約 1,944,199 件
https://w.atwiki.jp/tukibosi/pages/10.html
@wikiにはいくつかの便利なプラグインがあります。 アーカイブ インスタグラム コメント ニュース 人気商品一覧 動画(Youtube) 編集履歴 関連ブログ これ以外のプラグインについては@wikiガイドをご覧ください = http //atwiki.jp/guide/
https://w.atwiki.jp/tukibosi/pages/12.html
コメントプラグイン @wikiのwikiモードでは #comment() と入力することでコメントフォームを簡単に作成することができます。 詳しくはこちらをご覧ください。 =>http //atwiki.jp/guide/17_60_ja.html たとえば、#comment() と入力すると以下のように表示されます。 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/tukibosi/pages/9.html
動画(youtube) @wikiのwikiモードでは #video(動画のURL) と入力することで、動画を貼り付けることが出来ます。 詳しくはこちらをご覧ください。 =>http //atwiki.jp/guide/17_209_ja.html また動画のURLはYoutubeのURLをご利用ください。 =>http //www.youtube.com/ たとえば、#video(http //youtube.com/watch?v=kTV1CcS53JQ)と入力すると以下のように表示されます。
https://w.atwiki.jp/yukkurinikonama/pages/98.html
解凍とは?圧縮とは? 現実世界で贈り物をするとき、多くの物をまとめて送るときは、箱に梱包しますよね この箱につめることを、パソコンの世界では圧縮と言います 色々まとめることができますし、バラバラで送るよりも全体のサイズも小さくなります そして現実世界で箱詰めされたものが届いたら、開封しますよね この開封作業が、パソコンの世界では解凍と呼びます 解凍は別名展開とも呼びます 解凍のやり方 パソコンの標準機能を使ってもいいですが、専用ソフトを使うと、手軽に出来ます 今回紹介するのはLhaplusという無料のソフトです インストールすれば、あとは開くをクリックしたりダブルクリックするだけで解凍が出来るようになる便利ソフトです ダウンロードページはこちら→ Vectorのダウンロードページ URL先のダウンロードするをクリックすればDLができます + ダウンロードが開始されないときは ここをクリックすれば開始されます 保存か実行か聞かれますが、実行で良いです (保存をクリックしたなら、保存したものを実行すれば良いです) インストールは「次へ」とか、「はい」とか、「OK」を連打すれば完了します インストールが終わったら、おめでとうございます。 もうダブルクリックで圧縮ファイルを解凍できるようになりました。 解凍するとデスクトップにフォルダが出来ていると思いますよ
https://w.atwiki.jp/dangerousew/pages/246.html
1.鳥の歌 いまは絶え 東京都 足立区。 かつて群青日和と転校生によって戦場となったその場所は、あらゆる生命活動を絶つ不毛の大地となった。 半径1kmにも及ぶ巨大クレーター。今も消えることなき破壊と凍結の痕跡。建造物は崩れ落ち、植物はその悉くが死に果てる。 辛うじて生き残った土地の生物ですら「魔」に取り憑かれ、異形と化した。 現在足立区は厳戒区域として封鎖されており、境界線を魔人自衛隊特務部隊によって24時間態勢で監視が行われている。 だが、その日は様子が違った。 クレーター中心部。 ボコリ、ボコリと泡立つような音を立てて『ソレ』は予兆なく顕現(あらわれ)た。 まるでタールのように黒く澱んだ液状の物質は文字通り『虚空』より来訪し、そして急速に膨張した。 『《謎図謎掛》』 人工衛星による監視体制、更には複数の感知特化型魔人能力者による警戒。その全てが『ソレ』の存在を認識することが出来なかった。本来ならば発生した段階で最大火力を打ち込み焼却すべきだったのだ。成長を許した時点で敗北は決まっていた。 『死候(しにそうらえ)』 『偏差する自由香炉(フリー・パス)』 次に起きたのは『虐殺』であった。基地内に突如蔓延した猛毒の霧。ガスマスクによる防護すら貫通し、僅かでも吸った者の自由を奪い、そして殺害する。数百名規模の精鋭魔人部隊の半数が容易く犠牲となって死亡した。 『ナイト・イン・ナイトメア』 シェルターに避難し、生き残った隊員を襲ったのは原因不明の『殺し合い』の勃発。悪意の塊の如きそのウイルスは隊員たちの精神を浸食し破壊した。装備していた武器を互いに向け合い、銃弾が放たれる。それらはシェルターそのものを破壊するほどに凄惨を極め、猛毒の霧と虐殺ウイルス、二重の悪意が自衛隊達を襲った。 最終的な末路は語るまでもない。基地内には死体の一つも見当たらず。 恐らくは『ソレ』に捕食され、取り込まれたのだ。 『愛はさだめ、さだめは死』 領域内にはキメラの如き異形の魔獣が魍魎跋扈する。 『終わりと始まりの一歩』 漆黒の悪魔が屍肉を喰らい、高笑いを繰り返す。 『視肉プロップマン&少女アポトーシス』 『ソレ』は神話の怪物の如き異形の姿を取っている。 『胎児の隠者(カルマ・ポリス)』 『ソレ』の名は『The One "Nameless Reborn"』。 『山乃端一人殺害派』たる28の転校生、その全てを殺害し喰らい続けることで顕現した真なる怪物。 山乃端一人に死と破滅の運命をもたらすもの。 『イヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだ』 全長20mにも及ぶThe Oneの巨体、1000の口腔が揃って声を発する。 『死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくないワタシは死にたくない死にたくない死にたくないイキタイイキタイイキタイイキタイイキタイイキタイイキタイイキタイイキタイイキタイ』 それはまるで呪いのように。祈りのように。怨嗟のように。懺悔のように。 数多の屍を骨肉とし、無限の防御力を外殻とする四足歩行の肉体。その姿はまるで肉食獣に近く、だが生理的嫌悪が認識を拒絶する。 タールの如き液体が滴り落ちる。ドス黒く染まった四肢が死の大地を踏みしめ立ち上がる。 日中にも関わらず空は暗雲に覆われ、漆黒の月が浮かび上がっていた。 東京に住む人々は映像を通じてTheOneの姿を見た時、絶望しそして悟った。 嗚呼、自分たちは死ぬのだと。 『絶対夢幻都市-東京(メガ・ドリーミング・シティ-トーキョー)』 東京の地がサイケデリックに禍々しく変貌を遂げる。 『てのひらをたいように』 宙を覆い尽くす数多の手首が無辜の民を縊り殺す。 『異魔人蠢く魔宮の扉(アナザーディメンショナルフォルト)』 異形の怪人たちが都市を無慈悲に蹂躙する。 『新皇伝説』 そして顕現と同時に各地に現れたThe Oneの分裂体。その全てが捕食した転校生の姿と能力を模したもの、計28体。 『無限の攻撃力』と『無限の防御力』を兼ね備えし悪鬼共。 対するは魔人自衛隊、警察機構、裏社会組織、居合わせた手練れの魔人達。 都内全ての戦力は市民の救助とこれらの迎撃に追われ、The One本体に対処する余力など与えられなかった。 絶望のファンファーレが鳴り響く。 地ならしと共に異形の軍勢が動き出す。 ――立ち向かう者は、ただ1人。 それは白いスーツを着た男だった。髪を短く切り揃え、不自然なほどに端正な顔立ちは彼が人ならざるものであると理解させる。 男の名はジョン・ドゥ。 山乃端一人の守護者たる大悪魔。 だが、傍に少女の姿は無い。 『アレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレ』 2000の瞳がぐるりと回り、その男を注視する。 『イミナイヨイミナイヨイミナイヨイミナイヨイミナイヨイミナイヨイミナイヨイミナイヨイミなんてないないないないないないないないないないない』 異形の獣、The Oneが嘲笑を繰り返す。 