約 3,630,992 件
https://w.atwiki.jp/nijiura_city/pages/686.html
○ ――松本空港付近の空地 風があり、人がいる。 風は冷気をはらんでおり、人は銃器などで武装していた。 涼風が吹き寄せる中、武装した者たちは一人の女を包囲している。 包囲の人数は十三人。 武装する周囲に対し、女は無手だ。下駄に着物という純和風の格好で、周囲を気にすることなく立っている。 と、包囲網に動きがあった。 「――母様!」 声と同時、包囲網の上を飛び越えて、小柄な人影が現れた。 少年だ。紺色の子供用スーツに身を包み、手には細長い包みを六本。 武装した者たちはとっさに手にした銃器を向けるが、長弓を背負った指揮官らしき男の制止の手振りで動きを止めた。 女は現れた人影を見て、 「ジェイド。おかえり」 「ごめんなさい、遅くなりました。――この人たちは?」 ジェイドと呼ばれた子供は笑顔で母に答え、すぐに周囲に視線を巡らせて顔色を曇らせる。 女はジェイドの持ってきた包みを受け取り、 「さあ。――とりあえず、無害だから無視してればいい」 そう答えた直後、 「――相変わらずだな、荻原!」 声が響いた。 ○ 荻原・文月はその姓を呼ばれ、包囲の輪の中から出てくる声の主を見た。 対全攻撃型白衣に身を包み、長弓と矢筒を背負った男だ。 文月はその男を数秒見て、 「……誰?」 「矢村だ。散々迷惑かけた昔の同僚を忘れんで欲しい」 「――ああ、常念岳守護役の夫の矢村?」 「……何故そういう覚え方をするのだ、貴女は」 なぜか溜め息を漏らす矢村を失礼だと思いつつ、文月はジェイドから受け取ったものを軽く振る。 土産物屋でよく売っている、神形具の木刀だ。学生用で殺傷能力には欠けるが、耐久性が高く使いやすい。 文月は六本のうち四本をジェイドに持っていてもらい、残る二本を両手に持ち、 「――それで、特領(GASAS)が私に何の用?」 右の一刀を矢村に向けた。 「……国家レベルの問題でれば、我々特領が出るのは必然。心当たりはあるだろう?」 「私が言っているのは――」 文月は自分に向けられる銃口の一つ一つを見回して、 「――この程度の人員で、私に何をするつもり?」 ――文月・心理技能・発動・殺気放射・成功! 殺気に気圧されて、包囲の者たちが後ずさった。 冷や汗を流しながら、矢村が背の弓を手に取った。 「……この程度、とは言ってくれるな。確かに個人戦力では貴女に及ばないだろうが、集団戦ならば易々と狩られはしないぞ」 「判った」 答えた時には文月は走り出している。 矢村との距離は約八メートル。 その距離を、文月は技能も用いず一瞬で詰める。 下駄による足音とは木を打つ堅音だ。 足音を甲高く鳴らし、文字通りの一瞬で距離を詰め、 「!」 斬撃。 ――文月・剣術(ソード)技能・発動・物体切断・成功! 矢村は対抗判定(リバーサル)。 だが遅い。 ――矢村・回避技能・対抗発動・回避・失敗! 裂音。 文月の木刀が、矢村の長弓を断ち割った。 「な……!」 「素直に退いたのなら無視したけど――」 ――矢村・脚術/回避技能・重複発動・バックステップ・成功! 矢村は遠隔武術師(ストライクガンナー)としての癖で反射的に飛び退く。 が、文月はその動きに追いつく。 ――矢村・脚術/回避技能・重複発動・サイドステップ・成功! ――矢村・脚術/回避技能・重複発動・跳躍・成功! ――矢村・脚術/回避技能・重複発動・疾走・成功! 矢村は振り切ろうと足掻くが、下駄の堅音を振り切れない。 「技能で振り切れない!? ――神陰流か!」 「――邪魔をするのなら、相手になる」 文月の歩法は神陰流の流れを汲んだものだ。技能では逃げ切れない。 包囲する者たちは、矢村への誤射を恐れて発砲できない。 「この……!」 矢村が背の矢筒から矢を引き抜き、 ――矢村・槍術/腕術技能・重複発動・突き・成功! ――文月・剣術技能・対抗発動・切り払い・成功! 放った突きの一撃を右の一刀で切り払い、文月は左の一刀を矢村の胸元へ突きつけた。 そして、 「あ」 単音の詞(テキスト)。 五行(バスト)の光撃が矢村を打撃した。 「――――!?」 言葉にならない悲鳴をあげ、矢村が吹き飛ぶ。 包囲の者たちが表情に怯えを見せ、包囲の輪を広げた。 ジェイドがやや不安げな表情で、 「あの……いいんですか?」 「昔の同僚だから手加減はした。骨折程度で済むはず」 「はあ」 返事とも溜め息とも取れる息を漏らす息子に構わず、文月は包囲の者たちへと向き直り、 「手加減するから安心して」 直後、十二秒で全員を吹っ飛ばした。 ○ 小一丸が告げた直後、通話は切られた。 受話器を置き、深く息を吸い、 「――はあぁ~。……って痛――!?」 疲れとともに吐き出すと、筋肉の収縮が胸の傷に響いて悶絶した。 「うう。おユキさんは怒らせるし兄さんには迷惑かけるし田中にやられた傷は痛むし、なんかもう天中殺っすよ。貧乏神とか疫病神とか凶々星とかそんな感じのにしこたま憑かれてる気がするっす。肩とか背中とかにぞこぞこと。――渦呪都市(カースシティ)―邪馬形に行った覚えはねえっすのに」 どっかで御祓いとかしてもらうっすかね、と呟き、 ……兄さんは、勝てるっすかねえ? と、思考する。 田中・核衛は強い。 実際にやられてみて、その強さは思い知った。田中は殺括者(キリングホルダー)の力を持っている。 人を傷つけることを恐れず、自らが傷つくことを恐れず、他者の喪失を理性で無視できる強者。 それが殺括者だ。 最も多くを殺した者(ジェノサイダー)の字名(アーバンネーム)は誇張ではない。間違いなく、田中は最強の殺括者だ。 そのうえ田中は、王系殺括者(ロウリズム・キリングホルダー)の力、遺伝詞凍結という力も持っている。 炎の遺伝詞すら凍て付かせる力だ。攻撃力や防御力を神器や神術、武具に頼る者や、遺伝詞系戦種では勝ち目が薄い。 田中に対して勝算が高いのは、純粋な肉体のみで戦う格闘師――それも田中と同等かそれ以上の力を持つ者だけだ。 そして長野圏総長連合の面子で、その条件に合致するのは、 ……総長である深視姐さんと、非常勤の荻原兄さんだけっす。 長野圏総長連合最強にして最大戦力である、総長の遠隔格闘師(クリティカルガンナー)、筑摩・深視。 殺人術の伝承者であり殺外者(キリングメイカー)の字名を持つ、第一特務の近接格闘師(クリティカルフォーサー)、荻原・蔵人。 彼我の格を考えれば、新潟圏総長である田中・核衛には、長野圏総長である筑摩・深視との決闘を組むのが正道だろう。 だが副長補佐、上杉・信繁は言った。 ……総長が最初に戦って、万が一にも負けてしまったら? 総長の敗北はその圏の総長連合そのものの敗北に等しい。 総長は負けてはいけないのだ。 そう前置きし、上杉は言葉を重ねた。 ただの非常勤隊員である荻原・蔵人をぶつけて田中を損耗させ、あわよくば勝ちを拾おう。 負けても隊員一人が負けた程度では長野圏総長連合の敗北ではない、と。 ……戦略としちゃ、正しいっすよね。 間違ってはいない。戦略としては正しい。 だが、と小一丸は考えてしまう。だが、と。 「……姐さんが負けるかもしれないと思うこと、兄さんの勝敗はどうでもいいと思うこと――」 それは、 「姐さんの勝利も、兄さんの力も、信じていないってことっすよね……」 一息。 「……俺も信じられなかったから、その指示に従ったっすよ、と」 疲れた口調で詞を吐き棄て、傷の痛みに舌打ち。 天井を見上げ、目を閉じた。照明の人工光が消え、瞼の裏の闇が視界となる。 何も映らぬ暗闇に浸り、小一丸は苦笑を一つ。 「――いつか、信じられるようになりたいものっすねえ」 ○ ――常念岳 かつて常念坊という風水師が変じた大地竜(アーサーペント)の山は、標高2,857メートル。 観光地として登山客が多く訪れるこの山も、冬には人影が少ない。 が、その少ない人影が山頂にあった。 人影は三つ。一人は槍を持った巫女服姿の女であり、一人は着物に下駄という服装で、両の腰に二振りずつ、両肩の後ろに一振りずつ、そして背中に一振りの計七刀を携える女であり、一人は紺色のスーツ姿の子供だ。 槍を持つ女は、山頂に作られた木の祠の雪を祓い、詞を放った。 「この地を支える遺伝詞達。かつて鎮めの力となり、いまここに鎮めの地とある竜の意志よ。聞こえていますか? 私の詞が」 風水五行の基本、楽府式首聯(ワインドアップ)だ。 だが微妙に違う。最後に対象に確かめるものが、遺伝詞ではなく詞であった。 女は神形具の槍を祠の前、雪に包まれた岩塊の奥深くに突き刺し、 「浸(しん)」 と、遺伝詞を伝えた。 しかし、周囲に変化はない。 雪に覆われた岩の地面も、冷たく吹き寄せる風も、風水した女自身も、何一つとして変化がない。 が、女の顔に落胆の色は微塵もない。あるのは一仕事終えた、という満足感だけだ。 何も起こらないのは、そういうものだからだ。 女は槍を引き抜き、背後でその作業を見ていた二人を振り返る。 そして言葉を放った。 「――四年ぶりね、お隣さん」 「久しぶり」 「今日は何の用かしら」 「あなたに用があるわけじゃない」 「そう――」 僅かな応答に笑みを浮かべ、女は槍を構えた。 戦いに備えるために。 「ならば何をしに来たのかしらね? 荻原・文月。この常念岳守護役、矢村・紗月が護る――竜在る山に」 その言葉に、相手は一つの対応を見せた。 両の腰に二振りずつ佩いた刀の柄に、手をかけたのだ。 戦闘の構えに、文月の傍らに居た子供が声をかける。 「母様……」 「下がっていて。――紗月も、この子には手を出さないで」 「子供を害する親はいないわよ。……ところでその子は貴女の息子でいいのかしら?」 「当然。私の息子。名前はジェイド」 「硬玉(ジェイド)ね……蔵人君も喜ぶわね、弟が出来て」 「妹も作った」 「そう。……じゃあ喜び二倍ね」 言い、両者は子供が戦闘の邪魔にならないところに下がるまで沈黙した。 構え合う二人を、ジェイドは不安そうな瞳で見つめる。 そして、 「あ」 荻原・文月が先制の五行(バスト)を放ち、 「浸」 矢村・紗月が迎撃の竜を起こした。 ○ 居合いの速度を上乗せした文月の五行は、超高速の光撃となって紗月を斬撃する。 が、それは防がれた。 破砕音。 己の身体で光を防いだのは、一匹の小竜(レッサードラゴン)だ。体長二メートルほどの、黒の鱗を持つ土行の竜。 紗月が攻撃を受ける一瞬前、事前に描いておいた風水紋章(チューンエンブレム)に眼点(タクト)して起こされた竜だ。 通常の風水のように遺伝詞操作で竜を生んだのではない。 竜が変じた常念岳の持つ“竜”という遺伝詞を起こしたのだ。原理で言えば、英国でいう外燃詞(オープン)に近い。 破! 黒の小竜が吼え、周囲の遺伝詞から破壊された部位を修復する。 紗月は眼点に使った槍の代わりを懐から取り出した。 短刀だ。一振り、という動作をもってそれは槍となる。 新たに出した槍を構え、紗月は笑みで告げる。 「矢村の血族が常念岳においてのみ使える、起竜の風水。――どうかしらね?」 その言葉に、文月はひとつの表情を見せた。 それは目を細め、口元を僅かに吊り上げた表情。 獲物を狩ろうとする肉食獣の表情だ。 その口から発される言葉は、 「――面白い」 「喜んでもらえて嬉しいわ。では、――撃ちなさい!」 紗月の命令に小竜は正しく従った。 口を開け、光を放ったのだ。 竜詞砲。 身体を作る遺伝詞を己の掛詞に乗せて放つそれは、竜属における最大の攻撃方法だ。 光は一直線に文月を狙い、 ――文月・体術/脚術/回避技能・重複発動・大跳躍回避・成功! 跳躍によって回避された。 文月の位置は一気に黒の小竜の真上に。 竜の一撃は標的を外して冬の大気を射抜き、 「あ――」 と、上空から返礼の遺伝詞が小竜を穿った。 そしてそれは一撃で終わらない。 「あ、あ、ああ――」 右腰の一刀から左腰の一刀、両腰の二刀と居合いの五行を連撃。 超高速の五行の連続に、竜は有効な対応を取れない。 そこに、 「――あああああああっ!!」 落下の勢いも鋭く、文月は両肩の二刀を竜に振り下ろした。 斬断。 そして二刀を突き刺したまま、 「あ」 五行。 神形具(デヴァイス)で増幅(アンプ)された文月の遺伝詞が、竜の体内に炸裂。 威の連続にもはや黒の小竜は耐え切れず、流体に還元した。 やるわねえ、と紗月は微笑。神形具の槍を手に一歩を後退し、 「じゃ、次は四匹同時でどうかしら?」 積雪に隠した風水紋章に眼点した。 同時、周囲三箇所に描いた風水紋章も起動し、四匹の竜が起きる。先ほどよりも大きく、一匹の体長はおよそ五メートルほど。 同一神形具間の共鳴発動(ハウリングホイッスル)を利用した同時起竜だ。 「夫から貴女が来るかもしれないと聞いて、張り切って準備したのよ。――有り難いものよね、矢村の血脈は。私程度の力量で、大量生産の神形具を使って、なおこれだけの竜を起こせるのだから」 苦笑。 「……で、どうかしらね?」 四匹の黒竜の視線を一身に受けた文月は、四対の竜眼をしっかりと睨み返し、 ――文月・心理技能・発動・威圧・成功! 笑う。 獰猛な笑みを浮かべ、背の一刀を引き抜いた。両腰両肩の小太刀六刀と違い、長刀というべき長さを持った刀だ。 雪月花、という名前を持つ神形具である。 それを正眼に構え、言い切る。 「――この三倍でも余裕」 ○ 四匹の黒竜が口腔に力を溜める。 竜詞砲を放つつもりだ。 対し、文月は正眼に構えた神形具を横に。切っ先が背に隠れるように構えをずらし、 「あ」 と放つ遺伝詞は、もはや金属の遺伝詞を含んだ白光ではない。陰りを含んだ、淡い光。 月の光だ。 文月自身の遺伝詞である。 月光色の遺伝詞による五行が横薙ぎに放たれる。 同時に、竜詞砲が放たれた。光熱の直線射撃の数は四本。それは月光色の遺伝詞と衝突し、 「砕く」 相殺した。 硝子の砕音を響かせ、熱と光の遺伝詞が大気に踊る。 文月の攻撃はそれで終わらない。 ――文月・心理技能・発動・記憶再生(イメージリピート)・成功! 一撃を放った動作、その記憶を強く思い出す。 強く外燃詞(オープン)された記憶遺伝詞は、長野の特性に従って反響(リフレクス)。 それによって生まれるのは、 「二撃目」 先ほどとまったく同じ動作の五行が意識せずに放たれた。 円弧を描いて飛んだ月光色の遺伝詞は、空間に漂う光熱の遺伝詞を断ち切って更に前に。 四匹の竜へと、その威をぶちまけた。 四竜は月光色の斬撃に鱗を砕かれ、身体を損じ、しかし、 「まだまだ、よ」 耐えた。 崩! という咆哮と共に、竜達が文月へと跳びかかり、 「詞変(ワード・アクセル)! 十二万詞階(オクターブ)の遺伝詞(ライブ)達よ!」 紗月が追撃の風水打撃を放つ。雅式首聯(オーバーラップ)で作られたのは風の槍だ。 四匹の竜の突撃と風の槍を前にしても文月は恐れない。 長刀を地に突き刺し、両腰の小太刀に手をかける。 「あ」 と瞬時に放たれる光は、文月の月光色の遺伝詞と、小太刀の金属の遺伝詞が混ざった白い詞色の遺伝詞。 居合いという速度を持った白光は同時に二条が放たれた。 それは四匹の竜のうち二匹を穿ち、しかし砕き切れず、それでも勢いを衰えさせ、 ――文月・剣術/投術技能・重複発動・左右小太刀投擲・成功! 納刀の勢いで投じられた小太刀が、その二竜を断ち割った。 建御名方刀術の奥の手、射刀術だ。 抜刀の五行。納刀の射刀術。 文月の居合いの真髄とは、それら二つの動作を組み合わせ、居合術として一動作とした高速攻撃だ。 残る竜は二匹。文月は同じ動作を繰り返す。 「あ」 と抜刀の五行を放ち、 ――文月・剣術/投術技能・重複発動・左右小太刀投擲・成功! 納刀の射刀術で仕留める。 最後、一直線に飛んできた風の槍を、 ――文月・剣術技能・発動・逆袈裟・成功! 地に突き刺しておいた長刀を掴み、そのまま振り上げて迎撃した。 文月は紗月に視線を向け、 「これで終わり?」 「……あと十個ぐらい描いとくべきだったかしらね、風水紋章」 「そもそも戦法がなってない。……竜の本能に任せてるだけじゃ、駄目」 「今まではそれで何とかなるような連中しか来なかったから……ね。やっぱり貴女には敵わないわぁ」 「そうでもない。……紗月が本気で来てたら、私も危なかった」 呟き、文月は紗月の瞳をしっかりと見据えた。 「なぜ、本気を出さなかったの?」 「そうねぇ……」 頬に手を当て、紗月は微笑。 「――だって貴女、遺伝詞に殺気がないじゃない?」 一息。 「貴女が本気になってないのに、私が本気になれるわけないでしょ」 「……ごめん」 文月は頭を下げた。紗月は苦笑。 苦い笑みを浮かべて、 「……本命は、息子さんだったのね?」 紗月の視線の先、常念岳頂上の祠があった場所に、一つの樹が生えていた。 いつの間にか生えているその樹は、自然のものではない。 恐縮そうにジェイドが頭を下げ、言う。 「超人紋章(スーパーエンブレム)“聖伝樹(レジェンド)……地脈、少し弄りました。ごめんなさい」 言葉と同時に樹が掻き消えた。 ジェイドが超人紋章を解除したため、流体に還元したのだ。 