約 1,304,034 件
https://w.atwiki.jp/mairo/pages/4.html
テストテストテスト
https://w.atwiki.jp/matsudaira/
matsudaira <Click Here to Download>
https://w.atwiki.jp/ps_s/pages/54.html
販売社 Dong-a 名前 Any-Ball 価格:???円 色不明
https://w.atwiki.jp/echoes140/pages/191.html
ECHOES WR #114 -airflow- 10/18 12 00 ~ 10/24 23 59 選曲 ka23 IIDX SPA Rank Name Score Result 1 ごま 1356 result 2 レオポン 1306 result 3 中野 1247 result 4 きるしゅ 1226 result 5 しん 1218 result 6 えくすと 1168 result 7 ふるすけ 1146 result 8 ka23 1139 result pop n Rank Name Score Result 1 hide 98377 result 2 レオポン 94216 result 3 えくすと 90818 result
https://w.atwiki.jp/toho/pages/1541.html
東方志奏 1st Spell -Airstream- サークル:彩音 ~xi-on~ Number Track Name Arranger Original Works Original Tune Length 01 封印されし神々 彩音 ~xi-on~ 東方風神録 封印されし神々 [02 23] 02 人恋し神様 ~ Romantic Fall 彩音 ~xi-on~ 東方風神録 人恋し神様 [03 24] 03 ネイティブフェイス 彩音 ~xi-on~ 東方風神録 ネイティブフェイス [04 24] 04 厄神様の通り道 ~ Dark Road 彩音 ~xi-on~ 東方風神録 厄神様の通り道 [03 55] 05 フォールオブフォール ~ 秋めく滝 彩音 ~xi-on~ 東方風神録 フォールオブフォール [04 09] 06 妖怪の山 ~ Mysterious Mountain 彩音 ~xi-on~ 東方風神録 妖怪の山 [03 36] 07 麓の神社 彩音 ~xi-on~ 東方風神録 麓の神社 [03 02] 詳細 M3-2008春(2008/5/11)にて初頒布 イベント価格:1,000円 ショップ価格:1,365円(税込) レビュー 東方風神録からの選曲で、生演奏のギターを中心とした原曲超維持系ロックアレンジ。曲の構成などはほぼ原曲通りで時にギターソロが入る程度。クオリティーはかなり高く安心して聴ける出来なので原曲派の人には薦められるが、逆に言えば目新しいアレンジを求める人には向かないと思われる。サークル初の東方アレンジCDということで大事にいきすぎた印象があるように思えた。 -- NANA-Shi (2008-07-04 09 41 36) 冒険だったが、これはアタリだったと思う。 原曲メロディをほとんど崩さずにアレンジしてあるため原曲が好きな人にはお勧め出来る。 個人的に一番好きなのは三曲目のネイティブフェイス。 派手なアレンジではあるが、原曲の特徴がしっかり掴めていて馴染みやすい。 当然他の曲も出来は良いと思う。 持ってない人も財布に余裕があり、気が向いたら買ってみるといいかもしれない。 -- 名無しさん (2008-07-20 00 20 16) 風神録オンリーのロック系アレンジ。 ギターに力を入れた印象があり、3曲目のネイティブフェイス、5曲目のフォールオブフォール~ 秋めく滝 のアレンジはロック系の激しいアレンジでありながら聴いていてとても心地が良い。 ただ、ドラムの音が少し作り物っぽい感じがするので、そこだけは残念。 ギターメインの格好良い曲が好きだという人には是非オススメしたい。 -- Rate (2008-11-08 04 11 43) 初音ミクを使用したオリジナル音源に定評のあるサークルによる、メロディアスなギターが印象的なHR系~打ち込みアレンジ。 メロは、原曲ほぼそのまま簡単にしたという恐ろしくありがちな感じで正直ぶっちゃけると原曲を聴きこんでる人や本格的なアレンジを施したカバー曲を望む人にはわりとつまんない。 しかし、それを奏でるギターサウンドはメロディアスで鮮やかでありかつさわやかな楽曲の雰囲気を演出していて素晴らしい。 人恋し神様とフォールオブフォールが間違いなくハイライトだろう。逆にネイティブフェイスは平凡さが悪い方向にでておりわかりやすさの反面つまらない。 打ち込み系の曲も、やや一辺倒なきらいがあったり打ち込み臭い音源が目立ったりし、打ち込みが苦手だとちょっとアレかもしれない。ついでにジャケを凝ったせいか値段が高い。 ただ、ハイライトに挙げた2曲はいわゆる原曲維持系のギターロックとして非常にクオリティーが高く、ニーズにもマッチしているだろう。 改善点は諸々あるが、次回は参入2枚目ということで、いろいろとまとまりつつかつ質の高い作品を期待したい。 -- 名無しさん (2009-03-12 01 53 04) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/gamemusicbest100/pages/8547.html
