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剣と魔法、巨大な人型マシンと巨大な獣。子供の妄想以下の幻想世界に迷い込んで早半年。 人里から離れると身体を魔力によって組成された全長10~30m程の魔獣が群れを成し人々を襲い この世界の法から離れた無法者どもが弱りきった人々に立て続けに襲い掛かる世界。 そういう世界なのだと心の中で折り合いを付け、慣れるには充分な期間でもあった。 確かに物騒ではあるが、巨大で堅牢な城壁に囲まれた都市に引き篭っていれば、大騒ぎする程の事も無い。 さて、今回は非常識な世界の大国の王子、莫迦王子ことアランのコネを利用し ロワール王国が誇る知識の宝庫、宮廷図書館への利用許可を得る事が出来た。 宮廷図書館には、この世界の非常識な事象が数億冊という書物に書き記され、保管されている。 数億もあれば一冊くらい俺にとって好都合な非常識を書き記した書籍があっても不思議では無い。 宮廷図書館の性質上、中途半端な貴族や王族の力では如何にも出来ない事もあって シルヴァールという餌で次期国王という絶対権力者であるアランの気を惹かねばならなかった。 必要以上に気に入られてしまい面倒な事にもなっているが瑣末な事だ。気にする事も無い。 この世界に時計なんて物は存在しない。日の出と共に目を覚まし、日没と共に眠りに就く。 初めの頃は時間がはっきりしない日々に違和感を感じていたが、今となってはそれも慣れてしまった。 目を覚ますと出窓から、かすかな光が射していた。背筋を伸ばし寝ている間に凝り固まった筋肉を解す。 シーツを剥ぎ取り、寝室の出窓を開くと丁度、空が白みがかり始めていた。いつも通りの時間だな。 耐魔、防火、防刃加工が施されたコートを羽織り、シルヴァールが封印されている指輪を嵌め コート内側のホルダーからシガレットケースを取り出し、霊薬の残量を確認―残り三。 前回の仕事は完全に蛇足だったな…隙間が増えたシガレットケースを閉じ、懐に仕舞う。 霊薬の残量の心許無さに溜息を吐きながら階段を下り、釜戸に火を点し鍋を火にかける。 身支度を済ませ、沸き立つ鍋に乱切りにした野菜を鍋の中に放り込みコンソメスープを仕上げ パンと一緒に胃の中に流し込み、ただ飢えを満たすだけの味気無い食事を済ませる。 倭国系民族としては朝は米、味噌汁、焼魚、漬物、焼海苔、生卵、納豆といった倭食に限るのだが この世界には味噌と豆腐が無い。原材料はあるんだが、加工方法なんて俺が知る筈が無い。 その上、ロワール王国から海が遠く離れている事もあり、海産物は非常に高価ときている。 ついでに米もロワール王国では栽培していない上に食用する習慣が無く、金で解決出来ない。 反面、肉類やパン類は二束三文で手に入るのだが…俺にとっては食糧事情に厳しい国だ。 この国を捨て、魚や白米を食用する習慣がある国へ移住してしまいたい。と言うか、帰りたい。 溜息を吐きながら、鍋の片付けや火種の後始末をしていると何者かが自宅の扉を叩いた。 来訪者とは珍しい事もあるものだ。今日まで、安定した生活が出来るようにと仕事一辺倒で まともに親交を交わしている者と言えば、アランと冒険者ギルドのマスターだけだったからだ。 今日は宮廷図書館で情報収集をする事はアランも知っている筈。大方、ギルドの使いだろ。 急を要する依頼でも入ったのだろうか?間が悪いとしか言い様が無い。適当に口実付けてあしらうか。 これでアランの使いで仕事の話なら王城にグラビトンランサーを撃ち込んでやろうと思いながら扉を開く。 「あ、おはようございます!あの、シルヴァールの…」 来客は白衣の制服の上にメタリックブルーのライトアーマーで身を包んだロワール王国の女騎士。 それにこの声は確か、牛の巣で救出したローザンシュレイクの適合者のものだ。 肩程まで伸びた亜麻色の髪に、白磁の如き白い肌。柔和で清楚な顔立ちで一見して上品に見えるが 力強さを感じさせる褐色の大きな瞳のお陰で、頼り無さを感じさせないのは腐っても、騎士といったところか。 だが、それ以上に俺が受けた第一印象は倭服が似合いそうな女。 「その顔立ち…倭国系…か?」 「…え?」 俺が反射的に口にした言葉にロワールの女騎士が、きょとんとした表情で俺を見返す。 まあ、当然の反応だ。