約 3,084,408 件
https://w.atwiki.jp/animerowa-3rd/pages/2080.html
砂時計の砂が落ちていく。 カウントダウン、おしまいの始まりに繋がる砂の流れ。 それは日光という形を持って、私の目には映っている。 空から迫りくる天の杯。 地から伸び行く悪の器。 全てが動き出す刻限を、もう一時間も経たない間に沈み切るだろう太陽が示していた。 ああ、もうすぐ、始まっちゃうんだなって、理解させられる。 いま私の、秋山澪の目の前。がらがらに空いた電車の車窓、そこから見える景色によって。 空中を引き裂くようにして近づいていく白と黒の螺旋。 車窓から見える景色は、まさに驚天動地と言ったところ。 なのにどうしてか、今、私がいる列車の中では、何となく落ち着いた空気が流れていた。 「…………」 ちらり、と。 隣に座る着物姿の女性、式の姿を見る。 彼女は相変わらずじっと、対面の窓の方を眺めていた。 駅から発進した電車が動き出し、数分ほど経っただろうか。 列車は何事もなく進み続け、もうすぐ船着き場近くのF-3駅に差し掛かる頃合いだ。 私と式はロングシートの座席に座って、一人分開けた距離感のまま、ゴトゴトと動く車両に揺られていた。 式から視線を外し、私も彼女と同じように、座席に深く腰を掛け前を向く。 誰もいない対面の座席の、その更にむこう側、窓から見える風景を見つめた。 「――式」 空からは赤みがどんどん失われていく。 やがて薄青さだけが取り残され、それをすぐに夜が塗りつぶしてしまう。 そしたらもう、この静かさも、安らぎも、きっと消えてしまう。 「私……さ、私は――」 窓の向こうは私の見た事のない幻想で。 だけど、この場所は知っている。 揺れるつり革も、ゴトゴト聞こえる音も、差し込む僅かな夕日の色も。 全部、私の大切な、あの普遍的な世界にあったものだから。 「私は、特別を望むよ」 それは私への宣誓であって、彼女への回答。 いつかと同じ答え。 船での時と、同じ思いの、だけど多分、違う重さの。 「何てことない平穏の、特別のない凡庸な、ただの優しい世界を取り戻す」 もう決めてしまったこと、ずっと前から決めていたこと。 だけど今は意味を知って、価値を知って、手に取った選択。 背負い直した思い。 重い、重い、思い。 特別じゃない特別を、もう一度って。 「――そういう、特別を願うよ」 改めて、告げた。 「そうか」 式の返事は相変わらず素っ気なくて。 だけど馬鹿にしてるわけでも、相手にしてないわけでもなく。 ありのままのコトを、私に言った。 「矛盾だな」 「……うん、そうだね」 その式らしい振る舞いが何故か不愉快になれなくて。 私は苦笑いなのか何なのか、分からない表情になってしまう。 「分かってる。 だけどさ、それでもさ、選んでしまったんだ、もう、その矛盾を」 「そうか」 それ以上、彼女は何も言わなかった。 私も何も言わなかった。 視線は合わせない。 私はただ、揺れるつり革と、消えていく夕陽の残光を見つめている。 きっと、彼女も同じだったと思う。 私たちはお互いを見ずに、だけど同じものを見ていた。 このひと時だけは、同じものを感じる事ができたような、気がした。 どうしようもなく違う私たちだけど。 私の好きなこの平穏を、式も同じように、居心地よく思ってくれているような。 そんな気がしたんだ。 だってさっき一瞬だけ見た、夕陽に照らされた彼女の横顔は、今までのような冷たい印象を与える物じゃなくて。 ほんの少しだけ穏やかで、ほんの少しだけ少しだけ優しい、普通の少女のように見えたから。 夕焼けのもたらした、単なる目の錯覚かもしれないけど。 私にはそれが、嬉しく思えたんだ。 『F-3駅に到着しました。船着き場にお越しの方はこちらでお降りください』 不意に電車が止まり。 事務的なアナウンスが車内のスピーカーから流れだす。 ドアが一斉に開くけど、当然、私も式も動かない。 しばらくして、また一斉にドアがしまり、再び列車は動き出した。 『次はF-5駅です。展示場前にお越しの方はこちらでお降りください』 次の駅が到着点となる。 もう一度、私は平穏から視線を外して、見つめた。 窓の向こう。 次第に空から降り始めた、黒い粉。 白と黒の螺旋。 黒の塔の、その根本。 これから私たちが行こうとしている、最後の、戦いの場所。 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ COLORS / TURN 5 『Listen!!』 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ 『F-5駅です。展示場前にお越しの方はこちらでお降りください』 三度目の開閉。 列車のドアが一斉に開くと同時、黒い煤のようなものが車内にひらひらと舞い込んできた。 一瞬、まるで雪みたいだなんて思ったけれど。 知っている、正体はそんな優しいものじゃない。 人の体も心も、壊してしまう毒。 全人類を呪い殺すほどの、膨大な汚濁から剥がれ落ちた一かけら。 そう、私に『全て』を話した神父は言っていた。 これから何が起こるのか、アレがなんであるのか、全てを。 どこか嬉しそうに、楽しそうに、夢見るような何かを滲ませて、私に教えた。 だから私は知っていた。 事が、『こうなる』ってこと。 そして、『これからどうなる』か、すらも。 もちろん神父の言っていたことが嘘でなければ、って前提はあるけれど、彼は多分、本当の事を話したのだと私は思う。 何故なら、そうでなければきっと、私は動かなくて、彼の見たいものは見れないから。 だから、そう、全て。 分かったうえで、私は行こうとしている。 そして、着いてしまった。 戦いの場所に。 この島で、もう何度も行き当たって、その度に忘れられない恐怖を刻んできた場所に。 「まったく……」 苦笑を浮かべる余裕はないけれど、呆れは口から零れ出ていた。 恐怖が、体を縛っている。 ここに来てから『恐れ』という感情は自己計測記録を更新し続け、またしても今、最高記録を叩き出そうとしていた。 ぴりりと、足に痺れが走る。 どれだけ覚悟を固めたって、どれだけ決意したって、恐れる気持ちが無くならないのは分かっていた。 怖いものは怖い。どうしようもないけれど、それでも悔しさはこみ上げる。 今は怖がっている時間すらもどかしいから。 それすら煩わしく思えるくらい、渇望する物があるから。 「オレはここだけど、お前はどこまで行くつもりなんだ?」 「…………ぇ」 不意に聞こえた声は、私の頭のやや上の方から。 既に席を立っていた式の、座ったままの私への言葉だった。 見上げ、式の表情を確認して、確信した。 絶対に私を気遣ってなんかいない。 彼女はただ気になったことを私に聞いただけで、他の意味などないのだ、本当に。 自分が降りる駅で、すぐに立たない隣の席のやつに、ならどの駅まで行くつもりなのかと。 「いや、私もここだ。ここで、降りるよ」 だからこそ、なんだろうか。 私の足の震えは少し弱まっていた、ような、気がした。 「そうか、じゃあさっさと降りたらどうだ? じきに閉まると思うけど」 「うん、ありがと」 「なんの礼だ?」 それは私にもよく分からなかった。 早く降りたらどうだと、忠告してくれたことか。 私を無視して行ってしまわなかったこと、だろうか。 あるいは、私を気遣わず、対等に扱ってくれたことに対して、だったのかもしれない ハッキリとしなかったけど。 私は式の後をついていくのではなく、隣に立って、一緒に電車を降りた。 そうしたいと思ったから。 二人合わせて四本の足がホームのコンクリートを踏んだ直後、列車は次の目的地を告げ、ドアを閉める。 黒い灰が舞い散る中、去っていく電車を名残惜しげに見送りたい衝動に駆られ、ぐっと耐えた。 今は一秒の余分も干渉も許されない。 