約 4,958,447 件
https://w.atwiki.jp/tohtb/pages/24.html
イノセンス ルカ スパーダ ルカ 出現条件:ストーリーモード スパーダ編クリア 術技 LV ガルド 術技名 A・CC 属性 説明 1 - 弧月双閃 10 - 敵を2回連続で斬り上げる 1 - 火炎裂空 10 火 炎をまとったまま空中で連続回転斬りを放つ 10 5000 エクスプロード 30 火 前方に発生させた火球を爆裂させ、周囲の敵を一掃する 20 10000 絶空魔神撃 20 - 衝撃波を放った後、斬撃と同時に闘気の渦を巻き起こす 30 30000 スパイラルフレア 20 火 巨大な火球を飛ばす 50 60000 魔王炎撃破 20 火 炎を帯びた衝撃波を放つ 1 3000 崩襲剣 20 - 渾身の一撃で敵を一刀両断する(空中術技) 1 10000 魔王灼滅刃 0 火 炎の力を開放し、怒涛の連撃で全てを焼き払う(秘奥義) 火炎裂空や弧月双閃など初期に使える技が低消費の割に使い勝手が良い。 hit数を稼ぎたい時やボス戦などではオーバーリミッツ状態になりエクスプロードを連発するのがオススメ。 魔王灼滅刃は今までの外伝系と違い〆に薙ぎ払うので大きく吹き飛ばす。 スパーダ 出現条件:ストーリーモード ジュード編クリア 術技 LV ガルド 術技名 A・CC 属性 説明 1 - 虎牙連斬 10 - 打ち上げた敵に回転斬りと斬り下ろしを叩き込む 1 - ウインドカッター 20 風 風の刃を飛ばし、前方にいる敵を斬り裂く 10 5000 風迅剣 20 風 全てを吹き飛ばす竜巻と共に突進突きを放つ 20 10000 散沙雨 10 - 左右の剣で交互に連続突きを放つ 30 30000 サイクロン 30 風 巨大な竜巻を発生させる 50 60000 魔神閃空破 10 - 衝撃波を放った後に、自分の周りに竜巻を起こす 1 3000 裂空斬 20 - 空中で連続回転斬りを繰り出す(空中術技) 1 10000 神裂閃光斬 0 - 全ての力を解放し、空中で連撃を一気呵成に叩き込む(秘奥義) 初期に使える技ではウインドカッターが有用。風迅剣はガードクラッシュ効果。 魔神閃空破の魔神剣の射程が意外に長く、閃空裂破部分の巻き込む範囲も広いため習得後は主力。 hit数を稼ぎたい時はオーバーリミッツしてサイクロン連発。 裂空斬はその場で回転するため攻撃範囲は狭い。 秘奥義は巻き込む範囲も広くhit数も多い。
https://w.atwiki.jp/psptown/pages/141.html
クライアントオーダー イリアス 名称 内容 報酬 安全基準 「海の底の古代遺跡」を7分以内にクリア 2500メタセトルネードスロー(ルームグッズ)バスター(ウェポン) 盗掘者を待ち受ける者 「遺跡の奥に眠るモノ」を14分以内にクリア 2500メタセドリームキャッチャー(ルームグッズ)ブラスター(ウェポン) シティの生活を守れ 「修羅の谷」を12分以内にクリア 2500メタセカブトムシ(ルームグッズ)バトン(ウェポン) ロレット 名称 内容 報酬 ピット 名称 内容 報酬
https://w.atwiki.jp/talesofdic/pages/15820.html
イノセントスフィア +目次 概要 登場作品レイズ 関連リンク派生技 関連技 ネタ 概要 イノセントスフィアとは穢れなき光弾で敵を引き寄せる術。 初出はレイズのリトルクイーン。 ▲ 登場作品 レイズ 習得者 リトルクイーン 穢れなき光弾で敵を引き寄せる術 分類 術技 属性 光 HIT数 6 消費CC 6 性質 魔 基礎威力 666 詠唱時間 習得条件 武器「ウィルゼン」を入手 強化1 ダメージが10%上昇 強化2 敵ののけぞり時間+0.1秒 強化3 術連携タイミングを0.2秒早める 強化4 ダメージが10%上昇 強化5 術連携タイミングを0.2秒早める 強化6 与えたダメージの12%HP回復 本作で初披露。 光を司る紋章が刻まれた巨大な光弾を敵に背後から出現させ、光弾に当たっ敵たを自分の方向に引き寄せる。 ▲ 関連リンク 派生技 ▲ 関連技 ▲ ネタ ▲
https://w.atwiki.jp/dmdm707/pages/22.html
http //hp.kutikomi.net/masa15/?n= http //wdreport.com/ http //www.dreamagic.jp/
https://w.atwiki.jp/puzzlederby/pages/396.html
ホースデータ 降臨馬 ガチャ馬 ドロップ馬 イベント限定 セントライト(オス) 属性 副属性 タイプ 副タイプ レアリティ コスト 地 - スタミナ 芝 S☆5 17 レベル スピード スタミナ 根性 1 176 468 59 75 702 2340 176 スキル/強化型 地のやすらぎ(ストーンと回復ブロックを地属性ブロックに変化)/- Lスキル/強化型 三冠の加速(1ターンで3属性以上で同時にアタックするとスピード2倍)/- 進化素材1段階 日本ダービー 優勝盾(地) 優勝盾(地) 優勝カップ(地) 進化素材2段階 皐月賞 日本ダービー 日本ダービー 菊花賞 優勝盾(地) 入手方法 パズダビチャレンジ ジャパントリプル セントライト(オス) 属性 副属性 タイプ 副タイプ レアリティ コスト 天 - スタミナ 万能 L☆6 32 レベル スピード スタミナ 根性 1 371 990 124 99 1485(1188) 4950(3960) 371(297) スキル/強化型 トリプルクラウン(30倍の天属性アタック(全体))/スカイアース(全てのブロックを天と地属性ブロックに変化) Lスキル/強化型 クラウンスピード(1ターンで3属性以上で同時にアタックするとスピード3.5倍)/スカイトゥインクル(1ターンで3属性以上で同時にアタックするとスピード3.5倍、天属性の馬のスタミナと勝負根性が2倍) 進化素材1段階 皐月賞 日本ダービー 日本ダービー 菊花賞 優勝盾(天) 進化素材2段階 皐月賞 日本ダービー 菊花賞 各像 各像 入手方法 ガチャ セントライト(オス) 属性 副属性 タイプ 副タイプ レアリティ コスト 火 水 スピード 中距離 SL☆8 89 レベル スピード スタミナ 根性 適性(重/芝/ダート) 距離/ベスト 1 1465 977 244 得意/得意/苦手 2,000m~3,000m/2,400m 99 7326 2930 733 スキル ミドルの持続(3ターンの間中距離タイプのスピードが1.5倍)/初代三冠馬の光(2ターンの間ライバルホースのスキルを発動させない、2ターンの間水属性アタックを無効) Lスキル トリプルタレント(【効果1】火属性・中距離タイプの馬の全能力が3.5倍になる。【効果2】火・水の同時アタックでチーム全体のスピードが1.5倍になる。)/【極】トリプルタレント(【効果1】火属性・中距離タイプの馬の全能力が3.5倍になる。