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FD-zug Königssee(ケーニヒスゼー)とは西ドイツ国鉄によって運行されていた休暇旅行者向け遠距離急行列車 愛称の由来 ケーニヒスゼー(ケーニヒス湖)は南ドイツ、バイエルン州とオーストリア国境の近くに位置する湖。 ドイツ語で「王の湖」を意味する。ドイツで最も美しい湖と言われ人気が高い。かのヒトラーも別荘「ベルクホーフ」を構えたことで知られる。 運行区間 北ドイツのハンブルク=アルトナ駅からブレーメン、ハノーファー、フルダ、ヴュルツブルクを経由してドイツ中央部を縦断し、南ドイツのミュンヘンより三方向に分かれ、ケーニヒス湖近くのベルヒテスガーデン、オーストリア国内のクラーゲンフルト、ツェル・アム・ゼーを結ぶ 概要 1983年にIC特急料金のかからない遠距離急行FD-zugの一列車として運行を開始した。FD-zugは列車の性格上、ICの運用で使用される特急型客車の余剰車を集めて組成された編成が多く、ケーニヒスゼーも登場時は同様の編成を組んでいた。1980年代後半に入るとFD-zugは徐々に減少傾向に転じるが、ケーニヒスゼーはそのまま運行が続けらている。 1988年にはルート上のフルダ~ヴュルツブルク間にドイツ最初のNBS(高速新線)が開通し、ケーニヒスゼーはNBS経由での運転となった。そのため客車も高速線対応車による運転となり、FD-zugで唯一200km/hでNBSを走行し、当時最新鋭の特急型客車を使用した列車として有名になった。ICに匹敵する列車ながら、急行列車であるため料金が割安であったことも人気を呼んだ。 しかしその後もIC網の拡大に伴ってFD-zugは減少を続け、ケーニヒスゼーは1992年を最後にFD-zugとしての運転を終了した。 列車愛称はその後もICに使用されている。 編成の特徴 高速新線経由になってからのケーニヒスゼーは、専用塗装を纏った客車による美しい編成の列車として有名であった。 牽引機は当時の新標準塗装である「Orientrot」を纏った新鋭機BR120型電気機関車が使用された。 気密幌を装備した新鋭の特急用客車が用意され、同格の列車であるIRと同じ青系の塗装が採用された。この客車はケーニヒスゼーでのみ用いられた。編成内には子供用のプレイルーム「Kinderland」区画をもつ2等車が1両組成された。また食堂車も当時最新鋭の設備をもつWRmz137.1「Bord Restaurant」が使用された。この車両はICの赤系塗装であり、編成内のアクセントともなった。 模型について FLEISCHMANNとMINITRIXから客車が発売されている。FLEISCHMANNは単品のみ。MINITRIXは単品ケース×10両1編成、それをご丁寧にも実際に存在した上下2編成分の20両を箱詰めにした恐ろしく使い勝手の悪いセットを発売してしまった。多くの場合はバラ売りにされている模様。なお、MINITRIXには「Bord Restaurant」のラインナップが無いようで、普通の「Restaurant」がセットになっている。どちらの製品もまとまった編成として入手するのは困難。 関連項目 FD-zug
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Last Dance / dj TAKA IIDX ver.の方には歌詞はございません。 Last Dance -extended vocal ver.-(アルバム「True Blue...」より) The way I used to walk alone, So do what I feel... This is my precious memories, oh... But it is true, I cry...oh! All of our dreams belong to you, It s not the truth, my heart never go away. Music for the "after hours", It s my "Last Dance", So I feel fine, the sound pressure. Dancing with crowd all night long, with a bright smile for everyone, so I can leave here with no regrets.
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174 :名無しさん(ザコ):2006/02/08(水) 10 57 11 ID y6argoCs0 Last Fantasia 感想 サモンナイトを主軸にしたシナリオで、 主人公の設定がよりフレキシブルになったシナリオ。 戦闘以外の会話場面が多く、夜会話もあり各キャラが掘り下げられて好感触。 ただ、会話するときにキャラが異様に聡く思える事が多々ある。 所謂プレイヤー視点でゲーム内の物事を見ている感じか。 戦闘面は基本的に回避の出来ないどつきあい。 敵味方ともに性能は同程度なので、基本的には待ちで確固撃破しないときつめ。 後、召喚系のサモナイ石が機能してない。
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LAST SIN PROJECT/ラストシンプロジェクト 巷で流行している、開発元不明のソーシャルゲーム。 罪を抱えた者だけのユートピアとされる罪渦郷が舞台。 プレイヤーは罪の力を操る罪憑きとなり、罪渦郷を脅かす罪渦を倒すのが目的。
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1Phase fightながら、戦闘を通してどんどんギミックへの対処が困難になっていくボス。 ■Abilities Shatter ボスHP80%、60%、30%で使用。ボスの鎧が砕けちり、レイド全体に大ダメージを与える。 このスキルを区切りとしてボスのギミック難易度が上昇していく。 TimewarpはボスHP30%のShatterを見てから使用。 Malevolence 複数人のプレイヤーが21秒のデバフを受ける。 ディスペルされるか、時間経過でデバフが消滅した時にレイド全体がダメージとノックバックを受ける。 ノックバックの向きは発生源となるプレイヤーの位置に依存する。 発生源本人は背後に飛ばされる(と思われる)。 レイド全体は戦闘エリア中央、Malevolenceを受けたプレイヤーは端に行って、外側を向いた状態でディスペルすることで対応。 Malevolenceを受けたプレイヤーが複数人いる場合、順次同様に処理する。 