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pink marriage blue by ◆QKZh6v4e9w さん 12-13 上田が入ると奈緒子はとろけるような呻きを漏らした。 すんなりした脚が彼の腰に巻かれる。腕が、彼女の躯が彼を受け入れてからみつく。 「上田さん」 初めて抱いた時の彼女の反応を思い出す。 恥ずかしがって我慢してて痛々しくて、こんな甘い声は出せなかった頃の奈緒子の姿を思い出す。 「奈緒子」 「あん、あ、…………上田さん…」 上田のものが標準よりも大きいから余計に苦労をかけたと思う。 でも奈緒子は、だからといって行為そのものを厭がった事はない。 愛されていると上田は思う。 声だけではなくて、奈緒子が感じているのがわかる。 興奮しきった上田のものを、興奮しきった彼女の蜜と肉がうねってしめつけて、限界目指して煽りたてていく。 その熱を制御する事など考えられないし、ためらう理由もなにもない。 幸せだ、と思う。 いつまでこうして二人で抱き合っていられるのだろう。 生涯一緒にいられるとして、奈緒子はいつまで抱かせてくれるだろうか。 いつかそれにも倦んで、顔を見る事もいやになる日は来るだろうか。 奈緒子が感じれば感じるほど、甘い声をあげればあげるほど、その日が来るのが怖くなる。 * 満足した後の気怠さのせいかもしれない。 「なあ」 腕の中でくたりと丸まっている彼女に囁いた。 「──俺のどこを好きになったんだ。youは」 奈緒子が身じろぎして白い顔をあげた。目尻に上気が残って色っぽい。 「…どうしたの」 声は不思議そうだった。上田は咳払いした。 「参考までに聞いておきたいと思ってな。…才能か?容姿か財力か人格か。それとも……その、コレか」 「何言ってんですか。バカ上田」 奈緒子はまたくたりと、頬を上田の胸につけた。 「重要な事なんだよ」 上田の声に何か感じたらしく、奈緒子はまた少し顔をあげた。 しなやかな髪が流れてくすぐったい。 「………どうしたんですか」 彼女は真面目な目で上田を見つめた。 「上田さんらしくないです」 吐息が上田の顎に触れた。 「マリッジブルーですか?」 かもしれない。昨日の奈緒子が苛々していたように。 「馬鹿な事言うなよ。俺に限ってそんな事あるわけないだろう」 上田はせせら笑った。 「どの面においてもパーフェクトに決まってる。言っただろ、あくまでも参考までにだ」 「重要って言ったじゃん。さっき」 「幻聴だ」 「言った」 「言ってない」 「言った」 「言ってない」 「言った!認めろコラッ!」 奈緒子は手をのばして上田の顎を掴むと、そのまま顔を近づけた。 「…たまには、認めろって」 上田は度肝を抜かれたような間抜けな顔で至近距離の彼女を見た。 「………認める」 「じゃあ教えてあげます」 奈緒子の目はきらきらして綺麗だった。 「上田さんだからですよ」 「………」 上田ははぐらかされたような気がして眉間に皺を刻んだ。 「何だよ、それ」 「上田さんだから、なんですよ」 「わかんねえよ」 「いいんですよ。それで」 吐息が柔らかい。 そして甘い。 「違うぞそれは。そういう結末に至るまでの的確な説明を述べるべきだろ、具体的な実証例をあげて」 「学者って厭な人種ですね」 上田は促した。 「………早くキスしろよ。いつまでも喋ってないで」 「…そっちからすればいいじゃないですか」 奈緒子は笑った。 「マリッジブルー、治るかもしれませんよ」 上田は眉間の皺をゆるめ、目を閉じて、奈緒子の躯を引き寄せた。 * 数量化できない領域においても真理に似たものはあると仮定する。 幸せだから感じる不幸もあるという事。 そんな不幸は幸せの一種だという事。 それもたぶん人生なのだという事。 pink marriage blue. おわり
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← PrevNext → ○ The Blue Rooms ○ → The blue key can be found in the room to the right. ・There is also a vase for you to water your rose. ○ The Green Rooms ○ → There is an ant on the floor near the insect paintings. After talking to the ant, you will be able to take down the ant painting. The ant painting can be used as a bridge. ○ The Yellow Rooms ○ ① Fish Key (head) → Find the stick man in the room to the left. ② Fish Key (tail) → If you walk by the 5 stone busts lined up in the middle of the room, the one in the middle will begin to chase Ib. Lure it to the nameplate lying on the floor. ・Finding the 3-digit code ① Thoroughly examine the white painting. ② Examine the dolls hanging from the ceiling. ③ Solve the Liar s Room puzzle. Faithful to its name, the Liar s Room is filled with liars. However, one portrait among the six is telling the truth (the one without a partner). Only one of them is missing a partner, thus, any portrait that agrees with another or has another portrait backing it up is a liar. In short, the brown portraitis telling the truth. After finding all 3 numbers, you should be able to solve the code on the innermost door. Substitute the colors with their corresponding numbers and solve the equation. You may move onto the next set of rooms by giving your newly obtained item to the pair of lips on the wall. ← PrevNext → Translated from the official site.
