約 4,237,539 件
https://w.atwiki.jp/wolpitto654/pages/14.html
%E3%82%A2%E3%82%B5%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%82%BA%202.png?dl=1 ASSASSIN S CREED TRPG ルルサ(ルールサイト) ルルイエ騎士団とアサシン教団の戦い。舞台は1860年のアメリカ。アメリカの産業革命と第二次独立戦争の真っ只中である。 ルルイエ騎士団とアサシン教団の戦いは第一次世界大戦まで続いた。時代は遡り,この争いは紀元前3000年から続いている。 初代ルルイエ騎士団は主を復活させるべく,エジプトの王 ファラオ。 裏の名は暗黒のファラオの下で暗躍し,復活の時期を待っていた。 そこで裏の通り名を知った,彼の国の王がその騎士団に対抗すべく作り上げた教団がアサシン教団。 アサシンの基本的衣装はそこいらの平民と変わらないが,裏の姿は獲物を刈り取る鷹だ。 彼らは影から忍び寄り,ファラオを暗殺した。それからというものの,ルルイエ騎士団は本格的に表へ出るようになる。 ルルイエ騎士団は表の正義,アサシン教団は裏の正義を執行する。そして、今に続く。 能力値 STR CON POW DEX SIZ INT ※EDU16固定 HP MP SAN値 ID 幸運 知識 技能 戦闘技能 回避 DEXとは関係なく元から初期値50%はある。 ※こぶし/パンチ 初期値STR*2。ナックル装備時+10%。 キック 初期値STR*4。 ククリ刀 初期値20%。 ※ナックル こぶし/パンチ。 拳銃 初期値30%。 仕込み杖 初期値35%。 投擲 初期値30%。 技能 行動技能 鍵開け 初期値INT*3。 隠密 初期値DEX*2+SIZ*2。 鷹の目 初期値30%。 追跡 初期値EDU*3。 登攀 初期値STR*5。 水泳 初期値CON*3。 跳躍 初期値SIZ*3。 ナビゲート 初期値35%。 変装 初期値POW*4。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/7963.html
ASSASSIN S CREED ORIGINS 【あさしん くりーど おりじんず】 ジャンル アクションRPG 対応機種 プレイステーション4Xbox OneWindows 7~10 メディア PS4/One BD-ROM/ダウンロード併売 Win ダウンロード専売 発売元 ユービーアイソフト 開発元 ユービーアイソフト モントリオール・スタジオ 発売日 2017年10月27日 定価 PS4/One パッケージ版 8,400円 ダウンロード版 7,500円 Win 通常版 8,400円 ゴールドエディション(*1) 10,200円 レーティング CERO Z(18才以上のみ対象) 備考 前日譚を描いた小説版もあり 判定 良作 ポイント 物語は「起源」へ色鮮やかに描かれる古代エジプトの砂塵と陽光魅力的なメジャイの主人公・バエクシリーズ初のファンタジー要素が登場アクションRPGへの路線変更は賛否両論気味 ASSASSIN S CREEDシリーズ 概要 ストーリー 特徴 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 概要 ユービーアイソフトが販売するステルスアクションゲーム『ASSASSIN S CREED』シリーズのメインタイトル10作目。 同社の看板タイトルとして定着している『ASSASSIN S CREED』だが、毎年新作を継続してリリースするという状況から質のバラつきやマンネリ感も出ており、こうしたこともあり前作『SYNDICATE』の発売後一旦シリーズの休止宣言が出ていた。 本作はそのシリーズ再開の鏑矢となるタイトルであり、過去作の様々な要素の廃止・変更・復活をしつつ新たな現代編の主人公が明確に設定されるなど記念すべき10作品目を迎えるにあたり「仕切り直し」を強く意識した作品となっている。 中世の十字軍に始まり産業革命の時代まで来た『ASSASSIN S CREED』だったが、ここに来て本作は一気に時代を遡り、紀元前のプトレマイオス朝エジプトが舞台となっている。 古代エジプトの栄華が失われつつある中で最後のメジャイ(*2)の戦士バエクの復讐の旅路を通し、アサシン教団がいかに発足したのかが描かれる。 ストーリー 紀元前49年。 プトレマイオス13世の治世下のエジプトでは日に日にローマ帝国の影響が増し、神々への信仰も少しずつ揺らぎつつあった。 エジプトの守護戦士「メジャイ」の末裔バエクは謎の仮面の男たちに息子を人質にとられ、不幸な事故により息子を喪ってしまう。 それから1年後。バエクとその妻のアヤは息子の魂の安寧のため、エジプトを闇から操る「古き結社」たちへの仇討ちを始めるのであった。 時は流れ2017年。 アブスターゴ社員のレイラ・ハサンはアニムス計画から遠ざけられたことに憤慨し、自身を計画から外した上層部を見返すためにバエクたちの墓所を暴く。 2人のミイラから得た遺伝情報を新型アニムスへとセットし、悠久の時を超え過去世界へとダイブするのであった。 特徴 本作はシームレスなオープンワールドマップを採用し、エジプト全土を自由に冒険することができるようになっている。 過去作同様各地の高所にはビューポイントが設定されており、一度シンクロするとその地点へと高速移動可能になる。 これまでの作品同様シナリオが進行するまで一部侵入できない地域や特定のイベント限定のマップもあるが、全解禁後の広さはシリーズでも随一の物となっている。 また、地上のみならず水中にも潜水して探索できるようになった。『IV』でも可能だったが、本作では十分な深さがあるところは任意に潜ることができる。 水上もこれまではひたすら泳ぐ場合が多かったが、本作ではファルーカ(小型帆船)に乗り込み操ることで、快適に移動できるようになった。 騎乗動物は従来の馬の他に、エジプトらしくラクダも使用可能。また戦車(いわゆるチャリオット)も登場して使用可能になっている。 伝統的な操作割当であったRボタンのアクティブモードなどが廃止され、R1/RBが弱攻撃・R2/RTが強攻撃ボタンになった。フリーランに相当する段差移動は×/Aボタンか○/Bボタンだけ押しっぱなしで良くなった。 レベル制・スキルツリーシステムの導入 過去作からの最大の変更点と言える部分で、これまでは純粋にアクションゲーム寄りの作風だったが、本作は敵を倒したりクエストをクリアすることで経験値を溜めレベルアップする…というRPG風の作りになった。 スキルツリーはレベルアップ・石板発見時に入手できるアビリティポイントを消費することで新たなスキルを習得できる。 ステルス能力と弓矢などの遠距離武器の「ハンター」と、近接戦闘関連スキルの「ウォリアー」に加え、爆弾やスリープダーツなどの特殊装備と戦闘以外のスキルの「預言者」の3系統があり、任意の系統から順番に習得することができる。 オプションによる難易度選択が導入されたのも本作から。ステルスアクションに苦手意識が拭えない初心者でもシリーズに入りやすくなった。 戦闘システムや武装に関しても過去作の物から刷新された。 最大の変更点として盾が追加されたことが挙げられる。L1/LBボタンでガードを固めることや受け流し(パリィ)が行えるようになり、一言で言うと『DARK SOULS』及びそのフォロワー作に近い操作体系をとっている。 また、会敵すると画面下部にアドレナリンケージが出現し、敵に攻撃を当てたりすると徐々にケージが上昇する。最大値まで貯まった状態で弱・強攻撃ボタンを同時押しにすれば装備している武器に応じて大技を繰り出したり一定時間バエクのステータスアップが行える。 もちろんシリーズの象徴であるアサシンブレード(*3)などを使った暗殺術も健在で、後述の通りレベルさえ十分で敵に発見されていない状況ならば一瞬で息の根を止めることもできる。 ブレードに加えて、本シリーズの名脇役たる煙幕弾や毒針といった小道具もスキル解放で使用が可能。 過去作では武器はある程度種類が限られており、特定のタイミングで入手したら最後までその武器が使用可能というアクションゲームとしてはベーシックなスタイルだったが、本作ではいわゆるハクスラ要素が部分的に導入された。 ただし、一般的なMMOなどに見られる装備品の能力がランダムに割り振られる本格的なハクスラと違い、武器ごとにパラメーターや特殊能力自体は固定されている。 パラメーターは固定はされているものの、装備には非固定のレベルが設定されており、鍛冶屋でレベルをアップグレードすると基本性能を上げられるため、お気に入りの装備を長く使うプレイも可能。 ただし、自身の現在レベル以上のそれを入手しても装備することはできない。新たな武器や盾は、イベントでの入手や鍛冶屋での購入のほか、各地の宝箱を開けたり、敵を倒すことで入手できる。 武器にはバランス型の剣や、素早く手数を繰り出す双剣、遅いが一撃の強い鈍器、リーチの長い槍などのほか、各種の弓矢が存在。中にはスナイパーライフルやショットガンのような性能を持つ弓矢もある。 肩当てや籠手などの防具や矢筒といったその他の各種装備は、野生生物を倒したり各地に落ちている物を拾うことで集めた素材を使うことで強化が可能。 相棒のセヌ 主人公のバエクはこれまでのアサシンたちの特殊能力である「鷹の目」を持たないが、その代わりとして本物の鷹であるセヌが冒険をサポートしてくれる。 上キーを押すと操作キャラがバエクからセヌへと切り替わり、敵や宝箱のマーキングなど偵察が行えるようになっている。スキルを習得すれば陽動も行えたりと旧シリーズにあった「弟子」の要素も部分的に兼ね備えている。 一部のストーリーイベント限定で海戦が復活した。 海戦が初登場した『III』のような海洋ミッションもないため、基本的にシナリオ中に数度のみ行われる。 紀元前の海戦ということもあって当然ながら大砲なぞ存在しない故に、火矢と投石器、衝角で攻撃する。 デズモンド時代のような現代編の復活。 近年の現代編はプレイヤー自身が主人公とされ明確なキャラクターが設定されていなかったり操作できないムービーパートで済まされていたが、本作では現代編の主人公が明確に設定され、初期作のようなTPS視点の操作パートが復活した。 実写映画版と関わりが深く、事前に観ているとより楽しめる。映画を観ていなくてもゲーム中の読み物で最低限の補完が可能。 DLC 本編の後日談となるエピソードが2回に分けて配信されている。どちらも単品販売がなされている他セットで買えるシーズンパスも販売されている。いずれも新規マップが追加された規模の大きい拡張となっている。 第一弾「隠れし者」 シナイ半島を舞台にバエクたちのその後が描かれる。教団の教義の1つが確立された経緯や過去作へとつながる小ネタが存在したりと、本編終盤で垣間見える教団の起源に深く切り込んだシナリオとなっている。 第二弾「ファラオの呪い」 こちらも本編の後日談となるエピソードだが、かつてのエジプト首都テーベ・王家の谷・そしてまさかの古代エジプトにおける冥界である「葦の原野」を舞台にしている。 現世と冥界を行き来して、今は亡き歴代のファラオやアヌビス神と戦うといういつもの『ASSASSIN S CREED』からはぶっ飛んだ神話・超常的なシナリオであり、本作のエンドコンテンツとなるボス戦クエストも同時に配信開始されている。 ディスカバリーツアー 無料アップデートで追加されたモード。教育機関などでの利用も視野に入れて製作されているため、このモードのみの単品販売もなされている。 戦闘や収集要素は一切なく、プレーヤーが自由に歩き回る形で当時のエジプトの文化・習俗・政治情勢などについて学習することができる。個別にナレーションや写真資料も付属している。 ちなみに操作キャラは、本編でも操作できるバエクとアヤ、レイラから主要キャラやモブNPCも含め、25種類用意されている。しかし、ゲーム本編のモーションとマップを流用している都合上、誰でもパルクールアクションが行えるため、神殿やピラミッドをいとも簡単によじ登る幼女やクレオパトラという、とてつもないシュールな光景も拝むことが可能。 5つのテーマに分類される合計75種類ものツアーが個別に用意されており、本編のおまけとして見た場合かなりのボリュームとなっている。 これまでアニムスのUIという体裁でデザインされていたVRテイストなUIなどが一新され、シンプルなフリーローミングRPGの様式になった。 クリア済みクエストのリトライとサブ目標によるシンクロ率、DNAシークエンスなど、ステージ制とそれに伴う要素もまた同時に全廃されている。 ライフゲージ、マップ描画時のデジタル感と死亡時の「シンクロ解除」に名残を残すのみ。 評価点 エジプトというロケーションそのもの。 昨今では古代エジプト的な要素を含んだキャラクターなどは様々な創作作品で見受けられるがエジプトそのものが舞台になる作品は限られており、プレーヤーがエジプトを自由に歩けるオープンワールドゲームは本作が世界初のタイトルと言える。 一面に不毛の地が広がるサハラ砂漠からナイルの恵みにより発展した緑豊かなナイルデルタ地域、居住地もアレキサンドリアのような巨大都市から田園風景が広がる鄙びた村、説明不要の世界遺産であるギザの王墓とロケーションも豊富で飽きさせない。 エジプトの目玉と言えるピラミッドや数々の神殿は外部のみならず中身もしっかりと作りこまれており、探索したいという冒険心をくすぐらせてくれる。ピラミッドもまた現代の石段が剥き出しになったものではなく、当時の外観を再現した化粧石で覆われた美麗な物となっている。当然、パルクールで天辺まで登ることもできる。 内部も迷宮状になっているものがあり、探索して進むには火をともして明るくしたり、途中のパズル要素をクリアして通路を構築していく必要があり、探検気分も味わえる。途中やゴールにはレアアイテムなどが置かれており、自キャラ強化にも役立つ。 現在は失われたアレクサンドリア図書館やファロス灯台と言った歴史に名のみを遺す建築物も再現されているのもポイントで、こうした今は姿形無き名所に訪れることができるのもゲームならではの楽しみと言える。 わずかに残っている当時の資料に加え、フランスの建築家ジャン=ピエール・ウーダン氏の協力の元、これら建造物がデザインされているためリアリティも抜群。 これを象徴するエピソードとして、本作発売から6日後に発表された素粒子を用いたギザの大ピラミッド調査で発見された隠し部屋がゲーム中にも再現されていたという驚嘆すべき事件がある。 ウーダン氏の説を元に将来的に発見されることを期待して実装したとのことだが、わずか数日で事実であったことが証明されたのである。 プトレマイオス朝末期という時代柄、エジプトに勢力を伸ばしてきているギリシャやローマの建造物も散見される。ギリシャ神の神殿、建設中の水道橋など。 人間や建物のみならず動物たちも生き生きとしており、村で立ち止まると猫がすり寄ってきたり牛がのんびりしていたりと古代の息遣いを感じさせる。 一方動物たちは必ずしもバエクに友好的とは限らず、エジプト各地にはコブラやライオン、ワニにカバと言った危険な生物たちもいる。とりわけカバはかなりの強敵で、リアルなカバの恐ろしさ(*4)を再現しているゲーム業界でも珍しい作品だと言える。 ターゲットを始末した際の対話シーン(通称:暗殺空間)もエジプト神話に則り、過去作とは一味違った神秘的な演出が好評。 資料が限られる古代の話ゆえにアサクリのお約束である実在の偉人との交流や歴史上の大事件との絡みはどちらかというと少な目だが、クレオパトラの有名な逸話や誰もが知っているカエサルのあの一言といった歴史体験ゲームとしての押さえておきたい要所はしっかりと押さえている。 パルクール機能では潜水に加え、かなり数の壁や岩山をよじ登れるようになっており、より高度な3次元的な移動やショートカットが可能になった。 マップの広さもこれまでの『ASSASSIN S CREED』以上。 これまでの『ASSASSIN S CREED』は舞台となる都市を絞って特定の都市およびその周辺地域のみをミッションの合間に探索できるようになっていたが、本作は(ナイル川東側と上エジプトが舞台になるDLC編も含めれば)文字通りエジプト全土をほぼ切れ目なしに渡り歩くことができる。 当時の伝統的な暮らしをしているバエクの故郷シワのオアシスから、ギリシャ・ローマの文化的影響が色濃い地中海方面まで自分で歩いたり馬や駱駝に乗って冒険可能。 また、騎乗している際には目的地までのオート移動機能も存在し、周囲を自由に眺めながら観光することができる。 『ASSASSIN S CREED』としては初めて他のゲームのような形のサブクエが導入され、各地で受注できるようになった。 一度受注しても完遂しなくてもよく、複数のクエストを平行して進めてもよい。 ほぼ全クエストにフルボイスイベントがあり、過去作に多かった単純に数字を増やすだけの収集要素よりもストーリー性が増している。本シリーズ内での比較に限れば進歩していると言える。 中身自体はいわゆるお使い的な物が多いものの、本筋では語り切れない古代エジプトの文化や習俗と関わりあるイベントが多々あるので、雰囲気づくりの一環としては申し分ない。 またメインクエストに関してはサブ目標などによる内容評価がなくなったことで、攻略の自由度を高く感じやすくなった。ステルスプレイが直接優遇されているわけではない分、近接戦闘や弓矢の各スキルを生かした大立ち回りをしても問題ないようになっている。 お馴染みの収集要素も豊富。アイテムやビューポイント回収の他に、ロケーションイベントという地点ごとに設定された小クエストをクリアしていくというものが存在し、「隠されたアイテムを見つける」「特定の敵を倒す」などをこなしていく。 他にも財宝のありかをほのめかす文章が書かれたパピルス書の謎解きや、ストーンサークルでの星座探しがある。特に後者はバエクと息子ケムの会話が回想されて、ストーリー上での父子の絆が実感させられる。ちなみにケムは、父親を驚かせるほどのなかなかマセた少年だったようだ。 主人公・バエクが魅力的 30代後半の所帯持ちの男性というゲーム業界としては異色の主人公だが、その分精神的に成熟しており自身の過去から子供思いなシーンが多く、歴代主人公でも屈指の人格者である。 信心深く知性に富む一方で卑劣な悪党には激昂を見せる、理知的な側面と直情的な側面をバランス良く併せ持った人間的な人物であり、共感しやすい。 また、サブクエストによっては冗談めかした対応を取ったり奔放な依頼人に困らされたりと少々コミカルな場面も存在し、好感の持てる描写に事欠かない人物となっている。 「オリジンズ(起源)」というタイトルの通りこれまでの教団のしきたりやシリーズのお約束についてもそれとなく連想させる要素が多く、シリーズファンなら楽しめるようになっている。 特に「アサシン教団のマーク」が初めて画面に映るシーンは演出も相まって本作の印象的なシーンに挙げるファンが多い。 そもそもアサシンとエジプトに何らかの関係があることは初代の時点で示唆されており、『II』でも本作に登場する人物について言及があったため、長らくエジプト編を望むファンは一定数存在していた。本作はこうしたファンの期待にようやく応えて長年の伏線を回収できたと言える。 一方それ故に、(過去編に限ればだが)シリーズ他作との接続は少なめであり、シリーズの他作品を遊んでいなかった人であっても話が分かりやすく手に取りやすい。 セーブファイルが複数作成可能に 『UNITY』『SYNDICATE』ではセーブファイルを1つしか作成できなかったため、最初からやり直したければセーブデータを消すか別のアカウントを使用するしか無かったが、本作でようやく改善された。 また、装備やステータスなどを引き継いでストーリーを最初からプレイできるニューゲーム+もアップデートで追加されたので、気軽に過去のストーリークエストを再プレイできるようになった。 賛否両論点 カウンターの再廃止 前作で復活したカウンター攻撃だが、本作でまたしても廃止され、盾の受け流しに面影を残すのみとなった。 これに関しては「正面から突っ込んでもリカバリーが効くため便利すぎた」「殺し方を考える余地が出来ていい」という肯定的な意見もあれば「囲まれた時や強敵相手と戦う時に厳しい」「カウンターで華麗にいなす方がアサシンらしい」と賛否どちらの意見も存在する。 カウンターが弱体化されたことで相対的に1人ずつ仕留める暗殺の重要度が上がったので、ミッションに直接要求しない範囲内でステルスキルを優位にすることに成功したとは言える。 ファンタジー要素 これまでのシリーズでは明確なSF・オカルト要素は第一文明関連のみで、それらも神話や聖書に出てくる秘宝が実は第一文明の科学の遺産であった、という程度の内容であった。 対して、本作ではアニムスのバグや夢という形とはいえエジプト神話の神や怪物と対峙することになる他、DLC2ではファラオの亡霊や冥界まで登場する。 その内容自体は実に魅力的なものだが、シリーズの世界観の変容について賛否が分かれるところである。 吹き替え 本作ではこれまでのシリーズ同様に日本語吹き替えに対応しているのだが、主人公であるバエクの声には賛否が分かれている。 バエクの声を担当するのは福山潤氏なのだが、海外版バエクの声とは声質が正反対(*5)のために拒否感を示すユーザーが少なくなかった。 本作の日本語吹き替え版トレーラーが公開された際には、炎上というほどではないが少々荒れたのも事実である。 問題点 メインストーリーの終盤の展開について + ネタバレ注意 ストーリー最終盤、突然操作キャラがアヤに変更されるミッションが2~3回ほど存在する。それだけでなく、最後の重要人物の暗殺もアヤ、エンディング前の最後のムービーもアヤ…とバエクを差し置いてアヤが美味しいとこを持っていく形となっている。 こうなった原因は、過去作で存在が示唆されていたのはアヤの方だったのでなんとかリンクさせたかった、本作後にアヤが主人公のコミックが販売されるのでその宣伝目的、初期案ではバエクが途中退場して主人公がアヤに切り替わるという話でその名残など色々あるとは思われるが、ひとまず納得がいっていないプレーヤーが多いのは事実と言える。 付け加えるとクレオパトラに対する心象がバエクは「途中から怪しむようになったが目的の遂行のためやむを得ず協力関係を続けていた」という物に対し、アヤは「掌を返されるまではクレオパトラに心底心酔していた」というあまり知性的には見えない態度なのもプレーヤーからあまりよい印象を持たれていない一因となっている。 現代編について 現代編は実質的に新たな主人公・レイラの顔見せ程度で終わり、詳しいことは次回作以降に持ち越し…という形で終わりやはり話はあまり進まない。 一応、ある場所にて今後の重要な伏線らしきものは張られているが、どのみち本作で直接どうにかできることではないので本作単品での評価を左右するほどの物ではない。 上述の通り過去編は他の作品との直接のつながりがないためシリーズ未経験者であっても入りやすいのだが、現代編は下記するメディアミックス作品の流れを汲むばかりかこれまでのあらすじをまとめたムービーなどがないため(シリーズ初見の人にとって)分かりにくい。 