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魔法 すれちがい伝説2でモンスターが使ってくる魔法や雲などの詳細は、モンスターが使う魔法を参照。 色 単体魔法(伝説1 2) 合体魔法(伝説2のみ) 打ち消し 特効 無効 赤 敵全体にレベル×2ダメージ赤弱点の敵にはレベル×3ダメージブルーゴースト対策として効果的 敵全体にレベル×3ダメージ赤弱点の敵にはレベル×4ダメージ氷の部屋解除 - ブルーゴーストミイラ系全般 ブラッドゴーストミニスライム オレンジ 後続の剣攻撃回数+1 後続の剣攻撃回数+2 桃、黄 - ラストゴースト※1 黄 後続の剣攻撃回数をランダムで増やすが、剣命中率が下がる黄弱点の敵にのみレベル×3ダメージ 剣攻撃回数増加率が上昇黄弱点の敵にのみレベル×4ダメージ毒の部屋解除 桃、橙 スライム系※2 ラストゴースト※1 黄緑 敵を眠らせ、直後の剣攻撃回数を増やす眠っている敵はカウンター魔法を使わない解除は確率で判定されていると思われる。二回三回と連続で攻撃できることもあるが、一回で起きてしまうことも多い(水色魔法も同様)直後の攻撃役が攻撃系の魔法を使うと無駄になる「あとで」による交代や強化系の魔法、薬の購入では解除されない より深い眠りに落とし、続く勇者の剣攻撃回数を単体で眠らせたときよりも増やす 水色 - やみの王全てのやみの王 緑 直後に控えた勇者のレベルを2倍にする(上限レベル7)「あとで」を選んだり、部屋を突破すると 解除 される。 直後に控えた勇者をレベル7にする「あとで」を選んだり、部屋を突破すると解除 - - ラストゴースト※1 青 敵全体にレベル×2ダメージ。青弱点の敵にはレベル×3ダメージ 敵全体にレベル×3ダメージ青弱点の敵にはレベル×4ダメージ炎の部屋解除 - ブラッドゴースト ブルーゴーストミニスライム 水色 敵を凍らせ、直後の剣攻撃回数を増やす黄緑の魔法と同じ効果 カチカチに凍らせて、続く勇者の剣攻撃回数を単体で凍らせたときよりも増やす 黄緑 - やみの王全てのやみの王 ピンク 後続の剣攻撃が3倍ダメージか空振りだけになる命中率が激減するので(3分の1)普通は使わない方が良い防御力の高い敵にダメージを通したい時には使える コンビ攻撃でもクリティカルが発生するようになる命中率の減少度が単体より低い(3分の2)単体の時と違い、強力な補助魔法。HPや防御力の高い敵が多い2裏では役に立つ場面も多い。 橙、黄 - ラストゴースト※1 紫 敵全体に毒を与える後続勇者が行動を起こすごとに防御無視1ダメージ紫の勇者は必ず一番手に繰り上げて魔法を使わせよう。当人を含む残り人数×1ダメージが確定するただし紫勇者のレベルが高かったり、敵の残りHPが低いときには殴らせた方がいい場合もあるコンビを組める伝説2での有効性はやや落ちる 敵全体に猛毒を与える後続勇者が行動を起こすごとに防御無視2ダメージ - - ミニスライムやみの王全てのやみの王 茶 さすらいの勇者を呼び出す色はランダム。レベルは使用者のレベル±1の範囲(レベル1で使った場合、レベル1またはレベル2を呼び出す) コンビレベル±1の範囲のさすらいの勇者を呼び出すただし、最大レベルは通常通り7 - - 白 黒魔法の効果およびやみの部屋を解除する白弱点の敵にのみレベル×3ダメージ 解除の効果は単体時と変わらない白弱点の敵にのみレベル×4ダメージ 黒 しにがみ系全般 - 黒 後続の剣攻撃回数をランダムで増やすが、剣命中率が下がる黒弱点の敵にのみレベル×3ダメージまぶしい部屋解除 剣攻撃回数増加率が上昇黒弱点の敵にのみレベル×4ダメージゴールドゴーレム・ダイヤモンドゴーレムの防御力を0にするただし同時に命中率が下がるため、オレンジや合体ピンク魔法の方が良い場合もある 橙、桃、白 ゴールドゴーレムダイヤモンドゴーレム ラストゴースト※1 ※1すれちがい伝説2のみ。耐性こそないが、これらの魔法効果を解除してしまう。 眠るか凍っていれば解除行動がとれないので、黄緑もしくは水色の魔法を先に使っておけば一回だけなら効果が得られる。 緑の効果は元々一回きりで終わるため、眠りか凍りの仕込みもあるなら使えなくはない。 オレンジ黄ピンク黒は、水色や黄緑のみを併用しても割に合わない可能性が大。緑も重ねられるなら橙や、合体魔法の桃は一考の余地あり。オレンジが有利になるのは、緑の後ろの勇者のレベルが元からオレンジ勇者の3倍あるときだけ。基本的にはオレンジ魔法も相性悪いと思った方がいい。 単体掛けのピンクでもダメージ増加する可能性はあるが、これだけ支援を重ねた上での効果としてはかなり分の悪いギャンブルとなる。 ※2ただし、ミニスライムには効かない。
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野望と忠誠のすれ違い ◆7WJp/yel/Y 見るものに年季を感じさせるボロボロの壁と編みの荒くなった畳、お世辞にも綺麗な部屋とは言えない駄菓子屋の居間。 その居間で黒いマントを羽織り左目に眼帯をつけた怪しげな様子の老人がちゃぶ台の前に座り込んでいた。 老人の名は黒野 鉄斎、世界征服を目論む自称・悪の天才科学者である。 足元の不安定な闇の中を歩き回ったことが老体には厳しかったのか、ふぅっと息をついて奥から拝借したお茶をすすっていた。 もちろん、『ただ疲れたから』というだけで駄菓子屋に留まったのではない。 黒野も出来る事ならさっさとゴミ処理場に行き、何か亀田の技術を知ることが出来るものを漁りたい。 だが時間は六時ちょっと前、そろそろ放送とやらが始まる時間。 放送から何か推理できることがあるかもしれないので、落ち着いて考えるため駄菓子屋に留まったのだ。 (この放送で得れる情報は少ないじゃろうが……まあ、何かヒントがあるかもしれんしのぉ) 黒野は、亀田が何故殺し合いを開いたのか、ということが気になっていた。 人を集めてきて殺し合い――中々に非道な行いだ、人体実験に勝らずとも劣りもしない。 それが亀田の歪んだ欲を満たすためか、それともまったく別の目的があるのか。 殺し合いを開催した理由が分かれば亀田の虚を突くことが出来る可能性も高くなる。 ~~~~~~~~~♪ 早速、放送が始まった。 短い間音楽が鳴り響き、ん、ん……と小さな、息を吸い込むような音が聞こえる。 『おはよう! 諸君!』 そして音に続いた声を聴き、黒野は僅かに眉を潜めた。 (最初と声が違う……この感じ、機械で声を変えている音じゃぁないの、別人の声じゃ。 やはり我威亜党という組織はブラフではなく実在し、組織単位で殺し合いを企んだと考えて間違いはなさそうじゃのぉ。 ……しかし、無駄話しかしとらんの) 放送は黒野が想像していた事務的なものではなく、『チバヤシ公爵』なる人物の一人語りに終始している。 亀田の言っていた死者と禁止エリアの発表に移る気配すら全く感じない。 『……ん? なんであるか、チキン男爵? ああ、わかってるである、発表であろう?』 (チキン男爵……新しい名前じゃの。しかし公爵と男爵が居るとすると……間に入る侯爵・伯爵・子爵もおると見て構わんの。 もちろん他にも爵位を持っていない人間も居るに決まっておるじゃろうし、同じ爵位を持っている人間も居るじゃろう。 あの場に居た大勢の人数を誘拐するなど少人数で出来るわけが……待てよ、誘拐?) 『では、まずは禁止エリアの発表である』 一瞬、黒野の頭にちょっとした考えが浮かぶ。 だが、浮かんだ瞬間に禁止エリアの発表が始まったために考えを断念する。 自分の外れているかもしれない考えよりは命を大事にする程度には正常な思考は残っている。 大人しく禁止エリアの場所をメモし、それを見て地図に×印を書き込んでいく。 (……禁止エリアは島の端が多い。亀田はまだ禁止エリアで参加者を追い込むつもりはない、ということか) 『では次に……お待ちかねの死亡者の発表である!』 死者の発表までの間に頭に浮かんでいることをメモに書き込んでいく。 中には文章になっていないものもあるが、頭に留めておくよりは効率的だ。 『……もういいであるか? では発表である!』 その声が聞こえた瞬間、メモに書き込む動作を止めて新しいメモに死者の名前を書き込んでいく。 青野 柴夫から始まりアルベルト=安生=アズナブル、越後竜太郎と五十音順に名前が呼ばれていく。 多い、それが書きながらの黒野の感想である。 『以上! ……うむ! 最初の二人は陛下の手にかかったから引いたとしても十六人であるか! 四分の一以上もの人間がわずか六時間の内に誰かの手にかかってしまうとは…… 人間とは恐ろしいものであるなぁ~♪』 (十六人で四分の一と言うことは六十人ほどと言ったところか…… それにしてもわしが一人とも会っていない内に十六人も死んだのか。 ……その中にはたかゆき、もか。 まあ、データは残っておるからもう一度作れるが……それでもやるせないのぉ) 『あ、そうそう。 デイバックの中にこの殺し合いに参加した人間の名簿を入れておいたである。 まあ、早めに目を通したほうがいいであろうなぁ~、ではまた次の放送で会おう! 何人残っているか楽しみにしておこうではないか♪』 (名簿、今更か……最初から渡さなかったのに何か理由でもあるのか?) しかし黒野には名簿が何故今更支給されるのか、名簿に目を通す、などを行う前に考えておくことがある。 それは禁止エリアの発表の前に気づいたことだ。 誘拐した、と言うことでふと頭に過ぎった考え。 (わしは気づけばここに居た。ここに来る前は確か……寝とったの、研究も順調に進んでおったし。 靴は……我威亜党の連中に履かされたのかのぉ? まあいい、今はそこじゃない。 今考えること、それは他の人間はどのようにつれて来られたかについてじゃ。 わしと同じように寝ている状態から連れてこられたのか? それとも力ずくで意識のある状態から無理やり連れてこられたのか?) 誘拐の方法、黒野はこのことについて疑問に感じたのだ。 黒野は眠っているところを誘拐された、恐らく眠りが深くなるように催眠ガスを放り込まれたのだろう。 だが、他の人間が同じ方法をとられたとは限らない。 安全策を取るならば全員が眠っているところを襲うのが当然だろう。 だが、ひょっとすると誘拐される場面に意識がある人間がいるかもしれない。 そんな人間がいるとしたら、その時の出来事は非常に興味が湧いてくる。 ――――どのような方法で参加者を眠らせたか。 ――――誘拐した人間はどんな服装をしていたか。 ――――何か武器を装備していたか。 それらを知るだけでも亀田の技術へと近づくヒントとなる。 そのためにも他の参加者と進んで接触する必要がある。 「とにかく、出会った人間に片っ端から尋ねていけばいいだけじゃ。 今大事なのは亀田の技術を知り、この首輪を外すことじゃからのぉ!」 黒野にやることはたくさんある。 まずはゴミ処理場へと向かって、何か面白いものがないかを探す作業。 それと並行して首輪を外す工具を探す作業も行い、参加者とは率先して出会う。 どれも徒労に終わるどころか危険人物に襲われて死んでしまう可能性が高いが、当たればこれ以上となくでかい。 ハイリスクハイリターン、それもロマンの一つと言うものだ。 今にも零れてしまいそうな笑いと心から湧き上がる興奮を抑えながら立ち上がる。 その目はぎらついた獣のような目をして獰猛な笑みを浮かべている。 ソレも当然だ、黒野は終生の野望が達成されるまで死ぬわけにはいかないのだから。 