約 3,536,297 件
https://w.atwiki.jp/nico2/pages/8.html
2ch 笑えてしまうコピペ(改) 2ch 笑えてしまうコピペ(改) http //www.nicovideo.jp/watch/sm1030669
https://w.atwiki.jp/robod/pages/12.html
2chテンプレ 1 ◆9mfk.Z6Wmcさんが立ち上げた案で[[ロボット]]RPGを皆で作ろう! 初代スレ http //game9.2ch.net/test/read.cgi/gamerpg/1107090964/ ・sage進行 ・制作はRPGツクールXP ・現在の状況などはまとめサイトや前スレを参照のこと ・基本的なスタンスは「来るもの拒まず」 まとめサイトのURL 旧 http //robotrpg.kt.fc2.com/ 新 http //www.geocities.jp/robotrpg2ch/ クエスト案テンプレ 【クエスト名】 【発生時期】 【発生条件】 【依頼文】 【依頼内容】 【強制戦闘】 【報酬】 【仲間加入キャラ】 【備考】
https://w.atwiki.jp/bsr_e/pages/689.html
「てめ…!何のつもりだ!解け!解けよ!」 敵も味方も欺く知将、と呼ばれる彼の仕打ちに、元親は己の甘さとそれ以上に怒りに震えながら、自分を凝視する彼を睨み付けた。 自分の命と引き換えに、長曾我部の従属を強いられるのか、あるいは重機の譲渡や機密を迫られるか。 だが、無言のまま近づいてきた彼は、元親の上着に手をかけると、勢い良く引き裂いた。 「…な!?」 そこから覗いた巨乳を片手で撫で回すと、もう片方の手を元親の帯の結び目に伸ばしてくる。 「あ…や、やぁ……頼む、それだけは…それだけは嫌だ……!」 彼の目的に気付いた元親は、涙混じりに懇願したが、聞き入れては貰えなかった。 そして、 「……いやぁ!いやああぁぁ!痛い…!やめてぇ…もう、やめてよぉ……」 誰も受け入れた事のない未開の入口を、彼の男根という鍵によって無理矢理こじ開けられた瞬間、鬼の面を剥がされた『姫』は、苦痛と、それ以上の恐怖に泣き叫んだ。 身体を捻らせる度に、碇槍の鎖が元親の両手首に食い込み、逃れられないのだ、という残酷な事実を思い知らされる。 「お願い…助けて……誰か…ぁ……」 最早、力無く嗚咽を漏らす事しか出来ない元親は、荒々しい彼の吐息に続いて、己の奥深くにいた男の象徴が、ピクピクと何かを吐き出すように蠢いたのを覚えると、絶望の涙を零した。 その後。 自分を犯した彼は、まるで何事もなかったように元親を伴って会合の席に戻ると、長曾我部と同盟を結ぶ事、そして重機や船だけでなく元親の事も気に入った、と告げてきた。 鬼の大女で知られる元親をそのように評した彼に、その場にいた全員が驚愕の表情を隠せないでいたが、彼は一切構わず、腕の中の元親を満足そうに見つめてきた。 陵辱されたショックと痛みで、腰が抜けてしまった元親は、彼に姫抱きをされていたのだ。 『やっと、手に入れた……』 聞こえるか聞こえないかの声で、彼の唇がそのように動くのを、元親は信じられない想いで見つめ返していた。 「アイツが欲しいのは、長曾我部の重機の技術と船、それに『鬼の大女』を組み敷いた っていう既成事実だけだよ」 元親を手中に収めたとあれば、彼女の強力な後ろ盾である南蛮渡来の新兵器や、その他の利用も可能である、と他国に印象付ける事が出来るからである。 背だけでなく、胸も尻も規格外に成長してしまった自分を、周囲はどう評しているかく らい、元親は良く判っている。 故に、仲間以外に自分に近付く男は、政略結婚か、相当の物好きしかいないと考えて いたのだ。 「『四国の女海賊は、手当たり次第に男をくわえ込んで、あんなはしたない体に育ったんだ』…ったく、本人のいない所とはいえ、好き勝手言ってくれるよなぁ、ホントに」 「……」 「だから、俺に男の選択肢がないのは、当たり前の事なんだ。アンタの政宗様は、い いトコのお嬢さんだし、俺なんかとは違うから、男なんて選り取りみどりだろうけど」 「……そんなに自分を卑下すんな。さっきのは、俺の失言だ。…悪かった」 渋面を作りながら、小十郎は元親に謝罪する。 元親の置かれた複雑な状況を考える一方で、小十郎は脳裏に浮かんだある疑問に思い 当たると、彼女に尋ねた。 姉貴12
https://w.atwiki.jp/ltltgtgt/pages/276.html
