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パーム=シベリア ハンター。 キメラ=アント討伐隊。 強化系能力者。 22歳。 ノヴの弟子で、ノヴに対して執拗な愛情を注ぐヒステリックな女性。 普段はボサボサ髪に血走った表情で非常に不気味な印象を与えるが、素顔は好色のビゼフ長官の目に留まるほどの美人である。 討伐隊人選の時に、NGLへ入国するためゴン達に接近する。 モラウの弟子であるナックルとシュートを忌み嫌っている。 敵の潜む東ゴルトー王宮に「シンカー・ベル」という偽名で潜入する。 その任務は、王と護衛軍を見ることで監視能力の発動条件を満たすことである。 潜入以来完全に消息を絶っていたが、その後ピトーに発見されたため機密保持に自殺を図るも失敗、キメラ=アントの兵隊として改造される。 変化後のパームは頭部に水晶が埋め込まれ、魚の鱗のようなもので手足が覆われている。 能力者としての素質はそのままに王の兵隊として改造する実験体として記憶と感情をつなぐ回路を破壊された。 結果として人格は残ったが、憎しみを抱いていたキルアに襲い掛かる。 しかし、ゴンを思いやり涙を流したキルアの影響で正気を取り戻す。 改造後は自身の系統に最適とも言える「発」を有しておりキルアも「攻撃力は自分より上」と言うほどである。 正気を取り戻した後は討伐隊に合流し、薔薇によって王が死ぬまでの時間を稼ぐためにコムギを交渉に利用しようとする。 しかし、王が既に野心を捨てていることと、コムギに会いたいと純粋に願っていることを知り、そしてキメラ=アントの本能に苦しみながらも王の動向を監視することを条件に再会を後押しする。 その後能力で監視を続け王の死を看取る事になる。 淋しい深海魚(ウィンクブルー) 自分の右目のみで直接見たことのある者を水晶玉に記憶し、左目だけで視ることで現在の動向(*1)を水晶に映し出す能力。 視えるのは相手の「本体」であり、鳥瞰風景(*2)となるため、相手の周囲も同時に監視できる。 3人までの動向を同時に捉える事が出来、水晶に画面分割して表示される。 4人以上を右目だけで見た場合は古い順から視えなくなっていく。 「記憶」も「発動」も、片目で視ることが条件になっており、両目で視ている際には能力は発動しない。 人間時は水晶玉を介して「視て」いたが、このときは両目で視ていた。 なお、水晶を介して見る場合には、台座の不気味なオブジェ(*3)に自らの血を捧げなければならない模様(*4)。 また、改造前は師匠のノヴに自分が許可した場合以外の使用を禁じられていた(*5)。 暗黒の鬼婦神(ブラックウィドウ) キメラ=アントに改造されたことによって得た強化系の能力。 毛髪で全身を覆い、帽子を被った貴婦人のような姿に武装する(*6)。 強堅な毛髪の鎧は防御としての役割はもとより、怪我を気にせずくり出せる拳による殴打に本領を発揮する。 パームはもともと武闘派ではなかったが、合金製のヨーヨーを瞬時に破壊する攻撃力と卓越した体術でキルアを防戦にさせるなど、元々強化系能力者である彼女にとっては相性の良い能力である。
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8頭身程の長身に、クルタ族の様な民俗調の服を纏った 能面の様な顔との形容からかアニメ版は色白の肌、隻腕(旧アニメ版では、規制により左腕は、失われていない描写)原作,旧アニメでは左側に癖が付いているような髪型で髪の色は、深緑(新アニメでは、全体的に外ハネになり、くすんだ淡い黄緑…ほとんど銀髪になっている)等が特徴の天空闘技場200階クラスの闘士。 性別:男性 恐らく、変化系能力者。 声優 旧:永野 善一 (ながの よしかず) 新:竹尾 一真 (たけお かずま) 別名:「新人ハンター」 作中で勘違いされている描写は無いがファンによる勘違いがあった事で有名な表現:新人ハンター…“天空闘技場200階クラスに上がって来た新人を、狙う闘士”という意味であって正式な ライセンスを持つ プロになったばかりのハンターでは無い…と、ややこしかった為か、新アニメでは「新人潰し」に変更されている(もはや悪口である)。 200階クラスの洗礼を受け、左腕を失った事で、念能力に目覚める(…ただし、その描写は無い為「元々隻腕」とする考えもあるが、念による攻撃(洗礼)で、あの左腕が発現したのは確かである。左腕を失ったとすると、天空闘技場に滞在していた時期(戦闘準備期間ギリギリの試合だとしても2年未満)からして【カストロ(虎咬拳)による切断】の可能性が、最も高く見える。 旧アニメでは左腕は健在だが、手首から上を動かす描写は無い(怪我やその後遺症を示唆していたのだろか?)。 一生の富と名声を得られるとして、フロアマスターになる為ギドやリールベルトと共に対戦相手に、勝ちを譲らせる目的での、誘拐・脅迫などの卑怯で姑息な手段を取るも、キルアに見つかり逆に脅迫を受け、闘技場を去る事になる。その際リールベルトに電話で、キルアから感じた実力の差を「闇の世界で生きてる奴の目だ」と伝え、気を付けるよう助言しているが(大雑把というか自信家というか自信過剰な)リールベルトにはイマイチ伝わっていなかったようにも… 最終戦績は、少なくとも7戦2敗… 又は、8戦3敗…(キルア戦の前に5勝している事以外不詳だが、キルアの後ゴンも不戦勝している為キルア戦で4敗目は、ありえない…ゴン戦で4敗目の可能性は、ありうる…左腕を失った際は、敗北している可能性が高く、相手がカストロなら尚更…カストロは、ヒソカ戦まで連勝しているのだから…)キルアに脅されたとはいえ、サダソの諦めの良さからしてゴンに負けた場合、8戦4敗で失格…だったのかも知れない。 左腕を失っていないせい?旧アニメでは モニターに「SADASO 5-0」と表示されるシーンがある為、洗礼を受けた際も勝っている事になってしまい、かなり強い事になる…のかも知れない…よって旧アニメ版の最終戦績は、7戦2敗。 …天空闘技場を去って以降の消息は不明(ゲームでは登場している…)。 念能力 『見えない左腕』 (ミエナイヒダリウデ) ※正式名称不明。ゲーム、カードなどの商品化の際この名称が用いられる事が多い。 ※作中にてダフ屋が、そう表現したのみでサダソ自身が言った言葉では無い。 ※サダソが唯一、左腕について言ったのは、『オレの能力』という表現だった。 ※恐らく「見えない」が、サダソの左袖が動く事から「左腕だろう」という事での愛称。 200階クラスで受けた洗礼により失った『左腕の付け根(※服の左肩部分がずり落ちていない事からして少なくとも肩の辺りまでは、あるものと思われる)』部分から、オーラを『左腕の形』に、変化させている。 