この世界の人間に倭国と言って、何の事か分かる者は存在する筈が無い。 傍目から見たら、俺が意味不明な単語を口走っているようにしか見えない。妄言と捉えられても仕方が無い。 「な、何故、貴方が倭国の事を…もしかして、地球人ですか!?」 今度は俺が呆気に取られる番だった。この世界に存在しない単語が俺以外の口から語られるとはな。 だが、俺にとって都合の良い非常識の一つや二つくらいなら、あって然るべきと思っていたところだった。 合理的な意味合いでは好都合でも無ければ、不都合でも無い。同じ境遇の地球人と出会っただけだ。 その上、面識が無い相手だとしても、この状況下において同族との出会いは嬉しいものだ。 「霧坂涼夜。色々と血が混ざっているが、倭国系の地球人だ。」 「天草嘉穂です…」 当たり前だが、地球に居た時は全く面識の無かった女だ。 だから何なんだという話だが、多少なりとも浮かれたくなる気持ちも分かってもらいたい。 「それで用件は?」 俺以外にも異世界に迷い込んだ倭国系の地球人が居たとは、正に僥倖。 色々と聞きたいことや話したい事もあるが、今日は少しばかり日が悪い。 今日の所は彼女の用件だけ聞いて、また後日、ゆっくり話をする事にしよう。 「えっと…その、以前に危ない所をお助け頂いたので、そのお礼に…」 ―予想以上に下らない用件だった。 だが、平和な地球での生活は下らない事や、当たり前の積み重ねで成り立つ日々の毎日だった。 地球に戻る事ばかりを優先し過ぎる余り、人として当たり前の事を蔑ろにし過ぎていたかも知れないな。 礼を言いに来た者に対し、下らないと感じた時点で人間味の無い奴になったも同然。猛省せねば… 「いや、無事で良かったな。」 「涼夜さんのお陰です。本当にありがとうございました!」 面と向かって礼を言う彼女の声はとても綺麗で、毒気の全く無い彼女の笑顔に俺は完全に見惚れていた。 思えば、この世界に迷い込んで以来、相手の性別を全く気にしていなくなっていた事に、ふと気付いた。 俺にとって重要な事は、俺に害を為すのか。それとも、益を為すのか。そんな事しか考えていなかった。 異性を見て、そんな気分になったのは単純な欲求不満か、それとも、故郷を思い出したからか。 「気にするな。俺は俺の役目を果たしただけだ。」 「それで…これ、ほんの気持ちですが…」 彼女は懐から包みを取り出し、棒状の結晶―霊薬を俺に差し出した。 霊薬が彼女の体温で温もっており、妙な生々しさを感じ、余計な事を意識してしまう。 ただでさえ欲求不満に苛まれているのだから、勘弁して欲しい…いや、色んな意味で感謝するが。 俺は平静を装いながら、手を合わせて、一礼してから霊薬を受け取り、シガレットケースに納めた。 この世界では、決して目にする事が出来ない筈の、倭国式の礼に彼女は顔を綻ばせた。 無理も無い。俺自身、半年振りの動作に幾分か表情が和らいでいるのを感じている程なのだから。。 「これから、宮廷図書館で地球に戻る手段を探そうと思っていてな。 何れ、君にも色々と話を聞かせてもらうかも知れん。その時は宜しく頼む。」 同郷の者と出会う事が出来たのは非常に嬉しく思うし、ゆっくり話をしたい所なのだが 残念ながら、本当に今日は日が悪い。何と無く、惜しい気になりながら遠回しに帰宅を促す。 「涼夜さん、地球に戻るつもりなんですか?」 「倭食の一つも満足に食えん世界に居続けていてはノイローゼになりかねん。 それに面白い世界ではあるが長居すべき世界では無い。君は戻る気は無いのか?」 彼女の表情が驚き半分、悲しみ半分に変わる。まあ、愚問だったな。 「戻れるものなら戻りたい…でも、戻れる筈が無いじゃないですか!」 「戻れるわけが無い…か。それで、君は地球に戻る為に何をしたんだ? 元に戻れないと決め付けるに値する根拠はあるのか?」 彼女は俯き、何も答えてくれなかった。 「望む望まないは別にして俺達は地球から、非常識な異世界へと迷い込んでしまったが 来る事が出来たのならば、戻れない道理は無い筈だろう?悪いようにはならんだろうさ。 だから、根拠も無く、地球の常識で測って勝手に諦めるんじゃない。」 異世界に迷い込んで以来、こんな慰めの言葉を口にしたのは初めてのような気がする。 それ程、酷薄な性格をしているつもりは無いんだが、俺も切羽詰っていたという事だろうか。 「何で、そんな事が言えるんですか?