約 1,319,781 件
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/455.html
食事はきっちり全員分作られてある。ギアッチョが貴族の分を食べたため―― ルイズの分の食事はなくなってしまった。するとどうなるか?ルイズは使い魔の責任を取って、本来ギアッチョが食べるはずだった実に貧相な朝食を食べる 羽目になってしまったのだ。生まれて初めてのことである。 「それもこれも・・・全部あのクサレ眼鏡のせいよッ!!」 食堂に来たとき以上の怒りを撒き散らしながら、ルイズは教室に向かった。 さりげなく罵倒のランクも上がっている。 「ていうかあいつちゃんと掃除してるんでしょうね・・・もし教室にいなかったら飯抜きだわ!」 ブツブツ文句を垂れながら教室の戸を開く。 はたしてそこにギアッチョはいた。ぼんやりと宙を見つめて座っている。 「ちょっ・・・どこに座ってんのよあんた!降りなさい!」 「学生ならよォー 誰でも座るだろォ?怒ることじゃあねーだろ」 「座らないわよ!ここは平民の学校なんかとは違うんだからね!」 「やれやれ」ギアッチョはそう呟くと教卓から飛び降りた。 「文句ばっかじゃあ人はついてこねーぜお嬢様よォ~」 「ここまで酷い仕打ちにあって文句を言わない奴がどこにいんのよッ!!」 正論である。しかしギアッチョは動じない。 「リゾットの野郎は文句一つ言わなかったぜ 『お前はそういう奴だからな・・・』 とか何とか言ってよォオォ」 「あんたそれどう考えても諦められてるじゃない!」 等と無駄な問答がしばし続き― 「ハッ!肝心なことを忘れてたわ!あんたちゃんと掃除したんでしょうね!」 ようやく本題に気付いたルイズが辺りを見回すと・・・ 意外ッ!それは完璧ッ!! 「うッ・・・美しい程に磨かれているわッ!!あんた一体どんな魔法を使ったの!?」 「何も・・・別に元々掃除は嫌いじゃあねー」 ルイズはそこで理解する。こいつはキレさえしなければマトモな奴なのだと。 「・・・ん?」 キレさえしなければ。 「・・・ギアッチョあんた 念のために訊くけど・・・ 私の部屋も綺麗に片付いたんでしょうね?」 「・・・・・・」 ―ルイズは頭痛と共に確信する。 「・・・壊したのね」 「・・・まぁ そういう説もあるな・・・」 「・・・あーそう・・・」 ルイズはもはや怒る気力もなくなっていた。隣でギアッチョが「椅子の形が気に入らねェんだよ椅子の形がよォォォーーー」等と呟いているので恐らく壊れたのはそれだろう。 全くこいつを召喚してしまってからというもの本気でロクな事がない。「私は今世界で一番不幸な貴族だわ・・・」とルイズは一人ごちた。 始業の鐘が鳴り、教師が入ってくる。シュヴルーズと名乗ったその教師は、開口一番 「おやおや、面白い使い魔を召喚したものですね ミス・ヴァリエール」 とのたまった。本人に悪気はないのだろうが、ルイズにその言葉はかなり 堪えた。「こいつと一日一緒に過ごしてからもう一度言ってみなさいよ!」と言いたかったが、勿論教師にそんなことが言えるわけもない。 しかしそんなルイズの胸中も忖度せず、一人の生徒がルイズをからかい始める。 「ゼロのルイズ!召喚出来ないからって、その辺歩いてた平民を連れて 来るなよ!」 周りでドッと笑いが起きる。 「うるさいかぜっぴきのマリコルヌ!私はきちんと召喚したもの!こいつが 来ちゃっただけよ!」 「嘘つくな!『サモン・サーヴァント』が出来なかったんだろう?それと俺は風邪なんかひいてない!」 二人はギャーギャーと言い争いを始めた。罵り合いは次第にエスカレートし、やる気かと言わんばかりに二人がガタンと席を立ったところでシュヴルーズは 杖を振った。彼女の魔法によって糸が切れたように着席した二人を交互に見て、ミセス・シュヴルーズは仲裁にかかる。 「お友達をゼロだのかぜっぴきだの呼んではいけません。わかりましたか?」 マリコルヌはニヤニヤと笑みを浮かべながら言った。 「ミセス・シュヴルーズ。僕のかぜっぴきはただの中傷ですが、ルイズのゼロは事実です」 マリコルヌは自分で言って大笑いする。が、そのバカ笑いは突然ピタリと止んだ。 「はガッ!?ぼ、僕の口にィィ こ 氷がァァァ!!」 マリコルヌの口は、いつの間にか氷でガッチリと覆われていた。 ルイズはハッとして床に座らせていた己の使い魔――ギアッチョを見る。 「氷を床から伝わせて奴の口を封じた・・・ ゼロだか何だかしらねーが 恩人がバカにされてんのを見んのはいい気分じゃあねーからよォォ~~」 「・・・ギアッチョ・・・あんた・・・」 この学院に来て以来、ルイズは誰かが自分をかばってくれたことなど一度もなかった。 昨日自分を助けてくれたキュルケだって、普段は数百年来の怨敵の間柄である。 ―むしろ彼女がどうして体を張ってまで自分を助けようとしてくれたのか、ルイズにはまずそれが分からなかったが―つまりギアッチョは、ルイズにとってここで初めての味方だったのだ。 ルイズは一瞬だが、今までギアッチョに受けた仕打ちなどすっかり忘れて、この男を召喚出来たことを始祖ブリミルに感謝した。 ミセス・シュヴルーズは授業を開始した。マリコルヌの口はしばらくふさがれていたが、息が苦しいのかウーウー唸るのが煩わしくなってきたのでそのうちギアッチョに解除された。 そのギアッチョは真面目に授業を聞いている。やっぱり 平常でさえあればマトモな男なのだろう。意外と勤勉なのかもしれない、とルイズは思った。 「そういえば何度か妙な雑学を披露してたわね・・・」 まぁ問題は披露の度にブチキレる事なのだが。そんなことを考えていると、「ミス・ヴァリエール!」 突然先生に名前を呼ばれた。 「は、はいっ!」 「使い魔が気になるのは分かりますが、そちらばかり見ていて授業を疎かにしてはいけませんよ」 「ち、ちがっ・・・」 「口ごたえをしない!ではあなたにこれをやってもらいましょう ここにある石を、望む金属に変えてごらんなさい」 「え?わ、私がですか?」 シュヴルーズがルイズを指名した途端、生徒達から一斉にブーイングが起こる。 「まってくださいミセス・シュヴルーズ!」「ルイズに魔法を使わせるなんて自殺行為 です!!」「・・・イカレているのか?この状況で・・・」等々、まるでルイズが魔法を使うと死人が出るかのような狼狽ぶりである。 ルイズは正直やりたくなかった。 彼女の魔法が成功したことなどサモン・サーヴァントを除けば殆ど皆無なのだ。 しかし――彼女はちらりとギアッチョを見る。 ――使い魔の前で主が逃げ腰になるわけにはいかないわ! ルイズは「覚悟」を決めた。クラスメイト達にとってはこの上なく迷惑な「覚悟」だったが。 「やります!」 と言うがはやいか、ルイズは教卓に向かって歩き出していた。石の前に立ち、 杖をかざし、呪文を唱え始める。ギアッチョは興味深げに見守っていたが、 それにしても周囲の声が尋常ではない。「その魔法を出させるなァーーー!!」 だの「う…うろたえるんじゃあないッ! ドイツ軍人はうろたえないッ!」だの、 あまりにも怯えた声が聞えてくるものだから流石のギアッチョも何だか 分からないなりに用心の構えをとることにした。 ―私は出来る、やれば出来る子よ!そうよ、サモン・サーヴァントだって 成功したんだから! そしてルイズは呪文を発動させる! カッ!! 一瞬の光の後、 ドッグォオオオォオン!!! 運命は覆らなかった。石を中心に広がった爆風は石や机の破片を撒き散らし、逃げ遅れた生徒は殆ど例外なくその餌食になった。間近にいた ミセス・シュヴルーズは、ちょっとお見せできない顔で地面に倒れている。 とっとと机に潜り込んで難を逃れていたキュルケは、はたと思い当たってギアッチョの姿を探した。 ギアッチョは―座っていた場所を1mmも動いてはいなかった。少し驚いたような顔はしていたが・・・彼の体には一箇所たりとも傷はなかった。 そして更に奇妙なことに、ギアッチョの体から大体半径50cm程度の範囲に飛来したと思われる破片は、全て宙に浮いて止まっていた。 ――バカな・・・この一瞬で爆風と破片全てを「止めて」しまったというの!? 一人眼を見張るキュルケをよそに、ギアッチョは呼吸と共にスタンドを解除し、宙に浮いていた破片はそれと同時に一斉に地面に落下した。 ――なんて「パワー」なの・・・ この男 ギアッチョ・・・やはり危険だわ! キュルケは出来うる限りの範囲でこの男を警戒することを心に決めた。 「あーもうッ!全然終わらないじゃない!!」 ルイズは箒を片手に喚いていた。 「そりゃあそーだろォォォ 教室の半分をフッ飛ばしゃあよォォ」 2人は今掃除中である。ルイズは始終ぶつぶつと文句を言っているが、教師の不注意ということで十数人を医務室送りにした事を問われなかったのだから、むしろここは喜ぶべきなのである。 「ったく・・・どうしてこの私がこんなことを・・・」 「てめーがブッ壊したからだろ」 この学院では、選択も掃除も全てメイドが行っている。勿論ルイズの実家でもそうだったので、彼女に掃除の経験など全くなかった。 「あんたのおかげであんな惨めな場面を衆目に曝されるハメになるし、 その上あんたの代わりに使い魔のご飯は食べるハメになるし、おまけに魔法も失敗してこんな平民の仕事をやらされるハメになるし・・・全部あんたのせいよこのバカ使い魔!!」 「後半2つは関係ねーだろ」 「うるさい!ていうかあんたも手伝いなさいよッ!さっきからそこに座ったまんまで何にもしないじゃない!」 ルイズはギロリと半分壊れた教卓の上のギアッチョを睨む。 「ここを爆破したのは俺じゃあねーぜ」 「主の不始末は使い魔の不始末よッ!」 さっきの「覚悟」のことなど、少女はすっかり忘れ去っていた。 自分で言って恥ずかしくねーのかこいつは、と思ったギアッチョだったが、これ以上ギャーギャー騒がれると氷漬けにして窓からブン投げたくなるので仕方なく掃除を手伝うことにした。 