約 3,084,668 件
https://w.atwiki.jp/utauuuta/pages/2395.html
からー【登録タグ か くろのすP とまっしゅ 曲 波音リツ】 作詞:くろのすP 作曲:くろのすP 編曲:とまっしゅ 唄:波音リツ 曲紹介 「空に広がる color ねぇ 見えているでしょ? 涙の色で ほら にじんでるでしょ?」 タイトルは空と書いて「カラー」と読みます。りっちゃんで叫び系バラードを作りたかったので作りました。(以上、動画説明文より) 歌詞 (ピアプロより転載) どこまでもつづいてく 堤防の道を どこまでも ずっと 歩いて行く 空を見ながら 雲の向こうを 目指して 歩いていく すれ違う自転車に 通り抜ける風 幼いころの 記憶をたどり 失ったものの 大きさを知り 少しだけ 泣いています 空をあおいだら またひとつ 藍色の カラ―に 染まっていく yeah.. 空に広がる color ねぇ 見えているでしょ? 涙の色で ほら ああ にじんでるでしょ? 何度も 過ちを 犯しながら 最後は忘れて 同じことを 繰り返しながら ふと気付けば またここを 歩いている 空をあおいだら またひとつ 藍色の カラ―に 染まっていく yeah.. 空に広がる color ねぇ 見えているでしょ? 涙の色で ほら ああ にじんでるでしょ? 空に広がる color ねぇ 見えているでしょ? 涙の色で ほら ああ にじんでるでしょ? コメント 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/30mmcolors/pages/177.html
名前:ネム noname(ノーネーム) 性格:非COLORS。マクシオン軍のとある研究所で開発されたクローン人間。 主比奈帝王を操縦する為に最適な調整を施されており、小柄な見た目とは裏腹に卓越した操縦技術を持つ。 感情はほとんど持ち合わせておらず淡々と任務を遂行する。 戦闘時は鬼神のごとき強さを見せつける彼女も戦闘を離れ、花や小鳥と戯れる時笑みを浮かべる瞬間がある。 彼女をクローンとして生み出した研究者サミラはその様子を見て彼女にネムと名付けた。 可憐な見た目に反して、乗機は鬼を模した近接格闘機体『主比奈帝王』であり、大金棒やユニット交換でその殲滅力をどこまでも高めてゆく ゆったりとした口調と、語尾に『~ですの』と付けるのが特徴 最近、ユウリ・朱槻と知り合い、甘味処巡りした事で甘味がマイブーム。だが、肝心の共に行ったユウリの事は記憶に曖昧らしい 一人称:ワタシ 二人称:アナタ 所属:マクシオン極秘研究所 機体:主比奈帝王
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/3129.html
登録日:2010/09/16(木) 18 30 22 更新日:2024/07/30 Tue 20 27 48 所要時間:約 8 分で読めます ▽タグ一覧 LOST_COLORS カレンの婿 ギアス能力者 ゲームオリジナル コードギアス テロリスト ハーフ フラグメーカー ブリタニア軍 ライ 一級フラグ建築士兼バッドエンドフラグ一級解体士 両刀使い 主人公 学生 完璧超人 実戦より模擬戦の難易度が…… 幻の美形 日本解放戦線 特派 理想的な二次創作主人公 純血派 親衛隊 記憶喪失 黒の騎士団 『コードギアス 反逆のルルーシュ LOST COLORS』のプレイヤーキャラクター。 ライはデフォルトネーム。 『ライ』は、英語で「嘘つき」という意味のライヤー(liar)とルルーシュやロロと同じく“ラ行”縛りから来ている。 ゲームオリジナルキャラクターだが非常に人気のあるキャラクターで、 コードギアスで好きなキャラクターにライを挙げる人や、ライ×〇〇(カレンが多い)のカップリングを推す人は多い。 しかし、後述するが超がつくハイスペックであり、下手をすればメアリー・スーとして嫌われ道まっしぐらだったかもしれない。 設定だけなら“ぼくのかんがえたさいきょうのきゃら”なので、これだけ好かれたのはシナリオライターの腕が良かったからともいえる。 どこぞの霧を作ったライターには見習って欲しいものだ… 逆に言えば「このようなハイスペックなキャラでないとコードギアスという作品では主役をやれない」、という側面もあるキャラでもあったりするので(*1) そういう意味では「作品に合ったキャラ」だったともいえる。 ゲームでの設定- 学園に迷い込んだ少年。 記憶喪失のためにミレイに保護され、記憶が戻るまでの間仮入学として学園生活を送ることになる。 銀髪でかなりの美形だが、ぱっと見どこの国籍かわからない不思議な顔立ちでもある。 ミレイによると女の子達によく噂されており、 リヴァルによれば学園内で度々目撃されているのにどのクラスを探しても見当たらないことから“幻の美形”と呼ばれているとか。 ロイドによるとスザク並みの高い身体能力を有している。 格闘技も会得していたらしく、体が無意識に半身を開く等、記憶を失う前はかなりの腕前だったと思われる。 また、常人を遥かに超えたKMF操縦技術を持つ。 √によって違うが、初操縦で壊れた無頼(コクピットが閉まらず目視操縦、しかもカレンを乗せたまま)でサザーランドを翻弄したり、 初のシミュレーターでスザククラスのスコアを記録したりした。 (その際に、同じ動きをする時の操縦桿へのコマンド入力がコンマミリ単位まで一致する、もっとも多い時は1秒間で12回コマンド入力している等、 人間離れした行動もしている) 状況判断能力も高く、ダールトンいわく指揮官としての才能がある。 さらに多角的な物の考え方もでき、セシル曰わく『政治家みたい』。 チェスも強く、ルールを教えてもらってからのルルーシュとの初めての対局でほぼ互角(ある√では4戦し2勝2敗だった)の結果になる等、頭の回転も早い。 そして出自は不明だがルルーシュと同じく“絶対遵守”のギアスを有し、 ルルーシュが視覚を介して相手をギアスの影響下に置くのに対し、ライは聴覚を介して相手をギアスの影響下に置く。 声を媒介とするというギアスの特性上、盲目の人にも、また一気に多数の人間にも使用可能であり、ルルーシュのギアスの上位互換にあたる。 しかしルルーシュと同じく一度使った相手には二度と使えず、スピーカーや録音では効力を失う、聴覚を失った人には通じない等の制約はある。 また前述の効果範囲の広さは欠点と表裏一体でもあり、ギアスの暴走や本人がヤケになって下手な命令を下した時、一度に多くの人間を巻き込んでしまい、被害が巨大化しやすくなるというリスクも存在している。 搭乗KMF- 月下(先行試作機) ライが日本側に所属した場合に搭乗する機体で、キョウトから提供された月下の先行試作機。 性能は月下並だが、出力傾向が紅蓮弐式並にピーキーで並のパイロットには扱えない。 ルートにもよるが2機存在しており藤堂奪還作戦にて先行試作機は駆動系に異常が発生し操作不能となったため、機密保持のため自爆。 その後、(恐らく)正式量産仕様の機体を使用している。 そちらの月下は歴戦のフィードバックにより、難のあった操作性が改善され、ラクシャータがライに合わせたカスタマイズを施している。 その性能はラクシャータ曰く「瞬発力は紅蓮弐式にも勝る」とのこと。 しかし、敵エースのギルフォードと一騎打ちをした先行試作機とは違いその後の戦いでは戦闘らしい戦闘がないため見せ場がない…。 左腕には輻射波動の簡易型である「甲壱型腕」が装備されており、予備パーツで造った簡易型であるため威力とエナジー効率は紅蓮弐式のものには劣るが、それでも通常のKMFならば一撃で撃破できる威力を持つ。 形状は左腕以外は月下と同一でカラーリングは青(神楽耶のライのイメージカラー)。 起動キーは菱形の形をしている。 ランスロット・クラブ ライがブリタニア軍に所属した際に搭乗する機体。 ロイドが(借りパクした)サザーランドをベースにランスロットの予備パーツや試作部品を組み上げて作成したもので、 ライに合わせて武装から座席まで徹底的にチューンされている為、ライ以外には扱えない。 輸送車両に積み込むのにもライでなければならないほど。 ライの高い指揮能力と一対一の形に敵を分散してしとめるという戦術に合わせ、 強化されたファクトスフィアとヴィンセントと同系統のツインMVS、狙撃モードに切り替え可能な可変ライフルを装備している。 この可変ライフルは、狙撃モードに切り替えることで銃身が変形して射程距離が大幅に強化されるが連射が出来ず、 使用中は常にファクトスフィアを展開して感度を上げなければならないためエナジー消費が通常の15倍となる。 予算不足でサクラダイトの使用が制限されたために出力はランスロットよりも少し落ちるが、性能はランスロット並であり、紅蓮弐式と互角に渡り合うほど。 また、サクラダイトの使用量は本家ランスロットに劣るものの、それでもヴィンセントよりは多いため出力はヴィンセント系列機に勝っていると思われる。 ランスロットそっくりだが、白と青のカラーリングと、額に角のようなものが装備されているところが違う。 黒の騎士団には青兜と呼ばれている。 【ギアス編】 C.C.を始めとする様々な人や組織と邂逅する中で自身の記憶を探す√で、もっとも本編に準拠したシナリオ。 ルルーシュ、C.C.、ナナリーのEDがある。 この√のED直前のムービー、『忘れますように』は『ロスカラを象徴するシーン』と評価されている。 脅威のロロ無双が見れる。 【黒の騎士団編】 ライの世話係に命じられたカレンと共に記憶の手掛かりを探す中で、 度々見かけるブリタニアの侵略行為の爪痕に憤る彼女に共感したライは、彼女やゼロと共に黒の騎士団の一員としてブリタニアと戦う。 カレンがデレる√で、そのあまりの可愛さから、ロスカラではライ×カレンはかなりの人気カップリング。 また、慰安旅行はハニートラップ。 【日本解放戦線編】 黒の騎士団編から分岐。PSP版専用√。 ゼロのやり方についていけず彼と袂を分かったライは日本解放戦線に流れつく。 彼が加入したことをきっかけに日本解放戦線が勢いを盛り返し、騎士団、ブリタニアと三つ巴状態になる。 黒騎士団と合流したり、三つ巴のままでカレンと千葉さんに挟まれてnice boa……機体大破とかできる。 こちらでは藤堂や四聖剣、神楽耶といった日本関係者と関係を深めていき、千葉さんと神楽耶様がヒロインポジションとなるが、 千葉さん以外のペアEDはどれもビターな終わり方をする、シリアスなルートとなる。 【ブリタニア軍人編】 租界をさまよい記憶を探すライだが、一向に手掛かりは見つからない。 記憶がないことから居場所を見つけられない彼にかつての自分を重ねたスザクから特派で記憶の手掛かりを調べる事を提案され、 そこで特派にスカウトされて記憶を探す為ブリタニア軍に所属する。 どの戦闘よりも模擬戦が最高難度を誇る√。 【親衛隊編】 ブリタニア軍人編から分岐。 コーネリアに騎士の素質を認められ、彼女の親衛隊に所属することに。 親衛隊に所属することで経験を積み、何気に一期時点では最強になる。 コーネリア単体と+ユフィのEDがあるが、彼女達よりも最後で素晴らしい漢っぷりを見せるノネットさんに惚れる√。 【純血派編】 ブリタニア軍人編から分岐。 オレンジの流れに押し切られ、純血派に所属した事になってしまう。 ヴィレッタのデレが反則級で、R2での扇死ねの理由の一つになるくらい。 絶対遵守のギアスをライへの愛の力で打破するヴィレッタさんマジパねぇ。 【アッシュフォード学園編】 学園で居心地の良さを感じつつ、自分がここにいることに罪悪感も感じるライを見かね、ミレイは彼を学園祭の実行委員に任命するが…… 何気にミレイさんが可愛い√。 【ブルームーン編】 アッシュフォード学園編から分岐。PS2版専用√。 学園生活において恋をしたいと考えるライに、ミレイは学園に伝わる伝説の日「ブルームーン」のことを伝える。 この日、礼拝堂で愛を誓ったカップルは永遠に結ばれるというのだ。 果たしてブルームーンの日までに恋の相手を見つけ出し、無事結ばれることができるのか? 所謂ギャルゲー的√で、ロイドやヴィレッタ、オレンジが先生として学園に赴任したり、ユーフェミアや神楽耶が転校してきたりと色々カオス。 ルルーシュとの本格BLも可能。 ネタバレ ライは現代の人間ではなく、過去に存在した日本皇族とブリタニア皇族のハーフの青年(素性が外見からはまったくわからなかったのはこのため)。 母と妹を護るためにギアスを得て父と異母兄弟を殺し、当時のブリタニアの属国の一つである小国の王となった。 ギアスを授けた者は定かではないが、ライの記憶ではV.V.と同じ容姿と声をしている(ただV.V.本人ではない)。 王となった後も母と妹を護る為に国を強くしていくが、その中で使い過ぎたギアスが暴走、 侵略してきた北の蛮族を殺せという命令がギアスによって絶対遵守の命令になってしまい、民全てが戦争に参加し国は滅亡する。 この時、文字通り"民全て"にギアスがかかってしまったため、 護るべき存在であったはずの母と妹まで戦いに参加し、命を落とすことになってしまった。 これにより(ギアスの暴走とはいえ自身の命令によって)母と妹を喪ったライは、自分に記憶を無くすようギアスをかけた後神根島で眠りにつく。 現代になりバトレーに発見されC.C.と同じ研究所で様々な実験を施され、その際に身体能力の強化を受けKMFの知識等を植え付けられた。 自身の素性が思い出せないのに一般常識は持っていたり、KMFの操縦法は知っているのに実際に操縦するまで搭乗時の感覚が分からないなどの矛盾はこのせいである。 ■スペックまとめ ギアス能力者(絶対遵守、箇所は聴覚) 日本皇族とブリタニア皇族のハーフ 一国の王を務められる政治力と、軍を率いる指揮力を持つ。 ルルーシュ並の頭の回転 スザク並の身体能力、KMF操縦技術 イケメン 手先が器用(折り紙折れる。) 名言 「未練はある。だから、未練はない。」 「まんざらでもない。」 《余談》 『コードギアス 双貌のオズO2』にてノネットの口からその存在が示唆されている。 また、どうやらランスロット・クラブも現存しており、現在はノネットが保有している。 ライが命じる、追記・修正をしてくれ!! △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] ランスロットクラブって指揮官仕様の万能型だよな・・・・ -- 名無しさん (2016-07-13 13 15 41) ただし普通のパイロットだったらまともに歩行すらさせられない -- 名無しさん (2016-08-15 13 18 51) どうしても月下がクラブより弱そうに感じてしまう…輻射波動がもう少しカッコいいデザインで高出力なピーキー仕様ならよかった -- 名無しさん (2016-09-06 12 04 11) まあクラブの方が上だろうね。