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585 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga] 投稿日:2011/01/10(月) 12 57 07.26 ID Vwy5wGzzo [4/10] 季節は夏。期末テストを間近に控えた、とある七月の土曜日。 その日の俺は我が家で唯一クーラーのない部屋(つまり俺の部屋のことだ)に朝から引きこもり、必死の――――というより苦悶に近い形相で机に向かっていた。 「く……ぐぬ……」 高校2年生らしく、テスト勉強のため……というわけではもちろんなく。 「ぐぬ……ぬ……」 新作ガンプラ、HGFCノーベルガンダムを組み立てているのだ。 「……くっ!」 パチン!パチン!…………ガリガリ………………パチッ。 パーツを切り出した後、丹念に切断箇所の処理をしてから組み立てる俺。 机の上では頭部以外が完成したガンプラが、残された頭部の完成を今か今かと待っている。 「よし!」 ロボットにあるまじき長い髪の毛のようなパーツを取り付け、ついに頭部が完成した。 「あとは、これをくっつけて――」 先ほどの頭部と胴体とを組み合わせ、ようやく一つのガンプラが完成した。 妙な達成感に支配され、思わずガンプラに見とれてしまう。 それにしても……なんでこんな女の子みたいなデザインなの? 「はっ」 はたと、正気に立ち返る。催眠術から解き放たれたかのような気分で頭を抱える。 ――お、俺はいったい、何をやっとるんだ……。 休日の朝っぱらから、部屋に閉じこもってガンプラ製作に没頭している17歳。 それが俺・高坂京介の現在の姿であった。 いやいや、違うんだって。これにはふかーいわけが……と言い訳しようかとも思ったが、これくらいは別に言い訳することでもないな。 妹もののエロゲやってるんじゃあるまいし。 586 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga] 投稿日:2011/01/10(月) 12 57 54.56 ID Vwy5wGzzo [5/10] だが、俺がプラモをつくるようになるまでに、他人とは違う、ちょっとした事情があったのは確かだ。 なぜか俺は、あれからも、何度か妹に呼び止められ『人生相談』という名目で無理難題を押しつけられるという日々を送っていた。 つい先日も、この『HGFCノーベルガンダム』を手渡され、『まずは速攻で仮組みを終わらせて下さい。絶対ですよ?』みたいなことを言われたのだ。意味がわからない。 それで諾々と従っちまう俺も、情けないっちゃ情けないんだが……。 「ふぅ……やっと完成したな。休憩すっか」 渇いた喉を潤すべくリビングに降りると、件の妹が電話をしているところだった。 「はっはっはっは! そうなのでござるか? いやはや……」 相変わらず、すげえ変貌ぶりだな。 妹には表と裏の顔があって、相手によって使い分けているのだが、表情や喋り方で『どちらの友達』と喋っているか一目瞭然なのだ。 「把握したでござる! ではお待ちしておりますぞ!!」 快活な返事を返す妹を横目に、冷蔵庫から麦茶を取り出す。 グラスに注いで飲み干すと、涼やかなのど越しがたまらない。やっぱ夏はこれにかぎるなあ。 「お兄様?」 タイミングを見計らっていたのか、俺が一息ついたところで妹から声がかかる。 「どうした?」 「終わりました?」 「あー、終わった終わった。ちょうど今組み立て終わったところだ」 「さすがお兄様! で? 表面処理はいつごろ終わりそうですか?」 「は? 組み立てて終わりじゃないの?」 587 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga] 投稿日:2011/01/10(月) 12 59 54.01 ID Vwy5wGzzo [6/10] 俺がそう答えると、沙織は失望のまなざしでこちらを見つめてくる。 ところで、表面処理ってなんですか? 「お兄様……まさか素組で終えられるつもりではありませんわよね?」 おい、またわからない単語が出てきたぞ。素組? 「…………いいですか?表面処理とは、ゲート処理に始まり、400番、600番、1000番の順にペーパーがけ。 次いで、洗剤でパーツを洗浄し削りカスと油分を落とします。その後水洗いで洗剤を落とし、完全乾燥後、塗装に入ります。 本来なら合わせ目消しの作業が必要なのですが、このキットは合わせ目が目立たないので今回は無視しちゃいましょう。 塗装ですが、お兄様は初心者ですから、まずは筆塗りで各塗料の特性を覚えるといいでしょう。どの塗料ならどの塗料に上塗りできるなど、知っておくべきことは意外とあります。 あぁ、言い忘れておりましたわ。塗装の前にサフを吹くべきでした。サフは本当ならエアブラシで吹くといいのですが、今回は筆塗りの勉強ですし、お手入れも大変なので今回はスプレーを使いましょう。 あと、塗装時における最大の注意点ですが――」 ……おーけー、誰か通訳を呼んできてくれ。 っていうか、どうして俺がガンプラを作らなければならないんだ、説明しろ説明。 沙織のガンプラ講座をなんとか遮り、そういうようなことを尋ねてみたところ、 「理由ですか? この前も言ったではありませんか」 堂々と胸を張って、こんな答えが返ってきた。 「人生相談です」 うむ、相変わらずおっぱいでけえな。 だけど、これはどう考えても悩みの解決とは違うし、こういうのはオタク友達とやった方が楽しいんじゃないのか? おまえにはもう桐乃と黒猫っていうオタク友達がいるだろうに。 「きりりんさんと黒猫さんはガンダムには興味がないようですから……」 あぁ……そうだったな。 桐乃ってやつは、メルルという子供向けアニメの大ファンにして妹もののエロゲ収集家。 黒猫ってやつは、マスケラという厨二アニメの信者にしてちょっと電波入ってる危ない子。 どちらも悪い奴ではないのだが、確かにガンダムとは縁遠そうだ。 補足しておくと、どちらも沙織に負けないくらいの超絶美人でもある。 「そうでした、それで思い出しましたわ」 「あん? まだ何かあんのか?」 「明日、家にきりりんさんと黒猫さんがいらっしゃいますから、お兄様も一緒に遊びませんか?」 588 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga] 投稿日:2011/01/10(月) 13 00 46.02 ID Vwy5wGzzo [7/10] 翌日の日曜日。 昼食をすませ、リビングでだらだらテレビを眺めていると、ぴんぽーんとインターホンが鳴った。少し間をおいて、再び、ぴんぽーん。 誰も出る様子がない。 ちなみに親父は休日だってのに仕事。お袋は近所のおばさんたちとどっかに行った。 痺れを切らしたのか、訪問者は最終的にインターホンを連打する。ぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴんぽーん。 「そんなに連打するんじゃねえ。聞こえてるよ」 仕方なく俺はソファから重い腰をあげようとしたのだが、そこで、どたどたどたっと階段を駆け下りてくる声が聞こえた。でもって、 「お待たせして申し訳ござらん!お待ちしておりました!!」 絶対俺には言わないようなござる口調が聞こえてきた。 今日の沙織の服装は、「オタク」と聞いて思い浮かべるイメージそのもの。 これがあの妹とはなかなか信じがたいものである。 そうか、今日は沙織の友達が遊びにくるんだったな。 沈ませかけた尻を再び持ち上げ、玄関に顔を出す。 「いらっしゃい」 「あ、地味兄貴」 「……っふ……よくぞここまでたどり着いたものね……褒めてあげるわ」 会うなりこれだ。こいつらは遠慮とか思いやりって言葉を知らないの? 