「あんたはここからそっちまでお願い それと一つ言っておくけど、絶対にキレて物を壊したりしないでよ!」 「ここからそっちってほぼ4分の3じゃねーか、ええ?おい まあそれでもお前がそこを掃除し終えるよりは早く片付くだろーがよォォ」 こうして互いが互いをいつまでも罵り合いながら、教室の掃除は進んでいった。 午前の授業の終わりを告げる鐘が鳴る。それとほぼ同時に、2人の掃除は終了した。 「はぁー・・・やっと終わったわ・・・ 掃除なんてもう二度とやらないんだからね!」 誰に向かって宣言しているのだろうか。 「やりたくねーならちゃんと魔法を勉強するこったな」 ビキッ! ギアッチョの何気ない一言は―ルイズの逆鱗に触れてしまった。 「・・・てるわよ・・・」 「ああ?」 「してるわよッ!!」 ルイズは幼い頃から魔法も使えないメイジとしてバカにされてきた。自分を見下している奴らを見返すために、彼女は常の他人の何倍も努力をしている のだった。それを、知らないとはいえ自分の使い魔にバカにされたのだ。 ルイズが怒るのももっともである。 「ええそうよ、私は一度も実技を成功させたことのない『ゼロ』のルイズよ!! だから何!?勉強なんて腐るほどしてきたわよ!!練習だって毎日毎日死ぬほどやってきたわ!!腕から血が出るまでし続けたこともあったわよ!! サモン・サーヴァントが成功した時私がどれほど喜んだか分かる!? それをッ・・・!!どうして何も知らないあんたに言われなくちゃならないのよッ!!」 激昂して喋るルイズの眼には涙が浮かんでいた。彼女はそれを乱暴にぬぐいとると、バン!!と激しく扉を開けて駆け出していった。 「・・・・・・チッ」 誰に向けてのものだったのか、ギアッチョは舌打ちをしながら走り去って行く彼女の後姿を眺めていた。 ギアッチョは食堂に来ていた。怒っていても根が真面目なルイズの事だ、今朝のような事態にさせないためにも食事には来るだろうと考えたのだ。 食堂を見回してみると、やはりルイズはそこにいた。まだ怒りが冷めていない のがここからでも分かる。キュルケなどがいつになく真剣に怒るルイズを いぶかしんで話しかけていたが、ルイズは「うるさい!」の一点張りで取り合おうとしない。 「チッ!」 先ほどよりも大きく舌打ちして、ギアッチョはルイズの元へ向かった。 「まだ怒ってんのかよ ルイズよォォ」 「・・・うるさい」 ルイズはギアッチョとまともに顔をあわせようともしない。 ―・・・やれやれ ギアッチョは心の中で嘆息すると、ルイズに向き直った。 「・・・さっきは悪かったぜ お前が勉強してるかも知らずによォォあんなこと言っちまうのは・・・『礼節』に欠ける行為だった 反省してるぜルイズ」 ルイズは耳を疑った。こいつがこんなに早く謝ってくるなんて夢にも思わなかったのだ。こいつは自分が思っているよりよほど礼儀の 分かる男だったらしい。ルイズは少しばつの悪そうな顔をしながらそこでようやくギアッチョに顔をあわせた。 「・・・わ、分かればいいのよ ・・・・・・どうして魔法が成功しないのか分からないけど 私はいつも死に物狂いで努力してるんだから―もう二度とさっきみたいなこと言わないで」 「・・・ああ 分かったぜルイズ」 それを聞いてルイズは少し表情を崩し、そしてそれを合図にしたかのように祈りの唱和が始まった。 「偉大なる始祖ブリミルと女王陛下よ 今朝もささやかな糧を我らに与えたもうたことを感謝いたします」 貴族達の祈りが終わると同時に、あちこちでフォークとナイフの音が鳴り始めた。 「ところでよォォ オレの椅子が見当たらねーんだが」 「使い魔は床よ」 やれやれ・・・ギアッチョはもう一つ嘆息すると、もう一つルイズに尋ねた。 「で・・・オレの飯はどれだ?」 ルイズはちょいちょいと下を指差す。そこには見るからに硬そうなパンが小さく二切れ、そして意識して見なければ見逃してしまいそうな ほど小さな肉のカケラが2つ3つ浮かんだスープが置いてあった。 「・・・なるほどな・・・ こいつが使い魔用のメニューってわけか」 「そういうことよ 使い魔が食堂の中で食事をすること自体が 特例なんだから 始祖と女王陛下に感謝を捧げてありがたくいただきなさい」 とのご主人様の優しいお言葉に、 ブッチィィィィ―――――z______ンッ!! 今度はギアッチョの怒りが爆発した。
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/5988.html
「谷仮面」から谷を召喚 谷まゼロ-01 谷まゼロ-02 谷まゼロ-03 谷まゼロ-04 谷まゼロ-05 谷まゼロ-06 谷まゼロ-07 谷まゼロ-08 谷まゼロ-09 谷まゼロ-10
https://w.atwiki.jp/street-junkies/pages/167.html
キャラクター用のテンプレートです。 ここにゲーム内のキャラクター画像を入れてください。 詳細は編集画面にコメントアウトしているので参考にしてください。 名前 +ー(ぷらすまいなす) ゼロ(ぜろ) 出身地 日本 誕生日 00月00日 転入日 2024年06月12日 職業 警察 所属経歴 活動者名 ゆうにぃ 告知等 X (旧Twitter) 配信場所 Twitch 基本情報 キャラクターの概要や、基本情報を入力してください。 ⬆️ページ上部へ戻る エピソード キャラクターの重要な分岐点やエピソードなどを入力してください。 ⬆️ページ上部へ戻る 保有車両 種類 車種 入手日 車両ナンバー 概要 TORUTA 100 NIBANME yyyy/mm/dd 11111111 入手経緯や思い入れなどを入力してください BUCKINGHAM CONADA yyyy/mm/dd 22222222 入手経緯や思い入れなどを入力してください MAMMOTH DODO yyyy/mm/dd 33333333 入手経緯や思い入れなどを入力してください SHITZU HAKUCHOU DRAG yyyy/mm/dd 44444444 入手経緯や思い入れなどを入力してください TROPIC YACHT yyyy/mm/dd 55555555 入手経緯や思い入れなどを入力してください ⬆️ページ上部へ戻る 交友関係 名前 関係性 エピソード キャラクター名 関係値 エピソードなど ⬆️ページ上部へ戻る アーカイブ + 2024年 2024年 + 7月 7月 [部分編集] 配信日 # 配信タイトル 2024/07/01 1 ここに配信タイトルを入力して下さい 2024/07/01 2 ここに配信タイトルを入力して下さい 2024/07/01 3 ここに配信タイトルを入力して下さい + 8月 8月 [部分編集] 配信日 # 配信タイトル 2024/08/01 1 ここに配信タイトルを入力して下さい 2024/08/01 2 ここに配信タイトルを入力して下さい 2024/08/01 3 ここに配信タイトルを入力して下さい + 9月 9月 [部分編集] 配信日 # 配信タイトル 2024/09/01 1 ここに配信タイトルを入力して下さい 2024/09/01 2 ここに配信タイトルを入力して下さい 2024/09/01 3 ここに配信タイトルを入力して下さい ⬆️ページ上部へ戻る
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/1226.html
(音声のみお楽しみ下さい) 「……ねえホワイトスネイク」 「ドウシタマスター」 「これはどういうことかしら?」 「昼食ハ既ニ、ホトンド食ベラレテシマッタヨウダナ。 スープトカモキット冷メテイルダロウ」 「……誰のせいなんでしょうねー」 「ソレハ錬金ニ失敗シタマスt」 ドグシャアッ! 「オゴォォッ!」 「あんたが『でぃすく』だの『魔法の才能』だの話し始めたからでしょうがぁあああああああああああ!!」 5話 つまり、こういうことである。 片付けをやっとこさ終えたルイズとホワイトスネイクは、他の生徒より大分遅れてアルヴィーズの食堂に入った。 そしてそこでお腹を空かせたご主人様ことルイズが目にしたのは―― もうほとんど食事が残っていない大皿と、湯気一つ上がらない、きっと冷え切っているであろうスープである。 もちろんお腹をすかせたご主人様はこんなものを見せられた日にはカンカンである。 まあ元はと言えば錬金を派手に失敗して教室を悲惨な状態にしたルイズにこうなった原因はあるのだが、 上記の通りルイズはそれをホワイトスネイクになすりつけた。 責任転嫁である。 その上ホワイトスネイクのスネを蹴っ飛ばしている。全力で。 ルイズとしては、しょうがないんだもん、あたしは魔法が使えないんだもん、みたいな感じでスネてるんだろうが、 責任転嫁された挙句蹴りを食らわされたホワイトスネイクとしてはたまったものではない。 しかし……相手が自分の主人である以上手を上げるわけにもいかず、結局堪えるホワイトスネイクであった。 スタンドの悲しい定めである。 蹴っ飛ばされた方の脚を抱えてケンケンしながら、 ヨーヨーマッもこんなかんじでいつもDアンGにぶん殴られてたに違いない、と思った。 そして一瞬ヨーヨーマッに同情しかけるが、ヨーヨーマッがドMだったことを思い出してすぐに止めた。 こうしてルイズが一人で怒っていて、ホワイトスネイクがケンケンしているところに―― 「あの……ミス・ヴァリエールでしょうか?」 いくらか遠慮のかかった声がした。 その声にルイズとホワイトスネイクが振り向く。 はたして、声の主はメイドであった。 彼女の髪の色は黒。 他のメイドや生徒と比べれば、ここでは珍しい色である。 「何? メイドがわたしに何の用?」 ルイズが思いっきり不機嫌な声でメイドに応える。 腹へっていても多少の愛想は必要だと思うホワイトスネイク。 