約 2,810,497 件
https://w.atwiki.jp/apgirlsss/pages/449.html
「明日へと繋ぐ力」/SABI クリスマスイブ、トリニティのリーダーのミユキさんはお仕事ということでダンスレッスンはお休み。 寒いので公園での自主練習もお休みし、わたし達4人はラブちゃんの部屋に集まっていた。 「ブッキー、いつもありがとう」 せつなちゃんがわたしに綺麗にラッピングされた薄いカードみたいなものを渡してくれる。 わたしだけじゃなく、美希ちゃんにも。 「せつなちゃん、ありがとう」 なるべく、破れないように慎重に開いていくと、赤いシンプルなカード。 表には、せつなちゃんの字で、アカルン使用券と書かれている。 「アカルン使用券?」 「ええ、ラブがクリスマスにはお世話になった人にプレゼントするものだって言ってたから」 せつなちゃん、それはお歳暮のことじゃないかしら。 それか大人の人だったら、恋人同士でプレゼントを交換するとかはあるかもしれないけど。 「ラブが以前、お父さんとお母さんに肩たたき100回券を渡したって聞いたし」 それって、勤労感謝の日のこと? それとも、父の日、母の日とか。 もしくは、お誕生日のプレゼント? ひょっとして・・・・ 「せつな、それは父の日とかじゃない」 美希ちゃん、的確なお言葉いつもありがとう。 「みんなにいつもお世話になっているから、感謝のしるし。でも、私はそんなにお金をかけられないから」 「それでこのカードって訳ね」 「せつな、偉いんだよ。カオルちゃんのドーナツくらいしか、お金使わないの」 「カオルちゃんのドーナツは日本一、いえ世界一、もしかしたら全パラレルワールド一かも」 せつなちゃん、カオルちゃんのドーナツは確かに美味しいけど、そこまでは・・・。 ラブちゃんは・・・って、百円玉貯金を見たら、前より減ってる? 「あはははは・・・。最近ちょっと出費がありまして」 せつなちゃんと美希ちゃんは納得したように頷いている。 一体、何のこと? わたしが美希ちゃんの方を見ると、二人には気づかれないようにしてか小声で、 「ラブがせつなにプレゼントしたの」 そうだったんだ。だから最近せつなちゃんが明るくなったの。 「お父さんやお母さんにいつまでも迷惑を掛けられないから、それで貯金してるの。 それで、ブッキーはどこに行きたい?」 え、わたしが最初?うーんそれじゃ。 「サンディエゴ動物園」 「ブッキー、即答!」 「しかも、外国!?」 「じゃあ、早速行きましょう」 「サンディエゴ動物園って、アメリカのカリフォルニア州にあって・・・・」 ってあれ。みんなおーい、わたしの話聞いてる? 「サンディエゴ動物園へ」 4人は赤い光に包まれた。 「ここって本当にサンディエゴ動物園?」 「そのはずだけど」 「なんか人、誰もいなくない?」 「クリスマスシーズンだから休園日ということはないと思う」 動物園というよりは、ちょっとした谷になっていて、草木が生い茂り岩もゴツゴツしていて、とても人が歩けそうな感じじゃない。 左右にある樹木は日本にあるような木でなく、熱帯地方にあるような。まるでジャングルを探検しているみたい。 それに、何かの気配がする? 「なんかちょっとまずくない?」 その気配は少しずつ近づいてきて・・・ そして姿を現した。 白い虎、ホワイトタイガー。 「なあんだ、ホワイトタイガーかあ。だったら、ブッキー・・・」 「しっ、ラブちゃん、静かに」 「船上パーティの時のホワイトタイガーさんは赤ちゃんの時から人間に慣れているの。 でも、このホワイトタイガーさんはどうか分からない。 それに数年前、サンフランシスコ動物園では虎が逃走して死者がでる事件が起きていて・・・」 「ええーー!!うごうご」 わたしからは見えないけど、美希ちゃんとせつなちゃんが必死にラブちゃんの口を押さえているのだろう。 足が竦み、体が震える。 でもわたしがやらなくちゃ、自分を信じて。 お父さんが前に言ってた。動物さん達と理解し合うためには、怖くたって、お互い一歩ずつ近づかなくっちゃいけないんだって。 「キルン」 「キ―」 (ホワイトタイガーさん、わたし達は・・・あなたがたに危害を加えるつもりはありません) (・・・・・・) (迷ってしまってこちらに来たんです。人目のつかない所を教えて下されば、すぐに出て行きますから) (・・・この建物の裏側は人間が少ないようだ) (ありがとう、ホワイトタイガーさん) 「せつなちゃん、アカルンで建物の裏に」 「分かった。アカルン」 赤い光に包まれる直前、わたしはもう一度ホワイトタイガーさんにお礼を言った。 アカルンで瞬間移動したときにみんなと離れてしまったのか、周りには誰もいない。 わたしが辺りを見回していると、体格のいい制服を着た黒人の人が近づいてくる。警備員さんかな? 「May I help you? ――――」 その警備員さんらしき人がわたしに声をかけてくる。 えっと、いくらミッション系の学校に行っているからって、ネイティブの英語は・・・・ わたしがぐずぐずしていると、尚更早口になってまくしたてるように話しかけてくる。 親切で話しかけてるとは思うけど、言葉が通じないって、本当に怖い。 「すみません、その子アタシの連れです」 背後から美希ちゃんの声が聞こえてきた。 美希ちゃん、警備員さんに日本語で言っても通じないんじゃ・・・ でも、警備員さんはにっこり笑って、わたし達から離れていった。 迷子だって思われたのかな? でも、美希ちゃんと同い年なんだけどな。そりゃ、わたしは童顔で、背も美希ちゃんより小さいけど・・・ 「何?ブッキー、顔になんかついてる?」 美希ちゃんの顔を凝視していたみたいで、不思議そうな顔する。 「ううん、なんでもない」 「それより、大変!ラブとせつながどこにもいないのよ。せつなはアカルンがあるからいいけど、リンクルンで連絡とってみる?」 「でも携帯は海外だったら通じないし」 わたし達がそんな会話をしていると、美希ちゃんのリンクルンが鳴りだした。 「ラブからだ・・・。はい・・・・・うん分かった・・・・うん、それじゃ」 「ラブとせつなは一緒なんだけど、別々に行動して後で合流しようって。ブッキーは行きたいとこある?」 「この動物園はパンダとコアラがいて、それに動物と触れ合える場所もあって、でも広いからどれかに絞ったほうがいいかな」 「ブッキーが行きたかったところだから、ブッキーに任せる」 「ありがとう、美希ちゃん」 しばらく歩くと、木枯らしのような音が聞こえてきた。 でも、天気は晴れで風も弱い。日本でいうなら小春日和って感じの陽気。 だけどその音は消えることなく、だんだんはっきりしてきて、ささやきみたいになってきた。 (・・・マ・・マ・・・・・マ・・マ・・) (・・・・ニ・・・・ンゲ・・・ン、・・ニ・・ンゲン・・だ・・・) その声はもっと大きくなって、わたしの脳内に鳴り響く。 (ママー、ママはどこにいるの) (僕達いつまでここにいなくちゃいけないの) (ニンゲンだ、ニンゲンがまたキタ) そんな大声で話されたら、わたしの耳がおかしく・・・・ 「――ブ―――、―――ブ――キ―――、ブッキー、どうかした?」 「なに、美希ちゃん」 「なにじゃなくって、急に立ち止まるから。ブッキー顔色悪いよ、また気分でも悪くなった?」 「ううん、平気」 「こっちのベンチに座ってちょっと休もう」 わたし達の間に沈黙の時が流れる。 いつもの何も話さなくても居心地がいい雰囲気じゃない。話したいことがあるのに、どちらも口にしない重苦しい感じ。 「美希ちゃん、やっぱりわたし獣医さんになりたい、ううん、獣医さんになる」 「・・・・・・」 「わたし、小さい頃お父さんとお母さんに連れられて動物園に行くのが大好きだった。 図鑑やテレビでしか見ることができない動物達をたくさん見ることができて、嬉しくて幸せだった」 「・・・・・・」 「このサンディエゴ動物園は希少動物の保護に熱心な動物園で、世界的にも有名な動物園で・・・。 飼育されているところも、広い場所に動物さんの生まれ故郷の環境に近くなるように作られているの。 だから、この動物園の動物さん達は、みんな幸せだって思ってた。 でも、動物さん達の中には家族と離れ離れになった子や、人間に見られるのが嫌な子達もいる・・・・」 「だから、わたしは人間と動物達の橋渡しをしたい、そうなれたらいいと思う」 美希ちゃんは黙って立ち上がり、わたしに手を差しのべてくれる。 わたしはその手をとって立ち上がり、そしてそのまま手を繋いで、前へと歩き出す。 今日はクリスマスイブ。 わたし達の前方から親子連れがこちらへやってくる。 クリスマスプレゼントなのか大きな袋を持ってはしゃいでいる女の子、それを見て微笑む両親。 わたし達とすれ違うその親子が向かう先からは、動物達の鳴き声が聞こえてくる。 了