紗月は溜め息を一つ。槍を肩に担い、 「やっちゃったことは仕方がないわねえ。……まったく、また一月ぐらい山篭りして地脈の整調化しないと」 「……ごめん」 「謝るぐらいなら最初からやらないで欲しいのだけど?」 「違う。それはさっき謝った。……今のは、あなたの旦那の分」 文月の言葉に紗月は半眼で問うた。 「……何したの?」 「全治一ヶ月ぐらい」 「……下山したら、私の娘に伝えて頂戴。――両親ともども一ヶ月ほど家を空けます、と」 「判った」 紗月は再度溜め息。 と、音が響いた。 風の重なりによって生まれる音だ。 それは一つの掛詞(メッセージ)を持っていた。 鎮魂という掛詞だ。 「……鬼が出てたのね」 紗月が下界を見るのに合わせて、文月もそちらを見た。 戦闘の所為か、霧が出てきていた。下界は見えない。 しかし霧の先を見て、紗月は呟いた。 「起竜とか地脈改造とかのせいで、少し遅れたかしら。……誰かが傷ついてないといいんだけれど」 ○ 芙雪が戻ってきた。 うつむき加減の顔色は暗く、足取りも重い。 「……どうした?」 問いに芙雪は一瞬顔を上げ、しかしまたうつむいた。 消え入るような小さな声音で、 「……第一特務は、事実上壊滅したみたいだ」 「それはさっき聞いたぞ」 「……詰め所にいた全員が負傷して、――平林が死んだ」 告げられた言葉に蔵人はやや考え込み、 ――蔵人・心理技能・発動・人物照合・成功。 技能に成功するが記憶にはない。 「誰だそれは」 「神術師の……」 告げられたキーワードに蔵人は再度考え込み、 ――蔵人・心理技能・発動・人物照合・成功。 技能に成功するがやはり記憶にはない。 「いや。判らん」 きっぱりと告げる。と、なぜか芙雪は溜め息をひとつ。 「……蔵人って第一特務のメンバー、小笠原隊長とアズマしか把握してないだろう」 「それとおまえだな。別に毎日顔出してるわけでもないしそれで充分だと思うが」 「……蔵人にそういう、人間関係の暖かさを期待するのは無駄かな」 「そうだな」 一息。 「――ところで、話はそれで終わりか?」 「…………」 芙雪は沈黙。 そして唐突に抱きついてきた。 「……ユキ?」 背から抱きついてきた芙雪は腕をこちらの胸へと回し、張り付くように身体をすり寄せる。 蔵人はややうろたえながらも、振りほどくようなことはせずに考える。 ……何があった? 芙雪は割と無防備な性質であり、男が誤解するような言動を天然で実行するが、それにしてもこれは唐突だ。 何故か、と考えるが、判らない。 判ることは、 ……不安なのだな。 抱きしめて存在を確認したいほど、不安なのだろう。 つまりは、 ……おれが危害を受けるかもしれない、ということか? 蔵人は抱きついたまま言葉を発さない芙雪の手を取り、握った。大丈夫だ、とでも言うように。 そして、言う。 「――ユキ、何かあるならば言ってくれ。おれはおまえと違って、言葉で伝えられなければ判らない」 NEXT
https://w.atwiki.jp/anno2070jpn/pages/366.html
Cybernetic Factory 建設コスト: 資金1500 , Building Modules 12 , Tools 8 , Carbon 5 維持コスト: 資金-70, 電力-20 サイズ: 5x4(海底) アンロック条件: Tech Researcher 600名以上 機能: Neuroimplantsの生産(毎分0.67t) 稼動条件: Sponges(毎分0.67t)、Microchips(毎分1t)の供給を受けること サイバネティック ファクトリー。 Tech系のLifestyle系消費材であるNeuroimplantsを生産する海底施設。材料としてSpongeとMicrochipsを必要とする。 同じく海底施設であるSponge Farmと同じ場所に建設するのが基本となる。 さらにElectronics Recyclerを使えばMicrochipsも同じ海底台地で採取できるので、生産チェーンを一つの海底拠点で完結できる。 とはいえ、どっちみち完成したNeuroimplantsをTechの都市がある島に運ばなければならないので、Microchipsは島のChip Factoryで作り、輸送船は行きにMicrochipsを運んで帰りにNeuroimplantsを持ってくるように設定するという方法をとることもできる。 Electronics Recyclerを使う場合、Electronics Recycler 1軒、Sponge Farm 3軒、Cybernetic Factory 3軒が一セットとなる。 Chip Factoryを使う場合は、(Copper Mine 1/2軒、Sand Extractor 1/3軒、) Chip Factory 1軒、Sponge Farm 1軒、Cybernetic Factory 1軒が一セット。 1軒のCybernetic Factoryは以下の人数の住民を満足させることができる。 Researchers 666.7人 (住宅22.2軒分) Genius 666.7人 (住宅13.3軒分) ここから分かるように、Geniusが増えるにつれて人口密度の分だけNeuroimplantsの消費量が増大する。 Geniusへのアップグレードが完了している場合、都市全体の住宅30軒あたりに1軒のCybernetic Factoryが必要になる。 Geniusがまだいない段階では35軒に1軒程度で間に合う。 また、Geniusに対してLaboratory InstrumentsやBionic Suitsを供給しない場合は、Neuroimplantsの備蓄量が少し不足しただけでGeniusが不満状態になって人口が減るので、供給量は過剰にしたほうがよい。 供給量に気をつけさえすればNeuroimplantsだけでもGenius人口1250人を達成することが可能だ。 (とはいえ、Laboratory Instrumentsを一緒に供給した方が安定するのは間違いない。)
https://w.atwiki.jp/nijiura_city/pages/688.html
○ 芙雪は風水の鳥たちで蔵人を受け止め、安堵の息をついた。 蔵人は、気絶しており、負傷していたが、 「……生きてた」 その事実が、安堵の息を吐かせる。 ……間に合った。 ん、と呟き、目尻に浮いた涙を拭う。 まずは治療だ。過去の事故で遺伝詞構造が堅固になっている蔵人には、通常の風水治療は効果が薄い。 ゆえに、芙雪は神器を用いた。協音の領主のみが用いる、親和の神器を。 口ずさむ掛詞は己の詞だ。 共の歩みをわたしは望む 伴い進むとわたしは誓う 常世の末にすら疑わない 識神神器の掛詞は、相手と自分の遺伝詞を等しくする架け橋となる。 ――芙雪・識神神器・発動・遺伝詞同調・成功。 遺伝詞を見る。 遺伝詞が乱れているのは胸。肋骨が折れたらしい。折れてからも戦ったのだろう、骨が臓器に刺さりかけているようだ。 ……馬鹿。無理しすぎだ。 身体全体の筋肉にも遺伝詞の乱れが見える。恐らくは記憶遺伝詞の反射による動作再生も行ったのだろう。 芙雪は矢筒から神形具の矢を引き抜く。 金属製の白い矢だ。が、刃は付いておらず、穂先は重りとしての役目しかない。 蔵人の母、荻原・文月の作った神形具(デヴァイス)だ。 芙雪はその矢を握り、僅かな逡巡の後に彼の胸へ穂先を突き刺した。 瞬間。感触が返って来る。彼の遺伝詞の核に穂先が触れたのだ。 「オ」 芙雪は神形具の遺伝詞を響かせ、彼の遺伝詞操作(アレンジ)をした。 共鳴(ハウリング)。 芙雪の遺伝詞、神形具の遺伝詞、そして彼の遺伝詞が共に等しく震える。 遺伝詞同調をしてからの風水治療は、こちらの遺伝詞にも響くのだ。 蔵人の胸とこちらの身体から、白の鳥が飛び出した。彼と自分の遺伝詞の乱れが形になったものだ。 彼と自分から生まれ出る鳥を見ると、やや恥ずかしいものがある。 ……文月さんにも“子供生んでるみたい”って言われたし……。 母さんにも同じこと言われたっけ、と家庭環境に思いを馳せ、蔵人の顔を見る。 安堵の表情がそこにある。 「……良かった」 同じ表情をこちらも浮かべた。 そこに声が響いた。 「――新潟圏総長が、何の用でしょうか」 鎖音を響かせるのは、四の関節を持った棍。展開式四柱棍。 棍の纏う白色は冷気の霧。凍神の冷気。 それを携え、田中・核衛に立ち向かうのは、 「長野圏副総長、筑摩・梓です。……姉の代わりに用件を聞きますが」 「用件は一つ」 田中は即座に答えた。 「支配だ。この地を貰う」 「それは承服出来かねますね」 答えた声は梓のものではない。 梓の背後。棍を持った眼鏡の男だ。 男は棍を一振りして、 「副長補佐、上杉・信繁です。……さて、投降を願いましょうか」 「ほう……」 と田中が眼光を鋭くした瞬間だ。 旋回した棍の瞬間が、梓のスカートを引っ掛けた。 めくり上げる。 「ちょっ――!?」 「……白か。色気がない」 「ふふふふふ油断大敵ですぐふぉあっ、あっ、ちょっ、痛っ、冷たっ!?」 「なんっ、でっ、こんなっ、時にっ、までっ!!」 棍による連撃が上杉を打ち据える。 見慣れた光景をうろんな眼で眺めながら、芙雪は思う。 ……ああ、馬鹿だ。 総長の言葉を思い出す。“馬鹿は重病だ。百回転生しても治癒しない”との言葉を。 やはり総長は正しい。あれは百回転生したぐらいで治るようなものではない。 目が覚めたら蔵人にも教えてやろう。やはり総長は正しいのだと。 夢想していると打撃音が収まった。身体中に打撃痕を残し、結露の水滴をしたたらせながら上杉が立ち上がる。 「茶番は終わったか?」 「ああはいすいません待って頂いて。ええとですね、率直に言いますが貴方は包囲されてます。――上をごらんください」 上杉が手で上方、立ち並ぶ建造物の上を示す。 そこに、巨人が居た。 機械の遺伝詞を持つ巨人だ。それも複数の。 重騎。長野圏総長連合の徽章を肩部に備えた騎体達だ。 その中で、バスターミナルの上に乗っている騎体の音声素子から、声が響く。 『長野圏第二特務隊長、藤篠・豪。及び第二特務騎師隊だ。投降を勧める』 芙雪は呆然とそれ見て、 「……第二特務が、いつの間に……?」 「いえいえ予定通りですよ矢村さん。――最初から待機していたのですからね」 「――何?」 「つまり……」 上杉は眼鏡を中指で押し上げ、言った。 「荻原君は囮だったのです。理解できましたか?」 「……理解はした。でも納得はしない」 感情を押し込めて告げると、梓がこちらに視線を向けて、 「すいません、おユキさん」 「あなたが謝ることじゃないだろう。それより……」 芙雪は田中に視線を向けた。 新潟最強の男は、伏兵の存在を知らされてなお傲岸不遜。動揺の遺伝詞すら見えない。 「……ここまでやったのなら、是が非でも勝ってもらうぞ」 「勿論。何しろこれだけの人員ですよ。負けるはずなど――」 「その通りだ」 上杉の言葉に、田中が頷きを返した。 顔には笑み。 「この程度の人員で、俺は負けん」 言葉と同時に、田中は走り出した。 方向はバスターミナル。 「迎撃を!」 『判った』 藤篠の重騎が飛び降りてきた。 トン級の重量の落下を前にしても田中は恐れずに疾走。 轟音。 着地した藤篠の重騎の股の間を、田中が走り抜ける。 そして神器の掛詞が響いた。 雪王神器の掛詞だ。 次いで、田中は己の詞を口にする。 熱 音 色 風 全ては停止の定めにある 人 心 時 詞 全ては凍て付き動かない 深々と―― 凍結と停止。終結の威を持つ詞だ。 田中は己の詞を謳いながら、バスターミナルに向かって拳を構え、 「凍て付き、砕け散るがいい」 ――田中・雪王神器(スノウロウリズム)・発動(テイク)・遺伝詞凍結(ライブフリーズ)・成功(ヒット)! ――田中・腕術技能・発動・正拳・成功! 二動作。 たった二つのその行動で。 『何……!?』 バスターミナルが崩壊した。 冷気を伴った、超重量の大崩落が巻き起こる。 「俺に敗北など有り得んが、これだけの戦力は厄介だ。この場は退いてやろう」 「ま、待ちなさい!」 走り去ろうとする田中に、梓が追いついた。 鎖音も高らかに二本の四柱棍を展開し、凍神神器の掛詞を響かせ、 ――梓・凍神/棍術/腕術技能・重複発動・伸長凍結打撃・成功! ――梓・凍神/棍術/腕術技能・重複発動・伸長凍結打撃・成功! 攻撃した。 白い冷気を纏ってチェーンを伸ばす展開式四柱棍の姿は、竜にも見える。二匹の氷竜だ。 双竜が冷気の牙をもって田中に迫る。 だが、 「児戯だ」 ――田中・雪王神器・発動・遺伝詞凍結・成功! 冷気の双竜が停止した。 凍結したのだ。 そして田中が振り向きざまに拳を放ち、 「その程度の凍気では、何も停まらん」 砕いた。 凍結物の破砕音は硝子の破砕音に等しい。 「冷気の遺伝詞すら凍らせるなんて……!」 「すべては停まり散り行くのみだ。退屈な余興だったな、長野圏。――次は殺しに来る」 田中が走り去る。 誰も追いかけない。武器を砕かれた梓も、棍から雷神(サンダーハイ)の刃を生み出した上杉も、鋼神(スチールハイ)で騎体を覆った藤篠も、第二特務の騎師(ストライカー)達も。 怖いのだ。 追いかけ追いついて、凍て付き砕かれるのが。 芙雪も動かなかった。 芙雪は、蔵人の身体を強く抱きしめていた。 すがるように。 ● コール音。 「……久遠寺か。下らん策を潰して来た。 ……ああ。問題ない。イレギュラーになるかと思ったが、所詮は殺外者だ。器が足りん。障害になることは無い。 ついでだが、副長と副長補佐、第二特務隊長の力量も少し知れた。当初の予定通りだ。一人ずつならば確実に屠れる。 ……ああ、やはり少なからずとも障害になるのは総長だけだ。あれは器が知れぬ。異族筋という情報もあったが確認できん。 だがまあ問題ないだろう。……問題ない。問題ないと俺が言っているのだ。判ったな。 ……ああ。判っている。油断など有り得ん。……判っている。判っていると言っている。 ……そういえば、変わった風水師(チューナー)が居た。首聯(アップ)を使わん風水師だ。鳴弦の響きで風水(チューン)を行い、刃の無い神形具(デヴァイス)を用いていた。 ……調べる? 好きにしろ。そちらは頼む。次の連絡を待て」 受話器が置かれた音。 ● 松本時計博物館。 ここが長野圏総長連合の本部だ。 その一室に、今は三人が集まっている。 「えー、まず凍結破砕されたバスターミナルですが、何やら遺伝詞的に妙な感じだそうで風水での修復は難しいと。矢村さんの話では“遺伝詞が停まっているから、まず動かさないといけない”とのことで。五行か何かで一度破壊すれば風水が効くそうです」 「そのことは警察の衛生課には?」 「伝えておきました。……とはいえこのあたりは五行師(バスター)はあまり居ませんし、復旧にはかなりの時間がかかるかと」 上杉の報告を聞き、総長――筑摩・深視は鷹揚に頷き、 「五行師か。そういえばそこの負け男の母親は五行師だったな。連絡は取れるのか?」 「……母は四年前に一度帰って来たっきりだ。連絡は取れん。あと、誰が負け男だ」 「ほう。確かにそうだな。――先日も虚霊に負けたというのをヒガシから聞いている。つまりより正確に負け負け男と呼んで欲しいということだな? いい心がけだ。三角をやろう。負けたからマルはやらん」 「いえいえ総長。より正確にすれば三年前と十三年前にも虚霊に負けていますよ彼は」 「なるほど。つまり――負け負け負け負け男というわけだな? 呼びにくい。自重しろ」 「そちらが自重しろ総長。それと……副長補佐、なぜ貴様がそのことを知っている」 蔵人が歯を剥いて告げると、 「ふふふふふ」 上杉は眼鏡を中指で押し上げて笑った。 それだけだ。質問には答えない。 蔵人は嘆息を一つ。立ち上がろうとするが、動きが取れない。 身体中に巻かれた包帯で、椅子に縛り付けられているからだ。 「……おれがいつ解放されるのか、教えてもらいたいのだがな」 「まあ縛ったのは矢村さんですから。――向こうで事後処理の指揮してるお二人が戻るまでは我慢です」 と、ノックの音が響いた。 入れ、と深視が告げるとドアが開き、茶を注いだ湯飲みを盆に乗せて、一体の自動人形が入ってきた。 この館の館員である自動人形、長野・絹子――シルクだ。 彼女は柔和な笑みを浮かべ、 「お茶をお持ちしましたよ。……あら?」 包帯で縛り付けられている蔵人を見て、首をかしげた。 「……拷問ごっこですか?」 「違う」 「なるほど。それも良さそうだ」 「お二人が戻ってくるまでの時間潰しにはなりますね」 「あらあら。――あまり残虐なのはいけませんよ? 音とかが響くとお客さんがびっくりしますから」 「違うと言っているのだがな……」 「無論そのあたりは心得ている。だが――、ちょっとぐらい悲鳴が漏れても構わんだろう?」 「シルクさん目当てでやってくるここの常連さんなら日常茶飯事ですしね。