約 3,296,196 件
https://w.atwiki.jp/kairakunoza/pages/2101.html
Escape 第6話に戻る ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 7. (ゆたか視点) 春から夏へと移りゆく季節の、よく晴れた日のお昼前。 私は、みなみちゃんの別荘から、脱出することに成功していた。 「はあっ、はあっ」 自分自身の荒い息遣いだけが、いやに大きく聞こえる。 なだらかに下っていく小道が、森の間を縫うように続いている。 「こなたお姉ちゃん…… 」 絶え間なくわき上がってくる不安に押し潰されそうになりながらも、 最愛の人の名前を唯一の心の拠り所にして、必死で足を左右に動かし続ける。 「誰か、誰かいませんか? 」 こなたお姉ちゃんに助けを求めようと、人家や電話ボックスを 懸命になって探すけれども、道の両側に生えている高い木立に遮られて 見つけることができない。 既に、携帯電話は取り上げられていたから、このままではお姉ちゃんと 連絡を取ることができない。 「誰も…… いないの? 」 決して言ってはいけない言葉を口に出してしまう。 一体、ここはどこなのだろう? 別荘を抜け出した時は走っていたけれども、5分も経たずに息が上がってしまい、 今は荒い息をつきながら、よろめくように歩いている。 腕時計に目をやると、既に11時を回っている。 もう、かがみ先輩とみなみちゃんが戻ってくるころだ。 私が別荘を脱出していることを知ったら、直ちに追跡を始めることは確実だ。 次に捕まったら既に、狂気の沼地に足を踏み入れてしまったかがみ先輩に、 何をされるか分かったものではない。 しかし、鬱蒼とした森はそれほど長くは続かず、やがて視界が開ける。 眼前には青い海がひろがっていた。 「うそ…… 」 私はうわ言のように呟きながら、白い浜辺に向ってよろめくように歩く。 寄せては砕ける、輪廻のように続く波音が、私をひどく打ちのめす。 「あはは、どうして? 」 細かい砂粒の上にぺたんと座りこみながら、自嘲めいた笑みがこぼれ出る。 「ほんと、私って莫迦だよ」 つかさ先輩は、ことさら隙をみせて、逃亡という甘美な希望を与えた。 私は、策略を疑いながらも、別荘から逃げ出した揚句、 どこにも逃げることができないという絶望を味わうことになった。 あまりにも悲惨で滑稽なピエロだ。 私が拉致された場所は…… 小さな島だった。 前方は、どこまでも拡がる蒼い海、背後は緑に囲まれた小高い山だ。 山頂に近い所に、みなみちゃんの別荘が建っている。 背後を見ることはできないが、ここと同じような景色になっているに違いない。 これからどうなってしまうのだろう? 私は、もうすぐ捕まってしまうだろう。 喜んだかがみ先輩は、私を餌にこなたお姉ちゃんを呼びつけることは確実だ。 いや、既にこなたお姉ちゃんは、かがみ先輩から呼び出しを受けているかもしれない。 私は『絶対に』島から出られるはずはないのだから。 「こなたお姉ちゃん…… もういいよ」 私は、絶望に打ちのめされて砂浜に倒れこみ、小さくつぶやいた。 強い日差しが素肌にちりちりと差し込んできてひどく熱い。 「私、全然駄目だから」 埼玉から名古屋に来ても、全然変わることができない。 半年経っても、こなたお姉ちゃんの大きなお荷物になってしまっている。 こなたお姉ちゃんは、私という存在が足かせになって、幸せを掴むことができないでいる。 「こなたお姉ちゃん…… もう、見捨ててもいいよ」 『そんなこと…… できるわけない! 』 こなたお姉ちゃんの怒った顔が、脳裏に鮮明に浮かんだ。 『私がゆーちゃんを見捨てるなんてありえないよ! 』 こなたお姉ちゃんは、私を見捨てることはしないと、絶対の自信を持って言える。 でも。だからこそお姉ちゃんは、かがみ先輩の卑劣な脅迫に応じることになってしまうのだ。 そして、悲痛な表情で姿をあらわしたこなたお姉ちゃんは、 『目出度く』かがみ先輩のものになるんだ。 暗黒の未来図が、現実のものになる瞬間が確実に近づいている。 「わたしは…… 」 波が砂浜を叩く定期的な音を鼓膜に届かせながら、私は小さく呟く。 私は、こんな酷い目に遭う為に名古屋まで逃れてきたのだろうか? どうして、かがみ先輩があげる凱歌を、黙って聴いていなければならないのか? 心の中に暗い怒りの火が付き、瞬く間に激しく燃え上がる。 私は、負けない。 かがみ先輩の思い通りなんか、絶対にさせるものか! 慣れない強行軍で激しく体力を消耗し、疲労の極にあったけれど、気力を振り絞って 小さな身体を引き起こす。 困難な状況を打開する手掛かりになるものがないか、必死に探しながら海岸を歩く。 「何か、落ちていないか? 何かを見落としていないか? 」 島を4分の1周程歩いた時…… 絶望に打ちひしがれていた時には、絶対に目に入らないモノが見つかった。 「あ…… 」 島に最初から置かれていたのか、どこか別の場所から流されていたのかは分からない。 古びた小さな手漕ぎボートが波打ちぎわに放置されていた。 「オールは? 」 駆け寄って、上から覗き込むと、2本のオールがボートの中にしまわれていた。 それから、船腹を注意深く調べる。 幸いなことに航行に支障となるような、大きな傷はない。 私はほんの小さな可能性にかけて、砂浜に乗り上げているボートを、太陽の光を浴びて いたるところで煌めく、初夏の海に向かって押し出す。 「お願い…… 動いて…… お願いだからっ 浮かんで! 」 両足を柔らかい砂にめり込ませながら、懸命に踏ん張って、船を押し続ける。 「もう少し…… もう少しだから」 体中から汗を噴き出させながら力を振り絞ると、船はじりじりと 海に向かって滑り出していく。 「やったあ! 」 奮闘は報われて、船体は砂浜を抜け出して、海面に浮かぶ。 私は船べりを掴んで、半ば飛び込むようにボートに乗り込む。 「きゃっ」 船は大きく揺れて傾き…… 辛くも復元力が働いた。 胸をなで下ろした私は、二本のオールを船の両側に固定すると、グリップを掴んで、 先端の平らな部分である『ブレード』を海面に落とす。 ちゃぷん。 小さな音が鳴ると同時に、オールを思いっきり握って手前に引く。 ブレードが海水をしっかりと捕えて、ボートは『後ろ』に滑るように動き出した。 「はあ…… はあ」 腰や腕がきしむように痛い。 疲労が全身を絶え間なく襲って、身体がうまく動かない。 いつも思うことだけれども、自分の体力の無さに辟易としてしまう。 体調さえ良ければ、しっかり運動をして、身体を鍛えないといけない。 ごくゆっくりとではあるが、船は岸から離れていく。 目指す場所は、1キロほど離れたところに佇んでいる、比較的大きな島だ。 遠目からは微かに建物らしきものが見えるから、そこでこなたお姉ちゃんと 連絡をつけることができるはずだ。 風はほとんど吹いていないため、波は小さく、海面は穏やかな表情をみせているけれど、 船はとても小さいので、僅かなうねりでもぐらりと揺れて、ひやりとする。 「ゆたか! 」 唐突に私の名前が呼ばれて、私は身体を震わせる。 先を行くチェリーに引っ張られたみなみちゃんが、浜辺に駆け寄ってくる姿が見える。 「ゆたか! 戻って! 」 みなみちゃんは、服が濡れるのも厭わず、長い脚を海に浸しながら必死の形相で呼びかける。 二人の距離は100メートル程だ。 地上ならわずか十数秒で到達してしまうが、海水浴のシーズンではない時期の海では、 絶望的な距離になる。 「ごめんね。みなみちゃん」 私は、ひとりごちると同時に、背筋に冷たいものを感じてしまう。 もう5分早く、鼻の利くチェリーが私を発見していたら確実に捕まっていた。 「お願い。来ないで」 追いつけないと分かっていても、不安から逃れるように、みなみちゃんの顔を凝視しながら、 私はひたすら漕ぎ続ける。 素人がボートを漕いでも、進む速度はたかがしれているが、それでも、じりじりと離れていく。 「ゆたか! お願いだから戻ってきて! 」 みなみちゃんの声が少しずつ小さくなる。 「本当に、ごめんね」 私は、みなみちゃんにもう一度だけ謝った。 去年の春、気分が悪くて苦しんでいる私を助けてくれた、岩崎みなみちゃんと 一緒のクラスになれた時はとても嬉しかった。 みなみちゃんとの距離が近づく度に、私の胸は確かに高鳴っていた。 高校で親友という存在ができたことが嬉しくて、毎日、学校に行くことがとても楽しかった。 病は気から、という訳ではないけれど、体調が比較的安定していたのは、 みなみちゃんのお陰だと思っている。 夏以降、私がこなたお姉ちゃんに恋心を抱いてからも、みなみちゃんは大切な親友のはずだった。 しかし、私はとてつもなく鈍感だった。 私がこなたお姉ちゃんに抱くのと同じ想いを、みなみちゃんが 私に対しても持つという可能性に、愚かにも気がつかなかった。 だから、みなみちゃんが愛を求めてきた時、私は激しい違和感を持って、 拒絶することしかできなかった。 しかし、年末に起こった一連の騒ぎの後、住所を名古屋に移してから半年が経って、 みなみちゃんは遠い存在になっていた。 こなたお姉ちゃんに対する妄執をみせる、かがみ先輩には、 激しい怒りや憤りを抱き続けなくてはいけなかったけれど、みなみちゃんに対しては、 さほどマイナスの感情は持っていない。 とても綺麗で頭が良くて、他人に優しいのだから、みなみちゃんは私なんかに拘らずに、 良い恋人を見つけてほしいと思う。 みなみちゃんの姿がかなり小さくなってきた。 腰まで水に浸かりながらも、なおも懸命に私に呼びかけるけれども、 泳ぎでもしない限りは、近づくことはできない。 私は、拘りを捨て去ることができない、以前の親友に向かって、微笑みながら軽く手を振った。 「ゆたかっ、行っちゃダメ! お願いだから! 」 普段は無口なみなみちゃんが、声をからして叫んでいる。 しかし、私は彼女の想いに応えることができない。 「ばいばい、みなみちゃん」 私は、少しだけ哀しそうに呟いてから、みなみちゃんから視線を外して、 小さな船を漕ぎ続ける。 ボートはごくゆっくりとしか進まないから、すぐに彼女の姿が視界から 消えてしまった訳ではない。 しかし、すっかり小さくなったみなみちゃんを、私は最早、景色の一部分としか認識していなかった。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― Escape 第8話へ続く コメントフォーム 名前 コメント 逆にbadendでも良いかも 最近無理やりhappyendに持ち込んでるのが多々あるし。 この作品は非の打ち所がないやねww -- 名無しさん (2008-06-02 23 11 03) 一体何処の島に誘拐されたのか島から町に行くのは良いとして ゆーちゃんは果たしてこなたと無事再会できるのか凄く気になり ます。ゆーちゃんにHAPPY ENDが訪れることをキボン それにしてもこのシリーズはとても読みごたえがあって面白い (=ω=) -- 九龍 (2008-06-01 00 37 33)