黒猫に関してはそれ言いたかっただけだろ。たどり着いた側が何言ってんだ。 「それでは早速拙者の部屋に行きましょう!」 そういうと、桐乃と黒猫を引き連れて階段を上っていく沙織。 俺はがっくりと項垂れながら来客者御一行を見送る。 「もう既に疲れた。……こんなんで半日もつのか?」 「その図体と風貌でお兄様は止めなさいとあれほど言っているでしょう」 「ぶっちゃけ、あれがお兄様って呼ばれるのに耐えらんないんですケド。お兄様って言ったら、もっとこう……」 589 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga] 投稿日:2011/01/10(月) 13 01 28.67 ID Vwy5wGzzo [8/10] 俺がお茶とお菓子を持ってあがると、沙織達はなにやら俺の話題で盛り上がっていた。 「だから~、あたしの理想の兄貴像は、優しくて頼りがいがあって……あ、当然超シスコンなのがデフォだから。でもそれをなかなか認めようとしなくて」 「あなたにしてはいい線行ってるわ。だけど少し現実を見なさい。そんな都合のいい兄がいるわけがないでしょう?」 「いやいや、そうとも限らんでござるよ黒猫氏。拙者のお兄様なんかは結構それに近いものが――」 なんつー会話してるんだ。なんだよ、理想の兄貴像って。 他に話すこと一杯あるだろうに。なんでよりにもよって兄貴談義に花を咲かせてるんだ。 「えー? それはないって。だって“あれ”だよ?」 桐乃はそういうと俺を指差した。 まぁ確かに俺は凡庸だし、顔だっておまえらに比べりゃ地味だけど……“あれ”はないんじゃないですかね? 「きりりん氏、拙者のお兄様を舐めてもらっては困りますな」 「「「えっ?」」」 俺達3人の声がハモる。 「ふっふっふ。何を隠そう、先日拙者が家を飛び出してしまった時、お兄様はあちこち走り回って探してくれましたし、拙者の趣味が奪われかけたなら、父上に説教かましてまで守ってくれたと聞きました。そしてそれ以来、人生相談にもたびたび乗っていただいております。お兄様のシスコンっぷりったらそれはもう――」 ぎゃああああああああ! それ以上俺の恥ずかしい過去を暴露するんじゃない! 「ご、誤解だ! お、俺はあくまで沙織の人生相談とやらを最後まで責任もって終わらせたかっただけで、他意はないんだよ!!」 「そして、この反応でござる。いかがかな? きりりん氏」 お願い! もう俺で遊ぶのはやめて! 結局、なんやかんやで時間は過ぎ、今日はお開きとなった。 まぁ、なんだ。楽しかったよ、意外と。時間が経つのを忘れるくらいには。 「……今日は沙織と遊んでくれて、ありがとな」 肩の力を抜いて、口の端を持ち上げる。 すると、黒猫はじっと俺の眼を覗きこみ、 「……いい機会だから聞いておくけれど、あなた、どうしてあんなに妹の世話を焼いているの?」 なんでだろうなぁ……俺にもわからん。 590 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga] 投稿日:2011/01/10(月) 13 02 21.19 ID Vwy5wGzzo [9/10] 「……シスコン?」 「それだけは違う!」 「じゃあなに?」 首を傾げる黒猫。なんでかしらんが、この話題にえらくご執心らしい。 「…………兄妹だからじゃ、ねえの?」 「…………そう。分かった。……いいお兄さんね。とても羨ましいわ」 こちらの胸にじんわりと染み入るような、優しい口調。 「ふっふっふ。そうでござろう!なにしろ拙者自慢のお兄様ですからな!」 おまえはブラコンを隠そうともしないんだな。 気付けば、桐乃が唇をとがらせ、上目づかいでこちらを睨みつけている。 まるで欲しいものを買ってもらえなかった子供みたいな表情だ。 「ん? どうした?」 「…………」 「きりりん氏、そんなに見つめてもお兄様はあげられませんぞ?」 桐乃は、瞬間目を見開いたかと思うと、一転、眉間に皺を寄せ怒りを露わにする。 「だ、誰もこんなんいらないってば! つかキモいし、こっちの黒いのじゃないんだから!」 「――ハ、下らない勘違いをしないでちょうだい。……私だって、まるで好みじゃないわ。こんな男、こっちから願い下げよ」 ひでえ……なにもそこまで言わんでも……。 桐乃と黒猫は、俺への罵詈雑言をまき散らすや、勢いよく踵を返した。 そのまま早足で去っていく。俺はその背に向かってため息をついた。 「……はぁ」 すらりとした均整のとれた体に、ライトブラウンの流れるような長髪。 超居丈高で傲岸不遜。趣味はアニメにエロゲ。 かたや、真白な肌、日本人形のような黒髪。 無感情無愛想の上、口を開けば毒舌ばかり。 だけどな。 「ま、またね」 「――また来るわ」 たまに可愛いとこもある。 「はいよ」 おわり
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507 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga] 投稿日:2011/03/19(土) 21 20 32.73 ID BTEDHaXWo [4/8] 季節が巡るのは早いもので、外に出てみれば今はもう桜が舞っている。 それなりにのほほんできた春休みも明け、今日は始業式。今まで幾度も迎えた新学期の朝である。 めんどくせえなあという憂鬱な気分と、何かが起こるんじゃないかというわくわくを胸に階段を下りる。 そのままリビングへと続く扉を開き――そして、俺は言葉を失った。 「お兄様?」 「はっ!?」 沙織に呼び掛けられ、ようやく我に返る。 「大丈夫ですか?」 「あんた……始業式の朝から寝ぼけてる場合じゃないでしょ」 「たるんどるんじゃないのか?」 素直に心配してくれる沙織とは違い、辛辣――ってほどでもないが、厳しい言葉をくださる両親。 いやいや、親父にお袋もなんでそんなに落ち着いてられるんだ。 これはもしかして一大事なんじゃないのか? いったい何がどうしてこうなった? 「なんで……」 「?」 ようやく絞り出した声はかすれ、うまく言葉にならない。聞き取れなかった沙織が疑問の表情でこちらを見ている。 俺は、一呼吸おいて、すうと大きく息を吸い込んでからこう叫んだ。 「なんでおまえがその制服を着ているんだああああああああああ!」 沙織が着ているのは、我が高校の制服そのものであった。 どういうこと!? 沙織はお嬢様学校の高校へエスカレーター式に進学するんじゃなかったの!? まさか、問題起こして放り出されたの!? いやいや、沙織に限ってそんなことあるわけないだろ! じゃあ、これはどういうことだ!? 何がどうしてこうなった!? もはや俺の思考は滅茶苦茶だ。まとまる気配すらない。 「落ち着いて下さいお兄様」 沙織はまるで子供をあやすように優しい口調で語りかる。 「私がお父様とお母様に頼んだんです」 「……はい?」 どういうこと? まさか、沙織が自分から俺のいる高校へ行きたいと言い出したってこと? 「その通りですわ」 「いやいや、何でわざわざそんなことを」 沙織がブラコンなのは知ってたが、それで自分の進路を決めちまうほど愚かではないと思っている。 だから、何かやむにやまれぬ、特別な事情があったんだと思う。ではその事情っていったいなんだ? 「……何があったんだ?」 「それは登校の途中でお話します。今は朝ごはんを食べましょう? このままでは遅刻してしまいますから」 508 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga] 投稿日:2011/03/19(土) 21 22 54.09 ID BTEDHaXWo [5/8] 「で? 俺の高校に来た理由ってなんだ?」 いつもの登校路を沙織と連れだって歩く。