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THE武蔵@ウィキへようこそ THE武蔵@ウィキは狼板の固定であるTHE武蔵に関する百科事典です。 編集に参加したい方は、リンク先よりお願いします。 誰でも編集可能になりましたので、ご自由に(荒らしはおことわり!) ウィキを編集できないけど掲載して欲しい項目があるという方は、下のコメント欄よりお願いします。 キーワードから探す 検索 更新履歴 取得中です。 人気ページ カウンターの値があるページは1つもありません。 新しくA級固定が選ばれたそうですよー -- (名無し募集中。。。) 2016-07-12 22 44 57 名前 コメント すべてのコメントを見る
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BLUE ROMANCE~優しい花達の狂奏~ ARTIST LAREINE TITLE ブルーロマンスやさしいはなたちのきょうそう MEDIA Album TRACK 8曲(*) TIME --分--秒 発売日 1997年9月7日 発売元 LA-REINE 品番 LCD-001R(RN) 価格 ¥3,000 (税抜) 作品解説 LAREINEの名を全国的に知らしめた一枚。新曲は「Destinée」と「SOLITUDE」だけで、実質再録ベストアルバム。 限定5000枚の初回盤はBOX仕様、シネマティックアートブック封入。通常盤にはボーナストラック一曲追加。 収録曲 Destinée「悲劇の朝」 BLUE ROMANCE「想い」 季節風「思い出の風」 SOLITUDE「鏡の間」 悲愁の花園「訣別の薔薇」 Féerie「不安」 再会の花「希望」 ROMANCIA「運命の迷い」 Féerie「希望」(*)} 楽曲解説 Destinée 5 26 【Lyrics KAMIJO / MUSIC KAMIJO】 ヴォーカルとシンセのみで静かに始まるシンコペーションを主幹とした8ビートのロックナンバー。非常に複雑な曲構成をしているが、楽曲自体はLAREINEらしく「切ない歌メロ」が際だっていて聞きやすい。 BLUE ROMANCE 6 24 【Lyrics KAMIJO / MUSIC KAMIJO】 前作『BLUE ROMANCE』からの再録曲。シンセが派手になり、ギターソロ前に新たに歌メロが付け加えられている。 季節風 5 53 【Lyrics KAMIJO / MUSIC MAYU】 こちらも『BLUE ROMANCE』からの再録。演奏者が変わったことにより、前作とはだいぶ雰囲気が違っている。 SOLITUDE 4 38 【Lyrics KAMIJO / MUSIC MAYU】 「DEATH PIANO」の系譜を継ぐハードチューンで、LAREINEのダークサイドを代表する曲。休符を多用したベースラインと裏メロ弾きまくりのギターが印象的。 悲愁の花園 4 41 【Lyrics KAMIJO / MUSIC MAYU】 「SOLITUDE」と似た雰囲気を持つ激しい曲。リズムに凝ったアプローチをしている「SOLITUDE」とは対称的に、ストレートな激しさや動きの大きな歌メロを活かした作りになっている。ツインギターの絡みも文句なしにカッコイイ。 Féerie 5 09 【Lyrics KAMIJO / MUSIC KAMIJO】 前作にも収録されていたミディアムバラード。生ヴァイオリンが全編通して演奏され、アコースティックギター中心の音作りがされている。9トラック目の同タイトルの曲はリミックスバージョン。16ビートになりユーロビートっぽくなっている。 再会の花 5 59 【Lyrics KAMIJO / MUSIC MAYU】 ライブでラストに演奏されることが多いLAREINEの代表曲。 ROMANCIA 4 39 【Lyrics KAMIJO / MUSIC KAMIJO】 ピアノとヴォーカルのみのスローバラード。 クレジット LAREINE PRODUCE BY LAREINE KAMIJO VOCALS MAYU GUITAR EMIRU BASS MACHI DRUMS ALL SONGS ARRANGED LAREINE SHYNTHESIZER PROGRAMING KAMIJO GUEST PLAYER CHIEKO IMAI (PIANO M-8) / NORIKO UEMURA (VIOLIN M-6) GUITAR BASS TECH FUMITAKA FUJITA (ELECTRO HARMONIX) / NAMIKI TOHRU (ESP) / TAKASHI SINJI (EPS) RECORDING STUDIO ON AIR OKUBO STUDIO / STUDIO EGM RECORDING MIXING ENGINEER HAYAO MISHIMA (ON AIR OKUBO) / NORI OKUMURA (STUDIO EGM) MASTERING STUDIO TOKYO CD CENTER MASTERING ENGINEER KENJI ABE (阿部健司) COVER ART DIRECTION KAMIJO PHOTOGRAPHY HIROSHI NEMOTO / TAKAAKI HENMI(逸見隆明) COSTUME DESIGN STYLING SAWAKO SATO (ID-JAPAN) COSTUME PRODUCTION HIDEFUMI SATO ID-JAPAN CUSTOM COSTUME PROJCT (AYUMI MITUHASHI / NATUKO MOROHASHI / AKIKO KIKUSHIMA / SAKIE HORIKAWA) / T.YAMASHITA / F.K / S.K HAIR MAKE UP YUMI UENO / CHINATU / YUKARI OZAWA / MOMOYO KIKUYA / HINAKI TOTAL MANAGMENT LA-REINE LA-REINE STAFF YAGI / SATOU / SUZUKI / SHIN / MIZUTANI / IKEYA / HHINAKI THANKS YUMI UENO / RAN HAYASHI / MITSUHIRO NAKAYAMA / NOBUKO TAKAGI / TOSHIHIRO ITO / JUN TANAKA / MINAKO KANAZAWA (M-GAZETTE) / HIROKAZU SAWABE (WEST-SNOW) / MIHO ITO / YUKI SUGIE(杉江由紀) IKEBUKURO PENTA / TAIYOU SHOUKAI / 目黒鹿鳴館 / KENSINGTON / 音楽専科社 / フールズメイト / バンドやろうぜ / オリコン.ザ.一番 / ヴィシャス / PENETRATION EX LAREINE MEMBERS SPECIAL THANKS お世話になった全ての方々と、この物語を聴いて下さった皆様へ そして全ての “Fleur” 達へ 外部リンク BLUE ROMANCE~優しい花達の狂奏~ (J-WAVE) コメント 名前 コメント
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〔h.scythe the Brand〕 h.scythe the Wiki ここ。 NNDお気に入り動画 NNDお気に入り動画 〔BLOG EDITION〕 NNDお気に入り動画のブログ版、基本的に毎日書くように努力しているつもりです。 さいずさんDXの日々常々 さいずさんの携帯更新ブログ、日常のあれやこれやを書いてます。 さいずさんDXの一言 さいずさんの携帯更新一言ブログ、一応アダルトブログらしい。 青柳の腐女子ラジオ・交換日記 さいずさん協賛ブログ、極稀に記事書いてます。 さいずさんDXのTwitterのボット さいずさんの下らないいろいろをランダムでつぶやくボット。 青柳の腐女子ラジオ・購買部 さいずさんの本の委託販売をしてもらってる通販サイト、さいずさん結構いろいろ作ってます。 ふり~だ~む!ASCIIART クマのAAがいっぱいあり、コピーボタンが付いているので何かと便利です。 さいずさんDXの備忘録 h.scthe the Blog さいずさんのメインブログのはずですが、更新頻度が残念な事になってます。
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デレステ(アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ)における、「[Nation Blue]神崎蘭子【SR+】」のプロフィールとステータス、センター効果、特技、評価を掲載しています。ぜひ参考にしてみてください。 目次 ▼評価 ▼ステータス ▼センター効果/特技 ▼プロフィール ▼入手方法 ▼特訓後 ▼関連リンク [Nation Blue]神崎蘭子【SR+】 #ref error :画像URLまたは、画像ファイル名を指定してください。 [Nation Blue]神崎蘭子【SR+】の評価 評価ランク/ 編集中 現在編集中です。 ▶ほかのSR+キャラクターを見る [Nation Blue]神崎蘭子【SR+】のステータス 名前 [Nation Blue]神崎蘭子 レアリティ SR タイプ クール 最大Lv 70 最大スターランク 15 最大ライフ 最大ボーカル 最大ダンス 最大ビジュアル [Nation Blue]神崎蘭子【SR+】のセンター効果/特技 センター効果 クールボイス クールアイドルのボーカルアピール値60%アップ 特技 蒼の波動 12秒ごとに中確率で少しの間、GREAT/NICEをPERFECTにする [Nation Blue]神崎蘭子【SR+】のプロフィール -プロフィールを開く ふりがな かんざきらんこ 年齢 14 身長 156cm 体重 41kg 誕生日 4月8日 血液型 A型 利き手 右 スリーサイズ 81-57-80 星座 牡羊座 出身地 熊本 趣味 絵を描くこと CV 内田真礼 ソロ楽曲 [Nation Blue]神崎蘭子【SR+】の入手方法 期間限定イベントNation Blueのイベント達成pt報酬[Nation Blue]神崎蘭子【SR】を特訓 キャラクター評価一覧 タイプ別 全タイプ/キュート/クール/パッション レア度別 SSR+/SSR/SR+/SR R+/R/N+/N ステータス比較表 SSR+/SSR SR+/SR R+/R N+/N 人気ページ 1位 - [神秘の女神]高垣楓【SR】 2位 - 消費スタミナと経験値効率 3位 - [クロネコチアー]綾瀬穂乃香【SR】 4位 - [ノーブルヴィーナス]新田美波【SSR】 5位 - [ホワイトウィッチ]三村かな子【SSR】 コメント コメント すべてのコメントを見る
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ブルー・ムーン(BLUE MOON) 作曲者:Richard Rodgers 年代:? 演奏形態:独奏 収録:現代ギター 2001年3月号
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発売日 2000年2月10日 ブランド R.A.N Software タグ 2000年2月ゲーム 2000年ゲーム R.A.N Software キャスト ??? スタッフ Presented by R.A.N-Software 製作総指揮:社長 企画・原案:雨音颯 シナリオ:眼鏡友の会/E.C 原画:雨音颯,BGアシスト,ミスターK CG着彩:ミスターK ,みんきぃ,雨音颯,ボンバー早乙女,カズオ,斎藤陽子,バーテックス,ジーウェイブ BGM製作:PEEK-A-SOUL 背景・録音協力:文化通信 音声ディレクター:小國信也 音声編集:秋田一也(音泉倶楽部) SPECIAL THANKS:TAKATAN,ぶしふぇる,Castule,砂布巾 CG・プログラム協力:(株)アクティブ オープニングテーマ 「BLUE RAIN」 作詞:橋口涼子・麻生耕作/雨音颯 作曲:麻生耕作 歌:瀬莉華 エンディングテーマ 「Wish」 作詞:瀬莉華 作曲:麻生耕作 歌:瀬莉華
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【Tags Buranko-P Gumi tY K】 Original Music title 君と青 English music title You and Blue Romaji music title Kimi to Ao Music Lyrics written, Voice edited by TEMB / ブランコP (Buranko-P) Music arranged by TEMB / ブランコP (Buranko-P) Singer(s) Gumi (Megpoid) Click here for the original Japanese Lyrics Romaji lyrics (transliterated by motokokusanagi2009): kisetsu hazure no ame ga ima machi no iro o aoku someru kara mizu tamari to mahiru no tsuki nozoki konda kao ga futatsu "hora hareta yo" mujaki ni warau kimi no kono te o hanashitaku nai kedo owakare boku to kimi to kono ao iro to nigotta mizu ni hansha suru katachi mo ima wa hitotsu dake hora ima nimo naki dashi sōna kao ga tsuyogari yowamushi kudara nai puraido wa sute te shimae tara ieta kana imasara sunao ni nare nakute sa nando mo bokura "kodoku" o kasane te ita ne kimi ga suki datta ano iro mo wagamama na boku to itaike na kimi no uta dare mo jama nante sase nai yo kisetsu ga ikutsuka nagare te waraeta nara kimi to aō [TEMB, Buranko-P, BurankoP]