そしてメイドの方にも、ルイズの不機嫌が分かったらしく、 「あ、あの! その……も、申し訳ありません。 ミス・ヴァリエールが昼食の席に現れなかったもので、お腹が空いてるんじゃないかと……」 「そーよ! もう食事はほとんど無くなっちゃってるし……おかげでこっちはお腹がペコペコよ!」 「で、ですから、大したものは用意できないかもしれませんが、昼食の方を用意しましょうかと……。 他の貴族の皆様がお召し上がりになったものと同じものは用意できませんが……」 これはありがたい。 今朝のようなアホみたいに豪華な食事は期待できないだろうが、それでも十分だ。 お腹をすかせた我が主人たるルイズにとって単純にプラスになることだし、 またこのままルイズが不機嫌なままだと、いつスネを蹴っ飛ばされるか分かったものではないので自分にとってもプラスである。 そうホワイトスネイクが考えていた矢先。 「イヤよ。わたしがいつも昼食で食べてるのと同じのじゃなきゃ、イヤ」 ホワイトスネイクはため息をつきたくなった。 腹減ってるのはしょうがないとして、何故そこで意地を張る。 どうせこのワガママなご主人様のことだ。 貴族はこんなもの食べないとかなんたらかんたら言うんだろうな、とホワイトスネイクは思った。 でもそれを言うとまたスネを蹴っ飛ばされるだろうから、口には出さない。 そう思っていたそのとき―― ぎゅるるるるるるるる……… ルイズのお腹が盛大な悲鳴を上げた。 そしてその音を出したのが自分だと分かると、ルイズは羞恥心で顔を真っ赤にして周囲を見回す。 周りの生徒が聞いていなかったのを確認してルイズはほっと一息ついた。 今のお腹の音を聞かれるのがイヤだったようだ。 食堂に残っている生徒達は皆談笑に夢中で、ルイズには気づかなかったことが幸いした。 まあ、あまり上品な音じゃなかったからな、と思うホワイトスネイク。 そして確認作業を終えたルイズはメイドの方に向き直ると、 「さ、さっきのは取り消し! あと、えっと、で、出来るだけ上品なものを作りなさいよ! 貴族が食べるものなんだからね!」 と、これまた顔を真っ赤にしていった。 何もそこまで恥ずかしがらずとも、と思うホワイトスネイク。 メイドの方もそんなルイズを見て困ったような笑みを浮かべながら、 「かしこまりました。スープの方は今から温め直しますので、そちらで少しだけお待ち下さい。 あ、あと使い魔さんの分も用意させていただきますね」 と言ってお辞儀すると、ぱたぱたと厨房の方へ走っていった。 「何故、マスターハアノ小娘ノ提案ヲ最初ニ断ッタ?」 「貴族は平民が食べるようなものは食べないのよ。下品だから」 「平民? アノ使用人ノ小娘ノコトカ?」 ホワイトスネイクが聞き返す。 「そう、平民。魔法を使えない平民は、あのメイドみたいにわたしたち貴族に奉仕するのよ」 「ナルホド、ナ」 ホワイトスネイクは朝食の席で、自分の姿が使用人に見えていないことは分かっていた。 そして一方、貴族――つまりメイジだが、そいつらには自分の姿が見えている。 (メイジニハ私ノ姿ガ見エル。シカシ使用人、ツマリ平民ニハ私ノ姿ハ見エナイ、トイウコトカ) そのように、ホワイトスネイクは納得しかけて――先ほどのメイドの言葉を思い出した。 (イヤ待テ。サッキアノ使用人ハ『使い魔さんの分も用意させていただきますね』トカ言ッタナ。 ダガ、アノ使用人ハマスターノ言カラシテモメイジデハナイ。 ダトスレバ……) ホワイトスネイクに、興奮に近い感情が湧き上がってくる。 (アノ使用人……スタンドノ才能ヲ持ッテイルノカ?) そして数分後。 ルイズ以外には誰も席に着いていないがらんとした食堂に、ルイズのためだけの食事が並んだ。 ……とは言っても、スープの他にあるのはシチューとローストした鶏肉だけだが。 しかし、量だけは十分ある。 というか二人分は十分ある。 やっぱりホワイトスネイクが見えているらしい。 「どうぞ、お召し上がり下さい」 メイドが笑顔で言う。 ルイズはメイドの声にそっけなく頷いて応えると、目の前のシチューをスプーンですくって、口に運ぶ。 料理の方も見た目には気を使って皿に盛ってはあったが…… やっぱり見た目がボチボチだったからそれが不満なんだろうか、と思うホワイトスネイク。 それでも、突き返さないだけまだマシだと思うことにした。 やっぱり腹減ってると怒る気力もなくなるんだろうか。 しかし、シチューを食べたルイズの感想は―― 「あら……美味しいじゃない!」 感嘆した調子で、ルイズは言った。 「そう言っていただけると嬉しいです」 メイドが嬉しそうに顔をほころばせて言う。 だがルイズは、一口食べて美味しいと分かったからだろうか、 それすら聞こえない様子で、ひたすら食事を口の中に運んでいた。 とはいえ、ガッつくような真似はしない。 由緒ある家柄の出であるルイズは、どんなにお腹が空いていてもテーブルマナーは守るのだ。 その分食事の時間は長くなるが。 そうしてルイズが食事を取っていると―― 「あの……使い魔さんは、お食事をなさらないんですか?」 メイドが、ホワイトスネイクに声をかけた。 「イヤ、イイ。私ハコウイッタ形式ノ食事ヲ取ラナイノダ」 「じゃあどんな食事をなさるんです?」 当たり障りの無いように断ったホワイトスネイクだったが、メイドはさらに深く聞いてきた。 「そうですか、分かりました」で収めればいいものを、と思うホワイトスネイク。 さて、どうするべきか。 自分がスタンドであることを話せば、このメイドにスタンドの才能があるところまで話さなければならなくなるだろう。 まだこちらの世界に来たばかりで、まだ状況のいまいち掴めていないホワイトスネイクとしては、 出来るだけ不要なトラブルは避けたい。 「スタンド使いとスタンド使いは引かれあう」というルールもあることだし、 今の段階でヘタにこの使用人に、スタンドのことは話したくない。 しかし……他の平民の使用人には見えない自分の姿が、この使用人の小娘には見えているのだ。 いずれこの使用人自身も、自分が他の平民とは異なることを知るだろう。 どうするべきか。 彼女にスタンドの才能があることを伝えるべきか、それとも言わずに置くべきか。 しばらく考えたホワイトスネイクは―― 「私ハ空気ヲ食ベル」 誤魔化すことにした。 勿論大嘘である。 空気食って生き延びる人型生物なんているわけ無いだろ常識的に考えて。 しかしこのメイドは―― 「そ、そうなんですか……」 真に受けた。 純真なのか、だまされやすいのか、いずれにしても、 「はいそうですか」で信用するのはどうかとホワイトスネイクは思った。 まあ深く突っ込んでこないのはこちらとしてもありがたいが。 ホワイトスネイクがそんなことを考えていた、そのときだ。 「ごちそうさま」 食事をしていたルイズから声が上がる。 どうやら食べ終わったらしい。 そしてさっきホワイトスネイクが適当なことをメイドに言ったことに反応しなかったあたり、 かなり集中して食事していたようだ。 よほど、お腹がすいていたんだろう。 そう思って、ホワイトスネイクが下を見下ろすと―― 「……全部食ベタノカ」 「だってお腹すいてたんだもの」 メイドがホワイトスネイクの分にと用意した食事まで、さっぱりなくなっていた。 つまり、二人分をきっちりルイズは食べたのである。 いくらなんでもあれだけ食べたら太りそうなものだ。 というか、あれが普通なのか? 「食ベ過ギジャアナイノカ、マスター?」 「別に食べすぎじゃないわよ。いつも歩いてるから太らないし」 そういう問題じゃないだろう、と思うホワイトスネイクであった。 「あなた、名前は何ていうの?」 ルイズがメイドに尋ねる。 「シエスタといいます」 「そう。じゃ、ありがと、シエスタ。おかげで助かったわ」 「い、いえ! そんな、滅相も無いです!」 「いいのよ、そんなに縮こまらなくて。あと、今回の恩は覚えておくわ」 「ミス・ヴァリエール……」 メイド――シエスタと名乗ったが、彼女が嬉しそうに言う。 「そんなに驚かないで。ヴァリエール家の女が恩知らずだなんて思われたら、 私の方が恥ずかしい思いをすることになるもの。 別に特別なことじゃないわよ」 「そ、そそそうですか。あ、ありがとうございます!」 シエスタがかなり恐縮しながら頭を下げる。 その様子から、 (ココマデ卑屈ニナルトハ……ヨホド、平民ニトッテ貴族、イヤ、メイジハ恐怖スベキ対象トナッテイルノダロウナ) そんなことをホワイトスネイクは考えた。 「で、でででは、わわ私はこれで失礼します!」 そんなことを言って、メイドがまた深々と頭を下げると厨房の方へ走って行った。 ちょうどそのとき。 「なあ、ギーシュ! お前、今は誰とつき合っているんだよ!」 「誰が恋人なんだ? ギーシュ!」 「つき合う? 僕にそのような特定の女性はいないのだ。 薔薇は多くの人を楽しませるために咲くのだからね」 こんな会話が聞こえた。 声の方向に目を向けるホワイトスネイク。 するとそこには金髪の優男と、それを取り巻く数人の男子学生が歩きながら談笑していた。 場所はちょうどシエスタが向かった厨房の近く。 「マスター、アレハ誰ダ?」 「あいつはギーシュよ。色んな女の子のところを、あっちへフラフラ、こっちへフラフラしてるナヨナヨしたヤツ。 わたし、あんまりあいつのこと、好きじゃないのよね」 「アレニ惚レル女ハアマリ幸福ニハナラナイダロウナ。 アレハ女ニ気苦労ヲカケルタイプダ」 「でしょうね。まったく、モンモランシーも何であんなのにゾッコンなのかしら……」 ギーシュを眺めながらそんなことをルイズとホワイトスネイクが話していると。 ぽとり、とギーシュのポケットから何かが落ちた。 何か小瓶のようなものだ。 そしてちょうど厨房に入るところだったシエスタがそれを見つけて拾い上げる。 「これ、落としましたよ」 そう言ってシエスタがギーシュに小瓶を差し出す。 