腕の部分は不明朗だが(広めの作りの袖を通って)袖口から出ている、手首辺りから先…掌(てのひら)は、人間を包み込めるほどに巨大で…指先は、人間の…というより、獣や鬼などの様な印象を受ける。 ※『見えない左腕』についての詳細は、 使用シーン(の少なさ)から、不明。 ズシを誘拐するシーンでの(原作の)効果音から『対象を握り締めて、体の自由を奪い、失神させられる程の力がある』ようにも見受けられるが、ズシが痛がっている描写は無く…怪我や後遺症も無かった事からして、物理的な力や、毒などで体を麻痺させる攻撃では無く『左手で包み込んだ対象を強制的に絶に出来る技』である可能性が、高い。 また、ズシが(背後からだったとは、いえ サダソが近付いて来ていた事にも)掴まれている事にすら気付いていない様子から『見えない左腕』には、気配が無く…サダソが、すでに「隠」や「纏」を使える可能性がある。 戦い方 戦闘シーンは、(一切)無いものの…ダフ屋がキルアに、訊かれた際の話「こいつ(サダソ)の見えない左腕につかまったら最後」という事からして他の闘士の様な肉弾戦などの(打撃や流血といった)派手なバトルは、展開されていなかった模様。 性格 フロアマスターになる為、卑怯な手段を使い挙げ句、逃げ帰り…雑魚中の雑魚の烙印を、押されがちだが…総合的に見てみると、『切り替えが早い』(変化系 きまぐれ?)。 キルアに殺されずにすんだのは、単に「恐怖で動けなかった」だけでは無く、判断力と分析力に長けていた…と言えるのではないだろうか(そこが雑魚だと言われれば、仕方が無いが…)。 キルアの事を忠告する辺りは、『仲間思い』(一途…とまでは行かないが、強化系寄り)な一面もある。 旧アニメでは、リールベルトに(ゴンとキルアにビビっているのかという趣旨の)挑発された際(怪訝な様子で)自らを「慎重派」だと言っていた。 口調 一人称:オレ 新アニメでは、終始ややカタコト気味に、語尾に不自然な『…ね』が付いていた。→それについて「クルタ族説が濃厚になりカタコトにされたのでは」との見方もあるらしい… 原作では、子供のような…或いはチャラついた話し方(~しなよ等)…悪役にしては、柔らかい印象。 原作の第一声「みたいね」により一旦(オカマ…又は)女性ではと思ったという話も… からかったのか、普段から(誰に対しても)なのか… ゴンとキルアに堂々と『ちゃん』付けしていた(が、誰も指摘しなかった)為「普段から誰に対しても」なのではないかとも言われている。→ギドちゃん、リールベルトちゃん等 敬称だと思っている説 ※リールベルトに電話しているシーンでのみ、男性らしい口調になっている(~だったぜ … 殺されたくないからな等) その他 原作初登場時からファンによる仮説『サダソ クルタ族説』がある(主に、服装・名前の珍しさ・他にいない独特の顔つきから、純血では無くハーフなのでは等)。0巻により(クルタ族に、多民族から嫁いで来た者や、その子供は目が緋色にならない等)濃厚になった etc… そもそもサダソは、要素の多いキャラクターなので、クルタ族で無くても良いのだが…全く悪気の無い話としてサダソの民族衣装から「クラピカに仲間が生き残っていたって良いと思う」との考え「クラピカは唯一の生き残りだから良いのであって…」と、サダソがクルタ族の生き残りである必要は無いとの否定的な意見もある(後述)。 『サダソ クルタ族説』については、クラピカファンの極一部からのバッシングによりトラブルも多々…考察への削除依頼やサイトへの苦情による閉鎖に及んだ事も…主に「クルタ族は美形なので、サダソがクルタ族であるはずが無い」との理由。外見について言うなとの意見に「サダソでは、戦力にならない」と、俗に言う「イラナイコ」扱い…そういった経緯(半ば迫害)の中でも「現に服装がクルタ族に似ている為、浮上する仮説」であるとされたが「クラピカの服に似ていないのでクルタ族説を唱えないで欲しい」との意見から、一時言われなくなっていた。 「確かにクラピカの服には似ていないが不思議とクルタ族に思えるキャラクター」扱いをするサダソファンの幻想だとの考察潰し的な意見もあったが「0巻」により(クルタ族の森や長老宅の家具・内装が異様なまでにサダソの服に見られたあのクルクル模様だった為)コレはもしやと言われている(叩かれる為、考察記事・サイトが少ない)。 服装について、「何枚着ているのか・あの帯は、修行用の重たい物だったりするか・太股辺りの(5~6角形の)穴は、なんなのか・なぜ、首元のみ立体では無いのか・左腕を失った時の服の袖は、クルタっぽかったのでは」等…ファンが気を揉む(?)デザインとなっている。旧アニメでは、帯?の上は、完全な前開き…左腕は(骨折した時…あるいは侍の様に)吊った状態で、手首から先は動かせる描写が見られた。 服装では無いが「0巻に登場する…劇場版とは異なるデザインの目薬の容器…コレがサダソの服のデザインと酷似している」為サダソとクルタ族の関連は濃厚という見方もある。 明言されていないが、サダソの左腕を奪ったのは、カストロの技(虎咬拳)ではないか?と(ヒソカ対カストロ戦以来、カストロが執拗なまでに、腕を切断したがった描写から)推察されている。 『見えない左腕』の名称 技名に関して ギド、リールベルトから考えて音楽関係又は、干支絡み【ギド:竜巻独楽(たつまきごま)→たつ→辰…リールベルト:双頭の蛇(ツインスネイク)→蛇→巳…そして、カストロ:虎咬拳(虎→とら)→寅】で、サダソはうさぎ(兎→卯)(という漢字に、カタカナのルビ)なのではないか?と予想されている。が、そこから派生した…天空闘技場の新キャラクターが4人だった事から四神ネタ…【カストロ→白虎…ギド→青龍…リールベルト→玄武】で、サダソは朱雀…という漢字が入るのでは無く「復活」等の表現が使用される)のではないか?説もある…が「うさぎ派」には、嫌がられている。 また、どうせもう出て来ない派からは「ズシを握る→寿司」等 全く興味を持たれていないようす。 サダソがゴンに対して言った「絶対 君と戦う」という発言が伏線で、いつかゴンと戦う(敵対又は、共闘する)のではないか?と考えているファンもいる。 試合開始前の控え室で(原作では試合開始10分前に)キルアに脅され急遽、天空闘技場から逃げ出すハメになった割に、誰にも見付かる事無く控え室を抜け出し、自室に戻り荷物を持ち出し、天空闘技場を後にしている…(原作では、描かれていない部分について…旧アニメでは、すぐに捜索されたもようで自室が、もぬけの殻と表現されていた他、私物を残さない等 徹底していたのは、当時のスタッフに「具現化系」(神経質)だと勘違いされていた為?