神隠しに遭った人達は一人も助かっていないんですよ!?」 「君と同じで戻る事を諦めたか、生きていくの必要な糧や力を得る事が出来なかったか それとも、運悪く命を落としたか、はたまた、この世界が気に入ったか…何れにせよ俺はどれにも該当しない。 確かに現段階では戻る手段の手掛かりすら無い状態だが、戻れない根拠となる物も無い。 最悪の場合…奇跡の一つや二つくらい起こしてやるから、あまり悲観的になるな。」 何も言わない彼女を置き、我ながら説得力の無い事を口走ったなと思いながら歩を進める。 流石に奇跡の二つどころか、一つでも起こせたら一週間くらいは自画自賛しても良いくらいだ。 「如何して…何故、そんなに強くあれるんですか!?そんな事を言われたら……」 別に強くとも何とも無い。ただ諦めが悪くて屁理屈をこねくり回しているだけだ。 自分の事しか考えていないし、周囲の人間に希望の一つも与えてやる事も出来ないのだから。 こんな時でも自分を優先し、言葉が出ないからという理由で同郷の女を捨て置く奴が強い筈が無い。 ロワール王城に入城し、綺麗に整えられた中庭を通り抜け、石畳の通路を渡った所に むやみやたらに紙とインクの匂いが充満した巨大な空間…宮廷図書館が存在している。 俺の到着を見計らったかのように、司書と思わしき老人が柔和な顔を浮かべて近付いて来る。 「霧坂涼夜殿ですな?アラン王子からお話は伺っております。 この宮廷図書館、見ての通りの広大な施設であります故、私がお手伝いを…」 確かに、眩暈がする程の広大な図書館で原始的且つ、簡素な検索システムすら無く 一冊一冊を目で追っていく以外の手段が無いとなると…大雑把に探すだけでも陽が傾きそうだ。 「すまんな。手間をかける。」 「いえいえ、なんのなんの。これが私共の役目ですので…して、どういった書物をご所望で?」 「転移・移動系の魔術に詳しい書。その魔術と関わりの強い遺跡に関する書を見繕ってもらいたい。」 この世界の代表的な非常識、魔術・遺跡関連から押さえていくというのは数日前から決めていた。 移動・転移系の魔術なら世界を渡る能力。非常識の塊、遺跡ならばそんな施設があるかも知れない。 まずは、それらの手掛かりや存在の有無をはっきりさせる。無いのなら、別の物を探せば良い。 「かしこまりました。そちらにおかけになって暫くお待ち下さい。」 司書の言葉に従い、椅子にかけて周囲を眺めていると、煌びやかな出立ちをした貴族らしき女や 白衣を着た宮廷魔術師らしき老人、戦術書でも読み漁りに来たのか屈強な体躯をした騎士がいる。 利用者一人につき司書が一人…成る程、それで王立図書館の使用許可が中々、降りなかったのか。 「非効率にも程があるな…」 「霧坂殿、お待たせ致しました。どうかなさいましたか?」 一人ごちていると先程の司書が2冊の本を持って、俺の傍に立っていた。 「いや、一人の利用者に対し、一人の司書が付いているだろう?」 「これ程、巨大な施設ですと利用者の方が目当ての本を探すのに多大な労力を要しますからな。」 そう言って司書は俺の前に音を立てずに本を置いた。 「利用者が必要とする本を予め確認しておけば一人の利用者につき 一人の司書などという非効率的なやり方をせずに済むんじゃないのか?」 「効率的ではありますが、このやり方にはもう一つ理由が御座います。 この図書館で貸し出している書物の大半は大変、貴重な一品物ばかりなのです。」 「成る程な。少数人数の利用者という事も含め、監視の意味合いを兼ねるというわけか。」 しかし、この世に一つしか無いような貴重な書籍がこれ程、大量に集められているとなると 文明の発展は遅くとも、書を綴るという慣習が出来て以来、長い歴史が続いているという事か。 「貴重な一品物と言ったが、書物の大量生産を行わない理由は何なんだ? 知識や知恵を、より多くの者に伝播させ技術の発展を促すべきと、俺はそう考えるのだが」 「霧坂殿の仰る事も確かに一理御座いますが…知識は時として、剣や魔術以上の力を持ちます。 ただでさえ、この様な時代で御座います。過度な知識欲は国や世界を滅ぼす惧れも…」 「そうか。変な事を言ってすまなかったな。」 文明の革新的な発展は常に軍事技術。つまりは兵器開発の発展と共にある。 隣国との戦争、魔獣との戦い。兵器開発の機会も必要性も存分にある。 それなのにも関わらず、技術革新が行われない原因は矢張り、刻印装甲か。 