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『正義の旗の下に その名はブレイバーズ!』-3 作者 大ザンギャックのブラジラ 761 イカロス基地*** デ・メトリオのメ・イディクス級装甲巡洋艦やレ・ガリテのエ・ポドス型高速巡洋艦に 護衛された使節船のシャトルがデッキへと静かに降り立つ。それを粛々と整列して見守る、 地球大公(連邦副城公)ニルバール・ネフュー中将、基地指令タシロ・タツミ提督、 その他来賓以下出迎えの要員の面々。 タシロ「いよいよですな、殿下」 ニルバール「殿下はおよしください提督。軍人としての階級では 閣下が私より上です」 タシロ「いやいや、殿下は地球圏と外宇宙双方の地球人類の架け橋たる 重要なお役目。ましてや本日は外宇宙からの大事な国賓をお迎えする 大事な日ですからな」 レフィーナ「両閣下、そろそろシャトルが…」 タシロとニルバールにそっと耳打ちするレフィーナ・エンフィールド大佐。 そしてシャトルが着陸してハッチが開き、中から使節団が姿を現した。 儀仗兵「星間評議会最高議長特別使節、正使、ゼ・バルマリィ帝国暫定政府代表 アルマナ・ティクヴァー皇女殿下、同じく副使、キンモク星・丹桂王国、火球皇女殿下、 只今ご到着にございます!」 高貴なドレス姿の女性二人が来賓たちの前に進み出て、それぞれ握手を求める。 アルマナ「お久しぶりです、タシロ提督」 タシロ「ご無沙汰しております、アルマナ殿下。 第2次パルマー戦役以来でありますな」 アルマナ「ご紹介いたします。こちらが副使の火球皇女殿下です」 ニルバール「はじめまして殿下。小官は地球連邦大公、ニルバール・ネフューであります」 火球皇女「こちらこそはじめまして大公殿下。貴女のお噂はディアネイラ女王より お聞きしております。改めまして、火球皇女と申します。 どうぞ以後お見知りおきを。」 タシロ「ご紹介いたしましょう。こちらは当基地所属のヒリュウ級汎用戦闘母艦・ ヒリュウ改の艦長、レフィーナ・エンフィールド大佐であります。当基地より 地球までの行程での皆様の警護の総指揮を担当いたします」 タシロの紹介で、レフィーナが恭しく進み出る。 レフィーナ「只今ご紹介に預かりました、レフィーナ・エンフィールドです。 お目にかかれて光栄に存じます」 火球皇女「こちらこそ貴女にあえて嬉しく思います、エンフィールド大佐」 タシロ「いかがでしたかな、地球までの船旅は?」 アルマナ「デ・メトリオとレ・ガリテの両軍の護衛部隊に守られ、 ここまではさしたる妨害もなく無事にたどり着けました」 使節の正使がアルマナでありながら、バルマーの艦船を使節船として 用いなかったのは、かつて地球とバルマーが度々交戦状態にあった事に対する 地球側への配慮なのであろう。 タシロ「そしてこちらは、ノウムンドゥス財団のアステリア・リーザマリー・ ド・ロシュフォール会長です」 タシロの紹介で、小柄のまるで可愛らしい人形のような、 アステリアとその名を呼ばれた長い金髪の少女が進み出る。 地球が連邦国家ポリヘドロンを構成するデ・メトリオ、レ・ガリテ両国と 国交を樹立する際に裏舞台で尽力した人物だ。 アステリア「はじめまして、両殿下。遥々遠い宇宙よりお越しいただき 感謝の念に耐えません」 アルマナ「こちらこそよしなに。貴女のデ・メトリオ、レ・ガリテ両国間の 紛争を解決へと導かれたご手腕は聞き及んでおります」 レフィーナの副官ショーンが使節に今後の予定を説明する。 ショーン「特使の皆様方にはこれより暫し基地内にてご休息・ご歓談の後、 地球までご案内いたします」 火球皇女「よろしくお願いいたします」 アステリア「では、参りましょうか」 こうして一行が基地内に設けられた休息の間に向かおうとしたその時―!! 762 戦艦ミネルバ 艦橋*** 一方こちらは、少し遅れてようやくイカロス基地に到着した ザフトの戦艦ミネルバである。 