「それはお前の決めることではない」 ジョン・ドゥはパキリと指を鳴らし、そして戦闘態勢を取る。 「付き合わせてすまなかったな、鏡介」 懐の小さな鏡にはスーツ姿の若い男、鏡介が写っていた。 その首元に掛けられているのは銀時計。ジョン・ドゥの触媒にして全ての山乃端一人に共通する所有物。 鏡介はその言葉に苦笑する。 「何、貴方が『人間だった頃』からの付き合いです。私が触媒の役割を果たします。貴方は存分に暴れてくれれば良い。それよりも、よろしいのですか?」 「何がだ」 「死ぬつもりでしょう?」 ジョン・ドゥは僅かな沈黙と共に、拳を握った。 そして、ただ一言呟いた。 「彼女を、山乃端一人を頼む」 鏡介は呆れたようにため息をつく。 「……既に手は打っています。私と貴方が死んでも後に繋げられる」 「ならば良い。もう憂いは無いな」 悪魔は笑う。魔獣が吠える。 それが開戦の狼煙となり、戦場が動き出す。 2.なめらかな世界と、その敵 「The Oneは未だ完全体ではありません。取り込んだ転校生の魔人能力のうち、未だに行使可能となっていないものが幾つかあると推測されます」 数百の魔獣が目の前の命を刈り取らんと無慈悲に迫る。 その全てを瞬く間に叩き潰し、ジョン・ドゥは歩みを進める。 「例えば『台無し騙し崩し(オールコントラディクション)』。『真実を虚構に変える』魔人能力。転校生の中でも特に理不尽極まりない魔人能力(バランスブレイカー)。あれを用いれば、目視しただけで我々の『生存』を『死亡』に変えることは容易い。ですが、TheOneはそのような行動を取らない。The Oneの認識において真実も虚構も意味をなさないからです」 漆黒の悪魔が上空より急降下で迫る。ジョン・ドゥの背後より鉤爪を立てて振りかぶり、だがその直前に首を落とされ息絶える。 ジョン・ドゥの右手に握られているのは無銘の日本刀。『妖刀武骨』、その影打ちが一振り。 『遠藤ハピィの世界線』に存在した鏡介が所有した物品である。 悪魔はジョン・ドゥに触れることすら出来ず、故に『終わりと始まりの一歩』の本来の位置へと帰す能力は発動しない。 無数の獣が、悪魔が、怪人が、手首が、その悉くが彼に到達することなく切り捨てられる。 洗練された絶対強者の暴力が肉体を抉り、即座に息の根を止める。 「The Oneは「手品」の概念を理解しないが故に『まるで魔法のような(グレートマジシャン)』を行使出来ず、明確な自我を持たないが故に『理不尽を歪めし理不尽(ディストーデッド・ダンゲロス)』も使用不可能。ゲームの概念も、他者の書物も、花言葉の意味も、The Oneにとって全てが無為。故に付け入る隙がある」 『おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお』 The Oneの肉体に埋め込まれた『コトリカゴ』より無数の小動物が放出され、そして肥大化し異形と化す。万を超えて億にも至る怪物がジョン・ドゥに迫る。 「砲撃支援を行います」 鏡介が指を鳴らした瞬間、地平線の彼方よりソレは放たれた。 「『青・米・子(ブルース・ド・ライブモンスター)』」 『多田野精子の世界線』において用いられた、『無限の攻撃力』の原理を攻性転用する最強の兵器。鏡介が保有するその最後の一発。 空を埋め尽くす怪物の群れを余波のみで消し飛ばす。唸りを上げて青光の軌跡を引き、死の大地に破壊の痕跡を刻む。 極光と共に『青・米・子(ブルース・ド・ライブモンスター)』がThe Oneに着弾する。 直撃すれば『無限の防御力』を貫通し、転校生すらも容易く消し飛ばすことが可能な一撃。 風圧で巻き上がり、視界を塞ぐ土煙が晴れてゆく。 ――The One、未だ健在。損傷の痕跡すら確認できず。 「正確には一度絶命し、そして完全回復したのでしょう。エウロペア・オルタナティブの魔人能力、『この身朽ちるまで(before my body is dry)』によるものです。The Oneは山乃端一人を殺害するという目的を果たさない限り無限に蘇生を繰り返す」 振るわれた貫手が怪物の心臓をまとめて串刺しにする。漆黒の悪魔の全身が触れる間も無く刃によって切り刻まれ、血漿を撒き散らす。 それはまるで生ける暴風のように。 ジョン・ドゥの四肢は獲物の急所を抉り、潰し、斬り刻み、断ち、砕き、吹き飛ばす。 自我を持たぬ怪物共が恐れを抱かぬのと同じように、ジョン・ドゥの拳に一切の迷いも躊躇も無かった。 鏡介は確信する。今のジョン・ドゥならばあの『群青日和』とすら渡り合うことが出来るだろう。 ――そして、その強さは死への行進と引き換えのものだ。 『大公爵 肉体強化』 × 『大公爵 思考加速』 ジョン・ドゥは『肉体強化』のリソースを全て脳機能の強化に費やしていた。そして『思考加速』の常時発動(・・・・)。本来10秒以上持続すると莫大な負荷が掛かるこの能力を、ジョン・ドゥは『肉体強化』による補助を得て強引に維持を行っている。 更には強化された脳機能による『視界共有』。僅か一瞬の間に全ての敵の視界を奪い、俯瞰し、掌握する。 不意打ちなど無意味だ。1/100の速度で動く獣の臓物を抉るなど地獄の大公爵にとって児戯にも等しい。ジョン・ドゥの認識にとってこの戦場はチェスの盤面と変わらない。 しかし、肉体の最大強化を以てしても負荷の軽減には限界がある。維持可能な時間は180秒。 両眼から血涙が溢れ出す。血管が弾け、肉体の一部が痙攣を始める。 だが、その足取りに一切の揺らぎは無い。 「本来ならば誰にも、転校生にすら殺すことが不可能な怪物です。ですが、貴方だけは例外だ。The Oneは肉体の維持にすら魔人能力『胎児の隠者(カルマ・ポリス)』を用いている。貴方の『大公爵』ならばThe Oneに触れることで崩壊させることが可能でしょう」 タイムリミットまで残り100秒。 『大公爵 肉体強化』。脚力最大強化、0.1秒の瞬間起動。 ジョン・ドゥが踏み込み、爆音と共に加速する。 すれ違う瞬間、数百の悪魔が首を斬り落とされ消滅する。半径10mに踏み込んだ獣の悉くが原型を留めず肉体を破壊される。 最大強化と共に打ち込まれた崩拳が大気を伝わり、幾千万の手首をけち散らしてゆく。 無限に殺戮を繰り返す。数多の返り血を浴びて悪魔が突き進む。 その表情は苦痛に歪みながらもどこか涼やかであった。 喜びも昂りも彼の中には存在しない。 悪魔に祈るべき神などあらず、もはや己の命すらも執着するに値せず。 無慈悲なる地獄の大公爵が望むものはただ一つ。 あの少女に、健やかなる安寧と幸福の日々を。 ジョン・ドゥが積み上げた数多の屍の先に、The Oneは鎮座していた。 「やっと会えたな、転校生」 ジョン・ドゥは異形の獣に刀身を向ける。 The Oneは頭部を捻じり、無数の瞳でギョロリと悪魔を捉えた。 タイムリミットまで残り60秒。 『止まない雪、明けない夜、終わらない冬(エンドレス・エクストリーム・ウィンター)』 無数の氷柱が地面より形成しジョン・ドゥを襲う。 その全てが直撃する前に粉砕され、ダイヤモンドダストのように散ってゆく。 更に上空を覆うように展開され、圧し潰すかのように氷塊が墜落する。 「群青日和のような真似をする」 振るわれる斬撃。剣閃繰り返すこと五度。 鍔鳴りの度に形を失い、氷塊は切り刻まれて地に崩れる。 「だが、奴の方が上だったな」 『AHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHH』 『【虚堂懸鏡・輝殺】』『【虚堂懸鏡・巡運】』『【虚堂懸鏡・火炎】』 The Oneの周囲を回転する4枚の巨大な鏡が閃光を発した。 光速で放たれるレーザーが、あらゆる物体を抉り取る重力球が、予測不能の軌道を描く二重螺旋の炎が、ジョン・ドゥに対して全方位より迫る。 超加速した主観世界の中で流れ込む情報がレーザーの直線軌道を割り出す。 同時に振り抜かれた刃が、重力球の僅かな罅を捉え、断ち切って破壊する。 続けて放たれること二撃。迸る拳圧が二重螺旋の炎を容易く捉え、撃滅させる。 The Oneが次の手を打とうとした瞬間、その動きを止めた。 ジョン・ドゥが、超至近距離で拳を振りかぶっていた。 「これで、終いだ……!!」 悪魔の拳が、The Oneの肉体を捉えて穿つ。 『大公爵 能力無効』、発動。 『アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!』 The Oneが悲鳴を上げる。 その巨体が泥のように溶け落ちる。 