《2ch》 日本最大の匿名掲示板「2ちゃんねる」のこと。 http //www.2ch.net/ 分野ごとに掲示板(板)が分かれており、その数は100を優に超える。ここの利用者のことは全体的には「ねら~」、各板やスレの利用者を「~板(スレ)住人」と称する。 詳しいことはwikipediaなんか見てもらうと吉。ここでは音ゲー板の事についてのみ触れる。 ポップンは「ゲーム」カテゴリーの「音ゲー板」に属する。 音ゲー板は音楽ゲーム全般を扱う板である…が、関連する話題であれば何でも良いわけではない(例:ポップンキャラやその同人等、別の専門板が存在する場合は「板違い」とされ移動や削除の対象となる。ただしさなスレなど例外もある)。 利用者が非常に多いこともありさまざまな話題の記事(スレッド、略してスレ)が立っている。ポップン関係では「本スレ」(=ゲーム名だけが付いたスレ)「(レベルに応じた)曲攻略スレ」「NET対戦全般スレ」「NET対戦所属部屋スレ(部屋スレ)」などが代表的。 音楽ゲーム、特にKONAMIのゲームはエントリーカードを使用し名前を付ける事が出来る(カードネーム)ため、他の板に比べコテハン率が高い傾向がある。 ただし、曲攻略スレなどコテハンを禁止しているスレも存在する。年齢層が比較的低めなのも特徴。 ぐた☆ぎとはスレのひとつ。一言で言えば「部屋スレ等で知り合った人間がぷろみね を中心にポップン関係の雑談をする」スレであり、いわゆる「雑談スレ」の一種である。 だが本来2chの専門板では、サーバー負荷の観点から一部板を除き雑談スレや身内スレなどは禁止されている(基本的に糞スレとみなされる)のだが…ポッパーズロンゲともども現在のところ黙認状態にあるようである。
https://w.atwiki.jp/nouryoku/pages/531.html
+ ... 1/7 2/7 3/7 4/7 5/7 6/7 7/7 1/7 「おい! ユメタ! 逃げるな!」 やべっ!逃げろ……! 俺はいつものようにこっそり──いや、大胆に学校から走って逃げた。じっとなんてしていられる性分ではないから学校は嫌いだ。 校舎からに先生の怒鳴り声が飛んでくるが、いつものことなのでまったく気にならない。 むしろ追いかけてこないことがつまらなかった。 俺は走りながら脱走したことによる興奮と、固っ苦しい授業から離れた開放感で、胸を躍らせた。 そのまま、いつも使う自転車に乗り、力任せにこぐ。 風を切る音を聞きながら大きな道に出ると、今日はどこへ行こうか、なんて、自由な想像を膨らませる。 昨日は山に登ったけど、あまりにもきつかったから、今日は海にでも向かってみようか。 そんなことを考えながらゆっくりチャリをこいでいた。だが、平和もつかの間、早速追手が現れた。 公道の制限速度を余裕で無視した黒いリムジンが、何台も後ろから迫ってくる。 今日はいつもより準備が良すぎるだろ……。 俺は道を外れ、小さな道に入り込む。ここの地理は地下に通る下水道までも把握済みだ。 俺は人目につかない道をこぎ続ける。だが、やはり今日は異常だった。 上から風を切り裂く重音が響く。ヘリだ──しかも3台……。改めて日本は平和だなと思う。 俺は重音から逃げるように立ちこぎでスピードを上げるが、すぐにヘリに先を越された。くそっ。 俺は狭い道から更に狭い道に入った。 だが、急に体が軽くなったかと思うと、体が自転車と共に柔らかいスポンジの上に叩きつけられていた。……しまった、落とし穴か。 俺がくやしい表情を浮かべていると、上から誰かがひょこっと顔を出した。 「まさかコンクリートの下に落とし穴は……って思ったでしょ?」 その声からして、上から覗いてるのは姉貴のようだ。 「卑怯だろ。つーか、俺を追うのにどんだけ金かけてんだよ」 「そりゃかけるわよ。今日は特に奮発したわ。」 「えっと……迷惑じゃないのか?」 逆光でよく顔が良く見えないが、姉貴の顔は笑っていたと思う。 「他のSPや執事たちは知らないけど、あたしはそう思わない。寧ろ──」 「「楽しい」」 2人の声が重なった。 2/7 行きなれた喫茶店の扉を開けると、ベルの音が響く。 「やぁ、エリーズ。いらっしゃい」 時間帯もあり、店は空席が目立った。というより、客は1人も居なかった。 「おはよう、マスター。ハム──」 「ハムエッグとコーヒー、ミルクは入れずに砂糖は多め、だろ?」 「ハハッ、いつのまに覚えたんだ?」 「自分でも気付いてるだろ?もう常連だからな」 俺はそのまま、マスターに一番近いカウンターに座る。 「確かに店はガラガラだし、客の顔は覚えやすいか」 「うるさいぞ。はい、コーヒー。ったく、そんな余計なこと言ってたら母ちゃんが泣くぞ」 「どうも。両親は俺が幼い頃に他界してたよ。姉が俺の面倒を見てくれた」 ゆっくりとコーヒーをすする。砂糖の甘味と、それを追いかけるようにコーヒーの苦味が舌をなぞる。 「じゃ、その姉が泣くな。泣き顔見たくないならさっさとコーヒーを飲め」 「姉貴の顔も見れないな。……違う世界にいるんだ」 「そうか、アンタ異世界から来たんだっけ?」 