だがギーシュは取り巻きとの会話に夢中で気づかない。 いや、今のシエスタの声はそんなに小さなものではなかったし、「気づかないフリをしている」とするのが正しいだろう。 しかしシエスタは、自分の声が小さかったからギーシュは気づかなかったのだと、誤解した。 そしてもう一度、 「あの、すいません。これを落としましたよ」 そう言って、改めてギーシュに小瓶を差し出すと、 「これは僕のじゃない。君は何を言っているんだね?」 ギーシュはそれを否定した。 しかし自分のポケットから落ちたものを自分のものじゃないと否定するとは、無茶もいいとこである。 そして実際、それは裏目に出た。 「おお? その香水はもしや、モンモランシーの香水じゃないのか?」 「そうだ! その鮮やかな紫色は、モンモランシーが自分だけの為に調合している香水だぞ!」 「そいつがギーシュ! お前のポケットから落ちてきたってことは、 つまりお前は今モンモランシーと付き合っている! そうだな?」 「違う違う違う! いいかい、彼女の名誉の為に言っておくが……」 取り巻きたちに問い詰められたギーシュがそこまで言ったところで…… 一人の女子生徒がギーシュの元へぱたぱたと走り寄ってきた。 女子生徒のマントの色は、ギーシュやルイズのそれとは違う。 (ソウイエバ朝食ノトキ、アノ色ノマントヲ来タ連中ハ右側ノテーブルニツイテイタナ。 左側ニハ紫色ノマントヲ来タ連中ガイタ。 アノ小娘ガ茶色ノマントトナルト……1年生ハ茶色、3年生ハ紫色、トイッタトコロカ) そんなことを考えながらホワイトスネイクが見ていると、 「ギーシュさま……」 そういって、女子生徒がボロボロ泣き始める。 二股かけられてたことを、今のやりとりで理解したらしい。 「やはり、ミス・モンモランシーと……」 「違うんだよ、ケティ! 彼らは誤解してるんだ。 僕の心の中に住んでいるのは君だk」 ブワッシィィーーーーン! 「ぶげぁっ!」 有無も言わさぬ強烈なビンタが、ギーシュの頬に叩き込まれたッ! そして―― 「その香水があなたのポケットから出てきたのが何よりの証拠ですわ! さようなら!」 そう言うと、女子生徒は泣きながら行ってしまった。 女子生徒の姿が見えなくなった頃、騒ぎを聞きつけたのか、女子生徒がもう一人現れた。 顔つきを見る限り、おおよその状況は理解しているらしい。 というか、間違いなくギーシュをぶん殴るなり何なりするつもりの顔だ。 「あれがモンモランシー。 あの子、おだてられるのが好きなのかしらね。 いっつもギーシュの歯の浮くようなお世辞で顔を赤くしてるのよ」 テーブルに着いたまま、ホワイトスネイクと一緒に様子を見ていたルイズが、興味なさそうに言う。 「シカシマスター。コノママ放ッテオイテイイノカ?」 「どういうことよ?」 「アノ小僧……確カギーシュトカ言ッタナ。 ギーシュハ今カラアノモンモランシートヤラカラモ、何ラカノ制裁ヲ受ケルダロウ」 「でしょうね。で、それがどうかしたの?」 「私ガ言ッテルノハ、ソノ後ノコトナノダ。 状況ヲ簡潔ニ整理スレバ、ギーシュハ友人タチノ目ノ前デ二股ガ露見シ、アノヨーニフラレタ事ニナル。 果タシテ、コノママ自分ガ惨メナママデ済マセラレルカナ……?」 「え……ちょ、ちょっと待って! じゃあシエスタが……。でも、そんなのムチャクチャよ! フられたのはギーシュのヤツが二股かけてたからじゃない!」 「ダガ、元ヲ辿レバシエスタノ親切ガ招イタ事ナノダ。 ギーシュガシエスタニ責任ヲナスリツケナイ、トハ言イガタイナ」 「…………」 ちなみに、ホワイトスネイクにここまでの推測ができたのは、冒頭のルイズの理不尽な制裁があったからに他ならない。 ホワイトスネイクはあの一件で、この世界の理不尽を理解していたのだ。 貴族ならこれぐらいはやるだろう、と。 そのように考えられるようになっていたのだ。 何とも皮肉な話である。 そして現場では―― 「誤解だよ、モンモランシー! 彼女とはただ、一緒にラ・ロシェールの森へ遠乗りしただけで……」 ギーシュが首を振りながら疑惑を否定する。 だが、額には冷や汗が伝っている。 今時分が置かれた状況がディ・モールトヤバイことは自覚しているようだ。 「やっぱり……あの一年生に手を出してたのね」 「お願いだよ、『香水』のモンモランシー! 咲き誇る薔薇のような顔を、そのような怒りでゆがませないでくれ! 僕まで悲しくなってくるじゃあn」 ドグシャアッ! モンモランシーの蹴りが、ギーシュの股間に炸裂したッ! 「おごおおぉぉっ……」 呻き声を上げて、がっくりと膝を突くギーシュ。 なんというか、ギーシュはもうアワレすぎて何も言えない状態になってしまった。 それをモンモランシーは上から見下ろして、 「嘘つき!」 そう叫ぶと、肩を怒らせながら去っていった。 「お、おい。大丈夫か、ギーシュ」 取り巻きが心配そうにギーシュに言う。 ギーシュは荒い息をしながら、取り巻きの手を借りて立ち上がると、 額にびっしり浮いた冷や汗をハンカチでぬぐい、 「あの、レディたちは、ば、薔薇の、存在の、意味を、理解して、いないようだ」 やはりキザったらしい、芝居がかった口調で言った。 そのまますらすら言えたならもう少しマシだったんだろうが、 それほどにモンモランシーの放った金的は強力だったらしい。 そうして、ギーシュが股間の痛みに耐えながら立っていたとき。 「あ、あの……し、失礼します」 いきなり訪れた修羅場に、呆然と立ち尽くしていたシエスタが声を上げた。 ホワイトスネイクはそれを聞いた瞬間、シエスタが地雷を踏んだことを理解した。 そしてシエスタが背を向けて去ろうとすると―― 「待ちたまえ」 ギーシュがその背中に声をかけた。 その声に、びくっとシエスタは震えると、そろそろと振り向き、 「な、何でしょうか?」 震える声で、シエスタが言った。 「君が軽率に……香水の瓶なんか拾い上げてくれたおかげで、二人のレディの名誉が傷ついたぞ! ……どうしてくれるんだね?」 「も、申し訳ありません! お許し下さい!」 シエスタはひたすら頭を下げる。 だが、仲間の前で恥をかいたギーシュは収まらない。 「どうやら君には、貴族へ無礼を働くとどうなるか、身をもって知る必要があるみたいだな……」 そう言うと、ギーシュはシャツに刺した薔薇の造花を抜く。 薔薇の造花はギーシュの杖である。 早い話、ギーシュはシエスタに魔法を使おうとしているのである。 その様子をテーブルから見ていたルイズは、 「信じられない……ギーシュのヤツ、シエスタに責任をなすりつけるどころか、魔法まで使うなんて!」 マスターが言えたことじゃないな、とホワイトスネイクは思ったが、そこは黙っておいて 「私ノ言ッタ通リニナッタナ。サテ……ドウスル、マスター?」 ルイズに決断を促した。 シエスタには申し訳ないが、仮にルイズが「何もしない」と言ったなら、ホワイトスネイクは放置するつもりでいた。 偶然にも見つけたスタンドの才能の持ち主を失うことにも多少厳しいものがあるが、 それでもスルーする選択肢も頭の中に入れていた。 しかし、ルイズはホワイトスネイクの言葉に頷くと、 「命令するわ、ホワイトスネイク。シエスタを助けなさい。 でも、ギーシュに攻撃しちゃダメ。あんたが攻撃されるまではね」 そう命令した。 その内容でさっきまでの自分の心配が杞憂だったことが分かり、ホワイトスネイクは内心に苦笑した。 そして、もう一度命令の内容をなぞる。 ギーシュに攻撃するな、とわざわざ言うということは、ルイズ自身になにか考えがあるということ。 その点に関しては、自分が考える必要はないだろう。 そう察したホワイトスネイクは、 「了解シタ、マスター」 と、それだけ言うと、ルイズの元から、風のようなスピードで離れる。 そして、杖を抜いたギーシュに跪いて怯えていたシエスタの前に、音も無く降り立った。 「……何だ? お前は」 ギーシュが訝しげにホワイトスネイクを見て、言う。 そして数秒後、授業中にペリッソンをぶちのめした、ルイズの使い魔だと分かると―― 「お、お前は……ルイズの、使い魔か! な、何だ! 何の用だ!」 瞬く間に取り乱し始めた。 ほんの一言、ルイズのことを「ゼロ」と言っただけのペリッソンを有無も言わさず叩きのめした、 このホワイトスネイクの恐ろしさは、ギーシュも自分の目でよく分かっていた。 「マスターノ命令ヲ遂行スルタメダ。『シエスタを助けろ』ト命令サレタノデナ」 ホワイトスネイクの言葉で、ギーシュは長机に着いていたルイズを見つけると、そちらへ目を向ける。 「どういうことだ、ルイズ! 何で君が首を突っ込むんだ?」 「あら、そんなの決まってるわ。私はそのシエスタに恩があるもの。 たとえシエスタが平民だろうと変わりは無いわ。受けた恩は、返すものよ」 当然の事と言わんばかりの調子で言うルイズに、ギーシュはますます苛立ちを募らせる。 そして、ルイズの言った「受けた恩は、返すもの」と言う言葉に、シエスタははっとしたようにルイズを見る。 「大体悪いのはあんたよ、ギーシュ。 二股なんてかければ、いずればれるに決まってるじゃない。 なのに、あんたはその責任を自分で取らないばかりか、シエスタにその責任をなすりつけようとした……。 貴族のすることじゃないわよ、ギーシュ」 そのルイズの言葉で、ギーシュは完全に頭に血が上った。 常日頃から「ゼロ」と呼んでバカにしているルイズに、ここまで言われたのがガマンならなかったのである。 「……いいだろう。そこまで言うのなら、ルイズ。君も覚悟できてるんだろうね?」 「覚悟?」 「『決闘』だ、ルイズ! 僕は君に、決闘を申し込む!」 きた、とルイズは思った。 シエスタを私刑に処しようとするギーシュの前に立ちはだかるということは、 真っ向からギーシュと敵対することを意味する。 そしてこういう場合、互いに決着をつけるには……決闘しかない。 決闘で、互いが納得するまで戦うしかないのだ。 