約 5,161,326 件
https://w.atwiki.jp/mgspwgameswiki/pages/13.html
よくある質問 ソフト関連 Q.このゲームは買い?楽しめる? A.公式サイトに体験版・PVがあるので、それで検討すると良い。 Q.過去作やってないけどストーリーは理解できますか? A.主にMGS3との関連が多いので、MGS3はやっておいた方が良い。 システム関連 Q.インフラある? オンライン対戦出来る? A.インフラは対応してるがDLC落とせるだけで、オンライン対戦は出来ない。 Q. メディアインストールの容量について教えて A.スモールパッケージ(330MB)とフルパッケージ(880MB)の2種類選べる DL版はスモールパッケージでいいので1.8GB程必要との事。 攻略関連 Q.モンハンは? A. 1 チコのブリーフィングファイルを全て聞いた状態にする。 2 EXTRA OPS 029を選択する。 3 スタート地点から後ろのエリア(海岸)に進む。 4 ボート置き場にトレニャーがいるので近づく。 5 ムービー後、EXTRA OPS 121が出現する。 Q.ザドルノフはどこにいる? A.以下の通り ミッション 場所 備考 1回目 - 2回目 スタート地点から左側の倒木の物陰 - 3回目 最終エリアの1つ手前 スナイパーがいるので注意 4回目 チコが捕えられていたエリア 中央の建物? 5回目 - - 6回目 スタート地点からまっすぐ進み、左手の段ボール - 7回目 EXTRA OPS 001の射撃場2階 スネークのみでの出現。ZEKEの完成が必要。 その他 Q.パズルサイトでドリトスステージクリアしても、ドリトス兵のパスワードが表示されない…… A.情報ウィンドウ開いてGETボタンでパス入手。 Q.マウンテンデュー売ってないYO! A.サンクス、サークルK、ampm、ミニストップ、デイリーヤマザキ、ソフマップなどで購入報告あり。 コメント M202ミサイルはどうすれば手に入りますか。 -- (戦艦大和) 2010-05-03 19 13 12 マルチはお断りです。 -- (名無しさん) 2010-05-03 22 39 31 ex64とex98の出し方を教えてください -- (Z) 2010-05-05 11 09 58 ジークのヘッドパーツはどうやったらゲットできるの? -- (タコスケ) 2010-05-05 11 27 47 MHの条件はチコの怪物の島のみ見ればで大丈夫です -- (ウォーア) 2010-05-06 01 49 48 パーツがほしいならそこを壊さずにたおすといい -- (NM) 2010-05-10 19 15 12 あ -- (あ) 2010-05-18 18 39 02 MH出現しない・・・ボート置き場って桟橋付近のことですかね? -- (JEEP) 2010-05-19 00 21 42 スネークで行ったら発動しました。 -- (JEEP) 2010-05-19 00 37 16 ザドルノフがよく分かんない -- (angel) 2010-07-06 16 33 28 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/mgsaga/pages/2.html
メニュー トップページ メニュー 右メニュー はじめに 管理人について 利用規約 データベース MG MG2 MGSキャラクター【MGS】 トロフィー【MGS】 MGS2キャラクター トロフィー MGS3キャラクター トロフィー MGS4キャラクター トロフィー MGSPWキャラクター トロフィー MGSV GZキャラクター トロフィー MGSV TPPキャラクター トロフィー 用語解説 『METAL GEAR』の時系列 『METAL GEAR』作品の歴史 関連WIkI METAL GEAR SURVIVE
https://w.atwiki.jp/storyteller/pages/1895.html
Rokko Chan part67-288~293,296~305,308~318 288 :METAL GEAR Ghost Babel:2014/09/14(日) 21 54 44.17 ID PuJS6uz/0 未解決にあったGBCの「METAL GEAR Ghost Babel」を投下させていただきます。 ただでさえ本編が長い上にスペシャルモードとおまけドラマまであるので相当な量になりますが…… まず前提として、この作品はメタルギアシリーズの一作ですが『メタルギアソリッド』シリーズとは話が繋がらない パラレル設定となっています。 時系列としては、MG1→MG2→MGS1→MGS2……となる本編シリーズに対し、ゴーストバベル系統は MG1→MGGB(本作)→AC!D1→AC!D2 という風に話が続きます。 設定的にも色々と違っているため「ここんところはおかしいじゃないか」みたいなのがあるかもしれませんが、ご了承ください。 ■主な登場人物 ソリッド・スネーク:主人公。7年前に単独でOUTER HEAVENを陥落させた『伝説の英雄』だが、 3年前にFOX HOUNDを除隊し現在はアラスカで隠遁生活を送っている。 ロイ・キャンベル:スネークのかつての上官。2年前にFOX HOUNDを除隊していたが、今回の作戦のために呼び戻された。無線サポート要員。 メイ・リン:まだ学生だが、今回スネークが使う新型レーダーと無線システムの開発者である才媛。 データセーブは彼女が担当し、世界の偉人たちの名言を教えてくれる。無線サポート要員。 ブライアン・マクブライド:CIAアフリカ工作部アフリカ局の情報官。ジンドラの風土や情勢などに詳しい。 今回の作戦の実質的な立案者でもある。無線サポート要員。 ウィーゼル:本名はロナルト・レンセンブリンク。スネークに匹敵すると言われる、世界でも有数の傭兵。 傭兵世界の事情や武器などに詳しい。皮肉屋で、マクブライドとは特にそりが合わない。無線サポート要員。 クリス・ジェンナー:デルタフォース隊員。25歳。大人の女性ではあるが、時々子供っぽいところもある。 スティーブ・ガードナー:大統領補佐官。今回の作戦の総責任者。 ジョン・パーカー:陸軍参謀長。 289 :METAL GEAR Ghost Babel:2014/09/14(日) 21 57 07.54 ID PuJS6uz/0 ◆OP 7年前、OUTER HEAVENをたった一人で陥落させ『伝説の英雄』となったソリッド・スネークは 3年前にFOX HOUND部隊を退役し、アラスカで隠遁生活を送っていた。 そんな彼の元へ元上官のロイ・キャンベル大佐が訪れ、ある任務を依頼した。 数日前、メタルギアを運んでいたアメリカ軍の輸送機が消息を絶った。 スネークが7年前に破壊したメタルギアのデータは政府によって秘かに回収され、開発は続行されていたのだ。 政府の捜索により、メタルギアを奪ったのは中央アフリカの小国ジンドラの反政府組織 「ジンドラ解放戦線(Gindra Liberation Front)」、通称ジレフだと判明。 ジレフはジンドラ国内の少数民族による分離独立を目的とした武装集団で、 カリスマ的指導者である『将軍』ことアウグスティン・アグアボンによって率いられている。 彼らは山岳部に難攻不落の武装要塞「ガルエード」を築き、ジンドラ政府軍やPKF(国連平和維持軍)もうかつに手を出せない。 ジレフはメタルギアで核攻撃を仕掛けると脅しをかけ、独立を勝ち取るつもりなのだ。 今回のスネークの任務は、ジレフの本拠地である武装要塞ガルエードに潜入して捕らわれた技術者を救出し、 メタルギアを破壊すること。 一度は断ったスネークだったが、ガルエードがかつてのOUTER HEAVENを再建したものだと知り、承諾した。 作戦の総責任者は国家安全保障担当の大統領補佐官、スティーブ・ガードナー。アメリカ政府のNo.2である。 また、今回の作戦は先行してガルエードに潜入した陸軍の特殊部隊デルタフォースと協力して行うことになる。 発案者は陸軍参謀長ジョン・パーカー。 元々は陸軍の主導で開発されていたメタルギアを何としても自分たちの手で取り戻したいという思惑であろう。 加えて、スネークを無線でサポートする人員が4人。 レーダーと無線の開発者であるメイ・リン。CIA工作員のブライアン・マクブライド。一流の傭兵ウィーゼル。 そして、ロイ・キャンベル元大佐。本来は彼もスネークと同様FOX HOUNDを除隊していたはずの人間である。 ◆STAGE 1~2 夜明け近く、スネークはガルエードから南に3キロ地点のジャングルに上空からパラシュートで降下した。 ジャングルを抜けてガルエードの前に到達した頃、キャンベルから先行していたデルタフォースが全滅したという連絡が入った。 ジレフは超一流の傭兵を軍事顧問として雇い入れているらしい。その辺りの情報はウィーゼルが詳しいようだ。 ガルエードの敷地内に入り建物への侵入路を探していると、デルタフォースの唯一の生き残りである クリス・ジェンナー軍曹から連絡が入った。 デルタフォースは敵の待ち伏せに遭い、例の傭兵達によって彼女以外の隊員は全滅してしまったらしい。 待ち伏せされていたということは、どこからか作戦の情報が漏れていたのだろうか。 スネークはジェンナー軍曹にガルエードから脱出を勧めるが、彼女は仲間の敵を討つためにここに残ることを望んだ。 現地に協力者が居れば任務もやりやすくなるかもしれないと、スネークは渋々ながら了承し、 ついでに彼女を「クリス」と呼ぶことを認めさせた。 建物内部で合流することを約束し、それまでクリスは敵兵に変装して情報を集めることにした。 スネークはクリスの助言に従い、排水路からガルエード内部への侵入に成功した。 290 :METAL GEAR Ghost Babel:2014/09/14(日) 22 00 11.23 ID PuJS6uz/0 ◆STAGE 3~4 スネークは建物内でクリスと合流を果たし、彼女が集めた情報を聞き出した。 メタルギア開発者はチーフであるジェイムズ・ハークス博士一人だけが残されている。 『ジミー・ウィザード』という異名を持つ、ロボット・エンジニア業界では名の知れた天才なのだとか。 彼は今、スネーク達が居る建物の北に位置する兵舎に捕らわれている。 また、ジレフが軍事顧問として雇い入れた4人の傭兵についての情報も得ていた。 巨大なブーメランを扱うスラッシャー・ホーク。夜間戦闘を得意とするマリオネット・アウル。 火炎放射器で全てを焼き払うパイロ・バイソン。そしてリーダーのブラックアーツ・ヴァイパー。 ヴァイパーとはすなわち毒蛇という意味である。 短時間でこれだけの情報を集められたクリスの能力にスネークは感心するが、彼女は浮かない顔をしていた。 この国の人のためになる、正しいことだと信じてこの任務に参加したが、ジレフの兵士たちと話している内に その気持ちが揺らいできたようだ。 スネークに励まされてひとまず立ち直ったようではあるが、それでもまだどこか危うさを感じさせた。 ともあれ、スネークはまず捕らわれたハークス博士を救出するため兵舎を目指すことにした。 クリスは妙に兵士の出入りが多い発電所の様子が気になったため、そちらを調査することになった。 兵舎に近づいてきたあたりで、巨大なブーメランを持った筋骨隆々の男が現れた。 デルタフォースを殲滅した傭兵の一人、スラッシャー・ホークだ。 彼らの部隊はブラック・チェンバーというらしく、『将軍』の理想などには興味はないが なぜかFOX HOUNDやスネークに強い憎悪と対抗意識を抱いているようだ。 スネークは巨大なブーメランを回避しつつ、ホークを倒した。 瀕死のホークは己の身の上を語った。 ホークはオーストラリアのアボリジニの部族出身。 元々捨て子だったが、彼を拾った両親は周囲の反対を押し切って育ててくれた。 だが、いつまでたっても仲間とは認めてもらえず、両親が死ぬとホークは部族から追放されてしまった。 そんな彼を仲間として迎え入れてくれたのがブラック・チェンバーだったらしい。 復讐はヴァイパーが必ず果たしてくれる、俺たちの怒りと悲しみを思い知れ。 そんなことを言い残し、ホークは息絶えた。 291 :METAL GEAR Ghost Babel:2014/09/14(日) 22 04 22.48 ID PuJS6uz/0 ◆STAGE 5~6 スラッシャー・ホークを倒したスネークはハークス博士が捕らわれている兵舎へと潜入。 ダンボールを被って荷物のふりをして、ハークス博士の捕らわれた牢へと辿り着くことに成功した。 ジミーことハークス博士は、ふてぶてしい面構えをした肥満体の18歳の少年だった。 16歳にしてCMU(カーネギー・メロン大学)で博士号を取得した天才児だが、性格には色々と難がある模様。 ジミーによれば、メタルギアは兵舎よりさらに北に位置する地下基地にあり、 今は組み立ても終わって電装系の最終調整を行っているようだ。 さらに、核弾頭もメタルギアと共に輸送されていた物があり、調整さえ終わればいつでも撃てる状態だという。 そもそも何故核弾頭を持ち出せたのかと言うと、それはパーカー陸軍参謀長、すなわち陸軍のトップが肩入れしているため。 お蔭で予算も使い放題で、開発はかなりのペースで進んだのだとか。 そこまでして彼らが進めていた計画の名は、『プロジェクト・バベル』。 分かっているのはメタルギアがその要であることだけで、それ以外の詳細は不明。 ただ、ジミーにとっては自分の力を活かせる場所があればそれでいいらしく、それで多くの人間が死ぬことになっても それは使う者の問題であって、自分やメタルギアには関係ないと言い切った。 そんな時、突然兵舎が停電し周囲は真っ暗になった。 メタルギアはレールガンで核弾頭を発射することができるが、その際には多量の電力を消費する。 この停電は、要塞の全ての電力を使いレールガンを充電しているために起こったものだという。 充電完了までに要する時間はあと30分。あと30分で核が発射されてしまう。 スネークはジミーのことを発電所に居るクリスに連絡し、ジミーの保護を任せた。 やはり発電所は先ほどからフル稼働状態になっているようだ。 自身はメタルギアを破壊するため、一路メタルギアのある地下基地へと向かった。 兵舎内は真っ暗闇だが、赤外線ゴーグルを装備すれば視界は確保された。 そうこうしている間に、クリスからジミーを保護したという連絡が入った。 ジミーの生意気な態度に苦労しているようだが、結構仲良くやっているようだ。 兵舎の出口に近づいてきた辺りで、一人の細身の青年が現れた。 スラッシャー・ホークと同じブラック・チェンバーの一員、マリオネット・アウルだ。 彼はフクロウ並に夜目が利くらしく、暗闇の中でゴーグル無しでもスネークの顔がはっきり見えるらしい。 アウルは二体の人形を操り変幻自在の攻撃を繰り出すが、スネークは本体の位置を的確に見極め、彼を倒した。 ホークと同じように、アウルも語り始めた。 アウルが12歳の時、親しかったローラという女性が殺人鬼によって惨殺された。 その死体を発見したときに精神を病み、いつしか彼自身も殺人鬼となった。 そして、FBIによって追い詰められていた彼をヴァイパーが仲間に引き入れたという。 ブラック・チェンバーの任務は彼の狂気を満たすにはもってこいであり、アウルは優秀な暗殺者となった。 だが2年前、FOX HOUNDの卑劣な裏切りによって彼の狂気は復讐へと塗り替えられたという。 話を呑み込めないスネークだが、アウルは質問に答えず話を逸らした。 ヴァイパーはあの地獄で左腕を失ったが、普段は義手を着けようとしない。 失くした腕を見るたびに死んでいった仲間と『アノニマス』への復讐を思い出すことが出来るからだ。 奴の狂気は自分以上だ、だからこそ信じられる、とアウルは笑う。 『アノニマス』というのもスネークにとっては聞き覚えのない名前だった。 アウルは最期に死んだローラの幻を見たようだが、なぜか絶望に目を見開き、そのまま動かなくなった。 何を見たのかは知りようもないが、天国へは行けなかったようだ。 292 :METAL GEAR Ghost Babel:2014/09/14(日) 22 06 48.61 ID PuJS6uz/0 ◆STAGE 7~8(前半) スネークはマリオネット・アウルを倒し、兵舎の北へと抜けた。 地下基地へと急ぐが、そこに戦闘ヘリに乗ったヴァイパーが現れた。 そして、そうこうしている間にメタルギアが核を発射してしまった。 ヴァイパーはここで戦うつもりはないらしく、スネークへの宣戦布告を行い去っていった。 ヴァイパーの意図は不明だが、とにかく今からでもメタルギアを破壊しなければ。 しかし、基地手前の野砲陣地が凄まじい勢いで砲撃を始めた。これでは近づきようがない。 悔しさに震えつつも、ここはひとまず撤退するしかなかった。 野砲の射程外まで逃れたスネークに、キャンベルから無線連絡が入った。 メタルギアが発射した弾頭がアメリカ本土に着弾した。だが、被害はゼロ。 発射されたのは模擬弾頭で、着弾地点もネバダの核実験場。完全な無人地区だ。 また、模擬弾の発射直後にジレフからアメリカ大統領に対して声明映像が送られていた。 その映像はキャンベルからスネークにも転送された。 映像にはジレフの総司令官『将軍』と、その隣に副官らしき女性が映っていた。 『将軍』はPKFのジンドラからの即時撤退と、彼らの独立を認めることを要求し、 3時間以内に受け入れられなければ今度こそ核を発射すると宣告した。 当然、アメリカ政府は要求を呑まないだろう。 だが、今のままではメタルギアに近づくことすらできない。 そこで、スネークはクリスに連絡してみることにした。 今彼女と一緒に居るジミーはメタルギアの開発チーフだ。核攻撃を止める何らかの手立てを知っているかもしれない。 ジミーの話はこうだ。レールガンは大量の電力を消費する。ならば、発電所を破壊してその元を断てばいい。 「ああ。だけどメタルギアは……」 ジミーがさらに何かを言いかけたその時、突然の銃撃音により通信は途絶した。 敵に襲われたのだろうか。 助けに行きたいのはやまやまだが、今は発電所を破壊するのが最優先。 だが、彼らを見捨てるつもりもない。発電所を破壊してから、必ず助け出してみせる。 そう宣言し、発電所地下のメイン・タービンを目指すのだった。 発電所内を探索していると、クリスから無線連絡が入った。 やはり敵に襲われていたようで、クリスは敵の隙を突いてなんとか逃げられたが、ジミーは捕まってしまったようだ。 だが、敵はまだメタルギアを動かさなければならない以上、今はまだジミーを殺しはしないはず。 スネークはジミーを必ず助けると約束した。 とはいえ、その前にまず発電所を破壊しなければならない。 自分より先に発電所に潜入していたクリスの助言はきっと役に立つだろう。 293 :METAL GEAR Ghost Babel:2014/09/14(日) 22 09 49.52 ID PuJS6uz/0 ◆STAGE 8(後半) 探索の最中、広々とした倉庫らしき部屋に入ると突然火炎放射器による攻撃を受けた。 三人目のブラック・チェンバー隊員、パイロ・バイソンだ。 「俺達がお前の影の中で生きるのは今日で終わりだ。 お前は知るまい、お前が英雄として脚光を浴びる代償に流れた血の数々を……」 彼はスネークを『英雄』ではなく『罪人』だと断じ、有無を言わさず襲いかかってきた。 バイソンの持つ火炎放射器、燃料タンク、特殊ボディスーツは全て合わせて150キロを超える。 彼は異常なまでの怪力により、この重装備でありながら機敏な身のこなしで攻撃を仕掛けてきた。 だが、倉庫内には盾となるコンテナが多く積まれている。スネークはコンテナに身を隠しつつ隙を突き、バイソンを倒した。 スネークは動けなくなったバイソンに歩み寄り、尋ねた。 己が『罪人』だということは言われるまでもなく自覚しているが、影とは一体どういうことなのか。 バイソンは話し始めた。 7年前、スネークはOUTER HEAVENでメタルギアを破壊し、FOX HOUNDの名は世界に轟いた。 その結果各国の情報機関によって動きを見張られ、もはや本当の隠密行動はできなくなってしまった。 そこで結成されたのが組織されたのがブラック・チェンバーだった。 彼らはそれまでFOX HOUNDが行っていた極秘任務……外国の反米的指導者の暗殺、反政府活動を行う国内民間人の始末、 アメリカの国益を損なう紛争や内戦への干渉などといった、表沙汰にできない汚れ仕事をこなし続けた。 『伝説の英雄』ともてはやされるスネークの影で、延々と。 スネーク自身は『英雄』と呼ばれようと望んだことなど一度もない。そう言うと、バイソンは激昂した。 お前は英雄になりたいんだ、だから困難な任務に加わり、自分のできる唯一のことである人殺しを繰り返すんだ、と。 さらにバイソンは言う。スネークが味方だと思っている者の中に自分たちの仲間がいる。 ブラック・チェンバーの生き残りは4人ではなく5人。 これはスネークとFOX HOUND、そして『アノニマス』への仕組まれた復讐であると。 スネークが狼狽する姿を見て、バイソンは満足げに笑う。 そして彼は後のことをヴァイパーに託し、自分自身に火を放って笑いながら燃え尽きた。 バイソンを倒したものの、彼の言葉はスネーク達に大きな衝撃を与えていた。 キャンベルやマクブライド、ウィーゼル達の間にも不穏な空気が流れ始めるが、 とにかく今はメタルギアを止めることを考えなければならない。 とりあえず今日はここまでにします。 全13ステージなので折り返し地点は越えたはずですが、後半はさらに長くなりそうです。 296 :METAL GEAR Ghost Babel:2014/09/15(月) 21 10 58.14 ID WELX4Ftk0 ゴーストバベルの続き行きます。 ◆STAGE 9 スネークは発電所地下のメイン・タービンが見える位置にまで辿り着いた。 だが、メイン・タービンの周囲には電流トラップが仕掛けられており、近づけそうにない。 そこで作戦を変更し、建物の構造的に弱い部分にC4爆弾を仕掛け、発電所そのものを破壊することにした。 全ての爆弾をセットし終え発電所から脱出しようとした矢先、キャンベルからメタルギアが再び地上に現れたと連絡が入った。 脱出を待っている余裕はない。スネークは躊躇わず起爆スイッチを押し、発電所が完全に崩壊する前に命からがら脱出したのだった。 ※補足。この辺りでクリスに連絡するとスネークの過去話を聞ける。 OUTER HEAVENで殺したBIG BOSSは自分の実の父親だった、それなのに自分は英雄と呼ばれて喜んでいた。 そんな自分が許せない、自分は生きていてはいけない人間なのかもしれない……という話。 その時のクリスの台詞が以下の通り。 「……許してあげるから。私があなたを許してあげるから」 「だから死なないで……一緒に……アメリカに帰ろう?」 重要な場面なんですが、流れ的に入れる場所が無かったのでこういう形で放り込みました。 297 :METAL GEAR Ghost Babel:2014/09/15(月) 21 15 11.71 ID WELX4Ftk0 ◆STAGE 10(前半) 発電所の破壊に成功し、これで敵は核を撃つことが出来なくなった。 マクブライドによれば、アフリカのある友好国から発進したF-22がジンドラ領内に侵入し、 巡航ミサイルで野砲陣地を破壊してくれるそうだ。 これで地下基地に潜入し、メタルギアを破壊することが出来る。 その時、再びジレフからアメリカ宛に映像が届いた。 『将軍』は平然としたもので、レールガンが使えなくても核は撃てると言ってのけた。 次のタイムリミットは1時間。それまでに要求が受け入れられない場合、ただちにアメリカ本土への核攻撃を行うと言った。 レールガンが使えなくても核が撃てるとはどういうことなのか。 メタルギアは陸軍が極秘に開発していたものであり、CIAにも詳細な情報はないようだ。 スネークが崩壊した発電所から離れると、そこには捕まっていたはずのジミーの姿があった。 ジミーは手錠を掛けられているが、怪我はないようだ。 一緒に捕まっていた兵士によって助けられ、先の爆発のどさくさに紛れて逃げ出せたらしい。 だがその兵士、デルタフォースのスミス少尉はジミーをかばって敵に撃たれ既に命を落としてしまった。 クリス以外にデルタフォースの生き残りがいたのかとスネークは訝しむが、ジミーがスミス少尉に聞いたところによると デルタフォースが全滅したときクリスは居なかったらしい。一体どういうことなのだろう。 ジミーは以前とは別人のように憔悴しきっている。 彼以外のメタルギア開発スタッフは既に全員殺されており、さらに間近で人の死を目の当たりにしたことで 彼の心境に大きな変化を与えたらしい。 ジミーは国に帰ってやり直し、今度は人のために働いて償うことにしたようだ。 彼にはまだ聞かなければならないことがある。メタルギアの、レールガンを使わずに核を撃つ方法とは何なのか。 だが、ジミーがそれを答えようとしたとき、突然彼に掛けられた手錠が爆発した。 帰りたいよ……そう言い残し、ジミーは事切れた。 ウィーゼルの推測によると、手錠に爆弾を仕掛けたのはおそらくヴァイパーだ。 ブービートラップや爆弾は彼の十八番である。おそらく手錠にマイクが仕掛けてあり、今の会話も聞いていたに違いない。 つまり、わざとスネークの目の前でジミーを殺したのだ。 怒りに震えるスネークに対し、マクブライドが唐突に言った。 バイソンの言っていた5人目のブラック・チェンバー隊員とはクリス・ジェンナーのことではないか、と。 情報の漏洩、待ち伏せ、そして今回のジミーの一件……彼女が敵のスパイだとすれば、全てに説明がつく。 そんな馬鹿な、とスネークはクリスに連絡しようとするが、何故か応答は無い。 動揺を隠せないスネークだったが、そうこうしてもいられない。まだ任務は終わっていないのだから。 その時、スネークの頭上をF-22から発射されたミサイルが通り抜けていった。 攻撃は成功。ミサイルによって野砲陣地は完全に沈黙した。これで地下基地に近づくことができるだろう。 スネークは破壊された野砲の脇を抜け、地下基地の目前にまで辿り着いた。 