兵器として優秀かと問われると手放しで褒め称える事が出来る程のものでもない。 圧倒的な破壊力、機動力、再生能力、簡便な操縦システムと非常に優れた面もあるが 大量生産が不可能な上に刻印装甲が何かしらの基準で搭乗者を選ぶ。 レーダーや計器類、通信機能も無く知りたい情報は全て頭の中に直感的に流れ込む為 他者との情報共有は不可能。安定した戦力を維持する事も、まともな作戦行動など取れる筈も無い。 それらの欠点を抱えているとしても、上級刻印装甲の戦闘能力はアームドギアさえも凌駕する。 この世界の文明や技術と比較すると度を越した、オーバーテクノロジーだ。 確かに地球の技術ならば刻印装甲を分析する事も、技術革新に役立てる事も出来るだろう。 だが、この世界の原始的な技術では、まず分析する為の技術を生み出すところから始めねばならない。 無知であり過ぎたが為に未知を解明する所まで目が届いていないといったところだろうか。 そして、刻印装甲に依存するあまり文明は長期間に渡る停滞期に入ったというわけか。 その上、この司書の態度を察するに、刻印装甲への依存だけが原因というわけでは無さそうだ。 刻印装甲が古代文明の遺産と呼ばれている事から、この世界には優れた技術を持つ文明が存在していた事になる。 そんなに優れた文明があったにも関わらず、この時代の人間は原始的な生活を送っているのだろうか? 例えば、既に滅びている。それも外敵に滅ぼされたのでは無く、自滅に近い形で。 叡智を持ち過ぎてしまったが故に自らを滅ぼし、彼等はこの書庫でそれを学び知識を恐れた。 ――なんてな。ただの憶測でしか無い。多分、刻印装甲への依存が一番に正解に近いとは思うが 異端者が口を挟んでも仕方が無い。それよりも、刻印装甲は誰が何のために作ったのかという事の方が面白そうだ。 だが、まずは目の前の問題を片付ける事から始めなければな。余裕が出来れば刻印装甲の事も調べてみたいものだ。 俺は横道に逸れた頭を切り替え、受け取った書物を開き、文字に目を通していると司書が興味深そうな顔で俺を眺めていた。 「何か?」 「失礼。霧坂殿は冒険者とお聞きしていたのですが、図書館の業務改善や知識運用の考察。 そして、識字能力。かなりの教養をお持ちのようで…とても冒険者とは思えませんでして…」 「子供の頃、世話好きな大人が居てな…」 異世界の大学生と言うわけにもいかず、俺は適当に言葉を濁し、再び、視線を書に落とした。 この世界の識字率は非常に低く、魔術師と王族以外で文章の読書きが出来る者は少ない。 騎士ですら最上位職以外は見ていて哀れになる程なのだから、民間人に到っては無残なものだ。 因みに原因は不明だが、見聞きした事の無い言語である筈なのに、俺はこの世界の言語を 一目見た時から、地球の言語と同様、自在に読書きする事が出来ていた。 色々と思う事はある。それに不気味でもあるが、特に害は無いという事から気にしない事にした。 それにしても、直接戦闘用の魔術は無限と言って良い程の数が存在しているのに対し 移動や転移に限らず、戦闘以外を目的とした魔術の数は極僅かしか存在していない。 その上、魔術の行使には必ず、刻印装甲の存在が必要不可欠となっている。 この世界で言う魔力とは刻印装甲の力を引き出す力、魔法とは刻印装甲の魔術兵装の事を言う。 つまり、生身の人間単品ではどんなに力や知識を持っていたとしても何の意味もなさない。 移動や転移の魔術が存在する場合、その能力を持つ刻印装甲が存在しているという事になる。 だが、刻印装甲は何らかの判断基準で適合者を選ぶ。俺が適合者で無い場合は… 天草嘉穂、彼女の力を借りる。それでも駄目な場合は他に迷い込んだ地球人に賭けるか。 転移の能力を持つ刻印装甲が、どの様な判断基準で適合者を選ぶのかを調べ上げねばならんな… 道のりは随分と長くなりそうだが、嘉穂に大口を叩いた手前もある以上、悲観的にもなっていられない。 「長距離を瞬時に移動する能力を持つ光の上級刻印装甲オルベリオン…か。」 「僅か一日で遠く離れた数多の戦場を縦横無尽に飛び回り戦い続けていた軍神ですな。 少々、眉唾染みてはおりますが40年程前は、よくその名を耳にしたものです。」 俺からしてみれば、この世界事態が眉唾染みているので、何も問題は無い。 