G-LOC AIR BATTLE LOSS OF CONSCIOUSNESS BY G FORCE R360 SERVO DRIVING MOVING SYSTEM G-LOC AIR BATTLE 機種:AC, GG, MD, 3DS, NS 作曲者 (AC):川口博史 (HIR)、高木保浩 (YAS) 追加曲作曲者 (R-360):光吉猛修 サウンド (GG):鎌谷千佳子 (TARNYA) オーディオ (MD):Shaun Hollingworth (Krysalis) ミュージック (MD):Matt Furniss 発売元:セガ 発売日:1990年5月1日 (AC)、1990年12月15日 (GG)、1993年2月26日 (MD)、2020年3月26日 (NS) 概要 セガの体感ゲームシリーズの第11作目。『アフターバーナーII』と同じく戦闘機による3Dシューティングゲーム。 音楽は『アフターバーナーII』を担当した川口氏に加え、川口氏の後輩である高木保浩氏が担当している。 BGMの評価は高く、ゲーム雑誌「ゲーメスト」企画の「第4回ゲーメスト大賞」にてベストVGM賞9位を獲得した。 S.S.T.BANDでもアレンジされている。 専用筐体の上部は戦闘機のデザインをしており、座席と共に左右に傾くようになっていた。 また、回転型ゲーム筐体である「R360」は当初本作のために国内専用に設計されたが、後に海外展開や他の作品向けにも展開した。 R360版はセガに入社したばかりの光吉猛修氏が追加曲「Earth Frame G」を担当している。 2020年にSEGA AGESシリーズとしてNintendo Switchに移植されたが、その専用曲も収録されている。 サントラはいくつか出ているが、現在は2020年に発売された『G-LOC AIR BATTLE -Series Music Collection-』が手に入りやすい。 収録曲(サウンドトラック順) ボールドで表記された曲はR360版でも使用。 曲名 作・編曲者 補足 順位 Coin 高木保浩 コイン投入 Opening 川口博史 オープニング BGM A ステージBGM1 BGM B 高木保浩 ステージBGM2 谷間の空中戦 BGM BGM C ステージBGM3 BGM D 川口博史 ステージBGM4 地上攻撃 BGM Last Mission 最終ステージBGM Continue 高木保浩 コンティニュー Landing 川口博史 空母着艦 Congratulations ゲームクリア Phrase ゲームクリア(残り時間100秒以上) Name Entry ネームエントリー Fanfare Fanfare (Not Use) 未使用曲 R360版追加曲 Earth Frame G 光吉猛修 ステージBGM サウンドトラック HYPER DRIVE/S.S.T.BAND G-LOC / R360 / バーチャレーシング G-LOC AIR BATTLE -Series Music Collection- 関連動画 『SEGA AGES G-LOC AIR BATTLE』(Nintendo Switch版) 紹介映像
https://w.atwiki.jp/keroro00innovator/pages/4868.html
JIMO-AI Dash! JIMO-AI Dash! アーティスト Aqours 発売日 2020年8月26日 レーベル ランティス CDデイリー最高順位 1位(2020年8月27日) 週間最高順位 1位(2020年9月1日) 月間最高順位 4位(2020年8月) 年間最高順位 40位(2020年) 初動総合売上 23566 累計総合売上 29927 週間1位 収録内容 曲名 タイアップ 視聴 1 JIMO-AI Dash! ラブライブ! サンシャイン!! テーマソング CD/総合ランキング 週 月日 CDシングル 総合シングル 順位 週/月間枚数 累計枚数 順位 週/月間枚数 累計枚数 1 9/1 1 23566 23566 1 23566 23566 2020年8月 3 23566 23566 4 23566 23566 2 9/8 3 2072 25638 7 2072 25638 3 9/15 11 963 26601 963 26601 4 9/22 18 513 27114 513 27114 5 9/29 13 539 27653 18 539 27653 6 10/6 13 512 28165 20 512 28165 2020年9月 17 4599 28165 25 4599 28165 7 10/13 280 28445 280 28445 8 10/20 171 28616 171 28616 9 10/27 124 28740 124 28740 10 12/8 309 29049 309 29049 11 12/15 123 29172 123 29172 12 21/1/5 82 29254 82 29254 13 1/19 247 29501 247 29501 14 1/26 15 426 29927 426 29927 関連CD Landing action Yeah!! ホップ・ステップ・ワーイ! Jump up HIGH!! Fantastic Departure!
https://w.atwiki.jp/kairakunoza/pages/2538.html