https://w.atwiki.jp/apgirlsss/pages/515.html
四人で肝試し/一六◆6/pMjwqUTk 「よいしょ、っと。これで全部~?おばあちゃん。」 ラブが大きな段ボールを、折り畳み式の長机の上に担ぎ上げる。せつなは浴衣の袖を気にしながら、その中身を机の上に並べ始めた。 箱の中に詰め込まれているのは、色とりどりのリボンで結ばれた、小さなビニール袋の山。中には様々なお菓子が入っているのだが・・・これがどうにも、きれいなラッピングとまるで釣り合っていない。 ドクロや悪魔の人形が付いたハッカパイプ。ハワイアンブルーやショッキングピンクのどぎつい色に、紫のマーブル模様が入った、何とも怪しげな水飴。極めつけはビニールの中身の半分以上を占める大きさのドーナツで、これがどこからどう見ても、目玉そっくりなのだ。 「いくらお祭りだからって、ここまでやる必要、あるのかしら。」 美希がビニール袋から、さりげなく目をそらす。 「うん、ホントに凄いよね。これなんて、まるで本物みたい。」 祈里は目を輝かせながら、イチゴジャムで描かれているらしい目玉の血管を、しげしげと眺める。 「いや、ブッキー・・・そういうことじゃなくて!」 美希が引きつった顔で幼馴染みに向き直ったとき。 「あんたたち、ご苦労さんだね。そろそろ子供たちが来るから、準備を急いどくれよ。」 相変わらず無愛想な顔をした駄菓子屋のおばあちゃんが、四人の前にやって来た。 今日は八月最後の日曜日。四つ葉町恒例・子供祭りの日だ。クローバータウン・フェスティバルほど大規模ではないものの、商店街には屋台が並び、ステージでは着ぐるみショーやゲーム大会が行われる。そしてこの祭りの夜の一大イベントが、町外れの小さな神社で行われる、肝試し大会だった。 ルールは至って簡単。今ラブたちがいる机のところから一組ずつスタートして、神社までの細い坂道を上り、拝殿の前に置いてあるお札を貰って帰ってくる、というもの。 片道せいぜい300メートル。小さな社がちょこんと建っているこの神社は、昼間は明るくのどかで、怖い雰囲気などひとかけらも無い。 ところがいざ肝試しとなると、この微妙に曲がりくねった坂道がクセモノだった。何度も通ってよく知っている道であっても、暗い中で先が見通せないというのは、やたらと恐怖心をあおるものだ。おまけにざわざわと鳴る木の葉のBGMも手伝って、坂道の途中で泣き出して、神社までたどり着けずに逃げ帰る子も、毎年少なからずいるらしい。 中学生のラブたちは、もう子供祭りを楽しみにする歳でもない。が、住んでいる商店街が主催のお祭りということで、それぞれの親たちに頼まれて、こうして浴衣姿で手伝いにやって来ているのだった。 「ねえ、ラブ。」 景品のビニール袋を並べ終えたせつなが、傍らの親友に向かって、小首をかしげて問いかけた。 「肝試しって、暗くて怖いのを我慢して、目的地まで行って帰ってくるだけよね。それって、何かの訓練なの?」 「え~っ!?訓練じゃないよぉ。遊びだよ、遊び。」 「怖いのを、我慢するのが?」 ますます不思議そうに訊き返すせつなに、ラブの眉毛が八の字になる。 「うーん、怖いのが楽しいっていうか・・・みんなで一緒に怖い思いして、ああ怖かったぁ!って言い合う遊び、かな?」 自信なさそうなラブに、祈里が取って代わる。 「えっとぉ、夏の夜を、涼しく快適に過ごそうっていう、昔の人の知恵ね。」 「怖いのを我慢すると・・・涼しいの?」 「ほら、怖い時って、背中がゾクゾクするでしょう?」 「それは・・・快適とは言えないかも。」 祈里ののんびりとした説明を聞いて、美希が額に手を当てる。せつなが相変わらず要領を得ない顔をしていると、ラブがパンと手を叩いて、ニコリと笑った。 「そっか、わかった!後であたしたちも行ってみればいいんだよ。せつなも体験すれば、きっと肝試しの楽しさ、わかるって。」 その言葉に、祈里は笑顔で頷き、美希は再び顔を引きつらせる。 「ラブったら。実際に行ってみなくても・・・」 「へぇ~、美希たん、怖いんだ。」 「そ、そんなことないわよ!」 ニヤ~っと半目で微笑むラブに、美希の顔がたちまち真っ赤になった。 「大丈夫だよ!ここはお子ちゃまコースだし、本当にオバケが出るわけじゃ・・・」 「ふん。オバケが出ないなんて、誰が言ったんだい。」 明るく言い放とうとしたラブの言葉を、ぶっきらぼうな声が遮る。四人が驚いて振り返ると、景品をチェックしていた駄菓子屋のおばあちゃんが、眼鏡の奥から鋭い視線を向けていた。 「おばあちゃん。まさか、前にここでオバケを見た人がいる、とか・・・」 「まぁ、オバケは夏の夜が好きだって話は、昔からよく聞くね。」 おばあちゃんの言葉に、美希の顔色が、赤からすーっと白に変わる。 「あんたたち。オバケはなにも、幽霊だけとは限らないんだよ。」 おばあちゃんは重々しくそう言って、夜風に枝を揺らす木々に目をやった。 「昔話の中には、いろ~んな物の怪が出てくるのを知らないのかい?木の精に、水の精に、風の精。ああ、大切にされた物には魂が宿る、なんて話もあってね。絵に魂が宿って、紙の中から出てきたって話を聞いたことがあるよ。それに、化け猫や化け狐なんてのも定番だねぇ。だから、いつどこでどんなオバケに出会うかなんて、わかるもんかね。」 「あ・・・。」 低くよどみのない声に、凍りつくラブ、美希、祈里、そしてやっぱりきょとんと首をかしげるせつな。そんな彼女たちの顔を見まわして、おばあちゃんは初めて、ニヤリと笑った。 「どうだい。これで少しは、肝試しの気分が出てきたかい?」 「もぉ~、おばあちゃあん!!」 くるりと後ろを向いたおばあちゃんに、ラブと美希の抗議の声が飛ぶ。去っていく小さな肩が、それを聞いて、楽しそうに小刻みに揺れた。 ☆ そのほんの少し前のこと。 「よぉ、にいちゃん。悪いな、こんな時間に来てもらって。」 神社へと続く坂道の途中で、西隼人の姿のウエスターは、一人の男と向かい合っていた。 四角ばった顔と、それに合わせたかのような角刈り頭。小柄ながら、声の大きさと威勢の良さは、誰にも負けない。トレードマークの長い前掛けを外しているせいで、いつもよりガニ股が目立つその姿は、駄菓子屋の真ん前にある魚屋の主人――魚政の三代目だった。 ウエスターとは、彼が町の廃品回収を手伝って以来の知り合いだ。もっともウエスターには、不幸のネタを探すという別の目的があったわけだが、魚政の主人の目には、「頼れる気のいい若いモン」と映ったのだろう。 今日も、子供たちに混じって屋台をうろついていたウエスターの肩をぽんと叩いて、手伝いを頼んできた。そこでウエスターは、事情がよくわからないまま、こんなところへやって来る羽目になったのだ。 「それで、手伝いって何だ?」 ウエスターは道の真ん中に立って、額の汗をぬぐう魚政の主人に問いかけた。