もう既に戦場へと、入り込んでいるのだから。 その認識は駅を出た瞬間に、嫌でも痛感させられた。 「黒い……」 私の第一声は間抜のぬけた感想だった。 駅前の東側ロータリーからすぐ近くに見える、巨大な黒の塔。 徒歩数分でたどり着ける場所。 電車の中で遠目に見ていた時から激しい嫌悪を感じさせていた建造物の入り口は今、 私の目の前に来て、まるで怪物の口のように真っ黒く開いていた。 その塔は展示場という一施設と融合した、というより展示場を食べた結果として聳え立った、と言った方がいいのかもしれない。 黒いドロドロとした印象の、しかし液体とも言い切れない、固体なのか、気体なのかも分からないナニカ。 常に揺らいでいて本質の見えない幻想。 神父の表現を借りるなら、呪いの具現。 人をあらゆる意味で壊す、そう言われても確かに信じられるほどの、最悪の災厄が目の前にあった。 正直言って、一歩すら近寄りたくない。 普段の私なら、何が何でも距離を取って、視界から消して忘れようと必死になるだろう不快と恐怖。 だけど今は、歩く。 本当は絶対に行きたくないけど、泣き喚きたくなるほど嫌だけど、それでも行く。 体を縛る不快と恐怖以上に、欲しくて堪らない物が、今の私を突き動かすものが、偶然にもその向こうに続いてるから。 誰も住む者のいない、閑静過ぎる住宅街の路面。 灰が舞い散る道を、式の隣、歩き続けた。 黒い塔。雪のように落ちる欠片。不快で、だけど幻想的な風景。 私にとっても、式にとっても、最後の戦いの場所。 不意に。 ひらりと、指先に付着する、灰の欠片。 それは、すぐに、どろりとした液体に形を変えた。 「汚いな」 式曰く。 まだ『産まれていない』この呪いは、今すぐ人に危害を加えはしないらしい。 それでも触り続けたり、吸い込み続けたら悪影響は有る、らしいけど。 兎に角、軽く触るだけで即死したりはしないそうだ。 あくまで、今の段階では。 「でも、なんだか……儚いな」 液体になって数秒、すぐ気化して消えた欠片の行く先を、視線で追ってみる。 その黒を、私は見たことがあるような気がしていた。 対峙した強い意志。どこか私に似ていた、誰かの悲壮。 なのに、私を否定した誰かの、纏っていた黒。 私が壊した誰かの、だけどより強烈に思い出されたのは、ただただ尊く輝いていた、彼女の蒼き片目の色で――― 「やっぱり、雪に似てる」 私はもう、決めてしまった。 あの蒼さとは、違う道。 背負うということ。 戦うということ。 取り戻すということ。 どうしても、どうしても、手放せないもの。 そのために、そのために、私は、全てを――― 「…………」 今、隣に立つ人は何を思っているのだろう。 式は何を思って、最後の戦いに臨むのだろう。 それは当たり前だけど、私の思いとは違う思い。 あの蒼さとも、モモとも、他の誰とも違う、式だけの思い。 それを手に取って、彼女は、ここに居るのだから。 「なあ……式」 足を止めたのは、どっちが先だったのか。 分からないけれど、どっちでもよかった。 展示場、戦いの入り口、その数メートル手前。 私と式は立ち止まる。 「式は、何をしに此処へ来たんだ?」 見つめる横顔。 そこには既に、夕陽が見せた穏やかさは無く。 冷たくて、鋭くて、だけどもう怖くは感じない。 「そうだな……」 私へと向き直り、真っ直ぐに私の目を見る式。 奇しくもその眼は碧く。 貫くように私に捉えながら、いつものように簡潔に、ぶっきらぼうに、彼女は言った。 「今も、醒められないユメを、見る為に」 大事なユメを、生きて見続ける。 その為に。 「このデカいのは邪魔だからな。殺しに来たんだ」 受け止めた私は目を閉じ、ぴくりと、自分の頬に表情が浮かぶのを感じた。 それはもう、この戦いが終わるまで二度と刻まれることのないと、思っていたもの。 式と会う度に浮かべさせられた苦いものじゃない、ただの、何の変哲もない、笑み。 「おい、笑うな」 「笑ってないよ」 「笑ってるだろ」 「笑ってるけど、式を笑ってるわけじゃない」 どうしようもないほど自分の都合で、全人類を呪い殺す災厄を殺しにきたと、軽く言い放った言動が何だか痛快で。 式の事は相変わらず何も知らない筈なのに、『式らしいなぁ』なんて思いが過った自分が可笑しくて。 でも、もしかすると私は式のことを少しくらい知りつつあるのかも、とか、多分勘違いの気持ちが楽しくて。 私はこの段階になって、私の好きな表情になれていた。 「失礼だな。オレそんなに変なこと言ったか?」 「ううん。だけど、式は変なやつだよ」 「やっぱり失礼だな」 いま私が浮かべられた表情。感じられた気持ち。 それが当たり前のように幾つもあった場所、私が当たり前に持っていた、この場所に在る誰に対しても胸を張れる場所。 取り戻すべき、私の大好きな世界を。 もう一度、誇りに思う。 強く、誇る。 だから、行く。 この黒だけじゃない―――全部を壊しに。 私も式と同じ、どうしようもないほどの、自分の都合で。 「ふん、早く行くぞ」 ぷい、と。 式は私に背を向けて、展示場へと一歩踏み出す。 こういう態度の式は、少し珍しいかもしれないと思った。 「まって」 その背を、呼び止めた。 私は一歩も動かないまま、さっきまでのように式の隣に並ぶこともなく。 黒い雪の降る道の真ん中で、私は式が振り返るのを待つ。 「今度はなんだ?」 「これ」 「…………」 その時、式が浮かべた表情こそ、実は珍しい物かもしれなかった。 「もっていって」 私の、式へと突き出した両の手。 そこに握られていたもの。 長い、重い、大きな刀。 「これが、最後の一本だから」 モモと私で分け合って所持していた刀の、ラスト一本。 私たちが所持していた刀剣の中でもおそらく最も長く大きく、そして異質な。 『七天七刀』と呼ばれるそれを、私は両手で掴んでいた。 これで本当に最後。 もう、式に渡す刀は無い。 持っている刀の全てを式に渡してしまうということ。 刀を授ける代わりに守護を求める、その最後の報酬をここで渡してしまうこと。 それは事実上の、契約の満了。 私たちが結んでいた約束の終わり―― 「いいのか?」 別れを、意味していた。 「ああ、もう十分。守ってもらったから……」 声に寂しさが滲まないように、気を使ったつもりだけど。 悟られたかどうかは分からない。 「そうか」 いずれにしても、式は短く答え、刀を受け取って。 とても呆気なく。私たちの契約は終わった。 「じゃあね」 「ああ」 何故だろう。 私たちの間に、悲壮感はなくて。 ただ静かに。あっさりと、穏やかな雰囲気のままで、それぞれ違う道に進んでいく。 もう幾度目かのシーン。 戦いの場へと進んでいく式を、私はもう一度だけ、見送る事にした。 式は振り返ることなく、黒き塔の正面入口へと向かっていく。 私は黒い雪が降る路上で、見つめ続ける。 彼女の揺れる黒髪。 良く似合っている着物姿。 凛々しき歩み。 最後まで、綺麗な後姿。かつて、大切なものを守るために欲しかった強さの全てがそこにあった。 私じゃ決してたどり着けないと今は悟っている、彼女の在り方。 きっと彼女は今でも否定するだろうし、絶対に認めないだろうけど。 それでも、彼女がなんと思おうと。 私にとっての式は、颯爽と現れて弱い私を助けてくれる『正義の味方』、だったのかもしれない。 だから――― 「ありがと、そしてさよなら。私のヒーロー……」 見えなくなった後姿に、私もまた、背を向ける。 黒い雪の降る路上、誰もいなくなった場所。 薄青だけが取り残された空のむこう、天の高みから降りてくる白へと。 たった一つだけ願う特別(せいはい)へと、かける普遍(ねがい)を歌に乗せ。 「―――――Listen」 夜が塗りつぶしてしまう前に、一歩を踏み出す。 私の行くべき、最後の戦いの場所へ。 【 TURN 5 『Listen!!』-END- 】 時系列順で読む Back COLORS / TURN 4 『終物語』 Next COLORS / TURN 6 『U&I』 投下順で読む Back COLORS / TURN 4 『終物語』 Next COLORS / TURN 6 『U&I』 332 COLORS / TURN 2 『ARIA』 両儀式 2nd / DAYBREAK S BELL(1) 秋山澪 2nd / DAYBREAK S BELL(5)