見慣れた風景のはずなのに今日はえらく新鮮な気がするぜ。 単純に春休み明けってものあるんだろうけどさ。 「実はそんなに大したことではないんですけど……単純に遠かったからです」 「えっ? それだけ?」 「はい。今まで通っていた中学校とは少し違う場所に校舎があるものですから」 「ふーん」 はっきり言って拍子抜けだった。まさかそんな単純な理由だったなんて。 でも、本当にそれだけか? ……はっ!? まさかいじめにあっていたとかじゃないだろうな!? 進路を変えるという人生に大きな影響を与える事柄であるから、最低でも両親には話さざるを得ないが―― こいつのことだ、俺には無用の心配をかけまいと黙っているはず。 だとしたら俺はそんな沙織に今まで気づいてやれず―― 「ふふっ、そんな顔しなくても大丈夫です。いじめが原因ではありませんよ?」 「ぐっ……」 どうやら、本当に俺の心は筒抜けらしい。それとも顔に出過ぎるのがいけないのか。 「で、でも、大学進学のことも考えたらあっちの方がよかったんじゃないのか?」 実際、うちの高校は平凡そのものの進学率だぞ? あるのは普通科だけで、理数科だったりの特別進学コースがあるわけでもないし。 「それはあちらでも同じですから。一貫の大学には行きたい学科はありませんし。ですから、大学受験を考えるならどちらでも一緒なんです。経済的にはこちらの方が圧倒的に安上がりですし」 「そうは言ってもな」 沙織の言うことはもっともだ。付属の大学に行きたい学科がないのなら、普通に考えてうちの高校に来るのが妥当だと言える。 だけど、なぜだろう。このもやもや。腑に落ちないというか、なんとも言えないこの感じ。 「それとも、私が一緒では迷惑でしたでしょうか?」 うるうると目をうるませ、しょんぼりと項垂れる沙織。 「そ、そんなことないぞ! 俺だって一緒の高校に行けて嬉しいって!」 まるで恋人同士の会話だな。俺はいつからこんなシスコンになってしまったのか。 自分が言った内容に呆れ、自嘲気味に笑う。 すると、どこからともなくこんな声が聞こえてきた。 「あの子、超かわいくね? でかいけど」 「どの子? うお、まじだ。超かわいい。 でかいけど」 509 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga] 投稿日:2011/03/19(土) 21 26 02.53 ID BTEDHaXWo [6/8] 途端に、さっきまで感じていたもやもやが急速に膨らんでいく。 この瞬間、はっきりと理解した。今までは沙織が通っているのが女子校だったもんだから、こんな気持ちを感じることはなかったんだな。 そう、これはいわゆる親心というやつだ。……おまえは兄貴だろという突っ込みはなしだぞ。 そこら辺の男が沙織に言い寄ってくるかもしれない。どこぞの馬の骨ともわからんやつが沙織をかっさらっていってしまう可能性がある。 そんなことを考えただけで、俺の心はかき乱され一向に落ち着かない。 沙織が彼氏なんて連れてきた日にゃ、俺はまだ見ぬそいつをきっとぶっ飛ばすだろう。 別にそいつが憎いわけじゃない。ただ、それぐらいやらんと気が済まないのだ。 先ほどの声のを発した男たちをじろりと睨み付け「手を出したらぶっ殺す」と、視線で威嚇。これは最上級生だからできる芸当だ。 ……これから毎日こんな思いをして過ごさねばならないのか。とてもじゃないが身が持たねえ。 世間のシスコン様はこういうとき一体どうするんだ? いったいどうやって心を落ち着けるのだろうか。 あーあ、誰か近場にシスコンの兄貴がいねえもんかな。そうそういるもんじゃないってのはわかってるけどさ。 しばらく歩くと、いつもの場所で俺を待っている麻奈実が視界に入った。 ぱたぱたと鞄をせわしなく動かしている。 「あ、きょうちゃん、おは――」 いつもの間延びした挨拶をしようとしたところで、そのまま固まる麻奈実。 その目ははっきりと見開かれ俺の隣に立つ美少女を見据えている。 「よう、おはよう」 「おはようございます、麻奈実さん」 「えっ? あ、おお、おはようございます」 慌てて挨拶し返す麻奈実。なに慌ててんだ? おまえら初対面じゃねえだろ。 しかし、慌てていても麻奈実の綺麗なお辞儀の形は崩れない。 「きょうちゃん。え、え~と、どちら様?」 「何言ってんだ、沙織だよ。妹の沙織」 「よろしくお願いいたします」 「ほ、ほんとに沙織ちゃん? あ、あれ~、この前はこんな風じゃなかったよね?」 ……忘れていた。前に会った時はたしかバジーナ状態の沙織だったな。 その前に会った時はまだ小さかったし、まさか沙織がこんな美少女に成長するとは思ってもいなかっただろう。 「あ~なんだ。深くは詮索しないでやってくれ」 「う、うん。わかった。じゃあ、改めてよろしくね沙織ちゃん」 「はい。麻奈実さん」 そこからは3人で、他愛ない会話を交えながら、のんびりといつもの登校路を歩いていく。 某アニメには登校路がきつい坂道なのを愚痴っている高校生が登場するが、その点俺たちの学校は平地にあるからな。 そこに関しては千葉県gjと言わざるを得ない。 夏場とか大変だろ、あれ。しかも兵庫県下、特に北摂地域の高校は、そのほぼ全てが山の上に作られているらしい。 どうして兵庫県はあんなところに学校作っちゃうんだろうな。やめてやれよ。 と、実にどうでもいいことに考えを巡らせていると、少し先の道路を黒猫が横切った。 朝からなんて不吉な――という方の黒猫ではない。ましてや宅急便でもない。 510 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga] 投稿日:2011/03/19(土) 21 27 25.02 ID BTEDHaXWo [7/8] 「あ、あれ? 今のって……」 「黒猫さん――みたいですね」 「どうしたの? きょうちゃん、沙織ちゃん」 急いで黒猫らしき黒髪の少女を追いかける。どうやら向こうは俺たちに気付いていないようだ。 「く、黒猫?」 手が届くまであと少しの位置まで迫ったところで、その黒髪の少女に声をかけた。 その少女は上半身だけでこちらを振り返り、得意げにこう言った。 「おはようございます、先輩」 「く、黒猫……まさか、おまえも同じ高校だったのか」 黒猫が着ている制服は、見慣れた、俺の高校の制服だった。 「ええ、本当はもう少し黙っていようと思っていたのだけれどね。……あれ? おまえも?」 それまでにんまりとしていた黒猫が俺の言葉に違和感を感じとった時、後方から俺を呼ぶ声が聞こえてきた。 「お兄様、お待ちになって下さい」 「きょうちゃん待って~」 はあはあ、と仲良く息をきらして沙織と麻奈実が追いついてくる。 「ひどいです、お兄様。私たちをほったらかして行ってしまうなんて」 沙織が俺を責め立て、その隣では麻奈実がうんうんとしきりに頷いている。 「すまんすまん。でもおかげで黒猫に追いつけたんだし、許してくれよ。なっ、黒猫」 同意を求めるべく黒猫の方に向き直ると、当の黒猫は目を丸くして棒立ちになっていた。 「な、なぜあなたが……こ、ここに、その暗黒聖闘士を纏って立っているの?」 いつから俺の高校の制服は暗黒聖闘士に衣替えしたんだ。 震える指で沙織を指さし、質問する黒猫。その表情には驚きの他に恐怖すら垣間見える。 まあ、こいつとしても沙織がここにいるのが不思議でしょうがないんだろう。俺だっててっきりエスカレーター式に進学すると思ってたからな。 とはいえ、俺が言えた義理ではないが、いくらなんでも驚きすぎだろ。なんでそんな何かにびびってるみたいなリアクションなんだよ。 「実は少し事情がありまして。詳しいことは後程」 「くっ……まあ、いいわ」 びびっていると思ったのもつかの間、あっというまにいつもの黒猫に戻ってしまった。 「黒猫さん――だっけ? おはよう~」 「…………おはようございます」 麻奈実の挨拶に、一応返事を返す黒猫。……すっげー渋々だったけどな。 おまえはいつまで麻奈実を目の敵にしてるんだ。 ともあれ、今はそんなことを追求している場合ではない。 「やべ、ちょっとのんびりしすぎた。初日から遅刻しちゃまずいし、急ごうぜ」 そんな俺の言葉に対して三人は三者三様に頷いたのだった。 第十三話(沙織√)おわり