https://w.atwiki.jp/imassousaku/pages/182.html
今日も自宅に帰ると、すぐさまパソコンを起動。Skypeを開いて、センパイにコンタクトを取る。 センパイと会ってからというものの、それが日課になっている。彼女と話すと心が和らぐ。 リアルでは電波扱いされているアタシを受け入れてくれる唯一の存在。画面越しとはいえ、 顔の見える、実在する存在、ネットアイドルとして尊敬できるだけでなく、愛おしい人だ。 だが最近はどういうわけか、寝落ちしているのか繋がらない。一日ならそれもあるかと納得するが、 二日、三日と続けば、だんだん心配になってくる。 「ん?ポップアップ?」 Skypeの通話画面が画面上に浮かび上がっていた。 「ELLIEから着信中」 センパイから掛けてくるなんて珍しい。一体何事だろう? 「センパイ、おっひさー。電子の妖精サイネリアちゃんが貴方のお悩みをズバッと解決しちゃいマス!」 「サイネリア、久しぶりだね……」 「心配したんですよ、もう!急に繋がらなくなって」 「サイネリア、ごめん……」 「いや、そんな謝るようなことでも。センパイにも色々事情があると思うし」 「うん、そのことでね、サイネリアに言っておきたいことがあって」 「何です」 「さようなら、って言おうと思って」 世界がひび割れた。 「ど、どういうことですか!アタシが嫌いになったんですか!?だったら、謝ります。 アタシ空気とか読めなくて、ごめんなさい」 「そうじゃないの、サイネリアは悪くない」 「じゃあ、もしかして引退するんですか。みんなセンパイを待ってるのに、なんで……」 「もう、ネット使えなくなるから」 「えっ」 「ずっと引きこもっていたから、父さんと、母さんがとうとう愛想を尽かしちゃった。 だから、引きこもりを『更正』する施設にわたしを入れるつもりみたい。 そしたら、ネット、もう使えない」 「そんな……」 「本当は、今だってネット使うこと、禁止されてる。けど、友達にお別れしないといけないって言って 何とか許してもらった」 「そんな」 どうしてセンパイにはこんな運命しか残されていないのだろうか。 「センパイ、そんな親、ひどすぎデス!そんなの親じゃありません!家出しちゃいましょう!」 「でも、どこへ?」 「だったら、アタシの家に来てください。すごく狭いですけど、ネットだって使い放題ですし」 「でも、わたし邪魔だから」 「そんなことないです!センパイがいてくれるだけでいいんです」 「でも、わたし、いらない子」 「何でそんなことを言うんですか!じゃあ、センパイを信じてるアタシや信者はなんなんですか!」 「それは……」 「親に何言われたか知りませんけど、センパイの動画を見て癒されている人がいるんです! ヒッキーやニートやニコ厨にとってセンパイみたいなネトアは救いなんです。 そんな自分に価値が無いなんて言わないでください」 「でも、わたしじゃ、救えない……」 「無理に救う必要は無いんです。ニコ厨なんて勝手に人の動画を見て、勝手にコメントしていく だけなんですから。センパイも気ままにやればいいんですよ」 「それでも……サイネリアに迷惑かけられない?」 「迷惑だなんて、アタシが好きでやってるんですから、そんなこと気にしないでください」 「じゃあ、何でサイネリアはそこまでしてくれるの?」 「えっ……それは……センパイが凄い人だから」 「じゃあ、わたしが凄い人じゃなかったら捨てるの?」 「あっ……それとこれとは話が」 「わたし、人に捨てられるのもう嫌。親にもわたし捨てられちゃった。誰かに捨てられるぐらいなら、 人ともう関わりたくない。サイネリアにはいい友達のまま、思い出に残しておきたかった。 わたしを捨ててほしくなかったから、貴方とも話したくないと思った。わたしはただの引きこもりだから。 けれど、黙って行ってしまったら貴方が悲しむから、声をかけた。でもこれで最後」 「待って下さい!切らないでください!違うんです!そうじゃないんです! センパイが凄い人じゃなくたっていいんです。ただの引きこもりだっていいんです。 アタシにはセンパイが必要なんです。ただ、ただ、いてほしいだけなんです。 好きです。愛してます。一緒にいてください!」 「……」 「アタシだって、リアルではどうしようもない子だって言われてます。 けど、センパイは優しく受け入れてくれる。それがどんなに嬉しいことか。 友達とかそういうのじゃなくて、センパイが欲しいんです。アタシ、レズビアンですから」 「そう……」 「だから、センパイを失いたくないんです。このままだと、センパイが どこか遠くにいっちゃいそうで……こんな話をしてスイマセン。気持ち悪かったですよね?」 「サイネリア」 「はい」 「サイネリアはわたしを必要としてくれてる?」 「はい」 「本当に?」 「ホントにホントにです」 「そう……わかった、じゃあ、サイネリアの言う通りにするね」 勝った……アタシは一世一代の賭けに勝った。気が緩み、力が抜けて椅子に倒れこむ。 告白した?そう、これは告白だ。それも、世間から後ろ指を指されるかもしれない性癖の告白だ。 それが通った。受け入れられた。センパイが受け入れてくれた。本当によかった…… 「サイネリア」 「へ?」 「なにか、緩んだ顔してた。いわゆるヘブン状態?」 「エヘヘ、センパイが家に来てくれるってだけで、うれしくて、うれしくて」 「そう?ふふっ、ありがとう」 「い、いやあ、そんな照れちゃいマス」 「いつ、行ったら、いい?」 「いつでもいいですよ。センパイの好きな時間で」 「そう、でも、詳しい時間はわからない?どのぐらい、離れてるか、知らない」 「ああ、住所は、後でメールで送りますから」 「もし留守でも、来るまで、待ってるから」 「えっ、そんなの悪いですよ」 「時間、あまり残されてない。もうすぐ施設に入れられちゃう」 「あっ……じゃあ、電話番号も一緒に送りますんで、いなかったら電話してください」 「わかった。できるだけ、急ぐから、今日はお休み」 「センパイ、アタシ待ってますから、気をつけて。お休みなさい」 通話は落とされた。急いで、自分の住所と電話番号を送る。 返信はすぐ来た。 「こんなわたしのために、ありがとう」 メールにはそう書かれていた。アタシは興奮冷めやらぬ中で眠りについた。 時は丁度、八月の始まりで、連日猛暑日が続いていた頃だった。 翌日の目覚めはチャイムの音で始まった。今、何時だ? 5時30分。デジタル時計はそう表示している。誰だこんな朝早くに…… 「センパイ?」 まさか。こんな時間に来るとは予想外だ。慌ててベッドから降りる。寝巻き姿のままドアを開けた。 「おはよう……ございます?」 「センパイ、どうしたんですか!?すっごい調子悪そうですけど……」 センパイの顔は酷く青ざめていて、肩で息をしていた。 「夜中から、ここまで、歩いてきた」 「なんでそんな無茶を」 「親が寝てる時しか、抜け出す、タイミング、無かったから」 そう言うと、アタシの方に倒れこんだ。 「大丈夫ですか!?センパイ」 「今日は、寝てない。もう、だめ」 センパイはアタシの胸元で喘いでいる。荒い息遣いを身に感じながら、背負っていたリュックを外し、 少女の体をおんぶして、どうにかベッドまで運んだ。 「ありがとう……」 弱弱しい声に不安が煽られる。 「センパイ、今はゆっくり休んでください。後のことはアタシがなんとかしますから」 「うん……」 センパイは布団の上に寝そべると、すぐに目を閉じた。 少女は死んだように眠りについた。寝息すら立てないほどに。 そうだ、後のことはアタシが何とかせねば。まずは、リュックサックの中身を確かめる。 携帯電話、財布、それだけだった。それが全てだった。 服や化粧品もなかった。そういえば、今センパイが着ている服も、 もう通っていない高校の制服だった。まともな服は無かったのだろうか? そんなものすら買い与えられなかったのか。アタシは初めてセンパイの両親に嫌悪を覚えた。 センパイは8時を回っても、眠り続けた。か細い体で休むことなく、熱帯夜の空の下を歩き続けた、 その辛苦は想像を絶する。汗をかかない体質のせいで、却って熱が引かずに辛かっただろう。 アタシは、センパイがまた元気に笑えるようになれることを祈るだけだった。 しかし、それは、携帯の着信音によって中断された。自分のじゃない。センパイの! 