そこで見たものは、一機の戦闘ヘリに軍服姿の女性が乗り込み、飛び立つところだった。 今のはまさかクリス……? 後ろ姿しか見えなかったが、背格好は似ているように見えた。 298 :METAL GEAR Ghost Babel:2014/09/15(月) 21 19 24.82 ID WELX4Ftk0 ◆STAGE 10(後半) だが考えている余裕はない。戦闘ヘリ、ハボックはそのままスネークに襲い掛かってきた。 ハボックは機銃やロケットランチャーでスネークを追い詰める。 本来ならばとても生身で太刀打ちできるような相手ではないが、幸いなことにここには身を隠せるような障害物が多い。 スネークは岩陰に身を隠しつつ、グレネードやニキータミサイルで隙を突き、ハボックを撃墜した。 ハボックの墜落した場所には、脱出したらしき女性兵士がうずくまっていた。 映像で『将軍』の隣にいた女性副官、ソフィー・エンドラムだった。クリスではなかったのだ。 ソフィーはスネークに銃を突きつけている。状況はこちらが圧倒的に不利。 ソフィーは語る。彼女達はブラック・チェンバーの目的がFOX HOUNDとアメリカへの復讐であることを知っており、 その上で利用しているのだという。『正義』と『理想』のために。 アメリカに都合のいい『正義』や『秩序』の名のもとに、ジンドラはずっと先進国の繁栄のための踏み台にされてきた。 経済的に搾取され、今もPKFが彼らの独立を邪魔している。 今こそ先進国の影響力を排して、本当の独立を勝ちとる時なのだ。 だがスネークは、それはあくまで『将軍』の理想であってソフィー自身の理想ではないことを見抜いた。 その時、ソフィーの背後でヘリの残骸が爆発し、形勢は逆転。逆にソフィーが銃を突きつけられる立場となった。 スネークがソフィーの嘘を見抜いたのには理由があった。 彼女の瞳には一つのことを信じてそれに殉じる者の強さがなく、むしろ何かにすがりつこうとあがいているように見えたのだ。 ソフィーはそれを否定しなかった。 スネークは弾が切れたと言い、彼女を殺さずそのまま立ち去った。 その背中に向かってソフィーが声を掛けた。 クリスは生きており、ヴァイパーの捕虜になっていると。 メタルギアはもう目の前だ。 299 :METAL GEAR Ghost Babel:2014/09/15(月) 21 22 58.75 ID WELX4Ftk0 ◆STAGE 11 スネークは地下基地に侵入し、メタルギアがある地下100階へと辿り着いた。 だが、その前にブラック・チェンバーのリーダー、ブラックアーツ・ヴァイパーが立ちふさがった。 そこには拘束されたクリスの姿もある。 バイソン達からFOX HOUNDとブラック・チェンバーの関係を教えられたスネークだったが、まだ腑に落ちないことがあった。 2年前に何があったのか、復讐とは一体何のことなのか。 ヴァイパーは答えた。全てを知り、その罪の重さでスネーク達が確実に地獄に行けるように。 2年前、ブラック・チェンバーはある極秘任務を下された。それはメタルギアの奪回。 メタルギアの開発は数年前から行われており、当時はCIAの指揮下にあった。 そのメタルギアが南米のテロリスト集団によって奪われた。 事態は極秘を要し、ブラック・チェンバーがその奪回に当たることとなった。 彼らは多くの犠牲を払いつつもメタルギアの破壊に成功した。 だが政府は、メタルギア開発の事実、ブラック・チェンバーの存在、何より彼らが行ってきた裏の仕事の数々が明るみに出ることを恐れた。 そして、多くの仲間を失い傷だらけで帰国した彼らは政府の差し向けた刺客、FOX HOUNDによる襲撃を受けた。 罠に嵌められたブラック・チェンバーの隊員たちは丸腰のまま無残に殺されていった。 彼らの抹殺を指令した人物の正体はいまだ不明。 どの記録にも本名は記されず、ただ『アノニマス(匿名)』と呼ばれていた。 生き残った彼らは復讐を誓い、そしてこの地を選んだ。 OUTER HEAVEN、メタルギア、『プロジェクト・バベル』……皆、ここから始まった。 これは計画された復讐なのだ。 そして、ヴァイパーとの戦いが始まった。 ブラックアーツ・ヴァイパーはソリッド・スネークやウィーゼルと並び、現代最高の傭兵に数えられる男。 彼が戦場に現れると何故か敵が次々と爆死していき、周囲の者には何が起こったかさえ分からない。 そこから「ブラックアーツ(黒魔術)」というあだ名が付いた。 その正体は、巧妙に仕掛けられたワイヤーや地雷などのトラップ。全ての魔術にはタネがあるのだ。 それさえわかれば戦いようもある。 スネークはトラップを掻い潜り、なんとかヴァイパーを打ち倒した。 だが、ヴァイパーはただで死なず、倒れる間際に部屋中に仕掛けた全ての爆弾を起爆させた。 爆発の中、スネークはクリスの拘束を解き何とか部屋の外へと脱出するのだった。 300 :METAL GEAR Ghost Babel:2014/09/15(月) 21 31 08.05 ID WELX4Ftk0 ◆STAGE 12(前半) ヴァイパーを倒し、クリスと再会したスネーク。 だが、クリスは謝らなければならないことがあるという。 デルタフォースが全滅したとき、クリスはパーカー陸軍参謀長から与えられた任務を遂行するために部隊から離れていた その任務とは、『プロジェクト・バベル』とOUTER HEAVENに関するデータの消去、そして『将軍』の暗殺。 データだけではなく、それを知る『将軍』自身も逮捕されて口を割ったり可能性がある。 それは決して明るみに出てはいけない事実なのだ。 話を聞き終えたスネークは、自身がメタルギアを破壊する間に脱出用の足を確保するようクリスに頼んだ。 クリスは驚いた。自分のことをまだ信用してくれるのか。 確かにクリスは本当のことを話してはくれなかった。だがそれでも信じたいから信じる。他に理由は必要ない。 スネークは力強く言い切った。 そしてついに、スネークはメタルギア・ガンダーの元へと辿り着いた。そこには『将軍』の姿もある。 「結局、負け犬は負け犬ということか。勝者とは最後に生き残った者のことだ。 そしてそれはお前でもブラック・チェンバーでもアメリカでもない。この俺だ。 俺は全てを利用する。パーカーもブラック・チェンバーも……」 『将軍』の口から出た思わぬ名前に訝しむスネーク。 彼はスネークもクリスと同じようにOUTER HEAVENと『プロジェクト・バベル』、 ジレフとアメリカの関係を揉み消すために送り込まれたのだと思ったようだ。 話が呑み込めないスネークに対し、『将軍』はお前が勝てば全てを教えてやると言い、メタルギアに乗り込み襲いかかってきた。 メタルギアは究極の殺人兵器であり、まともに戦っては勝機はない。 まずは足を止めなければ。巨大な敵と戦うにはまず足を奪うのが定石。 スネークは迫り来るメタルギアから逃げつつ、その足元に地雷を仕掛け着実にダメージを与え続けた。 そして、地上へと向かうエレベーターへと辿り着いたところでついにメタルギアが倒れた。 だが、動きは止まっても搭載された多くの武装はまだ生きている。 闇雲に攻撃したところでメタルギアの厚い装甲を破ることはできない。装甲の弱い、武装部分を的確に狙うしかない。 前部機銃、上部砲口、後部ミサイルランチャー、火炎放射器…… 武装の一つ一つを着実に潰すことでダメージを蓄積させ、スネークはついにメタルギアを完全に沈黙させた。 301 :METAL GEAR Ghost Babel:2014/09/15(月) 21 34 53.24 ID WELX4Ftk0 ◆STAGE 12(後半) 破壊されたメタルギアのコクピットから投げ出された『将軍』は、約束通り全てを話し始めた。 OUTER HEAVEN、メタルギア、『プロジェクト・バベル』、ジレフとアメリカ……その因縁を。 OUTER HEAVENはそもそも、非公式の軍事力として反米勢力を叩くためにアメリカ政府の援助によって作られた傭兵派遣会社だった。 責任者は当時のCIA副長官。 だが、現地司令官であったBIG BOSSはアメリカ政府の予想を超えて暴走し、スネークによってOUTER HEAVNは陥落した。 米政府はOUTER HEAVENへの関与を隠蔽するためのカムフラージュとして、 スネークとFOX HOUNDを『英雄』として飾り立て、各国の情報機関に差し出した。 それが、ソリッド・スネークが『英雄』として祭り上げられた本当の理由。 そしてジレフとアメリカの関係。 OUTER HEAVENが潰えた後もアメリカとの関係は切れず、『プロジェクト・バベル』の一部として引き継がれた。 アメリカのジレフへの援助作戦、その現地責任者が『将軍』ことアウグスティン・エグアボンだった。 目的はアフリカの反米勢力の力を削ぐこと。 ジンドラで少数民族のアイデンティティを煽り、計算された民族紛争を起こす。 周りの国も巻き込んで国際的な政情不安を作り出し、組織的な団結を挫く。 紛争収拾のために米軍中心のPKFが居座れば、周辺国への恫喝を利かせることも出来る。 冷戦後の混沌が支配する世界の中で『新しい世界秩序』を築き上げるための手立ての一つ…… 制御可能な、まがい物の混沌(バベル)を作り出し、それを利用してアメリカが世界的な覇権を打ち立てていくための算段…… それが『プロジェクト・バベル』の正体だった。 最高責任者はジョン・パーカー陸軍参謀長。 『将軍』が協力する見返りは莫大な報酬と身の安全。 『将軍』は懐から一枚のデータディスクを取り出した。 それこそが、パーカーがクリスを利用して闇に葬ろうとしていたもの。 そこには『将軍』が語った話の詳細や、明確な金の流れも含めた全てが収められている。 アメリカ政府の上層部を吹き飛ばす、いわば爆弾だ。 スネークはディスクを受け取った。 『将軍』の部下たちは皆、彼の掲げた『理想』を信じて戦っている。 だが『将軍』は、ジレフの部下たちを騙していたわけではなかった。 彼ははじめからパーカーの部下になる気はなく、援助だけを利用して、アメリカを出し抜いて自分の国を作るつもりだったのだ。 「裏側がどうであろうと、それを人が信じるのであれば関係ない。 ……俺はただ、事実を連中が望むように飾ってやっただけだ」 そんなもので作った国に何の価値があるのか。スネークがそう言うと、『将軍』は笑って言い返した。 「世界は全てお前の言う『そんなもの』で出来ているんじゃないか? 皆、気づかないふりをしているだけだ。『正義』も『理想』も所詮、誰かの思惑に過ぎない」 そして『将軍』は息絶えた。 302 :METAL GEAR Ghost Babel:2014/09/15(月) 21 41 46.37 ID WELX4Ftk0 ◆STAGE 13 これで全てが終わった。 スネークが『将軍』の亡骸に背を向けたその時、何者かがメタルギアの上に降り立った。 それは……ブラックアーツ・ヴァイパー。彼は死んではいなかったのだ。 彼は『将軍』とスネークの話を全て聞いており、そのお蔭で『アノニマス』の正体が掴めたという。 メタルギアを奪ったのも、このOUTER HEAVENにスネークとキャンベルを来させたのも、全ては『アノニマス』を燻り出すための計略。 2年前ブラック・チェンバーが壊滅させられた時、FOX HOUNDの指揮を直接執っていたのがロイ・キャンベルだったのだ。 因縁のメタルギアを奪い、キャンベルとスネークを巻き込めば必ず『アノニマス』は姿を現すはず。 だが、キャンベルの招集もスネークの派遣も政府と軍が決めたこと。ブラック・チェンバーがどうやって介入したのか……? その時、無線機の音が鳴り響いた。 無線機の向こうで、5人目のブラック・チェンバーが正体を現した。それは、CIA工作員のマクブライド。 2年前を生き延びた彼は顔、名前、経歴、全てを変えてアメリカ政府に潜り込み、情報を集め続けた。 全ては復讐のため、今この時のためだったのだ。 通信が途切れた。 「貴様らが忘れても、知らないふりをしても、俺たちの地獄はまだ続いている。 『アノニマス』だけではない。貴様ら全員をこの苦しみに叩き落とさない限り、終わることはない!」 そう言うとヴァイパーはメタルギアを操作した。核攻撃の準備だ。 メタルギアは破壊したはず。だがメタルギアはただの核搭載歩行戦車ではなかった。 このメタルギアの本質は、核ミサイルを搭載した七基の攻撃衛星をリアルタイム・データリンクで制御する統合核攻撃システム。 弾道ミサイルを使わず、世界中のあらゆる地点を標的にできる宇宙からの核攻撃。迎撃も不可能。 レールガンはただのオプションに過ぎなかったのだ。 復讐のために何百万もの無実の人間を犠牲にしようというのか。 だがヴァイパーは笑う。 あてがわれた『正義』と『秩序』に盲目的に従い、その裏でどんな犠牲が払われているのか見ようともしない人々も 『アノニマス』と同罪。いや、彼らのその愚かさこそが『アノニマス』を生み出すのだと。 「虐殺された仲間たちのために、俺は核を撃つ。だがそれで終わりではない。これは『アノニマス』への宣戦布告だ!!」 メタルギアとスネーク達を乗せたエレベーターが動き始めた。 このままメタルギアが地上に出れば、アンテナから信号が送信され七基の攻撃衛星が核を発射してしまう。 地上まであと90秒。それまでにヴァイパーを倒し、信号の送信を止めなければ。 「最後の戦いだ! 来い!!」 だが、ヴァイパーは閃光でスネークの目をくらました。 「卑怯だと思うか? 俺は復讐を遂げるためには手段を選ばん」 彼は真っ向からの戦いを避け、逃げに徹した。 「俺は負けん! 死んでいった仲間たちのために!!」 スネークが接近すると、ヴァイパーは義手から衝撃波を放ち、すぐさま距離を離した。 「俺は必ず復讐を遂げる! 這ってでもな! それだけのために生きてきたんだ!」 そして……勝ったのはスネークだった。 303 :METAL GEAR Ghost Babel:2014/09/15(月) 21 47 25.97 ID WELX4Ftk0 ◆ED(前半) スネークによって装置は解除され、これで核は撃てなくなった。 その直後、エレベーターが地上に到達した。 「スネーク……貴様は……何故戦える? ……なぜ生きていける……? 何のために……誰のために……何を信じて……? ………… ……すまない……みんな……」 ヴァイパーは息絶えた。 地上にはソフィーが居た。 彼女は全ての話を聞いていた。『将軍』のことも、アメリカとジレフの関係も。だが、彼女はここに残るという。 『将軍』の掲げた『理想』は確かに作り物だったかもしれないが、決してむなしいものではなかった。 ジレフにはそれを信じる兵士たちがまだ大勢いる。 ソフィーは彼らをまとめ上げ、今度こそ本当の『理想』で自分たちの国を作っていきたいのだという。 彼女は強い。きっとうまくやるだろう。 そこに、ジープを見つけてきたクリスがやってきた。 乗って脱出しようとしたところで、キャンベルから無線連絡が入った。 マクブライドはウィーゼルによって射殺され、キャンベル達は皆無事のようだ。 キャンベルは、ブラック・チェンバーのことを隠していたことを謝罪した。 彼が2年前にブラック・チェンバーを全滅させた作戦の指揮を執っていたのは事実。 ある国から上陸したテロリスト部隊と聞かされ、闇夜の戦闘で相手が味方だったなどとは分からず、 事実を知らされたのは全てが終わった後だったという。 もし自分がそのことに気づいていれば、彼らを助けることも出来たかもしれない……彼はずっとそれを悔いて生きてきた。 だが、今回のメタルギア強奪事件が起こった時、今作戦の最高責任者である大統領補佐官スティーブ・ガードナーがキャンベルを呼び、 過去を清算するという名目に加え、作戦に加わらなければ2年前の件を公表すると脅迫した。 ご丁寧に、キャンベルが同士討ちを仕掛けたという証拠までも用意されていたという。 ガードナーがどこでこの話を知ったのかは定かではないが、元CIA長官である彼ならどこで嗅ぎつけていても不思議ではない。 その時、スネークの脳裏に引っ掛かるものがあった。7年前、OUTER HEAVEN当時のCIA副長官は……? 「その通り。ガードナーだ」 口を挟んだのはウィーゼルだった。彼は話を続ける。 OUTER HEAVENを組織し、メタルギアを開発させたのはガードナーだった。 メタルギアが以前CIAの元で開発されていたという話はヴァイパーも言っていた。 スネークが破壊したメタルギアをOUTER HEAVENから引き上げ、開発を続行させたのもガードナーだ。 つまり、『プロジェクト・バベル』の本当の生みの親はパーカーではなくガードナーだった。 だが、2年前メタルギアがテロリストによって強奪され、その責任を取らされてメタルギアの管轄と 『プロジェクト・バベル』の主導権は陸軍のトップであるパーカーの手に移った。 そして、ガードナーは口封じのためにブラック・チェンバーを始末させた。 すなわち、『アノニマス』の正体はスティーブ・ガードナーだったのだ。 そして、それを知るウィーゼルは、ガードナーに直接雇われた人間だった。 さらには、ガードナーは初めからマクブライドの正体も知っていた。 そもそもメタルギアの情報をマクブライド=ブラック・チェンバーに流したのもガードナー自身。 ジレフがメタルギアを手に入れて暴走すれば、ジレフに肩入れしていたパーカーは責任を問われ、 メタルギアと『プロジェクト・バベル』はガードナーの手に戻る。そういう目論見だ。 ブラック・チェンバーがジレフと合流するように仕向けたのも、おそらくは…… この事件は全て、ガードナーが仕組んだものだったのだ。 304 :METAL GEAR Ghost Babel:2014/09/15(月) 21 50 26.79 ID WELX4Ftk0 ◆ED(後半) そして、ウィーゼルがガードナーに雇われているのならば、彼にはまだ仕事が残っている。 作戦成功後、事情を知るスネーク達を抹殺するという仕事が。 ソリッド・スネークとまともに戦えるのはウィーゼルだけ。それが、彼ほどの傭兵が作戦に直接参加しなかった本当の理由だった。 「……と、言いたいところなんだが、悪いことに俺はあんたたちが気に入っちまった。 戦場にはふさわしくない、甘っちょろいところが、特にな」 彼はキャンベルたちを逃がしてくれるようだ。 任務を放棄したとなれば、彼自身も危険に晒されるかもしれない。 だが、彼も一流の傭兵として身の処し方は心得ている。心配は無用だろう。 大佐たちの無事を伝え、スネークとクリスを乗せたジープは走り出した。 クリスは語り出す。自分の周りには信じられるものは何もなかった。 だから軍に入ったと。確かに軍は『正義』と『任務』を与えてくれた。 だが、信じるものは他に頼るのではなく、自分で考えて自分で見つけるものだと気づいた。 これから自分でそれを探し、きっと見つけてみせる、と。 そして、出来ることならスネークと二人で…… それはスネークにとっても悪くない提案だった。 スネークは過去に決着をつけるためにこのOUTER HEAVENに来た。……そう思っていた。 本当は自身の死を望んでいた。全ての決着がついたとき、誰かが自分を殺してくれればいいと、そう思っていた。 だが、今は違う。今は、生きていきたいと思っている。 自分を認め、自分を許すこと。それを教えてくれたのはクリスだった。 もがいても、苦しんでも、人生には生きる価値がある。スネークはクリスによって救われたのだ。 スネークには心に決めたことがあった。 アメリカに戻る。戻れば、敵はスネークを見逃しはしないだろう。待っているのはおそらくFOX HOUNDだ。 だが、戻って確かめなければならないことがある。 「俺たちはなぜ戦わなければならなかったのか、俺たちがしたことは何だったのか。 『ソリッド・スネーク』とは何者だったのか」 人の想いと命を裏で操り、弄んだ幽霊たちに会いそれを確かめる。 奴らに全てを告白させる。奴らが巡らした陰謀の一つ一つを、奴らが私欲のために犠牲にした者たちの名前を、全て。 「奴らの……そして俺の犠牲になった連中のために出来るのはそれだけだ」 それを果たさなければ、自分を許すことも何かを見つけることも出来ない。 だが、決して死にに行く訳ではない。目的を果たしたら、必ずクリスの元へ帰る。 「……待っていて、くれるか……?」 「…… …………うん!」 METALGEAR Ghost Babel END 305 :METAL GEAR Ghost Babel:2014/09/15(月) 21 53 02.34 ID WELX4Ftk0 本編は以上です。 時系列ではPSPの『AC!D』がこの作品の延長線上にありますが、ストーリー的には直接的な関連は無いようです。 クリスやウィーゼルやガードナーなんかがこの後どうなったのかは不明。スネークが生き延びたのは間違いないですが。 『ソリッド』シリーズとの大きな違いは「BIG BOSSとスネークが実の親子(リキッドやソリダスは存在しない?)」 「ザンジバーランド騒乱(MG2)が起こっていない(グレイ・フォックスも生存?)」といったところです。 また、本作でメイ・リンとのセーブ会話と無線ドラマで名前だけ出てくるコペルソーン博士はAC!D2に登場します。 それと、本筋に直接関わらないせいでメイ・リンの名前が最初の一回しか出ませんでしたが、ちゃんと最初から最後まで居ます。 SPECIALモードと無線ドラマは明日以降にします。 308 :METAL GEAR Ghost Babel:2014/09/16(火) 22 25 13.27 ID 088uup9x0 ゴーストバベルの続き行きます。 ■SPECIALモードについて。 本編クリア後にプレイできる、様々な条件を付けたミッションをクリアしていくモード。 ただのおまけではなく、これにも独自のストーリーがついています。 流石に全部書くと多いので、重要っぽい部分だけを抜粋します。 主人公は「No.4」と名乗る謎の人物の指令を受け、ガルエードにおけるソリッド・スネークの戦いを 追体験する一種のVR訓練を受けることになる。 ただ後追いするだけでなく、様々な条件を加えることでソリッド・スネークを超える戦士を作るのが目的のようだ。 ミッションを幾つかクリアするごとに本編で明かされなかった裏話を教えてもらえる。 ・パーカーが本当に恐れていたのはガードナーに『プロジェクト・バベル』とメタルギアを奪われること。 そのためガードナー子飼いのスネークが到着する前に事態を収拾しようとしたが、ガードナーは マクブライドを通じてブラック・チェンバーにその情報を流し、デルタフォースを待ち伏せさせてパーカーの目論見を挫いた。 結局はガードナーの方が一枚上手だった。 ・ガードナーはFOX HOUNDを使ってブラック・チェンバーを始末させたが、 同時にヴァイパーなどの中核メンバーは逃がすように手配させていた。 メタルギアと『プロジェクト・バベル』をパーカーの手から奪い返す時の手駒にしようという目論見であり、実際そうなった。 ・『将軍』は元々OUTER HEAVENの傭兵で、当時はBIG BOSSに相当心酔していたようだ。 OUTER HEAVENが無くなった後は世界をさまよって、後に自分自身がBIG BOSSとなるために帰ってきた。 わざわざOUTER HEAVENをガルエードとして再生させたのも、思い入れによるものだと思われる。 ・BIG BOSSははじめから己の息子と生死を賭けた戦いをするためにスネークをOUTER HEAVENに呼び寄せた。 スネークがそのことを知っていたかは定かではないが、とにかくスネークは自分の父親を殺した。 No.4「それが『彼』の強さであり、弱さでもある。 ……そしてそれこそ、君が果たせなかったことだ……」 309 :METAL GEAR Ghost Babel:2014/09/16(火) 22 27 57.01 ID 088uup9x0 ・メタルギアが模擬弾頭を発射した直後にクリスとジミーが敵の奇襲を受けたのは、ジミーの服に発信器が仕掛けられていたから。 ただ、クリスを取り逃したのは誤算だったらしい。 それはヴァイパーの予想以上にクリスが兵士として手強かったということであり、 『プロジェクト・バベル』の証拠隠滅役にクリスを選んだパーカーの目は正しかったということ。 ・キャンベルが作戦に参加した理由の一つとして、陸軍に居る姪のメリルが人質にされていたから、というのもある。 ・No.4「君にも我々にも時間が無い。それは君もよく分かっているはずだ。 例の計画は急がれなければならない」 ・発電所爆破後、クリスを捕らえたのはヴァイパー自身。前回は逃げられたため、彼自身が出向いた。 クリスにこだわったのは、スネークを確実に誘い出すためのエサが欲しかったから。 ・F-22の巡航ミサイル攻撃の手回しがやけに良かったのは、作戦開始と同時に空軍を待機させていたから。 作戦が失敗したらスネークもろともガルエードを吹き飛ばすため、核弾頭装備の巡航ミサイルも用意していた。 ・メタルギアの開発はOUTER HEAVENで始まった。 責任者は当時CIA副長官だったガードナーだったが、あらゆる地表から核攻撃を可能にする二足歩行戦車という アイデア自体はBIG BOSSから出たもの。 当時は技術的に不可能だったが、レールガンによる見えない核弾頭のアイデアも既にBIG BOSSによって盛り込まれていたようだ。 いわばメタルギアはBIG BOSSの亡霊といったところだ。スネークがメタルギアの破壊にこだわるのもそれが理由だと思われる。 No.4「彼にとってはまさに『呪われた過去』だ。 我々にとっては福音……もしくは祝福といったところだがな」 ・ブラック・チェンバーの設立にはパーカーが深く関わっている。 パーカーはテロリストに奪われたメタルギアをブラック・チェンバーを使って奪回し、その功績を盾に 『プロジェクト・バベル』とメタルギアに関する全権を要求した。 ガードナーは全てを明け渡す代償として、パーカーにブラック・チェンバーを差し出すことを求めた。 パーカーはそれに応じ、ガードナーがブラック・チェンバーを始末するのを黙って見ていた。 ・パーカーとガードナーの確執は『プロジェクト・バベル』が発足するずっと前、パーカーが陸軍大佐で ガードナーがCIAの部長だったころにさかのぼる。 当時持ち上がった政府要人の暗殺とある国のスパイを巡る疑惑にパーカーの娘の名前が挙がっていた。 