋 2010年4月8日サイトオープン 島田荘司と寵物先生の対談などが掲載されている。この対談は、同じものが文藝春秋のPR誌『本の話』5月号にも掲載されている(『本の話』版の末尾の5分の1は、ネット掲載版ではカットされている)。 第2回(2011年9月結果発表) Webサイト:第2屆【島田莊司推理小說獎】 2010年6月サイトオープン 第2回島田荘司推理小説賞の公式サイト。中国語繁体字のサイトだが、募集要項の日本語、英語、タイ語訳も掲載されている。 4.島崎博(傅博)さん関連 島崎博さんへのインタビュー。必ずしも台湾ミステリの話題がメインのインタビューという訳ではない。 「「幻影城」編集長 島崎博さんに聞く」 2004年11月22日収録、インタビュアー 岩堀泰雄、石井春生 (「幻影城の時代」の会編『幻影城の時代』回顧編、エディション・プヒプヒ、2006年12月)pp.10-56 「「幻影城」編集長 島崎博さんに聞く」(上記インタビューの再録) 「"もう一人の島崎博"が欲しかった 島崎博インタビュー PART II」 2008年4月18、19日収録、インタビュアー 沢田安史、新保博久、本多正一 (本多正一編『幻影城の時代 完全版』講談社 講談社BOX、2008年12月)pp.310-340、pp.341-353 「ベテランインタビュー 島崎博」 (インタビュアー つずみ綾) (島田荘司監修『本格ミステリー・ワールド 2008』南雲堂、2007年12月)pp.148-155 「Editor×Editor 『幻影城』編集長 島崎博」 2008年4月収録、インタビュアー 太田克史 (講談社『ファウスト』Vol.7、2008年8月)pp.1094-1112 「島崎博が語る日本ミステリin台湾」(構成 末國善己) 2008年9月20日、日本推理作家協会事務局で開催された「土曜サロン」での談話をまとめたもの (探偵小説研究会編『2009 本格ミステリ・ベスト10』原書房、2008年12月)pp.194-197 関連サイト:日本推理作家協会会報2008年11月号 「台湾における日本ミステリー出版事情 土曜サロン・第一六五回 二〇〇八年九月二〇日」 5.その他 有栖川有栖(2005)「新本格推理作家的台灣體驗」 (講談社『メフィスト』2005年5月増刊号、2005年4月、pp.42-55) 浦谷一弘(2006)「台湾とミステリ」 (探偵小説研究会編 『2007 本格ミステリ・ベスト10』原書房、2006年12月)p.144 野地嘉文(2006)「島崎博の仕事リスト抄 2.台湾編」 (「幻影城の時代」の会編『幻影城の時代』資料編、2006年12月)pp.24-32 講談社『幻影城の時代 完全版』には掲載されていない。 戸川安宣(2008)「台湾ミステリ紀行」 (東京創元社『ミステリーズ!』vol.29 JUNE 2008(2008年6月))pp.282-285 同じ号に台湾の中編本格ミステリ、凌徹「幽霊交叉点」掲載。この後も台湾ミステリの紹介が続くのかと思ったら、この1作だけで途切れていて残念。 洪蕙玲(2008)「世界のミステリ雑誌 台湾」 (早川書房『ハヤカワミステリマガジン』2009年1月号(2008年11月))pp.70-71 「特集 世界のミステリ雑誌」 小泉優(2010)「この台湾ミステリーがすごい!」 (萌えるアジアNo.8『萌える台湾読本2010』 発行人:小泉優、発行所:萌えるアジア、2010年7月)pp.4-16 アジア関連の同人誌を出しているサークル「萌えるアジア」の小泉優さんによる台湾ミステリ記事。原書で読んだ台湾ミステリー14冊の評が書かれている。ある1作品についてそれが叙述トリックを使用しているとばらしているのがちょっと問題だけど…(まあ、当面翻訳の予定もなさそうだし、どういう傾向の作品があるのか紹介するためにはいいのかもしれない)、現代の台湾ミステリの主要作品がコンパクトに紹介されているので、台湾ミステリの翻訳出版に興味のある編集者さんがもしいたら、参考になるのではないでしょうか。 小泉優さんはこちらでも台湾ミステリーについて書いていらっしゃいます。「萌えるアジア ブログ」 シンポジウム「越境する探偵小説――日本と台湾の異文化交流」第二部「柄刀一氏を囲んでの意見交換会」レポート 文字起こし・編集:諸岡卓真 (探偵小説研究会『CRITICA』第5号、2010年8月)pp.106-128 小泉優(2010)『この台湾ミステリーがすごい! 2010』(発行人:小泉優、発行所:萌えるアジア、2010年11月)(全36ページ) 上記の『萌える台湾読本2010』に収録された特集記事「この台湾ミステリーがすごい!」の拡大版。1冊まるごと、台湾ミステリーについて扱っています。 関連記事 中国ミステリについて知るための資料リスト 韓国ミステリについて知るための資料リスト 台湾ミステリ 読書案内 台湾ミステリ紹介 目次へ
https://w.atwiki.jp/rinnek/pages/48.html
ミステリー
https://w.atwiki.jp/asianmystery/pages/71.html
■■韓国で2008年に刊行された韓国オリジナルミステリ27タイトル全紹介(2)■■ 現代を舞台にした長編ミステリ編 2010年4月7日 映画化と相性の良いサスペンス・ハードボイルド作品が多く、密室やら孤島やらが出てくる謎解きメインの作品はなさそうです(日本で刊行されている韓国ミステリ『美術館の鼠』『最後の証人』も映画化済みまたは映画化進行中)。邦訳がある作家から見ていきます。 ■キム・ソンジョン(金聖鍾) 日本では『ソウル 逃亡の果てに』『最後の証人』が刊行されている。 『霧の男』キム・ソンジョン、2008年1月 http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8901077248 殺人請負人と彼を追う刑事たちを乾燥した筆致で描いたハードボイルドミステリー。 『白色人間』1、2巻 キム・ソンジョン、2008年4月 http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8972655562 http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8972655570 ハードボイルド。 ■イ・ウン(李垠) 「アジア本格リーグ」で美術ミステリ『美術館の鼠』が刊行されている。 『喜劇は終わった』イ・ウン(李垠)、2008年6月 http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8925520303 見知らぬ相手から携帯メールで死を予告されたコメディアンの恐怖を描く作品。(『美術館の鼠』解説より) ■その他 『22日』チェ・ソングン、2008年8月 http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8901086360 ソウルでおこった奇怪な乳児連続殺害事件。事件は22日ごとに発生する。犠牲者と火事で消えた孤児院との関係。映画化予定。 『最後のハッカー The Last Hacker』ファン・ユソク、2008年8月 (再刊書?1998年の作品) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8977151961 心臓まひ、交通事故など、相次いで死んだ5人のハッカー。 『秦始皇帝プロジェクト』ユ・グァンス、2008年3月 (第1回大韓民国ニューウェイブ文学賞) http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=893492876X 現代のニューヨーク・タイムズスクウェアが舞台。映画化予定。 『ガリレイ殺し』上下巻 クォン・スンギュ、2008年7月、8月 http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8996139319 http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8996139327 アポロ11号の月着陸が虚偽だったという説と、911テロはアメリカの自作自演だったという説が出回る中、真実を隠蔽しようとするものとこれを暴こうとする者の息詰まる攻防! 『The Beast』 1、2巻 ハン・ヨンウ、2008年8月 http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8992723342 http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8992723350 ハードボイルドの新基準!インターネット創作サイトでヒット数25万 『THE TIGER』ファン・ギュヨン、2008年7月 http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8993021392 世界最高のエージェント「レッドタイガー」。現代を舞台にした諜報アクション。 『終わりそして始まり』キム・ミョンジョ、2008年8月 http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8983922850 韓国のジョン・グリシャム。南北関係+法廷スリラー+諜報もの。 『見えない帝国』ユン・サンイル、2008年7月 http //www.aladdin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=899099473X 表紙を見るとフリーメイソン関係? 世界支配をもくろむ金融財閥と、法律事務所の戦い。 この人も韓国のジョン・グリシャムというキャッチコピーが付いている。 現在までに邦訳されている、現代を舞台にした韓国ミステリ長編には以下のようなものがあります。 『ソウル 逃亡の果てに』 金聖鍾(キム・ソンジョン) 2005年4月 新風舎文庫 『最後の証人』(上下巻) 金聖鍾(キム・ソンジョン) 2009年2月 論創社 『美術館の鼠』 李垠(イ・ウン) 2009年11月 講談社 アジア本格リーグ 「アジア本格リーグ」の1冊として刊行された『美術館の鼠』は、韓国の美術界を舞台に、謎の自殺や失踪事件と絵画の贋作事件がからむミステリー。アジア「本格」リーグと銘打たれてはいるものの、本格ミステリという訳ではなかったように思います。ハリウッドで映画化が進行中。原書刊行は2007年。 キム・ソンジョンの2作品は未読。『最後の証人』は50編近くあるキム・ソンジョンの長編小説の第1作目で、原書は1977年刊行。『ソウル 逃亡の果てに』は1996年の作品。キム・ソンジョンは韓国の松本清張と呼ばれることもあるそうで、この2作品も社会的な問題をからめたミステリー。『最後の証人』の方は、1980年に映画化されている。 2008年の作品を見てみると、『22日』なんかが気になりますが、どうも謎解きメインの自分好みの作品はなさそうで残念。 残り12。 次回は歴史ミステリ編。 韓国ミステリ紹介 目次へ