たとえ「貴族同士の決闘を禁じる」ルールがあったとしても、 昼食の後に授業が控えていても、それ以外の決着は無い。 「いいわよ。場所は?」 「ヴェストリの広場だ。用意が出来たらすぐに来てもらおう!」 「用意? そんなの、いらないわよ。 杖はここにあるし、わたしにはやる気もある。 準備が必要なのは、あんたの方じゃないの?」 「まさか。君がレディだから、ほんのちょっぴり気遣っただけさ。 だが、それも必要ないというなら、今すぐにでも始めようじゃないか。 でも……」 そこでギーシュは言葉を切ると、 「君にはその不躾なメイドを慰めるなり何なりする仕事が残ってるだろう? それが終わったら、来るといい。僕は先に行っているよ」 そう言って、取り巻きたちと一緒に行ってしまった。 やがて、食堂にはルイズとシエスタ、ホワイトスネイクだけが残った。 「あ、あの、ミ、ミス・ヴァリエール……」 シエスタが震えた声でルイズに声をかける。 「心配しないで、シエスタ。あんなキザったらしいことだけしか脳が無いヤツに、わたしは負けたりしない。 それに、約束したでしょう? 『恩は返す』って。 わたしは約束は破らないわ」 「そ、その、でも……」 「大丈夫よ。あなたは何も間違ったことはしちゃいないし、後悔する必要も無い。 だから、あなたは今までどおりでいいのよ」 「は、はい! ありがとうございます! 本当にありがとうございます!」 シエスタが声を震わせて、何度もルイズに頭を下げる。 ルイズはそんなシエスタを尻目に、ホワイトスネイクを引き連れて食堂を出た。 食堂を出たところで、不意にホワイトスネイクが、 「ソウイエバ、ダ。マスター」 「何よ?」 「何故、先ホド『ギーシュに攻撃するな』ト命令シタ?」 「『決闘』でぶちのめさなきゃ、意味が無いからよ」 「…………ナルホド、ナ。了解シタ、マスター」 正直、ホワイトスネイクにはよく分からない話だった。 敵がいるなら倒せばいい。 どんな方法を使ってでも、奇襲でも、だまし討ちでも、何でも。 それが、プッチ神父とともにあったころのホワイトスネイクだったからだ。 障害を突破するのに、手段は選ばない。 「目的」に到達さえ出来れば、その過程で何が起きようと関係の無いこと。 それが、プッチ神父の信条であり、ホワイトスネイクの信条だった。 しかし……今の主人であるルイズは違う。 過程を大事にして、その上で結果に到達しようとする。 過程においてさえも、プライドを高く保ち続ける。 プッチ神父とは逆の考え方だ。 だからこそ、ホワイトスネイクにはよく理解できない。 授業の片づけで、DISCによって魔法を使えるようになることを、拒んだことも含めて。 (今ハ……理解スル必要ハナイ。後デ、分カッテクルハズダ。 私ハマスターノ元ニ来テカラ、マダ1日ト少シシカ経ッテイナイノダカラ……) そう考えながら、ホワイトスネイクはルイズの後を追った。 二人の行き先は、ヴェストリの広場。 二人の目的は、決闘。 To Be Continued...
https://w.atwiki.jp/doa-world/pages/6.html
ゼロの気持ち Lyrics Music 徳永暁人 アスファルトの匂いにクラッときちゃう まぶしい太陽に目を細めた 後ろめたさを感じるほど 見上げた大空は子どもの頃見た空 いつからか胸の ずっと奥のほうしまい込んだもの 不幸じゃない 少し不便になっただけ 言い聞かせて 燃やしてくれ 凍りつく前に ゼロの気持ち 取り戻せるくらい 勝敗はない 続いていくMy Life ゼロの気持ち ゼロの気持ち I want it! 街はBad News に震え上がる 僕は適当に話題合わせる 行き場のない思いは 飲み込んで 砕いて溶かして ちょうどいい温度に変えていく 代わり映えのしない日々に 変わり果てた自分がいる 感情では動かない 僕もまた危険人物のひとり 燃やしてくれ 捨てきれないもの ゼロの気持ち 取り戻せるくらい ゴールはない 続いていくMy Life ゼロの気持ち ゼロの気持ち I want it! Life is no bed of roses, Life isn t fair いつも心に真っ赤に燃える太陽を 理想どおりにいかなくてもいい 笑われたっていい 胸が疼くうちに 剥き出しの自分に会いたい どこまでいったって 僕ら未完成で たどり着いた そこがまたスタートライン 勝敗はない 続いていくMy Life ゼロの気持ち ゼロの気持ち I want it! 燃やしてくれ 捨てきれないもの ゼロの気持ち 取り戻せるくらい ゴールはない 続いていくMy Life ゼロの気持ち ゼロの気持ち I want it! (Let me back) ゼロの気持ち ゼロの気持ち I want it! ゼロの気持ち ゼロの気持ち I want it! 2006.8.23 Single「ゼロの気持ち」01.収録 2007.9.26 Album「3」05.収録
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/363.html
不可思議な鏡に飲み込まれた時、ジョセフは死すら覚悟していた。 だが鏡が消えた瞬間、まばゆい光の中に存在していたのは自分のみ。 孫の承太郎もDIOの死骸も、自分の周りには存在しない。それだけでも自分のやるべきことを為せた、という安堵感が自分を包んでいた。せめて願わくば、自分が遺して来てしまった愛する者達が悲しまないでくれればいい……今のジョセフが願うのは、ただそれだけだった。 そして更に光が眩しくなって行く中、ジョセフは満ち足りた気持ちに包まれながら目を閉じ――た次の瞬間。 空中に投げ出された浮遊感が唐突に全身を包み、続いて地面に叩きつけられる衝撃がジョセフを襲う。 「ぐふぁっ!?」 衝撃はさほどではなかったが、まだ治し切っていない傷にはやや響く。 「アイチチチチ……な、なんじゃ、ここは?」 余りの状況の変化に、ジョセフは思わずキョロキョロと周囲を見渡す。 気が付いたら、鮮やかな青空と美しい草原が広がっていた。 そして自分を取り囲むように立っている、学生服の上に黒いマントを羽織った少年少女達。……と、見たことあるような動物達と、見たことないような動物……と言うか、明らかな怪物達。 数歩離れた場所には、真ッピンクのロングヘアのチンチクリンな少女(好みにうるさいジョセフの目からしても、十分に美少女と言える類の美少女だ。凹凸がないのもそれはそれでいい――ジョセフはそう思った)が憮然とした顔で自分を見つめ……いや。睨み付けていた。 ジョセフはかつて、ヒマを持て余してぶらりと入った映画館で、ポップコーン片手に見ていたファンタジー映画のワンシーンをふと思い出した。 鼻をくすぐる草の匂い、春を思わせる柔らかな風と日差し。 砂と猛暑のエジプトに慣れていた肉体には唐突過ぎる状況の変化。ジョセフは即座に片膝立ちとなり、左手に持っていた帽子を被る。視線は周囲を注意深く見渡し、どのような攻撃が来ても対処できる体勢を整えるのは、もはや条件反射とすら言っても良かった。 (これは……なんじゃ! スタンド攻撃か!? じゃが……これほどまでに大掛かりな効果を与えるとは考えづらいッ。だとすると、わしは『瞬間移動を食らった』と考えるのが一番無難じゃろうな……) だが瞬間移動だとすると、蘇生したばかりの自分一人ではあまりに分が悪すぎる。 手負いの状態で果たして何処までやれるのか。と、そこまで瞬間的に思考を走らせて、ふと気付いた。 目の前に立っているピンク少女も含めて、少年少女達には殺気が無い。 ピンク少女は怒りがヒートアップしているのが手に取るようにわかる。が、少年少女達は何やら笑いあっている雰囲気こそはあれど、襲い掛かってくる様子など微塵も無い。 聞こえてくるのは「おいおい、サモン・サーヴァントで人間呼び出したぜ?」「しかも平民の爺さんだ」「やったッ! さすが『ゼロ』、俺達には出来ない事をやってのけるッ! そこにシビれる憧れないッ」などとはやし立てる声と、笑い声。 だがジョセフは万が一の場合に備え、どうにでも動ける体勢を続けたまま目の前の少女を見やり。口を開こうとしたジョセフより僅かに早く、少女が口を開いた。 「あんた、名前は?」 「……わしか」コンマ数秒躊躇してから、ゆっくりと名を名乗った。「ジョセフ・ジョースターじゃ。あんたは?」 不本意、という言葉を顔全体でこれ以上ないほど表現しきった憮然とした面持ちで、少女は名乗られた名前を聞き。緩やかに腕組みをした。 「あんた、どこの平民?」 人に名前を聞かれても当然のようにスルー。質問を質問で返される無礼にカチンと来たが、その程度でキレないくらいには年齢を重ねてきたジョセフである。 それにしても『平民』とは。イギリスに住んでいた子供の頃に聞いて以来、やっと聞いたような死語ではないか。 「今はニューヨークに住んでおる」 「ニューヨーク? 聞いたことないわね。どこの田舎よ?」 ジョセフはそう答える少女の表情を見て、彼女は嫌味や皮肉でニューヨークを田舎だと称したのではない、と判じた。 彼女はニューヨークを“知らない”のだ。 「じゃあここはどこじゃ?」 「あんた、貴族に平民がそんな口叩いていいと思ってんの? そもそもあんたみたいな平民がこうやって貴族に口を利いてもらえるだけでも有り得ないことなのよ」 尊大な態度で、膝立ちのジョセフを見下ろす少女。どうやら自分に貴族の威厳とやらを見せ付けて威張っているつもり、らしい。 しかしジョセフは貴族の威厳とやらを非常に大胆にスルーし、現段階で判断できることを頭の中でまとめていた。 (……これは。DIOとは関係がない可能性があるかもしれん……ヤツの手の者なら、このようなまどろっこしい小芝居などする前にわしを殺しておる。手負いのワシなぞ幾らでも殺せるんじゃからな。 そもそも吸血鬼とか柱の男とかスタンドとかあるんじゃ。