山乃端一人を殺す者、死と破滅の運命をもたらすもの。 その運命が今終わりを告げたのだとジョン・ドゥと鏡介は確信していた。 ――確信していたのだ。この瞬間までは。 グチャリ。微かな音が鳴る。 「――ジョン・ドゥ!!」 鏡介が違和感を察知し、声を上げたのとそれは全く同一の瞬間だった。 崩れ落ちるThe Oneの肉体よりナニカが飛び出し、恐るべき速度で迫る。 鞭のようにしなる金属の鎖がジョン・ドゥの全身を傷つけ、抉り取る。 それは『シスター服の少女』の輪郭を形取った、影を物質化したかの如き漆黒の容貌。 『終わり……だなんて、本当に思っていたんですか?』 クスクスクスと、影が笑う。 『最後の審判』 それは『進化』と『適応』の異能。外敵に「出逢う前に』、すでに『進化』した状態で相手と対峙することを可能とする因果逆転の魔人能力。 The Oneは生存本能を是とする存在であるが故に、『進化』の概念をその身で以て理解する。 「……ジョン・ドゥ。私は致命的な思い違いをしていたようです」 「The Oneに『魔人能力の無効化』は効きません(・・・・・)。そのように『進化』を果たしてしまっている」 鏡介が初めて、声を震わせた。 次の瞬間、The Oneの拳が知覚外よりジョン・ドゥを捉え、そして吹き飛ばした。 数百倍に加速された思考能力ですら捉えぬことの出来ぬ一撃。 『弱点を潰すのは生存行動として当然のことでしょう?それに、無効化だけじゃありませんよ』 高速で振り回される巨大な銀時計が右腕を刀ごと切断する。 『『大公爵』の4つの魔人能力。その全ての無力化に最適な能力を私は形成する。The Oneに取るべき形など無いのだから、『進化』に際限もありません』 負傷を構わず踏み込み、叩き込まれたサイドブローがThe Oneに容易く受け止められる。 『明確な自我も、概念も、私は全てを『進化』によって獲得した。万に一つも貴方達に勝ち目はない』 引き戻された銀時計がジョン・ドゥの両膝から下を消し飛ばし、その体は容易く崩れ落ちた。 『運命に抗うことなんて出来ません。全部無駄で無意味で無価値なんです。シスター服の少女(山乃端一人)も、The One(山乃端一人)も、誰もがみんな死んでしまうんだから』 The Oneは銀時計の鎖でジョン・ドゥの首を締め上げる。 ギリギリ、ギリギリとその力は強まってゆく。 『The One(わたし)が「山乃端一人」を殺してその座を乗っ取ったとしても、私は山乃端一人として命を狙われるようになるだけです。仮にあの群青日和(イレギュラー)のように勝利して生き延びたとしても、無惨な破滅の運命は確定されている。貴方達も見てきたでしょう? 「山乃端一人」は生まれた時点で詰んでいる!!』 影が自嘲気味に嗤った。その言葉に圧し掛かるのは絶望の重み。 『並行世界統合は本質的な問題ではありません。あれは偶然に偶然が重なって起きたもの。今代の戦いに決着がつけば自動的に再編が為されるでしょう。しかしこの世界線に起きている問題だけは違います。死んで、ダンゲロスハルマゲドンが起きたらまた次の『山乃端一人』が生まれて同じことの繰り返し。26の世界線で唯一、この世界だけがそんな下らないことを繰り返してる。ゴールなんて無い!! 私達だけは永遠に救われない!!』 「……長話はそれで終わりか?」 『……何?』 ピッ、と振るわれた何かがThe Oneの顔に切り傷を付けた。 ジョン・ドゥの手に握られていたのは1枚のカード。 刻まれた文字は、『孫に囲まれながら老衰で死ね』。 「山乃端一人は必ず救う。絶望なら1人でするんだな、The One」 タイムリミットまで残り10秒 『この……分からずやがァ!!』 The Oneは激高し、首を引き千切るべく鎖に力を込めた。 ジョン・ドゥは全ての力を絞り出し、左拳を繰り出した。 砕かれた鏡の破片は何者も写さず。 そして勝者は語るまでもない。 悪魔は死せり。魔神は怒れり。 東京に向けて、異形の軍勢の進軍が始まった。 そして、希望のバトンは1人の少女に託される。 3.ツインスター・サイクロン・ランナウェイ 深い眠りより少女が目覚める。 冷ややかな風を受けて長い髪が大きく揺れる。視界を開けば眼下一面に広がるは東京の街。 燃えている。東京が燃えている。 無数のキメラが空を飛び交い、コンクリートの上を異形の怪人達が闊歩する。 空は赤黒く染まり、漆黒の月が手を伸ばせば届いてしまいそうなほどに近づいていた。 そこはまるで、地獄の穴が開いたかの如き世界。 「目覚めたか山乃端一人!!」 同時に山乃端一人は声の主を理解する。 彼女が乗っているのは、翼の生えたブルドックの背の上だ。 「あなたはファイさんの……!」 「飼い犬とか絶対に言うんじゃないぞ……!! 吾輩の名はポチだ! それよりも絶対に掴まって離すな!!」 突如風を切って視界が地面に迫る。地面スレスレを高速で飛び続ける。 だが、空を飛ぶ無数の怪鳥がそれを許さない。急降下し、鋭い鉤爪を立てて襲い掛かる。 「危ない!!」 山乃端一人が目を瞑ろうとしたその瞬間、風切音と共に怪鳥達は目の前で細切れとなって消えた。 「はぁい、お久しぶりね」 「嬢ちゃん無事かい!!」 山乃端一人の左右より並走するように現れるのは老婆、そして女ゾンビ。 「ファイさん、クイーンさん! この状況は!? それに海外へ行ったんじゃ……!」 「こんな時に人様放って海外になんて行けるかい、今東京は滅茶苦茶になってるんだよ!アタシ達はアンタの護衛を依頼されたのさ。だから大人しく掴まってな!」 「は、はい!!」 状況が何一つ掴めない中で山乃端一人は頷いた。 何故東京がこんなことになっているのか、彼女達に護衛を依頼したのは何者か。 そして、ジョン・ドゥはどこに行ってしまったのか。 山乃端一人は周囲の窓ガラスを必死に探すが鏡介の姿はない。 分かっているのは今が異常事態であることだけだ。 「それよりお嬢やべぇぞ!」 先行して走っていたジャック、そしてダイヤが大声を上げる。 「また『転校生』みたい!! これは先回りされてるね☆」 「『転校生』……!?」 「正確にはそのコピーらしいがね!! だけど強さは本物と同等、全く厄介な!!」 スクランブル交差点の中心で彼女達を待ち受けていたかのように立つ男女が1組。 簡素な着物。長い銀髪。何より獣人の如き耳と尾が目を引く若い男。 白銀のサーコート、燃え尽きた灰の如き色を宿す瞳、昏く澱むような冷気を纏う女。 「さて、ミス・エウロペア。貴女はどなたを狩りの標的に? 先に選ばせて差し上げますよ」 『どうでも良い。好きにしろ。山乃端一人以外に関心などない』 「……つまらない女だ。ならばこちらから動くとします」 彼は『コトリカゴ』をゆらりと持ち上げ、そして扉を解放する。 「『愛はさだめ、さだめは死』。弱きもの、儚きものよ。山乃端一人を殺せ!!」 直後、扉より数万匹にも及ぶ獣が放出される。 まるで統率された軍隊のように、一つの標的に向けて動き出す獣の大群。 一匹一匹が魔人と同等の身体能力を持ち、更には死を恐れぬ軍勢が牙を剥く。 「チィッ!! クイーン、ダイヤ!! やるよ!!」 ファイとクイーン、そしてダイヤは山乃端一人を庇うように前に立ち、それぞれ己の獲物を構えた。 『刻まれし銘は慟哭と共に』 だが、その隙を突くように山乃端一人へ迫るのはエウロペア・オルタ。 『我が身に羨望を背負う価値などあらず。聖体第二形態、『慶福巡合』』 聖剣の抱く冷気を純粋なエネルギーに変換し放出することによる高速移動。 「クソッ!! 止まれ!!」 ジャックの投擲するナイフは全てが冷気の凍結によって阻まれる。 同時に飛び立とうとしたポチの翼も氷によって固められ、重量で動きが鈍る。 「不味い、逃げられん!!」 『山乃端一人、貴様はここで死ね』 酷く底冷えする声と共に聖剣が恐るべき速度で振るわれた。 「……嫌です! 私はまだ!」 「――何一つとして諦めちゃいない。そうだろ?」 抜き放たれた日本刀が聖剣とかち合って火花を散らす。 金髪のオールバック。黒革のジャケット。ドクロにプリントされたTシャツ。そしてジーンズにブーツ。 隆々とした巨漢が彼女の首筋へと放たれた一刀を妖刀武骨で受け止め、そしてニヤリと笑う。 『何者だ、貴様は』 「世界一諦めの悪い男さ。山乃端一人には指一本触れさせねぇ」 『……その瞳、あの拳闘士を思い出す。貴様は私が最も嫌悪する人種だ。何一つ為せぬまま無様に死ね』 「そうかい、だがこいつは俺の流儀なもんでね! 曲げる訳にはいかねぇなぁ!」 