本来CIAの管轄外であるこの件にガードナーは首を突っ込んで執拗に捜査を行い、結局事件はパーカーの娘の自殺で幕を閉じた。 それ以来二人は政治、軍事、あらゆる問題でぶつかってきた。 ガードナーはメタルギアとブラック・チェンバーを使って今度こそパーカーに引導を渡すつもりだったようだ。 ・No.4「訓練はすべて終了だ。よくやってくれた。 君の戦闘能力は今、確実に『ガルエード戦役』当時のソリッド・スネークを超えている。 君の出番はすぐに来る。 今はゆっくり休んでくれ……ジャック」 以上です。 結局主人公の正体も、No.4の正体も、彼らの言う計画についてもまったく分からないまま終わります。 最後の「ジャックの出番がもうすぐ来る」というのは「ジャック(=雷電)が主役のMGS2がもうすぐ発売されますよ」という メタ的な解釈もできますが、それで正しいのかどうかは自信ありません。設定繋がってないし。 310 :METAL GEAR Ghost Babel:2014/09/16(火) 22 35 11.94 ID 088uup9x0 つづけて、おまけドラマも行きます。 連続無線ドラマ「アイデアスパイ2.5(ツー・ハン)」 メタルギア ゴーストバベルの2週目以降のプレイで周波数140.07に連絡すると聞けるミニドラマ。 本編が1ステージ進むごとに更新されて、全13ステージなのでこちらも全13話。 ◆主な登場人物 『2.5(ツー・ハン)』:主人公。タイトルの通り、通信販売で手に入れたアイデア商品を駆使して戦う極秘スパイ。 『714(ナイス)』:ツー・ハンのことを「ツー」と呼ぶ彼の仲間。無線機越しに彼をサポートする。 『今すぐ・コール』:ツー・ハンのかつての恋人(?)。彼に恨みを抱いているようだ。 ■OP ニューヨーク。 人々の欲望渦巻くこの大都会では今日も誰かが何かを買い、売り、そして捨て、平和に暮らしている。 だが、そんな平和の裏側で、粗悪な商品を売りつけ私腹を肥やす悪の組織、 『J・E(ジャンカー・エクスペンシブ)』が暗躍していた。 汚れなき市民を巧みに欺き、ガラクタ(ジャンク)を高値で売りつける『J・E』の野望を打ち砕くべく、FBIは極秘に対抗チームを結成。 悪の通信販売企業『J・E』から市民を守るべく誕生した極秘スパイ、その名も『2.5(ツー・ハン)』。 ■第1回 ツー・ハンは『J・E』の幹部の乗るリムジンを追跡していた。 <通信機にペッタリ貼るだけであーら不思議、ノイズがスッキリ消える>『ノイズシャット』のお蔭で 仲間の714(ナイス)との通信状況も良好。 このまま行けば直に製造工場まで辿り着けるだろう。 そこは<寝ているだけであなたもアクションスターのような逞しい肉体に>魅惑のスタイルを作り出す『ビルダー・ベッド』の極秘製造工場。 そのベッドには足と枠しか無く、頭とカカトで体を支えて寝るという代物だ。 売る方も売る方だが、買う方も買う方である……と思ったが、どうやら714はおまけのクマちゃん抱き枕に釣られて買ってしまったらしい。 ……とか何とか言っている間に、リムジンが止まった。工場に着いたのだろうか。 気をつけろ、と助言する714に対してツー・ハンは「奴らは絶対にこの車を攻撃することはできない」と自信満々。 なぜなら、ツー・ハンはあらかじめ車の窓に<子どもが乗ってますシール>を貼っておいたのだ。 建物に入っていく『J・E』幹部の後を慎重に追うツー・ハン。だがその時突如鳴り響く警報音。 ビー!ビー!ビー! 『ママが来たセンサー』だ! 逃げるべきか? だがもう遅い。ツー・ハンは敢えて工場への侵入という道を選ぶのだった。 果たしてツー・ハンは敵の警備から逃れ、工場へと侵入することが出来るのか!? 危うし、ツー・ハン! つづく 311 :METAL GEAR Ghost Babel:2014/09/16(火) 22 38 33.26 ID 088uup9x0 ■第2回 ふう、危ないところだった。 警報から逃れた過程を完全スルーして工場の敷地内への侵入を果たしたツー・ハン。 どういうことだと追及する714に「過ぎたことを気にするな、そんなことだからクマちゃん抱き枕に騙されるんだ」と逆切れで返すツー・ハン。 そんな彼は通販で失敗したことは一度もないと断言する。 では、去年の冬に買った『あたたかシューズ』はどうなのか。 <ポカポカしたままおでかけ>と言いつつコンセントを差している間しか暖かくならないインチキ商品。 だが、ツー・ハンは今まさにそれを履いているという。 南極でペンギンに育てられた(自己申告)彼はどんな寒さにも耐えられる強い体を持っている。 『あたたかシューズ』をコンセントに繋がなくともただの靴として履ければ冬は越せるのだ。 「じゃあ普通の靴を買えばいいんじゃないのか!?」 「うるさい! 人の過去を詮索するな!」 結局逆切れするツー・ハンであった。 その時である。 「そこに居るのは誰!?」 女の声だ! 一体何者なのか!? 危うし、ツー・ハン! つづく ■第3回 謎の女はアイデアスパイ訓練学校で一緒だった『今すぐ・コール』だった。 久しぶりの再会だと近づくツー・ハンだったが、コールは彼を拒絶した。 彼女はツー・ハンに強い恨みを抱いているのだ。二人の過去とは…… ツー・ハンはかつて、コールのクレジットカードでアイデア商品を山ほど買い込んだ。 そして期待外れだった商品をコールの家に山ほど送りつけた。 君なら喜ぶと思った、などと言い訳するツー・ハンだったが、 『象もしまえる収納ボックス』(ただ象よりデカいだけ)などをもらって誰が喜ぶというのか。 コールはツー・ハンとの過去に決着をつけるため、工場の従業員に成りすましてずっと待っていたのだ。 ということは、工場には詳しいのだろう。 「愛しているんだ、コール」 「……えっ?」 「俺に協力してくれ」 「……ダメ」 あっという間に揺らぐコール。もうひと押しだ。だがその時! ガガガガガガガガ! 二人を狙う突然の機関銃! 武装警備兵だ! 未だツー・ハンを許せないコールだったが、このままでは二人とも殺されてしまう。ここは一時休戦とするしかない。 コールの案内により、工場内部への侵入を果たすツー・ハンであった。 だが、内部にはさらなる危険が待ち受けているだろう。 つづく 312 :METAL GEAR Ghost Babel:2014/09/16(火) 22 41 23.50 ID 088uup9x0 ■第4回 コールの案内により工場へと潜入したツー・ハン。 この工場に一体何の用があるのかとコールに尋ねられるが、極秘任務の内容はコール相手と言えど話すことはできない。 ならばと質問を変えるコール。昔、なぜ私にあんなものを買ってくれたのか、と。あんなものとは? 「忘れたの? 『お色気ヒモ……」 「話す。極秘任務について話す」 即座に折れるツー・ハン。任務の内容は以下の通り。 近頃、この工場に『J・E』の幹部が頻繁に訪れている。 たかが『ビルダーベッド』の工場に幹部連中が出入りするのはあまりにも不自然。 おそらく『ビルダーベッド』はカムフラージュであり、もっと重要な何かを行っているに違いない。 「ハッハッハ。よく調べたな!」 突然響く謎の声。 「ようこそ、我が『J・E』のインチキ商品製造工場へ」 自分でインチキって言ってるがそれはさておき、ここから先は関係者以外立ち入り禁止。部外者の侵入を許すわけにはいかないのだ。 シャキーン! 謎の男が構えたのは『J・E』が開発した対人用孫の手『孫いらず』。 自分以外の人の背中も掻けるように改良された孫の手。それなら手で普通に掻けばいいだけではないのか。 だが、それはただの『孫いらず』ではない。 シャキシャキーン! 柄が伸びた! そう、これは遠距離背中用対人孫の手『孫いらず・のびーる』。かゆいところに手が届くまさに究極の孫の手だ! 「普通に手で掻けばいいじゃない!」 「うるさい。くらえ!」 コールが危ない! ……だが! 「……何? なぜお前らの背中が掻けない!?」 ツー・ハン達は仰向けに寝転がっていた。これではいかに『孫いらず・のびーる』と言えど背中を掻くことが出来ない! 「……僕の負けだ。行け……」 咄嗟の機転により窮地を脱した二人。 先を急ごう。ツー・ハンはコールに幹部が出入りしている場所へと案内してもらうのだった。 つづく 313 :METAL GEAR Ghost Babel:2014/09/16(火) 22 43 57.40 ID 088uup9x0 ■第5回 コールの案内により、幹部たちの通る謎の出入り口へと到達したツー・ハン。 扉をくぐるとそこは新商品の研究所のようで、多くの設計図がある。 『おでかけ炊飯器』『ワンちゃん腕時計』『真っ黒カメラ』『朝だけハンガー』……『J・E』のインチキ人気商品のオンパレードだ。 だが、今さら幹部たちが騒ぐような代物ではない。……その中に、見慣れない名前を発見した。 『家庭用人間型ロボット・ギジンさん』。名前を聞く限りではまともそうだ。 人間型ロボットなどと、いつの間にそんな技術を手に入れたのか……いや、どうせインチキだろう。 だが714はそうとも言い切れないという。もしかすると、今までいい加減な商品を売りさばいていたのは この人間型ロボットの研究資金を集めるためだったのかもしれない。 さらに、このギジンさんは頭金無し、月々9.75ドルの36回払い。クマちゃん抱き枕よりも安い! ……しかし、ツー・ハンはどうにも疑念を捨てきれない。奴らの商売にしてはお買い得すぎる。 何か裏があるに違いない。やはりここは単なるインチキ商品製造工場ではなさそうだ。 設計図があるということは、この工場のどこかでギジンさんを作っている可能性も高い。あるいは既に完成しているか…… 探らねばなるまい。 「行くぞ、コール」 「待って。私はあなたの仲間じゃないのよ!」 「愛してるんだ、コール」 「……えっ?」 愛は全ては超えるのだ。釈然としないものを感じつつもついつい乗ってしまうコールであった。 潜入調査を続行するため、研究室を出ようとするツー・ハンだったが、異変に気づく。扉が開かない! 一体何が起こったのか!? つづく ■第6回 いくら引いても扉は開かない。押して開ける扉だったり、横に引く扉だったり、というオチでもないようだ。 その時、何か妙な……モーターが動くような音が聞こえた。 ゴウン、ゴウン、ゴウン……ガタン! ……ガガン、ガガン、ガガン 左右の壁が迫ってきた! このままでは<これでスッキリ リサイクル、どんな空き缶もラクラク潰せて場所を取らない『ペタンコカンカン』>で潰された空き缶のようにペチャンコになってしまう。 <おふとん潰して押入れ広々『ペッタンコおふとん収納袋』>で潰された布団のようにペチャンコになる前に何とかしなければ! だがツー・ハンは、こんなこともあろうかと<お庭のサイズに合わせて伸び縮み>『ニョキニョキ物干し竿』を持ってきていた。 これで壁につっかえ棒をすれば……ああ、お部屋のサイズに合わせて縮んでいく! それならば、とツー・ハンが取り出したのは『ワニさんドアストッパー』。これで……どうにもならない! ガガン、ガガン、ガガン…… このままではコールのプロポーションも崩れてしまうだろう。まぁ、良いダイエットになるかもしれないが。 「ペラペラに潰れた君も魅力的さ」 「ツー・ハン……」 「愛してるんだ、コール」 そうこうしている間も壁は止まらない。 ガガン、ガガン、ガガン……ゴーン! 「ツー! 応答しろ! ツーー!」 714の悲痛な叫び声だけが響いた。 つづく 314 :ゲーム好き名無しさん:2014/09/16(火) 22 58 10.20 ID 088uup9x0 ■第7回 「ふう、危ないところだった」 ツー・ハンは無事だった。コールも。一体どうやって? ……どうやら二人はいつの間にか寝てしまっていたらしく、夢の中で壁に潰されるところで目が覚めた。 うなされて寝言を言っていたかもしれないが、と。 何故二人で同じ夢を見ていたのか? ……通信ケーブルを繋いだまま寝たからだろう。 壁が迫る音? ……まぁ、夢のすることだし。 さっさと先を急ごうとするツー・ハンだったが、714は納得できんとなおも食い下がる。 「なんだしつこいな! そんなしつこい口は <しつこい汚れもスッキリ落とす 街角のアンケートでも46%の奥様が 洗濯物が真っ白になったと答えていますでお馴染みの『ジャブジャブクリーン』>で洗ってやるぞ!」 対するツー・ハンはいつも通りの逆切れである。 その時、コールが謎の拒絶反応を起こした。『ジャブジャブクリーン』には良い思い出が無いという。 「ある、夏の日だったわ……」 「何の話だ、いきなり」 その頃、コールは毎日の海通いで真っ黒に日焼けしており、その内焼けすぎて肌がヒリヒリしてきたという。 で、『ジャブジャブクリーン』なら肌も白くなるかと思って風呂にたっぷり入れ、肩までしっかり浸かったと。 で、熱い方が効くかと思ってこれでもかと熱いお湯に入ったものだから、体中を火傷してしまったと。 ただでさえ日焼けでヒリヒリしていたものだから全身が燃えるように熱くなり……それ以来、『ジャブジャブクリーン』の名を聞くだけで怖くなってしまうのだそうな。 『ジャブジャブクリーン』は特に関係ない話であった。 が、人にこの話を聞いてもらえてコールは気が楽になったらしい。 「私……誰かにこの話を聞いてもらいたかっただけなのかもしれない…… さ、先を急ぎましょう、ツー・ハン」 何の話だったのかはさっぱり分からないが、先を急がなければならないのは確かだ。 何しろこれでもう3話も研究室から動いていないのだから。一方714は…… 「うわ、壁が迫ってくる! 助けてくれ、ツー!」 コールの話が長すぎたため、今度はこちらが夢の中であった。 つづく ■第8回 工場の端ににある、一般従業員は使用禁止のエレベーターへと辿り着いた二人。 もしかするとギジンさんの工場に繋がっているのかもしれない。 だがこのエレベーターは定員一名。ここはひとまずコールを先に行かせ、下で落ち合うことにした。 エレベーターが降りた後、714は言う。彼女は元々ツー・ハンを恨んでいた。裏切る可能性もあるのではないか? だがツー・ハンは、二人で通信販売カタログを赤丸チェックした仲である彼女を信じている。 どういう仲だかよく分からんが、ともかく油断は禁物ということだ。そうこうしている間にエレベーターが戻ってきた。 ……エレベーターの移動はずいぶん長い。一体どこまで下るのか。 耳がツーンと痛くなってきたらつばを飲み込むと少しは楽になる。714の知恵袋だ。 どんな面白アイデアよりも役立つ男、それが714。 エレベーターが止まった先、そこはガランとした広い倉庫であった。 そこで異変に気づく。コールが居ない。一体なぜ? まさか…… だがそんな時、突然の轟音が彼の思考を中断させた。 ガガガガガガガ! すわ、機関銃か!? 幸い当たりはしなかったが、敵の姿は見えない。 「そこまでだ、ツー・ハン!」 謎の声、そしてさらなる攻撃! 危うし、ツーハン! つづく 315 :ゲーム好き名無しさん:2014/09/16(火) 23 00 03.10 ID 088uup9x0 ■第9回 突然の奇襲攻撃! ……だが、妙だ。どこにも当たった様子がない。 謎の声の主が笑う。 「どうだ? ツーハン! 我が『J・E』が作り出した『モグラくん』の轟音は!?」 <プロ顔負け! テクニック無しで誰にでも手軽に岩盤が掘れる家庭用掘削機>『モグラくん』の出した音であった。まったく紛らわしい。 そもそも一般家庭で掘削機を使う機会があるのだろうか。 だがこれで終わりではない。 ボーン! ボボーン! 今度は一体何が!? <驚異の新発見!! カラスは風船の割れる音が嫌い!? 通常の約3倍も割れやすく、さらに割れるときの音を5倍もアップさせたカラス追い払い用ゴム風船『ブーン・バルーン』 Dr.コペルソーンも大推薦!!> ……であった。 何という強引なアイデア。そもそもコペルソーンって誰だ? 一体何を根拠に3倍だの5倍だのと言い切れるのか? というかカラスって本当に……突っ込みきれない! このままでは埒があかない。だが敵の位置が見えなければ反撃もできない。 そこでツー・ハンは閃いた。 セロハンを丸めて両手のひらで転がすと、まるで炎が燃えているように聞こえる。この音が相手の耳に届けば…… チリチリチリチリ…… 「うわっ!? なんだ、火事か!? くそ、ツー・ハン! この勝負はお預けだ!」 まんまと騙されたらしく、敵は一目散に逃げていった。 何とか窮地を脱したところで、コールのことを思い出した。彼女はどこへ!? ……と思ったら、すぐそこに居た。 エレベーターに乗っていたら耳がツーンと痛くなったので、その辺で休んでいたらしい。 そういう時はつばを飲み込むと良い。 さあ、先を急ごう。 つづく 316 :ゲーム好き名無しさん:2014/09/16(火) 23 01 56.73 ID 088uup9x0 ■第10回 倉庫内を探す二人。だが見つからない。 彼らが今探しているのはギジンさん……ではなく、先ほどの戦闘で落としてしまったコンタクトレンズだった。 コンタクトと言っても視力矯正用のものではない。ツー・ハンの視力は両目とも3.0だ。 落としたのはおしゃれ用のカラーコンタクトレンズだ。高かった。 「任務中にそんなものを付けるな!」 「714、スパイにオシャレする資格はないというのか!?」 キュラキュラキュラ…… 二人が言い争っていると、謎のキャタピラ音が近づいてきた。 戦車だ! しかも車体がピカピカ光っている! まぶしい! 操縦士が自慢げに笑う。 <一塗りするだけでどんな汚れもサヨウナラ! あなたの車をピカピカに輝かせるカー・ワックス>『フラッシュ・ザ・カー』の威力だ! なぜ戦車をピカピカにする必要が!? 商品自体はまともそうだが用途が間違っている! 「愛車を綺麗にしてやりたいという気持ちが分からんか!? 戦車だってオシャレしたいのだ!」 「甘えるな! 極限下で戦う男がオシャレに気を配るな!!」 自分のことは全力で棚に上げるツー・ハンであった。 操縦士は逆上し、ツー・ハンのカラーコンタクトを戦車で踏みつぶそうとする! ああ、このままでは支払いがまだ16回も残っているコンタクトレンズが! 「品物を失ったあと支払いを続けるむなしさを思い知るがいい、ツー・ハン!! そう、あれはもう5年も前のことだ……」 なにやら急に語り始めた。 彼はこの戦車の中でどうしても音楽が聴きたくなり、2975ドルもするカーオーディオを購入した。スピーカーが10個も付いている。 だが、いざ取り付けると走行音がうるさすぎて音楽が全く聞こえてこない。 それで、アンプの音量を最大にしたら……ボン!!と音を立てて全10個のスピーカーが一気に火を噴いた。 それ以来そのオーディオが音楽を奏でることはなかった。あと78回の支払いを残したまま! 「この気持ち、貴様も思い知るのだ、ツー・ハン!」 「やめろおおおー!!!」 危うし、コンタクトレンズ! つづく 317 :ゲーム好き名無しさん:2014/09/16(火) 23 07 23.66 ID 088uup9x0 ■第11回 ツー・ハンの落としたコンタクトレンズにどんどん近づいてくる! そしてついに、キャタピラがコンタクトレンズを……踏んだ、その時! ドカーン!! 突然床が爆発し、戦車はその下へ落ちていった。一体何が!? 実はツー・ハンが落としたのはオシャレ用カラーコンタクトレンズ型超小型爆弾。そう、全ては敵を欺くための作戦だったのだ! よくもまぁ、そんな危ない物を目に入れていたものである。 ……さて、戦車が開けた穴の下にはまだ何か部屋があるようだ。 そこには膨大な数のダンボール箱が並んでいる。軽く見積もっても5000個はあるだろう。 もしや、この中に『家庭用人間型ロボット・ギジンさん』が? 既に生産も終わり、出荷状態にあるというのか? 二人は<業界騒然! あのリンカーンも愛用していた強力洗濯ヒモ>『ストロンゲスト』を伝って下に降りた。 一体何の業界なのか。リンカーンと洗濯ヒモに何の関係が。……細かいことはさておき、とにかく下に降りたのだ。 ダンボールを調べてみると……中はカラだった。どれもこれも、中身の入っていない空箱だ! その時、一体何度目になるのか謎の怪しげな声が! 「よくここまで来たな、ツー・ハン!」 一体何者なのか!? つづく ■第12回 声の主は、ツー・ハンがこのインチキ商品製造工場まで追跡してきた『J・E』最高幹部『頭金・ゼロ』だった。 果たしてギジンさんはどこに? 頭金・ゼロは答える。まだ製造は始まっていない。だが部品は君の周りに山ほど積み上がっている、と。 まさか、このダンボール箱自体がギジンさんの部品だというのか。 その時コールが気付いた。ダンボール箱の側面に……顔が描いてある!! 頭金・ゼロはならばこれも見せてやろう、と満足げに笑う。そこへ現れたのはギジンさん試作1号機だ。 「ガッシャン、ガッシャン…… ハロー、コンニチワ、ボク、ギジンサン」 その正体は……ただ人間がダンボール箱を被っただけ!! 一体何のためにこんなものを売ろうと!? 「ピッ、ポッ、パッ、ポッ、ピッ。 アー、モシモシ、『J・E』サンカネ?」 何か喋ってる。電話を掛けている……のだろうか? 「オタクノ『ビルダー・ベッド』ヲ10個、注文スルヨ。スグ、送ッテクレタマエ、ガチャ」 そう、ギジンさんは各家庭に潜り込むとその家から『J・E』に大量の商品注文を行う。 これでもう、いちいち注文を待たなくても確実に商品が売れるというわけなのだ!! なんという卑劣! っていうかどうひいき目に見てもうまくいくとは思えん!! それでも頭金・ゼロはひるまない。これで結局一台しか売れなかった『ビルダー・ベッド』の売り上げが何万倍にも膨れ上がる。 どうやら、クマちゃん抱き枕に釣られたのは全世界で714一人だったらしい。 何にせよ、これで『J・E』の企みは全て分かった。後は残った一つのカラーコンタクトレンズ型超小型爆弾で工場を爆破するのみ。 「さらばだ! 『頭金・ゼロ』そして『ギジンさん』!!」 「やめろおー!!」 「ヤ、ヤメロー!!」 ドッカーーーーーン!!! ゴゴゴゴゴゴゴ…… 凄まじい爆発に地下工場が震える。完全に崩れ落ちる前にコールと共に脱出しなければ。 戦車の時と破壊力に差がありすぎて不自然だが、今はとにかく急がねば! だが、地上へと繋がるエレベーターは定員一名。 地上まで二往復している時間はない!! どうする、ツーハン!? 最終回につづく 318 :ゲーム好き名無しさん:2014/09/16(火) 23 11 30.11 ID 088uup9x0 ■最終回 迷っている時間はない。ツー・ハンはコール一人をエレベーターに押し込んだ。 「コール、買いすぎには注意するんだぞ……」 上昇するエレベーターの中、コールは一人涙に濡れる。 「うう……ツー・ハン……」 ゴゴゴゴゴゴゴ……ドッカーーーーーン!!! 地下工場が爆発し、コールを乗せたエレベーターは地上に到達した。 そしてそこには……なぜかツー・ハンが居た。 コールの乗っていたエレベーターシャフトに足が引っ掛かり、そのまま地上まで連れて行かれたらしい。 今度は喜びの涙にむせび、スス汚れにも構わずツー・ハンへと抱きつくコール。 「……待て。定員一名のエレベーターなら、そのシャフトにもう一人乗っていてもやっぱり定員オーバーなんじゃないのか?」 714が鋭く突っ込んだ。 「714、俺は今回の任務で一つ学んだ」 「いや、私の質問に答えろよ」 「市民を騙して粗悪なガラクタを高値で売りつけるのはもちろん許せない罪だ。 だが、市民たちももっと粗悪かどうかを見極める目を養っていかなければならない。 いつかきっと、我々を必要とせずに、市民が自分たちの足で歩けるようになる日が来る。 俺はそれを信じたい」 それっぽい話でまとめに入るツー・ハン。 今回の件のどこにそんな教訓があったのかはサッパリだが、コールも同意見だった。 二人は714を無視し、これからどうするかなどを語り始めている。 「私の家で通販カタログの赤丸チェックをしない?」 「それでじっくり二人で住む家の家具でも探そうか」 「えっ……?」 ……などとイチャつきつつ二人は去っていき、714は一人放置された。 「ちょっと待て、納得いかんぞツー!」 「ツー・ハン!」 「アイデアスパイ、ツー・ハァァァァァァン!!!」 THE END 以上、これにてゴーストバベルはすべて終了です。 不慣れなもので、だいぶ冗長になってしまいましたが…… ちなみに、ツーハンの脚本は後に『ANUBIS』の監督を務める村田周陽氏で、後にラジオドラマにもなったようです。
https://w.atwiki.jp/storyteller/pages/1519.html