Affair 第4話に戻る ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 5. ゆたか視点 目が覚めた。 首を横に向けるとすぐ隣には可愛らしい少女、とはいっても、2つ年上の先輩が瞼を閉じて、 規則的な寝息をたてている。 彼女を起こさないように注意しながら、私はゆっくりと半身を起こした。 「うーん」 天井に向けて大きく伸びをすると、背中の辺りが小さく鳴った。 頭を数度振って、白い靄のように漂う眠気を払おうとするが、あまり効果はなく、欠伸を連発してしまう。 それでも見えない何かに導かれるようにベッドから降りて、ふらつきながらも進み、窓ぎわに辿りつく。 厚手のカーテンを開けると、未だ朝日は昇っていないものの、空は明るさを取り戻しつつあり、 白を基調とした駅周辺に林立するビルの輪郭も、おぼろげながら浮かび上がっている。 冬至前後の長い夜は、終わりを告げようとしていた。 小さな手を伸ばして、結露に覆われて白く曇ったガラス窓に触れるとつんと冷たい。 私は、ガラスの表面に指の腹を滑らせて、微小な水滴を潰して文字を書く。 『泉こなた』 こなたお姉ちゃんとは1年前に駆け落ちして以来、ずっと二人で暮らしている。 私の愚痴や我儘を、嫌な顔をせずに聞いてくれるし、病弱な私をいつも守ってくれている。 私を叱らないし、怒ることもない。 狭い世界のほとんどを敵に回した私にとって、こなたお姉ちゃんは唯一の味方なのだ。 しかし、半ば無意識に指が動いた結果。 こなたお姉ちゃんの名前は消されて、代わりにもう一人の名前が窓ガラスに浮かび上がった。 『柊つかさ』 つかさ先輩の名前を「自分自身」でたった今、書いたはずなのに、身体の震えが止まらない。 「そ、そんな莫迦なこと」 自分の深層心理は、こなたお姉ちゃんを拒絶して、つかさ先輩を得ることを望んでいるのかもしれない という、恐ろしい可能性が頭から離れない。 「そんなはず、絶対ない、ありえないよ」 頭を何度も振って、悪夢のような可能性を、必死に否定する。 そもそも、こなたお姉ちゃんを拒絶しても(逆に見捨てられても)、家を捨てた私が行く場所は何処にもないのだ。 それでも、一度こびり付いた思考を追い出すことができず、暗澹たる気持ちに襲われていた時。 「もう食べられないよぉ」 のんき、としか言いようがない声が、部屋中に響いた。 「先輩? 」 呼びかけても反応はない。どうやら単なる寝言みたいだ。 「ゆたかちゃんも食べてね…… 」 続けて、私の名前も飛び出してくる。 少し恥ずかしいけれど、夢に出てくる程、私のことを意識してくれる事については素直に嬉しい。 それに、先輩の寝言によって、出口の無い迷路での彷徨っていた私は、ひとまずにしろ救われた。 幸せそうに微笑んでいる先輩の寝顔を暫く眺めていると、ビルの谷間からついに朝日が顔を覗かせた。 部屋の中が眩い光に包まれると同時に、強烈な眠気が襲ってくる。 「寝よう」 私は呟くと、一度は開いたカーテンを閉め直して日光を遮り、つかさ先輩によって 十分に温かくなったベッドにもぐりこんだ。 「おはよう。ゆたかちゃん」 「おはようございま…… えっ!? 」 心地よい二度寝から覚めると、つかさ先輩の顔が至近距離に迫っていた。 デフォルトとなっている彼女の微笑みは、相変わらず無垢で純粋で、それでいて、何かの拍子で 砕け散ってしまいそうで、危なっかしい。 「ゆたかちゃんって意外とお寝坊さんなんだね」 「ち、違います。一度起きてましたから」 心外なことを言われて、私は小鼻を膨らませて反論した。 「ふふ。むくれるゆたかちゃんて可愛いね」 つかさ先輩はずるい。 そんなに真正面からストレートに「可愛い」なんて言われたら、何も言い返せなくなってしまう。 すっかり赤くなってしまった頬を膨らませて、悔しそうに睨みつけることしかできない。 「ねえ。ゆたかちゃん。お願いがあるんだけど」 私の気持ちを知らないつかさ先輩は、自分のペースを保ったまま問いかけてくる。 「何…… ですか? 」 「髪、結んで良い? 」 私は、意表を突かれた。 しかし、断る理由を特に見出すことはできない。 「良いですよ」 私は頷いてから、鏡台の前にある椅子に座った。 「ゆたかちゃんの髪って、とても柔らかいね」 髪を櫛でとかしながら、つかさ先輩はしきりに感心している。 「そうでしょうか? 」 「うん。お姉ちゃんと比べると、ふわふわとしているよ」 つかさ先輩の双子の姉―― 柊かがみ先輩は現在、何処で何をしているのだろう? 「つかさ先輩は、かがみ先輩のように髪を伸ばさないんですか? 」 髪を梳き終わり、リボンを結んでいた先輩の手が、急に止まった。 「どうしました? 」 「あ、ごめん」 つかさ先輩は、どこかぼんやりとした表情のまま答えはじめる。 「お姉ちゃん達や、お母さんに、髪を伸ばそうかなって言ったことはあるの」 「はい」 「でもね。いつも『つかさは短い方が似合うから』って言われちゃうから」 ショートにした髪の先端を愛おしそうに撫でながら、不満そうな表情をみせて、肩をすくめた。 「先輩は髪を伸ばしても、素敵だと思いますよ」 髪を伸ばした先輩は、良家の令嬢みたいな感じになるのではないだろうか。 「ありがとう。ゆたかちゃん」 つかさ先輩は、とても嬉しそうな声を出した後、私を優しく抱きしめてきた。 「せんぱい? 」 甘ったるい香りと、毛布にくるみ込まれるような温もりに包まれて、私の理性と警戒心は 春に残った雪のように、着実に溶かされていく。 「つかさ…… 先輩? 」 絡みつくように回された腕の力はさほど強くないはずなのに、振りほどこうという 気持ちは全く起こらない。 「ゆたかちゃん。好きだよ」 いつの間にか、つかさ先輩はとても真剣な顔つきに変わっている。 「本気ですか? 」 私は、乱れた気持ちを整理することができない。 「遊びじゃないよ。だから、私を信じて…… ね」 鈴のなるような可憐な声が鼓膜に届く。 まるで、即効性の催眠術をかけられたようで、無性に先輩の言葉に従いたくなってしまう。 弾力性のある唇に触れたくなってしまう。 「…… せんぱい」 「なあに、ゆたかちゃん」 「つかさ先輩。キス…… してください」 「今日は積極的だね。