…ただし、新アニメでは、翌日になっても「タイムアップ」扱いで行方不明扱いにすらなっていないようす…) というか私物…リュックに入る量…。 キルアに感じた絶望について「自分が食われる立場の生物」との発言が伏線で、キメラアント編で食べられたのではないか?という憶測があるが、一応その描写は無い(食べられていない確証も、無い)。一部ファン?には「転生他チャンス」等と「女王に食べられて欲しい」との意見も… アルカの髪飾りに、サダソ似の顔が付いている・サダソの他にいない「独特の顔」がナニカと似ているので暗黒大陸と関係があるのでは?と、ファンの間で言われている。 顔付きから(洗礼で)「目にもダメージがある」等の設定が書かれている事もあるが、そういった描写は、一切無い(ゴンが受付で日付を書くシーンにて2m程離れている紙を見ようとしているので、「視力に問題は無い」のではないだろうか。) 旧アニメオリジナル…《サングラス》について…旧アニメでは、天空闘技場を去る際に目元を完全に覆うサングラスに着用していた。恐らく変装の意味で、アニメスタッフの愛情…あるいは、遊び心と思われるが、このサングラスからの憶測で「目にもダメージ」となった可能性は、あるものの…杖等使わずに歩いている為、このシーンのせいとは言い切れない。 「国内外を問わず」(グローバルに)サダソを「かわいい」(あるいは「美人」等)というマニアが存在する。 ※ファンの描いたイラストからの判断 逆にその外見(顔)について不必要なまでに悪く表現される事があり、旧アニメでは顔を能面のようだとする表現の際「薄気味悪い」と付け加えられている他 能面との公式な表現から「仮面を被っているようで不気味」「不細工」の類の意見もある。 アルカ(もといナニカ)とのコラージュが『最短w』とされている。 その能面顔によく似たキャラクターが「0巻」に登場する…冒険活劇らしい「D(ディノ)ハンター」という本の登場人物とも取れる「RPGの神官のような姿」のキャラクターの顔がほぼサダソである(大きな垂れ目)。 顔というとポケモンの「フクスロー」がサダソと…とてもよく…なんとなく似ている。ダメージを受けた際や『なでなで』時の表情が、特にサダソである(断言)。 サダソの顔について、アルカイックスマイル(アルカの名前の由来とされる美術用語…微笑みをたたえたように見える表情の表現)が人気の秘密(※コアなファンが居る理由)だと分析(記事)がかつてあった。猫の瞳をキレイと思うか不気味と思うかのような個人差だとされ、サダソの顔がモナリザのような扱い(=サダソの顔を美しい,魅力的と感じる人も居る)との内容だったが【知的障害により笑顔の人を信じてしまう判断力の無い人が居る】との執拗な荒らしに遭い、現在は削除されている。 よく由来が不明と言われるサダソという名前について、どこかで見た字面だと思ったら競走馬の「ソダシ」だったというネタ?が近年あった…ソダシは「アルビノでは無いが白い馬」である。 名前の由来については、単に字面かららしいが植物のサンダ-ソニアではないか?との考察がある。サンダ-ソニアの花言葉は「祖国を想う」「望郷」「愛嬌」「福音」など ゲームでの活躍 仲間には、ならないが付いてくる… 攻略本によると「サダソを盾にして進もう」(なぜか敵に攻撃されない…「あったぞ…あーーーっ」で通じるファンも多い)幻のグリードアイランド 天空闘技場を去りマフィアへと流れ…念を使って幹部にのし上がった設定で、キルア編に登場する…それぞれの決意 有を滅する虚無の剣(ゆうをめっするきょむのけん)という技を使う設定がある等かつてのゲームでは、スタッフによるオリジナル設定が多いがグラフィックは、原作7巻(56話)からの物が、大半を占める。新アニメ以降の技は「見えない左腕」に統一されているがオリジナルのイラストが起用され、ファンを喜ばせている。主に、不敵な笑みを浮かべた立ち姿。 最新の物だと「見えざる左手」というのもある…。
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魔法少女リリカルなのはSTS OF HUNTER 第十話「鎧竜」 唸る轟音と時折広がる爆風。響く金属音と弾かれるような鈍い音。 保護施設だった場所にて狩人ドクと黒鎧竜グラビモスは戦う。 唸りながら迫る尻尾の攻撃をガンランスの大きな盾で防ぎ、砲撃の反動とバックステップで距離をとる。 「やれやれ…!やはりソロはかなり堪えるな…!!」 顎へとつたう汗を手で拭い、構えなおすドク。その表情は苦痛で歪み、汗がにじみ出ている。一方のグラビモスはまだ余裕のようだ。 さすが黒く、硬く、強くなったグラビモス。一筋縄にいかない…というよりかは、下手すると負ける。 そんな相手を一人で狩るということは相応の覚悟と腕とどんなことでも動じず、耐えられる忍耐力が必要。ドクはそのすべてを持っているつもりだったが一つ失敗をした。 左手に握られている銃槍を見て舌打ちをする。その銃槍は「ディープフィッシャー」。もう一段階強化すれば「リヴァイアサン」という最終形態になる。 「君が通常のグラビモスならばガンチャリオットで歓迎したものを…。」 そう呟いたって目の前の相手は黒い。本来の弱点である龍属性が効かないのだ。となると次に効きやすいのは水属性。だからドクはこれを選んできた。 しかし、それが失敗だった。いまさら後悔しても遅い。……だったら?もちろん、それでも狩る。 「さぁ、どちらが倒れるか持久戦(我慢比べ)といこうじゃないか!!」 弾丸をリロードして唸り声を上げる黒鎧竜の元へと、走る。 頭に思い浮かべるは七人の愛娘達の姿。 グラビモスはこちらへと走ってくるのに対し、ドクは急に足を止めて盾を構える。無論ぶつかる両者。盛り上がる地面。 刹那、ドクの右手につけた籠手の隙間から赤い光が漏れ出して一瞬だが魔法陣が展開。グラビモスの巨体を、止めた。 続けて盾で顔を殴る。わずかに怯み、顔面に砲撃を見舞う。至近距離からの砲撃にも関わらず顔は煙を纏うだけで何も効いてないようだ。 顎の攻撃を盾で防ぎ後方へと押し返された。 続けて突進。ドクの二度目の対処は、ためらわず走る。5m…4m…、距離が縮み、ドクが軽く地面を蹴るとスライディング。綺麗にグラビモスの真下をすり抜けた。 ただすり抜けたわけじゃない。槍で腹を斬る。否、甲殻を削ると言ったほうがいいかもしれない。刃は肉を斬らず、鋼鉄のような甲殻を削っていく。 グラビモスは停止。ドクは立ち上がり様子を伺う。やはり効いていない。 「ならば……。」 目を細め、腹部をじっと見つめる。