辺りはもう、かなり暗い。狭い道の真ん中近くまで張り出した木の枝が、やけに黒々と見える。そのくせ空気にはまだ、肌にまとわりつくような熱気が十分に残っていた。 「簡単なことさ。ほらここ、林が切れて、何だか分かれ道みたいに見えるだろ?もうすぐ肝試しが始まって、子供たちがたくさん通るからさ。間違えてこっちに行く子がいないように、ここに立っててほしいんだよ。」 言われてみれば、木と木の間の地面が踏み固められたような箇所がある。見ようによっては、そこから林の中に細い道が続いているように、見えなくもない。 「この先は、急な斜面なんだ。小さい子が迷い込んだりすると、危ないからな。」 「なるほど。ここに立って、あっちの道を行けと示してやればいいんだな?」 「さすが、にいちゃんは話が早いぜ。じゃ、頼んだよっ。」 魚政の主人は安心したようにニカッと笑うと、逃げるようにその場を立ち去ってしまった。後に残されたのは、ウエスターただ一人。 「・・・ところで、肝試しって、何だ?」 ポツリと呟くその声に答えるかのように、生温かい風が、ざわわ・・・と木の枝を揺らした。 しばらくすると、魚政の主人が言っていたように、子供たちが後から後からやって来た。みんな数人ずつで固まって、何だか上目遣いで辺りを見回しながら、恐る恐る歩いてくる。 (一体、何を警戒しているんだ?) ウエスターは、言われたとおりの場所に立ってそれを見ながら、密かに首をひねった。 帰ってくる連中は、さらにおかしかった。行きとは打って変わって、みんな転がるような早足で、坂を駆け下りていく。 既に気を緩めて、笑みまで浮かべている子。相変わらず辺りを警戒している子。周りを見ないようにして、ただひたすら先を急いでいる子など、その表情は実に様々だ。 (肝試しって・・・何なんだ?) さっきの疑問が、より強く浮かび上がってきた、そのとき。 「あーっ、先生!占いの先生じゃないか。」 ふいに親しげに呼びかけられて、ウエスターは驚いて顔を上げた。 目の前に、大・中・小、三つの坊主頭が並んでいる。その、中と小の手を引いた一番大きな少年が、目を輝かせてウエスターを見つめていた。 「俺、前に先生にアドバイス貰って、無事、好きな子をデートに誘えたんだ。」 そう言って、少年はウエスターに向かって律儀に頭を下げた。 「ありがとうございましたっ!俺、お陰で最高の一日が過ごせたっす。その後のことは・・・まぁ、これからまた頑張るっす!」 「あ・・・ああ、そうか。良かったな。」 勢い込んで迫ってくる少年に、さすがのウエスターも一瞬後ずさる。そう言えば、コイツの話を聞いて、初めて遊園地とかいうところに行ったんだったな・・・。そう思い出したとき、小さな二つの手が、少年とウエスターを引き離した。 「なぁ、兄ちゃん。早く行こうよ~!」 「いこうよ~!」 「ああ、わりぃ。じゃ、先生、またな。」 弟たちに引っ張られて、背を向けようとしている少年に、ウエスターは思わず呼びかけた。 「おい、少年。肝試しって、一体どんなイベントなんだ?」 「えっ!先生、それも知らないでここに居るのかよ。」 少年が呆れたように、口をあんぐりと開ける。代わってウエスターの問いに答えたのは、弟たちの方だった。 「この先の神社まで行って、オフダを取って来るんだい。とちゅうでコワくて泣いたり逃げたりしたら、いけないんだぞ。」 いかにもやんちゃな顔をした“中”の坊主頭がそう言うと、まだあどけない顔の“小”も負けじと胸を張る。 「オレ、オバケもバケモノも、こわくねーもん。もしもあったら、やっつけてやるんだ!」 (ほぉ。ここにはナケワメーケとは別の化け物が出るのか。まさかそいつも、不幸を狙って・・・!) そう思ったウエスターが、初めて辺りを警戒する。そのとき、たった今偉そうなことを言っていた“小”が、顔色を変えてウエスターの後ろの林を指差した。 「うわっ、にいちゃん!あそこで、なんか光った!」 弟の声に林を覗き込んだ“中”も、わっ、と言って兄にしがみつく。 「ホントだ!何か白っぽい光が飛んでるぅ!あ、あれって・・・ひ、ひ、人魂?」 振り向いて見てみると、確かに木々の間から、ちらちらと小さな光が漏れている。 「ああ、あれは懐中電灯かなんかだろ。係りの人か誰か、いるんじゃないか?」 さすがに一番上の兄は余裕を見せて、弟たちの頭をぽんぽんと交互に叩く。だが。 「いや。係りの人は、俺のほかにはいないはずだぞ。」 ウエスターにあっさりと否定されて、その手が止まった。 「え?じゃあ、あれって・・・な、なんすか?」 「わからん。お前たちの言うオバケかもしれないし、誰かが迷い込んだのかもしれないな。」 ウエスターはこともなげにそう言うと、三人の顔を見て、ニヤリと笑った。 「どれ、俺様が確かめてきてやろう。オバケかもしれないから、お前たちは先に、神社とやらに行けばいい。」 「うわぁぁぁ~!!」 その言葉に呪縛を解かれたように、弟たちが兄の手を引っ張って、全力で走り出す。少年は弟たちに引きずられながら、ウエスターに向かって、何故か感動したような、うるんだ眼差しを向けた。 「先生、イケてる~!頑張って下さいっ!」 ☆ (ふん。ナケワメーケ以外の化け物がいるというなら倒してやる。不幸を横取りされてたまるか!) 頼りなげに動く光を追って、ウエスターは道なき道を駆け下りる。小さな光は、こちらで光ったかと思うとあちらで光り、近付いたかと思うとまた遠ざかって、あざ笑うかのように、ウエスターを翻弄した。 「ええい。姿を見せろ!」 その途端。まるでウエスターの声が聞こえたかのように、遠くの木の陰で、光がその動きを止めた。 「よぉし。化け物め、そのまま動くなよ~。」 ところが近付いていくうちに、ウエスターは、ん?と首をかしげた。小さな光だと思っていたものが、次第に人の形に見えてきたのだ。 どうやら浴衣を着た女の子らしい。黄色のような緑色のような、ぼぉーっとした光を放っているように見えるのは、さっき少年が言っていたように、懐中電灯でも持っているのかもしれない。 (魚屋のオヤジが心配してた、道を間違えた子供か。しかし、誰かこっちに来たのなら、すぐに気付いたはずだが。) もしかしたら、ここへ来る別のルートがあるのかもしれない。そう思って人影に近付きながら、ウエスターは再び、首をかしげた。 一歩一歩、歩みを進めるたびに、人影がいろんな人物に見える気がする。ウエスターが知っている数少ない、この世界の同じような歳恰好の少女たちに。 (あれは・・・キュアベリーか?いや、あんなに背が低くはないな。ああ、キュアパインか。いやいや、ヤツはキュアピーチだ!いや・・・違う。何っ!?あいつ・・・なんであんなところに。) ついにウエスターは、彼女が立っている木立のところまでやって来た。 近付いても相変わらず淡い光を放つその姿は、何やら草花の模様を散らした、黄緑色の浴衣を着ている。腰には銀色の細い帯。後ろ向きで顔は見えないが・・・。 (違う・・・イースではない。) それは、イースでも他のプリキュアでもなく、ウエスターの知らない少女だった。 (やっぱり迷子か。) 気を取り直して、その俯いた後ろ姿に声をかける。 「おい。そこで何をしているんだ?」 「・・・。」 「道に迷ったのか?神社なら、そっちじゃないぞ。」 「・・・。」 「ここには、一人で来たのか?」 「・・・。」 何を訊いても、彼女は俯いて黙ったまま。頼まれた役目だからと、最初は優しく声をかけていたウエスターも、次第にイライラし始めた。 「なぜ黙っているんだ。ほら、こっちに来い。上の道まで連れて行ってやる。」 「・・・。」 それでも動かない彼女に業を煮やして、ウエスターが細い肩にそっと手をかける。すると少女は諦めたように、ゆっくり、ゆっくり、こちらを振り向いた。 「どわぁぁ~っ!」 ウエスターが、叫び声を上げて飛び退く。 