https://w.atwiki.jp/asianmystery/pages/174.html
2012年1月3日 韓国の出版社・ハクサン文化社のレーベル《BOOK HOLIC》(ブックホリック、북홀릭)の刊行作品一覧。(※出版社名の漢字表記は「鶴山文化社」、ハングル表記は「학산문화사」) 基本的には日本のミステリの翻訳レーベルと言えそうだが、ミステリ以外の作品もある。以下の表で示した「ジャンル」は出版社の公式サイトで示されているものである。また、韓国のオリジナル・ミステリも1点だけ刊行されている。 ハングル表記のタイトルをクリックすると出版社の該当ページが開く。出版年月日等のデータは出版社のサイトで示されたものに従っている。 韓国語のタイトルは基本的に原題の直訳である。原題と大幅に異なる場合は「備考」で示す。 著者 タイトル 韓国語タイトル 訳者 発行年月日 ジャンル 備考 1 乙一 『GOTH リストカット事件』 GOTH 고스 - 리스트 컷 사건 クォン・イリョン(권일영) 2008-05-20 ミステリ 「19禁」指定 2 米澤穂信 『インシテミル』 Incite mill 인사이트 밀 チェ・ゴウン(최고은) 2008-08-01 ミステリ 3 桂望実 『Run! Run! Run!』 RUN! RUN! RUN! 런! 런! 런! ハン・ヒソン(한희선) 2008-10-10 ドラマ 4 乙一 『死にぞこないの青』 미처 죽지 못한 파랑 キム・ソニョン(김선영) 2008-10-10 ミステリ 5 天野節子 『氷の華』 얼음꽃 コ・ジュヨン(고주영) 2008-11-05 ミステリ 6 乙一 『暗いところで待ち合わせ』 어둠 속의 기다림 キム・ソニョン(김선영) 2008-12-30 ミステリ 7 舞城王太郎 『みんな元気。』 모두 씩씩해 キム・スヒョン(김수현) 2009-02-15 ドラマ 8 有栖川有栖 『絶叫城殺人事件』 절규성 살인사건 チェ・ゴウン(최고은) 2009-03-02 ミステリ 9 有栖川有栖 『46番目の密室』 46번째 밀실 チェ・ゴウン(최고은) 2009-03-15 ミステリ 10 津原泰水 『ルピナス探偵団の当惑』 루피너스 탐정단의 당혹 コ・ジュヨン(고주영) 2009-03-15 ミステリ 11 乙一 『失踪HOLIDAY』 실종 홀리데이 キム・ソニョン(김선영) 2009-06-15 ミステリ 12 橋本紡 『月光スイッチ』 월광스위치 キム・ヘヨン(김해용) 2009-07-01 ドラマ 13 津原泰水 『ルピナス探偵団の憂愁』 루피너스 탐정단의 우수 コ・ジュヨン(고주영) 2009-08-25 ミステリ 14 荻原浩 『メリーゴーランド』 회전목마 キム・ソヨン(김소연) 2009-10-25 コメディ 15 我孫子武丸 『人形はこたつで推理する』 인형, 탐정이 되다 チェ・ゴウン(최고은) 2009-10-30 ミステリ 直訳:『人形、探偵になる』 16 我孫子武丸 『人形は遠足で推理する』 소풍 버스 납치 사건 チェ・ゴウン(최고은) 2009-12-15 ミステリ 直訳:『遠足バスジャック事件』 17 恩田陸 『ドミノ』 도미노 チェ・ゴウン(최고은) 2010-01-05 コメディ 18 湊かなえ 『贖罪』 속죄 キム・ミリョン(김미령) 2010-01-20 ミステリ 19 多島斗志之 『黒百合』 흑백합 キム・ミリョン(김미령) 2010-01-20 ミステリ 20 乙一 『小生物語』 소생 이야기 キム・ソニョン(김선영) 2010-02-10 エッセイ 21 米澤穂信 『儚い羊たちの祝宴』 덧없는 양들의 축연 チェ・ゴウン(최고은) 2010-03-25 ミステリ 22 北山猛邦 『『クロック城』殺人事件』 클락성 살인사건 キム・ヘヨン(김해용) 2010-04-05 ミステリ 23 薬丸岳 『虚夢』 허몽 ヤン・スヒョン(양수현) 2010-05-20 ミステリ 24 道尾秀介 『鬼の跫音』 술래의 발소리 キム・ウンモ(김은모) 2010-05-13 ホラー 25 佐藤友哉 『子供たち怒る怒る怒る』 아이들 화낸다 화낸다 화낸다 パク・ソヨン(박소영) 2010-06-15 ドラマ 「19禁」指定 26 我孫子武丸 『人形は眠れない』 인형은 잠들지 않아 チェ・ゴウン(최고은) 2010-06-22 ミステリ 直訳:『人形は眠らない』 27 矢部嵩 『紗央里ちゃんの家』 사오리의 집 キム・ヘヨン(김해용) 2010-09-15 ホラー 28 山下貴光 『屋上ミサイル』 옥상 미사일 キム・スヒョン(김수현) 2010-09-20 ミステリ 29 佐々木譲 『廃墟に乞う』 폐허에 바라다 イ・ギウン(이기웅) 2010-11-01 ミステリ 30 篠田節子 『仮想儀礼』 가상의례 上巻、下巻 キム・ヘヨン(김해용) 2010-11-17 ドラマ 31 佐々木譲 『制服捜査』 제복수사 イ・ギウン(이기웅) 2011-02-01 ミステリ 32 有川浩 『クジラの彼』 고래 남친 キム・ミリョン(김미령) 2011-02-28 ロマンス 33 米澤穂信 『追想五断章』 추상오단장 チェ・ゴウン(최고은) 2011-03-15 ミステリ 34 佐々木譲 『暴雪圏』 폭설권 イ・ギウン(이기웅) 2011-03-25 ミステリ 35 我孫子武丸 『人形はライブハウスで推理する』 라이브 하우스 살인 사건 チェ・ゴウン(최고은) 2011-05-15 ミステリ 直訳:『ライブハウス殺人事件』 36 薬丸岳 『闇の底』 어둠 아래 ヤン・スヒョン(양수현) 2011-05-20 ミステリ 37 伊坂幸太郎 『オー! ファーザー』 오! 파더 クォン・ヨンジュ(권영주) 2011-07-20 ミステリ 38 梓崎優 『叫びと祈り』 외침과 기도 キム・ウンモ(김은모) 2011-08-10 ミステリ 39 ハン・ドンジン 『血の絆 京城探偵録2』 피의 굴레-경성탐정록 두 번째 이야기 - 2011-10-25 ミステリ 韓国オリジナル作品 40 曽根圭介 『鼻』 코 キム・ウンモ(김은모) 2011-11-15 ホラー 41 小林泰三 『密室・殺人』 밀실・살인 チェ・ゴウン(최고은) 2011-11-25 ミステリ 42 馳星周 『不夜城』 불야성 イ・ギウン(이기웅) 2011-12-15 ミステリ ハン・ドンジン『血の絆 京城(けいじょう)探偵録2』は、2009年刊行の『京城探偵録』に続く第二短編集。このシリーズの詳細は以下のページを参照のこと。 1930年代の朝鮮京城を舞台にしたシャーロック・ホームズパスティーシュ『京城探偵録』 2012年 既刊道尾秀介『球体の蛇』 有栖川有栖『ダリの繭』 小林泰三『大きな森の小さな密室』 桜庭一樹『製鉄天使』 刊行予定米澤穂信『折れた竜骨』 恒川光太郎『草祭』 連城三紀彦『造花の密』 曽根圭介『藁にもすがる獣たち』、『熱帯夜』 馳星周《不夜城》シリーズ第2作、第3作 有栖川有栖『暗い宿』 小野不由美『屍鬼』、『黒祠の島』 麻耶雄嵩『貴族探偵』 沼田まほかる『彼女がその名を知らない鳥たち』 小島正樹『武家屋敷の殺人』、 清涼院流水『コズミック』、『ジョーカー』 《BOOK HOLIC》 - サイト1、サイト2 《BOOK HOLIC》 Twitter - @bookholic_1
https://w.atwiki.jp/asianmystery/pages/165.html
2011年11月15日 『韓国ミステリ史 第三章』では、1970年代を扱っている。 目次 第三章 1970年代: 後継者不在の時代に現れたキム・ソンジョン第一節 キム・ソンジョン(金聖鍾)登場 第二節 1970年代の翻訳ミステリ(1)1972年、韓国ミステリクラブの結成 (2)1970年代末の翻訳ミステリブーム 第三節 邦訳された1970年代の韓国推理小説 参考文献 第三章 1970年代: 後継者不在の時代に現れたキム・ソンジョン 韓国の最初の創作探偵小説は1908年から1909年にかけて新聞連載されたイ・ヘジョ(李海朝)の『双玉笛(そうぎょくてき)』だった。その後、欧米や日本の探偵小説の流入が続き、創作探偵小説もいくつか書かれるが、しばらくは探偵小説専門の作家は現れなかった。1930年代半ばになると、金来成(キム・ネソン)が初の探偵小説専門作家として登場し、「韓国の江戸川乱歩」【注1】とでもいうべき活躍で人気を博したが、しかし戦後は金来成は大衆文学作家に転向してしまう。その後の三十年ほどは、後世まで読み継がれるような推理作家はなかなか登場しなかったが、そんな後継者不在の時代に現れて一躍人気推理作家となったのがキム・ソンジョン(金聖鍾)である。キム・ソンジョンは1970年代半ばに発表した最初の長編推理小説『最後の証人』がベストセラーとなり、2011年現在まで韓国ミステリ界を代表する作家として推理小説を発表し続けている。最新作は、日本の福岡を舞台にしたサスペンス小説、『福岡殺人』(2011年10月刊)。 注1:『日本推理作家協会会報』1984年6月号の黄鐘灝(ファン・ジョンホ)「韓国推理小説の現状」に以下のようにある。「わが国の推理小説は金来成から始まったと言っても過言ではないでしょう。勿論古典小説や特に李朝時代のいわゆる「公案類」小説にも推理的要素の濃い作品がありますが、近代的意味において氏はいわば韓国の江戸川乱歩でした。」 第一節 キム・ソンジョン(金聖鍾)登場 ◆生い立ち~純文学作家としてのデビュー キム・ソンジョン(金聖鍾/김성종)は1941年、中国の山東(さんとう)省済南(さいなん)市に生まれた。父親は韓国の求礼(クレ)出身だったが、一時期中国に渡っており、キム・ソンジョンはそこで生まれたのである。