アーサー「すっかり遅れてしまいましたね(汗」 タリア「落ち着きなさいアーサー」 アーサー「しかしです艦長。我々にとって久々の晴れの舞台。 これに遅刻したとあってはミネルバ隊は勿論、ザフト全軍に とっても面目が――」 タリア「いいから落ち着きなさい! 過度な緊張は任務に 支障をきたす元となります」 さっきからずっと落ち着かない様子の副長アーサーを一喝するタリア。 前戦役では個人的に懸念を抱きつつも立場上デュランダル議長側についた 彼女とミネルバ隊だったが、ラクス・クラインの意図がどうであれ、 再びこうしてザフト軍人として戦える機会を与えられたことに タリアは複雑な感情を抱きつつも感謝もしていた。 今、地球圏はGショッカーなどの人外の勢力からの脅威に晒されており、 それはプラントとて例外ではない。そして一度壊滅したかに思われていたロゴスも、 再び不気味な胎動を始めている。もはやナチュラルとコーディネイター、 ザラ派とクライン派で不毛な争いを繰り返す時ではないのだ。 その時、突然爆発音が――!! タリア「何事なの! 今のは!」 アーサー「艦長ォォ~!?」 見ると前方ではイカロス基地の一部箇所から火の手が上がっていた!? タリア「直ちに状況の確認を! シンたちには出撃命令を!」 レ・ガリテ艦隊 王座艦ヴァシュワック*** デ・メトリオ軍と共にイカロス基地周囲に展開・停泊しているレ・ガリテの第3軍宇宙艦隊。 銀河系の中心から遥々太陽系まで特別使節団を護衛してきたその旗艦の、 頭の左側に白い花の形の髪飾りを付けている少女が指揮を執る艦橋でも、 その異変を察知していた。 ラン「何事です!?」 レ・ガリテ兵A「現在、確認を急いでおります!」 レ・ガリテの現女王フィン・エ・ルド・スイ・ラフィンティ――ランは、 報告を聞いて玉座より立ち上がるや否や、いきなり着ていた礼服のドレスを脱ぎ捨てて、 なんとジャージに着替え始めた!? レ・ガリテ兵A「―じょ、女王陛下!?」 ラン「私もこれよりイカロス基地に向かいます。供は無用です」 レ・ガリテ兵B「エ━━ΣΣ(゚Д゚;)━━ッ!!!!」 レ・ガリテ兵C「お、お待ちください、危険です!」 ラン「危険でない戦場などありません!」 突然の女王の一喝に艦内クルーの兵士たちが慌てふためく中、 いつの間にかどこからかひょっこり現れた、同じジャージ姿の女の子二人が ランに呼びかける。 まどか「ラン、発信準備はいつでもオッケーだよっ! いったい何が起こったの!?」 ラン「わからない。急ぎましょう!まどか、ムギナミ!」 ムギナミ「かしこまり~♪」 イカロス基地*** クラフト「な、なんだ!! 何事なのだ!? アイツかっ!! アイツの仕業なのかぁ~っ!!」 サド「落ち着いてください隊長! 王子なはずがありません! 王子ならもっとエグい手を使ってくるはずです!!」 突然の爆発で大混乱に陥る基地内。 アルマナ「――!!」 火球皇女「これは…!?」 ニルバール「衛兵隊! 特使をお守りせよ!」 すぐに警護隊が特使の周囲を厳重に固めながら、 爆発現場からの退避を始める。 しかしあちこちに仕掛けられた爆弾が順に火を噴き、 一行は徐々に追い詰められていく。 そんな彼女たちに立ち塞がったのは、 編み笠で顔を隠した僧形の刺客たちだった。 北辰衆A「………」 北辰衆B「………」 レフィーナ「何者です!? 貴方達は!!」 レフィーナからの問いに、刺客団のリーダーと思しき男から返答が帰る。 北辰「…汝ら、星間評議会とやらの特使と見受けたり。 一命貰い受ける!」 ニルバール「なにっ!!」 北辰「殺!!」 リーダー・北辰の号令の下に、刺客・北辰衆が 刃を振りかざし一斉に襲い掛かる!! 763 ○タシロ・タツミ→星間評議会特使を出迎える。直後に潜入していた刺客に襲われる。 ○ニルバール・ネフュー→星間評議会特使を出迎える。直後に潜入していた刺客に襲われる。 ○レフィーナ・エンフィールド→星間評議会特使を出迎える。直後に潜入していた刺客に襲われる。 ○ショーン→星間評議会特使を出迎える。直後に潜入していた刺客に襲われる。 ○アステリア・リーザマリー・ド・ロシュフォール→星間評議会特使を出迎える。直後に潜入していた刺客に襲われる。 ○アルマナ・ティクヴァー→星間評議会特使として、イカロス基地に到着。直後に潜入していた刺客に襲われる。 ○火球皇女→星間評議会特使として、イカロス基地に到着。直後に潜入していた刺客に襲われる。 ○タリア・グラディス→星間評議会特使護衛任務に就くべく、イカロス基地に到着。シンたちに出撃を命じる。 ○アーサー・トライン→星間評議会特使護衛任務に就くべく、イカロス基地に到着。 ○京乃まどか→ランに同行してイカロス基地近辺に来ていた。 ○ラン→星間評議会特使を護衛して、イカロス基地に来ていた。 ○ムギナミ→ランに同行してイカロス基地近辺に来ていた。 ●北辰→星間評議会特使暗殺のため、イカロス基地を急襲する。 764 【今回の新規登場】 ○タシロ・タツミ(トップをねらえ!) 地球帝国宇宙軍トップ部隊旗艦ヱクセリヲン、並びに銀河中心殴りこみ艦隊旗艦ヱルトリウムの艦長。 豪快な性格で、細かい事は気にしないタイプ。「なぁんてこったぁ!」が口癖。 ○レフィーナ・エンフィールド大佐(パンプレストオリジナル) 地球連邦軍鋼龍戦隊司令で、ヒリュウ級汎用戦闘母艦・ヒリュウ改の艦長。 アステロイド・ベルトのイカロス基地にある航宙士官学校を首席で卒業した才媛。 性格は真面目でおっとりとしており、やや天然ボケの気がある。 ○ショーン・ウェブリー少佐(パンプレストオリジナル) 地球連邦軍ヒリュウ級汎用戦闘母艦・ヒリュウ改の副長。 一見して落ち着いた紳士であり、冷静で頭脳の回転も速く、軍人としての熟練ぶりを感じさせる。 一方で軽いところもあり、女性に対しては目ざとく(スリーサイズを当てるのが得意)、 年若い美女のレフィーナに対してはセクハラまがいの発言でからかったりすることがある。 ○アーサー・トライン(機動戦士ガンダムSEED DESTINY) ザフトの新鋭艦ミネルバの副長。迂闊で軽率な言動など副長としてはやや未熟な面が目立つ。 何かが起こるたび過剰に驚き、「ええぇぇー!?」が口癖。 ○京乃まどか(輪廻のラグランジェ) 鴨川女子高等学校(鴨女)ジャージ部部長。2年3組在籍。 鴨川生まれ・鴨川育ちの女の子であり、隣県で近いにも拘らず東京に一度も行った事がない。 ランに頼まれたことから、なりゆきでウォクス・アウラのパイロットとなる。 明朗快活で仲間想い。「まるっ」と言いながら右手で円を描く癖を持つ。 ○ラン / フィン・エ・ルド・スイ・ラフィンティ(輪廻のラグランジェ) ポリヘドロンの構成国家の1つ、レ・ガリテの王女で、国王ディセルマインの妹。 ウォクス・リンファのパイロットで、まどかをファロスへと導きウォクス・アウラに乗せる。 「わん」が口癖。意外にドジっ娘な面がある。最終話で引責退位した兄に代わって レ・ガリテの女王に就任する一方、まどか達と宇宙を跨いで鴨女ジャージ部の活動を続けている。 ○ムギナミ(輪廻のラグランジェ) 反ポリヘドロン義賊同盟「キッス」の一員で、頭領ヴィラジュリオを「お兄ちゃん」と呼んで慕っているが血縁関係はない。 組織のために独断でファロスへと侵入し、ウォクス・イグニスに接触して体にメモリアを刻み付け、イグニスのパイロットになる。 学校を卒業した後は鴨女ジャージ部キッス支部を立ち上げ、生まれ故郷の惑星ウ・ゴーの環境再生に尽力する一方、まどか達と宇宙を跨いでジャージ部の活動を続けている。 ○アステリア・リーザマリー・ド・ロシュフォール(輪廻のラグランジェ) ノウムンドゥス財団の会長代理。実年齢は不明だが、冗談交じりで20010歳にしておいて欲しいと話している。 