男の啖呵を合図に刃が振るわれる。聖剣と妖刀が目にも止まらぬ速度で激突し金属音を響かせる。 「ハッピーさん!!」 「一昨日ぶりだな、嬢ちゃん! ここは俺が引き受けた、嬢ちゃんは走れ!」 「……ここのみんなをお願いします!」 「任せな!! 誰一人として死なせはしねぇさ!!」 ハッピーさんが最高の笑顔で叫ぶ。 「コイツらはアタシらが足止めしてやるよ!! だからアンタはとっとと行きな!!」 「お互い生き延びたら宴会(パーティ)やろうぜ! 海賊流の飲み方見せてやっから、お前の彼氏も呼んで来いよ!」 「まぁ私達もう死んでるけどね」 「クイーン☆」 「この能天気な馬鹿どもは無視してさっさと走るが良い、山乃端一人!」 何でも屋レムナントの愉快な声が山乃端一人を後押しする。 「ひとちゃん、こちらです!!」 ふと誰かが山乃端一人の手を引いて、そして2人は駆けだした。 だぼだぼのストリートファッション、背負われた巨大なスポーツバッグ。短く刈り揃えられた爽やかな短髪。 「餅子!」 「はい! この『最強』の私が貴女を助けに来ましたよ!」 望月餅子が、山乃端一人に屈託のない笑顔を見せた。 目の前に立ち塞がる敵を彼女のシャベルが薙ぎ払う。 戦場を跳ねるように飛び回り、その四肢が悉くを撃破する。 「どうして皆さんがここに!?」 「私達だけじゃありません! 山乃端一人と縁を持つ者達が今、この東京の各地で戦っています!」 異端の比丘尼が裏切りの剣を振るい、無刀の剣技を振るう少女が怨霊の王と刃を交わす。 有り得ざる道筋を歩んだ転校生に女警官と罠師の奇妙なコンビが立ち向かう。 醜悪なりし異形の姉妹を一画方が解き明かす。運命の糸を辿る彼は巨大な謎に踏み込んでいく。 もう一人の山乃端と発明家に牙を剝いて迫り来るのは「東京」そのもの。 感情を塗り替える悪女に青年はハナサナイカと言葉を紡ぎ、世界を一つ上から俯瞰する令嬢は愛用のパイプに手を伸ばす。 広大な東京の空では宇宙より飛来せし2つの超生物群が覇権を賭けて激突。 そして、月光を唄うサングラスの殺し屋は落下する月を見据えてカードを切った。 ウスッペラードが、宵空あかねが、浅葱和泉が、シャルラッハロートが、有間 真陽が、諏訪梨絵が、ルルハリルが、鬼姫殺人が、瑞浪星羅が、今も東京のどこかで戦っている。 鏡介が己の死を予期し、彼女のために残した最後の意志。 関係性も理由は様々で、誰一人として同じものはなく。 しかし、今はただ一人の少女のためにその力を振るうのだ。 「ひとちゃん」 望月餅子は何かを察知したかのように立ち止まり、そして山乃端一人の前に出た。 「あれ、ここにいたんだね!」 周囲一帯が急激に薄暗くなり、突然空から雪が降り始める。 空気が冷たさと重さを帯びて変化する。明らかな魔人能力による天候操作の痕跡。 ザク、ザク、ザクと霜柱を踏んで跳ねるように歩き、目の前の暗闇より少女が現れる。 まるで雪国のような毛皮のコートに帽子を身に纏う。 ブルーグレーの髪に碧眼。小柄な少女が浮かべる表情は人当たりが良さそうで、しかしどこか冷酷さを帯びている。 冬は終わらない。彼女が居る限り。 『転校生』の名はチル・コールド・ウィンター。 「貴女が山乃端一人ね! 中々見つからなくて困ってたけれど、こうやって見つかったなら結果オーライ、合えて嬉しいわ! 貴女を殺して凍結させて、元の世界に持ち帰るけど我慢して頂戴!」 「ひとちゃん、行ってください」 望月餅子は戦闘態勢を取って彼女に告げる。 「鏡介さんからの伝言です、『始まりの場所へ向かって下さい』と。貴女なら分かると言っていました」 「……はい!」 山乃端一人は静かに頷いた。そして、走り出す直前、 「一緒に遊ぶ約束、忘れてませんからね。お願いです、絶対に死なないで」 「――勿論です! この私は『最強』ですから! いつか絶対、3人で!」 傍を通り抜けて走り去っていく山乃端一人に、チル・コールド・ウィンターは掌を向けた。 「せっかく見つけた肉体だもん、逃がさないよ!」 『止まない雪、明けない夜、終わらない冬(エンドレス・エクストリーム・ウィンター)』 『冷たい』という概念そのものに干渉する魔人能力。時間さえあれば惑星そのものすらも凍結可能な凶悪な力が彼女に照準を向けられて、 「やらせませんよ」 しかし『注意を引き寄せられたかのように』、照準が僅かにずれる。 山乃端一人を殺し得たその一撃が、虚空を凍結させるに終わる。 直後に放たれたナイフを凍らせて防ぎ、チル・コールド・ウィンターは彼女の姿を見た。 肩口まで伸ばされた銀髪、燃えるような赤い瞳、透き通った白色の肌。 芸術品のように完璧な調和を見せるその美貌。 クリープが白のドレスをたなびかせ、両手にダマスカスナイフを構えて望月餅子に並び立つ。 「命令を。今は貴女が主です、望月餅子」 望月餅子の頬にロベリアの花を象る紋様が現れる。 そして、力強い決意と共に彼女は一歩前へと踏み込んだ。 「――目の前の『転校生』を倒します。私の『友達』の邪魔は絶対にさせません!」 4.息吹 どれほど時間が経ったか分からないほどに山乃端一人は走った。 何度も何度も助けられ、救われて、やがて彼女はその場所に辿り着く。 生まれ育ち、そして既に焼け落ちた孤児院。 山乃端一人が自らの運命を理解し、そして必死に逃げ延びた場所。 東京中に戦火が広がる今となってはかつての面影もなく、その地は既に廃墟に近しい。 「やぁ、待っていたよ」 そんな孤児院後の前に、一人の少女が立っていた。 華奢な体を華美な柄の着物に身を包み、艶やかな黒髪を揺らす。 戦火と混乱が蔓延したこの東京において彼女は汚れ一つ無く世界と分け隔てられているかのように美しく。 しかしそれこそが彼女を『転校生』であると突き付ける事実となる。 山乃端一人は警戒するように少女と距離を取り、緊張から身構える。 「あははは、そんな怯えないで。ボクは『山乃端一人殺害派』じゃないから、キミを害するつもりは無いよ。むしろキミの味方さ。鏡介から言われてここに来たんだろう?」 鏡介。その名前が出たことで彼女は僅かに緊張を解き、そして問い返す。 「……貴女がそのことを知っているということは」 「ああ。ボクは君宛てに贈り物を預かってる。そらっ」 少女が放り投げたものが放物線を描き、山乃端一人の掌で受け止められる。 それは、彼女が持っていたものと全く同じデザインの銀時計。 「『多田野精子の世界線』において存在した山乃端一人の銀時計。彼女は山乃端一人で唯一の『転校生』にして、『どこか遠くに行く異能』の持ち主。キミならば問題なく扱えるだろう」 山乃端一人は銀時計を握りしめる。感覚で分かる。確かにこの銀時計は山乃端一人に力を与えてくれるものだ。 恐らくは目の前の彼女は信頼して良いのだろう。けれどまだ疑問がある。 それはこの状況が始まった時からずっと抱いていて、そして自らの中で答えが出てしまっているもの。 「鏡介さんは。そしてジョン・ドゥは」 「死んだよ。彼らはキミを置いてThe Oneに挑み、そして負けた。本当に男の子ってバカだよね。――だけどまだ終わりじゃない」 『いいや、ここで終わりですよ』 ボコリ、ボコリと泡立った音と共にソレは2人の目の前に姿を現した。 山乃端一人と全く同一の姿を取りながら異なる雰囲気を纏うもの。 The One。 空間にThe Oneの殺意が漲る。背後には四足歩行の巨大な怪物がこちらを覗き込む。 『やっと見つけました。貴女はここで死ぬ。これで全てが終わりだ』 「行くと良い、山乃端一人」 少女が一歩前に出た。 「ジョン・ドゥは『現世で』死を迎えたことによって地獄の底に戻り、そして眠りについている。その銀時計の力ならばキミはジョン・ドゥの元へ辿り着ける。キミが、彼を連れて戻ってくるんだ。それはキミにしか出来ない役割だ」 「貴女は……」 「ボクはここで暫く遊んでいくよ。『転校生』の一人として、生意気な新人にお灸を据えてやらないとね」 少女は軽くウインクをしてみせる。 山乃端一人はその言葉に込められた意味を理解し、故に彼女はただ頷いた。 「……どうか、お気をつけて」 「うん。彼のこと、よろしく頼むよ。山乃端一人」 次の瞬間、山乃端一人は影も形もなく姿を消していた。 残されたのはThe Oneと少女のみ。 The Oneは目の前の少女を睨み付ける。 『何故山乃端一人に味方をする』 「さて、強いて言うなら惚れた弱みというやつかな」 『何だと?』 「それより、君は自分の心配をするが良い」 彼女は懐から鉄扇を取り出し、構えた。 