終戦後はソウルで暮らし、1950年に朝鮮戦争が勃発すると韓国南部の求礼(クレ)に避難し、そこで少年時代を過ごした。 延世(ヨンセ)大学の政治外交学科に進学。大学時代はフランス文学を耽読したという。卒業後、新聞記者などを経て小説家デビュー。デビュー作は、1969年に『朝鮮日報』の新春文芸公募に入選した短編小説「警察官」である。キム・ソンジョンは当初は純文学作家として活動しており、この作品も警察官を主人公にしてはいるが推理小説ではなかった。その後、文芸誌に「我らが少年だったとき」(1970)、「十七年」(1971)、「悲しみ」(1972)、「ある娼婦の死」(1973)、「鎌」(1973)などの短編小説を発表。このうち、「ある娼婦の死」には『最後の証人』の探偵役である刑事のオ・ビョンホが登場している。 ◆推理作家としてのデビュー作『最後の証人』 1974年、『韓国日報』創刊20周年の長編小説公募に『最後の証人』(최후의 증인)(邦訳2009年)を投稿し、受賞。1974年6月から翌年6月まで同紙に連載。1977年には単行本が刊行され、ベストセラーになった。刑事のオ・ビョンホが捜査本部の方針に反抗し、単独行動で殺人事件の捜査をしていくうちに、その原因となった数十年前の悲劇が明らかになっていくというハードボイルド作品である。1980年には映画化されたが、検閲によって大幅にカットされた上、上映は10日間で打ち切られてしまった。映画の完全版は2009年になってやっとDVDとして一般に販売され日の目を見た。また2001年には『最後の証人』を原案とする映画『黒水仙』も公開されている。 キム・ソンジョンはその後もハードボイルドや国際謀略小説を中心とする長編推理小説を次々と発表。1974年の『最後の証人』以降、推理作家デビューから10年になる1984年までに発表した長編には、『七本の薔薇』、『Zの秘密』、『白色人間』、『霧の中に消える』、『私は生きたい』(邦訳2005年、邦題『ソウル 逃亡の果てに』)、『死を呼ぶ少女』、『第五の男』、『反撃の壁』、『迷路の彼岸』、『第三の情死』、『凍りついた時間』、『浮浪の河』などがある。2011年現在までで、発表した長編は約50編にのぼる。 ◆創作以外でのミステリ界への貢献 次々と長編推理小説を発表する一方、1988年には『季刊推理文学』(계간 추리문학)を創刊。さらに同誌上で長編推理小説を公募する金来成(キム・ネソン)推理文学賞を立ち上げた。(『季刊推理文学』は10号?で休刊、金来成推理文学賞は全4回で終了している。この雑誌と賞については第四章で紹介する) 1992年3月には、韓国有数のリゾート地である釜山(プサン)市海雲台(ヘウンデ)に、キム・ソンジョンが私費を投じて建設した推理小説図書館の推理文学館が開館している。同年6月にはここで日韓の推理作家協会の交流会が行われ、日本推理作家協会からは生島治郎、山村正夫、豊田有恒、麗羅、大沢在昌、西木正明が参加した。1993年5月には日本推理作家協会が韓国推理作家協会の推理作家らを日本に招待したが、その際にはキム・ソンジョンも来日している。(1990年代初頭には日本推理作家協会と韓国推理作家協会の交流があったが、1993年以降、交流は途絶えているようである) 推理文学館前での日韓推理作家集合写真(韓国側の参加者、推理作家のクォン・ギョンヒさんのブログ記事) - 1992年3月の開館式の写真と、1992年6月8日の日韓交流会の日の写真 ◆日本を舞台にした最新シリーズを執筆中 2011年10月には、3年半ぶりの新作長編『福岡殺人』を上梓した。タイトルから分かる通り、日本の福岡を舞台にしたサスペンス小説である。プサン日報に掲載されたインタビュー記事(2011年10月22日、韓国語)によれば、『福岡殺人』は日本を舞台にした全5作のシリーズの最初の1作であり、2012年以降に『大阪殺人』、『東京殺人』、『札幌殺人』、『名古屋殺人』を予定しているという。2012年には福岡にも住居を用意し、プサンの自宅と往復しながら執筆する予定だという。キム・ソンジョンの『福岡殺人』の刊行については、日本の新聞でも記事になっている。 韓流ミステリー 舞台は福岡 釜山(プサン)の巨匠・金聖鍾(キム・ソンジョン)さんが長編出版 (西日本新聞朝刊、2011年10月29日付) ◆中国でも刊行されているキム・ソンジョンの作品 キム・ソンジョンの作品は日本では『最後の証人』と『ソウル 逃亡の果てに』しか出版されていないが、中国では少なくとも7作品が出版されている。代表作の『最後の証人』の中国版は出ていないようだ。 中国版 『七本の薔薇』、『白色人間』、『ソウル 逃亡の果てに』、『迷路の彼岸』、『ピアノ殺人』、『国際列車殺人事件』、『燃える女』 第二節 1970年代の翻訳ミステリ (1)1972年、韓国ミステリクラブの結成 【2012年6月11日、加筆】 キム・ソンジョンが『最後の証人』によって推理作家デビューする少し前の1972年、韓国推理作家協会(1983年2月8日設立)の母体となった韓国ミステリクラブが結成されている。国外の推理小説に関心を持つ英文学の大学教授が中心となったもので、1972年1月5日に結成された【注2】。発起人はイ・ガヒョン(李佳炯)、イ・グンサム(李根三)、ファン・ジョンホ(黄鐘灝)ら。 黄鐘灝(ファン・ジョンホ)「韓国推理小説の現状」(『日本推理作家協会会報』1984年6月号、No.426、p.4) 【金来成が1957年に亡くなったのちには】追蹤者達のエログロ時代があり、良心的な一部の作家がありましたが、大体において一応低質視された推理小説の復興など絶望的な状態でした。一九七二年一月五日おもに大学英文学教授からなる「韓国ミステリクラブ」が鍾路(チョンノ)区清進(チョンジン)洞にある飲食店「雲情」の5号室で結成されたのはこういう時期でした。外国推理の飜訳が主な目的でしたが、新人作家の発掘も事業の一部でした。メンバーは十名に、スポンサーである「雲情」の女主人韓(ハン)女史といわば「テン・プラス・ワン」、李佳炯(イ・ガヒョン)会長と、黄鐘灝(ファン・ジョンホ)総務で始まりました。 会長のイ・ガヒョン(李佳炯)(이가형)(1921-2001)は英文学者。1942年、熊本の旧制第五高等学校卒業。その後東京帝大文学部に進学。1956年から1年間、アメリカのウィリアムズ大学に留学。その後、大学教授を務めながら多くのミステリの翻訳を手掛け、韓国におけるミステリの普及に尽力した。1983年、韓国ミステリクラブから発展して韓国推理作家協会が設立されるとその初代会長も務めた。1984年3月、東京で開催された国際ペン大会に韓国代表として参加し、日本推理作家協会の中島河太郎と面会した。この面会の様子は中島河太郎が『日本推理作家協会会報』1984年6月号(No.426)で伝えている。1990年と1992年の日韓両国の推理作家協会の交流会に参加(→詳細はこちらの記事)。1995年、自身の戦争体験を日本語で綴った『怒りの河 ビルマ戦線狼山砲第二大隊朝鮮人学徒志願兵の記録』(連合出版)を上梓した。 総務のファン・ジョンホ(黄鐘灝)(황종호)(????- ? )も英文学者。大学教授を務めながら多くのミステリを翻訳した。中島河太郎はファン・ジョンホとは何度か書簡のやり取りをし、1982年ごろには面会もしている。 なお、1966年2月28日付けの京郷(キョンヒャン)新聞に、イ・ガヒョンとイ・グンサムが中心となって仮称・ミステリ文学協会の設立を準備している――と報じる記事が載っている(情報提供:韓国推理作家協会クォン・イリョン氏)。ただ、韓国ミステリクラブの設立は前述の通り1972年なので、このときの計画はおそらく立ち消えになってしまったのだろう。 注2:韓国ミステリクラブ(あるいは単に「ミステリクラブ」)の結成年は、引用したファン・ジョンホの記事によれば1972年となっているが、パク・クァンギュ(2008a)では1971年、鄭泰原(チョン・テウォン)(2000)では1970年、金容権(キム・ヨングォン)(2001)では1960年代末とされている。ここでは、唯一日付まで示されているファン・ジョンホの記事の記述に従っておく。 (2)1970年代末の翻訳ミステリブーム キム・ソンジョンが『最後の証人』を連載しはじめた1974年、河西(ハソ)出版社が《世界推理文学全集》(全10巻)(ラインナップ紹介)を出版している。ドイルやクリスティと並んで、日本の推理作家では江戸川乱歩と松本清張の作品が収録された。そして1970年代後半になると、複数の出版社から翻訳ミステリの叢書の創刊が相次ぐ。主なものは以下の通りである。 《東西推理文庫》 1977年~1980年頃?、全128巻(一部、SF作品も含む。日本の作家の作品はなし) - 2003年以降、《東西ミステリブックス》で大部分が再刊された 《河西推理選書》 1977年~1978年、全36巻(ラインナップ紹介) - 日本の作家では江戸川乱歩、横溝正史、松本清張、森村誠一の作品を収録 《三中堂ミステリ名作》 1978年~1981年、全40巻(ラインナップ紹介) - 日本の作家では横溝正史、坂口安吾、高木彬光、森村誠一、水上勉、黒岩重吾、佐野洋の作品を収録 (これらの叢書でも上述のイ・ガヒョンとファン・ジョンホは多くの作品の翻訳を担当している) 日本の作家の中で、当時の韓国で特に人気を集めたのは松本清張と森村誠一だった【注3】【注4】。1970年代末には中国でも松本清張と森村誠一が人気を博していたし【注5】、また台湾でも1970年代末から松本清張作品が次々と翻訳刊行されていた【注6】。この時期、日本の社会派推理小説は日本国内だけでなく東アジアにまで広まり多くの読者を獲得していたのである。 注3:松本清張の韓国での人気については、南富鎭(なん ぶじん)「松本清張の朝鮮と韓国における受容」(2011)に以下のようにある。「松本清張の作品は韓国において幅広く受容されてきた。膨大な量の翻訳が無造作に行われるかたちで韓国の読者に提供されてきたのである。また韓国推理小説にも多大な影響を及ぼしていると言える。韓国を代表する推理小説家である金聖鍾への影響関係も強くうかがわれる。」(p.69)。 注4:森村誠一の韓国での人気については、李建志(り けんじ)「松本清張と金聖鐘(ママ) ――日韓の戦後探偵小説比較研究」(2006)に以下のようにある。「韓国でもっとも人気のある日本の推理小説作家は森村誠一だといわれている。」(p.11)、「一九七〇年代、金聖鐘(ママ)によって拡大されたミステリマーケットに、日本を代表する作家として森村誠一が参入し、高い評価を受けたのだ。」