【効果2】火・水の同時アタックでチーム全体のスピードが1.5倍になる。【効果3】コンボ吸収スキルの影響を受けない) ☆6進化素材 皐月賞 日本ダービー 菊花賞 レジェンド像 レジェンド像 ☆7進化素材 レジェンド像 レジェンド像 レジェンド像 超レジェンド像 超レジェンド像 ☆8進化素材 超レジェンド像 進化の蹄鉄(火) 進化の蹄鉄(水) 超進化の蹄鉄 超進化の蹄鉄 入手方法 レジェフェス第2弾限定 セントライト(オス) 属性 副属性 タイプ 副タイプ レアリティ コスト 地 地 スピード 中距離 SL☆7 46 レベル スピード スタミナ 根性 適性(重/芝/ダート) 距離/ベスト 1 994 662 166 得意/得意/苦手 2,000m~3,000m/2,400m 99 4968 1987 497 スキル 地のエフェクト(2ターンの間、敵馬の精神力が0(全体)、2ターンの間、地ブロックの出現率アップ)/- Lスキル トリプルセントライト(3属性同時アタックでスピード3倍、5属性同時アタックの場合はスピード9倍)/- ☆6進化素材 皐月賞 日本ダービー 菊花賞 レジェンド像 レジェンド像 ☆7進化素材 レジェンド像 レジェンド像 レジェンド像 超レジェンド像 超レジェンド像 入手方法 イベント限定 イベント限定。 セントライト(オス) 属性 副属性 タイプ 副タイプ レアリティ コスト 火 水 スピード 中距離 SL+★8 88 レベル スピード スタミナ 根性 適性(芝/ダート/重) 距離/ベスト 1 1699 1236 257 〇/×/◎ 2,000m~3,000m/2,400m 99 8494 3707 772 スキル ミドルの持続(3ターンの間中距離タイプのスピードが1.5倍 )初代三冠馬の光(2ターンの間ライバルホースのスキルを発動させない、2ターンの間水属性アタックを無効 ) Lスキル 【極+】トリプルタレント【効果1】火属性・中距離タイプの馬の全能力が4倍になる。【効果2】火・水の同時アタックでチーム全体のスピードが1.7倍になる。【効果3】コンボ吸収スキルの影響を受けない ★8+進化素材 超進化の蹄鉄 極進化の蹄鉄 極進化の蹄鉄 極進化の蹄鉄 極進化の蹄鉄 入手方法 レジェンドフェス第二弾 セントライト(オス) 属性 副属性 タイプ 副タイプ レアリティ コスト 火 水 スピード 中距離 UL★8 140 レベル スピード スタミナ 根性 適性(芝/ダート/重) 距離/ベスト 1 2871 1584 363 〇/×/◎ 2,000m~3,000m/2,400m 99 14355 4752 1089 スキル ミドルの持続(3ターンの間中距離タイプのスピードが1.5倍 )初代三冠馬の光(2ターンの間ライバルホースのスキルを発動させない、2ターンの間水属性アタックを無効 ) Lスキル 【究極】トリプルタレント【効果1】火属性・中距離タイプの馬の全能力が9倍になる。【効果2】火・水の同時アタックでチーム全体のスピードが4倍になる。【効果3】コンボ吸収スキルの影響を受けない UL進化素材 極進化の蹄鉄(火) 極進化の蹄鉄(火) 極進化の蹄鉄(水) 極進化の蹄鉄(水) 極進化の蹄鉄 入手方法 【UL登場】レジェンドフェス極第2弾など
https://w.atwiki.jp/puzzledragons/pages/102.html
とりあえず、公式宣伝アカウントの動画をどうぞ。解説ではありませんが、消し方の見本として。 パズル&ドラゴンズ ムラコ消しスペシャル ☆初級編☆ - YouTube http //www.youtube.com/watch?v=MtecdmzkvuM 本スレ有志による解説動画もどうぞ! パズル&ドラゴンズ よくわからない解説 - YouTube http //www.youtube.com/watch?v=BC5At766Lwc 「大丈夫! ファミ通の攻略本だよ!!」でお馴染みのファミ通さんの姉妹誌がプチ攻略記事を出していました。 こちらもご参考まで。 【iPhoneアプリ攻略】現在人気沸騰中!『パズル&ドラゴンズ』攻略指南! - ファミ通App http //app.famitsu.com/20120224_36635/
https://w.atwiki.jp/mioritsu/pages/638.html
こんなに掃除したのはいつ以来だ。 私は手の甲で額を拭いながら部屋を見渡した。 あまり高価ではない四畳半。でも、女一人暮らしには十分すぎる。 まず狭い玄関。そこから狭い廊下。廊下の道なりにキッチンがあったり、廊下の途中の部屋にお風呂場があったりする。 お風呂と言ってもユニットバス……って言うんだっけ。お風呂とトイレが一緒の奴。 狭い廊下を抜けると、四畳半の正方形に近い一部屋だ。 真ん中にテーブル(こたつの布団を抜いたような正方形のテーブルだ)を置いている。 今はそこにノートパソコンが置いてあったり、講義で使う参考書や教材、筆記用具が積んである。 基本的に作業はそのテーブルで行うことにしていた……ってやべー課題やってないぞ。 基本的な間取りは実家と同じだった。寝床はロフトで、梯子をのぼった上のスペースだった。 まだ慣れないので寝にくいが、そのうち慣れていくだろう。 「さて、掃除は終わった……」 酷く散らかっていたので午前中の二時間あまりをずっと掃除に使っていた。 今は午後二時。そろそろ澪がやってくる頃だ。 場所は教えたけど、迷わずに来れているだろうか。場合によっては電話して……。 ピンポーン――。 する必要はなかったみたいだ。 「はーい、入っていいぞ!」 ガチャッと音がして、澪が顔を覗かせた。 「お、お邪魔します……」 「はいはいどーぞー」 ペコリとお辞儀して靴を脱いで入る。そしてすぐにキッチンを見た。 私が午前中に食べた食パンとウインナーを乗せていた皿を出したままだった。 フォークもシンクの上に置きっ放し。私はあっ、と思った。 でも澪はその皿を見ながら口を開く。 「……律は、料理できるの?」 「うーん、まあそこまですごくはないけどまあ、できるよ」 実家でも度々作っていた。両親が共働きで帰りも遅く、家事は全体的に私がやっていた。 おかげで裁縫も料理もそれなりに身についてしまったのである。 これは喜ばしいことなのかどうか微妙だけど、でも一人暮らしになった今めちゃくちゃ役に立っているのでよしとしよう。 「すごい。尊敬するよ」 「澪も料理できそうだけど?」 「……下手なんだ」 人は見掛けによらないもんだ。 澪は外見は優等生、家庭的で、頭もよくって、何でも完璧にこなしちゃうような印象がある。実際そのうちのいくつかは正解だろう。 読書も好きだし、頭もいい。でも、料理ができないだって? 謙遜だったり遠慮だったりするかもしれない。 「とってもまずいんだ、私の料理」 「へえ、でも食べてみたなあ澪の料理」 「い、いや。とても誰かに食べさせられる味じゃないよ?」 