約 2,952,422 件
https://w.atwiki.jp/gamemusicbest100/pages/4192.html
beatmania IIDX 15 DJ TROOPERS 機種:AC,PS2 作曲者:多数 発売元:コナミ 発売年:2007年 概要 beatmania IIDX 15作目。 キャッチフレーズは「「撃鉄(トリガー)」は引かない。「戦律」を打て。」 (前作:beatmania IIDX 14 GOLD 次作:beatmania IIDX 16 EMPRESS) 収録曲(サウンドトラック順) 曲名 作・編曲者 補足 順位 Disc 1 THE FANG(TROOPERS STANCE) 西村宜隆 THE DEEP STRIKER 角田利之 Digitank System DJ Mass MENTAL MELTDOWN GUHROOVYDJ TECHNORCH 高高度降下低高度開傘 本田晃弘 SOUND OF GIALLARHORN 角田利之 Rising in the Sun(original mix) 斎藤広祐 2 tribe 4 K 田村哲也 SHIFT 山岡晃 beatonic nation 藤森崇多 end of world 佐藤直之 Blue Rain 石川貴之中原龍太郎 Now and Forever 斎藤広祐 KONAMI118位 Dazzlin' Darlin HHH satfinal 山崎耕一 State Of The Art 藤森崇多 evergreen 斎藤広祐 madrugada 黒光雄輝 Wanna Party 山崎耕一 ピアノ219位 radius 阿部靖広 叶うまでは 内田智之 湘南族 -cannibal coast- RAVEMAN the trigger of innocence 村井聖夜 PROMISE FOR LIFE 前田尚紀 走馬灯 -The Last Song- 石川貴之 avant-guerre 久保田修 scar in the earth 佐藤直之 JOURNEY TO“FANTASICA” 飯吉新 Kick Out 仮面 上野圭市 MAX LOVE 西村宜隆 エコ爺 田村哲也 Be OK 古川竜也 REMINISCENCE 辛島純子 NEW GENERATION -もう、お前しか見えない- SUPER STAR 満 oratio 脇田潤 Ristaccia 舟木智介 Anisakis -somatic mutation type“Forza” 西村宜隆 Disc 2 STEEL NEEDLE 角田利之 ICARUS 斎藤広祐 Do it!! Do it!! 中原龍太郎 four pieces of heaven 石川貴之 MENDES 西村宜隆 Time to Air 中原龍太郎 PARANOiA ~Hades~ 辛島純子前田尚紀 Trip Machine PhoeniX 前田尚紀 Ubertreffen 石川貴之 原曲:J・S・バッハ『組曲(パルティータ)ハ短調』 ミラージュ・レジデンス 上高治巳 TROOPERS 右寺修 switch 浅倉大介 Shades of Grey Gareth Powell 華爛漫 -Flowers- 辛島純子編:前田尚紀 Freeway Shuffle 石川貴之 I'm In Love Again -DJ YOSHITAKA REMIX- 石川貴之編:西村宜隆 少年A 脇田潤 Darling my LUV 西村宜隆 ROCK ME NOW GUHROOVY soldier's waltz DAJI マチ子の唄 山岡晃 THE LAST STRIKER 角田利之 サントラ未収録曲 Around The Galaxy NISHI Battle Train -IIDX Edition- 藤森崇多 BEAUTIFUL ANGEL DJ SWAN Biometrics Warrior GUHROOVY Claiomh Solais 西村宜隆 HELL SCAPER -Last Escape Remix- DJ TECHNORCH Sidechained Threats 佐野電磁 symptom 小堀修一 REPLAY 藤井岳彦 Saturn 脇田潤 BRAINSTORM DJ TECHNORCH IMPLANTATION 舟木智介 fffff 村井聖夜 子供の落書き帳 佐々木博史 Pluto 角田利之 VOX UP 細江慎治中原龍太郎 サウンドトラック beatmaniaIIDX15 DJ TROOPERS ORIGINAL SOUNDTRACK
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/711.html
beatmania IIDX 9th style 概要(AC) 評価点(AC) 問題点(AC) 総評(AC) 余談(AC) beatmania IIDX 9th style(PS2版) 概要(PS2) 評価点(PS2) 賛否両論点(PS2) 問題点(PS2) 総評(PS2) 余談(PS2) beatmania IIDX 9th style 【びーとまにあ つーでぃーえっくす ないんすすたいる】 ジャンル DJシミュレーション 対応機種 アーケード 販売・開発元 コナミ 稼動開始日 2003年6月25日 判定 なし ポイント シリーズ初の基板変更更にe-amusement初対応ゲーム自体は良作だが環境に問題あり唯一のエフェクター廃止作音質もかなり劣化判定ズレとジェネラル判定ワンモアを出すとフリーズ beatmania IIDXシリーズ 概要(AC) 『beatmania IIDX』シリーズ第10作目(マイナーチェンジ作である『substream』含む)。シリーズで唯一キャッチフレーズが設定されていない。 長期稼働による筐体の経年劣化や部品調達の問題が深刻化したことを受け、本バージョンで基板が一新され、ディスプレイが36インチブラウン管に変更。 基板は8th StyleまでのPlayStationベースのものからWindows PCベース(*1)に変わり、各種性能面の向上や汎用性が図られている。 評価点(AC) システムの見直し シリーズ初のe-AMUSEMENTに対応し、専用の磁気カードを発売。 これまでインターネットランキングに参加するときはパスワードをいちいちメモしなければいけなかったが、この対応によりその手間が省け、さらには曲毎のスコア記録も行えるようになった。 令和の今となってはネット通信が当たり前過ぎて想像も付かないが、当時の環境で数百円の磁気カード一枚のみで全ての記録を保存出来たことは画期的と言って良い。 事実上AC8thではSP全段位が1000人を下回る達成者しか居なかったが、ネット環境以降は4桁超えが当たり前、目標としやすい段位である六段は10000人以上参加する事も珍しくない。8thと比べ大きく良くなった点と言える。 クリア状況の記録は「クリアの成否」のみで、各種オプションの使用による区別も存在しない。筐体側での難易度設定によるゲージ変動量の違いもあるため、指標としては現行とはだいぶ異なる。それでも一定の基準を元に楽曲クリアランプを埋めていく達成感は、IIDXの中で 大きなやり込み要素 と判断できる。ランプ数などを変えつつもこの伝統は最新作まで引き継がれている。 ナムコやセガ等当時の他社ではカードに直にデータを書き込むことが多いため、一定数記録するとカードの再購入・更新が必須だったものも珍しくないが、本作では買い替えは不要で次回作の稼働までずっとカードが使えた点も地味に評価点。(*2) ムービーデータもHDDに内蔵された。 長年の稼働で内部のDVDプレーヤーが劣化し、ムービーが流れない(*3)という事態に陥っている筐体も多かったが、記憶媒体がHDDに変更されたことでこの事態が解消された。 今作から選曲画面に「フォルダ」が登場。初出バージョン・難易度・曲名ごとに楽曲を抽出できるようになり、スムーズな選曲を可能にした。(*4) 楽曲・ビジュアル面 ユーザー投票で復活曲が決まるなどのイベントも行われ、非常に人気が高いが「DANCE EXPRESS Hi-speed」からの版権曲故に再収録が絶望視されていた「FANTASY」「JIVE INTO THE NIGHT」が復活した。 因みに今作で復活した曲は実に28曲。これはIIDXシリーズでは最多の復活曲数。しかも前作から全ての曲を引き継いでいる(削除曲無し)。 過去曲を各コンポーザーがリミックスで再び登場させ、離れていた元IIDXユーザーが戻ってくる現象も発生した。 初代beatmaniaシリーズの楽曲もリミックスで復活させるなど、コンセプトが上手く活きる事となった。 4th styleにて一般公募で選ばれたRyu☆、kors kがリミキサーとして再登場し、以降レギュラー化する。 さらにユーザーから楽曲とボーカリストを募るイベントも行われ、それぞれMt.Circle作曲の「FESTA DO SOL(*5)」とflare作詞・歌唱の「lights」が収録された。 大人気のOutPhaseが三度目の登場。提供曲の「quasar」は神秘的な雰囲気の曲調はもとより、後に段位認定 DP皆伝のトリを飾る程のDPA譜面の発狂部分の難易度が語り草に。 本来両手で叩いても(当時の基準からしたら)最強クラスの同曲のSP譜面(現★11)を片手でプレーさせられるパートが左右にあるという、二人プレー用の譜面としては普通(*6)だがメチャクチャな物。2作先のIIDX REDの時点ですらクリアしたのは1名だけと言われていた(*7)。 人気アーティストの一人のwacも新名義の「少年ラジオ」を引っさげ「moon_child」を提供。BGAこそは前作の「murmur twins」の流れを引き継いでいるが、曲調自体は神秘的なポストロックで熱狂的なファンを獲得した。 古参アーティストである山岡晃も前作の「bit beatmania IIDX 9th Style」「DANCER」の2曲以上に歌詞やBGAが強烈な印象の「ライオン好き」「昭和企業戦士 荒山課長」を提供し、山岡晃=電波・ネタ曲という図式を確立する事になった。 EDM作曲家・J-POP編曲家として活動するSADAが今作より楽曲提供を行った。IIDXでの曲数は少ないが「STAR FIELD」を始め根強いファンを獲得した。 メインビジュアルを務めるのは初登場の梅桐彩葉。後にメインキャラとなる梅桐姉妹の末娘。 また、DDRから移植された小坂りゆの「LOVE SHINE」にSD化されたRoot26のキャラ達が登場。楽曲共々明らかに「萌え」を意識した作風は当時賛否両論だったが。 ダンサーのDaiが初登場。今作では楽曲が渋めのハウス「Your Body」ということでまだ目立たなかったが、次回作以降凄まじい存在感を発揮。 問題点(AC) ハード仕様変更に伴う問題 仕様変更に伴うバグや問題が多発した。 判定ズレ 筺体によって、レスポンスがワンテンポ遅かったり、判定自体がズレる曲も発生した。 音ゲーはジャンルの性質上レスポンスや判定タイミングの完璧度が命となっており、ほんの少しの誤差でも大問題となってしまうため、この事態には不満が続出した。 ONE MORE EXTRAを出すとフリーズ ONE MORE EXTRA専用曲「quasar」を出現させるとフリーズする現象が起きていた。 判定バグ 上記のズレとは全く異なる、通称「ジェネラル判定」と呼ばれる問題がある。7thstyle初出の「General Relativity」は判定設定が抜けているため、直前にプレーした譜面に依存するという謎の仕様になっている。このため直前に判定の厳しい譜面を選ぶと、こちらも判定が厳しくなる。挙句の果てにゲーム起動直後の1曲目でこの楽曲を選ぶと、「直前のプレー曲とその判定基準が存在しない」という事になり、見逃しPOOR判定しか出なくなる(空押しPOORすら出ない)。というもの。ゲームが成立しなくなる致命的なバグなのだが、実は「ジェネラル判定」そのものは誰にも気つかれることなく埋もれるバグだったのである。 というのも、有志の検証により「直前にプレーした譜面に依存する」という判定仕様は、デモ画面の曲も含まれるが発覚したからである。つまり、ゲーム起動後にデモ画面が流れることで、判定がデモ曲に依存=判定復活となるため、この「ジェネラル判定」が起きるのは、ゲーム起動してデモ画面が流れるまてのおよそ五分まで猶予となる。普通に遊ぶだけなら、ここまで騒ぎが大きくなることもなく埋もれるはずだったバグなのである。では、何故「ジェネラル判定」が生まれたのかといえば、原因としてゲームを何かしらの理由で再起動させる必要があれば起き得るわけである。そう、本作では上記のquasarや下記の熱暴走によるフリーズで再起動をする機会が多かったのである。それにより、意図せずにこの「ジェネラル判定」がデバッグの目に止まることなく、日の目を見てしまったことのである。 音質劣化 左右の音量バランスが悪くなったり(モノラルを強制的にステレオにしたような音)澄んだ音が割れて聞こえたり、前作より耳触りの悪い音が多いように聞こえる。 個人差や表現の違いもあるが、少なくとも前作よりは劣化している。 エフェクター廃止 エフェクターとは、音響効果を変更または調整できる機能のこと。使い方として、好きな曲にエコー(山彦効果)を効かせたり、低音を強調させたりできる。また、音量の調整も僅かながら出来る。 あくまでDJシミュレーションなのでギミックの域を超えないが、今作品では欠かせない要素となっていた。 インターフェース自体は無くなっていないが、今バージョンではただのお飾りとなってしまった。 これによりDJ遊びが出来なくなったと嘆くプレーヤーが大勢いた。ゲーム的な面においても、エフェクターによる強調で周りとの音の干渉をカバーするプレーヤーもいたため、やはり批判は多かった。 その他 プレー中において、熱暴走などが多く発生しプレーにかなりの支障をきたしていた。 総評(AC) シリーズ初の基板変更でいろいろと苦労があったかと思われるが、判定ズレとエフェクターの廃止が痛いマイナスポイントとなってしまった。 収録曲の企画やクオリティなどを考えると評価できる点も多数あるために、あまりにもったいない。 実際「SWITCH(RAM)」や「The end of my spiritualy(EeL)」など、現在は削除されてしまった曲に対する復活希望の意見が特に熱い曲も今作には多かったが、ハード面の大きな混乱に飲まれてしまった。 しかし「e-AMUSEMENTによるネットワークサービスがバージョンアップとともに充実していくきっかけとなった」という点では大きな意義を持つ一作ではある。 後に幾つかの功罪を抱えつつも、アーケード全体へその技術を浸透させてゆく事になる。 本作はその先駆者として、大きなバグと共に語り継がれることとなるのであろう。 余談(AC) バグなど この作品に限らず、KONAMIが音ゲーの基板変更をした直後の作品は何かとバグが多い。 採用されたHDDの耐久性に難があったらしく、寿命による廃棄が多かったという。 某サイトで作り直しを依頼する署名活動も行われていた模様。 さすがに次回作の10thではエフェクターも含め大分改善されたが、まだ判定ズレが直っていないといった声もあった。 さらにゲーム以外の部分で大きな問題が発生することとなってしまった。 GAMBOL判定 『3rd』で削除され今作で復活した『1st』初出楽曲「GAMBOL」がいわゆる「GAMBOL判定」として注目され始めたのは本作から。 今作ではカードを使うことで選曲できた楽曲で、元々判定が辛めの曲とされてきたが、本作で復活するにあたりP-GREAT判定が1/60秒のみ(*8)でGREATを出すのすら難しいという判定幅が異様に厳しい設定となっている。 ☆1の譜面のためクリアについては特段問題ないが、判定のシビアさ故にとにかく高得点が出しにくい楽曲である。そして今回の復活の際に一部のプレーヤーは逆に燃え上がってしまい、この曲でどれぐらいスコアが取れるかといった原点回帰的なやりこみが生まれた。 次作『10th style』において公式のインターネットランキングがこの曲を含めて開催されたものの、スコアは散々なものだった。 難易度が正式に三段階になった『12 HAPPYSKY』では、NORMALとHYPERで譜面は同一、判定のみが違うという唯一無二の仕様でこの厳しい判定が続投(NORMALは他の曲に近い普通の判定でプレー可能。)。原因は不明だが、本作での復活以降最新作に至るまで登場し続けているプレーヤー・開発者からも愛される特徴となった。 