(p.12)。 注5:1998年の第1回北京偵探推理文芸協会賞では、1979年に中国語版が刊行された松本清張『点と線』と森村誠一『人間の証明』が翻訳作品賞を受賞している(1950年以降の約50年間に中国で出版された翻訳ミステリが対象になっており、松本・森村作品を含む計16作品が受賞している)。 注6:島崎博氏は台湾で松本清張『ゼロの焦点』が翻訳刊行された1977年を「実質的な台湾の推理小説元年」だとしている(『ファウスト』Vol.7(2008年8月)掲載の島崎博インタビュー、p.1110)。 第三節 邦訳された1970年代の韓国推理小説 金聖鍾(キム・ソンジョン)『最後の証人』(上下巻)(論創社、2009年2月)(原著 1974-1975年) 李文烈(イ・ムニョル)『ひとの子 ――神に挑む者――』(集英社、1996年4月)(原著刊行 1979年) また、キム・ソンジョンと同時代に日本では麗羅(れいら)(1924-2001)が推理作家として活躍していた。本名チョン・ジュンムン(鄭埈汶、정준문)。1924年12月20日、朝鮮に生まれる。1934年に来日。1973年、「ルバング島の幽霊」でサンデー毎日新人賞を受賞して日本で作家デビューした。ペンネームの「麗羅」は、下の東洋経済日報の記事によれば、高句麗(こうくり)と新羅(しらぎ)から一文字ずつとってつけたものである。1983年には『桜子は帰ってきたか』で第1回サントリーミステリー大賞読者賞を受賞している。1990年代初頭には、日本推理作家協会と韓国推理作家協会の交流に貢献した(詳細は「日本推理作家協会と韓国推理作家協会の交流」)。2001年8月4日逝去。76歳。(『日本ミステリー事典』新潮社、2000年 参照) 日本推理作家協会会報2001年8月号 作家・麗羅さんの思い出(東洋経済日報 2001年8月24日) - 無署名記事 ミステリ作家・評論家の野崎六助氏のサイトで著作の書影を見ることができる。 参考文献 韓国ミステリ史 参考文献 (新しいウィンドウで開きます) 『韓国ミステリ史 第一章』(20世紀初頭~1930年代) 『韓国ミステリ史 特別編 - 金来成(キム・ネソン)(1909-1957)【1】』 『韓国ミステリ史 特別編 - 金来成(キム・ネソン)(1909-1957)【2】』 『韓国ミステリ史 第二章』(1940年代~1960年代) 『韓国ミステリ史 第三章』(1970年代) ←今見ているページ 『韓国ミステリ史 第四章』(1980年代~20世紀末) 『韓国ミステリ史 第五章』(1990年代末~21世紀初頭)(未公開) 『読書案内』
https://w.atwiki.jp/asianmystery/pages/36.html
2010年4月13日 2011年2月1日更新 中国のミステリについての文献一覧。日本語で書かれたものを集めている。 ※このページは長い間更新していません。中国ミステリについての文献の一覧は「中国ミステリ史 参考文献 - 中国推理小説120年の歴史」をご覧ください。 ■ブログ:「トリフィドの日が来ても二人だけは読み抜く」 中国に在住の阿井幸作さんが、中国での生活の中のさまざまな出来事を書いているブログ。中国のミステリに関する話題も多い。私が中国の推理小説を読んでみようと思ったのは、こちらのブログの2008年8月28日の記事「御手洗パンダという男」で御手洗熊猫という推理作家の存在を知ったのがきっかけでした。 ■ニュースサイト「Kinbricks now」で不定期連載されている「中国本土ミステリの世界」 上記ブログの阿井幸作さんによる、中国ミステリの紹介記事。 以下、日本での刊行(掲載)年順。 ■李長声(リー チャンション)(2002)「中国のミステリー事情 大衆文学への渇望」 (光文社『ジャーロ』7号(2002年春号))pp.273-277 『ジャーロ』創刊号から掲載されていた企画「世界のミステリーを読む」の第7回、中国編。畀愚(ビイユ)の短編「謀殺」とともに、この記事が掲載されている。 短い記事ではあるが、中国での推理小説の受容から現在にいたるまでの、密度の濃い情報が書かれている。 ■井波律子(2003)『中国ミステリー探訪 ―千年の事件簿から』日本放送出版協会、2003年11月 (未見) 第4回(2004年)本格ミステリ大賞評論・研究部門候補作 (→第4回本格ミステリ大賞 評論・研究部門選評) (最近の中国ミステリについては載っていない??) ■池田智恵(2009)「発展途上の中国ミステリー」 (水天一色『アジア本格リーグ4 蝶の夢 乱神館記』講談社、2009年11月)pp.383-394 中国大陸部のミステリの歴史から現状までを概観した巻末解説。最近の代表的な作家として以下の3人が挙げられている。 御手洗熊猫(ユーショウシー ションマオ、中国語(簡体字)表記同じ) 午曄(ウーイエ、中国語(簡体字)表記「午晔」) 羅修(ルオシウ、中国語(簡体字)表記「罗修」) ※名前の読み方は上記解説に従っている。 御手洗熊猫は、日本語風に読むと「みたらいぱんだ、みたらいくまねこ」。探偵役は御手洗濁(読み方は、上記解説では「ユーショウシージュオ」、原書の表紙には「Mitarai Daku」と書かれている)。 このペンネーム&探偵役の名前のインパクト! そして熊猫の推理小説処女作のタイトルは「二十角館の首なし死体」(短編)(タイトルの訳は上記解説に従う)。 日本のミステリ読者ならとにかく惹かれてしまうペンネーム&タイトル。ぜひどこかのミステリ雑誌で邦訳を掲載していただきたいものです。 羅修(ルオシウ)は、2001年にネット上で作品の発表を始めた推理作家で、2007年5月、心臓病のため27歳という若さで逝去している(http //mysteryworld.cn/shownews.asp?news_id=57)。 『蝶の夢』巻末解説によれば、最も早い時期にネット上で作品を発表し始めた推理作家で、エラリー・クイーンなどの影響を受け、国名シリーズにヒントを得たと思われる作品があるという。 ■天蠍小豬(2009)「中国ミステリー事情」 (島田荘司監修『本格ミステリー・ワールド 2010』南雲堂、2009年12月)pp.27-30 『本格ミステリー・ワールド』では、2008年版(2007年発売)のものから台湾ミステリを紹介するコーナーがあったが、2010年版では中国大陸部のミステリーを紹介するコーナーも新たに加わった。 天蠍小豬(中国語での表記は「天蝎小猪」、この記事では振り仮名は振られていないが、普通に読むと「てんかつしょうちょ」または「ティエンシエ シャオチュー」)氏は、中国で推理小説の解説を書いたり、中国のミステリ雑誌『歳月・推理』で日本ミステリ関連を含むミステリ紹介記事を書いたりしている方。 最近の作家として、アジア本格リーグから邦訳が出た水天一色(すいてんいっしき、シュイティエンイースー)や前述の御手洗熊猫をはじめ、以下の人たちの名前が挙げられている。 ※振り仮名は振られていないのでこちらで振りました。「」内は中国語簡体字表記(同じ場合は略)。 杜撰(ずさん、ドゥージュアン) 文澤爾(ぶんたくじ、ウェンゼル、「文泽尔」) 普璞(ふはく、プープー) 周浩暉(しゅうこうき、チョウ ハオフイ、「周浩晖」) 王稼駿(おうかしゅん、ワン ジアジュン、「王稼骏」) 馬天(ばてん、マーティエン、「马天」) 言桄(げんこう、イェングアン) 江暁雯(こう ぎょうぶん、ジャン シャオウェン、「江晓雯」) 鬼馬星(きばせい、グイマーシン、「鬼马星」) この中では、不可能犯罪ものの短編を書き続けていると紹介されている杜撰が気になる。 関連記事 台湾ミステリについて知るための資料リスト 韓国ミステリについて知るための資料リスト 中国ミステリ 読書案内 中国ミステリ紹介 目次へ
https://w.atwiki.jp/hknk/pages/40.html
サイト名 URL タグ:ミステリー 魔人探偵脳噛ネウロ
https://w.atwiki.jp/kata-niho/pages/443.html
原語 mystery 和訳 名詞 謎、不思議、疑問、疑惑、はてな、真相、真偽、真実、正体、実体、実態 その他の品詞 謎の、奇妙な、謎めいた、奇っ怪な、不可解な、不思議な、摩訶不思議な、怪し気な 慣用句・諺・四字熟語・未分類 奇奇怪怪 漢字一字 謎、疑 謎、奇、怪 やまとことば くしび(奇び) くし(奇) 備考欄 辞書 説明 廣辭林新訂版 (名) 神祕。不可思議。 新訂大言海 (無記載) 角川国語辞典新版 名 ①神秘。不思議。②怪奇小説。推理小説。 探偵 (たんてい)小説。③キリスト教の秘跡。 大英和辭典 〔名〕[一]神祕ナ事,不可思議ナモノ,神祕.[二]〔複〕【古ギリシャ・ローマ】密儀,祕密神事.[三]祕密.[四]祕密ニスルコト.[五]【神】①玄義〔ゲンギ〕.②祕蹟〔ヒセキ〕,機密〔キミツ〕(特ニ聖體〔セイタイ〕ノ).③〔複〕旣聖祭餑〔キセイサイボツ〕.[六]【宗】奧義〔オクギ〕.[七]謎.[八]鮭釣針.[九]白金・錫・銅ノ合金. 派生語 ミステリアス 大英和辭典には形容詞が無く、名詞のみ。 直訳音写語は「謎」か。 同義等式 原語単位 mystery=謎 カタカナ語単位 ミステリー=謎 附箋:M ミ 英語
https://w.atwiki.jp/asianmystery/pages/54.html