――主に彼ら自身の悲鳴で」 「まあ、ちょっとぐらいなら良いですけれど」 「……包帯を引きちぎって暴れたくなるな」 歯軋りして腕に力を入れると、シルクが目を弓にして笑い、 「お外に出てからにしてくださいね?」 ――蔵人・視覚/心理技能・重複発動・表情読解・成功。 彼女は本気で言っている。 ――蔵人・心理技能・発動・抑制・成功。 蔵人は深い溜め息をつく。 やはり人にからかわれるのは慣れない、と蔵人は思う。 特にシルクだ。この天然具合は四年前に一時帰宅した母によく似ている。こちらの意思を気にしないところが。 こちらの意思を言葉にせずとも判ってくれる芙雪は、本当に有り難いと思う。 ……早く帰ってきてくれ、芙雪。 心底そう思った時だ。 振動が伝わってきた。機械のような規則的なものではなく、軽くゆったりとした振動の連続。 足音だ。それも二人分。 そしてその片方は、蔵人のよく知る者の足音だ。 それらはドアの前で停まり、ノックの音に変わった。 入れ、と深視が告げるとドアが開き、最初に入ってきたのは一羽の鳥だ。 風水で生まれた白の鳥は一直線に蔵人へと向かい、 「っ!」 同化した。 風水で整調化された遺伝詞が戻ってきたのだ。 一度“鳥”という形を介しているため、戻ってきても大した反響はない。 そして、 ――蔵人・視覚技能・自動発動・発見・成功。 開いたドアのところに、二つの人影がある。 一人は副長の梓。深視を見て、やや驚いた顔をしている。 そして、 「起きてたんだ、蔵人」 こちらを案じるような表情で、それでも顔に微笑を浮かべ、 「治ってないところとか、ある?」 芙雪がいる。 ○ 戻ってくるなり周囲視点的にいちゃつきを開始した二人を置いて、梓は姉に問いかけた。 「いつ来たんですか?」 「つい先ほどだ。しかし――」 と、深視は目を細め、 「私が不在の間に核衛の下衆が暴れていたとはどういうことだ。ん? そう思わないか上杉。第二特務を動かして交通規制までやって誘った挙句仕留められないとは。さて、貴様はこの圏の副長と副長補佐と第二特務を全部合わせても田中・核衛一人に敵わないと確認したかったのか?」 「いや、その、――ふふふふふ」 深視に睨まれ、冷や汗を盛大に流しながら眼鏡を拭く上杉を見て、梓はいい気味だ、と胸中で思う。 ……あんなときにまでめくるなんて、何を考えているんですかまったく。 上杉に冷ややかな視線を送っていると、 「しかも聞いた話では核衛に色気の無い下着を見せたそうではないか」 「――ちょっ!? 姉さん!?」 「白。清純派なのは良いがやはり色気が無いことは否めない。長野の副長がそんな色気の無い白い下着だったと新潟圏に伝わってしまっては、長野が色気の無い都市だと思われしまう。長野の恥だな」 色気が無いのは恥なんかじゃありません。ってか色気があるのは誇りなんですか。 そう言い返したいところだったが、あいにく動揺が大きすぎて声が出ない。 「そこでは私は先ほど新潟に私自らが起草した写真入副総長成長記録・改をFAXで送っておいた。前に学園都市―筑波の学園新聞の『全国学生連合美人紹介』に添付したものを、さらに改稿・バージョンアップしたものだ。これで新潟も我が都市への認識を改めることだろう」 「な……」 「ん? どうした妹よ。喜びリアクションが足りないぞ。お前に色気が無いなどという誤情報が阻止されたのだ。 ここは万歳三唱にブラボーハラショーオブイェークトと異国式三段賛美をだな」 「――なんでそういうことするんですかー!!」 吼えた。 もし架空都市(エアリアルシティ)―倫敦だったら、音に負けて周囲が字己詞震(ディスセルフ)するぐらいの吼詞(タスク)だった。 さすがの深視もやや驚いた様子で深刻な表情を見せ、数秒考え込んだ後に、 「反抗期か……」 「違いますっ! いえそうかもしれませんけど問題なのはそこじゃなく……、っていうか、見てたんなら止めてくださいよ二人とも!?」 殺気走った目で男二人を睨むと、芙雪に包帯を解いてもらっている蔵人は肩をすくめ、 「身動きがとれなかった。動けても止められなかっただろうがな。――まあ制止はしたぞ。遺伝詞の声で」 上杉は怪しい笑みを浮かべながら中指で眼鏡を押し上げ、 「ふふふふふ。……私が総長様を止められると思ってます?」 「……敵しかいない……」 うなだれる。と、おろおろと芙雪、あらあらとシルクが、 「えっと、その、……気を落とさずに? ほら、いつものことだろう?」 「落ち込むのはいけませんよ? ……思考には底が無いので落ち続けますし」 励ましてくれているのか追い討ちをかけたのか判らなかった。 と、いつの間にか背後に立っていた姉が肩を叩き、 「まあそう気を落とすな。私はいつでもどこでも絶対に味方だ」 「――帰りますっ!!」 梓は泣きながら走り去った。 NEXT
https://w.atwiki.jp/disel0042/pages/44.html
てすと -- 管理人 (2005-08-28 09 37 24) モンク心得書いてみました。こんな感じでどうでしょうか。 -- 管理人(かのえKR) (2005-08-29 12 24 52) よくわかんないので色々いたずらしてみてもいいですかー -- せんなっちょ (2005-08-29 18 51 49) Wiz、とりあえずスキルと復帰だけ。続きはまた -- そう@KR (2005-08-30 01 15 49) じゃんじゃんいぢっちゃってください。お絵かきBBSなんてものも設置できますよー。 -- 管理人(かのえKR) (2005-08-30 18 29 56) というわけでお絵かきBBS設置。息抜きにどうぞー。 -- 管理人(かのえKR) (2005-08-30 19 20 02) Gv装備、水鎧からアンフロ・㌦に変更。現状じゃね -- そう@KR (2005-08-31 20 48 56) Wizと知っておくこと更新。 -- そう@KR (2005-09-01 00 06 12) 反省スレまとめ四月までやってみました。見返しやすい量にできたとは思うんですがどうでしょう? -- かのえ@KR (2005-09-01 21 20 17) ギルド会議ログページ新設。気になるあれこれわかります(? -- かのえ@KR (2005-09-02 00 16 24) SAGE仮設置、対阿修羅装備・WIZのQM・モンクスキル追加 -- EKD@KR (2005-09-02 21 08 34) クルセ設置、あとTOPにボイチャリンク追加 -- そう@KR (2005-09-04 05 46 00) 雷鳥をゆっくりこまごまと。 他の雷鳥さんもどんどん書いて~。 -- Asesino@KR (2005-09-04 11 03 44) 騎士心得を倩々と。蘊蓄とかまで書くと長くなりそう…… -- レシフェリア (2005-09-06 16 13 25) 模様替え。MTG的青いHP名だったのに黒に。 -- かのえ@KR (2005-09-09 02 48 05) DB改善案BBS設置…したんですけど使いづらいので仮設置。後日使いやすい物を設置しなおします。 -- かのえ@KR (2005-09-09 03 39 05) プリを少し。立ち回りとかはまたあとで -- そう@KR (2005-09-10 23 59 55) 今週の会議ログまとめ終わりました。遅れて申し訳ない… -- かのえ@KR (2005-09-16 10 10 18) 重要なコンテンツをブログに移転。パスかけました。パスは連合掲示板に後日記載させてもらうので少々お待ちを -- かのえ@KR (2005-10-01 00 01 24) コメント欄最大で五つまで表示に変更。あれはちょとみづらかったw -- (かのえ@KR) 2005-10-01 00 28 33 セージ少し更新。BS/WSもいつの間にか更新されてました -- (かのえ@KR) 2005-10-02 11 51 13 アサの心得書きました~。 -- (D@DS) 2005-10-02 17 48 41 騎士/LKにスキル追加。LKスキルは他の人に期待 -- (レシ@DS) 2005-10-12 17 34 24 雷鳥にジークの事を細かく。Wジークは攻めの重要なユニットですって! -- (かのえ@KR) 2005-10-15 03 00 23 EMCの習得のところに実数値追加。厳しいか楽かは個人差あるでしょうけど参考になるかと -- (かのえ@KR) 2005-10-17 01 34 08 趣味でコンテンツ増やしてみた。豆知識で役に立つことをみつけたら書き込んでいくつもり -- (かのえ@KR) 2005-10-19 02 48 08 戦術ページ追加。誰か見てたら追加よろしう -- (かのえ) 2006-01-02 12 13 05 クレームあった箇所を削除。雷鳥の部分は複数の人が書いてるので削除不可 -- (かのえ) 2006-02-04 10 49 05 a href="http //sunglassesbox.farceworld.com/index.html" index.html /a a href="http //sunglassesbox.farceworld.com/index1.html" index1.html /a a href="http //sunglassesbox.farceworld.com/quiksilver-sun-glasses-polarized-1.html" quiksilver sun glasses polarized /a a href="http //sunglasses.farceworld.com/index.html" index.html /a a href="http //sunglasses.farceworld.com/smith-toaster-sun-glasses-1.html" smith toaster sun glasses /a a href="http //sunglasses.farceworld.com/paul-smith-sun-glasses-2.html" paul smith sun glasses /a a href="http //sunglasseshit.farceworld.com/index.html" index.html /a a href="http //sunglasseshit.farceworld.com/bolle-glasses-prescription-sun-1.html" bolle glasses prescription sun /a a href="http //sunglasseshit.farceworld.com/bolle-glasses-polarized-sun-2.html" bolle glasses polarized sun /a -- (sunglasseshit) 2006-11-24 16 57 04 a href="http //glasses.by.ru/index.html" index.html /a a href="http //glasses.by.ru/paul-smith-sun-glasses-1.html" paul smith sun glasses /a a href="http //glasses.by.ru/smith-voodoo-sun-glasses-2.html" smith voodoo sun glasses /a a href="http //prescriptionsun.glasses.by.ru/index.html" index.html /a a href="http //prescriptionsun.glasses.by.ru/glasses-oakley-prescription-sun-1.html" glasses oakley prescription sun /a a href="http //prescriptionsun.glasses.by.ru/ban-glasses-prescription-ray-sun-2.html" ban glasses prescription ray sun /a a href="http //replicasun.glasses.by.ru/index.html" index.html /a a href="http //replicasun.glasses.by.ru/chanel-replica-sun-glasses-1.html" chanel replica sun glasses /a a href="http //replicasun.glasses.by.ru/replica-oakley-sun-glasses-2.html" replica oakley sun glasses /a a href="http //glasses.by.ru/glasses-smith-sun-turntable-8.html" glasses smith sun turntable /a -- (Renumery) 2006-12-29 15 17 40 a href="http //sunglasses-a.tripod.com/index.html " index.html /a a href="http //sunglasses-a.tripod.com/man-gucci-sun-glasses.html " man gucci sun glasses /a a href="http //sunglasses-a.tripod.com/discount-gucci-sun-glasses.html " discount gucci sun glasses /a a href="http //sunglasses-a.tripod.com/gucci-replica-sun-glasses.html " gucci replica sun glasses /a a href="http //sunglasses-a.tripod.com/cheap-gucci-sun-glasses.html " cheap gucci sun glasses /a a href="http //sunglasses-a.tripod.com/gucci-aviator-sun-glasses.html " gucci aviator sun glasses /a a href="http //sunglasses-a.tripod.com/new-gucci-sun-glasses.html " new gucci sun glasses /a a href="http //sunglasses-a.tripod.com/black-gucci-sun-glasses.html " black gucci sun glasses /a a href="http //sunglasses-a.tripod.com/womens-gucci-sun-glasses.html " womens gucci sun glasses /a a href="http //sunglasses-a.tripod.com/wholesale-gucci-sun-glasses.html " wholesale gucci sun glasses /a a href="http //sunglasses-a.tripod.com/gucci-woman-sun-glasses.html " gucci woman sun glasses /a a href="http //sunglasses-a.tripod.com/authentic-gucci-sun-glasses.html " authentic gucci sun glasses /a a href="http //sunglasses-a.tripod.com/designer-glasses-gucci-sun.html " designer glasses gucci sun /a a href="http //sunglasses-a.tripod.com/gucci-sun-glasses-case.html " gucci sun glasses case /a a href="http //sunglasses-a.tripod.com/chanel-gucci-sun-glasses.html " chanel gucci sun glasses /a a href="http //sunglasses-a.tripod.com/fake-gucci-sun-glasses.html " fake gucci sun glasses /a -- (Denetr) 2007-03-08 04 35 52