https://w.atwiki.jp/animerowa-3rd/pages/2086.html
このゲームの本質について、僕はそろそろ考える必要があると思う。 殺し合い。生き残り。奇跡の報酬。その意味するところ。 なぜ、殺し合いなのか。なぜ、生き残った一人なのか。なぜ、報酬が与えられるのか。 人生は有限だ。誰にだって死ぬときは訪れるし、赤ん坊でもなければその事実を知っている。 長寿を全うして逝く人。道が途切れるように、不慮の事故や病気によっていなくなってしまう人。 時に劇的に、時に呆気なく。 理由や形は様々だけど、とにかく人は死ぬし、それが当たり前だ。 人じゃなくても変わらない。 どんな動物だってそう、生きているものはみな死ぬ。 獣だって、昆虫だって、空想の生き物だって、怪奇だって、例えば不死身の吸血鬼だって、死んでしまうのだから。 不死身すら、死んでしまうのだから。 だから誰もが強く意識し、そして知っている死生。 それを賭けるゲームとはすなわち、生きる理由を賭けるゲーム。 この場所で生きる誰もの、『願い』を賭けたゲームだったのでは、ないだろうか。 『―――――』 神を名乗る者、リボンズ・アルマークは語る。 未だ地上で生きるもの全て、崇高な願いの糧になれと。 自らの正当性を疑わない、絶対的な自信と力を感じさせる声で、彼は僕ら全員に死ねと命じた。 殺し合い。これほどの理不尽と残酷を押し付けて、それでも自らが正しいと信じられる願いとは何だろう。 なんて、今更のように僕は考える。 ここに集められた全ての命よりも尊いと信じられる願いとは、どれだけ膨大で強大な物なのか。 願望(りゆう)には、裏と表がある。 神原の一件で、身に染みて学んだ教訓だ。 帝愛の、どこまでも身勝手で残虐な趣味的願いがもしも、殺し合いにおける表の願望だとするならば。 リボンズ・アルマークの崇高に語るそれは、あるいは裏の願望だと言うのだろうか。 裏の願いが、表よりも悪辣になるとは限らない。 真実が清廉ってこともあるだろうし、だからこそ残酷な事実もあると僕は思う。 僕らを地獄に突き落としたゲームの実態が、実は綺麗な目的なんだよと言われても、 だから死ねと言われても、どうして納得できるというのだろう。 少なくとも僕は納得ができなくて。 それでも事実は揺るがず。 納得できないと言うならば。 死にたくないとゴネるなら。 方法は、一つ。 女神の役を担うもの、イリヤスフィールは語る。 誰かの願いによってのみ、己は奪われ使われるのだと。 それによってのみ、天より降り注ぐ死に抗せよと。 ならば納得できない僕たちは、等しく、定めなければならないのだろう。 最後の戦いに挑む、その理由。 誰にも太刀打ちできない主催者の誇る、強大な願い。 それに対する回答を。 決して敵わない彼を打ち破るべき個々の、ちっぽけな身勝手を。 僕も、阿良々木暦も、また、決めなければならないのだろう。 僕の、僕だけの、定める、願い。 彼女(せいはい)に懸けるべき、祈りの形を。 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ COLORS / TURN 4 『終物語』 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ 波の音が聞こえる。 暗い洞窟を進みながら、僕は目的の場所が近づいていることを予感していた。 エリア【F-2】、孤島に浮かぶ遺跡へと繋がる地下道。 経路は出立前にインデックスから教わった通り、デバイスの表記にしたがって、迷うこともなく進むことが出来ている。 放送が終わり、そして直後に起こった『アレ』を見た後、僕は一人、駆け足気味にここまで来た。 その間ずっと、僕に残された役割を考えながら。 「……さむっ」 雨が降っても常春のような気温だった地上に比べ、洞窟内は空気が冷えている。 もう少し厚着してくれば良かっただろうか。 まあ後悔したところで遅い、服なんて取りに戻ってる時間はない。さっさと洞窟を抜けてしまうしかないだろう。 体も温まるし、と駆け出そうとしたところで、何かが足に当たり、僕は思わず動きを止めていた。 僕に蹴られ、こんっ、こんっ、と間の抜けた音を出しながら暗がりに消えていったそれは、見間違いでなければ空き缶だった……のだろうか。 確証はすぐに得られた。 見下ろせば、僕の足元には散乱した缶コーヒー(それもすべて同じメーカーで同じ種類の物だった)。 そして同じように残されていた、缶詰など、少しの食糧。 ついさっきまで誰かがここに居た事を意味している。 「多分、運が良かった、のか」 いったい誰がここに居たのかは、ハッキリしない。 だけど現在生き残っている人物を考えると、わずか数人に絞り込むことは容易だった。 きっと、僕がこのタイミングで出会うべきじゃない人物だったと思う。 同時に出会わなかったことも必然めいているように感じられた。 ここで体を休めていた人物が何故居なくなったのか。 その理由が天から降り注ぐ死、そして地から這いだした何かに、起因しないはずが無いのだから。 とにかく今は誰もない洞窟の中を進んでいく。 人の名残を感じたならば、いよいよ近い。 僕の予感を裏付けるように、洞窟の終わりが目前に迫っていた。 ◆ ◆ ◆ 神を名乗る者の宣誓は、僕の耳の中でリピートされる。 『せめてその魂の価値を磨き、疾く女神の糧となれ』 女神の役たる少女の放送は、僕の頭の中で反響している。 『――私はここで、誰かの願いを、ただ待っている』 僕は思う。少し見え始めた自分の役割。 その先にあるもの。 生き残った、天に抗う者達のことを。 そして、平沢憂。 憂いの名を持つ少女のことを。 彼女は今、どうしているのだろう。 最後の戦いを目前にして、彼女が行かなきゃいけない場所。 それが何かは分からない。だけど僕が触れていい事じゃないと、それだけは明らかで。 だから僕は、彼女の手を離し、違う場所で歩んでいる。 もう一度、出会う、と。 『もう一度君の手を引く』と、そんな約束だけを置き去りにして。 果たせるだろうか。 後戻りできない戦いを間近に控え、簡単な口約束にすら自信を持つことが出来ない。 だけど、果たしたいと、僕は強く思う。 彼女との約束。 それが、それだけが、失うばかりだった殺し合いの中で、最後に唯一得られた物かもしれないから。 平沢だけじゃない。 枢木スザク、両儀式。 そして座り込んだグラハムさんと、雨の中一人で佇むインデックス。 全員と、僕は約束をした。もう一度、生きて出会う、と。 一人一人の顔を思い浮かべる。 そして彼ら彼女らとの、長いようで短い交流を通して、少しずつ分かり始めた僕自身のこと。 果たしてこの物語は、短いようで、長く続いたこの物語は、『何』物語なのだろう。 一体どういうお話として、完結するのだろう。 誰かが、誰もが、生きる意味を、願い、賭け、戦い、そして失われ続けた物語の向かう果て。 主催者、リボンズ・アルマークはきっと、高尚な神話として終わらせようとしている。 奴自身がそう言った。 全てを救う。僕らにその為の贄となれと。 ならば僕たちは、どういう終わりを望むのだろう。 長く続いたこの物語を、いったい何物語として、終わらせたいのだろう。 僕たちの、僕の、望む、終わりとは―――― 「さて、と」 思考は、目的の場所に到着したことで途切れてしまう。 