一応、アニムスから出れば大量の文字的資料が観覧できるが…何分すぐに理解するには一筋縄ではいかないと思われる。 本作というよりメディアミックス上の問題だが、『IV』から前作までゲームとコミックをまたいで続いていたフェニックス・プロジェクト編が完全にコミック限定に移行したため、本作は前作からの流れを無視した唐突な新章突入になってしまっている。 EDで意味深な台詞を吐いていたジュノー(*6)は本作には影も形もなく、そのまま本作から半年後に発売されたコミックにおいて倒されてしまった。 調整不足なレベル制 2、3レベル程度離れるだけでまるで太刀打ちできない程敵が強くなってしまう。 特にレベルが開いていたり、アサシンブレードの強化が足りていないと、過去作では暗殺で処理できた敵がそれを耐えてこちらに強烈な反撃をしてくるため、「『ASSASSIN S CREED』なのに暗殺できない」という事態に陥ることがある。 装備品側のレベル制限も強い武器だけ盗んできて序盤~中盤を簡単に進めるというプレイができないため遊びの幅が狭まっており、どちらかというと不評。 経験値入手手段は色々用意されているのだが、野生生物や雑魚敵を倒すだけではごく微量しか貰えない都合上、各種クエストの攻略が一番効率がいい。スタッフもそうした想定の元作ったのかサブクエをクリアしていくとほどよい難易度になるように調整されている。 これ自体は丁寧にレベルデザインがされているとも言えるのだが、故に本来やらなくても進めるはずのクエストを「やらされてる感」も出てきてしまっており、サブクエにハマれなかった人からはなお評判は良くない。 そもそも、プレーヤーがどこへでも好きな場所へ行けるオープンワールドと一本道のRPGのようなギチギチのレベル制自体が嚙み合っていないという意見が多い。 この問題は次回作『ODYSSEY』にも尾を引いており、結局『VALHALLA』ではレベル制そのものが事実上撤廃されたうえ一撃暗殺のオプションも選択できるようになったなど、あまり相性はよろしくない物だったと言わざるを得ない。 また、本作においてもDLCの想定レベル45へとすぐにスキップする機能がアップデートで追加されている。 全てのアビリティを取りレベルをカンスト後も経験値を一定獲得ごとに熟練度を獲得でき、攻撃力をカテゴリー別に延々と強化することができるが、HPと防御力、アサシンブレードを強化する手段はそこで打ち止めになる。 本シリーズではお約束だがやはりバグが発生することがあり、バグとまでは行かないが物理演算がおかしくなったりNPCが妙な挙動を見せたりする場面も多々ある。 アップデートである程度致命的な物は減った。とはいえ最新版でもアプリケーションエラーが起こる時もあるが…。 データベースが無い これまで全てのシリーズにあった登場人物やロケーションのデータベースが無い。 ディスカバリーツアーで代用できるが、それだけのためにゲームを起動し直さなければならず、学習用の真面目な内容のために従来作のデータベースのような筆者の皮肉や注釈を楽しむことはできない。 総評 古代エジプトというロケーションそのものが素晴らしく、古代史やエジプト文明に少しでも興味がある人ならば間違いなくプレイすべきと言える一作。 現在では発売から数年が経過したものの、未だに古代エジプトを舞台にしたオープンワールドゲームというのは本作のみである。 この一点だけでも本作は長いゲーム業界史においてオンリーワンの作品であることは間違いない。 一方で過去作から継続して遊んでいるファンには目についてしまう変化点、「結局いつもと同じ」な部分もある。 システムの刷新は将来的な課題も残したが、一本のアクションRPGとしては充分平均以上の出来と言える。 総じて、シリーズ再出発点としては悪くない出だしを切れたと言えるだろう。 余談 ピラミッドは大昔は化粧石に覆われていて白く輝いていた…という話は結構有名で知っている人もいるかもしれないが、本作におけるピラミッドはパッケージにでかでかと描かれている通りちゃんとこの「白く輝くピラミッド」なっている。 が、実は本来ならばバエクの時代にはすでにピラミッドの表面が剥がされて現代と同じ姿になっているはずだったりする。これはスタッフ曰くエジプト編をやる上で最大の目玉にしたいということで、あえてリアリティを重視せずにゲーム的な見栄えを優先して創建当時の方の姿を再現をしたとのこと。 発売前の初期のインタビューなどでは主人公の名前は「バヤク」と表記されていたが、発売が近づくと「バエク」とも表記されることも増え、発売後は「バエク」で統一されている。 何故表記ゆれが起こっていたかと言うと、古代エジプトにおいて「鷹」に相当するヒエログリフがバヤクないしバエクなのだが、古代の言語なので正確な発音方法が分からないという事情があったため、このような事態が起きていたとのこと。 ちなみに、初代主人公のアルタイルや2代目主人公のエツィオの名前は同じタカ科である「鷲」に由来していたので、シリーズ再始動にあたり初期作をリスペクトしたネーミングと言える。 本作の前日談小説の日本語版が竹書房文庫より『アサシン クリード オリジンズ 砂上の誓い』の題で上下巻で発売されている。 物語はバエクが15歳の頃から始まり、最後のメジャイとなるまでが描かれている。 結婚前のバエクとアヤ、ケンサをはじめ本編で説明なしに登場したバエクの知人たちとの過去、バエクの両親の登場、バエク最初の殺し、結社の目的の一端が語られるなど、見どころ満載の一作。 なお、ゲーム本編との整合性はあまり取られていないため、小説を読んだ後にゲームに入るとテーベ訪問時に少なからず違和感を感じるかもしれない。 現代編には初期作及び世界観を共有している『Watch Dogs(*7)』の出来事を取り上げたイースターエッグが存在する。
https://w.atwiki.jp/xbox360score/pages/1452.html
Assassin s Creed Altaïr's Chronicles 項目数:19 総ポイント:200 難易度:★★☆☆☆(操作に慣れれば★1) ☆Windows Phone 7/8用タイトル ※WP7.5のIS12Tでは落とせなくなったようです 製品情報:Windows Phone Store 配信日: DL費用:435円 ジャンル:アクション&アドベンチャー First Blood Kill 1 enemy 10 Assassin's Instinct Kill an enemy instantly using a Finger Blade 10 Berserker Kill all enemies in level 1 10 Light Steps Perform triple jump 10 Weapon Master Sword maximum upgrade 10 Combo Addict Perform all combos 10 Apprentice Assassin Complete Memory block 1 10 Acrobatics Complete Memory block 2 10 Underground Walker Complete Memory block 3 10 Trouble Maker Complete Memory block 4 10 The Survival Complete Memory block 7 10 Crusaders Nightmare Complete Memory block 9 10 Shadow Dancer Complete Memory block 12 10 Assassins Chronicle Complete the game 10 Explosion Master Kill 5 enemies using an explosive bomb 15 Dagger Master Kill 5 enemies by throwing daggers 10 Wraiths Finger Kill 5 enemies using a Finger Blade 10 Sniper Kill 5 enemies using a Crossbow 10 Combat Genius Complete level 13 without losing any hit points 15 ●Weapon Master ソードを最大強化する 体力にポイントを振り過ぎるとポイントが足りなくなるので注意 ●Combo Addict すべてのコンボを敵にヒットさせる 各コンボはゲーム進行に伴い使用可能になる為、初期状態では不可 ↓コンボリスト Light, Light, Light Heavy, Heavy Light, Light, Heavy Light, Heavy, Heavy Heavy, Heavy, Light Block, Jump ●Combat Genius バグなのかダメージを食らってもクリアすれば解除される ダメージを受けても最終ボスを倒した時点で解除される可能性として、 1:単純なバグ 2:最終ボスを倒した時点で得られるオーブでダメージが回復されるため いずれにしても、いくらダメージを受けても、倒されない限り解除される 解除されない場合は、敵に倒されてチェックポイントからコンティニューした場合 ●Berserker 解除されない場合、1-2の最後の敵の倒し忘れの可能性が高い。
https://w.atwiki.jp/asakuriseries/pages/188.html
▲クリックでAssassin s Creed Unity Topへ NEWS 03.21.14 Assassin s Creed Unity | Sneak Peek Video Assassin s Creed Unity | Sneak Peek Video 03.21.14 We have been working on the new Assassin’s Creed for more than three years, and wanted to find the perfect time to give you an early taste of the game. 我々は3年以上もの間、この新しいAssassin s Creedに取り組んでいて、ゲームのほんの最初の部分を絶好のタイミングで皆さんにお見せしようと考えていました。 Apparently though, Abstergo was hungry to know more right now. To this, we say “Qu ils mangent de la brioche!” (“Let them eat cake!”). ですが、Abstergo社は情報に「飢えきって」いました。なら、「Qu ils mangent de la brioche!」(「ケーキを食べればいいじゃない!」)と、我々は言いたい。 Help yourself to a serving of the first official footage from the next-gen only Assassin’s Creed Unity. Stay tuned - we ll have many more exciting details for you in the future. 次世代機向けリリースとなるこのAssassin s Creed シリーズ最新作の最初の公式フッテージをあなた自身の手でご覧下さい。このあとも楽しんでいただけるよう -今後、我々はこの作品に関するより多くの刺激的な詳細を公開していきます。 ▲Page Top
https://w.atwiki.jp/asakuriseries/pages/190.html
▲クリックでAssassin's Creed Unity Topへ ◆Assassin's Creed Unity 発売前プレビュー情報まとめ Assassin s Creed Unity に関するプレビュー情報をまとめています。 ※このページに掲載されている情報は製品版で必ず確認できるものとは限りません。 ◆ゲームプレイデモ E3 2014キャンペーンシングルプレイ 新しいサイクルが始まり、このゲームではテンプルとアサシンとは何か、またその違いが明らかにされる。このゲームには大きく3つのテーマがある。ひとつ目は“自分がやってしまったことへの償い”、ふたつ目は“愛と義務のどちらを取るかという不可能な選択”、3つ目は“狂信と熱狂の危険性”。 街を歩いていると、強盗やスリ、殺人事件といったさまざまなランダムイベントが発生。 戦うか逃げるかの選択肢をプレイヤーに迫る。協力プレイで4人集まったとき、ようやく敵集団と戦力が均衡するようなバランスを目指している。これまで相手の攻撃に対して反撃を行うカウンターキルが非常に強力だったが、本作ではカウンターキルの性能が見直されており、ワンパターンな戦いかたでは敵を倒すのが難しくなっている。 本作の戦闘はコンボが多彩となり、攻撃を繰り出す位置や移動が重要視される非常にタクティカルな調整が加えられている。(※ 本作の戦闘は以前のように多対一の状況下で安定して勝利出来ないよう難易度が上方調整されており、戦闘における選択肢の一つとしてカバーアクションを伴うステルスの有用性が増している) E3 2014キャンペーン4人協力プレイ 本作のキャンペーンは、これまでの作品と同様にソロでプレイ可能だが、新たに4人プレイCo-opに対応を果たし、一部ソロ専用のストーリーミッションを除き、ほとんどのミッションを友人と共に協力しながらプレイすることが可能となる。なお、本作のCo-opはパリに点在しソーシャルHubとして機能する酒場から参加可能で、酒場の店内にはAssassin’s Creed Unityをプレイしているフレンドのゴーストが客としてくつろいでおり、彼らに近づくことで彼らがプレイ中のミッションに参加を申し込み、受理された場合共にプレイ可能となる。なお、プレイヤーが操作するアサシンは常に“Arno”で、Co-op時の参加プレイヤーはランダムな別のアサシンとして描かれるWatch Dogsに似た方式を採用している。 協力プレイは、1人のメインプレイヤーがいるのではなく、それぞれがミッションを持っていて、4人がグループになって1つのプレイを行う。そのため1人が中心となって他がそれについていく形ではない。暗殺ターゲットが多くの衛兵に守られていたり、複数の暗殺ターゲットがいたり、暗殺ターゲットを追いながら誰かを守らなくてはいけなかったりという状況があり、つねにプレイヤーどうしの連携が求められる。 PvP(対戦)モードは非搭載。今回はプレイヤーのゲーム体験を統一したかったので、協力プレイにフォーカスしている。プレイしながらコミュニケーションをとることができるツールを搭載している。マーキングやカウントダウン、意見交換が可能な場を設けることによってスムーズにプレイできる。 ▲Page Top ◆作品概要 「Assassin’s Creed Unity」はフランス革命をテーマに描くが、Ubisoftは地元フランスの企業として、当時のロケーションやディテールの再現に細心の注意を払い取り組んでいる。既に一部登場が判明している主要なロケーションとして、ルーヴル宮殿(※ 現在のルーヴル美術館)やバスチーユ監獄、リュクサンブール庭園、ノートルダム大聖堂(※ ステンドグラスから美しい光が射す聖堂の内部もリアルに再現されている)が挙げられており、ゲーム内に再現されるパリの広さは“Assassin’s Creed III”のマップに比べ約2倍の規模に及ぶ。 Assassin’s Creed Unityは、フランス革命前夜に始まり、バスティーユ襲撃(※ 1789年7月14日)から、革命を率いたマクシミリアン・ロベスピエールが撃たれるテルミドールのクーデター(※ 1794年7月27日)に至る物語を描く。 ▲Page Top ◆新主人公:“Arno Dorian” 本名は“Arno Victor Dorian”、フランス王家が暮らすベルサイユ宮殿で1768年に生まれたオーストリアの血を引くフランス人。高貴な生まれだがある事件で失墜し21歳の若さでアサシン教団に入団している。本作の物語は主人公Arnoの贖罪にフォーカスするもので、フランス革命そのものもArno個人の物語の背景に大きく関係する。 ダークでストイックではなく、鋭いユーモアのセンスを持つ。罪悪感があり、その償いをしたいという気持ちや、自分の持つ傷をユーモアで隠している。 E3に出展されたスタチューをみると確認できるが、意外にも髪が長い。コスチュームはカスタマイズできるので、好きなように変更できる。また持っているギアもアップグレードすることが可能。なぜ黒にしたかの質問には現時点で答えられない。 主人公“Arno Victor Dorian”はデズモンドの祖先ではない。当時のベルサイユ宮殿で生まれたArnoの父はArnoが8歳の時に不可解な死を遂げ、さらに彼を育てた養父も不可解な状況下で死亡している。 ◆新装備:“Phantom Blade” トレイラー映像から新装備“Phantom Blade”の存在が明らかとなっている。過去作に見られた飛び出し式の隠しブレードに加え展開式のクロスボウを備えており、遠くの敵に目立たず矢を打ち込むことを可能にしている。 ▲Page Top ◆登場人物 ナポレオン・ボナパルト wikipedia:ナポレオン・ボナパルト ルイ16世 wikipedia:ルイ16世 マクシミリアン・ロベスピエール wikipedia:マクシミリアン・ロベスピエール ジョルジュ・ダントン wikipedia:ジョルジュ・ダントン マルキ・ド・サド wikipedia:マルキ・ド・サド アントワーヌ・ラヴォアジエ wikipedia:アントワーヌ・ラヴォアジエ ▲Page Top ◆開発コンセプト 「Assassin’s Creed Unity」の開発は“Assassin’s Creed Brotherhood”が完成した2010年後半から開始されており、エンジンやビジュアル表現、戦闘、マルチプレイヤー、ミッション構造に至るまで、ビジュアル改善に留まった“Assassin’s Creed IV Black Flag”を超えて、完全な次世代向けタイトルとするため作品全体を刷新している。 リアルな群衆表現:「Assassin’s Creed Unity」の大きな特徴の1つとして、夥しい数の群衆が挙げられる。この群衆は最大1,000体(※ 現時点ではメディアにより規模に差が見られる)まで独立して行動し、プレイヤーや互いの行動に反応する固有のAIによって駆動している。プレイヤーに対する群衆のインタラクションはこれまでのシリーズに比べて大きく進化し、殴り合いへの参加や、金品をすった犯人を追うといった行動を見せる。また、夥しい数の群衆はシリーズの象徴でもあるソーシャルステルスをさらに重要な要素として機能させる利点も併せ持っている。 移動システムの改善:シリーズの特徴であるパルクールアクションを含む移動システムが大きく刷新され、よりシンプルな操作で自由度の高いフリーランニングが実現された。これにより高い場所から飛び降りる際に藁の山を探す必要はなくなり、壁をよじ登る行動なども単純な操作に置き換えられた。 RPG的なキャラクターカスタマイズとアップグレード:プレイヤーが操作する新主人公“Arno”は、別のユーザーがプレイする“Arno”とは異なるキャラクターとなるよう、よりRPG色の強いバラエティに富んだカスタマイズが可能となる。プレイヤーはミッションやアクティビティを経て得られるスキルポイントを利用することで、変装やイーグルビジョン、鍵開け等のスキルを個別にアップグレードできるほか、多くの装備品に固有のスキルボーナスが設けられ、多彩な色や外観が用意されている。また、これらアップグレードに伴うスキル特化はCo-opプレイ時に役割分担を生じさせ、チーム全体の行動の幅を大きく広げる意味を併せ持つ。 たとえば、タカの眼の能力を伸ばせば探索しやすくなるし、戦闘で役立つスキルを伸ばせば、衛兵との戦いでもある程度持ちこたえられるようになる。 建築物の拡張とナビゲーションシステムの改善:内部に進入可能な建築物が限られていたシリーズの都市に対して、「Assassin’s Creed Unity」の舞台となるパリに存在する建築物は全体の約4分の1が内部に進入可能となる予定で、地面には夥しい群衆がひしめきあっていることから、屋上や建築物内部を経由する移動がより重要となる。また、目的地や周辺地域のナビゲーションが大きく改善され、建築物の屋根をはじめとする高い場所で一定時間足を止めることにより、周辺の利用可能な施設や目的地がアイコンで直接ゲーム画面に表示され、ミニマップや全体マップをチェックする頻度を緩和し、よりスムースなフリーランニングが可能となる。(以下、新ナビゲーションの参考イメージ) 建築物のサイズは、本物と同じ大きさで再現されており、外観だけではなく内部も精巧に作られているため、このノートルダム寺院を作る作業だけでデザイナーが半年間を費やしたとのこと。 新たなステルスプレイを実現するカバーシステム:複数の敵を近接戦闘で次々となぎ倒していたこれまでのシリーズタイトルに対して、「Assassin’s Creed Unity」では敵の強さとAIが大きく見直され、戦闘の難度がより挑戦的なバランスに変更された。これに伴い、新たなカバーシステムが導入され、敵の視線から姿を隠し、直接的な戦闘を回避することがより重要な意味を持つ選択肢の1つとなっている。 ▲Page Top ◆開発関係者 クリエイティブディレクター:Alexandre Amancio レベルデザイン・ミッションディレクター:Bruno St. Andre ▲Page Top ◆開発者インタビュー 電撃オンライン:『アサシン クリード ユニティ』はフランス革命を舞台にナポレオンなど著名人が登場。レベルデザイナーのインタビューをお届け!【E3 2014】 ファミ通:劇的進化! 『アサシン クリード』シリーズはナンバリングを捨て、新たなサイクルへ!! 『Assassin's Creed Unity』プレイデモ&開発者インタビュー【E3 2014】 ▲Page Top
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/6625.html