「ああ。だからさ、こっちの世界で何を目標に生きていけばいいのかわからないんだ」 「生きるだけでも十分じゃないか。そのうち見つかるから焦らなくてもいい」 「そんなもんかな。ところでマスター、夢を見ない方法って何か無いか?」 「夢ってのは将来の夢? 寝てる時の夢?」 「後者の方。最近立て続けに夢を見るんだ……」 「夢を見ない方法は分からないが、別に夢を見ることは問題ないんじゃないか?」 「問題なんだよ……。なんせ、ここ最近見る夢は、自分で創り上げる夢じゃなくて、 まるで過去の記憶を脳が整理しているような感じだ」 「へぇ、いったいどんな過去だ?」 「言いたくない……忘れようと必死に心の底に押し殺した過去だから……」 3/7 俺は学校の鞄を持って自分の部屋から出た。大広間に出ると、姉貴が俺を呼び止めた。 「ユメタ、今日はアンタの18歳の誕生日パーティーがあるから、鬼ごっこやってる暇は無いわ。脱走するんじゃないわよ?」 「へーい。ところで姉貴は今から何すんの? また剣道?」 「剣道じゃない、剣術よ。何回も言ってるじゃない。そうね……とりあえず昨日の内にパーティの準備はしておいたから、 午前中は剣術の稽古でもするかも」 「剣道と剣術はどう違うんだ?」 「それ何回も説明したじゃない……、いい? 剣道はスポーツで、あたしがやってるのは刀を使ったあたし達の家に伝わる護身術よ。理解できた?」 「なんとなく。つーかさ……」 「何?」 俺は少し恥ずかしい気持ちになったが、思い切って言うことにした。 「お、俺が! 姉貴がピンチの時は絶対護るから、剣術とかしなくてもいいよ」 俺は顔から火が出そうなセリフを吐いたと自分でも思う。けど、姉貴は少し微笑んで、俺を抱きしめてくれた。 「ありがとう。アンタのその優しいトコ、あたしは好きよ」 「お、おう! 俺も……だ」 ゆっくりと腕が解かれると、姉の顔は柔らかい表情を浮かべていた。 「ほら、学校遅刻するわよ。玄関にいきなさい」 「おう! 行ってくる!」 俺はうれし恥ずかしい気分で玄関に向かった。車で登校するための用意がされていたが、今日はそんな気分じゃなかった。 「ユメタ様、さっそく車の方に──」 「いや、今日は自転車で行く」 「しかし、体がお疲れになるかと」 「関係ない。じゃ!」 その勢いで俺は自分のチャリを置いている場所に向かい、鼻歌気分で自転車に乗った。 確かな家族愛の証明。愛されていることの実感。俺は風を切る音と共に直線を左に曲がり、勢いよく下り坂を走った。 ふと、突き当りの交差点のカーブミラーにトラックが見える。 「っと、ブレーキ──」 ブレーキのレバーを引いても、自転車は止まらなかった。そのまま下り坂でついた勢いで交差点に入る。 そして、横から重たい衝撃。目の前が黒くなった。 4/7 「どうしたエリーズ? 顔が暗いが」 「ああ、夢でちょっとね……」 やはり、ここ最近の夢は、過去の出来事を整理しているようだ。時系列に記憶が夢として出て来る。寝ることに疲労を感じるようになった。 「もしかしたらストレスの一種なんじゃないか? 話したら楽になるかもしれん」 「本当か? ……なら……ちょっと話してみようか」 「なるほど、アンタは元々、いいとこのボンボンで、ある日突然事故に遭ったと」 「要約するとそんな感じ。そして、その事故で俺は植物状態になった」 「植物状態から復活したのか!? 並の人間じゃ……あ」 「そう、俺は能力者。植物状態から1日で意識を取り戻し、2週間で全快した。どうやら生命の危機に遭遇して、眠っていた能力が目覚めたんだと思う」 「となると、ストレスの原因はその事故か?」 「いや、問題はここからなんだけど……。すっかり治って、病院を退院した日から、姉貴の態度が変わったんだ……。 5/7 俺が家に帰ってきた途端、俺は無理矢理姉貴に学校を辞めさせられ、屋敷に軟禁された。そして姉貴は強制的に俺へ剣術を叩き込み始めた。 練習は兵隊の訓練並の練習量だったよ。本当にきつかったな。優しかった姉貴はどこかに消えて、何かにとりつかれた様に、俺に辛く当った。 その日から姉貴の顔から笑顔を見ることは無くなった。無論俺も笑わなくなった。 そして、周りの執事たちも異変を感じた。しかし、家の全ての決定権を握る姉貴は周りの反対を押しのけて、俺を鍛え続けた。 何度か、鍵をかけて部屋に閉じこもって抵抗してみたけど、その扉を突き破って俺を庭に引きずりだした。 訓練中も少しでもサボると、姉貴は手に持った木刀で俺の背中を叩いた。 それが痣になって残るはずなんだが、どうやら能力のせいで、一晩寝ると大体の擦り傷や病気は治っていた。 痣も綺麗に無くなる。そして、また新しい痣ができる。何度も何度も繰り返した──。 確かに訓練のお陰で、戦闘に関する知識や基本的な筋肉、相手との間合いや兵法などは体が覚えた。 