来る途中、壁越しに聴いていた波音はもう直に聞こえるし、発生源も見渡せる。 四方海に囲まれた孤島、遺跡エリア。その中心に僕はいる。 小高い丘の上、設置された自販機と首輪換金装置、そして施設サービス。 日暮れ間際。 落ち行く太陽に照らされる本島を、ここからならじっくりと眺めることも出来た。 だから分かる。 もうすぐ、物語は終わるのだと、その光景が目の前に広がっているのだから。 太陽から現れた巨大な城と、守護するように降臨する天使。 まるで地上に残された僅かな命を断罪する剣のように、強烈な光を発しながら下降するそれは結構真面目に、本当に神々しくて。 他らなぬ自分自身がアレに抗おうとしている事実を顧みれば、変な苦笑いが表情に出てくるのを抑えられない。 そして更に、その真下に在るモノ。 黒き塔。天の白と対極にある、黒。神を名乗る者と互するほどの異様が、最後の放送終了と同時に湧き上がっていた。 確か地図上では展示場が建てられていた辺りの場所から、禍々しく空へと伸びたそれは挑戦するように、天の神威が降りてくる座標にある。 浮かぶ女神の城を掴まんというように、泥の手を伸ばした黒は、胎動を続けながら少しずつ大きくなっているように見えた。 放送が終われば粛清が行われる旨は聞いていたけど、これは流石に聴いてない。 もしも空の主催にとってすらコレが異常事態とするならば、僕ら地に残る参加者の誰にとっても不明の事態が発生した事になる。 降りてくる白。 昇っていく黒。 ゆっくりと、近づいていく、黒白。 遠目に見える光景はただただ異様で、一体何が起きていて、そして起きようとしているのか、僕には全く分からない。 白き城や天使と違って、黒の塔については完全に正体不明。 だけど、分かることはある。 いや正確にはただの直感で、理屈も何もあったもんじゃないけど、だけど感じたのは僕だけじゃないはずだ。 湧きだした黒色を見た瞬間にきっと、ここで生き残っていた誰もが思ったはずだ。 『アレは、アレだけは、存在を許してはならない』 天の白は抗わなければならないもので、僕らにとってどれだけ最悪の存在であっても、本質は聖なるモノだと感じさせる。 だけどアレは、あの黒は、駄目だ、絶対に駄目だと、理屈じゃない感覚で、人間の本能的な部分で確信する。 見た瞬間、全身を支配する寒気、嫌悪、絶対的な死のイメージ。 決して近づいてはならないという危機感。 たとえ主催者にとって害となる存在であったとしても、僕らにとって良いものであるはずが無い。 主催の目論見より尚単純でたちの悪い最悪の代物。 それどころか、もはや主催者を置いてでも、何よりも最優先で対処しなければならない災厄にしか見えなかった。 猿の手の一件で僕が学んだ教訓をもう一つ。 裏の願いは、表の願いを肯定する。 つまり、主催の裏の願いがもしも崇高で清廉なものだと言うならば。 表の、かつて帝愛が語った身勝手で趣味的で至極単純な悪意の願いもまた、このゲームの真実なのだと、あの黒は語っている。 胎動する泥塔はまるで何かを孕んでいるようで、その内側で育つ者の存在を匂わせる。 つまり、まだ『アレは生まれていない』。 これから誕生する厄であると。 おそらく、僕だけじゃない、最後まで抗うと決めた全員が感じている筈だから。 「行くっきゃ、ないよな」 施設サービスの転移を利用し、僕はどこに行くのか。 もうとっくに結論は出ていた。 ペリカというコストを支払い、起動する転移。 体の周囲を魔法陣が覆う。 こういう魔法的なものに詳しくはないけど、雰囲気からしてインデックスの世界の魔法と同じ感覚がした。 「展示場へ」 視界いっぱいに広がる大理石と、その向こうに見渡せる海、そして本島、白と、黒。 あふれかえる黒。 決して近づいてはならないと全神経が危険信号を発する場所。 僕は今からそこに行く。 だって、結局、なんだかんだで、他に、僕に出来ることなんて無かったから。 考えても考えても、他に役割なんて存在しなかったから。 消去法だ。 遠く、空から降りる天使へと、向かい行く彗星の如き光が見えた。 枢木の乗るランスロットだろう、宣言通りリボンズ・アルマークの対処を買って出るべく出撃したのだ。 翼もなくて、機械の鎧もなくて、空を飛べない僕は、そこに駆けつけることは出来ない。 駆けつけられたところで、何も出来ない事実は揺るがない。 なら信じることしかできない。 枢木のことを、そしてもう一人の、翼を持つ人を。 そして行くことしかできない。 翼が無くても行ける場所へ。 空から降りてくる聖なる死は、きっと、ともにまた会うという約束を交わした誰かが留めてくれるから。 いま、阿良々木暦に出来ることは、地から這いだしてくる災厄の権化を止めに行くこと。 覚悟を、決めよう。 この景色が変わったらきっと、僕の、最後の戦いが始まるのだから。 「…………始まっ……うぐぇ……ぉぉっ…!」 転移の開始と同時、ぐにゃりと曲がる視界と五感。 急激に歪む景色、体の内部がかき混ぜられるような錯覚に、一気にこみ上げる嘔吐感。 全身の血管がぶくぶくと泡立つ気持ち悪さに悲鳴を上げかけた。 跳ぶんじゃなくて、繋がるという奇妙な感触の中で、一歩踏み出す。 視界はどんどん歪んでいく。 今まで体感したどんな『酔い』よりも凄まじいそれに堪らず、胃をひっくり返すようにして吐いた。 地面……かどうかすらもう瞭然としないどこかの空間にさっき食べた色々をぶちまけながら。 勿体ないなって、思いながら。 曲がり曲がって気色の悪い景色の向こう側に頭の中を投射して。 今迄出会った色んな奴の顔を思い浮かべて。 この場所で失った多くのもの、そしてほんの僅かに得たものが、フルオートで再生されて。 まともな思考なんて出来ないレベルの不愉快の、その真っただ中で。 僕は理解する。 なんとなく、分かった気になる。 阿良々木暦は理解する。 望み。 願い。 賭けるべき、願望。 阿良々木暦が信じる、かくあるべきこと。 それは、とても、とても、とても―――――――― 僕は多分、今までで一番の苦笑いを浮かべながら、歪み切ったゲートを抜けた。 ◆ ◆ ◆ 瞬転。 「うおえええぇぇぇえぇえええぇええええぇええぇぇぇ…………」 目の前には、ついさっきまでは何キロもの距離を隔てて眺めていたはずの、黒き塔。 いや……違う。 周囲の街路樹や民家を飲み込みながら聳え立つそれが、展示場という施設の変わり果てた姿だと、僕はこの距離まで近づいて初めて理解した。 これはもう建造物なんかじゃない、蠢く巨体は、展示場を喰らって成長した泥の怪物、その足元に、今、僕はいる。 近づいてみると、全身を包む嫌悪感はもはや暴走状態と言って良いまで高められ、その証拠に先ほどから嘔吐が止まらない。 「ええぇっぇぇええうぇっ……」 吐き出すものが胃液だけになっても、僕は吐き続けていた。 一瞬にして長い距離を詰め、エリア【F-2】からエリア【F-6】へと僕は来た。 実感は吐き気が保証してくれてる。 というか、この不快感は転移酔いによるものじゃない。 来てみればわかる。 唐突な体調不良の正体はほぼ、この場所に来るという行為そのものに対する嫌悪だったのだろう。 この体は中途半端に怪奇だから、黒い泥の瘴気に当てられて。 この体は中途半端に人間だから、その不快に耐えられない。 せめて完全な怪奇だったなら。 せめて普通の人間だったなら。 ここまでじゃ、なかったんだろうけど。 「おげっ……えっ……がぁ……」 這いつくばった地面には、黒い染みが幾つもある。 周囲に舞い散る黒き灰。 その降り積もったもの、だろうか。 不快感に耐えながらなんとか立ち上がろうと全身に力を込める。 あまり、この場に長くとどまらない方がいいだろう。 この灰に埋もれてしまえば、半吸血鬼の体ですらどんな悪影響が……。 「いやー、嘔吐しながら空間を飛び越えて来るなんて、エキセントリックな登場だね。