なお、現在のバージョンで収録されているHYPER譜面仕様はP-GREATの判定こそ他の曲と同じだが、代わりに黄色GREATの幅が大幅に縮まり鍵盤ノーツを普通に叩いてもP-GREATかGOODしか出ないというものに。 『11 RED』の家庭用では「GAMBOL」のANOTHER譜面が登場。こちらも譜面は他の難易度と同じだが、P-GREAT判定が1/60秒、かつそれ以外はBAD以下の判定のみ(=ビタ押し出来なければゲージが減少)というクリアすら難しい判定となっている。 EXPERT MODEのSLAKEコース(*9)の5曲目にこの曲が入っており、これをANOTHERでクリアすれば解禁されるが、全体の難易度や譜面構成からゲージを残しづらく、更にこの曲での判定の厳しさから回復している余裕がないためクリアが容易ではなかった。プレーオプション・スタイルやオプションのゲームレベルが不問であったのは最後の良心だが。 『15 DJ TROOPERS』の家庭用と『16 EMPRESS』では楽曲選択時に隠しコマンドを入れることによって判定幅をGAMBOL(HYPERかANOTHER)の仕様に変えられる「G.JUDGE」という隠しオプションが存在。 Quickeningに関する諸事情 本作に「Quickening」が収録されたことにより、5鍵盤(beatmania)ユーザーと少しばかりイザコザがあった。 元々は『DanceManiaX 2ndMIX』初出の楽曲だが、作曲者のdj TAKA曰く『beatmaniaではゲーム性の都合で使いにくい手法を多用している(*10)』とのことで、他機種への移植は断っていた。 しかし、『最後なのでどうしても!!』と依頼され、5鍵盤の最終作品である『beatmania THE FINAL』に移植された。 結果としては大成功で、譜面の良さもあり高評価を得ている。 だが、あまり間を置かず本作にも移植されたことにより、『あの言葉は一体・・・』と不信感を露わにしたユーザーもいないではなかった。が、移植されたことを喜ぶユーザーがいたことも事実であるし、そういった裏事情を知らないIIDXユーザーにとっては、dj TAKAの新曲収録という単純に喜ばしい出来事でしかなかった。(*11) dj TAKAと親交のあった元IIDXスタッフVJ YUZが制作したムービーは、楽曲とマッチした大迫力のものでIIDXユーザー達から好評であった。この点は筐体スペック的に『THE FINAL』でも『III THE FINAL』でも表現できず、本作収録のメリットだったであろう。 余談だが、本作の数年後に発売・稼働開始の『DDR FESTIVAL』及び『Dance Dance Revolution SuperNOVA』にも同楽曲は移植されたが、この時は特に問題視されることはなかった。 beatmania IIDX 9th style(PS2版) 対応機種 プレイステーション2 販売・開発元 コナミ 発売日 2005年3月24日 定価 6,980円(税抜) 判定 良作 ポイント アーケード版の不満点は大体改善pop nから楽曲が移植されたが…どうしてこうなった(ムービー的に) 概要(PS2) ゲームセンターでの稼働から約2年後にはプレイステーション2への移植版が発売された。 アーケード版のあんまりな出来からCS版での改善が期待されていたが、いざ蓋を開けてみるとユーザーの期待にこたえた良作として評価される事になった。 評価点(PS2) AC版での不満点の改善 AC版があまりの出来だった一方のCS版だが、AC版で見られた判定のブレ等といった不具合も無く、今作の良質な新曲が遊べるとして多くのユーザーには大好評となっている。 前作8th styleと比べても音質、画質共に大幅に上がっている。 特に画質に関しては、アーケード版と同様に解像度が前作までの240pから480iに変更。 ただし、PS2の性能の都合か、640x480pであるAC版とは異なりインターレース表示であるため、近年の液晶テレビなどではノーツが見づらいというデメリットも。 音質に関しても8th以前よりも向上。AC版で実装されていなかったエフェクター機能も搭載(ただし仕様は異なる)。 さらにパワーアップしたCS曲 前作『8th style』から復活したCS版初出曲は本作でも健在。特に評判を呼んだのは以下の3曲。 サウンドディレクターのL.E.D.氏はCS版IIDXシリーズで展開していた『電人』シリーズ最新作「炸裂!イェーガー電光チョップ!!(JAEGER FINAL ATTACK)」を提供。同曲のムービーも「イェーガーを象った電車にスーツ姿のイェーガー軍団が乗っている」という、従来同様にカオスな出来になっている。 また、CS版pop n musicシリーズから2曲の楽曲が登場。 1曲はCS 10から「Beyond The Earth」(ポップンのジャンル名「コンテンポラリーネイション」)が移植、もう片方はCS 6から「Usual Days」(ポップンのジャンル名「シンパシー」)が作曲のota2氏によるセルフリミックスが収録され、楽曲自体は共に好評を得る事になった。 賛否両論点(PS2) ポップン関連曲について。 本作はpop n musicと関連する2曲の収録をウリにしているが、2曲とも賛否両論な要素が含まれている。 猫叉MASTER作曲の「Beyond The Earth」は、激しい曲調だが哀愁の意味を込められていて、ポップン側では担当キャラクター・背景共に曲のイメージに沿っていたが、IIDX版のムービーでは原作を彷彿とさせるシーンはイントロとアウトロの一部しかなく、以降は何故か「RPG調の世界観を持つ少年向けバトル物アニメ」という、原作のファンが見たら確実に困惑する内容になってしまった。一応冒頭とラストにイマ様(*12)は出ているのだが…。 何故こんなムービーになってしまったのかと言うと、ムービー作者曰く「スタッフの伝達ミスで郷愁を強襲と間違えてしまった」との事。どちらも「きょうしゅう」と読めてしまうが故に起こってしまったミスと言えるか。 3作後の『12 HAPPY SKY』のCS版ではコンテンポラリーネイションシリーズ次回作「サヨナラ・ヘヴン」が移植されているが、こちらの方は曲のイメージに忠実なムービーという事でファンからも良好な評価を得ている。同曲が絶賛された影響か様々な機種へと移植されていったのに対し、初代作であるこちらのアーケード移植は初出から9年経過した『22 PENDUAL』まで待つハメになった。 一方、「Usual Days-remix」の方はムービー自体は原作の担当キャラクターの「スミレ」が全面に登場している(*13)事から評判は良いものの、肝心の譜面の出来が「縦連打や隣接トリル等、調整不足と言わざるを得ない押しにくすぎる配置」「それを抜きに見ても延々と同じパターン配置の譜面が長い事降り続いて大いに面白さに欠ける」といった理由から「糞譜面」と呼ばれる事になってしまった。 ジャンルこそ「DANCE POP」となっているが、実際のところはテクノの要素を多分に含んでいる。リズム音や反復を主体とするジャンル故にある程度の繰り返しはやむを得ないが、クラブ系サウンドを聞き慣れてる人でないと理解し辛い部分があるのも否めず、(ゲームのテーマに合致しているとは言え)原曲ではなくリミックスを収録した事について疑問を感じるプレーヤーもまた多かった。 楽曲を担当したota2氏(*14)が、自身の持つ「IIDXは非常に難しい」という考えを元に音を詰め込める曲を製作したと語っている。その為、ある意味では作曲者の意匠を忠実に再現したとも言える。また、楽曲自体も雰囲気そのものは原曲の流れを汲むものであり、別の角度から形にしたとも見れる。 同曲は譜面の評判も相まってか、アーケードに無修正で移植されるのは『25 CANNON BALLERS』とかなり後発となった。 9th当時としては非常に高難易度で逸脱した配置だったのだが、2019年現在としてみるとSP ANOTHER譜面は少し癖が強いものの☆11の範囲内といえる(*15)。高速bpmの物量譜面が量産された現在では、このような癖配置はむしろ味があるとか、良くも悪くも5鍵っぽい独特の(ある意味ビートマニアらしい)配置とされる傾向がある。個人の好みによるが、時代の経過により一概に悪い譜面とは言えなくなっているのかもしれない。 もっとも、ポップン関連の楽曲はムービー・譜面の内容が問題だけであり、ゲーム自体への影響は全く無いのが救いか。 「Be Rock U (1998 burst style)」のボーカルが変更されている。 DIGICCOからTЁЯRA(辛島純子)で再録されている(*16)。 歌唱力には問題無い為、どっちがいいかは好みの問題程度である。 但し、ムービーはDIGICCOのまま差し替えられておらず、違和感は大きい。 問題点(PS2) 「CHECKING YOU OUT」の51小節目の2枚目のスクラッチにアサインされている音が従来とは違うミスがある。 プレー自体には支障は無いのだが、何しろキー音を鳴らしてこそな音ゲー故に気になる人には気になってしまう問題なのは言うまでもないだろう。 SPの九段は昔の段位認定にあった課題曲の中からランダムで4曲選ばれる形式なのだが、その課題曲が13曲も存在する為に難易度の幅が異様に凄まじい。 激しいソフランの「fun」、ソフランに加えスクラッチ主体の譜面の「CHECKING YOU OUT」、縦連打など癖が強い要素が多く前半殺しな「Macho Gang」はハズレと言われる難しさを持つ一方、八段の全ての課題曲よりも簡単な「Your Body」はボーナスステージ扱いされることに。今でいうところの☆10中~高程度の譜面が多く昔の基準で考えても九段としては弱い曲が多い。 本作は全体的に高難易度曲が少ないのにもかかわらず極端に課題曲を増やし過ぎたのも原因。その割に本作では高難易度曲と言える「RISLIM-Remix-」は課題曲にはなっていない。 曲ごとのBPMの幅が激しいためAC同様、1曲ごとにハイスピード設定が出来ないことを前提とした選曲をしたのではないかとは言われている。しかしCS作品は前作の時点で段位認定モードで1曲ごとにハイスピード設定が可能だった。 前作(8th)も12曲と大概多かったが今作程の難易度のブレは起きにくい選曲となっている。 とはいえ最終曲は「quasar」か「Usual Days-remix」のどちらかしか出ないようになっているためある程度の難易度は保たれている。 総評(PS2) 主にムービー関連のアレっぷりで他機種側のプレーヤーから白い目で見られてしまったものの、基板変更で問題が多発したAC版から見事に汚名返上を果たした1作、と言っても良いだろう。 余談(PS2) 本作で初登場した「Usual Days-remix」は、後に『ポップンミュージック peace』でリミックス元であるpop nへの逆輸入が行われた。本作では「Beyond The Earth」がpop nから移植されていることから、実質的に14年ぶりの交換移植にもなっている模様。 これまでなら移植に際しジャンル名が「シンパシーREMIX」となるのが通例だが、『ラピストリア』以降の方針転換によりジャンル名なしでの移植であるのが惜しいところ。 ゲーム性の都合もあるが、譜面はIIDX側のものを模した物になっており、案の定こちらでも賛否が分かれているようだ。
https://w.atwiki.jp/bemanichara/pages/61.html
概要 beatmania IIDXのマイナーチェンジ版。beatmaniaシリーズからの移植など。 キャラクター一覧 トラン
https://w.atwiki.jp/bemani2sp/pages/967.html
CS RED SP六段 STAGE TITLE BPM notes LEVEL 1st Sphere(H) 160 996 8(☆9) 2nd rainbow flyer(H) 148 859 8(☆9) 3rd DXY!(H) 148 968 8(☆9) Final RED ZONE(H) 165 975 8(☆9) コメント・攻略 総合力のスフィア、トリルの虹飛、乱打の赤ゾヌ、そして連打の溺死と意外とバランスが良い段位。 ただ、溺死を抜けたらウイニングランです。 -- 名無しさん (2011-02-15 10 15 52) 挑戦レベルや適正レベルだと回復が少ない強めなラインナップだけどこれが抜けられれば立派な六段。DXYの縦連でどれだけ踏ん張れるかにかかってるので1曲目ギリ抜けでも特に問題はないと思う。縦連さえ乗り越えられれば赤ぞぬはウイニングマラソン。 -- 名無しさん (2013-02-23 16 28 44) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/4990.html
beatmania IIDX 21 SPADA 【びーとまにあ つーでぃーえっくす とぅえんてぃわん すぱーだ】 ジャンル DJシミュレーション 対応機種 アーケード 販売・開発元 コナミデジタルエンタテインメント 稼動開始日 2013年11月13日 判定 なし ポイント ハードコア重視の楽曲ラインアップ機能性、操作性の向上シリーズ初旧曲無条件解禁廃止増税に伴うプレー料金の値上げ beatmania IIDXシリーズ 概要 評価点 問題点 主なゲーム仕様に起因する問題点 ゲーム内イベントの稀薄性 賛否両論点 総評 その後 余談 鍵士とは、叩っ斬ることと見つけたり。 概要 beatmania IIDXシリーズ22作目。(*1) これまでとは一線を画した「ダーク・ファンタジー」と「厨二病」がテーマ。 赤と黒を基調とした画面をはじめ、システムボイスに不気味なエフェクトがかかっている、ダブルプレーが「双鍵の型」と表記されているなど、ノンジャンル風の前作、前々作よりもテーマが徹底されている。 評価点 オープンユアワールドシステム 1人プレー時、同一クレジット中にSP/DPの切り替えができるようになった。(*2) 両方のプレースタイルで遊ぶ人は勿論、今まで片方しか遊んでなかった人が手軽に両モードを体験できるようになった。 SPでEXTRAステージ進出、あるいはボス曲の召喚条件を達成して、EXTRAステージだけDPでプレーする…といったことも可能。 選曲画面でテンキーの3を押すだけと操作も分かりやすい。 従来と異なり、全ての店舗でSP/DPの価格が統一される事になった点も魅力。 また、SP/DP各モードのプレーオプションが個別に保存される事になったため、Hi-SPEED設定等を独立して保存しておく事が可能になった。 選曲時のテンキーの使用による操作性向上 上記のSP/DP切り替え機能の他、テンキー1で譜面の難度変更(従来のVEFXボタンでも変更可)が行える。 エコーやピッチ等のエフェクト変更と操作ボタンが分離したため、快適な操作が可能となった。 2人プレー時にはテンキーを押した側のみ独立して難易度が変更されるため、従来よりも直感的で分かりやすい操作が行える。 テンキー2で曲順ソートの変更(並び替え)が出来る。 こちらも従来通り「フォルダを閉じたまま黒鍵を押す」事での変更も可能。 MY FAVORITEフォルダ機能 譜面ごとに登録のできるお気に入りフォルダ。 家庭用では搭載されていた機能が、ようやくアーケードでもお目見えする形になった。 リザルト画面にてVEFXボタンを押すと楽曲の登録/登録解除が可能。 挑戦したい曲や、気に入った曲を素早く選曲できるため利便性が高い。 ただしSP/DPそれぞれで20曲ずつしか登録できないため、登録数の上限に対して不満意見もある。 家庭用ではMY FAVORITE1/2と2種類のフォルダを使い分けて、ジャンルや作曲者別等のフォルダを作ることが可能だった。 また、筐体で、しかもリザルト画面でしか登録・解除ができない点は地味に不便である。 e-Amusement GATEのカスタマイズページで自由に入れ替えることもできるようにすれば、という意見も多い。 その他細かい機能やデザインの追加・変更 前作から以下の点が追加され、概ねどれもコアプレーヤーにとっては便利となった。 リザルト画面でのトータルノート数、FAST/SLOW数の常設表示 耐久ゲージで途中終了時での到達地点・ノーツ数の表示 DJLEVEL A以上を記録した際にリザルト画面に登場するキャラクターイラストが前作tricoroではポスターの使い回しであったが、今作では全て新規に描き下ろされた。しかし、稼動から約1ヶ月遅れての登場だった。 