ASSASSIN S CREED III 【あさしん くりーど すりー】 ジャンル アクションアドベンチャー 対応機種 プレイステーション3Xbox 360Wii UWindows Vista~8 発売元 ユービーアイソフト 開発元 ユービーアイソフト モントリオール・スタジオ 発売日 【PS3/360】2012年11月15日【WiiU】2012年12月8日【Win】2012年12月23日【CONNOR SAGA】2014年3月20日 定価 7,329円 レーティング CERO Z(18才以上のみ対象) 判定 なし ポイント 今度の舞台はアメリカ独立戦争新エンジンによって向上したグラフィックゲームシステムややりこみ要素の難易度は高めにシリーズ中でも異質の主人公 ASSASSIN S CREEDシリーズ 概要 ストーリー 特徴 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 その後の展開 立ち上がれ。 概要 『ASSASSIN S CREED』シリーズのナンバリング第3作。据置用タイトルとしては通算5作目となる。 WiiUのローンチタイトルの1つであり、国内では初めて任天堂ハードで発売されたアサクリでもある。 前作『REVELATIONS』まで続いたエツィオ・アウディトーレを主人公としたエツィオサーガが完結。 そのため、今作ではアメリカ開拓時代(啓蒙時代)を舞台に新たな主人公コナーを迎えた。 これまでより洗練された新エンジンを採用し、グラフィックも強化。新要素も多く取り入れられている。 本作よりアメリカ大陸を舞台とした新たな3部作である「ケンウェイ・サーガ」が始動する。 同一主人公による3部作だった「エツィオ・サーガ」とは異なり、次作『IV』では名前のみ登場したコナーの祖父・ヘイザムの父にあたる「エドワード・ケンウェイ」が主人公となる。 ストーリー 18世紀。イギリスはアメリカに植民地を作り、先住民族であるインディアンとの間で確執が存在していた。 テンプル騎士団に所属するアサシン、ヘイザム・ケンウェイはとある任務を帯びてアメリカへと渡った。彼はそこで、モホーク族の女性ガジージーオと出会う。 2人の息子ラドンハゲードンは精霊(*1)の導きによりコナーと名乗り、隠棲するアサシン教団のアキレスに教えを請い、アメリカを支配しようとする父ヘイザム打倒のため自由への戦いを始める。 やがて彼は湧き上がりつつあるアメリカ独立革命の渦に巻き込まれていくのだった。 一方、昏睡から回復したデズモンド・マイルズは得た情報を元に父ウィリアムたちと共にニューヨーク近郊の宝物庫を訪れていた。 人類滅亡の時が迫る中、デズモンドは再びアニムスへ舞い戻り、世界救済の術を探す。 特徴 新エンジンを採用し、操作方法も大幅に変更 フリーランが1ボタンのみで可能になった。また、フリーランで木の上に登ることが可能になった。木の幹を登り枝の上を自由に移動して、より自由度の高い移動が可能に。 草むらに入ると自動的に身を低くして隠れるようになった。 戦闘システムも大幅に調整が入っている 剣などのメインウェポンと銃などのサブウェポンやアイテムを同時装備可能になった。これにより今までのように金を撒くために武器が使用不能になるといった問題が解決した。 カウンターのシステムが変更。敵の頭上にマークが表示された瞬間にボタンを押すとスローがかかった回避モードになり、すぐに攻撃すればカウンターになる。 カウンターの種類も、敵の体勢を崩して武器を落とさせたり、投げ飛ばす、銃を使ったショットキルなど多彩になった。 敵側にも新たに「一斉射撃」が追加。これに対抗するため、敵を盾にして防御する事が可能になった。 ヘルス(ライフ)がシンクロバーで表示されるようになり、安全な状態になることで自動回復するようになった。 代わりに傷薬がなくなったので、回復しながらのごり押しができなくなった。 "海洋ミッション"の登場 シリーズで初めて大型の帆船を操縦可能になり、船を使った海洋ミッションが登場した。 高額だが、船の改造も可能で、大海原を自由に駆け、イギリス海軍と戦うことができる。 狩り 今作では、『BROTHERHOOD』に登場したローマの約1.5倍という広大さを誇る自然豊かなステージ「フロンティア」が登場し、これらの場所に住む野生動物を狩ることが出来るようになった。 鷹の目で獲物の行方を追いかけたり、罠を仕掛けたり、弓や銃で狙撃したりと様々な方法で狩ることができる。狩った動物からは交易用の毛皮などがはぎ取れる。 獰猛な動物も登場し、襲われた場合はQTEで反撃を要する。 ただし、ステルスキルを決めないと毛皮が傷つくなどのデメリットが発生し、売値が下がってしまう。 また、コナーは無益な殺生を好まないため、狩った動物から毛皮を獲らずに放置して遠くまで離れることを繰り返していると一般市民を殺害し続けた時と同様にシンクロ解除される。 輸送隊システム 今作における資金稼ぎのシステム。前作までの街の発展で資金を得るスタイルから、自分で仕入れた交易品を輸送隊に売って来てもらうことで利益を得る、というシステムに変更。 拠点となるホームステッドに関連するホームステッドミッションをクリアすると、新たな住人が職人として居住し、彼等に加工してもらうことでより高値で売ることができる。 上記の狩りで得た物品もそのまま交易に出せるが、基本的には加工してもらう方がより高く売れる。 評価点 グラフィックの強化 前作までの「Anvil」を一新した新エンジン「Anvil Next」の採用により、グラフィックはさらに美麗になっており、雪深いフロンティアや独立の熱気あふれる都市の雰囲気は良好。 フロンティアだけでなく、ボストンやニューヨークの街並みも郊外は豊かな自然が広がっている。 海洋ミッション これまでも船が暗殺の舞台になる場面はあったが、巨大な帆船をプレイヤー自ら操り大海原を駆け、海戦を繰り広げる海洋ミッションは非常に新鮮味がある。 大砲は側面に固定されているので攻撃時には横を向かねばならず、射程は長くないので必然的に接近戦となり、時には衝角で敵船の横腹に体当たりをしたりと、この時代の船ならではの戦い方が出来るのは魅力的。 撃てる弾は鉄球を放つ「通常弾」・鉄球に油を浸した布を巻いて火をつけ威力を増した「火炎弾」・小型の敵を狙うための散弾「ぶどう弾」・敵船の帆柱を折って移動力を下げるための「鎖弾」があり、状況に応じて使い分ける。 操作性も良い。巨大な帆船を自分の意のままに操り、搭載した多数の大砲をドカドカ撃ち、自分より大きな敵船を沈める爽快感を味わえる。 何か操作すると主人公が「帆を張れ!フルセイル!」「弾種切り替え!火炎弾だ!」など船員に威勢よく掛け声を掛け、副船長が船員に「早くしろ!」と怒鳴る。船長なり切り感もピカイチ。 好評を得たためか、次回作『IV』ではさらに海戦システムが強化されて本格的に海賊として活躍することが可能となった。 サブミッションも相変わらず豊富 拠点に住人を迎え入れ、頼み事を聞くことで発展させるホームステッドミッション・お馴染みの羽集め・年鑑集め・ボストン・ニューヨークの解放、弟子を育てるなど非常に多彩。 拳闘クラブや狩猟クラブといった会に入り、ケンカや探検をしてそれぞれの中で地位を向上させていくミッションも用意されている。 また、古典的ボードゲームがミニゲームとして用意されており、相手によって難易度も変化するため遊びごたえがある。 ストーリーやミッション進行とともに、事件や建築物の記録をコレクションしていくことでシリーズおなじみのデータベース辞典が完成していき、世界史雑学ウンチクが楽しめる。 マルチプレイ 新たなゲームモードが追加されたマルチプレイも相変わらず好評。 特に、新ルールの「ウルフパック」は他プレイヤーとの協力をメインとしたルールで、NPCのターゲットを暗殺するというもの。対戦だけでなく協力する楽しさを味わえるようになった。 ソロプレイも可能なので経験値や表彰が獲得しやすくなった点も評価されている。 格好いい戦闘モーション 本作の戦闘モーションはエンジンの進化に伴い、より格好いいものになっている。さらに、ヘイザムは優雅で余裕を感じるもので、コナーは縦横無尽に荒々しいものと主人公ごとに異なる戦闘スタイルが用意されている。モーションの多くが『IV』『ROGUE』に流用されており、その完成度の高さがうかがえる。 2人同時のカウンターはカメラの演出も相まって、シリーズで一、二を争う無双感を味わえる。 賛否両論点 ストーリー 今作ではゲーム序盤からしばらくはコナーではなくその父、テンプル騎士団に所属するヘイザム・ケンウェイをプレイヤーキャラとして操作し、途中からコナーへと交代する。 ヘイザム編はチュートリアル的な役割も果たし、基本的なアクションを学びつつコナーのターゲットとなる人物たちがどうやって知り合い、強大な存在となっていったかが描かれる。 本編主人公であるコナーを操作するパートに入っても「木登り」などの追加アクションのチュートリアルから始まる。結果コナーがパッケージでも着ている、シリーズでもおなじみアサシンのローブを身に着けて本格的にアサシンとしての行動を開始するのはゲームとして中盤に入ろうかという段階。 決してコナー編の尺が短いという訳ではないが、「本格的なゲームスタートが遅すぎる」という印象は否めない。 主人公の交代という要素を入れたことで、敵であるテンプル騎士団側の魅力を増すことに成功している一方、コナーのキャラクターとしての魅力が薄まっている。 これまでのテンプル騎士団は大義のために動いているという説明は度々あったものの、対峙する敵は悪党染みた連中が多く敵役としての側面が強かったが、ヘイザム編により騎士団なりの思想と正義に基づいて動いているという説得力が増している。 一方、コナーの行動理由は自身の集落を燃やし母を殺害したチャールズ・リーたちへの復讐が大きい。アサシンになったのも復讐の力を求めて精霊(第一文明人)に導かれたからだし、独立戦争で独立側を支援するのも騎士団が征服側についているからである。正直、コナーがアサシンであるべき理由付けは薄い。 また、独立側もコナー達ネイティブ・アメリカンの味方という訳ではなく、作中コナーは独立側から大きな裏切りを受ける。 大義を失いながら個人の復讐だけは完遂しようとするコナーに対しては、本シリーズのテーマからして賛否両論と言わざるを得ないだろう。 今作も史実の偉人が数多く登場するが、コナーは偉人や歴史的重大事件にガッツリ絡んで表舞台で大活躍する。重大事件に参戦できる楽しみの一方、「歴史的人物・事件の影で人知れずアサシンが活躍していた」どころでなく、「独立戦争に参加していた」ではあまりにも表舞台に出張り過ぎているという批判もある。 つまるところ、「アサシンとテンプル騎士団の戦い」「ネイティブ・アメリカンであるコナーの復讐と自由への戦い」「アメリカ独立戦争」「史実の影で暗躍したアサシン」という本作のストーリーの核同士の食い合わせが悪すぎた。 その結果、何とも言えないチグハグさが浮き彫りになってしまい、短めながらも筋の通っているヘイザム編とその後のヘイザム一派の言動の方が理解出来るという現象が起きている。 あくまで「1つの物語」として観るのであれば、この時点でのシリーズの集大成として、とても良く描かれている、とは言える。 新大陸へ渡ることの困難さ、植民地支配者層と原住民との対立と模索、それらを紡ぎつつコナーやヘイザムといった個々の英雄像を無理なく物語に落とし込むことは、困難だったことは想像に難くない。 が、いかんせんゲームのシナリオとしては相性が悪すぎた。結果としてできたのは複数の複雑な視点や歴史情勢からなる叙事詩であり、リアリズムを追求した挙句主人公は共感されず、また当時のマシンパワーではアメリカの雄大な大地をゲームに落とし込むのは難しすぎた。 挑戦の方向性自体は賞賛されても良いのだが、それらが過不足なくエンタメとしてのゲーム体験に結実するのは、5年後の『ASSASSIN S CREED ORIGINS』までかかることになった、とも言える。 現代編については完全に旧作ありきで説明不足が多く、壮大ではあるが理解できないという意見も見られる。 これ自体は日本未発売のコミックや小説で補完されているためであり、日本のプレイヤーには仕方のない所である。 なお、そちらの媒体を知っていたら知っていたで問題がある。というのも、あちらサイドで一部主役を務めシリーズ中でも重大な部類に入る出来事を引き起こした人物(*2)が、本作現代編に三下同然で現れあっさり死亡する(*3)。 ただし、今作はデズモンドという主人公がいる分、まだマシと言える。本作後のシリーズではしばらく現代編がおざなりになってしまうためである。 本作以降、現代編はコミックでの展開が中心となり、ゲーム本編の現代編はコミック版の補足的な扱いになる。そのためゲーム本編で張られた伏線がコミックで消化され続編では触れられなくなったり、コミック版のキャラが何の説明もなく登場するといった展開が続くことになる。 戦闘システム これまではカウンターで一撃するか、攻撃を重ねてダメージを与えるのがほとんどだった。 今作では敵兵の種類による差別化がハッキリしており、種類に応じて有効なカウンターと攻撃が異なるようになった。 正面からの攻撃を短剣で受け流してくる軽装兵やキルストリークに反撃してくる擲弾兵、それらに加えて手数も多い将校がいる。 これにより、戦術性が増しており、以前のようにカウンターとキルストリーク連打だけでは勝てなくなった。これ自体は改良と言える。 しかし、チュートリアルやデータベースなどを見てもこの要素についての解説が不足しており、敵が強すぎるという評価が大勢を占める事となった。 敵のAIが強化され、上記の要素と相まって状況に応じて戦い方を変える工夫が必要になった。 が、このAIの強化も人によって賛否が分かれている。 戦闘モーションやアクションの豊富さについてはシリーズでも随一と好評価。ヘイザムとコナーでそれぞれ独自のモーションが多数用意されている。 ヘイザムはどこか優雅に余裕を感じる動き、コナーは敵を翻弄する荒々しい動きと明確な違いがある。 また、2人同時のカウンターがあるが、こちらのモーションもかなり凝っていて格好いい。 が、後作に比べてその頻度が高く確定で倒せるため、自分の攻撃で敵を倒している感覚が薄い。 グラフィック エンジンが進化して光の表現や詳細の立体感・テクスチャ等が良くなった。 特に冒頭のオペラハウスはシチュエーションも相まって雰囲気抜群。 それは良いのだが、開拓時代のアメリカの街を描くアートデザインが良くない。 異様にくすんだ色のレンガか木材がほとんどで、繁華街の派手さが全く無い。色がどこも単調で建物の使いまわしも多い。NPCの衣服の色も地味。 当時はまだ歴史の浅い国なので、年代物の華麗なモニュメントも無い。ビューポイントの塔だけが不自然に伸びている。 現代のボストンやニューヨークの街と比べてみると、全く似ていないので没入感も少ない。 フリーランの仕様変更 街中だけでなく木を飛び移るなど、コナーのモホーク族出身という設定を活かした(*4)フリーランは新鮮味のある要素と言える。 一方、操作がこれまでのRT+A(R1+×)からRT(R1)のみに変更された点を改悪という声も多い。 特に操作性の変更はシリーズを遊んできたプレイヤーほど戸惑う事となった。 ただし、前作までは自分で操作する必要のあったダブルジャンプなどのアクションが自動で出るようになったり、前作までは飛び移れなかった距離を飛び移れるようになっていたりと、快適性を上げる調整も施されている。 ワンボタンでダッシュが可能になった点も、当初こそ誤爆があるが慣れればダッシュしながらのカメラ操作が行いやすくなったと一定の評価も得られている。 問題点 システムの改悪 本作でもっとも批判されている点がこれ。前作から大きく変えたのはいいが、その要素の多くが批判の的となった。 敵兵の強化 今作の敵兵は視力や感覚が良くなり、前作までは問題にならなかった距離でも反応してくるようになった。よって、隠れて進むという本作のゲーム性からするとかなり窮屈さを感じるようになった。 さらにコナーは戦闘状態になる前の警戒状態の時点で、ステルスをやめて勝手に隠れ場所から立ち上がってしまう。 前作まではX(□)ボタンのみで行う、気付かれにくいステルスキルとRT+X(R1+□)で行う気付かれやすいアクションキルの両方を選べたのだが、本作ではダブルキルやエアアサシンといったアクションは全てアクションキルでしか行えず、近くに敵兵がいると間違いなく戦闘状態になってしまう。 そのため、ステルスが要求されるミッションではこれらのアクションを封印せざるを得ない場面がある。 また、軽装兵の走る速度がコナーよりも速いため、すぐ追いつかれてしまう。しかも延々と追って来るため、なかなか撒くことができず、一般市民状態に戻るのが難しくなった。 多くの敵兵がマスケット銃やピストルを持つようになった。 戦闘中は敵を盾にするアクションがあるためそこまで驚異ではないが、発見状態で壁に登ると一斉に発砲して撃ち落とそうとしてくるため、高所に登って逃げる場合に非常に面倒くさい。 ビューポイントの仕様変更 ビューポイントでシンクロしてもマップが明らかになるのは周辺のわずかな部分であり、完全にするためには自力で歩き回って埋めていく必要がある。 市民から受ける一部のサブミッションやショップなども自力で発見する必要がある。 シンクロ率を100%にする目標の1つとして全てのマップを完全にする(*5)というものがあり、都市部はともかくフロンティアはその広さもあって、かなり骨の折れる作業となっている。 ファストトラベル解放 今作では、ファストトラベルを行うトンネルを探索出来るようになったが、ファストトラベルのポイントを解放するためにはトンネル探索が必須となった。 トンネルの中は広大な迷宮となっており、謎解きを挟む場合もある。前作まではトンネルを修理するだけで使えたので、非常に面倒くさい。 交易隊のシステム はっきり言ってUIが非常に分かりづらく、交易隊に渡す品を個々で選択する必要があるのにカーソル位置を記憶しないなど、不親切な部分が目立つ。 そもそも毎回物品を加工し、能動的に行わなければ交易もできず、利益も少ない。前作までは何もしなくとも勝手に資金が貯まっていたので、なおさら面倒くさい。 結局は狩りやすい動物を狩って毛皮を交易に出すのがお手軽となっている。ある程度元手が必要だが、ホームステッドミッションを進めると登場する毛皮を販売するNPCから仕入れて売ってもそれなりの利益を得られる。 また、3つある交易隊のうち、一隊が交易が終わっても戻ってこなくなり、使用不能になるバグがあり、アップデートでも修正されなかった。 製作のシステム 上記の交易隊と同じ使いづらいUIで、並んでいるアイコンを決定するまで必要素材が表示されない。そのため、素材自体を製作する必要があるものでは何度もメニュー内を往復することになる。 さらに武器などの一度だけ製作するものも全く変わらず並び続ける。ソートもできないため非常に不便。 こうした不便なUI周りは後述のリマスター版ではある程度改善されている。 弟子が空気 フラグの管理がまずく、弟子とは何なのかの説明が入る前に最初の弟子を作れるので、システムやストーリー背景が分からず戸惑ってしまう。 弟子出現にもバグがあり、弟子と出会えるはずの地点に行っても誰も居ないことがある。ゲームを再起動するしかない。 弟子を作った後も、成長要素や遠征に関する説明が何も無いので、勘の良い人しかこれらのシステムを活用できない。 戦闘で呼び出して共闘したり囮になってもらうこともできるが、ダメージを受けると回復まで長時間呼び出せなくなるので、必要なときに使えない。 ゲームバランス 上述のように敵兵が強くなったことに加え、とにかく街中に敵兵が大量に配置されているため、気付かれるとわらわらと集まって来る。 さらに警戒レベルが最大の3になると最上位の敵兵「イェーガー」が周辺に続々スポーンするようになる。一般市民状態でないと警戒レベルを下げることができないのに、そもそも一般市民状態に戻るのも一苦労な状況になってしまう。これも本作の難易度の高さに拍車をかける要素となっている。 完全に理不尽なフルシンクロ 『BH』以降賛否両論ありながらも存在してきたフルシンクロ(*6)だが、今作にも存在している。しかし、本作のものはシステムの変化も相まって完全に理不尽と言っていいものになっている。 前作まではミッション開始時に条件が1つ提示され、達成できれば100%、失敗すれば50%というシンプルなものだった。それが本作では、ミッションの中で「サブ目標」というものが2~4個提示され(*7)、それらを一度に全て達成しなければフルシンクロ達成とはならない(*8)。 これまではミッション開始時に一旦画面が停止し、ミッション名と共にフルシンクロ条件を確認できた。それが本作ではミッション中リアルタイムに表示され、しかも白っぽい小さな字で直接画面に出るので読みにくい。ミッションによっては読んでいる暇が無く、読んでいる内に失敗してしまう事もある。 しかも展開のネタバレ防止のためか、ミッション進行に応じて新たに表示されることも多い。ひどい時には、プレイに集中していると突然失敗したと表示され、初めてそんな目標が出ていたと気付く事もある。 ステルス系のサブ目標(*9)は仕様変更や敵の強化により達成がかなり難しくなっている。また、制限時間があるタイプのものがいやに厳しく、極端な話「操作可能になった直後から最適ルートを全力で駆け抜ける」に近いことをしないと達成できない。 そのためか本作ではミッション中のチェックポイントからのリスタートが可能となっているが、失敗直後にポイントが更新されてしまうこともあり、その場合最初からやり直すしかない。 サブ目標の難易度自体もまちまちで、初見ではどうすればいいのか見当がつかなかったり、そもそも何を言っているのか分からないといったこともある。 ミッション自体の難易度からして高いものも多く、それに前述の要素が相まって初見ではフルシンクロ不可能と言えるミッションが多い。 あくまでやり込み要素でありしなくてもいいとは言え、達成したくなるのが人情であり、失敗が続くと終始嫌な気分でゲームを進めることになる。 さすがに本作の仕様は問題があるとされたのか、『IV』以降はサブ目標の難易度も概ね下がっており、達成した状態でクリアすればその目標はクリア扱いとなるので、複数回に分けて挑戦することが可能となった。 とにかくバグが多い 前作までもオープンワールドゲームにありがちなバグが多かったが、今作は新エンジンとなったためか今までに増してバグが多く、快適なプレイとはいかなかった。 メインミッションに関わるバグこそ少ないものの、上述のように輸送隊やサブミッションに関わるバグは多い。 最序盤の船で船長が腹話術をするバグは現在も直っていない。 長いチュートリアル 本作のストーリーは全12章あるが、その内5章までが実質的にチュートリアルで占められている。 ヘイザムを操作する3章まではまだしも、4章はコナーの少年時代で、アサシンとなるのはチュートリアル終了の6章からと歴代で最遅。 特にフリーランに関するチュートリアルはヘイザム時代とコナー少年時代で2回も存在し、前者が街中、後者が自然の中でのチュートリアルとなっている。 たしかに操作方法が変更されたので丁寧にやるのは構わないが、やりすぎは良くないという例となった。 現代編の仕様 これは過去作と同様だが、アニムス内外を分ける演出のためか、アニムス外である現代編ではイベントスキップが不可能。 現代編の途中でゲームを終了するとイベントをまた一から見直さなければならずテンポが非常に悪い。 Win版でCTD(*10)した際などは最悪。 現代編の内容自体は、現代ステージでのフリーランや戦闘など本編と同じようなミッションも用意されており、好評価。ミッションも時限ではあるが、リプレイ可能。 翻訳における問題 日本語ではヘイザムがアサシンではなくテンプル騎士だったというミスリードが成立しなくなっている。 