振り向いた少女の顔は、目も鼻も口も無い、まるでゆで卵のようにつるんとした、のっぺらぼうだったのだ。 「オバケかっ?本当にオバケかっ?」 一体誰に確認しているのか、大声で叫びながら元来た道を駆け戻ろうとするウエスターの前に、もう一度、少女の顔が現れる。 「な・・・何っ?」 少女の顔の下に、あるべきはずの胴体が無い。顔の下には当然ながら首があって・・・その首が夜目にも白く、真横に長ーく伸びているではないか。 ぐにゃりと曲がったその首の上で、ゆらり、ゆらりと揺れる真っ白な顔――それが今度は突然、カッと目を見開いた。顔の真ん中に真っ赤なひとつ目が出現して、ウエスターを睨みつける。 「うっぎゃあああああ~!!」 ウエスターはくるりと回れ右をすると、神社と反対の方に向かって全速力で駆け出した。が、いくらも行かないうちに、ふいに足元から地面の感触が無くなって・・・。 「わぁぁぁ~っ!」 急な斜面というより、コンクリートの絶壁を滑り落ちながら、ウエスターはやっとの思いで上を見る。そこには若葉色の浴衣を着た、ひとつ目ではないあどけない顔をした女の子が、嬉しそうに彼を見下ろしていた。 その表情とは裏腹に、両手を腰に当て、顎をツンと上げて、彼を文字通り「見下ろす」その態度。それは、何だかどこかで見たことがある気がしたが――それを思い出す余裕は、今のウエスターには無かった。 ☆ 「はい、完走おめでとう!これ、景品の、オバケのおやつだよ~。」 ラブが精一杯怖い声を出して、子供たちにビニール袋を渡す。 「ラブったら。マラソンじゃないんだから、完走はおかしいわよ。」 すっかり立ち直った美希も、子供たちが差し出す神社のお札を、笑顔で確認する。 せつなはラブの隣りで景品を手渡しながら、坂道を戻って来る子供たちの姿を、興味深げに眺めていた。 誇らしげな様子で、元気いっぱい駆け戻って来る子。わあわあ泣いて、友達や兄弟に慰められている子。なぁんだ、ちっとも怖くなんかなかったぞ、と聞えよがしに叫んで威張っている子――。 子供たちの様子は様々だったが、ほとんどの子が、一緒に帰って来た友達や家族としっかりと手を繋いでいたり、ぴったりと寄り添ったりしているのが、何だか微笑ましい。 「よぉ、ご苦労さん。もうすぐ終わりだからな。」 ふいに大きな声がして、魚屋のおじさん――魚政の主人が顔を見せた。 「何だい、あんた。自分の持ち場はどうしたんだい?」 机の後ろの椅子に座っていた駄菓子屋のおばあちゃんが、よっこらしょ、と立ち上がる。その姿を見て、彼は慌てたように目を白黒させた。 「やぁ、ばあさん。大丈夫だ!ちゃんと信用できる助っ人に、頼んできたからよ。」 「本当だろうね?」 おばあちゃんがそう念を押したとき、坂道の上から、三つの坊主頭が現れた。 「あれ?ラブじゃねえか。あっ!美希さんも一緒だったんすか!」 一番年長の少年が、美希の顔を見て、ぱぁっと笑顔になる。それは、四つ葉中学校二年生、ラブの同級生にして、美希の熱狂的な信者である、沢裕喜だった。 「裕喜君!あなたもお手伝いに来ていたの?」 「いやぁ、俺は弟たちの子守りっすよ。ハハハ・・・。」 美希に話しかけられて、嬉しそうに頭に手をやった裕喜が、ふいに真顔になって、魚政の主人の方に向き直った。 「そうだ、おじさん。さっき、坂の途中で占いの先生にあったんだけどさ。林の向こうに変な光が見えたんで、迷子かも知れないって見に行ってくれたんだ。もうこっちに戻って来た?」 「なっ、何だって?」 魚政の主人のこめかみに、たらりと汗が流れる。 「まさか、信用できる助っ人ってのが、その先生かい?まったく、自分の仕事を人に押し付けるから、人様に迷惑かけることになるんだよ。」 おばあちゃんにギロリと睨まれて、魚政の主人は口を尖らせた。 「しょ、しょうがねえだろっ!俺は、高いところと暗いところは苦手なんだよ!」 「ふん、使えない男だね。高所恐怖症だけじゃ足りないのかい。」 「なんだとぉ?」 いつものようにポンポンと言い合う大人たちを尻目に、ラブたち四人もまた、別の意味で慌てた様子で、ひそひそと囁き合っていた。 「ねぇ、占いの先生ってさ。」 「うん、アタシも気になってたんだけど。」 ラブと美希の言葉に、せつなが顔をしかめて、コクリと頷く。 「ええ。きっと、ウエスターよね。」 「やっぱり、そう?」 祈里が不安そうに訊き返した、そのとき。 「嫌だ。もぉ~嫌だ。肝試しなんて、嫌いだぁぁぁ~!!」 わめき声と共に、ひゅん、と四人の隣りを一陣の風が吹き抜ける。 「い、今のって・・・。」 「・・・速すぎて、見えないわ。」 「ウエスター、泣いてたわね。」 「見えたの!?しかも、表情まで!?」 慌てて目を凝らすラブに、呆れ顔の美希、ぼそりと呟くせつな、それを聞いて目を丸くする祈里。 「はぁ、無事で良かったが・・・あと少しなんだから、持ち場を離れないでくれよぉ、にいちゃん。」 四人の後ろで、魚政の主人が大きな溜息をつくと、重い足取りで坂道を上り始めた。 ☆ 「今日はご苦労だったね。ほら、あんたたちの分も取っておいたから、持って行きな。」 すっかり景品が少なくなった長机の上に、おばあちゃんが新たなビニール袋の束を置く。今度の袋はかなり大きくて、おどろおどろしい景品の他に、普通の駄菓子やドーナツも詰め込まれていた。 「うわぁ、こんなに沢山!」 「いいんですかぁ?」 「ありがとう、おばあちゃん。」 「ありがとうございます!」 四人が笑顔で、袋をひとつずつ手に取る。 「あれ?おばあちゃん。これ、ひとつ多いよ。魚屋のおじさんの分?」 ラブが、ひとつ余ったビニール袋を手にして、おばあちゃんに問いかける。 「あんたたち、今日は五人で来たんだろう?もう一人の分も、ちゃんと取っといてあげな。」 「え?五人って?」 驚いて問い返す祈里に、おばあちゃんは肩をすくめて呆れたように言った。 「何寝ぼけたこと言ってんだい。ほら、緑色の浴衣を着た子だよ。さっきまで一緒に手伝ってくれてたじゃないか。」 「・・・え・・・?」 桃色の浴衣のラブ、青い浴衣の美希、黄色い浴衣の祈里、赤い浴衣のせつな――。 「おばあちゃん!怖い話は、もういいですよ。」 声の震えを必死で隠そうとする美希に、おばあちゃんはニヤリと笑い・・・はせずに、心底不思議そうな顔をする。 その時、まだそこに残って景品の水飴を食べていた、裕喜の一番下の弟が、無邪気に最後の駄目を押した。 「みどりのきもののおねえちゃん、いたよ~。オレ、そのおねえちゃんから、このみずあめ、もらったもん。」 途端に、長机の向こうはパニックに陥った。 「キャ~!で、で、出たぁ!!」 ラブが、せつなの腕にしがみつく。 「ラブ!こ、こここ声が、大きいわよっ。」 声を上ずらせながら何とか平静を保とうとする美希が、祈里に抱きつかれてぐらりとよろける。 「わっ、わたしたち、おっ、オバケさんと、一緒にいたのっ?」 「ラブ、痛いわよ。美希も、しっかりして。ブッキー、そんなに押さないで・・・!」 ラブにしがみつかれ、美希に寄りかかられ、勢い余った祈里に腕を掴まれて――。 (あ・・・暑いっ!何よ。肝試しって、全然涼しくなんかないじゃない。) 三人の仲間にもみくちゃにされながら、せつなの口元に、いつしか楽しそうな笑みが浮かんでいた。 ☆ 彼女は木の陰から、ウエスターが大慌てで走り去っていくのを、じっと見ていた。 (少し、やり過ぎちゃったかな。あの頃のあの子の真似をして、つい、からかっちゃったけど。) クスリと笑って、キャーキャー・・・を通り越して、ギャアギャア騒いでいる少女たちを見つめる。視線の先には、仲間たちの輪の中で微笑んでいる、赤い浴衣の少女。 (私と一緒に、いつもこちらから眺めているだけだったあなたが、今はちゃんとそちらに居るのね。) 彼女の白い頬に、ほんの一瞬、寂しげな影が浮かぶ。が、すぐに穏やかな笑みを浮かべると、彼女はもう一度、優しい眼差しで少女を見つめた。 (いつでもそばに居るわ、せつな。私が、あなたの一番思い出したくない過去から、人生で最初の幸せな思い出に、変われる日まで。) 彼女の浴衣に描かれた、クローバーの模様が輝きを増す。それと同時に、彼女の姿が少しずつ薄れ始め――。 やがて、彼女の姿がすっかり消え失せたとき、そこには四つ葉の形をした、綺麗な緑色の光が残った。 ――大切にされた物には、魂が宿る、なんて話もあってね―― 小さな光は、すーっと上空へと浮かび上がると、エメラルドの尾を引いて、虚空へと消える。そのとき一遍のそよ風が、夢のように、木々の葉を揺らした。 ☆ 「あ・・・涼しい風。」 やっと三人から解放されたせつなが、林の方から吹いてきた風に、心地良さそうに目を細める。 「さぁ、そろそろ肝試しもお終いだよ。あんたたち、最後に神社まで行ってみるかい?」 おばあちゃんの言葉に、せつなを除いた三人が、ぶるぶるっと犬のように首を横に振った。 「あたし、パスっ!」 「わたしもっ。」 「アタシも・・・また、今度にします。」 「そうかい。せっかく涼しくなれたかもしれないのに、残念だねぇ。」 おばあちゃんは、やっぱりきょとんとしているせつなと目を合わせると、楽しそうに、クツクツと笑った。 夏の終わりのぼんやりとした三日月が、銀の鎖のように空に懸る。か細い光は、今日は何だかいつもより緑がかって見えていたが・・・その理由は、小さな神社を取り巻く林の木々以外、誰も知らない。 ~終~
https://w.atwiki.jp/ddr_dp/pages/929.html
IF YOU WERE HERE(楽) 曲名 アーティスト フォルダ 難易度 BPM NOTES/FA(SA) その他 IF YOU WERE HERE JENNIFER X2 楽9 145 193 / 12 Ver.Aにて2016/05/30削除 STREAM VOLTAGE AIR FREEZE CHAOS 39 30 34 25 3 楽譜面(9) / 踊譜面(10) / 激譜面(10) / 鬼譜面(9) 属性 遠配置、交互難、同時踏み 譜面 http //eba502.web.fc2.com/fumen/ddr/x2mf/ifyou_x_8b.html 譜面動画 https //www.youtube.com/watch?v=gkRePk1_aDc (x?.?, オプション不明) 解説 DDR2ndmixからの復活曲。譜面構成は当時のものとほぼ一緒。 -- 名無しさん (2010-07-13 15 02 36) 序盤の連続桂馬踏み地帯はDP慣れしていないと認識し辛い配置。後半には遠配置の8分3連が2か所、歌部分が終わったあとは同時から入る8分3連地帯が続く。 -- 名無しさん (2010-07-13 15 06 01) 楽譜面の黎明期ボーカル曲にしてこの難易度、当時としても旧足6でかなりの難譜面だった。楽踊激それぞれ難所が違う為、違う傾向の譜面が3種あると思った方が良いかも -- 名無しさん (2015-01-17 23 23 55) 名前 コメント コメント(私的なことや感想はこちら) 人にもよるが、クリアするだけなら足10である踊譜面のほうが楽かもしれない。 -- 名無しさん (2010-07-13 15 07 48) 8分のリズムが多く、楽譜面には見えない。 -- 名無しさん (2010-07-24 22 32 04) この曲は楽踊激鬼全部足10でいいかもしれない。 -- 名無しさん (2010-07-31 21 05 51) 確かに -- 名無しさん (2010-10-09 04 12 38) もうAAA出さなくていいんだ… -- 名無しさん (2010-10-11 21 53 48) 難易度的には踊≧鬼≧激≧楽ってとこかなあ。踊は逆カズダンスがきつい。鬼はSA付きの楽なのでこの位置。激はカニ中心だけどところどころ意地悪。なんだかんだで楽が一番簡単。でも全部大差なしw -- 名無しさん (2014-10-08 21 16 52) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/moejinro/pages/19.html
FS Inferenza if
https://w.atwiki.jp/retrogamewiki/pages/9332.html
今日 - 合計 - タグ RPG 真・女神転生if...の攻略ページ 基本情報 ストーリー 攻略情報 Tips プチ情報 関連動画 参考文献、参考サイト 感想・レビュー 基本情報 [部分編集] 機種 スーパーファミコン プレイステーション メーカー アトラス 発売日 1994年10月28日 2003年9月26日 価格 9,990円(税別) 4,800円(税別) ジャンル RPG プレイ人数 1人 セーブデータ 有り 公式情報 https //www.nintendo.co.jp/titles/20010000002771(SFC版VC Wii U)https //web.archive.org/web/20030203014520/http //www.atlus.co.jp/cs/game/pstation/shinmegami/if/(PS版) 『真・女神転生シリーズ』の外伝的作品。シリーズで初めて主人公の性別を選択できるようになった。 ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 名前 コメント 選択肢 投票 役に立った (0) 2024年07月06日 (土) 18時58分05秒 [部分編集] ページごとのメニューの編集はこちらの部分編集から行ってください [部分編集] 編集に関して
https://w.atwiki.jp/yougosq/pages/4708.html
■複数回攻撃 世界樹の迷宮における戦闘での攻撃種のひとつ。 ダブルアタック、ツバメがえし、スウィフトソード等の単体に対して多段ヒットする攻撃種。 DQなどと違い世界樹ではヒット回数による標的防御力の影響はないので単純比較だと150%×1回も15%×10回もダメージは変わらない。しかし、「カウンターはダメージ回数だけ発生する」「睡眠は最初の一撃で解除され、後のダメージには乗らない」など単発スキルと比較して複数回攻撃にはデメリットがある。 ↑しかしフルヒットした時の威力は単発スキルを上回る。というかこの系統のスキルは強力なものばかりである。 全体ランダムのように攻撃がばらけない性質上、ソードマンのリンク戦法との相性は最も良いが、いかんせんlVでこの系統のスキルはスウィフトソードしかない。と言っても敵が単体ならランダムで事足りるのであまり気にならない。 体感的にこれを持ってるボスは強敵が多い スキルレベルアップに伴うダメージ期待値上昇が他のスキルより大きい傾向にある(回数増加によって跳ね上がるため)。4だとスキルレベルが半分のサブとメインとで差が大きくなりがち。 印象的な敵の複数回攻撃はクライソウルやデステンタクル、竜乱錘だろうか ↑それ俺の記憶では全部全体ランダムなんだが。 敵に回すとこっちより途中で死者が出ても止まらない分全体ランダムの方が恐ろしい。 セルの印象が強すぎる ↑↑初期は「」 「複数回攻撃を挑発でひきつけられない」って制約がなかった? ミス失礼 ↑無印だとそもそも挑発は機能しないスキルで、2では複数回ランダム攻撃を引き付ける性能は無いね 敵の攻撃でこの手のスキルってセルのランドスラッシュ以外にあったっけ? 単体に2回攻撃みたいな技はちょくちょく出ているような… ↑言われて思い出した。Ⅱでハルピュイアが使う絶望の大爪がそうだった。調べてみたらキマイラの双連撃も該当。詳しく見ていくと他にも色々あるかも。 ↑そもそも適正レベルだと単体の一撃ですら致命傷になりうるし複数攻撃は完全なオーバーキルになるから敵のスキルは少ない 検証動画で見たけど、幼子の滅ぼす風も2回攻撃。 Vではチェインを複数回着火できない。IVのリンクが猛威を振るったのでバランス調整が入ったか。 混乱した状態でも発動するので味方にも複数回攻撃する(ダブルアタック) 新2から5で台頭してきた特定のスキル使用をトリガーに他のスキルを一気に発動というのはある意味これに該当するのだろうか……無双連撃とかワンツーリードブローとか ランダムの方にもあるが全弾ヒットしたときの効果音はとても気持ちがいい。残影発動時のスウィフトソードやアクセラレートからのウェイブ連発なんかは最高。逆にMISSだらけのときの不快さもなかなか。 この手の系統の技は本当に少ない。特に3回以上攻撃する敵スキルはランドスラッシュを除くと「初代」ゴーレムのトリプルハンマーぐらいしか該当しないだろう(新の場合はランダム複数回攻撃に分類されるため)。 ランダム複数回攻撃のスキルに対象を単体にするスキルを噛ませるとこれになる。この組み合わせはどれも非常に強力。 コメント