阿良々木くん」 だけど僕は、すぐに全身の不快感を忘れるくらい、思考を空白にしてしまっていた。 「……ぁ……?」 なぜならそこに、顔を上げたそこに、瘴気立ち込める悪環境の路上で、傘を差しながら立っていた男は……。 「何かいいことでもあったのかい?」 この殺し合いの場所に連れてこられてから、幾度となく思い浮かべていた奴、頼りたいと、心のどこかで思い続けていた。 だけどやっと、僕が僕の理由を見つけられたかもしれないタイミングでやってきたそいつは、 「お……し……の?」 僕の見知った、そして今更過ぎる、アロハシャツだったから。 「久しぶりだね」 数十分前まで一緒にいたインデックスを背負って、目の前に立っていた、忍野メメ。 そしてもう一人、彼の背後に佇む、少女。 「彼が阿良々木暦くんだ……って、君は知ってるよね、ほら自己子紹介だよ、原村ちゃん」 体の一部分が中々に存在感を放つ、とあるアウトサイダーな少女との。 「はじめまして……原村和……です」 会ったことのない、だけど聞き覚えのある名前との。 その狙いすましたような遭遇に。 僕は、地面に這いつくばった体制のまま、硬直することしか出来ず。 「あ、阿良々木暦……です」 黒い塔の目前。 そんな、何ともしまらないやり取りが僕の、最後の戦いの、幕開けとなっていた。 【 TURN 4 『終物語』-END- 】 時系列順で読む Back 1st / COLORS / TURN 3 『泪のムコウ』 Next 1st / COLORS / TURN 5 『Listen!!』 投下順で読む Back 1st / COLORS / TURN 3 『泪のムコウ』 Next 1st / COLORS / TURN 5 『Listen!!』 329 See visionS / Fragments 12 『黄昏』-Index-Librorum-Prohibitorum- 阿良々木暦 338 2nd / DAYBREAK S BELL(1) 321 See visionS / Intermission 1 『LINE』 - Other - 忍野メメ 337 1st / COLORS / TURN 7 『Chase the Light!』 原村和
https://w.atwiki.jp/animerowa-3rd/pages/2088.html
あなたのことが大好きでした。 たくさん、たくさん、私に特別なものをくれました。 つつむ手の平の暖かさ、やわらかな頬の感触、安心する声の響き。 大切な記憶そして、 「じゃじゃ~ん、ホワイトクリスマスだよ―――」 それは胸に残る原風景。 積もる雪。 振り返る笑顔。 サンタクロース。 特別なあなたが教えてくれることは、どれも特別なことばかり。 とってもとっても嬉しくて、でも、どうやってお返しすればいいのか、分からなくて。 それでもなにか、あなたに返してあげたくて。 ずっとずっと、私に出来ることを探してる。 あなたのために、あなたのために、あの日からずっと。 もらってばっかりじゃなくて、あなたみたいに特別なことのできない私でも、できる事を見つけて。 あなたに、あげたい。 いままでたくさんくれた、温もりを万倍にして。 特別な、あなたに。 大好きな、あなたに。 いつか、 それが私の小さな、けれど本気の、夢でした。 ――― 特別な人って、誰? ――それは雪の降らないクリスマスの朝に、純白を積もらせる誰かのこと。 ――― ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 1st / COLORS / TURN 6 『U I』 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ――― 少女が一人、そこに残されていた。 沈み切る目前の夕陽。 弱々しくも穏やかだった熱が、滅びた街並みから去っていく。 なぎ倒された建造物の影は徐々に色を濃くし、空虚な静けさが漂い始める。 廃墟、戦場の跡、もう終わってしまった場所、広く、けれど誰もいない路上、その真ん中で。 少女、平沢憂はたった一人、残されていた。 自分の歩む足音以外に、聞こえる音は、ない。 鳥も、野犬も、野良猫も、いない。 そして人も、憂の他はひとりも、ここには居なかった。 先ほど、これまで偶然進む方向が同じだった枢木スザクとも、この大通りで別れた。 かつて一番激しい戦闘が行われたこの道で、彼は憂と反対方向に歩いて行き、その足音すら、今はもう、聞こえない。 「…………」 言葉を発さなければ、声を聴くことは無い。 波の音を聞くには、少し海から遠い。 現出した呪いの声を聞くには、もっと遠い。 遠い、と。 ここは遠い場所だと、憂は思う。 物語の重要な局面であって、けれど如何なる要所からも距離のある、置いて行かれた場所。 静かで、無意味で、何より、もう終わっている場所だから。 自分はいま、他の誰よりも遅れているのかもしれない。 そう、憂は思う。 最後の局面は、もうすぐ始まってしまうのに。 いや、もう遅いかもしれない。 既に巨大な歯車が回りだした後なのかもしれない。 生き残っている人たちは覚悟を決め、各々の理由を見つけ、答えを出し、戦いに臨んでいく。 なのにどうして平沢憂はたった一人、こんな場所に戻ってきたのか。 その理由は、単純なもの。 答えが出ていないからだ。 まだ、分からないからだ。 それは戦う意味、死にたくない訳、生きる理由。 大切だった全ては、消えてしまった。 生き続ける為の願望(ゆめ)は壊れ、それでも続ける為の優しい虚構(きぼう)すら崩壊して。 そして、あとに残された意味もない重圧だけが、胸の奥を、きつく、きつく、締めつける。 痛みだけを与えられる。いっそ死んでしまいたいほどの。 なのに今も憂の体は、生きることを選んでいた。 『君の手を、引っ張ることくらいは、してやるから』 それを、望んだ。 望んだから、きっとあの時、彼の手を握った。 こんなにも苦しいのに、痛いのに、重いのに。 なのにまだ、生きていたい、そう、思ってしまったから。 答えは、出ない。今も。 どうして、まだ生きていたいのか。 一番大切な夢を失って、それでもなぜ、何のために続けるのか。 まだ、分からないから、平沢憂はここにいる。 「……………」 向き直る。 先ほど枢木スザクが去って行った方向とは逆。 憂の見つめる、道の先。 折り重なって倒れたビルの影、そのむこう側。 それは建造物をなぎ倒しながら停止した、巨大な地上船のある場所だった。 憂と、かつて憂が縋った人と。そして、平沢唯の遺体が安置されていた場所。 壊れた城。 炎上し、崩落したホバーベースの残骸。 それが平沢憂の向かう先だった。 「………っ」 長くはない筈の道中。 なのに何故か、何度も何度も足が竦んでしまう。 歩みが遅くなってしまう。 だからまだ、たどり着くことができない。 目的地に近づくほど全身を怠さが覆い、眩暈が酷くなる。 なぜだろう。 どうして、歩くことがこんなにも難しいんだろう。 思考を占領する思いは纏まらず、体を支えるのがまた億劫になる。 「……おも……い」 重かった。 体も、気持ちも、歩みも。 だけど、これじゃいけないと、焦る気持ちもあったから。 「静かだから、かな」 そんなふうに、憂は嘘の理由をつけた。 「こんなにも静かで……寂しい……から」 すると嘘じゃない気もしてきて、少し、可笑しかった。 「……だったら」 暮れきる間際の夕陽を見つながら。 憂は一度、足を止め、 「静かじゃなくなれば――」 ディパックの中から、片手で掴めるほどの黒っぽい機材(ラジカセ)を取り出す。 それは何ら特別な事のない、ただのラジカセだった。 少なくとも、この島に残る、ほぼ全ての者にとって。 だけど憂にとっては違っていた。 それは殺し合いの場所に来て、初めて見る物ではなかった。 