「はい、もしもし?」 「絵理、絵理なの?一体、貴方どういうつもり!」 女性の切迫した声が聞こえてきた。 「いえ、違います」 「えっ、じゃあ、まさか、貴方が絵理の言っていた友達……」 「そう、サイネリアです」 「私は絵理の母よ。でも、何で貴方が絵理の携帯を持ってるの?絵理はどうしたの」 「セ……絵理さんは、今寝ています」 「は?寝てる?」 「夜通しここまで歩いてきたんです。今朝まで一睡もしてなかったんですから、当然でしょう」 自然と慇懃無礼な口調になる。 「まさか、そんな……」 「蒸し暑い外をずっと歩いてきたんですよ。さぞかし大変だったでしょうねえ」 「それは、貴方が絵理を唆したからでしょう!」 唆す、だと?この母親らしきものは何を言ってるんだ。 「唆したというのはいささか心外ですね。こうなったのは貴方たちが 絵理さんを追い込んだからでしょう?」 「私たちは追い込んでなんか……ただあの子に立ち直って欲しかっただけで」 「それが、娘を牢獄みたいなところに入れるということなので?」 「でも、これしかなかったのよ!もう私たちには打つ手なんか……」 「手を尽くしたと言う割には、娘さんを愛していなかったように見えますが」 「な!一体、何を根拠に……」 「服、ですよ」 「服?」 「彼女の私服、多分高校の制服だと思いますが、それしか見たことないんですよ。 この年頃で制服しか着るものが無いなんて考えられないんですよ。 けれど、外着に使えるのがそれしか無かった。貴方方が服を買ってあげなかったからです。」 「それは……あの子、部屋に閉じこもってるし、買ったって着る機会がないもの」 「そういう、現金な発想が絵理さんをうんざりさせたんでしょう? 貴方たち親は、彼女が引きこもりになった原因を考えもせず、解決もせず、 ただ部屋に放置していた。それじゃあ、引きこもりが治るはずがないでしょうね」 「そんな、こっちにだって事情が……」 「言いたいことはわかります。でも、もうそういう段階じゃないんですよ。 監獄に放り込もうとしている所に、私は彼女を送り返すことはできませんね。 絵理さんのことは私が面倒を見ます。どうぞご安心を」 「そういうわけにはいかないのよ!もし絵理の身に何かあったら私たちだって責任というものが……」 結局それか。腐っている。この親どもは。 「くだらない」 「は?」 「貴方たちの都合とか体面は私には全く関係が無い。私は絵理さんを愛していますので、 そもそも、ご心配するようなことにはならないと思います」 「愛してるって、女同士でおかしいんじゃない!?」 「じゃあ、男だったらよかったんですか?」 「そ、それは」 「実の娘を『更正』施設に叩き込んだと言うよりは、女友達とルームシェアしていると 言ったほうが、波風が立たないと思うのですがねえ」 「……」 「まだ、何か?」 「わかったわ……とりあえず、今はそういうことにしておく。けど、夫とも相談しないといけないし、 絵理と直接話したいからまた後で連絡するわ」 「そうですか」 溜息が電話越しに聞こえた後、回線は切れた。自分も溜息を吐く。 渡さない。センパイは絶対に渡さない。こんな人たちに、センパイを渡すわけにはいかない。 施設などに入れさせはしない。アタシはそう固く決意した。 センパイが目覚めたのは、正午を過ぎた頃だった。 「おはよう、ございます?」 第一声は、いつものセンパイだった。 「センパーイ、すっごく心配したんですから、あんまり無茶しないでクダサイネ!」 「うん、サイネリア、心配かけて、ごめんね」 「あ、いやあ、謝ることないですよ」 アタシはキッチンへ向かう。もう自分のおなかも限界だ。センパイもそうだろう。 「昼ごはん、ちゃっちゃっと作っちゃいマスから」 「ありがとう」 「ああ、それと」 「ん?」 「センパイのお母さんから電話が来てましたよ」 「それで?」 「起こしたら悪いと思って代わりに出たんですけど、センパイが家出したことにびっくりしてたみたいで、 物凄い剣幕でまくしたてられました。けど、アタシが娘さんの面倒を見ますって言ったら とりあえず引き下がりました。ただ、また後で電話するって言ってましたけど」 「それなら、わたしが電話、するから」 「えっ、いいんですか?」 「大丈夫」 センパイは微笑んだ。 「あんまり、無理は……」 「サイネリア、大丈夫だから、大丈夫」 「センパイ……」 「これは、わたしが、ケリをつけないといけないから」 もう一度、センパイは笑った。 アタシはただ見守るだけだ。それしかできることはない。 「もしもし、わたし、だけど」 センパイの顔が険しくなる。 「嫌……」 内容は窺い知れない。しかし、穏やかなものでないことは確かだ。 「もう、嫌なの」 「どうして今更、わたしを見捨てたくせに」 「わたし、サイネリアと一緒に生きていくことにしたから、もう戻るつもり、ないから。 戻っても、施設に入れるんでしょ?」 徐々に声のトーンが下がり、口ぶりが冷たくなっていく。 「もう、いい加減にして。貴方たちはもうわたしの親なんかじゃない」 センパイのこんな冷酷な声は初めて聞いた。 「警察?警察に何をしてもらう気なの?」 「警察を呼んだら、わたし、自殺するから」 冷え切った声。鳥肌が立つ。 「センパイ!?」 センパイは左手の人差し指を唇につけた。黙るしかない。 「わたし、本気だから、貴方がそんなことを考えているなら、自殺するから。絶対。」 自殺するだと?何を考えているんだセンパイは。 「もうわたしたちは親子じゃないの。そんな関係は終わったの。だからもう二度とかけてこないで。 わかった?それが守れないようなら、ここで今すぐ自殺するから」 沈黙が部屋を支配する。 センパイが携帯を閉じた。 「もーう、センパーイ、自殺だなんて、はったりにしても言いすぎですよー。 アタシ心臓が止まるかと思いましたよ」 「えっ?」 センパイは実に意外という顔をしていた。 「えっ?」 「ふふっ、そうだね、サイネリアを心配させちゃったね」 「も、もう、ほんとーですよー」 アタシは笑顔を作った。 「でも、これで、サイネリアだけになっちゃったね。ふふっ、うふふっ、あはははっ」 センパイは乾いた笑いをあげる。 「セ、センパイ、どうしたんですか、急に」 「あはは、あはは、くう、ふう、ふふふふふ、あははははは!」 息切れを起こしながら、センパイは笑い続ける。 「な、何がそんなにおかしいんですか」 「ねえ、サイネリア、キス、して」 「へ?キ、キス?そ、そんなの早いですよまだ」 今度は、一体なんなんだろうか? 「センパイ、何か変ですよ。急にそんなこと言い出すなんて」 「ふふっ、変?わたし変?でも、サイネリア、わたしに告白したじゃない」 「いや、あれは、その」 「レズビアン、だよね?」 「はい、で、でも、そんな邪な目的で呼んだんじゃ……」 「いいの、我慢しなくても。こんなわたしでも必要としてくれるなら……わたしはサイネリアのもの。 だから好きにして、いい」 「でも……」 「たんと、召し上がれ?」 タガが、外れた。 目の前の少女を抱きしめ、唇を奪う。すると、舌が絡み付いてきた。 センパイは本気だ。自分も舌を差し出し、互いに唾液を味わう。 「ん、ふう」 「ぷふう、はああ」 長い長い接吻の後、思わず溜息が漏れた。 「センパイ、本気にしちゃいマスヨ」 「いいよ、わたしをサイネリアだけのものにして」 センパイはするすると服を脱ぎだす。自分もつられて生まれたままの姿に還る。 胸が高鳴る。だが、目にしたのは、幾つも赤い線が走ったセンパイの左腕。 「どうしたんですか、それ!まさかリスカ……」 「うん、こうすると、あの人たちは黙っててくれたから」 センパイは笑って答えていた。 「そ、そんな……嘘ですよね」 冗談と言って笑ってほしい。だが、センパイは曖昧な笑みを浮かべるだけ。 「どうしたの?サイネリア。ちょっと腕を切っただけ。別に大したことじゃない。 それよりも、続き、しよ?」 ちょっと?いや、ちょっとどころではない。 無数の傷痕は、傷の上に傷を重ねたことを意味している。 それは、彼女の凄絶な家庭環境を如実に物語っていた。 「サイネリア……早く、来て」 「センパイ……やめましょう、こんなこと……」 「どうして?」 「こんな傷だらけのセンパイを抱くなんてできませんよ!」 「あなたも」 センパイの声が、また冷えていく。 「あなたも、わたしを捨てるの……?」 「そんな、つもりは」 「わたしに、魅力、ないから?傷だらけだから、要らないの?」 「違います!そうじゃなくて……」 「なら、わたしを、犯して。お願い。サイネリアにしてあげられること、それしかないから。 誰にも必要とされない人生なんて、もう嫌。あなたの欲望を満たすことで、 わたしに『役目』を与えてほしい。そうじゃないと、生きている、意味、無いから。 だから、わたしに、生きる実感を頂戴」 センパイは、泣いていた。涙が頬を伝い、雫となって滴り落ちる。 サイネリア、腹を括れ。 「センパイ、愛してます」 「ありがとう……」 アタシは、センパイを、押し倒した。 夏の暑い昼間に、アタシたちは大人への階段を上った。 蝉が鳴く声が部屋まで響いていた。
https://w.atwiki.jp/magicman/pages/47224.html
《Code:Escape(コード・エスケープ)》 U 光/闇文明 (2) タマシード:サイバー・コマンド ■このタマシードを出した時、墓地からコマンドを1体手札に戻してもよい。 ■自分の場のクリーチャー全てに「エスケープ」を与える。 作者:リース族 フレーバーテキスト 誰もが幸せで、誰もが楽しく。誰一人として悲しみに暮れる者はおらず、誰一人として憎み憎まれる者もいない。それが彼の言う全宇宙の理想郷だった。 評価 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/catnap222/pages/529.html