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季節には、色がある。 夏は青。空と海の色。 「平静」と「孤独」の色。 ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ 私の心に色があるのなら、きっとそれは濃い青だと思う。 丁度、月夜に静まる海のような、深くて暗いネイビーブルー。 その夏の日にひとりで見た海は、絶望的なまでに、広くて。 ああ、この海を全て埋めるには──どれだけの砂が必要なのだろうか? ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ 旅行を三日後に控えた、夏の夜。 私の感触を感じて、こなたはまどろみから目覚めたようだ。 私の顔が僅か数ミリ先にあるのと、唇が触れ合っているのを理解したこなたは、ほんの一瞬、憂いを秘めた瞳になり、その後── 瞼を閉じて、唇を開く。 その優しさが、痛い。 ─ The 2nd season:Blue Summer ─ こなたが開いてくれた唇の中を、舌で探る。 どこかに無いか。こなたから私への愛情が、どこかに── こなたの舌が、それを邪魔する。 私の舌と絡まって、まるでこれ以上探るな、とでも言うように── 暗い部屋を、湿った音が満たす。徐々に乱れた息遣いが、それに被さり、ふたりを覆う。 ようやく離れた唇の間に、銀糸が光る。月光を受け、きらきらと。 ぷつっ、とそれが切れる度、私はいつも切なくなる。なぜならそれが切れるとき、決まってこなたが呟くから。 「かがみ──」 私の名を。ただ、呟くだけだから── その後に続く言葉は何? ──聞きたくない。 聞きたくないから、言わせない。再び唇を重ねて、小振りな胸の膨らみに、指を這わせる。 その名に込めた心は何? ──知っている。 私に辱められながら、こなたは別の人間のことを想っている。 私が抱いているこの子は、 私の妹のことが、好き。 ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ かがみの右手が、私の胸を弄っている。 私の服を捲りあげ、フロントホックのブラを外されて、直接。 さわさわと、滑るように触っていた手が、胸の先の突起物に引っ掛かって、私の身体にぴりっと電気が走る。 「ふぁ…ん、はっ─」 自分が声を出していると気付くのに、しばらくかかった。かがみの指はそこだけを、くりくりと抓っている。 いつの間にか、かがみの左手が私のハーフパンツの中に滑り込んできて、下着の上から敏感なそこを撫でられる。 くちゅ、という湿った音で、濡れているんだと気付いた。 さっきまでうとうとしてたせいか、この快感のせいか── 私の頭はぼーっとして、何も考えることができない。 いや、違う──言い訳だ、そんなの。 こうやってかがみにされている間、何も考えなくなったのは、最初から。 だって、そうじゃないと、かがみの唇を、舌を、指を受け入れることなんて、できやしない。 だって私は──つかさのことが、好きだから。 ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ 「柊? おーいひいらぎー」 運転席の黒井先生が、しきりに助手席のお姉ちゃんを呼んでる。 でもお姉ちゃんはなんだか上の空で、頬杖をついて窓の外を眺めてる。 なんか最近のお姉ちゃん、いつもこんな感じで、ちょっと寂しい。 私は後部座席からちょっと身を乗り出して、お姉ちゃんの肩を叩いてみた。 「ん……、なに? つかさ」 「もーお姉ちゃん、さっきから先生が呼んでるの、気付いてないの?」 え、と一言だけ漏らして、お姉ちゃんは急いで先生のほうに向き直った。先生もちょっと苦笑い。 「なんや柊、悩み事かー?」 「え?いえ──」 お姉ちゃんは少し考えて、なんだか白状するみたいに 「そう……ですね。ちょっと──悩み事が」 と、答えた。 「良かったら、センセが相談乗ったるでー? ……あ、地図から目ぇだけ、離さんといてな」 私は浮かしていた腰をシートに戻して、さっきのお姉ちゃんみたいに頬杖をついてみた。 ──なんだか締まらないな。らしくないよね。 頬杖はやめて、首だけ動かして外を見る。すぐ側をビリジアンが後方に流れて、ずっと向こうにウルトラマリンブルーが輝いている。 綺麗だな。素直にそう思った。お姉ちゃんがこの景色を頬杖ついて見てるのは、すごく絵になってたな。 そういえば、ウルトラマリンって海の色じゃないってゆきちゃんが言ってたっけ。ラピスラズリっていう宝石の色 で、それが海の彼方から渡来したからウルトラマリンって呼ばれるようになった──って去年聞いた。 「好きな人が、いるんですけど」 記憶の中を漂っていた私を、一気に現実に引き戻した、お姉ちゃんの一言。 ──え……? お姉ちゃんの、好きな人? ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ 「姉さん、今年もよろしくねー」 「引率兼運転、よろしくお願いします」 「いやぁ、せっかくの休みも旦那がいないと暇だからさ。