実は前半の主人公ヘイザムがテンプル騎士団であることは、原語ではアニムスを出る直前まで明かされていない。 原語では自分たちを「ORDER(翻訳ではしばしば『結社』等と訳される)」とだけ呼び、この表現はアサシン教団・テンプル騎士団両方の略称として成立している。 ヘイザムの行動もアサシンそのままなので、言われなければ彼はアサシンである、という認識で進めることになる。 最後のリーを加入させる場面でも、「騎士団の教義と~」という今作が初出の騎士団の宣誓文は「ORDER」で統一されている。 そして、締めの「叡智の父の導きがあらんことを」の一言でやっと正体が判明する、という展開なのである。 そのためデズモンドはそこで「何だと?」「今の見たか?」と驚愕しているのだ。 ところが日本語ではボストンに到着するなり「騎士団」と口にしていくので、早い段階から素性を知ったまま物語が進んでしまうのである。 このミスリードが台無しになったことで、ストーリーの面白さが下がってしまった。 おそらく翻訳の際にストーリーの流れや展開を訳者が把握しきった上で訳してしまったため、このような表現になったと考えられる。 過去作に比べ誤植も目立つ。代表的なものでは「バッ熊ン亭」「色濃い連邦」など。 総評 グラフィックの強化や海洋ミッションなどの新要素が好評な一方、多数のバグやシステムの変更に批判が集まった。 シリーズの刷新を目指した事自体は理解できるが、プレイヤーに不便を強いる改変が多かったため、評価が下がってしまったと言えよう。 ゲームとしての根底は変わっておらず、これまでのシリーズで最大級のボリュームで、遊べる要素は多く用意されている。 これらに魅力を感じる人なら楽しめるだろう。次回作では今作のシステムをさらにブラッシュアップし、成功を収めることとなった。 余談 これまでシリーズのWin版は日本語未対応だったが、今作のWin版はSteamなど一部店舗での専売ながら日本語版を発売した。 音声は日本語のみ、字幕は日本語か英語を選択可能。また、これまでの日本語版同様、Uplayのリワードや予約特典・店舗特典なども収録されている。その他の言語は未収録なので一長一短。 なお、本作以降のシリーズ作品はWin版にも最初から日本語が収録されるようになった。 主要なDLCとして、シングルプレイ用の連作追加シナリオ「ワシントン王の圧政」が3部作配信された。パラレルワールドで暴君と化したワシントンにコナーが戦いを挑む。 パラレルワールドであるため、本編で退場したキャラクターも再登場する。エピソードごとに特殊能力が解禁され、本編とはまた異なったプレイが楽しめる。 エピソード3の冒頭では、コナーが祖父エドワードについて言及しており、「その話は長くなるからまた今度にしよう」と次作『IV』への前振りととれるシーンがある。 PSVにて同時発売されたスピンオフである『ASSASSIN S CREED III LADY LIBERTY』にはコナーが1シークエンスのみゲスト出演、本作との連動特典もある。 2014年にはPS3(*11)にてHDリマスター版の配信が開始し、本作とのカップリング『CONNOR SAGA』も発売された。5000本の限定生産だった初版にはエンサイクロペディアの第2版やサウンドトラック、一部DLCのプロダクトコードが付属した。 このためか『II』以降恒例となっていた完全版「スペシャルエディション」は本作では発売されなかった。 しかし、この販売方法は「どこら辺がサーガ?」「エツィオサーガと比べ無理矢理感がある」「ローグの発売を待ってⅣと合わせてケンウェイサーガにした方が(表題と物語の組み合わせ的にも、収録内容的にも)自然」等、否定的な反応が見られた。 2016年にユービーアイソフト創立30周年を記念し、月替わりでゲームを無料配布するキャンペーン(*12)が行われたが、本作が最後のオオトリとして配布された。 ただし、Uplayでは日本語版を扱っていないため、配布されたのは英語版であった。 その後の展開 2018年に発売された『ASSASSIN S CREED ODYSSEY』のシーズンパス購入者に本作のリマスター版が提供される。マルチプレイを除く追加コンテンツが全て収録されており、新たに『IV』から『ODYSSEY』までの歴代主人公の衣装がリワードとして追加。『レディリバティ』も収録される。 2019年3月に『ASSASSIN S CREED III Remastered』がOne/Win向けに、5月にはPS4/Swtich向けに発売された。 これに伴い、リマスターではないオリジナルのPC版は現在販売を終了している。 新エンジンにより、グラフィックが向上し4K解像度に対応。『LADY LIBERTY』はPS3版の再リマスターとなり、PC版も日本語に対応した。 瞬時に開く武器ホイールや輸送部隊・製作のUI改善、口笛の搭載、鍵開けの簡略化などゲームプレイ面である程度の改善がなされている。 一方で戦闘BGMが爆音で流れ続けたり、ビューポイントでシンクロすると登頂時に流れるBGMがその後プレイを一旦終了するまで流れ続けるなどリマスター版固有のバグも新たに発生している。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/7054.html
ASSASSIN S CREED ROGUE 【あさしん くりーど ろーぐ】 ジャンル アクションアドベンチャー 対応機種 プレイステーション3Xbox 360(*1)Microsoft Windowsプレイステーション4Xbox OneNintendo Switch(*2) 発売元 ユービーアイソフト 開発元 ユービーアイソフト ソフィア・スタジオ 発売日 PS3 2014年12月11日 Win 2015年3月10日 PS4/One 2018年3月22日 Switch 2019年12月6日 定価 PS3 7,992円 Win 2,592円 PS4/One 4,298円(税込) レーティング CERO Z(18才以上のみ対象) 備考 Switch版の単体販売はなし 判定 良作 ポイント 『UNITY』と同時発売された繋ぎ?テンプル騎士団側のアサシンハンター旧世代機におけるシリーズの集大成 ASSASSIN S CREEDシリーズ 概要 ストーリー ゲーム内容 追加・変更点 復活した要素 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 アサシン達よ、その信条は本物か 概要 『ASSASSIN S CREED IV BLACK FLAG』に続いて据置機で発売された作品。 北米では『ASSASSIN S CREED UNITY』と同時発売されており、本作との関連要素もある。 完全に次世代機向けに開発され、ゲームエンジンも更新された『UNITY』に比べ、本作は旧世代機向けに発売され、エンジンも以前の「Anvil Next」のままとなっている。 本作のメイン開発はPSVの『アサシン クリードIII レディ・リバティ(*3)』を手掛けた、ブルガリアの首都・ソフィアに拠点を構えるソフィア・スタジオが担当している。 本作の舞台は『ASSASSIN S CREED III』の少し前(*4)、フレンチ・インディアン戦争(*5)さなかの北大西洋岸となっている。 そのため『III』の前日譚といった一面もあり、同作で舞台となった場所や登場人物も多く登場する。 さらに『IV』及びDLCの「自由の叫び」の人物も登場しており、両作を繋げる作品ともなっている。 本作の特徴は、なんといっても主人公がアサシン教団を裏切り、これまで一貫して主人公の敵側だった、テンプル騎士団につくという点である(*6)。 本作は、『III』より続いた「ケンウェイ・サーガ」の最終章とも言える作品であるが、本作の主人公はケンウェイ一族ではなく、新キャラの「シェイ・パトリック・コーマック」となっている。 ただ、『III』で重要人物だった「ヘイザム・ケンウェイ」が、今作でも中心人物として登場する。 現代編の舞台は『IV』を引き継いだものになっており、引き続き登場する人物もいる一方、新たな人物も登場する。 ストーリー アブスターゴ・エンターテインメント社はあるトラブルに見舞われ、一時的に業務を停止していた。 どうやら、アニムス内で「シェイ・コーマック」なる人物のファイルに接触したことが原因らしい。 現代編主人公はトラブル解決に駆り出され、その過程でシェイの数奇な人生を追体験することになる。 1750年代始め、シェイ・パトリック・コーマックはアサシン教団の一員として、北アメリカ植民地で修行と戦いの日々を送っていた。 ある日、ダベンポート・ホームステッドの導師アキレスのもとに、伝説的アサシンのアドウェールが訪ねてくる。 彼によると、地震により大きな被害を受け、そしてそれに乗じて「秘宝」のありかを示す手稿と箱が、テンプル騎士団に奪われたという。 アキレスは手稿と箱の奪還を直ちに指示し、シェイもその任務に加わることとなった。 奪還のための任務は確実に進んでいたものの、その過程で明らかな弱者まで手に掛けていくことにシェイは疑問を持ち始める。 仲間からは「それは正しく、必要なことだった」と言われるが、なお気は晴れなかった。 探索の末ついに手稿と箱の奪還に成功し、秘宝の在り処も探り当てるシェイ達だったが、その後ついにシェイの人生を大きく変える出来事が発生する。 ゲーム内容 本作もこれまでと同じく、ミッションを請けて暗殺を行い進めていくといった形だが、『IV』と同じく海上で船を襲い略奪を行うといった行為も可能となっている。ただし本作では主人公らは海賊ではないため、敵対勢力に対する通商破壊的な行動と言えるものとなる。本作では大きく「北大西洋」「リヴァーヴァレー」「ニューヨーク」の3つのマップがある。 本作でも主人公は二刀流だが、『IV』とは異なり右手に剣、左手にダガーといったスタイルになっている。ピストルは持ち歩けるのは2挺までとなった。 本作では、前述の通り主人公が途中でアサシン教団からテンプル騎士団に寝返るのだが、それによる操作の変化といった事は特にない。ただ、アサシンと騎士団はそれぞれ異なる国と協力関係にあり(*7)、立場が変わることで友好と敵対関係が入れ替わることになる。 本作のシステムは基本的に『IV』のものをほぼ引き継いでおり、以降では主に変更点を記述する。 追加・変更点 新武器として「エアライフル」と「グレネードランチャー」が登場。 エアライフルは、一見普通の銃だが発砲音がしない。弾は各種ダートを使用し、つまりはこれまでも登場した「吹き矢」の発展系と言えるもので、有効射程も大きく伸びている。一時的に眠らせる「スリープダート」と発狂して周囲に襲いかかる「バーサークダート」に加え、新たに「爆竹ダート」が登場し(*8)、誘き出しや火薬の爆破に活用できる。 グレネードランチャーは、爆発する榴弾(グレネード)を射出する。「スリープ」と「バーサーク」はダートの範囲攻撃版といったものだが、単純に爆発して攻撃する「榴散」も存在し、扉などを吹き飛ばし道を開いたりもできる。 今作でも『IV』と同じく武器ホイールが無く、十字キーで武器と道具を選ぶという方式になっているが(*9)、『IV』では上下で武器、左右で道具という方式だったのに対し、今作では左方向が武器、右方向が道具となった。上方向はエアライフルのダート、下方向にはグレネード弾が充てられている。 潜んだ敵との戦い 作中では主人公が身を隠せる場所などに敵が潜んでいることがあり、彼らはタカの眼でも見えない上に、近づくと不意打ちされて瀕死になるほどのダメージを受ける。 ただし対抗策はある。潜んだ敵の近くでは囁き声のようなものが聞こえ、画面端に霞がかかったようなエフェクトがかかり、敵の存在を知らせる。その状態でタカの眼を使うと、主人公を中心にドーナツ状の「デンジャーコンパス」が出現し、敵の方向を光って知らせる(*10)。敵に近づくと光の幅が広がり、全周を覆う状態になると敵を探り出すことができるようになり、逆に誘い出したり不意打ちが行える。また、不意打ち時にカウンターボタンを押すことでカウンターキルも可能。居場所も固定なので慣れてくればそれほど脅威ではなくなる。 船関連 本作では序盤から船を入手し利用することができるが、南のカリブ海が舞台だった『IV』と異なり、一転して氷山が浮かぶような寒々とした北大西洋が舞台となる。「砕氷衝角」を装着することで海上の氷を砕きながら進めるようになる。さらに浮かぶ氷山も単なる背景ではなく砲撃することで破壊でき、崩壊の衝撃を周囲に伝え、小型船程度なら沈められる。 船の武装は基本的には同じだが、時代の変化などもあってか変化したものもある。 前方を向いた際の「連鎖弾」が「カロネード砲」に変わっているが、速度を落とすという効果自体は特に変化がない。 後方を向いた際の「樽爆弾」が「燃える油」になり、文字通り海上に燃えながら漂い、接触した船を燃やしてダメージを与える。 新たな兵器として「パックルガン(*11)」が登場し、これは以前の「旋回砲」の位置にあるものだが、使用感は大分異なる。初使用時にはボタンの変更よりその連射速度に戸惑うだろう。ある程度自動でロックしつつ自由にも撃てるという、『III』と『IV』の中間のような性能となっている。乗り込み時にも一定弾数撃ち続けることが可能で、アップグレードで装填弾数が増加する。かなり仰角がとれるため、マストの上にいる敵を直接撃ち落としたりもできる。 「真後ろを向く」ボタンが追加された。これはかつての旋回砲のボタンで、旋回砲にあたるパックルガンは望遠鏡だったボタンに、望遠鏡は十字キーの上にそれぞれボタンが変更されている。 今作でも敵船への乗り込みが行えるが、逆に敵の方からも乗り込んでくるようになった。敵船が突っ込んできた後に、煙幕がたかれたようになって一時的に行動不能になり、その後自船上で戦闘が始まる。ただその後は敵船にも移れるなど、乗り込んだ時とほぼ同じ展開となる。 各地のギャングの拠点に侵入すると、「ボスを倒す」「旗を燃やす」などの条件が提示され、全て達成すると拠点を乗っ取ることができ、収入がアップする。 本作には「アサシンの迎撃」といったものがある。これは各地のハトから暗殺の指令を手に入れ、先に見つけた標的を殺されないように、逆にアサシン達を見つけ出して倒していくといったものである。アサシンを倒すのが速ければ速いほどボーナスも上がる。 今作にも「交易艦隊」が存在し、基本的には『IV』と同じだが、進めるに従い七年戦争の進行具合も連動して語られる。戦闘場面がスキップできるようになったほか、修理などで「宝石」といった独自のものを消費していたのが、普通の金を使うようになった。 海の砦との戦いは今作にもあるが、最後に司令官を倒す必要が無くなっている(*12)。 本作にも銛漁があり基本的には同じだが、地域上獲物に「イッカク(*13)」が加わっただけでなく、さらに海上に氷が浮かんでおり、引き回されている場面でぶつかるため、ボートに捕まり衝撃に耐える必要がある。 冷たい水に浸かっていると寒さでダメージを受け続けるようになった(*14)。 『IV』の「伝説の船」のような、「伝説の戦い」という高難度のミッションがある。 口笛を吹いた際に、音の広がりが視覚的に表示されるようになった。 本作にはオンラインプレイは存在しない。 復活した要素 『IV』での1つの大きなマップから3つのマップに分割され、この点は『III』に近い。 一定時間ごとに収入があり、一杯になる前に回収するという、エツィオサーガにあったようなシステムが加わった。各地にある建物を「改築」という形で修復し、その度に収入も増えていくというのも共通している。 評価点 旧ハード一つの集大成 完全に次世代機向けの『UNITY』に対し、実質旧ハードで発売された最後とも言える本作は、これまでのシリーズの様々なシステムやミッションを集めた、正に集大成と言える内容となっている。このあたりは「単調」と批判された1作目と比べ隔世の感がある。 より便利・快適になった内容 船関連 『IV』では後ろを向くのに少し時間がかかったため、樽爆弾を使うのが少し面倒だった。今作では即向ける用になったことで、後方確認もしやすくなった。望遠鏡が十字キーの上になったのは、操船しながらの使用がやや難しくなったが、そこまで大きな問題でもない。 燃える油も、性質上樽爆弾に比べ小分けにして使用できることで、より柔軟に活用できる。 パックルガンも、旋回砲に比べより自由に使えるようになり、慣れればほぼ上位互換の武装と言っていい。戦列艦のような大型の船相手では角度的にも厳しいものの、ブリッグやフリゲート辺りならパックルガンのみでも制圧ができてしまうほど使い勝手が良い。 各地の小島などにはインタラクトするとすぐ船に戻れるボートや船を呼ぶ鐘などが配置されていて、船を置いて陸を歩き回る機会の多い本作では重宝する。 それ以外にも、交易艦隊の戦闘の早送りや、修理に普通の金が使えるようになったのは、最初からこれでよかったとも思える改善である。 キャラとストーリー 『III』と『IV』をプレイした者にとっては、それらに登場したキャラや場所が再登場するのは、やはり嬉しくもある。しかも時代の違いにより、それらの作品に登場した時とはまた違った姿を見られるのも興味深い。 『III』につながる流れや、アサシンを裏切り騎士団に加わる主人公といった展開も、そこまで無理なくうまく描かれている。 以前よりは多彩になったロケーション 時代や地域的に、歴史ある巨大建造物が無いというのはもう仕方がないだろうが、『III』や『IV』に比べればかなり多彩にはなっている。氷山の浮かぶ寒々とした北大西洋に、山や川といった自然あふれるリヴァーヴァレー、大火災が起こる前で『III』とは雰囲気の異なるニューヨークなど、それぞれに違った特色があり、さらに季節による変化もある。マップが広いようで上陸できる場所は少なく、自由に移動できる場所が点在している感じだった『IV』に比べると、かなり広い範囲を移動できるようにもなっている。 シリーズおなじみの収集要素は、特に充実したものになっている。 定番のアニムスの断片は、今作では集めていくと何者かのメッセージが徐々に増えていく。 断片に似ているが色の違う「プロスペリティー」は集めていくと入手できる色々な物にボーナスが加わる。 各地の先住民の柱は、たどり着くまでも少し手間がかかるが、柱のパズルを解くことで「先住民のトーテム」が手に入り、ある場所で装備品が開放される。他にも「テンプル騎士の秘宝」や「バイキングの剣」といった物も、集めると装備品が開放される。 各地にある「洞窟画」は、タカの眼で見るとまた違った絵が浮かび上がり、ある者たちの物語を描いたものになっている。 各地で「戦時の手紙」が入手できる。これは何らかの理由で届かなかった手紙で、大抵はアサシンかテンプル騎士の連絡や報告といったものである。その中には、本シリーズの近い時代に登場していた人物も多く、ゲーム本編で語られなかった話など、ストーリーを補完するような内容のものも多い。 現代編でも、放置されたコミュニケーターやパソコンから様々な情報が収集できる。音声データは、本作の現代編登場人物の過去が語られ、本編内容を補完するものとなる。 賛否両論点 ほとんど『IV』そのままのシステム 前述の通り、本作は『IV』のシステムの多くを引き継いでいる。しかし、引き継ぐというかほとんどそのままで、メニューのグラフィック・UI等までそっくりである。今から本作をプレイする場合、『IV』と続けてやる人も多いかもしれないが、その場合さらによく分かることだろう。 一応少しは変化している部分もあり、改良されてもいるのだが、逆にそれが使い回し感を強調させたり、プレイに混乱をもたらす一面もある。特に武器と道具の配置の変化は、『IV』の感覚に慣れていると混乱しやすい。 似ているということは同じ感覚でプレイできるということでもあり、『IV』自体は十分良作と言っていい作品で、システム自体に大きな問題も無く、それ自体が悪いわけではない。変えたら変えたで文句が出るはずで、これは多くの続編が出ているゲームに共通するジレンマとも言える。 海賊を題材とした前作のシステムを丸ごと使いまわしたがゆえに、宝箱の開け方が主人公のキャラに合っていない、海賊行為が不自然、そもそも海が主体である必要性が薄いストーリーといった不整合も生じている。 アサシンハンターの悲哀 前述した通り、本作の主人公シェイはアサシン教団を抜け、これまでのシリーズでは敵側だったテンプル騎士団に加わり、「アサシンハンター」としてアサシン達を始末してゆくことになる。これは本作最大の特徴でもありウリと言っていい点だが、やはり釈然としない人も多いかもしれない。 テンプル騎士団自体は悪というわけでもなく(*15)、あくまでアサシン教団とは理念や手段が異なるだけで、最終的に世界の平和を目指していることはこれまでの作品でも語られている。シェイの離反や騎士団への協力といった流れも、それなりに納得のいくものになっており、騎士団側にもちゃんと正義や仲間との絆があることが描かれるのも新鮮である。 しかしそれでも、最初は仮にも仲間だった者たちを次々に手に掛けていくのは辛く、心が痛くもなってくる。こちらにも理由があるとはいえ、当然アサシンからは裏切り者と罵られ、恨みの言葉やこちらを否定する言葉を残して息絶えていく。 + さらなる衝撃 本作から登場するアサシンのみならず、なんと『IV』では主人公の副官として活躍し、「自由の叫び」では主人公まで務めたアドウェールすらも、中盤で始末することになる。『IV』をプレイした者なら、ここばかりはさすがに驚き、戸惑ったのではないだろうか。 当然、シェイにとってはそんなアドウェールへの思い入れはゼロ、ただただミッションの標的として始末してしまう。せめてアドウェールと関係のある人物が苦渋の決断で殺す…………のような展開であれば盛り上がりのある要素になっていたかもしれないが。 確証はないが、アドウェールは『III』に登場しないため、話の整合性を取るために仕方がなく死ぬしかなかったのかもしれない。また、これも仕方ない話だが『III』にも登場していたアキレスは、どうせ死なないのだろうとプレイヤーは分かった上でプレイすることになる。 何だか毛色の違うアサシン教団 前半はアサシン教団としてのシェイの、教団への疑問と苦悩が描かれ、後半はテンプル騎士団へと入団したシェイの教団との戦いが描かれる。「Ⅲ」で北アメリカのアサシン教団が壊滅状態となっており、元マスターアサシン・アキレスが引退に追い込まれたのもテンプル騎士団へイザム・ケンウェイの助けの元、シェイが壊滅させたというもの。 という訳で本作ではシェイの教団としての師、そしてテンプルとしての宿敵として『Ⅲ』のアキレスの現役時代も語られる。…のだが、正直アキレス率いる北アメリカアサシン教団の行動指針は疑問が多い。 本作のアキレスは教団の使命に異常に頑固であり、テンプルより先に「先駆者の秘密の場所」を自分達が見つけ、保護する事に頑なに執着している。「秘密の場所」に向かったシェイが力を起動させただけで大惨事を起こしてしまい、人間が管理するには早すぎる場所であると主張しても耳を貸す事は無く、「場所」への手がかりを処分しようとする強行手段を取ったシェイを始末しようとした。