Orb of Torment 戦闘エリア内にOrb of Tormentが定期的に出現する。 出現するオーブの数はShatterの使用回数=ボスの残りHPによって増加していく。 Orb of TormentはランダムなプレイヤーにTormentというDotデバフを付与し続ける。 オーブは最初ほぼ無敵(ダメージ99%カット)だが、ボスのSufferingのスキルを当てることで解除可能。 無敵を解いたオーブは破壊できるようになり、破壊したオーブは拾って戦闘エリア端まで走っていくことで投げ捨てることができる。 オーブを持ち運んでいるプレイヤーには50%の移動速度低下とDotダメージが付与されるため、加速できるクラスが持ち運ぶのが良い。 Suffering ボスのエネルギーが100になると使用。 正面に大ダメージを与え、なおかつ次に受けるSufferingのダメージが6倍になるデバフを与える。 このダメージをOrb of Tormentに当てることで破壊可能となる。 それはそれとして1回受けたらタンクスイッチ。 Grasp of Malice 中心から3方向に広がる細い扇範囲攻撃。回避する。 Aura of Spite ボスが着込んでいる鎧の効果により、戦闘終了までレイド全体が小ダメージを受け続ける。 Spite HP80%から使用開始。爆撃系スキルなので回避で対処。 Shatterによりボスの鎧が砕ければ砕けるほど発生個数が増加していく。 ■Heroic Malevolenceを解除した場所にダメージエリアが発生するようになる。
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■第一話 LAST SIN PROJECTの都市伝説の話。 入江高校の日常、友人の堀江陽平と石田信明とラスプロで遊ぶ。 吉野優輝がラスプロに興味を持つ。 榊原譲二先生の意味深な発言。 優輝が深夜にラスプロを始めると、都市伝説通りの現象が起こる。 ■第二話 励が入学式に遅れる。 朝急いでいた為、ラスプロを起動するとログイン時の演出が発生しない。 優輝から都市伝説についての相談を受ける。 実は過去に同じ経験をしたと励は打ち明ける。 安心した優輝からティーチングの申し出を受ける。 ティーチングは無事終了する。 日課のクエストとしてユキと会う。 励がユキと別れた後、何者かがその場所に訪れ罪渦郷を破壊する。 ■第三話 ラスプロにログイン出来ず意気消沈する励。 他のソシャゲをやってみるがどれも続かない。 朝のニュースを見ていると、現在多発している失踪事件について放送していた。 しかも励の住む入江町での出来事だった。 入江高校では集会が開かれ、放課後は速やかに帰る事になった。 陽平と信明からカラオケに誘われて、渋々付き合う事に。 そのおかげで励は悩みが吹っ切れる。 カラオケからの帰り道、励は不思議な空間に迷い込んでしまう。 起動するようになったラスプロの地図を頼りに進んで行くと、遺跡を発見する。 この空間から出る方法を探している時、励は鉄の巨人と対峙する。 ■第四話 鉄の巨人に襲われる励。 足が遅かった為、簡単に逃げる事は出来たが、遺跡の中に取り残されてしまう。 助けが来る望みも薄く、食料も無い為、意を決して遺跡を出る事にする。 鉄の巨人が居座る広間を抜けようと全力で走る励。 ところが、遠距離からの攻撃を受けて足を負傷してしまう。 絶望的な状況に諦めかけたその時、助けがやって来た。 彼は相馬翔、風の罪能力者であった。 翔は素早い動きでゴーレムを翻弄する。 しかし不死身のゴーレムの前に、ジリ貧になってしまう。 励は遺跡にあった壁画からある事を閃く。 鉄の巨人を操る存在が居る、それを翔に伝えると、彼は球体の中に一つだけ色が違うものがある事に気づく。 その球体を倒すと、鉄の巨人は完全に機能を停止する。 戦いの後、励は翔から狭間の世界や罪渦について等、自分を取り巻く環境について教えて貰う。 翔から名刺を貰って別れた。 ■第五話 狭間の世界から戻って来た励。 彼は一つ気になって居る事があった。 行方不明になっている橋本詩織ちゃんの事だ。 自分と同様に狭間の世界に迷い込んでいるとしたら彼女の身が危ない。 優輝は一人で詩織ちゃんを助けに行ってしまう。 ■第六話 ■第七話 ■ 真菜、宗が転校して来る。 ■ 詩織と美玲との戦い。 シンクロス覚醒により糸を美玲に繋げて本当の気持ちを伝えた。 ■ 亜里珠が敵になる。 この世界から罪渦が消えたら自分の存在も消える。 空虚な毎日を過ごしていたが、励達との日々を経て気が変わる。 実は生きてる。
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Last SmileLast Smile [ TAG L-L Miku ShakeP title] Music ShakeP(Shake Sphere)/鮭P(Shake Sphere) Lyric ShakeP(Shake Sphere)/鮭P(Shake Sphere) Arrange ShakeP(Shake Sphere)/鮭P(Shake Sphere) Vocal Hatsune Miku Videos PVs ■ Show/Hide Video http //www.nicovideo.jp/watch/sm3034754 http //www.nicovideo.jp/watch/sm3034754 Translations ■ Show/Hide Romaji umikaze ni yureru yawarakana kimi no kami ni tada mitoreru koto sae mo dekinaku naru kaerimichi no kooen no benchi (bench) wa yuuhi ni tsutsumareteru zutto utsumuiteta kimi ga futo tsubuyaku "arigatoo..." kimi ga kureta egao no wake mada boku niwa wakaranain dakedo kirei sugite kanashisoo na saigo no egao ga ichiban suteki datta yagate sora no iro ga aoiro ni somatte yuku an-nani hayakatta kana? mune ga tsumaru moshimo toki wo tomeru nara machigai naiyo kono isshun kimi no kokyuu wo kanjiteru kono kyori ga itoshikute kimi ga kureta egao no wake