まかせたまへー」 去年に引き続き、同じ海へ1泊の小旅行をすることになりました。 私と泉さんは成実さんの運転で向かっているところです。後ろからは黒井先生の車が着いて来て──ないですね。 「大丈夫でしょ、かがみ……がナビやってるだろうから」 泉さんは最近、かがみさんの名前を呼ぶとき、ほんの少し声色が陰ります。 「いざ行かん!マリンブルーの海へー!」とおどけて見せる姿も、なんだか痛々しい。 「ふふ、マリンブルーはあまり綺麗な青ではないんですよ」 「へ? そうなの?」 「ええ、濃い緑みの青でして、これは元々ヨーロッパ諸国の海軍の制服に使われた色なので、マリンブルーと呼ばれるようになったんです」 泉さんと成実さんの「へー」という感嘆の声を聞きながら、ふと、あることに思い当たりました。 それは泉さんがマリンブルーについての勘違いをしていたように。 ──私も、泉さんとかがみさんの関係を、なにか勘違いしていたのではないのでしょうか? 思い返してみると、最近の泉さんとかがみさんの間には、なにか距離があるような気がします。 そういえば、今朝も泉さんはかがみさんを黒井先生のナビ役にして、自分はすぐに成実さんの車に乗り込んでしま いました。 なんでもない行動に見えましたが、今こうして考えると── 「………」 窓の向こうに光る海を見つめている泉さんの横顔を、ちらりと盗み見てみます。 その横顔は、なんだかひどく物哀しそうで── 泉さんは去年の海に、今何を見ているのでしょうか? ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ 「……難儀なもんやなぁ、柊の姉も」 太陽は傾き、オレンジ色に染まる海。 砂浜を歩くお姉ちゃんとこなちゃんを見つめながら、黒井先生が呟いた。 「恋愛っちゅーもんは思春期の女の特権やけど、あのパターンは正直、キツいで」 ここに来る途中の車内で、お姉ちゃんが告白した胸の内。 「……泉、かぁ。しかもなんや、泉は他に好きな人間がおる、──やったな?」 それは、お姉ちゃんはこなちゃんが好きだ、ということ。でもこなちゃんは、お姉ちゃんじゃない、他の人が好き だということ── 「ウチは女同士の恋愛、否定する気は無いけどな? ……一方通行の恋っちゅーのは、想う方も想われる方も、キツ いもんやで」 ──先生? それは、私も一緒なんです。 私は……お姉ちゃんのことが、好き。 でもお姉ちゃんは、こなちゃんのことが好き…… 知りたくなんか、なかったよ。 ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ 「綺麗、だね」 夕陽の落ちる海。スカーレットと群青色のグラデーションが、キラキラと輝いている。 それを見つめながら、隣を歩くかがみに、囁く。 「……そうね」 ゆい姉さんとみゆきさんは、先に寄った旅館でくつろいでるはず。 少し離れた防波堤では、つかさと黒井先生がふたりで何か話してるみたい。 今、この砂浜で、私はかがみとふたりっきり。 かがみは今、何を考えてるんだろう? 隣のかがみの横顔を、ちらりと、見てみる。 ラベンダーの長いツインテールがさらさらと風に流れて、その一本一本が夕陽を受けて、まるで海のようにキラキ ラと輝いている。 綺麗だと、思った。 だけど、愛しいとは、思えない。 「ねぇ、かがみ──」 言ってはいけないと、わかっていた。 言ってしまえば、多少なりとも、私たちの関係が壊れてしまうことは確実だと、わかっていたのに。 それでもなぜか、言わずにいられなかった。 「私たちって、なんなのかな?」 ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ お手洗いから自分に割り当てられた部屋へ帰る道すがら、私はふたりの友人についての考えを巡らせていました。 あの車内で感じたことは、私の中で少しずつ、確信になりつつあります。 ──泉さんとかがみさんの関係。 入浴の際、夕飯の席、就寝前の一時。……その全てで、私は泉さんとかがみさんの一挙手一投足を見逃すまいと、 お二人の様子を窺っていました。 友人を監視するようで、あまりいい気はしないのですが……それでも気になってしまって。 結果として、お二人の間には、去年とは違う──何か溝のようなものが、存在するような気がします。 「──あ、」 ──旅館の階段の側、自販機コーナーのベンチ。 そこに見知った顔を見つけて、少し抜けた声を出してしまいました。 「──泉さん、眠れないんですか?」 部屋を出る際に確認した時計は、日付が変わったことを示していたはずです。 泉さんは浴衣の袖で、ぐしっ、と目元を拭い、 「ああ、みゆきさんかぁ」 赤くなった瞳を、無理矢理、笑みの形に変えて──私に向けました。 …… 「……みゆきさん。私、どうすればいいんだろ……?」 泉さんが話し始めて、どれくらい時間が経ったのでしょうか。 真っ暗な旅館の片隅のベンチに、私たちは座っています。明かりは向かいの自販機だけ。 