ディープフィッシャーをしまって懐へ潜り込み、腹部を殴る。 魔力も込めていないし特別なものなんて入れてない。ただ殴っただけ。ドクは一点、不自然な部分を見つけた。 「ここか…っ!!」 すばやくディープフィッシャーを取り出して不自然を感じた部分を突き刺す。刃は甲殻のわずかな隙間を通り、肉を刺す。 滴り落ちる血をドクは見逃さない。すかさず砲撃を撃ち込んだ。 さすがに効いたらしくグラビモスは悲痛な咆哮をあげた。しかしこれがガス噴射の引き金となる。 突然身体のいたるところから赤いガスが噴出。ドクの全身を取り巻いた。 吹き飛ぶドク。白衣は完全に燃え尽き、全身から黒い煙が出ている。立ち上がるが身体は震えている所を見ると、かなりのダメージみたいだ。 「ガードしてもこれかね…。思い切り危険じゃないか。だがな…。」 ポーチから回復薬を取り出して一気に飲み干し、空になったビンを投げ捨てる。 続いてガンランスの弾をリロード。グラビモスの突進を防御して動きをとめたところで先ほどの箇所をまた刺す。 今度はただの砲撃じゃない。何か空気が抜けるような音が響いた後、静止。 「私も…引き下がれないのだよっ!!」 爆音とともに「竜撃砲」が放たれる。 「ねぇ、ノーヴェ、あのドクってやつ大丈夫っすかね?」 「アタシに聞くな!くそっ…!」 ドクとの激戦を残っていた施設の一部分の窓から見ているノーヴェとウェンディ。ウェンディは不安そうな表情に対しノーヴェが悔しそうな表情。 戦闘できない歯痒さ、苛立ち。何もかもが混ざり合ってやりきれない気持ちだ。 横を向くとドクの部屋になにやらうごめく影。 ノーヴェは恐る恐る近づく。そして 「何やってる!!」 思い切り開けるとそこには以前自分達が着ていた蒼いボディースーツに身を包んだチンク・セイン・オットー・ディエチ・ディードの五人だった。 「み…皆…!?チンク姉まで…!?」 全員でドクのアイテムボックスから武器を漁っている。頬を掻いて少し唸っているチンクが前に出て理由を話し始めた。 「こういうことをしてはいけないとは思ったのだがな…。私というやつは、やはり見てるだけはどうしても嫌らしい。」 続けてほかの者達も口を開く。 「右に同じ。やっぱり何かお手伝いしないとね。」 「僕も…ほぼ同じ理由かな。」 「何故かは知らないけど、あの人を死なせちゃいけない気がする。」 「後味悪いのは、嫌だから。」 「皆…。」 ノーヴェはウェンディと目を合わせ、二人とも頷く。 「悪いけど、借りるとするか!」 ノーヴェとウェンディもアイテムボックスを漁り、武器を取る。皆自分が扱えそうな武器やアイテムを選んで取る。 理由はただ一つ、「あの人を助ける。」何故こんな考えがあがったのか、と聞けば少女達は「そうしなきゃいけないような気がしたから」と言うだろう。 少女達は誰かに言われてるからでも、自分がそうしたいからでもない、心の奥にある本能に従ってると言うべきだろうか。 チンクが選んだのは己の以前の武器からだろうか。投げナイフ一式。普通の投げナイフから麻痺投げナイフまで。 セインは中々自分に合うものがない、と騒いでいたが片手剣「オデッセイブレイド」で落ち着いた。 オットーも色々と悩んだ末にライトボウガン「繚乱の対弩」。 ディエチは自分のもともとの武器に近いもの。つまりヘヴィボウガン「バストンウォーロック」に決めた。 ディードは以前の戦闘スタイルがツインブレイズ、双剣であるため案の定すぐに決まった。水属性の「ギルドナイトセーバー」。 ウェンディはディエチと同じへヴィボウガンを選ぶ。その名は「ヘビィバスタークラブ」。 ノーヴェはかなり悩む。悩みに悩んで共通点は打撃。ということでハンマー「イカリクラッシャー」に。 七人の少女は皆顔を見合わせて頷き、ドクの部屋から飛び出してドクを助けるために外へと向かう。その途中でギンガとばったり遭遇。 皆顔をゆがめてなんとか突破できないかと考えてるうちにギンガは後ろを向いて予想外の言葉を発した。 「どうしたの?早く行くわよ?」 不敵に笑うギンガの手には相棒「ブリッツキャリバー」が握られ、光っている。 笑顔に変わりギンガの後についていく少女達。外では、激戦が続く。 「ぐ…ぐぅ!?」 吹き飛ばされて施設の瓦礫をぶち抜いて埋もれて、なんとか立ち上がったのはドク。 グラビモスは腹の甲殻を少し失って赤い筋肉を露出させながらもまだ余裕といった面持ちでドクを睨んでいる。 それでもディープフィッシャーの弾丸をリロード。グラビモスに向かっていく。 「おぉぉぉぉぉぉっ!!」 ディープフィッシャーの刃がグラビモスの赤い筋肉に突き刺さり、鮮血が飛び散る。 その瞬間低く構えて巨体から赤いガスが噴出。それも予測していたかのようにドクは盾を前に突き出しながらバックステップ。 再び突撃しようとしたところに黒い鉄球のようなグラビモスの尻尾が衝撃を与え、ドクの体を吹き飛ばした。 地面を転がり壁に叩きつけられて吐血。顔を上げた先には明らかにブレスの体勢に入っているグラビモス。 「右手を……使うか……!?」 右手に手をかけた瞬間ドクの横を影が通り過ぎ、その影は紫の光を射出してグラビモスを怯ませた。 影が離れると同時にまた別の影が通り過ぎる。一つの影は一本の剣で腹を斬り、二つ目の影は巨大な鈍器で顔を叩く。三つ目の影は二本の刃で腹を裂く。 次にナイフがグラビモスの巨体に刺さり、痺れさせて続いて弾の嵐。 収まるとドクの回りには八人の少女。ドクはつい笑みを零し、その笑みを隠すように兜を深く被って顔を見せないようにした。 「ドク、大丈夫ですか?」 一人はリボルバーナックルを装着し、バリアジャケットに身を包んだギンガ。 「まったく、お前も無茶をするんだな。」 フフ、と微笑み麻痺投げナイフを構えたチンク。 「ここはお姉ちゃん達に任せとけ!」 オデッセイブレイドを手で弄び、ウィンクするセイン。 「……撃てた。」 ちょっと意外そうに繚乱の対弩を眺めて、少し嬉しそうにドクのほうへ顔を向けるオットー。 「へ!少しの間、武器借りるぜ。」 イカリクラッシャーを肩で背負い、不敵な笑みを浮かべるノーヴェ。 「これでお手伝いできるかな?」 バストンウォーロックを持ち心配そうにドクを見るディエチ。 「大体の銃はトリガーを引けば撃てるっす!ね?ドク?」 ヘビィバスタークラブを構えて満面の笑みを浮かべるウェンディ。 「ドク、貴方を助けに来ました。」 ギルドナイトセーバーを持って一見無表情だがどこか柔らかい雰囲気を出しているディード。 そんな彼女達を見てドクはまた笑みを零す。兜をこれでもかというぐらい深く被ってなんとか顔を見せないようにし、立ち上がる。 「すまないな。こんな私に付き合ってくれて。」 構えなおしてドクは叫ぶ。 