ゆたかちゃん」 つかさ先輩の囁きは可聴域の下限に近い。 微かに唇の端が上がったようにも見えるけれど…… たぶん気のせいだろう。 「先輩のこと、大好きですから」 頭に靄がかかった状態のまま、瞼を閉じて心持ち唇を上向かせる。 こなたお姉ちゃんに対する裏切りという後ろめたさと、背徳的な悦びを同時に感じながら、 昨夜に続いて唇を重ね合わせる。 キスといえども、交わせば交わすほど、罪は確実に積み重ねられる。 こなたお姉ちゃんに、断罪されるのが何時になるのかは、今の私には分からないし、知りたくもない。 いずれにせよ、自分を愛してくれる人の気持ちを裏切って、一時の快楽に溺れて流される道を 選択してしまった。 当然ながら、結果は破滅的なものになるのだろう。 しかし、それでも尚、私はつかさ先輩が挿し入れてきた舌端を、拒むことはできなかった。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― Affair 第6話に進む 23-251氏に戻る コメントフォーム 名前 コメント うおおぉぉぉぉッ!! -- 名無しさん (2009-06-01 12 38 42) GJと叫びたい。GJっっっっっっっ!!!!w wktkして待ってます! -- 名無しさん (2009-05-28 22 17 24) ふおぉぉぉ!待ってましたぁ!これからの展開が全く読めません!wktkが止まりません! -- 名無しさん (2009-05-27 05 52 36)
https://w.atwiki.jp/kairakunoza/pages/2446.html
Affair 第3話に戻る ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 4. (みゆき視点) 小早川さんに電話を切られてからすぐに、私は電話をかけ直しました。 しかし、着信を拒否されてしまったようで、再び繋がることはありませんでした。 「どうしてこんなに、私は不器用なのでしょうか? 」 私は、やるせない気持ちになって呟きながら、携帯を机の上に置きました。 「はあ…… 」 体中の力が抜けていくような感覚に襲われて、崩れるようにベッドに倒れこみます。 仰向けになって天井を眺めると、蛍光灯の眩い光が飛び込んできて、視界がぼやけてきます。 一体、どこで、何を間違えたのでしょうか? 何が原因で、小早川さんの心は氷のように閉ざされてしまったのでしょうか? 「泉さん…… 教えていただけませんか? 」 私は高校時代に恋心を抱いていたクラスメイトの名前を口にすると、制服に身を包んだ小柄な少女の姿が浮かんできます。 チョココロネを美味しそうに食べたり、一緒にカラオケに行ったり、教室で雑談したり、ひとつひとつの思い出が 宝石のように大切なものになっています。 一度失われたものは、二度と取り戻すことは叶わないのでしょうか? 私は、お節介な事をしているのに過ぎないのでしょうか? 今日に至る事態の主役達は、駆け落ちをした当事者である泉さんと小早川さんに加えて、かがみさん、つかささん、 みなみさんであり、私は、周辺をうろついているだけなのに、酷く滑稽です。 しかし、お節介は承知の上で、小早川さんに警告をしなければなりませんでした。 今、つかささんの傍にいることはとても危険です。 理由は分かりませんが、彼女の口から発する言葉は何か特別な力があるようで、どうしても逆らえなくなってしまうのです。 つかささんの命令するまま、身体を弄ばれたことは、一度や二度ではありません。 裸にされて、体中を舐め回されたり、いろんなオモチャで大切なところを弄くり回されたり、 全身を荒縄で縛られて放置されたり、首輪をつけられて四つん這いで公園を散歩させられたりと、枚挙にいとまがない程、 恥ずかしい行為を強いられました。 いっそのこと全てを忘れて快楽に蕩ければ楽だったのでしょう。 しかし、つかささんの言葉の効力は、彼女の傍から離れることによって、失われてしまうのです。 理性が戻る度に、異常な交わりの記憶が後悔を伴って私を苛むのですが、それでも、 彼女から離れることはできませんでした。 何故なら、私はつかささんのことが好きだからです。彼女はとても大切な親友です。 裏表のない、誰もが救われるような天真爛漫な笑顔を取り戻したいだけなのです。 しかし、今の彼女は、まるで別人のようになっているとしか思えません。 もしかすると、多重人格という精神的な失調を伴っているのではないでしょうか。 次の瞬間―― 猛烈な悪寒に襲われて、震える自分自身を抱きしめました。 つかささんに精神的な障害があるなんて、なんて酷い事を考えてしまったのでしょう。 そんなことは決してないはずですし、あってはなりません。 私は、不吉な想像を振り払おうと何度も頭を振りました。 しかしながら、彼女の今までの言動を冷静に振り返ってみると、不安は増すばかりなのです。 このままつかささんを、好きにさせておいてはいけないのではないでしょうか? 私は、暫くの間、寝そべっていたベッドから起き上がりました。 押し入れから旅行鞄を取り出し、ファスナーをあけて中に着替えを入れていきます。 心の中に巣食う不安を打ち消す為には、私自身が名古屋に行って、解決に向けた努力をするしかありません。 鞄の中にレース付きの黒いショーツを入れた時、ポケットに入れておいた携帯が震えました。 画面を見ることもせずに、反射的に手を伸ばして通話ボタンを押します。 「もしもし。高良ですが」 『こんばんは、ゆきちゃん』 つかささんです。心臓が飛び跳ねそうになりました。 「こ、こんばんは、つかささん」 喉がカラカラに乾いて唇が上手く動いてくれません。 『ゆきちゃん。私が電話したのはね…… 』 つかささんの声は、とても澄んでいます。 