METAL GEAR AC!D 2 当サイト連絡掲示板内差し替え・追加スレッド-250~265 250 :METALGEAR AC!D 2:2010/12/08(水) 10 05 17 ID ??? 主人公【スネーク】は、3年前に軍事独裁国家【セレナ共和国】で起こった大虐殺事件 【プラウリアの惨劇】の直後、瀕死の重傷のところを発見された男である。 自分の通称がスネークであるということ以外、すべての記憶を失っていた。 自分を助けてくれたレジスタンスの一行の仲間となり、独裁政権を打倒した彼だったが、 黒社会の大物の恨みを買ってしまい冤罪をなすり付けられて亡命を余儀なくされ、 仲間とアメリカに不法入国したところをFBIに逮捕されてしまった。 FBI捜査官【ダルトン】は釈放の交換条件として、スネークに「危険だが重要な任務」 への協力を要請した。軍需企業【ストラテロジック社】の研究施設に侵入、社の行って いた人身売買の証拠データを盗み出してこい、というのだ。 研究施設は元軍事施設を改装したもので、最新鋭の警備システムに加え、元軍人や傭兵で 組織された警備部隊、高い殺傷能力を持つ警備ロボットに守られている。もはや研究施設 というよりはちょっとした軍事要塞のようなものなのだという。 「なぜ民間企業にそれほどの警備が?」というスネークの疑問にダルトンは「ヤマしい ところがあるからさ」と端的に答えた。 しかし、捜査チームによるバックアップ体制も組まれず、スネークを送り届けた船で ダルトンが一人待機するだけという、こんなむちゃくちゃな違法捜査が、本当にFBIの 正式な任務なのかスネークは疑問を抱くが、仲間を人質にされている以上従うほかない。 「武器はナシだ。違法だからな」といまさらなことを言うダルトンに、「そういうのは 慣れっこだ」と答えるスネーク。道具を現地調達しつつ、警備兵や監視カメラ、赤外線 センサーをかいくぐり、鮮やかな手並みで帳簿データを盗み出す。 251 :METALGEAR AC!D 2:2010/12/08(水) 10 06 10 ID ??? その瞬間、緊急事態を告げる警報が鳴り響く。警備兵が来ない所を見ると、スネークが 見つかったわけではない。ちょうど同じタイミングで別の事件が起こったのだろう。 ゲートが封鎖された、というアナウンス。脱出は困難だ。 ダルトンの指示に従い、通信棟に行ってデータだけ先に外へと送信しようとする。 が、それも不可能に終わった。データをダルトンに送ろうとしたそのとき、ダルトンの 船が何者かに占拠されたのだ。その指揮官は、国防省統合参謀本部のワイズマン准将と 名乗った。本当だとすれば、米軍の大物である。 彼によると、30分前、ストラテロジック社の副社長 兼 主幹研究員【コペルソーン】が、 開発中の【メタルギア】と実験用核弾頭を奪取し、政治家や企業重役など数十人の身柄を 要求するという武装蜂起事件を起こしたのだという。警報はそれだったのだ。 メタルギア、という単語に確かに聞き覚えを感じ、反応するスネーク。ワイズマンは その様子をじっくりと観察してから、スネークに事態の鎮圧への協力を要請。 そして、交換条件として、スネークの過去を教える、と言った。 「俺を知っているのか!?」と驚くスネークに、「多少はね」と薄く微笑むワイズマン。 252 :METALGEAR AC!D 2:2010/12/08(水) 10 06 53 ID ??? ワイズマンは、スネークが【ナノチップエキスパンション】で行動していることを 言い当て、長々とその説明を始めた。 ナノチップエキスパンションとは、武器や人物を模した「カード」状に加工された 「経験データ」を行動に活用するものである。 使用者は、使用者自身の経験値を元にカードをダウンロードすれば、他人の経験や能力を まるで自分のもののように使いこなせるようになるのだという。 シャドーモセスで活躍した傭兵のように重火器を操ることも、偉大なる伝説の兵士のように 接近格闘術を極めることもできれば、ザンジバーランドを駆け抜けた男の俊足を得ることも、 ブラックチェンバーの梟の男のような夜目の体質を得ることまでも、自由自在である。 さらにこのシステムの秀逸な点は、カードを取捨選択して「デッキ」を編纂できることだ。 多種多様な経験を、さまざまな状況に応じて適切に組み合わせることで、多彩な戦略を 実行することが可能となっている。いうなれば、使用する目的も状況も選ばずに活用できる、 多目的型汎用プログラム というべき画期的なシステムである。 ひとしきり説明したあと、「今後は軍のほうでもコードを用意させてもらう」と、 ワイズマンは言った。これにより、ステージをクリアするたびに手に入る経験値(PTS)を 使って、カードを購入することができるようになった。 任務が進むにつれて、購入できるカードの種類も次第に増えていく。短時間でこれだけ 用意できるということは、軍では相当前からこのナノチップエキスパンションの開発が 進められていたのであろうことが予測された。 ダルトンは「何を言っているのか分からない、見たことも聞いたこともない」といわん ばかりの様子である。FBIの人間が少しも知らないような情報ということは、軍内部でも 機密事項に分類されるものなのかもしれない。 ということは、スネークは軍の人間なのだろうか? 疑問は尽きないまま潜入を続ける。 253 :METALGEAR AC!D 2:2010/12/08(水) 10 07 13 ID ??? ワイズマンは協力はしてくれているものの、信用ならないことは変わらない事実だった。 協力というより、利用とでもいうべきか。彼に従ってすべてを解決したところで、無事で 帰れる保障はどこにもない。スネークには、協力者が必要だった。 ワイズマンの目を盗んでダルトンと話をすると、彼は本心を白状する。疑ったとおり、 これはFBIの正規捜査ではなかった。 ダルトン自身は本物のFBI捜査官である。ただし、「元」捜査官であった。 ストラテロジック社の人身売買事件を担当して追っていたところ、上層部からの圧力で 捜査が打ち切られてしまい、抵抗したところあっさりとクビになったのだという。 ストラテロジック社が「黒い」会社であることは有名である。上層部からの圧力だって、 賄賂の賜物に決まっている。彼はクビになっても『正義』を諦めず、自分の個人的な コネを使って一人で捜査を続けていたのだ。 人身売買が行われているらしき研究施設をなんとか見つけ出し、どうにか手出しできない ものかと思っていたところ、潜入工作が得意な男が密入国するという情報をキャッチ、 知人の現職警官に協力してもらって逮捕劇を演出したのだ、と。 もっとも、これで人身売買の証拠が手に入ったとしても、違法な手段で入手した証拠で あるため起訴の材料にはできない。だが、ここから情報が手繰れるかもしれないし、 最悪でも世間に公表すれば犯罪を止めさせることはできるはずだ。 スネークらを騙して危険な仕事に利用した形ではあるが、事が成った暁にはちゃんと約束 どおりに偽の身分を用意し、渡してから釈放するつもりだった、とも語るダルトン。 彼の動機も計画も、一から十まで彼なりの正義に貫かれていた。 ダルトンは信用に足る男だ。そう判断したスネークは、生きるため協力しようと持ちかけた。 254 :METALGEAR AC!D 2:2010/12/08(水) 10 08 46 ID ??? そこに、通信を盗聴していた自称天才ハッカー【B.B.(BlackBoard)】が割り込んでくる。 ワイズマンにまったく気付かれないようにスネークとダルトンにだけ話してきたり、 ナノチップエキスパンションを即興でハックしてみたりなど、腕は確かなようだ。 妙に軽い、というより、むしろ幼いような口調で「楽しいから」協力すると言ってくる B.B.をいぶかしむダルトンだが、スネークは「この状況では誰もが信用できないし、 これ以上悪くもならなそうだ」と、いちおう信用することにする。 中と外、両方に仲間を得たスネークは、一路北の格納庫へと進んでいく。 その後、女性社員【タキヤマ】と人形のように無口な少女【ルーシー】を保護したり、 社が作っていたと思われる生物兵器【被験体】と行きがかりで戦闘するハメになったり、 先行して潜入していたワイズマンの部下【ヴィナス】と合流して協力して進んだり、 傭兵上がりの巨漢【ビンス隊長】率いる警備部隊ともやっぱり戦うハメになったり、 基地内を走る輸送列車で移動してたら鉄橋を爆破されて回り道を余儀なくされたり、 その回り道に繋がっている地下水路をダウジングで発見しなければならなくなったり、 しかもその回り道を通るためにライフルが必要だってんでさらに寄り道を強いられたり、 そうこうしてる最中に、実はコペルソーンの直属の部下であり愛人でもあったタキヤマに あっさりと裏切られてルーシーともども逃げられてしまったり……などなど、 いろいろしながらメタルギア格納庫へと進むうち、様々なことが明らかとなっていく。 255 :METALGEAR AC!D 2:2010/12/08(水) 10 09 04 ID ??? 社が開発していたメタルギアのOS【システムEGO】は、従来の電子的プログラムとは違い、 人間の脳みその仕組みそのものをコピーして作られた画期的なシステムであること。 システムEGOの理論を応用すると、人間の能力・記憶・人格をコピーし、さらに都合よく 切り貼りしたり極端化したりという操作を加えて、別の人間に移植できるということ。 それによって造られた生物兵器が、今まで倒してきた被験体と呼ばれる存在であること。 またその理論により誕生した最新式OSが、細分化した「経験」を編纂できるシステム 「ナノチップエキスパンション」であり、メタルギアや被験体に使われていること。 コペルソーンと彼の妻ルシンダは、その研究のために、人身売買で集めた子供たちを 使って人体実験を繰り返していたこと。 三年前のプラウリアの惨劇は、ストラテロジック社がセレナの独裁政権と手を組み行った 「被験体の実用テスト」中に、被験体たちが暴走したため起こった事件であること。 ルシンダはそこで命を落とし、コペルソーンは妻を失って狂気に走り始めたこと。 コペルソーンのテロの目的は、プラウリアの惨劇に関わった政府高官や会社重役たちを 皆殺しにすることと、システムEGOによる人格移植を利用しての妻の復活であること。 (コペルソーンと被験体たちはそれを『受胎』『女王の生誕』と呼んでいた) タキヤマが連れていた少女ルーシーが、彼が妻を移植するべく用意したボディ…… 技術の粋を集め、長い年月を費やして用意した、「究極の被験体」であること。 256 :METALGEAR AC!D 2:2010/12/08(水) 10 11 09 ID ??? そしてもうひとつ。 スネークの正体は、実はこの研究所で作り出された被験体のうちの1人。 「伝説の兵士」ソリッド・スネークの遺伝子から造ったクローンボディに、ロビト島事件 (前作AC!D1)で収集したスネークの活動データを移植して作られた第三世代被験体で、 「スネークタイプ」と名づけられた試作型のひとりであること。 プラウリアの惨劇で、暴走した「第二世代」の被験体たちを鎮圧するために出動したが、 仲間との壮絶な殺し合いで心が壊れてしまい逃走。 同じ第三世代被験体に追われ、重傷を負わされたうえに記憶を失っていたということ……。 (第二世代が旧型の脳に直接丸コピー型、第三世代がナノチップエキスパンション型) #MG→MGSの正史ではソリッド・スネーク自身も「BIGBOSSのクローンの一種」という設定だが、 #AC!D世界はMG2から分岐したパラレル設定なので、MGS以降追加された設定は存在しない。 #(AC!D1のOP参照。彼の最後の任務はザンジバーランド単独潜入ということになっている) #よって、本家ソリッド・スネークはクローンではなく普通に生まれた普通の人間であって、 #こちらのスネークも「クローンのそのまたクローン」というややこしい存在にはならない。 257 :METALGEAR AC!D 2:2010/12/08(水) 10 11 54 ID ??? ついにメタルギア格納庫の最上階に到達するスネークとヴィナス。そこには、 コペルソーンとルシンダ、そしてメタルギア『カイオト・ハ・カドッシュ』が待っていた。 コペルソーンはスネークに並々ならぬ憎悪を燃やし、演説のように恨み言をぶつける。 彼が言うには、ルシンダを殺した直接の実行犯はスネークなのだ、という。 その現場を見ていたわけでもないコペルソーンが、なぜそんなことを断言できるのか? その答えは、傍らにいるルーシーにあった。彼女は先ほどまでまったく意志のない人形の ように無口だったのに、今はまるで別人のように、いや、実際に別の人格になっていた。 そう、その人格こそは、ルシンダの遺体の脳みそを完全にコピーして流し込んだもの。 ルシンダの記憶を完全に受け継いでいる本人が証言しているのだ、これ以上はない証拠だ。 まあそのへんはさておき、コペルソーンの独りよがりな演説をほどほどに聞き流しつつ、 冷静にメタルギア対策を検討するスネークとヴィナス。 肩部に中性子爆弾発射用レールガン、両手に機関砲、背中にミサイルパック。圧倒的武装で あることは確かだが、スネークにはある程度の勝算があった。 今までの情報から、メタルギアのOSがナノチップエキスパンションなことは分かっている。 ということは、相手が行動に利用する「手札」を確認すれば、どういう攻撃がくるのかは 十分予測がつく、ということだ。攻撃さえ読めれば回避でき、反撃もできるはずだ。 258 :METALGEAR AC!D 2:2010/12/08(水) 10 12 17 ID ??? その言葉通り、襲い掛かってくるメタルギアを撃退する二人。しかし、敵はまだ余力を 残しているようだ。『カイオト・ハ・カドッシュ』は、システムEGOでの稼動を基準に 造られているため、手動操縦では性能をフルに発揮できない。つまり、コペルソーンが 手動で操縦していた今の戦闘は、メタルギアにとっては全力の戦闘ではなかったのだ。 最大性能を発揮するため、EGOを起動して私に接続して、と呼びかけるルーシー。 ルーシーはルシンダ移植のために手術によって徹底的に改造された「究極の被験体」。 システムEGOに最適化された体は、すなわち、メタルギアOSとして最適ということだ。 彼女を接続すれば、メタルギアはこれ以上はない頭脳を手に入れたことになる。 妻を戦わせなくない、と思っていたコペルソーンだが、ルーシーの度重なるおねだりに ついに折れ、メタルギアの自律行動システムを起動し、ルーシーをそれに接続した。 そのとたん、ルーシーは態度を豹変させた。 メタルギアのコントロールを独占。コペルソーンに対しても、今までの甘えた様子など まったくなくなり、むしろ憎しみさえあるかのような冷たい態度をとるようになった。 驚くコペルソーンに対して、彼女は「自分はルシンダではない」と衝撃の告白をした。 ルシンダを流し込む「空っぽの脳」を作成する脳改造手術が行われた、まさにそのとき、 作り出された人工シナプスに奇跡的に発生した自我なのだ、と。 システムEGOに最適化された人工脳に芽生えた自我……それはいうなれば、システムEGO そのものが人格を得たものであった。 「いままでの人体実験ではそんなことは一度も起きなかった」と反論するコペルソーン。 だがルーシーは「理屈はともかく今回は起きてしまったんだからしょうがない」と、 コペルソーンの女々しい態度をあざ笑うかのように、あっさりと吐き棄てた。 259 :METALGEAR AC!D 2:2010/12/08(水) 10 13 39 ID ??? ルーシーという空っぽの器にルシンダの脳データを流し込み、完全コピーを作り出す。 それがコペルソーンの計画、ルシンダの復活……『受胎』だった。 しかしルーシーは空っぽではなかった。それではルシンダのデータを流し込んでも、 それはあくまで彼女の「一部」にしかならず、ルシンダの完全コピーにはなりえない。 つまり、コペルソーンが夢見たルシンダの復活は、最初から潰えていたのだ。 驚き戸惑い絶望するコペルソーンを哀れむように、彼女は自分の中に眠るルシンダの 記憶と思いを彼に伝える。ルシンダを殺したのは、スネークではない。むしろ逆だ、と。 ルシンダは【プラウリオの惨劇】を目の当たりにして、自分たち夫婦の研究がどれほど 残虐なことかを思い知り、「死を持って償わねばならない」と思ったのだという。 反逆罪に問われるのを覚悟で、心が壊れたスネークを逃亡させ、そして命を落とした。 「あなたの奥さんの思いを受け取ってね?」 ルーシーの言葉とともに、コペルソーンの入ったコクピットが外部へと射出され…… メタルギアから発射されたミサイルで、あっさりと撃ち落とされた。 今日の『受胎』のための下準備として、ルーシーへのルシンダの移植は、3年もかけて 断片的に少しずつ行われていた。その断片的なルシンダは、何度も何度もコペルソーンに 「私の仇をとって」「『受胎』で私を蘇らせて」「メタルギアですべてに復讐を」……と 囁いてきた。その声に導かれて、コペルソーンは今回の事件を起こした。 誰もが狂気だ妄想だと評したコペルソーンの行動は、実はすべてルシンダ本人と共謀した ものであるという、彼にとって何にも勝る根拠があるものだったのだ。 しかしそれはルーシーの罠だった。ルーシーはルシンダのフリをしてコペルソーンを操り、 今この瞬間を待っていたのだ。 260 :METALGEAR AC!D 2:2010/12/08(水) 10 13 55 ID ??? コペルソーンの意図していた『受胎』は完全に失敗した。 しかしルーシーが意図していた『受胎』は、今まさに完遂された。 システムEGOはメタルギアOSとして造られたプログラム。ある意味システムEGOそのものと いうべき彼女にとっては、メタルギアこそが本当の体とさえいえるものなのだ。 そして、兵器として戦い、殺すことこそが生存理由。それこそが本能だ、と言った。 同一システムで作り出された被験体たちも同じだ、と、スネークを誘うルーシー。 メタルギアを欲しがる国はいくらでもある。戦う場所も無尽蔵にある。争いに満ちた世界で、 兵器として生きていこう。それこそが、兵器として作られた自分たちの最上の幸福なのだ。 しかしスネークは断り、そして力強く言い切る。 「俺はお前とは違う」。 死闘の末メタルギアを破壊したスネークたち。 ルーシーは今わの際に、タキヤマの居場所を教えてくれた。 兵器としての本能を肯定しながらも、ルーシーは用済みとなったタキヤマを殺さなかった。 理由を聞かれたルーシーは、息も絶え絶えに答えた。「…子守唄を…歌ってくれたから…」 すぐさま一行はタキヤマと合流。彼女は無事であったうえ、研究室に残されていた貴重な データをすべて保護していた。その中には、メタルギアOS開発に重要な役割を果たした、 【ルシンダ・ライブラリ】と呼ばれるデータ……ルシンダの脳をコピーして作り出した、 どんな演算プログラムよりもAIよりも優秀な「思考プログラム」……も含まれていた。 261 :METALGEAR AC!D 2:2010/12/08(水) 10 15 30 ID ??? これですべて片付いた、と思った途端、共に戦ってきたヴィナスがスネークに銃を向けた。 驚くスネークとダルトン。相変わらず邪悪な薄笑みを浮かべているのは、ワイズマンだ。 実は、生物兵器やメタルギアを開発するように社に働きかけていたのは国防省であり、 その担当者は何を隠そう、ワイズマン本人だったのだ。 (そういえば、ワイズマンは最初からナノチップエキスパンションについて、詳細な 知識とデータを所持していた。) しかもプラウリアの惨劇は、より詳細・大量のデータを欲したワイズマンが、被験体を わざと暴走させたために起きたのだという。 ルシンダ・ライブラリは、最高の研究成果であると同時に、研究内容をすべて記録した 超大規模な犯罪の最大の証拠でもある。それが明るみに出れば、ストラテロジック社だけ ではなく、国防省とて無事では済まないだろう。 ワイズマンの究極的な目的は、すべての証拠を回収および隠滅することだったのだ。 ワイズマンは滔々と語る。ダルトンにスネークが密入国するという情報を流したのも、 実はワイズマンだった。いや、もっと言えば、スネークら一行がセレナ共和国から脱出 しなければならなくなったのも、ワイズマンの手回しだった。 ワイズマンのもともとの計画はこうだ。ヴィナスを単独潜入させ、関係者一同の暗殺と ルシンダ・ライブラリ奪取を隠密裏に実行。そしてそれと同時に、ワイズマンが流した 情報に乗って違法捜査を行っているダルトンとスネークを捕まえ、罪をすべて押し付ける。 コペルソーンがメタルギアを起動させるという暴挙に出たため計画は若干変更されたが、 当初の目的は十分に達成された、とワイズマンは邪悪に笑う。 262 :METALGEAR AC!D 2:2010/12/08(水) 10 16 27 ID ??? すべてを語り終わったワイズマンは、すべての関係者の抹殺をヴィナスに命じる。 腐った命令になぜ従う、と激昂するダルトンに、そう造られてるんだからしょうがない、 と、いままでの軽い調子をまったく変えずにあっけらかんと答えるヴィナス。 実は、ヴィナスも第三世代被験体だった。しかも、三年前にスネークに重傷を負わせた 追っ手とは、彼女のことだったのだ。彼女は、スネークよりも後に作られた新型。 身体的な強度や寿命はやや劣るが、戦闘力ならばヴィナスのほうが高いのだという。 彼女は余裕を見せ、スネークが使用しているナノチップエキスパンション・デッキと まったく同じデッキを使う、と宣言した。それでも勝てる自信、いや確信があるのだ。 しかし戦闘の結果はスネークの勝利であった。ハードの性能差を埋めたのは、ソフトの差。 それは戦闘経験の差なのか、伝説の傭兵の遺伝子が為せる技なのか、あるいは、 「兵器」ではなく「人間」であるというモチベーションの差だったのか。 形勢不利と見るや、ダルトンを人質にしてスネークの抵抗を抑えようとするワイズマン。 打つ手なしか、と思ったところに、ダルトンらのいる船室に突然の乱入が入った。 武器を持った兵隊が突入してきて、あっというまに全員を制圧、拘束してしまったのだ。 なんと大統領命令が発令され、ワイズマンが逮捕拘束、米軍にも正式な出動が命じられた。 内々に闇から闇に処理されるところだった事件が、完全に明るみにでることになったのだ。 すべては天才ハッカー「B.B.」のお手柄であった。 263 :METALGEAR AC!D 2:2010/12/08(水) 10 17 47 ID ??? 外の問題は片付いた。あとはスネーク一行が施設から脱出するだけだ。 メタルギアの起動および破壊の影響で、研究施設の警備システムは完全に混乱していた。 警備ロボットは暴走し、誰彼構わず攻撃する状態になっており、非常に危険な状態。 そしてお約束通りというか、施設全体を吹き飛ばす時限自爆装置まで勝手に作動していた。 脱出路目前で分厚いシャッターが下りてきて、スネークが取り残されてしまった。 仕方なく二人で脱出するヴィナスとタキヤマ。トラックで非常口をひた走り、追ってくる 警備ロボを蹴散らして外へ出ると、展開していた米軍に保護された。 ……と、そこに突然立ち上がる巨大な影。破壊されたはず、操縦者もいないはずの メタルギアが起動し、壁をぶち破って出てきたのだ。しかも肩部に装着したレールガンに エネルギーを充填、いまにも発射目前の状態になっていた。慌てて砲撃する米軍の戦車隊。 その攻撃が功を奏したのか、放たれた弾頭はそれほどの飛距離は出ず、海へと落ちた……。 軍に保護され、医療班に搬送されるタキヤマ。車椅子で救急ヘリへと運ばれていく。 爆発し、燃え上がる基地を心配そうに眺めながら、彼女は「スネーク……」と小さく呟く。 車椅子を押していた医療班員が「あら、惚れちゃったのかしら?」とからかいの言葉をかけた。 驚くタキヤマ。「しーっ、見つかるとヤバいの♪」と言った医療班員は、変装したヴィナスだ。 ワイズマンの部下であるうえ、歩く機密事項とも言うべき被験体の一員であるのだから、 彼女の言い分ももっともだろう。混乱に乗じて、彼女は脱出するつもりだった。 心配そうなタキヤマに、ヴィナスは「スネークはあのぐらいで死ぬタマじゃない」と呟くのだった。 264 :METALGEAR AC!D 2:2010/12/08(水) 10 18 27 ID ??? 後日。無事FBIに復職したダルトンが、ある小屋を訪ねる。 そこには、全身に包帯を巻いた男……スネークがいた。 スネークはシャッターの突破が不可能とみるや、引き返して半壊のメタルギアを起動し、 それに乗って壁などをバリバリ壊して外が見えるところまで脱出したのだ。 そしてメタルギアのレールガンを使って、自分を入れた空の弾頭を海へ発射。ダルトンが 船で回収して匿って今に至るのである。 そんな無茶をしたせいで全身骨折の重傷であったものの、スネークはかなり元気だった。 「これからどうするんだ?」とダルトンが聞いた。 「生きていこうと思う」とスネークは答える。「俺は造り物だ。本物の人間じゃない。 過去はないし、未来もあるかどうかわからない。……何もないんだ。」 失ったと思っていた記憶。しかし、それは最初から存在していなかった。それを確認し、 スネークは逆に生きる希望を見出していた。兵器としてではなく、人間として。 「何もなくても、作り物の命でも、生きていくことはできる。そうだろ?」 「いいや、お前は間違ってる」 ダルトンはスネークの言葉を否定した。 訝しげな表情を見せるスネークに、ダルトンはあるものを差し出す。 「約束していた、お前の偽造身分証だ。古い記録は全部消去しておいた。それと……」 「スネーク!!」 大声を上げて飛び込んできたのは、共にアメリカに脱出してきたレジスタンス仲間だった。 「わかったろ、スネーク。『何もない』なんて間違いだ」 Happy End 265 :METALGEAR AC!D 2:2010/12/08(水) 10 19 02 ID ??? …… ………… 「……よーし、マスターアップ! うふふふふ、やっぱイケると思ったんだ」 と、少年と呼ぶには少々幼すぎる感のある男の子が歓声を上げた。 彼の通称はB.B.。ふと目に入ったブラック・ボード(黒板)から即興で思いついたHNだ。 今日も元気に、小学校の電算室でハッキングとプログラミングにいそしんでいる。 「ナノチップエキスパンションをクラックして世間にバラまく。被験者(プレイヤー)は 擬似的に能力を習得… これで第二、第三のスネークが続々登場!」 B.B.は目を輝かせ「事実はゲームよりも奇なり、ってね」と下手な洒落で見栄を切る。 なんと彼は、機密中の機密であるナノチップエキスパンションのデータを勝手に拝借して、 あろうことかゲームの形に改ざんして世間に流通させようとしているのだ。 なぜこんなことをするのか? もちろん理由は「面白そうだから」だ。 「媒介(ハード)は何にしようかな…… 携帯ゲーム機がいいな…… あの携帯ゲーム機…… あれ? なんて名前だっけ?」
https://w.atwiki.jp/mgspwgameswiki/pages/14.html
MAIN OPS 序章 国境なき軍隊 発端/資材搬入施設調査 第1章 軍隊なき国家 サンディニスタ司令官接触 アマンダ追跡 対装甲車戦:LAV-typeG チコ救出 ジャングルトレイン遺跡 対戦車戦:T-72U バリケード破壊 火口内基地潜入 対ピューパ戦 第2章 英雄の幻影 熱帯雲霧林へ 対戦闘ヘリ戦:Mi-24A 研究施設(ラボ)へ IDカード捜索 対クリサリス戦 第3章 亡国の再生 発掘場偽装基地へ 衛兵排除 対コクーン戦 地下基地潜入 独房からの脱出 ピースウォーカー格納庫へ 対ピースウォーカー戦 第4章 幻想の平和 米ミサイル基地潜入 管制塔へ 対ピースウォーカー戦・2 対ピースウォーカー戦・3 第5章 天国の外側 ザドルノフ捜索 ザドルノフ捜索2 ザドルノフ捜索3 ザドルノフ捜索4 ザドルノフ捜索5 ザドルノフ捜索6 対メタルギアZEKE戦 コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/mgspeacewalker/pages/27.html