「さぁ、第二ラウンドとしゃれ込もうではないか!!」 そして、少女達とともに走る。 「くっ!背中硬い!!」 「セイン!!ヤツの腹は比較的甲殻が薄い!!そこを狙え!!」 「うぉおおらぁぁぁっ!!」 「GJだノーヴェ!スタンしている間に一斉射撃!!」 「「「了解!!」」」 ナンバーズとギンガの参戦によりなんとか形勢を保ったドク。しかしグラビモスのタフさは尋常ではなく、これでもかと攻撃を加えても身を少し震わせるのみ。 ディープフィッシャーも竜撃砲を撃ちすぎたために少しオーバーヒート気味で本来なら冷却完了の時間を過ぎても蓋は閉まらない。 完全な我慢比べの戦いへと化した。 それでも「魔法」というものが加わっただけで形勢は傾きつつある。あと一押しといったところだ。 しかし形勢もグラビモスの咆哮で見事に変わる。ついにグラビモスが『怒った』のだ。突進の体勢に入り、皆は避けようとするのだが… 「速いっ!?」 突然グラビモスのスピードが上がった。黒い巨体がチンク、セイン、ノーヴェ、ディードを襲う。 「うわぁぁぁぁぁぁっ!?」 悲鳴を上げて四方八方に吹き飛ぶ四人を見て残りの四人も援護に向かおうとするが今度の矛先はその四人だった。 顔を大きく上に上げて口の中に熱を溜めてから前に突き出し、口から太い熱線が吐かれた。 ちょうど逃げ遅れたウェンディを助けようとしてディエチがが飛び込み足に熱線が当たってしまう。 「あ……あうぅぅぅあぁぁぁぁぁっ!あ…足がぁぁぁぁぁっ!!」 足が黒く焦げている。ギンガは殺気むき出しの目でグラビモスを睨み、突撃。だがグラビモスはブレスの直後。体から赤いガスが。 気付いたときにはもう遅かった。全身が赤いガスに包まれて、数秒後に吹き飛ばされていた。 「うっ……くぅぅ…!!」 壁にもたれ掛かりながらなんとか立ち上がろうとするギンガだが前方には迫る黒い巨影。 そんな中、ドクの中で何かが、弾けた。 巨体が壁もろともギンガを崩そうとする刹那、雄叫びを上げながら男が間に割って入り、赤い魔法陣を展開させて巨体を止めた。 「……!?」 誰もが驚愕する中、ドクはついに兜を投げ捨てた。露になる紫の髪。 目が開かれ、金色の瞳でグラビモスを睨む。 ナンバーズはそろって口を開く。 「ド……ドク…ター?」 ”ドクター”と呼ばれた”元”ドクのその男は右手を横に凪ぎ、グラビモスを吹き飛ばした。 どこか貫禄に満ちたその風格と顔でグラビモスと対峙する。しばらくすると自嘲気味に笑い、呟く。 「愛しい娘は更正プログラムを受けていて、もう一方は獄中で暮らしている。だが立派に生を貫いている。 しかし私はどうだ。一部の人間の企みで食物連鎖という極限の中に投げ出されて、そして必死で。でもそのおかげで力を得た。 せっかく力を得たんだ……一度くらい、父親らしく娘を守ったっていいだろう?」 かつて次元犯罪者として名を轟かせた科学者、ジェイル・スカリエッティが、そこに立っていた。 戻る 目次へ 次へ
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魔法少女リリカルなのはSTS OF HUNTER 第十六話「危機」 なのは達は広場を歩く。 綺麗な木々、心地よい木漏れ日と風。 けど自分達はその場所で狩りをしている。なのはの手には相棒「レイジングハート」。 背中に背負っているのはジェイから受け取った。「鬼神斬破刀」。 「死なないで…。」 涙をこらえて歩いた。 私達が去った今、彼はおそらく生と死の境をさまよっているはずだ。 できることなら狩りなんてやめて今すぐ彼の元へ走りたい。駆けつけたい。 でも戻ったら彼はなんて言う?おそらくどうして戻ってきた、と自分をしかりつけるだろう。 だから早く終わらせてあの人の所へ向かおう。命が途切れてしまう前に。 「…あまりそう悩みこんでいると、戦闘に支障がでるぞ。」 ヴィータちゃんがそう言い聞かせてくる。 顔を見るとやっぱり悔しいみたい。表情が歪んでいる。 スバルとティアナだって同じだ。…そうだ、気持ちは皆一緒なんだよね。 だったら皆で、力を合わせて終わらせよう。そして早く命を繋ぐんだ。 ふと地響きが響く。その先にはティガレックスの姿があった。…さぁ、始めようか。 大きな咆哮。それはティガレックスもこちらを確認したということだ。 すぐさま突進。なのはが手で散らばって、と合図をするとスバル達は一斉に四方八方に逃げた。 横を通り過ぎたと思うと足でブレーキをし、またこちらに突進してきた。それも避ける。 それを数回繰り返すとやっと止まる。自然にティガレックスは囲まれる形に。 「一斉攻撃!!」 まずティアナとなのはが射撃、続いてヴィータとスバルが突進するという単調なもの。 しかしこの囲まれた状態だと避けるのも一筋縄には行かない。問題はティガレックスがどう動くか、だ。 ティガレックスは跳躍してティアナとなのはの攻撃を避ける。ここまでは予想範囲内。宙で無防備になっている巨体を狙うのが目的。 ここからの動き、なのは達の予想を超えた。 スバルがウィングロードを展開させてリボルバーナックルを唸らせる。 「うぉおぉぉぉぉぉぉぉっ!!」 突き出した拳を、ティガレックスは受け止めた。そして握り、後に突進してきたヴィータの方へと遠投。 二人とも巻き込まれ地面へと落ちた。 「うわぁぁぁっ!?」 「あぁぁぁぁぁ!!」 ティガレックスが着地する寸前にティアナとなのはが攻撃。しかしそれもダメージを与えることはなかった。 着地の寸前に腕を軸にして体を回転させて双方からの攻撃を綺麗に避けたのだ。 数回回転してから止まり、なのは達に軽く咆哮をあげた。 ふたたび砲撃を繰り出すが跳躍して避ける。しかしなのはは宙に舞うティガレックスの真下へと潜り込み 「ディバイィィィィィン…バスタァァァァァァッ!!」 太い桃色の閃光、ディバインバスターを放った。ティガレックスはそれを回避すること叶わず。 巨体は閃光の中へと飲み込まれていった。だがこれで終わったわけではない。それはなのは達も十分にわかっていることだし 何より相手の力量から見て、残念だがこれぐらいでティガレックスがやられるとは思わない。 後方に地響き。その方向に向くと身体の所々が赤くなり、鼻息を荒くさせたティガレックスの姿。もう一度、ヤツの逆鱗に触れた。 だが怯まず、二度目のディバインバスターを放つが今度はバインドボイスで生み出された衝撃波とぶつかり合い、消滅した。 ティガレックスはディバインバスターとバインドボイスのぶつかった衝撃てダメージを受けているみたいだが、 この状態になると魔法による攻撃はダメージは与えられるがそれほど期待はできない…と考えたほうがいいだろうか。 しかし、今の自分に魔法以外の攻撃なんて……否、ある。