そこまで? いやさすがにそれは謙遜なんじゃあ……。 澪はなんだかもじもじしてたり、落ち着かない様子である。 いつまでもキッチンの前に立たせっぱなしなのは確かに招いた側としては良くない状態だろう。 ――いや、実際は澪が発案したのだから私が招いたわけじゃないのかな? でも私の家なのだから澪はお客さんなわけだ。ゆっくりしていってもらいたい。 「立ってるのもなんだし、奥に入ってよ」 「う、うん」 私が部屋まで入ると、澪も後ろから付いてきた。 なんというか、ドキドキする。 あと、澪から質問してくれるようになったのも嬉しかった。 前までは――前と言っても、たった四日ほどなんだけど。 でも、当初は私が話しかけてばかりだった。澪もすぐに会話を切らしてしまうし。 いや、それも澪なら仕方ないし、性格の違いからしても当然だと思うんだけど……。 だから、澪が自分から発話してくれるのは私にとっても嬉しかったし、間違ってなかったなって思った。 澪は中央のテーブルの上のパソコンを見て言った。 「……あ、パソコン……」 「パソコンがどうしたの?」 澪は一瞬だけ暗い顔をした。パソコンに苦い思い出でもあるのだろうか。 でもパソコンに苦い思い出ってそうあるもんじゃないだろう。 私のように機械が苦手というならそれもあるかもしれないけど。 「……わ、私もパソコン持ってる」 やっと搾り出したセリフがそれだった。澪はそれっきり顔を赤くしたまま、俯いてしまう。 私はよくわからなかったけど、言葉を繋いだ。 「やっぱり入学祝いとかで買ってもらった?」 「う、うん」 共通点は、また増えた。 昨日貸してもらった本も、なんでも。 澪と一緒のものが増えて行ってるのが嬉しい。 私はしゃがんで、閉じてあったノートパソコンを開いた。大したことはやっていない。 インターネットも調べ物をする程度で終わっているし、大抵は調べ物、課題、DVDを見る、のどれかでしかパソコンを使っていなかった。 私は画面のアイコンにひっそりとある、『課題レポート』を見た。 「そういえば、澪は課題進んでる?」 「う、うん……わ、私もパソコンでやってるけど、まあまあかな」 あれ、この話題前も出したような。 でも、あの時は……澪はなんとかって一言答えて終わっちゃった覚えがある。 私はなんとかその場を繋いだけど、澪が泣きそうにしていたんだっけ。 なんでそんな様子だったのかは今でもわからない。 だけど、前よりも答えが返ってくるし、会話が切れなかった。 今も、澪はちょっとだけ泣きそうだ。 なんでだろう。 でも、笑ってる。 どういうことだろう。 「澪もパソコンで書いてるんだ? 私機械苦手で全然文字が打てなくてさ」 それは機械が苦手なんじゃなくて、ただ単に慣れていないだけだ。 そう自分に突っ込まずにはいられなかった。 機械に得意だったとしても、慣れてなかったり初心者ならば、キーボードを打つのは遅いに決まってる。 「……私もまだ人差し指でしか打てないよ」 「だよなー」 じゃあ、なんで前にこの話題が出た時、そう言ってくれなかったんだろう。 ただ単に、澪が私と話したいと思っていなかった時期なのか。 今だってそうとは言い切れないけど、澪は前よりは私に心を開いてくれていると思う。 会話だって続くようになったし、笑ってくれるようにもなったし。 だからあの時は、まだ澪は私と会話を続ける気はなかったということなのかもしれない。 話すことが嫌いで、極力話したくないとも言っていた。 だからあの時澪は――いや、昨日以前の澪は、私とは話したくなくて、できるだけ早く会話が終わるように話していたかもしれないのだ。 だから、本当はパソコンも持っててそれで課題を行っていて、しかもあんまり得意じゃないことを私に言わなかったんじゃないのか? いや、絶対そうだ。 だから、なんなんだろう。 結果、今、澪は私と話してくれてる。 だからななんだろうって、上手くまとめられないけど。 でも確実に……いや、ちょっとずつでも私と澪の距離は近くなってるのかな。 「どこまで進んだの?」 澪が私の画面を覗いてきた。 私は課題のレポートのファイルを開く。自分の情けなさを痛感しながら目を逸らした。 澪はそれを見て、苦笑いした。 「……まだ全然最初だね」 「こ、これでも私としては頑張ったんだぜ? 慣れない人差し指と、苦手な機械相手に!」 ちなみに課題は、自分の意見や考えを三段論法なりなんなり……とにかくある要項の文章を読んで、自分の意見をまとめたりする課題だ。 だから小論文のように話の論述、意見の提示、根拠、説得力。 そういうものを考えながら文章を書いていく……と要項には書いてあるんだ。 しかし私はそういうのがどうにも苦手だった。 パソコンが苦手なのも相まって、全然課題は進まない。 「そういう澪は終わったのか?」 「まだだけど、明日には終わるよ」 そう言って、提げていた鞄から手帳を取り出した。 ――! 澪はそれを私に差し出す。 恥ずかしそうに目を逸らして、か細い声で続けた。 「こ、これに予定が書いてあって……」 私は、驚きですぐに受け取れなかった。 でもやっと過去の記憶から戻ってきて、それをゆっくり手に取った。 澪はまるで、漫画で見たことのある……料理を誰かに作ってあげて、その感想をドキドキしながら待っているような――そんな表情になった。 細い眼差しは、見ていいよと言っているのか。 でも、どこか安心したような風にも見える。 「あ、こ、これ……あのときの奴か」 私は先日の出来事を思い出していた。 『その手帳、何が書いてあるの?』 『これ、ですか……?』 『うん。さっきから開いてるけど』 『……よ、予定が書いてあるだけです』 そう言って、手帳を閉じた『澪ちゃん』。 でも今は――『澪』は、閉じずに自分から渡してくれた。 それだけで私は、あの時よりかは澪と近づけているって嬉しくなった。 鼻の奥がツンとするような、それでいてふわっとお腹から体中に暖かいものが広がっていくような。 中途半端な気恥ずかしさと、嬉しい爽やかさが同時にこみ上げてくるのだった。 手帳は、とても綺麗だった。 よくある普通の手帳で、カレンダー風のページが最初にある。 澪は一日ごとにきちんとした予定を立てていた。 例えば昨日は……『課題を三枚目程度まで進める』『デパートまで買い出しに行く』とある。 課題は、レポートに五枚ほどでまとめろとあるから、水曜日まであと四日の時点で三枚目というのはいい計画だ。 デパートへ行く、というのも書いてあるだけでなんかわかりやすいぞ。 「……あっ」 私は、今日の日の予定を見た。 最初は『四枚目まで書く』とある。レポートのことだ。 その下。 ――『律の家に行く』……。 「み、澪……そ、そのこれ」 約束したのは、昨日なのに。 なんでこれも書いたんだ。 私が手帳を返すと、澪はそのページを見て目を見開いた。 そしてみるみる――いやさっきからずっと顔は赤かったけれど、それでもそれ以上に真っ赤な顔になった。 頭から煙が出ているんじゃないかという形容が似合うほど、慌てふためいた澪。 私は私で、ドキドキしていた。 「あ、そ、それは……えっと、その」 「う、うん。