資材ををどれだけ贅沢に使えるかは勿論、KMFの製造設備にも差はあるだろうし。ただ、輻射波動の一点だけで部分的、瞬間的にクラブを超え得るのが月下だと思う -- 名無しさん (2016-09-11 02 04 52) まだまだ好きだ待っている -- 名無しさん (2016-10-09 04 40 12) 超ハイスペックで人望もある、万能天才型主人公なのに、何故かまったくイヤミを感じないのは良いキャラだなと思う -- 名無しさん (2016-11-09 12 16 33) 版権キャラを上げるけど下げないって難しいね -- 名無しさん (2016-11-27 04 04 16) ジェレミアのエンディングが結構好き -- 名無しさん (2017-02-09 00 38 46) 改めてみるととんでもないなw聴覚を失った人に骨伝導ヘッドホン着けたら効くのかな?w -- 名無しさん (2017-02-09 12 57 17) アニメ続編も決まったしロスカラR2も出てくれ -- 名無しさん (2017-02-13 14 26 41) ↑2ちゃんとした生声じゃないと発動しないのかもしれない -- 名無しさん (2017-03-30 21 39 19) 仮にスパロボに登場したら期待は準バンプレストオリジナル(グレートゼオライマーや初期の頃のマジンカイザー、最近ではマジンエンペラーG)になるんだろうな -- 名無しさん (2017-04-01 10 16 50) 世の創作者は一度プレイしてみて欲しい。そして自キャラ愛が強すぎないか省みて欲しい -- 名無しさん (2017-10-04 13 08 29) 今映画やってるしロスカラも新展開があったら良いよな、主人公は勿論ライで -- 名無しさん (2018-02-28 00 29 04) ランスロット・クラブがあるという事はブリタニア編にいったのか?まあパラレルだろうけど -- 名無しさん (2018-02-28 13 56 38) これほどの高スペックオリジナル主人公にも関わらず良い印象しか残って無いのはマジで特異 -- 名無しさん (2018-02-28 14 11 09) 10周年おめでとう! だから起きてくれ -- 名無しさん (2018-04-04 03 48 50) と言うより、騎士団編とブリタニア軍人編はいい意味で原作クラッシュさせてるよね。ライ半死半生の後目を覚まして以降どう行動するかは√によって違うけどね。後お持ち帰りされるエンドを向かえたり、貴重なロリ枠から好かれるエンドもある凄い主人公 -- 名無しさん (2018-04-08 13 05 09) アバン先生みたいにそれぞれの得意分野で最強候補がゴロゴロいるのに品格があり頼れる存在しかもコンビ合わせづらいギアスメンバーの支えになり同時に絡んだ相手の株を上げるのがスゲェ -- 名無しさん (2018-09-01 20 53 22) あの嫌われまくりの扇ですらまともに話せる相手になるこれでヴィレッタとのフラグも建たず戦いの目標が妹分の結婚を見るまで死ねない位になると正しく世界は変わる -- 名無しさん (2018-09-12 14 50 08) スパロボZにでるとジロンには(アーサーと同じ華奢だが心から世界の平和を願う器の大きい人間)と言いそう後女性に慕われる -- 名無しさん (2018-09-12 14 56 01) 素のヴィレッタを惚れさせるのは大したもんだよな。 -- 名無しさん (2018-09-12 16 10 08) まぁ彼はモテるけど相手決めたら一直線出し -- 名無しさん (2018-09-12 18 52 47) ほんと好き -- 名無しさん (2018-10-02 03 39 33) ルルーシュがダークヒーローの皇子彼は時を翔る英雄の皇子蒼が似合う最高のイレギュラー -- 名無しさん (2018-12-30 19 42 48) 違反コメントとそれに関わるコメントを削除しました -- 名無しさん (2019-01-07 23 39 55) ハーレム展開が無いのが良い(選ぶと破滅)。 -- 名無しさん (2019-02-21 09 26 54) 正直ロスカラはアニメ本編より好きだった。 -- 名無しさん (2019-09-10 04 56 22) ライって一応ルルーシュとスザクの大叔父に当たる人だよね -- 名無しさん (2020-03-04 09 18 03) ↑何時頃生まれたかはっきりしないから断言は出来ないけど、血統的にルルーシュの大叔父、もしくは曾祖叔父あたりの可能性はあるな。ライは神楽耶と親戚であるとは判明しているし、スザクと神楽耶が親戚であるから系譜上繋がりがある可能性はあるけど、ライが過去の人物であることを考えると遠すぎるからスザクとは繋がりは限りなく低いと思う -- 名無しさん (2020-03-04 11 18 10) ユフィが暴走しそうになった瞬間、「今の無し!」ってルルーシュのギアスを無効化するシーンが好きだった -- 名無しさん (2021-05-19 21 25 28) 万能高スペックだけど、相手の一芸に秀でた部分にはわずかに負ける。そして何より本人が相手を立てるこをと無意識にしているのが嫌われない理由として大きいのだろう。 -- 名無しさん (2021-06-14 10 35 40) ロスストで -- 名無しさん (2022-06-13 01 52 31) ロスストで実装されないか?マリオやマーヤとアナザーストーリーで面白共演しよう! -- 名無しさん (2022-06-13 01 54 02) 本人はともかく機体は実装されそうではあるよな -- 名無しさん (2022-06-13 05 15 24) 機体の中の人も起きて欲しい -- 名無しさん (2022-06-17 07 43 49) 声が付いたら是非とも宮野真守さんに… -- 名無しさん (2022-06-17 07 48 18) ↑4ライではなくノネットの機体としてクラブ実装されたね -- 名無しさん (2022-08-15 15 48 46) めちゃくちゃ好き。特に騎士団ルート、カレンが可愛過ぎた -- 名無しさん (2023-03-17 22 46 45) 映画だとルルーシュ一筋でロスストでも1ミリもデレないCCに告白されて正式に恋仲になれるって地味に凄いと思う。後日談を見る限りライとカップルになったCCは黒の騎士団に関わってないっぽいし -- 名無しさん (2023-03-26 05 13 53) 本作のシナリオ担当者が極めて優秀なお陰で魅力的になっているキャラなので、本編及び他の派生作品では何があろうと出してはいけないキャラ(ただのチートキャラが蹂躙しているに過ぎない状態となるので)ってのがバランスなんだよな -- 名無しさん (2023-04-13 00 57 17) ルルーシュとスザクの良いとこ取りのチートオブチートなのに奇跡的なバランスで好かれた稀有な存在。 -- 名無しさん (2023-08-23 13 43 28) ロスストに出てくれるの、ずっと待ってる -- 名無しさん (2024-02-28 23 21 08) なぁライそろそろ起きても良いんじゃないか、会いてえよ -- 名無しさん (2024-04-20 04 27 55) マリオやらマーヤもそうなんだが、メアリースーギリレベルじゃないとこの世界に主役級で介入出来ねぇんだなって -- 名無しさん (2024-04-28 01 41 08) 特区日本が成功するルートは彼みたいなチートすれすれのキャラを投入してかつ詳しい過程を書かないっていう力業が必要なあたり、例としてなる「ギアスという作品」の難易度が分かるんだよな -- 名無しさん (2024-04-28 11 18 25) 奪還のロゼに一瞬でも出てくるのを待ってる -- 名無しさん (2024-07-07 10 45 00) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/30mmcolors/pages/77.html
中澤 秀久 age 47歳 身長180 体重75 連合軍大佐にして、現「COLORS」研究機関所長、兼作戦司令 いつもは緩い態度で飄々としているが、元軍の暗部とされるところに所属していてすごい切れ者だったらしいがそれを知る者は少ない ある事件が切っ掛けで今のポストにいる 一人称:僕 二人称:呼び捨てとさんを時と場合で使い分ける …かつては初期型のアルト乗りであったらしい その当時、勤務地付近の秘匿原住民族との交流があったとされるが、彼自身は黙して語らない また、T都の小料理屋「華の樹」の女将さんとは、その頃からの仲との事 アヤネ・ナカザワという一回り程年下の奥さんが居る既婚者 相手はとても美人で優しく、仕事やエルたちの事も含め、様々な方面で面倒を見てくれているとか 全てが終わった後、複数組織の支援の下で軍を抜けている 研究所は少女たちの療養施設として特別財団法人のような扱いとなり、彼自身もそのまま所長の席についている
https://w.atwiki.jp/changerowa/pages/362.html
← ◆ 代々炭焼きを生業にした一家の住まいにて、顔を突き合わせるは5人と1匹。 裕福でなくとも幸せが満ちた竈門家も、殺し合いでは単なる一施設。 呪胎九相図と鬼狩り、川越市の殺人鬼が訪れた場所で行われる情報開示。 橙色の炎が室内を淡く照らし、冷えた空気に熱を灯す。 杉元が手早く着火した囲炉裏を囲い、黙っていても始まらないとエボルトが音頭を取った。 「軽く自己紹介して本題に入ろうじゃねぇか。俺の紹介は戦兎が手間を省いてくれたようだがな?」 後半の皮肉は無視して各々名前を言い、まどろっこしいのは抜きで情報交換を始める。 戦兎達からはPK学園での戦闘と、病院前での死闘。 エボルト達からは風都タワー及び東側の街、そして竈門家に来る直前のアクシデント。 生存中の仲間と危険人物の動向を主軸に話は進む。 「アルフォンスが……」 聞かされた内容は決して良いものばかりではなかった。 共に街を出発した錬金術師は正気に戻らず、どこに行ったのか不明。 暴走しても絶対に止めると決意しておきながらこの始末。 自分が気を失わずにアルフォンスを大人しくさせていたら、竈門家には彼もいた筈だろうに。 蓮の精神を軋ませる情報は康一についてもだ。 街でキャメロット達と共に遠ざけた巨人が、戦兎達にも襲い掛かったらしい。 対処法を知る神楽がいた事もあって、元に戻すのは成功したと言う。 だが康一はカラスのような怪物になり神楽を殺害、逃亡し行方を眩ませている。 巨人化から戻せば解決する、その考えは最悪の形で打ち砕かれた。 神楽やゲンガーの仲間だった少年が何故凶行に走ったのか。 巨人やスタンド以外にも何らかの力を隠し持っていたのか。 疑問は尽きないがハッキリしてるのは一つ、新八の仲間でもあった少女の危機に自分は間に合わなかった。 仕方ないと分かっていても、簡単に切り替えられれば苦労はしない。 「DIO、ねぇ……」 打ちのめされる怪盗とは反対に、星狩りは得られた情報をゆっくり噛み砕く。 毛先を弄りながら口に出したのは、戦兎達が幾度もぶつかった強敵の名。 今は亡きスタンド使い、承太郎が強く警戒していた相手だ。 話を聞く限り、一筋縄ではいかない相手なのが嫌でも分かる。 承太郎と同じようにスタンドを使うだけでなく、仮面ライダーにまで変身するのだから確かに厄介だ。 しかもどういう訳か銃で頭を撃たれても死なない、異様な生命力まで持つ。 「で、相棒が使ってるのと同じベルトをソイツも持ってると」 「メモリの色は違ったけど、多分雨宮のベルトと同じライダーシステムだ」 思わず自分のロストドライバーに視線を落とす。 ジョーカーと違って白い仮面ライダーらしいが、自分以外にもベルトとガイアメモリが支給されてるのは驚きだ。 それも殺し合いに嬉々として乗る危険な奴とあれば、内心非常に複雑。 元の持ち主が翔太郎と同じ善人なら、こんな形でライダーの力を利用されたのはさぞや悔しいだろう。 尤もこの場の全員知らないが、DIOは彼らの与り知らぬところで既に死亡。 脅威が一つ減った、と安心するにはまだ早い。 DIOを殺した男は世界の破壊者として真に覚醒し、今尚健在なのだから。 「同じベルトって言えば、まさかお前の方にもソレがあるとは思わなかったぜ?戦兎」 話はDIOからマゼンタ色の仮面ライダーに移る。 ディケイド、複数のライダーの力を操り風都タワーで猛威を振るった破壊者。 変身者の名前こそ不明だが、脅威の程は実際に戦った蓮達がよく分かっている。 一体どれ程のライダーの力を持つのか、疑問は戦兎にも支給されたディケイドライバーが答え。 20を超えるカードが入っており、敵の手数の多さには軽く眩暈がした。 蓮達が戦ったディケイドとは色と、描かれたクレストの数が違う。 その為戦兎が持つディケイドライバー程の変身は出来ないかもしれないが、油断ならない敵なのに変わりは無い。 同時にそれ程の手数を誇るライダーに変身可能なら、ビルドドライバーの代わりを十分果たせるのにも納得がいった。 また蓮とエボルトは直接の戦闘こそ行ってないものの、銀髪の剣士も注意すべき敵として伝える。 遠目に見ただけだが、キャメロット(グリード)と承太郎の二人掛かりでも苦戦する強さの持ち主。 更に承太郎から銀髪の剣士こそ坂田銀時を殺した張本人との情報を得ている。 銀時の仇が誰かを知り、最も感情を震わせる少女はもういない。 もう一つ、新八を殺したのが誰かも蓮達は知っていた。 ただ銀髪の剣士と違い、件の殺害者であるホイミンは既に脱落。 何よりホイミンは明確な殺意で新八を殺したのではなく、恐らく肉体の悪影響を受けて望まぬ殺しに手を染めた。 神楽が知ったら怒りの矛先を失っただろう内容も、本人がいない今となっては生存者に後味の悪さを残すだけだ。 「ピカピ……」 肉体の悪影響による暴走を受けたのはホイミンだけではない。 善逸ら鬼殺隊の長、耀哉も複数の被害を齎した。 善良な参加者を鬼に変える、幾つもの悲劇を生み出した無惨と同じ真似に出たのは善逸もショックが大きい。 柱達がこの事実を知らずに二度目の死を迎えたのは、幸いと言って良いのだろうか。 大手を振って喜ぶ気には全くなれないが。 「ピカ、ピカチュウ…(でも、煉獄さんはやっぱりあの人のままだったんだなぁ…)」 決して望まぬ凶行に走らされた者がいた一方で、己を貫き通した者もいる。 善逸との再会叶わず死亡した煉獄は、蓮達の仲間であるしんのすけを守るために戦い抜いたとのこと。 