mada boku niwa wakaranain dakedo mabataki sae dekinai hodo saigo no egao wa utsukushikattanda kakugo shita kimochi ga kuzuredashi sooda "sorejane..." to aruki dashita kimi ga fuini furimuki zama mise ta sono egao wa kirei sugite kanashi sugite demo tabun kitto wasure rarenai kimi ga kure ta egao no wake mada boku ni wa wakaranain dakedo mabataki sae dekinai hodo saigo no egao wa utsukushikattanda 2009-09-01 Checked by damesukekun 2009-09-01 10 06 Generated automatically [部分編集] ■ Show/Hide Translation Last Smile 2009-09-01 First Entry 2009-09-01 14 48 25 (Tue) Last update Trasnlated by damesukekun Title Last Smile Lyric Your soft hair is swaying in the sea breeze I can t taken in it any longer, even just be On our way to return the benches in the park is enveloped with the sunset You ve been looking down and now suddenly mutter "Thanks..." I can t catch on yet why you gave me a smile Still your smile, the last smile was so beautiful and kinda sad It was the best smile The sky is being dyed with blue by and by I didn t know it changed its color so fast I get choked up Could I stop the time surely, I would stop this moment cause I m holding this relationship dear the touchy relationship where I feel your breath I can t catch on yet why you gave me a smile Still your smile, the last smile was so beautiful and I even forgot to wink my eyes Ah, I know what s coming but my mind is about to collapse "Bye for now..." you said You started to walk and suddenly gave me a smile over your shoulder It was so beautiful, it was so sad It never fades away in my heart for sure I can t catch on yet why you gave me a smile Still your smile, the last smile was so beautiful and I even forgot to wink my eyes Note This translation is by permission of the composer. 作者様のご了解のもと翻訳しました。 Comment If you have any advise or opinion for this post please write here.この投稿に対して助言、ご意見などありましたらこちらに書き込んで下さい。 Name Comment すべてのコメントを見る Last modified 2009-09-01 14 48 25 (Tue) Original Lyric, Nicosound MP3, etc http //www5.atwiki.jp/hmiku/pages/878.html http //nicosound.anyap.info/sound/sm3034754 http //www.nicomimi.com/play/sm3034754 Sub video, PV, other fan made video in YouTube http //www.youtube.com/watch?v=poz8UtZDQyw [Add] http //www.youtube.com/watch/xxxxxxxxx ADD LINK すべてのコメントを見る http //www.youtube.com/watch?v=poz8UtZDQyw (Information in this page is based on HatsuneMiku@Wiki) _
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攻略チャート DISC2 DISC2~全拠点制圧 ケーニヒスドルフ~エンディング
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部隊名 ☆Last_Fantasy☆ 歩兵戦力 ★★☆☆☆ 裏方戦力 ★☆☆☆☆ 所属国 カセドリア 部隊長 人数(Act.) 部隊特徴 部隊タグ 初心者育成 タグ 総評 元E鯖 古参部隊 構成員 カスタード 大人†レナ ティッジィス フィァティス ミィァラィス 名前 コメント