あ、いいよ別に。う、嬉しいぜ」 嬉しいなんてもんじゃないぞ。 感激なんて、おかしいかもしれないけど。 でも、予定に書いてもらえるぐらい、澪も……。 澪と見つめあった。 心臓が高鳴る。 澪の、唇が。 上目遣いが。 なんだ、この雰囲気。 「あ、えっと……飲み物、入れるわ」 なぜ逃げた私。 逃げたって、何から? わかんねえ。 「う、うん……」 澪はなんともいえない表情で下を向いた。 私は今、何を考えた。 何を考えた何を考えた。 立ち上がって、キッチンのほうへ行く。 ――澪の、唇。 おい、やめろ。 ちらっと振り返っても、澪は正座で座ったままでいる。 私は息を吐いて、冷蔵庫を開けた。昨日買ってきた食材がそれぞれ詰め込まれている。 麦茶を取り出して、二つのコップに注いだ。瑞々しい音が底から湧き上がる。 ほどほどの量で入れるのをやめて、それを掴んで澪まで持っていく。 「はい。麦茶飲める?」 「あ、ありがと……」 細い指で受け取る澪。 私はもう一度パソコンの前に座った。 さっきよりも、気まずかった。 「……」 私は。 さっき澪と――。 何をしようとしたんだ。 「澪はさ……」 「うん」 「……やっぱり、なんでもない」 澪は今まで、一人だったんだよな。 だったら、こんな質問は野暮だ。 私ですら苦しめるのに。 「それより、課題。ちょっと教えてよ」 「うん。でも、そのまま真似するのは駄目だよ」 「わかってるよ。コツとかこういう考え方をすれば、とかでもいいんだよ」 課題を教えてもらうなんて馬鹿だ私。 澪は呆れたような表情をしながらもパソコンの画面を覗き込む。 私は教えてもらいながら、コツコツとゆっくり文字を打つ。 澪は画面を指差しながら、微笑んで言葉を繋いでくれる。 なんか、ドキドキする。 そして、なんだか嬉しかった。 だって誰かに何かを教えてもらうことなんて、なくて。 そういう友達もいなくて。 友達はたくさんいたけど。本当に交流は広くて、コネもあったり、いろんなクラスに友達はいたけれど。 頼れる友達は、いなかった。 それは友達のせいじゃないよ。 私が、そういう風な……勉強も宿題も呆れながら教えてくれるような。 深い意味で一緒にいて、手伝ってくれたり、頼れたり……。 そういう友達を作れなくて。 ただ広く浅い関係ばっかりだったから。 だから、澪は特別なんだよ。 私は画面を指差して喋る澪を、見つめた。 ● 4月27日 晴れ これを書いているのは、4月28日だ。 律の家で一晩泊まってしまったので、一日遅れで書くことにする。 ただ書きたいことが多いから、数ページ使おうかな。 それぐらい27日は色んなことがあったんだ。 律の課題を手伝った。律は全然終わっていなかった。 パソコンでやってるよとか、手帳に予定が書いてあるよって事。 前は私がその話題を終わらせちゃったけど、今日は言えた。 すっごく恥ずかしかったけど、言えてよかった。 それよりも手帳のことだ。 律の家に行くって予定を書いたのを見られてしまった。 その後なんか変な空気になって……ずっとドキドキしていた。 律は、頭がいい。私なんかよりずっと。 私が言ったことをすぐに飲み込んで、文章にできていたんだ。 時々目が合うのは、恥ずかしかった。 出会った時より、ずっと話せているのが自分でもわかる。 その後―― イノセント第二話|TOP|次
https://w.atwiki.jp/mioritsu/pages/648.html
私はその日も、カレンダーをまず見た。 (……12日) あと二日で、律は律のことが好きな『理学部の子』と食事をする。 私の頭の中に、その場面が浮かんでくる。 バレンタインということは、その子は律にチョコレートをあげるだろう。 場所が一体どこかはわからないけど、食事ということはどこかのレストラン……。 だとしたら別にチョコレートを渡すぐらい差支えないだろうなあ。 その子は多分手作りでチョコを作って、律にそれをプレゼントするんだ。 律はそれを、多分少しだけ嬉しそうに受け取る。 そういう場面だと律は、絶対嬉しく思っちゃうんだ。 律だけじゃない。 私だって、自分の事好きだと言ってくれる人がいたら、少しぐらい喜ぶかもしれない。 大好きな人が他にいたって、でもありがとうって思うことだってある。 もし律以外の人が私にチョコレートをくれて、好きだと言ったら……そりゃ、少しは嬉しく思ってしまうだろう。 だけど、律にはそうなってほしくない……。 わがままだけど……自分勝手だけど。 私は勉強机に伏せった。 溜め息が漏れる。 律は今頃何してるんだろう。 そして私は、今何やってるんだ? 昨日書いた歌詞を見つめた。 ……律の事が好き。 気付いたけれど、余計に悲しい。 こんなに好きになるのなら、もっと早く出会いたかった。 一緒にいられなかった時間を想うと、悲しい。 悲しいのは、この気持ちに気付いてしまったからだ。 随分前に律も言ってた。 もっと早く出会いたかったって。 ずっと同じ学校だったんだから。 なぜ出会えなかったんだろう。 出会っていたかった。 そしたら、いろんなことができたのに。 考えるだけ無駄かな。 だけど、もしもっと早く出会っていたら……。 そう考えちゃうんだ。 (……はあ) もう考えるのはよそう。 いろいろと考えることや、悩ましいことはある。 だけど、それより私はやりたいこともある。 明日は材料を買ってこよう。 ■ 2月12日 くもり まだ澪と連絡が取れない。めちゃくちゃ寂しい。 もう家に行ってやろうかな。でも、迷惑だよなやっぱりさ。 私は午前中、DVDを見て過ごした。 もし澪が私に怒ってるのなら、やっぱり食事会を了解したことかな。 そうだとしたら、澪は私の事、少しぐらいは……。 当たって砕けろともいうか。 もし澪が私のこと好きじゃなくても、私は澪の事大好きだから。 食事会に行った後、澪には気持ちを伝えよう。 そのために明日はデパートに行こう。 家で何度か作ったことはあるけど、誰かに渡すなんてのは初めてだな。 ■ この時期になると、デパート内の書店にはチョコレート作りの方法が書かれた本のコーナーが作られていた。 今時の女の子が読むようなキラキラした本もあれば、主婦や料理を趣味にする少しばかり真面目な感じの本まである。 デパートは、三連休の最終日だけあって混んでいた。 私はそのチョコレートの本……お菓子作りについての本のコーナーの前で、ウロウロしていた。 買おうか買うまいか迷っているというのもあるし、どれを買えばいいのかもさっぱりだった。 そういうのには果てしなく疎い。 去年の四月に、律の家で料理を作って食べさせた。 そしたら、大失敗だった経験がある。 あれ以来私は律とよく料理と作って、律にいろいろ教えてもらったりしていた。 私は本当に下手糞で、律を呆れさせてばっかりだった。 律が毎回微妙な顔をすると、私は申し訳なかったり、なんでできないんだろうって悔しくて泣いたりもした。 でも律は、そんな私を慰めてくれてた。 ずっと一緒にいて、料理の練習を手伝ってくれた。 おかげで、私も随分と料理はできるようになった。 