外見は少女ながら実質的な決定権を持ち、合衆国大統領ですら電話1本で命令できる程の権力を持つ。 外見とは裏腹に尊大かつ大胆な性格の持ち主で、顔色一つ変えずに相手をからかう一面もある。 その正体は、2万年前の地球に栄えていたウェトゥムンドゥスと呼ばれる高度な文明国家圏に 君臨していた女王メイクン。 ○アルマナ・ティクヴァー(バンプレストオリジナル) ゼ・バルマリィ帝国の最重要人物である、「ズフィルードの巫女」に選ばれた17歳の少女。 彼女には巨大な「念動力」が備わっており、巫女として創世神ズフィルードの献体となることが約束されていたが、それは帝国にとっての希望であり、最高の栄誉と教育されているため、彼女自身には一切の屈託はない。 しかし、「生前の」最後の望みとして、バルマーとの因縁深い地球の地を訪れることを願い、 従者ルリアとバラン将軍と共に、地球の地にお忍びで降り立つ。 戦後は帝政が倒れた新生バルマーの代表となる。 ○火球皇女(美少女戦士セーラームーン セーラースターズ) キンモク星丹桂王国の第一皇女。星野光達セーラースターライツが仕えるプリンセス。 キンモク星の守護戦士であるセーラー火球という名のセーラー戦士でもある。 プリンセス・セレニティと同等の力をもっている。 ●北辰(劇場版 機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-) 草壁直属の暗殺集団・北辰衆のリーダー。暗殺術の使い手であり、ロボットの操縦もエース級である。 テンカワ・アキトを拉致し、彼が苛烈な人体実験の末に五感の大半を奪われる原因を作った張本人。同時に、北辰衆にユリカを攫うように命じたのも彼であり、アキトにとっては命を賭して倒すべき仇敵である。
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「……っ」 俺は泣きたくなった。と言うか涙目になっていた。 こ、これは、ハンデで済ませられる範囲じゃないだろ。幾らなんでも…オペレーターさん達を呼ぶのは卑怯じゃないのか!? もう、この撃ったら負けとでも言わんかのような真っピンクなブラストども…いつもなら手加減無用で斬り倒す所だが…これでは、斬れん…! ぐぅ、こうなったら向こう側に一旦停戦協定を……って、こっちから売った喧嘩をこっちが引っ込めてどうすんだよ!? もう敵は目の前だ、それにここは戦場なんだぞ!俺は何を言ってるんだ! 「…勝ち目は無いようだが。どうするんだ?」 うるせえロン毛、俺を見るな。知るかそんなこと。 「む、無理ですよこんなの…!」 「相手が悪かった、としか言えませんねぇ…」 小僧とオカマも既に諦めムードだ。チッ、役に立たない奴らめ。 「……。」 ただ一人、オヤジだけは臨戦態勢だ。流石歴戦の漢は違う、他の軟弱者どもも見習えってんだ、オラ。 と、そこに向こうのまじめ野郎から電報が入った。 「少年君とナルちゃん、クールさんの投降は認める。他は死ね」 あっ、あいつら!裏切りやがった!しかも小僧は兎も角他の二人は振り返りすらしねえ! この薄情者どもがっ!! だが、ここで俺の間違いでした…どうもごめんなさいと認めてしまうのは悔しい。 最初に喧嘩を売ってきたのは奴らなのだぞ。俺が戦場に女は必要ないって言っただけであんなに怒りやがって。 そうだ、男が女にに負ける事など、あってたまるものか。 「うおおおおおーっ!!やってやるぜぇーっ!!」 と、そこへ降り注がれる榴弾の雨。 バキッドガッ!俺は死んだ。chinge(笑)