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◆ ◆ ◆ 「───形勢逆転、攻守交替って所かしら?」 涼やかな、しかし獰猛な笑みを浮かべて。 水銀燈は、戦の様相が変わったことを確信する。 その傍らには、彼女の自動精霊であるメイメイがふよふよと漂っていた。 小さな体に、重たそうにバスター・ブレイダーのカードを掲げて。 薔薇乙女の補佐をするのが自動精霊の役目。 メイメイは水銀燈の指示に従い、スーパーを飛び出す前に予めクロエの座標を伝え、 今度は、接近戦を挑む水銀燈に代わりカードを使用したのだった。 その結果が、現在の形勢の逆転である。 「………えぇ、分かったわ。よくやったわね、メイメイ」 更に、メイメイから先ほど探すことを依頼していた目当ての物の場所を伝えられ。 水銀燈の思考に一つの選択肢が生まれる。 即ち、このまま逃走するか。襲ってきた少女を殺すか。二者択一。 今なら、逃走する事も叶うかもしれない。 しかし、再び追撃を受ければ、バスター・ブレイダーのカードはもう使えない。 それに難敵と見た相手が、遠距離から爆発する弓矢で狙撃してきたら。 そう考えれば、単に逃げるだけでは安全な相手とは言い難かった。 (………殺しておきましょう) 数秒の間をおいて。 水銀燈が出した結論は、襲撃者の殺害だった。 他の姉妹ならば、きっと逃走を選ぶのだろう。 だけど、自分はほかの姉妹とは違う。 確実に禍根を断っておく方を選ぶ。 敵は、仕留める。 ────ジャンクなんて言って悪かったわ。 五月蠅い。そう思った。 今、大事な時なのだから貴方の事を考えている暇はない。 既にローザミスティカになった分際で、余計な記憶を思い出させるな。 拒絶の言葉をいくつか口に出さず述べた後。 脳裏に湧いた考えを、かぶりを振って打ち消して。 水銀燈は、勝利を掴むべく行動する。 アリスゲームだって、そうやって勝つことを考えて動いてきた。 これまで、気の遠くなるような長い時間をそうやって生きてきたのだ。 今更変えるつもりは無かった。 「こんな時まで…ほんっと、うるさいのよ」 一言毒づいた後に、翼を広げ飛翔する。 眼下でまだ褐色の少女と龍破壊の剣士が鎬を削っていた。 行ける。剣士で引き付けている間に狙いを定め。生意気そうな顔を吹っ飛ばして見せよう。 勝利を掴むため、水銀燈は狙撃のためのポジショニングに移る。 隼の様に旋回すると、目的を達成するのに最もいい位置を捜索。 そして、数秒でその座標を特定し、翼をはためかせ移動を行う。 着いたのは、敵手の頭上にして後方二十メートルほどの位置。 眼下の弓兵の少女は水銀燈の動きに気づいている様子だったが、 バスター・ブレイダーの攻勢が激しく妨害ができない。 「───捉えた」 完全に自分の土俵に持ち込んだ。 狙撃だけではなく、敵が予想外の反撃を行ってきた際の“保険”も。 今の位置ならば都合がいい。 バスターブレイダーが斬り結んでいる間に回収した戦雷の聖剣を掲げ。 更に、漆黒の翼に意志とローザミスティカから送られてくるエネルギーを全て籠める。 文字通り、決着を前提とした全力の一撃。 バスターブレイダーにも当たるだろうが、どうせカードから呼び出されたモンスターだ。 構うことは無い。このまま放つ! 「ジャンクになりなさいッ!」 心の何処かで澱の様な思いが渦巻くが、それを容赦なく振り払い。 水銀燈は背に生える黒翼を、これまでで最高の速度で振るった。 それだけでなく、聖遺物から発生させた雷の威力をも籠める。 前方からはバスターブレイダー、後方は雷を纏った漆黒の津波。 必殺の挟撃が、生を求める少女に迫る────! ◆ ◆ ◆ 水銀燈が黒翼を放つ数秒前。 クロエ・フォン・アインツベルンは、これから起きる攻撃は躱せないと判断した。 アイアスを展開しなおした所で、前方の剣士に斬り伏せられる。 前方の剣士とこのまま斬り結べば、背後を黒翼に撃ち抜かれ終わりだ。 生き残るには、目の前の剣士の虚を突き一撃で倒し。 そして、一瞬で後方の攻撃に対処しなければならない。 チャンスは、一手。これを外せばすべて終わりだ。 干将莫邪の攻撃は警戒されている。虚を突くのは難しいだろう。 他の宝具も前方と後方をカバーした上で自爆にならず、 更に数秒の時間の中で投影を完了できるものは─── (いや……ある) 過程を省略し、望む結果を導く聖杯としての機能によるものか。 それとも、純粋に記憶から辿り着いたか。 それは定かではないが、クロエの脳裏に一つの武器が浮かんだ。 あれならば上手く事が運べば可能だろう。 一発限りの博打。脳裏に浮かんだ武装に、自らの命運を託す決断をクロエは下した。 「投影、開始(トレース・オン)」 骨子の解析は既に完了済み。 全神経を集中させ、魔力を研ぎ澄まし、瞬時に投影作業を完了させる。 この殺し合いにおいてクロエ・フォン・アインツベルンが120%のポテンシャルを発揮した瞬間だった。 ─────投影、完了(トレース・オフ) 少女のモノローグの刹那。 嫋やかな足に、武骨な黄金の義足が出現し、外骨格の様に装着される。 その正体は神が造りし古代兵器(アーティファクト)。 彼女の同盟相手だった男が身に着けていた武装だった。 「走刃脚(ブレードランナー)………!」 担い手が死してなお、刃は朽ち果てることなく。 不治(アンリペア)の効果はないものの、再び生者に牙を剥く。 脚部が走刃脚に覆われると同時に、クロエは、上体を反らし、振りかぶった。 背後で翼が振るわれる音と気配を感じたが、構うことはない。 この一撃で、全てが決まるのだから────!! 「ハァッ!!」 斜めに傾ぎ、無防備に腹部を晒した少女に、龍破壊の剣士がその手の大剣を振り下ろす。 例えクラスカードの力で英霊の力を得ているといっても、両断は免れない威力の斬撃。 だが、クロエに不安はなかった。 やはりカードによって呼び出される使い魔は、障害ではあるが脅威ではない。 何故なら、彼らが行えるのは機械的な迎撃。駆け引きについては参加者に遠く及ばない。 無防備に見える腹部に向かい斬撃を放った剣士を見て、少女は確信する。 ひらり。 そんな、間の抜けた音を立てて。 クロエ・フォン・アインツベルンの胴を切り伏せるはずだった一刀が、空を切った。 運動エネルギーごと逸らされてしまった剣が、大地へと突き刺さる。 そして、その致命的な一瞬を、クロエが見逃すはずもなく。 キ イ イ イ イと、特徴的な風切り音を大気に奏で。 振りかぶっていた足を、勢いよく振り下ろした。 ────フルムーンサルト!!! 攻撃に失敗し、無防備な姿を晒していた龍破壊の剣士がその一撃を躱せるハズもなく。 放たれた空気の刃によって、上半身と下半身を甲冑ごと切り裂かれ、大地に伏せる。 あのエルフの剣士よりもずっと強かった分、戦闘破壊耐性はなかったらしい。 その事実に安堵しつつ、クロエは止まらない。 アイススケートの選手の様に体をスピンさせて、空気の刃の放出を続行する。 「まだよ……!」 回転(アクセル)に合わせ、走刃脚から空気の刃が弧を描くように延びる。 本来の担い手の常人のリップにすら、この大技を瞬時に放つのは難しかっただろう。 人を超えた肉体性能のサーヴァントに近しいクロエだから放てる無法の刃。 それは寸分の狂いもなく、背後に迫っていた黒翼の津波と激突した。 ────ガアアアァアアアアンッ! 黒翼と大気の刃の衝突の瞬間。