約 4,456,658 件
https://w.atwiki.jp/youtubeani/pages/364.html
VIPER'S CREED -ヴァイパーズ・クリード- 21世紀半ば。世界の環境、治安は大幅に悪化しており、大戦が勃発。やがて大戦は終結を迎えるも、世界は地理、情報的に分断されていた。 そのような動向の中、流通の要衝として「フォート・ダイパシティ」は繁栄を極めており、街は非常に賑っている。そんな「フォート・ダイパシティ」の警備を請け負っているのが、近年急激に台頭した民間軍事会社「アルコン・グローバル・セキュリティ」である。だが、通称「アルコン」に対する市民の風当たりは、決して好意的なものではなかった。彼らは所詮余所者(よそもの)でしかなく、目的も金儲けでしかないからである。 アルコンでオペレーターを務めるサクラコも、多くの市民同様、アルコンを快く思ってはいなかったが、生活の糧を得るため、そして「街や市民を守っている自負」によって、この仕事も満更ではないと思えていた。 ある日、サクラコはアルカンでもトップの営業成績を誇る「ユニット・ヴァイパー」に新たに配属された、隻眼(せきがん)の男サイキとコンビを組むことになる。自分の未熟さを思い知らされながらも、任務の繰り返しの中、次第にサイキや他のメンバーたちの人間性を理解し、連帯感を持つようになってゆく。 [部分編集] VIPER'S CREED -ヴァイパーズ・クリード- Youtubeアニメ動画プレイリスト 【このページをお気に入りに追加!】〔 Youtube 〕・〔 動画 〕・〔 アニメ 〕 【リンク切れ報告・要望・応援】 第1話 独眼 -cyclops- 【Veoh】 【B9】 【Veoh検索】 【ぱらすて検索】 第2話 新兵 -unknown- 【Veoh】 【B9】 【Veoh検索】 【ぱらすて検索】 第3話 銃声 -shot- 【B9】 【Veoh】 【Veoh検索】 【ぱらすて検索】 第4話 魔女 -sorceress- 【B9】 【ぱらすて】 【Veoh検索】 【ぱらすて検索】 第5話 死神 -Grim Reaper- 【Veoh検索】 【ぱらすて検索】 第6話 木偶 -golem- 【Veoh検索】 【ぱらすて検索】 第7話 騒乱 -riot- 【Veoh検索】 【ぱらすて検索】 第8話 楽園 -eden- 【Veoh検索】 【ぱらすて検索】 第9話 謀略 -intrigue- 【veoh】 【ぱらすて】 【Veoh検索】 【ぱらすて検索】 第10話 反撃 -counterattack- 【Veoh検索】 【ぱらすて検索】 第11話 真実 -truth- 【Veoh】 【ぱらすて】 【Veoh検索】 【ぱらすて検索】 第12話 睛眼 -blindness- 【Veoh】 【ぱらすて】 【Veoh検索】 【ぱらすて検索】 [部分編集] ↑上記3つのランキングサイトに参加しています。↑ お役に立てたら1日1票ずつの応援お願いします。m(__)m VIPER'S CREED -ヴァイパーズ・クリード-のYoutube,Veoh,Dailymotion,Daum,Pandora等のアニメ無料動画紹介ページです。 タグ:Youtube,アニメ,ドラマ,動画,映画,wiki,無料,VIPER'S CREED -ヴァイパーズ・クリード- リンク切れ報告 リンク切れ報告はこちらから ※要望も可能です。 感想・コメント アニメ感想掲示板 リンク切れは上の報告よりしてください。 ここに書かれても受け付けれません。 名前 - - -
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/3209.html
前ページ次ページHitman ZERO the Assassin 突然、自分の使い魔があのギーシュと決闘をする。 そんな話を耳にしたルイズは、今までになく怒り心頭と言った様子で47に詰め寄る。 そして、次々に暴言を彼に浴びせた。 馬鹿、阿呆、身の程しらず、唐変木等、とても一貴族と名乗る彼女が口にしないであろうものまで含まれていた。 だが、47は何時にも増して平静であった。そして、ああ、と時折頷くのみ。 「さっきも言った。魔法など、手段の一つでしかない」 やがて、ルイズの言葉に勢いがなくなった時、47は彼女の前で己の手の平を広げてみせた。 ルイズは何事かと後ろずさるが、47はそれすら無視して己の言葉を紡ぎだす。 「例えばの話だ。ある目的を果たす為の手段が五つあるとする。その内の一つが、魔法だ。 しかし、魔法を使えない者はその手段の一つを初めから失っている事になる。 では、魔法を使えない者はどうすれば目的を果たせるだろう」 言いながら広げた手の平の内、親指のみを折り畳む。 その眼差しは、やはり、冷たく静かであったが、その奥に揺るぎない何かがある事にルイズは気づく。 だが、それでも47の出した質問の真意が分からない。 頭に血が上っているせいもあるのか、兎に角質問の内容のみが彼女の頭をぐるぐる巡るだけだ。 「……残りの四つの手段を駆使する」 すると、別の声が短く応えた。47に似た、物静かな声だ。二人は、揃ってその方向に顔を向ける。 47は、声の主に見覚えがあった。ほんの少し前に、ルイズに話しかけていた少女の隣に居た、青髪の小柄な少女だ。 やや間を置いて、その少女はタバサと名乗り、47の表情を覗き込む様に眺める。 そうだ。47もまた、短く言う。 それは、最早呟きにも似ていたが、側にいたルイズの耳にも届いた。 だが、ルイズはそれでも首を傾げる。47の言わんとするところが分からないらしい。 「あらあら、素敵なおじ様が素敵な事をおっしゃっているのに、やはりゼロのルイズだなんて呼ばれるだけあるわね」 今度は、タバサとは真逆の、極めて明朗な声があがった。 いや、寧ろ嫌みともとれるその発言に、ルイズはあっという間に顔を赤くさせる。 だが、そんな声を上げた、キュルケと名乗った紅の髪をした少女はルイズに全くの興味を示さず、47に近づく。 そして、タバサがしたと同じ様に彼の顔を覗いた。 「ふふ、近くで見ると、もっと素敵ね。ミスタ47」 うっすらと、キュルケは笑みを浮かべる。ルイズや、タバサとは年は変わらない筈だが、その笑みには妖艶さがあった。相手を魅了する笑みがあった。 しかし、そうであっても47にとっては子供だましでしかない。ただ時折頷くに留まる。こっち側、に来てくれないと悟ったのか、キュルケは肩を竦めた。 「相手は、ギーシュは土の魔法使い。貴方は、魔法を使えない。どうするつもり……」 一瞬、間が空いた。その隙間を縫う様に、タバサが今度は47に尋ねる。 決闘という名の茶番の相手が、ギーシュという名である事に、47はこの時初めて知る。同時に、土の魔法使いであるという事も。 しかしながら、47には絶対の確信があった。 先刻、彼と話をした時、彼の中にあったのは虚栄心ばかりだった。 恐らく、貴族の名に違わず、家名というものに拘りすぎているのだろう。 故に、元来血腥くなる筈の決闘を行う者にとって、重要かつ必須なものが欠けていた。 ※※※ 殺意、である。 多分に、あのギーシュという少年は、47という暗殺者を愚かしい程に侮っている。 無論、それは47が自身の素性を明かしていないからこそなのだろうが。 「手段は、幾らでもある」 そう呟き、近くのテーブルから、スプーンとフォークを一本ずつ手にする。 そして、側にあったナプキンにカップに注がれた紅茶を垂らした。 スプーンとフォークは懐に、そして濡れたナプキンは小さく畳んで手の中に隠す様に入れる。 それから、歩き始める。まるで、これで準備が整ったと言わんばかりに悠然と。 この行動には、三人とも固まった。彼が手にした得物は、どれもほんの数十分前まで自分達の使っていた、茶菓子や、紅茶を味わい、貴族としての品格を保つ為の道具に間違いない。 それを、彼はあろうことか決闘の武器として使おうというのだ。 だが、何故か三人は彼を止められなかった。 余りの常識はずれに、逆に彼を恐れてしまったかの様に。 47は、黙って決闘の場となる、広場で最も開けた場所に足を踏みいれる。 皮肉にもそこは彼の召喚された場所であった。 既に、相手は何時でも闘えると言った様子で、手にしていたバラを翳す。 彼の後ろでは、幾人かの女性とが甘い声を上げていた。 茶番にも程がある。47は憤りを通り越して、彼を哀れにすら思う。 くぃ、と何者かが47の右手を引っ張った。 振り向くと、其処には息を切らし、まだ涙目を浮かべていたシェスタが居た。 すみません、彼女は47の顔を見るや否や、何度も頭を下げて繰り返しこの言葉を言った。 そして、紅茶を間違えたのではなく、彼の落とした香水を渡そうとしたところ、何故か逆上されてしまったのだと告げた。 