しかし、どうしても剣は上手く使えなかったんだ。よっぽど、拳で相手を殴る方が俺には向いていた。 だが、姉貴は俺の提案も無視して、ただひたすら俺に剣術を叩き込んだ。 姉貴は事あるごとに、能力者は生き延びる術を身に付けないといけない、と口ずさんでいた。 おそらくだが……姉貴は俺が能力者だということに気付いていたんだろう。 その時の俺にはまったく理解できず、いつしか、姉貴に対して出る感情が醜い物ばかりになった。 そしてある日俺は夜に家をこっそり抜け出そうとするんだが……」 「どうした?」 「……悪い。これ以上は……話したくない」 「じらしか。そんなもんどこで覚えた」 「じらしじゃない……本当にトラウマなんだ……できることなら忘れたい……」 「……そうか、まぁ、今話しただけでもストレスの解消にはなったんじゃないか? その先の夢を見ずに済むといいな」 「そうだといいな」 6/7 計画の決行日が来た。みんなが寝静まった真夜中、俺はゆっくりと部屋の扉を開け、廊下を進んだ。 家の中のセキュリティは万全だった。24時間ずっと防犯カメラがいたるところで作動しており、 登録されて無い顔が映ると自動的に通報されるシステムになっている。 逆を取れば、顔が予め登録されてる俺は、どんなに不自然な行動をしても通報されないのだ。 ゆっくりと玄関の扉を開け、庭に出る。流石に表門から出るのは気が引けたので、裏に回り、裏庭の塀を越えることにした。 あたりは月明かりに照らされていた。 裏庭に着く。理不尽な理由でアホみたいにしごかれる生活からようやく開放される。心躍らせながら塀の窪みに手をかけた瞬間だった。 「ユメタ、待て」 後ろから呼び止める声。その主は分かっていた──奴だ。俺はかけた手を離し、振り返る。 「なんだよ姉貴」 奴は手に見慣れない二本の刀を持っていた。 「逃げるのか?」 「うるせぇ! お前には関係ないだろ!」 「そうか……」 奴は手にしている刀の一つをこっちの足元に投げた。 「能力者は人類を平和に導くことができる……。だが、人類を滅亡させることも容易い……。 アンタは後者の能力者になる可能性がある。その前にあたしが消す」 そう言い放つと、鞘から刀を抜いた。刀身が月の光を浴びて光る。──初めて見る真剣だった。 「その刀を抜け。あたしを倒したらどこにでも行くがいいわ。だが、その前にあたしがアンタを殺す」 俺はゆっくりと足元の刀を拾い、鞘から抜き取る。木刀とは違い、ズシリと手に重みが伝わる。 俺は一刻も早く、この屋敷から抜け出したかった。奴から教わった動作で、ゆっくりと刀を構える。 「いくぞ!」 奴は勢い良く俺の間合いに入ってくる。俺は的確に右斜め上から斜めに振り切ろうとした。 その刀身を奴の刀が受け止める。 刀ばかりに気をとられ、前蹴りが飛んでくるのを把握できなかった。 そのまま俺の鳩尾にかかとが入る。 「うっ──」 左手で鳩尾を押さえ、一瞬よろめく。その瞬間に奴の刀が下から斬り上げるように飛んでくる。 俺は刀で止めようとした。が、右手のみでは力に耐え切れず、俺の刀は遠くに吹き飛ばされ、地面に刺さった。 俺は焦って距離を取った。刀は奴の後ろ側に刺さっている。取りに行くのは難しいだろう。 奴はゆっくりとした動作で俺に距離を詰めようとしてくる。 もう何がなんだか分からない。俺は苦痛から逃げたいだけ。 なんでこいつから殺されないといけないんだ……!絶対コイツを倒す──。 「うあああああああああああ!」 心の中から出た叫び。俺は叫びながら奴に突っ込む。勝算は無いけど、最後の抵抗だった。 「──死ね」 奴の刀が左斜め上から飛んできた。 「うっせえええええええ!」 本能で、俺は右拳を斬りかかる刀に向けて飛ばした。何を考えていたのか分からない。 けど、そうしないといけない気がした。 俺は刀を右拳で受け止めた。 皮膚はまるで鉄のように固く、刀が擦れるとキリキリと軋んだ音を出す。 俺も奴も、今何が起こっているのか分からなかった。 だが、俺は冷静だった。そのまま左拳を奴の顔に向けて飛ばす。奴は少しよろめく。 それを見て、今度は右拳で顔を殴る。鉄で殴ったかの様に、奴にひどくダメージを与えたようだ。 奴はそのままフラフラとしゃがみこんだ。 その時、何かがはじけた。 俺は戦闘意欲の無い奴の顔を、鉄のような拳で何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も殴った。 拳に血がついていることも気付かずに、狂ったように殴り続けた。 全ての恨みを、全ての苦しみを、奴の顔にぶつけた。 殴るのをやめると、奴の顔は、女の顔とは思えないぐらいに腫れ上がっていた。血だらけだった。 だが、奴の顔は微笑んでいた。 その時、ようやく気付いた。