「このボクを誰だと思っているんだ? 仮にも『転校生』だぜ? 生半可な覚悟で殺せると思わないことだね」 鋭い眼光がThe Oneを威圧する。 ゾワリと、心臓を掴まれるかの如き圧力が少女より発せられる。 そして、それに応ずるかのように巨獣が吠えた。 激突の直前、彼女は静かに呟いた。 「さようなら、今はジョン・ドゥと名乗る君。ボクの初恋の人。どうか君達が素晴らしき幸福を掴まんことを」 5.あなたの人生の物語 一歩一歩、先の見えぬ霧の中を山乃端一人が進んでいく。 『どこか遠くに行く異能』が時間も空間をも超えて、望む場所への道筋を作り出す。転校生の無限の攻撃力と防御力があらゆる環境を乗り越えて踏破する力を彼女に与える。 山乃端一人は力強い確信と共に前へと歩みを続ける。 そして、彼女は長い道のりの中で一人の男の『記憶』を垣間見た。 男は死と破滅の運命を定められていた。多くの魔人が、そして転校生が己の命を狙う。死ねば更なる破滅が多くの人々を巻き込んで引き起こされる。 故に、男は抗うことを決めた。男は天涯孤独の身であったが、名も知らぬ誰かが自らのために死ぬことを心より嫌悪していたからだ。 男の覚悟に1人の青年が応じた。名を鏡介。男は悠久の時を生きる『転校生』という存在でありながら、並行世界の記憶を持つ奇妙な存在だった。 男の魔人能力は『円環の理』。互いに信頼を結ぶことで魔人能力を借り受ける稀有な力。 数多の者が彼に力を貸した。数多の者が彼に希望を託した。 ――それでも、『転校生』には遠く及ばなかった。 華奢な着物に身を包んだ黒髪の少女が血の海に沈む男を見つめていた。 その瞳は暗く沈み、彼の惨状に目を背けたがっているかのように。 「俺の抵抗は、全て、無駄だったのか……?」 「……ボクには分からないよ。本当に、ごめんね」 やがて彼の命が尽きた時、その魂は地獄の門へ吸い込まれていった。 悪魔とは、力を持つ一部の魔人が転生することによって生まれ出る存在である。 男は地獄の大王によってその奇妙な宿命を気に入られ、そして悪魔に成った。 男は本能が赴くままに戦いを繰り返した。それは悪魔に墜ちたことによる暴力性の発露であったのか。それとも敗北による力の渇望であったのか、 殺し、争いを繰り返す日々は男を強くした。彼の隣には並び立つ者が、彼の後方には敬愛と共に力を振るう者達が。 やがて男は公爵位と共に地獄に名を轟かせる大悪魔となった。『円環の理』は名を変えて変わらずその力を振るった。 しかしそれでも、男が満たされることはなかった。 ある日、配下の一人が持つ男は空を仰ぎ、『視覚を支配する能力』を以てその先にある現世を垣間見た。ただの1回、男が起こした気まぐれだった。 ――男は、一筋の涙を流していた。 彼が捉えたのは一人のシスター服の少女の姿だった。かつての彼と同じように死と破滅の運命を抱く少女。神への信仰と共に十字架を首に下げ、飢える者一人一人に声を掛けて食べ物を握らせた。 一目で分かった。かつて彼に力を貸して共に『転校生』へと立ち向かった、一人の男の忘れ形見だった。 陽だまりのような彼女の浮かべる笑顔が、男の戦った意味を肯定していた。 そして同時に、彼女がどのような運命にあるのかも理解してしまった。 救わねばならない。 「滑稽な! 滑稽な! だが気に入ったぞ■■■■■、貴様の願いを聞き届けよう!」 地獄の大王が嘲笑うかのように顔を歪めた。 男は名を捨てて「ジョン・ドゥ」となった。 悪魔に祈るべき神も、縋るべきものもなく。 その悪魔はただ一人の少女の幸福の身を願っている。 やがて彼女は終着点へと辿り着く。 そこは地獄の底。悪意の嚢を越えた先にある、嘆きの満ちた無間の世界。 一対の悪魔が鎖に繋がれていた。 見上げるほどの巨躯。錆びた銅のような赤黒い鱗が全身を覆い、悍ましくも雄大な一対の翼が力なく垂れさがる。 まるで神話に語られる竜の如き威容。これこそが地獄の大公爵、その真の姿。 「ジョン・ドゥ」 近づき、竜を縛る鎖に触れる。 直後、脳に直接語り掛けるような声が響く。 『勇敢なる娘よ! 汝に問おう。死して縛られしこの悪魔の名は何ぞや!』 地獄の大王が少女を試す。 彼女は一呼吸おいて、 そしてその名を口にした。 「――『山乃端一人』」 その瞬間、彼を縛る鎖が光となって消えた。 雄々しき竜が立ち上がる。押しとどめられていた翼が展開されてゆく。 竜が、ジョン・ドゥがゆっくりと瞼を開き、灰色の瞳で彼女を見た。 「『我が花嫁』と貴方は何度も私をそう呼びましたね。でも貴方はいつだって私を丁寧に扱って、まるで保護者みたいに一線を引いて」 ジョン・ドゥは罰が悪そうに目を背ける。 「……俺は年頃の娘の相手の仕方など知らん。だがらといって幼子のように扱う訳にはいかなかった。それに、これならば悪い虫も払えるだろうと」 「それで花嫁って……。的外れも良いところですよ。そんな軽々しく使う言葉じゃありません。色男なのは見かけだけですか?」 「……立つ瀬が無いな」 困ったような表情を見せる彼を見て、山乃端一人はくすりと笑みを浮かべる。 「やっと本音で話してくれましたね。ジョン・ドゥ」 「その呼び名は」 「私にとっては、この名前以外ありませんから」 撫でるように手を添えて、体温を感じられるようにコツンと額を彼に当てて。 「貴方のことが好きです、ジョン・ドゥ」 「悪魔に愛を語る女がいるか、変わり者め」 「ええ、そうですとも」 彼女はくるりと回って、そして陽だまりのような笑顔を見せた。 「私は貴方のことを愛してますから」 6.My Humanity The One "Nameless Reborn"。 「山乃端一人の死」という世界の歯車によって誕生した生命。生存本能を唯一の是とし、無限の可能性を抱く怪物。 そして己の未来に破滅と絶望を見出したもの。 『山乃端一人を殺害する転校生』の尖兵として世界に生み出されたThe Oneは、山乃端一人を殺し取り込まねば消滅する。 だが、「山乃端一人」に成り代わったとしても次に待ち受けるのは「別の転校生によって命を狙われる」結末のみ。 群青日和のように生き延びようとも関係ない。山乃端一人は存在そのものが呪われている。その結末は死と絶望による破滅以外に存在しない。 歪み切った世界の悪意がたった一人に押し付けられる。それが『山乃端一人』というシステムでありThe Oneという生命体の在り様だ。 故にThe Oneは山乃端一人を殺し、そして世界を滅ぼすことを決めた。 世界が己を呪うならば、己が世界そのものを喰らい尽くしてやる。 それでも足りぬならば並行世界まで手当たり次第に破壊するのみだ。28人の転校生を喰らったThe Oneにはその力がある。 既に50mを超える漆黒の巨獣を従え、東京の地を闊歩する。 社会の営みを踏み潰し、壊し、喰らう。この土地に生きる者達の命を滅ぼしてゆく。 祝福されぬ生命の足掻き。これこそがThe One "Nameless Reborn"の抱く生存への執着。 ――The Oneと巨獣が足を止めた。 『貴様は……』 その姿を見て、The Oneは表情を歪める。 「貴女の嘆きは分かります。貴女の苦しみも理解します」 世界の滅びに立ち向かう者はまだここにいる。 「だからこそ私達が貴女を止める。貴女の罪を拭いましょう。The One "Nameless Reborn"」 The Oneの前に1人の少女が姿を現した。 シスター服に身を包む年若き少女。この世界における、今代の山乃端一人。 『黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ!!!!!!』 The Oneが激高と共に吠える。 空中に書物が展開され、高速でページが捲られる。 『絶対★魔法書ビブリオヘキサ』 引き出す魔人能力は“絶黒龍”ルージュナの『《龍眼・絶黒》』。 文字通り、その眼で見た者に「死」を与える最悪の魔人能力。 虚空より空中を白の花弁が舞って散ってゆく。 『開花宣言(フラワリング)』 媒介とした花の花言葉に対応する呪いを他者に与える魔人能力。 媒介とする花はスノードロップ。花言葉は「あなたの死を望む」。 『台無し騙し崩し(オールコントラディクション)』 そして、山乃端一人の『生存』という現実を『死亡』に変換する現実改変能力の起動。 初手にして必殺。山乃端一人を容易く死に至らしめる魔人能力が3つ同時に向けられる。 同時に巨獣が前足を振り上げ、そして山乃端一人を叩き潰した。 The Oneは勝利を確信し、薄ら笑いを浮かべた。 