そして、だから貴方は悪くない。私が謝ればそれで本当は済む筈だった、と付け加えた。 「こうなってしまっては、もう仕方が無いだろう。俺が決闘に臨めば、それで済む」 47は言う。しかし、シェスタの顔にはまだ不安と、懺悔の感情がはっきりと浮かんでいた。 既に47と、ギーシュを囲む様に生徒が円陣を組んでいる。今さら引く事は出来ないだろう。 「ふ、逃げずに来たのは褒めよう使い魔くん」 その円陣の中に入るや否や、ギーシュは嫌味ったらしく口角を上げた。 「だが、魔法を使え」「勝敗はどうやって決するのだ」 続けて何かを言おうとしたギーシュに、47はそれすら遮り質問する。 不快に思ったのか、ギーシュは眉をひそめながら、手にしていた薔薇を47に向けた。 「本来ならば、決闘というのは互いの命をかけて行うものだ。 しかし、今回は特別に、相手を戦闘不能にさせるか、降参させるか。 そのどちらかで決着という事にしよう」 そして、身を軽く翻しながらそんな言葉を吐く。 彼の後方では一層の黄色い声が響いていたが、47は最早意に介する事も無く、黙って頷くと一歩歩み寄った。途端に、今度は後ろから少年達の声が耳に入ってくる。随分と興奮しているように聞こえる。 それは、もうルイズの言った、貴族としての心のゆとりという者は微塵も感じられない。やはり、彼らもまたこの決闘を、ゼロのルイズの召喚した使い魔が、ギーシュという魔法使いにめった打ちにされる、という光景ばかりを想像しているのだろう。 47が歩み寄り、一瞬間を置いてからギーシュはもう片方の手で杖を掲げて、何かを呟き始めた。すると、47の周囲の土が盛り上がり、彼を取り囲む様に甲冑の様な鎧が姿を現す。 「言い遅れたね。僕の二つ名は青銅。それは僕の召喚したゴーレムだ。まあ、せいぜいワルツでも踊ってくれたまえ」 遠くで、高笑いと共にギーシュの声が聞こえた。 彼が、ゴーレムだと言った青銅の甲冑は、じりじりと47に詰め寄る。 手には、太い西洋剣が握られている。恐らく大きく振りかぶって斬りつけるつもりなのだろう。 そうなれば、幾ら47とは言え大怪我は免れない。 だが、47は、彼らを無視して歩く。 まるで、最初から円陣の中には47と、ギーシュしかいないかの様に。 これに驚いたのは、ギーシュ本人だ。既に剣の間合いに47は入っている。 後は、指示を出せば一斉に彼を斬りつけられる。今回召喚したのは六体。 即ち、六本の剣に睨まれている筈だ。にも関わらず、47はギーシュの方に向かってくる。 47と、ギーシュの目が合った。 刹那、ギーシュは今まで感じた事の無い、重たく、冷たい感覚が自身を支配しているのだと気づく。 だが、ギーシュ本人が、後ずさりしつつあるのだと気づいたのは、それから暫くたってからだった。 ※※※ 周囲で決闘を見守る生徒達は、この奇怪な光景に我が目を疑う。 一見、圧倒しているかに見えたギーシュが、只黙って近づいてくる男に恐れおののき後ずさりしている。 「な、舐めるな!」 その視線に不快感をあらわにしたギーシュは、慌ててゴーレム達に指示を出す。 ここで、ようやく47を取り囲んでいたゴーレム達は、己の手にしていた西洋剣を振り上げ眼前を悠然と進む男に肉薄する。 それでも、47の歩む方向に変化は無かった。 真っすぐ、哀れな少年を視界にとらえたまま、何ら速度を変える事も無く歩く。 ギーシュが恐れを抱く程に。 ギーシュの目に、微かに涙が浮かぶ。 直後、粉塵が舞い上がった。ゴーレムが一斉に剣を47目掛け、一斉に振り下ろしたのだ。 余りの勢いに、完全にその周囲が視認出来なくなる。ギーシュが密かにガッツポーズを取ったのを他所に、周囲の盛り上がりはなお一層のものとなり、歓声すらあがった。 「47!」 ルイズは、悲鳴を上げる。しかし、それは歓声の中に直ぐにかき消される。 少しでも、使い魔に期待をした自分が馬鹿だったと己の浅はかさ呪った。 何が、魔法は手段の一つにしか過ぎない、だ。 自分は、残りの手段を行使する前に魔法によって蹂躙されてしまったではないか。 只、使い魔をいたぶられたからだけではない。 自分でも不思議なくらいの怒りが、彼女の中でこみ上げる。 或は、彼に期待をしていたのかも知れないと想像して、ルイズは首を横に振る。 「大丈夫、まだやられていない」 隣に居たタバサが、誰に言うでも無く呟いた。 ルイズの耳に彼女の言葉が入ったのは、偶然に等しかった。 ルイズは、一瞬視線をタバサの方に移し、直後に沸き上がった、また別の歓声に驚き顔を上げた。 47が、何事も無かったかの様に、そこに立っていた。 多少、服に砂埃がついたようであったが、何処にも破れは見当たらなく、無傷のままで立っていた。 ゴーレム達の西洋剣は、彼の足下近くの土に突き刺さり、盛り上げさせるだけに留まっている。 即ち、ゴーレム達の攻撃は、全てかわされ、何ら攻撃を加えるに至らなかったという事になる。 これに最も度肝を抜かれたのは、ギーシュの他におらず、ガッツポーズから一変して、青ざめた表情を浮かべている。 グラモン家は、軍人の家であり、ギーシュの父は元帥として戦場でそれなりの活躍をおさめていた。 無論、そんな父の息子として生まれたギーシュは、少なからず父に憧れを抱き、兵法を独学で学ぶ事もあった。そして、今回も、その兵法を存分に用いて闘っていた、筈だった。 しかし、一体の敵を、集中して叩くという彼の中での戦術の基本が、彼の中で音を立てて崩れていく。 何故、集中攻撃した筈の男が立っているのか、そして、意に介した様子も無くこちらに向かってやや足早に歩いてくるのか。 ギーシュの中で様々な思案が恐るべき早さで動き、其の早さ故に思考を停止させる。 47は、狼狽を超え、狂気にまみれた少年を今一度哀れむ。 別段、ゴーレム達が西洋剣を振り下ろした時、彼は変わった行動をとった覚えは無かった。 ギーシュの訓練不足なのか、彼らの動きはとにかく一定だったのだ。 47にとって、瞼を閉じても避けられると豪語出来る程に。 何時の間にか周囲の歓声は止んでいた。 誰一人声を上げる者はいない。 時折、ギーシュが何かを呟いているようだったが、それが何かを理解出来る者は居ない。 やがて、後一歩、大きく踏み込めば47の拳が届く距離まで二人の距離は狭まる。 必然的に、二人の目が合った。 ギーシュが、言葉に鳴らない、悲鳴のような音を喉の奥から出した。 同時に、せめてもう一度指示を出そうかと手にしていた杖を高く上げる。 だが、此処まで来て、そんな行動を47は許しはしなかった。 懐から素早くスプーンを抜き出すと、ギーシュの手元目掛けて投げつける。 「あぁ……?!」 スプーンは正確に彼の手元に当たり、その拍子でギーシュの動きが一瞬止まる。 47が駆けたのと、ほぼ同時だった。 ギーシュは杖がまだ手元にある事を確かめると、急ぎ、呪文詠唱を行う。 ※※※ だが、出来ない。 何者かに後ろから羽交い締めにされた上に口を塞がれ、身動きが全く取れなくなってしまった。 首元に、鋭く、冷たい感覚が走る。 首すら動かせない為に、それが何かまで判別出来なかったが、鋭利な刃物である事は間違いなかった。 「良い事を教えてやろう」 そして、後ろから47が囁く。 一瞬、ギーシュの動きが止まった隙を狙い、一気に駆け寄り彼を後ろから拘束した47は、次いでナイフを取り出し、彼の首に突きつけていたのだ。 最も、全身を恐怖に震わせるギーシュに取っては、彼の一連の行動を予想しうるだけの余裕はもうないだろう。 「人間は、自分の血液を三分の一失えば死ぬ」 更に47はこう続けて、ナイフを首に当てたまま引いた。 あくまで、傷をつけないよう軽く引いたのだが、ギーシュは泡を若干吹きながら狼狽し始める。 47は、更に止めと言わんばかりによく濡れたナプキンを取り出し、片手で絞る。 自然と、中に溜まっていた水分が絞り出され、それがギーシュの首を、丁度ナイフを当てた辺りを伝い始めた。 ここで、ようやく47は彼を解放した。 彼の背中を軽く押してやる。それだけで、彼は目の前を転げ回る。 しきりに何かを叫んでいるようだったが、言葉の形をしておらず、周囲の観客は困り果てるだけだった。 しかし、その異常さに気づくのに然程時間はかからなかった。 何故、目の前の色男は、首から血など流していないのにこれほどまで首元を抑え、助けを求めているのか。 ギーシュ本人は、首元にナイフを突きつけられた事、ナプキンを絞って、垂れた水分が自身の首元を伝っている事に気づいていない。 恐怖に飲み込まれてしまい、本当にナイフで首を切られ、血が溢れ出していると思い込んでいたのだ。 だから、ギーシュと周囲の人間とで認識の違いが出るのは当然だった。それが、この異常な光景の一因となっていた。 とは言え、ギーシュにとっては死ぬか生きるかの瀬戸際だった。 