Super Metroid Escape 概要 初めまして、ひろいしといいます。 初めて制作したのでいろいろ至らないところがありますが 楽しんでいただけたらと思います。 詳しくは「Read Me」をお読みください。 by ひろいし氏 関連リンク 改造スーパーメトロイドWiki http //smethack.f5.si/?%A5%A2%A5%C3%A5%D7%A5%ED%A1%BC%A5%C0%2FSuper%20Metroid%20Escape 攻略情報 攻略動画 評価 アンケート 総合評価を投票してください。 選択肢 投票 ★★★★★ (2) ★★★★☆ (0) ★★★☆☆ (1) ★★☆☆☆ (0) ★☆☆☆☆ (0) ☆☆☆☆☆ (1) 感想・レビュー等 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/kairakunoza/pages/2159.html
Escape 第8話に戻る ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 9. (かがみ視点) 「こなた」 私は列車から降りた少女に、恐れと期待の両方を抱きながら声をかけた。 「…… 」 長い髪を伸ばした少女から注がれる視線は憎しみが籠った熱さではなく、軽蔑と憐みが混じった冷たいものだ。 予め覚悟はしていてもやはり辛い。 「ゆーちゃんは何処? 」 腕を伸ばせば届く位置まで近づいてから、こなたは暗い表情を浮かべて口を開いた。 「ゆたかちゃんは、電話で話した通りに逃げたわよ」 プレッシャーで膝が小刻みに震えながらも、何とか言葉を口に出す。 「狭い島に逃げてもすぐに捕まえられると思った? 籠の鳥を、窓と扉が閉まった部屋に逃がして 追い詰めるのが楽しい? 」 こなたが更に踏み込んできて睨みつける。私に対する敵意は以前より明らかに高まっている。 身の毛がよだつような恐怖と、想い人の視線を独占できるという狂った快感によって、 身体の奥から熱いとろりとしたものが染み出し、下着がぬれる。 「こなた。アンタ、ゆたかちゃんを過小評価してるんじゃないかしら」 こなたを誰よりも愛しているはずなのに、独占欲で周囲が見えない癖に、冷笑と皮肉を混ぜたような 言葉しか出すことができない。 どうして、こんなにもひねくれてしまったのだろう? 「過小評価って…… どういうことさ?」 いぶかしげな表情を浮かべながら尋ねる少女に、既に救われない程に歪んでしまった私は、 愉しげな表情を作って教える。 「ゆたかちゃんは、ボートで島から脱出したのよ」 「えっ!? 」 こなたは、瞼を大きく見開いた。 「そんな…… ゆーちゃんが? 」 傍から見ても、明らかに動揺しているこなたを眺めていると、寵愛を一身に受けるゆたかちゃんに、 あらためて嫉妬と憎しみを覚えてしまう。 「私も、みなみちゃんから聞いた時はびっくりしたけどね」 私は、荒れ狂う心を懸命に抑えながら、平静を装い続ける。 「今頃、隣の島に上陸しているはずよ。こなた、ゆたかちゃんから連絡はなかったの? 」 「あ…… 」 呆けたような反応をみせた後、慌ててバッグの中から取り出した携帯の履歴を調べ出す。 「なかった…… 」 こなたは明らかにほっとした様子で呟いた。 私たちと会う前に、ゆたかちゃんから発信されたSOSに気づかなかったとしたら、 悔やんでも悔やみきれないはずだ。 「こなた。今から篠島にゆたかちゃんを迎えに行くわよ」 「え!? 」 こなたらしくない鈍い反応にイライラしながらも、私はけしかける。 「ゆたかちゃんに会いたくないの? 」 「会いたくないとでも思っているの! 」 見え見えの挑発に反応したこなたは、低い唸り声をあげた。 「どんな思いで! 私が! ゆーちゃんのことを! 」 激昂して、胸倉を掴みかけて…… 静止する。 「どうしたのよ? 」 こなたは、私の問いかけに反応することはなく、真っ青になりながら震え続ける携帯を見つめていた。 西の空を茜色に染め上げながら、太陽が水平線の下に隠れた頃―― 一旦は、篠島に逃れたゆたかちゃんを、あっさりと捕まえた私たちは、みなみちゃんの別荘に戻った。 途中でこなたが暴れて、ゆたかちゃんと一緒に逃げだすことを心配していたけれど、 あきらめてしまったのか、抵抗を受けることはなかった。 「お久しぶり、こなちゃん。ゆたかちゃん」 みなみちゃんの別荘に戻ると、至極上機嫌な表情で、エプロン姿のつかさが迎えてくれる。 居間に入ると、大きなテーブルにところ狭しと料理が並べられており、幾つかは湯気を立てている。 「みんな。席についてね」 食前酒をグラスに注ぎながら、つかさは満面の笑みを浮かべている。 私は席につきながら周囲を見渡した。 私とこなた、つかさ、みゆきの3年生組と、みなみちゃんとゆたかちゃんの6人が一堂に会するのは、 昨年秋のチアの練習以来だ。もっともその時には、日下部と峰岸、田村さんもいたのだけど。 「ようやく、みなさんとお会いすることができて嬉しく思います」 みゆきが、場違いな所に迷い込んできた女神のような微笑みを浮かべながら、皆に向けて一礼する。 「いろいろ、お話したいことはありますが、まずは乾杯といきましょうか」 アルコールが入ったグラスを掲げながら、みゆきは音頭をとる。 「乾杯! 」 唱和の後に透明なグラスが触れ合い、鈴のような乾いた音が鳴り響く。 当然のことながら、こなたとゆたかちゃんは、私たちとグラスを合わせることはしない。 つかさが腕によりをかけて調理した、海鮮ものを主体とする料理の味は素晴らしく、 しばらくの間、全員が食べることに専念していた。 テーブル上の料理もあらかた片付き、一心地がついた頃。 「みなさんの、近況を教えていただけませんか? 」 みゆきは、つかさの方を向いて尋ねた。 「私は、料理の専門学校に通っているよ。まだ基本的なメニューしか作らないけど」 つかさは、のほほんと笑いながら答えている。 「私は志望大学の医学部に進学することができましたが、まだ座学がほとんどです」 みゆきは穏やかな口調で、始まったばかりの大学生活を皆に伝える。 「入学して2か月も経過していないから、専門的な事を学んでいないのは私も同じよ」 私もグラスを片手で持ち上げながら言った。 法学部に入っても、初年度は、半分程度は法律と関係ない一般教養科目を選択せざるを得ない。 法曹界に入るには、大学卒業後に法科大学院に行かねばならないが、 学費の高さと合格率の低さを考えると、躊躇せざるを得ない。 「みなみちゃんはどうなの? 」 つかさは、興味深げな視線を寡黙な少女に向けた。 彼女は暫く沈黙を保った後、ぽつりと呟くように話す。 「さほど変わった事はありません」 「2年でも、田村さんやパティちゃんとは同じクラスなの? 」 「はい…… 」 みなみちゃんは、あまり関心がない様子で頷いた。 あくまで想像に過ぎないが、みなみちゃんにとっては、ゆたかちゃんがいなくなった去年の12月から、 時間が止まっているのかもしれない。 「泉さんは、どうなのですか? 」 みゆきが何気ない調子で話を振る。 「フリーターだよ」 「そ、そうですか」 あまりにもつっけんとんな返事に、みゆきは戸惑っている。 「もうこれ以上、追いかけまわさないで貰えると嬉しいんだけど」 サーモンステーキにナイフを入れながら淡々と言って、周囲は重い沈黙を強いられる。 「今のバイト先、無断欠勤で首になったら、責任とってくれるのカナ。カナ」 しかし、こなたは私をまっすぐと見つめながら、言葉の弾丸を容赦なく撃ち込んでいく。 「こ、こなた、私は…… 」 息が詰まる。言葉が詰まる。舌を上手く回すことができない。 こなたは、ずっと敵意しか向けてくれない。 「ねえ。かがみ…… 」 もがき苦しむ私を冷然と眺めながら、こなたはナイフとフォークを置いて席から立ち上がる。 「な、なに? 」 私は狼狽した。 ゆっくりと近づいてくるこなたを思いっきり抱きしめたいという欲求と、一刻も早くこの場から 逃げ出したいという恐怖がぶつかり、一歩も動けない。 「どうして、私とゆーちゃんの平穏な生活を破壊するような事をするのかな? 」 「そ、それは…… 」 私は、『言い訳』を紡ぎ出そうとあがくけれど、言葉にのせることができない。 「お、お姉ちゃん? 」 ゆたかちゃんが、こなたの異常な様子に気づいて立ち上がる。 「ねえ。答えてよ。かがみ」 こなたは私の胸倉を掴んで、容赦なく捩じり上げる。 「や…… くる…… 」 強く締めあげられて、息がとても苦しい。 「泉さん!」 「こなちゃん! 」 みゆきとつかさが慌てて駆け寄り、こなたの後ろから抱きつき、引きはがしにかかる。 「HA☆NA☆SE」 こなたは声をあげて抗うが、二人がかりで背後から掴みかかれては勝ち目はない。 「ごほっ、ごほっ」 私はようやく、こなたから解放された。 床にはいつくばり、空気を求めてぶざまに喘ぐ。 「こなちゃん。落ち着いて…… 」 「落ち着けるわけないよ! 」 こなたの悲痛な叫びが部屋中に響き渡る。 「私がどんな思いで、遠く離れた場所に逃げたのか分からない癖に! 」 「わからないよ」 しかし、つかさは首を横に振っている。 「えっ!? 」 「こなちゃん。分かるわけないよ」 「何をいってんのさ」 こなたが振り返って、つかさを睨みつける。 つかさは普段とは別人のように真剣な表情に変わっている。 「こなちゃんは、いつまで二人だけの世界に閉じこもっているの? 」 小柄な少女は一歩、よろめくように下がる。 「そんなこと…… つかさには関係ないよ…… 」 こなたが目線をそらす。 