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502 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga] 投稿日:2011/03/19(土) 17 57 47.62 ID BTEDHaXWo [1/8] 「じゃあ、沙織と組むわ」 見方を変えれば、これはある種のチャンスと言えるのではないだろうか。 これを機に、桐乃と黒猫がもっと仲良く――いや、既に仲良しなのはわかっちゃいるが、更に仲を深めるチャンスだ。 もしかすると、ゲームでも奇跡的な相性の良さを見せるかもしれないしな。 幸い大会までは後一週間ある。こいつらだってその間にみっちり練習するだろうし、そうそう不甲斐ない結果にはならないはずだ。 ぶっちゃけると、こいつらと組むと俺の精神が持つ気がしないってのもあったけどな。 「……拙者で……よいのですか?」 俺が言ったことが信じられない、というように改めて俺の意思を確認する沙織。 どうでもいいけど、そのござる口調なんとかならないの? 普段の沙織を知っている人間からすると違和感が半端じゃない。 ……まあ、今さら何言ってんだって感じではあるが。 「いいんだよ、俺がそう決めたんだ。確か決定後はお互いに文句は言わない約束なんだよな?」 「た、確かにそうでござるが……」 沙織は未だ納得がいかない様子。どうしてすんなり受け入れないんだろ。 そんなに桐乃と黒猫を組ませることが心配なのだろうか? ま、その気持ちはわからんでもないけどな。 「大丈夫だって。こいつらだって喧嘩するために参加するわけじゃないんだからさ」 「……うう、わかりました」 渋々ではあるが、ようやく折れてくれた。 ふう、ようやく納得してくれたか。それにしても心配しすぎだろ。 桐乃と黒猫の相性の良さを早々に見抜いたのは他ならぬ沙織、おまえなんだからもっと安心していいと思うんだけどな。 ……ひょっとして俺と組むのが嫌だったってことはないよな? いや、ないな。あの沙織に限ってそれはないよな。…………多分。 503 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga] 投稿日:2011/03/19(土) 17 58 14.30 ID BTEDHaXWo [2/8] 大会当日。俺たちはシスカリ大会に参加するため、秋葉原に集まっていた。 この一週間、沙織はつきっきりで俺の特訓に付き合ってくれた。桐乃と黒猫も秘密特訓をしていたらしいが、果たしてその成果やいかに。 「そういえば、大会ってどこでやんの?」 「会場はso○map内のイベントフロアとなります。すぐそこですな」 沙織たちの後に続き、会場へと移動する。 会場は既にオタクたちで埋め尽くされており、イベントが始まるのを今か今かと待ち構えていた。 「……結構な人数来てんな」 まさか全員が参加者ってわけじゃないだろうが、それでもざっと見回して100人以上はいるように見える。 こいつらとやりあって勝てるんだろうか、黒猫たちはともかくとして。なにせ相手は沙織や桐乃、そして黒猫よろしく本気でこのゲームを愛しているような奴らなのだ。 俺、すっかり自信なくなってきたぜ。 「大丈夫です、お兄様。あれだけ特訓したのですから。それに、何事も参加することに意義があると申しますし」 自信喪失気味なのを見かねてか、沙織は快活な笑みを浮かべ俺を励ましてくれた。 ほんと、こいつには俺の考えることが筒抜けだな。 「ありがとな」 すると沙織は、いつも通りに口をこんなふうωにしてにま~と笑ったのだった。 結果から言うと、俺と沙織は3回戦負けだった。 特訓の成果や組み合わせの運も重なり、1,2回戦を突破することに成功したのだが―― 所詮は付け焼刃。自力の差が露呈し、敗北と相成った。 ちなみに、桐乃と黒猫は1回戦負けだった。 なんというか……案の定足の引っ張り合いを展開してしまった結果がこれである。 それでも試合終了後には 「あんたのせいだかんね!」 「ふん、あなたがのろまなのが悪いのよ」 と、いつもの二人の様子を見せてくれたので心配はいらないだろう。 「賞品、残念だったな」 あと2勝していればお目当ての賞品が手に入ったんだけどな。残念ながら手元にあるのは1回戦を突破したチームに与えられたストラップだけだ。 そして、まことに残念なことにこのストラップ。なんというかエロい。 描かれているキャラクターは半裸であり、しかもロリ属性ときたもんだ。 いや、エロゲが元なんだから当然なんだけどさ。これじゃあ携帯につけるわけにゃあいかないな。 普段使えないものを貰ってもなあ……。 「……きもっ。なにマジマジと見つめちゃってんの? この変態」 「ちっ、ちげーよ! そういう意味で見てたんじゃねえ!」 「あら、ならばどういう意味で見ていたのかしら? ロリコンでシスコンの兄さん?」 「黒猫、おまえまで!?」 ぎゃあぎゃあと騒ぐ俺たちをよそに、沙織は手に入れたストラップをにこにこと見つめていた。 第十二話(沙織√)おわり
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449 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga] 投稿日:2011/03/08(火) 20 49 10.53 ID s4+v7UlLo [1/6] 「あのシスコンってば、ちょーキモい。あんなのが兄貴じゃなくてまじで助かった」 「その割にはえらく悔しそうな顔してるわね。っふ……まるで欲しい物を買ってもらえなかった子供みたいよ?」 「しっ、してないし! 何ばかなこと言っちゃてんの!?」 目の前のギャル風の少女は私の意見を慌てて否定し、さらにこれでもかとまくしたてる。 喫茶店での談笑。私たちくらいの歳の少女にはありがちで珍しくもない光景。 今日は私とこの子の二人だけで遊んでいる。沙織も誘ったのだけれど用事があるとかで来れなかったのだ。 でも、今日に限ってはその方がありがたかった。 「あんたこそ、あいつのこと兄さんとか呼んじゃってさ。なんなの? ブラコンなの?」 「最初に兄妹でもないのに兄貴と呼び出したのはあなたでしょう。私はそれを模倣しただけにすぎないわ」 「ぐぬぬ……」 ふふふ。この子は本当にからかいがいがある。口げんかが弱いにもほどがあるわ。 思ったことをそのまま口に出すからいけないのよ。もう少し考えて発言すればいいのに。 私は未だ歯軋りして悔しがっている親友に声をかけた。 「ところであなた、あのシスコンのこと好きなの?」 「はっ!? あああああ、あんた何言っちゃってんの!? ふっ、ふふ、ふざけんじゃないってば! 誰があんなの!」 虚を突かれ、呂律がまわらない様子。 「ふざけてなどいないわ」 声のトーンを落とし、真剣であることを相手に伝える。 それはちゃんと伝わったようで、先ほどまでの慌てまくって真っ赤になった顔が幾分かましになった。それでも依然として赤いけれど。 「あんた、どうしたの?」 「いいから答えなさい」 目を細めて、相手を見つめながら言葉を待つ。 いや、見つめるというよりは睨みつけるといった方がいいような顔をしているかもしれない。 それでも、私の親友は少しも臆することなく私を見つめ返してくる。 「……好き」 「……そう」 「うん」 少し、気が楽になった。先ほどまで力一杯握られ自分の意志では開くこともかなわなかった手の平も、今はもう自由に動かせる。 