首の傷を確認する精神的余裕すら無く、只管に生きる術ばかりを模索する。 瞬時に、治癒を得意とする水の魔法を使えるものがいれば助かる筈だと考える。 運のいい事に、彼はその人間を知っていた。 ついさっきまで、仲良くテーブルを囲んでいた少女、モンモラシーだ。 地を這いずり回りながら、ギーシュは探す。 彼女は、円陣のやや外側に居た。一直線にギーシュは彼女に近づき、助けを請う。 「貴方のせいで、貴族としての品格が傷つきましたわ」 だが、髪を大きなリボンで結わえたその少女は、丁寧な言葉で彼を突き放す。 ギーシュの顔が、尚絶望に歪んだ。 それでも、ギーシュは彼女に助けを求める。許してくれ、と時折謝罪の言葉を交えながら。 「頼むよぅ愛しのモンモラシー……。 僕は今、こんなになって、やっと分かったんだぁ……、僕には、僕には君しか居ないんだ。 頼むよ、助けておくれよ……。もう、他の娘に目移りなんかしないから、さあ」 もう、其処に色男の余裕は無い。 観客の声も、彼に対する侮蔑のものへと変化しつつあった。 そんな中、暫く考え込んでいたモンモラシーは、二度頷いた後に彼の首に手を当てて魔法を唱え始める。柔らかい光が、彼を包む。 その時の彼の表情は、今までになく安堵に包まれていたらしい。 しかし、既に興ざめしていた47は、地を這う少年の事など視線に入れる事すら無く円陣の外へと足を向けた。 結局、この決闘はギーシュの戦闘放棄という形で一応の結末を迎える事となる。 後半の真相など彼が知る由もなく、土のメイジらしく、最後は地を這って闘った色男と言う誤解を受けたまま。 しかし、険悪ムードと成っていたモンモラシーとの仲を回復させるに至った。 前ページ次ページHitman ZERO the Assassin
https://w.atwiki.jp/w54sa/pages/39.html
バグ? 仕様? 不具合と思われる現象を具体的に書き込んで下さい。 再現手順のないもの(ただ単に「電源が落ちた」とか)は役に立たないので要らねえっす。 感想(「もっさり」とか「繋がらない」とか)の書き込みもお断りします。 不具合以外のもの(発売日や値段とか「○○の機能が付いていない」とか)は強制削除します。 ※投稿中に半角「 br()」を入れると改行できます。 全部表示する サイレントブレス時、音0にしても電源オフの音が3でなる - 名無しさん 2008-05-02 11 45 53 ケータイアレンジメニュー何回か変えると電源がおちる - 名無しさん 2008-05-02 11 46 14 未だに白だと画面上部が一瞬黒くなる - 名無しさん 2008-05-02 11 46 38 パソコン接続中にオールリセット、すべてのデータが飛ぶ。価格.comにスレ・再現動画あり - 名無しさん 2008-05-06 16 46 52 たまにメール送受信、EZWEB、PCサイトビューアー、ケータイアップデート等の通信ができなくなる。2回交換したが直らない。現段階の仕様かと。 - 名無しさん 2008-05-17 18 50 14 新規メール作成で、100文字くらいのメール本文を入力し、[サブメニュー]→[単語登録]を選択。 「開始位置を指定」で - 名無しさん 2008-05-18 12 11 55 途中で書き込みボタン押しちゃったOrz。 「開始位置を指定」で本文の最後にカーソルを合わせて確定。 → 「範囲を指定」でサイドの[上キー(TVキー)]長押しで本文の最初にカーソルを持っていき、確定。 するとブラックアウト。 アップデート5回目でも再現率100% - 名無しさん 2008-05-18 12 18 25 データフォルダのトップで「全データ」を選択するとメニューに戻される - 名無しさん 2008-05-18 12 21 15 gガイド - 名無しさん 2008-05-29 15 27 25 Cメールで文字を入力してたら先頭の文字が変わってた・・・ - 名無しさん 2008-06-11 21 47 12 因みに、「くるま」と入力してたら「かるま」になってた。三回目で変わった瞬間目撃 - 名無しさん 2008-06-11 21 53 59 EメールをCメールで受信し、そのデータをMicroSDに移動・コピーしようとした際、確実に移動・コピーできないメールがある。(当該EメールをMicroSDに移動・コピーすることはできる) - 名無しさん 2008-06-19 01 37 40 アラームが鳴らない時がある(全く動作しない時がある)2分後に設定しても鳴らない。再起動させると鳴る。携帯としての最低機能を満たさない。寝坊して泣きそうになったw - 名無しさん 2008-07-02 23 53 21 《アラームが鳴らない事がある》の内容と全く同じ事が僕の携帯でも起きてます。電源を入れ直すと一時的に治るのですが気づくとアラームが鳴らず、寝坊してめちゃくちゃ怒られた事もあります(泣)今も鳴りません(`o´) - 名無しさん 2008-11-28 01 16 29 待ち受けにデジタル時計(小)を設定してからOFFに設定するとしばらくたって待ち受け画面に動かない時計が現れた。しかも6月45日とか意味不明な日付や時間が表示される。再起動したら消えた。けれど数日後にまた同じ現象が… - 名無しさん 2008-07-09 23 48 21 アップデート前の話ですが… - 名無しさん 2008-08-03 23 27 09 すい - 名無しさん 2008-08-03 23 27 21 すいません、ミスりました。動画をオートプレイ中なんか音量とか早送りとかをあせって操作すると、いきなり「再生できません」とでていごすべての動画データが同じ状態に陥る。その上動画再生終了されたはずなのに音声は流れ続け、しかもイヤホンさしてるのに流れてくるのはスピーカー、さらにメニューに戻ったら画像が荒れて変になってる、という本気でショップか水溜り行きかと思われた事件が。電源切って、電池入れなおしたら直ったけど。ちなみに二回発生。 - 名無しさん 2008-08-03 23 34 00 8回目UDでもワンセグ視聴中に2画面でEメールを立ち上げて、本文に『リコール』等の特定キワードの辞書引きした内容全文を引用しようとするとBOする - 名無しさん 2008-11-08 14 27 42 強制オールリセット動画h br()ttp //www.nicovideo.jp/watch/sm3098445 - 名無しさん 2008-11-09 23 02 24 待ち受け→データフォルダ→ユーザーフォルダ→全データ→適当に画像を開く→画像開いた画面のままタスクでLISMO起動→LISMO再生→タスクでBGMにしてさっきの画像の画面に戻る→クリアキーでサムネイル一覧に戻る。 すると砂時計のままサムネイルが表示されなくなる。 もう一度画像を開いたり、クリアキーでユーザーフォルダに戻ろうとすると落ちる。 - 名無しさん 2009-03-03 09 54 41 要は画像見ながらLISMO起動してBGMにして画像を見ると落ちる - 名無しさん 2009-03-03 09 55 02 プリセットデータのgif画像でも再現可能 - 名無しさん 2009-03-03 09 55 32 Cメールを書いて送信するときに画面上に本文が消えて表示される - 名無しさん 2009-05-21 17 09 28 解約してもワンセグ見れる。解約済みのICカード入れっぱなしで。録画予約の - 名無しさん 2009-10-18 19 22 07 録画予約はできない・・・と思いきや、スケジュール表から過去の録画予約を編集すればOK - 名無しさん 2009-10-18 19 23 59 契約中にできるだけGコードから予約いれとけ。解約後に新規に予約の種類を増やす事はできない。 - 名無しさん 2009-10-18 19 26 03 キー操作無効中にケータイを閉じても切れてしまいました;キー操作無効中にケータイを閉じてもすぐに解除されて、画面が明るくなります。 - 名無しさん 2011-01-13 23 36 29 名前
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/3562.html