乗客たちの命を守り上弦の参相手に一歩も引かなかった益荒男は、この地でも己の魂を燃やしその果てに力尽きた。 悲しみは消えない。 もう一度会いたかったし、炭治郎達にも会って欲しかったと思う。 だけど、煉獄が自分達が知る煉獄のままだったと知れたのは、少しだけ救いになれた。 しかしその顔もすぐに曇り出す。 鬼殺隊でありながら害を齎す存在に変貌したのは耀哉以外にもう一人。 炭治郎は体を奪われただけでなく、人を殺してしまった。 「ぎにゅう…ギニューか。そいつが脹相と体を入れ替えた奴なんだな?」 「多分、な」 他者との肉体入れ替え能力を持った参加者、ギニューにも要警戒が必要だ。 体を奪う力は勿論のこと、戦闘技能も非常に高い。 ジューダス達の元から撤退後、どういう経緯か宇宙船に行きしんのすけ達と戦った。 現在はバルクホルンの体に変わり、付近に潜伏してる可能性は非常に高い。 「あ、あの……雨宮さん、たちが会ったっていう女の子なんだけど……」 おずおずと手を上げ、おっかなびっくりな質問。 甜花が聞きたいのは蓮達が戦った白黒の仮面ライダー、その変身者について。 件の少女は名乗らなかったが、外見の特徴が当て嵌まる人物を甜花は一人知っている。 心臓がいやに五月蠅い、声がいつも以上に震えてる、嫌な予感が止まらない。 でもそんなのは嘘だと、自分の勘違いだと強く言い聞かせ最悪の予想から目を逸らす。 「あの子は……」 甜花の様子に、素直に教えるべきが迷いが生じる。 数時間前の現在地が分かる地図、それに表示された画像を指させば良い。 だがもし甜花にとって好ましくない事実ならと考えると、本当に良いのか躊躇してしまう。 ここはやはり―― →【正直に教えよう】 【嘘を言って誤魔化そう】 【地図は俺が飲み込んだ】 嘘で誤魔化したって長続きはしないし、先送りにしてもいずれは知ることになる。 残酷な現実だろうと伝えるべきだろう。 迷いを振り払うように地図を広げ、画像に指を当てる。 見惚れる笑みで殺し合いを望んだあの女の子に。 「うそ……」 人差し指の先には甜花も知っている少女。 甘奈と千雪同様、殺し合いに体を利用された同じ事務所のアイドル。 櫻木真乃の画像をハッキリと指差していた。 彼女の体になったダグバなる者が、どうか殺し合いに乗ってない人であって欲しい。 抱いた願いは呆気なく否定され、受け入れ難い現実が降り掛かる。 そして、甜花を襲う悪夢の如き事実がもう一つ。 「エボルト…この女の子は……」 「殺したよ。首輪も拾った」 「……っ!」 何でもないように、まるで邪魔な虫を叩き落としたと言わんばかりの気安さでアッサリ口にした。 頭が殴られたみたいにグラグラする。 強い力で締め上げられたように苦しい。 甜花の世界を彩る大切な星の一つは急激に輝きを失い、冷たい石になって砕け散った。 「真乃ちゃん……そん、な……」 記憶の中の笑みが色褪せ、寂しくて痛ましいモノクロになっていく。 妹と自分の二人だけで完結した世界を新しく変えてくれた、大切な一人。 283プロでできた友達で、果穂と同じく自分がちゃん付けで呼ぶ女の子。 その子が体を勝手に使われた挙句に、最悪の結末を迎えた。 巻き込まれたのは体だけだと、安心出来る訳が無い。 帰る体を失った真乃が一体どれだけショックを受けるか、甜花には想像も付かない。 (もしかして……) もっと嫌な予感が掻き立てられる。 二回目の放送で青白い体の男が言っていたではないか。 参加者の間で、肉体側の意識の復活が起きていると。 具体的に誰がとは説明されなかったけど、それに真乃が当て嵌まる可能性だって否定できない。 仮にそうだとしたら、真乃は本当の意味で死んでしまったことになる。 しかも、エボルトはよりにもよって千雪の体で殺害に及んだ。 精神が違うからと言って、それが何の慰めになるというのか。 ちょっと前に、283プロの皆で合宿に行った時。 真乃と相部屋になった千雪が、楽しそうに話してくれたのは覚えてる。 楽しくて逆に眠れず、二人で羊を数えようとしたら結華が笑って。 トランプや枕投げの相談、肝試しは智代子が恐がるから保留。 そんな風に更けた初日の夜を教えてくれた千雪は、本当に楽しそうだった。 「真乃ちゃん……なんで……」 誰にも汚されたくない大事な世界は、無慈悲にも踏み躙られた。 大事な友達が、大事な友達を殺す。 何があっても望む筈がない悪夢は現実のものとなり、甜花の心が悲鳴を上げる。 「エボルト、お前…」 「責められる前に言わせてもらうけどな、ありゃどうにもならなかった。俺だって苦労したんだぜ?」 睨み付ける戦兎へ事も無げに返すが、別に嘘は言っていない。 交渉のテーブルを蹴飛ばし殺し合いを望む輩だ、何を言っても止まりはしないだろう。 殺さず拘束に留めておいても、余計なリスクを抱え込むだけ。 第一あの場では、体力を激しく消耗した状態で蓮を守り尚且つアルフォンスを大人しくさせねばならなかった。 生かすメリットの無いダグバにまで気を遣ってやるような、お人好しのヒーロー扱いされても困る。 「……」 気絶している間の事の顛末に、蓮は暗い顔で黙り込む。 承太郎達を殺した白黒のライダーは死に、脅威が一つ去った。 だけど達成感や安堵は無く、抱くのはどうしようもない虚しさと無力感ばかり。 仲間の仇が死んだところで、承太郎やゲンガー達が戻って来る訳じゃ無い。 それに精神はともかく、体は何の罪も無い甜花の友達。 巻き込まれただけの少女の体が失われたのを、どうして喜べようか。 それでも蓮にはエボルトを責める気は無かった。 気を失い余計な負担をかけておきながら、一体どの口で文句を言えるという。 何より怒りに身を任せてメタモンを殺した自分に、そんな資格があるとは思えない。 「……桐生さん達に見て欲しいものがある」 一人を除いて通夜のように重苦しい空気が満ちる中、意を決したように蓮は流れを変えんとする。 デイパックを開き、仲間の一人から渡されたメモを開く。 正直、蓮自身ここに書かれた作戦には半信半疑だ。 仮に主催者の元まで辿り着けたとしても、本当に上手くいく保障はどこにもない。 しかし、見る者によっては希望となるのもまた否定はできない。 共有すべき情報として、ジューダスのメモを戦兎達に見せる。 「過去と未来の同一人物……過去の自分が死んだのにどうして……いや、呼ばれた時点でそれぞれの時間軸が独立してるのか…?」 「色々ややこしいが要は……あー、あれだ。俺ら全員元の体に戻れて、死んだ連中も生き返るみたいな感じか?」 「正確に言うと、殺し合いそのものが起きなかったことになるって話だ。今こうやってお喋りしてるのも綺麗さっぱり忘れて、元の生活を謳歌出来るのさ。何せ、殺し合いが起きないなら俺達が会った事実も消えるんだからなァ」 説明されても杉元にはいまいちピンと来ない。 話のスケールが大き過ぎて理解が少々追い付いていないだけでなく、死を無かったことにするというのがどうにもしっくり来ない。 不格好でも足掻き続け、目の前にチラつく地獄への片道切符を幾度も破り捨てて来た。 死ぬ気が無いから生を掴み取るのではなく、死んだ後で事実を否定する。 何と言えば良いのか、嫌悪までは行かずとも微妙に受け入れ難いと感じなくも無い。 死が余りにも身近な世界を駆け抜けて来た男なら尚更だ。 悪党はともかく善人がそれで救われるのであれば、大声で否定する気は無いが。 「ピカ…ピカチュウ……?(ってことはしのぶさん達は…無理だけど…でも炭治郎は死なずに済むんだよな……?)」 理解するのに苦労すれど、善逸にとっても悪い内容では無い。 殺し合いが無かったことになるとは即ち、無惨を倒した後の生活に戻れるという事。 自分は勿論、炭治郎だって生きて禰豆子と平和に暮らせる。 と言ってもこれで助かる鬼殺隊の関係者は、善逸と炭治郎の二人だけ。 殺し合い関係無く元々死者だった柱達の死は覆せない。 仕方ない話であるが、結局煉獄達との再会が叶わないのは寂しさを感じずにはいられなかった。 だが炭治郎と、鳥束や神楽の死が否定されるのであれば成功させる価値はある。 「本当に……そんなことが……」 甜花もまた衝撃的な内容に言葉を失う。 涙で潤んだ瞳には悲しみ以外に、もしかしたらという期待が宿った。 メモに書かれてる作戦が成功すれば、真乃は殺し合いなんて知らずに今まで通りアイドルが出来る。 千雪は体を利用されずに済み、甜花が大好きな本当の笑みを見せてくれる。 自分と甘奈だって、恐いことが全部頭から消え去り283プロでの日々に戻れる。 反対する理由はどこにもない。 (でも、それって……良いのかな……) なのに、心の何処かで迷いも生まれる。 殺し合いが無かったことになってしまえば、戦兎達との出会いも消えてしまう。 甘奈に誘われ飛び込んだ世界で多くの出会いを通じ、アイドルとしての自分に自信を持てたからこそ思う。 殺し合いという場所でも、出会った人達との繋がりは否定してはいけないものだと。 思い出すだけで震えが走る恐い目にもあったけど、同じくらい大切にしたい記憶がある。 真乃達が助かるなら、作戦の成功を願って当たり前だ。 だけど、守ると約束してくれたヒーローを始め、仲間と言える人達を忘れてしまって本当に良いのだろうか。 「あれこれ考えたくなるだろうが、まずは生き延びるのが第一だろ。作戦に関しちゃ後でジューダスとじっくり話し合えば良い」 俺は乗る気は無いがなとの本音は声にも態度にも出さず、無難な言葉で話を締め括る。 互いが持つ大体の情報は話し終えた。 もう暫しの休憩を挟めば、再び宇宙船に移動となるだろう。 ○ 「アシリパさん…アシリパさんは……ヨシ!いないなっ!」 「ピカピカァ~~~~…(禰豆子ちゃんもいない…良かったぁ~~~~~…)」 指で名前を一文字一文字なぞって、繰り返し確認。 念入りにやっても嬉しい事に、アシリパの名はどこにも載っていない。 白石や他の知り合いの名前も無く、自分の体も勝手に使われていなかった。 考えていた最悪の事態は無事回避。 安堵でつい大声を出したが、今だけは許して欲しい。 膝に乗せた善逸も頭上の声に驚かず、安心して気が抜けている。 炭治郎だけでなく禰豆子まで巻き込まれた日には、冷静さなど木っ端微塵に吹き飛ぶこと間違いなし。 幸い肉体側で知っている名は炭治郎と無惨の二人だけ。 禰豆子を始め、自分の関係者が他に体を奪われていないのは素直に喜ばしい。 一回目の定時放送の後から方針に付け加えた、精神と体の組み合わせ名簿の確認。 時間は掛かったがようやく実物と出会え、結果は杉元・善逸両名にとって朗報。 相棒であるアイヌの少女も、近々求婚する予定の少女も殺し合いには不在。 危険な輩に体を利用されておらず、心底ホッとした。 これで本当に杉元の関係者は何故か姉畑だけという疑問が残ったが、そこはもう考えない。 「しっかしまぁ、こういう形で見れるとはな……」 友好的な参加者に会えたら、組み合わせ名簿を見せてもらえるよう頼むつもりだった。 実際には名簿の所持者の方が先に、目を通した方が良いと渡して来たのだ。 余計ないざこざに発展せず確認出来たのだから、別に不満は無い。 ただ流石に、戦兎が最も警戒を向ける相手から譲渡されると少々複雑。 名簿を渡した本人は壁に寄り掛かり、片手でフルボトルを弄んでいる。 杉元の視線に気付いてはいるのだろうけど、大袈裟に反応するものでもない。 傍目にはぼんやり部屋を眺めているとしか思えないが、実際には会話の真っ最中。 この家の中で、エボルトだけが存在を知る女と。 (感動の再会おめでとさん。思わずウルッとしちまったよ、なぁ千雪?) (そんな嘘を堂々と吐いて楽しいですか?) 何を言ったところでこの男には効果が無い。 分かっているけど我慢できず、吐き捨てる口調になる。 体を自由に動かせれば、今の自分は苦々しい顔をしてるだろう。 (甜花ちゃん…本当に甘奈ちゃんの体で……) エボルトの言葉に同意したくは無いが、甜花の無事が分かって込み上げるものがあったのは本当だ。 同じ顔だけど、間違いなく甘奈の体だと分かる。 アルストロメリアの一人として、これまでずっと近くで彼女達を見て来たのだから。 体は甘奈、でも浮かべる表情や見せる仕草は彼女の姉。 大崎姉妹は本当に精神と体でそれぞれ巻き込まれていた。 改めて突き付けられた現実に胸が締め付けられ、同時にこうして再会が叶ったなら直接言葉を掛けてあげたい。 沢山恐い思いをしただろう彼女を抱きしめて、少しでも安心させてあげたい。 真乃の件もあってか、余計に強くそう思う。 但し、自分の体に巣食った怪物はそれを許してくれなかった。 (どうしても駄目なんですか…?少しの間だけでも……) (言った筈だ、これはお前の為でもあるってな。大好きなアイドル仲間を前にして消えたくないだろ?) 返って来たのはにべもない拒否。 しかし理由に関しては千雪も理解しているだけに、強く反論できない。 二回目の放送でハワードが伝えたように、身体側の意識の復活は主催者の望むところではない。 千雪に関しては放置して問題無しと判断されたのか、現在に至るまで消される気配は無い。 だがもし、エボルトが肉体の主導権を千雪に返した場合どうなるか。 本来殺し合いでの行動を許可されていない身体側の意識が、平然と行動してしまったら。 主催者を誘い出す為ならその手に出るのは有り。 しかし千雪の意識を消されるだけならまだしも、問答無用で首輪を爆破されれば流石にお手上げだ。 最低でも首輪を外すまでは、千雪の意識を表に出すべきではない。 (俺も心苦しいんだがねぇ。お前に何かあったら、ファンの連中やプロデューサーに顔向け出来ないからなァ?) (……) こちらの心配など微塵もしていない癖に、よくまあペラペラと口が回るものだ。 言い返そうと口を開きかけるも、意味など無いのでぐっと堪える。 それにエボルトの言う通り、ボンドルド達が排除に動かないとも限らない。 自分が消え、それで甜花の精神に負担を掛けるのは千雪だって望まないのだから。 「あ……あの……!」 計ったようなタイミングで声が掛かる。 緊張を隠せていない声色に横目を向ければ案の定、ビクリと身を竦ませる少女が一人。 千雪の存在に気付いてる訳ではないだろうに、偶然とは恐ろしいものだ。 「俺とお喋りでもしたくなったか?そりゃ実に光栄だが、迂闊に近付いちゃいけませんって戦兎は言ってくれなかったのかねぇ?言いつけを守れない奴になったら、この女もさぞ悲しむだろうよ」 「う……あう……」 いつも自分と甘奈に向けてくれる優しい眼差しでは無く、獲物を前に舌なめずりする蛇のような目。 どんな時だって自分と甘奈を絶対に悪く言わない言葉ではなく、思いやりなんて欠片も無い軽口。 意を決し話しかけても、たったこれだけで言葉に詰まる。 「お前と話しに来たんじゃない。邪魔だから黙ってろ」 続けて余計なちょっかいを出される前に助け船が出された。 