450 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga] 投稿日:2011/03/08(火) 20 49 49.08 ID s4+v7UlLo [2/6] 「……そう」 ふう、と息を吐いて天井を見上げる。照明が目に入り、思わずきゅっと目を閉じた。 モデルやっているだけあってかわいい顔しているのは認めざるをえないし、足だって長い。丸顔ではあるがそれが好きだって人もいるだろう。 それに下賤なことを言うようだけれど胸も私より大きいし……。 あの人も愚かな雄の例に漏れず大きい方が好みなのかしら。中には小さい方が好きという人もいるらしいけれど。 もしそうなら私にも勝ち目が出て来るのだろうか。 ……なんてついつい莫迦な想像をしてしまう。それくらいにあの人のことが気になってしまっていた。 いつからかはわからない。特にきっかけがあったわけでもない。 でも、いつの間にかあの人は私の心に入り込んできた。そして今もその場に居座り続けている。 「いつから?」 「はあ? 何であんたにそこまで言わなくちゃならないわけ? あんたには関係なくない?」 「ふふ、いいじゃない。ここまで言ってしまったら後は一緒よ。それに関係なくはないもの」 「えっ?」 驚き、目を丸くする親友。 「ま、まさか……あんたも?」 「ええ、そのまさかよ」 「…………」 親友は言葉を失い、何も話せないでいる。 しばらくお互いに無言のままの時間が続く。そして、ようやく親友が口を開いた。 「そっか、あんたもか」 「……ええ」 私は力なく返事をすることしかできない。 451 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga] 投稿日:2011/03/08(火) 20 50 25.64 ID s4+v7UlLo [3/6] 「だからあれ以降も兄さんって呼び続けてたんだ」 ん? 「でも、ま、あんたも物好きだよね。あんなののどこがよかったの? 人のこと言えないけどさ」 「どこって……そうね…………優しい……ところ?」 一瞬感じた違和感はとりあえず脇に置いて、質問に答える。 自分でもわからない。あんなののどこがよかったのか。顔は地味だし、重度のシスコンだし。 でもこうなってしまったものは仕方がない。もうどうにもできない。 私は自分の気持ちに嘘をつけるほど器用ではないのだから。 「だよね。…………沙織が本当に羨ましい」 んん? 口をとがらせ、しょぼんとうなだれる親友。 しかし、今、私の思考は別のことに囚われていた。 口に出すのも恐ろしい。これを口に出してしまうとこいつに弱みを握られることになってしまう。 だけど、それでも確認せずにはいられない。 「あ、あなた…………ひょっとして……男性としてではなく、兄として好きだと言いだすんじゃないでしょうね?」 「は? そうだけど? ……あんた何だと思ってたの?」 ふ、不覚。まさかこの私がこんな凡ミスを犯してしまうなんて。 しばらくきょとんとした顔を私を見ていた親友だったが、私が犯してしまったミスに気付いてしまったようで、ぐにゃあとその口を歪める。 にやにやと下卑た笑みを浮かべている。「さて、今からどう料理してやろうか」というような顔に見えた。 ……こんなことなら、普段この子をからかう回数を減らしておけばよかったわ。 「なに? あんた、あいつのことが好きなの? ……男として」 ぷくく、声が漏れた。申し訳程度に口を抑えてはいるようだが、それでも笑いをこらえきれないようだ。 「くっ……」 今の私はもはやまな板の上の鯉。あとは捌かれるのを待つことしかできない。 「ふ~ん、そっかそっか。なるほどね」 腕を組み、顔を上下させてなにやら一人で納得している。 さて、ここからどんな風にいじられるのか……。あまり意味はないが気持ちの上だけでも身構えておく。 しかし、聞こえてきたのは意外な言葉だった。 452 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga] 投稿日:2011/03/08(火) 20 51 39.70 ID s4+v7UlLo [4/6] 「ま、いいんじゃない?」 「え?」 「だって、あいつ顔は地味だけど優しいのは間違いないし? 多分今まで彼女なんてできたことないだろうし、いざ彼女できたら大切にしてくれそうじゃん。地味子という対抗馬が気になるけど」 この子のことを少し誤解していたのかもしれない。この子は本気の相手を小馬鹿にするような人間ではなかった。 この子という人間をまた少し理解できた気がする。 「いや……一番の対抗馬は沙織? あれ? でも沙織が対抗馬になるなら私だってなっちゃうのかな? 同じ妹属性だし。…………ん? あんた、何笑ってんの?」 言われて初めて自分が笑顔になっていたことを自覚する。 「なんでもないわ」 「ま、いいけど。でも……ぷぷっ。まさかあんたがね~。ちょー似合わないんですけどwww」 こ、このアマ……。どうやら前言撤回しなければいけないようね。 思わず頬が引きつってしまう。褒めた矢先にこれだもの。 でも本気で馬鹿にしているわけがない。だって、この子は私の親友だから。 「……あなたに言われたくはないわ」 だから私は、ふんと鼻をならし、ありふれた捨て台詞を吐くだけにとどめておいた。 第十三話(黒猫√)おわり
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435 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga] 投稿日:2011/03/06(日) 07 21 49.24 ID ijSO94qlo [1/4] 「じゃあ黒猫と組むわ」 目的を優勝ではなく豪華賞品の入手に絞るならば、この組み合わせが一番いいだろう。 どちらかに戦力を集中させて、もしそちらが一回戦で強敵とあたってしまったら元も子もない。 「わ、私でいいの?」 俺という貧乏くじをひかされたにしては意外な台詞だった。 しかしながら、案の定沙織と桐乃は黒猫を憐れむような目で見ている。 「黒猫、すまない」 黒猫の肩に両手を置き、謝罪する。ゲーマーであるこいつとしては本気で勝ちに行きたかったに違いないからな。 黒猫は、俺が手を置いた瞬間びくっと体を震わせたかと思うと、「莫迦じゃないの」という捨て台詞とともに、ぷいっと顔を背けてしまう。 俺は沙織たちの方に向き直り、こう続ける。 「賞品、絶対ゲットしようぜ!」 そんな俺を不機嫌そうな面で見つめる桐乃。沙織はぐるぐる眼鏡のせいで目元はよく見えないが、恐らく黒猫を憐れんでいることだろう。 大会当日。俺たちはシスカリ大会に参加するため、秋葉原に集まっていた。 ふっふっふ、俺だってこの一週間、ただ漫然と過ごしていたわけではない。実は、黒猫とマンツーマンでシスカリの特訓をしていたのだ。 今では黒猫には遠く及ばないものの、人並み以上の腕前になったと自負している。もしかすっと、俺って格ゲーの才能があったのかも……なんてな。 「そういえば、大会ってどこでやんの?」 「会場はso○map内のイベントフロアとなります。すぐそこですな」 沙織たちの後に続き、会場へと移動する。 会場は既にオタクたちで埋め尽くされており、イベントが始まるのを今か今かと待ち構えていた。 「……結構な人数来てんな」 まさか全員が参加者ってわけじゃないだろうが、それでもざっと見回して100人以上はいるように見える。 こいつらとやりあって勝てるんだろうか。なにせ相手は沙織や桐乃、そして黒猫よろしく本気でこのゲームを愛しているような奴らなのだ。 一週間程度の練習でどこまで通用するのか……俺、すっかり自信なくなってきたぜ。 