そんな事よりも重要な事はオルベリオンの能力が転移か、超加速かの一点に尽きる。 転移ならばオルベリオンを発掘する価値はあるが、超加速ならば無価値だ。 「冒険者の割に教養がありますわね?ですが、所詮は冒険者ですわね。 そんな物に現を抜かしているようでは、折角の智慧も宝の持ち腐れですわ。」 「こ、これはこれは姫様…」 「40年程前か…司書殿、それ以後、このオルベリオンとやらがどうなったか分かるか?」 「い、いえ…忽然と姿を消し、誰の口からも語られる事は無く…」 忽然と姿を消した…撃破されたか、それとも適合者の寿命で契約が解除されたか。 オルベリオンの適合者の情報…特に死んだ場所や縁の者を調べ上げねばならんな。 「ちょっと!?聞いていますの!?一介の冒険者如きが、どれ程の光栄か…」 だが、転移系の能力を持っているとして、オルベリオンごと異世界に渡っているとしたら… 「最悪以外の何物でも無いな。」 「な、なんですってぇ!?」 何やら、さっきから騒々しい気がする。まあ、俺には関係の無い事だろう。 何はともあれ、まずはオルベリオンの足取りを追う所から始めねばならんか。 「司書殿、オルベリオンが消失する前後の戦争史の書物を見繕って頂けないだろうか?」 「か、かしこまりました。」 何故か、司書の顔色が悪い。そして、そそくさと書架へと向かった。 先程まで色々、言葉を交わしたくて仕方が無いという様子だったのだが… 司書が戻って来るまでの間、暇潰しに周囲を眺めようと視線を上げると 極少数の利用者達、それと同じ数の司書達が俺の方へと視線を集中させていた。 はっきり言って意味が分からない。確かに同業者や騎士達からは狂戦士などという 不名誉な二つ名で恐れられているが、莫迦王子はそれをネタにからかって来るし 宮廷魔術師達は俺の事を霊薬中毒の金蔓などといってからかって来る。 基本的には武に携わらない者からは恐れられる云われは無いのだ。 そもそも、普通に本を読んでいただけで何故、注目を浴びねばならないのか? 「こ、この…無礼者おおおおッ!!」 「図書館で騒ぐな莫迦者。」 何処の莫迦か知らんが、俺の耳元で騒ぐ大莫迦者の頭に本の角を振り落とす。 「グギュ…」 まるで蛙が潰れたような声だな。 「こ、このッ!!」 「図書館では静かにしろ。不届き者が。」 煌びやかな白いドレスに身を包んだ不届な大莫迦者に二発目を振り落とす。 「グエッ…」 「二度も同じ事を言わせるな無作法者。」 ノリと勢いだけで、本の角で二発程、頭に振り落としてしまったが、流石にやり過ぎたか? しかも、此処に居るという時点で十中八九、貴族や王族の類だ。奇異の目で見られて当然か。 そう言えば、利用者の中に武官と思わしき男が居たな。無礼討ちになったりしないだろうな? 慌てて周囲を見回すが、もう用が済んだのか俺達を注目する利用者の中には居ない。 「すまん。話があるのなら聞いてやる。だがな、周囲に迷惑をかけるものでは無いぞ?」 「乙女に二度も手あげるだなんて最低ですわ…」 少女は恨みがましい表情をして、涙目で俺を睨んで来る。まるで俺が悪いみたいだ。 「ああ。俺も女子供に手をあげるなんて事は一生、縁が無いと思っていた。」 「当たり前ですわ。粗野で粗暴な冒険者とは言え、あんまりですわ!」 三発目行くか?そう思うと同時に女は両腕で頭を庇う。 「チッ…そう身構えなくても何もしない。俺も女子供に手をあげるのは趣味じゃない。」 「今、舌打ちしましたわよね?」 一々、面倒臭い女だ。ところで俺は何故、青褪めた衆人観衆の奇異の目に晒された上に 潰された蛙みたいな悲鳴をあげる面白可笑しな少女に絡まれなければならないのだろうか? #back(left,text=一つ前に戻る) ↓ 感想をどうぞ(クリックすると開きます) #region #pcomment(reply) #endregion