【D-6/駄菓子屋/一日目/朝】 【黒野 鉄斎@パワプロクンポケット8】 [状態]:健康 [装備]:銃剣 [道具]:支給品一式、ランダム支給品1個(確認済み)、ノートパソコン(バッテリー消耗小)、駄菓子数個 [思考] 基本:亀田の技術を手に入れた上で生きて帰る 1:まずはゴミ処分所を目指す 2:首輪を外す ◆ ◆ ◆ 黒野が駄菓子屋から外へと踏み出した同時刻、ちょうど真南に当たる辺鄙なある民家。 その民家に第三世代アンドロイド・灰原が隠れるように身を置いていた。 その民家は古いわけでもなく新しいわけでもなく、『何処にでもあるような』という言葉が似合う家だ。 赤い屋根に白い壁の二階建て、庭は狭いが日当たりは良い。 ごく普通の平凡な民家。 そんな民家に、畳の広がる居間という部屋が世界一似合わないだろう男、灰原は居た。 灰原の目的はこの殺し合いで最後の一人になること。 傷はもちろん、疲労すらない今の状態で灰原が体を休める理由などない。 「……普通の野球ボール、か」 しかし、灰原にはその民家で休む理由が出来てしまったのだ。 ここに来る前、ちょうどC-7に当たる場所で出会った男、青野から奪った支給品の一つである。 青野曰く、この支給品は喋るボールという摩訶不思議な代物。 灰原はこれを調べることによって我威亜党の技術レベルを知ることが出来るのではないかと考えたのだ。 このことは近くに居た黒野にとってこれ以上とない幸いとなった。 刀を持ったアンドロイドと銃剣しか持たない老人の勝負など端から見えているのだから。 (……スピーカーというわけではないのか? いずれにせよ、解剖してみなくては判断出来んか……) 先ほどから軽く叩いてみたり、『おい』と声をかけてみたりしていたが何の反応も示さない。 目つきの鋭いスーツの男がピクリともしない野球ボールに話しかける姿はシュールだった。 しかし、何時までもボールと睨めっこを続けているわけにも行かない。 灰原は壁に立てかけていた刀を手にし―――― 「ちょ、ちょっと待つんじゃ! 喋る、喋るからその刀を下ろすんじゃい!」 身の危険を悟った野球ボールの叫びによって止められた。 「……何故黙っていた」 「お前さんみたいな危ない奴と話せるかい」 「ふむ……」 灰原の問いにしっかりと人間らしい答えを返してくる野球ボール。 このことから人工知能という線は薄いだろう、と灰原は当たりをつける。 確かに小さな野球ボールの中に脳の代わりとなるものを入れれるとは思えない。 可能性があるとすればスピーカーを埋め込んでいるか、灰原には知る由もない未知の技術を使われているか。 もしくは――――。 (……超能力者が絡んでいるのか?) 世の中に超能力者と呼ばれる体一つで超常現象を起こせる存在がいる。 ただの駒である灰原はそれほど詳しくないが、一口に超能力にも様々なものがある。 火を出すことが出来るというイメージのしやすい能力。 自分が行ったことのある場所へと体を通すことで物を行き来させることが出来るとんでもない能力。 その超能力者ならボールを喋らせる、ボールに人格を宿すという理屈を無視したことも出来るのではないかと灰原は考えたのだ。 「おい」 「……なんじゃい」 「何故ボールが喋る」 「わしは人間じゃ! ……まあ、確かに今はボールじゃがの」 「つまり、お前は人間だったのか?」 「そうじゃ……まあ、ちと理由あってこんな姿になってしまったが」 ボールは少し怯えを見せながらも灰原の問いに答えていく。 嘘をついている、ということを考えずにボールの言葉を素直に受け取ると元は人間だったらしい。 もし超能力だとすると、その能力は人格を別のものに移す能力、といったものだろう。 「ならば何故ボールの姿をしている」 「……話をしても、どうせ信じんじゃろ」 「痛みは残っているのか?」 カチリ、と刀を鳴らして灰原はボールを脅すように睨み付ける。 実際には興味深い対象であるので無傷のまま現物の状態でオオガミグループまで持ち帰りたい。 そのため、傷をつけるつもりはないのであくまでただの脅しに過ぎない。 しかし、ボールには十分な効果があったようだ。 「分かったわい! 言っとくが全部本当のことじゃからの!」 「……」 刀を仕舞い直し、周囲の警戒を解かずにボールの話へと耳を傾ける。 どこから声を出しているのかも謎、どう灰原を認識しているかも謎。 構造からして謎の物体、例を見ないという言葉はこんな時に使う言葉なのだろう。 そんな灰原の思案を他所にボールは目(のような物)を細めて喋り始めた。 曰く、自分は六年前まで息子を持つ普通の人間だった。 曰く、その子供とプロ野球を観戦しに行った際にホームランボールで頭を打ち死んでしまった。 曰く、しかし人間かどうかすら分からない奇妙な姿をした老人、野球仙人によって生き返ることが出来た。 曰く、その際に人間の体ではなくそのホームランボールの姿になってしまった。 曰く、そして、子供が六年以内に全国大会で優勝しないと今度こそ本当に死んでしまう。 「というわけじゃ」 「……」 「……何度も言うが嘘は言っておらんぞ」 話だけを聞くならばその野球仙人という老人が超能力者なのだろう。 最大の問題はその老人の能力だ。 本当にこのボールが死んでしまった所をボールとして蘇らせたのか。 それとも気絶していただけの所に意識をボールに移したのか。 前者ならばそれは強力な超能力という言葉では片付けられない神の領域だ。 後者でもボールという無機物に意思を宿らせる、という無茶を行っていることから高ランクの超能力者だ。 (聞いたこともなければこの男をボールにする意味も見出せない、特定の組織に属していないのだろう。 ――――貴重な存在だな。 超能力者は研究の余地がある、その被害者であるこれを持ち帰ることはオオガミに大いにプラスになる) 「おい、聞いているのか?」 「……デイパックの中から外の様子は分かるのか?」 「口が開けっ放しの時なら聞こえていたが……ところでこれはなんなんじゃ?」 「知らないのか?」 少し驚きの色を入れて灰原は逆にたずねる。 ボールは少しムッっとした表情(?)をして少しすねた言葉で答える。 「無知で悪かったの! わしはなーんも知らんわい! ……じゃがこれは異常じゃぞ、いったいなんなんだ?」 「亀田の――これを開いた男のことだ――言葉を借りるならば殺し合いだ」 「こ、殺し合い!? おい、いったいどう言う事じゃ!」 「詳しくは知らん、俺に聞くな」 灰原はボールオヤジの言葉を切り捨てて、デイパックの中へと放り込む。 そして、素早くデイパックの口のチャックを閉める。 「おい、ちょっと待た――――」 「……ほう」 瞬時に声が遮断される様子に感嘆の声を上げる。 デイパックへと耳を近づけるが僅かな音の一つも聞こえない。 どのような仕組みかは科学者ではない灰原は分からないとは言え、実物を持ち帰ることは我威亜党は拒否するだろう。 自分達の技術を敵となる組織に渡す人間が居るなら見てみたいものだ。 しかし、このデイパックとボールは持ち帰れば、オオガミグループにとってプラスに働くこと受けあいだ。 だが、灰原が最も優先すべきことはオオガミグループに亀田の属する我威亜党の存在と技術を伝えること。 デイパックとボールに気を配りすぎて死亡してしまっては元も子もない。 あくまでデイパックやボールの秘密は解明できればベストというだけの話。 皆殺しするまでに解明できなくても仕方ない、という扱いだ。 とは言え、名簿に部下である白瀬 芙喜子の名が載っていることによって保険も出来た。 先ほどの放送で名前で呼ばれてしまった青野よりも期待できる。 たとえ自分が失敗しても白瀬がオオガミグループに情報を持ち帰れば良い。 これで白瀬が生きている限り大胆に動くことが出来る。 それはデイパックとボール、首輪の解明にも手を伸ばせるということだ。 だが、同時に面倒なことも出来た。 名簿に載っていたもう一人の部下、八神総八郎のことだ。 性格テストから見ると殺し合いには消極的だろう、ひょっとすると我威亜党を倒そうと考えているかもしれない。 それは結構なことだが、恐らく殺し合いに積極的な人間も止めようとするだろう。 殺し合いに乗った灰原としてはその行動は非常に困る。 出来ることなら他の参加者が潰しあって、漁夫の利となる形が一番だ。 「……行くか」 いずれにせよ、邪魔になるものは誰であろうと殺し、邪魔にならずとも役に立たないのならば殺す。 それに八神はCCRに疑心を抱き始めている、この機会に処分するのも手だろう。 灰原にとっての最優先事項はオオガミグループへ情報を伝えること。 そのためならば彼はなんでもする、それが彼の役割なのだから。 【D-6/民家/一日目/朝】 【灰原@パワプロクンポケット8】 [状態]:健康 [装備]:正宗@パワプロクンポケット7裏、トムプソン(2/4)@パワプロクンポケット7裏 [道具]:支給品一式、ムチ@パワプロクンポケット7裏、とぶやつ@パワプロクンポケット8裏、ボールオヤジ@パワポケダッシュ [思考] 基本:優勝し、亀田の持つ技術をオオガミグループへと持ち帰る。 1:離れ島へと向かう。 2:見敵必殺、ただし相手が複数いる場合など確実に殺せないと判断した時は見逃す。 3:白瀬に指示を与えたい。 4:喋るボール(ボールオヤジ)を持ち帰る。 [備考] ※参加時期は不明、後続の書き手さんに任せます 【ボールオヤジ@パワポケダッシュ】 ※灰原に怯えています。 ※名簿は見ていないため走太の存在を知りません。 ※デイパックの口が閉じられた状態だと外の様子がわかりません。 投下順に読む 060 決意の朝に← 戻る →062 爆ぜる陰謀 時系列順に読む 060 決意の朝に← 戻る →062 爆ぜる陰謀 前へ キャラ追跡表 次へ 048 ロマンを求めて 黒野鉄斎 075 アンドロイドは笑わない 040 それぞれの思惑 灰原 075 アンドロイドは笑わない
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女児ズ短編小説・玲亜編 『すれ違い文化祭』 初ちゃんと喧嘩した。 喧嘩....というよりは、私が一方的に初ちゃんに怒ってそのまま別れたと言った方が正しいけど、ほぼ喧嘩別れしたも同然だった。 それは、金曜日のことだった。その日は、明日青空小で行われる文化祭の準備をしていて、いよいよ大詰めということもあり皆それぞれ忙しそうにしていた。 「玲亜ー、飾り付け終わったぜ。」 「ん、ありがとねみっちゃん。ちょうどお昼だし、皆も一旦休憩しよっか。」 普段は給食制の青空小だけど、文化祭の準備期間は給食を配る為のスペースが他のもので埋まるからということで生徒達はお弁当を持参することになっていた。私は勿論、初ちゃんと一緒にお弁当を食べるつもりでいた。 「初ちゃんもそろそろひと段落した頃かな?」 教室の飾り付け担当の私とは違い、初ちゃんは外で屋台のテント張りを担当していた。私はお弁当を持って、初ちゃんが居るであろうグラウンドまでやってきた。 「初ちゃん何処だろう.....?」 辺りを見回していると、少し先にあるベンチの前に初ちゃんの姿が見えた。茶髪にベージュ色のメッシュ、遠くからでもすぐに分かる。 「初ちゃん!一緒にお弁当........」 私は初ちゃんに駆け寄ろうとして、ハッと立ち止まった。初ちゃんの側に、多分下級生であろう女の子が何人か居る。 「え........」 そして、初ちゃんはその女の子達と一緒にベンチに座り、お弁当を食べ始めた。女の子達は初ちゃんを囲み、皆楽しそうに笑っている。初ちゃんも笑いながら、女の子達と何か話しているように見えた。 「...............何..........で........................」 私は、その場から一歩も動けなかった。昨日までは私と一緒にお昼ご飯食べてたのに、何で今日は他の人と一緒に居るの?