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「うわぁ、やっぱりお正月は人が多いよねっ!この神社にこんなに人がいるところなんて、お正月以外には見たことないよ~。」 「こら、ラブ。そんなにはしゃがないの!ここに初詣に来るのは、初めてじゃないんだから。」 「だって、美希たん。いつもは家族で来るから、三人で来るのは初めてだよぉ。あ!綿あめの屋台が出てる!」 「ラブちゃん、まずはお参りをしてからね。ほら、あそこで手を洗って。」 はしゃぎまくるラブを、呆れた顔でたしなめる美希。苦笑しながら、準備良くコートのポケットからハンカチとお賽銭用の小銭を取り出す祈里。 中学一年生の三人は、初めて三人だけで、地元の神社に初詣にやって来た。 三人それぞれに何事かを一心に祈ってから、お正月だけは開く社務所で、お守りや破魔矢を見る。そのうちラブが、おみくじを引こうと言い出した。 「せーのっ!」 神社の境内の隅で、三人同時に自分のおみくじを開く。 「やったっ!あたし大吉!」 「あ、ラブちゃんも?わたしも!」 嬉しそうに声を上げる二人に、美希は目を丸くする。彼女の手の中にあるおみくじは・・・これまた大吉。三人引いて三人とも大吉なんて、この神社のおみくじには大吉しか入っていないのか?しかし、一瞬浮かんだその疑問は、あちこちから聞こえてくる声で、すぐに打ち消された。 「お母さん、吉だって。これって、いいの?悪いの?」 「お前、中吉か。いいなぁ。俺なんて末吉だよ~。」 (別に、みんながみんな大吉ってわけじゃないのね。とすると、やっぱりアタシたちって、今年は揃いも揃って、それだけ運がいいってことなのかな・・・。) 「どしたの?美希たん。」 「ひょっとして、あんまり良くなかった?」 心配そうなラブと祈里の顔に、美希はハッと我に返る。 「そ、そんなことないわよ!アタシも大吉だったわ。」 「えーっ、その割りに反応遅かったけどぉ?ちょっと見せて!」 いつになく疑わしげなラブに、美希はしぶしぶ、手に持ったおみくじを見せる。 「うはぁ、ホントだ!凄いね。今年は三人揃って、幸せゲットだね!」 打って変わって底抜けの明るさを放つラブの声に、美希もようやく笑顔になる。が、今度はやけに得意そうな声が聞こえてきて、再び顔が引きつってきた。 「なになに?勉学!怠り無く精進せよ。うーん、まぁ頑張れってことだよねっ、美希たん。失せ物、って何?なくし物?えーっと、遅かれど出る。良かったね!それから・・・いえ・・・いえうつり?北は凶。あ、北の方に引越ししちゃダメなんだって。やっぱり寒いってイメージだからかなぁ。それからぁ、れんあい・・・」 「ちょっと、ラブ!なに人のおみくじ勝手に読んでるのよっ!アタシ別に何もなくしたりしてないから。それに、勝手に人を引越しさせるんじゃないわよっ!」 美希は自分のおみくじを引っ込めて、代わりにラブのおみくじを強引に三人の目に触れさせる。 「ほらぁ、ラブのだって、いろいろ書いてあるじゃない。勉学、ただひたすら精進せよ。これって、とにかく必死で頑張らないと知りませんよ、って意味なんじゃないのぉ?」 「ええっ、美希たん。そんな殺生なぁ!」 「まだあるわよ。争い事。勝ち難し、退くが利。」 「ど、どういう意味?」 「えっと、喧嘩したって勝てなくて怪我をするだけだから、意地になって何度も向かって行ったりしないで、さっさと逃げなさい、って意味ね。」 「とほほ・・・。ブッキー、こんな短い言葉なのに、意味はそんなに長いのぉ?」 「それからぁ、待ち人は・・・」 ラブの泣き顔にいたずらっぽく微笑んでいた祈里が、その次の美希の言葉を聞いて、急に驚いた顔をして自分のおみくじを見た。 「わたしのも・・・。待ち人って、良いとされている方角はラブちゃんと一緒。しかも、必ず来るって。」 「えっ?アタシのは・・・多少遅かれど来る。あっ、方角は二人と一緒だわ。」 さすがにここで三人、顔を見合わせる。 「全員・・・同じ方向から待ち人がやって来るのかな。」 「まさか、三人揃って?あ、でも美希ちゃんは「遅かれど来る」なんだから、一緒には来ないのかしら。」 「え~・・・どうしてアタシだけ遅いのかしら。失せ物も、遅かれど、って書いてあるし。」 「美希たん、なくし物なんて無いって言ってたじゃん。」 