前ページ次ページHitman ZERO the Assassin 影が、大地に転がる一体の亡骸を見て、舌打ちをした。 そっと、首筋に手を当てる。其処に出来た細い傷は、硬質な糸上の物で強く締め付けられた傷で間違いない。 次に、ローブをめくり、両の掌を調べる。どの指先にも、爪が無くなっていた。相手に激痛をもたらす様な強引なやり方で剥がされたのだろう。酷く痛んでいる。 尚かつ、ぐにゃりとした指先は、既に骨を折られた事を暗に示す。瞼を恐る恐る開けてみると、眼球が刳り貫かれている。 他にも、ローブに隠れてはいたが幾つもの拷問の痕があった。とても、全て確認出来る様な生易しい物ではない。吐き気を覚え、影は亡骸から離れる。 「魔法を使わないで、此処まで出来るとはな。余程の死線をかいくぐって来たのだろう」 それとは別の影は後方から亡骸を見下していた。こちらは比較的冷静に、しかし何処か怒気のこもった口調で語る。 二つの影は、お互いに黒いローブを頭から被り顔はおろか、どんな姿かも視認出来ない。 だが、それらは申し合わせた様に無言のまま亡骸を抱え上げる。男性一人分とは言え、二人掛かりで持ち上げられない程ではない。 周囲に人の気配がない事を確認してから、ゆっくりと森の茂みを進む。 「やはり、偏在を使うべきじゃなかったのか」 「……それは逆に危険だ。側にフーケも居る。下手に魔法の気配を放つのは良くない。 それに、生身の人間を向かわせたお陰で、彼女に接触した者がどういう人間か分かった。それを踏まえれば、俺達の名が知られた事は大した問題ではない」 「それは、どういう意味だ」 「直に分かる」 先導する影は明らかに動揺していたが、後続する影は冷静に相手を諭し続ける。最後の突き放す様な一言には腹を立て、低く唸る様な声が聞こえた。 「フーケを仲間に出来なかった事の方が私達にとっては問題だったとでも」 「そうだな。当初の計画にズレが生じている。……違うか」 前を歩く影が舌打ちをする。どうも、それは後ろについて歩く影が苦手だった。何を考えているか分からない。 或は、何か、自身が想像もつかない様な途轍もない事を企んでいるのかもしれない。そう懸念してしまう事もある。 だが、言っている事は何時でも事実だ。フーケ程のメイジを仲間に出来れば、十二分に戦力になり得る。だが、先を越されてしまった。 相手が相手なだけに、裏切らせる事は難しいだろう。これ以上計画を送らせる事も難しい。しかし、上手く行けば彼らを纏めて懐柔させる事も出来る。 その手段を、影は知っているが故に、笑い声を漏らす。 「今、迎えに行くからね……」 影が独り言を呟く。それきり、闇の中へと姿を消した。 ※※※ 至極当然として、フーケが脱走した事は城から離れた学院にも伝わって来た。魔力が使われた気配がなく、煙の様に姿を消してしまった為に足取りが全くつかめていないらしい。 尤も、初めから魔法を使えない47が脱走の手引きをしたのだからそうなって当たり前だ。既に、フーケは彼の依頼を遂行する為に各地を飛び回っている。 ただ、尋問の果てに処分した男の死体が見つかったという話が、何時まで経っても聞こえてこないという事には違和感を覚える。 誰かが発見したのなら、フーケが自らの保身の為に抹殺した、巻き添えを食らったと考えるのが普通だろう。ところが、それが無い。 故に、考えられるのは一つ。あの場に、他に誰かいたという事だ。下手をすれば、顔を見られた事になる。恐らく、その相手もフーケを引き入れようとしていた者だろう。 ところが、47が先回りをしてしまった為にそれが出来なかった。或は、戦いを挑む事は出来たのかもしれない。しかし、それをしなかったのは目立つ行動を控えたかったから。 即ち、完全に城や学院とは無関係の外部の人間。 「なあ相棒。学院長から直々に話って、一体なんだろうな」 授業が始まる直前、ルイズと別れた47は一人学院長室に向かっていた。オスマンが、直接47と話をしてみたいというのが事の発端だった。 使い魔が直々に呼び出されるという話は、聞いた事が無い。ルイズがしきりに自分もついて行くと言って聞かなかったが、授業もあるという事で結局47が一人で行く事になってしまった。 無論、そちらの方が都合がいいと47が一人結論に至る。相手が何を聞きたいかは定かではないが、こちらが聞きたい事は山ほどある。一度歩いた道を、そのままなぞり真っすぐ学院長室へと向かう。 学院長室には、オスマンの他に、コルベールの姿もあった。二人とも、例の破滅の書を見合い何かを話していたようだったが、47の存在に気づくと、その手を止めて真っすぐ彼を見る。 「わざわざ済まないのう」 「いや、こちらも話をしておきたい事があったからな」 「……破滅の書の事じゃな」 47は頷く。二人の表情が固くなった。どうやら彼の想像通りだったようだ。取り分け、オスマンは47に対する警戒心を露にする。 「先ず、初めに言っておくと、あの破滅の書は正確にはオルトマイヤー文章という。そして、俺の良く知る言語、英語で表記されていた。 恐らく、この世界で生きている者では一生涯かけても解読する事は出来ないだろう。仮に、解読出来たとしても、これを利用するのは無理だ」 沈黙が降りる。コルベールは狼狽気味にオスマンの次の言葉を待ち、オスマンはというと、ただじっと47の顔を覗いている。 「何故、これが此処にある」 やがて、47が先に沈黙を破った。突きつける様な言い方で、一歩オスマンに歩み寄る。 必然的に、47がオスマンを見下ろす姿勢になるのだが、オスマンには全く怖じ気づいている様子はない。 「それについて、やはり話すべきかの……」 観念した様にため息をついてから、オスマンがこの破滅の書の経緯を話し始めた。 それは、47の予想を大きく超えた物以外の、何物でもなかった。 嘗て、オスマンがこの学院の学院長に就任した直後の事だ。まだ若い魔法使いであったオスマンは、魔法薬の実験の材料を求めてある森の中を散策していた。 其処で、ある一人の老人と出会った。古ぼけた服装から、何処かの平民には違いなかったが、酷く衰弱していた。オスマンが治療に当たろうとすると、それを拒否して彼に一冊の奇妙な本を託した。 それまで多くの書物を拝見して来たオスマンが、初めて見る極めて固い装丁を施した本だった。中身を見ても未知の言語、とても解読出来る物ではない。 それよりも、この老人を助ける方が先決だとオスマンが抱き上げようとすると、老人はそれすらも拒否した。 もう、自分は逃げる事は出来ないと。この破滅の書を、安全で、誰の手にも届かない場所に保管してほしい。何れ、この本の内容を知る者が現れたら、渡してほしい、と。 そして、持っていた刃物で自らの首を切り、絶命してしまった。 目の前で鮮血が吹き上がり、目眩がする。だが、すぐ側に人の気配を感じると、一目散にオスマンは今来た道を逆に駆けていた。 どう考えても危険すぎる。この本を捨てて逃げる手段もあった筈だが、どういう訳だか、それが出来なかった。 そして、彼との約束通り、この書物を学院の所蔵庫の最深部に保管する事となり、今に至る。 これまでも、信頼のこえるコルベールとともにこれに書かれた言語の研究を行って来たが、一文字も理解出来ていない。どんなハルケギニア語或は外部大陸の言語とも類似点が無かった。 何故、その書を、さらりと47が知っていると言えるのか。オスマンは椅子に深く座り直してコルベールを見た。 「ええ、と。その、つまり……。ミスタ47、英語というのは……」 「この世界の言語ではない。俺のいた世界、その中のアメリカやイギリスなどで話されている言語だ。当然、この世界の人間が知る訳が無い」 「で……では」 「そうだな。疑わしかったが、これではっきりした。信じがたいのだが、俺は召喚の儀式で異世界とやらにやってきたようだ」 コルベールは絶句した。思い出してみれば、召喚の儀式の時にも、彼は同じ事を口走っていた。 だが、外部の大陸ならまだしも、異世界は流石に予想の範疇を超えている。まさか、使い魔の儀式で平民ではなく、異世界の人間を召喚をしたなど、思案する事もなかった。 ところが、オスマンは冷静だった。暫く長くのびた髭をさする。 「ふむ、そうなれば色々と話の都合が付くには付くの。本当にこの書は命を引き換えにしてでも守らなければならなかったのかね」 「守る、というより情報を外に漏らしては行けないという事だろう。こんな技術が存在すると知れれば、まさに破滅を呼ぶ事になる」 「……破滅の書、いや、オルトマイヤー文章とは一体何なんじゃ」 一呼吸置いて、47は言った。クローンを生み出すものだ。 当然、二人はクローンが何かを知る由もない。47は、一から、丁寧に説明を始めた。彼らがこの技術を使わない保証は無い。 故に、その手段など、重要と思う部分は敢えて伏せたまま。 必要な事を説明するのには流石に時間がかかった。それでも、その話にオスマンとコルベールは揃って真剣な眼差して耳を傾ける。 47の話が終わる頃、狼狽気味だったコルベールの顔には畏怖が宿り、オスマンは侮蔑に似た面持ちを浮かべていた。 「クローンか。恐ろしい技術じゃな」 「ああ。この世界では、もしかしたら魔法を応用すればクローンを作り出せるかも知れない 「しかし、分からんの。何故、この文章を持ち出した老人は、その場で燃やし尽くそうとしなかったのか」 「ああ、それなら……。