https://w.atwiki.jp/taskeru/pages/7.html
アーカイブ @wikiのwikiモードでは #archive_log() と入力することで、特定のウェブページを保存しておくことができます。 詳しくはこちらをご覧ください。 =>http //atwiki.jp/guide/25_171_ja.html たとえば、#archive_log()と入力すると以下のように表示されます。 保存したいURLとサイト名を入力して"アーカイブログ"をクリックしてみよう サイト名 URL
https://w.atwiki.jp/taskeru/pages/28.html
■Time■ [○○:○○~○○:○○ 時間帯を指定したい時。1時間ごとに実行とかも可能。] From ⇒何時何分から。 Repeat ⇒~1時間ごとにみたいな時に使用。分指定の場合2分以上に指定しないとエラーが出る。 to ⇒何時何分まで。
https://w.atwiki.jp/bfgmatome/pages/246.html
ゲーム情報(登録されているタグ) ジャンル>アイテム探し ジャンル>タイムマネージメント 製作会社>Maximize Games 言語>英語 コメント欄へ移動 ゲーム配布ページ 英語 http //www.bigfishgames.com/download-games/7611/2-tasty/index.html 日本語 紹介文 Alongside her friend and assistant, Cole, Libby must prepare an enormous number of dishes! Help this young cook follow the perfect recipes and make meals that are 2 Tasty! Use Libby’s recipes real recipes at home and create her favorite dishes in your own kitchen! Witness the hilarious romantic story between Libby and Cole as you discover the zen of cooking in this fast-paced Time Management game. Fantastic minigames Awesome graphics Cook up food that s 2 Tasty! 画像 « » var ppvArray_0_0119da0f2fe87b8b212c9de03c9f39b1 = new Array(); ppvArray_0_0119da0f2fe87b8b212c9de03c9f39b1[0] = http //w.atwiki.jp/bfgmatome/?cmd=upload&act=open&page=2+Tasty&file=en_2-tasty-screen1.jpg ; window.onload=function(){ ppvShow_0_0119da0f2fe87b8b212c9de03c9f39b1(0); }; function ppvShow_0_0119da0f2fe87b8b212c9de03c9f39b1(n){ if(!ppvArray_0_0119da0f2fe87b8b212c9de03c9f39b1[n]){ alert( 画像がありません ); return; } ppv_0_0119da0f2fe87b8b212c9de03c9f39b1$( ppv_img_0_0119da0f2fe87b8b212c9de03c9f39b1 ).src=ppvArray_0_0119da0f2fe87b8b212c9de03c9f39b1[n]; ppv_0_0119da0f2fe87b8b212c9de03c9f39b1$( ppv_link_0_0119da0f2fe87b8b212c9de03c9f39b1 ).href=ppvArray_0_0119da0f2fe87b8b212c9de03c9f39b1[n]; ppv_0_0119da0f2fe87b8b212c9de03c9f39b1$( ppv_prev_0_0119da0f2fe87b8b212c9de03c9f39b1 ).href= javascript ppvShow_0_0119da0f2fe87b8b212c9de03c9f39b1( +(n-1)+ ) ; ppv_0_0119da0f2fe87b8b212c9de03c9f39b1$( ppv_next_0_0119da0f2fe87b8b212c9de03c9f39b1 ).href= javascript ppvShow_0_0119da0f2fe87b8b212c9de03c9f39b1( +(n+1)+ ) ; } function ppv_0_0119da0f2fe87b8b212c9de03c9f39b1$(){ var elements = new Array(); for (var i = 0; i arguments.length; i++){ var element = arguments[i]; if (typeof element == string ) element = document.getElementById(element); if (arguments.length == 1) return element; elements.push(element); } return elements; } ボリューム レス一覧 686 名前: 名無しさんの野望 [sage] 投稿日: 2010/03/15(月) 19 59 37 ID KCwrwcyw 新着の2Tastyポチっちゃった。 やってると甘いモノが食べたくなってしまう罪ゲーだな。 食材が床に置いてあったりして教育に悪いザマス! これもアイテム探しとタイムマネジメントの融合だけど 自分に向いてるかも。Shop-n-Spreeも気になってきたー 742 名前: 名無しさんの野望 [sage] 投稿日: 2010/03/20(土) 14 11 19 ID nwD6jjhG グルメマニアやゴーゴーグルメ系のゲームって他にありますか? 