甜花を庇うように前へ出た戦兎へ、冗談が通じない奴と言わんばかりの呆れ笑いを見せる。 分かってはいたが甜花だけで話に来たのではなく、戦兎(ヒーロー)同伴らしい。 とはいえ、戦兎の役目はあくまでエボルトに余計な口出しをさせない事。 用があるのは甜花の方、しかし目的はエボルトとの会話ではない。 「あ、ありがとう戦兎さん……うん、もう大丈夫……」 緊張を少しでも解く為に深呼吸を一つ。 まだ恐いけれど、いつまでも怯えていたってしょうがない。 W.I.N.Gの時とは違う理由で心臓が五月蠅い。 一歩、二歩、三歩と前に出て戦兎が視界から消える。 でもすぐ後ろに立ち、何かあったら直ぐにまた自分の前に出る気でいてくれる。 出会った時からずっと優しいままの彼に安心し、少しだけ緊張が解れた。 『彼女』と目を合わせる。 瞳の色は同じでも、やっぱり自分が知ってるあの人ではない。 こんなに近くにいるのに会えない寂しさに、胸が痛いくらい締め付けられた。 「千雪さん……」 名前を呼んだあの人の意識が目の前で囚われている事を、甜花には知る由も無い。 こうやって話すことが無意味かもしれないとは自覚しても、言いたいことがあった。 たとえ何の意味も無いとしても、届けたい言葉が甜花にはある。 「甜花……ここに来てもいっぱい迷惑かけて……戦兎さん達にも……酷いことして……」 戦兎にずっと守ってもらって、PK学園でもナナと燃堂に迷惑をかけて。 挙句の果てに洗脳され、DIOの手先として戦兎達に武器を向ける始末。 今でも思い出すと罪悪感が胸を抉り、自分が嫌になる。 「今もまだ、ダメダメなところはいっぱいで……で、でも……!甜花に何ができるのか、まだちゃんと分かってないけど……それでも……!」 それでも、守ってばかりや迷惑をかけてばかりの自分ではいられなかったから。 優しくて信頼できるヒーローだって、支えてくれる人がいないときっと苦しいままだから。 彼だけに押し付けるのではなく、一緒に頑張りたいと決意したから。 「甜花も、戦兎さん達と一緒に……千雪さんのこと、絶対助けるから……!」 途切れ途切れで、しかし揺らぐ事の無い意思の籠められた言葉。 真正面からぶつけられても、『彼女』は何も言わない。 言葉を忘れるくらいに感動したんじゃあなく、言葉を口に出す価値も無いと思っているから。 『彼女』の体に閉じ込められ男在は、戦兎とは真逆の存在。 この反応は分かり切っていた。 「……」 でも何故だろうか。 一瞬、ちょっとでも目を逸らせば気付けないくらいの一瞬だけ。 こちらを見つめる『彼女』の目が、自分の知ってる優しい色へ戻ったように見えたのは。 ◆ 出発の時間までもう僅か。 疲労とおさらばまでは行かなくても、戦闘可能な程度には体力も回復して来た頃だ。 各々準備を行っている竈門家の外で、エボルトは軽く体を動かす。 ダグバとの戦闘を終えた直後よりはマシになった。 後は戦兎達と共にフリーザの宇宙船に行き、必要な人材を纏めて確保すれば良い。 (運が向いて来た…って言うには気が早いか) ディケイドを始め敵対者は少なくない。 未だ全容や具体的な戦力も判明していない主催者との戦いも考えれば、多少なりとも気を抜けるのは今が最後かもしれない。 だが流れは決して悪くない筈だ。 ようやっと戦兎と合流し、首輪解除のスタートラインに立てた。 サンプルとなる首輪も戦兎の方で確保した分を合わせ、十分な数。 必要無くなったらモノモノマシーンで武器に変えれば問題ない。 おまけに柊ナナの居場所も分かり、しんのすけと合流すれば会えるのだから一石二鳥。 戦兎はこちらを強く警戒していたが、これも予想通り。 (心配しなくても“今は”大人しくしといてやるよ) 尤も、何でもかんでも馬鹿正直に従ったり打ち明ける気は勿論皆無。 懐に仕舞ったナビとの連絡手段や、ジューダスの計画を潰すつもりでいることなど。 それに機を見て戦兎がどの時間軸から参加しているかも確かめねばなるまい。 『マスター』や『スターク』ではなく、ハッキリ自分を指してエボルトと言った。 エボルドライバーの存在を把握していた。 これだけではまだ、戦兎が自分の知らない未来から来たと断定出来ない。 美空に憑依したベルナージュが教えたり、葛城巧が残したデータでも見ていれば十分知れる内容だ。 未来で自分の計画は問題無く進んだのか、それとも予期せぬトラブルに見舞われたか。 場合によっては帰還してからの方針も見直す必要が出て来るのだから。 とはいえ、互いの時間軸が違う可能性は戦兎も考えていた事だ。 明治や大正の日本から連れて来られた仲間達。 杉元の知り合いで死んだ筈の姉畑が参加しているが、ナナの仮説では死ぬ前の時間から参加しているかもしれない。 極め付けに過去と未来の同一人物、リオン・マグナスとジューダスの存在。 これらを考えれば、同じ世界出身でも連れて来られた時期がバラバラな可能性はある。 仮に殺し合いに参加したエボルトが戦兎の知る、『キルバスとの戦いの後に地球を去ったエボルト』でないとすれば。 新世界を創る前のエボルトなら、不用意に情報を明かすべきではない。 特にエボルトを倒す決め手となった新世界を創る方法は、絶対に知られてはならない。 たとえ新世界の事を知ったエボルトが生還しても、自分が帰る世界には何ら影響しないとも考えられる。 だからといってエボルトの好き勝手を許すつもりはなく、戦兎の方でも互いの時間軸に関する話には十分注意を払うつもりだった。 とにかくまずは宇宙船でしんのすけ達と合流。 後の話は追々考えて行けば良い。 頭の中を整理し、ふと人の気配にチラリと背後を見やる。 帽子で目元を隠した共犯者の足取りが、何となく重いものに見えたのは気のせいではないだろう。 ついでに些細な違いを一つ発見。 「あのナイフはくれてやったのか?」 「ああ、元々杉元さんのみたいだった」 ミチルの支給品から見付けたのを使わせてもらったが、持ち主が現れたので返却。 三十年式銃剣は杉元の手に戻った。 蓮には既に複数のペルソナと、仮面ライダージョーカーへの変身ツールがある。 使い慣れたリーチの武器を手放したとて、然程問題にはならない。 外見は高校生くらいで、元の体の自分と同じ。 しかし中に入った精神は大人の男性というのもあってか、さん付けで呼んでいる。 そんな雑談を一つ挟んで、視線を真っ直ぐに合わせる。 出発前の軽いトークがしたいんじゃあない。 真剣な話だと目で伝えれば、共犯者も聞く姿勢に移った。 尤も何を聞かれるかは分かっているが。 「どうして桐生さんの事を黙っていたんだ?」 「向こうが素直に協力してくれるか分からなかったのが一つ目。俺と会う前にくたばる可能性を考えりゃ、首輪を外せる奴がいるって期待させるのも悪いなぁと思ったのが二つ目だな」 予め台本が脳内にセットされてるのか、間を開けずにスラスラ返答。 悪びれる様子は微塵もなく、責めるような視線も意に介さない。 「……」 この男が胡散臭いのは今に始まった事ではない。 だが今回ばかりはエボルトへの不信感を、蓮自身もなあなあで済ませられなかった。 戦兎の情報を黙っていただけではない。 竈門家での二人のやり取りを見れば察しは付く。 エボルトと戦兎は前々からの知り合い、しかも決して友好的な仲ではない。 言動の軽薄さに呆れてるとかそんな優しいものではなく、明確な敵意を向けられていた。 あそこまでの恨みを買うなど、単なる揉め事とは違うだろう。 元々信用できない部分はあったが、戦兎の件で余計に分からなくなる。 果たして、この男と協力を続けて大丈夫なのかと。 もしや自分が考えてる以上に、この男は危険な存在なんじゃあないかと。 「相棒に疑われるってのは悲しいが…ま、こればっかりはお前が決めたら良いさ」 悩む蓮とは正反対にあっけらかんとした態度。 疑惑の視線も何のその、普段通りの口調を崩さずに告げる。 「俺との関係を終わらせたいってんなら、まぁ仕方ねぇか。ここで相棒関係解消は寂しいけどねぇ」 関係解消。 エボルトが信用できないから、ここで彼との関係を断つ。 ルブランでの握手を無かった事にする。 まさか向こうからその選択を促されるとは思わず、困惑を視線で伝えても軽薄な笑みは変わらない。 時折何を考えているのか分からない部分があったけど、今は特にそうだ。 言葉に詰まった蓮にエボルトは何も言わない。 答えが出るのを待っている。 「俺は……」 →【相棒を終わらせる】 【相棒を続ける】 【相棒を終わらせる】 →【相棒を続ける】 『本当にこの選択で良いのだろうか…』 【相棒を終わらせる】 →【エボルトの共犯者を続ける】 細く白い女の手を取る。 ルブランの時と同じ握手。 十数時間前と一緒なのは、手を握られた相手の顔もそう。 驚きを浮かべた相手に、蓮はこれで良いんだと自分へ言い聞かせた。 確かにエボルトは信用できない部分が多々ある。 しかし、ここに来るまでに何度も助けてもらったのも変えられない事実。 エボルトとの共闘が無ければ、命を落としていたかもしれない場面は少なくない。 ひょっとすると、最初にアーマージャックと戦った時点で殺された可能性だって否定できない。 故に、再び手を取る選択をした。 たとえ自分の想像を超える悪人でも、この男との協力はきっとまだ必要だから。 怪盗団の仲間のように信頼で結ばれてはいなくとも、道化師のアルカナという生まれた絆は消えないから。 だからこれで良い。 何も、間違ってなんかない。 ◆ あくまで。 ただの推測、根拠など何も無い戯言かもしれないが。 蓮がエボルトと手を切らなかったのは、心の奥底で喪失を恐れているからではないか。 怪盗団の活動をこなし、ペルソナ使いとして幾つも修羅場を潜って来た。 パレスの攻略のみならず、殺し合いでも彼の強さは健在。 新たな絆を育み、他者の命を奪う悪と戦った。 だが元の世界と殺し合い、それぞれの戦いで大きく違うものが一つある。 それは仲間の死。 志を共にした者達の喪失。 怪盗団が時に心身に傷を負う事はあっても、命まで失う事態は起きていない。 しかし矢に選ばれたスタンド使いが用意したこの地では、何人もの仲間が蓮の元を去った。 悪党のオタカラを華麗に盗み、仲間と改心の成功に達成感を得るのとは違う。 強大な敵を倒しても、決してハッピーエンドで終わらない。 何度戦いを生き抜いても、仲間の死は防げない。 無論、戦いの放棄を選ぶつもりは微塵もない。 ベルベットルームでの決意は嘘ではない。 だけど、度重なる仲間の死が心の裂け目をより深く抉っていないと何故言い切れるのか。 蓮は怪盗団のリーダーであり、今は切り札の記憶を宿す仮面ライダー。 戦う力を持った戦士、だが同じく高校生の少年だ。 次々目の当たりにする死に心が磨り減る筈が無いと、断言出来る理由がどこに存在するという。 信用は出来ない、もっと警戒するべき。 そのような男でも最初に出会ってからずっと行動を共にした、相棒と呼ぶべき存在なら。 喪失を恐れ関係を断てなかった可能性は、誰にも否定できない。 仮に蓮がもう少し先の未来から連れて来られていれば。 仲間であり、敵であり、ライバルのようでもあった探偵に生かされた後だったら。 異なる展開があっただろうが、たらればでしかない。 所詮は可能性の話だ。 もっと冷静に考え、単に協力が必要と判断を下した結果に過ぎないかもしれない。 確かな事は一つ。 怪盗と星狩り、共犯者という歪に結ばれた絆は終わっていない。 「相棒だろ、俺達は」 そう言った蓮に、相手はやはり何も言わない。 ただとっくに見慣れた笑みを浮かべるだけ。 どこか作り物めいた表情の女が蛇になり、自分を頭から飲み込む。 脳裏に浮かんだ気味の悪いイメージが妄想かどうか、蓮には判断が付かなかった。 【C-3 竈門家/夜中】 【桐生戦兎@仮面ライダービルド】 [身体]:佐藤太郎@仮面ライダービルド [状態]:疲労(大)、ダメージ(大・処置済み)、全身打撲(処置済み) [装備]:ネオディケイドライバー@仮面ライダージオウ、ドリルクラッシャー@仮面ライダービルド [道具]:基本支給品、ライズホッパー@仮面ライダーゼロワン、サッポロビールの宣伝販売車@ゴールデンカムイ、仮面ライダーブレイズファンタステックライオン変身セット(水勢剣流水無し)@仮面ライダーセイバー、スペクター激昂戦記ワンダーライドブック@仮面ライダーセイバー、しのぶの首輪、神楽の首輪、工具箱 [思考・状況] 基本方針:殺し合いを打破する。 1:フリーザの宇宙船に向かい柊達と合流する。 2:甜花を今度こそ守る。一緒に戦うなら無茶しないようにしとかねぇと。 3:エボルトには要警戒。桑山千雪の体でおかしな真似はさせない。 4:広瀬康一はどうなってる?巨人以外にも何らかの力があったのか? 5:斉木楠雄が柊の中にいたのか?何故だ?何か有用な情報を得られればいいのだが… 6:佐藤太郎の意識は少なくとも俺の中には存在しないということか? 7:他に殺し合いに乗ってない参加者がいるかもしれない。探してみよう。 8:首輪も外さないとな。工具は手に入ったしそろそろ調べたい。 9:歴史の修復についてジューダスって奴から直接詳しい話を聞きたい。 10:柊に僅かな疑念。できれば両親の死についてもう少し詳しいことが聞きたい。 11:柊から目を離すべきでは無いと思うが…今はどうにもできないか。 [備考] ※本来の体ではないためビルドドライバーでは変身することができません。 ※平成ジェネレーションズFINALの記憶があるため、仮面ライダーエグゼイド・ゴースト・鎧武・フォーゼ・オーズを知っています。 ※ライドブッカーには各ライダーの基本フォームのライダーカードとビルドジーニアスフォームのカードが入っています。 ※令和ライダーのカードはゼロワンとセイバーが入っています。 ※参戦時期は少なくとも本編終了後の新世界からです。『仮面ライダークローズ』の出来事は経験しています。 ※参加者が並行世界から集められている可能性を知りました。 ※ジーニアスフォームに変身後は5分経過で強制的に通常のビルドへ戻ります。また2時間経過しなければ再変身不可能となります。 ※自分とエボルトがそれぞれ違う時間軸から参加している可能性を考えています。 【杉元佐一@ゴールデンカムイ】 [身体]:藤原妹紅@東方project [状態]:疲労(大)、ダメージ(大)、全身火傷(小)、霊力消費(大)、再生中、一回死亡 [装備]:神経断裂弾装填済みコルト・パイソン6インチ(6/6)@仮面ライダークウガ、三十年式歩兵銃(3/5)@ゴールデンカムイ、三十年式銃剣@ゴールデンカムイ、和泉守兼定@Fateシリーズ [道具]:基本支給品×6、神経断裂弾×26@仮面ライダークウガ、ラッコ鍋(調理済み・少量消費)@ゴールデンカムイ、鉄の爪@ドラゴンクエストIV、青いポーション×1@オーバーロード、黄チュチュゼリー×1@ゼルダの伝説ブレスオブザワイルド、魔法の天候棒@ONE PIECE、ランダム支給品×0~1(確認済) [思考・状況] 基本方針:なんにしろ主催者をシメて帰りたい。