金属音の様な、遠雷の様な轟音が響き渡る。 放たれた走刃脚の一撃は、黒翼の約半分を切り裂いていた。 だがそれを考慮しても尚、クロエにとって危機を脱したとはいいがたい状況だ。 迫る漆黒の怒涛は、威力を半減させながらも彼女を呑込むに十分な威力を保っている。 回避は難しい。走刃脚の迎撃も間に合わない。投影も同じ。 彼女単体では打つ手がない。詰みの状況だった。 「そう、私だけじゃね………!」 だから彼女は最後のカードを切った。 戦闘開始前に胴体から背中にかけてサラシの様に巻き付けていた、その防具を掴む。 リップ=トリスタンに支給されていた、『ひらりマント』を。 しゅるりと胴体から外して、殺到する殺意の奔流に下からかち上げる様にぶつける。 ひらり、という間の抜けた音が耳朶に響くと同時に、黒一色の津波が矛先を変える。 「なッ────!?」 上空で驚愕の表情を浮かべる、水銀燈の方向へと。 必殺と見ていた攻撃が破られ、跳ね返されている。 回避困難な黒の天蓋が、放った己自身を飲みこもうと迫る。 水銀燈がそんな想定外の不条理を飲み干すまでに、一秒の時間を要し。 その後には既に回避不能な位置まで、黒翼は迫っていた。 「クッ───!!!」 悔し気な声を上げて、迎撃の為に黒翼を振るうも、時すでに遅く。 双翼だけでなく戦乙女の剣を動員しても、一瞬の内に出せる出力ではまだ不足で。 迎撃できなかった分の黒翼と雷が、一凛の黒薔薇を容赦なく吹き飛ばした。 ◆ ◆ ◆ 「────勝った」 倒れ伏し、動く気配のない水銀燈の姿を確認し。 クロエ・フォン・アインツベルンは勝利を確信した。 人形は本当にただの人形になったかのように、ピクリとも動かない。 だが念のため、確実にとどめを刺す。 その手にまた夫婦剣を生成し、柄をぎゅっと握りしめる。 「これで二人目……そう、二人目よ」 人形を二人目にカウントしていいかは疑問が残るが。 それでも、首輪を嵌められていることから参加者と見ていいだろう。 後はこれを壊せば。また一歩、優勝へと近づく。 こうやって着実にゲームに貢献していけば、乃亜だって優遇したくなるはず。 神である彼の恩恵を受けられれば、シャルティアや悟飯の様な怪物にだってきっと勝てる。 だから、これでいいのだ。 そう自分に言い聞かせながら、干将莫邪を握りしめる。 「……………痛っ」 ……振り下ろせない。 ひらりマントで僅かに跳ね返しきれなかった攻撃のダメージのせいか? 否、まだ自分の心に惑いがあることを、クロエは感じ取っていた。 もうこの手は血に染まっているのに、まだ迷いがあるのか? 聞いて─── 脳裏に浮かぶのは坊主頭の少年の最期。 自分が勘違いで殺してしまった男の子の顔。 それが、クロエの心に躊躇を生んでいるのだった。 「……………………何で…来てくれ、ないのよ……っ!」 掠れた声で発された問いかけは、果たして誰に向けた物だったか。 魂を分けた片割れに対してか。勇者と名乗った少年に対してか。 それとも、自分を不要だと棄てた両親か。 それは彼女自身すら分からなかった。 だが誰もが呟きに応えることは無く、声は虚しく虚空に溶けて消える。 ────イリヤは、生き……… 誰にも届くことのない嘆きの後には。 少年の死の記憶を塗りつぶす様に、美遊・エーデルフェルトの最期が蘇ってくる。 嫌だ。あんな風に死ぬのは嫌だ。 だって私はまだ、何も為せていない。一度だって、褒めてもらってない。 生きてていいよって、誰かに言って貰いたかった。 ───嬉しいわ。やっとリングを回せる側になったのね。 ───それでいいのよ、お姉さん。殺すことが、生きるって事なのだから。 ぼうっとした頭に最後に浮かぶのは、同行者の少女の言葉だった。 彼女の言葉は、今の鬱屈とした心境には麻薬の様に心地よかった。 最悪の狂人の言葉である事は分かっているけれど。 それでも今は彼女の言葉に縋って、堕ちたかった。 「そうよ………これでいいの」 吐いた声色は昏く、冷たく。 さっきまであった筈の迷いは何処かに消え失せて。 干将莫邪を握る掌に力が籠る。 淡々と人ではなく、機械になったかのように人形の死刑執行を遂行する。 両断の意志を刃に乗せて、振り下ろす────、 「───…ッ!?な、なに……っ!!」 刃を、振り降ろしたのとほとんど同時。 夫婦剣が人形のボディを切断するコンマ数秒前に。 視界に、勢いよく蛍の様な物が飛び込んできた。 反射的に目を瞑って、ぶんぶんと頭と腕を振り回して追い払う。 こんな時に何だと言うんだ───そう思いながら、今度こそ刃を振り下ろそうとした。 そうして、気づく。 「……?ど、何処───!?」 さっきまで倒れ伏していた筈の、人形の姿が無い。 飛び込んできた蛍の様な光体に意識を割いた一瞬で消え失せていた。 ぞわり。背筋に悪寒が走る。第六感が警鐘を鳴らす。 視界の端に人形の背中に生えていた黒い翼の羽が見えたのは、直後の事だった。 それに伴い背後で感じる気配と殺気。直感的に、確信する。 (これ、間に合わな───) 嵌められた。人形の言葉で言うなら、「お手付き」の三度目だ。 今から振り返っても間に合わない。 良くて相打ち。どう足掻いても自分が生き残る芽はない。 「う、」 しかし、それでも。 それでも、諦める事なんてできなかった。 例え間に合わなくても、この勝負は自分の負けだと理解していても。 それでも投影した剣を振るい、獣のような咆哮を上げて。 「ああぁああぁああああああああッッッ!!!!!!」 ───聖杯の寵児は、再び罪を重ねる。 ◆ ◆ ◆ 勝った。クロエ・フォン・アインツベルンの背後で、水銀燈は勝利を確信した。 乾坤一擲の挟撃まで対応され、あまつさえ跳ね返されるのは予想外だったが。 予め用意しておいた保険が活きた。 その手に握るシャンバラの感触を確かめながら、強くその事実を噛み締める。 万が一あの挟撃を受け、爆発する弓矢の様な反撃を受けた場合は。 メイメイに伝えられた帝具がある場所に吹き飛ばされる様、位置取りを行っていたのだ。 「化かし合いは、私の勝ちね」 転移の瞬間、メイメイに飛び込ませ、隙を作る。 その作った隙に食い込む様に、シャンバラを発動し少女の背後に躍り出て。 標的の突然の消失(ロスト)に狼狽する敵手を眺めながら、黒翼の照準を定めた。 これでこの戦いの決着は着く。手ごわい相手だったが、これで終わりだ。 そう考えて、翼を振り下ろそうとした刹那。 少しだけ、この状況が滑稽に思えた。 力を与えられた代償に健やかに生れ損ない、直ぐ其処の死が定められた少女と。 悠久の時を姉妹達と闘い合い、傷つけ合い、絶望する為に生まれてきた人形。 独りと一体が、命も無いのに殺しあう。 それが何だかおかしかった………しかし、それでも殺さなければならない。 自分には、果たさなければならない事があるのだから。 生きるという事は、戦う事なのだから─── ────水銀燈、大好きよ。 ────私もよ。 