何で「玲亜と約束があるから」って断らなかったの?何で、そんなに楽しそうに笑ってるの.............? 「.....................馬鹿...........っ」 お弁当を胸元に抱え、私は元来た道へ走り出した。あと一秒でもあの光景を見ていたら、ほんとにどうにかなりそうな気がして。 「馬鹿、馬鹿っ.....!!初ちゃんの馬鹿........っ!!!!」 何度も、何度もそう言いながら、私は廊下を走り抜ける。周りに居た人達は皆驚いて私を見るけど、それを全部振り切って私は走り続けた。 「あれ、玲亜ちゃん?どこ行くの?玲亜ちゃん!」 旭ちゃんの呼びかけすら無視し、教室の前も通り過ぎ、階段を上へと駆け上がって.......私は、いつもよく初ちゃんと一緒に来ている屋上に辿り着いた。 「はぁ......はぁ.............」 夢中で走ったせいか、さっきの大きなショックのせいか、全身の力が抜け、私はドアの前に座り込んでしまった。もう、お弁当を食べる気力も残っていない。 「......何で..........何でよ初ちゃん................」 初ちゃんの優しい顔が、声が、一緒に過ごした思い出が、どんどん遠ざかっていく。気がついたときには、私の頬は涙で濡れていた。 「........初ちゃん...................」 両手で顔を覆い、私は声を殺して泣いた。作業再開のチャイムが鳴るまで、ずっと。 「皆さん、明日はいよいよ文化祭です。思う存分、だけどハメを外しすぎず、楽しんで下さいね。」 「「「はーい!」」」 校長先生の校内スピーチが終わり、下校時間になった。準備の関係で何人かは教室に戻ってきていなくて、初ちゃんもその一人だった。 「玲亜、帰ろうぜ。」 「............」 「おい、玲亜ってば!」 「えっ?....あぁ、ごめん.......」 「どうしたんだよ、昼間っからボーッとしちゃってさ。」 みっちゃんが呆れたようにそう言いつつ、私に鞄を差し出してきた。 「ほら、早く帰ろうぜ。」 「うん..........」 鞄を背負い、教室を出る。 すると、今一番見たくない顔に偶然出会してしまった。 「あっ、玲亜にみっちゃん。お疲れ様。」 初ちゃんだ。何も知らないといった顔で此方に手を振っている。 「おう初!お疲れさん!途中まで一緒に帰るか?」 「うん、そうする。荷物だけ取ってくるね。」 そんな初ちゃんを見て、私は普段なら絶対言わないような言葉を口にした。 「........ごめん、私先に帰る。」 「え?」 私の言葉に、初ちゃんもみっちゃんも目を丸くしていた。 「何か用事でも思い出したか?」 「違う、初ちゃんと一緒が嫌なだけ。」 しまった、言い方を間違えた。そう思ったときには、もう遅かった。 「え....わ、私と帰るの、嫌......?」 「良いでしょ別に、初ちゃんには他の子が居るんだしさ。」 その時の私は、まるで何かに乗り移られたかのような気分だった。本当は言いたくもないような初ちゃんを傷つけるような言葉を、何度も何度もぶつけてしまっていた。 「他の子....?」 「とぼけないでよ!!さっき一緒にお昼ご飯食べてたじゃん!!」 「あ、あぁ、あの子達?あれはその.....」 「私なんか居なくても、初ちゃんには他にいっぱい女の子が居るんでしょ!?だったらその子達と一緒に帰れば良いじゃん!!私のことなんかほっといてさ!!!!」 「お、おい玲亜?何があったか知らないけど一回落ち着けって......」 「結局初ちゃんは女の子なら誰でも良いんだよね!!そうだよね!?下級生の女の子達に囲まれてヘラヘラして、バッカみたい!!!」 「い、いや、私はただ.....」 「うるさい!!!!言い訳なんか聞きたくない!!!!!もう初ちゃんとは絶交だよ!!!!!!二度と私に話しかけないで!!!!!!!!!!!」 勢い任せにそう叫び、私は走ってその場を後にした。みっちゃんの呼び声も振り切って、逃げるように走って家まで帰った。 ........................................ ..................... 「........はぁ.................」 お風呂に入った後でも、私の気分は晴れなかった。初ちゃんと喧嘩したことや、初ちゃんが他の女の子と一緒に居たこと以上に、初ちゃんにあんな酷いことを言ってしまった私自身に腹が立っていた。相手に弁解させる暇も与えず、こっちから一方的に責めて.....今思い返せば、本当に酷いことをしてしまった。 「................初ちゃん、怒ってるかな......それとも...........悲しんでるかな............」 あの後の初ちゃんの心情を考えただけで、息をすることすら苦しくなってしまう。私が同じ立場なら、明日の文化祭なんか行けなくなって当然だとも思った。これ以上何を考えても駄目だ、今日はもう寝よう。そう思った時だった。 『プルルルルルルル』 スマホに電話がかかってきた。まさか初ちゃんが?と思って画面を見ると、相手はみっちゃんだった。 「.......もしもし。」 『あ、玲亜か?悪いなこんな時間に。初とお前の間に何があったのかどうしても気になってさ。』 「ううん、大丈夫.......実は.........」 私は、みっちゃんに今日あったことを話した。いつもバカやってる単細胞で脳筋なみっちゃんだけど、こういう時に真剣に話を聞いてくれるところは私も素直に尊敬していた。 『...........なるほどなぁ。でもよ、一個気になることがあるんだけど聞いても良いか?』 「何.....?」 『お前さ、初と昼飯食うつもりだったって言ったよな?それ、初も同じだったのか?』 「どういうこと?」 『初もお前と同じで、一緒に昼飯食うつもりだったのかなってこと。前以って約束とかしてなかったのか?』 「......それは...........!」 思い返せば、私は初ちゃんに「今日一緒にお昼食べようね」なんて一言も言っていなかった。昨日まで何も言わずとも一緒に食べてたんだし、今日も当然のように一緒に食べると勝手に思い込んでいた。 「........約束、してない..........」 『だと思った。あの後初と一緒に帰ったんだけどよ、あいつ玲亜を怒らせるような心当たりは何もないって言ってたぜ?』 「........................」 『初が嘘吐くような奴じゃないのは、アタシも玲亜も知ってるだろ?そんな奴が玲亜にいきなり怒られるなんて、おかしい話だと思ったんだ。』 「.....じゃあ.......私の勝手な思い込みだったってこと?私が、全部悪い....ってことなの.....?」 『いやいや、何も全部悪いとは言ってねえよ。思い込みなのは確かだけどな。初がどういうつもりだったのかまではアタシも知らないけど、絶対何か事情があったんだと思うぜ。』 「....そう、だよね........私も、初ちゃんが何の理由もなしにあんなことするなんて思えないし......」 『ちゃんと分かってんじゃねえか。明日、ちゃんと自分で謝りなよ?』 「うん........そうする。ありがとう。」 電話を切り、ベッドに入りながら、私は明日初ちゃんにどう謝ろうか考えていた。 「昨日はごめんね........ううん、それじゃ足りないよね。それに、初ちゃんの話もちゃんと聞かなきゃ........」 そして、迎えた文化祭当日。楽しみにしていた一大イベントのはずなのに、私の心は不安でいっぱいだった。 「ちゃんと謝れるかな.........」 学校に来てすぐ、私は初ちゃんを探す。出来るだけ早く、文化祭が始まる前に謝らなきゃ。 だけど、初ちゃんの姿は何処にもなかった。チャイムが鳴っても教室に来ないから、私は先生に聞くことにした。 「音羽さんなら、今日は風邪でお休みするって親御さんから聞いたわよ?」 「えっ........!」 「音羽さん、準備で凄く頑張ってたものね。少し疲れが溜まっちゃってたのかしら。残念だけど、今年は不参加ね。」 「そんな................」 きっと、原因は疲れだけじゃない。私が昨日あんなことを言ったせいで、落ち込んで......それが原因で気が滅入ったに違いない。 「......私.........最低だ.............」 まただ。またネガティブな方向に物事を考えてしまう。こんな時、初ちゃんが居れば慰めてくれるのに。その頼みの綱すら、自分で切ってしまうなんて........ その後、文化祭は予定通り始まった。だけど、私は何処にも行く気になれず、隅の方で座って時間をやり過ごしていた。屋台から溢れる焼きそばの匂い、大音量で流れる賑やかな音楽、楽しそうに各箇所を回る皆.......今の私には、そのどれもが苦痛だった。 「こんなはずじゃなかったのに............」 もう帰っちゃおうかな、と思ったその時。 突然、ちょんちょんと誰かに肩を叩かれた。 「えっ?」 振り向くと、そこには文化祭のマスコットキャラを模した着ぐるみを着た人が立っていた。 「..........!.....、..........♪」 着ぐるみは何か身振り手振りをして、私に何か伝えようとしているように見えた。けど、今の私にはそれすら目障りだった。 「......あっち行ってよ。私は子どもじゃない、そんな着ぐるみじゃ喜べないよ。」 私がそう言っても、着ぐるみはおどけたような動きを続けていた。イライラした私はその場を立ち去り、何処か別の座れる場所を探した。 「......ここなら大丈夫かな。」 私はベンチを見つけ、そこに座った。.....そういえば、ここは昨日初ちゃんが座っていたベンチの近くだ。 「..........初ちゃん............」 また思い出してしまう。本当に、どうしてあんなことを言ってしまったんだろう。後悔ばかりが募っていく。 「あれ?あなたは.......」 すると、また誰かに声をかけられた。顔を上げると、そこに居たのは下級生の女の子達だった。 「あなた達.......」 私はその顔に見覚えがあった。昨日、初ちゃんとここで一緒にお弁当を食べていた女の子達だ。 「虹富先輩、ですよね?昨日音羽先輩が話してくれた人だ!」 「わぁ、先輩が言ってた通り可愛い人だなぁ♪」 「え、えっと.....初ちゃんの知り合い.....?」 「知り合いっていうか、昨日お手伝いしてくれたんですよ!」 「私達も屋台担当だったんですけど、手が空いたからって音羽先輩が手伝いに来てくれたんです♪」 初ちゃんが、そんなことを......... 「せっかくだからお昼ご飯もご一緒しませんかって誘って、その時に虹富先輩の話も聞いたんだよね。音羽先輩って好きな人居るんですか?って!」 「そうそう、そしたら虹富先輩の名前が出てきたんです!あの時の音羽先輩デレデレだったなぁ〜♪確かに、こんなに可愛い人なら分かるかも!」 「.........っ!」 そうだったんだ.......初ちゃんは私のことを忘れてたわけじゃなかったんだ。それに、下級生の皆を手伝っていたなんて....... 「私........私..................っ」 「えっ?に、虹富先輩?」 「......私、誤解してた.....ありがとう、ほんとのこと教えてくれて。」 「.....?ど、どう致しまして......?」 不思議そうに首を傾げる女の子達と別れ、私はまたその場を離れた。溢れそうになる涙を必死に堪え、一人きりになれそうな屋上へと足を運ぶ。 「...............」 みっちゃんの言った通りだった。初ちゃんが何の理由もなしに私を忘れるわけがない。