自販機の静かな唸りの他に聞こえるのは、泉さんの押し殺した嗚咽。 泉さんは、全て話してくれました。泉さんとかがみさんの、今の関係。……それから、泉さんの気持ち。 私は、何も言うことができずに……隣で声を殺して泣く小さな身体を、抱きすくめる事しかできませんでした。 泉さんの涙は、何を想って流れているのでしょうか。 かがみさんの気持ちに応えてあげられないこと。つかささんを想う気持ち。つかささんを想いながら、かがみさん に身体を明け渡してしまったことの罪悪感…… 私の腕の中で震える小さな身体は、かがみさんとつかささんの間で、押し潰されそうになってしまっている── 「──もう……わかんないよっ……」 泉さんが微かに、でも確かに……そう小さく叫ぶのが、聞こえました。 ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ 掛け時計の短針が、2時を指した。 月明りの照らす暗い和室の窓際に腰掛けて、穏やかな海を眺める。 ──静かだな、とふと思う。秒針の動く音と、つかさの静かな寝息しか聞こえない。 去年の騒がしさを懐かしみながら、空の布団に目を落とす。 こなたの布団。その隣のみゆきの布団も同じく空。 布団から目を離し、再び海を見つめる。 そうしてしばらく眺めていた暗い海も、私に眠気を与えてはくれなかった。 「──こなた」 その名を呟くのは、もう何度目だろう。 こなたが、足りない。 いくら名前を呼んでみても、瞳を見つめていても、髪に触れても、唇を合わせても── 私には、こなたが足りない。 ──最初に、こなたと身体を重ねたのはいつだったっけ。 「……んっ」 ──梅雨の季節だった。あの時までは、普通の女友達として付き合えていた。 「──ん、はぁ、…あっ」 告白の返事をもらえないことに、私は苛立っていた。その苛立ちの一方、こなたが欲しいという気持ちも膨れ 上がっていた。 「……んんっ」 その日、それは限界を越え──私は気付くと、こなたの唇を奪っていた。 「ああっ、……こ、なた……ぁっ」 こなたは拒否をしなかった。──きっとそれは、こなたの優しさ。 「ひゃ、あぁ、……こなた、こな、たっ」 私は弱い。その優しさに負けて、こなたを──蹂躙することを、覚えてしまった。 「あっ、あぁん……はあっ」 ──濡れた指先を、自らの秘所から抜く。月光を浴びて、私の液体に濡れた指が、妖しく輝く。 壊れているな、と思った。──すぐ側では、つかさも寝ているのに。 冷えていく脳味噌が、夕方のこなたの言葉を私に突き付ける。 その言葉が、頭から離れない。──思い出したくなんか、ないのに。 『私たちって、なんなのかな?』 こなたはどんな答えを期待していたのだろう。 私は、その問いに答えることはできなかった。 友達、──いや、親友? 違う。それはあの日……桜吹雪の日までのこと。 恋人、──彼女? それも違う。こなたはそうは思っていない。こなたは私のことを見てはいない…… それなら、何? わからない。 私にとって、こなたは何? ──好きな人。手に入れたいもの。 こなたにとって、私は何? ──友達? ……そう思ってくれてるのかな。そうだといいな── 私、嫌われててもおかしくないから。 違う。逃げるな。……こなたにとって、私は── 好きなひとの、双子の姉。 「……つかさ」 とても穏やかな寝顔。その顔を見ながら、自分が何かを呟くのを、私は気付かなかった。──いや、気付かない 振りをした。 「なんで……あんたなのよ」 掛け時計の短針が、3時を指した。 ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ 「ん……あれ、」 目覚めると、誰かの腕の中だった。 「おはようございます、泉さん」 「みゆきさん? えっと……あ、そっか」 あのまま寝ちゃったのか。 窓から差す光が、朝の訪れを知らせている。 「みゆきさん、ごめんね」 「──謝らないでください、泉さん」 一晩中、抱き締めてくれて疲れてるはずなのに……優しい人だ。 「ありがとう」 「……はい」 こんな、弱い私の話を、ちゃんと受け止めてくれてありがとう。 「みゆきさん?」 「はい」 ──あとひとつだけ、我儘言ってもいいかな? 「もう少しだけ……こうしてもらってて、いい?」 「……ええ、もちろん」 優しくて暖かい、腕の中。 私はそこで、またちょっとだけ、泣いた。 結局、みゆきさんは一睡もしてなかったみたいで、今はパラソルの影で横になってる。何故かかがみも気分が優れ ないみたいで、顔にタオルを掛けて一緒に寝転んでいる。 うう、ごめんねみゆきさん。……ゆい姉さんに黒井先生、みゆきさんのことお願いね。 「気持ちいーね、つかさ」 「そだねー」 浮輪でぷかぷか浮かびながら、隣のつかさの顔を見る。可愛いな、って思う。 それと同時に、罪悪感の針がちくりと胸を刺す。つかさに対するものなのか、かがみに対してなのかは、判然と しないけど。 「ゆきちゃんもお姉ちゃんも残念だね、せっかく海に来てるのに」 つかさが、砂浜のパラソルの影を見つめながら呟く。 