またわしの知らん『何か』があるとしたって今更驚きゃせんわいッ) そうとなれば、後は情報を収集し、現状を把握せねばなるまい。ジョセフは、しばらく様子を見ることに決めた。 ピンク少女はほんの少しの間、ジョセフを睨み付けていたが勢い良く背を向けると、U字ハゲの黒マントへと駆け寄っていった。 そこで何やら「もう一度召喚を」「春の使い魔召喚は神聖な儀式なので一度きり」などという会話が漏れ聞こえてくる。 (もしかしてアレか) ジョセフはイヤァな予感がした。 (わしは召喚されちまったということか。それも使い魔として! じゃあ誰の! 誰の使い魔じゃというんじゃ!) 答えはとっくの昔に出ている。 しかしそれは認めたくない。出来れば何かの間違いであってくれとすら思う。 1 ハンサムなジョセフは突如としてこの危機を脱するアイディアを思いつく 2 仲間が来て助けてくれる 3 現実は非情である。ピンク少女の使い魔になろう! (1! 1を思いつくんじゃジョセフ・ジョースター!!) ハゲ親父との会話が終わって、ピンク少女がジョセフを振り向く。だがジョセフ自慢の脳細胞は危機を脱するアイディアを思いついてはくれない! (じゃ……じゃったら2! 2でいいッ!) ピンク少女が渋々といった様子でこちらに歩いてくる。現実逃避気味に仲間が来ることを願うが、仲間が来る事がないのは誰ならぬジョセフが一番知っている。 (さ…3かッ! 3しかないというのかッ!) 呆然と跪いたままのジョセフの前に立った少女は、それでもしばらく躊躇ったり視線をそらして再び視線を戻したり、また躊躇ったり。 そして意を決したか、真っ赤になった顔と手に持った杖をジョセフに向け、早口で言い切った。 「……か、感謝しなさいよね! 平民が貴族にこんなことされるなんて、普通はありえないんだから! あんたをわたしの使い魔にしなきゃならないから、仕方なく……そう、仕方なくよ! 仕方ないんだからね!!」 へ? と頭にクエスチョンマークを浮かべたジョセフは、僅かな隙を突かれた。 「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我の使い魔となせ」 ピンク少女が杖を自分の額に当てたかと思うと―― 自分の唇は、少女の唇で塞がれていた。 驚きに見開いたジョセフの視界には、固く固く目を閉じた少女の顔。 その瞬間、ジョセフは (や……役得というやつかッ! これなら別に使い魔になってもいいかもしれんッ!) と、これまでの自問自答を捨てて「3 現実は非情である。ピンク少女の使い魔になろう!」を選んでいた。 だがその幸福感も、ほんの数秒だけだった。 少女が唇を離した瞬間ッ! 『左腕に感じる焼き鏝を押されたかのような痛み』ッッッッ!! 「うおおおおおおッッッッ!!!?」 理解不能理解不能理解不能ッッッ!! 五十年前に失ったはずの箇所から! 明らかに! 焼き鏝を押されたかのような痛みを感じている!! ついぞしばらくしたことのない『左腕を押さえて蹲る』ジョセフを見下ろした少女が、あきれたような声を投げかける。 「大袈裟ねー。大丈夫よ、『使い魔のルーン』が刻まれてるだけだから」 (そりゃお前さんは焼き鏝なんぞ押されたことはないじゃろうからなッ!) という言葉も、左腕から未だ感じてしまう痛みが飲み込ませる。 既に熱は引いたが、義手から感じる痛覚、という奇妙な感覚がジョセフに新たな疑問を生じさせる。本当に何が起こったのか、何か起こっているのか、詳細な情報収集が必要だ。 蹲るジョセフとそれを見下ろす少女をよそに、他の連中はそれぞれホウキやドラゴン空を飛んで去っていってしまった。少女に対して、「お前はレビテーションもフライトも使えないんだから歩いて来いよ!」「じゃあね『ゼロ』のルイズ!」と囃し立てながら。 ジョセフは唖然としてその光景を見上げながら、しみじみとこう思った。 (とんでもないところに来てしまったのォ~~~……) To Be Contined → 戻る
https://w.atwiki.jp/zeromoon/pages/139.html
前ページゼロとさっちん 「ユビキタス・デル・ウィンデ」 ワルドが唱えたのは偏在の呪文だ。 自らの分身を作り出す魔法。 風のスクエアスペル。 解っている。 この世界では、この魔法の全てを枯らす世界では、この偏在も長らく存在できない。 三体の分身は十秒と持たずに消滅したではないか。 だがそれはつまり、十秒以内ならば偏在も存在できるということを示している。 (一体分の偏在に、三体分の力をこめる) そんなことが可能なのか解らない。 解らないが、それをするつもりで精神力を費やした。 真正面から駆け出したワルドは偏在だった。 さつきは、それを真正面からデルフリンガーを振りかぶって迎え撃つ。 「相棒!」 「解ってる!」 偏在は囮だ。 自分の視界をふさぐためだけに作られた盾にしかすぎない。 それでもその盾は自律して動き、自動的に攻撃をしかけてくる。 人が全力で動ける時間というのは、訓練をしている者であっても二分程度であるといわれている。 勿論、吸血鬼だのなんだのが跋扈する世界においては、そんな常識も崩れ去る。 世界から、あるいは仲間からの魔力の補給で何時間となく全力を出し続けられる怪物も存在するのがさつきのいた場所だ。 だが、真剣勝負はそう長引かないというのも事実であった。 集中力と体力を短時間にどれだけの密度で研ぎ澄ませて発揮できるか――それが戦いの行方を左右するのには違いないのだ。 故にこの戦いも、長引いてせいぜいが一分。 全力の死徒と必死のメイジの対決がそれ以上に長引くなどというのは、ありえない。 この枯渇庭園なる死の世界において、偏在が維持できるのはたかだか十秒にも満たない時間だ。 だが、戦いの場では一秒とて無駄にできず、十秒ともなればその価値は計り知れない。 まして相手は〝閃光〟。 偏在といえども数秒の時間があれば致命の一撃を幾度と繰り出せるであろうことは疑い得ない。 だから、さつきは迎撃した。 迎撃する他は無かった。 レイピア状の剣でさつきの胸を狙って繰り出されたワルドの一撃よりも速くデルフリンガーが打ち下ろされ。 次の瞬間、さつきは自分の身体に被さった飛鳥の如き影に、背筋を走る冷たい衝撃を感じた! (上をとられた!) 刹那に理解した。 前に出た偏在は盾ではない。いや、盾だけではない。 踏み台の役割も持っていたのだ。 すぐ後ろから偏在の後を追い、その背中を足がかりに跳躍――それはさつきが打ち下ろした、まさにその瞬間を狙っていた! そのタイミングこそまさに絶妙。 やり直しの効かないこの状況下において成功させた〝閃光〟のワルドの凄まじさをこそ知れ。 マントを広げ、必死の気迫で発動させたフライの魔法の助力は〝閃光〟の名には相応しからぬ微力なものであったが、それでもなお、あるいはそれが故にワルドにとって生涯最高の集中力を発揮しえたのか。 逆手に構えた剣尖は彼女の脳天めがけ、全体重を、いや、ワルドという男の全てが篭められて落とされたのだ。 いかに強力な死徒たる弓塚さつきをして、このタイミングで、この一撃を受け止められるはずがなかった。 彼女がただの死徒だったのなら。 ガンダールヴでなかったならば! (嫌だ) 細く尖った刃を見た。 (死んじゃう) 恐怖が心臓を鷲掴みにする。 (死にたくない) 思う。 (負けて、死にたくない) そして―― (負けたくない!) さつきは思う。 (負けない!) さつきは誓う。 (負けてなんか、いられない!) ワルドが頭上から死の剣を降らさんとした一瞬、さつきの心は焦燥と恐怖とに同時に揺さぶられた。 死徒たる彼女の反射神経は、ワルドの剣尖を視野に入れている。 かわせないと理解するのとその切っ先を見たのはほぼ同時であった。 半端者で黄昏をおっかなびっくりと歩いているだけの弓塚さつきならば、それだけで諦めていたかもしれない。 だが、彼女はガンダールヴであった。 ゼロの使い魔であった。 動揺が即座に闘志へと変換されたのは、死徒としての破壊衝動もさることながら、間違いなく彼女の左手に刻まれたルーンの力だ。 彼女の唇を最初に奪った、あの小憎らしくて可愛らしい少女が刻んでくれた主従の証のおかげだ。 この刻まれた文字は、ルーンは、心の震えを力に変え―― 主のための『使い手』と成すのだ。 神の盾に。 ガンダールヴに。 デルフリンガーを右手に持ったまま、さつきは左手を伸ばす。 それは――その速さは、〝閃光〟さえも凌駕した! 「………………………!?」 「――――――――――!」 必勝の機を獲っていたはずの自分の胸を掴む腕に、ワルドは戦慄を感じる暇もなかった。 腕を伸ばすことによって身を翻したさつきのコメカミの横を、剣は虚しく突きぬけていく。 さつきの速さはありえぬ速さであり、さつきの動きはありえぬ動きであった。 それをなし得たのは吸血鬼としての彼女の底力であり、それを引き出したルーンの力だ。 ガンダールヴの力だ。 (ああ……) 腕が伸びきった瞬間、手が届いた刹那、さつきは恍惚と力の充実を感じた。 これだ。 この力だ。 この力がある限り。 自分は戦える。 何処までも戦える。 彼女のために、ルイズのために戦える―― 何処か不自然なところのあるその感情の動きを、しかしさつきは気づいていながらもすでに受け入れていた。 死徒としての彼女の本能は、このルーンの力の本質を見抜いている。 主であるルイズを助けるために、刻まれた者の好意を増幅し、その心の揺れを力と変える。 武器の使い方を知らせるのは、それをより遂げせるための補助機能でしかない。 人によっては、この想いを偽りのものと呼ぶかもしれない。 だが、それがどうした。 この力のおかげで戦えて生き延びられるのなら、感謝もするし受け入れもする。 弓塚さつきは、諦めることをやめたのだ。 いつか遠野くんと再会できるのならば。 この想いを告げることができるのならば。 自分は何処までも何時までも戦い続け、追い続けよう。 それが、決して届かない夢であったとしても。 ワルドの胸元を掴んださつきは、間をおかずに床に投げ捨てるように叩きつけた。 顔からではなく、背中から落としたのは、あるいは彼女の人の部分がそうさせたのかもしれない。 同時に、世界は反転した。 枯渇庭園が消えたニューカッソル城は、すでに戦火の中にあった。 前ページゼロとさっちん