米国版、ゲーム数が多すぎて見つけられない・・・ 744 名前: 名無しさんの野望 [sage] 投稿日: 2010/03/20(土) 16 06 41 ID zEUbsZzd 食べ物なら最近出た2 Tastyがあるね 他にやったことあるのはGardenscapesくらいかな タイムマネジメントとしてはぬるいけど 庭のグレードアップが楽しいよ 759 名前: 名無しさんの野望 [sage] 投稿日: 2010/03/21(日) 22 51 31 ID BtnZP6tY 2 Tastyプレイしましたー。 グルメマニアとかゴーゴーグルメと同じパターンだけど こっちのほうがリラックスモードあるから楽かもw グルメマニアはバグがひどくて閉口したひとりです。 707 名前: 名無しさんの野望 [sage] 投稿日: 2010/11/14(日) 19 39 50 ID aNimqn4A 2 Tasty 個人的にはけっこう好き グルメマニアとケーキマニア足したみたいな感じ? . 698 やっぱあるんだ…orz 自分はどうがんばっても治らなかった思い出がw 無料クーポンもらったけどさ 950 名前: 1/2 [sage] 投稿日: 2010/11/28(日) 01 55 53 ID PI/oX7es セールなので一気にお試しやりました。 よかったら参考にしてください。 2Tasty・・・材料を探しながら、注文をこなす レベルが上がると、材料を探す画面が2つに増える ストーリーに恋愛要素があって、ちょっとかわいらしい パンやケーキを作って、新しいメニューが増えるんだけど、 そのグラフィックがきれいで、おいしそう Redemption Cemetery Curse of the Raven 毎度おなじみ幽霊が出てくる 火事で亡くなった幼い女の子を 助ける? お試しではアイテムを使って何かすることが多かった コメント 名前 コメント トップページに戻る
https://w.atwiki.jp/suproy/pages/384.html
無題 「そうか…また12人もの命が…」 タシロが沈痛な面持ちで呟いた。視線を横に向けると、ラトゥーニが手を震わせて、下を向いている。 「知り合いが、いたのかね?」 聞いてはいけないこととは分かっている。しかし、すこしの情報が命を左右するこの状況で聞かざるおえない。 「いえ…いませんでしたが…でも…」 声がすこし震えている。 「…そうか…」 彼には静かに答えを返すことしかできない。 「ゼオラ君の名前がなかった。彼女をほうっておくわけにもいかん。…町のほうに向かうとしよう」 「はい…」 そう言葉を交わし、ヒュッケバインmk-3ガンナーとV2アサルトバスターガンダムはA-1に向けて出発した。 「いたな…!」 鉄也が静かに呟く。レーダーで捉えられるギリギリ。2つの光点がともっている。 ガイキングはそちらを向きなおし、 「はずしはしない……!」 胸部は多少傷ついてはいるが、発射には問題ない。 「ハイドロ!ブレェェェイザァァァァアア!!!」 当てるのに必要な有効射程の約2倍の距離。しかし、正確な2発の光弾が2機に迫る! 「!? タシロさん!よけてください!急いで回避運動を!」 答えも返さず、急いで回避運動を取る。2機ともギリギリでかわす。 「どこからの攻撃だね!?」 「後ろからです!」 確かに後ろに光点がともっている。 「速度を上げて振り切るんだ!」 「無理です!速すぎます!そんな…単体の機動兵器でマッハレベル!?」 信じられないほどのスピードで光点がこちらに迫る! 「遅い!」 2,3言葉を交わす間にガイキングは2機に肉迫している。 「パラァァァイザァァァ!!」 そのままガイキングはヒュッケバインmk-3ガンナーに角を押し当て、通信機から男の声とともに、電撃を流す。 「ぐああああああああああああ!!?」 「タシロさん!やらせない…!」 バスターパーツのロングレンジキャノンを放つが、すぐにガイキングはヒュッケバインを蹴り、体をはがす。 ガイキングとヒュッケバインの間をロングレンジキャノンが通り抜けていく。 メガビームライフルでそのままガイキングを狙うが、ザンバーを盾代わりに使い、攻撃をはじく。 ザンバーは100mのダイターンが使っていたものだ。ほぼすっぽりとガイキングを覆っている ブゥン! ガイキングがV2にザンバーを投げつける。当然それをラトゥーニもかわすが―― ガァン!! 「え!?左肩に被弾!?」 メインカメラで左肩を見る。そこには腕が食い込んでいた。ロングレンジキャノンは使い物になりそうもない。 (そんな!?) ザンバーを投げるとき、遠隔操作可能な腕も一緒に飛ばし、相手がかわした時死角から腕をぶつける―― グルンガストなどで腕を飛ばし、大型の刃物を使う機体は見たことはある。しかし、まさかこんな風につかうなんて!? さらに隙を与えぬデスパーサイトの連打。2機とも回避に専念するしかない。 その隙に腕を戻し、ブーメランのように帰ってきたザンバーをつかむ。 (この男…隙がない…!) 戦闘中はマッハ3のスピードは出せないようだが、それでも異常とも呼べるほどの強さ。 「まて!何故君はこんなことをするんだ!?」 タシロは目の前の男に問いかける。 「なぜかだと…?俺はミケーネを倒さねばならん。そのためにはこの戦いを勝つ必要がある。そうボスと誓った。」 (ボス……!?) その名前は、タシロも聞いたことがある。そう、先ほどの放送で―― 「そのボス君は君が殺しあうことを望んでいたのか!?」 そうタシロは問う。しかし 「話は終わりか?いくぞ……!フェイィィス!オープン!!」 まったく通じない。さらに、鉄也の声とともに、ガイキングの真の顔が現れる。 「ガイキングミサイル!デスパーサイト!一斉発射だ!」 一分間に300発という異常な量のミサイルと、光線が回りに撒き散らされる。 2人とも、かわし、打ち落としていくが… 「レーダーが飽和!?敵のマーカーが…」 ビームスプレーガンやマイクロミサイルポッド、グラビトンライフルでミサイルを打ち落とすうちに、新規の目標…つまりはミサイルに自動登録され続けたため、初期の登録…ガイキングがいつの間にか消えている。 「ラトゥーニ君!上だ!」 タシロの声で上を向く。そこにはガイキングがザンバーを振り落とそうとしていた。 必殺の一撃を、光の翼を展開しカウンターの要領でビームサーベルでガイキングを切り裂くが、 「甘い!」 無理な姿勢でザンバーを振るう。このままでは切り裂かれる以上、距離をとるしかない。タシロの援護があって始めてやっと安全に距離を取ることができた。 「(接近戦は圧倒的に不利…装甲が厚いし、強すぎる…!)」 ビームサーベルで胴を切り裂いたものの、装甲が厚く、途中で離れざるおえなかったせいか、内部の武装まで破壊した手ごたえはない。 「まだだ!行くぞ!」 鉄也は攻撃の手を休めない。時間をとれば考える時間を与えることになり、優勢の今、不利になる。一気に畳み掛けることが最もよいと本能的に知っているからだ。ひたすら近接した上での斬撃。 さらに一度距離をとり、再接近の途中、 「アブショックラァァァイ!!」 強い閃光。 強すぎる、光。一瞬メインカメラが麻痺し、搭乗者も視界が奪われる。そして―― あけると同時に目に飛び込むのは、ガイキング。 ガイキングが、ザンバーを思い切り振り上げ――ここまでは普通だ。がここからが普通ではなかった。 振り上げたザンバーを背中を通して足ではさみ、Dというか○というか分からない姿勢をとり、顔から火炎を吐き高速で回転している。 「くらえ!!火車!カッタァァァァー!!!!」 (今から起動しても間に合わない!) 光の翼を使おうにも時間がなさ過ぎる。通常機動ではかわせない。 ラトゥーニはビームスプレーガンとマイクロミサイルポッドを全弾ガイキングに向け、ガイキングの姿勢を崩そうとするが、回転し、炎を纏ったガイキングをとめることはできない。 もう目の前だ。 (そんな…リュウセイ…) 間違いなく真っ二つにされる…もう疑いようもない。