https://w.atwiki.jp/nijiura_city/pages/687.html
○ 冬の朝というものは、当然だが非常に寒い。 暖かい布団から冷気漂う外界に出るのは、非常に躊躇われるものだ。 「しかし起きないわけにもいかんしな」 呟き一つで蔵人は起床。軽く伸びをしてから、芙雪が寝ている客間へと向かう。 なにやら芙雪の父は怪我をしたとかで帰宅せず、母の方は常念岳の鎮守の役で山篭り中。そういう時、芙雪は荻原家に泊まることになっている。娘一人では危険だから、というのが芙雪の母、紗月の言葉だが、 ……隣なのだから、何かあればすぐ気付くだろうにな。 と思わないでもない。実際、芙雪の父の誠はそう主張していたはずだ。 だが四年前の矢村・荻原家合同家族会議の結果、娘を思う父親の主張はあっさりと退けられた。 当時はよく殺気混じりの視線を向けられたものだ。今ではもはや諦観の視線だが。 「……しかし、どうしたものかな」 ふと昨夜の芙雪の話を思い出して、腕を組む。 新潟圏総長、田中・核衛によって第一特務が壊滅し、連合員名簿が奪われた。 しかし奪われた名簿は偽物で、正しい情報は荻原・蔵人のものだけだという。 ……まずおれをぶつけて相手を試そうということか。まあ、すぐに襲われるということはないだろうが。 情報の真偽を確認するのには、それなりに時間がかかるだろう。 しかも誤情報の中で一人だけ正しい情報があったとすれば、普通の人間は罠だと思うはずだ。 ……とはいえ、総長が普通の人間であるはずがないしな。 例えばこちらの総長、筑摩・深視のような性格だったら、罠と罠と知りつつも罠ごと叩き潰そうとするだろう。 そして田中・核衛がそういう性格でないとは言い切れない。何しろ同じ総長だ。 「……どうしたものかな」 蔵人は嘆息した。 ○ 蔵人に起こされ、朝食をとった後にいろいろと話し合った結果、 「面倒だからとりあえず総長に話してみたらどうか」 ということになった。 総長、筑摩・深視の性格上、今回の件は副長補佐、上杉・信繁の独断だろうと推測できたからだ。 そういうわけで、豊科駅から大糸線を使って松本、総長連合本部のある時計博物館へ向かっている。 服装はもしものときに備え、戦闘用でもある制服を着用。当然、弓と矢筒も持っていく。 「……しかし、あの総長に会うのはあまり気が進まんな」 電車に揺られていると、蔵人が呟いた。 「そういえば蔵人は深視総長のこと苦手だっけ?」 「ああ。以前、敵味方もろともにブチのめされたからな。『目の前に立つ者を全て壊す女』という字名をしっかりと味わった。――というかあの字名は比喩にしておいた方がよいと思うが」 「んー、でもまあ、悪い人じゃあ……」 言いかけ、言いよどんだ。 ――芙雪・心理技能・自動発動・記憶再生・成功。 反射的に色々と思い出し、 「……ええと、その、――た、頼れる人ではあるぞ?」 「総長が頼りなくてどうする」 「よく手作りお菓子とかくれるし。ほら、蔵人も貰ったことあるだろう?」 「確かに旨かったが、それは餌付けと呼ばないか?」 「……うーん」 言われ、悩む。確かにそんな感じではあった。 「――とにかく、毒舌で攻撃的で破壊力至上主義で突飛な言動が多い人だけど、だからこそ頼りになる人だぞ」 「そうなのか?」 「……蔵人。そこは、そうだな、って頷いて欲しい」 「そうだな」 一言が返って来て芙雪は苦笑。 窓の外、流れる景色を眺めながら、 「父さんか母さんがいれば、少しは助言もらえたかな」 「うちのは駄目だな。やられたらやり返せしか言わんぞあの二人は。四年前に一度だけ帰って来た時もそうだった」 「それは……、文月さんも啓地さんも、その、――個性的だから」 「個性か……。実の息子に刀を突き付けてキャッチボールを強いる母親は、まあ個性的ではあるな。面倒だと答えたら皮一枚切られたがな」 そう言って蔵人は首筋を撫でる。 見ると、言葉では嫌そうだが、遺伝詞に不快の詞色はない。 「文月さんは野球、好きだから。蔵人にも好きになって欲しかったんだと思う。野球、嫌い?」 「……まあ、野球は嫌いではないな。好きでもないが」 「毎日朝夕に投球練習してるのに?」 「それは、……次帰って来た時に自分からストライクが取れなければ薄皮剥ぐと脅されたからだ。大体、昨夕と今朝はサボった」 仏頂面で言いつのる彼に、笑みで返す。 「蔵人は誤魔化すのが下手」 「……そうだな」 一言だけの答えが返って来て芙雪は苦笑。 と、そこで車内アナウンスが響いた。 窓の外には駅のホームが見える。 『次は終点、松本、松本ー。お降りの際は、もう一度お手回り品をお確かめください。終点、松本です』 ○ まだ自動改札になっていない改札口で駅員に切符を見せ、駅を出る。 さすがに人が多い。蔵人は芙雪を見やり、顔色を見た。 「大丈夫か?」 「うん。平気」 協音の領主という遺伝詞特性を持つ芙雪は、無意識のうちに周囲の遺伝詞と同調してしまう。 よって、人ごみに酔うということが良くあるのだ。朝の出勤ラッシュなどは確実に酔う。 「さて、本部に行く前にそこのコンビニで餌でも買っていくべきか?」 「餌って……、まあ、差し入れぐらいは持っていくべきだと思うけど」 言い合い、駅前のコンビニへと向かう。 歩きながらあたりを見ると、何故か人通りが少なくなっている。 ……平日だからか? 学生は冬季休業で休みだが、今日は平日だ。 そのせいだろうか、と適当に結論づけると、歩道の先に一人の男が立っているのに気付いた。 巨躯の男だ。手足は長く、服装は白の防寒着と積雪用のブーツ。フードを目深にかぶっているため、顔は見えない。 「…………」 「蔵人?」 手で芙雪の歩みを制して、問う。 「――ユキ?」 「どうした……の?」 「聞くのを忘れていたが、新潟圏総長とはどんな奴だ?」 「えと、王系殺括者で、最も多くを殺した者で、雪王神器による遺伝詞凍結を武器とする格闘師で――」 「外見だ。顔とか、服装とか、体格とか」 「んー、わたしはよく覚えてないんだ。写真で一回見ただけだから。小笠原隊長かアズマなら写真持ってるはずだけど」 「なら思い出せ。――田中・核衛とは、あれじゃないか?」 「え?」 こちらの視線の先に立つ男を見て、芙雪は一瞬動きを止め、 ――芙雪・心理技能・発動・人物照合・成功! 背の弓を抜き、矢筒から対魔戦闘弓箭を引き抜き、弓につがえ、弦を引き絞り、 「――あれが田中だ!」 ――芙雪・弓術技能・発動・速射・成功! 一矢を放った。 矢は流体を纏って光槍となり、男へと向かう。 そこに詞が響いた。 冷たい響きを持つ詞だ。 凍結、という意志を持った詞である。 それは、男の口から紡がれた。 熱 音 色 風 全ては停止の定めにある 人 心 時 詞 全ては凍て付き動かない 深々と―― ――田中・雪王神器・発動・遺伝詞凍結・成功! 音も無く。 瞬間的に凍結した光槍は、速度すら凍結されたかのように地に落ち、破砕の音を響かせて流体に戻った。 男が言う。威圧、という力を持った雄々しい声で、 「――新潟圏総長、田中・核衛」 ○ 蔵人は芙雪をかばうように前に出た。 「――新潟圏総長が、何の用だ」 「見え透いた策を潰しに来た。……長野の総長連合は余興が多いな。下らん余興が」 「余興、か」 田中の台詞に適当に返し、蔵人は意思を外燃詞(オープン)。背後の芙雪に遺伝詞(ライブ)で問う。 ……ここは総長連合本部の近辺だぞ。なぜ奴がここにいる? 『第三特務は侵入される時にやられたし、第二特務は輸送で忙しいから……ひょっとしたら警戒網自体が機能してないかも』 返答は、爪弾きによる小さな鳴弦と共に耳元に来た。こちらのみに聞こえるような、小さな空気の振動として。 芙雪が風水(チューン)を用い、大気に喋らせたのだ。 本来なら高位の風水師でもなければ出来ない技だが、協音の領主である芙雪は周囲の遺伝詞と同調することでそれを容易に行える。 『第一特務(ウチ)も隊長は姫路に出張中でアズマも動けないから……実質、今の長野で動けるのは隊長格だけだと思う』 ……しかしおまえは無事だろう? どうにかできなかったのか? 『無理。第一特務の皆はほとんど入院中で動けないし。……わたしはアズマみたいに顔が広くないから』 ……どうにもならんと言うことか。 嘆息を一つ。と、田中が言ってくる。 「相談は終わったか?」 ――蔵人・心理技能・自動発動・抑制・成功。 驚きを技能で押し込め、聞き返す。 「……遺伝詞が読めるのか? 言葉にはしていなかったはずだが」 「遺伝詞など読む必要は無い。態度で知れる」 言い切り、田中は防寒着の懐に手を入れた。 ――蔵人・戦術/心理技能・重複発動・行動推測・成功! その手が引き抜かれる前に、蔵人は動作を起こした。 動作は二つ。そして一つだ。 ――蔵人・体術技能・発動・飛び退り・成功! ――田中・投術技能・発動・棒手裏剣投擲・成功! ――蔵人・腕術技能・対抗発動・迎撃・成功! ――蔵人・腕術/体術技能・重複発動・抱き抱え・成功! 後退と同時に田中が投げ打ってきた鉄の投擲物を右の手甲で弾き、空いている左腕で芙雪を抱き抱える。 「え……蔵人!?」 いきなり抱き抱えられた芙雪が腕の中でわめく。 が、蔵人は無視。彼女を右手に持ち直して担ぎ上げ、 「投げるぞ」 ……この場を離れて本部へ行き、応援を呼んで来てくれ。 言葉と遺伝詞で同時に告げる。 「ちょっ、――い、意図は判ったけど力技が過ぎるぞ――!?」 ――蔵人・投術/腕術/体術技能・重複発動・投げ飛ばし・成功! 構わず投げた。 「っきゃああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ―――――――」 ドップラー効果で小さくなっていく悲鳴を聞きながら、 ……意外に良く飛ぶな。空気抵抗は大きいはずだが。 しみじみと思っていると、頬に風が来た。 痛みが走る。 「女を逃がしたということは、一人で死にたいということか」 田中が再度の投擲を行ったらしい。しかも、 ……わざと外したな。遊ばれているのか。 だとすれば、最悪でも死ぬことはないだろう。 覚悟を決めて田中に向き合う。 田中はつまらなそうな表情で、腕組みをしていた。戦闘の構えではない。 「つまらんな。二人がかりならば少しでも楽しめるかと思ったが」 「……戦いが楽しいのか?」 問いに、田中は答えた。 ああ、と頷き、 「身の程知らずの雑魚が絶望する様は、愉快ではあるぞ。実に滑稽だ」 「……理解できんな」 「貴様の器が足りんからだ。小人(しょうじん)が」 「その小人をわざわざ襲撃したのは、何のためだ?」 ふん、と田中は鼻を鳴らし、 「字名に殺の字を抱く者が気になった。それだけだ。だが……」 そこで言葉を切り、田中は懐に手を入れた。 ……来るか!? 蔵人は投擲に備えて右手を前に構える。左の手甲は硬質樹脂板が貼り付けてあるが、右の手甲は鋼板を貼り付けてある。 左では手甲を貫通される恐れがあるが、右ならば先ほどと同じように弾くことが可能だ。 構えを取り、蔵人は戦闘を組み立てる。 ……芙雪が応援を呼びに行った。十分もあれば本部に居る者を連れてくるはず。 もしかしたら総長はいないかもしれないが、副長か、副長補佐はいるだろう。 副長や副長補佐では新潟圏総長に敵わない可能性が高いが、 ……その時は任せて逃げればいい。最後まで戦う義理はない。 荻原・蔵人は隊長格ではない。総長に襲撃されるような要人ではないのだ。 つまり、この戦いにおいて蔵人が注意することは、生き延びることだけだ。 ……出来るはずだ。 自身に言い聞かせて、蔵人は田中に集中する。 ――蔵人・視覚技能・発動・注視・成功。 攻撃の初動を待つ。 数秒とも、数分とも、数瞬とも判らぬ時間の後に、 「!」 田中が動いた。 だが投擲の動きではない。 「!?」 身体をひねり、肩を前に向け、やや前傾姿勢での突進。 ショルダーチャージだ。 「く――」 ――蔵人・回避/体術技能・対抗重複発動・回避・失敗! 唐突の攻撃に対応が出来ない。 打撃を受けた。 田中は巨躯であり、体重も相応に重い。 その重量をすべて叩き付けられたような、重い打撃だった。 「っは――」 肺の中の息を吐き出し、膝を突き、 ――蔵人・回避/体術技能・対抗重複発動・バク転・成功! 反射的にバク転でその場を飛び退いた。 その直後だ。 目の前で力が炸裂した。 力の向きは下向きで、結果としては道の舗装の破壊。行為の名前は踵落としだ。 道の敷石が打撃力に負けて破砕した。 ……この破壊力は……総長並か!? 蔵人は驚きながらも飛んで来た砕片を弾き飛ばし、 「――やはり殺外者(キリングメイカー)ではこんなものか」 「!?」 ――蔵人・回避/体術技能・対抗重複発動・スウェー・失敗! 石の砕片ごと打ち砕く拳打を受けた。 打撃音は、骨の砕ける音を伴っていた。 肋骨が折れたのだ。 「ぐっ……!? ――蔵人・心理技能・発動・痛覚無視・成功。 蔵人はなんとか痛みを無視し、打撃の威力が残る身体で無理矢理に距離を取った。 田中は追撃してこない。つまらなそうな表情で、打撃した腕を軽く振っただけだ。 蔵人は息を整えようとあがきながら、田中を見る。 ……予想以上にリーチが長い……! 今の一撃は、不意の一撃というのもそうであるが、それ以上に相手のリーチが長かった。 スウェーで避けようとしてなお、直撃する拳だ。 ……手足が長いのもそうだが、身体が柔らかいのだな。だから見た目以上に伸びる……。 「つまらんな」 田中が呟いた。 「やはり死を己に持たぬ者では座興にもならん。殺人術とやらを使ってみせろ」 「……使え、と言われて使うような技ではないのだがな」 「何を勘違いしている? 立場をわきまえろ――」 ――田中・心理技能・発動・威圧・成功! ――蔵人・心理技能・対抗発動・威圧反射・失敗! 「――俺が、使ってみせろと言ったのだ。貴様はただ従えばいい」 「……期待に沿うような技ではないぞ」 蔵人は構えを取った。 両方の掌を顔の前に向け、重心は右足。体勢は軽い猫背。 構えたこちらを見て田中は拳を握り、 「――来い」 返答はせずに蔵人は距離を詰めた。 ○ 殺人術は何のためにあるか。 それを祖父に聞いたことがあった。 ……自分よりも強い相手に勝つため――か。 思いながらも蔵人は拳を放つ。 威力のある右拳。だが田中の筋肉の防御を穿てるほどの威力は無い。 ――蔵人・腕術技能・発動・正拳・成功。 ――田中・腕術/回避技能・対抗重複発動・弾き・成功。 放った拳は容易に弾かれ、 ――田中・体術/脚術技能・重複発動・回し蹴り・成功。 ――蔵人・体術/回避技能・対抗重複発動・しゃがみ回避・成功。 その動作の反動を使って放たれた右回し蹴りを、蔵人はしゃがんで避ける。 田中の攻撃はそこで終わらない。 ――田中・体術/脚術技能・重複発動・姿勢制御・成功。 ――田中・脚術技能・発動・踵落とし・成功! 強引な動きで蹴りの軌道が変化した。 身体能力が優れているというだけでは出来ない技だ。 田中は自分の肉体、動作というものを、完全に制御しているのだ。 蔵人は再度思う。殺人術が何のためにあるかということを。 殺人術が存在するのは、自分よりも強い相手に勝つため。 だが、 ……それにしても相手が強すぎるだろう!? 遺伝詞で叫んで蔵人は攻撃に対処する。 ――蔵人・腕術/回避技能・対抗重複発動・迎撃・成功! 放つ拳は左腕。 狙う箇所は脚の関節。 着弾。 拳打の衝撃が拳から腕に、腕から肩に、肩から胸に伝わり、折れた肋骨を響かせ、痛みを生んだ。 ――蔵人・心理技能・発動・痛覚無視・成功。 痛みは無視できるものだ。 関節を打ったことで田中は一瞬だけ動きを止めた。 その一瞬を使って蔵人は回避。 反撃に移る。 ――蔵人・腕術技能・発動・ジャブ・成功! 弧を描く軌道で放ったのは右の拳。だが、拳打は囮でしかない。 本命は右の手甲の鋼板。その角を利用した、無手での斬撃だ。 肉より硬いものであれば人は切れる。通常は爪で行う技だが、蔵人はまだその域に達していない。 狙うのは田中の手首。その動脈だ。 ……出血させて、体力を奪う! 田中も対衝撃反射素材(ASRA)のインナーは着ているだろうが、それは斬撃に対する防護効果を持たない。 切れる。そう思った瞬間だ。 硬音。 「!?」 金属と金属の衝突した音だ。 拳から衝撃が伝わって来た。 拳の先を見れば、田中の足がある。積雪用ブーツを履いた足が。 先ほど踵落としとして振り上げた足。その足で防御されたのだ。 「……どういう靴だ」 「硬化の紋章を彫り込んである。生半な打撃では傷すら付かん」 「――防寒着もか?」 「そちらはただの防刃製だ。硬化の紋章では動作に支障が出る」 「入念なことで実に結構だな……」 飛びのき、距離を取る。 田中は追撃せず、言葉を放ってきた。 「やはりつまらんな。所詮、殺外者は殺外者か」 「おれは」 なぜか言葉が出た。 反論などするつもりもなかったのに、だ。 出してしまったのなら、すべて吐き出すしかない。 蔵人は言葉を吐き出した。 「――おれは、殺外者で充分だと思っている」 田中は露骨に蔑みの表情を見せた。 