身体は……持ち主に悪いが最悪諦める。 1:柊達の所に行く。 2:あのカエル(鳥束)、死んだのか…。 3:俺やアシリパさんの身体がないんだよな!よしっ! 4:先生は死んじまったか……。いや本当に何で先生だけいたの!? 5:不死身だとしても死ぬ前提の動きはしない(なお無茶はする模様)。 6:DIOには要警戒。 7:エボルトの奴にはこっちでも警戒しとく。 8:何で網走監獄があんだよ…。 9:この入れ物は便利だから持って帰ろっかな。 10:本当に生き返ったのかよ!?蓬莱人すげえッ! 11:ラッコ鍋は見なかった事にしよう…。 [備考] ※参戦時期は流氷で尾形が撃たれてから病院へ連れて行く間です。 ※二回までは死亡から復活できますが、三回目の死亡で復活は出来ません。 ※パゼストバイフェニックス、および再生せず魂のみ維持することは制限で使用不可です。 死亡後長くとも五分で強制的に復活されますが、復活の場所は一エリア程度までは移動可能。 ※飛翔は短時間なら可能です ※鳳翼天翔、ウー、フジヤマヴォルケイノ、正直者の死、フェニックスの尾に類似した攻撃を覚えました ※鳥束とギニュー(名前は知らない)の体が入れ替わったと考えています。 ※参加者が並行世界から集められている可能性を知りました。また自分が戦兎達よりも過去の時代から来たと知りました。 【我妻善逸@鬼滅の刃】 [身体]:ピカチュウ@ポケットモンスターシリーズ [状態]:疲労(大)、ダメージ(大・処置済み)、全身に火傷、精神的疲労(極大) [装備]:なし [道具]:なし [思考・状況] 基本方針:殺し合いは止めたいけど、この体でどうすればいいんだ 1:お姉さん(杉元)達と行動 2:しのぶさんも岩柱のおっさんも、また死んじゃったんだな…… 3:煉獄さんも鳥束も、あの人(神楽)死んじゃったのか…… 4:無惨が死んだのは良かったんだろうけど…… 5:炭治郎の体が…まさか精神まで死んでないよな……? 6:殺し合いが無かったことになるなら、炭治郎達も助かるのか……? 7:……かみなりの石?何かよく分からない言葉が思い浮かぶ… [備考] ※参戦時期は鬼舞辻無惨を倒した後に、竈門家に向かっている途中の頃です。 ※現在判明している使える技は「かみなり」「でんこうせっか」「10まんボルト」「かげぶんしん」の4つです。 ※他に使える技は後の書き手におまかせします。 ※鳥束とギニュー(名前は知らない)の体が入れ替わったと考えています ※参加者が並行世界から集められている可能性を知りました。また自分が戦兎達よりも過去の、杉元よりも未来の時代から来たと知りました。 ※肉体のピカチュウは、ポケットモンスターピカチュウバージョンのピカチュウでした。 【大崎甜花@アイドルマスターシャイニーカラーズ】 [身体]:大崎甘奈@アイドルマスターシャイニーカラーズ [状態]:疲労(大)、ダメージ(大・処置済み)、服や体にいくつかの切り傷(処置済み)、戦兎やナナ達への罪悪感、エボルトへの恐怖と嫌悪感(大)、深い悲しみ、決意 [装備]:戦極ドライバー+メロンロックシード+メロンエナジーロックシード@仮面ライダー鎧武、PK学園の女生徒用制服@斉木楠雄のΨ難 [道具]:基本支給品、デビ太郎のぬいぐるみクッション@アイドルマスターシャイニーカラーズ、甘奈の衣服と下着 [思考・状況] 基本方針:殺し合いには乗らない 1:真乃ちゃん……。 2:戦兎さんの……力になりたい……。 3:皆に酷いことしちゃった……甜花…だめだめ……。 4:ナナちゃんと燃堂さんにも……謝らなきゃ……。 5:なーちゃん達……大丈夫かな……。 6:千雪さんを戦兎さん達と一緒に……助けなきゃ……! 7:殺し合いが無かったことになる……本当に良いのかな……? [備考] ※自分のランダム支給品が仮面ライダーに変身するものだと知りました。 ※参戦時期は後続の書き手にお任せします。 ※参加者が並行世界から集められている可能性を知りました。 ※ホレダンの花の花粉@ToLOVEるダークネスによりDIOへの激しい愛情を抱いていましたが、ビルドジーニアスの能力で正気に戻りました。 【雨宮蓮@ペルソナ5】 [身体]:左翔太郎@仮面ライダーW [状態]:ダメージ(大)、疲労(大)、SP消費(大)、体力消耗(大)、怒りと悲しみ(極大)、ぶつけ所の無い悔しさ、メタモンを殺した事への複雑な感情 [装備]:煙幕@ペルソナ5、T2ジョーカーメモリ+T2サイクロンメモリ+ロストドライバー@仮面ライダーW [道具]:基本支給品×6、ハードボイルダー@仮面ライダーW、ダブルドライバー@仮面ライダーW、スパイダーショック@仮面ライダーW、新八のメガネ@銀魂、ラーの鏡@ドラゴンクエストシリーズ、精神と身体の組み合わせ名簿@オリジナル、2つ前の放送時点の参加者配置図(身体)@オリジナル、耀哉の首輪、ジューダスのメモ、大人用の傘 [思考・状況]基本方針:主催を打倒し、この催しを終わらせる。 1:宇宙船に向かい、しんのすけ達と合流する。 2:仲間を集めたい。 3:エボルトとの共闘は継続する。これで良い、筈…。 4:今は別行動だが、しんのすけの力になってやりたい。フリーザの宇宙船にいるみたいだ。 5:どうして双葉がボンドルド達の所にいるんだ?助け出さないと。 6:アルフォンスはどこに行ったんだろう…正気に戻したいが…。 7:体の持ち主に対して少し申し訳なさを感じている。元の体に戻れたら無茶をした事を謝りたい。 8:ディケイド(JUDO)はまだ倒せていない気がする…。 9:新たなペルソナと仮面ライダー。この力で今度こそ巻き込まれた人を守りたい。 10:推定殺害人数というのは気になるが、ミチルは無害だと思う。 [備考] ※参戦時期については少なくとも心の怪盗団を結成し、既に何人か改心させた後です。フタバパレスまでは攻略済み。 ※スキルカード@ペルソナ5を使用した事で、アルセーヌがラクンダを習得しました。 ※参加者がそれぞれ並行世界から参加していると気付きました。 ※翔太郎の記憶から仮面ライダーダブル、仮面ライダージョーカーの知識を得ました。 ※ベルベットルームを訪れましたが、再び行けるかは不明です。また悪魔合体や囚人名簿などの利用は一切不可能となっています。 ※エボルトとのコープ発生により「道化師」のペルソナ「マガツイザナギ」を獲得しました。燃費は劣悪です。 ※しんのすけとのコープ発生により「太陽」のペルソナ「ケツアルカトル」を獲得しました。 ※ミチルとのコープ発生により「信念」のペルソナ「ホウオウ」を獲得しました。 ※アルフォンスとのコープ発生により「塔」のペルソナ「セト」を獲得しました。 【エボルト@仮面ライダービルド】 [身体]:桑山千雪@アイドルマスター シャイニーカラーズ [状態]:ダメージ(大)、疲労(大)、千雪の意識が復活 [装備]:トランスチームガン+コブラロストフルボトル+ロケットフルボトル@仮面ライダービルド、グレートドラゴンエボルボトル@仮面ライダービルド、スマートフォン@オリジナル [道具]:基本支給品×4、フリーガーハマー(9/9、ミサイル×9)@ストライクウィッチーズシリーズ、ゲネシスドライバー+メロンエナジーロックシード@仮面ライダー鎧武、アークドライバーワン+アークワンプログライズキー@仮面ライダーゼロワン、ミニ八卦炉@東方project、魔法のじゅうたん@ドラゴンクエストシリーズ、ランダム支給品0~1(シロの分)、累の母の首輪、アーマージャックの首輪、ダグバの首輪、精神と身体の組み合わせ名簿@オリジナル、大人用の傘 [思考・状況]基本方針:主催者の持つ力を奪い、完全復活を果たす。 1:宇宙船に向かいしんのすけと合流。柊ナナもいるとは嬉しいおまけ付きだな。 2:ナビからの連絡を待つ。トラブルでもあったのかね。 3:蓮達を戦力として利用。アルフォンスの奴は…どうしたもんかねぇ。 4:首輪解除は戦兎に任せる。天才物理学者様の腕の見せ所ってやつだな戦兎ォ? 5:有益な情報を持つ参加者と接触する。戦力になる者は引き入れたい。 6:自身の状態に疑問。 7:このエボルボトルは何だ?俺の知らない未来からのプレゼント、ってやつか? 8:ほとんど期待はしていないが、エボルドライバーがあったら取り戻す。 9:柊ナナにも接触しておきたい。 10:今の所殺し合いに乗る気は無いが、他に手段が無いなら優勝狙いに切り替える。 11:推定殺害人数が何かは分からないが…まあ多分ミチルはシロだろうな(シャレじゃねえぜ?) 12:ジューダスの作戦には協力せず、主催者の持つ時空に干渉する力はできれば排除しておきたい。 13:千雪を利用すりゃ主催者をおびき寄せれるんじゃねぇか? [備考] ※参戦時期は33話以前のどこか。 ※他者の顔を変える、エネルギー波の放射などの能力は使えますが、他者への憑依は不可能となっています。 またブラッドスタークに変身できるだけのハザードレベルはありますが、エボルドライバーを使っての変身はできません。 ※自身の状態を、精神だけを千雪の身体に移されたのではなく、千雪の身体にブラッド族の能力で憑依させられたまま固定されていると考えています。 また理由については主催者のミスか、何か目的があってのものと推測しています。 エボルトの考えが正しいか否かは後続の書き手にお任せします。 ※ブラッドスタークに変身時は変声機能(若しくは自前の能力)により声を変えるかもしれません。(CV:芝崎典子→CV:金尾哲夫) ※参加者がそれぞれ並行世界から参加していると気付きました。 ※主催者は最初から柊ナナが「未来を切り開く鍵」を手に入れられるよう仕組んだと推測しています。 ※制限で千雪に身体の主導権を明け渡せなくなっている可能性を考えています。 ※自分と戦兎がそれぞれ別の時間軸から参加していると考えています。 141 自由の代償(前編) 投下順に読む 143 孤独のB/極限のdead or alive! 147 そういや、魔王(クロノ・トリガー)とピサロって、どっちも場合によっては仲間にできる魔王キャラだよね。……いや、別に…。ちょっと言ってみただけです。 時系列順に読む 141 自由の代償(前編) 桐生戦兎 145 神ノ牙 -集結の百禍(前編)- 杉元佐一 我妻善逸 大崎甜花 140 Aたちのバラッド/何も殺さず生きられない 雨宮蓮 エボルト
https://w.atwiki.jp/30mmcolors/pages/23.html
シュラ・フレアー・ベニーロッソ 所属:バイロン軍ディウィテス・クラン幹部、オニ・ワヴァン衆頭領 機体:ゼクスノヴァ→シュテン10G→轟天(アークオーガ) 一人称:俺 二人称:お前or○○さん 語尾「〜すわぁ」 性格: 「ディウィテス・クラン」最年少の美少年でシュバリウス・クロノワールの甥。 戦闘集団オニ・ワヴァン衆の頭目であり構成員からは「若」と呼ばれている。身長165cmの15歳。 好戦的で獰猛な脳筋気質で、考えに詰まった場合は何かと力押しでケリをつけようとする危険人物だが、目上や尊敬する相手に対しては忠実で礼儀正しい。 特にシュバリウスを叔父貴と呼んで慕っており、彼の役に立とうと力押しから頭を使うものの大体の場合はその勘違いと斜め上の解釈と奇行でシュバリウスを困惑させている。 ただし、野性的な直感力と咄嗟の機転、戦闘における経験と知識がたまに良い方向に進む事もある。 なんだかんだ言いながらも部下を率いるリーダーとしての責任感も持ち合わせている模様。 30MMFCにおいてはユウリの悪戯でヴィオレッタに追いかけ回されつつも彼女を上手く説得(?)しなんとか目的を達成すると言う意外に頭脳プレイも見せている。 ヴィオレッタが怒りに任せて回りが見えなくなってる時も、ひっそりサポートするただのバカでは無い行動も度々見せる。 サブカルチャーにも意外に詳しく、バイロン空手、バイロン柔術、バイロン少林拳等と言った拳法の動画鑑賞が趣味。 好みのタイプは平坦な胸の幼女で敵味方問わず勝手に萌えたり片思いしたりする位末期レベル。 タイプの幼女に対して暴力や力押しで手を出さない妙な所で控えめかつ紳士的な面もあるが、眺めてニヨニヨしてる姿は大変キモいので迷惑な事に代わりは無いのだが。 特にCOLORSのエルを一方的に好みと思い、つかず離れず気にかけているが明らかに避けられている模様。 逆にCOLORSのアルに関しては救出に成功したり彼なりに的確な励まし形をして意外にも好印象を持たれている。 なお、彼女達の方が年上なのだがその事に全く気付いていない。 反面で好みに入らない女性には容赦無く、度々交戦しているサンクシエル隊のエース、リッカ・サンドレオンとアユ・メイショルズの事を「ゴリラビッチーズ」と呼び敵視している。 母親と二人の姉が長身ナイスバディ腕力自慢であり、末っ子のシュラをしても頭が上がらない事からこのタイプの女性が苦手。 その反動か「たくさんの幼女にお兄ちゃんと呼ばれてキャッキャウフフしたい(あくまでもプラトニックな範囲で)」のが夢。 意外に純情な性格である。 御曹司らしい気前と金払いが良いと言えば聞こえがいいが、その場のノリやお気に入りの幼女にご飯を奢るなど浪費家のきらいがあり、シュバリウスとヴィオレッタからはかなり心配されている。 長身爆乳腕力自慢な年上の幼馴染みにして、一応許嫁でもあるヴィオレッタ・ムラサープルに重い愛を注がれている事からややトラウマとしているが、何だかんだで彼女の事を「手のかかるお姉ちゃん」と思い放っておけずに世話も焼いたり、彼女の暴走を阻止する等何だかんだでそこそこに仲は良好。 怒らせてはプロレス技を度々食らっている事はさておき。 マクシオン曰く付きのシステム「共振石」を組み込んだEZM「轟天」に搭乗し、「不死鳥を叩き落とす」と言うライバル意識と自身の力の無さに憤りと嫉妬の炎を燃やしていた彼は、「共振石を使いこなす」と言う執念のあまり、強いもう一人の自我狂乱の貴公子シュラを目覚めさせてしまう。
https://w.atwiki.jp/30mmcolors/pages/139.html
名前:サラ・レモリー 色:ライトグリーン 能力:「重力操作」 性格:リサ・レモリーの妹であり、同じ研究施設で眠っていて、その後姉妹揃ってヘルソルジャー隊に保護された。姉と同じく、COLORSの現状を知り戦う事を決意する 明るく自由奔放な性格で堅苦しい事が苦手と、姉の性格とは真反対 少々不真面目で悪ふざけが好きという困った一面を持ち、親しい人に悪戯を仕掛けるなど子供っぽい面もあり、年下のメンバーとよく一緒になって遊んでいた。その悪戯の対象は、主に姉であるリサに向けられる 反面、面倒見は非常に良く、目下と共に居て傍で見守るタイプ。姉のリサに対しても、彼女が頑なにならないよう気を遣っての行動であり、社交的な彼女が橋渡しのような役割を担う事も。姉と同じ歳で28歳 一人称: 二人称: 所属:次元技術開発部「レメゲトンワークス」 連合 機体:ADシリーズ21号機eEXM-17 AS-21ザガン