これがシェイが教団を離反する直接の原因となる。 またアキレスがどこまで把握していたか不明だが、少なくとも仲間のアサシン幹部達はギャングじみた連中を手下として使っている者もおり、そのギャングは街に毒ガスを散布する等かなり過激な手段も取っていた。他の幹部も目的の為に手段を選ばない描写もある。別にシリーズ通してアサシンが清廉潔白であるべきと明言されている訳ではないが、民衆に紛れ、民衆を味方につけて使命を果たしてきたアルタイルやエツィオが見たら卒倒レベルもの。 逆にテンプル騎士団(少なくともへイザム一派)は新参者のシェイの実力をいち早く認め意見を尊重する等かなり理性的かつ柔軟な思考や行動を取っており、これまた以前作とかなり異なる印象を受ける。いくら主人公の「アサシン・ハンター」の正当性を理由つけるためとはいえ、人によっては露骨と感じるかもしれない。 総じて、コンセプトとしては非常に「おいしい」要素があったはずの本作のストーリーである。過去作で明示されていた「アサシンの理想」「テンプル騎士の理想」二つの似て非なる正義。その間で翻弄され、苦しみながらもアサシン教団を裏切る主人公……そんな物語をしっかり描けていれば、シリーズファンにとって非常に興味深い一作となっていただろう。 しかし蓋を開けてみれば「この時点でのアメリカアサシンは悪者だから、テンプル騎士に寝返る」という浅いストーリーであった。特に、主人公シェイの周辺環境は「アサシン教団では何をやっても評価されない。意見を認めてもらえない」というものから「テンプル騎士では意見を聞いてもらえる。重要なミッションに関わらせてもらえる」という露骨な好待遇へと変貌する。そのため、シェイが信念を持ってアサシン教団を裏切ったというよりも、ただ自分にとって楽な環境へと流されていった風にも見える。こういった現状への不満を利用して人を利用するという手段は、過去作でのテンプル騎士の十八番である(民衆を暴動へと煽ったり、重要なポストの人物をテンプル騎士に引き入れたり)。本作を前情報無しのつもりでプレイしてみると、シェイが寝返るまでの流れはテンプル騎士に都合よく懐柔されているシーンにも感じる。 そして本作のアキレスの顛末を見てから「Ⅲ」のストーリーを見ると、教団復興よりもヘイザムの息子・ラドンハゲードン(コナー)を使ったアキレスのヘイザムへの個人的な復讐が強い…様に見えてしまうかもしれない。 ただ、本作は以前作の様な「過去編主人公の半生」を描くというよりは、断片的な記憶から抽出した「シェイの視点から見た、教団と騎士団の戦いと北アメリカ支部壊滅の顛末」を描いた、メタ的に言えばダイジェスト版の様な構成である事はゲーム中でもきちんと説明している。その為上記の様な見方は必ずしも正しいとは言えず、ゲーム外でシェイはもっと苦悩したかもしれないし、騎士団での地位を勝ち取る為に語られないミッションがあったかもしれないし、アキレスにもっと深い理由と思慮があったかもしれない。しかし結局の所ダイジェストであり、それらを補填する様な媒体も特に無い為、「アサシンハンター・シェイの物語」としてはやはり描写不足感は否めない。 潜んだ敵の面倒さ 本作の特徴と言える潜んだ敵だが、不意打ちされると瀕死のダメージを受けるため、無視して行ける場合はそれでもいいが、そうもいかない場合面倒でも戦うしかない。 ただ、一撃死であったら間違いなく理不尽に感じるだろうし、そう思わせない範囲で、危機感も持たせるギリギリの調整だとも言える。 いずれも厄介なアサシン戦 本作では途中から次々にアサシンと戦うことになるが、そのどれもが厄介な相手ばかりである。確かにハイライトと言えるボス戦であり、アサシンが弱ければそれはそれで納得いかないであろう。しかしそうは言っても、ついていくのがやっとなほどの速さで駆け回り、攻撃は入らずダメージは多大であったり、多くの戦いで面倒な仕掛けやギミックがある。 主人公はもうアサシンでないとはいえ、最初から追いかけっこのような展開になったり、正面からの戦いになることが多く、アサシンらしく密かに接近して不意打ちで仕留める、といった戦いはできない。 挙げ句にそこで提示されるサブ目標が、どれもさらに厄介な縛りを加えるものばかりである。これはやらなくてもいいとはいえ、さらに面倒になるのは確かである。アサシン戦はハイライト故にミッションも長めで、やり直すにしても面倒である。 マルチプレイが無い 本作には前述のようにマルチプレイが搭載されていない。本作の舞台でプレイできないのは残念に思う人もいるだろうが、元々マルチプレイに興味のない人には問題とは言えない。 同時発売された『UNITY』にはより進んだマルチプレイが搭載されており、そちらの方に注力したのかもしれない。 その他 アサシン時代のシェイは『Ⅳ』同様警戒地帯ではおなじみアサシンのフードを被るが、騎士団入団以降は警戒地帯でもフードを被ってくれない。つまり、ゲームパッケージイラストの「テンプル騎士団の衣装を着てフードで顔を隠したシェイ」というシチュエーションはゲーム中ではどうやっても再現できない。格好良いだけに人によってはかなり残念に感じる部分であろう。 最もゲームシステム的に違和感がある訳ではなく、騎士団以降もフードを被れる衣装が存在し、それを購入して着ればそれっぽい感じにはなる。 問題点 漂うマンネリ、使い回し、繋ぎ感 本作は前述のように、『UNITY』と同時期に発売され、『IV』のシステムを引き継ぎつつ、これまでのシリーズの様々な要素をかき集めた内容になっている。それ自体は悪いことだけでもないが、さすがにもうマンネリは隠せない。次世代機の登場から短いため、完全な次世代機向けに『UNITY』、旧世代機でもプレイできる作品として、これまでの資産を生かしてもう一作作ったようにも思える。『UNITY』との関連要素にしても、システムが一新され進化したマルチプレイの搭載された『UNITY』の方が本命で、本作はそのプロモーションや繋ぎのようにも感じられる。 ストーリーの短さ 本作は他のシリーズ作品と比べても、明らかにストーリーが短い。豊富なサイドミッションや収集要素等をこなしていれば気づきにくいが、単純にシークエンス数で比べれば『IV』の半分程度しかない。 一応ストーリー自体は本作でまとめられており、極端に短いとか描写不足というわけでもない。 従来のような丁寧な追体験ではなく、シェイの人生の重要な部分だけをピックアップしたダイジェスト進行になっている(現代編の人物曰く『データが断片化している』)。 例えば、シェイが騎士団の幹部達と正体を知らぬまま出会ってから、入団するまでの過程が省略。入団後のストーリーは教団幹部の暗殺と秘宝の捜索に関わる部分のみが抽出され、騎士団ならではのミッションも少なくテンプル騎士団として活動している実感がやや薄い。 どんどんおざなりになる現代編 本シリーズは、「遺伝子記憶」やそれを読み取り追体験させる「アニムス」といった独自の設定を活かし、現代と記憶の2つの舞台を行き来する独特の展開が特徴である。現代編は『III』で一旦決着し、本作は『IV』で一新された舞台を引き継いでいる。 しかし『IV』からの現代編は、主人公が外見や素性がほとんどわからない人物であり、さらに一般社員とあまり変わらない立場であり、よくわからないまま事件に巻き込まれている、というような内容であった。本作はその続きといったものでもあるのだが、最初からまたよくわからない新キャラが登場し、実質本編と言える記憶編の合間に、少し作業を行うのを繰り返すだけと、さらに味気ない内容になっている。ストーリーを進め新事実が明らかになる度に、新キャラ達が驚き興奮する様子が描かれるが、まるで主人公そっちのけで、自分達だけで勝手に盛り上がっているように感じられる。 その新キャラ達にしても、単に進めるだけでは何か只者ではない雰囲気を感じるだけで、各所のパソコンから手に入る音声データで少しずつ素性が明かされていく。むしろそうやって情報を補完していくのが、現代編のメインとすら思えてくる。 また、現代編で指示された場所になかなか行かないと、「~に行ってって言わなかった?」などと急かされるのだが、それでも行かないとどんどん口調がきつくなり、最後は強烈な皮肉や罵倒と言っていいものになる。元々そういうキャラであって、次に行く場所を忘れないような配慮とも取れ、実際そういう台詞が出てくる頃には相当寄り道しているのも確かだろうが、もう少し落ち着いて探索させてくれとも言いたくなる。 現代編は単調な内容の繰り返しなのだが、最後は最後でまた唐突な展開を迎える。 後続作品ゆえの矛盾点 教団を裏切ったシェイは北米テンプル騎士団のヘイザムの傘下へと入り、彼と共に北米アサシン教団にトドメを刺し、その実力と信頼性を見込まれて「先駆者の箱」の捜索を託される――というのが終盤のストーリーになるのだが、ここがどうしても過去作品と食い違う。 『ASSASSIN S CREED III』の小説版であるAssassin s Creed Forsaken(*16)は「コナーが父ヘイザムの日記を発見し、彼がどのように騎士団で活動しどのような気持ちで息子を見ていたかを本編ストーリーに組み込みつつ補足する作品」で、当然日記にアメリカ大陸に来た当初(ガジージーオと夫婦関係になったシークエンス4以降の数年分)の記述もあるが、そこにシェイ関係や「先駆者の箱」の内容が一切無い。ローグが後付けの続編として生まれた作品なので仕方ないと言えば仕方ないが…。 ローグ現代編でヴァイオレット・ダ・コスタがこれだけ偉業を成しているシェイが名前すら日記に残っていないのはおかしい といった旨のセリフを発しており、開発側もこの辺りの矛盾点は理解している模様。 総評 かつての敵に加わり、かつての仲間たちを手にかけてゆくという、『ASSASSIN S CREED』シリーズの中でも最も闇深い作品。 旧世代ハードの集大成にして、新世代への橋渡しでもあり、様々な意味で特別な作品である。 一方で、やはりマンネリが出てきているのも確かで、繋ぎとして作られた感も否めない。 しかしケンウェイサーガを繋ぐ物語でもあり、1つのゲームとしては洗練されてまとまっており、良作としてプレイする価値は充分にある。 余談 本シリーズのパッケージは、主人公中心のシンプルな構図ながら、作品ごとの内容や雰囲気を端的に表したものになっていた。 だが今作においては、雪の中で船を後ろにした主人公シェイが中心に立ち、その左右手前で対峙する2人の人物の手からアサシンブレードが見えるという、やや特異ながら実に本作を表したものになっている。 ロード画面等で毎回現れる水滴のようなアサシンのシンボルも、作品によって独自のデザインになっているが、本作ではひび割れたようになっており、やはり本作の内容を表している。 さらにオープニング画面では、アサシンのシンボルが割れてテンプル騎士団の十字になるといった演出もある。 2018年3月22日に、PS4/One向けにリマスター版が発売された。最大4k解像度などグラフィック面の強化実装と共に、デラックス・エディションに収録されていた追加コンテンツが全て含まれている。 また、新衣装として当時の最新作『ASSASSIN S CREED ORIGINS』の主人公・バエクの衣装が追加されている。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/8102.html
「判定不一致修正依頼」にて判定と記事内容の不一致が指摘されています。対応できる方はご協力をお願いします。 ASSASSIN S CREED ODYSSEY 【あさしん くりーど おでっせい】 ジャンル アクションRPG 対応機種 プレイステーション4Xbox OneWindowsNintendo Switch メディア PS4 BD-ROM/ダウンロード併売 One/Win ダウンロード専売 Switch クラウドゲーム 発売元 ユービーアイソフト 開発元 ユービーアイソフト ケベック・スタジオ 発売日 2018年10月5日 定価 PS4/One/Win 8,400円 Switch ダウンロード 無料 シーズンパス 730日/8,400円 レーティング CERO Z(18才以上のみ対象) 備考 Oneパッケージ版は海外限定 判定 良作 ポイント 麗しくも血湧き肉躍る古代ギリシア主人公の性別が選択可能にシリーズのお約束が良くも悪くも撤廃シリーズ最大規模の圧倒的なボリューム海外で物議を醸したDLCシナリオ ASSASSIN S CREEDシリーズ 概要 ストーリー 特徴 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 その後の展開 己の運命を選択せよ。 概要 ユービーアイソフトが販売するステルスアクション『ASSASSIN S CREED』シリーズのメインタイトル11作目。 前作『ORIGINS』でRPG的要素が導入されることになり、本作はこのオープンワールドRPGとしての路線を全体的に発展させたものとなっている。 舞台は前作からさらに400年ほど時代を遡った古代ギリシア。 前作はアサシン教団の始まりを描いたいわば「エピソード1」だったが、本作はそのさらなる前日談として「第一文明の遺産」をテーマにした「エピソード0」とも言える内容となっている。 ストーリー 紀元前480年。スパルタの英雄レオニダス1世は、わずか300人の部下と共にギリシア・テルモピュライにて大国ペルシャ軍に勇猛果敢に立ち向かい、名誉の戦死を遂げた。 テルモピュライの戦いから49年後の紀元前431年。レオニダスの孫である主人公はギリシア西部のケファロニア島にて傭兵として日々の暮らしを送っていた。その頃、ギリシアではアテナイを中心としたデロス同盟とスパルタを中心としたペロポネソス同盟間にて、後にペロポネソス戦争と呼ばれる戦乱が勃発し、全ギリシアを巻き込んで戦火は広がりつつあった。島から離れることになった主人公は、二大勢力の戦争に巻き込まれつつも自身の家族と出生の秘密を探る長く険しい旅へと赴くのであった。 そして2017年の現代。英雄レオニダスの槍と何者かの遺伝子が付着した本が発掘される。 アブスターゴ社からアサシン教団側へとなし崩し的に参加することとなったレイラ・ハサンは、遺物に残されしDNAを基に2400年以上もの時を越え、さらなる過去世界で何があったのかを垣間見ることとなるのであった。 特徴 2人の主人公 シリーズで初めてゲーム開始時に主人公の性別を選べるようになった。 常時2人の主人公を切り替え、並行して育てることになる『SYNDICATE』とは違い、今作は途中で最初に選んだ性別を変更することはできず、選ばれなかった性別の主人公は作中では個別のキャラクターとして登場する。 公式設定では女性主人公であるカサンドラが正史という扱いであるが、男性主人公であるアレクシオスを選んでも一部のセリフが変更されるだけでシナリオ上の相違点はない(詳細は余談を参照)。 どちらの主人公も前作同様「鷹の目」が使えないが、代わりとして本物の鷲であるイカロスがサポートしてくれる。性能的にも前作のセヌとほぼ同じ。 また、前作のアニムスパルスに相当する「透視」アビリティは、デフォルト装備ではなくなりアビリティポイントを割り振る必要はあるものの、有効範囲内の敵をマークする能力がついたため、育ちきればイカロスが呼べない洞窟内で重宝する。 選択 本作の特徴的なポイントで、過去作ではメイン・サブクエスト共に一本道となっていたが、本作では会話中の選択肢でシナリオ分岐が発生し、同じクエストでもプレイヤー自身の選んだ選択によって結末が変化するようになった。 会話によってはキャラクターの生死も左右し、現在進行中のクエストのみならずその後発生しうるクエストにも影響を与えることもある。 ちなみに、中には選択肢によっては関連する人物と男女関係になる…という物もあるのだが、古代ギリシャという時世もあって同性同士で愛を深める展開にすることも可能(*1)で、ロールプレイの幅は広い。 どのキャラクターも主人公の言動をしっかり覚えており、かなり後になって「お前はあの時〇〇と言ったな」と追及されることも。そのようにして些細な選択が後に大きな影響を及ぼしていく。 クエストは前作同様メイン・サブに加え新たにサポートクエストというクエストも登場した。 クエストの目標自体が1つのクエストとして細分化されていて、サポートクエストを全て達成すればそのクエストが進行するという、前作の一部DLC内でのクエスト形式を正式に導入したもの。 その他、主にメインシナリオ関連で達成が任意なものもあり、こちらはクリアしていると本編攻略がスムーズに進みやすくなる(*2)。 装備品 前作『ORIGIN』では装備の名前ごとにPERK(特殊能力)が固定されていたが、今回は一部のPERKがランダム付与になり、さらに1つだけ任意の能力を付与するシステムが導入された。 コモン・レア・エピック・レジェンドのレアリティがあり、基本的にレアリティが高いほど同じレベル帯での能力が高く、PERKも多く備わっていることは変わらない。 エピックは最多の3PERKを持っており、レジェンドについては2つのPERK+重複不可の強力な固有PERKまたはセット効果がある。 それに加え、さまざまな条件で追加されていく「彫刻」を刻むことで、好きなPERKを1つだけ追加付与できる。他のPERKへの上書きも自由に行える。 前作では盾のみだった防具類が『UNITY』のように頭・腕・胴・腰・足の5ヶ所に増加。 頭防具の非表示や装備の見た目変更機能もあるため、性能と着せ替えを両立できる。 武器に関してはおおよそ前作を踏襲。 ただし、ダーツ等のガジェットが廃止され各種効果を付与した矢という形で弓矢に統合され、素材を消費して矢を自分でクラフトできるシステムが追加された。 弓矢よりも敵に気づかれにくいガジェットが使えなくなったことで、投げ物に頼ったステルス排除はやや難しくなっている。 弓自体も前作における「狩人の弓 (溜め撃ちで威力が上がる)」に統合され、「捕食者の弓 (射程が長く、弾道をコントロールできる)」と「拡散の弓 (複数の敵を同時に撃つ)」の能力はアドレナリンアビリティとしてセットする形になった。「速射の弓」もDLCで同様にアビリティとして追加されている。 前作から引き続き、課金コンテンツとしてギリシャ神話をテーマにしたものなど、ユニークな装備品類も販売されている。 前作のレダの店に相当する「オリンピアのオイコス」で専用通貨のオリハルコン鉱石とストアアイテムが交換可能。ガチャに加えて週替り品も並ぶ。 ただし、オリハルコンはUbisoftアカウントに紐付けされる課金通貨のため、リセマラはできなくなった。 オリハルコンはデイリー、ウィークリークエストの達成報酬で得られる他、マップ上にも大量に配置されているため、時間はかかるが無課金で目的のアイテムを手に入れることも可能。 国力と征服戦争 本作の売りの1つが「征服戦争」で、百人以上の兵士が敵味方に分かれて乱戦するという、これまでの『ASSASSIN S CREED』に無かった大規模戦闘を体験できる。『SYNDICATE』のギャングウォーをより大規模にしたようなもの。 各都市国家には「国力」が設定されており、「兵士を殺す」「軍需物資を燃やす」「指導者を暗殺する」「軍資金を盗む」などで国力を下げられる。 国力が下がると情勢が「強大」「衰退」「脆弱」と変わり、国力が高い状態では指導者の警備が厳重で手を出しづらく、下げていくと街中の警備に回ったり、街を追放されたりされて警備が薄くなるので暗殺しやすくなる。 どの都市国家も「スパルタ」か「アテナイ」どちらかの同盟国で、国力が「脆弱」まで下がると敵側の都市国家の軍勢が攻めてきて征服戦争が起きる(*3)。この征服戦争に、「防衛側」か「攻撃側」を選んで参加できる。 領土内にあるスパルタかアテナイの陣営に居る指揮官に話しかけ、傭兵として参加を表明すると、戦場に場面が切り替わり征服戦争が始まる。参加を表明しないかぎり戦争は始まらず、国力は徐々に回復する。 戦場では既に敵味方入り乱れて戦っており、双方に戦力ゲージがある。敵の兵士や指揮官、傭兵を倒すと敵の戦力ゲージが減っていき、ゼロにすると勝利となる。 逆に味方の戦力ゲージか主人公の体力がなくなると敗北。シンクロ解除にならない代わりにリトライもない。 敵側も名のある強力な傭兵を雇い、戦闘中に名乗りを上げて参戦してくることがある。 例えばスパルタの同盟国で征服戦争に「攻撃側」で参加して勝利すると、その都市はアテナイの同盟国に変わるが、「防衛側」で勝利すると所属は変わらず国力はMAXに戻る。参加した陣営が敗北した場合の結果は、逆になる。 征服戦争に勝利すれば懸賞金がすべて解除される。また、基本的に攻撃側のほうが難易度が高く、その分報酬も多め。 なお、防衛しても攻撃しても都市の所属が変わるだけで、シナリオの変化は無い。また、指導者を殺害しても国力が回復すれば新しい指導者が赴任するので、基本的に征服戦争ができなくなる事態は発生しない。 アビリティ 前作に引き続きスキルツリー制が採用されており、アビリティポイントを消費して新たな能力を習得できる。 近接・弓矢・暗殺の3系統なのは前作と同じだが、変化点としてパッシブタイプのスキルが減り、アドレナリンゲージを一定量消費して発動するアクティブスキルが大幅に増えた。 アクティブスキルは使用ごとにわずかにライフを回復するが、[弓矢]と[それ以外]それぞれで一定数しかセットしておくことはできないため、戦い方によって使うものを決めておく必要がある。 また、一定レベル到達が習得条件となっているものが多く、他アビリティ習得が条件のものは条件となっているスキルを強化する少数に限られるため、選択の自由度も上がっている。 スキル自体のレベルアップも可能となり、威力を上げたりデメリットを軽減したりといった効果がある。 アビリティポイントは前作同様、レベルアップまたは古代の墓探索など特定ロケーションの攻略で得られる。カンスト後も一定経験値ごとにポイントを獲得できる点も変わっていない。 また、LV50に到達すると「熟練度」が解放され、アビリティポイントを消費して70以上の様々な能力を各20段階強化できる。前作のマスターアビリティのようなカンスト後の能力強化に相当するシステム。 アップデートによってレベルキャップも50 → 70 → 99と引き上げられた。熟練度を含めれば全てを強化するには1000以上のアビリティポイントが必要になり、キャップに達した後の育成のやり込み要素としては充分なボリュームとなっている。 コスモスの門徒 テンプル騎士団や古き結社に相当する、本作の敵勢力となる組織。例によって構成員はギリシア中を牛耳り、所属を隠して散らばっている。 構成員は40人以上いるが誰が門徒なのかは初期段階では不明で、手がかりを集めて正体を「暴露」させる必要がある。 メイン・サブクエストの進行や各地の探索によって条件を満たせば、その構成員の名前と現在位置をマップに表示できる。 ちなみに、メニューから参照できる構成員のプロフィールでも当初はローブと仮面を着用しているため特定は難しいが、仮面の形状から性別だけは判別できる。 手がかりを入手していない状態でも殺害可能になっている人物もいるが、隊長クラスと同等に強めになっているので、準備せず襲った場合は苦戦を強いられる。