2010年6月5日作成 2010年12月19日大幅更新 日本の推理小説の仏訳本のリスト。 Amazon.frで適当に日本の作家名を検索し、そこから「この商品を買った人はこの商品も買っています」をたどっていくことでリストを作っている。そのため、フランスで刊行された日本のミステリを網羅する完全なリストではない。 数バージョン刊行されている場合は、表紙画像があるものに優先的にリンクしている。たとえば、『悪魔の手毬唄』は、唯一表紙画像がある1998年5月に刊行されたものへリンクを貼っているが、これはこの作品の初訳が1998年だったということを意味しない。 また、まず作家で選んで、それぞれの作家について翻訳状況を書いているので、なかにはミステリではない作品も含まれる。 2010年12月19日追記 Twitter上でフランスにおける日本ミステリが話題になったのをきっかけに( 「Togetter:フランスで読まれている日本のミステリ」 )、今まで中途半端なまま放置していたリストを一応完成させた。 リスト作成の作業中に、坂本浩也氏による「フランス・ミステリ通信2 「メスプレード事典」 をめぐって」(2003年11月8日、Webサイト「本棚の中の骸骨:藤原編集室通信」の投稿コーナー「書斎の死体」に掲載)という記事に行き当たったので、リンクを貼っておく。2003年にフランスで刊行されたミステリ大事典を主題にしつつ、現代フランスミステリやフランスでの日本のミステリの受容について簡潔にまとめた非常に有用かつ興味深い記事である。以下で示しているリストは、Amazonから抽出した単なる情報の羅列に過ぎないので、フランスでの日本のミステリの受容について知りたい方には、まずはこの坂本浩也氏の記事のご一読を勧めたい。 「フランス・ミステリ通信2 「メスプレード事典」 をめぐって」で挙げられているフランスで刊行された日本ミステリのうち、長尾誠夫の作品については刊行を把握していなかったので、この記事を読んだ後にリストに加えさせていただいた。また、夏樹静子作品と西村京太郎作品に一部、原題が分からないものがあったので、それもこの記事を参考にして付け加えた。 ブログ「翻訳ミステリー大賞シンジケート」に寄稿した「日本のミステリー小説の仏訳状況」(2014-04-17)も合わせてお読みください。 Index あ行赤川次郎 (Jiro Akagawa) 綾辻行人 (Yukito Ayatsuji) 伊坂幸太郎 (Kotaro Isaka) 石田衣良 (Ira Ishida) 江戸川乱歩 (EDOGAWA Ranpo) 岡本綺堂 (Kido Okamoto) 奥田英朗 (Hideo Okuda) 乙一 (Otsuichi) 小野不由美 (Fuyumi Ono) か行桐野夏生 (Natsuo Kirino) 栗本薫 (Kaoru Kurimoto) 黒沢清 (Kiyoshi Kurosawa) 小池真理子 (Mariko Koike) さ行島田荘司 (Soji Shimada) 鈴木光司 (Koji Suzuki) た行高木彬光 (Akimitsu Takagi) 高見広春 (Koushun Takami) 戸川昌子 (Masako Togawa) な行長尾誠夫 (Seio Nagao) 中村文則 (Fuminori Nakamura) 夏樹静子 (Shizuko Natsuki) 西尾維新 (NISIOISIN, Nisio Isin) 西村京太郎 (Kyotaro Nishimura) は行原尞 (Ryo Hara) 坂東眞砂子 (Masako Bando) 東野圭吾 (Keigo Higashino) ま行松井今朝子 (Kesako Matsui) 松本清張 (Seicho Matsumoto) 水上勉 (Tsutomu Mizukami, Tsutomu Minakami) 宮部みゆき (Miyuki Miyabe) 森博嗣 (Hiroshi Mori / MORI Hiroshi) や行山田風太郎 (Futaro Yamada) 山村美紗 (Misa Yamamura) 夢野久作 (Kyusaku Yumeno) 横溝正史 (Seishi Yokomizo) 吉田修一 (Shuichi Yoshida) アンソロジー・関連書籍 更新情報 あ行 赤川次郎 (Jiro Akagawa) (フランス語版Wikipedia) Le piège de la marionnette /『マリオネットの罠』(1977) ISBN 2877301915 (Rose-Marie Makino-Fayolle訳、Philippe Picquier、1998年5月) ISBN 2877303861 (Rose-Marie Makino-Fayolle訳、Philippe Picquier、1999年4月) Meurtres pour tuer le temps /『ひまつぶしの殺人』(1978) ISBN 2877302423 (Aude Bellenger-Sugai訳、Philippe Picquier、1998年5月) ISBN 287730387X (Aude Bellenger-Sugai訳、Philippe Picquier、1999年11月) 『マリオネットの罠』は『本格ミステリ・フラッシュバック』でも取り上げられている名作。 綾辻行人 (Yukito Ayatsuji) Meurtres dans le decagone / 『十角館の殺人』(1987) ISBN 2953396217 (Otsu Masami、Olivier Paquet、Patrick Honnoré訳、Karasu、2009年11月) 伊坂幸太郎 (Kotaro Isaka) La Prière d'Audubon / 『オーデュボンの祈り』(2000) ISBN 280970242X (Corinne Atlan訳、Philippe Picquier、2011年2月) Pierrot-la-gravité / 『重力ピエロ』(2003) ISBN 2809703086 (Corinne Atlan訳、Philippe Picquier、2012年1月) 新潮ミステリー倶楽部賞を受賞したデビュー作『オーデュボンの祈り』と、映画化もされた『重力ピエロ』が翻訳されている。またほかに、漫画版『魔王』が翻訳されている。 石田衣良 (Ira Ishida) Ikebukuro West Gate Park /『池袋ウエストゲートパーク』(1998) ISBN 287730776X (Anne Bayard-Sakai訳、Philippe Picquier、2005年4月) ISBN 2809700419 (Anne Bayard-Sakai訳、Philippe Picquier、2008年5月) Ikebukuro West Gate Park II /『少年計数機 池袋ウエストゲートパークII』(2000) ISBN 2809701148 (Anne Bayard-Sakai訳、Philippe Picquier、2009年5月) Ikebukuro West Gate Park 3 - Rave d'une nuit d'ete /『骨音 池袋ウエストゲートパークIII』(2002) ISBN 2809701555 (Anne Bayard-Sakai訳、Philippe Picquier、2010年2月) 『池袋ウエストゲートパーク』を翻訳したアンヌ・バヤール=サカイ氏は、この翻訳で第17回(2009年)野間文芸翻訳賞を受賞している。 野間文芸翻訳賞決定! - フランス生活情報 フランスニュースダイジェスト (2009年11月5日) ほかに、『池袋ウエストゲートパーク』の漫画版(第1巻)や、『アキハバラ@DEEP』の漫画版(第1巻)が刊行されている。 江戸川乱歩 (EDOGAWA Ranpo) (フランス語版Wikipedia) La Chambre rouge /短編集『赤い部屋』(「芋虫」、「人間椅子」、「二廃人」、「赤い部屋」、「二銭銅貨」を収録) ISBN 287730230X (Jean-Christian Bouvier訳、Philippe Picquier、1998年5月) La Proie et l'ombre /『陰獣』(「心理試験」を併録) ISBN 287730180X (Jean-Christian Bouvier訳、Philippe Picquier、1998年12月) La bête aveugle /『盲獣』 ISBN 2877304396 (Rose-Marie Makino-Fayolle訳、Philippe Picquier、1999年5月) L'Île panorama /『パノラマ島奇談』 ISBN 287730440X (Rose-Marie Makino-Fayolle訳、Philippe Picquier、1999年6月) Mirage /『押絵と旅する男』(「虫」を併録) ISBN 2877304957 (Karine Chesneau訳、Philippe Picquier、2000年5月) Le Lézard noir /『黒蜥蜴』 ISBN 2877304973 (Rose-Marie Makino-Fayolle訳、Philippe Picquier、2000年6月) Inju La bête dans l'ombre /『陰獣』 ※訳題が1998年のものと異なる ISBN 2809700680 (Jean-Christian Bouvier訳、Philippe Picquier、2008年8月) ほかに、三島由紀夫の戯曲版『黒蜥蜴』や、丸尾末広が漫画化した『芋虫』が刊行されている。 Wikipediaフランス語版の「江戸川乱歩」の記事に「フランス語に訳された作品」の項目があるのでそこも参照のこと。 また、フランスの探偵小説雑誌『マガザン・ノアール』創刊号に、「芋虫」が「シエニーユ・ブローヌ」というタイトルで掲載されたという(探偵作家クラブ会報第86号、1954年7月)。 関連文献ジャン=クリスチャン・ブーヴィエ(Jean-Christian Bouvier、訳:梁木靖弘)「グルノーブル便り 紅毛京太郎奮戦記」(『EQ』1989年1月号、pp.178-181)フランス、グルノーブルのミステリ祭(第10回、1988年)のレポート。前年は松本清張が招待されて日本代表として参加している。1988年は『名探偵なんか怖くない』と短編集が仏訳刊行されたばかりの西村京太郎が招待されたが、直前で都合により参加できなくなり、代わりにその2冊の訳者であるジャン=クリスチャン・ブーヴィエが日本の推理小説を紹介する記者会見などを行った。ブーヴィエは江戸川乱歩『陰獣』等の訳者でもある。この記事では、仏訳版『陰獣』に対する仏紙の評も紹介されている。 