「そ、そうだけど、書いてあったら気になるじゃない!」 ひとしきり騒いだ後で、改めて顔を見合わせる三人。 「でもさぁ、何だか不思議だよね!揃って大吉だっただけじゃなくて、こんなところに共通点があるなんて。」 「そんな呑気なこと言って~。ラブのが一番意味深じゃない。心して待て、なぁんてさ。」 無邪気な笑顔を見せるラブに、わざとらしく真面目な顔を作ってみせてから、美希はさっきから気になっていたことを、祈里に質問してみた。 「ねぇ、ブッキー。そもそも『待ち人』って何?待っている人、っていう意味?」 さすがに即答は難しかったのか、祈里は鞄の中から小さな辞書を取り出す。 「えーっと・・・『待ち人』っていうのは、『何らかの意味で、来て欲しい、会いたいという出会い全般に関する人のこと。自分の運命を導く人。運命の相手。』だって。」 「運命の相手って・・・ひょっとして、彼氏とか!?」 「か、彼氏って、美希ちゃん・・・。今年中に彼氏ができるなんて、二人はともかく、女子校のわたしには絶対無理だから!」 「あはは、冗談よ、冗談。そもそも『恋愛』っていう項目が別にあるんだから、そうとは限らないんじゃない?」 心なしか饒舌になっている美希と、いつになく顔が赤くなっている祈里。そんな二人をよそに、ラブは目をキラキラさせる。 「運命の人かぁ。きっとあたしたちそれぞれにとって、すっごく大切な、すっごく素敵な人だよね。どんな人なんだろう・・・。なんか、そんな人が現れるのかもって思っただけで、今年も幸せゲットって感じ。」 ラブの言葉に、美希も祈里も顔を見合わせて、ニコリと微笑んだ。 「そうね。アタシたちの運勢、今年は完璧だもの。」 「うん。きっと素敵な年になるって、わたし、信じてる。」 ☆ ☆ ☆ あれから二年。 「穏やかなお正月になって良かったわね。」 慌ただしい昨日までとは、空気まで違って感じられる元日の朝。美希はにこやかに、傍らの親友を見やる。 「ええ、ホントに。」 同じくにこやかに答える祈里は、山吹色を基調にした可愛らしい着物姿。かく言う美希は、遠目には黒に見えそうな濃紺の地に、大ぶりの花模様をあしらった着物を大人っぽく着こなしている。 二人が向かっている先は、四ツ葉町にある、あの神社だ。 「それにしても、あの神社に揃って晴れ着でお参りに行ったら、きっと目立つわね。」 ちょっと肩をすくめてみせる美希に、祈里は相変わらずのんびりとした口調で返す。 「だって、今日は特別だもの。美希ちゃん、ちゃんとアレ、持ってきた?」 「もちろん。ちゃんと『失せ物』にならずに仕舞ってあったわよ。」 美希と祈里は、互いに小さな細長い紙片を手にして、笑い合った。 あの神社に、みんなでお礼参りに行こう。そう言い出したのはラブだ。 去年もみんなで初詣に行ったものの、戦いやその後のダンス大会やら様々なごたごたで、三人ともあのおみくじのことは、きれいさっぱり忘れていた。 今年はぜひともみんなでお参りに行って、ちゃんとお礼を言って来よう。そして、三人のおみくじを神社の木に結んでこよう。そう提案したラブの気持ちは、そのままみんなの気持ちでもあった。 「あ、来たわ。」 向こうから、二人の少女が小走りで近づいてくる。 淡い桃色の地に小花を散らした可憐な着物を着たラブと、もう一人。 エンジ色に金の縫い取りが入ったあでやかな着物姿で、着物に負けないくらい晴れやかな笑みを浮かべている少女は――。 三人のおみくじに共通して書かれていた方角を示す文字をその名に持った、三人の大事な、『待ち人』だった。 ~終~