顔を横に向けて背を見るとそこには鬼神斬破刀。 …かけてみるしかない。鬼神斬破刀に手をかけ、ゆっくりと鞘から引き抜いて構えた。 「…まいったな。意外と重いんだね。これ。」 苦笑して自分の手に握られている太刀を見る。 今度はレイジングハートを見て 「悪いけど、鞘に入っててもらえるかな?」 「All right(了解しました。)」 レイジングハートをストン、と鞘に収めて鬼神斬破刀を両手で握る。 ヴィータが心配そうに見つめてくるがなのははニコリと微笑んでからティガレックスを睨むだけ。 …もう、やるしかないんだ。そう心の奥で誓うように。 まず地面を蹴って前進。後ろでスバルやティアナ、ヴィータが自分を呼ぶ声が聞こえるが、振り向かない。 自分は剣など扱ったことはない。だけど今は引き返せない。ジェイが剣を振っている姿を脳裏で思い出した。 「まず…!」 彼は敵の隙を狙う。ティガレックスは前脚を振り上げた。それでできた隙を狙えばいい。 鬼神斬破刀を横になぎ払い脇を切り裂く。その次に突き、肉を穿つ。 それだけではなく深く突き刺さった刃をゆっくりと横へ、横へ。腕が震えてるのは中々斬れない、という証拠だ。 ようやく動き出したティガレックスはその巨体を回転させる。吹き飛ばされるなのはだがすばやく体勢を立て直し、名を叫ぶ。 「スバル!」 「でぇぇぇぇぇやぁぁぁぁぁぁっ!!」 なのはのすぐ横を鋼の疾走者、スバルが通り過ぎる。ティガレックスの横を走り、スバルを追わんと視線もそちらの方へ向く。 スバルも、名を叫ぶ。 「ティアナ!」 「クロスファイア・・・・シュート!!」 ティアナの放った魔法弾が先ほどなのはが傷つけた箇所へ直撃、爆発を起こす。激痛に怯むティガレックス。 今度はティアナが、叫ぶ。 「ヴィータ副隊長!!」 「いけぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!」 怒りの鉄槌、グラーフアイゼンがティガレックスの背中に振り下ろされる。よほどの衝撃に地面が砕け、巨体が完全に地に沈む。 そして最初に攻撃していった者の名を。 「なのは!!」 「はぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」 鬼神斬破刀の刃を振り下ろした。刀身が深く傷へめり込んでいる。動かなくなる巨体を前になのはは少し離れて様子を見る。 数秒、数十秒、一分。やはり巨体は動かない。ここにきてやっとなのはは深呼吸して肩の力を抜いた。 そう、終わったのだ。と。今まで与えたダメージが重なって相手も疲労し、満身創痍だったのだろう。 やはり生命を絶ってしまった不快感はどうやっても拭えない。ちょっとでも紛らわせるために早く彼の元へ向かおう。 安堵感に満ち溢れている皆の顔を見回す。 「じゃあ、早くジェイさんのところに行かなきゃね!」 こうしては居られない。皆一歩踏み出した瞬間、足元が暗くなった。 後ろを振り向くともう動けないはずのあの巨体。妖しく、赤く光る目でなのは達を睨む。 驚くのもつかの間、ティガレックスがなのは達へと、飛びかかってきた。 ざわめいていた木々から鳥達が一斉に飛立つと、不気味なほどの静寂がその場を包んだ。 一方、先ほどの広場から離れた場所にて 「…これで完了ニャ。まったく、あの状態でいきなり調合するとは思わなかったニャ!!」 「すまないなぁ。相変わらずいにしえの秘薬はすごいよ。あんな酷い怪我が数分で治っちまった。」 青年、ジェイはストレッチをしていた。血まみれでひどい有様だった腹は完全に回復していた。 彼が使ったのは『いにしえの秘薬』。飲むと回復薬とは比べ物にならないような回復力を持つ薬だ。 これを飲むと怪我が完全に回復する上にスタミナまで完全に回復、しかも以前よりも増加しているという驚くべきもの。 それゆえに入手方法は難しく、調合でできるとしてもかなり成功率は低い。 幸い彼は調合を上手くできるようになる本、調合書を最後の一冊、達人編まで持っていたためかろうじて作れた…というわけである。 「はい、これが完成した『アレ』ニャ。」 「へぇー…。思っていたよりも綺麗にできてやがる。さ、防具防具。アカムト装備壊れちゃったからね。」 アイルーが差し出した二振りの剣を握り、軽く振るう。何度も頷いて吟味した後防具を要求。 しかしアイルーは非常にやりづらそうな表情をしている。 「どうした?早くくれよ。」 「それが…シャーリーさんに興味がある、調べさせて欲しいって言われたからジェイのマイセット1の装備をしばらく貸してて… 返してもらったらこうなってたニャ…。」 アイルーが箱から取り出した装備はかつての防具の姿とはあまりにもかけ離れ、機械的に改造されていた。 ジェイは無表情で口をあんぐりあけながら数秒見つめる。 その後頬を何度も叩いたりつねるなどのリアクションをして、もう一度その装備を見るが変わるわけがない。 「OK,これが俗に言うデバイスってやつ?」 「そ…そうみたいだニャ…。」 ちなみに、彼らはデバイスとはどういうものかイマイチわからない。 「帰ったら一発ぶん殴っとくか。でもま、今は感謝しようじゃないの。」 今はわがままを言っている余裕はない。さっさとその装備をつけて双剣を背中に背負う。 アイテムポーチの中に入っているアイテムを確認するとアイルーに別れを告げ、走り出した。 なんでも、彼の走りは以前のよりもかなり速度が上がっていた…とそのアイルーは言う。 「自分で決めたんだ…最後までやるさ…!!」 自分に向けたのか、それとも他の誰かに向けたのかわからない。 だがその言葉を口にした彼の目は、自信に満ち溢れていた。 戻る 目次へ 次へ