それなのに、私は勝手に誤解して、酷いことばっかり言って....... 「.....う.......うぅ...........っ」 とうとう、私は耐えきれなくなった。一つ、また一つと、涙の滴が頰を伝っていく。 「初ちゃん......ごめんなさい...........ごめんなさい............っ!」 絞り出すような声で、私は何度もそう叫んだ。たとえ本人の耳に届かなくても、どうしても今謝りたくて。 「ぐす.....ひっぐ........」 両手じゃ拭い切れない程の涙を必死で拭っていると、横からスッと何かが伸びてきた。 「え.....?」 いつの間にか、さっきの着ぐるみが真横に立っていた。その手には、ハンカチが握られている。 「...................」 「........あなた.....誰なの?」 ハンカチを受け取り、涙を拭いながら私は尋ねる。 「......!.........!」 「身振り手振りじゃ分かんないよ......」 「...........。!」 着ぐるみは私の質問には答えようとせず、また変な踊りを始めた。 「誤魔化さないでよ!.....っていうか、ダンス下手くそすぎ.......」 今にも転びそうになりながら、着ぐるみは踊り続けた。そのダンスはどう見ても下手くそで、正直目も当てられないけど.......でも、見ているうちに何となくおかしくなってきて、私は思わず吹き出してしまった。 「....ぷっ、ふふ.....あははは!何その動き!」 「!.....♪..........♪」 「あははっ!それやめて、お腹痛い!あははははは!」 お腹を押さえて笑っていると、着ぐるみは突然踊るのをやめて私に近づいてきた。 「え....?な、何?」 「.......、.............」 着ぐるみは自分の顔を指差したかと思うと、両手を上下に動かしてみせた。 「......頭を取って、ってこと?」 「!」 私の答えに、着ぐるみはうんうんと頷く。私は意を決して、着ぐるみの頭を外してみた。 「玲亜。」 「..........!!!初......ちゃん.........!?」 着ぐるみの中に居たのは、風邪で休んでいるはずの初ちゃんだった。 「えっ、え!?何で!?」 「あはは、ごめんね。風邪で休みっていうのは嘘だよ。先生とみっちゃんと、あと後輩の皆にも協力して貰って、ちょっと玲亜を驚かせようと思って朝から仕込んでたんだ。」 「そんな......聞いてないよ..............」 予想外の展開に、私は思わずその場にへなへなとへたり込んでしまった。 「.........そっか、初ちゃんも私と仲直りしたくて.........」 「うん、でもただ行くのも勿体ないってみっちゃんが作戦を考えてくれたんだ。」 「あのバカぁ......余計なことばっかり頭回るんだから........」 「ご、ごめんね、私もあんなに怒って落ち込んでた玲亜にどう話しかけて良いか分からなくて......でも、誤解が解けたみたいで良かった。あ、それと後輩の皆がさっき言ってたことは本当だよ。」 「そうだったんだ.....初ちゃんはただお手伝いしてただけなんだね。変な言い掛かりつけて、酷いこともいっぱい言ってごめんなさい........」 「此方こそごめん、連絡のひとつくらいすれば良かったね。玲亜を悲しませたのは私の落ち度だよ.....」 「そんな、初ちゃんは何にも.....!.....その、私も.....初ちゃんと........初ちゃんと、仲直り.....したい.........」 「勿論だよ、玲亜!私もこれから、玲亜と前以上に仲良くなっていきたいな。」 「.......!うん!」 着ぐるみを脱いだ初ちゃんに抱きしめられ、私はすっかり元気になった。初ちゃんも、いつもと変わらない優しい笑顔で私を見つめていた。 「さて、じゃあそろそろ行こうか。」 「行くって?」 「文化祭、まだまだこれからでしょ?」 「!......えへへ、そうだね♪行こっ、初ちゃん!」 初ちゃんとしっかり手を繋ぎ、私はまた走り出した。まるで羽が生えたかのようにその足取りは軽やかで、さっきまでの暗い気分はすっかり晴れていた。 「まずはどこ行く?玲亜の行きたい場所なら何処にでもついて行くよ。」 「それじゃあねー........焼きそば!焼きそば食べに行きたい!」 文化祭はまだまだ終わらない。私と初ちゃんの文化祭は、これから始まるんだ。 FIN.
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それは些細なすれ違い ◆c92qFeyVpE T-1000がそれを感知したのは、修理工場を目指し北上し、しばらくしてのことだった。 何かの走行音、それほど遠くはないようだ。 しかし、この制限下では車などの移動手段を持った相手に追いつくのは、自身の性能を持っても難しいと判断する。 だとすればエラーの修復を優先すべき、そう判断し再び歩を進めようとした時、一定だった走行音が突然乱れ、停止した。 何者かによる襲撃、可能性が最も高いのはそれだろう。 数瞬の思考の後、T-1000は音源の下へとその足を進める。 確かにエラーはある、だが、それによる戦闘行為への影響は高くないと判断。 戦闘が行われた直後、もしくは最中ならば、不意を打つことは容易。 事前に遠方から様子を観察し、最も戦闘力がある、もしくは戦闘行為を止めようとしている相手を判断し、それ以外を排除、ウィルスを打ち込む。 そう思考しながら駆けるが、走行音が途切れたと予測された地点にたどり着く直前、再びその音が感知される。 戦いは予測より早期に決着がついたようだ。 間の悪いことに、走行音はこちらに向かっている。身を隠す暇はないだろう――ならば、無力を装い不意を突く。 ほぼ時を待たずして、一台のサイドカーを感知する。 数は二体、できればどちらの方がよりサンプルとして適しているか判断する情報がほしい。 腕を下ろし、全身から力が抜けたように演技をする――走行音が止まるが、声はかけてこない。 警戒されていると判断、こちらからアクションを起こすべき、顔をあげて対象を見る――対象と目線が合わない。 対象が自身の背後へ注意を向けているのが原因、背後を振り向く――――警告。 サイドカーに乗り、青髪の少女を見ながら凱は戸惑いを見せる。 「スバル=ナカジマ……? 二人……!?」 凱の視線の先、 そこにはスバルの姿をしたT-1000と…… 本物のスバル=ナカジマが、そこに立っていた。 ◇ 修理工場へと進もうとしていたスバルは、その場でがくりと膝をついて呆然としていた。 「ノーヴェ……タチコマ……」 自分のいるすぐ隣のエリアが禁止エリアとされた、早く動くべきだ。 そう頭では理解しているが、その体は動こうとしない。 知り合いの死、それだけでも衝撃だが……それ以上に、スバルは自分の行動を悔む。 自分はタチコマと出会い、行動を共にした。ノーヴェと出会い、話をした。 だというのに、自分はその時何をした? ドラスにあっさり騙されタチコマとは別れてしまい、ノーヴェに対しては…… 「――っ」 二人を殺したのは、私だ。 自分さえドラスの企みを見抜いていれば、タチコマと別れず、ノーヴェのことも疑いを持たなかった。 そうすれば、二人は無事だったかもしれない。ノーヴェをチンクと再開させることだって…… 「なのはさん、ティア……私は、やっぱり、人殺しだよ……」 守らなくては、救わなければいけないのに。 こんなことを許すわけにはいかないと、シグマを打ち倒すと誓ったのに。 自分は何もできない、まんまと騙され、独りで空回りし、守るどころか……奪おうとした。 足に、手に、全身に力が入らない。 思考が纏まらず、次に何をするべきなのか、何をしようとしていたのかさえぼやけていく。 スバルの心が折れようとした、その瞬間だった。 目の前に、自分と同じ姿をした者――彼女が『ドラス』と認識する相手が現れたのは。 「ドラスゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!」 スバルは叫びながらT-1000へと自らに残された左腕を振りかぶる。 彼女は自分がT-1000と出会っていることを知らない。 そのために、目の前の自分そっくりに擬態している相手がドラスだと咄嗟に考えてしまった。 ドラスがいなければ、タチコマもノーヴェも守れたかもしれない。 その想いを怒りに変え、自身の持つ力を躊躇なく解き放つ。 「IS! 振動破砕!」 相手が防御のために構えた腕を掴み、超振動を叩きこむ。 直前に腕だけが切り離され、完全に破壊することはできなかったが、以前にも一度防がれているから予想通りだ。 腕の修復の時間を与えず右のハイキック、まともに入るが首をわずかに傾かせただけで効いた様子はない。 「っっっだああああ!!」 その足を力づくで強引に振り切る、流石にT-1000も耐えきれず膝を付き、その眼前へ左拳を突き付ける。 「一撃! 必倒! ディバイン……」 「やめろぉぉぉぉ!!」 「っ!?」 魔力砲撃の直前、凱がスバルの腕を掴んで引き倒す。 すぐに振りほどこうとするが、いかに戦闘機人といえど片腕では凱に力で適いはしない。 「放して! あいつは、あいつだけは!」 「やめるんだ! 何があったかは知らないが、彼女はドラスじゃない! それにドラスは――」 「凱、やめるべきはお前のようだ」 「ゼロ!?」 ゼロの言葉に振り返る。 そこにはセイバーを構えたゼロと、先ほどよりいくらか離れた場所に立つT-1000の姿。 先ほどスバルに破壊されたはずの左腕はすでに修復され、針のように先端が細くなっていた。 「ドラスの是非はともかく、こいつが俺達の共通の敵ということは間違いない」 「くっ……そうか、すまない……しかし、こいつはいったい!?」 スバルへと謝罪をしながら立ち上がり、ゼロの隣でグランドリオンを転送しながら疑問を口にする。 ゼロは相手から目を離さないまま、冷静に状況を推測する。 「恐らくこいつが液体金属、シグマの手先だろう」 「こいつが!?」 そう聞いた途端、凱の眼には怒りが湧き上がる。 「答えろ! 敬介さんやスバルちゃんに成りすまし、悪事を働いていたのはお前か!」 凱の言葉にT-1000は何の反応も返さない。 更に問い詰めようとする凱よりも前にスバルが立ち、顔を俯かせたまま言葉を発する。 「違うよ、こいつはシグマの協力者じゃ……T-1000じゃない」 「なに?」 「私はT-1000と会ってない、私が片腕を失くしたことを知っているはずがない。それを知って、姿を変えられるのは……ドラスだけだ!」 「な!? 待つんだ!」 スバルはT-1000と出会っていることを認識していない。 今は亡き、仮面ライダーストロンガーに擬態していたとき、スバルに破壊した相手の様子まで気にかける余裕はなかった。 もしもあの時よく見ていれば、つい先ほど破壊した左腕がほとんど同じだったことに気づいただろう。 だが、ifは起こらず、スバルはドラスへの憎しみのみを高ぶらせて一人突貫する。 しかし、怒り任せの攻撃がT-1000に何度も通用するはずがない。 大振りの拳をかわされ、次の攻撃を仕掛ける前に顔面を掴まれ近くにあった建物の壁を壊しながら内部へと連れ込まれてしまう。 「スバルちゃん!」 すぐに凱とゼロも後を追うが、動きを止める。 スバルとT-1000が視界から離れたのはほんの数秒だ、しかし瓜二つな二人を見分けることは容易なことではない。 共に倒れている状態を見て凱は戸惑い、ゼロも表情を歪める。 スバルもその状態に気づき、慌てて相手を指して声を上げる。 「本物は私です! 偽物は――」 「騙されないで! 本物は私です!」 「なっ……!」 