「気後れする必要はないわ」 俺の不安を見抜いたのか、黒猫が声をかけてきた。 「卑屈すぎるのは鬱陶しいだけよ」 いつのまにか俺の隣にぴったりと寄り添うように並んでいる。その瞳は真っすぐと前を見据えていた。 こいつはこいつなりに気を遣ってくれたのだろう。今の言葉を翻訳すると、「自信を持って」となる。 俺が礼を言うと、黒猫は「ふん」とつまらなさそうに鼻をならしたのだった。 436 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga] 投稿日:2011/03/06(日) 07 22 48.28 ID ijSO94qlo [2/4] 結果から言うと、桐乃と沙織は2回戦負け。 そして俺と黒猫はというと……聞いて驚け! なんとこれから準決勝だ! 黒猫とばっかり特訓していたせいか、他のプレイヤーの動きがどこか鈍く見える。 俺の攻撃は面白いように当たるし、攻撃のタイミングも甘々だ。ましてや超必殺技を一つ一つパリングされるなんてこともない。 改めて黒猫の恐ろしさを思い知ったぜ。そして、その黒猫は味方なのだ。頼もしい事この上ねえな。 だが、さすがに準決勝ともなると相手のレベルも相当高く、今までのように楽に勝たせてはくれなかった。 じわじわと俺のライフを削られていく。 こりゃあ、俺も切り札を切るしかないかもな。くっ、できれば決勝戦までとっておきたかったんだが……致し方ない。 俺の切り札。それは、黒猫との特訓中に偶然見つけてしまった俺のオリジナルのコンボである。 ダメージ量こそそこまで大きくはないが、このコンボの重要なところはそこではない。実はこのコンボ、普通では考えられない技を起点とするため玄人ほど読みにくいのだ。まさに俺が素人ゆえの産物だった。 ただ、一度手の内がばれると簡単に対処されてしまうため、できることなら決勝で使うのが望ましかったのだがそうは言っていられない。 この大会はトーナメント戦であり、負けは許されないのだから。 今だ! 心の中で叫び、がちゃがちゃとレバーとボタンを操作する。 そして次の瞬間会場が一際大きな歓声に包まれた。 画面に映し出されるWINの文字。黒猫とまったくの同タイミングで相手の撃破に成功した。 「人呼んで、京介スペシャル!」 気付けば、右手をぐっと握りしめガッツポーズをしながら叫んでいた。 「いやあ、惜しかったですなあ。お兄様」 しょぼーんと、項垂れる俺。 決勝に進んだ俺たちは白熱した勝負を繰り広げていたのだが、勝負を焦った俺が”京介スペシャル”を発動。 しかし一度晒してしまった技が通用する相手ではなく、簡単にカウンターをくらってK.O。2対1ではさすがの黒猫もどうしようもなく、そのまま敗北してしまった。 「すまん、黒猫。俺が焦りさえしなければ」 「ええ、そうね。あなたがあそこで凡ミスしなければ勝てていたかもしれないわね」 黒猫のぐさっと言葉が突き刺さる。だが事実なので反論の余地はない。 や、やっぱり怒ってるみたいだな。 すかさず空気を読んだ沙織が話題の転換を試みる。 「まあまあお二人とも。賞品は手に入ったのですから、それでよしとしましょう。それでは早速戦利品の分配をば!」 「ひゃっほう! 待ってました!」 そして沙織がごそごそと賞品の入った袋を漁りだす。 事前に確認したところ、3人のお目当ての賞品は被ることはなかった。ただ一つを除いては。 「……さて、問題のこれの処遇ですが…………」 沙織が最後に取り出したのは、3人が3人とも欲しいと言っていた、ゲーム内でキャラに着せることができるコスチュームのデータである。 悲しいことに、このデータを使用できるのは一人だけらしい。タッグ戦の大会のくせに、なんてもんを賞品にしとるんだと突っ込まずにはいられない。 沙織曰く、何人でも使えるようにすると希少価値が下がるとかなんとかって理由かららしい。 こりゃあ、盛大な争奪戦が勃発しちまうな……。そう思っていたのだが、ある人物が真っ先にその争奪戦からドロップアウトした。 437 名前: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga] 投稿日:2011/03/06(日) 07 23 44.00 ID ijSO94qlo [3/4] 「私は遠慮しておくわ」 「えっ?」 真っ先に争奪戦を降りたのは黒猫だった。 「で、でも……おまえあんなに欲しがってたじゃねえか」 「……気が変わったのよ」 気が変わったって……。 そんな理由で欲しくなくなるもんなのか? オタクってのはよくわからん。 「し、しかし、これを入手できたのは黒猫氏とお兄様のおかげなのですから……黒猫氏が欲しいと言えば拙者たちは降りようときりりん氏とも相談していたのですよ!?」 黒猫の気持ちがわからないのは俺だけではないようで、沙織も把握しかねているようだった。 「ふん……私はもう私の取り分以上のものをもらったわ。だからそれはあなた達で決めなさい」 そう言って黒猫はくるっと振り返り歩いていく。 振り返る瞬間、口元がにやりと半月型になっているのが見えた。黒猫の機嫌がいい証である。 あれ? あいつ、機嫌悪いんじゃなかったの? 「いてえ!?」 黒猫がいきなり上機嫌になった原因を考えていると、桐乃に脛を蹴られ、沙織に脳天にチョップをかまされた。 「な、なんなのおまえら!? 俺に一体なんの恨みがあるの!?」 桐乃はともかく沙織まで! 両人とも、びきびきとこめかみに力が入っているのがわかる。 「……きもっ」 「今日の正座は20分で許して差し上げますわ」 俺が何をしたって言うんだ。 桐乃が何をそんなにキモがってるのかわからないし。沙織はなにやらご立腹なようだ。そもそも、沙織はなんでそんなに俺を正座させたいんだ。 あまりの怒りのためか、いつものお嬢様口調に戻っている。あるいは、俺を怒る時はその口調と決めているのだろうか。 丁寧な口調で怒られるのって怖いし、俺としてはござる口調で怒ってくれた方がいいんだけどな。 少し離れたところで俺たちがついてきていないことに気付いた黒猫は、立ち止まってこちらを楽しげに見つめていた。 第十二話(黒猫√)おわり
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【登録タグ その他の文字 初音ミク 曲 肉】 作詞:zenkyou 作曲:肉 編曲:肉 唄:初音ミク 曲紹介 肉氏の2作目。 曲のコンセプトは『見せる「好き」じゃなく、隠す「好き」。近いのに遠い、そんな10cmをあなたにも…。』 歌詞 また鈍感な年下のキミは 恋の悩み相談してくる 女の子ならってアドバイス ホントはワタシだったらってサインだよ お姉さんみたいだと 笑うキミは 女心がわかってない スキだよって言うよりも キミをスキだと気付く 10cm 手を繋ぐまでの勇気 どうしても今欲しくなるキョリ 知らん顔のキミのせいで スキがイジワルになる また懲りもせず 年下のキミは デート誘う相談してくる 初デートだったら 会話に困らない 映画なんかいいんじゃないの? テレビでも話題のラブストーリーを 言った自分がバカみたい スキだよって言うよりも キミをスキだと気付く 10cm 手を繋ぐまでの勇気 どうしても今欲しくなるキョリ 無邪気すぎるキミの笑顔 スキがイジケテしまう あぁ… それでも スキだよって言うよりも キミをスキだと気付く 10cm 手を繋ぐまでの勇気 どうしても今欲しくなるキョリ ふいにキミがくれた物は 前に進めたはずの映画の券2枚 それが2人 新しい 10cm コメント 名前 コメント