姉貴は鬼の仮面をつけてまで、俺に生きる術を教えた。 仮面を着けている時でも俺を心から愛して、生き延びて欲しいと望んでいた。その姉貴を、俺は殺した。 「姉貴……死ぬなよ……! 嫌だああああああああああああああああ!!」 俺は自分を責める感情に体を任せ、大声で叫んだ。 7/7 小気味良いベルの音が鳴る 「やぁ、いらっしゃい。エリーズ」 「おはようマスター。俺、夢の原因がなんとなく分かった気がする。んで、ようやく、この世界で生きる目的が見つかった」 「おお、よかったな。いったいどんなのだ?」 「まだ言わない。夢の原因も、目的が達成してから言うことにするよ。 でも、その目的を達成するにはかなりの金額の金が必要なんだと思う。 だから、俺はこの世界のあちこちを回って、仕事を探して、金を溜めようと思うんだ」 「じゃ、もう会えないって事か……」 「そう。だからお別れのあいさつにと思ってね。でもあちこちを回るわけだから、当然子ここも訪れるよ。 その時は、いつもの……よろしくね?」 「あいよ。いつでも用意してまってるからな」 「じゃ、またいつか会える日まで」 「じゃあな」 俺は、慣れ親しんだドアを開けて、コーヒーの香りから旅立つように喫茶店を後にした。 あの夢はきっと、ユメタとしての思い出を忘れようとした俺に、姉貴が怒って、夢で俺に思い出させたのかもしれない。 たぶんそうだろう。だがあの時、姉貴が死んだ時、ユメタも一緒に死んだ。俺はもうユメタじゃない。俺はエリーズだ。 だが、俺の姉貴は姉貴しかいない。決して思い出したくない思い出。でも、姉貴が忘れないでと言うなら、俺は姉貴に向かい合っていく。 姉貴の人生も背負う。そう決めたんだ。だから、安心して姉貴が眠れるように、俺はこの世界で一番大きな墓を建てる。 姉貴が恥ずかしくなるほど大きな物を。それが、エリーズとしての俺からできる、姉貴に送る精一杯のありがとうの形だ。 「違う世界にいる姉貴」完
https://w.atwiki.jp/bsr_e/pages/841.html
「思い出したか…?」 両手を口元に当てながら首を振る元親に、元就は静かに尋ねる。 「『そのような目を持つ貴様はもっと綺麗だ。だから、大人になったら貴様をお嫁さんにしてやる』……あの日我は、そう告げた筈だが」 「そんな…そんな事って……」 初潮を迎えた辺りから、元親の背は急激に伸び始め、ついには父親の国親と並ぶ程になってしまった。 いつの頃から『四国の大女』という、不名誉なあだ名を付けられるようになっていた元親は、ある日を境に、姫としての生き方を諦めた。 長曾我部の当主として、そして海賊の長として生きる決意をしたのだ。 髪を切り、少女時代に愛用していた持ち物や思い出は、どうしても捨てられぬ一部を除いて、すべて処分した。 その際、浜辺で出会った少年との初恋の事も、所詮かなわぬ夢だと、記憶の奥底に封印したのである。 「そ…そりゃあ、ガキの頃は俺、小さくて今なんかよりずっと可愛かったけど、そんな子供の約束…それに俺、今じゃあの頃の面影なんて微塵も残っちゃ……」 「我は、ひと目で判った」 「え…?」 「確かに、ここまで育っていたとは思わなかったが、貴様を取り巻く風も、貴様の見せる 表情も、あの頃のままだ。何も変わってはおらぬ」 むしろ、変わったのは自分だ。 家督を継ぐ筈だった兄が死に、混乱の内に毛利家の当主となった元就は、家の安泰の為とはいえ、内外に多くの犠牲を払った。 信用出来るのは己だけ。他は味方すらも『駒』として切り捨てる事を覚えた。 そうでなければ、平穏は得られなかったからだ。 そのような自分と、かつての少年が同一人物だと知ったら、元親はきっと落胆するだろう。 だから、元就は瀬戸内大名の当主としての付き合いはしても、元親と必要以上に関わる事を避けていた。 そうする事で、己の心に今なお消えぬ彼女への想いと淡い思い出を、自分の中だけに閉まっておこうと考えていたのだ。 そんな矢先、卑劣な男達の密談を聞きつけた元就は、元親に危険が迫っている事を知った。 だが、昔の自分ならともかく、今の自分では、彼女を説得出来る自信がなかった。 かといって、このままでは元親が、あの男達の嬲り者にされてしまう。 ならばいっそ、と元就は、ある意味件(くだん)の男達よりも卑劣な手を選んだ。 何も知らない元親を、強引に自分のもとに繋ぎとめておく事にしたのだ。 「結局は、我もあやつらと同じだ。貴様に何も知らせず、嫌がる貴様を無理矢理……だが、我はそれでも」 「…ウソ」 「嘘ではない」 「ウソだ!こんな…こんな都合のいい話、ある筈ない!アンタお得意の『策』で、どっかから俺のガキの頃の話を聞き付けただけなんだろう!?」 「これでもか…?」 「!」 元就が、己の着物の袖を捲くると、そこには引き攣れたような古傷があった。 