その本を見せてくれないか」 「別に構わんが――」 オスマンが手にしていたオルトマイヤー文章を掲げた。その刹那、室内に空気が抜ける様な、乾いた音が微かに響いた。 だが、その軽い音に反して、椅子に座っていた筈のオスマンが、突然大きく後ろに吹き飛ばされた。側にいた、コルベールもまた、突如身にかかった巨大な圧力で体が後方へとのけぞる。室内の中央のデスクに乱雑に積まれていた書物や紙も、急激に舞い上がる。 衝撃は直ぐに止み、後にはまるで突風でも発生したかの様な乱雑な部屋が其処にあった。47はというと、最初からこうなる事を見透かしていた様に、シルバーポーラーを携え唖然とする二人を眺める。 ひっくり返ったままどういう事か尋ねるオスマンに、47は端的に応えた。処分しようとしても、処分出来ない。言い換えれば、処分出来ない理由がある。有効活用する手段を模索していたのか。 それでは、自ら命を絶った理由が説明出来ない。そうなるからには、自分が余程追い込まれていた何かがある筈だ。 処分しなければならないのに、それが処分出来ない訳、それは、破滅の書そのものが処分出来ない仕掛けが施されているからに他ならない。 47はそう確信していた。程度はどうあれ、この世界でのその仕組みは、恐らく魔法。燃やす事も出来ない、切り刻む事も出来ないよう仕掛けられている。 それを実証する為に、彼はシルバーポーラーでオルトマイヤー文章を撃ち抜こうと引き金を引いた。 結果は、まさに目の前の光景の通り、文章は撃ち抜かれる事を拒む様に反発し、衝撃が起こった。 原因を理解し、オスマンは幾分落ち着いた様に椅子に座り直す。コルベールはというと、大事な書物が撃ち抜かれたと酷く困惑し、オルトマイヤー文章に傷がついていないか丹念に調べ始めた。 勿論、47の推測通り何処にも弾痕は愚か、へこみ傷も無い。それどころか、先程まで感じなかった魔力が、この文章から溢れている。 「そんな……」 あり得ない。コルベールは目を見開いて嘆いた。確かに、トラップになり得る魔法は存在する。しかし、こんなに完璧に隠す魔法など、彼は知らなかった。 「……どうやらこの本を所有していた者は、只の魔法使いという訳でもなさそうじゃな」 オスマンとて、それは同じだ。微かに唇を震わせる。永久魔法はあるにはあるが、オスマンですらそれを、これほどまでに完璧に、且つ、隠蔽させて施すのは難しい。 しかし、今それを懸念する時ではない。47の方へと向き、オスマンはやや荒くあごをさする。 「ところで、これがミスタ47のいた異世界の書物として、じゃ。そちらの世界でもこの文章は危険なものじゃったのかな」 「ああ。そうだな。極めてごく一部の人間にしか知られていない。多分、数える程だろうな」 「ふむ……では、何故君が其処まで、その危険性を含めて知っておるのかのう」 「ふん、分かっているだろうに」 意地悪そうな笑みを浮かべたオスマンに、47は含み笑いで返す。コルベールはというと、少しの間を置いて、彼ら二人の言っている意味を理解した。 クローンを生み出す超機密文章。それを知っている。知っているという事はこの文章を書いた者か、或はその関係者。 47は、唐突に両手の手袋を外して、手の甲を彼らに見せた。 其処にあったのは、左右の手の甲にそれぞれ刻まれた、形の異なるルーン。右手に刻まれていたのは、儀式直後からあったヴィンダールヴと思われるルーンであったが左手に刻まれていたのは、またも未知のルーン。 「俺は、このオルトマイヤー文章に記されているクローンだ。完璧に近い、クラス1と呼ばれる、な。……このルーン、使い魔一匹に対して複数刻まれるのか」 「……いや、それはあり得ません……、しかし、これは……」 「ああ。俺は今、二つのルーンを持っている。恐らく、俺自身がクローンという事に原因があるのだろう」 其処まで言って、47は手袋をはめ直す。そして、オスマンに近づき、声を潜めて続きを話し始めた。彼の表情が珍しく強張っている様に見える事にオスマンは気づき、背中に冷や汗が伝うのを感じた。 「俺は四人の人間のDNA、こちらの世界では魂と言った方が通じやすいだろうが。とにかく四人の人間の情報を一人の男に集めて生み出された。 皆、闘う事に関してはプロフェッショナルだった者ばかりだ。即ち、俺は今、四人分の魂を持っている。仮に、ルーンが一人に一つ刻まれるとするなら、四人分のルーンが刻まれても然程疑問ではない」 珍しく饒舌になっていた自分をいぶかしく思いながらも、47は続ける。 既にコルベールの目が、点になっていた。余りのも突拍子も無く、しかし現状を把握するのに最も適した論理。コルベールは受け止めるだけで精一杯だ。 「当然、俺の言っている事は推測だ。異世界の人間が、未知の世界で自然と変異したというのもあるかもしれない」 「ふむ……。一理あるのう。じゃが、ミスタ47もクローンとすると、何故そんな風に生み出されたのじゃ」 「気づいているだろうに」 47がオスマンを睨む。にも関わらず、オスマンは笑ってみせた。 ギーシュとの決闘での圧勝。たった一人でつちくれのフーケの生み出したゴーレムを、完膚なきまでに破壊した実力。 それらは、彼がただの平民ではないかという大方の推測をねじ曲げるのに、十分すぎるものだ。生徒達の数人は気づいているのかもしれない。 47が、戦いに、取り分け相手を抹殺するという点において非常に優れているという事に。 「人を殺す為のクローン人間とはのう……。難儀なものじゃ。決闘の時も、殺そうと思えば、直ぐにでも殺せたのか?」 静かに、47は頷く。コルベールは突拍子も無いオスマンの質問に眉をひそめて47を見た。そして、急にはっと目を見開いて、彼に歩み寄った。 「数日前、学院の近くの貴族が死にました。不審な死に方だったのですが……いや、まさか……。その、貴方が……?」 これには、47は首を横に振る。まるで知らないと言った体で肩を竦める。 「ミスタコルベール、それは幾ら何でも失礼じゃぞ」 「……あ。す、すみません」 「ともかく、破滅の書の中身が分かった以上、そう簡単には処分出来ない。所蔵庫を更に強固にして、より厳重に保管する他になさそうじゃな」 オスマンが小さくため息をつく。 「すまないの、時間を取らせて。話は以上じゃ」 「いや、こちらも聞きたい事を聞けた。感謝する。ああ、それと……」 「分かっておるよ。君から破滅の書に関して有益な情報を貰った。その代わり君は自身の秘密を教えてくれた。言わば、交換じゃな。誰にもこの事は言わない。無論、ミスルイズにも」 47は一瞬だけ彼らを睨んで踵を返す。最後に、コルベールが何か言いたさそうに口元を歪ませていたが、目線をそらして扉を開けた。 丁度、授業が一コマ終わった時間と一緒だったらしい。幾人かの生徒と、教師の姿が見られる。皆、次の授業の準備などで急がしそうに動いている。 ふと、47は自身への視線の様なものを感じて周囲を見渡す。それから、頭をふって遅い朝食にありつこうと、足を厨房へと向けた。 前ページ次ページHitman ZERO the Assassin
https://w.atwiki.jp/gamemusicbest100/pages/5642.html
Assassin's Creed IV Black Flag 機種:PS3, 360, WiiU, PS4, Xbox1, Win 作曲者:Brian Tyler 開発元:ユービーアイソフト 発売元:ユービーアイソフト 発売年:2013年 概要 「アサシン クリード」シリーズのナンバリング4作目。 今作の舞台は18世紀の海賊はびこるカリブ海。『III』で登場した海戦システムをより進化させている。 作曲者は『Call of Duty Modern Warfare 3』等を担当したブライアン・タイラー氏。 メインテーマの「Assassin's Creed IV Black Flag Main Theme」のフレーズを使った曲が多い。 またフィールド上にある楽譜を取ると、航海中に船乗り達が歌う曲のレパートリーが増える。 楽譜は30曲以上もあり、取れば取るだけ賑やかな航海になってくれる。 