しかし、彼女の言葉は、私の心を包む皮を容赦なく削り取って、瞬く間に裸にしてしまうのです。 『どうしてゆたかちゃんに変な事を吹き込んだの? 』 「ごめんなさい。つかささん」 酷く混乱したまま、反射的に答えてしまいます。 『ふふ。やっぱり。それで、どういう話をしたのかな? 』 「そ、それは…… 」 私は言いよどみます。つかささんを警戒せよなんて、本人にとても話せたものではありません。 『いいよ。ゆたかちゃんに聞くから。あっ、ゆきちゃんを問い詰めても同じことかな』 「ご、ごめんなさい。で、でも」 つかささんに隠し事をしても無駄なのです。それでも、私は懸命に勇気を振り絞って言いました。 「最近のつかささんは、変だとしか思えません」 『どういういうことかな? かな?』 つかささんの言葉に魂を脅かされながら、私は答えます。 「魅力的な笑顔の裏で、何か良くないことを企んでいるように思えてならないのです」 私の言っていることは、小早川さんとの通話を経た上での推測にすぎませんが、妙な確信がありました。 『ゆきちゃんは思い違いをしているね』 「何をでしょうか? 」 『私は私だよ。人格が入れ替わっているってことなんてないよ』 つかささんははっきりと言い切りました。 「でも、以前のつかささんは、誰かを傷つけるようなことは決して言いませんでした。何が、あなたを変えてしまったのですか? 」 『それはね…… 過去の経験かもしれないよ』 少しだけ、つかささんは寂しそうに言いました。 「確かに、小早川さんのことは辛い事件でした。でも、だからと言って、人を貶めようとする行為は賛成できません」 私は、懸命に勇気を奮いおこして説得を試みます。 「お願いですから、もう、小早川さんを弄ぶようなことはやめてください。そのような行為は、小早川さんのみならず、 つかささん。あなた自身を貶めることになってしまうのですよ」 私は話を終えて、返事を待ちます。 暫くの間、つかささんは何も言わず、重苦しい沈黙が続きます。 『ゆきちゃん』 ようやく発せられたつかささんの言葉を聞き逃すまいと、全神経を集中します。 『ゆきちゃんは、全く変わっていないんだね』 つかささんは落ち着いた口調で言葉を続けます。 『でもね。私がどういう生き方をしようと、ゆきちゃんには関係ないと思う』 「そ、そんな」 ある種の絶望感に襲われながら、私は、心のどこかで『ああやっぱり』と納得する部分もありました。 ごく短い説得だけで、簡単に改心してくれると考えるのは、いささか虫が良すぎます。 それでも、説得を続けざるを得ないのが、私のあきらめの悪い部分なのです。 「お願いですから、元のつかささんに戻っていただけませんか? 」 『何にも知らない人の良いだけの女の子に? 』 自嘲めいた言葉は、私の胸を突き刺します。 「いいえ。誰に対しても温かく、優しいつかささんにです」 『はあ』 上っ面だけの言葉と受け取ったのでしょうか。つかささんのあからさまな溜息が、覆いかぶさります。 『確かに、笑顔で誰にでも良い顔をしている方が、周囲の人にとっては都合が良いもんね』 「ち、違います! 」 『何が? 』 つかささんの声が、急に鋭くなりました。 『何が違うのかな? 私はね。ゆたかちゃんが同性の女の子に告白しようかどうか悩んでいた時に、 勇気を出して想いを打ち明けよう、って笑顔で励ましたんだよ。私の言葉で決心したのか分からないけれど、 ゆたかちゃんは目出度く、こなちゃんとお付き合いすることができたんだけどね』 唐突に暴露された事実に、私は唖然としました。 ゆたかさんの背中を最後に押したのは、つかささんだったのです。 『本当に滑稽だよね。大好きなこなちゃんを奪ったゆたかちゃんを助けたのは、私だったんだ。 それを知ったのはもっと後なのだけれど、どれだけ人が良いのかなと死にたくなる程に絶望したよ』 「そんな…… 」 指が細かく震えて、携帯電話を落としそうになってしまいます。 『ゆたかちゃんも、人の恩を忘れて、こなちゃんと二人きりの世界に閉じこもって、 私達を視界から追い出しにかかるし。本当に救われないよね』 つかささんの中に巣食う闇の本当の姿を、図らずも覗いてしまい、戦慄がはしります。 もちろん、誰もが心の中に黄昏の領域は持っています。 しかし、つかささん自身の助言で、泉さんが小早川さんと結ばれてしまった事に対する悔恨と、 その後の悲劇的な展開は、心の中にある怪物を、誰もが手がつけられない程に大きく育ててしまったのです。 「つかささん…… あなたは、小早川さんをどうするつもりなのですか? 」 喉にこびりついた痰のようなものを飲み下しながら、私は声を震わせました。 『ゆたかちゃんはね。私のすぐ隣で寝ているよ』 「つ、つかささん? 」 私は酷くうろたえます。急激に不安が膨らみ、胸が苦しくなります。 『ふふ。ゆたかちゃんはとっても安らかに眠っているね。本当に、天使のような無垢で可愛らしい寝顔だよ。 同居していたロリコン趣味のこなちゃんのお父さんは、欲望を抑えるのに必死だったろうね』 とても嫌な予感がします。 「つかささん。あなたは、何をするつもりですか? 」 『どうしようかなあ』 金属が擦れるような音が微かに聞こえます。 『ねえ。ゆきちゃん。実は私、カッターナイフを持ってきたんだ』 「ナ、ナイフ? 」 どうしてそんな物騒なものを持たなくてはならないのでしょう? 『ふふ。図工の時間で使うような黄色いやつだよ』 直後にカチカチと、刃を伸ばす耳障りな音が鳴りました。 「そ、それをどうするのですか? 」 唾を飲み込みながら、私は尋ねることしかできません。 『小学生の時に、厚紙でお船をつくろうとしたんだけれど、間違えて指を切っちゃって』 謡うように紡ぎ続ける言葉に、不安は爆発しそうになるくらいに、膨れ上がります。 