偶発的に殺害した場合でも、その後に正体を暴露できる。 全員仕留めずともエンディングを迎えることは出来るが、構成員は全員「レオニダスの槍」を強化するために必要な特殊素材を1個ずつ持っている。 さらに構成員をすべて倒せば、最後の黒幕の暴露に至り、対峙するクエストが出現する。 レオニダスの槍 主人公の祖父である英雄レオニダス1世が使っていた槍の折れた穂先。アサシン教団発足よりも遥かに昔の時代のためにアサシンブレードが存在しない本作では、主人公は第3の武器としてこれを非常に多くの場面で常用する。 各種アサシン系攻撃のみならず短剣を装備した場合はこの槍と剣の二刀流になる、ジップラインを降りる際などに使うだけでなく、シナリオ上でも第一文明人が作ったオーパーツということが判明していくなど重要な武器。 コスモスの門徒を一定数倒して十分な「秘宝の欠片」を集めることで強化できる。これによって、各アビリティによるライフ微回復量やアドレナリンゲージとスキルレベルの最大値、近接アビリティスロットなどがアンロックされていく。 傭兵 本作では主人公以外にも多くの傭兵が活動している。基本的にこちらから喧嘩を売らない限りは敵対しないが、油断すると返り討ちにあう強敵揃いとなっている。 レジェンド級の装備を持つ傭兵もおり、倒せばそれらの装備が手に入る。 また、ランクと大まかな格付けの「ティア」があり、メニューで自分より右に表示される傭兵を倒すことで上がっていく。 ティアが上がると鍛冶屋等の金額割引や懸賞金の減額など様々な恩恵が受けられる。 懸賞金と賞金稼ぎ 「一般市民や兵士を殺す」「軍の船を沈める」「物を盗む」といった行動を第三者に目撃されると賞金首になり懸賞金がかけられる。 そして懸賞金が一定額を超えるとマップにいる傭兵が賞金稼ぎとして、主人公を見つけると問答無用で襲い掛かってくるようになる。過去作の悪い噂や手配度、前作の警備兵に近いシステム。 懸賞金はおとなしく支払うか、かけた人物(≠目撃者)を気づかれずに殺す、あるいは征服戦争に参加して勝つことで解除可能。平常時の時間経過でも金額が下がっていくので、ほとぼりが冷めるまで人里を離れるのも手。 ただし、クエスト展開の一環として強制的に賞金首にされることもあり、その場合は懸賞金は解かれない。 基本的に現場を目撃されなければ懸賞金はかけられないので、気づかれずに行動することの重要性が増している。逆に傭兵と戦いたいなら、あえてある程度の懸賞金を上げておびき寄せるのも手。 アドレスティア号 序盤で主人公が船長となるガレー船。この船を自由に操り海を移動できる。 過去作の乗船同様強化要素がある。強化はメニューからいつでも行える。 ファストトラベルのポイント、予備のインベントリ、クエスト受注の掲示板があり、簡易的な拠点ともなる。 各地にある船着き場でボタンを押すと、その場に呼ぶことができる。応用としてNPCを特定の船着き場まで送り届けるミッションでは、目的地近くのビューポイントにファストトラベルし目的地から船を呼んでクリアするといったことも可能。 船には副官を配備できる。 副官にできるキャラクターごとに異なるスキル・ステータス上昇効果を持っており、海上戦や白兵戦で様々な恩恵をもたらしてくれる。 一部のネームドキャラを除く作中の登場人物は(敵や傭兵も含む)気絶させて捕獲勧誘することで、副官として採用できる。 道行く市民、モブ兵士、傭兵、特定の勢力の指導者まで採用可能。コモン・レア・エピック・レジェンドと強さに応じて4段階の区分分けがなされており、高いランクのキャラクターの方が多くの種類のスキルを持っている。 気づかれにくいがこれらのキャラはランダム生成のものが多く、付くスキルもランダム。ここにもハクスラ要素がある。 メインストーリーに登場する重要NPCは、仲間になるとその人しか持っていないユニークスキルをひっ下げてくる。シナリオ分岐次第では、仲間にならなかったり死亡したりする。 海上にはアテナイ・スパルタ・海賊・無所属の商船など様々な陣営の多様な船が往来しており、『IV』と同様に自由に襲って積荷を略奪できる。 大砲の無い時代なので、弓矢やジャベリン(投げ槍)を一斉に射掛ける攻撃がメイン。その他にも強力なゲージ技「火矢」や、「ギリシャ火」という名の火炎放射器も搭載できる。 もちろん、船首についた「衝角(ラム)」によるラムアタックも可能であり、大ダメージを与えられる。 相手の船の耐久が無くなると炎上して動かなくなり、横付けして乗り込むかそのまま撃沈か選べる。 乗り込んだ場合は白兵戦となり、甲板にある宝箱を開けて装備を手に入れることができる。 撃沈する場合は、横腹にラムアタックをブチ当てると手に入る物資にボーナスがつく。 この時、ド派手なカメラワークとともに敵船が真っ二つに裂ける演出が入り、非常に爽快感がある。 ディスカバリーモード 本編とは独立したモードで、戦闘やアイテムが無く、安全に古代ギリシャ観光ができる。前作『ORIGINS』にあった同名モードのギリシャ版。 ギリシャ各地にツアーが用意されており、地理・歴史・風習・建造物と言ったギリシャ文化(たまにゲームに実装するにあたっての裏話)を、音声や実在の資料つきで解説してくれる。 ツアー開始地点は全てマップに表示されており、ファストトラベルも可能。カテゴリごとに並べられたツアー一覧から開始することもできる。 ストーリークリエイターモード 公式サイト上で自分で自由にクエストを製作できる、RPGとしてはかなり珍しいモード。 クエスト受諾地点、登場人物、テキスト、目標地点、敵配置・行動目標などを自由に設定でき、思い通りのクエストを自作できる。 作ったストーリーをユービーアイソフトのサーバーに登録すれば、ランダムで世界中のオンラインのプレイヤーのマップに開始地点が表示され、他人にプレイしてもらうことができる。 ただしチュートリアルビデオや公式解説には日本語版が用意されておらず、投稿されたストーリーにも英語が多いので、楽しむには英語力が必要になる。 評価点 美麗なグラフィック 絵に関しては、これまでのシリーズと同様にリリース時点での最高のフォトリアル系グラフィック。 建築物や小物などの時代考証についてもこれまでのシリーズと同様に丁寧な仕事で、非の打ち所はない。 エーゲ海は、エメラルド色の南国の海原に緑の島々が浮かび美麗で、スクリーンショットのパッと見では実写と見間違うほどよくできている。 前作のエジプトの砂漠地帯は、見渡す限りの砂や褐色の岩場で異国情緒あふれる他にない体験ができたが、緑豊かで肥沃な古代ギリシャはそれと対照的な色合いで、花の咲き乱れる草原やオリーブ畑に様々な工芸品で飾られた街区など彩度の高い美しい景色と街並みを堪能できる。 古代ギリシャといえば白い大理石の像や神殿のイメージだが、近年の研究では極彩色の塗料や宝石で豪華絢爛な装飾が施されていたことが分かっている。 本作はこの色あせる前の色彩豊かなギリシアを心ゆくまで探索できる。 説明不要のパルテノン神殿や、本作の時代で既に廃墟になっている広大かつ複雑なクノッソス宮殿など、有名どころの再現もバッチリ。 特に現代では当時の面影がほとんど残っていないデロス島などは比べるとその往年の繁栄ぶりやユービーアイソフトの歴史考証についてのこだわりぶりを感じられるだろう。 シリーズ通しての評価点であるがパルテノン神殿やデルフィ遺跡群といった歴史的建造物に大胆にも掴まって登ってしまえるのも貴重な疑似体験と言える。 ゲーム開始地点のケファロニア島には巨大な雷神ゼウス像が用意されており、インパクト抜群の見た目である故に思わずアレに登ってみたいと思わせる仕掛けになっている。 パルクールアクションを能動的にやりたくなるような入口としてよくできた一物と言えるだろう。ゼウス像は頭上にビューポイントが置かれているので、登る行為自体も無駄にはならない。 人物描写も前作から進化しており、肌や髪は実写と見まがうばかりで、特に表情筋の細かい動きがリアルになっており登場人物の細かい感情の動きが分かるようになっている。 超特大なボリューム 前作で十分に広かったマップだが、本作ではなんとその3倍に広がっておりエーゲ海を股にかけた大冒険が楽しめる。 とはいえこれはマップの大半が海を占めるためで、陸地の広さ的には前作とほぼ同じ程度ではある。 その分、前作の砂漠エリアのようなロケーションやサイドクエストがほとんどないエリアといった無駄が減っており、大抵のエリアではやることも増えているので密度が薄くなったわけではない。 海底にも沈没船や海底洞窟といったお宝が眠っている場所が点在するため、素通りするのはあまりに勿体ない。 さらに、DLC第2弾「アトランティスの運命」では小さめのマップが3つ追加される。 長い本編シナリオに、膨大な数があり選択肢によるリプレイ性もあるサブクエスト、経験値と資金稼ぎのための掲示板で請け負える自動生成クエスト、総勢50人のコスモスの門徒との対決、並居る強力な傭兵を倒してのランク上げ、闘技場での勝ち抜き戦、伝説の動物の狩猟、ハクスラ要素がある武器防具の探求、熟練度システムによる能力強化・征服戦争・砦の攻略戦・海戦と船の強化・美しいマップの探索とフォトモードなど、200時間あってもまだまだ足りないほどの様々な遊び要素が詰められている。 史実とのシンクロ、歴史上の偉人との絡み 人類史上初の歴史家「ヘロドトス」・民主主義の父「ペリクレス」・哲学の祖「ソクラテス」・医学の父「ヒポクラテス」…とギリシャ史に名だたる大物たちが登場し、主人公と会話したり協力しながらシナリオが進行する。もちろん登場する偉人全員が味方というわけではなく、ペリクレスの政敵「クレオン」など主人公と敵対する偉人もいる。 他にも「アリストクレス (後のプラトン)」・芸術家気質な劇作家「アリストファネス」・スパルタの偉大な将軍「ブラシダス」・スパルタを統べる王「アルキダモス1世」等々枚挙に暇がない。さらにかの「レオニダス1世」は主人公の祖先であるだけでなく、チュートリアルでプレイヤーが操作するキャラというインパクト抜群の導入を見せてくれる。 こうした人物たちがしっかりと話に絡んでくるので、歴史好きにはたまらない展開となる。 あまりギリシア史に詳しくなくとも、教科書に載っているレベルの偉人が続々と出てくるので、本当に古代ギリシャを旅している気持ちでプレイできる。 また、これらの人物が特別な人ではなくこの時代に生きている一個人として登場するのがポイントで、いずれも人間味ある描写がされているのも特徴的である。 中でも哲学者ソクラテスは、特徴的な声と喋り方をし、会うたびに主人公に様々な問答を吹っかけ、同志として主人公をサポートするなど、特に印象深い。 彼が関わるクエストでは、どの選択をしても色々と考えさせられるセリフや結末が返ってくる。 プレイアビリティの向上 手動セーブが可能になった。手動セーブスロットもほぼ無制限(*4)。 ボタンを2回押すだけのクイックセーブも可能で、シンクロ解除(ゲームオーバー)時の巻き戻しも最小限に抑えられる。 その代わり、高警戒領域でセーブ不可であるうえ収集品チャレンジが即オートセーブされなくなったので、今までのようなオートセーブに頼ったプレイはできなくなっている。 高所から飛び降りてもダメージは受けるが死ななくなったため、落下死のリスクはほぼ無くなった。 さらに、レベルが一定以上になると落下ダメージがゼロになるので、飛び降りる場所を気にせず自由に探索を行える。 全ての操作を、全ての好きなキーに割り当てることが可能になった。 このような完璧なキーコンフィグを実装したゲームは2018年においても希少で、大きく評価できる点となっている。 どのように割り当てるかはプレイヤーの自由だが、当然ながら同じボタンに複数のアクションをアサインするとプレイに支障が出るので注意は必要。 面白味の増した戦闘システム 前作の戦闘システムをブラッシュアップしており基本は、弱攻撃・強攻撃とパリィ・ステップ回避・ローリング回避があるオーソドックスな3Dバトルアクション。 剣や短剣は1対1に優れ、杖や槍は多人数に適している。無双シリーズのような…というと言い過ぎだが、作り分けがしっかりしており爽快感も味わえる。 レベルアップ時に貰えるポイントでアンロックできる戦闘系のアビリティが豊富で、さまざまな戦術を組み立てることが可能。 特に序盤から習得できるアビリティ「スパルタキック」は、ヤクザキックで相手を吹っ飛ばす、映画版『300 (スリーハンドレット)』をオマージュ(*5)した豪快な技。 敵を殺害せず気絶させるため副官集めにも有用なだけでなく、場所次第ではどんな敵も高所から突き落として落下ダメージで殺したり、海に落として無力化させるなど使いみちが非常に広いスキルで、本作の戦闘における代名詞的存在となっている。 しかし、敵のレベルが上がると多くの敵が吹っ飛び耐性を獲得するようになり、これ1本で全てが解決するわけではない設計になっている。 武器防具についている特殊効果による能力も多様で、色々なビルドを作る楽しみがある。 装備のセットを登録しておきすぐ切り替えることができる、ロードアウトの機能もアップデートで追加された。 バフで強化して無双する、遠距離攻撃を駆使して近寄らせずに倒す、一撃必殺のアビリティで着実に殺していく、武器ごとに違う通常攻撃やタメ強攻撃をうまく駆使するなど、様々なスタイルの戦闘が楽しめる。 後半ではミノタウロスやメデューサ、キュクロープス(サイクロップス)など、伝説上の怪物との戦いもある。 ミノタウルスを閉じ込めるためのラビリンス、メデューサの石化の森など神話の要点をしっかり押さえた舞台も用意されており、元ネタの神話を知っている人も知らない人もワクワクできること請け合い。 そのような実在しない生物が登場する理由付けもちゃんと説明されている。 + ネタバレ注意 怪物を倒すと、主人公はその死骸から光る玉を取り出し、その玉から流れ込むエネルギーに支配されそうになるが逆にそれを制御して自分の持ち物にする様子が描かれる。主人公が去った後には、干からびた人間が横たわっている。 光る玉は第一文明人の作った強力なオーパーツで、手にした人間に怪物のようなパワーを与えるが、制御する能力の無い者はパワーが暴走して自我を失い、最後には全てを吸い取られて理性のない怪物になるというもの。 主人公は第一文明人の血脈を引き継いでいるため、これを制御できることが、言語的な説明抜きで示唆されている。 ギリシャ各地の特別な地に、尋常ではない体格の強力な野獣「伝説の動物」が待ち構えており、これらを狩猟するクエストがある。 それぞれ特徴的な能力を持っており、軍の兵士や傭兵などとは全く違った戦い方を求められ、バトルエリアから出るとリセットされるので無補給でのガチンコ勝負となり、新鮮味がある。 伝説の動物には全て「エリュマントスの猪」「ケリュネイアの鹿」「ネメアの獅子」などギリシャ神話に登場する獣の名前がついている。 ちなみに「伝説の動物」は英語版だと「Alpha animal」と表記される。猿山の大将や群れのボスなど集団で1番の生物個体を英語では「アルファ」と呼ぶのだが、これはギリシャ文字でアルファが1番目に来ることが由来(*6)。 大幅に上がった自由度 前述のように膨大なサブクエストや広大なマップ探索に加え、今までのシリーズでは禁忌に近かった一般市民の殺害も結構ペナルティが低減された(*7)などからプレイスタイルの幅が大きく広がった。 海賊や盗賊を討伐して回るもよし、野生動物を狩って素材を売りさばいて生きるもよし、軍船や民間船を襲う海賊になるもよし、軍の施設に殴り込み、賞金稼ぎを返り討ちにしたりして賞金首になるもよしと、プレイヤー次第で様々な傭兵ライフが満喫できる。 一般人はむしろ非常に好戦的で、戦闘に巻き込まれると武器を拾ってプレイヤーに襲い掛かってくる。耐久力は低いが倒してもアドレナリンが貯まらない上にガンガン懸賞金がかかっていくので、人口密集地で戦闘になると次々に衛兵や賞金稼ぎが乱入してきて大惨事に陥ることになる。 お使いゲーからの脱却の試み オプションの設定で、マップにクエストマーカーを表示せず、人から聞いた話やクエストログの「○○地方の□□の集落の東側にある△△な地形のそばで~」といったヒントを元に目的地を探すモードに切り替えることができる。 オープンワールドRPGでさんざん言われてきた「マーカーを追いかけるだけのお使い」から抜け出すための新しい試みで、程よい謎解きをしながらクエストを進められる。ついでにギリシャの地名にも詳しくなるかも? これが煩わしいと思う場合は、オプションで従来どおりのマーカーを表示するクエスト進行のままにすることもできる。 秀逸なシナリオ 生き別れた兄弟と大人になってから再会したら敵と味方に分かれていた、という家族間の確執を描く王道的シナリオ。 元の1つの家族に戻ることを目指すもよし、敵として徹底的に対立するもよし、その他の選択もあり自由度が高い。要所や最後の戦いに向けた盛り上げ方も上手い。 メインシナリオの分岐しだいでは、登場人物が仲間や敵対関係になったり死亡したりするが、どのルートも矛盾がほぼ無く快適な物語体験ができる。 本作にスタッフロールつきエンディングは無く、ある食事シーンが事実上のエンディングなのだが、スタッフロールやタイトルコールといった合図がないのでそうと分かりにくい。これまでの選択によってその光景は変わる。 「古代ギリシャ」であることを生かしたシナリオも多い。 現代でも様々な創作物にギリシャ神話の神の名が使われているため、聞き覚えのある神は多いだろうが、サブクエストでは様々な神の性質や逸話について触れてくれる。 民主主義や科学的な医療、哲学などが産まれたのもギリシャで、それらを題材にしたクエストやシナリオもしっかり用意してある。ゲームを楽しむほどに神話や社会の知識を身につけられるかも? 性におおらかなな市民性というのも再現されている。ギリシャ市民は享楽的で男女関係なく性に奔放であったが、本作でもそれが反映されている。 さらには同性愛も同じように自由であり、主人公の2人もサブストーリーなどで同性愛を愛することもある。正に古代の性風俗が味わえる。 シナリオ分岐により、様々な主人公を「ロールプレイ (役割になりきって演じること)」ができる。 サブクエスト中の選択肢でそのシナリオの結末が変わる。そのときの自分の考えに従っても良いし、「この主人公はこういう奴だ」と性格を設定して受け答えし、なりゆきを楽しむことができる。 メインシナリオの分岐は全て会話中の選択肢によるため、ゲームの腕前などと関係なく全てのシナリオを網羅することが出来る点も評価できる。 本作ではオートセーブ・クイックセーブも含めセーブスロットが豊富なので、選択肢の直前にセーブして全ての択を見ることもやりやすい。 ディスカバリーツアー 前作と同じく、戦闘などのゲーム性を排除してフィールド上で古代ギリシャの擬似的な観光・学習が可能なモード。これが無料アップデートで追加されたのは太っ腹と言うほかない。 3Dアクションゲームが苦手な人でもアサクリとはどんなゲームか触ることができるし、ギリシャの知識が無い人はもちろん、歴史好きでもなかなか知らないようなマニアックな点を掘り下げたりしているので、どんな人でも楽しめる。 開発の裏話や、史実とは異なるがゲームを面白くするためにアレンジを加えた点の解説などもあり、本編の後にプレイすると楽しみが増える。 もちろん、広大なオープンワールドを何の障害も無く自由に探索が可能。本編をプレイしなくても、これだけのために買っても良いくらいのボリュームとなっている。 本編ではおいそれとは入れない要塞や砦にも普通に入れる。構造を研究して本編での潜入に活かすこともできるかもしれない 賛否両論点 これは『ASSASSIN S CREED』なのか? 『IV』以降時折『ASSASSIN S CREED』らしくないと言われる作品もあったが、本作は特に言われやすい。おそらく『IV』以来もっともこの議題が再燃したのが本作であろう。 事実、本作はアサシンブレードや教団対騎士団というシナリオの基本構造、ソーシャルステルス要素、殺した相手と対話する暗殺空間シーンなど、シリーズの特徴的な演出がほとんど廃止され、長い付き合いのファンからの賛否は分かれている。 特にシリーズトレードマークのアサシンブレードに至っては、長い期間続いているシリーズの中でも主人公が使うどころか所持することすら無い唯一の作品であるため、世界観上で『ASSASSIN S CREED』らしく無さが目立ってしまっている。主人公はあくまでスパルタの傭兵なのもあってプレイヤーから「スパルタクリード」なんて称されることも…。 また戦闘においても、周囲に衝撃波を飛ばしたりワープをしたり、壁を透過する矢を放つなどいかにもゲーム的なスキルが多数追加されている。しかも強い。 これに関しては第一文明由来の力によるものという理由付けはあるが、過去作で主人公サイドが秘宝の力を使う時にはやむなく追い込まれた状況や敵が用意していたものを逆利用するというシチュエーションがほとんどで、本作のようにゲーム開始当初から積極的に使う作品は存在しなかった。 確かにアクションRPGとしては面白いが、『ASSASSIN S CREED』にこうした超常的な力を使った無双要素は求めていなかったという声もある。 さらに、近接・弓矢の炎・毒付与アビリティなどは敵も普通に使用してくる。 とはいえ、ちゃんとターゲットの身辺調査を進めて殺害するといういかにも暗殺者らしいことをしていたのは初代ぐらいだという意見もある。 『ORIGINS』よりも古い時系列のためアサシン教団関連などは本編では描かれないが、DLC「最初の刃の遺産」では過去のシリーズで言及されていた事件が描かれ、アサシンブレードも登場するため、当初の批判もDLCリリース後は落ち着いてきてはいる。 最終的に本作でカットされたお約束の類は全て次回作『VALHALLA』で復活。また、ワープ攻撃や落下ダメージ無効・暗殺死体の消滅など極端に現実離れしたアビリティは廃止された。 ファンタジー要素 前作でも夢やアニムスのバグといった形でエジプト神話の神や怪物と戦ったり、DLCで葦の原野やドゥアトなど、エジプト神話の死後の世界をかたどった幻影のマップに行けたが、本作ではミノタウロスらギリシャ神話の怪物達がストーリー本編に登場する。 さらに、DLCではハデス(冥府)やエリュシオン(天国)に赴き、神話の神々や本編で死んだ人物と再会することになる。 ただし前作のそれらと違い、きっちりとシリーズの世界観に沿った設定が用意されており、作中で説明されている。 しかし、その描写や説明が小難しかったことから世界観描写を勘違い(*8)する人が多かったらしく、『VALHALLA』ではよりわかりやすく理解しやすいように工夫された。 新たに導入された選択システムだが、そもそもこのシステム自体が『ASSASSIN S CREED』の「遺伝子記憶の追体験」という設定に反しているのではないかという意見がある。 評価点項目の記述の通り、選択肢によって物語の途中展開や関わる人間たちの生死すらある程度変化してしまうのだが、過去の追体験である以上「〇〇年に××の場所で△△が死亡する」といった歴史は決定事項なわけで、そこを状況次第でどうにでも改竄できるのはおかしいのでは?というのが主なもの(*9)。 一応、レイラのアニムスには「時間を超越して世界そのものを改変できる域に到達する可能性はある」という伏線自体は前作で張られている。 