「こなちゃん。本当にそう思っているの? 」 つかさが涙をためながらこなたに近づき、優しく抱きしめる。 「つかさ…… 」 しかし、こなたの表情はすぐに冷たいものに変わる。 「もう遅いんだよ」 小さなため息をついて、やるせなさそうな顔つきで言葉を続けた。 「みんながいくら私たちを追っても、私たちはもう別の生活をしているんだよ」 つかさから離れたこなたは、ゆたかちゃんの傍まで歩いて、強く抱きしめて、激しく唇を吸う。 「お、お姉ちゃん! 」 衆人環視の中でキスをされて、ゆたかちゃんの顔が真っ赤になる。 こなたは、私をまっすぐに見据えて宣言する。 「私は、ゆーちゃんの傍から離れない。いくらかがみが私を追っても無駄だからね」 真正面からの否定だ。 しかし、これくらいでひるむようなら、わざわざ埼玉から追いかけてこない。 「私はあきらめないわ」 傍から見たら明らかに私は、間違っていると思う。 しかし、こなたへの愛は、既に理性でどうにかなるものではなくなっている。 少なくとも「あの」狡猾極まりないゆたかちゃんにむざむざと奪われることだけは、 絶対に我慢することができない。 「かがみ…… 」 こなたが悲しそうな顔を浮かべる。 胸をかきむしるような苦しさに襲われるが、自ら選んでしまった破局への道を引き返すことは 不可能になりつつある。 「もう、いいよ」 こなたがとても辛そうにいうと背中をみせた。 「お、お姉ちゃん? 」 ゆたかちゃんが心配そうな表情で、こなたを見つめている。 「ゆーちゃん。部屋に戻ろう」 ゆたかちゃんの頬をそっと撫でてから、とても疲れた様子で歩きかけて―― ゆっくりと床に崩れ落ちる。 「お姉ちゃん! 」 ゆたかちゃんの悲鳴があがる。 みなみちゃんとみゆきは青ざめて、互いの顔を見あっている。 私は、床に不本意な口づけを強いられている少女の傍に駆け寄って膝をつくが、 直後に背後から奇妙な気配を感じて振り返り、愕然とした。 私とほとんど同じ時間に生まれた妹が、満足そうな微笑みを浮かべて佇んでいた。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― Escape 第10話へ続く コメントフォーム 名前 コメント つかさが何かをたくらんでいるのか分からないから恐い、ブラック つかさ降臨。今回も素晴らしい作品ご馳走様(何 -- 九重龍太 (2008-06-18 22 58 37) つかさ……だと……? -- 名無しさん (2008-06-18 01 53 46) つかさ黒いよぉー -- 名無しさん (2008-06-18 00 54 08) つ・・・つかさ? -- 名無しさん (2008-06-17 23 33 43)
https://w.atwiki.jp/stalker_anomaly/pages/70.html
Escape From Pripyat システム解説は一部間違ってるかもしれないです 追記求む Escape From PripyatEscape From Pripyatについて EFP導入方法&日本語化(EFP4.0用) EFPゲームプレイ機能解説 キーバインド Magazines and Ammunition System Weapons and Gear Quality of Life Mods Health System Gameplay and Progression コメント Escape From Pripyatについて Escape From Pripyat(EFP)はAnomalyのハードコアModPackであり、 Escape From Tarkovからインスピレーションを得ています。 EFP導入方法&日本語化(EFP4.0用) Anomalyのインストール 初めにAnomalyのver1.5.2を以下のページを参照してインストールする。 またAnomaly日本語化MODをダウンロードする。 導入方法&日本語化 -EFP4.0日本語化MODのダウンロード 以下のDiscordからEFP4.0日本語化MODをダウンロードする。 ※DiscordにもEFPの詳しい導入方法が記載されているのでそちらも参照して下さい。 100 Rads Bar(JP) https //discord.gg/VqSNxrReVn Mod Organizer 2(MO2)の導入 Mod Organizer 2を以下から最新版をダウンロードしインストールする。 https //github.com/ModOrganizer2/modorganizer/releases インストール場所はAnomalyのゲームフォルダ内などにMO2フォルダを作り入れても良い。 EFPのダウンロード EFPのDiscordからダウンロードする。 updatesとhotfixesがある場合はそちらもダウンロードする。(既に結合済みのEFPをダウンロードした場合は必要ない) texture-packはお好みでダウンロードする。(EFP4.0に対応したものはまだ無い?) + ←Discord参加方法 EFP Discord https //discord.gg/vbWwuvMSTN 上のリンクからDiscordに参加する。 Double Counterからダイレクトメッセージが来るので"Verify"をクリックする。 EFPのRulesチャンネルに移動し絵文字をクリックする。 ダウンロードリンクチャネルに移動し、EFPの最新バージョンをダウンロードする。 EFPの導入 DiscordからダウンロードしたEFP_Anomaly.7z、EFP_MO2.7zを解凍する。 updatesとhotfixesがある場合はそちらも解凍する。 1. EFP_Anomalyの中身をAnomalyのゲームフォルダに上書きコピーする。 2. EFP_MO2の中身をMO2のフォルダに上書きコピーする。 3. updatesとhotfixesの中身をMO2のフォルダに上書きコピーする。 4. MO2を起動する。 5. インスタンスの作成でポータブルインスタンスを選択。 6. フォルダ選択でAnomalyのゲームフォルダ選択してMO2にAnomalyを認識させる。 7. プロファイルはEFP4.0を選択する。 8. 日本語化MODを入れる場合はAnomaly日本語化MODとEFP4.0日本語化MOD(追加翻訳MODと追加翻訳MOD2)をMO2のmodsフォルダに移動する。 9. Anomaly日本語化MODを一番上の優先順位に、追加翻訳MODを一番下、追加翻訳MOD2をその上の優先順位にしそれぞれにチェックを入れる。 10. 追加で入れたいmodがあれば追加する。 11. 実行からAnomaly Launcherを起動する。 ※今後はMO2からAnomaly Launcher等を起動すること。 EFPゲームプレイ機能解説 参考動画(EFP3.0) キーバインド MCMの設定からModで追加された機能のキー設定を変更できる。 + ←初期設定 Magazines and Ammunition System Magazines Redux https //github.com/RAX-Anomaly/MagsRedux リロードするためにマガジンが必要になる。 スーツにロードアウトシステムを追加しマガジンを割り当てられるようになる。 マガジンのサイズは小中大の三つあり、スーツによって割り当てられるサイズの個数が違う。 サイズや個数はスーツ/マガジンのツールチップに表示される。 ロードアウトに追加する方法は。マガジンを右クリックし、ロードアウトに追加を選択する。 (又はAltキーを押しながらマガジンを右クリック。) 武器改造で口径を変更した場合はマガジンを右クリックしマガジン改造選べばマガジンの口径を変更できる Anomaly Ballistics https //github.com/ahuyn/anomaly-ballistics 弾薬作成の変更 弾丸と薬莢と火薬で作成出来るようになる。 ピストル口径パーツはすべてのピストル弾に使用でき、ライフル口径パーツはすべてのライフル弾に使用できる。 Weapons and Gear Weapon Parts Overhaul https //github.com/ahuyn/anomaly-wpo 武器の品質が武器全体と部品ごとに分かれる。 全体品質が良いほど、武器の部品の摩耗が遅くなる。全体品質が低くても部品の品質が良ければジャムは発生しない。 部品の品質がジャムの原因になる。全体品質が高くても、部品の品質が悪いとジャムが発生する。 ジャムは、ジャム解除キーで解除する。(リロードでは解除できない) 修理方法 1.Weapon Repair Kits Weapon Repair Kitsを使用すれば武器全体品質が大幅に修理され部品は少しだけ修理される。 武器を右クリックしてmaintain partsを選択すれば部品だけの修理ができる。この場合は部品の品質が60%以下でも修理可能 2.部品の修理 部品の修理はField stripで銃を分解し、個別に以下のアイテムで修理する。 Multitool:トリガー機構を修理できる File ガスシステム、ボルトキャリア、およびボルトを修理できる Ramrod バレルとガスシステムを修理できる なお部品の品質が60%以上でないと修理できない。 3.メカニック お金を払えば何でも直してくれる。 メカニックは部品を売っているが値段が高い。 4.Oils Oils類を使えば武器全体品質を修理できる。 Kitsは品質が低いほど効果的だが、Oilsは品質が高いほど効果的。 