幾度も刺客を退け、生き延びた憎き女が今容易く羽虫のように潰れて死んだ。 大言壮語を吐いておいてこの様か。その無様さにThe Oneは、 「その程度で殺せるとでも思ったか。随分と、甘く見られたものだな」 炸裂、巨獣の前足が吹き飛ばされる。 山乃端一人は己の首に下げられた銀時計を握りしめた。 彼女の目の前に、男が一人立っていた。 『大公爵 能力無効』、真名解放。 『インデッハの論理魔剣』はあらゆる魔人能力による概念干渉を無力化し、破壊する。 『大公爵 身体強化』、真名解放。 『GUNBUSTER』、肉体を極限まで強化する至高の強化能力。 『ありえない……!』 巨獣の前足を蹴りの一撃で破壊した男を前に、The Oneの足が無意識に下がる。 男の名はジョン・ドゥ。 地獄に名を馳せる公爵にして66の軍団を支配せし大悪魔。 山乃端一人の傍に立つ者。 悪魔が拳を構えた。 「リベンジマッチだ、The One」 ◆◆ 『アアアアアアアアアアア!!!!!』 The Oneの咆哮と共に、異形の軍勢がジョン・ドゥに向けて押し寄せる。 コトリカゴより現れる無限に等しき獣の群れが、 歪められた力を与えられし異魔人が、 魔人能力によって生まれし空想の悪魔共が、 溢れんばかりの殺意と共にジョン・ドゥへ喰らいつく。 「数を揃えれば何とかなるとでも思ったか? この俺を前にして」 『大公爵 視覚共有』、真名解放。 『八幡祭小望月賑(はちまんまつりよみやのにぎわい)』は視界内全ての生物の視界を支配し、自在に制御する。 「混ざり合え」 ジョン・ドゥの一言と共に、視界を支配された全ての生物の視界がランダムに(・・・・・)入れ替わった。 獣共が混乱し、互いに激突して傷つくことを繰り返す。異魔人も異様な視界の光景に立ち上がることすら叶わず、漆黒の悪魔は次々と地に墜ちてゆく。 『あの時は本気でなかったとでも言うのですか!!』 The Oneは明確な焦りを抱いていた。 『最後の審判』による自己進化は既に機能をしていない。『インデッハの論理魔剣』が因果律を遡る改変すら断ち切って破壊する。 その一撃一撃が、能力の規模が、全てが前戦を遥かに超える力で振るわれる。 これこそが地獄の公爵。封印より解き放たれし大悪魔。 だが、立ち止まる選択肢はThe Oneには存在しない。 『oHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHH』 The Oneの意志に応じたかのように、『視肉プロップマン&少女アポトーシス』により形作られし屍の巨獣が動き出す。 肉体に噴射口が形成され、大気の放出によって莫大な推進力を獲得し加速する。 巨獣より展開される冷気が、衛星のように敵を撃滅せし4枚の鏡が、暴走する力の奔流と共に破壊を撒き散らす。 それは周辺一帯を焼き尽くす、自然災害の如き全方位無差別攻撃の嵐。 「舐められたものだな」 ジョン・ドゥは嵐に向けて無造作に歩き出す。 際限なく形作られた氷の刃が、鏡によって生み出される光学レーザーが、都市一つを容易く滅ぼし得る暴風の如き暴力が、 しかしながらジョン・ドゥの肌すらも傷つけることが叶わない。 『大公爵 思考加速』、真名解放。 『Overflow』。己の体内時間を超加速させる魔人能力。 世界が停滞する。暴風がまるで凪のようにスローモーションで流れてゆく。ジョン・ドゥは僅か数秒にて懐まで辿り着き、そして地を蹴って跳ねた。 ダッ!! 痛烈な一撃が鳩尾を貫いて吹き飛ばす。50mを超える巨躯が宙に浮かび上がる。 そしてジョン・ドゥは浮かび上がった巨獣に対して、「剣」を振るう。 ――『大公爵』発動。 『異界産柳生新陰流』×『時よ止まれ、君は。(ファウスト)』 射程数百mにも及ぶ光の刃が超高速で振るわれ、レーザーカッターのように巨獣の全身を切り刻む。 細切れとなった肉塊が次々と箱化され、再生を阻んでいく。 『山乃端一人』という存在があらゆる並行世界で結んだ縁。それが円環のように巡り、かつての『山乃端一人』たるジョン・ドゥに力を与える。 無数の屍の上、戦場に残されたのはただ2人。 ジョン・ドゥは悠然と拳を握り、The Oneは獣のように睨み付け、 ――直後、『無限の攻撃力』を脚力に込める史上最強の踏み込みと加速。 大気の壁を破る炸裂音。前動作無しでダイレクトに撃ち込まれる拳がジョン・ドゥ目掛けて放たれ。 ダンッ、 極限まで加速された認識世界がその拳の軌道を容易く捉える。 半身を逸らし、ギリギリを掠めて躱す。 そして交差するように一歩前へ踏み出し、 弩弓のように後方へ引き絞られた右腕が、神速の一撃を解き放つ。 その一撃が迸る衝撃と共に視認不能な速度でThe Oneを殴り飛ばし、地面へ叩きつける。 『ガ……ガァ……!!』 ふらりふらりとThe Oneは立ち上がる。頭部からは際限なく血液が流れ落ち、初めての苦痛に動揺と苦悶の表情を見せていた。 『何故無限の防御力を貴方が突破できる……!!』 「……どこぞの転校生が余計な気でも回したのだろうさ。『大公爵』を通じて、俺は無限の攻撃力と防御力を行使する。貴様と俺を隔てるものはどこにもない」 『どこまでも私の邪魔をしてッ……!!』 一歩踏み込み。銀時計の鎖が鞭のようにしなって飛び回り、加速する金属音。 負ける訳にはいかなかった。 死にたくない。1秒でも長く生きていたい。 ただそれだけの想いが、ただそれだけの祈りが、 『どうして私には許されないの!?』 魂の奥底からそうやって叫ぶ。 「いいえ、許されますとも」 ジョン・ドゥの拳が銀時計の鎖を粉砕し、そのままThe Oneの胴を貫く。 The Oneの抱く銀時計が宙を舞って、それを山乃端一人は受け止めた。 「貴女だけじゃない。私は、全ての山乃端一人を救います。だから力を貸して」 The Oneの銀時計を媒介に山乃端一人が力を行使する。 The Oneが取り込みし28の転校生。その魔人能力の一つ。 『蠍座の名探偵』。 7.たった一つの冴えたやり方 東京八王子市『喫茶シャーロキアン』 店員の気配すら感じられぬ無人の喫茶店で2人は向き合って席についていた。 赤いコートにチェック帽。 綺麗に結い上げられたスコーピオンテイルが揺れる。 「まずは言っておこう。ここは現実世界ではない。能力発動の瞬間、君の脳裏に構築されたある種の仮想空間だ。故に、ここでいくら時間を過ごそうとも外は一瞬。だから時間は気にすることはない」 彼女の名は、未来探偵紅蠍。 『名探偵』にして『虐殺』を司る魔人。 飄々とした態度の裏で、探偵らしい好奇心にあふれた目で、彼女は山乃端一人を見つめている。 「前置きは良い。では、私の『蠍座の名探偵』について説明をしておこう」 彼女はティーカップに指を添えて語る。 「概要を説明してしまえば、「物語をミステリー化する能力」。ある種名探偵のお約束たる『居合わせた現場で殺人事件が起こる』というのを魔人能力したもの、と言ってしまえば分かりやすいね。悪く言ってしまえば私は存在するだけで、周囲で勝手に『殺人』を起こしてしまう(・・・・・・・)のさ。故に俯瞰(メタ)的に見ると私は『犯人』だということになる。The Oneはこの能力を顕在化させようとしなかった。きっと知性を得た彼女でも扱い兼ねていたのだろう」 「幾つか質問があります」 向かい側に座る山乃端一人の言葉に、紅蠍は喜ばしいことであるのを表現するかのように大げさに手を合わせた。 「ああ、是非聞いてくれたまえ。The Oneに喰われてから実は退屈していたんだ。話し相手がいてくれて助かるよ」 一呼吸おいて、山乃端一人と紅蠍は言葉を交わす。 「まず一つ、『既に起きている殺人事件』を『蠍座の名探偵』で上書きすることは可能ですか?」 「可能だ。何故ならば、探偵とは遅れて現場に居合わせるものであるからだ。『蠍座の名探偵』は因果律を無視して過去や未来に起きた事件であろうと真犯人を書き換えてしまう。君の望むことは実現できる」 「もう一つ。書き換えた殺人事件を途中で止めることは可能ですか?」 「不可能だ。あくまで私はメタ的な真犯人、つまり殺人の実行者ではないからね。それに私はこの能力を自らの意志で止めることが出来ない。手段は一つだけあるが、解決とは到底言えないもの。残念ながらお望みの通りには出来ないね。」 「……そうですか」 頷いた山乃端一人に対して、紅蠍はにこりと笑い指を立てた。 「つまり、君のやりたいことはこうだ」 「過去から未来永劫渡って繰り広げられる『山乃端一人連続殺人事件』。