e-AMUSEMENTアプリへのリザルト送信機能 特定の課題を達成すると入手できるトランメダルに、最上位クラスの「プラチナ」が追加 beatmania時代からの伝統である20万点スコアはリザルト画面から廃止されたが、今までも実質機能していなかったため大きな反発は無い。 問題点 主なゲーム仕様に起因する問題点 シリーズ初となる旧作収録楽曲の無条件解禁廃止 今作より、前作までの隠し曲が稼働直後から無条件で選曲画面に常駐しなくなってしまった。 これまでの作品では新バージョンが稼働ないしその直前の時期になると、前作に収録されていたEXTRA STAGE曲などの隠し曲は無条件で解禁され選曲画面に常駐していた。これによって誰でも次回作が稼働するまで待てばプレーできるようになり、初心者やお金をあまりつぎ込まないライトプレーヤーにとっての救済措置となっていたのだが…。 過去に他BEMANIシリーズとの連動イベントでの解禁が必要な楽曲に関しては、新バージョン稼働後でも解禁されていないことはあった。ただしこれはあくまでも連動イベント自体が継続中の為であって、イベントが終了したものに関しては少しのインターバルを開けた上で無条件解禁されていた。 しかもそれらの楽曲を今作で解禁するには、DELLARと呼ばれるプレーするごとに貯まるポイントを使って楽曲を解禁するアイテムを購入する(*3)のだが、いくらDELLARを貯めたところで前作tricoroと同様有料会員に加入しないと購入できない。 このためjubeatと同じように、他BEMANIシリーズの移植先で該当する楽曲をいつでもプレーできるのに対し肝心の移植元ですぐにはプレーできない珍現象が起こっている。 ちなみにこのDELLAR、プレーデータ等と違い前作tricoroから本作に引き継げない。そのため楽曲を解禁するアイテムに必要なDELLARが貯まっていないと今までの努力がすべて無駄になる。 これだけ非常に大きな問題であるにもかかわらず、公式サイト等でプレーヤーに対する告知がお世辞にも十分なものではなかった。告知が稼働開始5日前と直前であったため必要なDELLARが貯まっていたにもかかわらず知らずにデータの引き継ぎをしてしまい涙を呑むことになったプレーヤーが続出。苦情が殺到した。 前回のLincleからtricoroへの移行の際にもDELLARは引き継がれなかったが、楽曲は無条件で解禁されていたためそこまで大きな問題にはならなかった。 もちろん有料会員になっていないプレーヤーはクプロパーツ以外のアイテムを購入できないため、すべてのDELLARがパーになる。 稼働から1ヶ月後に前作tricoroの解禁イベント「LEGEND CROSS」の楽曲が無条件解禁となり、e-AMUSEMENT PASSを使っていればすべてのプレーヤーが遊べるようになった。とはいえtricoro全体の隠し曲の1/4程度でしかない。 稼働から半年以上が経ち、次回作PENDUALのロケテストが開催された2014年6月現在でも他の解禁イベントの楽曲は終了した連動イベントを除き未だに解禁されていない。 他の解禁方法がないわけではない。「トランメダル」と言う、課題を満たすと得られるアイテムを集める事でtricoro曲の解禁が可能である。SPADA稼働当初はプレーしているだけで簡単に達成できる課題が少なく初心者に楽曲を解禁できるほどの課題をこなすことはほぼ不可能であったが(*4)、Qprogueの開催後はイベントを進めるだけで100枚近くのメダルを入手できるので、プレーヤーの実力問わずある程度の救済にはなっている。 ただし、あまり多くの回数プレーしない人にとっては根本的な解決になっておらず、救済措置としてベストとは言えない。 2014年7月24日より開催された連動イベント「発見!蘇ったBEMANI遺跡」にて、tricoro未解禁曲とすでに終了した連動イベントの楽曲が解禁できるようになった。その中でもtricoro未解禁曲はイベントの最初に配置されているため、数回プレーする程度で達成することが可能。トランメダルを集めるよりも早く解禁が出来る。 一見高待遇の解禁処置のように見えるが、すでに全楽曲を解禁しているプレーヤーには全く恩恵がない。しかもイベントの中の解禁要素として取り入れているため、解禁済みだからその項目を飛ばして次の楽曲解禁を先に進めるといったことができない。しかもこの弊害で更なる問題点も…(後述) 料金に関する問題点 ※2014年4月23日より、消費税増税に対応しPASELIプレーの基本料金が値上げされた。(店舗により設定は異なる) それに伴いPASELI使用時には特典が増えたが、クレジットには制限が付く事となった。 PASELI側の特典については概ね好評。 Vディスクというアイテムが配布され、クリアに失敗しても復活できたり、特別な上位譜面が遊べるようになる。 さらにVディスクを100枚集めると「DJ VIP PASS BLACK」というものが適用され、3曲保障・ステージごとの難易度制限の解放・同譜面連続プレー可能・後述の『Qprogue』にて解禁を促進する…という非常に豪華な特典が得られる。 他にも前作ゴースト表示機能も使用できるようになる。 基本的には便利なVディスクだが、不親切な点も存在する。 1・2曲目でFAILEDした時に発動する「Vディスクで復活」と、EXTRAステージ進出条件を満たさなかった場合に、これを無視してEXTRAステージへ進出させてくれる「いつでもEXTRAステージ」の機能は、条件を満たすと強制発動する。 このため、Vディスクを貯めて「DJ VIP PASS BLACK」を発動させるには、これらの機能の発動を避けるようにしてプレーしなければいけない。 さらに厄介なことに「DJ VIP PASS BLACK」も条件を満たすと強制発動してしまう。(発動タイミングはVディスクが100枚以上貯まった状態で、PASELIを使用してSTANDARDモードを選択した瞬間。) ゲームセンターに訪れた最初の1プレーは肩慣らしをして…といった事ができなくなり、せっかくの豊富な機能が無駄になってしまう事も。 一方クレジットによるプレーでは、今まで出来たことを封印する形で調整がされた為、改悪と言われている。 「EXTRA STAGEが出現しない」「STEP UPモード(*5)の修練曲で、☆11以上を選択できない」という制限がかけられてしまった。 また、上記の機能変更の告知が非常にわかりづらいものだったことも、プレーヤーからの反発を強くした要因だと思われる(*6)。 難易度表記の限界 「IIDX12 HAPPY SKY」から採用されている12段階の難易度表記だが、曲数の増加に伴い、同レベル内での難易度に大きな差が出てしまっている。 特に最高難易度の☆12でもSPが143譜面、DPに至っては204譜面もある(*7)。また、段位認定課題曲は十段と皆伝の全曲が☆12となっている。 前作『tricoro』ではゲーム内イベント・多機種連動イベントによって他機種から「ボス曲」にあたる高難度の楽曲が多数移植された結果、☆12の譜面を大量に増やすことになった。 「†leggendaria」譜面も全て元のANOTHER譜面と同じ☆12となっており、 もはや難易度表記が全く役に立っていない。 これは今作に限った話ではないし、難易度を増やすことで新たな問題(*8)も出てくるため、それが必ずしも良いこととは言い切れない。しかしこれだけの曲数をたった12段階の難易度に抱えてしまっては、何からやればいいのか迷うプレーヤーも少なからずいると思われる。さすがに再考する時期が来ているのではないだろうか…。 DDRではXで20段階に、ギタドラではXG移行時に実質3桁でのレベル表示に、と長寿シリーズではレベル表記の大幅な見直しが行われたが、IIDXでは12 HAPPY SKY以降10年近くレベル表記が改定されないままで、譜面の難易度上昇とレベル表記の格差が大きくなっている。 ポップンではSunny Parkでの50段階表記への変更に伴い旧43レベルは概ね49レベルに変更され、中でも特に突出した4曲がレベル50へ移動した。同じように最上位を分けるだけでも多少は改善されると思うのだが…。 余談だが、DPに関しては上級難易度が今の12段階になるよりも前からかなり不明瞭だったこともあり、有志の手によって非公式の難易度表が作られ、小数点以下を付け加えた細かいランク付けが行われている。 なお、REFLEC BEATシリーズも同様の問題を抱えており、『REFLEC BEAT groovin !!』(2014年6月稼働)では、最高難易度のレベル10+の譜面数が一つ下のレベル10の譜面数を上回る事態になっていた(*9)。 ちなみに、本作稼働当時のBEMANI界隈における難易度問題についてはjubeatシリーズが一番深刻で、難易度表記以前に 初代以外で詐称・逆詐称のレベル調整が一切行われていない (一応二作目で超詐称譜面が一譜面だけ変更があったが)という状況が『jubeat Qubell』(2016年4月稼働)まで放置されていた(*10)。 バグ・不具合 新曲の1つである「RISE」は、譜面作成時のミスで一部のキー音が元の音源と比べて1小節丸ごとずれているというとんでもないものになっていた。 作曲者であるDirty Androids氏がゲームセンターに訪れた際に「自分の曲がとんでもないことになっていた」とTwitterでコメントしたことで、稼働時大きく話題になった。サウンドトラックでは元の正しい音源が収録されているので、比較も可能。 譜面については公式への問い合わせで「仕様」との回答があったが、作曲者が大問題としている事を仕様の一言ですませるのはいかがなものか。 次回作であるPENDUALでは楽曲・譜面共に修正された。 上記「発見!蘇ったBEMANI遺跡」にて、フェーズ2移行後の一週間近くの間、特定状況下でIIDXをプレーしても他機種用の解禁ポイントが入手できない不具合が発生していた。 譜面の出来について 今作では、SP ANOTHER以上の高難易度譜面において、スクラッチを多用したコンボを切りやすい譜面が明らかに増えている。 スクラッチに割り当てる意味のある音ならまだしも、そもそも鳴っているのかすらわかりづらい音がスクラッチに割り当てられていたりなど、無理やり難易度を上げているような譜面がとても多い。 その一方で、明らかにスクラッチ音が鳴っているのに露骨にオミットされてしまった「廿」や、同じくスクラッチ音が鳴っているのに†leggendaria譜面のために手加減されたとしか思えない「invoker」のAnother譜面などといった逆のパターンもある。 今作の譜面の方向性として最も顕著なのが本作最高難易度の楽曲である「Sigmund」及びその†leggendaria譜面で、両方共曲中で鳴っているシンバルの大部分がそのままスクラッチに当てられているというもの。 最後までtricoro限定のクプロパーツを手に入れることができなかったこと Lincle→tricoroのときは、tricoro中期くらいにLincleのステップアップや、APPEND TRAVELで手に入った限定クプロパーツが携帯サイトにて購入できるようになっていたが、今作においては一切追加されなかった。 その他の問題点 一部のソート機能の廃止 前作tricoroで使用可能だった「VERSION、MAX BPM、DIFFICULTY TYPE、MY BEST」によるソートが廃止された。 ソートの方式は多ければ多い方が様々な需要に応えられるため、廃止するメリットは殆ど無い。 前作から修正されてない不具合 一部楽曲の固定レイヤーアニメ(*11)が曲に対して遅くズレている。 『Lincle LINK』で収録された楽曲の一部の汎用ムービーが差し替えられたまま直っていない。 暗めの楽曲である「TITANS RETURN」や、当イベントのボス楽曲である「HAERETICS」のムービーが未だハウス系のVJムービーだったのは如何なものか… ゲーム内イベントの稀薄性 前作のtricoroでもイベントの尻すぼみな内容について言及するプレーヤーが少なからず存在していたが、今作は更に盛り上がりに欠ける結果となってしまっている。 楽曲解禁イベント『Qprogue』 プレー毎に蓄積されるスタミナを消費して、マップを探検して楽曲を解禁していくRPG風イベント。 ある程度任意の楽曲から解禁を進められる点は好ましいが、それ以外は否定的な意見が多い。 前作tricoroの謎解き+実力による解禁イベント『LEGEND CROSS』とは違い、同バージョンの『Ω-ATTACK』のように、プレー回数だけが必要になる解禁イベントなので「貢ぎゲー」との印象がある。 特定のボス曲解禁時には「城」に突入し、全てのプレーオプションを排した状況で数秒間の譜面をプレーさせられるため、実力による解禁とも言えるが、実質的には殆ど影響がない。 前作までのONE MORE EXTRAにあたる「自分の実力でやっとボス楽曲に辿り付けた」と言う興奮が味わえないのは寂しい。 「実力に関わらず誰でも解禁が出来る」と言うと良い事のようにも聞こえる。しかし元々音楽ゲームの「隠し曲」と言うのは優れたプレーや特定の条件を満たさないと出現しない、高難度でレアと言う点に価値が置かれていた。特にONE MORE EXTRA STAGEをいち早く導入していたIIDXシリーズでは、プレーヤー達にもそういう志向が大きかった。 このイベントにもマップの最奥に「ボス曲」ともいえる高難度の譜面を擁する楽曲は存在するが、問題なのは腕前で解禁を早められるなんてことはまずないことである。よって、「解禁作業が終わった」という貢ぎゲー特有の複雑な達成感に見舞われることになる。 また、単純にイベントの操作・目的が分かり辛いと言う意見もある。(特に初心者から) 一応画面上に一通りの説明はあるが、突然マップの中に放り出され、これまでにないテンキーを使った操作を説明を見ながら操作しているうちに、制限時間に達してしまう。初見では戸惑うだろう。 特にクラスチェンジによる敵の弱点を突くダメージの影響といった、効率よく進める方法については何の説明もない。筐体のみで理解するのは非常に難しい。 wiki等の攻略サイトを調べ、MAPを熟知し、行動予定をあらかじめ立てておくと簡単だが、そうでない場合は攻略は困難かもしれない。 というか、全体マップや敵の配置図が無く、確かめる為にいちいちその場に行かなければいけないため、予めMAPの用意は必須といえる。曲を解禁できる敵を探しているうちに時間切れというのも珍しくない。行動するためのスタミナは、時間切れなどで使いきれなかった場合は数クレジット分は次回に持ち越せるので、無駄にならないのは不幸中の幸い。 前作はイベント時にキャラによる寸劇デモが挿入されていたが、今作ではイベント開始時のみ。その為ストーリー性も薄くなっている。テーマ的に話を膨らます事はやりやすいと思うが…… そのため、バトルムービーとして登場した「魔女ファウラ(ra am)」「王女フェリーラ(焔獄のエルフェリア)」がどういう存在なのかさっぱりよくわからない結果に。ついでに言えば、Lincleから再登場した「キュベリア(Last Dance)」もほとんどとばっちり(*12)になってしまっている。 ちなみにPENDUALにおいてはイベント曲は初期状態から全て解禁されているため、現在においては新規プレーヤーもすぐに遊べる。 それにより「SPADAの曲は(leggendariaを除き)全てプレー可能なのに、その前作にあたるtricoroの楽曲が遊べない」という謎の逆転現象が起きてしまっているが…。 Spada†leggendaria EXTRA STAGE専用の隠し楽曲の事で、特定条件を満たすと出現する。前作の「LIMIT BURST」と類似。 上記の「Qprogue」と異なり、一定の実力が無いと楽曲プレーすら不可能である。 1週間毎に条件が緩くなり、最終的にASSIST CLEARで出現するようになるため、初心者でも時間が経てばプレー可能…のはずだった。 毎月新曲が追加されるため、定期的に新曲が楽しめる点は魅力。 1曲目以外の条件が「特定のアーティストの曲をプレーする事」となっており、隠し曲の作曲者の実質的ネタバレとなっている点は賛否両論である。 これらの楽曲のジャンルも他の楽曲と同じくハードコア系に偏っており、BPMも全て170以上の高速曲のみとなっている。個人の好き嫌いもあるが、マンネリ気味と言われている。ビジュアル的にも目を引くものでなく、出現リザルトは楽曲ごとに用意されているものの、選曲画面が変化するような演出は無く、ムービーが全て汎用ムービーで、レイヤーアニメの類も用意されていない。3作後の24 SINOBUZでは本枠の楽曲の一つ「Sigmund」の続編曲「GuNGNiR」が固有レイヤー付きで登場したのだが、前作が前作であった為か「初代作は汎用なのに、続編にはレイヤーが付いている」という皮肉な状況になってしまった。 