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横幅が160cmのデスクの価格順一覧。 名前 ブランド JOIFA 製造国 耐荷重 天板素材 表面加工 脚 高さ 昇降式 奥行き 値段 アーム 天板色 クレヴァー ロウヤ × 不明 40kg MDF PVC パネル脚 70cm × 80cm 9,480円 ○ 2色 シンプルワークデスク サンワサプライ × 不明 50kg パーチクルボード メラミン化粧板 4本脚 70cm × 70cm 9,980円 × 2色 GALANT IKEA × 不明 80kg パーチクルボード 木目:突板(アクリル塗装)白:メラミン化粧板 T字脚 60~80cm ○ 80cm 白A字脚:13,400円白T字脚:15,400円木目A字脚:18,400円木目T字脚:20,400円 ○ 4色 Cyze コクヨ ○ 台湾 51kg MDF プリント化粧板(ウレタン塗装) 4本脚 70cm × 60cm 19,480円 × 4色 デスクAF ガラージ(プラス) ○ 日本 60kg パーチクルボード メラミン化粧板 パネル脚 70cm(±オーダー) × 60cm70cm60cm70cm 白:26,960円白:29,800円濃木目:29,060円濃木目:31,900円 ○ 2色 オプシスアールイー 岡村製作所 ○ 日本 不明 パーチクルボード メラミン化粧板 4本脚 70cm × 60cm 30,640円 ○ 2色 Performance Tvilum × デンマーク 50kg パーチクルボード メラミン化粧板 口字脚 73cm × 80cm 30,800円 ○ 3色 GF Fantoni ○ イタリア 80kg パーチクルボード メラミン化粧板 パネル脚 72cm × 71cm80cm 35,700円36,750円 ○ 5色 GL(ボックス型) Fantoni ○ イタリア 80kg パーチクルボード メラミン化粧板 パネル脚 72cm × 71cm80cm 35,700円36,750円 ○ 1色 iS(平机) コクヨ ○ 日本 不明 スチール板 メラミン化粧板 L字脚 72cm × 65cm70cm75cm 38,745円39,270円42,000円 ○ 4色 GL(T字脚) Fantoni ○ イタリア 80kg パーチクルボード メラミン化粧板 T字脚 72cm × 71cm80cm 39,480円40,530円 ○ 5色 GT Fantoni ○ イタリア 80kg パーチクルボード メラミン化粧板 T字脚 72cm × 71cm80cm90cm 40,530円41,580円44,940円 ○ 5色 GX Fantoni ○ イタリア 60kg パーチクルボード メラミン化粧板 口字脚 72cm75cm62~85cm ××○ 70cm80cm80cm 40,530円41,580円47,880円 ○ 2色 デルフィ(スタンダード) コクヨ ○ 日本 不明 パーチクルボード メラミン化粧板 4本脚 70cm × 70cm 42,315円 ○ 2色 iDESK(MDF Type) m-Do! × 日本 100kg MDF ウレタン塗装 4本脚(筋交い・梁固定) 70cm(±オーダー) × 43cm~90cm(オーダー・同一価格) 基本色:42,945円特注色&ファインボード:46,095円 ○ 3色 クリンククランク 岡村製作所 ○ 日本 50kg パーチクルボード メラミン化粧板 4本脚 72cm × 60cm 43,000円 ○ 2色 ウェイク(平机) ナイキ ○ 日本 不明 スチール板 メラミン化粧板 4本脚 70cm × 70cm 43,100円 ○ 3色 GL(昇降式T字脚) Fantoni ○ イタリア 80kg パーチクルボード メラミン化粧板 T字脚 72cm ○ 71cm80cm 44,730円45,780円 ○ 5色 iS(引出付) コクヨ ○ 日本 不明 スチール板 メラミン化粧板 L字脚 72cm × 65cm70cm75cm 47,355円47,880円50,715円 ○ 4色 iDESK(Color Type) m-Do! × 日本 100kg パーチクルボード メラミン化粧板 4本脚(筋交い・梁固定) 70cm(±オーダー) × 43cm~90cm(オーダー・同一価格) 基本色:49,560円特注色:52,710円アルミ:77,175円 ○ 37色 wanz desk findif × 不明 50kg パーチクルボード メラミン化粧板 4本脚 70cm(±オーダー) × 70cm75cm80cm 51,650円51,750円51,850円 ○ 3色 アリオス コクヨ ○ 日本 60kg パーチクルボード メラミン化粧板 T字脚 65~75cm ○ 75cm 53,970円 ○ 2色 デルフィ(引き出し付) コクヨ ○ 日本 不明 パーチクルボード メラミン化粧板 4本脚 70cm × 70cm 55,020円 ○ 2色 コムネットエーディ イトーキ ○ 日本 不明 パーチクルボード メラミン化粧板 4本脚 72cm × 60cm70cm75cm 55,800円57,300円62,600円 ○ 4色 マネージメントS370 コクヨ ○ 日本 105kg パーチクルボード メラミン化粧板 パネル脚 72cm × 55cm 58,800円 ○ 2色 ウェイク(片袖) ナイキ ○ 日本 不明 スチール板 メラミン化粧板 片袖&2本脚 70cm × 70cm 61,800円 ○ 3色 フレスコ コクヨ ○ 日本 不明 パーチクルボード メラミン化粧板 L字脚 70cm × 70cm80cm 66,990円70,350円 × 1色 Select Desk BISLEY × イギリス 20~40kg パーチクルボード メラミン化粧板 L字脚 71cm × ~45cm~60cm~70cm~80cm~90cm 71,400円73,400円75,600円77,700円79,800円 ○ 14色 シンプレックス2 コクヨ ○ 日本 不明 パーチクルボード メラミン化粧板 L字脚 70cm × 70cm 75,180円 ○ 4色 デルフィ(引き出し付片袖) コクヨ ○ 日本 不明 パーチクルボード メラミン化粧板 片袖&2本脚 70cm × 70cm 75,600円 ○ 2色 レヴィスト コクヨ ○ 日本 不明 スチール板 メラミン化粧板 L字脚 72cm × 70cm 75,600円 ○ 4色 インクルード イトーキ ○ 日本 不明 不明 メラミン化粧板 L字脚 72cm × 66cm 78,500円 ○ 4色 フレスコ(スライドタイプ) コクヨ ○ 日本 不明 パーチクルボード メラミン化粧板 L字脚 70cm × 80cm 83,055円 × 1色 ME Fantoni ○ イタリア 80kg MDF メラミン化粧板 4本脚 72cm × 80cm 83,800円 ○ 5色 デルフィ(引き出し付両袖) コクヨ ○ 日本 不明 パーチクルボード メラミン化粧板 両袖 70cm × 70cm 96,285円 ○ 2色 レヴィスト(パネル脚) コクヨ ○ 日本 不明 スチール板 メラミン化粧板 パネル脚 72cm × 70cm 98,805円 ○ 4色 インフューズ イトーキ ○ 日本 不明 集成材 メラミン化粧板突板(ウレタン塗装) 口字脚 72cm × 65cm 101,200円 ○ 7色 マネージメントS370(両袖) コクヨ ○ 日本 105kg パーチクルボード メラミン化粧板 両袖 72cm × 85cm 119,910円 ○ 2色 インクルード(昇降式) イトーキ ○ 日本 不明 不明 メラミン化粧板 L字脚 65~80cmcm ○ 66cm 156,300円 ○ 4色 インフューズ エグゼクティブ イトーキ ○ 日本 不明 集成材 突板(ウレタン塗装) 口字脚 72cm × 75cm 171,100円 ○ 1色