https://w.atwiki.jp/animerowa-3rd/pages/2082.html
歪んだ空。 天高く浮かぶ神の居城(ダモクレス)と、この世全ての悪(アンリマユ)犇めく地。 共に幻想の権化たる二つの中間に、異物が一つ浮かんでいる。 飛行船。 それはまだ『金のための見世物』という表の理由がこの世界を支配していたころから、 空を行き、地を見下ろすかつての支配者だった。 しかし今はすでに『聖杯による救世』という裏の理由が全てを席巻した後。 用済みとなり、場違いにすらなった小さな船は、今も空しく漂っている。 その、内側。 とある区画の、とある施設、とある実験部屋にて。 『彼』は、帰還した。 闇の底でなく、光の向こうでなく、ここではない何処かから。 彼は戻り、目を醒ました。 目の前には天井。 そこにはスクリーンが広がっており、画面に映し出された若い男の顔が、彼を見下ろしている。 さして間を置かず、自らが横たわっている場所を認識し。 「……なぜ……だ?」 瞬間、彼は全てを思い出していた。 「なぜなんだ?」 自分の名前は分かる。 どのように生きてきたか分かる。 記憶に欠損は一つもない。 それは良い、良いが、しかし同時にあってはならない事だった。 彼は今、生きている身。故に己の名前が分かる。 どのように生きてきたのかも分かる。 しかしなぜ、『どのように死んだのか』まで、分かってしまうのか。 「なぜ俺を……!?」 水槽の中で横たわる彼は、問う。 スクリーンの向こう側に在る、絶対的存在へと。 「なぜ俺を蘇生したんだ……リボンズ・アルマーク……!!」 生まれ直したばかりの喉が、張り裂けんばかりの切実さで。 彼は――遠藤勇治は、天に向かって叫び声を上げていた。 「意味など無いだろう……価値などないだろう……キサマにとって……俺の、命など!」 モニターの向こうで、リボンズ・アルマークは薄く微笑んでいる。 喚きたてる遠藤を見下げながら。 「理由が欲しいのかい?」 ただ、そう告げた。 「な……んだと……!?」 「君が生き返ったという事実に、君が選ばれたという事象に、なにか意味が欲しいのかと、聞いているのさ」 「どういう……」 意味なのだと口に出しかけ、遠藤は気づく。 それはつまり、そのままの意味なのだと。 単純にリボンズは知りたがっているのだと。 「興味があるんだ。君は何が不満なのかな?」 遠藤が今、なぜこうも憤っているのか。 憤っていると、そうリボンズには見えているのだと。 「君は生き返った。君はここに存在している。それ以上に何を望む?」 遠藤は見るからに納得していない。 何かに、不満を抱いている。 その理由を、リボンズは純粋に分からないから、聞いているに過ぎないのだ。 「ひとまず君の問いに答えるなら……そうだね、『理由はない』、だよ。 偶然だ。偶然に君が死んで、偶然に蘇生する対象が必要で、適当に君が選ばれた、それだけだ」 小首を傾げすらして、この神を名乗る男は疑問を口にする。 「アリー・アル・サーシェスは直ぐに理解していたよ。 君も分からない訳が無いだろう。 僕にとって、君がなんの価値もない事を知っていたなら。 君を戻したことに意味など在るわけないだろう?」 遠藤はよく分かっていた。よく知っていたのだ。 この男にとって、遠藤など何の価値もない。 いっぺんの興味も、関心も在りはしなかったのだ。 「だから僕はわからないな。 些末な疑問だが。 君は死んだ、そして偶然にも生き返った、それの何が不満だ?」 「リボ……ンズ……」 遠藤は誰かの下につく、組織の中の人間だった。帝愛という巨大な歯車の一つ。 上の人間に切り捨てられる末端の姿など幾度も見てきた。 自らが誰かを切り捨てた事もあった。 だから、バトルロワイアル主催の一部となった後も、切られる可能性は常に考えてきた。 一応は覚悟もしていたのだ。ヤバい橋を渡っている、命の危険がある、そのぐらいは理解していた。 死地に立った時も、死の瞬間も、みっともなく足掻きながら、足掻き喚きながらも、 しかし心のどこかで、『ああ遂に俺の番が来たのか』と、考える冷めた自分もいた。 「リボンズ……アルマーク……」 だが、この瞬間を、覚悟したことだけは無かったのだ。 「……なんなんだ、お前は……なんなんだ……?」 己が死ぬ瞬間をイメージした事はある。 人なら誰もがあるはずだ。 病気、老衰、事故、自殺、他殺、なんでもいい。 死の瞬間、命が終わる瞬間は誰しも必ずやってくる。 だからこそ、それは激しく、尊く、そして貴重であるだろう。 己のような取るに足らない人生でも、汚い命でも、死を前にすれば惜しいと思った。 ごく当たり前に、遠藤は死にたくなかった。 必死で生きようとした、藁にしがみ付いてでも、生き汚く、生き続けようとしたのだ。 「……お前は……いったい……」 リボンズは遠藤が不満を持っている、憤っていると見立てた。 しかしそれは少し違う。 遠藤は恐怖しているのだ、今。 凍り付くような寒気を感じている、心から、リボンズ・アルマークに対して。 「何を……考えている……」 そしてもう一つ、己に対して。 生き返ったという『安堵』ではない。 蘇生という事実への、明確な、『恐怖』。 いったいどういう仕組みなのか。 幽霊、ゾンビ、器の転換、クローン、そういった不完全なモノではない。 対価なく、リスクなく、何も引き換えにしない、ただ単に戻ってきた生命。 それは何故か、ある意味で、死よりも恐ろしいように思えたから。 「俺がお前にとって……何の価値もないというのなら……そんな命を再生して……何がしたい……?」 遠藤は知っていた。 その問いの先に、最大の恐怖が待っていると。 「いいや違う、何を……試したんだ……?」 己は『他者より価値のある人間』だ、などと思ってはいない。 自分の命の矮小さ、取るに足らなさ、価値の無さを、遠藤は理解していた。 他人にとってみれば、ましてこの傲慢にも神を名乗るリボンズ・アルマークにしてみれば己など、 まったく意味のない、ゴミ屑のような命としか思われていないのだと。 そんなことは、ああ、分かっていたとも。 けれど、しかし、それでもだ。 己にとってだけは、己の命に価値があるのだと。 信じていた。 信じられていたのだ、それが―――― 『一度きり』しかないのなら、と。 「……お前は一体……何をする気なんだ……」 『俺から何を奪ったんだ』と聞くのはあまりに恐ろしく。 だからもっと恐ろしい答えに繋がる問いを発してしまったのだと、遠藤は気づけない。 「決まっているだろう、人間。何度も言うように、僕は神なんだよ?」 リボンズ・アルマークは呆気なく、答える。 「君たち人類が、最も希求するものを、齎してあげるのさ」 その瞬間、駆け抜けた怖気は、遠藤から言葉を奪い去っていた。 「………………ぁ……ぁ……ぁ……!!」 ぐにゃぐにゃと、視界が歪んでいく。 闇のような絶望が、遠藤の思考を覆い尽くしていく。 今やっと、わかったのだ。 リボンズ・アルマークがやろうとしていること。 このゲームの、最終段階、その更に後。 主催者の目的が達成された向こう側に、広がる世界の形とは。 「恒久的世界平和」 その真の意味。 リボンズ・アルマークの描き出す。 誰にとってもの永遠なる平和とは、はたしてどんな形をしているのか。 その本当の意味を。 遠藤は理解できたから。 一度死に、一度生き返った今だからこそ、理解できてしまったから。 「……お前は……まさか……」 ならば全て。 全ては茶番の世界に通じている。 この時、最後の死を強いられている参加者を除く、後に続く全て。 何もかも、誰の流血も、誰の命も、正しく等しく平等な――― 「僕は人類を救済する。救われた世界に例外など在り得ない」 平和という、まっ平らな、どこまでも続く平面。 ただ一人、この傲慢な男だけを上位種とした、誰の価値も同列に並べられた地平。 「救ってあげるさ。『後の全て』を。この地に呼ばれた贄をもって、人類最後の流血、いや―――」 生き返すということは魔法だ、特別だ。 ならば自然、特別な相手に用いられるべき事象だ。 それが、特別でない、何の感情も価値も見出さない者に実行された、意味とはなにか。 ここに明らかである。 「このゲームこそが。人類最後の『悲劇』の体験となる」 死(りふじん)の無い、世界。 痛(かなしみ)すら無い、世界。 「で……でたらめだ!!」 遠藤は知らず、極大の恐怖を口に出していた。 「滅茶苦茶だ!! 通るか! そんなふざけた願いが!! そんな世界……破綻する!! 成り立たない……在り得ない……そんなもの……秩序の破壊だ……不可能だ!!」 哲学的なことや理論的なことは、遠藤には分らない。 だからこそ本能的に叫んだ言葉は、全て彼の中の真実で、しかし―― 「ははっ、何を言ってるんだい?」 神はただ、愚かな子を見下ろす視線で。 「不可能を可能にするのが、聖杯なんだよ」 否ならば是とすればいいと、それこそ子供のような単純さでもって、答えるのだ。 「ところでね、生き返って早々悪いんだけど、遠藤。君はまた暫く死んでくれ」 「……や……めろ」 「まあ気分を害するのは分かるけど、君のいる飛行船は、もう邪魔なだけなんだ。だから落とす。 その際、いちいち君だけ、どかすのも面倒だしね」 やめろ、違うのだと。 叫ぶ声は届かない。 「なに、心配しなくていいよ」 「やめろ!」 違う、違うのだ。 死ぬことが怖いのではない。 「どうせまた――」 「やめてくれ!」 死ぬこと。 そんなことが恐ろしいのではない。 そんなこと。 『そんなこと』と思えてしまうこと、こそが。 「すぐに生き返ることが出来るよ」 「やめてくれぇぇぇえええぇええええ!!」 白光が視界を覆う。 己の居る飛行船が撃墜されたのだと分かった。 もうすぐ二度目の死を経験することも。 その軽さも。 理解しながら、高熱の粒子によって焼け爛れてていく喉で、ひたすらに遠藤は訴えた。 「やめろ殺すな!!」 命(おれ)を。 「やめろ生かすな!!」 無価値な命(おれ)を。 「やめろ! やめろ奪うなぁぁぁぁ!!」 俺の命の価値を、『〝一度しかない″尊い命』を。 あれほど希求した生への執着を、熱を。 無価値に貶めないでくれ、と。 そんな単純な願いすら、この慈悲深い神には届かない。 蒸発していく遠藤の視界の向こうで、リボンズ・アルマークは微笑んでいる。 「本当に運がいいよ、遠藤。君はこの先に続く素晴らしい世界を見ることが出来るんだ。 贄となり、魂を捧げなければならない参加者達は、永遠に消えていく彼らは、一番の功労者でありながら、それが出来ないんだからね。 ――――本当に、本当に、彼らは哀れだ」 人類救済の為に行われる儀式、そこで流される最後の血でもって。 此度の擬似的な聖杯戦争、その参加者のみを除く、全ての人類を分け隔てなく救ってやる。 「とはいえ、人類救済の為に使われる最後の死だ。 これ以上に名誉なことは無いだろうけどね」 だからほら、満足だろう? 安心したろう? 喜べ、後に続く者達は救われる。君たちは報われる。誰の血も無駄にならない。 奪われる命のすべて、消え去っていく何もかも、戻る世界を作れば納得するのだろう? 神はそう、純粋に信じているのだ。 「―――――――ァ――――」 既に焼けついて機能を止めた喉では叫ぶことすらできない。 それは違う、と。 全てを無価値にしてしまうのだと、訴える事すらもはや遠藤には許されなかった。 二度目の生、そして二度目の死。 実に軽く、軽く、軽く、なんて無価値な、 もはや自分ですら惜しむことのできない程に鮮度の絶えた、些末な命(たましい)が消え去る瞬間。 遠藤は切に恐怖した。 あれほど希求した『生への執着』がとうに薄れきっている事実に。 そして、いづれ訪れるであろう、『次に目覚める瞬間』に。 更に薄まった無価値な人生の再開に。 遠藤は切に羨む。 ここで永久に消える、64の生命、その全てを。 人類最後に『たった一度の生』を全うできる命を。 まだしもそれが、どれほど幸福な事なのかを噛み締めながら。 ああどうか、と。 彼はただ、願う。願うことしか出来なかった。 もうこれ以上、目覚める事の無いように。 何もかもこれで、最後の死(おわり)になるように。 誰か、誰か、誰でもいい。 この恐ろしい神を、止めてくれ。 ◇ ◆ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ COLORS / TURN 7 『Chase the Light!』 ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ 「だからそう、君は本当に幸運なんだよ、遠藤」 舞い降りる天使。 ガンダムという、力の象徴の内側(コックピット)で。 下方、燃え尽きながら落ちていく鉄くずを、リボンズ・アルマークは見送った。 「きっとすぐに理解できる。そして感謝することになるさ。 この僕に、そして、ここで消える64の生命にね」 原型を失った飛行船は墜落の途中、地から伸ばされた泥の手に捕まり、汚濁の中心へと引きづりこまれていった。 溶かされていく、潰されていく、しかし内側で鳴り響いているだろう阿鼻叫喚は、リボンズの耳にまで届かない。 興味が失せたようにリボンズは遥か下方の黒色から視線を切り、上に目を向ける。 「この島で未だ生き残る参加者の諸君。六時間ぶりだね」 ダモクレス。 ガンダムよりも上方を浮遊する巨大要塞は既に、ゆっくりと降下を開始している。 「もう一度、改めて名乗ろう。 僕はこのゲームの主催者、リボンズ・アルマーク――人類を導くもの、すなわち神だ」 微笑を浮かべながら、リボンズは開幕を口にした。 「さあ、これより聖杯(キセキ)をこの地に降ろす」 声は島中に取り付けられたスピーカーからも流れだし、この地に生き残った全ての存在へと届けられる。 「見上げるがいい、願望器はここにある」 告げられる言葉。 「首輪を外し、ルールから外れた者達。 僕は君たちに時間を与えた、六時間という猶予を、だ。 そして君たちは選んだ。 殺し合いという理の放棄。 ――これより始まるのは、その結果だ」 最後の段階。 最後の儀式。 最後の闘争。 「六時間前と同じことを、もう一度告げよう。 『どんな形であろうとも、バトルロワイヤルは完遂されなければならない』。 故に――――」 遂に枷は外される。 「主催者として宣言する。 これよりゲームは、第二フェーズへと移行する」 定められたシナリオ通りに。 「この物語を完結させるために。 僕が手ずから―――君達を救済(せんべつ)しよう」 神の力(オーバースペック)は、ここに、残る八つの命へと、その剣を向けた。 