約 962,624 件
https://w.atwiki.jp/910moe/pages/732.html
少しずつ死んでいく 最近、あいつは他の奴と仲が良いようだ。 悪い事じゃない。最近まであいつは俺に気持ち悪いくらいベッタリで、 他に友達くらい作れと散々言ってたのは俺自身だから、それを怒る義理もない。 一緒に帰るという、別に意識もしてなかったいつもの事がなくなって、 今更ながらそれは毎回やってた事で、しかも約束もなしに成立してた事に驚いた。 今日も一人で帰る。 むしろ俺の方が、あいつ以外友達居ない奴みたいじゃないか。 朝も一人。友達は居ない事もないが家が近いのはあいつだけなんで一人だ。 「よう」 席も近いので挨拶をする。あいつはよく知ってる顔で挨拶を返してくる。 まだ大丈夫だ、別に無視されてるわけじゃない。 でもその日の帰りも一緒じゃなかった。 勝手にしやがれバカヤロウ。俺はわざと一人で帰った。 あいつはまたアレと帰っているらしい。 これでもう一週間。さすがに付き合い悪すぎ。他の友達も大事にしろ。 「お前、最近付き合い悪くないか?」 「なんで? お前が他の奴とも遊べばって言ったんじゃん」 あいつは悪びれもせずに言った。いやだからそうじゃなくて、と言いたいが、 そんな女々しい話もしたくないし、する元気もないので放っておく。 アレとよくつるんでるらしい。 というか昨日、アレがあいつの家に行ってるのを部屋の窓から見た。 俺はゲームで遊んでいる。そういえば最近まともに外出してない。 なんだか寂しい。 さっさと俺と遊べバカヤロウ。 携帯が鳴った。あいつだった。 「最近どうしたんだよ、具合でも悪いのか?」 「死にそう」 むしろもう八割くらいは死んでる。 アレなんて知るか。友達なんて俺一人でいいからさっさと来い。 早く俺を生き返らせろバカヤロウ。 初恋の女の子
https://w.atwiki.jp/910moe/pages/2323.html
嘘つき×嘘つき 俺天然パーマなんだけど先週の日曜日の話。 最近俺が恋人と別れたのを知ってか知らずか友達が4人(友達・友達の彼女・彼女の友達・俺)で遊園地行こうと言い出した。 俺はそんなに気が乗らなかったが仕事始まってから友達に全然会ってなかったし、気分転換になるかもと思って遊びに行くことに。 遊園地に着いて遊んでると、友達が別行動にしようと言い出した。 知らない人なので最初は気まずかったけどそのうち気軽に話せるようになり、だんだん楽しいと感じるようになった。 話してるうちにその人とは思ってたより気が合うし付き合ってもいいと思った。いや、正直付き合いたいと思った。 3時くらいになって遊園地が物凄く混んできたので俺は「(はぐれないように)手繋ごっか?」と言った。 相手は男と付き合ったりした事が無いらしく俺がそう言うと何だか恥ずかしそうにしてた。 でもここで2人モジモジしてはぐれても困るので俺から手を繋いだら爆発した。 まぁさすがに爆発したのは嘘だけど、手繋いだのはガチで嘘。 でも4人で遊びに行った事だけは本当。 相手が言ってた男と付き合ったりした事が無いってのは嘘。 気が合うと思ってたのも俺に合わせただけの嘘。 ただ昔俺に恋人がいたってのはマジで嘘。俺ノンケで童貞。 懐いたゲイの存在と、俺が天パーなのは本当。 誰か助けてくれ。 嘘つき×嘘つき
https://w.atwiki.jp/mugenshoko/pages/139.html
夜のお茶会 作者:ID E7TPcEIr 今日の夜のお月様はまんまるい満月の頃。 何時もの様に体を抱きしめあった後に、寝室から零れる月明かりがあまりにも綺麗だから近くでみたいと思った。 流石に深夜にファリンを起こすのも非常識すぎるし、今の姿を見られるのは恥ずかしい。 部屋にこっそりと隠してあったダージリンとポットセットを取り出して夜のお茶会を。 「本当にすずかは月が好きなんだね」 「そうかな?ただ夜の空は星とかお月様とか見えて好きだよ。出来るならミッドの方の月も見てみたいな……」 「ミッドの双月は魔法に影響するからね、また綺麗だと思うよ。まあ星の話しはあまりもってないんだけどね」 前みたいにユーノ君に抱えられて空を飛びたかったけど、前にリンディさんにすごく怒られたばかりだからだめ。 ……それに今の格好で出て行ってバレたら変態さんになっちゃうしね。くすくす でもこうやって、部屋のテラスに出て二人きりの月光浴をするのもいいかもしれない。 「でもさ、すずか。やっぱりこの格好だと少し寒くないのかい?」 「ふふふ、ユーノ君が色々と頑張っちゃうからだよ。あんなに可愛かったのにもったいないよ」 「すずか、君に言われるとひどく傷つくような、そうでもないような……ああもうよくわかんないや」 少し拗ねた顔で誤魔化すように紅茶をすする。 思えば事のきっかけの時から、本当に色んな顔を見せてくれるようになった。 夜の一族の問題。私の運命を突きつけられた時も、その度に私は自分に負けそうになったけど、多くの人に支えられて何とかなった。 でも、その中でユーノ君に助けられた事は、嬉しくて逆に少し……本当に臆病な自分のせいで、怖かった。 残酷さが無くて、純粋に人の身を心配してくれる。こっちが不安を憶えるのが馬鹿らしいくらいに。 体から始まった関係に近くて、それでも膨れ上がってくる好きという気持ち。 日に日に会う度に、彼の事を知るたびに膨らんでいくに本当の気持ちに私は戸惑いながらも受け入れた。 そして、告白した。―――答えは笑顔をもって答えてくれた。 あの時は本当に呆れるくらいに喜びに任せて、泣いて抱きついて……もうそれからはずっと発情期だって気分。 気付けば、カップを置いてユーノ君の近くに近寄っていた。 「すずか?どうしたの」 「ねぇ、いまはキス……してもだめかな」 素直におねだり。一瞬きょとんとした顔がフェレットみたいに見える。 でも、すぐに私を優しく抱きとめてくれて――― 「んっ……」 唇に感じる優しい温かさ。 心地よい温もりに思わず堪能したくて、今度は舌を入れてからより深く口付けをしていく。 ああ、深い思いを込めた口付けは何て甘いんだろう――― 14スレ SS すずか ユノすず ユーノ
https://w.atwiki.jp/910moe/pages/2551.html
ずっと好きだった幼馴染の結婚式 ※幼馴染みは女の子で 小中学校とクラスが一緒で、割と仲も良かった二人。 幼馴染みが好きだと気づいたきっかけが、彼女に彼氏が出来たこと。 嫉妬や悲しさを抑えながら、励ましたり愚痴を聞いたりしているうちに、何も言えないまま時が過ぎる。 忘れようと他の子と付き合っても、幼馴染みが忘れられず、ズルズルと時が流れたある日、彼女から結婚式の招待状が届く。 この際だから彼女のことは忘れようと、けじめをつける為に、式に参加した。 ところが、思いのほか花嫁姿の幼馴染みが綺麗で、今までの事を思い出していくうちに、花嫁の父親よりも号泣してしまった。 その時、誰かからハンカチを差し出され、好意に甘えて、止まらない涙をそれで必死に拭っていった。 涙のついでに、それで鼻をかむと、少しだけ男物の香水が香った。 顔を上げて、ハンカチを差し出してきた相手の顔を見ると、花嫁の友人がイケメンだと騒いでいた、花婿の友人の一人だった。 この後は、テンプレ展開でお願いします ずっと好きだった幼馴染の結婚式
https://w.atwiki.jp/910moe/pages/3193.html
ヤケ酒 何かあるかもしれない、と思った。 「直也さ、飲みに行こうぜ。ヤケ酒だよ、ヤケ酒。もう飲むしかねーだろ」 同期の達樹は大学時代からの友人だったが、やたらに正義感に溢れているせいで、今も昔も周囲と衝突することが多い。 それでも学生時代はそれが良い方に作用し、雨降って地固まる式でむしろ人気者の部類だった。 けれど――上司との衝突の末に、左遷されそうだと、彼は珍しく弱った顔で呟いて。そしてその直後の、空元気のような笑顔の誘いだった。 いいよ、と僕は言った。 そして、何かあるかもしれない、と思った。 その時、冷蔵庫の中に、趣味で買い求めた上質の日本酒があるのを思い出したのも。 いい店を知っているからと、僕の住むアパートに程近い居酒屋へ連れて行ったのも。 多分、その予感のせいだった。 「美味いなあ、これ。酒が進む」 「でしょ。どれを食べても美味しいし。お酒もいいよ、ここ。丁度、達樹に勧めようと思ってたんだ」 「そう言われると、ヤケで流し込みとかできねえじゃん」 酒で顔を赤くして、達樹がけたけたと笑う。