約 3,610,787 件
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/5763.html
「おい!廊下を走るな!」 「すんません!」 そう言って走り抜ける。 今は何よりも『アホ』クッキーだ。 あのクッキーが全ての希望である。いや、冗談じゃなく。 「まだ残っているでしょうか?」 小泉が息を切らせながら聞いてくる。 「知るか!とにかく谷口を捕らえる」 滑りそうになりながら角を曲がり、階段を駆け上がる。 「ひぃ…ひぃ…待って…くださぁ~い」 振り返ると、朝比奈さんがヨタヨタと階段にさしかかるところだった。 すぐに駆け寄り負ぶってさし上げたいが、今は先を急ぐ。 二段飛ばしで登っていると、前方に見知った後ろ姿。ハルヒだ。 「ん…?うえ!?」 振り向くと、猛然と駆け上がるSOS団員+αに驚愕した。 「ちょ、ちょっと!なにして」 「悪い!後でな!」 スルーする。 今は構ってられない。 「あ!コラァー!」 追いかけてきた。 運動神経をフルに発揮し、すぐに俺と併走する。 「ちょっと、説明しなさいよ!キョン!」 「クッキーだ!クッキー!」 「はあ!?」 「クッキーを食べたいんだよ!」 「だって、あげたじゃない!あんなにたくさん!」 「足りねえんだよ!」 がむしゃらに答える。 「た、足りないって…」 階段を駆け上がると、教室の前に目当ての野郎がいた。 廊下でボーッと窓の外を眺めている。 どうせ部活をしている女子生徒にうつつをぬかしているのだろう。 「たにぐちぃぃ!!」 俺の声に気付きこっちを向くと、驚いた顔を見せる。 「んあ?なんだァ?」 俺とハルヒ、小泉、朝比奈さん、長門、朝倉に囲まれ、訳がわからんという様子だ。 「谷口!」 「なんだよ」 「クッキーあるか!?」 「はあ?」 「クッキーだ!昨日の調理実習でつくったクッキーだよ!」 「ああ、それなら…」 「あるのか!」「あるんですね?」「あるんですか!?」「あるの?」 「…」 ハルヒ以外の全員が谷口に詰め寄った。 「ちょ、ちょっと、みんなどうしたの?そんなにクッキーおいしかったの?」 ハルヒは唖然として、蚊帳の外だ。 「あ、ああ。まだ大量に残ってるぜ。アレがまた絶品でなァ」 谷口が壁にへばりつきながら言う。 「アレを食った後だと不思議と飯がうまいんだよな。書かれてる文字は癪だが、まあこれから毎日大切に食い進めようと…」 「谷口ぃ!」 襟首を掴み、締め上げる。 「おわっ!な、なんだよ!」 「そのクッキーを俺たちにくれ!」 「はあ?さっきから意味わかんねえことを…」 谷口が俺の手を払いのけようとすると、 「お、お、おねがいですぅ!」 朝比奈さんが谷口の足にすがりついた。 「あのクッキーを…クッキーを…!くださァ~い」 「え?ちょ、ちょっと…」 谷口はどうしたらいいか解らないという表情で困惑する。 「是非、お願いできませんか?」 小泉も谷口の肩を掴み、顔を大接近させた。 「おい、ちょっと、待て」 「こんなに頼んでるんだから、いいじゃない」 朝倉が睨む。 「なんかわけ分かんないけど、谷口!クッキーよこしなさい!」 ハルヒも詰め寄る。 「…」 長門は無言で谷口の足を踏む。 「オイ、てめえオラァ。朝比奈さん泣かしてんじゃねえぞ?クッキーよこせ?ああ?」 俺も谷口をさらに締め上げた。 端から見れば、あからさまなリンチだ。 もし俺が第三者だったら、見て見ぬふりをするか、「必死だなw」と傍観を決め込むかなのだが。残念ながら当事者である。 とにかくクッキーで頭がいっぱいだった。 許せ谷口。 「わかった!わかったよ!」 谷口が俺の腕をタップした。 「教室の俺のカバンの中だ!好きなだけ持ってけ!」 その言葉を聞くや否や、締め上げた手を緩め、教室に飛び込む。 「わあ。どうしたの」 国木田がさほど驚いたように見えない顔で驚いた。 「谷口のカバンは?」 「あれだよ」 国木田が示したカバンを引っ掴んで、チャックを乱暴にこじ開ける。 ジャージを放り投げ、ノート、プリントを退かし、ついに目当てのものを見つけた。 「あった!こいつだ」 クッキーの袋を引っ張り出す。 「やったァ」 朝比奈さんが歓喜の声をあげた。 「これで間違いありませんか?」 小泉が聞くと、長門はしゃがみ込んでクッキーを凝視し、それから一囓りした。 