「もう一度言う。 君たちの魂が無為なまま消えることを、僕は決して許さない」 64名という、再構築された聖杯で呼び出せる限界の存在質量。 その全の魂を散華させ、消化してこそ、世界の根源(ルール)に触れられる。 世の摂理を変えられる。 リボンズ・アルマークの望みは形になる。 余計な願望に使える魂など一つも無い。 故に最初から、この展開は必定だった。 「せめてその魂の価値を磨き、疾く女神の糧となれ」 最初から、誰の手にも、聖杯を渡すつもりなど無かったのだ。 「理から外れるというならば、僕から彼女を奪って見せろ」 唯一、己のみが、その願望を果たすに相応しいと信じる故に。 彼女を、使い切るに相応しいと信じる故に。 「喜べ。 ここが人類最後の戦場、そして君らの死こそが、人類最後の犠牲(かて)となる」 下方、黒の聖杯より湧き出る汚濁をもう一度見据え。 「そこの目障りな紛い物も、すぐに消してあげるさ。 崇高なる儀式の邪魔だ。一秒すら存在を看過するつもりはない」 そして最後に、下方から登り来る、白き閃光。 「……だけどその前に。 勇敢にも現れた君を、歓迎しなければいけないね」 最初にやってきた尊い犠牲を、視界に入れたその瞬間こそ。 「さあ、救済の時だ。 リボンズ・アルマーク――リボーンズ・ガンダム、これより武力介入を開始する」 この世界における、最後の戦いの始まりだった。 ◆ ◆ ◆ 紅蓮の炎が業と巻き上がる。 散った火の粉が飾り付けられていたカーテンや紙材に燃え移って、その範囲をじわじわと広げていく。 【F-6】に設置されていた展示場。 各々の世界で作られた製品を閲覧できた館内には、それらの展示品はひとつも残っていない。 あらゆる人智、人の生み出した造芸は見る影もなく焼け落ち、あるいは押し潰された。 展示ホールの中心部。出展世界の固有技術を一覧に並べた大型スペースの床を突き破って顕れた黒い泥。 黒としか形容できない色。赤い灼熱を孕ませて奈落より躍り出た泥の波は、自らを塔のように積み重ねて"上"を目指す。 それは人の知恵に預からない、だが確かに人の想念によって生まれたモノだ。 燻る黒煙も燃え盛る焔も、それがこの世に現出しただけの余波に過ぎない。 塔が生み出す余熱だけで近くにあった人工物は融けて炎の塊に姿を変える。 零れ落ちた滴は触れた箇所を焼け爛れさせ、燃え尽きるより前に重量に耐えきれずに倒れ込み、更なる延焼を誘発する。 いずれ被害は全館にのぼり、その後は近くの建築物、街そのものを火の海に飲み込んでいくだろう。 そこまで至ったとしても黒い泥は手を緩める事はない。滾々と湧き出る泥が収まらない限り、殺戮は世界の果てまで起こり続ける。 それこそが是の望みだ。是に人々が願った祈りであり呪いだ。 故に其の名を『この世全ての悪(アンリマユ)』。 絶対善神と対極の名を冠するに相応しいだけの破滅を行うため、是はここに生まれ出でた。 この世の地獄を具現させている大広場。そこに、炎ではない影が立っている。 輝きのない瞳。異様に黒ずんだ左胸。 地下を突き破る黒柱の前に、まるで見守るように傍らに身を置く、爪先から頭頂まで黒一色の長身。 生きるものが存在できない筈その場所で、言峰綺礼は静かに立ち尽くしていた。 「……ほう」 毒が舞う炎上を気に払いもせず、言峰は首を上へと傾ける。 頭上に浮かぶのは天上に吊るされた剣、ダモクレス要塞。だが今ここに限っていえばそれには違う意味が込められている。 即ち、聖杯の収められし祭壇。バトルロワイアルの勝者に与えられる窮極の賞品。 既に潰えた運命を塗り変えるほどの奇跡をくるんだ巨大な揺り籠だ。 「予定とは違った動きだったか。いや、これは予想以上と評すべきかな。リボンズ・アルマーク」 頬をなぞる熱気をまるで意に介さないまま、喜悦さえ孕んだ声をこぼす。 目論見を外れたといいながら、むしろそれを歓迎するかのように。 前提として、言峰の目的はバトルロワイアルの優勝、転じて聖杯の獲得ではない。 元を辿れば主催の組する一員、運営役を務めていた身だ。 商品たる聖杯を手に入れる権利を持つのは殺し合いの参加者と、主催者として参戦を表明したリボンズのみ。 優勝の競い合いにおいて言峰は飽くまで部外者、この戦争の内枠に踏み入れる資格は持っていない。 無論、参加者も他の主催者も全て皆殺しにして残った聖杯を奪う事も手段としてあるが……言峰にはそんな無粋な真似を起こす気はなかった。 「むしろ、こちらの動きなど予測されて然るべきだったのか。 そも私達の望みは始めから相反している。 お前は全ての参加者を手ずから殲滅する必要があり、バトルロワイアルの優勝者として聖杯を使う気でいる。 対して私は―――私自身に望みなどなく、お前が処罰しようとする者のいずれかにこそ聖杯が渡るべきだと思っている」 聖杯に、自ら叶える願いに、興味はない。 これまでの言峰綺礼の人生において変わりなかった結論だ。 興味の対象は別にある。自身が持ち寄った聖杯から生まれるモノ。そして今も戦う、僅かに残った参加者達にこそ。 「その為なら、私はコレを未完成のまま解放する事も辞さん。 破壊しかもたらさぬモノ。後の再生などあり得ないモノ。 神聖にして厳かなる儀式を御破算にするのに、これ程適したモノはない」 放出される泥は、いわばあまりに早い出産で元の形を保てず溶け崩れてしまった胎児の肉片だ。 一個の生命として誕生することは叶わないが、その殺傷性に疑いはない。 人を呪い殺す単一能に特化した悪神の成り損ないは、生まれてこれなかった恨みを晴らすが如く全ての命に降り注ごうとしている。 神を名乗る者(リボンズ)の勝利という定型を打ち壊し、バトルロワイアル本来の形に戻す新たな舞台装置。 いや本来の形すら、ぐずぐずに溶かしてしまいかねない破滅として。 「衝突が避けられんのも当然だったな。互いの目的の達成に互いが邪魔ならば食い合うのが道理。そしてその一点に関して、私は容赦が利かん。 積年かけて築き上げた君の準備、設備、配備。注いできた信念と想念。 それらの結晶である悲願の成就を、達成の目前で粉微塵に打ち砕く。それはさぞ―――ということだ。 強いて言うなら――――――お前の願いを破壊することが、今の私にある、ささやかな願望……という事にしておこうか」 酸鼻極まる殺し合いの果て、去来するものとは何か。 最低にして最悪。混ざり合って出来た蠱毒を抜けて残る物。 ソレを何を思い、何を望むことになるのか。 求める答えは、それだけだ。 その程度の事の為に、己は再び得た命をこの局面に費やそうとしている。 傍から見れば、何とも愚かしい。あまりに馬鹿げてる。 「……分かっていたとはいえ、成る程、私もつくづく救い難い男だ。 御子の再臨を体験したなど信徒が担ぎ上げる程の奇蹟だというのに。 だが仕方あるまい。それにしか関心を持てなかった人生だ。 ならば旅路が終わるまで、私は私として在り続けるのみだろう」 くつくつと、頬を吊り上げて自嘲する。 一度死んだ程度で直らない、否、正しく歪んだ己の性根をたまらなく愉快に感じて。 ―――聖杯を降ろす場所には、必要な条件がある。 本質は霊体である聖杯には、それを現実に繋ぎ止める器と、降霊に耐え得るだけの霊脈を持った土地が必要だ。 バトルロワイアルという形式が開始された時点で、聖杯降誕のお膳立ては終わっていた。 後は予め配置された霊脈が流れる土地に「器」があれば、自動的に降臨の儀が始まる。 ここまでの流れは優勝者が決まり次第起動する、参加者にとってさほど知る必要性のない情報だ。 言峰の隠匿しているもう一つの聖杯も、起動させるには同様の手順を踏まなければならない。 定まれた候補地は三つ。 霊格の高い順に、【B-2】の火口エリア、【D-4】の円形闘技場、そしてこの展示場がある。 荒耶の工房が置かれていたここは、会場内での研究という彼のために止む無しとして帝愛から提供されたものだ。 会場機能の調整の役目を負うという名目がある以上ある程度の格のある霊地の方が都合がいい。 かといって、一番上質な火口エリアを与えるには優遇が過ぎる。 よって帝愛は、最低限会場に手を伸ばせられるだけの土地である展示場地下を受け持たせた。 図らずもそれが、荒耶と結託していた言峰が聖杯を隠匿する場所として利用されることになった。 より確実な召喚を望むなら、当然優れた霊地である火口地、或はエリア中心となる闘技場を選ぶのが常套だ。 立地的にも邪魔が入りにくい山岳部。 まして火山エリアに直接踏み入った参加者はヒイロ・ユイとファサリナの二名のみであり、受けた被害も微少。 リボンズが祭壇をそこに選ばない理由はないと、言峰は判断していた。 よしんばあちら側の未だ知り得ぬ事情で二番目の霊地である闘技場に決める事があっても、 わざわざ最も劣る霊脈の展示場を使う可能性は著しく低い。 故に一切の邪魔が入らないと踏んで、この場所を己の聖杯の祭壇とした。 完璧な聖杯を求めるリボンズと違い、言峰はただ招き寄せるだけでいい。 正確な願望成就など必要ない故に、要害や霊格の憂慮は不要だった。 質や完成度においてイリヤスフィールの「白い聖杯」に大きく劣る黒聖杯が唯一勝る点。 杜撰な準備であっても問題なく起動できる、即効性の優位を効果的に利用したのだ。 先んじてアンリマユを発生させる事で、霊脈の全土を穢し、戦いの主導権は言峰が握る。 機先を制するのは戦いにおいての常道の策。 これでリボンズは既に整えられた道を歩かざるを得ない。 穢れなき酒杯を、汚泥の上に落とすような愚行は侵すまい。 「などと……読んでいたのだがな。やはり私も、衰えたということか」 だがしかし。 現実の光景はその想定を真っ向から覆すものとなって表れていた。 現在、イリヤスフィールを乗せたダモクレスは、言峰の頭上へと位置を定めている。 即ち、アンリマユで構成された泥の塔の真上に。 それで終わらず、今度は眼下の様子など知らぬとばかりに会場への降下を始めている。 元は同一の存在としてあった、いわば兄弟器とでもいうべきふたつの聖杯。 対極の性質でありながら、黒い聖杯は他のどの生命に見向きもせず、引き合うように天上の白を目指している。 もしも万が一、黒聖杯が白聖杯に及んでしまえば、何が起こるのか。 今は完全に弾かれているが、仮に内部のイリヤスフィールに接触し取り込んでしまえば、何が巻き起こるのか。 結果は言峰にとっても想像の埒外。 足りなかった肉片を埋め合わせることで史実の通り、邪神の孕み胎として完成するのか。 それともそれ以上の、ひとつの惑星を侵すだけでは収まらない何かへと変貌するのか。 何れにせよ、この世界のみの崩壊だけで済むとは思えない。 それぞれの参加者を通じ繋がっている全ての並行世界へと、全人類を呪い殺す悪を、雪崩のように流出させる可能性すら存在するのだ。 黒き聖杯は、もはや数少ない、白き聖杯にとって有害な要素である。 残された、ほぼ唯一と言っていい、そして最大の不穏分子。 だからこそ、白と黒の真っ向勝負だけは"無い"と見ていた。 そんな言峰の読みは、それこそ完全に読まれていた。 第三霊脈たる展示場で黒聖杯を起こすことを、リボンズは最初から予測していたに違いない。 並行世界の記録から、第四次聖杯戦争での言峰の行動を分析したのか。 いずれ、こうして言峰が思い描いていた絵図は呆気なく崩壊する。 少しずつ、ゆっくりと、しかし確実に地上との距離を縮めつつあるダモクレス。 目前に吊り上げられた特上の餌に、黒の聖杯は無数に枝分かれした手を伸ばし、糸に縋る餓鬼の如く白光へと殺到する。 自らに触れようとする不浄に、ダモクレスの全体から空間を白く食い尽くす烈光が浴びせられる。 痩せ細った手は指先をかけるのも叶わず、残滓も残さず抹消させられた。 白聖杯を固める防備はまさに万全だった。 器たるイリヤスフィールを魔術的・生体的にバックアップする、今や巨大な量子魔術書と化したコンピュータ・ヴェーダ。 物理的な害から守護する城壁であるダモクレス。 そして何よりも、リボンズ・アルマークの守護がある。 これらが揃う限り、内部のイリヤスフィールに穢れが及ぶ要素は極限までカットされる。 現存する参加者が結集しても、アンリマユが押し寄せても、その城壁が罅割れもしないだろう。 趨勢は明らかで、先は見えている。 何れ、降りてくる神の威圧に押し潰されるが如く、黒き聖杯は消滅させられてしまうだろう。 「まったく、どこまでも傲慢なことだ」 事実として、アレは傲慢だ。 直に接してみて、リボンズの性質は理解できた。 だが傲慢には傲慢なりの理屈が通っていることを、言峰は知っている。 「――――――……なるほど。つまり、お前は」 ひとつの答えが脳裏に浮かぶ。 それは実に単純で、分かりやすい。 故に異論を挟む余地のない、恐らくは的を射ている答え。 ―――あの男は、ただ単に、誰よりも強く己を信じている。 言ってしまえば、 『どうせ黒聖杯は潰すのだから、最も手っ取り早い方法で潰そう』 という、たったそれだけの事なのだ。 直接赴き、『女神(イリヤ)を守る為に危険(どろ)を避けるだろう』という驕りごと天上から押しつぶし、跡形も無く消滅させる。 それを実行移すだけの、圧倒的、自信現れ。 自己の強大さに疑問を持たず。 行為に迷いも曇りもなく実現する。 決して間違いはないと、憚ることなく正当性を謳う。 恒久的な世界平和。 リボンズの掲げる目的。このバトルロワイアルが開かれた真の理由。 言葉にしただけで嘘になるようなそれを、リボンズは本気で叶えようとしている。 叶えるべき願いである故に、叶うのだと確信している。 かつて、同じ理想を叶えるために奇跡を望み、愚かにも全てを喪い何も為すことなく死んだ男がいた。 その男とリボンズの最も大きな差異は、リボンズにとって世界平和とはただの手段でしかないこと。 世界を救う為に幾多の試行をして、聖杯を使うと決めたのではなく。 初めに己があり、己の欲するものを叶えるのに、世界平和という形の結末が必要だっただけ。 人を導くべく造り出された肉体も頭脳も。 純正の粒子炉を備えたガンダムという強大な機動兵器も。 揃えられる限り接収した無数の異世界の技術すら、男にとっては彩を与える付随物でしかない。 自分こそが世界を救う神なのだと豪語し切る、尊大に収まらない精神。 己の力ではなく、己そのものへ対する絶大なる信仰。 それこそが、リボンズ・アルマークにとって、最大最強の武器であるのだと理解した。 「認めよう。 圧倒的な自己への信頼。あらゆる可能性を真っ向から打ち破る事に恐れを抱かない気概。 確かに、人ならざる者にしか届かない境地だ。人の領分を超越したといって過言ではない」 そう、言峰は強さを認める。 「ならばこそ、私も私の望みを言わせてもらおう。 楽園を堕とし、擁する果実を食らうという禁忌の原罪をもって、この主を問い殺す。 