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オペレーション1 巣窟 ガントレット 鉱山 下降 ハンターズ スタート地点武器:なし 中継地点武器:ナッシャー、弾薬パック3つ ゴール地点にウォーデン サージ スタート地点武器:なし 中継地点武器:スティム箱(大)3つ 放浪者 ヴェノムラン 巣窟-過去の巣窟 ラビリンス 無限 クロック トラップ ラストスタンド オペレーション2 アイスクイーン ディトー リンク ライン ブライト ウォーレン オペレーション3 兵営 チョーク スタート地点武器:なし 中継地点武器:フラシュグレネード、弾薬箱(小)3つ リーサルエンゲージメンツ ジエンド スタート地点武器:ランサー・ハンマーバースト・ナッシャー、弾薬箱(大)3つ 中継地点なし、直進して敵の大群を処理すればゴール。左右の分かれ道は武器庫。 乱闘 腐敗 オペレーション4 誤動作 待ち伏せ 猛攻 ゲートキーパー 中継地点後にメイトリアークもしくはスナッチャー 脱出地点にスワーマック スプリット スタート地点武器:なし 中継地点武器:エンバー・トルクボウ、弾薬箱(小)3つ ガーディアンが事あるごとに出現。エンバー祭り。 ミスト
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Horde Horde プレイヤー名から左のキャラクターのアイコンが別のキャラクターになる。 パウンサーが急に大人しくなり、攻撃して来なくなる。 マップ:Forgeにて、フロックが地面下に潜り込んでしまい、攻撃できなくなる。 ジャックでファブリケーターを覗くと武器ロッカーとフォージしか作成できないのにもかかわらず、全ての防衛設備が表示される。バリアを選ぶと代わりに武器ロッカー、デコイでフォージが作成される。他の防衛設備を選択しても何も起こらない。 Coopで3人同時に扉を通過するシーンで誰かが扉の先で動けなくなる。残る2人が先に移動すると自動移動で直るが、次の扉が近い場合は詰むのでやり直し推奨。 Hordeのアサイラムステージで、鉄道線路のそばに武器ロッカーを設置すると、かなりの確率で高速で通過する鉄道に破壊される。 バーナーで回復しても、赤い設備状態(ボスなどに破壊されないように壁などにめり込ませて無効化させるときの表示)になるが、それ以降は動かすことも黄色の状態でないと自然と消えることもない。
https://w.atwiki.jp/rktnpaku/pages/37.html
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https://w.atwiki.jp/rktnpaku/pages/27.html
https://w.atwiki.jp/gurazeni-fan/pages/23.html
検証中の選手です。1コマだけなど、チームがわかりにくい選手のページです。 わかり次第、球団ページに移していきます。 3 和田 野手 ????????? ??歳 ???? R-R ?????(3) ある一コマに登場。4500万円の野手。不明。 野手 シャープホークス? ??歳 ???? R-R ?????(3) ある一コマに登場。5000万円の野手。不明。 野手 ????????? ??歳 ???? ?-L ?????(3) ある一コマに登場。3200万円の野手。不明。 投手 神戸オックス? ??歳 ???? L-L ?????(3) ある一コマに登場。500万円の投手。不明。 金山 野手 ????????? ??歳 ???? ?-? ?????(4) 凡田が打ち取った野手。名前のみ登場。 5 真辺 三塁手 ????????? ??歳 ???? R-? ?????(5) 大野の打席でサードを守る。 50 糸井※ 外野手 ????????? ??歳 ???? ?-? ?????(5) 徳永「守備に売りが無ければ」のコマに登場 8 中村※ 野手 ????????? ??歳 ???? ?-L ?????(12) 変化を取り入れた凡田の初対戦打者
https://w.atwiki.jp/gearhead234/pages/91.html