さすがに史実上の人物の生死の分岐は避けられている。 だが、期間限定かつそうと分かりにくいイベント故に見ていない人も一定数存在し、本作でシリーズ作に久々に復帰したユーザーなども加えて賛否が分かれることになってしまった。 もちろん伏線を張っているからとは言え『ASSASSIN S CREED』でそのような展開をあまり望んではいなかったというユーザーも存在するが。 他方、プレイヤーが介在する余地のないゲームであれば「一本道ゲー」と揶揄されてしまう場合もあるわけで、なかなか難しいところである。 過去シリーズと設定やシナリオを切り離してゲーム体験だけを見た場合、これらは改良だとみることも十分にできる。 海戦の必要性 シリーズに新たな要素として組み込まれた『III』や海賊が題材だった『IV』は海戦に十分な理由があるが、『ROGUE』の時点で理由付けは弱く、本作でも海シナリオ上の海戦の必要性が薄く、「過去作で人気だった要素なのでなんとなく入れた」感がある。 『IV』の時点でも、「海戦には興味ないしアサクリらしくもない」という意見のユーザーは大勢いた。そういったプレイヤーからは、いい加減海戦よりも他の要素を充実させて欲しいという気持ちが強いだろう。 時代設定的に仕方がないのだが、数十門の大砲をドカドカ撃っていた『III』~『ROGUE』に比べると絵的な迫力に劣るという声も。 もっとも、強化するとえげつない速度で火矢や槍を放つことになるので凄まじい絵面にはなる。 ただしこれらは過去の海戦が導入されていた作品を遊んでいたプレイヤーからの意見が中心で、本作ないし前作から始めたプレイヤーからは疑問の声はあまり聞かれない。 古代ギリシャという舞台設定上、風光明媚なエーゲ海をまたにかけて濃厚なバトルが出来る点を見れば、ゲーム体験のリッチさに寄与している点は疑う余地が無い。 「ポリティカル・コレクトネス (政治的な正しさ)」関連 当シリーズは作中年代における男女の社会的地位や扱いについて、ストーリーの都合や現代における現実世界でのフェミニズム論者への配慮の影響で意図的に史実とは異なる部分が存在する。 これ自体は過去作から行われてきたことだが、シナリオに大きく絡む部分ではなかったりしたため、特に取り沙汰されることは無かった。 本作では中盤で主人公がオリンピックに出場するという展開があり、カサンドラ(女性主人公)でプレイした場合は看過しがたい違和感が生じてしまっている(*10)。主人公選択制を導入したが故の弊害と言える。 もちろん『ASSASSIN S CREED』世界のオリンピックは史実とは別物という解釈できなくもないが。史実どおりなら全裸で出場しないとダメだし。なお、言うまでもなくアレクシオス(男性主人公)を選んだ場合はこの限りではない。 DLC編のストーリーについて + ネタバレ注意 DLC1「最初の刃の遺産」では強制的に異性と恋仲になり、子供を授かる展開になる。 本編のサブクエストでは恋愛するしないも性愛の対象もプレイヤー次第だが、このシナリオでは明確に「異性と交際し子供を設ける」という選択しか用意されてない。 とりわけ同性愛者や性自認のないユーザー(及び主人公がそうした性的指向を持つ人間のロールプレイしていたユーザー)やそうした性的少数者の支援団体がこの点を批判し、ユービーアイソフトは火消しのために謝罪と修正に追い込まれる事態となった。 こうなってしまったのは主人公の遺伝子を受け継ぐ者を作らなくてはいけないという過去作及び次回作以降へ設定上の事情によるものと言える。 しかし、アップデートで入った修正もまさに臭い物に蓋をするような投げやりな対応だったために、なおも批判を招くことになってしまった。 言ってしまえば、特に欧米で活動が盛んになっているポリティカル・コレクトネス陣営に着目され一斉に放火された不運な対象が本作であったわけだが、わざわざ起動時に毎回「信条や性的指向、性別認識など様々な異なる文化的背景を持つチームにより製作されました」という旨のテロップを表示するほどの開発体制でありながら、こういった事態を招いてしまった。 昨今、大規模タイトルであっても主人公を男女選択できるゲームが増えているのはまさに性的少数者への配慮の結果であり、本作もその流れに乗って男女選択と自由な恋愛ができる丁寧な本編シナリオ作りであったのに、その配慮した対象から一斉に攻撃を浴びてしまったことは、何とも皮肉な話である。 また、発売元のユービーアイソフトは自社作品にポリティカル・コレクトネスを積極的に取り入れる傾向があるため、そんな会社がこのDLCを検閲せずにリリースさせてしまったことにも違和感がある。 現代編について 前作と違い、自由にアニムスを出ることはできず、レイラを操作できるのはメインストーリーとDLC2の限られた機会のみ。 アニムスを出るたびにメニュー画面に読み物の追加があるが、見逃すと次の機会まで読めない。 本作の数ヶ月前に発表されたコミック(日本未発売)の後日談的な側面があり、コミックを読んでいないと理解できない部分が多い。 レイラとアラナ以外の登場人物は全員が日本未発売のコミックや小説が初出であり、キャラの掘り下げも無く全員を知っている前提で話が進んでいく。 『SYNDICATE』のデータベースにも一部メンバーが登場しているが、日本版ゲーム本編での詳しい説明は一切無い。 前々作で復活フラグを立てておきながら前作には影も形も無かったジュノーが何時の間にか死んでいる。これは上記のコミックで復活と最期が描かれたため。日本人ユーザーの多くは『BROTHERHOOD』から続く因縁の結末を見ることができなかった。 本編終盤には大きなサプライズが用意されているが、DLC2で描かれるその後の展開は何とも評価しがたいものとなる。また、DLC2のプレイを前提にしているため、未導入だと尻切れトンボ気味になってしまう。 問題点 前作で問題視されていたレベル制の改善がない エリアごとにレベル上限が設定されているが、どの難易度でもプレイヤーレベルの上昇とともに敵レベル下限が上がっていく。 加えてレベルが2~3以上低いとEASY設定ですら戦力差が極めて激しいという点が同じになっているため、レベルが3ほど高いエリアでは敵とはまともに戦えない。 序盤で船が手に入りメインクエストの目的地へ直行できるようになっているので、不自然に迂回させられる感は少ない。 EASYでは敵のレベル下限とプレイヤーレベルの差分を設定するオプションが使用可能で、0,2,4レベル低い分から選択することができるが、難易度NORMAL以上では固定。難易度設定に制限がある実績がないのが救い。 選択が重要というコンセプトだが、選択肢絡みで色々と問題がある この手のゲームにありがちで、実際に選んでみたら予想と異なるニュアンスだったということが多々。どちらの選択肢でもハッピーエンドとは言い難い結末になる場合も。 一部のクエストはフラグ管理が中途半端。あるクエストでは、とある人物を殺害すべきか否かという選択を迫られるが、クエスト開始前にその人物を殺害した場合も選択肢が消えず、後者のルートを選ぶと展開がおかしなことになる。特に壁貫通矢を使っているとそうなる可能性が高い。 しかも、その人物はオープンワールド上に普通に敵として設置されているので、寄り道して砦攻略に励んでいると普通に殺してしまう。 また、ほとんどのクエストアイテムはクエスト受注前から入手可能なことが多い。 これを事前に探索済みだと選択肢が飛ばされるならまだしも、その場合背景が語られずに消化不良なままクエストが完了になってしまう、ということもある。 天秤マーク(嘘)の選択肢を選ぶメリットがあまりに無い。 前作に比べて馬の動きが体感的に悪く感じると言われることがある 恐らく前作に比べマップの起伏が激しく急斜面や人の高さ程度の岩石など「人間では登れるが馬が登りにくい地形やオブジェクト」が増え、エジプトの砂漠のような広い地形が減ったのが原因と思われる。 動物や敵の攻撃を数発喰らっただけで転倒してしまったり、街の近くなど速度が遅くなる場面も多い。 ビューポイント 最初期版はビューポイントが少なく、高速移動箇所が少なかった。 本シリーズは原則的にビューポイント=ファストトラベル地点なので、目的地の近くにFT地点が無いと移動のわずらわしさが大きい。 その後アップデートで各地の船着き場にもファストトラベルができるようになっただけでなく、ビューポイント自体も追加され、ある程度改善された。 とはいえ今でも偏りはあり、特に1か所しかないマリスと3か所しかないマケドニアがあるマップ北西部がアクセスしづらい。 他でも同じ程度しかないエリアもあるが、それらは他からアクセスができたりエリア自体が狭い等であまり気にならない。 対して、上記2エリアはそこそこ広いうえに他のビューポイントからも距離があり、徒歩や馬での長距離移動を余儀なくされる。 マケドニアについては、本作の時代設定から100年後に有名なアレクサンドロス大王が即位し一大帝国を築く伝説の始まりの地だが、本作の時点では弱小都市であり僻地として扱われている(*11)。 またファストトラベルでのロードがほどほど長い。PCで快適にプレイしたいならSSDは必須。 グラフイック 確かに景色は美麗であるが、人物や背景は近くに寄ると3Dモデルが荒れやすく、中身が見えてしまう。 NPC まるで反応が薄く、ただのモブを通り越して草や木としか言えないような動きしかしないことがある。 総評 広大かつ緻密に作られた大地と海、複雑すぎない戦闘システム、プレイヤーに遊びの幅を持たせる要素…とAAAタイトルに求められるポイントは押さえており、様々な賞を受賞しGOTY候補にも選ばれるなど、一般的観点から見れば高評価のゲームである。 前作の舞台であった古代エジプトに比べると古代ギリシアは創作作品の題材になりやすいものの、やはり我々が今を生きる世界から2400年以上前の過去世界を疑似体験し人類史に残る偉人たちと交流できる作品というのは他に例がない唯一無二の作品と言える。 しかし、シリーズが纏っていた神秘的な雰囲気は薄れてしまっており、前作での問題点も改善しきれてなかったりと過去作から通して遊んでいるファンが諸手を挙げて賞賛するかというと疑問符がつく。 DLC編の一件が代表されるとおり外野から政治信条・ジェンダーの議論に巻き込まれる災難もあった。 プレイ体験面に焦点を当てれば、過去作に比べより「ゲームらしく」改良されており、完璧なキーコンフィグやシナリオ分岐の楽しさ、UIの改良、薄めの現代編など過去の『ASSASSIN S CREED』が合わなかったという人ほど勧めやすいという、ある意味シリーズの異端児ともいえるゲーム性を持った作品である。 『ASSASSIN S CREED』という名前にこだわるシリーズファンには気になる点が多いかもしれないが、前作に引き続き「古代世界史RPG」としては良作という評価が妥当であろう。 余談 Switch版は「クラウドゲーム」となっており、オンライン接続できる環境でのみプレイ可能となっている。 これは、コントローラの操作をサーバに送り、その結果の映像だけがサーバから送られてくるというもの。 クラウドゲームとしては遅延は少な目で、携帯モードでも遊べる。 通信速度さえ確保できれば、他のコンソールより3D描画能力に劣るSwitchでも、最新鋭PC並みのグラフィックでプレイできる。 ソフトとしては通信して映像を写すだけなので50MBと軽い。 最初の20分は無料で、あとは8400円で730日間(丸々2年)利用できる利用券を買う。この形式でしか購入できず利用券のセールは行われたことがないため他機種版に比べ割高になりやすい。 その他、PC・CS機を所持していない場合は選択肢となるし、ソフトが手元で動いていないという現代ならではの不思議な体験をしたい新しい物好きにもオススメできる。 + Switch版とPS4/One版の比較動画 企画段階では女性主人公のみの予定だったが、この件に関してユービーアイソフトの上層部から「主人公が男性でなければ売れない」との横やりが入りやむなく選択制にされたことが2020年度のユービーアイソフトに関する内部告発の一環として明らかになっている。 その一方で、発売から数か月後の時の公式発表によると全プレイヤーの3分の2のユーザーは男性主人公でプレイしていたことが報告されている。 この3分の2のユーザーが仮に女性主人公しか選択肢がないのであれば買わなかった、というほどの強烈な拘りを持っているとは思えないが、『ASSASSIN S CREED』に関しては男性としてプレイしたいという要望の方が多いのは事実として存在すると言える。 もちろん残りの3分の1のユーザーはカサンドラでプレイしたのもまた事実ではある。上層部と開発者としては製品版の仕様は双方にとって妥協点止まりだったのかもしれない。 結果的に言うと、どちらか一方にこだわらず選択の幅を与えた製品版の形が最も理想的な形だったと言えるだろう。 しかし、2021年12月14日の無料アップデートで追加された下記『VALHALLA』とのクロスオーバーにて、本作の主人公はカサンドラが正史であることが確定してしまった。 同時配信の『VALHALLA』側におけるクロスオーバーでも本作の主人公はカサンドラとして扱われているため、発売から3年経ってシリーズコラボを行うにあたり、改めて企画当初の女性主人公ということを正式化せざるを得なかったと言えるだろう。 2023年11月16日に発売された歴代主人公を操作できるVR作品『ASSASSIN S CREED NEXUS VR』でも、本作の主人公はカサンドラという扱いになっている。 2021年12月に大手ニュースサイト『ねとらぼ調査隊』で行われた「アサシン クリードシリーズで一番好きなのは?」というアンケートにおいて本作が1位に選ばれた。ランキングはこちら。 その後の展開 2020年11月にシリーズ最新作『ASSASSIN S CREED VALHALLA』がPS5/XSX/PS4/One/Winで発売された。9世紀の北欧に舞台に、新たな定住の地を求めヴァイキングである主人公・エイヴォルがイングランドへと民を導く。 システム面ではアクションRPGの体裁こそ変わらないがレベルが装備含むパラメータに関わらなくなり、スキルポイントでのステータスアップが主体になるなど、思い切った変更がされている。 また、次世代機であるPS5/XSXのローンチタイトルでもあり、旧世代機版は無料アップグレードに対応している。ゲームエンジンも初代のScimitarから数えて5代目になる「Ubisoft Anvil」が初採用された。 ただし、日本語版は表現規制により流血描写が一切無かったため、発売時点での評価はかなり低かった。ゴタゴタがあったものの、現在はアップデートで再導入されている。 なお、この『VALHALLA』はユービーアイソフト史上2番目に大きな利益を上げていることが公式で発表されている(参照)。 2021年7月にシリーズの次作となる『ASSASSIN S CREED INFINITY』の開発が発表された。発表時点での対応機種及び発売時期は不明。 『INFINITY』はシリーズの開発を担ってきたユービーアイソフトのモントリオール・スタジオとケベック・スタジオでの共同開発となる。 また、シリーズ初となる継続的に開発が続けられるライブサービスのオンラインプラットフォームを採用、時間と共に進化する息の長いタイトルになるとのこと。 さらに、これまでは作品ごとに舞台となる時代設定が決まっていたが、『INFINITY』では1つではなく複数の時代が舞台となることも明らかとなっている。 その後、2022年9月に『INFINITY』が1本のゲームではなく様々な異なる体験を繋げる次世代の巨大プロジェクトであることが明かされた。 同時に、その第1弾として日本を舞台とした次世代のオープンワールドアクションRPG『ASSASSIN S CREED SHADOWS(*12)』を含む3本が発表された。 2022年9月にシリーズ最新作『ASSASSIN S CREED MIRAGE』が発表された。『VALHALLA』から20年前のバグダッドを舞台とした、シリーズの原点回帰となるアクションアドベンチャーである模様。 対応機種はPS5/XSX/PS4/One/Winで、2023年10月5日に発売された。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/6677.html
ASSASSIN S CREED UNITY 【あさしん くりーど ゆにてぃ】 ジャンル アクションアドベンチャー 対応機種 プレイステーション4Xbox OneWindows 7/8/8.1 メディア PS4/One BD-ROM/ダウンロード併売 Win ダウンロード専売 発売元 ユービーアイソフト 開発元 ユービーアイソフト モントリオール・スタジオ 発売日 2014年11月20日 定価 PS4/One パッケージ版 8,400円 ダウンロード版 7,500円 Win 通常版 8,400円 ゴールド版 10,200円(*1) レーティング CERO Z(18才以上のみ対象) 判定 アップデート前 クソゲー アップデート後 賛否両論 改善 ポイント 舞台はフランス革命期のパリシリーズ最大の賛否両論作不具合多すぎて会社が謝罪現在はそれなりに遊べる ASSASSIN S CREEDシリーズ 概要 ストーリー 特徴 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 統べよ、思い。重ねよ、闘志。 概要 『ASSASSIN S CREED』シリーズのメインタイトル8作目。 これまでの命名パターンを考えれば「アサシンクリード5」だが、開発者によれば新世代ゲーム機に作られた新たな出発点ということで「5」のナンバリングは与えられなかった。 舞台は『3』の数年後、フランス革命期のパリ。新たな主人公アルノと彼の幼馴染でテンプル騎士団に所属するエリスを中心に描かれる。 今作からアニムスが製品版になったという設定になり、名称も「ヘリックス」に変更。ゲームにも新たな試みを多数取り入れており、発売前には大きな期待が寄せられた…のだが。 ストーリー 1789年、フランス革命期のパリ。ベルサイユ宮殿で何者かに父を殺害された(*2)少年アルノ・ドリアンは、その際に知り合った少女エリスの父デ・ラ・セール卿に引き取られ、エリスと共に成長していった。 19歳になったアルノは、エリスがとあるパーティーのためベルサイユ宮殿に行ったことを知り後を追うが、目の前でデ・ラ・セール卿を殺害され、その殺人の罪を着せられてしまう。 投獄されたバスティーユ牢獄で父の知り合いだったアサシンと出会ったアルノは、父がアサシンだった事を知り、彼の教えを受けて牢獄を脱出する。 しかし、帰ったアルノを待っていたのは父の意志を継ぎ、そして復讐のためテンプル騎士団に入ったエリスの姿だった…。 特徴 操作システムの刷新 『3』で一度変更が行われた操作だが、今作で再び操作を変更。遊びやすさを重視した調整となっている。 フリーランはRT(R2ボタン)で行えるのは変わっていないが、今作ではAボタン(✕ボタン)を押しながらだと上方向に、Bボタン(〇ボタン)を押しながらだと下方向に移動をするようになった。 Lトリガー(L2ボタン)押し続けでしゃがみ移動、障害物の近くでAボタンで物陰に隠れるカバーアクションが使えるようになった。カバー状態からの暗殺も可能。 新装備とカスタマイズ ファントムブレード これまでの投げナイフや吹き矢等にあたる遠距離武器で、同士討ちを発生させるバーサクダートも使用できる。 リロードが少し遅いという違いがあり、アサシンブレードのように手首に仕込んで使用する。 ギロチン銃 DLC「Dead Kings」をプレイする事で入手出来る斧と臼砲を組み合わせた武器。グレネードランチャーおよび両手斧として使える。 武器や防具が店に行かずともメニュー画面から購入可能になった。また、「信条ポイント」を払う事で性能をアップグレード出来るようになった。 信条ポイントは後述のスキル使用で暗殺したり、素早く戦闘から逃走するといったアサシンらしい行動を取ると累積されていく。 スキル 今作では装備品での強化だけでなく、獲得したシンクロポイントを消費することでスキルを習得し、アルノ自身の性能を強化できるようになった。 攻撃のバリエーションや各種投擲武器の追加、ステルス性能や生存性が上がるといった内容。 なお、シンクロポイントはメインミッションや協力ミッションをクリアする事で累積されていく。 習得できるスキルはストーリーを進めていくと順次解放されていく。 ブラックボックスミッション ターゲットだけを指定され、暗殺の仕方や潜入の仕方はプレイヤーが考えるという自由度の高いミッション。 一応、攻略のヒントになるサブ目標も表示されるが、達成しなくても問題はなく、フルシンクロ条件とも関係しない。 いかに敵の警戒網をかいくぐり、暗殺を達成して逃走するか。全てはプレイヤーの観察力にかかっている。 オンラインプレイ 今作では独立したオンラインマルチ専用モードは存在せず、シングルプレイ中にオンライン協力で遊べる「協力ミッション」「強奪ミッション」が追加された。 このため以前は別途扱いであったスキルや装備はシングル・マルチで共用するほか、これに合わせて協力時専用のスキルも追加された。 ミッションによって参加可能人数が設定されており、2人~4人でプレイする。もちろん単独でのプレイも可能だが、効率が悪く、難易度も高くなる。 新たにクラブ(いわゆるクラン)を設立出来るようになった。クラブ同士の対戦要素もある。 ブースト 一定時間アルノの性能を強化するシステムで、使用には「ヘリックスクレジット」が必要になる。要は何度でも使える課金要素。 ヘリックスクレジットはメニューのEストアから何度でも購入出来る。 その他の新要素/変更点 敵から逃げた際、最後に敵が自分を目撃した「最終目撃地点」が表示されるようになった。敵はこの地点を捜索しに来るので、素早く逃げるか隠れるかする必要がある。 今作での収入獲得は各地区にある「社交クラブ」の修復となっている。拠点となるカフェ・テアトルに行った後にこれらを修復出来るようになり、資金収入が増えたり、専用のミッションを受けられるようになる。 薬が復活し、任意での回復が可能になった。ただし、所持数量はかなり少なくなっている。 評価点 細部まで美しく表現されたパリ 本作よりゲームエンジンが、『III』から『ROGUE』まで使われていた「Anvil Next」を新世代機向けにバージョンアップさせた「Anvil Next 2.0」となり、グラフィックはさらに進化を遂げている。 ユービーアイソフトの本拠地であるフランスが舞台のためか、歴代シリーズの中でも凄まじいほどの作りこみを見せている。 1分の1サイズで作られた非常に広大なマップに加えて、内部に入れる建物も多く(スタッフインタビューによれば約4分の1が可能)、フランス革命前後の華やかながら様々な場所で軋轢が見られる世界観は好評。 ヴェルサイユ宮殿のような華やかな建物や住人の衣装にも華やかさが見られる一方で、人々が暴動に近い状況で集会を行っていたり、断頭台が設置されていたりと革命へ向かう熱気が感じられる。 