収録曲(サウンドトラック順) 曲名 作・編曲者 補足 順位 Assassin's Creed IV Black Flag Main Theme Brian Tyler 2013年149位 Pyrates Beware On the Horizon The High Seas The Fortune of Edward Kenway In This World or the One Below Under the Black Flag The Ends of the Earth Stealing a Brig Fare Thee Well The Buccaneers Marked for Death Last Goodbyes Take What Is Ours! I'll Be with You Lay Aboard Lads A Pirate's Life Men of War Order of the Assassin In the Midst The British Empire Batten Down the Hatches Modernity A Merry Life and a Short One Queen Anne's Revenge Confrontation Prizes Plunder and Adventure Meet the Sage Into the Jungle The Spanish Empire The Islands of the West Indies Ships of Legend Secrets of the Maya Life at Sea Randy Dandy Oh 船乗り達が歌う曲 Maid of Amsterdam Leave Her Johnny Whisky Johnny O' Good Morning Ladies Fish in the Sea Dead Horse Running Down to Cuba Trooper and the Maid William Taylor Patrick Spens Fathom the Bowl Admiral Benbow All for Me Grog Buleria Verdiales Drunken Sailor Lowlands Away Padstow Farewell Goodbye, Fare-ye-well Roll, Boys, Roll! So Early in the Morning Where Am I to Go, M'Johnnies Way Me Susianah Billy Riley Captain Kidd The Golden Vanity Blow Away the Morning Dew Here's a Health to the Company Down Among the Dead Men Over the Hills and Far Away Spanish Ladies Star of the County Down We Be Three Poor Mariners Captain Ward The Nightingale Maggie Lauder Fandango 01 Fandango 02 Jaberas Tientos サウンドトラック Assassin's Creed IV Black Flag Original Game Soundtrack
https://w.atwiki.jp/oreserver/pages/45.html
アサシン (Assasin) ●剣士系 ソードマン―― ナイト―― クルセイダー―― ロードナイト―― パラディン ●マジシャン系 マジシャン―― ウィザード―― セージ―― ハイウィザード―― プロフェッサー ●アーチャー系 アーチャー―― ハンター―― バード/ダンサー―― スナイパー―― クラウン/ジプシー ●商人系 マーチャント―― ブラックスミス―― アルケミスト―― ホワイトスミス―― クリエイター ●シーフ系 シーフ―― アサシン―― ローグ―― アサシンクロス―― チェイサー ●アコライト系 アコライト―― プリースト―― モンク―― ハイプリースト―― チャンピオン ●テコン系 テコンキッド―― ケンセイ―― ソウルリンカー ●拡張1次職 スーパーノービス―― ニンジャ―― ガンスリンガー ●その他 ホムンクルス―― 共通追加スキル アサシン (Assasin) [#qa03be4e] 右手修練 -最大Lv.5 [#ged5a4e0] 左手修練 -最大Lv.5 [#d47fd94b] カタール修練 -最大Lv.10 [#be851e91] クローキング -最大Lv.10 [#pa25958d] ソニックブロー -最大Lv.10 [#a762ef67] グリムトゥース -最大Lv.5 [#t18dc6de] エンチャントポイズン -最大Lv.10 [#rce54291] ポイズンリアクト -最大Lv.10 [#l56a3f31] ベナムダスト -最大Lv.10 [#gbf2695b] ベナムスプラッシャー -最大Lv.10 [#n0d0b72f] [クエストスキル] ソニックアクセラレーション [#j40f50fb] [クエストスキル] ベナムナイフ [#baddc8ec] 右手修練 -最大Lv.5 種別: パッシブ /補助-必要な他職の証: --前提スキル: --効果:-- 備考:-- 左手修練 -最大Lv.5 種別: パッシブ /補助-必要な他職の証: --前提スキル: 右手修練(Lv.2)-効果:-- 備考:-- カタール修練 -最大Lv.10 種別: パッシブ /補助-必要な他職の証: --前提スキル: --効果:-- 備考:--カタールの追撃ダメージには影響がない。 クローキング -最大Lv.10 種別: アクティブ /補助/指定不要-必要な他職の証: シーフ-前提スキル: ハイディング(Lv.1)-効果:-- 備考:-- ソニックブロー -最大Lv.10 種別: アクティブ /単体攻撃/対象指定-必要な他職の証: -前提スキル: カタール修練(Lv.2)-効果:-- 備考:-- グリムトゥース -最大Lv.5 種別: アクティブ /範囲攻撃/対象指定-必要な他職の証: シーフ-前提スキル: クローキング(Lv.1) ソニックブロー(Lv.1)-効果:-- 備考:--ハイディング中でなくても使用可能。 エンチャントポイズン -最大Lv.10 種別: アクティブ /補助/対象指定-必要な他職の証: シーフ-前提スキル: インベナム(Lv.1)-効果:-- 備考:-- ポイズンリアクト -最大Lv.10 種別: アクティブ /補助/指定不要-必要な他職の証: シーフ-前提スキル: エンチャントポイズン(Lv.2)-効果:-- 備考:-- ベナムダスト -最大Lv.10 種別: アクティブ /補助/地面指定-必要な他職の証: -前提スキル: -効果:-- 備考:-- ベナムスプラッシャー -最大Lv.10 種別: アクティブ /範囲攻撃/対象指定-必要な他職の証: -前提スキル: -効果:-- 備考:-- [クエストスキル] ソニックアクセラレーション 種別: パッシブ /補助-効果:-- 備考:-- [クエストスキル] ベナムナイフ 種別: パッシブ /単体攻撃/対象指定-効果:-- 備考:--ベナムナイフが装備可能になる。
https://w.atwiki.jp/resistance/pages/246.html
クラン名 : bacKFiReAsSasSiNs リーダー : Oath32
https://w.atwiki.jp/yamamura2/pages/7376.html
【TOP】 あ か さ た な は ま や ら わ あ~お ASSASSIN'S CREED III ASSASSIN'S CREED IV インジャスティス 神々の激突 Wii Sports Club Wii Party U Wii Fit U WATCH DOGS F1 RACE STARS
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/3482.html