そうすると精悍な顔つきが、不意に子供に戻ったようになる。 そんな顔を、僕は何度も見てきた。 「別にさ、無理しないで。愚痴吐いてもいいんだよ」 「……ありがとな、ほんと。持つべきものは直也だわ」 「友じゃないの」 「んー……」 酔いの回った目を蕩かせて、また笑う。酒に酔った人間の顔なんて、普通はそう綺麗な物じゃない。 なのに達樹をが妙に綺麗に見えて、心臓が鳴るのは、多分僕の目に特別なフィルターがかかっているからだろう。 そう気付いたのは、もう随分前の事だった。 食が進んで、空のグラスがまた幾つか増えた頃、僕はそれとなく達樹に話しかける。 「この後、うちに来ない。近いし、いい日本酒があるんだけど」 「いいな、それ。まだ飲めるし」 「……言っておいてなんだけど、大丈夫?」 真っ赤な顔で、余裕、と嘯く。その癖もたれかかってくる彼を引き摺るようにして、アパートに帰った。 そして、何かあればいい、と思った。望むだけの自分に、呆れた。 僕が用意を整えた盆を座卓に運んだ時には、達樹は既に座布団の上で潰れていた。 やはり居酒屋で飲みすぎたか、と僕は少しだけ落胆する。 それでも、ワイシャツの背に触れて少し揺すると、微かに反応があった。 「やっぱり、寝る? 布団貸すよ」 「……悪い」 起き上がってこちらを向こうとした彼が、不意に姿勢を崩した。 僕に倒れこんできた身体を、慌てて両腕で抱きとめる。 アルコールの匂いが途端に近くなって、けれどそれよりも、近い距離に酷く動揺した。 それを押し殺せるまで黙っていると、その間に、達樹は僕の肩に頭を擦る。 「なあ、直也。俺……」 「……ん?」 短く聞き返すことしか出来なかった。 達樹の顔が間近にあって、その唇が僕の耳元に近づいて。 「俺、な」 耳朶に、何かを迷うような吐息がかかって。 そして。 そして――聴こえてきたのは、安らかな寝息だった。 また今夜も、何も、無かった。 「いいよ。一人で飲んでやるから」 僕は寝かせた達樹を見ながら、猪口に注いだ酒を口に運ぶ。確かに美味しいはずなのに、不思議と味は感じられなかった。 この思いをどうにかするまでは、全ての酒が自棄酒になってしまう。 「……だから取って置いたのになあ」 またあと一歩が、踏み込めないまま。 僕は酒を惜しまず、酔いの中に憂さを晴らす事を選んだ。 いぬのおまわりさん
https://w.atwiki.jp/910moe/pages/2645.html
寝正月 ドッという笑い声が聴こえて目が覚めた。 寝起きには見慣れない、しかし馴染みある天井に、ひとつまばたき。 上体を起こす。なるほど居間である。 首をぐるりと回して天板の上の眼鏡を取る。 昨日、僕はどうやらあのまま寝てしまったらしい。 溜め息と共に炬燵の中で無造作に動かした足がふわついた何かに当たって、息も動きも止まる。 布団をめくり、中に向かって声をかける。 「……教授、あけましておめでとう」 "教授"は気を悪くした素振りもなく、僕の脚にいちど頭を擦り付けた。 「お、起きたかー………ってなにやってんのお前」 「新年のご挨拶だ」 襖を開けて入って来たのは、昨夜何の前触れも無しに押し掛けて来たアホである。あー、と生温い合点の声がしたかと思えば、向かいの布団がばさりと開いた。膝をついて炬燵を覗き込む奴が見える。 「ねこすけー、あけましておめでとさーん」 「教授だ」 「そうだっけ。お前も、あけましておめでとう。雑煮食うっしょ?」 流れる様なたずねっぷりに、ああと思わず頷きそうになってはたと止まる。 こちらを見つめる奴の視線を布団でシャットアウトし、頭を抱えた。 「…雑煮ってお前、作ったのか」 「一応な。出来合い詰めただけだがおせちもあるぞ」 「人の家で何を…」 「筑前煮もあるし」 「…………」 「うまい酒もあるぞ?」 「駄目だ、これは駄目な流れだ……」 「何がだよ。食べるだろ?」 「……ああ、いただくよ。」 諦めよう。 正月休みだからってだらける予定は無かったのだけれど、昨日こいつが来た時点で、僕の秩序立った日常は破壊されたのだ。起きたのが昼過ぎという時点でもういけない。 しかし始末が悪いのは、僕自身、こいつに流されるのがそう嫌ではないという事だろう。 せめてもの抵抗とばかりにお笑い番組をニュース番組に変える。 僕の抵抗はいつでもささやかである。 寝正月