自分と同じ声で言葉を発するT-1000を怒りに満ちた目で睨むが、ほぼ同時に相手もそっくりな表情で睨み返す。 その状況に凱は戸惑うしかない、迂闊に攻撃してスバルを傷つけるわけにはいかない。 スバルはチンクの知り合いだと言う。二人も妹を失っているチンクを、これ以上悲しませることなど凱はできなかった。 だからこそ、この状況では動きが取れない、とはいえ初対面の相手を見分ける方法も凱は持っていないのだ。 硬直状態に入るかと思われたその直後、それまで沈黙を続けていたゼロが口を開く。 「凱、向って右が本物だ」 「ゼロ! それは本当なのか!?」 「ああ、間違いなく、な」 「よし……!」 ゼロの言葉に大きく頷き、右側のスバルへと斬りかかろうとする―― 「いやぁぁ!!」 「っ!?」 凱が聞いていた液体金属――T-1000の特徴は酷く冷酷なものだった。 本来優しく勇気に満ち溢れた者に成りすまし、淡々と破壊行動を行う……まるでゾンダーのような存在。 そのイメージが固定されていた凱は、無力な少女のようなその怯えた反応に思わず剣を止めてしまう。 「止まるな、凱!」 「しまった……!」 その致命的な隙を逃すわけがない。 怯える演技をしていたT-1000はすぐさま腕を鋭利な刃物のように変化させる。 焦りながら退こうとする凱の腹部へ目掛け、それ以上の速度で腕が突き出された―― ◇ ギンガ=ナカジマが放送を聞いたのは、シャトルの中での事だ。 飛行場を軽く探索した結果、パソコンからシャトルによる移動手段が存在することを認識。 あの猫型サイボーグが別の者と共に「TV局へ向かった」というメッセージが残されているのは気になったが、ナンバーズとの合流を優先させた。 複数のシャトルから一台に乗り込み発進させ……その最中、ノーヴェが死亡したという放送が流れた。 専用武装がないとはいえ、自分やスバル=ナカジマと同様の格闘タイプの戦闘機人。 そのノーヴェが死亡したというのは、今のギンガへも少なからず衝撃を与えるものだった。 何よりもチンク、スバルの精神的動揺による戦闘への影響が問題である。 早急に合流できなければ、どちらも隙を狙われ破壊されてしまう可能性が考えられる。迅速に行動しなければならない。 振動。 シャトルが目的地に着いたらしきことを確認し、ギンガはスクラップ場を目指し駆ける。 ◇ 「な……」 その呟きは自分と凱、どちらが発したものかゼロにはわからなかった。 自分が放ったトリモチの有無、それを元にT-1000がどちらかを見分けたものの、凱のミスでT-1000の腕が彼に向けて放たれた。 その寸前、T-1000の腕が撃ち抜かれ、感情などないであろうT-1000が目を見開き自分の背後に視線を向けた。 いつの間にかそこに立っていた大柄な男に慌てて距離を取るが、男はそのままT-1000へと手にした銃を続けざまに発砲。 45口径の弾丸が着弾するたびにT-1000はその体に穴を開け、銀色の内部を露わにしながら6発目の着弾と同時に背後へと倒れ伏す。 「あ、ああ……!」 「スバルちゃん?」 T-1000が倒れると同時に、先ほどまで一切見せなかった喜びの声をあげるスバルを見る。 「無事、だった……!」 ギンガとチンクを除けば、唯一今のスバルが無事を願う者。 自分のせいで別れることとなってしまった、最初の一人。 「スバル=ナカジマ、再度T-1000の破壊の協力を要請する」 「――はい! ボブさん!」 ボブ――T-800が、そこにいた。 ◇ ギンガの耳は、確かにその銃声を知覚していた。 無視してスクラップ場へ向かうこともできたが、自分の目的はスクラップ場へ行くことではなく、チンクと合流することだ。 ならばスクラップ場近辺での戦闘を無視するわけにもいかない、その戦闘している者がチンクである可能性が高いのだから。 ◇ スバルはT-800の下に笑顔を浮かべながら一直線に駆けつける。 凱はその姿を見ながら、チンクの言っていた通り素直な子なのだろうと感じていた。 先ほどT-1000に挑みかかったときの表情は、まさに鬼気迫るという言葉がそのまま当てはまるようだった。 詳しい事情はわからないが、あんな笑顔をできる少女にあのような表情はさせたくないと、彼は純粋に思う。 だからこそ……直後に行われたスバルとT-800の会話は、凱にとって信じられないものだった。 「ボブさん! あの時は、ごめんなさい……」 「謝罪の意図がわからない」 「それは、その、私がドラスに騙されちゃったせいで、ボブさんと別れて……タチコマと、ノーヴェも……そ、そうだ! 今ボブさんが撃ったのはT-1000じゃなくて、ドラスです!」 「何だと?」 「ボブさんが正しかったんです! ドラスもT-1000とは違うけど、他人に化けて騙し打ちをする、殺し合いに乗ってる凶悪な奴だったんです! あいつだけは、絶対に倒さないと!」 ドラスがこの殺し合いで最初、自分以外を殺そうと考えていたことは凱とゼロは聞いていた。 だから、ドラスを危険視する者がいてもおかしくないことはわかる。 だが何かがおかしい。ドラスの話にスバルの名前は出ていなかった。二人は出会っていないはずではないのか? 今のスバルを見る限り、相当ドラスに対して憎しみを抱いているようだ、彼女が嘘を言っているとはとても思えない。 ドラスが嘘をついたというのか? あのドラスが? チンクを助けようと怒りに燃える、勇気の持ち主が? 「待ってくれ! あいつはドラスじゃない!」 自分自身の考えが纏まるより先に、二人の間に割って入ってしまう。 ゼロが諌めるような視線を送ってくるが、それに気づく余裕もない。 「ドラスは、今のドラスはもう悪の心は持っていない! 勇気に満ち溢れた……勇者の一人だ!」 「……そっか、貴方達もドラスに騙されてるんだね。私と……同じように」 「違う! 実際に会えばわかるはずだ! 今もチンク達と一緒に修理工場で――」 「凱!」 ゼロの叫びに、自分が失言をしたことを悟る。 だが、遅い。スバルは目を見開き、愕然とした表情で凱を見つめていた。 「チンクが……ドラスと……?」 「あ、いや、それは……」 今のスバルをドラスと会わせるのがどれだけ危険か、凱とて気づいていないわけではない。 ただ、ドラスが改心していることを伝えたかっただけなのだ。 しかし居場所や同行者を伝えてしまったのはまずかった、スバルはチンクが自分と同じようにドラスによって心を乱されているのでは、と思い込んでいる。 何とかフォローをしなければ、そう考えて一歩近づき――吹き飛ばされた。 「凱!」 「ウイングロード!?」 突如横から伸びてきた魔力の道は、先端に凱の体を持ったま近くの建造物の中まで伸びていく。 状況が理解できていないスバル達の目の前を、その魔力の主は一瞬で駆け抜けた。 「――ギン姉!?」 「……」 その姿に気づき声をかけるが、ギンガは何も返さずウイングロードを駆け抜け凱のところへ向かう。 舌打ちをしながらゼロがそれを追いかけ、スバルも続こうとしたところでT-800に止められる。 「スバル=ナカジマ、受け取れ」 「PDA……?」 「それに入っている音楽ファイルを解析しろ、ここから脱出する手立てが見つかる可能性がある」 「ほ、本当ですか? 凄い……!」 PDAを受け取り、顔を上げるがすでにT-800はこちらを向いていない。 スバルもその視線を追うと、建物の内部から再生した――本物が失っている右腕も――T-1000がこちらに向かって駆け出してきていた。 「っ、今度こそ振動破砕で……っ!?」 前に出て再度ISを発動させようとするが、直後に全身を極度の疲労感が襲う。 今までずっと緊張状態が続いていたため気付かなかったが、彼女のISにも制限はかけられていた。 使用のたびに疲労が蓄積していき、T-800と出会えたことにより緊張の糸が切れたこの瞬間、それが一気に現れてしまったのだ。 スバルの異変に気づいたT-800はリロードしたコルトSAAでT-1000を狙撃する。 しかし、不意打ちでない状態では拳銃の衝撃だけではT-1000を止めきれない。 銃を持っている右腕を掴まれ、すぐさま左手を振り上げるがそちらも防がれる。 一瞬互いに睨みあい、T-800が頭突きを喰らわせ衝撃で数歩後ろへと下がらせる。 だが両腕は離さず、そのまま力任せに投げつけ、立ち上がったところを押し込んでいく。 「ボブさん!」 スバルは叫ぶが、まだ体が言うことを聞かない。 そんな彼女へT-800は押し込まれながらも声をあげる。 「ファイル名を言う! ファイル名は『ラブラブビッグバン』!」 「らぶっ!?」 真面目な声からまったくイメージがあわない単語が出てきて戸惑い、その間にも二体のターミネーターは遠ざかり、 壁を壊しながらスクラップ工場の内部へと侵入してしまう。 「いけない……! で、でもギン姉も……それに、チンク……! ど、どうしよう……!?」 一度にいくつものことが起こりすぎた。 今一番危険なのは間違いなくT-800だろう、T-1000の方が性能が上だということは彼自身が言っていた。 次はギンガや凱達か、ギンガが何故いきなり凱を攻撃したのかがわからない、何か誤解をしてしまったのだろうか。 最も向いたい場所は修理工場だ、ドラスがそこにいるうえ、チンクが一緒だという、彼女まで自分のように騙されることになるのだけは阻止したい。 それにT-800から渡されたばかりのこのPDA、この殺し合いを打開する可能性があると言っていた。ファイル名はふざけているが、無視することはできない。 「どうする、どうすれば……!?」 ◇ 「ぐわぁ!」 ウイングロードが途切れ、凱が吹き飛ばされる。 ギンガもすぐさま現れ、凱へと拳を構える。 「ま、待ってくれ……君は、ギンガさんだな……?」 チンクから聞いた外見とスバルと同じ服から、凱はその女性が探し人の一人であることに気づく。 その人が何故突然攻撃をしかけてきたのか、その理由を考え、手にしていたグランドリオンを手放す。 「すまない、誤解させちまったみたいだ……俺は別に君の妹に危害を加えようとしたわけじゃない。君たちのことはチンクから聞いている」 「……チンクの現在地は?」 返答が返ってきたことに胸を撫で下ろす。 先ほどのように慌ててすれ違うことになってはまずい。 「ああ、今は仲間と共に修理工場に――」 言い終わるよりも早く。 ギンガはフットパーツにより急加速、凱目掛けてリボルバー・ギムレットを放つ。 それが直撃する直前、ゼロが横から凱を突き飛ばして回避する。 「ゼロ……!」 「まったく、少しは学習しろ」 冷たい反応を返しながらセイバーを構えるゼロを、慌てて凱は抑える。 「待ってくれ! 彼女がギンガさんであることは間違いない!」 「……だが、こちらに攻撃してきた、それは事実だ」 「それは、そうだが……!」 凱と会話をしながら、ゼロはギンガの様子を観察する。 その動きに、こちらへの攻撃を躊躇う様子は見られない。 だが、彼女がギンガ=ナカジマ本人であることも事実だろう。 無論T-1000のように姿を変えられる参加者の可能性もある。だが目の前の相手は「ウイングロード」と呼ばれる機能を使っていた。 チンクからその機能について聞いている、その機能が使えるのは全次元世界を回ろうともスバルとギンガの二人のみだと。 ならばチンクの仲間だと告げた自分たちへ敵意の理由は何か? そもそも信用がおけないというのなら説得の余地はある。だが、それ以外の要因だとすれば? そう、ゼロは知っている。正気を失わせ、内に秘めた破壊衝動を増幅するウィルスの存在を。 (もし、そうだとすれば……斬るしか、ないか……?) ◇ 工場の中では二体のターミネーターによる激しい格闘戦が繰り広げられていた。 T-800が持っていたはずの銃は工場内に押し入った時に落としてしまった、そのため不利とわかりながらも素手で挑むしかない。 