「下らん。それは覚悟を持たぬ弱者の強がりだ」 「おれは覚悟など持てない」 言葉が止まらない。 「おれは強者になどなれない」 一度出してしまった言葉は、すべて吐き出すまで止まらない。 「祖父さんは言った。殺人術とは、自分よりも強い相手に勝つためにあると。ならば殺人術の使い手は弱者に過ぎない。 殺外者(キリングメイカー)であるならばそれはすべからく弱者だ。強者になろうとするならば殺括者(キリングホルダー)になるしかない……」 一息。 「おれは弱者でいい」 返って来たのは笑いだった。 侮蔑と失望の意を込めた音の響き。 嘲笑だ。 田中が哂う。 「――器が足りん」 蔵人は構わず距離を詰めた。 打撃の威力を上げるには、踏み込みを強くすればいい。 だが、強い踏み込みを入れた直線的な打撃は、曲線的な回避動作とは違う。威力はあるがカウンターに弱い。 ゆえにそのような打撃は、連打というコンビネーションの最後、クリティカルブロウとして使うのがセオリーだ。 ――蔵人・体術/脚術/腕術技能・重複発動・掌底打撃・成功! だからこそ蔵人は、強い踏み込みで左の打撃を入れた。 拳ではなく掌底による打撃だ。 田中は右腕で防御する。 筋肉の鎧を纏う、太い腕だ。速度と精密さ重視の左の打撃では、ろくにダメージを与えられない。 むしろダメージを受けているのはこちらだ。折れた肋骨に振動が入り、激痛を生んでいる。 しかも、体当たるような踏み込み動作で放った一撃は、相手のカウンターを招く。 それは承知のうえだ。 カウンターが来た。左の拳だ。 ――蔵人・腕術技能・対抗発動・掌底打撃・成功! 蔵人はそれに合わせて右足で踏み込み、右の掌底を打つ。 拳と掌底が激突し、打撃力をぶつけ合い、 ……く! ――蔵人・心理技能・自動発動・痛覚無視・成功! 掌から伝わってくる痛みを蔵人は無視。 痛みも大した痛みではない。近接距離まで踏み込んだがために、拳が最大威力を発揮する点より前で着弾したからだ。 両者共に両腕を使い、封じ合っているこの状況。 次の一瞬だけが必殺の機会だ。 ――蔵人・心理技能・発動・記憶再生(イメージリピート)・成功! 遺伝詞を外燃詞して思い出すのは先日の戦闘。 妖物の熊に放ったあの一撃だ。 「お――」 強く外燃詞(オープン)された記憶遺伝詞(イメージライブ)が、長野の都市理力によって反響(リフレクス)する。 動作再生(アクティブリピート)。 “思い出の一撃”だ。 ――蔵人・体術技能・発動・ひねり・超成功! 筋のひねりによって力を蓄え、 ――蔵人・腕術技能・発動・押し付け・成功。 密着させた掌にわずかに力を込めて押せば、田中は反射的に抗って前に出てくる。 そこが二打目を放つ瞬間だ。 「おあああああああああああっ!!」 ――蔵人・腕術/体術技能・対抗重複発動・カウンター・成功! ――蔵人・腕術/体術/脚術技能・重複発動・超密着打撃・成功! 密着状態からのカウンター。 回避は不可能。威力は絶大。 凶悪なまでの打撃力が田中に炸裂する。 はずだった。 ――田中・雪王/心理技能・自動重複発動・遺伝詞凍結・成功! 手ごたえが消えた。 否、動作が停まったのだ。 「――何!?」 身体を浅く包むのは、冬の気温とは違う凍て付く冷気。 雪王神器の生んだ凍結の遺伝詞だ。 「……記憶遺伝詞の反響を凍結させ、動作再生を停止させたのか!?」 「なかなか面白い都市だな、ここは。余興でしかないが」 田中は言い、こちらの喉を掴んだ。握力任せで絞められる。 「ぐぁっ……」 「だが、余興はもう要らん」 蔵人は抗えない。肋骨の折れた身で記憶遺伝詞の反響による強制動作再生を行ったために、もはや抗える余力が残っていないのだ。 ……駄目、か。 息が止められ、思考が鈍くなる。意識が閉じかけている。 思い出すのは彼女のことだ。 かつてもいまも共に居て、やがても共に居たであろう彼女。 弱者でしかない殺外者。守りの誓約も果たせない。そんな自分を、なお信じてくれる少女だ。 蔵人は思考の中で彼女に謝った。すまない、と。 ……おれはいつも、救ってもらってばかりだったな。 聞きなれた音が聞こえた。 幻聴か、耳鳴りか。 鳴弦の音だ。 そして、鳥の羽音だ。 「――!?」 閉じかけていた意識が覚醒し、前を見た。もはや首の戒めはなくなっており、 ……空が……。 空がそこにあった。白の鳥が無数にはばたく空だ。 飛んでいる。投げ飛ばされたのだろう。 よく見れば、鳥は風水で作られたものだ。 名を呼ぶ声が響いた。 「――蔵人!」 同時に、蔵人は鳥たちに受け止められた。 大気で作られた鳥は、柔らかくこちらを包み込む。 その感触に浸り、蔵人は一つの名を遺伝詞で呼んだ。 ……芙雪。 直後、今度こそ意識が閉じた。 NEXT
https://w.atwiki.jp/eufonius/pages/28.html
1. はじまりのおと 2. SMILE! SMILE! FINE! 3. はじまりのおと -TVsize ver.- 4. SMILE! SMILE! FINE! -TV size ver.- 5. ママンのテーマ 6. うんどうかい 7. どうしても干支にはいりたい ~ はじまりのおと はじまりのおと 歌:eufonius 作詞:riya 作編曲:菊地 創 SMILE! SMILE! FINE! 歌:eufonius 作詞:riya 作編曲:菊地 創 音楽 菊地 創 「はじまりのおと」 Piano ただすけ Guitar 朝井 泰生 Bass 渡辺 等 Drums 矢吹 正則 Chorus riya Hand-clap riya、菊地 創、西田 大介、ハッム All Other Instrumental 菊地 創 「SMILE! SMILE! FINE!」 Guitar 朝井 泰生 Bass 渡辺 等 Drums 矢吹 正則 Violin 真部 裕 Chorus riya All Other Instrumental 菊地 創 BGM Piano ただすけ、菊地 創 Guitar 朝井 泰生 Flute 関井 うらら All Other Instrumental 菊地 創 Mastered by 大久保 将 All Recorded Mixed by 菊地 創 Promotion 小畑 秀一 Jacket design 西田 大介 Photo retouch 加茂 あゆみ Illustration ハッム Spetial thanks 柳側市役所 柳川庁舎観光課 三柱神社 大東エンタープライズ ママン 2016年2月14日発売。TVアニメ「どうしても干支にはいりたい」の主題歌と劇伴が収録。 販売はポリアンナネットのみであり、規格品番のPGCDはPollyanna Graphicsを意味するものと思われる。 ブックレットが豪華。紙が上質で割と分厚く、分厚すぎて引っ張り出すときに痛めそうで恐い。中には歌詞やクレジットの他、お二人のライナーノーツも。 12曲目は主題歌のフルコーラス、3、4曲目はテレビサイズ、以降は作中の劇伴。 アニメ視聴後に聴くと本編の映像が頭の中を流れる。ママンのテーマは親の声より聞いた音。 主題歌2曲にはそれぞれ「はじまりのおと -Everyone always together-」、「SMILE! SMILE! FINE! -scurrying-」というアレンジが存在する。また、アニメタイアップとしては珍しく、インストの収録が無い。アレンジ盤二枚にはちゃんと入っている。 フルートの関井うらら氏はただすけ氏あたりの人脈と思われる。優しい音色が軽快な曲調と合わさって劇中の空気感を作り出している。 7曲目はアニメ12話のアレで、eufoらしい展開が好きな人には堪らない。ただしリピート再生していると1曲目に戻って繰り返しになってしまう。 劇伴等が混じると度々起こることだが、このCD、かなり音圧が高い。普段eufoしか聴かないような人はびっくりするかも。 原因は7曲目前半のような音の小さな部分で、ここである程度のレベルを確保することを考えると、それ以外の部分がさらに大きくなってしまう。 実はこのCDにはマスタリング段階のものと思われるCD-TEXTが入って(残って)おり、エンディングで32bit96kHz、それ以外でも24bit48kHzのマスターが存在していると推察される。 あんまり突っ込んでないリマスターをハイレゾとかで出して欲しいけれど、多分それは無い。
https://w.atwiki.jp/anime_wiki/pages/23080.html
"SUPER EUROBEAT presents 頭文字[イニシャル]D Legend D Selection" 頭文字D Stage Series Complete Blu-ray 発売日:8月25日 頭文字DのFirst Stage~Final Stageの挿入歌の中から、 最高に盛り上がるユーロビートを厳選! m.o.v.eの主題歌も収録! DISC1: First Stage/Second Stageより計15曲 DISC2:Third Stage/Forth Stageより計13曲 DISC3: Fifth Stage/Final Stageより計15曲 ここを編集 2014年5月放送開始。頭文字D Fifth Stageの続編。2023年8月、コンプリートBlu-rayが発売。 http //mv.avex.jp/initial/initial.html 監督 橋本みつお 原作 しげの秀一 脚本 岸間信明 キャラクターデザイン 佐藤正樹 メカニックデザイン 横井秀章 美術監督 柳煥錫 色彩設計 三笠修 撮影監督 池上伸治 CG監督 安田兼盛 3DCGプロデューサー 吉澤政昭 編集 永谷喜美雄、小深田真次 音響監督 三間雅文 録音 山田富二男 効果 小山健二 録音助手 野田稔晃、山口博美 音楽 梅堀淳 アニメーション制作 シナジーSP 脚本 岸間信明 絵コンテ 高橋成世 橋本みつお 演出 西村大樹 関田修 作画監督 青木真理子 中村純子 小丸敏之 菊池陽介 ■関連タイトル 頭文字[イニシャル]D Stage Series Complete Blu-ray "SUPER EUROBEAT presents 頭文字[イニシャル]D Legend D Selection" 廉価版 頭文字D Memorial Blu-ray Collection Vol.1 ☆Vol.2 ☆Vol.3 DVD 頭文字[イニシャル]D Final Stage Vol.1 SUPER EUROBEAT presents 頭文字D Final D Selection フィギュア・ホビー:頭文字D 原作コミック しげの秀一/頭文字D 1巻 rakuten_design= slide ;rakuten_affiliateId= 053df7e0.7c451bd1.0c852203.190c5695 ;rakuten_items= ctsmatch ;rakuten_genreId=0;rakuten_size= 468x160 ;rakuten_target= _blank ;rakuten_theme= gray ;rakuten_border= on ;rakuten_auto_mode= on ;rakuten_genre_title= off ;rakuten_recommend= on ; 随時更新! pixivFANBOX アニメ@wiki ご支援お待ちしています! ムック本&画集新刊/個人画集新刊/新作Blu-ray単巻/新作Blu-ray DVD-BOX アニメ原画集全リスト スタッフインタビューwebリンク集 最新登録アイテム Switch ゼルダの伝説 Tears of the Kingdom Switch 世界樹の迷宮Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ HD REMASTER Switch ピクミン 4 大友克洋 Animation AKIRA Layouts Key Frames 2 小説 機動戦士ガンダム 水星の魔女 1 ONE PIECE FILM REDデラックス・リミテッド・エディション 4K ULTRA HD Blu-ray Blu-ray 劇場版 ソードアート・オンライン -プログレッシブ- 冥き夕闇のスケルツォ 完全生産限定版 Blu-ray 映画『ゆるキャン△』 Blu-ray 【コレクターズ版】 Blu-ray ウマ娘 プリティーダービー 4th EVENT SPECIAL DREAMERS!! Blu-ray 天地無用!GXP パラダイス始動編 Blu-ray第1巻 特装版 天地無用!魎皇鬼 第伍期 Blu-ray SET 「GS美神」全話いっき見ブルーレイ Blu-ray ソードアート・オンライン -フルダイブ- メーカー特典:「イベントビジュアル使用A3クリアポスター」付 ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 5th Live! 虹が咲く場所 Blu-ray Memorial BOX 宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち Blu-ray BOX 特装限定版 地球へ… Blu-ray Disc BOX 完全生産限定版 神風怪盗ジャンヌ Complete Blu-ray BOX HUNTER×HUNTER ハンター試験編・ゾルディック家編Blu-ray BOX BLEACH Blu-ray Disc BOX 破面篇セレクション1+過去篇 完全生産限定版 MAZINGER THE MOVIE 1973-1976 4Kリマスター版 アニメ・ゲームのロゴデザイン シン・仮面ライダー 音楽集 テレビマガジン特別編集 仮面ライダー 完全版 EPISODE No.1~No.98 MOVIE リスアニ!Vol.50.5 ぼっち・ざ・ろっく!号デラックスエディション ヤマノススメ Next Summit アニメガイド おもいでビヨリ アニメ「魔入りました!入間くん」オフィシャルファンブック 『超時空要塞マクロス』パッケージアート集 CLAMP PREMIUM COLLECTION X 1 トーマの心臓 プレミアムエディション パズル ドラゴンズ 10th Anniversary Art Works はんざわかおり こみっくがーるず画集 ~あばばーさりー!~ あすぱら画集 すいみゃ Art Works trim polka-トリムポルカ- つぐもも裏 超!限界突破イラスト&激!すじ供養漫画集 開田裕治ウルトラマンシリーズ画集 井澤詩織1st写真集 mascotte 鬼頭明里写真集 my pace 内田真礼 1st photobook 「まあやドキ」 進藤あまね1st写真集 翠~Midori~ 声優 宮村優子 対談集 アスカライソジ 三石琴乃 ことのは 亀田祥倫アートワークス 100% 庵野秀明責任編集 仮面ライダー 資料写真集 1971-1973 金子雄司アニメーション背景美術画集 タローマン・クロニクル ラブライブ!サンシャイン!! Find Our 沼津~Aqoursのいる風景~ 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア 友の会[復刻版] 梅津泰臣 KISS AND CRY 資料集 安彦良和 マイ・バック・ページズ 『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』編 氷川竜介 日本アニメの革新 歴史の転換点となった変化の構造分析 Blu-ray THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 10th Anniversary Celebration Animation ETERNITY MEMORIES Blu-ray おいら宇宙の探鉱夫 ブルーレイ版 Blu-ray 映画 バクテン!! 完全生産限定版 アイカツ! 10th STORY ~未来へのSTARWAY~ Blu-ray BOX 初回生産限定版 はたらく細胞 Blu-ray Disc BOX 完全生産限定版 Blu-ray 長靴をはいた猫 3作品収録 Blu-ray わんぱく王子の大蛇退治 Blu-ray 魔道祖師 完結編 完全生産限定版 魔道祖師Q Blu-ray Disc BOX 完全生産限定盤 にじよん あにめーしょん Blu-ray BOX 【特装限定版】 Blu-ray 鋼の錬金術師 完結編 プレミアム・エディション Blu-ray付き やはりゲームでも俺の青春ラブコメはまちがっている。完 限定版【同梱物】オリジナルアニメ Blu-ray「だから、思春期は終わらずに、青春は続いていく。」