Outfits Affect Movement Speed https //github.com/ahuyn/anomaly-speed 様々な要因でプレイヤー速度が変化する。 1.スーツ ライトスーツは、移動速度が5~10%増加する。 ヘビースーツは、移動速度が5~13%低下する。 2.武器 近接武器、ピストル、サブマシンガンは速度増加があり、 他の武器は変化なしか速度低下する。 3.重量 重量が25%未満の場合、8%増加する。 重量が70%を超えると、8%低下する。 重量が100%を超えると、16%低下する。 外骨格では増減が半分になる。 Powered Exoskeletons https //github.com/ahuyn/anomaly-exo 外骨格に電源(PSU)が必要になる。 PSUが無いと動きが遅くなる。 PSUは外骨格にドラックドロップすることで装着できる。 Outfit Parts Overhaul https //github.com/ahuyn/anomaly-opo Weapon Parts Overhaulと同じように、スーツ類も部品ごとの品質がある。 構成されている部品品質によってスーツ全体品質の上限が決まる。 修理方法 1.Armor Repair Kits Armor Repair Kitsを使用すればスーツ全体品質と部品が修理される。 修理する際に同じタイプの部品を使い大幅に修理することもできる。 2.部品の修理 Field Armor Kit:すべての部品を修理できる Basic Sewing:生地を修理できる Armor Repair Kitsと同様に同じタイプの部品を使い大幅に修理することもできる。 作業台を使用して部品を交換し、Glue Tubesを使用して全体品質を修理することができる。 Streamlined Upgrades https //github.com/ahuyn/anomaly-compilation アップグレードシステムの変更 Pistols, SMGs, Shotguns on Binocular/Knife Slot 小型武器を双眼鏡/ナイフスロットに装備できる。 Outfit Attachments Overhaul ベルトアタッチメントシステムの変更 1.Armor Plates 一度に装備できるプレートは1つだけ。 プレートは、メカニックまたはHeavy Sewing Threadで修理できる。 2.Grids バックパックに取り付け、可搬重量を増やすことができる。 3.Autodoc 自動で医療品を使用して回復できる。 4.Anomaly Suppression System Anomalyを一度だけ無効化できる。 5.Camelback 10分ごとに喉の渇きを軽減しながら、満タンの状態でスタミナを回復できる。 6.Surge Protector 衝撃によるダメージを軽減できる。 修理するには電子部品が必要。 Quality of Life Mods Sorting Plus https //www.moddb.com/mods/stalker-anomaly/addons/sorting-plus インベントリ画面のアイテムがカテゴリ別に自動的にグループ化される。 アイテムをMark as favoriteでお気に入りに追加すると、一番上に移動する。 アイテムをMark as Junkでジャンクに追加すると一番下に移動し、トレード画面で自動的に[販売]ウィンドウに配置する。 一度ジャンクにしたアイテムは、次拾ったときも自動的にジャンクにされる。 Dynamic NPC Armor Visuals https //www.moddb.com/mods/stalker-anomaly/addons/dynamic-npc-armor-visuals NPCのスーツを変更すると見た目や耐性も変化する。 S.K.I.N. ミュータントの解体に関する再調整 Health System EFT Medic Item Overhaul https //www.moddb.com/mods/stalker-anomaly/addons/eft-medic-item-overhaus-for-151 Body Health System Redux https //www.moddb.com/mods/stalker-anomaly/addons/100-groks-body-health-system-redux-for-151 HPが部位(頭、胴体、腕、脚)ごとに設定される。 睡眠を取ると回復する。 1.HP 頭と胴体のHPに応じて、HPの最大量が減少する。 2.頭 ダメージを受けると、一時的な失明、画面のぼやけ、最大HPの減少などが生じる。 頭のHPが無くなると死ぬ。 3.胴体 ダメージを受けると、最大HPが減少する。 胴体のHPが無くなると死ぬ。 4.腕 ダメージを受けると、キャラクターの照準が不安定になる。 5.脚 ダメージを受けると、足を引きずり、動きが遅くなり、カメラが激しく揺れる。 足のHPが少ない状態で走るとランダムな間隔でメインHPにダメージを与える。 Gameplay and Progression Lootboxes https //github.com/ahuyn/anomaly-loot ルートボックスの追加 木箱は斧で強制的に開けることができる。なお内容物は破損する。 スナップガンは、最大15%の確率で任意のボックスを開け、無限に使用できる。 ロックピックセット(メカニックから購入)で100%開封できる。 単体のロックピックを使用してロックピックセットを回復できる。 Remote IEDs https //github.com/ahuyn/anomaly-compilation IEDをタイマーまたは接近時に爆発するように設定できる。 RF Reciever Sidequests https //www.moddb.com/mods/stalker-anomaly/addons/tbs-rf-receiver-hidden-package-sidequests 派閥のサイドクエストを完了すると、マップ上にパッケージを置いたと通知が表示されることがある。 パッケージの正確な場所を追跡するには、RFレシーバーを使用する必要がある。 Smoother progression https //www.moddb.com/mods/stalker-anomaly/addons/smoother-progression 初期アイテムのアップグレードが大幅に安くなる。 メカニックは基本ツールキットを必要とせずに特定の初期アイテムをアップグレードできるようになる。 Anomaly Skill System https //www.moddb.com/mods/stalker-anomaly/addons/anomaly-skill-system スキルシステムの追加 ストレングス:重い荷物を移動することでレベルアップ。走り回ると経験値が高くなる。レベルごとに最大重量と近接ダメージが増加。 持久力:軽い荷物で移動することでレベルアップ。走り回る回数が少ないほど経験値が高くなる。レベルごとに最大スタミナと最大速度が増加。 スカベンジング:ストーカーを殺すことでレベルアップ。レベルごとにドロップが増加。 サバイバル:ダメージを受けたり、ミュータントを殺したりすることでレベルアップ。レベルごとにダメージ耐性が高まり、ミュータント解体時にパーツが増加。 Skills Expansion https //www.moddb.com/mods/stalker-anomaly/addons/skills-expansion-for-anomaly-skill-system スキルシステムの追加 Medicine:医療品を使うとレベルアップ。医療品に応じて回復や放射線除去が追加される。 Tinkering:修理キット類を使うとレベルアップ。修理キット類の効率上昇や、稀に使用回数が減らなくなる。 Bartering:売買でレベルアップ。売買価格が有利になる。 Insanity:psiダメージを受けることでレベルアップ。精神耐性が上がる。 Mag Loading:マガジンの出し入れでレベルアップ。リロードが早くなる。 Lockpicking:ルートボックスを開くことでレベルアップ。ルートボックスの開封難易度が低下する。 "Shift" + "K"でポイントを消費し新たな特性を得ることができる。 Faction Based Economy https //www.moddb.com/mods/stalker-anomaly/addons/faction-based-economy 所属派閥以外のトレーダーの在庫を制限する。 派閥友好度が上がると扱うアイテムが増える。 Perk Based Artefacts https //github.com/themrdemonized/STALKER-Anomaly-Perk-Based-Artefacts ゴミアーティファクトに固有の効果を追加する。 Stand's Matches マッチを右クリックして、最大32個のマッチを保存できるマッチボックスを作成できる。 Campfire Roasting https //www.moddb.com/mods/stalker-anomaly/addons/arszis-campfire-roasting-for-anomaly-15 キャンプファイヤーでミュータントの肉を調理できるようになる。 