この一連の楽曲のアーティストが全て外注である事にも賛否がある。 しかもアーティストの7人中4人がHARDCORE TANO*Cというレーベルの所属であったことから、TANO*C†leggendariaという揶揄もあった。また、解禁条件にもあるように全てのアーティストが過去にIIDXシリーズに楽曲提供をしたことのあるアーティスト、しかも全員が今作でレジェンダリア楽曲以外に別の楽曲を提供しているということから、全く目新しさやサプライズがないイベントであるという批判意見が大きかった。 過去にBEMANIシリーズに楽曲提供をしていたが、現在は退社したアーティストや、これまでに楽曲提供をしていないアーティストがいれば、という意見は大きい。 PASELIプレーの基本料金値上げとVディスクの実装にともない、 これらの楽曲はEXTRAステージがないコインプレーでは実力以前に一切遊べなくなってしまった 。代わりに曲名に「†leggendaria」と付いた第四の譜面が登場。Vディスクを消費することでプレー出来る。 CS作品でも見られた「黒譜面」のような、既存のANOTHER譜面のさらに上の難易度にあたるものだが、この中でも「Sigmund†leggendaria」は、元のANOTHER譜面が既に全曲中トップクラスの難易度を誇る高密度の譜面であった為に難度の伸びしろがそんなに作れず、ノートが200+個程度付け足された程度に終わってしまっている。 但しCS EMPRESSにある「卑弥呼」のBLACK ANOTHER譜面にもこれと同じケースが存在する。 元々のレジェンダリア楽曲自体、7曲全てがSPのANOTHER譜面で☆12(最高難易度)であるにもかかわらず、LEGGENDARIA譜面はそれに輪をかけて難易度を上げているため、全ての楽曲が☆12の中でも上位レベル(*13)、その内の4曲が最上位クラス(*14)と、かなりインフレ気味である。 2000ノーツ超の高速物量譜面の量産に嫌悪感を示す人もいる一方、こういった高難易度譜面を歓迎する立場にある上級者からも、上述のように外注ばかりでマンネリ気味の曲ばかりに高難易度譜面を作られることに対して良い感情を持たない人も多い。結局のところ、ありきたりの高速ハードコアにノーツを詰め込んだ高難易度譜面を量産するのは全体からあまり歓迎されなかった。 上級者でさえ、これら譜面の比較対象がかの「発狂BMS」くらいしかないと言わしめている。まったくコンセプトの異なる譜面であるにもかかわらず、それを公式でやってしまう事には呆れる声も少なくはなかった。 そしてなぜか†leggendaria譜面はSPADA時点で4曲までしか出ていない。残りの3曲は次回作のPENDUALが稼働するまで放置されていた。 結局、通常譜面ですら通常フォルダへの常駐手段は一切無かった。 SUPER STAR 満 -MITSURU- 完全復活祭 beatmania IIDX 19 Lincleの「SA.YO.NA.RA. SUPER STAR」で銀河に帰った(という設定)のSUPER STAR 満 -MITSURU-が新曲を引っさげて帰還するという設定のイベント。 「326(みつる)」に関係する条件を満たすとトランメダルと共に、カスタマイズアイテムが購入可能になり、それぞれ4つと8つの条件を満たした場合、新曲が解禁されるというイベント。 IIDXではDistorteDから続く(Resort Anthemを除く)謎解き型のイベントで、掲示板やtwitterでは条件探しに大いに盛り上がった。 解禁される楽曲は、REFLEC BEAT初出の「Smug Face -どうだ、オレの生き様は-」のリミックスと、新曲の「I will be back -オレは帰ってきた-」の2曲。後者は「SA.YO.NA.RA. SUPER STAR」のムービーにも劣らない強烈なインパクトのあるムービーが登場し、爆笑をもって迎えられた。(*15) ただし、解禁条件の1つに、「MIRRORオプション(鍵盤の配置が正規譜面から鏡写しになるオプション)をつけてEX SCOREが623点の状態で演奏を終了する」というものがある。これはある程度狙ってスコア調整できる上級者でも難しく面倒であった。前作のLEGEND CROSSでもEX SCORE調整系の条件はあったが、これについてあまり良い印象は持たれていなかった。 623点になった状態であとは放置すればよいのだが、もし623点を突破して624点以上になってしまった場合は次のステージまで手詰まりとなる。調整のためにわざとミスをしなければならないのが基本なので、失敗を確認してからスコアの更新へ…などと別の目的へ切り替えることもできない。 更に1プレー中において達成できる条件は重複可能だったとしても1つ限りというのも地味に面倒で、最低でも8プレーこなさなければならない。上記の解禁条件に苦戦するとそれ以上に必要なプレー数が増えてしまう。 なおこのイベントで解禁される2曲や煉獄のエルフェリア等の曲コメントが公式サイトにて公開されたのは、なんとPENDUAL稼働後。更新されたことに気付かなかった人もちらほらいたとか。 GUMI 5th Anniversary party Presented by BEMANI INTERNET社のボーカロイド「Megpoid」こと「GUMI」の生誕5周年を記念して、BEMANI8機種に一斉にGUMI使用楽曲が追加されるというイベント。 EXIT TUNE所属の有名PであるcoSmo@暴走PとLast Note.による書き下ろし楽曲が無条件解禁。更に機種ごとに異なる条件を満たすことにより、iconoclasm(*16)とのGUMIコラボのオリジナル曲「Idola」が解禁する。 はじめこそ「IIDXにボーカロイド楽曲の追加」という抵抗感や「ポップン前作におけるキー音無し」など様々な要因が危惧されたが、しっかりムービーやキー音も用意されており、何よりも「BEMANI界の重鎮アーティスト2名とボーカロイドのコラボ」と衝撃的な要素も大きく、心配は杞憂に終わったか。 なお、IIDXのボカロ使用曲としてはこれ以前にも既に16 EMPRESSにて、VOCALOID「Prima」と別の技術の合成音声「ALT」を使用した「鉄甲乙女-under the steel-」が存在している。その他、ボカロではないがALTを使用した曲もいくつか過去に収録されている。 また、3曲ともいわゆるギターを前面に出したロック系の楽曲。クラブ系のハードコアに大きく偏っているSPADAに足りないジャンルということもあり、受け入れられている。 IIDXでのIdola解禁方法は「指定回数プレーして公式サイトでスタンプを押す」と譜面別に解禁されるというものであり、やや賛否が分かれそうなところである。何も考えず単純にプレー回数を重ねるだけで解禁できるものの、Anotherまで解禁させるのには10プレー必要。 発見!よみがえったBEMANI遺跡 現BEMANIコンポーザーの面々と外注アーティストの面々が曲を合作するという、最早恒例となった全機種連動イベント。 「彫像のやる気」を貯めることで対象機種すべてに時間限定で新曲を解禁する「彫像の覚醒」と、各連動機種に6つの項目が与えられその項目に新曲となる他機種からの移植曲があてがわれる「ピラミッド建造」の2種類がある。 しかしIIDXではピラミッド建造の6項目の内、その半分となる3項目が新曲ではなく旧楽曲の解禁に充てられてしまっている。連動機種の中でも一番の占有率である(*17)。 追加される新曲3曲と、移植楽曲のチョイス自体は評価されているのだが、これも肝心の譜面の出来が非常に悪い。特に「SCHWARZSCHILD FIELD」と「KAISER PHOENIX」のDP譜面は全譜面揃って今作でも最悪の部類に入ると評価されている(*18)。 連動機種すべてに共通することだが、ピラミッドを建造すると謳っている割には頂上に近づくほど積み上げるために必要な石が増えるのはどういうことなのか。これは解禁イベントとしては間違ってはいないのだが。 問題点というほどでもないのだが、この影響によりトランメダルでの楽曲解禁の意味がほぼなくなり、トランメダルがただのコレクター要素でしかなくなってしまった。 8月6日よりフェーズ2になり今イベントの新曲は従来通りの回数式になり常駐可能になったのだが、ここでも深刻なバグが発生。詳しくは前述のバグ・不具合を参照のこと。 賛否両論点 収録楽曲ジャンルの偏り 全体的にハードコア・ドラムンベースに寄り過ぎている 今作に限った話ではないが、ユーザーの先鋭化に対応するために高BPMかつ音を詰め込めるジャンルであるハードコア系・ドラムンベース系の楽曲がbeatmania IIDXでは主流になっていたが、今作では更に拍車がかかっている。 日本のみならずワールドワイドに活躍する日本ハードコア界の精鋭たるDJ Shimamuraや、国内におけるスピードコアの第一人者といわれるm1dy(ミデイ)といったアーティストの楽曲が、稼働日から遊べるデフォルト楽曲として収録されているのが今作の目玉。 特にDJ Shimamura氏については、ロケテストのアンケート等でプレーヤーから参戦を熱く希望されていたアーティストの一人。m1dy氏も、ファンからIIDXへの参加を希望する声を前々より受けていた。 若手アーティストの楽曲も国内のハードコア界隈からの参戦が多い。アートコア、J-CORE、UKハードコア、ハッピーハードコア、フレンチコア、ガバ、メインストリームハードコア、ハードコアレイヴ、フリーフォーム、トライブコア、ファンキーコタ…と、とにかくハードコア系列を一斉に網羅せんばかりの新曲ラインナップ。 ハードコア好きからしてみれば、「国産ハードコア天国」とも言えるぐらいのラインナップ。 ドラムンベース系については、2作前のbeatmania IIDX 19 Lincleのエキスパートコースにおいてドラムンベースコースが用意されるほど多数の収録があったことも記憶に新しいが、今作ではダブステップとの複合ジャンルである「ドラムステップ」の流行を取り入れたことにより、今でもそのペースが収まっていない。 譜面にチャージノートやバックスピンスクラッチを加えやすい性質をしているため、これらの要素で際立たせた楽曲が多い。 「ハードコアが多すぎる」と言われたbeatmania IIDX 18 Resort Anthemであっても、BPM130前後のハウス等のジャンルは収録されていたのに対し、今作ではジャンルがハウスの楽曲は0。一応「超!!遠距離らぶ♡メ~ル」というEDM系の楽曲はあるのだが、どちらかといえば「電波、萌え系のポップス」の楽曲であり、この付近のBPM帯でIIDXらしくストイックなクラブサウンドを求めるユーザーへのウケは芳しくない。 一応低速楽曲としては、近年流行しているグリッチホップの要素を取り入れた楽曲がたった2曲だが入っている。 実質「世界のハードコアツアー」だったResort Anthemに加えて、国産ハードコアを一気に網羅した今作。ハードコア好きにはたまらないラインナップが揃ったが、そもそもハードコア自体本来は極端なジャンルなので、全体で見ればかなり偏ったラインナップである。 それでも、 流行しているジャンルをリサーチし、今回のダークなテーマに照らし合わせた結果 も見て取れる。本来のダブステップ(*19)やトラップ、ムーンバートン等、低速BPMでも流行しているジャンルは結構あるので、それらに注目してもらえればいいのだが…。その一環として、今作では旧来ジャンルの評判を確かめるために、beatmania時代のテクノを意識した楽曲を描き下ろし収録する動きも見せている。 Ryu☆氏に至っては移植を含めて青龍系名義の連発、さらに本名義でのハードコアも数曲収録され、食傷になるプレーヤーが続出。 ちなみに本作で氏はハウスやエレクトロはおろか、ポップスすら提供していない始末。 ハードコアの影に隠れがちだが、女性ボーカルのポップス系楽曲はむしろ充実している。 おなじみの星野奏子やMayumi Morinagaに加え、CS10thより久々参戦の霜月はるかや前作に引き続き楽曲提供をしたNana Takahashi、桜川めぐ等。上記の通り、ついにはVocaloid GUMIまで参戦した。 但し、良くも悪くも「アニソンっぽい」曲が多いのも事実。ある意味本作のテーマにはマッチしているが。 総評 今作の評価としては、今ひとつ盛り上がりに欠け「DDR2013とはまた別の意味で薄味になってしまった作品」と言った感じか。 楽曲自体は一部を除いて全体的に良質なものが揃っていた作品であっただけに、全体的な演出や配慮の不足で致命的な損をしてしまった、ただただ惜しいとしか言いようがない作品である。 前作tricoroからのデータ引き継ぎ、ゲーム内イベントの希薄さ、プレー料金の値上げに関する対応など運営面の問題が目立った一作でもある。とりわけBEMANIシリーズ全体が直面することになったプレー料金の値上げについては、変更後のサービス内容に関する告知等が不十分だった事や、過去作で長年維持されてきた機能(EXTRA STAGE進出)の制限に関わるものだった事も本作への批判を強くする格好になった。 シリーズ最新作として、機能面から見ても便利になった点は評価できる。が、それらの機能はPASELIプレーという前提にある上で非常に細かいものであったため、あまり注目されなかったのが悲しい所。 また、新曲の楽曲や譜面に関しても、高BPMに偏った収録楽曲、高難易度重視の譜面という傾向があったのは否めない。 とはいえ、楽曲面に関しては、ナンバリング外のsubstreamを含めて22作も続くシリーズとなっただけに、プレーヤー層は新旧~他機種から流れてきた層など多岐に渡って各層の好みが極端に分かれている。 よって全ての人を満足させるのが難しい状況にあるのも事実である。 いずれにしろ、本作は今後のシリーズ継続において避けて通ることのできない問題がいくつもあることを開発スタッフやプレーヤーに示した。それこそが、本作が証明した存在意義なのかもしれない。 その後 「時」をテーマにした次回作『beatmania IIDX 22 PENDUAL』が2014年9月17日から稼動。 新曲、新規オプションという概ねな正統進化に加え、2種類のイメージが特定スケジュールを以って交互に登場するなど、テーマならではの試みも。 新規楽曲の偏り等もなく、明るめのイメージと硬派なイメージが時期ごとだが楽しめる事や、クプローグ隠し曲が無条件解禁されたなど、初動の評価は悪くはない模様だったが、プレー料金が値上げされていたにもかかわらず、時期が進むに連れて相変わらず貢ぎ要素が著しい割に内容が薄いイベントが多く、PASELI関連機能の欠点もそのままなど、本作後半期で頻発した問題点は余り改善されてはいない。 余談 本作のサントラはデフォルト曲が中心の物と隠し曲中心の物の2つがそれぞれ稼働前期と後期に発売された。 うち、前期発売の物には前作のサントラで収録漏れだった曲の多くも収録。 以降のサントラも基本的に本作と同様のスタンスで発売される様になった。 使い捨てにされやすいSTEP UPキャラのうち、ラスボスキャラの「トゥオネタル」のみLincleキャラ(というかキュベリア)との関係性がはっきり描かれている。 「Last Dance」のムービーで登場し、『BeatStream アニムトライヴ』に収録されたCuvelia名義新曲「Sky High」ではミニキャラのみならず高等身イラストで書き下ろされ登場した。 謎のユニット「ジャカルタファンクブラザーズ」初参戦。 アフロでグラサンの二人組「エド(青いTシャツ)」と「アブディ(赤いTシャツ)」の二人組である。正体は猫叉MasterとDJ TOTTO。 提供曲「INSOMNIA」では、奥多摩ジャカルタの川辺でバーベキューや川遊びとやりたい放題。Another譜面も☆12で高難易度…というか、開幕の取りづらいワブル皿連、高速かつ細かい二重階段ラッシュ、果てにデニムや全押し+皿等、あらゆる意味でやりたい放題な譜面になっている。(*20) ちなみに「I will be back -オレは帰ってきた-」でも二人が川に飛び込むシーンが映っている。直後に猫叉Masterがまったく別の場所で登場することにツッコむファン続出。 没データとして『Spada†leggendariaの7本の剣が揃い、隠し曲がアンロックされた』と表示されたリザルトが存在する。伝説の剣の名を集めたイベントにもかかわらず最も有名だろう聖剣エクスカリバーの名義が登場しないのは頓挫したためだろうか?