何の変哲もないラジカセ、かつて縋った彼の、ルルーシュ・ランペルージの言葉を再生した物。 憂は思い出す。 衝撃的すぎて忘れられない記憶。 それらを、枢木スザクから渡された時のこと。 雨の中、二つの物を手渡したスザク。 あの時、果たして憂は『ルルーシュの残したテープ』と、単にそれを再生するためだけに渡された『軽音楽部のラジカセ』と、 どちらにより大きな衝撃を受けたのだろうか。 恐らく同じだったと、憂は思う。 どちらも同じくらい衝撃的で、言葉を失うほど胸が苦しくなった。 そして、先ほどスザクが言っていたこと。 『――もう一本、カセットテープが入ってたと思うんだけど、聞いた?』 ルルーシュのテープを再生するために手渡された、そこに〝元々入れられていたテープ″の存在。 その正体を、憂は何となく察していた。 「静かじゃなくなれば、いいんだよね」 ルルーシュの、想いの込められたテープを抜き出し、代わりに、そこに最初から入っていた『もう一つのテープ』を挿入する。 A面を認識するように、するりと入れて、ふたを閉じる。 誰でもわかる簡単な手順に、強い力は要らなかった。 パタンと閉じれば、テープを認識したラジカセは自動再生を開始する。 「ザーーーーーーーーーーーーーーーー」 少しのノイズの後。 徐に流れ出す、音。 聞き覚えのある、音。 ギター、ベース、キーボード、ドラム、そして声。 音楽。 流れ出すそれは、歌だった。 『―――キミを見てると いつもハートDOKIDOKI』 そうして始まる。 とある少女たちの作る音。 それらの多くが、テープには収められているようだった。 どれも一貫して、明るく、優しく、甘く、気楽な、彼女たちの音。 全て、知っている曲だった。 幾つかは、憂がギターで弾いて見せることもできるほどに。 だけどそれは、当然だった、 平沢憂が彼女たちの曲を知らないはずが無かった。 誰よりも最初に、誰よりも熱狂的なファンになったと自負しているから。 流れ続ける音。 懐かしい旋律、懐かしい歌声。 彼女の、こえ。 ただひたすらに、足を動かし続ける。 乾いた瞳から、涙は一滴も零れない。 何もかも戻った胸の中心に、ただただ鈍い、重しだけを感じて。 突き動かされるように、平沢憂は、歩く。 どこまでも遠い世界に、だけど静寂だけは、もう、ない。 耳にはただ、聞こえる歌。 それは過去からの歌。 喪失された全て。 どこでもない体のどこかに、確かな痛みを覚えながら、憂は一人、罰の証を目指して、歩いていた。 ――― そうして、終わる楽曲。 「……………」 テープは収められていた曲を再生し終わり、かしゃりと鳴ったラジカセが動きを止めた頃、ようやく憂はたどり着いていた。 潰れた建造物の影、そのむこう側。 鉄と、コンクリートと、その他よく分からない何かが混在した瓦礫の地平。 目の前にあるのは、墓標だった。 ホバーベース、その残骸。 けれどそこには、何もなかった。 「…………な」 炎すら今は残っていない。 そもそも、どこまでの残骸がホバーベースで、どこまでがそうでないのかすらハッキリと判別が付かなかった。 真っ二つに割れた城は内部の爆発によって四散し、更になぎ倒された周囲のビルが折り重なるように下敷きにしている。 最早そこには瓦礫の絨毯と一部地上に顔を出したそれらしき残骸が在るだけで、多くが土の下に埋まってしまっていた。 「…………そんな」 この中から一人の人間の死骸を探すことなど、到底不可能だと、目の前の景色は語っていた。 おそらくナイトメアの動力をもってすら、掘り返せる物ではない。 そも、先の爆発で船は四散し、原型が消えている。 最初の爆発と火災、そして崩落で、船の中の遺体が無事であった筈も―――― 「―――っ!!」 駆け寄る。 先ほどのまでの重さを忘れたように、足もとの砂利を蹴飛ばして。 瓦礫の中から僅かに顔を覗かせる船の、どの部分かも瞭然としない物に向かって走った。 罰はここにない。 何もない。何もなかった。何も、辛いものを見ずに済んだ。 なのに、それを許せない衝動に駆られて。 「――――のに」 瓦礫の一部に駆け寄り、硬く冷たい鉄片に指先が触れて。 そして、その瞬間に、憂は動きを止めていた。 「分かって……たのに」 気づいたから。 単純に、どうしようもなく、理解してしまったから。 「……こんなこと、意味が無いって、最初から分かってたのに」 此処にはもう、何も、無いのだと。 誰かを殺した罪の証も、誰かを失った罰の証も、何より求めていた、大切だった物も。 此処には本当に、何一つ残ってはいないのだと。 けれどそれは、そもそも、とうに失われていたもので。 見つけたところで、それは憂が求めているモノではなくて。 だから、最初から、憂がここに戻る意味など、何一つ、なかったのだ。 「分かってたのにな……」 乾いた瞳からは、やはり涙は流れなかった。 ルルーシュ・ランペルージの言葉に涙した感情は、ここでまるきり動かない。 胸にはただ空虚があった。 思いを失っていた時よりも、もしかしたら大きな欠落が。 全ての思いが戻って。 だけどもう平沢憂の、この胸の内に在るモノは、世界中のどこを探しても、見つからない。 最初から分かっていたことを理解する。 どうしようもない喪失感の中、少女は瓦礫の前で立ち続けることしか出来ずに。 切なく、見上げた。 日の光が失われようとしている空。 遠い場所からでも見える、何もかも塗りつぶしていくような、白と黒を。 もう数分と経たぬ間に開幕を告げるだろう異様の世界で。 平沢憂はどこにも行けないまま、立ち尽くす。 たった一人、自分の気持ちに、答えを見つけられないまま――― 「…………ぁ」 その時するりと、力の抜けた手から、ラジカセが滑り抜けた。 腕から地面までの距離を落下し、アスファルトにぶつかって大きな音が鳴る。 続いて、つま先にこつんと小さな衝撃。 気怠く、力なく見下ろした足元の砂利の上に、ラジカセとテープが落ちていた。 落下の衝撃でラジカセからカセットが飛び出し、憂の足に触れていた。 緩慢に腰を屈め、カセットを入れ直してから、砂利を払いつつラジカセを持ち上げる。 『ザーーーーーーーーーーーーーーー』 すると、再びラジカセからノイズが響き始めた。 憂は少しだけ虚を突かれ、けれど、すぐに察する事ができた。 単に、入れ直したカセットを認識したラジカセが、また自動再生を始めただけだ。 もう一度、再び流れ出そうとする歌。 予感する痛みに、憂は、今度は停止ボタンを押そうとして。 「――――――――」 ――その瞬間、憂自身が停止した。 停止ボタンへと伸ばしていた指、立ち尽くしていた足、そして全身が硬直し、呼吸すら、止まる。 止まるしかなかった。 何故ならあり得ないことが起きたから。 たったいまラジカセから流れ出した音は、その歌は、ありえない、あるはずのない、歌だったから。 この世に、一つとしてある筈ないと思っていた、歌。 〝まだ平沢憂の聴いたことのない、平沢唯の歌″、だったから。 時系列。 並行世界。 一年後の文化祭。 理由なんて、どうでもよかった。 先程、入れ直したカセットがB面になっていた事も、最早どうでもよかった。 本当に、どうでもよかった。 ただ、もう、音を止めることなど、できない。 何故なら、何故なら、その歌は。 『―――キミがいないと何もできないよ キミのごはんが食べたいよ』 平沢唯の、平沢憂に贈られる、歌だったから。 ――― 『キミがいないと あやまれないよ』 その気持ちはまるで憂の心を鏡に映したようで。 『キミの声が ききたいよ』 その歌詞は他のどの歌よりも、胸の中心を突き刺して。 「……本当に」 すぐに、わかった。 『キミの笑顔が見れれば それだけでいいんだよ』 その歌が、誰に向けられた物なのか。 その歌が、誰につくられた物なのか。 その歌が、どこから届いた物なのか。 「……もう、あなたは、どこにもいないんだね」 あり得ない場所から。 