だが、T-800には武器が一つだけ残っている。 T-800の蹴りがT-1000の腹部に当たる。 液体金属にそのような攻撃が効きはしない――が、次の瞬間その脚部のライダースーツにしこまれたスタンガンがT-1000に電撃を浴びせる。 しかしT-1000は一瞬体をびくりと震わせるものの、すぐにその足を掴み横手に投げ飛ばす。 T-800は堪えた様子もなく立ち上がるが、T-1000の拳がその顔面を捉え、再び倒れてしまう。 倒れた状態のまま蹴りを放つも、すでに予測されていたか逆に掴まれ再び投げ技。 二体の絶対的なスペック差は、たった一つの武器では覆すことはできなかった。 そしてT-800は見る。 T-1000の右腕が、注射器状に変化するのを――― 【F-2 スクラップ工場/一日目 日中】 【T-800@ターミネーター2】 [状態]:全身に損傷(特に背部)、所々の深い傷からは金属骨格が露出、シグマウィルス感染 [装備]:滝和也のライダースーツ@仮面ライダーSPIRITS [道具]:なし [思考・状況] 基本思考:全ての者を破壊する。 1:修理工場を目指して東に向かう。 2:スバル及びその仲間(ギンガ、チンク、ノーヴェ)を見つけ、破壊する 3:発見した音楽ファイルに秘められたメッセージを解読 [備考] ※本編開始直後からの参加です。 ※スバルに、ボブと呼ばれています。 ※スバルの住む世界、魔法、ギンガ、チンク、ノーヴェに関する情報を得ました。 ※仮面ライダー(本郷、風見、敬介)についての情報を得ました。 ※地中にいた為、神敬介の接近や行動に気付きませんでした。 【T-1000@ターミネーター2】 [状態]:スバルの姿、微弱なエラー?(エラー修復に費やされる時間の推測にズレ) [装備]:シグマウイルス(残り1回分) [道具]:支給品一式 [思考・状況] 基本:バトル・ロワイアルが円滑に進むように行動する。シグマとスカイネットの命令には絶対服従。 1:修理工場へと向かい、エラー修復。 2:他の参加者に出会ったら容赦なく攻撃。ただし出来る限りスバルの姿のみを晒す。 3:可能ならば他の参加者にシグマウイルスを感染させる。(『スペックが高く』、『バトルロワイアルに乗り気でない』参加者優先ある程度は妥協) 4:3が不可能ならば破壊する。 5:ただし、T-800は最終的に破壊する。 [備考] ※シグマウイルスはT-1000の体内に装備させられた状態で存在し、T-1000の体が相手の体内に侵入した際に感染させることが可能。 【F-3 工場内/一日目 日中】 【ギンガ・ナカジマ@魔法少女リリカルなのはStrikerS】 【状態】右腕に刺し傷、脇腹から出血(手当て済み)、全身にダメージ、疲労中、魔力消費小 【装備】フットパーツ@ロックマンX、乾坤圏@封神演義 生体センサー@メタルギアソリッド、時空管理局の制服@魔法少女リリカルなのはStrikerS 【道具】支給品一式×2(ギンガ、王ドラ) 天王剣@クロノトリガー(C-6校庭に放置・転送可能) 【思考・状況】 基本思考:敵(ナンバーズ以外)の破壊 1:目の前の二人(凱、ゼロ)の破壊後、修理工場でチンクと合流 2:他のナンバーズと合流 3:敵を探し、破壊する ※外壁が異常に堅いことに気づきました。 ※“カメンライダー”と黒いサイボーグ(ハカイダー)をAクラスの警戒対象として認識しました ※ダッシュジャンプをマスターしました。 【獅子王凱@勇者王ガオガイガー】 [状態]:健康、揺るがない勇気、チンクの妹とその仲間の死に悲しみ、 ナタクに疑問(嘘を言っているとは思っていない) [装備]:電磁ナイフ@仮面ライダーSPIRITS(右腕に収納)、グランドリオン@クロノトリガー [道具]:支給品一式、打神鞭@封神演義 [思考・状況] 基本思考:シグマを打ち倒し、この殺し合いを止める。戦う力を持たぬ者、傷ついている達を保護し、守り抜く。 1:ギンガを説得したい。 2:スバルのドラスへの誤解を解く。 3:左上コロニーまで行き、そこから虱潰しに全エリアを巡る。 4:ハカイダーを更生し、勇者にしたい。それが不可能ならば、今度こそ倒す。 5:本郷、ギンガ、エックス、T-800(名前は知らない)と合流。ボイルド、メガトロン、グレイ・フォックスは警戒。 6:同じ目的を持った仲間を探す。 7:日付が変わる頃、スクラップ工場もしくはE-3の軍事基地へ向かう。 [備考] ※風見、チンク、ドラス(スバルに関すること以外)、ゼロと情報交換をしました。 ※Zマスター撃破直後からの参戦です。 ※チンクから情報を得ました。 ※制限の影響により、グランとリオンは出現する事が出来ません。 ※凱が見た村雨の写真は原作五巻に出てきたものです。 ※風見を強く信頼しています。同時に勇者と認定。 【ゼロ@ロックマンX】 [状態]:左膝を破損(修復中)、全身のアーマーに大きな傷(修復中)、疲労(小)、エネルギー消費(大)、 ノーヴェの死に悲しみ、確固たる決意、膏薬と包帯を纏っている ナタクに疑問(嘘を言っている可能性を考慮) [装備]:チャージキックの武器チップ@ロックマンシリーズ、カーネルのセイバー@ロックマンX4、トリモチ銃@サイボーグクロちゃん プラ膏薬とポリ包帯@ザ・ドラえもんズ、謎の金属片(マルチの残骸から回収) [道具]:支給品一式 PDA×2(ゼロ、村雨) 不明支給品0~2(未確認)、空っぽの平凡なデイバッグ@ゴミ処理場 [思考・状況] 基本:シグマを倒す。イレギュラーに容赦はしない。 1:ギンガの対処。 2:左上コロニーまで行き、そこから虱潰しに全エリアを巡る。 3:凱と共にハカイダーを更生したい。更生に失敗して、凱が倒せなかった時は、自分がハカイダーを倒す。 4:ハカイダーに再会できない場合、日付の変わる頃(二日目00:00)にハカイダーと決着をつけるため、スクラップ工場に再度向かう。 5:日付が変わる頃、スクラップ工場もしくはE-3の軍事基地へ向かう(ハカイダーしだいによっては、凱一人を向かわせる)。 6:本郷、ギンガ、エックス、T-800(名前は知らない)と合流。ボイルド、メガトロン、グレイ・フォックスは警戒。 7:シグマ、何を企んでる? 8:ドラスの変身能力が気になる。スバルの言動との矛盾はいったい? [備考] ※ノーヴェ、風見、チンク、凱、ドラス(スバルに関すること以外)と情報交換をしました。 ※ノーヴェたちを生体パーツを使用したレプリロイド(のようなもの)と解釈しました。 ※ノーヴェから時空管理局と平行世界に関する知識を得ました。 ※参戦時期はX4のED~X5開始前のようです。 ※液体金属が参加者に擬態している可能性に気づきました。 ※支給品にゾンダーメタルがある可能性を考えています。 ※一~二時間弱で、傷は塞がります。 【F-3 路上/一日目 日中】 【スバル・ナカジマ@魔法少女リリカルなのはStrikerS】 [状態]:右腕が肩口からありません(出血はなし)、あちこちにトリモチ付着、罪の意識とそれ以上の決意 [装備]:滝和也のナックル@仮面ライダーSPIRITS、ライディング・ボード@リリカルなのはStrikerS、軍用双眼鏡@現地調達 [道具]:支給品一式、PDA×2(スバル、T-800:ラブラブビッグバンの音楽ファイル入り)サブタンク(満タン)@ロックマンX、テキオー灯@ザ・ドラえもんズ、ナックルの弾薬(27/30発)@仮面ライダーSPIRITS コルトS.A.Aの弾丸(19/30発)、HARLEY-DAVIDSON:FAT BOY@ターミネーター2 [思考・状況] 基本思考:他者を破壊しようとした参加者を破壊する。罪は自分だけが背負う。 1:ボブを追う? ギンガを止める? チンクを助ける? 2:一刻も早くドラスを探し出して破壊する。 3:T-800、ギンガ、チンク、ゼロ、メカ沢、ロボ(後ろの三名は名前を知らない)とは、いずれ合流する。 [備考] ※本編開終了後からの参加です。 ※サブタンクは満タン状態です、使えばエネルギーの回復が可能です。 ※テキオー灯は、一時間のみ効力持続。 一度使った者には、24時間経過しなければ使用不可能と制限されています。 ※T-800の住む世界、スカイネット、T-1000に関する情報を得ました。 ※T-800のことを、ボブと呼んでいます。 ※T-800からの情報より、シグマの背後にはスカイネットがいるのではと考えています。 ※ボイルドの脅威を認識しました。 ※ドラスが自由に姿を変えられることを知りました。 ※ナタクが、シュトロハイムとアラレを殺したものと思っています。 ※コルトS.A.A(2/6)がスクラップ工場のどこかに落ちています。 ※サイドマシーン@人造人間キカイダーがF-3の路上に止めてあります。 時系列順で読む Back 俺の名前を言ってみろ! Next 飛びます、飛べます、飛ばします 投下順で読む Back 俺の名前を言ってみろ! Next 飛びます、飛べます、飛ばします 120 ターミネーター、手がかりあり T-800 127 真っ黒焦げの凶暴な卵(1) 122 俺の名前を言ってみろ! T-1000 127 真っ黒焦げの凶暴な卵(1) 112 ココロの在処 ギンガ・ナカジマ 127 真っ黒焦げの凶暴な卵(1) 119 この箱を見ていたら無性に被りたくなった 凱 127 真っ黒焦げの凶暴な卵(1) 119 この箱を見ていたら無性に被りたくなった ゼロ 127 真っ黒焦げの凶暴な卵(1) 107 ユガミズム スバル・ナカジマ 127 真っ黒焦げの凶暴な卵(1)
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すれちがい伝説II表ワールドマップ 表ステージデータ すれちがい伝説II 表ワールドマップ 01 ─ 02 / 03 ─ 04 \ 07 ─ 08 / 09 ─ 10 ─ \ 16 ─ 17 ─ 18 !! ─ 19 ─ 20 ─ 13 ─ 14 !! ─ \ 05 ─ 06 / \ 11 ─ 12 ! / \ ─ 15 ─ / 下線…ぼうし入り宝箱あり。 ! …トラップ部屋。 !! …2人必要なトラップ部屋。 12番の部屋にはぼうしが2つ。3周目に訪れる15番のカギ部屋以外は2周目までに行きつくしておこう。 