溢れ出したのは、その時のこと。 現在の水銀燈にとって、存在しない記憶が。 胸の奥から、内包されたローザミスティカから。 まるでクロエ・フォン・アインルベルンと言う少女を、水銀燈が傷つける事を厭うた様に。 「え………?」 幻覚ではない。夢でもない。 ローザミスティカは確かにこの映像は、現実に起きた事だと突き付けてくる。 ───私たち、もうじき美しいものになるの。 ───痛みも悲しみも愛も、そんな物は軽々と見下ろして。 ───全く違う地平を飛ぶ、綺麗な羽を授かるのよ。 水銀燈が得たローザミスティカは、彼女がいた時間軸には存在しない特殊な物だ。 真紅の物であり雪華綺晶の物でもあったそれを、予期せぬ形で得てしまった。 アリスゲームで敗北を受け入れなかった相手から得たローザミスティカは。 手に入れた者にとって、劇薬にしかなりえないのに。 その副作用がたった今、水銀燈にとって決定的なタイミングで表れてしまった。 ───絆とか言ってたわね。ドールとマスターを繋ぐ糸…… ───笑っちゃうわ。この私がそんな物に縛られる様になるなんて。 ───でも、悪くはなかったでしょう? ───そうね。悪くはなかったわ。 何故ローザミスティカを得た瞬間ではなく、遅れて記憶が流れ込んだかは定かでない。 真紅と雪華綺晶、何方の物かはっきりしないため処理が遅れたのかもしれない。 それとも、姉の凶行を止めようと姉妹が動いた結果なのかもしれない。 或いは、相対するクロエ・フォン・アインツベルンの聖杯としての機能なのかもしれない。 何れにせよ、齎された映像は水銀燈にとって致命の物だった。 その記憶は、今の水銀燈から戦う理由を奪ってしまうものだったから。 (まったく………) また何だかおかしくなって、フッと笑う。 やはり、あのバカ真紅や駄々っ子末妹の力などアテにしたのが間違いだった。 五番目の妹や末っ子とは、何処まで行っても反りが悪いらしい。 あぁ、でも。そうか。そうなったのか。 あの娘(マスター)は笑って──── (未来なんて知るものじゃないわね、めぐ) 意識の端で、獣のような咆哮と共に剣を振りかざして少女が突っ込んでくる。 生きたいと言っていた少女。生きるために戦う少女。 自分の共犯者(パートナー)とは、何もかも正反対な少女。 でもその姿を見ていると、もしかしたら自分は。 ────病める時も、健やかなるときも。 ────ねぇ、お願い。私を壊して。 本当は、彼女に。 “生きたい”と。そう言って欲しかったのかもしれない。そう思った。 そして、その想いと共に。人形は自分を切り裂く凶刃を受け入れた。 ◆ ◆ ◆ クロエ・フォン・アインツベルンには分からなかった。 目の前で上半身と下半身が泣き別れになり、仰向けに倒れ伏す人形の事が。 あれだけ、必死に戦っているように見えたのに。 あれだけ狡猾で、強かった相手が。間違いなくそのまま攻撃していれば勝っていたのに。 最後は自分の剣で切り裂かれるのを受け入れた様に見えたのだ。 さっき飛び込んできた使い魔と思しきホタルも、水銀燈と一緒に切り裂いてしまった。 「何で………?」 勝ったことはいい。 だがどうにも不可解で、納得はいかなかった。 釈然としない戸惑いの表情で、じっと人形を見つめる。 「ねぇ……貴方……クロエって子よね………?」 目を、見開いた。 事切れたと思っていた人形が口を聞いたのだから、無理も無いだろう。 咄嗟に剣を投影しようとして、やめる。 口こそきいたものの、人形が再び動く気配は無かったからだ。 ただ人形は穏やかな微笑を浮かべて、表情で返答を促してくる。 僅かな逡巡の後、無言でコクリと頷き、クロエは言葉にならぬ返事を返した。 それを見ると、人形はやっぱり…と短く呟いて。 「ニケがね、貴女のために走り回ってたわ」 そう告げた。 その言葉を聞いた時、頭を殴られた様な衝撃が走った。 「…っ!…あ………っ………そ、それ…が、なに? 今更ニケくんが何をどうしてようと、私には関係ない………っ!」 本当に、まだあの子は自分を救おうとしているのか。 でも、私はもう。人を殺してしまった。 もう手遅れなのだ。何もかも。 それに彼は弱かった。多分、私よりもずっとずっと弱い。 その彼が、何とかするなんて言ったところで、できる訳が無いのに。 何故私は期待していたのか。 「───そうね。ニケ、おばかさんだし弱いし。案外もう死んでるかもね」 クロエの思考を先読みしたように。 人形は、微笑を浮かべながら言葉を紡ぐ。 それはクロエの考えを肯定し、補強するものだった。 それなのに、それを聞いた時、胸が狂おしくかき乱された。 まるで自分の言葉を否定してほしかったかのように。 「でも」 顔を背けたクロエの表情をじっと見つめて。 水銀燈は微笑を浮かべたまま続けた。 「いつだって何かをやらかすのは、ああいうお馬鹿さんなのよね。 ………ニケができるかどうか知らないし、私の知った事ではないけど」 語る水銀燈の瞳の奥に移るのは、明け方のニケと別れる前の時間。 魔神王が襲撃してくる直前に、話をした時の事だった。 その時水銀燈は尋ねたのだ。 見ず知らずのクロエの為にそこまで骨を折る事はあるのか、と。 尋ねられたニケは難しそうな顔をしながらも。 ───いや、まぁ。俺も一応勇者なワケだし。 ───女の子見捨てる奴が勇者名乗るのは不味いだろ? ───俺が勇者名乗れなくなったら、ククリの奴泣いちゃうだろうし。 ククリの為にも俺は勇者でいたいし。クロの奴も何とかしてやりてーよ。 勇者はそう語っていた。その言葉に、淀みは無かった。 上手く行けばパンツ見せろ位は要求する、と続けた事で色々台無しになったが。 それでもそう語る彼の横顔は、水銀燈の知る誰かに似ていた。 その時は誰に似ているのかピンと来なかったけれど。たった今わかった。 ────誰も独りにしないこと。それが私のアリスゲーム。 馬鹿さ加減が、姉妹の中でもとびっきりのおばかさんに似ていたのだ。 お父様に逆らい、アリスゲームそのものを破綻させてしまう度を抜けた馬鹿。 出来るかどうかは知らない。でも叶うなら、水銀燈は彼がいいと思った。 あのお馬鹿さんが、目の前の辛気臭い少女も茶化して突っ込んで。 このゲームごと台無しにしてしまえば、それはとても痛快な事に思えたのだ。 「あの度を超えた馬鹿さ加減には……私は一口賭けても良い」 にっこりと。焦燥も敵意も憑き物が落ちた様な表情で。 かつて自分達は絶望する為に生まれてきたのだと語った人形は。 聖杯の寵児に福音を贈った。 「…………………」 だが、その言葉に聖杯の寵児は応えない。 相変わらず、彩と光の喪った瞳で水銀燈を見つめて、黙り込んでいる。 辛気臭い子ねぇ、水銀燈はそう思い。 それならもっと嫌がらせをしてやろうと、重ねて思った。 「これ、持っていきなさい」 「……え?」 水銀燈の胸の前で淡く輝く、二つの宝石。 ローザミスティカと言う名の、薔薇乙女の力の源であり、魂と言うべき宝珠。 