間瀬玲子「フランスにおける江戸川乱歩と横溝正史の受容」(日本比較文学会編『越境する言の葉――世界と出会う日本文学』彩流社、2011年6月、pp.237-247) 岡本綺堂 (Kido Okamoto) (フランス語版Wikipedia) Fantômes et Samouraïs Hanshichi mène l'enquête à Edo ※収録内容は光文社時代小説文庫版の第1巻と同じ14編 ISBN 2877307158 (Karine Chesneau訳、Philippe Picquier、2004年4月) ISBN 2877309649 (Karine Chesneau訳、Philippe Picquier、2007年9月) Fantômes et kimonos Hanshichi mène l'enquête à Edo ※光文社時代小説文庫版の第2巻(13編収録)の前半6編を収録 ISBN 2877308561 (Karine Chesneau訳、Philippe Picquier、2006年5月) ISBN 2809700400 (Karine Chesneau訳、Philippe Picquier、2008年5月) + 『Fantômes et Samouraïs』収録作(14編収録) 『Fantômes et Samouraïs』収録作(14編収録) フランス語タイトル 日本語原題 L'esprit d'Ofumi お文の魂 La lanterne en pierre 石灯籠 La mort de Kanpei 勘平の死 A l'étage de la maison de bains 湯屋の二階 Le professeur-monstre お化け師匠 Le mystère de la cloche d'incendie 半鐘の怪 La dame de compagnie 奥女中 L'étang de la Ceinture-voleuse 帯取りの池 La fonte des neiges au printemps 春の雪解 Hiroshige et la loutre 広重と河獺 La demeure Belles-de-jour 朝顔屋敷 Chats en rébellion 猫騒動 La fille de la déesse Benten 弁天娘 La nuit de la fête de la montagne 山祝いの夜 + 『Fantômes et kimonos』収録作(6編収録) 『Fantômes et kimonos』収録作(6編収録) フランス語タイトル 日本語原題 A la poursuite du faucon 鷹のゆくえ Le bébé-monstre 三河万歳 Meurtres à la lance 槍突き Kappa et geishas お照の父 Le pavillon de Mukôjima 向島の寮 La malédiction de la fille du marchand de saké 津の国屋 ほかに、WorldCatによると、1929年にパリのLibrairie Stock社の《Cabinet cosmopolite》叢書で岡本綺堂の『Drames d'amour』という本が出版されており、"Une histoire de Shuzenji"(「修禅寺物語」)、"Le double suicide du Toribeyama"(「鳥辺山心中」)などが収録されているようである。訳者はKuni Matsuoと、E. Steinilber-Oberlin。 奥田英朗 (Hideo Okuda) Les remèdes du docteur Irabu /『イン・ザ・プール』(2002) ISBN 291918623X (Wombat、2013年1月) 精神科医・伊良部シリーズの第1作。 乙一 (Otsuichi) (フランス語版Wikipedia) Rendez vous dans le noir /『暗いところで待ち合わせ』(2002) ISBN 2953396209 (Myriam Dartois-Ako訳、Karasu、2009年7月) Un flingue et du chocolat / 『銃とチョコレート』(2006) ISBN 2745935860 (Editions Milan、2010年10月) ほかに、『少年少女漂流記』、漫画版『GOTH』が刊行されている。 小野不由美 (Fuyumi Ono) (フランス語版Wikipedia) 小説『十二国記』が翻訳されている(最初の巻)。また、『屍鬼』の漫画版(第1巻)も刊行されている。 か行 桐野夏生 (Natsuo Kirino) (フランス語版Wikipedia) Disparitions /『柔らかな頬』(1999) ISBN 2268042618 (Editions du Rocher、2002年5月) ISBN 2264037083 (Editions 10/18、2004年6月) ISBN 2757837133 (Points、2013年10月) OUT /『OUT』(1997) ISBN 2020789531 (Seuil、2006年5月) ISBN 2757804812 (Points、2007年6月) Monstrueux /『グロテスク』(2003) ISBN 2020931990 (Seuil、2008年1月) ISBN 2757811584 (Points、2009年1月) Le vrai monde /『リアルワールド』(2003) ISBN 2020981270 (Seuil、2010年2月) Intrusion / 『IN』(2009) ISBN 2021034704 (Seuil、2011年9月) L'île de Tokyo / 『東京島』(2008) ISBN 2021034712 (Seuil、2013年4月) 栗本薫 (Kaoru Kurimoto) (フランス語版Wikipedia) Guin Saga /『グイン・サーガ』 1巻 ISBN 2265081248 (Fleuve Noir、2006年5月) 2巻 ISBN 2265081507 (Fleuve Noir、2006年5月) 3巻 ISBN 2265081515 (Fleuve Noir、2006年9月) 4巻 ISBN 2265084263 (Fleuve Noir、2006年5月) 5巻 ISBN 2265084271 (Fleuve Noir、2007年10月) 6巻 ISBN 2820300030 (Kazé Editions、2011年1月) ほかに、沢田一による漫画版(第1巻 2009年8月)、柳澤一明による漫画版(第1巻 2010年3月)が刊行されている。 黒沢清 (Kiyoshi Kurosawa) Kairo / 『回路』(2001年) ISBN 2877305937 (Philippe Picquier、2002年4月) ISBN 2877307387 (Philippe Picquier、2004年9月) 小池真理子 (Mariko Koike) Le chat dans le cercueil / 『柩の中の猫』(1990) ISBN 2877304388 (Philippe Picquier、1999年5月) ISBN 2877306054 (Philippe Picquier、2002年5月) Je suis déjà venue ici / 『玉虫と十一の掌篇小説』 ISBN 2809700478 (Philippe Picquier、2008年9月) ISBN 2809702721 (Philippe Picquier、2011年6月) さ行 島田荘司 (Soji Shimada) Tokyo Zodiac Murders /『占星術殺人事件』 ISBN 274362048X (Rivages、2010年2月) フランスのミステリ作家 ポール・アルテによる『占星術殺人事件』評 (南雲堂『本格ミステリー・ワールド2011』、ポール・アルテへのメールインタビューより(p.209)) (『占星術殺人事件』を読んだかと尋ねられて) 「もちろんです。『占星術殺人事件』を手にしてすぐに、むさぼるように読みました。なんといっても、フランス語に翻訳されると聞いてから、その瞬間を待っていたのですから。ジョン・ピュグマイアー氏とローラン・ラクーブ氏は、ミステリーの傑出した専門家ですが、『占星術殺人事件』は、すばらしい傑作だと教えてくれたのです。まさにそのとおりでした!」 「『占星術殺人事件』は、特別な作品で、肩を並べるほかのミステリー作品はありません。筋立てがあまりにも魅力的で、密室の謎さえも二の次に思えてしまったほどです。」 「ミステリー・マニアにとって大満足の作品ではないでしょうか。形而上学的な仮説の中で読者は我を忘れ、芸術的なタッチによって、過去の描写は雰囲気たっぷりのものとなっています。そして、当然のことながら、結末で明かされる真実は十分に美しいもので、率直に言って天才的なものだと思います。島田荘司氏には脱帽です。なんと、本作が処女作なのですね。」 「出版された書評はまだ読んでいませんが、私も入っているアマチュアのミステリー愛好会では、頻繁に話題にのぼっています。フランスのミステリー・マニアは皆、この作品が大好きで、マスター・ピースだと考えています。さらに、島田さんが同じくらいの霊感に満ちたほかの作品を書いていることに、誰もが注目していて、フランス語に翻訳されるのを待ち望んでいます!」 鈴木光司 (Koji Suzuki) (フランス語版Wikipedia) Ring /『リング』 ISBN 2266121235 (Pocket、2002年3月) ISBN 2265077224 (Fleuve noir、2003年9月) Double hélice /『らせん』 ISBN 2266121243 (Pocket、2002年5月) ISBN 2265077216 (Fleuve noir、2003年9月) La Boucle /『ループ』 ISBN 2266121251 (Pocket、2002年11月) Birthday Ring zéro /『バースデイ』 ISBN 2266130706 (Pocket、2003年3月) Dark Water /『仄暗い水の底から』 ISBN 2266131567 (Pocket、2003年3月) ISBN 2265081175 (Fleuve noir、2005年6月) ほかに、『リング』の漫画版なども刊行されている。 た行 高木彬光 (Akimitsu Takagi) 『本格ミステリー・ワールド2011』(南雲堂、2010年12月)に掲載されたメールインタビューでポール・アルテが、『刺青殺人事件』の仏訳が2011年に出版される予定で楽しみにしていると述べている(pp.209-210)。ただ、その後結局出版はされていない。 『刺青殺人事件』はすでに英訳はあり、ほかに英語圏では『ゼロの蜜月』と『密告者』が出版されている。ドイツ語訳はない。 高見広春 (Koushun Takami) (フランス語版Wikipedia) Battle Royale /『バトル・ロワイアル』 ISBN 2702136737 (Calmann-Lévy、2006年8月) ISBN 2253122351 (Le Livre de Poche、2008年2月) ほかに、『バトル・ロワイアル』の漫画版も刊行されている。 