ラトゥーニが目をつぶるが―― 強い振動がV2にかかる。しかし、それは横からのものだった。 「え?」 目を開けると。通信機からタシロの顔が映っていた。どこか、笑っているようにも見えた。 しかし、それは一瞬。通信機が断絶し、V2は地面に向け、勢いよく吹き飛んだ。地面からはヒュッケバインの爆炎が見える そう、タシロは、ラトゥーニより一瞬早く視力を取りもどした。そして、鉄也がV2を切ろうとしたのを見て、 全速でV2に向かい、ぶつかったのだ。自分の身を省みずに…… V2がゆっくり立ち上がる。ガイキングが距離をとって、高層ビルの屋上に下り、 こちらを見ている。逆行になっているためか、ぎらつく影に浮かび上がる2つの目とガイキングのシルエットはまるで悪鬼の様相だった。 しかし、 ミサイルポッドはない。ロングレンジキャノンもない。スプレーガンも多くはない。ビームサーベルとビームライフルくらい。損傷も軽くない。 でも、 (負けない…!) 誰かをかばってもらって救われた命。絶対に負けない。しかし、この場合、相手を殺すことは勝利ではない。 ここから生き延び、ゼオラを助け、みんなともう一度会う。これが勝利だ。 (絶対に、ゼオラと、リュウセイと会う!ここから逃げて見せる!) ラトゥーニの目にははっきりとした強い意志が宿っていた。 地図を開く。 (あの速度で追われれば振り切れない。町に行くしかない。それでもまともに行っては振り切れないかもしれない。今は、A-1の右。ここから町の中を左上に進んで、あの光の壁――!) どんな不確定要素でも、小さなそれが決定的なものになることがある。それを信じるしかない。 ラトゥーニはA-1左上に向かって進みだした。 シロッコはキラにゼオラの扱いを任せ、自分は機体の細かいマニュアルを読みながら周りに気を使っていたが、 「―――!?これほどの黒いプレッシャー…何者だ?」 シロッコが虚空に振り返る。 「シロッコさん…どうしたんですか?」 食料や機体の補給、果てはゼオラの世話までパシリ同然のことをいいように使われていたキラが妙に不穏なシロッコの様子を見て問いかけた。 「キラくん。急いで機体に戻るんだ。敵がいる」 「え?」 「先ほど話したニュータイプの勘、というやつでね。しかも、はっきりと敵と分かるほど黒い大きなプレッシャーだ」 「は…はい!」 きびきびとシロッコの言うことに従うキラ。本人は気付いてないだろうが…もうはっきり言って手下同然である。 「2人とも、機体には乗ったな?しばらく様子を見るんだ。もう私は誰にも死んで欲しくない。避けられる限り、戦いは避ける。いいな?」 「はい」 「……」 「ゼオラくん、先ほどの放送は聞いただろう?」 「あ…はい」 沈黙していたゼオラが口を開く。 「ラト、という君の友人は死んでいない。死んでいないんだ。気に病むことはない。それに、力をあわせれば、アラド君も生き返らせることが出来る。助けることができるんだ。」 ゆっくりと、同じことを繰り返して、落ち着いたところに言葉を刷り込む。 もっとも、シロッコも主催者の力はすさまじいとは思っていても、死人を生き返らせることができるとまでははっきり思っていない。 しかし、どんなことでも、信じさせてすがらせれば、それは真実になる。 ガァァァァン! 空中で大きな爆発音が響く。 キラが動こうとするのをシロッコがいさめた。 「キラ君、落ち着くんだ、あの爆発では助かるまいよ」 「で、でも」 「一時の感情で命を棒に振る気か?私は君たちに死んで欲しくないんだ。君たちにもしなくてはならないことがあるんだろう。」 「はい…」 どうにかキラは収まった。しかし、次はどうしようもなかった。 次の瞬間、地面に、おそらくガンダムタイプのMSが落ちていくのが見えた。 「あれ…もしかして…ラト?」 ゼオラが、呟いた。 「え?」 「ラト…!生きてたのね…!今あたしが助けるから!」 シロッコの言葉を挟む時間もない。ゼオライマーは動き出した。 「まさか、あのガンダムに乗っているのがゼオラの…行かなきゃ!」 それに続いて、ゴッドガンダムまで動き出した。 「キラ君!?」 「ゼオラ一人じゃ危ないかもしれません!僕も行きます!」 さらに小声で『僕がゼオラを守るんだ…!』とも聞こえた。 「チィ!」 シロッコが舌打ちする。ゼオラはキラや自分に依存させることで、うまく誘導するようにし、キラはゼオラを守る、という意識で誘導するつもりだったが、 ゼオラは友人の出現、キラは守るという意識が肥大化しすぎていることで、シロッコから言えば一種の暴走とも言える状態である しぶしぶシロッコも移動を開始した。 メインカメラで周りを見渡す。いた。地面に這うように、市街地を移動している。 「やはりそうくるか…」 鉄也もそれを分かっており、それを見通して高いビルに下りたのだ。 「逃がさん…!」 V2ガンダムの前に突然ガイキングが現れる。続いて、轟音が回りに吹き荒れた。 ガイキングのスピードはマッハ3。つまり――音より速いのである。そのため、まるで一瞬で目の前に現れたように見え、その後音が遅れてやってくるのである。 もちもん、マッハ3で戦闘などはできないが、移動だけならどんな獲物でも追い詰めることができる。 それを見て、ラトゥーニもビームライフルを構えるが、右肩で砲身を上にカチ上げ、左のザンバーで胴を真っ二つに切り裂こうと唸る! しかし―― 咄嗟にガイキングが跳ねるように離れる。そこに落ちる光の線。 「ラト!大丈夫!?」 そう、ゼオライマー。空からのゼオライマーのエネルギー砲だ。 「え…?ゼオラ?」 ラトゥーニがきょとんとした場違いな声を上げる。 「生きてたのね…よかった…!」 逆に、ゼオラの声は熱っぽく、どこか泣きそうに聞こえる。 「伏兵か…!?やってくれたな!」 あのもうボロボロのあちらは放っておいていい。そう判断したガイキングがザンバーを抱え、ゼオライマーに迫るが―― 「ゼオラはやらせない!」 ビルの間から、何かが、いや忘れようもない影が飛び出してきた。 ザンバーでゴッドガンダムのビームソードを受け止める。 「貴様…!キラ・ヤマトか!?」 「あのときの人!?」 「貴様!逃がさん!」 鉄也が猛り狂うかのように、ザンバーをゴッドガンダムに振るう。 「キラ!離れて!」 ゼオラが声をかけるが、 「こ、この人…!?強い!?」 ガイキングの圧倒的なほど高速の打ち込みの連続。さばくのに精一杯で、無理に距離を取ろうものなら間違いなく問答無用で真っ二つにされるだろう。 「うおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!」 3対1ながらも、近接しすぎていて手が出せない。キラは圧されている。 「このままじゃ…!」 キラの中で、何かがはじけそうになるが、との一歩手前のとき、突然ガイキングの顎に何かがぶつかり、 ガイキングがのけぞる。 「キラ君!今のうちに離れろ!」 その言葉で、後ろに離れるキラ。 ぶつかったのはダンガイオーのブーストナックル。どうにか、マニュアルを読んで練習をしたのが利いたようだ。 ※第144話「冥府に咲く花」本投下後にIFと前置きした上で投下されたもの 前回 無題 次回 第146話「二人の共感、一人の違和感」 投下順 - 第140話「放送(第2回)」 時系列順 - 前回 登場人物追跡 次回 第133話「爽やかでない朝」 タシロタツミ - 第133話「爽やかでない朝」 ラトゥーニ・スゥボータ - 第119話「戦闘マシーン」 剣鉄也 - 第121話「移動・攻撃・[説得]・待機」 パプテマス・シロッコ - 第121話「移動・攻撃・[説得]・待機」 キラ・ヤマト - 第121話「移動・攻撃・[説得]・待機」 ゼオラ・シュヴァイツァー - リストに戻る IFネタトップに戻る 投下時期を参照する 時系列を参照する