この殺し合いで得た末妹のものと、自分自身のローザミスティカすら差し出す。 それが、薔薇乙女の長女が下した決断だった。 クロエの事情は良く知らないし、知るつもりもない。 けれどいま彼女が抱えている問題に対して、きっと効果的なアプローチとなる。 そんな予感があり、それ故に自らの魂を施す事に迷いは存在しなかった。 「いいの………?」 クロエが水銀燈の胸の前で浮かび上がった宝石と、水銀燈の顔を見比べて尋ねた。 お父様が手ずから作った宝石だ。当然ではあるが、少女の眼鏡に叶ったらしい。 だが今更了承の確認をする位なら襲い掛かって来るなと、水銀燈は呆れた視線を向ける。 クロエはそんな水銀燈の態度が不服だったのか、絞り出すような声で。 「違う…っ!こんなの、渡して………私は、きっとこれからも………っ!」 殺していくのに。 そう言って、俯いてしまった。 確かにローザミスティカの力を得れば、彼女は他の参加者の更なる脅威となるだろう。 だけど、そんなことはもう。 「───えぇ、構わないわ」 もうここで脱落する水銀燈にとって、どうでもいい事なのだった。 どうせこれで最後なのだ。それに元々自分は皆の為になんて考える柄ではない。 どれだけ後ろ指を指されようと、己のエゴを貫かせてもらう。 既に彼女はその決意を固めていた。 「貴方の共犯者になってあげる」 顔も知らない他の対主催よりも、目の前の少女に肩入れする。 この生きたいと希う少女を独りにしたくない。 何も持っていないというなら、何もかも差し上げる。 アリスゲームの結末を見た事で、水銀燈はそう思ったのだ。 「だから」 ローザミスティカが浮き上がり、クロエの胸に沈み込んで溶けていく。 薔薇乙女の魂を受け入れるに十分な聖杯の機能(そしつ)が彼女にはあった。 雪華綺晶のローザミスティカは先んじてクロエの体内に吸収され。 残る一つ。自分自身のローザミスティカすら水銀燈は迷うことなく。 「だから、泣かないで」 ぼろぼろと涙を流す、クロエ・フォン・アインツベルンに捧げた。 そして、彼女の泣き顔を目に焼き付け、微小を浮かべたまま。 誇り高きローゼンメイデンの第一ドールは、その瞼を閉じた。 ◆ ◆ ◆ 今しがた自分が殺した人形から渡された宝石。 それを体内に取り込んでから気づく。 傷が癒え、力が溢れてくる。だがそれ以上に重要なこと。 己の体内で、魔力が生成されている事に。 尤も、それはただ存在するだけで目減りしていく魔力を自己回復できる様になっただけで。 魔力が尽きれば即消滅するという体質自体はそのまま。 つまるところ人間未満の、魔力の塊である事に変わりはないのだった。 だから、これからもクロエ・フォン・アインツベルンはマーダーだ。 きっと、優勝して願いを叶えるか。誰かに倒されて泡のように消え失せるその時まで。 なのに。それなのに。 「どうして……私に、私なんかに………っ!」 どこまでも身勝手で、殺しあった仲で、助ける義理なんて何処にもないのに。 何故……勇者を自称する少年も。黒薔薇の人形も。 自分に優しくするのだろうか。自分には、その優しさを受け取る資格なんて無いのに。 どうして出会ったばかりの他人に、自分の命に等しい物を差し出せたのか。 クロエには全くもって分からなくて。どうしようもなく心が軋んだ。 「決まっているじゃない。お姉さん」 俯き、消え入りそうな声で紡いだ問いかけの応える者がいた。 クロエの同盟者であるグレーテルが、何時の間にやら隣に現れていた。 無邪気で美しい微笑を浮かべ、むせ返るような死臭を漂わせ。 生首を一つ、髪の毛を掴んだ状態で立っていた。 「貴方が、またリングを回せたからよ」 殺した分だけ、命を増やせる。 グレーテルの掲げる狂った論理は、この時に限っては的を射ているかもしれない。 殺し合いに勝利し、その戦果として物言わぬ人形に生命を与える宝石を手に入れた。 それは正しく、グレーテルの掲げる信仰そのもので。 殺人鬼の狂気から来る言葉だと切り捨てることはできなかった。 だから否定することなく黙ったまま、胸に手を当ててクロエは考える。 そんなクロエを尻目に、グレーテルは辺りに散らばった支給品の回収を始めた。 (胸の奥、熱い……) 聖杯としての機能。 過程を省略して、望む結果を導く権能。 その能力によって、ある一つの確信を得ていた。 この宝石は、本当に優勝を目指すなら取り込むべきではないと。 取り込んだままいれば、何時か決定的な事態を引き起こす、と。 それならば効率は半減するが、取り込まずとも所持するだけで魔力の回復効果は見込める。 体内に取り込むよりは、リスクを遥かに低減する事が可能だ。 だから、優勝を目指すなら取り出しておくべき。そこまで考えて。 「──やめた」 その結論に至った理由は、特にない。 強いて言えば、直ぐにどうこうなる物でもない。 慌てて取り出さずとも、その時が来る前に取り出してしまえば良い。 そう結論付け、クロエ・フォン・アインツベルンは、薔薇乙女の魂を手放さなかった。 使える物は使うという合理的な判断。そこに他意はない。 「お姉さん泣いてるの?悲しいのかしら」 支給品の回収が終わったのか。 揶揄うように笑って、グレーテルがクロエの顔を覗き込んできた。 その手に、五歳ほどの童子の生首を携えて。 問いかけに無言で首を横に振って答え、彼女が抱える生首に視線を移す。 生首は筆舌に尽くしがたい責め苦を味わったと言う様に、苦悶の表情で事切れていた。 自分が作り上げた“作品”が見られている事を感じ取った“厄種“は、得意げに。 「あぁ、これ?上手くできてるでしょう。一杯一杯“練習“できてとても楽しかったわ! お姉さんと違って狩りは出来なかったけど…やっぱり肉を引き裂く方が私は好きね」 薄い胸を張り、スカートを僅かにたくし上げて。 まるで新しく卸した靴を自慢する少女の様に、装着された義足を見せつけてきた。 彼女の手の中の少年が、遊び殺された事は想像に難くなかった。 「………そう」 クロエはグレーテルの事を狂った殺人鬼だと思っていた。否、今でも思っている。 でも、同時に今は少しだけ……彼女の境遇が理解できてしまった。 罪のない人を殺してしまった今なら分かる。こんなもの、正気ではやっていられない。 (この子はきっと───) 壊れずにはいられなかったのだろう。 狂わずにはいられなかったのだろう。 人の死を楽しめる様になるしか、生きていく術がなかったのだろう。 被害者から加害者になるしか、今日まで生きる事を許されなかったのだろう。 「キス……」 垣間見えてしまった、厄種の少女の本質から目を逸らすように。 生首からグレーテルの瞳に視線を戻して、ぼそりと呟く。 ローザミスティカから魔力を自己補完できるようになった以上、 もう粘膜接触による魔力供給はやる意味が希薄なのだが。 それでも、クロエは同行者の少女にそれを求めた。 「いいわよ。…ねぇお姉さん、知ってる?