https://w.atwiki.jp/bemani2sp/pages/2220.html
GENRE TITLE ARTIST bpm notes CLEAR RATE DRUM N BASS NEMESIS -gratitude remix- IIDX Edition Remixed by PHQUASE 175 1364 n%(yyyy/mm/dd) 攻略・コメント 本家の譜面の発狂地帯を緩くして全体的に均した感じ、そんなに強くは感じなかった -- 名無しさん (2014-02-05 18 05 07) 皿絡み、尖った難所はないが、トリル、2連打、軸押しと言った総合的な技量が求められる。 -- 名無しさん (2014-02-06 10 21 35) ハードはB4Uリミ並に感じたんだがどうだろ?中位以上は確実にあると思う。ただほぼ完全な地力譜面なので、ある一定の地力があれば落ちる要素はあまりない。 -- 名無しさん (2014-02-07 19 42 31) 正規はかなりスコア難・・。全体通して押しにくい。 -- 名無しさん (2014-02-15 19 46 06) スコアどころかクリアでも正規ではなくrandom使ったほうがいい。正規はリズム感が掴みにくすぎる -- 名無しさん (2014-02-22 18 00 15) ↑リズム感ではなく、リズムでした -- 名無しさん (2014-02-22 18 00 58) 本家とは難所が全然魔の部分より違い前半の方が難しい。全体的に頻発する二連打が鬱陶しい。 -- 名無しさん (2014-02-27 19 23 44) 昔よくあったような譜面。傾向はG2に近い -- 名無しさん (2014-02-28 08 00 51) ハードは☆11上位。前半を抜ければほぼウイニングランかと。 -- 名無しさん (2014-02-28 15 21 51) ツンデレ譜面。無音地帯後の譜面がそこそこ楽なのでノマゲ以下なら☆10中くらい? -- 名無しさん (2014-03-13 15 40 50) 微縦連のパターンが☆8(といっても超詐称)のありえん寺を彷彿させるなー。そういった☆8の縦連譜面とかS乱慣れしておくと有利かも -- 名無しさん (2014-03-14 18 35 22) 28小節の4分皿がらみがとにかく捌きにくい。HARDクリア狙いの人はこの部分の皿をガン無視した方がいいかも。 -- 名無しさん (2014-03-17 17 06 28) 1Pは鏡で乱打が結構とりやすくなる -- 名無しさん (2014-04-09 00 47 05) ブレイク前までいけたらウイニングラン…と言いたいところだが後半も軸や縦連が厄介。ハードは前半抜けたからといって油断するとハマって落ちることも… -- 名無しさん (2014-04-17 20 27 54) ↑ブレイク前ではなくブレイクでした。 -- 名無しさん (2014-04-17 20 28 37) クリアレート60%代前半。そこまで低くないのはノマゲが楽なおかげなので、ハードはなかなかキツい。 -- 名無しさん (2016-01-11 10 24 09) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/bmiidxsp/pages/39.html
GENRE TITLE ARTIST bpm notes CLEAR RATE NU BIGBEAT BREAKS Winning Eleven9 Theme(IIDX EDITION) Sota Fujimori 140 730 ? コメント・攻略 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/bemani2sp/pages/2050.html
GENRE TITLE ARTIST bpm notes CLEAR RATE Hi-CORE †渚の小悪魔ラヴリィ~レイディオ†(IIDX EDIT) 夏色ビキニのPrim 190 858 n%(yyyy/mm/dd) 攻略・コメント 宇宙戦争Hに8分連打を追加した感じか 皿が若干うざいが全体的には弱めと思う -- 名無しさん (2013-03-02 17 05 47) ビューティフルレシートの強化版。2pは鏡がやりやすかった -- 名無しさん (2013-03-03 02 01 43) とにかく皿が絡んでくるので惑わされないように注意。☆9適性なら皿を捨てるのもあり -- 名無しさん (2013-03-03 06 43 20) お手軽同時皿譜面。皿苦手な人には乱付きでおすすめ。 -- 名無しさん (2013-03-11 19 51 01) 乱の場合、プチトリルが白青の隣接トリルになる場合があるので注意。選曲難易度皆伝。 -- 名無しさん (2013-03-13 20 24 05) ある程度片手プレイが出来ると楽。あと「選曲難易度皆伝」って何度目だww -- 名無しさん (2013-03-13 20 58 50) 「渚の小悪魔 にゃんにゃん ラブリー レイディオ」 の皿絡みの同時押し要注意かな -- 名無しさん (2013-05-01 23 00 34) L.E.D.にちなんだと思われる「K」の字押しが皿も絡んであることもあり難しい。薬指・小指を柔軟に使えるようにしたい。 -- 名無しさん (2013-05-25 20 13 01) ハードは開幕が勝負。適正でも皿複合苦手だと開始10秒でごっそりゲージ持ってかれるので注意。 -- 名無しさん (2013-06-05 13 51 06) S乱は案外難しくはならない。六段~のひとはS乱入門にどうぞ -- 名無しさん (2013-10-11 17 26 23) スパーダでムービー入りましたね。 -- 名無しさん (2013-11-14 14 16 34) 四段です、☆9逆詐称勢は落ちるのにこれは何故か乗りました、五段スレにもありますがやたら皿が絡んでくるのでニュージェネの練習になるかなと -- 名無しさん (2014-01-17 20 52 44) 皿同時が苦手だと詐称気味に感じるかも。逆を言えばいい練習譜面。六段~七段下位あたりで使えるかな。 -- 名無しさん (2014-08-22 13 26 12) 皿が絡むところだけ急に難しくなる譜面。ただし皿が絡まない部分は結構スカスカ。上にもあるがKの字になっている同時連打+皿が意外と押しづらいので注意 -- 名無しさん (2017-02-25 03 12 37) ☆9適正でHARD狙うと開幕で落とされる可能性がある。Pフリーの時などにどうぞ。 -- 名無しさん (2020-08-11 20 19 22) 道中の皿絡みが若干取りやすくなるので2P側EXHは正規のが良さげ。密度はないけど所々ポツポツと細かいミスが出やすいのでEXHは開幕抜けても最後まで油断出来ないかも。現に自分も開幕抜けてから2回ほど落ちました。 -- 名無しさん (2020-11-15 10 06 18) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/asagaolabo/pages/5590.html
[fallen leaves -IIDX edition-] 【フォールンリーヴス ツーディーエックスエディション】 [TOXIC VIBRATION] ハイライト発生箇所 他のBEMANIシリーズへの収録 その他関連 収録作品 ロング版収録 関連リンク ポップンミュージック UniLabで登場した楽曲。 担当キャラクターはフィリ(16-1P)。 初出がbeatmaniaIIDXからの移植曲で、なるなる♪ユニラボ実験室!で獲得できるイベント隠し曲。 元々REFLEC BEATで手掛けられた曲をbeatmaniaIIDXへの収録の際に編集したものである。 beatmaniaIIDXにおいて設定されているジャンル名はWORLD/ELECTRONICA。 fallen leaves -IIDX edition- / 猫叉Master BPM 165 新難易度 EASY NORMAL HYPER EXTRA 14 31 40→【Uni途中3】42 47 ハイライト EASY NORMAL HYPER EXTRA 13 13 13 13 ワールドワンダーズの3番目に登場した曲は、タイトルからも分かる通りbeatmaniaIIDX 22 PENDUALからの移植曲。元々はREFLEC BEAT coletteのAutumnバージョンで手がけられた曲で、移植の際に途中のブレイクに相当する部分が1小節だけ増えているのがIIDX editionである。季節要素をテーマとしているためか、四季の中で秋が一番難しいとcolleteサントラでのコメントにあるが、秋の終わりらしさのある哀愁のあるフレーズに重めの4つ打ちキックと猫叉の得意とする24分混じりが入っている。ちなみに、IIDXからの移植であるものの、今回の移植でcolleteの四季別バージョンにおけるボス曲が全てポップンに揃った。 猫叉曲にありがちな細かいフレーズはもちろん、IIDXと同じく開幕およびブレイク直後のフレーズでLPを押しながら片手処理をさせる部分が特徴。左右どちらでも押さなければならないが、幸いLP側は外側にポップ君が配置されていない。だがそれ以上に16分・24分のスライドが目立ち、しかも折り返しや左右どちらから入るかを見極めるのがかなり難しいため、覚醒のエルムのイベント開始前にLv40→42に上げられている。EXは4つ打ちに16分乱打が混じる配置が目立ち、ブレイク以降からのLP地帯は最初の三角階段の繰り返しや、その後の青同時または白同時のLP拘束を受けながら処理しなければならない部分に注意。ハイライトが多数発生する中盤は、隣接同時の押し間違いに気を付けたい。 ハイライト発生箇所 番号 5Buttons / EASY NORMAL HYPER EXTRA 1 16小節目からの2小節 2 24小節目からの2小節 3 32小節目からの2小節 4 41小節目~42小節目の小節頭からの付点8分3連 5 上記直後の付点8分3連 6 43小節目3拍目~44小節目の小節頭からの付点8分3連 7 上記直後の付点8分3連 8 45小節目3拍目~46小節目の小節頭からの付点8分3連 9 上記直後の付点8分3連 10 47小節目3拍目~48小節目の小節頭からの付点8分3連 11 上記直後の付点8分3連 12 66小節目からの2小節 13 最後の3小節 他のBEMANIシリーズへの収録 beatmaniaIIDX 22 PENDUALにおいて、2014/10/23~2015/01/22で行われた「コカコーラ×BEMANI」のロケテストで先行して登場。2015/03/04よりコカコーラ×BEMANIの関連曲をQpronicle Chordの解禁曲として組み込んだ後、最終的に23 copulaで常時プレイできるようになった。 「コカコーラ×BEMANI」に関しては[リリーゼと炎龍レーヴァテイン]を参照。 ポップンに収録されているのもこの音源となる。 REFLEC BEAT ジャケット colleteのAutumnバージョンで、コレットハーベストにおける最終解禁曲として登場。2013/11/27から登場し、コレットハーベスト内で獲得できる他の楽曲を全て獲得した場合に解禁となった。この曲の元となった曲の初出機種となる。 悠久のリフレシアでは稼働当初は未収録であったが、稼働から2週間後の2016/12/15からリフレシアに対応した仕様の譜面で再びプレイできるようになった。 ノスタルジア fORTEにおいて、2017/10/19からの「紅葉舞う演奏会」で出現する曲として登場。この機種ならではのピアノアレンジが施されており、後半のブレイク部分からベースとなった音源はREFLECのものである。 jubeat beyond the Ave.において、STAR RECORSで出現できる形で、2024/01/31からの「REFLEC BEAT RECORDS」で出現する曲として登場。音源はREFLECのものである。 その他関連 「チェイスチェイスジョーカーズ」においてラストワンBGMで流れる曲として登場。「出張ヨっちゃん堂」で2023/11/09から登場し、特定の獲得ポイントで交換できる形となっている。収録されている音源はREFLEC版と同じ。 beatmaniaIIDXからの移植だが、元バージョンがREFLEC BEAT初出のため、選曲画面ではジャケット表示である。 収録作品 AC版 ポップンミュージック UniLabからの全作品 なるなる♪ユニラボ実験室!で2023/03/16から出現できる曲として登場。 CS版 ロング版収録 follow slowly#? / 猫叉Master 関連リンク 猫叉Master なるなる♪ユニラボ実験室! 楽曲一覧/ポップンミュージック UniLab
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/6955.html