そして、 「間違いない」 と静かに伝える。 「はァ…」 「よかったですぅ~」 「間に合ってよかったですね」 「ほんと」 それぞれ、安堵の表情を浮かべた。 「なにが?」 ただ1人、事情を知らないハルヒが興味深そうにクッキーを覗き込む。 とりあえず後回しにし、クッキーを袋から取り出した。 それにならって、朝比奈さんも小泉も、今度は朝倉もクッキーを手にする。 「…よし」 これで、あの味覚障害から抜け出すんだ…。 『アホ』と書かれた文字と、周りを飛び交う渦巻きを凝視し…。 … パクリ。 一斉にクッキーを口に入れた。 「…」 「…」 「…」 「…」 ! 「うめえ!」 「おいひぃ~」 「ええ。とてもおいしいです」 「おいしいわァ」 4人が同時に声をあげる。 そのクッキーはうまかった。 否、あり得ないほどのうまさだった。 身体中に鳥肌がたつ。 クッキーってこんなにうまいものなのか? 小泉は何度も頷き。朝比奈さんは涙を浮かべながら食べている。 朝倉は長門と一緒にクッキーを食べながら笑っている。 そんな謎の光景をハルヒは訝しげに見つめていた。 「うまい…うまいよ!ハルヒ!」 薬を打ったのではないかというほどのハイテンション。 俺はおもわずハルヒの肩を掴んだ。 「ちょ、ちょっと」 「ありがとな。ハルヒ」 「え?」 何故だか礼を言いたくなった。そもそもの発端はすべてコイツなのに。今はそんな考えが微塵も浮かばない。 「このクッキー、最高にうまかったよ」 「…」 しばらく不審な目を俺に向けていたが、すぐに表情を明るくさせると、俺の手を払いのけ、「ニッ」と笑い胸を張った。 「あったりまえよ!」 ふははは、と高笑いをする。 「うまいなあ」 「おしいですねえ」 「ほんとに、何個でも食べれそう」 クラスメイトの不審な目も、他生徒の視線も気にしないで、俺たちはクッキーに酔いしれ続けた。 続く。
https://w.atwiki.jp/tadadouga/pages/360.html
【RuTube】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】?
https://w.atwiki.jp/tadadouga/pages/356.html
【RuTube】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】? 【Youku】 【Youku】
https://w.atwiki.jp/tadadouga/pages/355.html
【RuTube】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】
https://w.atwiki.jp/ameba_pigg/pages/3745.html
おいしい水 drink_water_sb_1007.swf 通販 パソコン 男女共通 ポケット その他 10アメG http //ameblo.jp/pigg-staff/entry-10601639408.html
https://w.atwiki.jp/also_little/pages/183.html
チャットでもよく使われる言葉。 興味無い物、手に入れるのが困難な物などに使う。 全てと言っていいほど食べれるものなんて無い。 ペンタブ?何それおいしいの?
https://w.atwiki.jp/tadadouga/pages/363.html
【RuTube】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】
https://w.atwiki.jp/tadadouga/pages/41.html
【パンドラ】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】
https://w.atwiki.jp/tadadouga/pages/377.html
【RuTube】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】 【Youku】
https://w.atwiki.jp/mm2ch/pages/37.html
コーヒーおいしい 現在は金子しおり、中村健太と愛夏で活動中