シナリオの訳し方 GearHead-2 版 初めに 翻訳上の諸々諸注意 訳す部分 各種コマンドの詳細name name_org desc msg Memo History Print Say rumor Prompt Hint_%id% 各種トークン英語版と日本語版共通のトークン 日本語版特有のトークン その他 初めに シナリオファイルとは GH2/series/ 以下にある各種ファイルを指します。 全てのシナリオはこれらの中にシナリオ記述スクリプトで書かれています。 日本語化に必要なのは、シナリオファイル中に存在する、メッセージ記述コマンドの部分を訳す事です。 各種コマンドの詳細は GH2/doc/ 以下にあるリファレンスに載っています。気になる方はそれをご覧下さい。 翻訳上の諸々諸注意 翻訳の方針は、基本的に l0ugh版シナリオの訳し方 GearHead-1 版と同じです。 固有名詞は、基本的に英語のままとします。 一般名詞は、日本語もしくはカタカナ語にします。 訳語は、基本的には l0ugh版シナリオの訳し方 GearHead-1 版から変更しません。 画面からはみ出してしまう場合は、画面内に収まる様に大幅に変更する事があります。 いわゆる「半角カナ」を使うと、貴方がお使いの OS 以外では正しく表示できない場合があるので、使用禁止とします。 世界観に関わる、とかでなければ、できるだけ初めての人にもなんとなくでも判る言葉の方が良いでしょう。 ヤフオクネタや 2chネタや したらばネタは、「世界観を壊す」と言う事で撤廃されました。→ スレ2号機 あんまりまともすぎる言葉や、格好良すぎる言葉は、「世界観に合っていないかも」と言う意見が過去に出ています。ビミョーにインチキ臭い様な気がする位が丁度良いらしい。 もしかすると10年20年使われ続ける事になるので、時事ネタを使うと後々寒い事になるかも知れません。 メッセージ長の 255bytes 制限は無くなりました。 訳す部分 訳す必要のあるコマンドは Name ほげほげ Desc もげもげ Msg ぽげぽげ Rumor ふー Prompt ばー Hint_%id% ばず と書かれている部分です。 実際に表示されるのは で囲まれた内部にあるテキストです。 訳す際には、まずオリジナルの訳したい部分の頭に % をつけてコメントにします。 次に、同じコマンドで日本語に訳したものをくっつけます。 これだけです。具体的には Prompt1 I ll do that. とかかれた部分を訳すには % Prompt1 I ll do that. Prompt1 私がやります。 といった具合に翻訳したテキストを追加します。 Name を訳す時は name_org の追加が必要になります。 Name Right Pod Mount と書かれた部分を訳すには % Name Right Pod Mount name_org Right Pod Mount Name 右ポッド砲架 といった具合に、原語のままの name_org と翻訳した name を追加します。 コマンドを間違えるとシナリオが正常に進まなくなるので気をつけてください。 すでに訳されている各種ファイルも参考になると思います。 なお、% で始まるコメント行は、文章校正やデバッグを行う時用ですので必須ではありません。 各種コマンドの詳細 それぞれのコマンド別に訳し方を説明します。 name name_org 物品の名前が書かれています。 name には翻訳した名前を、name_org には英語版での名前を、それぞれ書きます。 画面表示には name が、スクリプトからの名称検索には name と name_org の両方が、用いられます。 メッセージ内に # が含まれている場合は、# の部分が「NPC名っぽいランダムな名前」に書き換えられています。 出典:ソースコードの playwright.pp の PrepareQuestSceneElement()。 desc 物品の解説が書かれています。 msg その他のメッセージは全てこの msg で表されます。例えば、NPCの発言、ナレーション、メール、etc... これらメッセージには番号がついており(例 Msg1 , Msg2 ,Msg3-2)、近辺のスクリプトで Memo 1 , History 1 , Print 1 , Say 1 などと指定されています。 Memo Memo はメモに書かれる文字列を指定します。 基本的にはそっけない感じに訳しています。 例) Hogye 村の Hyolee に Atomic War Club の捜索を依頼された。 History History は個人の歴史に追加される文字列を指定します。 訳の方針は Memo と同じです。 Print 画面下部のメッセージエリアに表示される文字列です。 