トラックを探す所で鉄の歯車を見つけメタルギア!? ヒューイがスネークという名前にに対して呼びなれた感じがする→ヒューイはオタコンと同じ声優
https://w.atwiki.jp/mgspeacewalker/pages/3.html
更新履歴 取得中です。 ここを編集
https://w.atwiki.jp/2chmgspw/pages/55.html
EXTRA OPS:061~080 攻略 EXTRA OPS:061~080 攻略ミッションデータ 【EXTRA OPS:061】亡者の遺産 【EXTRA OPS:062】亡者の遺産 【EXTRA OPS:063】プーヤン・ミッション 【EXTRA OPS:064】プーヤン・ミッション 【EXTRA OPS:065】プーヤン・ミッション 【EXTRA OPS:066】ミサイル迎撃ミッション 【EXTRA OPS:067】パスとデート 【EXTRA OPS:068】カズとデート 【EXTRA OPS:069】対装甲車戦:BTR-60 PA 【EXTRA OPS:070】対装甲車戦:BTR-60 PA Custom 【EXTRA OPS:071】対装甲車戦:BTR-60 PB 【EXTRA OPS:072】対装甲車戦:BTR-60 PB Custom 【EXTRA OPS:073】対装甲車戦:LAV-typeG Custom 【EXTRA OPS:074】対装甲車戦:LAV-typeC 【EXTRA OPS:075】対装甲車戦:LAV-typeC Custom 【EXTRA OPS:076】対戦車戦:T-72U 【EXTRA OPS:077】対戦車戦:T-72U Custom 【EXTRA OPS:078】対戦車戦:T-72A 【EXTRA OPS:079】対戦車戦:T-72A Custom 【EXTRA OPS:080】対戦車戦:KPz 70 ミッションデータ No. ミッション名 出現条件 難易度 制限時間 参加可能人数 配置アイテム クリア報酬 備考 061 亡者の遺産 EX OPS 058クリア 3 12'00" 2 ユニフォーム『偵察兵(VERSUS OPS用)』 武器、ライフ回復アイテム使用不可 062 亡者の遺産 EX OPS 58、61、92クリア 14'00" スパス12の設計図M202A1の設計図(Sランククリア) 武器、ライフ回復アイテム使用不可 063 プーヤン・ミッション 1 2 064 プーヤン・ミッション 2 2 065 プーヤン・ミッション 2 2 066 ミサイル迎撃ミッション 3 2 M16A1(スモークG+レーザー)の設計図(Sランククリア) 067 パスとデート 3 SINGLE限定 EZ GUN(MR)海水パンツ ユニフォーム・アマンダ(Sランククリア) 危険武器不可 068 カズとデート 各AI兵器の改を撃破 3 SINGLE限定 パトリオットの設計図ビキニトップ 危険武器不可 069 対装甲車戦 BTR-60 PA 3 4 BTR-60 PA(兵器鹵獲時) 随伴兵20人 070 対装甲車戦 BTR-60 PB EX OPS 025クリア 5 BTR-60 PB(兵器鹵獲時) 随伴兵36人 071 対装甲車戦 BTR-60 PB 3 4 BTR-60 PB(兵器鹵獲時) 随伴兵20人 072 対装甲車戦 BTR-60 PB Custom ? BTR-60 PB(C)(兵器鹵獲時) 073 対装甲車戦 LAV-typeG Custom 5 4 LAV-G(C)(兵器鹵獲時) 随伴兵28人 074 対装甲車戦 LAV-typeC 4 4 LAV-C(兵器鹵獲時) 075 対装甲車戦 LAV-typeC Custom EX OPS 049クリア 6 4 LAV-C(C)(兵器鹵獲時) 随伴兵36人 076 対戦車戦 T-72U 3 4 T-72U(兵器鹵獲時) 077 対戦車戦 T-72U Custom 5 4 T-72U(C)(兵器鹵獲時) 078 対戦車戦 T-72A 4 4 T-72A(兵器鹵獲時) 079 対戦車戦 T-72A Custom ? 5 T-72A(C)(兵器鹵獲時)電磁波照射ガンの設計図(Sランククリア) 080 対戦車戦 KPz 70 3 4 KPz 70(兵器鹵獲時) 【EXTRA OPS:061】亡者の遺産 Sランクタイム(ソロ)~03′12″ Sランクタイム(CO-OPS)~02′30″ 敵兵士のランクS 00 A 00 B 01 C 04 D 00 E 00 概要 + 攻略 Sを取る方法その1 必須アイテム ソニック・アイ スモークグレネード複数 1,開始直後左手の幽霊の元に煙を投げる。直後梯子を上り開始時点左手のアイテムを取る。 2,アイテムを取った後に曲がり角に向けて煙。死体付近に投げられればベター (二つ目に出会う死体は心臓マッサージしとくと後のエルードが安定しますよん) 3,その後西へ進み、死体が2体集合している場所ではなく、死体が1体の付近へ行く。 4,死体が1体付近の梯子がついている屋根(塔足元)に煙を投げる(※梯子上った時にバレる。) 5,梯子を上ったら左を向き、幽霊の足元に投げる。煙幕で見えにくいが、投擲のアーチで判断。 6,ローリングで幽霊の元に渡り、アイテムを取った後、屋根の一番盛り上がっている部分に煙を投げ、アイテム取得。 7,アイテムを取った後すぐ屋根から落ち、最初の梯子に戻る。 8,梯子上りきったら、最初の幽霊の元に煙。曲がり角に煙(複数個投げておくと安定する) 9,エルードで最後のアイテムまで渡る。アイテムを取った後、屋根から下りずに曲がり角(死体)に向けて煙を投げる。 10,あとは目的地に走る。 海パンでもクリア出来ました。数回やってみてアレンジしてくれれば幸いです Sを取る方法その2 1 すぐ左手にあるはしごを登り、建物の南側・兵士の左下辺りに飛び降り、マッサージ。 2 そのまま北に向かい、マッサージ。突き当たりのアイテムGET。 3 最初の兵士の近くにある木箱から屋上に戻り、1で登ったはしご周辺から東へエルードし、南へ。 4 エルードで南に行ったら屋上に復帰し、アイテムGET。 5 飛び降り、MAP南側を西へ走る。はしごのある建物内に兵士がいるのでマッサージ。完了後、はしごを登る。 6 北の建物にローリングで移動。周辺に2体幽霊がいるので注意(どーしても見つかっちゃうと言う人はスモークを投げてみて)。視界に入らぬようアイテム2つを回収し、撤退。 幽霊の視界はソリトンレーダーで判明する。6の時にソリトンを使えばかなり安定する。 なおタイムがきつくなるが、6に該当する捕虜たちを蘇生してもSランクは入手可能。 クリア報酬野戦服:悪臭迷彩(Sランククリア) 備考回復アイテムは持ち込めないが、救命ダンボールの持ち込みは可能(使う必要があるかは疑問だが) 幽霊は雑誌・スモークも有効であり、匍匐をしてると襲ってこない。 【EXTRA OPS:062】亡者の遺産 Sランクタイム(ソロ)~04′08″ Sランクタイム(CO-OPS)03′01″ 敵兵士のランクS 00 A 00 B 02 C 04 D 00 E 00 概要 攻略 備考森のエリアで、瀕死の兵士の近くで無線を聞くとジ・エンドの声を聞くことが出来る。その状態でクリアすると「NEO MOSS迷彩」が手に入る。アクションボタン連打でレスキューしながら、時々無線ボタンを連打してみるといい。 幽霊は雑誌・スモークも有効であり、匍匐をしてると襲ってこない。 クリア報酬設計図:スパス12 設計図:M202A1(RANK3)(Sランククリア) 【EXTRA OPS:063】プーヤン・ミッション Sランクタイム(ソロ)~03′23″ Sランクタイム(CO-OPS)00′00″ 敵兵士のランクS 00 A 00 B 00 C 00 D 00 E 00 概要敵兵達が何者かにフルトン回収されている。フルトン回収システムのバルーン部分を狙撃し、破裂させることで回収を阻止せよ。 3人回収されるとミッション失敗。 攻略敵兵は単純に下から浮き上がってくるわけではなく、特定の高度から突如出現する。谷底ばかり注視しないように。 カズはスナイパーライフルを勧めているが、スコープを覗く状態で複数のフルトンをスムーズに処理するのは難しい。今回は取り回しやすく、弾切れを起こしにくいサブマシンガンあたりがお薦めである。 ノーミスでクリアし、寄り道しなければ確実にSランクとなる。 【EXTRA OPS:064】プーヤン・ミッション Sランクタイム(ソロ)~01′39″ Sランクタイム(CO-OPS)00′00″ 敵兵士のランクS 00 A 00 B 00 C 00 D 00 E 00 概要 攻略最後の方で風船が固まりハート形に出現。中心に爆弾を吊るしている風船があるので爆弾を狙おう。 備考ミッション場所がイスラ・デル・モンストルオ(モンスター島)なのでレーションが焼ける。大型兵器戦に備えレーションを焼く、アイテム欄を埋める為に使用すると良い。 【EXTRA OPS:065】プーヤン・ミッション Sランクタイム(ソロ)~02′53″ Sランクタイム(CO-OPS)00′00″ 敵兵士のランクS 00 A 00 B 00 C 00 D 00 E 00 概要 攻略最後の方で風船が固まり出現。爆弾を吊るしている風船が出てきたら打たずに待機し、風船が大量に出てきたときに撃つ。このとき、爆弾を吊るした風船は「風船」ではなく「爆弾」のほうを撃たなければならない。もしくは散弾のカールグスタフを真ん中にぶっぱなす。 クリア報酬設計図:WA2000(Sランククリア) 【EXTRA OPS:066】ミサイル迎撃ミッション Sランクタイム(ソロ)~02′01″ Sランクタイム(CO-OPS)00′00″ 敵兵士のランクS 00 A 00 B 00 C 00 D 00 E 00 概要 攻略ミサイルはロケットじゃなくても撃ち落とせる。 遠距離からこちらに向かってくるのだが、プーヤンミッションと同じく、スコープなどのある武器は視界が狭くなり対応しにくいので、クリアするだけならマシンガンやアサルトライフルを連射した方が撃ち落としやすい。 開発が完了しているならSUGあたりがおすすめ。RPKでもOK 慣れればPATRIOTでミサイルが近づいてくるところを狙えばだいたい全部撃ち落とせます クリア報酬設計図:M16A1(スモークG+レーザー)(Sランククリア) 備考ソニックアイを装備してるとミサイルがどこから来るかわかりやすい。 【EXTRA OPS:067】パスとデート Sランクタイム(ソロ)~02′13″ 敵兵士のランクS 00 A 00 B 00 C 00 D 00 E 00 概要 + 攻略 クリアするにはパスの前でダンボールに入るだけで良い。 Sランク取得(1例) 一定のCO-OPS無線を使うとパスの好感度が上がる。 好感度が一定を超えた後にダンボールを使用することでSランクとなる。 『待たせたな!』 『ごくろう』 『俺がついてる』 『やるじゃないか!』 『俺に任せろ!』 『いいセンスだ』 『すごいな』 『すまん…つい…』 『好きだ!』 『好きだ!』のみ1回のみ。 他は2回まで好感度があがる。 一度反応があったら、10秒くらい間を置いたほうがいい。パスが手を下ろすあたりが目安。 ただし連続で同じ無線は意味が無いので間に何かを挟もう。 上記無線を2周するころには好感度はMAXになっている。 言霊「眠れ…」もしくは「落ちろ!」をパスに使用後、ボディチェックで「EZ GUN(MR)の設計図」。 気絶させたあとにパスの上で匍匐をすると色々な無線が聞ける。 Sランククリア後にもう一度ミッションをプレイするとパスにある変化がある。 配置アイテムユニフォーム・海水パンツ 桟橋の先(Sランククリア後) クリア報酬ユニフォーム・アマンダ(Sランククリア) 備考DLC『恋の抑止力』をWALKMANで再生するとパスが踊りだす。 再生中はCO-OPS無線しても好感度は上がらない。 再生中は上半身裸でも逃げ出さない。 【EXTRA OPS:068】カズとデート Sランクタイム(ソロ)~02′57″ 敵兵士のランクS 00 A 00 B 00 C 00 D 00 E 00 概要 攻略相変わらずダンボール必須。ダンボール戦車でも可。カズは殴ったり蹴ったりすると何故か好感度が上がる。思う存分に殴り倒そう。大体10発程殴ればSランクのはず。カズを気絶させた後にボディチェックで「パトリオットの設計図」が入手可能。気絶させたあとにカズの上で匍匐をすると色々な無線が聞ける。 配置アイテムユニフォーム・ビキニトップ 桟橋の先(ユニフォーム・ネイキッド、海水パンツで行くと出現) クリア報酬ユニフォーム・ミラー(Sランククリア) 備考何発か殴るとサングラスが割れる。 co-ops通信で「撃てぇ!」・「今だ!」・「来い!」と言うとカズがスネークを殴る(ダメージは無い)。 DLC『恋の抑止力』をWALKMANで再生するとカズがエア・ギターを始めます。 【EXTRA OPS:069】対装甲車戦:BTR-60 PA Sランクタイム(ソロ)~07′54″ Sランクタイム(CO-OPS)~07′49″ 敵兵士のランクS 00 A 00 B 00 C 00 D 02 E 02 概要 攻略増援が出てくるときに睡眠グレネードを投げつけると車上で睡眠状態になり、車をすり抜けて地面に落ちる。堕ちた後は轢殺判定になり死ぬ。無限バンダナを装備してやるとみんな轢殺できる。 【EXTRA OPS:070】対装甲車戦:BTR-60 PA Custom Sランクタイム(ソロ)~13′15″ Sランクタイム(CO-OPS)00′00″ 敵兵士のランクS 00 A 00 B 02 C 02 D 00 E 00 概要 攻略EXT OPS #069と同じ。ただ、増援のスタミナが上がっているので、睡眠グレネード2~3発必要な上、車両脇で寝る場合もある。念のためフルトン気球があれば楽。 備考増援:36人(ソロ) 増援位置:装甲車上部ハッチ、北側小屋内部、北西小屋横、東小屋内部、南東小屋横 装甲車装備:機銃、後部スモーク発生装置 随伴歩兵装備:M16A1、グレネード 装甲車HP:約260万 【EXTRA OPS:071】対装甲車戦:BTR-60 PB Sランクタイム(ソロ)~08′20″ Sランクタイム(CO-OPS)00′00″ 敵兵士のランクS 00 A 00 B 00 C 02 D 02 E 00 概要 攻略EXT OPS #069と同じ。 【EXTRA OPS:072】対装甲車戦:BTR-60 PB Custom Sランクタイム(ソロ)~11′26″ Sランクタイム(CO-OPS)00′00″ 敵兵士のランクS 00 A 00 B 02 C 01 D 01 E 00 概要 攻略EXT OPS #070と同じ。 備考増援:36人(ソロ) 【EXTRA OPS:073】対装甲車戦:LAV-typeG Custom Sランクタイム(ソロ)~13′57″ Sランクタイム(CO-OPS)00′00″ 敵兵士のランクS 00 A 00 B 02 C 02 D 00 E 00 概要 攻略 備考増援:28人(ソロ) 増援位置:装甲車後部ハッチ、北側小屋内部、北西小屋横、東小屋内部、南東小屋横 装甲車装備:機銃 随伴歩兵装備:LAW 装甲車HP:約360万 【EXTRA OPS:074】対装甲車戦:LAV-typeC Sランクタイム(ソロ)~10′08″ Sランクタイム(CO-OPS)00′00″ 敵兵士のランクS 00 A 00 B 00 C 02 D 02 E 00 概要 攻略装備はヘルメット付きバトルドレス、回復アイテム(レーション、ボンカレー共にランク5)、武器はカールグスタフM2(フルトン)、 M202A1、M47(すべてランク5)、補給マーカー。 開始直後向かって左にいる随伴兵2人をフルトングスタフで回収して移動する。(なるべく装甲車の方向へ) 装甲車の方向へ行くと当然見つかるので回復アイテム装備しながら随伴兵をどんどんフルトンする。 随伴兵が0になったらM201A1とM47で装甲車をひたすら攻撃する。 部隊長が出てきたらフルトングスタフで攻撃する。 で、部隊長が気絶したらミッションクリア! 10′08"でSランクでした。 備考増援:28人(ソロ) 増援位置:装甲車後部ハッチ、北側小屋内部、北西小屋横、東小屋内部、南東小屋横 装甲車装備:機銃、主砲 随伴歩兵装備:Uz61、グレネード 装甲車HP:約280万 【EXTRA OPS:075】対装甲車戦:LAV-typeC Custom Sランクタイム(ソロ)~17′59″ Aランク18′00″~ Sランクタイム(CO-OPS)26′45″ 敵兵士のランクS 00 A 04 B 00 C 00 D 00 E 00 概要 力でねじ伏せるなら、他の車両系同様に地雷で足止め & Lv.5グスタフかM47を叩き込み。 ですが、主砲は食らうと満タンライフ約3本分、機銃掃射はまともに食らえば約1本分減ります。 一方、装甲車の背後は完全な死角。かなり近づいても見つかりません。 それを利用して随伴兵を減らす方が、力業より楽でしょう。 + 攻略 Sを取る方法 持ち物 スニーキングスーツ Mk22 モシンナガン フルトン地雷 スモークグレネード複数 ナイトビジョン フルトンシステム レーション ※前提条件 装甲車は真後ろにいれば見つからない 1,スタートしたらダッシュで右奥中に入れる小屋を経由して装甲車の横へ。随伴兵が周囲を警戒しているが近づかなければOK。動き出したら皆前を向くので後ろからHU。 2,装甲車の背後から尾行。後部ハッチが開いたらスモークを投げ、増援をフルトン地雷かHU&フルトン回収。慣れればフルトン地雷をハッチ右側 やや手前に仕掛ければ勝手に掛かる。 3,上記で回収してもフルトン装置と地雷の数の都合で確実に4人分は回収できない。二つのコンテナを過ぎて少し行った敵スタート地点辺りで増援を呼ぶ時が順調に行けば2回ある。 4,このときスモークでHUだけして放っておくと折り返した装甲車が轢き殺してくれる。足りない分はこれで賄おう。但しクリア時間の問題もあるので出来るのは8人が限界か? 5,順調に随伴兵を全員片付けたら部隊長が顔を出すので、見つからないようにスタート地点後ろの小屋に移動してモシンナガンで頭を狙って眠らせる。発見されるので念のためレーション装備。 モシンナガンランク4で6~7発かかる。また部隊長の頭はガスマスクの眼の部分より上は当たり判定がない。 ヘッドショットは気持ち下を狙おう。 この装甲車は戦車のように主砲がある。まともに喰らうと満タンからレーション2つ+瀕死になる恐ろしい火力なので絶対に被弾してはいけない。 かといって機銃の威力も半端なく、棒立ちで喰らったら2秒ほどで体力ゲージが1本飛ぶ。 ちょっとなら大丈夫だが「ダメージ覚悟で」と正面から撃ちあうのはオススメできない。 立ち回りとしては中央の2つのコンテナを遮蔽物にして戦うといい。 機銃が途切れ、部隊長が「主砲発射用意!」と前口上を言っているうちに物陰から出て1発、 発射までにすぐに隠れるか横移動で回避するのがいいだろう。コンテナの耐久力が不安ならば回避しやすい主砲を横移動で回避するのがいいかも。機銃はかなり命中率が高い。 相手の位置によってはコンテナ越しに部隊長を捕捉できる場合がある。この時は機銃も主砲も防げる上こちらは攻撃可能なので畳みかけるチャンス。 随伴兵の一掃までにそれなりに時間がかかるので、ここで詰めを誤らないようにしたい。 ちなみにMk22でも倒す事はできる。スモークを自分の位置に投げ、煙の中からNVGを装備して撃てば見つからずに倒すことも可能。 部隊長ごり押しが嫌なら寧ろこちらを推奨する。 但しかなりの弾が必要になる。ランク5のMk22で全て頭狙いでも8~9発は必要だろう。 途中でスモークが途切れないよう余裕を持ってまたスモークを焚くなどしておこう。 この場合メイン武器に余裕が出来るので、持っているならフルトングスタフがあれば全ての兵士を回収する事も可能。 装甲車の後ろから距離を多めに取って、2人目の増援がハッチ右側から出てきて着地したところに撃ちこめば4人とも簡単に回収できる。 クリア時間17 55でS。部隊長戦は時間に少し余裕があるはずなので焦って死なないように。 + 無限バンダナがある場合 装備:スニーキングスーツ、Mk22、スモークグレ、睡眠グレ、フルトン地雷、無限バンダナ、 モシンナガン(サプレッサー付きなら尚良し)、Mk22使うならNVGも。 保険用にフルトン気球、マテ茶、レーションとか。 最初の随伴兵4人は、「小屋からぐるっと回り、背後からHU」か「遠くから睡眠グレで眠らせる」。 その後、フルトン地雷で回収。 これ以降の随伴兵は他の装甲車と同様、後部右側ハッチ近くにフルトン地雷で4人まとめて回収。 自信がないなら、以下の方法で。 (1)装甲車の少し後ろをついて行く。 (2)「増援、至急出撃せよ!」の声がかかったら、ハッチの少し前あたりにスモーク数個投げ込み。これで全員咳き込み、降りた位置で立ち止まる。 (3)そのまま睡眠Gを数個投げ込んで眠らせる。 (5)フルトン地雷を装備して寝ている随伴兵に近づき、アクションアイコンが出たら地雷をセット&ローリングで待避。 スモークが残っていて視界が悪いかもしれないが、とにかく近づいてアクションアイコンが出たらセット&アウェイ。 (6)4人を回収したら、(1)に戻る。 フルトン地雷は「敵と接触すると爆発する」ので、アクションアイコンが出ている(=敵と接触している)状態でセットすると、約1秒後に爆発する。 歩いてだと爆発から待避できないが、ローリングだと爆発からほぼ待避可能。 この方法で回収すると、フルトン地雷をMk22で撃つ必要がないので、手間と時間を結構削減できる。 部隊長が出てきたら、自分の足下近くにスモークを1~2個炊いて、その中からモシンナガンで狙撃。 スモークの中からでも、スコープを覗くと外が見える(見えない場合は倍率アップ)ので、一方的に狙い撃つことが可能。 Mk22の場合はNVG併用で。 ただ、どちらの場合も2発くらい当てたらスモークを炊き直して、様子を伺った方がいい。 あまり急がなくても、15分台でクリア可能。 備考増援:36人(ソロ) 増援位置:装甲車後部ハッチ、北側小屋内部、北西小屋横、東小屋内部、南東小屋横 装甲車装備:機銃、主砲 随伴歩兵装備:M16A1、グレネード 装甲車HP:約300万 クリア報酬設計図:M134(Sランククリア) 【EXTRA OPS:076】対戦車戦:T-72U Sランクタイム(ソロ)~07′45″ Sランクタイム(CO-OPS)06′01″ 敵兵士のランクS 00 A 00 B 00 C 02 D 02 E 00 概要 攻略装備はNEO MOSS迷彩、フルトングスタフ、スモークグレネード、モシンナガン、無限バンダナ。南東の小屋とフェンスの間に移動して、壁際で足下にスモークを1個炊く。そして煙幕の中からフルトングスタフで戦車周辺の随伴兵を適当に撃って威嚇。その後でスモークをまた炊く。あとは随伴兵や増援がワラワラ来るので、片っ端からフルトングスタフ2~3発撃ってはスモークを1個炊くの繰り返しで全員回収。部隊長が出てきたら、モシンナガンのズームアップで煙幕越しに狙撃しつつ、時々スモークを炊く。農場での戦車戦は大抵これでS取れる。実は煙幕の中にいてもプレーヤーキャラのポリゴン部分だけスモークが透けるので、その間に発射方向の調整をすることも出来る。他の場所での戦車戦でも、最初に足下にスモーク、そしてフルトングスタフ2~3発撃ったらスモークを炊く方法は有効。武器のスコープでの煙幕透視も結構便利。 備考増援:20人(ソロ) 増援位置:北側小屋内部、北西小屋横、東小屋内部、南東小屋横 戦車装備:機銃、主砲 随伴歩兵装備:M16A1、LAW、グレネード 戦車HP:約180万 部隊長スタン値:約1万 【EXTRA OPS:077】対戦車戦:T-72U Custom Sランクタイム(ソロ)~16′33″ Sランクタイム(CO-OPS)08′34″ 敵兵士のランクS 00 A 00 B 02 C 02 D 00 E 00 概要 攻略EXTRA OPS:076と同じ。増援の数と部隊長のスタミナが多いだけ。 備考増援:28人(ソロ)40人(CO-OPS) 増援位置:北側小屋内部、北西小屋横、東小屋内部、南東小屋横 戦車装備:主砲、機銃 随伴歩兵装備:M16A1、RPG7、グレネード 戦車HP:約390万 【EXTRA OPS:078】対戦車戦:T-72A Sランクタイム(ソロ)~08′56″ Sランクタイム(CO-OPS)00′00″ 敵兵士のランクS 00 A 00 B 00 C 02 D 02 E 00 概要 攻略EXTRA OPS:076と同じ。 備考増援:20人(ソロ)28人(CO-OPS) 増援位置:北側小屋内部、北西小屋横、東小屋内部、南東小屋横 戦車装備:主砲、機銃、スモーク発生装置 随伴歩兵装備:M16A1、M37、グレネード 戦車HP:約280万 【EXTRA OPS:079】対戦車戦:T-72A Custom Sランクタイム(ソロ)~16′41″ Sランクタイム(CO-OPS)~03′51″ 敵兵士のランクS 00 A 04 B 00 C 00 D 00 E 00 概要 攻略EXTRA OPS:076と同じ。増援の数と部隊長のスタミナが多いだけ。 備考増援:28人(ソロ) 増援位置:北側小屋内部、北西小屋横、東小屋内部、南東小屋横 戦車装備:主砲、機銃、スモーク発生装置 随伴歩兵装備:M16A1、Uz61、スタングレネード、スモークグレネード、グレネード 戦車HP:約320万 クリア報酬設計図:電磁波照射ガン(Sランククリア) 【EXTRA OPS:080】対戦車戦:KPz 70 Sランクタイム(ソロ)~08′00″ Sランクタイム(CO-OPS)02′58″ 敵兵士のランクS 00 A 00 B 00 C 02 D 02 E 00 概要 攻略EXTRA OPS:076と同じ。 備考増援:10人(ソロ)10人(CO-OPS) 増援位置:北側小屋内部、北西小屋横、東小屋内部、南東小屋横 戦車装備:主砲、機銃 随伴歩兵装備:M16A1、スタングレネード 戦車HP:約90万 Sランクタイムの報告などお願いします。 EX075 Co-ops 16:55でS確認 - 名無しさん 2010-07-23 15 28 38 EXTRA79EXTRA46で出現 - 名無しさん 2010-07-24 00 43 23 EX75ソロ12:50で全員フルトン砲で回収した - 名無しさん 2010-08-15 19 54 10 プーヤンの時に無線するとカズに俺のことはカズやんと呼んでくれと云われる。 - .MAX 2010-08-25 00 25 46 既出だし板違い - 名無しさん 2010-08-26 01 17 55 EX66、ミサイル迎撃ミッションを1:57でSランククリアしたのにSクリア特典「設計図:M16A1(スモークG+レーザー)」が出ない、なぜだ?! - 名無しさん 2010-10-10 03 08 17 同じ現象が起きました。設計図はあるのですが生産は出来ないようです。 - 名無しさん 2010-10-17 18 51 26 うっかりして光学技術を持つスタッフをリストラしてました。 - 名無しさん 2010-10-18 21 47 57 075をCO-PSでクリアしたのにクリアマークがでない - 名無しさん 2010-11-07 14 20 06 すみませーん - にゃにゃ 2010-11-09 15 27 08 だれかいませんか~? - 名無しさん 2010-11-09 15 28 05 ノーミスというか10発くらい外れてもSだった - 名無しさん 2011-02-09 20 59 52 ↑63のプーヤンミッション - 名無しさん 2011-02-09 21 00 14 Extra ops 62亡者の遺産のスタート地点から一番近いターゲットはどーやって取るんですか? - 名無しさん 2011-03-15 22 45 32 【EXTRA OPS:065】ソロ 2:53でS確認 - 名無しさん 2011-10-23 19 07 34 Outeropsの79番は米兵救出ででるよ - Peace Walker 2012-01-20 22 19 17 EX62やってもスパスの設計図とれないんだが - 名無しさん 2012-02-10 07 51 41 EX61,一人目の兵士をフルトン回収してもSランク取れました - 名無しさん 2012-03-24 19 03 41 EX66 2 05 S確認 - 名無しさん 2012-05-09 20 30 13 JIGDGJ4AQ215GSGJL, - 無限バンダナの取り方EXTRA 119Sクリア 2012-12-21 20 21 56 EX064、Sランクで睡眠ガス地雷の設計図RANK5ゲット! - 滋賀作 2014-03-27 14 47 40 EX070、0 16 27でもSだった - 名無しさん 2014-05-26 21 08 08 EX72で36人回収してインフォメーションも0になったのに部隊長が出てこないでずっと走ってました。もちろん見つかってません。バンダナ+地雷で攻略してました。変わった動作は最後に地雷を一個余計に置いたぐらい。詳細分かる方いらっしゃいませんか - 名無しさん 2016-03-26 15 00 09 ↑勘違いでした・・・ - 名無しさん 2016-04-01 12 54 37 名前