https://w.atwiki.jp/gtav/pages/3035.html
ホットリングヘルファイア(Hotring Hellfire) ホットリングヘルファイア(Hotring Hellfire)詳細データ 解説 入手場所、出現場所オフライン オンライン 改造費用 画像 モデル コメント 詳細 データ 種類 メーカー 日本語 日本語訳 ドア 乗車定員 駆動 ギア スポーツカー ブラヴァド ホットリングヘルファイア 2ドア 2人 RWD 4速 モデル ラジオ 主な選局 洗車 ダッジ・チャレンジャー SRT TA2 有り 可 プラットフォーム カスタム カラー デフォルトホイールタイプ オンライン専用 PS4 / Xbox One / PC限定 可 メイン/サブ プラットフォーム 価格 売却額 保険料 オンライン専用 PS4 / Xbox One / PC限定 $1,810,000 $ $ プラットフォーム ガレージ保管 オンライン専用 自宅物件ガレージ PS4 / Xbox One / PC限定 可 解説 『サンアンドレアスの傭兵』アップデートにて追加されたスポーツカー。2023年9月14日解禁。 一応レーシングカーなので外装カスタム項目は少ないが、ルーフフィンやトランクフィン、アンテナの装着が可能。スポイラーの初期装備はGTウィングだが、カスタムでダックテイルにも換装可能。 ボディーペイントが30種類と豊富なのでペイントと組み合わせてお好みの1台に仕上げられる。 空力ブレーキシステムを搭載しており、ノーマルブレーキでも短距離で停止出来るのが他のホットリング系統には無い強みといえる。 やはりライトは点かないので夜間走行には不向き。また、クラクションが何故かバティー801等のバイクと同じ。 ホットリングヘルファイアは勝利しか知らない人のための車です。 ポールポジションで激しく揺れながら目覚め、表彰台の一番上でシャンパンを浴びながら眠りにつくような人々です。 でもそれがすべてでないとしたらどうでしょう?頂点のさらに先があるとしたら? そんなことが可能なのかはわかりませんが、もしそこにたどり着けるのだとしたら、 そこへ連れていってくれるのはこの車だけです。 (Southern San Andreas Super Autosサイト内の解説より) 入手場所、出現場所 オフライン 出現しない。 オンライン Southern San Andreas Super Autosで購入。 改造費用 画像 モデル ダッジ・チャレンジャー SRT TA2 コメント 伝説のレースカーだ! (2024-03-22 18 51 37) コメント
https://w.atwiki.jp/international_law/pages/32.html
Peremptory norm A peremptory norm (also called jus cogens or ius cogens, Latin for "compelling law") is a fundamental principle of international law which is accepted by the international community of states as a norm from which no derogation is ever permitted. There is no clear agreement regarding precisely which norms are jus cogens nor how a norm reaches that status, but it is generally accepted that jus cogens includes the prohibition of genocide, maritime piracy, slaving in general (to include slavery as well as the slave trade), torture, and wars of aggression and territorial aggrandizement. Status of peremptory norms under international law Unlike ordinary customary law, which has traditionally required consent and allows the alteration of its obligations between states through treaties, peremptory norms cannot be violated by any state "through international treaties or local or special customs or even general customary rules not endowed with the same normative force". Under the Vienna Convention on the Law of Treaties, any treaty that conflicts with a peremptory norm is void.The treaty allows for the emergence of new peremptory norms,but does not specify any peremptory norms. It does mention the prohibition on the threat of use of force and on the use of coercion to conclude an agreement "A treaty is void if, at the time of its conclusion, it conflicts with a peremptory norm of general international law. For the purposes of the present Convention, a peremptory norm of general international law is a norm accepted and recognized by the international community of states as a whole as a norm from which no derogation is permitted and which can be modified only by a subsequent norm of general international law having the same character." The number of peremptory norms is considered limited but not exclusively catalogued. They are not listed or defined by any authoritative body, but arise out of case law and changing social and political attitudes. Generally included are prohibitions on waging aggressive war, crimes against humanity, war crimes, maritime piracy, genocide, apartheid, slavery, and torture. Despite the seemingly clear weight of condemnation of such practices, some critics disagree with the division of international legal norms into a hierarchy. There is also disagreement over how such norms are recognized or established. The relatively new concept of peremptory norms seems to be at odds with the traditionally consensual nature of international law considered necessary to state sovereignty. Some peremptory norms define criminal offences which are considered to be enforceable against not only states, but individuals as well. This has been increasingly accepted since the Nuremberg Trials (the first enforcement in world history of international norms upon individuals) and now might be considered uncontroversial. However, the language of peremptory norms was not used in connection with these trials - rather the basis of criminalisation and punishment of Nazi atrocities was that civilisation could not tolerate their being ignored, because it could not survive their being repeated. There are often disagreements over whether a particular case violates a peremptory norm. As in other areas of law, states generally reserve the right to interpret the concept for themselves. Examples Execution of juvenile offenders The case of Michael Domingues v. United States provides an example of an international body s opinion that a particular norm is of a jus cogens nature. Michael Domingues had been convicted and sentenced to death in Nevada, United States for two murders committed when he was 16 years old. Domingues brought the case in front of the Inter-American Commission of Human Rights which delivered a non-legally binding report.The United States argued that there was no jus cogens norm that "establishes eighteen years as the minimum age at which an offender can receive a sentence of death".The Commission concluded that there was a "jus cogens norm not to impose capital punishment on individuals who committed their crimes when they had not yet reached 18 years of age."The United States has subsequently banned the execution of juvenile offenders, although not necessarily in response to the above non-binding report (Roper v. Simmons). Torture The International Criminal Tribunal for the Former Yugoslavia stated in Prosecutor v. Furundžija that there is a jus cogens for the prohibition against torture.It also stated that every State is entitled "to investigate, prosecute and punish or extradite individuals accused of torture, who are present in a territory under its jurisdiction."Therefore, there is universal jurisdiction over torture. The rationale for this is that "the torturer has become, like the pirate and the slave trader before him, hostis humani generis, an enemy of all mankind."Further to this, there is no allowance for states to make reservations to the Convention for the Prevention and Punishment of Torture, and the Convention is considered to bind all states, not just those party to it.
https://w.atwiki.jp/fallout_jp/pages/690.html