また、街中を歩く人々の数も歴代最高クラスに多く、シリーズで最も賑やか。小さな路地だろうとひっきりなしに人が歩き回り、広い場所では処理落ちするほどの集団が形成されている様は圧倒的。 ステルスが重要な今作だが、このお陰で簡単に市民に紛れることが可能になっている。 街の群衆は4つのグループ(過激派・衛兵・自警団・市民)と3つの行動パターンに分類され作られており、それぞれ自然で動きのある描写がなされている。 有名な建造物では、ノートルダム大聖堂やルーブル美術館(宮殿)など多彩なランドマークが用意されており、パリ観光の気分は十分味わえる。特に制作に1年かけたという前者は、外装はもちろん内部の作りこみも圧巻である。 今作の現代編にあたる要素であるサブミッション「ヘリックス断裂」では、別の年代のパリが舞台になる場合もあり、作中の年代ではまだ存在しないエッフェル塔なども登場する。 装備の種類増加 防具の装備箇所が頭・胸・腕・腰・脚と大幅に増えており、それぞれの装備がグラフィックに反映される。 いつでもメニューからカラーリングを変えることもできるため、自由なファッションを楽しめるようになった。特に初期装備一式やそれを基にした「アルノシリーズ」は人気が高い。 なお、装備品をアップグレードするとアイテムの所持数上限が上がったり、ライフが増えたり、ダメージが加算されるといった効果が得られる。 装備のシリーズごとに効果(近接・遠距離・耐久・ステルス)の傾向は大きく異なるので、上位互換を除けば単純な優劣は存在しない。 過去シリーズの主人公の衣装も用意されており、こちらは全身装備となっている。あくまでグラフィックが変わるだけで、性能自体は他の装備品のものになるお洒落装備。 信条ポイントを消費して装備カラーも変更できる。 武器種も多く、片手武器、長柄武器、大型武器、ピストルに加え、狙撃用のライフルも登場した。 サブミッション、収集物も非常に豊富 サブミッションの1つとして、パリの街中で発生した殺人事件を解決するミッション「殺人ミステリー」が用意されており、今までのシリーズにない面白さで好評を得た(*3)。 鷹の目を使って死体や証拠品を調べ、容疑者から情報を聞き出して推理し、全ての証拠が出揃ったら犯人を告発するという形式で進む。 証拠品などは鷹の目で強調表示されるので簡単に見つかるが、具体的に誰が犯人かは自力で推理する必要があり、頭を使わせてくれる。 間違った人物を告発すると報酬が減ってしまうので、一発で犯人に辿り着ける推理力が試される。 他にも、アスレチックメインの「ヘリックス断裂」・複数の連続した物語となっている「パリ・ストーリー」・謎めいた四行詩をヒントに街中を探索して隠されたシンボルを見つけ出す「ノストラダムスの謎」など、趣向を凝らしたイベントが豊富。 収集物もおなじみ宝箱の他に、トリコロールシンボルやナポレオンのニ角帽などが町中に散らばったり隠されたりしている。 協力/強奪ミッション 手軽にオンライン協力が遊べるこれらのミッションも好評を得た。これらのミッションはマップ画面からも開始出来る。 ミッション開始時にマルチとソロを選択出来、現在待ち受け中のプレイヤーがいる場合は近くを通ると呼びかけてくれるので、手軽に参加出来るようになっている。 マイクラブを設立出来るようになったので、気の合うメンバーと手軽にプレイ出来るのも良点。 特に最高難易度のミッション「ベルサイユ行進」は複数人での協力プレイが前提の作り(*4)で、協力プレイの楽しさを存分に味わわせてくれる。 ミッション内容も短いながらちゃんとストーリー性があって本格的。 データベース シリーズおなじみのミニ辞典。本作に登場する人物・ランドマーク・歴史的事件・アイテムなどの豊富なウンチクや解説が収録されており、パリの歴史やフランス革命の読み物としても楽しめる。 さらに、シリーズおなじみ「博士くんキャラ」のショーンによる皮肉とユーモアを交えた註釈も付いてくる。 賛否両論点 フリーランや操作 フリーランはR2で自動的に建物の間や穴といった軽い隙間を飛び越える様になり、Aボタン(✕ボタン)で登る・Bボタン(◯ボタン)で安全に降りるという操作になった。 これにより自由度が非常に高くなっており、上下方向への移動を任意に行えるようになった上(*5)、アクションにも現実のパルクールにおけるトリックが多数取り入れられ、よりスムーズな移動が可能になった。 なお、地上を走行する際もボタンを押していれば障害物を乗り越えたり、くぐったりすることが出来るためスムーズに走ることが出来る。 ただし、誤爆がなくなったかと言えば別の話で、状況によってはやはり誤爆してしまうことがある。特に登れる筈なのに中々登ってくれない、ちょっと降りたいのに大きく降りてしまうといったちょっとした誤爆はちょいちょい起きる。 また日本語CS版では従来の決定・取り消しの○×が、海外式に反対になっている。 好みの分かれるストーリー・主人公 フランス革命という魅力的な舞台にもかかわらず、メインストーリーにはろくに関わってこない。メインストーリーはあくまでフランス革命という大きな事件が起きている最中のフランスを舞台に、革命とはあまり関係なく個人的な敵討ちと恋人を守る為に奔走する主人公・アルノといった内容である。 一応、革命が勃発した「バスティーユ襲撃」などの一連の事件は描かれるが、これまでのシリーズに比べると扱いは薄い。 ただし、アルノの目的が革命に関わることではなかったので、致し方ない面でもある。 これに関しては『ASSASSIN S CREED III』において「暗殺者なのにあまりにも歴史の表舞台に出て活躍しすぎ」という指摘も関係しているのではと思われる。 有名なフランス革命の中心人物達とストーリーとの絡みが薄い。 かの有名な恐怖政治家マクシミリアン・ロベスピエール、ジャコバン派のジョルジュ・ダントン、革命家のテロワーニュ・ド・メリクール。ギロチンの発明者ジョゼフ・ギヨタンと死刑執行人シャルル=アンリ・サンソン。 他には化学者ラヴォアジエにトマス・ペインやコンドルセetc…といったまさに革命期フランス偉人オールスター状態だが登場するのは大抵サブミッションとオンライン協力のみ。この他の歴史上人物は数多く登場するが、大半はチョイ役かゲスト役的に登場。本編のみプレイしているとまったく関わること無く終わることも。 本編でちょこっと名前が出たと思ったら、いつのまにかメインストーリーの影で処刑されて退場していた…なんて日常茶飯事である。これも史実との兼ね合いもあり仕方ないと言えば仕方ないのだが。 メインストーリーで終盤まで関わる史実の偉人達は評議会のオノーレ・ミラボー、あとはナポレオンとサド侯爵くらい。有名な出来事なのにメインストーリーで偉人がほぼ関わらないことに関しては不満の声が多かったのか、次回作『SYNDICATE』では多少改善されている。 ルイ16世に至っては登場してることに気付きにくく、いつの間にかデータベースに登録されているという状態。その後も出番は無いに等しく、人によっては生首しか登場してないと勘違いすることも。 アルノは基本的にデ・ラ・セールを殺害した者たちへの復讐が第一で行動し、アサシンの信条を無視する場面やそれをアサシンの評議会に糾弾される場面も多い。 彼自身、激情家な性格で、義理の父を殺された事や愛しのエリスを護るために戦うという人間らしい感情が強く出ているキャラクターである。良く言えば人間くさいが、悪く言えば幼稚で未完成な人物と言える。 これまでの主人公も復讐が根本にあったものの、信条を忘れることはなく、復讐だけに囚われる描写は少なかったので、人によっては拒否反応が出ることとなった。 復讐鬼であると同時に、テンプル騎士に育てられたアサシンという特異な生い立ち故に両組織の融和を望む穏健派でもあり、それがさらなる不和を招いている。 + ネタバレ そのため信条そっちのけで復讐優先の暗殺はもとより、テンプル騎士団の者(エリス)を勝手に匿うなど独断行動が目立ち、終盤で評議会から除名・追放処分を言い渡される。 シリーズを通して見ても作中で降格させられた1のアルタイルなどはいたがアサシンをクビになる主人公は前代未聞である(*6)。 一応フォローすると普段の彼は、エツィオに似た機知と社交性に富んだ青年貴族として描かれている。 これまでの主人公が序盤から何らしかの形でリーダー的な立場にあったのに対し、アルノは何ら意思決定権が無い下っ端であり、幹部との繋がりも薄い。 したがってリーダーシップを発揮する場面もなければ権限もないことが独断的な印象を強めている。 戦闘 カウンターやキルストリークが廃止になった。これにより慣れないうちは多数に囲まれると袋叩きにされて死にやすく、シリーズの中でもステルスの比重が大きいバランスとなっている。 前作までは攻撃ボタン1つでカウンターも受け流しも出来たのに対し、本作では攻撃と受け流しが別のボタンになり、更に敵の動作に応じて受け流しと回避を使い分ける必要がある。 そのうえ道具メニューで選択中の道具がやや分かりにくくなっており、前作同様に道具選択中も時間が止まらず、かつ敵の動きはスピーディになっているため、情報量は増えてるのに考える猶予は減っているという状況に。 特に敵の銃撃は威力が高いにもかかわらず、人間の盾が廃止されたため、ある程度敵の近くでないと使えない回避アクションか煙幕を使うしかない。 また、スナイパーの性能が非常に高く、遠距離から簡単にこちらを見つけて来るうえに一撃で6ライフ程度削って来る攻撃力を持っており、本作最大の脅威となっている。 メインシナリオで潜入する場所には必ずスナイパーが配置されている上、お互いがお互いをカバーしあっているので、戦闘状態になってしまうと狙撃されて即死の可能性が高く、理不尽に感じる。 CS版は後述のフレームレートの問題もあり、さらに難易度が向上してしまう結果となった。 まともに戦うと死にやすいということは、それだけステルスの重要性が上がっているとも言える。 上記のスナイパーをあらかじめ排除して安全を確保すれば難易度も下がっていくので、ある意味リアルと言える。幸いスナイパーはミニマップに表示されるアイコンが他の敵と異なるので確認しやすい。 これまでより装備の性能が重要になっており、装備を充実させるだけでもかなり楽に戦うことが出来る。 ブラックボックスミッション これまでは暗殺方法が指定される事が多かったため、大幅に自由度が増した。初期シリーズの作風に戻ったとも言える。 ただし、サブ目標が存在するため、結局プレイを強制されていると言う声もある。 確かに「特定の敵から鍵を盗め」など一見達成しなければならないような目標も存在するが、実際は攻略を有利にする程度の要素でしかなく、必ずしも達成する必要はない。 鍵のかかった宝箱と扉 今作では新たに鍵のかかった宝箱や扉が登場し、鍵開けスキルを使って開ける事が出来るようになった。 実際に鍵を開ける際は上下するバーを特定の場所で止めるQTEを突破する必要があり、鍵破りの緊張感を楽しめる一方、プレイヤーによっては単に面倒になっただけとも感じられる。 なお、鍵開けの際には消費アイテム「ロックピック」を必要とし、QTEに失敗すれば折れて失う。難易度の高い鍵ほどバーの動く速度が速くなるが、上級鍵開けスキルを修得すれば速度が低下する。 ギャンブルの廃止 オープンワールド要素の一環としての、シリーズに毎回登場する当時のギャンブルやテーブルゲームで小銭を賭けて遊べるミニゲームが今回はない。 問題点 大量のバグと最適化不足 バグの存在自体はこれまでのシリーズでもあったが、今作では群を抜いて大量のバグが発生し、苦情が相次いだ。 主なバグとしては、最適化不足によるフレームレートの低下やゲームのクラッシュの頻発、ゲームが進行出来なくなる、など枚挙にいとまがない。 現在はアップデートにより、ある程度は解消されているが、3Dアクションによくあるバグや未だに不安定なミッションも存在する。 また、元々群集の人数が非常に多いこともあってCS版や要求スペックギリギリのPCでは処理落ちしやすく、ロード時間も非常に長くなっている。 最終的にユービーアイソフト モントリオールのCEOが謝罪する事態に発展し、シーズンパスを購入したユーザーには同社のゲームを1つ無償で提供する補償プログラムが実施され、シーズンパスは廃止されることとなった(*7)。 コンパニオン関係の問題点 本作に先駆けて配信されたコンパニオンアプリ『ASSASSIN S CREED UNITY COMPANION』との連動要素が用意されたのだが、ゲームと正常に同期する事が出来ず、セーブデータが消えるなど多数の問題を抱えていた。 結果的に第5弾アップデートでコンパニオン関連の要素はアプリをプレイせずとも全て解放済みになるという措置が取られ、一応の解決は見た。 問題は発売前にアプリをプレイしていた熱心なプレイヤーの存在である。彼らが本編のためにアプリをプレイした時間は無駄になったため、当然怒りの声が上がった。 スキルシステム これまでのシリーズでは最序盤から使用できたアクションまでスキルに割り振られてしまったため問題視されている。 特にダブルアサシン・ダブルエアアサシン・銃の使用・体制崩し・ベンチに座ったり壁に寄りかかって紛れる環境ステルスなどは、スキルを修得するまで使えない。一部は特定のシークエンスクリアまで解禁はお預け。 特に銃については敵側は序盤から普通に使ってくるので、一方的に不利になってしまっている。そこまで制限する必要はあったのだろうか。 一応、変装などの新アクションも修得出来るが、単にプレイを窮屈にするだけの要素となってしまった。 口笛の削除 口笛とは、隠れた場所で使用する事で近くの敵をおびき寄せ、安全に暗殺出来る重要なアクションで、ステルスゲームらしさを強調する要素のひとつであった。 しかし、今作では何故か使用できなくなっており、隠れ場所にいても敵がなかなか近寄ってこない、もしくは近寄りすらしないため、不便さを感じることとなった。 本作でおびき寄せて暗殺するには、あえて敵の前に姿を晒して警戒状態にして、調べに来たところを暗殺するというなんともまどろっこしい手段を取る必要がある。 また破裂して敵をおびき寄せる「かんしゃく玉」が追加され、狙った位置に敵を誘導する事自体は可能。ただし、弾数制かつ手投げアイテムという関係上、藁束などに隠れながらの使用は出来ず、確実に自分の近くに引き寄せられる口笛に比べると使い勝手は悪い。 不評だったためか、次作『SYNDICATE』では復活した。 鷹の目の仕様変更 これまでは任意に通常状態と鷹の目状態を切り替える事が出来たが、今作では鷹の目に時間制限が設けられており、一定時間すると強制的に解除されてしまう。 また、一度使用するとクールダウンが必要になり、連続使用は不可能。一応、装備品で使用時間の延長とクールダウンの短縮ができるが、シリーズに慣れたプレイヤーほど面倒に感じる仕様となった。 マーキングもなくなったが、その代わりなのか最初から建物を透過して敵を確認できるようになってはいる。 乗り物がない 今作では街中を高速で移動出来る乗り物が登場せず、フィールドもかなり広くなったために移動の面倒さが目立つ。 一応、マップ画面からの高速移動(ファストトラベル)はあるので、これを使えば大幅に時間を短縮できる。 だが、今作では多くのサブミッションや収集物がその近くまで行かないとマップに表示されなくなったので、ミッション探しに時間がかかるようになってしまった。 DLCのタイムセイバーパックを購入すれば表示されるようになるが、前述のバグとの複合で表示されないのがバグか仕様か分かりにくくなってしまった。 舞台の狭さ マップが等身大スケールとなった引き換えに、探索可能な地域はシテ島とその周辺のみと非常に狭い。 セーブデータが1つしか作れない。 メニュー画面からリトライはできるものの、1ミッションごとにぶつ切りになり、現代パートや冒頭のジャック・ド・モレーのパート(チュートリアル)はリトライできず、しばらく間を開けて1からやり直すのには向いていない。 どうしても最初からやり直したい時はセーブデータを消すか別垢を使用すればよいが、タイムセイバーアイテムは失われる。 総評 シリーズ最高の作りこみで描かれたパリのマップは非常に素晴らしく、ボリュームたっぷりのオープンワールドや様々な新要素も評価できる部分は多い。 しかし、デバッグ不足やハードの性能を考えずに作りこみ過ぎた事が災いし、あまりにも問題が多かったため会社が公式に謝罪するまでに至ったのは残念な事である。 複数回のアップデートを重ねた現在では、大きな問題は解消された事もあり、元々ゲームの持っていた面白さやポテンシャルの高さを評価する声も多くなっている。 ただ、完全にバグが消え去ったわけではなく、ストーリー面などは好みに左右される作風のため、プレイヤーによって大きく評価が割れているのが現状である。 結果的にシリーズで最も賛否の激しいタイトルとなり、シリーズを毎年発売する姿勢が見直されるきっかけとなった。 余談 今作はシリーズの中でも残酷描写の強い作品なので、苦手な人は注意。 意識がある状態で足をノコギリで切断する、アップでギロチンで切断した生首を見せてくるなど、目を背けたくなる描写をメインストーリーでガッツリ見せられる。 Win版はシリーズでは唯一全地域で日本語音声を収録している。 『III』以降、SteamやAmazonといった特定の店舗で購入した場合のみ日本語音声を楽しめていたが、今作ではこの縛りがないのでどこで買っても問題ない。 『ノートルダムの鐘』との関係 1996年公開のディズニー映画『ノートルダムの鐘(The Hunchback of Notre Dame)』では、『ASSASSIN S CREED』シリーズに先駆けて、主人公が建物をアクロバティックに昇り降りしたり足場を飛び移るといったアクションを披露していた。 本作はそんな『ノートルダムの鐘』と同じ舞台が登場し、同じようにノートルダム大聖堂をよじ登ったりできるゲームでもある。 本作にはビクターとヒューゴという兄弟が登場するが、この名前は、上記映画の元になった原作小説の作者Victor Hugoと同じである。 2019年4月に起きたノートルダム大聖堂の火災を受け、50万ユーロの寄付及びWin版本作の無料配布が行われた(参照)。 『ASSASSIN S CREED VALHALLA』のDLC「パリ包囲戦」でも9世紀のパリが舞台となる。 時代が時代なので共通するロケーションはシテ島ぐらいだが、比べてみれば本作の1分の1スケールのマップが如何に凄まじかったかがわかる。
https://w.atwiki.jp/xboxonescore/pages/62.html
Assassin s Creed IV Black Flag 項目数:60(50+4+6) 総ポイント:1250(1000+80+170) 難易度: 今作のマルチプレイ実績はクローズドセッションでは解除不可(ウルフソロでは解除できる) 追加実績の「聖なる地」は野良で取得するのはかなりの運が必要なので談合推奨 他は苦労することはない。 http //www57.atwiki.jp/asakuriseries/ 詳細情報は360版の実績Wiki参照 http //www12.atwiki.jp/xbox360score/pages/2077.html 創られた英雄 メモリーシークエンス1を完了する 10 離別の時 メモリーシークエンス2を完了する 20 海賊稼業 メモリーシークエンス3を完了する 20 開き直り メモリーシークエンス4を完了する 20 商人の死 メモリーシークエンス5を完了する 20 薬の調合 メモリーシークエンス6を完了する 20 槌は落ちる メモリーシークエンス7を完了する 20 流されて メモリーシークエンス8を完了する 20 新たなる希望 メモリーシークエンス9を完了する 20 得がたき富 メモリーシークエンス10を完了する 20 意気消沈 メモリーシークエンス11を完了する 20 気分を新たに メモリーシークエンス12を完了する 20 予測的中 メモリーシークエンス13を完了する 50 決まり通りに すべてのメイン・ミッションを100%完了する 50 黙れ、愚か者! 警鐘を鳴らしている番兵を殺害する 5 自分のもの 1つの場所ですべてのアクティビティを完了させる 10 墓荒らし トゥルムの秘密の扉を開ける 30 殺し屋殺し シャチに銛を打ち込む 10 助け合い テンプル騎士狩りシークエンスを完了する 20 真の海の男 海洋コントラクトをすべて完了する 30 一城の主 すべての砦を攻略する 30 優秀社員賞 アブスターゴチャレンジを25個完了する 30 よく学びよく遊べ 50,000レアル稼ぐ 20 マーマン 累計1海里を泳ぐ 10 準備完了 ! 狩人の衣装を製作する 10 やくざな稼業 30隻の船を略奪する 30 カリブ海の悪魔 4隻の伝説の船をすべて倒す 40 破壊者 ジャックドーを最大までアップグレードする 40 7つの死の海 沈んだ難破船をすべて調査する 10 飲んだくれ 酒場をすべてアンロックする 30 使い捨て 乗組員を500名募る 5 日曜大工 隠れ家を最大までアップグレードする 10 製図家 ゲーム内のすべての地点を訪れる 20 機械の中の幽霊 アブスターゴのコンピュータ15台をハッキングする 10 ロープも使いよう 揺れるロープからエア・アサシンを5回成功させる 10 分かち合うことは助け合うこと すべてのタイプの発見をフレンドと共有する 10 いざ、出航! 乗組員を一人も失わずに敵船に乗り込む 30 セイレーンの歌 踊り子たちで敵の気をそらし、海賊を救出する 20 荒野の西インド諸島 マルチピストルを使い、4人連続で敵を倒す 20 掘削機 埋められた宝を見つける 10 大義への献身 マルチプレイでレベル55に到達する 30 創意工夫 マルチプレイにて、カスタマイズしたアビリティセットを使用してセッションを終了する 10 マスター・オブ・カリビアン マルチプレイにて、ウルフパックのディスカバリーモードをクリアする 10 ラボ・テクニシャン マルチプレイにて、ゲームラボのオープンセッションを完了する 10 オールラウンダー マルチプレイにて、すべてのゲームモードをプレイし、すべてのアビリティと飛び道具を使用する 20 秘密の実績 いつものハッキング 現代編ミッション2を完了する 20 拭えぬ違和感 現代編ミッション3を完了する 20 同じ釜の飯を食った仲 現代編ミッション4を完了する 20 すべてよし 現代編ミッション5を完了する 20 二日酔い わら山の中で目覚める 10 追加実績 AC4 黒髭の怒りパック(300円):80 聖なる地 豹として、ドミネーションで最高スコアを獲得したプレイヤーとなる 20 アン女王の復讐 黒髭として、10秒以内にアクロバットキルとピストルキルを達成する 20 先制攻撃 蘭として、10のアビリティをサボタージュで相殺する 20 絞首台への道 ブービートラップが掛かったリフトでプレイヤーを倒す 20 自由の叫び(1200円):170 解放の日 最初の奴隷を解放する 15 独立の始まり 奴隷を500人解放する 40 圧倒的な火力 番兵を5人同時にラッパ銃で倒す 15 百戦錬磨 「自由の叫び」でフル・シンクロを達成する 50