他には染みやホクロひとつ無いだけに、妙に目立つ傷跡を、元親は呆然と見つめ続けた。 「ぁ…あぁ……」 「元親」 そう呼びかける元就の顔に、かつての少年時代の彼のそれが重なる。 刹那、 「──っ!」 元親は、これまでの想いのすべてを吐き出すような声を上げると、元就の胸に泣きながら縋りついた。 「……許せ。我の意気地のなさが、貴様をここまで追い込んだのだ」 「う…うぅっ…うえぇぇ…っ……」 「もう離さぬ。我がずっと、貴様の傍にいる。だから……」 「うわぁぁぁ……ぁぁあああん……」 「泣かないでくれ……姫」 号泣する元親の背を、元就の手が何度も叩く。 漸く泣くのを止めた元親の顔を上げた元就は、ゆっくりと唇を重ねた。 身体は幾度も重ねていたのに、口付けは初めてだという事に気付いたふたりは、少し離れては触れ合わせる行為を繰り返す。 「ん…っ」 「元親…」 やがてその口付けは、次第に深いものへと変わっていき、荒くなっていく息遣いを間近に聞いて、互いの官能を刺激し合う。 「……良いのか?」 「……」 無言で頷く元親に、己を制御出来なくなった元就は、彼女を褥の上に押し倒した。 これまでの彼からは想像し難い、激しい愛撫が施されたが、それでも元親の心は満たされていた。 姉貴32
https://w.atwiki.jp/2chbikexmasosaka/
はじめに ここは2ちゃんねるバイク板「関西クリスマスツーリング」スレのまとめWikiです。 参加される方はまず参加者の方へをご覧下さい。 あくまで「たまたま同じ日の同じ時間に同じ格好の人間が同じルートを同じペースで走るだけ」です。 困った時はお互い様ですが、バイクは基本的に自己責任の乗り物と言うことを忘れずに。 注:本行事、画像、動画などのあらゆる商用利用はお断りします。 16年スレ 【そいやっ】クリスマスツーリング2016 in 大阪【せいやっ】 15年スレ 【そいやっ】クリスマスツーリング2015 in 大阪【せいやっ】 14年スレ 【せいやっ】クリスマスツーリング2014 in 大阪【そいやっ】 過去ログ(予定) 13年スレ 【せいやっ】クリスマスツーリング2013 in 大阪【そいやっ】 過去ログ(予定) 12年スレ 【せいやっ】クリスマスツーリング2012 in 大阪【そいやっ】 過去ログ 11年スレ 【せいやっ】クリスマスツーリング2011 in 大阪【そいやっ】 過去ログ 10年スレ 【せいやっ】クリスマスツーリング2010 in 大阪【そいやっ】 過去ログ 09年スレ 【せいやっ】クリスマスツーリング2009 in 大阪【そいやっ】 過去ログ 08年スレ 【せいやっ】クリスマスツーリング2008 in 大阪【そいやっ】 過去ログ 07年スレ 【うほっ】関西クリスマスツーリング 2007【いい聖夜】 過去ログ 06年スレ クリスマスツーリング【in関西】 過去ログ 05年スレ 【今年も】クリスマスパレードin関西【やりまっせ】 過去ログ 04年スレ 【今年も】クリスマスパレードin関西【負けるな】 過去ログ 03年スレ 【聖者の】03’クリスマスパレード【行進】 過去ログ 【今年は】クリスマスパレードin大阪【負けるな】 過去ログ 02年スレ 【関西】お前らクリスマスパレードやるぞin大阪 過去ログ 参加者の方へ スタッフ概要 15 開催概要 14 開催概要 13 開催概要 13 参加表明スレ 12 開催概要 12 レポート 11 開催概要 11 レポート 10 開催概要 10 レポート 09 開催概要 09 レポート 08 開催概要 08 レポート 07 開催概要 07 レポート 04 レポート 09 傾向と対策 運営板
https://w.atwiki.jp/bsr_e/pages/1230.html
気恥ずかしさと、やはり未通ゆえの恐怖からか、幸村の男根を脚の間に感じた政宗は、たまらず声を上げた。 「ちゃんと入りますから。身体の力を抜いて下され」 「だから、無理だってぇ…やぅっ!」 抵抗を繰り返す政宗に、幸村は少々強引に身体を入れると、己の雁首を、政宗の秘所の先端で勃起している小さな陰核に擦り付けた。 「良かった。しっかり感じておられますな」 「な…何、今の…か、身体が……ひゃっ!?」 強すぎる刺激に、満足に返事の出来ない政宗に、幸村は何度か同じ行為を繰り返す。 その内に、散々花芯をいじられた政宗のソコは、ぐっしょりと欲情の蜜を滴らせ始めていた。 「今、それがしの指が2本、入っているのが判りますか?」 「や…もぅよせよぉ…は、恥ずかしい……」 「では、今度は『こちら』で確かめてみましょうか」 言いながら、政宗の蜜壷から指を抜いた幸村は、再び己の雄の先端だけを、慎重に侵入させる。 