もちろんまだ律には及ばないし、ときどき失敗もするけれど。 だけど、私も成長したんだ。 これから、チョコレートを作る。 もしおいしくできたら、律は喜んでくれるのかな。 私は、真面目そうなお菓子作りの本を買った。 袋を手に提げて帰る途中、ふとコインロッカーのある一角を通る。 (……ここ) そこは、律が私を助けてくれた場所だった。 あの時は、律はカチューシャをはずして私を呼び捨てするものだから、本当に誰だか分からなかった。 テレビで見るどんな端整な男の俳優よりもかっこよくて。 私はずっと怖くて泣いていて、助けてくれたことよりも怖さがあったから、触らないでなんて言ってしまったけど。 でも、律だってわかった途端、安心したんだ。 抱きついたりもして。 今考えると、相当恥ずかしいけど。 でも、嬉しかったし、律の事大好きになった。 あの時は、友達としての好きだったかもしれない。 今は、友達としての好きもあるけど。 恋愛感情として、好きなんだ。 だから、私は律にチョコレートを作らなきゃいけないんだ。 想いを伝えたいんだ。 律のこと、好きだよって。 家に帰って、お菓子作りの本とにらめっこしながらチョコを作った。 いろいろ大変だったけど、できた。 明日だ。 ■ 2月13日 くもり チョコレートを作ること自体は慣れていたので、簡単だった。 もうレシピは頭の中に入っている。手順も完ぺきだ。 でも、それを好きな人に渡すとなると、私は急に緊張した。 澪に喜んでほしい。笑ってほしい。そう考えるとやる気は出た。 澪は今、何をしてるんだろうなあ。 メールも送ってないし、電話もかけていない。 だけど、明日会えるんだ。 明日、どういう風に顔を合わせればいいか迷うけど。 いつも通りに接して、食事会も早めに切り上げて。 澪の家にでも行くかな。 どうにかして、チョコをあげたい。 好きだって伝えたいしな。 私のことを好きだって言ってくれる子には、申し訳ないけど。 出会った時から、もう澪って決めてるから。 ■ バレンタインの前日の夜。 理学部の子と名乗る子から電話が掛かってきた。 『……秋山さんですか。私は明日田井中さんを食事に誘った者です』 まるで犯人の犯行予告のような抑揚のない平坦な声色だ。 しかしそれでも、どこかゆったりとした雰囲気も感じる。 緊張しているのか、それとも元よりこのような感じなのか。私には彼女という人を全然掴むことができなかった。 私は部屋の中央に立ったまま、電話を耳に当てている。 とりあえず質問が浮かんだ。 私は極度の人見知りであるが、電話やメールは顔を実際に合わせているわけではないので幾分か声は出た。 「どうして私の電話番号を?」 『田井中さんに、××さんを通して教えていただきました……どうしても、秋山さんと二人でお話ししておきたくて』 理由がわからない。 それがどうにも気になる。 もちろん私は律とバレンタインを過ごすことができる彼女に少しばかり嫉妬しているけれど、でもそこはもう諦めていた。 私は律にただ気持ちを伝えたい。 だから明日チョコレートを渡して、想いを伝える。 それで十分だ。 そりゃやっぱりバレンタイン律と一緒がいいなあとは思うけど……でもいろいろと割り切っている部分もある。 いつまでも溜め息を吐いていられない。 「なぜ、私と?」 『電話じゃ伝えにくいですね……やっぱり直接会って、お話しませんか。 明日の四時半に、大学の中庭の噴水で待ってますので』 「えっ? でも、律と食事会に行くんじゃ……」 講義が終わるのが四時。だとしたら、あんまりうかうかしていられないんじゃないのか? もう食事をする場所……例えばレストランなんかの予約が取ってあるって言ってたから大丈夫だとは思うけど。 でも、早いに越したことはないし、私なんかと四時半にわざわざ約束して、話している余裕があるのだろうか。 なんか不思議というか、よくわからないな。 もう律に近付くな、とか言われてしまうのかも。 そりゃ彼女が律のことが好きだというなら、いつも一緒にいる私はある意味で邪魔だし、快くは思わないだろう。 だからって。 律は、渡したくない。 私は目を閉じ、そう心の中で言う。 そのまま耳を傾けた。 『田井中さんとは、五時に待ち合わせしてるんです。ですから、四時半に会いましょう。すぐにお話は終わります』 五時か。なら、あんまり話は長引かないだろう。 さっきも考えたけど、もうあんまり律に近付くなってことかな。 ……いや、まだ彼女と律が付き合い始めたわけじゃないんだ。 ただバレンタインで食事を一緒に取るだけじゃないか。 お付き合いが始まったわけじゃあないんだ。 落ち着け私。 電話の向こうに、明日律と一緒に過ごす相手がいるんだ。 顔も名前も知らない。 だから、私は携帯電話を持つ手が震えていた。中途半端に手汗もかいている。 もともと人見知りな質だ。 だけど、この居心地の悪さはそんな私の性格から来るものではない。 単純に、相手への嫉妬と……自分の情けなさと、緊張と。 よくわからない感じが渦巻いてる。 律を取られるんじゃないか。 そんな不安だった。 律に限って、そんなことはないと思うけど。 私がそう考えているということは、律がこの子を振ってくれるんじゃないかって密かに期待してるってことだ。 馬鹿澪だ。 最低だ。この子は律のことが好きなんだ。 でも心の中で、振られちゃえって思ってる……。 律に私を選んでほしいと思ってるんだ。 ……やっぱり私、わがままだな。 そう考えて息を吐いた。 頭に、言葉が浮かぶ。 それを言うべきか言うまいか、一瞬だけ迷った。 『これ』を言うことは、彼女にとっていい気持ちじゃないだろう。 私から彼女への宣戦布告、はたまた独占欲の滲み出る醜い言霊かもしれない。 私がそれを彼女に告げたら、彼女は私を笑うのだろうか。 少しは、プレッシャーを感じてくれるのだろうか。 耳に当てている電話を握り締める。 私は彼女に告げた。 「――律は、渡さないからな……っ」 律は、私のだ。 ……まだ違うけど、でも負けたくなんかない。 誰にも、渡したくなんかない。 彼女に失礼かもしれないけど。 でも、これが本音だ。 静かになった。 私はやはり失礼だったかもと思って、次に彼女が出してくる言葉が怖かった。 沈黙の向こうが何を考えているのかわからない。 私はそれでも穏やかに待った。 数秒後。 『……さすが、秋山さん。そう言うと思ってました』 笑いを含んだような彼女の声に、私は何も言えなかった。 さすが? そう言うと思っていた? 言葉に迷っているうちに、彼女は続ける。 『……大丈夫ですよ。私は、田井中さんをあなたから奪い取ることなどはまったく考えておりません』 「えっ――?」 思いがけない言葉に、私は思わず声をあげてしまった。 『ですから、私は田井中さんとお付き合いしたいなどとは微塵も考えていないということです』 「ど、どういうこと……?」 私から奪い取る気はつもりはない。 律と付き合いたいわけでもない。 何を言ってるのだろう。 元々律は私と付き合っているわけじゃないから、律が彼女と付き合いだしても私から奪ったことにはならない。 