その『真犯人』を君自身に書き換える。そうすれば、君はこの壮大で永遠に解決されないであろう事件に君は介入することが可能となる」 「その上で何かしらの方法を使って能力自体を終了させ、事件そのものを『終わらせたい』。山乃端一人が未来永劫殺され続けるこのサイクルに終止符を打ちたいんだ」 「ええ、そうです」 その言葉に彼女は頷く。 「今私が生き残る『だけ』じゃダメなんです。永遠に続く山乃端一人の死と破滅の運命そのものを壊す。そうしなければ私達は、そしてThe Oneは本当の意味で救われない。私は、この『東京ダンゲロス』を終わらせます」 山乃端一人はティーカップを置いて、そして立ち上がる。 そして恭しく頭を下げた。 「紅蠍さん、本当にありがとうございました」 その言葉に紅蠍は僅かに驚き、そして愉快そうに頷いた。 「この私が感謝されるとは、中々奇妙なこともあるものだ。奇跡を起こしたまえ、山乃端一人。永遠に終わらぬ虐殺と凋落のドミノを越えて、この難事件を解決してみせるが良い」 彼女は入口のドアに手を掛け、ベルを鳴らしてふらりと去っていく。 紅蠍を見届けた後、周囲を見渡せばシャーロキアンは消え去って、彼女の立つ空間は暗闇で覆われていた。 山乃端一人は銀時計を握りしめ、能力を起動する。 『蠍座の名探偵』 山乃端一人の意識が空間を踊るように駆ける。 遥か過去より、そして遥か未来に向けて繰り返される『山乃端一人』の死と破滅の運命。 世界が定めたこの宿命は、いまこの瞬間から『山乃端一人を真犯人とする連続殺人事件』に書き換えられて矮小化する。 では、この事件を終わらせるための手段とは何なのか? 紅蠍が解決手段として暗に示唆したのは「発動者の自害」。連続殺人事件は真犯人の死を以てようやく終わりを迎えるものであるからだ。 だが、山乃端一人が取る手段は違う。 突如暗闇に満ちた空間が引き裂かれ、光が差し込んでいく。 手が差し伸べられた。 無数の傷が残った、けれど温もりを感じる手を彼女は取った。 ――『大公爵 能力無効』、発動。 『蠍座の名探偵』の強制終了。 世界が崩れてゆく。 これを以て『山乃端一人連続殺人事件』は真犯人を失い、永遠の迷宮入りとなる。 全ての山乃端一人を救済するために山乃端一人が導いた、たった一つの冴えたやり方。 「帰るぞ、我が花嫁」 彼の声が聞こえる。 「……ええ!!」 山乃端一人は、力強く頷いた。 エピローグ.新世界より 東京の片隅にとあるシスターが運営する孤児院がある。 誰一人として分け隔てず迎え入れ、我が子のように愛するその孤児院は善意の協力者による寄付金で運営されている。 例えばそれは、世界を股にかける何でも屋の一団であったり。 例えばそれは、魑魅魍魎から人々を守り続ける警察官であったり。 例えばそれは、改心した大企業の元総帥であったり。 例えばそれは、彼女の大切な友人達であったり。 並行世界が元の在り方を取り戻しても、変わらない奇妙で不可思議な縁がそこにあった。 彼女の隣にはシスターと同じ名前を名乗る一人の少女がいて、初々しくも懸命に手伝いをするその姿は子供たちや近所の人々にも愛されている。 そのシスターには巷で囁かれるとある噂がある 『彼女は悪魔に呪われている』 子供たちがそのことについて聞くと彼女は微笑んでこうやって答えるのだ。 「ええ。私は悪魔に取り憑かれているのです。それも、とびきり強大な悪魔に」 そんな彼女の隣には、長身の美丈夫が常に寄り添うように立っていたのだという。 ◆◆ エーデルワイス。気高き白を意味し、純潔を象徴する。それは天に近い場所でのみ花を開かせる。 花言葉は『高潔な勇気』『大胆不敵』。そして、『大切な思い出』。 悪魔と共に旅をした3日間。その先にも人生は続く。 桜の花びらが舞って、晴天が春の訪れを知らせた。 彼と彼女の生きる道のりはまだ始まったばかり。 Fin.
https://w.atwiki.jp/yukkurinikonama/pages/80.html
編集中 ※事前にステレオミキサーや再生リダイレクトやWhat U hearを使用せずに、マイクの音のみを流す設定にしておいてください メイン画面とサブ画面について ニコニコ動画には、画面いっぱいに表示されているメイン画面と 右下に小さく表示されるサブ画面があります(サブは使っていないときは非表示) そしてメイン画面に表示出来るものは あなたの映像と音声 あなたの音声のみ(画面なし) ニコニコ動画 ニコニコ動画の音のみ(画面なし) ニコニコ静画 のみです。 つまりメイン画面に、ニコニコ動画を流し尚且つマイクの音だけを都合よくミックスするような機能はありません そこで使用するのがサブ画面です メイン画面にニコニコ動画を流し サブ画面にマイクの音声のみ(画面なし)を流せば ニコニコ動画を再生するのと、マイクの音を流すのを両立が出来ます やり方 放送ページを開きます 放送画面下の運営コマンドタブをクリックしてください ①「カメラ映像に切替」をクリックします ②「画面入れ替え」をクリックします ③運営コメント欄に「/soundonly on sub」と入力します ④動画IDの欄に、動画のIDを入力します (動画のIDとは、ニコニコ動画のURL末尾のsm?????やnm??????のことです) ⑤メインにチェックをいれて再生をクリックします 以上で流れはじめました 他の動画の流し方 動画のIDの欄にその動画のIDを入力して再生をクリックするだけです 元の状態への戻し方 ①「カメラ映像に切替」をクリックします ②「サブを消去」をクリックします 以上です
https://w.atwiki.jp/niseweb_exvs/pages/106.html
武装解説についてはガンダムF91へ コンボ 戦術 僚機考察コスト3000 コスト2500 コスト2000 コスト1000 VS.対策 外部リンク コンボ ( はステップ、≫はブーストダッシュ、→はそのままキャンセル) 入力 威力 覚醒中 備考 BR始動 BR≫BR 119 126 攻め継続 BR≫BR≫BR 147 156 基本 BR→(≫)サブ 126(168) 134(178) 主力。繋ぎが遅れると盾が間に合う BR≫BR→(≫)サブ 151(175) 160(184) 高威力。ヒット確認がしやすい BR→CS(2hit) 129 161 覚醒中はCSが3ヒットする BR≫NNN 179 189 近距離の基本。前派生〆で181190 BR≫NN サブ 201 211 ダメージ底上げ。サブは前ステ繋ぎで相手を打ち上げる CS始動 CS(1hit)≫BR≫BR 150 160 CS(1hit)≫BR→(≫)サブ 156(192) 167(205) CS(2hit)≫BR 142 150 覚醒中は攻め継続 CS(2hit)≫サブ 198 209 高威力。繋ぎはヒット確信から前BDCで安定 特射始動 前格闘始動 前N 横前 221 235 繋ぎは最速右ステ 前N 横 サブ 242 258 ダメージ重視。ダメージ底上げ 横格闘始動 横 NNN 195 207 前派生〆で198209 横 NN サブ 213 203 横 横NN BR 215 228 BRの繋ぎは前フワステ 横N サブ 213 217 比較的素早く終わる 横N NNN 220 233 基本コンボ。前派生〆でも同威力 横N NN サブ 238 253 ダメージ底上げ。サブは前ステ繋ぎで相手を打ち上げる 横NN BR 205 215 BRの繋ぎは前フワステ 後格闘始動 M.E.P.E.中特殊格闘始動 BD格闘始動 覚醒中限定 CS(2hit)≫BR→(≫)サブ --- 192(224) CS(3hit)≫BR --- 181 CS(3hit)≫サブ --- 233 射撃のみで格闘コンボ並のダメージ 特射(3hit)≫BR --- 153 特射(3hit)≫サブ --- 205 前N 横NN --- 247 繋ぎは最速右ステ 前N 横N サブ --- 259 ダメージ底上げ 戦術 僚機考察 コスト3000 コスト2500 コスト2000 コスト1000 VS.対策 武装解説についてはガンダムF91へ 外部リンク したらば掲示板2 - ガンダムF91 Part.10 したらば掲示板2 - ガンダムF91 Part.9 したらば掲示板2 - ガンダムF91 Part.8 したらば掲示板2 - ガンダムF91 Part.7 したらば掲示板2 - ガンダムF91 Part.6 したらば掲示板2 - ガンダムF91 Part.5 したらば掲示板2 - ガンダムF91 Part.4 したらば掲示板2 - ガンダムF91 Part.3 したらば掲示板2 - ガンダムF91 Part.2 したらば掲示板2 - ガンダムF91 Part.1