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魔法少女リリカルなのはSTS OF HUNTER 第十一話「新生」 「ドク……ドクター!?」 「スカリエッティ!?」 「お察しの通りだ。しかしまぁ、初めてだな第三ラウンドは。」 黒グラビモスとの激闘でドクの正体が発覚した。 その正体はここ最近何故かミッドチルダから姿を消していた犯罪者ジェイル・スカリエッティ。 ギンガ達の表情にはもちろん驚愕。スカリエッティはそんな彼女達を見向きもせず、守るように立ちグラビモスを睨む。 右手を思い切り握ると発光。魔法陣が出現。 「不完全だから魔力全開は5分12秒5.69…。やってやるさ。」 そう呟いた瞬間スカリエッティの体に衝撃波が走る。体の周りに漂う赤いオーラ。 純粋な身体能力を飛躍的に上昇させる魔法。しかしその魔力は並の量じゃなかった。 短時間の間だが魔法狩人ジェイル・スカリエッティ誕生。赤い軌道を描き、走る。 グラビモスが体勢を立て直し顔を前に向けた瞬間目の前にはスカリエッティの姿。 魔法陣が展開された右手の拳で殴る。その衝撃、ハンマーの一撃の如く。大きく後ろに飛ぶグラビモスの黒い巨体。 スカリエッティの右手から伸びた赤い魔力の線がグラビモスを捕らえ、地面に着くのを許さない。 次に浴びせるは拳の嵐。やっと巨体が地面にたたきつけられたのもつかの間、スカリエッティの踵落としが腹に直撃。腹の甲殻を破壊して再び巨体を、浮かせた。 浮いたグラビモスの顔面に魔力を込めた回し蹴り。蹴られた反対側の頬から赤い閃光が噴出、威力を物語っていた。 スカリエッティの眼光が何か捕らえた。甲殻の隙間から零れる赤い煙、すばやくその巨体を踏み台にして跳躍。距離をとる。 「ふぅ…『以前の』私なら不注意で今のをまともに受けていただろうな…。」 地面に降り立つスカリエッティに向けてグラビモスの怒りの咆哮があがる。 スカリエッティは無言で冷たい眼差しを向けて「来い。」と言っているかのように人差し指をクイ、と曲げる。 怒りのグラビモスの口から放たれるは以前のより大きさと威力を増したブレス。 スカリエッティは一旦魔力を抑え、右腕を前へ突き出す。発動したのはプロテクション。完全に受ける気だ。 続いて発動したのはプロテクション自体を強化させる魔法。赤く展開された大きな魔法陣が光を強める。 ついにブレスとプロテクションが激突。両方とも動じずにそのままの体勢を維持できている。 が、先に動いたのはスカリエッティ。相当な衝撃にも関わらず前に踏み出して加速。ブレスを防御しながら走り出した。 「さぁ、飛べ。」 プロテクションがブレスが小さくなるに連れて次第に形を変え、最後には魔力で生成された大きな塊となっていた。 その大きな塊、大きな球体でグラビモスを殴る。また巨体が吹き飛んだ。 「私は時間にルーズなのでな。早く終わらせてもらう。」 地面に落ちていたディープフィッシャーを拾い、投げた。 まっすぐに飛ぶディープフィッシャーの刃はグラビモスの腹に綺麗に刺さる。 さらにスカリエッティが殴りより深く、腹へと突き刺さった。 グラビモスが悲痛な声を出す前に握りなおし、弾丸を撃ち込む。最後にディープフィッシャーにも魔力をつぎ込むと内部で機械音が響く。 「私の魔力を込めた全力全開、竜撃砲のプレゼントだ。しっかり受け取るといい。」 空気が抜ける音の直後、大爆音。爆風が響き、グラビモスの体を魔力が貫いた。 ズシン、と倒れ地面がわずかに揺れる。それでもグラビモスは立ち上がるが向いた方向はスカリエッティとは正反対。 かなりのスピードで逃げようとするが数秒後、止まる。 スカリエッティの右腕から出現した赤い魔力の線がグラビモスの尻尾をがっちりと捕らえていた。 グイ、と引っ張ると宙に浮きながらスカリエッティの元へと引き戻される。 「眠れ。」 グラビモスの目の前に飛んできたのはスカリエッティが投げたディープフィッシャー。赤い魔力を帯びて鋭さを増している。 ディープフィッシャーは速度を増していくにつれて回転、魔力が螺旋を描く。 大きな咆哮が出る前に深く、深くグラビモスの額の甲殻と筋肉を貫いた。 「やれやれ、残り時間1分か…。危なかったな。」 右手を軽く振り、デバイスに異常はないかをチェック。異常なし、と確認して後ろへ振り向くと誰が投げたか、石が綺麗に当たった。 しゃがみこんで呻き声をあげながら額を押さえる。顔を上げた目の前には自分を睨む少女達。 額に冷や汗が流れた。何しろ睨み方がまるで親の仇を睨むような、そんな感じである。いやまぁ、実際にギンガの親の仇ではあるのだが。 「今までどこいってたんですか?」 ギンガの言葉は非常に冷たい。 私は思う。あぁこれが気まずいってことなのか。と。 「監獄に入ってたら連れ出されて雪山に飛ばされて村の人に救われてハンター始めてしばらく経ってここに戻って…。」 「…かっこ悪い」 「………ストレートすぎないかね?これでも必死だったんだよ。」 彼女達の自分を見る目は変わらない。 いくらスカリエッティといえど気まずい雰囲気を打破する方法なんて持ち合わせてはいない。 というよりも、自分は逆に”してしまう方”なのだ。頭が重く感じる。どう考えても皆を見ても状況は変わらず。 「さて…と。」 「!?」 チンクとギンガに首根っこをつかまれる。表情は笑顔に変わっていた。…確かに笑顔なのだがとてつもなく怖い。妖しい。 周りを見るとほかの皆もそうだ。最後の良心かと思われるディードとオットーはすでに見て見ぬフリ。 スカリエッティは悟る。「もうダメだ。止められない」と。 「お話、たっぷり聞かせてもらいますからね~。」 余談だが、チンクとギンガに引きずられていくスカリエッティの表情は口から何か魂が出るんじゃないかというほどだったが、 どこか懐かしさを感じているような、そんな顔だったという。 空は青い。まだ昼ぐらいだろう。スカリエッティはジェイ達がどうなってるかを思いながら地獄へと引きずられていく。 戻る 目次へ 次へ
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Lambert's Ruthless Repeater [部分編集] blankimgプラグインエラー:ご指定のファイルがありません。アップロード済みのファイルを指定してください。 Category Unique Item Class Hunter Type Automatic Rifle Item Level 5 Require Level 1 Damage Type Physical Splash 7-8/2.4m Rate of fire 240 shots/min Interrupt Strength 2 Critical Chance 0% Critical Damage 0% Range 25m Stun Attack Strength 39 Equip Cost 17 Accu Modification Ammo(1) Battery(1) Tech(1) Special Attributes Increases Damage by 18% Adds 28 to Stun Attack Strength Increased Splash Damage Radeuis +22% ※上記に画像がないときはアイテム名.jpgでアップロードしてください。 [部分編集] Special Attributes 固定 Affix名 効果 ★ Blessed? Increases Damage by 18-21% ★ Compelling? Adds 28-32 to Stun Attack Strength ★ Megacircumferential? Increased Splash Damage Radeuis + 19-22% 固定 Affix名 効果 Telescopic? 13% Increased Range Necro Slayer s? Critical Damage Bonus(Necros) +242% Skillful? EXPLOSIVE GRENADE 1 [部分編集] ・追加画像 関連ページ Automatic Rifles Shulgoth Unique Hunter Weapons XM55 20mm Rifle