彼女は、私と律がすでに付き合っていると勘違いしているのだろうか。 確かに誤解されるぐらい常日頃に一緒にいるけど……。 そう考えると、結構恥ずかしいな。人前で……あんなに一緒にいたんだ律と。 いや。 そんなことを考えている場合じゃない。 私の考えていることとは逆の言葉……律と付き合う気はないという言葉に安堵したのか、 そして頭の中でいつも一緒にいる私と律の記憶が再生されて、肩の力が抜けたのがわかった。 震えていた指先も、今はきちんと携帯電話を握っている。 しかしまずます訳がわからない。 律のことが好きなら、律と付き合いたいと思ったりするのは当然だ。 ……私なら、そう思う。 でも彼女はそうじゃないと言っている。 本当に不思議な子だ。 喜んでる私がいる。 でも、明日律と一緒に食事をするのには変わりないんだ。 それだけが引っかかっている。 『もう一度言いますよ。私は田井中さんとお付き合いしたいとは思っていません。 ましてあなたから律さんを奪おうなどとは一切思っていないのです』 「……どうして?」 『それは明日にでもお話しましょう』 一辺倒すぎる声。私と違って、彼女はとても落ち着いていた。 『それと、この電話の内容は絶対誰にも言わないでください。明日噴水前に四時半ということも、何もかもです。 とにかく電話で話した内容は他言しないでください。特に田井中さん』 「わ、わかりました……」 『ありがとうございます。では、明日頑張ってくださいね』 「――」 何も言えないまま、電話は切れた。 私は無音が響くそれを耳に押し当てたまま、数秒間佇んでいた。 頑張ってくださいって、何を? 明日頑張ることって……私が、律にチョコを渡して想いを伝えることしかない。 それを、彼女は知らないはずだよな……? でもまるで知ってるかのような確信を持った言葉。 頑張ってください、か……。 私は少しだけ、勇気をもらった気がした。 恋敵のはずなのに。 とにかく、明日だ。 二月十四日。 世の中のいろんな人が、いろんな人にチョコをあげる。 想いを告げる人だっているだろう。 どうか私と律に、幸福がありますように。 戻|TOP|イノセント第三話
https://w.atwiki.jp/mioritsu/pages/637.html
休憩所で、澪ちゃんに温かいカフェオレを買ってあげた。 ベンチに座って、静かにそれを飲む澪ちゃん。 私も隣に座って、澪ちゃんが落ち着いてくれるのを待つ 。私もジュースを買っていたのでそれを飲んでいたけど、正直ドキドキしていて私のほうが落ち着けなかった。 「……ごめんなさい」 澪ちゃんが、俯いたままそう言った。 「えっと、何が?」 謝るような事を澪ちゃんはしていないと思うのだけど。 澪ちゃんは顔を少しだけ傾けて、私を見た。 落ち着いたようにも見えるけど、依然として顔は赤い。 「触らないでなんて、言って……私、田井中さんだってわからなくて」 『さ、触らないでください』 私の中で、その言葉がフラッシュバックして響く。 確かに、すっごいショックだったけど。 でも、それは……。 「いいよ別に。澪ちゃんは、私だってわからなかったんだろ?」 確かにおかしーよな、私の前髪。 今まで誰にも見せてこなかったけど。 でも少しでも男っぽく見せるためには仕方がなかったし……普段の私とはかなり違うから、間違えられても仕方ないだろうなあ。 「でも、ごめんなさい」 「いいよいいよ。そんなに気にしてないよ」 私は首を振った。 「それより、これ……なんかごめん」 私は澪ちゃんの横においてある袋を指差した。 もし私がこの本を読みたいなんて言わなければ、澪ちゃんはここに来ることもなかったかもしれないし、男に絡まれることなんてなかったかもしれないのだ。 私が軽い気持ちでオススメの本を借りたいって言って、約束を破りたくないからここまで澪ちゃんは買いに来た。 詰まるところ澪ちゃんがこんな思いをしているのは、私の所為なんじゃないかと思ってしまうのだった。 「私がこの本、借りたいなんて言わなきゃよかったかもね」 「そ、そんなこと……」 「だってさー、澪ちゃんってこの本を買うためだけにここに来たんでしょ?」 「買い出しも兼ねて、なんですけど」 「そうなの?」 なんか気負いして損した。 でもまたまた共通点発見。 私もここには買い出しでやってきた。 「毎週ここで買い出しとかしてるの?」 「はい。土曜日に」 「え? 私もだ」 「そうなんですか?」 「うん。まあまだ二回目だけどね。先週の土曜日もここに来たよ」 「私も、です」 すごい。 なんで会わなかったんだろう。 「すごいね。なんで会わなかったんだろうね」 「そうですね……」 澪ちゃんが笑った。 笑ってくれた。 その笑顔は、今まで見てきたどんな笑顔よりも。 私の心を射抜いた。 私はその勢いのまま、少しだけ畏まって言った。 「あっ、その」 「?」 澪ちゃんは首を傾げた。 私はさっきの一瞬を思い出していた。 やむを得ずそう呼んだんだ。 「……澪」 「――」 「澪って呼んじゃ、駄目、かな?」 さっき私は、澪ちゃんの彼氏である必要があった。 澪ちゃんを呼び捨てして、自信満々で強気に出れば、男も引くと思ったし。 だから、彼氏であることを印象付けるために呼び捨てした。 でも、それを一瞬だけにしたくなかったんだ。 「嫌なら、別に――」 「はい」 「えっ?」 「……澪で、いいです」 澪ちゃんは、ずっと恥ずかしそうにしている。 言ったよな? 今、いいって言ったよな? 聞き間違えじゃあない。いいですって言ったんだ。言ったよな? 聞き間違いか? いやでも、澪ちゃんがこんなあっさり? いやでも確かに――ってあああ。 頭が混乱してきたぞ。 でも。 ずっと願ってた願いが叶った時とか。 桜高や、N女子大に受かった時とか。 そういう類の嬉しさが湧き上がってきた。 いや、それよりもずっと――。 「ありがとっ! 澪!」 「あ……は、はい」 澪ちゃんは俯きつつも、笑ってるのがわかった。 「じゃあさ」 「はい?」 「澪も、私のこと、律って呼んでよ!」 私が呼び捨てなら、そうであってほしかった。 私は、澪と対等になりたかったんだ。 一人ぼっちだったから寂しいだろうと思って話しかけたとか、私の質だとか、性格とか。 引っ込み思案で静かな澪と、お調子者で明るい私。 性格の違いはあったって、そこに価値と程度、身分なんてものはないんだ。 澪に――田井中さんだなんて、呼んでほしくないよ。 敬語だって、使ってほしくなんか……。 「えっ、でも……」 「だってさ……まるで私が年上みたいじゃん。同い年だし、友達だし。だから、澪にも――律って、呼んでほしい」 ああ、もう。 対等になりたいなんて、格好つけてるだけだ。 表面上、取り繕ってるだけだ。 理由を作っておきたかっただけだ。 本当は。 澪のその口から。 澪のその声で。 ただ、呼んでほしかっただけ。 私の名前、呼んでほしい。 それだけで。 「……り、律」 ● 4月26日 晴れ 誰かの名前を、呼び捨てで呼ぶことになったのは初めてだ。 私の名前を、呼び捨てで呼んでくれたのも律が初めて。 