「そうだね。……でも──」 言いかけた私を、つかさが振り向いて見つめる。──あちゃー、口が滑った。 「あ、なんでもないよ」 言える訳ないじゃん。つかさとふたりきりになれて良かった、なんて。 「こなちゃん」 浮輪にお尻だけ入れて、寝そべるように空を見上げていると、浮輪に掴まっていたつかさが話しかけてきた。 「んー? どったのつかさ?」 肌を妬く太陽の熱と、足と手を冷やす海水の温度差が心地良い。 お姉ちゃんね、こなちゃんのことが好きなんだって。 「え?」 思わず聞き返していた。 「ここに来る途中、車の中でね、聞いたの。お姉ちゃんはこなちゃんのこと、好きなんだって」 ──そうか。聞いちゃったんだ。 「……へぇ、そっか」 「あんまりびっくりしないんだね、こなちゃん」 つかさの顔を見る。……いつもの、私の大好きな、笑顔。 「うん、実はね……知ってた」 「そうなんだ。……ねぇ、こなちゃん」 なんでだろう。なんだか、尋問されてる気分。 「こなちゃんの好きな人って、誰?」 ──そうきたか。 どうしよう、言っちゃおうかな…… 『私の好きな人は、あなたです』──言っちゃえば、楽になるのかな? 「まさか……お姉ちゃんじゃ、ないよね」 つかさがどこか、心配そうに言う。 「それは違うよ。かがみのことは、好きだけど……でも、恋愛感情とは違う」 これは本心。──罪悪感の針は、五寸釘くらいになってたけど。 「そっか、良かった」 なにが良かったんだろう、もしかして── 「もし両想いだったらどうしようって思ってたの。……お姉ちゃんをこなちゃんに取られちゃったらどうしよう、って」 そんな私の淡い期待をぶち壊す、つかさの言葉。 「……えっと、それって──どういうこと?」 聞かない方が良かったと、すぐに思った。──思ったときにはもう、手遅れだったんだけど。 「うん、私ね、……お姉ちゃんのこと、好きだから」 つかさとふたりで浮かんでいる海で、私はなぜか── 孤独だと、思った。 ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ 「お姉ちゃん、大丈夫?」 パラソルの影から這い出して、砂浜に座っていたお姉ちゃんの横に座りながら、声を掛けてみた。 「ああ、つかさ……大丈夫よ、ちょっと寝不足なだけ」 それは本当みたい。ちょっと寝たのが良かったのか、朝より顔色は良くなってて一安心。 「お姉ちゃん、泳がないの?」 「んー、今はいいわ。ちょっと海を眺めたい気分」 良かった。しばらくふたりでいられるね。 そうやってしばらく一緒に海を眺めていた。何も喋らなくても、こうやって隣にお姉ちゃんがいるだけで、幸せ。 「……綺麗だね、お姉ちゃん」 「……」 ──あれ? お姉ちゃん? 振り返ると、お姉ちゃんは──波打ち際で遊ぶ、こなちゃんとゆきちゃんの方をじっと見てた。 「お姉ちゃん?」 「……ん? どうしたの?」 なんだか……私の胸の中に、モヤモヤしたものが出来てくるのがわかる。 「えっと……綺麗だね、って」 「……そうね」 よく晴れた空と、澄んだ海。ずっと向こうに海と空の境界線。 「ねえ、お姉ちゃん」 モヤモヤ。なに、これ。 「海と空の間には、何があるの?」 「なによいきなり。……知らないわよ、そんなの」 モヤモヤが、だんだん大きくなっていく。 「……じゃあ、お姉ちゃん」 なんで、こんなこと聞こうと思ったのかな? 「お姉ちゃんとこなちゃんの間には、何があるの?」 お姉ちゃんは、答えなかった。 ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ 海へ向けて駆け出したつかさの背中。 何故か、それはひどく幻想的に見えた。 あの子がなぜ、あんなことを言い出したのかわからない。 わからないけど……その言葉は私の胸の中に重く、響く。 お姉ちゃんとこなちゃんの間には、何があるの? きっと、私はその答えを知っている。 知っていながら、知らない振りをしている。 たぶんそれは、海と空のような。 触れているようで触れていない──水平線で交わっているようで、実のところどこまで行っても交わることはない、 そんな関係。 たぶん私は、観測者。 水平線だけを見て、あれが空と海の境界だと満足している、愚かな観測者。 たぶん私は、海。 何もかもを飲み込んで、それでも決して満たされることはない、獰猛で貪欲な海。 そして、私は── つかさがもう帰る時間だと呼びにくるまで、私は曖昧なコバルトブルーの境界線を眺めていた。 ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ─ Next season:Autumn ─ コメントフォーム 名前 コメント 面白い 続き頼みます -- 名無しさん (2008-01-23 00 10 09) うわぁ!続きが気になりますね〜。 -- 名無しさん (2008-01-14 00 32 51) 続き待ってます! -- 名無しさん (2007-11-16 12 45 23)