『結構、深く切れちゃってね。お姉ちゃんがひどく取り乱して泣いていたのを今でもはっきりと覚えているよ』 「つ、つかささん」 『これをね…… 』 猛烈に危険な香りが電話越しに伝わってきます。 『安らかな寝息をたてている、ゆたかちゃんの首筋にあててね』 「や、やめてください! 」 私は携帯電話を耳に押し当ててまま、絶叫しました。 『ゆきちゃん。声が大きすぎるよ』 「お願いです。そんな酷い事をしないでください! 」 私は、なりふり構わずまくしたてました。 「小早川さんが負うべき責めは私が負います。私ならばどのようなことをされても構いません。だから、お願いです。 人を傷つけることをしないでください! 」 取り乱して涙声になりながら、必死で説得を続けます。 長い沈黙の後、つかささんはようやく答えてくれました。 『ゆきちゃん。泣かないで』 「で、でも」 『ゆきちゃんが泣くと、私も悲しいよ』 「だって、だって」 私は溢れる涙を止めることができません。しゃくり上げながら、ひたすら耳を押し当てて、次の言葉を待ちます。 『単なる冗談だから、本気にしないでほしいなあ』 「ほ、本当ですか? 」 私の問いに、つかささんは普段と変わらない穏やかな口調で言いました。 『ゆたかちゃんも大好きな女の子だから、そんな酷いことしないよ』 「つかさ…… さん 」 『それにね』 とても愉しそうな声で、話を続けます。 『自分が犯罪者になるようなことはしないよ。激情にかられて法を犯して牢屋にはいるなんて、単なる低能がすることだよ』 冷徹極まりない言葉に、私の心が一気に冷えていきます。 『私は、ゆたかちゃんに対して身体的な危害を加えることはないと約束するよ。ゆきちゃん。これで満足かな? 』 「つかささん、分かりました」 精神的な危害はどうなのかという、喉元まで出かかった言葉を無理矢理飲み込んで、私は頷きました。 『ありがと。それじゃあ、眠いから電話を切るね』 「はい」 『おやすみなさい。ゆきちゃん』 「おやすみなさい。つかささん」 つかささんとの息の詰まるような会話は終わりました。 私は、先程とは違った意味での絶望感に襲われながら、それでも懸命に思考を巡らせます。 つかささんは明日、小早川さんをどうするのでしょうか? 絶対に良からぬことを企んでいるに違いありませんが、それが何なのかが分かりません。 「どうして、このような事になったのでしょう? 」 再び自分自身に問いかけますが、答えが返ってくるはずもありません。 しかし、今のつかささんを野放しにしておく訳にはいかないことだけは、はっきりと分かります。 つかささんは、明らかに暴走しています。 彼女のたくらみを何としてでも阻止して、少なくとも小早川さんだけは救わなくてはなりません。 「やはり、決着をつけなければなりませんね」 敢えて言葉に出してみます。 私自身の失敗から生まれた悲劇なのですから、やはり、自分で『けり』をつけるしかないのです。 「これを使わなければ良いのですが」 私は、暗澹とした気持ちに襲われながら、押し入れの奥に隠してあった筒状のものを旅行鞄にしまい、 ベッドにもぐりこみます。 明日は早いのです。 寝不足でつかささんに相まみえることは、あってはなりません。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― Affair 第5話に進む 23-251氏に戻る コメントフォーム 名前 コメント 続きマダー?一日千秋の思いで待ってるのー -- 名無しさん (2009-05-24 17 17 04) 続きがすごい気になる -- 松 (2009-03-24 21 33 01) なんか皆怖いな。 -- 鯨 (2009-01-31 21 05 43) RPG-7とかwww -- はまち太郎 (2009-01-25 21 31 42) ゆたかも使ってた警棒かな?カナ? -- 名無しさん (2009-01-20 20 02 57) 筒状? みゆき砲? -- みみなし (2009-01-20 04 56 45)
https://w.atwiki.jp/kairakunoza/pages/2393.html
Affair 第1話に戻る ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 2. (つかさ視点) 「ふう」 眠っているゆたかちゃんに布団をかけながら、私はため息をついた。 小早川ゆたかちゃんは、小柄で華奢だけに体重は軽いけれど、私にもそれ程、腕力がある訳ではない。 彼女を背負うことはできても、移動することは難しい。 仕方なく、店員さんには電話で呼んだタクシーが停まっている場所まで、ホテルの従業員さんには、 ホテルの玄関から予約した部屋まで運んで貰うようにお願いして、何とかベッドの上まで辿り着いた訳なのだけど。 私は、ゆたかちゃんのベッドの端っこに座りながら、ゆたかちゃんの寝顔をじっと見つめる。 (やっぱり、かわいいなあ) 純粋で無垢で、天使のようなあどけない寝顔に、吸い込まれそうになる。 以前から思っているけれど、小早川ゆたかちゃんは、『かわいい』という単語を具現化したような存在だ。 閉じられている大きな瞼に、長めのまつげ、小さめの唇、ふっくらしたほっぺはもちろん、二つのリボンで結ばれた、 ふわふわの髪が、可愛らしい顔とマッチして、とても危険な魅力を放っている。 こなちゃんや、みなみちゃんが夢中になるのも、分かるような気がする。 ゆたかちゃんのすぐ隣に座ってから、人刺し指を伸ばして左のほっぺたをつつくと、 柔らかい感触とともに、ふにっとへこんでしまう。 あきれるくらい無防備で、ほんの少し力を入れただけで簡単に壊れてしまいそうな程弱くて、それだからこそ 誰もが強い庇護欲に誘われる。 (さて、これからどうしようかな? ) ゆたかちゃんを誘って食事をして、お酒に酔わせて部屋に連れていくところまでは、計画通りだったけれど、 この先は何も決まっていない。 エッチをしようと誘っても、絶対に断られないという自信はある。 ゆたかちゃんとは、夏に一度関係を持っているから、今さら本気で抵抗されることはないはず。 それに、話を聞く限りでは、仕事が忙しいこなちゃんとは、とんと『ご無沙汰』らしくて、 かなり欲求不満が溜まっているみたいだから、誘えば簡単に落ちそうだ。 でも、このまま単純に『シテ』しまっても面白みには欠ける。 こなちゃんの表現を借りれば、選択肢が無く、エンドまで一直線の美少女ゲームほどつまらないモノはない、ということになる。 最初は嫌がって抵抗しても、気持ちとは関係なく身体が反応してしまい、最後にはよがり狂ってしまうという シチュエーションが好きだけど、それはそれで都合が良すぎるかもしれない。 「うーん」 あれこれ思い悩むのは得意じゃない。 私は、堂々めぐりになりかけた思考を止めて、こなちゃんに電話をすることにした。 「もしもし」 『もしもし…… つかさ? 』 「うん。こんばんは、こなちゃん」 とても懐かしい声が聞こえてくる。 「こんな時間に何? 」 既に、午後10時を回っている。高校生の時だったら眠くてベッドに入っている時間だ。 「こなちゃん。まだ仕事だったの? 」 そういえば、残業が多いってゆたかちゃんが言っていた。 『ううん。仕事は終わって駅で電車を待っているところ』 耳を澄ましてみると、電話の向こう側からは様々なノイズが伝わってくる。 『で、何の用? 』 こなちゃんの声はひどくそっけない。昔には戻れないことを思い出して、胸が少しだけ痛くなる。 「あのね。今日、ゆたかちゃんと食事をしたのだけど」 『ふーん』 「ゆたかちゃん。お酒に酔って寝ちゃったの」 『…… で? 』 「だから、今日はホテルに泊めていくね。それとも迎えにくる? だったらホテルの名前と場所を教えるけれど」 伝えるべきことを言い終え、返事を待つ。 かなり長い沈黙が続いた後、こなちゃんはようやく口を開いた。 『構わないよ』 「えっ? 」 ちょっと意外な返事だ。 『悪いけれど、ゆーちゃんをホテルに泊めて貰えるかな』 「それは、いいけれど? 」 戸惑う私に、こなちゃんの声が覆いかぶさる。 『つかさのしたいようにすればいいから』 「どういう…… 意味かな? 」 あまりにも投げやりな、こなちゃんの言葉に不審を抱いて問い返す。 『ゆーちゃんとHをしたいならすれば? 』 こなちゃんは平然とした口調で、私を奈落の底に突き落とした。 「私って、そんなに淫乱かなあ? 」 動揺を必死で隠しながら、わざとおどけた口調を作った。しかし―― 『知らないけれどね。つかさがどんなに頑張っても無駄だから』 こなちゃんは、私がゆたかちゃんとえっちをしたとしても、最後には自分の元に戻ってくると信じている。 こなちゃんは、ゆたかちゃんが裏切ることは絶対にないと信じている。 (すごく、気に入らないなあ) 胸の奥で生まれた苛立ちが加速度的に拡がる。 『話はそれだけかな? 』 「そうだよ」 『じゃあ』 私は、やり場のない怒りを消化することができずに、気に入っているはずの携帯を床に放り投げた。 どす黒い何かが急成長して、心は闇に覆われる。 気に入らない。全く気に入らない。 こなちゃんに愛されているゆたかちゃんが気に入らない。 こんなに愛しているのに、私を無視するこなちゃんが気に入らない。 こなちゃんに気圧されて、言いたいことも満足に言えない自分も気に入らない。 (絶対に許さない! ) 今日は、ゆたかちゃんと楽しい一夜を過ごすことで満足するつもりだったけれど、 気が変わったから動くことにする。 まずは、放り投げた携帯をひろって、最初に『お気に入り』に登録した相手にかけることにする。 「もしもし、お姉ちゃん」 『つかさ…… あんた、何処にいるのよ 』 お姉ちゃんも苛立っているようだ。 「えっとね。名古屋だよ」 『何故って、訊くまでもないか。つかさ、今度は何をたくらんでいるの? 』 「実の妹に対してひどい言われようだね。お姉ちゃん」 私だけが悪人みたいなことを言われるのはとても心外だ。 『何を今さら…… 』 お姉ちゃんは鼻先だけで笑う。 「お姉ちゃん。こなちゃんのことをもうあきらめたの? 」 『そんなことあるわけ、ないじゃない…… 』 強気な言葉と裏腹に、声に力が入っていない。 「ふうん。こなちゃんはゆたかちゃんに『ぞっこん』だから、無理だよね」 『わかっているわよ…… 』 お姉ちゃんが、とても辛そうな声をだした。 「でも、お姉ちゃんはこなちゃんを、あきらめきれないよね? 」 『仕方がないじゃない! 』 急に声が大きくなる。 私と同じく、お姉ちゃんはとても未練がましい。 『だって、好きなの。こなたが好きでしょうがないの。家に戻っても何もする意欲がわかない。 大学に行っても勉強する気にもなれない。こなたがいないと駄目なの! こなたがいないと生きていけないの! 』 お姉ちゃんは一気に吐き出した。 せっかく志望した大学に合格したのに、だるそうな顔で家を出て、つまらなさそうな顔で明るいうちに帰ってくる。 夜はPCの前に座りきりで、ネットにはまって夜更かしをしている。 お姉ちゃんは、本当にこなちゃんがいないと駄目な人なんだね。とってもかわいそうなお姉ちゃん。 でもね―― 「お姉ちゃんは『へたれ』だから何もできないよね。お姉ちゃんは一人で夜な夜なまくらに涙の跡をつけて、 愚図愚図と唸っているのがお似合いだね」 『つかさ! 』 「お姉ちゃんは本気をいつ出すの? こなちゃんが本当に欲しいのなら、こなちゃんを奪い取る為に行動すれば良いのに。 