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そうじろう「・・・はぁ」 ( ゚Д゚)「どうしたんですか、そうじろうさん」 そうじろう「ん・・・いや、近頃こなたがこっちを避けてるようでね~」 ( ゚Д゚)「俺が話しかけるだけで、顔赤くしますからね」 そうじろう「こなたも遅れて反抗期なのかな~って考えるとショックでね」 ( ゚Д゚)「そうじろうさん」 そうじろう「かなたがいなくなってから一生懸命育ててきたんだけどな」 ( ゚Д゚)「・・・そうじろうさんをこんなに悲しませるなんて!俺がビシッと言ってきてやる!!」 ドスッドスッドスッ ガチャ ( ゚Д゚)「おうこなたちょっくら失礼すんよ!」 こなた「シン!?」 ( ゚Д゚)「・・・・・・・・・・・・どちらさま?」 こなた「ん・・・ちょっとね。化粧品が安く売ってたからお化粧してみようかな、なんt」 ( ゚Д゚)「ワロス」 こなた「ひどいっ!!」 そうじろう(ドアの影から)「ん~・・つまりこなたは好きな人が出来たから女の子らしくなったってことでおk?」 ( ゚Д゚)「好きな人?白石か?」 前 戻る 次
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「まさか美希たんだとは思わなかったよー」 「それはこっちのセリフ。」 「怒ってるぅ?」 「怒ってない。」 「ほんとにぃ~?」 「ホント。」 「じゃあさぁ~」 「何?」 「チューしてよ。」 「いやよ。」 「何でさぁ~」 「さぁね…」 「やっぱ怒ってるじゃん…」 「そりゃそうよ。」 「ごめん。」 「痛くなかった?アタシのキック…」 「……心が痛かった。」 「ゴメンなさい。」 「キス……する?」 「…うん」 唇と時を重ねる二人の少女。 大人の味だけど、ちょっぴり…甘い。 「ねぇ、美希。」 「ん?」 「あたしのパンチ、痛かった?」 「でも、手加減したんでしょ?」 「うん。不思議と本気にはなれなかったの。」 「…ありがと。」 もう一度重ねる唇。今度はずっと………甘く。 「ラブ…。たまには戦うのもイイかもね。」 「……ベッドの上で、ね。」 ~END~
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唯「ことぶき退社ってムギちゃんと何か関係あるの?」 紬「寿退社っていうのは、結婚に伴って会社を辞めることをいうのよ♪」 唯「そっかぁ。じゃあ…私、軽音部やめるよ」 紬「えっ!ど、どうして唯ちゃん!?考え直して!!ツラいことがあるなら私に――」 唯「ムギちゃん…2ヶ月だって…//」お腹サスリサスリ 紬(――!!? まさか私と過ごしたあの夜――!?//)ポッ 紬「唯ちゃん、結婚しましょう!そしてお腹の子の名前は」 唯紬「「コルグ・トライたん」」 律「あの2人なんで腹抱えながら床転がり回ってんだ?」 澪「波長が合ったんだろ」 戻る
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764 :規制食らったのでこっちに妄想垂れ流す:2010/03/12(金) 10 54 21 ID ??? 面と向かってだと恥ずかしすぎるので、鏡に向かって 『兄さん、こんな私にいつも優しくしてくれてありがとう。 私は、そんな兄さんが…お父さんよりも、お母さんよりも…世界で一番大好きです』 って言ってたら 「嬉しいなぁ、そんな風に思ってくれてたなんて、兄ちゃん感激だなぁ」 という声が聞こえてきたので振り向いたらニヤニヤしながら兄が立ってたので 『女の子の部屋を覗いた上に立ち聞きなんて、変態もいいところです! 最低です!』 とわめき散らしてたら、いきなり抱きしめられて 「兄ちゃんも、お前みたいな妹を持てて鼻が高いよ。 ありがとう。兄ちゃんも、お前のこと大好きだよ」 って耳元で囁かれ、更に頭なでなでの最狂コンボを食らってしまい 最終的には真っ赤な顔でぁぅぁぅ言いながら 『に、兄さんの…ばか……シスコン…』 とか罵りつつも満面の笑みで兄を抱きしめ返す敬語妹ツンデレ をデジカメで撮影するカーチャン
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