https://w.atwiki.jp/rp07armys/pages/62.html
はぁい!あきらです! こっちのページではこのチーム流PSO2人狼のやり方を紹介していこうと思っています。 そしてここで紹介するやり方は会場をチームルーム以外と仮定していますのでチームルームで行う際はGMはお仕事気をつけてね!((((( まず、この人狼ではチャット機能を駆使していきます。 面倒だねごめんね(汗 なんかもっといいアイデアあったらチームリーダーにいってね(汗 ゲーム開始準備 まず人狼参加希望者は人狼開催会場へと集合してください。 そして設定からキャラクターの頭上表示を消しておいてください。 GM(ゲームの司会進行であり村長)はある程度の人数が集まったらチームチャットを用いて 「これより人狼ゲームを開始します。 参加者は『○○村』に入村してください。」 と宣言してください。 (以降チームチャットによる発言はオレンジで表示していきます。) これによりゲームの開始を全員に宣言してください。 (村の名前は好きに決めちゃってください。 例:アムドゥスキア村 ラグネ村 床美味村 ドゥドゥ村 木村 等 GMの宣言を確認したらほかの参加者の皆さんは同じくチームチャットで 「(キャラクター名) 入村します」 と宣言してください。(GMさんはこの宣言で参加キャラの把握をお願いします。 これでゲーム開始準備は完璧です! ゲーム開始 『朝』 GMはあみだくじ等の方法で参加メンバーの役職を決めた後、チーム掲示板に役職ネタバラシを書き込んできてください。(墓地行きとなった人の娯楽用です(((( そして 「朝になりました」 と宣言した後、ウィスパーチャット(以降紫)を用いて参加メンバーの一人一人に各々の役職を伝えてください。 (人狼、および共有の方に伝える時のみ同時に同じ役職のメンバーの名前も伝えてください。 「村人」「霊能」「占い師」「狩人」「狂人」と言われた人はGMが「昼になりました」と宣言するまで静かに待機していてください。 「人狼」と言われた人は同時に伝えられた仲間とパーティー(以降青)を組み、GMが「昼になりました」と宣言するまで静かに待機していてください。 「共有」と言われた人も同時に伝えられた相方とパーティーを組み、GMが「昼になりました」と宣言するまで静かに待機していてください。 初日「昼」 所要時間10分固定 GMは全員に役職を伝え終わったら 「お昼になりました。」 と宣言をしてください。 その後GMは 「実は隣の村が人狼に皆殺しにされたらしい・・・」 等といって村民たち(GM以外のプレイヤーですよ!)に人狼のうわさをなんとなーくでもかまわないので聞かせてあげてください。 その後は時間が来るまで参加者全員で好きに会話をしていてかまいません。 このとき使えるチャットはチームチャットのみとなります。 (ようは雑談時間です。互いの緊張をほぐしつつRPをお楽しみください。 初日「夜」 所要時間10分固定 GMは 「夜になりました。」 と宣言してください。 この宣下以降人狼と共有はパーティーチャットで会話をすることが可能になります。 そして同時に、チームチャットの利用が昼になるまで禁止されますのでパーティーを組んでいないプレイヤーは発言を控えて昼になるのをお待ちください。 二日目「朝」 ここで初日犠牲者GMの姿が発見されます。 GMは 「二日目の朝になりました。 (自分のキャラクター名)が自宅で死体で発見されました」 と発言をした後、遺言があれば遺言を発言し昼時間への移行を宣言してください。 二日目「昼」 所要時間10分固定 GMは 「お昼になりました」 と宣言をしてください。 この宣言によりチームチャットのみの利用が可能になり本格的な人狼探しが始まります。 役職持ちの村人は普通の村人と協力して自分が持っている情報等を開示しつつ人狼を探し当ててください。 人狼は役職持ちの村人に疑われないように注意しながら頑張ってください。 二日目「夕方」 時間未定 GMは 「夕方になりました。処刑する人を決めて投票を行ってください」 と宣言します。 この宣言をみたプレイヤーはGMにウィスパーチャットで 「○○に投票します」 と投票を行ってください。 全員からウィスパーを受け取ったらGMは集計を行ってください。 1.票がそろった場合 GMは 「投票の結果○○さんが処刑されました」 と宣言した後、処刑が確定した人にウィスパーで墓地=チームルームへの移動をお願いしてください。 そして処刑された人はその指示に従って墓地に移動してください。 (墓地に移動した後はGMの宣言を気にせず常時白茶(周囲向けチャット)での発言が可能となります。どうぞ掲示板の役職ネタバレをご覧になって墓地から会話を覗き見つつゲーム終了までお待ちください。なお、現在生きているキャラクターへのネタバレは厳禁です。 2.票がそろわなかった場合(同率が2人いるなど GMは 「票が割れました。もう一度投票を行ってください」 と宣言をしてください。 プレイヤーたちは指示に従いもう一度投票を行った後はGMの次の発言を待ってください。 GMは再び全員からウィスパーを受け取った後は集計を行い、票がそろった場合は1に。そろわなかった場合は2を繰り返してください。 二日目「夜」 所要時間10分固定 GMは 「夜になりました」 と宣言してください。 二日目の夜からは夜時間は人狼と共有、役職持ちの村人が行動する時間となります。 このとき狂人は普通の村人に含まれますので仲良くおねんねしててくださいペルファボーレ。 人狼はパーティーチャットで噛み殺す標的や今後の相談をした後、GMに噛み殺すキャラクター1名の名前をウィスパーで伝えてください。 共有はパーティーチャットで時間が来るまで今後の相談等をしていてください。 占い師は占うを行う場合はその対象を決めたらGMにウィスパーで対象1名が誰かを伝え、占いの結果を受け取ってください。(GMは嘘偽りなく占い師に対象の役職を伝えてください。 霊能者は処刑された人を村人か人狼か調べることができます。調べる場合はGMにその旨をウィスパーで伝え、結果を受け取ってください。(GMは嘘偽りなく霊能者に対象の役職を伝えてください。 狩人は護衛対象を1名選択し、GMにウィスパーで伝えてください。 GMはウィスパーを受け取り終わったら朝に移行してかまいません。 三日目「朝」 GMは死亡が確定したキャラクターにウィスパーで移動をお願いしてください。 死亡した方はこのとき、GMに遺言を託すことができます。 遺言が終わった後はチームルームに移動をお願いします。(もちろん死亡ですので役職ネタバレの閲覧や白茶会話が可能となります。現在生きているキャラクターへのネタバレは禁止です。 そして移動をお願いした後、GMは 「三日目の朝になりました。 (先ほどの夜時間で死亡したキャラクター全員の名前)が自宅で死体で発見されました」 と発言をした後、GMは遺言があれば遺言を発言し昼時間への移行を宣言してください。 そして、これ以降は勝敗がつくまで二日目の流れを繰り返してください。 と、これで説明は終了です!ながながとここまで目を通してくださりありがとうございました! (面倒なるーるでごめんね なお役職の増加やルールが若干変わることがあります。その際はその時に進行役(GM)を務めている方に確認をしてください。
https://w.atwiki.jp/tukibosi/pages/7.html
アーカイブ @wikiのwikiモードでは #archive_log() と入力することで、特定のウェブページを保存しておくことができます。 詳しくはこちらをご覧ください。 =>http //atwiki.jp/guide/25_171_ja.html たとえば、#archive_log()と入力すると以下のように表示されます。 保存したいURLとサイト名を入力して"アーカイブログ"をクリックしてみよう サイト名 URL
https://w.atwiki.jp/tukibosi/pages/3.html
更新履歴 取得中です。 ここを編集