beatmania IIDX INFINITAS 【びーとまにあ つーでぃーえっくす いんふぃにたす】 ジャンル DJシミュレーション 対応機種 Windows 7/8.1/10 販売・開発元 コナミアミューズメント 基本料金 1,628円/月(税込) サービス開始日 2015年12月1日 判定 初期版 シリーズファンから不評 2019年以降 改善 ポイント KONAMI初のPC版IIDX収録曲数は1500曲以上SIRIUSから現行作までの楽曲がプレー可能膨大な楽曲数が売りだが、それによる解禁の重さが問題キーボード及びゲームパッドを使った新たな遊びが可能 beatmania IIDXシリーズ 概要 今作独自の特徴 評価点 賛否両論点 問題点 本作用のコントローラーの準備について 総評 余談 概要 PS2で発売された『beatmania IIDX 16 EMPRESS + PREMIUM BEST』(以下CSEMP)から6年ぶりに登場した家庭用IIDX。17 SIRIUS以降の収録楽曲を中心に収録した完全新作となっている。 コナミのクラウドゲーミングサービスである「コナステ」(*1)内のコンテンツであるため、対応機種がWindowsPC向けとなっている。 システムに『beatmania IIDX 21 SPADA』をベースにしつつ、全体的に課金方法や仕様等が過去の買い切りであったCSとは大きく異なるものとなっている所が特徴。 長らく停滞していた久々の家庭用新作という事もあって、熱心なユーザーからの期待を集めサービス開始前から盛り上がりを見せていた。 サービス開始の当初はシステムの基礎が未熟で楽曲数が39曲のみと不備が多かったのだが、本作の4周年を迎えた2019年以降は未解禁楽曲の救済処置が行われている他、現在の楽曲数は1500曲以上という抜群のボリュームを誇った事により、評価は2018年以前とは異なって一気に上昇した。 2020年8月5日及び2024年3月13日にて行われた大型アップデートにより、UI及びゲームシステム等の要素は一新されている。2023年8月の時点でLEGGENDARIA譜面の実装及びBIT解禁における仕様の見直しも行われており、サービス開始の当初と比べて評価は著しく向上している。 今作独自の特徴 ゲーム自体の仕様(BEMANIシリーズのコナステ版共通) 「コナステ」内のコンテンツであるものの、タイミング判定の関係でクラウドゲーム形態を使用していない。そのため、本編をダウンロードしてインストールしなければプレー出来ない点に注意。 料金体系 料金は月額制で、クレジットカードかPASELIで支払い可能(1,628円/月)。 サービス開始からしばらくは「購入期間は毎月1日~月末までの固定」、「日割り計算がなく、月後半から契約を開始しても全額課金(有効期限は月末まで)」という仕様であり、「加入日が月末に近いほど損をする」という状態だった。 2022年10月に「加入日から翌月加入日と同日の前日までサービス利用可能となり、以後加入日同日に自動更新」という仕様に変更されたため、上述のような状態はなくなった。 従量課金要素として「INFINITAS TICKET」(以下、チケット)が存在する。 「段位認定」「MISSIONの追加機能」「championship(*2)」をプレーする際に使用する。 最初から特定の曲がセットで販売されている有料追加楽曲パックもある。購入は、eAMUSEMENTサイトの購買部で行う。以下は現在販売されている楽曲パックの一覧(長いので折りたたみ)。特記しない限り曲数は30曲で値段は6091円または5538ポイント。 + 有料追加楽曲パック一覧 「INFINITAS 楽曲パック vol.1(19 Lincle)」(25曲/5073円または4612ポイント) 「INFINITAS 楽曲パック vol.2(19 Lincle + The 7th KAC)」 「INFINITAS 楽曲パック vol.3(20 tricoro)」 「INFINITAS 楽曲パック vol.4(20 tricoro + The 8th KAC)」 「INFINITAS 楽曲パック vol.5(20 tricoro + 旧曲)」 「INFINITAS 楽曲パック vol.6(21 SPADA)」 「INFINITAS 楽曲パック vol.7(21 SPADA)」 「INFINITAS 楽曲パック vol.8(22 PENDUAL)」 「INFINITAS 楽曲パック vol.9(22 PENDUAL)」 「INFINITAS 楽曲パック vol.10(23 Copula)」 「INFINITAS 楽曲パック vol.11(23 Copula)」 「INFINITAS 楽曲パック vol.12(24 SINOBUZ)」 「INFINITAS 楽曲パック vol.13(24 SINOBUZ)」 「INFINITAS 楽曲パック vol.14(25 CANNON BALLERS)」 「INFINITAS 楽曲パック vol.15(25 CANNON BALLERS)」 「INFINITAS 楽曲パック vol.16(26 Rootage)」 「INFINITAS 楽曲パック vol.17(26 Rootage)」 「INFINITAS 楽曲パック vol.18(26 Rootage + 旧曲)」 「INFINITAS 楽曲パック vol.19(27 HEROIC VERSE + BPL S2)」(50曲/10780円または9800ポイント) 「INFINITAS 楽曲パック vol.20(27 HEROIC VERSE) 「INFINITAS 楽曲パック vol.21(28 BISTROVER) 「INFINITAS 楽曲パック vol.22(28 BISTROVER) 「INFINITAS 楽曲パック vol.23(29 CastHour + スペシャルセレクション)」(40曲/8778円または7980ポイント) 「INFINITAS 楽曲パック vol.24(29 CastHour) 「INFINITAS スタートアップセレクション楽曲パック vol.1」(8曲/980円または891ポイント) 「INFINITAS スタートアップセレクション楽曲パック vol.2」(8曲/同上) 「INFINITAS スタートアップセレクション楽曲パック vol.3」(8曲/同上) 「INFINITAS pop n music セレクション楽曲パック vol.1」(12曲/2480円または2255ポイント) 「INFINITAS pop n music セレクション楽曲パック vol.2」(12曲/2480円または2255ポイント) 「INFINITAS jubeat セレクション楽曲パック vol.1」(10曲/1980円または1800ポイント) 「INFINITAS BPLセレクション楽曲パック vol.1」(10曲/同上) 「INFINITAS SOUND VOLTEX セレクション 楽曲パック vol.1」(12曲/2480円または2255ポイント) 「INFINITAS 東方Project セレクション 楽曲パック vol.1」(5曲/980円または891ポイント) 収録曲数 総収録曲数は2024年8月時点で1532曲。 最初から選べる曲は2024年3月の大型アップデート時点で161曲。下記の楽曲に加え、RESIDENTまでの全バージョンから有名どころを揃えている。 それ以前は『SIRIUS』初出の一部、その他の旧曲、2019年にて追加された4曲(*3)、2020年に追加されたオリジナル2曲と『HEROIC VERSE』初出2曲の計47曲と、他機種のコナステに比べるとずいぶん寂しいボリュームだった。 それ以外の楽曲は楽曲パック、DJ POINTとBITを利用した解禁楽曲になる。 本作独自のオプション キーボード向けのASSISTオプションとして「KEY ASSIST」「ANY KEY」が搭載されている。 「KEY ASSIST」3つ以上の同時押しが、無条件で2つの同時押しに減り、なおかつチャージノートも先端のみになるオプション。使用してクリアした場合は「ASSIST CLEAR」になる。 「ANY KEY」タイミングが合っていれば、どのキーを押してもオブジェがあるレーンで押した判定となる、判定タイミングの調整に使用するオプション。使用時はスコアもクリアも記録されない。(プレー曲数のみカウントされる) MOVIE ON/OFF(詳細オプションから変更) これを使ってOFFにするとムービーが非表示になり、薄くタイトルロゴが表示されるのみになる。 動作制限モード(2024年4月3日にて実装) 本作を動かす為のPCにおけるスペックが乏しいと判断された場合、自動的に動作に制限がかかるモード。 解禁システム 現在はゲーム内通貨「BIT」を貯め、それを使って楽曲やカスタマイズを解禁する仕組みになっている。BITは楽曲クリアごとに「譜面問わず1回1000BIT(*4)」が貰える他、累計実績「Achieve Mission」をクリアすることでも貰える。 2023年7月下旬にのアップデート前は、BITを貯める手段が選択した課題・解禁譜面ごとや累計の実績をクリアする「MISSION」システムのみであった。 チケットを使えば1日間2~3個のMISSIONを受注する・MISSION達成時の報酬を倍増する・約1日(22時間)1回のみ達成可能なMISSIONを即座に再受注可能な状態に戻す、といった事が可能にだった。 楽曲ごとのハイスコア累計に比例して貯まったDJ POINTの数量に応じて解禁される隠し曲もある。 なお、カスタマイズの解禁は、eAMUSEMENTサイトの購買部で行う。変更についてもAC版Lightning Modelのプレミアムエリア(サブ画面)およびそれに関する機能がないためサイトからのみ。 評価点 家庭用音楽ゲームにしては破格の楽曲数 これが本作最大の評価点と言える。SIRIUS以降の楽曲を自宅等のゲーセン以外の環境で、低難度譜面から高難度譜面まで幅広くプレーできる。総収録曲数は2024年6月の更新で1532曲もある。 やはり音楽ゲームなので収録楽曲が多いことは魅力的。PCとはいえ家庭用音楽ゲームとしては規格外の収録楽曲数を誇る。 どれぐらい大規模なのかと言えば、携帯機ではあるが『シアトリズム ファイナルファンタジー カーテンコール』の221曲+DLC100曲やPS4の「DJMAX RESPECT」の146曲+DLC専用楽曲(*5)等、PC版の「EZ2ON REBOOT R」の256曲+DLC135曲でも「家庭用音楽ゲームとしては驚異の曲数」と評価されている事と、現在ではそれらの数倍以上という大規模のボリュームを誇る事から本作の収録曲数の多さがわかるだろうか。 2022年3月には当時のAC現行作CastHourの楽曲も配信され、ついにAC全てのバージョンフォルダが揃った。2024年現在はRESIDENTの楽曲まで追加されている。 もちろんAC版の現行作である「EPOLIS」にて初収録されたBEGINNER譜面は本作にも収録されている。 ACの削除曲も一部収録されており、専用ムービー付きで収録された「Be Rock U (1998 burst style)」など意外性のある旧曲も逃していない(*6)。 過去のCS作品に1度しか収録されなかった旧曲も数多く再収録されている。「22DUNK」や「never let you down」などはCSでは3rd style(2000年)以来の復活となる。 INFINITAS向けのオリジナル楽曲も評価は高い。その例として挙げるのならINFINITASの大型アップデートを記念した「Rejection Girl」やPS2向けのCS IIDXシリーズではお馴染みだったL.E.D.氏によるCS EMPRESSの「ErAseR EnGinE DistorteD」以来12年ぶりのINFINITAS向けオリジナル楽曲となる「GRAVITON」、その他にもpop n musicやjubeat等からのAC版より先行収録となる新規移植楽曲なども色々ある。 過去のCS作品には無い新譜面や追加DP ANOTHERをプレーできる旧曲とCS作品から先行収録されたLEGGENDARIA譜面もある。 この膨大な楽曲数は後にコナステ作品である「SOUND VOLTEX III GRAVITY WARS」のほうに上回られているが、DPを含む譜面数やBGA等の1曲毎のデータ量を考えれば、総合的なボリュームとして見劣りはしない。 AC版ゲームシステムへの対応 初版システムからSPADAベースなので、今までのCSに無かったチャージノートやEX-HARDゲージ、フローティングハイスピード等がついに家庭用に登場。昔の楽曲を最近のシステムでプレーできる。 HI-SPEED関連の仕様がAC版と同一のものとなった(サービス開始当時)ため、速度変化をする楽曲への対策(いわゆるギアチェン)のACに通用する練習ができるのも過去のCS作品と比べた大きな利点。 細かな点では判定の仕様も違っているため、tricoro以降からプレーを始めたユーザーも馴染みやすい。(*7) copulaにて搭載されていたHELL CHARGE NOTE要素も2020年2月の楽曲パック登場とともに実装された。CastHourの新要素であるマルチスピンスクラッチ(MSS)要素も2022年3月の当該楽曲の追加で実装。 2020年8月に大型アップデートが行われ、よりAC版に近い仕様になった。 『HEROIC VERSE』のLIGHTNING MODEL筐体と同じフレームレート120Hzのゲーミングモニターに対応。 R-RANDOM、ASSISTED EASYオプション追加、BEGINNER譜面追加。 その後も「レーンの明るさ調整」「ここからスタート表示」「エフェクター機能」「判定自動調整」等と継続的に機能が追加されており、徐々にAC版に近い仕様になっている。 2022年4月のアップデートにより、プレー画面やリザルト画面が当時現行ACのCastHour準拠(20万点制の旧式スコア廃止など)の仕様になった。 2023年7月のアップデートに伴い、現行作の最上位譜面である「LEGGENDARIA譜面」が遂に実装された。ただしその譜面を遊ぶには「INFINITASチケット1枚を5枚のLディスクと交換し、1回遊ぶ毎にLディスクを1枚消費する」という仕様になっている。 2024年3月13日の大型アップデートにて本作の解像度がRESIDENT準拠のFHD(1080p)に変わり、判定タイミングの分別表示や段位認定の課題曲における見直し等のアップデートが行われた。 2024年4月下旬のINFINITAS感謝祭にてRESIDENT準拠のリザルト画像が実装され、更にINFINITAS向けのオリジナルLEGGENDARIA譜面も実装された。 キーボード及びゲームパッドでのプレーに公式対応 PCと言う本機種を活かして本作ではキーボードでもプレー可能。1鍵盤毎に2つのキーがアサイン可能、そしてRealforceや昨今のゲーミングキーボードのように同時押し制限の無い「Nキーロールオーバー」を謳っているキーボードを使えば同時押し制限を恐れないまま自由にプレーできる。 2020年8月5日の大型アップデートに伴い、ゲームパッドにおけるボタンのアサインにも対応する様になり、サードパーティー製ゲームコントローラーにおけるボタンのアサインが容易くなった。 オンライン接続対応 ACとは仕様が異なるものの、家庭用としては初のクリアレート、ネット接続によるライバル機能等が追加された。 かつて開催されていたChampionshipも、その内容は楽曲解禁 スコア競い合いというモードであり、オンライン接続ならではできたオリジナル要素とも言える。 PCゲームにしては軽い方に入る動作条件 本作の動作条件はサービス開始した時の基準から見れば(当時高性能パソコンがまだ普及していなかった事もあって)高い方に入っていたのだが、2024年現在ではHDD容量やメモリ容量等を除いてその動作条件はそんなに変わっておらず、本作の動作条件を全て満たしているPCが非常に増えている。 目安として2024年現在のミドルクラス以上のPCであれば本作の動作条件を全て満たしており、入力遅延に関してもモニターとPCの特定の設定を変えれば解決可能。 2024年3月13日の大型アップデート第2弾における本作のフルHD対応に伴い本作における要求スペックが上がったものの、それでも1080p出力ができるミドルクラス級のPCであれば、その新しい要求スペックを気にする事なく動作できる。 2024年4月3日にて本作の独自要素として、上記の要求スペックより乏しいPC向けの動作環境で動く「動作制限モード」が実装された。 また、本作のトライアル版を用いることで動作確認ができる。 その他の評価点 CEROレーティングの影響がないため、一部の曲のBGAがACと同じ内容で収録されている。(*8) 賛否両論点 公式プレミアム専用コントローラーの出来 サービス開始から約半年後に発売されたプレミアム専用コントローラーだが、以下の理由で評価が割れている。 