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/512.html
サンドイッチを貪るルイズ。話が決闘のことに移り、期待でキラキラした目で決闘のことを訊ねるシエスタ。 メイド服の少女に、尊敬の目で見られ満更でもないアヴドゥル。 どこか幸せそうな三人は置いておいて、時間をアヴドゥルが広場から去った直後に戻す。 ケティの消失。モンモランシーの憂鬱。ギーシュの分裂。コルベールの驚愕。オスマンの動揺。キュルケの暴走。 ……裏側の物語が始まる -ケティの(淡い恋の)消失 ギーシュは決闘後、笑ったまま動かない。 周りの友人達は助け起こそうと近づいたが、『ギシュ茶』に気付き… 「うわッ!ギーシュ漏らしてやがる!?」 「まじまじ!?」 「あ~ホンとだ」 「……ギーシュ様!」 ビンタをし走り去ったが、決闘と聞き心配し見にきたケティ。 彼女は『ギシュ茶』を確認すると心の中であっさりギーシュを棄てた。 言っておくが、ケティは別に非情な女ではない。ギーシュのことも本気だった。 モンモランシーと二股を掛けられていたが、それでもギーシュへの憧れの気持ちに変わりは無かった。 ……だが。平民に負け、命乞いするように蹲り、『ギシュ茶』まで漏らされると百年の恋も冷めるというもの。 こうしてケティの淡い初恋は『ギシュ茶』の独特の臭いと共に、終わりを告げた。 「私の初恋…ギーシュ様……アリーヴェデルチ!」 一つ大人になった少女-ケティは敬礼し、まだ笑い続けるギーシュと決別した。 -モンモランシーの(深い愛ゆえの)憂鬱 「はあ~」 薄暗い保健室でモンモランシーは何度目かの溜息を付く。先生には外してもらっている。 目の前には、錯乱したまま戻らないため強制的に眠らされたギーシュ-ズボンとパンツを脱がされ下はタオル一丁。 モンモランシーはギーシュに恋…いや愛していた。 その愛は深く。口にはしないが、いつか結婚してもいいかな~と考えていたほどだ。 だから…二股掛けられようが、平民に決闘で負けようが、『お茶』を漏らそうがモンモランシーの思いに変わりは無い。 健気なモンモランシー。 確かに、二股を掛けられ頭にき、絶交宣言したが本気で言った訳じゃない。 そういう男と理解した上で、モンモランシーはギーシュと交際している。 (こいつを相手できるのは私くらいよね) そんなことを、少し誇らしげに思ってもいた。まあ…ギーシュの浮気性を止めさせようとも思っていたが。 なのでむしろ怒りは、ケティを悲しましたことの方が大きい。 (あの子…悲しんでないかしら) 自分に良く懐いてきた可愛い後輩-ケティ。 この前、自分にもようやく素敵な彼氏ができたと嬉しそうに言い。紹介したいから今度連れて来ると言っていた。 (このバカ!よりにもよってケティに手を出して) アホ面-モンモランシー視点で眠るギーシュを睨む。ここで叩き起こさないのがモンモランシーの優しさである。 某『ゼロ』のお嬢さんにも見習って欲しい。 しばらく、顔を見ていると…ギーシュが目を覚ました。 「……ん」 「ギーシュ!?大丈夫?何とも無い?」 「…ここは?」 「保健室よ。あなた錯乱して大変だったんだから」 「…錯乱?」 「そうよ。……覚えてないの?」 「僕は…どうしたんだ?」 「決闘よ決闘。ルイズの使い魔との「うわわァァーーー!!!」キャッ!」 モンモランシーが決闘のことを口にすると、突然大声を出すギーシュ。 そのまま、自分の肩を抱くようにし丸くなる。 「ギーシュ!?」 行き成りの行動にどうすればいいか解らず、とりあえず名前を呼ぶモンモランシー。 ……ここで、先生を呼びに行っていれば二人の未来は変わっただろう。 だが、モンモランシーはギーシュを一人にできず部屋に残った。 それが、二人の関係に終わりを告げるともしらず…… -ギーシュの(精神の)分裂 眠りから覚めたギーシュにとって解らないことだらけだった。 なぜ保健室で寝ているのか? なぜモンモランシーが必死な顔でこっちを見るのか? なぜ下半身がスースーするのか? なぜ起きたばかりなのに尿意がないのか? だが、それらの疑問はモンモランシーの一言。 『ルイズの使い魔との決闘』で吹き飛んだ。 「うわわァァーーー!!」 自分の叫び声とモンモランシーの心配気な声がやけに遠くに感じる。頭に甦ってくるさっきのこと…… 二股。決闘。勝利を確信した自分。炎。驚愕。恐れ。友人からの嘲笑の声。平民からの侮蔑の視線。 そして、今向けられている。モンモランシーからの自分を…ギーシュ・ド・グラモンを哀れむ視線。 全て-ほとんど被害妄想から来たモノを理解したギーシュ。 ギーシュは女好きだ。二股なんかいつものことだ。それが原因で同学年の女子からはほとんど相手されない。 それでもギーシュは構わなかった。一番愛している大事な人-モンモランシーが居てくれたからだ。 だが今、そのモンモランシーに棄てられようとしている。それはギーシュに人生最大の焦りを生んだ。 平民に決闘で負け、見っとも無くうろたえ、『ギシュ茶』まで漏らした。 客観的に見て、これで嫌悪感を抱かない女性はいない。ギーシュはどうにかして取り直そうとする。 (モンモランシーにこのままでは棄てられる!) 「ギーシュしっかりし「モンモランシー聞いてくれ!?」 心配し何度も声を掛けていたモンモランシーに言い寄る。 「えッ、ええ」 「あの決闘はわざと負けたんだ」 「……え」 「前もってあの使い魔君と相談していてね。八百長ということさ」 「ちょっとギーシュ!?」 「向こうが打ち合わせ通りにしないものだから、少し慌てて「待って!」 起きて早々。叫びを上げたらと思ったら、訳の分からないことを言い出すギーシュの手を掴みモンモランシーは落ち着かせようとする。 「ギーシュ落ち着いて。あなたまだ錯乱してるのよ」 「ぼ、僕は錯乱などしていない!」 被害妄想が甦り、情緒不安定になるギーシュはモンモランシーにキツク言う。 「君まで僕をバカにするのか!?」 「バカになんてしてないわ」 「違わない!」 ギーシュはさっきまでのモンモランシーへの思いを忘れ、掴まれている手を払いのける。 「あのメイドだってそうだ…わざわざ僕に恥をかかす気で瓶を拾って」 メイドを罵倒しだすギーシュにモンモランシーは驚く。 「それは違うでしょ!?ギーシュ!あなた反省してないの!?」 「反省?反省ってなんだい、モンモランシー。あれはメイドが「そうじゃない!」 「二股よ!あなたが二股掛けたのがそもそもの原因でしょ?」 「二股?」 ギーシュは不思議そうに濁った目で反復する。 「おお、モンモランシー。君は勘違いしているんだ」 「……勘違い?」 「ああそうとも。彼女-ケティとは馬の遠乗りをいっしょしただけさ」 「そうなの?」 ケティから聞いていたことと食い違い、アレッと思うモンモランシー。 「僕がモンモランシー以外に目を向けるはずないのに。それを何を勘違いしたのか、勝手に舞い上がって全く迷惑だよ」 ギーシュが言葉を続けようとし、モンモランシーはそれがとても『不吉』に思えやめようとする。 ……しかし、ギーシュは続ける。 -ギーシュの名誉のために言うが、彼は普段女性にかなり気を使う紳士モドキだ。 今回のことは一重に錯乱しているため、口走っただけで心からのモノではない…と思う。 「顔を叩いて、痣が残ったらどうするんだあの『バカ女』は」 プツッ 「『頭が弱い』のかね彼女は」 プツッ 「遠乗りしただけで恋人になったと思うなんて『妄想癖』でもあるんだね」 プツッ 数回、細かく頭の中で何かが切れる音を聞くモンモランシー。 震えのあまり声を出すことが出来ない彼女は思う。 (ギーシュ……こんなことを言う人だったの) 多少女性にだらしなかったが紳士であろうとしていたギーシュ。 そんな彼を好ましく思っていたモンモランシーの心に失望感が芽生える。 徐々に増す失望感にモンモランシーは考えるのを放棄した。 (私が思うたしかなことはねギーシュ。次ケティを貶された瞬間。私はたぶんプッツンするだろうということだけ) モンモランシーは自分に笑いかけ話してくるギーシュを見ながら冷静に思う。 そして…最後の言葉が紡がれた。 「馴れ馴れしく近寄って来て。あの『淫売』は、恥を知らないだね」 プッツーーーーーン ギーシュのソノ発言で、モンモランシーは頭の中の大切な何かが切れた音を聞いた。 それはギーシュへの思い-愛だったのかもしれない。 「『淫売』なんて誰も相手しnバキィ! ギーシュがこれ以上話すのが耐えられず、鉄拳で黙らせるモンモランシー。 呆然とモンモランシーを見上げるギーシュに零れる涙と共に言い捨てる。 「あなたがこんな人だとは思わなかった」 涙を拭い。もう二度と感じることのない思いに別れを告げる。 ギーシュは殴られた頬を押さえ呆然と見送った。 「さよなら…ギーシュ。愛しかった人」
https://w.atwiki.jp/dod3kousatsu/pages/30.html