# (274) a ghoul Follower in the Boneyard {1099}{}{?} {1199}{}{} #{100}{}{You see before you Talius, a member of the Followers.} {100}{}{ Followers の メ ン バ ー 、 Talius が 目 の 前 に い る} # float #{101}{}{Please depart. I am attempting to retire here. Come back during the day.} {101}{}{ 今度にしてくれないか。これから床に就くところでな。日があるうちに来てくれ。} #{102}{}{Greetings sister. My name is Talius. How might I assist you today?} #{103}{}{Greetings brother. My name is Talius. How might I assist you today?} #{104}{}{Huh?} #{105}{}{Me } #{106}{}{. Me } #{107}{}{.} #{108}{}{I am } #{109}{}{. What are you doing here?} #{110}{}{You can die!} #{111}{}{Don t worry about me Mutie! How did you get in here?} #{112}{}{Greetings to you as well. I am called } #{113}{}{. How is it that you came into the realm of the Followers?} #{114}{}{Can you tell me how one, of your alterations, entered the Followers?} {102}{}{ ようこそシスター。私は名をTaliusという。今日はどういった 御用かな?} {103}{}{ ようこそブラザー。私は名をTaliusという。今日はどういった 御用かな?} {104}{}{ ふへ?} {105}{}{ おれ} {106}{}{おれ} {107}{}{} {108}{}{ 私は} {109}{}{という。ここで何を?} {110}{}{ 逝ってよし。} {111}{}{ 気にすんな、ミューティー!どうやってここに入り込んだんだ?} {112}{}{ ご丁寧にどうも。私は} {113}{}{と申します。 どういう 経緯で Followers コミュニティに 加わることに なったのですか?} {114}{}{ 体に変化を生じたようですね。Followersの一員となった 経緯を教えていただけませんか?} #{115}{}{I see that you are a little slow. I, too, was once of your intelligence. # But, through the teachings of the Followers, I have been able to transcend # my shortcomings.} #{116}{}{No know.} #{117}{}{Too smart. Die now.} {115}{}{ どうやら少々鈍いようだな。まあ、こちらにも似たような時期はあっ た。私の場合は、Followersの教えを受けた結果、欠点を克 服することができたわけだが。} {116}{}{ わからん} {117}{}{ あたまよすぎ。しんじゃえ} #{118}{}{I apologize. I forget myself at times. Would you like some brain help?} #{119}{}{Yeah. You s!} #{120}{}{You hep. You hep!} {118}{}{ これは失礼。たまに我を忘れてしまうことがあってな。頭のことで力 を貸してほしいかね?} {119}{}{ うん。おまえのよこせ!} {120}{}{ かいて。かいて!} #{121}{}{Here. Take these pretty pills. Make you smarter.} {121}{}{ ほれ。この錠剤を持って行け。すごいぞ。頭がよくなるぞ。} #{122}{}{Yes, } #{123}{}{. I am enthusiastic that you acknowledge your given # nomenclature. How might I assist you this fine morrow?} #{124}{}{Wha?} #{125}{}{Brain hurt. Me kill you. Take brain.} {122}{}{ よしよし、} {123}{}{ よ。 自分に 与えられた名を よく 明かしてくれた。 嬉しい限りだよ。 嬉しいついでに 用件でも 伺おうかな。} {124}{}{ ほえ?} {125}{}{ あたまいたい。おまえころす。あたまもらう} #{126}{}{I am here to assist these good people in understanding the workings # of the Children of the Cathedral.} #{127}{}{So you are a spy for the Children?} #{128}{}{How can you know anything about the Children?} #{129}{}{What can you do? You are a mutant.} {126}{}{ ここで暮らすのはいい人ばかりでな。Children of th e Cathedralが何をしておるのか、それを分かってもらう ために私はここにおるんだよ。} {127}{}{ つまり、Childrenのスパイなのか?} {128}{}{ どのようにしてChildrenの調査を?} {129}{}{ あなたに何ができる?ただのミュータントじゃないか。} #{130}{}{Nay, I am no spy. Though many think as such. There is a spy within # our humble abode. Yet, we are unable to ferret the spy out.} #{131}{}{Then how do you help the Followers?} #{132}{}{Tell me what you know about this spy. Maybe I can help.} #{133}{}{Tough luck, Mutie!} #{134}{}{I think I found the spy. Now I will remove the problem.} {130}{}{ 違う、スパイではない。まあ、そう思われることは多いがの。この閑 居にスパイが1人紛れ込んでおるんだよ。ただ、まだ発見には到って おらん。} {131}{}{ ではどうやってFollowersの手伝いを?} {132}{}{ スパイに関して知っていることを話してくれ。力になれるかも。} {133}{}{ そりゃ気の毒にな、ミューティーよぉ!} {134}{}{ どうもスパイを見つけたっぽい。問題に片をつけてやるよ。} #{135}{}{Once, I was as you are. But, through the interaction of the Nightkin # in Necropolis, I was thrust into this state.} #{136}{}{That s awful. But, tough luck. See you around.} #{137}{}{Why were you in Necropolis?} #{138}{}{Where were you from originally?} #{139}{}{And now I will transform you once more. Rest in pieces.} {135}{}{ かつては今のあんたと同じ姿をしておったんだが。Necropol isでNightkinに関わってしまったせいでこのような体にな ってしもうた。} {136}{}{ そりゃひどい。まあ、気の毒だったな。それじゃあ。} {137}{}{ どうしてNecropolisにいたんだ?} {138}{}{ 元々はどこから来たんだ?} {139}{}{ ではもう一度姿を変えて安らかに眠れ。肉片という姿になってな。} #{140}{}{Some time ago, I lived in a place far to the north of here. They were having # a problem with the water supply and sought out people to find a way to fix it.} #{141}{}{So you volunteered.} #{142}{}{Where was this place?} #{143}{}{Did you find a way to fix this problem?} #{144}{}{But why Necropolis?} {140}{}{ もう随分たつかな。ここから遠く北の地で暮らしておった。給水設備 に不具合が発生したので、人を募って修理方法を探す事となった。} {141}{}{ そこで志願したと。} {142}{}{ その場所は?} {143}{}{ その不具合を直す方法は見つかったのか?} {144}{}{ だがどうしてNecropolisなんだ?} #{145}{}{Yes. The overseer of the community gave me a shotgun and some shells. # However, those were lost many years passed. Since I have never found anything, # I could not return.} #{146}{}{That s really awful. I wish there was something I could do.} #{147}{}{Too bad. Gotta head out.} #{148}{}{Where was this place?} #{149}{}{Did you ever find a way to fix the water problem?} #{150}{}{Why did you go to Necropolis?} {145}{}{ そうだ。コミュニティのオーバーシアーからはショットガンと弾を渡 されたんだが。何年も経つ内にどこかへいってしもうた。何か1つで も発見せんうちは帰ることもできんかった。} {146}{}{ 本当にひどい話だな。何か私にできることがあればいいんだが。} {147}{}{ 気の毒にな。もう行くとするよ。} {148}{}{ その場所は?} {149}{}{ 水の問題を解決する方法は見つかったのか?} {150}{}{ なぜNecropolisに向かったんだ?} #{151}{}{There is a way in which you can help. The one who did this to me must # be stopped.} #{152}{}{Who is it?} {151}{}{ 1つあんたにできることがある。私をこんな目にあわせた奴を止めて くれ。} {152}{}{ それは誰だ?} #{153}{}{Their leader is the head of a mutant army. What he does is take # pure humans and transform them. I m not quite sure, because I was knocked # unconscious before the process.} #{154}{}{I will go kill them for you then.} #{155}{}{Sounds too risky for me. I m out of here.} {153}{}{ 奴らの指導者こそがミュータント軍団の頭なのだよ。そいつは、普通 の人間を捕まえてきては別なものに変身させておる。まあ、確信とま ではいかんのだが。なにせぶん殴られて意識を失っておったからな。} {154}{}{ ではそいつらを殺してきてあげよう。} {155}{}{ ちょっとリスクが大きすぎるかな。やめとくよ。} #{156}{}{I thank you for your kindness. You do me a great service. Please, # accept this as a token of good will. I purloined it from the body of a # deceased renegade.} {156}{}{ 親切にありがとう。そうしてもらえると本当に助かる。感謝の印にこ れを持っていってもらえんかな。転向した者の死体から頂いたものな んだが。} #{157}{}{Be at peace then. I can understand your unease. Mayhaps another will # come to help remove this threat. Good day to you.} {157}{}{ まあ仕方ないな。不安に思うのも無理はない。おそらく手を貸してく れる人は他に現れるだろうし、それでこの脅威も取り除けよう。それ ではな。} #{158}{}{The place from whence I came was in the mountains far to the north. # It was a small vault in which many people lived.} #{159}{}{Did you ever find a way to fix the water problem?} #{160}{}{Why did you go to Necropolis?} #{161}{}{What was the name of this Vault?} #{162}{}{Sounds nice. I ve gotta run.} {158}{}{ 私が元いた所は遥か北の山中にあった。小さなVaultだが住民は かなりおった。} {159}{}{ 水問題を解決する方法は見つかったのか?} {160}{}{ なぜNecropolisに向かったんだ?} {161}{}{ そのVaultの名は?} {162}{}{ へえ、そうなんだ。じゃ、そろそろ行くよ。} #{163}{}{Unfortunately, I did not. I have heard that others were sent from the # vault to search for a way to fix the water pump.} #{164}{}{I have heard nothing more of them.} #{165}{}{Why did you go to Necropolis?} #{166}{}{What was the name of this Vault?} #{167}{}{Sounds nice. I ve gotta run.} {163}{}{ 残念ながら。取水ポンプの修理方法を探るために送り出された人間は 他にもおるらしいんだが。} {164}{}{ ちょっと聞いたことがないな。} {165}{}{ なぜNecropolisへ向かったんだ?} {166}{}{ そのVaultの名前は?} {167}{}{ へえ、そうなんだ。じゃ、そろそろ行くよ。} #{168}{}{I heard from some of the other travelers that Necropolis had a way in # which to produce water without much difficulty.} #{169}{}{So, I went there to see what they were doing.} #{170}{}{What did you find?} #{171}{}{Did you kill them off?} #{172}{}{Feel at home there?} {168}{}{ 旅をしている連中から聞いたんだよ。Necropolisには大し た面倒もなく水を生産できる手段がある、ってな。} {169}{}{ 現地に行って何がどうなっているのかを見てきた。} {170}{}{ 何か分かったのか?} {171}{}{ 皆殺しにしたのか?} {172}{}{ あそこなら寛げたんじゃないか?} #{173}{}{I found a great deal of those Mutant things there. It was they who # entrapped me and transformed me into my current form.} #{174}{}{Apparently, they messed up, because I took on a different evolutionary # course, rather than the enhanced ones.} #{175}{}{Rough deal. See you around.} #{176}{}{I ll be sure to watch out for them. Thanks for the info.} #{177}{}{Who lead them?} {173}{}{ ミュータントの連中が山ほどおった。奴らに捕まったせいで今の姿に されてしもうたんだ。} {174}{}{ どうやら奴らしくじったらしい。私は改良型ミュータントにならず違 う方向に進化したからのう。} {175}{}{ ひどい仕打ちだな。それじゃあ。} {176}{}{ そいつらには用心を怠らないようにするよ。教えてくれてありがと う。