「くぅ…」 僅かなひっかかりと共に、粘着質な音を立てながら、政宗のソコは幸村のソレを待ちわびていたかのように受け入れた。 きゅう、と政宗の括約筋が締まるのを覚えた幸村は、暴走しそうな自分を懸命に抑えながら、涙目でこちらを見上げている政宗に笑みを返す。 「もう少し…もう少しだけ、良いですか……?」 「…『少し』じゃ、イヤだ。俺は、お前が全部欲しい……」 「政宗殿…」 「幸村…あぁ……」 互いにきつく抱き合いながら、覚悟を決めた政宗の中に、幸村が己のすべてを埋没しようとした刹那。 「ふぬううううおおおおぉぉぉぉっっっ!!!」 夜の帳を引き裂くどころか、木っ端微塵に破壊しつくすような雄叫びが、ふたりの動きを止めた。 「な、ななな!?お、おおおお館様!?」 「え、え、し、信玄っ!?…ぁ、あぅんっ!?」 膣口から抜けてしまった幸村の雁首に、奇妙な感触を覚えながら、政宗は訳が判らないまま扉の前で仁王立ちしている『甲斐の虎』を見上げる。 「だーっ!もう、大将!タイミング悪すぎ!ふたりとも固まっちゃってるでしょーが!」 「む…し、しかし、こやつらが無事にまぐわ…もとい、既成事実を作るを見届けるのは、若子の主たるワシの務め!」 「いやー、その…ま、いいや。あ、おふたりさんは、気にしないで続けて続けて」 「佐助…いくらそれがしでも、この状況でそれが出来るほど、無神経にはなれぬぞ…」 「ワシが見ておるぞ、ゆきむるああぁぁ!!それに政宗えええぃ!!」 「──見なくていいっ!つーか、何見てんだてめぇらあああぁぁっっ!!!」 政宗の放った渾身の『HELL DRAGON』が、幸村も巻き込んで無粋な連中を吹き飛ばしたのは、それから僅か数秒後であった。 滅茶苦茶になった客間にひとり残された政宗は、暫し肩で呼吸を繰り返した後に、情けない表情で鼻を啜り始める。 「もうっ!あとちょっと…あとちょっとだったのに~~~っっ!!!」 侵入してきた幸村の雄の硬さと熱に、政宗の秘所は、恐怖の裏でしっかりと快感を覚えていたのだ。 あともう少しで、完全に彼と契る事が出来たというのに。 あともう少しで、『アイツ』と同じく女の悦びを味わえる筈だったのに。 「うぅ…みてろ。今度こそ…今度こそはきっと……」 姉貴55
https://w.atwiki.jp/bsr_e/pages/828.html
「俺の事心配するフリして、結局はアンタもアイツと同じなのかよ…」 「おい?」 作業中、頭に巻いていた布を地面に落とすと、元親は眉根を寄せて唇を噛み締める。 「……そうだよな。アンタがあんまり優しいから、勘違いしてた。所詮男にとっち ゃ、俺なんてその程度のモンだよな」 「何を言って…」 「中途半端に優しくすんなよ!俺は見せモンでもなければ、男の慰みものでも……ア ンタの大切な政宗様の代わりでも何でもねぇ!」 「──長曾我部!?」 涙を隠す余裕もないまま、元親は小十郎から背を向けると、そのまま走り去った。 半ば呆気に取られていた小十郎は、やがて己の科白と、予ねて政宗から『彼女の前 で、身体の事は言うな』と忠告されていた事を思い出した後で、自分が犯したミスに 気が付いた。 何気なく言った「役得」という言葉が、自分の身体に劣等感しか持っていない元親に とって、侮辱以外の何ものでもなかったのだ。 「チッ、俺とした事が…」 らしくない失態に、小十郎は苛立たしげに頭を掻き毟った。 「はぁ…」 もう何度目か数えるのもいやになる程、大きな溜息を吐きながら、政宗は外出先から 屋敷に戻ってきた。 今日は、小十郎が夕方から元親と畑へ行く、と聞いた政宗は、幸村の滞在する宿に食 事を届けるのは、朝ではなくその頃にしようと思い、彼らが屋敷を離れている隙を狙 って、最近の日課となっている手作り弁当を届けに馬を走らせたのである。 いつもは、宿の人間に渡すように言い付けていたが、「今日こそは、今日こそは自分 の手で彼に渡すのだ」と意気込んではみたものの、いざ勇気を振り絞って宿に足を踏 み入れると、肝心の幸村は外出していて、会えずじまいだったのだ。 「Dumb as○(ダサ過ぎ)…俺、何やってんだよマジで……」 それでも、多少(?)の恫喝と共に小金を握らせた甲斐あってか、宿の人間は、毎朝 きちんと幸村に政宗の手弁当を届けていて、彼もそれを楽しみにしているというの が、唯一の救いではあったが。 「…ん?」 屋敷内をとぼとぼ歩く政宗の視界に、見知った者が映った。 「おい、元ち……」 声を掛けようとしたが、直後、いつもと違う様子の彼女に気付いた政宗は、思わず言 葉を失う。 庭の隅にある石に腰掛けて、元親はひとり静かに泣いていたのだ。 目立たぬよう顔を背け、声を堪えて肩を震わせている元親の姿は、はじめて彼女が泣 くのを目にした政宗の胸を、これでもかと締め付けてきた。 「Hey、元親。どうしたんだよ!?」 「まさ…むね?」 