表ステージデータ カギの情報は カギ を参照 No 部屋 モンスター HP 備考 1回目戦利品2回目戦利品3回目戦利品 01 旅立ちの平原 入り口 スライム 10 黄弱点(黄魔レベル×3、黄黄魔レベル×4) ヨッシーのぼうしピーチのぼうしテレサのぼうし 02 旅立ちの平原 出口 スライム 10 黄弱点(黄魔レベル×3、黄黄魔レベル×4) 3回とも無し スライム 10 03 あやかしの沼 西 ブルースライム 25 黄弱点(黄魔レベル×3、黄黄魔レベル×4) 3回とも無し 04 あやかしの沼 東 スライム 10 黄弱点(黄魔レベル×3、黄黄魔レベル×4) しんしのぼうし2•3回目無し ブルースライム 25 黄弱点(黄魔レベル×3、黄黄魔レベル×4)仲間を回復する(回復量4) 05 廃墟 西 ミイラ 15 不意打ち(15%)赤弱点(赤魔レベル×3、赤赤魔レベル×4) 3回とも無し 06 廃墟 東 ミイラ 15 不意打ち(15%)赤弱点(赤魔レベル×3、赤赤魔レベル×4) かいぞくのぼうし2•3回目無し スライム(黄色盾) 10 黄弱点(黄魔レベル×3、黄黄魔レベル×4) 07 黒き丘 南 ブルーゴースト 25 分身の魔法赤弱点(赤魔レベル×3、赤赤魔レベル×4)青魔無効 アーウィンのぼうしトライフォースのぼうしフォックスのぼうし 08 黒き丘 北 よろいゴースト 20 剣ダメージ-1倒すと王子救出可能 3回とも無し 09 うらみの山 西 ゴーレム 25 剣ダメージ-2 3回とも無し 10 うらみの山 東 レッドスライム 50 巨大化の魔法(4回で最大)黄弱点(黄魔レベル×3、黄黄魔レベル×4)最大まで巨大化すると強制的に撤退 ハンバーガーのぼうし2•3回目無し 11 邪神の祭壇 西 ゴースト(白黒盾) 10 盾は白黒コンビの合体剣で破壊できる 3回とも無し ミイラ 15 不意打ち赤弱点(赤魔レベル×3、赤赤魔レベル×4) 12 邪神の祭壇 東(まぶしい部屋、黒勇者1人) よろいゴースト 20 剣ダメージ-1みがわりの魔法(仲間をかばう) にんじゃのぼうしサッカーのぼうし3回目無し さまようミイラ 30 不意打ち赤弱点(赤魔レベル×3、赤赤魔レベル×4)仲間を回復する(回復量6) 13 わざわいの森 入り口 よろいデーモン 40 剣ダメージ-1 3回とも無し 14 わざわいの森 出口(毒の部屋、黄勇者2人) しにがみ 30 白弱点(白魔レベル×3、白白魔レベル×4)ダメージ-1呪いの雲(晴れの薬で解除) きふじんのぼうし2•3回目無し 15 ふきつなほこら(要青銅のカギ) ゴールドゴーレム 65 剣ダメージ-2黒弱点(黒魔レベル×3、黒黒魔レベル×4)黒魔で防御力0 ヘイホーのぼうし2•3回目無し 16 やみの城 入り口 アイアンゴーレム 45 剣ダメージ-2倒すと姫救出可能 3回とも無し 17 やみの城 大広間 あらくれミイラ 45 不意打ち赤弱点(赤魔レベル×3、赤赤魔レベル×4) エポナのぼうしケーキのぼうしピザのぼうし さまようミイラ 30 不意打ち赤弱点(赤魔レベル×3、赤赤魔レベル×4)仲間を回復する(回復量6) 18 やみの城 王の間(炎の部屋、青勇者2人) よろいデーモン 40 剣ダメージ-1 ドンキーコングのぼうしもりがみのぼうしリボンのぼうし しにがみ隊長 45 白弱点(白魔レベル×3、白白魔レベル×4)ダメージ-1まふうじの雲(魔法が使えない) 19 やみの城 屋上1 よろいだいまおう 60 剣ダメージ-1かたくなる魔法(剣ダメージ-1)勝利後、先頭勇者が帰る 3回とも無し やみの城 屋上2 ラストゴースト 150 レベルダウンの雲(レベル-1)場の変化(桃/橙/黄/緑/黒の魔法)を打ち消し 3回とも無し 20 やみの城 天空の間 やみの王 200 レベルダウンの雲(レベル-1)紫/黄緑/水色魔法無効 王子のぼうしワリオのぼうし+青銅のカギやみの王のぼうし
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アーティスト:T-BOLAN レベル:2 登場回数:2(レギュラー版第13回、第25回) 挑戦結果 浅岡雄也:成功(レギュラー版第13回)
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602ばんどうろ アイテム名 入手方法 むしよけスプレー マップ北西のモンスターボール モンスターボール やけどなおし マップ北東のモンスターボール タイシャシティ アイテム名 入手方法 マックスアップ マップ南東のモンスターボール ひでんマシン05 1番右の人にもらう ツユクサのもり キズぐすり マップ南西のモンスターボール
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一 俺がそれについて認識する以前より、実際の所は俺以外の人間はみなそうだと認識していたようだ。 俺はその事について確たる証拠は持っていなかった。自信だけが先走って、思い込みに走っていただけにすぎないのだ。 若さゆえの過ちではすまさない。罪である。罰を伴う罪である。 その事を説明するにあたって、遠回りな言い回しや、小難しい形容詞などは必要無いはずだ。 無いのは自信だけだ。 今の透き通った視界なら、見えないものはない。盲目だったのだ。 砕かれた自信が再び治る事は無い。安易な過信が自信を崩し、崩れた自信が俺を崩した。 盲目の人間が突っ走り、自ら硬い壁に突き当たり怪我をしたというだけだ。 ああ、馬鹿ものさ。涙も涸れるほどの、馬鹿ものさ。 「もう、だめだな」 こうしている間にも時は流れ続け、傷口は開いてゆく。時も見放した癒えぬ傷だ。 自己憐憫に陥った事による自己嫌悪さえもわかない。末期だ。 するりと回された腕は暖かかった。 1 その事を今、分析する事はいくらでも出来るだろう。 それは自分の事なのだから、容易に決まっている。 動機にしても、その時の思考も、全て思い出し分析する事は容易なんだよ。 繰り返すようだけど、自分の事を自分以上に知ってる人間はいないからね。 だからこそ、自分を縛り付ける人間は自分以外の誰にもいないんだ。 厄介な機能だと思うが、僕は人間の持っている機能で一番慎ましいものだと思っててね、嫌いにはなれない。 だから僕は君の事を嫌いにはならないよ。哀れにも思わない。 君も言っている通り、なんら難しいことは必要ない。 「残念だったな」 それだけさ。 本来ならそれだけで済む事なんだ。君が悔やんだってしょうがないし、何より意味がない。 きりがないんだよ。 だから、誤魔化してしまえばいいんだ。 二 妄想がこびりついた体じゃあ誤魔化すこともままならないさ。 2 妄想? 妄執だね。過去への妄執なんてものほど非生産的なものはない。 自己満足を得られたとしても、時間が経ちすぎたろう。もう、目を背けてしまえばいいんだよ。 君にとって、それが価値ある事だとしよう。 しかし、現実問題それはもう目を背ける事しか出来ないんだよ。 君が経てきた数多くの出来事のように、一つの過去としておけばいいんだ。 そんな簡単な事さえも許さないのは君のなんなんだ? 罪悪感なんて高潔なものじゃないよ。 プライドさ。 それさえ、という安っぽいプライドが君を邪魔して、貶めているんだ。 「無意味だよ」 三 「そうかもしれないな」 3 簡単に認めるのもプライドを守るための手段でしかない。君は何も納得しようとしていないよ。 綺麗な思いを守るためだけに自分を汚している。状況は悪化する一方なんだよ。 虚構だったと思えばいいんだ。 虚構の中で生きる人間にどれだけの価値と意味がある? 何も無いんだよ。消えてしまうものは数あれど、生まれる物は何一つ無い。 君は記憶を手で掴むことが出来ない。抱くことも出来ない。 記憶という虚構は綺麗なだけで奥行きも温もりもないんだ。 自分の作り出した空想の一部になるだけなんだ。 わかるかい。今君は空想の中で生きているんだ。 もう、十分生きたろう。 そろそろ、死ねよ。 四 死にたくない。 4 なあに、僕も死のうと思っていたところだ。一人よりかは心細くは無いはずだ。 死に時を計らうのは死に場所を探すよりも大変だ。だが、僕は今が無難だと考えるよ。 ベストな時期なんて、無いからね。思い立ったときがどんなに最悪の状況だったとしても、最悪な時期はないんだ。 最初から自信のある人間なんていないさ。崩れても積みなおせば良い。時間はそのためにある。 でもこのままじゃ時間はなくなる一方だ。 さぁ、早く死のう。死んだら楽になれるんだ。 いや、むしろ頼むんだ。 君が死んでくれれば、その虚構に生きてた僕も死ぬんだ。 一歩踏み出した先が崖であっても、どんなに傷ついても、最後には地面が受け止めてくれるから落ち続ける事なんてない。 二人なら、庇いあう事だって出来る。 キョン。君と死ねるなら僕は本望さ。 決
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「・・・・なんというか、面倒な事になりましたね。また随分と」 「・・・チクショウ、遙のバカ野郎ぉ・・・・」 クラブハンド・フォートブラッグ 第二十三話 『すれ違い』 「で、本気で相手していいんですか?」 今日起きた遙の策略を話し終えると、サラはそういった。 本気で・・・いやいや・・・でも。 「それは・・・」 「手加減しませんよ。砂漠ステージですし」 私の言葉を待たずにサラは言う。 ・・・っていうかなんか怒ってる。 「あの、サラ? もしかして怒ってる?」 「もしかしなくても怒ってます。全く、そのハルカと言う友人は恐ろしい人だ。このわたしに負けろと言っている様に見えて、その実本気の勝負を期待しているようにしか思えない」 ・・・あの、サラさん? 言ってる意味がよくわからないんだけど? 「つまるところはですね。他のステージなら多分わたしは負けたでしょう。しかし砂漠ステージならわたしは絶対に負けない。負けたこともない。勝率100%は伊達じゃないですし。でも今の状況なら? 負けなければハチヤは面子丸つぶれです。・・・全く、非常に不愉快だ」 ・・・いまいちよく判らない。 「要するにハチヤに告白させるには勝率100%を捨てなければいけないんですよ。わたしの唯一の誇りだったのに」 「あの・・・だったら倒しちゃってもいいのよ? あとで私の方から言えばいいんだし」 「それじゃダメです。ここで問題とするべきは『ハルナがハチヤに申し込んでしまった』という事実。これはすなわち『あたしに告白したいならこのあたしを倒してからにしな!』と挑発したのと同義ですよ。こんな状態でハチヤ倒して告白するのって・・・どんなもんでしょうね?」 「・・・言いたいことは判ったけど、あんまり告白告白言わないでよ・・・・恥ずかしいじゃない」 しかし・・・これは、その、なんと言うか。 もしかして板ばさみって奴なのでは? 「・・・今回限りは、私の独断で動きます。正直、今の状態では如何とも・・・」 サラはそう重く呟くと、バイザーを下ろしてクレイドルに寝転がってしまった。 話しかけようとしたけど、私はそれをやめた。 「・・・・・・」 八谷が私に告白するには、サラが負けなければいけない。 でも・・・私はもうサラが負ける姿なんて見たくないのだ。それも砂漠で。 私は・・・サラに何て言えばいい? 負けろ? 勝て? どっちもいえるわけがない。 でもそれ以前に・・・・サラはどうすればいい? 答えは・・・でそうになかった。 「・・・・というわけなんだけど」 「随分無茶なはなしだなん。あのサラやんに砂漠で勝てとか・・・今のままじゃ土台無理なのだ」 ハチやんの話をきいたあたしは溜息をついた。 なんてーか、絶対なんかこんがらがるのわかっててやったとした思えないのだ。 「そこを何とかできないかな。今回の僕はかなり本気だぜ?」 そういってハチやんはあちしを見つめてくるし。 この分だとサラやんの苦悩なんてわかってないだろうけど、まぁ知る必要は無さそうだし教えなくてもいいかなん? あちしは全力出せればそれでいいわけだし・・・・でも。 「秘策・・・ないわけじゃないのだが・・・・ハチやん、秘策を教える前に一つ教えて欲しいのだ」 「ん?」 「ほんとーにナナやんのこと好きなのか?」 「・・・・・」 「そりゃあたしはハチやんの神姫だ。神姫はオーナーに仕えるものだってのも承知の上。でも今回ばかりは幾らあちしでもわりとマジだぜ。その位勝つのは難しいし、なによりサラやんは結果がどうあれ本気で来るのだなん。そのくらい、サラやんにとって勝率100パーセントってのは重いものなのだ」 ・・・・その100パーセントは、ナナやんとサラやんの大事な誇りだから。 「お前にそれを打ち破るだけの気持ちがあるというのなら、あたしは全力を出す。もしないというのなら・・・」 「あるよ」 あたしの問いに、ハチやんは即答した。 「サラちゃんを砂漠ステージで倒すって事が、どういう意味なのかちゃんと判ってる。それがサラちゃんを傷つけるかもしれないってことも」 そういいながら、ハチやんは椅子から立ち上がってあたしを見下ろす。 「でも、それでも、自分の気持ちに嘘は、つきたくない。あんなもやもやした気分は、もう御免だ。僕は、七瀬の事が好きだから」 ・・・多分あたまのなかで言葉を一つ一つ選んでるんだろう。 たどたどしい言葉遣いだった。 「だから・・・マイ。僕に力を貸してくれ」 そしてハチやんは机の上のあたしに向かって、深く頭を下げた。 そのまま頭を上げる気配はない。あたしの言葉を待っているんだろう。 「・・・・凄い回転のドリルたくさんと、音で居場所がわかるやつ」 「え?」 「凄い回転のドリルたくさんと! 音で居場所がわかるやつ!! 勝ちたかったら耳そろえてとっとと準備するのだ! あと砂避けゴーグルに真っ赤なマントもよこすのだ!! 一個でも欠けたら勝ってやらないんだからな!!」 全く、ハチやんはあちしがいないと何にも出来ないんだからなん。 ここはネコとして一肌脱ぐべきなのだ! 「マイ・・・ありがとう」 「うるせぇとっとと準備するのだ! あと他にはだなん・・・・・・・・・・・・!」 素直じゃないのはナナやんだけじゃないのかもなん? 戻る進む