どうして、いつも中途半端なまま、あきらめてしまうの? 」 『だって…… だって、こなたは、ゆたかちゃんのことが…… 』 ほら、お姉ちゃんはすぐにゆたかちゃんのせいにする。自分からは何もしない癖に。 「ゆたかちゃんは、今、私のすぐ隣にいるよ」 俗に言う『爆弾』をここで投下することにする。 『どうして? つかさ、また変な事をしたの? 』 「普通に、誘っただけだよ。もっとも今は寝ているけれどね」 今回はクロロホルムを嗅がせた訳ではない。お酒も強制した訳ではなく、むしろゆたかちゃんが積極的に飲んでいた。 『ねえ。お姉ちゃん』 「な、何よ」 ちょっとした困難に当たっただけで、すぐにあきらめてしまうお姉ちゃんを煽ることにする。 「私を一番憎んでいるゆたかちゃんでも、今日は、私と一緒のベッドで寝るんだよ。 どうして、お姉ちゃんは勇気を出そうとしないの? 」 『私だって、こなたを取り戻す為にいろいろやったわ。でもこなたは私のことなんて目に入らなかった! ずっとゆたかちゃんしか見ていなかった! 』 お姉ちゃんは、悲痛な声を出している。でもそれは所詮、愚痴に過ぎないんだよ。 「ううん。お姉ちゃんはまだ、本当の意味で戦っていない」 『どういう…… こと? 』 けげんそうな声が返ってくる。 「お姉ちゃん。結局、今年の夏もこなちゃんに告白しなかったよね」 『だって、あれは…… バタバタしていたし』 「告白なんてわずか3秒だよ。お姉ちゃんは3秒を工面するのが惜しくて、こなちゃんに想いを伝えなかったの? 」 私の言葉は尖った槍となり、優柔不断で臆病なお姉ちゃんを追い詰める。 『だって、仕方がないじゃない…… 』 結局、お姉ちゃんは、どこにも逃げることはできず、疲れきった声を出しただけだった。 「やれやれ」 私は、今日何度目かのため息をつきながら肩を竦める。 抜け柄のようなお姉ちゃんでは駄目だ。多少は闘志を持ってもらわないと。 だから、今度は優しく話しかけることにするね。 「お姉ちゃん。告白できなくても仕方ないよ」 『えっ? 』 戸惑うお姉ちゃんに構わずに続ける。 「ゆたかちゃんはね。反則的な童顔と幼児体型と甘えた声で、ロリコン趣味のこなちゃんの気を引いたの。 だから、お姉ちゃんは悪くないんだよ」 『そ、そうね…… 』 否定から肯定へと180度変わったので、かなり面喰っているようだ。 「ゆたかちゃんがこなちゃんに飽きてしまえば、お姉ちゃんはこなちゃんをゲットできるはずだよ」 『そ、そうかしら…… 』 いきなり乗り気になるお姉ちゃんに、いささか辟易する。 ここまで正直な人だとは思わなかったかな。 「私はゆたかちゃんを誘惑して、こなちゃんとの仲を裂こうとおもっているの。 だから、お姉ちゃんはこなちゃんの心を奪ってほしいんだ」 『私が…… こなたを』 自信なさげな、お姉ちゃんの背中を、少しずつ強く押していく。 「絶対に大丈夫だよ。お姉ちゃんはこなちゃんを一番知っているし、一番愛しているから」 『愛してる? 』 オウムの様に繰り返したお姉ちゃんに、ここぞとばかりに畳みかける。 「お姉ちゃんが本当に、全力でこなちゃんに告白すれば、絶対にこなちゃんは恋人になってくれるよ。だから、途中であきらめないで」 『諦めない…… こなたは私のモノ…… 』 ようやく『納得』してくれたようだけど、まだまだ心許ない。 「こなちゃんが、お姉ちゃんのモノになることは、もう運命で決まっているの」 お姉ちゃんの記憶に残るように、一字一句をしっかりと刻みこんでいく。 「こなちゃんの身体はお姉ちゃんのモノ。こなちゃんの心もお姉ちゃんのモノ」 『コナタは、私のモノ…… 』 頃合いは良し。 私は、携帯を肩と頬で挟んでから強く柏手を打った。 パン! 乾いた木がぶつかり合うような音が、部屋中に響く。 たっぷりと1分は間を置いた後、私はおもむろに切り出した。 「そろそろ、電話切るからね」 『あっ、うん、そ、そうね』 お姉ちゃんはどこか呆けた声を返してくる。 「それじゃあ頑張ってね、お姉ちゃん」 電話を切って時計を見上げると、既に10時半を回っている。 「そろそろ、ゆたかちゃんを起こさなくっちゃ」 小さく呟いてから、安らかな寝顔を浮かべたまま、静かに胸を上下させている、少女の柔らかいほっぺたを軽く叩いた。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― Affair 第3話へ続く コメントフォーム 名前 コメント つかさドス黒いな〜wかがみん単純すぎて笑えるw -- アオキ (2012-01-28 06 37 36) いや巫女としての能力ってのは予想だろw -- 名無しさん (2011-07-10 22 03 57) >自分を言われた いや、それ俺。 実の姉すら目的の為には傀儡に使うつかさヤベェ・・・ -- 名無しさん (2008-12-21 21 56 33) 反則級の童顔、幼児体系、ロリコン趣味。自分を言われたのかと 一瞬ヒヤリとしました。ゆーちゃんの美しさよ永久(とわ)に -- クドリャフカ(鯨) (2008-12-21 01 36 30) あ、すみません、下の23 46の名無しです 失礼な書き方ですみません、超設定は超設定で楽しみです -- 名無しさん (2008-12-18 19 57 53) つかさの巫女としての能力を持ち出した点で何か話にそれ以前のノンフィクションのようなリアルさがなくなってしまって残念な気がする -- 名無しさん (2008-12-13 23 46 06) つかさが怖いな…… 何考えてるか分からなかったけど、こなたのことが好きなんだなぁ こういうドロドロ系が好きなんで、続きを期待します!GJ! -- 名無しさん (2008-12-13 21 42 57) 23-251 Affair