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武器は各町によって出る物は違います あくまで参考程度に。 リバースとタイムレス装備はどちらも出ると予想⇒武器はリバースのみの出現 もし違っていた欄があれば訂正願います。 随時追加予定、新しい情報等も歓迎です。 ヘネシス アイテム名 英語名 備考 リバース ペスカーズ Reverse Pescas リバース エアスハンド Reverse Aeas Hand リバース アラルガンド Reverse Allargando リバース エンリルティア Reverse Enreal Tear リバース エクセキューショナーズ Reverse Executioners リバース イヤリング Reverse Earring リバースのみ確認 リバース/タイムリーフ 装備一部 Reverse/Timeless ~~~ 調査予定 封印されしタイムリーフペンダント Locked Timeless Pendant Lv30首飾り Versalmas Hat Versalmas Hat Santaクエスト終了後も出る模様 メイプルマス ハット Maplemas Hat Santaクエスト終了後も出る模様 メイプルマス ライト Maplemas Light Santaクエスト終了後も出る模様 パワーエリクサー Power Elixir 高確率で出現 ナリケインの邪悪な万能薬 Naricain s Demon Elixir 高確率で出現 オニックスアップル Onyx Apple 高確率で出現 ウッドチェア(青) Sky Blue Wooden Chair ペリオン アイテム名 英語名 備考 リバース アルシュピス Reverse Alchuphis タイムリーフ タラゴナ Timeless Taragon ライコ チェア Ryko Chair イス ハロウィンほうきチェア Halloween Chair イス Versalmas Hat Versalmas Hat Santaクエスト終了後も出る模様 メイプルマス ハット Maplemas Hat Santaクエスト終了後も出る模様 メイプルマスライト Maplemas Light Santaクエスト終了後も出る模様 笑顔仮面 Smiling Mask パワーエリクサー Power Elixir 高確率で出現 ナリケインの邪悪な万能薬 Naricain s Demon Elixir 高確率で出現 オニックスアップル Onyx Apple 高確率で出現 ショーワ アイテム名 英語名 備考 リバースノークィノックス Reverse Noquinocks 焼きそば Yakidoba
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声:日々野朱里(旧) :平野綾(新) 美食(グルメ)ハンターで、一ツ星(シングル)ハンター?第287期ハンター試験第2次試験管の1人。若干21歳ながら食への貢献が認められた女性ハンター…との説明文により、今21歳なのか、21歳の時にという意味なのか解釈が分かれるらしい。 1度食べたものの味は忘れない舌(よくある神の舌設定)で、短気で食に対するプライドが高く、食をけなされてキレると手が付けられ無くなる。そうなると、融通が利かなくなるため食を軽んじた発言をしたトードーやハンゾーと衝突した。その際、トードーを″料理″しようとした為、ブハラがトードーに張り手を喰らわせたがそうしなくては、トードーの命は無かったかも知れない。 原作では語られていないがゲーム等では(性格からか)放出系念能力者設定。 2次試験の課題は寿司(新アニメ版ではブハラと2人で1つの課題で、豚(グレートスタンプ)を使った料理)だったが本格グルメ漫画の様相を呈してしまい、合格者0人の事態を招いた。その後、ネテロの仲裁によって自身の不備を認め「クモワシの卵」を課題とする再試験が行われた。ネテロに「チチでけーな」と思われるほどの巨乳らしい。 余談だが、旧アニメの声優はキャプテン翼(小粥陽子名義)である。後にフェイタン役も兼任、トードー役の永野氏が団長役等旧アニメの兼任っぷりは色々面白い。
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ハンター。第287期ハンター試験合格者18歳隠密集団雲隠流のジャポン出身の忍者基本的に陽気で社交的な性格であり、自ら人に話しかけたり名刺を渡すなど、自己主張の強い印象を受ける。秘伝「隠者の書」を探す為にハンターとなる。武器は腕に隠した短刀で忍者キャラにしては珍しく手裏剣を使っていない。最終試験の性質上、ゴンの腕を折ったり足を切ろうとしたりする冷酷さも見せたが、その優しさからゴンを再起不能な怪我をさせたりはせず、寧ろ治れば以前より丈夫になるほど綺麗に折っていた。アニメ第1作では試験後、試験官のメンチと打ち解け合っていた。念能力の習得もゴン達に先んじた。実力は高く、ハンターの素質という点でもゴンに匹敵するとされる。第287期試験の最終試験では、対戦機会の回数はゴンと並ぶ5回で、ネテロによる評価としては受験生の中で最高の素質を持っていることになる(4回だったヒソカよりも上)。
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心源流拳法師範代理ハンター裏試験試験管強化系能力者ズシの師匠天空闘技場で“念”の存在を知ったゴンとキルアに“念”の手ほどきをするかなりの使い手と思われるが普段はノホホンとしていて師匠のビスケや弟子のズシにいつもシャツが出ている事を注意される。ゴンの裏試験の試験官でもあるビスケにはひよっこウイングと呼ばれていたまたビスケによれば念の覚えは悪かったらしかったがその分教える方には向いているとも評されているハンター会長選挙に来ていたことからプロハンターである。