きっと濡れてしまったのだろう、眼帯を外していた元親は、青みがかった右目と、普 段は隠されている琥珀色の左目に涙を浮かべたまま、政宗を見つめ返してくる。 「何かあったのか?……さては、小十郎のヤツが、お前に嫌味でも言ったのか?」 「違う、違うんだ。俺が、勝手に落ち込んでるだけだから……」 「あの人は何も悪くないんだ」と力なく答える元親に、政宗は懐から布を出すと、彼 女に手渡してやった。 「…アリガトな、政宗。俺の事はいいから、お前は早く戻れ。小十郎さんに見つかる と、色々面倒だろ?」 「でも…」 「俺なら、本当に大丈夫だから。からかわれるのなんか慣れっこなのに、何だか今日 に限って、急に哀しくなってきちゃって……ははっ、月のモンが近いからかな?」 だが、腫れ上がった瞳で無理矢理作られた笑みに、だまされるような政宗ではない。 「なあ」 穏やかな声で、政宗は元親の手を取る。 「落ち着いたら、いい酒何本か持って、俺の部屋来いよ」 「え?」 「俺も、自慢の酒や肴揃えて待ってっからさ。──ふたりで飲もうぜ」 未だ涙で僅かにゆらめく元親の視界いっぱいに、作り物ではない政宗の優しい笑顔が 広がっていた。 姉貴21
https://w.atwiki.jp/bsr_e/pages/837.html
破瓜の儀式を強いた事に、罪悪感がなかったと言ったらウソになる。 企みを阻止された輩からも、「まさか、毛利に先を越されるとは」と言われ続けたが、元就は後悔はしていなかった。 それは、長曾我部と同盟を結んだ事による瀬戸内の安泰からでも、長曾我部の兵器や重機の為でもない。 『鬼』の名を持つ『姫』を、自分の手中に収める事が出来たからである。 (やっと…手に入れた……) 例え、どれだけ「汚い」「卑怯だ」と罵られようとも、元就は、もう二度とこの『姫』 を、離すつもりはなかったのだ。 しかし、幾ら身体を重ねても、元親の心は手に入らない。 はじめから判り切っていた筈なのに、元就には、それがもどかしくて堪らない。 笑ってくれ、とは言わない。所詮、それはかなわぬ望みなのだから。 自分の事が憎いなら、その躍動感に満ちた瞳をつり上げて、ありったけの感情をぶつけて来れば良い。 耐えられないなら、いっその事「イヤだ」と拒絶して欲しい。 ──だが、元親は何もしない。 抗う姿勢も、そしてこちらに縋りつく事もせず、行為が終わるまでの間、ただ目をつぶり、時には嗚咽を堪えながら、敷布を掴んでいるだけだ。 それが、「お前に許しているのは、身体だけだ」という無言の抗議に見えて、元就はイヤと言うほど己と彼女の間にある現実を思い知らされているのだった。 そんな不毛な関係が続いていたある日。 (奥州に行くというのは、まことか) (そんな事まで、いちいちアンタに話さなきゃいけないのかよ) かつて武闘大会で、元親と組んで戦っていた『隻眼の蒼竜』のもとへ行くという話を、 長曾我部の海賊から聞いた元就は、逸る心を抑え切れずに、彼女に問い質していた。 別段、奥州の独眼竜に会う事を咎めているのではない。 自分とこのような関係になる前からも、行き来を続けていたそうだし、竜の女武者は、 何処と無く元親に似ている所があり、そんな彼女を元親が気に入るのは、当然だと考えていたからだ。 問題は、その隻眼の蒼竜に付き従う『竜の右目』の存在だ。 先の武闘大会には元就も参加していたのだが、そこで彼は見たのであった。 『竜の右目』を見つめる元親の瞳が、自分が彼女を見つめている時のそれと、同じで ある事を。 忠実過ぎるまでに主君に尽くしている彼を見て、元親は告白など出来ず、ただ想いを 胸に秘めているだけのようだったが、その気も無いくせに、彼女の心を引き止める彼 に対して、元就は激しい嫉妬と怒りを覚えていた。 本当は「行くな」と言いたかった。 だが、実際には自分との関係を示唆しつつ、彼女に牽制するのが精一杯だった。 それどころか、居ても立ってもいられず、とうとう極少数の人間にだけに、半ば強制 的に口止めをすると、海賊に紛れて彼女の後を追い掛けていたのである。 ──こんな自分を知ったら、彼女は笑うだろうか。 でも、それでもいい。 奇跡にも等しいが、自分の前で彼女が笑顔を見せてくれるなら。 そう、かつての『あの頃』のように、真っ直ぐに自分を見つめて微笑んでくれた彼女 に、もう一度会えるというのなら。 余談ですが、もしもオクラが無理矢理お嬢を止めていなかったら、会合の後で二手に分 かれての視察に向かった後、一緒に船に乗った者達によって、かなり可哀相な目に遭 っていました。 そして、すべてに絶望したお嬢は、一切の重機の廃棄を望む旨の遺書を残して海神(わ だつみ)のもとへ。 その後、バーサークしたオクラによる『瀬戸内37564計画』という名の殺戮タイムが繰り 広げられたとか、いないとか。 姉貴28