戸川昌子 (Masako Togawa) Le baiser de feu /『火の接吻』(1984) ISBN 2869303491 (Rivages、1990年5月) 『本格ミステリ・フラッシュバック』でも取り上げられている作品。この『火の接吻』は欧米の多くの国で刊行されている。 な行 長尾誠夫 (Seio Nagao) Meurtres à la cour du prince Genji /『源氏物語人殺し絵巻』 ISBN 2877303047 (Karine Chesneau訳、Philippe Picquier、1998年5月) Le prince des ténèbres /『黄泉国の皇子』 ISBN 2877303691 (Karine Chesneau訳、Philippe Picquier、1998年6月) ISBN 2877305775 (Karine Chesneau訳、Philippe Picquier、2002年1月) 1986年、『源氏物語人殺し絵巻』でサントリーミステリー大賞の読者賞を受賞しデビュー。この作品は、週刊文春ミステリーベスト10で第7位にランクインした。 中村文則 (Fuminori Nakamura) Pickpocket / 『掏摸(スリ)』(2009) ISBN 2809703930 (Myriam Dartois-Ako訳、Philippe Picquier、2013年1月) 夏樹静子 (Shizuko Natsuki) Meurtre au mont Fuji /『Wの悲劇』(1982) ISBN不明 (Librairie des Champs-Élysées、1986年) La promesse de l'ombre /『第三の女』(1978) ISBN 2702418996 (Editions du Masque、1989年6月) Hara-Kiri, mon amour /『訃報は午後二時に届く』(1983) ISBN 270242130X (Editions du Masque、1991年2月) La femme au bout du fil /(英訳すると「The Woman on the Phone」) ISBN不明 (Editions du Masque、1997年1月) Marianne /『わが郷愁のマリアンヌ』(1986) ISBN 2702428533 (Le Masque、1998年11月) 『La femme au bout du fil』(The Woman on the Phone)は、米国『エラリー・クイーンズ・ミステリ・マガジン』1990年5月号に掲載された夏樹静子「The Woman on the Phone」を表題作とする短編集か? 『第三の女』の仏訳版は、1989年にフランスの冒険小説大賞(フランス犯罪小説大賞、ロマン・アヴァンチュール賞)を受賞している。その前年の受賞作はポール・アルテの『赤い霧』(平岡敦訳、ハヤカワ・ミステリ、2004年)。 『Wの悲劇』、『第三の女』、『訃報は午後二時に届く』は『本格ミステリ・フラッシュバック』で取り上げられている。 西尾維新 (NISIOISIN, Nisio Isin) Death Note Another note L'affaire B.B. des meurtres en série de Los Angeles / 『DEATH NOTE アナザーノート ロサンゼルスBB連続殺人事件』(2006) ISBN 2505005729 (Kana、2010年9月) 西村京太郎 (Kyotaro Nishimura) 長編 Les Dunes de Tottori /『ミステリー列車が消えた』(1982) ISBN 2020222736 (Seuil、1993年5月) Les Grands détectives n'ont pas froid aux yeux /『名探偵なんか怖くない』(1971) ISBN 2877303268 (Philippe Picquier、1998年5月) 短編集 Le Maître chanteur bienveillant ISBN不明 (Futuropolis、1983年) Petits crimes japonais ISBN 2869309422 (Rivages、1995年6月) 『Le Maître chanteur bienveillant』は収録作不明。『Petits crimes japonais』の収録作はこちらのサイトを参照のこと(リンク切れ)。 + 短編集『Petits crimes japonais』収録作 短編集『Petits crimes japonais』収録作 フランス語タイトル 日本語原題 Métro à gogo 「行先のない切符」 Les bonnes œuvres de l'agent Shibata 「柴田巡査の奇妙なアルバイト」 L'amour du prochain 「隣人愛」 Le jeu de la charité 「チャリティゲーム」 Les pigeons 「鳩」 L'invitation au meurtre 「殺しへの招待」 L'homme qui venait d'Andromède 「アンドロメダから来た男」 Le maître chanteur bienveillant 「優しい脅迫者」 ポール・アルテによると、西村京太郎はフランスでは「日本のフレデリック・ダール」と呼ばれているとのこと(『本格ミステリー・ワールド2009』南雲堂、2008年12月、p.126)。 『ミステリー列車が消えた』と『名探偵なんか怖くない』は『本格ミステリ・フラッシュバック』で取り上げられている。 関連文献ジャン=クリスチャン・ブーヴィエ(Jean-Christian Bouvier、訳:梁木靖弘)「グルノーブル便り 紅毛京太郎奮戦記」(『EQ』1989年1月号、pp.178-181)フランス、グルノーブルのミステリ祭(第10回、1988年)のレポート。前年は松本清張が招待されて日本代表として参加している。1988年は『名探偵なんか怖くない』と短編集が仏訳刊行されたばかりの西村京太郎が招待されたが、直前で都合により参加できなくなり、代わりにその2冊の訳者であるジャン=クリスチャン・ブーヴィエが日本の推理小説を紹介する記者会見などを行った。 は行 原尞 (Ryo Hara) (フランス語版Wikipedia) Nuit sur la ville /『そして夜は甦る』 ISBN 2226069437 (Editions Albin Michel、1994年11月) ISBN 2877306569 (Philippe Picquier、2003年6月) 『ミステリマガジン』1995年6月号の「洋書案内」コーナーで例外的に取り上げられている。 坂東眞砂子 (Masako Bando) Les Dieux Chiens / 『狗神』(1996) ISBN 2742773614 (Actes Sud, Actes noirs、2008年2月) 東野圭吾 (Keigo Higashino) La Maison où je suis mort autrefois / 『むかし僕が死んだ家』(1994) ISBN 2742789510 (Actes Sud, Actes noirs、2010年4月) ISBN 2330001320 (Actes Sud, Babel noir, 2011年11月) Le Dévouement du suspect X / 『容疑者Xの献身』(2005) ISBN 2330001398 (Actes Sud, Actes noirs、2011年11月) ISBN 2330013140 (Actes Sud, Babel noir, 2012年11月) Un café maison / 『聖女の救済』(2008) ISBN 2330006136 (Actes Sud, Actes noirs、2012年5月) ISBN 2330018800 (Actes Sud, Babel noir, 2013年11月) La Prophétie de l'abeille / 『天空の蜂』 ISBN 2330019580 (Actes Sud, Actes noirs、2013年5月) 『容疑者Xの献身』の刊行にあわせて『むかし僕が死んだ家』の新装版が出たようだ。 なお、東野圭吾の欧米やアジアでの受容については「東野圭吾『容疑者Xの献身』の英訳版、エドガー賞候補に」(2012年1月22日)でまとめた。 「【エドガー賞の前に】東野圭吾『容疑者Xの献身』のフランスでの評価やいかに」(2012年4月14日)も参照のこと。 ま行 松井今朝子 (Kesako Matsui) Les mystères de Yoshiwara / 『吉原手引草』(2007) ISBN 2809702969 (Philippe Picquier、2011年10月) ISBN 2809709483 (Philippe Picquier、2013年10月) 松本清張 (Seicho Matsumoto) (フランス語版Wikipedia) Journal local /短編集?「地方紙を買う女」 ISBN 2737654211 (Futuropolis、1985年) Le rapide de Tokyo /『点と線』 ISBN 2702413773 (Editions du Masque、1986年3月) Tokyo express /『点と線』 ISBN 2877300188 (Rose-Marie Makino-Fayolle訳、Philippe Picquier、1989年) ISBN 2877301885 (Rose-Marie Makino-Fayolle訳、Philippe Picquier、1998年5月) Vase de sable /『砂の器』 ISBN 2876220105 (Rose-Marie Makino-Fayolle訳、Philippe Picquier、1987年) ISBN 2877303284 (Rose-Marie Makino-Fayolle訳、Philippe Picquier、1998年5月) La Voix / 短編集、表題作「声」 ISBN 2877302601 (Philippe Picquier、1998年5月) Un endroit discret / 『聞かなかった場所』 ISBN 2742795367 (Actes Sud, Actes noirs、2010年11月) 『La Voix』(声)は6編収録。