ああ、それもまた―――」 微笑のまま、言峰は頭上の白城から視界を外し、目の前と向き直る。 既に展示物は全て燃え落ち、周囲には外からの侵入を拒絶する炎の柵が形成されている。 言峰にも逃げ場はないが、邪魔者の入る隙もない好都合な空間。 それでも、対峙する者がいるとしたら、その者にこそ資格がある。 神にも譲れぬ、己だけの望みを込める資格が。 燃え盛る壁を吹き飛ばす魔手の一撃によって、一箇所の孔が穿たれた。 ずり落ちる壁面。飛散する破片。 切り開かれた空洞から、一つの存在が姿を見せる。 先に待つ、幾億もの呪いの集積した塔に怯みもせず、前へと踏み出す。 熱気舞う空間に、極低温の殺意を篭めた視線が対峙する者に突き刺さる。 心底からの笑顔のまま、言峰綺礼は諸手を挙げて入場者を迎え入れた。 「待っていたぞ。バトルロワイアルを生き残りし者。 それでは、最後の開幕だ。 己が胎を晒し、胸を開け、頭蓋を割り、君が叶えるべき願いを見せるがいい。 ―――コレもまた、其の時を待ち望んでいる」 背後に聳え立つ。 この世全ての悪の根元にて。 「―――――よォ。 俺を差し置いて『悪』の殿堂ここに現るってかァ?」 招かれた存在は。 「ひはっ面白れェ……イイね!イイねェ!さいっこォだねェェ!!」 ソレが在る事を、決して許せぬ彼は。 「ぜンぶ、殺してやるよ」 膨大な狂熱を乗せて、言い放った。 「―――ゲームオーバーの時間だぜ」 ◆ ◆ ◆ 風が吹く。 温度が上がる。 何かが、近づいてくる。 鋼の音が鳴っている。 荒野に鋼の音が響いている。 それは戦いを告げる音。 消えぬ炎の上がる合図。 獣のような人の、人のような獣の、人を超えたモノの、動く証左。 ――――カラ、カラ、カラ、カラ。 鉄の擦れる残響が、嵐の到来を告げている。 ――――ザリ、ザリ、ザリ、ザリ。 砂利を散らす足が、戦火の到来を告げている。 ――――ハ、ハ、ハ、ハ。 熱烈の笑みが、ソレの到来を告げている。 やっと、やっと、やっと来たぞと歓喜しながら――― 「――――開戦だ」 最後の、戦争がやってくる。 ◆ ◆ ◆ 「つまり参加者は誰一人として勝つことなんて出来ない、ということさ。 わかるかい? 原村ちゃん」 「わかりません」 「バッサリだねぇ」 そうして、忍野メメは肩を竦めながら振り返った。 見える景色は前方と同じ、黒の筋が幾重にも張り巡らされた不気味な廊下。 数歩後ろをついてくる少女の表情は、暗い。 「じゃあ『例えばのお話』で解説してみよう。 君は麻雀が得意らしいけど、そのルールを変更できる人に勝てるかい?」 聞くと、少女はやはり不快そうな表情を作る。 あり得ぬこと、起こりえぬこと、つまり非科学的なこと。 それらの問いに答えることは、原村和にとって生産的な行為とはいいがたいのだろう。 忍野が彼女と行動を共にした短い時間。 黒服に見つからぬよう飛行船を脱出し、 この殺し合いの会場、その今や中心地と言っていい展示場内部の外周廊下に侵入するまで。 非現実的な例えを孕んだ話をする度に不満げな顔をされれば、誰にだってその傾向を掴むことができるはずだ。 「ルールを変える相手? まさか対局中にですか?」 「そう、君の嫌いなオカルトじゃない。あくまで論理的な話さ。 点数計算や役作りの条件、それらを都合の良いように設定できる者、所謂ゲームマスターというやつだね」 「勝てません」 「そうだよね」 「というより、それはゲームが成立しなくなると思います」 「まったくもって」 かたく真面目な声。おどけたような声。靴音。 展示場外周廊下に響く音は、この三つともう一つ。 壁を走り、この建造物の中央へと流れ込んでいく黒い筋が蠢く鼓動。 まるで怪物の腹の中のような通路を平然と歩き続けながら、忍野は言葉を続けていった。 「ゲームの勝敗を論じるうえでのポイントだ。 ルールに則って戦う者達が決して勝ち得ない存在がある。 ルールを決めた者、ルールを作りルールの外側に在るモノ。 故に自在、故に無敵、縛られることなく縛りつけるゲームマスター。アウトサイドの力さ。はっはーイイご身分だね」 暗く、黒く、そして長い廊下をただただ歩き続けながら、二人は足と話を前に進めていく。 「だけどね、そう、原村ちゃんがさっき言った通り、その対戦カードは本来成り立たないんだ。 ルールを作る者自身が、作り上げた秩序を乱すのはご法度だからね。 それじゃゲームじゃなくてただの殺戮だ。聖杯を降ろす儀式には成り得ない。 故に――」 ルールを決める者。 ルールに従って動く者。 絶対的上下関係がある、それ故に同じ卓には座れない。 だが可能とする方法があるとすれば。 「『殺し合い』という前提そのもので誘導し、リボンズ・アルマークは成した。 彼が儀式に介入するもっともシンプルな手段。 『参加者自身にルールを破らせる』、ことをね」 ルールに縛られる者。 そしてルールマスター、アウトサイドの力。 忍野が話す『例え』がそれぞれ何を指していたのかは明らかで。 作られた構図は浮き上がる。 作った仕組みを外側から壊せないなら、内側から崩せばいい。 そして修正という名目で自らを割り込ませる。 ゲームを成立させるために『必要な枠』として捻じ込む。 自ら構築した『白き聖杯』というシステムすら欺き、リボンズは参戦を成したのだ。 荒耶宗蓮、言峰綺礼、ディートハルト・リート。 殺し合いという儀式を何事もなく運ぶには、些か以上に難がある人材選出。 並行世界を知るモノならわかる筈だろう。彼らはカオス、この場所に呼び込んで正しき仕事をする筈が無い。 更には内側からの崩壊を仕込まれた禁書目録の変調、その静観。 思えば、幾つもあった綻びの胤。 ルール自体に仕込まれた、ルールを崩す因子。 最初から、状況をこうするために仕組まれたとするならば。 「その結果が、これ」 現に状況は混迷を極めている。 荒耶宗蓮は暗躍を重ね、言峰綺礼は会場にアンリマユを流し込み、ディートハルト・リートは裏切り、インデックスを参加者に与えた。 禁書目録は壊れながらも動き続け、今も変調を続けている。 そうして作られたのが、この、どうしようもない盤面だった。 地は黒き聖杯が蠢き、聖杯戦争という裏の目的すら巻き込んで一切合財を呪いの渦に沈めんとしている。 参加者は首輪という戒めを破壊し、定められたルールを反故にしようとしている。 そこにリボンズ・アルマークは降りていく。 イリヤスフィールという聖杯と共に。 混迷を極め、崩壊の危機に瀕した聖杯戦争の救世主。終わらせるために舞い降りる者。 黒の泥を消し去り、定めを投げ出した参加者の命も全て屠り、聖杯が求めるものを与える男。 強引であろうとも聖杯は納得せざるを得まい。 なぜなら彼こそが、唯一残った『殺し合いに勝ち抜いて願いを叶える者』なのだから。 現にこの場で、聖杯に到達するにおいて、彼より相応しい者は居ないのだから。 そう、だから、この盤面は――― 「彼らは……生き残った彼らは……絶対に……」 「勝てないね」 忍野は断言する。 彼らは彼らのままでは勝てない。 リボンズ・アルマークとの力の差は絶対だ。 いま彼らが握る物はリボンズ・アルマークから与えられたモノ。 いま彼らが振るう力はリボンズ・アルマークに許されたチカラ。 それでは、勝てるわけがない。 勝敗はあまりにも明らかで。 次の忍野の言葉が、その現実を否定する事に繋がると。 果たして原村和は期待でもしたのだろうか。 「でもそれで何か、悪いことがあるのかな」 「……ぇ?」 「だから、リボンズが勝って、たとえば原村ちゃん的には何か不都合があるのかな? ってね」 忍野は更に問いかける。 「だって見ただろう? リボンズ・アルマークが実現する願いを」 「それは……ですが……」 「アイツがいけ好かないとか、アイツのせいで何人も死んだとか、そんなオカルトありえませんとか、そういうんじゃなくてさ。 原村ちゃんが好きな『現実的なお話』としてだよ。 リボンズ・アルマークが勝利し、その願いを……『恒久的世界平和』ってやつを叶える。 夢とか幻想じゃない。誰も殺されない、誰も傷つかない、誰も泣かない。 化学的に論理的にデジタル的に、現実的に、本当にそいつが実現するっていうのなら」 オカルトでも何でもなく本当に、世界が永遠の平和を手にするならば。 「なあ? それでも、ここで永遠に消える64の命の方が価値ありますって、原村ちゃんは言えるのかい?」 永遠の平和と、たった64の命、どちらが優先されるべきかという、それは不条理を挟まない至極単純な問いだった。 この世界を知らぬ者、失われる64人を知らぬ誰かに問いかければ、回答は明らかで。 原村和もまた、一番大切なモノの為に、それ以外を犠牲にしてここに居る以上、忍野の言葉を否定する事は出来ない。 「だから、もう一度言うよ。『命は平等だ』なんて、僕の一番憎む言葉さ」 そして事実、リボンズ・アルマークこそ、聖杯を手にするべき者なのだろう。 彼ほど単純に、世界が希求する願いを願望器に捧げられる者は、他にいないのだから。 「この際だからもう一度ハッキリ言っておく。僕は彼らを助けない」 「…………」 「分かったかい?」 「わかり……ました……」 うつむいた和の声に、諦観が混じり始める。 正しく伝わったのだろう、忍野という男の性分が。 そして理解したのだろう、なぜ今、忍野がここに居るのかを。 「じゃあ、あなたはこれから、どうするんですか? 誰も助けずに、誰も救わずに、あなたは……」 忍野という男を理解して。 絞り出すような問いに、返される答えは、やはり軽く。 「ん? 当然、お仕事だよ。 僕は『この特設かつ即席の不安定な世界が、ふとした拍子に調和を崩さないようにしろ』って依頼されているんだから。 いつものようにバランスを取れって、ね。 だからいつも通り、バランスを取ろう。帳尻を合わせようと思うんだ」 だけどその言い方は、少し引っかかるところがあった。 「だからとりあえず、その『願い』ってやつの。帳尻を合わせるとしようかな」 「……え?」 前言撤回なのかもしれなかった。 軽やかに歩き続けていた男は、展示場廊下に設置された自販機の前、不意に足を止めて、告げる。 「じゃあ、とりあえず、ここからは『この子』をおんぶして行かなきゃいけないから……って、なんだい? 原村ちゃん、さっきからコロコロ表情が変わって面白いね」 伝わっていなかったのかもしれない。 まったく理解していなかったのかもしれない。 事ここに至っても、原村和には、筋金入りのデジタルである彼女には。 「……その子は?」 忍野という、怪奇(オカルト)専門の男を理解することは、到底できていなかったのかもしれない。 「久しぶりのインデックスちゃんだね。 阿良々木くんを追ってここまで来たのかな。だとしたら先回りになっちゃったわけだ」 廊下の突当り、まだかろうじて泥の浸食を免れた窓から差し込む、僅かな西日に照らされた場所。 そこだけは周囲とは少し違う、穏やかな雰囲気を保っていた。 ほんの僅かな陽の光の中央、壁に設置された自販機と首輪換金機の隙間で、少女が一人眠っている。 白い修道服のシスター。 名をインデックス。 恐らく忍野や和と同じ方法で、此処へと移動してきたのだろう。 「これも、さっき言った事なんだけどさ。 平等じゃないんだ、命はね。 リボンズ・アルマークに叶えんとする壮大な救済の願いがあるように。 もしも参加者達に、そんな綺麗で美しい願いに張り合うような、それぞれに抱く、自分勝手な膨大の我欲(エゴ)があるのなら」 忍野は彼女を背負い、また先へと歩き出す。 「その二つの、バランスを、取ってみよう。それが僕の仕事だからね」 飄々と遠のく背中を追いながら、原村和はもう一度、問うていた。 さっきと似たようで、すこし違うコトを。 「あなたは、これから、どこにいくんですか?」 「ん? そうだね、とりあえず阿良々木くんの顔でも見に行ってみるかな。 どうやら彼も近くに来てるみたいだし、ついでに少し話したいこともあるしね」 「あの……」 「そうだ原村ちゃん、これ、バイト代だ。今のうちに渡しとくよ」 「あ……」 古びたお札を受け取りながら、やはり胡散臭そうに見上げる彼女には、まだまだ分からないのだろう。 律儀にお礼だけは、返しながら、考える。 この男、果たして善人なのか、悪人なのか、あるいはただの――― 「ありがとう、ござい……ます」 気分屋なのか。 【 1st / COLORS -END- 】 ――嗚呼。 「Ich weis nicht, was soll es bedeuten」 降りていく。 「Das ich so traurig bin」 ゆっくりと、私は世界に降りていく。 「Ein Marchen aus alten Zeiten」 あと少し、もう少しで、私の願いは果たされる。 「Das kommt mir nicht aus dem Sinn」 さあ、目を開けよう、立ち上がろう。 「Die Luft ist kuhl und es dunkelt」 閉じこもっていた部屋から出よう。 「Und ruhig fliest der Rhein」 お外に出たのは久しぶり、吹き抜ける風が、私の頬をくすぐっていく。 「Der Gipfel des Berges funkelt」 降りていく船の上、夕焼けの空の下、私はここで、待っている。 「Im Abend sonnen schein」 ここで、待っていよう。 あと少し、もう少しだけ、待っていよう。 もうすぐ私のもとにやってくる、誰かの願いを待っていよう――― 「Die Lorelei getan」 今はただ、口ずさむ、ローレライの詩と共に。 【 LAST BATTLE -start- 】 時系列順で読む Back COLORS / TURN 6 『U&I』 Next [[]] 投下順で読む Back COLORS / TURN 6 『U&I』 Next COLORS / TURN 1 『Continued Story』 315 第六回定時放送 ~Loreley~ リボンズ・アルマーク 338 [[]] イリヤスフィール・フォン・アインツベルン 326 See visionS / Intermission 2 : 『悪の教典』 言峰綺礼 321 See visionS / Intermission 1 『LINE』 - Other - 忍野メメ 原村和 328:See visionS / Fragments 11 『正義と悪』- 一方通行 - 一方通行 323 See visionS / Fragments 7 『Mercenary』 -アリー・アル・サーシェス- アリー・アル・サーシェス
https://w.atwiki.jp/heroup/pages/332.html
色あせぬ国旗(ドーズ・カラーズ・ドント・ラン) キャプテン・アメリカ この後、このカードは手札に戻る
https://w.atwiki.jp/colorlife/
閉鎖