Fillable Canteens https //www.moddb.com/mods/stalker-anomaly/addons/fillable-canteens 水面で水を汲めるようになる。 Famine https //www.moddb.com/mods/stalker-anomaly/addons/famine-food-economy 飲食物の再調整。 Toxines https //github.com/ahuyn/anomaly-food-poisoning 飲食物の浄化/調理段階に応じて毒素が増加する。 Rotten Meat https //www.moddb.com/mods/stalker-anomaly/addons/arszis-rotten-meat 肉が腐るようになる。 生肉の場合は約3日、調理済みの肉の場合は5日 Cozy Campfire キャンプファイヤーの近くに立つと、体力、放射能、精神ダメージが回復する。 Artefact System アーティファクトのステータスの再調整 検出器に変性モジュールを付けた後、レシピをインストールしてアーティファクト等を変性出来る。 フィールドにレシピの材料を置き、"H"キーで変性出来る。 レシピはエコロジストのトレーダーなどから買えるもの以外に謎のレシピが存在する。 + ←ネタバレ 謎のレシピの場所 それぞれのレシピは同じものが2か所に置いてある + ←皮のレシピ(ブッチャーやフォレスターからも購入できる?) ダークスケープ 放棄されたガソリンスタンド メドウ + ←謎のレシピ[recipe_transmutation_death_bound] デスランプとモノリス変性レシピ 2023.1.8現在、デスランプ変性の材料が間違ってるため変性できない アグロプロム メドウ 皮のレシピの場所と同じ + ←謎のレシピ[recipe_transmutation_pain_train] エンプティとフル エンプティ変性レシピ 2023.1.8現在、フル エンプティは変性物の指定が間違ってるためエンプティが出来る グレートスワンプ 警備所 ガベージ フリーマーケット + ←謎のレシピ[recipe_transmutation_hope_heart] ハート オブ ザ オアシス変性レシピ コードン 粉挽き小屋 ダークバレー Bandit基地 + ←謎のレシピ[recipe_transmutation_compass_guide] コンパス変性レシピ 材料のヴォラット エメラルドはモノリスのこと ワイルドテリトリー ロストク 謎のレシピの変性物等の間違いを修正したファイル https //img.atwiki.jp/stalker_anomaly/attach/70/363/transmutation_haruka.ltx Mo2の mods\[[Maid - Haruka] EFP Artefact System\gamedata\configs\transmutation_settings へ入れる コメント 面白かったのでページを作らせて頂きました。EFPのページを基にしているので、元のままになっている部分がありますが編集を進めていきます。 - 名無しさん (2022-08-31 23 54 39) 更新ありがとうございます!MODの詳細助かります - 名無しさん (2022-12-14 03 21 38) EFP4.0にてキーコンフィグで変更してもセーブデータをロードすると初期化されてしまうのは、私だけの症状なんでしょうか? - 名無しさん (2023-01-13 16 14 51) EFPは通常のキーバインド変更の方法ではロード時に初期化されますので、メニュー画面のMod設定メニューから、MCM→キーバインド、キーラッパー等から設定しましょう - 名無しさん (2023-01-16 17 53 26) EFP4.0は起動がDirectX 11だと画面真っ黒でPC動かなくなります。DirectX10で起動するか公式のパッチを当てましょう!どっかに書いといてよね - 名無しさん (2023-05-11 03 16 49) 4.2では逆にDX11にしないと一部テクスチャ(.dds)の読み込みで不明なエラーで落ちるようになっている模様 - 名無しさん (2023-12-26 17 26 13) なんでEFP日本語のリンクに横線されてるの?やらんくてもタダ普通にアノマリー日本語化だけ済ませればええんか? - 名無しさん (2023-09-06 14 20 31) 製作者が時間なくて未完成の状態で配布したくないからとのことです - 名無しさん (2023-09-07 00 33 21) 名前
https://w.atwiki.jp/shuntac/pages/97.html
ゲームレビューのようなものw 公式サイト :http //www.jp.playstation.com/scej/title/escapeplan/ メーカー :SonyComputerEntertainmentヨーロッパ? 開発会社 : おすすめ度 :★★★★☆ クリックでフルサイズに スクショだと微妙ですが実機だともっと綺麗です(お約束 執筆時 :一応クリア 何故一応かと言うと苦手な面はいくらでもスキップ可能なのですw フーセンで膨らんで進むステージが苦手過ぎて殆どクリア出来ていない・・・ リルとラージは憎めない奴らなんですがw ちっちゃい、スクショに写ってるのがリルで大きい方がラージです。 某チカニシコンビとか言われてましたがwお腹の数字は死亡回数です。 全部の面クリアしてないけどED見たんだしクリアでいいよね?w
https://w.atwiki.jp/kairakunoza/pages/2133.html
Escape 第7話に戻る ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 8. (かがみ視点) 「かがみさん。そろそろ出発しませんか? 」 「そうね」 こなたを迎えに行くために腰をあげた時、みゆきの携帯電話が鳴る音が、部屋中に響き渡った。 「もしもし、高良です。みなみさんですか? 」 みゆきの表情が一瞬で変わる。 「みなみさん! しっかりしてください! 」 「どうしたの、みゆき? 」 焦燥に駆られて叫んでいるみゆきに向かって一歩踏み出した時、彼女は半ば放心したように呟いた。 「小早川さんが逃げた…… のですか? 」 私も驚いて、すぐ近くに寄って耳をすます。 『ゆたかは…… ボートで逃げたんです! 』 僅かに聞こえたみなみちゃんの言葉に、心臓が止まりそうになる。 「代わって! 」 「はっ、はい」 半ば奪い取るようにして、携帯を耳に押しつける。 「もしもし。柊よ」 『あっ…… かがみ先輩』 明らかに意気消沈した声が聞こえてくる。 「みなみちゃん。ゆたかちゃんは、『ボート』で海上に逃げたのね」 『私とチェリーが浜辺に着いた時は、ゆたかは…… 海の上でした』 みなみちゃんは、とても疲れた声で話している。 俄かには信じがたい話だが、嘘を言っているとは思えない。 虚言を弄する人間ではないと断言できる程、彼女の人となりを知っているわけではないが、 みなみちゃんが、今の状況で嘘を付くメリットが思い当たらない。 『もう少し早く見つけていれば…… 』 みなみちゃんは小さな声で後悔の言葉を口にする。 しかし、私の胸の奥底からわき上がった感情は悔しさではなくて、むしろ高揚だった。 (やるじゃない。ゆたかちゃん) 仮にも、こなたが好きになった女の子だ。 どんな絶望的な状況に陥っても、決してあきらめず、活路を見出してしまうところは称賛に値する。 単に可愛いだけで、めそめそと泣いてしまうような子を、こなたが気に入るはずはない。 「みなみちゃん。落ち着きなさい! 」 私は、激しく落ち込んでいるみなみちゃんを叱咤した。 「まずは、深呼吸しなさい」 『えっ!? 』 戸惑っているようだが、構わず続ける。 「大きく息を吸って」 空気を吸い込む音が微かに聞こえる。 「吐いて」 みなみちゃんの吐息は、はっきりと耳朶に届いた。 「少しは良くなった? 」 私は、笑顔をつくって問いかける。 『はい。すみません。かがみ先輩』 やれやれ。これでようやくまともに話ができる。 「ゆたかちゃんを最初に見たのは何時ごろかしら」 『それは…… 11時半頃です。その時にはもう岸を離れていました』 腕時計を覗き込むと、すでに12時半になっている。 「ゆたかちゃんは、何処に向かったの? 」 行き先の見当は、既についているけれど、慎重を期すためにあえて問いただす。 『ゆたかは、すぐ近くの島を目指しています』 「ここから一番近い位置にある島ね」 みゆきに頼んで、愛知県の地図を運んできてもらう。 私たちのいる島と、ボートに乗ったゆたかちゃんが向かいつつある島は、わずか1キロ程度しか離れていない。 「ゆたかちゃんは、『篠島』に向かったのね? 」 『ええ。おそらく』 篠島は三河湾の入り口付近にあり、知多半島と渥美半島の間にある有人島だ。 面積は約1平方キロメートル、全周は約9キロと、狭いが入り組んだ海岸線を形成している。 「まだ、ゆたかちゃんのボートは見えるの? 」 『ええ、微かに…… 』 「ゆたかちゃんとは、どれくらいの距離が離れているのかしら? 」 『はっきりしたことは分かりませんが、隣の島まで、半分程のところまでは達しているようです』 みなみちゃんは、普段の冷静さを取り戻して、状況を説明してくれた。 「そう」 私は頷いてから、頭の中で計算した。 1時間で1キロを半分ということは、1時間で500メートル程進んでいるということか。 