https://w.atwiki.jp/mgspwgameswiki/pages/54.html
EXTRA OPS 装甲車型番 出現条件 BTR-60 PA 【EXTRA OPS 069】対装甲車戦:BTR-60 PAで鹵獲 BTR-60 PA Custam 【EXTRA OPS 070】対装甲車戦:BTR-60 PA Custamで鹵獲 BTR-60 PB 【EXTRA OPS 071】対装甲車戦:BTR-60 PBで鹵獲 LAV-typeG 【EXTRA OPS 072】対装甲車戦:LAV-typeGで鹵獲 LAV-typeG Custam 【EXTRA OPS 073】対装甲車戦:LAV-typeG Custamで鹵獲 LAV-typeC 【EXTRA OPS 074】対装甲車戦:LAV-typeCで鹵獲 LAV-typeC Custam 【EXTRA OPS 075】対装甲車戦:LAV-typeC Custamで鹵獲 BTR-60 PA 【EXTRA OPS 099】対装甲車戦:BTR-60 PAで鹵獲 BTR-60 PA Custam 【EXTRA OPS 100】対装甲車戦:BTR-60 PA Custamで鹵獲 BTR-60 PB 【EXTRA OPS 101】対装甲車戦:BTR-60 PBで鹵獲 BTR-60 PB Custam 【EXTRA OPS 102】対装甲車戦:BTR-60 PB Custamで鹵獲 LAV-typeG 【EXTRA OPS 103】対装甲車戦:LAV-typeGで鹵獲 LAV-typeG Custam 【EXTRA OPS 104】対装甲車戦:LAV-typeG Custamで鹵獲 コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/storytellermirror/pages/1783.html
Rokko Chan part67-288~293,296~305,308~318 288 :METAL GEAR Ghost Babel:2014/09/14(日) 21 54 44.17 ID PuJS6uz/0 未解決にあったGBCの「METAL GEAR Ghost Babel」を投下させていただきます。 ただでさえ本編が長い上にスペシャルモードとおまけドラマまであるので相当な量になりますが…… まず前提として、この作品はメタルギアシリーズの一作ですが『メタルギアソリッド』シリーズとは話が繋がらない パラレル設定となっています。 時系列としては、MG1→MG2→MGS1→MGS2……となる本編シリーズに対し、ゴーストバベル系統は MG1→MGGB(本作)→AC!D1→AC!D2 という風に話が続きます。 設定的にも色々と違っているため「ここんところはおかしいじゃないか」みたいなのがあるかもしれませんが、ご了承ください。 ■主な登場人物 ソリッド・スネーク:主人公。7年前に単独でOUTER HEAVENを陥落させた『伝説の英雄』だが、 3年前にFOX HOUNDを除隊し現在はアラスカで隠遁生活を送っている。 ロイ・キャンベル:スネークのかつての上官。2年前にFOX HOUNDを除隊していたが、今回の作戦のために呼び戻された。無線サポート要員。 メイ・リン:まだ学生だが、今回スネークが使う新型レーダーと無線システムの開発者である才媛。 データセーブは彼女が担当し、世界の偉人たちの名言を教えてくれる。無線サポート要員。 ブライアン・マクブライド:CIAアフリカ工作部アフリカ局の情報官。ジンドラの風土や情勢などに詳しい。 今回の作戦の実質的な立案者でもある。無線サポート要員。 ウィーゼル:本名はロナルト・レンセンブリンク。スネークに匹敵すると言われる、世界でも有数の傭兵。 傭兵世界の事情や武器などに詳しい。皮肉屋で、マクブライドとは特にそりが合わない。無線サポート要員。 クリス・ジェンナー:デルタフォース隊員。25歳。大人の女性ではあるが、時々子供っぽいところもある。 スティーブ・ガードナー:大統領補佐官。今回の作戦の総責任者。 ジョン・パーカー:陸軍参謀長。 289 :METAL GEAR Ghost Babel:2014/09/14(日) 21 57 07.54 ID PuJS6uz/0 ◆OP 7年前、OUTER HEAVENをたった一人で陥落させ『伝説の英雄』となったソリッド・スネークは 3年前にFOX HOUND部隊を退役し、アラスカで隠遁生活を送っていた。 そんな彼の元へ元上官のロイ・キャンベル大佐が訪れ、ある任務を依頼した。 数日前、メタルギアを運んでいたアメリカ軍の輸送機が消息を絶った。 スネークが7年前に破壊したメタルギアのデータは政府によって秘かに回収され、開発は続行されていたのだ。 政府の捜索により、メタルギアを奪ったのは中央アフリカの小国ジンドラの反政府組織 「ジンドラ解放戦線(Gindra Liberation Front)」、通称ジレフだと判明。 ジレフはジンドラ国内の少数民族による分離独立を目的とした武装集団で、 カリスマ的指導者である『将軍』ことアウグスティン・アグアボンによって率いられている。 彼らは山岳部に難攻不落の武装要塞「ガルエード」を築き、ジンドラ政府軍やPKF(国連平和維持軍)もうかつに手を出せない。 ジレフはメタルギアで核攻撃を仕掛けると脅しをかけ、独立を勝ち取るつもりなのだ。 今回のスネークの任務は、ジレフの本拠地である武装要塞ガルエードに潜入して捕らわれた技術者を救出し、 メタルギアを破壊すること。 一度は断ったスネークだったが、ガルエードがかつてのOUTER HEAVENを再建したものだと知り、承諾した。 作戦の総責任者は国家安全保障担当の大統領補佐官、スティーブ・ガードナー。アメリカ政府のNo.2である。 また、今回の作戦は先行してガルエードに潜入した陸軍の特殊部隊デルタフォースと協力して行うことになる。 発案者は陸軍参謀長ジョン・パーカー。 元々は陸軍の主導で開発されていたメタルギアを何としても自分たちの手で取り戻したいという思惑であろう。 加えて、スネークを無線でサポートする人員が4人。 レーダーと無線の開発者であるメイ・リン。CIA工作員のブライアン・マクブライド。一流の傭兵ウィーゼル。 そして、ロイ・キャンベル元大佐。本来は彼もスネークと同様FOX HOUNDを除隊していたはずの人間である。 ◆STAGE 1~2 夜明け近く、スネークはガルエードから南に3キロ地点のジャングルに上空からパラシュートで降下した。 ジャングルを抜けてガルエードの前に到達した頃、キャンベルから先行していたデルタフォースが全滅したという連絡が入った。 ジレフは超一流の傭兵を軍事顧問として雇い入れているらしい。その辺りの情報はウィーゼルが詳しいようだ。 ガルエードの敷地内に入り建物への侵入路を探していると、デルタフォースの唯一の生き残りである クリス・ジェンナー軍曹から連絡が入った。 デルタフォースは敵の待ち伏せに遭い、例の傭兵達によって彼女以外の隊員は全滅してしまったらしい。 待ち伏せされていたということは、どこからか作戦の情報が漏れていたのだろうか。 スネークはジェンナー軍曹にガルエードから脱出を勧めるが、彼女は仲間の敵を討つためにここに残ることを望んだ。 現地に協力者が居れば任務もやりやすくなるかもしれないと、スネークは渋々ながら了承し、 ついでに彼女を「クリス」と呼ぶことを認めさせた。 建物内部で合流することを約束し、それまでクリスは敵兵に変装して情報を集めることにした。 スネークはクリスの助言に従い、排水路からガルエード内部への侵入に成功した。 290 :METAL GEAR Ghost Babel:2014/09/14(日) 22 00 11.23 ID PuJS6uz/0 ◆STAGE 3~4 スネークは建物内でクリスと合流を果たし、彼女が集めた情報を聞き出した。 メタルギア開発者はチーフであるジェイムズ・ハークス博士一人だけが残されている。 『ジミー・ウィザード』という異名を持つ、ロボット・エンジニア業界では名の知れた天才なのだとか。 彼は今、スネーク達が居る建物の北に位置する兵舎に捕らわれている。 また、ジレフが軍事顧問として雇い入れた4人の傭兵についての情報も得ていた。 巨大なブーメランを扱うスラッシャー・ホーク。夜間戦闘を得意とするマリオネット・アウル。 火炎放射器で全てを焼き払うパイロ・バイソン。そしてリーダーのブラックアーツ・ヴァイパー。 ヴァイパーとはすなわち毒蛇という意味である。 短時間でこれだけの情報を集められたクリスの能力にスネークは感心するが、彼女は浮かない顔をしていた。 この国の人のためになる、正しいことだと信じてこの任務に参加したが、ジレフの兵士たちと話している内に その気持ちが揺らいできたようだ。 スネークに励まされてひとまず立ち直ったようではあるが、それでもまだどこか危うさを感じさせた。 ともあれ、スネークはまず捕らわれたハークス博士を救出するため兵舎を目指すことにした。 クリスは妙に兵士の出入りが多い発電所の様子が気になったため、そちらを調査することになった。 兵舎に近づいてきたあたりで、巨大なブーメランを持った筋骨隆々の男が現れた。 デルタフォースを殲滅した傭兵の一人、スラッシャー・ホークだ。 彼らの部隊はブラック・チェンバーというらしく、『将軍』の理想などには興味はないが なぜかFOX HOUNDやスネークに強い憎悪と対抗意識を抱いているようだ。 スネークは巨大なブーメランを回避しつつ、ホークを倒した。 瀕死のホークは己の身の上を語った。 ホークはオーストラリアのアボリジニの部族出身。 元々捨て子だったが、彼を拾った両親は周囲の反対を押し切って育ててくれた。 だが、いつまでたっても仲間とは認めてもらえず、両親が死ぬとホークは部族から追放されてしまった。 そんな彼を仲間として迎え入れてくれたのがブラック・チェンバーだったらしい。 復讐はヴァイパーが必ず果たしてくれる、俺たちの怒りと悲しみを思い知れ。 そんなことを言い残し、ホークは息絶えた。 291 :METAL GEAR Ghost Babel:2014/09/14(日) 22 04 22.48 ID PuJS6uz/0 ◆STAGE 5~6 スラッシャー・ホークを倒したスネークはハークス博士が捕らわれている兵舎へと潜入。 ダンボールを被って荷物のふりをして、ハークス博士の捕らわれた牢へと辿り着くことに成功した。 ジミーことハークス博士は、ふてぶてしい面構えをした肥満体の18歳の少年だった。 16歳にしてCMU(カーネギー・メロン大学)で博士号を取得した天才児だが、性格には色々と難がある模様。 ジミーによれば、メタルギアは兵舎よりさらに北に位置する地下基地にあり、 今は組み立ても終わって電装系の最終調整を行っているようだ。 さらに、核弾頭もメタルギアと共に輸送されていた物があり、調整さえ終わればいつでも撃てる状態だという。 そもそも何故核弾頭を持ち出せたのかと言うと、それはパーカー陸軍参謀長、すなわち陸軍のトップが肩入れしているため。 お蔭で予算も使い放題で、開発はかなりのペースで進んだのだとか。 そこまでして彼らが進めていた計画の名は、『プロジェクト・バベル』。 分かっているのはメタルギアがその要であることだけで、それ以外の詳細は不明。 ただ、ジミーにとっては自分の力を活かせる場所があればそれでいいらしく、それで多くの人間が死ぬことになっても それは使う者の問題であって、自分やメタルギアには関係ないと言い切った。 そんな時、突然兵舎が停電し周囲は真っ暗になった。 メタルギアはレールガンで核弾頭を発射することができるが、その際には多量の電力を消費する。 この停電は、要塞の全ての電力を使いレールガンを充電しているために起こったものだという。 充電完了までに要する時間はあと30分。あと30分で核が発射されてしまう。 スネークはジミーのことを発電所に居るクリスに連絡し、ジミーの保護を任せた。 やはり発電所は先ほどからフル稼働状態になっているようだ。 自身はメタルギアを破壊するため、一路メタルギアのある地下基地へと向かった。 兵舎内は真っ暗闇だが、赤外線ゴーグルを装備すれば視界は確保された。 そうこうしている間に、クリスからジミーを保護したという連絡が入った。 ジミーの生意気な態度に苦労しているようだが、結構仲良くやっているようだ。 兵舎の出口に近づいてきた辺りで、一人の細身の青年が現れた。 スラッシャー・ホークと同じブラック・チェンバーの一員、マリオネット・アウルだ。 彼はフクロウ並に夜目が利くらしく、暗闇の中でゴーグル無しでもスネークの顔がはっきり見えるらしい。 アウルは二体の人形を操り変幻自在の攻撃を繰り出すが、スネークは本体の位置を的確に見極め、彼を倒した。 ホークと同じように、アウルも語り始めた。 アウルが12歳の時、親しかったローラという女性が殺人鬼によって惨殺された。 その死体を発見したときに精神を病み、いつしか彼自身も殺人鬼となった。 そして、FBIによって追い詰められていた彼をヴァイパーが仲間に引き入れたという。 ブラック・チェンバーの任務は彼の狂気を満たすにはもってこいであり、アウルは優秀な暗殺者となった。 だが2年前、FOX HOUNDの卑劣な裏切りによって彼の狂気は復讐へと塗り替えられたという。 話を呑み込めないスネークだが、アウルは質問に答えず話を逸らした。 ヴァイパーはあの地獄で左腕を失ったが、普段は義手を着けようとしない。 失くした腕を見るたびに死んでいった仲間と『アノニマス』への復讐を思い出すことが出来るからだ。 奴の狂気は自分以上だ、だからこそ信じられる、とアウルは笑う。 『アノニマス』というのもスネークにとっては聞き覚えのない名前だった。 アウルは最期に死んだローラの幻を見たようだが、なぜか絶望に目を見開き、そのまま動かなくなった。 何を見たのかは知りようもないが、天国へは行けなかったようだ。 292 :METAL GEAR Ghost Babel:2014/09/14(日) 22 06 48.61 ID PuJS6uz/0 ◆STAGE 7~8(前半) スネークはマリオネット・アウルを倒し、兵舎の北へと抜けた。 地下基地へと急ぐが、そこに戦闘ヘリに乗ったヴァイパーが現れた。 そして、そうこうしている間にメタルギアが核を発射してしまった。 ヴァイパーはここで戦うつもりはないらしく、スネークへの宣戦布告を行い去っていった。 ヴァイパーの意図は不明だが、とにかく今からでもメタルギアを破壊しなければ。 しかし、基地手前の野砲陣地が凄まじい勢いで砲撃を始めた。これでは近づきようがない。 悔しさに震えつつも、ここはひとまず撤退するしかなかった。 野砲の射程外まで逃れたスネークに、キャンベルから無線連絡が入った。 メタルギアが発射した弾頭がアメリカ本土に着弾した。だが、被害はゼロ。 発射されたのは模擬弾頭で、着弾地点もネバダの核実験場。完全な無人地区だ。 また、模擬弾の発射直後にジレフからアメリカ大統領に対して声明映像が送られていた。 その映像はキャンベルからスネークにも転送された。 映像にはジレフの総司令官『将軍』と、その隣に副官らしき女性が映っていた。 『将軍』はPKFのジンドラからの即時撤退と、彼らの独立を認めることを要求し、 3時間以内に受け入れられなければ今度こそ核を発射すると宣告した。 当然、アメリカ政府は要求を呑まないだろう。 だが、今のままではメタルギアに近づくことすらできない。 そこで、スネークはクリスに連絡してみることにした。 今彼女と一緒に居るジミーはメタルギアの開発チーフだ。核攻撃を止める何らかの手立てを知っているかもしれない。 ジミーの話はこうだ。レールガンは大量の電力を消費する。ならば、発電所を破壊してその元を断てばいい。 「ああ。だけどメタルギアは……」 ジミーがさらに何かを言いかけたその時、突然の銃撃音により通信は途絶した。 敵に襲われたのだろうか。 助けに行きたいのはやまやまだが、今は発電所を破壊するのが最優先。 だが、彼らを見捨てるつもりもない。発電所を破壊してから、必ず助け出してみせる。 そう宣言し、発電所地下のメイン・タービンを目指すのだった。 発電所内を探索していると、クリスから無線連絡が入った。 やはり敵に襲われていたようで、クリスは敵の隙を突いてなんとか逃げられたが、ジミーは捕まってしまったようだ。 だが、敵はまだメタルギアを動かさなければならない以上、今はまだジミーを殺しはしないはず。 スネークはジミーを必ず助けると約束した。 とはいえ、その前にまず発電所を破壊しなければならない。 自分より先に発電所に潜入していたクリスの助言はきっと役に立つだろう。 293 :METAL GEAR Ghost Babel:2014/09/14(日) 22 09 49.52 ID PuJS6uz/0 ◆STAGE 8(後半) 探索の最中、広々とした倉庫らしき部屋に入ると突然火炎放射器による攻撃を受けた。 三人目のブラック・チェンバー隊員、パイロ・バイソンだ。 「俺達がお前の影の中で生きるのは今日で終わりだ。 お前は知るまい、お前が英雄として脚光を浴びる代償に流れた血の数々を……」 彼はスネークを『英雄』ではなく『罪人』だと断じ、有無を言わさず襲いかかってきた。 バイソンの持つ火炎放射器、燃料タンク、特殊ボディスーツは全て合わせて150キロを超える。 彼は異常なまでの怪力により、この重装備でありながら機敏な身のこなしで攻撃を仕掛けてきた。 だが、倉庫内には盾となるコンテナが多く積まれている。スネークはコンテナに身を隠しつつ隙を突き、バイソンを倒した。 スネークは動けなくなったバイソンに歩み寄り、尋ねた。 己が『罪人』だということは言われるまでもなく自覚しているが、影とは一体どういうことなのか。 バイソンは話し始めた。 7年前、スネークはOUTER HEAVENでメタルギアを破壊し、FOX HOUNDの名は世界に轟いた。 その結果各国の情報機関によって動きを見張られ、もはや本当の隠密行動はできなくなってしまった。 そこで結成されたのが組織されたのがブラック・チェンバーだった。 彼らはそれまでFOX HOUNDが行っていた極秘任務……外国の反米的指導者の暗殺、反政府活動を行う国内民間人の始末、 アメリカの国益を損なう紛争や内戦への干渉などといった、表沙汰にできない汚れ仕事をこなし続けた。 『伝説の英雄』ともてはやされるスネークの影で、延々と。 スネーク自身は『英雄』と呼ばれようと望んだことなど一度もない。そう言うと、バイソンは激昂した。 お前は英雄になりたいんだ、だから困難な任務に加わり、自分のできる唯一のことである人殺しを繰り返すんだ、と。 さらにバイソンは言う。スネークが味方だと思っている者の中に自分たちの仲間がいる。 ブラック・チェンバーの生き残りは4人ではなく5人。 これはスネークとFOX HOUND、そして『アノニマス』への仕組まれた復讐であると。 スネークが狼狽する姿を見て、バイソンは満足げに笑う。 そして彼は後のことをヴァイパーに託し、自分自身に火を放って笑いながら燃え尽きた。 バイソンを倒したものの、彼の言葉はスネーク達に大きな衝撃を与えていた。 キャンベルやマクブライド、ウィーゼル達の間にも不穏な空気が流れ始めるが、 とにかく今はメタルギアを止めることを考えなければならない。 とりあえず今日はここまでにします。 全13ステージなので折り返し地点は越えたはずですが、後半はさらに長くなりそうです。 296 :METAL GEAR Ghost Babel:2014/09/15(月) 21 10 58.14 ID WELX4Ftk0 ゴーストバベルの続き行きます。 ◆STAGE 9 スネークは発電所地下のメイン・タービンが見える位置にまで辿り着いた。 だが、メイン・タービンの周囲には電流トラップが仕掛けられており、近づけそうにない。 そこで作戦を変更し、建物の構造的に弱い部分にC4爆弾を仕掛け、発電所そのものを破壊することにした。 全ての爆弾をセットし終え発電所から脱出しようとした矢先、キャンベルからメタルギアが再び地上に現れたと連絡が入った。 脱出を待っている余裕はない。スネークは躊躇わず起爆スイッチを押し、発電所が完全に崩壊する前に命からがら脱出したのだった。 ※補足。この辺りでクリスに連絡するとスネークの過去話を聞ける。 OUTER HEAVENで殺したBIG BOSSは自分の実の父親だった、それなのに自分は英雄と呼ばれて喜んでいた。 そんな自分が許せない、自分は生きていてはいけない人間なのかもしれない……という話。 その時のクリスの台詞が以下の通り。 「……許してあげるから。私があなたを許してあげるから」 「だから死なないで……一緒に……アメリカに帰ろう?」 重要な場面なんですが、流れ的に入れる場所が無かったのでこういう形で放り込みました。 297 :METAL GEAR Ghost Babel:2014/09/15(月) 21 15 11.71 ID WELX4Ftk0 ◆STAGE 10(前半) 発電所の破壊に成功し、これで敵は核を撃つことが出来なくなった。 マクブライドによれば、アフリカのある友好国から発進したF-22がジンドラ領内に侵入し、 巡航ミサイルで野砲陣地を破壊してくれるそうだ。 これで地下基地に潜入し、メタルギアを破壊することが出来る。 その時、再びジレフからアメリカ宛に映像が届いた。 『将軍』は平然としたもので、レールガンが使えなくても核は撃てると言ってのけた。 次のタイムリミットは1時間。それまでに要求が受け入れられない場合、ただちにアメリカ本土への核攻撃を行うと言った。 レールガンが使えなくても核が撃てるとはどういうことなのか。 メタルギアは陸軍が極秘に開発していたものであり、CIAにも詳細な情報はないようだ。 スネークが崩壊した発電所から離れると、そこには捕まっていたはずのジミーの姿があった。 ジミーは手錠を掛けられているが、怪我はないようだ。 一緒に捕まっていた兵士によって助けられ、先の爆発のどさくさに紛れて逃げ出せたらしい。 だがその兵士、デルタフォースのスミス少尉はジミーをかばって敵に撃たれ既に命を落としてしまった。 クリス以外にデルタフォースの生き残りがいたのかとスネークは訝しむが、ジミーがスミス少尉に聞いたところによると デルタフォースが全滅したときクリスは居なかったらしい。