永遠に失われた世界から。 今は決してたどり着くことのできない。 それは、『幸せな未来』からの、歌だった。 「だけど……なのに……」 平沢憂の、いちばん大切な、大切だった人の。 「どうして」 だから憂は、胸の中心をもう一度、強く、強く握りしめて。 「ここに、重さだけが、残るの?」 思いを、吐き出していた。 重い、重い、重い、確かな想いを。 今までで一番の喪失感。そして痛み。 痛くて、辛くて、乾きなんて一瞬で満たされて。 だから、どうしようもなく、胸に、こみ上がってしまう気持ちに涙が溢れて。 「あなたが大好きって、気持ちだけが、残るの?」 もう一度、見上げる空。 そこにもう、太陽の光は僅か。 だけど、代わりに、幾つもの輝く光があった。 「ねぇ――」 歌は、まだ耳に聞こえている。 流れ出す感情の滴は止まらない。 「お姉ちゃん」 そうして平沢憂はやっと、重く、重く、口にした。 いちばん大切だった人へと、確かな気持ちを乗せて。 「どうして死んじゃったの?」 やっと言えていた。 「どうして、いなくなっちゃったの?」 やっと泣けていた。 「わたしは……もっと、もっと、お姉ちゃんと、一緒に、いたかったよぉ……」 やっと、いちばん大好きだった人への、涙を流すことが出来ていた。 ――― 少女が一人、目指し始めていた。 最後が、始まる。 夜天の下、開戦が告げられている。 静けさは失われ、じりじりと煌めいていく空。 平沢憂は、ただ一つの答えを得る。 彼女だけの、願いを得る。 今なら足は動く。 頬を流れるのは別れの涙。 それは過去に回帰するためではなく、次に進むためのモノだった。 背後に残す、瓦礫に立てかけられたギターは、それを愛した少女に寄り添うように。 もう、一番大好きだった人は居ないけど。 いつか求めた夢は、失くしてしまったけれど。 この胸に、今在る重さだけは、『ここにしかない』と思えるから、振り返らない。 行きたいと思う。 過去に消えてしまった人たちじゃない、今、会うべき人。 いまの平沢憂の、逢いたい人のいる場所に。 平沢憂の、戦いの最後。 最後まで生き抜いた他の誰ものように、平沢憂も、行くべき場所へ、行きたい場所へ。 ついさっき芽生えたばかりの、新しい夢(ねがい)と一緒に。 ここまで導いてくれた、この手を握って引いてくれた、誰かのもとへと。 口ずさむ。 「――まずはキミに伝えなくちゃ 『ありがとう』を」 その答えはきっと、平沢憂の一番大好きな歌の中に、見つけられたから。 【 TURN 6 『U I』-END- 】 時系列順で読む Back 1st / COLORS / TURN 5 『Listen!!』 Next 1st / COLORS / TURN 7 『Chase the Light!』 投下順で読む Back 1st / COLORS / TURN 5 『Listen!!』 Next 1st / COLORS / TURN 7 『Chase the Light!』 331 1st / COLORS / TURN 1 『Continued Story』 平沢憂 338 2nd / DAYBREAK S BELL(2)
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/9776.html
【登録タグ NexTone管理曲 その他の文字 ナタP 巡音ルカ 曲 殿堂入り】 作詞:ナタP 作曲:ナタP 編曲:ナタP 唄:巡音ルカ 曲紹介 ボーマス12で頒布されるアルバム『BEAUTIFUL DREAMER』の収録曲として公開。 静かな音と歌詞に彩られた世界観が美しい。 初出はナタP1stアルバム『WATERISE 』(唄:鏡音レン)。 歌詞 通り道 帰り道 どこまでも続くような橋の上 渡れたら 忘れたら 知らない遠いどこかへ行けたら 誰かのせいだとか 誰かのためだとか 繰り返し 繰り返し 君はうそぶいて 昨日を投げ捨てて 明日をあきらめたように また閉じた瞼の裏側 百万色に砕けた君のかけら まるで星のように瞬きを繰り返した 百万色のモノクロに色あせた いつか見た夢を 今でもパレットに並べて描く この虚ろで鮮やかな世界のすべて 通り雨 にわか雨 いつの間に降り始めた橋の上 戻れたら思い出せたら 傘のさし方と何か大事なもの 空を仰いでみた 誰か想ってみた 繰り返し 繰り返し そしてうつむいて かすかに残るような すこし痛みに似た何か 握り潰した手の中 百万色に壊れた君のかけら まるで砂のように指の隙間すり抜けた 百万色のモノクロに彩られた 君が生きる意味 今でもキャンバスに描き続ける この虚ろで鮮やかな世界のすべて 百万色に砕けた君のかけら まるで星のように瞬きを繰り返して 百万色のモノクロに彩られた 百万色に壊れた君のかけら まるで星のように音もなく輝いて 百万色のモノクロが色になる いつか見た色に 今でもパレットに並べて描く この不完全で完全な 世界のすべて コメント 大好きすぎる -- 名無しさん (2010-04-27 09 32 50) これは名曲だろ -- 名無しさん (2010-04-28 22 26 42) 歌詞所々間違ってますが・・・。 -- 名無しさん (2010-04-30 12 50 59) 修正しておきますね -- 名無しさん (2010-04-30 12 51 57) この曲よすぐる!!!!ナタP最高!JK!!!! -- 藍 (2010-05-08 12 46 19) 心が浄化されるような、透明な気持ちになれた。本当にいい曲。レンバージョンも聴きたいな -- 名無しさん (2010-05-08 14 59 12) サビやばい。 -- 名無しさん (2010-05-12 23 43 55) ずっとリピートしてる・・・。なんか落ち着くんだよなぁ -- 名無しさん (2010-05-13 22 21 52) すごいいい曲!心があったかくなります -- 名無しさん (2010-05-16 01 15 16) ↑×7 同意 -- 名無しさん (2010-05-16 22 33 59) すごく優しい気持ちになれます。 -- 名無しさん (2010-05-26 16 16 16) これの題名はなんって読むんだ? -- 名無しさん (2010-05-26 22 16 06) ルカの声とあってる!すごく好きです -- 名無しさん (2010-06-03 17 07 58) ほんとに、この題名なんて読むんでしょう? -- 名無しさん (2010-07-10 16 07 31) 読み方、「ひゃくまんいち からーず」だったら面白い -- 名無しさん (2010-07-13 05 38 18) 英語だと1000000はone millionおよびmillionって表記。1000001はワンミリオン・ワンかな? -- 名無しさん (2010-09-19 12 29 28) 心が満たされる、 -- 夢見 (2010-10-13 23 30 22) ナタP本人は「ひゃくまんいちからーず」って読んでるらしいねw -- 名無しさん (2011-01-09 23 27 20) この曲大好き! -- ペンギン (2011-02-27 10 55 26) これはいい!amazonでCD衝動買いしてしまったw -- 名無しさん (2011-03-07 19 58 49) 殿堂入りおめでとう! -- 名無しさん (2011-04-16 10 41 12) 心から感動 -- 名無しさん (2011-05-29 20 23 15) 綺麗な曲だ -- 名無しさん (2011-06-10 21 02 52) すごく大好き 浄化されそうです -- 名無しさん (2011-06-25 09 22 04) ピアノで弾いてみたいな~ -- 名無しさん (2011-06-27 22 05 22) サァイコォ~ -- 名無しさん (2011-11-10 23 16 15) すごく好きです -- 名無しさん (2011-11-11 18 04 30) 気持ちが穏やかになる -- 名無しさん (2011-11-27 17 05 23) 泣いた -- 名無しさん (2012-01-10 02 14 29) まさかの「ひゃくまんいちからーず」ですって。 作者ブログにて。 -- ツバキ (2013-08-26 21 00 03) クソワロタ -- める (2016-02-16 07 14 23) 素晴らしい -- 名無しさん (2020-01-10 15 37 56) ナタP最高傑作にしてルカ曲最高傑作 -- 名無しさん (2021-02-21 20 16 35) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/conlang_arka/pages/50.html