前ページ次ページHitman ZERO the Assassin フーケを魔法学院の生徒、しかも今まで魔法を成功させた事が無い人間が捕らえた、というニュースは直ぐさま学院内だけでなく、大陸全土に広まった。 勲章が授与される、そう決まったのはルイズ達が学院に戻った次の日の事で、フーケという人物を捕らえたその影響の大きさを嫌でも伺い知れる。 勿論、彼女を捕らえたのはルイズではない。彼女の使い魔、47だ。当初、ルイズはまるで自分だけで捕らえた様な言われ方に困惑していた。 キュルケや、タバサ、何より47も勲章を授与すべきではないのかとオスマンに進言する。オスマンは全てを見透かしたかの様に長い髭を指すって笑った。 結果として、キュルケ、タバサ両者ともに勲章とまでは行かないが、相応の功績が認められる事となった。 「ありがと。これで私達も一躍時の人よ」 「……だって、本当に私だけじゃないし、捕まえたのは47だし……」 勲章授与のパーティーが開かれる城へは、特別に城からの馬車で送迎される。 その中で、キュルケはルイズにお礼を言った。今までにない、真摯な表情にルイズは伏し目がちに応えた。 彼女の隣には47がいる。これからパーティーが行われるとあってか、馬車に居合わせた全員は一様にして気分が高潮しているのだが、彼は不機嫌ともご機嫌ともとれない表情のままだ。 「その、ごめん。本当なら、47が勲章をもらうべきなのに」 「気にはしていない。使い魔としての責務が果たせれば、それで十分だ。勲章など、俺には似合わない」 幾ら、フーケを捕らえた主たる人物とは言え、使い魔には勲章は与えられない。 確かに、この世界にとって常識とは言え、今回ばかりは彼女の中で申し訳ない気持ちが生まれる。 ゴーレムを破壊し、フーケが落下してくる時も47は真っ先に彼女のもとに駆け、彼女を受け止めてみせた。 放っておけば重傷、最悪意識が戻らない可能性だってあった。それをいち早く察知した彼は、あくまで捕らえる事を第一に考えて行動した。 二度も危険から守ってくれただけでなく、フーケを捕らえる。その場に居合わせた全員から賞賛の的になり得るというのに、それでも使い魔としての責任を優先する。 使い魔がそうだというのに、自身はどうだろうか。成功だと思った何かの魔法で、フーケの盗みに結果として加担してしまった。 調査団に志願したのもその尻拭いの為。にもかかわらずゴーレムが現れた時、何も出来なかった。 ただ、悔しい。彼女の中で、劣等感が明確となる。その頃には、もう、会場の城が姿を現していた。 ※※※ 「なあ相棒」 「……なんだ」 「ゴーレムと闘っていた時、さ。確かにアンタからガンダールヴの力を感じたんだ。一体、どういうことだろうな」 華やかなパーティーが行われる中、47は人気の無いバルコニーに出て、冷えた空気を味わう。 その最中、背負われたデルフリンガーがずっと疑問に感じていた事をようやく口にした。 確かに、コルベールと話をした時、47はヴィンダールヴの可能性があると言っていた。ところが、ゴーレムと闘った時のあの姿はガンダールヴそのもの。 何故、異なっているのか。これがどうしてもデルフリンガーの中で燻り続ける。 47は暫し考えてから、左手の手袋を外した。そして、月の光にその手を掲げる。 「こいつぁ……」 デルフリンガーは、まるで信じられないと言った様子でため息をついた。 彼の左手に、ルーンが刻まれていた。右手に刻まれたルーンとはまた異なる模様をしている。当然、ルイズと契約を交わした時には無かったものだ。 「これが、ガンダールヴなのかもな」 47は呟く。そして、再び手袋をはめると室内へと目を向けた。 丁度、ルイズが勲章を授与される所だった。普段の彼女とは打って変わった、豪華なドレスに身を包んだ姿に、一瞬目を奪われる。 「似ている」 自然と、そんな言葉が漏れていた。 47が暗殺した、クローンの少女の姿は今でもはっきりと脳裏に焼き付いている。 首に毒材注射をする直前の息づかい。死ぬ間際の筋肉の微弱な硬直。パーティー会場の様子もあってか、普段よりもはっきりと。彼が、暗殺したターゲットの事を意識しているのは少し珍しかった。 普段なら、直ぐにでも思慮の外に行くはずだ。だが、今は何故か違う。 そうさせている主たる原因は、恐らく彼が目にしたオルトマイヤー文章だろう。クローンを作り出す方法を記した文章、クローン技術の粋を集めたとも言えるであろうこの文章が、英語で記されている上に何故この世界に存在するのか。 47自身の例をもとにして考えてみれば、同じ様にこの世界に召喚された人間がいて、その人間が持ち込んだ、というのが妥当であろう。 では、その人間は誰なのか。 そもそも、オルトマイヤー文章はクラス1クローンという極めて完璧に近いクローンを生みだす技術を記したものだ。 例えば、これと、47の遺伝子情報さえあれば、幾らでも47と同じ人間を生み出す事が可能という事になる。そんな危険きわまりないものがそう簡単に外に持ち出される可能性などあるだろうか。 学院の所蔵庫に保管されていたのならば、オスマンやコルベールが何か知っているに違いない。 まずは彼らから話を聞くべきか。最悪、この世界にクローン技術を研究している者がいるかもしれない。 であれば、同じくオルトマイヤー文章の発端となった47が命を狙われるのは無い話とも言い切れないだろう。 彼は、この世界で主にもまだ明かしていない自身の秘密に、久方ぶりに思慮を巡らせていた。 胸元から写真を取り出す。一人の少女の姿が映っている。或は、これでずっと抱いていた違和感を解消出来るかもしれない。 勿論、ルイズはターゲットではないし、今は主だ。暗殺など、思案する余地もない。 これ以上深く考えるのは危険か。47は一度会場に戻り、側にいたウェイターを呼びつけ飲み物を用意するよう頼む。ウェイターは別段47を怪しむ様子も無く、一礼してから立ち去った。 流石に夜風にずっと当たっていたのが悪かった。冷えた体が微かに震える。 近くの柱にもたれて、会場内を一瞥していると、音楽が聞こえて来た。どんな曲目かは分からなかったが、リズムは聞き慣れていた。三拍子の、やや軽快なワルツだ。程なく、其処に居合わせた老若男女が踊り出す。 そういえば、ルイズは何処だろうかと目を細めていると、袖を引っ張られる様な感覚を覚えた。 「踊る相手がいないのよ。使い魔として、付き合いなさい」 それが、ルイズであると47は視線を落とさずとも気づく。 「ワルツなら一応、踊れる」 「そう、それなら良いわ」 彼女からしてみれば、使い魔とともに、このような場で踊るなど恥ずかしい事この上ない事だ。それでも、彼女はパートナーとして47を選んだ。 彼女なりのやりかたでのお礼、47に拒む理由は無かった。幸い、ワルツの基本的な所は知っている。 彼女の手を取りやすいよう、少し、前屈みになる。周囲の視線が集まって来た。今回のパーティーの主役が使い魔と踊っているのだ。当然の事だろう。 だが、47は別段気負うつもりは無い。寧ろ、より目立つ様に踊ってやろうと思った。此処に、魔法使いを目指す一人の少女がいる事を誇示する様に。 彼女もクローンかどうかなど、問題ではないのだ。其処にいるのは、自身の主だけ。 音楽が盛り上がる頃を見計らって、ステージの真ん中にステップで駆けた。ルイズは驚き、顔を赤くする。 「もっと、自信を持つべきだ」 「……え」 「例え、お前と瓜二つの人間が居たとしても、お前はお前だ。そのお前が、魔法を使える様になろうと努力している。結果、俺を召喚して、その俺が、フーケを捕らえた」 ルイズは、唖然としたままワルツを踊る。心なしか、そのステップ一つ一つがはっきりしていた。 「でも、フーケを捕らえたのは……」 「47だ。ルイズの使い魔のな。だから、自信を持つと良い。ゼロのルイズではない、と」 47は、決してルイズに目を合わせないまま話を続ける。 別に、彼女の目を真っすぐ見たまま話をするのが恥ずかしかった訳ではない。 毅然とした態度で踊っていた方が見栄えがするからだ。 音楽が終わる頃には、観客が皆、二人のダンスに見入っていた。キュルケや、タバサもその中にいる。 皆がこのダンスに惜しみない拍手を送ると、ルイズは深々と一礼した。47もそれに倣う。 すると、貴族の男達が次々と彼女にダンスの申し入れをしてきた。たちまち、ルイズの周りに人が集まる。 初めての体験に、感情が高ぶるルイズだったが、既に47が会場から姿を消していた事に気づいてはいなかった。 ※※※ 「……ん」 冷ややかな空気が頬に当たり、そこでフーケは目を覚ました。 ルイズ達の居る外れ。レンガ造りの塔の地下に設けられた牢獄には、他に収容されている人間の姿が無かった。 余程、平和なのだろう。もし、自分の生まれがこの国だったらと、フーケは唇を噛み締めた。多分、もう盗みを働く事は出来ないだろう。 そして、自分の身元がばれるのも時間の問題だ。 「自業自得、か」 ため息をつきながら、寝ていたベッドの上に座り直す。時折、壁にともされた炎が揺らめく。彼女と、炎以外には動く者はまるでない。 ぼんやりと、天井を見上げる。どのくらい眠っていたのだろうか。ゴーレムから落下して、直前に47が抱きとめてくれた辺りで意識を失っていた。 思えば、何故彼は助けたのだろうか。あのまま、素直に激突でもさせてくれた方がある意味では助かったというのに。 「ふう、全く迷惑な事をするわね」 「そうか。すまなかった」 不意に出た独り言に応える者が居たのか。フーケはぎょっとして正面を向く。幾ら明かりがあるとは言え、暗がりで声の主がよく見えない。 声には聞き覚えがあったが、少なくとも警固兵ではなさそうだ。影がゆっくり近づいてくる。次第に、顔立ちがはっきりしてきた。 「貴方は……どうして」 其処に立っていたのは、紛れも無く自分を捕らえた男、47だった。 しかし、眼前に立つ男の姿が中々受け入れられず、フーケは気がつけば自分の瞼をこすっていた。 