一体どういうことなのだろう。 ジミーは以前とは別人のように憔悴しきっている。 彼以外のメタルギア開発スタッフは既に全員殺されており、さらに間近で人の死を目の当たりにしたことで 彼の心境に大きな変化を与えたらしい。 ジミーは国に帰ってやり直し、今度は人のために働いて償うことにしたようだ。 彼にはまだ聞かなければならないことがある。メタルギアの、レールガンを使わずに核を撃つ方法とは何なのか。 だが、ジミーがそれを答えようとしたとき、突然彼に掛けられた手錠が爆発した。 帰りたいよ……そう言い残し、ジミーは事切れた。 ウィーゼルの推測によると、手錠に爆弾を仕掛けたのはおそらくヴァイパーだ。 ブービートラップや爆弾は彼の十八番である。おそらく手錠にマイクが仕掛けてあり、今の会話も聞いていたに違いない。 つまり、わざとスネークの目の前でジミーを殺したのだ。 怒りに震えるスネークに対し、マクブライドが唐突に言った。 バイソンの言っていた5人目のブラック・チェンバー隊員とはクリス・ジェンナーのことではないか、と。 情報の漏洩、待ち伏せ、そして今回のジミーの一件……彼女が敵のスパイだとすれば、全てに説明がつく。 そんな馬鹿な、とスネークはクリスに連絡しようとするが、何故か応答は無い。 動揺を隠せないスネークだったが、そうこうしてもいられない。まだ任務は終わっていないのだから。 その時、スネークの頭上をF-22から発射されたミサイルが通り抜けていった。 攻撃は成功。ミサイルによって野砲陣地は完全に沈黙した。これで地下基地に近づくことができるだろう。 スネークは破壊された野砲の脇を抜け、地下基地の目前にまで辿り着いた。 そこで見たものは、一機の戦闘ヘリに軍服姿の女性が乗り込み、飛び立つところだった。 今のはまさかクリス……? 後ろ姿しか見えなかったが、背格好は似ているように見えた。 298 :METAL GEAR Ghost Babel:2014/09/15(月) 21 19 24.82 ID WELX4Ftk0 ◆STAGE 10(後半) だが考えている余裕はない。戦闘ヘリ、ハボックはそのままスネークに襲い掛かってきた。 ハボックは機銃やロケットランチャーでスネークを追い詰める。 本来ならばとても生身で太刀打ちできるような相手ではないが、幸いなことにここには身を隠せるような障害物が多い。 スネークは岩陰に身を隠しつつ、グレネードやニキータミサイルで隙を突き、ハボックを撃墜した。 ハボックの墜落した場所には、脱出したらしき女性兵士がうずくまっていた。 映像で『将軍』の隣にいた女性副官、ソフィー・エンドラムだった。クリスではなかったのだ。 ソフィーはスネークに銃を突きつけている。状況はこちらが圧倒的に不利。 ソフィーは語る。彼女達はブラック・チェンバーの目的がFOX HOUNDとアメリカへの復讐であることを知っており、 その上で利用しているのだという。『正義』と『理想』のために。 アメリカに都合のいい『正義』や『秩序』の名のもとに、ジンドラはずっと先進国の繁栄のための踏み台にされてきた。 経済的に搾取され、今もPKFが彼らの独立を邪魔している。 今こそ先進国の影響力を排して、本当の独立を勝ちとる時なのだ。 だがスネークは、それはあくまで『将軍』の理想であってソフィー自身の理想ではないことを見抜いた。 その時、ソフィーの背後でヘリの残骸が爆発し、形勢は逆転。逆にソフィーが銃を突きつけられる立場となった。 スネークがソフィーの嘘を見抜いたのには理由があった。 彼女の瞳には一つのことを信じてそれに殉じる者の強さがなく、むしろ何かにすがりつこうとあがいているように見えたのだ。 ソフィーはそれを否定しなかった。 スネークは弾が切れたと言い、彼女を殺さずそのまま立ち去った。 その背中に向かってソフィーが声を掛けた。 クリスは生きており、ヴァイパーの捕虜になっていると。 メタルギアはもう目の前だ。 299 :METAL GEAR Ghost Babel:2014/09/15(月) 21 22 58.75 ID WELX4Ftk0 ◆STAGE 11 スネークは地下基地に侵入し、メタルギアがある地下100階へと辿り着いた。 だが、その前にブラック・チェンバーのリーダー、ブラックアーツ・ヴァイパーが立ちふさがった。 そこには拘束されたクリスの姿もある。 バイソン達からFOX HOUNDとブラック・チェンバーの関係を教えられたスネークだったが、まだ腑に落ちないことがあった。 2年前に何があったのか、復讐とは一体何のことなのか。 ヴァイパーは答えた。全てを知り、その罪の重さでスネーク達が確実に地獄に行けるように。 2年前、ブラック・チェンバーはある極秘任務を下された。それはメタルギアの奪回。 メタルギアの開発は数年前から行われており、当時はCIAの指揮下にあった。 そのメタルギアが南米のテロリスト集団によって奪われた。 事態は極秘を要し、ブラック・チェンバーがその奪回に当たることとなった。 彼らは多くの犠牲を払いつつもメタルギアの破壊に成功した。 だが政府は、メタルギア開発の事実、ブラック・チェンバーの存在、何より彼らが行ってきた裏の仕事の数々が明るみに出ることを恐れた。 そして、多くの仲間を失い傷だらけで帰国した彼らは政府の差し向けた刺客、FOX HOUNDによる襲撃を受けた。 罠に嵌められたブラック・チェンバーの隊員たちは丸腰のまま無残に殺されていった。 彼らの抹殺を指令した人物の正体はいまだ不明。 どの記録にも本名は記されず、ただ『アノニマス(匿名)』と呼ばれていた。 生き残った彼らは復讐を誓い、そしてこの地を選んだ。 OUTER HEAVEN、メタルギア、『プロジェクト・バベル』……皆、ここから始まった。 これは計画された復讐なのだ。 そして、ヴァイパーとの戦いが始まった。 ブラックアーツ・ヴァイパーはソリッド・スネークやウィーゼルと並び、現代最高の傭兵に数えられる男。 彼が戦場に現れると何故か敵が次々と爆死していき、周囲の者には何が起こったかさえ分からない。 そこから「ブラックアーツ(黒魔術)」というあだ名が付いた。 その正体は、巧妙に仕掛けられたワイヤーや地雷などのトラップ。全ての魔術にはタネがあるのだ。 それさえわかれば戦いようもある。 スネークはトラップを掻い潜り、なんとかヴァイパーを打ち倒した。 だが、ヴァイパーはただで死なず、倒れる間際に部屋中に仕掛けた全ての爆弾を起爆させた。 爆発の中、スネークはクリスの拘束を解き何とか部屋の外へと脱出するのだった。 300 :METAL GEAR Ghost Babel:2014/09/15(月) 21 31 08.05 ID WELX4Ftk0 ◆STAGE 12(前半) ヴァイパーを倒し、クリスと再会したスネーク。 だが、クリスは謝らなければならないことがあるという。 デルタフォースが全滅したとき、クリスはパーカー陸軍参謀長から与えられた任務を遂行するために部隊から離れていた その任務とは、『プロジェクト・バベル』とOUTER HEAVENに関するデータの消去、そして『将軍』の暗殺。 データだけではなく、それを知る『将軍』自身も逮捕されて口を割ったり可能性がある。 それは決して明るみに出てはいけない事実なのだ。 話を聞き終えたスネークは、自身がメタルギアを破壊する間に脱出用の足を確保するようクリスに頼んだ。 クリスは驚いた。自分のことをまだ信用してくれるのか。 確かにクリスは本当のことを話してはくれなかった。だがそれでも信じたいから信じる。他に理由は必要ない。 スネークは力強く言い切った。 そしてついに、スネークはメタルギア・ガンダーの元へと辿り着いた。そこには『将軍』の姿もある。 「結局、負け犬は負け犬ということか。勝者とは最後に生き残った者のことだ。 そしてそれはお前でもブラック・チェンバーでもアメリカでもない。この俺だ。 俺は全てを利用する。パーカーもブラック・チェンバーも……」 『将軍』の口から出た思わぬ名前に訝しむスネーク。 彼はスネークもクリスと同じようにOUTER HEAVENと『プロジェクト・バベル』、 ジレフとアメリカの関係を揉み消すために送り込まれたのだと思ったようだ。 話が呑み込めないスネークに対し、『将軍』はお前が勝てば全てを教えてやると言い、メタルギアに乗り込み襲いかかってきた。 メタルギアは究極の殺人兵器であり、まともに戦っては勝機はない。 まずは足を止めなければ。巨大な敵と戦うにはまず足を奪うのが定石。 スネークは迫り来るメタルギアから逃げつつ、その足元に地雷を仕掛け着実にダメージを与え続けた。 そして、地上へと向かうエレベーターへと辿り着いたところでついにメタルギアが倒れた。 だが、動きは止まっても搭載された多くの武装はまだ生きている。 闇雲に攻撃したところでメタルギアの厚い装甲を破ることはできない。装甲の弱い、武装部分を的確に狙うしかない。 前部機銃、上部砲口、後部ミサイルランチャー、火炎放射器…… 武装の一つ一つを着実に潰すことでダメージを蓄積させ、スネークはついにメタルギアを完全に沈黙させた。 301 :METAL GEAR Ghost Babel:2014/09/15(月) 21 34 53.24 ID WELX4Ftk0 ◆STAGE 12(後半) 破壊されたメタルギアのコクピットから投げ出された『将軍』は、約束通り全てを話し始めた。 OUTER HEAVEN、メタルギア、『プロジェクト・バベル』、ジレフとアメリカ……その因縁を。 OUTER HEAVENはそもそも、非公式の軍事力として反米勢力を叩くためにアメリカ政府の援助によって作られた傭兵派遣会社だった。 責任者は当時のCIA副長官。 だが、現地司令官であったBIG BOSSはアメリカ政府の予想を超えて暴走し、スネークによってOUTER HEAVNは陥落した。 米政府はOUTER HEAVENへの関与を隠蔽するためのカムフラージュとして、 スネークとFOX HOUNDを『英雄』として飾り立て、各国の情報機関に差し出した。 それが、ソリッド・スネークが『英雄』として祭り上げられた本当の理由。 そしてジレフとアメリカの関係。 OUTER HEAVENが潰えた後もアメリカとの関係は切れず、『プロジェクト・バベル』の一部として引き継がれた。 アメリカのジレフへの援助作戦、その現地責任者が『将軍』ことアウグスティン・エグアボンだった。 目的はアフリカの反米勢力の力を削ぐこと。 ジンドラで少数民族のアイデンティティを煽り、計算された民族紛争を起こす。 周りの国も巻き込んで国際的な政情不安を作り出し、組織的な団結を挫く。 紛争収拾のために米軍中心のPKFが居座れば、周辺国への恫喝を利かせることも出来る。 冷戦後の混沌が支配する世界の中で『新しい世界秩序』を築き上げるための手立ての一つ…… 制御可能な、まがい物の混沌(バベル)を作り出し、それを利用してアメリカが世界的な覇権を打ち立てていくための算段…… それが『プロジェクト・バベル』の正体だった。 最高責任者はジョン・パーカー陸軍参謀長。 『将軍』が協力する見返りは莫大な報酬と身の安全。 『将軍』は懐から一枚のデータディスクを取り出した。 それこそが、パーカーがクリスを利用して闇に葬ろうとしていたもの。 そこには『将軍』が語った話の詳細や、明確な金の流れも含めた全てが収められている。 アメリカ政府の上層部を吹き飛ばす、いわば爆弾だ。 スネークはディスクを受け取った。 『将軍』の部下たちは皆、彼の掲げた『理想』を信じて戦っている。 だが『将軍』は、ジレフの部下たちを騙していたわけではなかった。 彼ははじめからパーカーの部下になる気はなく、援助だけを利用して、アメリカを出し抜いて自分の国を作るつもりだったのだ。 「裏側がどうであろうと、それを人が信じるのであれば関係ない。 ……俺はただ、事実を連中が望むように飾ってやっただけだ」 そんなもので作った国に何の価値があるのか。スネークがそう言うと、『将軍』は笑って言い返した。 「世界は全てお前の言う『そんなもの』で出来ているんじゃないか? 皆、気づかないふりをしているだけだ。『正義』も『理想』も所詮、誰かの思惑に過ぎない」 そして『将軍』は息絶えた。 302 :METAL GEAR Ghost Babel:2014/09/15(月) 21 41 46.37 ID WELX4Ftk0 ◆STAGE 13 これで全てが終わった。 スネークが『将軍』の亡骸に背を向けたその時、何者かがメタルギアの上に降り立った。 それは……ブラックアーツ・ヴァイパー。彼は死んではいなかったのだ。 彼は『将軍』とスネークの話を全て聞いており、そのお蔭で『アノニマス』の正体が掴めたという。 メタルギアを奪ったのも、このOUTER HEAVENにスネークとキャンベルを来させたのも、全ては『アノニマス』を燻り出すための計略。 2年前ブラック・チェンバーが壊滅させられた時、FOX HOUNDの指揮を直接執っていたのがロイ・キャンベルだったのだ。 因縁のメタルギアを奪い、キャンベルとスネークを巻き込めば必ず『アノニマス』は姿を現すはず。 だが、キャンベルの招集もスネークの派遣も政府と軍が決めたこと。ブラック・チェンバーがどうやって介入したのか……? その時、無線機の音が鳴り響いた。 無線機の向こうで、5人目のブラック・チェンバーが正体を現した。それは、CIA工作員のマクブライド。 2年前を生き延びた彼は顔、名前、経歴、全てを変えてアメリカ政府に潜り込み、情報を集め続けた。 全ては復讐のため、今この時のためだったのだ。 通信が途切れた。 「貴様らが忘れても、知らないふりをしても、俺たちの地獄はまだ続いている。 『アノニマス』だけではない。貴様ら全員をこの苦しみに叩き落とさない限り、終わることはない!」 そう言うとヴァイパーはメタルギアを操作した。核攻撃の準備だ。 メタルギアは破壊したはず。だがメタルギアはただの核搭載歩行戦車ではなかった。 このメタルギアの本質は、核ミサイルを搭載した七基の攻撃衛星をリアルタイム・データリンクで制御する統合核攻撃システム。 弾道ミサイルを使わず、世界中のあらゆる地点を標的にできる宇宙からの核攻撃。迎撃も不可能。 レールガンはただのオプションに過ぎなかったのだ。 復讐のために何百万もの無実の人間を犠牲にしようというのか。 だがヴァイパーは笑う。 あてがわれた『正義』と『秩序』に盲目的に従い、その裏でどんな犠牲が払われているのか見ようともしない人々も 『アノニマス』と同罪。いや、彼らのその愚かさこそが『アノニマス』を生み出すのだと。 「虐殺された仲間たちのために、俺は核を撃つ。だがそれで終わりではない。これは『アノニマス』への宣戦布告だ!!」 メタルギアとスネーク達を乗せたエレベーターが動き始めた。 このままメタルギアが地上に出れば、アンテナから信号が送信され七基の攻撃衛星が核を発射してしまう。 地上まであと90秒。それまでにヴァイパーを倒し、信号の送信を止めなければ。 「最後の戦いだ! 来い!!」 だが、ヴァイパーは閃光でスネークの目をくらました。 「卑怯だと思うか? 俺は復讐を遂げるためには手段を選ばん」 彼は真っ向からの戦いを避け、逃げに徹した。 「俺は負けん! 死んでいった仲間たちのために!!」 スネークが接近すると、ヴァイパーは義手から衝撃波を放ち、すぐさま距離を離した。 「俺は必ず復讐を遂げる! 這ってでもな! それだけのために生きてきたんだ!」 そして……勝ったのはスネークだった。 303 :METAL GEAR Ghost Babel:2014/09/15(月) 21 47 25.97 ID WELX4Ftk0 ◆ED(前半) スネークによって装置は解除され、これで核は撃てなくなった。 その直後、エレベーターが地上に到達した。 「スネーク……貴様は……何故戦える? ……なぜ生きていける……? 何のために……誰のために……何を信じて……? ………… ……すまない……みんな……」 ヴァイパーは息絶えた。 地上にはソフィーが居た。 彼女は全ての話を聞いていた。『将軍』のことも、アメリカとジレフの関係も。だが、彼女はここに残るという。 『将軍』の掲げた『理想』は確かに作り物だったかもしれないが、決してむなしいものではなかった。 ジレフにはそれを信じる兵士たちがまだ大勢いる。 ソフィーは彼らをまとめ上げ、今度こそ本当の『理想』で自分たちの国を作っていきたいのだという。 彼女は強い。きっとうまくやるだろう。 そこに、ジープを見つけてきたクリスがやってきた。 乗って脱出しようとしたところで、キャンベルから無線連絡が入った。 マクブライドはウィーゼルによって射殺され、キャンベル達は皆無事のようだ。 キャンベルは、ブラック・チェンバーのことを隠していたことを謝罪した。 彼が2年前にブラック・チェンバーを全滅させた作戦の指揮を執っていたのは事実。 ある国から上陸したテロリスト部隊と聞かされ、闇夜の戦闘で相手が味方だったなどとは分からず、 事実を知らされたのは全てが終わった後だったという。 もし自分がそのことに気づいていれば、彼らを助けることも出来たかもしれない……彼はずっとそれを悔いて生きてきた。 だが、今回のメタルギア強奪事件が起こった時、今作戦の最高責任者である大統領補佐官スティーブ・ガードナーがキャンベルを呼び、 過去を清算するという名目に加え、作戦に加わらなければ2年前の件を公表すると脅迫した。 ご丁寧に、キャンベルが同士討ちを仕掛けたという証拠までも用意されていたという。 ガードナーがどこでこの話を知ったのかは定かではないが、元CIA長官である彼ならどこで嗅ぎつけていても不思議ではない。 その時、スネークの脳裏に引っ掛かるものがあった。7年前、OUTER HEAVEN当時のCIA副長官は……? 「その通り。ガードナーだ」 口を挟んだのはウィーゼルだった。彼は話を続ける。 OUTER HEAVENを組織し、メタルギアを開発させたのはガードナーだった。 メタルギアが以前CIAの元で開発されていたという話はヴァイパーも言っていた。 スネークが破壊したメタルギアをOUTER HEAVENから引き上げ、開発を続行させたのもガードナーだ。 つまり、『プロジェクト・バベル』の本当の生みの親はパーカーではなくガードナーだった。 だが、2年前メタルギアがテロリストによって強奪され、その責任を取らされてメタルギアの管轄と 『プロジェクト・バベル』の主導権は陸軍のトップであるパーカーの手に移った。 そして、ガードナーは口封じのためにブラック・チェンバーを始末させた。 すなわち、『アノニマス』の正体はスティーブ・ガードナーだったのだ。 そして、それを知るウィーゼルは、ガードナーに直接雇われた人間だった。 さらには、ガードナーは初めからマクブライドの正体も知っていた。 そもそもメタルギアの情報をマクブライド=ブラック・チェンバーに流したのもガードナー自身。 ジレフがメタルギアを手に入れて暴走すれば、ジレフに肩入れしていたパーカーは責任を問われ、 メタルギアと『プロジェクト・バベル』はガードナーの手に戻る。そういう目論見だ。 ブラック・チェンバーがジレフと合流するように仕向けたのも、おそらくは…… この事件は全て、ガードナーが仕組んだものだったのだ。 304 :METAL GEAR Ghost Babel:2014/09/15(月) 21 50 26.79 ID WELX4Ftk0 ◆ED(後半) そして、ウィーゼルがガードナーに雇われているのならば、彼にはまだ仕事が残っている。 作戦成功後、事情を知るスネーク達を抹殺するという仕事が。 ソリッド・スネークとまともに戦えるのはウィーゼルだけ。それが、彼ほどの傭兵が作戦に直接参加しなかった本当の理由だった。 「……と、言いたいところなんだが、悪いことに俺はあんたたちが気に入っちまった。 戦場にはふさわしくない、甘っちょろいところが、特にな」 彼はキャンベルたちを逃がしてくれるようだ。 任務を放棄したとなれば、彼自身も危険に晒されるかもしれない。 だが、彼も一流の傭兵として身の処し方は心得ている。心配は無用だろう。 大佐たちの無事を伝え、スネークとクリスを乗せたジープは走り出した。 クリスは語り出す。自分の周りには信じられるものは何もなかった。 だから軍に入ったと。確かに軍は『正義』と『任務』を与えてくれた。 だが、信じるものは他に頼るのではなく、自分で考えて自分で見つけるものだと気づいた。 これから自分でそれを探し、きっと見つけてみせる、と。 そして、出来ることならスネークと二人で…… それはスネークにとっても悪くない提案だった。 スネークは過去に決着をつけるためにこのOUTER HEAVENに来た。……そう思っていた。 本当は自身の死を望んでいた。全ての決着がついたとき、誰かが自分を殺してくれればいいと、そう思っていた。 だが、今は違う。今は、生きていきたいと思っている。 自分を認め、自分を許すこと。それを教えてくれたのはクリスだった。 もがいても、苦しんでも、人生には生きる価値がある。スネークはクリスによって救われたのだ。 スネークには心に決めたことがあった。 アメリカに戻る。戻れば、敵はスネークを見逃しはしないだろう。待っているのはおそらくFOX HOUNDだ。 だが、戻って確かめなければならないことがある。 「俺たちはなぜ戦わなければならなかったのか、俺たちがしたことは何だったのか。 『ソリッド・スネーク』とは何者だったのか」 人の想いと命を裏で操り、弄んだ幽霊たちに会いそれを確かめる。 奴らに全てを告白させる。奴らが巡らした陰謀の一つ一つを、奴らが私欲のために犠牲にした者たちの名前を、全て。 「奴らの……そして俺の犠牲になった連中のために出来るのはそれだけだ」 それを果たさなければ、自分を許すことも何かを見つけることも出来ない。 だが、決して死にに行く訳ではない。目的を果たしたら、必ずクリスの元へ帰る。 「……待っていて、くれるか……?」 「…… …………うん!」 METALGEAR Ghost Babel END 305 :METAL GEAR Ghost Babel:2014/09/15(月) 21 53 02.34 ID WELX4Ftk0 本編は以上です。 時系列ではPSPの『AC!D』がこの作品の延長線上にありますが、ストーリー的には直接的な関連は無いようです。 クリスやウィーゼルやガードナーなんかがこの後どうなったのかは不明。スネークが生き延びたのは間違いないですが。 『ソリッド』シリーズとの大きな違いは「BIG BOSSとスネークが実の親子(リキッドやソリダスは存在しない?)」 「ザンジバーランド騒乱(MG2)が起こっていない(グレイ・フォックスも生存?)」といったところです。 また、本作でメイ・リンとのセーブ会話と無線ドラマで名前だけ出てくるコペルソーン博士はAC!D2に登場します。 それと、本筋に直接関わらないせいでメイ・リンの名前が最初の一回しか出ませんでしたが、ちゃんと最初から最後まで居ます。 SPECIALモードと無線ドラマは明日以降にします。 308 :METAL GEAR Ghost Babel:2014/09/16(火) 22 25 13.27 ID 088uup9x0 ゴーストバベルの続き行きます。 ■SPECIALモードについて。 本編クリア後にプレイできる、様々な条件を付けたミッションをクリアしていくモード。 ただのおまけではなく、これにも独自のストーリーがついています。 流石に全部書くと多いので、重要っぽい部分だけを抜粋します。 主人公は「No.4」と名乗る謎の人物の指令を受け、ガルエードにおけるソリッド・スネークの戦いを 追体験する一種のVR訓練を受けることになる。 ただ後追いするだけでなく、様々な条件を加えることでソリッド・スネークを超える戦士を作るのが目的のようだ。 ミッションを幾つかクリアするごとに本編で明かされなかった裏話を教えてもらえる。 ・パーカーが本当に恐れていたのはガードナーに『プロジェクト・バベル』とメタルギアを奪われること。 そのためガードナー子飼いのスネークが到着する前に事態を収拾しようとしたが、ガードナーは マクブライドを通じてブラック・チェンバーにその情報を流し、デルタフォースを待ち伏せさせてパーカーの目論見を挫いた。 結局はガードナーの方が一枚上手だった。 ・ガードナーはFOX HOUNDを使ってブラック・チェンバーを始末させたが、 同時にヴァイパーなどの中核メンバーは逃がすように手配させていた。 メタルギアと『プロジェクト・バベル』をパーカーの手から奪い返す時の手駒にしようという目論見であり、実際そうなった。 ・『将軍』は元々OUTER HEAVENの傭兵で、当時はBIG BOSSに相当心酔していたようだ。 OUTER HEAVENが無くなった後は世界をさまよって、後に自分自身がBIG BOSSとなるために帰ってきた。 わざわざOUTER HEAVENをガルエードとして再生させたのも、思い入れによるものだと思われる。 ・BIG BOSSははじめから己の息子と生死を賭けた戦いをするためにスネークをOUTER HEAVENに呼び寄せた。 スネークがそのことを知っていたかは定かではないが、とにかくスネークは自分の父親を殺した。 No.4「それが『彼』の強さであり、弱さでもある。 ……そしてそれこそ、君が果たせなかったことだ……」 309 :METAL GEAR Ghost Babel:2014/09/16(火) 22 27 57.01 ID 088uup9x0 ・メタルギアが模擬弾頭を発射した直後にクリスとジミーが敵の奇襲を受けたのは、ジミーの服に発信器が仕掛けられていたから。 ただ、クリスを取り逃したのは誤算だったらしい。 それはヴァイパーの予想以上にクリスが兵士として手強かったということであり、 『プロジェクト・バベル』の証拠隠滅役にクリスを選んだパーカーの目は正しかったということ。 ・キャンベルが作戦に参加した理由の一つとして、陸軍に居る姪のメリルが人質にされていたから、というのもある。 ・No.4「君にも我々にも時間が無い。それは君もよく分かっているはずだ。 例の計画は急がれなければならない」 ・発電所爆破後、クリスを捕らえたのはヴァイパー自身。前回は逃げられたため、彼自身が出向いた。 