} {177}{}{ そいつらの指導者は誰なんだ?} #{178}{}{No. I killed only some of the mutants. There was another mutant, # a ghoul, named Set, who helped me take out most of them.} #{179}{}{Last I knew there were only half a dozen mutants left.} #{180}{}{That sounds great. Well, I will see you around.} #{181}{}{The rest of them are gone now. Set is doing fine.} {178}{}{ いや、そいつらの一部しか殺せなかった。他にもグールという別種の ミュータントがおってな。Setという奴なんだが、ほとんどはそい つのおかげで倒せたようなもんだ。} {179}{}{ 知る限りでは、残っているミュータントは6人だけだ。} {180}{}{ なかなかやるなぁ。さて、そろそろお暇するよ。} {181}{}{ 残りも既に死んだよ。今はSetがうまくやっている。} #{182}{}{That is good news indeed to hear. I am overjoyed to hear the destruction # of one evil and a town set free. Please, take this.} {182}{}{ こりゃ最高の報せを聞けたのう。悪が倒れ町は解放されたと。 いや ー、実に喜ばしい。これを。お持ちいただけるかな。} #{183}{}{Sarcasm and slights shall not deter me my benevolent disposition. # The time has come for you to depart. Good day.} {183}{}{ 嫌味や侮辱を言われたところで慈悲の心が揺らぐことなどないぞ。そ ろそろお帰りいただこうかね。では。} #{184}{}{My vault had no name. It was merely numbered 13.} #{185}{}{That is where I am from.} #{186}{}{Never heard of the place.} #{187}{}{Thanks for the info. Now I m going to tell those Mutants about it.} {184}{}{ 名は無かった。単に13という番号がついておっただけだ。} {185}{}{ 私はそこの出身なんだ。} {186}{}{ 聞いたことがないな。} {187}{}{ 教えてくれてありがとう。さてミュータントの連中にその話を伝え に行くとしようかな。} #{188}{}{Really? Has the Overseer finally seen his way through to allow people # to travel outside the Vault?} #{189}{}{No, he is still scared of the outside world.} #{190}{}{No, he fears for the safety of the dwellers.} #{191}{}{Yes, he thinks everything is safe.} {188}{}{ ほほう?遂にオーバーシアーの許しが出たのかね。Vault外へ住 民が旅に出てもいいと?} {189}{}{ いや、今も外の世界を恐れているよ。} {190}{}{ いや、住民の身の安全を心配しているんでね。} {191}{}{ ええ。すっかり安全だと思っている。} #{192}{}{I believed as such. He always was a cautious man. I pity him his # responsibility. May you fare better than myself on this fool s quest.} {192}{}{ だと思った。常に用心を怠らない男だったからのう。責任ある立場と いうのも気の毒なもんだ。こんな馬鹿げた探索じゃが、私の時より上 手くいくよう祈っておるからな。} #{193}{}{I am glad to hear that he has come to his senses to allow the people out. # While it is far from safe out here, it will do good to restore the earth # once more. Farewell, my friend.} {193}{}{ それは喜ばしい。ようやく迷いが取れて外に出る許可を出したわけだ な。まあ、安全と呼ぶには程遠い世界ではあるがのう。今一度地上に 戻るのはいいことだ。それでは御機嫌よう、友よ。} #{194}{}{I doubt you would have, coming from the outside world. Now, I must retire. # Please be careful out there with those creatures who see to destroy.} {194}{}{ 外の世界生まれならそりゃ初耳だろう。さて、そろそろ横になるとす るよ。 Necropolisに行くのなら奴らには用心するように な。破壊することしか考えとらん生き物だからのう。} #{195}{}{Nay, I doubt you would be able to do as such.} #{196}{}{Try and stop me.} #{197}{}{Why do you say that?} {195}{}{ いや、それができるとは思えんがね。} {196}{}{ 止めてみろよ。} {197}{}{ なぜだ?} #{198}{}{Because I will stop you.} {198}{}{ 私がそうはさせんからだ。} #{199}{}{I know very little. The only things I know are that our scouts are the # only ones who ever go over to the Children to spy on them. No one else # is allowed because of the danger.} #{200}{}{Then it might be a scout. I will look into that.} #{201}{}{I think that it is you. Now die!} {199}{}{ 碌なことは知らんぞ。Childrenの所まで偵察に出向くのは斥 候の人間くらいのもんだって事くらいかな。 危険だからという理由 で、他の者は行くことを禁じられておる。} {200}{}{ ということは斥候がスパイなのかもな。その線で調べてみるよ。} {201}{}{ お前がスパイなんだろ。死ね!} #{202}{}{I wish you would have been of greater intellect. No matter, I shall # dispense with you shortly.} {202}{}{ もっとましな知能があればよかったんだが。まあ、関係ない。すぐに 排除してやる。} #{203}{}{All I know of the Children is that they are in league with these # Nightkin, super mutants.} #{204}{}{It is they who transformed me from my original state of being in Necropolis.} #{205}{}{That s awful. But, tough luck. See you around.} #{206}{}{Why were you in Necropolis?} #{207}{}{Where were you from originally?} #{208}{}{And now I will transform you once more. Rest in pieces.} {203}{}{ Childrenについて知っているのはただ一つ。奴らがNigh tkinというスーパーミュータントとグルだってことだけだよ。} {204}{}{ Necropolisで私を本来の状態から変えたのは奴らだ。} {205}{}{ ひどい話だ。気の毒にな。それじゃあ。} {206}{}{ どうしてNecropolisにいたんだ?} {207}{}{ 元々はどこから来たんだ?} {208}{}{ ではもう一度姿を変えて安らかに眠れ。肉片という姿になってな。} #{209}{}{Though I am different in appearance, I have much knowledge to impart # upon those who will listen.} #{210}{}{I have no time for this, I m leaving.} #{211}{}{What can you tell me?} {209}{}{ こんななりだが色々知っているぞ。聞く耳があるなら教えよう。} {210}{}{ そんな暇はない。そろそろ行くよ。} {211}{}{ 話してもらえますか?} #{212}{}{Those whom the Followers and Children call Nightkin are not what they # seem. They have been created by one called the Lieutenant. I believe he may # follow another.} #{213}{}{Some information. Well, I will be off.} #{214}{}{What can you tell me about this Lieutenant?} {212}{}{ FollowersやChildrenがNightkinと呼ぶ連 中のことなんだが、 あれは皆が思っているような奴らじゃあない。 Lieutenantという奴が造りだしたんだ。そのLieute nantも誰かの配下である可能性がある。} {213}{}{ なかなかの情報ですな。さて、そろそろ失礼します。} {214}{}{ そのLieutenantというのはどんな奴なんです?} #{215}{}{There isn t much that I know about him. Last I saw him, before my # untimely transformation, he was searching for pure humans.} #{216}{}{I will think on this for a while. Thank you.} #{217}{}{Can you hazard a hypothesis as to why this may be so?} {215}{}{ 大したことは分からんよ。最後に見かけたのははからずもこの身に変 化が起きた時なんだが、純粋な人間を探しているところだったのう。} {216}{}{ ちょっと検討してみます。ありがとう。} {217}{}{ あえてその理由について仮説を立てるとすれば?} #{218}{}{As yet, I am uncertain. Perhaps another group which seeks to disrupt # their ways would know.} #{219}{}{Thank you. Good day.} {218}{}{ 今のところはっきりしたことは分からんよ。奴らのことを邪魔しよう としている集団が他にもあるなら、そこで分かるかもしれんな。} {219}{}{ ありがとう。それでは。} #{220}{}{I regret that I cannot tolerate insolence. Be gone.} {220}{}{ 残念ながら無礼は許せん性質でな。帰るんだ。} #{221}{}{My entrance into the Followers was quite simple really. It was the # Followers who rescued me from the full effects of the transformation into # a heinous beast.} #{222}{}{I do not fully understand. Please, go on.} {221}{}{ Followersに加わった経緯は実に単純明快。Followe rsに救助されたお陰で凶悪な獣に変わり果てずに済んだからだよ。} {222}{}{ もう一つピンとこないな。話を続けてください。} #{223}{}{Once, I was as you are now - a pure human. But, through the intervention # of Nightkin, I was taken to some place far removed from here.} #{224}{}{Please, continue.} {223}{}{ かつては私も今のあんたのような――普通の人間だったんだよ。だが Nightkinに関わったせいで、ここから遠く離れた所へ連れて 行かれてしまった。} {224}{}{ ふむふむ。} #{225}{}{I was not of a state in which to observe what transpired. All I # had known was that I awoke here and was tended by the good doctor.} #{226}{}{I am truly sorry to hear of your predicament. I will find those # who did this to you and remedy the situation.} #{227}{}{I am sorry to hear of that. Alas, I am quite busy attempting to # survive. Farewell.} {225}{}{ 何が起きたか自分で把握できる状態にはなかった。覚えているのは、 目が覚めたらここで優れた医師の手当を受けていたということだけで な。} {226}{}{ 酷い目に遭いましたね、お気の毒に。あなたを痛い目に遭わせた連 中を見つけてやります。そしてこんな状況は打開してやりますよ。} {227}{}{ それは気の毒に。あー残念、私も自分が生きていくので精一杯なも ので。では御機嫌よう。} # float #{228}{}{Please, dispense justice upon the defouler who seeks to undermine # the trust of the Followers.} #{229}{}{Excellent job on removing from our midst that dissembler, Heather.} {228}{}{ 頼む、正義を示してやってくれ。 Followers同士信用しあっているというのに、その関係を卑劣にも土足で踏みにじろうとする輩がおるんだ。} {229}{}{ よくやってくれた。仲間のふりをしていたHeatherは排除できたよ。} # ll #{230}{}{You see a hideous ghoul.} {230}{}{ 見 る も お ぞ ま し い グ ー ル だ} # ll #{231}{}{Somehow, he reminds you of someone.} {231}{}{ な ぜ だ ろ う 、 何 と な く 見 覚 え が あ る} #{232}{}{Alas, I have no more time to spare on you. Good day.} {232}{}{ あー、時間がないんで相手はできんよ。それじゃあな。}