鍵盤仕様について: マイクロスイッチ100g重(0.98N)のバネ無し。販売当時の旧筐体の出荷設定(*9)とも、ゲーセン独自でカスタマイズにおける主流設定(*10)とも異なる仕様。そしてやや重めの設定であるため慣れていないと体力消費が激しい。 これに関しては2018年2月にて改善版のプレミアム専用コントローラーが発売された。鍵盤マイクロスイッチが100gから80gになってやや軽くなり、ケーブルも差し抜き式になった事で根本が折れる心配は無くなったものの、代わりにターンテーブルが軽過ぎになって反応が鈍くなった。 ターンテーブル: ターンテーブルのサイズがPS2版専用コントローラーと同じく小さめである為、本コントローラーでスクラッチに慣れるとACで違和感を覚えてしまう(*11)。 公式にあったプレビューとは異なりスクラッチしやすさを補助する凹凸付きのカーボンシート(通称EMPRESSシート)が貼られていない。改造オプションでシートを貼る事はできるが、初期版だとスクラッチが少しやりづらい。 後に素材がプラスチックになった、エントリーモデル版の専用コントローラーが2019年8月31日にて発売された。 こちらはボタンがPS2版以前の仕様と同じくプラスチック製になっている代わりに、Bluetooth機能が追加されており、本シリーズのスマホ版である『beatmania IIDX ULTIMATE MOBILE』にもBluetooth経由で対応している。 2020年に発表されたプロフェッショナルモデルならばターンテーブルも含めAC・LIGHTNING MODELの仕様を再現している。ただしお値段は税込80,080円(INFINITASチケット100枚付属なので実値段は7万)である。 楽曲パックについて 楽曲パックに関しては購入すればBIT消費による解禁は不要であり、すぐに遊べられると言う大きいメリットはあるが、その値段は6091円(Vol.1のみ5073円)とかなり高い。 1パックあたりの楽曲数が25曲~30曲と多い為、全曲満遍なくプレーする人なら価格相応の価値はあるものの、特定曲のみ購入することはできないのが痛いところ。 値段はおおよそ税込みで収録曲数×約203円(*12)。同社のスマートデバイス向けアプリ『jubeat Plus』や『REFLEC BEAT plus』等が4曲500円であることを考えると一見やや割高だが、本作の場合はキー音やBGA等で制作の手間が上記タイトルよりかけられていたことと、DP用にさらに各難易度ごとの譜面が存在することなども含めれば不当とは言い難い。 不定期で楽曲パックの半額セールが実施される。対象となるのは最新パックから数えて半分よりも古いもののみだが、その機会を狙って購入するのも良いだろう。 2020年12月にスタートアップセレクションが登場。これらは8曲980円(一曲当たり約123円)と非常にお手ごろな価格・曲単価になっている。 大型アップデート第2弾にて改修された段位認定の課題曲について 2024年3月13日にて行われた大型アップデートに伴い段位認定の課題曲が見直されたのだが、改定前の問題点であった「場違いな譜面の採用」の多くが改善された一方で、一部の課題曲に若干賛否が残っている。 例としてSP皆伝の1曲目が弱かった「G59」のSP ANOTHERから今でもSP皆伝の1曲目としてお馴染みの「嘆きの樹」のSP ANOTHERに変わった評価点はあるものの、一方でDP皆伝のラストが「Almagest」のDP ANOTHERから「perditus†paradisus」のDP ANOTHER(*13)に変わった等の問題点がある。 また、AC RESIDENT以降からはSP中伝の課題曲が一気に難化した事(*14)に対し、本作のSP中伝における課題曲はいずれもその前例に当てはまらない程難化していない為、「INFINITASのSP中伝をクリアしてもAC EPOLISのSP中伝では歯が立たない」というブレが起きている。 ただし、段位課題曲の改訂実施時に既に取得していた段位の剥奪は行わないという措置が取られた(*15)ため、改定前と合格難易度を大きく変えないようにこれらの選出がなされた可能性はある。 問題点 本作用のコントローラーの準備について 公式の物の場合、入手困難なPS2の旧作向け専用コントローラーを(コンバーターを介して)使うか、受注生産の新型コントローラを購入するか、或いはサードパーティ製のIIDX用コントローラーを買うのか、の3択である。上記が用意できない場合はキーボードもしくは一般のゲームパッドでのプレーに限定される。 今作向けに販売開始された「プレミアムモデル」は、税込み32,184円。また支払いについてはクレジットカードしか対応しておらず、現金・コンビニや銀行等のその他振込みには対応していない。 なお、2019年に登場した「エントリーモデル」(税込18,800円(*16))以降はPASELIでの決済に対応している。 最新版の「プロフェッショナルモデル」(税込80,080円)はAC版のLIGHTNING MODEL筐体に準拠している。 「プレミアムモデル」と異なり、こちらはターンテーブルのシートに凸凹が追加され、更にターンテーブルが向いている横側に新たにイヤホンジャックが加わる他、プレー状況に応じたLED電飾が搭載されている。 各新型コントローラーは受注生産や抽選販売といった体制を採っているため、受注/抽選期間中でのみ正規購入が可能だったことも入手難度を上げている。ただし金額と時期を除いた専用コントローラーの入手難度そのものは、2000年後半~2011年頃、およびINF専用コントローラー販売までの期間からさほど変わっていないかむしろ下がっている。これは旧作向け専用コントローラーの販売自体が、2000年・2004年・2011年にしか行われていないため。 PS2専用コントローラーの場合、コンバーターの遅延に悩まされる。機器の選定は勿論の事、遅延対策も必須。また特にPS2専用コントローラーは中古での購入が前提となるため状態の問題も存在する(*17)。 本シリーズ向けのサードパーティ製のIIDX用コントローラーについては、種類がそれなりにあり、日本からでも比較的いつでも購入可能なのが幸いだが、機種によっては本作用のセッティングが必要。 キーボードの場合について:本シリーズの高難易度譜面の多くは複数キーによる同時押しが前提となるため、キーボードの同時押し制限は無視できない壁となる。高難度譜面をキーボードでプレーするつもりならNキーロールオーバーに対応したゲーミング仕様のものは必須である(*18)。 一般のゲームパッドの場合、5鍵盤ならまだしも7鍵盤というボタン数の多さや、難易度インフレによる操作量の増加、本来のゲーム性を考慮すれば、まずプレイ環境という面でのハードルが非常に高いと言える。 「エントリーモデル」については頻繁に再生産がおこなわれており比較的入手しやすいが、構造がPS2時代のコントローラとあまり変わらないにもかかわらず、税込み18,800円と従来よりも高価となってしまっている。 版権曲・JASRAC信託曲は基本未収録 『17 SIRIUS』の「MIRU Key Way」などの版権曲、『26 Rootage』以降のIIDX EDITIONカバー楽曲、『29 CastHour』以降のJ-POP楽曲はライセンス契約の問題のせいか、今のところ未収録。 また、オリジナル楽曲でも一部はJASRACに著作権管理を委託しているもの(*19)があり、収録を行おうとするとJASRACからの許可および楽曲使用料金の支払いが必要になるため、家庭用版での収録が難しいものと考えられている(*20)。楽曲の権利扱いが似ている後述の『beatmania IIDX ULTIMATE MOBILE』でも同様の楽曲は収録が見送られているものが多い。 最新バージョンまで継続的に楽曲を提供しているY&Co.(REMO-CON)の楽曲が主にこれに該当しており、現在も話題にあがる人気曲である「Daisuke」は未収録。シリーズ初期の人気アーティストであるTaQやgood-coolの楽曲も7th以降のものはUMでも収録されていない(≒今後も本作で収録される見込みが薄い)のはこれが要因と思われる。これにより9thのワンモア曲でDP皆伝の常連ラスボス曲「quasar」やGOLDのワンモア曲「Sense 2007」などが未収録。最近の作品の曲だとYamatoのLevelシリーズが全曲未収録である。 これにより、家庭用版が無い『17 SIRIUS』以降の収録曲かつアーケード現行版で削除済みのためプレー手段が希薄となっている楽曲がいくつか存在している。 同じコナステの『SDVX』以降のタイトルでは版権曲の配信も行われている。先行したタイトル故に許諾の取り方などが異なる可能性はあるが、同ブランド内のタイトルでもあるため、比較されてしまうのも仕方ないだろう。 楽曲追加ペースの遅さ・収録曲の偏り 追加課金の楽曲パックを除き、基本料金のみでプレーできる楽曲の追加は2023年10月更新以降2曲/月のみ。 初期は1ヶ月でおよそ8曲ほどと現在と比較すると曲数が多かったが、それでも過去作で登場した曲数を踏まえると遅さが否めなかった。 その後しばらくして月のログイン特典楽曲(*21)2曲、BIT解禁楽曲2曲の計4曲に追加楽曲が減り、2019年のゴールデンウィーク記念アップデート以降からBIT解禁楽曲が過去のログイン特典楽曲の救済枠のみとなり、新規楽曲の配信が実質2曲に減少。その後、2022年の課金体系の変更(*22)に伴いログイン特典楽曲の追加はなくなり(*23)、BIT解禁楽曲としての追加となっているが、やはり2曲/月の配信となっている。 当初の追加楽曲は『EMPRESS』以前の楽曲の配信が多く、2015年12月のサービス開始時点ではイベントがらみの例外を除いて『Resort Anthem』以降の楽曲は配信されていなかった。その後2016年8月に『Resort Anthem』楽曲が追加配信され、2017年8月より『Lincle』以降の追加曲を楽曲パック中心で配信し始めている。サービス開始時点で6作分遅れている状態あったが、SPADAパック配信開始からペースが上がり、2024年現在およそ2作分遅れまでは縮まっている。それでも過去のCS作品が大体1年越しに発売されてきたことを考慮すると、依然として差は大きい。 面倒かつ大変なBIT解禁 本作一番の問題点の一つ。本作の月々のBIT解禁曲、過去のプレー特典曲、カスタマイズを合わせると解禁要素が相当なものになる。下記の通り、BIT稼ぎ効率そのものは改善されてはいるものの、長期間に及ぶ楽曲の継続的追加によって需要の総量も相当なものとなっている。本作の評価点である「楽曲数の多さ」を恩恵を受けるためには避けられない要素となる。 2023年7月下旬のアップデートにより、アーケード版のように「譜面問わず曲を1回クリアすれば必ず1000BITを得られる」という仕様に変わった。これは「SPDP両方が☆12の譜面を1つ解禁する際でも12回遊べば解禁できる 時間による制限なし」ということであり、以前の解禁方法と比べると段違いに軽くなっている。 譜面の解禁に必要なBIT量は難易度に比例し(*24)、例としてSPAが☆11、DPAが☆12であるのなら両譜面のANOTHERの値段は11500BITになる。 低難易度の譜面は値段も安いため初級者帯なら必要BIT数も減るのだが、それとは関係なく、プレーの敷居が非常に高いDP譜面と必ずまとめ買いになっているのは無駄が多すぎる。 定期的にBIT獲得に関するキャンペーンをやったりしているが、それらはほとんど「ログインボーナス」の他はチケットによるBITブースト=追加課金利用時の倍率強化のみの場合が多いため恩恵は非常に薄い。 ただし、チケットが月に1度ログインボーナスで入手できるようになったためそれを用いる前提であれば、イベント実施時は従来の3倍の稼ぎ効率となり、チケット利用・イベントの価値も十分にある。 解禁システムについて かつて行われていた解禁イベントは単調さやテンポの悪さ、結局MISSIONで稼いだBITを使うことに変わりはないというもので評判こそ悪いものであったが、一応本作独自の演出の行われる解禁イベントではあった。現在はそれに類するものはなく選曲画面での解禁となるため、自由度や手軽さはあれど味気なくなったとも言える。 過去作CSにあった機能の未搭載 シリーズ伝統でありながら近作では廃止されてしまったEXPERTモードはまだしも、トレーニングモード、STATISTICS(プレーヤーの詳細な累計ステータスを閲覧出来た)も存在しない。 アーカイブ等も無く、CS版の発売されていないSIRIUS以降のリザルトグラフィックが補完されるようなこともなかったが、2024年4月下旬のINFINITAS感謝祭に伴いRESIDENTのみではあるが、ようやくリザルトグラフィック切り替え機能・追加販売が実装された。 INFINITASチケットについて 段位認定や大会参加にも有料アイテムのINFINITASチケットが1個必要になる。このチケットは1個110円(まとめ買いの無料チケット分を除く)だが、途中終了のリスクがあり、そもそも月額制で基本料金を支払っている所にそういったシステムを盛り込んだ事に批判が多かった。 段位認定では未解禁のコース楽曲もプレーできるのでその兼ね合いであると思われ、今は「ノスタルジア Op.2」からのクラス検定システムにも搭載されているものの、それでも挑戦権の為に追加料金を払う必要性に不満の声が上がっている。 2023年7月下旬のアップデートによりLEGGENDARIA譜面を遊ぶ際に必要であるLディスクと5枚交換できる様になった。しかし、AC版でLEGGENDARIA譜面をプレイするのに必要なVディスクは他の用途と兼用とはいえ20~30円の追加料金で7枚もらえるため、割高感は否めない。 旧曲の難易度・譜面修正について 本作に収録された、AC削除曲である「Ubiquitous Fantastic Ride」のDP HYPERや「DENJIN AKATSUKINI TAORERU -SF PureAnalogSynth Mix-」のSP ANOTHERの難易度が上方修正されたが、それを除けば本作に登場している楽曲の難易度や譜面は修正されていない。 難易度が明らかに詐称である「ADVANCE」のSP ANOTHERなどは本作収録の際に修正されていない。 ただし、12段階制になる前に削除された楽曲の収録時には新規に12段階制の難度がつけられている。 プレミアムカスタマイズについて BITではなく有料でのみ購入できるカスタマイズで、現在は『7th Style』~『30 RESIDENT』までの選曲・決定BGMが実装されている。 『24 SINOBUZ』は遁術システムにより曜日ごとに選曲BGMが7種類に変化する演出があったが、本作ではSINOBUZの選曲BGMは一種類しかない(*25)。 