クリスにこだわったのは、スネークを確実に誘い出すためのエサが欲しかったから。 ・F-22の巡航ミサイル攻撃の手回しがやけに良かったのは、作戦開始と同時に空軍を待機させていたから。 作戦が失敗したらスネークもろともガルエードを吹き飛ばすため、核弾頭装備の巡航ミサイルも用意していた。 ・メタルギアの開発はOUTER HEAVENで始まった。 責任者は当時CIA副長官だったガードナーだったが、あらゆる地表から核攻撃を可能にする二足歩行戦車という アイデア自体はBIG BOSSから出たもの。 当時は技術的に不可能だったが、レールガンによる見えない核弾頭のアイデアも既にBIG BOSSによって盛り込まれていたようだ。 いわばメタルギアはBIG BOSSの亡霊といったところだ。スネークがメタルギアの破壊にこだわるのもそれが理由だと思われる。 No.4「彼にとってはまさに『呪われた過去』だ。 我々にとっては福音……もしくは祝福といったところだがな」 ・ブラック・チェンバーの設立にはパーカーが深く関わっている。 パーカーはテロリストに奪われたメタルギアをブラック・チェンバーを使って奪回し、その功績を盾に 『プロジェクト・バベル』とメタルギアに関する全権を要求した。 ガードナーは全てを明け渡す代償として、パーカーにブラック・チェンバーを差し出すことを求めた。 パーカーはそれに応じ、ガードナーがブラック・チェンバーを始末するのを黙って見ていた。 ・パーカーとガードナーの確執は『プロジェクト・バベル』が発足するずっと前、パーカーが陸軍大佐で ガードナーがCIAの部長だったころにさかのぼる。 当時持ち上がった政府要人の暗殺とある国のスパイを巡る疑惑にパーカーの娘の名前が挙がっていた。 本来CIAの管轄外であるこの件にガードナーは首を突っ込んで執拗に捜査を行い、結局事件はパーカーの娘の自殺で幕を閉じた。 それ以来二人は政治、軍事、あらゆる問題でぶつかってきた。 ガードナーはメタルギアとブラック・チェンバーを使って今度こそパーカーに引導を渡すつもりだったようだ。 ・No.4「訓練はすべて終了だ。よくやってくれた。 君の戦闘能力は今、確実に『ガルエード戦役』当時のソリッド・スネークを超えている。 君の出番はすぐに来る。 今はゆっくり休んでくれ……ジャック」 以上です。 結局主人公の正体も、No.4の正体も、彼らの言う計画についてもまったく分からないまま終わります。 最後の「ジャックの出番がもうすぐ来る」というのは「ジャック(=雷電)が主役のMGS2がもうすぐ発売されますよ」という メタ的な解釈もできますが、それで正しいのかどうかは自信ありません。設定繋がってないし。 310 :METAL GEAR Ghost Babel:2014/09/16(火) 22 35 11.94 ID 088uup9x0 つづけて、おまけドラマも行きます。 連続無線ドラマ「アイデアスパイ2.5(ツー・ハン)」 メタルギア ゴーストバベルの2週目以降のプレイで周波数140.07に連絡すると聞けるミニドラマ。 本編が1ステージ進むごとに更新されて、全13ステージなのでこちらも全13話。 ◆主な登場人物 『2.5(ツー・ハン)』:主人公。タイトルの通り、通信販売で手に入れたアイデア商品を駆使して戦う極秘スパイ。 『714(ナイス)』:ツー・ハンのことを「ツー」と呼ぶ彼の仲間。無線機越しに彼をサポートする。 『今すぐ・コール』:ツー・ハンのかつての恋人(?)。彼に恨みを抱いているようだ。 ■OP ニューヨーク。 人々の欲望渦巻くこの大都会では今日も誰かが何かを買い、売り、そして捨て、平和に暮らしている。 だが、そんな平和の裏側で、粗悪な商品を売りつけ私腹を肥やす悪の組織、 『J・E(ジャンカー・エクスペンシブ)』が暗躍していた。 汚れなき市民を巧みに欺き、ガラクタ(ジャンク)を高値で売りつける『J・E』の野望を打ち砕くべく、FBIは極秘に対抗チームを結成。 悪の通信販売企業『J・E』から市民を守るべく誕生した極秘スパイ、その名も『2.5(ツー・ハン)』。 ■第1回 ツー・ハンは『J・E』の幹部の乗るリムジンを追跡していた。 <通信機にペッタリ貼るだけであーら不思議、ノイズがスッキリ消える>『ノイズシャット』のお蔭で 仲間の714(ナイス)との通信状況も良好。 このまま行けば直に製造工場まで辿り着けるだろう。 そこは<寝ているだけであなたもアクションスターのような逞しい肉体に>魅惑のスタイルを作り出す『ビルダー・ベッド』の極秘製造工場。 そのベッドには足と枠しか無く、頭とカカトで体を支えて寝るという代物だ。 売る方も売る方だが、買う方も買う方である……と思ったが、どうやら714はおまけのクマちゃん抱き枕に釣られて買ってしまったらしい。 ……とか何とか言っている間に、リムジンが止まった。工場に着いたのだろうか。 気をつけろ、と助言する714に対してツー・ハンは「奴らは絶対にこの車を攻撃することはできない」と自信満々。 なぜなら、ツー・ハンはあらかじめ車の窓に<子どもが乗ってますシール>を貼っておいたのだ。 建物に入っていく『J・E』幹部の後を慎重に追うツー・ハン。だがその時突如鳴り響く警報音。 ビー!ビー!ビー! 『ママが来たセンサー』だ! 逃げるべきか? だがもう遅い。ツー・ハンは敢えて工場への侵入という道を選ぶのだった。 果たしてツー・ハンは敵の警備から逃れ、工場へと侵入することが出来るのか!? 危うし、ツー・ハン! つづく 311 :METAL GEAR Ghost Babel:2014/09/16(火) 22 38 33.26 ID 088uup9x0 ■第2回 ふう、危ないところだった。 警報から逃れた過程を完全スルーして工場の敷地内への侵入を果たしたツー・ハン。 どういうことだと追及する714に「過ぎたことを気にするな、そんなことだからクマちゃん抱き枕に騙されるんだ」と逆切れで返すツー・ハン。 そんな彼は通販で失敗したことは一度もないと断言する。 では、去年の冬に買った『あたたかシューズ』はどうなのか。 <ポカポカしたままおでかけ>と言いつつコンセントを差している間しか暖かくならないインチキ商品。 だが、ツー・ハンは今まさにそれを履いているという。 南極でペンギンに育てられた(自己申告)彼はどんな寒さにも耐えられる強い体を持っている。 『あたたかシューズ』をコンセントに繋がなくともただの靴として履ければ冬は越せるのだ。 「じゃあ普通の靴を買えばいいんじゃないのか!?」 「うるさい! 人の過去を詮索するな!」 結局逆切れするツー・ハンであった。 その時である。 「そこに居るのは誰!?」 女の声だ! 一体何者なのか!? 危うし、ツー・ハン! つづく ■第3回 謎の女はアイデアスパイ訓練学校で一緒だった『今すぐ・コール』だった。 久しぶりの再会だと近づくツー・ハンだったが、コールは彼を拒絶した。 彼女はツー・ハンに強い恨みを抱いているのだ。二人の過去とは…… ツー・ハンはかつて、コールのクレジットカードでアイデア商品を山ほど買い込んだ。 そして期待外れだった商品をコールの家に山ほど送りつけた。 君なら喜ぶと思った、などと言い訳するツー・ハンだったが、 『象もしまえる収納ボックス』(ただ象よりデカいだけ)などをもらって誰が喜ぶというのか。 コールはツー・ハンとの過去に決着をつけるため、工場の従業員に成りすましてずっと待っていたのだ。 ということは、工場には詳しいのだろう。 「愛しているんだ、コール」 「……えっ?」 「俺に協力してくれ」 「……ダメ」 あっという間に揺らぐコール。もうひと押しだ。だがその時! ガガガガガガガガ! 二人を狙う突然の機関銃! 武装警備兵だ! 未だツー・ハンを許せないコールだったが、このままでは二人とも殺されてしまう。ここは一時休戦とするしかない。 コールの案内により、工場内部への侵入を果たすツー・ハンであった。 だが、内部にはさらなる危険が待ち受けているだろう。 つづく 312 :METAL GEAR Ghost Babel:2014/09/16(火) 22 41 23.50 ID 088uup9x0 ■第4回 コールの案内により工場へと潜入したツー・ハン。 この工場に一体何の用があるのかとコールに尋ねられるが、極秘任務の内容はコール相手と言えど話すことはできない。 ならばと質問を変えるコール。昔、なぜ私にあんなものを買ってくれたのか、と。あんなものとは? 「忘れたの? 『お色気ヒモ……」 「話す。極秘任務について話す」 即座に折れるツー・ハン。任務の内容は以下の通り。 近頃、この工場に『J・E』の幹部が頻繁に訪れている。 たかが『ビルダーベッド』の工場に幹部連中が出入りするのはあまりにも不自然。 おそらく『ビルダーベッド』はカムフラージュであり、もっと重要な何かを行っているに違いない。 「ハッハッハ。よく調べたな!」 突然響く謎の声。 「ようこそ、我が『J・E』のインチキ商品製造工場へ」 自分でインチキって言ってるがそれはさておき、ここから先は関係者以外立ち入り禁止。部外者の侵入を許すわけにはいかないのだ。 シャキーン! 謎の男が構えたのは『J・E』が開発した対人用孫の手『孫いらず』。 自分以外の人の背中も掻けるように改良された孫の手。それなら手で普通に掻けばいいだけではないのか。 だが、それはただの『孫いらず』ではない。 シャキシャキーン! 柄が伸びた! そう、これは遠距離背中用対人孫の手『孫いらず・のびーる』。かゆいところに手が届くまさに究極の孫の手だ! 「普通に手で掻けばいいじゃない!」 「うるさい。くらえ!」 コールが危ない! ……だが! 「……何? なぜお前らの背中が掻けない!?」 ツー・ハン達は仰向けに寝転がっていた。これではいかに『孫いらず・のびーる』と言えど背中を掻くことが出来ない! 「……僕の負けだ。行け……」 咄嗟の機転により窮地を脱した二人。 先を急ごう。ツー・ハンはコールに幹部が出入りしている場所へと案内してもらうのだった。 つづく 313 :METAL GEAR Ghost Babel:2014/09/16(火) 22 43 57.40 ID 088uup9x0 ■第5回 コールの案内により、幹部たちの通る謎の出入り口へと到達したツー・ハン。 扉をくぐるとそこは新商品の研究所のようで、多くの設計図がある。 『おでかけ炊飯器』『ワンちゃん腕時計』『真っ黒カメラ』『朝だけハンガー』……『J・E』のインチキ人気商品のオンパレードだ。 だが、今さら幹部たちが騒ぐような代物ではない。……その中に、見慣れない名前を発見した。 『家庭用人間型ロボット・ギジンさん』。名前を聞く限りではまともそうだ。 人間型ロボットなどと、いつの間にそんな技術を手に入れたのか……いや、どうせインチキだろう。 だが714はそうとも言い切れないという。もしかすると、今までいい加減な商品を売りさばいていたのは この人間型ロボットの研究資金を集めるためだったのかもしれない。 さらに、このギジンさんは頭金無し、月々9.75ドルの36回払い。クマちゃん抱き枕よりも安い! ……しかし、ツー・ハンはどうにも疑念を捨てきれない。奴らの商売にしてはお買い得すぎる。 何か裏があるに違いない。やはりここは単なるインチキ商品製造工場ではなさそうだ。 設計図があるということは、この工場のどこかでギジンさんを作っている可能性も高い。あるいは既に完成しているか…… 探らねばなるまい。 「行くぞ、コール」 「待って。私はあなたの仲間じゃないのよ!」 「愛してるんだ、コール」 「……えっ?」 愛は全ては超えるのだ。釈然としないものを感じつつもついつい乗ってしまうコールであった。 潜入調査を続行するため、研究室を出ようとするツー・ハンだったが、異変に気づく。扉が開かない! 一体何が起こったのか!? つづく ■第6回 いくら引いても扉は開かない。押して開ける扉だったり、横に引く扉だったり、というオチでもないようだ。 その時、何か妙な……モーターが動くような音が聞こえた。 ゴウン、ゴウン、ゴウン……ガタン! ……ガガン、ガガン、ガガン 左右の壁が迫ってきた! このままでは<これでスッキリ リサイクル、どんな空き缶もラクラク潰せて場所を取らない『ペタンコカンカン』>で潰された空き缶のようにペチャンコになってしまう。 <おふとん潰して押入れ広々『ペッタンコおふとん収納袋』>で潰された布団のようにペチャンコになる前に何とかしなければ! だがツー・ハンは、こんなこともあろうかと<お庭のサイズに合わせて伸び縮み>『ニョキニョキ物干し竿』を持ってきていた。 これで壁につっかえ棒をすれば……ああ、お部屋のサイズに合わせて縮んでいく! それならば、とツー・ハンが取り出したのは『ワニさんドアストッパー』。これで……どうにもならない! ガガン、ガガン、ガガン…… このままではコールのプロポーションも崩れてしまうだろう。まぁ、良いダイエットになるかもしれないが。 「ペラペラに潰れた君も魅力的さ」 「ツー・ハン……」 「愛してるんだ、コール」 そうこうしている間も壁は止まらない。 ガガン、ガガン、ガガン……ゴーン! 「ツー! 応答しろ! ツーー!」 714の悲痛な叫び声だけが響いた。 つづく 314 :ゲーム好き名無しさん:2014/09/16(火) 22 58 10.20 ID 088uup9x0 ■第7回 「ふう、危ないところだった」 ツー・ハンは無事だった。コールも。一体どうやって? ……どうやら二人はいつの間にか寝てしまっていたらしく、夢の中で壁に潰されるところで目が覚めた。 うなされて寝言を言っていたかもしれないが、と。 何故二人で同じ夢を見ていたのか? ……通信ケーブルを繋いだまま寝たからだろう。 壁が迫る音? ……まぁ、夢のすることだし。 さっさと先を急ごうとするツー・ハンだったが、714は納得できんとなおも食い下がる。 「なんだしつこいな! そんなしつこい口は <しつこい汚れもスッキリ落とす 街角のアンケートでも46%の奥様が 洗濯物が真っ白になったと答えていますでお馴染みの『ジャブジャブクリーン』>で洗ってやるぞ!」 対するツー・ハンはいつも通りの逆切れである。 その時、コールが謎の拒絶反応を起こした。『ジャブジャブクリーン』には良い思い出が無いという。 「ある、夏の日だったわ……」 「何の話だ、いきなり」 その頃、コールは毎日の海通いで真っ黒に日焼けしており、その内焼けすぎて肌がヒリヒリしてきたという。 で、『ジャブジャブクリーン』なら肌も白くなるかと思って風呂にたっぷり入れ、肩までしっかり浸かったと。 で、熱い方が効くかと思ってこれでもかと熱いお湯に入ったものだから、体中を火傷してしまったと。 ただでさえ日焼けでヒリヒリしていたものだから全身が燃えるように熱くなり……それ以来、『ジャブジャブクリーン』の名を聞くだけで怖くなってしまうのだそうな。 『ジャブジャブクリーン』は特に関係ない話であった。 が、人にこの話を聞いてもらえてコールは気が楽になったらしい。 「私……誰かにこの話を聞いてもらいたかっただけなのかもしれない…… さ、先を急ぎましょう、ツー・ハン」 何の話だったのかはさっぱり分からないが、先を急がなければならないのは確かだ。 何しろこれでもう3話も研究室から動いていないのだから。一方714は…… 「うわ、壁が迫ってくる! 助けてくれ、ツー!」 コールの話が長すぎたため、今度はこちらが夢の中であった。 つづく ■第8回 工場の端ににある、一般従業員は使用禁止のエレベーターへと辿り着いた二人。 もしかするとギジンさんの工場に繋がっているのかもしれない。 だがこのエレベーターは定員一名。ここはひとまずコールを先に行かせ、下で落ち合うことにした。 エレベーターが降りた後、714は言う。彼女は元々ツー・ハンを恨んでいた。裏切る可能性もあるのではないか? だがツー・ハンは、二人で通信販売カタログを赤丸チェックした仲である彼女を信じている。 どういう仲だかよく分からんが、ともかく油断は禁物ということだ。そうこうしている間にエレベーターが戻ってきた。 ……エレベーターの移動はずいぶん長い。一体どこまで下るのか。 耳がツーンと痛くなってきたらつばを飲み込むと少しは楽になる。714の知恵袋だ。 どんな面白アイデアよりも役立つ男、それが714。 エレベーターが止まった先、そこはガランとした広い倉庫であった。 そこで異変に気づく。コールが居ない。一体なぜ? まさか…… だがそんな時、突然の轟音が彼の思考を中断させた。 ガガガガガガガ! すわ、機関銃か!? 幸い当たりはしなかったが、敵の姿は見えない。 「そこまでだ、ツー・ハン!」 謎の声、そしてさらなる攻撃! 危うし、ツーハン! つづく 315 :ゲーム好き名無しさん:2014/09/16(火) 23 00 03.10 ID 088uup9x0 ■第9回 突然の奇襲攻撃! ……だが、妙だ。どこにも当たった様子がない。 謎の声の主が笑う。 「どうだ? ツーハン! 我が『J・E』が作り出した『モグラくん』の轟音は!?」 <プロ顔負け! テクニック無しで誰にでも手軽に岩盤が掘れる家庭用掘削機>『モグラくん』の出した音であった。まったく紛らわしい。 そもそも一般家庭で掘削機を使う機会があるのだろうか。 だがこれで終わりではない。 ボーン! ボボーン! 今度は一体何が!? <驚異の新発見!! カラスは風船の割れる音が嫌い!? 通常の約3倍も割れやすく、さらに割れるときの音を5倍もアップさせたカラス追い払い用ゴム風船『ブーン・バルーン』 Dr.コペルソーンも大推薦!!> ……であった。 何という強引なアイデア。そもそもコペルソーンって誰だ? 一体何を根拠に3倍だの5倍だのと言い切れるのか? というかカラスって本当に……突っ込みきれない! このままでは埒があかない。だが敵の位置が見えなければ反撃もできない。 そこでツー・ハンは閃いた。 セロハンを丸めて両手のひらで転がすと、まるで炎が燃えているように聞こえる。この音が相手の耳に届けば…… チリチリチリチリ…… 「うわっ!? なんだ、火事か!? くそ、ツー・ハン! この勝負はお預けだ!」 まんまと騙されたらしく、敵は一目散に逃げていった。 何とか窮地を脱したところで、コールのことを思い出した。彼女はどこへ!? ……と思ったら、すぐそこに居た。 エレベーターに乗っていたら耳がツーンと痛くなったので、その辺で休んでいたらしい。 そういう時はつばを飲み込むと良い。 さあ、先を急ごう。 つづく 316 :ゲーム好き名無しさん:2014/09/16(火) 23 01 56.73 ID 088uup9x0 ■第10回 倉庫内を探す二人。だが見つからない。 彼らが今探しているのはギジンさん……ではなく、先ほどの戦闘で落としてしまったコンタクトレンズだった。 コンタクトと言っても視力矯正用のものではない。ツー・ハンの視力は両目とも3.0だ。 落としたのはおしゃれ用のカラーコンタクトレンズだ。高かった。 「任務中にそんなものを付けるな!」 「714、スパイにオシャレする資格はないというのか!?」 キュラキュラキュラ…… 二人が言い争っていると、謎のキャタピラ音が近づいてきた。 戦車だ! しかも車体がピカピカ光っている! まぶしい! 操縦士が自慢げに笑う。 <一塗りするだけでどんな汚れもサヨウナラ! あなたの車をピカピカに輝かせるカー・ワックス>『フラッシュ・ザ・カー』の威力だ! なぜ戦車をピカピカにする必要が!? 商品自体はまともそうだが用途が間違っている! 「愛車を綺麗にしてやりたいという気持ちが分からんか!? 戦車だってオシャレしたいのだ!」 「甘えるな! 極限下で戦う男がオシャレに気を配るな!!」 自分のことは全力で棚に上げるツー・ハンであった。 操縦士は逆上し、ツー・ハンのカラーコンタクトを戦車で踏みつぶそうとする! ああ、このままでは支払いがまだ16回も残っているコンタクトレンズが! 「品物を失ったあと支払いを続けるむなしさを思い知るがいい、ツー・ハン!! そう、あれはもう5年も前のことだ……」 なにやら急に語り始めた。 彼はこの戦車の中でどうしても音楽が聴きたくなり、2975ドルもするカーオーディオを購入した。スピーカーが10個も付いている。 だが、いざ取り付けると走行音がうるさすぎて音楽が全く聞こえてこない。 それで、アンプの音量を最大にしたら……ボン!!と音を立てて全10個のスピーカーが一気に火を噴いた。 それ以来そのオーディオが音楽を奏でることはなかった。あと78回の支払いを残したまま! 「この気持ち、貴様も思い知るのだ、ツー・ハン!」 「やめろおおおー!!!」 危うし、コンタクトレンズ! つづく 317 :ゲーム好き名無しさん:2014/09/16(火) 23 07 23.66 ID 088uup9x0 ■第11回 ツー・ハンの落としたコンタクトレンズにどんどん近づいてくる! そしてついに、キャタピラがコンタクトレンズを……踏んだ、その時! ドカーン!! 突然床が爆発し、戦車はその下へ落ちていった。一体何が!? 実はツー・ハンが落としたのはオシャレ用カラーコンタクトレンズ型超小型爆弾。そう、全ては敵を欺くための作戦だったのだ! よくもまぁ、そんな危ない物を目に入れていたものである。 ……さて、戦車が開けた穴の下にはまだ何か部屋があるようだ。 そこには膨大な数のダンボール箱が並んでいる。軽く見積もっても5000個はあるだろう。 もしや、この中に『家庭用人間型ロボット・ギジンさん』が? 既に生産も終わり、出荷状態にあるというのか? 二人は<業界騒然! あのリンカーンも愛用していた強力洗濯ヒモ>『ストロンゲスト』を伝って下に降りた。 一体何の業界なのか。リンカーンと洗濯ヒモに何の関係が。……細かいことはさておき、とにかく下に降りたのだ。 ダンボールを調べてみると……中はカラだった。どれもこれも、中身の入っていない空箱だ! その時、一体何度目になるのか謎の怪しげな声が! 「よくここまで来たな、ツー・ハン!」 一体何者なのか!? つづく ■第12回 声の主は、ツー・ハンがこのインチキ商品製造工場まで追跡してきた『J・E』最高幹部『頭金・ゼロ』だった。 果たしてギジンさんはどこに? 頭金・ゼロは答える。まだ製造は始まっていない。だが部品は君の周りに山ほど積み上がっている、と。 まさか、このダンボール箱自体がギジンさんの部品だというのか。 その時コールが気付いた。ダンボール箱の側面に……顔が描いてある!! 頭金・ゼロはならばこれも見せてやろう、と満足げに笑う。そこへ現れたのはギジンさん試作1号機だ。 「ガッシャン、ガッシャン…… ハロー、コンニチワ、ボク、ギジンサン」 その正体は……ただ人間がダンボール箱を被っただけ!! 一体何のためにこんなものを売ろうと!? 「ピッ、ポッ、パッ、ポッ、ピッ。 アー、モシモシ、『J・E』サンカネ?」 何か喋ってる。電話を掛けている……のだろうか? 「オタクノ『ビルダー・ベッド』ヲ10個、注文スルヨ。スグ、送ッテクレタマエ、ガチャ」 そう、ギジンさんは各家庭に潜り込むとその家から『J・E』に大量の商品注文を行う。 これでもう、いちいち注文を待たなくても確実に商品が売れるというわけなのだ!! なんという卑劣! っていうかどうひいき目に見てもうまくいくとは思えん!! それでも頭金・ゼロはひるまない。これで結局一台しか売れなかった『ビルダー・ベッド』の売り上げが何万倍にも膨れ上がる。 どうやら、クマちゃん抱き枕に釣られたのは全世界で714一人だったらしい。 何にせよ、これで『J・E』の企みは全て分かった。後は残った一つのカラーコンタクトレンズ型超小型爆弾で工場を爆破するのみ。 「さらばだ! 『頭金・ゼロ』そして『ギジンさん』!!」 「やめろおー!!」 「ヤ、ヤメロー!!」 ドッカーーーーーン!!! ゴゴゴゴゴゴゴ…… 凄まじい爆発に地下工場が震える。完全に崩れ落ちる前にコールと共に脱出しなければ。 戦車の時と破壊力に差がありすぎて不自然だが、今はとにかく急がねば! だが、地上へと繋がるエレベーターは定員一名。 地上まで二往復している時間はない!! どうする、ツーハン!? 最終回につづく 318 :ゲーム好き名無しさん:2014/09/16(火) 23 11 30.11 ID 088uup9x0 ■最終回 迷っている時間はない。ツー・ハンはコール一人をエレベーターに押し込んだ。 「コール、買いすぎには注意するんだぞ……」 上昇するエレベーターの中、コールは一人涙に濡れる。 「うう……ツー・ハン……」 ゴゴゴゴゴゴゴ……ドッカーーーーーン!!! 地下工場が爆発し、コールを乗せたエレベーターは地上に到達した。 そしてそこには……なぜかツー・ハンが居た。 コールの乗っていたエレベーターシャフトに足が引っ掛かり、そのまま地上まで連れて行かれたらしい。 今度は喜びの涙にむせび、スス汚れにも構わずツー・ハンへと抱きつくコール。 「……待て。定員一名のエレベーターなら、そのシャフトにもう一人乗っていてもやっぱり定員オーバーなんじゃないのか?」 714が鋭く突っ込んだ。 「714、俺は今回の任務で一つ学んだ」 「いや、私の質問に答えろよ」 「市民を騙して粗悪なガラクタを高値で売りつけるのはもちろん許せない罪だ。 だが、市民たちももっと粗悪かどうかを見極める目を養っていかなければならない。 いつかきっと、我々を必要とせずに、市民が自分たちの足で歩けるようになる日が来る。 俺はそれを信じたい」 それっぽい話でまとめに入るツー・ハン。 今回の件のどこにそんな教訓があったのかはサッパリだが、コールも同意見だった。 二人は714を無視し、これからどうするかなどを語り始めている。 「私の家で通販カタログの赤丸チェックをしない?」 「それでじっくり二人で住む家の家具でも探そうか」 「えっ……?」 ……などとイチャつきつつ二人は去っていき、714は一人放置された。 「ちょっと待て、納得いかんぞツー!」 「ツー・ハン!」 「アイデアスパイ、ツー・ハァァァァァァン!!!」 THE END 以上、これにてゴーストバベルはすべて終了です。 不慣れなもので、だいぶ冗長になってしまいましたが…… ちなみに、ツーハンの脚本は後に『ANUBIS』の監督を務める村田周陽氏で、後にラジオドラマにもなったようです。