状況で適当に判断してください。 Say NPC の発言です。発言者の性格(CharDesc や Job で指定されています)に沿う様に訳してください。 rumor これは噂です。 GH2/gamedata/rumors.txt のテキストが後ろにくっついて表示されます。 そうなっても不自然ではないように訳してください。 注意点としては、最後に句読点をつけないようにすることくらいでしょうか。 Prompt これはプレイヤに与えられる PC の返答の選択肢です。 これは PC の台詞に近い扱いなので、そのつもりで訳してください。 メッセージ表示エリアの問題で、半角75文字(全角37文字)を越える部分は表示されません。 後述の各種トークン展開後に、全角文字なら37文字までになるように、工夫してください。 Hint_%id% メッセージの中に出てくる \HINT %id% が、HINT_%id% の内容に置き換わります。 メッセージの中に \HINT_MEMO %id% が出てくると、HINT_%id% の内容に置き換わると共にメモにも追加されます。 また、 の内容にコロンが付いている HINT_%id% %id1% は、HINT_%id1% の内容に置換されます。 出典:arenascript.pp の PlotHintString()。 各種トークン メッセージの内容に広がりを持たせる為のトークンとして、以下の物があります。 英語版と日本語版共通のトークン コマンド 説明 \OPR %4% 対象を指す代名詞に置き換えられます。「彼/彼女を」 \SPR %4% 対象を指す代名詞に置き換えられます。「彼/彼女」 \PPR %4% 対象を指す代名詞に置き換えられます。「彼/彼女の」 %N ランダムに gamedata/nouns.txt の一覧にある名詞に置き換えられます。 %A ランダムに gamedata/adjectives.txt の一覧にある形容詞に置き換えられます。 %T ランダムに gamedata/threats.txt の一覧にある悪口に置き換えられます。 これらは NPC や PC の台詞のみでなくメールなどでも機能します。 日本語版特有のトークン キャラクタの性別ごとにメッセージを用意することは出来ません。よって、どうしても中性的な訳が増えてしまいます。 そこで、下記トークンを用いる事で、一人称、二人称、語尾などを、キャラクタの性別や性格や年代に応じて選択させます。 書き換え後に用いられる語は gamedata/utf8_pgt.txt を参照して下さい。 コマンド 説明 %JF 一人称に置き換えられます。 %JS 二人称に置き換えられます。 %JG 文末にくるような言葉に置き換えられます。 また、GearHead-2 日本語版ではさらに多くの表現に対応するためのトークンが追加されています。 それらの追加トークンについての詳細は、GearHead-2 人称/語尾トークン詳細 を参照してください。 これらが機能するのは、NPCやPCの台詞のみです。メールの文章でも使用する事ができます。 メール中で %JF, %JS, %JG を使用する場合、メール送信を行うスクリプトにて「SetNPC E1 Email d5」の様に、誰がメールを送信を行ったのかを SetNPC コマンドにて指定して下さい。 なお、%J*系と %N, %A, %T のトークンに限り半角スペースを空けずに連続して書く事が可能です。 例:%JF%JG_T%JF、%JF%JF。 他には以下の物があります。 コマンド 説明 %JA ランダムに gamedata/utf8_modifier.txt の一覧にある連体詞に置き換えられます。 これらは NPC や PC の台詞のみでなくメールなどでも機能します。 その他 訳語の決定している固有名詞等の一覧は以下の通りです。 j_gh2_translation_table.txt GearHead-1100.I18N/doc/j_comparison_table.txt GearHead-1100.I18N/doc/j_translation_table.txt
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