収録作は英訳短編集『The Voice and Other Stories』と同じ(収録順は少々異なる)。 + La Voix 収録作 La Voix 収録作 Le complice 「共犯者」 Le visage 「顔」 Au dessus de tout soupçon 「捜査圏外の条件」 Roman-feuilleton 「地方紙を買う女」 La voix 「声」 La coolaboratrice d'une revue de haïkus 「巻頭句の女」 水上勉 (Tsutomu Mizukami, Tsutomu Minakami) Le Temple des oies sauvages / 『雁の寺』 ISBN 2877302172 (Philippe Picquier、1998年5月) - 最初の刊行は1992年? ほかに『越前竹人形』のフランス語訳 Poupées de bambou(1998年版、2000年版)が刊行されている。 宮部みゆき (Miyuki Miyabe) (フランス語版Wikipedia) La Librairie Tanabe /『淋しい狩人』 ISBN 2877302288 (Philippe Picquier、1995年6月) ISBN 2877304418 (Philippe Picquier、2001年12月) Une carte pour l'enfer /『火車』 ISBN 2877305619 (Philippe Picquier、2001年10月) ISBN 2809709254 (Philippe Picquier、2013年6月) Brave Story /『ブレイブ・ストーリー』 1巻 ISBN 2266180304 (Pocket Jeunesse、2008年1月) 2巻 ISBN 2266181858 (Pocket Jeunesse、2008年3月) 3巻 ISBN 2266181866 (Pocket Jeunesse、2008年5月) Crossfire /『クロスファイア』 ISBN 2809700451 (Philippe Picquier、2008年8月) ISBN 2809701865 (Philippe Picquier、2010年6月) Sang Sur la Toile /『R.P.G.』 ISBN 2809701857 (Philippe Picquier、2010年6月) 連作短編集『淋しい狩人』は日本では6編収録だが、フランス版は5編しか収録されていない。「歪んだ鏡」がカットされている。また、収録順も変更されている。 + フランス版『淋しい狩人』収録作 フランス版『淋しい狩人』収録作 フランス語タイトル 日本語原題 日本版での収録順 De terribles années 「詫びない年月」 3 Mort sans mot dire 「黙って逝った」 2 Le Clairon menteur 「うそつき喇叭」 4 Le Chasseur solitaire 「淋しい狩人」 6 Un mois de juin peu ordinaire 「六月は名ばかりの月」 1 日本版での5編目「歪んだ鏡」はフランス版ではカットされている。 ほかに、漫画版『ブレイブ・ストーリー』(第1巻)が刊行されている。 森博嗣 (Hiroshi Mori / MORI Hiroshi) (フランス語版Wikipedia) The Sky Crawlers /『スカイ・クロラ』 ISBN 2723478149 (Glénat、2010年9月) None But Air / 『ナ・バ・テア』 ISBN 2723480046 (Glénat、2011年3月) ほかに、森博嗣の小説を原作とする漫画が「Les chefs d'oeuvre de Hiroshi Mori」(The masterpieces of Hiroshi Mori)というシリーズ名で4巻まで刊行されている。 God save the Queen /漫画『女王の百年密室』 ISBN 2849463949 (Soleil Manga、2006年3月) Le labyrinthe de Morphée /漫画『迷宮百年の睡魔』 ISBN 2849465224 (Soleil Manga、2006年7月) F The perfect insider /漫画『すべてがFになる』 ISBN 2849464333 (Soleil Manga、2006年5月) Meurtres en chambre froide /漫画『冷たい密室と博士たち』 ISBN 2849466328 (Soleil Manga、2006年10月) や行 山田風太郎 (Futaro Yamada) (フランス語版Wikipedia) Shinobi /『甲賀忍法帖』 ISBN 2702138470 (Calmann-Lévy、2007年11月) Les Manuscrits Ninja /『柳生忍法帖』 1巻 ISBN 2809701709 (Philippe Picquier、2010年4月) 2巻 ISBN 2809701954 (Philippe Picquier、2010年9月) ほかに、『甲賀忍法帖』を原作とする漫画『バジリスク』(第1巻)が刊行されている。 山村美紗 (Misa Yamamura) Des cercueils trop fleuris / 『花の棺』(1975) ISBN 2877303837 (Philippe Picquier、1999年4月) La ronde noire / 『黒の環状線』(1976) ISBN 2877303772 (Philippe Picquier、1999年5月) 両作とも『本格ミステリ・フラッシュバック』で取り上げられている。 夢野久作 (Kyusaku Yumeno) (フランス語版Wikipedia) Dogra Magra /『ドグラ・マグラ』 ISBN 2877306453 (Philippe Picquier、2003年4月) ISBN 287730857X (Philippe Picquier、2006年5月) 横溝正史 (Seishi Yokomizo) (フランス語版Wikipedia) La hache, le koto et le chrysanthème /『犬神家の一族』 ISBN不明 (DENOËL、1985年1月) ISBN 2070380661 (Gallimard、1988年9月) ISBN 2070783049 (Gallimard、2007年1月) La Ritournelle du démon /『悪魔の手毬唄』 ISBN 2877302237 (Rose-Marie Makino-Fayolle訳、Philippe Picquier、1998年5月) ISBN 2809709270 (Rose-Marie Makino-Fayolle訳、Philippe Picquier、2013年6月) Village aux huit tombes /『八つ墓村』 ISBN 2877304590 (Philippe Picquier、1999年11月) ポール・アルテによると、横溝正史はフランスでは「日本のアガサ・クリスティ」と呼ばれているとのこと(『本格ミステリー・ワールド2009』南雲堂、2008年12月、p.126)。 関連文献間瀬玲子「フランスにおける江戸川乱歩と横溝正史の受容」(日本比較文学会編『越境する言の葉――世界と出会う日本文学』彩流社、2011年6月、pp.237-247) 吉田修一 (Shuichi Yoshida) Park Life /『パーク・ライフ』 ISBN 2877309622 (Philippe Picquier、2007年9月) ISBN 2809701474 (Philippe Picquier、2010年1月) Parade /『パレード』(2002) ISBN 2809701504 (Philippe Picquier、2010年1月) ISBN 2809703051 (Philippe Picquier、2011年10月) Le mauvais /『悪人』(2007) ISBN 2809702977 (Philippe Picquier、2011年10月) アンソロジー・関連書籍 Les noix, la mouche, le citron ISBN 2877304086 (Philippe Picquier、1999年5月) 江戸川乱歩「鏡地獄」収録 Trains du mystère 150 ans de trains et de polars ISBN 229607667X (L'Harmattan、2009年2月) 鉄道ミステリの評論本。第9章(pp.215-226)は日本の鉄道ミステリを扱う章になっている。 フランス語の無料月刊誌『ZOOM JAPON』創刊号(2010年6月号)(pdf) 日本ミステリ特集号(pp.4-7)。権田萬治氏および、作家では綾辻行人・宮部みゆきへのインタビューが掲載されている。 更新情報 2011年4月29日:新たに刊行された伊坂幸太郎と、リストから漏れていた山村美紗を追加。乙一『銃とチョコレート』、森博嗣『ナ・バ・テア』追加。 2012年1月24日:リストから漏れていた東野圭吾『むかし僕が死んだ家』を追加。新たに刊行された東野圭吾『容疑者Xの献身』、伊坂幸太郎『重力ピエロ』を追加。 2012年2月7日:リストから漏れていた綾辻行人『十角館の殺人』を追加。『ZOOM JAPON』2010年6月1日号(日本ミステリ特集号)の情報追加。 2012年2月11日:リストから漏れていた夏樹静子『わが郷愁のマリアンヌ』、水上勉『雁の寺』を追加。 2012年4月28日:昨年刊行の桐野夏生の『IN』と、東野圭吾の近刊『聖女の救済』を追加。坂東眞砂子『狗神』、黒沢清『回路』を追加。 2013年11月11日:リストから漏れていた松井今朝子『吉原手引草』、西尾維新『DEATH NOTE アナザーノート ロサンゼルスBB連続殺人事件』を追加。 2013年11月15日:奥田英朗、小池真理子、中村文則、吉田修一を追加。 「日本ミステリの海外刊行」へ