『26 Rootage』のような、システムUIを各バージョン風のものに変えるスキンなどは未実装。現状はあくまでBGMを変えるのみである。 ランチャー側のオプション設定について 本作におけるランチャー側の設定だが、その変更できる要素が「リフレッシュレートの動作設定(60fps固定又は120fps対応の自動設定)」、「INFINITASのプレミアムモデル版専用コントローラーにおけるターンテーブルのLEDライトの色変更」、「WASAPIのオーディオ設定(共有又は排他モードの2択)」、「モニターでの出力先を決める設定(最大3台まで対応)」と「ゲームコントローラーにおけるキーアサイン」の5つになっている。 一方でコナステ版SOUND VOLTEX EXCEED GEARでは解像度を変更するオプション(*26)に加え、オーディオドライバー(*27)の設定、バッファ処理モードの設定等ができるが、本作ではまだ未実装である。 他にもDanceDanceRevolution GRAND PRIXにもあった「実質120Hz以上のリフレッシュレートを持つモニターへの対応」や、他のコナステ版BEMANI機種にもある「ゲーム画面の解像度を720p又は1080pに変更する」や「画面表示をウィンドウモード又はボーダーレスフルスクリーンに変更する」等の機能は本作では未実装のままになっている。 上記の問題点の影響もそうだが、特に画面表示の設定における未実装によって本作のゲーム画面をキャプチャーしながら動画サイト等で配信する際は他のコナステ作品より更に面倒な手順を踏まないといけないという問題も出てしまっている。 + 2022年現在にて改善された問題点 STANDARDモードがステージ制 本作は後のBEMANIシリーズコナステ版と違い、ACの1クレジットプレーに相当する従量課金モードを用意していない。にもかかわらず当初は最大3~4曲プレー終了の度に一々セーブ画面などが入ってテンポが悪かった。 レベル制限やEXTRA隠し曲も無く、そもそもエスケープキーにより常時途中終了ができるため、わざわざこの仕様にする必要性が無い。 アップデートにより、過去CS作のFREEモードと同等の仕様になり、またステータスも「プレー数」から「プレー曲数」に変更された。 不評を買った解禁イベント「Akashic Explore」 早い話がBITを消費して賽を振る双六だが、単なる作業ゲーであり、特に冗長過ぎる演出がかなり不評だった。 楽曲数の少ない頃から導入したために、ますます作業感を助長する事に。 アップデートで、BIT消費により好きな譜面を解禁できるシステムに変更された。 DJ NAMEが変更不可(2019年3月のアップデートにて改善) 一度DJ NAMEを登録すると変更が一切できなかった。 2019年3月のアップデートにてようやく搭載されたが、INFINITASベーシックコースに加入した状態であるうえで、最後の変更から30日経過しているのが利用条件である。 告知無しでの譜面変更 2019/6/7にて、「New Castle Legions」のANOTHER譜面が未告知でRootageにて復活した時にて差し替えられたCN付きの☆12の譜面に変更されていた。 データベースが旧譜面を参照していたままだったため、旧譜面でクリア・スコアを保存していた場合、新譜面プレーの結果と全く合わない状態になっていた。 2019/6/19に「意図しない譜面の変更」として不具合であったと発表。翌20日に修正された。 SOUND DATA CREATE ERROR 2018年以前からはこのエラーがあまり起きる事は無かったものの、2019年以降からはそのエラーの発生頻度が高くなっており、特に長時間遊びたいプレーヤーにとっては大問題になる。発生条件は不明だが、一部の楽曲を選曲すると高確率で上記のエラーで強制終了する事はある。 例として「Chrono Diver -PENDULUMs-」か「chrono diver -fragment-」等の特定の楽曲を選曲すれば上記のエラーでクラッシュしてしまう確率が高かった。 これに関しては2019年12月中旬のアップデートでこの問題は解消された。 最新オプション(2020年8月改善) ベースとなるシステムも長らくSPADAベースになっており、『PENDUAL』以降に追加されたR-RANDOMやASSISTED EASY等のプレーオプションが実装されていなかった。 サービス開始当初はエフェクターが実装されていなかったが、サービス開始から5年経った2020年12月にクイックリトライ、2021年7月28日にエフェクターがようやく実装された。 大型アップデートで上記オプションは実装された。AC版はバージョンごとに続々と機能追加を続けており、それらが本作に即時反映とはいかずまだまだ未実装機能は多いものの、アップデートによって遅れて実装されるケースが多くなっている。 カスタマイズ要素の乏しさ 2020年4月28日のアップデートまではResort Anthemまでのカスタマイズパーツしか配信されていなかった。 上記のアップデートにより、LincleからSPADAまでのパーツが配信。さらに後にPENDUAL~CANNON BALLERSのパーツや、有料パーツとして選曲BGMも配信されている。 2024年4月のアップデートではリザルト画面背景の配信が開始。 なお、プレー画面の背景外観を変更するフレームスキンカスタマイズは実装されていない。 消極的なアップデート 2016年11月以降小規模なアップデートのみで、楽曲追加以外はイベントもシステムも特に変わらない状況が続いていた。 2020年8月にようやく大型アップデートが行われ、またそれ以降は定期的にシステム面のアップデートも実施されるようになり、この状況は脱したと言える。 遊べる初期曲が少ない 解禁に使えるBIT収入が少なめなこともあり、どのレベル帯でも遊び始めの段階で同じ曲を高頻度で遊ぶといった事が起こりやすかった。 2022年4月のアップデートでBIT解禁曲のうち26までの各バージョンから何曲かずつ初期解禁曲となり、最初から遊べる曲も増加している。 HEROIC VERSEにて変更された一部旧曲の難易度の未反映 『beatmania IIDX 27 HEROIC VERSE』では初期楽曲のNORMAL譜面を主に規模が大きい難易度修正が入っていた(*28)が、これらの変更が反映されていなかった。 HEROIC VERSE稼働から3年が経過した2022年4月のアップデートにてようやくこれらの難易度修正が反映された。 重いだけではなく制限も多いBIT稼ぎ かつてはチケット課金無し、かつREPLAY MISSIONのみで1日で稼げる量では、1日にANOTHER譜面をに1~2曲解禁する分のBITを稼ぐのがやっとだった。 初期と比べると比較的BITの稼ぎやすいミッションが追加されたりはしていた(ただしそれらの稼ぎやすいミッションはノーツ数=実力に依存するところが大きく、達成困難だったり効率が落ちたりする)が、逆にMISSIONを介さないプレー報酬や日替わりのボーナス対象曲などといった ミッション以外でBITを得る手段が本当に皆無 だったのである。 現在は上記の通り楽曲クリアごとにBIT入手可能となり、システム的な入手量の制限はなくなった。 2024年2月以前の段位認定の課題曲について 2016年11月から実装された段位認定において一部の課題曲が難易度に合わない問題があった。 例として、☆2~3で構成される六級の2曲目に☆4の「Spica」SP NORMAL譜面がある、☆8上位~☆9下位クラスが主に選ばれるSP五段の曲目で、☆9でもかなり難しい方と言われる「DROP」のSP HYPERが3曲目に選出されていたり、最高段位であるSP皆伝の1曲目が、一つ下の段位である中伝の一部楽曲よりも簡単とされている「G59」のSP ANOTHERであることなど、低難易度から高難易度まで幅広く挙げられる。 ちなみにSP五段においては上述の「DROP」のSP HYPERが3曲目にいる一方で、☆8でもかなり易しい部類の「Mermaid girl」のSP HYPERが1曲目に選出されており、難易度バランスの悪さが批判の対象となった。 特に批判が多かったのが主にDP難易度が非公式12.6の譜面が選ばれるDP皆伝の中でラストとして選ばれた「Almagest」のDP ANOTHERであり、本譜面がDP非公式12.7である事もあってそれによるクリア難易度でのバランスの悪さが批判の対象になった。 追加当初のBEGGINER譜面の扱い 2020年の大型アップデートの際に、収録済み楽曲のBEGINNER譜面が実装されたが、2023年7月下旬のアップデートが来るまではこれも初期解禁曲のもの以外全てbit解禁が必要だった。 特に☆1のBEGINNER譜面がすべて要解禁だった。2022年の初期解禁曲の追加で常時解禁となったBEGINNER☆1も存在したが、それでも数曲程度にとどまっていた。 また、Rootage以前のAC版のように特殊難易度扱いとなっており、他の譜面と難易度変更ボタンで行き来ができなずBEGINNERフォルダからしか選択ができなかったり、REWARD MISSIONの対象外であるなど扱いも悪かった。 現在は全てのBEGINNER譜面が無条件解禁され、かつAC版と同じく他の譜面と同様通常選択ができる様になった。 総評 当時コナステ初のBEMANI作品なだけあって、サービス開始当初は事実上のCS新作として発表されたが、CS版として見てもプレー環境構築の厳しさや楽曲追加ペースの遅さ、独自要素の少なさ等の多くの問題点があったことから、しばらくの間は改良が望まれていた状況と言える。 特にパッケージ収録されていない期間限定解禁楽曲について、解禁を逃した場合のサポートの遅さは問題だった。 その一方でバグ修正はしっかりと行われており、ライバルやペースメーカー等の最低限のオプションについても整備されていたなどプレー環境として不備はなかった点については2019年以前の改善前環境でも評価点できる点だろう。 またSIRIUSにて追加されたCN譜面や、同じくSIRIUS以降で増加した☆12の連続スクラッチを主体とする楽曲は、代替になる譜面を除いてCS旧作では無いも同然だったので、これらが家庭用環境でできるようになったことも大きい。 システム面もFHSやEX-HARDなどが家庭版初登場であり、特に前者は速度変化する楽曲への対処方法に大きな影響があるため、これが使える環境でAC向けの練習ができるのは大きい。 その後にて、楽曲パッケージの追加が2019年以降からおよそ1バージョン/半年のペースで実施されるようになり、また登場から2年が経過した期間限定楽曲についてもある程度のサポートが実施されるようになってからは、家庭用向けIIDX環境としてはかなり整備されたと言える。 特に総収録楽曲数は2024年現在では1500曲以上とオンライン環境を活かした対応となっており、2024年3月13日以降の大型アップデート第2弾以降に至っては本作向けのオリジナルLEGGENDARIA譜面の実装や、解像度が1080pに対応等の評価点及び改良点も更に重ねる様になった。 但し、新規イベントや、難易度変更等などといった対応はほとんどないため、イベントを重視するユーザーにとっては味気ないと言えるかもしれない。 また環境構築や楽曲パック等というゲーム外での大きな費用捻出が待ち構えている以上、それ相応にプレーできるユーザーでなければその恩恵を十分に得られるとは言い難いことはあまり変わっていない。 もちろん、アーケードだけでなく家庭用環境でも練習したい、もしくは楽曲をしっかり遊びたいユーザーにとっては、アーケード仕様に近い環境をソフト面でも整えた上でプレーができることは非常に大きいと言えるだろう。 この事から楽曲パック及びBITによる楽曲解禁などのハードルはあるものの、総じて言えば「ACにあるLEGGENDARIA譜面及びSIRIUS以降の楽曲をPCで遊びたい」や「ACには未収録の削除曲やオリジナル楽曲及びオリジナルLEGGENDARIA譜面を遊びたい」とかのニーズを持つユーザーにはお勧めできる作品になっている。 余談 開発チームについて サービス開始から約3年5ヶ月の2019年4月24日付で、開発担当がACチームに移管されたことが、IIDXシリーズのデザイナーであるGOLI氏の発言で判明した。 スマホアプリ版『beatmania IIDX ULTIMATE MOBILE』 CS IIDX繋がりとして、2019年現在のCS IIDX最新作である本作がサービス開始してから約3年後のJAEPO2019にて、『beatmania IIDX』のスマホ版である『beatmania IIDX ULTIMATE MOBILE』が発表され、2019年12月9日にてサービスが開始された。 こちらは譜面の自動演奏機能がある他、『BeatStream』『MUSECA』等のオンラインサービス終了済み機種を含めたBEMANIシリーズの楽曲が聴き放題になる音楽プレーヤー機能が付いている。 『beatmania IIDX』以外にも『SOUND VOLTEX』『DanceDanceRevolution』にそのULTIMATE MOBILEと冠したスマホ版BEMANIのプロジェクトが始動し、どちらにも専用コントローラーが用意されていたもの、そちらは本作と違い長年音沙汰がなく、自然消滅した形になる。 後にそれぞれPCコナステ版の『SDVX III』および『DDR GRAND PRIX』として結実している。 本作もエントリーモデルの専用コントローラーと共に展示されており、同時にJAEPO2019限定の特別バージョン(*29)と共に一部のtricoro楽曲と8th KAC課題曲を詰め込んだ第4弾の楽曲パックが先行公開された。後の1月30日のアップデートにて本作用の第4弾の楽曲パックが配信された。 プラットフォーム元のコナステについて 本作が発表される前は「麻雀格闘倶楽部」、「天下一将棋会2」と後にてサービス終了した「オトメディウス」の3作品だったが、2020年以降からは当時新型コロナウイルスによるコロナ禍及びそれにおける「ステイホーム習慣」が流行した事もあり、それに合わせて「pop n music lively」や「DanceDanceRevolution GRANDPRIX」等のBEMANI機種のコナステ版や様々なKONAMI製メダルゲームのコナステ版が発表され、現在もサービスを継続している。 特にCSではGBA向け作品として発表された「モンスターゲート」の現行作である「エルドラクラウン」のコナステ版が登場した事や、PS2版V3以来CSギタドラの最新作が無かった「GITADORAシリーズ」の最新作が登場した事もあり、現在も「コナステ=KONAMIのAC作品におけるCS移植作品のプラットフォーム」として有効活用されている。 また、この時期(2020年後半〜2024年)におけるKONAMI公式の決算報告書において、「コナステ専用コンテンツが順調に売り上げへ貢献」等と言った根拠が記載されている。