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イスカ ウルトラライトマットレス180 イスカのエアマット。 定価 8400円 サイズ 長さ180cm×幅48cm×厚さ2cm 収納サイズ 本体:φ13cm×32cm 重量 600g 素材 生地:ポリエステル100%芯材:ポリウレタン 構成 マット、収納ケ-ス、リペアキット 説明(ホームページより) 自動吸引式のコンパクトで超軽量なマットです。春夏秋の避難小屋や整地されたテントサイトでのご使用を基準に、芯材の厚みを2cmに抑えて軽量化を進めました。表面の生地は軽量で丈夫、滑りにくいポリエステル・ダイヤモンドリップ素材、底面には特に強度に優れ、全面の細かな突起で滑り止め効果の高いポリエステル・ノンスキッド素材を使用しています。(リペアキット付き) 購入価格 5880円(さかいやスポーツ) 購入時期 2007年8月 モンベルのU.L.コンフォートシステムパッド180(世界最軽量)を買おうと思ってた。 さかいやに行ったらイスカのマットを発見。大きく値引きしていた。さかいやオリジナルのシュラフをイスカが作っていて、つながりがあるので安くできるとのこと。 モンベルのは一枚の生地で芯材をくるんでいて一箇所で留めていて軽いのだが、そこを折り曲げるとよくないため、めんどくさい畳み方になっている。 イスカは裏に強い生地を使っていて、重量も50g位重いだけ(ただし厚みが0.5cm薄い)。値段も圧倒的に安いためイスカにした。 リンク 通販 関連項目 2013年9月飯能・秩父の装備 2015年5月あきる野デイキャンプの装備 装備目録 タグ イスカ エアマット キャンプ道具 使用
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背番号 ポジ 名前 国籍 生年月日 身長 体重 1 GK ポール ラチュブカ アメリカ 1981.05.21 185cm 84kg 13 マーク ハルステッド イングランド 1990.01.01 191cm 88kg 21 マシュー ギルクス イングランド 1982.06.04 185cm 80kg 28 リチャード キングストン ガーナ 1978.06.13 183cm 82kg 2 DF ダニー コイド イングランド 1981.10.03 180cm 73kg 3 ステファン クライニー スコットランド 1981.06.22 175cm 60kg 5 ニール アールドリー ウェールズ 1988.11.06 180cm 73kg 6 イアン エヴァット イングランド 1981.11.19 191cm 88kg 15 アレックス バプティスト イングランド 1986.01.31 180cm 74kg 17 クリス バシャム イングランド 1988.07.20 180cm 79kg 20 クレイグ カスカート 北アイルランド 1989.02.06 188cm 72kg 22 アシュリー イーストハム イングランド 1991.03.22 191cm 79kg 24 ロブ エドワーズ イングランド 1982.12.25 185cm 74kg 31 デケル ケイナン イスラエル 1984.09.15 184cm 74kg 4 MF キース サウザーン イングランド 1981.04.24 178cm 78kg 8 マラウリ マルタン フランス 1988.08.25 178cm 73kg 11 デヴィッド ヴォーガン ウェールズ 1983.02.18 170cm 65kg 14 エリオット グランダン フランス 1987.10.17 178cm 66kg 19 ルドヴィク シルヴェストル フランス 1984.02.05 182cm 74kg 23 マット フィリップス イングランド 1981.03.13 183cm 75kg 26 チャーリー アダム スコットランド 1985.12.10 185cm 82kg 27 イシュメル デモンタニャク イングランド 1988.06.15 178cm 75kg 29 デヴィッド カーニー オーストラリア 1983.11.30 180cm 70kg 30 ステファン ハズバンド スコットランド 1990.10.29 180cm 69kg 9 FW マーロン ヘアウッド イングランド 1979.08.25 185cm 84kg 10 ブレット オーメロッド イングランド 1976.10.18 177cm 78kg 12 ゲイリー テイラー フレッチャー イングランド 1981.06.04 183cm 69kg 16 ルーク ヴァーニー イングランド 1982.09.28 180cm 69kg 18 ジェイソン ユーエル ジャマイカ 1977.02.06 180cm 79kg 25 ルイス アルモンド イングランド 1992.01.05 180cm 76kg 32 トム バークハウゼン イングランド ? ? ? 39 ダドリー キャンベル イングランド 1981.11.12 178cm 72kg
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背番号 ポジ 名前 国籍 生年月日 身長 体重 1 GK クリス カークランド イングランド 1981.05.02 191cm 74kg 12 マイク ポリット イングランド 1972.02.29 193cm 88kg 26 アリ アル ハブシ オマーン 1981.12.28 194cm 79kg 2 DF スティーブ ゴフリ コートジボワール 1981.02.08 187cm 88kg 3 アントリン アルカラス パラグアイ 1982.07.30 187cm 82kg 5 ギャリー コルドウェル スコットランド 1982.04.12 180cm 74kg 13 スティーブン コルドウェル スコットランド 1980.09.12 180cm 72kg 17 エマーソン ボイス イングランド 1979.09.24 180cm 73kg 23 ロニー スタム オランダ 1984.06.18 175cm 76kg 31 マイノル フィゲロア ホンジュラス 1983.05.02 180cm 85kg 35 ロマン ゴルバート スペイン 1992.03.21 193cm 87kg 39 ジョーダン ムストゥ イングランド 1991.01.28 ? ? 4 MF ジェームズ マッカーシー イングランド 1990.11.12 180cm 72kg 6 ヘンドリー トーマス ホンジュラス 1985.02.23 180cm 80kg 8 ベン ワトソン イングランド 1985.07.09 178cm 68kg 10 チャールズ ヌゾグビア フランス 1986.05.28 171cm 70kg 11 ヴィクトル モーゼス イングランド 1990.12.12 177cm 74kg 14 ヨルディ ゴメス スペイン 1985.05.24 178cm 74kg 15 トム クレヴァリー イングランド 1989.08.12 175cm 67kg 16 ジェームズ マッカーサー スコットランド 1987.10.07 178cm 63kg 21 モハメド ディアム フランス 1987.06.14 185cm 72kg 28 ダニエル デ リッデル オランダ 1984.03.06 180cm 69kg 7 FW フランコ ディ サント アルゼンチン 1989.04.07 193cm 83kg 9 マウロ ボセッリ アルゼンチン 1985.05.22 181cm 75kg 20 ウーゴ ロダジェガ コロンビア 1985.07.25 180cm 69kg 38 カラム マクマナマン イングランド 1991.04.25 175cm 71kg