律は、私の初めてをどんどん奪っていく。 律。 人の名前を呼び捨てできるって、こんなに嬉しいんだなあ。 そんなの今までなかった。友達なんて誰もいなくて。 皆名字で呼んでたし、私も名字で呼ばれていたし。 それでもよかったけど。それで構わなかったけど。 でも、呼び捨てって、なんか暖かかった。 律と距離が、近くなった気がした。 嬉しかった。 たかが呼び捨てで、なんでこんなに舞い上がっちゃうんだろう。 律って呼ぶこと。澪って呼んでもらえることが、こんなにも。 律のことを思い出すと、胸が詰まる。 なんだろう、この気持ち。 ● 澪とメアドを交換した。 思えば話しかけてもう五日も経つけれど、電話番号もメールアドレスもお互い知らないままだった。 だから、お互いを呼び捨てにして、澪も敬語をやめた今日という日に初めてそれを交換したのだった。 嬉しかった。 夜になって、澪とメールする。 文面だけだと澪の表情は見えないし、ぎこちない恥ずかしそうな口調もない。 だけど前よりも会話が成立するようになってきていて、私としては笑わずにはいられなかった。 澪の心が伝わってきてる、ってのは言いすぎかなあ。 私は、どうしたんだろう。 誰かとメアドを交換することなんて今まで何度もあった。 電話番号を教えてもらうことだって何度もあっただろうさ。 澪が初めてじゃない。 私は、今までたくさんの人と仲良くなって、メールもして、電話もしている。 だけど、こんな気持ちになったのは、初めて、か? メアドを交換して。 家に帰って、その相手からメールが来るのをウキウキしながら待つなんてありえなかったよな。 別に誰かがメールしてくるのを待つことはあったかもしれないけど、でもこんなにドキドキしながら待つなんて――。 澪は、今までの誰とも違う。 私が今まで相手してきた誰とも違う。 気になってしょうがない。 頭に澪の顔が浮かんでしょうがないんだよ。 (どうしちまったんだ、私……) でも、悪い気はしなかった。 あー、胸痛い。 こんなに悶えることなかったよなあ。 澪に会ってから、初めてなことばっかりだ。 澪とメールする。 私はロフトの布団に寝転んで、画面を見つめてやり取りした。 画面の向こうに、澪がいる。 「澪はどうして、N女子大を選んだの?」 「先生に紹介されたんだ。女子大がよくて」 『だ』にすごい違和感。もともと澪はこういう口調なのかもしれなかった。 ただ人見知りが激しいから誰構わず敬語を使っちゃうだけで。 もし澪が日記でも書いていたら、もっと自然体の澪の言葉が書かれてあるかもしれない。 それこそ『です』というような言葉遣いではなく、もっと普通の言葉遣いで。 「わかる。私も女子大がよかったんだよな。別にこれっていう強い理由があるわけじゃないんだけど」 桜高を選んだ時と同じだった。 小学校低学年ぐらいまでは、男の子と一緒に遊んだりすることも多くて、男女の隔たりなんてものは特になかったし。 だから女子高とか、共学とかどうでもよかったかもしれない。 でも、女子高の方が楽しいかなというぐらいの理由だったような気もする。 そんなにちゃんと覚えてはいなかった。 「私は、男の人が苦手で」 ズキっとした。 邪推をしてしまったのだ。 私は手早く返事する。 「もしかして、男と付き合ってて嫌な思いしたとか?」 自分で質問してて、実は自分が一番そうじゃなかったらいいなと思っていた。 「ううん。男の人と話したことは全然ないよ」 あまりに普通の返事――いや、男と話したことはないというのは普通か? それでもなんとなく自分の邪推が外れて嬉しかった。 澪が男と並んでいる姿を想像するだけで、無性に胃の辺りがチクチクしやがるのだ。 それが外れてホッとしている自分がいる。 「じゃあ、なんで?」 「男の人だけじゃなくて、もう誰と話すのも苦手なんだよ。だから、女子大で、あんまり他人と交流しなさそうな学科がよかったんだ」 私なんかよりはるかに理由がしっかりしていた。 あんまり他人と交流しなさそう――。 確かに私と澪のいる学科は、どちらかといえば自分の独学……他人とのコミュニケーションが重要とまではいかない。 自分一人で研究したり、授業を聞いてたりテスト受けたりと、一人でいたって何ら差し支えのない学科であるのは確かだった。 文系学科と割り切ってしまえばそこまでだけど、でも自分の性格と嫌なことをきちんと踏まえて学校を選んでいる澪は、私よりもしっかりしてるなあって思った。 「だから、ずっと一人でいたの?」 私は、思い出していた。 入学式で見た澪を。 それから説明会でも、教室移動でも、講義が終わって帰る時も。 いつだって澪は一人だった。 ずっと無表情で。 それでも、怖いほど涼しい綺麗な顔で――。 だけど、時折ふっと目を細めて寂しそうにしたり。 それがたまらなく私の心を揺さぶったり。 「だって、人と極力話したくない」 澪は、そう返事してきた。 メールって、不便だ。 私は、澪の表情が見えない。 声のトーンも強弱も、全部そこにない。 だから、怖い。 話したくない、と返事する澪の顔がわからない。 笑ってたら、いいんだよ。 でも、もし悲しそうだったり辛そうな顔でそんなこと言われたら、私は居た堪れない。 だってその『話したくない』んだ。『ない』は否定だ。 澪は話したくないと言ってるんだ。 それが私に対してじゃなくとも。 「私とは、話してくれるのか」 そう返事を送った。 純粋な疑問だった。 人とは極力話したくない――。 その『人』の中に、私は含まれてないとは言い切れないんだ。 信じれなくて、ごめん。 表情が、見えないから。 疑っちゃうよ。 ごめん。 携帯の画面から目を逸らす。 少しして、バイブする。 恐る恐る画面を見る。 「律は、特別」 ――。 この時ばかりは自分の単純さに、呆れるしかなかった。 さっきまでちょっとモヤモヤしてたくせにさ。 その文章を見ただけで、サッとそれが引いてしまった。 「ありがと。私も、澪みたいな奴初めてなんだ」 「どういうところがなの?」 澪は、私にいろんな初めてをくれたけど。 それがなぜかって言われるとわからない。 一人ぼっちに話しかけたのは何度目でもあるけれど、でもここまでずっと一緒にいたいと思える相手に出会えたのは初めてだったし、 笑ってくれるだけで心を満たしてくれる相手というのも初めてだったし……とにかく、今までの誰とも違うんだ。 澪のこと考えると、ズキズキしやがるんだよ。 こんなの初めてなんだよ。 でもそれを正直に言うのは、恥ずかしくて。 私は枕を抱き寄せながら返事した。 「わかんないけど、でも私にとっても、澪は特別」 それから、他愛もない話をした。 いろんな話をした後に、澪からこんなメールがやってきた。 「明日、律の家に遊びに行きたい」 戻|TOP|イノセント第三話
https://w.atwiki.jp/orenomemo/pages/94.html