彼女が篠島に着くには、あと1時間ほどかかるとみておけばいいだろう。 既に、私はこなたに対して、午後2時に名古屋鉄道の河和駅まで迎えにいくことを伝えてある。 「少し厳しいわね…… 」 今から待ち合わせの時間を変更することは、こなたに不審を抱かせるので好ましくはない。 では、こなたとの待ち合わせに遅れてでも、篠島に向かいつつあるゆたかちゃんを、 海上で捕えることを優先させるか? それとも、ゆたかちゃんは放置して、予定通りに河和駅に行ってこなたを迎えにいくか? 今すぐにみゆきに船を出してもらうとすると、船着場まではおよそ15分、 船を出す準備にも同じく15分ほどかかる。 更に、ゆたかちゃんのいる海域に到達するのには、10分から15分ほどは必要だ。 ゆたかちゃんの状況にもよるが、篠島に到達する前に、傍に近づくことはできるだろう。 しかし、海上にいる彼女を、レジャーボートから掬い上げることはかなり難しい。 とても不安定な手漕ぎボートに乗っているゆたかちゃんに、下手に手を出した場合、 ボートをひっくり返してしまいかねない。 船から人間を海上に落下させることは、少なからず死を意味することになり、危険極まりない。 それでは、海上を進むゆたかちゃんを無視して、こなたを河和駅まで迎えに行った場合はどうなるか? 待ち合わせ時間となっている午後2時までには、確実に着くことはできる。 しかし、上陸を果たしたゆたかちゃんが、こなたへの連絡に成功した場合、 こなたは河和駅に現れず、最悪、二人とも取り逃がすことになりかねない。 2つの案には、それぞれメリットと、デメリットがあるが、迷っている余裕は全くない。 「こなたを迎えにいくわ」 私は、電話口にいるみなみちゃんと、傍にいるみゆきに対して、はっきりと言った。 「つかさは留守番と、非常時の連絡役を頼むわね」 「がんばってね。お姉ちゃん」 つかさはにこやかに微笑んで、私たちを見送った。 別荘を出てからしばらく坂道をくだり、浜辺にでてみなみちゃんと合流する。 私たちは、桟橋に係留されているレジャーボートに乗り込んで、出航の準備を整えているみゆきを手伝う。 「みゆき。お願い」 「ええ。わかりました」 みゆきはうなずき、エンジンを始動させる。 レジャーボートはゆっくりと桟橋を離れ始めた。 今日の海はとても穏やかで、波やうねりはほとんどない。 「観光に来ていれば…… 素晴らしい景色を堪能できたのですが」 みゆきは舵をとりながら、少しだけ寂しそうな表情を浮かべた。 小型船は、雲ひとつない陽光の下、篠島、日間賀島を右手にのぞみながら、 左側に見える知多半島の先端に位置する師崎港を通り過ぎて、丘陵地帯が連なる半島の沿岸を進む。 空はどこまでも蒼く、強い日差しを受けた海はいたるところで輝きを放っている。 時折、カモメとおぼしき海鳥が近くを通り過ぎ、離れた場所では大型の貨物船が ごくゆっくりと航行している。 どこまでも綺麗で心が穏やかになる、平和そのものの光景だ。 もっとも、運命を狂わす一連の出来事が起こらなければ、純粋な観光として、 三河湾の入り口に佇む、風光明媚な島々を楽しむことができたのだが…… 心地よく吹き抜ける風に身をゆだねながら、過去を振り返る。 以前、私は、努力すれば大抵の事は何とかなると思っていた。 学校の勉強という狭い分野では、自分のやった事が、テストの成績という形で ストレートに反映されたからだ。 しかしながら、受験のための勉強は、人が学んでいくべき事のほんの一部に過ぎない。 恋愛という複雑で、理不尽極りない感情への身の処し方は、当たり前だが学校では決して教えてくれない。 私は、この半年間、何かに追われ続けるような強い焦りに苛まれていた。 単なる焦燥感ならば、実らない片想いを経験した者ならば、誰もが感じることだろう。 時が過ぎれば、ほとんどの人は失恋という事実を、単なるあきらめか、 甘酸っぱい思い出として、受け入れることができる。 しかし、こなたとゆたかちゃんが付き合っているという事を知ってからの、 私の行動は異常だった。 恋敵を攫い監禁した挙句、想い人を誘き寄せるエサに使うという、非道な振る舞いは 正気の人間がやれることではない。 私は、失恋を認めるということが、どうしてもできなかった。 自分自身の、決して広いとはいえない世界にとって、こなたの存在は全てに等しい。 泉こなたをあきらめて生きる事に何の意義を見出すこともできない。 こなたを失った後、抜け殻みたいな人生を送ることなど、とても耐えられる事ではなかった。 「かがみ先輩…… 泉先輩のことを考えていますか? 」 珍しく、みなみちゃんの方から声をかけてくる。 「ええ。あなたが、ゆたかちゃんの事を思っていたようにね」 私の物言いに、みなみちゃんは微かに口元を緩めた。 彼女が笑う姿はあまり見たことがないけれど、今の微笑みは、胸が苦しくなるほど綺麗だ。 「私にとって、ゆたかは太陽であり光です」 みなみちゃんは、私の瞳をまっすぐに捉えて、ゆっくりと語りかけてくる。 「私は、中学の時はとても無口で、いつも本ばかり読んでいる、他人との接点が薄い存在でした」 彼女は小さく溜息をついた後、言葉を続ける。 「しかし、ゆたかは私の全てを受け入れてくれました。 ゆたかだけが私を分かってくれていました。だから…… 」 みなみちゃんはとても辛そうな表情を浮かべて、重すぎる言葉の塊を吐き出した。 「ゆたかが私を想ってくれていると、勘違いしてしまいました」 瞼から熱いものが溢れ出して、頬をつたう。 「間違いに気づくことができなかった私は、ゆたかから完全に見捨てられてしまいました…… 」 たぶん、先程ゆたかちゃんを追っていた時に、何か最終的な事を言われたのだろう。 「もう、ゆたかちゃんをあきらめるの? 」 嗚咽がおさまるのを待って尋ねたが、みなみちゃんは何も答えなかった。 知多半島の沿岸を30分ほど北上すると河和港がみえてくる。 みゆきは慎重に船を操り、高速船の乗り場にほど近い場所にある桟橋に接岸した。 港から10分ほど歩くと、待ち合わせ場所となっている河和駅が見えてくる。 やや古びた駅舎に入ると、赤色の塗装を施した列車が静かに停まっていた。 私はベンチに腰掛けながら、腕時計を見つめた。約束の時間までには少し間がある。 「もう少しですね…… 」 隣に座るみゆきが話しかけてきた。 「そうね」 こなたと会う時間が近づくにつれ、鼓動が速まり、喉がカラカラに乾く。 私は、ポケットから白いハンカチを取り出して、無意味に開いては折りたたむ。 こなたは私をどんな目でみつめるだろうか? 少なくとも、旧友に対する穏やかな視線はないはずだ。 軽蔑という成分が含まれている瞳を向けられることに、私は果たして耐えきれるだろうか? 「かがみさん。少し…… 落ち着いてください」 「ごめん。みゆき」 私は謝って、くしゃくしゃになってしまったハンカチを仕舞った。 どういう結末を迎えるにしろ、まずは会って、話をしてからだ。 間もなく、列車が到着いたします。 スピーカーからアナウンスが降り注くと間もなく、電車がホームにゆっくりと滑りこんでくる。 「こなた、乗っているかしら? 」 「どうでしょう? 」 みゆきは、微かに首をかしげた。 私達3人の視線が集まる中、赤い塗装が施された列車は停まり、自動ドアが開く。 十数人の乗客がぱらぱらと降りてくる。そして―― 最後尾の車両から、蒼く長い髪をなびかせた少女が、ゆっくりと姿をあらわした。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― Escape 第9話へ続く コメントフォーム 名前 コメント 愛知県だったのかぁ。それにしてもゆーちゃんはどうなっちゃうのかな、かな 。かがみがだんだん壊れていくのがわかるね。また素晴らしいお話期待し てますよ。 -- 九重龍太 (2008-06-08 18 29 03)
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/18940.html
【登録タグ CD CDE 糞田舎PCD】 前作 本作 次作 entrance escape from t.w. - 糞田舎P 流通 即売 同人 発売 2011年11月19日 未定 価格 ¥1,000 未定 サークル ティロ・フィナーレ新百合ヶ丘 CD紹介 糞田舎P の 2nd album 。 新曲4曲を含む、全12曲。1st では未収録だった数々の過去曲もリテイクで収録。 イラスト・アートディレクションは katano氏 が手掛ける。 THE VOC@LOiD M@STER 18(ボーマス18) にてリリース。 曲目 Trash World GREEN SHIP アフターナイト ワンダーランド ピースフルデイズ LOVE PLANET half asleep ケーキコレクション mono scarlet 水域 ニセモノトレジャー アヤメ seven up diary リンク 作者ブログ サークルHP コメント 買ったけど本当に感動できる一枚だった -- 名無しさん (2011-11-23 23 41 16) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/catnap222/pages/276.html
Metroid Escape 1st 関連リンク 攻略情報 評価 アンケート 総合評価を投票してください。 選択肢 投票 ★★★★★ (0) ★★★★☆ (0) ★★★☆☆ (0) ★★☆☆☆ (0) ★☆☆☆☆ (0) ☆☆☆☆☆ (0) 感想&レビュー等 名前 コメント plugin_back is not found. please feed back @wiki.