https://w.atwiki.jp/910moe/pages/1123.html
ゲームに夢中で話を聞いてくれません 「なあ」 「はいはい」 「聞いてんの」 「聞いてるよーん?」 「嘘つけ」 「ほーんとほんと」 「こないだのテスト」 「あー」 「お前やばかったよな」 「うん」 「だから俺が今日来たんだよな」 「あー…ちょっくそっ」 「なんでゲームしてんの」 「始めちゃったもんはしょうがないっしょ…」 「あと10分」 「あいよ」 これ以降はもう、返答がない。 この集中力を勉強に使えば、あんな点数取らずに済むのにな。 「なあ」 「…」 「昨日のサッカーすごかったな」 「…」 「お前女子アナで誰がいい?」 「…」 「…好きな人とかいんの」 バカらしい。 高校生に、こんなにドキドキして、聞いてないって保険かけて、やっと出た言葉がこれかよ。 「はい、終わったよ。だいたい10分でしょ?」 「あ、ああ…」 「ヒロ兄だよ」 「え?」 コントローラー握ったまんまあいつが笑う。 何のためにテストで毎回毎回赤点取ってると思ってんの? 「それはゲームのせいだろ」 声が震えなくて、本当によかった。 もういいでしょ
https://w.atwiki.jp/takujijo/pages/1877.html
https://w.atwiki.jp/takujijo/pages/1394.html
https://w.atwiki.jp/910moe/pages/944.html
「メガネを外すとイケメン」の法則 眼鏡を外した彼は、いつもならレンズの向こうにある瞳を細め、眉間に皺を寄せながら俺を見た。 「やっぱり眼鏡がないとよく見えない」 ふうとため息を零し、目を伏せて笑う。 俺を射抜いた瞳は俺ではなく床を見ている。 それに少しだけムッとするが、顔に出さない様にしながらこっそり観察を続ける。 普段なら分からない睫毛の長さだとか、綺麗な瞳の色だとかが白日の元に晒されているのは、何だか見てはいけないものを見てしまったような気分にさせた。 「アンタやっぱり眼鏡じゃなくてコンタクトにすればいいのに」 呟いた俺の言葉に、彼は目を閉じて苦く笑った。 ああ、これは地雷だったのかもしれない、と後悔したが、言ってしまった言葉は取り消せない。 「私はコンタクトが苦手なんだ。何より、眼鏡を付けていないと不安で仕方ない」 閉じた目が開かれて、俺ではない何処かを見た。 零れた言葉に嘘はないのだろうが、その奥にある本音を俺は知っている。 彼の想い人が言った言葉が今でも彼を縛っているのだ。 「…ねえセンセ、俺は眼鏡付けてない方がイケメンだと思うよ」 それも嘘はないけれど、本音は少し違う。 「眼鏡を外した位でそうそう変わるものかね」 「いや、センセはいつも眼鏡を外さないから知らないんだ。眼鏡付けたセンセはちょっと取っつきにくいよ」 「そんなに似合わないかね?」 「ううん。似合ってるけど、眼鏡無い方が何倍も格好良い」 「大人をからかうものじゃない」 ふふ、と今度は楽しげに目を細め、胸ポケットに入れていた眼鏡を取り出す彼。 その手を取って、パチクリと目を瞬かせる彼の顔に近づいた。 鼻と鼻が触れ合う位に寄せた目は俺を映していて、眼鏡と言う壁を失くした彼はやはり何倍も良いと思う。 「何より、眼鏡ない方がキスしやすい」 ちゅ、とわざと音を立てたバードキス。 持っていた眼鏡を床に落とした彼の顔は真っ赤で、やっぱり眼鏡を付けない彼は普段より何十倍も良い。 パクパクと口を開ける彼の足元にしゃがみ込み、一呼吸して立ち上がる。 「な、なにを」 「俺の好み覚えておいてねセンセ。眼鏡無い方が好きだよ」 唇に手を当てて慌てる彼の瞼にもう一度口付けて、その場から逃げだした。 背後から追いかける音は聞こえない。 それに半分ほっとして、でも半分追いかけてきたらいいのにとも思う。 でも、これで彼は彼の想い人の言葉なんかより俺の言葉に縛られやしないかなと、ワクワクした。 明日もまた、眼鏡を外した彼が見られるだろうという期待をしながら、こっそり持ち出した彼の眼鏡に口付けた。 虐殺系