前のページへ ガンダムバトルユニバース - PSP _S ULJS-00145 _G GBU _C0 MS All(B) _L 0x816A8198 0x001D0001 _L 0x000000FF 0x00000000 _C0 Piot All(B) _L 0x816A81B8 0x00090001 _L 0x000000FF 0x00000000 _C0 Pass mission _L 0x816A81EF 0x00040001 _L 0x000000FF 0x00000000 _C0 Mode All _L 0x816A823C 0x00050001 _L 0x000000FF 0x00000000 _C0 SFS All(B) _L 0x116A81C4 0x000003FF _C0 MS All(M) _L 0x81705398 0x001D0001 _L 0x000000FF 0x00000000 _C0 PILOT All(M) _L 0x817053B8 0x00090001 _L 0x000000FF 0x00000000 _C0 SFS All(M) _L 0x117053C4 0x000003FF _C0 Mission All _L 0x817053C8 0x002A0001 _L 0x000000FF 0x00000000 _C0 Museum All _L 0x817017FC 0x000D0001 _L 0x000000FF 0x00000000 _C0 Pic All _L 0x8170180C 0x00400001 _L 0x000000FF 0x00000000 170189C +38h(E6)ガンダム残りポイント 17018A0 +38h(E6)ガンダム所持ポイン 1704AD0 +1Ch(A)バストライナー残りポイント 1704AD4 +1Ch(A)バストライナー所持ポイント 1706414 +1ChオリジナルパイロットST 170641C +1ChEXP 170642C +1Ch階級 170644C +44h名前 170648C +44hタイプ,スキル 1705440,1705B18 +4h Rank,7=SS 片方だと銀 17061EC 軍,オペ ここまでのコードは、セーブデータロード画面でコードを有効にして、データロードで有効 16A8A9C +4h(E6)ガンダム使用回数 16A8E34 +4h(E6)ガンダムミッション成功回数 16A8280 +4hガンダム撃墜数 16A9948 +1Chスコア(得点,タイム,パイロット,名前) 1593810 ポインタ 2B8 リロ時主 4D0 "副 AAC SP AB0 SPA時間 AB4 モード 1=EXAM,2=ハイパー,3=ALICE,4=リミッター解除(F91),5=リミッター解除(アクトザク) AB8 Iフィールド AE4 モーションキャンセル C0C 連射制限 DE8 無敵 DEC " E4C スラスター F90 色変更時間 F94 色 1593700 ポインタ 0 多重ポインタ [E0 JSA,リミッター解除(F91),ジャマー効果時間(E0に値を書き込み続けると残像が張り付くので,E1でコード作成)] マナケミア ~学園の錬金術士たち~ ポータブルプラス(通常版) - PSP _S ULJM-05345 _G ManakemiaP アイテム減らない*プログラムコード 0x2009C1B4 0x06030004 0x2009C1BC 0x00000000 メモ 6D2C44 エーテル値 6D2D58 アイテム数*図鑑に無いアイテムは表示されない 6D2FBC 図鑑 6D05E4 パーティ 6d0604 パーティ数 ST +1B4 6D060C AP 6D0610 スキルフラグ等 6D0664 現HP 6D0664 現SP 6D067E MHP 6D0680 MSP 6D0682 物攻 | 6D068A 速さ 6d06A2 装備 マクロスエース フロンティア - PSP _S ULJS-00158 _G MAF _C0 VF All(F) _L 0x81547C30 0x00080001 _L 0x000000FF 0x00000000 _C0 Piot All(F) _L 0x81547C44 0x00050001 _L 0x000000FF 0x00000000 _C0 Pass mission _L 0x71547AD1 0x000000F0 _C0 Mode All _L 0x41547B1C 0x00020061 _L 0x0003FFFF 0x00000000 _C0 VF All(M) _L 0x81547AAC 0x00080001 _L 0x000000FF 0x00000000 _C0 PILOT All(M) _L 0x81547AC0 0x00050001 _L 0x000000FF 0x00000000 _C0 BGM All _L 0x81547B50 0x00070001 _L 0x000000FF 0x00000000 _C0 MOVE All _L 0x01547B60 0x00000003 _C0 DEMO All _L 0x81547C78 0x00020004 _L 0x00000055 0x00000000 _C0 TITLE All _L 0x81547C80 0x000D0001 _L 0x000000FF 0x00000000 _C0 Pic All _L 0x81547B68 0x00200001 _L 0x000000FF 0x00000000 154A3CC +1CCh(3A)トマホーク残りポイント 154A3D0 +1CCh(3A)トマホーク所持ポイン 16F7610 +4h(3A)トマホーク出撃回数 1546C1C ミッションBGM +4h 1547AC8 ミッション 1547ADC ミッションクリアフラグ 15474F8,154778C +4h Rank,7=SS 片方だと銀 17380EC +2ChオリジナルパイロットST 17380F4 +2ChEXP 1738110 +2Ch取得スキル 5CBEAC リロ時副 5CC38C リロ時主 5CCE10 バリア 5CCDF8 SP 5CCDFC SPA時間 5CD2EC 隙 5CD2F0 無敵 5CD2F4 スキル時間 5CD350 スラスター 5CD500 色時間 5CD504 色 ガーネット クロニクル ~紅輝の魔石~ - PSP _S ULJM-05369 _G GarnetChronicle 4B51E8 (65h(76h))アイテム 4C56E8 金 キリアン 4C56EC SP 4B2C74 EXP 4B2AE8 +4hスキルオフセット 4B2AEC +4hスキルLv スキル 0 アイコン,エフェクト 4 名前 88 消費MP 94 対象 9C 威力 カルディナルアーク ポータブル - PSP _S ULJM-05365 _G CardinalArc 1A9BD9 +4h(CE)カード ガラハド 1CBFC1 MHP 1CBFC2 HP 1CBFC3 AP 1CBFC4 DF