キスだけですっごく気持ちよくなる方法。 口の中にもそう言うツボがあるのよ。私は沢山沢山練習して知ってるから… さっきは溺れてちゃんとできなかった分、今度は愉しみましょう?」 キスだけで相手を絶頂させたら勝ち。 先に絶頂を迎えた敗者は、明日の朝には冷たくなっている。 そんな悪意を煮詰めた夜を、彼女は何度も何度も何度も何度も越えてきたのだと言う。 「───大丈夫。嫌なこと、泣きたくなる事は…全部忘れさせてあげるから。クロ」 クロエの頬に手を当てて、慈しむように微笑を浮かべるファム・ファタール。 狡いと思った。 もう壊れきっているくせに。狂った人殺しのくせに。 こんな時だけ人の心を持っていた時の残り滓(レムナント)を見せてくるなんて。 そう感じながら、顔を近づけてくる少女の唇に、クロエは人差し指を一本立てる。 「…その前にその血生臭い服着替えなさい。あっちの方にブティックがあったから」 「まぁ!強請ってきたのはクロなのに酷い! ………でも、そうね。着替えはしたい所だったし、案内してもらえる?」 梯子を外す様な発言に、少しむくれた顔をするが。 直ぐにまた無邪気な子供らしい笑顔に戻って、見つけた服屋に案内するよう促してくる。 素敵な黒のドレスがあるといいわね。 そう言ってスキップで歩くグレーテルの顔は本当に年相応の少女の様で。 つくづく狡いと思う。そして、それ以上に彼女を見ていると。 ──あの度を超えた馬鹿さ加減には……私は一口賭けても良い。 無理よ。 そう思った。 イリヤやニケ君がどう思おうと…この世界は戦わなければいけない。 殺さなければ、生き残れない。 だって、生きるという事は戦う事だから。 戦って、相手の命を奪って生きるという事だから。 目の前の少女が、それを証明している。 颯爽と登場するヒーローは現れず。 被害者と加害者は曖昧で、状況は少しずつ深刻化し、気づけば出口は塞がっている。 この島は、ひょっとすればこの島の外すら。そんな泥の様な闇の底だ。 どれだけ煌めく理想を掲げた所で、それが決して覆せない現実。 あぁ、でも……そうであるのなら。 ───誰もひとりにしないこと──── 知りたくなかった 世界に希望などないのだと、思う事ができればよかった。 自分は絶望する為に生まれてきたのだと思えればよかった。 そうであれば手を汚す前に、潔く消え行く事も良しとできたかもしれない。 でも、クロエ・フォン・アインツベルンは知ってしまった。 知ってしまったからこそ。 届かぬ星を目指し、抜け出せない泥の底で今も足掻いている。 決して自分には抜け出せない地獄の中にいると知りながら。 それでも尚少女は、明日を夢見る事を諦められない。 【坂ノ上おじゃる丸@おじゃる丸 死亡】 【水銀燈@ローゼンメイデン 死亡】 【F-6/1日目/午前】 【クロエ・フォン・アインツベルン@Fate/kaleid liner プリズマ イリヤ ツヴァイ!】 [状態]:魔力消費(中)、自暴自棄(極大)、 グレーテルに対する嫌悪感と共感(大)、罪悪感(極大)、ローザミスティカと同化。 [装備]:賢者の石@鋼の錬金術師、ローザミスティカ×2(水銀燈、雪華綺晶)@ローゼンメイデン。 [道具]:基本支給品、透明マント@ハリーポッターシリーズ、ランダム支給品0~1、「迷」(二日目朝まで使用不可)@カードキャプターさくら、グレードアップえき(残り三回)@ドラえもん [思考・状況] 基本方針:優勝して、これから先も生きていける身体を願う 0:…何で、私の為に。 1:───美遊。 2:あの子(イリヤ)何時の間にあんな目をする様になったの……? 3:グレーテルと組む。できるだけ序盤は自分の負担を抑えられるようにしたい。 4:さよなら、リップ君。 5:ニケ君…何やってるんだろ。 6:コイツ(グレーテル)マジで狂ってる。 [備考] ※ツヴァイ第二巻「それは、つまり」終了直後より参戦です。 ※魔力が枯渇すれば消滅します。 ※ローザミスティカを体内に取り込んだ事で全ての能力が上昇しました。 ※ローザミスティカの力により時間経過で魔力の自己生成が可能になりました。 ※ただし、魔力が枯渇すると消滅する体質はそのままです。 【グレーテル@BLACK LAGOON】 [状態]:健康、腹部にダメージ(地獄の回数券により治癒中) [装備]:江雪@アカメが斬る!、スパスパの実@ONE PIECE、ダンジョン・ワーム@遊戯王デュエルモンスターズ、煉獄招致ルビカンテ@アカメが斬る!、走刃脚@アンデットアンラック [道具]:基本支給品×4、双眼鏡@現実、地獄の回数券×3@忍者と極道 ひらりマント@ドラえもん、ランダム支給品3~6(リップ、アーカード、魔神王、水銀燈の物も含む)、エボニー アイボリー@Devil May Cry、アーカードの首輪。 ジュエリー・ボニーに子供にされた海兵の首輪、タイムテレビ@ドラえもん、クラスカード(キャスター)Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ、万里飛翔「マスティマ」@アカメが斬る、 戦雷の聖剣@Dies irae、次元方陣シャンバラ@アカメが斬る!、魔神顕現デモンズエキス(2/5)@アカメが斬る! 、 バスター・ブレイダー@遊戯王デュエルモンスターズ、真紅眼の黒龍@遊戯王デュエルモンスターズ、ヤクルト@現実、首輪×6(ベッキー、ロキシー、おじゃる、水銀燈、しんのすけ、右天) [思考・状況]基本方針:皆殺し 1:兄様と合流したい 2:手に入った能力でイロイロと愉しみたい。生きている方が遊んでいて愉しい。 3;殺人競走(レース)に優勝する。孫悟飯とシャルティアは要注意ね 4:差し当たっては次の放送までに5人殺しておく。首輪は多いけれど、必要なのは殺害人数(キルスコア) 5:殺した証拠(トロフィー)として首輪を集めておく 6:適当な子を捕まえて遊びたい。やっと一人だけど、まだまだ遊びたいわ! 7:聖ルチーア学園に、誰かいれば良いけれど。 8:水に弱くなってる……? [備考] ※海兵、おじゃる丸で遊びまくったので血塗れです。 ※スパスパの実を食べました。 ※ルビカンテの奥の手は二時間使用できません。 ※リップ、美遊、ニンフの支給品を回収しました。 【バスター・ブレイダー@遊戯王DM】 水銀燈に支給。 星7/地属性/戦士族/攻2600/守2300 このカードの攻撃力は、相手のフィールド・墓地のドラゴン族モンスターの数×500アップする。 一度使用すれば12時間使用不能となる 前話へ 095 君がまるで別人のように 投下順に読む 097 Ave Maria 時系列順に読む 073 ボーダーライン クロエ・フォン・アインツベルン 106 贄【わたしのはじめて】 グレーテル 076 HAPPY END BRAVER? 坂ノ上おじゃる丸 GAME OVER 水銀燈 GAME OVER