「どうしたのかしら。今はパーティーの真っ最中でしょう」 「此処から逃がしてやる。その代わり、俺の質問に答えてほしい」 「質問……」 「破滅の書。あれの情報は、何処から手に入れた」 47はそんな彼女に対して、淡々と質問を投げかける。 フーケは、相手が47だと知ると妙に落ち着きを取り戻していた事に幾ばくか驚いたが、ベッドから立ち上がり、鉄格子に近づく。 「ガリア王国に私が盗みをしていた時に聞いたのよ。それを手にした者は、破滅を自在に操れるって」 「……ガリア王国」 「そう。トリステイン王国のすぐ側にある国。それだけのすごい書物なら、きっと盗み出せばトリステイン王国は大混乱する、とね」 果たして、フーケの言う事は的を射ていた。この世界がクローン技術をそのまま利用出来る程科学技術が発達しているとは思えない。だが、魔法という未知の力であれば代用など難しくはない筈だ。 問題は、英語をハルケギニアで通じる言語に翻訳出来るかどうかだが、これも持ち込んだ者がいると仮定するならそう難しくないだろう。 「それで、他にはあるかしら」 「ああ。お前の腕を見込んで。情報屋として俺の為に動いてほしい。勿論、相応の報酬は出す」 「……え」 フーケは言葉に詰まった。確かに自分の盗賊としての能力は、情報収集の面でも十二分に発揮出来る。だが、何故一介の使い魔がこのような事を依頼するのか。 とは言え、フーケにしてみれば、ここから脱出出来るのは嬉しい限りだ。盗みをしなくとも47がたった今懐からちらつかせている金貨という報酬が手に入るのも良い。 自分でも驚く程に早く、この交渉は成立した。彼が何を考えているかまでは分からなかったが、一度投獄され、失うものは失っている。この際、そんな事はどうでもよくなっていた。 47が細い針金の様な者を錠の鍵穴に差し込み、二三秒程動かすとあっという間に鍵が開いた。肝心の警備兵は交代をする為に宿舎に向かっているのだという。 即ち、警備に穴があく事を示している。まさにその通りで、二人が牢獄から外に出る間、そしてフーケが一目のつかない所に行くまでの間、誰一人としてすれ違う事が無かった。 遠くから聞こえてくる華やかな音楽や声が、まるで夢のようですらある。 「仕事の話の前に、私も聞きたい事があるわ」 その音楽を背景に、フーケは47へずっと疑問に思っていた事を投げかける。 47は振り向く事も無く、何だ、と小さく応えた。 「どうして、私が、ロングビルがフーケだと分かったの」 間髪入れず、フーケは続けた。 そう、まだロングビルと名乗っていた時、彼女は自身がフーケであるという素振りを全く見せていなかった、筈だった。 にも関わらず、47は初めからそれに気づいていたかの様な行動を先に取っていた。これが、フーケに取っては疑問であり、何より盗賊としての恥の他に無い。 47は、やや歩いて、ああ、その事かと前置きをしてから淡々と言葉を発する。 「確信ではなかった。ただ、馬車に乗って移動していた時、お前はゴーレムが所蔵庫の壁を一撃で破壊したと言った。……しかし、あの壁は二回の衝撃でようやく壊れた。 一回目はミスルイズの魔法、二回目にゴーレムの行動で、な。あの場にいたのは、俺と彼女だけの筈。であれば、状況説明する時は、ゴーレムは二度攻撃を加えて壁を破壊した、となる。 しかし、お前はそうは言わなかった。それは、お前があの場に居合わせたから以外には考えられない。大方、ゴーレムを使って壁を破壊しようとしても、出来なかった。 そこへミスルイズの魔法が発生した。チャンスと考えてゴーレムであの壁を粉砕したのだろう」 フーケは、絶句した。何も言えない。正確には、口は動いているのだが、言葉が全く出てこないのだ。 たった一言、それも、不意に器から溢れた雫をすくうような一瞬の出来事で、彼は全てを見抜いていたというのか。 改めて、恐ろしいと知る。フーケは、心臓が激しく鼓動するのを懸命に抑えながら、前を歩く男の背中を見やった。 「それで、私は何をしたら良いのかしら」 「……レコンキスタ、というのを知っているか」 それから、素早く茂みに隠れ、早々に二人は仕事の内容を話し始める。47が言ったレコンキスタという言葉は、フーケも余り知っているものではなかった。 ただ、アルビオン王国にて国家転覆を目論む組織、というぐらいの、実に大雑把なものだ。勿論、実在するかどうかも彼女の知りうる無いようでは判断のしようも無い 47はややあって、側の茂みの中に手を突っ込んだ。そして、その中から一体の若い男の死体を引きずり出す。 黒いローブで全身を覆い、闇夜に乗じて行動するにはうってつけの姿だ。瞼や口は閉じられており、死ぬ間際の恐ろしい表情は影も無い。 ただ、首に出来た、血の滲んだ細い糸の様な傷を見れば、フーケとてどうやってこの男性が息絶えたのかを推測するのは容易だ。 「どうしたのよ、これ」 突然、47がこのような死体を引きずり出した事に嫌悪感を覚えるが、冷静に一息ついて追求する。 「俺が、牢獄に侵入する前に、こいつがうろついていた。どう見てもこの城の者ではない。気になってな。 適当に尋問にかけたらレコンキスタの者だと白状した。何でも、お前をスカウトしに来たらしい」 「……それで、用済みになったから始末したのね。酷い人。ルイズが聞いたら嘆くわよ」 「そうだな。所詮、俺と、ミスルイズとでは住んでいた世界が違いすぎる」 「何よそれ……。全部分かりきっているみたいな言い方ね。とにかく、私はレコンキスタとは何も関係ないわ。彼の方が先に助けに来たのなら話は変わっていたけれど」 フーケが皮肉を言ってみせる。ところが、47はまるで聞こえていないといった様子で死体を茂みの中に戻す。 端から見れば其処に死体があるなどと想像もつかないくらい、奇麗に茂みの中に死体が隠された。余程の事が無い限り、警備兵がこの茂みの中を捜索する事も無いだろう。 「さて、仕事の確認だが、お前にはそのレコンキスタについて調べてほしい。それと、この世界で起きている事で瓜二つといった言葉に関係ある事も、どんなに小さくても良い。情報を集めて来てくれ」 まるで死体を隠す事など議論するまでもないとでも言わんばかりに終わらせると、直ぐさまフーケに二つの仕事を依頼する。 前者は覚悟を決めて取りかからなければならないような内容だったが、後者はどうしても不可解さがあった。 「そうだな、出来れば、クローンという言葉に繋がる情報であればある程良い」 「その、それはそんなに難しくなさそうだけど……」 「かも知れない。だが、俺にとって重要だ」 或は、この世界にとっても。そこまで言いそうになり、47は慌てて噤んだ。現段階ではこれ以上の情報を彼女に渡すのはまずい。 フーケはやはり怪訝そうな表情であったが、お互い危険な道を歩いて来た者同士通じ合う何かを感じたのだろう。 それ以上の詮索をする様子も無く、一度頷いてから闇夜にとけ込んで行く。その素早さは、流石盗賊だと47も賞賛せずにはいられないものだった。 前ページ次ページHitman ZERO the Assassin
https://w.atwiki.jp/gamemusicbest100/pages/3468.html
Assassin's Creed Brotherhood 機種:PS3,360,Win 作曲者:Jesper Kyd 開発元:ユービーアイソフト 発売元:ユービーアイソフト 発売年:2010年 概要 『アサシン クリードII』のエツィオ編第2作目。今作の舞台はテンプル騎士団の本拠地・ローマ。 「Brotherhood」の名の通り今作は弟子システムとして味方のアサシンを増やすことができる。 音楽はあるメインクエストでかかる「The Brotherhood Escapes」が危機感を煽らせる激しい曲として人気が高い。 収録曲 曲名 補足 順位 Master Assassin City of Rome Cesare Borgia Flags of Rome The Brotherhood Escapes Brotherhood of the Assassins The Pantheon Villa Under Attack Echoes of the Roman Ruins Borgia Tower Borgia Occupation Roman Underworld Countdown Borgia - The Rulers of Rome Ezio Confronts Lucrezia Battle in Spain Fight of the Assassins Desmond Miles VR Room Apple Chamber サウンドトラック Assassin's Creed Brotherhood Original Game Soundtrack ASINが有効ではありません。