天使って何? そもそも神って何? 先の時代のキャラクターの事が書かれているウェポンストーリーの謎 「大災厄」とは何だったのか 「特異点」とは何なのか 地図とかに書かれてる文字はどうやって読むの 「DODの登場人物にひっそりと由良正義(テュラン)の血縁者が紛れてる」らしいけど、それ誰? 天使って何? 異界の存在らしい。『神』と似たような存在なのか、はたまた別の存在なのか、詳しい事は不明。 ちなみに、限定BOX付属の設定資料集によると竜族は「神竜族の子孫で、天使の遣いと成り果てた物質的な姿」らしい。まあ、「天使」という存在が何なのか良く分かっていないので、「天使の遣い」が何なのかは良く分からないが。 DODにおける竜族は『神』の下僕なので、その竜族の上司(?)である天使もやはり『神』と同種の存在なのだろうか? トウとセントが呼び出したラファエルのような天使は、異世界(平行世界)の自分自身らしい。そのためにあちらに己の情報や魔素?等も送られているようだ。情報源はシノアリスだったかと。 -- 名無しさん (2021-02-17 02 02 05) 名前 コメント そもそも神って何? DODシリーズ最大の謎。自分が作った箱庭である人間世界を壊したがっているらしい、という事以外は良く分かっていない。 あまり人間世界に直接的な干渉はできないらしく、1と2では「神のようなもの」がマナを操って人を扇動したりしている。 横尾Dの発言によるとマナに憑いていた神と名乗る存在は神ではない、と、どこかで言っていたが… -- 名無しさん (2014-06-02 17 20 31) 前にプレイヤーが神である説があったな プレイヤーの望む結末よりちょっとずれた結末がゲームキャラクターの抗ってる所ー っていう話 -- 名無しさん (2016-01-15 11 18 48) ゲームクリエイターのことだと思ってる -- 名無しさん (2017-03-23 06 51 30) 続き 神の介入(教会、卵、花)がないとゲームが始められないから -- 名無しさん (2017-03-23 07 22 28) ニーアオートマタだと、Eエンドで直接ゲームクリエイター(スタッフロール)と戦うね。 -- 名無しさん (2019-07-14 05 49 11) 大災厄→旧人類が除外された世界DOD→除外され神として復帰を目論み世界を破滅しようとしている。なのかも -- 名無しさん (2019-07-24 04 56 38) 名前 コメント 先の時代のキャラクターの事が書かれているウェポンストーリーの謎 デボルやポポルの事が書かれていると思われる「千年樹の槍」、アリオーシュの「悲しみの棘」など、 何故先の時代のキャラクターの事が書かれているのか? 未来からアコールが持ち込んだ説DOD、DOD2、ニーアの世界も観測しているアコールならば、先の時代の物もDOD3の時代に持ち込めると思われる。 また、限定BOX付属小説によると、武器物語を記しているのはアコール達らしいので、武器全般はアコールが扱っている可能性が大。 単に武器物語自体が時系列を無視している説武器物語はただのファンサービスであり、あまり時系列的な意味は無いよ説 ファンサービスは否定しないけど、少なくとも、「折れた鉄塊」は明らかにおかしい。 -- 名無しさん (2015-02-21 17 00 28) ニーアオートマタの武器もアコールからと発言があったので、一億年後もアコールがいる可能性が。ただのファンサービスなだけかもしれませんが。 -- 名無しさん (2017-03-13 21 24 44) アコールがニーアの世界から魔素をdodの世界に還元したアンドロイドだと考えるのはどうでしょう還元に成功した後も人類滅亡を防ぐために様々な時代で分岐を観測し続けているのでは? -- 名無しさん (2017-11-20 00 16 15) 『This Silence Is Mine』の原案は、鬼束さんがゼロの気持ちになることで、5分で生まれたとのこと。 -- 名無しさん (2019-01-06 01 34 21) 名前 コメント 「大災厄」とは何だったのか 基本情報はリンク先参照。あとこっちも参照。このへんも参照。限定BOX付属の設定資料集に掲載されている年表によると、「大災厄」が起こる前のDOD世界は、我々の知っているような中世前期ヨーロッパそのものであり、モンスターも亜人も魔法も全く存在していなかった。 それが「大災厄」以降、急激にドラゴンや魔法の存在するファンタジー世界へと変貌している。 もし「大災厄」によって現れた「旧世界」が「特異点」だったとしたら…。「大災厄」が発生しない分岐世界も存在するのかも… ニーアレプリカントのストーリーが始まる前に -- 名無しさん (2017-11-20 00 10 07) ニーアレプリカントのストーリーが始まる前にアンドロイドたちが、魔素を異世界(dod)に還元したことじゃない?dod3 の時代に飛ばしたせいで結局Eエンドが起こる可能性作ってるけど、 -- 名無しさん (2017-11-20 00 12 14) 名前 コメント 「特異点」とは何なのか 基本情報はリンク先参照。作中で特異点だと明言されているのはゼロとトウ。セントも特異点かも?分からんけど 何故トウだけ特異点なのかは不明。それとも、明言されてないだけで他の姉妹も特異点なのかも。もしくは花自体が特異点なのか。 カイム、ノウェ、ニーアも特異点だと思われる。 資料集によるとウタヒメ6姉妹は特異点。セントは特異点と記載されてない -- 名無しさん (2014-06-24 23 14 44) 設定資料集によると、「分岐を引き起こした場合のみ、特異点と記録される」ともある。設定資料集もアコールによる資料っぽいので、他4人も本編以外とかで分岐を引き起こしている? -- 名無しさん (2015-02-12 21 37 30) 実際ウタヒメ全員が分岐によって行動変わるわけだし特異点でいいと思う -- 名無しさん (2015-05-26 22 24 30) 分岐が起こる要因になった人物じゃない?セントの行動理由はトウだから、セントは分岐を「起こさせられた側」でトウが「起こさせた側(要因)」=特異点に分類されるのでは? -- 名無しさん (2017-01-18 19 44 18) 「特異点」と「分岐」の意味をまとめよう。まず、そもそも「分岐」は日本語版ではシフトと呼ばれるせいでかえって分かりにくいが、英語版では「branch-line」となっている。ある世界線のある地点から枝分かれしたパラレルワールドのこと。 -- 名無しさん (2018-02-18 16 21 38) (続き1)一方、ゲーム内の用語解説で、「特異点」はその「分岐=パラレルワールド」が発生する原因となったヒト・場所・モノのこと。 -- 名無しさん (2018-02-18 16 23 57) (続き2)つまりこのゲームにとっての特異点とは、○○エンドの発生源。アコールが観測者に徹しているのも、介入すれば自身が特異点となるから(→当然、自分たちで解決できるに越したことはないので過去にはアコール自身が特異点となったこともあるはずだが、解決していない以上結局はフォールダウンを防げなかったわけで、現状では自然発生する特異点と、その特異点が発生させる異なる未来(=分岐)を見守りつつ、フォールダウンの可能性が高い分岐・フォールダウンに繋がりうる特異点については粛々と閉鎖・抹消に努めるという方向性で活動していると見られる)。 -- 名無しさん (2018-02-18 16 50 43) 花の力と関係した存在を特異点と称してアコールが観測しているものを、俺達がゲームや漫画として見てるんじゃないかな。 -- 名無しさん (2018-12-12 03 55 31) DOD3ではウタウタイ -- 名無しさん (2018-12-12 03 56 01) 名前 コメント 地図とかに書かれてる文字はどうやって読むの 天使文字の読み方は ニーアwikiにも載ってたりする のでそのへん参照。地図の文字列は「YAMANOKUNI」とかの地名が書かれてるだけ。 DLCの絵本のタイトルは「UTAHIME MONOGATARI」と書かれている。 名前 コメント 「DODの登場人物にひっそりと由良正義(テュラン)の血縁者が紛れてる」らしいけど、それ誰? まあ普通に考えたらスカーフェイスのパイロットとか? 暴君繋がりでネロとか?ネロはエルフだから違うような ウェポンストーリー中のキャラかも ネロでした。ヨコオさんがコミックでおっしゃってましたよ -- 名無しさん (2014-10-27 18 46 20) SINoALICEでも『由良明義』という人物が存在してるけど、それもネロの子孫なんですかね? -- 名無しさん (2023-10-19 10 21 43) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/chickenischicken/pages/22.html
ぜろ 親:凸之助 「私はこの先、どうあがいても入院する…」 「なぜ、納豆と豆腐は名前が入れ替わったような状態なのだろう…」 プロフィール 名前 ゼロ=アイ 所属 中立派 異能学校トビネ異能探偵団 年齢 27歳 髪色 白 一人称 私 身長 188cm 眼色 群青 二人称 貴方/貴女/君 体重 78kg 異能 未来予知 三人称 彼/彼女 性別 男性 状態 なんとなく所属している 本名 環 賢斗(タマキ ケント) I.C ホワイト 詳細 変な服着た大きな人。 頭がとても堅い。堅すぎて天然の域に達している。どうでもいいことで数時間悩む。 とても不運。事故によく遭う。 頼み事は真剣に受ける。真面目すぎて冗談が利かない。 学校の先生をしている。歴史の先生。学校では本名。 凛くん 一緒のお部屋暮らし。 「凛くん、料理は…その、私達がやろう…」 ソルトくん 彼も一緒。 「ソルトくんは何事も手際がいいな…感心する。」 松田くん 元気な先生。よく叩いてくる。 「松田くん、生徒も騒がしいが、貴方も騒がしいぞ。」 石田先生 理科室にお邪魔すると決まって何かで怪我をしてしまって申し訳ない。 「ああ…私よりそのホルマリン漬けが…」 田村先生 よくお世話になる保険医さん。申し訳ない。 「すまない、私が不甲斐ないばかりに手を煩わせてばかりだ。」 異能 編集中