In Mel calendar, a year has 365 days (366 days in a leap year). Each of the days has its own color. These colors are called xistina. For example, the first day of a year has a pinkish color (#dab6ff) and the color is called seliit (lilac). You can make a picture book with xistina like below. You will find that Arka is an artlang literally. teems.pdf ruj_rav.pdf mel_mel.pdf .
https://w.atwiki.jp/bemanidbr/pages/73.html
VERSION GENRE TITLE ARTIST bpm notes 属性 8th Style EUROBEAT Colors-Y Co.Eurobeat Remix- dj TAKA (remixed by 横田商会) 155 2146 - 攻略・コメント 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/unbobo1213/pages/90.html
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/26840.html
【登録タグ C はぎP 初音ミク 曲】 作詞:はぎP 作曲:はぎP 唄:初音ミク 曲紹介 底辺からおはようございます。はぎPです。 この曲は、本当に大切な友人2人のために作ったウェディングソングです。 歌詞 (ピアプロより転載) モノクロな世界 色付いてくのは 君とのこれまでを思い出すから いつもそこに居た春夏秋冬 君のその笑顔を守っていくよ 大切なものはいつだって 目には見えないものだと 隣にあるその手を握る 迷わぬよう 同じ道歩く 僕らは未熟で きっとそうここはまだスタートライン 今、嬉しいこと 明日、楽しいこと 半分に分け合って前に進もう lalalalalala.... 心地好い風が2人の背を押す 祝福の花びらがひらひら舞って 不器用でもいい 笑いだせたなら 2人また出会った頃みたいだね しあわせな音たち花束にして 未来を描く 2人のために コメント 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/bemani2dp/pages/136.html
GENRE TITLE ARTIST bpm notes CLEAR RATE TRANCE colors(radio edit) dj TAKA 150 1255 52%(2010-09-12) 攻略・コメント 最初のトリル地帯の皿はガン無視。鍵盤だけ集中するとまったく減らないで済む。オプションはFLIP右M。 -- 名無しさん (2008-01-20 23 17 09) 発狂は密度の割に比較的押しやすいので認識力が勝負になるか -- 名無しさん (2008-01-22 18 53 04) 発狂部分の右手トリルはSP灰と同じ、自動化して左に集中できるようになると楽。 -- 名無しさん (2008-02-17 15 24 26) 後半発狂抜け後は回復だが、それなりに難しいので気を抜かないように。 -- 名無しさん (2008-03-16 16 50 24) ハード抜けも開幕の皿は捨てた方が楽だった。中盤の発狂は左の7鍵盤でリズムをとる感じで。 -- 名無しさん (2009-04-29 22 45 07) 個人差もあれど、正規で発狂残らない自分でもFlip両鏡にしたら赤まで行きました。 -- 名無しさん (2010-02-14 02 10 34) FLIP両鏡でクリアできました。↑ありがとう! -- 名無しさん (2010-06-08 07 21 02) 両乱がけっこう楽しい -- 名無しさん (2010-06-18 19 06 24) HARD埋めを目指す場合、終盤手前の混フレ発狂中に、1P側をどこまで注視できるかが鍵だと思う。開幕で大きく削られたりして発狂突入前に全回復できないようでは時期尚早。 -- 名無しさん (2010-07-27 01 45 25) 左鏡、FLIP左鏡オススメ。白は最初の無理皿地帯を抜ければウイニングラン -- 名無しさん (2011-02-20 05 53 39) 個人的にFLIP右鏡推奨 -- 名無しさん (2011-04-25 14 42 36) 右利きはflip推奨。好みで片側にミラーをつけるとやや簡単になります。個人的には全体的に内側に寄る右ミラーがお勧め。 -- 名無しさん (2011-05-16 23 57 15) FLIP左鏡右乱で白。 開幕の片手乱打が癖ついて抜けれなくなったら乱もありかと。 -- 名無しさん (2011-08-29 01 06 11) EX難は正規で右の皿を無理矢理取りに行くこと推奨。中盤の両側発狂より、開幕ゲー。 -- 名無しさん (2012-07-05 13 11 23) HARDはFLIP左鏡。↑5に同じく最初の無理皿を抜けたらウイニングラン -- 名無しさん (2014-03-25 20 02 37) 正規BP80ぐらいでイージー。開幕でゲージ残るなら見込みはあるはず。片手力先行型なら☆12ランプ一桁の九段下位とかでもイージー付く。 -- 名無しさん (2015-03-16 17 50 09) FLIP右鏡で緑(2P右利き)。このオプションだと中盤発狂が押しやすくなる代わりにラストの片手乱打が2P→1Pの順に飛んでくるため、左手側の片手力がある程度必要と思われる。 -- 名無しさん (2016-07-01 19 25 12) DD時代灰と穴が☆11で同難易度だった。 -- 名無しさん (2020-08-24 06 16 31) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/bemani2sp/pages/575.html
GENRE TITLE ARTIST bpm notes CLEAR RATE EUROBEAT Colors -Y Co. Eurobeat Remix- dj TAKA (remixed by 横田商会) 155 1029 89% (2013/09/11) オリジナル同様テケテー地帯が最大の難所。 -- 名無しさん (2012-09-08 18 36 21) 名前 コメント