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すれ違い通信、成功? ◆Y47IPLbgaw 草が一帯に繁茂する草原。 緑一色に染まった中に佇む男が一人。 その風貌は、金色と赤色という目立つ色に髪を染め、耳には銀のピアスを開けている。 更には目つきは獣の様に鋭く、その姿だけで間違いなく常人なら目を合わせるのを避けるだろう。 「チッ、調子に乗りやがって」 彼の名前は国分寺多聞(男子八番〈こくぶんじ・たもん〉)。古風な名前と反比例し、強者かつ変人揃いの高校の中でも最強と呼び名が高い不良である。 それもそのはず。 彼の父は有名な『鬼の国分寺』と呼ばれる柔道家であるからだ。 それゆえか、父からは嫌という程柔道を教え込まれている。 (まぁその父さんも母さんも、今は何処かの外国だろうが) ちなみに多聞の母の職業は老古学者である。 といっても有名ではなく、父と息子二人揃ってその事について忘れていたが、高校一年のたまたま出かけたとある外国にて、 『なんかありそうだから私ここ掘るわ』 と旅行そっちのけで掘り始めたところが、なんと白亜紀の恐竜の化石があったのだ。 しかもその恐竜の化石は白亜紀の他の恐竜の生活が詳しく分かる物であり、そのまま発掘への参加を余儀なくされてしまったのだ。 そしてその後は父がとあるヨーロッパ在住のオリンピックに何度も優勝している柔道選手の講師に呼ばれてしまい、多聞は日本で一人暮らしを始めてしまう事になってしまったのだ。 それでそんな二人の有名な親を持つ多聞だったがある日の事、不良グループの数人が多聞に絡んできてしまったのが彼を大きく変えた。 校舎裏にまで呼びつけられて、文句を言われていた時までは黙っていた。 だが不良グループの一員が、多聞を金属バットで殴ったのが悪かった。 『テメェ…人の体を勝手に傷つけて、入院させたらどうしようと思わねぇのか!』 …結果論で行くと、逆に怒った多聞が不良達を病院送りにしてしまったのだ。 (しかし、多聞も頭部を8針縫う大怪我をしたのだが) それ以降、彼は一気に校内で恐れられてしまったのだった。 生まれつきの目つきもあってか、なんとなく一般生徒をチラ見しただけで、その生徒が泣いて謝ってきたり、 中にはプリントを落とした生徒を手伝おうと声をかけたら逃げられて、何故か呼ばれた風紀委員と勝負を繰り広げる羽目になったり、 噂を聞いた琴浦という同学年の男とも戦ったりと、勝負を挑むのならば、必ずと言っていい程それを受けた。 だがしかし、多聞は喧嘩は嫌いである。 父から教えてもらった柔道を、いざというとき以外そう簡単に喧嘩に使う事は、父に対して失礼と考えるからだ。 無論、立場を弱い人をいたぶるカツアゲなんてする奴なんてもっと嫌い。 夜に人に迷惑をかけて走り回る暴走族も、嫌っている。 だからこそ、彼はなるべく人を避ける為に髪をわざと派手に染め、耳のピアスも穴を開けなくて良い様なタイプを付け、外見だけで威嚇出来る様な物にしたのだった。 無論、学業をおろそかにする事なぞ出来ない。 『質実剛健』をモットーとした父に育てられた多聞からしたら、学業は必要不可欠である。 日々売られた喧嘩で消えた授業を、独学での勉強に費やしているおかげか、テストでは毎回半分以上を取り無遅刻無欠席。 ついでに趣味は動物と遊ぶ事と読書という、『そんな不良で大丈夫か』と言われてしまいそうな男である。 だからそんな不良らしからぬ男が、国分寺多聞なのである。 「蝶野…絶対に、お前は許さねェ…絶対に!」 だからこそ、多聞は怒りに燃えていた。 残虐性に溢れ、人の命を弄び、『生徒』を守るべき役目である教師の職業を捨てた蝶野杜夫を、心の底から憎んでいた。 (テメェが俺らがあがく姿を見たいなら、お前の言う通りあがいてやるよ。 でもな、蝶野。そのうちテメェの面を原型留めない程に殴ってやる) ―――だから、覚悟しとけよ。馬鹿ヤロー。 そう思いながら、蝶野の醜く笑う顔を思い浮かべながら、多聞は高々と、夜空へと拳を突き上げた。 反抗の意志を貫くが如く、夜空を突き破るかの様な拳だった。 「…てか、そうやったとはいえここに居ても何も始まんねぇし…動くとすっか」 そう呟いて高らかに上げた拳を静かに下ろし、多聞は派手な赤色と金色の髪を掻きながらも歩みを進めた。 ◇◆◇◆◇◆◇◆ 「だーれもいねぇな…」 と、少し歩いてみた多聞であったが、何故か生憎、周りには誰一人とも居ない。 いや、多聞としても誰かに会った瞬間に殺されるなぞ決意を固めた直後としては、あまりにも腑抜けすぎるのだが。 (ま、流石にそんなアホみてぇな事はねぇだろ…と信じたいが) そんな風になったら、ギャグ以外の他でもない。 ―――もしそれで死んだら、安佐蔵と最強堂から笑われる覚悟しなきゃな。 と一人で勝手に思いつつ、ふと苦笑いが浮かんだ。 「しかし、こうも誰も居ないのもおかしいよな…俺、呪われてるのかなぁ」 「多分そうじゃない?ほら、キミ、案外馬鹿みたいだし…」 「そうだよなぁ…俺、結構頑張ってると思うんだけど」 「ていうかさ、もしかたらそんな風に殺し合いに反抗しようなんて、キミだけなんじゃない」 「そんな事言うなよ…大体周りには俺しか…ふぁ?」 妙に抜けた声を出してしまった。 今確実に自分は誰かと話していた。 気付くのが遅い多聞も多聞だが、目を見開いて、誰なのかを知る為に、後ろを振り向いた。 「やっほー」 そして振り向いた多聞のすぐそばには、髪を纏めてお団子頭にしている問芒操(女子十三番〈といのぎ・みさお〉)の姿があった。 やけに近かったので、多聞は少し仰け反ったが、睨む様にして、突如として自らと会話した操へと問い掛けた。 「問芒…どういうつもりだ?」 「どーゆーつもりだって…尾行?(笑)」 「…わざわざ【かっこわらい】って言うヤツ、初めて見たぞ…」 真剣に聞いた所為でか、操のやけに軽い答えに頭を抱えて突っ込む多聞。 一方の操は、どこからか取り出したかも分からない様な菓子パンを貪る。 「はむはむ…あー、一応言っとくけどさ。殺し合いなんて馬鹿馬鹿しくてやる気ないから。キミは?」 「お前と同じだ。生憎だが、あんなオッサンにどうこうされる訳にはいかねェ…」 「はむはむ…かっこいーじゃん。多聞クン」 「名前、分かってたのか」 「勿論!その目立つ頭してりゃ、誰だってキミって分かるよ」 「っせぇよ」とやや拗ねながらも、多聞は菓子パンを食べおわった問芒の瞳を改めて見る。 純粋な瞳が、こちらに敵意を無しに向けられている。 多聞には分かる。 これまで幾度と喧嘩を受け付ける度に相手に共通していた、人それぞれの『敵意』が。 そして彼が今現在一番憎む蝶野杜夫からは、それが多く感じられた。 ただ、憎悪とも殺意とも読み取れない。 なんとも言いづらい、『敵意』が自分達に向けられていたのだから。 (と、なると…一応問芒には敵意は無いって事にしとっか…) 「問芒、お前これからの予定無いなら、ちょっと付き合わないか?」 「え、別に良いけど…何処に行くの?」 「あ?何処に…って。何処にも行かねぇで行動をだな…」 「ダーメ!それはダメだよ!多聞クン!地図ってものがあるんだからさ」 と、操がまたこれも何処から出したか分からない様に、地図を取り出す。 丁寧に折り畳まれている地図を開くと、問芒は指でなぞりながら自分達の居る場所を探す。 「…えーと…さっき操が来た道を考えると、ここB-7らしいね… ここから近い施設は多いけど一番良いのは診療所かな。多聞クンはどうかな…?」 「お前すげぇな…地図とか何処で見つけたんだ?」 「最初からディパックの中にあったよ?…もしかして見てないの」 「なっ!?ち、違う!み、見たんだからな!ただ、小さくて気付かなかっただけだ!」 「嘘バレバレじゃん…」と操は心の中で静かにそう思った。 一方の多聞はまだやけにテンパっているが、操としてはどうでもいい。 「とにかく!多聞クンが提案したのが『同行』なら、操は『行動』の提案があるはず!そのまま慌ててるんなら、れっつらごー!」 「や、やめろ!襟を掴むな!くそ、馬鹿力にも程があるだろお前ぇぇぇ!」 ◇◆◇◆◇◆◇◆ ごめんね多聞クン。 操、一つだけまだキミに言ってない事があるんだ。 あのね、操ね。 本当はね、人間じゃないんだよ。 色々あって他人に体を改造された、改造人間。 だから、最初は『人間』じゃないから、キミ達普通の『人間』を殺してもいいかなー、って思ったんだ。 クラスメイトでも、正当防衛は成立するかな、なんて考えて。 …だからさ、キミを最初、殺そうとしたんだよ? 操に渡された武器がアイスピックでね。 後ろ姿を見つけた時は、油断した隙に殺そうって思った。 でも、無理だった。 ニーソに隠しておいたそれを出す直前に、キミがじろっと操を見たんだよ? そしてそれは、操を信じきった目をしてたんだよ。 そこでね…操、戸惑ったんだ。 でも、やっぱりそのアイスピックを取り出そうとした瞬間に、操気付いたの。 ―――あぁ、操…まだ人間らしいじゃん。 …だからさ、だからさ多聞クン。 操はキミに助けられたんだよ? 操はキミが見てくれたから、人間らしさを保てたんだよ? だからね、多聞クン。 操も、君と一緒に行かせてほしいんだ。 だから、それがせめてもの操に出来ること。 だからどうか見ていて。 キミを信じる、操の瞳を。 【B-7 草原/一日目・深夜】 【男子八番:国分寺多聞】 【1:俺(ら) 2:お前(ら) 3:あいつ(ら)、○○(名字呼び捨て)】 [状態]:健康、蝶野に対しての怒り [装備]: [道具]:基本支給品、不明支給品 [思考・状況] 基本思考: 蝶野杜夫を殴る為に行動する 0:…もう抵抗は諦めた 1:戦闘はなるべくしたくない。 2:よかった、荷物の中身確認してない事バレてない。HAHAHA。 3:…どうせなら診療所で隠れて見るか… 【女子十三番:問芒操】 【1:操(達) 2:君() 3:皆、○○クン(下の名前)】 [状態]:健康 [装備]:アイスピック(ニーソの下に隠したまま) [道具]:基本支給品 [思考・状況] 基本思考: 国分寺多聞とともに行く。 0:一応改造された体だけど、大丈夫かな。 1:診療所だったら薬あるかもしれないしね~♪ 2:…多聞クン、嘘付くの下手すぎ。 投下順で読む Back 機獣咆哮 Next あたしが殺した(前編) 時系列順で読む Back 汚れなき殺意 Next 機獣咆哮 GAME START 国分寺多聞 025 心のかたち人のかたち GAME START 問芒操 025 心のかたち人のかたち